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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】表示パネルと表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240313BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20240313BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20240313BHJP
   H10K 59/124 20230101ALI20240313BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240313BHJP
【FI】
G09F9/30 336
H10K59/80
H10K59/123
H10K59/124
H10K59/131
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519938
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021085922
(87)【国際公開番号】W WO2022213318
(87)【国際公開日】2022-10-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】高 文▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲カイ▼
(72)【発明者】
【氏名】宋 二▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】柳 建杰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 彩峰
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 雪▲嬌▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD17
3K107DD38
3K107EE03
3K107FF15
5C094AA42
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA13
5C094DB01
5C094DB03
5C094EA10
5C094FA02
5C094FA04
5C094FB02
5C094FB12
5C094FB15
5C094JA08
5C094JA20
(57)【要約】
表示パネルと表示装置であって、表示装置は、ベース基板(1)、絶縁層群(14)及び複数のバインディングピン(12)を備え、ベース基板(1)は、表示領域(A)と表示領域(A)の少なくとも一側に位置するバインディング領域(B)とを有し、絶縁層群(14)は、ベース基板(1)の一側に設けられ、バインディング領域(B)に位置する第1の凹部(61)を有し、複数のバインディングピン(12)はバインディング領域(B)に設けられ、バインディングピン(12)は、第1のバインディング電極(93)と充填部(101)とを備え、第1のバインディング電極(93)は、絶縁層群(14)のベース基板(1)から遠い側に設けられ、第1のバインディング電極(93)は第2の凹部(94)を有し、第2の凹部(94)のベース基板(1)上への正投影は、第1の凹部(61)のベース基板(1)上への正投影内に位置し、第1のバインディング電極(93)は少なくとも第1の導体層(931)と第2の導体層(932)とを含み、第1の導体層(931)は第2の導体層(932)のベース基板(1)から遠い側に設けられ、第1の導体層(931)の金属活性は第2の導体層(932)より低く、充填部(101)は、第2の凹部(94)のベース基板(1)から遠い側に設けられ、充填部(101)は少なくとも部分的に第2の凹部(94)内に位置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するバインディング領域とを有するベース基板と、
前記ベース基板の一側に設けられ、前記バインディング領域に位置する第1の凹部を有する絶縁層群と、
前記バインディング領域に設けられている複数のバインディングピンとを備え、
前記バインディングピンは、第1のバインディング電極と充填部とを備え、
前記第1のバインディング電極は、前記絶縁層群の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記第1のバインディング電極は第2の凹部を有し、前記第2の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第1の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置し、前記第1のバインディング電極は積層配置された第1の導体層と第2の導体層とを少なくとも含み、前記第1の導体層は前記第2の導体層の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記第1の導体層の金属活性は前記第2の導体層より低く、
前記充填部は、前記第2の凹部の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記充填部は少なくとも部分的に前記第2の凹部内に位置する
ことを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記バインディングピンは、
前記ベース基板と前記第1のバインディング電極の間に設けられている第2のバインディング電極をさらに備え、
