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特表2024-512697無線通信ネットワークにおいて再開プロシージャをハンドリングするためのネットワークノード、通信デバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおいて再開プロシージャをハンドリングするためのネットワークノード、通信デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/20 20180101AFI20240312BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20240312BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240312BHJP
【FI】
H04W76/20
H04W16/32
H04W72/0457 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560467
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 SE2022050253
(87)【国際公開番号】W WO2022211694
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/169,256
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ツォウ, チェンホア
(72)【発明者】
【氏名】ワレンティン, ポントス
(72)【発明者】
【氏名】ワーガー, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルバ, イカロ レオナルド
(72)【発明者】
【氏名】ベリュクイスト, イェンス
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE24
(57)【要約】
電力節約動作モードから接続動作モードへの再開プロシージャをハンドリングするための、通信デバイスにおいて実施される方法が開示される。通信デバイスに、無線通信ネットワークにおける第1のセルグループおよび第2のセルグループを伴うマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定される。本方法は、通信デバイスが電力節約動作モードにある間、通信デバイスにおいて利用可能なアップリンク(UL)データがあるとき、再開プロシージャを始動すること(13010)と、ULデータが第1のセルグループのために利用可能であるのか第2のセルグループのために利用可能であるのかを示すULデータ指示をセットすること(13050、13060)と、ULデータ指示をネットワークノードに送信すること(13070)とを含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力節約動作モードから接続動作モードへの再開プロシージャをハンドリングするための、通信デバイス(1230)において実施される方法であって、前記通信デバイス(1230)に、無線通信ネットワーク(1200)における第1のセルグループおよび第2のセルグループを伴うマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定され、前記方法は、
前記通信デバイス(1230)が前記電力節約動作モードにある間、前記通信デバイス(1230)において利用可能なアップリンク(UL)データがあるとき、再開プロシージャを始動すること(13010)と、
前記ULデータが前記第1のセルグループのために利用可能であるのか前記第2のセルグループのために利用可能であるのかを示すULデータ指示をセットすること(13050、13060)と、
前記ULデータ指示をネットワークノード(1211、1212)に送信すること(13070)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ULデータ指示は、前記再開が、前記第1のセルグループのためにのみ利用可能である前記アップリンクデータにより始動されるのか、または、前記第1のセルグループにとって利用可能なアップリンクデータにかかわらず、前記アップリンクデータが前記第2のセルグループのために利用可能であるのかを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ULデータが前記第1のセルグループのために利用可能であるのか前記第2のセルグループのために利用可能であるのかを示すULデータ指示をセットすること(13050、13060)は、
前記ULデータ指示を、
a)第2のセルグループベアラがデータを有するかどうか、
b)スプリットベアラがデータを有するかどうか
のうちの1つに基づいてセットすること
を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ベアラのために利用可能な前記ULデータの量がしきい値を超えるかどうかに基づいて、前記ULデータ指示をセットすることをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ULデータが前記第1のセルグループのために利用可能であるのか前記第2のセルグループのために利用可能であるのかを示すULデータ指示をセットすること(13050、13060)は、
前記第2のセルグループベアラがデータを有するかどうかを検査すること(13020)と、
第2のセルグループベアラがデータを有する場合、
前記ULデータが前記第2のセルグループ(SCG)のために利用可能であることを示す前記ULデータ指示をセットすること(13060)と、
第2のセルグループベアラがデータを有しない場合、
前記スプリットベアラがデータを有するかどうかを検査すること(13030)と、
スプリットベアラがデータを有しない場合、
前記ULデータが前記第1のセルグループ(MCG)のために利用可能であることを示す前記ULデータ指示をセットすること(13050)と、
スプリットベアラがデータを有する場合、
前記スプリットベアラのための前記データの総量がスプリットベアラデータしきい値を超えるかどうかを検査すること(13040)と、
前記スプリットベアラのための前記データの前記総量が前記スプリットベアラデータしきい値を超える場合、
前記ULデータが前記第2のセルグループ(SCG)のために利用可能であることを示す前記ULデータ指示をセットすること(13060)と、
前記スプリットベアラのための前記データの前記総量が前記スプリットベアラデータしきい値を超えない場合、
前記ULデータが前記第1のセルグループ(MCG)のために利用可能であることを示す前記ULデータ指示をセットすること(13050)と
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のセルグループベアラがデータを有するかどうかを検査すること(13020)は、
前記第2のセルグループベアラのためのデータの量が第2のセルグループベアラデータしきい値を超えるかどうかを検査することと、
前記第2のセルグループベアラのためのデータの前記量が前記第2のセルグループベアラデータしきい値を超える場合、前記第2のセルグループベアラがデータを有すると決定することと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のセルグループベアラがデータを有するかどうかを検査すること(13020)は、
すべての第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の和を計算することと、
すべての第2のセルグループベアラのためのデータの前記量の和を計算することと、
すべての前記第2のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和が、すべての前記第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和よりも大きい場合、または、すべての前記第2のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和が、すべての前記第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和+しきい値を超える場合、前記第2のセルグループベアラがデータを有すると決定することと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記スプリットベアラのための前記データの総量がスプリットベアラデータしきい値を超えるかどうかを検査すること(13040)は、
すべての前記第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の和を計算することと、
すべてのスプリットベアラのためのデータの前記量の和を計算することと、
すべての前記スプリットベアラのためのデータの前記量の前記和が、すべての前記第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和を超える場合、または、すべての前記スプリットベアラのためのデータの前記量の前記和が、すべての前記第1のセルグループベアラのためのデータの前記量の前記和+しきい値を超える場合、前記スプリットベアラがデータを有すると決定することと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記ULデータ指示が、再開要求メッセージ中に含まれ、および/または、前記ネットワークノード(1211、1212)に送信されるために前記再開要求メッセージと多重化される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ULデータ指示は、
a)再開要求メッセージ中に含まれる再開原因、
b)前記通信デバイス(1230)がULデータ指示のために使用するために前記ネットワークノードによって設定された、プリアンブルグループに関連するプリアンブルおよび/または特定の時間周波数リソース、
c)前記第2のセルグループによって送信されるために第2のセルグループベアラにマッピングされるデータ、
d)前記通信デバイス(1230)が異なるULデータ指示のために使用するために前記ネットワークノードによって設定された、(1つまたは複数の)プリアンブルおよび/または(1つまたは複数の)特定の時間周波数リソースの選択、
e)再開完了メッセージ、
f)再開完了メッセージ中の情報エレメント、
g)前記通信デバイス(1230)がULデータ指示のために使用するために前記ネットワークノードによって設定された、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの選択
のうちのいずれか1つとして送信されまたは示される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
電力節約動作モードから接続動作モードへの再開プロシージャをハンドリングするための、通信デバイス(1230)において実施される方法であって、前記通信デバイスに、無線通信ネットワーク(1200)における第1のセルグループおよび第2のセルグループを伴うマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定され、前記方法は、
前記第2のセルグループベアラがデータを有するかどうかを検査すること(17020)と、
前記第2のセルグループベアラがデータを有しない場合、
スプリットベアラがデータを有するかどうかを検査すること(17030)と、
前記スプリットベアラがデータを有する場合、
前記スプリットベアラのための前記データの総量がスプリットベアラデータしきい値を超えるかどうかを検査すること(17040)と、
前記スプリットベアラのための前記データの前記総量が前記スプリットベアラデータしきい値を超える場合、
前記第2のセルグループについての測定を始動すること(17050)と
を含む、方法。
【請求項12】
前記電力節約動作モードから前記接続動作モードへの前記再開プロシージャの一部としてまたは前記再開プロシージャに続いて、前記通信デバイス(1230)が前記第2のセルグループのカバレッジ中にあるかどうかを示すために、ネットワークノード(1211、1211)に指示を送信することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のセルグループのための参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)に関する1つまたは複数の測定された値が、1つまたは複数のしきい値を上回るかどうかに基づいて、前記通信デバイス(1230)が、前記第2のセルグループの前記カバレッジ中にあるかどうかを決定することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記電力節約動作モードから前記接続動作モードへの前記再開プロシージャ中でまたは前記再開プロシージャに続いて、前記第2のセルグループについての測定結果を前記ネットワークノード(1211、1211)に送信することをさらに含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記通信デバイス(1230)が前記第2のセルグループのカバレッジ中にあるかどうかの前記指示、および/または前記第2のセルグループについての前記測定結果は、ULデータ指示とともに前記ネットワークノード(1211、1211)に送信される、請求項12および14に記載の方法。
【請求項16】
前記通信デバイス(1230)が前記第2のセルグループのカバレッジ中にあるかどうかの前記指示、および/または前記第2のセルグループについての前記測定結果は、1つまたは複数の別個のフィールドとしてまたは特定の再開原因値を使用して、再開要求メッセージ内で送信されるかまたは前記再開要求メッセージと多重化される、請求項12および14に記載の方法。
【請求項17】
前記通信デバイス(1230)が前記第2のセルグループのカバレッジ中にあるかどうかの前記指示、および/または前記第2のセルグループについての前記測定結果は、再開完了メッセージ内で、あるいは前記再開プロシージャの一部としてまたは前記再開プロシージャの後に送られる支援情報メッセージ中で、送信される、請求項12および14に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実施するように設定された通信デバイス(1230)。
