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特表2024-512713電気化学電池の電気相互接続システムのための補強、並びにそのためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】電気化学電池の電気相互接続システムのための補強、並びにそのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/474 20210101AFI20240312BHJP
   H01M 50/477 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 50/486 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240312BHJP
   H01M 50/54 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 50/536 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 50/528 20210101ALI20240312BHJP
   H01M 50/103 20210101ALN20240312BHJP
   H01M 50/55 20210101ALN20240312BHJP
【FI】
H01M50/474
H01M50/477
H01M50/486
H01M50/533
H01M10/04 Z
H01M50/54
H01M50/536
H01M50/528
H01M50/103
H01M50/55 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560527
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 US2022022176
(87)【国際公開番号】W WO2022212276
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/168,395
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.KEVLAR
(71)【出願人】
【識別番号】323006529
【氏名又は名称】エノビクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Enovix Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100197561
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 三喜男
(72)【発明者】
【氏名】ブザッカ,ロバート エス
(72)【発明者】
【氏名】マンダラム,アディディア
(72)【発明者】
【氏名】クール,マイルズ エイ エム
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,ロバート ケイ
(72)【発明者】
【氏名】バルデス,ブルーノ エイ
(72)【発明者】
【氏名】キンチェン,ロバート エフ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H021
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011AA09
5H011EE04
5H011FF02
5H021AA06
5H021BB11
5H021BB17
5H021CC07
5H021CC08
5H021EE02
5H021EE03
5H021EE04
5H021EE06
5H021EE10
5H021EE21
5H021HH03
5H028AA01
5H028AA05
5H028AA08
5H028BB01
5H028CC08
5H028CC26
5H043AA01
5H043AA19
5H043BA11
5H043BA17
5H043CA04
5H043EA02
5H043EA35
5H043HA11E
5H043HA16E
5H043HA17E
5H043HA29E
5H043JA02E
5H043JA07E
5H043JA08E
(57)【要約】
二次電池アセンブリは、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを含む。電極アセンブリは、面の群を画定し、各面は、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される。二次電池アセンブリはまた、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群を含み、第1の面は、Z軸及びX軸によって画定されるZ-X平面、又はZ軸及びY軸によって画定されるZ-Y平面のうちの少なくとも1つに延在する。第2の電池アセンブリはまた、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造を含み、第1の集電体タブは、第1の面に沿って延在する。補強構造は、ポリマーを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池アセンブリであって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、前記電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、前記横方向軸、前記長手方向軸、及び前記垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、前記第1の面が、前記Z軸及び前記X軸によって画定されるZ-X平面、又は前記Z軸及び前記Y軸によって画定されるZ-Y平面のうちの少なくとも1つに延在する、第1の集電体タブの群と、
前記第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、前記集電体タブが、前記第1の面に沿って延在し、前記補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、を備える、二次電池アセンブリ。
【請求項2】
前記電極アセンブリが、プリズム形状を備える、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項3】
前記電極アセンブリが、制約によって画定された容積内に封入され、前記制約が、前記電極アセンブリの電極又は対向電極の表面と接触する第1の一次成長制約を含む、請求項2に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項4】
前記面の群のうちの第2の面に沿って配設された第2のバスバーに電気的に結合された第2の集電体タブの群を更に備え、前記第2の面が、前記第1の面に平行であるか又は直交する、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項5】
前記補強構造が、前記第1のバスバー及び前記第2のバスバーの各々の上に配設されている、請求項4に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項6】
前記補強構造が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、あるいはそれらの官能性誘導体若しくはコポリマー又は組み合わせを含む、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項7】
前記電極アセンブリが、長方形のプリズム形状を備える、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の集電体タブの各々が、開口部を備え、前記第1のバスバーが、前記第1の集電体タブの各開口部を通して配設されている、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項9】
前記補強構造が、前記第1の集電体タブの群の各開口部内に少なくとも部分的に延在するように構成されている、請求項8に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項10】
前記補強構造が、熱処理されたポリマー構造を含む、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項11】
前記補強構造が、前記第1のバスバーの一部分を露出させるためのノッチを備える、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項12】
前記補強構造が、熱を加えたときに、前記第1の集電体タブに接着するように構成されたポリマーを含む、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項13】
前記補強構造が、前記電極アセンブリに熱かしめされている、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項14】
前記電極アセンブリが、前記第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、前記補強構造が、前記第1のマージン、前記第2のマージン、及び前記第1の集電体タブの各々の上に配設されている、請求項1に記載の二次電池。
【請求項15】
前記電極アセンブリが、前記第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、前記補強構造が、前記第1の集電体タブの上には配設されているが、前記第1のマージン、前記第2のマージンの各々の上には配設されていない、請求項1に記載の二次電池。
【請求項16】
前記電極アセンブリ及び前記補強構造を封入する筐体を更に備える、請求項1に記載の二次電池。
【請求項17】
前記筐体が、液密又は気密のうちの少なくとも1つである、請求項16に記載の二次電池。
【請求項18】
前記第1の集電体タブの各々が、前記第1のバスバーに溶接されている、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項19】
前記補強構造が、前記第1の面に垂直に測定された25μm~500μmの高さを有する、請求項1に記載の二次電池。
【請求項20】
二次電池であって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、前記電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、前記横方向軸、前記長手方向軸、及び前記垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、前記第1の面が、前記Z軸及び前記X軸によって画定されるZ-X平面、又は前記Z軸及び前記Y軸によって画定されるZ-Y平面のうちの1つに延在している、第1の集電体タブの群と、
前記第1の集電体タブのうちの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、前記第1の集電体タブが、前記第1の面に沿って延在し、前記補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、
前記電極アセンブリ及び前記補強構造を封入する、電池筐体と、を備える、二次電池。
【請求項21】
容積を画定する制約を更に備え、前記制約が、前記電極アセンブリの外面に配設され、前記電極アセンブリが、前記容積内に格納されている、請求項20に記載の二次電池。
【請求項22】
前記面の群のうちの第2の面に沿って配設された第2のバスバーに電気的に結合された第2の集電体タブの群であって、前記第2の面が、前記第1の面に平行であるか又は直交する、第2の集電体タブの群と、前記第2の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第2の補強構造と、を更に備える、請求項20に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項23】
前記補強構造が、前記第1のバスバー及び前記第2のバスバーの各々の上に配設されている、請求項22に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項24】
前記補強構造が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、あるいはそれらの官能性誘導体若しくはコポリマー又は組み合わせを含む、請求項20に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項25】
二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法であって、前記方法が、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、前記電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、前記横方向軸、前記長手方向軸、及び前記垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、
前記電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、
前記第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、前記補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、
前記電極アセンブリ及び前記補強構造を電池筐体内に封入することと、を含む、方法。
【請求項26】
前記接着することが、前記補強構造に熱及び圧力を加えることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記接着することが、前記第1の集電体タブ内の開口部を前記補強構造で少なくとも部分的に充填することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記補強構造が、前記第1の集電体タブの全体にわたって延在する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
二次電池を製造する方法であって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、前記電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、前記横方向軸、前記長手方向軸、及び前記垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、
