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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】制約接着剤を使用した三次元電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240312BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20240312BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240312BHJP
   H01M 10/054 20100101ALI20240312BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/058
H01M10/052
H01M10/054
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560667
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 US2022022437
(87)【国際公開番号】W WO2022216485
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/168,742
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323006529
【氏名又は名称】エノビクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Enovix Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100224627
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 稔
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,ロバート キース
(72)【発明者】
【氏名】バルデス,ブルーノ エイ
(72)【発明者】
【氏名】ラマサブラマニアン,ムラリ
(72)【発明者】
【氏名】ブザッカ,ロバート エス
【テーマコード(参考)】
5H028
5H029
【Fターム(参考)】
5H028AA08
5H028BB04
5H028BB05
5H028CC01
5H028CC07
5H028CC08
5H028CC26
5H028EE06
5H028EE10
5H028HH05
5H028HH06
5H028HH08
5H029AJ05
5H029AK01
5H029AK03
5H029AK05
5H029AL02
5H029AL03
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AL11
5H029AL12
5H029AM03
5H029AM04
5H029AM07
5H029AM12
5H029AM16
5H029BJ02
5H029BJ12
5H029CJ02
5H029CJ03
5H029CJ04
5H029CJ05
5H029DJ04
5H029EJ14
5H029HJ03
5H029HJ04
5H029HJ12
5H029HJ14
(57)【要約】
二次電池のための電極アセンブリ及び方法が提供される。電極アセンブリは、単位セルの群及び制約システムを備える。電極アセンブリは、電極構造の群、対向電極構造の群、及び電気絶縁セパレータ材料を備える。制約システムは、(i)縦方向に分離された第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約、(ii)第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約、並びに電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットを接続する、垂直方向に分離された第1の接続部材及び第2の接続部材を備える。第1の接続部材及び第2の接続部材は、(i)75℃~130℃の範囲の溶融温度と、(ii)ASTM D1238に従って少なくとも20~350以下の範囲で測定される溶融指数値と、を有する電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤によってサブセットに接着されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位セルの群と、制約システムと、接着剤と、を備える二次電池のための電極アセンブリであって、
前記電極アセンブリが、相互に垂直な縦方向軸、横方向軸、及び垂直軸と、縦方向に互いに分離された第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面と、電極アセンブリ縦方向軸AEAを取り囲み、かつ前記第1の縦方向端面及び前記第2の縦方向端面を接続するラテラル面であって、前記ラテラル面が、前記縦方向軸の両側に、反対側にある第1の領域及び第2の領域を有し、かつ前記縦方向軸に直交する第1の方向に分離されており、前記電極アセンブリが、前記縦方向に測定される最大幅WEAと、前記ラテラル面によって境界が定められ、前記横方向に測定される最大長さLEAと、前記ラテラル面によって境界が定められ、かつ垂直方向に測定される最大高さHEAと、を有する、ラテラル面と、を有し、
前記電極アセンブリが、電極構造の群と、対向電極構造の群と、前記電極群及び前記対向電極群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料と、を更に備え、前記電極構造群及び前記対向電極構造群の前記構成単位が、前記垂直方向に分離された反対側にある上側端面及び下側端面を有し、前記単位セル群の各構成単位が、電極構造と、対向電極構造と、前記電極構造と前記対向電極構造との間の電気絶縁セパレータと、を備え、
前記制約システムが、(i)前記縦方向に分離された第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約と、(ii)前記第1の一次成長制約及び前記第2の一次成長制約、並びに前記電極群又は前記対向電極群の前記構成単位のサブセットを接続する、前記垂直方向に分離された第1の接続部材及び第2の接続部材を備え、前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、(i)75℃~130℃の範囲の溶融温度と、(ii)ASTM D1238に従って測定される、少なくとも20~350以下の範囲の溶融指数値と、を有する電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤によって、前記サブセットの前記上側端面及び前記下側端面がそれぞれ接着された、反対側にある上側内面及び下側内面を有する、電極アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の電極アセンブリを備える、二次電池。
【請求項3】
前記ホットメルト接着剤の前記溶融温度が、77℃~100℃の範囲にある、請求項1又は2に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項4】
ASTM D1238に従って測定される前記溶融指数値が、少なくとも70~350以下の範囲にある、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項5】
前記電極構造の群の前記構成単位が、前記垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する電極集電体を備え、前記対向電極構造の群の構成単位が、前記垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する対向電極集電体を備え、前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、前記電極群又は前記対向電極群の構成単位の前記サブセットの前記電極集電体又は前記対向電極集電体の垂直端面に接着されている、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項6】
前記ホットメルト接着剤が、EAA(エチレン-co-アクリル酸)、EMAA(エチレン-co-メタクリル酸)、官能化ポリエチレン及び官能化ポリプロピレン、並びにそれらの組み合わせから選択される材料を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項7】
前記ホットメルト接着剤が、EAA共重合体とEMAA共重合体との混合物を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項8】
前記ホットメルト接着剤が、約80℃以上の温度で、有意には反応しないか、又は有意には接着力を失わない、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項9】
前記ホットメルト接着剤が、前記二次電池の1000連続サイクルを経て有意には接着力を失わない、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項10】
前記ホットメルト接着剤が、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さと所定のパターン幾何学形状とを有するフィルム形状を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項11】
前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材が、それぞれの前記部材の垂直厚さを貫いて形成された開口部を備え、前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材が、前記開口部に隣接する前記内面の接合領域を含み、前記ホットメルト接着剤が、前記電極群又は前記対向電極群の前記構成単位の前記サブセットへの接着のために提供される、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項12】
第1の接続部材及び第2の接続部材の両方が、前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材の前記垂直厚さを貫く開口部を備える、請求項11に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項13】
前記開口部が、前記縦方向に延在する複数のスロットを含み、前記サブセットに接着するための前記接合領域が、前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材の前記スロットの間の内面領域上に位置する、請求項11又は12に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項14】
前記第1の縦方向端面及び前記第2の縦方向端面の表面積が、前記電極アセンブリの表面積の33%未満である、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項15】
前記電極構造群の各構成単位の長さLと前記対向電極構造群の各構成単位の長さLCEとが、これらの構成単位の中心縦方向軸A及びACEの前記横方向に測定され、前記電極構造群の各構成単位の幅Wと前記対向電極構造群の各構成単位の幅WCEとが、前記縦方向に測定され、前記電極構造群の各構成単位の高さHと前記対向電極構造群の各構成単位の高さHCEとが、そのような各構成単位の前記中心縦方向軸A又はACEに、かつ前記縦方向に垂直である前記垂直方向に測定され、前記電極構造群の各構成単位のLとW及びHの各々との比が、それぞれ、少なくとも5:1であり、前記電極構造群の各構成単位についてのHとWとの比が、0.4:1~1000:1であり、前記対向電極構造群の各構成単位のLCEとWCE及びHCEの各々との比が、それぞれ、少なくとも5:1であり、前記対向電極構造群の各構成単位についてのHCEとWCEとの比が、0.4:1~1000:1である、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項16】
EA及びWEAの各々とHEAとの比が、少なくとも2:1である、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項17】
前記第1の縦方向表面上への前記電極構造群及び前記対向電極構造群の構成単位の投影が、第1の投影エリアを取り囲み、前記第2の縦方向表面上への前記電極構造群及び前記対向電極構造群の前記構成単位の投影が、第2の投影エリアを取り囲み、前記第1の一次成長制約及び前記第2の一次成長制約が、前記第1の投影エリア及び前記第2の投影エリアの上に重なる第1の圧縮部材及び第2の圧縮部材を備える、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項18】
前記第1の一次成長制約及び前記第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ前記縦方向に垂直である2つの方向の各々において前記電極アセンブリに対して維持される圧力を超え、相互に垂直であり、かつ前記縦方向に垂直である2つの方向の各々において前記電極アセンブリに対して維持される圧力を超える圧力を、前記電極アセンブリに対して前記縦方向に維持する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項19】
前記第1の一次成長制約及び前記第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ前記縦方向に垂直である2つの方向の各々において、前記電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも3倍、少なくとも4倍、又は少なくとも5倍超える圧力を、前記電極アセンブリに対して前記縦方向に維持する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項20】
前記一次成長制約システムが、20連続サイクルを経て生じ得る前記縦方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が20%未満であるように、前記縦方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項21】
前記一次成長制約システムが、10連続サイクルを経て生じ得る前記縦方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、前記縦方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項22】
前記一次成長制約システムが、5連続サイクルを経て生じ得る前記縦方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、前記縦方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項23】
前記一次成長制約システムが、生じ得る前記縦方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が1サイクル当たり1%未満であるように、前記縦方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項24】
前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、20連続サイクルを経て生じ得る前記垂直方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が20%未満であるように、前記垂直方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項25】
前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、10連続サイクルを経て生じ得る前記垂直方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、前記垂直方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項26】
前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、5連続サイクルを経て生じ得る前記垂直方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、前記垂直方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項27】
前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材が、生じ得る前記垂直方向での前記電極アセンブリのフェレット径の増加が1サイクル当たり1%未満であるように、前記垂直方向での前記電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行請求項のいずれか一項に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【請求項28】
先行実施形態のいずれか1つに記載の二次電池又は電極アセンブリを製造するプロセスであって、(a)前記電極構造の群と、前記対向電極構造の群と、前記電極群及び前記対向電極群の構成単位を電気的に分離する前記電気絶縁セパレータ材料の群と、を、積層構成で積層することと、(b)前記電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を含む接着フィルムのうちの少なくとも1つの第1の面を、前記制約システムの前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材の上側内面又は下側内面と接触させて配置することと、(c)前記電極群又は前記対向電極群の前記構成単位の前記サブセットの前記上側端面又は前記下側端面を、前記少なくとも1つの接着フィルムの第2の面と接触させて配置することと、(d)前記少なくとも1つの接着フィルムを加熱によって少なくとも部分的に溶融又は軟化させて、前記電極群又は前記対向電極群の前記構成単位の前記サブセットを前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材に接着させることと、を含む、プロセス。
【請求項29】
第1の接着フィルムが、前記第1の接続部材の前記上側内面を、前記電極群又は前記対向電極群の構成単位の前記サブセットの前記上側端面に接着させ、第2の接着フィルムが、前記第2の接続部材の前記下側内面を、前記電極群又は前記対向電極群の構成単位の前記サブセットの前記下側端面に接着させる、請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記少なくとも1つの接着フィルムを切断して、所定のパターンを有するフィルム切り欠きを形成し、前記フィルム切り欠きを前記第1の接続部材及び前記第2の接続部材の前記上側内面及び前記下側内面に張り付けることを更に含む、請求項28又は29に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月31日に出願された米国仮特許出願第63/168,742号の利益を主張し、この出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、エネルギー貯蔵デバイスで使用するための構造、そのような構造を採用するエネルギー貯蔵デバイス、並びにそのような構造及びエネルギーデバイスを生産するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ロッキングチェア二次電池又は挿入二次電池は、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、又はマグネシウムイオンなどのキャリアイオンが、電解質を介して正極と負極との間を移動するタイプのエネルギー貯蔵デバイスである。二次電池は、単一の電池セル、又は電池を形成するために電気的に結合された2つ以上の電池セルを含み、各電池セルは、正極、負極、微小孔性セパレータ、及び電解質を含み得る。
【0004】
ロッキングチェア電池セルでは、正極及び負極の両方が、キャリアイオンが挿入及び脱離する材料を含む。セルが放電される際に、キャリアイオンが負極から脱離され、正極に挿入される。セルが充電される際に、逆のプロセスが発生し、キャリアイオンが正極から脱離され、負極に挿入される。
【0005】
キャリアイオンが電極間を移動するとき、持続的な課題のうちの1つは、電池が繰り返し充電及び放電されるにつれて、電極が膨張及び収縮する傾向があるという事実に存在する。電極が膨張すると、電気的短絡及び電池の障害が発生するため、サイクリング中の膨張及び収縮は、電池の信頼性及びサイクル寿命にとって問題となる傾向がある。
【0006】
したがって、電池の信頼性及びサイクル寿命を改善するために、電池サイクリング中の電極の膨張及び収縮を制御する必要性が残っている。
【発明の概要】
【0007】
したがって、簡潔に言えば、本開示の一態様は、電解質及び二次電池サイクリングの他の条件への長期曝露の下で接着力を失うことなく、制約構造を所定の位置に確実に保持し、それによって、電池のエネルギー密度、信頼性、及びサイクル寿命を改善するための制約接着剤の実装に関する。
【0008】
一態様によれば、二次電池のための電極アセンブリが提供され、この電極アセンブリは、単位セルの群、制約システム、及び接着剤を有し、電極アセンブリは、相互に垂直な縦方向軸、横方向軸、及び垂直軸と、縦方向に互いに分離された第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面と、電極アセンブリ縦方向軸AEAを取り囲み、かつ第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面を接続するラテラル面であって、ラテラル面が、縦方向軸の反対側に、反対側にある第1の領域及び第2の領域を有し、かつ縦方向軸に直交する第1の方向に分離されており、電極アセンブリが、縦方向に測定される最大幅WEAと、ラテラル面によって境界が定められ、横方向に測定される最大長さLEAと、ラテラル面によって境界が定められ、かつ垂直方向に測定される最大高さHEAと、を有する、ラテラル面と、を有する。電極アセンブリは、電極構造の群と、対向電極構造の群と、電極構造群及び対向電極構造群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料と、を更に備え、電極構造群及び対向電極構造群の構成単位が、垂直方向に分離された反対側にある上側端面及び下側端面を有し、単位セル群の各構成単位が、電極構造と、対向電極構造と、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁セパレータと、を備える。制約システムは、(i)縦方向に分離された第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約と、(ii)第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約、並びに電極構造群又は対向電極構造群の構成単位のサブセットを接続する、垂直方向に分離された第1の接続部材及び第2の接続部材を備え、第1の接続部材及び第2の接続部材が、(i)75℃~130℃の範囲の溶融温度と、(ii)ASTM D1238に従って測定される、少なくとも20~350以下の範囲の溶融指数値と、を有する電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤によって、サブセットの上側端面及び下側端面がそれぞれ接着された、反対側にある上側内面及び下側内面を有する。別の態様は、電極アセンブリを有する二次的なものに関する。
【0009】
