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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】CALR及びJAK2T細胞受容体
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/12 20060101AFI20240312BHJP
   C07K 14/725 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240312BHJP
   C12N 5/0783 20100101ALI20240312BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240312BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20240312BHJP
   A61K 35/17 20150101ALI20240312BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20240312BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240312BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
C12N15/12
C07K14/725 ZNA
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N5/0783
A61K39/395 N
A61K39/395 L
A61K48/00
A61K35/17
A61P9/00
A61P43/00 105
A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561124
(86)(22)【出願日】2022-04-04
(85)【翻訳文提出日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 US2022023238
(87)【国際公開番号】W WO2022216574
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/170,711
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509087759
【氏名又は名称】ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149010
【弁理士】
【氏名又は名称】星川 亮
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン,レベッカ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ,ヴィノッド
(72)【発明者】
【氏名】セプルヴェダ,マニュエル アレジャンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンソン,パトリック
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZA361
4C084ZA362
4C084ZB211
4C084ZB212
4C084ZB261
4C084ZB262
4C085AA14
4C085AA25
4C085BB44
4C085CC23
4C085EE01
4C085GG02
4C085GG03
4C085GG04
4C085GG06
4C085GG08
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB37
4C087BB64
4C087BB65
4C087CA04
4C087CA12
4C087NA05
4C087NA13
4C087ZA36
4C087ZB21
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045DA50
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
CALR又はJAK2抗原に結合するT細胞受容体(TCR)が、本明細書に記載される。T細胞受容体(TCR)、ポリヌクレオチド、TCRをコードするベクター及びTCRを含む細胞、並びに治療方法もまた記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むT細胞受容体(TCR)であって、
(a)前記アルファ鎖が、配列番号7のアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)を含み、前記ベータ鎖が、配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(b)前記アルファ鎖が、配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(c)前記アルファ鎖が、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(d)前記アルファ鎖が、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(e)前記アルファ鎖が、配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(f)前記アルファ鎖が、配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(g)前記アルファ鎖が、配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(h)前記アルファ鎖が、配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(i)前記アルファ鎖が、配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(j)前記アルファ鎖が、配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(k)前記アルファ鎖が、配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(l)前記アルファ鎖が、配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(m)前記アルファ鎖が、配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(n)前記アルファ鎖が、配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(o)前記アルファ鎖が、配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(p)前記アルファ鎖が、配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(q)前記アルファ鎖が、配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(r)前記アルファ鎖が、配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(s)前記アルファ鎖が、配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(t)前記アルファ鎖が、配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(u)前記アルファ鎖が、配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(v)前記アルファ鎖が、配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(w)前記アルファ鎖が、配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(x)前記アルファ鎖が、配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(y)前記アルファ鎖が、配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(z)前記アルファ鎖が、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(aa)前記アルファ鎖が、配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(bb)前記アルファ鎖が、配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(cc)前記アルファ鎖が、配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(dd)前記アルファ鎖が、配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ee)前記アルファ鎖が、配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ff)前記アルファ鎖が、配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(gg)前記アルファ鎖が、配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、又は
(hh)前記アルファ鎖が、配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCR。
【請求項2】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むT細胞受容体(TCR)であって、
(a)前記アルファ鎖が、配列番号3のアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)、配列番号5のアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)、及び配列番号7のアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)を含み、前記ベータ鎖が、配列番号241のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号243のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(b)前記アルファ鎖が、配列番号10のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号248のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号250のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(c)前記アルファ鎖が、配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号255のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号257のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(d)前記アルファ鎖が、配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号262のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号264のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(e)前記アルファ鎖が、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号269のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号271のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(f)前記アルファ鎖が、配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号276のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号278のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(g)前記アルファ鎖が、配列番号45のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号283のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号285のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(h)前記アルファ鎖が、配列番号52のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号54のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号290のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号292のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(i)前記アルファ鎖が、配列番号59のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号61のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号297のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号299のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(j)前記アルファ鎖が、配列番号66のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号68のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号304のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号306のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(k)前記アルファ鎖が、配列番号73のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号75のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号311のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号313のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(l)前記アルファ鎖が、配列番号80のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号82のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号318のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号320のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(m)前記アルファ鎖が、配列番号87のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号89のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号325のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号327のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(n)前記アルファ鎖が、配列番号94のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号96のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号332のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号334のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(o)前記アルファ鎖が、配列番号101のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号103のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号339のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号341のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(p)前記アルファ鎖が、配列番号108のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号110のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号346のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号348のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(q)前記アルファ鎖が、配列番号115のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号117のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号353のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号355のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(r)前記アルファ鎖が、配列番号122のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号124のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号360のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号362のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(s)前記アルファ鎖が、配列番号129のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号131のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号367のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号369のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(t)前記アルファ鎖が、配列番号136のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号138のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号374のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号376のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(u)前記アルファ鎖が、配列番号143のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号145のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号381のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号383のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(v)前記アルファ鎖が、配列番号150のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号152のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号388のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号390のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(w)前記アルファ鎖が、配列番号157のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号159のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号395のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号397のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(x)前記アルファ鎖が、配列番号164のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号166のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号402のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号404のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(y)前記アルファ鎖が、配列番号171のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号173のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号409のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号411のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(z)前記アルファ鎖が、配列番号178のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号180のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号416のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号418のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(aa)前記アルファ鎖が、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号423のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号425のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(bb)前記アルファ鎖が、配列番号192のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号430のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号432のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(cc)前記アルファ鎖が、配列番号199のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号201のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号437のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号439のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(dd)前記アルファ鎖が、配列番号206のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号208のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号444のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号446のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ee)前記アルファ鎖が、配列番号213のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号215のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号451のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号453のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ff)前記アルファ鎖が、配列番号220のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号222のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号458のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号460のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(gg)前記アルファ鎖が、配列番号227のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号229のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号465のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号467のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、又は
(hh)前記アルファ鎖が、配列番号234のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号236のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、前記ベータ鎖が、配列番号472のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号474のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCR。
【請求項3】
(a)請求項2(a)に記載のアルファ鎖が、配列番号479のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(VJ)領域を含み、請求項2(a)に記載のベータ鎖が、配列番号581のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含むか、
(b)請求項2(b)に記載のアルファ鎖が、配列番号482のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(b)に記載のベータ鎖が、配列番号584のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(c)請求項2(c)に記載のアルファ鎖が、配列番号485のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(c)に記載のベータ鎖が、配列番号587のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(d)請求項2(d)に記載のアルファ鎖が、配列番号488のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(d)に記載のベータ鎖が、配列番号590のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(e)請求項2(e)に記載のアルファ鎖が、配列番号491のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(e)に記載のベータ鎖が、配列番号593のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(f)請求項2(f)に記載のアルファ鎖が、配列番号494のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(f)に記載のベータ鎖が、配列番号596のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(g)請求項2(g)に記載のアルファ鎖が、配列番号497のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(g)に記載のベータ鎖が、配列番号599のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(h)請求項2(h)に記載のアルファ鎖が、配列番号500のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(h)に記載のベータ鎖が、配列番号602のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(i)請求項2(i)に記載のアルファ鎖が、配列番号503のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(i)に記載のベータ鎖が、配列番号605のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(j)請求項2(j)に記載のアルファ鎖が、配列番号506のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(j)に記載のベータ鎖が、配列番号608のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(k)請求項2(k)に記載のアルファ鎖が、配列番号509のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(k)に記載のベータ鎖が、配列番号611のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(l)請求項2(l)に記載のアルファ鎖が、配列番号512のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(l)に記載のベータ鎖が、配列番号614のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(m)請求項2(m)に記載のアルファ鎖が、配列番号515のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(m)に記載のベータ鎖が、配列番号617のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(n)請求項2(n)に記載のアルファ鎖が、配列番号518のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(n)に記載のベータ鎖が、配列番号620のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(o)請求項2(o)に記載のアルファ鎖が、配列番号521のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(o)に記載のベータ鎖が、配列番号623のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(p)請求項2(p)に記載のアルファ鎖が、配列番号524のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(p)に記載のベータ鎖が、配列番号626のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(q)請求項2(q)に記載のアルファ鎖が、配列番号527のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(q)に記載のベータ鎖が、配列番号629のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(r)請求項2(r)に記載のアルファ鎖が、配列番号530のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(r)に記載のベータ鎖が、配列番号632のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(s)請求項2(s)に記載のアルファ鎖が、配列番号533のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(s)に記載のベータ鎖が、配列番号635のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(t)請求項2(t)に記載のアルファ鎖が、配列番号536のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(t)に記載のベータ鎖が、配列番号638のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(u)請求項2(u)に記載のアルファ鎖が、配列番号539のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(u)に記載のベータ鎖が、配列番号641のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(v)請求項2(v)に記載のアルファ鎖が、配列番号542のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(v)に記載のベータ鎖が、配列番号644のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(w)請求項2(w)に記載のアルファ鎖が、配列番号545のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(w)に記載のベータ鎖が、配列番号647のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(x)請求項2(x)に記載のアルファ鎖が、配列番号548のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(x)に記載のベータ鎖が、配列番号650のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(y)請求項2(y)に記載のアルファ鎖が、配列番号551のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(y)に記載のベータ鎖が、配列番号653のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(z)請求項2(z)に記載のアルファ鎖が、配列番号554のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(z)に記載のベータ鎖が、配列番号656のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(aa)請求項2(aa)に記載のアルファ鎖が、配列番号557のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(aa)に記載のベータ鎖が、配列番号659のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(bb)請求項2(bb)に記載のアルファ鎖が、配列番号560のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(bb)に記載のベータ鎖が、配列番号662のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(cc)請求項2(cc)に記載のアルファ鎖が、配列番号563のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(cc)に記載のベータ鎖が、配列番号665のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(dd)請求項2(dd)に記載のアルファ鎖が、配列番号566のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(dd)に記載のベータ鎖が、配列番号668のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(ee)請求項2(ee)に記載のアルファ鎖が、配列番号569のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(ee)に記載のベータ鎖が、配列番号671のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(ff)請求項2(ff)に記載のアルファ鎖が、配列番号572のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(ff)に記載のベータ鎖が、配列番号674のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(gg)請求項2(gg)に記載のアルファ鎖が、配列番号575のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(gg)に記載のベータ鎖が、配列番号677のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、又は
(hh)請求項2(hh)に記載のアルファ鎖が、配列番号578のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、請求項2(hh)に記載のベータ鎖が、配列番号680のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む、請求項1又は2に記載のTCR。
【請求項4】
