(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】フィルタ・システム、フィルタ組付け機構、並びにフィルタ・システム及びフィルタ組付け機構内で、これらと共に使用されるフィルタ要素
(51)【国際特許分類】
B01D 46/12 20220101AFI20240312BHJP
【FI】
B01D46/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560470
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-10-24
(86)【国際出願番号】 US2022022577
(87)【国際公開番号】W WO2022212527
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513307933
【氏名又は名称】パーカー-ハネフィン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】PARKER-HANNIFIN CORPORATION
【住所又は居所原語表記】6035 Parkland Blvd. Cleveland, OH 44124 U.S.A.
(71)【出願人】
【識別番号】522293803
【氏名又は名称】アルテア(ユーケイ)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】バランジャー,ジェームズ・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】デント,ケイシー・シイ
(72)【発明者】
【氏名】スティール,リチャード・ピイ
(72)【発明者】
【氏名】ヒンター,スティーヴン・ディ
(72)【発明者】
【氏名】アジャイ,ティモシー・エイ
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ケイト
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA02
4D058JB22
4D058KA01
4D058KA11
4D058KB05
4D058KB08
4D058UA25
(57)【要約】
フィルタ要素、フィルタ組付けシステム、フィルタ・システム、フィルタ・システムを提供する方法、及びフィルタ要素を組み付ける方法が本明細書で提供される。組付けシステムは、急速に取り付ける取付け部材を含み得、取付け部材は、組付けシャンクに沿って軸方向に摺動し、組付けシャンクと螺入係合し得る。トルク制限特徴部は、取付け部材によってフィルタ要素に与え得る荷重量を制限するように提供し得る。取付け部材を適切に締結する識別子を提供し得る。封止部材上でより良好に荷重の平衡を取るクロッキング特徴部及び機構を提供し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管シートから延在する組付けヨークに組み付けるフィルタ要素であって、前記管シートは、中を通る流れ開口を有し、前記組付けヨークは、ねじシャンクを有し、カプラは、前記ねじシャンクに螺入取り付けされ、据付け時に前記フィルタ要素を前記組付けヨークに固着し、前記カプラは、第2の角度付きキャッチを有し、前記フィルタ要素は、
第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在するろ材管であって、前記ろ材管は、前記組付けヨークを中に受け入れるサイズに作製された中心空洞を画定する、ろ材管と、
前記ろ材管に作用する第1の端板であって、前記第1の端板は、中を通る端板開口を有し、前記端板開口は、前記組付けヨークの前記ねじシャンクを中に通して受け入れるサイズに作製される、第1の端板と、
前記ろ材管の前記第2の端部に隣接し、前記流れ開口に対して前記ろ材管の前記中心空洞を封止する管シート封止体であって、前記管シート封止体は、第1の最小軸方向荷重下、軸方向に圧縮可能である、管シート封止体と、
前記第1の端板によって支持される圧縮部材であって、前記圧縮部材は、第2の最小軸方向荷重下、軸方向に圧縮可能な圧縮領域を含み、前記第2の最小軸方向荷重は、前記第1の最小軸方向荷重より大きい、圧縮部材と、
前記端板開口の中心から径方向にずれた第1の角度付きキャッチと
を備える、フィルタ要素。
【請求項2】
前記圧縮部材の前記圧縮領域は、前記ねじシャンクを受け入れるサイズに作製された前記圧縮部材を通る圧縮部材開口の周囲に延在し、前記圧縮領域は、前記カプラによる軸方向荷重を加えるために係合可能である、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項3】
前記圧縮部材は、封止領域を含み、前記封止領域は、前記ねじシャンクを係合し、前記ねじシャンクを前記第1の端板に組み付ける際に前記ねじシャンクを前記第1の端板に封止し、前記端板開口を通じて流体が迂回しないようにする、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項4】
前記第1の角度付きキャッチは、前記第1の端板に対して角度を付けて固定され、
前記第1の角度付きキャッチは、前記圧縮領域から径方向に離間する、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項5】
前記圧縮部材の前記圧縮領域は、前記第1の角度付きキャッチとは実質的に無関係である前記第2の最小軸方向荷重を前記第2の端部に向かって加えると、軸方向に圧縮可能であり、このため、前記圧縮領域の圧縮は、前記第1の角度付きキャッチの軸方向変位に制限されない、請求項4に記載のフィルタ要素。
【請求項6】
前記第1の角度付きキャッチ及び前記圧縮部材は、前記第1の端板に取り外し可能に取り付けられるワッシャとして形成され、クロッキング装置は、前記ワッシャと前記第1の端板との間に設けられ、前記端板開口の中心軸回りに前記ワッシャを角度を付けて前記第1の端板に向け、角度を付けて前記第1の端板に固定する、請求項4に記載のフィルタ要素。
【請求項7】
前記第1の角度付きキャッチは、前記第1の端板に永続的に取り付けられる、請求項4に記載のフィルタ要素。
【請求項8】
前記圧縮部材は、前記第1の端板に永続的に取り付けられる、請求項7に記載のフィルタ要素。
【請求項9】
前記第1の端板は、前記ろ材管に永続的に取り付けられ、前記ろ材管に取り付けられるエンド・キャップの一部を形成する、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項10】
前記ろ材管と前記第1の端板との間に挿入される端板封止体を更に含み、前記第1の端板は、前記ろ材管から取り外し可能であり、再利用可能である、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項11】
前記封止領域は、前記圧縮部材を通じて延在する穴の内径部上にらせんワイパ封止体を含み、前記らせんワイパ封止体は、前記ねじシャンクのねじ部に対応する、請求項3に記載のフィルタ要素。
【請求項12】
前記第1の角度付きキャッチは、前記圧縮部材に取り付けられる第1のワッシャ部材によってもたらされ、第2のワッシャ部材は、前記第1のワッシャ部材から径方向にずれ、前記第2のワッシャ部材は、前記圧縮領域を覆い、前記ねじシャンクへの組付け時に前記カプラによって軸方向に係合される、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項13】
前記第1のワッシャ部材及び前記第2のワッシャ部材は、前記圧縮部材より硬質である、請求項12に記載のフィルタ要素。
【請求項14】
前記第1のワッシャ部材及び前記第2のワッシャ部材は、金属であり、前記圧縮部材は、ゴムである、請求項13に記載のフィルタ要素。
【請求項15】
前記圧縮領域と前記第1の角度付きキャッチの位置との間で径方向に前記圧縮部材内に形成される溝を更に備え、前記溝は、前記第1の角度付きキャッチから前記圧縮領域の圧縮を実質的に切り離す、請求項12に記載のフィルタ要素。
【請求項16】
前記第1の角度付きキャッチ及び前記圧縮領域は、前記第1の角度付きキャッチ及び前記第2の角度付きキャッチが、少なくとも所望の荷重が前記カプラによって前記ろ材管に加えられた場合にのみ係合するように構成される、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項17】
フィルタ及びフィルタ組付けシステムであって、前記フィルタ組付けシステムは、
請求項1に記載のフィルタ要素と、
ねじシャンクと、
レバー及びカプラを含む取付け部材と
を備え、前記カプラは、
前記カプラの一端からもう一端まで前記カプラの本体を通じて軸方向に延在するねじ穴と、
前記本体を通じて軸方向に延在し、前記ねじ穴の軸から非平行角度で前記ねじ穴に交差する隙間穴と
を含み、
前記カプラは、前記ねじ穴のねじ山が前記ねじシャンクの前記ねじ山と係合せず、前記ねじシャンクに沿った前記カプラの摺動運動を干渉しない状態で、前記隙間穴が前記ねじシャンクの軸に沿って延在し、前記ねじシャンク上に受け入れられるように向けることができ、
前記カプラは、枢動させて角度の付いた向きになるように操作され、前記角度の付いた向きでは、前記ねじシャンクは、前記ねじ穴の軸に沿って延在し、前記ねじシャンク上の前記ねじ山は、前記ねじ穴上の前記ねじ山と係合し、この場合、前記カプラは、前記ねじシャンクに沿って前記カプラを螺入して前記圧縮領域及び前記管シート封止体を圧縮するように回転し得る、フィルタ及びフィルタ組付けシステム。
【請求項18】
前記第1の角度付きキャッチは、前記端板開口の中心から径方向にずれ、前記第1の角度付きキャッチは、前記第1の端板に角度を付けて固定され、
前記取付け部材は、前記ねじ穴の軸から径方向にずれる第2の角度付きキャッチを有し、
前記取付け部材が、前記第2の最小軸方向荷重より大きい所望の荷重を加えると、前記圧縮領域は、十分な量を圧縮し、このため、前記第2の角度付きキャッチは、前記フィルタ要素の前記第1の角度付きキャッチに角度を付けて当接し、前記カプラの連続角運動を抑制し、前記カプラによって前記フィルタ要素に加えられる前記荷重を増大させ、
前記カプラが加える荷重が前記所望の荷重より少ないと、前記第2の角度付きキャッチは、前記第1の角度付きキャッチから軸方向にずれ、このため、前記カプラの連続回転は、前記第1の角度付きキャッチを前記第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない、請求項17に記載のフィルタ組付け要素。
【請求項19】
前記フィルタ要素は、等角度で離間する3つの第1の角度付きキャッチを含み、このため、前記所望の荷重に到達した後、前記第2の角度付きキャッチが3つの前記第1の角度付きキャッチの1つに係合する前、前記カプラの120度以下の回転を必要とするようにし、前記カプラの連続回転を抑制する、請求項18に記載のフィルタ組付けシステム。
【請求項20】
前記取付け部材は、等角度で離間する3つのレバーを含む、請求項19に記載のフィルタ組付けシステム。
【請求項21】
前記取付け部材は、前記レバーが前記カプラに永続的に取り付けられるハンドルの形態である、請求項17に記載のフィルタ組付けシステム。
【請求項22】
フィルタ・システムであって、前記フィルタ・システムは、
請求項17に記載のフィルタ組付けシステムと、
前記ろ材管の前記中心空洞と流体連通する流れ開口を有する管シートと、
前記ろ材管の前記中心空洞に延在し、前記ねじシャンクを含む組付けヨークと
を備え、前記ねじシャンクは、前記端板開口を通じて延在し、前記カプラは、前記ねじシャンクが前記ねじ穴と位置合わせされると前記ねじシャンクに螺入取り付けされ、前記隙間穴が前記ねじシャンクと位置合わせされると前記ねじシャンクに沿って軸方向に摺動可能であり、前記カプラは、前記ねじシャンク回りに回転可能であり、前記カプラを前記ねじシャンクに対して軸方向に移動させ、前記フィルタ要素に対する荷重を増大させ、前記管シートに対して前記管シート封止体を圧縮する、フィルタ・システム。
【請求項23】
請求項22に記載のフィルタ・システムのフィルタ要素を組み付ける方法であって、前記方法は、
前記ねじシャンクが前記端板開口を通じて延在する前記組付けヨーク上に、前記フィルタ要素を組み付けることと、
前記隙間穴を前記ねじシャンクと位置合わせし、前記カプラを前記フィルタ要素に向かって摺動させることと、
前記カプラを枢動させ、前記ねじ穴を前記ねじシャンクと係合させることと、
前記カプラを回転させ、前記カプラを前記フィルタ要素に対して締結し、前記筐体封止体を前記管シートに対して圧縮することと
を含む、方法。
【請求項24】
所望の荷重が前記カプラから前記圧縮部材の前記圧縮領域に加えられるまで前記カプラを回転させ、前記フィルタ要素の前記第1の角度付きキャッチが前記カプラの前記第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接するまで前記カプラを回転させること
を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の角度付きキャッチ及び前記第2の角度付きキャッチは、前記ねじシャンクの中心軸から径方向にずれている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記所望の荷重に到達すると、前記カプラは、前記圧縮領域を十分に軸方向に圧縮し、このため、前記第2の角度付きキャッチは、前記フィルタ要素の前記第1の角度付きキャッチに角度を付けて当接し、前記カプラの連続角運動を抑制し、前記カプラによって前記フィルタ要素に加えられる前記荷重を増大させ、
前記カプラが前記圧縮領域に加える荷重が前記所望の荷重より少ないと、前記第2の角度付きキャッチは、前記第1の角度付きキャッチから軸方向にずれ、このため、前記カプラの連続回転は、前記第1の角度付きキャッチを前記第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
フィルタ要素組付けシステムであって、前記フィルタ要素組付けシステムは、
ねじシャンクと、
前記フィルタ要素を前記ねじシャンクに封止する封止体と、
カプラを含む取付け部材と
を備え、前記カプラは、
前記カプラの一端からもう一端まで前記カプラの本体に軸方向に延在するねじ穴と、
前記本体を通じて軸方向に延在し、前記ねじ穴の軸から非平行角度で前記ねじ穴に交差する隙間穴と
を含み、
前記カプラは、前記ねじ穴の前記ねじ山が前記ねじシャンクの前記ねじ山と係合せず、前記ねじシャンクに沿った前記カプラの摺動運動を干渉しない状態で、前記隙間穴が前記ねじシャンクの軸に沿って延在し、前記ねじシャンク上に受け入れられるように向けることができ、
前記カプラは、枢動させて角度の付いた向きになるように操作され、前記角度の付いた向きでは、前記ねじシャンクは、前記ねじ穴の軸に沿って延在し、前記ねじシャンク上の前記ねじ山は、前記ねじ穴上の前記ねじ山と係合し、この場合、前記カプラは、前記ねじシャンクに沿って前記カプラを螺入して前記封止体を圧縮するように回転し得る、フィルタ要素組付けシステム。
【請求項28】
フィルタ要素を組み付けるフィルタ要素組付けシステムであって、前記フィルタ要素組付けシステムは、
ねじシャンクと、
圧縮領域を有する圧縮部材と、
フィルタ要素によってもたらされる第1の角度付きキャッチであって、前記第1の角度付きキャッチは、前記ねじシャンクに対して固定された角度の向きである、第1の角度付きキャッチと、
前記ねじ穴の前記ねじ山と係合可能なねじ穴を有する取付け部材と
を備え、前記取付け部材を回転させると、前記取付け部材が前記ねじシャンクの下に螺入し、前記圧縮領域を圧縮し、前記取付け部材は、第2の角度付きキャッチを有し、前記第1の角度付きキャッチ及び前記第2の角度付きキャッチは、前記取付け部材が前記圧縮部材の前記圧縮領域に所望の荷重を加えた後にのみ、角度を付けて当接し、前記取付け部材が前記圧縮領域に加える荷重が前記所望の荷重より少ないと、前記第2の角度付きキャッチは、前記第1の角度付きキャッチから軸方向にずれ、このため、前記取付け部材の連続回転により、前記第1の角度付きキャッチが前記第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接することがない、フィルタ要素組付けシステム。
【請求項29】
3つの第1の角度付きキャッチ又は3つの第2の角度付きキャッチのいずれかが設けられ、このため、前記所望の荷重に到達して第1の角度付きキャッチが第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接した後、前記取付け部材の120度以下の回転を必要とするようにする、請求項28に記載のフィルタ要素組付けシステム。
【請求項30】
前記第1の角度付きキャッチは、前記フィルタ要素のろ材に対して角度を付けて固定される、請求項28に記載のフィルタ要素組付けシステム。
【請求項31】
フィルタ・システムであって、前記フィルタ・システムは、
請求項1に記載のフィルタ要素と、
前記端板開口を通じて延在するねじシャンクと、
前記ねじシャンクの前記ねじ山と係合可能なねじ穴を有する取付け部材と
を備え、前記取付け部材を回転させると、前記取付け部材が前記ねじシャンクに沿って螺入し、前記圧縮領域を圧縮し、前記取付け部材は、第2の角度付きキャッチを有し、前記第1の角度付きキャッチ及び前記第2の角度付きキャッチは、前記取付け部材が所望の軸方向荷重を前記フィルタ要素に加えた後にのみ角度を付けて当接し、
前記取付け部材が前記所望の軸方向荷重を加えるまで、前記第2の角度付きキャッチは、前記第1の角度付きキャッチから軸方向にずれており、このため、前記取付け部材の連続回転は、前記第1の角度付きキャッチを前記第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない、フィルタ・システム。
【請求項32】
前記取付け部材は、本体を有するカプラを含み、前記カプラの前記本体は、前記ねじ穴及び前記第2の角度付きキャッチをもたらす、請求項31に記載のフィルタ・システム。
【請求項33】
前記取付け部材は、ハンドルの形態であり、前記ハンドルは、レバーとカプラとを含み、前記レバーは、前記カプラが前記レバーと共に回転するように前記カプラと回転係合する、請求項32に記載のフィルタ・システム。
【請求項34】
請求項31に記載の前記フィルタ・システムの前記フィルタ要素を組み付ける方法であって、前記方法は、
前記ねじシャンクが前記端板開口を通じて延在する前記組付けヨーク上に前記フィルタ要素を組み付けることと、
前記カプラを回転させ、前記カプラを前記フィルタ要素に対して締結し、前記筐体封止体を前記管シートに対して圧縮することと
を含み、前記カプラの回転は、前記所望の荷重に到達して前記第1の角度付きキャッチ及び前記第2の角度付きキャッチが当接するまでの前記カプラの回転を含む、方法。
【請求項35】
フィルタ要素であって、前記フィルタ要素は、
中心空洞を取り囲む環状構成を形成する複数の相互接続パネル区分
を備え、前記複数の相互接続パネル区分は、少なくとも第1のパネル区分と、第2のパネル区分と、第3のパネル区分とを含み、各前記パネル区分は、
内面及び外面を有するろ材パネルであって、前記ろ材パネルは、第1の側部と第2の側部との間で横に延在する、ろ材パネルと、
前記ろ材パネルを受け入れる空洞を画定するろ材パネル支持部材と
を含み、前記ろ材パネル支持部材は、前記ろ材パネルの前記第1の側部に隣接する第1の羽根部分、及び前記ろ材パネルの前記第2の側部に隣接する第2の羽根部分を画定し、
前記第1のパネル区分の前記第1の羽根部分は、前記第1のパネル区分を前記第2のパネル区分に相互接続するように前記第2のパネル区分の前記第2の羽根部分に取り付けられる、フィルタ要素。
【請求項36】
各前記パネル区分に関し、
前記ろ材パネル支持部材は、
前記内面に隣接する内側支持体であって、前記内側支持体は、前記第1の側部に隣接する第1の接続領域、及び前記第2の側部に隣接する第2の接続領域を含む、内側支持体と、
前記外面に隣接する外側支持体であって、前記外側支持体は、前記第1の側部に隣接する第3の接続領域、及び前記第2の側部に隣接する第4の接続領域を含む、外側支持体と
を含み、
前記第1の接続領域及び前記第3の接続領域は、互いに固着され、前記第1の羽根部分を形成し、前記内側支持体及び前記外側支持体を互いに固着し、
前記第2の接続領域及び前記第4の接続領域は、互いに固着され、前記第2の羽根部分を形成し、前記内側支持体及び前記外側支持体を互いに固着し、
前記パネル区分の前記空洞は、前記内側支持体と前記内側支持体との間に形成される、請求項35に記載のフィルタ要素。
【請求項37】
各前記パネル区分に関し、前記ろ材パネルの第1の部分は、前記第1の羽根部分内に延在し、前記第1の接続領域と前記第3の接続領域との間に挟まれ、前記ろ材パネルの第2の部分は、前記第2の羽根部分内に延在し、前記第2の接続領域と前記第4の接続領域との間に挟まれる、請求項36に記載のフィルタ要素。
【請求項38】
前記第1のパネル区分の前記第1の羽根部分を前記第2のパネル区分の前記第2の羽根部分に固着するクリップを更に備える、請求項35に記載のフィルタ要素。
【請求項39】
前記クリップはU字形である、請求項38に記載のフィルタ要素。
【請求項40】
各前記パネル区分に関し、前記第1の接続領域又は前記第2の接続領域の一方は、外側に前記第1の側部から離れて延在する外側延在区分を含み、前記第1の接続領域又は前記第2の接続領域のもう一方は、外側延在中間区分と、内側延在端区分とを含み、前記内側延在端区分は、前記中間区分上に折り重なり、受入れ細穴を間に形成し、前記外側延在区分は、前記受入れ細穴内に受け入れられる、請求項37に記載のフィルタ要素。
【請求項41】
各前記パネル区分に関し、
前記ろ材パネルは、前記第1の側部と前記第2の側部との間に延在する流れ面を有し、
前記第1の羽根部分及び前記第2の羽根部分は、対応する前記第1の側部及び前記第2の側部から離れて外側に、前記流れ面に対して非平行、非直交向きで延在する、請求項35に記載のフィルタ要素。
【請求項42】
各前記パネル区分に関し、
前記内側支持体は、前記内面に隣接する主パネルを含み、前記第1の接続領域は、前記第1の側部に隣接する前記主パネルに接続され、前記主パネルに対してある角度で延在し、前記第2の接続領域は、前記第2の側部に隣接する前記主パネルに接続され、前記主パネルに対してある角度で延在し、