前記第1の凹部は第1のビアであり、前記第1のバインディング電極は前記第1のビアを介して前記第2のバインディング電極に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記バインディングピンは、
前記第1のバインディング電極と前記第2のバインディング電極の間に設けられている第3のバインディング電極をさらに備え、
前記第3のバインディング電極は第3の凹部を有し、前記第2の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置し、前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第1の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置する
ことを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1のバインディング電極と前記第3のバインディング電極の間に設けられている保護層をさらに備え、
前記保護層は第2のビアを有し、前記第3のバインディング電極は前記第2のビアを介して前記第1のバインディング電極に接続される
ことを特徴とする請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第2のビアの前記ベース基板上への正投影内に位置する
ことを特徴とする請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
隣接する前記バインディングピンの間に設けられている絶縁部をさらに備え、
前記絶縁部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離は、前記充填部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離以上である
ことを特徴とする請求項4に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記表示領域において、前記表示パネルは複数のサブ画素をさらに備え、前記サブ画素は薄膜トランジスタ、第2の平坦化層及び表示素子を含み、
前記第2の平坦化層は、前記薄膜トランジスタを覆うように、前記薄膜トランジスタの前記ベース基板から遠い側に位置し、
前記表示素子は、前記第2の平坦化層の前記ベース基板から遠い側に位置し、
前記第2の平坦化層は第3のビアを有し、
前記薄膜トランジスタは、活性層、ゲート、ソース、ドレイン及び接続電極を含み、前記ソース及び前記ドレインは前記活性層に電気的に接続され、前記接続電極は前記ソース又は前記ドレインに電気的に接続され、前記接続電極は前記第3のビアを介して前記表示素子に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記活性層は前記ベース基板の一側に設けられ、前記ゲートは前記活性層の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記ソース及び前記ドレインは前記ゲートの前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記接続電極は前記ソース及び前記ドレインの前記ベース基板から遠い側に設けられる
ことを特徴とする請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第2のバインディング電極は前記ゲートと同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、前記第3のバインディング電極は前記ソース及び前記ドレインと同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、前記第1のバインディング電極は前記接続電極と同じ層に設けられ、同じ材料で作られている
ことを特徴とする請求項7に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記接続電極の前記ベース基板から遠い側に第2の平坦化層が設けられ、前記充填部と前記絶縁部は、前記第2の平坦化層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られている
ことを特徴とする請求項7に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記ベース基板と前記活性層の間にバッファ層が設けられ、前記活性層と前記ゲートの間に第1のゲート絶縁層が設けられ、前記ゲートと前記ソース及び前記ドレインの間に第2のゲート絶縁層が設けられ、前記第2のゲート絶縁層の前記ベース基板から遠い側に層間誘電体層が設けられ、
前記絶縁層群は、前記第2のゲート絶縁層及び前記層間誘電体層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られるか、又は、前記絶縁層群は、前記バッファ層及び前記第1のゲート絶縁層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られる
ことを特徴とする請求項7に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1のバインディング電極の前記ベース基板から遠い側の表面の少なくとも一部から前記ベース基板までの垂直距離は、前記充填部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1の導体層は切断部を有し、前記切断部は前記第2の凹部内に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第2の導体層は、前記切断部に対向する第4の凹部を有する
ことを特徴とする請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記切断部の数は2つであり、対応する前記第4の凹部の数も2つであり、前記第1の導体層の一部は2つの前記第4の凹部の間にある