(a)請求項2(a)に記載のアルファ鎖が、配列番号477のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(a)に記載のベータ鎖が、配列番号579のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(b)請求項2(b)に記載のアルファ鎖が、配列番号480のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(b)に記載のベータ鎖が、配列番号582のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(c)請求項2(c)に記載のアルファ鎖が、配列番号483のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(c)に記載のベータ鎖が、配列番号585のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(d)請求項2(d)に記載のアルファ鎖が、配列番号486のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(d)に記載のベータ鎖が、配列番号588のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(e)請求項2(e)に記載のアルファ鎖が、配列番号489のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(e)に記載のベータ鎖が、配列番号591のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(f)請求項2(f)に記載のアルファ鎖が、配列番号492のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(f)に記載のベータ鎖が、配列番号594のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(g)請求項2(g)に記載のアルファ鎖が、配列番号495のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(g)に記載のベータ鎖が、配列番号597のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(h)請求項2(h)に記載のアルファ鎖が、配列番号498のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(h)に記載のベータ鎖が、配列番号600のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(i)請求項2(i)に記載のアルファ鎖が、配列番号501のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(i)に記載のベータ鎖が、配列番号603のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(j)請求項2(j)に記載のアルファ鎖が、配列番号504のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(j)に記載のベータ鎖が、配列番号606のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(k)請求項2(k)に記載のアルファ鎖が、配列番号507のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(k)に記載のベータ鎖が、配列番号609のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(l)請求項2(l)に記載のアルファ鎖が、配列番号510のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(l)に記載のベータ鎖が、配列番号612のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(m)請求項2(m)に記載のアルファ鎖が、配列番号513のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(m)に記載のベータ鎖が、配列番号615のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(n)請求項2(n)に記載のアルファ鎖が、配列番号516のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(n)に記載のベータ鎖が、配列番号618のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(o)請求項2(o)に記載のアルファ鎖が、配列番号519のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(o)に記載のベータ鎖が、配列番号621のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(p)請求項2(p)に記載のアルファ鎖が、配列番号522のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(p)に記載のベータ鎖が、配列番号624のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(q)請求項2(q)に記載のアルファ鎖が、配列番号525のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(q)に記載のベータ鎖が、配列番号627のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(r)請求項2(r)に記載のアルファ鎖が、配列番号528のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(r)に記載のベータ鎖が、配列番号630のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(s)請求項2(s)に記載のアルファ鎖が、配列番号531のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(s)に記載のベータ鎖が、配列番号633のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(t)請求項2(t)に記載のアルファ鎖が、配列番号534のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(t)に記載のベータ鎖が、配列番号636のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(u)請求項2(u)に記載のアルファ鎖が、配列番号537のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(u)に記載のベータ鎖が、配列番号639のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(v)請求項2(v)に記載のアルファ鎖が、配列番号540のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(v)に記載のベータ鎖が、配列番号642のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(w)請求項2(w)に記載のアルファ鎖が、配列番号543のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(w)に記載のベータ鎖が、配列番号645のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(x)請求項2(x)に記載のアルファ鎖が、配列番号546のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(x)に記載のベータ鎖が、配列番号648のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(y)請求項2(y)に記載のアルファ鎖が、配列番号549のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(y)に記載のベータ鎖が、配列番号651のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(z)請求項2(z)に記載のアルファ鎖が、配列番号552のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(z)に記載のベータ鎖が、配列番号654のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(aa)請求項2(aa)に記載のアルファ鎖が、配列番号555のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(aa)に記載のベータ鎖が、配列番号657のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(bb)請求項2(bb)に記載のアルファ鎖が、配列番号558のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(bb)に記載のベータ鎖が、配列番号660のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(cc)請求項2(cc)に記載のアルファ鎖が、配列番号561のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(cc)に記載のベータ鎖が、配列番号663のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(dd)請求項2(dd)に記載のアルファ鎖が、配列番号564のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(dd)に記載のベータ鎖が、配列番号666のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(ee)請求項2(ee)に記載のアルファ鎖が、配列番号567のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(ee)に記載のベータ鎖が、配列番号669のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(ff)請求項2(ff)に記載のアルファ鎖が、配列番号570のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(ff)に記載のベータ鎖が、配列番号672のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(gg)請求項2(gg)に記載のアルファ鎖が、配列番号573のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(gg)に記載のベータ鎖が、配列番号675のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、又は
(hh)請求項2(hh)に記載のアルファ鎖が、配列番号576のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、請求項2(hh)に記載のベータ鎖が、配列番号678のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1又は2に記載のTCR。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のTCRをコードする、核酸分子。
【請求項6】
請求項5に記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項7】
請求項5に記載の核酸分子を発現するように形質転換された、細胞。
【請求項8】
請求項6に記載のベクターを含む、細胞。
【請求項9】
前記細胞が、CD8+T細胞である、請求項7又は8に記載の細胞。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載のTCR、請求項5に記載の核酸分子、請求項6に記載のベクター、又は請求項7~9のいずれか一項に記載の細胞を含む、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(配列表)
本出願は、配列表を含み、この配列表は、ASCIIフォーマットで電子的に提出済みであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。当該ASCIIコピーは、2022年2月24日に作成され、名称はJBI6418WOPCT1_SL.txtであり、サイズは511,902バイトである。
【0002】
(発明の分野)
CALR又はJAK2抗原に結合するT細胞受容体(T-cell receptor、TCR)が、提供される。TCR、TCRをコードするポリヌクレオチド及びベクター、TCRを含む細胞、並びに治療方法もまた提供される。
【背景技術】
【0003】
ヤヌスキナーゼ2(Janus Kinase 2、JAK2)は、主に細胞表面上のサイトカイン受容体を介して、細胞成長及び増殖を調節することが知られているシグナル伝達経路に関与する細胞質タンパク質である。この経路は、骨髄中の造血幹細胞からの血液細胞の作製及び分化にとって重要である。JAK2の欠如は、赤血球生成(赤血球の産生)の欠如に起因して胚性致死的である。JAK2突然変異は、真性赤血球増加症(polycythemia vera、PV)、本態性血小板血症(essential thromocythemia、ET)及び原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis、PM)などの骨髄増殖性疾患(myeloproliferative neoplasm、MPN)と相関している。最も臨床的に関連性のある突然変異は、V617Fであり、この突然変異では、アミノ酸617位のバリンが、アミノ酸フェニルアラニンによって代置されている。この突然変異は、細胞を成長因子に対してより感受性にする活性化突然変異であり、これらの疾患における血液細胞増殖の増加をもたらす。MPNにおけるこの突然変異の保有率は高い。PV患者のほぼ100%、PM患者の50%及びET患者の60%が、この突然変異を持っている。MPNの現在の標準治療は、JAK阻害剤であるルキソリチニブであるが、この治療は、根治的ではない。これらの疾患の治療に対する医学的必要性が、満たされないまま残っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むT細胞受容体(TCR)であって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(complementarity determining region 3、CDR3)を含み、ベータ鎖が、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、T細胞受容体が本明細書に記載される。
【0005】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(complementarity determining region 1、CDR1)、表4に提供されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(complementarity determining region 2、CDR2)、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、TCRもまた本明細書に記載される。
【0006】
ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(variable and joining、VJ)領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(variable,diversity and joining、VDJ)領域を含む。アルファ鎖VJ領域は、それらが表4及び表5において同じ行に現れる場合、ベータ鎖VDJ領域に対応する(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。
【0007】
ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。
【0008】
開示されるTCRをコードする核酸分子もまた本明細書に記載される。
【0009】
開示される核酸分子を含むベクターもまた本明細書に記載される。
【0010】
本明細書に記載の核酸分子のいずれかを発現するように形質転換された細胞が更に記載され、提供される。
【0011】
開示されるベクターのいずれかを含む細胞が更に記載される。ある特定の実施形態では、細胞は、CD8+T細胞である。
【0012】
開示されるTCRのいずれか、開示される核酸分子のいずれか、開示されるベクターのいずれか又は開示される細胞のいずれかを含む医薬組成物もまた提供される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
開示されるT細胞受容体(TCR)、ポリヌクレオチド、ベクター、組成物、キット及び細胞は、本開示の一部を形成する以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解され得る。開示されるTCR、ポリヌクレオチド、ベクター、組成物、キット及び細胞は、本明細書に具体的に記載及び/又は図示した単離されたTCR、ポリヌクレオチド、ベクター、組成物、キット及び細胞に限定されず、また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を例によって説明するためだけのものであり、特許請求されるTCR、ポリヌクレオチド、ベクター、組成物、キット及び細胞を限定することを意図しないことを理解されたい。
【0014】
別段の具体的な指定がない限り、可能な機序若しくは作用様式、又は改善のための理由についてのあらゆる記載は、説明のみを意図したものであり、開示されるTCR、ポリヌクレオチド、ベクター、組成物、キット及び細胞は、いかなるかかる提案された機序若しくは作用様式、又は改善のための理由の是非によっても制限されない。
【0015】
数値の範囲が本明細書で列挙又は確立される場合、この範囲は、その端点、並びにその範囲内の全ての個々の整数及び有理数を含み、また、これらの端点及び内部整数及び有理数の全ての様々な可能な組み合わせによって形成される、その中のより狭い範囲の各々を含み、それらのより狭い範囲の各々が明示的に列挙されたかのように、記載された範囲内の値のより大きい群の小群を形成する。数値の範囲が、記載される値よりも大きいと本明細書に記載される場合、その範囲はいずれにせよ有限であり、本明細書に記載される本発明の文脈内で使用可能である値によって、その上限が境界付けられる。数値の範囲が、記載される値よりも小さいと本明細書に記載される場合、その範囲は、いずれにせよ、ゼロでない値によって、その下限が画定される。本発明の範囲が、範囲を定義する際に列挙される特定の値に限定されることを意図しない。全ての範囲は境界値を含み、組み合わせ可能である。
【0016】
値が、先行詞「約」を使用して近似値として表現される場合、その特定の値は、別の実施形態を形成することが理解される。特定の数値に関する言及は、文脈上別段に明記されない限り、少なくともその特定の値を含むものとする。
【0017】
別個の実施形態に照らして明確にするために本明細書に記載される、本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わされて提供されてもよいことが理解される。すなわち、明白に不適合であるか又は具体的に除外されない限り、各個々の実施形態は、任意の他の実施形態と組み合わせ可能であるとみなされ、このような組み合わせは、別の実施形態であるとみなされる。逆に、単一の実施形態に照らして簡潔にするために記載される本発明の様々な特徴は、別個に又は任意の部分的組み合わせとして提供されてもよい。最後に、実施形態は、一連の工程の一部として記載される場合もより全般的な構造の一部として記載される場合もあるが、その各工程はまた、他と組み合わせ可能である、それ自体が独立する実施形態であるとみなされてもよい。
【0018】
本明細書の態様に関する様々な用語が、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用される。別段の指示がない限り、このような用語には、当該技術分野におけるそれらの通常の意味が与えられるものとする。他の具体的に定義される用語は、本明細書で提供される定義と一致する様式で解釈されるものとする。
【0019】
「を含む(comprising)」という用語は、「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」という用語によって包含される例を含むことを意図し、同様に、「から本質的になる」という用語は、「からなる」という用語によって包含される例を含むことを意図する。
【0020】
値が、記述語「約」という記述語の使用によって近似値として表現されるとき、その特定の値は、別の実施形態を形成することが理解される。概して、「約」という用語の使用は、開示される主題によって得ようとしている所望の特性に応じて変動し得る近似値を示し、その機能に基づいて、それが使用される特定の文脈において解釈されるべきである。当業者であれば、これを通例のこととして解釈することができる。場合によっては、特定の値に対して使用される有効数字の数は、「約」という用語の程度を決定する1つの非限定的な方法であり得る。他の場合、一連の値において使用される漸次的変化を使用して、各値について「約」という用語に利用可能な意図する範囲を決定することができる。
【0021】
別段の指定がない限り、「約」という用語は、関連する値の±10%の変動を意味する。したがって、「約」という用語は、規定値からの±10%以下の変動、±5%以下の変動、±1%以下の変動、±0.5%以下の変動、又は±0.1%以下の変動を包含するために使用される。
【0022】
リストが提示される場合、別段の指定がない限り、そのリストの各個々の要素及びそのリストの全ての組み合わせは別個の実施形態であることを、理解されたい。例えば、「A、B、又はC」として提示される実施形態のリストは、実施形態「A」、「B」、「C」、「A又はB」、「A又はC」、「B又はC」、又は「A、B、又はC」を含むと解釈すべきである。
【0023】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数を含むものとする。
【0024】
本明細書で使用される場合、「少なくとも1つ」という用語は、「1つ又は2つ以上」を意味する。
【0025】
「キット」及び「製品」という用語は、同義語として使用される。
【0026】
「9-mer」又は「9mer」は、9アミノ酸長であるポリペプチドを指す。
【0027】
「対象」は、任意のヒト又は非ヒト動物を含む。「非ヒト動物」としては、あらゆる脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などの哺乳動物及び非哺乳動物が挙げられる。「対象」及び「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用され得る。
【0028】
T細胞受容体
CALR及びJAK2エピトープに結合するTCRが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、TCRは、VLNYGVCFC(配列番号681)のアミノ酸配列を含むJAK2エピトープに結合する。いくつかの実施形態では、TCRは、FCGDENILV(配列番号682)のアミノ酸配列を含むJAK2エピトープに結合する。いくつかの実施形態では、TCRは、
【0029】
【表1】
のアミノ酸配列中に含有されるCALRエピトープに結合し、ここで、変異体CALR1型配列には下線を引き、変異体CALRII型配列には下線を引き、かつ太字とし、変異体JAK2配列には下線を引き、かつイタリック体とする。いくつかの実施形態では、TCRは、配列番号702のアミノ酸を含むmutJAK2及びmutCALR抗原構築物に結合する。
【0030】
開示されるTCRは、CALR及びJAK2エピトープへのT細胞結合に基づいて同定され、その後にTCRの配列決定を行うことができる。TCRは、αβT細胞から得ることができる。TCRは、それらの親和性、安定性、溶解度などを改善するために更に操作されてもよい。例えば、TCRは、システイン安定化であっても、可溶性TCRとして、単鎖TCRとして、N末端又はC末端エピトープタグとの融合として発現されても、米国特許第7329731号、米国特許第7569664号、米国特許第9133264号、米国特許第9624292号、米国特許出願公開第2016/0130319号及び米国特許第9884075号に記載のように、α鎖の11、13、19、21、53、76、89、91若しくは94位などの疎水性コアの突然変異により、αかつβ鎖可変及び/又は定常ドメインとのドメイン交換により、安定性を改善するように操作されてもよい。
【0031】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。
【0032】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、TCRもまた本明細書に記載される。
【0033】
ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(VJ)領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。
【0034】
ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。
【0035】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号7のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号3のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号241のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号243のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号479のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号581のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVDJ領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号477のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号579のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0036】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号10のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号248のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号250のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号482のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号584のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号480のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号582のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0037】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号255のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号257のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号485のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号587のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号483のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号585のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0038】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号262のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号264のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号488のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号590のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号486のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号588のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0039】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号269のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号271のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号491のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号593のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号489のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号591のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0040】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号276のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号278のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号494のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号596のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号492のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号594のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0041】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号45のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号283のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号285のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号497のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号599のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号495のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号597のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0042】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号52のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号54のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号290のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号292のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号500のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号602のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号498のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号600のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0043】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号59のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号61のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号297のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号299のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号503のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号605のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号501のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号603のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0044】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号66のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号68のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号304のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号306のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号506のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号608のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号504のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号606のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0045】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号73のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号75のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号311のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号313のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号509のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号611のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号507のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号609のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0046】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号80のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号82のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号318のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号320のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号512のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号614のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号510のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号612のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0047】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号87のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号89のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号325のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号327のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号515のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号617のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号513のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号615のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0048】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号94のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号96のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号332のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号334のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号518のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号620のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号516のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号618のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0049】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号101のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号103のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号339のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号341のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号521のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号623のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号519のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号621のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0050】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号108のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号110のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