前記外側支持体は、前記外面に隣接する主パネルと、前記主パネルから前記内側支持体に向かって延在する、前記第1の側部に隣接する第1の中間側区分と、前記主パネルから前記内側支持体に向かって内側に延在する、前記第2の側部に隣接する第2の中間側区分とを含み、前記第3の接続領域は、前記内面に対してある角度で前記第1の側部から外側に延在する端区分によってもたらされ、前記第4の接続領域は、前記内面に対してある角度で前記第2の側部から外側に延在する端区分によってもたらされる、請求項36に記載のフィルタ要素。
【請求項43】
各前記パネル区分は、ほぼ平坦であり、
前記複数のパネル区分は、3つ以上であり、前記パネル区分の相互接続部は、ほぼ多角形の断面形状を形成する、請求項35に記載のフィルタ要素。
【請求項44】
前記内側支持体は、空気が中を通って流れることを可能にするメッシュ材料から形成される単一の一体構造であり、前記外側支持体は、空気が中を通って流れることを可能にするメッシュ材料から形成される単一の一体構造である、請求項36に記載のフィルタ要素。
【請求項45】
前記複数のパネル区分の第1の端部に取り付けられる第1の封止部材と、前記複数のパネル区分の第2の端部に取り付けられる第2の封止部材とを更に含み、前記第1の封止部材は、前記複数のパネル区分の各前記ろ材パネルの第1の端部を封止し、前記第2の封止部材は、前記複数のパネル区分の各前記ろ材パネルの第2の端部を封止する、請求項35に記載のフィルタ要素。
【請求項46】
前記第1の封止部材及び前記第2の封止部材は、複数のパネル区分に成形され、前記ろ材パネル及び前記ろ材パネル支持部材は、前記第1の封止部材及び前記第2の封止部材内に受け入れられる、請求項45に記載のフィルタ要素。
【請求項47】
フィルタ要素であって、前記フィルタ要素は、
第1の端部と第2の端部との間に延在するろ材管と、
前記ろ材管の前記第1の端部に取り付けられる第1の封止部材と
を備え、前記第1の封止部材は、環状であり、
前記第1の封止部材は、
軸方向外側に、前記ろ材管から離れて延在する環状封止リブと、
軸方向外側に、前記ろ材管から離れて延在する第1の環状当接肩部と
を含み、前記第1の環状当接肩部は、前記環状封止リブから径方向に離間し、第1の通路を間に形成する、フィルタ要素。
【請求項48】
前記第1の環状当接肩部の最外端部は、前記環状封止リブの最外端部よりも前記ろ材管から更に離れて軸方向に配置される、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項49】
前記第1の封止部材は、軸方向外側に、前記ろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部を含み、
前記環状封止リブから径方向に離間する前記第2の環状当接肩部は、第2の通路を間に形成し、
前記環状封止リブは、前記第1の環状当接肩部と前記第2の環状当接肩部との間に径方向に配置される、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項50】
前記第1の環状当接肩部及び前記第2の環状当接肩部は、前記環状封止リブより遠くに軸方向外側に延在し、このため、前記環状封止リブの前記最外端部は、前記第1の環状当接肩部及び前記第2の環状当接肩部の前記最外軸方向端部に対して軸方向内側に凹み、前記第1の環状当接肩部及び前記第2の環状当接肩部は、受入れ溝を形成する、請求項49に記載のフィルタ要素。
【請求項51】
前記第1の肩部及び前記第2の肩部の軸方向最外端部は、前記第1の封止部材の軸方向最外範囲である、請求項50に記載のフィルタ要素。
【請求項52】
前記ろ材管は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する中心軸に直交する平面内にほぼ多角形の断面図形状を有し、
前記環状封止リブは、角領域によって接続される複数の直線側部を含み、前記直線側部の径方向厚さは、前記角領域内の径方向厚さより大きい、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項53】
前記第1の環状当接肩部の前記最外端部の平均径方向寸法は、前記環状封止リブの前記最外端部の平均径方向寸法より大きい、請求項48に記載のフィルタ要素。
【請求項54】
前記ろ材管の前記第2の端部に取り付けられる第2の封止部材を更に備え、前記第2の封止部材は、
環状封止リブと、
前記環状封止リブの径方向外側の第1の環状面と、
前記環状封止リブの径方向内側の第2の環状面と
を含み、
前記環状封止リブは、軸方向外側に、前記ろ材管から離れて延在し、前記第1の環状面及び前記第2の環状面を越えて軸方向外側に延在する、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項55】
前記第2の封止部材の前記環状封止リブの軸方向最外範囲は、前記第2の封止部材の軸方向最外範囲である、請求項54に記載のフィルタ要素。
【請求項56】
前記第1の封止部材は、軸方向外側に、前記ろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部を含み、前記第2の環状当接肩部は、前記環状封止リブから径方向に離間し、第1の通路を間に形成し、
前記環状封止リブの軸方向最外端部は、前記第1の環状当接肩部の軸方向最外端部より大きい距離で、前記ろ材管から離れて軸方向外側に離間し、
前記環状封止リブの前記軸方向最外端部は、前記第2の環状当接肩部の軸方向最外端部より大きい距離で、前記ろ材管から離れて軸方向外側に離間する、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項57】
前記第1の環状当接肩部は、前記ろ材管の前記ろ材の径方向内縁部の径方向外側に離間する、請求項47に記載のフィルタ要素。
【請求項58】
前記第1の封止部材の径方向内向き面は、前記ろ材管の中心軸に対して第1の角度で先細になり、このため、前記径方向内向き面は、前記ろ材管から離れて軸方向に進むと前記中心軸から更に離間し、
前記ろ材管は円錐台であり、第2の角度で前記中心軸に対して先細になり、このため、前記ろ材管の外周部は、前記第2の端部から前記第1の端部に向かって進むと径方向寸法が増大し、
前記第2の角度は、前記第1の角度より前記中心軸に平行である、請求項57に記載のフィルタ要素。
【請求項59】
前記ろ材管の断面形状は、実質的に多角形状である、請求項58に記載のフィルタ要素。
【請求項60】
フィルタ要素であって、前記フィルタ要素は、
第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在し、中心空洞を画定するろ材管であって、前記ろ材管は、前記第2の端部から前記第1の端部に向かって中心軸に沿って進むと径方向寸法が増大する円錐台であり、前記ろ材管は、前記中心軸に対して第1の角度で延在し、前記ろ材管のろ材は、前記第1の端部に径方向最内縁部を有する、ろ材管と、
前記ろ材管の前記第1の端部に取り付けられる封止部材と
を備え、前記封止部材は、径方向内向き先細内面を有し、前記先細内面は、前記中心軸に対して第2の角度で延在し、
前記第1の角度は、前記第2の角度より前記中心軸に平行である、フィルタ要素。
【請求項61】
前記第1の角度及び前記第2の角度は、90度未満である、請求項60に記載のフィルタ要素。
【請求項62】
前記ろ材管の前記第1の端部から最も遠く軸方向に離間する前記封止部材の前記先細内面の軸方向最外範囲は、前記第1の端部で前記最内縁部の径方向外側に配置される、請求項60に記載のフィルタ要素。
【請求項63】
前記ろ材管及び第1の封止部材の断面形状は、ほぼ多角形であり、
前記封止部材の多角形状は、複数の角領域によって相互接続される複数の直線側部を画定し、
前記第2の角度は、直線側部によって画定される前記封止部材の多角形状の一部分内で測定される、請求項62に記載のフィルタ要素。
【請求項64】
前記封止部材の前記径方向内向き面の角部分は、前記中心軸に対して第3の角度で延在し、
前記第3の角度は、前記第2の角度より前記中心軸に平行である、請求項63に記載のフィルタ要素。
【請求項65】
フィルタ組立体であって、前記フィルタ組立体は、
第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在し、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する中心軸を画定するろ材管であって、前記第1の端部は、開放端部であり、前記ろ材は、径方向で測定される厚さを有する、ろ材管と、
前記ろ材管に向かって軸方向に付勢されるか又は前記ろ材管に動作可能に取り付けられ、前記開放端部に広がる端板と
を備え、前記端板は、端面を有し、前記端面の径方向外周部は、フェアリングを画定する、フィルタ組立体。
【請求項66】
前記フェアリングは、湾曲外形部を有する表面の形態である、請求項65に記載のフィルタ組立体。
【請求項67】
前記湾曲外形部は、前記中心軸にほぼ直交する平面により正接する第1の部分と、前記平面への正接がより少ない、前記ろ材管に軸方向により近い第2の部分とを有する、請求項66に記載のフィルタ組立体。
【請求項68】
前記湾曲外形部は、実質的に、少なくとも4半円外形部である、請求項67に記載のフィルタ組立体。
【請求項69】
前記第2の部分は、実質的に、前記第1の平面にほぼ直交する第2の平面に正接し、前記第2の部分は、前記端板の径方向最外範囲である、請求項67に記載のフィルタ組立体。
【請求項70】
前記フェアリングは、ほぼ環状であり、前記端板内で軸方向凹部を取り囲み、貫通孔は、前記軸方向凹部内で前記端板を通じて軸方向に延在する、請求項65に記載のフィルタ組立体。
【請求項71】
前記端板は、前記ろ材管と一体に形成され、このため、前記端板は、前記端板若しくは前記ろ材管のいずれか又は両方を破壊しなければ前記ろ材管から取り外せない、請求項65に記載のフィルタ組立体。
【請求項72】
前記端板は、前記ろ材管から取り外し可能であり、新たなろ材管と共に再利用可能である、請求項65に記載のフィルタ組立体。
【請求項73】
前記フェアリングの前記湾曲外形部の径方向寸法は、前記ろ材管の肉厚の径方向寸法の少なくとも25%であり、
前記フェアリングの前記湾曲外形部の軸方向寸法は、前記ろ材管の肉厚の径方向寸法の少なくとも25%である、請求項66に記載のフィルタ組立体。
【請求項74】
前記ろ材管は、多角形断面形状を有する、請求項65に記載のフィルタ組立体。
【請求項75】
フィルタ組立体であって、前記フィルタ組立体は、
第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在し、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する中心軸を画定するろ材管であって、前記第1の端部は、開放端部であり、前記ろ材は、径方向で測定される厚さを有する、ろ材管と、
前記ろ材管に向かって軸方向に付勢される、又は前記ろ材管に取り付けられ、前記開放端部に広がる端板と
を備え、前記端板は、前記端板を通って軸方向に延在する組付け開口を有し、前記組付け開口は、前記端板の中心から径方向にずれている、フィルタ組立体。
【請求項76】
前記端板は、前記中心軸にほぼ直交する平面においてほぼ多角形の断面外周形状を有し、前記多角形状は、複数の角部によって接続される複数のほぼ直線側部によって形成され、
前記組付け開口は、前記角部の一方をほぼ二等分し、前記端板の中心を通じて延在する軸に沿って位置する、請求項75に記載のフィルタ組立体。
【請求項77】
前記端板は、前記中心軸にほぼ直交する平面内にほぼ三角形の外周形状を有し、前記三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成され、前記端板の中心は、前記角部によって画定される円の中心によって画定される、請求項75に記載のフィルタ組立体。
【請求項78】
前記三角形外周形状は、等辺三角形であり、前記組付け開口は、前記端板の中心を通じて延在する軸に沿って前記端板の中心から前記複数の角部の1つに向かってずれており、前記組付け開口がずれて向かう前記角部を二等分する、請求項77に記載のフィルタ要素。
【請求項79】
前記ろ材管の前記第1の端部に取り付けられる封止部材を更に備え、
前記端板は、前記ろ材管の前記第2の端部に取り付けられる、又は前記第2の端部に対して付勢され、
前記端板は、前記中心軸にほぼ直交する平面内にほぼ三角形外周形状を有し、前記三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成され、前記端板の中心は、前記角部によって画定される円の中心によって画定され、
前記封止部材は、前記中心軸にほぼ直交する平面内にほぼ三角形外周形状を有し、前記三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成され、前記封止部材の中心は、前記角部によって画定される円の中心によって画定され、
前記端板の中心は、前記端板が前記ろ材管に対して付勢された又は前記ろ材管に取り付けられた際に前記封止部材の中心及び前記中心軸と同軸である、請求項75に記載のフィルタ要素。
【請求項80】
前記ろ材管は、ほぼ円錐台であり、前記第2の端部の寸法より前記第1の端部の寸法が大きい、請求項79に記載のフィルタ要素。
【請求項81】
フィルタ・システムであって、前記フィルタ・システムは、
中を通る流れ開口を画定する管シートであって、前記管シートは、垂直向きで向けられるように構成される、管シートと、
ほぼ片持ち向きで前記管シートから外側に延在する組付けヨークと
を備え、前記組付けヨークは、
第1の組付け場所で前記管シートに組み付けられる、第1の端部及び第2の端部を有する第1の脚部と、
第2の組付け場所で前記管シートに組み付けられる、第1の端部及び第2の端部を有する第2の脚部と、
第3の組付け場所で前記管シートに組み付けられる、第1の端部及び第2の端部を有する第3の脚部であって、前記第1の組付け場所、前記第2の組付け場所及び前記第3の組付け場所は、円を画定する、第3の脚部と、
前記第1の脚部、前記第2の脚部及び前記第3の脚部の前記第2の端部に動作可能に接続される組付けシャンクと
を含み、前記組付けシャンクは、組付け軸に沿って延在し、前記組付け軸は、前記管シートにほぼ直交し、前記流れ開口を通じて延在するが、前記第1の組付け場所、前記第2の組付け場所及び前記第3の組付け場所によって画定される前記円の中心を通過しない、フィルタ・システム。
【請求項82】
前記第1の組付け場所は、垂直に、前記第2の組付け場所及び前記第3の組付け場所より上にあり、
前記第2の組付け場所は、垂直に、前記第1の組付け場所と前記第3の組付け場所との間にあり、前記第1の組付け場所及び前記第3の組付け場所から水平に離間する、請求項81に記載のフィルタ・システム。
【請求項83】
前記組付けシャンクは、少なくとも部分的に、垂直に、前記第2の組付け場所より上に位置する、請求項82に記載のフィルタ・システム。
【請求項84】
前記第1の組付け場所及び前記第3の組付け場所は、重力に平行な軸上で同軸である、請求項82に記載のフィルタ・システム。
【請求項85】
前記組付けシャンクは、前記円の中心よりも、前記第1の組付け場所及び前記第3の組付け場所を通じて延在する軸に隣接して水平に位置する、請求項84に記載のフィルタ・システム。
【請求項86】
前記第1の脚部は、前記管シートに隣接するほぼ直線の第1の部分と、前記第1の部分と前記組付けシャンクとの間に挿入される第1の屈曲部とを有し、前記直線部分及び前記第1の屈曲部、同一平面内にあり、
前記第2の脚部は、前記管シートに隣接するほぼ直線の第1の部分と、第1の屈曲部と、第2の屈曲部とを有し、前記第1の屈曲部及び前記第2の屈曲部の少なくとも一方は、前記第1の部分並びに前記第1の屈曲部及び前記第2の屈曲部のもう一方と同一平面内になく、
前記第3の脚部は、前記管シートに隣接するほぼ直線の第1の部分と、第1の屈曲部と、第2の屈曲部とを有し、前記第1の屈曲部及び前記第2の屈曲部の少なくとも一方は、前記第1の部分並びに前記第1の屈曲部及び前記第2の屈曲部のもう一方と同一平面内にない、請求項81に記載のフィルタ・システム。
【請求項87】
前記組付けシャンクの前記組付け軸は、前記円の中心から前記第1の脚部に向かってずれている、請求項82に記載のフィルタ・システム。
【請求項88】
前記組付け軸は、前記第1の組付け場所、前記円の中心によって画定される平面内にあり、前記管シートに直交する、請求項87に記載のフィルタ・システム。
【請求項89】
管シート封止体を有するフィルタ要素を更に備え、前記管シート封止体は、前記フィルタ要素を前記組付けヨークの前記組付けシャンクに組付けた際に前記管シートを軸方向に封止し、前記管シート封止体
は、ほぼ多角形状を有し、前記多角形状は、少なくとも、前記第1の脚部を受け入れる第1の角部と、前記第2の脚部を受け入れる第2の角部と、前記第3の脚部を受け入れる第3の角部とを含む、請求項86、又は請求項81~88のいずれか一項に記載のフィルタ・システム。
【請求項90】
ろ材管を有するフィルタ要素であって、前記ろ材管は、組付け状態で前記組付けヨークを受け入れる空洞を画定する、フィルタ要素と、
前記ろ材管に対して付勢される、又は前記ろ材管に取り付けられる端板と
を更に備え、前記端板は、組付け開口を有し、前記組付け開口は、前記端板を通じて延在し、組付け状態の際に前記組付けシャンクを受け入れる、請求項81、又は請求項81~88のいずれか一項に記載のフィルタ・システム。
【請求項91】
前記端板は、前記組付け開口の中心からずれる形状中心を有する、請求項90に記載のフィルタ・システム。
【請求項92】
前記形状中心は、前記管シートに直交する軸に沿って前記円の中心と同軸である、請求項91に記載のフィルタ・システム。
【請求項93】
前記組付け場所は、三角形を画定し、
前記管シート封止体は、同様に成形された三角形である断面形状を有し、
組付け時、前記組付け開口は、垂直に、前記管シート封止体の前記断面形状によって画定される前記三角形の形状中心より上に、前記形状中心から水平にずらして配置される、請求項90に記載のフィルタ・システム。
【請求項94】
前記端板は、前記中心軸にほぼ直交する平面内にほぼ三角形の外周形状を有し、前記三角形状は、第1の角部、第2の角部及び第3の角部によって接続される第1の側部、第2の側部及び第3の側部によって形成され、前記端板の中心は、前記第1の角部、前記第2の角部及び前記第3の角部によって画定される円の中心によって画定され、前記組付け開口は、前記端板の中心からずれている、請求項90に記載のフィルタ・システム。
【請求項95】
前記組付け開口は、前記端板の中心を通じて延在し前記第1の角部を二等分する軸に沿った前記端板の中心から前記第1の角部に向かってずれている、請求項94に記載のフィルタ・システム。
【請求項96】
組付け時、前記第1の角部は、前記第3の角部の真上で垂直にずれており、前記第1の側部は、前記第1の角部と前記第3の角部との間に延在し、前記第1の側部は、垂直に向けられ、重力とほぼ平行であり、前記第2の角部は、前記第1の角部と前記第3の角部との間に垂直に挿入されるが、前記第1の角部及び前記第3の角部から横にずれ、前記第1の側部から横にずれている、請求項95に記載のフィルタ・システム。
【請求項97】
前記組付け開口は、前記第1の側部に向かって前記端板の中心から横にずれ、前記第2の角部から横に離れてずれており、
前記組付け開口は、前記端板の中心から垂直上方にずれている、請求項96に記載のフィルタ・システム。
【請求項98】
中を通る流れ開口を画定する管シートと、組付けヨークとを含むフィルタ・システム内で使用するフィルタ要素であって、前記管シートは、垂直向きで向けられるように構成され、前記組付けヨークは、ほぼ片持ち向きで前記管シートから外側に延在し、前記組付けヨークは、円を画定する第1の組付け場所、第2の組付け場所及び第3の組付け場所のそれぞれに組み付けられる第1の組付け脚部と第2の組付け脚部と第3の組付け脚部とを含み、前記組付けヨークは、組付けシャンクを含み、前記組付けシャンクは、第1の脚部、前記第2の脚部及び前記第3の脚部の第2の端部に動作可能に接続され、前記組付けシャンクは、組付け軸に沿って延在し、前記組付け軸は、前記管シートにほぼ直交し、前記流れ開口を通じて延在するが、前記円の中心を通過せず、前記フィルタ要素は、
ろ材管と、
前記ろ材管に取り付けられる管シート封止体と
を備え、前記管シート封止体は、前記組付けヨークの前記組付けシャンクに組み付けられた際に前記管シートを軸方向に封止し、前記管シート封止体は、ほぼ多角形の形状を有し、前記ほぼ多角形の形状は、前記第1の脚部を受け入れる少なくとも第1の角部と、前記第2の脚部を受け入れる第2の角部と、前記第3の脚部を受け入れる第3の角部とを含み、前記管シート封止体及び前記ろ材管を前記組付けヨーク及び前記流れ開口に対して向けるようにする、フィルタ要素。
【請求項99】
フィルタ要素であって、前記フィルタ要素は、
第1のフィルタ要素区分と、
第2のフィルタ要素区分と
を備え、前記第1のフィルタ要素区分は、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1のろ材管と、
前記第1のろ材管に取り付けられる第1の封止部材と
を有し、前記第1の封止部材は、環状であり、前記第1の封止部材は、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在する第1の環状封止リブと、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在する第1の環状当接肩部と、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部と
を含み、前記第1の環状当接肩部及び前記第2の環状当接肩部は、前記第1の環状封止リブより大きな距離で前記第1のろ材管に対して軸方向外側に延在し、前記第1の環状封止リブは、前記第1の環状肩部と前記第2の環状肩部との間で径方向に位置し、
前記第2のフィルタ要素区分は、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第2のろ材管と、
前記第2のろ材管に取り付けられる第2の封止部材と
を有し、前記第2の封止部材は、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在する第2の環状封止リブと、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在する第3の環状当接肩部と、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在する第4の環状当接肩部と
