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特表2024-512809共通TCI動作におけるTCIアクティブ化及び適用のための拡張
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】共通TCI動作におけるTCIアクティブ化及び適用のための拡張
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20240312BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240312BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240312BHJP
   H04W 72/1273 20230101ALI20240312BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/231
H04W72/0446
H04W72/1273
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561128
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 US2022071540
(87)【国際公開番号】W WO2022217217
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/170,798
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スヴェドマン、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】アドジャクプル、パスカル
(72)【発明者】
【氏名】パン、カイル
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、アラン
(72)【発明者】
【氏名】リ、イファン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
送信構成インジケータ(TCI)状態(例えば、ビーム)がダウンリンク制御情報(DCI)によって指示され、その後、制御チャネルとデータチャネルの両方に適用され、いくつかの態様では、ダウンリンクとアップリンクの両方に適用され得る、共通ビーム動作に対処するための方法、装置、及びシステムが説明される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、前記装置は、プロセッサと、通信回路と、命令を含むメモリとを備える次世代ノードB(gNB)であり、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記装置に、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を使用して、送信構成インジケータ(TCI)状態の第1のセットであって、前記TCI状態の第1のセットが、制御リソースセット(CORESET)プールインデックス値に関連付けられている、TCI状態の第1のセットをアクティブ化させ、
前記TCI状態の第1のセットからのダウンリンク制御情報(DCI)に少なくとも部分的に基づいて、前記TCI状態の第1のセットに関連付けられた第1の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定させ、かつ
判定された前記第1のTCI状態を少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用させる、装置。
【請求項2】
前記命令が更に、前記装置に、前記判定された第1のTCI状態を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に適用させ、前記PUCCH又はPUSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリング又はアクティブ化される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記命令が更に、前記装置に、前記判定された第1のTCI状態を前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に適用させ、前記PDSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記命令が更に、前記装置に、
前記MAC CEによって送信構成インジケータ(TCI)状態の第2のセットをアクティブ化させ、
前記DCIに少なくとも部分的に基づいて、前記TCI状態の第2のセットに関連付けられた第2の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定させ、かつ
判定された前記第2のTCI状態を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に適用させ、
前記PUCCH又はPUSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた第1の制御リソースセット(CORESET)上で受信された第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリング又はアクティブ化され、
前記判定された第1のTCI状態が、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた第2の制御リソースセット(CORESET)上で受信された第2の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に適用され、
前記PDSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた第3の制御リソースセット(CORESET)上で受信された第3の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記命令が更に、前記装置に、前記DCIに少なくとも部分的に基づいて、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントを判定させ、前記CORESETプールインデックス値が、前記TCIコードポイントに関連付けられている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記命令が更に、前記装置に、
前記TCI状態の第1のセットに関連付けられた第2の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定させ、
前記TCI状態の第1のセットをアクティブ化した後、及び前記判定された第1のTCI状態を適用する前に、判定された前記第2のTCI状態を前記少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用させる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記MAC CEが、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントのための送信構成インジケータ(TCI)状態識別フィールドを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記MAC CEが、アクティブ化のためのいくつかの送信構成インジケータ(TCI)状態識別子を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
方法であって、
ネットワークによって、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を使用して、送信構成インジケータ(TCI)状態の第1のセットであって、前記TCI状態の第1のセットが制御リソースセット(CORESET)プールインデックス値に関連付けられている、TCI状態の第1のセットをアクティブ化することと、
前記TCI状態の第1のセットからのダウンリンク制御情報(DCI)に少なくとも部分的に基づいて、前記TCI状態の第1のセットに関連付けられた第1の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定することと、
判定された前記第1のTCI状態を少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記ネットワークによって、前記判定された第1のTCI状態を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に適用することを更に含み、前記PUCCH又はPUSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリング又はアクティブ化される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワークによって、前記判定された第1のTCI状態を前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に適用することを更に含み、前記PDSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワークによって、前記MAC CEによって送信構成インジケータ(TCI)状態の第2のセットをアクティブ化することと、
前記ネットワークによって、前記DCIに少なくとも部分的に基づいて、前記TCI状態の第2のセットに関連付けられた第2の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定することと、
前記ネットワークによって、判定された前記第2のTCI状態を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に適用することと、を更に含み、
前記PUCCH又はPUSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリング又はアクティブ化され、
前記判定された第1のTCI状態が、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に適用され、
前記PDSCHが、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられた制御リソースセット(CORESET)上で受信された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記ネットワークによって、前記DCIに少なくとも部分的に基づいて、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントを判定することを更に含み、前記CORESETプールインデックス値が、前記TCIコードポイントに関連付けられている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ネットワークによって、前記TCI状態の第1のセットに関連付けられた第2の送信構成インジケータ(TCI)状態を判定することと、
前記ネットワークによって、前記TCI状態の第1のセットをアクティブ化した後、及び前記判定された第1のTCI状態を適用する前に、判定された前記第2のTCI状態を前記少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用することと、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記MAC CEが、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントのための送信構成インジケータ(TCI)状態識別フィールドを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記MAC CEが、アクティブ化のためのいくつかの送信構成インジケータ(TCI)状態識別子を備える、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年4月5日に出願された「Enhancements for TCI Activation and Application in Common TCI Operation」と題する米国特許仮出願第63/170,798号の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
統合TCI状態フレームワーク(「共通ビーム」とも呼ばれる)では、TCI状態のプールがRRC構成されている。プール内のTCI状態のサブセットは、MAC CEによってアクティブ化され得る。UEは、アクティブ化されたTCI状態にあるRSを追跡することが予想されるが、アクティブ化されていないプール内のTCI状態にあるRSを必ずしも追跡しない。UEの複雑さ及び電力消費に起因して、セル内のアクティブ化されたTCI状態の数は制限され、例えば、最大8つのアクティブ化されたTCI状態である。
【0003】
gNBは、DCI内のアクティブ化されたTCI状態のうちの1つを示すことができる。TCI状態が適用されると、後のDCIによって別のTCI状態が示されるまで、TCI状態は使用中のままである。MAC CE内のアクティブ化コマンドと、それに続くDCI内の指示(指示に対する潜在的な肯定応答を含む)は、必要とされるよりも長い待ち時間をもたらし、場合によっては、いくらかの不要なDCIオーバーヘッドを伴う可能性がある。頻繁なMAC CEアクティブ化は、いくつかの重要なシナリオにおいて必要とされ得る。より短い待ち時間及びより低いオーバーヘッドを有する効率的なMAC CEアクティブ化方式が望ましく、必要とされる。
【0004】
5Gネットワークにおける共通ビーム動作は、例えば、Samsung,RP-202024、「Revised WID:Further enhancements on MIMO for NR」、2020年9月、3GPP TS 38.214 V16.4.0;3GPP TS 38.101-2 V16.5.0;3GPP TS 38.321 V16.3.0;3GPP TS 38.331 V16.3.1;及び3GPP TS 38.133 V16.6.0に記載されているものなど、多種多様なシナリオ、サーバ、ゲートウェイ、及びデバイスを包含し得る。
【発明の概要】
【0005】
共通TCI動作におけるTCIアクティブ化及び適用のための拡張を含む、共通ビーム動作のための方法、装置、及びシステムが本明細書で説明される。
【0006】
いくつかの態様によれば、TCI状態(例えば、ビーム)は、DCIによって指示され、その後、制御チャネルとデータチャネルの両方に適用され、場合によってはダウンリンクとアップリンクの両方にも適用され得る。DCIによって指示されるTCI状態は、MAC CEによってアクティブ化されたTCI状態のセットから選択され得る。一態様では、デフォルトTCI状態は、MAC CEベースのアクティブ化時に使用され得、それは、例えば、より低い待ち時間及びオーバーヘッドでTCIが適用されることをもたらし得る。更に、DCIで指示されるTCI状態とデフォルトTCI状態との間の相互作用に関する解決策も提供される。
【0007】
いくつかの態様によれば、DCI内の指示に従うTCI状態適用の代替形態が提供される。一態様では、対応するTCI状態のアクティブ化時間と併せてDCIによるTCI指示を有するシナリオに関する解決策が提供される。
【0008】
いくつかの態様によれば、装置は、次世代ノードB(next generation Node B、gNB)又はユーザ機器(user equipment、UE)のうちの1つ以上を含み得る。本装置は、プロセッサと、通信回路と、メモリとを含み得る。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、装置に1つ以上の動作を実施させる命令を記憶し得る。いくつかの態様によれば、1つ以上のステップが方法に含まれ得る。
【0009】
一態様では、TCI状態の第1のセットは、MAC CEを使用してアクティブ化され得る。TCI状態の第1のセットと関連付けられた第1のTCI状態は、TCI状態の第1のセットからのDCIに少なくとも部分的に基づいて判定され得る。TCI状態の第1のセットは、CORESETプールインデックス値に関連付けられ得る。DCIは、CORESET上で受信され得、CORESETのために使用されるTCIは、UEによって適用され得る。更に、MAC CEは、TCIコードポイントのためのTCI状態識別フィールド、及び/又はアクティブ化のためのいくつかのTCI状態識別子を含み得る。
【0010】
一態様では、判定された第1のTCI状態は、少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用され得る。判定された第1のTCI状態は、PUCCH及び/又はPUSCHに適用され得る。例えば、PUCCH又はPUSCHは、CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCHによってスケジューリング又はアクティブ化され得る。更に、判定された第1のTCI状態は、CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCH又はPDSCHに適用され得る。PDSCHは、CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCHによってスケジューリングされ得る。いくつかの態様によれば、TCI状態の第1のセットと関連付けられた第2のTCI状態が判定され得る。TCI状態の第1のセットをアクティブ化した後、及び判定された第1のTCI状態を適用する前に、判定された第2のTCI状態は、少なくとも1つの制御チャネル又はデータチャネルに適用され得る。
【0011】
いくつかの態様によれば、TCI状態の第2のセットは、MAC CEによってアクティブ化され得る。TCI状態の第2のセットに関連付けられた第2のTCI状態は、DCIに少なくとも部分的に基づいて判定され得る。判定された第2のTCI状態は、PUCCH又はPUSCHに適用され得る。更に、判定された第1のTCI状態は、PDCCH又はPDSCHに適用され得る。PUCCH又はPUSCHは、CORESETプールインデックス値に関連付けられた第1のCORESET上で受信された第1のPDCCHによってスケジューリング又はアクティブ化され得る。判定された第1のTCI状態は、CORESETプールインデックス値に関連付けられた第2のCORESET上で受信された第2のPDCCH又はPDSCHに適用され得る。PDSCHは、CORESETプールインデックス値に関連付けられた第3のCORESET上で受信された第3のPDCCHによってスケジューリングされ得る。
【0012】
いくつかの態様によれば、第1のTCI状態は、CORESETのサブセットに適用され得、CORESETのサブセットは、CORESETプールインデックス値に関連付けられ得る。一態様では、TCIコードポイントは、DCIに少なくとも部分的に基づいて判定され得、CORESETプールインデックス値は、TCIコードポイントに関連付けられ得る。別の態様では、CORESETプールインデックス値は、MAC CEにおいて受信されたTCIアクティブ化に関連付けられ得、MAC CEは、CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCHによってスケジューリングされたPDSCHにおいて受信され得る。
【0013】
本概要は、簡略化された形態で概念の選択を導入するために提供され、これは「発明を実施するための形態」において以下に更に説明される。この概要は、特許請求される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない場合がある。更に、特許請求される主題は、この開示のいずれかの部分に記載された、いずれか又は全ての欠点を解決する特徴に限定されない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
より詳細な理解は、以下の説明から、例示として添付の図面と併せて与えられ得る。
図1】結合及び/又は分離TCIアクティブ化のためのMAC CEの例示的な図を示す。
図2】結合及び/又は分離TCIアクティブ化のためのMAC CEの例示的な図を示す。
図3】結合及び/又は分離TCIアクティブ化のためのMAC CEの例示的な図を示す。
図4】結合及び/又は分離TCIアクティブ化のためのMAC CEの例示的な図を示す。
図5】既知及び未知のTCI(又はTCI状態)のTCIアクティブ化遅延の例示的な図を示す。
図6】デフォルトTCIの適用の例示的な図を示す。
図7】デフォルトTCIの適用の例示的な図を示す。
図8】デフォルトTCIの適用の例示的な図を示す。
図9】デフォルトTCIの適用の例示的な図を示す。
図10】デフォルトTCIの適用の例示的な図を示す。
図11】TCIの適用のための基本手順の例示的な図を示す。
図12】TCI適用タイムラインAlt 1の例示的な図を示す。
図13】TCI適用タイムラインAlt 2Aの例示的な図を示す。
図14】TCI適用タイムラインAlt 2Aの例示的な図を示す。
図15】TCI適用タイムラインAlt 2Aの例示的な図を示す。
図16】TCI適用タイムラインAlt 2Bの例示的な図を示す。
図17】TCI適用タイムラインAlt 2Bの例示的な図を示す。
図18】TCI適用タイムラインAlt 2Bの例示的な図を示す。
図19】TCI適用タイムラインAlt 2Bの例示的な図を示す。
図20】TCI適用タイムラインAlt 3の例示的な図を示す。
図21】TCI適用タイムラインAlt 3の例示的な図を示す。
図22】TCIアクティブ化及び適用の例示的な図を示す。
図23】TCIアクティブ化及び適用の例示的な図を示す。
図24】TCIアクティブ化及び適用の例示的な図を示す。
図25】TCIアクティブ化及び適用タイムラインの例示的な図を示す。
図26】TCIアクティブ化、適用、及びデフォルトTCIの例示的な図を示す。
図27】TCI適用タイムラインの例示的な図を示す。
図28】TCI適用タイムラインの例示的な図を示す。
図29】同じTCI適用時間を有する複数のDCIの例を示す。
図30】同じTCI適用時間を有する複数のDCIの例を示す。
図31】順不同のTCI適用時間を有する複数のDCIの例を示す。
図32A】例示的な通信システムを示す。
図32B】例示的なRAN及びコアネットワークのシステム図である。
図32C】例示的なRAN及びコアネットワークのシステム図である。
図32D】例示的なRAN及びコアネットワークのシステム図である。
図32E】別の例示的な通信システムを示す。
図32F】WTRUなどの例示的な装置又はデバイスのブロック図である。
図32G】例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
表1は、本明細書で使用される略語のいくつかを記載する。
【0016】
【表1】
【0017】
NRにおける擬似コロケーション(QCL)
いくつかの実施形態によれば、ネットワークは、異なるRS間のUE QCL関係を構成する/示すことができる。QCL関係は、ソースRS及びターゲットRSを有する(ターゲットはまた物理チャネルであってもよいが、この例は以下では簡潔にするために省略される)。QCL関係は、ソースRSから推定された1つ以上のパラメータを適用することによって、ターゲットRSの受信及び/又は処理においてUEを支援することができる。
【0018】
ネットワークは、どの種類のパラメータに対してQCL関係が成り立つかについて構成することができる。例えば、以下のQCLタイプを定義することができる。「QCL-TypeA」:{ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散}、「QCL-TypeB」:{ドップラーシフト、ドップラー拡散}、「QCL-TypeC」:{ドップラーシフト、平均遅延}、「QCL-TypeD」:{空間Rxパラメータ}。
【0019】
ソースRSは、同期信号/PBCHブロック(SSB)又はCSI-RSリソース(本明細書では簡潔にするためにCSI-RSとも呼ばれる)であり得る。
【0020】
ターゲットRSは、CSI-RSリソース、PDCCHのDMRS、又はPDSCHのDMRSであり得る。
【0021】
既知及び未知のTCI状態
