(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ニードルレス・コネクタ消毒デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
A61M 39/18 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A61M39/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561142
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022016490
(87)【国際公開番号】W WO2022216366
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メイソン、ジーン
(72)【発明者】
【氏名】マンスール、ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】サラフ、プリヤ
(72)【発明者】
【氏名】バトラ、ニミシュ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066CC02
4C066JJ03
4C066JJ05
4C066LL30
(57)【要約】
頂部面及び底部面を有する本体と、本体内にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、本体上に配設された作動アームと、作動アーム上に配設されたカートリッジ筐体と、カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、本体内に配設され、使用済み清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバとを含む、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスが提供される。作動アームは、スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、本体の頂部面上でカートリッジ筐体を摺動可能に移動させるように構成される。追加のニードルレス・コネクタ消毒デバイス及びニードルレス・コネクタ消毒デバイスを使用する方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂部面及び底部面を有する本体と、
前記本体の中にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、
前記本体上に配設された作動アームと、
前記作動アーム上に配設されたカートリッジ筐体と、
前記カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、
前記本体内に配設され、使用済みの清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバと
を備えるニードルレス・コネクタ消毒デバイスであって、
前記作動アームは、前記スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、前記カートリッジ筐体が前記廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、前記本体の前記頂部面上で前記カートリッジ筐体を摺動可能に移動させるように構成されている、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項2】
前記作動アームは、人間工学的サム・グリップを有する弾性ヒンジ部材である、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項3】
前記作動アームは、前記付勢位置において前記ニードルレス・コネクタの前記端部の上に配設されるように構成されたシリンジ位置合わせ開口をさらに備える、請求項2に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項4】
前記本体の前記頂部面上に配設されたブレード・カバーをさらに備え、前記ブレード・カバーは、前記非付勢位置と前記付勢位置との間の前記カートリッジ筐体の移動範囲を規定する外側周辺部を備える、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項5】
前記ブレード・カバーは、前記廃棄チャンバの上に配設され、前記カートリッジ筐体が前記廃棄チャンバの上に摺動式に移動されるとき、前記スワブ・カートリッジから前記最も下の清掃スワブを切り離すように構成されたブレードを備える、請求項4に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項6】
前記本体の前記底部面に配設され、前記ニードルレス・コネクタの前記端部を摺動式に受け入れるように構成されたコネクタ・ポートと、
前記本体の前記頂部面に配設され、ニードルレス・シリンジの端部を摺動式に受け入れるように構成されたシリンジ・ポートと
をさらに備える、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項7】
前記本体に結合された固定部材であって、前記ニードルレス・コネクタが前記空洞内で摺動式に移動することを可能にする開放位置と、前記ニードルレス・コネクタを前記空洞内の所定の場所に固定する閉鎖位置との間で移動するように構成された固定部材をさらに備える、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項8】
前記固定部材は、
前記本体に結合されたヒンジ・ピンと、
突起と
を備え、
前記固定部材は、前記開放位置に達するために前記本体から離れるように枢動し、前記閉鎖位置に達するために前記本体の中に枢動するように構成され、
前記突起は、前記空洞内で前記ニードルレス・コネクタの表面に係合して前記ニードルレス・コネクタを固定するように構成されている、請求項7に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項9】
前記スワブ・カートリッジは、スタックで配列された複数の清掃スワブを中に含み、最も上の清掃スワブは、他の清掃スワブと異なるように着色されている、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項10】
前記ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの最初の使用より前に前記スワブ・カートリッジの底部を覆ってこれを保護する取り外し可能カートリッジ・シールをさらに備え、前記カートリッジ・シールは、前記ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの使用を自由に開始するために引っ張られるように構成されている、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項11】
頂部面及び底部面を有する本体と、
前記本体内にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、
前記本体の前記頂部面に枢動可能に配設されたカートリッジ筐体と、
前記カートリッジ筐体上に配設された作動アームと、
前記カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、
前記本体内に配設され、使用済み清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバと
を備える、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスであって、
前記カートリッジ筐体は、前記スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、前記カートリッジ筐体が前記廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、前記本体の前記頂部面上を枢動可能に移動するように構成されている、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項12】
前記作動アームは、前記カートリッジ筐体からの堅い突起であり、人間工学的サム・グリップを有する、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項13】
前記本体内に配設された枢動チャンバをさらに備え、前記カートリッジ筐体の枢動部分は、前記枢動チャンバ内に配設されている、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項14】