【請求項19】
無線通信ネットワーク(1200)における電力節約動作モードから接続動作モードへの通信デバイス(1230)のための再開プロシージャをハンドリングするための、ネットワークノード(1211、1212)において実施される方法であって、前記通信デバイスに、第1のセルグループおよび第2のセルグループを伴うマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定され、前記方法は、
前記通信デバイス(1230)によって始動される再開プロシージャ中に、前記通信デバイス(1230)からアップリンク(UL)データ指示または第2のセルグループカバレッジ指示を受信すること(18010、19010)であって、前記ULデータ指示は、前記ULデータが第1のセルグループベアラのために利用可能であるのか第2のセルグループベアラのために利用可能であるのかを示し、前記第2のセルグループカバレッジ指示は、前記通信デバイス(1230)が前記第2のセルグループのカバレッジ中にあるかどうかを示す、アップリンク(UL)データ指示または第2のセルグループカバレッジ指示を受信すること(18010、19010)と、
前記受信されたULデータ指示または第2のセルグループカバレッジ指示に基づいて前記通信デバイス(1230)のための第2のセルグループ設定を決定すること(18020、19020)と、
前記決定された第2のセルグループ設定に従って前記通信デバイス(1230)を設定すること(18030、19030)と
を含む、方法。
【請求項20】
前記通信デバイス(1230)を設定すること(18030、19030)が、再開メッセージ中でまたは別個の再設定メッセージ中で、前記決定された第2のセルグループ設定を前記通信デバイス(1230)に送信することによって実施される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記受信されたULデータ指示に基づいて前記通信デバイス(1230)のための第2のセルグループ設定を決定すること(18020)が、
a)中断された第2のセルグループが再開されるべきであるかどうかを決定するアクション、および前記中断された第2のセルグループが再開されるべきであると決定された場合、アクティブ化解除またはアクティブ化で前記第2のセルグループに動作モードをセットするアクションと、
b)再開することを試行している前記通信デバイス(1230)に第2のセルグループが設定される場合、第2のセルグループが解放されるべきであるかどうかを決定するアクションと、
c)再開することを試行している前記通信デバイス(1230)に第2のセルグループが設定されない場合、第2のセルグループが追加されるべきであるかどうかを決定するアクション、および第2のセルグループが追加されるべきであると決定された場合、アクティブ化解除またはアクティブ化で前記第2のセルグループに動作モードをセットするアクションと
のうちの1つまたは複数を含む、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
システム情報または専用シグナリングによって、前記通信デバイス(1230)が異なるULデータ指示のために使用するための、
a)プリアンブルまたは(1つまたは複数の)プリアンブルのグループ、
b)(1つまたは複数の)特定の時間周波数リソースのうちの1つまたはセット、
c)データボリュームしきい値、
d)物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースのセット
のいずれか1つまたは組合せを設定することをさらに含む、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
アップリンク(UL)データ指示または第2のセルグループカバレッジ指示を受信すること(18010、19010)が、
a)前記通信デバイス(1230)によって送られる再開要求メッセージ中でULデータ指示または第2のセルグループカバレッジ指示を受信することであって、前記ULデータ指示が、前記再開要求メッセージ中に含まれるパラメータである、ULデータ指示または第2のセルグループカバレッジ指示を受信することと、
b)再開原因としてULデータ指示を受信することであって、新しい再開原因は、第2のセルグループベアラまたはスプリットベアラにマッピングされたデータのある量がデータボリュームしきい値を上回ることにより、前記再開プロシージャがトリガされたことを示すようにセットされるか、あるいは、新しい再開原因は、前記通信デバイス(1230)が、データボリュームしきい値を上回るバッファ中のULデータの量を有することを、第2のセルグループベアラに関連することにかかわらず、示すようにセットされるか、あるいは、前記ULデータが第2のセルグループベアラのためのものであるとき、既存の再開原因が、値「mo-data」または別の既存の再開原因にセットされる、ULデータ指示を受信することと、
c)支援情報メッセージ中で、または再開要求メッセージと多重化された支援情報メッセージ中で、または再開完了メッセージ中で、または再開完了メッセージ中の情報エレメント中で、ULデータ指示を受信することと、
e)プリアンブルまたは(1つまたは複数の)プリアンブルのグループにおいて、あるいは(1つまたは複数の)特定の時間周波数リソースまたは(1つまたは複数の)物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの1つまたはセットにおいて、ULデータ指示を受信することであって、前記プリアンブル、前記(1つまたは複数の)特定の時間周波数リソースまたはPRACHリソースが、異なるULデータ指示を示すように設定される、ULデータ指示を受信することと
のうちのいずれか1つを含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
請求項19から23のいずれか一項に記載の方法を実施するように設定されたネットワークノード(1211、1212)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、ネットワークノード、通信デバイスおよびそれらにおける方法に関する。特に、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおけるマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作する通信デバイスのための再開プロシージャをハンドリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ機器(UE)としても知られる、無線デバイスが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。RANは、ビームまたはビームグループと呼ばれることもあるサービスエリアまたはセルエリアに分割される地理的エリアをカバーし、各サービスエリアまたはセルエリアは、いくつかのネットワークでは、たとえば、「ノードB」または「eノードB」または「gNB」と示されることもある、無線アクセスノード、たとえば、Wi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、無線ネットワークノードによってサーブされる。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内で、無線周波数上で動作するエアインターフェースを介して無線通信デバイスと通信する。
【0003】
Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)は、第2世代(2G)汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)から発展した第3世代(3G)通信ネットワークである。第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる、エボルブドパケットシステム(EPS)、またはLong Term Evolution(LTE)のための仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成されており、この作業は、たとえば、第5世代(5G)新無線(New Radio:NR)ネットワークおよび次回のリリースを指定するために、来たるべき3GPPリリースにおいて続く。
【0004】
キャリアアグリゲーション(CA):
CAは、無線通信において、帯域幅を増加させ、それにより、ユーザごとのデータレートを増加させるために使用され、したがって、コンポーネントキャリアと呼ばれる、複数の周波数ブロックが、同じユーザに割り振られる。CAが設定されたとき、UEは、ネットワークノードとの1つの無線リソース制御(RRC)接続のみを有する。さらに、RRC接続確立/再確立/ハンドオーバにおいて、1つのサービングセルが非アクセス階層(NAS)モビリティ情報を提供し、RRC接続再確立/ハンドオーバにおいて、1つのサービングセルがセキュリティ入力を提供する。このセルは、1次セル(PCell)と呼ばれる。さらに、UE能力に応じて、2次セル(SCell)が、PCellとともにサービングセルのセットを形成するように設定され得る。したがって、キャリアアグリゲーションがUEのために設定されたとき、UEによって使用されるサービングセルのセットは、常に1つのPCellと1つまたは複数のSCellとからなる。
【0005】
SCellの再設定、追加および削除は、RRCによって実施され得る。無線アクセス技術内(RAT内)ハンドオーバにおいて、RRCはまた、ターゲットPCellとの使用のために、SCellを追加、削除、または再設定することができる。新しいSCellを追加するとき、専用RRCシグナリングが、SCellのすべての必要とされるシステム情報を送るために使用され、すなわち、接続モードにある間、UEは、SCellから直接、ブロードキャストされたシステム情報を獲得する必要がない。
【0006】
3GPPデュアルコネクティビティ:
3GPP Rel-12において、LTE特徴デュアルコネクティビティ(DC)は、UEが、LTEアクセスノードと、マスタeNB(MeNB)および2次eNB(SeNB)と標示される、eNBとによって各々制御される、2つのセルグループにおいて接続されることを可能にするために、導入された。UEは、依然として、ネットワークノードとの1つのRRC接続のみを有する。3GPPでは、デュアルコネクティビティ(DC)ソリューションが、そのとき以来、発展しており、また、現在、NRについて、ならびにLTEとNRとの間で指定されている。5Gの導入では、マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)という用語、3GPP TS37.340も参照、は、少なくとも1つのNRアクセスノードを含むすべてのデュアルコネクティビティオプションのための総称語として規定された。MR-DCの一般化された専門用語を使用すると、UEは、マスタノード(MN)によって制御されるマスタセルグループ(MCG)において、および2次ノード(SN)によって制御される2次セルグループ(SCG)において接続される。
【0007】
さらに、MR-DCでは、デュアルコネクティビティがUEのために設定されたとき、2つのセルグループ、MCGおよびSCGの各々内で、キャリアアグリゲーションも使用され得る。この場合、マスタノード(MN)によって制御されるMCG内では、UEは、1つのPCellと1つまたは複数のSCellとを使用し得る。また、2次ノード(SN)によって制御されるSCG内では、UEは、NRにおける1次SCGセルとしても知られる、1つの1次SCell(PSCell)と、1つまたは複数のSCellとを使用し得る。この組み合わせられた事例、すなわちMR-DCにおいてキャリアアグリゲーションと組み合わせられたデュアルコネクティビティが図1に示されており、ここで、MN110、SN120、UE130、MCG140、SCG150、MCG140中のPCell160、SCG150中のPSCell170、および複数のSCellが示されている。NRでは、マスタまたは2次セルグループの1次セルは、時々スペシャルセル(SpCell)とも呼ばれる。したがって、MCG中のSpCellはPCellであり、SCG中のSpCellはPSCellである。
【0008】
E-UTRAとも呼ばれるLTEおよびエボルブドパケットコア(EPC)とのインターワーキングを用いるまたは用いない5Gネットワークを展開するための異なるやり方がある。原則として、NRおよびLTEは、インターワーキングなしに展開され、オプション2としても知られる、NRスタンドアロン(SA)動作によって示され得、すなわち、NRにおけるgNBは5Gコアネットワーク(5GC)に接続され得、LTEにおけるeNBは、その2つの間の相互接続なしにEPCに接続され得、これは、オプション1としても知られる。
【0009】
一方、NRの第1のサポートされるバージョンは、図2に示されているように、オプション3としても知られる、EN-DC(E-UTRAN-NRデュアルコネクティビティ)として示されるデュアルコネクティビティを使用する。そのような展開では、UE210が、LTE無線インターフェースLTE Uu221を用いてLTEアクセスノードLTE MeNB220と、NR無線インターフェースNR Uu231を用いてNRアクセスノードNR SgNB230の両方に接続される、NRとLTEとの間のデュアルコネクティビティが、適用される。さらに、EN-DCでは、LTEアクセスノードは、マスタセルグループ(MCG)を制御する、この場合、マスタeNB(MeNB)として知られる、マスタノードとして働き、NRアクセスノードは、2次セルグループを制御する、この場合、時々2次gNB(SgNB)としても知られる、2次ノードとして働く。SgNBは、コアネットワークEPC240への制御プレーン接続を有しないことがあり、これは、代わりに、MeNBと、この場合、NRとによって提供される。これは、「非スタンドアロンNR」、または、手短に、「NSA NR」とも呼ばれる。この場合、NRセルの機能が制限され、ブースターおよび/またはダイバーシティレッグとして接続モードUEのために使用されるが、UEは、UEが、オンに切り替えられるが、確立されたRRC接続を有しない、RRC_IDLE状態において、これらのNRセルにキャンプオンすることができないことに注意されたい。
【0010】