を含み、前記第2の環状封止リブは、前記第3の環状当接肩部及び前記第4の環状当接肩部より大きな距離で前記第2のろ材管に対して軸方向外側に延在し、前記第2の環状封止リブは、前記第3の環状当接肩部と前記第4の環状当接肩部との間で径方向に位置し、前記第2の環状封止リブは、前記第1の環状肩部と前記第2の環状肩部との間で軸方向に受け入れられ、前記第1の環状封止リブと軸方向で当接する、フィルタ要素。
【請求項100】
前記第1の封止部材は、中を通る開口の環状境界を示し、
前記第2の封止部材は、中を通る開口の環状境界を示し、
前記第1のろ材管によって画定される第1の空洞は、前記第1の封止部材及び前記第2の封止部材の開口を通じて、前記第2のろ材管によって画定される第2の空洞と流体連通し、このため、前記第1の空洞及び前記第2の空洞は、連続空洞を形成する、請求項99に記載のフィルタ要素。
【請求項101】
前記第1の当接肩部、前記第2の当接肩部、前記第3の当接肩部及び第4の当接肩部、並びに前記第1の封止リブ及び前記第2の封止リブは、前記第1の当接肩部及び前記第3の当接肩部が軸方向に当接し、前記第2の当接肩部及び前記第4の当接肩部が軸方向に当接し、前記第1の環状封止リブ又は前記第2の環状封止リブの一方又は両方が軸方向に圧縮されなければならないように構成される、請求項99に記載のフィルタ要素。
【請求項102】
フィルタ要素であって、前記フィルタ要素は、
第1のフィルタ要素区分と、
第2のフィルタ要素区分と
を備え、前記第1のフィルタ要素区分は、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1のろ材管と、
前記第1のろ材管に取り付けられる第1の封止部材と、
を有し、前記第1の封止部材は、環状であり、前記第1の封止部材は、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第1の環状封止リブと、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第1の環状当接肩部と、
軸方向外側に、前記第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第2の環状当接肩部と
を含み、前記第1の環状当接肩部及び前記第2の環状当接肩部の前記軸方向最外端部は、前記第1の環状封止リブの前記軸方向最外端部より前記第1のろ材管から軸方向に遠くに配置され、前記第1の環状封止リブは、前記第1の環状肩部と前記第2の環状肩部との間で径方向に位置し、
前記第2のフィルタ要素区分は、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第2のろ材管と、
前記第2のろ材管に取り付けられる第2の封止部材と
を有し、前記第2の封止部材は、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第2の環状封止リブと、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在する第3の環状当接肩部と、
軸方向外側に、前記第2のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第4の環状当接肩部と
を含み、前記第3の環状当接肩部及び前記第4の環状当接肩部の前記最外端部は、前記第2の環状封止リブの前記軸方向最外端部より前記第2のろ材管の近くに配置され、前記第2の環状封止リブは、前記第3の環状当接肩部と前記第4の環状当接肩部との間で径方向に位置し、前記第2の環状封止リブは、前記第1の環状当接肩部と前記第2の環状当接肩部との間で軸方向に受け入れられ、前記第1の環状封止リブと軸方向で当接する、フィルタ要素。
【請求項103】
前記第1の当接肩部、前記第2の当接肩部、前記第3の当接肩部及び第4の当接肩部、並びに前記第1の封止リブ及び前記第2の封止リブは、前記第1の当接肩部及び前記第3の当接肩部が軸方向に当接し、前記第2の当接肩部及び前記第4の当接肩部が軸方向に当接する、前記第1の環状封止リブ又は前記第2の環状封止リブの一方又は両方が軸方向に圧縮されなければならないように構成される、請求項102に記載のフィルタ要素。
【請求項104】
管シートのヨークにフィルタ要素を組み付ける端板であって、前記フィルタ要素は、前記フィルタ要素の中心空洞への開口を画定する封止部材を有し、前記端板は、
外向き面を有する主本体であって、前記主本体は、組付け時に前記ヨークの一部分が中に延在する組付け開口を有する、主本体と、
前記外側延在面から軸方向外側に延在する環状封止リブと
を備え、前記環状封止リブは、前記組付け開口の周囲に延在する、端板。
【請求項105】
前記主本体は、第1の構成要素と第2の構成要素とを含み、前記第2の構成要素は、前記環状封止リブ及び前記外向き面をもたらし、
前記外向き面は、前記第2の構成要素によって画定される径方向内縁部と径方向外縁部とを有し、
前記環状封止リブは、前記内縁部及び前記外縁部の少なくとも一方から離れて横に離間し、このため、前記外向き面の一部分は、前記内縁部及び前記外縁部の少なくとも一方と前記環状封止リブとの間に配置される、請求項104に記載の端板。
【請求項106】
前記環状封止リブは、前記内縁部及び前記外縁部の両方から離れて横に離間し、このため、前記外向き面の第1の部分は、前記内縁部と前記環状封止リブとの間に配置され、前記外向き面の第2の部分は、前記外縁部と前記環状封止リブとの間に配置される、請求項105に記載の端板。
【請求項107】
前記第2の構成要素は、前記第1の構成要素ほど硬質ではない材料から形成される、請求項106に記載の端板。
【請求項108】
前記組付け開口は、前記外側延在面の形状中心からずれている、請求項104に記載の端板。
【請求項109】
前記第1の構成要素の一部分は、前記環状封止リブへの剛性を増大させるように前記環状封止リブ内に軸方向に延在する、請求項105に記載の端板。
【請求項110】
フィルタ・システムであって、前記フィルタ・システムは、
中を通る流れ開口を画定する管シートと、
前記管シートに組み付けられるフィルタ要素と
を備え、前記フィルタ要素は、
中心空洞を画定するろ材管であって、前記ろ材管は、中心軸に沿って第1の端部と第2の端部との間に延在し、前記第1の端部は、前記管シートに隣接する、ろ材管と、
前記ろ材管の前記第1の端部に取り付けられる第1の封止部材と
を含み、前記第1の封止部材は、環状であり、前記中心空洞と流体連通する流れ開口を画定し、前記第1の封止部材は、径方向内向き面を含み、前記径方向内向き面は、前記ろ材管の中心軸に対して第1の角度で先細になり、このため、前記径方向内向き面は、前記ろ材管から離れて軸方向に進むと前記中心軸から更に離間する、フィルタ・システム。
【請求項111】
前記ろ材管は円錐台であり、第2の角度で前記中心軸に対して先細になり、このため、前記ろ材管の外周部は、前記第2の端部から前記第1の端部に向かって進むと径方向寸法が増大し、
前記第2の角度は、前記第1の角度より前記中心軸に平行である、請求項110に記載のフィルタ・システム。
【請求項112】
前記ろ材管の前記第1の端部は、内縁部を画定し、
前記内縁部は、前記管シートを通じて前記流れ開口の外周部の径方向内側に離間する、請求項110に記載のフィルタ・システム。
【請求項113】
前記ろ材管は、複数の第1の側部を有し、前記管シートを通る前記流れ開口は、複数の第2の側部を有し、前記複数の第1の側部及び前記複数の第2の側部は、同数の側部を有し、前記第1の側部及び前記第2の側部の対応する側部は、平行であり、
前記ろ材管の前記内縁部は、少なくとも、前記複数の第1の側部に沿って延在し、
前記管シートを通る前記流れ開口の前記外周部は、少なくとも部分的に、前記複数の第2の側部に沿って延在する、請求項112に記載のフィルタ・システム。
【請求項114】
前記径方向内向き面は、前記ろ材管から軸方向に離間する第1の表面縁部を有し、
前記第1の表面縁部は、前記ろ材管の前記内縁部と前記流れ開口の前記外周部との間で径方向に離間する、請求項110に記載のフィルタ・システム。
【請求項115】
前記径方向内向き面は、第2の表面縁部を有し、前記第2の表面縁部は、前記第1の表面縁部より前記ろ材管の前記第2の端部に近く、前記第2の表面縁部は、前記第1の表面縁部から径方向内側に離間する、請求項114に記載のフィルタ・システム。
【請求項116】
前記第1の封止部材は、軸方向向き当接肩部を有し、前記軸方向向き当接肩部は、前記ろ材管から離して向けられ、前記第1の表面縁部は、前記軸方向向き当接肩部と前記径方向内向き面との間の交点に形成される、請求項114に記載のフィルタ・システム。
【請求項117】
前記軸方向向き当接肩部は、前記フィルタ要素が前記管シートに組み付けられる際に前記管シートに当接する、請求項116に記載のフィルタ・システム。
【請求項118】
前記フェアリングの前記湾曲外形部の曲率半径は、前記端板の側部と前記端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%、より好ましくは、前記端板の側部と前記端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも30%である、請求項66に記載のフィルタ組立体。
【請求項119】
前記湾曲外形部は、前記端板の側部と前記端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%、より好ましくは、前記端板の側部と前記端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも30%である径方向寸法を有する、請求項66に記載のフィルタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、ろ過用途のためのフィルタ・システム、フィルタ要素及び組付け機構に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルタ・システムは、取替え可能フィルタ要素を使用することが多く、取替え可能フィルタ要素は、損傷を受けた際又はフィルタ要素の耐用年数の限界に達した場合(例えば、フィルタ要素が、ろ過される流体から除去した微粒子でいっぱいになっている場合)、取り替えられる。フィルタ要素が組み付けられるフィルタ・システムの部分等のフィルタ・システムの部分、又はフィルタ・システム内にフィルタ要素を固着する組付け機構は、再利用可能構成要素であることが多い。
【0003】
吸気システム等のフィルタ・システムは、ねじシャフトがフィルタ要素の端部を通じて延在する組付け装置を有することが多い。ナット又はねじハンドル等の取付け部材は、ねじシャフトの端部に取り付けられ、フィルタ要素を組付け装置に固着する。
【0004】
この種類のフィルタ組付け装置が採用されることが多い1つのそのようなシステムは、ガス・タービンの吸気口内にある。ここで、複数のフィルタ要素は、管シートの形態の組付け装置に組み付けられる。組付けヨークは、管シートから延在し、管シートに組付けられるフィルタ要素のそれぞれに対してねじシャフトを含む。1つの吸気システムは、数百の個々のフィルタ要素を有し得る。
【0005】
整備費用及び停止時間の費用、又は業務生産量が減少する期間のために、古いフィルタ要素を取り外し、次に新たなフィルタ要素を組み付けるのに必要な時間量を制限することは、有益である。
【0006】
取付け部材によってフィルタ要素に加えられる荷重量が所望の範囲内にあることを確実にすることも望ましい。荷重が大きすぎる又は小さすぎる場合、フィルタ要素と組付け装置(例えば、管シート)との間の封止体が損なわれ、流体の漏出又は封止体の早期損傷をもたらすことがあり、汚れた流体がフィルタ要素を迂回したままになる。
【0007】
更に、フィルタ要素は、片持ち向きで組み付けられ、管シートは垂直向きで組み付けられることが多い。重力のために、片持ち向きは、封止力が重力に平行ではないので、封止要素上に不均一な力を生じさせることがある。それどころか、封止体の垂直下側部分には、封止体の上側部分より高い力が加えられることが多い。このことは、封止体の垂直上側部分に十分な荷重を得るため、又は封止体の下側部分に対して適切な封止力を得ようとする際に封止体の上側部分への荷重を受けて、又はこれら両方の組合せのため、封止体の下側部分に過荷重を必要とする場合がある。
【0008】
また、フィルタ要素の組付け方、及びフィルタ要素同士が配置される近さのため、組付け装置を伴う封止体を見て、1つ又は複数の封止体が圧縮されている程度を目視検査することが不可能であることが多い。この問題は、複数のフィルタ要素区分が、封止体が複数のフィルタ要素区分の間にある状態で互いに対して軸方向に積層され、1つのより大型のフィルタ要素を形成するシステムにおいて、悪化し得る。
【0009】
また更に、粗悪又は不適当なフィルタ要素の利用を回避するため、フィルタ・システム内で無許可のフィルタ要素が使用されないようにすることは、有用であり得る。
【0010】
更に、頻繁に利用されるフィルタ要素の数のために、フィルタ要素は、一緒に近くに詰め込まれ、隣接するフィルタ要素の間の流れの空間を制限することが多い。本出願人等は、フィルタ要素がより密に一緒に近くに詰め込まれると、フィルタ要素の間の空間が制限され、システム上流の空気の流れを妨げることがあり、これにより、システムにわたる圧力降下を増大させることがあると判断している。本出願人等は、流れの外乱及び流れの分離を低減させると、フィルタ要素周囲及びフィルタ要素を通る流れの制限及び乱れを低減し、したがって、圧力損失を低減し得ると判断している。このことにより、より小さなフィルタ要素、より少ないフィルタ要素、より密に詰め込まれたフィルタ要素のいずれか1つ若しくは任意の組合せを可能にするか、又はシステム全体の圧力性能の改善を可能にする。フィルタ要素の上流面からの流れの分離を低減すると、フィルタ要素の全てのろ材の完全な使用も改善し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示は、現在の最新技術に対する改善に関し、以下:整備時間の低減、並びに/又はフィルタ要素及び関連する封止体に所望の封止荷重を加える際の繰返し精度の改善、並びに/又は代替フィルタ要素の間隔及び/又はサイズ及び設計の1つ又は複数をもたらし得る。本発明のこれら及び他の利点並びに更なる本発明の特徴は、本明細書で提供する本発明の説明から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
新規のフィルタ要素、フィルタ組付けシステム、フィルタ・システム、フィルタ・システムの提供方法、及びフィルタ要素の組付け方法が本明細書で提供される。
【0013】
一例では、フィルタ要素が提供される。フィルタ要素は、管シートから延在する組付けヨークに組み付けられる。管シートは、中を通る流れ開口を有する。組付けヨークは、ねじシャンクを有する。ねじシャンクに螺入取り付けされるカプラは、フィルタ要素をねじシャンクに固着する。カプラは、角度付きキャッチを含む。
【0014】
フィルタ要素は、ろ材管と、第1の端板と、管シート封止体と、圧縮部材と、第1の角度付きキャッチとを含む。ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在する。ろ材管は、組付けヨークを中に受け入れるサイズに作製された中心空洞を画定する。第1の端板は、ろ材管上で働く。第1の端板は、中を通る端板開口を有し、端板開口は、組付けヨークのねじシャンクを中に通して受け入れるサイズに作製される。管シート封止体は、ろ材管の第2の端部に隣接し、管シートに対してろ材管を封止し、中心空洞と流れ開口とを流体連通させる。管シート封止体は、第1の最小軸方向荷重下、軸方向に圧縮可能である。圧縮部材は、第1の端板によって支持される。圧縮部材は、第2の最小軸方向荷重下、軸方向に圧縮可能な圧縮領域を含み、第2の最小軸方向荷重は、第1の最小軸方向荷重より大きい。第1の角度付きキャッチは、端板開口の中心から径方向にずれている。
【0015】
一例では、第1の角度付きキャッチ及び圧縮領域は、第1の角度付きキャッチ及びカプラの角度付きキャッチが、少なくとも所望の荷重がカプラによってろ材管に加えられた場合にのみ係合するように構成される。
【0016】
一例では、圧縮部材の圧縮領域は、圧縮部材を通る開口の周囲に延在する。圧縮領域は、取付け部材によって軸方向荷重を加えるために係合可能であり、これにより、端板開口及び圧縮部材開口を通じて延在するねじシャンクの一部分に螺入取り付けされる。しかし、いくつかの例では、圧縮領域は、ねじシャンク周囲に完全に延在しなくてよい。
【0017】
一例では、圧縮部材は、封止領域を含み、封止領域は、ねじシャンクを係合し、ねじシャンクを第1の端板に組み付ける際にねじシャンクを第1の端板に封止し、端板開口を通じて流体が迂回しないようにする。封止領域は、単一連続部品の材料等から、圧縮領域と一体に形成し得る。
【0018】
一例では、第1の角度付きキャッチは、第1の端板に対して角度を付けて固定される。第1の角度付きキャッチは、端板、又は端板に対して角度を付けてクロッキングされる別の構造体によってもたらし得る。第1の角度付きキャッチは、圧縮部材によってもたらし得る。
【0019】
一例では、第1の角度付きキャッチは、圧縮領域から径方向に離間する。
【0020】
一例では、圧縮部材の圧縮領域は、角度付きキャッチとは無関係な第2の端部に向かって第2の最小軸方向荷重を加えると、軸方向に圧縮可能である。言い換えれば、圧縮領域の圧縮により、圧縮領域から径方向にずれている角度付きキャッチより大きな圧縮/軸方向変形度を圧縮領域に生じさせる。
【0021】
一例では、角度付きキャッチ及び圧縮部材は、第1の端板に取り外し可能に取り付けられるワッシャの部品として形成される。クロッキング装置は、ワッシャと第1の端板との間に設けられ、端板開口の中心軸回りにワッシャを第1の端板に角度を付けて向けるようにする。
【0022】
一例では、このクロッキング装置は、端板開口を通じて延在するワッシャの一部分によってもたらすことができ、端板開口及びワッシャの一部分は、非円形対合外周部を有する。
【0023】
一例では、角度付きキャッチは、第1の端板に対して永続的に取り付けられる。第1の端板は、第1の端板の成形部分又は打抜き部分等の角度付きキャッチを画定し得る。代替的に、角度付きキャッチは、第1の端板に永続的に固着される個別の構成要素とし得る。
【0024】
一例では、圧縮部材は、第1の端板に永続的に取り付けられる。例えば、圧縮部材は、端板の残りの部品とし得、圧縮部材は、第1の端板に接着剤で固着するか又は他の方法で接合(化学的、機械的に溶接)し得る。
【0025】
圧縮部材は、第1の端板の様々な部分の間に捕捉し得る。
【0026】
一例では、第1の端板は、ろ材管に永続的に取り付けられ、ろ材管に取り付けられるエンド・キャップの一部を形成する、又はエンド・キャップである。
【0027】
一例では、端板封止体は、ろ材管と第1の端板との間に挿入される。第1の端板は、ろ材管から取り外し可能であり、再利用可能である。端板封止体は、ろ材管、第1の端板に永続的に取り付けられるか、又はろ材管及び第1の端板の両方から独立し得る。
【0028】
一例では、封止領域は、圧縮部材を通じて延在する圧縮部材開口の内径部上にらせんワイパ封止体を含む。らせんワイパ封止体は、ねじシャンクのねじ部に対応する(例えば、形状及びサイズ)。
【0029】
一例では、第1の角度付きキャッチは、圧縮部材に取り付けられる第1のワッシャ部材によってもたらされ、第2のワッシャ部材は、第1のワッシャ部材から径方向にずれている。第2のワッシャ部材は、圧縮領域を覆い、取付け部材によって軸方向に係合され、取付け部材は、ねじシャンクに組み付けられる際にねじシャンクに螺入取り付けされる。フィルタ要素を組み付ける荷重は、取付け部材から第2のワッシャ部材を通じてフィルタ要素に伝達される。
【0030】
一例では、第1のワッシャ部材及び第2のワッシャ部材は、圧縮部材より硬質である。
【0031】
一例では、第1のワッシャ部材及び第2のワッシャ部材は、金属であり、圧縮部材は、ゴムである。
【0032】
一例では、フィルタ組付けシステムが提供される。システムは、フィルタ要素を含む。好ましい例では、フィルタ要素は、上記で概説したフィルタ要素である。フィルタ組付けシステムは、ハンドルの形態を取り得る取付け部材を含む。取付け部材は、レバーとカプラとを含む。カプラは、ねじ穴を含み、ねじ穴は、カプラの一端からもう一端までカプラの本体を通じて軸方向に延在する。カプラは、隙間穴を含み、隙間穴は、本体を通じて軸方向に延在し、ねじ穴の軸から非平行角度でねじ穴に交差する。隙間穴及びねじ穴は、カプラを、ねじ穴のねじ山がねじシャンクのねじ山と係合せず、ねじシャンクに沿ったカプラの摺動運動を干渉しない状態で、隙間穴がねじシャンクの軸に沿って延在し、ねじシャンク上に受け入れられられるように向け得るように構成される。隙間穴及びねじ穴は、レバーを操作してカプラを角度の付いた向きに枢動し得るように構成され、この角度の付いた向きでは、ねじシャンクは、ねじ穴の軸に沿って延在し、ねじシャンク上のねじ山は、ねじ穴上のねじ山と係合する。次に、レバーを、例えばねじシャンク回りに回転させ、ねじシャンクに沿ってカプラを螺入し、フィルタ要素を固着し得る。
【0033】
いくつかの例では、このレバーは、圧縮領域及び管シート封止体を圧縮する。
【0034】
一例では、システムは、第1の角度付きキャッチを含み、第1の角度付きキャッチは、ねじシャンクが中を通って延在する開口の中心から径方向にずれている。第1の角度付きキャッチは、第1の端板に角度を付けて、直接又は間接的に固定される。カプラは、ねじ穴の軸から径方向にずれる第2の角度付きキャッチを有する。カプラが、所望の荷重を圧縮領域に加えると、圧縮領域は、十分な量を圧縮し、このため、第2の角度付きキャッチは、フィルタ要素の第1の角度付きキャッチに角度を付けて当接し、カプラの連続角運動を抑制し、カプラによってフィルタ要素に加えられる荷重を増大させる。カプラが圧縮領域に加える荷重が所望の荷重より少ないと、第2の角度付きキャッチは、第1の角度付きキャッチから軸方向にずれ、このため、カプラの連続回転は、第1の角度付きキャッチを第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない。
【0035】
一例では、システムは、等角度で離間する3つの第1の角度付きキャッチを含み、このため、第2の角度付きキャッチが3つの第1の角度付きキャッチの1つを係合し、カプラの連続回転を抑制する前に所望の荷重に到達した後、カプラの120度以下の回転を必要とする。このことにより、フィルタ要素の著しい過荷重を防止し得る。
【0036】
一例では、取付け部材は、等角度で離間する3つのレバーを含む。
【0037】
他の例では、1つ又は複数のキャッチを提供し、1つ又は複数のレバーを提供し得る。
【0038】