前記枢動チャンバ内に配設されたばねをさらに備え、前記ばねは、前記カートリッジ筐体に付勢力を提供するように構成されている、請求項13に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項15】
前記廃棄チャンバの上で前記本体の前記頂部面に配設されたブレードをさらに備え、前記ブレードは、前記カートリッジ筐体が前記廃棄チャンバの上に摺動式に移動されるとき、前記最も下の清掃スワブを前記スワブ・カートリッジから切り離すように構成されている、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項16】
前記本体の前記底部面に配設され、前記ニードルレス・コネクタの前記端部を摺動式に受け入れるように構成されたコネクタ・ポートをさらに備える、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項17】
前記本体の前記頂部面に配設され、前記空洞から前記ニードルレス・コネクタの前記端部を摺動式に受け入れるように構成されたシリンジ・ポートであって、前記ニードルレス・コネクタの前記端部は、前記ニードルレス・コネクタ消毒デバイスが前記ニードルレス・コネクタ上に適切に位置決めされたとき、前記空洞から外に突出し、前記本体の前記頂部面を越える、シリンジ・ポートをさらに備える、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項18】
前記本体に結合され、前記本体に結合されたヒンジ・ピンと、突起とを備える固定部材をさらに備え、
前記固定部材は、前記ニードルレス・コネクタが前記空洞内で摺動式に移動することを可能にする開放位置に達するために前記本体から離れるように枢動し、前記ニードルレス・コネクタを前記空洞内で所定の場所に固定する閉鎖位置に達するために前記本体の中に枢動するように構成され、
前記突起は、前記空洞内で前記ニードルレス・コネクタの表面に係合して前記ニードルレス・コネクタを固定するように構成されている、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項19】
前記スワブ・カートリッジは、スタックで配列された複数の清掃スワブを中に含み、最も上の清掃スワブは、他の清掃スワブと異なるように着色されている、請求項11に記載のニードルレス・コネクタ消毒デバイス。
【請求項20】
ニードルレス・コネクタ消毒デバイスを使用する方法であって、
固定部材を前記ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの本体から外に枢動させるステップと、
ニードルレス・コネクタを前記本体の底部面にあるコネクタ・ポートを通して前記本体の空洞の中に挿入するステップと、
前記ニードルレス・コネクタの端部を前記本体の頂部面に配設されたカートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップと、
前記ニードルレス・コネクタを前記空洞内に固定するために前記固定部材を前記本体の中に枢動させるステップと、
前記カートリッジ筐体を非付勢位置から付勢位置に移動させるために作動アームに力を及ぼすステップであって、前記非付勢位置において、前記カートリッジ筐体は、前記コネクタ・ポート及び前記空洞と位置合わせされたシリンジ・ポートの上に配設され、前記付勢位置において、前記カートリッジ筐体は、前記本体内の廃棄チャンバの上に配設されている、ステップと、
前記カートリッジ筐体が前記付勢位置に移動されたとき、前記廃棄チャンバの上に配設された切り離しブレードで前記最も下の清掃スワブを切り離すステップと、
前記切り離された清掃スワブを前記廃棄チャンバ内で受け入れるステップと、
前記作動アームに対する力を解放するステップと、
ばね部材を介して前記カートリッジ筐体を前記付勢位置から前記非付勢位置に移動させるステップと、
前記ニードルレス・コネクタの前記端部を前記カートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条の下で、2021年4月5日に提出された「NEEDLELESS CONNECTOR DISINFECTION DEVICES AND METHODS」という標題の米国仮特許出願シリアル番号63/170,890号に対して優先権の利益を主張しており、その特許の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、ニードルレス・コネクタに関し、より詳細には静脈注射(IV)セット・ニードルレス・コネクタのための消毒デバイス及び消毒方法に関する。
【背景技術】
【0003】
典型的な注入セット又はIVセットは、ポリマー配管セグメントをポリマー構成要素に結合することによって構築され、その多くはニードルレス・コネクタを有する。ニードルレス・コネクタは、管腔内微生物汚染の可能性のある箇所であり、薬剤投与中の感染予防業務への入念な順守を必要とする。管腔内汚染は、血流感染(CLABSI)に関連付けられた中心ラインに至る可能性がある。ニードルレス・コネクタに関する典型的な消毒プロセスは、イソプロピル・アルコール(IPA)スワブでニードルレス・コネクタを擦り、乾燥させる、又は消毒剤キャップを使用することである。現在の輸液看護師協会(INS)基準は、血管アクセス・デバイスに各々が進入する前の力強い機械的な擦り落とし及び乾燥時間を介したニードルレス・コネクタの消毒を推奨しており、受動的消毒キャップの使用も考慮される。しかしながら、現在の医療環境における過重労働及び逼迫したペースでは、この基準は、臨床医及び介護者によって日常的に守られておらず、よってCLABSIが頻繁に発生することにつながっている。
【0004】
コネクタ消毒手順に対する順守は、いくつかの理由により日常的に適切に守られておらず、臨床医及び/又は健康管理環境にわたって変化するプロトコル、擦り落とし及び乾燥時間の異なる長さを指定する製造業者、及びキャップ使用に対する臨床医の順守が様々であることなどである。これは、コネクタの不完全な消毒となる場合が多く、場合によって、血流感染のリスクを高める場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの理由のために、使用毎に適切且つ完璧な消毒を保証するために、自動のニードルレス・コネクタ消毒デバイスを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つ又は複数の実施例では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、頂部面及び底部面を有する本体と、本体の中にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、本体上に配設された作動アームと、作動アーム上に配設されたカートリッジ筐体と、カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、本体内に配設され、使用済みの清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバとを含み、作動アームは、スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、本体の頂部面上でカートリッジ筐体を摺動可能に移動させるように構成される。
【0007】
1つ又は複数の実施例では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、頂部面及び底部面を有する本体と、本体の中にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、本体の頂部面に枢動可能に配設されたカートリッジ筐体と、カートリッジ筐体上に配設された作動アームと、カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、本体内に配設され、使用済みの清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバとを含み、カートリッジ筐体は、スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、本体の頂部面上で枢動可能に移動するように構成される。
【0008】