5GCの導入では、他のオプションも有効であり得る。上述のように、オプション2は、gNBが5GCに接続されるスタンドアロンNR展開をサポートする。同様に、LTEも、オプション5を使用して5GCに接続され得、eLTE、E-UTRA/5GC、またはLTE/5GCとしても知られ、ノードはng-eNBと呼ばれることがある。これらの場合、NRとLTEの両方が、NG-RANの一部として見られ、ng-eNBとgNBの両方がNG-RANノードと呼ばれることがある。
【0011】
5GCに接続されたNG-RANの一部として規格化されたLTEとNRとの間のデュアルコネクティビティの他の変形態もあることは、注目に値する。MR-DCの傘下に、以下を含む。
・ EN-DC(オプション3):LTEがマスタノードであり、NRが2次ノードである(図2に示されているように、EPC CN採用)。
・ NE-DC(オプション4):NRがマスタノードであり、LTEが2次である(5GCN採用)。
・ NGEN-DC(オプション7):LTEがマスタノードであり、NRが2次である(5GCN採用)。
・ NR-DC(オプション2の変形態):MCGを制御するマスタノード(MN)と、SCGを制御する2次ノード(SN)の両方がNRであるデュアルコネクティビティ(図3に示されているように、5GCN採用)。
【0012】
これらのオプションについてのマイグレーションは、異なるオペレータにより異なり得るので、同じネットワークにおいて並行して複数のオプションを伴う展開を有することが可能であり、たとえば、オプション2および4をサポートするNR基地局と同じネットワークにおいて、オプション3、5、および7をサポートするeNB基地局があり得る。LTEとNRとの間のデュアルコネクティビティソリューションと組み合わせて、各セルグループ、すなわち、MCGおよびSCGにおけるCA(キャリアアグリゲーション)と、同じRAT上のノード間のデュアルコネクティビティ、たとえばNR-NR DCとをサポートすることも可能である。LTEセルについて、これらの異なる展開の帰結は、EPC、5GC、またはEPCと5GCの両方に接続されたeNBに関連するLTEセルの共存である。
【0013】
上述されたように、DCは、LTEとE-UTRA-NR DC(EN-DC)の両方について規格化されている。
【0014】
LTE DCおよびEN-DCは、どのノードが何を制御するかに関しては、異なって設計される。基本的に、2つのオプションがある。
1)LTE-DCのような、集中型ソリューション、
2)EN-DCのような、分散型ソリューション。
【0015】
図4は、LTE DC、EN-DCおよびNR-DCのための概略制御プレーンアーキテクチャがどのように見えるかを示す。ここでの主な差は、EN-DCおよびNR-DCにおいて、SNが別個のNR RRCエンティティを有することである。これは、SNが、時々MNの知識なしに、同じくUEを制御することができるが、しばしば、SNがMNと協調する必要があることを意味する。LTE-DCでは、RRC判断は、常にMNから、すなわちMNからUEに、来ている。しかしながら、SNがどんな種類のリソース、能力などを有するかの知識を有するのはSN自体のみであるので、SNは、依然としてSNの設定を判断することに留意されたい。
【0016】
EN-DCおよびNR-DCについては、LTE DCと比較される主要な変更は、以下の通りである。
・ (SN終端スプリットDRBとして知られる)SNからのスプリットデータ無線ベアラ(DRB)の導入。
・ RRCのためのスプリットシグナリング無線ベアラ(SRB)の導入。
・ (SCG SRBまたはSRB3とも呼ばれる)SNからの直接SRBの導入。
【0017】
図5は、ネットワークノード観点から、EPCを伴うMR-DC(EN-DC)におけるユーザプレーンプロトコルアーキテクチャを示す。この場合、ネットワークノードは、MN終端MCG DRBのためにE-UTRAパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)またはNR PDCPのいずれかを設定することができるが、NR PDCPは、常に、すべての他のDRBのために使用される。
【0018】
図6は、ネットワークノード観点から、5GCを伴うMR-DC(NGEN-DC、NE-DCおよびNR-DC)におけるユーザプレーンプロトコルアーキテクチャを示す。5GCを伴うMR-DCでは、NR PDCPが、常にすべてのデータ無線ベアラ(DRB)タイプのために使用される。NGEN-DCでは、E-UTRA無線リンク制御/媒体アクセス制御(RLC/MAC)がMNにおいて使用され、NR RLC/MACがSNにおいて使用される。NE-DCでは、NR RLC/MACがMNにおいて使用され、E-UTRA RLC/MACがSNにおいて使用される。NR-DCでは、NR RLC/MACが、MNとSNの両方において使用される。
【0019】
パケット複製(packet duplication):
パケット複製またはパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)複製としても知られる、PDCPパケット複製は、超高信頼低レイテンシ(URLLC)使用事例をサポートするために使用され得る特徴である。
【0020】
PDCP複製は、キャリアアグリゲーション(CA)ならびにデュアルコネクティビティ(DC)の両方において設定可能であり、
【0021】
3GPP TS38.300 v16.1によれば、および図7に示されているように、複製がRRCによって無線ベアラのために設定されたとき、少なくとも1つの2次RLCエンティティが、複製されたPDCPプロトコルデータユニット(PDU)をハンドリングするために無線ベアラに追加され、ここで、1次無線リンク制御(RLC)エンティティに対応する論理チャネルは、1次論理チャネルと呼ばれ、(1つまたは複数の)2次RLCエンティティに対応する論理チャネルは、(1つまたは複数の)2次論理チャネルと呼ばれる。
【0022】
PDCPにおける複製は、したがって、複数回、すなわち、無線ベアラのための各アクティブ化RLCエンティティに1回、同じPDCP PDUをサブミットすることに存在する。パケット複製(packet duplicate)は、異なるキャリア(セル)を介して送信される。複数の独立した送信経路がある場合、パケット複製は、したがって、信頼性を増加させ、レイテンシを低減し、URLLCサービスのために特に有益である。
【0023】
DRBのために複製を設定するとき、RRCは、設定または再設定のときに、PDCP複製の状態、アクティブ化またはアクティブ化解除のいずれか、をもセットする。設定の後に、PDCP複製状態は、次いで、MAC制御エレメントによって動的に制御され、DCでは、UEは、MAC CEコマンドを、それらの起点、MCGまたはSCG、にかかわらず、適用する。
【0024】
SCG電力節約モード:
MR-DCにおけるUEについてのネットワークエネルギー効率およびUEバッテリー寿命を改善するために、Rel-17ワークアイテムが、効率的なSCG/SCellアクティブ化/アクティブ化解除を導入するために計画された。これは、3GPP寄与文書RP-190919において、いくつかの場合には、NR UE電力消費がLTEよりも3~4倍高いことが評価されたので、NR SCGを伴うMR-DC設定について、特に重要であり得る。
【0025】
3GPPは、(LTEにおける)ドーマント(dormant)SCellと(NRの場合の)SCellの休止のような挙動(dormancy like behavior)との概念を指定している。
【0026】
LTEでは、SCellが、アクティブ化解除状態(deactivate state)のような、ドーマント状態にあるとき、UEは、対応する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)またはPDSCHを監視する必要がなく、対応するアップリンクにおいて送信することができない。しかしながら、アクティブ化解除状態(deactivated state)とは異なって、UEは、チャネル品質インジケータ(CQI)測定を実施および報告することを必要とされる。PUCCH SCell、すなわちPUCCHが設定されたSCellは、ドーマント状態になることができない。
【0027】
NRでは、SCellについての休止のような挙動は、ドーマント帯域幅部分(BWP)の概念を使用して実現される。図8、NRにおけるSCellについての休止のような挙動の図を参照されたい。RRCシグナリングを介してネットワークノードによって設定された専用BWPのうちの1つである1つのドーマントBWPが、SCellについて設定され得る。アクティブ化SCellのアクティブBWPがドーマントBWPである場合、UEは、SCell上のPDCCHを監視することを停止するが、設定された場合、チャネル状態情報(CSI)測定、自動利得制御(AGC)およびビーム管理を実施し続ける。ダウンリンク制御情報(DCI)は、1つまたは複数のSCellまたは1つまたは複数のSCellグループについてドーマントBWPに入ること/ドーマントBWPを出ることを制御するために使用され、DCIは、SCellが属するセルグループのスペシャルセル(SpCell)、すなわちSCellがMCGに属する場合のPCell、およびSCellがSCGに属する場合のPSCell、に送られる。SpCell、すなわちPSCellのPCell、およびPUCCH SCellに、ドーマントBWPが設定され得ない。
【0028】
しかしながら、SCellのみが、(LTEにおいて)ドーマント状態に入れられるか、または休止のような挙動(NR)で動作することができる。また、SCellのみが、LTEとNRの両方においてアクティブ化解除状態に入れられ得る。したがって、UEにMR-DCが設定された場合、ドーマント状態または休止のような挙動の電力節約オプションから十分に恩恵を受けることが可能でなく、なぜなら、PSCellにその特徴が設定され得ないからである。代わりに、既存のソリューションは、必要に応じて、電力節約のためにSCGを解放することと、トラフィック需要が必要とするときSCGを追加することとであり得る。しかしながら、トラフィックは、バースト的である可能性があり、SCGを追加および解放することは、MNとSNとの間のかなりの量のRRCシグナリングおよびノード間メッセージングを伴い、これは、かなりの遅延を引き起こす。
【0029】
3GPP rel-16では、SCG中断とも呼ばれる、PSCellをも休止に入れることに関するいくつかの議論が行われた。いくつかの暫定的合意が、2019年10月、RAN2-107bisにおいて行われた(R2-1914301における議長メモを参照)。
【0030】
R2-1914301は、以下(Scell休止に関する進捗によりわずかに修正され得る)を仮定する。
=>UEは、RRC_CONNECTEDにおいてSCGのネットワーク制御される中断をサポートする。
=>中断されたSCGについてのUE挙動は、FFSである。
=>UEは、Rel16において、中断されるまたは中断されない、多くとも1つのSCG設定をサポートする。
=>SCGの追加時のRRC_CONNECTEDにおいて、SCGは、設定によって中断されるかまたは中断されないかのいずれかであり得る。
【0031】
RAN2-108において、上記のさらなる検討が必要(FFS)を明瞭にするために、さらなる議論が行われた。
【0032】
Rel-16においていくつかのソリューションが提案されたが、これらは、異なる問題を有する。たとえば、R2-1908679(SCGの中断を導入すること-Qualcomm)において、その文書は、UEが、SCG設定を保持するが、電力節約目的のためにSCG設定を使用しないように、データトラフィックがSCGにおいて送られることが予想されないとき、gNBがUEにSCG送信を中断するように指示することができることを提案する。その中で、SCGを中断するためのシグナリングがDCI/MAC-CE/RRCシグナリングに基づくことができることが言及されたが、gNBからUEへの設定に関する詳細は、提供されなかった。また、(1つまたは複数の)SCellについての規定された挙動とは異なって、(1つまたは複数の)PSCellは、異なるネットワークノード、たとえば2次ノードとして動作するgノードBに関連し得る。
【0033】
Rel-17 MR-DCワークアイテム目的「Support efficient activation/de-activation mechanism for one SCG and SCells」のためのソリューションに関する3GPP議論が、3GPP RAN1、RAN2およびRAN3において開始したばかりである。この目的の一部として、トラフィック需要が動的に低減されたときの電力節約を目指して「アクティブ化解除SCG」の概念が論じられている。図9も示すように、ここでは、「SCGアクティブ化解除状態」および「SCGアクティブ化状態」と呼ばれる、論じられている、時々SCGアクティブ化についての状態と呼ばれる、2つのSCG状態がある。これらの状態は、SCGのための電力節約モードに関係し、RRC状態と混同されるべきでない。
【0034】
現在のRAN2仮定は、「SCGアクティブ化解除状態」、または時々「SCGがアクティブ化解除される」と呼ばれる、中に、電力を節約するために、UEがPSCellのPDCCH監視を実施しないことである。これはまた、SCGがSCGアクティブ化解除状態にあるとき、SCGにおけるアップリンク/ダウンリンク(UL/DL)データ送信が中断されることを意味する。SCGのアクティブ化およびアクティブ化解除は、一般に、ネットワークノードによって、たとえばRRCシグナリングを使用してMNによって、制御される。その上、RAN2は、詳細がさらなる検討が必要(FFS)であるとしても、SCGがアクティブ化解除されている間、PSCellモビリティがサポートされることに合意した。UEに、「SCGアクティブ化状態」にあるSCGが設定されたとき、SCGの電力節約は適用されない。
【0035】
RRC_INACTIVEおよび中断/再開プロシージャ:
図10は、3GPP TS38.331 v16.2.0において指定されている、NRにおけるRRC状態を示す。
【0036】
UEは、RRC接続が確立されたとき、RRC_CONNECTED状態にあるかまたはRRC_INACTIVE状態にあるかのいずれかであり、後者は、中断状態としても知られる。そうでなく、すなわちRRC接続が確立されていない場合、UEは、RRC_IDLE状態にある。
【0037】