別の態様によれば、二次電池又は電極アセンブリを製造するプロセスが提供され、このプロセスは、(a)電極構造の群と、対向電極構造の群と、電極群及び対向電極群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料の群と、を、積層構成で積層することと、(b)電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を含む接着フィルムのうちの少なくとも1つの第1の面を、制約システムの第1の接続部材又は第2の接続部材の上側内面又は下側内面と接触させて配置することと、(c)電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの上側端面又は下側端面を、少なくとも1つの接着フィルムの第2の面と接触させて配置することと、(d)少なくとも1つの接着フィルムを加熱によって少なくとも部分的に溶融又は軟化させて、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットを第1の接続部材及び第2の接続部材に接着させることと、を含む。
【0010】
本開示の他の態様、特徴、及び実施形態は、部分的には、以下の説明及び図面で論じられ、部分的には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】電極制約のセットを有する電極アセンブリの一実施形態の斜視図である。
図1B】二次電池のための三次元電極アセンブリの一実施形態の概略図である。
図1C図1Bの電極アセンブリの挿入断面図である。
図1D図1Bにおける線Dに沿って得られる、図1Bの電極アセンブリの断面図である。
図2】電極アセンブリ及び電極制約のセットを備えるエネルギー貯蔵デバイス又は二次電池の一実施形態の分解図を例示する。
図3A】補助電極を有する、電極アセンブリの実施形態の、Z-Y平面における断面を例示する。
図3B】内部に開口部を有する制約システムを有する、電極アセンブリの実施形態の、X-Y平面内の上面図を例示する。
図4】制約システムに接合された電極アセンブリの一実施形態の断面図である。
図5】制約システムへの接着の前の電極集電体の上側端面を例示する電極アセンブリの一実施形態の上面図である。
図6】制約システムが接着された後の、図5の電極アセンブリの実施形態の上面図である。
図7A図1Aに示されるような線A-A’に沿って得られる電極アセンブリの実施形態の断面を例示し、一次成長制約システム及び二次成長制約システムの実施形態の要素を例示する。
図7B図1Aに示されるような線B-B’に沿って得られる電極アセンブリの一実施形態の断面を例示し、一次成長制約システム及び二次成長制約システムの実施形態の要素を例示する。
図7C図1Aに示されるような線A-A’に沿って得られる電極アセンブリの一実施形態の断面を例示し、一次成長制約システム及び二次成長制約システムの実施形態の要素を更に例示する。
図8A】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスを示す。
図8B】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスを示す。
図8C】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスを示す。
図8D】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスを示す。
図8E】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスを示す。
図9A】ある形態の電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する別のプロセスを示す。
図9B】ある形態の電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する別のプロセスを示す。
図9C】ある形態の電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する別のプロセスを示す。
図9D】ある形態の電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する別のプロセスを示す。
図9E】ある形態の電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する別のプロセスを示す。
図10A】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する代替プロセスを示す。
図10B】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する代替プロセスを示す。
図10C】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する代替プロセスを示す。
図10D】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する代替プロセスを示す。
図10E】電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を使用することによって二次電池及び/又は電極アセンブリを製造する代替プロセスを示す。
【0012】
本発明の主題の他の態様、実施形態、及び特徴は、添付の図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。添付の図面は、概略図であり、縮尺通りに描画されることを意図するものではない。明確にするために、あらゆる要素又は構成要素にあらゆる図で標示が行われるわけではなく、例示が当業者に本発明の主題を理解させるために必要でない場合、本発明の主題の各実施形態のあらゆる要素又は構成要素が示されるわけでもない。
【0013】
定義
本明細書で使用される「a」、「an」、及び「the」(すなわち、単数形)は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数の指示対象を指す。例えば、一事例では、「電極」の参照は、単一の電極及び複数の同様の電極の両方を含む。
【0014】
本明細書で使用される「約」及び「およそ」は、記載される値のプラス又はマイナス10%、5%、又は1%を指す。例えば、一事例では、約250μmであれば、225μm~275μmを含む。更なる例として、一事例では、約1,000μmであれば、900μm~1,100μmを含む。別途示されない限り、本明細書及び請求項で使用される量(例えば、測定値など)などを表す全ての数は、全ての事例において「約」という用語によって修飾されているものと理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書及び添付の請求項に記載される数値パラメータは、近似値である。各数値パラメータは、少なくとも、報告された有意な桁の数に照らして、及び通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。
【0015】
二次電池の状態の文脈で本明細書で使用される「充電状態」は、二次電池がその定格容量の少なくとも75%に充電された状態を指す。例えば、電池は、その定格容量の100%などの、その定格容量の少なくとも80%、その定格容量の少なくとも90%、及び更にはその定格容量の少なくとも95%まで充電され得る。
【0016】
本明細書で使用される「Cレート」は、二次電池が放電されるレートの尺度を指し、放電電流を、電池が1時間でその公称定格容量を送給するであろう理論的な電流引き出し量で除算したものとして定義される。例えば、1CのCレートは、1時間で電池を放電する放電電流を示し、2Cのレートは、1/2時間で電池を放電する放電電流を示し、C/2のレートは、2時間で電池を放電する放電電流を示す、などである。
【0017】
二次電池の状態の文脈で本明細書で使用される「放電状態」は、二次電池がその定格容量の25%未満に放電された状態を指す。例えば、電池は、その定格容量の10%未満などの、その定格容量の20%未満、及び更には、その定格容量の0%などの、その定格容量の5%未満に放電され得る。
【0018】
充電状態と放電状態との間の二次電池のサイクルの文脈で本明細書で使用される「サイクル」は、充電状態又は放電状態のいずれかである第1の状態から、第1の状態の反対である第2の状態(すなわち、第1の状態が放電であった場合は充電状態、又は第1の状態が充電であった場合は放電状態)に電池を移行させるために、電池を充電及び/又は放電し、次いで、電池を第1の状態に戻してサイクルを完了することを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の二次電池の単一のサイクルは、充電サイクルでのように、電池を放電状態から充電状態に充電し、次いで、放電状態に戻して、サイクルを完了することを含むことができる。単一のサイクルはまた、放電サイクルでのように、電池を充電状態から放電状態に放電し、次いで、充電状態に戻して、サイクルを完了することを含むことができる。
【0019】
電極アセンブリに関して本明細書で言及される「フェレット径」は、2つの平面に垂直な方向で測定される、電極アセンブリを制限する2つの平行平面間の距離として定義される。例えば、縦方向における電極アセンブリのフェレット径は、縦方向に垂直である電極アセンブリを制限する2つの平行平面間の縦方向で測定される距離である。別の例として、横方向の電極アセンブリのフェレット径は、横方向に垂直である電極アセンブリを制限する2つの平行平面間の横方向で測定される距離である。更なる別の例として、垂直方向の電極アセンブリのフェレット径は、垂直方向に垂直である電極アセンブリを制限する2つの平行平面間の垂直方向で測定される距離である。
【0020】
本明細書で使用される場合、「縦方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、相互に垂直な軸を指す(すなわち、各々は、互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「縦方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、三次元の態様又は配向を定義するために使用されるデカルト座標系に類似している。したがって、本明細書における本発明の主題の要素の説明は、要素の三次元の配向を説明するために使用される特定の軸に限定されない。代替的に述べると、軸は、本発明の主題の三次元の態様を参照するときに交換可能であり得る。
【0021】
本明細書で使用される「縦方向」、「横方向」、及び「垂直方向」は、相互に垂直な方向を指す(すなわち、各々は、互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「縦方向」、「横方向」、及び「垂直方向」は、一般に、それぞれ、三次元の態様又は配向を画定するために使用されるデカルト座標系の縦方向軸、横方向軸、及び垂直軸に平行であり得る。
【0022】
二次電池の充電状態と放電状態との間のサイクリングの文脈で本明細書で使用される「繰り返されるサイクリング」は、放電状態から充電状態へ、又は充電状態から放電状態へ2回以上サイクリングすることを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の繰り返されるサイクリングは、放電状態から充電状態への充電、放電状態へ戻る放電、充電状態への再度の充電、及び放電状態へ戻る最終的な放電でのような、放電状態から充電状態への少なくとも2回のサイクリングを含むことができる。また別の例として、充電状態と放電状態との間の繰り返されるサイクリングは、充電状態から放電状態への放電、充電状態まで戻る充電、放電状態への再度の放電、及び充電状態まで戻る最終的な充電を、少なくとも2回含むことができる更なる例として、充電状態と放電状態との間の繰り返されるサイクリングは、少なくとも5回のサイクリング、及び更には放電状態から充電状態への少なくとも10回のサイクリングを含むことができる。更なる例として、充電状態と放電状態との間の繰り返されるサイクリングは、放電状態から充電状態へ少なくとも25回、50回、100回、300回、500回、及び更には1000回サイクリングすることを含むことができる。
【0023】
二次電池の文脈で本明細書で使用される「定格容量」は、標準温度条件(25℃)下で測定される、一定期間にわたって指定された電流を送給する二次電池の容量を指す。例えば、定格容量は、指定された時間の電流出力を判定することによって、又は指定された電流について電流が出力され得る時間を判定し、電流と時間との積を取ることによって、アンペア時の単位で測定され得る。例えば、定格20アンペア時の電池について、定格に対して電流が2アンペアで指定される場合には、電池は、10時間の電流出力を提供することとなる電池であると理解され得、逆に、定格に対して時間が10時間で指定される場合には、電池は、10時間の間、2アンペアを出力することとなる電池であると理解され得る。特に、二次電池の定格容量は、Cレートなどの指定された放電電流での定格容量として与えられてもよく、Cレートは、電池がその容量に対して放電されるレートの尺度である。例えば、1CのCレートは、1時間で電池を放電する放電電流を示し、2Cは、1/2時間で電池を放電する放電電流を示し、C/2は、2時間で電池を放電する放電電流を示す、などである。それゆえ、例えば、1CのCレートで20アンペア時の定格の電池であれば、1時間の間、20アンペアの放電電流を与え、2CのCレートで20アンペア時の定格の電池であれば、1/2時間の間、40アンペアの放電電流を与え、C/2のCレートで20アンペア時の定格の電池であれば、2時間にわたって10アンペアの放電電流を与える。
【0024】
電極アセンブリの寸法の文脈で本明細書で使用される「最大幅」(WEA)は、電極アセンブリの縦方向端面の反対側にある点から縦方向に測定される電極アセンブリの最大幅に対応する。
【0025】
電極アセンブリの寸法の文脈で本明細書で使用される「最大長さ」(LEA)は、電極アセンブリのラテラル面の反対側にある点から横方向に測定される電極アセンブリの最大長さに対応する。
【0026】
電極アセンブリの寸法の文脈で本明細書で使用される「最大高さ」(HEA)は、電極アセンブリのラテラル面の反対側にある点から横方向に測定される電極アセンブリの最大高さに対応する。
【0027】
更に、本明細書で使用される場合、「電極構造」又は「電極活物質」などの「電極」という用語を使用して材料又は構造を説明する各実施形態について、そのような構造及び/又は材料は、特定の実施形態では、「負極構造」又は「負極活物質」などの、「負極」の構造及び/又は材料に対応し得ることを理解されたい。同様に、本明細書で使用される場合、「対向電極構造」又は「対向電極活物質」などの「対向電極」という用語を使用して材料又は構造を説明する各実施形態について、そのような構造及び/又は材料は、特定の実施形態では、「正極構造」又は「正極活物質」などの、「正極」の構造及び/又は材料に対応し得ることを理解されたい。すなわち、好適な場合、電極及び/又は対向電極について説明される任意の実施形態は、電極及び/又は対向電極が、それぞれ対応する構造及び材料を含む、具体的には負極及び/又は正極である、同じ実施形態に対応し得る。
【発明を実施するための形態】
【0028】
一般に、本開示は、例えば図1A図1D及び図2に示されるような、充電状態と放電状態との間でサイクリングする、二次電池102などのエネルギー貯蔵デバイス100を対象とする。二次電池102は、電池筐体104と、電極アセンブリ106と、キャリアイオンと、電池筐体内の非水性液体電解質と、を含む。特定の実施形態では、二次電池102はまた、電極アセンブリ106の成長を抑制する制約システム108を含む。制約されている電極アセンブリ106の成長は、電極アセンブリ106の1つ以上の寸法の巨視的な増加であり得る。
【0029】
図1A図1Dを参照すると、一実施形態では、電極アセンブリ106は、積層方向(すなわち、図1Bにおける積層方向D)に連続して積層された単位セル504の群を含む。単位セル群の各構成単位は、電極構造110と、対向電極構造112と、電極構造110及び対向電極構造112を互いに電気的に絶縁するための、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁セパレータ130と、を備える。一例では、図1Bに示されるように、電極アセンブリ106は、電極構造110及び対向電極構造を交互配置で備える、積層された連続した単位セル504を備える。図1Cは、図1Bの電極アセンブリ106を有する二次電池を示す挿入図であり、図1Dは、図1Bの電極アセンブリ106を有する二次電池の断面である。積層された連続した単位セル504a、504bの他の配置を提供することもできる。したがって、電極アセンブリは、電極構造の群と、対向電極構造の群と、電極構造群及び対向電極構造群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料の群と、を備えることができ、単位セル群の各構成単位は、電極構造と、対向電極構造と、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁セパレータと、を備える。
【0030】
一実施形態では、電極構造110は、例えば図1A図1Dに示されるように、電極活物質層132、及び電極集電体136を備える。例えば、電極構造110は、1つ以上の電極活物質層132の間に配設された電極集電体136を備えることができる。一実施形態によれば、電極活物質層132は、アノード活物質を含み、電極集電体136は、アノード集電体を備える。同様に、一実施形態では、対向電極構造112は、対向電極活物質層138及び対向電極集電体140を備える。例えば、対向電極構造112は、1つ以上の対向電極活物質層138の間に配設された対向電極集電体140を備えることができる。一実施形態によれば、対向電極活物質層138は、カソード活物質を含み、対向電極集電体140は、カソード集電体を備える。更に、電極構造110及び対向電極構造112は、それぞれ、本明細書に記載される特定の実施形態及び構造に限定されず、本明細書に具体的に記載されるもの以外の他の構成、構造、及び/又は材料を、電極構造110及び対向電極構造112を形成するために提供することもできることを理解されたい。特定の実施形態によれば、単位セル群における各単位セル504a、504bは、積層構成において、電極集電体136の単位セル部分と、電極活物質層132を備える電極構造110と、電極と対向電極活物質層との間の電気絶縁セパレータ130と、対向電極活物質層138を備える対向電極構造113と、対向電極集電体140の単位セル部分と、を備える。特定の実施形態では、電極集電体、電極活物質層、セパレータ、対向電極活物質層、及び対向電極集電体の単位セル部分の順序は、例えば図1Cに示されるように、積層構成において互いに隣接する単位セルについて反転され、電極集電体及び/又は対向電極集電体の部分が、隣接する単位セル間で共有されるようになっている。
【0031】
図1A図1Dに示されるような実施形態によれば、電極構造群110及び対向電極構造群112の構成単位は、それぞれ、積層方向Dに対応する交互の配列の方向を有する交互の配列で配置されている。この実施形態に従った電極アセンブリ106は、相互に垂直な縦方向軸、横方向軸、及び垂直軸を更に含み、縦方向軸AEAは、一般に、電極構造群及び対向電極構造群の構成単位の積層方向Dに対応するか、又は平行である。図1Bにおける実施形態に示されるように、縦方向軸AEAは、Y軸に対応するものとして示され、横方向軸は、X軸に対応するものとして示され、垂直軸は、Z軸に対応するものとして示される。本明細書における開示の実施形態によれば、単位セル群の各単位セル504内の電極構造110、対向電極構造112、及び電気絶縁セパレータ130は、単位セル群の積層方向に直交する垂直方向に分離された反対側にある上側端面及び下側端面を有する。例えば、図1C及び図4を参照すると、単位セル群の各構成単位における電極構造110は、垂直方向に分離された反対側にある上側端面500a及び下側端面500bを備えることができ、単位セル群の各構成単位における対向電極構造112は、垂直方向に分離された反対側にある上側端面501a及び下側端面501bを備えることができ、電気絶縁セパレータ130は、垂直方向に分離された反対側にある上側端面502a及び下側端面502bを備えることができる。
【0032】
図1A図1Dを参照すると、一実施形態によれば、電極アセンブリ106は、仮想の三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、縦方向軸、及び垂直軸と、縦方向に互いに分離された第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118と、電極アセンブリ縦方向軸AEAを取り囲み、かつ第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118を接続するラテラル面142と、を有する。一実施形態では、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の表面積は、電極アセンブリ106の表面積の33%未満である。例えば、そのような一実施形態では、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリ106の全表面の表面積の25%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全表面の表面積の20%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全表面の表面積の15%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全表面の表面積の10%未満である。
【0033】
一実施形態では、ラテラル面142は、縦方向軸の両側に、縦方向軸に直交する第1の方向に分離された、第1の領域及び第2の領域を含む。例えば、ラテラル面142は、X方向の反対側にある表面領域144、146(すなわち、長方柱の側面)と、Z方向の反対側にある表面領域148、150と、を含むことができる。また別の実施形態では、ラテラル面は、円筒形状を含むことができる。電極アセンブリ106は、縦方向に測定される最大幅WEAと、ラテラル面によって境界を定められ、かつ横方向に測定される最大長さLEAと、ラテラル面によって境界を定められ、かつ垂直方向に測定される最大高さHEAと、を更に含むことができる。一実施形態では、最大長さLEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも2:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも5:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも10:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも15:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも20:1であり得る。種々の寸法の比率は、エネルギー貯蔵デバイス内の最適な構成を可能にして、活物質の量を最大化し、それによってエネルギー密度を増加させ得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、最大幅WEAは、最大高さHEAよりも大きい電極アセンブリ106の幅を提供するように選択され得る。例えば、一実施形態では、最大幅WEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも2:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも5:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも10:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも15:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大高さHEAとの比は、少なくとも20:1であり得る。
【0035】
一実施形態によれば、最大幅WEAと最大長さLEAとの比は、最適な構成を提供する所定の範囲内にあるように選択され得る。例えば、一実施形態では、最大幅WEAと最大長さLEAとの比は、1:5~5:1の範囲にあり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大長さLEAとの比は、1:3~3:1の範囲にあり得る。また更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAと最大長さLEAとの比は、1:2~2:1の範囲にあり得る。
【0036】