1つ又は複数の実施例では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスを使用する方法は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの本体から出るように固定部材を枢動させるステップと、ニードルレス・コネクタを本体の底部面にあるコネクタ・ポートを通して本体の空洞の中に挿入するステップと、ニードルレス・コネクタの端部を、本体の頂部面に配設されたカートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップと、ニードルレス・コネクタを空洞内に固定するために、固定部材を本体の中に枢動させるステップと、カートリッジ筐体を非付勢位置から付勢位置に移動させるために、作動アームに力を及ぼすステップであって、非付勢位置では、カートリッジ筐体は、コネクタ・ポート及び空洞と位置合わせされたシリンジ・ポートの上に配設され、付勢位置では、カートリッジ筐体は、本体内の廃棄チャンバの上に配設される、ステップと、カートリッジ筐体が付勢位置に移動されたとき、廃棄チャンバの上に配設された分離ブレードで、最も下の清掃スワブを切り離すステップと、切り離された清掃スワブを廃棄チャンバ内で受け入れるステップと、作動アームに対する力を解放するステップと、カートリッジ筐体をばね部材を介して付勢位置から非付勢位置に戻るように移動させるステップと、ニードルレス・コネクタの端部をカートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップとを含む。
【0009】
添付の図面は、開示のさらなる理解を提供するために含まれ、この明細書に組み込まれ、その一部を構成しており、開示の実施例を例示し、説明と共に開示の原理を説明する機能を果たしている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】4つの流体注入ポンプを有し、その各々が患者に流体補給品の内容物を汲み上げるためにそれぞれの流体補給品に接続された、一例の患者ケア・システムの斜視図である。
【
図2】典型的な組み立て後のIV注入セットの上面図である。
【
図3A】典型的なニードルレス・コネクタ消毒プロセスの斜視図である。
【
図3B】典型的なニードルレス・コネクタ消毒プロセスの斜視図である。
【
図4】開示の態様による、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの1つ又は複数の実施例の断面側面図である。
【
図5】開示の態様による、
図4のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの分解斜視図である。
【
図6】開示の態様による、
図4のニードルレス・コネクタ消毒デバイスのスワブ廃棄使用の断面側面図である。
【
図7】開示の態様による、
図4のニードルレス・コネクタ消毒デバイスと係合されたニードルレス・シリンジの斜視図である。
【
図8】開示の態様による、
図4のニードルレス・コネクタ消毒デバイスのワークフロー使用の斜視図である。
【
図9】開示の態様による、
図4のニードルレス・コネクタ消毒デバイスのワークフロー使用の断面側面図である。
【
図10】開示の態様による、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの1つ又は複数の実施例の斜視図である。
【
図11】開示の態様による、最初の使用での、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの断面側面図である。
【
図12】開示の態様による、最後の使用後の、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの断面側面図である。
【
図13】開示の態様による、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの分解斜視図である。
【
図14】開示の態様による、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスのワークフロー使用の上面図である。
【
図15】開示の態様による、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの断面斜視図である。
【
図16】開示の態様による、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスの斜視図である。
【
図17】開示の態様による、
図10のニードルレス・コネクタ消毒デバイスのワークフロー使用の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に記載される詳細な説明は、主題の技術の種々の構成を記載しており、主題の技術が実施され得る構成のみを表現することは意図されていない。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供する目的のための特有の詳細を含む。したがって、寸法は、非制限的例として特定の態様に関して提供される。しかしながら、主題の技術は、これらの特有の詳細なしで実施され得ることは当業者に明らかであろう。一部の例では、よく知られた構造及び構成要素は、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、ブロック図の形態で示される。
【0012】
本開示は、主題の技術の実例を含み、添付の特許請求の範囲を限定していないことを理解されたい。主題の技術の種々の態様は、特定の、但し非制限的例に従ってここで開示される。本開示に記載される種々の実施例は、異なる方法及び変形形態で、並びに所望の用途又は実装形態に従って実施される場合もある。
【0013】
複数の図面の中で同様の参照番号が同様の又は対応する要素を指す図面を次により詳細に参照すると、4つの注入ポンプ22、24、26及び28を有し、その各々が、上流流体ライン30、32、34及び36とそれぞれ流体接続されている、患者ケア・システム20が
図1に示されている。4つの注入ポンプ22、24、26及び28の各々はまた、下流流体ライン31、33、35及び37ともそれぞれ流体接続されている。流体ラインは、IV投与セットなど任意のタイプの流体導管であってよく、その中を通って流体が流れることができる。注射器ポンプを含め、多様なポンプ機構のいずれも使用することができることを理解されたい。
【0014】
流体補給品38、40、42及び44は、種々の形態を採り得るが、この場合には、ボトルとして示されており、逆さにされて、ポンプより上に吊り下げられている。流体補給品はまた、バッグ又は注射器を含む他のタイプの容器の形態を採る場合もある。患者ケア・システム20及び流体補給品38、40、42及び44は共に、ローラ・スタンド、IVポール46、テーブルの上などに設置される。
【0015】
別個の注入ポンプ22、24、26及び28が、流体補給品の流体の各々を患者に注入するために使用される。注入ポンプは、それぞれの流体ラインに対して作用して、流体補給品からの流体を流体ラインを通って患者48まで移動させる流れ制御デバイスである。個別のポンプが使用されることから、各々が、それぞれの流体補給品からの特定の医療流体を、医者によってその流体に関して定められた特定の割合で患者に注入するのに必要な汲み上げパラメータ又は動作パラメータを個別に設定することができる。そのような医療流体は、薬剤又は栄養剤又は他の流体を含んでよい。注入ポンプ22、24、26及び28は、ポンプ制御ユニット60によって制御される。
【0016】
流体補給品38、40、42及び44は各々、電子データ・タグ81、83、85及び87にそれぞれ結合される、又は電子送信機に結合される。注入システムと対応付けられた任意のデバイス又は構成要素が、電子データ・タグ、リーダ又は送信機を装備してもよい。
【0017】
典型的な注入セットはまた、注入ポンプの使用を必要としない重力セットであってもよい。例えば、流体補給品38、40、42及び44のいずれかが、重力IVセットを介して患者48に直接接続されてもよく、その場合、ポンプの助けを借りることなく、重力が流体を注入セットを通り、患者48の中に流れるようにさせる。
【0018】
典型的には、医療流体投与セットは、
図2に示されるものなど、
図1に示されるものより多くの部品を有する。注入セットは、注入構成要素及び配管の任意の組み合わせから形成されてよい。典型的には、注入構成要素及び配管は、一度使用され、その後排気される使い捨て製品である。注入構成要素及び配管は、任意の好適な材料(例えばプラスチック、シリコン、ゴム)から形成されてよく、その多く、又はその全ては、内部の流体流れ又は流体レベルを見ることができるように透明又は半透明である。
【0019】