RRC_CONNECTED状態にあるUEが、中断設定(RRC解放におけるsuspendConfig)をもつRRC解放を受信するとき、UEは、RRC_INACTIVE状態に遷移し、その設定を、いわゆるAS非アクティブコンテキストに記憶する。次いで、UEが再開することを試みるとき、設定は、ネットワークノードが再開プロシージャ中にRRC再開メッセージ中でデルタシグナリングを適用することが可能であるように、復元される。
【0038】
図11は、中断されたRRC接続を再開するためのRRCプロシージャを示す。このプロシージャの詳細は、3GPP TS38.331 v16.2.0において指定されている。
【0039】
特定の場合には、RRC_CONNECTED UEにMR-DCが設定され、たとえばRRC_CONNECTED UEは設定されたSCGを有し、3GPPリリース15およびリリース16において、中断/再開プロシージャにおけるいくつかの差異がある。
【0040】
ネットワークノードは、たとえば2次セルグループ(SCG)およびマスタセルグループ(MCG)が設定された、MR-DCにおいて動作するUEのためのRRC接続を中断することを決定し得、したがって、UEは、RRC_CONNETEDからRRC_INACTIVEに遷移する。Rel-15では、UEが、RRC_INACTIVEに入るときにMR-DC設定を解放することが規定された(とはいえ、それは、むしろ、TS38.331、5.3.13.2において規定された、再開するための始動時のMR-DC解放としてモデル化された)、詳細情報について、Rel-15における、セクション5.3.8.3、UEによるRRC解放の受信、セクション5.3.13、RRC接続再開、およびセクション5.3.5.10、MR-DC解放を参照されたい。
【0041】
Rel-16では、拡張が導入されており、すなわち、MR-DC、たとえばEN-DC、NRーDCにおいて動作し、中断されてRRC_INACTIVEになるUEについて、UEは、SCG設定、その設定の少なくともいくつかを、これらが再開プロシージャ時に復元および再開され得るように、記憶する。5.3.8.3において導入された変更のうち、Rel-16におけるUEは、(設定された場合)NR PSCellのReconfigurationWithSync内にspCellConfigCommonを記憶する。
【0042】
この特徴のためにRel-16における再開始動において導入された別の変更は、UEが接続再開時にSCG設定を維持することをサポートしない場合、UEがMR-DCを解放するにすぎないことであった。また、UEがコンテキストを復元するとき、UEは、(Rel-16までに規定されているように)SCG設定を含む、MR-DC設定を復元する。
【0043】
また別の変更は、SCG RRC再設定が、SCGが再開される(または追加/修正される)ための同期を伴う再設定を含むことができるように、RRC再開が、場合によってはnr-SCGにセットされるフィールドmrdc-SecondaryCellGroupを含むことができることである。これは、UEが、再開されているPSCellを伴ってランダムアクセスプロシージャをトリガするために、必要とされる。詳細情報について、Rel-16における、セクション5.3.8.3、UEによるRRC解放の受信、および、セクション5.3.13.1、全般と、5.3.13.2、始動と、セクション5.3.13.3、RRC再開要求またはRRC再開要求1メッセージの送信に関するアクションと、セクション5.3.13.4、UEによるRRC再開の受信とを備える、セクション5.3.13、RRC接続再開を参照されたい。
【0044】
上記で説明されたように、しばしば、3GPPにおいて「アクティブ化解除SCG」または、「SCGアクティブ化解除状態」と呼ばれる、3GPP Rel-17における、SCG電力節約モードの導入に伴って、ネットワークノードは、SCGがアクティブ化解除される間、依然として、UEを中断してRRC_INACTIVEにすることを決定し得る。中断、すなわちsuspendConfigをもつRRC解放の受信時に、SCGがアクティブ化される場合、Rel-16の場合と同じ挙動が、ある範囲に関して、採用され得、Rel-16では、SCGが設定されるとき、SCGは常にアクティブ化される。Rel-17特徴の導入に伴って、SCGは、UEが、suspendConfigをもつRRC解放を受信し、RRC_INACTIVEに遷移するとき、アクティブ化解除され得る。また、UEが、UEに、マスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を含むマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定されたとき、中断されたかどうかにかかわらず、UEがRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへと再開するとき、3GPP RAN2において、SCG状態、たとえばSCGアクティブ化状態またはSCGアクティブ化解除状態は、RRC再開において設定され得ることが合意された。レガシーでは、UEが、たとえば何らかのアップリンクトラフィックがあるという事実により、再開するとき、NASレイヤが再開プロシージャをトリガし、原因値mo-Dataが、以下のように、RRC再開要求メッセージ中に含まれるようにセットされる。
【0045】
5.3.13 RRC接続再開
5.3.13.1 全般
図5.3.13.1-1:RRC接続再開、成功
[...]
このプロシージャの目的は、(1つまたは複数の)SRBと(1つまたは複数の)DRBとを再開することを含む、中断されたRRC接続を再開すること、または、RNA更新を実施することである。
[...]
【0046】
5.3.13.2 始動
(RANページングに応答するとき、UEがRRC_INACTIVEにある間にRNA更新をトリガするとき、または、サブクローズ5.3.13.1aにおいて指定されているようなサイドリンク通信のために)上位レイヤまたはASが、中断されたRRC接続の再開を要求するとき、UEはプロシージャを始動する。
【0047】
UEは、このプロシージャを始動する前に、節5.2.2.2において指定されているような有効なおよび最新の重要なシステム情報を有することを保証するものとする。
【0048】
プロシージャの始動時に、UEは、以下を行うものとする。
1>RRC接続の再開が、NG-RANページングに対する応答によってトリガされる場合、
2>アクセスカテゴリーとして「0」を選択する、
2>選択されたアクセスカテゴリー、および上位レイヤによって提供される1つまたは複数のアクセス識別情報を使用して、5.3.14において指定されているユニファイドアクセス制御プロシージャを実施する、
3>アクセス試行が禁止される場合、プロシージャは終了する、
1>そうではなく、RRC接続の再開が、上位レイヤによってトリガされる場合、
2>上位レイヤが、アクセスカテゴリーおよび1つまたは複数のアクセス識別情報を提供する場合、
3>アクセスカテゴリー、および上位レイヤによって提供されるアクセス識別情報を使用して、5.3.14において指定されているユニファイドアクセス制御プロシージャを実施する、
4>アクセス試行が禁止される場合、プロシージャは終了する、
2>上位レイヤから受信された情報に従ってresumeCauseをセットする、
[...]
RRC再開要求メッセージ
[...]
- ResumeCause
IE ResumeCauseは、RRC再開要求およびRRC再開要求1において再開原因を指示するために使用される。
ResumeCause情報エレメント
【0049】
以下では、「中断されたSCG」、「電力節約モードにあるSCG」、「SCGアクティブ化解除状態」、または「アクティブ化解除SCG」という用語は、互換的に使用される。「中断されたSCG」という用語は、「アクティブ化解除SCGまたは非アクティブSCG」、または「ドーマントSCG」と呼ばれることもある。「再開されたSCG」、「通常動作モードにあるSCG」、「SCGアクティブ化状態」および「非電力節約モードにあるSCG」という用語は、互換的に使用される。「再開されたSCG」という用語は、「アクティブ化SCG」または「アクティブSCG」と呼ばれることもある。再開モードまたはアクティブモードで動作するSCGの動作は、通常SCG動作またはレガシーSCG動作と呼ばれることもある。動作の例は、UE信号受信/送信プロシージャ、たとえば、信号メッセージの受信、信号メッセージの送信などである。「通信デバイス」および「UE」という用語は、互換的に使用される。「ネットワークノード」、「gNB」、「eNB」、「gノードB」という用語は、互換的に使用される。
【発明の概要】
【0050】
本明細書の実施形態を発展させることの一部として、問題が、識別されており、最初に説明される。
【0051】
受信時に、ネットワークノードは、UEが、UL送信を有する必要により再開プロシージャを要求したことを知っているにもかかわらず、UEのRRC再開中に、ネットワークノードは、UEの始動したRRC再開要求が、MCG DRBのためのアップリンクデータによりトリガされたのかSCG DRBのためのアップリンクデータによりトリガされたのかに気づいていない。実際のところ、それは、ネットワークノード、たとえばUEが再開することを試みている場合のターゲットネットワークノードが、少なくとも、UEにSCGが設定されたのかスプリットDRBが設定されたのかを知ることを可能にする、コンテキストフェッチングの後でも、未知のままである。
【0052】
これは、ネットワークノードが、RRC再開プロシージャを実施するUEについて、どのSCG状態または動作モード、たとえば、SCGアクティブ化状態またはSCGアクティブ化解除状態を選択すべきかに気づいていないことになることを意味する。したがって、ネットワークノード、たとえば、UEが再開することを試みるターゲットgノードBは、再開要求をトリガしたULデータがMCGに関連するか、またはデータの量がSCGをアクティブ化することを正当化するのに十分でない場合、SCGを不必要にアクティブ化し得る。ネットワークノードがその準最適な判断を実現するとき、ネットワークノードは、電力節約目的のためにSCGをアクティブ化解除するために、再開プロシージャ、たとえばRRC再設定および/またはMAC CEの後に、UEに別のメッセージを送信しなければならないことになる。UEがこのメッセージを受信する時間までUEが再開している時間中に、より多くの電力が消費され、再開の後に、より多くのシグナリングが使用される。代替的に、ネットワークノード、たとえば、UEが再開することを試みるターゲットgノードBは、UEがSCGに関連するULデータを有するにもかかわらず、SCGをアクティブ化解除し得る。その場合、ネットワークノードは、次いで、ネットワークノードがSCGのアクティブ化を正当化するSCGに関連するデータがあることを了解すると、RRC再開プロシージャの後にSCGをアクティブ化するために別のメッセージを送信しなければならないことになる。UEがこのメッセージを受信する時間までUEが再開している時間中に、次いで、パフォーマンスは、MCGのみが使用され得ることにより、制限されることになる。
【0053】
RRC再開プロシージャの一部として、すなわち、すでにRRC再開メッセージを伴うかまたはその後すぐに、記憶されたSCGを再開するために、ネットワークノードは、ほぼブラインドでそれを行わなければならない。これは、ネットワークノードが、その場合、UEがSCG/PSCellの無線カバレッジ中にあるかどうかを決定するためにネットワークノードが使用することができる、SCG(PSCell)についての新しい測定結果を、UEから受信していないからである。その場合、UEが前のSCG/PSCellのカバレッジ外である場合でも、UEにSCGが設定されるというリスクがある。
【0054】
したがって、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードのマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作する通信デバイスのための再開プロシージャをハンドリングするための改善された方法を提供することが、本明細書の実施形態の目的である。
【0055】
本明細書の実施形態の一態様によれば、目的は、中断状態から接続状態への再開プロシージャをハンドリングするための、通信デバイスにおいて実施される方法によって達成される。通信デバイスに、マスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うマルチ無線コネクティビティ(MR-DC)が設定される。通信デバイスは、利用可能なアップリンクデータがあるとき、再開プロシージャを始動する。通信デバイスは、ULデータのタイプ、すなわち、ULデータが、MCGベアラのために利用可能であるのか、SCGベアラのために利用可能であるのか、またはスプリットベアラのために利用可能であるのかを決定する。通信デバイスは、ULデータが、MCGベアラのために利用可能であるのか、SCGベアラのために利用可能であるのか、またはスプリットベアラのために利用可能であるのかの決定に基づいて、ULデータ指示をセットする。通信デバイスは、ULデータ指示をネットワークノードに送る。ULデータ指示は、再開が、MCGのためにのみ利用可能であるアップリンクデータにより始動されるのか、または、MCGにとって利用可能なデータにかかわらず、SCGのために利用可能であるアップリンクデータにより始動されるのかを指示する。ULデータ指示は、再開プロシージャにおける前のメッセージ中に含まれない場合、RRC再開完了メッセージ中の情報エレメント中にあり得る。
【0056】
言い換えれば、通信デバイスは、RRC_INACTIVE状態などの中断状態からRRC_CONNECTED状態などの接続状態への再開時に、ネットワークノードが通信デバイスのためのSCG設定を決定するのを支援するためのULデータ指示をネットワークノードに送る。ULデータが利用可能であるとき、中断状態からの再開が実施され、通信デバイスは、ULデータがMCGのためのものであるのか、SCGのためのものであるのか、またはスプリットDRBのためのものであるのかを決定し、この決定と、場合によってはデータボリュームしきい値などの他の基準とに基づいて、ULデータ指示をセットする。
【0057】
本明細書の実施形態は、再開プロシージャ中に1つまたは2つ以上のベアラタイプがULデータを有する場合、SCGを介して送信される必要があるULデータがある場合に通信デバイスが明白に指示を送信することを可能にする。一実施形態では、通信デバイスは、SCGベアラなど、所与の優先順序でベアラタイプを検査し、SCGが送信すべきデータを有するという指示がプロシージャにおいて最初にトリガされるように、スプリットベアラが最初に検査される。アップリンクデータがSCGのために利用可能である場合、通信デバイスは、メッセージ、たとえばRRC再開要求メッセージ中で指示を送信し、この指示は、再開プロシージャ中にSCGをアクティブ化するようにネットワークノードをトリガし得る。他の場合、通信デバイスは、MCG側のベアラのみが送信すべきデータを有するという指示を送信し、この指示は、再開プロシージャ中にSCGをアクティブ化しないようにネットワークノードをトリガし得る。