UEは、いくつかの信号を測定し、次いで、測定結果を報告するように構成され得る。UEは、UEが測定結果を報告するように構成されない他の信号を用いて構成され得る。多くの場合、UEは、前者の信号に対していくつかの動作(例えば、UE RXビーム調整)を実施したが、後者の信号に対しては実施しなかったと仮定され得る。いくつかの実施形態によれば、これは、既知及び未知のTCI状態の概念に関連する。
【0022】
TCI状態は、ターゲットTCI状態についてのL1-RSRP測定報告のために使用されるRSリソースの最後の送信からアクティブTCI状態切り替えの完了までの期間中に以下の条件が満たされる場合、既知であり、L1-RSRP測定のためのRSリソースは、ターゲットTCI状態におけるRSであるか、又はターゲットTCI状態にQCLされる。
【0023】
(1)TCI状態切り替えコマンドが、ビーム報告又は測定のためのRSリソースの最後の送信時に1280ms以内に受信される。
【0024】
(2)UEが、TCI状態切り替えコマンドの前に、ターゲットTCI状態について少なくとも1つのL1-RSRP報告を送信している。
【0025】
(3)TCI状態が、TCI状態切り替え期間中に検出可能なままである。
【0026】
(4)TCI状態に関連付けられたSSBが、TCI切り替え期間中に検出可能なままである。
【0027】
(5)TCI状態のSNR≧-3dB。
【0028】
上記以外の場合、TCI状態は未知である。
【0029】
TCI状態アクティブ化遅延は、典型的には、TCI状態が既知の場合よりもTCI状態が未知の場合の方が著しく長い。
【0030】
問題の記述
問題1-TCI状態適用待ち時間
統合TCI状態フレームワーク(「共通ビーム」とも呼ばれる)では、TCI状態のプールがRRC構成されている。プール内のTCI状態のサブセットは、MAC CEによってアクティブ化され得る。UEは、アクティブ化されたTCI状態にあるRSを追跡することが予想されるが、アクティブ化されていないプール内のTCI状態にあるRSを必ずしも追跡しない。UEの複雑さ及び電力消費に起因して、セル内のアクティブ化されたTCI状態の数は制限され、例えば、最大8つのアクティブ化されたTCI状態である。
【0031】
gNBは、DCI内のアクティブ化されたTCI状態のうちの1つを示すことができる。TCI状態が適用されると、後のDCIによって別のTCI状態が示されるまで、TCI状態は使用中のままである。MAC CE内のアクティブ化コマンドと、それに続くDCI内の指示(例えば、指示に対する潜在的な肯定応答を含む)は、必要とされるよりも長い待ち時間をもたらし、場合によっては、いくらかの不要なDCIオーバーヘッドを伴う可能性がある。頻繁なMAC CEアクティブ化は、いくつかの重要なシナリオにおいて必要とされ得ることが予見される。より短い待ち時間及びより低いオーバーヘッドを有する効率的なMAC CEアクティブ化方式が望ましく、必要とされる。
【0032】
問題2-デフォルトTCI状態
より短い待ち時間及びより低いオーバーヘッドMAC CEアクティブ化を達成するための問題1に対する1つの潜在的な解決策は、デフォルトTCI状態の定義を伴い、デフォルトTCI状態は、TCI状態アクティブ化時に、例えば、DCIに続くTCI適用時間の前に適用され得る。しかしながら、デフォルトTCI状態がどのように指示されるか、又は選択されるかを定義する必要がある。
【0033】
MAC CEアクティブ化コマンドに続いて、1つ以上のデフォルトTCI状態が定義及び適用され得る。しかしながら、TCIはまた、DCI中のTCIコードポイントによって指示され得る。デフォルトTCIと指示されたTCIとの間の相互作用及び優先順位を解決する必要がある。
【0034】
問題3-TCIアクティブ化時のTCI適用タイムライン
DCIで指示されるTCI状態がいつ適用され得るか、例えば、DCIの受信後のある時間、又は対応する肯定応答の送信後のある時間に関するいくつかのオプションがある。
【0035】
TCI状態アクティブ化の時間の前後に受信されたDCIについて、解決される必要がある曖昧な挙動を有するいくつかの場合がある。
【0036】
送信構成インジケータ(TCI)
TCIは、NRにおけるQuasi Co-Location(QCL)に記載されているように、異なる信号及び/又はチャネル間の特定の関係、例えば、擬似コロケーション(QCL)を指示するためにネットワークによって使用され得る概念である。いくつかのプロパティ、例えばパラメータは、TCI中のソースRSから導出され、ターゲットRS又はチャネルを受信及び/又は復号している間に使用され得る。そのようなプロパティの一例は、空間Rxパラメータ(QCL-TypeD)である。そのようなQCL関係は、UEがソースRSからターゲットRS/チャネルのための好適な受信ビームを導出し得ることを暗示し得る。他の例は、ドップラー及び遅延に関連するパラメータを含む。いくつかの実施形態によれば、TCIはビームに対応し得るので、ビームはTCIの省略表現として使用され得る。異なるDL TXビームが異なるDL RXビームを必要とし得るので、ビームは、DL TXビーム及び/又はDL RXビームに対応し得る。例えば、DL RSがUL TXビームのための空間基準として使用される場合、異なるDL TXビームが異なるUL TXビームに対応し得るので、ビームはまた、UL TXビームに対応し得る。しかしながら、ビーム用語を使用する本明細書における例は、TCIがFR1におけるキャリア周波数などの空間パラメータについてのQCLを含まない場合にも適用可能である。例えば、「共通ビーム動作」という用語を使用する例は、空間パラメータが適用可能でない場合、例えば、TCIがQCL-TypeDをもつソースRSを含まない場合にも適用可能であり得る。例えば、FR1などのより低い周波数帯域では、UEは、DL信号/チャネル受信の前にDL RXビームトレーニングを、又はUL信号/チャネル送信の前にUL TXビームトレーニングを実施する必要がない可能性があるので、UEは、例えば、QCL-TypeA又はQCLーTypeCのみを有するTCI状態で構成され得る。
【0037】
更に、QCL情報は、QCL-TypeDを有するソースRSが(UEによるDLの受信に使用される)空間Rxパラメータに関連するだけでなく、UEによるULの送信に使用され得る空間領域送信フィルタなどの空間Txパラメータにも関連するように拡張され得る。
【0038】
TCI状態という用語は、本明細書では、例えば、1つ以上のRS、対応するQCLタイプなどを含む、構成要素又は情報要素(例えば、TCI状態又はTCI状態-r17)として使用され得る。以下で更に説明するように、1つ以上のTCIは、TCI状態から判定又は導出され得る。例えば、TCI状態からDL TCI及びUL TCIを判定することができる。
【0039】
TCIコードポイントという用語は、本明細書では、DCI中のTCIフィールドの許容値として使用され得る。TCIコードポイントは、1つ以上のTCI状態、例えば、複数のDL TCI状態、又はDL TCIのために使用される1つのTCI状態及びUL TCIのために使用される1つのTCI状態にマッピングし得る。TCIコードポイントは、1つ以上のTCI、例えば、1つのDL TCI及び1つのUL TCIにマッピングし得る。TCI状態は、1つ以上のTCIに対応し得ることに留意されたい。
【0040】
共通ビーム動作
DL及びUL TCIの結合及び分離
Rel-15/16におけるNRは、様々な信号及びチャネルに対するQCL情報を構成/指示するための柔軟なフレームワークをサポートする。異なるQCL情報は、異なるCSI-RS、異なるCORESET(PDCCHのモニタリング及び受信のために使用される)及びPDSCHに適用されることができる。更に、異なるQCL情報は、セル内の異なるBWP及び異なるセルに適用することができる。これは、非常に一般的なシナリオであるが、全てのそれらの信号及びチャネルが同じビーム対(例えば、送信機におけるビーム及び受信機におけるビーム)を使用する場合であっても、大きなシグナリングオーバーヘッドを意味する可能性がある。結果として、共通ビーム動作は、例えば、オーバーヘッド及び待ち時間低減のために、NR Rel-17において規定される。共通ビーム動作は、統合TCIフレームワークに直接関連し、ときにはそれと同義である。
【0041】
共通ビーム動作では、M(例えば、M=1又はM≧1)個のDL TCIにおけるソース基準信号は、CC(例えば、サービングセル)におけるCORESETの1つ以上のサブセット(例えば、全ての構成されたCORESET)及びPDSCH上での少なくともUE専用受信のための共通QCL情報を提供する。共通QCL情報は、(例えば、CSI測定及び報告のための)CSIのためのCSI-RSリソース、トラッキングのためのCSI-RS、及び/又はビーム管理のためのCSI-RS(例えば、非周期的CSI-RS及び/又は反復を用いて構成されたCSI-RS)にも適用され得る。M=2の例では、UEは、2つのDL TCIを同時に維持し、2つのDL TCIは、それぞれ、2つのTRPからの送信のために使用され得る。(PDCCHモニタリング、後続のPDSCH、PUSCH、PUCCHなどのために)どのTCIを使用すべきかは、送信がどのCORESETプールに関連付けられるかに依存し得る。
【0042】
更に、N個(例えば、N=1又はN≧1)のUL TCIにおけるソース基準信号は、少なくとも動的グラント/構成グラントベースのPUSCH及びCC(例えば、サービングセル)における専用PUCCHリソースの全てに対して、UL TX空間フィルタを判定するための共通QCL情報(又は基準)を提供する。共通QCL情報は、アンテナスイッチング/コードブックベース/非コードブックベースのUL送信のために構成されたリソースセット内のSRSリソースにも適用され得る。場合によっては、それはビーム管理のためのSRSに適用され得る。
【0043】
M個及び/又はN個のTCIは、1つ以上のサービングセル、例えば、帯域中の全てのセル又はサービングセルの構成されたリスト中の全てのセルに適用され得る。TCIは、それらのサービングセルの1つ、サブセット、又は全てのDL及び/又はUL BWPに適用され得る。
【0044】
結合TCIは、DL QCL情報(例えば、QCL-TypeD)とUL TX空間フィルタの両方を判定するために使用される共通ソースRSを指すことがある。この場合、MはNに等しくてもよい。
【0045】
別個のTCIは、DL TCIとUL TCIとが別個である、例えば、分離している場合を指し得る。この場合、MはNと等しくてもよく、又はNとは異なっていてもよい。
【0046】
場合によっては、ネットワークは、TCI状態のプールを用いてUEを構成し、プール内のTCI状態は、結合TCI又は分離TCIとして構成され得る。分離として構成されたTCI状態は、任意選択の追加のソースRS、例えば、空間基準又はQCL-TypeDとしての第2のソースRSを含み得る。そのような場合、例えば、QCL-TypeDを有する第1のソースRSは、分離DL TCIにおいて使用され得、例えば、QCL-TypeD、「空間基準」、又はそれがULのための空間基準として使用されるべきであると判定するための別の指定を用いて構成された第2のソースRSは、分離UL TCIにおいて使用され得る。
【0047】
TCI状態の結合プール
場合によっては、TCI状態のプールは、UEに対してRRC構成され得、TCI状態は、結合TCI、(分離)DL TCI、及び/又は(分離)UL TCIを導出するために使用され得る。
【0048】
例えば、TCI状態は、対応する(RSごとの)QCLタイプ情報を有するソースRSのセットを含むことができる。
【0049】
結合TCIの場合、DL TCI及びUL TCIの両方が同じTCI状態から導出され得る。例えば、TCI状態でQCL-TypeDを有するソースRSは、DL TCIでの空間QCL及びUL TCIでの空間関係(又はQCL)に使用される。言い換えれば、UEは、DL RXビームを判定するとともに、UL TXビームを判定するために同じソースRSを使用し得る。
【0050】
分離TCIの場合、DL TCIはプール内のTCI状態から導出することができ、UL TCIは同じプール内の別のTCI状態から導出することができる。
【0051】
1.1.1 TCI状態の分離プール
場合によっては、TCI状態の複数のプールがUEに対してRRC構成され得、プールは互いに素であり得るか又は重複し得る。例えば、TCI状態の第1のプールを使用して、結合TCI又は(分離)DL TCIを導出することができ、TCI状態の第2のプールを使用して、(分離)UL TCIを導出することができる。一例では、第2のプール内のTCI状態の内容は、第1のプール内のTCI状態の内容と同様であってもよく、例えば、必須パラメータ及びオプションパラメータの同じセットを含んでもよい。別の例では、第2のプール内のTCI状態の内容は、第1のプール内のTCI状態の内容とは異なってもよく、例えば、UL関連の必須パラメータ及びオプションパラメータのより小さいセットを含んでもよい。
【0052】
例えば、TCI状態は、対応する(RSごとの)QCLタイプ情報を有するソースRSのセットを含むことができる。
【0053】
結合TCIの場合、DL TCI及びUL TCIの両方が、TCI状態の第1のプールからの同じTCI状態から導出され得る。例えば、TCI状態でQCL-TypeDを有するソースRSは、DL TCIでの空間QCL及びUL TCIでの空間関係(又はQCL)に使用される。言い換えれば、UEは、DL RXビームを判定するとともに、UL TXビームを判定するために同じソースRSを使用し得る。
【0054】
分離TCIの場合、DL TCIは第1のプール内のTCI状態から導出することができ、UL TCIは第2のプール内のTCI状態から導出することができる。
【0055】
TCIアクティブ化
概要
TCIのセットは、1つ以上のMAC CEを使用してアクティブ化され得る。アクティブ化の目的は以下を含む。
【0056】
(1)UEは、アクティブ化されたTCI中のソースRSを追跡して、それらが低遅延で他の信号/チャネルのためのQCL/空間基準として容易に使用され得るようにし、例えば、UEは、アクティブ化されていないTCI中のソースRSを追跡する必要がない場合がある。
【0057】
(2)アクティブ化されたTCIは、TCIコードポイントにマッピングされ得、例えば、DCIは、共通ビーム動作についてのTCIを更新するために、1つ以上のTCIコードポイントを指示し得る(TCI指示を参照)。
【0058】
場合によっては、MAC CEは、結合TCI又は分離DL/ULのいずれかをアクティブ化し、例えば、MAC CE内でアクティブ化される全てのTCIは、結合TCI又は分離DL/UL TCIのいずれかである。
【0059】
場合によっては、MAC CEは、結合であるいくつかのTCIと、分離DL/UL TCIである他のTCIとをアクティブ化する。
【0060】
共通ビーム動作についてのM個及び/又はN個のTCIは、1つ以上のDCI及び/又は1つ以上のMAC CEを使用して動的に指示され、アクティブ化/非アクティブ化され、又は更新され得る。指示という用語は、しばしば、DCIベースのシグナリングのために使用される。MAC CEベースのシグナリングでは、アクティブ化及び非アクティブ化という用語がしばしば使用される。更新は、最初の指示又はアクティブ化の後に行うことができる。これ以降、TCIの第1のセットをアクティブ化するMAC CEは、以前にアクティブ化されたがTCIの第1のセットに含まれていないTCIの第2のセットを暗黙的に非アクティブ化する場合があるので、アクティブ化という用語は、非アクティブ化の概念、例えば「アクティブ化又は非アクティブ化」も含み得る。場合によっては、M個及び/又はN個のTCIのサブセットが、DCI及び/又はMAC CEを使用して指示され/アクティブ化され/更新され得る。例えば、DCI及び/又はMAC CE内のTCI指示/アクティブ化/更新は、例えば、パラメータcoresetPoolIndex-r16を通して、あるCORESETプールインデックス値(例えば、0又は1)に関連付けられたCORESETのサブセットに適用され得る。
【0061】
一例において、第1のCORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上の第1のDCIにおいて受信されたTCIコードポイントは、第1のCORESETプールインデックス値を有するCORESETのTCI状態を指示する/アクティブ化する/更新するために使用されてもよい。第2のCORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上の第2のDCIにおいて受信されたTCIコードポイントは、第2のCORESETプールインデックス値を有するCORESETのTCIを指示する/アクティブ化する/更新するために使用されてもよい。例えば、第1のDCIにおいて受信されたTCIコードポイントが第1のTCIを指示し、第2のDCIにおいて受信されたTCIコードポイントが第2のTCIを指示する場合、M及び/又はNは2に等しくなり得る。
【0062】
別の例では、DCIにおいて受信されたTCIコードポイントは、複数の、例えば、2つのTCIに対応し得る。場合によっては、これらの複数のTCIの異なるサブセットが、CORESETの異なるサブセットに適用され、例えば、第1のTCIが、第1のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESETに適用され、第2のTCIが、第2のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESETに適用される。
【0063】
別の例では、第1のCORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCHによってスケジューリングされたPDSCH内の第1のMAC CE内で受信されたTCIアクティブ化/更新を使用して、第1のCORESETプールインデックス値を有するCORESETのTCIを指示する/アクティブ化する/更新することができる。第2のCORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信されたPDCCHによってスケジューリングされたPDSCH内の第2のMAC CE内で受信されたTCIアクティブ化/更新を使用して、第2のCORESETプールインデックス値を有するCORESETのTCIを指示する/アクティブ化する/更新することができる。更に別の例では、TCIアクティブ化/更新のためのMAC CEは、CORESETプールインデックス値をもつCORESETのTCIが指示される/アクティブ化される/更新されるべきであることを指示するCORESETプールインデックス値を含み得る。
【0064】
別の例では、MAC CEにおいて受信されたTCIアクティブ化/更新は、複数の、例えば、2つのTCIに対応し得る。場合によっては、これらの複数のTCIの異なるサブセットが、CORESETの異なるサブセットに適用され、例えば、第1のTCIが、第1のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESETに適用され、第2のTCIが、第2のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESETに適用される。
【0065】
場合によっては、DCI及び/又はMAC CEによって指示される/アクティブ化される/更新される複数のTCI、例えば、2つのTCIが、同じCORESETに適用され、例えば、CORESETは、複数の同時にアクティブなTCIを有し得る。
【0066】
PDSCHのためのTCIは、DL BWP中のCORESETのTCIに続き得る。例えば、M=1の場合、同じTCIがCORESET及びPDSCHに適用される。例えば、M>1(例えば、M=2)の場合、UEは、PDSCH受信のためにM個のTCIの全て又はサブセットを適用し得る。例えば、M=2の場合、UEは、PDSCH受信のためにTCIの両方又は一方を適用し得る。例えば、UEは、PDSCHをスケジューリングしたDCIが受信されたCORESETのために使用されるTCIを適用し得る。M=2の別の例では、2つのTCIがCORESETに関連付けられてよく、これは、PDCCHが2つのTCIを使用して、例えば同じ時間周波数リソース上で、いわゆるSFNのような送信方式で、又は時間領域及び/若しくは周波数領域におけるPDCCH反復によって受信されてよく、異なるPDCCHオケージョンが異なるTCIに対応することを意味する。同様に、複数のTCIが、例えば、SFNのような送信によって、又は時間領域及び/若しくは周波数領域における反復によって、PDSCH受信のために使用され得、異なるPDSCHオケージョンが異なるTCIに対応する。
【0067】
例えば、M=1の場合、同じTCIがCORESET及びPUSCHに適用される。例えば、M>1(例えば、M=2)の場合、UEは、PUSCH送信のためにM個のTCIの全て又はサブセットを適用し得る。例えば、M=2の場合、UEは、PUSCH送信のためにTCIの両方又は一方を適用し得る。例えば、UEは、PUSCHをスケジューリングしたDCIが受信されたCORESETのために使用されるTCIを適用し得る。M=2の別の例では、2つのTCIがCORESETに関連付けられてよく、これは、PDCCHが2つのTCIを使用して、例えば同じ時間周波数リソース上で、いわゆるSFNのような送信方式で、又は時間領域及び/若しくは周波数領域におけるPDCCH反復によって受信されてよく、異なるPDCCHオケージョンが異なるTCIに対応することを意味する。同様に、複数のTCIが、例えば、複数のUL TRPを通して、又は時間領域及び/若しくは周波数領域における反復によって、PUSCH送信のために使用され得、異なるPUSCHオケージョンが異なるTCIに対応する。
【0068】
分離したDL及びUL TCIの場合、異なるUL TCIは、CORESETの異なるサブセット、例えば、異なるCORESETプールインデックスをもつCORESETに関連付けられ得る。一例では、例えば、CORESET上のPDCCHによってスケジューリングされたPDSCHに対するACK/NACKの送信のために、CORESET上のPDCCH受信によってトリガされるPUCCHリソース上の送信は、CORESETに関連付けられたUL TCIに続き得る。同様に、PUSCHの送信は、PUSCHをスケジューリングするか、又は対応する構成されたULグラントをアクティブ化するために使用されるCORESETに関連付けられたUL TCIを使用し得る。
【0069】
CORESET及びPUSCHに関して、PUCCHリソースの送信は、複数のUL TCI(N>1)、例えば、PUCCH送信をトリガしたPDCCHが受信されたCORESETに関連付けられた複数のUL TCIを使用し得る。複数のUL TCIを使用するPUCCH送信は、異なるTCIを使用する異なる反復を有する時間における反復を含み得る。同様に、異なるPUSCH送信のために異なるTCIが使用されている複数のUL TCIを使用するPUSCH反復は、N>1の一例である。
【0070】
結合TCIのためのTCIアクティブ化
結合TCIの場合、同じTCI状態が、DL TCI及びUL TCIを判定するために使用され得る。例えば、DLのためのQCL-TypeDソースRSがULのための空間関係/QCLとしても使用される場合、UEは、DL及びULのために同じビームを使用することができる。
【0071】
したがって、結合TCIの場合、TCI状態のMAC CEアクティブ化は、DL TCIとUL TCIの両方をアクティブ化することになり、TCI状態は、TCI状態の結合プールから、又は分離したDL/UL TCIの場合には結合TCI及びDL TCIに使用されるTCI状態のプールから取得されることになる。DL TCI及びUL TCIは、同じTCIコードポイントにマッピングされ得る。
【0072】
分離DL/UL TCIのためのTCIアクティブ化
場合によっては、MAC CEは、TCIコードポイントにマッピングされるように、DL TCIをアクティブ化する。場合によっては、MAC CEは、TCIコードポイントにマッピングされるように、UL TCIをアクティブ化する。場合によっては、例えば、異なるTCIコードポイントに対応する、アクティブ化されたTCIは、同じ又は異なるPDSCH中で多重化され得る2つの異なるMAC CEによってアクティブ化されている。例えば、第1のMAC CEは、TCIコードポイントの第1のセットについてDL TCIのセットをアクティブ化し、第2のMAC CEは、TCIコードポイントの第2のセットについてUL TCIのセットをアクティブ化する。場合によっては、MAC CEは、同じTCIコードポイントにマッピングされるように、分離DL TCIと分離UL TCIとをアクティブ化する。