図2に示されるように、注入セット120は、ドリップ・チャンバ130、チェック弁140及びローラ・クランプ150によって一緒に接続されたポンプ・セグメント165を含んでよい。注入セット120はまた、ニードルレス・コネクタ175並びにルアー・ロック・コネクタ180を注入セット120の端部に有するY字形状の接合部を有するY字箇所170を含んでもよい。ルアー・ロック・コネクタ180は、例えば患者の体内に挿入されたカテーテルへの接続のために使用されてよい。注入セット120は、追加の注入構成要素を含んでもよく、構成要素及び配管160の任意の組み合わせで形成されてよい。
【0020】
図3Aに示されるように、ニードルレス・コネクタを消毒する典型的な方法は、IPAスワブ101を取得し、ニードルレス・コネクタを擦り、その後、空気乾燥させる、又は滅菌ガーゼ又は布で叩いて乾燥させることを可能にすることである。これは、臨床医に、この清掃労働を行うことを覚えていること、新たなIPAスワブを見つけること、きれいな布を見つけること、又は空気乾燥するための十分な時間待つことを要求する。IPAスワブ清掃に関連して使用される、又はその代わりに使用される別の典型的な方法は、
図3Bに示されるように受動的な消毒剤キャップ102を使用することである。
【0021】
図4~
図7は、開示の態様による、ニードルレス・コネクタ290を自動清掃するためのニードルレス・コネクタ消毒デバイス200を示す。ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200は、コネクタ・ポート211を通ってニードルレス・コネクタ290を受け入れ、シリンジ・ポート213を通ってニードルレス・シリンジ280を受け入れるように構成された空洞212を備えた本体210を含む。例えば、空洞212は、ニードルレス・コネクタ290の上に摺動し、コネクタ・ポート211を通してその一部又は全てを取り囲んでもよい。同様に、空洞212は、ニードルレス・シリンジ280の上に摺動し、シリンジ・ポート213を通してその一部を取り囲んでもよい。
【0022】
本体210はまた、スワブ・カートリッジ220を受け入れるように構成されたカートリッジ・ホルダ214も含む。スワブ・カートリッジ220は、スワブ・カートリッジ220内にスタックで配列された多数の個々の清掃スワブ222(例えばクロルヘキシジン・スワブ、IPAスワブ)を中に含んでいる。例えばスワブ・カートリッジ220は、積み重ねられた清掃スワブ222を中に含んでよく、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200は、清掃スワブ222の最後のスワブを使用した後、捨てられるように設計され得る。最後の清掃スワブ222は、最後の清掃スワブ222が使用されていることの視覚的指示を提供するために、着色(例えば赤に)されてもよい。着色された清掃スワブ222の視認性は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200全体を廃棄すべきか、又は現在あるスワブ・カートリッジ220を新しいスワブ・カートリッジ220と交換する必要があるかを示してよい。
【0023】
開示の態様によると、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200は、使用済みスワブ・カートリッジ220を、清掃スワブ222の別の補給品を有する新しいスワブ・カートリッジ220と単に交換することによって、清掃スワブ222の最後のスワブを使用した後、継続的に使用するように設計されてよい。カートリッジ・シール224が、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200の最初の使用の前に、スワブ・カートリッジ220及び/又はカートリッジ・ホルダ214の底部を覆うように配置されてもよい。カートリッジ・シール224は、清掃スワブ222中の清掃溶液の水分を密閉し、最初の使用の前に最下部の清掃スワブ222の底部面を清潔に保つことができる。
【0024】
本体210はまた、空洞212に隣接して配置された廃棄チャンバ216を含む。廃棄チャンバ216は、ニードルレス・コネクタ290の端部面292を清掃するために使用された後、各清掃スワブ222を受け入れるように構成される。廃棄チャンバ216は、上記で考察した実例での使用済み清掃スワブ222など、スワブ・カートリッジ全体220内に含まれる清掃スワブ222の全てを受け入れるようにサイズが決められる。開示の態様において、廃棄チャンバ216は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200が交換スワブ・カートリッジ220を使用するように構成される場合など、多数のスワブ・カートリッジ220から使用済み清掃スワブ222を受け入れるようにサイズが決められてよい。
【0025】
弾性ヒンジ・アーム230が本体210から延びており、弾性ヒンジ・アーム230は、シリンジ位置合わせ開口232と、人間工学的サム・グリップ234とを有する。シリンジ位置合わせ開口232は、弾性ヒンジ・アーム230が、シリンジ位置合わせ開口232を通り、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200内へのニードルレス・シリンジ280の挿入を可能にするように位置決めされるとき、空洞212と位置を合わせるように構成される。人間工学的サム・グリップ234は、ユーザの指がたとえ濡れている場合であっても、ユーザが、弾性ヒンジ・アーム230を本体210に向かって押すために滑らない表面を提供するように表面加工(例えば、隆起した出っ張り、パターン形成)されてもよい。
【0026】
弾性ヒンジ・アーム230は、ひとたびニードルレス・シリンジ280がニードルレス・コネクタ消毒デバイス200から取り外されると、弾性ヒンジ・アーム230の戻り(例えば、ばねを自動でまっすぐ伸びた位置に戻す)運動を可能にする付勢力を有する可撓性ヒンジであってもよい。弾性ヒンジ・アーム230は、カートリッジ・ホルダ214がシリンジ・ポート213を覆っている閉鎖位置と、シリンジ位置合わせ開口232がシリンジ・ポート213と位置合わせされた開放位置との間で、取り囲まれたスワブ・カートリッジ220と共にカートリッジ・ホルダ214を摺動式に移動させるように構成される。カートリッジ・ホルダ214のこの摺動運動中、カートリッジ・ホルダ214内の最下部の清掃スワブ222は、ニードルレス・コネクタ290の端部面292を横断するようにふき、廃棄チャンバ216の上に移動され、廃棄チャンバ216内に捨てられる。ニードルレス・シリンジ280が取り外されるとき、弾性ヒンジ・アーム230の付勢力が、カートリッジ・ホルダ214をシリンジ・ポート213の上の位置に戻るように引っ張り、そこで、新たな別の最下部の清掃スワブが、ニードルレス・コネクタ290の端部面292と接触して、端部面292の新たな消毒作業を開始する。
【0027】
ブレード・カバー240が、本体210のシリンジ・ポート213側に配置される。例えば、ブレード・カバー240は、カートリッジ・ホルダ214の前後運動のためのガイド・レールとして機能する楕円形であってもよい。ブレード・カバー240は、廃棄チャンバ216の一部の上に配置された切り離しブレード242を含む。切り離しブレード242は、カートリッジ・ホルダ214/スワブ・カートリッジ220が廃棄チャンバ216の上に移動されたとき、最も下の(例えば使用済み)清掃スワブ222のちょうど上の清掃スワブ222のスタックに突き刺さり、これにより最も下の清掃スワブ222を切り離して(例えば剥がして)廃棄チャンバ216内に落下させるように位置決めされてよい。切り離しブレード242は、例えばTeflon(登録商標)などの任意の好適な材料であってよい。
【0028】
固定部材250が、本体210に結合されてよい。固定部材250は、ヒンジ・ピン252を介して本体210に設置されたさる環であってもよく、この場合、固定部材250は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200がニードルレス・コネクタ290と合致されている、又は結合されているとき、外に回された(例えば引っ張り出された)位置であってよく、また、固定部材250は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200をニードルレス・コネクタ290に固定又はロックするために、中に回された(例えば押し込まれた)位置になるように押される場合もある。固定部材250は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200とニードルレス・コネクタ290を一緒に固定するためにニードルレス・コネクタ280の表面に係合するロック突起254を含んでよい。ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200が、ニードルレス・コネクタ290から切り離されるべき場合、固定部材250は、本体210から外に引っ張られ、外側に回され、これにより、ロック突起254をニードルレス・コネクタ290から取り外してよい。