【0058】
別の実施形態では、SCGのULデータ指示は、RRC再開要求メッセージを送ることとRRC再開完了メッセージを送ることとの間にSCGを介して送信すべきさらなるULデータ到着がある場合、RRC再開完了メッセージ中にさらに追加され得る。ネットワークノードは、再開プロシージャの一部でない別個のメッセージ中で、SCGをアクティブ化し得る。
【0059】
本明細書の実施形態の一態様によれば、目的は、通信デバイスが、通信デバイスから受信されたULデータ指示、SCGカバレッジ指示または測定報告に基づいて、RRC_INACTIVE状態などの中断状態からRRC_CONNECTED状態などの接続状態への再開プロシージャを始動するときに、SCG設定を決定するための、gNBなどのネットワークノードにおいて実施される方法によって達成される。ネットワークノードは、
中断SCGが再開されるべきであるかどうか、および中断SCGが再開されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定すること、
再開することを試みている通信デバイスにSCGが設定される場合、SCGが解放されるべきであるかどうかを決定すること、
再開することを試みている通信デバイスにSCGが設定されない場合、SCGが追加されるべきであるかどうか、およびSCGが追加されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定すること
を行うように設定される。
【0060】
本明細書の実施形態の一態様によれば、目的は、通信デバイスが、SCG DRB、またはSCGアクティブ化を正当化するためのスプリットDRBのために利用可能な十分な量のデータなど、SCGのために利用可能なULデータを有すると通信デバイスが決定したとき、通信デバイスがUE非アクティブASコンテキストの一部として記憶したSCG、たとえばPSCell、についての測定を始動するための、RRC_INACTIVE状態にある通信デバイスにおいて実施される方法によって達成される。
【0061】
本明細書の実施形態は、ネットワークノードが、SCG状態、たとえばSCGアクティブ化解除状態またはSCGアクティブ化状態を選択するために、中断状態からの再開中に、MR-DCにおける通信デバイスについてのストラテジーを選択することを可能にする。
【0062】
いくつかの実施形態では、本明細書の実施形態の利益は、ネットワークノードが、再開要求に応答するRRC再開RRCメッセージなどの第1のRRCメッセージにおいてSCG状態をセットし得る。
【0063】
本明細書の実施形態による方法のために、ネットワークノード、たとえば通信デバイスが再開することを試みているターゲットネットワークノードは、通信デバイスの始動したRRC再開要求がMCG DRBのためのアップリンクデータによりトリガされたのか、SCG DRBのためのアップリンクデータによりトリガされたのかに気づかされ、それに基づいて、MR-DCをセットアップすること、解放MR-DC、再開MR-DCに関する、ならびに、セットアップおよび再開の場合、SCGが、どの状態または動作モード、たとえばアクティブ化解除SCGまたはアクティブ化SCGであるべきであるかに関する、適切な知識に基づいた判断を行う。
【0064】
本明細書の実施形態によれば、ネットワークノードはまた、DRBの2つ以上のタイプが送信すべきアップリンクデータを有し、DRBタイプがMCG DRB、SCG DRBまたはスプリットDRBであり得る場合に再開するとき、MR-DCにおける通信デバイスについてのストラテジーを選択し得る。一例は、MCG DRBとSCG DRBの両方が、送信すべきアップリンクデータを有することである。
【0065】
したがって、ネットワークノード、たとえば、通信デバイスが再開することを試みるターゲットgノードBは、再開要求をトリガしたULデータがMCGに関連するか、またはデータの量がSCGをアクティブ化することを正当化するのに十分でない場合、SCGを不必要にアクティブ化しないことになり、これは、SCGに対する不要なアクションを防ぎ、通信デバイスにおけるエネルギーの不必要な浪費を防ぐ。これは、本明細書の実施形態による方法のために、通信デバイスにおけるより低い電力消費につながる。
【0066】
それに加えて、潜在的に準最適な判断を防ぐことによって、ネットワークノードは、電力節約目的のためにSCGをアクティブ化解除するために、再開プロシージャ、たとえばRRC再設定および/またはMAC CEの後に、通信デバイスに別のメッセージを送信する必要がなく、これはまた、シグナリング低減である。
【0067】
したがって、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードのマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作する通信デバイスのための再開プロシージャをハンドリングするための改善された方法を提供する。
【0068】
本明細書の実施形態の例が、添付の図面を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】MR-DCにおける、キャリアアグリゲーションと組み合わせられたデュアルコネクティビティを示す概略ブロック図である。
図2】E-UTRAN-NRデュアルコネクティビティを示す概略ブロック図である。
図3】MCGを制御するマスタノードとSCGを制御する2次ノードの両方がNRである、NR-DCを示す概略ブロック図である。
図4】LTE DC、EN-DCおよびNR-DCにおけるデュアルコネクティビティのための制御プレーンアーキテクチャを示す概略ブロック図である。
図5】EPCとのMR-DC(EN-DC)における、MCG、SCGおよびスプリットDRBのためのネットワーク側プロトコル終端オプションを示す概略ブロック図である。
図6】5GCとのMR-DC(NGEN-DC、NE-DCおよびNR-DC)における、MCG、SCGおよびスプリットDRBのためのネットワーク側プロトコル終端オプションを示す概略ブロック図である。
図7】パケット複製を示す概略ブロック図である。
図8】NRにおける、SCellについての休止のような挙動を示す概略ブロック図である。
図9】3GPP Rel-17におけるSCG状態を示す概略ブロック図である。
図10】NRにおける、UE状態機械および状態遷移を示す概略ブロック図である。
図11】RRC接続再開プロシージャ、成功の場合を示すシグナリング図である。
図12】無線通信ネットワークを示す概略ブロック図である。
図13】本明細書の実施形態による、通信デバイスにおいて実施される方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図14】本明細書の実施形態による、再開プロシージャの例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図15】本明細書の実施形態による、再開プロシージャの別の例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図16】本明細書の実施形態による、再開プロシージャの別の例示的な実施形態を示すシグナリング図である。
図17】本明細書の実施形態による、通信デバイスにおいて実施される方法の別の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図18】本明細書の実施形態による、ネットワークノードにおいて実施される方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図19】本明細書の実施形態による、ネットワークノードにおいて実施される方法の別の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図20】ネットワークノードの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
図21】通信デバイスの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
本明細書の実施形態は、一般に、通信ネットワークに関する。図12は、通信ネットワーク1200を示す概観である。通信ネットワーク1200は、1つまたは複数のRANと、1つまたは複数のCNとを備える無線通信ネットワークであり得る。通信ネットワーク1200は、ほんの数個の可能な実装形態を挙げると、Wi-Fi、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、NR、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式/GSM進化型高速データレート(GSM/EDGE)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)など、いくつかの異なる技術を使用し得る。
【0071】
無線通信ネットワーク1200において、UE、移動局または無線端末などの、1つまたは複数の無線通信デバイス1230、1231は、1つまたは複数の無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。「無線通信デバイス」が、セル内で通信する、任意の端末、無線通信端末、ユーザ機器、マシン型通信(MTC)デバイス、D2D(Device to Device)端末、またはノード、たとえば、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、モバイルフォン、センサー、リレー、モバイルタブレット、さらには小さい基地局を意味する、非限定的な用語であることが当業者によって理解されるべきである。
【0072】
第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212などのネットワークノードは、無線通信ネットワーク1200において動作する。第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212は、gNB、eNB、en-gNB、ng-eNB、gNBなど、RANノードのいずれかであり得る。第1のネットワークノード1211は、ビーム、またはビームグループと呼ばれることもある、地理的エリア、サービスエリア11にわたる無線カバレッジを提供し、ここで、ビームのグループは、5G、LTE、Wi-Fi、または同様のものなど、第1の無線アクセス技術(RAT)のサービスエリアをカバーしている。第2のネットワークノード1212は、ビームまたはビームグループと呼ばれることもある、地理的エリア、サービスエリア12にわたる無線カバレッジを提供し、ここで、ビームのグループは、5G、LTE、Wi-Fi、または同様のものなど、第1または第2の無線アクセス技術(RAT)のサービスエリアをカバーしている。ネットワークノードは、RANノード、CNノード、またはOAMノードであり得ることに留意されたい。
【0073】
第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212は、送信および受信ポイント、たとえば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)などの無線ネットアクセスワークノード、アクセスコントローラ、基地局、たとえばノードB、gNB、エボルブドノードB(eNB、eノードB)などの無線基地局、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば使用される無線アクセス技術および用語に応じてそれぞれの第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212によってサーブされるサービスエリア内で無線通信デバイスと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットであり得る。第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212は、それぞれ、ソースネットワークノードおよびターゲットネットワークノードと呼ばれることがあり、無線通信デバイス1230、1231へのダウンリンク(DL)送信および無線通信デバイス1230、1231からのアップリンク(UL)送信を用いて、無線通信デバイス1230、1231と通信し得る。
【0074】
第1のネットワークノード1211および第2のネットワークノード1212は、各々、図1に示されているように、それぞれ、セルグループMCGを有するマスタノード(MN)またはセルグループSCGを有する2次ノード(SN)のいずれかであり得る。
【0075】
本明細書の説明は、SCGおよびPSCellのような用語を、SCGに関連するセルのうちの1つとして説明する。それは、たとえば、以下のように、SCGのスペシャルセル(SpCell)または1次SCGセル(PSCell)として規定される、NR仕様(たとえば、RRC TS38.331)において規定されているPSCellであり得る。
- 2次セルグループ:デュアルコネクティビティが設定されたUEの場合、PSCellと0個またはそれ以上の2次セル(SCell)とを含むサービングセルのサブセット。
- スペシャルセル:デュアルコネクティビティ動作の場合、スペシャルセルという用語は、MCGのPCell、またはSCGのPSCellを指し、他の場合、スペシャルセルという用語はPCellを指す。
- 1次SCGセル(PSCell):デュアルコネクティビティ動作の場合、同期を伴う再設定のプロシージャを実施するときに、UEがランダムアクセスを実施するSCGセル。
【0076】
簡潔のために、本明細書の説明は、大部分が、第2のセルグループが、マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定されたUEのための、アクティブ化解除されたまたは中断されたまたは電力節約動作モードにある2次セルグループ(SCG)である例に言及し、それらの例を示す。しかしながら、本方法は、第2のセルグループが、デュアルコネクティビティ(たとえば、MR-DC)が設定されたUEのためのマスタセルグループ(MCG)であり、SCGが通常モードで動作している間、MCGが中断され得る場合に、等しく適用可能である。
