(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】足関節全置換術のための器具および方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/15 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A61B17/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561202
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 US2022071550
(87)【国際公開番号】W WO2022217223
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521358121
【氏名又は名称】パラゴン28・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARAGON 28, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】ドゲ,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】アラード,ランディ
(72)【発明者】
【氏名】メルトン,ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】ウッズ,ザッカリー ライアン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL12
(57)【要約】
手術用ガイドは、フロント部と、フロント部の反対側にあるリア部と、フロント部からリア部まで延びる少なくとも1つのカットスロットとを含む。少なくとも1つのカットスロットは、少なくとも1つのカットスロットの横方向寸法を超えて延びる垂直方向および水平方向の動作範囲を画定する。前面を備えるフロント部と、後面を備えるリア部とを有する代替の手術用ガイドが開示される。手術用ガイドは、フロント面からリアまで延びる1つのカットスロットを含み、これは両者間に流体連通を提供する。少なくとも1つのカットスロットは、第1深さについての垂直方向および水平方向の動作範囲を画定するエッジを有し、少なくとも1つのカットスロットの第2深さについての水平方向の動作範囲を画定する境界を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロント部と、
フロント部の反対側にあるリア部と、
フロント部からリア部まで延びている少なくとも1つのカットスロットと、を備え、
該少なくとも1つのカットスロットは、垂直方向および水平方向の動作範囲を画定し、
水平方向の動作範囲は、少なくとも1つのカットスロットの少なくとも1つの横方向寸法を超えて延びている、手術用ガイド。
【請求項2】
フロント部は、手術用ガイドのリア部と一体である、請求項1に記載の手術用ガイド。
【請求項3】
フロント部は前面を含み、リア部は後面を含む、請求項1に記載の手術用ガイド。
【請求項4】
カットスロットは、前面と後面との間に流体連通を提供するように構成される、請求項3に記載の手術用ガイド。
【請求項5】
少なくとも1つのカットスロットの両端部上で手術用ガイドから横方向に延びる一対の突起部をさらに備える、請求項3に記載の手術用ガイド。
【請求項6】
一対の突起部の各々は、少なくとも1つの貫通孔を含む、請求項5に記載の手術用ガイド。
【請求項7】
一対の突起部の各々は、突起部から延びる少なくとも1つのローブを含む、請求項6に記載の手術用ガイド。
【請求項8】
少なくとも1つの貫通孔の各々は、一対の突起部の各々の少なくとも1つのローブ内に少なくとも部分的に配置される、請求項7に記載の手術用ガイド。
【請求項9】
少なくとも1つのカットスロットは、カットスロット内に少なくとも部分的に配置され、手術用ガイドの前面と後面との間に流体連通を提供する少なくとも1つの開口を含む、請求項3に記載の手術用ガイド。
【請求項10】
少なくとも1つのカットスロットは、第1横方向寸法を含む第1カットスロットと、第2横方向寸法を含む第2カットスロットとを含み、
第1カットスロットは、第2カットスロットの上方に配置される、請求項3に記載の手術用ガイド。
【請求項11】
第1横方向寸法は、第2横方向寸法と等しい、請求項10に記載の手術用ガイド。
【請求項12】
第1カットスロットおよび第2カットスロットのうちの少なくとも1つが、第1カットスロットおよび第2カットスロットのうちの少なくとも1つの内部に少なくとも部分的に配置され、手術用ガイドの前面と後面との間の流体連通を提供する、少なくとも1つの開口を含む、請求項10に記載の手術用ガイド。
【請求項13】
少なくとも1つの開口は、一対の開口を含む、請求項12に記載の手術用ガイド。
【請求項14】
第1カットスロットは、第1深さを有し、第2カットスロットは、第2深さを有し、
第1深さは、第2深さよりも大きい、請求項11に記載の手術用ガイド。
【請求項15】
第1カットスロットは、第1カットスロットの第1深さ全体に渡って上側方向および下側方向に画定され、
第1カットスロットは、第1カットスロットの第1深さの少なくとも一部の内側方向および横方向に画定される、請求項14に記載の手術用ガイド。
【請求項16】
第2カットスロットは、第2カットスロットの第2深さ全体に渡って上側方向および下側方向に画定され、
第2カットスロットは、第2カットスロットの第2深さの少なくとも一部の内側方向および横方向に画定される、請求項14に記載の手術用ガイド。
【請求項17】
前面を含むフロント部と、
フロント部の反対側にあり、前面の反対側にある後面を含むリア部と、
前面から後面まで延びており、両者間に流体連通を提供する少なくとも1つのカットスロットと、を備え、
少なくとも1つのカットスロットは、少なくとも1つのカットスロットの第1深さについて垂直方向および水平方向の動作範囲を画定する境界を含み、
少なくとも1つのカットスロットは、少なくとも1つのカットスロットの第2深さについて水平方向の動作範囲を画定する境界を含む、手術用ガイド。
【請求項18】
少なくとも1つのカットスロットは、第1カットスロットと、第1カットスロットの下方に配置された第2カットスロットとを含み、
第1カットスロットは、第1横方向寸法と、第1垂直方向寸法とを含み、
第1カットスロットは、切断器具のための第1横方向動作範囲を画定し、第1横方向動作範囲は、第1カットスロットの最も横方向のエッジを超えて延びており、
第2カットスロットは、第2横方向寸法と、第2垂直方向寸法とを含み、
第2カットスロットは、切断器具のための第2横方向動作範囲を画定し、第2横方向動作範囲は、第2カットスロットの最も横方向のエッジを超えて延びている、請求項17に記載の手術用ガイド。
【請求項19】
前面を有するフロント部と、
フロント部の反対側にあり、前面の反対側の後面を含むリア部と、
前面と後面との間に流体連通を提供する第1カットスロットであって、第1深さおよび第1横方向寸法を含む第1カットスロットと、
前面と後面との間に流体連通を提供する第2カットスロットであって、第2深さおよび第2横方向寸法を含む第2カットスロットと、を備え、
第1深さは、第2深さより大きく、第1横方向寸法は、第2横方向寸法に等しい、手術用ガイド。
【請求項20】
第1カットスロットは、前面から後面まで延びる貫通孔を含み、
第2カットスロットは、前面から後面まで延びる少なくとも1つの貫通孔を含む、請求項19に記載の手術用ガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、米国仮特許出願第63/170,879号(2021年4月5日出願、名称:"Instrumentation and Methods for Total Ankle Arthroplasty")の35USCセクション119(e)の優先権利益を主張するものであり、この出願は、参照によりその全体がここに組み込まれる。
【0002】
本開示は、インプラント、器具および他のデバイスを含む関節形成術システムと併せて実装される手術用ガイド、ならびに関節形成術方法論に関する。本開示は、足および/または足首の関節形成術において実装される足病科および整形外科の手術用ガイド(およびインプラント、器具、方法論などを含む対応する関節形成術システム)に関する。より詳細には、限定的ではないが、本開示は、足首関節の関節形成術を行うための器具、インプラント、デバイス、システム、アセンブリおよび方法と併せて実装される手術用ガイドに関する。
【背景技術】
【0003】
現在利用可能な多くの手術用ガイド、および対応する関節形成術のためのインプラント、器具、システムおよび方法は、患者のニーズに完全に対応していない。さらに、現在利用可能な多くの外科ガイドは、関節解剖構造の特性を考慮しておらず、よって患者にとって結果の好感度を低下させることがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、関節形成術に関するインプラント、器具および方法と併せて実施するための手術用ガイドに関する。