【0073】
場合によっては、TCIコードポイントについての結合TCIのアクティブ化は、同じTCIコードポイントについてDL TCIとUL TCIとを分離してアクティブ化することによって達成され得、DL TCI及びUL TCIは、例えば同じTCI状態を指すことによって、同じソースRSを含む。TCIコードポイントについての分離DL/UL TCIは、異なるソースRSを用いてDL TCI及びUL TCIをアクティブ化することによって、例えば、TCI状態の同じ又は異なるプール内の異なるTCI状態を指すことによって、達成され得る。このようにして、同じアクティブ化機構、例えば、同じMAC CEが、結合DL/UL TCIと分離DL/UL TCIの両方に使用され得る。例えば、アクティブ化のためのMAC CEは、TCIコードポイントについてのDL TCI及びUL TCIを示すための分離したフィールドを含み得る。
【0074】
別の例では、TCIアクティブ化のためのMAC CEは、TCIコードポイントについての1つ又は2つのTCI状態Idフィールドを含むことができる。1つのTCI状態Idフィールドの場合は、結合TCIの場合に対応し得る。2つのTCI状態Idフィールドの場合は、分離DL/UL TCIの場合に対応することができ、例えば、第1のフィールドがDL TCIに対応し、第2のフィールドがUL TCIに対応する。3GPP TS 38.321 V16.3.0からのMAC CE提示フォーマットなどに従う例示的な図が図1及び図2に示されている。これらの例は、実際には、3GPP TS 38.321 V16.3.0の項6.1.3.24における「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH MAC CE」に従うので、MAC CE及びその論理チャネルIDを再利用することができる。他の場合には、新規のMAC CEが、場合によっては、新規MAC CEのための新規論理チャネルIDとともに導入される。
【0075】
いくつかの実施形態によれば、フィールド定義は、3GPP TS 38.321 V16.3.0の項6.1.3.24に従うことができ、以下の潜在的な更新を伴う。
【0076】
A:0又は1に設定され得る。場合によっては、それは、MAC CEが、(例えば、Rel-16におけるような)「UE固有PDSCH MAC CEのための拡張TCI状態アクティブ化/非アクティブ化」のためのものであるか、又は、例えば、本明細書で説明されるような統合TCIフレームワークのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化のためのものであるかを示すことができる。例えば、0に設定される場合、それは、MAC CEが、Rel-16におけるような「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH」のためのものであることを示し、1に設定される場合、それは、例えば、本明細書で説明されるような、統合TCIフレームワークのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化を示す。この実施形態では、(例えば、Rel-16におけるような)「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH」のための論理チャネルIDが再使用され得る。図2に示される代替実施形態では、Rel-16「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH」MAC CE SDUは、変更なしでそのまま再使用され、例えば、図1で提案されるように、MAC CE SDUの第1のオクテット内のRビットのフィールドへの再利用なしに、全ての予約ビットを含む。代わりに、本明細書で導入される新規論理チャネルIDは、「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH MAC CE」(例えば、Rel-16におけるような)と、本明細書で説明される統合TCIフレームワークのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化の指示のためのMAC CEとを区別するために使用される。
【0077】
TCI状態IDi,j:このフィールドは、3GPP TS 38.331 V16.3.1に規定されているTCI-StateIdによって識別されるTCI状態を示し、iはTCIコードポイントインデックスであり、TCI状態IDi,jはi番目のTCIコードポイントインデックスに対して示されるj番目のTCI状態を示す。TCI状態がマッピングされるTCIコードポイントは、TCI状態IDi,jフィールドのセットを有する全てのTCIコードポイントの中のその順序位置によって判定され、例えば、TCI状態ID0,1及びTCI状態ID0,2を有する第1のTCIコードポイントはコードポイント値0にマッピングされ、TCI状態ID1,1及びTCI状態ID1,2を有する第2のTCIコードポイントはコードポイント値1にマッピングされ、以下同様である。TCI状態IDi,2は、Ciフィールドの指示に基づいて任意選択である。アクティブ化されたTCIコードポイントの最大数はK(例えば8)であり、例えばN<Kであり、TCIコードポイントにマッピングされたTCI状態の最大数はL(例えば2)である。
【0078】
場合によっては、例えば、UEが共通ビーム動作で構成される場合、統合TCIフレームワークのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化をサポートして本明細書で導入される新規MAC CE論理チャネルIDが使用される場合、又は(例えば、Rel-16におけるような)「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH MAC CE」のために指定されたMAC CE論理IDが使用され、フィールドAが1に設定される場合、フィールドTCI状態IDi,jは以下のように解釈され得る。
○TCIコードポイントiに対して単一のTCI状態がアクティブ化されている場合、例えばCi=0である場合:
■例えば、TCI状態IDi,1が結合TCIを示す。
■例えば、TCI状態IDi,1が、DL TCIを示す。
■例えば、TCI状態IDi,1が、例えば、TCI状態IDがUL TCIのための分離プール内のTCI状態を指す場合、UL TCIを示す。
○TCIコードポイントiに対して2つのTCI状態がアクティブ化されている場合、例えば、Ci=1である場合:
■例えば、TCI状態IDi,1は、DL TCIを示す。
■例えば、TCI状態IDi,2が、UL TCIを示す。
●一例では、TCI状態IDi,2がTCI状態IDi,1に等しく、これは結合TCIがアクティブ化のために指示されることを意味し得る。
■DL及びUL TCIのためのTCI状態の分離プールを有する一例では、
●TCI状態IDi,2が、DL TCI状態を含む第1のプール内のTCI状態を指す場合、上記で説明したように、それは、例えば、マルチTRPベースのDL送信などの複数のDL TCIを用いたPDCCH及び/又はPDSCH送信のための第2のDL TCIのアクティブ化を示す。
●TCI状態IDi,2が、UL TCI状態を含む第2のプール内のTCI状態を指す場合、上記で説明したように、それはUL TCIのアクティブ化を示す。
【0079】
場合によっては、例えば、UEが共通ビーム動作で構成されていない場合、統合TCIフレームワークのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化のサポートにおいて本明細書で導入される新しいMAC CE論理チャネルIDが使用されない場合、又は(例えば、Rel-16におけるように)「Enhanced TCI States Activation/Deactivation for UE-specific PDSCH MAC CE」のために指定されたMAC CE論理IDが使用され、フィールドAが0に設定される場合、フィールドTCI状態IDi,jは、例えば、3GPP TS 38.321 V16.3.0の項6.1.3.24におけるように、レガシーシステムにおけるように解釈され得る。
【0080】
上記の例は、TCIコードポイントiごとに3つ以上の指示されたTCI状態IDに容易に拡張することができる。MAC CE内のTCIコードポイントiごとのアクティブ化のための指示されたTCI状態IDの数は、Qiと表され得る。図1に示すMAC CEの例示的な拡張では、フィールドCiは、TCIコードポイントiについての次のオクテットが存在するかどうかを示すフィールドCi,q(q=1、...、Qi)で置き換えられてもよい。例えば、q=Qiの場合Ci,q=0であり、q<Qiの場合Ci,q=1であり、ただし、考えられる例外として、TCIコードポイントiごとのオクテットの最大数の場合に最後のオクテットに対してCi,qフィールドは存在せず、この場合、Rフィールドが代わりに使用され得る。言い換えれば、フィールドTCI状態IDi,1、...、TCI状態IDi,Qiは、コードポイントiについて含まれる。これらの例は、図3(第1のオクテットにAフィールドを有する)及び図4(第1のオクテットにRフィールドを有する)に示されている。
【0081】
これらのTCI状態IDの解釈のいくつかの例を以下に説明する。
■Qi=3:
●最初の2つのTCI状態IDは、2つのDL TCIのアクティブ化に対応し、第3のTCI状態IDは、UL TCIのアクティブ化に対応する。
●第1のTCI状態IDはDL TCIのアクティブ化に対応し、第2及び第3のTCI状態IDはUL TCIのアクティブ化に対応する。
■Qi=4:
●最初の2つのTCI状態IDは、2つのDL TCIのアクティブ化に対応し、第3及び第4のTCI状態IDは、UL TCIのアクティブ化に対応する。
【0082】
別の例では、TCIコードポイントiについて、MAC CEは、以下のうちの1つ以上を指示し得る
●:アクティブ化のための指示されたTCI状態IDの数(例えば、上記の例におけるQi TCI状態IDと同様)
【0083】
指示されたTCI状態IDについて:
●対応するTCI状態が結合TCIのためのものであるか、又は分離DL/UL TCIのためのものであるかが示され得る。
●分離DL/UL TCIの場合、例えば、TCI状態の結合プール(TCI状態の結合プールを参照)の場合には、TCI状態がDL TCI又はUL TCIを判定するためのものであるかどうかが指示され得る。
●分離DL/UL TCIの場合、例えば、TCI状態の分離プール(TCI状態の分離プールを参照)の場合、UEは、TCI状態IDがTCI状態の第1のプールからのものである場合(結合又はDL TCIの場合)、TCI状態がDL TCIのためのものであると判定し、TCI状態IDがTCI状態の第2のプールからのものである場合(UL TCIの場合)、TCI状態がUL TCIのためのものであると判定することができる。
【0084】
場合によっては、MAC CEは、結合TCI又は分離DL/UL TCIのみをアクティブ化する。一例では、MAC CE中のビットは、2つの場合のうちのどちらが適用されるかを示し得る。
【0085】
UEが分離DL/UL TCIで動作するように構成され、及び/又は分離DL/UL TCI動作がMAC CEを使用してアクティブ化される場合、TCIコードポイントに対応するDL TCI及びUL TCIは、同じソースRSを含み得る。そのような状況は、事実上、コードポイントのための結合TCIとみなされ得る。
【0086】
様々な場合では、MAC CEは、TCIコードポイントのためのTCI状態をアクティブ化し、TCIコードポイントを示すDCIはまた、TCI状態が結合TCI、DL TCI又はUL TCIのために使用されるべきかどうかを示す。
【0087】
TCIアクティブ化タイムライン
MAC CEにおいてアクティブ化コマンドを受信すると、MAC CEによってアクティブ化されたTCIが使用可能になるまでにある程度の時間がかかることがある。UEは、他の信号/チャネルを受信するためのQCL基準としてTCIを使用可能になる前に、ソースRS、又はソースRSとともにRS QCLを受信する必要があり得る。様々な信号/チャネルに対してどのTCIが使用又は仮定されるべきかの曖昧さを回避するために、gNB及びUEが、TCIアクティブ化タイムラインの同じ理解を有する場合、例えば、TCIアクティブ化MAC CEに含まれるTCIが実際にアクティブ化されるとき、有益である。この共通の理解がここで仮定される。
【0088】
TCIアクティブ化タイムラインは、以下に関連し得る。
(1)UEがアクティブ化MAC CEを搬送するPDSCHを受信した時間、例えば、PDSCHが受信されたスロット
(2)UEが、アクティブ化MAC CEを搬送するPDSCHに対応するHARQ-ACK情報を有するPUCCHを送信する時間、例えば、それが送信されるスロット又は
(3)UEがアクティブ化MAC CEを搬送するPDSCHの復号に成功した時間。
【0089】
PDSCH反復の場合、タイムラインは、最後の送信に関連し得る。PUCCH反復の場合、タイムラインは、いくつかの場合には、最初の送信に関連し、他の場合には最後の送信に関連し得る。UEがPUCCHを送信したであろう時間を使用することによって、HARQ-ACKが実際にPUSCHにおいて多重化される場合であっても、PUCCHベースの基準点が使用され得る。
【0090】
TCI(又はTCI状態)は、既知及び未知のTCI状態に記載されているように、「既知」又は「未知」であるとみなされ得る。TCIアクティブ化は、典型的には、TCIが既知である場合よりも未知での場合の方が著しく長い。
【0091】
既知のTCIは、既にアクティブ化されているか、又はされていない可能性があり、これはまた、アクティブ化遅延に影響を及ぼし得る。例えば、TCIは、既にアクティブ化されたDL TCIと同じソースRS(又は同じRSがソースRSとQCLされる)を含むUL RSをアクティブ化するMAC CEが受信されるとき、DL TCIのために既にアクティブ化されていることがある。既にアクティブ化された既知のTCIのアクティブ化遅延は、まだアクティブ化されていない既知のTCIよりも短くなり得る。
【0092】
更に、既知のTCI状態のアクティブ化遅延はまた、MAC CE復号後の最初のSSB送信までの時間などの他の要因に依存することもあり、それは異なるSSBについて異なることがある。
【0093】
MAC CEにおけるTCIアクティブ化コマンドは、既知のTCIのみ、未知のTCIのみ、又は既知のTCIと未知のTCIとの混合、並びに既にアクティブ化された既知のTCIとまだアクティブ化されていないTCIとの混合を含み得る。図5は、TCI(又はTCI状態)d1、d2、...、d7のセットのアクティブ化のためのMAC CEを搬送するPDSCHの受信後のTCIアクティブ化遅延を示す。
【0094】
上記の説明を考慮すると、セット中の異なるTCIについての(公称)アクティブ化遅延は、全く異なり得る。これを処理するために、以下の2つのオプションが考慮され得る:
(1)全てのTCIの(実際の仮定された)アクティブ化遅延は、例えば未知のTCI状態の最長(公称)TCIアクティブ化遅延に従う。
(2)セット内の異なるTCIの(実際の仮定された)アクティブ化遅延は、それらの個々の(公称)TCIアクティブ化遅延に従う。
【0095】
第1のオプションは、取り扱いがより容易であり得るが、少なくとも1つのアクティブ化されたTCIが長いアクティブ化遅延を必要とする場合、例えば、それが未知の場合、全てのTCIについて不必要に長い遅延を生じることもある。いくつかの態様では、第2のオプションが使用されると仮定することができる。
【0096】
2つのオプションのバランスをとることを試みる拡張は、対応するTCIアクティブ化遅延に基づいて、MAC CEによってアクティブ化されたTCIを異なるグループに分割することに基づき得る。例えば、未知のTCIが、あるグループに含まれ、既知のTCIが別のグループに含まれる。場合によっては、既知のTCIは、更なるグループ、例えば、既にアクティブ化された既知のTCI、まだアクティブ化されていない既知のTCIなどに分割され得る。グループ内のTCIの(実際の仮定される)アクティブ化遅延は、グループ内のTCIのうちの最長(公称)TCIアクティブ化遅延に従う場合がある。そのような拡張の利点は、個々のTCIアクティブ化遅延に従うことと比較してより少ない時間インスタンスがあるので、UE及びネットワークがアクティブ化の時間インスタンスを追跡することがより簡単であることであり得る。それでも、各グループ内の同様の遅延(ただし、おそらくグループ間の大きな差)のために、少量のTCIアクティブ化遅延のみが犠牲にされる。
【0097】
統合TCIフレームワークにおけるデフォルトTCI
概して、統合TCIフレームワークにおいて信号/チャネルのためのQCLソースとして使用されるために、TCIは、最初にRRC構成され、MAC CEによってアクティブ化され、最後にDCI TCIコードポイントによって指示される必要がある。しかしながら、DCIによって指示されてなかったとしてもTCIが使用され得るいくつかの場合があり得る。例えば、(1)単一のTCIがMAC CEによってアクティブ化される。又は(2)デフォルトTCIがアクティブ化時に適用される。
【0098】
第1の場合では、単一のTCIコードポイントにマッピングされる単一のTCIがアクティブ化される。したがって、DCIでTCIコードポイントを指示する必要はない。この場合は、結合TCIのアクティブ化と、分離DL TCI及びUL TCIのアクティブ化の両方を含む。
【0099】
第2の場合では、複数のTCIがMAC CEによってアクティブ化され、それらは複数のTCIコードポイントにマッピングされる。通常、コードポイントのうちの1つは、共通ビーム動作に含まれる信号/チャネルに適用される前に、DCIによって指示されなければならない。しかしながら、デフォルトTCIでは、TCI又はTCIコードポイントのうちの1つが、TCIによって指示されることなく、TCIアクティブ化時に適用される。
【0100】
場合によっては、UEは、デフォルトTCIをサポートするその能力又はデフォルトTCIに関係する能力をgNB又はネットワークに報告することができる。場合によっては、gNB又はネットワークは、デフォルトTCI又はデフォルトTCIに関係する能力を使用するようにUEを構成することができる。
【0101】
場合によっては、デフォルトTCIは、最低又は最高のアクティブ化されたTCIコードポイント、例えば、TCIコードポイント0に対応するTCIに基づく。
【0102】
場合によっては、MAC CEアクティブ化コマンドは、例えば、アクティブ化時に、デフォルトTCIがアクティブ化コマンドのために適用されるべきかどうかの指示、例えば、ビットを含む。場合によっては、MAC CEアクティブ化コマンドは、例えば、アクティブ化時に適用されるべきデフォルトTCIであるTCIの指示を含む。例えば、TCIがアクティブ化されたTCIコードポイントごとのビットは、ビットのうちの多くとも1つが設定されるという制約を用いて、対応するTCIがデフォルトTCIであるかどうかを指示し得る。場合によっては、複数のビットが設定されてよく、例えば、複数のTCIがデフォルトTCIとして選択されてよい。
【0103】
場合によっては、デフォルトTCIは、現在/以前の(既に適用された)TCIである。現在の/以前の(既に適用された)TCIは依然としてMAC CEアクティブ化TCIの中にある。言い換えれば、現在使用されているTCIは、MAC CEが現在使用されているTCIを非アクティブ化しない限り、アクティブ化時に(別のデフォルトTCIに)変更されない。そうである場合、例えば、本明細書の別の場合に従って、別のTCIがデフォルトとして選択され得る。
【0104】
場合によっては、デフォルトTCI又はデフォルトTCI優先度は、例えば、TCI状態構成とともに、RRC構成され得る。
【0105】
図5に示されるように、MAC CEコマンドによってアクティブ化される異なるTCIは、例えば、TCIが既知である場合、既にアクティブ化されている場合、及び関連するSSBの最初の送信までの時間などの複数の要因に基づいて、異なる時点で(少なくとも名目上)アクティブ化され得る。更に、TCIがそのアクティブ化時間の後にのみデフォルトTCIとして機能し得るという事実を考えると、これは、どのTCIがどの時点においてデフォルトTCIとして機能するかの不確実性を生じ得る。
【0106】
場合によっては、TCIは、同じMAC CEアクティブ化コマンドによってアクティブ化された他のTCI状態のアクティブ化時間にかかわらず、それ自体のアクティブ化時間にデフォルトTCIとして適用される。これは図6に示されている。MACアクティブ化コマンドは、TCIのセット(d1、...、d7)をアクティブ化し、そのうちのd2がデフォルトTCIとして使用されることになる。他のTCIがd2の前にアクティブ化され得る(例えば、アクティブ化時間を有する)場合でも、デフォルトTCIは、d2のアクティブ化時間まで適用されない。
【0107】
より早いアクティブ化時間(例えば、d1)をもつTCI(同じMAC CEによってアクティブ化される)が、デフォルトTCIのアクティブ化時間の前のDCI中のTCIコードポイントによって指示され得るので、この状況は曖昧さを生じ得る。(例えば、d1の)対応する適用時間は、デフォルトTCIアクティブ化時間の前又は後であり得る。場合によっては、同じMAC CEによってアクティブ化された別のTCIがDCIによって指示されており、対応する適用時間がデフォルトTCI適用時間(例えば、デフォルトTCIアクティブ化時間)よりも遅くない場合、デフォルトTCIは適用されない。
【0108】
場合によっては、同じMAC CEアクティブ化コマンドに基づく複数のデフォルトTCIがあり得る。そのようなTCIは、図7に示されるように、アクティブ化の順序で適用され得る。
【0109】
場合によっては、デフォルトTCIは、これまでにアクティブ化された(同じMAC CEによってアクティブ化された)TCIのセットに基づいて判定される。例として、4つのTCIがMAC CEによってアクティブ化され、各々がTCIコードポイントに対応する、図8を考える。TCIインデックス又はTCI状態ID順序は、TCIコードポイント順序によって一致しない可能性があることに留意されたい。そのような順序は、様々な場合において、MAC CEによって任意に選択され得る。場合によっては、例えば、アクティブ化されたTCIを指示するためにTCIビットマップが使用される場合、TCIインデックス又はTCI状態ID順序は、TCIコードポイント順序に変換することができ、例えば、最低のインデックス/IDを有するアクティブ化されたTCIは、最低のTCIコードポイントにマッピングされる。
【0110】
場合によっては、同様に上記で説明したように、MAC CEアクティブ化コマンド中のTCIは、対応するアクティブ化遅延に基づいてグループ化され得る。場合によっては、実際のアクティブ化遅延は、グループ中のTCIが同じ実際のアクティブ化遅延を有するように調整され得る。場合によっては、デフォルトTCIは、MAC CE中の指示、構成、及び/又はルール(例えば、最低のコードポイント)に基づいて、そのようなグループ中のTCIの中から選択される。これは図9に示されている。例えば、第1のグループ(例えば、d1、d2)は、既知のTCI又は既にアクティブ化された既知のTCIを含み得る。第2のグループ(例えば、d3、d4)は、未知のTCI又はまだアクティブ化されていない既知のTCIを含み得る。第1のグループ内のTCIは、第2のグループ内のTCIよりも著しく早くアクティブ化され得る。最初のアクティブ化時に既にデフォルトTCIを判定することによって、デフォルトTCIは可能な限り早く定義される。より多くのTCI(のグループ)がアクティブ化されるとき、それらはデフォルトTCI判定に含まれ得る。
【0111】
場合によっては、デフォルトTCIは、1つのTCIのみを含み得る第1のグループの中でのみ判定され、例えば、最初にアクティブ化されたTCIがデフォルトTCIになる。
【0112】
場合によっては、デフォルトTCIは、MAC CEによってアクティブ化された全てのTCIがアクティブ化された後にのみ判定される。言い換えれば、デフォルトTCIは、最も早いアクティブ化時間(例えば、図8のd1)と最も遅いアクティブ化時間(例えば、図8のd4)との間で判定されない場合がある。
【0113】
