(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてHARQ-ACKコードブックを送信する方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 72/232 20230101AFI20240312BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240312BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240312BHJP
【FI】
H04W72/232
H04W28/04 110
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560719
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 KR2022004667
(87)【国際公開番号】W WO2022211557
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0042384
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0064755
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】キョンジュン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ミンソク・ノ
(72)【発明者】
【氏名】グンヨン・ソク
(72)【発明者】
【氏名】ジンサム・カク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH24
5K067HH28
5K067JJ21
(57)【要約】
本発明は、無線通信システムに関し、具体的には、マルチスロットスケジューリングのためのPDCCHを受信する段階;、前記PDCCH内情報に基づいて、各スロットのPDSCH候補を決定する段階;及び、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信する段階を含む方法及びそのための装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムに用いられる端末であって、
通信モジュール及び、
前記通信モジュールを制御するプロセッサを含み、前記プロセッサは、
情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を受信し、前記情報は、
PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1
i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報を含み、
前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1
iのPDSCH候補を決定し、及び
前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを送信するように構成され、
前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットはKセット#iの和集合に代替され、
前記Kセット#i:{K1
i+d
1,K1
i+d
2,...,K1
i+d
N}、
ここで、d
k(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する、端末。
【請求項2】
前記PDCCHを送信するスロットに適用されたSCS(subcarrier spacing)と前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信するスロットに適用されたSCSとが同一である、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会(occasion)が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成される、請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックにタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられる、請求項3に記載の端末。
【請求項5】
前記無線通信システムは、3GPP(3rd generation partnership project)NR(new radio)ベース無線通信システムを含む、請求項1に記載の端末。
【請求項6】
無線通信システムにおいて端末によって用いられる方法であって、
情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を受信する段階であって、前記情報は、
PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1
i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報を含む、段階、
前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1
iのPDSCH候補を決定する段階、及び、
前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを送信する段階を含み、
前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットはKセット#iの和集合に代替され、
前記Kセット#i:{K1
i+d
1,K1
i+d
2,...,K1
i+d
N}、
ここで、d
k(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する、方法。
【請求項7】
前記PDCCHを送信するスロットに適用されたSCS(subcarrier spacing)と前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信するスロットに適用されたSCSとが同一である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会(occasion)が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックにタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記無線通信システムは、3GPP(3rd generation partnership project)NR(new radio)ベース無線通信システムを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムに用いられる基地局であって、
通信モジュール及び
前記通信モジュールを制御するプロセッサを含み、前記プロセッサは、
情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を送信し、前記情報は、
PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1
i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報を含み、
前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1
iのPDSCH候補を決定し、及び
前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを受信するように構成され、
前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットはKセット#iの和集合に代替され、
前記Kセット#i:{K1
i+d
1,K1
i+d
2,...,K1
i+d
N}、
ここで、d
k(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する、基地局。
【請求項12】
前記PDCCHを送信するスロットに適用されたSCS(subcarrier spacing)と前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信するスロットに適用されたSCSとが同一である、請求項11に記載の基地局。
【請求項13】
前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会(occasion)が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成される、請求項11に記載の基地局。
【請求項14】
前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックにタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられる、請求項13に記載の基地局。
【請求項15】
前記無線通信システムは、3GPP(3rd generation partnership project)NR(new radio)ベース無線通信システムを含む、請求項11に記載の基地局。
【請求項16】
無線通信システムにおいて基地局によって用いられる方法であって、
情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を送信する段階であって、前記情報は、
PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1
i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報を含む、段階、
前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1
iのPDSCH候補を決定する段階、及び、
前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを受信する段階を含み、
前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットはKセット#iの和集合に代替され、
前記Kセット#i:{K1
i+d
1,K1
i+d
2,...,K1
i+d
N}、
ここで、d
k(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する、方法。
【請求項17】
前記PDCCHを送信するスロットに適用されたSCS(subcarrier spacing)と前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信するスロットに適用されたSCSとが同一である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会(occasion)が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックにタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記無線通信システムは3GPP(3rd generation partnership project)NR(new radio)ベース無線通信システムを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、さらに詳細には、無線通信システムにおいてHARQ-ACKコードブックを送信する方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(登録商標、下記同様) LTE(-A)は物理階層信号を送信するために上り/下りリンク物理チャネルを定義する。例えば、上りリンクでデータを送信する物理チャネルである物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)、制御信号を送信する物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、そして物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)などが定義され、下りリンクでデータを送信する物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)をはじめ、L1/L2制御信号を送信する物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理ハイブリッドARQ指示子チャネル(PHICH)などがある。
【0003】
前記チャネルのうち、下りリンク制御チャネル(PDCCH/EPDCCH)は、基地局が一つ以上または多数の端末に上り/下りリンクスケジューリング割当制御情報、上りリンク送信パワー制御情報、及び他の制御情報を送信するためのチャネルである。基地局が一度に送信可能なPDCCHに使用し得る資源に制限があるため、各端末に互いに異なる資源を割り当てることができず、資源を共有して任意の端末に制御情報を送信すべきである。例えば、3GPP LTE(-A)では4つのRE(Resource Element)を束ねてREG(Resource Element Group)を作り、9つのCCE(Control Channel Element)を作り、一つまたは複数個のCCEを結合して送り得る資源を端末に知らせ、多くの端末はCCEを共有して使用する。ここで、CCEが結合される数をCCEの結合レベルといい、可能なCCEの結合レベルによってCCEが割り当てられる資源を探索空間(Search Space)という。探索空間は、基地局ごとに定義されている共通探索空間(Common Search Space)と、端末ごとに定義されている特定端末探索空間(Terminal-specific or UE-specific Search Space)がある。端末は探索空間で可能な全てのCCE結合の場合の数に対して復号を行い、PDCCHに含まれているユーザ装備(UE)識別子によって自らのPDCCHに当たるのか否かを知る。よって、このような端末の動作はPDCCHの復号にかかる時間が長く、エネルギーを多く消耗することが避けられない。
【0004】
4G通信システムの商用化後、増加傾向にある無線データトラフィックの需要を充足するために、改善された5G通信システムまたはpre-5G通信システムを開発するための努力が行われている。このような理由で、5G通信システムまたはpre-5G通信システムは4Gネットワーク以降(Beyond 4G Network)の通信システムまたはLTEシステム以降(Post LTE)以降のシステムと称されている。高いデータ送信率を達成するために、5G通信システムは超高周波(mmWave)帯域(例えば、60ギガ(60GHz)帯域のような)における具現が考慮されている。超高周波帯域における伝播の経路損失の緩和及び伝播の伝達距離の増加のために、5G通信システムではビームフォーミング(beamforming)、大規模多重入出力(massive MIMO)、全次元多重入出力(Full Dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビーム形成(analog beam-forming)、及び大規模アンテナ(large scale antenna)技術が論議されている。また、システムネットワークを改善するために、5G通信システムでは進化した小型セル、改善された小型セル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network:cloud RAN)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、機器間通信(Device to Device communication:D2D)、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協力通信(cooperative communication)、CoMP(Coordinated Multi-Points)、及び受信干渉除去(interference cancellation)などの技術開発が行われている。その他、5Gシステムでは進歩したコーディング変調(Advanced Coding Modulation:ACM)方式のFQAM(Hybrid FSK and QAM Modulation)及びSWSC(Sliding Window Superposition Coding)と、進歩したアクセス技術であるFBMC(Filter Bank Multi Carrier)、NOMA(non orthogonal multiple access)、及びSCMA(sparse code multiple access)などが開発されている。
【0005】
一方、インターネットは人間が情報を生成し消費する人間中心の連結網において、物など分散された構成要素間に情報を交換し処理するIoT(Internet of Things、モノのインターネット)網に進化している。クラウドサーバなどとの連結を介したビックデータ(big data)処理技術などがIoT技術に結合されたIoE(Internet of Everything)技術も台頭している。IoTを具現するために、センシング技術、有無線通信及びネットワークインフラ、サービスインタフェース技術、及び保安技術などのような技術要素が要求されており、最近は物間の連結のためのセンサネットワーク、マシンツーマシン(machine to machine、M2M)、MTC(machine type communication)などの技術が研究されている。IoT環境では、連結された物から生成されたデータを収集、分析して、人間の生活に新たな価値を生み出す知能型IT(internet technology)サービスが提供される。IoTは、従来のIT技術と多様な産業間の融合及び複合を介し、スマートホーム、スマートビル、スマートシティ、スマートカーまたはコネクテッドカー、スマートグリッド、ヘルスケア、スマート家電、先端医療サービスなどの分野に応用される。
【0006】
そこで、5G通信システムをIoT網に適用するための様々な試みが行われている。例えば、センサネットワーク、マシンツーマシン、MTCなどの技術が、5G通信技術であるビームフォーミング、MIMO、及びアレイアンテナなどの技法によって具現されている。上述したビックデータ処理技術として、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN)の適用も5G技術とIoT技術の融合の一例といえる。
【0007】
一般に、移動通信システムは、ユーザの活動性を保障しながら音声サービスを提供するために開発された。一般に、移動通信システムは、ユーザの活動性を保障しながら音声サービスを提供するために開発されている。しかし、移動通信システムは次第に音声だけでなくデータサービスにまでサービス領域を拡張しており、現在は高速のデータサービスを提供する程度にまで発展している。しかし、現在サービス提供中の移動通信システムでは、資源不足現象及びユーザの更なる高速サービスの要求のため、より発展した移動通信システムが要求されている。
【0008】
上述したように、未来の5G技術はリアルタイム制御(real-time control)及び触覚インターネット(tactile internet)のような新たなアプリケーション(application)の登場で、より遅延の低いデータ送信が要求されており、5Gデータの要求遅延は1msまで下がると予想される。5Gは従来に比べ約10倍減少されたデータ遅延の提供を目標としている。このような問題を解決するために、5Gは従来のslot(またはsubframe)に更により短いTTI周期(例えば、0.2ms)を有するmini-slotを利用した通信システムが提案されると予想される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、無線通信システムにおいて信号の送受信を効率的に行う方法及びそのための装置を提供することである。また、本発明の目的は、無線通信システムにおいてHARQ-ACKコードブックを効率的に送信する方法及びそのための装置を提供することである。ここで、無線通信システムは、3GPPベース無線通信システム、例えば3GPP NRベース無線通信システムを含んでよい。
【0010】
本発明の目的は、ここで特記したことに限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様として、無線通信システムに用いられる端末であって、通信モジュール;及び、前記通信モジュールを制御するプロセッサを含み、前記プロセッサは、下記の情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を受信し:
【0012】
- PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
【0013】
- PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報;前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1iのPDSCH候補を決定し;及び、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを送信することを含み、前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットは、下記のKセット#iの和集合に代替される端末が提供される:
【0014】
- Kセット#i:{K1i+d1,K1i+d2,...,K1i+dN}、
【0015】
ここで、dk(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。
【0016】
本発明の他の態様として、無線通信システムにおいて端末によって用いられる方法であって、下記の情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を受信する段階:
【0017】
- PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
【0018】
- PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報;前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1iのPDSCH候補を決定する段階;及び、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを送信する段階を含み、前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットは下記のKセット#iの和集合に代替される方法が提供される:
【0019】
- Kセット#i:{K1i+d1,K1i+d2,...,K1i+dN}、
【0020】
ここで、dk(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。
【0021】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムに用いられる基地局であって、通信モジュール;及び、前記通信モジュールを制御するプロセッサを含み、前記プロセッサは、下記の情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を送信し:
【0022】
- PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
【0023】
- PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報;前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1iのPDSCH候補を決定し;及び、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを受信することを含み、前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットは下記のKセット#iの和集合に代替される基地局が提供される:
【0024】
- Kセット#i:{K1i+d1,K1i+d2,...,K1i+dN}、
【0025】
ここで、dk(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。
【0026】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムにおいて基地局によって用いられる方法であって、下記の情報を有するPDCCH(physical downlink control channel)を送信する段階:
【0027】
- PDSCH(physical downlink shared channel)割り当てのためのTDRA(time-domain resource allocation)テーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び
【0028】