本開示の実施形態によれば、単位セル群の構成単位の各電極構造110は、電極構造110の第1の反対側にある横方向端面601aと第2の反対側にある横方向端面601bとの間の横方向に測定される長さLと、電極構造110の上側の反対側にある垂直端面500aと下側の反対側にある垂直端面500bとの間の垂直方向に測定される高さHと、電極構造110の第1の反対側にある表面603aと第2の反対側にある表面603bとの間の縦方向に測定される幅Wと、を含み、単位セル群の構成単位の各対向電極構造112は、対向電極構造112の第1の反対側にある横方向端面602aと第2の反対側にある横方向端面602bとの間の横方向に測定される長さLCEと、対向電極構造112の上側の第2の反対側にある垂直端面501aと下側の第2の反対側にある垂直端面501bとの間の垂直方向に測定される高さHCEと、対向電極構造112の第1の反対側にある表面604aと第2の反対側にある表面604bとの間の縦方向に測定される幅WCEと、を含む。
【0037】
一実施形態によれば、単位セル群の構成単位の電極構造110について、LとW及びHの各々との比は、それぞれ、少なくとも5:1であり、HとWとの比は、約2:1~約100:1の範囲にあり、単位セル群の構成単位の対向電極構造112について、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、それぞれ、少なくとも5:1であり、HCEとWCEとの比は、約2:1~約100:1の範囲にある。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも10:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも15:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも20:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも20:1である。
【0038】
一実施形態では、電極構造110の高さ(H)と幅(W)との比は、それぞれ、少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、単位セル群の構成単位の各電極構造110について、HとWとの比は、それぞれ、少なくとも2:1であろう。更なる例として、一実施形態では、HとWとの比は、それぞれ、少なくとも10:1であろう。更なる例として、一実施形態では、HとWとの比は、それぞれ、少なくとも20:1であろう。しかしながら、典型的には、HとWとの比は、概して、それぞれ、1,000:1未満であろう。例えば、一実施形態では、HとWとの比は、それぞれ、500:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、HとWとの比は、それぞれ、100:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、HとWとの比は、それぞれ、10:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、単位セル群の構成単位の各電極構造110について、HとWとの比は、それぞれ、約2:1~約100:1の範囲にあるであろう。
【0039】
一実施形態では、対向電極構造112の高さ(HCE)と幅(WCE)との比は、それぞれ、少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、単位セル群の構成単位の各対向電極構造112について、HCEとWCEとの比は、それぞれ、少なくとも2:1であろう。更なる例として、一実施形態では、HCEとWCEとの比は、それぞれ、少なくとも10:1であろう。更なる例として、一実施形態では、HCEとWCEとの比は、それぞれ、少なくとも20:1であろう。しかしながら、典型的には、HCEとWCEとの比は、概して、それぞれ、1,000:1未満であろう。例えば、一実施形態では、HCEとWCEとの比は、それぞれ、500:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、HCEとWCEとの比は、それぞれ、100:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、HCEとWCEとの比は、それぞれ、10:1未満であろう。更なる例として、一実施形態では、単位セル群の構成単位の各対向電極構造112について、HCEとWCEとの比は、それぞれ、約2:1~約100:1の範囲にあるであろう。
【0040】
一実施形態では、単位セル群は、電極構造110及び対向電極構造112の交互する配列を含むことができ、エネルギー貯蔵デバイス100及びその意図された使用に応じて、任意の数の構成単位を含み得る。更なる例として、一実施形態では、より一般的に述べると、電極構造110の群及び対向電極構造112の群は各々、N個の構成単位を有し、N-1個の電極構造の構成単位110の各々は、2つの対向電極構造の構成単位112の間にあり、N-1個の対向電極構造の構成単位112の各々は、2つの電極構造の構成単位110の間にあり、Nは、少なくとも2である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも4である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも5である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも10である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも25である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも50である。更なる例として、一実施形態では、Nは、少なくとも100以上である。
【0041】
一実施形態では、電極アセンブリ106は、例えば、図1A及び図1Bに例示されるように、電極アセンブリ106の全体的な巨視的成長を抑制する制約システム108によって画定される体積V内に閉囲されている。制約システム108は、電極アセンブリ106の膨潤及び変形を低減し、かつそれによって、制約システム108を有するエネルギー貯蔵デバイス100の信頼性及びサイクリング寿命を改善するように、1つ以上の次元に沿って電極アセンブリ106の成長を抑制することが可能であり得る。任意の1つの特定の理論に限定されるものではないが、二次電池102及び/又は電極アセンブリ106の充電及び/又は放電中に電極構造110と対向電極構造112との間で移動するキャリアイオンは、電極活物質に挿入され、電極活物質及び/又は電極構造110を膨張させ得ると考えられる。電極構造110のこの膨張は、電極及び/又は電極アセンブリ106を変形及び膨潤させ、それによって、電極アセンブリ106の構造的完全性を損ない、及び/又は電気的短絡又は他の障害の可能性を増加させ得る。一例では、エネルギー貯蔵デバイス100のサイクリング中の電極活物質層132の過剰な膨潤及び/又は膨張並びに収縮は、電極活物質の断片を電極活物質層132から剥離させ、かつ/又は薄く裂き、それによって、エネルギー貯蔵デバイス100の効率及びサイクリング寿命を損ない得る。また別の例では、電極活物質層132の過剰な膨潤及び/又は膨張並びに収縮は、電極活物質が電気絶縁微小孔性セパレータ130を破ることを引き起こし、それによって、電極アセンブリ106の電気的短絡及び他の障害を引き起こし得る。したがって、制約システム108は、この膨潤又は成長を、充電状態と放電状態との間のサイクリングで生じることがないように阻止して、エネルギー貯蔵デバイス100の信頼性、効率、及び/又はサイクリング寿命を改善する。
【0042】
一実施形態では、一次成長制約システム151を備える制約システム108は、例えば、図1Aに示されるように、縦方向での(すなわち、Y軸に平行な方向での)電極アセンブリ106の成長、膨張、及び/又は膨潤のうちの少なくとも1つを軽減及び/又は低減するために提供される。例えば、一次成長制約システム151は、電極アセンブリ106の縦方向端面116、118での膨張に対向することによって成長を制約するように構成された構造を含むことができる。一実施形態では、一次成長制約システム151は、縦方向(積層方向)で互いに分離されており、かつ第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を一体に接続して、積層方向での電極アセンブリ106における成長を抑制する少なくとも1つの一次接続部材162と連携して動作することができる、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を備える。例えば、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、電極アセンブリ106の第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118を少なくとも部分的に覆い得、一次成長制約154、156を互いに接続する接続部材162、164と連携して動作して、充電及び/又は放電の繰り返されるサイクル中に起こる電極アセンブリ106における任意の成長を妨害及び抑制し得る。
【0043】
本明細書における実施形態によれば、一次成長制約システム151は、二次電池102の20連続サイクル(充電状態と放電状態との間のサイクル)を経て生じ得る縦方向での電極アセンブリ106のフェレット径の増加が、20%未満であるか、又は二次電池の10連続サイクルを経たものが10%未満であるか、又は5連続サイクルを経たものが10%未満であるか、又は電池の1サイクル当たり1%未満であるように、縦方向での電極アセンブリ106の成長を抑制する。一実施形態では、二次電池の20連続サイクル及び/又は50連続サイクルを経て生じ得る積層方向での電極アセンブリのフェレット径の増加は、3%未満及び/又は2%未満である。
【0044】
一実施形態によれば、第1の縦方向表面上への電極構造群110及び対向電極構造群112の構成単位の投影が、第1の投影エリア700aを取り囲み、第2の縦方向表面上への電極構造群110及び対向電極構造群112の構成単位の投影が、第2の投影エリア700bを取り囲み、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156が、第1の投影エリア700a及び第2の投影エリア700bの上に重なる第1の圧縮部材及び第2の圧縮部材を備える。
【0045】
加えて、二次電池102において繰り返される充電及び放電プロセスのサイクリングは、電極アセンブリ106の縦方向(例えば、図1AにおけるY軸)だけでなく、横方向及び垂直方向(例えば、それぞれ、図1AにおけるX軸及びZ軸)などの、上記で論じたような、縦方向に直交する方向にも、成長及びひずみを誘発し得る。更に、特定の実施形態では、1つの方向での成長を阻害するための一次成長制約システム151の組み込みは、1つ以上の他の方向での成長及び/又は膨潤を悪化させさえし得る。例えば、電極アセンブリ106の縦方向の成長を抑制するために一次成長制約システム151が提供される場合、充電及び放電のサイクル中のキャリアイオンのインターカレーションと、結果として生じる電極構造の膨潤と、は、1つ以上の他の方向でのひずみを誘発し得る。特に、一実施形態では、電極成長/膨潤と縦方向成長制約との組み合わせによって生成されるひずみは、垂直方向(例えば、図1Aに示されるZ軸)、又は更には横方向(例えば、図1Aに示されるX軸)での、電極アセンブリ106の座屈又は他の障害をもたらし得る。したがって、本開示の一実施形態では、電極アセンブリ106の複数の軸に沿った電極アセンブリ106の成長を抑制するために、一次成長制約システム151と連携して動作し得る二次成長制約システム152が提供されている。例えば、一実施形態では、二次成長制約システム152は、一次成長制約システム151と連動するか、又は一次成長制約システム151と別様に相乗的に動作するように構成されてもよく、その結果、電極アセンブリ106の全体的な成長を抑制して、それぞれ、電極アセンブリ106並びに一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152を有する二次電池の改善された性能及び低減された障害の発生を与えることができる。
【0046】
一実施形態では、第1の接続部材158及び第2の接続部材160を備える二次成長制約システム152は、二次電池の20連続サイクルを経て生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が、20%未満であるか、又は二次電池の10連続サイクルを経たものが10%未満であるか、又は5連続サイクルを経たものが10%未満であるか、又は電池の1サイクル当たり1%未満であるように、垂直方向での電極アセンブリ106の成長を抑制する。一実施形態では、二次電池の20連続サイクル及び/又は50連続サイクルを経て生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加は、3%未満及び/又は2%未満である。
【0047】
図7A図7Cを参照すると、電極アセンブリ106のための一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152を有する制約システム108の実施形態が示されている。図7Aは、結果として生じる2D断面が垂直軸(Z軸)及び縦方向軸(Y軸)で例示されるように、縦方向軸(Y軸)に沿って得られた、図1Aにおける電極アセンブリ106の断面を示す。図7Bは、結果として生じる2D断面が垂直軸(Z軸)及び横方向軸(X軸)で例示されるように、横方向軸(X軸)に沿って得られた、図1Aにおける電極アセンブリ106の断面を示す。図7Aに示されるように、一次成長制約システム151は、一般に、それぞれ、縦方向(Y軸)に沿って互いに分離された第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を備えることができる。例えば、一実施形態では、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、それぞれ、電極アセンブリ106の第1の縦方向端面116を少なくとも部分的に、又は更には完全に覆う第1の一次成長制約154、及び電極アセンブリ106の第2の縦方向端面118を少なくとも部分的に、又は更には完全に覆う第2の一次成長制約156を含む。また別のバージョンでは、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの1つ以上が、一次成長制約のうちの1つ以上が電極アセンブリ106の内部構造を含む場合など、電極アセンブリ106の縦方向端面116、118の内部にあり得る。一次成長制約システム151は、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を接続し、かつ縦方向に平行である主軸を有し得る、少なくとも1つの一次接続部材162を更に備えることができる。例えば、一次成長制約システム151は、それぞれ、実施形態に描かれるように垂直軸(Z軸)に沿ってなど、縦方向軸に直交する軸に沿って互いに分離された第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164を含むことができる。第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164は、それぞれ、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156をそれぞれ互いに接続し、かつ第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156をそれぞれ互いに張力で維持して、電極アセンブリ106の縦方向軸に沿った成長を抑制するように機能することができる。
【0048】
図7A図7Cに更に示されるように、制約システム108は、二次成長制約システム152を更に含むことができ、二次成長制約システム152は、一般に、それぞれ、示される実施形態で垂直軸(Z軸)に沿ってなど、縦方向に直交する第2の方向に沿って互いに分離された第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を備えることができる。例えば、一実施形態では、第1の二次成長制約158は、電極アセンブリ106のラテラル面142の第1の領域148を少なくとも部分的に横断して延在し、第2の二次成長制約160は、第1の領域148と反対側にある、電極アセンブリ106のラテラル面142の第2の領域150を少なくとも部分的に横断して延在する。また別のバージョンでは、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160のうちの1つ以上が、二次成長制約のうちの1つ以上が電極アセンブリ106の内部構造を含む場合など、電極アセンブリ106のラテラル面142の内部にあり得る。一実施形態では、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160は、それぞれ、垂直軸などの第2の方向に平行である主軸を有し得る少なくとも1つの二次接続部材166によって接続されている。二次接続部材166は、例えば垂直方向での(例えば、Z軸に沿った)成長を抑制するなど、縦方向に直交する方向に沿って電極アセンブリ106の成長を抑制するように、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160をそれぞれ互いに張力で接続及び保持するように機能し得る。図7Aに描かれる実施形態では、少なくとも1つの二次接続部材166は、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの少なくとも1つに対応することができる。しかしながら、二次接続部材166はそれに限定されず、代替的に、及び/又は加えて、他の構造及び/又は構成を備えることができる。
【0049】
一実施形態によれば、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152は、それぞれ、一次成長制約システム151の部分が二次成長制約システム152の一部として協調的に作用するように、かつ/又は二次成長制約システム152の部分が一次成長制約システム151の一部として協調的に作用するように、協調的に動作するように構成されている。例えば、図7A及び図7Bに示される実施形態では、一次成長制約システム151の第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164は、それぞれ、縦方向に直交する第2の方向での成長を制約する第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160の少なくとも一部分、又は更には全体の構造として機能することができる。また別の実施形態では、上記に述べたように、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの1つ以上は、それぞれ、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160をそれぞれ接続するための1つ以上の二次接続部材166として機能することができる。逆に、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160の少なくとも一部分は、それぞれ、一次成長制約システム151の第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164としてそれぞれ作用することができ、二次成長制約システム152の少なくとも1つの二次接続部材166は、一実施形態では、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの1つ以上としてそれぞれ作用することができる。また別の実施形態では、一次成長制約システム151の第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164のそれぞれの少なくとも一部、並びに/又は二次成長制約システム152の少なくとも1つの二次接続部材166は、それぞれ、縦方向に直交する横方向での成長を制約する、第1の三次成長制約157及び第2の三次成長制約159の少なくとも一部分、又は更には全体の構造として機能することができる。したがって、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152は、それぞれ、電極アセンブリ106の成長に抑制を及ぼすための構成要素及び/又は構造を共有することができる。
【0050】
一実施形態では、制約システム108は、電池筐体104の外部及び/又は内部にある構造であるか、又は電池筐体104自体の一部であり得る、一次成長制約及び二次成長制約、並びに一次接続部材及び二次接続部材などの構造を備えることができる。特定の実施形態では、電池筐体104は、例えば、内部に液体電解質を封止するために、かつ/又は電極アセンブリ106を外部環境から封止するために、封止された筐体であり得る。一実施形態では、制約システム108は、電池筐体104及び他の構造構成要素を含む構造の組み合わせを備えることができる。そのような一実施形態では、電池筐体104は、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152の構成要素であり得、別の言い方をすれば、一実施形態では、電池筐体104は、単独で、又は1つ以上の他の構造(電池筐体104内及び/又は電池筐体104外、例えば、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152)との組み合わせで、電極積層方向Dでの、及び/又は積層方向Dと直交する第2の方向での電極アセンブリ106の成長を抑制する。一実施形態では、一次成長制約154、156及び二次成長制約158、160のうちの1つ以上は、電極アセンブリの内部にある構造を備えることができる。別の実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、電池筐体104の任意の部分を形成せず、代わりに、電池筐体104以外の1つ以上の個別の構造(電池筐体104内及び/又は電池筐体104外)が、電極積層方向Dでの、及び/又は積層方向Dに直交する第2の方向での電極アセンブリ106の成長を抑制する。別の実施形態では、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152は、ハーメチックシールされた電池筐体などの封止された電池筐体であり得る電池筐体104内にある。電極アセンブリ106は、電極アセンブリ106を有するエネルギー貯蔵デバイス100又は二次電池の繰り返されるサイクリング中に電極アセンブリ106の成長及び/又は膨潤によって及ぼされる圧力よりも大きい圧力で、制約システム108によって抑制され得る。
【0051】
例示的な一実施形態では、一次成長制約システム151は、電極構造110を電極アセンブリ106の一部として有する二次電池102の繰り返されるサイクリング時に、電極構造110によって生成される圧力を超える圧力を積層方向Dに及ぼすことによって、積層方向Dでの電極構造110の成長を抑制する、電池筐体104内の1つ以上の個別の構造を含む。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151は、対向電極構造112を電極アセンブリ106の一部として有する二次電池102の繰り返されるサイクリング時に、対向電極構造112によって生成される圧力を超える圧力を積層方向Dに及ぼすことによって、積層方向Dでの対向電極構造112の成長を抑制する、電池筐体104内の1つ以上の個別の構造を含む。二次成長制約システム152は、同様に、それぞれ電極構造110又は対向電極構造112を有する二次電池102の繰り返されるサイクリング時に、それぞれ電極構造110又は対向電極構造112によって第2の方向に生成される圧力を超える圧力を第2の方向に及ぼすことによって、垂直軸(Z軸)に沿ってなど、積層方向Dに直交する第2の方向での、電極構造110及び対向電極構造112のうちの少なくとも1つの成長を抑制する、電池筐体104内の1つ以上の個別の構造を含むことができる。
【0052】
