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特表2024-512718モジュール式エネルギーシステム用ヘッダ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】モジュール式エネルギーシステム用ヘッダ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20240312BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61B18/12
A61B17/00 700
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560539
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 IB2022052799
(87)【国際公開番号】W WO2022208280
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】17/217,446
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ルーク・スティーブン・エム
(72)【発明者】
【氏名】オーベルキルヒャー・ブレンダン・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】アッシャー・ライアン・エム
(72)【発明者】
【氏名】ウィード・ザ・サード・ジョン・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ワイゼンバーグ・ザ・セカンド・ウィリアム・ビー
(72)【発明者】
【氏名】ゲレシー・スティーブン・ディー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ11
4C160JJ12
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK06
4C160MM32
(57)【要約】
エンクロージャを含むヘッダモジュールと、カプラを含むディスプレイとを含むモジュール式エネルギーシステムが開示される。エンクロージャは、凹部を画定する。凹部は、第1のガイド壁及び第2のガイド壁を含む。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。カプラは、第1の側壁及び第2の側壁を含む。第1のガイド壁は、カプラが凹部を通って移動するときに第1の側壁を案内するように構成されている。第2のガイド壁は、カプラが凹部を通って移動するときに第2の側壁を案内するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式エネルギーシステムであって、
エンクロージャを備えるヘッダモジュールであって、前記エンクロージャが凹部を画定し、前記凹部が、第1のガイド壁及び第2のガイド壁を備える、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、を備え、前記カプラが、
第1の側壁であって、前記第1のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動する際に前記第1の側壁を案内するように構成されている、第1の側壁と、
第2の側壁であって、前記第2のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動する際に前記第2の側壁を案内するように構成されている、第2の側壁と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
【請求項2】
前記第1の側壁が、前記第2の側壁に対して角度を付けられている、請求項1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項3】
前記凹部が、
前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第1の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第1の捕捉アームと、
前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第2の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第2の捕捉アームと、を更に備え、
前記第1の捕捉アーム及び前記第2の捕捉アームが、前記カプラが前記凹部から離れて回転することを防止するように構成されている、請求項1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項4】
前記ヘッダモジュールが第1の電気コネクタを備え、前記凹部が第2の電気コネクタを更に備え、前記第1のガイド壁及び前記第2のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第2の電気コネクタを前記第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている、請求項1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項5】
前記ディスプレイが、前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、請求項1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項6】
前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、請求項5に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項7】
前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記第1のラッチアームが、前記ロック位置において前記第1の開口部を通って移動することが防止される、請求項6に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項8】
前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、請求項7に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項9】
前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置に向かって付勢するように構成されたばねを更に備える、請求項8に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項10】
前記ラッチ機構がスライダバーを備え、前記第1のラッチアームが前記スライダバーから延在し、前記ラッチ機構が、前記スライダバーから延在する第2のラッチアームを更に備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第2のラッチアームを受け入れるように構成された第2の開口部を更に画定する、請求項6に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項11】
前記エンクロージャが、メモリカードを内部に受け入れるように構成されたメモリ区画を更に画定し、前記メモリカードが、前記ディスプレイが前記ヘッダモジュールに結合されたときに隠される、請求項1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項12】
前記メモリ区画を覆うように構成されたドアを更に備える、請求項11に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項13】
モジュール式エネルギーシステムであって、
エンクロージャを備えるヘッダモジュールであって、前記エンクロージャが凹部を画定する、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、
前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
【請求項14】
前記ヘッダモジュールが、第1の電気コネクタを備え、前記凹部が、第2の電気コネクタを更に備え、前記第1の電気コネクタが、前記第2の電気コネクタに電気的に結合するように構成されている、請求項13に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項15】
前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、請求項13に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項16】
前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、請求項15に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項17】
モジュール式エネルギーシステムであって、
ハウジングを備えるヘッダモジュールであって、前記ハウジングが凹部を画定し、前記凹部が、
第1のガイド壁と、
前記第1のガイド壁に対して角度を付けられた第2のガイド壁と、
第1の電気コネクタと、を備える、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、を備え、前記カプラが、
前記第1の電気コネクタに取り外し可能に結合するように構成された第2の電気コネクタと、
前記第1のガイド壁に沿って移動するように構成された第1の側壁と、
前記第2のガイド壁に沿って移動するように構成された第2の側壁であって、前記第1の側壁及び前記第2の側壁が、前記第2の電気コネクタを前記第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている、第2の側壁と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
【請求項18】
前記ディスプレイが、前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、請求項17に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項19】
前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記ハウジングが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、請求項18に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【請求項20】
前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、請求項19に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、モジュール式電気外科及び/又は超音波外科用システムを含む、様々な外科用システムに関する。手術室(OR)は、各外科処置を完了するために必要とされる様々な装置の数に起因する、コード、装置及び人の入り組んだクモの巣であるため、ORは合理化された資本ソリューションを必要としている。これは、世界中のあらゆる市場におけるORの現実である。大抵の資本機器が1つのタスク又はジョブを実行し、各タイプの資本機器は、使用する固有の技術又は方法を必要とし、固有のユーザインターフェースを有するため、資本機器はOR内に塊を作る主な元凶である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
したがって、OR内の設備の設置面積を減少させ、設備のインターフェースを合理化し、外科スタッフが操作する必要のある装置の数を減少させることによって、外科処置中の外科スタッフの効率を改善するために、資本設備及び他の外科技術を統合するという、満たされていない消費者のニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
様々な実施形態では、エンクロージャを含むヘッダモジュールと、カプラを含むディスプレイとを含むモジュール式エネルギーシステムが開示される。エンクロージャは、凹部を画定する。凹部は、第1のガイド壁及び第2のガイド壁を含む。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。カプラは、第1の側壁及び第2の側壁を含む。第1のガイド壁は、カプラが凹部を通って移動するときに第1の側壁を案内するように構成される。第2のガイド壁は、カプラが凹部を通って移動するときに第2の側壁を案内するように構成される。
【0004】
様々な実施形態では、エンクロージャを含むヘッダモジュールと、カプラを含むディスプレイと、ディスプレイをヘッダモジュールに取り外し可能にラッチ留めするように構成されたラッチ機構とを含むモジュール式エネルギーシステムが開示される。エンクロージャは、凹部を画定する。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。
【0005】
様々な実施形態では、ハウジングを含むヘッダモジュールと、カプラを含むディスプレイとを含むモジュール式エネルギーシステムが開示される。ハウジングは、第1のガイド壁と、第1のガイド壁に対して角度を付けられた第2のガイド壁と、第1の電気コネクタとを含む凹部を画定する。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。カプラは、第1の電気コネクタに取り外し可能に結合するように構成された第2の電気コネクタと、第1のガイド壁に沿って移動するように構成された第1の側壁と、第2のガイド壁に沿って移動するように構成された第2の側壁とを含む。第1の側壁及び第2の側壁は、第2の電気コネクタを第1の電気コネクタに向かって案内するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
構成及び操作方法の両方に関して本明細書で説明する様々な態様は、それらの他の目的及び利点と共に、以下の説明を以下の添付図面と併せて参照することで最良に理解され得る。
図1】本開示の少なくとも1つの態様による、コンピュータ実装インタラクティブ外科用システムのブロック図である。
図2】本開示の少なくとも1つの態様による、手術室内で外科処置を実施するために使用される外科用システムである。
図3】本開示の少なくとも1つの態様による、可視化システム、ロボットシステム、及びインテリジェント器具とペアリングされた外科用ハブである。
図4】本開示の少なくとも1つの態様による、発生器及び発生器と共に使用可能な様々な外科用器具を備える外科用システムである。
図5】本開示の少なくとも1つの態様による、状況認識外科用システムの図である。
図6】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムをカスタマイズするために組み合わせることができる、様々なモジュール及び他の構成要素の図である。
図7A】本開示の少なくとも1つの態様による、ヘッダモジュールと、ヘッダモジュールに接続されたモジュールに関する情報を中継するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表すディスプレイスクリーンと、を含む、第1の例示的なモジュール式エネルギーシステム構成である。
図7B】本開示の少なくとも1つの態様による、カートに搭載された図7Aに示されるモジュール式エネルギーシステムである。
図8A】本開示の少なくとも1つの態様による、一緒に接続され、カートに装着されたヘッダモジュールと、ディスプレイスクリーンと、エネルギーモジュールと、拡張エネルギーモジュールと、を含む、第2の例示的なモジュール式エネルギーシステムの構成である。
図8B】本開示の少なくとも1つの態様による、ヘッダモジュールがディスプレイスクリーンを欠いていることを除いて、図7Aに示される第2の構成と同様の第3の例示的なモジュール式エネルギーシステムの構成である。
図9】本開示の少なくとも1つの態様による、一緒に接続され、カートに装着されたヘッダモジュールと、ディスプレイスクリーンと、エネルギーモジュールと、拡張エネルギーモジュールと、技術モジュールと、を含む、第4の例示的なモジュール式エネルギーシステム構成である。
図10】本開示の少なくとも1つの態様による、一緒に接続され、カートに装着されたヘッダモジュールと、ディスプレイスクリーンと、エネルギーモジュールと、拡張エネルギーモジュールと、技術モジュールと、可視化モジュールと、を含む、第5の例示的なモジュール式エネルギーシステムの構成である。
図11】本開示の少なくとも1つの態様による、通信可能に接続可能な外科用プラットフォームを含むモジュール式エネルギーシステムの図である。
図12】本開示の少なくとも1つの態様による、ユーザインターフェースを含むモジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールの斜視図である。
図13】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムのスタンドアロンハブ構成のブロック図である。
図14】本開示の少なくとも1つの態様による、外科制御システムと統合されたモジュール式エネルギーシステムのハブ構成のブロック図である。
図15】本開示の少なくとも1つの態様による、電力バックプレーンを示すモジュール式エネルギーシステムスタックの概略図である。
図16】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムの概略図である。
図17】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムを示す。
図18】本開示の少なくとも1つの態様による、図17のモジュール式エネルギーシステムの分解図である。
図19】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールから結合解除されたディスプレイを示す。
図20】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールに結合されたディスプレイを示す。
図21】本開示の少なくとも1つの態様による、ロック位置にあるラッチ機構を示す。
図22】本開示の少なくとも1つの態様による、ロック解除位置にある図21のラッチ機構を示す。
図23】本開示の少なくとも1つの態様による、ラッチ機構を有する取り付け構造を示す。
図24】本開示の少なくとも1つの態様による、図23の分解図を示す。
図25】本開示の少なくとも1つの態様による、ラッチ機構用の第1の代替のスライダボタンを示す。
図26】本開示の少なくとも1つの態様による、ラッチ機構用の第2の代替のスライダボタンを示す。
図27】本開示の少なくとも1つの態様による、ディスプレイの底面図を示す。
図28】本開示の少なくとも1つの態様による、図27のディスプレイの背面図を示す。
図29】本開示の少なくとも1つの態様による、図27のディスプレイの側面図を示す。
図30】本開示の少なくとも1つの態様による、図27のディスプレイの等角図を示す。
図31】本開示の少なくとも1つの態様による、ヘッダモジュールの部分内部図を示す。
図32】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステムを示す。
図33】本開示の少なくとも1つの態様による、図32のモジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールの部分平面図を示す。
図34】本開示の少なくとも1つの態様による、図32のモジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールの部分等角図を示す。
図35】本開示の少なくとも1つの態様による、図32のモジュール式エネルギーシステムの側面図である。
図36】本開示の少なくとも1つの態様による、図32のモジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールの側面図を示す。
図37】本開示の少なくとも1つの態様による、図32のモジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールの部分等角図を示す。
図38】本開示の少なくとも1つの態様による、メモリ区画を覆うドアを有するヘッダモジュールを示す。
図39】本開示の少なくとも1つの態様による、図38のヘッダモジュールを示す。
図40】本開示の少なくとも1つの態様による、メモリ区画を覆うための代替ドアを示す。
図41】本開示の少なくとも1つの態様による、図40のドアの側面図を示す。
図42】本開示の少なくとも1つの態様による、開口部及びPCB実装コネクタを有するヘッダモジュールの後部パネルを示す。
図43】本開示の少なくとも1つの態様による、クラッシュリブを有するヘッダモジュールを示す。
図44】本開示の少なくとも1つの態様による、PCBの下で破砕されたクラッシュリブを有する図43のヘッダモジュールを示す。
図45】本開示の少なくとも1つの態様による、LCDサブアセンブリの分解図を示す。
図46】本開示の少なくとも1つの態様による、ディスプレイアセンブリのLCDサブアセンブリ及び後部エンクロージャを示す。
図47】本開示の少なくとも1つの態様による、組み立てられたディスプレイアセンブリを示す。
図48】本開示の少なくとも1つの態様による、後部エンクロージャに結合されたLCDサブアセンブリのラッチを示す。
【0007】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載された例示は、様々な開示された実施形態を一形態で示しており、そのような例示は、その範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願の出願人は、各開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、同時に出願された以下の米国特許出願を所有する。
●米国特許出願整理番号END9314USNP1/210018-1M、発明の名称「METHOD FOR MECHANICAL PACKAGING FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9314USNP2/210018-2、発明の名称「Backplane Connector Attachment Mechanism For Modular Energy System」;
●米国特許出願整理番号END9314USNP3/210018-3、発明の名称「BEZEL WITH LIGHT BLOCKING FEATURES FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9315USNP1/210019、発明の名称「SURGICAL PROCEDURALIZATION VIA MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9316USNP1/210020-1M、発明の名称「METHOD FOR ENERGY DELIVERY FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9316USNP2/210020-2、発明の名称「Modular Energy System With Dual AmplifierS And Techniques For Updating Parameters Thereof」;
●米国特許出願整理番号END9316USNP3/210020-3、発明の名称「Modular Energy System With MULTI-ENERGY PORT SPLITTER For Multiple ENERGY DEVICES」;
●米国特許出願整理番号END9317USNP1/210021-1M、発明の名称「METHOD FOR INTELLIGENT INSTRUMENTS FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9317USNP2/210021-2、発明の名称「RADIO FREQUENCY IDENTIFICATION TOKEN FOR WIRELESS SURGICAL INSTRUMENTS」;
●米国特許出願整理番号END9317USNP3/210021-3、発明の名称「INTELLIGENT DATA PORTS FOR MODULAR ENERGY SYSTEMS」;
●米国特許出願整理番号END9318USNP1/210022-1M、発明の名称「METHOD FOR SYSTEM ARCHITECTURE FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;
●米国特許出願整理番号END9318USNP2/210022-2、発明の名称「USER INTERFACE MITIGATION TECHNIQUES FOR MODULAR ENERGY SYSTEMS」;
●米国特許出願整理番号END9318USNP3/210022-3、発明の名称「ENERGY DELIVERY MITIGATIONS FOR MODULAR ENERGY SYSTEMS」;
●米国特許出願整理番号END9318USNP4/210022-4、発明の名称「ARCHITECTURE FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」;及び
●米国特許出願整理番号END9318USNP5/210022-5、発明の名称「Modular Energy System With Hardware Mitigated Communication」。
【0009】
本出願の出願人は、2019年9月5日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる:
●米国特許出願第16/562,144号、発明の名称「METHOD FOR CONTROLLING A MODULAR ENERGY SYSTEM USER INTERFACE」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078106号);
●米国特許出願第16/562,151号、発明の名称「PASSIVE HEADER MODULE FOR A MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078110号);
●米国特許出願第16/562,157号、発明の名称「CONSOLIDATED USER INTERFACE FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0081585号);
●米国特許出願第16/562,159号、発明の名称「AUDIO TONE CONSTRUCTION FOR AN ENERGY MODULE OF A MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0314569号);
●米国特許出願第16/562,163号、発明の名称「ADAPTABLY CONNECTABLE AND REASSIGNABLE SYSTEM ACCESSORIES FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078111号);