【0029】
動作中、ユーザは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス200を保持し、弾性ヒンジ・アーム230(例えばばね荷重レバー)を押し、これは、カートリッジ・ホルダ214/スワブ・カートリッジ220を閉鎖位置から開放位置に摺動させ、これによりニードルレス・シリンジ280がシリンジ・ポート213に近づくことを可能にする。摺動動作中、使用済み清掃スワブ222は摺動し、未使用の清掃スワブ222のスタックから切り離され、廃棄チャンバ216内に落下する。弾性ヒンジ・アーム230が解放されたとき、スワブ・カートリッジ220は、ニードルレス・コネクタ290と接触した状態の別の清掃スワブ222を有することになり、これにより消毒作業を実施する。
【0030】
図8及び
図9を参照すると、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス(例えばニードルレス・コネクタ消毒デバイス200)を使用する方法300が開示の態様において提供されている。ステップ310では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスが、そのパッケージから取り出される。ここで、デバイス全体が、滅菌された密閉包装で(例えば、収縮包装、熱で密閉されたプラスチック)発送/保管されてよい。ステップ320においてシール(例えばカートリッジ・シール224)が引っ張られ取り除かれる。このシールは、カートリッジ内の最初の清掃スワブ(例えば清掃スワブ222)の底部面を保護し、発送/保管中及び使用より前にカートリッジ内の清掃スワブのスタックを保護するものである。ステップ330では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、ニードルレス・コネクタ(例えばニードルレス・コネクタ290)と位置合わせされ、ステップ340において、ニードルレス・コネクタは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスに(例えばコネクタ・ポート211を通って空洞212内に)挿入される。
【0031】
ステップ350では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、ニードルレス・コネクタに対してロックされる(例えば、固定部材250が内側に移動されることで、固定突起254がニードルレス・コネクタ290に係合する)。ステップ360において、作用アーム(例えば弾性ヒンジ・アーム230)が、主本体(例えば本体210)に向かって内側に押され、カートリッジ筐体(例えば、カートリッジ筐体214)を廃棄チャンバ(例えば廃棄チャンバ216)の上に摺動させ、シリンジ・ポート(例えば、シリンジ位置合わせ開口232を通ってシリンジ・ポート213)への接近を実現する。ここで、カートリッジ筐体が、廃棄チャンバの上の所定の位置へ摺動する際、ブレード(例えば切り離しブレード242)が、最下部のスワブ(例えば、使用済み清掃スワブ222)より上のスワブ・スタックに押し入り、使用済みスワブをスタックから切り離すことで、使用済みスワブが廃棄チャンバ内に落ちることになる。
【0032】
ステップ370では、シリンジ(例えばニードルレス・シリンジ280)が、開放したシリンジ・ポートと位置合わせ、ステップ380において、シリンジは、シリンジ・ポートに挿入され、ニードルレス・コネクタの露出した頂部(例えば端部面292)とロックされる、又は固定される。ステップ390において、シリンジの所望の内容物が、ニードルレス・コネクタに移動された/押し込まれた後、シリンジはロック解除され、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスから取り外される。ステップ395では、作動アームが解放され、作動アームにおける付勢張力が、作動アームをその初期状態の(例えば非付勢)位置にばねで戻るようにさせ、これは、結合したスワブ・カートリッジをシリンジ・ポートの上に戻るように摺動させ、それを覆うようにさせる。ここで、スワブ・スタック内の最も下のスワブ(例えば別の未使用の清掃スワブ222)が、ニードルレス・コネクタの端部と接触するようになり、これにより端部面を消毒し、スワブは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの次の使用まで、端部面と接触したままであり、これにより端部面の継続的消毒及び保護を提供する。
【0033】
図9を参照すると、方法300の最初の使用中のデバイスの内部機構がより明白に示される。ステップ340では、ニードルレス・コネクタ290の頂部は、コネクタ・ポート211を通して筐体の空洞212内に配置され、固定部材250は、閉鎖され固定された位置にあり、よってニードルレス・コネクタ消毒デバイス200をニードルレス・コネクタ290に固定している。はっきりと見ることができるように、最初の清掃スワブ222は、端部面292と係合され、弾性ヒンジ・アーム230は、初期状態の非付勢位置にある。
【0034】
ステップ360では、人間工学的サム・グリップ234が中に押されたとき、弾性ヒンジ・アーム230は、本体210に向かって内側に移動し、シリンジ位置合わせ開口232をシリンジ・ポート213と位置合わせし、カートリッジ筐体214/スワブ・カートリッジ220を廃棄チャンバ216の上に配置し、そこで、切り離しブレード242によって底部の使用済み清掃スワブ222がスワブ・スタックから取り外され、廃棄チャンバ216内に落ちる。
【0035】
ステップ370では、ニードルレス・シリンジ280が、シリンジ・ポート213に挿入され、たとえ弾性ヒンジ・アーム230がユーザによって解放されたとしても、ニードルレス・シリンジ280がシリンジ・ポート213内に配置されている間は、それは所定の場所に保持される。同様に、ステップ390では、ニードルレス・シリンジ280がニードルレス・コネクタ消毒デバイス200から取り外される、又は引っ張り出される場合、ユーザが人間工学的サム・グリップ234を内側に押していない場合、弾性ヒンジ・アーム230は、その初期状態の位置のばねで戻ることになる。一方で、ニードルレス・シリンジ280が取り外されるときにユーザが人間工学的サム・グリップ234に内向きの力を加えている場合、弾性ヒンジ・アーム230は、ユーザが内向きの力を解放する、又は緩和するまで、付勢位置に留まることになる。いずれの場合でも、ステップ395においてひとたび弾性ヒンジ・アーム230が、その非付勢位置に戻ると、使用済み清掃スワブ222は、廃棄チャンバ216の底部に配置され、最も下の新しい清掃スワブ222がニードルレス・コネクタ290の端部面292の上の所定の場所になる。
【0036】
図10~
図16は、開示の態様による、自動清掃ニードルレス・コネクタ290のためのニードルレス・コネクタ消毒デバイス400を示す。ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400は、コネクタ・ポート411を通ってニードルレス・コネクタ290を受け入れ、シリンジ・ポート413を通ってニードルレス・シリンジ280を受け入れるように構成された空洞412を備えた本体410を含む。例えば、空洞412は、ニードルレス・コネクタ290の上に摺動し、コネクタ・ポート411を通してその一部又は全てを取り囲んでもよい。開示の態様において、ニードルレス・コネクタ290の端部294は、空洞412内を最後まで通り抜けてシリンジ・ポート413から出るまで摺動する。
【0037】
本体410はまた、スワブ・カートリッジ420を受け入れるように構成されたカートリッジ・ホルダ414も含む。スワブ・カートリッジ420は、スワブ・カートリッジ420内にスタックで配列された多数の個々の清掃スワブ422(例えばクロルヘキシジン・スワブ、IPAスワブ)を中に含んでいる。例えば、スワブ・カートリッジ420は、積み重ねられた清掃スワブ422を中に含んでよく、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400は、清掃スワブ422の最後のスワブを使用した後、捨てられるように設計されてもよい。最後の清掃スワブ422は、最後の清掃スワブ422が使用されていることの視覚的指示を提供するために、着色(例えば赤に)されてもよい。着色された清掃スワブ422の視認性は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400全体を廃棄すべきか、又は現在あるスワブ・カートリッジ420を新しいスワブ・カートリッジ420と交換する必要があるかを示してよい。