- PDSCH-to-HARQ(hybrid automatic repeat and request)スロットタイミングのためのK1セット{K1i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報;前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、前記K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1iのPDSCH候補を決定する段階;及び、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックを受信する段階を含み、前記TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連付けられることに基づいて、前記PDSCH候補の決定時に、前記K1セットは下記のKセット#iの和集合に代替される方法が提供される:
【0029】
- Kセット#i:{K1i+d1,K1i+d2,...,K1i+dN}、
【0030】
ここで、dk(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。
【0031】
好ましくは、前記PDCCHを送信するスロットに適用されたSCS(subcarrier spacing)と前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信するスロットに適用されたSCSとは同一であってよい。
【0032】
好ましくは、前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会(occasion)が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成されてよい。
【0033】
好ましくは、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックにタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられてよい。
【0034】
好ましくは、前記無線通信システムは、3GPP(3rd generation partnership project)NR(new radio)ベース無線通信システムを含んでよい。
【発明の効果】
【0035】
本発明の例によれば、無線通信システムにおいて信号の送受信を効率的に行う方法及びそのための装置を提供することができる。また、本発明の例によれば、無線通信システムにおいてHARQ-ACKコードブックを効率的に送信する方法及びそのための装置を提供することができる。ここで、無線通信システムは、3GPPベース無線通信システム、例えば3GPP NRベース無線通信システムを含んでよい。
【0036】
本発明から得られる効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない別の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。
【
図2】無線通信システムにおける下りリンク(DL)/上りリンク(UL)スロット構造の一例を示す図である。
【
図3】3GPPシステム(例えば、NR)に用いられる物理チャネルと、当該物理チャネルを用いた一般の信号送信方法を説明する図である。
【
図4】3GPP NRシステムにおける初期セルアクセスのためのSS/PBCHブロックを示す図である。
【
図5】3GPP NRシステムにおける制御情報及び制御チャネル送信のための手順を示す図である。
【
図6】3GPP NRシステムにおけるPDCCHが送信されるCORESETを示す図である。
【
図7】3GPP NRシステムにおけるPDCCH探索空間を設定する方法を示す図である。
【
図9】端末キャリア通信及び多重キャリア通信を説明するための図である。
【
図10】クロスキャリアスケジューリング手法が適用される例を示す図である。
【
図11】PDSCH(physical downlink shared channel)のスケジューリングを示す図である。
【
図12】PUSCH(physical uplink shared channel)のスケジューリングを示す図である。
【
図13】PUSCH及びPUCCH(physical uplink control channel)のスケジューリングを示す図である。
【
図14】複数スロットスケジューリングによるPDSCHのスケジューリングを示す図である。
【
図15】複数スロットスケジューリングによる1つのスロットでPUCCH送信を示す図である。
【
図16】複数スロットスケジューリングによる2つ以上のスロットでPUCCH送信を示す図である。
【
図17】既存のType-1 HARQ-ACK(hybrid automatic repeat request acknowledgement)コードブック生成方式を例示する図である。
【
図18】スロットnでPUCCHを送信する時に、HARQ-ACKに対応するPDSCH候補(candidates)を示す図である。
【0038】
【
図19】本発明の一例に係るHARQ-ACK機会(occasion)を示す図である。
【
図20】本発明の一例に係るHARQ-ACKコードブック生成過程を例示する図である。
【
図21】タイムドメインバンドリングウィンドウ(time domain bundling window)を示す図である。
【
図22】タイムドメインバンドリングウィンドウによる代表PDSCHを示す図である。
【
図23】タイムドメインバンドリングウィンドウによるHARQ-ACK機会を示す図である。
【
図24】本発明の一例に係るHARQ-ACK送信過程を例示する図である。
【
図25】本発明の一実施例に係る端末と基地局の構成をそれぞれ示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本明細書で使用される用語は本発明における機能を考慮してできるだけ現在広く使用されている一般的な用語を選択しているが、これは当分野に携わる技術者の意図、慣例、または新たな技術の出現などによって異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選択したものもあるが、この場合、該当する発明の説明部分でその意味を記載する。よって、本明細書で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語の有する実質的意味と本明細書全般にわたる内容に基づいて解析すべきであることを明らかにする。
【0040】
明細書全体において、ある構成が他の構成を「連結」されているという際、これは「直接連結」されている場合だけでなく、その中間の他の構成要素を介在して「電気的に連結」されていることも含む。また、ある構成が特定構成要素を「含む」という際、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素を更に含むことを意味する。加えて、特定臨海を基準にする「以上」または「以下」という限定事項は、実施例によってそれぞれ「超過」または「未満」に適切に代替されてもよい。
【0041】
以下の技術はCDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような多様な無線接続システムに使用される。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で具現される。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術で具現される。OFDMAは、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術で具現される。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。3GPP LTE(Long term evolution)はE-UTRAを使用するE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-A(Advanced)は3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NRはLTE/LTE-Aとは別に設計されたシステムであって、IMT-2020の要求条件であるeMBB(enhanced Mobile BroadBand)、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)、及びmMTC(massive Machine Type Communication)サービスを支援するためのシステムである。説明を明確にするために3GPP NRを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに限らない。
【0042】
本明細書で特別な説明がない限り、基地局は、3GPP NRで定義するgNB(next generation node B)を含むことができる。また、特別な説明がない限り、端末は、UE(user equipment)を含むことができる。以下、説明の理解を助けるために、それぞれの内容を個別の実施例にして説明するが、それぞれの実施例は互いに組み合わせて用いられてもよい。本開示において、端末の設定(configure)は、基地局による設定を意味してよい。具体的に、基地局は端末にチャネル又は信号を送信して、端末の動作又は無線通信システムで用いられるパラメータの値を設定することができる。
【0043】
図1は、無線通信システムで使用される無線フレーム構造の一例を示す図である。
【0044】
図1を参照すると、3GPP NRシステムで使用される無線フレーム(またはラジオフレーム)は、10ms(ΔfmaxNf/100)*Tc)の長さを有する。また、無線フレームは10個の均等なサイズのサブフレーム(subfame、SF)からなる。ここで、Δfmax=480*103Hz、Nf=4096、Tc=1/(Δfref*Nf,ref)、Δfref=15*103Hz、Nf,ref=2048である。一つのフレーム内の10個のサブフレームにそれぞれ0から9までの番号が与えられる。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)によって一つまたは複数のスロットからなる。より詳しくは、3GPP NRシステムで使用し得るサブキャリア間隔は15*2μkHzである。μはサブキャリア間隔構成因子(subcarrier spacing configuration)であって、μ=0~4の値を有する。つまり、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、または240kHzがサブキャリア間隔として使用される。1ms長さのサブフレームは2μ個のスロットからなる。この際、各スロットの長さは2-μmsである。一つのサブフレーム内の2μ個のスロットは、それぞれ0から2μ-1までの番号が与えられる。また、一つの無線フレーム内のスロットは、それぞれ0から10*2μ-1までの番号が与えられる。時間資源は、無線フレーム番号(または無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(またはサブフレームインデックスともいう)、スロット番号(またはスロットインデックス)のうち少なくともいずれか一つによって区分される。
【0045】
図2は、無線通信システムにおける下りリンク(DL)/上りリンク(UL)スロット構造の一例を示す図である。特に、
図2は3GPP NRシステムの資源格子(resource grid)構造を示す。
【0046】
アンテナポート当たり一つの資源格子がある。
図2を参照すると、スロットは時間ドメインで複数のOFDMシンボルを含み、周波数ドメインで複数の資源ブロック(resource block、RB)を含む。OFDMシンボルは、一つのシンボル区間も意味する。特別な説明がない限り、OFDMシンボルは簡単にシンボルと称される。以下、本明細書において、シンボルはOFDMシンボル、SC-FDMAシンボル、DFTs-OFDMシンボルなどを含む。
図2を参照すると、各スロットから送信される信号はNsize、μgrid、x*NRBSC個のサブキャリア(subcarrier)とNslotsymb個のOFDMシンボルからなる資源格子で表現される。ここで、下りリンク資源格子であればx=DLであり、上りリンク資源格子であればx=ULである。Nsize、μgrid、xはサブキャリア間隔構成因子μによる資源ブロック(RB)の個数を示し(xはDLまたはUL)、Nslotsymbはスロット内のOFDMシンボルの個数を示す。NRBSCは一つのRBを構成するサブキャリアの個数であって、NRBSC=12である。OFDMシンボルは、多重アクセス方式によってCP-OFDM(cyclic prefix OFDM)シンボル、またはDFT-S-OFDM(discrete Fourier transform spread OFDM)シンボルと称される。
【0047】
一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(cyclic prefix)の長さに応じて異なり得る。例えば、正規(normal)CPであれば一つのスロットが14個のOFDMシンボルを含むが、拡張(extended)CPであれば一つのスロットが12個のOFDMシンボルを含む。具体的な実施例において、拡張CPは60kHzのサブキャリア間隔でのみ使用される。
図2では説明の便宜上、一つのスロットが14OFDMシンボルからなる場合を例示したが、本発明の実施例は他の個数のOFDMシンボルを有するスロットでも同じ方式で適用される。
図2を参照すると、各OFDMシンボルは、周波数ドメインで、Nsize、μgrid、x*NRBSC個のサブキャリアを含む。サブキャリアの類型は、データを送信するためのデータサブキャリア、参照信号(reference signal)を送信するための参照信号サブキャリア、ガードバンド(guard band)に分けられる。キャリア周波数は中心周波数(center frequency、fc)ともいう。
【0048】
一つのRBは、周波数ドメインでNRBSC個(例えば、12個)の連続するサブキャリアによって定義される。ちなみに、一つのOFDMシンボルと一つのサブキャリアからなる資源を資源要素(resource element、RE)またはトーン(tone)と称する。よって、一つのRBはNslotsymb*NRBSC個の資源要素からなる。資源格子内の各資源要素は、一つのスロット内のインデックス対(k、l)によって固有に定義される。kは周波数ドメインで0からNsize、μgrid、x*NRBSC-1まで与えられるインデックスであり、lは時間ドメインで0からNslotsymb-1まで与えられるインデックスである。
【0049】
端末が基地局から信号を受信するか基地局信号を送信するためには、端末の時間/周波数同期を基地局の時間/周波数同期と合わせるべきである。基地局と端末が同期化しなければ、端末がDL信号の復調及びUL信号の伝送を正確な時点に行うのに必要な時間及び周波数パラメータを決定できないためである。
【0050】
TDD(time division duplex)またはアンペアドスペクトル(unpaired spectrum)で動作する無線フレームの各シンボルは、下りリンクシンボル(DL symbol)、上りリンクシンボル(UL symbol)、またはフレキシブルシンボル(flexible symbol)のうち少なくともいずれか一つからなる。FDD(frequency division duplex)またはペアドスペクトル(paired spectrum)で下りリンクキャリアで動作する無線フレームは、下りリンクシンボルまたはフレキシブルシンボルからなり、上りリンクキャリアで動作する無線フレームは、上りリンクシンボルまたはフレキシブルシンボルからなる。下りリンクシンボルでは下りリンク伝送はできるが上りリンク伝送はできず、上りリンクシンボルでは上りリンク伝送はできるが下りリンク伝送はできない。フレキシブルシンボルは、信号に応じて下りリンクで使用されるか上りリンクで使用されるかが決定される。
【0051】
各シンボルのタイプ(type)に関する情報、つまり、下りリンクシンボル、上りリンクシンボル、及びフレキシブルシンボルのうちいずれか一つを示す情報は、セル特定(cell-specificまたはcommon)RRC信号からなる。また、各シンボルのタイプに関する情報は、追加に特定端末(UE-specificまたはdedicated)RRC信号からなる。基地局は、セル特定RRC信号を使用し、i)セル特定スロット構成の周期、ii)セル特定スロット構成の周期の最初から下りリンクシンボルのみを有するスロットの数、iii)下りリンクシンボルのみを有するスロットの直後のスロットにおける最初のシンボルから下りリンクシンボルの数、iv)セル特定スロット構成の周期の最後から上りリンクシンボルのみを有するスロットの数、v)上りリンクシンボルのみを有するスロットの直前のスロットにおける最後のシンボルから上りリンクシンボルの数を知らせる。ここで、上りリンクシンボルと下りリンクシンボルのいずれにも構成されていないシンボルはフレキシブルシンボルである。
【0052】
シンボルタイプに関する情報が端末特定RRC信号からなれば、基地局はフレキシブルシンボルが下りリンクシンボルなのかまたは上りリンクシンボルなのかを、セル特定RRC信号でシグナリングする。この際、端末特定RRC信号は、セル特定RRC信号からなる下りリンクシンボルまたは上りリンクシンボルを他のシンボルタイプに変更することができない。特定端末RRC信号は、各スロットごとに当該スロットのNslotsymbシンボルのうち下りリンクシンボルの数、当該スロットのNslotsymbシンボルのうち上りリンクシンボルの数をシグナリングする。この際、スロットの下りリンクシンボルはスロットの最初のシンボルからi番目のシンボルまで連続的に構成される。また、スロットの上りリンクシンボルはスロットのj番目のシンボルから最後のシンボルまで連続的に構成される(ここで、i<j)。スロットにおいて、上りリンクシンボルと下りリンクシンボルのいずれにも構成されていないシンボルはフレキシブルシンボルである。
【0053】
上のようなRRC信号で構成されたシンボルのタイプを、半静的(semi-static)DL/UL構成と呼ぶことができる。先にRRC信号で構成された半静的DL/UL構成において、フレキシブルシンボルは、物理下りリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)で送信されるダイナミックSFI(slot format information)により、下りリンクシンボル、上りリンクシンボル、又はフレキシブルシンボルと指示されてよい。このとき、RRC信号で構成された下りリンクシンボル又は上りリンクシンボルは、他のシンボルタイプに変更されない。表1は、基地局が端末に指示できるダイナミックSFIを例示する。
【0054】
【0055】
表1で、Dは下りリンクシンボルを、Uは上りリンクシンボルを、Xはフレキシブルシンボルを表す。表1に示すように、1スロット内で最大で2回のDL/ULスイッチング(switching)が許容されてよい。
【0056】
図3は、3GPPシステム(例えば、NR)に利用される物理チャネルと、当該物理チャンネルを利用した一般的な信号伝送方法を説明する図である。
【0057】
端末の電源がつくか端末が新しくセルに進入すれば、端末は初期セル探索作業を行うS101。詳しくは、端末は初期セル探索で基地局と同期を合わせる。このために、端末は基地局から主同期信号(primary synchronization signal、PSS)及び副同期信号(secondary synchronization signal、SSS)を受信して基地局と同期を合わせ、セルインデックスなどの情報を取得する。次に、端末は基地局から物理放送チャネルを受信し、セル内の放送情報を取得する。
【0058】
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)及び前記PDCCHに乗せられている情報によって物理下りリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)を受信することで、初期セル探索を介して取得したシステム情報より詳しいシステム情報を取得するS102。
【0059】
端末が基地局に最初に接続したり、或いは信号送信のための無線リソースがない場合(端末がRRC_IDLEモードである場合)、端末は基地局に対してランダムアクセス過程を行うことができる(段階S103~段階S106)。まず、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel,PRACH)でプリアンブルを送信し(S103)、基地局からPDCCH及び対応のPDSCHでプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。端末に有効なランダムアクセス応答メッセージが受信された場合、端末は、基地局からPDCCHで伝達された上りリンクグラントが示す物理上りリンク共有チャネル(physical uplink shared channel,PUSCH)で、自身の識別子などを含むデータを基地局に送信する(S105)。次に、端末は、衝突解決のために、基地局の指示としてPDCCHの受信を待つ。端末が自身の識別子でPDCCHの受信に成功すると(S106)、ランダムアクセス過程は終了する。
【0060】
上述した手順後、端末は一般的な上り/下りリンク信号伝送手順としてPDCCH/PDSCH受信S107、及び物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)を伝送S108する。特に、端末は、PDCCHで下りリンク制御情報(downlink control information、DCI)を受信する。DCIは、端末に対する資源割当情報のような制御情報を含む。また、DCIは使用目的に応じてフォーマットが異なり得る。端末が上りリンクを介して基地局に送信する上りリンク制御情報(uplink control information、UCI)は、下りリンク/上りリンクACK/NACK信号、CQI(channel quality indicator)、PMI(precoding matrix index)、RI(rank indicator)などを含む。ここで、CQI、PMI、及びRIは、CSI(channel state information)に含まれる。3GPP NRシステムの場合、端末はPUSCH及び/またはPUCCHを用いて上述のHARQ-ACKとCSIなどの制御情報を送信する。
【0061】
図4は、3GPP NRシステムにおける初期セルアクセスのためのSS/PBCHブロックを示す図である。
【0062】
端末は、電源が入るか新しくセルにアクセスしようとする際、セルとの時間及び周波数同期を獲得し、初期セル探索過程を行う。端末は、セル探索過程でセルの物理セル識別子(physical cell identity)NcellIDを検出する。このために、端末は基地局から同期信号、例えば、主同期信号(PSS)及び副同期信号(SSS)を受信して基地局と同期を合わせる。この際、端末はセル識別子(identity、ID)などの情報を取得する。
【0063】
図4(a)を参照して、同期信号(synchronization signal、SS)をより詳しく説明する。同期信号はPSSとSSSに分けられる。PSSは、OFDMシンボル同期、スロット同期のような時間ドメイン同期及び/または周波数ドメイン同期を得るために使用される。SSSは、フレーム同期、セルグループIDを得るために使用される。
図4(a)と表1を参照すると、SS/PBCHブロックは周波数軸に連続する20RBs(=240サブキャリア)からなり、時間軸に連続する4OFDMシンボルからなる。この際、SS/PBCHブロックにおいて、PSSは最初のOFDMシンボル、SSSは三番目のOFDMシンボルで56~18二番目のサブキャリアを介して送信される。ここで、SS/PBCHブロックの最も低いサブキャリアインデックスを0から付ける。PSSが送信される最初のOFDMシンボルにおいて、残りのサブキャリア、つまり、0~55、183~239番目のサブキャリアを介しては基地局が信号を送信しない。また、SSSが送信される三番目のOFDMシンボルにおいて、48~55、183~19一番目のサブキャリアを介しては基地局が信号を送信しない。基地局は、SS/PBCHブロックにおいて、前記信号を除いた残りのREを介してPBCH(physical broadcast channel)を送信する。
【0064】
【0065】
SSは3つのPSSとSSSの組み合わせを介して計1008個の固有の物理階層セル識別子(physical layer cell ID)を、詳しくは、それぞれの物理階層セルIDはたった一つの物理-階層セル-識別子グループの部分になるように、各グループが3つの固有の識別子を含む336個の物理-階層セル-識別子グループにグルーピングされる。よって、物理階層セルID NcellID=3N(1)ID+N(2)IDは、物理-階層セル-識別子グループを示す0から335までの範囲内のインデックスN(1)IDと、前記物理-階層セル-識別子グループ内の物理-階層識別子を示す0から2までのインデックスN(2)IDによって固有に定義される。端末はPSSを検出し、3つの固有の物理-階層識別子のうち一つを識別する。また、端末はSSSを検出し、前記物理-階層識別子に連関する336個の物理階層セルIDのうち一つを識別する。この際、PSSのシーケンスdPSS(n)は以下の数式1のようである。