号346のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号348のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号524のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号626のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号522のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号624のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0051】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号115のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号117のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号353のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号355のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号527のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号629のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号525のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号627のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0052】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号122のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号124のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号360のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号362のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号530のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号632のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号528のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号630のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0053】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号129のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号131のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号367のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号369のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号533のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号635のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号531のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号633のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0054】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号136のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号138のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号374のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号376のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号536のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号638のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号534のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号636のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0055】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号143のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号145のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号381のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号383のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号539のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号641のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号537のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号639のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0056】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号150のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号152のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号388のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号390のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号542のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号644のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号540のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号642のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0057】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号157のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号159のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号395のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号397のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号545のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号647のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号543のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号645のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0058】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号164のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号166のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号402のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号404のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号548のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号650のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号546のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号648のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0059】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号171のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号173のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号409のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号411のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号551のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号653のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号549のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号651のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0060】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号178のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号180のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号416のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号418のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号554のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号656のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号552のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号654のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0061】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号423のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号425のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号557のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号659のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号555のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号657のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0062】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号192のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号430のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号432のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号560のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号662のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号558のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号660のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0063】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号199のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号201のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号437のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号439のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号563のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号665のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号561のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号663のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0064】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号206のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号208のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号444のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号446のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号566のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号668のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号564のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号666のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0065】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号213のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号215のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号451のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号453のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号569のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号671のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号567のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号669のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0066】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号220のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号222のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号458のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号460のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号572のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号674のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号570のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号672のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0067】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号227のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号229のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号465のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号467のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号575のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号677のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号573のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号675のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0068】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRであって、アルファ鎖が、配列番号234のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号236のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号472のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号474のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCRもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号578のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号680のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号576のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、ベータ鎖は、配列番号678のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0069】
ポリヌクレオチド
本開示はまた、開示されるTCRのうちのいずれかをコードする、ポリヌクレオチドも提供する。
【0070】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される対応する核酸配列によってコードされるCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。
【0071】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、ポリヌクレオチドも本明細書に記載される。
【0072】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVDJ領域を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVDJ領域を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。
【0073】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。
【0074】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号6の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号244の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号2の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号4の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号6の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号240の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号242の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号244の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号478の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号580の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号239の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0075】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号13の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号251の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号9の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号11の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号13の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号247の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号249の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号251の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号481の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号583の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号8の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号246の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0076】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号20の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号258の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号16の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号18の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号20の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号254の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号256の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号258の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号484の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号586の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号15の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号253の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0077】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号27の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号265の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号23の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号25の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号27の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号261の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号263の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号265の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号487の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号589の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号22の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号260の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0078】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号34の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号272の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号30の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号32の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号34の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号268の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号270の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号272の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号490の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号592の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号29の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号267の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0079】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号41の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号279の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号37の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号39の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号41の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号275の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号277の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号279の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号493の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号595の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号36の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号274の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0080】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号48の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号286の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号44の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号46の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号48の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号282の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号284の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号286の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号496の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号598の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号43の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号281の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0081】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号55の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号293の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号51の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号53の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号55の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号289の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号291の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号293の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号499の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号601の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号50の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号288の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0082】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号62の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号300の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号58の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号60の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号62の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号296の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号298の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号300の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号502の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号604の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号57の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号295の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0083】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号69の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号307の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号65の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号67の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号69の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号303の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号305の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号307の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号505の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号607の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号64の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号302の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0084】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号76の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号314の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号72の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号74の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号76の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号310の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号312の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号314の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号508の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号610の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号71の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号309の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0085】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号83の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号321の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号79の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