●米国特許出願第16/562,123号、発明の名称「METHOD FOR CONSTRUCTING AND USING A MODULAR SURGICAL ENERGY SYSTEM WITH MULTIPLE DEVICES」(現在は、米国特許出願公開第2020/0100830号);
●米国特許出願第16/562,135号、発明の名称「METHOD FOR CONTROLLING AN ENERGY MODULE OUTPUT」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078076号);
●米国特許出願第16/562,180号、発明の名称「ENERGY MODULE FOR DRIVING MULTIPLE ENERGY MODALITIES」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078080号);
●米国特許出願第16/562,184号、発明の名称「GROUNDING ARRANGEMENT OF ENERGY MODULES」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078081号);
●米国特許出願第16/562,188号、発明の名称「BACKPLANE CONNECTOR DESIGN TO CONNECT STACKED ENERGY MODULES」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078116号);
●米国特許出願第16/562,195号、発明の名称「ENERGY MODULE FOR DRIVING MULTIPLE ENERGY MODALITIES THROUGH A PORT」(現在は、米国特許出願公開第20200078117号);
●米国特許出願第16/562,202号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING DRIVE SIGNAL TO POWER SECONDARY FUNCTION」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078082号);
●米国特許出願第16/562,142号、発明の名称「METHOD FOR ENERGY DISTRIBUTION IN A SURGICAL MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078070号);
●米国特許出願第16/562,169号、発明の名称「SURGICAL MODULAR ENERGY SYSTEM WITH A SEGMENTED BACKPLANE」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078112号);
●米国特許出願第16/562,185号、発明の名称「SURGICAL MODULAR ENERGY SYSTEM WITH FOOTER MODULE」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078115号);
●米国特許出願第16/562,203号、発明の名称「POWER AND COMMUNICATION MITIGATION ARRANGEMENT FOR MODULAR SURGICAL ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078118号);
●米国特許出願第16/562,212号、発明の名称「MODULAR SURGICAL ENERGY SYSTEM WITH MODULE POSITIONAL AWARENESS SENSING WITH VOLTAGE DETECTION」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078119号);
●米国特許出願第16/562,234号、発明の名称「MODULAR SURGICAL ENERGY SYSTEM WITH MODULE POSITIONAL AWARENESS SENSING WITH TIME COUNTER」(現在は、米国特許出願公開第2020/0305945号);
●米国特許出願第16/562,243号、発明の名称「MODULAR SURGICAL ENERGY SYSTEM WITH MODULE POSITIONAL AWARENESS WITH DIGITAL LOGIC」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078120号);
●米国特許出願第16/562,125号、発明の名称「METHOD FOR COMMUNICATING BETWEEN MODULES AND DEVICES IN A MODULAR SURGICAL SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0100825号);
●米国特許出願第16/562,137号、発明の名称「FLEXIBLE HAND-SWITCH CIRCUIT」(現在は、米国特許出願公開第2020/0106220号);
●米国特許出願第16/562,143号、発明の名称「FIRST AND SECOND COMMUNICATION PROTOCOL ARRANGEMENT FOR DRIVING PRIMARY AND SECONDARY DEVICES THROUGH A SINGLE PORT」(現在は、米国特許出願公開第2020/0090808号);
●米国特許出願第16/562,148号、発明の名称「FLEXIBLE NEUTRAL ELECTRODE」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078077号);
●米国特許出願第16/562,154号、発明の名称「SMART RETURN PAD SENSING THROUGH MODULATION OF NEAR FIELD COMMUNICATION AND CONTACT QUALITY MONITORING SIGNALS」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078089号);
●米国特許出願第16/562,162号、発明の名称「AUTOMATIC ULTRASONIC ENERGY ACTIVATION CIRCUIT DESIGN FOR MODULAR SURGICAL SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2020/0305924号);
●米国特許出願第16/562,167号、発明の名称「COORDINATED ENERGY OUTPUTS OF SEPARATE BUT CONNECTED MODULES」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078078号);
●米国特許出願第16/562,170号、発明の名称「MANAGING SIMULTANEOUS MONOPOLAR OUTPUTS USING DUTY CYCLE AND SYNCHRONIZATION」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078079号);
●米国特許出願第16/562,172号、発明の名称「PORT PRESENCE DETECTION SYSTEM FOR MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078113号);
●米国特許出願第16/562,175号、発明の名称「INSTRUMENT TRACKING ARRANGEMENT BASED ON REAL TIME CLOCK INFORMATION」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078071号);
●米国特許出願第16/562,177号、発明の名称「REGIONAL LOCATION TRACKING OF COMPONENTS OF A MODULAR ENERGY SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2020/0078114号);
●米国意匠特許出願第29/704,610号、発明の名称「ENERGY MODULE」;
●米国意匠特許出願第29/704,614号、発明の名称「ENERGY MODULE MONOPOLAR PORT WITH FOURTH SOCKET AMONG THREE OTHER SOCKETS」;
●米国意匠特許出願第29/704,616号、発明の名称「BACKPLANE CONNECTOR FOR ENERGY MODULE」;及び
●米国意匠特許出願第29/704,617号、発明の名称「ALERT SCREEN FOR ENERGY MODULE」。
【0010】
本出願の出願人は、2019年3月29日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる:
●米国仮特許出願第62/826,584号、発明の名称「MODULAR SURGICAL PLATFORM ELECTRICAL ARCHITECTURE」;
●米国仮特許出願第62/826,587号、発明の名称「MODULAR ENERGY SYSTEM CONNECTIVITY」;
●米国仮特許出願第62/826,588号、発明の名称「MODULAR ENERGY SYSTEM INSTRUMENT COMMUNICATION TECHNIQUES」;及び
●米国仮特許出願第62/826,592号、発明の名称「MODULAR ENERGY DELIVERY SYSTEM」。
【0011】
本出願の出願人は、2018年9月7日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの各々の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる:
●米国仮特許出願第62/728,480号、発明の名称「MODULAR ENERGY SYSTEM AND USER INTERFACE」。
【0012】
外科用装置及び発生器の様々な態様を詳細に説明する前に、例解的な実施例は、適用又は用途において、添付の図面及び説明において例解される部品の構造及び配置の詳細に限定されないことに留意されたい。例示の実施例は、他の態様、変形形態、及び修正形態で実装されるか、又はそれらに組み込まれてもよく、様々な方法で実施又は実行されてもよい。更に、特に明記しない限り、本明細書で用いられる用語及び表現は、読者の便宜のために例示の実施例を説明する目的で選択されたものであり、それらを限定するためのものではない。更に、以下に記述される態様、態様の表現、及び/又は実施例のうち1つ以上を、以下に記述される他の態様、態様の表現、及び/又は実施例のうち任意の1つ以上と組み合わせることができるものと理解されたい。
【0013】
様々な態様が、改善された超音波外科用装置、電気外科用装置、及びこれと共に使用するための発生器を対象とする。超音波外科用装置の態様は、例えば、外科処置中に組織を横切開及び/又は凝固するように構成され得る。電気外科用装置の態様は、例えば、外科処置中に、組織を横切開、凝固、スケーリング、溶接及び/又は乾燥させるように構成され得る。
【0014】
外科用システムのハードウェア
図1を参照すると、コンピュータ実装インタラクティブ外科用システム100は、1つ以上の外科用システム102と、クラウドベースのシステム(例えば、記憶装置105に連結されたリモートサーバ113を含み得るクラウド104)とを含む。各外科用システム102は、リモートサーバ113を含み得るクラウド104と通信する、少なくとも1つの外科用ハブ106を含む。一例では、図1に示すように、外科用システム102は、可視化システム108と、ロボットシステム110と、手持ち式インテリジェント外科用器具112とを含み、これらは、互いに、及び/又はハブ106と通信するように構成されている。いくつかの態様では、外科用システム102は、M個のハブ106と、N個の可視化システム108と、O個のロボットシステム110と、P個の手持ち式インテリジェント外科用器具112とを含んでもよく、M、N、O及びPは1以上の整数である。
【0015】
図2は、手術室116内の手術台114上に横たわっている患者に対して外科処置を実行するために使用されている外科用システム102の例を示す。ロボットシステム110は、外科的手技において外科用システム102の一部として使用される。ロボットシステム110は、外科医のコンソール118と、患者側カート120(外科用ロボット)と、外科用ロボットハブ122とを含む。患者側カート120は、外科医が外科医のコンソール118を通して手術部位を見ながら、患者の身体の低侵襲切開部を通じて、少なくとも1つの着脱可能に連結された外科用ツール117を操作することができる。手術部位の画像は、撮像装置124の向きを合わせるように患者側カート120によって操作されることができる医療用撮像装置124によって取得されることができる。ロボットハブ122が使用されて、手術部位の画像を処理し、その後、外科医のコンソール118を通じて、外科医に表示することができる。
【0016】
他のタイプのロボットシステムは、外科用システム102と共に使用するように容易に適合させることができる。本開示と共に使用するのに好適なロボットシステム及び外科用ツールの様々な例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月28日出願の「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,339号に記載されている。
【0017】
クラウド104によって実施され、本開示と共に使用するのに好適なクラウドベース分析法の様々な例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月28日出願の「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS」と題する米国仮特許出願第62/611,340号に記載されている。
【0018】
様々な態様では、撮像装置124は、少なくとも1つの画像センサと、1つ以上の光学構成要素とを含む。好適な画像センサとしては、電荷結合素子(CCD)センサ及び相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
撮像装置124の光学構成要素は、1つ以上の照明源、及び/又は1つ以上のレンズを含み得る。1つ又は2つ以上の照明源は、術野の一部分を照明するように方向付けられ得る。1つ又は2つ以上の画像センサは、組織及び/又は外科用器具から反射又は屈折された光を含む、術野から反射又は屈折された光を受信することができる。
【0020】
1つ又は2つ以上の照明源は、可視スペクトル並びに不可視スペクトル内の電磁エネルギーを照射するように構成され得る。可視スペクトルは、場合によっては、光スペクトル又は発光スペクトルとも称され、人間の目に見える(すなわち、人間の目によって検出することができる)電磁スペクトルの一部分であり、可視光、又は単に光と称されることがある。典型的な人間の目は、空気中の約380nm~約750nmの波長に応答する。
【0021】
不可視スペクトル(すなわち、非発光スペクトル)は、可視スペクトルの下方及び上方に位置する(すなわち、約380nm未満及び約750nm超の波長の)電磁スペクトルの一部分である。不可視スペクトルは、人間の目で検出可能ではない。約750nmを超える波長は、赤色可視スペクトルよりも長く、これらは不可視赤外線(infrared、IR)、マイクロ波及び無線電磁放射線になる。約380nm未満の波長は、紫色スペクトルよりも短く、これらは不可視紫外線、X線及びガンマ線電磁放射線になる。
【0022】
様々な態様では、撮像装置124は、低侵襲手術において使用するように構成されている。本開示と共に使用するために好適な撮像デバイスの例としては、関節鏡、血管鏡、気管支鏡、胆道鏡、結腸鏡、膀胱鏡、十二指腸鏡、腸鏡、食道胃十二指腸鏡(胃カメラ)、内視鏡、喉頭鏡、鼻咽喉-腎盂鏡、S状結腸鏡、胸腔鏡、及び尿管鏡が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
一態様では、撮像デバイスは、トポグラフィと下にある構造とを区別するためにマルチスペクトルモニタリングを採用する。マルチスペクトル画像は、電磁スペクトル全体から特定の波長範囲内の画像データを取り込むものである。波長は、フィルタによって、又は可視光範囲を超える周波数、例えば、IR、及び紫外からの光を含む特定の波長に対する感度を有する器具を使用することによって分離することができる。スペクトル撮像により、人間の目がもつ赤、緑、青の受容体では取り込むことができない追加情報を抽出することが可能にある。マルチスペクトル撮像法の使用は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2017年12月28日出願の「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,341号の「Advanced Imaging Acquisition Module」の項で詳細に説明されている。マルチスペクトルモニタリングは、処置された組織に対して上述の試験のうちの1つ又は2つ以上を実行するための手術タスクが完了した後に術野を再配置するのに有用なツールであり得る。
【0024】
いかなる外科手術においても、手術室及び手術機器の厳格な滅菌が必要であることは自明である。「手術現場」、すなわち、手術室又は処置室において要求される厳格な衛生条件及び滅菌条件は、全ての医療デバイス及び機器の可能な最も高い滅菌性を必要とする。上記の滅菌プロセスの一部としては、撮像装置124並びにその付属品及び構成要素を含む、患者と接触する、又は滅菌野に侵入するあらゆるものを滅菌する必要性が挙げられる。滅菌野は、トレイ内若しくは滅菌タオル上などの微生物を含まないと見なされる特定の領域と見なされ得ること、又は滅菌野は、外科的手技の準備が整った患者の直ぐ周囲の領域と見なされ得ることは理解されよう。滅菌野は、適切な衣類を着用した洗浄済みのチーム構成員、並びにその領域内の全ての備品及び固定具を含み得る。
【0025】
様々な態様では、可視化システム108は、図2に示すように、滅菌野に対して戦略的に配置される1つ以上の撮像センサと、1つ以上の画像処理ユニットと、1つ以上のストレージアレイと、1つ以上のディスプレイとを含む。一態様では、可視化システム108は、HL7、PACS及びEMR用のインターフェースを含む。可視化システム108の様々な構成要素については、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2017年12月28日出願の「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する米国仮特許出願第62/611,341号の「Advanced Imaging Acquisition Module」の項で説明されている。
【0026】
図2に示すように、一次ディスプレイ119は、手術台114のオペレータに見えるように滅菌野に配置される。加えて、可視化タワー111が、滅菌野の外に配置される。可視化タワー111は、互いに反対側を向いている第1の非滅菌ディスプレイ107、及び第2の非滅菌ディスプレイ109を含む。ハブ106によって誘導される可視化システム108は、ディスプレイ107、109及び119を利用して、滅菌野の内側及び外側のオペレータへの情報フローを調整するように構成されている。例えば、ハブ106は、可視化システム108に、一次ディスプレイ119上に手術部位のライブ映像を維持しながら、撮像デバイス124によって記録される手術部位のスナップショットを非滅菌ディスプレイ107又は109に表示させることができる。非滅菌ディスプレイ107又は109上のスナップショットは、例えば、非滅菌オペレータが、外科的手技に関連する診断工程を実行することを可能にすることできる。
【0027】
一態様では、ハブ106は、可視化タワー111にいる非滅菌オペレータによって入力された診断入力又はフィードバックを滅菌野内の一次ディスプレイ119に送り、これを手術台にいる滅菌オペレータが見ることができるようにも構成されている。一例では、入力は、ハブ106によって一次ディスプレイ119に送ることができる、非滅菌ディスプレイ107又は109上に表示されるスナップショットへの修正の形態であり得る。
【0028】
図2を参照すると、外科用器具112は、外科処置において外科用システム102の一部として使用されている。ハブ106はまた、外科用器具112のディスプレイへの情報フローを調整するようにも構成されている。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国仮特許出願第62/611,341号における。可視化タワー111にいる非滅菌オペレータによって入力される診断入力又はフィードバックは、ハブ106によって滅菌野内の外科用器具ディスプレイ115に送ることができ、これを外科用器具112のオペレータが見ることができる。外科用システム102と共に使用するのに好適な例示的な外科用器具については、例えば、「外科用器具のハードウェア(SURGICAL INSTRUMENT HARDWARE)」の項で、及びその開示全体が参照により本明細書に組み込まれる「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国特許仮出願第62/611,341号で説明されている。
【0029】
ここで図3を参照すると、可視化システム108、ロボットシステム110及びハンドヘルド式インテリジェント外科用器具112と通信するハブ106が示されている。いくつかの態様では、可視化システム108は、分離可能な機器であってもよい。代替の態様では、可視化システム108は、機能モジュールとしてハブ106内に含まれることができる。ハブ106は、ハブディスプレイ135、撮像モジュール138、発生器モジュール140、通信モジュール130、プロセッサモジュール132、ストレージアレイ134、及び手術室マッピングモジュール133を含む。特定の態様では、図3に示すように、ハブ106は、煙排出モジュール126、吸引/灌注モジュール128、及び/又は送気モジュール129を更に含む。いくつかの態様では、ハブ106内のモジュールのいずれも、互いに組み合わされて単一のモジュールにされ得る。
【0030】
外科的手技中、封止及び/又は切断のために、組織へエネルギーを適用することは、一般に、排煙、過剰な流体の吸引、及び/又は組織の灌注と関連付けられる。異なる供給源からの流体ライン、電力ライン及び/又はデータラインは、外科的手技中に絡まり合うことが多い。外科的手技中にこの問題に対処することで貴重な時間が失われる場合がある。ラインの絡まりをほどくには、それらの対応するモジュールからラインを抜くことが必要となる場合があり、そのためにはモジュールをリセットすることが必要となる場合がある。ハブのモジュール式エンクロージャ136は、電力ライン、データライン、及び流体ラインを管理するための統一環境を提供し、このようなライン間の絡まりの頻度を低減させる。
【0031】
本開示の態様は、手術部位における組織へのエネルギー印加を伴う外科手術において使用するための外科用ハブを提示する。外科用ハブは、ハブエンクロージャと、ハブエンクロージャのドッキングステーション内に摺動可能に受容可能な組み合わせ発生器モジュールと、を含む。ドッキングステーションはデータ接点及び電力接点を含む。組み合わせ発生器モジュールは、単一ユニット内に収容された、超音波エネルギー発生器構成要素、双極RFエネルギー発生器構成要素、及び単極RFエネルギー発生器構成要素のうちの1つ以上を含む。一態様では、組み合わせ発電機モジュールはまた、排煙構成要素と、組み合わせ発電機モジュールを外科用器具に接続するための少なくとも1つのエネルギー供給ケーブルと、組織への治療エネルギーの適用によって発生した煙、流体及び/又は微粒子を排出するように構成された少なくとも1つの排煙構成要素と、遠隔手術部位から排煙構成要素まで延在する流体ラインと、を含む。
【0032】
一態様では、上記の流体ラインは第1の流体ラインであり、第2の流体ラインは、遠隔手術部位から、ハブエンクロージャ内に摺動可能に受容される吸引及び灌注モジュールまで延在している。一態様では、ハブエンクロージャは、流体インターフェースを備える。
【0033】
特定の外科的手技は、2つ以上のエネルギータイプを組織に適用することを必要とする場合がある。1つのエネルギータイプは、組織を切断するのにより有益であり得るが、別の異なるエネルギータイプは、組織を封止するのにより有益であり得る。例えば、双極発電機は組織を封止するために使用することができ、一方で、超音波発電機は封止された組織を切断するために使用することができる。本開示の態様は、ハブのモジュール式エンクロージャ136が様々な発生器を収容して、これらの間のインタラクティブ通信を促進するように構成されているという解決法を提示する。ハブのモジュール式エンクロージャ136の利点のうちの1つは、様々なモジュールの迅速な取り外し及び/又は交換を可能にすることである。
【0034】
本開示の態様は、組織へのエネルギー適用を伴う外科的手技で使用するためのモジュール式外科用エンクロージャを提示する。モジュール式外科用エンクロージャは、組織への印加のための第1のエネルギーを生成するように構成された第1のエネルギー発生器モジュールと、第1のデータ及び電力接点を含む第1のドッキングポートを備える第1のドッキングステーションとを含む。一態様では、第1のエネルギー発生器モジュールは、電力接点及びデータ接点と電気的に係合するように摺動可能に移動可能であり、第1のエネルギー発生器モジュールは、第1の電力接点及びデータ接点との電気的係合から外れるように摺動可能に移動可能である。代替の態様では、第1のエネルギー発生器モジュールは、電力接点及びデータ接点と電気的に係合するように積み重ね可能に移動可能であり、第1のエネルギー発生器モジュールは、第1の電力接点及びデータ接点との電気的係合から外れるように積み重ね可能に移動可能である。
【0035】
上記に加えて、モジュール式外科用エンクロージャはまた、組織への印加のために、第1のエネルギーと同一又は異なる第2のエネルギーを発生させるように構成された第2のエネルギー発生器モジュールと、第2のデータ及び電力接点を含む第2のドッキングポートを備える第2のドッキングステーションとを含む。一態様では、第2のエネルギー発生器モジュールは、電力接点及びデータ接点と電気的に係合するように摺動可能に移動可能であり、第2のエネルギー発生器モジュールは、第2の電力接点及びデータ接点との電気的係合から外れるように摺動可能に移動可能である。代替の態様では、第2のエネルギー発生器モジュールは、電力接点及びデータ接点と電気的に係合するように積み重ね可能に移動可能であり、第2のエネルギー発生器モジュールは、第2の電力接点及びデータ接点との電気的係合から外れるように積み重ね可能に移動可能である。
【0036】
加えて、モジュール式外科用エンクロージャはまた、第1のエネルギー発電機モジュールと第2のエネルギー発電機モジュールとの間の通信を容易にするように構成されている、第1のドッキングポートと第2のドッキングポートとの間の通信バスを含む。
【0037】