ことを特徴とする請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第1のバインディング電極は、第3の導体層をさらに含み、前記第2の導体層は、前記第3の導体層と前記第1の導体層との間に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記第3の導体層及び前記第1の導体層はチタンからなり、前記第2の導体層はアルミニウムからなる
ことを特徴とする請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の表示パネルを備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術の分野に関し、特に、表示パネル及びその表示パネルを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス有機発光ダイオード(AMOLED,Active-matrix organic light-emitting diode)の急速な発展に伴い、高分解能及び狭額縁は工業発展の方向となっている。表示パネルの解像度やPPI(Pixel Per Inch,1インチ当たりの画素、即ち画素密度)の増加に伴い、バインディング領域におけるバインディング電極の数も増加し、バインド後に暗い点を表示する不良が現れやすくなる。
【0003】
なお、上記背景技術部分に開示されている情報は、本開示の背景の理解を高めることのみを目的としているので、当業者に知られている先行技術を構成していない情報を含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、従来技術の上記欠点を克服し、表示パネル及びその表示パネルを含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、表示パネルを提供し、
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するバインディング領域とを有するベース基板と、
前記ベース基板1の一側に設けられ、前記バインディング領域に位置する第1の凹部を有する絶縁層群と、
前記バインディング領域に設けられている複数のバインディングピンとを備え、
前記バインディングピンは、第1のバインディング電極と充填部とを備え、
前記第1のバインディング電極は、前記絶縁層群の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記第1のバインディング電極は第2の凹部を有し、前記第2の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第1の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置し、前記第1のバインディング電極は少なくとも積層配置された第1の導体層と第2の導体層とを含み、前記第1の導体層は前記第2の導体層の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記第1の導体層の金属活性は前記第2の導体層より低く、
前記充填部は、前記第2の凹部の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記充填部は少なくとも部分的に前記第2の凹部内に位置する。
【0006】
本開示の例示的な実施例において、前記バインディングピンは、
前記ベース基板と前記第1のバインディング電極の間に設けられている第2のバインディング電極をさらに備え、前記第1の凹部は第1のビアであり、前記第1のバインディング電極は前記第1のビアを介して前記第2のバインディング電極に接続される。
【0007】
本開示の例示的な実施例において、前記バインディングピンは、
前記第1のバインディング電極と前記第2のバインディング電極の間に設けられている第3のバインディング電極をさらに備え、前記第3のバインディング電極は第3の凹部を有し、前記第2の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置し、前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第1の凹部の前記ベース基板上への正投影内に位置する。
【0008】
本開示の例示的な実施例において、前記表示パネルは、
前記第1のバインディング電極と前記第3のバインディング電極の間に設けられている保護層をさらに備え、前記保護層は第2のビアを有し、前記第3のバインディング電極は前記第2のビアを介して前記第1のバインディング電極に接続される。
【0009】
本開示の例示的な実施例において、前記第3の凹部の前記ベース基板上への正投影は、前記第2のビアの前記ベース基板上への正投影内に位置する。
【0010】
本開示の例示的な実施例において、前記表示パネルは、
隣接する前記バインディングピンの間に設けられている絶縁部をさらに備え、前記絶縁部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離は、前記充填部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離以上である。
【0011】
本開示の例示的な実施例において、前記表示領域において、前記表示パネルは複数のサブ画素をさらに備え、前記サブ画素は薄膜トランジスタ、第2の平坦化層及び表示素子を含み、
前記第2の平坦化層は、前記薄膜トランジスタを覆うように、前記薄膜トランジスタの前記ベース基板から遠い側に位置し、
前記表示素子は、前記第2の平坦化層の前記ベース基板から遠い側に位置し、
前記第2の平坦化層は第3のビアを有し、