号81の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号83の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号317の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号319の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号321の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号511の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号613の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号78の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号316の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0086】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号90の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号328の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号86の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号88の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号90の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号324の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号326の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号328の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号514の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号616の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号85の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号323の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0087】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号97の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号335の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号93の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号95の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号97の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号331の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号333の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号335の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号517の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号619の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号92の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号330の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0088】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号104の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号342の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号100の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号102の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号104の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号338の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号340の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号342の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号520の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号622の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号99の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号337の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0089】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号111の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号349の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号107の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号109の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号111の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号345の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号347の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号349の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号523の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号625の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号106の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号344の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0090】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号118の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号356の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号114の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号116の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号118の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号352の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号354の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号356の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号526の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号628の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号113の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号351の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0091】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号125の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号363の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号121の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号123の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号125の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号359の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号361の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号363の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号529の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号631の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号120の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号358の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0092】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号132の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号370の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号128の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号130の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号132の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号366の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号368の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号370の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号532の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号634の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号127の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号365の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0093】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号139の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号377の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号135の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号137の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号139の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号373の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号375の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号377の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号535の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号637の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号134の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号372の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0094】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号146の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号384の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号142の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号144の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号146の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号380の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号382の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号384の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号538の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号640の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号141の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号379の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0095】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号153の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号391の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号149の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号151の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号153の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号387の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号389の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号391の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号541の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号643の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号148の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号386の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0096】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号160の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号398の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号156の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号158の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号160の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号394の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号396の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号398の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号544の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号646の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号155の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号393の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0097】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号167の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号405の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号163の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号165の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号167の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号401の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号403の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号405の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号547の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号649の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号162の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号400の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0098】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号174の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号412の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号170の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号172の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号174の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号408の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号410の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号412の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号550の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号652の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号169の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号407の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0099】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号181の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号419の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号177の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号179の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号181の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号415の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号417の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号419の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号553の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号655の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号176の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号414の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0100】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号188の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号426の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号184の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号186の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号188の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号422の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号424の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号426の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号556の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号658の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号183の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号421の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0101】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号195の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号433の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号191の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号193の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号195の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号429の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号431の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号433の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号559の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号661の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号190の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号428の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0102】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号202の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号440の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号198の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号200の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号202の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号436の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号438の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号440の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号562の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号664の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号197の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号435の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0103】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号209の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号447の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号205の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号207の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号209の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号443の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号445の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号447の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号565の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号667の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号204の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号442の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0104】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号216の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号454の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号212の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号214の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号216の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号450の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号452の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号454の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号568の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号670の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号211の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号449の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0105】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号223の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号461の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号219の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号221の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号223の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号457の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号459の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号461の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号571の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号673の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号218の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号456の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0106】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号230の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号468の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号226の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号228の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号230の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号464の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号466の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号468の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号574の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号676の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号225の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号463の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0107】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号237の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号475の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、配列番号233の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号235の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号237の核酸配列によってコードされるCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号471の核酸配列によってコードされるCDR1、配列番号473の核酸配列によってコードされるCDR2、及び配列番号475の核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号577の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、ベータ鎖は、配列番号679の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJD領域を含む。ある特定の実施形態では、アルファ鎖は、配列番号232の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、ベータ鎖は、配列番号470の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる。
【0108】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、DNAを含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、RNAを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、RNAは、mRNAである。
【0111】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、プロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化部位、コザック配列、終止コドン、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0112】
本開示のポリヌクレオチドを作製する方法は、当該技術分野において既知であり、化学合成、酵素合成(例えば、インビトロ転写)、より長い前駆体の酵素的若しくは化学的切断、ポリヌクレオチドのより小さい断片を化学合成した後に断片をライゲーションすること、又は既知のPCR方法が挙げられる。合成されるポリヌクレオチド配列は、所望のアミノ酸配列に適切なコドンを用いて設計され得る。概して、好ましいコドンは、その配列が発現のために使用される、意図する宿主のために選択され得る。
【0113】
ベクター
本開示はまた、本明細書に開示されるポリヌクレオチドのうちのいずれかを含むベクターも提供する。本開示はまた、本明細書に開示されるポリペプチドのうちのいずれかをコードするポリヌクレオチドを含むベクターも提供する。
【0114】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、ベクターが本明細書に記載される。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される対応する核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ベクターが本明細書に記載される。
【0115】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む、ベクターもまた本明細書に記載される。
【0116】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含む、ベクターも本明細書に記載される。
【0117】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVDJ領域を含む、ベクターもまた本明細書に記載される。
【0118】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVDJ領域を含む、ベクターもまた本明細書に記載される。
【0119】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖が、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、ベクターもまた本明細書に記載される。
【0120】
アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる、ベクターもまた本明細書に記載される。
【0121】
ベクターは、細菌、酵母又は哺乳動物などの任意の宿主における本開示のポリヌクレオチドの発現を意図するベクターであってもよい。好適な発現ベクターは、典型的には、エピソームとして、又は宿主染色体DNAの不可欠な部分として、宿主生物において複製可能である。通常、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換若しくは形質導入された細胞の検出を可能にするため、アンピシリン耐性、ヒグロマイシン耐性、テトラサイクリン耐性、カナマイシン耐性、又はネオマイシン耐性などの選択マーカーを含む。例示的なベクターは、プラスミド、コスミド、ファージ、ウイルスベクター、又は人工染色体である。
【0122】
使用され得る好適なベクターとしては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。細菌:pBs、ファージスクリプト、PsiX174、pBluescript SK、pBs KS、pNH8a、pNH16a、pNH18a、pNH46a(Stratagene、La Jolla,Calif,USA)、pTrc99A、pKK223-3、pKK233-3、pDR540及びpRIT5(Pharmacia、Uppsala,Sweden)。真核生物:pWLneo、pSV2cat、pOG44、PXR1、pSG(Stratagene)、pSVK3、pBPV、pMSG、及びpSVL(Pharmacia)。
【0123】
本開示は、本開示のポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。本開示はまた、本開示のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
【0124】
他のウイルスベクター及び組換えウイルス
本開示はまた、本開示のポリヌクレオチドのうちのいずれかを含むウイルスベクターを提供する。
【0125】
本開示はまた、本開示のTCRポリペプチドのうちのいずれかをコードするポリヌクレオチドを含むウイルスベクターも提供する。
【0126】
ウイルスベクターは、天然に存在するウイルスゲノムに由来し、典型的には複製不全、例えば、非複製性になるように改変される。非複製ウイルスは、複製のためにトランスにタンパク質を提供することを必要とする。典型的には、これらのタンパク質は、ウイルス産生細胞株において安定的に又は一過的に発現し、それによってウイルスの複製を可能にする。したがって、ウイルスベクターは、典型的には感染性及び非複製性である。ウイルスベクターは、アデノウイルスベクター、アデノ関連ウイルス(adeno-associated virus、AAV)ベクター(例えば、AAV5型及び2型)、大型類人猿アデノウイルスベクター(Great ape adenovirus vector、GAd)、アルファウイルスベクター(例えば、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(Venezuelan equine encephalitis virus、VEEV)、シンドビスウイルス(Sindbis virus、SIN)、セムリキ森林ウイルス(Semliki forest virus、SFV)、及びVEEV-SINキメラ)、ヘルペスウイルスベクター(例えば、アカゲザルサイトメガロウイルス(rhesus cytomegalovirus、RhCMV)のようなサイトメガロウイルスに由来するベクター)、アレナウイルスベクター(例えば、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(lymphocytic choriomeningitis virus、LCMV)ベクター)、麻疹ウイルスベクター、ポックスウイルスベクター(例えば、ワクシニアウイルス、改変ワクシニアウイルアンカラ(modified vaccinia virus Ankara、MVA)、NYVAC(ワクシニアのコペンハーゲン株に由来)、並びにトリポックスベクター:カナリアポックス(avipox vectors:canarypox、ALVAC)及び鶏痘(fowlpox、FPV)ベクター)、水疱性口内炎ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、ウイルス様粒子、アルファウイルスに由来するLNP被包性自己複製RNA、並びに細菌胞子であってもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、アデノウイルス、ポックスウイルス、アルファウイルス、アデノ関連ウイルス、レトロウイルス又は自己複製RNA分子に由来する。
【0128】
いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、アデノウイルスに由来する。好適なアデノウイルスベクターとしては、例えば、hAd5、hAd7、hAd11、hAd26、hAd34、hAd35、hAd48、hAd49、hAd50、GAd20、Gad19、GAd21、GAd25、GAd26、GAd27、GAd28、GAd29、GAd30、GAd31、ChAd3、ChAd4、ChAd5、ChAd6、ChAd7、ChAd8、ChAd9、ChAd10、ChAd11、ChAd16、ChAdI7、ChAd19、ChAd20、ChAd22、ChAd24、ChAd26、ChAd30、ChAd31、ChAd37、ChAd38、ChAd44、ChAd55、ChAd63、ChAd73、ChAd82、ChAd83、ChAd146、ChAd147、PanAd1、PanAd2及びPanAd3が挙げられる。
【0129】
アデノウイルスベクターは、ヒトアデノウイルス(human adenovirus、Ad)由来だけでなく、ウシアデノウイルス(例えば、ウシアデノウイルス3、BAdV3)、イヌアデノウイルス(例えばCAdV2)、ブタアデノウイルス(例えば、PAdV3若しくは5)、又はチンパンジー(Pan)、ゴリラ(Gorilla)、オランウータン(Pongo)、ボノボ(Pan paniscus)及びナミチンパンジー(Pan troglodytes)などの大型類人猿などの他の種に感染するアデノウイルス由来であり得る。典型的には、天然に存在する大型類人猿アデノウイルスは、それぞれの大型類人猿の糞便試料から単離される。
【0130】
ヒトアデノウイルスベクターは、様々なアデノウイルス血清型、例えば、ヒトアデノウイルス血清型hAd5、hAd7、hAd11、hAd26、hAd34、hAd35、hAd48、hAd49、又はhAd50(血清型は、Ad5、Ad7、Ad11、Ad26、Ad34、Ad35、Ad48、Ad49、又はAd50とも称される)に由来し得る。
【0131】
大型類人猿アデノウイルス(GAd)ベクターは、様々なアデノウイルス血清型、例えば、大型類人猿アデノウイルス血清型GAd20、GAd19、GAd21、GAd25、GAd26、GAd27、GAd28、GAd29、GAd30、GAd31、ChAd3、ChAd4、ChAd5、ChAd6、ChAd7、ChAd8、ChAd9、ChAd10、ChAd11、ChAd16、ChAdI7、ChAd19、ChAd20、ChAd22、ChAd24、ChAd26、ChAd30、ChAd31、ChAd37、ChAd38、ChAd44、ChAd55、ChAd63、ChAd73、ChAd82、ChAd83、ChAd146、ChAd147、PanAd1、PanAd2、又はPanAd3に由来し得る。
【0132】
アデノウイルスベクターは、当該技術分野において既知である。ヒト及び非ヒトアデノウイルスの大部分の配列は既知であり、他については、通例の手順を使用して得ることができる。Ad26の例示的なゲノム配列は、GenBankアクセッション番号EF153474及び国際公開第2007/104792号に見出される。Ad35の例示的なゲノム配列は、国際公開第2000/70071号に見出される。Ad26に基づくベクターは、例えば、国際公開第2007/104792号に記載されている。Ad35に基づくベクターは、例えば、米国特許第7,270,811号及び国際公開第2000/70071号に記載されている。ChAd3、ChAd4、ChAd5、ChAd6、ChAd7、ChAd8、ChAd9、ChAd10、ChAd11、ChAd16、ChAd17、ChAd19、ChAd20、ChAd22、ChAd24、ChAd26、ChAd30、ChAd31、ChAd37、ChAd38、ChAd44、ChAd63、及びChAd82に基づくベクターは、国際公開第2005/071093号に記載されている。PanAd1、PanAd2、PanAd3、ChAd55、ChAd73、ChAd83、ChAd146、及びChAd147に基づくベクターは、国際公開第2010/086189号に記載されている。
【0133】
いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、ポックスウイルスである。いくつかの実施形態では、ポックスウイルスベクターは、天然痘ウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、牛痘ウイルスベクター、サル痘ウイルスベクター、コペンハーゲンワクシニアウイルス(W)ベクター、ニューヨーク弱毒化ワクシニアウイルス(New York Attenuated Vaccinia Virus、NYVAC)ベクター及び改変ワクシニアアンカラ(MVA)ベクターから選択される。
【0134】
ポックスウイルス(ポックスウイルス科)ベクターは、天然痘ウイルス(痘瘡)、ワクシニアウイルス、牛痘ウイルス又はサル痘ウイルスに由来し得る。例示的なワクシニアウイルスは、コペンハーゲンワクシニアウイルス(W)、ニューヨーク弱毒化ワクシニアウイルス(NYVAC)、ALVAC、TROVAC、又は改変ワクシニアアンカラ(Modified Vaccinia Ankara、MVA)である。
【0135】
MVAは、Vaccination Institute(Ankara,Turkey)において長年維持され、ヒトのワクチン接種の基礎として使用された皮膚ワクシニア株アンカラ(アンカラ絨毛尿膜ワクシニア(Chorioallantois vaccinia Ankara、CVA)ウイルス)を起源とする。
【0136】
いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、アデノ関連ウイルスである。本開示のポリヌクレオチドを含むウイルスベクターは、AAV-2(adeno-associated virus type2、アデノ関連ウイルス2型)などのヒトアデノ関連ウイルスに由来し得る。AAVベクターの魅力的な特徴は、いかなるウイルス遺伝子も発現しないことである。AAVベクターに含まれる唯一のウイルスDNA配列は、145bpの逆位末端反復(inverted terminal repeat、ITR)である。したがって、ネイキッドDNAによる免疫において見られるように、発現する唯一の遺伝子は、抗原又は抗原キメラのものである。加えて、AAVベクターは、ヒト末梢血単球由来樹状細胞などの分裂及び非分裂細胞の両方を、持続的に導入遺伝子が発現するように、並びに粘膜免疫を生じさせるための経口及び鼻腔内送達が可能であるように形質導入することが知られている。更に、必要とされるDNAの量は、数桁とはるかに少ないと考えられ、50μg又は約1015個のコピーのネイキッドDNAの用量とは対照的に、1010個の粒子又はDNAのコピーの用量で応答が最大になる。AAVベクターは、AAV ITRキメラタンパク質をコードする構築物に含まれるDNAと、ITRを含まずにAAVコード領域(AAV rep及びcap遺伝子)を含有するAAVヘルパープラスミドACG2とを好適な細胞株(例えば、ヒト293細胞)にコトランスフェクションすることによってパッケージングされる。続いて、細胞にアデノウイルスAd5を感染させる。ベクターは、当該技術分野において既知の方法(例えば、塩化セシウム密度勾配超遠心分離など)を使用して細胞溶解物から精製することができ、(例えば、細胞変性効果バイオアッセイによって)検出可能な複製可能AAV又はアデノウイルスを確実に含まないことが検証される。
【0137】
本開示のポリヌクレオチドを含むウイルスベクターはまた、レトロウイルスベクターを含む。レトロウイルスは、ウイルスRNAゲノムを複製して、感染細胞(例えば、標的細胞)の染色体DNAに組み込まれる二本鎖DNAにするために、ウイルスにコードされている逆転写酵素を使用して複製する統合ウイルスの分類である。このようなベクターとしては、マウス白血病ウイルス、特にモロニー(Gilboa,et al.,1988,Adv.Exp.Med.Biol 241:29)又はフレンドFB29株(国際公開第1995/01447号)に由来するものが挙げられる。一般に、レトロウイルスベクターは、ウイルス遺伝子gag、pol及びenvの全て又は一部の欠失を含有し、5’及び3’LTR並びにカプシド形成配列は保持している。これらのエレメントは、レトロウイルスベクターの発現レベル又は安定性を増大させるように改変され得る。このような改変としては、VL30などのレトロトランスポゾンによるレトロウイルスカプシド形成配列の代置が挙げられる(例えば、米国特許第5,747,323号を参照されたい)。
【0138】
本開示のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、レトロウイルスゲノムに対して反対方向など、カプシド形成配列の下流に挿入されてもよい。レトロウイルス粒子は、ヘルパーウイルスの存在下で、又はレトロウイルスベクターが欠いているレトロウイルス遺伝子(例えば、gag/pol及びenv)がゲノムに組み込まれている、適切な相補(パッケージング)細胞株において調製される。このような細胞株は、Miller and Rosman,1989,BioTechniques 7:980;Danos and Mulligan,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:6460;Markowitz,et al.,1988,Virol.167:400に記載されている。env遺伝子の産物は、標的細胞の表面上に存在するウイルス受容体へのウイルス粒子の結合に関与し、したがって、レトロウイルス粒子の宿主範囲を決定する。したがって、広宿主性エンベロープタンパク質を含有するPA317細胞(ATCC CRL 9078)又は293EI6(国際公開第97/35996号)などのパッケージング細胞株を使用して、ヒト及び他の種の標的細胞に感染させることを可能にすることができる。レトロウイルス粒子は、培養上清から回収され、任意選択的に、標準的な技術(例えば、クロマトグラフィ、超遠心分離)に従って更に精製され得る。
【0139】
本開示はまた、上記のベクターのいずれかを含む宿主細胞も提供する。
【0140】
好適な宿主細胞としては、原核又は真核宿主細胞が挙げられる。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、PER.C6、PER.C6TetO、ニワトリ胚線維芽細胞(chicken embryo fibroblast、CEF)、CHO、HEK293、HT-1080、HKB-11、CAP、HuH-7、又はAge1細胞株である。
【0141】
自己複製RNA分子
本開示のポリヌクレオチドのうちのいずれかを含むウイルスベクターが、本明細書で提供され、ベクターは、自己複製RNA分子に由来する。
【0142】
自己複製RNAは、アルファウイルスに由来し得る。アルファウイルスは、VEEV/EEEV群、又はSF群、又はSIN群に属し得る。SF群アルファウイルスの非限定的な例としては、セムリキ森林ウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、ミドルバーグウイルス、チクングニアウイルス、バーマ森林ウイルス、ゲタウイルス、マヤロウイルス、サギヤマウイルス、ベバルウイルス、及びウナウイルスが挙げられる。SIN群アルファウイルスの非限定的な例としては、シンドビスウイルス、ガードウッドS.A.ウイルス、南アフリカアルボウイルスNo.86、オケルボウイルス、アウラウイルス、ババンキウイルス、ワタロアウイルス、及びキジラガウイルスが挙げられる。VEEV/EEEV群アルファウイルスの非限定的な例としては、東部ウマ脳炎ウイルス(Eastern equine encephalitis、EEEV)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)、エバーグレーズウイルス(Everglades virus、EVEV)、ムカンボウイルス(Mucambo virus、MUCV)、ピクスナウイルス(Pixuna virus、PIXV)、ミドルバーグウイルス(Middleburg virus、MIDV)、チクングニアウイルス(Chikungunya virus、CHIKV)、オニョンニョンウイルス(O’Nyong-Nyong virus、ONNV)、ロスリバーウイルス(Ross River virus、RRV)、バーマ森林ウイルス(Barmah Forest virus、BF)、ゲタウイルス(Getah virus、GET)、サギヤマウイルス(Sagiyama virus、SAGV)、ベバルウイルス(Bebaru virus、BEBV)、マヤロウイルス(Mayaro virus、MAYV)、及びウナウイルス(Una virus、UNAV)が挙げられる。
【0143】
自己複製RNA分子は、アルファウイルスゲノムに由来し得、これは、それらがアルファウイルスゲノムの構造的特徴のいくつかを有するか、又はそれらと同様であることを意味する。自己複製RNA分子は、改変アルファウイルスゲノムに由来し得る。
【0144】
自己複製RNA分子は、東部ウマ脳炎ウイルス(EEEV)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)、エバーグレーズウイルス(EVEV)、ムカンボウイルス(MUCV)、セムリキ森林ウイルス(SFV)、ピクスナウイルス(PIXV)、ミドルバーグウイルス(MIDV)、チクングニアウイルス(CHIKV)、オニョンニョンウイルス(ONNV)、ロスリバーウイルス(RRV)、バーマ森林ウイルス(BF)、ゲタウイルス(GET)、サギヤマウイルス(SAGV)、ベバルウイルス(BEBV)、マヤロウイルス(MAYV)、ウナウイルス(UNAV)、シンドビスウイルス(Sindbis virus、SINV)、アウラウイルス(Aura virus、AURAV)、ワタロアウイルス(Whataroa virus、WHAV)、ババンキウイルス(Babanki virus、BABV)、キジラガウイルス(Kyzylagach virus、KYZV)、西部ウマ脳炎ウイルス(Western equine encephalitis virus、WEEV)、ハイランドJウイルス(Highland J virus、HJV)、フォートモーガンウイルス(Fort Morgan virus、FMV)、ヌドゥムウイルス(Ndumu、NDUV)、及びバギークリークウイルスに由来し得る。病原性及び非病原性アルファウイルス株は、両方とも好適である。いくつかの実施形態では、アルファウイルスRNAレプリコンは、シンドビスウイルス(SIN)、セムリキ森林ウイルス(SFV)、ロスリバーウイルス(RRV)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)、又は東部ウマ脳炎ウイルス(EEEV)のものである。
【0145】
いくつかの実施形態では、アルファウイルス由来の自己複製RNA分子は、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)である。
【0146】
自己複製RNA分子は、野生型新世界型又は旧世界型アルファウイルスゲノム(又は、それによってコードされるアミノ酸配列)からのRNA配列を含有することができる。本明細書に開示される自己複製RNA分子のいずれかは、野生型アルファウイルスゲノム配列に「由来する」又は「基づく」RNA配列を含むことができ、これは、それが、新世界型又は旧世界型アルファウイルスゲノムであり得る、野生型RNAアルファウイルスゲノム由来のRNA配列(対応するRNA配列であり得る)と、少なくとも60%、若しくは少なくとも65%、若しくは少なくとも68%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%、又は80~99%、若しくは90~100%、若しくは95~99%、若しくは95~100%、若しくは97~99%、若しくは98~99%同一の配列を有することを意味する。
【0147】
自己複製RNA分子は、許容細胞内でそれら自体の増幅又は自己複製を指示するために必要な全ての遺伝情報を含有する。それら自体の複製を指示するために、自己複製RNA分子は、ポリメラーゼ、レプリカーゼ、又はRNA増幅プロセスを触媒するためにウイルス若しくは宿主細胞に由来するタンパク質、核酸、若しくはリボ核タンパク質と相互作用し得る他のタンパク質をコードし、レプリコンをコードするRNAの複製及び転写に必要なシス作用性RNA配列を含有する。したがって、RNA複製は、複数の娘RNAの産生につながる。これらの娘RNA、及び同一線上のサブゲノム転写物は、目的の遺伝子のインサイチュ発現を提供するように翻訳され得るか、又は目的の遺伝子のインサイチュ発現を提供するように翻訳される、送達されたRNAと同じセンスの転写物を更に提供するように転写され得る。この転写の配列の全体的な結果として、導入されたレプリコンRNAの数が大きく増幅されるため、目的のコード化遺伝子は、細胞の主要なポリペプチド産物になる。
【0148】
アルファウイルス、非構造(non-structural、ns)及び構造遺伝子のゲノムには、2つのオープンリーディングフレーム(open reading frame、ORF)がある。nsORFは、ウイルスRNAの転写及び複製に必要なタンパク質(nsP1-nsP4)をコードし、ポリタンパク質として産生され、ウイルス複製機構である。構造ORFは、コアヌクレオカプシドタンパク質C、並びにヘテロ二量体として会合するエンベロープタンパク質P62及びElの3つの構造タンパク質をコードする。ウイルス膜アンカード表面糖タンパク質は、受容体認識を担い、膜融合によって標的細胞内に入る。4つのnsタンパク質遺伝子は、ゲノムの5’2/3の遺伝子によってコードされ、3つの構造タンパク質は、ゲノムの3’1/3で同一線上のサブゲノムmRNAから翻訳される。
【0149】
自己複製RNA分子は、構造遺伝子をコードしているウイルス配列を代置することにより、又は構造遺伝子をコードする配列の5’若しくは3’に外来配列を挿入することによって、宿主細胞への外来配列の導入の基礎として使用することができる。それらは、サブゲノムプロモーターの制御下にあるレプリカーゼの下流にあるウイルス構造遺伝子(genes of interest、GOI)、例えば、本開示のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを代置するように操作され得る。トランスフェクションにより、直ちに翻訳されたレプリカーゼは、ゲノムRNAの5’及び3’末端と相互作用し、相補的ゲノムRNAコピーを合成する。これらは、新規のプラス鎖キャップ化かつポリアデニル化ゲノムコピー、及びサブゲノム転写物の合成のためのテンプレートとして機能する。増幅は最終的に、細胞当たり最大2×10個のコピーという非常に多いRNAコピー数をもたらす。その結果、治療の有効性又は治療的影響に影響を及ぼし得る、GOI(例えば、本開示のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)の均一なかつ/又は増強された発現が生じる。
【0150】
本開示は、許容細胞内でそれ自体の増幅又は自己複製を指示するために必要な全ての遺伝情報を含有する、自己複製RNA分子を提供する。
【0151】
本開示はまた、構造遺伝子をコードするウイルス配列を代置することによって、宿主細胞に外来配列(例えば、本開示のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)を導入する基礎として使用することができる、自己複製RNA分子も提供する。
【0152】
本開示のポリヌクレオチドのうちのいずれかを含むウイルスベクターが、本明細書で提供され、ベクターは、自己複製RNA分子に由来する。
【0153】
上記の自己複製RNA分子のうちのいずれかは、
・1つ又は2つ以上の非構造遺伝子、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4、
・DLPモチーフ、5’UTR、3’UTR、及びポリAのうちの少なくとも1つ、並びに
・サブゲノムプロモーターのうちの1つ又は2つ以上を更に含み得る。
【0154】
いくつかの実施形態では、例えば、自己複製RNA分子は、
・1つ若しくは2つ以上の非構造遺伝子、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4、
・DLPモチーフ、5’UTR、3’UTR、及びポリAのうちの少なくとも1つ、並びに
・サブゲノムプロモーター、並びに
・配列番号8又は配列番号10のアミノ酸をコードし、サブゲノムプロモーターに操作可能に連結されたRNA、のうちの1つ又は2つ以上を更に含み得る。
【0155】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、タンパク質又はペプチドをコードするRNA配列、5’及び3’アルファウイルス非翻訳領域、新世界型アルファウイルスVEEV非構造タンパク質nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4に由来するアミノ酸配列をコードするRNA配列、タンパク質をコードするRNA配列に操作可能に連結され、その翻訳を調節するサブゲノムプロモーター、5’キャップ及び3’ポリA尾部、プラス鎖一本鎖RNA、非構造タンパク質1(non-structural protein 1、nsP1)の上流のシンドビスウイルスからのDLP、2Aリボソームスキッピングエレメント、並びに5’-UTRの下流及びDLPの上流でのnsp1ヌクレオチド反復を含む。
【0156】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、少なくとも1kb、若しくは少なくとも2kb、若しくは少なくとも3kb、若しくは少なくとも4kb、若しくは少なくとも5kb、若しくは少なくとも6kb、若しくは少なくとも7kb、若しくは少なくとも8kb、若しくは少なくとも10kb、若しくは少なくとも12kb、若しくは少なくとも15kb、若しくは少なくとも17kb、若しくは少なくとも19kb、若しくは少なくとも20kbのサイズであり得るか、又は100bp~8kb、若しくは500bp~8kb、若しくは500bp~7kb、若しくは1~7kb、若しくは1~8kb、若しくは2~15kb、若しくは2~20kb、若しくは5~15kb、若しくは5~20kb、若しくは7~15kb、若しくは7~18kb、若しくは7~20kbのサイズであり得る。
【0157】
上で開示した自己複製RNA分子のうちのいずれかは、自己プロテアーゼペプチド(例えば、自己触媒的自己切断ペプチド)のコード配列を更に含むことができ、自己プロテアーゼのコード配列は、任意選択的にGOIをコードする核酸配列の上流に操作可能に連結される。
【0158】
一般に、当該技術分野で既知の任意のタンパク質分解切断部位は、本開示の核酸分子内に組み込まれることができ、例えば、プロテアーゼによる産生後に切断される、タンパク質分解切断配列であり得る。更に好適なタンパク質分解切断部位には、外部プロテアーゼの添加後に切断され得る、タンパク質分解切断配列も含まれる。本明細書で使用される場合、「自己プロテアーゼ」という用語は、自己タンパク質分解活性を有し、それ自体をより大きいポリペプチド部分から切断することができる「自己切断」ペプチドを指す。口蹄疫ウイルス(foot-and-mouth disease virus、FMDV)で初めて同定され、ピコルナウイルス群のメンバーであるウマ鼻炎Aウイルス(Equine Rhinitis A Virus、E2A)、ブタテッショウウイルス-1(porcine teschovirus-1、P2A)、Thosea asignaウイルス(Thosea asigna virus、T2A)からの「2A様」ペプチドのようないくつかの自己プロテアーゼがその後同定され、タンパク質分解切断でのそれらの活性は、様々なエクスビトロ及びインビボ真核生物系にて示されている。したがって、多くの天然に存在する自己プロテアーゼ系が同定されているので、自己プロテアーゼの概念は、当業者に利用可能である。十分に研究された自己プロテアーゼ系は、例えば、ウイルスプロテアーゼ、発生タンパク質(例えば、HetR、ヘッジホッグタンパク質)、RumA自己プロテアーゼドメイン、UmuDなど)である。本開示の組成物及び方法に好適な自己プロテアーゼペプチドの非限定的な例としては、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)、口蹄疫ウイルス(FMDV)2A(F2A)、ウマ鼻炎Aウイルス(Equine Rhinitis A Virus、ERAV)2A(E2A)、Thosea asignaウイルス2A(T2A)、細胞質多角体病ウイルス2A(BmCPV2A)、軟化病ウイルス2A(BmIFV2A)、又はこれらの組み合わせからのペプチド配列が挙げられる。
【0159】
いくつかの実施形態では、自己プロテアーゼペプチドのコード配列は、DLPモチーフの下流、並びにGOIの上流に操作可能に連結される。
【0160】
いくつかの実施形態では、自己プロテアーゼペプチドは、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)、口蹄疫ウイルス(FMDV)2A(F2A)、ウマ鼻炎Aウイルス(ERAV)2A(E2A)、Thosea asignaウイルス2A(T2A)、細胞質多角体病ウイルス2A(BmCPV2A)、軟化病ウイルス2A(BmIFV2A)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、ペプチド配列を含むか、又はそれからなる。いくつかの実施形態では、自己プロテアーゼペプチドは、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)のペプチド配列を含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、自己プロテアーゼペプチドは、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)、口蹄疫ウイルス(FMDV)2A(F2A)、ウマ鼻炎Aウイルス(ERAV)2A(E2A)、Thosea asignaウイルス2A(T2A)、細胞質多角体病ウイルス2A(BmCPV2A)、軟化病ウイルス2A(BmIFV2A)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0162】
いくつかの実施形態では、自己プロテアーゼペプチドは、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)である。
【0163】
改変ウイルスRNAレプリコンにおけるP2Aペプチドの組み込みは、カプシド-GOI融合からのGOIによってコードされるタンパク質(例えば、本開示のTCRポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)の放出を可能にする。
【0164】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態では、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)ペプチド配列は、DLP配列の直後にインフレームで操作され、全てのGOIのすぐ上流にインフレームで操作される。
【0165】
上に開示される自己複製RNA分子のうちのいずれかは、コード配列下流ループ(downstream Loop、DLP)モチーフを更に含み得る。
【0166】
いくつかのウイルスは、カプシド遺伝子発現を調節する、例えば増加させる、1つ又は2つ以上のステムループ構造を形成することができる、配列を有する。本明細書で使用されるウイルスカプシドエンハンサーは、このようなステムループ構造を形成することができる配列を含む、調節エレメントを指す。いくつかの例では、ステムループ構造は、カプシドタンパク質のコード配列内の配列によって形成され、下流ループ(DLP)配列と呼称される。本明細書に開示されるように、これらのステムループ構造又はそのバリアントは、例えば、目的の遺伝子の発現レベルを調節する、例えば増加させる、ために使用することができる。例えば、これらのステムループ構造又はバリアントは、その下流に操作可能に連結されたコード配列の転写及び/又は翻訳を増強するために、組換えベクター(例えば、異種ウイルスゲノム中)で使用することができる。
【0167】
宿主細胞でのアルファウイルス複製は、二本鎖RNA依存性タンパク質キナーゼ(protein kinase、PKR)を誘導することが知られている。PKRは、真核生物翻訳開始因子2α(eukaryotic translation initiation factor 2α、eIF2α)をリン酸化する。eIF2αのリン酸化は、mRNAの翻訳開始を阻害し、そうすることで、ウイルスが生産的複製サイクルを完了することを防ぐ。シンドビスウイルスによる細胞の感染は、eIF2αのリン酸化をもたらすPKRを誘導するが、ウイルスサブゲノムmRNAは効率的に翻訳され、他の全ての細胞mRNAの翻訳は制限される。シンドビスウイルスにおけるウイルスサブゲノムmRNAの効率的な翻訳は、ウイルスカプシドタンパク質の野生型AUG開始コドン(例えば、カプシドエンハンサー)の下流にある安定なRNAヘアピンループ(又はDLPモチーフ)の存在によって可能となる。DLP構造は、野生型AUG上でリボソームを停止させることができ、これは、機能的eIF2αを必要とせずに、サブゲノムmRNAの翻訳をサポートすることが報告されている。したがって、シンドビスウイルス(SINV)及び他のアルファウイルスのサブゲノムmRNAは、eIF2αの完全なリン酸化をもたらす、高活性PKRを有する細胞でも効率的に翻訳される。
【0168】
DLP構造は、最初にシンドビスウイルス(SINV)26S mRNAで特徴付けられ、セムリキ森林ウイルス(SFV)でも検出された。同様のDLP構造は、新世界(例えば、MAYV、UNAV、EEEV(NA)、EEEV(SA)、AURAV)及び旧世界(SV、SFV、BEBV、RRV、SAG、GETV、MIDV、CHIKV及びONNV)メンバーを含む、アルファウイルス属の少なくとも14個の他のメンバーに存在することが報告されている。これらのアルファウイルス26SのmRNAの予測構造は、SHAPE(選択的2’-ヒドロキシルアシル化及びプライマー伸長)データに基づいて構築された(Toribio et al.,Nucleic Acids Res.May19;44(9):4368-80,2016)、その内容は参照により本明細書に組み込まれる)。安定的ステムループ構造は、CHIKV及びONNVを除く、全ての場合で検出されたが、MAYV及びEEEVは、より低い安定性のDLPを示した(上述のToribio et al.,2016)。最高のDLP活性は、最も安定したDLP構造を含有するアルファウイルスについて報告された。
【0169】
一例として、アルファウイルス属のメンバーは、ウイルス26S転写物内に存在する下流ループ(DLP)による抗ウイルスRNA活性化タンパク質キナーゼ(PKR)の活性化に抵抗し得、これにより、これらのmRNAのeIF2非依存性翻訳開始が可能になる。下流ループ(DLP)は、SINV26SmRNA及びアルファウイルス属の他のメンバーにて、AUGの下流に位置する。
【0170】
いくつかの実施形態では、本開示の核酸分子は、DLPモチーフ及び/又はDLPモチーフのコード配列に操作可能に連結された、GOIのコード配列を含み得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、本開示の自己複製RNA分子は、下流ループ(DLP)を含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、下流ループ(DLP)は、少なくとも1つのRNA-ステムループを含む。
【0173】
場合によっては、DLP活性は、DLPモチーフと開始コドンAUG(AUGi)との間の距離に依存する。アルファウイルス26S mRNAのAUG-DLP間隔は、DLPによって停止した40SサブユニットのP部位にAUGiを置き、eIF2の関与なしにMet-tRNAの組み込みを可能にする方式で、リボソーム18S rRNAのES6S領域のトポロジに調整される。シンドビスウイルスの場合、DLPモチーフは、シンドビスサブゲノムRNAの最初の約150ntに見られる。ヘアピンは、シンドビスカプシドAUG開始コドンの下流に位置し(シンドビスサブゲノムRNAのnt50にあるAUG)、その結果、正しいカプシド遺伝子AUGを使用して翻訳を開始するように、リボソームを停止させる。配列比較及び構造RNA分析の以前の研究は、SINVでのDLPの進化的保存を明らかにし、アルファウイルス属の多くのメンバーでの同等のDLP構造の存在を予測した(例えば、Ventoso,J.Virol.9484-9494,Vol.86,September2012を参照)。
【0174】
いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、任意のGOIのコード配列の上流にDLPモチーフを置くと、通常、ヘアピン領域でコードされるN末端カプシドアミノ酸とGOIコード化タンパク質との融合タンパク質がもたらされると考えられており、なぜなら、開始は、GOI AUGではなく、カプシドAUGで起こるからである。
【0175】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、非構造タンパク質1(nsP1)の上流に置かれた、下流ループを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、下流ループは、非構造タンパク質1(nsP1)の上流に置かれ、ブタテッショウウイルス-1 2A(P2A)リボソームスキッピングエレメントによってnsP1に結合される。
【0177】
本開示のDLP含有自己複製RNAは、対象における自然免疫系に対する耐性を付与するのに有用であり得る。非改変RNAレプリコンは、それらが導入される、細胞の初期自然免疫系状態に感受性である。細胞/個体が高度に活性な自然免疫系状態にある場合、RNAレプリコンの性能(例えば、GOIの複製及び発現)が悪影響を受ける可能性がある。DLPを操作して、特に非構造タンパク質のタンパク質翻訳の開始を制御することによって、自然免疫系の既存の活性化状態が、効率的なRNAレプリコン複製に及ぼす影響を除去又は軽減させる。その結果、有効性又は治療の治療的影響に影響を及ぼし得る、GOIのより均一なかつ/若しくは増強された発現が生じる。
【0178】
自己複製RNAのDLPモチーフは、細胞mRNA翻訳が阻害される細胞環境において、効率的なmRNA翻訳を付与することができる。DLPがレプリコンベクターの非構造タンパク質遺伝子の翻訳と連結している場合、レプリカーゼ及び転写酵素タンパク質は、PKR活性化細胞環境で機能的複製を開始することができる。DLPがサブゲノムmRNAの翻訳と連結している場合、自然免疫活性化により細胞内mRNAが制限されても、強固なGOI発現が可能である。したがって、非構造タンパク質遺伝子及びサブゲノムmRNAの両方の翻訳を駆動するのを助けるためにDLP構造を含有する、自己複製RNAを操作することは、自然免疫活性化を克服する強力な方式を提供する。
【0179】
DLPモチーフを含む自己複製RNAベクターの例は、米国特許出願公開第2018/0171340号、及び国際公開第2018106615号(その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0180】
上に開示した自己複製RNA分子のいずれも、非構造遺伝子nsP1、nsP2、nsP3、及び/又はnsP4を更に含み得る。いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、機能的ウイルス構造タンパク質をコードしない。
【0181】
アルファウイルスゲノムは、非構造タンパク質nsP1、nsP2、nsP3及びnsP4をコードするが、これはP1234(又はnsP1-4若しくはnsP1234)と命名される場合がある単一のポリタンパク質前駆体として産生され、タンパク質分解処理によって成熟タンパク質に切断される。nsP1は約60kDaの大きさで、メチルトランスフェラーゼ活性を持つことがあり、ウイルスのキャッピング反応に関与し得る。nsP2は約90kDaの大きさで、ヘリカーゼ及びプロテアーゼ活性を有し得、nsP3は約60kDaで、マクロドメイン、中心(又はアルファウイルス固有)ドメイン、及び超可変ドメイン(hypervariable domain、HVD)の3つのドメインを含有する。nsP4は約70kDaの大きさで、コアRNA依存性RNAポリメラーゼ(RNA-dependent RNA polymerase、RdRp)触媒ドメインを含有する。感染後、アルファウイルスゲノムRNAを翻訳して、P1234ポリタンパク質を得、これは、個々のタンパク質に切断される。