図3を参照すると、本開示の態様は、発生器モジュール140、煙排出モジュール126、吸引/灌注モジュール128、及び送気モジュール129のモジュール式統合を可能にするハブのモジュール式エンクロージャ136について提示されている。ハブのモジュール式エンクロージャ136は、モジュール140、126、128、129の間のインタラクティブ通信を更に促進する。発生器モジュール140は、ハブのモジュール式エンクロージャ136に摺動可能に挿入可能な単一のハウジングユニット内に支持される、一体化された単極構成要素、双極構成要素及び超音波構成要素を備える発生器モジュールであってもよい。発生器モジュール140は、単極装置142、双極装置144、及び超音波装置148に接続するように構成されることができる。代替的に、発生器モジュール140は、ハブのモジュール式エンクロージャ136を介して相互作用する、一連の単極発生器モジュール、双極発生器モジュール及び/又は超音波発生器モジュールを備え得る。ハブのモジュール式エンクロージャ136は、複数の発生器が単一の発生器として機能するように、複数の発生器の挿入、及びハブのモジュール式エンクロージャ136にドッキングされた発生器間の双方向通信を促進するように構成されることができる。
【0038】
一態様では、ハブのモジュール式エンクロージャ136は、モジュール140、126、128、129の取り外し可能な取り付け及びそれらの間のインタラクティブ通信を可能にするために、外部及び無線通信ヘッダを備えるモジュール式電力及び通信バックプレーン149を備える。
【0039】
発生器ハードウェア
本説明全体で使用されるとき、「無線」という用語及びその派生語は、非固体媒体を介して変調電磁放射線の使用を通じてデータを通信し得る回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネルなどを説明するために使用されてもよい。この用語は、関連するデバイスがいかなる有線も含まないことを意味するものではないが、いくつかの態様では、それらは存在しない可能性がある。通信モジュールは、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、これらのイーサネット派生物のみならず、3G、4G、5G及びそれ以降と指定される任意の他の無線及び有線プロトコルが挙げられるがこれらに限定されない、多数の無線又は有線通信規格又はプロトコルのうちのいずれかを実装してもよい。コンピューティングモジュールは、複数の通信モジュールを含み得る。例えば、第1の通信モジュールは、Wi-Fi及びBluetoothなどの短距離無線通信専用であってもよく、第2の通信モジュールは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev-DOなどの長距離無線通信専用であってもよい。
【0040】
本明細書で使用されるとき、プロセッサ又は処理ユニットは、いくつかの外部データソース(通常はメモリ)又は何らかの他のデータストリーム上で動作を実施する電子回路である。この用語は、本明細書では、多くの専門的な「プロセッサ」を組み合わせたシステム又はコンピュータシステム(特にシステムオンチップ(systems on a chip、SoC))内の中央プロセッサ(中央処理ユニット)を指すために使用される。
【0041】
本明細書で使用されるとき、システムオンチップ(SoC又はSOC)は、コンピュータ又は他の電子システムの全ての構成要素を統合する集積回路(「IC」又は「チップ」としても知られる)である。これは、デジタル、アナログ、混合信号、及び多くの場合は高周波数機能を、全て単一の基材上に含むことができる。SoCは、マイクロコントローラ(又はマイクロプロセッサ)を、グラフィックス処理ユニット(GPU)、Wi-Fiモジュール又はコプロセッサなどの最新の周辺装置と統合する。SoCは、内蔵メモリを含んでもよく、含まなくてもよい。
【0042】
本明細書で使用するとき、マイクロコントローラ又はコントローラは、マイクロプロセッサを周辺回路及びメモリと統合するシステムである。マイクロコントローラ(又はマイクロコントローラユニットのMCU)は、単一の集積回路上の小型コンピュータとして実装されてもよい。これはSoCと同様であってもよく、SoCは、その構成要素の1つとしてマイクロコントローラを含み得る。マイクロコントローラは、1つ以上のコア処理ユニット(CPU)と共にメモリ及びプログラム可能な入力/出力周辺機器を収容してもよい。強誘電性のRAM、NORフラッシュ又はOTP ROMの形態のプログラムメモリ及び少量のRAMもまた、チップ上に含まれることが多い。マイクロコントローラは、パーソナルコンピュータ又は様々な個別のチップで構成された他の汎用用途で使用されるマイクロプロセッサとは対照的に、組み込み型用途用に用いられ得る。
【0043】
本明細書で使用するとき、コントローラ又はマイクロコントローラという用語は、周辺デバイスとインターフェース接続するスタンドアロンIC又はチップデバイスであってもよい。これは、そのデバイスの動作(及び当該デバイスとの接続)を管理する外部デバイス上のコンピュータ又はコントローラの2つの部分間の連結部であってもよい。
【0044】
本明細書に記載されるプロセッサ又はマイクロコントローラはいずれも、Texas Instruments製のARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサによって実装されてもよい。一態様では、プロセッサは、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex-M4Fプロセッサコアであってもよい。このプロセッサコアは、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(pulse width modulation、PWM)モジュール、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(quadrature encoder input、QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ又は2つ以上の12ビットアナログ-デジタル変換器(ADC)を含む。なお、その詳細は、製品データシートで入手可能である。
【0045】
一態様では、プロセッサは、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの2つのコントローラベースのファミリーを含む安全コントローラを含んでもよい。安全コントローラは、スケーラブルな性能、接続性及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、とりわけ、IEC61508及びISO26262の安全限界用途専用に構成され得る。
【0046】
モジュール式装置は、外科用ハブ内に受容可能な(例えば図3に関連して説明される)モジュールと、対応する外科用ハブと接続又はペアリングするために様々なモジュールに接続することができる外科用装置又は器具と、を含む。モジュール式デバイスとしては、例えば、インテリジェント外科用器具、医療用撮像デバイス、吸引/灌注デバイス、排煙器、エネルギー発生器、ベンチレータ、吸入器、及びディスプレイが挙げられる。本明細書に記載されるモジュール式デバイスは、制御アルゴリズムによって制御することができる。制御アルゴリズムは、モジュール式デバイス自体上で、特定のモジュール式デバイスがペアリングされる外科用ハブ上で、又はモジュール式デバイス及び外科用ハブの両方の上で(例えば、分散コンピューティングアーキテクチャを介して)、実行され得る。いくつかの例示では、モジュール式装置の制御アルゴリズムは、モジュール式装置自体によって(すなわち、モジュール式装置内の、モジュール式装置上の、又はモジュール式装置に接続されたセンサによって)感知されたデータに基づいて装置を制御する。このデータは、手術中の患者に関連するもの(例えば、組織特性又は送気圧)であってもよく、又はモジュール式デバイス自体(例えば、前進するナイフの速度、モータ電流、又はエネルギーレベル)に関連するものであってもよい。例えば、外科用ステープル留め及び切断器具の制御アルゴリズムは、ナイフが前進する際にナイフにより生じた抵抗に基づき、器具のモータが組織を貫いてそのナイフを駆動させる速度を制御することができる。
【0047】
図4は、モジュール式エネルギーシステム2000と、それと共に使用可能な様々な外科用器具2204、2206、2208とを備える外科用システム2200の一形態を示し、外科用器具2204は、超音波外科用器具であり、外科用器具2206は、RF電気外科用器具であり、多機能外科用器具2208は、超音波/RF電気外科用器具の組み合わせである。モジュール式エネルギーシステム2000は、様々な外科用器具と共に使用するように構成可能である。様々な形態によれば、モジュール式エネルギーシステム2000は、例えば、超音波外科用器具2204、RF電気外科用器具2206、及びモジュール式エネルギーシステム2000から個別に又は同時に送達されるRF及び超音波エネルギーを統合する多機能外科用器具2208を含む異なる種類の異なる外科用器具と共に使用するように構成可能であってもよい。図4の形態では、モジュール式エネルギーシステム2000は、一形態では外科用器具2204、2206、2208とは別個に示されているが、モジュール式エネルギーシステム2000は、一体型外科用システムを形成するために外科用器具2204、2206、2208のいずれかと一体的に形成されてもよい。モジュール式エネルギーシステム2000は、有線又は無線通信用に構成されてもよい。
【0048】
モジュール式エネルギーシステム2000は、複数の外科用器具2204、2206、2208を駆動するように構成される。第1の外科用器具は、超音波外科用器具2204であり、ハンドピース2205(HP)、超音波トランスデューサ2220、シャフト2226、及びエンドエフェクタ2222を備える。エンドエフェクタ2222は、超音波トランスデューサ2220と音響的に連結された超音波ブレード2228及びクランプアーム2240を備える。ハンドピース2205は、クランプアーム2240を操作するためのトリガ2243と、超音波ブレード2228又は他の機能を励磁及び駆動するためのトグルボタン2234a、2234b、2234cの組み合わせとを備える。トグルボタン2234a、2234b、2234cは、モジュール式エネルギーシステム2000によって超音波トランスデューサ2220を励磁するように構成されることができる。
【0049】
モジュール式エネルギーシステム2000はまた、第2の外科用器具2206を駆動するように構成される。第2の外科用器具2206は、RF電気外科用器具であり、ハンドピース2207(HP)、シャフト2227及びエンドエフェクタ2224を備える。エンドエフェクタ2224は、クランプアーム2242a、2242b内に電極を備え、シャフト2227の導電体部分を通って戻る。電極は、モジュール式エネルギーシステム2000内の双極エネルギー源に連結され、それによってエネルギー供給される。ハンドピース2207は、クランプアーム2242a、2242bを動作させるためのトリガ2245と、エンドエフェクタ2224内の電極を励磁するためにエネルギースイッチを作動させるためのエネルギーボタン2235とを備える。
【0050】
モジュール式エネルギーシステム2000はまた、多機能外科用器具2208を駆動するように構成される。多機能外科用器具2208は、ハンドピース2209(HP)と、シャフト2229と、エンドエフェクタ2225とを備える。エンドエフェクタ2225は、超音波ブレード2249及びクランプアーム2246を備える。超音波ブレード2249は、超音波トランスデューサ2220に音響的に連結される。超音波トランスデューサ2220は、ハンドピース2209から分離可能であってもよく、又はハンドピースと一体であってもよい。ハンドピース2209は、クランプアーム2246を操作するためのトリガ2247と、超音波ブレード2249又は他の機能を励磁及び駆動するためのトグルボタン2237a、2237b、2237cの組み合わせとを備える。トグルボタン2237a、2237b、2237cは、モジュール式エネルギーシステム2000によって超音波トランスデューサ2220を励磁し、モジュール式エネルギーシステム2000内にも含まれる双極エネルギー源によって超音波ブレード2249を励磁するように構成されることができる。
【0051】
モジュール式エネルギーシステム2000は、様々な外科用器具と共に使用するように構成可能である。様々な形態によれば、モジュール式エネルギーシステム2000は、例えば、超音波外科用器具2204、RF電気外科用器具2206、及びモジュール式エネルギーシステム2000から個別に又は同時に送達されるRF及び超音波エネルギーを統合する多機能外科用器具2208を含む異なる種類の異なる外科用器具と共に使用するように構成可能であってもよい。図4の形態では、モジュール式エネルギーシステム2000は、外科用器具2204、2206、2208とは別個に示されているが、別の形態では、モジュール式エネルギーシステム2000は、一体型外科用システムを形成するために外科用器具2204、2206、2208のいずれか1つと一体的に形成されてもよい。電気信号波形をデジタル的に発生させるための発生器及び外科用器具の更なる態様は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0086914号に記載されている。
【0052】
状況認識
検知されたデータに応答する制御アルゴリズムを含む「インテリジェント」デバイスは、検知されたデータを考慮せずに動作する「データ処理能力のない(dumb)」デバイスに対する改善を加であり得るが、いくつかの検知されたデータは、単独で考慮される場合、すなわち、実行されている外科手術の種類、又は手術されている組織の種類のコンテキストなしには、不完全又は決定的ではない可能性がある。処置の状況を知ることなく(例えば、手術されている組織の型又は行われている処置のタイプを知ることなく)、制御アルゴリズムは、特定の状況のない感知されたデータが与えられると、モジュール式装置を不正確に又は準最適に制御することができる。例えば、特定の検知されたパラメータに応答して手術器具を制御するための制御アルゴリズムの最適な様式は、手術されている特定の組織の種類に応じて変動し得る。これは、異なる組織の種類が異なる特性(例えば、引き裂きに対する抵抗力)を有し、そのため、手術器具によってとられたアクションに対して異なって応答するという事実に起因するものである。したがって、特定のパラメータについて同じ測定値が検知された場合であっても、手術器具が異なるアクションをとることが望ましいことがある。1つの具体的な例として、器具がそのエンドエフェクタを閉鎖するための予想外に高い力を検知することに応答して、手術用ステープリング及び切断用器具を制御する最適な様式は、組織種類が引き裂きの影響を受けやすいか、又はこれに耐性があるかによって異なる。肺組織など、引き裂きの影響を受けやすい組織の場合、器具の制御アルゴリズムは、組織の引き裂きを回避するために、閉鎖するための予想外に高い力に応答してモータを最適に減速させる。胃組織など、引き裂きに耐性がある組織の場合、器具の制御アルゴリズムは、エンドエフェクタが組織に適切にクランプされることを確実にするために、閉鎖するための予想外に高い力に応答してモータを最適に加速させる。肺組織がクランプされているのか、胃組織がクランプされているのかが分からなければ、制御アルゴリズムは、最適ではない判断を行う可能性がある。
【0053】
1つの解決策は、様々なデータソースから受信されたデータに基づいて実行されている外科手術に関する情報を導出し、次いで、ペアリングされたモジュール式デバイスを適宜制御するように構成されているシステムを含む、手術用ハブを利用する。言い換えると、手術用ハブは、受信されたデータから外科手術に関する情報を推測し、次いで、外科手術について推測されたコンテキストに基づいて、手術用ハブとペアリングされたモジュール式デバイスを制御するように構成されている。図5は、本開示の少なくとも1つの態様による、状況認識外科用システム2300の図を示す。いくつかの例示では、データソース2326は、例えば、モジュール式装置2302(患者及び/又はモジュール式装置自体に関連付けられたパラメータを検出するように構成されたセンサを含むことができる)、データベース2322(例えば、患者記録を含むEMRデータベース)、及び患者モニタリング装置2324(例えば、血圧(BP)モニタ、及び心電図(EKG)モニタ)を含む。外科用ハブ2304は、例えば、受信されたデータの特定の組み合わせ又はデータソース2326からデータが受信された特定の順序に基づいて、データから外科的手技に関するコンテキスト情報を導出するように構成されることができる。受信されたデータから推測されるコンテキスト情報は、例えば、行われている外科的手技のタイプ、外科医が行っている外科的手技の特定の工程、手術されている組織のタイプ、又は手技の対象である体腔を含むことができる。受信されたデータから外科的手技に関する情報を導出又は推測するための外科用ハブ2304のいくつかの態様によるこの機能は、「状況認識」と称されることができる。一例示では、外科用ハブ2304は、受信されたデータから外科的手技に関連するコンテキスト情報を導出する外科用ハブ2304に関連付けられたハードウェア及び/又はプログラミングである状況認識システムを組み込むことができる。
【0054】
外科用ハブ2304の状況認識システムは、様々な異なる方法でデータソース2326から受信されたデータから、コンテキスト情報を導出するように構成されることができる。一例示では、状況認識システムは、様々な入力(例えば、データベース2322、患者モニタリング装置2324、及び/又はモジュール式装置2302からのデータ)を、外科的手技に関する対応するコンテキスト情報と相関させるために、訓練データで訓練されたパターン認識システム、又は機械学習システム(例えば、人工ニューラルネットワーク)を含む。言い換えると、機械学習システムは、提供された入力から外科的手技に関するコンテキスト情報を正確に導出するように訓練することができる。別の例示では、状況認識システムは、外科手術に関する事前に特性評価されたコンテキスト情報を、そのコンテキスト情報に対応する1つ以上の入力(又は、入力の範囲)と関連付けて記憶する、ルックアップテーブルを含むことができる。1つ以上の入力による問い合わせに応答して、ルックアップテーブルは、モジュール式装置2302を制御するために状況認識システムの対応するコンテキスト情報を返すことができる。一例示では、外科用ハブ2304の状況認識システムによって受信されたコンテキスト情報は、1つ以上のモジュール式装置2302の特定の制御調整、又は一連の制御調整に関連付けられる。別の例示では、状況認識システムは、コンテキスト情報を入力として提供された際、1つ以上のモジュール式装置2302の1つ以上の制御調整を生成する又は読み出す、更なる機械学習システム、ルックアップテーブル、又は他のそのようなシステムを含む。
【0055】
状況認識システムを組み込む外科用ハブ2304は、外科用システム2300に多くの利点をもたらす。1つの利点は、検知及び収集されたデータの解釈を改善することを含み、これは、外科手術の過程中の処理精度、及び/又はデータの使用を改善させる。先の例に戻ると、状況認識外科用ハブ2304は、どのタイプの組織が手術されているかを判定することができ、したがって、外科用器具のエンドエフェクタを閉鎖するための予想外に高い力が検出されると、状況認識外科用ハブ2304は、組織タイプに合わせて外科用器具のモータを正しく加速、あるいは減速させることができる。
【0056】
別の実施例として、手術されている組織の種類は、特定の組織間隙測定用の手術用ステープリング及び切断用器具の圧縮速度と負荷閾値になされる調節に影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ2304は、行われている外科的手技が胸部手技であるのか、又は腹部手技であるのかを推測することができ、これにより、外科用ハブ2304は、外科用ステープル留め及び切断用器具のエンドエフェクタによってクランプされている組織が肺組織であるのか(胸部手技の場合)、又は胃組織であるのか(腹部手技の場合)を判定することができる。次いで、外科用ハブ2304は、外科用ステープル留め及び切断用器具の圧縮速度及び負荷閾値を、組織のタイプに合わせて適切に調整することができる。
【0057】
更に別の実施例として、送気処置中に手術されている体腔の種類は、煙排出器の機能に影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ2304は、手術部位が(外科的手技が送気を利用していることを判定することによって)圧力下にあるかどうかを判定し、手技のタイプを判定することができる。一般に、ある処置種類が特定の体腔内で実行されるため、外科用ハブ2304は、手術されている体腔に合わせて適切に煙排出器のモータ速度を制御することができる。かくして、状況認識外科用ハブ2304は、胸部手術及び腹部手術の両方用に一貫した量の煙排出を提供することができる。
【0058】
更に別の例として、実行されている手技の種類は、超音波外科用器具、又は高周波(RF)電気外科用器具が動作するのに最適なエネルギーレベルに影響を及ぼすことができる。例えば、関節鏡処置では、超音波手術器具、又はRF電気手術器具のエンドエフェクタが流体中に浸漬されるので、より高いエネルギーレベルを必要とする。状況認識外科用ハブ2304は、外科的手技が関節鏡手技であるかどうかを判定することができる。次いで、外科用ハブ2304は、流体で満たされた環境を補償するために、発生器のRF電力レベル又は超音波振幅(すなわち、「エネルギーレベル」)を調整することができる。関連して、手術されている組織のタイプは、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具が動作するのに最適なエネルギーレベルに影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ2304は、どのタイプの外科的手技が行われているかを判定し、次いで、外科的手技について予想される組織形状に従って、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具のエネルギーレベルをそれぞれカスタマイズすることができる。更に、状況認識外科用ハブ2304は、単に手技ごとにではなく、外科的手技の過程にわたって、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具のエネルギーレベルを調整するように構成されることができる。状況認識外科用ハブ2304は、外科的手技のどの工程が行われているか、又は引き続き行われるかを判定し、次いで、発生器、及び/又は超音波外科用器具若しくはRF電気外科用器具の制御アルゴリズムを更新して、外科的手技の工程に従って予想される組織のタイプに適切な値までエネルギーレベルを設定することができる。
【0059】
更に別の例として、外科用ハブ2304が1つのデータソース2326から導き出される結論を改善するために、追加のデータソース2326からデータを導出することも可能である。状況認識外科用ハブ2304は、モジュール式装置2302から受信したデータを、他のデータソース2326から外科的手技に関して構築したコンテキスト情報によって強化することができる。例えば、状況認識外科用ハブ2304は、医療用撮像装置から受信されたビデオ又は画像データに従って、止血が生じたかどうか(すなわち、手術部位での出血が止まったかどうか)を判定するように構成されることができる。しかしながら、場合によっては、ビデオ又は画像データは、決定的ではない可能性がある。したがって、一例示では、外科用ハブ2304は、生理学的測定(例えば、外科用ハブ2304へと通信可能に接続されたBPモニタによって検知された血圧)を、(例えば、外科用ハブ2304へと通信可能に連結された医療用撮像装置124(図2)からの)止血の視覚化データ又は画像データと比較して、ステープルライン又は組織溶着の完全性に関する決定を行うように更に構成されることができる。換言すれば、外科用ハブ2304の状況認識システムは、生理学的測定データを考慮して、視覚化データを分析する際に追加のコンテキストを提供することができる。追加のコンテキストは、視覚化データがそれ自体では決定的ではないか、又は不完全であり得る場合に有用となり得る。
【0060】
別の利点としては、外科的手技の過程中に医療従事者が外科用システム2300と相互作用する又はこれを制御するために必要とされる回数を低減するために、実行されている外科的手技の特定の工程に従って、ペアリングされたモジュール式装置2302を積極的かつ自動的に制御することが挙げられる。例えば、状況認識外科用ハブ2304は、手技の後続の工程で器具の使用が必要とされることを判定された場合に、RF電気外科用器具が接続されている発生器を積極的に起動させることができる。エネルギー源を積極的に起動することにより、処置の先行する工程が完了すると直ぐに器具を使用準備完了にすることができる。
【0061】
別の例として、状況認識外科用ハブ2304は、外科医が見る必要があると予想される手術部位の特徴(単数又は複数)に従って、外科的手技の現工程、又は後続の工程が、ディスプレイ上の異なるビューや倍率を必要とするかどうかを判定することができる。次いで、外科用ハブ2304は、表示されたビュー(例えば、可視化システム108用に医療用撮像装置から供給される)を、適宜、積極的に変化させることができ、これにより、ディスプレイは、外科的手技にわたって自動的に調整する。
【0062】
更に別の例として、状況認識外科用ハブ2304は、外科的手技のどの工程が実行されているか、又は次に実行されるか、及び特定のデータ又はデータ同士の比較が外科的手技の該当工程に必要とされるかどうかを判定することができる。外科用ハブ2304は、外科医が特定の情報を尋ねるのを待機することなく、行われている外科的手技の工程に基づいて、データスクリーンを自動的に呼び出すように構成されることができる。
【0063】
別の利点としては、外科手術のセットアップ中、又は外科手術の過程中にエラーをチェックすることが挙げられる。例えば、状況認識外科用ハブ2304は、手術現場が、実行されるべき外科的手技用に適切に又は最適にセットアップされているかどうかを判定することができる。外科用ハブ2304は、行われている外科的手技のタイプを判定し、対応するチェックリスト、製品位置、又はセットアップ要件を(例えば、メモリから)読み出し、次いで、現在の手術現場のレイアウトを、行われていると外科用ハブ2304が判定した外科的手技のタイプの標準レイアウトと比較するように構成されることができる。1つの例示では、外科用ハブ2304は、(例えば、好適なスキャナによってスキャンされた)処置のための項目リスト、及び/又は外科用ハブ2304とペアリングされた装置のリストを、所与の外科処置のための項目及び/又は装置の推奨される又は予想されるマニフェストと比較するように構成されることができる。リスト間に何らかの分断が存在する場合、外科用ハブ2304は、特定のモジュール式装置2302、患者モニタリング装置2324、及び/又は他の外科用物品が欠落していることを示すアラートを提供するように構成されることができる。一例示では、外科用ハブ2304は、例えば、近接センサによってモジュール式装置2302及び患者モニタリング装置2324の相対距離又は相対位置を判定するように構成されることができる。外科用ハブ2304は、装置の相対位置を、特定の外科的手技用に推奨又は予想されるレイアウトと比較することができる。レイアウト間に何らかの分断が存在する場合、外科用ハブ2304は、外科的手技の現在のレイアウトが推奨レイアウトから逸脱していることを示すアラートを提供するように構成されることができる。
【0064】
別の例として、状況認識外科用ハブ2304は、外科医(又は、他の医療従事者)が誤りを犯しているかどうか、又は外科的手技の過程中に予想される一連のアクションから逸脱しているかどうかを判定することができる。例えば、外科用ハブ2304は、行われている外科的手技のタイプを判定し、機器使用の工程又は順序の対応リストを(例えば、メモリから)読み出し、次いで、外科的手技の過程中に行われている工程又は使用されている機器を、外科用ハブ2304が行われていることを判定した外科的手技のタイプについて予想される工程又は機器と比較するように構成されることができる。一例示では、外科用ハブ2304は、外科的手技における特定の工程で想定外のアクションが実行されているか、又は想定外の装置が利用されていることを示すアラートを提供するように構成されることができる。