前記電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、
前記第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、前記補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、
前記補強構造が電池筐体と前記電極アセンブリとの間にあるように、前記電極アセンブリ及び前記補強構造を前記電池筐体内に封入することと、
前記筐体を真空シールすることと、を含む、方法。
【請求項30】
前記接着することが、前記補強構造に熱及び圧力を加えることを含む、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月31日に出願された米国仮特許出願第63/168,395号に対する優先権を主張し、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の分野は、概して、電池技術などのエネルギー貯蔵技術に関する。より具体的には、本開示の分野は、電気化学電池、例えば、リチウムベースの二次電池の構成要素などの電池構成要素の電気相互接続のための補強フィルム又は層に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウムベースの二次電池は、その比較的高いエネルギー密度、電力、及び貯蔵寿命のために、望ましいエネルギー源となっている。リチウム二次電池の例としては、リチウムイオン電池及びリチウムポリマー電池などの非水性電池が挙げられる。
【0004】
電池、燃料セル、及び電気化学コンデンサなどの既知のエネルギー貯蔵デバイスは、典型的には、平面又はらせん状に巻かれた(すなわち、ゼリーロール)積層構造などの二次元積層構造を有し、各積層の表面積は、その幾何学的フットプリントにほぼ等しい(多孔率及び表面粗さを無視する)。
【0005】
三次元二次電池は、層状二次電池と比較して、増加した容量及び長寿命を提供し得る。しかしながら、そのような三次元二次電池の製造は、製造及びコストの課題を提示する。
【0006】
積み重ねられたセル型二次電池の製造プロセス中に、相互接続タブは、衝撃又は材料疲労による損傷を受けやすい電池の1つ以上の縁部に沿って、溶接され又は折り畳まれ得る。そのような相互接続の故障は、電池の性能低下又は故障を引き起こす可能性がある。したがって、公知の技術分野の問題に対処しながら電池を製造することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0007】
一実施形態では、充電状態と放電状態との間を循環するための電極アセンブリは、単位セルの群と、電極バスバーと、対向電極バスバーと、を含み、単位セル群の構成単位は、電極構造と、セパレータ構造と、対向電極構造と、を備え、(a)電極構造は、電極活物質層と、タブを有する電極集電体と、電極集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第1のポリマーと、を含む電極タブ補強構造を備え、(b)対向電極集電体は、対向電極活物質層と、タブを有する対向電極集電体と、対向電極集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第2のポリマーを含む対向電極タブ補強構造と、を備え、電極構造は、電極集電体タブを介して電極バスバーに電気的に並列に接続されており、対向電極構造は、対向電極集電体タブを介して対向電極バスバーに電気的に並列に接続されている。
【0008】
別の実施形態では、二次電池アセンブリは、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、第1の面が、Z軸及びX軸によって画定されるZ-X平面、又はZ軸及びY軸によって画定されるZ-Y平面のうちの少なくとも1つに延在する、第1の集電体タブの群と、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、集電体タブが、第1の面に沿って延在し、補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、を含む。
【0009】
別の実施形態では、二次電池は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、第1の面が、Z軸及びX軸によって画定されるZ-X平面、又はZ軸及びY軸によって画定されるZ-Y平面のうちの1つに延在する、第1の集電体タブの群と、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、集電体タブが、第1の面に沿って延在し、補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、電極アセンブリ及び補強構造体を封入する電池筐体と、を含む。
【0010】
更に別の実施形態では、二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、電極アセンブリ及び補強構造を電池筐体内に封入することと、を含む。
【0011】
更に別の実施形態では、二次電池を製造する方法は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、補強構造が電池筐体と電極アセンブリとの間にあるように、電極アセンブリ及び補強構造を電池筐体内に封入することと、筐体を真空シールすることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示による補強構造の着接前の、切断部分を有する電池アセンブリの1つの好適な実施形態の正面斜視図である。
図2図1の電極アセンブリの断面線D-Dから取られた断面図である。
図3】本開示による制約内の電池アセンブリの拡大部分斜視図である。
図3A】本開示による制約の一実施形態の斜視図である。
図4】本開示による補強構造の着接前の電池アセンブリの斜視図である。
図5】本開示の実施形態による補強構造の着接後の図4の電池アセンブリの斜視図である。
図6】本開示の別の実施形態による補強構造の着接後の図4の電池アセンブリの斜視図である。
図7】本開示の実施形態による補強構造の着接後の図5の電池アセンブリの正面図である。
図8】本開示の実施形態による補強構造の着接後の、2つの電池アセンブリの各々の側面の写真である。
図9】本開示の実施形態による電池筐体内に部分的に配置された電池アセンブリの斜視図である。
図10】本開示の実施形態による電池筐体の第2のカバーを含む図9の電池アセンブリの斜視図である。
図11】電池筐体内にシールされた後の完成した電池の上面図である。
図12】本開示による補強構造を含む電池アセンブリを作製する方法の概略図である。
【0013】
定義
本明細書で使用される「A」、「an」、及び「the」(すなわち、単数形)は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示物を指す。例えば、一事例では、「電極」への言及は、単一の電極及び複数の同様の電極の両方を含む。
【0014】
本明細書で使用される場合、「約」及び「およそ」は、記載される値のプラス又はマイナス10%、5%、又は1%を指す。例えば、一事例では、約250μmであれば、225μm~275μmを含む。更なる例として、一事例では、約1,000μmであれば、900μm~1,100μmを含む。別途示されない限り、本明細書及び請求項で使用される量(例えば、測定値など)などを表す全ての数は、全ての事例において「約」という用語によって修飾されているものと理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書及び添付の請求項に記載される数値パラメータは、近似値である。各数値パラメータは、少なくとも、報告された有意な桁の数に照らして、及び通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。
【0015】
二次電池の文脈で本明細書で使用される「アノード」は、二次電池の負極を指す。
【0016】
本明細書で使用される「アノード物質」又は「アノード活性」は、二次電池の負極として使用するのに適した材料を意味する。
【0017】
二次電池の文脈で本明細書で使用される「カソード」は、二次電池の正極を指す。
【0018】
本明細書で使用される「カソード物質」又は「カソード活性」は、二次電池の正極として使用するのに適した材料を意味する。
【0019】
「変換化学活物質」又は「変換化学物質」は、二次電池の充放電サイクル中に化学反応を受ける物質を指す。
【0020】
本明細書で使用される「対向電極」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、電極の反対側の二次電池の負極又は正極(アノード又はカソード)を指す場合がある。
【0021】
充電状態と放電状態との間の二次電池のサイクルの文脈で本明細書で使用される「サイクル」は、充電状態又は放電状態のいずれかである第1の状態から、第1の状態の反対である第2の状態(すなわち、第1の状態が放電であった場合は充電状態、又は第1の状態が充電であった場合は放電状態)に電池を移行させるために、電池を充電及び/又は放電し、次いで、電池を第1の状態に戻してサイクルを完了することを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の二次電池の単一のサイクルは、充電サイクルでのように、電池を放電状態から充電状態に充電し、次いで、放電状態に戻るように放電して、サイクルを完了することを含むことができる。単一のサイクルはまた、放電サイクルでのように、電池を充電状態から放電状態に放電し、次いで、充電状態に戻るように充電して、サイクルを完了することを含むことができる。
【0022】
本明細書で使用される「電気化学的活物質」は、アノード活物質又はカソード活物質を意味する。
【0023】
本明細書で使用される「電極」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、二次電池の負極又は正極(アノード又はカソード)を指す場合がある。
【0024】
本明細書で使用される「電極集電体層」は、アノード(例えば、負の)集電体層又はカソード(例えば、正の)集電体層を指す場合がある。
【0025】
本明細書で使用される「電極物質」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、アノード物質又はカソード物質を指す場合がある。
【0026】
本明細書で使用される「電極構造」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、電池での使用に適したアノード構造(例えば、負極構造)又はカソード構造(例えば、正極構造)を指す場合がある。
【0027】
本明細書で使用される場合、「長手方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、相互に垂直な軸を指す(すなわち、各々は、互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「長手方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、三次元の態様又は配向を画定するために使用されるデカルト座標系に類似している。このように、本明細書で開示される主題の要素の説明は、要素の三次元配向を説明するために使用される特定の軸に限定されない。代替的に述べると、軸は、開示の主題の三次元の態様を参照するときに交換可能であり得る。「弱化領域」は、弱化領域の局所破断強度が非弱化領域の破断強度よりも低くなるように、例えば、スコアリング、切断、又は穿孔などの処理操作を受けたウェブの一部分を指す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の実施形態は、電池の機能性、安全性及び/又は出力を維持するために、構成要素への損傷の発生を低減するための、二次電池などの電池用構成要素の補強構造に関する。
【0029】
補強構造の着接前の、電池アセンブリ100の1つの好適な実施形態を、図1を参照して説明する。図1に示すように、電池アセンブリ100は、隣接する電極サブユニット102の群を含む。各電極サブユニット102は、X軸、Y軸、及びZ軸の寸法をそれぞれ有する。X、Y、及びZ軸は、デカルト座標系に類似して、各々、相互に垂直である。本明細書で使用されるとき、Z軸の各電極サブユニット102の寸法は「高さ」と呼ばれ得、X軸の寸法は「長さ」と呼ばれ得、Y軸の寸法は「幅」と呼ばれ得る。電極サブユニットは、1つ以上の単位セル200(図2)に組み合わされ得る。各単位セル200は、少なくとも1つのアノード活物質層104と、少なくとも1つのカソード活物質層106と、を備える。アノード活物質層104及びカソード活物質層106は、セパレータ層108によって互いに電気的に絶縁されている。本開示の好適な実施形態では、単一の電池アセンブリ100内の1~200個又はそれ以上のサブユニットなど、任意の数の電極サブユニット102が使用され得ることを理解されたい。
【0030】
依然として図1を参照すると、電池アセンブリ100は、電極タブ(又は集電体タブ)120を介して、それぞれ、各電極サブユニット102のアノード活性層104と、カソード活性層106と電気的に接触するバスバー110及び112と、を含む。したがって、図1に示されるバスバー110は、アノードバスバーと呼ばれ得、バスバー112は、カソードバスバーと呼ばれ得る。一実施形態では、制約と呼ばれ得るケーシング116は、電池アセンブリ100のX-Y表面のうちの一方又は両方の上に着接され得る。図1に示される実施形態では、ケーシング116は、電池アセンブリ100が完全に組み立てられると、電解質溶液の分布又は流れを容易にするための穿孔118の群を含む。
【0031】
一実施形態では、アノード活性層104及びカソード活性層106の各々は、例えば、その少なくとも1つの主表面上の電極集電体層(すなわち、アノード集電体層又はカソード集電体層)、及び電気化学的活物質層(すなわち、アノード活物質の層又はカソード活物質の層)を含む多層材料であり得、他の実施形態では、アノード活性層及びカソード活性層のうちの1つ以上は、適切な材料の単一の層であり得る。
【0032】