場合によっては、いくつかのTCIコードポイントは結合TCIに対応するが、他のものは分離TCI、例えば、DL TCI及び異なるUL TCI、又はDL TCIのみ、又はUL TCIのみに対応する。
【0114】
場合によっては、デフォルトTCIは、結合TCI、例えば、結合TCIを有する最低のTCIコードポイントの間でのみ判定される。
【0115】
場合によっては、デフォルトTCIは、DL TCI及びUL TCIについて別々に判定される。例えば、DL TCIを有する最低のTCIコードポイントにおけるDL TCIがデフォルトDL TCIとして選択される。例えば、UL TCIを有する最低のTCIコードポイントにおけるUL TCIがデフォルトUL TCIとして選択される。場合によっては、デフォルトDL TCIは、結合TCI又は分離DL TCIに対応するTCIコードポイントから取得され得る。場合によっては、デフォルトUL TCIは、結合TCI又は分離UL TCIに対応するTCIコードポイントから取得され得る。
【0116】
一例では、分離DL TCIを有する最低のTCIコードポイントにおけるDL TCIがデフォルトDL TCIとして選択される。一例では、分離UL TCIを有する最低のTCIコードポイントにおけるUL TCIがデフォルトUL TCIとして選択される。
【0117】
場合によっては、デフォルトDL TCIは、例えば、対応するTCIが異なるアクティブ化時間を有するので、デフォルトUL TCIとは異なる時間に適用される。
【0118】
図10に示されるように、複数のデフォルトTCIを有する場合、例えば、異なるデフォルトTCIが異なる時点で名目上適用されている場合も、より早いアクティブ化時間(例えば、d2)を有する(同じMAC CEによってアクティブ化された)TCIが、デフォルトTCIのアクティブ化時間(例えば、d3)の前のDCI内のTCIコードポイントによって指示され得る場合、曖昧さをもたらし得る。(例えば、d2の)対応する適用時間は、異なるデフォルトTCIアクティブ化時間の前又は後であり得る。場合によっては、同じMAC CEによってアクティブ化された別のTCIがDCIによって指示されており、対応する適用時間がデフォルトTCI適用時間(例えば、デフォルトTCIアクティブ化時間)よりも遅くない場合、デフォルトTCIは適用されない。しかしながら、別の(より早い)デフォルトTCI(例えば、d1)の場合、TCIコードポイントによって指示されるTCIに対応する適用時間は、デフォルトTCI適用/アクティブ化時間の後であり得、その場合、それが使用され得る。
【0119】
いくつかの態様によれば、この解決策は、TCI中で指示されるTCIコードポイントに対応するTCIの適用時にMAC CEからのデフォルトTCIが適用されていないが、後のデフォルトTCIが適用されている場合にも適用可能であり得、この場合、デフォルトTCIはキャンセルされ得る。他の場合には、たとえ同じMAC CEからのTCIがDCI指示を使用して既に適用されていたとしても、後のデフォルトTCIがいずれにせよ適用され得る。
【0120】
場合によっては、DCIは、例えば図10に示されるように、分離DL TCI又は分離UL TCIを指示する。例えば、分離UL TCIがDCI、例えばコードポイント#3によるd2において指示される場合を考える。結果として、UL TCIのみが更新され得、これは、指示されたTCIが適用された後にもデフォルトDL TCIが使用中のままであることを意味し得る。更に、図10と同様に、後のデフォルトUL TCIがキャンセルされ得る。場合によっては、後のデフォルトDL TCIもキャンセルされ得る。他の場合には、指示されたUL TCIが適用された後に、後のデフォルトDL TCIが依然として適用され得る。
【0121】
場合によっては、デフォルトTCIは、既にアクティブ化されたMAC CE中でアクティブ化されたTCIであり得る。例えば、現在使用されている(アクティブ化されている)TCIが、TCIのセットをアクティブ化するMAC CEに含まれている場合、現在使用されているTCIは、例えば、デフォルトTCIとして使用され続け得る。場合によっては(例えば、現在使用されているTCIが、TCIのセットをアクティブ化するMAC CE中に含まれない場合)、デフォルトTCIは、既にアクティブ化されたTCI(例えば、最低又は最高TCIコードポイントにマッピングされたTCI)のセットから判定され得る。
【0122】
場合によっては、デフォルトTCIが、TCIアクティブ化のためにMAC CE中で明示的に指示される。例えば、アクティブ化されたTCI間のインデックスを提供する専用ビット又はフィールドは、デフォルトTCIを指示するために使用され得る。
【0123】
場合によっては、TCIアクティブ化のためのMAC CEを搬送するPDSCHをスケジューリングするDCIは、デフォルトTCIを指示する。例えば、そのようなDCI内のTCIコードポイントは、スケジューリングされたPDSCHによって搬送されるTCI指示のためのMAC CEのためのデフォルトTCIを指示し得る。
【0124】
複数のCORESETプールインデックスを有するUEの場合、TCIアクティブ化のための第1のMAC CEは、第1のCORESETプールインデックスを有するCORESET、及び第1のCORESETプールインデックスを有するCORESETにおいて受信されたPDCCHからスケジューリング又はアクティブ化された送信のためのTCIをアクティブ化することができ、例えば、この送信は、PDSCH、PUSCH、PUCCH、SRSなどを含むことができる。そのような場合、1つ以上のデフォルトTCIが第1のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESET及び送信に適用可能であり得る。第2のCORESETプールインデックスの場合、TCIアクティブ化のための第2のMAC CEがUEによって受信され得る。1つ以上のデフォルトTCIは、第2のMAC CEから判定され得、第2のCORESETプールインデックスに関連付けられたCORESET及び送信に適用可能であり得る。
【0125】
TCI指示
TCIがDCI中で指示され得る様々なオプションがある。例えば、
(1)TCIコードポイントが、PDSCHスケジューリング割当ても搬送するDCI、例えば、DCIフォーマット1_1又は1_2において指示される。
(2)TCIコードポイントは、PDSCHスケジューリング割当ての搬送をサポートするフォーマット、例えば、DCIフォーマット1_1又は1_2を有するが、PDSCHスケジューリング割当てがDCIから省略されたDCIで指示される。
(3)TCIコードポイントが、DL又はULスケジューリング割当て/グラントの包含をサポートしないDCIフォーマット、例えば、新規DCIフォーマットで指示される。又は
(4)TCIコードポイントが、PUSCHスケジューリンググラント(「UL DCI」)の搬送をサポートするDCIフォーマット、例えば、DCIフォーマット0_1又は0_2において指示される。
【0126】
場合によっては、DCIはTCIコードポイントを指示し、UEは、前の構成及び/又はMAC CEアクティブ化において搬送される情報に基づいて、指示されたTCIコードポイントが結合TCI、DL TCI及び/又はUL TCIに対応するかどうかを判定し得る。
【0127】
場合によっては、TCIコードポイントを指示するDCIはまた、対応するTCI状態が結合TCI、DL TCI、及び/又はUL TCIとして使用されるべきかどうかを指示し得る。
【0128】
例えば、UL DCIによって指示されるTCIコードポイントをUL TCIとして使用することができる。
【0129】
別の例では、DCIは、指示されたTCI状態、例えば、指示されたTCIコードポイントについてアクティブ化されたTCI状態が、例えば、そのような指示のためにDCIフィールドを使用することによって、結合TCI、DL TCI、及び/又はUL TCIとして使用されるべきかどうかを指示し得る。
【0130】
TCIの適用のための基本手順を図11に示す。
【0131】
ステップ1で、UEは、統合TCI状態フレームワークのためのTCIアクティブ化のためのMAC CEを受信し、TCIΨのセットをアクティブ化する。ある時間の後、ステップ2のように、TCIはアクティブ化されている。UEは、ステップ3で、PDCCHモニタリングを実施し、DCIを受信する。それは、TCI qを指示するDCIを受信する。ステップ4で、指示されたTCIが新規かどうか、例えば、現在使用されていないかどうかが判定される。新規でない場合、TCI更新は必要とされず、UEは、ステップ3におけるPDCCHモニタリングに戻ることができる。指示されたTCI qが実際に新規の場合、UEは、指示されたTCI qを適切な適用時間に使用し始める。
【0132】
様々な基本TCI適用タイムラインが、以下の基本TCI適用タイムラインで説明されている。適用タイムラインに対するいくつかの特定の問題及び解決策が、拡張されたTCI適用タイムラインに関する説明において説明されている。
【0133】
基本TCI適用タイムライン
TCI適用タイムラインのいくつかの例では、DCIの受信時間は、基準点、例えば、DCIの最初又は最後のシンボルとして使用される。これは、DCIを搬送するPDCCHの最初若しくは最後のシンボル、又はDCIが受信されたPDCCHオケージョンの最初若しくは最後のシンボルに対応し得る。時間におけるPDCCH反復の場合、DCIの受信時間は、時間における最初のPDCCH反復の最初若しくは最後のシンボル、又は時間における最後のPDCCH反復の最初若しくは最後のシンボルを指示することができる。場合によっては、DCI受信時間は、DCIが受信されたスロット又はスパンを指す。
【0134】
TCI適用Alt 1
TCI適用タイムラインの1つの代替形態では、TCIは、TCIコードポイント指示を搬送するDCIの受信後のある時間に適用される。例えば、TCIは、DCI(又は対応するPDCCH若しくはPDCCHオケージョン)の最初又は最後のシンボルの後の少なくともXms又はYシンボルである第1のスロットにおいて適用される。
【0135】
図12は、TCI適用タイムラインAlt 1の例示的な図を示す。PDCCHによって搬送されるDCIは、以前のTCIとは異なる新規TCIを指示する。新規TCIは、DCIの受信後少なくともT1(例えば、ms又はシンボル単位)である第1のスロット中に適用される。
【0136】
DCIは、新規DL TCIを指示するが、新規UL TCIを指示しないか、又は新規UL TCIを指示するが、新規DL TCIを指示しないか、又は新規DL TCI及び新規UL TCI、又は新規結合TCIを指示し得ることに留意されたい。場合によっては、閾値T1は、これらの異なる場合に対して異なり、例えば、DL TCI及びUL TCIに対して異なる。
【0137】
TCI適用Alt 2A
TCI適用タイムラインの1つの代替形態では、TCIは、TCIコードポイントを搬送するDCIの肯定応答後のある時間に適用される。例えば、TCIは、ACK(例えば、ACKを搬送するPUCCHリソース)の最初又は最後のシンボルの後の少なくともXms又はYシンボルである第1のスロットにおいて適用される。
【0138】
場合によっては、DCIの肯定応答は、DCIによってスケジューリングされたPDSCHの肯定応答と結合して送信される。場合によっては、これは、PDSCHに対するACK又はNACKがDCIのACKを暗示し得ることを意味する。指示されたビームは、UEがACK又はNACKを送信した場合に適用され得るが、UEがACK又はNACKを送信しなかった場合には適用され得ない。いくつかの場合には、PDSCHへのACKはDCIのACKを暗示し得、PDSCHへのNACKはDCIへのNACKを暗示し得る。指示されたビームは、UEがACKを送信した場合に適用され得るが、UEがNACKを送信した場合には適用され得ない。
【0139】
図13は、TCI適用タイムラインAlt 2Aの例示的な図を示す。PDCCHによって搬送されるDCIは、以前のTCIとは異なる新規TCIを指示する。新規TCIは、DCIによってスケジューリングされたPDSCHの肯定応答の受信後、少なくともT3(例えば、ms又はシンボル単位)である第1のスロット中に適用される。この図はまた、閾値T2を含み、それは、いくつかの例では、該当する場合、RRCパラメータ値timeDurationForQCLと同一であり得、又は他の例では何らかの他の値であり得る。図13に示される例では、DCIとPDSCHとの間の時間差は、閾値T2よりも大きい。
【0140】
図14はまた、TCI適用タイムラインAlt 2Aの例示的な図を示す。この例では、DCIとPDSCHとの間の時間差は閾値T4よりも小さい。ビームは、図13の例と比較してより早く、DCIが受信されたスロット後の2スロットに既に適用され得る。
【0141】
場合によっては、DCIのACK/NACKは、DCIによってスケジューリングされたPDSCHのACK/NACKとは分離している。場合によっては、例えば、DCIがダウンリンクスケジューリング割当てを含まない場合、PDSCHの対応するACK/NACKは存在しない。場合によっては、分離ACKは、UEがDCIを正常に受信及び復号したことを意味する。場合によっては、分離ACKは、UEが、DCIにおいて、例えば、前のTCIとは異なる新規TCIを正常に受信したことを意味する。UEは、対応する分離ACKの送信後に、指示されたTCIを適用し得る。
【0142】
図15は、ACK/NACK又はPDSCH(図中のACK2)から分離したDCIの肯定応答(図中のACK1)を伴うTCI適用タイムラインの例示的な図を示す。この例では、指示されたTCIは、新規TCIの受信成功の肯定応答(ACK1)の後の少なくともT4(例えば、ms又はシンボルの単位で)である第1のスロット中で適用され得る。
【0143】
TCI適用Alt 2B
TCI適用タイムラインの1つの代替形態では、TCIは、例えば、いくつかの条件下で、DCIによってスケジューリングされたPDSCH及び/又は肯定応答に適用され得ることを除いて、TCIコードポイント指示を搬送するDCIの肯定応答後の一定時間に適用される。そのような条件の一例は、DCIとPDSCHとの間の時間差がある閾値以上であることである。TCIは、例えば、いくつかの条件下で、対応するACK、例えば、PUCCHリソースに適用され得る。そのような条件の一例は、DCIと肯定応答との間の時間差がある閾値以上であることである。PDSCH及び/又はACKへのTCI適用の例外に加えて、この代替形態は、上記で説明したAlt 2Aに従うことができる。
【0144】
例えば、DCIとスケジューリングされたPDSCHとの間の時間オフセットが閾値を超える場合、(新規)TCI更新が、(ビーム指示DCIによってスケジューリングされた)PDSCH及び/又は対応するACK送信に、存在する場合、適用され得ることを除いて、例えば、TCIは、ACKの最初のシンボル又は最後のシンボル(例えば、ACKを搬送するPUCCHリソース)の少なくともXms又はYシンボル後の最初のスロットに適用される。いくつかの場合には、指示されたTCIは、DCIとACKとの間の時間差が、PDSCHのために使用される閾値とは異なり得るか又は同じであり得る閾値以上である場合、ACK送信に適用され得る。いくつかのUE実装形態は、DL送信よりもUL送信に新規TCIを適用するためにより多くの時間を必要とし得る。他のUE実装形態は、より少ない時間又は同じ時間を必要とし得る。
【0145】
指示されたTCIがDLとULの両方に適用可能である、例えば結合TCIであるいくつかの場合には、TCIは、(例えば、PUCCHリソース上の)スケジューリングされたPDSCH及びACK/NACKに適用され得る。
【0146】
DCIが、DLに適用可能なTCI(DL TCI)と、ULに適用可能なTCI状態(UL TCI)とを指示するいくつかの場合、例えば、分離DL/UL TCIである場合、DL TCIは、スケジューリングされたPDSCHに適用され得、UL TCIは、(例えば、PUCCHリソース上の)ACK/NACKに適用され得る。
【0147】
DCIが、DLに適用可能であるがULには適用可能でないTCI(分離DL TCI)を指示するいくつかの場合、DL TCIは、スケジューリングされたACK/NACKには適用され得るが、ACK/NACKには適用され得ない。代わりに、前のUL TCIがACK/NACKに適用される。
【0148】
DCIが、ULに適用可能であるがDLには適用可能でないTCI(分離UL TCI)を指示するいくつかの場合、UL TCIは、ACK/NACKには適用され得るが、スケジューリングされたPDSCHには適用され得ない。代わりに、以前のDL TCIがPDSCHに適用される。
【0149】
図16は、新規TCIを指示するDCIによってスケジューリングされたPDSCHの肯定応答のしばらく後に新規TCIが全体的に適用される、TCI適用タイムラインの一例を示す。しかしながら、スケジューリングされたPDSCH及び対応するACKにも新規TCIが適用される。ACKに適用されるTCIは、例えば結合TCIの場合は同じであってもよく、例えば分離DL及びUL TCIの場合は異なっていてもよい。DCIとスケジューリングされたPDSCHとの間の時間差が閾値T5より大きいので、新規TCIがPDSCHにも適用される。PDSCHのACKにも新規TCIが適用される。この例は、指示されたTCIが肯定応答に適用されるかどうかを判定するために使用され得る時間閾値T6を含む。場合によっては、肯定応答のための別個の閾値が使用されないが、代わりに、PDSCHのためのものと同じ閾値、例えば、T5が使用される。時間閾値T7は、新規TCIが全体的に適用されるという肯定応答後の最小時間を示す。
【0150】
図17は、図16と同様であるが、DCIとスケジューリングされたPDSCHとの間の時間差が閾値T5未満である。この場合、以前のTCIがPDSCH受信に適用される。しかしながら、PDSCHの肯定応答は、閾値(いくつかの場合にはT5、いくつかの場合にはT6)の後に来る。この例では、新規TCIをACKに適用するかどうかは明確でない。一手法では、新規TCIが、スケジューリングされたPDSCH及び対応する肯定応答の両方に適用されるか、又はどちらにも適用されない。言い換えれば、以前のTCIは、PDSCHに適用されるので、ACKにも適用される。このアプローチは、例えば、結合TCIの場合に使用され得る。別の手法では、DCIと肯定応答との間の時間差が閾値(例えば、図17の例示的な図におけるT5又はT6)以上である場合、新規TCIが肯定応答に適用される。このアプローチは、例えば、分離DL及びUL TCIが使用される場合、例えば、DCIで指示される場合に使用され得る。代替的に、この手法は、例えば、DCIで指示される、結合又は分離DL及びUL TCIが使用されるかどうかにかかわらず、使用され得る。図17では、時間差は閾値、例えばT5又はT6よりも大きいので、新規TCIが肯定応答の送信に適用され得る。上記の例では、新規TCIがスケジューリングされたPDSCH又は対応するACKに適用されない場合、前のTCIが結合でも分離でも、適用される。
【0151】
図18は、TCI更新を搬送するDCIの肯定応答(ACK1)の送信後しばらくしてから新規TCIが全体的に適用されるTCI適用タイムラインの一例を示す。この例では、DCIの肯定応答は、PDSCHの肯定応答とは分離していることに留意されたい。場合によっては、DCIはDL割当てを含まないので、PDSCHはDCIによってスケジューリングされず、対応する肯定応答(ACK2)は必要とされず、これは図19に示されている。図18では、DCIとスケジューリングされたPDSCHとの間の時間差が閾値未満であるため、以前のTCI(例えば、結合TCI又はDL TCI)がPDSCH受信のために使用される。しかしながら、場合によっては、例えば、図18及び図19に示される例では、DCIと肯定応答(例えば、PUCCHリソース上で送信される)との間の時間差がT8又はT9などの閾値より大きい場合、新規TCI(例えば、結合TCI又はUL TCI)がACK1に適用される。
【0152】
例えば、信頼性向上のための反復の目的で、TCIコードポイントが2つの結合TCIにマッピングされた場合を考える。場合によっては、DCIは、そのようなTCIコードポイントを指示し、反復を伴うPDSCHをスケジューリングするが、反復を伴わないPUCCHリソースを指示する。ACKはまた、反復を伴わないPUSCHによって搬送され得る。この場合、UEは、PDSCH送信に両方のTCIを適用し得るが、ACKを搬送するUL送信には1つのTCIのみを適用し得る。UEは、TCIコードポイントにマッピングされたTCIのうちの1つ、例えば、アクティブ化MAC CE中で最初に指示されたTCI状態、又は最も低いTCI状態IDをもつTCIを選択し得る。
【0153】
TCI適用Alt 2C
場合によっては、UEは、1つ以上のTCI適用タイムラインをサポートし得る。一例では、UEは、Alt 1、Alt 2Aの一方又は両方をサポートすることができる。様々な他の例では、UEは、例えば、Alt 2B及び/又はAlt 3を含む、他の1つ以上のTCI適用タイムラインをサポートし得る。
【0154】
UEは、例えば、RRCレイヤ上でのUE能力シグナリングを使用して、その能力をネットワークに指示し得る。場合によっては、例えば、UEが1つのTCI適用タイムラインのサポートを指示した場合、UEは、指示されたタイムラインが使用されるべきであると仮定し得る。UEが1つ以上のタイムラインのためのサポートを指示した場合を含めたいくつかの場合では、UEは、gNBが、あるTCIタイムラインを使用するために、例えば、RRC構成を使用してUEを構成した後に、TCI適用タイムラインが使用されると仮定し得る。
【0155】
TCI適用Alt 3
場合によっては、UEは、DCIの受信後の十分な適用時間、並びに肯定応答の送信後の十分な時間との両方を与えるTCI適用タイムラインをサポートする。
【0156】
例えば、TCIは、ビーム指示をもつDCIの最初又は最後のシンボル後の少なくともX1ms又はY1シンボルであり、TCI指示の肯定応答の最初又は最後のシンボル後のX2ms又はY2シンボルである第1のスロット中で適用される。
【0157】
場合によっては、TCI指示の肯定応答は、DCIによってスケジューリングされたPDSCHの肯定応答でもあるが、場合によっては分離であることに留意されたい。
【0158】
図20及び図21は、Alt 3の例を示す。図20では、DCIの後のT11(ms又はシンボル)である第1のスロットは、肯定応答の後のT12(ms又はシンボル)である第1のスロットよりも1スロット早い。新規TCIは、両方の条件を満たす第1のスロットにおいて適用されるので、2つのスロットのうちの後者において適用される。同様に、図21では、DCIの後のT11(ms又はシンボル)である第1のスロットは、肯定応答の後のT12(ms又はシンボル)である第1のスロットよりも1スロット遅い。新規TCIは、両方の条件を満たす第1のスロットにおいて適用されるので、2つのスロットのうちの後者において適用される。
【0159】
TCI適用タイムラインの拡張についての説明
TCIアクティブ化時のTCI適用
上記で説明したように、UEへのTCIシグナリングは、多ステップ手順であり得、それは、第1に、TCI状態の1つ以上のプールのRRCシグナリング、第2に、1つ以上のTCIのアクティブ化及びMAC CEによるTCIコードポイントへのマッピング、第3に、DCIを使用する1つ以上のTCIの指示を伴い得る。
【0160】
第1のステップは、ほとんどの場合、UEが多数のTCI状態で構成され得るので、低頻度で実施されると仮定され得る。
【0161】
しかしながら、第2のステップ(MAC CEアクティブ化)は、いくつかの要因に応じて、比較的頻繁に実施されなければならない場合がある。例えば、いくつかのUEは、DCIシグナリングが許容するもの(例えば、8)よりも少ない数(例えば、2、4、又は6)のアクティブ化されたTCI状態をサポートし得る。更に、いくつかのシナリオ、例えば、高周波数帯域は、狭ビームを利用し得る。これは、比較的小さいUE移動が、異なるビームに対応し得る、アクティブ化されたTCI状態の新規セットを必要とし得ることを暗示し得る。当然ながら、高速UEはまた、新規TCI状態の頻繁なアクティブ化を必要とし得る。MAC CEによる潜在的な比較的頻繁なTCIアクティブ化は、TCIアクティブ化(MAC CE)タイムラインと適用(DCI)タイムラインとの間の効率及び相互作用を改善するための引数である。
【0162】
2つの基本原理を考えることができる。
【0163】
原理1:TCIを指示するためのDCIは、TCIがアクティブ化された後に送信され得る。
【0164】
これは図22及び図23に示されている。