一例では、フィルタ要素は、十分な荷重がフィルタ要素に加えられた時を識別する1つ又は複数の識別子を含む。いくつかの例では、この識別子は、フィルタ要素内又はフィルタ要素上に成形される特徴部とすることができ、取付け部材のレバーは、十分な荷重が加えられた際にこの特徴部と位置合わせされる。いくつかの例では、この識別子は、フィルタ要素自体の形状である。例えば、三角形断面のフィルタ要素において、1つ又は複数のレバーは、カプラがフィルタ要素に対して適切に荷重が加えられた場合、隣接する角部の間ではなく、角部の1つに直接向け得る。
【0039】
一例では、フィルタ・システムが提供される。フィルタ・システムは、フィルタ組付けシステムと、フィルタ要素と、管シートと、組付けヨークとを含む。管シートは、ろ材管の中心空洞と流体連通する流れ開口を有する。組付けヨークは、ろ材管の中心空洞内に延在する。組付けヨークは、端板開口を通じて延在するねじシャンクを含む。カプラは、ねじシャンクがカプラのねじ穴と位置合わせされた際にねじシャンクに螺入取り付けされ、隙間穴がねじシャンクと位置合わせされた際にねじシャンクに沿って軸方向に摺動可能である。カプラは、ねじシャンク回りに回転可能であり、フィルタ要素に対する荷重を増大し、管シートに対して管シート封止体を圧縮する。
【0040】
一例では、フィルタ・システムのフィルタ要素を組み付ける方法が提供される。方法は、ねじシャンクが端板開口を通って延在する組付けヨーク上に、フィルタ要素を組み付けることを含む。方法は、隙間穴をねじシャンクと位置合わせし、カプラをフィルタ要素に向かって摺動することを含む。方法は、カプラを枢動し、ねじ穴とねじシャンクとを係合させることを含む。方法は、カプラを回転させ、カプラをフィルタ要素に対して締結し、筐体封止体を管シートに対して圧縮することを含む。
【0041】
一例では、方法は、所望の荷重がカプラから圧縮部材の圧縮領域に加えられるまでカプラを回転させることと、所望の荷重に達した際に第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチが角度付き当接関係にない場合、フィルタ要素の第1の角度付きキャッチがカプラの第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接するまで、カプラを回転し続けることとを含む。
【0042】
一例では、第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチは、ねじシャンクの中心軸から径方向にずれている。
【0043】
一例では、所望の荷重に到達した際、カプラは、圧縮領域を十分に軸方向に圧縮し、このため、第2の角度付きキャッチは、フィルタ要素の第1の角度付きキャッチに角度を付けて当接し、カプラの連続角運動を抑制し、カプラによってフィルタ要素に加えられる荷重を増大させる。特に、第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチは、即座に角度を付けて当接しなくてよいが、カプラのいくつかの連続角回転を必要としてよい。カプラが圧縮領域に加える荷重が所望の荷重より少ないと、第2の角度付きキャッチは、第1の角度付きキャッチから軸方向にずれ、このため、カプラの連続回転は、第1の角度付きキャッチを角度を付けて第2の角度付きキャッチに当接させない。
【0044】
一例では、組付けシステムが提供される。組付けシステムは、ねじシャンクと、封止体と、取付け部材とを含む。封止体は、フィルタ要素をねじシャンクに封止する。取付け部材は、ハンドルの形態とし得る。取付け部材は、レバーとカプラとを含む。カプラは、ねじ穴を含み、ねじ穴は、カプラの一端からもう一端までカプラの本体を通じて軸方向に延在する。カプラは、隙間穴を含み、隙間穴は、本体を通じて軸方向に延在し、ねじ穴の軸から非平行角度でねじ穴に交差する。カプラは、ねじ穴のねじ山がねじシャンクのねじ山と係合せず、ねじシャンクに沿ったカプラの摺動運動を干渉しない状態で、隙間穴がねじシャンクの軸に沿って延在し、ねじシャンク上に受け入れられるように向けることができる。レバーは、カプラを角度の付いた向きに枢動するように操作でき、この向きでは、ねじシャンクは、ねじ穴の軸に沿って延在し、ねじシャンク上のねじ山は、ねじ穴上のねじ山と係合し、次に、カプラは、回転され、ねじシャンクに沿ってカプラを螺入し、封止体を圧縮し得る。
【0045】
一例では、組付けシステムは、ねじシャンクと、圧縮部材と、第1の角度付きキャッチと、第2の取付け部材とを含む。圧縮部材は、圧縮領域を有する。第1の角度付きキャッチは、ねじシャンクに対して固定された角度の向きにある。取付け部材は、ねじ穴のねじ山と係合可能なねじ穴を有する。取付け部材の回転により、ねじシャンクに沿って取付け部材を螺入し、圧縮領域を圧縮し、取付け部材によって加えられる荷重に対処し得る。取付け部材は、第2の角度付きキャッチを有する。第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチは、取付け部材が所望の荷重を圧縮部材の圧縮領域に加えた後にのみ、角度を付けて当接する。取付け部材が圧縮領域に加える荷重が所望の荷重より少ないと、第2の角度付きキャッチは、第1の角度付きキャッチから軸方向にずれており、このため、カプラの連続回転は、第1の角度付きキャッチを第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない。
【0046】
一例では、3つの第1の角度付きキャッチ又は3つの第2の角度付きキャッチのいずれかが提供され、所望の荷重に到達した後、第1の角度付きキャッチが第2の角度付きキャッチと角度を付けて当接するためには、取付け部材の120度以下の回転が必要とされる。
【0047】
一例では、フィルタ・システムが提供される。システムは、上記で概説したフィルタ要素を含む。システムは、フィルタ要素内で端板開口を通じて延在するねじシャンクを含む。取付け部材は、ねじシャンクのねじ山と係合可能なねじ穴を有する。取付け部材の回転により、ねじシャンクに沿って取付け部材を螺入し、圧縮領域を圧縮し得る。取付け部材は、第2の角度付きキャッチを有する。第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチは、取付け部材が所望の軸方向荷重を加えた後にのみ、角度を付けて当接する。取付け部材が所望の軸方向荷重を加えるまで、第2の角度付きキャッチは、第1の角度付きキャッチから軸方向にずれており、このため、取付け部材の連続回転は、第1の角度付きキャッチを第2の角度付きキャッチに角度を付けて当接させない。
【0048】
一例では、取付け部材は、本体を有するカプラを含む。カプラの本体は、ねじ穴及び第2の角度付きキャッチをもたらす。
【0049】
一例では、取付け部材は、ハンドルの形態である。ハンドルは、レバーとカプラとを含む。レバーは、カプラがレバーと共に回転するように、カプラと回転係合する。レバーは、永続的又は取り外し可能にカプラと係合し得る。
【0050】
一例では、フィルタ・システムのフィルタ要素を組み付ける方法が提供される。方法は、ねじシャンクが端板開口を通って延在する組付けヨーク上に、フィルタ要素を組み付けることを含む。方法は、カプラを回転させ、カプラをフィルタ要素に対して締結し、筐体封止体を管シートに対して圧縮することを含む。カプラの回転は、所望の荷重に達し、第1の角度付きキャッチ及び第2の角度付きキャッチが当接するまでのカプラの回転を含む。
【0051】
一例では、複数の相互接続パネル区分を含むフィルタ要素が提供される。複数の相互接続パネル区分は、中心空洞を取り囲む管状構成を形成する。複数の相互接続パネル区分は、少なくとも第1のパネル区分と第2のパネル区分と第3のパネル区分とを含む。各パネル区分は、ろ材パネルとろ材パネル支持部材とを含む。ろ材パネルは、内面と外面とを有する。ろ材パネルは、第1の側部と第2の側部との間で横に延在する。第1のろ材パネル支持部材は、ろ材パネルを受け入れる空洞を画定する。ろ材パネル支持部材は、ろ材パネルの第1の側部に隣接する第1の羽根部分、及びろ材パネルの第2の側部に隣接する第2の羽根部分を画定する。第1のパネル区分の第1の羽根部分は、第2のパネル区分の第2の羽根部分に取り付けられ、第1のパネル区分を第2のパネル区分に相互接続する。
【0052】
一例では、各パネル区分に関し、ろ材パネル支持部材は、内側支持体と外側支持体とを含む。内側支持体は、内面に隣接する。内側支持体は、第1の側部に隣接する第1の接続領域と、第2の側部に隣接する第2の接続領域とを含む。外側支持体は、外面に隣接し、外側支持体は、第1の側部に隣接する第3の接続領域と、第2の側部に隣接する第4の接続領域とを含む。第1の接続領域及び第3の接続領域は、互いに固着され、第1の羽根部分を形成し、内側支持体及び外側支持体を互いに固着する。第2の接続領域及び第4の接続領域は、互いに固着され、第2の羽根部分を形成し、内側支持体及び外側支持体を互いに固着する。パネル区分の空洞は、内側支持体と外側支持体との間に形成される。
【0053】
一例では、各パネル区分に関し、ろ材パネルの第1の部分は、第1の羽根部分内に延在し、第1の接続領域と第3の接続領域との間に挟まれ、ろ材パネルの第2の部分は、第2の羽根部分内に延在し、第2の接続領域と第4の接続領域との間に挟まれる。
【0054】
一例では、クリップは、第1のパネル区分の第1の羽根部分を第2のパネル区分の第2の羽根部分に固着する。クリップは、羽根部分を互いに固着するように塑性変形し得る。
【0055】
一例では、クリップは、U字形である。
【0056】
一例では、各パネル区分に関し、第1の接続領域及び第2の接続領域の一方は、外側に、第1の側部から離れて延在する外側延在区分を含み、第1の接続領域又は第2の接続領域のもう一方は、外側延在中間区分と、内側延在端区分とを含む。内側延在端区分は、中間区分上に折り重なり、受入れ細穴を間に形成する。外側延在区分は、受入れ細穴内に受け入れられる。
【0057】
一例では、各パネル区分に関し、ろ材パネルは、第1の側部と第2の側部との間に延在する流れ面を有し、第1の羽根部分及び第2の羽根部分は、流れ面に対して非平行、非直交向きで、対応する第1の側部及び第2の側部から離れて外側に延在する。
【0058】
一例では、各パネル区分に関し、内側支持体は、内面に隣接する主パネルを含む。第1の接続領域は、第1の側部に隣接する主パネルに接続され、主パネルに対してある角度で延在し、第2の接続領域は、第2の側部に隣接する主パネルに接続され、主パネルに対してある角度で延在する。各パネル区分に関し、外側支持体は、外面に隣接する主パネルと、主パネルから内側支持体に向かって延在する、第1の側部に隣接する第1の中間側区分と、主パネルから内側支持体に向かって内側に延在する、第2の側部に隣接する第2の中間側区分とを含み、第3の接続領域は、内面に対してある角度で第1の側部から外側に延在する端区分によってもたらされ、第4の接続領域は、内面に対してある角度で第2の側部から外側に延在する端区分によってもたらされる。
【0059】
一例では、各パネル区分は、ほぼ平坦である(例えば、ある厚さを間に有し得る平坦な前面と後面とを有する)。複数のパネル区分は、3つ以上であり、パネル区分の相互接続部は、ほぼ多角形の断面形状を形成する。
【0060】
一例では、内側支持体は、空気流を中に通すことを可能にするメッシュ材料から形成される単一の一体構造である。外側支持体は、空気流を中に通すことを可能にするメッシュ材料から形成される単一の一体構造である。典型的には、メッシュは、内側支持体と外側支持体との間に位置するろ材パネルの多孔度より高い多孔度を有する。
【0061】
一例では、第1の封止部材は、複数のパネル区分の第1の端部に取り付けられる。第2の封止部材は、複数のパネル区分の第2の端部に取り付けられる。第1の封止部材は、複数のパネル区分の各ろ材パネルの第1の端部を封止し、第2の封止部材は、複数のパネル区分の各ろ材パネルの第2の端部を封止する。
【0062】
一例では、第1の封止部材及び第2の封止部材は、複数のパネル区分に成形され、第1のろ材パネル及びろ材パネル支持部材は、第1の封止部材及び第2の封止部材内に受け入れられる。
【0063】
一例では、ろ材管と第1の封止部材とを備えるフィルタ要素が提供される。ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に延在する。全てではないが、いくつかの例では、ろ材管は、互いに動作可能に取り付けられる個別のろ材パネルによってもたらし得る。他の例では、ろ材管は、連続ろ材部品とし得る。第1の封止部材は、ろ材管の第1の端部に取り付けられる。第1の封止部材は、環状である。第1の封止部材は、軸方向外側に、ろ材管から離れて延在する環状封止リブを含む。第1の封止部材は、軸方向外側に、ろ材管から離れて延在する第1の環状当接肩部を含む。第1の環状当接肩部は、環状封止リブから径方向に離間し、第1の通路を間に形成する。
【0064】
一例では、第1の環状当接肩部の最外端部は、環状封止リブの最外端部よりもろ材管から更に離れて軸方向に配置される。
【0065】
一例では、第1の封止部材は、軸方向外側に、ろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部を含む。第2の環状当接肩部は、環状封止リブから径方向に離間し、第2の通路を間に形成する。環状封止リブは、第1の環状当接肩部と第2の環状当接肩部との間に径方向に配置される。
【0066】
一例では、第1の環状当接肩部及び第2の環状当接肩部は、環状封止リブより遠くに軸方向外側に延在し、このため、環状封止リブの最外端部は、第1の環状当接肩部及び第2の環状当接肩部の最外軸方向端部に対して軸方向内側に凹み、第1の環状当接肩部及び第2の環状当接肩部は、受入れ溝を形成する。したがって、環状封止リブは、溝の底部をもたらし、肩部は、溝の口部を画定する。
【0067】
一例では、第1の肩部及び第2の肩部の軸方向最外端部は、第1の封止部材の軸方向最外範囲である。
【0068】
一例では、ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に延在する中心軸に直交する平面内にほぼ多角形の断面形状を有する。環状封止リブは、角領域によって接続される複数の直線側部を含む。直線側部の径方向厚さは、角領域内の径方向厚さより大きい。直線側部の径方向厚さは、直線側部に直交して、角領域の中心において測定し得る。
【0069】
一例では、第1の環状当接肩部の最外端部の平均径方向寸法は、環状封止リブの最外端部の平均径方向寸法より大きい。
【0070】
一例では、第2の封止部材は、ろ材管の第2の端部に取り付けられる。第2の封止部材は、環状封止リブと、環状封止リブの径方向外側にある第1の環状面と、環状封止リブの径方向内側にある第2の環状面とを含む。環状封止リブは、軸方向外側に、ろ材管から離れて延在し、第1の環状面及び第2の環状面を越えて軸方向外側に延在する。
【0071】
一例では、第2の封止部材の環状封止リブの軸方向最外範囲は、第2の封止部材の軸方向最外範囲である。
【0072】
一例では、第1の封止部材は、軸方向外側に、ろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部を含む。第2の環状当接肩部は、環状封止リブから径方向に離間し、第1の通路を間に形成する。環状封止リブの軸方向最外端部は、第1の環状当接肩部の軸方向最外端部より大きい距離で、ろ材管から離れて軸方向外側に離間する。環状封止リブの軸方向最外端部は、第2の環状当接肩部の軸方向最外端部より大きい距離で、ろ材管から離れて軸方向外側に離間する。
【0073】
一例では、第1の環状当接肩部は、ろ材管のろ材の径方向内縁部の径方向外側に離間する。
【0074】
一例では、第1の封止部材の径方向内向き面は、ろ材管の中心軸に対して第1の角度で先細になり、このため、ろ材管から離れて軸方向に進むと径方向内向き面は、中心軸から更に離間する。ろ材管は円錐台であり、第2の角度で中心軸に対して先細になり、このため、ろ材管の外周部は、第2の端部から第1の端部に向かって進むと径方向寸法が増大する。第2の角度は、第1の角度より中心軸に平行である。
【0075】
一例では、ろ材管の断面形状は、ほぼ多角形の形状である。
【0076】
一例では、ろ材管と封止部材とを含むフィルタ要素が提供される。ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に軸方向に延在する。ろ材管は、中心空洞を画定する。ろ材管は円錐台であり、第2の端部から第1の端部に向かって中心軸に沿って進むと径方向寸法が増大する。ろ材管は、中心軸に対して第1の角度で延在する。ろ材管のろ材は、第1の端部に径方向最内縁部を有する。封止部材は、ろ材管の第1の端部に取り付けられる。封止部材は、径方向内向き先細内面を有する。先細内面は、中心軸に対して第2の角度で延在する。第1の角度は、第2の角度より中心軸に平行である。
【0077】
一例では、第1の角度及び第2の角度は90度未満である。
【0078】
一例では、ろ材管の第1の端部から最も遠く軸方向に離間する封止部材の先細内面の軸方向最外範囲は、第1の端部で最内縁部の径方向外側に配置される。
【0079】
一例では、ろ材管及び第1の封止部材の断面形状は、ほぼ多角形である。封止部材の多角形状は、複数の角領域によって相互接続される複数の直線側部を画定する。第2の角度は、直線側部によって画定される封止部材の多角形状の一部分内で測定される。
【0080】
一例では、封止部材の径方向内向き面の角部分は、中心軸に対して第3の角度で延在する。第3の角度は、第2の角度より中心軸に平行である。
【0081】
一例では、管シートとフィルタ要素とを含むフィルタ・システムが提供される。管シートは、中を通る流れ開口を有する。フィルタ要素は、管シートに組み付けられる。フィルタ要素は、中心空洞を画定するろ材管を含む。ろ材管は、中心軸に沿って第1の端部と第2の端部との間に延在する。第1の端部は、管シートに隣接する。フィルタ要素は、ろ材管の第1の端部に取り付けられる第1の封止部材を含む。第1の封止部材は、環状であり、中心空洞と流体連通する流れ開口を画定する。第1の封止部材は、径方向内向き面を含む。径方向内向き面は、ろ材管の中心軸に対して第1の角度で先細になり、このため、径方向内向き面は、ろ材管から離れて軸方向に進むと中心軸から更に離間する。
【0082】
一例では、ろ材管は円錐台であり、第2の角度で中心軸に対して先細になり、このため、ろ材管の外周部は、第2の端部から第1の端部に向かって進むと径方向寸法が増大する。第2の角度は、第1の角度より中心軸に平行である。
【0083】
一例では、ろ材管の第1の端部は、内縁部を画定する。内縁部は、管シートを通じて流れ開口の外周部の径方向内側に離間する。
【0084】
一例では、ろ材管は、複数の第1の側部を有し、管シートを通る流れ開口は、複数の第2の側部を有する。第1の側部及び第2の側部は、同数の側部を有する。第1の側部及び第2の側部の対応する側部は、平行である。ろ材管の内縁部は、少なくとも、複数の第1の側部に沿って延在する。管シートを通る流れ開口の外周部は、少なくとも部分的に、複数の第2の側部に沿って延在する。
【0085】
一例では、径方向内向き面は、ろ材管から軸方向に離間する第1の表面縁部を有する。第1の表面縁部は、ろ材管の内縁部と流れ開口の外周部との間で径方向に離間する。
【0086】
一例では、径方向内向き面は、第2の表面縁部を有する。第2の表面縁部は、第1の表面縁部よりろ材管の第2の端部に近い。第2の表面縁部は、第1の表面縁部から径方向内側に離間する。
【0087】
一例では、第1の封止部材は、ろ材管から離して向けられる、軸方向向き当接肩部を有する。第1の表面縁部は、軸方向向き当接肩部と径方向内向き面との交点に形成される。
【0088】
一例では、軸方向向き当接肩部は、フィルタ要素が管シートに組み付けられる際に管シートに当接する。
【0089】
一例では、ろ材管と端板とを有するフィルタ組立体が提供される。ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に延在し、第1の端部と第2の端部との間に延在する中心軸を画定する。第1の端部は、開放端部である。ろ材は、径方向寸法で測定される厚さを有する。端板は、ろ材管に向かって軸方向に付勢される又はろ材管に動作可能に取り付けられ、開放端部に広がる。端板は、端面を有する。端面の外周部は、フェアリングを画定する。
【0090】
一例では、フェアリングは、湾曲外形部を有する表面の形態である。
【0091】
一例では、湾曲外形部は、中心軸にほぼ直交する平面により正接する第1の部分と、平面にあまり正接しない、ろ材管に軸方向により近い第2の部分とを有する。
【0092】
一例では、湾曲外形部は、実質的に、少なくとも4半円外形部である。
【0093】
一例では、第2の部分は、実質的に、第1の平面にほぼ直交する第2の平面に正接する。第2の部分は、端板の径方向最外範囲である。
【0094】
一例では、フェアリングは、ほぼ環状であり、端板内で軸方向凹部を取り囲む。貫通孔は、軸方向凹部内で端板を通って軸方向に延在する。
【0095】
一例では、端板は、端板又はろ材管のいずれか又は両方を破壊しなければ端板をろ材管から取り外せないように、ろ材管と一体に形成される。
【0096】
一例では、端板は、ろ材管から取り外し可能であり、新たなろ材管と共に再利用可能である。封止体は、端板と共に封止するろ材管によって支持し得る。
【0097】
一例では、フェアリングの湾曲外形部の径方向寸法は、ろ材管の肉厚の径方向寸法の少なくとも25%である。フェアリングの湾曲外形部の軸方向寸法は、ろ材管の肉厚の径方向寸法の少なくとも25%である。
【0098】
一例では、湾曲外形部の曲率半径は、端板の縁部と端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%であり、より好ましくは、この距離の少なくとも30%である。
【0099】
一例では、湾曲外形部は、好ましくは、径方向寸法によって、端板のパネル区分の最上外縁部まで径方向外側に延在し、径方向内側に延在し、径方向寸法は、端板130の縁部と端板130の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%、より好ましくは、この距離の少なくとも30%である。
【0100】
一例では、ろ材管は、多角形断面形状を有する。
【0101】
一例では、ろ材管と端板とを含むフィルタ組立体が提供される。ろ材管は、第1の端部と第2の端部との間に延在し、第1の端部と第2の端部との間に延在する中心軸を画定する。第1の端部は、開放端部である。ろ材は、径方向寸法で測定される厚さを有する。端板は、ろ材管に向かって軸方向に付勢される又はろ材管に取り付けられ、開放端部に広がる。端板は、中を通って軸方向に延在する組付け開口を有する。組付け開口は、端板の中心から径方向にずれている。