図2を参照すると、電極サブユニット102と同じ又は類似し得る単位セル200の個々の層が示されている。単位セル200の各々について、いくつかの実施形態では、セパレータ層108は、二次電池のセパレータとしての使用に適したイオン透過性高分子織材料である。単位セル200の一実施形態の断面図が図2に示されている。この実施形態では、電極単位セル200は、中央のアノード集電体層206と、アノード活物質層104と、セパレータ108と、カソード活物質層106と、カソード集電体層210と、を積み重ね形成で備える。代替の実施形態では、カソード活物質層106及びアノード活物質層104の配置を入れ替えて、カソード活物質層106が中心に向かっており、アノード活物質層がカソード活物質層106の遠位にあるようにしてもよい。一実施形態では、単位セル200Aは、カソード集電体210と、カソード活物質層106と、セパレータ108と、アノード活物質層104と、アノード集電体206と、を含み、図2の図では、右から左に連続して積み重ねられている。代替の実施形態では、単位セル200Bは、セパレータ108と、カソード活物質層106の第1の層と、カソード集電体210と、カソード活物質層106の第2の層と、セパレータ108と、アノード活物質層104の第1の層と、アノード集電体206と、アノード活物質層104の第2の層と、セパレータ108とを含み、図2の図では、左から右に連続して積み重ねられている。
【0033】
一実施形態では、アノード集電体層206は、銅、銅合金、カーボン、ニッケル、ステンレス鋼、又はアノード集電体層として好適な任意の他の材料などの伝導性金属を含み得る。アノード活物質層104は、アノード集電体層206の第1の表面上の第1の層、及びアノード集電体層206の第2の対向する表面上の第2の層として形成され得る。別の実施形態では、アノード集電体層206及びアノード活物質層104は、混合され得る。第1の表面及び第2の対向する表面は、層の主表面、又は前面及び背面と呼ばれ得る。本明細書で使用される主表面は、X軸方向(図2には示されていない)の材料の長さ及びZ軸方向の材料の高さによって形成される平面によって画定された表面を指す。
【0034】
一実施形態では、アノード活物質層104は、各々、少なくとも約10umの厚さを有し得る。例えば、一実施形態では、アノード活物質層104は、(各々)少なくとも約40umのY軸方向の幅を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質層104は、(各々)少なくとも約80umの幅を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質層104は、各々少なくとも約120umの幅を有する。しかしながら、典型的には、アノード活物質層104は、各々約60um未満、又は更には約30um未満の幅を有する。本明細書で使用される場合、「厚さ」及び「幅」という用語は、Y軸方向の測定値を示すために交換可能に使用され得る。
【0035】
一般に、負極活物質(例えば、アノード活物質)は、以下からなる群から選択され得る。(a)ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)と、(b)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金又は金属間化合物と、(c)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、又はCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物、並びにそれらの混合物、複合物、又はリチウム含有複合物と、(d)Snの塩及び水酸化物と、(e)チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム、アルミニウム酸リチウム、リチウム含有酸化チタン、リチウム遷移金属酸化物、ZnCo2O4と、(f)グラファイト及びカーボンの粒子と、(g)リチウム金属と、(h)それらの組み合わせ。
【0036】
例示的なアノード活物質としては、グラファイト及び軟質若しくは硬質カーボン、又はグラフェン(例えば、単層若しくは多層カーボンナノチューブ)などのカーボン材料、又は金属、半金属、合金、酸化物、窒化物、及びリチウムをインターカレートさせることができるか又はリチウムと合金を形成することができる化合物の範囲のいずれかが挙げられる。アノード材料を構成することができる金属又は半金属の具体例としては、グラファイト、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ボロン、ガリウム、ケイ素、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、酸化ケイ素(SiOx)、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、グラファイト、カーボン、チタン酸リチウム、パラジウム、及びそれらの混合物が挙げられる。1つの例示的な実施形態では、アノード活物質は、アルミニウム、スズ、若しくはケイ素、又はそれらの酸化物、それらの窒化物、それらのフッ化物、又はそれらの他の合金を含む。別の例示的な実施形態では、アノード活物質は、ケイ素、又はその合金若しくは酸化物を含む。
【0037】
一実施形態では、アノード活物質は、リチウムイオン(又は他のキャリアイオン)が充放電プロセス中に負極活物質に取り込まれるか、又は負極活物質から離れるときに、体積の膨張及び収縮に対応するための有意な空隙体積分率を提供するように微細構造化される。一般に、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、少なくとも0.1である。しかしながら、典型的には、アノード活物質層の各々の空隙体積分率は、0.8以下である。例えば、一実施形態では、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、約0.15~約0.75である。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質層104の(各々の)空隙体積分率は、約0.2~約0.7である。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、約0.25~約0.6である。
【0038】
微細構造化アノード活物質の組成及びその形成方法に応じて、微細構造化アノード活物質は、マクロ多孔質、マイクロ多孔質、若しくはメソ多孔質材料層、又はそれらの組み合わせ、例えば、マイクロ多孔質及びメソ多孔質との組み合わせ、又はメソ多孔質とマクロ多孔質との組み合わせを含み得る。マイクロ多孔質材料は、典型的には、10nm未満の細孔寸法、10nm未満の壁寸法、1~50マイクロメートルの細孔深さ、及び「スポンジ状」で不規則な外観、滑らかでない壁、及び分岐した細孔によって一般的に特徴付けられる細孔形態を特徴とする。メソ多孔質材料は、典型的には、10~50nmの細孔寸法、10~50nmの壁寸法、1~100マイクロメートルの細孔深度、及び幾分よく画定された分岐細孔又は樹状細孔によって一般的に特徴付けられる細孔形態を特徴とする。マクロ多孔質材料は、典型的には、50nmを超える細孔寸法、50nmを超える壁寸法、1~500マイクロメートルの細孔深さ、及び様々な、直線状、分岐状、又は樹枝状、及び滑らか若しくは粗い壁であり得る細孔形態を特徴とする。更に、空隙体積は、開放若しくは閉鎖空隙、又はそれらの組み合わせを含み得る。一実施形態では、空隙体積は、開放空隙を含み、すなわち、負極活物質は、リチウムイオン(又は他のキャリアイオン)がアノード活物質に入る、又はアノード活物質から離れることができる負極活物質の側面に開口部を有する空隙を含み、例えば、リチウムイオンは、カソード活物質を離れた後、空隙開口部を通ってアノード活物質に入り得る。別の実施形態では、空隙体積は、閉鎖空隙を含み、すなわち、アノード活物質は、アノード活物質によって封入される空隙を含む。一般に、開放空隙は、キャリアイオンにより大きな界面表面積を提供することができるが、閉鎖空隙は、固体電解質界面の影響を受けにくくなる傾向があり、一方、各々がキャリアイオンの進入時にアノード活物質の膨張のための余地を提供する。したがって、ある特定の実施形態では、アノード活物質は、開放空隙及び閉鎖空隙の組み合わせを含むことが好ましい。
【0039】
一実施形態では、アノード活物質は、多孔質アルミニウム、スズ若しくはケイ素、又はその合金、酸化物、若しくは窒化物を含む。多孔質ケイ素層は、例えば、アノード酸化によって、エッチングによって(例えば、金、白金、銀、若しくは金/パラジウムなどの貴金属を単結晶ケイ素の表面に蒸着させ、表面をフッ化水素酸及び過酸化水素の混合物でエッチングすることによって)、又はパターン化された化学エッチングなどの当該技術分野で既知の他の方法によって形成され得る。更に、多孔質アノード活物質は、概して少なくとも約0.1、しかし0.8未満の多孔率を有し、約1~約100マイクロメートルの厚さを有する。例えば、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の多孔率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素合金(例えば、ケイ化ニッケル)を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。
【0040】
別の実施形態では、アノード活物質は、アルミニウム、スズ若しくはケイ素の繊維、又はスズ若しくはケイ素の合金を含む。個々の繊維は、約5nm~約10,000nmの直径(厚さ寸法)、及び概してアノード活物質の厚さに対応する長さを有し得る。ケイ素の繊維(ナノワイヤ)は、例えば、化学蒸着又は蒸気液体固体(VLS)成長及び固体液体固体(SLS)成長などの当技術分野で知られている他の技法によって形成され得る。更に、アノード活物質は、概して少なくとも約0.1、しかし0.8未満の多孔率を有し、約1~約200マイクロメートルの厚さを有する。例えば、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の多孔率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素合金(ケイ化ニッケルなど)のナノワイヤを含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。
【0041】
更に他の実施形態では、負極(すなわち、文脈に応じた電極若しくは対向電極)又はアノード活物質層104は、安定化リチウム金属粒子、例えば、炭酸リチウム安定化リチウム金属粉末、ケイ酸リチウム安定化リチウム金属粉末、又は安定化されたリチウム金属粉末若しくはインクの他の供給源からなる群から選択される粒子状リチウム材料でコーティングされる。粒子状リチウム材料は、約0.05~5mg/cm、例えば、約0.1~4mg/cm、又は更には約0.5~3mg/cmの負荷量で、リチウム粒子状材料を負極活物質層に噴霧、充填、又は他の方法で配設することによって、アノード活物質層104(例えば、負極)に着接され得る。リチウム粒子状材料の平均粒径(D50)は、5~200μm、例えば、約10~100μm、20~80μm、又は更には約30~50μmであり得る。平均粒径(D50)は、累積体積ベースの粒径分布曲線における50%に対応する粒径として画定され得る。平均粒径(D50)は、例えば、レーザ回折法を使用して測定され得る。
【0042】
概して、アノード集電体206は、少なくとも約10シーメンス/cmの電気伝導率を有する。例えば、そのような一実施形態では、アノード集電体は、少なくとも約10シーメンス/cmの伝導率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード集電体は、少なくとも約10シーメンス/cmの伝導率を有する。アノード集電体206としての使用に適した例示的な電気伝導性材料としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、カーボン、コバルト、チタン、及びタングステン、並びにそれらの合金などの金属が挙げられる。
【0043】
再び図2を参照すると、別の好適な実施形態では、単位セル200は、1つ以上のカソード集電体層210と、1つ以上のカソード活物質層106と、を含む。カソード材料のカソード集電体層210は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、又はカソード集電体層210として使用するのに適した任意の他の材料を含み得る。カソード活物質層106は、カソード集電体層210の第1の表面上の第1の層、及びカソード集電体層210の第2の対向する表面上の第2の層として形成され得る。カソード活物質層106は、カソード集電体層210の一方又は両方の側部にコーティングされ得る。同様に、カソード活物質層106は、カソード集電体層210の一方又は両方の主表面上にコーティングされ得る。別の実施形態では、カソード集電体層210は、カソード活物質層106と混合され得る。
【0044】
一実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約20umの厚さを有する。例えば、一実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約40umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約60umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約100umの厚さを有する。しかしながら、典型的には、カソード活物質層106は、各々約90um未満、又は更には約70um未満の厚さを有する。
【0045】
一実施形態では、正極(例えば、カソード)材料は、インターカレーション型化学活物質、変換化学活物質、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらであり得る。
【0046】
本開示で有用な例示的な変換化学材料としては、S(又はリチウム化状態のLiS)、LiF、Fe、Cu、Ni、FeF、FeO3.2d、FeF、CoF、CoF、CuF、及びNiFなど(式中、0≦d≦0.5)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0047】