【0038】
開示の態様によると、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400は、使用済みスワブ・カートリッジ420を、清掃スワブ422の別の補給品を有する新しいスワブ・カートリッジ420と単に交換することによって、清掃スワブ422の最後のスワブを使用した後、継続的に使用するように設計されてよい。
【0039】
本体410はまた、空洞412に隣接して配置された廃棄チャンバ416を含む。廃棄チャンバ416は、ニードルレス・コネクタ290の端部面292を清掃するために使用された後、各清掃スワブ422を受け入れるように構成される。廃棄チャンバ416は、上記で考察した実例での使用済み清掃スワブ422など、スワブ・カートリッジ全体420内に含まれる清掃スワブ422の全てを受け入れるようにサイズが決められる。開示の態様において、廃棄チャンバ416は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400が交換スワブ・カートリッジ420を使用するように構成される場合など、多数のスワブ・カートリッジ420から使用済み清掃スワブ422を受け入れるようにサイズが決められてよい。
【0040】
切り離しブレード442が、カートリッジ・ホルダ414/スワブ・カートリッジ420が廃棄チャンバ416の上に移動されたとき、最も下の(例えば使用済み)清掃スワブ422のちょうど上の清掃スワブ422のスタックに突き刺さり、これにより最も下の清掃スワブ422を切り離して(例えば剥がして)廃棄チャンバ416内に落下させるように位置決めされてよい。切り離しブレード442は、例えばTeflon(登録商標)などの任意の好適な材料であってよい。
【0041】
カートリッジ筐体414のばね430及び枢動部分415が、本体410の枢動チャンバ418内に配設されてよく、ばね430は、カートリッジ筐体414に付勢力を与えるように構成されている。カートリッジ筐体414はまた、力を及ぼしてカートリッジ筐体414を枢動部分415の周りで枢動させるための表面を提供する人間工学的サム・グリップ434を含む。人間工学的サム・グリップ434は、ユーザの指がたとえ濡れている場合であっても、ユーザが、カートリッジ筐体414を押し枢動させるために滑らない表面を提供するように表面加工(例えば、隆起した出っ張り、パターン形成)されてもよい。
【0042】
ひとたびニードルレス・シリンジ280がニードルレス・コネクタ消毒デバイス400から取り外されるとき、又はユーザが人間工学的サム・グリップ434を解放するとき、ばね430の付勢力が、カートリッジ筐体414の戻り(例えば、ばねを自動で初期状態の位置、又はまっすぐ伸びた位置に戻す)枢動運動を可能にする。ばね430は、カートリッジ・ホルダ414がニードルレス・コネクタ290の端部294を覆う閉鎖位置と、シリンジ・カートリッジ・ホルダ414が廃棄チャンバ416と位置合わせされる開放位置との間で、取り囲まれたスワブ・カートリッジ420と共にカートリッジ・ホルダ414を枢動可能に移動させるように構成される。カートリッジ・ホルダ414のこの枢動運動中、カートリッジ・ホルダ414内の最下部の清掃スワブ422は、ニードルレス・コネクタ290の端部面292を横断するようにふき、廃棄チャンバ416の上に移動され、廃棄チャンバ416内に捨てられる。ニードルレス・シリンジ280が取り外され、人間工学的サム・グリップ434が解放されるとき、ばね430の付勢力が、カートリッジ・ホルダ414を、シリンジ・ポート413から突出しているニードルレス・コネクタ290の端部294の上の位置に戻るように枢動させ、そこで、新しい別の最下部の清掃スワブが、ニードルレス・コネクタ290の端部面292と接触して、端部面292の新たな消毒作業を開始する。
【0043】
固定部材450が、本体410に結合されてよい。固定部材450は、ヒンジ・ピン452を介して本体410に設置されたさる環であってもよく、この場合、固定部材450は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400がニードルレス・コネクタ290と合致されている、又は結合されているとき、外に回された(例えば、引っ張り出された)位置であってよく、また、固定部材450は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400をニードルレス・コネクタ290に固定又はロックするために、中に回された(例えば、押し込まれた)位置になるように押される場合もある。固定部材450は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400とニードルレス・コネクタ290を一緒に固定するためにニードルレス・コネクタ280の表面に係合するロック突起454を含んでよい。ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400が、ニードルレス・コネクタ290から切り離されるべき場合、固定部材450は、本体410から外に引っ張られ、外側に回され、これにより、ロック突起454をニードルレス・コネクタ290から取り外してよい。
【0044】
動作中、ユーザは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス400を保持し、人間工学的サム・グリップ434を押し、これは、カートリッジ・ホルダ414/スワブ・カートリッジ420を閉鎖位置から開放位置に旋回させ、これによりニードルレス・シリンジ280がシリンジ・ポート413に近づくことを可能にする。枢動動作中、使用済み清掃スワブ422は摺動し、未使用の清掃スワブ422のスタックから、切り離され、廃棄チャンバ416内に落下する。人間工学的サム・グリップ434が解放されたとき、ばね430は、カートリッジ・ホルダ414/スワブ・カートリッジ420を閉鎖位置に戻るように枢動させ、この位置で、スワブ・カートリッジ420は、ニードルレス・コネクタ290と接触している別の清掃スワブ422を有することになり、これにより消毒作業を実施する。開示の態様において、枢動作業は、例えば105度など(
図14)任意の好適な角度にわたってもよい。
【0045】
図17を参照すると、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス(例えばニードルレス・コネクタ消毒デバイス400)を使用する方法500が開示の態様において提供されている。ステップ510では、ひとたびニードルレス・コネクタ消毒デバイスが、そのパッケージから取り外されると、クイック解除ロック(例えば固定部材450)が開放される(例えば、本体410から外に引っ張られる/外に枢動される)。ここで、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス全体が、滅菌された密閉包装で(例えば、収縮包装、熱で密閉されたプラスチック)発送/保管されてよい。ステップ520において、ニードルレス・コネクタ(例えばニードルレス・コネクタ290)が、ニードルレス・コネクタ消毒デバイス(例えば、コネクタ・ポート411を通って空洞412内に)挿入される。ここで、ニードルレス・コネクタの端部(例えば端部294)は、空洞内を最後まで通り抜けて、シリンジ・ポート(例えばシリンジ・ポート413)から突出してもよく、その結果端部(例えば端部面292)は、カートリッジ(例えばスワブ・カートリッジ420)内の最も下のスワブ(例えば清掃スワブ422)と接触することになる。ステップ530において、クイック解除ロックが、ニードルレス・コネクタ内にロックするように戻るように押される/枢動され(例えば、ロック突起454がニードルレス・コネクタ280の表面に係合し)、これによりニードルレス・コネクタ消毒デバイスとニードルレス・コネクタを一緒に固定する。
【0046】
ステップ540において、作動アーム(例えば人間工学的サム・グリップ434)が押されて、カートリッジ筐体(例えばカートリッジ筐体414)を主本体(例えば本体410)上で枢動させ、カートリッジ筐体を廃棄チャンバ(例えば廃棄チャンバ416)の上に枢動させ、シリンジ・ポート(例えばシリンジ・ポート413)に近づくことを可能にする。ここで、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上の所定の位置に枢動したとき、ブレード(例えば切り離しブレード442)が、最下部のスワブ(例えば使用済み清掃スワブ422)より上でスワブ・スタックに押し入り、使用済みスワブをスタックから切り離すことで、使用済み清掃スワブが廃棄チャンバに落下する。
【0047】