また別の実施形態では、一次成長制約システム151の第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、それぞれ、電極アセンブリ106の第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118に圧力を、つまり、電極アセンブリ106のラテラル面142の、横方向軸及び/又は垂直軸に沿って反対側にある第1の領域及び第2の領域などの、縦方向に直交する方向にあるであろう電極アセンブリ106の他の表面に、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156によって及ぼされる圧力を超える圧力を、縦方向に及ぼすことによって、電極アセンブリ106の成長を抑制する。すなわち、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、横(X軸)方向及び垂直(Z軸)方向などの、縦方向に直交する方向に第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156によって生成される圧力を超える圧力を縦方向(Y軸)に及ぼし得る。例えば、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151は、積層方向Dに垂直である2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更には両方において、一次成長制約システム151によって電極アセンブリ106に対して維持される圧力を少なくとも3倍超える第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118に対する圧力(すなわち、積層方向Dにおける)で、電極アセンブリ106の成長を抑制する。更なる例として、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151は、積層方向Dに垂直である2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更には両方において、一次成長制約システム151によって電極アセンブリ106に対して維持される圧力を少なくとも4倍に超える第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118に対する圧力(すなわち、積層方向Dにおける)で、電極アセンブリ106の成長を抑制する。更なる例として、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151は、積層方向Dに垂直である2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更には両方において、電極アセンブリ106に対して維持される圧力を少なくとも5倍超える第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118に対する圧力(すなわち、積層方向Dにおける)で、電極アセンブリ106の成長を抑制する。
【0053】
ここで図7Cを参照すると、制約システム108を有する電極アセンブリ106の実施形態が、図1Aに示される線A-A’に沿って得られた断面とともに示されている。図7Cに示される実施形態では、一次成長制約システム151は、電極アセンブリ106の縦方向端面116、118に、それぞれ、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を備えることができ、二次成長制約システム152は、電極アセンブリ106のラテラル面142の、反対側にある第1の表面領域148及び第2の表面領域150に、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を備える。この実施形態によれば、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、少なくとも1つの二次接続部材166として、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を接続し、かつ成長制約を縦方向に直交する第2の方向(例えば、垂直方向)に互いに張力で維持するように機能することができる。しかしながら、追加的及び/又は代替的に、二次成長制約システム152は、電極アセンブリ106の縦方向端面116、118以外の領域に位置する少なくとも1つの二次接続部材166を備えることができる。また、少なくとも1つの二次接続部材166は、電極アセンブリの縦方向端部116、118の内部にある第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの少なくとも1つとして作用し、かつ成長を抑制するために、電極アセンブリ106の縦方向端部116、118で別の内部一次成長制約及び/又は一次成長制約のいずれかと連携して作用することができると理解され得る。図7Cに示される実施形態を参照すると、電極アセンブリ106の中央領域に向かってなど、それぞれ、電極アセンブリ106の第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118から、縦方向軸に沿って離間配置された二次接続部材166を提供することができる。二次接続部材166は、電極アセンブリ端面116、118からの内部位置で、それぞれ、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を接続することができ、その位置で二次成長制約158、160間の張力を受け得る。一実施形態では、端面116、118からの内部位置で二次成長制約158、160を接続する二次接続部材166は、縦方向端面116、118で一次成長制約154、156としても機能する二次接続部材166などの、電極アセンブリ端面116、118に提供された1つ以上の二次接続部材166に加えて提供されている。別の実施形態では、二次成長制約システム152は、縦方向端面116、118での二次接続部材166の有無にかかわらず、縦方向端面116、118から離間配置された内部位置で、それぞれ、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160と接続する1つ以上の二次接続部材166を備える。内部二次接続部材166はまた、一実施形態による、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156として作用すると理解され得る。例えば、一実施形態では、内部の位置に位置する二次接続部材166のうちの少なくとも1つは、以下で更に詳細に説明されるように、電極構造110又は対向電極構造112の少なくとも一部分を含むことができる。
【0054】
より具体的には、図7Cに示される実施形態に関して、二次成長制約システム152は、電極アセンブリ106のラテラル面142の上側領域148の上に重なっている第1の二次成長制約158と、電極アセンブリ106のラテラル面142の下側領域150の上に重なっている反対側にある第2の二次成長制約160と、を含み得、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160は、垂直方向に(すなわち、Z軸に沿って)互いに分離されている。追加的に、二次成長制約システム152は、電極アセンブリ106の縦方向端面116、118から離間配置された少なくとも1つの内部二次接続部材166を更に含み得る。内部二次接続部材166は、Z軸に平行に位置合わせされ得、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160をそれぞれ接続して、成長制約を互いに張力で維持し、二次成長制約システム152の少なくとも一部を形成する。一実施形態では、少なくとも1つの内部二次接続部材166は、単独で、又は電極アセンブリ106の縦方向端面116、118に位置する二次接続部材166とともに、のいずれかで、垂直方向に(すなわち、Z軸に沿って)、電極アセンブリ106を有するエネルギー貯蔵デバイス100及び/又は二次電池102の繰り返される充電及び/又は放電中に、第1及び二次成長制約158、160間の張力を受けて、垂直方向での電極アセンブリ106の成長を低減し得る。更に、図7Cに示される実施形態では、制約システム108は、電極アセンブリ106の上側ラテラル面領域148及び下側ラテラル面領域150にそれぞれ、それぞれ、第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164によって接続された電極アセンブリ106の縦方向端部116、118に、それぞれ、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を有する一次成長制約システム151を更に備える。一実施形態では、二次内部接続部材166は、それ自体、それぞれ、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156のうちの1つ以上と協調して作用し、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156がそれぞれ位置し得る、二次内部接続部材166と電極アセンブリ106の縦方向端部116、118との間に縦方向に存在する電極アセンブリ106の各部分に制約圧力を及ぼすと理解され得る。
【0055】
一実施形態によれば、第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164(第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160と同じであり得る)は、それぞれ、電極アセンブリ106の電極構造110若しくは対向電極構造112、又は他の内部構造の少なくとも一部分を含む、二次接続部材166に接続されている。一実施形態では、第1の一次接続部材162(第1の二次成長制約158であり得る)は、単位セル群504の構成単位のサブセット515の電極構造110及び/又は対向電極構造112の上側端面500a、501aに接続されている。別の実施形態では、第2の一次接続部材164(第2の二次成長制約160であり得る)は、単位セル群504の構成単位のサブセット515の電極構造110又は対向電極構造112の下側端面500b、501bに接続されている。上側端面で接続された単位セルの構成単位のサブセット515は、下側端面で接続された単位セルの構成単位のサブセットと同じであってよいし、異なるサブセットであってよい。一実施形態では、第1の二次成長制約158及び/又は第2の二次成長制約160は、二次接続部材166を形成する電極アセンブリにおける他の内部構造に接続され得る。一実施形態では、第1の二次成長制約158及び/又は第2の二次成長制約160は、単位セル群504の構成単位における電極集電体136、電極活物質層132、対向電極集電体140、及び対向電極活物質層138のうちの1つ以上を含む電極構造110及び/又は対向電極構造112の上側端面及び/又は下側端面に接続され得る。別の例では、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160は、電気絶縁セパレータ130の上側端面及び/又は下側端面に接続され得る。したがって、二次接続部材166は、特定の実施形態では、単位セル群504の構成単位における電極集電体136、電極活物質層132、対向電極集電体140、及び対向電極活物質層138のうちの1つ以上を含む電極構造110及び/又は対向電極構造112のうちの1つ以上を備えることができる。図3A図3Bを参照すると、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160が、単位セル群の構成単位のサブセットの電極集電体136を備える二次接続部材166に接続された実施形態が示されている。図1C及び図4では、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160は、電極集電体136を含む電極構造110を備える二次接続部材166に接続されている。一実施形態では、電極構造110の群の構成単位は、垂直方向に反対側にある上側端面510a及び下側端面510bを有する電極集電体136を備え、対向電極構造の群の構成単位は、垂直方向に反対側にある上側端面509a及び下側端面509bを有する対向電極集電体140を備え、第1の接続部材162及び第2の接続部材164は、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットの電極集電体及び/又は対向電極集電体の垂直端面に接続されている。
【0056】
図3A及び図4を参照すると、一実施形態では、垂直方向に分離された第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164は、それぞれ第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を接続しており、電極群110又は対向電極群112の構成単位のサブセットに更に接続している。本明細書における実施形態によれば、第1の接続部材158及び第2の接続部材160は、サブセット500a、501a、500b、501bの上側端面及び下側端面が、電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤511によってそれぞれ接着された、反対側にある上側内面400a及び下側内面400bを有する。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤511は、75℃~130℃の範囲、好ましくは77℃~100℃の範囲の融解温度を有する。更なる実施形態では、ホットメルト接着剤は、ASTM D1238に従って測定される、少なくとも20~350以下の範囲、好ましくは、少なくとも70~350以下の範囲の溶融指標値を有する。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤511は、EAA(エチレン-co-アクリル酸)、EMAA(エチレン-co-メタクリル酸)、官能化ポリエチレン及び官能化ポリプロピレン、並びにそれらの組み合わせから選択される材料を含むが、これらに限定されない。例えば、一実施形態では、ホットメルト接着剤は、EAA共重合体とEMAA共重合体との混合物を含む。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤511は、約80℃以上の温度では、有意には反応しないか、又は有意には接着力を失わない。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤511は、二次電池の200連続サイクル、500連続サイクル、800連続サイクル、及び/又は1000連続サイクルを経て有意には接着力を失わない。一実施形態では、ホットメルト接着剤511は、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さと所定のパターン幾何学形状とを有するフィルム形状を有する。
【0057】
図3A図3Bを参照すると、一実施形態では、第1の一次接続部材162及び/又は第2の一次接続部材164(第1の二次成長制約158及び/又は第2の二次成長制約160と同じであってよいし、異なっていてよい)は、そのそれぞれの垂直厚さTを貫いて形成された開口部176を備える。本明細書における実施形態によれば、開口部176は、補助電極686から第1の一次成接続部材162及び/又は第2の一次接続部材164を通って単位セル群の構成単位に至るキャリアイオンの流れのための通路を提供することができる。例えば、制約システム108によって閉囲された体積Vの外側に位置する、例えば第1の一次接続部材162及び/又は第2の一次接続部材164の外部に位置付けられた、補助電極686について、補助電極686から提供されたキャリアイオンは、開口部を通る通路を介して、制約の内側の、電極アセンブリの単位セルの構成単位にアクセスすることができる。補助電極686は、例えばスイッチ及び/又は制御ユニット(図示せず)によって、単位セルの構成単位の電極構造110及び/又は対向電極構造112のうちの1つ以上に選択的に電気的に接続又は結合され得る。特定の実施形態によれば、補助電極は、補助電極から電極構造及び/又は対向電極構造へのキャリアイオンの流れを提供するために、(例えば、セパレータを通して)単位セル群の構成単位の対向電極構造及び/又は電極構造に電解的に又は別様に結合されている。電解的に結合されることは、キャリアイオンが、補助電極から電極構造110及び/又は対向電極構造112へ、並びに電極構造110と対向電極構造112との間でなど、電解質を通して移送され得ることを意味する。補助電極686はまた、一連の配線又は他の電気的接続によるなど、電極構造110及び/又は対向電極構造112に直接的又は間接的に結合されている。
【0058】
第1の一次接続部材162を示す電極アセンブリ106の上面図を描く図6に示される実施形態では、開口部176は、縦方向及び/又は積層方向(Y方向)に配向された長尺の寸法を有し、かつ複数の単位セルの構成単位を横断して延在するスロット形状を含む。開口部176の他の形状及び/又は構成も提供され得る。例えば、一実施形態では、複数の開口部は、積層方向及び垂直方向に直交する横方向に互いに離間配置された複数のスロット178を含み、各スロット178は、積層方向に配向された縦方向軸Lを有し、各スロットは、単位セル群の複数の構成単位を横断して延在する。いくつかの実施形態では、第1の一次接続部材162及び/又は第2の一次接続部材164は、開口部176に隣接する内面400a、400bの接合領域901a、901bを含み、ホットメルト接着剤511は、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットへの接着のために提供される。図10C及び図10Dに示されるように、いくつかの実施形態では、開口部176は、縦方向に延在する複数のスロットを備え、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットに接着するための接合領域901a、901bは、第1の接続部材158及び/又は第2の接続部材160のスロットの間の内面領域400a、400b上に位置する。
【0059】
一実施形態では、制約システム108を備える電極アセンブリ106を準備するための方法が提供され、電極アセンブリ106は、充電状態と放電状態との間でサイクリングするように構成された二次電池の一部として使用され得る。この方法は、一般に、シート構造を形成することと、シート構造を断片(及び/又は断片)に切断することと、断片を積層することと、制約システムを適用することと、を含むことができる。ストリップによって、ストリップの形状であるもの以外の断片を使用することができると理解される。この断片は、電極活物質層132、電極集電体136、対向電極活物質層138、対向電極集電体140、及びセパレータ130を含み、電極活物質及び/又は対向電極活物質の交互する配置を提供するように積層され得る。シートは、例えば、単位セル504及び/又は単位セル504の構成要素のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、シートは、所定のサイズ(3D電池に好適なサイズなど)に切断され得る単位セルの群を含むことができ、次いで、単位セルのシートを積層して、電極アセンブリ106を形成することができる。別の例では、シートは、例えば、電極集電体136、電極活物質層132、セパレータ130、対向電極活物質層138、及び対向電極集電体140のうちの少なくとも1つなどの、単位セルの1つ以上の構成要素を含むことができる。構成要素のシートを所定のサイズに切断して、断片(3D電池に好適なサイズなど)を形成し、次いで、積層して、電極活物質層構成要素及び対向電極活物質層構成要素の交互する配置を形成することができる。
【0060】
また別の実施形態では、適用される制約システム108は、例えば、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156と、少なくとも1つの一次接続部材162と、を備える一次成長制約システム151を備える制約システム108などの、本明細書に記載されるもののいずれかに対応し得、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156は、縦方向に互いに分離されており、少なくとも1つの一次接続部材162は、第1の一次成長制約154と第2の一次成長制約156とを接続している。更に、制約システム108は、縦方向に直交する方向(垂直方向又は横方向など)に分離され、かつ少なくとも1つの二次接続部材166によって接続された第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を備える二次成長制約システム152を備えることができ、二次成長制約システム152は、二次電池102のサイクリング時に、垂直方向での電極アセンブリの成長を少なくとも部分的に抑制する。一次接続部材162、又は一次成長制約システム151の第1の一次成長制約154及び/若しくは第2の一次成長制約156、並びに二次接続部材166、又は二次成長制約システム152の第1の二次成長制約158及び/若しくは第2の二次成長制約160、のうちの少なくとも1つは、例えば、電極活物質層132、電極集電体136、対向電極活物質層138、対向電極集電体140、及びセパレータ130のうちの少なくとも1つなどの、断片を構成するアセンブリ構成要素のうちの1つ以上であり得る。例えば、一実施形態では、一次成長制約システム151の一次接続部材162は、例えば、電極活物質層132、電極集電体136、対向電極活物質層138、対向電極集電体140、及びセパレータ130のうちの少なくとも1つなどの、断片を構成するアセンブリ構成要素のうちの1つ以上であり得る。すなわち、制約の適用は、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を、断片の積層における構造のうちの1つである一次構成単位接続部材162に適用することを含み得る。
【0061】
ここで図2を参照すると、本開示の制約システム108を有する二次電池102の一実施形態の分解図が例示されている。二次電池102は、上述したように、電池筐体104及び電池筐体104内の電極アセンブリ106を含み、電極アセンブリ106は、第1の縦方向端面116、反対側にある第2の縦方向端面118(すなわち、示されるY軸デカルト座標系に沿って第1の縦方向端面116から分離された)を有する。代替的に、二次電池102は、制約システム108を有する単一の電極アセンブリ106のみを備えてもよい。各電極アセンブリ106は、電極アセンブリ106の各々内で互いに対して積層方向Dに積層された電極構造110の群及び対向電極構造112の群を含み、別の言い方をすれば、電極構造110及び対向電極構造112の群は、電極110及び対向電極112が交互に連続して配置されており、この連続は、それぞれ、第1の縦方向端面116と第2の縦方向端面118との間で積層方向Dに進行する。
【0062】
図2に示される実施形態によれば、タブ190、192が、電池筐体104から外に突出し、電極アセンブリ106とエネルギー供給源又は消費者(図示せず)との間の電気的接続を提供する。より具体的には、この実施形態では、タブ190は、タブ延長部191に(例えば、導電性接着剤を使用して)電気的に接続されており、タブ延長部191は、電極アセンブリ106の各々が備える電極110に電気的に接続されている。同様に、タブ192は、タブ延長部193に(例えば、導電性接着剤を使用して)電気的に接続されており、タブ延長部193は、電極アセンブリ106の各々が備える対向電極112に電気的に接続されている。タブ延長部191、193はまた、タブ延長部191、193が電気的に接続されたそれぞれの電極及び対向電極構造の各々からの電流をプールするバスバーとして機能し得る。
【0063】