例示的なカソード活物質はまた、広範なインターカレーション型カソード活物質のうちのいずれかを含む。例えば、リチウムイオン電池の場合、カソード活物質は、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属硫化物から選択されるカソード活物質を含み得、リチウム遷移金属窒化物が選択的に使用され得る。これらの遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物の遷移金属元素は、dシェル又はfシェルを有する金属元素を含むことができる。そのような金属元素の具体的例は、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAuである。追加のカソード活物質としては、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、モリブデン酸硫化物、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジウム酸塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NiMnCo)O、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0048】
一般に、カソード集電体210は、少なくとも約10シーメンス/cmの電気伝導率を有する。例えば、そのような一実施形態では、カソード集電体210は、少なくとも約10シーメンス/cmの伝導率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、カソード集電体210は、少なくとも約10シーメンス/cmの伝導率を有する。カソード集電体210として使用するのに適した例示的な電気伝導性材料としては、アルミニウム、ニッケル、コバルト、チタン、及びタングステンなどの金属、並びにそれらの合金が挙げられる。
【0049】
再び図2を参照すると、一実施形態では、電気的に絶縁されたセパレータ層108は、アノード活物質層104の各構成単位をカソード活物質層106の各構成単位から電気的に絶縁するように適合される。電気絶縁セパレータ層108は、典型的には、非水性電解質で透過され得るマイクロ多孔質セパレータ材料を含み、例えば、一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2,500Åの範囲の直径、及び約25%~約75%の範囲、より典型的には約35~55%の範囲の多孔率を有する細孔を含む。
【0050】
一実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約4umの厚さを有する。例えば、一実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約8umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約12umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約15umの厚さを有する。別の実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約25umの厚さを有する。別の実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約50umの厚さを有する。しかしながら、典型的には、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々約12um未満、又は更には約10um未満の厚さを有する。
【0051】
一般に、セパレータ層108用のセパレータ材料は、単位セルの正の活物質と負の活物質との間でキャリアイオンを伝導する能力を有する広範なセパレータ材料から選択され得る。例えば、セパレータ材料は、液体の非水性電解質で透過され得るマイクロ多孔質セパレータ材料を含み得る。代替的に、セパレータ材料は、単位セルの正極と負極との間でキャリアイオンを伝導することができるゲル又は固体電解質を含み得る。
【0052】
一実施形態では、セパレータ材料は、ポリマーベースの電解質を含み得る。例示的なポリマー電解質としては、PEOベースのポリマー電解質、ポリマーセラミック複合電解質、ポリマーセラミック複合電解質、及びポリマーセラミック複合電解質が挙げられる。
【0053】
別の実施形態では、セパレータ材料は、酸化物ベースの電解質を含み得る。例示的な酸化物系の電解質としては、チタン酸リチウムランタン(Li0.34La0.56TiO)、Alドープジルコン酸リチウムランタン(Li6.24LaZrAl0.2411.98)、Taドープジルコン酸リチウムランタン(Li6.4LaZr1.4Ta0.612)、及びリン酸アルミニウムリチウムチタン(Li1.4Al0.4Ti1.6(PO)が挙げられる。
【0054】
別の実施形態では、セパレータ材料は、固体電解質を含み得る。例示的な固体電解質としては、硫化スズリチウム(Li10SnP12)、硫化リンリチウム(β-LiPS)及びヨウ化塩化リン硫黄リチウム(LiPSCl0.90.1)などの硫化物系電解質が挙げられる。
【0055】
一実施形態では、セパレータ材料は、粒子状材料及び結合剤を含み、少なくとも約20体積%の多孔率(空隙分率)を有するマイクロ多孔質セパレータ材料を含む。マイクロ多孔質セパレータ材料の細孔は、少なくとも50Åの直径を有し、典型的には、約250~2500Åの範囲に入る。マイクロ多孔質セパレータ材料は、典型的には、約75%未満の気孔率を有する。一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、少なくとも約25体積%の多孔率(空隙分率)を有する。一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、約35~55%の多孔率を有する。
【0056】
マイクロ多孔質セパレータ材料のための結合剤は、広範囲の無機材料又は高分子材料から選択され得る。例えば、一実施形態では、結合剤は、ケイ酸塩、リン酸塩、アルミニウム酸塩、アルミノケイ酸塩、及び例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物からなる群から選択される有機材料である。例えば、一実施形態では、結合剤は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、及びテトラフルオロプロペンなどを含むモノマーから誘導されるフルオロポリマーである。別の実施形態では、結合剤は、様々な分子量及び密度の範囲のうちのいずれかを有する、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリブテンなどのポリオレフィンである。別の実施形態では、結合剤は、エチレン-ジエンプロペンターポリマー、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリアセタール、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリアクリルアミド、ポリビニルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びポリエチレンオキシドからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、アクリレート、スチレン、エポキシ、及びシリコーンからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、2つ以上の前述のポリマーのコポリマー又はブレンドである。
【0057】
マイクロ多孔質セパレータ材料によって構成される粒子状材料はまた、広範囲の材料から選択され得る。一般に、そのような材料は、動作温度で比較的低い電子伝導率及びイオン伝導率を有し、マイクロ多孔質セパレータ材料に接触する電池電極又は集電体の動作電圧下で腐食しない。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-4S/cm未満のキャリアイオン(例えば、リチウム)に対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-5S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-6S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。例示的な粒子状材料としては、粒子状ポリエチレン、ポリプロピレン、TiO-ポリマー複合体、シリカエアロゲル、フュームドシリカ、シリカゲル、シリカヒドロゲル、シリカセロゲル、シリカソル、コロイド状シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、カオリン、タルク、珪藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又はそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、TiO、SiO、Al、GeO、B、Bi、BaO、ZnO、ZrO、BN、Si、Geなどの粒子状の酸化物又は窒化物を含む。例えば、P.Arora and J.Zhang,“Battery Separators”Chemical Reviews 2004,104,4419-4462を参照されたい)。一実施形態では、粒子状材料は、約20nm~2マイクロメートル、より典型的には200nm~1.5マイクロメートルの平均粒径を有する。一実施形態では、粒子状材料は、約500nm~1マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0058】
代替的な実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料によって構成される粒子状材料は、電池の機能のためのイオン伝導率を提供するために、電解質の進入に望ましい空隙分率を維持しながら、例えば、焼結、結合、硬化などの技法によって結合され得る。
【0059】
電池アセンブリ100などの組み立てられたエネルギー貯蔵デバイスでは、マイクロ多孔質セパレータ材料は、二次電池電解質としての使用に適した非水性電解質で透過される。典型的には、非水性電解質は、有機溶媒及び/又は溶媒混合物中に溶解されたリチウム塩及び/又は塩の混合物を含む。例示的なリチウム塩としては、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、及びLiBrなどの無機リチウム塩、並びにLiB(C、LiN(SOCF、LiN(SOCF、LiNSOCF、LiNSOCF、LiNSO、LiNSO11、LiNSO13、及びLiNSO15などの有機リチウム塩が挙げられる。リチウム塩を溶解するための例示的な有機溶媒としては、環状エステル、鎖エステル、環状エーテル、及び鎖エーテルが挙げられる。環状エステルの具体例としては、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、及びγ-ベレロラクトンが挙げられる。鎖エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、アルキルプロピオネート、ジアルキルマロネート、及びアルキルアセテートが挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、及び1,4-ジオキソランが挙げられる。鎖エーテルの具体例としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、及びテトラエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
【0060】
一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ層108は、リチウム塩及び高純度有機溶媒の混合物を含む非水性有機電解質で透過され得る。加えて、電解質は、ポリマー電解質又は固体電解質を使用するポリマーであり得る。
【0061】
図1及び図2を更に参照すると、一実施形態では、バスバー110及び112は、それぞれの電極又は対向電極(例えば、場合によっては、アノード又はカソード)のバスバー開口部(図示せず)を通って配置され、アノード集電体206を互いに並列に(複数の電極サブユニットを含む電池内で)接続し、バスバーのうちの他方は、複数の単位セル200を含む電池内で、カソード集電体210を互いに並列に接続する。一実施形態では、バスバー110、112は、溶接前に、それぞれ折り畳まれる集電体タブ120に溶接されるか、又は別様に電気的に結合される。一実施形態では、バスバー110は、銅バスバーであり、アノード集電体層206のアノードタブに溶接されており、バスバー112は、アルミニウムバスバーであり、カソード集電体層210のカソードタブに溶接されている。しかしながら、他の実施形態では、バスバー110、112は、電池アセンブリ100が本明細書に記載されるように機能することを可能にするための任意の好適な伝導性材料であってもよい。溶接は、レーザ溶接機、摩擦溶接、超音波溶接、又はバスバー110及び112を電極タブ120に溶接するための任意の好適な溶接方法を使用して行われ得る。一実施形態では、バスバー110及び112の各々は、それぞれ、アノード及びカソードのための全ての電極タブ120と電気的に接触する。
【0062】
本明細書で言及されるように、アノード群の構成単位は、少なくともアノード集電体206及びアノード活物質層104を含む。いくつかの実施形態では、アノード群の構成単位は、アノード集電体206及びアノード集電体206の各主表面上に配設されたアノード活物質層104を含む。アノード群構成単位の構成単位の長さは、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の構成単位は、典型的には、約5mm~約500mmの範囲の長さを有する。例えば、そのような一実施形態では、アノード群の構成単位は、約10mm~約250mmの長さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、アノード群の構成単位は、約25mm~約100mmの長さを有する。
【0063】
アノード群の構成単位の幅(Y軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の各構成単位は、典型的には、約0.01mm~2.5mmの範囲内の幅を有する。例えば、一実施形態では、アノード群の各構成単位の幅は、約0.025mm~約2mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、アノード群の各構成単位の幅は、約0.05mm~約1mmの範囲内にある。
【0064】