【0102】
一例では、端板は、中心軸にほぼ直交する平面においてほぼ多角形の断面外周形状を有する。多角形状は、複数の角部によって接続される複数のほぼ直線の側部によって形成される。組付け開口は、角部の1つをほぼ二等分し、端板の中心を通じて延在する軸に沿って位置する。
【0103】
一例では、端板は、中心軸にほぼ直交する平面において、ほぼ三角形の外周形状を有する。三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成される。端板の中心は、角部によって画定される円の中心によって画定される。
【0104】
一例では、三角形外周形状は、等辺三角形である。組付け開口は、端板の中心を通じて延在する軸に沿って端板の中心から複数の角部の1つに向かってずれており、角部を二等分し、角部に向かって、組付け開口は、ずれている。
【0105】
一例では、封止部材は、ろ材管の第1の端部に取り付けられる。端板は、ろ材管の第2の端部に取り付けられる、又はろ材管の第2の端部に対して付勢される。端板は、中心軸にほぼ直交する平面において、ほぼ三角形の外周形状を有する。三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成される。端板の中心は、角部によって画定される円の中心によって画定される。封止部材は、中心軸にほぼ直交する平面において、ほぼ三角形の外周形状を有する。三角形状は、複数の角部によって接続される複数の側部によって形成される。封止部材の中心は、角部によって画定される円の中心によって画定される。端板の中心は、端板がろ材管に対して付勢される又はろ材管に取り付けられる際に封止部材の中心及び中心軸と同軸である。
【0106】
一例では、ろ材管は、ほぼ円錐台であり、第2の端部の寸法より第1の端部の寸法が大きい。
【0107】
一例では、管シートと組付けヨークとを含むフィルタ・システムが提供される。管シートは、中を通る流れ開口を有する。管シートは、垂直向きで向けられるように構成される。組付けヨークは、ほぼ片持ち向きで管シートから外側に延在する。組付けヨークは、第1の脚部と第2の脚部と第3の脚部と組付けシャンクとを含む。第1の脚部は、第1の組付け場所で管シートに組み付けられる第1の端部と、第2の端部とを有する。第2の脚部は、第2の組付け場所で管シートに組み付けられる第1の端部と、第2の端部とを有する。第3の脚部は、第3の組付け場所で管シートに組み付けられる第1の端部と、第2の端部とを有する。第1の組付け場所、第2の組付け場所及び第3の組付け場所は、円を画定する。組付け場所は、第1の脚部、第2の脚部及び第3の脚部の第2の端部に動作可能に接続される。組付けシャンクは、組付け軸に沿って延在し、組付け軸は、管シートにほぼ直交し、流れ開口を通じて延在する。組付け軸は、第1の組付け場所、第2の組付け場所及び第3の組付け場所によって画定される円の中心を通過しない。
【0108】
一例では、第1の組付け場所は、垂直に、第2の組付け場所及び第3の組付け場所の上にある。第2の組付け場所は、垂直に、第1の組付け場所と第3の組付け場所との間にあり、第1の組付け場所及び第3の組付け場所から水平に離間する。
【0109】
一例では、組付けシャンクは、少なくとも部分的に、垂直に、第2の組付け場所の上に位置する。
【0110】
一例では、第1の組付け場所及び第3の組付け場所は、重力に平行な軸上で同軸である。
【0111】
一例では、組付けシャンクは、円の中心よりも、第1の組付け場所及び第3の組付け場所を通じて延在する軸に隣接して水平に位置する。
【0112】
一例では、第1の脚部は、ほぼ直線の、管シートに隣接する第1の部分と、第1の部分と組付けシャンクとの間に挿入される第1の屈曲部とを有する。直線部分及び第1の屈曲部は、同一平面内にある。第2の脚部は、第1の部分を有し、第1の部分は、ほぼ直線であり、管シート並びに第1の屈曲部及び第2の屈曲部に隣接する。第1の屈曲部及び第2の屈曲部の少なくとも一方は、第1の部分並びに第1の屈曲部及び第2の屈曲部の他方と同一平面上にない。第3の脚部は、第1の部分を有し、第1の部分は、ほぼ直線であり、管シート並びに第1の屈曲部及び第2の屈曲部に隣接する。第1の屈曲部及び第2の屈曲部の少なくとも一方は、第1の部分並びに第1の屈曲部及び第2の屈曲部の他方と同一平面上にない。
【0113】
一例では、組付けシャンクの組付け軸は、円の中心から第1の脚部に向かってずれている。
【0114】
一例では、組付け軸は、第1の組付け場所、円の中心によって画定される平面内にあり、管シートに直交する。
【0115】
一例では、管シート封止体を有するフィルタ要素が提供され、管シート封止体は、フィルタ要素が組付けヨークの組付けシャンクに組み付けられた際に管シートを軸方向に封止する。管シート封止体は、ほぼ多角形の形状であり、少なくとも、第1の脚部を受け入れる第1の角部と、第2の脚部を受け入れる第2の角部と、第3の脚部を受け入れる第3の角部とを含む。
【0116】
一例では、フィルタ要素が提供される。フィルタ要素は、ろ材管を有する。ろ材管は、組付け状態で組付けヨークを受け入れる空洞を画定する。端板は、ろ材管に対して付勢される、又はろ材管に取り付けられる。端板は、組付け開口を有し、組付け開口は、組付け状態にある際に端板を通って延在し、組付けシャンクを受け入れる。
【0117】
一例では、端板は、組付け開口の中心からずれる形状中心を有する。
【0118】
一例では、形状中心は、管シートに直交する軸に沿った円の中心と同軸である。
【0119】
一例では、組付け場所は、三角形を画定する。管シート封止体は、同様に成形された三角形である断面形状を有する。組付け時、組付け開口は、管シート封止体の断面形状によって画定される三角形の形状中心の上に垂直に、形状中心から水平にずらして配置される。
【0120】
一例では、端板は、中心軸にほぼ直交する平面において、ほぼ三角形の外周形状を有する。三角形状は、第1の角部、第2の角部及び第3の角部によって接続される第1の側部、第2の側部及び第3の側部によって形成される。端板の中心は、第1の角部、第2の角部及び第3の角部によって画定される円の中心によって画定される。組付け開口は、端板の中心からずれている。
【0121】
一例では、組付け開口は、端板の中心を通じて延在する軸に沿った端板の中心から第1の角部に向かってずれており、第1の角部を二等分する。
【0122】
一例では、組付け時、第1の角部は、第3の角部の上に直接、垂直にずれており、第1の側部は、第1の角部と第3の角部との間に延在する。第1の側部は、垂直に向けられ、重力とほぼ平行である。第2の角部は、第1の角部と第3の角部との間に垂直に挿入されるが、第1の角部及び第3の角部から横にずれ、第1の側部から横にずれている。
【0123】
一例では、組付け開口は、第1の側部に向かって端板の中心から横にずれ、第2の角部から横に離れている。組付け開口は、端板の中心から垂直上方にずれている。
【0124】
一例では、フィルタ要素が提供される。フィルタ要素は、中を通る流れ開口を画定する管シートを含むフィルタ・システム内で使用するためのものである。管シートは、垂直向きで向けられるように構成される。組付けヨークは、ほぼ片持ち向きで管シートから外側に延在する。組付けヨークは、円を画定する第1の組付け場所、第2の組付け場所及び第3の組付け場所に組付けられる第1の組付け脚部と第2の組付け脚部と第3の組付け脚部とを含む。組付けヨークは、第1の脚部、第2の脚部及び第3の脚部の第2の端部に動作可能に接続される組付けシャンクを含む。組付けシャンクは、組付け軸に沿って延在し、組付け軸は、管シートにほぼ直交し、流れ開口を通じて延在するが、円の中心を通過しない。フィルタ要素は、ろ材管を含む。フィルタ要素は、ろ材管に動作可能に取り付けられる管シート封止体を含む。管シート封止体は、組付けヨークの組付けシャンクに組み付けられた際に管シートを軸方向に封止する。管シート封止体は、ほぼ多角形の形状であり、少なくとも、第1の脚部を受け入れる第1の角部と、第2の脚部を受け入れる第2の角部と、第3の脚部を受け入れる第3の角部とを含み、管シート封止体及びろ材管を組付けヨーク及び流れ開口に対して向けるようにする。
【0125】
一例では、フィルタ要素が提供される。フィルタ要素は、第1のフィルタ要素区分と第2のフィルタ要素区分とを含む。第1のフィルタ要素区分は、第1の端部と第2の端部との間に延在する第1のろ材管を含む。第1の封止部材は、第1のろ材管に取り付けられる。第1の封止部材は、環状である。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在する第1の環状封止リブを含む。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在する第1の環状当接肩部を含む。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在する第2の環状当接肩部を含む。第1の環状当接肩部及び第2の環状当接肩部は、第1の環状封止リブより大きな距離で第1のろ材管に対して軸方向外側に延在する。第1の環状封止リブは、第1の環状肩部と第2の環状肩部との間に径方向に位置する。第2のフィルタ要素区分は、第1の端部と第2の端部との間に延在する第2のろ材管を含む。第2のフィルタ要素区分は、第2のろ材管に取り付けられる第2の封止部材を含む。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在する第2の環状封止リブを含む。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在する第3の環状当接肩部を含む。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在する第4の環状当接肩部を含む。第2の環状封止リブは、第3の環状当接肩部及び第4の環状当接肩部より大きな距離で第2のろ材管に対して軸方向外側に延在する。第2の環状封止リブは、第3の環状肩部と第4の環状肩部との間に径方向に位置する。第2の環状封止リブは、第1の環状肩部と第2の環状肩部との間で軸方向に受け入れられ、第1の環状封止リブと軸方向で当接する。
【0126】
一例では、第1の封止部材は、中を通る開口の環状境界を示す。第2の封止部材は、中を通る開口の環状境界を示す。第1のろ材管によって画定される第1の空洞は、第1の封止部材及び第2の封止部材の開口を通じて第2のろ材管によって画定される第2の空洞と流体連通し、このため、第1の空洞及び第2の空洞は、連続空洞を形成する。
【0127】
一例では、第1の当接肩部、第2の当接肩部、第3の当接肩部及び第4の当接肩部、並びに第1の封止リブ及び第2の封止リブは、第1の当接肩部及び第3の当接肩部が軸方向に当接し、第2の当接肩部及び第4の当接肩部が軸方向に当接するように構成され、第1の環状封止リブ又は第2の環状封止リブの一方又は両方は、軸方向に圧縮されなければならない。
【0128】
一例では、第1のフィルタ要素区分と第2のフィルタ要素区分とを含むフィルタ要素が提供される。第1のフィルタ要素区分は、第1の端部と第2の端部との間に延在する第1のろ材管を有する。第1の封止部材は、第1のろ材管に取り付けられる。第1の封止部材は、環状である。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第1の環状封止リブを含む。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第1の環状当接肩部を含む。第1の封止部材は、軸方向外側に、第1のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第2の環状当接肩部を含む。第1の環状当接肩部及び第2の環状当接肩部の軸方向最外端部は、第1の環状封止リブの軸方向最外端部より第1のろ材管から離れて軸方向に配置される。第1の環状封止リブは、第1の環状肩部と第2の環状肩部との間に径方向に位置する。第2のフィルタ要素区分は、第1の端部と第2の端部との間に延在する第2のろ材管を有する。第2の封止部材は、第2のろ材管に取り付けられる。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第2の環状封止リブを含む。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在する第3の環状当接肩部を含む。第2の封止部材は、軸方向外側に、第2のろ材管から離れて延在し、軸方向最外端部を有する第4の環状当接肩部を含む。第3の環状当接肩部及び第4の環状当接肩部の軸方向最外端部は、第2の環状封止リブの軸方向最外端部より第2のろ材管の近くに配置される。第2の環状封止リブは、第3の環状肩部と第4の環状肩部との間に径方向に位置する。第2の環状封止リブは、第1の環状当接肩部と第2の環状当接肩部との間で軸方向に受け入れられ、第1の環状封止リブと軸方向で当接する。
【0129】
一例では、第1の当接肩部、第2の当接肩部、第3の当接肩部及び第4の当接肩部、並びに第1の封止リブ及び第2の封止リブは、第1の当接肩部及び第3の当接肩部が軸方向に当接し、第2の当接肩部及び第4の当接肩部が軸方向に当接するように構成され、第1の環状封止リブ又は第2の環状封止リブの一方又は両方は、軸方向に圧縮されなければならない。
【0130】
一例では、フィルタ要素を管シートのヨークに組み付ける端板が提供される。フィルタ要素は、フィルタ要素の中心空洞への開口を画定する封止部材を有する。端板は、外向き面を有する主本体を含む。主本体は、組付け時にヨークの一部分が中に延在する組付け開口を有する。端板は、外側延在面から軸方向外側に延在する環状封止リブを含む。環状封止リブは、組付け開口の周囲に延在する。
【0131】
一例では、主本体は、第1の構成要素と第2の構成要素とを含む。第2の構成要素は、環状封止リブ及び外向き面をもたらす。外向き面は、第2の構成要素によって画定される径方向内縁部と径方向外縁部とを有する。環状封止リブは、内縁部及び外縁部の少なくとも一方から横に離間し、このため、外向き面の一部分が内縁部及び外縁部の少なくとも一方と環状封止リブとの間に配置される。
【0132】
一例では、環状封止リブは、内縁部及び外縁部の両方から横に離間し、このため、外向き面の第1の部分は、内縁部と環状封止リブとの間に配置され、外向き面の第2の部分は、外縁部と環状封止リブとの間に配置される。
【0133】
一例では、第2の構成要素は、第1の構成要素ほど硬質ではない材料から形成される。
【0134】
一例では、組付け開口は、外側延在面の形状中心からずれている。
【0135】
一例では、第1の構成要素の一部分は、環状封止リブ内に軸方向に延在し、環状封止リブに剛性の増大をもたらす。
【0136】
本発明の他の態様、目的及び利点の特徴は、添付の図面と併せた以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0137】
本明細書内に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、説明と共に本発明のいくつかの態様を示し、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【
図1】本開示の一例によるフィルタ・システムの部分斜視図であり、1つのフィルタ要素は、組み付けられた状態にあり、1つのフィルタ要素は、取り外され、分解された状態にある。
【
図3】
図1のフィルタ要素の部分断面図であり、取付け部材は、急速組付け又は取外し向きにある。
【
図4】
図3の取付け部材を示す部分断面図であり、取付け部材は、締結前、締結位置まで枢動する。
【
図5】
図4の取付け部材を示す部分断面図であり、取付け部材は、圧縮部材を締結、圧縮する。
【
図6】
図1のフィルタ・システムのフィルタ組付けシステムを形成する、
図1のフィルタ・システムのハンドル、ワッシャ組立体、組付けシャンク及び端板の分解図である。
【
図7】
図1のフィルタ・システムのフィルタ組付けシステムを形成する、
図1のフィルタ・システムのハンドル、ワッシャ組立体、組付けシャンク及び端板の分解図である。
【
図8】フィルタ要素のトルク制限構成要素と係合されるハンドルの断面図である。
【
図9】
図1のフィルタ・システムのハンドルの側面図である。
【
図11】非圧縮状態におけるハンドル及び圧縮部材の断面図である。
【
図12】圧縮状態における
図11のハンドル及び圧縮部材の図である。
【
図13】フィルタ要素及びハンドルの別の例の斜視図である。
【
図15】ハンドルが取り外された、
図13のフィルタ要素及びハンドルの拡大部分図である。
【
図16】フィルタ要素、及びレバーを含まないカプラの別の例の部分斜視図である。
【
図18】フィルタ要素、及びフィルタ要素を固着する端板の図であり、端板は、フィルタ要素から取り外された状態であり、フィルタ要素と端板との間の対合封止特徴部を示す。
【
図19】フィルタ要素区分から取り外された端板の分解断面図である。
【
図20】ろ材管の複数のパネル部分の端面図である。
【
図22】
図20のろ材管の2つのパネル部分の接続を示す拡大断面図である。
【
図23】2つの円錐台フィルタ要素区分の、その対合封止特徴部を示す分解断面図である。
【
図24】管シートから離間するフィルタ要素、及びフィルタ要素の管シート封止体を示す分解図である。
【
図25】フィルタ要素区分及びその管シート封止体の端面斜視図である。
【
図26】フィルタ要素及び管シートと共に使用し得るアダプタの斜視図であり、アダプタは、関連するフィルタ要素の流れ特性を改善する出口フェアリングをもたらす。
【
図27】フィルタ要素及び管シートと共に使用し得るアダプタの斜視図であり、アダプタは、関連するフィルタ要素の流れ特性を改善する出口フェアリングをもたらす。
【
図28】垂直向きの管シートに対して片持ち向きに向けられた複数のフィルタ要素を含むフィルタ・システムの斜視図である。
【
図29】
図28のフィルタ・システムの部分正面図であり、管シートに組み付けられる一対のフィルタ要素を示す。
【
図30】フィルタ要素が取り外された、
図28のフィルタ・システムの組付けヨークの正面図であり、組付けヨークの組付けシャンクのずれた向き及び組付けヨークの2つの脚部の湾曲構成を示す。
【
図31】フィルタ要素が取り外されている、
図28のフィルタ・システムの組付けヨークの
図30の組付けヨークの側面図であり、組付けシャンクがどのように垂直上向きにずれているかを示す。
【
図32】フィルタ要素を
図30の組付けヨークに固着する、フィルタ要素と共に使用する端板の正面図であり、図は、端板の組付け開口のずれた位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0139】
本発明を特定の好ましい実施形態に関して説明するが、本発明をこれらの実施形態に限定する意図はない。反対に、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲内に含まれるものとして、全ての代替形態、修正形態及び等価物を含むことを意図する。
【0140】
図1は、本開示の第1の例によるフィルタ・システム100を部分的に示す。フィルタ・システム100には、ガス・タービン・エンジンの吸気口を形成し得るフィルタ筐体等、大量空気ろ過システムに特定の用途がある。システムは、複数のフィルタ要素102を含み、複数のフィルタ要素102は、管シート104の形態で示される組付け装置に組み付けられる。組付けヨーク106(1つが
図1に十分詳細に示される)は、フィルタ要素102を管シート104に固着するように、管シート104に取り付けられる又は管シート104に隣接する。ねじハンドルの形態で示される取付け部材108は、対応する組付けヨーク106にフィルタ要素102を固着する。
【0141】
2つのフィルタ要素102のみが示されるが、これらのシステムは、典型的には、数百のフィルタ要素102ではないとしても、多数のフィルタ要素102を有する。したがって、各フィルタ要素に関連する小さな改善は、システム全体に著しい利点(例えば、ろ過の改善、圧力降下の低減、封止の改善又は整備効率の改善)をもたらし得る。
【0142】
概して、フィルタ要素102は、内部空洞を画定する管状である。組付け時、フィルタ要素102によって画定される内部空洞110は、管シート104を通じて延在する流れ開口112と流体連通する。フィルタ要素102の管シート封止体116は、流体がフィルタ要素102と管シート104との間を迂回しないように、管シートに対してフィルタ要素102の内部空洞を封止する。
【0143】
図示の例では、各フィルタ要素102は、積層された向きで一対のフィルタ要素区分118、120を含む。各フィルタ要素区分118、120は、ろ材区分119、121を含み、ろ材区分119、121を通じて、汚れた流体が流れ、ろ過すべき流体内に混入した微粒子及び/又は他の不純物を除去する。この例では、ろ材区分119、121は、断面がほぼ三角形であるろ材管を形成する。管は、ほぼ円錐台でもあり、このため、管は、第2の端部126から第1の端部124に向けて、例えば、管シート104から離れて進むと寸法が狭くなる。
【0144】
他の実施形態では、管は、円錐台である必要はなく、一定断面の管全長を有し得る。更に、他の実施形態では、フィルタ要素102は、単一断面から形成し得る。更に、他の断面形状が企図される。
【0145】
フィルタ要素区分118、120は、複数の個別ろ材パネルから形成され、複数の個別ろ材パネルは、フィルタ要素区分118、120及び円錐台管の中心軸に直交する平面で見た際にほぼ三角形の断面を形成するように組み合わせられる。
図20は、フィルタ要素区分118を通る断面図である。図示のように、フィルタ要素区分118は、互いに相互接続される3つの個別パネル区分228を含む。パネル区分228は、台形外周部を有する、ほぼ平坦なパネルである。台形外周部は、
図1で見える。典型的には、台形外周部は、二等辺台形であり、平行な側部が、管にほぼ平行であり、対応する封止部材に隣接する。
【0146】
図20及び
図21を参照すると、各パネル区分228は、ろ材パネル230と、ろ材パネル支持部材とを含み、ろ材パネル支持部材は、内側メッシュ支持体232と外側メッシュ支持体234とを含む。U字形コネクタ236の形態のクリップは、隣接するパネル区分228の羽根部分を互いに固着する。
【0147】
図21及び
図22を参照すると、内側メッシュ支持体232及び外側メッシュ支持体234は、互いに、ひだ付きろ材の一部分240と共に折り込まれ、パネル区分228の部分を一緒に固着して1つのユニットにする。ろ材の羽根部分における折込みは、隣接するパネル区分228の間の封止の改善ももたらす。