【0066】
dPSS(n)=1-2x(m)
m=(n+43N(2)
ID) mod 127
0≦n<127
【0067】
ここで、x(i+7)=(x(i+4)+x(i)) mod 2であり、
【0068】
[x(6)x(5)x(4)x(3)x(2)x(1)x(0)]=[1110110]と与えられる。
【0069】
また、SSSのシーケンスdSSS(n)は、次の通りである。
【0070】
dSSS(n)=[1-2x0((n+m0) mod 127][1-2x1((n+m1) mod 127]
m0=15 floor(N(1)
ID/112)+5N(2)
ID
m1=N(1)
ID mod 112
0≦n<127
【0071】
ここで、x0(i+7)=(x0(i+4)+x0(i))mod 2
x1(i+7)=(x1(i+1)+x1(i))mod 2であり、
【0072】
[x0(6)x0(5)x0(4)x0(3)x0(2)x0(1) 0(0)]=[0000001], [x1(6)x1(5)x1(4)x1(3)x1(2)x1(1)x1(0)]=[0000001]と与えられる。
【0073】
10ms長さの無線フレームは、5ms長さの2つの半フレームに分けられる。
図4(b)を参照して、各半フレーム内でSS/PBCHブロックが送信されるスロットについて説明する。SS/PBCHブロックが送信されるスロットは、ケースA、B、C、D、Eのうちいずれか一つである。ケースAにおいて、サブキャリア間隔は15kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{2、8}+14*n番目のシンボルである。この際、3GHz以下のキャリア周波数において、n=0、1である。また、3GHz超過6GHz以下のキャリア周波数において、n=0、1、2、3である。ケースBにおいて、サブキャリア間隔は30kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{4、8、16、20}+28*n番目のシンボルである。この際、3GHz以下のキャリア周波数において、n=0である。また、3GHz超過6GHz以下のキャリア周波数において、n=0、1である。ケースCにおいて、サブキャリア間隔は30kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{2、8}+14*n番目のシンボルである。この際、3GHz以下のキャリア周波数において、n=0、1である。また、3GHz超過6GHz以下のキャリア周波数において、n=0、1、2、3である。ケースDにおいて、サブキャリア間隔は120kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{4、8、16、20}+28*n番目のシンボルである。この際、6GHz以上のキャリア周波数において、n=0、1、2、3、5、6、7、8、10、11、12、13、15、16、17、18である。ケースEにおいて、サブキャリア間隔は240kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{8、12、16、20、32、36、40、44}+56*n番目のシンボルである。この際、6GHz以上のキャリア周波数において、n=0、1、2、3、5、6、7、8である。
【0074】
図5は、3GPP NRシステムにおける制御情報及び制御チャネル伝送のための手順を示す図である。
図5(a)を参照すると、基地局は制御情報(例えば、DCI)にRNTI(radio network temporary identifier)でマスク(例えば、XOR演算)されたCRC(cyclic redundancy check)を付加するS202。基地局は、各制御情報の目的/対象に応じて決定されるRNTI値でCRCをスクランブルする。一つ以上の端末が使用する共通RNTIは、SI-RNTI(system information RNTI)、P-RNTI(paging RNTI)、RA-RNTI(random access RNTI)、及びTPC-RNTI(transmit power control RNTI)のうち少なくともいずれか一つを含む。また、端末-特定RNTIはC-RNTI(cell temporary RNTI)、CS-RNTI、またはMCS-C-RNTIのうち少なくともいずれか一つを含む 次に、基地局はチャネルエンコーディング(例えば、polar coding)を行ったS204後、PDCCH伝送のために使用された資源(ら)の量に合わせてレート-マッチング(rate-matching)をするS206。次に、基地局はCCE(control channel element)基盤のPDCCH構造に基づいて、DCI(ら)を多重化するS208。また、基地局は、多重化したDCI(ら)に対してスクランブリング、モジュレーション(例えば、QPSK)、インターリービングなどの追加過程S210を適用した後、送信しようとする資源にマッピングする。CCEはPDCCHのための基本資源単位であり、一つのCCEは複数(例えば、6つ)のREG(resource element group)からなる。一つのREGは複数(例えば、12個)のREからなる。一つのPDCCHのために使用されたCCEの個数を集成レベル(aggregation level)と定義する。3GPP NRシステムでは、1、2、4、8、または16の集成レベルを使用する。
図5(b)はCCE集成レベルとPDCCHの多重化に関する図であり、一つのPDCCHのために使用されたCCE集成レベルの種類とそれによる制御領域で送信されるCCE(ら)を示す。
【0075】
図6は、3GPP NRシステムにおけるPDCCHが送信されるCORESETを示す図である。
【0076】
CORESETは、端末のための制御信号であるPDCCHが送信される時間-周波数資源である。また、後述する探索空間(search space)は一つのCORESETにマッピングされる。よって、端末はPDCCHを受信するために全ての周波数帯域をモニタリングするのではなく、CORESETと指定された時間-周波数領域をモニタリングして、CORESETにマッピングされたPDCCHをデコーディングする。基地局は、端末にセル別に一つまたは複数のCORESETを構成する。CORESETは、時間軸に最大3つまでの連続するシンボルからなる。また、CORESETは周波数軸に連続する6つのPRBの単位からなる。
図5の実施例において、CORESET#1は連続的なPRBからなり、CORESET#2とCORESET#3は不連続的なPRBからなる。CORESETは、スロット内のいかなるシンボルにも位置し得る。例えば、
図5の実施例において、CORESET#1はスロットの最初のシンボルから始まり、CORESET#2はスロットの5番目のシンボルから始まり、CORESET#9はスロットの9番目のシンボルから始まる。
【0077】
図7は、3GPP NRシステムにおけるPDCCH探索空間を設定する方法を示す図である。
【0078】
端末にPDCCHを送信するために、各CORESETには少なくとも1つ以上の探索空間が存在する。本発明の実施例において、探索空間は端末のPDCCHが送信される全ての時間-周波数資源(以下、PDCCH候補)の集合である。探索空間は、3GPP NRの端末が共通に探索すべき共通探索空間(common search space)と、特定端末が探索すべき端末-特定探索空間(terminal-specific or UE-specific search space)を含む。共通探索空間では、同一基地局に属するセルにおける全ての端末が共通に探すように設定されているPDCCHをモニタリングする。また、端末-特定探索空間は、端末に応じて互いに異なる探索空間の位置で、各端末に割り当てられたPDCCHをモニタリングするように端末別に設定される。端末-特定探索空間の場合、PDCCHが割り当てられる制限された制御領域のため、端末間の探索空間が部分的に重なって割り当てられている可能性がある。PDCCHをモニタリングすることは、探索空間内のPDCCH候補をブラインドデコーディングすることを含む。ブラインドデコーディングに成功した場合をPDCCHが(成功的に)検出/受信されたと表現し、ブラインドデコーディングに失敗した場合をPDCCHが未検出/未受信されたと表現か、成功的に検出/受信されていないと表現する。
【0079】
説明の便宜上、一つ以上の端末に下りリンク制御情報を送信するために、一つ以上の端末が既に知っているグループ共通(group common、GC)RNTIでスクランブルされたPDCCHをグループ共通(GC)PDCCH、または共通PDCCHと称する。また、一つの特定端末に上りリンクスケジューリング情報または下りリンクスケジューリング情報を送信するために、特定端末が既に知っている端末-特定RNTIでスクランブルされたPDCCHを端末-特定PDCCHと称する。前記共通PDCCHは共通探索空間に含まれ、端末-特定PDCCHは共通探索空間または端末-特定PDCCHに含まれる。
【0080】
基地局は、PDCCHを用いて、伝送チャネルであるPCH(paging channel)及びDL-SCH(downlink-shared channel)の資源割当に関する情報(つまり、DL Grant)、またはUL-SCH の資源割当とHARQ(hybrid automatic repeat request)に関する情報(つまり、UL Grant)を各端末または端末グループに知らせる。基地局は、PCH伝送ブロック、及びDL-SCH伝送ブロックをPDSCHで送信する。基地局は、特定制御情報または特定サービスデータを除いたデータをPDSCHで送信する。また、端末は、特定制御情報または特定サービスデータを除いたデータをPDSCHで受信する。
【0081】
基地局は、PDSCHのデータがいかなる端末(一つまたは複数の端末)に送信されるのか、当該端末がいかにPDSCHデータを受信しデコーディングすべきなのかに関する情報をPDCCHに含ませて送信する。例えば、特定PDCCHで送信されるDCIが「A」というRNTIでCRCマスキングされており、そのDCIが「B」という無線資源(例えば、周波数位置)にPDSCHが割り当てられていることを指示し、「C」という伝送形式情報(例えば、伝送ブロックのサイズ、変調方式、コーディング情報など)を指示すると仮定する。端末は、自らが有するRNTI情報を利用してPDCCHをモニタリングする。この場合、「A」RNTIを使用してPDCCHをブラインドデコーディングする端末があれば、当該端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報を介して「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0082】
表3は、無線通信システムで使用されるPUCCHの一実施例を示す。
【0083】
【0084】
PUCCHは、以下の上りリンク制御情報(UCI)を送信するのに使用される。
【0085】
- SR(Scheduling Request):上りリンクUL-SCH資源を要請するのに使用される情報である。
【0086】
- HARQ-ACK:(DL SPS(semi-persistent scheduling) releaseを指示する)PDCCHに対する応答及び/またはPDSCH上の上りリンク伝送ブロック(transport block、TB)に対する応答である。HARQ-ACKは、PDCCHまたはPDSCHで送信された情報の受信可否を示す。HARQ-ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX(Discontinuous Transmission)、またはNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKという用語は、HARQ-ACK/NACK、ACK/NACKと混用される。一般に、ACKはビット値1で表され、NACKはビット値0で表される。
【0087】
- CSI:下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。基地局が送信するCSI-RS(Reference Signal)に基づいて端末が生成する。MIMO(multiple input multiple output)-関連フィードバック情報は、RI及びPMIを含む。CSIは、CSIが示す情報に応じてCSIパート1とCSIパート2に分けられる。
【0088】
3GPP NRシステムでは、多様なサービスシナリオと多様なチャネル環境、及びフレーム構造を支援するために、5つのPUCCHフォーマットが使用される。
【0089】
PUCCHフォーマット0は、1ビットまたは2ビットHARQ-ACK情報またはSRを伝達するフォーマットである。PUCCHフォーマット0は、時間軸に1つまたは2つのOFDMシンボルと、周波数軸に1つのRBを介して送信される。PUCCHフォーマット0が2つのOFDMシンボルで送信されれば、2つのシンボルに同じシーケンスが互いに異なるRBで送信される。これを介し、端末は周波数ダイバーシティゲイン(diversity gain)を得る。より詳しくは、端末はMbitビットUCI(Mbit=1or2)に応じてサイクリックシフト(cyclic shift)の値mcsを決定し、長さ12のベースシーケンス(base sequence)を決められた値mcsでサイクリックシフトしたシーケンスを、1つのOFDMシンボル及び1つのPRBの12個のREsにマッピングして送信する。端末が使用可能なサイクリックシフトの個数が12個で、Mbit=1であれば、1bit UCI0と1は、サイクリックシフト値の差が6である2つのサイクリックシフトに当たるシーケンスで示される。また、Mbit=2であれば、2bit UCI00、01、11、10は、サイクリックシフト値の差が3である4つのサイクリックシフトに当たるシーケンスで示される。
【0090】
PUCCHフォーマット1は、1ビットまたは2ビットHARQ-ACK情報またはSRを伝達する。PUCCHフォーマット1は、時間軸に連続的なOFDMシンボルと、周波数軸に1つのPRBを介して送信される。ここで、PUCCHフォーマット1が占めるOFDMシンボルの数は4~14のうち一つである。より詳しくは、Mbit=1であるUCIはBPSKでモジュレーションされる。端末は、Mbit=2であるUCIをQPSK(quadrature phase shift keying)でモジュレーションされる。モジュレーションされた複素数シンボル(complex valued symbol)d(0)に長さ12のシーケンスをかけて信号を得る。端末は、得られた信号をPUCCHフォーマット1が割り当てられた偶数番目のOFDMシンボルに、時間軸OCC(orthogonal cover code)でスプレッディング(spreading)して送信する。PUCCHフォーマット1は、使用するOCCの長さに応じて同じRBで多重化する互いに異なる端末の最大個数が決めあれる。PUCCHフォーマット1の奇数番目OFDMシンボルには、DMRS(demodulation reference signal)がOCCでスプレッディングされてマッピングされる。
【0091】
PUCCHフォーマット2は、2ビットを超過するUCIを伝達する。PUCCHフォーマット2は、時間軸に1つまたは2つのOFDMシンボルと、周波数軸に1つまたは複数個のRBを介して送信される。PUCCHフォーマット2が2つのOFDMシンボルで送信されれば、2つのOFDMシンボルを介して同じシーケンスが互いに異なるRBで送信される。これを介し、端末は周波数ダイバーシティゲインを得る。より詳しくは、MbitビットUCI(Mbit>2)はビット-レベルスクランブリングされ、QPSKモジュレーションされて1つまたは2つのOFDMシンボル(ら)のRB(ら)にマッピングされる。ここで、RBの数は1~16のうち一つである。
【0092】
PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4は、2ビットを超過するUCIを伝達する。PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4は、時間軸に連続的なOFDMシンボルと、周波数軸に1つのPRBを介して送信される。PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4が占めるOFDMシンボルの数は4~14のうち一つである。詳しくは、端末は、MbitビットUCI(Mbit>2)をπ/2-BPSK(Binary Phase Shift Keying)またはQPSKでモジュレーションし、複素数シンボルd(0)~d(Msymb-1)を生成する。ここで、π/2-BPSKを使用するとMsymb=Mbitであり、QPSKを使用するとMsymb=Mbit/2である。端末は、PUCCHフォーマット3にブロック-単位スプレディングを適用しない。但し、端末は、PUCCHフォーマット4が2つまたは4つの多重化容量(multiplexing capacity)を有するように、長さ-12のPreDFT-OCCを使用して1つのRB(つまり、12subcarriers)にブロック-単位スプレディングを適用してもよい。端末は、スプレディングされた信号を伝送プリコーディング(transmit precoding)(またはDFT-precoding)し、各REにマッピングして、スプレディングされた信号を送信する。
【0093】
この際、PUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4が占めるRBの数は、端末が送信するUCIの長さと最大コードレート(code rate)に応じて決定される。端末がPUCCHフォーマット2を使用すれば、端末はPUCCHでHARQ-ACK情報及びCSI情報を共に送信する。仮に、UCI送信に必要なRBの数が、PUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、又はPUCCHフォーマット4が使用可能な最大RBの数よりも大きい場合に、端末はUCI情報の優先順位に応じて一部のUCI情報は伝送せず、残りのUCI情報のみ送信する。
【0094】
PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4がスロット内で周波数ホッピング(frequency hopping)を指示するように、RRC信号を介して構成される。周波数ホッピングが構成される際、周波数ホッピングするRBのインデックスはRRC信号からなる。PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4が時間軸でN個のOFDMシンボルにわたって送信されれば、最初のホップ(hop)はfloor(N/2)個のOFDMシンボルを有し、二番目のホップはceil(N/2)個のOFDMシンボルを有する。
【0095】
PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4は、複数のスロットに繰り返し伝送さ得るように構成される。この際、PUCCHが繰り返し送信されるスロットの個数KはRRC信号によって構成される。繰り返し送信されるPUCCHは、各スロット内で同じ位置のOFDMシンボルから始まり、同じ長さを有するべきである。端末がPUCCHを伝送すべきスロットのOFDMシンボルのうちいずれか一つのOFDMシンボルでもRRC信号によってDLシンボルと指示されれば、端末はPUCCHを当該スロットから伝送せず、次のスロットに延期して送信する。
【0096】
一方、3GPP NRシステムにおいて、端末はキャリア(またはセル)の帯域幅より小さいか同じ帯域幅を利用して送受信を行う。そのために、端末はキャリア帯域幅のうち一部の連続する帯域幅からなるBWP(bandwidth part)を構成される。TDDに応じて動作するかまたはアンペアドスペクトルで動作する端末は、一つのキャリア(またはセル)に最大4つのDL/UL BWPペア(pairs)を構成される。また、端末は一つのDL/UL BWPペアを活性化する。FDDに応じて動作するかまたはペアドスペクトルで動作する端末は、下りリンクキャリア(またはセル)に最大4つのDL BWPを構成され、上りリンクキャリア(またはセル)に最大4つのUL BWPを構成される。端末は、キャリア(またはセル)ごとに一つのDL BWPとUL BWPを活性化する。端末は、活性化されたBWP以外の時間-周波数資源から受信するか送信しなくてもよい。活性化されたBWPをアクティブBWPと称する。
【0097】
基地局は、端末が構成されたBWPのうち活性化されたBWPをDCIと称する。DCIで指示したBWPは活性化され、他の構成されたBWP(ら)は非活性化される。TDDで動作するキャリア(またはセル)において、基地局は端末のDL/UL BWPペアを変えるために、PDSCHまたはPUSCHをスケジューリングするDCIに活性化されるBWPを指示するBPI(bandwidth part indicator)を含ませる。 端末は、PDSCHまたはPUSCHをスケジューリングするDCIを受信し、BPIに基づいて活性化されるDL/UL BWPペアを識別する。FDDで動作する下りリンクキャリア(またはセル)の場合、基地局は端末のDL BWPを変えるために、PDSCHをスケジューリングするDCIに活性化されるBWPを知らせるBPIを含ませる。FDDで動作する上りリンクキャリア(またはセル)の場合、基地局は端末のUL BWPを変えるために、PUSCHをスケジューリングするDCIに活性化されるBWPを指示するBPIを含ませる。
【0098】
【0099】
キャリア集成とは、無線通信システムがより広い周波数帯域を使用するために、端末が上りリンク資源(またはコンポーネントキャリア)及び/または下りリンク資源(またはコンポーネントキャリア)からなる周波数ブロック、または(論理的意味の)セルを複数個使用して一つの大きい論理周波数帯域で使用する方法を意味する。以下では説明の便宜上、コンポーネントキャリアという用語に統一する。
【0100】
図8を参照すると、3GPP NRシステムの一例示として、全体システム帯域は最大16個のコンポーネントキャリアを含み、それぞれのコンポーネントキャリアは最大400MHzの帯域幅を有する。コンポーネントキャリアは、一つ以上の物理的に連続するサブキャリアを含む。
図8ではそれぞれのコンポーネントキャリアがいずれも同じ帯域幅を有するように示したが、これは例示に過ぎず、それぞれのコンポーネントキャリアは互いに異なる帯域幅を有してもよい。また、それぞれのコンポーネントキャリアは周波数軸で互いに隣接しているように示したが、前記図面は論理的な概念で示したものであって、それぞれのコンポーネントキャリアは物理的に互いに隣接してもよく、離れていてもよい。
【0101】
それぞれのコンポーネントキャリアにおいて、互いに異なる中心周波数が使用される。また、物理的に隣接したコンポーネントキャリアにおいて、共通した一つの中心周波数が使用される。
図8の実施例において、全てのコンポーネントキャリアが物理的に隣接していると仮定すれば、全てのコンポーネントキャリアで中心周波数Aが使用される。また、それぞれのコンポーネントキャリアが物理的に隣接していないと仮定すれば、コンポーネントキャリアそれぞれにおいて中心周波数A、中心周波数Bが使用される。
【0102】
キャリア集成で全体のシステム帯域が拡張されれば、各端末との通信に使用される周波数帯域はコンポーネントキャリア単位に定義される。端末Aは全体のシステム帯域である100MHzを使用し、5つのコンポーネントキャリアをいずれも使用して通信を行う。端末B1~B5は20MHzの帯域幅のみを使用し、一つのコンポーネントキャリアを使用して通信を行う。端末C1及びC2は40MHzの帯域幅のみを使用し、それぞれ2つのコンポーネントキャリアを利用して通信を行う。2つのコンポーネントキャリアは、論理/物理的に隣接するか隣接しない。
図8の実施例では、端末C1が隣接していない2つのコンポーネントキャリアを使用し、端末C2が隣接した2つのコンポーネントキャリアを使用する場合を示す。
【0103】
図9は、端末キャリア通信と多重キャリア通信を説明するための図である。特に、
図9(a)は単一キャリアのサブフレーム構造を示し、
図9(b)は多重キャリアのサブフレーム構造を示す。
【0104】
図9(a)を参照すると、一般的な無線通信システムはFDDモードの場合一つのDL帯域とそれに対応する一つのUL帯域を介してデータ伝送または受信を行う。他の具体的な実施例において、無線通信システムはTDDモードの場合、無線フレームを時間ドメインで上りリンク時間ユニットと下りリンク時間ユニットに区分し、上り/下りリンク時間ユニットを介してデータ伝送または受信を行う。
図9(b)を参照すると、UL及びDLにそれぞれ3つの20MHzコンポーネントキャリア(component carrier、CC)が集まって、60MHzの帯域幅が支援される。それぞれのCCは、周波数ドメインで互いに隣接するか非-隣接する。
図9(b)は、便宜上UL CCの帯域幅とDL CCの帯域幅がいずれも同じで対称な場合を示したが、各CCの帯域幅は独立的に決められてもよい。また、UL CCの個数とDL CCの個数が異なる非対称のキャリア集成も可能である。RRCを介して特定端末に割当/構成されたDL/UL CCを特定端末のサービング(serving)DL/UL CCと称する。
【0105】