【0065】
全体的に、外科用ハブ2304用の状況認識システムは、各外科的手技の特定のコンテキスト用に外科用器具(及び、他のモジュール式装置2302)を調整し(例えば、異なる組織種類に合わせて調整する)、外科的手技中のアクションを検証することによって、外科的手技の転帰を改善させる。状況認識システムはまた、処置の特定のコンテキストに従って、次の工程を自動的に示唆し、データを提供し、手術現場内のディスプレイ及び他のモジュール式装置2302を調整することによって、外科的手技を実行する際の外科医の効率を改善する。
【0066】
モジュール式エネルギーシステム
外科処置を実施するために必要な設備の量に起因して、ORは世界中で、コード、装置、及び人の絡まった網になっている。大部分の外科用資本設備が単一の専門特化したタスクを実施するため、外科用資本設備は、この問題の主な原因となる傾向がある。それらの専門的な性質に起因して、外科医は、単一の外科手術の過程で複数の異なるタイプの装置を利用する必要があるため、手術室は、エネルギー発生器などの外科用資本設備を2ピース又は更にはより多くのピースを備蓄することを余儀なくされる場合がある。これらの外科用資本設備の各々のピースは、電源に個別にプラグ接続されていなければならず、手術室内の人員の間で渡されている1つ以上の他の装置に接続されている場合もあり、コードをもつれさせてしまい、誘導が必要となる場合もある。現代の手術室で直面する別の問題は、これらの専門特化した外科用資本設備の各々が、それ自身のユーザインターフェースを有し、また手術室内の設備の他のピースから独立して制御されなければならないことである。これにより、互いに接続して複数の異なる装置を適切に制御することが複雑になり、ユーザは異なるタイプのユーザインターフェースの訓練を受け、これらのユーザインターフェースを記憶しなければならなくなる(これらのユーザインターフェースは、資本設備の各々の間での変更に加え、実施されるタスク又は外科手術に基づいて更に変更されることがある)。この煩雑で複雑なプロセスは、更により多くの個人が手術室内に存在するのを必要とさせる場合があり、複数の装置が互いに適切に制御されていない場合には、危険を生じさせる可能性がある。したがって、手術室内での外科用資本設備の設置面積を減少させるという、外科医のニーズに柔軟に対応できる単一のシステムに、外科用資本設備技術を統合することにより、ユーザ体験が単純化し、手術室内の乱雑さが減少し、資本設備の複数のピースを同時に制御することに関連した困難及び危険が防止されることになるであろう。更に、このようなシステムを拡張可能又はカスタマイズ可能にすることにより、新しい技術を既存の外科用システムに便利に組み込むことが可能になり、外科用システム全体を交換する必要性がなくなり、又は手術室の人員が各々の新しい技術で新しいユーザインターフェース若しくは設備制御を学習する必要がなくなるであろう。
【0067】
図1図3で説明するように、外科用ハブ106は、様々なモジュールを互換的に受け入れるように構成されることができ、このモジュールは、ひいては外科用装置(例えば、外科用器具又は煙排出器)とインターフェース接続するか、又は様々な他の機能(例えば、通信)を提供することができる。一態様では、外科用ハブ106は、図6図12に関連して示されるモジュール式エネルギーシステム2000として具現化されることができる。モジュール式エネルギーシステム2000は、積み重ねられた構成で互いに接続可能である、様々な異なるモジュール2001を含むことができる。一態様では、モジュール2001は、積み重ねられたとき、又は別の方法で一体に接続され単一のアセンブリにされたときに、物理的かつ通信可能に連結することができる。更に、モジュール2001は、異なる組み合わせ又は配置で、互いに互換的に接続可能であり得る。一態様では、モジュール2001の各々は、それらの上部表面及び下部表面に沿って配設されたコネクタの一貫した又は普遍的なアレイを含むことができ、それにより、任意のモジュール2001が任意の配置で別のモジュール2001に接続されることを可能にする(ただし、いくつかの態様では、ヘッダモジュール2002などの特定のモジュールタイプは、例えば、スタック内では最上部に配置されるモジュールとして機能するように構成することができる)。代替の態様では、モジュール式エネルギーシステム2000は、図3に示されるようにモジュール2001を受け入れる及び保持するように構成されたハウジングを含むことができる。モジュール式エネルギーシステム2000はまた、モジュール2001に接続可能であるか又は別の方法で関連付けることができる、様々な異なる構成要素又は付属品も含むことができる。別の一態様では、モジュール式エネルギーシステム2000は、外科用ハブ106の発生器モジュール140(図3)として具現化されることができる。更に別の態様では、モジュール式エネルギーシステム2000は、外科用ハブ106とは別個のシステムとすることができる。このような態様では、モジュール式エネルギーシステム2000は、外科用ハブ206に、それらの間でデータを送信及び/又は受信するために通信可能に連結可能であり得る。
【0068】
モジュール式エネルギーシステム2000は、様々な異なるモジュール2001から組み立てることができ、そのいくつかの例を図6に示す。異なるタイプのモジュール2001の各々は、異なる機能を提供することができ、それによって、各モジュール式エネルギーシステム2000に含まれるモジュール2001をカスタマイズすることによって、モジュール式エネルギーシステム2000を異なる構成に組み立てて、モジュール式エネルギーシステム2000の機能及び能力をカスタマイズすることができる。モジュール式エネルギーシステム2000のモジュール2001は、例えば、ヘッダモジュール2002(ディスプレイスクリーン2006を含むことができる)、エネルギーモジュール2004、技術モジュール2040、及び可視化モジュール2042を含むことができる。図示された態様では、ヘッダモジュール2002は、モジュール式エネルギーシステムスタック内の上部又は最上部モジュールとして機能するように構成され、したがって、その上部表面に沿ったコネクタを欠いていてもよい。別の態様では、ヘッダモジュール2002は、モジュール式エネルギーシステムスタック内の底部に位置付けられるように、又は最下部モジュールであるように構成することができ、したがって、その底部表面に沿ったコネクタを欠いていてもよい。更に別の態様では、ヘッダモジュール2002は、モジュール式エネルギーシステムスタック内の中間位置に位置付けられるように構成することができ、したがって、その底部表面及び上部表面の両方に沿ったコネクタを含むことができる。ヘッダモジュール2002は、各モジュール2001及びそれらに接続された構成要素のシステム全体にかかわる設定を、ヘッダモジュール2002上の物理的制御部2011を通じてかつ/又はディスプレイスクリーン2006上に表示されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)2008を通じて制御するように構成することができる。このような設定としては、モジュール式エネルギーシステム2000の起動、警報の音量設定、フットスイッチの設定、設定のアイコン、ユーザインターフェースの外観若しくは構成、モジュール式エネルギーシステム2000にログインした外科医プロファイル、及び/又は実施されている外科的処置のタイプが挙げられ得る。ヘッダモジュール2002はまた、ヘッダモジュール2002に接続されたモジュール2001の通信、処理、及び/又は電力を提供するように構成することもできる。発生器モジュール140(図3)とも称されることができるエネルギーモジュール2004は、それに接続された電気外科用及び/又は超音波外科用器具を駆動するための1つ又は複数のエネルギーモダリティを生成するように構成されることができる。技術モジュール2040は、追加的又は拡張制御アルゴリズム(例えば、エネルギーモジュール2004のエネルギー出力を制御するための電気外科用又は超音波制御アルゴリズム)を提供するように構成することができる。可視化モジュール2042は、可視化デバイス(すなわち、スコープ)とインターフェース接続するように構成することができ、したがって、向上した可視化機能を提供することができる。
【0069】
モジュール式エネルギーシステム2000は、モジュール2001の機能を制御するためにモジュール2001に接続可能であるか、又はそうでなければ、モジュール式エネルギーシステム2000と連携して機能するように構成されている、様々な付属品2029を更に含むことができる。付属品2029としては、例えば、シングルペダルフットスイッチ2032、デュアルペダルフットスイッチ2034、及びモジュール式エネルギーシステム2000を上に載せて支持するためのカート2030が挙げられ得る。フットスイッチ2032、2034は、例えば、エネルギーモジュール2004によって出力される特定のエネルギーモダリティの起動又は機能を制御するように構成することができる。
【0070】
モジュール式構成要素を利用することによって、図示されたモジュール式エネルギーシステム2000は、技術の利用可能性と共に成長し、施設及び/又は外科医のニーズに合わせてカスタマイズ可能である外科用プラットフォームを提供する。更に、モジュール式エネルギーシステム2000は、コンボデバイス(例えば、電気外科及び超音波エネルギーデュアル発生器)をサポートし、組織へのカスタマイズされた効果のためのソフトウェア駆動アルゴリズムをサポートする。なお更に、外科用システムアーキテクチャは、外科手術にとって重要な複数の技術を単一のシステムに組み合わせることによって、資本設備の設置面積を減少させる。
【0071】
モジュール式エネルギーシステム2000に関連して利用可能な様々なモジュール式構成要素は、単極エネルギー発生器、双極エネルギー発生器、デュアル電気外科用/超音波エネルギー発生器、ディスプレイスクリーン、並びに様々な他のモジュール及び/又は他の構成要素を含むことができ、これらのいくつかはまた、図1図3にも関連して上述されている。
【0072】
ここで図7Aを参照すると、ヘッダモジュール2002は、いくつかの態様では、ヘッダモジュール2002に接続されたモジュール2001に関する情報を中継するためのGUI2008を表示する、ディスプレイスクリーン2006を含むことができる。いくつかの態様では、ディスプレイスクリーン2006のGUI2008は、モジュール式エネルギーシステム2000の特定の構成を構成するモジュール2001の全ての統合された制御点を提供することができる。GUI2008の様々な態様は、図12に関連して以下により詳細に考察する。代替の態様では、ヘッダモジュール2002は、ディスプレイスクリーン2006を欠いていてもよいか、又はディスプレイスクリーン2006が、ヘッダモジュール2002のハウジング2010に取り外し可能に接続されてもよい。このような態様では、ヘッダモジュール2002は、モジュール式エネルギーシステム2000のモジュール2001によって生成された情報を表示するように構成された外部システムに、通信可能に連結可能であり得る。例えば、ロボット外科用途では、モジュール式エネルギーシステム2000は、ロボット式カート又はロボット制御コンソールに通信可能に連結可能であり得るが、ロボット式カート又はロボット制御コンソールは、モジュール式エネルギーシステム2000によって生成された情報を、ロボット外科用システムのオペレータに対して表示するように構成されている。別の例として、モジュール式エネルギーシステム2000は、モバイルディスプレイに通信可能に連結可能であり得るが、このモバイルディスプレイは、外科職員によって搬送されるか、又は外科職員に取り付けられて、モバイルディスプレイによって情報を見ることができるものである。更に別の例では、モジュール式エネルギーシステム2000は、図11に示すように、外科用ハブ2100、又はディスプレイ2104を含むことができる別のコンピュータシステムに通信可能に連結可能とすることができる。モジュール式エネルギーシステム2000とは別個であるか、又は別の方法で区別されるユーザインターフェースを利用する態様では、そのユーザインターフェースは、ユーザインターフェースが、接続されたモジュール2001からの情報を表示することができるように、モジュール式エネルギーシステム2000全体と、又はそのうちの1つ以上のモジュール2001と無線接続可能であり得る。
【0073】
更に図7Aを参照すると、エネルギーモジュール2004は、いくつかの異なるポートを含むポートアセンブリ2012を含むことができるが、それらのポートは、異なるエネルギーモダリティを、それぞれのポートに接続可能な対応する外科用器具に送達するように構成されている。図6図12に示される特定の態様では、ポートアセンブリ2012は、双極ポート2014と、第1の単極ポート2016aと、第2の単極ポート2016bと、中性極ポート2018(単極リターンパッドが接続可能である)と、組み合わせエネルギーポート2020と、を含む。しかしながら、ポートのこの特定の組み合わせは、単に例示の目的のために提供され、ポート及び/又はエネルギーモダリティの代替的な組み合わせが、ポートアセンブリ2012に対して可能であり得る。
【0074】
上述したように、モジュール式エネルギーシステム2000は、異なる構成にアセンブルすることができる。更に、モジュール式エネルギーシステム2000の異なる構成はまた、異なる外科的処置タイプ及び/又は異なるタスクに対して利用可能でもあり得る。例えば、図7A及び図7Bは、一緒に接続されたヘッダモジュール2002(ディスプレイスクリーン2006を含む)と、エネルギーモジュール2004と、を含むモジュール式エネルギーシステム2000の第1の例示的な構成を示す。このような構成は、例えば、腹腔鏡外科的処置及び開腹外科的処置に好適であり得る。
【0075】
図8Aは、一緒に接続されたヘッダモジュール2002(ディスプレイスクリーン2006を含む)と、第1のエネルギーモジュール2004aと、第2のエネルギーモジュール2004bと、を含むモジュール式エネルギーシステム2000の第2の例示的な構成を示す。2つのエネルギーモジュール2004a、2004bを積み重ねることによって、モジュール式エネルギーシステム2000は、モジュール式エネルギーシステム2000によって第1の構成から送達可能なエネルギーモダリティのアレイを拡張するための一対のポートアセンブリ2012a、2012bを提供することができる。したがって、モジュール式エネルギーシステム2000の第2の構成は、2つ以上の双極/単極電気外科用器具、3つ以上の双極/単極電気外科用器具などを収容することができる。このような構成は、特に複雑な腹腔鏡外科的処置及び開腹外科的処置に好適であり得る。図8Bは、ヘッダモジュール2002がディスプレイスクリーン2006を欠いていることを除いて、第2の構成と同様の第3の例示的な構成を示す。この構成は、上述のように、ロボット外科用途又はモバイルディスプレイ用途に好適であり得る。
【0076】
図9は、一緒に接続されたヘッダモジュール2002(ディスプレイスクリーン2006を含む)と、第1のエネルギーモジュール2004aと、第2のエネルギーモジュール2004bと、技術モジュール2040と、を含むモジュール式エネルギーシステム2000の第4の例示的な構成を示す。このような構成は、特に複雑な又は計算集約的な制御アルゴリズムが必要とされる外科用途に好適であり得る。代替的に、技術モジュール2040は、以前に公開されたモジュール(エネルギーモジュール2004など)の機能を補完するか又は拡張する、新たに公開されるモジュールであってもよい。
【0077】
図10は、一緒に接続されたヘッダモジュール2002(ディスプレイスクリーン2006を含む)と、第1のエネルギーモジュール2004aと、第2のエネルギーモジュール2004bと、技術モジュール2040と、可視化モジュール2042と、を含むモジュール式エネルギーシステム2000の第5の例示的な構成を示す。このような構成は、ビデオフィードを可視化モジュール2042に連結されたスコープから中継するための専用の外科用ディスプレイ2044を提供することによって、内視鏡処置に好適なものになり得る。図7A図11に示され、上述された構成は、モジュール式エネルギーシステム2000の様々な概念を単に例示するために提供されており、モジュール式エネルギーシステム2000を特定の前述の構成に制限するように解釈されるべきではないことには留意すべきである。
【0078】
上述したように、モジュール式エネルギーシステム2000は、図11に示すように、外科用ハブ2100などの外部システムに通信可能に連結可能とすることができる。このような外部システムは、内視鏡(又はカメラ若しくは別のそのような可視化デバイス)からの視覚的フィード及び/又はモジュール式エネルギーシステム2000からのデータを表示するためのディスプレイスクリーン2104を含むことができる。このような外部システムはまた、計算を実施するための、又は他の方法でモジュール式エネルギーシステム2000によって生成若しくは提供されたデータを分析するための、モジュール式エネルギーシステム2000の機能又はモードを制御するための、及び/又はクラウドコンピューティングシステム若しくは別のコンピュータシステムにデータを中継するためのコンピュータシステム2102を含むことができる。このような外部システムはまた、複数のモジュール式エネルギーシステム2000及び/又は他の外科用システム(例えば、図1及び図2に関連して説明されるように、可視化システム108及び/又はロボットシステム110)間の動作を調整することもできる。
【0079】
次に、図12を参照すると、いくつかの態様では、ヘッダモジュール2002は、上述のようにGUI2008を表示するように構成されたディスプレイ2006を含むか、又はこれを支持することができる。ディスプレイスクリーン2006は、情報を表示することに加えて、ユーザから入力を受け取るためのタッチスクリーンを含むことができる。GUI2008上に表示された制御部は、ヘッダモジュール2002に接続されたモジュール2001に対応することができる。いくつかの態様では、GUI2008の異なる部分又は領域は、特定のモジュール2001に対応することができる。例えば、GUI2008の第1の部分又は領域は、第1のモジュールに対応することができ、GUI2008の第2の部分又は領域は、第2のモジュールに対応することができる。異なる及び/又は追加のモジュール2001がモジュール式エネルギーシステム積み重ね体に接続されると、GUI2008は、新たに追加された各モジュール2001に対して異なる及び/又は追加の制御部に対応するか、又は取り外される各モジュール2001の制御部を取り外すように調節することができる。ヘッダモジュール2002に接続された特定のモジュールに対応するディスプレイの各部分は、そのモジュールに対応する制御部、データ、ユーザプロンプト、及び/又は他の情報を表示することができる。例えば、図12では、図示されたGUI2008の第1の又は上部2052は、ヘッダモジュール2002に接続されたエネルギーモジュール2004と関連付けられた制御部及びデータを表示する。具体的には、エネルギーモジュール2004のGUI2008の第1の部分2052は、双極ポート2014に対応する第1のウィジェット2056a、第1の単極ポート2016aに対応する第2のウィジェット2056b、第2の単極ポート2016bに対応する第3のウィジェット2056c、及び組み合わせエネルギーポート2020に対応する第4のウィジェット2056dを提供する。これらのウィジェット2056a~dの各々は、ポート組立体2012のウィジェットの対応するポートに関連するデータ、及びポート組立体2012のそれぞれのポートを通じてエネルギーモジュール2004によって送達されるエネルギーモダリティのモード及び他の特徴部を制御するための制御部を提供する。例えば、ウィジェット2056a~dは、それぞれのポートに接続された外科用器具の電力レベルの表示、及びそれぞれのポートに接続された外科用器具の動作モードの変更(例えば、外科用器具を第1の電力レベルから第2の電力レベルに変更し、及び/又は単極外科用器具を「スプレー」モードから「ブレンド」モードに変更すること)などを行うように構成されてもよい。
【0080】
一態様では、ヘッダモジュール2002は、GUI2008に加えて又はその代わりに、様々な物理的制御部2011を含み得る。このような物理的制御部2011は、例えば、モジュール式エネルギーシステム2000内のヘッダモジュール2002に接続される各モジュール2001への電力の印加を制御する電源ボタンを含むことができる。代替的に、電源ボタンは、GUI2008の一部として表示されてもよい。したがって、ヘッダモジュール2002は、単一の接触点として機能することができ、モジュール式エネルギーシステム2000が構築される個々の各モジュール2001を個別に起動及び無効化する必要性をなくすことができる。
【0081】
一態様では、ヘッダモジュール2002は、モジュール式エネルギーシステム2000が構築される外科用モジュール2001、又はモジュール式エネルギーシステム2000に通信可能に連結される外科用デバイスと関連付けられた静止画像、ビデオ、動画、及び/又は情報を表示することができる。ヘッダモジュール2002によって表示される静止画像及び/又はビデオは、モジュール式エネルギーシステム2000に通信可能に連結された内視鏡又は別の可視化デバイスから受信することができる。GUI2008の動画及び/又は情報は、画像又はビデオフィード上にオーバーレイするか、又はそれに隣接して表示することができる。
【0082】
一態様では、ヘッダモジュール2002以外のモジュール2001は、同様に情報をユーザに中継するように構成することができる。例えば、エネルギーモジュール2004は、ポートアセンブリ2012のポートの各々の周囲に配設された光アセンブリ2015を含み得る。光アセンブリ2015は、それらの色又は状態(例えば、点滅)に従って、ポートに関する情報をユーザに中継するように構成することができる。例えば、光アセンブリ2015は、プラグがそれぞれのポート内に完全に着座されたときに、第1の色から第2の色に変化することができる。一態様では、光アセンブリ2015の色又は状態は、ヘッダモジュール2002によって制御されてもよい。例えば、ヘッダモジュール2002は、各ポートの光アセンブリ2015に、GUI2008上のポートの色表示に対応する色を表示させることができる。
【0083】
図13は、本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステム3000のスタンドアロンハブ構成のブロック図であり、図14は、本開示の少なくとも1つの態様による、外科用制御システム3010と統合されたモジュール式エネルギーシステム3000のハブ構成のブロック図である。図13及び図14に示すように、モジュール式エネルギーシステム3000は、スタンドアロンユニットとして利用されるか、又は1つ以上の外科用ハブユニットからデータを制御及び/又は受信する外科用制御システム3010と統合されることができる。図13及び図14に示す実施例では、モジュール式エネルギーシステム3000の統合ヘッダ/UIモジュール3002は、ヘッダモジュールと、単一モジュールとして一緒に統合されたUIモジュールと、を含む。他の態様では、ヘッダモジュール及びUIモジュールは、データバス3008を通じて通信可能に連結される別個の構成要素として提供することができる。
【0084】
図13に示すように、スタンドアロンモジュール式エネルギーシステム3000の例は、エネルギーモジュール3004に連結された統合ヘッダモジュール/ユーザインターフェース(UI)モジュール3002を含む。電力及びデータは、統合ヘッダ/UIモジュール3002とエネルギーモジュール3004との間で電力インターフェース3006及びデータインターフェース3008を通じて送信される。例えば、統合ヘッダ/UIモジュール3002は、データインターフェース3008を通じてエネルギーモジュール3004に様々なコマンドを送信することができる。このようなコマンドは、UIからのユーザ入力に基づくことができる。更なる例として、電力は、電力インターフェース3006を通じてエネルギーモジュール3004に送信されてもよい。
【0085】
図14では、外科用ハブ構成は、制御システム3010と統合されたモジュール式エネルギーシステム3000と、とりわけ、モジュール式エネルギーシステム3000への、及び/又はモジュール式エネルギーシステム3000からのデータ及び電力伝送を管理するためのインターフェースシステム3022と、を含む。図14に示すモジュール式エネルギーシステムは、統合ヘッダモジュール/UIモジュール3002と、第1のエネルギーモジュール3004と、第2のエネルギーモジュール3012と、を含む。一実施例では、制御システム3010のシステム制御ユニット3024と、第2のエネルギーモジュール3012と(第1のエネルギーモジュール3004を通じて)、ヘッダ/UIモジュール3002と(データインターフェース3008を通じて)の間にデータ送信経路が確立される。加えて、電力経路は、統合ヘッダ/UIモジュール3002と第2のエネルギーモジュール3012との間に、電力インターフェース3006を通って第1のエネルギーモジュール3004を通って延在する。言い換えると、一態様では、第1のエネルギーモジュール3004は、第2のエネルギーモジュール3012と、統合ヘッダ/UIモジュール3002との間で、電力インターフェース3006及びデータインターフェース3008を通じて電力及びデータインターフェースとして機能するように構成される。この構成により、モジュール式エネルギーシステム3000は、統合ヘッダ/UIモジュール3002内の専用電力及びエネルギーインターフェースを必要とせずに、統合ヘッダ/UIモジュール3002に既に接続されているエネルギーモジュール3004、3012に、追加のエネルギーモジュールをシームレスに接続することによって拡張することができるようになる。
【0086】
本明細書で制御回路、制御論理、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、論理、若しくはFPGA、又はこれらの様々な組み合わせと称され得るシステム制御ユニット3024は、エネルギーインターフェース3026及び器具通信インターフェース3028を介してシステムインターフェース3022に連結される。システムインターフェース3022は、第1のエネルギーインターフェース3014及び第1の器具通信インターフェース3016を介して第1のエネルギーモジュール3004に連結されている。システムインターフェース3022は、第2のエネルギーインターフェース3018及び第2の器具通信インターフェース3020を介して第2のエネルギーモジュール3012に連結されている。追加のエネルギーモジュールなどの追加のモジュールがモジュール式エネルギーシステム3000内に積み重ねられると、追加のエネルギー及び通信インターフェースがシステムインターフェース3022と追加モジュールとの間に提供される。
【0087】
エネルギーモジュール3004、3012は、ハブに接続可能であり、様々なエネルギー外科用器具のための電気外科用エネルギー(例えば、双極若しくは単極)、超音波エネルギー、又はこれらの組み合わせ(本明細書では「高度エネルギー」モジュールと称される)を発生させるように構成されることができる。一般に、エネルギーモジュール3004、3012は、ハードウェア/ソフトウェアインターフェースと、超音波コントローラと、高度エネルギーRFコントローラと、双極RFコントローラと、コントローラからの出力を受信し、それに応じて様々なエネルギーモジュール3004、3012の動作を制御するコントローラによって実行される制御アルゴリズムと、を含む。本開示の様々な態様では、本明細書に記載されるコントローラは、制御回路、制御論理、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、論理、若しくはFPGA、又はこれらの様々な組み合わせとして実装されてもよい。