図2に例示される実施形態における各電極アセンブリ106は、縦方向(すなわち、積層方向D)での成長を抑制するために、関連付けられた一次成長制約システム151を有する。代替的に、一実施形態では、複数の電極アセンブリ106は、一次成長制約システム151の少なくとも一部分を共有してもよい。示される実施形態では、各一次成長制約システム151は、上述したように、それぞれ、第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118の上にそれぞれ重なり得る第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156と、上述したように、それぞれ、ラテラル面142の上に重なり得る反対側にある第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164と、を含む。反対側にある第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164は、それぞれ、第1の一次成長制約154及び第2の一次成長制約156を互いの方へ引っ張り得るか、又は代替的に言えば、縦方向での電極アセンブリ106の成長を抑制することを支援し得、一次成長制約154、156は、それぞれ、反対側にある第1の縦方向端面116及び第2の縦方向端面118に圧縮力又は制約力を加え得る。結果として、縦方向での電極アセンブリ106の膨張が、充電状態と放電状態との間の電池102の形成及び/又はサイクリング中に阻止される。追加的に、一次成長制約システム151は、相互に互いに垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向のいずれかで電極アセンブリ106に対して維持される圧力を超える圧力を縦方向(すなわち、積層方向D)に電極アセンブリ106に及ぼす(例えば、例示されるように、縦方向は、Y軸の方向に対応し、互いにかつ縦方向に相互に垂直である2つの方向は、例示されるデカルト座標系の、それぞれ、X軸及びZ軸の方向に対応する)。
【0064】
更に、図2に例示される実施形態における各電極アセンブリ106は、垂直方向での成長(すなわち、垂直方向(すなわち、デカルト座標系のZ軸に沿った)での電極アセンブリ106、電極110、及び/又は対向電極112の膨張)を抑制するための関連付けられた二次成長制約システム152を有する。代替的に、一実施形態では、複数の電極アセンブリ106は、二次成長制約システム152の少なくとも一部分を共有する。各二次成長制約システム152は、それぞれ、対応するラテラル面142の上にそれぞれ重なり得る第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160と、少なくとも1つの二次接続部材166と、を含み、各々は、より詳細に上述されている。二次接続部材166は、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160を、それぞれ、互いの方へ引っ張り得るか、又は代替的に言えば、垂直方向での電極アセンブリ106の成長を抑制することを支援し得、第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160は、ラテラル面142に圧縮力又は制約力を加え得、各々は、より詳細に上述されている。結果として、垂直方向での電極アセンブリ106の膨張が、充電状態と放電状態との間の電池102の形成及び/又はサイクリング中に阻止される。追加的に、二次成長制約システム152は、相互に互いに垂直であり、かつ垂直方向に垂直である2つの方向のいずれかで電極アセンブリ106に対して維持される圧力を超える圧力を垂直方向(すなわち、デカルト座標系のZ軸に平行な)に電極アセンブリ106に及ぼす(例えば、例示されるように、垂直方向は、Z軸の方向に対応し、互いにかつ垂直方向に相互に垂直である2つの方向は、例示されるデカルト座標系の、それぞれ、X軸及びY軸の方向に対応する)。
【0065】
特定の実施形態によれば、二次電池102の組み立てを完了するために、電池筐体104を非水性電解質(図示せず)で満たすことができ、蓋104aを(折り返し線、FLに沿って)折り返し、上面104bに対して封止することができる。完全に組み立てられると、封止された二次電池102は、二次電池102の外面によって境界が定められる体積(すなわち、変位体積)を占有し、二次電池筐体104は、電池の内部体積(すなわち、内面104c、104d、104e、104f、104g、及び蓋104aによって境界が定められる角柱の体積)を下回る、電池(蓋104aを含む)の変位体積に対応する体積を占有し、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152の各々は、そのそれぞれの変位体積に対応する体積を占有する。したがって、組み合わせでは、電池筐体104及び一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152は、電池筐体104の外面によって境界が定められる体積(すなわち、電池の変位体積)の75%以下を占有する。例えば、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152、並びに電池筐体104は、組み合わせで、電池筐体104の外面によって境界が定められる体積の60%以下を占有する。更なる例として、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152、並びに電池筐体104は、組み合わせで、電池筐体104の外面によって境界が定められる体積の45%以下を占有する。更なる例として、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151及び第2の成長制約システム152、並びに電池筐体104は、組み合わせで、電池筐体104の外面によって境界が定められる体積の30%以下を占有する。更なる例として、そのような一実施形態では、一次成長制約システム151及び二次成長制約システム152、並びに電池筐体104は、組み合わせで、電池筐体の外面によって境界が定められる体積の20%以下を占有する。
【0066】
一般に、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、典型的には、電池電解質と同程度である、少なくとも10,000psi(70MPa超)の引張強度を有し、かつ電池102の浮遊電位又はアノード電位で著しくは腐食せず、かつ45℃、及び更には70℃まで著しくは反応せず、機械的強度を失いもしない材料を含むであろう。例えば、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、幅広い金属、合金、セラミック、ガラス、プラスチック、又はそれらの組み合わせ(例えば、複合材料)のいずれかを含み得る。例示的な一実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、ステンレス鋼(例えば、SS316、440C、又は440Cハード)、アルミニウム(例えば、アルミニウム7075-T6、ハードH18)、チタン(例えば、6Al-4V)、ベリリウム、ベリリウム銅(ハード)、銅(Oフリー、ハード)、ニッケルなどの金属を含み、しかしながら、一般に、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152が金属を含む場合、一般に、金属は、腐食を制限し、かつ電極構造110と対向電極構造112との間の電気的短絡を生成することを制限するように組み込まれることが好ましい。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、アルミナ(例えば、焼結又はCoorstek AD96)、ジルコニア(例えば、Coorstek YZTP)、イットリア安定化ジルコニア(例えば、ENrG E-Strate(登録商標))などのセラミックを含む。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151は、Schott D263強化ガラスなどのガラスを含む。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Aptiv 1102)、炭素を有するPEEK(例えば、Victrex 90HMF40又はXycomp 1000-04)、炭素を有する硫化ポリフェニレン(PPS)(例えば、Tepex Dynalite 207)、30%ガラスを有するポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Victrex 90HMF40又はXycomp 1000-04)、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))などのプラスチックを含む。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システムは、Eガラス標準布/エポキシ、0°、EガラスUD/エポキシ、0°、Kevlar標準布/エポキシ、0°、Kevlar UD/エポキシ、0°、炭素標準布/エポキシ、0°、炭素UD/エポキシ、0°、東洋紡Zylon(登録商標)HM繊維/エポキシなどの複合材料を含む。別の例示的な実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、Kevlar 49アラミド繊維、Sガラス繊維、炭素繊維、ベクトランUM LCP繊維、Dyneema、Zylonなどの繊維を含む。また別の実施形態では、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152は、例えば、第1の一次接続部材162及び第2の一次接続部材164の内面400a、400b及び外面401a、401bなどの、一次成長制約システム151及び/又は二次成長制約システム152の内面及び/又は外面上の絶縁高分子材料などの絶縁材料のコーティングを備える。
【0067】
電極構造110群及び対向電極構造112群の構成単位は、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、又はアルミニウムイオンなどのキャリアイオンを吸収及び放出することができる電気活物質を含む。いくつかの実施形態では、電極構造110群の構成単位は、アノード活性電気活物質(負極と呼ばれることもある)を含み、対向電極構造112群の構成単位は、カソード活性電気活物質(正極と呼ばれることもある)を含む。他の実施形態では、電極構造110群の構成単位は、カソード活性電気活物質を含み、対向電極構造112群の構成単位は、アノード活性電気活物質を含む。この段落に列挙される実施形態及び実施例の各々では、負極活物質は、例えば、粒子凝集電極、粒子材料のスラリを形成し、かつ層形状に鋳造することによってなど、粒子材料から形成される電極活物質、又はモノリシック電極であり得る。
【0068】
一実施形態によれば、電極アセンブリ106のアノードに対応する電極構造110で使用される電極活物質は、二次電池102及び/又は電極アセンブリ106の充電中における電極活物質へのキャリアイオンの挿入時に膨張する材料を含む。例えば、電極活物質は、電極活物質の体積の増加を生成するのに十分な量で、キャリアイオンとのインターカレーション又は合金化によってなど、二次電池の充電中にキャリアイオンを受け入れるアノード活物質を含み得る。例えば、一実施形態では、電極活物質は、二次電池102が放電状態から充電状態に充電されるとき、1モルの電極活物質当たり2モル以上のキャリアイオンを受け入れる能力を有する材料を含み得る。更なる例として、電極活物質は、1モルの電極活物質当たり2.0モル以上のキャリアイオンなどの、1モルの電極活物質当たり1.5モル以上のキャリアイオン、及び更には、1モルの電極活物質当たり3.5モル以上のキャリアイオンなどの、1モルの電極活物質当たり2.5モル以上のキャリアイオンを受け入れる能力を有する材料を含み得る。電極活性物質によって受け入れられるキャリアイオンは、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムのうちの少なくとも1つであり得る。そのような体積変化を提供するように膨張する電極活物質の例としては、シリコン(例えば、SiO)、アルミニウム、スズ、亜鉛、銀、アンチモン、ビスマス、金、白金、ゲルマニウム、パラジウム、並びにそれらの合金及び化合物のうちの1つ以上が挙げられる。例えば、一実施形態では、電極活物質は、粒子状シリコン、粒子状シリコン酸化物、及びそれらの混合物のうちの1つ以上などの、粒子状形態のシリコン含有材料を含むことができる。また別の実施形態では、電極活物質は、より小さいか、又は更には無視できる体積変化を呈する材料を含むことができる。例えば、一実施形態では、電極活物質は、グラファイトなどの炭素含有材料を含むことができる。また別の実施形態では、電極構造は、電極集電体として機能することができ、かつ充電プロセス中にリチウム金属層へのキャリアイオンの移送を介して電極活物質が堆積するリチウム金属の層を備える。
【0069】
例示的なアノード活性電気活物質は、グラファイト及び軟質炭素若しくは硬質炭素などの炭素材料、又はリチウムとの合金を形成することができる金属、半金属、合金、酸化物、及び化合物の範囲のいずれかを含む。アノード材料を構成することができる金属又は半金属の具体例としては、グラファイト、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、シリコン、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、SiOx、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、グラファイト、炭素、チタン酸リチウム、パラジウム、及びそれらの混合物が挙げられる。例示的な一実施形態では、アノード活物質としては、アルミニウム、スズ、若しくはシリコン、又はそれらの酸化物、それらの窒化物、それらのフッ化物、又はそれらの他の合金が挙げられる。別の例示的な実施形態では、アノード活物質は、シリコン、酸化シリコン、又はそれらの合金を含む。
【0070】
また別の実施形態では、アノード活物質は、リチウム金属、リチウム合金、炭素、石油コークス、活性炭、グラファイト、シリコン化合物、スズ化合物、及びそれらの合金を含むことができる。一実施形態では、アノード活物質は、非グラファイト化性炭素、グラファイト系炭素などのような炭素、LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe’(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期表の1族、2族、及び3族に見出される元素、ハロゲン、0<x≦1、1≦y≦3、1≦z≦8)などのような金属複合酸化物、リチウム金属、リチウム合金、シリコン系合金、スズ系合金、SnO、SnO、PbO、PbO、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、Biなどのような金属酸化物、ポリアセチレンなどのような導電性ポリマー、Li-Co-Ni系材料などを含む。一実施形態では、アノード活物質は、天然グラファイト、合成グラファイトなどのような結晶性グラファイト、及び軟質炭素、硬質炭素などのような非晶質炭素を含む炭素系活物質を含むことができる。アノード活物質に好適な炭素材料の他の例は、グラファイト、キッシュグラファイト、熱分解性炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソ炭素マイクロビーズ、メソフェーズピッチ、グラファイト化炭素繊維、及び石油又はコールタールピッチ由来のコークスなどの高温焼結炭素を含むことができる。一実施形態では、負極活物質は、酸化スズ、硝酸チタン、及びシリコンを含み得る。別の実施形態では、負極は、リチウム金属膜などのリチウム金属、又はリチウムの合金などのリチウム合金、並びにNa、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Al、及びSnからなる群から選択される1つ以上の種類の金属を含むことができる。また別の実施形態では、アノード活物質は、Si、Al、C、Pt、Sn、Pb、Ir、Ni、Cu、Ti、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Ca、Sr、Sb、Ba、Ra、Ge、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cd、Si合金、Sn合金、Al合金などのような、リチウムとの合金化及び/又はインターカレーションが可能な金属化合物、SiO(0<v<2),SnO、酸化バナジウム、又は酸化バナジウムリチウムなどの、リチウムイオンのドープ及び脱ドープが可能な金属酸化物、並びにSi-C複合材料又はSn-C複合材料などの、金属化合物及び炭素材料を含む複合材料を含むことができる。例えば、一実施形態では、リチウム、インジウム、スズ、アルミニウム、若しくはシリコンなどの金属、又はそれらの合金、Li/3Ti/3O又はSnOなどの遷移金属酸化物、並びに人工グラファイト、グラファイト炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コルク、メソ炭素マイクロビーズ(「MCMB」)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、又は天然グラファイトなどの、炭素質材料であり得る。また別の実施形態では、負極活物質は、ナトリウム又はマグネシウムなどのキャリアイオンに好適な組成物を含むことができる。例えば、一実施形態では、負極活物質は、層状炭素質材料と、層状炭素質材料の層間に配設された化学式NaSny-zの組成物と、を含むことができ、式中、Mは、Ti、K、Ge、P、又はそれらの組み合わせであり、0<x≦15、1≦y≦5、及び0≦z≦1である。
【0071】
一実施形態では、負極活物質は、炭素系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、活性炭、炭素繊維などの導電性材料及び/又は導電助剤、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのようなカーボンブラック、炭素繊維、金属繊維などのような導電性繊維、カーボンナノチューブなどのような導電性チューブ、フッ化炭素粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末などのような金属粉末、酸化亜鉛、チタン酸化カリウムなどのような導電性ウィスカ、酸化チタンなどのような導電性金属酸化物、又はポリフェニレン誘導体などのような導電性材料を更に含み得る。加えて、金属メッシュなどの金属繊維、銅、銀、ニッケル、及びアルミニウムなどの金属粉末、又はポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料も使用され得る。また別の実施形態では、例えば、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレン-ブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン-クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン-ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン-テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン-ペルフルオロメチルビニルエーテルテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体などのうちの1つ以上などのバインダが提供され得、単独で、又は混合物として使用され得る。
【0072】
例示的なカソード活物質としては、幅広いカソード活物質のいずれかが挙げられる。例えば、リチウムイオン電池について、カソード活物質は、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属硫化物、及びリチウム遷移金属窒化物から選択されるカソード材料を含み得る。これらの遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物の遷移金属元素は、d殻又はf殻を有する金属元素を含むことができる。そのような金属元素の具体例は、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAuである。追加のカソード活物質としては、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、モリブデン酸硫化物、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジウム酸塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NiMnCo)O、及びそれらの組み合わせが挙げられる。更に、カソード活物質層のための化合物は、リチウム、コバルト、及び酸素を含む化合物(例えば、LiCoO)、リチウム、マンガン、及び酸素を含む化合物(例えば、LiMn)、並びにリチウム鉄及びリン酸塩を含む化合物(例えば、LiFePO)などの、金属酸化物又は金属リン酸塩を更に含むリチウム含有化合物を含むことができる。一実施形態では、カソード活物質は、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リン酸鉄リチウム、又は前述の酸化物の組み合わせから形成された複合酸化物、のうちの少なくとも1つを含む。別の実施形態では、カソード活物質は、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)などのうちの1つ以上、又は1つ以上の遷移金属を有する置換化合物、Li1+xMn2-x(式中、xは、0~0.33)、LiMnO、LiMn、LiMnOなどのようなリチウムマンガン酸化物、リチウム銅酸化物(LiCuO)、LiV、LiFe、V、Cuなどのようなバナジウム酸化物、LiNi1-x(式中、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、B、又はGaであり、x=0.01~0.3)の化学式によって表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物、LiMn2ーx(式中、M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn、又はTaであり、x=0.01~0.1)又はLiMnMO(式中、M=Fe、Co、Ni、Cu、又はZn)の化学式によって表されるリチウムマンガン複合体酸化物、Liの一部分がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn、二硫化物化合物、Fe(MoOなどのうちの1つ以上を含むことができる。一実施形態では、カソード活物質は、化学式Li1+xFe1-xM’(PO4-b)Xのオリビン結晶構造を有するリチウム金属リン酸塩を含むことができ、M’は、Al、Mg、Ni、Co、Mn、Ti、Ga、Cu、V、Nb、Zr、Ce、In、Zn、及びYから選択される少なくとも1つであり、Xは、-0.5≦a≦+0.5、0≦x≦0.5、及び0≦b≦0.1で、F、S、及びNから選択される少なくとも1つであり、LiFePO、Li(Fe,Mn)PO、Li(Fe,Co)PO、Li(Fe,Ni)POなどは、そのような少なくとも1つである。一実施形態では、カソード活物質は、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiNi1-yCo、LiCo1-yMn、LiNi1-yMn(0≦y≦1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2,0<b<2,0<c<2、かつa+b+c=2)、LiMn2-zNi、LiMn2-zCo(0<z<2)、LiCoPO、及びLiFePO、又はそれらのうちの2つ以上の混合物、のうちの少なくとも1つを含む。
【0073】
また別の実施形態では、カソード活性物質は、元素硫黄(S8)、硫黄系化合物、又はそれらの混合物を含むことができる。硫黄系化合物は、具体的には、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、炭素-硫黄ポリマー((C:x=2.5~50、n≧2)などであり得る。また別の実施形態では、カソード活物質は、リチウム及びジルコニウムの酸化物を含むことができる。
【0074】