【0077】
本明細書の説明は、第2のセルグループがアクティブ化解除された、たとえば、SCGがネットワークノードからの指示の受信時にアクティブ化解除されたとき、UEが、SCGセル上のPDCCHを監視することを停止する、すなわち、PSCellの、およびSCGのSCellの、PDCCHを監視することを停止することについて説明する。ソリューションは、一例として、MR-DCが設定されたUEに設定された2次セルグループである、および、UEが、本方法において開示されるアクションを実施するとき、UEにおいてアクティブ化解除動作モードであるSCGである、第2のセルグループを使用して主に説明される。しかしながら、本方法はまた、第2のセルグループが、UEが、MCG上のPDCCHを監視することを停止し、SCG上のPDCCHを監視することを続けるような、アクティブ化解除されたマスタセルグループ(MCG)であると仮定する場合に、適用可能である。
【0078】
対応して、本明細書の説明は、大部分が、第1のセルグループが、マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定されたUEのためのマスタセルグループ(MCG)である例に言及し、それらの例を示す。しかしながら、本方法は、第1のセルグループが、マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)が設定されたUEのための、アクティブ化解除されたまたは中断されたまたは電力節約動作モードにある2次セルグループ(SCG)である場合に、等しく適用可能である。
【0079】
本明細書の実施形態によれば、第1の状態から第2の状態への再開プロシージャをハンドリングするための、通信デバイス1230によって実施される方法が提供される。第1の状態は、RRC_INACTIVE状態などの中断状態であり得、第2の状態は、RRC_CONNECTED状態などの接続状態であり得る。
【0080】
本明細書の実施形態によれば、通信デバイス1230は、再開プロシージャが、MCG DRBなど、MCGのために利用可能であるアップリンクデータにより始動されるのか、SCG DRBなど、SCGのために利用可能であるアップリンクデータにより始動されるのか、または、SCGアクティブ化を正当化するために、たとえば、ULデータボリュームについての設定されたしきい値に基づいて決定された、十分な量のデータが、スプリットDRBのために利用可能であるかどうかを決定する。この決定に基づいて、通信デバイス1230は、再開プロシージャ中の、たとえばネットワークノード1211への再開要求内の、および/またはネットワークノード1211への再開要求と多重化された、ULデータ指示を含む。
【0081】
第1の実施形態では、通信デバイス1230は、SCGベアラ、スプリットベアラ、およびその後に続くMCGベアラの優先順序でデータ利用可能性を検査する。言い換えれば、通信デバイス1230は、SCGベアラ中に、利用可能なULデータがあるかどうかを最初に確認し、その後にスプリットベアラおよびMCGベアラが続く。
【0082】
第1の実施形態による方法は、通信デバイス1230によって実施される主要なアクションまたはステップが示されている、図13を参照しながら詳細に説明される。本方法は以下のアクションを含み、それらのアクションは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0083】
アクション13010
通信デバイス1230は、第1の状態、たとえばRRC_INACTIVE状態などの中断状態にあり、MCGおよびSCGが設定されたMR-DCを有する。アップリンクデータが利用可能になるとき、上位レイヤは、通信デバイス1230において、中断されたRRC接続の再開を始動するようにRRCレイヤをトリガする。
【0084】
アクション13020
通信デバイス1230は、SCGベアラがデータを有するかどうかを検査する。SCGベアラがデータを有する場合、通信デバイス1230は、アクション13060において、ULデータ指示を「SCG」にセットする。
【0085】
アクション13030
SCGベアラがデータを有しない場合、通信デバイス1230は、スプリットベアラがデータを有するかどうかを検査する。スプリットベアラがデータを有しない場合、通信デバイス1230は、アクション13050において、ULデータ指示を「MCG」にセットする。
【0086】
アクション13040
スプリットベアラがデータを有する場合、通信デバイス1230は、データの総量、たとえば、スプリットベアラのための、1次およびスプリット2次RLCエンティティにおける初期送信のために保留中のPDCPデータボリュームおよびRLCデータボリュームが、しきい値、たとえば、ul-DataSplitThresholdを超えるかどうかを検査する。データがしきい値を超える場合、通信デバイス1230は、アクション13060において、ULデータ指示を「SCG」にセットする。他の場合、通信デバイス1230は、アクション13050において、ULデータ指示を「MCG」にセットする。
【0087】
アクション13050
通信デバイス1230は、ULデータ指示を「MCG」にセットする。
【0088】
アクション13060
通信デバイス1230は、ULデータ指示を「SCG」にセットする。
【0089】
アクション13070
通信デバイス1230は、再開要求、たとえば、RRC再開要求メッセージを、ネットワークノード、たとえばネットワークノード1211に送信することによって、再開プロシージャを始動する。再開プロシージャ中に、通信デバイス1230はまた、前のアクションに従ってセットされたULデータ指示を送信する。
【0090】
この実施形態では、ULデータ指示がSCGにセットされる場合、SCGベアラがデータを有するか、スプリットベアラが、しきい値よりも多くのデータを有するかのいずれかであり、したがって、SCGのために利用可能なデータがあるという通信デバイス1230からの指示。とはいえ、MCGのために利用可能なデータがあるかどうかは明らかでない。しかし、MCGは、いずれの場合にも再開される必要があるので、これは必須ではない。
【0091】
ULデータ指示がMCGにセットされる場合、SCGベアラがデータを有することも、スプリットベアラが、しきい値よりも多くのデータを有することもなく、したがって、これは、SCGのために利用可能なデータがないという、通信デバイス1230からの暗黙的指示である。
【0092】
一代替形態では、図13のアクション13020において、SCGベアラがデータをいつ有するかについての基準は、SCGベアラのためのデータの量、たとえば、RLCエンティティにおける初期送信のために保留中のPDCPデータボリュームおよびRLCデータボリューム、またはPDCPデータボリュームのみが、しきい値を超えることである。別の代替形態では、通信デバイス1230は、すべてのMCGベアラのためのデータの量の和を計算し、この和は、MCG_SUMとここでは呼ばれ、また、すべてのSCGベアラのための和を計算し、この和は、SCG_SUMとここでは呼ばれる。通信デバイス1230は、次いで、SCGベアラがデータを有するかどうかを決定するために、MCG_SUMをSCG_SUMと比較する。たとえば、SCG_SUMがMCG_SUMよりも大きい場合、SCGベアラは、データを有すると決定される。またはたとえば、SCG_SUMがMCG_SUM+しきい値を超える場合、SCGベアラは、データを有すると決定される。これらの代替形態におけるしきい値は、ネットワークノード1211によって設定され得る。
【0093】
また別の代替形態では、図13のアクション13040において、スプリットベアラのためのしきい値の基準は、MCGベアラにおけるデータボリューム量と比較される。通信デバイス1230は、すべてのMCGベアラのためのデータの量の和(MCG_SUM)、およびすべてのスプリットベアラのためのデータの量の和(SPLIT_BEARER_SUM)を計算する。例は、SPLIT_BEARER_SUMがMCG_BEAER_SUMまたはMCG_BEARER_SUM+しきい値を超える場合、スプリットベアラは、データを有すると決定されることを含む。これらの代替形態におけるしきい値は、ネットワークノード1211によって設定され得る。
【0094】
通信デバイス1230は、再開プロシージャ中の、たとえばネットワークノード1211への再開要求内の、および/またはネットワークノード1211への再開要求と多重化された、ULデータ指示を含み得る。
【0095】
ULデータ指示がネットワークノード1211にどのように指示されるかに関して、異なる代替形態があり得る。
【0096】
一代替形態では、図14に示されているように、再開プロシージャ中に、ULデータ指示は、たとえば、再開原因として送信されることがあり、これは、UEが、UEが再開することを試みるネットワークノードMN/gNBに送信する、RRC再開要求メッセージ中のパラメータセットであり得る。たとえば、新しい再開原因、たとえばscg-dataは、再開プロシージャが、SCGベアラまたはスプリットベアラにマッピングされたデータのある量が所定のしきい値を上回ることによりトリガされたことを指示するようにセットされる。および、たとえば、ULデータがMCGベアラのためのものであるときなど、他の場合には、UEは、既存の再開原因「mo-data」または、別の既存の再開原因の値をセットする。別の実施形態では、新しい原因値は、UEが、あるしきい値を上回るバッファ中のULデータの量を有することを、SCGベアラに関連することにかかわらず、指示し得る。
【0097】
3GPP仕様においてそれがどのように実装されるかの一例が、下線付きの変更とともに以下に示される。
【0098】
PDCP仕様v16.2.0
************************************************************************************************************
5.6 データボリューム計算
-----変更なしの部分は省略-----
送信PDCPエンティティが少なくとも2つのRLCエンティティに関連する場合、(TS38.321[4]およびTS36.321[12]において指定されている)BSRトリガリングおよびバッファサイズ計算のためにMACエンティティにPDCPデータボリュームを指示するとき、送信PDCPエンティティは以下を行うものとする。
- PDCP複製がRBについてアクティブ化された場合、
- 1次RLCエンティティに関連するMACエンティティにPDCPデータボリュームを指示する、
- PDCP複製についてアクティブ化された1次RLCエンティティ以外のRLCエンティティに関連するMACエンティティに、PDCP制御PDUを除くPDCPデータボリュームを指示する、
- PDCP複製についてアクティブ化解除されたRLCエンティティに関連するMACエンティティに、PDCPデータボリュームを0として指示する、
- そうでない場合(すなわち、PDCP複製がRBについてアクティブ化解除された)、
- スプリット2次RLCエンティティが設定された場合、および
- 1次RLCエンティティおよびスプリット2次RLCエンティティにおける(TS38.322[5]において指定されている)初期送信のために保留中のPDCPデータボリュームおよびRLCデータボリュームの総量が、ul-DataSplitThresholdに等しいかまたはそれよりも大きい場合、
- 1次RLCエンティティに関連するMACエンティティとスプリット2次RLCエンティティに関連するMACエンティティの両方にPDCPデータボリュームを指示する、
- 1次RLCエンティティおよびスプリット2次RLCエンティティ以外のRLCエンティティに関連するMACエンティティに、PDCPデータボリュームを0として指示する、
- そうではなく、送信PDCPエンティティがDAPSベアラに関連する場合、
- アップリンクデータ切替えが要求されなかった場合、
- ソースセルに関連するMACエンティティにPDCPデータボリュームを指示する、
- 他の場合、
- ターゲットセルに関連するMACエンティティに、ソースセルに関連する点在したROHCフィードバックのためのPDCP制御PDUを除くPDCPデータボリュームを指示する、
- ソースセルに関連するMACエンティティに、ソースセルに関連する点在したROHCフィードバックのためのPDCP制御PDUのPDCPデータボリュームを指示する、
- 他の場合、
- 1次RLCエンティティに関連するMACエンティティにPDCPデータボリュームを指示する、
- 1次RLCエンティティ以外のRLCエンティティに関連するMACエンティティに、PDCPデータボリュームを0として指示する。
- RRCレイヤに、このサブクローズにおけるプロシージャに従って送信すべき非0のPDCPデータボリュームを有するRLCエンティティを指示する。
*************************************************************************************************************
RRC仕様v16.3.0
*************************************************************************************************************
【0099】
5.3.13.2 始動
-----変更なしの部分は省略-----
プロシージャの始動時に、UEは、以下を行うものとする。
1>RRC接続の再開が、NG-RANページングに対する応答によってトリガされる場合、
-----変更なしの部分は省略-----
1>そうではなく、RRC接続の再開が、上位レイヤによってトリガされる場合、
-----変更なしの部分は省略-----
1>そうではなく、RRC接続の再開が、5.3.13.8において指定されているようなRNA更新によりトリガされる場合、
-----変更なしの部分は省略-----
1>そうではなく、SCGがアクティブ化解除される場合、
2>RRC接続の再開が、SCGに関連するRLCエンティティによりトリガされる場合、
3>resumeCauseを「scg-data」にセットする、
2>そうではなく、RRC接続の再開が、MCGに関連するRLCエンティティによりトリガされる場合、
3>resumeCauseを「mo-data」にセットする、
1>UEがNE-DCまたはNR-DC中にある場合、
...