【0165】
原理2:TCIが適用時間にアクティブ化されている場合、TCIを指示するDCIは、TCIがアクティブ化される前に送信され得る。
【0166】
これは図24に示されている。
【0167】
図22及び図23では、TCIコードポイント#1にマッピングされたTCIのアクティブ化及び指示に焦点を当てた原理1の例示的な図が示されている。MAC CEは、TCI q1をアクティブ化し、それをTCIコードポイント#1にマッピングする。以前に、別のTCI q0がアクティブ化されており、このTCIコードポイントにマッピングされている。図22では、DCIは、アクティブ化時間の前に受信される。したがって、指示されたTCIコードポイント#1は、TCI q0を指すと解釈され、したがって、対応する適用時間に適用される。図23において、DCIは、アクティブ化時間の後に受信され、これは、指示されたTCIコードポイント#1が、新たにアクティブ化されたTCI q1を指すと解釈されることを意味する。
【0168】
図24では、同様にTCIコードポイント#1にマッピングされたTCIのアクティブ化及び指示に焦点を当てた原理2の例示的な図が示されている。DCIは、アクティブ化時間の前に受信される。しかしながら、指示されたTCIは、DCIの受信よりも後に適用されるべきである。この例では、適用時間は、アクティブ化時間の後である。したがって、原理2によれば、指示されたTCIコードポイント#1は、新たにアクティブ化されたTCI q1を指すと解釈され、したがって、対応する適用時間に適用される。
【0169】
これら2つの原理を比較すると、原理2は、(MAC CEにおける)アクティブ化コマンドと対応する適用時間との間の最も低い待ち時間をもたらす。したがって、原理2は、別段の記載がない限り、本明細書では全体的に仮定され得る。
【0170】
TCI適用-更なる拡張
いくつかの態様に従って、TCI適用タイムラインが上述された。様々な更なる問題及び解決策がここで説明される。
【0171】
まず、図25の例示的な図を考える。上記の図と同様に、任意のTCIコードポイントを考慮することができ、この例では、それはTCIコードポイント#1である。TCIアクティブ化MAC CEが受信され、これは、このコードポイントのTCI q1をアクティブ化する。以前に、TCI q0がアクティブ化されており、このコードポイントにマッピングされている。MAC CEに続いて、q1について、あるTCIアクティブ化遅延がある。TCIコードポイントは、アクティブ化の時間の前に受信されたDCIによって指示される。DCI(例えば、フォーマット1_1又は1_2)は、アクティブ化時間後にPDSCHをスケジューリングする。TCI適用閾値T1の後に、1、2、及び3とラベル付けされた他の信号/チャネルが存在する。共通ビーム動作がこれらの信号/チャネルに適用可能であると仮定される。例えば、それらは、UEがPDCCHをモニタリングするCORESETを表す。別の例では、例えば、指示されたTCIが結合TCI又はUL TCIである場合、信号/チャネルは、例えば、PUCCHリソース、SRS、又はPUSCHを表し得る。
【0172】
q1はq0とは異なるものとする。TCI適用閾値(例えば、図25のT1)は、異なる場合及び異なる代替形態における異なる値に対応し得る。Alt 1に基づく一例では、適用閾値は、DCIの後の時間(例えば、図25に示されるようなT1)に対応し得る。Alt 2Aに基づく一例では、適用閾値は、ACK後の時間(例えば、T4)に対応し得る。Alt 2Bに基づく一例では、適用閾値は、ACK後の時間(例えば、T10)に対応し得る。Alt 3に基づく一例では、適用閾値は、後の適用時間(例えば、T11又はT12)を与える、DCIの後の時間又はACKの後の時間に対応し得る。
【0173】
この状況におけるTCI適用は曖昧な場合があり、解決策を必要とする場合がある。いくつかの実施形態に従って、いくつかのオプションが以下に提示される。
【0174】
オプション1:DCI内で指示されるTCIコードポイント#1はq0を指す。TCI q0は、S1、S2、スケジューリングされたPDSCH及びS3に適用される。
【0175】
オプション2:DCI内で指示されるTCIコードポイント#1は、S1についてはq0を指すが、S2、スケジューリングされたPDSCH及びS3についてはq1を指す。
【0176】
オプション3:DCI内で指示されるTCIコードポイント#1は、S1及びS2についてはq0を指すが、スケジューリングされたPDSCH及びS3についてはq1を指す。
【0177】
オプション4:DCI内で指示されるTCIコードポイント#1は、S2、スケジューリングされたPDSCH及びS3についてはq1を指す。DCIは、適用閾値(例えば、T1)の後であっても、S1のTCIに影響を与えない。
【0178】
オプション5:DCI内で指示されるTCIコードポイント#1は、スケジューリングされたPDSCH及びS3についてはq1を指す。DCIは、適用閾値(例えば、T1)の後であっても、S1及びS2のTCIに影響を与えない。
【0179】
オプション1は、概して、上述の原理1及び原理2の両方に従う。欠点は、q1の適用が可能な限り早く適用されないことである。しかしながら、これは、以下のようにPDSCHのためのレガシーTCIルールを再定義することを必要とし得る。
【0180】
UEが単一スロットPDSCHを用いて構成され、DL DCIの受信(又はその代替態様に応じてACKの送信)と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値(例えば、T1)以上であるとき、指示されたTCI(又はTCI状態)は、指示されたTCI(又はTCI状態)が適用可能である第1のスロット中のアクティブ化されたTCI(又はTCI状態)に基づくべきである。UEが多スロットPDSCHを用いて構成され、DL DCIの受信(又はその代替態様に応じてACKの送信)と対応する第1のPDSCHとの間の時間オフセットが閾値(例えば、T1)以上であるとき、指示されたTCI状態)は、指示されたTCI(又はTCI状態)が適用可能である第1のスロット中のアクティブ化されたTCI(又はTCI状態)に基づくべきであり、UEは、アクティブ化されたTCI状態がスケジューリングされたPDSCHを伴うスロットにわたって同じであることを予想するものである。
【0181】
オプション2は、例えば、指示されたTCIコードポイントが、PDSCHのスロット中のアクティブ化されたTCI(又はTCI状態)に基づいて解釈されるという、PDSCHのためのレガシーTCIルールに従う。利点は、TCI q1を可能な限り早く、例えばS2については既に使用できることである。欠点は、TCIコードポイントの指示をもつ同じDCIが、信号/チャネルを含むスロットがアクティブ化時間の前であるか後であるかに応じて、2つの異なるTCIを指し得ることである。
【0182】
オプション2は、以下のように表現される場合がある。
【0183】
UEが、対応するTCIがアクティブ化される前のスロット中の適用時間をもつ新規TCIコードポイントを指示し、対応するTCIがアクティブ化された後のスロット中のPDSCHをスケジューリングするDCIを受信するとき、時間適用閾値の後(例えば、時間T1の後)、かつスケジューリングされたPDSCHのスロットまで、信号/チャネルのために使用される指示されたTCIは、信号/チャネルを含むスロット中のアクティブ化されたTCIに基づくべきである。
【0184】
オプション3は、オプション2と同様の欠点を有するが、TCI状態アクティブ化時ではなく、スケジューリングされたPDSCHを用いてTCI切り替えが行われる。例えば、次のように表現することができる。
【0185】
UEが、対応するTCIがアクティブ化される前のスロット中の適用時間をもつ新規TCIコードポイントを指示し、対応するTCIがアクティブ化された後のスロット中のPDSCHをスケジューリングするDCIを受信するとき、適用閾値の後(例えば、時間T1の後)、かつスケジューリングされたPDSCHのスロットの前まで、信号/チャネルのために使用される指示されたTCIは、そのDCIを含むスロット中のアクティブ化されたTCIに基づくべきである。スケジューリングされたPDSCHのスロット及び(次のTCI更新までの)後続のスロットのために使用される指示されたTCIは、スケジューリングされたPDSCHのスロットにおけるアクティブ化されたTCI状態に基づくべきである。
【0186】
オプション4は、単一のTCIを指示する単一のDCIの利点と、アクティブ化時の早期TCI適用の利点との両方を有する。信号/チャネルS1は、適用閾値の後(例えば、閾値T1の後)であり、したがって、そのTCIは、通常、DCIによって指示されるTCIによって更新されている。しかしながら、スケジューリングされたPDSCHは、指示されたTCIのアクティブ化時間の後である(及びTCIが異なる)ので、S1は、例えば、DCIの受信の前に適用可能であった、前のTCIを使用することになる。これは例えば以下のように表現することができる。
【0187】
UEが、対応するTCIがアクティブ化される前のスロットにおいて適用時間をもつ新規TCIコードポイントを示し、対応するTCIがアクティブ化された後のスロットにおいてPDSCHをスケジューリングするDCIを受信するとき、指示されたTCIは、アクティブ化時間の前のスロットにおける信号/チャネルのために使用されない。
【0188】
オプション5は、オプション4と同様であるが、新規TCIは、スケジューリングされたPDSCHまで適用されない。これは以下のように表現することができる。
【0189】
UEが、対応するTCIがアクティブ化される前のスロットにおいて適用時間をもつ新規TCIコードポイントを示し、対応するTCIがアクティブ化された後のスロットにおいてPDSCHをスケジューリングするDCIを受信するとき、指示されたTCIは、PDSCHのスロットの前のスロットにおける信号/チャネルのために使用されない。
【0190】
上記のオプションは、MAC CEベースのアクティブ化に続くデフォルトTCI状態、例えば、DCIによって指示されるTCIコードポイントがアクティブ化時間の前に使用されないオプション4及びオプション5と組み合わされ得ることに留意されたい。場合によっては、デフォルトTCI、又はデフォルトTCIが適用される前に指示されたTCIのどちらを優先するかについて解決される必要があり得る曖昧さがあり得る。一例として、図26を考える。TCI q1(TCIコードポイント#1にマッピングされる)及びTCI q2(コードポイント#0にマッピングされる)を含む、TCIがアクティブ化されたMAC CEコマンドが受信される。q2がデフォルトTCIであり、q2のアクティブ化時に(共通ビームTCIとして)適用されると仮定する。しかしながら、この例では、DCIは、デフォルトTCIの適用前の適用時間をもつTCIコードポイント#1を示す。別の例では、適用時間は、デフォルトTCIの適用後であり得る。DCIはまた、PDSCHをスケジューリングし、通常の条件下(例えば、TCIアクティブ化又はデフォルトTCIの関与がない)では、DCI内で指示されたTCIがPDSCHのために使用される。
【0191】
いくつかの態様によれば、本明細書に記載される説明及び解決策は、他の例、例えば、Alt 2A、2B、2C、又は3が使用される例にも適用可能である。違いは、適用時間がどのように判定されるか、例えば、DCIの後又はACKの後などであり得る。別の違いは、例えば、2Aの場合、スケジューリングされたPDSCHがアクティブ化時間より前であるが、ACK又は適用時間がアクティブ化時間、例えばt’の後であることであり得る。スケジューリンググラントを伴わないDCIを使用するTCI指示の場合、ACK又は適用時間は、アクティブ化時間の後であり得る。
【0192】
(時間t’における)q1のアクティブ化後のTCI適用は曖昧な場合があり、解決策を必要とする場合がある。デフォルトTCI(q2)は、q2のアクティブ化がより早いことを前提として、少なくとも、q2のアクティブ化時間とt’との間で使用されると仮定され得る。t’がq2のアクティブ化と同時であるか又はそれよりも早い場合、これは仮定されない可能性がある。いくつかのオプションを以下に提示する。
【0193】
オプション1:デフォルトTCI(q2)が、t’の後にも使用される。
【0194】
オプション1-1:デフォルトTCIが、PDSCHにも使用される。
【0195】
オプション1-2:指示されたTCI q1が、PDSCHのために使用されるが、他の信号/チャネルのためには使用されない。
【0196】
オプション2:指示されたTCI q1が、t’後の信号/チャネルのために使用される。
【0197】
オプション1では、デフォルトTCIが、DCIで指示されるTCIよりも優先される。このルールは、例えば以下のように定式化することができる。
【0198】
スロットn内の信号/チャネルは、スロットn-1までの最も遅い適用時間を有する指示されたTCI、又はスロットn-1までの最も遅いアクティブ化時間を有するデフォルトTCIのいずれか遅い方を使用する。オプション1-2は、デフォルトTCIアクティブ化時間の前にDCIによってスケジューリングされたデフォルトTCIアクティブ化時間の後のPDSCHの例外を追加し得る。
【0199】
オプション2では、指示されたTCI q1がデフォルトTCIよりも優先される。
【0200】
第2に、図27及び図28の例示的な図を考える。DCIは、任意のアクティブ化されたTCIコードポイント、この例ではコードポイント#1を示す。Alt 1の原理に従って、指示されたTCIは、T1の遅延後に適用可能であり得る。同じDCIがまた、PDSCHをスケジューリングし、これは、適用時間の前に開始に及ぶ。DCIによってスケジューリングされるマルチスロットPDSCH送信の場合(例えば、図28)、第1のPDSCH(例えば、図28のPDSCH1)送信は、適用時間の前に開始に及ぶ。DCIが以前に使用されたTCIとは異なるTCIを指示すると仮定する。DCIによって指示されるTCIは、時間差が小さすぎるため、PDSCHを受信するために使用されない。代わりに、前のTCIが使用される。複数の繰り返されるPDSCHの場合、第1のPDSCHに対する時間差が小さすぎる場合、前のTCIが使用されてもよく、個々の時間差が閾値よりも大きいPDSCH繰り返し(例えば、図28のPDSCH2)に対しても使用されてもよい。共通のTCIが使用される信号/チャネルS1及びS2も存在する(上記の例示的な信号/チャネルを参照)。S1及びS2の両方は、TCI適用時間の後であり、例えば、DCIと信号/チャネルとの間の時間差が閾値(この例ではT1)以上である。
【0201】
この状況におけるTCI適用は曖昧な場合があり、解決策を必要とする場合がある。いくつかのオプションを以下に説明する。
【0202】
S1自体を考えると、DCIとS1との間の時間差が閾値より大きいので、DCIで指示されたTCIが適用されるべきである。しかしながら、この場合には例外が必要となる場合がある。図27では、S1は、前のTCIを使用してPDSCHを受信するためにも使用されるシンボル上で受信され得、これは、特に、FR2などの空間QCLが適用可能な周波数範囲において、UEが1つのTCIを用いて、PDSCHを受信し、別のTCIを用いてS1では受信することを禁止し得る。この場合、以前のTCIをS1に対しても使用する方がよい。UEが、例えばFR1において、同じ受信シンボルに異なるTCI状態を適用することができる場合など、他の場合には、UEが、新規TCIをS1に適用し得る。
【0203】
例外は、例えば以下のように定式化することができる。
【0204】
(新規TCIを示す)最新のDCIと信号/チャネルとの間の時間差が閾値(例えば、T1)以上である場合、UEは、その信号/チャネルが、最新のDCIによって指示されるTCI中のQCL-TypeDソースRSとは異なるQCL-TypeDソースRSをもつ前のTCIを使用する別の信号/チャネル(例えば、同じDCIによってスケジューリングされたPDSCH)と同じシンボル中で受信される場合を除いて、信号/チャネルのために指示されたTCIを使用するものとする。
【0205】
図28に示される例の場合、S1は、DCIによってスケジューリングされるPDSCHと同じシンボル内になくてもよいが、繰り返しのうちの2つの間にあってもよい。なお、S1はUL信号/チャネルであってもよい。第1のオプションでは、以前のビームが後のPDSCH繰り返しに適用されても、コードポイント#1によって指示されるTCIがS1のために使用される。これは、余分なビーム切り替えをもたらし得るが、場合によっては実現可能であり得る。第2のオプションでは、コードポイント#1によって指示されるTCIは、概して、前のTCIを使用してPDSCHが受信された後まで、例えばS1を含めて適用されない。
【0206】
例外は、例えば以下のように定式化することができる:
DCI内のTCIコードポイントによって指示されるTCIは、DCIによってスケジューリングされる1つ以上のPDSCHに前のTCIが適用されない限り(例えば、DCIとPDSCHの開始との間の時間差が小さすぎるので)、DCI後の少なくとも特定時刻に開始する信号/チャネルに適用され、したがって、DCI内のTCIコードポイントによって指示されるTCIは、PDSCHの後、例えば最後のPDSCHの後の最初のスロットに適用される。
【0207】
ここで、図27及び図28のS2を考える。S2自体を考えると、DCIとS2との間の時間差が閾値より大きいので、DCIで指示されたTCIが適用されるべきである。更に、S2は、DCIによってスケジューリングされたPDSCHの後であり、したがって、上記の例外は適用されない可能性がある。しかしながら、S2が最後のPDSCHと同じスロット内にある場合、前のTCIを適用する例外がこの場合にも使用され得る。これは、前の例外によって捕捉され得る。
【0208】
同一又は順不同のTCI適用時間を有する複数のDCI
場合によっては、UEは、複数のTCIコードポイント指示とともに、スロット中で、例えば、異なるシンボル中で、及び/又は異なるサービングセル中で、複数のDCIを受信し得る。複数のTCIは、同じ適用時間、例えば後続のスロットを有し得る。これは図29に示されている。この状況は、解決される必要があり得る曖昧さをもたらし得る。
【0209】
場合によっては、複数のDCIは、異なるセル中で受信される。したがって、それらは、異なるヌメロロジ、例えば、サブキャリア間隔及びスロット持続時間で受信される。
【0210】
いくつかの態様によれば、ここで考慮される複数のDCIは、共通のTCI動作(統合TCIフレームワーク)のためのTCI指示を搬送することができるようなDCIである。例えば、それらは、共通ビーム動作が適用されるサービングセルにおいて受信される。
【0211】
場合によっては、複数のDCIが、例えば、同じセル中で又は異なるセル中で同時に受信され得る。そのようなDCIが同じTCIを指示することが仕様によって必要とされ得る。他の場合には、UEは、どのTCIを適用すべきかを判定するために、DCIのうちの1つ、例えば、最も低いサービングセルインデックスをもつサービングセルにおいて受信されたDCI、及び/又は最も低いインデックスをもつCORESET若しくは探索空間セットにおいて受信されたDCIを選択し得る。
【0212】
場合によっては、図30に示すように、異なるスロットで受信されたDCIが同じTCI適用時間を有し得る。この場合も同様であり、対処される必要があり得る。
【0213】
概して、最後の時点においてgNBによって送信された情報を使用することは、gNBがその時点でより良い情報を有し得るので、有益であり得る。しかしながら、例えば、TCI切り替えがUEパネルの電源投入などを伴う場合、早期のDCIによって開始されたUEにおけるTCI切り替え手順を中断するという実装の観点からの問題があり得る。
【0214】
一手法では、スロット内のDCI内の全ての関連するTCI指示、例えば、統合TCIフレームワーク内のTCI状態更新のためのTCI指示が、同じTCIコードポイントを指示する必要があるという、仕様によって課される制約がある。場合によっては、DCIが異なるスロットで受信される場合であっても、同じ適用時間、例えば、同じスロットを有する全ての関連するTCI指示が同じTCIコードポイントを指示する必要があるという制約が課される。
【0215】
別の手法では、UEが、同じスロット中で適用時間とともに異なるTCIコードポイントを指示する複数のDCIを受信した場合、UEは、DCIのうちの1つを選択する。一例では、UEは、最初に受信されたDCI(例えば、最初の開始シンボル又は終了シンボル)を選択し得る。別の例では、UEは、最後に受信されたDCI(例えば、最後の開始シンボル又は終了シンボル)を選択し得る。
【0216】
別の手法では、UEは、最初に肯定応答されたDCI(例えば、公称PUCCHリソースの最初の開始又は終了シンボル)、又は最後に肯定応答されたDCI(例えば、公称PUCCHリソースの最初の開始又は終了シンボル)を選択し得る。
【0217】
場合によっては、同じ適用時間をもつDCIは、異なる種類のTCIを指示し、例えば、第1のDCIは分離DL TCIを指示し、第2のDCIはUL TCIを指示する。そのような場合、両方のTCIが適用され得る。場合によっては、第1のDCIは結合TCIを指示し、第2のDCIは分離UL TCIを指示する。そのような場合、第1のDCIからの(例えば結合TCIから導出された)DL TCI、並びに第2のDCIからの分離UL TCIが適用され得る。
【0218】
場合によっては、デフォルトTCIは、DCIによって指示されるTCIと同じ適用時間(例えば、デフォルトTCIのアクティブ化時間)を有する。指示されたTCIはまた、デフォルトTCIと同じMAC CEによってアクティブ化されたTCIに対応し得る。場合によっては、デフォルトTCIが、指示されたTCIの代わりに適用される。場合によっては、デフォルトTCIの代わりに、指示されたTCIが適用される。場合によっては、指示されたTCIは、分離UL TCI又は分離DL TCIのいずれかであり得る。この場合、指示されたTCI(例えば、分離UL TCI)は、デフォルトTCIの一部、例えば、DL TCI(例えば、分離DL TCI又は結合TCIのDL部分)と同様に適用され得る。
【0219】
場合によっては、順不同のTCI適用が発生し得る。例えば、第1のTCIを指示する第1のDCIは、第2のTCIを指示する第2のDCIの前に(例えば、より早いスロットにおいて)受信され、第2のTCIの適用時間は、第1のTCIの適用の前である。図31は、順不同のTCI適用時間を有する複数のDCIの例示的な図を示す。
【0220】
いくつかの態様によれば、順不同TCI適用の理由は、例えば、以下で説明するように、異なる適用時間代替形態について異なり得る。例えば、Alt 2A又は2Bでは、適用時間は、DCIとスケジューリングされたPDSCHとの間の時間差、スケジューリングされたPDSCHの持続時間(複数のスロットにわたり得る)、及びPDSCHと対応する肯定応答との間の時間差に依存し得る。これらの時間差は、対応するDCIにおいて(例えば、「時間領域リソース割当て」フィールド及び/又は「PDSCH-to-HARQ_feedback_timing_indicator」フィールドを通して)指示され得、したがって、異なるDCIに対して異なり得る。
【0221】
場合によっては、(例えば、PDSCH又はPUSCHのための)スケジューリング割当てをもつDCIを使用するTCI更新、並びにスケジューリング割当てをもたないDCIを使用するTCI更新がサポートされる。スケジューリング割当てがない場合(又はULグラントを搬送するDCIがある場合)、DCIに対する別個の肯定応答、例えば、PDSCHに対応しない肯定応答があり得る。復号に成功したDCIに対する肯定応答は、復号に成功したDCI及び復号に成功した後続のPDSCHに対する肯定応答よりも速くUEによって送信され得ることが予想され得る。
【0222】
TCI適用についてのネットワーク及びUE仮定は、例えば、図31に示すように、上記で説明したような場合に曖昧であり得る。別々に又は組み合わせて使用することができる例示的な解決策を以下に示す。
【0223】
例1:順不同TCI適用時間は、仕様によって禁止され得る。
【0224】
例2:第2の適用時間を有するTCIを指示する復号に成功した第2のDCIの場合、以前のDCIにおいて受信された後の適用時間を有するTCI指示をオーバーライド(又はキャンセル)する。第2のDCIが分離TCI、例えばUL TCI又はDL TCIを指示する場合、同じ(分離TCI)のためのTCI指示のみをオーバーライド(又はキャンセル)する。例えば、第2のDCIがUL TCIを指示し、前のDCIもUL TCIを指示するが、後の適用時間を有する場合、UEは、後の時間にUL TCIを適用しない。いくつかの態様によれば、同じ原理が、結合TCIのDL及び/又はUL部分に適用され得る。