また別の実施形態では、カソード活物質は、リチウムと、コバルト、マンガン、ニッケルなどの金属又はそれらの組み合わせと、の少なくとも1つの複合酸化物を含むことができ、使用され得、その例は、Li1-b(式中、0.90≦a≦1、及び0≦b≦0.5)、Li1-b2-c(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiE2-b4-c(式中、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiNi1-b-cCo(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cCo2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cCo2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、及び0.001≦d≦0.1)、LiNiCoMn(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5、及び0.001≦e≦0.1)、LiNiG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiCoG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiMnG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiMn(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、QO、QS、LiQS、V、LiV、LiX’O、LiNiVO、Li(3-f)(PO(0≦f≦2)、Li(3-f)Fe(PO(0≦f≦2)、及びLiFePOである。上記の化学式では、Aは、Ni、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Mは、Al、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素、又はそれらの組み合わせであり、Dは、O、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Eは、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Xは、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Gは、Al、Cr、Mn、Fe、Mg、La,Ce、Sr、V、又はそれらの組み合わせであり、Qは、Ti、Mo、Mn、又はそれらの組み合わせであり、X’は、Cr、V、Fe、Sc、Y、又はそれらの組み合わせであり、Jは、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、又はそれらの組み合わせである。例えば、LiCoO、LiMn2x(x=1又は2)、LiNi1-xMn2x(0<x<1)、LiNi1-x-yCoMn(0≦x≦0.5、0≦y≦0.5)、又はFePOが使用され得る。一実施形態では、カソード活物質は、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物、リチウムマンガン酸化物、又はリン酸鉄リチウム、硫化ニッケル、硫化銅、硫黄、酸化鉄、又は酸化バナジウムなどのリチウム化合物のうちの少なくとも1つを含む。
【0075】
一実施形態では、カソード活物質は、NaFeO、NaMnO、NaNiO、又はNaCoOなどの化学式N の酸化物のうちの少なくとも1つ、又は化学式NaMn1-a によって表される酸化物などの、ナトリウム含有材料を含むことができ、式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0<a<1である。代表的な正の活物質としては、Na[Ni1/2Mn1/2]O、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]Oなど、Na0.44Mn1-a によって表される酸化物、Na0.7Mn1-a 2.05によって表される酸化物(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1である)、NaFeSi1230又はNaFeSi12OとしてのNa Si1230によって表される酸化物(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦b≦6、及び2≦c≦5である)、NaFeSi18又はNaMnFeSi18などのNa Si18によって表される酸化物(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、3≦d≦6、及び1≦e≦2である)、Na2FeSiOなどのNa Siによって表される酸化物(式中、Mは、遷移金属元素、マグネシウム(Mg)、及びアルミニウム(Al)から選択された少なくとも1つの元素であり、1≦f≦2、1≦g≦2である)、NaFePO、NaFe(PO、Na(PO、NaCo(POなどのようなリン酸塩、NaFeBO又はNaFe(BOなどのホウ酸塩、NaFeF又はNaMnFなどのNaによって表されるフッ化物(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦h≦である)、Na(PO、Na(POFOなどのようなフルオロリン酸塩が挙げられる。正の活物質は、前述のものに限定されず、当該技術分野で使用される任意の好適な正の活物質を使用することができる。一実施形態では、正の活物質としては、好ましくは、NaMnO、Na[Ni1/2Mn1/2]O及びNa2/3[Fe1/2Mns1/2]Oなどの層状型酸化物カソード材料、Na(PO及びNaCo(POなどのリン酸塩カソード、又はNa(PO及びNa(POFOなどのフルオロリン酸塩カソードが挙げられる。
【0076】
一実施形態では、電極集電体は、負極集電体を含むことができ、金属材料などの好適な導電性材料を含むことができる。例えば、一実施形態では、負極集電体は、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、パラジウム、焼成炭素、か焼炭素、インジウム、鉄、マグネシウム、コバルト、ゲルマニウム、銅又はステンレス鋼の表面処理材料(リチウム、炭素、ニッケル、チタン、銀、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの他の合金を有する)のうちの少なくとも1つを含むことができる。別の例として、一実施形態では、負極集電体は、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅又はステンレス鋼の表面処理材料(炭素、ニッケル、チタン、銀、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの他の合金を有する)のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、負極集電体は、銅及びステンレス鋼のうちの少なくとも1つを含む。
【0077】
一実施形態では、対向電極集電体は、正極集電体を含むことができ、金属材料などの好適な導電性材料を含むことができる。一実施形態では、正極集電体は、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼結炭素、アルミニウム又はステンレス鋼の表面処理材料(炭素、ニッケル、チタン、銀、及び/又はそれらの合金を有する)のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、正極集電体は、アルミニウムを含む。
【0078】
また別の実施形態では、カソード活物質は、例えば本明細書にアノード活物質について記載される導電助剤及び/又はバインダのいずれかであり得る、導電助剤及び/又はバインダのうちの1つ以上を更に含むことができる。
【0079】
特定の実施形態によれば、電気絶縁セパレータ層130が、電極構造110の各構成単位を対向電極構造112群の各構成単位から電気的に絶縁し得る。電気絶縁セパレータ層は、電気的短絡を防止しながら、電気化学セルにおける電流の通過中に回路を閉じるために必要であるイオン電荷キャリアの輸送を可能にもするように設計されている。一実施形態では、電気絶縁セパレータ層は、微小孔性であり、電解質、例えば非水性液体電解質又はゲル電解質を透過する。代替的に、電気絶縁セパレータ層は、電池におけるセパレータ及び電解質の両方として機能し得る固体電解質、すなわち固体イオン導体を含み得る。
【0080】
特定の実施形態では、電気絶縁セパレータ層130は、典型的には、非水性電解質を透過させることができる微小孔性セパレータ材料を含むであろう。例えば、一実施形態では、微小孔性セパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2,500Åの範囲の径と、約25%~約75%の範囲、より典型的には約35~55%の範囲の多効率と、を有する細孔を含む。追加的に、微小孔性セパレータ材料は、非水性電解質を透過させて、電極群及び対向電極群の隣接する構成単位間のキャリアイオンの伝導を許容してもよい。特定の実施形態では、例えば、微小孔性セパレータ材料の多効率を無視し、充電サイクル又は放電サイクル中のイオン交換のための、電極構造110群の構成単位と対向電極構造112群の最も近い構成単位と(すなわち、「隣接する対」)の間の電気絶縁セパレータ材料の少なくとも70体積%は、微小孔性セパレータ材料であり、言い方を変えれば、微小孔性セパレータ材料は、電極構造110群の構成単位と対向電極構造112群の最も近い構成単位との間の電気絶縁材料の少なくとも70体積%を構成する。
【0081】
一実施形態では、微小孔性セパレータ材料は、粒子状材料及びバインダを含み、少なくとも約20体積%の多孔率(空間率)を有する。微小孔性セパレータ材料の細孔は、少なくとも50Åの径を有するであろうし、典型的には、約250~2,500Åの範囲内に入るであろう。微多孔性セパレータ材料は、典型的には、約75%未満の多効率を有するであろう。一実施形態では、微小孔性セパレータ材料は、少なくとも約25体積%の多孔率(空間率)を有する。一実施形態では、微小孔性セパレータ材料は、約35~55%の多孔率を有するであろう。
【0082】
微多孔性セパレータ材料のためのバインダは、広範囲の無機材料又は高分子材料から選択され得る。例えば、一実施形態では、バインダは、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロプロペンなどを含有するモノマーに由来するフルオロポリマーなどの有機高分子材料であり得る。別の実施形態では、バインダは、様々な分子量及び密度の範囲のいずれかを有する、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリブテンなどのポリオレフィンである。別の実施形態では、バインダは、エチレン-ジエン-プロペンターポリマー、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアセタール、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択される。別の実施形態では、バインダは、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリアクリルアミド、ポリビニルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデンポリアクリロニトリル、及び酸化ポリエチレンからなる群から選択される。別の実施形態では、バインダは、アクリレート、スチレン、エポキシ、及びシリコーンからなる群から選択される。他の好適なバインダは、フッ化ポリビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ポリビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリエチレン-co-ビニルアセテート、酸化ポリエチレン、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオン酸塩、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アクリロニトリル-スチレン-ブタジエン共重合体、ポリイミド、又はそれらの混合物から選択され得る。また別の実施形態では、バインダは、フッ化ポリビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ポリビニリデン-トリクロロエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、酸化ポリエチレン、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオン酸塩、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、酸化ポリフェニレン、硫化ポリフェニレン、ポリエチレンナフタレン、及び/又はそれらの組み合わせのいずれかから選択され得る。別の実施形態では、バインダは、前述のポリマーのうちの2つ以上の共重合体又はブレンドである。
【0083】
微小孔性セパレータ材料によって構成される粒子材料はまた、幅広い材料から選択され得る。一般に、そのような材料は、動作温度で比較的低い電子伝導率及びイオン伝導率を有し、微小孔性セパレータ材料に接触する電池電極又は集電体の動作電圧下で腐食しない。例えば、一実施形態では、粒子材料は、1×10-4S/cm未満のキャリアイオン(例えば、リチウム)に対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子材料は、1×10-5S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子材料は、1×10-6S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。例えば、一実施形態では、粒子材料は、ケイ酸塩、リン酸塩、アルミン酸塩、アルミノケイ酸塩、及び水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物からなる群から選択される無機材料である。例示的な粒子材料としては、粒子状ポリエチレン、ポリプロピレン、TiO-ポリマー複合体、シリカエアロゲル、フュームドシリカ、シリカゲル、シリカヒドロゲル、シリカキセロゲル、シリカゾル、コロイド状シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、カオリン、タルク、珪藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又はそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、一実施形態では、粒子材料は、TiO、SiO、Al、GeO、B、Bi、BaO、ZnO、ZrO、BN、Si、Geなどの粒子状の酸化物又は窒化物を含む。例えば、P.Arora and J.Zhang,“Battery Separators”Chemical Reviews 2004,104,4419-4462を参照のこと)。他の好適な粒子は、BaTiO、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT)、PB(MgNb2/3)O-PbTiO(PMN-PT)、ハフニア(HfO)、SrTiO、SnO、CeO、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO、Y、Al、TiO、SiC、又はそれらの混合物を含むことができる。一実施形態では、粒子材料は、約20nm~2マイクロメートル、より典型的には200nm~1.5マイクロメートルの平均粒径を有するであろう。一実施形態では、粒子材料は、約500nm~1マイクロメートルの平均粒径を有するであろう。
【0084】
また別の実施形態では、電気絶縁セパレータ130は、例えば、固体電池におけるのと同様に、固体電解質を含む。一般的に言えば、固体電解質は、液体電解質又はゲル電解質の添加を必要とせずに、キャリアイオンの輸送を容易にすることができる。特定の実施形態によれば、固体電解質が提供される場合、固体電解質は、それ自体、電極間に絶縁体を提供し、かつ絶縁体を通したキャリアイオンの通過を可能にすることが可能であり得、構造を透過する液体電解質の添加を必要としない場合がある。
【0085】
一実施形態では、二次電池102は、有機液体電解質、無機液体電解質、水性電解質、非水性電解質、固体ポリマー電解質、固体セラミック電解質、固体ガラス電解質、ガーネット電解質、ゲルポリマー電解質、無機固体電解質、溶融型無機電解質などのいずれかであり得る電解質を含むことができる。また、液体電解質の有無にかかわらず、電気絶縁セパレータ130の他の配置及び/又は構成が提供されてもよい。一実施形態では、固体電解質は、電気絶縁を提供しながら、キャリアイオンを通過伝導させることができるセラミック材料又はガラス材料を含むことができる。イオン伝導材料の例としては、ガーネット材料、硫化ガラス、リチウムイオン伝導ガラスセラミック、又はリン酸塩セラミック材料が挙げられ得る。一実施形態では、固体ポリマー電解質は、酸化ポリエチレン(PEO)系、ポリビニルアセテート(PVA)系、ポリエチレンイミン(PEI)系、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、LiPON(リチウムリン酸窒化物)、及びポリメチルメタクリレート(PMMA)系のポリマー又はそれらの共重合体から形成されるポリマーのいずれかを含むことができる。別の実施形態では、LiS及びP、並びに/又はSiS、GeS、LiPS、Li、LiSiS、LiS-P、及び50LiSiO.50LiBO、及び/又はBなどの他の硫化物のうちの少なくとも1つなどの、リチウム及び/又はリンの、のうちの少なくとも1つを含む硫化物系固体電解質などの硫化物系固体電解質が提供され得る。固体電解質のまた他の実施形態としては、LiN、LiI、LiNI、LiN-LiI-LiOH、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、LiSiS、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、及びLiPO-LiS-SiS、LiS-P、LiS-P-LSiO、LiS-Ga-GeS、LiS-Sb-GeS、Li3.25-Ge0.25-P0.75、(La,Li)TiO(LLTO)、LiLaCaTa12、LiLaANb12(A=Ca,Sr)、LiNdTeSbO12、LiBO2.50.5、LiSiAlO、Li1+xAlGe2-x(PO(LAGP)、Li1+xAlTi2-x(PO(LATP)、Li1+xTi2-xAlSi(PO3-y、LiAlZr2-x(PO、LiTiZr2-x(POなどのリチウム(Li)の窒化物、ハロゲン化物、及び硫化物が挙げられ得、固体電解質のまた他の実施形態としては、例えば、米国特許第10,361,455号に記載されているような、ガーネット材料が挙げられ得、これは、その全体が本明細書に組み込まれる。一実施形態では、ガーネット固体電解質は、一般の化学式X(SiOを有するネソケイ酸塩であり、式中、Xは、Ca、Mg、Fe、又はMnなどの二価カチオンであり得るか、又はYは、Al、Fe、又はCrなどの三価カチオンであり得る。
【0086】
組み立てられたエネルギー貯蔵デバイスの一実施形態によれば、電気絶縁セパレータは、二次電池電解質としての使用に好適な非水性電解質を透過する。典型的には、非水性電解質は、有機溶媒及び/又は溶媒混合物に溶解したリチウム塩及び/又は塩の混合物を含む。例示的なリチウム塩としては、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、及びLiBrなどの無機リチウム塩、並びにLiB(C、LiN(SOCF、LiN(SOCF、LiNSOCF、LiNSOCF、LiNSO、LiNSO11、LiNSO13、及びLiNSO15などの有機リチウム塩が挙げられる。また別の例として、電解質は、例えば、NaClO、NaPF、NaBF、NaCFSO、NaN(CFSO、NaN(CSO、NaC(CFSOのうちのいずれか1つ以上などの、電解質に溶解したナトリウムイオンを含むことができる。マグネシウム及び/又はカリウムの塩を同様に提供することができる。例えば、塩化マグネシウム(MgCl)、臭化マグネシウムMgBr)、又はヨウ化マグネシウム(MgI)などのマグネシウム塩を提供してもよく、かつ/又は過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO)、硝酸マグネシウム(Mg(NO)、硫酸マグネシウム(MgSO)、テトラフルオロホウ酸マグネシウム(Mg(BF)、テトラフェニルホウ酸マグネシウム(Mg(B(C、ヘキサフルオロリン酸マグネシウム(Mg(PF)、ヘキサフルオロヒ酸マグネシウム(Mg(AsF)、ペルフルオロアルキルスルホン酸マグネシウム((Mg(Rf1SO)であって、Rf1は、ペルフルオロアルキル基である)、ペルフルオロアルキルスルフォニルイミドマグネシウム(Mg((Rf2SON)であって、Rf2は、ペルフルオロアルキル基である)、及びヘキサアルキルジシラジド((Mg(HRDS))であって、Rは、アルキル基である)からなる群から選択される少なくとも1つであり得るマグネシウム塩も同様である。リチウム塩を溶解するための例示的な有機溶媒としては、環状エステル、鎖状エステル、環状エーテル、及び鎖状エーテルが挙げられる。環状エステルの具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、及びγ-バレロラクトンが挙げられる。鎖状エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、アルキルプロピオン酸塩、ジアルキルマロネート、及びアルキルアセテートが挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、及び1,4-ジオキソランが挙げられる。鎖状エーテルの具体例としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、及びテトラエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
【0087】
図8A図10Eを参照すると、一実施形態では、本明細書に開示される二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスが提供される。特に、電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤511を使用して、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットを、制約システム108の第1の接続部材162及び/又は第2の接続部材164に接着する。ホットメルト接着剤511は、接着剤のブローフィルム又はキャストフィルムを提供することによって、接着剤を押し出すことによって、かつ/又はグルーガンを使用することによってなど、任意の好適な方法によって、第1の接続部材400a及び第2の接続部材400bの内面に塗布され得る。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤511は、所定の厚さ及びパターンを有するフィルムの形態で提供される。本明細書における実施形態によれば、所定のパターンは、第1の接続部材510a及び第2の接続部材510bの内面の形状に形状追従し得る。所定のパターンは、レーザ又はダイを使用して切断され得る。いくつかの実施形態では、第1の接続部材162及び/又は第2の接続部材164(第1の二次成長制約158及び第2の二次成長制約160と同じであってよいし、異なってよい)は、それぞれの部材の垂直厚さを貫いて形成された開口部176を備え、接着フィルム切り欠き513は、開口部176に隣接する第1の接続部材162及び/又は第2の接続部材164の内面400a、400bの接合領域901a、901bに沿って配置されている。いくつかの実施形態では、ホットメルト接着剤は、少なくとも75℃、かつ130℃以下の温度で加熱することによって溶融及び/又は軟化される。いくつかの実施形態では、電極構造の群110の構成単位は、垂直方向510a、510bに反対側にある上側端面及び下側端面を有する電極集電体136を備え、対向電極の群112の構成単位は、垂直方向509a、509bに反対側にある上側端面及び下側端面を有する対向電極集電体140を備え、接着フィルム切り欠きは、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットの電極集電体及び/又は対向電極集電体の垂直端面と接触して配置されている。
【0088】