ステップ550では、シリンジ・スピンロック(例えばシリンジ雄スピンロック286)が、開放したシリンジ・ポート及びニードルレス・コネクタの突出する端部と位置合わせされる。ステップ560において、シリンジ・スピンロックは、ニードルレス・コネクタの端部上に挿入され、ニードルレス・コネクタの露出した端部にロック又は固定される。ここで、シリンジは、ニードルレス・コネクタと位置合わせされる。ステップ570では、シリンジの所望の内容物が、ニードルレス・コネクタに移動された/押し込まれた後、シリンジはロック解除され、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスから取り外される。
【0048】
ステップ580では、作動アームが解放され、ばね(例えばばね430)における付勢張力が、カートリッジ筐体をその初期状態の(例えば非付勢)位置に戻るように枢動させ、これは、結合したスワブ・カートリッジをシリンジ・ポート及びニードルレス・コネクタの突出する端部の上に戻るように枢動させ、それを覆うようにさせる。ここで、スワブ・スタック内の最も下のスワブ(例えば別の未使用の清掃スワブ422)が、ニードルレス・コネクタの端部と接触するようになり、これにより端部面を消毒し、スワブは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの次の使用まで端部面と接触したままであり、これにより端部面の継続的消毒及び保護を提供する。
【0049】
1つ又は複数の実施例では、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、頂部面及び底部面を有する本体と、本体内にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、本体上に配設された作動アームと、作動アーム上に配設されたカートリッジ筐体と、カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、本体内に配設され、使用済み清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバとを備え、作動アームは、スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、本体の頂部面上でカートリッジ筐体を摺動可能に移動させるように構成される。
【0050】
開示の態様において、作動アームは、人間工学的サム・グリップを有する弾性のヒンジ部材である。開示の態様において、作動アームは、付勢位置においてニードルレス・コネクタの端部の上に配設されるように構成されたシリンジ位置合わせ開口をさらに備える。開示の態様において、ブレード・カバーが、本体の頂部面に配設され、ブレード・カバーは、非付勢位置と付勢位置との間のカートリッジ筐体の移動範囲を規定する外側周辺部を備える。開示の態様において、ブレード・カバーは、廃棄チャンバの上に配設され、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に摺動式に移動されるとき、スワブ・カートリッジから最も下の清掃スワブを切り離すように構成されたブレードを備える。開示の態様において、コネクタ・ポートが、本体の底部面に配設され、コネクタ・ポートは、ニードルレス・コネクタの端部を摺動式に受け入れるように構成され、シリンジ・ポートが、本体の頂部面に配設され、シリンジ・ポートは、ニードルレス・シリンジの端部を摺動式に受け入れるように構成される。
【0051】
開示の態様において、固定部材が本体に結合され、固定部材は、ニードルレス・コネクタが空洞内で摺動式に移動することを可能にする開放位置と、ニードルレス・コネクタを空洞内の所定の場所に固定する閉鎖位置との間で移動するように構成される。開示の態様において、固定部材は、本体に結合されたヒンジ・ピンと、突起とを備え、固定部材は、開放位置に達するために本体から離れるように枢動し、閉鎖位置に達するために本体の中に枢動するように構成され、突起は、空洞内でニードルレス・コネクタの表面に係合してニードルレス・コネクタを固定するように構成される。開示の態様において、スワブ・カートリッジは、スタックで配列された複数の清掃スワブを中に含み、最も上の清掃スワブは、他の清掃スワブと異なるように着色される。開示の態様において、取り外し可能カートリッジ・シールが、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの最初の使用より前にスワブ・カートリッジの底部を覆ってこれを保護し、カートリッジ・シールは、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスの使用を自由に開始するために引っ張られるように構成される。
【0052】
1つ又は複数の実施例において、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスは、頂部面及び底部面を有する本体と、本体内にあり、ニードルレス・コネクタを受け入れるように構成された空洞と、本体の頂部面に枢動可能に配設されたカートリッジ筐体と、カートリッジ筐体上に配設された作動アームと、カートリッジ筐体内に配設されたスワブ・カートリッジと、本体内に配設され、使用済み清掃スワブを受け入れるように構成された廃棄チャンバとを備え、カートリッジ筐体は、スワブ・カートリッジ内にある最も下の清掃スワブがニードルレス・コネクタの端部と接触している非付勢位置と、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に配設される付勢位置との間で、本体の頂部面上を枢動可能に移動するように構成される。
【0053】
開示の態様において、作動アームは、カートリッジ筐体からの堅い突起であり、人間工学的サム・グリップを有する。開示の態様において、枢動チャンバが本体内に配設され、カートリッジ筐体の枢動部分は、枢動チャンバ内に配設される。開示の態様において、ばねが枢動チャンバ内に配設され、ばねは、カートリッジ筐体に付勢力を提供するように構成される。開示の態様において、ブレードが廃棄チャンバの上で本体の頂部面に配設され、ブレードは、カートリッジ筐体が廃棄チャンバの上に摺動式に移動されるとき、最も下の清掃スワブをスワブ・カートリッジから切り離すように構成される。開示の態様において、コネクタ・ポートが本体の底部面に配設され、コネクタ・ポートは、ニードルレス・コネクタの端部を摺動式に受け入れるように構成される。
【0054】
開示の態様において、シリンジ・ポートが本体の頂部面に配設され、シリンジ・ポートは、空洞からニードルレス・コネクタの端部を摺動式に受け入れるように構成され、ニードルレス・コネクタの端部は、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスがニードルレス・コネクタ上に適切に位置決めされたとき、空洞から外に突出し、本体の頂部面を越える。開示の態様において、固定部材が、本体に結合され、固定部材は、本体に結合されたヒンジ・ピンと、突起とを備え、固定部材は、ニードルレス・コネクタが空洞内で摺動式に移動することを可能にする開放位置に達するために本体から離れるように枢動し、ニードルレス・コネクタを空洞内で所定の場所に固定する閉鎖位置に達するために本体の中に枢動するように構成され、突起は、空洞内でニードルレス・コネクタの表面に係合してニードルレス・コネクタを固定するように構成される。開示の態様において、スワブ・カートリッジは、スタックで配列された複数の清掃スワブを中に含み、最も上の清掃スワブは、他の清掃スワブと異なるように着色される。
【0055】
1つ又は複数の実施例において、ニードルレス・コネクタ消毒デバイスを使用する方法は、固定部材をニードルレス・コネクタ消毒デバイスの本体から外に枢動させるステップと、ニードルレス・コネクタを本体の底部面にあるコネクタ・ポートを通して本体の空洞の中に挿入するステップと、ニードルレス・コネクタの端部を本体の頂部面に配設されたカートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップと、ニードルレス・コネクタを空洞内に固定するために、固定部材を本体の中に枢動させるステップと、カートリッジ筐体を非付勢位置から付勢位置に移動させるために、作動アームに力を及ぼすステップであって、非付勢位置において、カートリッジ筐体は、コネクタ・ポート及び空洞と位置合わせされたシリンジ・ポートの上に配設され、付勢位置において、カートリッジ筐体は、本体内の廃棄チャンバの上に配設されるステップと、カートリッジ筐体が付勢位置に移動されたとき、廃棄チャンバの上に配設された切り離しブレードで最も下の清掃スワブを切り離すステップと、切り離された清掃スワブを廃棄チャンバ内で受け入れるステップと、作動アームに対する力を解放するステップと、ばね部材を介してカートリッジ筐体を付勢位置から非付勢位置に移動させるステップと、ニードルレス・コネクタの端部をカートリッジ筐体内の最も下の清掃スワブと接触させるステップとを含む。