【0005】
本開示の第1態様は、手術用ガイドを含む。手術用ガイドは、フロント部と、フロント部の反対側にあるリア部と、フロント部からリア部まで延びている少なくとも1つのカットスロットと、を備える。カットスロットは、垂直方向および水平方向の動作範囲を画定し、水平方向の動作範囲は、手術用ガイドの横方向寸法を超えて延びている。
【0006】
本開示の一態様によれば、フロント部は、手術用ガイドのリア部と一体である。
【0007】
本開示の一態様によれば、フロント部は前面を含み、リア部は後面を含む。
【0008】
本開示の一態様によれば、カットスロットは、前面と後面との間に流体連通を提供するように構成される。
【0009】
本開示の一態様によれば、手術用ガイドは、少なくとも1つのカットスロットの両端部上で手術用ガイドから横方向に延びる一対の突起部を含んでもよい。
【0010】
本開示の一態様によれば、一対の突起部の各々は、少なくとも1つの貫通孔を含む。
【0011】
本開示の一態様によれば、一対の突起部の各々は、突起部から延びる少なくとも1つのローブ(耳たぶ)を含む。
【0012】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの貫通孔の各々は、一対の突起部の各々の少なくとも1つのローブ内に少なくとも部分的に配置される。
【0013】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つのカットスロットは、カットスロット内に少なくとも部分的に配置され、手術用ガイドの前面と後面との間に流体連通を提供する少なくとも1つの開口を含む。
【0014】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つのカットスロットは、第1横方向寸法を有する第1カットスロットと、第2横方向寸法を有する第2カットスロットとを含み、第1カットスロットは、第2カットスロットの上方に配置される。
【0015】
本開示の一態様によれば、第1横方向寸法は、第2横方向寸法と等しい。
【0016】
本開示の一態様によれば、第1カットスロットおよび第2カットスロットのうちの少なくとも1つが、第1カットスロットおよび第2カットスロットのうちの少なくとも1つの内部に少なくとも部分的に配置され、手術用ガイドの前面と後面との間の流体連通を提供する、少なくとも1つの開口を含む。
【0017】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの開口は、一対の開口を含む。
【0018】
本開示の一態様によれば、第1カットスロットは、第1深さを有し、第2カットスロットは、第2深さを有し、第1深さは、第2深さよりも大きい。
【0019】
本開示の一態様によれば、第1カットスロットは、第1カットスロットの第1深さ全体に渡って上側方向および側下方向に画定され、第1カットスロットは、第1カットスロットの第1深さの少なくとも一部の内側方向および横方向に画定される。
【0020】
本開示の一態様によれば、第2カットスロットは、第2カットスロットの第2深さ全体に渡って上側方向および下側方向に画定され、第2カットスロットは、第2カットスロットの第2深さの少なくとも一部の内側方向および横方向に画定される。
【0021】
本開示の第2態様は、前面を有するフロント部と、後面を有するリア部とを備え、後面が前面の反対側にある手術用ガイドを含む。手術用ガイドはまた、前面から後面まで延びており、両者間に流体連通を提供する少なくとも1つのカットスロットを含み、少なくとも1つのカットスロットは、少なくとも1つのカットスロットの第1深さについて垂直方向および水平方向の動作範囲を画定する境界を含み、少なくとも1つのカットスロットは、少なくとも1つのカットスロットの第2深さについて水平方向の動作範囲を画定する境界を含む。
【0022】
本開示の一態様によれば、第1カットスロットは、第1横方向寸法と、第1垂直方向寸法とを含み、第1カットスロットは、切断器具ための第1横方向動作範囲を画定し、第1横方向動作範囲は、第1カットスロットの最も横方向のエッジを超えて延びている。第2カットスロットは、第2横方向寸法と、第2垂直方向寸法とを含む。第2カットスロットは、切断器具のための第2横方向動作範囲を画定し、第2横方向動作範囲は、第2カットスロットの最も横方向のエッジを超えて延びている。
【0023】
本開示の第3態様は、前面を備えたフロント部と、後面を備えたリア部とを有する手術用ガイドを含む。手術用ガイドはまた、前面と後面との間の流体連通を提供する第1カットスロットを含み、第1深さおよび第1横方向寸法を含む。手術用ガイドはまた、前面と後面との間の流体連通を提供する第2カットスロットを含み、第2深さおよび第2横方向寸法を含む。第1深さは、第2深さより大きくてもよく、第1横方向寸法は、第2横方向寸法と等しくてもよい。
【0024】
本開示の一態様によれば、第1カットスロットは、前面から後面まで延びる貫通孔を含み、第2カットスロットは、前面から後面まで延びる少なくとも1つの貫通孔を含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
添付図面は、明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を示し、ここでの詳細な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。業界の標準的な慣行に従って、種々の特徴が縮尺どおり描かれたり、そうでないことがあることを強調する。実際、種々の特徴の寸法は、議論の明確化のために任意に増加または減少することがある。図面は、本開示の発明の実施形態を説明することを目的とするだけであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0026】
【
図1】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための例示的な器具の上面図である。
【
図2】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための
図1の例示的な器具の正面図である。
【
図3】本開示に係る、
図2の例示的な器具の上面斜視図である。
【
図4】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための
図1の例示的な器具の側面図である。
【
図5】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための他の例示的な器具の上面図である。
【
図6】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための
図5の例示的な器具の正面図である。
【
図7】本開示に係る、
図5の例示的な器具の上面斜視図である。
【
図8】本開示に係る、
図5の例示的な器具の側面図である。
【
図9】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための他の例示的な器具の上面図である。
【
図10】本開示に係る、
図9の例示的な器具の正面図である。
【
図11】本開示に係る、
図9の例示的な器具の上面斜視図である。
【
図12】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための
図9の例示的な器具の側面図である。
【
図13】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための他の例示的な器具の上面図である。
【
図14】本開示に係る、
図13の例示的な器具の正面図である。
【
図15】本開示に係る、
図13の例示的な器具の上面斜視図である。
【
図16】本開示に係る、
図13の例示的な器具の側面図である。
【
図17】本開示に係る、インプラントシステムの移植を容易にするための他の例示的な器具の上面図である。
【
図18】本開示に係る、
図17の例示的な器具の正面図である。
【
図19】本開示に係る、
図17の例示的な器具の上面斜視図である。
【
図20】本開示に係る、
図17の例示的な器具の側面図である。
【
図21】本開示に係る、インプラントシステムの位置合わせを容易にするための例示的な器具の正面斜視図である。
【
図22】本開示に係る、
図21の例示的な器具の側面断面図である。
【
図23】本開示に係る、
図21の例示的な器具の正面図である。
【
図24】本開示に係る、
図21の例示的な器具の側面図である。
【
図25】本開示に係る、
図21の例示的な器具の追加の側面図である。
【
図26】本開示に係る、インプラントシステムの位置合わせを容易にするための追加の例示的な器具の斜視図である。
【
図27】本開示に係る、
図26の例示的な器具の側面斜視図である。
【
図28】本開示に係る、
図26の例示的な器具の追加の側面斜視図である。
【
図29】本開示に係る、
図26の例示的な器具の背面図である。
【
図30】本開示に係る、