一実施形態によれば、先行請求項のいずれか一項に記載の二次電池及び/又は電極アセンブリを製造するプロセスは、電極アセンブリを提供することと、制約システムを提供することと、(i)75℃~130℃の範囲の溶融温度と、(ii)ASTM D1238に従って測定される少なくとも20~350以下の範囲の溶融指数値と、を有する電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着フィルムを提供することと、を含む。このプロセスは、接着フィルムの第1の面514aを、第1の接続部材162及び第2の接続部材164の上側内面400a又は下側内面400bと接触させて配置することと、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットの上側端面又は下側端面を、接着フィルム511の第2の面514bと接触させて配置することと、を更に含む。例えば、第1の接続部材162の上側内面400aを、第1の接着フィルム511aの第1の面514aと接触させて配置することができ、第2の接続部材164の下側内面400bを、第2の接着フィルム511bの第1の面と接触させて配置することができる。第1の接着フィルム511a及び第2の接着フィルム511bの第2の面514bを、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットの上側端面又は下側端面と接触させて配置することができる。このプロセスは、加熱によって接着フィルムを融解及び/又は軟化させて、電極群及び/又は対向電極群の構成単位のサブセットを第1の接続部材及び第2の接続部材に接着させることを更に含むことができる。一実施形態によれば、加熱中、加熱前、及び/又は加熱後に圧力を加えて、フィルムの接着を容易にする。例えば、少なくとも3psiの圧力を加えてもよく、更には、3psi~10psiの範囲の圧力など、少なくとも5psiを加えてもよい。
【実施例
【0089】
実施例1
本実施例は、ホットメルト接着剤の塗布に重点を置いて、二次電池102及び/又は電極アセンブリ10を製造する例示的なプロセスを実証する。図8A図8Eは、本明細書では、プロセスの一実施形態として参照される。
【0090】
この実施例では、ホットメルト接着剤511は、所定の厚さ並びに第1の接着部分511a及び第2の接着部分511bを有する接着フィルム形状の形態で提供される(図10A)。次いで、接着フィルム511は、図8Bに示されるように、第1の接続部材400a及び第2の接続部材400bの内面の形状を少なくとも部分的に覆い、かつ/又はそれに形状追従する所定のパターンを有する切り欠きを形成するように切断される。次に、図8Cに示されるように、接着フィルム切り欠きの第1の部分511aと接着フィルム切り欠きの第2の部分511bとは、開口部(スロット)176を開いたまま、第1の接続部材510a及び第2の接続部材510bの上側内面400a及び下側内面400bと接触して配置される。次いで、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットの上側端面及び下側端面は、内面400a、400bと接触して配置されたフィルムの面と反対側の接着フィルムの表面において、接着フィルム切り欠き511a、511b(図8D)の第2の第1の部分及び第2の部分と接触して配置される。接着フィルム切り欠きを、少なくとも75℃、かつ130℃以下の温度で加熱することによって溶融及び/又は軟化させて、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットを第1の接続部材162及び第2の接続部材164に接着させる。加熱プロセス中、第1の接続部材162及び第2の接続部材164の外面401a、401bに圧力を加えて、接着力を改善することができる。組み立てられた製品を図8Eに示す。
【0091】
実施例2
本実施例は、ホットメルト接着剤の塗布に重点を置いて、二次電池102及び/又は電極アセンブリ10を製造する別の例示的なプロセスを実証する。図9A図9Eは、本明細書では、プロセスの一実施形態として参照される。
【0092】
この実施例では、このプロセスは、最初に接着フィルム511a、511bの第1の部分及び第2の部分を第1の接続部材162及び第2の接続部材164の上側内面400a及び下側内面400bと接触させて配置し(図9B)、次いで、図9Cに示されるように、所定の所望のパターンを形成するように切断することによって、実施例1のプロセスとは異なる。次いで、第1の二次接続部材162及び第2の二次接続部材164を、例えば、実施例1について記載され、かつ図9D図9Eに描かれるように、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットに接続することができる。
【0093】
実施例3
本実施例は、ホットメルト接着剤の塗布に重点を置いて、二次電池102及び/又は電極アセンブリ10を製造する別の例示的なプロセスを実証する。図10A図10Eは、本明細書では、プロセスの一実施形態として参照される。
【0094】
この実施例では、接着フィルム511は、図10Bに例示されるように、いくつかのストリップ513に切断される。次いで、ストリップ513aの第1の部分は、第1の接続部材162の上側内面400aと接触して配置され、ストリップ513bの第2の部分は、開口部(スロット)176間で、第2の接続部材164の下側内面400bと接触して配置される(図10C)。次いで、第1の二次接続部材162及び第2の二次接続部材164を、例えば、実施例1について記載され、かつ図10D図10Eに描かれるように、電極群110及び/又は対向電極群112の構成単位のサブセットに接続することができる。代替的に、実施例2で実証されるプロセスと同様に、接着フィルム511を、第1の接続部材162及び第2の接続部材164の上側内面400a及び下側内面400b上に配置し、次いで、切断し、ストリップ513を接触させたままにすることができる。接着フィルム511を張り付け、かつ/又は第1の一次接続部材及び/若しくは第2の一次接続部材に接続する他の方法を提供することもできる。
【0095】
以下の実施形態は、本開示の態様を例示するために提供されるが、この実施形態は、限定することを意図するものではなく、他の態様及び/又は実施形態も提供され得る。
【0096】
実施形態1。単位セルの群と、制約システムと、接着剤と、を備える二次電池のための電極アセンブリであって、
電極アセンブリが、相互に垂直な縦方向軸、横方向軸、及び垂直軸と、縦方向に互いに分離された第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面と、電極アセンブリ縦方向軸AEAを取り囲み、かつ第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面を接続するラテラル面であって、ラテラル面が、縦方向軸の反対側に、反対側にある第1の領域及び第2の領域を有し、かつ縦方向軸に直交する第1の方向に分離されており、電極アセンブリが、縦方向に測定される最大幅WEAと、ラテラル面によって境界が定められ、横方向に測定される最大長さLEAと、ラテラル面によって境界が定められ、かつ垂直方向に測定される最大高さHEAと、を有する、ラテラル面と、を有し、
電極アセンブリが、電極構造の群と、対向電極構造の群と、電極群及び対向電極群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料と、を更に備え、電極構造群及び対向電極構造群の構成単位が、垂直方向に分離された反対側にある上側端面及び下側端面を有し、単位セル群の各構成単位が、電極構造と、対向電極構造と、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁セパレータと、を備え、
制約システムが、(i)縦方向に分離された第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約と、(ii)第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約、並びに電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットを接続する、垂直方向に分離された第1の接続部材及び第2の接続部材を備え、第1の接続部材及び第2の接続部材が、(i)75℃~130℃の範囲の溶融温度と、(ii)溶融指数値と、を有する電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤によって、サブセットの上側端面及び下側端面がそれぞれ接着された、反対側にある上側内面及び下側内面を有する、電極アセンブリ。
【0097】
実施形態2:実施形態1に記載の電極アセンブリを備える、二次電池。
【0098】
実施形態3。ホットメルト接着剤の溶融温度が、77℃~100℃の範囲にある、実施形態1又は2に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0099】
実施形態4。ASTM D1238に従って測定される溶融指数値が、少なくとも70~350以下の範囲にある、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0100】
実施形態5。電極構造の群の構成単位が、垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する電極集電体を備え、対向電極構造の群の構成単位が、垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する対向電極集電体を備え、第1の接続部材及び第2の接続部材が、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの電極集電体又は対向電極集電体の垂直端面に接着されている、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0101】
実施形態6。ホットメルト接着剤が、EAA(エチレン-co-アクリル酸)、EMAA(エチレン-co-メタクリル酸)、官能化ポリエチレン及び官能化ポリプロピレン、並びにそれらの組み合わせから選択される材料を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0102】
実施形態7。ホットメルト接着剤が、EAA共重合体とEMAA共重合体との混合物を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0103】
実施形態8。ホットメルト接着剤が、約80℃以上の温度で、有意には反応しないか、又は有意には接着力を失わない、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0104】
実施形態9。ホットメルト接着剤が、二次電池の1000連続サイクルを経て有意には接着力を失わない、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0105】
実施形態10。ホットメルト接着剤が、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さと所定のパターン幾何学形状とを有するフィルム形状を有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0106】
実施形態11。第1の接続部材又は第2の接続部材が、それぞれの部材の垂直厚さを貫いて形成された開口部を備え、第1の接続部材又は第2の接続部材が、開口部に隣接する内面の接合領域を含み、ホットメルト接着剤が、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットへの接着のために提供される、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0107】
実施形態12。第1の接続部材及び第2の接続部材の両方が、第1の接続部材及び第2の接続部材の垂直厚さを貫く開口部を備える、実施形態11に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0108】
実施形態13。開口部が、縦方向に延在する複数のスロットを含み、サブセットに接着するための接合領域が、第1の接続部材又は第2の接続部材のスロットの間の内面領域上に位置する、実施形態11又は12に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0109】
実施形態14。第1の縦方向端面及び第2の縦方向端面の表面積が、電極アセンブリの表面積の33%未満である、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0110】
実施形態15。電極構造群の各構成単位の長さLと対向電極構造群の各構成単位の長さLCEとが、これらの構成単位の中心縦方向軸A及びACEの横方向に測定され、電極構造群の各構成単位の幅Wと対向電極構造群の各構成単位の幅WCEとが、縦方向に測定され、電極構造群の各構成単位の高さHと対向電極構造群の各構成単位の高さHCEとが、そのような各構成単位の中心縦方向軸A又はACEに、かつ縦方向に垂直である垂直方向に測定され、電極構造群の各構成単位のLとW及びHの各々との比が、それぞれ、少なくとも5:1であり、電極構造群の各構成単位についてのHとWとの比が、0.4:1~1000:1であり、対向電極構造群の各構成単位のLCEとWCE及びHCEの各々との比が、それぞれ、少なくとも5:1であり、対向電極構造群の各構成単位についてのHCEとWCEとの比が、0.4:1~1000:1である、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0111】
実施形態16。LEA及びWEAの各々とHEAとの比が、少なくとも2:1である、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0112】
実施形態17。第1の縦方向表面上への電極構造群及び対向電極構造群の構成単位の投影が、第1の投影エリアを取り囲み、第2の縦方向表面上への電極構造群及び対向電極構造群の構成単位の投影が、第2の投影エリアを取り囲み、第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約が、第1の投影エリア及び第2の投影エリアの上に重なる第1の圧縮部材及び第2の圧縮部材を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0113】
実施形態18。第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を超え、相互に垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を超える圧力を、電極アセンブリに対して縦方向に維持する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0114】
実施形態19。第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向の各々において、電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも3倍超える圧力を、電極アセンブリに対して縦方向に維持する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0115】
実施形態20。第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向の各々において、電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも4倍超える圧力を、電極アセンブリに対して縦方向に維持する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0116】
実施形態21。第1の一次成長制約及び第2の一次成長制約が、相互に垂直であり、かつ縦方向に垂直である2つの方向の各々において、電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも5倍超える圧力を、電極アセンブリに対して縦方向に維持する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0117】
実施形態22。一次成長制約システムが、20連続サイクルを経て生じ得る縦方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が20%未満であるように、縦方向での電極アセンブリの成長を抑制する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0118】
実施形態23。一次成長制約システムが、10連続サイクルを経て生じ得る縦方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、縦方向での電極アセンブリの成長を抑制する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0119】
実施形態24。一次成長制約システムが、5連続サイクルを経て生じ得る縦方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、縦方向での電極アセンブリの成長を抑制する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0120】
実施形態25。一次成長制約システムが、生じ得る縦方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が1サイクル当たり1%未満であるように、縦方向での電極アセンブリの成長を抑制する、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0121】
実施形態26。第1の接続部材及び第2の接続部材が、20連続サイクルを経て生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が20%未満であるように、垂直方向での電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0122】
実施形態27。第1の接続部材及び第2の接続部材が、10連続サイクルを経て生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、垂直方向での電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0123】
実施形態28。第1の接続部材及び第2の接続部材が、5連続サイクルを経て生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が10%未満であるように、垂直方向での電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0124】
実施形態29。第1の接続部材及び第2の接続部材が、生じ得る垂直方向での電極アセンブリのフェレット径の増加が1サイクル当たり1%未満であるように、垂直方向での電極アセンブリの成長を抑制する二次成長制約システムを備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0125】
実施形態30。(i)電極構造の群の構成単位が、アノード構造であり、対向電極構造の群の構成単位が、カソード構造であるか、又は(ii)電極構造の群の構成単位が、カソード構造であり、対向電極構造の群の構成単位が、アノード構造である、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0126】
実施形態31。電極構造の群の構成単位が、アノード活物質層を備えるアノード構造であり、対向電極構造の群の構成単位が、カソード活物質層を備えるカソード構造である、実施形態31に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0127】
実施形態32。電極アセンブリが、封止された電池筐体で包含される、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0128】
実施形態33。キャリアイオン及び電極制約のセットが、封止された電池筐体内に包含される、実施形態33に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0129】
実施形態34。電極構造の群の構成単位が、アノード活物質であって、炭素材料、グラファイト、軟質炭素若しくは硬質炭素、金属、半金属、合金、酸化物、リチウムとの合金を形成することができる化合物、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、シリコン、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、SiOx、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、チタン酸リチウム、パラジウム、リチウム金属、炭素、石油コークス、活性炭、グラファイト、シリコン化合物、シリコン合金、スズ化合物、非グラファイト化性炭素、グラファイト系炭素、LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe’(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期表中の1族、2族、及び3族に見出される元素、ハロゲン、0<x≦1、1≦y≦3、1≦z≦8)、リチウム合金、シリコン系合金、スズ系合金、金属酸化物、SnO、SnO、PbO、PbO、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、Bi、導電性ポリマー、ポリアセチレン、Li-Co-Ni系材料、結晶グラファイト、天然グラファイト、合成グラファイト、非晶質炭素、キッシュグラファイト、熱分解性炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソ炭素マイクロビーズ、メソフェーズピッチ、グラファイト化炭素繊維、高温焼結炭素、石油、コールタールピッチ由来のコークス、酸化スズ、硝酸チタン、リチウム金属膜、リチウムと、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Al、及びSnからなる群から選択される1つ以上の種類の金属と、の合金、Si、Al、C、Pt、Sn、Pb、Ir、Ni、Cu、Ti、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Ca、Sr、Sb、Ba、Ra、Ge、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cdのいずれかから選択されてリチウムとの合金化及び/若しくはインターカレーションが可能な金属化合物、Sn合金、Al合金、リチウムイオンをドープ及び脱ドープすることができる金属酸化物、SiO(0<v<2)、SnO、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物、金属化合物及び炭素材料を含む複合材料、Si-C複合材料、Sn-C複合材料、遷移金属酸化物、Li/3Ti/3O、SnO、炭素質材料、グラファイト炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コルク、メソ炭素マイクロビーズ(「MCMB」)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、又は天然グラファイト、及び層状炭素質材料の層の間に配設された化学式NaSny-zの組成物であって、Mが、Ti、K、Ge、P、若しくはそれらの組み合わせであり、かつ0<x≦15、1≦y≦5、及び0≦z≦1である、組成物、並びに前述のもののうちのいずれかの酸化物、合金、窒化物、フッ化物、及び前述のもののうちのいずれかの任意の組み合わせ、のうちのいずれか1つ以上を含むアノード活物質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0130】
実施形態35。アノード活物質が、リチウム金属、リチウム金属合金、シリコン、シリコン合金、酸化シリコン、スズ、スズ合金、酸化スズ、及び炭素含有材料のうちの少なくとも1つを含む、実施形態34に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0131】
実施形態36。負極活物質が、ケイ素及び酸化ケイ素のうちの少なくとも1つを含む、実施形態35に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0132】