【0225】
例3(例えば、場合によっては例2と同等であってもよい):第1のTCIの適用時に、後のDCIからのTCIが既に適用されている場合(例えば、図31の時間t2におけるように)、第1のTCIは適用されない。そうでない場合、第1のTCIが適用される。例2におけるように、上記の考慮は、UL TCI及びDL TCIについて別々に適用され得ることに留意されたい。一例では、第1の分離UL TCIの適用時に、後のDCIからの分離UL TCIが既に適用されている場合(例えば、図31の時間t2におけるように)、第1の分離UL TCIは適用されない。一例では、第1の分離UL TCIの適用時に、後のDCIからの分離UL TCI(又は結合TCI)が既に適用されている場合(例えば、図31の時間t2におけるように)、第1の分離UL TCIは適用されない。同じ原理が、結合TCIのDL及び/又はUL部分に適用され得る。
【0226】
例4:復号に成功した異なるDCIに対応する異なるTCIは、対応するDCIが異なる順序で受信されたかどうかにかかわらず、適用時間の順序で適用される。
【0227】
例示的な通信ネットワーク
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)は、コーデック、セキュリティ、及びサービスの品質の作業を含む、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、及びサービス能力を含むセルラ電気通信ネットワーク技術の技術標準を開発する。最近の無線アクセス技術(RAT)標準には、WCDMA(一般に3Gと称される)、LTE(一般に4Gと称される)、LTE-Advanced標準、及び「32G」とも称され得る新しい無線(New Radio、NR)が含まれる。3GPP NR標準開発は、次世代無線アクセス技術(新しいRAT)の定義を継続及び含むと予想され得、これは、7GHz未満の新しいフレキシブル無線アクセスの提供、及び7GHzを超える新しいウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスの提供を含むと予想され得る。フレキシブル無線アクセスは、7GHz未満の新しいスペクトルにおける新しい非後方互換性無線アクセスからなると予想され得、同じスペクトルで一緒に多重化されて、分岐要件を有する一連の広範な3GPP NRの使用事例に対処することができる異なる動作モードを含むことが予想され得る。ウルトラモバイルブロードバンドは、例えば屋内用途及びホットスポットのためのウルトラモバイルブロードバンドアクセスの機会を提供し得るセンチメートル波及びミリ波スペクトルを含むと予想され得る。特に、ウルトラモバイルブロードバンドは、センチメートル波及びミリ波固有のデザイン最適化を用いて、7GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共通のデザインフレームワークを共有することが予想され得る。
【0228】
3GPPは、NRがサポートすることが予想され得る様々な使用事例を識別し、データ転送速度、待ち時間、及びモビリティのための多種多様なユーザ経験要件をもたらす。使用事例としては、以下の一般的なカテゴリ:強化されたモバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)、超信頼性低遅延通信(URLLC)、大量機械型通信(massive machine type communications、mMTC)、ネットワーク動作(例えば、ネットワークスライシング、ルーティング、マイグレーション、及びインターワーキング、エネルギー節約)、並びに車車間通信(Vehicle-to-Vehicle Communication、V2V)、車両対インフラストラクチャ通信(Vehicle-to-Infrastructure、V2I)、車両対ネットワーク通信(Vehicle-to-Network Communication、V2N)、車両対歩行者通信(Vehicle-to-Pedestrian Communication、V2P)、及び他のエンティティとの車両通信のうちのいずれかを含み得る、強化された車両対あらゆるモノ(enhanced vehicle-to-everything、eV2X)通信が挙げられる。これらのカテゴリにおける特定のサービス及び用途には、数例を挙げると、例えば、監視及びセンサネットワーク、デバイスリモート制御、双方向リモート制御、パーソナルクラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、ワイヤレスクラウドベースのオフィス、第1対応者の接続性、自動車用eコール、災害警報、リアルタイムのゲーム、多人数テレビ電話、自律走行、拡張現実、触覚インターネット、仮想現実、ホームオートメーション、ロボット、及び空中ドローンが含まれる。これらの使用事例などの全てが、本明細書で企図される。
【0229】
図32Aは、本明細書に記載及び特許請求されるシステム、方法、及び装置が使用され得る例示的な通信システム100を例示する。通信システム100は、無線送信/受信ユニット(wireless transmit/receive unit、WTRU)102a、102b、102c、102d、102e、102f、及び/又は102gを含み得、これらは全般的又は集合的にWTRU102又は複数のWTRU102と称され得る。通信システム100は、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)103/104/105/103b/104b/1032B、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108、インターネット110、他のネットワーク112、及びネットワークサービス113を含み得る。113。ネットワークサービス113は、例えば、V2Xサーバ、V2X機能、ProSeサーバ、ProSe機能、IoTサービス、ビデオストリーミング、及び/又はエッジコンピューティングなどを含み得る。
【0230】
本明細書に開示される概念は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素とともに使用され得ることが理解され得る。WTRU102の各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された任意のタイプの装置又はデバイスであり得る。図32Aの例では、WTRU102の各々は、ハンドヘルド無線通信装置として図8A図8Eに図示され得る。無線通信のために企図される多種多様な使用事例では、各WTRUは、単なる例として、ユーザ機器(UE)、移動局、固定若しくは移動加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレット、ネットブック、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家庭用電気機械器具、スマートウォッチ若しくはスマートクロージングなどのウェアラブルデバイス、医療若しくはeヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、自動車、バス、若しくはトラックなどの車両、又は飛行機などを含む無線信号を送信及び/又は受信するように構成された任意のタイプの装置又はデバイスを含むか、又はこれらに含まれ得ることが理解され得る。
【0231】
通信システム100はまた、基地局114a、及び基地局114bを含み得る。図32Aの例では、各基地局114a及び114bは、単一の要素として図示され得る。実際には、基地局114a及び114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得る。基地局114aは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、及び/又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、及び102cのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。同様に、基地局114bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、及び/又はネットワークサービス113などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、リモート無線ヘッド(Remote Radio Head、RRH)118a、118b、送信及び受信点(Transmission and Reception Point、TRP)1132A、1132B、及び/又は路側ユニット(Roadside Unit、RSU)120a及び120bのうちの少なくとも1つと有線でかつ/又は無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。RRH118a、118bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、及び/又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102、例えば、WTRU102cのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。
【0232】
TRP1132A、1132Bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、及び/又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。RSU120a及び120bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、及び/又はネットワークサービス113などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102e又は102fのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(Base Transceiver Station、BTS)、ノード-B、eノード-B、ホームノードB、ホームeノードB、次世代ノード-B(Next Generation Node-B、gNode B)、衛星、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、ワイヤレスルータなどであってもよい。
【0233】
基地局114aは、基地局コントローラ(Base Station Controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、RNC)、中継ノードなどの他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN103/104/105の一部であり得る。同様に、基地局114bは、BSC、RNC、中継ノードなどの他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN103b/104b/1032Bの一部であり得る。基地局114aは、セル(図示せず)と称され得る、特定の地理的領域内で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。同様に、基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、特定の地理的領域内で有線及び/又は無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。セルは、更にセルセクタに分けられ得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分けられ得る。したがって、例えば、基地局114aは、3つのトランシーバ、例えば、セルの各セクタについて1つのトランシーバを含み得る。基地局114aは、多重入力多重出力(Multiple-Input Multiple Output、MIMO)技術を用い得、したがって、例えば、セルの各セクタについて複数のトランシーバを利用し得る。
【0234】
基地局114aは、エアインターフェース115/116/117を介してWTRU102a、102b、102c、及び102gのうちの1つ以上と通信し得、これらは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(Radio Frequency、RF)、マイクロ波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光、センチメートル波、ミリ波、など)であり得る。エアインターフェース115/116/117は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0235】
基地局114bは、有線又はエアインターフェース1132B/116b/117bを介して、RRH 118a及び118b、TRP 1132A及び1132B、及び/又はRSU 120a及び120bのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適な有線(例えば、ケーブル、光ファイバなど)又は無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、UV、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得る。エアインターフェース1132B/116b/117bは、任意の好適なRATを使用して確立され得る。
【0236】
RRH118a、118b、TRP1132A、1132B、及び/又はRSU 120a、120bは、エアインターフェース1132C/116c/117cを介して、WTRU102c、102d、102e、102fのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、紫外線UV、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得る。エアインターフェース1132C/116c/117cは、任意の好適なRATを使用して確立され得る。
【0237】
WTRU102は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、RF、マイクロ波、IR、紫外線UV、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得るサイドリンク通信などの直接エアインターフェース1132D/116d/117dを介して互いに通信し得る。エアインターフェース1132D/116d/117dは、任意の好適なRATを使用して確立され得る。
【0238】
通信システム100は、多重アクセスシステムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなど、1つ以上のチャネルアクセス方式を採用し得る。例えば、RAN103/104/105における基地局114a、並びにWTRU102a、102b、102c、又はRAN103b/104b/1132BにおけるRRH118a、118b、TRP1132A、1132B、及び/又はRAN103b/104b/1032BにおけるRSU120a、120b、並びにWTRU102c、102d、102e、及び102fは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、地上無線アクセス(Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、広帯域CDMA(Wideband CDMA、WCDMA)を使用して、エアインターフェース115/116/117又は1132C/116c/117cをそれぞれ確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0239】
RAN103/104/105における基地局114a、並びにWTRU102a、102b、102c、及び102g、又はRAN103b/104b/1032BにおけるRRH118a及び118b、TRP1132A及び1132B、並びに/又はRAN103b/104b/1032BにおけるRSU120a及び120b、並びにWTRU102c、102dは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、例えば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)を使用して、エアインターフェース115/116/117又は1132C/116c/117cをそれぞれ確立し得る。エアインターフェース115/116/117又は1132C/116c/117cは、3GPP NR技術を実装し得る。LTE及びLTE-A技術は、LTE D2D及び/又はV2X技術、並びにインターフェース(サイドリンク通信など)を含み得る。同様に、3GPP NR技術は、NR V2X技術、及びインターフェース(サイドリンク通信など)を含み得る。
【0240】
RAN103/104/105における基地局114a、並びにWTRU102a、102b、102c、及び102g、又はRAN103b/104b/1032BにおけるRRH118a及び118b、TRP1132A及び1132B、並びに/又はRAN103b/104b/1032BにおけるRSU120a及び120b、並びにWTRU102c、102d、102e、及び102fは、IEEE802.16(例えば、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定規格2000(Interim Standard、IS-2000)、暫定規格95(Interim Standard、IS-95)、暫定規格856(Interim Standard、IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0241】
図32Aの基地局114cは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、又はアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、列車、空中、衛星、工場、キャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。基地局114c及びWTRU102、例えば、WTRU102eは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、WLAN)を確立し得る。同様に、基地局114c及びWTRU102、例えば、WTRU102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。基地局114c及びWTRU102、例えば、WTRU102eは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。図32Aに示されるように、基地局114cは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114cは、コアネットワーク106/107/109を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0242】
RAN103/104/105及び/又はRAN103b/104b/1032Bは、コアネットワーク106/107/109と通信し得、これは、音声、データ、メッセージング、認可及び認証、適用、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol、VoIP)サービスをWTRU102のうちの1つ以上に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであり得る。例えば、コアネットワーク106/107/109は、コール制御、請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド発呼、インターネット接続性、パケットデータネットワーク接続性、イーサネット接続性、ビデオ配信などを提供し得、かつ/又はユーザ認証などの、高レベルセキュリティ機能を実施し得る。
【0243】
図32Aには示されていないが、RAN103/104/105及び/若しくはRAN103b/104b/1032B並びに/又はコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/105及び/若しくはRAN103b/104b/1032Bと同じRAT、又は異なるRATを採用する他のRANと直接又は間接的に通信し得ることが理解され得る。例えば、E-UTRA無線技術を利用し得るRAN103/104/105及び/又はRAN103b/104b/1032Bに接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109はまた、GSM又はNR無線技術を用いて別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0244】
コアネットワーク106/107/109はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102のためのゲートウェイとして機能し得る。PSTN108は、旧来の電話サービス(Plain Old Telephone Service、POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける送信制御プロトコル(Transmission Control Protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol、UDP)、及びインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの共通通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得る。他のネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN103/104/105及び/若しくはRAN103b/104b/1032Bと同じRAT、又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された任意のタイプのパケットデータネットワーク(例えば、IEEE802.3イーサネットネットワーク)又は別のコアネットワークを含み得る。
【0245】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102d、102e、及び102fのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含んでもよく、例えば、WTRU102a、102b、102c、102d、102e、及び102fは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る。例えば、図32Aに示されるWTRU102gは、セルラベースの無線技術を用い得る基地局114a、及びIEEE802無線技術を用い得る基地局114cと通信するように構成され得る。
【0246】
図32Aには示されていないが、ユーザ機器は、ゲートウェイへの有線接続を行い得ることが理解され得る。ゲートウェイは、レジデンシャルゲートウェイ(Residential Gateway、RG)であり得る。RGは、コアネットワーク106/107/109への接続性を提供し得る。本明細書に含まれるアイデアの多くは、ネットワークに接続するために有線接続を使用するWTRU及びUEであるUEに等しく適用され得ることが理解され得る。例えば、無線インターフェース115、116、117、及び1132C/116c/117cに適用されるアイデアは、有線接続に等しく適用され得る。
【0247】