図26の例示的な器具の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この詳細な説明および下記請求項では、用語:近位側、遠位側、前側または足底、後側または背面側、内側、側方、上位および下位は、自然骨の相対的な配列または方向性の参照用語に従って、骨またはインプラントの特定部分または一部を示すための標準的使用によって定義される。例えば、「近位側」は、胴体に最も近いデバイスまたはインプラントの一部を意味し、一方、「遠位側」は、胴体から最も遠いデバイスまたはインプラントの一部を示す。方向性用語に関して、「前側」は、身体の前方側に向かう方向であり、「後側」は、身体の後方側に向かう方向を意味し、「内側」は、身体の正中線に向かうことを意味し、「側方」は、身体の正中線から側方に向かう離れる方向であり、「上側」は、上方向を意味し、「下側」は、他の物体または構造よりも下方向を意味する。さらに足に関して、用語「背面側」は足部の上部を参照し、用語「足底」は、足の底部を参照する。
【0028】
同様に、位置または方向は、解剖学的な構造または表面を参照してここでは使用できる。例えば、現行のインプラント、デバイス、機器および方法は、足の骨と共に使用することを参照してここでは説明しているため、足、足首および下脚の骨は、インプラント、デバイス、機器および方法の表面、位置、方向または配向を記述するために使用できる。さらに、ここに開示されるインプラント、デバイス、機器および方法、ならびにその態様、コンポーネント、機構等は、簡潔さのために身体の片側を基準として説明している。しかしながら、人体が対称線(正中線)の周りに相対的に対称または鏡像であるため、ここに説明および/または図示したインプラント、デバイス、機器および方法、ならびにその態様、コンポーネント、機構等は、変化、変更、修正、再構成でき、あるいは、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、同じまたは類似の目的のために、身体の他の側との使用または関連のために他の方法で変更されることは明らかに想定される。例えば、右足に関してここで説明しているインプラント、デバイス、機器および方法、ならびにその態様、コンポーネント、機構等は、左足と同様に機能するように鏡像してもよい。さらに、ここで開示し説明しているインプラント、デバイス、機器および方法、ならびにその態様、コンポーネント、機構等は、簡潔目的のために足に関して説明しているが、インプラント、デバイス、機器および方法は、類似の構造を有する身体の他の骨と共に使用できることは理解すべきである。
【0029】
本開示の関節表面を維持し、矯正し、および/または表面再仕上げするための器具、インプラント、システム、アセンブリおよび関連する方法は、国際特許出願番号第PCT/US2019/29009号(2019年4月24日出願、名称:"Implants and Methods of Use and Assembly")、国際特許出願番号第PCT/US2019/64741号(2019年12月12日出願、名称:"Implant System and Methods of Use")、国際特許出願番号第PCT/US2019/66336号(2019年12月13日出願、名称:"Patient Specific Instrumentation and Methods of Use")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66408号(2019年12月13日出願、名称:"Joint Replacement Alignment Guides, System, and Methods of Use and Assembly")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66149号(2019年12月13日出願、名称:"Alignment Instruments and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66393号(2019年12月13日出願、名称:"Joint Replacement Alignment Guides, Systems, and Methods of Use and Assembly")、および/または、米国仮特許出願第62/898,615号(2019年9月11日出願、名称:"Resection Guides, Sweeping Reamers, and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66398号(2019年12月13日出願、名称:"Distractors Having Attachable Paddles, Impaction Devices, and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/65025号(2019年12月6日出願、名称:"Trial Insert Assembly")、および/または、米国仮特許出願第62/899,460号(2019年12月12日出願、名称:"Total Ankle Replacement Surgical Method")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66404号(2019年12月13日出願、名称:"Instruments, Guides, and Related Methods for Total Ankle Replacement")に開示されたインプラント、システム、アセンブリおよび関連する方法の少なくとも1つの特徴または態様に類似することがあり、例えば、これらを含むことがあり、これらの出願は参照によりその全体がここに組み込まれる。
同様に、本開示の関節表面を維持し、矯正し、および/または表面再仕上げするための器具、インプラント、システム、アセンブリおよび関連する方法は、国際特許出願番号第PCT/US2019/29009号(2019年4月24日出願、名称:"Implants and Methods of Use and Assembly")、国際特許出願番号第PCT/US2019/64741号(2019年12月12日出願、名称:"Implant System and Methods of Use")、国際特許出願番号第PCT/US2019/66336号(2019年12月13日出願、名称:"Patient Specific Instrumentation and Methods of Use")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66408号(2019年12月13日出願、名称:"Joint Replacement Alignment Guides, System, and Methods of Use and Assembly")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66149号(2019年12月13日出願、名称:"Alignment Instruments and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66393号(2019年12月13日出願、名称:"Joint Replacement Alignment Guides, Systems, and Methods of Use and Assembly")、および/または、米国仮特許出願第62/898,615号(2019年9月11日出願、名称:"Resection Guides, Sweeping Reamers, and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66398号(2019年12月13日出願、名称:"Distractors Having Attachable Paddles, Impaction Devices, and Methods for Use in Total Ankle Replacement")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/65025号(2019年12月6日出願、名称:"Trial Insert Assembly")、および/または、米国仮特許出願第62/899,460号(2019年12月12日出願、名称:"Total Ankle Replacement Surgical Method")、および/または、国際特許出願番号第PCT/US2019/66404号(2019年12月13日出願、名称:"Instruments, Guides, and Related Methods for Total Ankle Replacement")に開示された1つ以上の器具(例えば、1つ以上の挿入および/または移植器具)を含むことがあり、これらの出願は参照によりその全体がここに組み込まれる。
【0030】
図面を参照すると、いくつかの図面を通じて、特に