アノード群の構成単位の高さ(Z軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の構成単位は、典型的には、約0.05mm~約25mmの範囲内の高さを有する。例えば、一実施形態では、アノード群の各構成単位の高さは、約0.05mm~約5mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、アノード群の各構成単位の高さは、約0.1mm~約1mmの範囲内にある。一実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の高さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の高さ以外の第2の高さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。更に別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる高さは、長手方向軸及び/又は横方向軸のうちの1つ以上に沿って異なる高さを有する電極アセンブリの形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。別の実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の幅を有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の幅以外の第2の幅を有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる幅は、異なる幅を有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。更に別の実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の長さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の長さ以外の第2の長さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる長さは、異なる長さを有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。
【0065】
一般に、アノード群の構成単位は、その幅及びその高さの各々よりも実質的に大きい長さ(X軸範囲)を有する。例えば、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも5:1である(すなわち、長さ対幅の比は、それぞれ少なくとも5:1であり、長さ対高さの比は、それぞれ少なくとも5:1である)。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、アノード群の各構成単位について、少なくとも20:1である。
【0066】
一実施形態では、アノード群の構成単位の高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも20:1である。しかしながら、典型的には、高さ対幅の比は、概して、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ約2:1~約100:1の範囲である。
【0067】
本明細書で言及されるように、カソード群の構成単位は、少なくともカソード集電体210と、カソード活物質層106と、を含む。カソード群の構成単位の長さは、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の各構成単位は、典型的には、約5mm~約500mmの範囲の長さを有する。例えば、そのような一実施形態では、カソード群の各構成単位は、約10mm~約250mmの長さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード群の各構成単位は、約25mm~約100mmの長さを有する。
【0068】
カソード群の構成単位の幅(Y軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の構成単位は、典型的には、約0.01mm~2.5mmの範囲内の幅を有する。例えば、一実施形態では、カソード群の各構成単位の幅は、約0.025mm~約2mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、カソード群の各構成単位の幅は、約0.05mm~約1mmの範囲内にある。
【0069】
カソード群の構成単位の高さ(Z軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の構成単位は、典型的には、約0.05mm~約25mmの範囲内の高さを有する。例えば、一実施形態では、カソード群の各構成単位の高さは、約0.05mm~約5mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、カソード群の各構成単位の高さは、約0.1mm~約1mmの範囲内にある。一実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の高さを有する1つ以上の第1のカソード構成単位と、第1の高さ以外の第2の高さを有する1つ以上の第2のカソード構成単位と、を含む。更に別の実施形態では、1つ以上の第1のカソード構成単位及び1つ以上の第2のカソード構成単位の異なる高さは、長手方向軸及び/又は横方向軸のうちの1つ以上に沿った異なる高さを有する電極アセンブリの形状など、電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。別の実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の幅を有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の幅以外の第2の幅を有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる幅は、異なる幅を有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。更に別の実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の長さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の長さ以外の第2の長さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる長さは、異なる長さを有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。
【0070】
一般に、カソード群の各構成単位は、その幅よりも実質的に大きく、その高さよりも実質的に大きい長さ(X軸範囲)を有する。例えば、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも5:1である(すなわち、長さ対幅の比は、それぞれ少なくとも5:1であり、長さ対高さの比は、それぞれ少なくとも5:1である)。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも20:1である。
【0071】
一実施形態では、カソード群の構成単位高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも20:1である。しかしながら、典型的には、高さ対幅の比は、一般的に、アノード群の各構成単位について、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ約2:1~約100:1の範囲内にある。
【0072】
一実施形態では、アノード集電体206はまた、負極活物質層104の電気伝導率よりも実質的に大きい電気伝導率を有する。負極活物質層104は、アノード活物質層104と同じ又は類似し得ることに留意されたい。例えば、一実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも100:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも500:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対負極活物質層104の電気伝導率の比は、デバイス内にエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも1000:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも5000:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも10000:1である。
【0073】
一般に、カソード集電体層210は、アルミニウム、カーボン、クロム、金、ニッケル、NiP、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、ケイ素及びニッケルの合金、チタン、又はそれらの組み合わせなどの金属を含み得る(“Current collectors for positive electrodes of lithium-based batteries”by A.H.Whitehead and M.Schreiber,Journal of the Electrochemical Society,152(11)A2105-A2113(2005)を参照されたい)。更なる例として、一実施形態では、カソード集電体層210は、金又はその合金、例えば金ケイ化物を含む。更なる例として、一実施形態では、カソード集電体層210は、ニッケル又はその合金、例えばニッケルケイ化物を含む。
【0074】
ここで、図3を参照する。図3は、補強構造又は外側パッケージング(例えば、筐体)が上部に配置される前の電池アセンブリ300(電池アセンブリ100と同じ又は類似し得る)の拡大された部分詳細斜視図である。電池アセンブリ300は、Y軸方向に積み重ねられた配置で構成された電極サブユニット302(サブユニット102と同じ又は類似し得る)の群を含む電極アセンブリ301を含む。電極サブユニット302の各々は、少なくとも電極電流伝導体層と、電極活物質(例えば、アノード活物質層)を含む電極層と、セパレータ層と、対向電極活物質(例えば、カソード活物質層)を含む対向電極層と、対向電極集電体層と、を備える。
【0075】
1つの好適な実施形態では、電極アセンブリ301は、制約316(いくつかの実施形態では、これは、ケーシング116と同じ又は類似し得る)によって画定された容積内に封入される。一実施形態では、制約316は、SS316、440C、又は440C硬質などのステンレス鋼を含む。他の実施形態では、制約は、アルミニウム(例えば、アルミニウム7075-T6、硬質H18など)、チタン(例えば、6Al-4V)、ベリリウム、ベリリウム銅(硬質)、銅(Oフリー、硬質)、ニッケル、他の金属又は金属合金、複合材料、ポリマー、セラミック(例えば、アルミナ(例えば、焼結若しくはCoorstek AD96)、ジルコニア(例えば、Coorstek YZTP)、イットリア安定化ジルコニア(例えば、ENrG E-Strate(登録商標))、ガラス、強化ガラス、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Aptiv1102)、カーボン入りPEEK(例えば、Victrex90HMF40又はXycomp1000-04)、カーボン入りポリフェニレン硫化物(PPS)(例えば、Tepex Dynalite207)、30%のガラス入りポリエーテルケトン(PEEK)、(例えば、Victrex90HMF40又はXycomp1000-04)、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))、E Glass Std Fabric/Epoxy、0度、E Glass UD/Epoxy、0度、Kevlar Std Fabric/Epoxy、0度、Kevlar UD/Epoxy,0度、Carbon Std Fabric/Epoxy、0度、Carbon UD/Epoxy、0度、Toyobo Zylon(登録商標)HM Fiber/Epoxy、Kevlar 49 Aramid Fiber、S Glass Fibers、Carbon Fibers、Vectran UM LCP Fibers、Dyneema、Zylon、又はその他の好適な材料を含む。
【0076】
制約316は、電池アセンブリ300の一方の側において、X-Y平面に沿って概ね整列された第1のカバー320(すなわち、第1の一次成長制約)と、第1のカバー320からZ軸方向に分離され、同じくX-Y平面に沿って概ね整列され、Z軸方向に測定された厚さt1(図3A)を有する、電池アセンブリ300の反対側の第2のカバー(すなわち、第2の一次成長制約)(図3には示されていないが、第1のカバー320と実質的に同じであり、概して322で示されている)と、を備える。制約316の厚さ(t)は、例えば、制約316の構造の材料、電極アセンブリ301の全体寸法と、電極及び対向電極の組成と、を含む様々な要因に依存し得る。いくつかの実施形態では、例えば、制約316は、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さtを有するシートを備える。例えば、そのような一実施形態では、制約316は、約30μmの厚さを有するステンレス鋼シート(例えば、SS316)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約40μmの厚さを有するアルミニウムシート(例えば、7075-T6)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約30μmの厚さを有するジルコニアシート(例えば、Coorstek YZTP)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約75μmの厚さを有するE Glass UD/Epoxy 0度シートを備える。更なる例として、別のそのような実施形態では、制約316は、50%超の充填密度で12μmの炭素繊維を含む。第1のカバー320及び第2のカバー322各々は、くぼみ、貫通切断部、又は孔などとして形成され得る1つ以上の特徴部315を備え得る。一実施形態では、特徴部315は、例えば、外部リチウム箔電極(図示せず)からの電池アセンブリ300のリチウム化を促進する。そのような実施形態では、特徴部315は、前リチウム化を容易にするために、リチウムがそこを拡散することを可能にする。
【0077】