【0088】
一態様では、図13及び図14を参照すると、モジュール式エネルギーシステム3000のモジュールは、患者の絶縁境界を横切る高速通信(10~50Mb/秒)を可能にする光学リンクを含むことができる。この連結部は、デバイス通信、緩和信号(ウォッチドッグなど)、及び低帯域幅ランタイムデータを伝送する。いくつかの態様では、光学連結部(複数可)は、非絶縁側で行うことができるリアルタイムサンプリングデータを含まない。
【0089】
一態様では、図13及び図14を参照すると、モジュール式エネルギーシステム3000のモジュールは、(i)A/D及び電流源を介して存在抵抗値を読み取ることと、(ii)ハンドスイッチQプロトコルを介してレガシーの器具と通信することと、(iii)ローカルバス1-Wireプロトコルを介して器具と通信することと、(iv)CAN FD対応外科用器具と通信することと、を行うことができる多機能回路ブロックを含むことができる。外科用器具がエネルギー発生器モジュールによって適切に識別されると、関連するピン機能及び通信回路が有効化され、一方、他の未使用の機能は無効化又は切断され、高インピーダンス状態に設定される。
【0090】
一態様では、図13及び図14を参照すると、モジュール式エネルギーシステム3000のモジュールは、パルス/刺激/補助増幅器を含むことができる。これは、フルブリッジ出力に基づく柔軟に使用できる増幅器であり、機能的絶縁を組み込む。これにより、その差動出力は、印加された部分上の任意の出力接続を参照することができる(いくつかの態様では、単極活性電極を除く)。増幅器出力は、DCモータ、照明、FET駆動などのDC用途のための中程度の出力電力で、DAC又は方形波駆動によって提供される波形駆動を有する小さい信号線形(パルス/刺激)のいずれかであり得る。出力電圧及び電流は、機能的に絶縁された電圧及び電流フィードバックで感知されて、正確なインピーダンス及び電力測定値をFPGAに提供する。CAN FD対応の器具と対になって、この出力はモータ/運動制御駆動を提供することができ、一方、位置又は速度フィードバックは、閉ループ制御のためのCAN FDインターフェースによって提供される。
【0091】
本明細書でより詳細に記載されるように、モジュール式エネルギーシステムは、ヘッダモジュールと、1つ以上の機能モジュール又は外科用モジュールとを備える。様々な例では、モジュール式エネルギーシステムは、モジュール式エネルギーシステムである。様々な例では、外科用モジュールは、エネルギーモジュールと、通信モジュールと、ユーザインターフェースモジュールと、を含むが、外科用モジュールは、モジュール式エネルギーシステムと共に使用するための任意の好適なタイプの機能モジュール又は外科用モジュールであると想定される。
【0092】
モジュール式エネルギーシステムは、モジュール式エネルギーシステム2000(図6図12)、3000(図13図15)に関連して上述されるように、外科的手技において多くの利点を提供する。しかしながら、ケーブル管理及びセットアップ/引き裂き時間は、大きな抑止となり得る。本開示の様々な実施形態は、モジュール式エネルギーシステム全体の起動及びシャットダウンを制御するための単一の電力ケーブル及び単一の電流スイッチを有するモジュール式エネルギーシステムを提供し、これにより、モジュール式エネルギーシステムが構築される各個々のモジュールを個々に起動及び停止する必要がなくなる。また、本開示の様々な実施形態は、安全性、及び場合によってはモジュール式エネルギーシステムのモジュールへの同時送達を促進する、電力管理スキームを有するモジュール式エネルギーシステムを提供する。
【0093】
様々な態様では、図15に示すように、モジュール式エネルギーシステム6000は、モジュール式エネルギーシステム2000(図6図12)、3000(図13図15)に多くの点で類似している。簡潔にするために、モジュール式エネルギーシステム2000及び/又はモジュール式エネルギーシステム3000と類似しているモジュール式エネルギーシステム6000の様々な詳細は、本明細書では繰り返さない。
【0094】
モジュール式エネルギーシステム6000は、ヘッダモジュール6002と、「N」個の外科用モジュール6004と、を備え、ここで「N」は、1以上の整数である。様々な例では、モジュール式エネルギーシステム6000は、例えば、UIモジュール3030などのUIモジュール、及び/又は、例えば、通信モジュール3032などの通信モジュールを含む。更に、パススルーハブコネクタは、個々のモジュールを積み重ね構成において互いに連結する。図15の例では、ヘッダモジュール6002は、パススルーハブコネクタ6005、6006を介して、外科用モジュール6004に連結される。
【0095】
モジュール式エネルギーシステム6000は、スタック内の全ての外科用モジュールに電力を提供する単一のAC/DC電源6003からなる、例示的な電力アーキテクチャを備える。AC/DC電源6003は、ヘッダモジュール6002内に収容されており、積み重ね体内の各モジュールに電力を分配するために、電力バックプレーン6008を利用する。図15の例は、電力バックプレーン6008上の3つの別個の電力ドメイン、つまり一次電力ドメイン6009、待機電力ドメイン6010、及びイーサネットスイッチ電力ドメイン6013を示す。
【0096】
図15に示される例では、電力バックプレーン6008は、ヘッダモジュール6002から多数の中間モジュール6004を通って、スタック内の最も底部の又は最も遠いモジュールまで延在する。様々な態様では、電力バックプレーン6008は、積み重ね体内のそれよりも前にある1つ又は2つ以上の他の外科用モジュール6004を通じて、外科用モジュール6004に電力を送達するように構成される。ヘッダモジュール6002からの電力を受け取る外科用モジュール6004は、患者に治療用エネルギーを送達するように構成された外科用器具又はツールに連結することができる。
【0097】
一次電力ドメイン6009は、モジュール6002、6004の機能モジュール固有回路6013、6014、6015の一次電力源である。これは、全てのモジュールに提供される単一の電圧レールから構成される。少なくとも1つの実施例では、60Vの公称電圧は、任意のモジュールによって必要とされる局所的なレールよりも高くなるように選択することができ、その結果、モジュールは、降圧調整を排他的に実装することができ、これは一般的に、昇圧調整よりも効率的である。
【0098】
様々な実施形態では、一次電力ドメイン6009は、ヘッダモジュール6002によって制御される。特定の例では、図15に示すように、ローカル電力スイッチ6018がヘッダモジュール6002上に位置付けられる。特定の例では、リモートのオン/オフインターフェース6016は、例えば、ヘッダモジュール6002上のシステム電力制御部6017を制御するように構成することができる。少なくとも1つの実施例では、リモートオン/オフインターフェース6016は、パルス状の個別のコマンド(オン及びオフのための別個のコマンド)及び電力状態テレメトリ信号を送信するように構成される。様々な例では、一次電力ドメイン6009は、ユーザによって開始された電源投入の後に、積み重ね構成における全てのモジュールに電力を分配するように構成される。
【0099】
様々な態様では、図16に示すように、モジュール式エネルギーシステム6000のモジュールは、通信(シリアルバス/イーサネット)インターフェース6040を介して、ヘッダモジュール6002及び/又は互いに通信可能に連結されることができ、その結果、データ又は他の情報は、モジュール式エネルギーシステムが構築されるモジュールによって、及びこれらの間で共有される。イーサネットスイッチドメイン6013は、例えば、一次電力ドメイン6009から導出することができる。イーサネット(登録商標)スイッチ電力ドメイン6013は、積み重ね構成内の各モジュール内のイーサネット(登録商標)スイッチに電力を供給するように構成された別個の電力ドメインに分離されており、その結果、モジュールへのローカル電力が除去されたときに一次通信インターフェース6040は動作したままである。少なくとも1つの実施例では、一次通信インターフェース6040は、1000BASE-Tイーサネットネットワークを備え、各モジュールはネットワーク上のノードを表し、ヘッダモジュール6002の下流の各モジュールは、局所的なモジュールにトラフィックをルーティングするための、又は上流又は下流にデータを適切に渡すための3ポートイーサネットスイッチを含む。
【0100】
更に、特定の例では、モジュール式エネルギーシステム6000は、モジュール電力シーケンシング及びモジュール電力状態を含む、重要な電力関連機能のためのモジュール間の二次、低速、通信インターフェースを含む。二次通信インターフェースは、例えば、マルチドロップの局所的な相互接続ネットワーク(Local Interconnect Network、LIN)であってもよく、ヘッダモジュールはマスタであり、全ての下流モジュールはスレーブである。
【0101】
様々な態様では、図15に示すように、待機電力ドメイン6010は、供給源が幹線電力6020に接続されているときに、常に稼働しているAC/DC電源6003からの別個の出力である。待機電力ドメイン6010は、緩和された通信インターフェースのための回路に電力供給し、各モジュールへの局所的な電力を制御するために、システム内の全てのモジュールによって使用される。更に、待機電力ドメイン6010は、例えば、オン/オフコマンド検出、状態LED、二次通信バスなどの待機モードにおいて重要である回路に電力を提供するように構成される。
【0102】
様々な態様では、図15に示すように、個々の外科用モジュール6004は、独立した電源を欠いており、したがって、積み重ね構成において電力を供給するためにヘッダモジュール6002に依存する。ヘッダモジュール6002のみが幹線電力6020に直接接続される。外科用モジュール6004は、幹線電力6020への直接接続を欠いており、積み重ね構成においてのみ電力を受け取ることができる。この配置は、個々の外科用モジュール6004の安全性を改善し、モジュール式エネルギーシステム6000の全体的な設置面積を低減する。この配置は、モジュール式エネルギーシステム6000の適切な動作に必要とされるコードの数を更に低減し、これにより、手術室における乱雑さ及び設置面積を低減することができる。
【0103】
したがって、モジュール式エネルギーシステム6000の外科用モジュール6004に接続された外科用器具は、積み重ね構成において、外科用モジュール6004によって、ヘッダモジュール6002のAC/DC電源6003から外科用モジュール6004に送達される電力から、外科用モジュール6004によって発生させられる組織治療のためのエネルギーを受け取る。
【0104】
少なくとも1つの実施例では、ヘッダモジュール6002が積み重ね構成において第1の外科用モジュール6004’と組み立てられている間、エネルギーは、AC/DC電源6003から第1の外科用モジュール6004’に流れることができる。更に、ヘッダモジュール6002は、積み重ね構成において、第1の外科用モジュール6004’(ヘッダモジュール6002に接続されている)及び第2の外科用モジュール6004’’(第1の外科用モジュール6004’に接続されている)と共に組み立てられている間、エネルギーは、第1の外科用モジュール6004’を通って、AC/DC電源6003から第2の外科用モジュール6004’’に流れることができる。
【0105】
ヘッダモジュール6002のAC/DC電源6003によって発生させられたエネルギーは、モジュール式エネルギーシステム6000を通じて画定されるセグメント化された電力バックプレーン6008を介して送信される。図15の例では、ヘッダモジュール6002は、電力バックプレーンセグメント6008’を収容し、第1の外科用モジュール6004’は、電力バックプレーンセグメント6008’’を収容し、第2の外科用モジュール6004’’は、電力バックプレーンセグメント6008’’’を収容する。電力バックプレーンセグメント6008’は、積み重ね構成において、電力バックプレーンセグメント6008’’に取り外し可能に連結される。更に、電力バックプレーン6008’’は、積み重ね構成において、電力バックプレーンセグメント6008’’’に取り外し可能に連結される。したがって、エネルギーは、AC/DC電源6003から電力バックプレーンセグメント6008’に、次いで電力バックプレーンセグメント6008’’に、次いで電力バックプレーンセグメント6008’’’に流れる。
【0106】
図15の例では、電力バックプレーンセグメント6008’は、積み重ね構成におけるパススルーハブコネクタ6005、6006を介して、電力バックプレーンセグメント6008’’に取り外し可能に接続される。更に、電力バックプレーンセグメント6008’’は、積み重ね構成におけるパススルーハブコネクタ6025、6056を介して、電力バックプレーンセグメント6008’’’に取り外し可能に接続される。特定の例では、積み重ね構成から外科用モジュールを除去すると、電源6003へのその接続は切断される。例えば、第1の外科用モジュール6004’から第2の外科用モジュール6004’’を分離すると、電力バックプレーンセグメント6008’’’を電力バックプレーンセグメント6008’’から切断する。しかしながら、ヘッダモジュール6002及び第1の外科用モジュール6004’が積み重ね構成に留まる限り、電力バックプレーンセグメント6008’’と電力バックプレーンセグメント6008’’’との間の接続は無傷のままである。したがって、エネルギーは、第2の外科用モジュール6004’’を切断した後に、ヘッダモジュール6002と第1の外科用モジュール6004’との間の接続を通じて、第1の外科用モジュール6004’に依然として流れることができる。接続されたモジュールを分離することは、特定の例において、単純に外科用モジュール6004を引き離すことによって達成することができる。
【0107】
図15の例では、モジュール6002、6004の各々は、緩和モジュール制御部6023を含む。緩和モジュール制御部6023は、緩和モジュール制御部6023からの入力に基づいて電力を調整するように構成された対応するローカル電力調整モジュール6024に結合される。特定の態様では、緩和モジュール制御部6023は、ヘッダモジュール6002がローカル電力調整モジュール6024を独立して制御することを可能にする。
【0108】
モジュール式エネルギーシステム6000は、緩和モジュール制御部6023の間に延在するセグメント化された通信バックプレーン6027を含む、緩和通信インターフェース6021を更に含む。セグメント化された通信バックプレーン6027は、セグメント化された電力バックプレーン6008と多くの点で類似している。ヘッダモジュール6002の緩和モジュール制御部6023と外科用モジュール6004との間の緩和通信は、モジュール式エネルギーシステム6000を通じて画定されるセグメント化された通信バックプレーン6027を通じて達成されることができる。図15の例では、ヘッダモジュール6002は、通信バックプレーンセグメント6027’を収容し、第1の外科用モジュール6004’は、通信バックプレーンセグメント6027’’を収容し、第2の外科用モジュール6004’’は、通信バックプレーンセグメント6027’’’を収容する。通信バックプレーンセグメント6027’は、パススルーハブコネクタ6005、6006を介して、積み重ね構成にける通信バックプレーンセグメント6027’’に取り外し可能に連結される。更に、通信バックプレーン6027’’は、パススルーハブコネクタ6025、6026を介して、積み重ね構成における通信バックプレーンセグメント6027’’に取り外し可能に連結される。
【0109】
図15の例は、モジュール式エネルギーシステム6000が、ヘッダモジュール6002と、2つの外科用モジュール6004’、6004’’と、を含むことを示しているが、これに限定されない。より多くの又はより少ない外科用モジュールを有するモジュール式エネルギーシステムが、本開示によって企図される。いくつかの態様では、モジュール式エネルギーシステム6000は、例えば、通信モジュールなどの他のモジュールを含む。いくつかの態様では、ヘッダモジュール6502は、例えば、ヘッダモジュール6002に接続されたモジュールに関する情報を中継するためのGUI2008などのGUIをレンダリングするディスプレイ2006(図7A)などのディスプレイスクリーンを支持する。ディスプレイスクリーン2006のGUI2008は、モジュール式エネルギーシステムの特定の構成を構成するモジュールの全ての統合された制御点を提供することができる。
【0110】
図16は、ヘッダモジュール6002と外科用モジュール6004との間の一次通信インターフェース6040を示すモジュール式エネルギーシステム6000の簡略化された概略図を示す。一次通信インターフェース6040は、ヘッダモジュール6002のモジュールプロセッサ6041、6041’、6041’’と外科用モジュール6004とを通信可能に接続する。ヘッダモジュールのモジュールプロセッサ6041によって発生させられたコマンドは、一次通信インターフェース6040を介して所望の機能外科用モジュールの下流に送信される。特定の例では、一次通信インターフェース6040は、隣接するモジュール間の双方向通信経路を確立するように構成される。他の例では、一次通信インターフェース6040は、隣接するモジュール間の一方向通信経路を確立するように構成される。
【0111】
更にまた、一次通信インターフェース6040は、セグメント化された電力バックプレーン6008と多くの点で類似したセグメント化された通信バックプレーン6031を含む。ヘッダモジュール6002と外科用モジュール6004との間の通信は、モジュール式エネルギーシステム6000を通じて画定されるセグメント化された通信バックプレーン6031を介して達成されることができる。図16の例では、ヘッダモジュール6002は、通信バックプレーンセグメント6031’を収容し、第1の外科用モジュール6004’は、通信バックプレーンセグメント6031’’を収容し、第2の外科用モジュール6004’’は、通信バックプレーンセグメント6031’’’を収容する。通信バックプレーンセグメント6031’は、パススルーハブコネクタ6005、6006を介して、積み重ね構成にける通信バックプレーンセグメント6031’’に取り外し可能に連結される。更に、通信バックプレーン6031’’は、パススルーハブコネクタ6025、6026を介して、積み重ね構成における通信バックプレーンセグメント6031’’に取り外し可能に連結される。
【0112】
少なくとも1つの例では、図16に示すように、一次通信インターフェース6040は、ギガビットイーサネットインターフェース上で実行されているDDSフレームワークを使用して実装される。モジュールプロセッサ6041、6041’、6041’’は、ギガビットイーサネットPhy6044及びギガビットイーサネットスイッチ6042’、6042’’に接続される。図16の例では、セグメント化された通信バックプレーン6031は、隣接するモジュールのギガビットイーサネットPhy6044とギガビットイーサネットスイッチ6042とを接続する。
【0113】
様々な態様では、図16に示すように、ヘッダモジュール6002は、ヘッダモジュール6002のプロセッサモジュール6041との外部通信インターフェース6043のための別個のギガビットイーサネットPhy6045を含む。少なくとも1つの実施例では、ヘッダモジュール6002のプロセッサモジュール6041は、ファイアウォール及び情報ルーティングを処理する。
【0114】
図15を参照すると、AC/DC電源6003は、AC/DC電源6003によって供給されるAC電力の損失を示すAC状態信号6011を提供してもよい。AC状態信号6011は、セグメント化された電力バックプレーン6008を介してモジュール式エネルギーシステム6000の全てのモジュールに提供されて、各モジュールが、一次出力電力が損失する前に、猶予的なシャットダウンのために可能な限り多くの時間を許容することを可能にすることができる。AC状態信号6011は、例えば、モジュール固有回路6013、6014、6015によって受信される。様々な例では、システム電力制御部6017は、AC電力損失を検出するように構成されることができる。少なくとも1つの実施例では、AC電力損失は、1つ又は2つ以上の好適なセンサを介して検出される。
【0115】
図15及び図16を参照すると、モジュール式エネルギーシステム6000のモジュールのうちの1つの局所的な電力障害が、電力バス全体を無効化しないことを保証するために、全てのモジュールへの一次電力入力が融合されることができ、又は同様の電流制限方法(eヒューズ、回路遮断器など)が使用されることができる。更に、イーサネットスイッチ電力は、モジュールへの局所的な電力が除去されたときに一次通信インターフェース6040が稼働したままであるように、別個の電力ドメイン6013に分離される。換言すれば、一次電力は、他の外科用モジュール6004及び/又はヘッダモジュール6002と通信するその能力を損失することなく、外科用モジュールから除去及び/又は分流されることができる。
【0116】
スクリーン接続方法
モジュール式エネルギーシステム2000、3000、6000のヘッダ及びモジュールの一般的な実装について説明してきたが、本開示は、ここで、他のモジュール式エネルギーシステムの様々な態様について説明する。他のモジュール式エネルギーシステムは、モジュール式エネルギーシステム2000、モジュール式エネルギーシステム3000、及び/又はモジュール式エネルギーシステム6000と実質的に同様である。簡潔にするために、モジュール式エネルギーシステム2000、モジュール式エネルギーシステム3000、及び/又はモジュール式エネルギーシステム6000と同様の他のモジュール式エネルギーシステムの様々な詳細は、以下のセクションでは繰り返さない。以下に説明する他のモジュール式エネルギーシステムの任意の態様は、モジュール式エネルギーシステム2000、モジュール式エネルギーシステム3000、又はモジュール式エネルギーシステム6000に持ち込むことができる。
【0117】
本明細書の他の箇所で参照されるように、世界中の手術室(OR)は、外科的処置を実行するために必要な機器の量のために、コード、装置、及び人の絡み合った網になっている。外科用資本設備は、この問題に大きく寄与する傾向がある。例えば、個々の処置に追加の高度な機器が必要とされるにつれて、ORはより圧迫され続ける。この問題は、モジュール式エネルギーシステムを利用して対処されることができる。
【0118】
例えば、モジュール式エネルギーシステム2000などのモジュール式エネルギーシステムは、異なる機能を提供することができる様々な異なるモジュールから組み立てられることができ、それによって、モジュール式エネルギーシステムが異なる構成に組み立てられて、各モジュール式エネルギーシステムに含まれるモジュールをカスタマイズすることによってモジュール式エネルギーシステムの機能及び能力をカスタマイズすることを可能にする。例えば、上述したように、モジュール式エネルギーシステムは、(ディスプレイスクリーン2006などのディスプレイスクリーンを含むことができる)ヘッダモジュール2002などのヘッダモジュール、エネルギーモジュール2004などのエネルギーモジュール、技術モジュール2040などの技術モジュール、及び/又は可視化モジュール2042などの可視化モジュールのいくつかの組み合わせを含むことができる。
【0119】
様々な実施形態では、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールは、モジュール式エネルギーシステム内の各モジュール及びそれに接続された構成要素のシステム全体の設定を、その上の物理的制御部2011などの物理的制御部及び/又はディスプレイスクリーン上にレンダリングされるGUI2008などのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して制御するように構成されることができる。このような設定としては、モジュール式エネルギーシステムの起動、警報の音量設定、フットスイッチの設定、設定のアイコン、ユーザインターフェースの外観若しくは構成、モジュール式エネルギーシステムにログインした外科医プロファイル、及び/又は実施されている外科的処置のタイプが挙げられ得る。ヘッダモジュールはまた、ヘッダモジュールに接続されたモジュールの通信、処理、及び/又は電力を提供するように構成されることもできる。
【0120】
現在、機器上のタッチスクリーンディスプレイに向かう傾向がある。なぜなら、タッチスクリーンディスプレイは、ノブ又はボタンよりも高い機能性及び柔軟性の両方を提供するからである。しかしながら、小さなテキスト及びタッチ領域は使用するのが困難であり得るため、これらのディスプレイは、ディスプレイのオペレータの使用を容易にするために可能な限り大きいことが理想的である。したがって、機器のサイズを最小化し、同時にディスプレイのサイズを最大化する必要がある。
【0121】
ここで図17及び図18を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステム600が提供されている。モジュール式エネルギーシステム600は、ヘッダモジュール2002と同様とすることができるヘッダモジュール602と、エネルギーモジュール2004と同様とすることができるエネルギーモジュール604とを含むことができる。図示及び説明されるようなモジュール式エネルギーシステム600は、ヘッダモジュール602及びエネルギーモジュール604を含むが、モジュール式エネルギーシステム600は、追加のエネルギーモジュール、技術モジュール、可視化モジュールなどの任意の数又は組み合わせのモジュールを含むことができることを理解されたい。
【0122】
一態様では、エネルギーモジュール604は、ポートアセンブリ2012と同様とすることができるポートアセンブリ606を含むことができ、これは、異なるエネルギーモダリティを、それに接続可能な対応する外科用器具に送達するように構成されたいくつかの異なるポートを含むことができる。様々な実施形態では、ポートアセンブリ606は、双極ポート2014と同様とすることができる双極ポート608と、第1の単極ポート2016aと同様とすることができる第1の単極ポート610aと、第2の単極ポート2016bと同様とすることができる第2の単極ポート610bと、中性極ポート2018と同様とすることができる中性極ポート612と、組み合わせエネルギーポート2020と同様とすることができる組み合わせエネルギーポート614とを含むことができる。ポートのこの特定の組み合わせは、単に例示の目的のために提供され、ポート及び/又はエネルギーモダリティの代替的な組み合わせが、ポートアセンブリ606に対して可能であり得ることを理解されたい。
【0123】
更に、エネルギーモジュール604は、その中にエネルギーモジュール604の内部構成要素を収容するエンクロージャ616を含むことができる。様々な実施形態では、エンクロージャ616は、エネルギーモジュール604が過熱するのを防ぐために、エネルギーモジュール604内で発生した熱を排出することができるベント618を画定することができる。様々な実施形態では、エネルギーモジュール604は、モジュール式エネルギーシステム600内でエネルギーモジュール604を他のモジュールと積み重ねる目的で、他のモジュールの上部に画定された対応する溝内に受け入れられることができる、エンクロージャ616から延在する複数の脚部620を更に含むことができる。
【0124】