【0148】
図示の例では、パネル区分228の折込み部分は、各パネル区分228の羽根部分を形成する。隣接するパネル区分228のこれらの羽根部分は、次に、クリップ236を使用してクリップ留めされるか又は固着され、管状フィルタ要素102を形成する。
【0149】
図21は、2つの分解パネル区分228の部分図であり、
図22は、最終組立て後の2つのパネル区分228を示す。
【0150】
内側メッシュ支持体232及び外側メッシュ支持体234は、ろ材パネル230の周囲を覆い、ろ材パネル230を保護、支持する。各パネル区分228の各側(例えば、羽根部分)は、互いの鏡像であるため、片側(例えば、羽根部分)を説明するだけでよい。
【0151】
この例では、内側メッシュ支持体232は、主パネル242と、中間区分245を含む接続領域244と、屈曲部246と、端区分247とを含む。中間区分245は、ある角度で主パネルまで延在し、端区分247は、屈曲部246によって中間区分245上で折り返される。この折返しにより、中間区分245と端区分247との間に受入れ細穴251を形成する。
【0152】
外側メッシュ支持体234は、主パネル248と、中間側区分249と、端区分250とを有する。中間側区分249は、ろ材パネルの一方の側部に隣接して、内側メッシュ支持体232に向かって延在する。端区分250は、ろ材の側部から、内側メッシュ支持体232の主パネル242に対してある角度で外側に延在する。端区分250は、外側メッシュ支持体234の接続領域を形成する。
【0153】
組立て時、外側メッシュ支持体234の接続領域は、内側メッシュ支持体232の接続領域244と協働し、内側メッシュ支持体232と外側メッシュ支持体234とを互いに固着する。外側メッシュ支持体234の端区分250は、内側メッシュ支持体232の受入れ細穴251内に受け入れられる。
【0154】
主パネル242は、ろ材パネル230の内面252に隣接し、主パネル248は、ろ材パネル230の外面253に隣接する。ろ材230の主パネル242、248並びに内面252及び外面253は、ほぼ平行である。
【0155】
外側メッシュ支持体234の中間側区分249は、側面254に隣接し、側面254は、ろ材パネル230の内面252と外面253との間に、典型的には、必ずしもそうではないが、直交するように延在する。側面254及び中間側区分249は、互いにほぼ平行である。
【0156】
組立て時、中間区分245、端区分247及び端区分250は、互いにほぼ平行である。端区分247及び端区分250は、概して、主パネル242及び内面252に対して同じ角度で延在する。
【0157】
図22を参照すると、ろ材パネル230の端部分240の第1の区分260は、中間区分245と端区分247との間に捕捉される一方で、端部分240の第2の区分261は、端区分247と端区分250との間に捕捉される。
【0158】
各パネル区分228が形成されると、隣接するパネル区分228は、相互接続される。この相互接続を行うため、それぞれ隣接するパネル区分228の内側メッシュ支持体232の中間区分245は、互いに隣接して配置され、U字形コネクタ236は、パネル区分228の折重ね領域を互いに固着するように設置される。U字形コネクタは、構成要素を互いに固着するように、圧着し、可塑的に変形し得る。
【0159】
いくつかの実施形態では、封止材料は、隣接する羽根部分の間、特に、中間区分245の間に設け得る。封止材料は、接着剤の形態とし得る。例えば、ホットメルト、又は発泡ウレタン等のウレタンを利用し得る。また更に、封止材料は、パネル区分228の羽根部分とろ材の端部分240との間等、ろ材と内側メッシュ支持体232及び外側メッシュ支持体234との間に施し得る。封止材料を追加すると、漏出経路を防止又は低減する。
【0160】
パネル区分228の重複部分及びU字形コネクタは、対応するフィルタ要素区分118、120に軸方向の剛性をもたらす。コネクタ236及びメッシュ支持体232、234の部分の配置は、高いスチフネス-重量比をもたらし、これにより、管シート104への組付け及び/又は封止に必要な軸方向圧縮力に適応する独立構造部材の必要性を防止する。
【0161】
パネル区分228を相互接続すると、フィルタ要素区分118、120の端部を形成する様々な封止体又は他の構成要素をパネル区分228に取り付けるか又は成形し得る。
【0162】
いくつかの実施形態では、メッシュ支持体232、234は、鉄鋼メッシュから形成される。U字形コネクタ236は、押出成形金属、特に、押出成形鉄鋼から形成し得る。
【0163】
更に、円形、長方形等、他の断面形状が企図される。他の形状に与えられないいくつかの特定の利益が、一部の形状に与えられることがある。
図13において、フィルタ要素302は、円形断面形状を有するフィルタ要素区分318、320を備える。第1のフィルタ要素区分318は、一端からもう一端まで一定の外径を有する一方で、第2のフィルタ要素区分320は、円錐台構成を有する。
【0164】
図1及び
図23を参照すると、積層されたフィルタ要素区分118と120との間に、流体の迂回を防止する対合封止装置122が設けられる。いくつかの例では必要とされないが、クロッキング特徴部が設けられ、積層されたフィルタ要素区分118、120を適切な角度を付けて向ける、及び/又は積層フィルタ要素区分118と120との間の相対的な角度移動を防止する。この例では、クロッキング特徴部は、対合封止装置122の対合構成要素の形状及び外形に組み込まれる。
【0165】
また更に、他の実施形態では、積層されたフィルタ要素区分は、管シート104に直接クロッキングし得る。例えば、フィルタ要素区分120及び/又は管シート104によって設けられる対合突起及び凹部を設け得る。更に、非円形形状のフィルタ要素を、クロッキングの目的で管シート104内に形成された突起又は凹部と共に使用し得る。個別のクロッキング・アダプタは、フィルタ要素区分118、120をクロッキングする管シート104又は組付けヨーク106に取り付け得る。丸いフィルタ要素区分118、120をクロッキングし得ることも企図される。そのような事例において、クロッキング特徴部は、軸方向端部上に設けられるか、又は関連する封止体、若しくはエンドキャップ(設けられる場合)から径方向外側に突出し得る。
【0166】
更に、図示の例では、組付けヨーク106の三角形状によっても、フィルタ要素102を管シート104及び組付けヨーク106に対してクロッキングさせる。
【0167】
この例は、積層されたフィルタ要素区分118、120を示すが、他のフィルタ要素は、単一区分又は3つ以上の区分を組み込み得る。
【0168】
フィルタ要素102は、第1の端部124と第2の端部126との間で長手方向に延在する。一方の端部は、この例では、フィルタ要素区分118、120のそれぞれによって設けられる。
【0169】
図1及び
図2を参照すると、第1の端部124に、端板130が設けられる。端板130は、端板開口132(本明細書では「組付け開口」とも呼ぶ)を含む。組付けヨーク106のねじシャンク134は、フィルタ要素102が組み付けられる際、端板130、特に端板開口132を通じて動作可能に延在する。
【0170】
この例では、端板130は、再利用可能であり、フィルタ要素102に永続的に取り付けられない(例えば、フィルタ要素区分118又は120のいずれかに永続的に取り付けられる)。言い換えれば、フィルタ要素102又は端板130のいずれかは、2つの構成要素を分離する際に損傷を受けない。代わりに、端板136は、第1のフィルタ要素区分118によってもたらされ、端板130と協働し、このため、端板130は、フィルタ要素102を組み付ける際に第1のフィルタ要素区分118に取り外し可能に封止される。
【0171】
図13及び
図14を参照すると、他の実施形態では、端板330は、第1の要素302のろ材に永続的に取り付け得る。例えば、端板330は、第1のフィルタ要素区分318のろ材に永続的に取り付けることができ、端板は、第1のフィルタ要素区分318の端部のエンド・キャップを形成し得る。
【0172】
図2及び本明細書の実施形態を参照すると、端板130は、複数の構成要素から形成される。端板130は、外殻138と内板140とを含む。内板140は、外殻138内に部分的に埋め込まれる。外殻138は、内板140に成形し得る。内板140は、任意で、貫通孔(例えば、
図6及び
図7を参照)を含み、外殻138の成形中に外殻138の材料を貫通孔を通じて内板140に通し、外殻138と内板140との間の係合の改善を可能にする。いくつかの例では、外殻はウレタンであり、溶融状態で成形される。いくつかの実施形態では、端板130は、一体部品の連続構成要素である。
【0173】
一例では、内板140は、打抜き金属等の金属から形成される一方で、外殻138は、プラスチック又はゴムから形成される。一例では、外殻は、ポリウレタンから形成し得る。しかし、他の構成では、外殻138又は内板140は、プラスチックから形成し得る。また更に、いくつかの構成では、外殻138を完全になくし、内板140のみが設けられる。
【0174】
いくつかの例では、端板封止体136は、外殻138又は端板によって形成し得る。更なる例では、端板封止体136は、端板130又はフィルタ要素102から完全に独立し得る。
【0175】
この例では、内板140は、端板130に剛性の増大をもたらし、ハンドル108によってもたらされる軸方向荷重をフィルタ要素区分118、120に伝達し、流れ開口112を取り囲む管シート104の封止面に対して管シート封止体116を押圧可能にする。この力は、装置内の他の軸方向封止体も圧縮する。
【0176】
クロッキング特徴部は、端板130と第1のフィルタ要素区分118との間に設けられる。この例では、クロッキング特徴部は、端板130(例えば、外殻138)及び端板封止体136によってもたらされる対合溝144及び突起146によってもたらされる(これらの特徴部に関する
図18も参照)。これらの構成要素は、他の実施形態では反対にし得る。更に、対合構成要素の一方又は両方をもたらし得る複数の個別の突起及び凹部等、他のクロッキング特徴部をもたらし得る。また更に、フィルタ要素の一般的な形状(例えば、この例では三角形外周部)は、構成要素を互いに対してクロッキングするために使用し得る。
【0177】
図18及び
図19を参照しながら、端板130と端板封止体136との間の封止体をより詳細に説明する。端板130の突起146は、外向き面212をもたらす端板の本体から軸方向に突出する第1の封止リブ210をもたらす。第1の封止リブ210は、ほぼ環状であり、ガスケットを形成する。特に、環状のものとは、円形でなくてよく、他の外周形状を有し得る。この例では、第1の封止リブ210は、ほぼ三角形である。第1の封止リブ210は、外縁部213から径方向内側に離間し、内縁部214から径方向外側に離間する。内縁部214は、内板140の場合、表面212が内側部分に一致する場所である。したがって、封止リブ210の径方向外側であり、封止リブ210の径方向内側である表面212の一部分がある。
【0178】
やはり、封止リブ210は、本実施形態では、環状三角形の形状であるため、ほぼ直線の区分215として示される3つの側部を有し、隣接する直線区分215は、対応する角部分216によって相互接続される。
【0179】
直線区分215は、概して、角部分216の厚さT2より大きい厚さT1を有する。
【0180】
図19に示すように、内板140は、外側延在フランジ部分218を有し、外側延在フランジ部分218は、概して、内板140及び端板130の三角形外周部の各側部に沿って延在する。この例では、フランジ部分218は、第1の封止リブ210内に軸方向に延在し、外向き面212を越えて外側に延在する。このことにより、内板140、特にフランジ部分218が、第1の封止リブ210に対する剛性を増大させることを可能にする。
【0181】
本実施形態では、端板封止体136は、第1のフィルタ要素区分118のろ材に成形される。端板封止体136は、端板130の第1の封止リブ210及び外向き面212と協働する協働構造を有する。
【0182】
原則的に
図18を参照すると、端板封止体136は、第2の封止リブ219を有し、第2の封止リブ219は、フィルタ要素区分の中心軸にほぼ直交する平面で見ると環状三角形の形状である。この三角形状は、角部分224によって相互接続される直線区分223を有する。第2の封止リブ219の環状構成は、ガスケットを形成する。第2の封止リブ219の形状及びサイズは、第1の封止リブ210の形状及びサイズと調和し、設置状態にある際に第1の封止リブ210と第2の封止リブ219との間に主要封止境界面をもたらす。
【0183】
図18及び
図19を参照すると、一対の肩部220、221は、第2の封止リブ219にまたがる。肩部220は、第2の封止リブ219の径方向外側にある一方で、肩部221は、第2の封止リブ219の径方向内側にある。肩部220、221は、軸方向外側に、例えば、第2の封止リブ219よりも遠く第1のフィルタ要素区分118のろ材から離れて延在する。このことにより、端板封止体136の外向き端部において上記で特定された溝144を形成する。
【0184】
この例では、第2の封止リブ219は、肩部220、221に対して完全に凹んでいる。溝144は、この例では環状である。
【0185】
したがって、この例では、端板封止体136は、雌構成要素とみなし得る一方で、端板130は、雄構成要素とみなし得る。やはり、この構成は、他の例では逆にし得る。
【0186】
第1の肩部220及び第2の肩部221は、第2の封止リブ219から径方向に離間し、このため、通路225、226は、第1の肩部220と第2の肩部221との間に形成される。通路225、226は、環状であり、三角形状を有する。好ましくは、肩220、221及び第2の封止リブ219の隣接する壁は、互いに対して先細になり、このため、通路225、226は、第1のフィルタ要素区分118のろ材から離れて軸方向に進むとより広くなる。
【0187】
この例では、
図18を参照すると、直線区分223は、角部分224の厚さT4より大きい厚さT3を有する。更に、全てではないが、いくつかの実施形態では、直線部分215におけるリブ210の厚さT1は、対応する厚さT3より大きい一方で、角部分216の厚さT2は、対応する厚さT4より大きい。角領域224の厚さT4が厚さT3に対してより小さいことで、局所的な軸方向締結力を低減し、角領域224内の封止リブ219を十分に圧縮し、汚れた流体が迂回するのを防止可能にする。
【0188】
図2に示されるように、組立て時、軸方向に向けられる主要封止体は、第1の封止リブ210と第2の封止リブ219との間に形成される。外側肩部220、221は、外向き面212の外側部分及び内側部分に軸方向に当接し、ガスケット停止部をもたらし、第2の封止機能をもたらす。肩部220、221と外向き面212との当接は、端板130と端板封止体136との間の境界面に安定性の増大ももたらす。
【0189】
一例では、第1の封止リブ210は、第2の封止リブ219が肩部220、221に対して内側に凹むよりも大きな距離で、外向き面212から軸方向に延在する。このことにより、封止リブ210、219は、肩部220、221が外向き面212を係合する前に、軸方向の係合を可能にする。したがって、組立て中、封止リブ210、212の一方又は両方は、肩部220、221と外向き面212との間を係合する前に、軸方向に圧縮する。したがって、ユーザが、第1のフィルタ要素区分118に対して端板130を締結する際、端板130が第1のフィルタ要素区分118、特に端板封止体136に対して完全に据え付けられると、著しい触覚フィードバックが生じる。
【0190】
封止リブ210及び溝144の三角形状は、端板130を端板封止体136にクロッキングし、端板130をフィルタ要素区分118にクロッキングする。
【0191】
図1及び
図23を参照すると、第1のフィルタ要素区分118と第2のフィルタ要素区分120との間の対合封止装置122の構成は、端板130と端板封止体136との間と同じ構成である。封止装置122は、第1の封止部材262を含み、第1の封止部材262は、第2の封止部材263と対合する。
【0192】
第1の封止部材262は、第1のフィルタ要素区分118によってもたらされ、第2の封止部材263は、第2のフィルタ要素区分120によってもたらされる。第1の封止部材262は、既に説明した端板130によってもたらされる対合構造と同じ対合構造を有する。より詳細には、第1の封止部材262は、封止リブ264と、隣接面265、266とを含む。
【0193】
しかし、端板130が、フィルタ要素区分118の端部の閉鎖によってフィルタ要素102の端部を閉鎖するため、ほぼ不浸透性である端板130とは異なり、第1の封止部材262は、環状であり、開口267を有し、流体がフィルタ要素区分118によって形成される内部空洞とフィルタ要素区分120との間を流れるのを可能にする。
【0194】
第2の封止部材263は、フィルタ要素102の円錐台構成のために第2の封止部材263が異なる寸法であり得ることを除き、端板封止体136と実質的に同じである。第2の封止部材263は、封止リブ268と、肩部269、270と、環状溝を形成する凹部271とを含む。
【0195】
この封止装置122、及び協働する軸方向当接リブ、肩部及び表面は、上記のように、端板130と端板封止体136との間に安定性の改善をもたらす。
【0196】
第1の封止部材262は、雄構成要素であると示され、第2の封止部材263は、雌構成要素であると示されるが、これらの構成を逆にし得ることに留意されたい。
【0197】
第1の封止部材262と第2の封止部材263との間の対合関係は、フィルタ要素区分118、120を互いにクロッキングする。
【0198】
雄構成要素、例えば、端板130及び第1の封止部材262は、典型的には、雌構成要素、例えば、端板のガスケット136及び第2の封止部材263より硬質の材料から形成される。このことにより、封止装置の構成要素のより予測可能な変形を可能にする。より詳細には、あまり硬質ではない雌構成要素の封止リブは、最初に/より硬質の雄構成要素の封止リブに先立って、圧縮する。いくつかの実施形態では、雌構成要素の封止リブは、組立て後、協働する構成要素が互いに適切に軸方向に係合する際、軸方向高さの約半分を圧縮するように構成される。このことは、所定の軸方向圧縮量が雌構成要素の封止リブに加えられることをより良好に保証する。
【0199】
触覚フィードバックをオペレータに与えることができる。というのは、封止リブが適切に圧縮すると、肩部は、他方の構成要素の協働面に当接し、封止装置の更なる圧縮に対して抵抗を増大させるためである。したがって、肩部は、ガスケット停止部として動作し、適切な圧力に到達した瞬間をユーザに知らせる及び/又は封止リブの過圧縮を抑制する。
【0200】
第2の封止部材263の反対側の第2のフィルタ要素区分120の端部にあるのは、管シート封止体116である。管シート封止体116は、肩部276、278がまたがる封止リブ275を含む。封止リブ275は、通路279、280によって肩部276、278から隔てられる。やはり、上記封止リブ210、219と同様に、適切な量の軸方向の圧縮が管シート封止体116に加えられると、封止リブ275は、十分に圧縮され、肩部276、278は、管シート104に当接し、ガスケット停止部として働き、封止リブ275の更なる圧縮、例えば、過圧縮を抑制する。
【0201】
他方の封止リブ210、219とは異なり、封止リブ275は、肩部276、278の端部を越えて軸方向外側に突出する。この理由は、管シート104の協働封止面がほぼ平坦であるためである(例えば、
図24を参照)。
【0202】
しかし、封止リブ275が凹み、管シート104が対応する軸方向突起をもたらし得ることが企図される。このことは、管シート104に対するフィルタ要素102、特に管シート封止体116のクロッキングを更に促進する。
【0203】
図2及び
図24に示すように、管シート封止体116の径方向内向き面281は、管シート104から離れて軸方向に進むと径方向内側に先細になっている。特に、管シート104に直交する軸282からの径方向内向き面281の角度α1は、典型的には、軸282に対するフィルタ要素区分120の側部の角度関係の角度α2より大きい。角度α2は、軸282に対するパネル区分228の内面(例えば、内側メッシュ支持体の内面又はろ材の内面)の角度に対応する。軸282は、典型的には、フィルタ要素102の中心軸に平行である。
【0204】
図示の例では、管シート封止体116及び流れ開口112は、管シート104に最も隣接するろ材パネル230の端部284の内縁部283が、
図2に空間R1によって示される開口112の対応する側部の径方向内側に離間するように構成される。このことは、フィルタ要素102の全ての3つの側部に当てはまる。
図24に示すように、したがって、開口112の寸法D1は、ろ材パネル230の端部284の対向する内縁部283の間に形成される寸法D2より大きい。
【0205】
先細面281の包含により、フィルタ要素102の内部空洞からの出口にフェアリングをもたらす。この構成は、一部の静圧の回収をもたらす。角度α1の異なる角度、特により大きな先細の規模は、静圧の回収を改善する。好ましい例では、角度α1は、少なくとも5度であるが、30度未満である。この先細構成は、フィルタ要素102を出る流れが管シート開口112に到達する前に拡散することを可能にする。このことにより、フィルタ要素及び管シート104を出る空気流の後流の範囲も低減させる。このことは、フィルタ要素102にわたる合計圧力損失に関連する低減をもたらす。
【0206】
このことにより、所与の空気流に対する圧力損失がより低い、又は所与の圧力降下に対する空気流がより高いフィルタ要素をもたらす。このことは、いくつかの利益をもたらすことができ、これらの利益には、限定はしないが、より少ないフィルタ要素の使用、より長い寿命を下流構成要素にもたらし得るより高い効率のろ材、下流構成要素(タービン等)によるより高い出力、又はろ材を流れる空気からの不純物フィルタの充填量の増大によるより大きな程度の圧力降下を可能にすることによる、より長い寿命を含む。
【0207】
システムに関連する圧力損失を低減することによって、フィルタ・システムを通る空気流を増大でき、したがって、所与の空気流量に必要なフィルタ要素102の数の低減を可能にする。
【0208】
角領域内の管シート封止体116の内面287は、角度α1よりも軸282に平行である角度α3(
図2を参照)を有する。この角度α3は、内面287の角領域とヨーク106の脚部285との滑り嵌め係合を促進するように構成される。このことは、開口112に対するフィルタ要素区分120の適切な位置合せ(即ち、クロッキング)を促進する。いくつかの実施形態では、角領域は、組付け時、ヨーク106の脚部を受け入れ、ヨーク106の脚部の周りを覆う一帯又はポケットを形成する。