図3を参照すると、一実施形態では、X-Z平面内に延在する第3のカバー324(すなわち、第1の二次成長制約)と、Y軸方向に分離された対向する第3のカバーと、X-Z平面内に延在する第4のカバー326(例えば、第2の二次成長制約)と、Y軸方向に分離された対向する第4のカバーと、が存在する。図3に示される実施形態では、第3のカバー324は、第1の角部328で折り畳まれた第1のカバー320の折り畳まれた部分によって画定され、第4のカバー326は、第2の角部329で折り畳まれた第2のカバー322の折り畳まれた部分によって画定される。第1及び第2の角部328及び329は、半径又は角度のある角部であり得る。一実施形態では、第1及び第2の角部328及び329は、90度から100度の角度である。他の実施形態では、第3及び第4のカバーは、単一のカバーであり得る。一実施形態では、第1の二次成長制約324又は第1の一次成長制約320は、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の表面(例えば、上面)に接続され、第2の一次成長制約322又は第2の二次成長制約326は、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の他の表面(例えば、下面)に接続される。
【0078】
一実施形態では、ケーシング縁部間隙338は、Z軸方向に画定された間隙距離を有する、第3の制約324と第4の制約326との間に画定される。一実施形態では、第3の制約324と第4の制約326との間のZ軸方向のケーシング縁部間隙338の間隙距離は、電池アセンブリ300のZ軸厚さの50%以下である。電池アセンブリ300の反対側は、第3及び第4の制約324及び326と同様の制約を含み得ることに留意されたい。第3の制約は、X軸及びZ軸に沿って画定されたフラップ縁部330を含み、第4の制約は、X軸及びZ軸に沿って画定された第2のフラップ縁部332を含む。
【0079】
第1のカバー320及び第2のカバー322の各々は、Y軸と概ね整列した縁部に沿って形成された1つ以上のノッチ334又はランド336を備え得る。一実施形態では、ノッチ334又はランド336のサイズ、形状、間隔、及び量のうちの1つ以上は、製造条件又は制限に基づいて判定される。一実施形態では、ノッチ334又はランド336は、第1のカバー320及び第2のカバー322の製造プロセスで使用される材料ストックから、第1のカバー320又は第2のカバー322の機械加工、スタンピングプロセス、又は切り離しを容易にすることによって、製造可能性を容易にし得る。加えて、電池アセンブリ300は、電極サブユニット302のうちの1つに電気的に結合されるバスバー310を含む。制約316に使用される材料厚さtに起因して、制約は、電極アセンブリ301からZ軸方向に突出する縁面340を備える。同様に、フラップ縁部330、332のうちの1つ以上は、電池アセンブリ300からY軸方向に突出する。加えて、バスバー310は、バスバー縁部342でX軸方向に電池の側面344から突出する。
【0080】
図4を参照すると、電池アセンブリ300と同じ又は類似し得る電池アセンブリ400が示されている。この実施形態では、電池アセンブリ400は、Y軸方向に積み重ねられた配置で構成された電極サブユニット402(サブユニット302、102と同じ又は類似し得る)の群を含む電極アセンブリ401(電極アセンブリ301と同じ又は類似し得る)を含む。電極サブユニット402の各々は、少なくとも電極電流伝導体層と、電極活物質(例えば、アノード活物質層)を含む電極層と、セパレータ層と、対向電極活物質(例えば、カソード活物質層)を含む対向電極層と、対向電極集電体層と、を備える。1つの好適な実施形態では、電極アセンブリ401は、制約416(いくつかの実施形態では、制約316と同じ又は類似し得る)内に保持される。
【0081】
バスバー410(バスバー310と同じ又は類似し得る)は、電極サブユニット402の各々を横切ってY軸方向に沿って延在する。この実施形態では、集電体タブ420(集電体タブ120と同じ又は類似し得る)は、電極サブユニット402の各々の電極(例えば、アノード又はカソード)から延在する。各集電体タブ420は、Z軸方向にタブ高さCTを有する。バスバー410は、Z軸方向に高さBBを有する。一実施形態では、各集電体タブ420は、バスバー410が内部を通過することを可能にするようなサイズ及び形状の開口部425を有する。開口部425は、「Dスロット」と呼ばれ得、いくつかの実施形態では、開口部は、「D」形状を有し得る。開口部425は、バスバー410が内部を通過することを可能にするように、バスバー高さBBと少なくとも同じ幅であるZ軸方向の高さOを有する。
【0082】
典型的には、電池アセンブリ400の単一の側部の集電体タブ420の全ては、同じタイプの電極から延在し、例えば、全てがアノード電極から延在するか、又は全てがカソード電極から延在する。したがって、電池の反対側には、他のタイプの電極と同数の集電体タブ420がそこから延在していることとなる。したがって、単一のバスバー410は、電極サブユニット401の長さの全体に沿って延在し得る。図4に示される実施形態では、集電体タブの各々は、X軸方向からY軸方向に折り畳まれ、各々、バスバー410の一部分と重なり、電気的に接触する。集電体タブ420をバスバー410に固定するために、集電体タブ420の各々は、バスバー410への1つ以上の溶接位置において溶接され得る。他の実施形態では、接着剤を使用して、各集電体タブ420をバスバー410に固定してもよい。落下、打撃、又は衝撃などの特定の乱用条件下で、バスバー410への集電体タブ420の1つ以上の溶接部が完全に又は部分的に故障し、故障した溶接部を有する集電体タブ420とバスバー410との間の電気的切断を引き起こし得ることが判明している。
【0083】
いくつかの実施形態では、集電体タブ420は、電極サブユニット402の高さよりも小さい高さCTを有する。したがって、電極サブユニット402の第1のマージン415及び第2のマージン417は、電池アセンブリ400の外縁部から集電体タブ420の外縁部まで延在するものとして画定される。第1のマージン415及び第2のマージン417の各々は、Z軸方向にマージン高さMを有する。
【0084】
図5図7を参照すると、乱用状態が溶接不良を引き起こす可能性の低減又は排除を容易にするために、いくつかの実施形態では、補強構造590が利用され得る。図5は、補強構造590の実施形態が適用される、図4に示される電池アセンブリ400を示している。補強構造590は、Z軸方向に高さDSRを有する。一実施形態では、高さDSRは、Z軸方向に測定される電池アセンブリ400の高さBA図4)に等しい。この実施形態では、補強構造590は、第1のマージン415、第2のマージン417、及び集電体タブ420にまたがる高さDSRを有する。補強構造は、一実施形態では、バスバー410の一部分が露出し、Y-Z平面からX-Z平面に折り畳まれ得る開口部を画定する、バスバー切り欠き560を含む。図6に示される実施形態では、補強構造590は、集電体タブ高さCT図4)と実質的に等しい高さDSRを有し、電極サブユニット402のY軸範囲に沿って延在するが、バスバー410の折り畳まれた端部分611を露出したままにする。
【0085】
一実施形態では、補強構造は、電気的に非伝導性の材料を含む剛性構造である。他の実施形態では、補強構造は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、あるいはそれらの官能性誘導体若しくはコポリマー又は組み合わせのうちの1つ以上を含む、可撓性又は半可撓性構造である。
【0086】
1つの好適な実施形態では、補強構造590は、ポリマーフィルムを含む。ポリマーフィルムは、ホットメルト技法を使用して電池アセンブリに接着される。ポリマー材料に十分な熱を加えることによって、材料は、集電体タブ420及びバスバー410の任意の隙間及び縁部の周りに逆流する。一実施形態では、ポリマーフィルムは、本明細書に記載のように、電池アセンブリ400の所望の部分に着接された後、熱処理される。この実施形態において、ポリマーフィルムは、80℃~130℃、例えば、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、及び130℃の範囲内の温度まで熱処理される。一実施形態では、この温度範囲に加熱されると、ポリマーは架橋し、剛性構造に著しく硬化し、したがって、補強構造590を形成する。他の実施形態では、上記の温度範囲に加熱されると、ポリマーは電池アセンブリ400に接着するが、その可撓性又は半可撓性特性を保持する。一実施形態では、補強構造590は、25μm~500μm、例えば、25μm、50μm、75μm、100μm、125μm、150μm、175μm、200μm、225μm、250μm、275μm、300μm、325μm、350μm、375μm、400μm、425μm、450μm、475μm、又は500μmの、X軸方向に測定される長さDSR図7)を有する。一実施形態では、補強構造を形成するフィルムが着接され、熱処理後の長さDSRが15%~40%減少する。
【0087】
図8を参照すると、補強構造890A及び890B(補強構造590と同じ又は類似し得る)が着接され、熱処理された後の2つの例示的な電池アセンブリ800A及び800B(電池アセンブリ400と同じ又は類似し得る)の写真が示されている。図示されるように、補強構造890A及び890Bは、(矢印[1]の間に示されるように)補強構造890A及び890Bのどの部分も、それぞれの電池アセンブリ800A及び800BのZ軸範囲を超えて延在しないように、各々着接される。補強構造890A及び890Bはまた、ボックス[2]で示されるように、いかなる著しい破壊又は突出部も伴わず、Y-Z平面に沿って実質的に平坦で滑らかである。また、ボックス[3]で示されるように、補強構造890A及び890Bは各々、集電体タブ820A及び820B(集電体タブ420と同じ又は類似し得る)のZ軸及びY軸の全ての範囲をそれぞれ覆い、集電体タブ820A及び820Bの開口部又はDスロット425(図4)をそれぞれ覆う。加えて、図8の実施形態では、補強構造890A及び890Bの各々は、バスバー810A及び810Bが補強構造890A及び890Bによって覆われないように、ノッチ860A及び860B(バスバー切り欠き560と同じ又は類似し得る)(ボックス[4]にも示される)をそれぞれ含む。
【0088】
ここで、図9図11を参照する。一実施形態では、補強構造590の着接に続いて、電池アセンブリ400が電池パッケージ1100内に配置されて、完全な電池1160を形成する。実施形態では、電池パッケージは、第1の筐体層900及び第2の筐体層1000を備える。第1及び第2の筐体層900、1000の各々は、例えば、アルミニウム、又はポリマーなどの可撓性又は半可撓性材料を含み得る。一実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000のうちの1つ以上は、多層アルミニウムポリマー材料、又はプラスチックなどを含む。一実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000のうちの1つ以上は、アルミニウムなどの金属基板上に積層されたポリマー材料を含む。
【0089】
図9に示される実施形態では、電池アセンブリ400は、制約416の下面Fが第1の筐体層900と接触するように、第1の筐体層900上に配置される。電池アセンブリは、6つの相互に垂直な面、F~Fで示されている。一実施形態では、電池アセンブリ400は、第1の筐体層900内に形成された凹部902内に配置される。凹部902は、電池アセンブリ400の外面サイズ及び形状に一致するようなサイズ及び形状である。一実施形態では、第2の筐体層1000(図10)は、制約416の主面Fが第2の筐体層1000と接触するように、電池アセンブリ400の上に配置される。第2の筐体層1000は、主面Fの全体及び凹部902を覆うように(例えば、配置方向Pにおける移動によって)位置付けられ得る。伝導性端子905及び907は、第1及び第2の筐体層900、1000によって覆われないままである。第2の筐体層1000を適切に配置した後、第1及び第2の筐体層900、1000は、シール縁部S図11の点線で示される)に沿ってシールされる。一実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000の余分な材料は、シールの前に、又はその後にトリミングされ得る。第1及び第2の筐体層は、溶接、ヒートシール、接着剤、又はそれらの組み合わせなどによってシール縁部Sに沿ってシールされ得る。別の実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000は、シール縁部Sの3つの側面に沿ってシールされ、その中にポケットを作成し得る。そのような実施形態では、電池アセンブリ400は、ポケット内に配置され得、シール縁部Sの最終縁部は、その後シールされる。一実施形態では、シール縁部Sは、熱プレスを使用してシールされ、熱プレスは、制御された温度及び圧力をシール縁部Sに着接し、第1及び第2の筐体層900、1000をシール縁部Sに沿って一緒に接着又は融合させる。別の実施形態では、真空は、空気又は他の気体によって占有される任意の過剰な体積を排気するために、シールプロセス中に電池アセンブリ400に適用される。シール縁部がホットプレスにさらされる時間は、制御され得、第1及び第2の筐体層900、1000のために選択された材料に依存する。電池アセンブリ400上でシールされると、シールされた第1及び第2の筐体層900、1000は、電池パッケージ1100を形成する。シールすると、電池パッケージ1100は、所望の用途に応じて、液密及び/又は気密となる。端子905、907は露出したままであり、ユーザが端子を、給電されるデバイス又は電池充電器に接続することを可能にするために、電池パッケージ1100によって覆われていない。
【0090】
本開示の方法(例えば、図12に示される方法1200)は、図1図12を参照して説明される。最初に、1202において、作製された電極アセンブリ401を含む、電池アセンブリ400などの電池アセンブリが提供される。1204において、制約316などの制約が、本明細書で先に記載されているように、電極アセンブリ401の上に提供される。1206において、バスバー410は、集電体タブ420を通して結合され、例えば、溶接などを介してそれに固定されるため、電極アセンブリ401は、バスバー410及び集電体タブ420に電気的に接続される。乱用状態が溶接不良を引き起こし得る可能性の低減又は排除を容易にするために、補強構造590がいくつかの実施形態で利用され得る。この実施形態では、補強構造590は、バスバー410に電気的に接続された後、集電体420の上など、電池アセンブリ400に1208において着接される。一実施形態では、高さDSRは、Z軸方向に測定される電池アセンブリ400の高さBAに等しいように適用される。この実施形態では、補強構造590は、第1のマージン415、第2のマージン417、及び集電体タブ420にまたがる高さDSRを有するように着接される。一実施形態では、補強構造590は、切断又はレーザ加工などによって、バスバー410の一部分が露出し、Y-Z平面からX-Z平面に折り畳まれ得る開口部を画定する、バスバー切り欠き560を含むように作製される。