一態様では、ヘッダモジュール602は、制御システム694(図31を参照)などのヘッダモジュール602の様々な内部構成要素をその中に収容することができるエンクロージャ622を含むことができる。様々な実施形態では、制御システム694は、プリント回路基板(PCB)とすることができる。様々な実施形態では、エンクロージャ622は、ヘッダモジュール602が過熱するのを防ぐために、ヘッダモジュール602内で発生した熱を排出することができるベント624を画定することができる。一態様では、ヘッダモジュール602は、モジュール式エネルギーシステム600内のヘッダモジュール602に接続された各モジュールの起動を制御することができる電源ボタン626などの様々な物理的制御部を更に含むことができる。様々な実施形態では、ヘッダモジュール602は、ヘッダモジュール602の制御システム694と電気通信することができるRFIDタグリーダ628を更に含むことができる。RFIDタグリーダ628は、ヘッダモジュール602のための臨床医固有のデフォルト設定及びパラメータを含むことができる、臨床医固有のRFIDタグなどのRFIDタグを読み取るように構成されることができる。例えば、RFIDリーダ628は、ヘッダモジュール602の動作に先立って、ヘッダモジュール602の臨床医の好ましいデフォルトパラメータを設定するために、臨床医のRFIDタグと通信することができる。様々な他の実施形態では、RFIDリーダ628は、実施されることになる特定の種類の外科的処置に関連するデフォルトパラメータを設定することができるRFIDタグを読み取ることができる。
【0125】
一態様では、ヘッダモジュール602のエンクロージャ622は、凹部630を画定することができる。凹部630は、第1のガイド壁632と、第2のガイド壁634と、第1のガイド壁632から第2のガイド壁634まで延在するベース636とを含むことができる。様々な実施形態では、凹部630は、凹部630のベースから延在する電気コネクタ638を含むことができる。電気コネクタ638は、以下により詳細に説明されるように、制御システム694が電気コネクタ638に結合された電気構成要素に様々な電気信号を送信することができるように、ヘッダモジュール602の制御システム694と電気通信することができる。様々な実施形態では、電気コネクタ638は、電気リボン639(図31を参照)を用いて制御システム694に接続されることができる。
【0126】
ここで図19図21、及び図22を参照すると、ヘッダモジュール602のエンクロージャ622は、第1の開口部640及び第2の開口部642を更に画定することができる。第1及び第2の開口部640、642は、以下により詳細に説明されるように、エンクロージャ622内に画定され、ラッチ機構660からラッチアーム668、670を受け入れるようなサイズにされることができる。
【0127】
再び図17及び図18を参照すると、モジュール式エネルギーシステム600は、ディスプレイスクリーン2006と同様とすることができるディスプレイ644を更に含むことができる。ディスプレイ644は、GUI2008と同様とすることができるGUI645を表示するように構成されることができる。ディスプレイ644は、ヘッダモジュール602に結合された他のモジュールの状態などの情報を表示することに加えて、ユーザからの入力を受信するためのタッチスクリーンを含むことができる。GUI645上に表示された制御部は、ヘッダモジュール602に接続されたモジュールに対応することができる。いくつかの態様では、GUI645の異なる部分又は領域は、モジュール式エネルギーシステム内の特定のモジュールに対応することができる。例えば、GUI645の第1の部分又は領域は、エネルギーモジュール604などの第1のモジュールに対応することができ、GUI645の第2の部分又は領域は、エネルギーモジュール604の下に積み重ねられた別のエネルギーモジュール、技術モジュール、又は可視化モジュールなどの第2のモジュールに対応することができる。異なる及び/又は追加のモジュールがモジュール式エネルギーシステム600に接続又は積層されると、GUI645は、新たに追加された各モジュールに対して異なる及び/又は追加の制御部に対応するか、又は取り外される各モジュールの制御部を取り外すように調整することができる。ヘッダモジュール602に接続された特定のモジュールに対応するディスプレイ644の各部分は、そのモジュールに対応する制御部、データ、ユーザプロンプト、及び/又は他の情報を表示することができる。
【0128】
ここで図19図23、及び図24を参照すると、ディスプレイ644は、ディスプレイ644をヘッダモジュール602に取り外し可能に結合するために利用される取り付け構造646を含むことができる。様々な実施形態では、取り付け構造646は、第1の側壁650と、第1の側壁650に対して角度を付けられた第2の側壁652とを含むことができる、図19に最も明確に示されるダブテールカプラ648を含むことができる。第1及び第2の側壁650、652は、第1及び第2の側壁650、652がヘッダモジュール602の凹部630の第1及び第2のガイド壁632、634に対応するように、ディスプレイ644に対して角度を付けられることができる。図19及び図20に示す一態様では、凹部630のガイド壁632、634は、取り付け構造646の側壁650、652と位置合わせして、ヘッダモジュール602の凹部630を通してダブテールカプラ648を案内して、ダブテールカプラ648を凹部630内に取り外し可能に着座させることができる。一態様では、第1の側壁650は、第1のガイド壁632に沿って移動することができ、第2の側壁652は、第2のガイド壁634に沿って更に移動して、ダブテールカプラ648を凹部630を通して移動させることができる。一態様では、ダブテールカプラ648は、第1の側壁650から横方向に延在する第1のベース部分651と、第2の側壁652から延在する第2のベース部分653とを含むことができる。ダブテールカプラ648が凹部630を通って移動するとき、ダブテールカプラ648の第1及び第2のベース部分651、653は、凹部630のベース636に当接して静止することができる。
【0129】
様々な実施形態では、図19に最も明確に示すように、凹部630は、第1のガイド壁632から延在する第1の捕捉アーム633と、第2のガイド壁634から延在する第2の捕捉アーム635とを更に含むことができる。一態様では、ダブテールカプラ648が凹部630内に配置されたとき、第1の捕捉アーム633は、ダブテールカプラ648の第1の側壁650の周りに延在してこれを捕捉することができ、第2の捕捉アーム635は、ダブテールカプラ648の第2の側壁652の周りに延在してこれを捕捉することができる。第1及び第2の捕捉アーム633、635は、ダブテールカプラ648の側壁650、652に当接して、ダブテールカプラ648が凹部630から前方に回転するのを防止し、ヘッダモジュール602に対するディスプレイ644の位置を維持することができる。
【0130】
ここで図19図27、及び図28を参照すると、ダブテールカプラ648は、第1のベース部分651及び第2のベース部分653に隣接して画定された凹部654を更に含むことができる。凹部654は、上述したように、ダブテールカプラ648がヘッダモジュール602の凹部630内に配置されたとき、ダブテールカプラ648の凹部654がヘッダモジュール602の電気コネクタ638をその中に捕捉することができるようなサイズ及び位置にされることができる。様々な実施形態では、ダブテールカプラ648の凹部654は、ディスプレイ644の制御システムと電気通信する電気コネクタ656を含むことができる。一態様では、ダブテールカプラ648がヘッダモジュール602の凹部654内に配置されると、ダブテールカプラ648の凹部654は、ヘッダモジュール602の電気コネクタ638をその中に捕捉することができ、ディスプレイ644の電気コネクタ656は、ヘッダモジュール602の電気コネクタ638と電気的に結合することができる。電気コネクタ638が電気コネクタ656に電気的に結合されると、ヘッダモジュール602の制御システム694は、電力信号、通信信号、制御信号などの電気信号をディスプレイ644に送信して、ディスプレイ644の様々な動作を制御することができる。
【0131】
様々な実施形態では、ここで図21及び図22を参照すると、取り付け構造646は、ディスプレイ644をヘッダモジュール602に解放可能にラッチすることができるラッチ機構660を更に含むことができる。様々な実施形態では、ラッチ機構660は、スライダボタン662、スライダバー664、及びばね666を含むことができる。スライダバー664は、スライダバー664から延在する第1のラッチアーム668及び第2のラッチアーム670を含むことができる。
【0132】
一態様では、図24を参照すると、取り付け構造646は、ラッチ機構660の様々な構成要素をその中に収容することができる凹部672を取り付け構造646の背面646bに画定することができる。様々な実施形態では、取り付け構造646は、複数の開口部676a~gを画定する取り付けプレート674を含むことができる。一態様では、開口部676a~eは、内部を通して複数の締結具677a~eを受け入れるようなサイズにされることができる。図21図23に示すように、締結具677a~dは、取り付けプレート674の開口部676a~dをそれぞれ通って延在し、取り付け構造646内に画定された取り付け孔に取り外し可能に結合して、取り付けプレート674を取り付け構造646の凹部672内に取り付けることができる。更に、締結具677eは、取り付けプレート674の開口部676eを通って延在し、スライダバー664内に画定された取り付け孔665に取り外し可能に結合して、ラッチ機構660を取り付けプレート674に取り外し可能に結合することができる。様々な実施形態では、開口部676eは、図23に最も明確に示され、以下により詳細に説明されるように、開口部676e内での締結具677eの横方向移動を可能にするようなサイズにされることができる。様々な実施形態では、引き続き図23を参照すると、開口部676fは、スライダバー664から延在する第1のピン678aを受け入れるようなサイズにされることができ、開口部676gは、スライダバー664から延在する第2のピン678bを受け入れるようなサイズにされることができる。開口部676f、676gは、図21図23に最も明確に示され、以下により詳細に説明されるように、その中のピン678a、678bの横方向移動を可能にするようなサイズにされることができる。
【0133】
一態様では、図21図22、及び図24に示すように、取り付け構造646は、取り付け構造646の前面646a上に溝680を画定することができ、この溝は、その中にスライダボタン662を受け入れ、その中でのスライダボタン662の横方向移動を可能にするようなサイズにされることができる。スライダボタン662は、溝680内に画定されたスロットを通って延在することができ、溝680内でのスライダボタン662の横方向移動が凹部672内でのスライダバー664の横方向移動を引き起こすようにスライダバー664に結合することができるピンを含むことができる。様々な実施形態では、スライダボタン662は、そこから延在するリップ663を含むことができ、これは、ユーザがスライダボタン662を溝680内で移動させる能力を支援することができる。
【0134】
リップ663を有するスライダボタン662が示されて説明されているが、他のスライダボタンも本開示によって企図される。1つの例示的な実施形態では、図25を参照すると、代替のスライダボタン682が提供される。スライダボタン682は、円形とすることができ、その中に画定された溝683を含むことができ、この溝は、取り付け構造646の溝680内でスライダボタン682を移動させるのを支援するために、その中にユーザの指を受け入れることができる。別の例示的な実施形態では、図26を参照すると、代替のスライダボタン684が提供される。スライダボタン684は、ユーザがスライダボタン684を取り付け構造646の溝680内で移動させるのを支援することができる平坦な縁部685を含む半円形状とすることができる。
【0135】
図28を参照すると、取り付け構造646は、その前面646a上に第1の開口部669及び第2の開口部671を画定することができる。一態様では、ラッチ機構660の第1のラッチアーム668は、スライダバー664から第1の開口部669を通って延在することができ、ラッチ機構660の第2のラッチアーム670は、スライダバー664から第2の開口部671を通って延在することができる。図21及び図22に最も明確に示されるように、ラッチアーム668、670は、スライダバー664から延在するベース668a、670aと、ベース668a、670aから延在するヘッド668b、670bとを含むことができる。ヘッド668b、670bは、以下により詳細に説明されるように、接触面668c、670c及びカム面668d、670dを含むことができる。
【0136】
引き続き図21及び図22を参照すると、上述したように、スライダバー664は、溝680内でのスライダボタン662の横方向移動が凹部672内でのスライダバー664の横方向移動を引き起こすようにスライダボタン662に移動可能に結合されることができる。スライダボタン662は、ラッチ機構660を図21に示すロック位置と図22に示すロック解除位置との間で移行させるために溝680内で移動可能とすることができる。一態様では、スライダボタン662がロック位置とロック解除位置との間で移動すると、スライダバー664は、凹部672内で横方向に並進することができ、これは、第1のラッチアーム668及び第2のラッチアーム670をそれぞれ第1の開口部669及び第2の開口部671内で移動させ、締結具677eを開口部676e内で横方向に並進させ、ピン678a、678bをそれぞれ開口部676f、676g内で横方向に並進させることができる。ロック解除位置とロック位置との間のラッチ機構660の最大変位を決定するために、任意の数の溝680又は開口部676e~fのサイズが画定されることができる。
【0137】
様々な実施形態では、上述したように、ラッチ機構660は、ばね666を含むことができる。ばね666は、図21及び図22に示すように、スライダボタン662に対してスライダバー664の反対側の端部に結合されることができる。一態様では、ばね666は、取り付け構造646の凹部672内に取り付けられることができ、図21に示すように、スライダバー664をロック位置に向かって付勢することができ、したがって、溝680内のスライダボタン662をラッチ機構660のロック位置に対応する位置に向かって付勢することができる。様々な他の実施形態では、ばね666は、スライダバー664がロック解除位置に向かって移動するにつれて、ばね666が拡張してスライダバー664をロック位置に戻すように付勢することができるように、スライダボタン662の近くに配置されることができる。
【0138】
上述したように、ディスプレイ644は、ヘッダモジュール602内に画定された凹部630を通って移動するダブテールカプラ648によってヘッダモジュール602に結合されることができる。一態様では、ダブテールカプラ648が凹部630を通って移動し、凹部630のガイド壁632、634が取り付け構造646の側壁650、652を案内するとき、取り付け構造646の開口部669、671を通って延在するラッチアーム668、670は、ヘッダモジュール602のエンクロージャ622に画定された開口部640、642をそれぞれ通って移動することができる。ラッチアーム668、670が開口部640、642を通って移動すると、ラッチアーム668、670のカム面668d、670dは、開口部640、642によって画定された側壁641、643に当接し、ラッチアーム668、670、したがってスライダバー664をロック解除位置に向かってカム運動させ、ラッチアーム668、670が開口部640、642を通過することを可能にすることができる。
【0139】
一態様では、ラッチアーム668、670が開口部640、642を通過してヘッダモジュール602のエンクロージャ622に入ると、ばね666は、スライダバー664を付勢してロック位置に戻し、ラッチアーム668、670の接触面668c、670cをヘッダモジュール602内に配置されたラッチブロック658a、658bに係合させることができる。ラッチアーム668、670は、ラッチブロック658a、658bと係合することができ、ラッチ機構660がロック位置にある間、ラッチアーム668、670が開口部640、642を通って逃げるのを防止することができる。図22に示すように、ディスプレイ644をヘッダモジュール602から解放するために、ユーザは、スライダボタン662を溝680内で移動させて、ラッチ機構660をロック解除位置に向かって移動させることができる。ロック解除位置において、ラッチアーム668、670は、ラッチブロック658a、658bから解放され、ラッチアーム668、670が開口部640、642を通してヘッダモジュール602から取り外されることを可能にする。
【0140】
ここで図32図37を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式エネルギーシステム601が提供されている。様々な実施形態では、モジュール式エネルギーシステム601は、モジュール式エネルギーシステム600と同様とすることができ、本開示全体を通して説明される同様の参照符号は、それらの類似点を識別するために図32図37において利用され、簡潔にするために本明細書では繰り返されない。
【0141】
モジュール式エネルギーシステム上のアクセス可能メモリ
本明細書の他の箇所で参照されるように、モジュール式エネルギーシステム600、601、2000などのモジュール式エネルギーシステムは、異なる機能を提供することができる様々な異なるモジュールから組み立てられることができ、それによって、モジュール式エネルギーシステムが異なる構成に組み立てられて、各モジュール式エネルギーシステムに含まれるモジュールをカスタマイズすることによってモジュール式エネルギーシステムの機能及び能力をカスタマイズすることを可能にする。例えば、上述したように、モジュール式エネルギーシステムは、(ディスプレイスクリーン2006などのディスプレイスクリーンを含むことができる)ヘッダモジュール602、2002などのヘッダモジュール、エネルギーモジュール604、2004などのエネルギーモジュール、技術モジュール2040などの技術モジュール、及び/又は可視化モジュール2042などの可視化モジュールのいくつかの組み合わせを含むことができる。
【0142】
様々な実施形態では、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールは、モジュール式エネルギーシステム内の各モジュール及びそれに接続された構成要素のシステム全体の設定を、その上の物理的制御部626、2011などの物理的制御部及び/又はディスプレイスクリーン上にレンダリングされるGUI645、2008などのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して制御するように構成されることができる。このような設定としては、モジュール式エネルギーシステムの起動、警報の音量設定、フットスイッチの設定、設定のアイコン、ユーザインターフェースの外観若しくは構成、モジュール式エネルギーシステムにログインした外科医プロファイル、及び/又は実施されている外科的処置のタイプが挙げられ得る。ヘッダモジュールはまた、ヘッダモジュールに接続されたモジュールの通信、処理、及び/又は電力を提供するように構成されることもできる。
【0143】
様々な実施形態では、ヘッダモジュールは、モジュール式エネルギーシステムのモジュール、及びエネルギーモジュールなどの様々なモジュールに動作可能に結合された外科用器具のための中央システムとして機能することができる。ヘッダモジュールは、それに動作可能に結合された外科用器具によって集められたデータを収集することができ、データは、後の使用又は評価のためにメモリに記憶されることができる。世界的な規制により、ヘッダモジュール及び外科用器具などの医療機器によって収集される任意の個人的に識別可能なデータは、機器の所有者にアクセス可能である必要がある。所有者が情報を取り出すために特別な機器を必要とせず、又は情報を損傷する危険がないように、データが所有者に容易にアクセス可能であることが理想的である。このデータが所有者にとって容易にアクセス可能であることが理想的であるが、このデータが誤って取り外されたり損傷を受けたりする可能性がある機器の全てのユーザにとって容易に利用可能ではないことも理想的である。したがって、容易に見ることはできないが、必要に応じて迅速かつ容易にアクセス可能である、収集されたデータを保存するための単純な場所を見つけることが望ましい。
【0144】
モジュール式エネルギーシステム600に関する上記の説明を続け、ここで図17図18図38、及び図39を参照すると、モジュール式エネルギーシステム600のヘッダモジュール602は、エンクロージャ622内に画定されたメモリ区画690を含むことができる。特に図39を参照すると、メモリ区画690は、SDカードなどのメモリカード692をその中に受け入れるようなサイズにされることができる。
【0145】
様々な実施形態では、図17を参照すると、メモリ区画690は、本明細書の他の箇所で説明されるように、ディスプレイ644がヘッダモジュール602に結合されるときに、メモリ区画690が隠されてアクセス不可能となることができるように、エンクロージャ622内に画定されることができる。一態様では、ディスプレイ644がヘッダモジュール602に結合されていることにより、メモリカード692がどこに位置しているかが容易には明らかにならず、これは、メモリカード692が誤って取り外されたり損傷を受けたりする可能性が低いことを意味することができる。様々な実施形態では、ここで図18を参照すると、メモリ区画690は、モジュール式エネルギーシステム600のディスプレイ644がヘッダモジュール602から結合解除されたときに、メモリ区画690がヘッダモジュール602の所有者にとって視認可能であり、アクセス可能であるように、エンクロージャ622内に画定されることができる。この意味で、メモリカード692は、本明細書の他の箇所で説明されるように、ラッチ機構660のスライダボタン662を用いてディスプレイ644を解放することなどによって、単にヘッダモジュール602からディスプレイ644を結合解除することによって、訓練された代理人又は技術者によって容易に回収されることができる。
【0146】
メモリ区画690を、ディスプレイ644によって覆われることになるヘッダモジュール602の前面に画定することは、メモリ区画690を、ヘッダモジュール602の裏面など、ヘッダモジュール602上の別の位置に画定することとは対照的に有益である。一態様では、図31を参照すると、例として、ヘッダモジュール602の前面は、ヘッダモジュール602内の制御システム694の位置決めにより、ヘッダモジュール602の背面と比較して余分な空間を含むことができる。更に、ヘッダモジュール602の前面にメモリ区画690を画定することは、メモリ区画690の前方へのディスプレイ644の位置決めにより、流体侵入からの自然な保護を提供することができる。更に、ヘッダモジュール602の前面にメモリ区画690を画定することは、追加の接続を必要とせずにメモリカード692を制御システム694のメインボードに追加することができるという点で有益とすることができ、これは、コストを低減すると共に信号の完全性を改善することができる。
【0147】
様々な実施形態では、ここで図18図38、及び図39を参照すると、ヘッダモジュール602は、メモリ区画690を覆うようなサイズにされたドア696を更に含むことができる。一態様では、ドア696は、ヘッダモジュール602が使用されているときに流体の侵入に対する追加の保護を提供することができ、同時に、メモリカード692を容易に見えないようにする利点も提供する。様々な実施形態では、エンクロージャ622は、メモリ区画690を取り囲むリップ698を画定することができる。リップ698は、ユーザがメモリカード692をメモリ区画690内に挿入することができるが、リップ698は、ドア696がメモリ区画690内に移動するのを防止するようなサイズにされることができる。一態様では、ドア696は、図38に示すように、ドア696がヘッダモジュール602のエンクロージャ622の表面と同一平面になるように、リップ698上に着座されることができる。
【0148】
様々な実施形態では、ドア696は、開口部700を含むことができ、この開口部は、内部を通してねじなどの締結具を受け入れるようなサイズにされている。一態様では、エンクロージャ622は、図39に示される取り付け孔702を更に含むことができ、この取り付け孔は、その中に締結具を受け入れるようなサイズにされることができる。1つの例示的な動作では、ドア696をヘッダモジュール602に組み立てるために、ユーザは、メモリ区画690のリップ698上にドア696を着座させて、メモリ区画690及びその中に潜在的に格納されたメモリカード692を覆うことができる。次に、ユーザは、締結具を、開口部700を通して取り付け孔702に挿入して、ドア696をエンクロージャ622に結合することができる。ドア696及び締結具の使用は、必要に応じてメモリ区画690(及びメモリカード692)への迅速かつ容易なアクセスを可能にすることができる。ドア696の使用はまた、その組み立て中又は輸送中など、ディスプレイ644がヘッダモジュール602に結合されていないときに、更なる保護を提供する。
【0149】
ここで図40図41を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ヘッダモジュール704が提供されている。一態様では、ヘッダモジュール704は、ヘッダモジュール602と同様とすることができる。様々な実施形態では、ヘッダモジュール704は、ヘッダモジュール704のエンクロージャ708内に画定された、メモリ区画690と同様のメモリ区画706を含むことができる。メモリ区画706は、メモリカード692などのメモリカードをその中に受け入れるようなサイズにされることができる。
【0150】
様々な実施形態では、メモリ区画690と同様に、メモリ区画706は、ディスプレイ644などのディスプレイがヘッダモジュール704から結合されると、メモリ区画706が隠されてヘッダモジュール704の所有者にとってアクセス不可能となることができるように、エンクロージャ708内に画定されることができる。一態様では、ディスプレイがヘッダモジュール704に結合されていることにより、メモリカードがどこに位置しているかが容易には明らかにならず、これは、メモリカードが誤って取り外されたり損傷したりする可能性が低いことを意味することができる。様々な実施形態では、メモリ区画690と同様に、メモリ区画は、ディスプレイがヘッダモジュール704から結合解除されると、メモリ区画706が、ヘッダモジュール704の所有者にとって視認可能であり、アクセス可能であるように、エンクロージャ708内に画定されることができる。この意味で、メモリカードは、本明細書の他の箇所で説明されるように、ラッチ機構のスライダボタンを用いてディスプレイを解放することなどによって、単にヘッダモジュール704からディスプレイを結合解除することによって、訓練された代理人又は技術者によって容易に回収されることができる。
【0151】
メモリ区画706を、ディスプレイによって覆われることになるヘッダモジュール704の前面に画定することは、メモリ区画706を、ヘッダモジュール704の裏面など、ヘッダモジュール704上の別の位置に画定することとは対照的に有益である。一態様では、メモリ区画690と同様に、ヘッダモジュール704の前面は、ヘッダモジュール704内の制御システム694などの制御システムの位置決めにより、ヘッダモジュールの背面と比較して余分な空間を含むことができる。更に、ヘッダモジュール704の前面にメモリ区画706を画定することは、メモリ区画706の前方へのディスプレイの位置決めにより、流体侵入からの自然な保護を提供することができる。更に、ヘッダモジュール704の前面にメモリ区画706を画定することは、追加の接続を必要とせずにメモリカードを制御システムのメインボードに追加することができるという点で有益とすることができ、これは、コストを削減すると共に信号の完全性を改善することができる。