【0182】
アルファウイルスゲノムはまた、コアヌクレオカプシドタンパク質C、並びにヘテロ二量体として会合するエンベロープタンパク質P62及びE1の3つの構造タンパク質をコードする。構造タンパク質は、サブゲノムプロモーターの制御下にあり、GIOによって代置することができる。
【0183】
いくつかの実施形態では、自己複製RNAは、構造ウイルスタンパク質(例えば、ヌクレオカプシドタンパク質C、エンベロープタンパク質P62、6K、及びE1)のうちの少なくとも1つ(又は、全て)の配列を欠く(又は、含有しない)ことができる。これらの実施形態では、1つ又は2つ以上の構造遺伝子をコードする配列は、例えば、少なくとも1つのタンパク質又はペプチド(又は、他の目的の遺伝子(GOI))のコード配列、例えば、本開示のTCRポリペプチドなどの、1つ又は2つ以上の配列で置換され得る。
【0184】
いくつかの実施形態では、自己複製RNAは、アルファウイルス構造タンパク質をコードする、配列を欠くか、又はアルファウイルス(又は、任意選択的に任意の他の)構造タンパク質をコードしない。いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、1つ若しくは2つ以上のウイルス構造タンパク質の一部又は全コード領域を更に欠く。例えば、アルファウイルス発現系は、ウイルスカプシドタンパク質C、E1糖タンパク質、E2糖タンパク質、E3タンパク質、及び6Kタンパク質のうちの1つ若しくは2つ以上のコード配列の一部、又は全体を欠いていてもよい。
【0185】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、構造ウイルスタンパク質のうちの少なくとも1つのコード配列を含有しない。これらの事例において、構造遺伝子をコードする配列は、例えば、GOI(例えば、TCRポリペプチド)のコード配列などの1つ又は2つ以上の配列で置換され得る。
【0186】
本開示はまた、非構造遺伝子nsP1、nsP2、nsP3及びnsP4を含む自己複製RNA分子を提供し、自己複製RNA分子は、機能的ウイルス構造タンパク質をコードしない。
【0187】
いくつかの実施形態では、本開示は、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は少なくとも4つの非構造ウイルスタンパク質(例えば、nsP1、nsP2、nsP3、nsP4)のコード配列を含む、自己複製RNA分子を提供する。レプリコンによってコードされるnsP1、nsP2、nsP3及びnsP4タンパク質は、機能的又は生物学的活性タンパク質である。
【0188】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、少なくとも1つの非構造ウイルスタンパク質の一部のコード配列を含む。例えば、自己複製RNA分子は、少なくとも1つの非構造ウイルスタンパク質のコード配列の約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、100%、又はこれらの値のうちのいずれか2つの間の範囲を含み得る。いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、少なくとも1つの非構造ウイルスタンパク質の実質的な部分のコード配列を含むことができる。本明細書で使用される場合、非構造ウイルスタンパク質をコードする核酸配列の「実質的な部分」とは、当業者による配列の手動評価、又はBLASTなどのアルゴリズムを使用するコンピュータによる自動配列比較及び同定のいずれかによって、そのタンパク質の推定上の識別を可能にするのに十分な非構造ウイルスタンパク質をコードする核酸配列を含む(例えば、「Basic Local Alignment Search Tool」;Altschul S F et al.,J.Mol.Biol.215:403-410,1993を参照)。
【0189】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、少なくとも1つの非構造タンパク質のコード配列全体を含み得る。いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、天然のウイルス非構造タンパク質の実質的に全てのコード配列を含む。ある特定の実施形態では、1つ又は2つ以上の非構造ウイルスタンパク質は、同じウイルスに由来する。
【0190】
いくつかの実施形態では、非構造タンパク質1(nsP1)の上流に置かれた自己複製RNA分子の下流ループDLPは、シンドビスウイルスに由来する。
【0191】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)由来のnsP1、nsP2、nsP3及びnsP4配列、並びにシンドビスウイルス(SIN)由来のDLPモチーフを含む。
【0192】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子はまた、アルファウイルスnsP3マクロドメインに由来するアミノ酸配列をコードするRNAサブ配列、及びアルファウイルスnsP3中央ドメインに由来するアミノ酸配列をコードするRNAサブ配列を有する。自己複製RNA分子はまた、全体が旧世界型アルファウイルスnsP3超可変ドメインから由来するアミノ酸配列をコードするRNAサブ配列を有することができるか、又は新世界型アルファウイルスnsP3超可変ドメインに由来する部分と、旧世界型アルファウイルスnsP3超可変ドメインに由来する部分とを有するアミノ酸配列を有することができ、すなわち、超可変ドメイン(HVD)は、ハイブリッド又はキメラ新世界型/旧世界型配列であり得る。
【0193】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、野生型新世界型アルファウイルスnsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4タンパク質配列に由来するアミノ酸配列をコードする、RNA配列を有することができる。他の実施形態では、1つ又は2つ以上の非構造タンパク質は、異なるウイルスに由来する。
【0194】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、野生型アルファウイルスnsP3に由来するnsP3マクロドメインと、野生型アルファウイルスnsP3に由来するnsP3中央ドメインとをコードするRNA配列を有し得る。様々な実施形態では、マクロドメイン及び中央ドメインは、両方とも新世界型野生型アルファウイルスnsP3に由来し得るか、又は両方とも旧世界型野生型アルファウイルスnsP3タンパク質に由来し得る。他の実施形態では、マクロドメインは、新世界型野生型アルファウイルスマクロドメインに由来し得、中央ドメインは、旧世界型野生型アルファウイルス中央ドメインに由来し得るか、又はその逆であり得る。様々なドメインは、本明細書に記載の任意の配列のものであり得る。
【0195】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、非VEEV非構造タンパク質nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4を含有する。
【0196】
蓄積された実験的証拠により、VEEV及び他のアルファウイルスゲノムの複製/増幅が示され、それらの欠陥干渉(defective interfering、DI)RNAは、3つのプロモーターエレメント、(i)保存3’末端配列エレメント(conserved 3’-terminal sequence element、3’CSE)及びそれに続くポリ(A)尾部と、(ii)マイナス鎖及びプラス鎖両方のRNA合成のための重要なプロモーターエレメントとして機能する5’UTRと、(iii)nsP1コード配列に存在し、アルファウイルスゲノム複製のエンハンサーとして機能する、51-nt保存配列エレメント(51-ntCSE)とによって決定される(Kim et al.,PNAS,2014,111:10708-10713、及びその中の参考文献)。
【0197】
上に開示した自己複製RNA分子のうちのいずれも、非改変5’非翻訳領域(5’ untranslated region、5’UTR)を更に含み得る。
【0198】
これまでの研究で、VEEV及びシンドビスウイルス感染時には、ウイルスの非構造タンパク質(nonstructural protein、nsP)のごく一部分だけがdsRNA複製中間体に共在化することが明らかにされている。したがって、nsPの大部分はRNA複製に関与していない(Gorchakov R,et al.(2008)A new role for ns polyprotein cleavage in Sindbis virus replication.J Virol82(13):6218-6231)。これは、通常、サブゲノムプロモーターから転写され、更に増幅されない、目的のタンパク質をコードするサブゲノムRNAの増幅に十分に使用されていないnsタンパク質を利用する機会を提供する。
【0199】
いくつかの実施形態では、本開示の自己複製RNA分子のnsP1の断片は、5’-UTRの下流及びDLPの上流に複製される。
【0200】
いくつかの実施形態では、nsP1の最初の193個のヌクレオチドは、5’UTRの下流及びDLPの上流に複製される。
【0201】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、改変5’非翻訳領域(5’-UTR)を含む。例えば、改変5’-UTRは、1位、2位、4位、又はそれらの組み合わせで1つ又は2つ以上のヌクレオチド置換を含み得る。好ましくは、改変5’-UTRは、2位にヌクレオチド置換を含み、より好ましくは、改変5’-UTRは、2位にUからGへの置換を有する。このような自己複製RNA分子の例は、米国特許出願公開第2018/0104359号及び国際公開第2018075235号(その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0202】
いくつかの実施形態では、UTRは、野生型新世界型若しくは旧世界型アルファウイルスUTR配列、又はそれらのうちのいずれかに由来する配列であり得る。5’UTRは、約60nt、又は50~70nt、又は40~80ntなどの任意の好適な長さであり得る。いくつかの実施形態では、5’UTRはまた、保存された一次又は二次構造(例えば、1つ又は2つ以上のステムループ)を有し得、アルファウイルス又はレプリコンRNAの複製に関与し得る。3’UTRは、最大数百個のヌクレオチドであり得、例えば、50~900、又は100~900、又は50~800、又は100~700、又は200nt~700ntであり得る。3’UTRはまた、二次構造、例えばステップループを有することができ、その後にポリアデニル化域又はポリA尾部が続き得る。
【0203】
5’及び3’非翻訳領域は、レプリコンによってコードされる他の配列のうちのいずれかに操作可能に連結され得る。UTRは、他のコード化配列の認識及び転写に必要な配列及び間隔を提供することによって、タンパク質若しくはペプチドをコードする、プロモーター及び/又は配列に操作可能に連結され得る。
【0204】
GOI(例えば、本開示のTCRポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)は、サブゲノムプロモーターの制御下で発現され得る。ある特定の実施形態では、天然サブゲノムプロモーターの代わりに、サブゲノムRNAは、脳性心筋炎ウイルス(encephalomyocarditis virus、EMCV)、ウシウイルス性下痢症ウイルス(Bovine Viral Diarrhea Virus、BVDV)、ポリオウイルス、口蹄疫ウイルス(Foot-and-mouth disease virus、FMD)、エンテロウイルス71、又はC型肝炎ウイルスに由来する配列内リボソーム進入部位(internal ribosome entry site、IRES)の制御下に置かれ得る。サブゲノムプロモーターは、24ヌクレオチド(シンドビスウイルス)から100ヌクレオチド超(ビート壊疽性葉脈黄化ウイルス)の範囲であり、通常、転写開始の上流に見られる。
【0205】
自己複製RNA分子は、3’ポリA尾部を有することができる。それはまた、その3’末端にポリAポリメラーゼ認識配列(例えば、AAUAAA)を含むことができる。
【0206】
自己複製RNA分子が組換えアルファウイルス粒子内にパッケージングされるこれらの場合、それは、粒子形成につながるアルファウイルス構造タンパク質との相互作用を開始する役割を果たす、いわゆるパッケージングシグナルと呼ばれる、1つ又は2つ以上の配列を含有し得る。いくつかの実施形態では、アルファウイルス粒子は、1つ又は2つ以上のアルファウイルスに由来するRNA、及び当該構造タンパク質のうちの少なくとも1つが2つ又は3つ以上のアルファウイルスに由来する、構造タンパク質を含む。
【0207】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子は、構造ウイルスタンパク質(例えば、ヌクレオカプシドタンパク質C、並びにエンベロープタンパク質P62、6K及びE1)が取り除かれ、本開示のポリペプチドのコード配列によって代置された、VEEV由来ベクターを含む。
【0208】
本開示のTCRを発現する操作された細胞
本開示のCALR及びJAK2エピトープに特異的に結合するTCRを発現する操作された細胞は、本開示の範囲内である。本開示は、表4及び5に開示されるアルファTCR鎖のいずれか1つ及びベータTCR鎖のいずれか1つを含む、操作された細胞(例えば、T細胞)を提供する。これらの操作された細胞は、がん、骨髄増殖性疾患及び心血管疾患などの様々な障害又は疾患を治療するために使用することができる。
【0209】
好適な操作された細胞としては、例えば、動物及びヒトから得られる細胞が挙げられる。
【0210】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む細胞は、リンパ系細胞を分化させることができるT細胞、ナチュラルキラー(natural killer、NK)細胞、細胞傷害性Tリンパ球(cytotoxic T lymphocyte、CTL)、調節性T細胞(regulatory T cell、Treg)、ヒト胚性幹細胞、リンパ球前駆細胞、T細胞前駆細胞、多能性幹細胞又は誘導多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell、iPSC)である。いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、T細胞である。T細胞は、例えば初代T細胞などの培養T細胞、又は例えばJurkat、SupT1などの培養T細胞株からのT細胞、又は哺乳動物から得られるT細胞などの任意のT細胞であり得る。哺乳動物から得られる場合、T細胞は、骨髄、血液、リンパ節、胸腺又は他の組織若しくは体液を含む、任意の供給源から得ることができる。T細胞はまた、富化されていても、精製されていてもよい。T細胞は、ヒトT細胞であってもよい。T細胞は、ヒトから単離されたT細胞であってもよい。T細胞は、いずれの型のT細胞であってもよく、いずれの発達段階のものであってもよく、CD4+CD8+二重陽性T細胞、CD8+T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞)、CD4+ヘルパーT細胞(例えば、Th1及びTh2細胞)、末梢血単核細胞(peripheral blood mononuclear cell、PBMC)、末梢血白血球(peripheral blood leukocyte、PBL)、腫瘍浸潤細胞、メモリT細胞、ナイーブT細胞などを含む。T細胞は、CD8+T細胞であってもCD4+T細胞であってもよい。T細胞は、αβT細胞であってもγδT細胞であってもよい。
【0211】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、NK細胞である。
【0212】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、αβT細胞である。
【0213】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、γδT細胞である。
【0214】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、CD8+細胞傷害性Tリンパ球である。
【0215】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、ヒト胚性幹細胞である。
【0216】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、リンパ球前駆細胞である。
【0217】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、多能性幹細胞である。
【0218】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、誘導多能性幹細胞(iPSC)である。
【0219】
いくつかの実施形態では、本開示のTCRを含む単離された細胞は、CD4+Tリンパ球である。ある特定の実施形態では、CD4+Tリンパ球は、Th細胞である。ある特定の実施形態では、CD4+Tリンパ球は、Th細胞である。ある特定の実施形態では、CD4+Tリンパ球は、Th17細胞である。ある特定の実施形態では、CD4+Tリンパ球は、Treg細胞である。ある特定の実施形態では、CD4+Tリンパ球は、TFH細胞である。
【0220】
本開示のTCRを発現する操作された細胞を作製する方法
表4及び5に開示されるアルファTCR鎖のいずれか1つ及びベータTCR鎖のいずれか1つを含む操作された細胞を作製するための方法が、本明細書に記載される。
【0221】
いくつかの実施形態では、細胞療法産物として使用するための操作された細胞を産生するために、細胞、好ましくは自己T細胞を、対象から採取したフェレーシス試料から得て、所望のTCRアルファ及びベータ配列をコードする本開示のベクターで改変する。標的細胞は、操作された細胞に遭遇すると、操作されたT細胞などの操作された細胞が特異的な標的細胞傷害性を示す能力(すなわち、特異的殺細胞)を理由に、操作された細胞によって死滅され得る。
【0222】
フェレーシス試料は、当該技術分野において現在既知の、又は利用可能になるいくつかの好適なリンパ球分離(lymphocytapheresis)、リンパ球除去(lymphapheresis)及び白血球搬出法(leukaphoresis)手順のいずれかにより対象から回収することができ、これにより回収した末梢血からの末梢血白血球(PBL)の回収を提供し、白血球を試料の他の血漿成分から分離することができる。例示的な手順は、例えば、米国特許出願公開第2004/0173778号及び米国特許出願公開第200/40147021号、並びに米国特許第4,690,915号、同第5,126,132号、同第6,255,073号、同第5,846,827号、同第6,251,385号、同第6,225,044号、同第6,210,963号、同第6,194,207号、同第5,443,983号、同第6,040,177号、同第5,766,920号、同第6,210,662号、同第6,204,058号及び同第6,227,368号に例示されている。
【0223】
選択されたナイーブ細胞、好ましくはナイーブT細胞は、選択されていないフェレーシス試料成分から実質的に分離することができる。ある特定の実施形態では、ナイーブCD4+T細胞、ナイーブCD8+T細胞、又はナイーブCD4+T細胞及びナイーブCD8+T細胞であり得るナイーブT細胞は、他のPBL、例えば、非T細胞から実質的に分離される。PBLの選択方法としては、Ficoll勾配を用いる手順、免疫精製を用いる技術(例えば、CD分子などの細胞表面マーカーに対するモノクローナル抗体、並びに抗体が吸着され得るSepharose-、プロテインA-及びプロテインG-結合ビーズなどのビーズ、並びに抗体が吸着され得る磁気ビーズ)、フローサイトメトリ並びに蛍光活性化細胞ソータ(fluorescence-activated cell sorter、FACS)分析が挙げられる。
【0224】
ある特定の実施形態では、選択されたナイーブT細胞は、FACSに基づく方法などの細胞ソーティング手順、又は他の適切な細胞ソーティングデバイス及び方法論と組み合わせた、Miltenyiビーズ(Myltenyi Biotec)及びDynabeadシステム(Dynal Biotech)などの当該技術分野で利用可能なものなどの磁気ビーズ精製システムにより実質的に精製される。
【0225】
ナイーブ細胞を含むフェレーシス産物を得ることができる対象は、好ましくは、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ウサギ、マウス、非ヒト霊長類又はヒトなどの治療を必要とする哺乳動物である。より好ましくは、対象は、がん、骨髄増殖性疾患又は心血管疾患の治療を必要とするヒト患者である。代替的に、適切な状況において、治療されるべき対象には由来しないが、免疫細胞ドナー、又は更に不死化若しくは形質転換された免疫細胞株などの別の適合性の供給源に由来する、ナイーブT細胞などの免疫細胞が、本発明に従う細胞療法産物を調製するために用いられ得る。
【0226】
次いで、このようにして選択されたナイーブ細胞、好ましくはナイーブT細胞は、既知の方法を使用して、開示されるポリヌクレオチドのいずれかを含むウイルスベクターを細胞に導入することで改変される。細胞は、インビボで複製することができ、持続的な腫瘍制御につながる可能性のある長期持続性をもたらす。
【0227】
いくつかの実施形態では、ナイーブ細胞、好ましくはナイーブT細胞は、開示されるTCRのいずれかで形質導入され、細胞の表面上でのTCRの恒常的発現をもたらす。TCRを発現する細胞は、1つ又は2つ以上の共刺激分子を発現するように更に操作されてもよい。例示的な共刺激分子は、CD28、ICOS、LIGHT、GITR、4-1BB、及びOX40である。TCRを発現する細胞は、TNFα、IFNγ、IL-2、IL-3、IL-6、IL-7、IL-11、IL-12、IL-15、IL-17又はIL-21などの1つ又は2つ以上のサイトカイン又はケモカイン又は炎症促進性メディエータを産生するように更に操作されてもよい。細胞は、既知の遺伝子編集技術を使用して不活性化された内因性TCR遺伝子座及び/又はHLA遺伝子座を有し得る。
【0228】
操作された細胞は、任意選択的に、所望の表現型及び数の操作された細胞を含む治療組成物及び細胞療法産物を産生するように増大されてもよい。例示的なT細胞増大手順は、活性化T細胞を、照射した非CD8+細胞とともに、選択されたサイトカイン及び抗CD3抗体調製物の存在下でインキュベートして、非特異的活性化T細胞増大を促進することを含む。用いられる増大プロトコルの選択は、技術者の関心の範囲内にあり、当該技術分野の指針により容易になり得る。
【0229】
組成物
本開示はまた、本明細書に開示されるポリヌクレオチドのうちのいずれか、ポリペプチドのうちのいずれか又はベクターのうちのいずれかを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に開示されるヌクレオチドのいずれかを含むベクターを含み得る。
【0230】
組成物は、組成物及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を含んでもよく、それに製剤化されてもよい。「薬学的に許容される」は、用いられる投与量及び濃度で、投与される対象において望ましくない効果も有害な効果も引き起こさず、担体、緩衝剤、安定剤又は当業者に周知の他の材料を含む、賦形剤を指す。担体又は他の材料の厳密な性質は、投与経路、例えば、筋肉内、皮下、経口、静脈内、皮膚、粘膜内(例えば、腸内)、鼻腔内又は腹腔内経路に依存し得る。水、石油、動物油又は植物油、鉱油又は合成油などの液体担体が含まれてもよい。生理食塩水、デキストロース若しくは他の糖液、又はエチレングリコール、プロピレングリコール若しくはポリエチレングリコールなどのグリコールが含まれてもよい。例示的な配合は、アデノウイルス世界標準(Hoganson et al,2002):20mM Tris pH8、25mM NaCl、2.5%グリセロール;又は20mM Tris、2mM MgCl2、25mM NaCl、スクロース10% w/v、ポリソルベート80 0.02% w/v;又は10~25mMクエン酸緩衝剤pH5.9~6.2、4~6%(w/w)ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(hydroxypropyl-beta-cyclodextrin、HBCD)、70~100mM NaCl、0.018~0.035%(w/w)ポリソルベート-80、及び任意選択的に0.3~0.45%(w/w)エタノールである。多くの他の緩衝剤を使用することができ、精製された医薬製剤の保管及び医薬投与のための好適な配合の例が知られている。
【0231】
キット/製品
キット及び製品もまた記載される。このようなキットは、本明細書に開示される医薬組成物のうちの1回又は2回以上の投与量を受容するように区画されるパッケージ又は容器を含む。好適な容器としては、例えばボトルが挙げられる。一実施形態では、容器は、ガラス又はプラスチックなどの様々な材料から形成される。
【0232】
本明細書で提供される製品には、パッケージング材料が含まれる。医薬製品のパッケージングに使用するためのパッケージング材料としては、例えば、米国特許第5,323,907号、同第5,052,558号及び同第5,033,252号のものが挙げられる。医薬パッケージング材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、袋、容器、ボトル、並びに選択された製剤及び投与と治療との意図された様式に好適な任意のパッケージング材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0233】
キットは、典型的には、内容物を掲載するラベル及び/又は使用のための説明書、並びに使用のための説明書を有するパッケージ挿入物を含む。典型的には、一組の使用説明書も含まれる。
【0234】
一実施形態では、ラベルは容器上にあるか、又は容器に付随している。一実施形態では、ラベルを形成する文字、数字、又は他の文字が容器自体に添付され、成形され、又は刻み込まれている場合、ラベルは容器上にあり、ラベルが、例えば、パッケージ挿入物として容器も保持する受容器又は担体内に存在するとき、ラベルは容器に付随している。
【0235】
一実施形態では、ラベルを使用して、内容物が特定の治療用途に使用されることを、表示する。ラベルはまた、例えば本明細書に記載される方法における内容物の使用のための指示を表示する。
【0236】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、本明細書で提供される化合物を含有する1回又は2回以上の単位剤形を収容するパック又はディスペンサデバイスにて与えられる。パックは、ブリスターパックなど、金属又はプラスチックのホイルを収容する。一実施形態では、パック又はディスペンサデバイスには、投与のための使用説明書が添付されている。一実施形態では、パック又はディスペンサには、また医薬品の製造、使用、又は販売を規制する政府機関によって規定された形態で容器と関連する通知が添付されており、この通知は、ヒト又は動物に投与するための薬物の形態の当該機関による承認を反映している。このような通知は、例えば、処方薬物について米国食品医薬品局によって承認されたラベル付け、又は承認された製品挿入物である。一実施形態では、本明細書に提供される組成物もまた、指定の状態の治療のために調製され、適切な容器内に置かれ、ラベル付けされる。
【0237】
治療又は使用方法
開示される組成物又は操作された細胞のいずれかを用いて対象を治療するための方法が、本明細書に提供される。本開示の組成物及び操作された細胞を使用して、臨床状態のリスクを治療、予防又は低減することができる。
【0238】
いくつかの実施形態では、臨床状態は、がん、骨髄増殖性疾患、又は心血管疾患である。
【0239】
いくつかの実施形態では、骨髄増殖性疾患は、原発性骨髄線維症(MPN)、真性多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)、原発性骨髄線維症(PFM)、続発性骨髄線維症、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia、AML)、続発性AML、慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia、CML)、未確定の潜在能を持つクローン造血症(clonal hematopoiesis of indeterminate potential、CHIP)、及び慢性骨髄単球性白血病(chronic myelomonocytic leukemia、CMML)から選択される。
【0240】
いくつかの実施形態では、がんは、肺がん、リンパがん、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、形質細胞性骨髄腫、胆道がん、膀胱がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、甲状腺がん、胃がん、大腸がん、結腸がん、尿路がん、中枢神経系がん、神経芽細胞腫、腎臓がん、乳がん、子宮頸がん、精巣がん、及び軟部組織がんから選択される。
【0241】
いくつかの実施形態では、心血管疾患は、急性冠症候群、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、血栓症、静脈血栓塞栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、難治性腹腔内血栓症、末梢動脈疾患、高血圧症、心不全、心房細動、冠動脈心疾患、アテローム性動脈硬化症、又はクローン性造血から選択される。
【0242】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に開示されるポリヌクレオチドのいずれか、ポリペプチドのいずれか又はベクターのいずれかを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に開示されるヌクレオチドのいずれかを含むベクターを含み得る。
【0243】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に開示されるポリヌクレオチドのいずれかを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、ポリヌクレオチドは、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードし、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供される対応する核酸配列によってコードされるCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0244】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表4に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR1、表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR2、及び表5に提供される核酸配列によってコードされるCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0245】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含むVDJ領域を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVJ領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされるVDJ領域を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0246】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRをコードするポリヌクレオチドであって、アルファ鎖が、表4に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされ、対応するベータ鎖が、表5に提供される核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一である核酸配列によってコードされる(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)、ポリヌクレオチドもまた本明細書に記載される。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0247】
いくつかの実施形態では、本方法は、本開示のTCRポリペプチドのいずれかをコードするポリヌクレオチドを含むウイルスベクターを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。本明細書に開示される方法のいずれにおいても、対象に投与される組成物は、アデノウイルスベクター、アルファウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、アデノ関連ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、自己複製RNA分子、及びこれらの組み合わせから選択されるベクターを含み得る。いくつかの実施形態では、ベクターは、Ad26ベクター、MVAベクター、GAd20ベクター、自己複製RNA分子、及びこれらの組み合わせから選択される。
【0248】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に開示されるポリペプチドのいずれかを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、ポリペプチドは、TCRである。いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖は、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0249】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0250】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(VJ)領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0251】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0252】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に開示される操作された細胞のいずれかを、それを必要とする対象に投与することを含む。ある特定の実施形態では、操作された細胞は、表4及び5に開示されるアルファTCR鎖のいずれか1つ及びベータTCR鎖のいずれか1つを含む。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0253】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に開示されるポリペプチドのいずれかを含む操作された細胞を、それを必要とする対象に投与することを含み、ポリペプチドは、TCRである。いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む操作された細胞を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖は、表5に提供される対応するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDR3は、表4に提供されるアルファ鎖CDR3(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0254】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む操作された細胞を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表4に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR1、表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び表5に提供されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖CDRは、表4に提供されるアルファ鎖CDR(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0255】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む操作された細胞を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(VJ)領域を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖VDJ領域は、表4に提供されるアルファ鎖VJ領域(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0256】
いくつかの実施形態では、本方法は、アルファ鎖及びベータ鎖を含むTCRを含む操作された細胞を、それを必要とする対象に投与することを含み、アルファ鎖は、表4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含み、対応するベータ鎖は、表5に提供されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%同一であるアミノ酸配列を含む(すなわち、表5に提供されるベータ鎖は、表4に提供されるアルファ鎖(例えば、行1)と同じ行番号(例えば、行1)にある)。簡潔にするために、各可能な代替物は解析されないが、各々は、完全に記載されているかのように別個の実施形態を成す。
【0257】
いくつかの実施形態では、TCRを含む操作された細胞は、リンパ系細胞を分化させることができるT細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、調節性T細胞(Treg)、ヒト胚性幹細胞、リンパ球前駆細胞、T細胞前駆細胞、多能性幹細胞又は誘導多能性幹細胞(iPSC)である。
【0258】
ある特定の実施形態では、操作された細胞は、治療を必要とする対象から得られるナイーブ細胞に由来する。ある特定の実施形態では、操作された細胞は、治療を必要とする対象には由来しないが、代わりに、免疫細胞ドナー、又は不死化若しくは形質転換された免疫細胞株などの別の適合性の供給源に由来する。
【0259】
いくつかの実施形態では、所望の量の操作された細胞を用いて、治療的投与のための細胞療法産物を調製する。ある特定の実施形態では、細胞療法産物は、細胞療法産物を導出するのに使用したフェレーシス試料を得た対象に、再注入、つまり戻し注入される。用いられ得る再注入手順としては、例えば、米国特許第4,844,893号及び同第4,690,915号に開示される手順が挙げられる。ある特定の実施形態では、細胞療法産物は、細胞療法産物を導出するのに使用したフェレーシス試料を得た対象とは異なる対象に再注入、つまり戻し注入される。
【0260】
いくつかの実施形態では、好ましくは投与前に、活性化Tリンパ球又は細胞療法産物について1つ又は2つ以上の品質保証試験を行う。いくつかの実施形態では、品質保証試験は、患者とTリンパ球との間のHLA一致、フローサイトメトリ分析(CD8+、TCR+)、無菌性(細菌又は真菌の成長がないこと)、細菌についてのグラム染色陰性、PCR/ELISAについてマイコプラズマ陰性、残余ショウジョウバエDNAがないこと、昆虫ウイルスcDNAの非存在、生存率(>72%生存)、及びCTLアッセイによる細胞溶解活性を確認するための1つ又は2つ以上の試験を行うことを含む。
【0261】
用量及び投与経路
いくつかの実施形態では、所望の量のウイルスベクターを用いて、治療的投与のための組成物を調製する。
【0262】
いくつかの実施形態では、ウイルスベクターを含む組成物は、1用量当たり約1×10IFU(感染単位)~約1×1011IFUの用量で投与される。ある特定の実施形態では、ウイルスベクターは、アデノウイルスベクター、Ad26ベクター、GAd20ベクター、ポックスウイルスベクター又はMVAベクターである。
【0263】
いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子を含む組成物は、約1マイクログラム~約100マイクログラムの用量で投与される。