****************************************************************************************************
【0100】
別の実施形態では、図15に示されているように、ULデータ指示は、ネットワークノードに指示され、たとえば、ランダムアクセス設定に従ってULデータ指示を示す、たとえばプリアンブルグループに関連し得る、プリアンブルなどの特定のPRACHリソース、および/または特定の時間周波数PRACHリソースの選択によって、UEが再開することを試みるMN/gNBに指示される。たとえば、ネットワークノードは、しきい値を上回るULトラフィックを指示するためのプリアンブルグループを設定していることがあり、したがって、再開することを希望するUEは、バッファ中のULデータがしきい値を上回るかどうかを決定し、ULデータがしきい値を上回る場合、UEは、ネットワークノードにおける受信時に、ネットワークノードが、UEが、しきい値を上回るバッファ中のULデータの量を有することに気づくように、そのグループに関連するプリアンブルを選択する。一代替形態では、ULデータ指示は、SCGによって送信されるべきデータ、たとえば、SCGベアラにマッピングされたデータに関連し、したがって、ULデータ指示は、データの量がしきい値を上回ることだけでなく、データの量がSCG送信のためのものであることをもネットワークノードに指示する。別の代替形態は、異なる指示、たとえば、MCGとSCGの両方ためのグループX1データ、SCGのみのためのグループX2データ、MCGのみのためのグループX3データを指示する、複数のプリアンブルグループを規定することである。一例では、ネットワークノードは、システム情報中でULデータ指示のために使用するために、(1つまたは複数の)PRACHリソース、たとえば、(1つまたは複数の)プリアンブルおよび/または(1つまたは複数の)特定の時間周波数PRACHリソースのための設定を提供する。別の例では、ネットワークノードは、UEを中断してRRC_INACTIVE状態にしたRRC解放メッセージなど、専用シグナリング中で設定を提供する。
【0101】
別の実施形態では、図16に示されているように、SCG上のULデータは、さらに、RRC再開完了メッセージ中で指示され得る。これは、RRC再開要求が送られた後に、SCGのためのデータ到着がある場合に有用である。これは、上記で説明された第1の実施形態において、通信デバイス1230実施形態とともに実装される。通信デバイス1230が、RRC再開要求メッセージ中でULデータを「scg-data」として指示した場合、通信デバイス1230は、RRC完了メッセージ中ではそれ以上何も指示しない。通信デバイス1230が、RRC要求メッセージ中でULデータを「scg-data」として指示しなかった場合、および、ネットワークノードからRRC再開メッセージを受信した後に送信される必要がある、SCGに関連するRLCエンティティ中で利用可能なデータがある場合、通信デバイス1230は、SCGに関連するRLCエンティティ中に利用可能なデータがあることをRRC完了メッセージ中で指示する。
【0102】
以下は、下線付きの変更とともに、RRC仕様v16.3.0においてこれがどのように実装され得るかに関する一例である。
*************************************************************************************************************
【0103】
5.3.13.4 UEによるRRC再開の受信
UEは、以下を行うものとする。
-----変更なしの部分は省略-----
1>RRC再開完了メッセージのコンテンツを以下のようにセットする。
-----変更なしの部分は省略-----
2>UEが、NRターゲット帯域の測定ギャップ要件情報を提供するように設定される場合、
3>NeedForGapsInfoNRを含め、コンテンツを以下のようにセットする、
4>intraFreq-needForGapを含め、各NRサービングセルのための周波数内測定のギャップ要件情報をセットする、
4>requestedTargetBandFilterNR中にも含まれる、各サポートされるNR帯域について、requestedTargetBandFilterNRが設定される場合、その帯域について、interFreq-needForGap中にエントリを含め、ギャップ要件情報をセットし、他の場合、各サポートされるNR帯域について、interFreq-needForGap中にエントリを含め、対応するギャップ要件情報をセットする、
2>RRC再開メッセージがactivateSCGを含み、resumeCauseが「scg-data」にセットされなかった場合、
3>PDCPレイヤが、SCGに関連するRLCエンティティのデータボリュームを指示した場合、
4>ULデータ指示scg-Dataを含め、それを真にセットする。
1>送信のためにRRC再開完了メッセージを下位レイヤにサブミットする、
1>プロシージャが終了する。
...
- RRC再開完了
RRC再開完了メッセージは、RRC接続再開の成功した完了を確認するために使用される。
シグナリング無線ベアラ:SRB1
RLC-SAP:AM
論理チャネル:DCCH
方向:UEからネットワーク
RRC再開完了メッセージ
******************************************************************************************************
【0104】
本明細書の第2の実施形態によれば、通信デバイス1230によって実施される方法は、第1の状態、たとえば中断状態から、第2の状態、たとえば接続状態への再開プロシージャをハンドリングするために提供され、これは、上記で説明された第1の実施形態と組み合わせられ得る。RRC_INACTIVEにある通信デバイス1230は、通信デバイス1230が、SCG DRBのために利用可能なULデータ、またはSCGアクティブ化を正当化するためのスプリットDRBのために利用可能な十分な量のデータなど、SCGのために利用可能なULデータを有すると通信デバイス1230が決定したとき、通信デバイス1230がUE非アクティブASコンテキストの一部として記憶したSCG、たとえばPSCell、についての測定を始動する。
【0105】
本方法は、第2の実施形態による、通信デバイス1230によって実施される主要なアクションまたはステップが示されている、図17を参照しながら詳細に説明される。本方法は以下のアクションを含み、それらのアクションは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0106】
アクション17010
通信デバイス1230は、RRC_INACTIVE状態などの中断状態にあり、MCGおよびSCGが設定されたMR-DCを有する。アップリンクデータが利用可能になり、上位レイヤは、通信デバイス1230において、中断されたRRC接続の再開を始動するようにRRCレイヤをトリガする。
【0107】
アクション17020
通信デバイス1230は、SCGベアラがデータを有するかどうかを検査する。SCGベアラがデータを有する場合、通信デバイス1230は、アクション17050において、SCGについての測定を始動する。
【0108】
アクション17030
SCGベアラがデータを有しない場合、通信デバイス1230は、スプリットベアラがデータを有するかどうかを検査する。
【0109】
アクション17040
スプリットベアラがデータを有する場合、通信デバイス1230は、データの総量、すなわち、スプリットベアラのための、1次およびスプリット2次RLCエンティティにおける初期送信のために保留中のPDCPデータボリュームおよびRLCデータボリュームが、しきい値、たとえば、ul-DataSplitThresholdを超えるかどうかを検査する。データがしきい値を超える場合、通信デバイス1230は、アクション17050において、SCGについての測定を始動する。
【0110】
アクション17050
通信デバイス1230は、SCGについての測定を始動する。
【0111】
一代替形態では、通信デバイス1230は、通信デバイス1230がRRC_INACTIVE状態にある間、中断されたSCG、たとえばPSCellに対する連続測定を実施する。一例では、通信デバイス1230は、ネットワーク設定に基づくRRC_INACTIVE状態にある間、中断されたSCG(PSCell)、すなわちUE非アクティブASコンテキストに記憶されたSCGに対する測定を実施する。ネットワーク設定は、次いで、たとえば、システム情報を通して提供され、それにより、ネットワーク設定が、たとえば、その設定がブロードキャストされるセル中で有効であるか、または、たとえば、通信デバイス1230を中断してRRC_INACTIVE状態にしたRRC解放メッセージ中でなど、専用シグナリングを通して提供され得る。
【0112】
別の代替形態では、RRC_INACTIVE状態にある通信デバイス1230は、通信デバイス1230が、しきい値を上回る、スプリットDRBのために利用可能なULデータの量を有すると通信デバイス1230が決定したとき、通信デバイス1230がUE非アクティブASコンテキストの一部として記憶した、中断されたSCG、たとえばPSCellについての測定を始動する。しきい値は、次いで、ネットワークによって、たとえば、システム情報中で、または専用シグナリング、たとえば、通信デバイス1230を中断してRRC_INACTIVE状態にしたRRC解放メッセージ中で、設定され得る。一例では、中断されたSCG/PSCellに対して測定を始動するためのしきい値は、その場合、SCGがアクティブ化および/または再開されるべきであることを指示するためのしきい値よりも低い。
【0113】
上記の実施形態のいくつかの代替形態では、通信デバイス1230は、RRC再開プロシージャの一部としてまたはRRC再開プロシージャに続いて、通信デバイス1230が、中断されたSCG、たとえばPSCellのカバレッジ中にあるかどうかを、ネットワークノードに指示する。通信デバイス1230は、その場合、たとえば、通信デバイス1230が、中断されたSCG/PSCellのカバレッジ中にあるかどうかを、SCGカバレッジ中指示(SCG in-coverage indication)を通して、ネットワークノードに指示し得る。一例では、通信デバイス1230は、1つまたは複数のしきい値に基づいて、たとえば、中断されたPSCellについての測定された参照信号受信電力(RSRP)値、参照信号受信品質(RSRQ)値および/または信号対干渉プラス雑音比(SINR)値が、(1つまたは複数の)設定されたしきい値を上回ることに基づいて、通信デバイス1230が、中断されたSCG、たとえばPSCellのカバレッジ中にあると決定する。通信デバイス1230が、中断されたSCG、たとえばPSCellのカバレッジ中にあるかどうかを決定するためのしきい値は、たとえば、たとえば、システム情報を通して、または、たとえば、通信デバイス1230を中断してRRC_INACTIVE状態にしたRRC解放メッセージ中でなど、専用シグナリングを通して、ネットワークノード1211、1212によって通信デバイス1230に提供され得るネットワーク設定に基づき得る。
【0114】
一代替形態では、UEは、通信デバイス1230がRRC_INACTIVE状態にあった間にUE非アクティブASコンテキストの一部として記憶されたSCG、たとえばPSCellについての測定結果、たとえば測定されたRSRP値、RSRQ値および/またはSINR値を、RRC再開プロシージャ中でまたはRRC再開プロシージャに続いて、送信する。
【0115】
いくつかの代替形態では、UEが、中断されたSCG/PSCellのカバレッジ中にあるかどうかの指示、すなわちSCGカバレッジ中指示、および/または中断されたSCG/PSCellについての測定結果は、上記の実施形態に従って、ULデータ指示とともに、通信デバイス1230によってネットワークノードに提供される。いくつかの代替形態では、SCGカバレッジ中指示、および/または中断されたSCG/PSCellについての測定結果は、ULデータ指示がネットワークノードに提供されない場合でも、それらの方法に従って、通信デバイス1230によってネットワークノードに提供される。一例では、SCGカバレッジ中指示および/または中断されたSCG/PSCellについての測定結果は、たとえば、1つまたは複数の別個のフィールドとしてまたは特定の再開原因値を使用して、RRC再開要求メッセージ内で提供されるか、またはRRC再開要求メッセージと多重化される。別の例では、SCGカバレッジ中指示および/または中断されたSCG/PSCellについての測定結果は、RRC再開完了メッセージ内で、あるいは、RRC再開プロシージャの一部としてまたはRRC再開プロシージャの後に送られる別のRRCメッセージ、たとえばUEAssistanceInformationメッセージ中で、提供される。
【0116】
本明細書の実施形態によれば、無線通信ネットワーク1200において通信デバイス1230のための再開プロシージャをハンドリングするための、ネットワークノード1211、1212によって実施される方法が提供される。
【0117】
第1の実施形態によれば、ネットワークノード1211、1212は、ターゲットネットワークノード、たとえば、通信デバイス1230が再開することを試行しているgノードBとして動作する。本方法は、通信デバイス1230から、たとえば中断されたSCGに関連する、上記で説明された、ULデータ指示を受信することと、その情報に基づいて、着信通信デバイス1230のためにセットされるべきMR-DCストラテジーと呼ばれることがある、通信デバイス1230のためのSCG設定を決定することとを含む。
【0118】
本方法は、第1の実施形態による、ネットワークノードによって実施される主要なアクションまたはステップが示されている、図18を参照しながら詳細に説明される。本方法は以下のアクションを含み、それらのアクションは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0119】
アクション18010