【0209】
図2及び
図25を参照すると、管シート封止体116は、各角部内にヨーク・ボルト289を受け入れるポケット288を含む。この例では、ポケット288は、ヨーク・ボルト289の頭部を受け入れる。ヨーク・ボルト289の頭部をポケット288内に捕捉することによって、管シート封止体116は、ヨーク・ボルト289が使用中に逆に動くのを抑制する。
【0210】
図2及び
図24において、先細領域(例えば、先細面281)は、管シート封止体116によってもたらされ、管シート封止体116は、フィルタ要素区分120の残りと一体に形成される、例えば、パネル区分228に直接成形されるか、又はパネル区分228に接着剤で直接固着される。
【0211】
図26及び
図27を参照すると、代替実施形態では、先細出口アダプタ600を設け得る。
【0212】
出口アダプタ600は、既に説明した管シート封止体116の出口端部と実質的に同一である管シート端部602を有する。したがって、管シート端部602は、ガスケット停止部及びヨーク・ボルト289を受け入れるポケットとして作用する封止リブの1つ又は複数の肩部を含み得る。また更に、アダプタ600は、先細内面604を有し得る。しかし、この例では、アダプタは、フィルタ要素102の残りとは個別の構成要素である。このアダプタは、他のフィルタ要素区分と共に再利用可能である。
【0213】
アダプタ600のフィルタ要素端部610は、既に説明した第2のガスケット263と同様に構成され、フィルタ要素/フィルタ要素区分によってもたらされる第1の封止部材262と同様である対応するフィルタ要素/フィルタ要素区分の封止体と対合するように構成される。
【0214】
他の例では、流線形フェアリング、例えば、先細面604は、管シート104の一部を形成する構成要素によってもたらし得る。例えば、アダプタ600は、管シート104に組み込まれる、又は管シート104に永続的に固着し得る。
【0215】
アダプタ600は、成形、プレス加工金属、3d印刷、ポリマー成形、又は金属インサートとの同時成形とし得る。
【0216】
アダプタ600が個別構成要素である場合、アダプタ600の角部は、管シート封止体116の角領域と同様に構成し、フィルタ組付けヨーク106の脚部285との滑り嵌め構成をもたらし得る。
【0217】
ひだ付きろ材の場合、ろ材の透過率、ろ材の全面積、ひだのサイズ及び間隔は全て、ろ材パックにわたる圧力損失、したがって、ろ材パックとフィルタ枠組との間の圧力損失の相対的な分散に影響を及ぼす。同じフィルタ要素トポロジであるが、異なるろ材パックの場合、様々なアダプタ/フェアリングは、より低い費用、より低い圧力損失、又はろ材面積の増大が望ましいかどうかに応じて、様々な長さ、入口又は出口面積でフィルタ要素に供給する又は取り付け得る。例えば、より深いろ材パックを有するカートリッジ・フィルタ及びアダプタは、より浅いろ材パックを有するフィルタと同じ出口開口、したがって、同様の出口圧力損失を有し、フィルタ・システム内部で同じ組付け装置を利用し得る。
【0218】
アダプタは、三角形状フィルタ要素との使用で示されるが、アダプタの概念は、限定はしないが、丸又は正方形断面フィルタ要素等、様々な形状のフィルタに等しく適用可能である。
【0219】
圧力低減特徴部、例えば、管シート104と協働する封止部材116又はアダプタ600のいずれかの先細内面を有するフィルタ要素102の出口端部に加えて、端板130は、圧力低減特徴部を含む。やはり、システムを流れる空気の圧力損失を低減すると、圧力損失はシステムを通る空気流に関連するので、上記で述べた利益の1つ又は複数をもたらし得る。
【0220】
フィルタ筐体のサイズを低減するため、又はフィルタ筐体内のフィルタ要素の数を増大するため、又はこれらの両方のためにフィルタ要素102が一緒により近くに配置された場合、システムのフィルタ枠組及び構成要素は、ろ材に接近する空気流を中断し、抗力を生成し、圧力損失の増大をもたらすことがある。
【0221】
したがって、端板130の端面は、径方向最外外周部上にフェアリング特徴部を含み、フィルタ要素102の上流端部、例えば、管シート104から離間する端部で起こりがちな空気流の外乱を低減するのに役立つ。この外周縁部からの流れの分離は、低減される又はなくなり、2つの隣接するフィルタの間に通路に入る流れは、より低く、より均一な速度を有する。このことは、抗力を低減し、空気流をより効果的に使用し、端板130に隣接するろ材を通過することを可能にする。このことは、空気流が、端板130の周囲を流れ、次に、まず、端板130から離れた管シート104により近い場所でろ材と接触することに代わる。このことは、フィルタ要素102の使用可能な表面積の量を増大させ、これにより、フィルタ要素102にわたる圧力降下を低減し、フィルタ要素102の耐用年数を延長する。
【0222】
図2及び
図3を参照すると、一例では、端板130のフェアリングは、図示の隣接矢印650等、端板130の外周部に組み込まれる湾曲外形部である。図示の例では、湾曲外形部650は、半円によってもたらされるが、4半円湾曲外形部等の他の形状を取り得る。この例では、半円の径方向外側部分は、半円外形の唯一の機能部分とし得る。湾曲外形部は、一定の曲率半径を有さなくてよい。更に、湾曲外形部は、上述のように、180度(半円)外形であっても、90度(4半円)外形であってもよい。
【0223】
好ましい例では、湾曲外形部650の曲率半径R2は、端板の縁部と端板の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%であり、より好ましくは、この距離の少なくとも30%である。曲率半径R2がより大きいほど、空気流が端板130の湾曲外形部650の周囲を流れる際の空気流に生じる外乱の量は、流れ方向にもたらされる変化率がより小さいことによって、低減する。
【0224】
質量中心は、端板を通る組付け開口の中心を通っても、通らなくてもよい。
【0225】
湾曲外形部650は、好ましくは、径方向寸法R3によって示されるように、パネル区分228の最上外縁部652まで径方向外側に延在し、径方向内側に延在し、径方向寸法R3は、端板130の縁部と端板130の質量中心との間の最短距離の少なくとも25%、より好ましくは、この距離の少なくとも30%である。
【0226】
また、湾曲外形部650の曲率半径R2は、好ましくは、端板130の最外縁部と次の隣接フィルタ上の端板の平行縁部との間の距離の少なくとも12%、理想的には25%である。
【0227】
また、好ましくは、湾曲外形部650は、少なくとも4半円であり、このため、湾曲面は、湾曲面が一定の曲率半径を有する場合に少なくとも90度延在する。
【0228】
いくつかの例では、湾曲外形部650の軸方向高さH1は、厚さT5の少なくとも25%であり、より好ましくは、厚さT5の少なくとも50%である。
【0229】
湾曲外形部650は、
図2~
図4に示される端板130等の取外し可能/再利用可能端板130によってもたらし得る、又はフィルタ要素102の残りに接着剤で固着されるか若しくは成形されるもの等として、フィルタ要素102に永続的に取り付けられる端板によって形成し得る。図示の例では、湾曲外形部650及び湾曲外形部650によってもたらされる付随するフェアリングは、端板130の外殻138によって形成される。
【0230】
湾曲外形部は、組立て構成要素、プレス加工金属部品、3d印刷部品、ポリマー成形部品、金属インサートと同時成形される構成要素によってもたらし得る。
【0231】
入口フェアリングは、保持枠内又はヨーク106へのフィルタの組付け及び固着を促進する切欠き又は凹部を有し得る。フェアリングが再利用可能な個別構成要素である場合、フェアリングは、対合面上に封止体又はガスケットを含み得る。
【0232】
図2~
図5を参照すると、ワッシャの形態で示される圧縮部材150は、ハンドル108と端板130との間に挿入される。この例では、圧縮部材150は、端板130(特に、内板140)と組付けヨーク106のねじシャンク134との間に挿入される。
【0233】
この例の圧縮部材150は、組付けヨーク106のねじシャンク134に対して端板130を封止し、汚れた流体が端板開口132を通じて迂回しないようにする第1の機能をもたらす。より詳細には、圧縮部材150は、封止領域152を含み、封止領域152は、個別封止体と呼ばれる又は個別封止体として設け得る。
図6及び
図7を更に参照すると、封止領域152は、穴154の内径部上のらせんワイパ封止体であり、穴154は、圧縮部材150を通る圧縮部材開口とも呼ばれる。らせんワイパ封止体は、ねじシャンク134の雄ねじ山156と対合するサイズに作製され、雄ねじ山156と対合するように構成される。したがって、封止領域152は、概して、いくつかのねじ山を有するねじ構造であり、ねじ山は、ねじシャンク134のねじ山156と対合し、ねじ山156と同様である。
【0234】
一例では、らせんワイパ封止体(例えば、圧縮部材150のねじ山)は、ねじ山156と他の様式で対合する通常の対合ねじより小さいサイズに作製し、封止領域152とねじシャンク134との間の封止の改善を促進し得る。一例では、らせんワイパ封止体は、ねじシャンク134のねじ山の内径部と係合するが、増大した外径を有するサイズに作製され、これにより、コンプライアンスを増大させ、ねじシャンク134が穴154の内径部を通過する際にらせんワイパ封止体が屈曲し、せん断変形しないことを可能にする。
【0235】
他の例では、封止領域152の内径部は、封止領域152がねじ山156内で単純に変形し、シャンク134との封止体を実現するようなサイズに作製し得る。
【0236】
ねじシャンク134への封止に加えて、圧縮部材150は、端板130を封止する。本実施形態では、圧縮部材150と端板130との間にもたらされる封止体は、内板140の外面158に対して押圧される圧縮部材150の軸方向封止体、及び端板開口132を形成する内板140の部分と、端板開口132を通って延在する圧縮部材150の位置合せ突起160(例えば、
図3及び
図7を参照)との間の径方向封止体の両方とし得る。
【0237】
封止機能に加えて、管シート封止体116と管シート104との間の良好な封止係合を有する管シート104へのフィルタ要素102を固着する軸方向荷重は、ハンドル108から圧縮部材150を通じて端板130に伝達される。
【0238】
一例では、圧縮部材150は、十分な荷重がハンドル108からフィルタ要素102に加えられた時を識別するトルクの識別及び/若しくは制限をもたらす、又は/並びにハンドル108に過剰なトルクが加えられることによるフィルタ要素102への過荷重を防止するように構成される。
【0239】
より詳細には、圧縮部材150は、圧縮領域162を含む。ハンドル108、特にハンドル108の軸方向圧力領域164は、ハンドルを回転させてハンドル108をフィルタ要素102に対して締結すると、圧縮領域162を押圧する。
【0240】
一例では、所望量の軸方向荷重は、管シート104の対応する封止面に対して管シート封止体116を押圧するために使用される(例えば、
図2を参照)。ハンドル108の過剰締結は、管シート封止体116を過剰に圧縮し、管シート封止体116又はフィルタ要素102の他の構成要素が故障する可能性につながることがある。過小締結は、フィルタ要素の不適当な据付けをもたらし、漏出経路を可能にすることがある。
【0241】
しかし、管シート封止体116は、フィルタ要素を組み付ける際、フィルタ要素102のサイズ及び管シート104上でのフィルタ要素102の構成のために見えないので、圧縮部材150は、ハンドル108によって所望の荷重が加えられた瞬間についてキューをもたらし得る。他のキューを以下で概説する。
【0242】
圧縮領域162は、所望の荷重がハンドル108によって圧縮部材150に加えられると圧縮するように構成される。したがって、ユーザは、圧縮領域162等において、圧縮部材150の圧縮を目で見て、十分な軸方向荷重が加えられたことを決定し得る。
【0243】
一例では、管シート封止体116は、管シート104に所望の封止をもたらすのに必要な第1の最小軸方向荷重を有する。圧縮領域162は、第1の最小軸方向荷重より大きい第2の最小軸方向荷重下、圧縮を開始する。したがって、圧縮領域162は、十分な荷重が管シート封止体116に加えられるまで、少なくとも著しい様式で圧縮を開始しない(例えば、20%未満)。したがって、ユーザが、圧縮領域162等における圧縮部材150の圧縮の証拠を見ていない場合、ユーザは、十分な力がフィルタ要素、特に管シート封止体116に加えられていないことがわかる。
【0244】
一例では、管シート封止体116は、管シート封止体116が、第2の最小軸方向荷重未満の荷重時に変形し、このため、圧縮領域162がハンドル108によってもたらされる荷重により変形する前に変形するように構成される(例えば、サイズ、形状、材料特性等)。
【0245】
いくつかの例では、管シート封止体116は、圧縮部材150、特に圧縮部材150の圧縮領域162の形成に使用される材料より軟らかい材料から形成される。例えば、圧縮領域162のデュロメータは、管シート封止体116のデュロメータより大きくし得る。
【0246】
図示の例では、第1のワッシャ部材166及び第2のワッシャ部材168は、圧縮部材150に取り付けられる。第1のワッシャ部材166は、第2のワッシャ部材168の径方向内側に配置される。この例では、第1のワッシャ部材166及び第2のワッシャ部材168は、個別材料の本体から形成される個別の部材であり、このため、2つの構成要素は、単一連続部品材料に形成されない。ワッシャ部材166、168は、鉄鋼若しくはアルミニウム等の金属、又は好ましくは、圧縮部材150の材料より硬質であるプラスチックから形成し得る。
【0247】
第1のワッシャ部材166は、圧縮領域162と位置合わせされる。したがって、第1のワッシャ部材166及び圧縮領域162は、穴154の中心軸172から同様の径方向間隔を有する。この中心軸172は、ねじシャンク134の中心軸とも一致する。
【0248】
ハンドル108、特に軸方向圧力領域164は、ハンドル108がフィルタ要素102を管シート104に固着するために締結される際、第1のワッシャ部材166の外面170を軸方向に押圧し、角度を付けて摺動させ、圧縮領域162及び圧縮部材150に荷重を加えるようにする。
【0249】
図4から
図5への移行は、ハンドル108を回転させてフィルタ要素102を締結する際の、圧縮領域162の圧縮を示す。
図4に示すように、圧縮部材150及び圧縮領域162は、非変形状態であり、ハンドルは、第1のワッシャ部材166の外面170を軸方向に押圧する。
【0250】
ユーザがハンドル108を回転させて組立体を締結するにつれて、圧縮部材150及びその圧縮領域162は圧縮、変形する。このことは
図5に示される。特に、この工程の間、第1のワッシャ部材166は、第2のワッシャ部材168に対して軸方向に変位している。このことにより、所望量の軸方向荷重に接近しているという最初の視覚的識別をもたらす。更に、いくつかの実施形態では、圧縮領域162は、圧縮領域の軸方向変位の開始時、取付け者へのトルク・フィードバックも増大すべきであるように構成される。
【0251】
第2のワッシャ部材168は、ハンドル108の過剰締結を防止し、フィルタ要素102、特に、フィルタ要素102内の封止体のいずれか、より詳細には、管シート封止体116への過剰な荷重を防止するように機能する。
【0252】
第2のワッシャ部材168は、複数の第1の角度付きキャッチ174を画定する。これらの角度付きキャッチ174は、端板開口132の中心から径方向にずれている(例えば、軸172からずれている)。これらの角度付きキャッチ174は、当接を画定し、十分な荷重が加えられるとハンドル108を係合し、ハンドル108の回転運動を抑制する。
【0253】
ハンドル108は、複数の第2の角度付きキャッチ176を含み、複数の第2の角度付きキャッチ176は、第1の角度付きキャッチ174に角度を付けて当接し、ハンドル108の連続角回転を防止する。第2の角度付きキャッチ176は、ハンドル108の軸方向圧力領域164から軸方向にずれている。したがって、
図4に示されるように、ハンドル108が最初に第1のワッシャ部材166の上面170に当接すると、第2の角度付きキャッチ176は、第1の角度付きキャッチ174から軸方向にずれ、このため、キャッチ174、176は当接しない又はハンドル108の角回転を抑制する。
【0254】
他の軸方向にずれた向きが企図される。例えば、ワッシャ部材166、168は、軸方向圧力領域164及び第2の角度付きキャッチ176ではなく、軸方向にずらし得る。代替的に、ワッシャ部材166、168の両方及び軸方向圧力領域164及び第2の角度付きキャッチ176は、軸方向にずらし得る。
【0255】
ハンドル108の締結が増大するせいで荷重が増大するにつれて、圧縮領域162は、第2のワッシャ部材168に隣接する圧縮部材150の部分とは無関係に、又は圧縮部材150の部分より大きな率で、圧縮する。したがって、第1の角度付きキャッチ174と第2の角度付きキャッチ176との間の軸方向の間隔/ずれは、荷重が増大するにつれて、低減する。所望量の荷重が存在すると、圧縮領域162は、十分に圧縮され、第1の角度付きキャッチ174及び第2の角度付きキャッチ176は、角度が位置合わせされた際に当接し得る。この条件において、連続回転は抑制される。
【0256】
図11及び
図12を参照すると、圧縮部材150は、圧縮領域162と領域163(この例では径方向外側領域)との間で、溝165の形態等の形状変化を有し、第2のワッシャ部材168を支持し、第2のワッシャ部材168に対する作用から圧縮領域162の圧縮を分離するのを助け得る。
【0257】
溝165は、領域163から圧縮領域162を隔て、領域163の望ましくない圧縮及び第2のワッシャ部材168の軸方向変位を生じさせ得る圧縮領域162と領域163との間のせん断力を防止又は低減する。代替的に、溝165は、圧縮部材150から第2の外側ワッシャ部材168を切り離し得る(例えば、はがす)。
図11は、圧縮領域162を非圧縮状態で示し、
図12は、圧縮領域162を圧縮状態で示す。
【0258】
特に、第2の角度付きキャッチ176が第1の角度付きキャッチから角度を付けてずれている際、例えば、隣接する第1の角度付きキャッチ174の間に角度を付けて位置する際、所望量の荷重が生じ得る。この状況において、ユーザはハンドル108を回転させる一方で、角度付きキャッチ174の底部は、第2のワッシャ部材168の上面178上で、第1の角度付きキャッチ174及び第2の角度付きキャッチ176が当接するまで摺動する。この例では、適切に位置合わせされると、第1の角度付きキャッチ174及び第2の角度付きキャッチ176を画定する突起180は、第1の角度付きキャッチ174を形成する第2のワッシャ部材168内に形成されるローブ182又は凹部内に落下する。この動作は、対向するキャッチ174、176が当接し、ハンドル108の連続締結を可能にする更なる回転を抑制することを可能にする。
図8は、十分な荷重が生じ、第1の角度付きキャッチ174及び第2の角度付きキャッチ176の当接を可能にし、突起180がローブ182内に落下するのを可能にする際の、第2のワッシャ部材168及びハンドル108を通る断面図である。
【0259】
この工程の間、キャッチ174の底部が第2のワッシャ部材168の上面178上で摺動するにつれて、取付け者へのトルク・フィードバックが増大する。ハンドル108が圧縮部材150に対して依然として回転する間、圧縮領域は圧縮し続ける。角度付きキャッチ174がローブ180内に落下すると、圧縮の一部が解放され、顕著なフィードバックが取付け者にもたらされ、キャッチ174とキャッチ176との間の軸方向係合が増大する。
【0260】
ハンドル108がローブ182内に落下すると、フィルタ要素に対するハンドル108の適切な荷重に到達したという触覚フィードバックをオペレータに与えることもできる。
【0261】
本実施形態では、圧縮部材150、特に部分160は、端板130の三角形断面に対応する三角形断面を有するため、圧縮部材150、及び取り付けられる第2のワッシャ部材168は端板130に対して角度を付けてクロッキングされることに留意されたい。
【0262】
図9を参照すると、第2の角度付きキャッチ176の反対側の突起180の面は、先細面181をもたらし、ハンドル108を緩める際にローブ182から突起180を軸方向に持ち上げるのを支援し得る。先細面181の角度αは、振動等により、ハンドル108の早期の緩みを防止するが、ユーザがハンドル108を緩めるのに工具を必要としないようにするのに十分なものとし得る。
【0263】
ここで、ハンドル108によって加えられる荷重は、最小所望荷重よりわずかに大きい。この例では、3つの第1の角度付きキャッチ174及び3つの第2の角度付きキャッチ176を使用することによって、キャッチのそれぞれは、均等に角度を付けて離間し(例えば、120度で離間)、所望の荷重に到達した後の過剰締結量は、許容可能な最小値で保たれる。
【0264】
突起180が第2のワッシャのローブ182内に落下する動作は、ハンドル108が適切なレベルの荷重を加えたという更なるキューをもたらす。
【0265】
特に、
図13は、2つのレバー386のみを有するハンドル308を示す。
【0266】
図14及び
図15を更に参照すると、この設計のカプラ388は、楕円断面形状を有する。圧縮部材350、特に第2のワッシャ部材368は、対応する楕円形状を有する開口371を有する。所望の荷重が加えられ、圧縮領域362を十分に圧縮し、対応する楕円形状が位置合わせされると、カプラ388を、第2のワッシャ部材368によって画定される楕円開口内に落下させ、ハンドル308が適切に締結されたという視覚及び触覚キューをもたらすことが可能である。
【0267】
他の例では、フィルタ要素102は、所望の荷重が加えられた時を決定する1つ又は複数の識別子をフィルタ要素102上に含み得る。例えば、
図1に示すように、端板130、特にその外殻138は、外殻138の外面上に設けられる三角形の形態の識別子を含む。
図1に示すように、ハンドル108のレバーは、三角形と位置合わせされ、ハンドル108が適切に締結されているという迅速で容易な視覚キューをもたらす。
【0268】
また更に、フィルタ要素又はその構成要素、例えば、端板130の非円形形状は、視覚キューをもたらし得る。
図2において、組み付けられたフィルタ要素102に関し、ハンドルの各レバーがフィルタ要素102の三角形状の角部に向かって延在することは明らかである。このことも、やはり、所望の荷重に到達しているかどうかを決定する、迅速で容易な点検のための視覚キューをもたらす。