図1~4を参照すると、同様の参照番号は、同様または類似の構成要素を示すために使用される。手術用ガイド100(例えば、ガイド、カットガイド、鋸ガイド、カットスロットガイド、手術用ガイド、切除ガイドなど)の例示的な実施形態が示されており、これは、足関節形成手術の際に実行される少なくとも1つの操作(例えば、行われる切断/切開など)を決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または案内するためのものである。
【0031】
図1~4は、本開示に係る、足首全置換手術(例えば、足関節形成術)を行う際に行われる1つ以上のカットを決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または、案内するための、手術用ガイド100として示される例示的な器具を示す。手術用ガイド100は、フロント部102を含むように示されており、フロント部102は、フロント部102から手術用ガイド100の中へ、そして手術用ガイド100を通って延びる種々のスロット、開口、穴、および/または他の類似の機構を含むように示される。いくつかの態様では、手術用ガイド100のフロント部102のスロット、開口、および穴は、1つ以上の手術用器具を受け入れるように構成できる。例えば、フロント部102の1つ以上の穴は、手術用ガイドを患者の脛骨および/または距骨の一部と解放可能に結合するために、安定化エレメント(例えば、Kワイヤ、オリーブワイヤなど)を受け入れるように構成できる。いくつかの態様では、手術用ガイド100は、他の手術用器具および/または機器(例えば、参照によりここに組み込まれる特許出願のもの)とともに容易にするように構成された1つ以上の機構を含んでもよい。さらに、1つ以上の開口および/またはスロットは、1つ以上の切断器具、または切断を容易にするように構成された他の器具を受け入れるように構成できる。例えば、1つ以上の開口は、ドリル(例えば、ドリルビット)または他のコンポーネントを受け入れるように構成できる。フロント部102の1つ以上のスロットは、1つ以上の切断器具、例えば、往復鋸を手術用ガイド100の中に、それを通じて受け入れるように種々のサイズに設定できる。
【0032】
手術用ガイド100はさらに、出口スロット104を含み、出口スロット104は、フロント部102の開口、穴、および/またはスロットのうちの1つ以上と流体連通できる。
図1~
図4を参照すると、出口スロット104は、フロント部102の前面に配置されたカットスロット106と流体連通しているように示されており、前記カットスロット106は、手術用ガイド100を通ってフロント部102からリア部まで延びている。いくつかの態様では、出口スロット104は、前述の切断器具の1つ以上の動きを特定の動作範囲に許容し、および/または制限するように構成できる。例えば、出口スロット104は、切断器具が所望の範囲の外に逸脱して、出口スロット104によって許容される動作範囲内に位置決めされるもの以外に解剖構造に接触(例えば、切断、損傷など)することを防止する横方向境界を含んでもよい。いくつかの態様では、手術用ガイド100は、複数の出口スロット104を含んでもよく、各出口スロット104は、手術用ガイド100のフロント部102上に配置された1つ以上のスロットに対応する。例えば、手術用ガイド100は、カットスロット108に対応する出口スロットを含むことができ、前記カットスロット108は、カットスロット106の下方に配置される。さらに、いくつかの態様では、手術用ガイド100は、2つ以上の出口スロット104を含んでもよく、1つ以上の出口スロット104は、種々のサイズ(例えば、幅、高さ、深さなど)でもよい。
【0033】
カットスロット106は、カットスロット108のほぼ上方に配置されるように示されているが、いくつかの実施形態では、カットスロット106,108は代替の構成を有してもよい。いくつかの態様では、カットスロット106,108は、その中に受け入れられる切断器具のための動作範囲を上側/下側方向および内側/外側方向に画定できる(例えば、切断器具がカットスロット106,108の内側/外側および/または下側/上側のエッジ端に接触した場合、こうした切断器具は、前記動作範囲の境界に到達する。内側および外側の方向は、カットスロット106,108の反対側エッジ/方向を示すために任意に使用される)。いくつかの態様では、第1および第2カットスロット106,108は、手術用ガイド100に対して異なる高さで同じ動作範囲を画定してもよい。しかしながら、いくつかの態様では、カットスロット106,108は、切断器具のための様々な動作範囲を画定できる。いくつかの態様では、カットスロット106,108によって画定される動作範囲は、出口スロット104の有無によって影響を受けることがある(例えば、出口スロット104は、切断器具の追加の横方向動作範囲を許容でき、一方、切断器具は、その全体で手術用ガイド108を通って延びてもよいカットスロット108のエッジに当接することとは反対に、前記出口スロット104の中に受け入れられる)。さらに、いくつかの態様では、カットスロット106,108は、その中に受け入れられる切断器具の横方向動作範囲をさらに画定する種々の深さを含んでもよく、これは、出口スロット104または別の類似/同様なコンポーネントの有無によっても影響を受けることがある。
【0034】
手術用ガイド100はさらに、カットスロット106の内部に少なくとも部分的に配置された開口107を含むように示されており、前記開口107は、手術用ガイド100の中に手術用ガイド100を通って延びている(例えば、開口107は、手術用ガイド100の前面と後面から延びて、両者間の流体連通を確立する)。図示のように、開口107は、カットスロット106の外周と重なっており(例えば、開口107の外周の少なくとも一部が、カットスロット106の外周と重なっており、開口107の外周の少なくとも一部が、カットスロット106の外周と重なっていない)。手術用ガイド100はさらに、カットスロット108の内部に配置された一対の開口109を含むように示されており、カットスロット106内の開口107と同様に、一対の開口は、カットスロット108の内部に少なくとも部分的に配置される(例えば、開口109の外周の少なくとも一部がカットスロット108の周囲と重なっており、開口109の外周の少なくとも一部が、カットスロット108の外周と重なっていない)。図示のように、開口109は、互いに離隔しており、そしてカットスロット108の横エッジからほぼ等距離に離隔している(例えば、各開口109および反対側の開口109とカットスロット108の最も近い横エッジとの間には等しい距離が存在する)。
【0035】
手術用ガイド100はさらに、手術用ガイド100の両側から横方向に延びる一対の突起部110(例えば、突起部、突出部など)を含むように示される。突起部110の各々は、手術用ガイド100のフロント部102から横方向に延びるように示されており、突起部110の各々は、カットスロット106,108の内側かつ最も横方向の部分に隣接して位置決めされる。図示のように、突起部110の各々は、突起部の下側部分から突出し、フロント部102から手術用ガイド100を通ってリア部にまで延びるローブ(耳たぶ)内に配置され、流体連通を確立するための貫通孔111を含むように示される。いくつかの態様では、貫通孔111の各々は、内部に一時的な固定/安定化部材を受け入れるように構成でき、患者の解剖構造と手術用ガイド100との解放可能な結合を容易にできる。いくつかの態様では、突起部110の各々は、手術用ガイド100の中央部分よりも小さい深さを有してもよい(例えば、カットスロット106のものよりも小さい)。いくつかの態様では、突起部110のうちの1つ以上は、突起部110の周りに様々に配置され、貫通孔111と同じおよび/または類似の1つ以上の追加の貫通孔を含んでもよい。
【0036】
図5~
図8は、本開示に係る足首全置換術(例えば、足首関節形成術)を行う際に行われる1つ以上のカットを決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または案内するための、手術用ガイド200として示される例示的な器具を示す。手術用ガイド200は、フロント部202を含むように示されており、フロント部202は、フロント部202から手術用ガイド200の中へ、そこを通って延びる種々のスロット、開口、穴、および/または他の類似の機構を含む。いくつかの態様では、手術用ガイド200のフロント部202のスロット、開口、および穴は、1つ以上の手術用器具を受け入れるように構成できる。例えば、フロント部202の1つ以上の穴は、手術用ガイドを患者の脛骨および/または距骨の一部と解放可能に結合するために、安定化部材(例えば、Kワイヤ、オリーブワイヤなど)を受け入れるように構成できる。いくつかの態様では、手術用ガイド200は、他の手術用器具および/または機器(例えば、参照によりここに組み込まれる特許出願のもの)とともに、容易にするように構成された1つ以上の機構を含んでもよい。さらに、1つ以上の開口および/またはスロットは、1つ以上の切断器具、または切断を容易にするように構成された他の器具を受け入れるように構成できる。例えば、1つ以上の開口は、ドリル(例えば、ドリルビット)または他のコンポーネントを受け入れるように構成できる。フロント部202の1つ以上のスロットは、1つ以上の切断器具、例えば、往復鋸を手術用ガイド200の中に、それを通じて受け入れるように種々のサイズに設定できる。