基地局は、端末のサービングCCのうち一部または全部と活性化(activate)するか一部のCCを非活性化(deactivate)して、端末と通信を行う。基地局は、活性化/非活性化されるCCを変更してもよく、活性化/非活性化されるCCの個数を変更してもよい。基地局が端末に利用可能なCCをセル特定または端末-特定に割り当てると、端末に対するCC割当が全面的に再構成されるか端末がハンドオーバー(handover)しない限り、一旦割り当てられたCCのうち少なくとも1つは非活性化されなくてもよい。端末に非活性化されない一つのCを主CC(primary CC、PCC)またはPCell(primary cell)と称し、基地局が自由に活性化/非活性化されるCCを副CC(secondary CC、SCC)またはSCell(secondary cell)と称する。
【0106】
一方、3GPP NRは無線資源を管理するためにセル(cell)の概念を使用する。セルは、下りリンク資源と上りリンク資源の組み合わせ、つまり、DL CCとUL CCの組み合わせと定義される。セルは、DL資源単独、またはDL資源とUL資源の組み合わせからなる。キャリア集成が支援されれば、DL資源(または、DL CC)のキャリア周波数とUL資源(または、UL CC)のキャリア周波数との間のリンケージ(linkage)はシステム情報によって指示される。キャリア周波数とは、各セルまたはCCの中心周波数を意味する。PCCに対応するセルをPCellと称し、SCCに対応するセルをSCellと称する。下りリンクにおいてPCellに対応するキャリアはDL PCCであり、上りリンクにおいてPCellに対応するキャリアはUL PCCである。類似して、下りリンクにおいてSCellに対応するキャリアはDL SCCであり、上りリンクにおいてSCellに対応するキャリアはUL SCCである。端末性能(capacity)に応じて、サービングセル(ら)は一つのPCellと0以上のSCellからなる。RRC_CONNECTED状態にあるがキャリア集成が設定されていないか、キャリア集成を支援しないUEの場合、PCellのみからなるサービングセルがたった一つ存在する。
【0107】
上述したように、キャリア集成で使用されるセルという用語は、一つの基地局または一つのアンテナグループによって通信サービスが提供される一定の地理的領域を称するセルという用語とは区分される。但し、一定の地理的領域を称するセルとキャリア集成のセルを区分するために、本発明ではキャリア集成のセルをCCと称し、地理的領域のセルをセルと称する。
【0108】
図10は、クロスキャリアスケジューリング技法が適用される例を示す図である。クロスキャリアスケジューリングが設定されれば、第1CCを介して送信される制御チャネルはキャリア指示子フィールド(carrier indicator field、CIF)を利用して、第1CCまたは第2CCを介して送信されるデータチャネルをスケジューリングする。CIFはDCI内に含まれる。言い換えると、スケジューリングセル(scheduling cell)が設定され、スケジューリングセルのPDCCH領域から送信されるDLグラント/ULグラントは、被スケジューリングセル(scheduled cell)のPDSCH/PUSCHをスケジューリングする。つまり、複数のコンポーネントキャリアに対する検索領域がスケジューリングセルのPDCCH領域が存在する。PCellは基本的にスケジューリングセルであり、特定SCellが上位階層によってスケジューリングセルと指定される。
【0109】
図10の実施例では、3つのDL CCが併合されていると仮定する。ここで、DLコンポーネントキャリア#0はDL PCC(または、PCell)と仮定し、DLコンポーネントキャリア#1及びDLコンポーネントキャリア#2はDL SCC(または、SCell)と仮定する。また、DL PCCがPDCCHモニタリングCCと設定されていると仮定する。端末-特定(または端末-グループ-特定、またはセル特定)上位階層シグナリングによってクロスキャリアスケジューリングを構成しなければCIFがディスエーブル(disable)となり、それぞれのDL CCはNR PDCCH規則に従ってCIFなしに自らのPDSCHをスケジューリングするPDCCHのみを送信する(ノン-クロスキャリアスケジューリング、セルフ-キャリアスケジューリング)。それに対し、端末-特定(または端末-グループ-特定、またはセル特定)上位階層シグナリングによってクロスキャリアスケジューリングを構成すればCIFがイネーブル(ensable)となり、特定のCC(例えば、DL PCC)はCIFを利用してDL CC AのPDSCHをスケジューリングするPDCCHのみならず、他のCCのPDSCHをスケジューリングするPDCCHも送信する(クロス-キャリアスケジューリング)。それに対し、他のDL CCではPDCCHが送信されない。よって、端末は端末にクロスキャリアスケジューリングが構成されているのか否かに応じて、CIFを含まないPDCCHをモニタリングしてセルフキャリアスケジュールされたPDSCHを受信するか、CIFを含むPDCCHをモニタリングしてクロスキャリアスケジュールされたPDSCHを受信する。
【0110】
一方、
図9及び
図10は、3GPP LTE-Aシステムのサブフレーム構造を例示しているが、これと同一の又は類似の構成が3GPP NRシステムにも適用可能である。但し、3GPP NRシステムにおいて、
図9及び
図10のサブフレームはスロットに取り替えられてよい。
【0111】
図11及び
図12を参照して、端末がPDCCH/PDSCHを受信する方法とPUCCH/PUSCHを送信する方法に関して説明する。
【0112】
端末は、PDCCHでDCIフォーマットを受信することができる。DCIフォーマットは次を含む。
【0113】
- DCIフォーマット0_x(x=0,1,2):PUSCH送信をスケジュールするDCIフォーマット(以下、DLグラント(DG)DCIフォーマット、又はDG DCI)
【0114】
- DCIフォーマット1_x(x=0,1,2):PDSCH受信をスケジュールするDCIフォーマット(以下、ULグラント(UG)DCIフォーマット、又はUG DCI)
【0115】
端末がPDSCHをスケジュールするDCIフォーマット(すなわち、DG DCIフォーマット)を受信した場合に、端末は、DG DCIフォーマットによってスケジュールされたPDSCHを受信することができる。そのために、端末は、DG DCIフォーマットから、PDSCHがスケジュールされたi)スロット及びii)スロット内のシンボルの開始インデックス/長さを解析(判定)できる。DG DCIフォーマットのTDRA(time domain resource assignment)フィールドは、(i)スロットのタイミング情報(例えば、スロットオフセット)であるK0値、(ii)スロット内の開始シンボルのインデックス/長さであるSLIV(starting length indicator value)値を指示できる。ここで、K0値は、負でない整数値であってよい。SLIVは、スロット内の開始シンボルのインデックス(S)/長さ(L)の値をジョイントエンコードした値であってよい。また、SLIVは、スロット内の開始シンボルのインデックス(S)/長さ(L)の値が別個に送信される値であってよい。例えば、正規CPでは、Sは、0,1,…,13のいずれか1つの値を有してよく、Lは、S+Lが14より小さい又は等しい条件を満たす自然数のいずれか1つの値を有してよい。拡張CPでは、Sは、0,1,…,11のいずれか1つの値を有してよく、Lは、S+Lが12より小さい又は等しい条件を満たす自然数のいずれか1つの値を有してよい。
【0116】
端末は、K0値に基づいてPDSCHが受信されるスロットを決定できる。具体的には、(i)K0値、(ii)DG DCIが受信されたスロットのインデックス、(iii)DG DCIが受信された(DL)BWPのSCS(すなわち、DG DCIに適用されたSCS)、及び(iv)PDSCHが受信される(DL)BWPのSCS(すなわち、PDSCHに適用されたSCS)に基づいて、PDSCHが受信されるスロットを決定できる。
【0117】
一例として、(i)DG DCIが受信されたBWPと(ii)PDSCHが受信されるBWPのSCSとが同一であると仮定しよう。このとき、DLスロットnでDG DCIが受信されたと仮定しよう。この場合、前記DG DCIに対応するPDSCHは、DLスロットn+K0で受信される。
【0118】
他の例として、DG DCIが受信されたBWPのSCSを15kHz*2^mu_PDCCHとし、PDSCHが受信されるBWPのSCSを15kHz*2^mu_PDSCHと仮定しよう。この時、DLスロットnでDG DCIが受信されたと仮定しよう。ここで、DLスロットnのインデックスは、DG DCIが受信されたBWPのSCSによるインデックスである。この場合、前記DG DCIに対応するPDSCHは、DLスロットfloor(n*2^mu_PDSCH/2^mu_PDCCH)+K0で受信される。ここで、DLスロットfloor(n*2^mu_PDSCH/2^mu_PDCCH)+K0のインデックスは、PDSCHが受信されるBWPのSCSによるインデックスである。mu_PDCCH及びmu_PDSCHはそれぞれ、0、1、2、3の値を有してよい。
【0119】
図11を参照すると、端末は、DLスロットnでPDSCHをスケジュールするPDCCHを受信したと仮定しよう。また、前記PDCCHで伝達されるDCIはK0=3を指示すると仮定しよう。また、(i)PDCCHが受信されるDL BWPのSCS(すなわち、PDCCHに適用されたSCS;PDCCH SCS)と(ii)PDSCHがスケジュールされたDL BWPのSCS(すなわち、PDSCHに適用されたSCS;PDSCH SCS)とが同一であると仮定しよう。この場合、端末は、DLスロットn+K0、すなわち、スロットn+3でPDSCHがスケジュールされると判定できる。
【0120】
端末は、K0値に基づいて決定されたスロットにおいて、開始シンボルのインデックス(S)と長さ(L)の値を用いて、PDSCHが割り当てられたシンボルを判定できる。PDSCHが割り当てられたシンボルは、K0値に基づいて決定されたスロット内のシンボルS~シンボルS+L-1である。ここで、シンボルS~シンボルS+L-1は、連続するL個のシンボルである。
【0121】
端末は、DLスロット集合(aggregation)が基地局からさらに設定されてよい。DLスロット集合値は、2、4、8であってよい。DLスロット集合が設定されると、端末は、K0値に基づいて決定されたスロットから始まって、スロット集合値に該当する連続するスロットでPDSCHを受信することができる。
【0122】
端末がPUCCHをスケジュールするDCIフォーマット(例えば、DG DCIフォーマット)を受信した場合に、端末は、スケジュールされたPUCCHを送信できる。ここで、PUCCHはHARQ-ACK情報を含んでよい。DG DCIフォーマットに含まれたPDSCH-to-HARQ_feedbackタイミング指示子(timing indicator)フィールドは、PUCCHがスケジュールされたスロットの情報に対するK1値を指示できる。ここで、K1値は、負でない整数値であってよい。DCIフォーマット1_0のK1値は{0,1,2,3,4,5,6,7}(以下、K1セット)のいずれか1つの値を指示できる。DCIフォーマット1_1及び1_2のK1値は、上位層(例えば、RRC)によって構成/設定されたK1値(すなわち、K1セット)のいずれか1つの値を指示できる。
【0123】
HARQ-ACK情報は、チャネルの受信に成功したか否かに対する2種類のHARQ-ACK情報であってよい。第1種類として、DCIフォーマット1_xによってPDSCHがスケジュールされると、HARQ-ACK情報は、前記PDSCHの受信に成功したか否かに対するHARQ-ACKであってよい。第2種類として、DCIフォーマット1_xがSPS PDSCHの解除(release)を指示するDCIである場合に、HARQ-ACK情報は、DCIフォーマット1_0、1_1及び1_2の受信に成功したか否かに対するHARQ-ACKであってよい。
【0124】
端末は、第1種類のHARQ-ACK情報を含むPUCCHが送信されるスロットを次のように決定することができる。端末は、HARQ-ACK情報に対応するPDSCHの最後のシンボルと重なる(UL)スロット#Aを判定できる。(UL)スロット#Aのインデックスをmとすれば、端末がHARQ-ACK情報を含むPUCCHを送信する(UL)スロット#Bのインデックスは、m+K1であってよい。ここで、(UL)スロットのインデックスは、PUCCHが送信されるUL BWPのSCS(すなわち、PUCCHに適用されたSCS;PUCCHのSCS)による値である。一方、端末にDLスロット集合が設定されると、PDSCHの最後のシンボルは、PDSCHが受信されるスロットのうち最後のスロット内にスケジュールされたPDSCHの最後のシンボルを表す。
【0125】
図12を参照すると、端末はDLスロットnでPDSCHをスケジュールするPDCCHを受信したと仮定しよう。また、前記PDCCH内のDCIは、K0=3及びK1=2を指示すると仮定しよう。また、PDCCHが受信されるDL BWPのSCS(すなわち、PDCCHのSCS)、PDSCHがスケジュールされたDL BWPのSCS(すなわち、PDSCHのSCS)、及びPUCCHが送信されるUL BWPのSCS(すなわち、PUCCHのSCS)が同一であると仮定しよう。この場合、端末は、DLスロットn+K0、すなわちスロットn+3にPDSCHがスケジュールされると判定できる。また、端末は、DLスロットn+3にスケジュールされたPDSCHの最後のシンボルと重なるULスロットを判定できる。ここで、DLスロットn+3のPDSCHの最後のシンボルはULスロットn+3に重なる。したがって、端末は、ULスロットn+3+K1、すなわちスロットn+5でPUCCHを送信できる。
【0126】
端末は、第2種類のHARQ-ACK情報を含むPUCCHを送信するスロットを次のように決定できる。端末は、HARQ-ACK情報に対応するPDCCH(例えば、SPS release DCIを伝達するPDCCH)の最後のシンボルと重なるULスロット#Aを判定できる。ULスロット#Aのインデックスをmとすれば、端末が前記HARQ-ACK情報を含むPUCCHを送信するULスロット#Bのインデックスは、m+K1であってよい。ここで、ULスロットのインデックスは、PUCCHが送信されるUL BWPのSCS(すなわち、PUCCHのSCS)による値である。
【0127】
図13を参照して、端末は、DLスロットnでSPS PDSCH release DCIを伝達するPDCCHを受信したと仮定しよう。前記PDCCHで伝達されるDCIはK1=3を指示すると仮定しよう。また、PDCCHが受信されるDL BWPのSCSとPUCCHが送信されるUL BWPのSCSとが同一であると仮定しよう。この場合、端末は、DLスロットnのPDCCHの最後のシンボルと重なるULスロットnを判定できる。この場合、端末は、ULスロットn+K1、すなわちULスロットn+3に、SPS PDSCH release DCIに対するHARQ-ACKを伝達するPUCCHがスケジュールされると判定できる。
【0128】
端末がPUSCHをスケジュールするDCIフォーマット(すなわち、UG DCIフォーマット)を受信した場合に、端末は、スケジュールされたPUSCHを送信できる。そのために、端末は、DCIから、PUSCHがスケジュールされた(i)スロットと(ii)スロット内のシンボルの開始インデックス及び長さを解析(判定)しなければならない。UG DCIフォーマットのTDRAフィールドは、(i)スケジュールされたスロットの情報に対するK2値、(ii)スロット内の開始シンボルのインデックス及び長さの情報に対する値であるSLIVを指示できる。ここで、K2値は、負でない整数値であってよい。ここで、SLIVは、スロット内の開始シンボルのインデックス(S)と長さ(L)の値をジョイントエンコードした値であってよい。また、SLIVは、スロット内の開始シンボルのインデックス(S)と長さ(L)の値が別個に送信される値であってよい。例えば、正規CPでは、Sは、0,1,…,13のいずれか1つの値を有してよく、Lは、S+Lが14より小さい又は等しい条件を満たす自然数のいずれか1つの値を有してよい。拡張CPでは、Sは、0,1,…,11のいずれか1つの値を有してよく、Lは、S+Lが12より小さい又は等しい条件を満たす自然数のいずれか1つの値を有してよい。
【0129】
端末は、K2値に基づいて、PUSCHがスケジュールされたスロットを決定できる。具体的には、K2値、UG DCIが受信されるスロットのインデックス、UG DCIが受信されるDL BWPのSCS又はPUSCHを送信するUL BWPのSCSに基づいて、端末は、PUSCHを送信するべきスロットを決定することができる。
【0130】
一例として、(i)UG DCIが受信されたDL BWPと(ii)PUSCHを送信するUL BWPのSCSとが同一であると仮定しよう。また、DLスロットnでUG DCIを受信したと仮定しよう。この場合、PUSCHはULスロットn+K2で送信されてよい。
【0131】
他の例として、UG DCIが受信されたDL BWPのSCSを15kHz*2^mu_PDCCHとし、PUSCHが送信されるUL BWPのSCSが15kHz*2^mu_PUSCHであると仮定しよう。また、DLスロットnでUG DCIが受信されたと仮定しよう。ここで、DLスロットnのインデックスは、UG DCIが受信されたDL BWPのSCS(すなわち、UG DCIのSCS)によるインデックスである。この場合、PUSCHは、スロットfloor(n*2^mu_PUSCH/2^mu_PDCCH)+K2で送信されてよい。ここで、スロットインデックスfloor(n*2^mu_PUSCH/2^mu_PDCCH)+K2は、PUSCHが送信されるUL BWPのSCSによるインデックスである。ここで、mu_PDCCH又はmu_PUSCHは、0、1、2、3の値を有してよい。
【0132】
図13を参照して、端末は、DLスロットnでPUSCHをスケジュールするPDCCHを受信したと仮定しよう。また、前記PDCCHで伝達されるDCIではK2=3を指示すると仮定しよう。また、PDCCHが受信されるDL BWPのSCS及びPUCCHが送信されるUL BWPのSCSとが同一であると仮定しよう。この場合、端末は、ULスロットn+K2=n+3でPUSCHがスケジュールされると判定できる。
【0133】
端末は、K2値に基づいて決定されたスロットにおいて、開始シンボルのインデックス(S)と長さ(L)の値を用いて、PUSCHが割り当てられたシンボルを判定できる。PUSCHが割り当てられたシンボルは、K2値に基づいて決定されたスロット内のシンボルS~シンボルS+L-1である。ここで、シンボルS~シンボルS+L-1は、連続するL個のシンボルである。
【0134】
端末は、ULスロット集合が基地局からさらに設定されてよい。ULスロット集合値は、2、4、8であってよい。ULスロット集合が設定されると、端末は、K2値に基づいて決定されたスロットから始まって、スロット集合値に該当する連続するスロットでPUSCHを送信できる。
【0135】
図11~
図13で、端末は、PDSCHが受信されるスロット、PUCCHが送信されるスロット、及びPUSCHが送信されるスロットを決定するために、K0値、K1値、及びK2値を用いている。便宜上、K0値、K1値、及びK2値を0と仮定して得たスロットを、参照時点(reference point)又は参照スロット(reference slot)と呼ぶ。
【0136】
図11で、K0値が適用される参照スロットは、PDCCHが受信されたDLスロットnである。
【0137】
図12で、K1値が適用される参照スロットは、PDSCHの最後のシンボルと重なるULスロット、すなわち、ULスロットn+3である。
【0138】
図13で、K1値が適用される参照スロットは、PDCCHの最後のシンボルと重なるULスロット、すなわち、ULスロットnである。また、K2値が適用される参照スロットは、ULスロットnである。
【0139】
便宜上、以下の説明では、PDSCH/PDCCHが受信されるDL BWPのSCS、及びPUSCH/PUCCHが送信されるUL BWPのSCSとが同一であると仮定する。また、ULスロットとDLスロットを別個に区別せず、スロットと表現する。
【0140】
上の説明において、端末は、1つのDCIを受信し、該DCIに基づいて1つのスロットでPDSCHを受信したり又はPUSCHを送信する。しかし、1つのDCIによって1つのスロットに対するスケジューリング情報のみが提供される場合に、複数のスロットをスケジュールするためには前記スロットの数と同数のDCIを送信しなければならない。そのため、DLリソースの浪費が発生することがある。
【0141】
これを解決するために、端末は基地局から1つのDCIを受信し、前記DCIに基づいて複数のスロットでPDSCHを受信する方法が用いられてよい。ここで、各スロットで受信されるPDSCHは、個別のDLデータ(例えば、DL-SCHデータ)を含んでよい。より具体的には、各スロットで受信されるPDSCHは、個別のTB(transport block)を含んでよい。また、各スロットで受信されるPDSCHは、個別のHARQプロセス番号(process number)を有してよい。また、各スロットで受信されるPDSCHは、各スロットにおいて個別のシンボルを占めてよい。
【0142】
また、端末は基地局から1つのDCIを受信し、該DCIに基づいて複数のスロットでPUSCHを送信する方法が用いられてよい。ここで、各スロットで送信されるPUSCHは、個別のULデータ(例えば、UL-SCHデータ)を含んでよい。より具体的には、各スロットで送信されるPUSCHは、個別のTBを含んでよい。また、各スロットで送信されるPUSCHは、個別のHARQプロセス番号を有してよい。また、各スロットで送信されるPUSCHは、各スロットにおいて個別のシンボルを占めてよい。
【0143】
上のように、1つのDCIに基づいて複数スロットでPDSCHを受信したり又はPUSCHを送信することを、便宜上、マルチスロットスケジューリング(multi-slot scheduling)と呼ぶ。
【0144】
参考として、マルチスロットスケジューリングは、既存のスロット集合(複数のスロットでPDSCHを反復受信したり又はPUSCHを反復送信する方式)とは次のような点で異なる。
【0145】
- 既存のスロット集合は、カバレッジ拡大及び信頼度向上のために、同一TBを有するPDSCH又はPUSCHを、複数のスロットで反復して受信又は送信する方式である。しかし、マルチスロットスケジューリングは、PDCCHのオーバーヘッドを減らすために、個別のTBを有するPDSCH又はPUSCHを複数のスロットで受信又は送信する方式である。
【0146】
- 既存のDLスロット集合では、同一TBを含むPDSCHが複数のスロットで受信されるので、複数のスロットで受信されたPDSCHから、同一TBの受信に成功したか否かを判断する。したがって、端末は、前記同一の1つのTBに対するHARQ-ACKを基地局に送信する。しかし、マルチスロットスケジューリングにおいて複数のスロットで受信されたPDSCHは個別のTBを含むので、端末は各TBごとに受信に成功したか否かを判断しなければならない。また、端末は、各TBごとにHARQ-ACKを基地局に送信しなければならない。
【0147】
マルチスロットスケジューリングを
図14~
図16を用いて説明する。
【0148】
図14を参照して、1つのDCIが複数のスロットでPDSCH受信をスケジュールすることができる。
図14で、1つのDCIが含まれたPDCCHはスロットnで受信されてよい。前記1つのDCIのTDRAフィールドは、スケジュールされたスロットのタイミング情報K0値、各スロット内の開始シンボルのインデックス及び長さであるSLIV値を指示できる。より具体的には、K0値に基づいて、PDSCHが送信される最初のスロットが決定されてよい。K0値によって決定された最初のスロットからM個の連続するスロットでPDSCH受信がスケジュールされてよい。
図14で、K0=3、M=3である。したがって、スロットn+3、スロットn+4、スロットn+5でPDSCH受信がスケジュールされてよい。端末は、スロットでPDSCH受信のための開始シンボルのインデックス(S)及び連続するシンボルの数(L)が指示されてよい。(S,L)は、スロットごとに同一でも異なってもよい。仮に、(S,L)がスロットごとに異なる場合には、各スロットでPDSCHの受信のための開始シンボルのインデックス(S)及び連続するシンボルの数(L)がそれぞれ指示されてよい。
【0149】
表4は、一例題として、マルチスロットスケジューリングに用いられるTDRAテーブルを示す。TDRAテーブルは、12個のエントリーで構成されてよく、各エントリーは、インデックス0から11が付けられてよい。ここで、少なくとも1つのエントリーは、複数のスロットでPDSCHをスケジュールできるように構成されてよい。例えば、各エントリーは、最大で4個のスロットでPDSCHをスケジュールできる。そのために、各エントリーは、最大で4個のSLIV値とK0値が与えられてよい。ここで、K0値は、PDCCHが受信されたスロットとPDSCHが受信されるスロットとの差(PDCCH-to-PDSCHスロットオフセット)を示す。SLIVは、1スロットでPDSCHが受信されるシンボルの開始インデックス(S)及び連続するシンボルの数(L)を示す。表4で、1スロットにスケジュールされるPDSCHは、(K0,S,L)と表現されてよい。
【0150】