前記薄膜トランジスタは、活性層、ゲート、ソース、ドレイン及び接続電極を含み、前記ソース及び前記ドレインは前記活性層に電気的に接続され、前記接続電極は前記ソース又は前記ドレインに電気的に接続され、前記接続電極は前記第3のビアを介して前記表示素子に電気的に接続される。
【0012】
本開示の例示的な実施例において、前記活性層は前記ベース基板の一側に設けられ、前記ゲートは前記活性層の前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記ソース及び前記ドレインは前記ゲートの前記ベース基板から遠い側に設けられ、前記接続電極は前記ソース及び前記ドレインの前記ベース基板から遠い側に設けられる。
【0013】
本開示の例示的な実施例において、前記第2のバインディング電極は前記ゲートと同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、前記第3のバインディング電極は前記ソース及び前記ドレインと同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、前記第1のバインディング電極は前記接続電極と同じ層に設けられ、同じ材料で作られている。
【0014】
本開示の例示的な実施例において、前記接続電極の前記ベース基板から遠い側に第2の平坦化層が設けられ、前記充填部と前記絶縁部は、前記第2の平坦化層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られている。
【0015】
本開示の例示的な実施例において、前記ベース基板と前記活性層の間にバッファ層が設けられ、前記活性層と前記ゲートの間に第1のゲート絶縁層が設けられ、前記ゲートと前記ソース及び前記ドレインの間に第2のゲート絶縁層が設けられ、前記第2のゲート絶縁層の前記ベース基板から遠い側に層間誘電体層が設けられ、
前記絶縁層群は、前記第2のゲート絶縁層及び前記層間誘電体層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られるか、又は、前記絶縁層群は、前記バッファ層及び前記第1のゲート絶縁層と同じ層に設けられ、同じ材料で作られる。
【0016】
本開示の例示的な実施例において、前記第1のバインディング電極の前記ベース基板から遠い側の表面の少なくとも一部から前記ベース基板までの垂直距離は、前記充填部の前記ベース基板から遠い側の表面から前記ベース基板までの垂直距離以上である。
【0017】
本開示の例示的な実施例において、前記第1の導体層は切断部を有し、前記切断部は前記第2の凹部内に位置する。
【0018】
本開示の例示的な実施例において、前記第2の導体層は、前記切断部に対向する第4の凹部を有する。
【0019】
本開示の例示的な実施例において、前記切断部の数は2つであり、対応する前記第4の凹部の数も2つであり、前記第1の導体層の一部は2つの前記第4の凹部の間にある。
【0020】
本開示の例示的な実施例において、前記第1のバインディング電極は、第3の導体層をさらに含み、前記第2の導体層は、前記第3の導体層と前記第1の導体層との間に設けられる。
【0021】
本開示の例示的な実施例において、前記第3の導体層及び前記第1の導体層はチタンからなり、前記第2の導体層はアルミニウムからなる。
【0022】
本開示の別の一態様によれば、表示装置を提供し、前述したいずれか1項に記載の表示パネルを備える。
【0023】
本開示の表示パネルによれば、バインディング領域で、絶縁層群の上に第1の凹部が設けられ、さらに複数のバインディングピンが設けられている。バインディングピンは、第1のバインディング電極を含み、第1の凹部に第1のバインディング電極を形成する際に第2の凹部を形成する。第1のバインディング電極は、少なくとも積層配置されている第1の導体層と第2の導体層と含み、第1の導体層は第2の導体のベース基板から離れた側に配置され、第1の導体層の金属活性が第2の導体層の金属活性よりも低い。第2の凹部での成膜品質が悪いため、第1の導体層は第2の導体層をうまく包むことができず、その後のアノードエッチングの過程で、エッチング溶液中のAg+(銀イオン)は暴露された第2の導体層と置換反応してAg元素粒子を生成し、そして、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域に進行して、暗い点を表示する不良になる。充填部は、第2の凹部のベース基板から離れた側に設けられ、少なくとも部分的に第2の凹部内に位置している。充填部は、露出した第2導体層を保護することができ、それにより、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)が露出した第2の導体層と置換反応してAg元素粒子を生成することを回避し、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域に進行することによる暗い点の表示不良を回避する。また、追加された充填部は、バインディングピンの構造強度を増加させることができ、バインディングピンがバインドプロセス中に破断することをさらに防止することができる。
【0024】
上述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的及び説明的なものにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
明細書に組み込んで明細書の一部を構成する図面は、本開示と一致する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を説明する。以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例のみを示しており、当業者は、創造的な労働なしにこれらの図面から他の図面を得ることができることは明らかである。
【0026】
図1図1は、表示パネルの概略構成図である。
図2図2は、表示パネル全体の概略平面図である。