【0269】
所望の荷重に到達している時を決定することに加えて、及び/又はこの決定とは反対に、これらの視覚キューは、最低でも、ハンドル108がその所望の向きから移動していることを示し得る。例えば、ハンドル108が、当初、所望の荷重に締結されていたことがわかっている場合、ハンドル108が視覚識別子/キューに対して適切な向きになければ、オペレータは、特定のフィルタ要素102/ハンドル108の固着を確認する必要があることがすぐにわかる。
【0270】
この例では、第2のワッシャ部材168によって提供される回転制限特徴部は、第1の端板130又はフィルタ要素102の他の構成要素によって提供し得る。
【0271】
この例では、第2のワッシャ部材168は、圧縮部材150に角度を付けて固定され、圧縮部材150は、第1の端板130に角度を付けて固定され、第1の端板130は、フィルタ要素区分118、120に角度を付けて固定され、フィルタ要素区分118、120は、組付けヨーク106に角度を付けて固定される。したがって、ハンドル108の過剰回転は、フィルタ要素102の回転によって生じることがなく、システム内で封止要素に過剰な荷重が加えられることがない。
【0272】
上記のように、圧縮部材150及び第1の角度付きキャッチ174は、この例では、取り外し可能であり、再利用可能である。他の実施形態では、圧縮部材150及び/又は第1の角度付きキャッチ174は、端板130及び/又はフィルタ要素102の残りの部分に永続的に取り付けられる。端板130は、フィルタ要素102の永続的構成要素であっても、再利用可能構成要素であってもよい。
【0273】
更に、角度付きキャッチは、他の形状の構造体によってもたらすことができ、逆にでき、このため、突起を第1の要素によってもたらし、ローブ又は凹部をハンドルによってもたらし得る。開口及びピン等の他の形状を使用し得る。
【0274】
上記の特徴部に加えて、ハンドル108は、組付けヨーク106の急速取付け、及びねじシャンク134からの解放のために構成される。ハンドル108は、カプラ188に取り付けられる複数のレバー186を含む。この例では、ハンドル108は、1つの単体であり、レバー186及びカプラ188は、連続部品材料から形成される。
【0275】
いくつかの構成では、レバー(複数可)186及びカプラ188は、互いに回転係合する個別構成要素である。そのような構成では、レバー186を使用してカプラ188を締結し、フィルタ要素区分をヨーク106に固着した後、レバー186は、更なるカプラ188を他のヨーク106に固着し、他のフィルタ要素区分を固着するために使用し得る。したがって、単一レバー構成要素は、システム全体の複数のカプラ188と共に使用するために必要とされる。
【0276】
図16及び
図17は、フィルタ要素502を固着するレバーを含まないカプラ588を示す。言い換えれば、カプラ及びレバーは、単一連続構成要素ではない。この例では、カプラ588は、カプラ588にトルクを加える工具によって係合されるように構成された外周部を有する。この例では、カプラ588の外周部は、六角ナットと同様のものである。したがって、レバーは、図示しないが、カプラ588を回転係合するように構成されたレバーが提供される。
【0277】
この例では、カプラ588は、楕円外周部を有し、圧縮部材550は、楕円空洞を有し、楕円空洞は、
図13~
図15の例で上記で説明したように、カプラの楕円外周部と協働する。
【0278】
前の例に戻ると、カプラ188は、カプラ188の本体191を通じて軸方向に延在するねじ穴190を画定する。ねじ穴のねじ山192は、ねじ穴軸194を画定する。このねじ穴軸194は、フィルタ要素102を管シート104に固着する際に圧縮部材150に圧力を加える軸方向圧力領域164にほぼ直交する。ハンドル108をねじシャンク134上に締結する際、ねじ穴軸194は、中心軸172と一致する。このことは
図4及び
図5に示される。
【0279】
この例では、隙間穴196は、ねじ穴190に交差する。隙間穴196は、ねじ穴軸194に非平行角度で延在する隙間穴軸198を画定する。隙間穴196は、隙間穴軸198が中心軸172と位置合わせされる際にねじ穴190のねじ山192がシャンク134のねじ山156を係合しないサイズに作製され、このように構成される。このことは
図3に示される。この向きにおいて、ハンドルは、矢印200によって表されるように、抵抗に制限されずに、ユーザが軸172回りにハンドル108を回転させる必要なく、ねじシャンク134に沿って軸方向に摺動し得る。このことにより、ユーザが、時間がかかることがある従来のナット締付けを実施する必要を防止する。
【0280】
いくつかの例では、軸198と軸194との間の角度は、10から20度の間、好ましくは、11から17.5度の間である。
【0281】
したがって、ハンドルを締結する前、又はハンドル108を十分に緩めた後、ユーザは、ハンドル108を迅速に組み付ける又は取り外し得る。
【0282】
図3に示すように、ハンドル108を組み付ける際、ユーザは、隙間穴196とねじシャンク134と位置合わせし、ハンドル108が第1のワッシャ部材166に当接するまでハンドル108をシャンク134に沿って摺動させる。
図4に示すように、この位置に至ると、ユーザは、ハンドル108を操作し、ハンドル108を枢動させ、ねじシャンク134をねじ穴190と位置合わせし、ねじ山192がねじ山156を係合するようにする。その後、ユーザは、ハンドル108を軸172回りに回転させ、ハンドル108をフィルタ要素102に対して締結し得る。特に、ハンドル108がフィルタ要素に対して締結された場合、軸方向圧力領域164は、第1のワッシャ部材166の上面170を係合し、隙間穴196がねじシャンク134と位置合わせされる(例えば、軸198が軸172と位置合わせされる)向きに戻って枢動しないようにし得る。ユーザがハンドル108を回転させてハンドル108を緩めた後にのみ、ハンドルを
図3の向きに枢動し、ハンドルを迅速に摺動しシャンク134から外し得る。
【0283】
好ましい構成において、ねじ山156及び192のリード角は、ハンドル108をねじシャンク134に沿って迅速に軸方向に移動させ、このため、ハンドル108の制限された角回転は、フィルタ要素102に対してハンドル108を締結するために必要とされる。このことにより、軸方向圧力領域164と圧縮部材150との間に十分な力が作用する前にハンドル108が枢動して
図3の向きに戻る可能性を低減し、ハンドル108を
図4の向きで維持するようにする。一例では、フィルタ要素102上で所望の軸方向荷重に到達するには、ハンドル108を2.5回回転させるだけでよい。
【0284】
しかし、いくつかの実施形態では、きざみ付け又はテクスチャ付けを表面170にもたらし、ハンドル108が動いて戻るのを更に防止する、又はハンドル108が
図3の向きに枢動するのを防止し得る。
【0285】
一例では、このことにより、シャンク134に沿った約13mmのハンドル108の移動がもたらされる。
【0286】
この同じねじパターンは、上記で説明したらせんワイパ封止体と共に使用される。
【0287】
更に、所有権下にあるねじピッチを提供し得る。
【0288】
一例では、ねじシャンク134のねじ山は、m12×2.5mm、5mmのリード、及び7.55度のリード角である。ねじ山は、ISO529のV字型ねじ山外形に基づく。雄ねじの内径は9.853mmである。雄ねじの外径は12.49mmである。雌ねじの内径は10.106であり、雌ねじの外径はハンドル108の12.812であり、ナット202は以下で説明し、らせんワイパ封止体は上記で説明した。ねじシャンク134のねじは、フィルタ・ガスケットへの迅速な圧縮を支援する特注ねじとし得る。所有権下にあるねじは、システムへの正確なフィルタ要素の組付けを更に促進し得る。しかし、規格のねじ構成の使用も企図される。
【0289】
上記で説明した構成の過剰締結特徴部及び急速組付け/解放特徴部は、一緒に又は互いに独立して使用し得る。
【0290】
図1及び
図2を参照すると、図示の例では、ねじシャンク134は、三脚204の形態のヨークに組み付けられるキャリッジ・ボルト201によってもたらされる。三脚204は、管シート104に組み付けられ、キャリッジ・ボルト201は、三脚204の自由端に組み付けられる。他の実施形態では、ねじシャンクは、管シートに直接取り付けられる棒とし得る。キャリッジ・ボルト201の使用により、キャリッジ・ボルト201は、ユーザがハンドル108を締結しようとする際にキャリッジ・ボルト201が回転しないように三脚204に対してクロッキングし得る。
【0291】
いくつかの例では、所有権下にあるナット202を使用してキャリッジ・ボルト201を三脚204に固着し得る。所有権下にあるナット202は、ナット202をキャリッジ・ボルト201に締結する鍵付き工具を必要とする外周面を有する。ナットに50Nmまでのトルクを与えると、ナットを取り外し得る唯一の方法は、破壊である。このことにより、第三者が、上記で説明したシャンク134と共に使用される所有権下にあるねじピッチと比較して、異なるねじピッチを有する異なるハンドルを使用しないようにする。
【0292】
上記システムはクイック組付けカプラ188と共に説明したが、他のシステムは、例の他の利益を組み込み得る一方で、上記で説明したカプラの隙間穴を組み込まない特殊ナットを単に使用する。
【0293】
いくつかの例では、カプラ、レバー又はハンドル全体をフィルタに永続的に取り付けることが企図される。例えば、カプラは、カプラが端板に対して回転し得るが、端板130から取り外せないように、端板130によって捕捉し得る。
【0294】
図28は、システム100の代替図であり、より多くのフィルタ要素102を示す。
図28において、システム100は、管シート104に対して片持ち向きでフィルタ要素102を有する。管シート104は、ほぼ垂直に、重力に平行に向けられ、矢印760として示される。システム100のヨークが、対応するフィルタ要素102に関連する端板130を通じて中央に置かれる場合、片持ち向きによるフィルタ要素102上の力のプロファイルにより、管シート104の外面に対するフィルタ要素102の封止問題を生じさせる場合がある。フィルタ要素102の三角形断面形状及び図示のような向きは、封止問題を更に悪化させることがある。というのは、三角形封止体の垂直下側部分における封止圧力は、三角形封止体の垂直上側部分における封止圧力とは異なることがあるためである。この封止問題は、重力が、フィルタ要素102を管シート104に固着する締付け力に平行ではないことによる。
【0295】
図29は、更なるシステム700の一部分の端面図を示し、更なるシステム700は、封止圧力不平衡の補償を試み、より均一な封止圧力をシステム内の様々な封止体、特に、フィルタ要素102の管シート封止体116にもたらす。2つのフィルタ要素のみが提供されるが、このシステム700は、システム100と同数の、システム100より少ない又はシステム100より多い、任意の数の要素を組み込み得る。重力によってもたらされる力を補償するため、組付けヨーク706は、組付けヨーク706のシャンク734の中心が、フィルタ要素102を管シート104に固着する端板730の中心からずれるように構成される。
【0296】
更に、シャンク734の中心は、フィルタ要素102の中心からずれている。
【0297】
図30及び
図31を更に参照すると、代替組付けヨーク706が示され、フィルタ要素102及び端板730は取り外されている。シャンク734は、軸725Aに沿って管シート開口112の最上角部727Aに向かって移動し、軸725Aは、概ね、管シート開口112の中心726及び管シート開口112の最上角部727Aを通って延在する。いくつかの例では、軸725Aは、角部727Aを二等分し、中心726を通過する。軸725Aが角部727Aを二等分し、中心726を通過する際、シャンク734は、中心726に対して垂直上方及びに水平の両方に移動する。この例では、シャンク734は、管シート開口112の垂直に向けられた側部729Aに向かって移動する。
【0298】
この例では、組付けヨーク706は、3つの脚部785A、785B、785Cを含む。シャンク734は、脚部785Bの組付け場所731Bから離れて水平に移動し、脚部785A及び785Cの組付け場所731A、731Cに向かって水平に移動する。更に、シャンク734は、脚部785Aの組付け場所731Aに向かって垂直上方に移動し、脚部785B及び785Cの組付け場所731B及び731Cから離れて垂直に移動する。
【0299】
特に、中心726は、典型的には、管シート104に直交する軸回りに同軸であり、円の中心は、脚部785A、785B、785Cの組付け場所731A、731B、731Cによって画定される。したがって、中心726は、どの構成の中心にも使用し得る。
【0300】
ユーザがフィルタ要素102を組付けヨーク706に組み付ける際、最上脚部785Aは、張力脚部になり、最底脚部785Cは、圧縮脚部であり、垂直中間脚部785Bは中立脚部である。脚部785Aは、張力脚部と考慮される。というのは、脚部785Aは、102を管シート104に対して締結する前、サービス中の張力に作用する一方で、フィルタ要素が重力により組付けヨーク706上に垂直に載置されるためである。最下脚部785Cは、圧縮脚部と考慮される。というのは、サービス中、フィルタ要素102を管シートに対して締結する前、この脚部は、重力のために圧縮状態で荷重がかけられるためである。中間脚部785Bは、中立脚部と呼ぶ。というのは、中間脚部785Bは、概して、張力脚部785A及び圧縮脚部785Cに対して横方向の安定性をもたらすためである。
【0301】
組付けシャンク734のこの中心からずれた配置、及び脚部785A、785B、785Cの関連する構成は、管シート封止体116に加えられる不均一なガスケット圧縮力を再分散し、荷重の一部を移動させる。この荷重は、それ以外の場合、(例えば、重力に関連する)片持ち構成のために、最底角部727Cに隣接して(例えば、組付け場所731Cに隣接して)、最上角部727Aに向かって(例えば、組付け場所731Aに隣接して)上方に加えられるものである。
【0302】
この例では、各脚部785A、785B、785Cは、荷重再分散を実施する各自の外形、及び組付けシャンク734の中心から外れた場所を有する。しかし、脚部は、概して、組付けヨーク106に関連して前述したように、管シート封止体116の内側角部と対合し、フィルタ要素102のクロッキング及び適切な据付けをもたらするように設計される。したがって、各脚部785A、785B、785Cは、組付けシャンク734の反対側の端部で始まる場合、ほぼ直線区分733A、733B、733Cで始まる。
【0303】
脚部785Aは、屈曲部735Aを有し、屈曲部735Aは、管シート104に直交する平面では平坦であり、軸725Aを含む。この屈曲部735Aは、脚部785Aの直線区分733Aが、脚部785Aが扁平先端部737と管シート104との間で直線である場合よりも水平な向きで(即ち、管シート104により直交して)管シート104から外側に延在することを可能にする。脚部785Aの水平向きは、安定性を改善し、また、複数のフィルタ要素区分を使用する際、完全なフィルタ要素を組み立てる際の次に組み付けられるフィルタ要素区分を案内し、配置することを支援する。
【0304】
脚部785Bは、より複雑な形状であり、第1の屈曲部735Bと、第2の屈曲部735Cと、第3の屈曲部735Dとを有する。第1の屈曲部735Bは、第2の屈曲部735C及び第3の屈曲部735Dより小さな半径を有する。第1の屈曲部735Bは、第1の屈曲部735Bが管シート104に直交する軸725Bによって画定される平面内にあるという点で、平坦である。第2の屈曲部735C及び第3の屈曲部735Dは、非平坦であり、管シート104に直交する軸725Bによって画定される平面から外れて屈曲する。これらの非平坦屈曲部735C、735Dは、
図30で最良に見られる。概して、脚部785B内の非平坦屈曲部735C、735Dは、組付けシャンク734の垂直変位を補償する。
【0305】
脚部785Cは、概して、脚部785Bの鏡であり、第1の屈曲部735Eと第2の屈曲部735Fと第3の脚部735Gとを有する。第1の屈曲部735Bは、第1の屈曲部735Bが管シート104に直交する軸725Cによって画定される平面内にあるという点で、平坦である。第2の屈曲部735F及び第3の屈曲部735Gは、非平坦であり、管シート104に直交する軸725Cによって画定される平面から外れて屈曲する。これらの非平坦屈曲部735F、735Gは、
図30で最良に見られる。
【0306】
好ましくは、脚部785Aの扁平先端部737は、最外先端部であり、他の脚部先端部上で終端し、組付けヨーク706の剛性を最大化し、重力荷重に良好に対処する。好ましくは、全ての扁平先端部は、互いにほぼ平行であり、管シート104に平行であり、組付けシャンク734は、扁平先端部及び管シート104に対して直交に延在する。
【0307】
更に、
図31を参照すると、脚部785Aの直線区分733Aの長さは、直線区分733B、733Cより長い。好ましい実施形態では、直線区分733A、733B、733Cの長さは、直線区分733A、733B、733Cが最外フィルタ要素区分、例えば、フィルタ要素区分118内に延在し、直線区分733A、733B、733Cが区分の最内端部と対合し、任意の封止構成要素の角部の係合によってフィルタ要素区分の適切なクロッキング及び場所を提供し得るようなものである。しかし、このことは、全ての例で必要ではない。
【0308】
図32は、対応する端板730を示し、
図33は、端板730の内板732を示す。
図32及び
図33は、組付けヨーク706の組付けシャンク734が脚部785Aの組付け場所733Aに向かってずれていることに加えて、端板開口732は、軸725Aに沿って、端板730の対応する角部745A及び端板730の内板740に向かって同様にずれていることを示す。軸725Aは、角部745Aの反対側の側部にほぼ直交し、概して、角部745Aを二等分する。
【0309】
一例では、端板730は、再利用可能であり、フィルタ要素102は、システム100内で使用されるものと同じである。ここでは、端板730は、どの構成でも同じフィルタ要素102の使用を可能にする。他の実施形態では、端板730は、フィルタ要素の残り、又はフィルタ要素が複数の区分から形成される場合の1つのフィルタ要素区分との一体構成要素として形成し得る。
【0310】
好ましい例において、直線区分733A、733B、733C及び管シート封止体116は、管シート封止体116の内周部、特に、管シート封止体116の角部が形成され、脚部785A、785B、785Cの直線区分733A、733B、733Cと対合するように構成される。やはり、このことは、嵌合安定性を改善するように行われ、フィルタの中心を管シート開口112回りに置くのに役立つ。
【0311】
より均一な封止圧力をもたらすように荷重を再分散することによって、脚部785A、785B、785Cが同時により均一に圧縮する管シート封止体116の全ての部分、及び同様に、管シート104を係合する管シート封止体116の全ての部分は、同時に、より均一に圧縮する。管シート封止体116のこの均一な圧縮は、十分な管シート封止体116の圧縮の達成に必要なトルクを低減する。この均一な圧縮は、管シート封止体116のいくつかの部分への過剰圧縮、管シート封止体116の部分への過小圧縮、又は管シート封止体116の部分への過剰圧縮及び過小圧縮の両方の組合せを低減又は防止する。
【0312】
組付けシャンク734の場所がずれると、管シート104に対してフィルタ要素102を締結する際に生じる脚部785A、785B、785C内の張力が非均一になる。代わりに、張力のより大きな部分は、最上脚部785Aを通じて作用する。このことは、部分的に、脚部785Aのより直線の外形のためである。この構成と組み合わせると、端板730を通じて反応する力は、フィルタ要素102の軸に沿って伝達されるが、管シート封止体116(及び他の封止体)の上側部分に向かって上方にずれる。このフィルタ要素102を通じた荷重の再分散は、全ての封止体により均一な圧縮をもたらす。
【0313】
本明細書で挙げられる公報、特許出願及び特許を含む全ての引用文献は、まるで各引用文献が個々に具体的に示され、参照により本明細書に組み込まれ、その全体が本明細書に示されるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0314】
本発明を説明する文脈において(特に、以下の特許請求の範囲の文脈において)、用語「1つの(「a」及び「an」及び「the」)」並びに同様の指示対象は、文脈によって別段に規定されていないか又は明確に否定されていない限り、単数形及び複数形の両方を含むと解釈すべきである。用語「備える」、「有する」、「含む」及び「含有する」は、別段に記載されていない限り、オープンエンドの(即ち、「限定はしないが、~を含む」を意味する)用語として解釈すべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書で別段に規定されていない限り、当該範囲内にある各個別の値を個々に指す簡潔な方法として働くことを意図するにすぎず、各個別の値は、各個別の値が個々に本明細書で列挙されるかのように本明細書に組み込まれる。用語「A及びBの少なくとも一方」は、「Aのみ、Bのみ、又はA及びBの両方」を意味すると理解するものとする。
【0315】
本明細書に記載される全ての方法は、本明細書内で文脈によって別段に規定されていないか又は明確に否定されていない限り、任意の適切な順で実施し得る。本明細書で提供する任意の及び全ての例の使用又は例示的な言い回し(例えば、「等」)は、より良好に解明する意図にすぎず、別様に請求されない限り、本発明の範囲に対する限定を生じさせるものではない。本明細書における言い回しは、本発明の実行に本質的なものとして、任意の非請求要素を示すと解釈すべきである。
【0316】
本発明等が知る、本発明を実行するための最良の形態を含め、本発明の好ましい実施形態を本明細書で説明する。これらの好ましい実施形態の変形形態は、上記の説明を読めば当業者に明らかになるであろう。本発明者等は、当業者がそのような変形形態を採用することを予期しており、本発明者等は、本発明が本明細書に具体的に記載されたものとは別様に実施されることを意図する。したがって、本発明は、適用可能な法によって許容されるような、本明細書に添付の特許請求の範囲内で列挙される主題の全ての修正形態及び等価物を含む。更に、本発明の全ての可能な変形形態における上述の要素の全ての組合せは、本明細書内で文脈によって別段に規定されていないか又は明確に否定されていない限り、本発明によって包含される。
【国際調査報告】