【0056】
開示されるプロセスの方法における任意の特有の順序又は階層は、実例の手法の例示であることを理解されたい。設計又は実装の好みに基づいて、プロセスにおける特有の順序又は階層は、再構成されてもよい、又はその全ての例示されるブロックが行われてもよいことを理解されたい。一部の実装形態では、ブロックのいずれかが同時に行われてもよい。
【0057】
本開示は、当業者が本明細書に記載される種々の態様を実施することを可能にするために提供される。開示は、主題の技術の種々の実例を提供し、主題の技術は、これらの実例に限定されるものではない。これらの態様に対する種々の修正形態が、当業者には容易に明らかであり、本明細書に規定される包括的な原理は、他の態様に適用されてもよい。
【0058】
単数の要素に対する言及は、具体的にそうであることが記述されていなければ「1つ及び1つのみ」を意味することが意図されているのではなく、むしろ「1つ又は複数」を意味することが意図されている。具体的にそうでないことが記述されていなければ、用語「いくつかの」は、1つ又は複数を指す。男性の代名詞(例えば彼)は、女性及び中性(例えば彼女及びその)も含み、その逆もまた同様である。見出し及びサブ見出しは、あるとすれば、単に簡便にするために使用されており、発明を限定するものではない。
【0059】
用語「代表的な」は、本明細書では、「一例又は例示として機能」することを意味するために使用される。「代表的」として本明細書に記載されるいずれの態様又は設計も、他の態様又は設計に対して好ましい、又は有利であるように必ずしも解釈されるべきではない。一態様において、本明細書に記載される種々の代替構成又は動作は、少なくとも等価であるようにみなされてよい。
【0060】
本明細書で使用されるとき、項目の一部を分けるために、用語「又は」と共に、一連の項目に先行する「少なくとも1つの」という表現は、リストの各項目ではなく、リストを全体として修正する。「少なくとも1つの」という表現は、少なくとも1つの項目の選択を必要とするのではなく、むしろ、その表現は、項目のいずれか1つのうちの少なくとも1つ、及び/又は項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、及び/又は項目の各々のうちの少なくとも1つを含む意味を可能にする。一例として、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、或いはA、B及びCの任意の組み合わせを指してよい。
【0061】
「態様」などの表現は、そのような態様が主題の技術に必須であること、又はそのような態様が主題の技術の全ての構成に適用されることは示唆していない。一態様に関する開示は、全ての構成に適用されてよい、或いは1つ又は複数の構成に適用されてもよい。一態様は、1つ又は複数の実例を提供してよい。一態様などの表現は、1つ又は複数の態様を指してもよく、その逆もまた同様である。「実施例」などの表現は、そのような実施例が主題の技術に必須であること、又はそのような実施例が主題の技術の全ての構成に適用されることは示唆していない。一実施例に関する開示は、全ての実施例に適用されてよい、或いは1つ又は複数の実施例に適用されてもよい。一実施例は、1つ又は複数の実例を提供してよい。一実施例などの表現は、1つ又は複数の実施例を指してもよく、その逆もまた同様である。「構成」などの表現は、そのような構成が主題の技術に必須であること、又はそのような構成が主題の技術の全ての構成に適用されることは示唆していない。構成に関する開示は、全ての構成に適用されてよい、或いは1つ又は複数の構成に適用されてもよい。構成は1つ又は複数の実例を提供してよい。一構成などの表現は、1つ又は複数の構成を指してもよく、その逆もまた同様である。
【0062】
本明細書で使用されるとき、用語「決定する」又は「決定すること」は、広範な行動を包含する。例えば、「決定すること」は、ユーザの介入なしでハードウェア要素を介して、計算すること、算出すること、処理すること、抽出すること、生成すること、獲得すること、検索すること(例えば表、データベース又は別のデータ構造を検索すること)、確認することなどを含んでよい。また、「決定すること」は、ユーザの介入なしでハードウェア要素を介して、受信すること(例えば情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含んでよい。「決定すること」は、ユーザの介入なしでハードウェア要素を介して、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含んでよい。
【0063】
本明細書で使用されるとき、用語「提供する」又は「提供すること」は、広範な行動を包含する。例えば「提供すること」は、その後の抽出のために記憶デバイスのある場所に値を記憶すること、少なくとも1つの有線又は無線通信媒体を介して受信者に直接値を送信すること、値に対する参照値を送信すること、又は記憶することなどを含んでよい。「提供すること」はまた、ハードウェア要素を介して、符号化すること、復号すること、暗号化すること、暗号解読すること、実証すること、検証すること、挿入することなどを含んでもよい。
【0064】
一態様では、そうでないことが記述されなければ、全ての測定値、値、定格、位置、大きさ、サイズ、及び次に続く特許請求の範囲内を含めたこの明細書に記載される他の仕様は、おおよそであって、正確ではない。一態様では、それらは、それらが関連する機能と一致し、それらが属する分野において慣例であるものと一致する、妥当な範囲を有することが意図されている。
【0065】
開示されるステップ、動作又はプロセスの特有の順序又は階層は、一例の手法の例示であることを理解されたい。設計の好みに基づいて、ステップ、動作又はプロセスの特有の順序又は階層は、再構成されてもよいことを理解されたい。ステップ、動作又はプロセスの一部は、同時に行われてもよい。ステップ、動作又はプロセスの一部又は全ては、ユーザの介入なしで自動的に行われてもよい。添付の方法クレームは、存在するのであれば、サンプル順序での種々のステップ、動作又はプロセスの要素を提示しており、提示された特有の順序又は階層に限定されることは意味していない。
【0066】
当業者に知られる、又は後に知られるべき、本開示を通して記載される種々の態様の要素に対する全ての構造及び機能的等価物は、参照により本明細書に明白に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。さらに、本明細書に開示されるいずれも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公共に捧げられることが意図されている。いずれのクレーム要素も、「~のための手段」という表現を使用して明白に列挙されるのでなければ、又は方法クレームの場合、その要素が「~のためのステップ」という表現を使用して列挙されているのでなければ、米国特許法第112条(f)の規定の下に解釈されるべきではない。さらに、「含む」「有する」などの用語が使用される範囲で、そのような用語は、「備える」が特許請求の範囲において移行語として利用されるときに解釈されるように、用語「備える」と同様のやり方で包括的であることが意図されている。
【0067】
タイトル、背景、概要、図面の簡単な説明及び開示の要約はこれにより、開示に組み込まれており、制限的な説明としてではなく、開示の例示の実例として提供されている。それらは特許請求の範囲又は意味を限定するために使用されるのではないことの理解と共に提示されている。加えて、詳細な説明において、説明は、例示の実例を提供し、種々の特徴は、開示を合理化する目的のために種々の実施例において一緒にグループ化されることを見ることができる。開示のこの方法は、請求される主題は、各請求項において明白に列挙されるものを超える特徴を必要とする意図を反映するように解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示される構成又は動作の全ての特徴より少ない状態である。以下の特許請求の範囲はこれにより詳細な説明に組み込まれており、その各請求項は、個別に請求される主題として独立している。
【0068】
特許請求の範囲は、本明細書に記載される態様に限定されることは意図されていないが、その言語の特許請求の範囲と一致する全ての範囲と一致すべきであり、全ての法的等価物を包含するべきである。それにも関わらず、特許請求の範囲のいずれも、米国特許法第101条、102条又は103条の要件を満たさない主題を含むことは意図されていないし、それらは、そのような方法で解釈されるべきでもない。
【国際調査報告】