【0091】
方法1200の別の実施形態では、図6に示されるように、1208において、補強構造590は、集電体タブ高さCTと実質的に等しい高さDSRを有し、電極サブユニット402のY軸範囲に沿って延在するが、バスバー410の折り畳まれた端部分611を露出させたままにするように着接される。
【0092】
方法1200の1つの好適な実施形態では、1208において、方法1200は、補強構造590をポリマーフィルムとして着接することを含む。この実施形態では、ポリマーフィルムは、ホットメルト技法を使用して電池アセンブリ400に接着される。一実施形態では、ポリマーフィルムは、直接加熱され、電池アセンブリ400は、ポリマーから電池アセンブリ400に伝導される熱に起因して加熱され得る。ポリマー材料に十分な熱を加えることによって、材料は、集電体タブ420及びバスバー410の任意の隙間及び縁部の周りに逆流する。方法1200の一実施形態では、ポリマーフィルムは、本明細書に記載されるように、電池アセンブリ400の所望の部分に着接された後に熱処理される。この実施形態において、ポリマーフィルムは、80℃~130℃の範囲内の温度、例えば、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、及び130℃まで熱処理される。一実施形態では、方法のこの実施形態においてこの温度範囲に加熱されると、ポリマーは架橋し、剛性構造に著しく硬化し、したがって、補強構造590を形成する。方法1200の他の実施形態では、上述の温度範囲に加熱されると、ポリマーは、電池アセンブリ400に接着するが、その可撓性又は半可撓性特性を保持する。方法1200の一実施形態では、補強構造590は、25μm~500μm、例えば、25μm、50μm、75μm、100μm、125μm、150μm、175μm、200μm、225μm、250μm、275μm、300μm、325μm、350μm、375μm、400μm、425μm、450μm、475μm、又は500μmの、X軸方向に測定される長さDSRを有するように製造される。方法1200の一実施形態では、補強構造を形成するフィルムが着接され、熱処理後の長さDSRが15%~40%減少する。
【0093】
方法1200の一実施形態では、補強構造590の着接に続いて、電池アセンブリ400は、1210において、電池パッケージ1100内に配置されて、完全な電池1160を形成する。実施形態では、電池パッケージ1100は、第1の筐体層900及び第2の筐体層1000を含む。第1及び第2の筐体層の各々は、例えば、アルミニウム、又はポリマーなどの可撓性又は半可撓性の材料を含み得る。方法1200の一実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000のうちの1つ以上は、多層アルミニウムポリマー材料、又はプラスチックなどを含む。方法1200の一実施形態では、第1の筐体層900及び第2の筐体層1000のうちの1つ以上は、アルミニウムなどの金属基板上に積層されたポリマー材料を含む。
【0094】
方法1200の実施形態では、電池アセンブリ400は、制約416の下面Fが第1の筐体層900と接触するように、1210において第1の筐体層900上に配置される。方法1200の一実施形態では、電池アセンブリ400は、第1の筐体層900内に形成された凹部902内に配置される。凹部902は、電池アセンブリ400の外面サイズ及び形状に一致するようなサイズ及び形状である。方法1200の一実施形態では、第2の筐体層1000(図10)は、制約416の主面Fが第2の筐体層1000と接触するように、電池アセンブリ400の上に配置される。第2の筐体層1000は、主面Fの全体及び凹部902を覆うように(例えば、配置方向Pにおける移動によって)、位置付けられ得る。筐体は、伝導性端子905及び907が第1及び第2の筐体層900、1000によって覆われないままであるように位置付けられる。
【0095】
方法1200の一実施形態では、第2の筐体層1000の適切な配置の後、第1及び第2の筐体層900、1000は、シール縁部S図11の点線で示される)に沿ってシールされる。方法1200の一実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000の過剰な材料は、シール動作の前に、又はその後に、トリミングされるが、機械的切断、又はレーザ切断などが行われる。第1及び第2の筐体層900、1000は、溶接、ヒートシール、接着剤、又はそれらの組み合わせなどによってシール縁部Sに沿ってシールされ得る。別の実施形態では、第1及び第2の筐体層900、1000は、シール縁部Sの3つの側面に沿ってシールされ、その中にポケットを作成し得る。そのような実施形態では、電池アセンブリ400は、ポケット内に配置され得、シール縁部Sの最終縁部は、その後シールされる。方法1200の一実施形態では、シール縁部Sは、制御された温度及び圧力をシール縁部Sに着接することによって、ホットプレスを使用してシールされ、第1及び第2の筐体層900、1000をシール縁部Sに沿って一緒に接着又は融着させる。方法の別の実施形態では、真空は、空気又は他の気体によって占有される任意の過剰な体積を排気するために、シールプロセス中に電池アセンブリ400に適用される。シール縁部がホットプレスにさらされる時間は、制御され得、第1及び第2の筐体層900、1000のために選択された材料に依存する。電池アセンブリ400上でシールされると、シールされた第1及び第2の筐体層900、1000は、電池パッケージ1100を形成する。シールすると、電池パッケージ1100は、所望の用途に応じて、液密及び/又は気密となる。端子905、907は露出したままであり、ユーザが端子を、給電されるデバイス又は電池充電器に接続することを可能にするために、電池パッケージ1100によって覆われていない。
【0096】
以下の実施形態は、本開示の態様を例示するために提供されるが、実施形態は限定することを意図するものではなく、他の態様及び/又は実施形態も提供され得る。
【0097】
実施形態1.二次電池アセンブリであって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、第1の面が、Z軸及びX軸によって画定されるZ-X平面、又はZ軸及びY軸によって画定されるZ-Y平面のうちの少なくとも1つに延在する、第1の集電体タブの群と、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、集電体タブが、第1の面に沿って延在し、補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、を備える、二次電池アセンブリ。
【0098】
実施例2。電極アセンブリが、長方形のプリズム形状を備える、実施形態1に記載の二次電池アセンブリ。
【0099】
実施形態3.電極アセンブリが、制約によって画定される容積内に封入される、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0100】
実施形態4.面の群のうちの第2の面に沿って配設された第2のバスバーに電気的に結合された第2の集電体タブの群を更に備え、第2の面が、第1の面に平行であるか又は直交する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0101】
実施形態5.補強構造が、第1のバスバー及び第2のバスバーの各々の上に配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0102】
実施形態6.補強構造が、ポリマーを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0103】
実施形態7.電極アセンブリが、少なくとも4つの等しい面を有する長方形のプリズム形状を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0104】
実施形態8.第1の集電体タブの各々が、開口部を備え、バスバーが、第1の集電体タブの各開口部を通して配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0105】
実施形態9.補強構造が、第1の集電体タブの各開口部内に延在するように構成されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0106】
実施形態10.補強構造が、剛性架橋ポリマー構造を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0107】
実施形態11.補強構造が、第1のバスバーの一部分を露出させるためのノッチを備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0108】
実施形態12.補強構造が、熱を加えたときに、第1の集電体タブに接着するように構成されたポリマーを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0109】
実施形態13.補強構造が、電極アセンブリに熱かしめされている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0110】
実施形態14.電極アセンブリが、第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、補強構造が、第1のマージン、第2のマージン、及び第1の集電体タブの各々の上に配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0111】
実施形態15.電極アセンブリが、第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、補強構造が、第1の集電体タブの上には配設されているが、第1のマージン、第2のマージンの各々の上には配設されていない、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0112】
実施形態16.電極アセンブリ及び補強構造を封入する筐体を更に備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0113】
実施形態17.筐体が、液密又は気密のうちの少なくとも1つである、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0114】
実施形態18.第1の集電体タブの各々が、第1のバスバーに溶接されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0115】
実施形態19.補強構造が、第1の面に垂直に測定された25μm~500μmの高さを有する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0116】
実施形態20.二次電池であって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、電極アセンブリと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに電気的に結合された第1の集電体タブの群であって、第1の面が、Z軸及びX軸によって画定されるZ-X平面、又はZ軸及びY軸によって画定されるZ-Y平面のうちの1つに延在する、第1の集電体タブの群と、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された補強構造であって、集電体タブが、第1の面に沿って延在し、補強構造が、ポリマーを含む、補強構造と、電極アセンブリ及び補強構造体を封入する電池筐体と、を備える、二次電池。
【0117】
実施形態21.容積を画定する制約を更に備え、制約が、電極アセンブリの外面に配設され、電極アセンブリが、容積内に格納されている、請求項20に記載の二次電池。
【0118】
実施形態22.面の群のうちの第2の面に沿って配設された第2のバスバーに電気的に結合された第2の集電体タブの群であって、第2の面が、第1の面に平行であるか又は直交する、第2の集電体タブの群と、第2の集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第2の補強構造と、を更に備える、請求項20に記載の二次電池アセンブリ。
【0119】
実施形態23.制約が、電極アセンブリの電極又は対向電極の表面と接触する第1の一次成長制約を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0120】
実施形態24.面の群のうちの第2の面に沿って配設された第2のバスバーに電気的に結合された第2の集電体タブの群を更に備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0121】
実施形態25.補強構造が、第1のバスバー及び第2のバスバーの各々の上に配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0122】
実施形態26.補強構造が、ポリマーを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0123】
実施形態27.電極アセンブリが、長方形のプリズム形状を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0124】
実施形態28.第1の集電体タブの各々が、開口部を備え、バスバーが、第1の集電体タブの各開口部を通して配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0125】
実施形態29.補強構造が、第1の集電体タブの各開口部内に延在するように構成されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0126】
実施形態30.補強構造が、剛性架橋ポリマー構造を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0127】
実施形態31.補強構造が、第1のバスバーの一部分を露出させるためのノッチを備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0128】