図32Bは、例示的なRAN103及びコアネットワーク106のシステム図であり得る。上記のように、RAN103は、UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース115を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信し得る。RAN103はまた、コアネットワーク106と通信し得る。図32Bに示されるように、RAN103は、ノード-B140a、140b、及び140cを含み得、これらは各々、エアインターフェース115を介して、WTRU102a、102b、及び102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。ノード-B140a、140b、及び140cは各々、RAN103内の特定のセル(図示せず)と関連付けられ得る。RAN103はまた、RNC142a、142bを含み得る。RAN103は、任意の数のノード-B及び無線ネットワークコントローラ(RNC)を含み得ることが理解され得る。
【0248】
図32Bに示されるように、ノード-B140a、140bは、RNC142aと通信することができる。更に、ノード-B140cは、RNC142bと通信し得る。ノード-B140a、140b、及び140cは、Iubインターフェースを介して、それぞれのRNC142a及び142bと通信し得る。RNC142a及び142bは、Iurインターフェースを介して互いに通信し得る。RNC142a及び142bの各々は、それが接続され得るそれぞれのノード-B140a、140b、及び140cを制御するように構成され得る。加えて、RNC142a及び142bの各々は、外部ループ電力制御、負荷制御、アドミッション制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの他の機能を実行又はサポートするように構成され得る。
【0249】
図32Bに示されるコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(media gateway、MGW)144、モバイルスイッチングセンタ(Mobile Switching Center、MSC)146、サービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node、SGSN)148、及び/又はゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node、GGSN)150を含み得る。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解され得る。
【0250】
RAN103内のRNC142aは、IuCSインターフェースを介してコアネットワーク106内のMSC146に接続され得る。MSC146は、MGW144に接続され得る。MSC146及びMGW144は、WTRU102a、102b、及び102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。
【0251】
RAN103内のRNC142aはまた、IuPSインターフェースを介してコアネットワーク106内のSGSN148に接続され得る。SGSN148は、GGSN150に接続され得る。SGSN148及びGGSN150は、WTRU102a、102b、及び102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。
【0252】
コアネットワーク106はまた、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112に接続され得る。
【0253】
図32Cは、例示的なRAN104及びコアネットワーク107のシステム図であってもよい。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信し得る。RAN104はまた、コアネットワーク107と通信し得る。
【0254】
RAN104は、eノード-B160a、160b、及び160cを含み得るが、RAN104が、任意の数のeノード-Bを含み得ることが理解され得る。eノード-B160a、160b、及び160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。例えば、eノード-B160a、160b、及び160cは、MIMO技術を実行し得る。したがって、eノード-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信し、WTRU102aからワイヤレス信号を受信し得る。
【0255】
eノード-B160a、160b及び160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、アップリンク及び/又はダウンリンクにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図32Cに示されるように、eノード-B160a、160b、及び160cは、X2インターフェースを介して互いに通信し得る。
【0256】
図32Cに示されるコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(Mobility Management Gateway、MME)162、サービングゲートウェイ164、及びパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)ゲートウェイ166を含み得る。前述の要素の各々は、コアネットワーク107の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0257】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeノード-B160a、160b及び160cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、及び102c、ベアラアクティブ化/非アクティブ化のユーザを認証し、WTRU102a、102b、及び102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択するなどの役割を果たし得る。MME162はまた、RAN104と、GSM又はWCDMAなどの他の無線技術を用いる他のRAN(図示せず)との間の交換のための制御プレーン機能を提供し得る。
【0258】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeノード-B160a、160b、及び160cの各々に接続され得る。サービングゲートウェイ164は、一般に、ユーザデータパケットを、WTRU 102a、102b、及び102cに/WTRU102a、102b、及び102cからルーティング及び転送し得る。サービングゲートウェイ164はまた、eノード B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、及び102cに利用可能であり得るときにページングをトリガすること、WTRU102a、102b、及び102cのコンテキストを管理及び記憶することなど、他の機能を実施し得る。
【0259】
サービングゲートウェイ164はまた、PDNゲートウェイ166に接続され得、PDNゲートウェイ166は、インターネット110など、パケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にし得る。
【0260】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク107は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供して、WTRU102a、102b、及び102cと従来の固定電話回線通信デバイスとの間の通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はこれと通信し得る。加えて、コアネットワーク107は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。
【0261】
図32Dは、例示的なRAN105及びコアネットワーク109のシステム図であってもよい。RAN105は、NR無線技術を用いて、エアインターフェース117を介してWTRU 102a及び102bと通信し得る。RAN105はまた、コアネットワーク109と通信し得る。非3GPPインターワーキング機能(Non-3GPP Interworking Function、N3IWF)199は、非3GPP無線技術を用いて、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信し得る。N3IWF199はまた、コアネットワーク109と通信し得る。
【0262】
RAN105は、gノード-B180a及び180bを含み得る。RAN105は、任意の数のgノード-Bを含み得ることが理解され得る。gノード-B180a及び180bは各々、エアインターフェース117を介してWTRU 102a及び102bと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。統合アクセス及びバックホール接続が使用されるとき、同じエアインターフェースが、WTRUとgノード-Bとの間で使用され得、このエアインターフェースは、1つ又は複数のgNBを介したコアネットワーク109であってもよい。gノード-B180a及び180bは、MIMO、MU-MIMO、及び/又はデジタルビームフォーミング技術を実装し得る。したがって、gノード-B180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信し、かつWTRU102aからワイヤレス信号を受信し得る。RAN105は、eノード-Bなどの他のタイプの基地局を用い得ることを理解されたい。また、RAN105は、2つ以上のタイプの基地局を採用し得ることも理解され得る。例えば、RANは、eノード-B及びgノード-Bを用い得る。
【0263】
N3IWF199は、非3GPPアクセスポイント180cを含み得る。N3IWF199は、任意の数の非3GPPアクセスポイントを含み得ることが理解され得る。非3GPPアクセスポイント180cは、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信するための、1つ以上のトランシーバを含み得る。非3GPPアクセスポイント180cは、802.11プロトコルを使用して、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信し得る。
【0264】
eノード-B180a及び180bの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、アップリンク及び/又はダウンリンクにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図32Dに示されるように、gノード-B180a及び180bは、例えば、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0265】
図32Dに示されるコアネットワーク109は、32Gコアネットワーク(32G core network、32GC)であってもよい。コアネットワーク109は、無線アクセスネットワークによって相互接続されている顧客に多数の通信サービスを提供し得る。コアネットワーク109は、コアネットワークの機能を実施するいくつかのエンティティを含む。本明細書で使用されるとき、「コアネットワークエンティティ」又は「ネットワーク機能」という用語は、コアネットワークの1つ以上の機能を実施する任意のエンティティを指す。そのようなコアネットワークエンティティは、無線及び/若しくはネットワーク通信のために構成された装置、又は図32Gに例示されるシステム90などのコンピュータシステムのメモリに記憶された、及びこれらのプロセッサで実行されるコンピュータ実行可能命令(ソフトウェア)の形態で実装される論理エンティティであり得ることが理解され得る。
【0266】
図32Dの例では、32Gコアネットワーク109は、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)172、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)174、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)176a及び176b、ユーザデータ管理機能(User Data Management Function、UDM)197、認証サーバ機能(Authentication Server Function、AUSF)190、ネットワーク露出機能(Network Exposure Function、NEF)196、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)184、非3GPPインターワーキング機能(Non-3GPP Interworking Function、N3IWF)199、ユーザデータリポジトリ(User Data Repository、UDR)178を含み得る。前述の要素の各々は、32Gコアネットワーク109の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。また、32Gコアネットワークは、これらの要素の全てからなるとは限らず、追加の要素からなる場合があり、これらの要素の各々の複数の実例からなる場合があることも理解され得る。図32Dは、ネットワーク機能が互いに直接接続することを示しているが、これらが直径ルーティングエージェント又はメッセージバスなどのルーティングエージェントを介して通信し得ることを理解されたい。
【0267】
図32Dの例では、ネットワーク機能間の接続性は、一組のインターフェース又は基準点を介して達成され得る。ネットワーク機能は、他のネットワーク機能又はサービスによって呼び出されるか、又はコールされる一組のサービスとしてモデル化されるか、記載されるか、又は実装され得ることが理解され得る。ネットワーク機能サービスの呼び出しは、ネットワーク機能間の直接接続、メッセージバス上のメッセージングの交換、ソフトウェア機能の発呼などを介して達成され得る。
【0268】
AMF172は、N2インターフェースを介してRAN105に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF172は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、アクセス認証、アクセス認可の役割を果たし得る。AMFは、ユーザプレーントンネル構成情報を、N2インターフェースを介してRAN105に転送する役割を果たし得る。AMF172は、ユーザプレーントンネル構成情報を、N11インターフェースを介してSMFから受信し得る。AMF172は、一般に、NASパケットを、N1インターフェースを介して、WTRU 102a、102b、及び102cに/からルーティングし、転送し得る。N1インターフェースは、図32Dに示されていない場合がある。
【0269】
SMF174は、N11インターフェースを介してAMF172に接続され得る。同様に、SMFは、N7インターフェースを介してPCF184に、かつN4インターフェースを介してUPF176a及び176bに接続され得る。SMF174は、制御ノードとして機能し得る。例えば、SMF174は、セッション管理、WTRU102a、102b、及び102cのIPアドレス割当て、UPF176a及びUPF176bにおけるトラフィックステアリングルールの管理及び構成、並びにAMF172へのダウンリンクデータ通知の生成の役割を果たし得る。
【0270】
UPF176a及びUPF176bは、WTRU102a、102b、及び102cと他のデバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケットデータネットワーク(PDN)へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。UPF176a及びUPF176bはまた、他のタイプのパケットデータネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。例えば、他のネットワーク112は、イーサネットネットワーク、又はデータのパケットを交換する任意のタイプのネットワークであってもよい。UPF176a及びUPF176bは、N4インターフェースを介して、SMF174からトラフィックステアリングルールを受信し得る。UPF176a及びUPF176bは、パケットデータネットワークをN6インターフェースと接続することによって、又はN9インターフェースを介して互いに若しくは他のUPFに接続することによって、パケットデータネットワークへのアクセスを提供し得る。パケットデータネットワークへのアクセスを提供することに加えて、UPF176は、パケットルーティング及び転送、ポリシールールの施行、ユーザプレーントラフィックのサービス処理品質、ダウンリンクパケットバッファリングの役割を果たし得る。
【0271】
AMF172はまた、N3IWF199に、例えば、N2インターフェースを介して接続され得る。N3IWFは、例えば、3GPPによって定義されていない無線インターフェース技術を介して、WTRU102cと32Gコアネットワーク170との間の接続を容易にする。AMFは、RAN105と相互作用するのと同じ又は同様の様式で、N3IWF199と相互作用し得る。
【0272】
PCF184は、N7インターフェースを介してSMF174に接続され、N15インターフェースを介してAMF172に接続され、N5インターフェースを介してアプリケーション機能(Application Function、AF)188に接続され得る。N15及びN5インターフェースは、図32Dには示されていない。PCF184は、AMF172及びSMF174などの制御プレーンノードにポリシールールを提供してもよく、制御プレーンノードがこれらのルールを施行することを可能にする。PCF184は、WTRU102a、102b、及び102cのためにAMF172にポリシーを送信することができて、AMFは、N1インターフェースを介してWTRU102a、102b、及び102cにポリシーを送達することができる。次いで、ポリシーは、WTRU102a、102b、及び102cにおいて施行又は適用され得る。
【0273】
UDR178は、認証証明書及び加入情報のためのリポジトリとして機能し得る。UDRは、ネットワーク機能に接続してもよく、その結果、ネットワーク機能は、リポジトリ内にあり得るデータに追加し得、そのデータを読み取り、かつこのデータを修正することができる。例えば、UDR178は、N36インターフェースを介してPCF184に接続してもよい。同様に、UDR178は、N37インターフェースを介してNEF196に接続してもよく、UDR178は、N35インターフェースを介してUDM197に接続してもよい。
【0274】
UDM197は、UDR178と他のネットワーク機能との間のインターフェースとして機能し得る。UDM197は、UDR178のアクセスに対するネットワーク機能を認可し得る。例えば、UDM197は、N8インターフェースを介してAMF172に接続してもよく、UDM197は、N10インターフェースを介してSMF174に接続してもよい。同様に、UDM197は、N13インターフェースを介してAUSF190に接続してもよい。UDR178とUDM197とは、緊密に統合され得る。
【0275】
AUSF190は、認証関連動作を実施し、N13インターフェースを介してUDM178に、及びN12インターフェースを介してAMF172に接続する。
【0276】
NEF196は、32Gコアネットワーク109における能力及びサービスをアプリケーション機能(AF)188に露出する。露出は、N33 APIインターフェースで発生し得る。NEFは、N33インターフェースを介してAF188に接続してもよく、32Gコアネットワーク109の能力及びサービスを露出させるために、他のネットワーク機能に接続してもよい。
【0277】
アプリケーション機能188は、32Gコアネットワーク109内のネットワーク機能と相互作用してもよい。アプリケーション機能188とネットワーク機能との間の相互作用は、直接インターフェースを介してもよいし、又はNEF196を介して発生してもよい。アプリケーション機能188は、32Gコアネットワーク109の一部とみなされてもよいし、又は32Gコアネットワーク109の外部にあり、モバイルネットワークオペレータと取引関係を有する企業によって展開されてもよい。
【0278】
ネットワークスライシングは、モバイルネットワークオペレータが使用して、オペレータのエアインターフェースの後ろの、1つ以上の「仮想」コアネットワークをサポートし得るメカニズムであり得る。これは、コアネットワークを1つ以上の仮想ネットワークに「スライス」して、単一のRAN全体で実行される、異なるRAN又は異なるサービスタイプをサポートすることを含む。ネットワークスライシングにより、オペレータは、例えば、機能性、性能、及び分離の領域において、多様な要件を必要とする異なる市場シナリオのための最適化された解決策を提供するようにカスタマイズされたネットワークを作成することを可能にする。
【0279】
3GPPは、ネットワークスライシングをサポートするために32Gコアネットワークを設計している。ネットワークスライシングは、ネットワークオペレータが、非常に多様でときには極端な要件を必要とする32Gの使用事例の多様なセット(例えば、大規模なIoT、重要な通信、V2X、及び強化されたモバイルブロードバンド)をサポートするために使用し得る良好なツールであり得る。ネットワークスライシング技術を使用することなく、ネットワークアーキテクチャは、各使用事例が自らの特定の組の性能、スケーラビリティ、及び可用性要件を有するときに必要な、より広範囲の使用事例を効率的にサポートするのに十分な柔軟性及び拡張性がない可能性が高い場合がある。更に、新しいネットワークサービスの導入をより効率的にするべきである。
【0280】
再び図32Dを参照すると、ネットワークスライシングシナリオでは、WTRU102a、102b、又は102cは、N1インターフェースを介してAMF172に接続してもよい。AMFは、1つ以上のスライスの論理的に一部であり得る。AMFは、WTRU102a、102b、又は102cの、1つ以上のUPF176a及び176b、SMF174、並びに他のネットワーク機能との接続又は通信を調整してもよい。UPF176a及び176b、SMF174、並びに他のネットワーク機能の各々は、同じスライス又は異なるスライスの一部であってもよい。それらが異なるスライスの一部であるとき、それらは、異なるコンピューティングリソース、セキュリティ証明書などを利用し得るという意味で、互いに分離され得る。
【0281】
コアネットワーク109は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク109は、32Gコアネットワーク109とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバなどのIPゲートウェイを含み得るか、又はこれと通信し得る。例えば、コアネットワーク109は、ショートメッセージサービスを介して通信を容易にするショートメッセージサービス(short message service、SMS)サービスセンターを含むか、又はこれと通信し得る。例えば、32Gコアネットワーク109は、WTRU 102a、102b、及び102cとサーバ又はアプリケーション機能188との間の非IPデータパケットの交換を容易にし得る。加えて、コアネットワーク170は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。
【0282】
本明細書に記載され、図8A図8C図8D、及び図8Eに例示されるコアネットワークエンティティは、特定の既存の3GPP仕様においてそれらのエンティティに与えられる名前によって識別されるが、将来のそれらのエンティティ及び機能は、他の名前によって識別され得、将来の3GPP NR仕様を含む、3GPPによって公開された将来の仕様において、特定のエンティティ又は機能が組み合わされ得ることが理解され得る。こうして、図8A図8B図8C図8D、及び図8Eに記載及び例示される特定のネットワークエンティティ及び機能は、例としてのみ提供され、本明細書に開示及び特許請求される主題は、現在定義されているか又は将来定義されているかにかかわらず、任意の同様の通信システムにおいて具現化又は実装され得ることが理解され得る。
【0283】