仮に、マルチスロットスケジューリングが連続のスロットでPDSCHをスケジュールできる場合には、TDRAテーブルにおいて、スケジュールされるスロットを示すK0値は省略されてよい。例えば、表5を参照すると、TDRAテーブルの各エントリーは1つのK0値のみを含んでよい。そして、TDRAテーブルにおいて各エントリー(或いは、少なくとも1つのエントリー)は、2つ以上のSLIV値(すなわち、(S,L))を含んでよい。この場合、K0値によって決定されたスロットにおいて第1SLIV値(第1(S,L))に該当するシンボルでPDSCH受信がスケジュールされ、その次のスロットにおいて、第2SLIV値(第2(S,L))に該当するシンボルでPDSCH受信がスケジュールされてよい。具体的には、TDRAテーブルにおいて、各エントリーのK0は{K0r,K0r+i,...,K0r+Mr-1}と判定できる。ここで、K0rは、r番目のエントリーのK0を示し、Mrは、r番目のエントリーに含まれたSLIV値の個数に該当する。
【0151】
仮に、マルチスロットスケジューリングが不連続のスロットでPDSCHをスケジュールできる場合には、TDRAテーブルは、(i)K0値と(ii)オフセット(O)値を含んでよい。ここで、オフセット値は、K0値が示すスロットとPDSCH受信が指示されるスロットとの(スロットインデックス)差を表す。例えば、表6を参照すると、TDRAテーブルの各エントリーは、1つのK0値のみを含んでよい。そして、各SLIVは、オフセット値(表6でO)をさらに有してよい。参考として、K0値が示すスロットに対するSLIVでは前記オフセット値が省略されてよい。したがって、TDRAテーブルにおいて各エントリーのK0は、{K0r,K0r+O1,r,...,K0r+OM-1,r}と判定できる。ここで、K0rは、r番目エのントリーのK0を表し、Oi,rは、r番目のエントリーのi番目のスケジューリングに対する(スロット)オフセット値を表す。Mは、各エントリーに含まれたSLIV値の個数に該当する。
【0152】
他の例として、マルチスロットスケジューリングが不連続のスロットでPDSCHをスケジュールできる場合には、TDRAテーブルは表7の構造を有してよい。
【0153】
【0154】
【0155】
【0156】
【0157】
本発明では、説明の便宜のために、連続する複数のスロットでPDSCHがスケジュールされる場合について説明する。したがって、特に断りのない限り、K0値を省略する。ただし、本発明は、不連続の複数のスロットでPDSCHがスケジュールされる場合も含む(表7参照)。
【0158】
図15を参照して、1つのDCIによって複数のスロットで受信するようにスケジュールされたPDSCHのHARQ-ACKは、1つのスロットでPUCCHで送信されてよい。ここで、複数のスロットで受信されたPDSCHのうち最後のPDSCHが終わる時点と重なるULスロットを、K1値が0であるULスロットと判定できる。
図15で、ULスロットn+5が、K1値が0であるULスロットであり、参照スロットに該当する。端末は、前記1つのDCIから1つのK1値が指示されてよい。この場合、前記1つのK1に該当するULスロットで、マルチスロットスケジュールされたPDSCHのHARQ-ACKを送信することができる。
【0159】
図16を参照して、1つのDCIによって複数のスロットで受信するようにスケジュールされたPDSCHのHARQ-ACKは、2つ以上のスロットでPUCCHで送信されてよい。そのための方法は次の通りである。まず、マルチスロットスケジュールされたPDSCHをグループにまとめることができる。ここで、PDSCHをグループにまとめるとき、時間順に(すなわち、時間によって順次に)連続するPDSCHを1つのグループにまとめることができる。
図16で、1つのDCIは、3個のスロットでPDSCHを受信するようにスケジュールする。前記3個のスロットのPDSCHのうち前の2個のPDSCHを一つのグループ(group 0)にし、後の1個のPDSCHを他のグループ(group 1)にすることができる。前記グループにまとめる具体的方法は、次の通りである。
【0160】
第1方法として、端末は1つのDCIによってスケジュールされるPDSCHの数に基づいてグループにまとめることができる。ここで、PDSCHの数が一定数よりも大きければ、一定数だけのPDSCHをまとめて1つのグループを作ることができる。例えば、一定数が2であり、PDSCHの数が4であれば、PDSCHを2個ずつまとめてグループを作ることができる。ここで、一定数は基地局から設定されてよい。
【0161】
第2方法として、端末は、1つのDCIによってあらかじめ定められたグループ数に基づいてグループにまとめることができる。すなわち、端末は、あらかじめ定められたグループ数が基地局から設定されてよい。例えば、前記あらかじめ定められたグループ数が2であり、1つのDCIによってスケジュールされたPDSCHの数が6であれば、6個のPDSCHを2個のグループに分けることができる。この時、時間(順序)によって順次にPDSCHが1つのグループにまとめられてよく、各グループに含まれるPDSCHは可能な限り同数を有し、最大で1個まで差が出てよい。
【0162】
第3方法として、TDRAのエントリーごとにグルーピング情報が設定されてよい。具体的には、TDRAの各エントリーは、複数のスロットでPDSCH受信のための情報が含まれている。ここに、どのスロットのPDSCHが1つのグループにまとめられるかに関する情報が含まれてよい。すなわち、各スロットのSLIVと共に、前記SLIVが含まれるグループのインデックスが含まれてよい。表8を参照して、TDRAテーブルの各エントリーにおいてSLIVが含まれるグループのインデックス(G)が含まれてよい。ここで、G=0に属したSLIVはグループ0に該当し、G=1に属したSLIVはグループ1に該当する。
【0163】
【0164】
端末は、一つのグループに含まれたPDSCHのHARQ-ACKを、ULスロットのPUCCHで送信できる。ここで、ULスロットを決定する方法は、グループに含まれた最後のPDSCHが終わる時点と重なるULスロットを、K1値が0であるULスロット(すなわち、参照スロット)と判定することを含む。すなわち、
図16で、グループ0の参照スロットはスロットn+4であり、グループ1の参照スロットはスロットn+5である。
【0165】
端末は、前記1つのDCIによって1つのK1値が指示されてよい。この場合、各グループ別に、前記1つのK1に該当するULスロットで、前記1つのDCIが複数のスロットで受信するようにスケジュールしたPDSCHのHARQ-ACKを送信できる。例えば、
図16で、K1=2である。グループ0に含まれた2つのPDSCHのHARQ-ACKは、スロットn+4+2(=グループ0の参照スロットインデックス+K1)のPUCCHで送信され、グループ1に含まれた1つのPDSCHのHARQ-ACKは、スロットn+7(=グループ1の参照スロットインデックス+K1)のPUCCHで送信される。
【0166】
端末は、前記1つのDCIによって各グループ別K1値が指示されてよい。この場合、各グループ別に、各グループのK1に該当するULスロットで、前記1つのDCIが複数のスロットで受信するようにスケジュールしたPDSCHのHARQ-ACKを送信できる。例えば、グループ0にはK1値=1、グループ1にはK1値=2が与えられてよい。この場合、グループ0に含まれた2つのPDSCHのHARQ-ACKは、スロットn+4+K1(=グループ0の参照スロットインデックス+グループ0のK1)のPUCCHで送信され、グループ1に含まれた1つのPDSCHのHARQ-ACKは、スロットn+7(=グループ1の参照スロットインデックス+グループ1のK1)のPUCCHで送信される。
【0167】
以下、本発明では、マルチスロットスケジューリングによってPDSCHがスケジュールされる場合に、これらのPDSCHのHARQ-ACKを送信する方法について述べる。
【0168】
NR無線通信システムにおいて、端末は、HARQ-ACK情報を含むコードブック(codebook)を送信し、(HARQ-ACKフィードバックが必要な)DL信号/チャネルの受信に成功したか否かをシグナルすることができる。HARQ-ACKコードブックは、DLチャネル/信号の受信に成功したか否かを示す1つ以上のビットを含む。ここで、(HARQ-ACKフィードバックが必要な)DLチャネル/信号は、i)PDSCH、ii)SPS(semi-persistence scheduling) PDSCH、及びiii)SPS PDSCH解除(release)を指示するPDCCHのうち少なくとも1つを含んでよい。HARQ-ACKコードブックタイプは、セミスタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブック(又は、Type-1 HARQ-ACKコードブック)とダイナミック(dynamic)HARQ-ACKコードブック(又は、Type-2 HARQ-ACKコードブック)とに区別できる。基地局は端末に、2種のHARQ-ACKコードブックタイプのうち一つを設定できる。設定されたHARQ-ACKコードブックタイプに基づいて、端末はDLチャネル/信号に対するHARQ-ACKコードブックを生成して送信できる。
【0169】
Type-1(又は、セミスタティック)HARQ-ACKコードブック
【0170】
セミスタティックHARQ-ACKコードブックが用いられる場合に、基地局は、RRC信号を用いて、HARQ-ACKコードブックのビット数とHARQ-ACKコードブックの各ビットがどのDL信号/チャネルの受信に成功したか否かを示すものかを決定するために用いられる情報(例えば、K1セット)を、あらかじめ設定することができる。したがって、基地局は、HARQ-ACKコードブック送信を必要とする度に、端末にHARQ-ACKコードブック送信に必要な情報をシグナルする必要がない。
【0171】
具体的には、既存のシングルスロットスケジューリングにおいて、Type-1 HARQ-ACKコードブックの生成方法は次の通りである。シングルスロットスケジューリングにおいてDCIは1スロットのPDSCHをスケジュールする。便宜上、スロットnでType-1 HARQ-ACKコードブックが送信されると仮定する。ここで、スロットnは、DCIフォーマット1_x(PDCCH)のPDSCH-to-HARQ_feedback指示子の値(すなわち、K1)によって決定されてよい。
【0172】
1)1段階:DCIによって指示可能なK1値の集合をK1_setとしよう。DCIフォーマット1_0の場合、K1_setは{0,1,2,3,4,5,6,7}である。DCIフォーマット1_1及び1_2の場合、K1_setは、上位層(例えば、RRC)によって構成/設定されてよい。端末は、まず、K1_setにおいて最大のK1値(以下、K1_max)を取り出す。その後、K1_maxをK1_setから除外する。
【0173】
2)2段階:スロットn-K1_maxで受信可能なPDSCH候補の集合をRとしよう。集合Rに含まれるPDSCH候補は、TDRAテーブルによってスロット内の開始シンボルと長さを有する。集合Rに含まれたPDSCH候補のシンボルが、セミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと少なくとも1つのシンボルで重なれば、前記PDSCH候補は集合Rから除外される。
【0174】
3)3段階:端末は、Rに含まれたPDSCH候補に対して、ステップAとステップBを行う。
【0175】
- ステップA:集合RのPDSCH候補のうち、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補に、新しいHARQ-ACK機会(occasion)を割り当てる。そして、集合Rにおいて前記最後のシンボルが最も早いPDSCH候補と1シンボルでも重なるPDSCH候補があれば、そのPDSCH候補に同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられたPDSCH候補(すなわち、(i)最後のシンボルが最も早いPDSCH候補と(ii)そのPDSCH候補と少なくとも1シンボルでも重なるPDSCH候補)は集合Rから除外される。
【0176】
- ステップB:集合Rが空集合になるまで、ステップAを反復する。
【0177】
4)K1_setが空集合になるまで、1)、2)、3)の過程を反復する。
【0178】
その後、端末は、割り当てられたHARQ-ACK機会に基づいてType-1 HARQ-ACKコードブックを生成することができる。例えば、HARQ-ACK機会に対応するPDSCHが受信された場合に、前記HARQ-ACK機会は、前記PDSCHのHARQ-ACK情報と設定されてよい。しかし、HARQ-ACK機会に対応するPDSCHが一つも受信されなかった場合に、前記HARQ-ACK機会はNACKと設定されてよい。1つのHARQ-ACK機会には、1つ以上のHARQ-ACKビットが含まれてよい。例えば、PDSCHが1つのTBを含む場合(或いは、PDSCH内のTBに対して空間バンドリングが設定された場合)に、HARQ-ACK機会には1つのHARQ-ACKビットが含まれてよい。また、PDSCHが2つのTBを含む場合(及び、空間バンドリングが設定されていない場合)に、HARQ-ACK機会には2個のHARQ-ACKビットが含まれてよい。また、CBG(code block group)ベースPDSCH受信が設定された場合に、HARQ-ACK機会には、1つのPDSCHが含み得る最大CBGの数に該当するHARQ-ACKビットが含まれてよい。
【0179】
図17は、既存のシングルスロットスケジューリングにおいて、K1_set={0,1,2,3,4}である場合にPDSCH候補位置とHARQ-ACK機会を例示する。
図17を参照すると、端末はスロットn-K1
iで受信可能なPDSCH候補を決定することができる。K1
iは、K1_setを降順で整列後のi番目の値に該当する。したがって、端末は、{スロットn-4,...、スロットn}の各スロットでPDSCH候補の集合Rを決定し、集合RのPDSCH候補に対してHARQ-ACK機会を割り当てることができる。便宜上、各スロットのPDSCH候補に対して1つのHARQ-ACK機会が割り当てられると仮定し、HARQ-ACK機会当たりに1ビットを仮定する。これにより、Type-1 HARQ-ACKコードブックは、5個のHARQ-ACKビット(o
0~o
4)で構成される。
【0180】
その後、本発明では、説明の便宜上、HARQ-ACK機会当たりに1ビットを仮定する。
【0181】
一方、マルチスロットスケジューリングによってPDSCHがスケジュールされる場合に、既存の方式をそのまま適用すると、Type-1 HARQ-ACKコードブックを正しく構成することができない。説明のために、端末は、RRCによってK1_set={1,2}が設定されたと仮定しよう。これにより、端末は、DCI内のPDSCH-to-HARQ_feedback指示子によってK1=1又はK1=2が指示されてよい。表4のTDRAテーブルが設定された場合に、スロットnでPUCCHで送信されるべきHARQ-ACKに対応するPDSCH候補は、
図18の通りである。しかし、既存のType-1 HARQ-ACKコードブック生成方法は、K1_setのK1値のみに基づいて、スロットn-K1_maxで受信可能なPDSCH候補の集合Rを決定する。このため、スロットn-2とスロットn-1のPDSCH候補のみがType-1 HARQ-ACKコードブックを生成するために用いられ得る(
図18の点線ボックスを参照)。
【0182】
以下、マルチスロットスケジューリングによってPDSCHがスケジュールされる場合に、Type-1 HARQ-ACKコードブックを生成する方法について提案する。以下の説明では、表4及び
図18を参照する。マルチスロットスケジューリング動作は、セル(又は、コンポーネントキャリア)別に設定されてよい。端末に構成された全体セルのうち、マルチスロットスケジューリングが設定されていないセルは、既存のシングルスロットスケジューリング方式によって動作してよい。
【0183】
提案1:スロット内のPDSCH候補ベース
【0184】
提案1は、マルチスロットスケジュールされたPDSCHを各スロットのPDSCH候補に変換し、各スロットでPDSCH候補を用いてType-1 HARQ-ACKコードブックを生成する方法である。例えば、提案1によるType-1 HARQ-ACKコードブック生成方法は、次の通りである。
【0185】
1)1段階:端末に指示可能なK1値の集合をK1_setとしよう。提案1において、端末は、K1_setとTDRAテーブルに基づいて、Type-1 HARQ-ACKコードブックに対応するPDSCH候補が位置している/受信されるスロットのインデックスを判定できる。このようなスロットインデックスの集合をK_slotとしよう。
【0186】
具体的には、K_slotを決定する方法は、次の通りである。端末は、K1_setから一つのK1値を選択できる。前記選択されたK1値をK1_aとしよう。このとき、K1_aとTDRAテーブルに基づいて、端末はどのスロットでPDSCHを受信しなければならないかが判断できる。例えば、TDRAテーブルが最大でN個の連続するスロットに対するPDSCH割り当て情報を含む場合に、K1_aとTDRAテーブルに基づいて、端末は、{スロットn-K1_a-(N-1),スロットn-K1_a-(N-2)、…,スロットn-K1_a}をPDSCH割り当て情報として判定できる。したがって、K_slot集合には{K1_a+(N-1),K1_a+(N-2),…,K1_a}が含まれてよい。参考として、TDRAテーブルは、不連続のスロットに対するPDSCH割り当て情報も含んでよい。ここで、スロットnは、前記Type-1 HARQ-ACKコードブックが送信されるスロットであり、Nは、TDRAテーブルにおいて、スケジュールされるスロットのうち、最先頭にスケジュールされるスロットから最末尾にスケジュールされるスロットまでの個数である。{スロットn-K1_a-(N-1)~スロットn-K1_a}のうち、TDRAテーブルによってスケジュールされなかったスロットは除外されてよい。最終的に、K_slot(K1_a)={K1_a+(N-1),K1_a+(N-2),...,K1_a}と定義される。(N-i)は、TDRAテーブルに基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なi番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。ここで、スロットインデックス差は、KO値間の差に該当する:例えば、(N-i)=(K0max-KOi)。ここで、K0maxは、K0のうち最大値を表し、KOiは、i番目のKO値を表す(表4参照)。K_slot(K1_a)は、K1_a/エントリー別に判定されたK_slotの和集合に該当する:K_slot(K1_a,r)={K1_a+(Nr-1),K1_a+(Nr-2),...,K1_a}。ここで、rは、TDRAテーブル内のエントリーインデックスを表し、Nrは、TDRAテーブル内のr番目のエントリーに含まれるPDSCH/スロット割り当て情報(例えば、KO、SLIV)の個数に該当する。ここで、(Nr-i)は、(K0max,r-KOi,r)に取り替えられてよい。ここで、K0max,rは、TDRAテーブル内でr番目のエントリーに対応する複数のKO値のうち最大値を表し、KOiは、TDRAテーブル内でr番目のエントリーに対応する複数のKO値のうちi番目のKO値を表す(表4参照)。
【0187】
K1_setの残りK1値に対しても同じ動作を行い、K1_setの全てのK1値に対してPDSCH候補の受信が可能なスロットのインデックスを求めることができ、前記インデックスを集めて/まとめてK_slot集合に含めてよい。
【0188】
2)2段階:K_slotにおいて最大のK1値(以下、K1_max)を取り出す。その後、K1_maxはK_slotから除外される。既存の1段階に対応し、K1_setの代わりにK_slotが使われる。
【0189】
3)3段階:スロットn-K1_maxで受信可能なPDSCH候補の集合をRとしよう。集合Rに含まれたPDSCH候補のシンボルが、セミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと少なくとも1つのシンボルで重なれば、前記PDSCH候補は集合Rから除外される。
【0190】
スロットn-K1_maxにおいて集合Rに含まれるPDSCH候補は、次のように求めることができる。端末は、K1_setから1つのK1値を選択できる。前記選択されたK1値をK1_aとしよう。K1_a値とTDRAテーブルに基づいて、端末はマルチスロットにおけるPDSCH候補が判断できる。例えば、TDRAテーブルの1つのエントリーがM個の連続するスロットに対するPDSCH割り当て情報を含む場合に、K1_aとTDRAテーブルに基づいて、端末は、{スロットn-K1_a-(M-1),スロットn-K1_a-(M-2),…,スロットn-K1_a}をPDSCH割り当て情報として判定できる。仮に、スロット{n-K1_a-(M-1),スロットn-K1_a-(M-2),…,スロットn-K1_a}のうち1スロットがスロットn-K1_maxであれば、スロットn-K1_maxに含まれたPDSCH候補を集合Rに含めてよい。TDRAテーブルの全てのエントリーに対して上の過程が行われ、K1_setの全てのK1値に対して上の過程が行われてよい。
【0191】
4)4段階:端末は、集合RのPDSCH候補に対してステップAとステップBを行う。
【0192】
- ステップA:集合RのPDSCH候補のうち、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補に、新しいHARQ-ACK機会を割り当てる。そして、集合Rにおいて前記最後のシンボルが最も早いPDSCH候補と1シンボルでも重なるPDSCH候補があれば、そのPDSCH候補に同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられたPDSCH候補(すなわち、(i)最後のシンボルが最も早いPDSCH候補と(ii)そのPDSCH候補と少なくとも1シンボルでも重なるPDSCH候補)は、集合Rから除外される。
【0193】
- ステップB:集合Rが空集合になるまで、ステップAを反復する。
【0194】
5)5段階:K_slotが空集合になるまで、2/3/4段階を反復する。
【0195】
【0196】
1)1段階:(RRCによって)K1値として1と2が設定されたため、K1_set={1,2}である。端末は次の過程によってK_slotが判定できる。
【0197】
端末は、K1_setのいずれか1つの値を選択する。これをK1_a=2としよう。TDRAテーブルにおいてエントリーは最大でN=4個の連続するスロットに対するPDSCH割り当て情報を含むので、K1_a=2及びTDRAテーブルに基づいて、端末は{スロットn-K1_a-(N-1)=n-2-(4-1)=n-5,スロットn-K1_a-(N-2)=n-2-(4-2)=n-4,スロットn-K1_a-(N-3)=n-2-(4-3)=n-3、スロットn-K1_a=n-2}をPDSCH割り当て情報として判定できる。したがって、K_slot(K1_a=2)は、{5,4,3,2}を含む。K_slot(K1_a=2)は、K_slot(K1_a=2,r)の和集合に該当する。
【0198】
- K_slot(K1_a=2、r=0~2):{K1_a+(Nr-1)=2+(2-1)=3,K1_a+(Nr-2)=2+(2-2)=2}又は{K1_a+(K0max,r-K01,r)=2+(1-0)=3,K1_a+(K0max,r-K02,r)=2+(1-1)=2}
【0199】
- K_slot(K1_a=2、r=3~5):{5,4,3,2}
【0200】
- K_slot(K1_a=2、r=6~11):{3,2}
【0201】
端末は、K1_setのうち残り1つの値を選択する。これをK1_a=1としよう。TDRAテーブルにおいてエントリーは最大でN=4個の連続するスロットに対するPDSCH割り当て情報を含むので、K1_a=1とTDRAテーブルに基づいて、端末は、{スロットn-K1_a-(N-1)=n-1-(4-1)=n-4,スロットn-K1_a-(N-2)=n-1-(4-2)=n-3,スロットn-K1_a-(N-3)=n-1-(4-3)=n-2,スロットn-K1_a=n-1}をPDSCH割り当て情報として判定できる。したがって、K_slot(K1_a=1)は{4,3,2,1}を含む。K_slot(K1_a=1)は、K_slot(K1_a=1,r)の和集合に該当する。
【0202】
- K_slot(K1_a=1、r=0~2):{K1_a+(Nr-1)=1+(2-1)=2,K1_a+(Nr-2)=1+(2-2)=1}又は{K1_a+(K0max,r-K01,r)=1+(1-0)=2,K1_a+(K0max,r-K02,r)=1+(1-1)=1}
【0203】
- K_slot(K1_a=1、r=3~5):{4,3,2,1}
【0204】
- K_slot(K1_a=1、r=6~11):{2,1}
【0205】
したがって、最終的に、K_slotは{5,4,3,2,1}を含む(すなわち、K_slot(K1_a=2)とK_slot(K1_a=1)の和集合)。
【0206】
2)2段階:K_slotから最大の値であるK1_max=5を選択する。その後、K1_max=5はK_slotから除外される。
【0207】