【0037】
手術用ガイド200はさらに、出口スロット204を含み、出口スロット204は、フロント部202の開口、穴、および/またはスロットのうちの1つ以上と流体連通できる。
図5~
図8を参照すると、出口スロット204は、フロント部202の前面に配置されたカットスロット206と流体連通しているように示されており、前記カットスロット206は、手術用ガイド200を通ってフロント部202からリア部まで延びている。いくつかの態様では、出口スロット204は、前述の切断器具の1つ以上の動きを特定の動作範囲に許容し、および/または制限するように構成できる。例えば、出口スロット204は、切断器具が所望の範囲の外に逸脱して、出口スロット204によって許容される動作範囲内に位置決めされるもの以外に解剖構造に接触(例えば、切断、損傷など)することを防止する横方向境界を含んでもよい。いくつかの態様では、手術用ガイド200は、複数の出口スロット204を含んでもよく、各出口スロット204は、手術用ガイド200のフロント部202上に配置された2つ以上のスロットに対応する。例えば、手術用ガイド200は、カットスロット208に対応する出口スロットを含むことができ、前記カットスロット208は、カットスロット206の下方に配置される。さらに、いくつかの態様では、手術用ガイド200は、2つ以上の出口スロット204を含んでもよく、1つ以上の出口スロット204は、種々のサイズ(例えば、幅、高さ、深さなど)でもよい。
【0038】
カットスロット206は、カットスロット208のほぼ上方に配置されるように示されているが、手術用ガイド200のいくつかの実施形態では、カットスロット206,208は代替の構成を有してもよい。いくつかの態様では、カットスロット206,208は、その中に受け入れられる切断器具のための動作範囲を上側/下側方向および内側/外側方向に画定できる(例えば、切断器具がカットスロット206,208の内側/外側および/または下側/上側のエッジ端に接触した場合、こうした切断器具は、前記動作範囲の境界に到達する。内側および外側の方向は、カットスロット206,208の反対側エッジ/方向を示すために任意に使用される)。いくつかの態様では、第1および第2カットスロット206,208は、手術用ガイド200に対して異なる高さで同じ動作範囲を画定してもよい。しかしながら、いくつかの態様では、カットスロット206,208は、切断器具のための様々な動作範囲を画定できる。いくつかの態様では、カットスロット206,208によって画定される動作範囲は、出口スロット204の有無によって影響を受けることがある(例えば、出口スロット204は、切断器具の追加の横方向動作範囲を許容でき、一方、切断器具は、その全体で手術用ガイド208を通って延びてもよいカットスロット208のエッジに当接することとは反対に、前記出口スロット204の中に受け入れられる)。さらに、いくつかの態様では、カットスロット206,208は、その中に受け入れられる切断器具の横方向動作範囲をさらに画定する種々の深さを含んでもよく、これは、出口スロット204または別の類似/同様なコンポーネントの有無によっても影響を受けることがある。
【0039】
手術用ガイド200はさらに、カットスロット206の内部に少なくとも部分的に配置された開口207を含むように示されており、前記開口207は、手術用ガイド200の中に手術用ガイド200を通って延びている(例えば、開口207は、手術用ガイド200の前面と後面から延びて、両者間の流体連通を確立する)。図示のように、開口207は、カットスロット206の外周と重なっており(例えば、開口207の外周の少なくとも一部が、カットスロット206の外周と重なっており、開口207の外周の少なくとも一部が、カットスロット206の外周と重なっていない)。手術用ガイド200はさらに、カットスロット208の内部に配置された一対の開口209を含むように示されており、カットスロット206内の開口207と同様に、一対の開口は、カットスロット208の内部に少なくとも部分的に配置される(例えば、開口209の外周の少なくとも一部がカットスロット208の周囲と重なっており、開口209の外周の少なくとも一部が、カットスロット208の外周と重なっていない)。図示のように、開口209は、互いに離隔しており、そしてカットスロット208の横エッジからほぼ等距離に離隔している(例えば、各開口209および反対側の開口209とカットスロット208の最も近い横エッジとの間には等しい距離が存在する)。
【0040】
手術用ガイド200はさらに、手術用ガイド200の両側から横方向に延びる一対の突起部210(例えば、突起部、突出部など)を含むように示される。突起部210の各々は、手術用ガイド200のフロント部202から横方向に延びるように示されており、突起部120の各々は、カットスロット206,208の内側かつ最も横方向の部分に隣接して位置決めされる。図示のように、突起部210の各々は、突起部の下側部分から突出し、フロント部202から手術用ガイド200を通ってリア部にまで延びるローブ(耳たぶ)内に配置され、流体連通を確立するための貫通孔211を含むように示される。いくつかの態様では、貫通孔211の各々は、内部に一時的な固定/安定化部材を受け入れるように構成でき、患者の解剖構造と手術用ガイド200との解放可能な結合を容易にできる。いくつかの態様では、突起部210の各々は、手術用ガイド200の中央部分よりも小さい深さを有してもよい(例えば、カットスロット206のものよりも小さい)。いくつかの態様では、突起部210のうちの1つ以上は、突起部210の周りに様々に配置され、貫通孔211と同じおよび/または類似の1つ以上の追加の貫通孔を含んでもよい。
【0041】
図9~
図12は、本開示に係る足首全置換術(例えば、足首関節形成術)を行う際に行われる1つ以上のカットを決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または案内するための、手術用ガイド300として示される例示的な器具を示す。手術用ガイド300は、フロント部302を含むように示されており、フロント部302は、フロント部302から手術用ガイド300の中へ、そこを通って延びる種々のスロット、開口、穴、および/または他の類似の機構を含む。いくつかの態様では、手術用ガイド300のフロント部302のスロット、開口、および穴は、1つ以上の手術用器具を受け入れるように構成できる。例えば、フロント部302の1つ以上の穴は、手術用ガイドを患者の脛骨および/または距骨の一部と解放可能に結合するために、安定化エレメント(例えば、Kワイヤ、オリーブワイヤなど)を受け入れるように構成できる。いくつかの態様では、手術用ガイド300は、他の手術用器具および/または機器(例えば、参照によりここに組み込まれる特許出願のもの)とともに、容易にするように構成された1つ以上の機構を含んでもよい。さらに、1つ以上の開口および/またはスロットは、1つ以上の切断器具、または切断を容易にするように構成された他の器具を受け入れるように構成できる。例えば、1つ以上の開口は、ドリル(例えば、ドリルビット)または他のコンポーネントを受け入れるように構成できる。フロント部302の1つ以上のスロットは、1つ以上の切断器具、例えば、往復鋸を手術用ガイド300の中に、それを通じて受け入れるように種々のサイズに設定できる。
【0042】
手術用ガイド300はさらに、第1出口スロット304と第2出口スロット305を含み、出口スロット304,305は、フロント部302の開口、穴、および/またはスロットのうちの1つ以上と流体連通できる。
図9~
図12を参照すると、出口スロット304は、フロント部302の前面に配置されたカットスロット306と流体連通しているように示されており、前記カットスロット306は、手術用ガイド300を通ってフロント部302からリア部まで延びている。いくつかの態様では、出口スロット304,305は、前述の切断器具の1つ以上の動きを特定の動作範囲に許容し、および/または制限するように構成できる。例えば、出口スロット304は、切断器具が所望の範囲の外に逸脱するのを防止し、第1動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい(出口スロット304によって許容される第1動作範囲内に位置決めされるもの以外に解剖構造に接触、切断、損傷することなどを防止するため)。同様に、第2出口スロット305は、切断器具が所望の範囲の外に逸脱することを防止し、第2動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい。いくつかの態様では、第2出口スロット305の寸法および対応する境界は、第1出口スロット304のものとは異なってもよく、従って、第2動作範囲は、第1動作範囲と同じでもよく、および/または、異なってもよい。いくつかの態様では、手術用ガイド300は、複数の出口スロット304,305を含んでもよく、各出口スロット304および/または305は、手術用ガイド300のフロント部302上に配置された2つ以上のスロットに対応する。例えば、手術用ガイド300は、カットスロット308に対応する出口スロットを含むことができ、前記カットスロット308は、カットスロット306の下方に配置される。さらに、いくつかの態様では、手術用ガイド300は、2つ以上の出口スロット304,305を含んでもよく、1つ以上の出口スロット304,305は、種々のサイズ(例えば、幅、高さ、深さなど)でもよい。