ネットワークノード1211、1212は、通信デバイス1230によって始動される再開プロシージャ中に、通信デバイス1230からULデータ指示を受信する。
【0120】
アクション18020
ネットワークノード1211、1212は、受信されたULデータ指示に基づいて通信デバイス1230のためのSCG設定を決定する。
【0121】
アクション18030
ネットワークノード1211、1212は、決定されたSCG設定に従って通信デバイス1230を設定する。この設定は、通信デバイス1230に送られるメッセージ中で、たとえば、RRC再開要求に対する応答としてRRC再開メッセージ中でまたは別個のRRC再設定メッセージ中で、提供され得る。
【0122】
通信デバイス1230のためのSCG設定の決定の一部として、ネットワークノード1211、1212は、以下のアクションのうちの少なくとも1つを実施する。
中断SCGが再開されるべきであるかどうか、および中断SCGが再開されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定すること、
再開することを試みているUEにSCGが設定される場合、SCGが解放されるべきであるかどうかを決定すること、
再開することを試みているUEにSCGが設定されない場合、SCGが追加されるべきであるかどうか、およびSCGが追加されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定すること。
【0123】
本方法は、ネットワークノードが、ULデータ指示、ならびに、場合によっては、場合によってはSNによって指示される、たとえばSCGについてのリソース利用可能性、あるいは、通信デバイス1230からの測定結果、たとえば、早期測定報告として取得されていることがある、SCGの(1つまたは複数の)PSCellおよび/またはSCellについての通信デバイス1230からのRSRP、RSRQ、SINRなど、他の情報に基づいてMR-DCストラテジーを決定することを備える。
【0124】
第2の実施形態によれば、ターゲットネットワークノード、たとえば、UEが再開することを試行しているgノードBとして動作するネットワークノード1211、1212は、通信デバイス1230から、RRC再開プロシージャの一部として、通信デバイス1230が、UE非アクティブASコンテキストの一部として記憶されるSCG/PSCellのカバレッジ中にあるという指示、たとえばSCGカバレッジ中指示を受信する。この指示に基づいて、ネットワークノード1211、1212は、中断されたSCG、たとえばPSCellを復元すべきか否かを決定し得る。その指示はまた、SCGアクティブ化状態またはSCGアクティブ化解除状態においてSCG/PSCellを再開すべきかどうかを決定するために、ネットワークノード1211、1212によって使用され得る。一例として、SCGカバレッジ中指示が、通信デバイス1230がSCG、たとえばPSCellのカバレッジ中にないことを指示する場合、ネットワークノード1211、1222は、SCGを再開しない、または、ネットワークノード1211、1222は、アクティブ化解除状態において、すなわちSCG電力節約モードにおいてSCGを再開する。
【0125】
ネットワークノード1211、1212はまた、通信デバイス1230から測定報告を受信し、SCG設定の決定においてその報告のコンテンツを使用し得る。
【0126】
本方法は、第2の実施形態による、ネットワークノードによって実施される主要なアクションまたはステップが示されている、図19を参照しながら詳細に説明される。本方法は以下のアクションを含み、それらのアクションは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0127】
アクション19010
ネットワークノード1211、1212は、通信デバイス1230によって始動される再開プロシージャ中に、通信デバイス1230からSCGカバレッジ指示を受信する。
【0128】
アクション19020
ネットワークノード1211、1212は、受信されたSCGカバレッジ指示に基づいて通信デバイス1230のためのSCG設定を決定する。
【0129】
アクション19030
ネットワークノード1211、1212は、決定されたSCG設定に従って通信デバイス1230を設定する。この設定は、通信デバイス1230に送られるメッセージ中で、たとえば、RRC再開要求に対する応答としてRRC再開メッセージ中でまたは別個のRRC再設定メッセージ中で、提供され得る。
【0130】
ネットワークノード1211、1212において方法を実施するために、ネットワークノード1211、1212は、図20に示されているモジュールを備える。ネットワークノード1211、1212は、受信モジュール2010、送信モジュール2020、決定モジュール2030、処理モジュール2040、メモリ2050などを備える。
【0131】
ネットワークノード1211、1212は、上記で説明されたアクション18010~18030、19010~19030のうちのいずれか1つを実施するように設定される。
【0132】
本明細書の実施形態による方法は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのコンピュータプログラムコードとともに、ネットワークノード1211、1212中のプロセッサ2060など、1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、ネットワークノード1211、1212にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するための図11に示されているコンピュータプログラムコード2070を搬送するコンピュータ可読媒体またはデータキャリア2080の形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態のものであり得る。ただし、そのようなキャリアは、メモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバまたはクラウド上の純粋なプログラムコードとして提供され、ネットワークノード1211、1212にダウンロードされ得る。
【0133】
図21は、再開プロシージャをハンドリングするための方法が実装され得る通信デバイス1230のための例示的な実施形態を示す。通信デバイス1230は、図21に示されているモジュールを備える。通信デバイス1230は、受信モジュール2110、送信モジュール2120、決定モジュール2130、処理モジュール2140、メモリ2150などを備える。通信デバイス1230は、上記で説明された方法アクション13010~13070、17010~17050のうちのいずれか1つを実施するように設定される。
【0134】
本明細書の実施形態による方法は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのコンピュータプログラムコードとともに、UE1230中のプロセッサ2160など、1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、UE1230にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するための図21に示されているコンピュータプログラムコード2170を搬送するコンピュータ可読媒体またはデータキャリア2180の形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態のものであり得る。ただし、そのようなキャリアは、メモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバまたはクラウド上の純粋なプログラムコードとして提供され、通信デバイス1230にダウンロードされ得る。
【0135】
いくつかの例示的な実施形態が以下に記載される。
実施形態1:第1の状態、たとえば中断状態から、第2の状態、たとえば接続状態への再開プロシージャをハンドリングするための、無線通信ネットワーク1200におけるネットワークノード1211、1212のマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作する通信デバイス1230によって実施される方法であって、ネットワークノード1211、1212は、通信デバイス1230が接続を再開するべきであるターゲットネットワークノードであり、方法が、
再開プロシージャを始動することと、
アップリンク(UL)データ指示をネットワークノード1211、1212に送信することと
を含む、方法。
【0136】
実施形態2:ULデータが、MCGベアラのために利用可能であるのか、SCGベアラのために利用可能であるのか、またはスプリットベアラのために利用可能であるのかなど、ULデータのためのデータ無線ベアラのタイプを決定することをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0137】
実施形態3:ULデータ指示は、再開が、MCGのためにのみ利用可能であるアップリンクデータにより始動されるのか、または、MCGにとって利用可能なデータにかかわらず、アップリンクデータがSCGのために利用可能であるのかを示す、実施形態1または2に記載の方法。
【0138】
実施形態4:ULデータの決定されたタイプに基づいてULデータ指示をセットすることをさらに含む、実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
【0139】
実施形態5:ULデータ指示が、再開プロシージャにおける前のメッセージ中に含まれない場合、RRC再開完了メッセージ中の情報エレメントである、実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
【0140】
実施形態6:SCG上で測定を実施するための、無線通信ネットワーク1200におけるネットワークノード1211、1212のマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作する通信デバイス1230によって実施される方法であって、通信デバイス1230が中断状態にあり、方法は、
ULデータが利用可能になると決定することと、
SCGについての測定を実施することと
を含む、方法。
【0141】
実施形態7:ULデータのタイプ、すなわち、ULデータが、MCGベアラのために利用可能であるのか、SCGベアラのために利用可能であるのか、またはスプリットベアラのために利用可能であるのかを決定することをさらに含む、実施形態6に記載の方法。
【0142】
実施形態8:測定を実施することが、ULデータの決定されたタイプに基づく、実施形態6または7に記載の方法。
【0143】
実施形態9:測定を実施することが、測定を始動すること、測定を続けることまたは測定を停止することのうちの1つを含む、実施形態6から8のいずれか1つに記載の方法。
【0144】
実施形態10:SCGカバレッジ指示をネットワークノードに送信することをさらに含む、実施形態6から9のいずれか1つに記載の方法。
【0145】
実施形態11:測定報告をネットワークノードに送信することをさらに含む、実施形態6から10のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
実施形態12:通信デバイス1230のための再開プロシージャをハンドリングするための、ネットワークノード1211、1212によって実施される方法であって、通信デバイス1230が、ネットワークノードのマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作しており、第1の状態、たとえば中断状態から、第2の状態、たとえば接続状態への再開を要求するべきであり、方法が、
通信デバイス1230から、再開するようにとの要求を受信することと、
通信デバイス1230からULデータ指示を受信することと、
ULデータ指示に基づいて通信デバイス1230のSCG設定を決定することと、
決定されたSCG設定に従って通信デバイス1230を設定することと
を含む、方法。
【0147】
実施形態13:通信デバイス1230のための再開プロシージャをハンドリングするための、ネットワークノード1211、1212によって実施される方法であって、通信デバイス1230が、ネットワークノードのマスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)を伴うデュアルコネクティビティにおいて動作しており、第1の状態、たとえば中断状態から、第2の状態、たとえば接続状態への再開を要求するべきであり、方法が、
通信デバイス1230から、再開するようにとの要求を受信することと、
通信デバイス1230からSCGカバレッジ指示を受信することと、
通信デバイス1230のSCG設定を決定することと、
決定されたSCG設定に従って通信デバイス1230を設定することと
を含む、方法。
【0148】
実施形態14:通信デバイス1230のSCG設定を決定することが、SCGカバレッジ指示に基づく、実施形態13に記載の方法。
【0149】
実施形態15:通信デバイス1230から測定報告を受信することをさらに含み、SCG設定を決定することが、測定報告に基づく、実施形態13に記載の方法。
【0150】
実施形態16:通信デバイス1230のSCG設定を決定することは、
- 中断SCGが再開されるべきであるかどうか、および中断SCGが再開されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定することと、
- 再開することを試みている通信デバイス1230にSCGが設定される場合、SCGが解放されるべきであるかどうかを決定することと、
- 再開することを試みている通信デバイス1230にSCGが設定されない場合、SCGが追加されるべきであるかどうか、およびSCGが追加されるべきである場合、どの動作モード、たとえばアクティブ化解除またはアクティブ化が、SCGにセットされるべきであるかを決定することと
のうちのいずれか1つを含む、実施形態13から15のいずれか1つに記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【国際調査報告】