3)3段階:スロットn-K1_max=n-5で受信可能なPDSCH候補の集合をRとしよう。集合Rに含まれたPDSCH候補のシンボルがセミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと重なれば、前記PDSCH候補は集合Rから除外される。説明の便宜上、本例示において、スロット内の全てのシンボルはDLシンボルと仮定する。
【0208】
スロットn-5で集合Rに含まれるPDSCH候補は次のように求めることができる。
【0209】
端末は、K1_setのいずれか1つの値を選択する。これを、K1_a=2としよう。TDRAテーブルのエントリー3、4、5は、4個(M)の連続するスロット、すなわち{スロットn-K1_a-(M-1)=n-5,スロットn-K1_a-(M-2)=n-4,スロットn-K1_a-(M-3)=n-3,スロットn-K1_a-(M-4)=n-2}のPDSCH割り当て情報を含み、残りのエントリー(0,1,2,6,7,8,9,10,11)は、2個の連続するスロット、すなわち{スロットn-3,スロットn-2}のPDSCH割り当て情報を含む。したがって、TDRAテーブルのエントリー3、4、5はスロットn-K1_max=n-5のPDSCH候補を含むので、スロットn-5に含まれたPDSCH候補を集合Rに含めてよい。すなわち、スロットn-K1_max=n-5で受信可能なPDSCH候補の集合Rには次が含まれる:{(S=0,L=14)、(S=0,L=7)、(S=7,L=7)}。参考として、(S=0,L=14)は、TDRAテーブルのエントリー3でスロットn-5のPDSCH候補であり、(S=0,L=7)は、TDRAテーブルのエントリー4でスロットn-5のPDSCH候補であり、(S=7,L=7)は、TDRAテーブルのエントリー5でスロットn-5のPDSCH候補である。
【0210】
K1_setから残り1つの値を選択する。これをK1_a=1としよう。TDRAテーブルのエントリー3、4、5は、4個(M)の連続するスロット、すなわち{スロットn-K1_a-(M-1)=n-4,スロットn-K1_a-(M-2)=n-3,スロットn-K1_a-(M-3)=n-2、スロットn-K1_a-(M-4)=n-1}のPDSCH割り当て情報を含み、残りのエントリー(0,1,2,6,7,8,9,10,11)は、2個の連続するスロット、すなわち{スロットn-2,スロットn-1}のPDSCH割り当て情報を含む。したがって、K1_a=1に対応するスロットはスロットn-K1_max=n-5と重ならないので、集合Rに含めるPDSCH候補はない。
【0211】
したがって、R={(S=0,L=14),(S=0,L=7),(S=7,L=7)}である。
【0212】
4)4段階:端末は、集合RのPDSCH候補に対してステップAとステップBを行う。
【0213】
- ステップA:集合RのPDSCH候補のうち、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補(S=0,L=7)にHARQ-ACK機会0を割り当てる。そして、集合RにおいてPDSCH候補(S=0,L=7)と1シンボルでも重なるPDSCH候補(S=0,L=14)に同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられたPDSCH候補(S=0,L=7)と(S=0,L=14)は集合Rから除外される。したがって、集合R={(S=7,L=7)}である。
【0214】
- ステップB:集合Rが空集合になるまで、ステップAを反復する。本例では、集合Rが空集合でないのでステップAを反復する。ステップAによってPDSCH候補(S=7,L=7)にはHARQ-ACK機会1が割り当てられ、集合Rは空集合となる。これで、4段階は終了する。
【0215】
5)5段階:K_slotが空集合になるまで、2/3/4段階を反復する。本例では、K_slot={4,3,2,1}であり、よって、空集合ではない。K_slotが空集合でないので、2/3/4段階を反復する。
【0216】
これらの段階によって、次のようにPDSCH候補とHARQ-ACK機会が決定される。
【0217】
HARQ-ACK機会0:スロットn-5のPDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0218】
HARQ-ACK機会1:スロットn-5のPDSCH候補(S=7,L=7)
【0219】
HARQ-ACK機会2:スロットn-4のPDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0220】
HARQ-ACK機会3:スロットn-4のPDSCH候補(S=7,L=7)
【0221】
HARQ-ACK機会4:スロットn-3のPDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0222】
HARQ-ACK機会5:スロットn-3のPDSCH候補(S=7,L=7)
【0223】
HARQ-ACK機会6:スロットn-2のPDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0224】
HARQ-ACK機会7:スロットn-2のPDSCH候補(S=7,L=7)
【0225】
HARQ-ACK機会8:スロットn-1のPDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0226】
HARQ-ACK機会9:スロットn-1のPDSCH候補(S=7,L=7)
【0227】
したがって、Type-1 HARQ-ACKコードブックは10個のHARQ-ACK機会で構成されてよい。
【0228】
例えば、端末の受信したDCIが、(i)TDRAテーブルのエントリー4と(ii)K1=2を指示していると仮定しよう。この場合、端末は、スロットn-5で第1PDSCH(S=0,L=7)を受信し、スロットn-4で第2PDSCH(S=0,L=7)を受信し、スロットn-3で第3PDSCH(S=0,L=7)を受信し、スロットn-2で第4PDSCH(S=0,L=7)を受信する。端末は、第1PDSCHのHARQ-ACK(o1)をHARQ-ACK機会0に含め、第2PDSCHのHARQ-ACK(o2)をHARQ-ACK機会2に含め、第3PDSCHのHARQ-ACK(o3)をHARQ-ACK機会4に含め、第4PDSCHのHARQ-ACK(o4)をHARQ-ACK機会6に含める。したがって、Type-1 HARQ-ACKコードブックは、[o1 N o2 N o3 N o4 N N N]と構成されてよい。ここで、NはNACKを意味する。
【0229】
また、端末がさらに受信したDCIが、(i)TDRAテーブルのエントリー5と(ii)K1=1を指示していると仮定しよう。この場合、端末は、スロットn-4で第5PDSCH(S=7,L=7)を受信し、スロットn-3で第6PDSCH(S=7,L=7)を受信し、スロットn-2で第7PDSCH(S=7,L=7)を受信し、スロットn-1で第8PDSCH(S=7,L=7)を受信する。端末は、第5PDSCHのHARQ-ACK(o5)をHARQ-ACK機会3に含め、第6PDSCHのHARQ-ACK(o6)をHARQ-ACK機会5に含め、第7PDSCHのHARQ-ACK(o7)をHARQ-ACK機会7に含め、第8PDSCHのHARQ-ACK(o8)をHARQ-ACK機会9に含める。したがって、Type-1 HARQ-ACKコードブックは、[o1 N o2 o5 o3 o6 o4 o7 N o8]と構成されてよい。ここで、NはNACKを意味する。
【0230】
提案1は、各スロットのPDSCH候補を用いてHARQ-ACK機会を作った。しかし、1つのDCIが複数のスロットでPDSCHをスケジュールでき、そのため、各スロットのPDSCH候補を用いてHARQ-ACK機会を作ることは非効率的であり得る。例えば、
図19で、端末は如何なる場合にも、最大で8個のPDSCHがスケジュールされてよい。これは、次のような場合である。
【0231】
(TDRAテーブルのエントリー4とK1=2、TDRAテーブルのエントリー5とK1=2)
【0232】
(TDRAテーブルのエントリー4とK1=2、TDRAテーブルのエントリー5とK1=1)
【0233】
(TDRAテーブルのエントリー4とK1=1、TDRAテーブルのエントリー5とK1=2)
【0234】
(TDRAテーブルのエントリー4とK1=1、TDRAテーブルのエントリー5とK1=1)
【0235】
したがって、端末の送信するType-1 HARQ-ACKコードブックは、8個のHARQ-ACK機会を含めばよい。しかし、提案1によれば10個のHARQ-ACK機会が含まれる。そのため、2個のHARQ-ACK機会はHARQ-ACK情報の送信時に常に使用されない。
【0236】
図20は、提案1によるHARQ-ACKコードブック構成方法を例示する。
【0237】
図20を参照すると、端末は、次の情報を有するPDCCHを受信することができる(S2002):(i)PDSCH割り当てのためのTDRAテーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び(ii)PDSCH-to-HARQスロットタイミングのためのK1セット{K1
i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報。前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、端末は、K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1
iのPDSCH候補を決定することができる(S2004)。その後、端末は、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信することができる。
【0238】
ここで、マルチスロットスケジューリングが設定された場合(例えば、TDRAテーブル内の少なくとも1つのエントリーが複数のPDCCH-to-PDSCHスロットタイミングK0値と関連した場合)に、PDSCH候補の決定時に、K1セットは、次のKセット#iの和集合に取り替えられてよい:
【0239】
- Kセット#i:{K1i+d1,K1i+d2,...,K1i+dN}、
【0240】
ここで、dk(k=1,2,...,N)は、前記TDRAテーブルの全てのエントリーにわたって、前記複数のPDCCH-to-PDSCHタイミングK0値に基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なk番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。
【0241】
ここで、前記PDCCHに適用されたSCSと前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックに適用されたSCSは同一であってよい。また、前記決定された各スロットのPDSCH候補に対して、最後のシンボルが最も早いPDSCH候補を基準にして重ならないPDSCH候補に対して複数のHARQ-ACK機会が順次に割り当てられ、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックは前記複数のHARQ-ACK機会に基づいて構成されてよい。また、前記セミスタティックHARQ-ACKコードブックに後述のタイムドメインバンドリングが適用される場合に、前記複数のHARQ-ACK機会は、前記TDRAテーブルの各エントリーに基づいてバンドリンググループ別にPDSCH割り当てが可能な最後のスロットのPDSCH候補を基準にして割り当てられてよい。また、前記無線通信システムは、3GPP NRベース無線通信システムを含んでよい。
【0242】
提案2:全てのスロットでPDSCH候補ベース
【0243】
提案2は、全てのスロットでPDSCH候補を用いてType-1 HARQ-ACKコードブックを生成する方法である。例えば、提案2によるType-1 HARQ-ACKコードブック生成方法は、次の通りである。
【0244】
1)1段階:端末は、スケジューリング可能なPDSCH候補ペアを集合Rに含めてよい。ここで、PDSCH候補ペアは、TDRAテーブルの1つのエントリーによってスケジューリング可能なPDSCH候補をまとめたものである。したがって、PDSCH候補ペアは、複数のスロットで受信がスケジュールされ得るPDSCH候補を表す。そして、集合Rに含まれたPDSCH候補ペアに含まれたPDSCH候補のシンボルが、セミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと少なくとも1シンボルでも重なれば、前記PDSCH候補はPDSCH候補ペアから除外される。PDSCH候補ペアから全てのPDSCH候補が除外されると、前記PDSCH候補ペアは集合Rから除外される。
【0245】
2)2段階:端末は、集合RのPDSCH候補ペアに対してステップAとステップBを行う。
【0246】
- ステップA:集合RのPDSCH候補ペアのうち1つのPDSCH候補ペアを取り出す。前記PDSCH候補ペアに新しいHARQ-ACK機会を割り当てる。そして、集合Rにおいて前記PDSCH候補ペアと1シンボルでも重なるPDSCH候補ペアがあれば、該当PDSCH候補ペアに同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられたPDSCH候補ペアは、集合Rから除外される。
【0247】
- ステップB:集合Rが空集合になるまで、ステップAを反復する。
【0248】
提案1と違い、提案2においてHARQ-ACK機会にはPDSCH候補ペアが対応する。そして、それぞれのPDSCH候補ペアは、個別の数のPDSCH候補を含んでよい。したがって、1つのHARQ-ACK機会が示すべきPDSCH候補の数が異なってよい。そのために、1つのHARQ-ACK機会に対応するPDSCH候補ペアのうち最も多い数のPDSCH候補の数を基準にして、HARQ-ACK機会が示すべきPDSCH候補の数が決定されてよい。
【0249】
ステップAにおいて、端末は、集合Rで1つのPDSCH候補ペアを選択しなければならない。そのために、少なくとも次のような方法又は次の方法の組合せが考慮されてよい。
【0250】
第1方法として、最も早く始まったPDSCH候補を含んでいるPDSCH候補ペアを選択することができる。これにより、時間上で最も早い時点のPDSCH候補にHARQ-ACK機会を優先的に割り当てることができる。
【0251】
第2方法として、終わる時点が最も早いPDSCH候補ペアを選択することができる。これにより、時間上で最も早く終わるPDSCH候補にHARQ-ACK機会を優先的に割り当てることができる。
【0252】
第3方法として、最も少ないシンボルを有するPDSCH候補ペアを選択することができる。これにより、選択されたPDSCH候補ペアは他のPDSCH候補ペアと最小限に重なり得る。
【0253】
第4方法として、最も多いシンボルを有するPDSCH候補ペアを選択することができる。これにより、選択されたPDSCH候補ペアは、最も多い数のPDSCH候補ペアと重なることができ、よって、集合Rから多い数のPDSCH候補を除外することができる。
【0254】
第5方法として、最も多いスロットを有するPDSCH候補ペアを選択することができる。前述したように、HARQ-ACK機会が示すべきPDSCH候補の数は、PDSCH候補ペアが持つPDSCH候補の数によって決定される。したがって、より多いスロットを有するPDSCH候補ペアを中心にして、重なるより少ない数を有するPDSCH候補ペアを探すことができる。
【0255】
第6方法として、TDRAテーブルのインデックスが最も低いPDSCH候補ペアを選択することができる。これは、基地局がTDRAテーブルを設定する時に設定されてよい。
【0256】
タイムドメインバンドリング(Time domain bundling)
【0257】
端末は、Type-1 HARQ-ACKコードブックを生成する時に、基地局からタイムドメインバンドリングが設定されてよい。タイムドメインバンドリングは、各PDSCHのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACKビットにバンドリングし(例えば、binary ‘AND’ operation)、前記HARQ-ACKを1つのHARQ-ACKビットと生成(すなわち、前記HARQ-ACKが全てACKであれば、1つのHARQ-ACKビットはACKであり、そうでなければ、1つのHARQ-ACKビットはNACKである。)して送信する方法である。ここで、タイムドメインバンドリングが適用されるPDSCHは、同一スロットのPDSCHであるか、異なるスロットのPDSCHであってよい。ここで、タイムドメインバンドリングが適用されるPDSCHは、1つのDCIでスケジュールされるPDSCHであり、前記PDSCHを時間上に整列する時に隣接したPDSCHである。例えば、1つのDCIでスケジュールされるPDSCHがスロットnにPDSCH#0、スロットn+1にPDSCH#1、スロットn+2にPDSCH#2、スロットn+3にPDSCH#3であるとき、端末は、前記4個のPDSCHのうち{スロットnにPDSCH#0,スロットn+1にPDSCH#1}のHARQ-ACKを一つのHARQ-ACKビットでバンドリングし、{スロットn+2にPDSCH#2,スロットn+3にPDSCH#3}のHARQ-ACKを他のHARQ-ACKビットでバンドリングしてよい。したがって、前記4個のPDSCHは4個のHARQ-ACKビットが生成されるが、タイムドメインバンドリングによって2個のHARQ-ACKビットのみが送信されてよい。
【0258】
端末は、タイムドメインバンドリングのために基地局から少なくとも次のうち1つの情報が設定されてよい。
【0259】
第1情報として、基地局は、タイムドメインバンドリングのためにまとめる(bundling)HARQ-ACKの数(又は、PDSCHの数)を設定できる。これをNbundleとしよう。Nbundleは、1、2、4、8のいずれか1つの値であってよい。端末にNbundleが設定されると、端末は、Nbundle個のPDSCHのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACKビットでバンドリングして送信する。1つのDCIでM個のPDSCHがスケジュールされると仮定しよう。MがNbundleの倍数であれば(M mod Nbundle=0)、端末は、Nbundle個のPDSCHずつまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成し、総M/Nbundle個のbundled HARQ-ACKを生成できる。しかし、MがNbundleの倍数でなければ(M mod Nbundle>0)、端末は、次のようにPDSCHをまとめることができる。参考として、ここで、PDSCH#0,PDSCH#1,…,PDSCH#(M-1)は時間順に整列されている。
【0260】
第1方法として、時間順にNbundle個のPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成する。仮に残ったPDSCHの数がNbundleよりも少なければ、前記残ったPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成する。より具体的には、{PDSCH#0,PDSCH#1,…,PDSCH#(Nbundle-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成する。{PDSCH#(Nbundle),PDSCH#(Nbundle+1),…,PDSCH#(2*Nbundle-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成する。このようにまとめ続け、{PDSCH#(floor(M/Nbundle)*Nbundle),PDSCH#(floor(M/Nbundle)*Nbundle+1),…,PDSCH#(M-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成する。その結果、合計ceil(M/Nbundle)bundled HARQ-ACKビットが生成される。
【0261】
第2方法として、時間順にPDSCHをまとめてK=ceil(M/Nbundle)個のグループを作ることができる。各グループに含まれるPDSCHの個数は、ceil(M/K)又はfloor(M/K)個であってよい。時間順にceil(M/K)個のPDSCHをまとめてM mod K個のグループを作り、その後、時間順にfloor(M/K)個のPDSCHをまとめてK-(M mod K)個のグループを作ることができる。前記グループ内のHARQ-ACKをバンドリングして1つのbundled HARQ-ACKを生成できる、その結果、合計ceil(M/Nbundle)bundled HARQ-ACKビットが生成される。
【0262】
第2情報として、基地局は、タイムドメインバンドリングのために、bundled HARQ-ACKの数(又は、PDSCH/バンドリンググループの数)を設定できる。これを、Ngroupとしよう。Ngroupは、1、2、4、8のいずれか1つの値であってよい。端末にNgroupが設定されると、端末は、M個のPDSCHをまとめてNgroup個のPDSCHグループを作ることができる。参考として、MがNgroupよりも小さければ、1個のPDSCHをまとめてM個のPDSCHグループを作り、次のNgroup-M個のグループは、PDSCHが含まれない。PDSCHが含まれていないグループのHARQ-ACKはNACKと設定されてよい。PDSCHが含まれていないグループのHARQ-ACKは基地局に送信されなくてよい。
【0263】
第1方法として、時間順にK=ceil(M/Ngroup)個のPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成できる。残ったPDSCHの数がKよりも少なければ、前記残ったPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成できる。例えば、{PDSCH#0,PDSCH#1,…,PDSCH#(K-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成し、{PDSCH#(K),PDSCH#(K+1),…,PDSCH#(2*K-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成できる。このようにまとめ続け、{PDSCH#(floor(M/K)*K),PDSCH#(floor(M/K)*K+1),…,PDSCH#(M-1)}をまとめて1つのbundled HARQ-ACKを生成できる。その結果、合計Ngroup bundled HARQ-ACKビットが生成され得る。
【0264】
第2方法として、時間順にPDSCHをまとめてNgroup個のグループを作ることができる。各グループに含まれるPDSCHの個数は、ceil(M/Ngroup)又はfloor(M/Ngroup)個であってよい。時間順にceil(M/Ngroup)個のPDSCHをまとめてM mod Ngroup個のグループを作り、その後、時間順にfloor(M/Ngroup)個のPDSCHをまとめてNgroup-(M mod Ngroup)個のグループを作ることができる。グループ内のHARQ-ACKをバンドリングして1つのbundled HARQ-ACKを生成できる、その結果、合計Ngroup bundled HARQ-ACKビットが生成される。
【0265】
第3情報として、基地局はタイムドメインバンドリングのために時間区間を設定することができる。前記時間区間はスロット単位で設定されてよい。前記時間区間をバンドリングウィンドウと呼ぶことができる。スロット単位で設定された時間区間をNslotとしよう。端末は、Nslot個のスロットに含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作ることができる。前記グループに含まれたPDSCHが少なくとも1つでもあれば、端末は、前記PDSCHのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACKにバンドリングできる。PDSCHが含まれていないグループのHARQ-ACKはNACKと設定されてよい。また、PDSCHが含まれていないグループのHARQ-ACKは基地局に送信されなくてよい。端末は、前記Nslot個のスロットを次のように決定できる。
【0266】
第1方法として、端末は、フレームのスロット0から連続するNslot個のスロットごとに、当該スロット内に含まれたPDSCHをまとめてグループに作ることができる。すなわち、スロットi*Nslot、スロットi*Nslot+1、…、スロット(i+1)*Nslot-1に含まれたPDSCHをまとめてグループに作ることができる。ここで、iは整数である。
【0267】
第2方法として、端末は、フレームのスロットkから連続するNslot個のスロットごとに、当該スロット内に含まれたPDSCHをまとめてグループに作ることができる。すなわち、スロットi*Nslot+k、スロットi*Nslot+k+1、….、スロット(i+1)*Nslot-1+kに含まれたPDSCHをまとめてグループに作ることができる。参考として、スロット0、スロット1、…、スロットk-1に含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作ることができる。ここで、iは、整数である。ここで、kは、基地局が端末に設定する値であるか、最初のPDSCHがスケジュールされたスロットのインデックスに基づいて決定される値であるか、前記PDSCHをスケジュールするPDCCHが送信されるスロットのインデックスに基づいて決定される値であるか、前記PDSCHのHARQ-ACKを含むPUCCHが送信されるスロットのインデックスに基づいて決定される値であってよい。kは整数であり、スロットオフセットに該当する。