図3図3は、本開示の例示的な実施形態に係る表示パネルの概略構成図である。
図4図4は、本開示の他の例示的な実施形態に係る表示パネルの概略構成図である。
図5図5は、本開示のさらに他の例示的な実施形態による表示パネルの概略構成図である。
図6図6は、本開示のさらに他の例示的な実施形態による表示パネルの概略構成図である。
図7図7は、本開示の例示的な実施形態に係る表示パネルのバインディング領域におけるバインディングピンの一部の概略平面図である。
図8図8は、図7のH-H断面に沿った概略断面図である。
図9図9は、図7のM-M断面に沿った概略断面図である。
図10図10は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の概略フローチャートである。
図11図11は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の各ステップの概略構成図である。
図12図12は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の各ステップの概略構成図である。
図13図13は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の各ステップの概略構成図である。
図14図14は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の各ステップの概略構成図である。
図15図15は、本開示の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の各ステップの概略構成図である。
図16図16は、本開示の他の例示的な実施形態による表示パネルの製造方法の1つのステップの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、図面を参照して、例示的な実施形態をより包括的に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は様々な形態で具現化することができ、本明細書で説明する実施形態に限定されると解釈されるべきではない。対照的に、これらの実施形態を提供することにより、本開示は包括的かつ完全であり、例示的な実施形態の概念を当業者に十分に伝えることができる。図面中の同一の符号は同一又は類似の構造を表すので、詳細な説明は省略する。また、図面は本開示の概略図にすぎず、比例して描かなくてもよい。
【0028】
本明細書では、アイコンの1つのコンポーネントの他のコンポーネントに対する相対関係を記述するために、「上」「下」などの相対用語が使用されているが、本明細書では、これらの用語は、便宜的にのみ使用され、例えば図面に示された例の方向に従って説明するために使用される。アイコンのデバイスが逆にされると、「上」と記述されたコンポーネントは、「下」と記述されたコンポーネントになることが理解される。ある構造が別の構造の「上」にある場合、ある構造が全体的に別の構造に形成されていることを意味したり、ある構造が別の構造に「直接」的に配置されていることを意味したり、ある構造が別の構造を介して他の構造に「間接」的に配置されていることを意味したりすることがある。
【0029】
「1つ」、「一」、「当該」、「前記」、及び「少なくとも1つ」という用語は、1つ又は複数の要素/コンポーネントなどの存在を表すために使用される。「含む」及び「有する」という用語は、リストされている要素/コンポーネントなどを除き、追加の要素/コンポーネントなどが存在する可能性があることを意味するオープン包含を表すために使用される。「第1」、「第2」、「第3」などの用語はマークとしてのみ使用され、オブジェクトの数を制限するものではない。
【0030】
図1を参照すると、AMOLED表示パネルは狭額縁を追求し、表示パネルの下額縁の幅に制限され、解像度や画素密度の増加に伴いバインディング電極の数が増加するため、バインディング電極の幅をますます狭くする必要があり、現在、バインディング電極幅の減少による抵抗の増加を解消するために、並列接続された多層バインディング電極が多く用いられている。多層バインディング電極(例えば、第1のバインディング電極93、第2のバインディング電極32及び第3のバインディング電極73)が並列に接続する場合、絶縁層上に第1のビア61を形成することにより絶縁層の両側に位置するバインディング電極を接続する必要があり、したがって、第1のビア61の上方に形成された第1のバインディング電極93は、第1のビア61に第2の凹部94を形成する。第1のビア61の側壁上の第1のバインディング電極93の成膜品質が悪く、第1のバインディング電極93の上層の金属チタンが切断部934を形成するので、第1のバインディング電極93の上層の金属チタンが金属アルミニウムをうまく包むことができず、その後のアノードエッチング中、エッチング溶液中のAg+(銀イオン)は暴露されたAlと置換反応してAg元素粒子を生成する。しかし、この過程で、Ag元素粒子は表示パネルの表示領域Aに進み、暗い点を表示する不良になる。
【0031】
図2を参照すると、表示パネルの表示領域Aには複数のゲート線152と複数のデータ線151が配置され、バインディング領域Bには複数のバインディングピン12が配置されている。ゲート線152は第1の方向に延び、データ線151は第2の方向に延び、第1の方向は第2の方向と交差し、複数のゲート線152を複数のデータ線151と交差させてメッシュ形状を形成する。データ線151とゲート線152はバインディングピン12に接続されている。第1の方向には複数のバインディングピン12が1行に配列され、第2の方向には、2行のバインディングピン12が配列され、勿論、第2の方向には1行のバインディングピン12が配列されることもでき、より多くの行のバインディングピン12が配列されることもできる。
【0032】