【0043】
例えば、カットスロット306は、カットスロット308のほぼ上方に配置されるように示されているが、手術用ガイド300のいくつかの実施形態では、カットスロット306,308は代替の構成を有してもよい。いくつかの態様では、カットスロット306,308は、その中に受け入れられる切断器具のための動作範囲を上側/下側方向および内側/外側方向に画定できる(例えば、切断器具がカットスロット306,308の内側/外側および/または下側/上側のエッジ端に接触した場合、こうした切断器具は、前記動作範囲の境界に到達する。内側および外側の方向は、カットスロット306,308の反対側エッジ/方向を示すために任意に使用される)。いくつかの態様では、第1および第2カットスロット306,308は、手術用ガイド300に対して異なる高さで同じ動作範囲を画定してもよい。しかしながら、いくつかの態様では、カットスロット306,308は、切断器具のための様々な動作範囲を画定できる。いくつかの態様では、カットスロット306,308によって画定される動作範囲は、出口スロット304,305の有無によって影響を受けることがある(例えば、出口スロット304,305は、切断器具の追加の横方向動作範囲を許容でき、一方、切断器具は、その全体で手術用ガイド308を通って延びてもよいカットスロット308のエッジに当接することとは反対に、前記出口スロット304の中に受け入れられる)。さらに、いくつかの態様では、カットスロット306,308は、その中に受け入れられる切断器具の横方向動作範囲をさらに画定する種々の深さを含んでもよく、これは、出口スロット304または別の類似/同様なコンポーネントの有無によっても影響を受けることがある。
【0044】
手術用ガイド300はさらに、カットスロット306の内部に少なくとも部分的に配置された開口307を含むように示されており、開口307は、手術用ガイド300の中に手術用ガイド300を通って延びている(例えば、開口307は、手術用ガイド300の前面と後面から延びて、両者間の流体連通を確立する)。図示のように、開口307は、カットスロット306の外周と重なっており(例えば、開口307の外周の少なくとも一部が、カットスロット306の外周と重なっており、開口307の外周の少なくとも一部が、カットスロット306の外周と重なっていない)。手術用ガイド300はさらに、カットスロット308の内部に配置された一対の開口309を含むように示されており、カットスロット306内の開口307と同様に、一対の開口309は、カットスロット308の内部に少なくとも部分的に配置される(例えば、開口309の外周の少なくとも一部がカットスロット308の周囲と重なっており、開口309の外周の少なくとも一部が、カットスロット308の外周と重なっていない)。図示のように、開口309は、互いに離隔しており、そしてカットスロット308の横エッジからほぼ等距離に離隔している(例えば、各開口309および反対側の開口309とカットスロット308の最も近い横エッジとの間には等しい距離が存在する)。
【0045】
手術用ガイド300はさらに、手術用ガイド300の両側から横方向に延びる一対の突起部310(例えば、突起部、突出部など)を含むように示される。突起部310の各々は、手術用ガイド300のフロント部302から横方向に延びるように示されており、突起部310の各々は、カットスロット306,308の内側かつ最も横方向の部分に隣接して位置決めされる。図示のように、突起部310の各々は、突起部の下側部分から突出し、フロント部302から手術用ガイド300を通ってリア部にまで延びるローブ(耳たぶ)内に配置され、流体連通を確立するための貫通孔311を含むように示される。いくつかの態様では、貫通孔311の各々は、内部に一時的な固定/安定化部材を受け入れるように構成でき、患者の解剖構造と手術用ガイド300との解放可能な結合を容易にできる。いくつかの態様では、突起部310の各々は、手術用ガイド300の中央部分よりも小さい深さを有してもよい(例えば、カットスロット306のものよりも小さい)。いくつかの態様では、突起部310のうちの1つ以上は、突起部310の周りに様々に配置され、貫通孔311と同じおよび/または類似の1つ以上の追加の貫通孔を含んでもよい。
【0046】
図13~
図16は、本開示に係る足首全置換術(例えば、足首関節形成術)を行う際に行われる1つ以上のカットを決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または案内するための、手術用ガイド400として示される例示的な器具を示す。手術用ガイド400は、フロント部402を含むように示されており、フロント部402は、フロント部402から手術用ガイド400の中へ、そこを通って延びる種々のスロット、開口、穴、および/または他の類似の機構を含む。いくつかの態様では、手術用ガイド400のフロント部402のスロット、開口、および穴は、1つ以上の手術用器具を受け入れるように構成できる。例えば、フロント部402の1つ以上の穴は、手術用ガイドを患者の脛骨および/または距骨の一部と解放可能に結合するために、安定化部材(例えば、Kワイヤ、オリーブワイヤなど)を受け入れるように構成できる。いくつかの態様では、手術用ガイド400は、他の手術用器具および/または機器(例えば、参照によりここに組み込まれる特許出願のもの)とともに、容易にするように構成された1つ以上の機構を含んでもよい。さらに、1つ以上の開口および/またはスロットは、1つ以上の切断器具、または切断を容易にするように構成された他の器具を受け入れるように構成できる。例えば、1つ以上の開口は、ドリル(例えば、ドリルビット)または他のコンポーネントを受け入れるように構成できる。フロント部402の1つ以上のスロットは、1つ以上の切断器具、例えば、往復鋸を手術用ガイド400の中に、それを通じて受け入れるように種々のサイズに設定できる。
【0047】
手術用ガイド400はさらに、第1出口スロット404と第2出口スロット405を含み、出口スロット404,405は、フロント部402の開口、穴、および/またはスロットのうちの1つ以上と流体連通できる。
図13~
図16を参照すると、出口スロット404は、フロント部402の前面に配置されたカットスロット406と流体連通しているように示されており、カットスロット406は、手術用ガイド400を通ってフロント部402からリア部まで延びている。いくつかの態様では、出口スロット404,405は、前述の切断器具の1つ以上の動きを特定の動作範囲に許容し、および/または制限するように構成できる。例えば、出口スロット404は、切断器具が所望の距離範囲の外に逸脱するのを防止し、第1動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい(出口スロット404によって許容される第1動作範囲内に位置決めされるもの以外に解剖構造に接触、切断、損傷することなどを防止するため)。同様に、第2出口スロット405は、切断器具が所望の距離範囲の外に逸脱することを防止し、第2動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい。いくつかの態様では、第2出口スロット405の寸法および対応する境界は、第1出口スロット404のものとは異なってもよく、従って、第2動作範囲は、第1動作範囲と同じでもよく、および/または、異なってもよい。いくつかの態様では、手術用ガイド400は、複数の出口スロット404,405を含んでもよく、各出口スロット404および/または405は、手術用ガイド400のフロント部402上に配置された2つ以上のスロットに対応する。例えば、手術用ガイド400は、カットスロット408に対応する出口スロットを含むことができ、前記カットスロット408は、カットスロット406の下方に配置される。さらに、いくつかの態様では、手術用ガイド400は、2つ以上の出口スロット404,405を含んでもよく、1つ以上の出口スロット404,405は、種々のサイズ(例えば、幅、高さ、深さなど)でもよい。
【0048】