【0152】
様々な実施形態では、ここで図40及び図41を参照すると、ヘッダモジュール704は、メモリ区画706を覆うようなサイズにされたドア710を更に含むことができる。一態様では、ドア710は、ヘッダモジュール602が使用されているときに流体の侵入に対する追加の保護を提供することができ、同時に、メモリカードを容易に見えないようにする利点も提供する。様々な実施形態では、エンクロージャ708は、メモリ区画706を取り囲むリップ698と同様のリップ712を画定することができる。リップ712は、ユーザがメモリカードをメモリ区画706内に挿入することができるが、リップ712は、ドア710がメモリ区画706内に移動するのを防止するようなサイズにされることができる。一態様では、ドア710は、図40に示すように、ドア710がヘッダモジュール704のエンクロージャ708の表面と同一平面になるように、リップ712上に着座されることができる。様々な実施形態では、エンクロージャ708は、以下により詳細に説明されるように、ノッチ714a、714bを更に画定することができる。
【0153】
様々な実施形態では、ここで図40及び図41を参照すると、ドア710は、第1の取り付けアーム718a及び第2の取り付けアーム718bを含む取り付け構造を含むことができる。取り付けアーム718a、718bの各々は、ベース720a、720bと、ベース720a、720bから延在するアーム722a、722bと、アーム722a、722bから延在するフック724a、724bとを含むことができる。図41に示されるように、取り付けアーム718a、718bは、ドア696がメモリ区画706のリップ712に向かって移動されるときに、取り付けアーム718a、718bがメモリ区画706を通って延在することができるように、ドア710から延在する。フック724a、724bは、取り付けアーム718a、718bがメモリ区画706を通って移動するときにリップ712のカム面727a、727bに当接することができるカム面726a、726bを含むことができ、取り付けアーム718a、718bをリップ712から離れるように屈曲させ、取り付けアーム718a、718bがメモリ区画706に入ることを可能にする。フック724a、724bがリップ712を通過すると、カム面726a、726bは、リップ712を係合解除することができ、図41に示すように、取り付けアーム718a、718bをそれらの非屈曲位置に向かって付勢させる。非屈曲位置では、フック724a、724bの接触面728a、728bは、エンクロージャ708のノッチ714a、714bに係合することができ、取り付けアーム718a、718bがメモリ区画706から外に移動することを防止し、したがって、ドア710がメモリ区画706から離れるように移動することを防止する。
【0154】
一態様では、メモリ区画706からドア710を取り外すために、図39を参照すると、ユーザは、取り付けアーム718a、718bのベース720a、720bを、指などによって互いに向かって移動させることができる。ベース720a、720bを互いに向かって移動させると、取り付けアーム718a、718bの接触面728a、728bがノッチ714a、714bとの動作可能な係合から外れ、取り付けアーム718a、718bがメモリ区画706から取り外されることを可能にし、したがって、ドア710がメモリ区画706から離れるように移動されることを可能にする。ドア710の使用は、必要に応じて、ドライバなどの追加のツールを必要とせずに、メモリ区画706(及びメモリカード)への迅速かつ容易なアクセスを可能にすることができる。ドア710の使用はまた、その組み立て中又は輸送中など、ディスプレイがヘッダモジュール704に結合されていないときに、更なる保護を提供する。
【0155】
EPACクラッシュリブを有するPCB実装コネクタ付勢
本明細書の他の箇所で参照されるように、モジュール式エネルギーシステム600、601、2000などのモジュール式エネルギーシステムは、異なる機能を提供することができる様々な異なるモジュールから組み立てられることができ、それによって、モジュール式エネルギーシステムが異なる構成に組み立てられて、各モジュール式エネルギーシステムに含まれるモジュールをカスタマイズすることによってモジュール式エネルギーシステムの機能及び能力をカスタマイズすることを可能にする。例えば、上述したように、モジュール式エネルギーシステムは、(ディスプレイスクリーン2006などのディスプレイスクリーンを含むことができる)ヘッダモジュール602、2002などのヘッダモジュール、エネルギーモジュール604、2004などのエネルギーモジュール、技術モジュール2040などの技術モジュール、及び/又は可視化モジュール2042などの可視化モジュールのいくつかの組み合わせを含むことができる。
【0156】
様々な実施形態では、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールは、モジュール式エネルギーシステム内の各モジュール及びそれに接続された構成要素のシステム全体の設定を、その上の物理的制御部626、2011などの物理的制御部及び/又はディスプレイスクリーン上にレンダリングされるGUI645、2008などのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して制御するように構成されることができる。このような設定としては、モジュール式エネルギーシステムの起動、警報の音量設定、フットスイッチの設定、設定のアイコン、ユーザインターフェースの外観若しくは構成、モジュール式エネルギーシステムにログインした外科医プロファイル、及び/又は実施されている外科的処置のタイプが挙げられ得る。ヘッダモジュールはまた、ヘッダモジュールに接続されたモジュールの通信、処理、及び/又は電力を提供するように構成されることもできる。
【0157】
様々な実施形態では、ヘッダモジュールは、ヘッダモジュールに結合されたディスプレイ又は様々な他のモジュールへのデータ及び電力の通信など、ヘッダモジュールの様々な機能を制御することができるプリント回路基板(PCB)などの制御システムを含むことができる。一態様では、制御システムは、非常に大きな公差を有するフォーム状材料であるEPACによってヘッダモジュール内の所定の位置に保持されることができる。EPACの公差のために、PCBは、ヘッダモジュール内で位置が変動することができる。
【0158】
一態様では、PCBは、図42に示すコネクタ740など、その上に取り付けられた様々な外部からアクセス可能なコネクタを含むことができる。コネクタ740は、ヘッダモジュール744の後部パネル746などのヘッダモジュール744のパネルに画定された開口部742を通してアクセス可能とすることができる。これらのコネクタ740は、外部機器がPCBに接続されて、PCB、したがってヘッダモジュール744の様々な態様を制御することを可能にする。
【0159】
上述したように、PCBは、PCBの位置を変化させることができるEPACによってヘッダモジュール内の所定の位置に保持されることができる。PCBの位置が変化する結果として、外部からアクセス可能なコネクタ740もまた、ヘッダモジュール744内の位置を変化させることができる。ヘッダモジュール744内のPCB実装コネクタ740の様々な位置に対応するために、パネル746の開口部742は、コネクタ740の位置を変えることを可能にするように十分に大きくする必要がある。しかしながら、PCB実装コネクタの様々な位置に対応するようなサイズにされた開口部は、理想的ではなく、潜在的に、内部を通してヘッダモジュールの内部へのアクセスを可能にすることができる。
【0160】
ここで図43及び図44を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ヘッダモジュール750が提供されている。ヘッダモジュール750は、エンクロージャ752と、エンクロージャ752内に配置されたPCB754とを含むことができる。一態様では、PCB754は、ヘッダモジュール750に動作可能に結合されたディスプレイ又は様々な他のモジュールへのデータ及び電力の通信など、ヘッダモジュール750の様々な機能を制御することができる。様々な実施形態では、PCB754は、制御システム694などの本明細書に開示された他の制御システムと同様とすることができる。
【0161】
様々な実施形態では、PCB754は、その上に配置された複数のコネクタ756を含むことができる。コネクタ756は、PCB754、したがってヘッダモジュール750の動作を制御することができる外部制御システムに動作可能に結合するようなサイズにされて構成されることができる。ヘッダモジュール750のエンクロージャ752は、外部制御システムの外部コネクタがPCB754上に配置されたコネクタ756に結合されることを可能にするようなサイズにされることができる開口部758をその中に画定することができる。
【0162】
様々な実施形態では、ヘッダモジュール750は、その中に配置されたいくつかのクラッシュリブ760を更に含むことができる。クラッシュリブ760は、PCB754の下に配置されることができ、エンクロージャ752内のPCB754のコネクタ756の位置を開口部758に対して制御するために利用されることができる。一態様では、クラッシュリブ760は、図44に示すように、制御システムの後端を上方に付勢することができ、これは、コネクタ756がエンクロージャ752の開口部758の上側に「タッチオフ」することを保証することができる。クラッシュリブ760の使用は、EPACの公差スタックを単純化し、開口部758をヘッダモジュール750の内部へのアクセスを防止するのに十分に小さくすることを可能にする。
【0163】
資本システム上のスクリーン構成
本明細書の他の箇所で参照されるように、モジュール式エネルギーシステム600、601、2000などのモジュール式エネルギーシステムは、異なる機能を提供することができる様々な異なるモジュールから組み立てられることができ、それによって、モジュール式エネルギーシステムが異なる構成に組み立てられて、各モジュール式エネルギーシステムに含まれるモジュールをカスタマイズすることによってモジュール式エネルギーシステムの機能及び能力をカスタマイズすることを可能にする。例えば、上述したように、モジュール式エネルギーシステムは、(ディスプレイスクリーン2006などのディスプレイスクリーンを含むことができる)ヘッダモジュール602、2002などのヘッダモジュール、エネルギーモジュール604、2004などのエネルギーモジュール、技術モジュール2040などの技術モジュール、及び/又は可視化モジュール2042などの可視化モジュールのいくつかの組み合わせを含むことができる。
【0164】
様々な実施形態では、モジュール式エネルギーシステムのヘッダモジュールは、モジュール式エネルギーシステム内の各モジュール及びそれに接続された構成要素のシステム全体の設定を、その上の物理的制御部626、2011などの物理的制御部及び/又はディスプレイスクリーン上にレンダリングされるGUI645、2008などのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して制御するように構成されることができる。このような設定としては、モジュール式エネルギーシステムの起動、警報の音量設定、フットスイッチの設定、設定のアイコン、ユーザインターフェースの外観若しくは構成、モジュール式エネルギーシステムにログインした外科医プロファイル、及び/又は実施されている外科的処置のタイプが挙げられ得る。ヘッダモジュールはまた、ヘッダモジュールに接続されたモジュールの通信、処理、及び/又は電力を提供するように構成されることもできる。
【0165】
現在、機器上のタッチスクリーンディスプレイに向かう傾向がある。なぜなら、タッチスクリーンディスプレイは、ノブ又はボタンよりも高い機能性及び柔軟性の両方を提供するからである。本明細書の他の箇所で参照されるように、ディスプレイは、例として、ラッチ機構660などを用いて、ヘッダモジュールに結合されかつヘッダモジュールから結合解除されることが可能である。ディスプレイをヘッダモジュールに取り外し可能に結合する能力は、いくつかの利点を提供する。一例として、これは、ディスプレイがモジュール式エネルギーシステムの他の構成要素から分離して製造されることを可能にする。別の例として、これは、ユーザが、様々なサイズ及び/又は機能の程度を有するディスプレイなど、モジュール式エネルギーシステムと共に使用するための様々な異なるディスプレイの間で選択することを可能にする。ディスプレイをヘッダモジュールから結合解除する能力は、輸送の観点からも有益である一方で、ディスプレイがメンテナンスを必要とする場合にメンテナンスを容易にすることも可能にする。したがって、部品点数を削減し、ディスプレイの構成要素の分離を可能にし、ディスプレイの全ての内部部分を完全に取り囲むディスプレイの単純な構造を提供するなど、追加の利点を提供するために取り外し可能なディスプレイを改良し続けることが望ましい。
【0166】
ここで図45図47を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様による、ディスプレイアセンブリ770が提供される。様々な実施形態では、ディスプレイアセンブリ770は、以下により詳細に説明されるように、後部エンクロージャ772と、後部エンクロージャ772に取り外し可能に結合可能な液晶ディスプレイ(LCD)サブアセンブリ774とを含むことができる。一態様では、後部エンクロージャ772は、取り付け構造646と同様とすることができる。一態様では、ディスプレイアセンブリ770は、本明細書の他の箇所で説明される他のディスプレイと同様とすることができる。
【0167】
様々な実施形態では、LCDサブアセンブリ774は、LCDタッチスクリーン776と、フロントカバー780と、LCDタッチスクリーン776とフロントカバー780とを結合するように構成された両面接着剤などの接着剤778とを含むことができる。一態様では、LCDタッチスクリーン776は、例として、液体接着剤又は空気結合などの適切な方法でLCDタッチスクリーン776に結合されることができるカバーガラスを含むことができる。様々な実施形態では、フロントカバー780及びLCDタッチスクリーン776は、ねじ、圧入などの接着剤778以外の様々な他の方法で互いに結合されることができる。
【0168】
図45図46、特に図48を参照すると、フロントカバー780は、そこから延在する複数のラッチ782を含むことができる。複数のラッチ782は、以下により詳細に説明されるように、LCDサブアセンブリ774が後部エンクロージャ772に取り外し可能に結合されることを可能にすることができる。一態様では、複数のラッチ782は、フロントカバー780の周囲に延在することができる。様々な他の実施形態では、複数のラッチ782は、フロントカバーの片側のみから、又はフロントカバーの複数の側からなど、フロントカバー780の別個の位置から延在することができる。様々な実施形態では、ラッチ782の各々は、フロントカバー780から延在するベース784と、ベース784から延在するラッチアーム786と、ラッチアーム786から延在するラッチヘッド788とを含むことができる。ラッチヘッド788は、カム面790及び接触面792を含むことができる。
【0169】
引き続き図48を参照すると、後部エンクロージャ772は、外側リップ773と、その中にLCDサブアセンブリ774を受け入れるようなサイズにされた凹部775とを画定することができる。リップ773は、LCDサブアセンブリ774が凹部775内に配置されたときにディスプレイアセンブリ770の内部を覆うようなサイズにされることができる。様々な実施形態では、後部エンクロージャ772は、複数のノッチ794を画定することができる。複数のノッチ794は、フロントカバー780から延在するラッチ782に対応するように後部エンクロージャ772内に画定されることができる。
【0170】
一態様では、ディスプレイアセンブリ770を組み立てるとき、LCDサブアセンブリ774は、後部エンクロージャ772の凹部775に向かって移動されることができる。ラッチ782が凹部775を通って移動すると、ラッチヘッド788のカム面790は、後部エンクロージャ772のカム面795に係合することができる。後部エンクロージャ772のカム面795は、ラッチ782のカム面790が後部エンクロージャ772のカム面795に沿って移動するときに、ラッチ782をノッチ794から離れて屈曲位置に向かって屈曲させることができる。ラッチヘッド788が後部エンクロージャ772のカム面795を横断すると、ラッチヘッド788は、図48に示されるように、非屈曲位置に向かって後方に付勢され、後部エンクロージャ772内に画定されたノッチ794内にスナップ留めされることができる。ラッチヘッド788がノッチ794内に位置決めされた状態で、ラッチヘッド788の接触面792は、ノッチ794の接触面796に係合することができ、ラッチヘッド788がノッチ794から外れるのを防止し、したがって、LCDサブアセンブリ774が後部エンクロージャ772に対して移動するのを防止する。一態様では、後部エンクロージャ772は、後部エンクロージャ772内のラッチ782へのアクセスを可能にすることができる孔をその中に画定することができ、それによって、ユーザがラッチヘッド788をノッチ794から移動させることを可能にし、ユーザが後部エンクロージャ772からLCDサブアセンブリ774を取り外すことを可能にする。
【0171】
様々な実施形態では、後部エンクロージャ772は、電気コネクタ798を含むことができる。一態様では、電気コネクタ798は、電気コネクタ656と同様とすることができる。同様に、LCDサブアセンブリ774は、電気コネクタを含むことができる。一態様では、上述したように、LCDサブアセンブリ774が後部エンクロージャ772内に配置されると、LCDサブアセンブリ774の電気コネクタは、後部エンクロージャ772の電気コネクタ798と電気的に結合することができる。様々な実施形態では、電気的接続は、後部エンクロージャ772内にスライドするワイヤハーネス及びコネクタを用いて行うことができる。組み立てられると、ディスプレイアセンブリ770は、本明細書の他の箇所で説明されるものと同様に、ヘッダモジュールに結合されることができる。1つの例示的な実施形態では、後部エンクロージャ772の電気コネクタ798は、ヘッダモジュールが制御信号をディスプレイアセンブリ770に送信することができ、その様々な動作を制御することができるように、ヘッダモジュールの電気コネクタ638のような電気コネクタに電気的に結合することができる。一態様では、ヘッダモジュールは、LCDタッチスクリーン776のGUIを制御して、ヘッダモジュールに動作可能に結合された様々なモジュールの状態更新を提供することができる。様々な実施形態では、ヘッダモジュールは、LCDタッチスクリーン776に提供されるユーザ入力が、モジュール式エネルギーシステムの様々な態様を制御するためにヘッダモジュールに通信されることができるように、ディスプレイアセンブリ770と通信することができる。一態様では、ディスプレイアセンブリ770は、カバーガラスの周りなど、LCDタッチスクリーン776の周りにベゼルを含むことができ、ヘッダモジュールは、ベゼルから放射される光を制御して、最大使用可能空間を有する非常に美的なビューを生成することができる。
【0172】
例として、図17図48に関連する開示など、本明細書で説明される開示の様々な実施形態は、独立して、又は互いに組み合わせて利用されてもよいことを理解されたい。
【実施例
【0173】
本明細書に記載される主題の様々な態様は、以下の番号付けされた実施例において説明される。
【0174】
実施例1.エンクロージャを備えるヘッダモジュールと、カプラを備えるディスプレイと、を備える、モジュール式エネルギーシステム。エンクロージャは、凹部を画定する。凹部は、第1のガイド壁及び第2のガイド壁を備える。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。カプラは、第1の側壁であって、カプラが凹部を通って移動するときに第1の側壁を案内するように構成された第1の側壁と、第2の側壁であって、カプラが凹部を通って移動するときに第2の側壁を案内するように構成された第2の側壁と、を備える。
【0175】
実施例2.第1の側壁が、第2の側壁に対して角度を付けられている、実施例1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0176】
実施例3.凹部が、カプラが凹部を通って移動するときに第1の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第1の捕捉アームと、カプラが凹部を通って移動するときに第2の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第2の捕捉アームと、を更に備え、第1の捕捉アーム及び第2の捕捉アームが、カプラが凹部から離れるように回転するのを防止するように構成されている、実施例1から2のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0177】
実施例4.ヘッダモジュールが第1の電気コネクタを備え、凹部が第2の電気コネクタを更に備え、第1のガイド壁及び第2のガイド壁が、カプラが凹部を通って移動するときに第2の電気コネクタを第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている、実施例1から3のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0178】
実施例5.ディスプレイが、ディスプレイをヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、実施例1から4のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0179】
実施例6.ラッチ機構が、ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、ヘッダモジュールのエンクロージャが、内部を通して第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施例5に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0180】
実施例7.第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、第1のラッチアームが、ロック位置において第1の開口部を通って移動することが防止される、実施例6に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0181】
実施例8.ラッチ機構が、第1のラッチアームをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施例7に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0182】
実施例9.ラッチ機構が、第1のラッチアームをロック位置に向かって付勢するように構成されたばねを更に備える、実施例8に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0183】
実施例10.ラッチ機構がスライダバーを備え、第1のラッチアームがスライダバーから延在し、ラッチ機構がスライダバーから延在する第2のラッチアームを更に備え、ヘッダモジュールのエンクロージャが、内部を通して第2のラッチアームを受け入れるように構成された第2の開口部を更に画定する、実施例6から9のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0184】
実施例11.エンクロージャが、メモリカードを内部に受け入れるように構成されたメモリ区画を更に画定し、メモリカードが、ディスプレイがヘッダモジュールに結合されると隠される、実施例1から10のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0185】
実施例12.メモリ区画を覆うように構成されたドアを更に備える、実施例11に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0186】
実施例13.エンクロージャを備えるヘッダモジュールと、カプラを備えるディスプレイと、ディスプレイをヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。エンクロージャは、凹部を画定する。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。
【0187】
実施例14.ヘッダモジュールが、第1の電気コネクタを備え、凹部が、第2の電気コネクタを更に備え、第1の電気コネクタが、第2の電気コネクタに電気的に結合するように構成されている、実施例13に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0188】
実施例15.ラッチ機構が、ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、ヘッダモジュールのエンクロージャが、内部を通して第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施例13から14のいずれか1つ以上に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0189】
実施例16.第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、ラッチ機構が、第1のラッチアームをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施例15に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0190】
実施例17.ハウジングを備えるヘッダモジュールと、カプラを備えるディスプレイと、を備える、モジュール式エネルギーシステム。ハウジングは、凹部を画定する。凹部は、第1のガイド壁と、第1のガイド壁に対して角度を付けられた第2のガイド壁と、第1の電気コネクタと、を備える。カプラは、凹部内に取り外し可能に配置可能である。カプラは、第1の電気コネクタに取り外し可能に結合するように構成された第2の電気コネクタと、第1のガイド壁に沿って移動するように構成された第1の側壁と、第2のガイド壁に沿って移動するように構成された第2の側壁と、を備え、第1の側壁及び第2の側壁が、第2の電気コネクタを第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている。
【0191】
実施例18.ディスプレイが、ディスプレイをヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、実施例17に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0192】
実施例19.ラッチ機構が、ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、ヘッダモジュールのハウジングが、内部を通して第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施例18に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0193】