実施形態37。アノード活物質が、リチウム及びリチウム金属合金のうちの少なくとも1つを含む、実施形態35に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0133】
実施形態38。アノード活物質が、炭素含有物質を含む、実施形態35に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0134】
実施形態39。電気絶縁セパレータの群の構成単位が、非水性液体電解質が透過した微小孔性セパレータ材料を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0135】
実施形態40。電気絶縁セパレータの群の構成単位が、固体電解質を含む、実施形態1~39のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0136】
実施形態41。電気絶縁セパレータの群の構成単位が、セラミック材料、ガラス、又はガーネット材料を含む、実施形態40に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0137】
実施形態42。電極アセンブリが、非水性液体電解質、ゲル電解質、固体電解質、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0138】
実施形態43。電極アセンブリが、液体電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0139】
実施形態44。電極アセンブリが、水性液体電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0140】
実施形態45。電極アセンブリが、非水性液体電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0141】
実施形態46。電極アセンブリが、ゲル電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0142】
実施形態47。電気絶縁セパレータが、固体電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0143】
実施形態48。電気絶縁セパレータが、固体ポリマー電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0144】
実施形態49。電気絶縁セパレータが、固体無機電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0145】
実施形態50。電気絶縁セパレータが、固体有機電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0146】
実施形態51。電気絶縁セパレータが、セラミック電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0147】
実施形態52。電気絶縁セパレータが、無機電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0148】
実施形態53。電気絶縁セパレータが、セラミックを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0149】
実施形態54。電気絶縁セパレータが、ガーネット材料を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0150】
実施形態55。水性電解質、非水性液体電解質、固体ポリマー電解質、固体セラミック電解質、固体ガラス電解質、固体ガーネット電解質、ゲルポリマー電解質、無機固体電解質、及び溶融型無機電解質からなる群から選択される電解質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0151】
実施形態56。対向電極構造の群の構成単位が、カソード活物質であって、d殻又はf殻を有する金属元素を有し、かつ金属元素が、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAuから選択されるいずれかである遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物を含む、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属硫化物、リチウム遷移金属窒化物、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、モリブデン酸硫化物、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジウム塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NiMnCo)O、金属酸化物若しくは金属リン酸塩を含むリチウム含有化合物、リチウム、コバルト、及び酸素を含む化合物(例えば、LiCoO)、リチウム、マンガン、及び酸素を含む化合物(例えば、LiMn)、リチウム鉄及びリン酸塩を含む化合物(例えば、LiFePO)、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リン酸鉄リチウム、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、1つ以上の遷移金属を有する置換化合物、リチウムマンガン酸化物、Li1+xMn2-x(式中、xは、0~0.33である)、LiMnO、LiMn、LiMnO、リチウム銅酸化物(LiCuO)、バナジウム酸化物、LiV、LiFe、V、Cu、LiNi1-xの化学式(式中、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、B、又はGa、及びx=0.01~0.3)によって表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物、LiMn2-xの化学式(式中、M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn、又はTa、及びx=0.01~0.1)によって表されるリチウムマンガン複合酸化物、LiMnMO(式中、M=Fe、Co、Ni、Cu、又はZn)、Liの一部分がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn、二硫化物化合物、Fe(MoO、化学式2のオリビン結晶構造を有するリチウム金属リン酸塩:Li1+aFe1-xM’(PO4-b)X(式中、M’は、Al、Mg、Ni、Co、Mn、Ti、Ga、Cu、V、Nb、Zr、Ce、In、Zn、及びYから選択される少なくとも1つであり、Xは、F、S、及びNから選択される少なくとも1つであり、-0.5≦a≦+0.5、0≦x≦0.5、及び0≦b≦0.1)、LiFePO、Li(Fe,Mn)PO、Li(Fe,Co)PO、Li(Fe,Ni)PO、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiNi1-yCo、LiCo1-yMn、LiNi1-yMn(0≦y≦1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、及びa+b+c=2)、LiMn2-zNi、LiMn2-zCo(0<z<2)、LiCoPO及びLiFePO、元素硫黄(S8)、硫黄系化合物、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、炭素-硫黄ポリマー((C:x=2.5~50、n≧2)、リチウム及びジルコニウムの酸化物、リチウムと金属(コバルト、マンガン、ニッケル、又はそれらの組み合わせ)との複合酸化物、Li1-b(式中、0.90≦a≦1、及び0≦b≦0.5)、Li1-b2-c(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiE2-b4-c(式中、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiNi1-b-cCo(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cCo2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cCo2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cMn2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn2-a(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、及び0.001≦d≦0.1)、LiNiCoMnGeO(式中、0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5、及び0.001≦e≦0.1)、LiNiG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiCoG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiMnG(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、LiMn(式中、0.90≦a≦1及び0.001≦b≦0.1)、QO、QS、LiQS、V、LiV、LiX′O、LiNiVO、Li(3-f)(PO(0≦f≦2)、Li(3-f)Fe(PO(0≦f≦2)、LiFePO(Aは、Ni、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Mは、Al、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素、又はそれらの組み合わせであり、Dは、O、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Eは、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Xは、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Gは、Al、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、V、又はそれらの組み合わせであり、Qは、Ti、Mo、Mn、又はそれらの組み合わせであり、X’は、Cr、V、Fe、Sc、Y、又はそれらの組み合わせであり、Jは、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、又はそれらの組み合わせである)、LiCoO、LiMn2x(x=1又は2)、LiNi1-xMn2x(0<x<1)、LiNi1-x-yCoMn(0≦x≦0.5、0≦y≦0.5)、FePO、リチウム化合物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物、リチウムマンガン酸化物、リン酸鉄リチウム、硫化ニッケル、硫化銅、硫黄、酸化鉄、酸化バナジウム、ナトリウム含有材料、化学式NaM (式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)の酸化物、NaFeO、NaMnO、NaNiO、NaCoO、化学式NaMn1-a (式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)によって表される酸化物、Na[Ni1/2Mn1/2]O、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]O、Na0.44Mn1-a (式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)によって表される酸化物、Na0.7Mn1-a 2.05(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)によって表される酸化物、Na Si1230(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦b≦6、及び2≦c≦5)によって表される酸化物、NaFeSi1230、NaFeSi12O(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦b≦6、及び2≦c≦5)、Na Si
18(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、3≦d≦6、及び1≦e≦2)、NaFeSi18、NaMnFeSi18(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素、3≦d≦6、及び1≦e≦2)、Na Si(式中、Mは、遷移金属元素、マグネシウム(Mg)、及びアルミニウム(Al)から選択される少なくとも1つの元素であり、1≦f≦2及び1≦g≦2)によって表される酸化物、リン酸塩、NaFeSiO、NaFePO、NaFe(PO、Na(PO、NaCo(PO、ホウ酸塩、NaFeBO若しくはNaFe(BO、フッ化物、Na(式中、Mは、少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦h≦3)、NaFeF、NaMnF、フルオロリン酸塩、Na(PO、Na(POFO、NaMnO、Na[Ni1/2Mn1/2]O、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]O、Na(PO、NaCo(PO、Na(PO、及び/又はNa(POFO、並びに上記の任意の複合酸化物及び/又は他の組み合わせのうちの少なくとも1つを含むカソード活物質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0152】
実施形態57。カソード活物質が、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、遷移金属リン酸塩、及び遷移金属窒化物のうちの少なくとも1つを含むカソード活物質を含む、実施形態56に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0153】
実施形態58。カソード活物質が、リチウムを含有する遷移金属酸化物と、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも1つと、を含む、実施形態56又は57に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0154】
実施形態59。電極構造の群の構成単位が、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、パラジウム、焼成炭素、か焼炭素、インジウム、鉄、マグネシウム、コバルト、ゲルマニウム、リチウム、銅若しくはステンレス鋼の表面処理材料(炭素、ニッケル、チタン、銀、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの合金を有する)のうちの少なくとも1つを含むアノード集電体を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0155】
実施形態60。電極構造の群の構成単位が、銅、ニッケル、ステンレス鋼、及びそれらの合金のうちの少なくとも1つを含むアノード集電体を備える、実施形態59に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0156】
実施形態61。対向電極構造が、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、焼結炭素、アルミニウム又はステンレス鋼の表面処理材料(炭素、ニッケル、チタン、銀、又はそれらの合金を有する)のうちの少なくとも1つを含むカソード集電体を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0157】
実施形態62。カソード集電体が、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、焼結炭素、アルミニウム又はステンレス鋼の表面処理材料(炭素、銀、又はそれらの合金を有する)のうちの少なくとも1つを含む、実施形態61のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0158】
実施形態63。カソード集電体が、アルミニウムを含む、実施形態61又は62に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0159】
実施形態64。制約システムの第1の接続部材及び第2の接続部材が、ステンレス鋼、チタン、又はガラス繊維複合材料のうちのいずれかを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0160】
実施形態65。制約システムの第1の接続部材及び第2の接続部材が、ステンレス鋼を含む、実施形態64に記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0161】
実施形態66。制約システムの第1の接続部材及び第2の接続部材が、第1の接続部材及び第2の接続部材の内面及び外面上に絶縁材料のコーティングを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0162】
実施形態67。電極アセンブリが、少なくとも5つの電極構造及び少なくとも5つの対向電極構造を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0163】
実施形態68。電極アセンブリが、少なくとも10個の電極構造及び少なくとも10個の対向電極構造を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0164】
実施形態69。電極アセンブリが、少なくとも50個の電極構造及び少なくとも50個の対向電極構造を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0165】
実施形態70。電極アセンブリが、少なくとも100個の電極構造及び少なくとも100個の対向電極構造を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0166】
実施形態71。電極アセンブリが、少なくとも500個の電極構造及び少なくとも500個の対向電極構造を備える、先行実施形態のいずれか1つに記載の電極アセンブリ又は二次電池。
【0167】
実施形態72。先行実施形態のいずれか1つに記載の二次電池又は電極アセンブリを製造するプロセスであって、(a)電極構造の群と、対向電極構造の群と、電極群及び対向電極群の構成単位を電気的に分離する電気絶縁セパレータ材料の群と、を、積層構成で積層することと、(b)電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤を含む接着フィルムのうちの少なくとも1つの第1の面を、制約システムの第1の接続部材又は第2の接続部材の上側内面又は下側内面と接触させて配置することと、(c)電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの上側端面又は下側端面を、少なくとも1つの接着フィルムの第2の面と接触させて配置することと、(d)少なくとも1つの接着フィルムを加熱によって少なくとも部分的に溶融又は軟化させて、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットを第1の接続部材及び第2の接続部材に接着させることと、を含む、プロセス。
【0168】
実施形態73。第1の接着フィルムが、第1の接続部材の上側内面を、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの上側端面に接着させ、第2の接着フィルムが、第2の接続部材の下側内面を、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの下側端面に接着させる、実施形態72に記載のプロセス。
【0169】
実施形態74。少なくとも1つの接着フィルムを切断して、所定のパターンを有するフィルム切り欠きを形成し、フィルム切り欠きを第1の接続部材及び第2の接続部材の上側内面及び下側内面に張り付けることを更に含む、実施形態72又は73に記載のプロセス。
【0170】
実施形態75。第1の接続部材及び第2の接続部材、並びに電極構造及び対向電極構造の群の構成単位のサブセットのうちの1つ以上に圧力を加えて、接着を容易にすることを更に含む、実施形態72~74のいずれか1つに記載のプロセス。
【0171】
実施形態76。少なくとも3psiの圧力を加えることを含む、実施形態75に記載のプロセス。
【0172】
実施形態77。少なくとも1つの接着フィルムが、押出、キャストフィルム又はブローフィルム法によって提供される、実施形態72~76のいずれか1つに記載のプロセス。
【0173】
実施形態78。少なくとも1つの接着フィルムが、レーザ又はダイを使用してフィルム切り欠きに切断される、実施形態72~77のいずれか1つに記載のプロセス。
【0174】
実施形態79。少なくとも1つの接着フィルムが、第1の接続部材及び第2の接続部材の上側内面及び下側内面の形状に形状追従するフィルム切り欠きに切断される、実施形態72~78のいずれか1つに記載のプロセス。
【0175】
実施形態80。第1の接続部材及び第2の接続部材が、それぞれの部材の垂直厚さを貫いて形成された開口部を備え、接着フィルム切り欠きを、開口部に隣接する第1の接続部材及び第2の接続部材の内面の接合領域に沿って配置することを含む、実施形態79に記載のプロセス。
【0176】
実施形態81。電極構造の群の構成単位が、垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する電極集電体を備え、対向電極構造の群の構成単位が、垂直方向に反対側にある上側端面及び下側端面を有する対向電極集電体を備え、接着フィルム切り欠きを、電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットの電極集電体又は対向電極集電体の垂直端面と接触させて配置することを含む、実施形態72~80のいずれか1つに記載のプロセス。
【0177】
実施形態82。少なくとも1つの接着フィルムを、第1の接続部材又は第2の接続部材、及び電極群又は対向電極群の構成単位のサブセットと接触させる前、間、又は後に、接着フィルムを少なくとも75℃、かつ130℃以下の温度に加熱することを含む、実施形態72~81のいずれか1つに記載のプロセス。
【0178】
実施形態83。ASTM D1238に従って測定される電気絶縁性の熱可塑性のホットメルト接着剤の溶融指数値が、少なくとも20~350以下の範囲にある、実施形態1~3及び5~82のいずれか1つに記載の電極アセンブリ、二次電池、又はプロセス。
【0179】
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、各個々の刊行物又は特許が、参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示されているかのように、あらゆる目的で、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。矛盾する場合、本明細書におけるあらゆる定義を含む本出願が優先する。
【0180】
均等物
特定の実施形態が論じられているが、上記の明細書は、例示的であり、限定的ではない。多くの変形例が、本明細書の検討時に当業者に明らかになるであろう。本発明の全範囲は、請求項をそれらの均等物の全範囲とともに、及び本明細書をそのような変形例とともに参照することによって決定されるべきである。
【0181】
別途示されない限り、本明細書及び請求項で使用される原料の量、反応条件などを表す全ての数は、全ての例において「約」という用語によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、別途逆の意味が示されない限り、この明細書及び添付の請求項に記載の数値パラメータは、得ることが求められる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
【国際調査報告】