カットスロット406は、カットスロット408のほぼ上方に配置されるように示されているが、手術用ガイド400のいくつかの実施形態では、カットスロット406,408は代替の構成を有してもよい。いくつかの態様では、カットスロット406,408は、その中に受け入れられる切断器具のための動作範囲を上側/下側方向および内側/外側方向に画定できる(例えば、切断器具がカットスロット406,408の内側/外側および/または下側/上側のエッジ端に接触した場合、こうした切断器具は、前記動作範囲の境界に到達する。内側および外側の方向は、カットスロット406,408の反対側エッジ/方向を示すために任意に使用される)。いくつかの態様では、第1および第2カットスロット406,408は、手術用ガイド400に対して異なる高さで同じ動作範囲を画定してもよい。しかしながら、いくつかの態様では、カットスロット406,408は、切断器具のための様々な動作範囲を画定できる。いくつかの態様では、カットスロット406,408によって画定される動作範囲は、出口スロット404,405の有無によって影響を受けることがある(例えば、出口スロット404,405は、切断器具の追加の横方向動作範囲を許容でき、一方、切断器具は、その全体で手術用ガイド400を通って延びてもよいカットスロット408のエッジに当接することとは反対に、前記出口スロット404の中に受け入れられる)。さらに、いくつかの態様では、カットスロット406,408は、その中に受け入れられる切断器具の横方向動作範囲をさらに画定する種々の深さを含んでもよく、これは、出口スロット404,405または別の類似/同様なコンポーネントの有無によっても影響を受けることがある。
【0049】
手術用ガイド400はさらに、カットスロット406の内部に少なくとも部分的に配置された開口407を含むように示されており、前記開口407は、手術用ガイド400の中に手術用ガイド400を通って延びている(例えば、開口407は、手術用ガイド400の前面と後面から延びて、両者間の流体連通を確立する)。図示のように、開口407は、カットスロット406の外周と重なっており(例えば、開口407の外周の少なくとも一部が、カットスロット406の外周と重なっており、開口407の外周の少なくとも一部が、カットスロット406の外周と重なっていない)。手術用ガイド400はさらに、カットスロット408の内部に配置された一対の開口を含むように示されており、カットスロット406内の開口407と同様に、一対の開口は、カットスロット408の内部に少なくとも部分的に配置される(例えば、開口409の外周の少なくとも一部がカットスロット408の周囲と重なっており、開口409の外周の少なくとも一部が、カットスロット408の外周と重なっていない)。図示のように、開口409は、互いに離隔しており、そしてカットスロット408の横エッジからほぼ等距離に離隔している(例えば、各開口409および反対側の開口409とカットスロット408の最も近い横エッジとの間には等しい距離が存在する)。
【0050】
手術用ガイド400はさらに、手術用ガイド400の両側から横方向に延びる一対の突起部410(例えば、突起部、突出部など)を含むように示される。突起部410の各々は、手術用ガイド400のフロント部402から横方向に延びるように示されており、突起部410の各々は、カットスロット406,408の内側かつ最も横方向の部分に隣接して位置決めされる。図示のように、突起部410の各々は、突起部の下側部分から突出し、フロント部402から手術用ガイド400を通ってリア部にまで延びるローブ(耳たぶ)内に配置され、流体連通を確立するための貫通孔411を含むように示される。いくつかの態様では、貫通孔411の各々は、内部に一時的な固定/安定化部材を受け入れるように構成でき、患者の解剖構造と手術用ガイド400との解放可能な結合を容易にできる。いくつかの態様では、突起部410の各々は、手術用ガイド400の中央部分よりも小さい深さを有してもよい(例えば、カットスロット406のものよりも小さい)。いくつかの態様では、突起部410のうちの1つ以上は、突起部410の周りに様々に配置され、貫通孔411と同じおよび/または類似の1つ以上の追加の貫通孔を含んでもよい。
【0051】
図17~
図20は、本開示に係る足首全置換術(例えば、足首関節形成術)を行う際に行われる1つ以上のカットを決定し、位置合わせし、位置決めし、および/または案内するための、手術用ガイド500として示される例示的な器具を示す。手術用ガイド500は、フロント部502を含むように示されており、フロント部502は、フロント部502から手術用ガイド500の中へ、そこを通って延びる種々のスロット、開口、穴、および/または他の類似の機構を含む。いくつかの態様では、手術用ガイド500のフロント部502のスロット、開口、および穴は、1つ以上の手術用器具を受け入れるように構成できる。例えば、フロント部502の1つ以上の穴は、手術用ガイド500を患者の脛骨および/または距骨の一部と解放可能に結合するために、安定化部材(例えば、Kワイヤ、オリーブワイヤなど)を受け入れるように構成できる。いくつかの態様では、手術用ガイド500は、他の手術用器具および/または機器(例えば、参照によりここに組み込まれる特許出願のもの)とともに、容易にするように構成された1つ以上の機構特徴を含んでもよい。さらに、1つ以上の開口および/またはスロットは、1つ以上の切断器具、または切断を容易にするように構成された他の器具を受け入れるように構成できる。例えば、1つ以上の開口は、ドリル(例えば、ドリルビット)または他のコンポーネントを受け入れるように構成できる。フロント部502の1つ以上のスロットは、1つ以上の切断器具、例えば、往復鋸を手術用ガイド500の中に、それを通じて受け入れるように種々のサイズに設定できる。
【0052】
手術用ガイド500はさらに、第1出口スロット504と第2出口スロット505を含み、出口スロット504,505は、フロント部502の開口、穴、および/またはスロットのうちの1つ以上と流体連通できる。
図17~
図20を参照すると、出口スロット504は、フロント部502の前面に配置されたカットスロット506と流体連通しているように示されており、前記カットスロット506は、手術用ガイド500を通ってフロント部502からリア部まで延びている。いくつかの態様では、出口スロット504,505は、前述の切断器具の1つ以上の動きを特定の動作範囲に許容し、および/または制限するように構成できる。例えば、出口スロット504は、切断器具が所望の距離範囲の外に逸脱するのを防止し、第1動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい(出口スロット504によって許容される第1動作範囲内に位置決めされるもの以外に解剖構造に接触、切断、損傷することなどを防止するため)。同様に、第2出口スロット505は、切断器具が所望の距離範囲の外に逸脱することを防止し、第2動作範囲を確立する横方向境界を含んでもよい。いくつかの態様では、第2出口スロット505の寸法および対応する境界は、第1出口スロット504のものとは異なってもよく、従って、第2動作範囲は、第1動作範囲と同じでもよく、および/または、異なってもよい。いくつかの態様では、手術用ガイド500は、複数の出口スロット504,505を含んでもよく、各出口スロット504および/または505は、手術用ガイド500のフロント部502上に配置された2つ以上のスロットに対応する。例えば、手術用ガイド500は、カットスロット508に対応する出口スロットを含むことができ、前記カットスロット508は、カットスロット506の下方に配置される。さらに、いくつかの態様では、手術用ガイド500は、2つ以上の出口スロット504,505を含んでもよく、1つ以上の出口スロット504は、種々のサイズ(例えば、幅、高さ、深さなど)でもよい。
【0053】
カットスロット506は、カットスロット508のほぼ上方に配置されるように示されているが、いくつかの実施形態では、カットスロット506,508は代替の構成を有してもよい。いくつかの態様では、カットスロット506,508は、その中に受け入れられる切断器具のための動作範囲を上側/下側方向および内側/外側方向に画定できる(例えば、切断器具がカットスロット506,508の内側/外側および/または下側/上側のエッジ端に接触した場合、こうした切断器具は、前記動作範囲の境界に到達する。内側および外側の方向は、カットスロット506,508の反対側エッジ/方向を示すために任意に使用される)。いくつかの態様では、第1および第2カットスロット506,508は、手術用ガイド500に対して異なる高さで同じ動作範囲を画定してもよい。しかしながら、いくつかの態様では、カットスロット506,508は、切断器具のための様々な動作範囲を画定できる。いくつかの態様では、カットスロット506,508によって画定される動作範囲は、出口スロット504,505の有無によって影響を受けることがある(例えば、出口スロット504,505は、切断器具の追加の横方向動作範囲を許容でき、一方、切断器具は、その全体で手術用ガイド508を通って延びてもよいカットスロット508のエッジに当接することとは反対に、前記出口スロット504,505の中に受け入れられる)。さらに、いくつかの態様では、カットスロット506,508は、その中に受け入れられる切断器具の横方向動作範囲をさらに画定する種々の深さを含んでもよく、これは、出口スロット504,505または別の類似/同様なコンポーネントの有無によっても影響を受けることがある。
【0054】