実施形態32.補強構造が、熱を加えたときに、第1の集電体タブに接着するように構成されたポリマーを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0129】
実施形態33.補強構造が、電極アセンブリに熱かしめされている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0130】
実施形態34.電極アセンブリが、第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、補強構造が、第1のマージン、第2のマージン、及び第1の集電体タブの各々の上に配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0131】
実施形態35.電極アセンブリが、第1の集電体タブの群に隣接する第1のマージン及び第2のマージンを備え、補強構造が、第1の集電体タブの上には配設されているが、第1のマージン、第2のマージンの各々の上には配設されていない、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0132】
実施形態36.電極アセンブリ及び補強構造を封入するパッケージングを更に備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0133】
実施形態37.パッケージングが、液密又は気密のうちの少なくとも1つである、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0134】
実施形態38.第1の集電体タブの各々が、第1のバスバーに溶接されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0135】
実施形態39.補強構造が、第1の面に垂直に測定された25μm~500μmの高さを有する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0136】
実施形態40.電池筐体がアルミニウムを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0137】
実施形態41.補強構造の高さが、電極アセンブリの高さに実質的に等しい、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0138】
実施形態42.電極アセンブリが、(a)ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)と、(b)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金又は金属間化合物と、(c)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、又はCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物、並びにそれらの混合物、複合物、又はリチウム含有複合物と、(d)Snの塩及び水酸化物と、(e)チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム、アルミニウム酸リチウム、リチウム含有酸化チタン、リチウム遷移金属酸化物、ZnCoと、(f)グラファイト及びカーボンの粒子と、(g)リチウム金属と、(h)それらの組み合わせと、からなる群から選択されるアノード活物質を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0139】
実施形態43.電極アセンブリが、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0140】
実施形態44.電極アセンブリが、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金及び金属間化合物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0141】
実施形態45.電極アセンブリが、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、及びCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0142】
実施形態46.電極アセンブリが、Siの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0143】
実施形態47.電極アセンブリが、ケイ素と、ケイ素の酸化物及び炭化物と、からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0144】
実施形態48.電極アセンブリが、金属リチウムを含むアノード活物質を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0145】
実施形態49.電極アセンブリが、グラファイト及びカーボンからなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0146】
実施形態50.筐体内に、二次電池が、非水性有機電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0147】
実施形態51.筐体内に、二次電池が、リチウム塩と有機溶媒との混合物を含む非水性電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0148】
実施形態52.筐体内に、二次電池が、ポリマー電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0149】
実施形態53.筐体内に、二次電池が、固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0150】
実施形態54.筐体内に、二次電池が、硫化物系電解質からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0151】
実施形態55.筐体内に、二次電池が、リチウムスズリン硫化物(Li10SnP12)、リチウムリン硫化物(β-LiPS)、及びリチウムリン硫黄塩化ヨウ化物(LiPSCl0.90.1)からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0152】
実施形態56.筐体内に二次電池が、ポリマー系電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0153】
実施形態57.筐体内に、二次電池が、PEO系ポリマー電解質、ポリマーセラミック複合電解質(固体)、ポリマーセラミック複合電解質、及びポリマーセラミック複合電解質からなる群から選択されるポリマー電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0154】
実施形態58.筐体内に、二次電池が、酸化物系電解質からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0155】
実施形態59.筐体内に二次電池が、チタン酸リチウムランタン(Li0.34La0.56TiO)、Alドープジルコン酸リチウムランタン(Li6.24LaZrAl0.2411.98)、Taドープジルコン酸リチウムランタン(Li6.4LaZr1.4Ta0.612)、及びリン酸アルミニウムリチウムチタン(Li1.4Al0.4Ti1.6(PO)からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0156】
実施形態60.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、インターカレーション化学正極及び変換化学正極からなる群から選択されるカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0157】
実施形態61.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、インターカレーション化学正極物質を含むカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0158】
実施形態62.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、変換化学正極活物質を含むカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0159】
実施形態63.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、S(又はリチウム化状態のLiS)、LiF、Fe、Cu、Ni、FeF、FeO3.2d、FeF、CoF、CoF、CuF、NiF(式中、0≦d≦0.5)からなる群から選択されるカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0160】
実施形態64.二次電池を製造する方法であって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、補強構造が電池筐体と電極アセンブリとの間にあるように、電極アセンブリ及び補強構造を電池筐体内に封入することと、筐体を真空シールすることと、を備える、方法。
【0161】
実施形態65.二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法であって、方法が、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することであって、電極アセンブリが、面の群を画定し、各面が、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸のうちの2つによって画定される、作製することと、電極アセンブリの第1の面に沿って延在する第1のバスバーに第1の集電体タブの群を電気的に結合することと、第1の集電体タブの少なくとも一部分の上に補強構造を接着することであって、補強構造が、ポリマーを含む、接着することと、電極アセンブリ及び補強構造を電池筐体内に封入することと、を含む、方法。
【0162】
実施形態66.接着することが、補強構造に熱及び圧力を加えることを含む、実施形態65に記載の方法。
【0163】
実施形態67.接着することが、第1の集電体タブ内の開口部を補強構造で少なくとも部分的に充填することを含む、任意の先行実施形態に記載の方法。
【0164】
実施形態68.補強構造が、第1の集電体タブの全体にわたって延在する、任意の先行実施形態に記載の方法。
【0165】
実施形態69.充電状態と放電状態との間を循環するための電極アセンブリであって、電極アセンブリが、単位セルの群と、電極バスバーと、対向電極バスバーと、を備え、単位セル群の構成単位は、電極構造と、セパレータ構造と、対向電極構造と、を備え、(a)電極構造は、電極活物質層と、タブを有する電極集電体と、電極集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第1のポリマーと、を含む電極タブ補強構造を備え、(b)対向電極集電体は、対向電極活物質層と、タブを有する対向電極集電体と、対向電極集電体タブの少なくとも一部分の上に配設された第2のポリマーを含む対向電極タブ補強構造と、を備え、電極構造は、電極集電体タブを介して電極バスバーに電気的に並列に接続されており、対向電極構造は、対向電極集電体タブを介して対向電極バスバーに電気的に並列に接続されている、電極アセンブリ。
【0166】
実施形態70.第1及び第2のポリマーが同じポリマーである、実施形態69に記載の電極アセンブリ。
【0167】
実施形態71.電極アセンブリが、三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸と、長手方向に互いに分離された第1の長手方向端面及び第2の長手方向端面と、電極アセンブリ長手方向軸AEAを取り囲み、かつ第1及び第2の長手方向端面を接続する、側面と、を有し、単位セルの群が、長手方向に直列に積み重ねられている、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0168】
実施形態72.電極アセンブリが、多面体である、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0169】
実施形態73.電極アセンブリが、プリズム形状を有する、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0170】
実施形態74.電極アセンブリが、三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有し、電極アセンブリが、(i)長手方向に分離された第1及び第2の一次成長制約、並びに(ii)垂直方向に分離され、かつ第1及び第2の一次成長制約を接続する第1及び第2の二次成長制約を備える制約システムによって画定される容積内に封入されており、(iii)第1の二次成長制約が、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の上端面に更に接続されており、(iv)第2の二次成長制約が、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の下端面に更に接続されている、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0171】
この書面による説明は、実施例を使用して、最良の態様を含む発明を開示し、かつ任意の当業者が、任意のデバイス又はシステムの製造及び使用並びに任意の組み込まれた方法の実行を含む発明を実践することも可能にする。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって定義され、また、当業者に見出される他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが請求項の文字通りの言葉と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが請求項の文字通りの言葉とは実質的に異ならない差を伴う均等な構造要素を含む場合、請求項の範囲内に入ることが意図されている。
図1
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【国際調査報告】