【0268】
例えば、最初のPDSCHがスケジュールされたスロットのインデックスに基づいて決定される値をXとするとき、k=Xであってよい。最初のPDSCHがスロット3にスケジュールされたので、スロット3からNslot=4個のスロット、すなわち、スロット3、スロット4、スロット5、スロット6に含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作り、その次のNslot=4個のスロット、すなわちスロット7、スロット8、スロット9、スロット10に含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作ることができる。kは整数であり、スロットオフセットに該当する。
【0269】
例えば、PDSCHをスケジュールするPDCCHが送信されるスロットのインデックスに基づいて決定される値をXとするとき、k=Xであってよい。PDCCHがスロット1にスケジュールされたので、スロット1からNslot=4個のスロット、すなわちスロット1、スロット2、スロット3、スロット4に含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作り、その次のNslot=4個のスロット、すなわちスロット5、スロット6、スロット7、スロット8をまとめて1つのグループに作ることができる。
【0270】
例えば、PDSCHのHARQ-ACKを含むPUCCHが送信されるスロットのインデックスをXとするとき、k=X mod Nslotであってよい。PUCCHがスロット10にスケジュールされたので、k=10 mod 4=2である。したがって、スロット2からNslot=4個のスロット、すなわちスロット2、スロット3、スロット4、スロット5に含まれたPDSCHをまとめて1つのグループに作り、その次のNslot=4個のスロット、すなわちスロット6、スロット7、スロット8、スロット9をまとめて1つのグループに作ることができる。
【0271】
図21を参照して、端末にN
slot=3が設定されたと仮定する。ここで、k=n-5である。すなわち、スロットn-5から3個のスロットずつまとめてバンドリングウィンドウが設定されてよい。例えば、スロットn-5、スロットn-4、スロットn-3はバンドリングウィンドウ#Aに含まれ、スロットn-2、スロットn-1、スロットnはバンドリングウィンドウ#Bに含まれてよい。したがって、バンドリングウィンドウ#Aに含まれたPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKビットを生成し、バンドリングウィンドウ#Bに含まれたPDSCHをまとめて1つのbundled HARQ-ACKビットを生成できる。
【0272】
以下、タイムドメインバンドリングが設定されたとき、端末がType-1 HARQ-ACKコードブックを生成する方法について説明する。説明のために、本発明では、端末が前記第1情報、第2情報又は第3情報に基づいてPDSCHをまとめたグループを生成したと仮定する。便宜上、各グループに含まれたPDSCHを{PDSCH#n,PDSCH#(n+1),...,PDSCH#(n+k-1)}とする。各グループに含まれたPDSCHの数はk個である。
【0273】
本発明において、端末は、グループに含まれたPDSCHのうち一つを代表として選択できる。この場合、端末は、前記PDSCHに対応するSLIVに基づいてType-1 HARQ-ACKコードブックを生成することができる。グループに含まれたPDSCHのうち一つを代表として選択する方法は、少なくとも次のうち一つを含んでよい。
【0274】
第1方法として、グループに含まれたPDSCHのうち、時間上で最も早い(例えば、最先頭のスロットの)PDSCHを代表として選択できる。例えば、グループに含まれたPDSCHが{PDSCH#n,PDSCH#(n+1),...,PDSCH#(n+k-1)}であれば、PDSCH#nを代表として選択できる。
【0275】
第2方法として、グループに含まれたPDSCHのうち、時間上で最も遅い(例えば、最末尾のスロットの)PDSCHを代表として選択できる。例えば、グループに含まれたPDSCHが{PDSCH#n,PDSCH#(n+1),...,PDSCH#(n+k-1)}であれば、PDSCH#(n+k-1)を代表として選択できる。
【0276】
第3方法として、グループに含まれたPDSCHのうち、最も多いシンボルを占めるPDSCHを代表として選択できる。複数個のPDSCHが同一の数のシンボルを占めると、そのうち、時間上で最も早いPDSCH又は最も遅いPDSCHを代表として選択できる。
【0277】
第4方法として、グループに含まれたPDSCHのうち、最も少ないシンボルを占めるPDSCHを代表として選択できる。複数個のPDSCHが同一数のシンボルを占めると、そのうち、時間上で最も早いPDSCHまたは最も遅いPDSCHを代表として選択できる。
【0278】
第5方法として、前記第1方法、第2方法、第3方法、第4方法において、PDSCHのうち、セミスタティックUL/DL構成によってULと構成されたシンボルと少なくとも1つのシンボルが重なるPDSCHは除外されてよい。
【0279】
図22を参照して、端末に第2情報によってN
slot=3が設定されたと仮定する。ここで、k=n-5である。すなわち、スロットn-5から3個のスロットずつまとめてバンドリングウィンドウが設定されてよい。例えば、スロットn-5、スロットn-4、スロットn-3はバンドリングウィンドウ#Aに含まれ、スロットn-2、スロットn-1、スロットnはバンドリングウィンドウ#Bに含まれてよい。端末は、バンドリングウィンドウのPDSCH候補のうち、時間上で最も遅いPDSCH候補を代表PDSCH(代表SLIV)として選択できる。例えば、K1値が2であり、TDRAインデックス(或いは、エントリー)=3によって4個のPDSCH候補はスロットn-5、スロットn-4、スロットn-3、スロットn-2にスケジュールされてよい。このうち、先頭の3個のPDSCH候補(スロットn-5、スロットn-4、スロットn-3にスケジュールされたPDSCH候補)はバンドリングウィンドウ#Aに属する。したがって、前記PDSCH候補のうち時間的に最も遅いPDSCH候補であるスロットn-3のPDSCH候補を代表PDSCH(代表SLIV)として選択できる。そして、1個のPDSCH候補(すなわち、スロットn-2にスケジュールされたPDSCH候補)はバンドリングウィンドウ#Bに属する。したがって、前記PDSCH候補のうち時間的に最も遅いPDSCH候補であるスロットn-2のPDSCH候補を代表PDSCH(代表SLIV)として選択できる。このように選択された代表PDSCH(代表SLIV)は、
図22に示されている。
【0280】
以下の説明において、前記選択したPDSCH(それに対応するSLIV)を代表PDSCH(又は、代表SLIV)と呼ぶ。代表PDSCH(又は、代表SLIV)は、グループごとに1つずつ決定される。端末は、次のように代表SLIVに基づいてType-1 HARQ-ACKコードブックを生成できる。
【0281】
1)1段階:端末に指示可能なK1値の集合をK1_setとする。K1_setとTDRAテーブルに基づいて、端末は、代表PDSCH候補(代表SLIV候補)が受信されるスロットのインデックスを判定できる。このとき、代表PDSCH候補(代表SLIV候補)が受信されるスロットのインデックスの集合をK_slotとしよう。
【0282】
2)2段階:K_slotで最大のK1値(以下、K1_max)を取り出す。その後、K1_max値はK_slotから除外される。
【0283】
3)3段階:スロットn-K1_maxで受信可能な代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)の集合をRとしよう。集合Rに含まれた代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)のシンボルが、セミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと少なくとも1つのシンボルでも重なれば、前記代表PDSCH候補(代表SLIV候補)は、集合Rから除外する。
【0284】
集合Rに含まれる代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)は、次のように求めることができる。K1_setから1つのK1値が選択できる。該選択されたK1値をK1_aとしよう。K1_a値とTDRAテーブルに基づいて、端末はスロットn-K1_maxでの代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)を判断できる。
【0285】
4)4段階:端末は、集合Rに含まれた代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)に対してステップAとステップBを行う。
【0286】
- ステップA:集合Rの代表PDSCH候補(代表SLIV候補)のうち、最後のシンボルが最も早い代表PDSCH候補(代表SLIV候補)に、新しいHARQ-ACK機会を割り当てる。そして、集合Rにおいて前記最後のシンボルが最も早い代表PDSCH候補(代表SLIV候補)と1シンボルでも重なる代表PDSCH候補(代表SLIV候補)があれば、その代表PDSCH候補(代表SLIV候補)に同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられた代表PDSCH候補(代表SLIV候補)(すなわち、(i)最後のシンボルが最も早い代表PDSCH候補(代表SLIV候補)と(ii)その代表PDSCH候補(代表SLIV候補)と少なくとも1つのシンボルで重なった代表PDSCH候補(代表SLIV候補))は集合Rから除外される。
【0287】
- ステップB:集合Rが空集合になるまでステップAを反復する。
【0288】
5)5段階:K_slotが空集合になるまで、2/3/4段階を反復する。
【0289】
6)6段階:端末は、同一のHARQ-ACK機会が割り当てられた代表PDSCHの候補(又は、代表SLIV候補)に対してB個のHARQ-ACKビットを割り当てることができる。ここで、Bは、同一のHARQ-ACK機会が割り当てられた代表PDSCHの候補(又は、代表SLIV候補)が含まれたグループに含まれるPDSCHの数のうち、最大値である。
【0290】
図23を参照してより詳細に説明する。まず、端末は
図22によって代表PDSCH候補(代表SLIV候補)が決定したと仮定する。
【0291】
1)1段階:端末はK1値として1と2が設定されたため、K1_set={1,2}である。K1値が2のとき、代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)はスロットn-3とスロットn-2に位置する。したがって、前記スロットのK1値は、3と2である。これら2つの値はK_slotに含まれてよい。また、K1値が1のとき、代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)はスロットn-3とスロットn-1に位置する。したがって、前記スロットのK1値は3と1である。2値はK_slotに含まれてよい。したがって、K1_set={1,2}と設定された場合に、両者の和集合としてK_slotは{1,2,3}である。
【0292】
2)2段階:K_slotから最大の値であるK1_max=3を選択する。その後、K1_max値はK_sloから除外される。
【0293】
3)3段階:スロットn-K1_max=n-3で受信可能な代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)の集合をRとしよう。集合Rに含まれた代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)のシンボルがセミスタティックUL/DL構成においてULと構成されたシンボルと少なくとも1つのシンボルでも重なれば、前記代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)は、集合Rから除外する。説明の便宜上、本例示においてスロット内の全シンボルは下りリンクシンボルであると仮定する。
【0294】
スロットn-3で集合Rに含まれる代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)は、R={(S=0,L=14),(S=0,L=7),(S=7,L=7)}である。
【0295】
4)4段階:端末は、Rに含まれた代表PDSCH候補(代表SLIV候補)に対して、ステップAとステップBを行う。
【0296】
- ステップA:集合Rの代表PDSCH候補のうち、最後のシンボルが最も早い代表PDSCH候補(代表SLIV候補)(S=0,L=7)に、HARQ-ACK機会0を割り当てる。そして、集合Rにおいて前記最後のシンボルが最も早い代表PDSCH候補(代表SLIV候補)(S=0,L=7)と1シンボルでも重なる代表PDSCH候補(代表SLIV候補)(S=0,L=14)に、同一のHARQ-ACK機会を割り当てる。HARQ-ACK機会が割り当てられた代表PDSCH候補(代表SLIV候補)(S=0,L=7)と(S=0,L=14)は、集合Rから除外される。したがって、集合R={(S=7,L=7)}である。
【0297】
- ステップB:集合Rが空集合になるまで、ステップAを反復する。本例示において集合Rが空集合でないので、ステップAを反復する。ステップAによって代表PDSCH候補(又は、代表SLIV候補)(S=7,L=7)にはHARQ-ACK機会1が割り当てられ、集合Rは空集合になる。これで、4段階は終了する。
【0298】
5)5段階:K_slotが空集合になるまで、2/3/4段階を反復する。例示において、K_slot={2,1}であるので、空集合でない。K_slotが空集合でないので2/3/4段階を反復する。
【0299】
上記の段階によって次のようにPDSCH候補とHARQ-ACK機会が決定される。
【0300】
HARQ-ACK機会0:スロットn-3の代表PDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0301】
HARQ-ACK機会1:スロットn-3の代表PDSCH候補(S=7,L=7)
【0302】
HARQ-ACK機会2:スロットn-2の代表PDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0303】
HARQ-ACK機会3:スロットn-2の代表PDSCH候補(S=7,L=7)
【0304】
HARQ-ACK機会4:スロットn-1の代表PDSCH候補(S=0,L=7)、(S=0,L=14)
【0305】
HARQ-ACK機会5:スロットn-1の代表PDSCH候補(S=7,L=7)
【0306】
したがって、Type-1 HARQ-ACKコードブックは、6個のHARQ-ACK機会で構成されてよい。
【0307】
6)6段階:端末は、HARQ-ACK機会当たりにHARQ-ACKビットの数を次のように決定できる。HARQ-ACK機会0に含まれた代表PDSCH候補は(S=0,L=7)、(S=0,L=14)であり、バンドリングウィンドウ内で代表PDSCH候補の属したTDRAインデックス(又は、エントリー)はK1=2のとき、0、1、3、4、6、7、8、9であり、K1=1のとき、3、4である。このうち、K1=2であり、TDRAインデックスが3であるとき、バンドリングウィンドウ内に最も多い3個のPDSCH候補が存在するので、HARQ-ACK機会0は、3個のHARQ-ACKビットを含む。同様の方式により、HARQ-ACK機会1は3個のHARQ-ACKビット、HARQ-ACK機会2は1個のHARQ-ACKビット、HARQ-ACK機会3は1個のHARQ-ACKビット、HARQ-ACK機会4は2個のHARQ-ACKビット、HARQ-ACK機会5は2個のHARQ-ACKビットを含んでよい。
【0308】
したがって、Type-1 HARQ-ACKコードブックは、合計12個のHARQ-ACKビットを含んでよい。
【0309】
Type-2(又は、ダイナミック)HARQ-ACKコードブック
【0310】
端末は、ダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定されてよい。ダイナミックHARQ-ACKコードブックが用いられる場合に、基地局は、PDCCH(又は、DCI)によってHARQ-ACKコードブック生成に必要な情報をシグナルすることができる。具体的には、基地局はPDCCH(又は、DCI)のDAI(Downlink Assignment Index)フィールドによってHARQ-ACKコードブック生成に必要な情報をシグナルすることができる。具体的には、DAIは、i)HARQ-ACKコードブックのビット数、及び/又はii)HARQ-ACKコードブック内で前記DAIに対応するHARQ-ACKビットの位置に関する情報を示すことができる。ここで、DAIに対応するHARQ-ACKビットは、(i)前記DAIによってスケジュールされたPDSCHに対するHARQ-ACKビットを意味するか、(ii)前記DAIに対するHARQ-ACKビットを意味できる。DAIは、カウンター(counter)-DAIとトータル(total)-DAIとに区別できる。端末は、PDCCH(又は、DCI)のDAIに基づいてダイナミックHARQ-ACKコードブックのビット数を決定することができる。
【0311】
一方、Type-2 HARQ-ACKコードブックは、2個のサブコードブックで構成されてよい。各サブコードブックを構成する上で必要な情報(例えば、サブコードブックサイズ(例えば、ビット数)、サブコードブック内のHARQ-ACKビット位置)は、各DCI内のDAI情報に基づいて取得されてよい。
【0312】
第1サブコードブックは、TBベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットを含む。ここで、PDSCHは、各DCIによってスケジュールされる。すなわち、1つのDCIによって1つのPDSCHがスケジュールされる(以下、シングル(single)PDSCHスケジューリング)。また、TBベース送信によるPDSCHが1個のTBを含むように設定されると、PDSCH当たりに1個のHARQ-ACKビットが生成され、少なくとも1つのセルで2個のTBを含むように設定されると(及び、空間バンドリングが構成されないと)、PDSCH当たりに2個のHARQ-ACKビットが生成されてよい。したがって、(空間バンドリングが設定されていない場合)TBベース送信をスケジュールするDCI当たりにP個のHARQ-ACKビットが生成されてよい。ここで、Pは、PDSCHに含まれる最大TBの数である。参考として、DCIでスケジュールされるTBの数がPよりも少なければ、不足するTB数に該当するHARQ-ACKビット(すなわち、スケジュールされなかったTB)はNACKと設定される。
【0313】
第2サブコードブックは、CBG(code block group)ベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットを含む。端末は、セルcでCBGベース送信によるPDSCHがTB当たりに(最大で)NCBG,c個のCBGを含むように設定されてよい。CBGベース送信が設定された全てのセルに対して、(セルcの(最大)TB数)*NCBG,cの最大値をNCBG,maxとしよう。端末は、前記CBGベース送信をスケジュールするDCI当たりにNCBG,max HARQ-ACKビットを生成する。参考として、DCIでスケジュールされるCBGの数がNCBG,maxよりも少なければ、不足するCBG数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0314】
以下、1つのDCIで複数のPDSCHがスケジュールされるとき(すなわち、マルチスロットスケジューリング;マルチ(multi)PDSCHスケジューリング)、Type-2 HARQ-ACK(サブ)コードブックを生成する方法について説明する。説明の便宜上、以下の説明において、第2サブコードブックはCBGベースHARQ-ACKビットとマルチ-PDSCHスケジューリングベースHARQ-ACKビットを共に含むものと記載する。ただし、これは例示に過ぎず、実際の無線通信環境ではスケジューリング状況によって、第2サブコードブックはマルチPDSCHスケジューリングベースHARQ-ACKビットのみを含んでよい。第1方法として、端末は、1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、マルチPDSCHのHARQ-ACKは常に第2サブコードブックで送信されてよい。ここで、第2サブコードブックは次のように修正されてよい。
【0315】
第2サブコードブックは、(i)CBGベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットと、(ii)1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、前記複数個のPDSCHのHARQ-ACKビット、を含む。端末は、セルcに対してCBGベース送信によるPDSCHはTB当たりに(最大で)NCBG,c個のCBGを含むように設定されてよい。CBGベース送信が設定された全てのセルに対して(セルcの(最大)TB数)*NCBG,cの最大値をNCBG,maxとしよう。また、1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、1つのTDRAインデックスがスケジュールするPDSCHの数のうち最大の値をNmulti-PDSCH,maxとしよう。
【0316】
端末は、CBGベース送信を指示するDCI当たりにmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)HARQ-ACKビットを生成できる。端末は、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対してmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)HARQ-ACKビットを生成できる。仮に、DCIでスケジュールされるCBGの数がmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)よりも少なければ、不足する(CBG)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIでスケジュールされるPDSCHの数がmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)よりも少なければ、不足する(PDSCH)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0317】
第2方法として、端末に1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、マルチPDSCHのHARQ-ACKは、PDSCH数によって、第1サブコードブック又は第2サブコードブックによって選択的に送信されてよい。ここで、第1サブコードブック及び第2サブコードブックは次のように修正されてよい。
【0318】
第1サブコードブックは、(i)TBベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットと、(ii)1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき(すなわち、マルチPDSCH)、前記PDSCHの数がX個以下であれば、前記PDSCHのHARQ-ACKビットを含んでよい。ここで、TBベース送信によるPDSCHがP個のTBを含むように設定されたと仮定しよう。ここで、Pは、PDSCHに含まれる最大TBの数である。したがって、TBベース送信をスケジュールするDCI当たりにmax{P,X}HARQ-ACKビットが生成されてよい。参考として、DCIでスケジュールされるTBの数がmax{P,X}よりも少なければ、不足する(PDSCH)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。参考として、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIは、X個以下のPDSCHをスケジュールする。仮に、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIでスケジュールされるPDSCHの数がmax{P,X}よりも少なければ、不足する(PDSCH)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0319】