図32Eは、本明細書に記載のシステム、方法、装置が使用され得る例示的な通信システム111を例示する。通信システム111は、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)A、B、C、D、E、F、基地局gNB121、V2Xサーバ124、及び路側ユニット(RSU)123a及び123bを含み得る。実際には、本明細書に提示される概念は、任意の数のWTRU、基地局gNB、V2Xネットワーク、及び/又は他のネットワーク要素に適用され得る。1つ又は複数の、又は全てのWTRU A、B、C、D、E、及びFは、アクセスネットワークのカバレッジ131の範囲外であり得る。WTRU A、B、及びCはV2Xグループを形成し、このときWTRU Aはグループリードであり、WTRU B及びCはグループメンバーであり得る。
【0284】
WTRU A、B、C、D、E、及びFは、それらがアクセスネットワークのカバレッジ131内にある場合、gNB121を介してUuインターフェース129を介して互いに通信し得る。図32Eの例では、WTRU B及びFは、アクセスネットワークのカバレッジ131内に示されている。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、それらがアクセスネットワークのカバレッジ131の下に、又はアクセスネットワークのカバレッジ131の外側にあるかどうかにかかわらず、インターフェース1232A、1232B、又は128などのサイドリンクインターフェース(例えば、PC5又はNR PC5)を介して互いに直接通信してもよい。例えば、図32Eの例では、アクセスネットワークのカバレッジ131の外側にあり得るWRTU Dは、カバレッジ131内にあり得るWTRU Fと通信する。
【0285】
WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対ネットワーク通信(V2N)133又はサイドリンクインターフェース1232Bを介してRSU123a又は123bと通信し得る。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対インフラストラクチャ通信(V2I)インターフェース127を介してV2Xサーバ124に通信し得る。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対人間通信(V2P)インターフェース128を介して別のUEに通信し得る。
【0286】
図32Fは、図32A図8B図8C図8D、又は図8EのWTRU102などの、本明細書に記載のシステム、方法、及び装置による無線通信及び動作のために構成され得る、例示的な装置又はデバイスWTRU102のブロック図であり得る。図32Fに示すように、WTRU102の例は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、前述の要素の任意の部分組み合わせを含み得ることが理解され得る。また、基地局114a及び114b、並びに/又は基地局114a及び114bは、限定されないが、トランシーバ局(BTS)、ノード-B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ホームノード-B、進化型ホームノード-B(evolved home node-B、eNodeB)、ホーム進化型ノード-B(home evolved node-B、HeNB)、ホーム進化型ノード-Bゲートウェイ、次世代ノード-B(gノード-B)、及びプロキシノードなどを表してもよく、数ある中でも、図32Fに図示され、本明細書に記載される要素のうちのいくつか又は全てを含んでもよい。
【0287】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実施し得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。図32Fは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個の構成要素として表しているが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップ内にともに統合され得ることが理解され得る。
【0288】
UEの送信/受信要素122は、エアインターフェース115/116/117を介して、基地局(例えば、図32Aの基地局114a)に信号を送信するか、若しくは基地局(例えば、図32Aの基地局114a)から信号を受信するか、又はエアインターフェース1132D/116d/117dを介して、別のUEに信号を送信するか、若しくは別のUEから信号を受信するように構成され得る。例えば、送信/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。送信/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、無線又は有線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得ることが理解され得る。
【0289】
加えて、送信/受信要素122は、単一の要素として図32Fに図示され得るが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117を介してワイヤレス信号を送信及び受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、多重アンテナ)を含み得る。
【0290】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が、複数のRAT、例えば、NR及びIEEE802.11若しくはNR及びE-UTRAを介して通信すること、又は異なるRRH、TRP、RSU、又はノードへの複数のビームを介して同じRATと通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0291】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)ディスプレイユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイユニットに結合され得、それらからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128に出力し得る。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。プロセッサ118は、クラウド又はエッジコンピューティングプラットフォーム又はホームコンピュータ(図示せず)でホストされ得るサーバ上など、WTRU102上に物理的に位置していない場合があるメモリから情報にアクセスし、そのメモリにデータを記憶し得る。
【0292】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得るが、WTRU102における他のコンポーネントに電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾式セル電池、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0293】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース115/116/117を介して場所情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を判定し得る。WTRU102は、任意の好適な位置判定方法によって場所情報を取得し得ることが理解され得る。
【0294】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェアモジュール及び/又はハードウェアモジュールを含み得る。例えば、周辺機器138は、加速度計、生体認証(例えば、指紋認証)センサ、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真又はビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、又は他の相互接続インターフェース、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュールなどの様々なセンサを含み得る。
【0295】
WTRU102は、センサ、家庭用電気機械器具、スマートウォッチ若しくはスマートクロージングなどのウェアラブルデバイス、医療若しくはeヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、自動車、トラック、列車などの車両、又は飛行機などの他の装置又はデバイスに含まれ得る。WTRU102は、周辺機器138のうちの1つを含み得る相互接続インターフェースなどの1つ以上の相互接続インターフェースを介して、そのような装置又はデバイスの他の構成要素、モジュール、又はシステムに接続することができる。
【0296】
図32Gは、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、他のネットワーク112、又はネットワークサービス113における、特定のノード又は機能エンティティなどの、図8A図8C図8D、及び図8Eに例示される通信ネットワークのうちの1つ以上の装置が具体化され得る、例示的なコンピューティングシステム90のブロック図であり得る。コンピューティングシステム90は、コンピュータ又はサーバを装備し得、主にコンピュータ可読命令によって制御され得、ソフトウェアの形態であり得るか、又はそのようなソフトウェアが記憶又はアクセスされ得る場所はどこでも、又はどのような手段によってでもあり得る。そのようなコンピュータ可読命令は、プロセッサ91内で実行されて、コンピューティングシステム90に作業をさせ得る。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ91は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はコンピューティングシステム90が通信ネットワークで動作することを可能にする任意の他の機能を実施し得る。コプロセッサ81は、メインプロセッサ91とは異なる任意選択のプロセッサであり得、追加の機能を実施し得るか、又はプロセッサ91を支援し得る。プロセッサ91及び/又はコプロセッサ81は、本明細書に開示される方法及び装置に関連するデータを受信、生成、及び処理することができる。
【0297】
動作中、プロセッサ91は、命令をフェッチ、復号、及び実行し、コンピューティングシステムのメインデータ転送経路、システムバス80を介して他のリソースに情報を送信する。そのようなシステムバスは、コンピューティングシステム90内の構成要素を接続し、データ交換のための媒体を定義する。システムバス80は、典型的には、データを送信するためのデータライン、アドレスを送信するためのアドレスライン、及び割り込みを送信し、システムバスを動作させるための制御ラインを含む。そのようなシステムバス80の例は、PCI(周辺構成要素相互接続)バスであり得る。
【0298】
システムバス80に結合されたメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)82及び読み取り専用メモリ(ROM)93を含む。そのようなメモリは、情報が記憶及び取り出されることを可能にする回路を含む。ROM93は一般に、容易に修正し得ない記憶されたデータを含む。RAM82に記憶されたデータは、プロセッサ91又は他のハードウェアデバイスによって読み取られるか、又は変更され得る。RAM82及び/又はROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御され得る。メモリコントローラ92は、命令が実行されると、仮想アドレスを物理アドレスに変換するアドレス変換機能を提供することができる。メモリコントローラ92はまた、システム内のプロセスを分離し、システムプロセスをユーザプロセスから分離するメモリ保護機能を提供し得る。したがって、第1のモードで実行されるプログラムは、それ自体のプロセス仮想アドレス空間によってマッピングされたメモリのみにアクセスすることができ、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、別のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにアクセスし得ない。
【0299】
加えて、コンピューティングシステム90は、プリンタ94、キーボード84、マウス95、及びディスクドライブ85などの、プロセッサ91から周辺機器に命令を通信する役割を果たす周辺機器コントローラ83を含み得る。
【0300】
ディスプレイコントローラ96によって制御され得るディスプレイ86は、コンピューティングシステム90によって生成された視覚的出力を表示するために使用され得る。そのような視覚的出力は、テキスト、グラフィック、アニメーショングラフィック、及び動画を含み得る。視覚的出力は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)の形態で提供され得る。ディスプレイ86は、CRTベースのビデオディスプレイ、LCDベースのフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、又はタッチパネルで実装され得る。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信され得るビデオ信号を生成するために必要な電子部品を含む。
【0301】
更に、コンピューティングシステム90は、コンピューティングシステム90を、図8A図8B図8C図8D、及び図8EのRAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、WTRU102、又は他のネットワーク112などの外部通信ネットワーク若しくはデバイスに接続するために使用され得る、例えば、無線若しくは有線ネットワークアダプタ97などの通信回路を含み得、コンピューティングシステム90が、それらのネットワークの他のノード又は機能的エンティティと通信することを可能にする。通信回路は、単独で、又はプロセッサ91と組み合わせて、本明細書に記載の特定の装置、ノード、又は機能エンティティの送信及び受信ステップを実施するために使用され得る。
【0302】
本明細書に記載の装置、システム、方法、及びプロセスのいずれか又は全ては、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令(例えば、プログラムコード)の形態で具体化され得、その命令は、プロセッサ118又は91などのプロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、本明細書に記載のシステム、方法、及びプロセスを実施及び/又は実装させることが理解され得る。具体的には、本明細書に記載のステップ、動作、又は機能のいずれかは、無線及び/又は有線ネットワーク通信のために構成された装置又はコンピューティングシステムのプロセッサ上で実行される、そのようなコンピュータ実行可能命令の形態で実装され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、任意の非一時的な(例えば、有形又は物理的)方法又は技術で実装される、情報を記憶するための、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含むが、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、信号を含まない。コンピュータ可読記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disks、DVD)又は他の光ディスク記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングシステムによってアクセスされ得る任意の他の有形若しくは物理媒体が含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32A
図32B
図32C
図32D
図32E
図32F
図32G
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランシーバと1つ以上のプロセッサとを備える無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)であって、前記MAC CEが、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントのための複数のTCI状態のアクティブ化を指示する、MAC CEを受信し、
前記TCIコードポイントを含む第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信を受信し、
複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第1のTCI状態を使用して第2のPDCCH送信であって、前記第2のPDCCH送信が、複数の送信オケージョンに対して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信をスケジューリングするための情報を含む、第2のPDCCH送信を受信し、かつ
前記複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第2のTCI状態を使用することによって、前記複数の送信オケージョンで前記PUCCH送信又は前記PUSCH送信を送信するように構成されており、前記第2のTCI状態のうちの異なるTCI状態が、前記複数の送信オケージョンのうちの異なる送信オケージョンにおいて使用される、WTRU。
【請求項2】
前記第1のTCI状態が複数のダウンリンク(DL)TCI状態を含み、前記第2のTCI状態が複数のアップリンク(UL)TCI状態を含む、請求項1に記載のWTRU。
【請求項3】
前記複数のTCI状態のうちのあるTCI状態が、アクティブ化時間において使用され、前記第1のPDCCH送信が、前記アクティブ化時間より前に受信される、請求項1に記載のWTRU。
【請求項4】
前記TCIコードポイントについての前記複数のTCI状態が、制御リソースセット(CORESET)プールインデックス値に関連付けられており、前記第1のPDCCH送信が、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信される、請求項1に記載のWTRU。
【請求項5】
前記MAC CEが、前記TCIコードポイントについてのTCI状態識別フィールドを備える、請求項1に記載のWTRU。
【請求項6】
前記MAC CEが、アクティブ化のためのいくつかの送信構成インジケータ(TCI)状態識別子を備える、請求項1に記載のWTRU。
【請求項7】
前記PDCCH送信がダウンリンク制御情報(DCI)を含み、前記DCIが前記TCIコードポイントの指示を含む、請求項1に記載のWTRU。
【請求項8】
前記アクティブ化されたTCI状態が、TCIアクティブ化タイムラインに基づいてアクティブ化される、請求項1に記載のWTRU。
【請求項9】
前記第1のPDCCH送信が、前記複数のTCI状態のうちの1つ以上がアクティブ化される前に受信される、請求項1に記載のWTRU。
【請求項10】
無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実施される方法であって、前記方法が、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)であって、前記MAC CEが、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントのための複数のTCI状態のアクティブ化を指示する、MAC CEを受信することと、
前記TCIコードポイントを含む第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信を受信することと、
複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第1のTCI状態を使用して第2のPDCCH送信であって、前記第2のPDCCH送信が、複数の送信オケージョンに対して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信をスケジューリングするための情報を含む、第2のPDCCH送信を受信することと、
前記複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第2のTCI状態を使用することによって、前記複数の送信オケージョンで前記PUCCH送信又は前記PUSCH送信を送信することと、を含み、前記第2のTCI状態のうちの異なるTCI状態が、前記複数の送信オケージョンのうちの異なる送信オケージョンにおいて使用される、方法。
【請求項11】
前記第1のTCI状態が複数のダウンリンク(DL)TCI状態を含み、前記第2のTCI状態が複数のアップリンク(UL)TCI状態を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のTCI状態のうちのあるTCI状態が、アクティブ化時間において使用され、前記第1のPDCCH送信が、前記アクティブ化時間より前に受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記TCIコードポイントについての前記複数のTCI状態が、制御リソースセット(CORESET)プールインデックス値に関連付けられており、前記第1のPDCCH送信が、前記CORESETプールインデックス値に関連付けられたCORESET上で受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記MAC CEが、前記TCIコードポイントについてのTCI状態識別フィールドを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記MAC CEが、アクティブ化のためのいくつかの送信構成インジケータ(TCI)状態識別子を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記PDCCH送信がダウンリンク制御情報(DCI)を含み、前記DCIが前記TCIコードポイントの指示を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記アクティブ化されたTCI状態が、TCIアクティブ化タイムラインに基づいてアクティブ化される、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のPDCCH送信が、前記複数のTCI状態のうちの1つ以上がアクティブ化される前に受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに結合されたメモリと、を備え、前記メモリが、実行可能な命令を記憶しており、前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)であって、前記MAC CEが、送信構成インジケータ(TCI)コードポイントのための複数のTCI状態のアクティブ化を指示する、MAC CEを受信することと、
前記TCIコードポイントを含む第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信を受信することと、
複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第1のTCI状態を使用して第2のPDCCH送信であって、前記第2のPDCCH送信が、複数の送信オケージョンに対して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信をスケジューリングするための情報を含む、第2のPDCCH送信を受信することと、
前記複数のアクティブ化されたTCI状態のうちの第2のTCI状態を使用することによって、前記複数の送信オケージョンで前記PUCCH送信又は前記PUSCH送信を送信することと、を含む動作を実現させ、前記第2のTCI状態のうちの異なるTCI状態が、前記複数の送信オケージョンのうちの異なる送信オケージョンにおいて使用される、システム。
【請求項20】
前記第1のTCI状態が複数のダウンリンク(DL)TCI状態を含み、前記第2のTCI状態が複数のアップリンク(UL)TCI状態を含む、請求項19に記載のシステム。
【国際調査報告】