手術用ガイド500はさらに、カットスロット506の内部に少なくとも部分的に配置された開口507を含むように示されており、前記開口507は、手術用ガイド500の中に手術用ガイド500を通って延びている(例えば、開口507は、手術用ガイド500の前面と後面から延びて、両者間の流体連通を確立する)。図示のように、開口507は、カットスロット506の外周と重なっており(例えば、開口507の外周の少なくとも一部が、カットスロット506の外周と重なっており、開口507の外周の少なくとも一部が、カットスロット506の外周と重なっていない)。手術用ガイド500はさらに、カットスロット508の内部に配置された一対の開口を含むように示されており、カットスロット506内の開口507と同様に、一対の開口は、カットスロット508の内部に少なくとも部分的に配置される(例えば、開口509の外周の少なくとも一部がカットスロット508の周囲と重なっており、開口509の外周の少なくとも一部が、カットスロット508の外周と重なっていない)。図示のように、開口509は、互いに離隔しており、そしてカットスロット508の横エッジからほぼ等距離に離隔している(例えば、各開口509および反対側の開口509とカットスロット508の最も近い横エッジとの間には等しい距離が存在する)。
【0055】
手術用ガイド500はさらに、手術用ガイド500の両側から横方向に延びる一対の突起部410(例えば、突起部、突出部など)を含むように示される。突起部410の各々は、手術用ガイド500のフロント部502から横方向に延びるように示されており、突起部410の各々は、カットスロット506,508の内側かつ最も横方向の部分に隣接して位置決めされる。図示のように、突起部410の各々は、突起部の下側部分から突出し、フロント部502から手術用ガイド500を通ってリア部にまで延びるローブ(耳たぶ)内に配置され、流体連通を確立するための貫通孔411を含むように示される。いくつかの態様では、貫通孔411の各々は、内部に一時的な固定/安定化部材を受け入れるように構成でき、患者の解剖構造と手術用ガイド500との解放可能な結合を容易にできる。いくつかの態様では、突起部410の各々は、手術用ガイド500の中央部分よりも小さい深さを有してもよい(例えば、カットスロット506のものよりも小さい)。いくつかの態様では、突起部410のうちの1つ以上は、突起部410の周りに様々に配置され、貫通孔411と同じおよび/または類似の1つ以上の追加の貫通孔を含んでもよい。
【0056】
手術用ガイド100,200,300,400,500は、種々の器具を収容し、および/または患者の種々の解剖構造を考慮するために、種々のサイズで構成できることは当業者に理解されるべきである。例えば、手術用ガイド100は、第1サイズのものでもよく、一方、手術用ガイド500は第2サイズのものでもよい。いくつかの態様では、第1サイズは、第2サイズより大きくてもよく、患者の異なる解剖学的特徴および/またはそのサイズを考慮してもよい。同様に、医師が、関節形成手術において1つ以上の前記手術用ガイドを実装してもよい(例えば、手術のために適切なサイズの手術用ガイドを決定するために)。さらに、ここに図示され説明される手術用ガイドのうちの1つ以上が1つ以上の動作範囲を画定してもよく(例えば、1つ以上のスロット内に挿入される切断器具のために)、その動作範囲は、前記手術用ガイドの横方向寸法を超えて延びている。例えば、手術用ガイドは、横方向/水平方向の動作範囲内/全体に渡って、切断器具の少なくとも一部を受け入れるように構成された、その凹部または横方向部分(例えば、「早期出口機構(early exit features)」)を含んでもよい。
【0057】
図21~25は、足関節全置換術に関連する1つ以上のエレメントまたはコンポーネントを決定し、位置合わせし、および/または位置決めするための位置合わせガイド600の例示的な実施形態を示す。位置合わせガイド600は、足関節全置換術システムの1つ以上のコンポーネント、例えば、ここで論じたもの、および参照によりここに組み込まれる係属中の特許出願のものと併せて実装されるように構成してもよい。図示のように、位置合わせガイド600は、その長さに沿って構成された複数の穴602を含む。穴602は、位置合わせガイド600を通って延びるように示されており、そのため流体連通が貫通して確立できる。いくつかの態様では、穴602は、位置合わせガイド600の少なくとも一部の長さに沿って一定の間隔で配置されてもよい。位置合わせガイド600は、1つ以上の他の手術器具と結合するように構成でき、そのためガイド600は関節形成手術および/または器具および/またはインプラントコンポーネントにおける1つ以上のステップについて適切な内反外(varus-valgus)アライメントを達成するのを容易にする。穴602は、ペグ603を収容するように示されており、前記ペグ603は、位置合わせガイド600の穴602によってその中に受け入れられ、ペグ603を穴602に解放可能に結合させるように構成できる。位置合わせガイド600はさらに、穴602とは反対側である位置合わせガイド600の端部に隣接して配置された一対の開口604を含む。いくつかの態様では、位置合わせガイド600は、単一の開口604および/または3つ以上の開口604を含んでもよい。開口604は、挿入エレメント606をその中に少なくとも部分的に収容するように示されており、前記挿入エレメント606は、位置合わせガイド600の開口部604によってその中に受け入れられ、挿入エレメント606を開口604に解放可能に結合するように構成できる。いくつかの態様では、挿入エレメント606は、位置合わせガイド600と1つ以上の他のコンポーネントとの結合を容易にするように構成できる。
【0058】
図26~
図30は、足首全置換術に関連する1つ以上のエレメントまたはコンポーネントを決定し、位置合わせし、および/または位置決めするための位置合わせガイド700の例示的な実施形態を示す。一例として、位置合わせガイド700は、レーザ位置合わせガイド(図示のような)でもよく、足首全置換手術において実装される1つ以上の手術コンポーネントと解放可能に結合するように構成できる。さらに、位置合わせガイド(レーザ位置合わせガイドとして示す)は、患者の脛骨の遠位部分に隣接して結合するように構成でき、レーザを投射することによって、1つ以上の関節形成インプラントコンポーネントの位置合わせ、および/または、脛骨の近位部分とともに脛骨の遠位部分またはその近くでの手術ステップを容易にできる。位置合わせガイド700は、ハウジング702を含むように示されており、ハウジング702は、(例えば、手術において位置合わせガイド700を実施する医師の)手の人間工学に対応する、その表面上に1つ以上のテクスチャまたは他のエレメントを含むことができる。図示のように、例えば、ハウジング702は、その長さに沿って位置決めされた複数のリブを含むが、代替のテクスチャ(例えば、ゴム引きコーティング、触覚パターン、突起、凹みなど)を含んでもよい。位置合わせガイド700はまた、その端部に配置された突起706を含み、突起706は、足関節全置換術を行う際に実装または使用される1つ以上の他の外科器具コンポーネントとの解放可能な結合を容易にするように構成できる。
図30に示すように、位置合わせガイドは、ハウジング702の内側に配置されたケーシング704を含む。ケーシング704は、その中に電力コンポーネント(例えば、バッテリ)を保持し、アライメントガイドのレーザは、前記電力エレメントによって電力供給されるように構成される。いくつかの態様では、ケーシング704はまた、ケーシング706内の電力エレメントと位置合わせガイド700のレーザとの間の電気接続を確立するための1つ以上の接続点を含んでもよい。
【0059】
ここで使用される用語は、特定の実施形態を記載するためだけであり、本発明を限定することを意図していない。ここで使用されるように、単数形"a", "an", "the"は、文脈が明示的にそれ以外を示していない限り、複数形をも含むことが意図される。用語「備える、含む("comprise", "comprises", "comprising"等)」、「有する("have", "has", "having"等)」、「含む("include", "includes", "including"等)」、「含有する("contain", "contains", "containing")等)」は、オープンエンド関連付け動詞であるは理解されよう。その結果、1つ以上のステップまたは要素を備える、有する、含む、または含有する方法またはデバイスは、これらの1つ以上のステップまたは要素を所有するが、これらの1つ以上のステップまたは要素だけを所有することに限定されない。同様に、1つ以上の特徴を備える、有する、含む、または含有する方法のステップまたはデバイスの要素は、これらの1つ以上の特徴を所有するが、これらの1つ以上の特徴だけを所有することに限定されない。さらに、特定の方法で構成されるデバイスまたは構造は、少なくとも該方法で構成されるが、列挙されていない方法でも構成されてもよい。
【0060】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明した。ここで説明した構造的かつ動作的な実施形態は、同じ一般的な特徴、特性および一般的なシステム動作を提供するための複数の可能性ある構成の例示であることは理解されよう。先の詳細な説明を読解し理解すると、他のものに対して修正および変更が生じることになる。本発明は、こうした修正および変更の全てを含むと解釈されるべきであることが意図される。
【国際調査報告】