第2サブコードブックは、(i)CBGベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットと、(ii)DCIで複数個のPDSCHがスケジュールされる時に、前記PDSCHの数がXを超えると前記複数個のPDSCHのHARQ-ACKビットを含む。端末は、セルcに対してCBGベース送信によるPDSCHがTB当たりに(最大で)NCBG,c個のCBGを含むと設定されてよい。CBGベース送信が設定された全てのセルに対して(セルcの(最大)TB数)*NCBG,cの最大値をNCBG,maxとしよう。DCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、1つのTDRAインデックスがスケジュールする複数個のPDSCHの数のうち最大の値をNmulti-PDSCH,maxとしよう。参考として、Nmulti-PDSCH,maxはXよりも大きい値である。
【0320】
端末は、CBGベース送信を指示するDCI当たりにmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)HARQ-ACKビットを生成する。端末は、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対してmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)HARQ-ACKビットを生成する。DCIがスケジュールするCBGの数がmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)よりも少なければ、不足する(CBG)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIがスケジュールするPDSCHの数がmax(NCBG,max,Nmulti-PDSCH,max)よりも少なければ、不足する(PDSCH)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0321】
上記において好ましくはX=Pと定められてよい。すなわち、マルチPDSCHスケジューリングDCIがP個より少ない又は等しいPDSCHをスケジュールすると、マルチPDSCHのHARQ-ACKは第1サブコードブックに含まれ、マルチPDSCHスケジューリングDCIがP個よりも多いPDSCHをスケジュールすると、マルチPDSCHのHARQ-ACKは第2サブコードブックに含まれる。
【0322】
第2方法は、Type-2 HARQ-ACKコードブックとタイムドメインバンドリングが同時に設定される場合に次のように修正されてよい。タイムドメインバンドリングは、前述した通りである。
【0323】
修正された第2方法として、端末に1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、マルチPDSCHのHARQ-ACKは、DCIによるbundled HARQ-ACKビットの数によって、第1サブコードブック又は第2サブコードブックによって選択的に送信されてよい。bundled HARQ-ACKビットの数は、PDSCH/バンドリンググループの数によって決定される。ここで、第1サブコードブック及び第2サブコードブックは次のように修正されてよい。
【0324】
第1サブコードブックは、(i)TBベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKビットと、(ii)1つのDCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、DCIによるbundled HARQ-ACKがXビット以下であれば、前記bundled HARQ-ACKビットを含む。ここで、TBベース送信によるPDSCHが(最大)P個のTBを含むように設定されたと仮定しよう。ここで、Pは、PDSCHに含まれる最大TBの数である。したがって、TBベース送信をスケジュールするDCI当たりにmax{P,X}HARQ-ACKビットが生成されてよい。参考として、DCIでスケジュールされるTBの数がmax{P,X}よりも少なければ、不足する(TB)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。TBベース送信をスケジュールするDCI当たりにmax{P,X}bundled HARQ-ACKビットが生成されてよい。参考として、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIは、Xビット以下のbundled HARQ-ACKビットに対応する。仮に、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対応するbundled HARQ-ACKビットの数がmax{P,X}よりも少なければ、不足する(PDSCH)数に該当するbundled HARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0325】
第2サブコードブックは、(i)CBGベース送信によるPDSCHのHARQ-ACKと、(ii)DCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、DCIによるbundled HARQ-ACKがXビットを超えると、前記bundled HARQ-ACKビットを含む。端末は、セルcに対してCBGベース送信によるPDSCHがTB当たりに(最大で)NCBG,c個のCBGを含むと設定されてよい。CBGベース送信が設定された全てのセルに対して(セルcの(最大)TB数)*NCBG,cの最大値をNCBG,maxとしよう。DCIで複数個のPDSCHがスケジュールされるとき、1つのTDRAインデックスに対応するbunlded HARQ-ACKビットの数のうち最大の値をNbundled,maxとしよう。参考として、Nbundled,maxは、Xよりも大きい値である。
【0326】
端末は、前記CBGベース送信を指示するDCI当たりにmax(NCBG,max,Nbundled,max)HARQ-ACKビットを生成できる。端末は、マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対してmax(NCBG,max,Nbundled,max)HARQ-ACKビットを生成する。仮に、DCIでスケジュールされるCBGの数がmax(NCBG,max,Nbundled,max)よりも少なければ、不足する(CBG)数に該当するHARQ-ACKビットはNACKと設定される。マルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対応するbundled HARQ-ACKビットの数がmax(NCBG,max,Nbundled,max)よりも少なければ、不足する数に該当するbundled HARQ-ACKビットはNACKと設定される。
【0327】
例えば、端末がマルチPDSCHスケジューリングを指示するDCIに対して常に1個のbundled HARQ-ACKビットを生成すると仮定しよう。例えば、タイムドメインバンドリングのためのPDSCH/バンドリンググループの個数が1個に設定された場合に該当する。この場合、bundled HARQ-ACKビットは、第1サブコードブックに含まれてよい(例えば、X=1)。その他の場合(例えば、タイムドメインバンドリングのためのPDSCH/バンドリンググループの個数が複数である場合)、bundled HARQ-ACKビットは第2サブコードブックに含まれてよい。
【0328】
図24は、本発明の一例に係るHARQ-ACKコードブック送信過程を例示する。
【0329】
図24を参照すると、端末は、シングル-PDSCHスケジューリングを受信することができる(S2402)。また、端末は、マルチ-PDSCHスケジューリングを受信することができる(S2404)。ここで、シングル/マルチ-PDSCHスケジューリングにはそれぞれTBベースHARQ-ACKフィードバックが適用されると仮定する。端末は、シングル/マルチ-PDSCHスケジューリングに対するHARQ-ACK情報を含むType-2 HARQ-ACKコードブックを生成して送信できる(S2406)。Type-2 HARQ-ACKコードブックは第1サブコードブックを含み、さらに第2サブコードブックを含んでよい。
【0330】
ここで、第1サブコードブックは、シングル-PDSCHスケジューリングに対するTBベースHARQ-ACK情報を含む。マルチ-PDSCHスケジューリングに対するTBベースHARQ-ACK情報は、bundled HARQ-ACKビットの個数に基づいて第1サブコードブックに含まれるか、第2サブコードブックで構成されてよい。例えば、マルチ-PDSCHスケジューリングに対するPDSCH/バンドリンググループの個数がX個以下(例えば、X=1)である場合に、マルチ-PDSCHスケジューリングに対するTBベースHARQ-ACK情報は第1サブコードブックに含まれてよい。一方、マルチ-PDSCHスケジューリングに対するPDSCH/バンドリンググループの個数がX個を超える(例えば、X=1)場合に、マルチ-PDSCHスケジューリングに対するTBベースHARQ-ACK情報は、第2サブコードブックで構成されてよい。第2サブコードブックは第1サブコードブックの後に連接する。
【0331】
図25は、本発明の一実施例による端末と基地局の構成をそれぞれ示すブロック図である。本発明の一実施例において、端末は携帯性と移動性が保障される多様な種類の無線通信装置、またはコンピューティング装置で具現される。端末はUE、STA(Station)、MS(Mobile Subscriber)などと称される。また、本発明の実施例において、基地局はサービス地域に当たるセル(例えば、マクロセル、フェムトセル、ピコセルなど)を制御及び管掌し、信号の送り出し、チャネルの指定、チャネルの監視、自己診断、中継などの機能を行う。基地局は、gNB(next Generation NodeB)またはAP(Access Point)などと称される。
【0332】
図示したように、本発明の一実施例による端末100は、プロセッサ110、通信モジュール120、メモリ130、ユーザインタフェース部140、及びディスプレイユニット150を含む。
【0333】
まず、プロセッサ110は多様な命令またはプログラムを実行し、端末100内部のデータをプロセッシングする。また、プロセッサ110は端末100の各ユニットを含む全体動作を制御し、ユニット間のデータの送受信を制御する。ここで、プロセッサ110は、本発明で説明した実施例による動作を行うように構成される。例えば、プロセッサ110はスロット構成情報を受信し、それに基づいてスロットの構成を判断して、判断したスロット構成に応じて通信を行ってもよい。
【0334】
次に、通信モジュール120は、無線通信網を利用した無線通信、及び無線LANを利用した無線LANアクセスを行う統合モジュールである。そのために、通信モジュール120は、セルラー通信インターフェースカード121、122、及び非免許帯域通信インターフェースカード123のような複数のネットワークインターフェースカード(network interface card、NIC)を内蔵または外装の形に備える。図面において、通信モジュール120は一体型統合モジュールと示されているが、それぞれのネットワークインターフェースカードは図面とは異なって、回路構成または用途に応じて独立して配置されてもよい。
【0335】
セルラー通信インターフェースカード121は、移動通信網を介して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて第1周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供する。一実施例によると、セルラー通信インターフェースカード121は、6GHz未満の周波数帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。セルラー通信インターフェースカード121の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する6GHz未満の周波数帯域のセルラー通信規格またはプロトコールに応じて、独立して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0336】
セルラー通信インターフェースカード122は、移動通信網を利用して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて第2周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供する。一実施例によると、セルラー通信インターフェースカード122は、6GHz以上の周波数帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。セルラー通信インターフェースカード122の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する6GHz以上の周波数帯域のセルラー通信規格またはプロトコールに応じて、独立して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0337】
非免許帯域通信インターフェースカード123は、非免許帯域である第3周波数帯域を介して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて非免許帯域の通信サービスを提供する。非免許帯域通信インターフェースカード123は、非免許帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。例えば、非免許帯域は2.4GHz または 52.6GHzの帯域であってもよい。非免許帯域通信インターフェースカード123の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する周波数帯域の非免許帯域通信規格またはプロトコールに応じて、独立してまたは従属して基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0338】
次に、メモリ130は、端末100で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムには、端末100が基地局200、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線通信を行うのに必要な所定のプログラムが含まれる。
【0339】
次に、ユーザインタフェース140は、端末100に備えられた多様な形態の入/出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいて端末100を制御する。また、ユーザインタフェース140は、多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づく出力を行う。
【0340】
次に、ディスプレイユニット150は、ディスプレイ画面に多様なイメージを出力する。前記ディスプレイユニット150は、プロセッサ110によって行われるコンテンツ、またはプロセッサ110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレイオブジェクトを出力する。
【0341】
また、本発明の実施例による基地局200は、プロセッサ210、通信モジュール220、及びメモリ230を含む。
【0342】
まず、プロセッサ210は多様な命令またはプログラムを実行し、基地局200内部のデータをプロセッシングする。また、プロセッサ210は基地局200の各ユニットを含む全体動作を制御し、ユニット間のデータの送受信を制御する。ここで、プロセッサ210は、本発明で説明した実施例による動作を行うように構成される。例えば、プロセッサ210はスロット構成情報をシグナリングし、シグナリングしたスロット構成に応じて通信を行ってもよい。
【0343】
次に、通信モジュール220は、無線通信網を利用した無線通信、及び無線LANを利用した無線LANアクセスを行う統合モジュールである。そのために、通信モジュール220は、セルラー通信インターフェースカード221、222、及び非免許帯域通信インターフェースカード223のような複数のネットワークインターフェースカードを内蔵または外装の形に備える。図面において、通信モジュール220は一体型統合モジュールと示されているが、それぞれのネットワークインターフェースカードは図面とはことなって、回路構成または用途に応じて独立して配置されてもよい。
【0344】
セルラー通信インターフェースカード221は、移動通信網を利用して上述した端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて第1周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供する。一実施例によると、セルラー通信インターフェースカード221は、6GHz未満の周波数帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。セルラー通信インターフェースカード221の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する6GHz未満の周波数帯域のセルラー通信規格またはプロトコールに応じて、独立して端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0345】
セルラー通信インターフェースカード222は、移動通信網を利用して端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて第2周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供する。一実施例によると、セルラー通信インターフェースカード222は、6GHz以上の周波数帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。セルラー通信インターフェースカード222の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する6GHz以上の周波数帯域のセルラー通信規格またはプロトコールに応じて、独立して端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0346】
非免許帯域通信インターフェースカード223は、非免許帯域である第3周波数帯域を利用して端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つと無線信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて非免許帯域の通信サービスを提供する。非免許帯域通信インターフェースカード223は、非免許帯域を利用する少なくとも1つのNICモジュールを含む。例えば、非免許帯域は2.4GHzまたは52.6GHzの帯域であってもよい。非免許帯域通信インターフェースカード223の少なくとも1つのNICモジュールは、当該NICモジュールが支援する周波数帯域の非免許帯域通信規格またはプロトコールに応じて、独立してまたは従属して端末100、外部ディバイス、サーバのうち少なくとも1つとセルラー通信を行う。
【0347】
図25に示した端末100及び基地局200は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計に応じて一つのチップまたは複数のチップに取り付けられる。また、端末100の一部の構成、例えば、ユーザインタフェース部150及びディスプレイユニット150などは端末100に選択的に備えられてもよい。また、ユーザインタフェース140及びディスプレイユニット150などは、必要によって基地局200に追加に備えられてもよい。
【0348】
上述した本発明の説明は例示のためのものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須的特徴を変更せずも他の具体的な形態に容易に変更可能であることを理解されるであろう。よって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一形として説明されている各構成要素は分散されて実施されてもよく、同じく分散されていると説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0349】
本発明の範囲は上述した詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導き出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0350】
本発明は、無線通信システムに適用可能である。具体的には、本発明は、無線通信システムに用いられる通信方法及びそのための装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0351】
100 端末
110 プロセッサ
120 通信モジュール
130 メモリ
140 ユーザインタフェース部
150 ディスプレイユニット
200 基地局
210 プロセッサ
220 通信モジュール
230 メモリ
【手続補正書】
【提出日】2023-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0113】
- DCIフォーマット0_x(x=0,1,2):PUSCH送信をスケジュールするDCIフォーマット(以下、ULグラント(UG)DCIフォーマット、又はUG DCI)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0114】
- DCIフォーマット1_x(x=0,1,2):PDSCH受信をスケジュールするDCIフォーマット(以下、DLグラント(DG)DCIフォーマット、又はDG DCI)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0186
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0186】
具体的には、K_slotを決定する方法は、次の通りである。端末は、K1_setから一つのK1値を選択できる。前記選択されたK1値をK1_aとしよう。このとき、K1_aとTDRAテーブルに基づいて、端末はどのスロットでPDSCHを受信しなければならないかが判断できる。例えば、TDRAテーブルが最大でN個の連続するスロットに対するPDSCH割り当て情報を含む場合に、K1_aとTDRAテーブルに基づいて、端末は、{スロットn-K1_a-(N-1),スロットn-K1_a-(N-2)、…,スロットn-K1_a}をPDSCH割り当て情報として判定できる。したがって、K_slot集合には{K1_a+(N-1),K1_a+(N-2),…,K1_a}が含まれてよい。参考として、TDRAテーブルは、不連続のスロットに対するPDSCH割り当て情報も含んでよい。ここで、スロットnは、前記Type-1 HARQ-ACKコードブックが送信されるスロットであり、Nは、TDRAテーブルにおいて、スケジュールされるスロットのうち、最先頭にスケジュールされるスロットから最末尾にスケジュールされるスロットまでの個数である。{スロットn-K1_a-(N-1)~スロットn-K1_a}のうち、TDRAテーブルによってスケジュールされなかったスロットは除外されてよい。最終的に、K_slot(K1_a)={K1_a+(N-1),K1_a+(N-2),...,K1_a}と定義される。(N-i)は、TDRAテーブルに基づいて、PDSCH割り当てが可能な最後のスロットとPDSCH割り当てが可能なi番目のスロットとのスロットインデックス差に対応する。ここで、スロットインデックス差は、KO値間の差に該当する:例えば、(N-i)=(K0
max-K0
i
)。ここで、K0
max
は、K0のうち最大値を表し、K0
i
は、i番目のK0値を表す(表4参照)。K_slot(K1_a)は、K1_a/エントリー別に判定されたK_slotの和集合に該当する:K_slot(K1_a,r)={K1_a+(Nr-1),K1_a+(Nr-2),...,K1_a}。ここで、rは、TDRAテーブル内のエントリーインデックスを表し、Nrは、TDRAテーブル内のr番目のエントリーに含まれるPDSCH/スロット割り当て情報(例えば、KO、SLIV)の個数に該当する。ここで、(Nr-i)は、(K0
max,r-K0
i,r)に取り替えられてよい。ここで、K0
max,rは、TDRAテーブル内でr番目のエントリーに対応する複数のK0値のうち最大値を表し、K0
i
は、TDRAテーブル内でr番目のエントリーに対応する複数のK0値のうちi番目のK0値を表す(表4参照)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0237
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0237】
図20を参照すると、端末は、次の情報を有するPDCCHを受信することができる(S2002):(i)PDSCH割り当てのためのTDRAテーブル内の一エントリーを指示するインデックス情報、及び(ii)PDSCH-to-HARQスロットタイミングのためのK1セット{K1i}(i=1,2,...)内の一値を指示するタイミング情報。前記タイミング情報によってスロットnが指示される場合に、端末は、K1セット内の全てのK1値に対して、スロットn-K1iのPDSCH候補を決定することができる(S2004)。その後、端末は、前記決定された各スロットのPDSCH候補に基づいて、前記スロットnでセミスタティックHARQ-ACKコードブックを送信することができる
(S2006)。
【国際調査報告】