【0264】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物は、皮下、局所、経口、及び筋肉内などの様々な経路によって対象に投与することができる。組成物の投与は、経口的又は非経口的に達成され得る。非経口送達の方法としては、局所、動脈内(組織へ直接)、筋肉内、皮下、髄内、髄腔内、脳室内、静脈内、腹腔内、又は鼻腔内投与が挙げられる。本開示はまた、予防及び治療方法で使用するための好適な局所、経口、全身及び非経口製剤を提供する目的を有する。
【0265】
いくつかの実施形態では、組成物の筋肉内投与は、針を使用することによって達成することができる。代替案は、組成物を投与するための無針注射デバイス(例えば、Biojector(商標)の使用)又は組成物を含有する凍結乾燥粉末の使用である。静脈内、皮膚若しくは皮下注射、又は罹患部位への注射では、組成物は、パイロジェンフリーであり、好適なpH、等張性、及び安定性を有する非経口的に許容される水溶液の形態であり得る。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射剤、リンゲル注射剤、乳酸リンゲル注射剤などの等張性ビヒクルを使用して好適な溶液をうまく調製することができる。必要に応じて、防腐剤、安定剤、緩衝剤、酸化防止剤、及び/又は他の添加剤を含めることができる。徐放性製剤を用いることもできる。
【0266】
実際の投与量、並びに投与速度及び時間経過は、治療されている対象の性質及び重篤度によって決まる。治療の処方、例えば、投与量などの決定は、一般開業医及び他の医師の責任の範囲内であり、典型的には、治療される障害、個々の患者の状態、送達部位、投与の方法及び開業医に既知の他の要因を考慮する。
【0267】
いくつかの実施形態では、所望の量の操作された細胞を用いて、治療的投与のための細胞療法産物を調製する。
【0268】
対象を治療するために、有効量の細胞療法産物が、疾患、傷害又は状態を患っているか、又はこれらを有すると診断された対象に投与される。対象は、がん、骨髄増殖性疾患又は心血管疾患の治療を必要とするヒト患者であり得る。
【0269】
本発明の細胞療法産物の有効量又は有効投与量は、モデリング、用量増加試験若しくは臨床試験などの通例の方法により、並びに通例の要因、例えば、投与又は産物送達の様式若しくは経路、細胞療法産物の薬物動態、疾患、傷害若しくは状態の重篤度及び経過、対象の過去若しくは現在の療法、対象の健康状態及び薬物への応答、並びに治療に携わる医師の判断などを考慮することにより、確かめることができる。例示的な投与量としては、細胞集団は、成人のヒトに対して、1×10~1×1011又は1×10~1×1010個の活性化T細胞などの約1×10~約1×1012個の活性化T細胞を含むことができる。
【0270】
細胞療法産物は、操作された細胞、好ましくは操作されたT細胞と、薬学的に許容される希釈剤又は溶媒などの、対象に注入されるまで操作された細胞を維持するのに好適な賦形剤とを含む、治療組成物として調製することができる。
【0271】
細胞成分を含む組成物を対象に投与するための任意の好適な技術を用いることができる。例えば、静脈内注入による操作されたT細胞の投与を用いることができる。複数回の注入が必要とされるか、又は指示される場合があり、これらの注入は、数週間以上の期間にわたり起こってもよい。例示的な技術は、例えば、米国特許第4,844,893号及び同第4,690,915号に記載されている。
【実施例
【0272】
これらの実施例は、あくまで例示を目的として示されるものであって、本明細書で提供される特許請求の範囲の範囲を限定するためのものではない。
【0273】
実施例1.TCR配列の分析
12日間アッセイ-形質導入、内因性、外因性-10×エンドポイント
単一細胞TCRα/β及びRNA配列決定を、4人の健康なヒトドナー由来のleukopakから単離したCD8+T細胞試料に対して行った。各ドナーからの樹枝細胞を、a)DMSO処理、若しくは2つのmutJAK2エピトープのうちの1つに対応する外因的に負荷した単一の9-merペプチド(「外因性処理」)、b)組み合わせたmutJAK2及びmutCALRエピトープで構成されるタンデムミニ遺伝子構築物(mutCALR I型及びmutCALR II型)でのトランスフェクション(「内因性処理」)、又はc)mutJAK2及びmutCALR抗原構築物を含有するAd5ウイルスでの形質導入(「Ad5処理」)で処理した。
【0274】
2つのmutJAK2エピトープに対応する9-merペプチドは、以下のアミノ酸配列、VLNYGVCFC(配列番号681)及びFCGDENILV(配列番号682)を有する。組み合わせたmutJAK2及びmutCALRエピトープで構成されるタンデムミニ遺伝子構築物は、アミノ酸配列、
【0275】
【表2】
を有する。配列番号683において、mutCALR 1型配列には下線を引き、mutCALR II型配列には下線を引き、かつ太字とし、2つのmutJAK2配列には下線を引き、かつイタリック体とする。
【0276】
Ad5ウイルス内に含有されるmutJAK2及びmutCALR抗原構築物(LS_CALR_JAK2-2x9mer(HEME002)としても既知である)は、以下のアミノ酸配列、MACPGFLWALVISTCLEFSMAMKDKQDEEQRTRRMMRTKMRMRRMRRTRRKMRRKMSPARPRTSCREACLQGWTEAAYEEAEDNCRRMMRTKAAYVLNYGVCFCAAYFCGDENILV(配列番号702)を有する。
【0277】
続いて、自己汎T細胞を共培養物に添加して、TCR刺激を開始した。
【0278】
全ての場合において、TCRを11日間刺激し、その後に個々のペプチドで一晩再刺激処理した。細胞を採取し、CD8+T細胞を、ネガティブ選択磁気ビーズ捕捉技術を使用して単離した。これらの単離されたCD8+T細胞を、10×ゲノミクス単一細胞配列決定プラットフォームを使用して分析した。
【0279】
手段
(Ad5処理の場合)2日前又は(外因性及び内因性処理の場合)1日前:上記の4人の健康なヒトドナーからのドナー樹状細胞(dendritic cell、DC)を、1×抗凝集体(C.T.L.、CTL-AA-001)を有するIMDM5(5%ヒト抗体血清Sigma、H3667を補充したIMDM5培地:Gibco、12440)中で解凍した。細胞を、1300rpmで5分間遠心分離することによって洗浄し、50ng/mLのGM-CSF及びIL-4を含有するIMDM5中に再懸濁した。細胞を、2mLのIMDM5中、約1~1.5e6細胞/ウェルで6ウェルプレートに播種し、37℃/5%CO2で一晩インキュベートした。
【0280】
(Ad5処理の場合)1日前:DCをプレートから取り除き、同じドナーのウェルを組み合わせた。細胞を、IMDM5中で洗浄し、計数し、6e5細胞/mLの密度で再懸濁した。50μLの細胞を、プレートレイアウトに従って、透明な丸底の96ウェルプレートの適切なウェルに播種した(3e4細胞/ウェルの密度)。少なくとも1つの行/列を、プレートの外側縁の周りで空のままにし、100μLのDPBSで充填した。BSL2+環境で、Ad5構築物を、2×(最終濃度:5μg/mL)ポリブレン(Millipore、カタログ番号TR-1003-G)を有するIMDM5培地中で、50μL当たり5,000感染多重度(Multiplicity of Infection、MOI)の濃度まで希釈した。50μLの各構築物を、プレートレイアウトに従って、DCの適切なウェルに添加した。プレートを、37℃/5%CO2のインキュベータに一晩戻した。
【0281】
(内因性処理の場合)0日目:DCをプレートから取り除き、同じドナーのウェルを組み合わせた。細胞を、IMDM5中で洗浄し、計数し、5e5細胞/mLの密度で再懸濁した。500μLの細胞を、プレートレイアウトに従って、24ウェルプレートの適切なウェルに播種した(2.5e5細胞/ウェルの密度)。NanoJuiceキットプロトコル(Millipore Sigma、71902)に従って、Opti-MEMを、コアトランスフェクション剤及びトランスフェクションブースタと合わせ、室温(room temperature、RT)で5分間インキュベートした。DNAを、適切なチューブに添加し、穏やかなピペッティングによって混合した。細胞を、RTで15分間インキュベートした。20μLの各調製物を、プレートレイアウトに示される適切なウェルに滴下した。プレートを、穏やかに振動させて混合し、37℃/5%COで6時間インキュベートした。ウェルを、内因性トランスフェクションプレートから微量遠心チューブに移した。チューブを、1500×gで5分間遠心分離した。細胞を、500μLのDPBS中に再懸濁した。洗浄を、合計2回の洗浄にわたって繰り返した。最終洗浄後、細胞を、500μLのIMDM5中に再懸濁した。細胞を、ピペッティングして混合し、65μLをプレートレイアウトに示される適切なウェルに移した。対応するドナー汎T細胞(すなわち、樹状細胞と同じドナーからの汎T細胞)を、1×抗凝集体を有するIMDM5中で解凍し、1300rpmで5分間遠心分離することによって洗浄した。細胞を、IMDM5中に3e6細胞/mLで再懸濁した。100μLの調製された汎Tドナー細胞を、プレートレイアウトに従って対応するドナーDCウェルに添加した(3e5汎T細胞/ウェルの密度。DC:汎Tの最終比1:10)。200μLのDPBSを、プレートの外側ウェルに添加した。プレートを、37℃/5%COのインキュベータに戻した。
【0282】
(外因性処理の場合)0日目:DCをプレートから取り除き、同じドナーのウェルを合わせた。細胞を、IMDM5中で洗浄し、計数し、3e5細胞/mLの密度で再懸濁した。100μLの細胞を、プレートレイアウトに示されるように、透明な96ウェル丸底プレート中の適切なウェルに播種した(3e4細胞/ウェルの密度)。ペプチドを、IMDM5中で20×最終濃度に希釈し、5μLの希釈したペプチドを、プレートレイアウトに従って適切な外因性ウェルに添加した。200μLのDPBSを、外側ウェルに添加し、37℃/5%COで1時間半~2時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを、50グレイの放射線の所望の線量を達成するように計算された時間にわたって、室温の照射器内に置いた。対応するドナー汎T細胞を、1×抗凝集体を有するIMDM5中で解凍し、1300rpmで5分間遠心分離することによって洗浄した。細胞を、IMDM5中に3e6細胞/mLで再懸濁した。100μLの調製された汎Tドナー細胞を、プレートレイアウトに従って対応するドナーDCウェルに添加した(3e5汎T細胞/ウェルの密度。DC:汎Tの最終比1:10)。プレートを、37℃/5%COのインキュベータに戻した。
【0283】
(Ad5処理の場合)0日目:プレートを、Ad5とともに約20時間インキュベートした後、それらをインキュベータから取り出した。プレートを、300×gで5分間遠心分離することによって洗浄し、ペレットを、DPBS(Gibco、14140)中に再懸濁した。洗浄を、合計3回の洗浄にわたって繰り返した。最終洗浄後、細胞を、100μLのIMDM5中に再懸濁した。対応するドナー汎T細胞を、1×抗凝集体を有するIMDM5中で解凍した。細胞を、1300rpmで5分間遠心分離することによって洗浄し、次いでIMDM5中に3e6細胞/mLで再懸濁した。100μLの調製された汎Tドナー細胞を、プレートレイアウトに従って対応するドナーDCウェルに添加した(3e5汎T細胞/ウェルの密度。DC:汎Tの最終比1:10)。200μLのDPBSを、プレートの外側ウェルに添加した。プレートを、37℃/5%COのインキュベータに戻した。
【0284】
(全ての処理について)3日目及び3日目の後:IMDM5培地を、2×最終濃度のIL-2、IL-7及びIL-15を用いて調製した。(最終濃度:IL-2:50IU/mL、IL-7:25ng/mL及びIL-15:25ng/mL)。100μLの培地を、各ウェルから取り出し、調製したIMDM5サイトカイン培地で代置した。プレートを、穏やかに振動させて混合し、37℃/5%COのインキュベータに戻した。このプロトコルを、IL-2の濃度を100IU/mLに増加させたことを除いて、最大12日目まで2~3日毎に繰り返した。
【0285】
11日目:(再刺激日が培地をリフレッシュする必要がある日と重なった場合、リフレッシュを最初に行った)。汎T細胞の再刺激のために、IMDM5中で外因性、内因性又はAd5構築物に対応するペプチドを調製した。単一ペプチドの再刺激の場合、5μg/mLの最終濃度を使用した。CALRペプチドプールの場合、各ペプチドを、1μg/mLの最終濃度で使用した(ペプチドを、プレートに添加する前に500×最終濃度でプールした)。DMSO対照を、使用したペプチドの最高濃度(5μg/mL)に適合するようにIMDM5中で調製した。5μLの各調製物を、適切なウェルに添加した。プレートを、穏やかに振動させて混合した。プレートを、インキュベータに戻し、37℃/5%COで一晩(約18時間)インキュベートした。
【0286】
CALRペプチドプールの配列を、表1に提供する。
【0287】
【表3】
【0288】
(全ての処理について)12日目:汎T細胞のバイアルを、1×抗凝集体を有するIMDM5中で(ベースラインとして使用される)各ドナーから解凍し、1300rpmで5分間遠心分離することによって洗浄し、IMDM5中に再懸濁した。各試料の複製を、氷上のチューブ中に合わせ、1500rpmで5分間、4℃で遠心分離した。上清を取り除き、300μLのランニング緩衝剤を添加して、洗浄した。チューブを再び遠心分離し、上清を取り除いた。CD8T細胞ネガティブ選択ビーズキットに提供される抗体カクテルを調製し、適当にスケーリングした(1試料当たり40μLの緩衝液及び10μLの抗体)。抗体カクテルは、CD4、CD15、CD16、CD19、CD34、CD36、CD56、CD123、TCRγ/δ及びCD235a(グリコホリンA)に対するビオチン結合モノクローナル抗ヒト抗体、モノクローナル抗CD14抗体(アイソタイプ:マウスIgG2a)、抗CD61抗体(アイソタイプ:マウスIgG1)及び抗ビオチン抗体(アイソタイプ:マウスIgG1)に結合したマイクロビーズを含んだ。
【0289】
50μLの調製した抗体カクテルを、各試料に添加し、氷上で5分間インキュベートした。ビーズカクテルを調製し、適当にスケーリングした(1試料当たり30μLの緩衝剤及び20μLのビーズ)。50μLを、各試料に添加し、氷上で10分間インキュベートした。400μLの緩衝液を添加して、試料体積を500μLにした。400μLの緩衝液をベースライン試料に添加して、体積を500μLにした。マニュアルCD8+分離プロトコル(MACS Miltenyi Biotec、130-096-495)に従った。カラム及びチューブ(15mL)を準備し、3mLの緩衝剤ですすいで、予め湿らせた。500μLの細胞を添加し、フロースルーを回収した。細胞を、3mLの緩衝剤で洗浄し、回収した。細胞を計数し、1500rpmで5分間遠心分離することによって洗浄した。細胞を、PBS中に1e4細胞/mLで再懸濁した。
【0290】
単一細胞V(D)Jの10×ゲノミクスプロトコル
単一細胞V(D)J(可変、多様及び連結)の10×ゲノミクスプロトコル(Chromium(商標)Single Cell V(D)J Reagent Kits User Guide-CG000086)を使用して、同じ細胞からの免疫レパートリ情報及び遺伝子発現を測定した。12日間のアッセイから得られた細胞を洗浄し、0.04%ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin、BSA)を含有する1×リン酸緩衝生理食塩水(phosphate-buffered saline、PBS)中に再懸濁して、標的細胞濃度(約20,000細胞/試料)を達成した。10×クロムコントローラ単一細胞Aチップ上で、バーコード化単一細胞VDJの5’ゲルビーズ、細胞を有するマスターミックス及び分配油を合わせることによって、ゲルビーズインエマルジョン(Gel Bead-in-Emulsion、GEM)を作製した。GEM作製後、ゲルビーズは溶解し、いかなる共分配された細胞も溶解した。配列決定プライマー、10×細胞バーコード、10×固有分子識別子(unique molecular identifier、UMI)バーコード及びテンプレートスイッチオリゴ(template switch oligo、TSO)を含有するオリゴヌクレオチドを放出し、細胞溶解物及び逆転写(reverse transcription、RT)試薬を含有するマスターミックスと混合した。GEM-RTのインキュベーションにより、mRNAからバーコード化全長cDNAが産生された。GEM-RTからの10×バーコード化全長cDNAを精製し、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction、PCR)(14サイクル)によって増幅し、5’及び3’末端に対するプライマーをGEM-RT中に添加した。全長VDJセグメントを、TCR領域に特異的なプライマーを用いて増幅したcDNAから濃縮した。酵素断片化及びサイズ選択を使用して、5’遺伝子発現(gene expression、GEX)ライブラリ構築の前にcDNAアンプリコンサイズを最適化した。P5(AATGATACGGCGACCACCGA)(配列番号703)、P7(CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT)(配列番号704)、試料インデックス(NNNNNNNN)(配列番号705)、及びIllumina R2(AGATCGGAAGAGCACACGTCTGAACTCCAGTCAC)(配列番号706)配列を、末端修復、Aテーリング、アダプターライゲーション及び試料インデックスPCRによって添加した。最終ライブラリは、Illumina配列決定において使用されるP5及びP7プライミング部位を含有した。プールした/正規化したライブラリを、推奨される深さ/実行パラメータで配列決定した。NovaSeqで配列決定したライブラリは、予想されるQ30(配列決定解析ビューア)スコアを有する高品質のデータを生成した。多重化配列を逆多重化し、The Chromium Single Cell Immune Profiling Software Suiteを使用して分析した。
【0291】
実施例2.刺激により濃縮されたTCRの同定
増大したTCRの同定
抗原刺激によって濃縮されたTCRを同定するために、内因性ミニ遺伝子又はAd5形質導入のいずれかで処理したT細胞集団からのT細胞受容体アルファ/ベータ(TCRα/β)配列を、空のミニ遺伝子(すなわち、抗原なし)又はAd5ヌル構築物(すなわち、抗原カセットなしのAd5トランスフェクション)に対する刺激によって得られたT細胞集団からの対応する配列に対して比較した。外因的に負荷した樹状細胞(DC)による刺激から得られたTCRα/β配列の場合、対応するDMSO処理した対照(すなわち、DMSO+抗原刺激なし)を使用した。0.0003未満の偽発見率(false discovery rate、FDR)及び対照と比較したTCR比率の最低2倍の増加で濃縮された細胞集団中に存在するTCRα/β配列を、更なる分析のために選択した。対照及び処理条件の両方において非常に豊富(約1.0%以上)であり、かつ有意に濃縮されたTCRα/β配列もまた、更なる試験のために選択した。
【0292】
活性化T細胞からの増大したTCR配列の同定
TCRの数を更に分類して、実験的に検証するために、単一細胞RNA(scRNA)配列決定データを、同じ細胞から得た。T細胞のmRNAベースのゲーティングについて考慮したT細胞活性化マーカーは、TNF、GZMB、CD69及びPRF1(パーフォリン)であった。これらのマーカー及びそれらのカットオフを、以下の表2に列挙する。クローン的に増大し、4つの遺伝子全てにおいてカットオフよりも高いmRNA発現を有する細胞中に存在するTCRに、最も高い優先順位を与えた。加えて、既知の自己抗原又はウイルス抗原と配列同一性を共有するTCRを、更なる考慮から除外した。IEDB(www.iedb.org)公開リポジトリデータベースを使用して、自己/ウイルス抗原応答性TCR配列を同定した。
【0293】
【表4】
【0294】
scRNA分析
Seurat Rパッケージを使用して、scRNA配列決定分析を行った。高いミトコンドリア含量(5%超)、過度に低い(300未満)計数及びライブラリサイズ基準を使用して、試料を最初に品質管理した。品質管理(quality control、QC)閾値に合格しなかった細胞を、取り除いた。QC選別後、SCTransformアルゴリズムを使用して、生のRNA読み込み計数を正規化し、変換した。12日間の増大の前及び後の試料を、Seuratにおいて実行される試料統合方法を使用して合わせた。主成分分析(principal component analysis、PCA)、その後に最初の30個の主成分に対する均一マニホールド近似投影(uniform manifold approximation and projection、UMAP)クラスタリングを行った。次いで、正規化したmRNAデータを利用し、様々なT細胞活性化マーカーの発現プロファイルを試験して、カットオフ基準を確立した。活性化プロファイルは、一般的に二峰性分布を示し、カットオフは、二峰性分布の2つの隣接ピーク間の谷の点で選択した。カットオフ値については、表1を参照されたい。
【0295】
表3は、34個の配列決定したT細胞受容体のドナー番号、処理条件、V(D)J遺伝子及び定常遺伝子を提供する。
【0296】
【表5】
【0297】
表4は、表3に記載される34個のT細胞受容体の各々についての、IMGTによって定義される、アルファ鎖CDR1、CDR2及びCDR3の全長アルファ鎖配列並びにヌクレオチド(nucleotide、NT)及びアミノ酸(amino acid、AA)配列を提供する。表5は、表3に記載される34個のT細胞受容体の各々についての、IMGTによって定義される、ベータ鎖CDR1、CDR2及びCDR3の全長ベータ鎖配列並びにヌクレオチド配列及びアミノ酸配列を提供する。表4及び表5の両方について、scRNA分析から導出したTCRアルファ又はベータ(全長)アミノ酸配列は、不完全な定常遺伝子配列を有した。これを完全なものにするために、カノニカルTCRB1及びTCRB2配列に対して、不完全な定常領域配列のアラインメントを行い、追加の欠損部分を付加した。2つの事例において、アラインメントは、不完全なクエリカバー度を有し、これらの場合において、不完全な遺伝子におけるオーバーハング部分を欠失させ、正しいTCRB配列を付加した。TCRアルファ遺伝子の場合、TCRアルファ遺伝子配列の欠損部分を付加した。全長定常遺伝子を、名称により表3に同定する。TCRアルファ又はベータ(全長)アミノ酸配列のVJ/VDJ部分には下線を引き、定常領域には下線を引き、かつ太字であり、印がない配列はリーダー配列である。表4及び5における対応するヌクレオチド配列について、リーダー配列には下線を引き、定常領域には下線を引き、かつ太字であり、全長TCRヌクレオチド配列のVJ/VDJ部分には印をつけない。
【0298】
【表6-1】
【0299】
【表6-2】
【0300】
【表6-3】
【0301】
【表6-4】
【0302】
【表6-5】
【0303】
【表6-6】
【0304】
【表6-7】
【0305】
【表6-8】
【0306】
【表6-9】
【0307】
【表6-10】
【0308】
【表6-11】
【0309】
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【0400】
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【表7-56】
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【表7-57】
【0410】
【表7-58】
【0411】
【表7-59】
【0412】
【表7-60】
【0413】
【表7-61】
【0414】
【表7-62】
【0415】
実施例3.レンチウイルス設計及び形質導入
ベクター設計
選択されたTCRα/β対からの固有相補性決定領域(CDR)を、関連する定常領域と組み合わせて、全長TCR DNA配列を形成する。配列は、停止コドンが取り除かれたTCRα、続いてフリンF2A切断部位、及びその後に停止コドンを含有するTCRβを有する。天然リーダー配列を、各TCR配列に使用する。DNAを合成し、ピューロマイシン耐性を有するEF1aプロモーターベクターにクローニングして、レンチウイルス構築物(VectorBuilder)を産生する。
【0416】
TCR KO Jurkat細胞株のレンチウイルス形質導入
1日目:TCR KO Jurkat細胞を、フラスコから取り出し、計数する。細胞を、1500rpmで5分間遠心分離することによって洗浄し、1.5e6細胞/mLの密度でR10(R10培地:10%FBS Gibco、16140及び1×ピルビン酸ナトリウムGibco、11360を補充したGibco、61870)中に再懸濁する。500μLの細胞を、プレートレイアウトに従って、12ウェルプレートの適切なウェルに播種する(7.5e5細胞/ウェルの密度)。BSL2+環境で、レンチウイルス構築物を、2×(最終濃度:4μg/mL)ポリブレン(Millipore、カタログ番号:TR-1003-G)を有するR10培地中で、500μL当たり20感染多重度(MOI)の濃度まで希釈する。500μLの各構築物を、プレートレイアウトに従って、適切なウェルに添加する。プレートを、30℃で2時間、2000rpmで遠心分離する。遠心分離後、1mLのR10を、各ウェルに添加する。プレートを、37℃/5%COで一晩インキュベートした。
【0417】
2日目:細胞を、個々の15mLチューブに移し、300×gで5分間遠心分離することによって洗浄する。ペレットを、DPBS(Gibco、14140)中に再懸濁する。洗浄を、合計3回の洗浄にわたって繰り返す。最終洗浄後、細胞を、1mLのR10中に再懸濁する。細胞を、6ウェルプレートに移し、2×(最終濃度1.25μg/mL)ピューロマイシン(Gibco、A11138-03)を含有する1mLの調製したR10培地を添加する。細胞を、37℃/5%COのインキュベータに戻す。
【0418】
5日目:細胞を計数し、適切にサイズ決めされたプレート/フラスコ中で、体積に対して密度を2e5細胞/mLとなるようにスケーリングする。健康な細胞については、ピューロマイシン濃度を、1.25μg/mL~2.5μg/mLまで増加させてもよい。細胞を、37℃/5%COのインキュベータに戻す。
【0419】
8日目(及びその後3~4日毎):細胞を計数し、2e5細胞/mLの密度を維持するようにスケーリングする。ピューロマイシンを、5μg/mLの最終濃度まで徐々に増加させる。
【0420】
実施例4.TCRエンゲージメントアッセイ
TCRα/β対が、定義されたペプチド-MHC(pMHC)複合体に結合し、T細胞応答を誘導することができるかどうかを決定するために、TCRエンゲージメントアッセイを行う。抗原提示細胞(antigen presenting cell、APC)を採取し、白色透明底96ウェルプレートに、RPMI1640+10%FBS中40μL中、3e5細胞/ウェルで播種する。ジメチルスルホキシド(Dimethylsulfoxide,DMSO)又は水を、凍結乾燥粉末に添加して、10mg/mL濃度を達成することによって、ペプチドを調製する。ペプチドを、培地中で10×最終濃度まで希釈し、10μLをウェルに添加することによって、APC上に外因的に負荷する。同じ濃度のDMSO又は水及び/又は野生型(wild type、wt)ペプチドを、対照として使用する。細胞を、37℃、5%COのインキュベータに2時間置く。一方、表3からの単一TCR a/b対を発現するレポーターT細胞を採取し、3e6細胞/mLに希釈する。2時間のインキュベーション後、50μLのT細胞を、各ウェルに添加し、APC:T細胞比を2:1にする。細胞を、インキュベータに5~6時間戻す。インキュベーション後、100μLのBioGloルシフェラーゼ試薬(Promega、カタログ番号G7940)を、各ウェルに添加する。プレートを、中速度で2分間、回転プレートシェーカー上に置く。0.5秒の発光検出を使用して、Envision(Perkin Elmer)プレートリーダーで、プレートを読み込む。クロストーク補正した値を、GraphPad Prismグラフ化ソフトウェアを使用して分析する。
【0421】
当業者は、広い発明概念から逸脱することなく、上で説明される実施形態に変更を行うことができることを理解するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に制限されず、本明細書によって定義されるように本発明の趣旨及び範囲内の修正を網羅することを意図するものと理解される。
【0422】
以下の実施形態のリストは、これまでの記載を置き換え又は取って代わるものではなく、補完することを意図する。
【0423】
実施形態1.アルファ鎖及びベータ鎖を含むT細胞受容体(TCR)であって、
(a)アルファ鎖が、配列番号7のアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)を含み、ベータ鎖が、配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(b)アルファ鎖が、配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(c)アルファ鎖が、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(d)アルファ鎖が、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(e)アルファ鎖が、配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(f)アルファ鎖が、配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(g)アルファ鎖が、配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(h)アルファ鎖が、配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(i)アルファ鎖が、配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(j)アルファ鎖が、配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(k)アルファ鎖が、配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(l)アルファ鎖が、配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(m)アルファ鎖が、配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(n)アルファ鎖が、配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(o)アルファ鎖が、配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(p)アルファ鎖が、配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(q)アルファ鎖が、配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(r)アルファ鎖が、配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(s)アルファ鎖が、配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(t)アルファ鎖が、配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(u)アルファ鎖が、配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(v)アルファ鎖が、配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(w)アルファ鎖が、配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(x)アルファ鎖が、配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(y)アルファ鎖が、配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(z)アルファ鎖が、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(aa)アルファ鎖が、配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(bb)アルファ鎖が、配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(cc)アルファ鎖が、配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(dd)アルファ鎖が、配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ee)アルファ鎖が、配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ff)アルファ鎖が、配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(gg)アルファ鎖が、配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、又は
(hh)アルファ鎖が、配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCR。
【0424】
実施形態2.アルファ鎖及びベータ鎖を含むT細胞受容体(TCR)であって、
(a)アルファ鎖が、配列番号3のアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)、配列番号5のアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)、及び配列番号7のアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)を含み、ベータ鎖が、配列番号241のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号243のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号245のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(b)アルファ鎖が、配列番号10のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号248のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号250のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号252のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(c)アルファ鎖が、配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号255のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号257のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号259のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(d)アルファ鎖が、配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号262のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号264のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号266のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(e)アルファ鎖が、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号269のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号271のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号273のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(f)アルファ鎖が、配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号276のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号278のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号280のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(g)アルファ鎖が、配列番号45のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号49のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号283のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号285のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号287のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(h)アルファ鎖が、配列番号52のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号54のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号290のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号292のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(i)アルファ鎖が、配列番号59のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号61のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号63のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号297のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号299のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号301のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(j)アルファ鎖が、配列番号66のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号68のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号70のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号304のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号306のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(k)アルファ鎖が、配列番号73のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号75のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号311のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号313のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号315のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(l)アルファ鎖が、配列番号80のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号82のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号84のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号318のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号320のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号322のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(m)アルファ鎖が、配列番号87のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号89のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号325のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号327のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号329のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(n)アルファ鎖が、配列番号94のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号96のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号332のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号334のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号336のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(o)アルファ鎖が、配列番号101のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号103のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号105のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号339のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号341のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号343のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(p)アルファ鎖が、配列番号108のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号110のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号346のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号348のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号350のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(q)アルファ鎖が、配列番号115のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号117のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号119のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号353のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号355のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号357のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(r)アルファ鎖が、配列番号122のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号124のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号126のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号360のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号362のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号364のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(s)アルファ鎖が、配列番号129のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号131のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号133のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号367のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号369のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号371のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(t)アルファ鎖が、配列番号136のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号138のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号374のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号376のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号378のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(u)アルファ鎖が、配列番号143のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号145のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号147のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号381のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号383のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号385のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(v)アルファ鎖が、配列番号150のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号152のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号154のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号388のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号390のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号392のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(w)アルファ鎖が、配列番号157のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号159のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号395のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号397のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号399のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(x)アルファ鎖が、配列番号164のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号166のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号402のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号404のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号406のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(y)アルファ鎖が、配列番号171のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号173のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号175のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号409のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号411のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号413のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(z)アルファ鎖が、配列番号178のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号180のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号416のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号418のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号420のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(aa)アルファ鎖が、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号423のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号425のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号427のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(bb)アルファ鎖が、配列番号192のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号430のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号432のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号434のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(cc)アルファ鎖が、配列番号199のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号201のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号437のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号439のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号441のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(dd)アルファ鎖が、配列番号206のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号208のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号210のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号444のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号446のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号448のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ee)アルファ鎖が、配列番号213のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号215のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号217のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号451のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号453のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号455のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(ff)アルファ鎖が、配列番号220のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号222のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号224のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号458のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号460のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号462のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、
(gg)アルファ鎖が、配列番号227のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号229のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号231のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号465のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号467のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号469のアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、又は
(hh)アルファ鎖が、配列番号234のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号236のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号238のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、ベータ鎖が、配列番号472のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号474のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号476のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、TCR。
【0425】
実施形態3.
(a)実施形態2(a)に記載のアルファ鎖が、配列番号479のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む可変及び連結(VJ)領域を含み、実施形態2(a)に記載のベータ鎖が、配列番号581のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む可変、多様性及び連結(VDJ)領域を含むか、
(b)実施形態2(b)に記載のアルファ鎖が、配列番号482のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(b)に記載のベータ鎖が、配列番号584のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(c)実施形態2(c)に記載のアルファ鎖が、配列番号485のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(c)に記載のベータ鎖が、配列番号587のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(d)実施形態2(d)に記載のアルファ鎖が、配列番号488のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(d)に記載のベータ鎖が、配列番号590のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(e)実施形態2(e)に記載のアルファ鎖が、配列番号491のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(e)に記載のベータ鎖が、配列番号593のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(f)実施形態2(f)に記載のアルファ鎖が、配列番号494のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(f)に記載のベータ鎖が、配列番号596のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(g)実施形態2(g)に記載のアルファ鎖が、配列番号497のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(g)に記載のベータ鎖が、配列番号599のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(h)実施形態2(h)に記載のアルファ鎖が、配列番号500のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(h)に記載のベータ鎖が、配列番号602のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(i)実施形態2(i)に記載のアルファ鎖が、配列番号503のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(i)に記載のベータ鎖が、配列番号605のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(j)実施形態2(j)に記載のアルファ鎖が、配列番号506のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(j)に記載のベータ鎖が、配列番号608のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(k)実施形態2(k)に記載のアルファ鎖が、配列番号509のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(k)に記載のベータ鎖が、配列番号611のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(l)実施形態2(l)に記載のアルファ鎖が、配列番号512のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(l)に記載のベータ鎖が、配列番号614のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(m)実施形態2(m)に記載のアルファ鎖が、配列番号515のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(m)に記載のベータ鎖が、配列番号617のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(n)実施形態2(n)に記載のアルファ鎖が、配列番号518のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(n)に記載のベータ鎖が、配列番号620のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(o)実施形態2(o)に記載のアルファ鎖が、配列番号521のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(o)に記載のベータ鎖が、配列番号623のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(p)実施形態2(p)に記載のアルファ鎖が、配列番号524のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(p)に記載のベータ鎖が、配列番号626のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(q)実施形態2(q)に記載のアルファ鎖が、配列番号527のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(q)に記載のベータ鎖が、配列番号629のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(r)実施形態2(r)に記載のアルファ鎖が、配列番号530のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(r)に記載のベータ鎖が、配列番号632のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(s)実施形態2(s)に記載のアルファ鎖が、配列番号533のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(s)に記載のベータ鎖が、配列番号635のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(t)実施形態2(t)に記載のアルファ鎖が、配列番号536のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(t)に記載のベータ鎖が、配列番号638のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(u)実施形態2(u)に記載のアルファ鎖が、配列番号539のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(u)に記載のベータ鎖が、配列番号641のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(v)実施形態2(v)に記載のアルファ鎖が、配列番号542のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(v)に記載のベータ鎖が、配列番号644のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(w)実施形態2(w)に記載のアルファ鎖が、配列番号545のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(w)に記載のベータ鎖が、配列番号647のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(x)実施形態2(x)に記載のアルファ鎖が、配列番号548のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(x)に記載のベータ鎖が、配列番号650のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(y)実施形態2(y)に記載のアルファ鎖が、配列番号551のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(y)に記載のベータ鎖が、配列番号653のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(z)実施形態2(z)に記載のアルファ鎖が、配列番号554のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(z)に記載のベータ鎖が、配列番号656のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(aa)実施形態2(aa)に記載のアルファ鎖が、配列番号557のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(aa)に記載のベータ鎖が、配列番号659のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(bb)実施形態2(bb)に記載のアルファ鎖が、配列番号560のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(bb)に記載のベータ鎖が、配列番号662のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(cc)実施形態2(cc)に記載のアルファ鎖が、配列番号563のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(cc)に記載のベータ鎖が、配列番号665のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(dd)実施形態2(dd)に記載のアルファ鎖が、配列番号566のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(dd)に記載のベータ鎖が、配列番号668のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(ee)実施形態2(ee)に記載のアルファ鎖が、配列番号569のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(ee)に記載のベータ鎖が、配列番号671のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(ff)実施形態2(ff)に記載のアルファ鎖が、配列番号572のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(ff)に記載のベータ鎖が、配列番号674のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、
(gg)実施形態2(gg)に記載のアルファ鎖が、配列番号575のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(gg)に記載のベータ鎖が、配列番号677のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含むか、又は
(hh)実施形態2(hh)に記載のアルファ鎖が、配列番号578のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJ領域を含み、実施形態2(hh)に記載のベータ鎖が、配列番号680のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVJD領域を含む、実施形態1又は2に記載のTCR。
【0426】
実施形態4.
(a)実施形態2(a)に記載のアルファ鎖が、配列番号477のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(a)に記載のベータ鎖が、配列番号579のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(b)実施形態2(b)に記載のアルファ鎖が、配列番号480のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(b)に記載のベータ鎖が、配列番号582のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(c)実施形態2(c)に記載のアルファ鎖が、配列番号483のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(c)に記載のベータ鎖が、配列番号585のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(d)実施形態2(d)に記載のアルファ鎖が、配列番号486のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(d)に記載のベータ鎖が、配列番号588のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(e)実施形態2(e)に記載のアルファ鎖が、配列番号489のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(e)に記載のベータ鎖が、配列番号591のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(f)実施形態2(f)に記載のアルファ鎖が、配列番号492のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(f)に記載のベータ鎖が、配列番号594のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(g)実施形態2(g)に記載のアルファ鎖が、配列番号495のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(g)に記載のベータ鎖が、配列番号597のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(h)実施形態2(h)に記載のアルファ鎖が、配列番号498のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(h)に記載のベータ鎖が、配列番号600のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(i)実施形態2(i)に記載のアルファ鎖が、配列番号501のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(i)に記載のベータ鎖が、配列番号603のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(j)実施形態2(j)に記載のアルファ鎖が、配列番号504のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(j)に記載のベータ鎖が、配列番号606のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(k)実施形態2(k)に記載のアルファ鎖が、配列番号507のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(k)に記載のベータ鎖が、配列番号609のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(l)実施形態2(l)に記載のアルファ鎖が、配列番号510のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(l)に記載のベータ鎖が、配列番号612のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(m)実施形態2(m)に記載のアルファ鎖が、配列番号513のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(m)に記載のベータ鎖が、配列番号615のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(n)実施形態2(n)に記載のアルファ鎖が、配列番号516のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(n)に記載のベータ鎖が、配列番号618のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(o)実施形態2(o)に記載のアルファ鎖が、配列番号519のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(o)に記載のベータ鎖が、配列番号621のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(p)実施形態2(p)に記載のアルファ鎖が、配列番号522のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(p)に記載のベータ鎖が、配列番号624のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(q)実施形態2(q)に記載のアルファ鎖が、配列番号525のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(q)に記載のベータ鎖が、配列番号627のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(r)実施形態2(r)に記載のアルファ鎖が、配列番号528のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(r)に記載のベータ鎖が、配列番号630のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(s)実施形態2(s)に記載のアルファ鎖が、配列番号531のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(s)に記載のベータ鎖が、配列番号633のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(t)実施形態2(t)に記載のアルファ鎖が、配列番号534のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(t)に記載のベータ鎖が、配列番号636のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(u)実施形態2(u)に記載のアルファ鎖が、配列番号537のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(u)に記載のベータ鎖が、配列番号639のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(v)実施形態2(v)に記載のアルファ鎖が、配列番号540のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(v)に記載のベータ鎖が、配列番号642のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(w)実施形態2(w)に記載のアルファ鎖が、配列番号543のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(w)に記載のベータ鎖が、配列番号645のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(x)実施形態2(x)に記載のアルファ鎖が、配列番号546のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(x)に記載のベータ鎖が、配列番号648のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(y)実施形態2(y)に記載のアルファ鎖が、配列番号549のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(y)に記載のベータ鎖が、配列番号651のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(z)実施形態2(z)に記載のアルファ鎖が、配列番号552のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(z)に記載のベータ鎖が、配列番号654のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(aa)実施形態2(aa)に記載のアルファ鎖が、配列番号555のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(aa)に記載のベータ鎖が、配列番号657のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(bb)実施形態2(bb)に記載のアルファ鎖が、配列番号558のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(bb)に記載のベータ鎖が、配列番号660のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(cc)実施形態2(cc)に記載のアルファ鎖が、配列番号561のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(cc)に記載のベータ鎖が、配列番号663のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(dd)実施形態2(dd)に記載のアルファ鎖が、配列番号564のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(dd)に記載のベータ鎖が、配列番号666のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(ee)実施形態2(ee)に記載のアルファ鎖が、配列番号567のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(ee)に記載のベータ鎖が、配列番号669のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(ff)実施形態2(ff)に記載のアルファ鎖が、配列番号570のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(ff)に記載のベータ鎖が、配列番号672のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、
(gg)実施形態2(gg)に記載のアルファ鎖が、配列番号573のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(gg)に記載のベータ鎖が、配列番号675のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含むか、又は
(hh)実施形態2(hh)に記載のアルファ鎖が、配列番号576のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含み、実施形態2(hh)に記載のベータ鎖が、配列番号678のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1又は2に記載のTCR
【0427】
実施形態5.実施形態1~4のいずれか1つに記載のTCRをコードする、核酸分子。
【0428】
実施形態6.実施形態5に記載の核酸分子を含む、ベクター。
【0429】
実施形態7.実施形態5に記載の核酸分子を発現するように形質転換された、細胞。
【0430】
実施形態8.実施形態6に記載のベクターを含む、細胞。
【0431】
実施形態9.細胞が、CD8+T細胞である、実施形態7又は8に記載の細胞。
【0432】
実施形態10.実施形態1~4のいずれか1つに記載のTCR、実施形態5に記載の核酸分子、実施形態6に記載のベクター又は実施形態7~9のいずれか1つに記載の細胞を含む、医薬組成物。
【配列表】
2024512808000001.app
【国際調査報告】