実施例20.第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、ラッチ機構が、第1のラッチアームをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施例19に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0194】
いくつかの形態が示され説明されてきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限又は限定することは、本出願人が意図するところではない。多くの修正、変形、変更、置換、組み合わせ及びこれらの形態の等価物を実装することができ、本開示の範囲から逸脱することなく当業者により想到されるであろう。更に、記述する形態に関連した各要素の構造は、その要素によって実施される機能を提供するための手段として代替的に説明することができる。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。したがって、上記の説明文及び添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、組み合わせ、及び変形を、開示される形態の範囲に含まれるものとして網羅することを意図としたものである点を理解されたい。添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、変形、変更、置換、修正、及び等価物を網羅することを意図する。
【0195】
上記の詳細な説明は、ブロック図、フロー図及び/又は実施例を用いて、装置及び/又はプロセスの様々な形態について記載してきた。そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者に理解されたいこととして、そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例に含まれる各機能及び/又は動作は、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの事実上の任意の組み合わせによって、個々にかつ/又は集合的に実装することができる。当業者には、本明細書で開示される形態のうちのいくつかの態様の全部又は一部が、1台以上のコンピュータ上で稼働する1つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1台以上のコンピュータシステム上で稼働する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサ上で稼働する1つ以上のプログラムとして(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ上で稼働する1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして集積回路上で等価に実装することができ、回路を設計すること、並びに/又はソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを記述することは、本開示を鑑みれば当業者の技能の範囲内に含まれることが理解されよう。加えて、当業者には理解されることとして、本明細書に記載した主題の機構は、多様な形態で1つ以上のプログラム製品として配布されることが可能であり、本明細書に記載した主題の具体的な形態は、配布を実際に実行するために使用される信号搬送媒体の特定のタイプにかかわらず適用される。
【0196】
様々な開示された態様を実施するように論理をプログラムするために使用される命令は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリ又は他のストレージなどのシステム内メモリに記憶され得る。更に、命令は、ネットワークを介して、又は他のコンピュータ可読媒体によって配布され得る。したがって、機械可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で情報を記憶又は送信するための任意の機構が挙げられ得るが、フロッピーディスケット、光ディスク、コンパクトディスク、読み出し専用メモリ(CD-ROM)、並びに磁気光学ディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気若しくは光カード、フラッシュメモリ又は、電気的、光学的、音響的、若しくは他の形態の伝播信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を介してインターネットを介した情報の送信に使用される有形機械可読ストレージに限定されない。したがって、非一時的コンピュータ可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で電子命令又は情報を記憶又は送信するのに好適な任意のタイプの有形機械可読媒体が挙げられる。
【0197】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「制御回路」という用語は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路(例えば、1つ以上の個々の命令処理コアを含むコンピュータプロセッサ、処理ユニット、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブル論理装置(PLD)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))、状態機械回路、プログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェア、及びこれらの任意の組み合わせを指すことができる。制御回路は、集合的に又は個別に、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォンなどの、より大きなシステムの一部を形成する回路として具現化され得る。したがって、本明細書で使用されるとき、「制御回路」は、少なくとも1つの個別の電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの特定用途向け集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムによって構成された汎用コンピューティング装置(例えば、本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、又は本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリ装置(例えば、ランダムアクセスメモリの形態)を形成する電気回路及び/又は通信装置(例えばモデム、通信スイッチ、又は光-電気設備)を形成する電気回路を含むが、これらに限定されない。当業者は、本明細書で述べた主題が、アナログ形式若しくはデジタル形式、又はこれらのいくつかの組み合わせで実装されてもよいことを認識するであろう。
【0198】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「論理」という用語は、前述の動作のいずれかを実施するように構成されたアプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は回路を指し得る。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、及び/又はデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリ装置内のコード、命令、若しくは命令セット、及び/又はハードコードされた(例えば、不揮発性の)データとして具現化されてもよい。
【0199】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「構成要素」、「システム」、「モジュール」などという用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかであるコンピュータ関連エンティティを指すことができる。
【0200】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「アルゴリズム」とは、所望の結果につながるステップの自己無撞着シーケンスを指し、「ステップ」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、転送、組み合わせ、比較、及び別様に操作されることが可能な電気信号又は磁気信号の形態をとることができる物理量及び/又は論理状態の操作を指す。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などとして言及することが一般的な扱い方である。これらの及び類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、また単に、これらの量及び/又は状態に適用される便利な標識である。
【0201】
ネットワークとしては、パケット交換ネットワークが挙げられ得る。通信デバイスは、選択されたパケット交換ネットワーク通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。1つの例示的な通信プロトコルとしては、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用して通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを挙げることができる。イーサネットプロトコルは、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)によって発行された2008年12月発行の表題「IEEE802.3 Standard」、及び/又は本規格の後のバージョンのイーサネット規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信デバイスは、X.25通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。X.25通信プロトコルは、International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector(ITU-T)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信デバイスは、フレームリレー通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、Consultative Committee for International Telegraph and Telephone(CCITT)及び/又はthe American National Standards Institute(ANSI)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、送受信機は、非同期転送モード(ATM)通信プロトコルを使用して互いに通信することが可能であり得る。ATM通信プロトコルは、ATM Forumによって「ATM-MPLS Network Interworking 2.0」という題で2001年8月に公開されたATM規格及び/又は本規格の後のバージョンに準拠するか、又は互換性があり得る。当然のことながら、異なる及び/又は後に開発されたコネクション型ネットワーク通信プロトコルは、本明細書で等しく企図される。
【0202】
別段の明確な定めがない限り、前述の開示から明らかなように、前述の開示全体を通じて、「処理すること(processing)」、「計算すること(computing)」、「算出すること(calculating)」、「判定すること(determining)」、「表示すること(displaying)」などの用語を使用する考察は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピュータシステムのメモリ若しくはレジスタ又は他のそのような情報記憶、伝送、若しくは表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピュータシステム又は類似の電子計算装置のアクション及び処理を指していることが理解されよう。
【0203】
1つ以上の構成要素が、本明細書中で、「ように構成される(configured to)」、「ように構成可能である(configurable to)」、「動作可能である/ように動作する(operable/operative to)」、「適合される/適合可能である(adapted/adaptable)」、「ことが可能である(able to)」、「準拠可能である/準拠する(conformable/conformed to)」などと言及され得る。当業者は、「ように構成される」は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、アクティブ状態の構成要素及び/又は非アクティブ状態の構成要素及び/又はスタンバイ状態の構成要素を包含し得ることを理解するであろう。
【0204】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0205】
当業者は、一般に、本明細書で使用され、かつ特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概して「オープンな」用語として意図されるものである(例えば、「含む(including)」という用語は、「~を含むが、それらに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「~を少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「~を含むが、それらに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであるなど)ことを理解するであろう。更に、導入された請求項記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、かかる意図は当該請求項中に明確に記載され、またかかる記載がない場合は、かかる意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付の特許請求の範囲は、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ以上の(one or more)」という導入句を、請求項記載を導入するために含むことがある。しかしながら、かかる句の使用は、「a」又は「an」という不定冠詞によって請求項記載を導入した場合に、たとえ同一の請求項内に「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」といった導入句及び「a」又は「an」という不定冠詞が含まれる場合であっても、かかる導入された請求項記載を含むいかなる特定の請求項も、かかる記載事項を1つのみ含む請求項に限定されると示唆されるものと解釈されるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」を意味するものと解釈されるべきである)。定冠詞を使用して請求項記載を導入する場合にも、同様のことが当てはまる。
【0206】
加えて、導入された請求項記載において特定の数が明示されている場合であっても、かかる記載は、典型的には、少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、一般的に、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。「A、B又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が用いられる場合、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。更に、典型的には、2つ以上の選択的な用語を表すあらゆる選言的な語及び/又は句は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書内であろうと、請求の範囲内であろうと、あるいは図面内であろうと、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきであることが、当業者には理解されよう。例えば、「A又はB」という句は、典型的には、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
【0207】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、本明細書における引用した動作は一般に、任意の順序で実施され得ることを理解するであろう。また、様々な動作のフロー図がシーケンス(複数可)で示されているが、様々な動作は、示されたもの以外の順序で実施されてもよく、又は同時に実施されてもよいことが理解されるべきである。かかる代替の順序付けの例は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、重複、交互配置、割り込み、再順序付け、増加的、予備的、追加的、同時、逆又は他の異なる順序付けを含んでもよい。更に、「~に応答する(responsive to)」、「~に関連する(related to)」といった用語、又は他の過去時制の形容詞は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、かかる変化形を除外することが意図されるものではない。
【0208】
「一態様」、「態様」、「例示」、「一例示」などへの任意の参照は、その態様に関連して記載される特定の特徴部、構造又は特性が少なくとも1つの態様に含まれると意味することは特記に値する。したがって、本明細書の全体を通じて様々な場所に見られる語句「一態様では」、「態様では」、「例示では」及び「一例示では」は、必ずしも全てが同じ態様を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の態様において任意の好適な様態で組み合わせることができる。
【0209】
本明細書で参照され、かつ/又は任意の出願データシートに列挙される任意の特許出願、特許、非特許刊行物、又は他の開示資料は、組み込まれる資料が本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾するあらゆる内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0210】
要約すると、本明細書に記載した構想を用いる結果として得られる多くの利益が記載されてきた。1つ以上の形態の上述の記載は、例示及び説明を目的として提示されているものである。包括的であることも、開示された厳密な形態に限定することも意図されていない。上記の教示を鑑みて、修正又は変形が可能である。1つ以上の形態は、原理及び実際の応用について例示し、それによって、様々な形態を様々な修正例と共に、想到される特定の用途に適するものとして当業者が利用することを可能にするようにするために、選択及び記載されたものである。本明細書と共に提示される特許請求の範囲が全体的な範囲を定義することが意図される。
【0211】
〔実施の態様〕
(1) モジュール式エネルギーシステムであって、
エンクロージャを備えるヘッダモジュールであって、前記エンクロージャが凹部を画定し、前記凹部が、第1のガイド壁及び第2のガイド壁を備える、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、を備え、前記カプラが、
第1の側壁であって、前記第1のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動する際に前記第1の側壁を案内するように構成されている、第1の側壁と、
第2の側壁であって、前記第2のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動する際に前記第2の側壁を案内するように構成されている、第2の側壁と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
(2) 前記第1の側壁が、前記第2の側壁に対して角度を付けられている、実施態様1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(3) 前記凹部が、
前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第1の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第1の捕捉アームと、
前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第2の側壁を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第2の捕捉アームと、を更に備え、
前記第1の捕捉アーム及び前記第2の捕捉アームが、前記カプラが前記凹部から離れて回転することを防止するように構成されている、実施態様1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(4) 前記ヘッダモジュールが第1の電気コネクタを備え、前記凹部が第2の電気コネクタを更に備え、前記第1のガイド壁及び前記第2のガイド壁が、前記カプラが前記凹部を通って移動するときに前記第2の電気コネクタを前記第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている、実施態様1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(5) 前記ディスプレイが、前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、実施態様1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0212】
(6) 前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施態様5に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(7) 前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記第1のラッチアームが、前記ロック位置において前記第1の開口部を通って移動することが防止される、実施態様6に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(8) 前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施態様7に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(9) 前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置に向かって付勢するように構成されたばねを更に備える、実施態様8に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(10) 前記ラッチ機構がスライダバーを備え、前記第1のラッチアームが前記スライダバーから延在し、前記ラッチ機構が、前記スライダバーから延在する第2のラッチアームを更に備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第2のラッチアームを受け入れるように構成された第2の開口部を更に画定する、実施態様6に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0213】
(11) 前記エンクロージャが、メモリカードを内部に受け入れるように構成されたメモリ区画を更に画定し、前記メモリカードが、前記ディスプレイが前記ヘッダモジュールに結合されたときに隠される、実施態様1に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(12) 前記メモリ区画を覆うように構成されたドアを更に備える、実施態様11に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(13) モジュール式エネルギーシステムであって、
エンクロージャを備えるヘッダモジュールであって、前記エンクロージャが凹部を画定する、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、
前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
(14) 前記ヘッダモジュールが、第1の電気コネクタを備え、前記凹部が、第2の電気コネクタを更に備え、前記第1の電気コネクタが、前記第2の電気コネクタに電気的に結合するように構成されている、実施態様13に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(15) 前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記エンクロージャが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施態様13に記載のモジュール式エネルギーシステム。
【0214】
(16) 前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施態様15に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(17) モジュール式エネルギーシステムであって、
ハウジングを備えるヘッダモジュールであって、前記ハウジングが凹部を画定し、前記凹部が、
第1のガイド壁と、
前記第1のガイド壁に対して角度を付けられた第2のガイド壁と、
第1の電気コネクタと、を備える、ヘッダモジュールと、
前記凹部内に取り外し可能に配置可能なカプラを備えるディスプレイと、を備え、前記カプラが、
前記第1の電気コネクタに取り外し可能に結合するように構成された第2の電気コネクタと、
前記第1のガイド壁に沿って移動するように構成された第1の側壁と、
前記第2のガイド壁に沿って移動するように構成された第2の側壁であって、前記第1の側壁及び前記第2の側壁が、前記第2の電気コネクタを前記第1の電気コネクタに向かって案内するように構成されている、第2の側壁と、を備える、モジュール式エネルギーシステム。
(18) 前記ディスプレイが、前記ディスプレイを前記ヘッダモジュールに取り外し可能にラッチするように構成されたラッチ機構を更に備える、実施態様17に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(19) 前記ラッチ機構が、前記ディスプレイから延在する第1のラッチアームを備え、前記ヘッダモジュールの前記ハウジングが、内部を通して前記第1のラッチアームを受け入れるように構成された第1の開口部を更に画定する、実施態様18に記載のモジュール式エネルギーシステム。
(20) 前記第1のラッチアームが、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であり、前記ラッチ機構が、前記第1のラッチアームを前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で移動させるように構成されたスライダボタンを更に備える、実施態様19に記載のモジュール式エネルギーシステム。
図1
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図7A
図7B
図8A
図8B
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【国際調査報告】