本開示の実施形態は、図3図4図5図6及び図7に示すように、本開示の表示パネルの構造概略図を提供する。表示パネルは、ベース基板1と、絶縁層群14と、複数のバインディングピン12とを含むことができる。ベース基板1は、表示領域Aと、表示領域Aの少なくとも一側に設けられたバインディング領域Bとを有し、絶縁層群14は、ベース基板1の一側に設けられ、絶縁層群14には第1の凹部61が設けられている。第1の凹部61はバインディング領域B内に位置する。バインディング領域Bには複数のバインディングピン12が設けられている。バインディングピン12は第1のバインディング電極93と充填部101とを備える。第1のバインディング電極93は絶縁層群14のベース基板1から遠い側に設けられ、第1のバインディング電極93には第2の凹部94が設けられ、第2の凹部94のベース基板1上への正投影は、第1の凹部61のベース基板1上への正投影内に位置し、第1のバインディング電極93は少なくとも積層配置された第1の導体層931と第2の導体層932とを含み、第1の導体層931は第2の導体層932のベース基板1から遠い側に設けられ、第1の導体層931の金属活性は第2の導体層932よりも低い。充填部101は第2の凹部94のベース基板1から遠い側に設けられ、充填部101は少なくとも部分的に第2の凹部94内に位置する。
【0033】
本開示の表示パネル及び表示パネルの製造方法では、充填部101は、第2の凹部94のベース基板1から遠い側に設けられ、少なくとも部分的に第2の凹部94内に位置する。充填部101は、露出する第2の導体層932を保護することができ、したがって、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)は暴露された第2の導体層932と置換反応してAg元素粒子を生成することを回避し、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域Aまで遊走して暗い点を表示する不良になることを回避する。また、追加された充填部101は、バインディングピン12の構造強度を増加させることができ、バインディングピン12がバインドプロセス中に破断することをさらに防止することができる。
【0034】
本実施形態において、ベース基板1は、ガラス板、石英板、金属板、樹脂板などであることができる。例えば、ベース基板1の材料は、有機材料を含むことができ、有機材料は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートなどの樹脂材料であり得る。例えば、ベース基板1は複数の材料層から形成することができ、例えば、ベース基板1は基材を含むことができ、基材の材料は上記の材料から構成することができる。
【0035】
バッファ層2は、ベース基板1の一側の表面に遷移層として形成することができ、これにより、ベース基板1中の有害物質が表示パネルの内部に侵入するのを防止するだけでなく、表示パネル中の膜層のベース基板1上への接着力を高めることができる。例えば、バッファ層2の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ケイ素などであってもよい。
【0036】
ベース基板1は、表示領域Aと、表示領域Aの少なくとも一部を囲む周辺領域とを有する。また、周辺領域は、表示領域Aの少なくとも一側に位置する少なくとも1つのバインディング領域Bを含む。勿論、周辺領域は、表示領域Aの一側に複数のバインディング領域Bが設けられてもよく、表示領域Aの複数の側に複数のバインディング領域Bが設けられてもよい。
【0037】
図7を参照すると、バインディング領域Bには複数のバインディングピン12が設けられており、図7及び図9を参照すると、1つのバインディングピンには複数の第1のビア61及び複数の充填部101が設けられている。
【0038】
バインディングピン12は、順次積層して配置された第2のバインディング電極32、第3のバインディング電極73、及び第1のバインディング電極93を含むことができる。第2のバインディング電極32は、第1のバインディング電極93よりもベース基板1に近い。第3のバインディング電極73は、第1のビア61を介して第2のバインディング電極32に接続されている。
【0039】
具体的には、第2のバインディング電極32は、図11に示すように、バッファ層2のベース基板1から遠い側に設けられている。図12を参照して、第2のゲート絶縁層42は第2のバインディング電極32のベース基板1から遠い側に設けられ、層間誘電体層6は第2のゲート絶縁層42のベース基板1から遠い側に設けられ、第2のゲート絶縁層42と層間誘電体膜6は絶縁層群14を構成し、即ち、絶縁層群14は、第2のゲート絶縁層42及び層間誘電体層6と同じ層に設けられ、同じ材料からなる。第2のゲート絶縁層42及び層間誘電体層6上には、複数の第1のビア61が設けられている。第1のビア61は第1の凹部61を形成し、第1のビア61は第2のバインディング電極32に接続され、即ち、第1のビア61が第2のゲート絶縁層42と層間誘電体層6を貫通する。本開示の他の例示的な実施形態では、絶縁層群14は、バッファ層及び第1のゲート絶縁層とを含むことができ、即ち、絶縁層群14はバッファ層及び第1のゲート絶縁層と同じ層及び同じ材料に設けられる。絶縁層群14はまた、パッシベーション層、平坦化層などの様々な絶縁層を含むことができ、即ち、絶縁層群14は、1つ又は複数の絶縁層を含むことができ、例えば、パッシベーション層、平坦化層、ゲート絶縁層、層間誘電体層などのうちの1つ又は複数を含むことができる。絶縁層群14は、有機絶縁層、無機絶縁層、又は有機絶縁層と無機絶縁層との混合層群であってもよい。
【0040】
再び図12を参照すると、第3のバインディング電極73は層間誘電体層6のベース基板1から遠い側に設けられている。第3のバインディング電極73は、複数の第1のビア61を介して第2のバインディング電極32に電気的に接続されている。第3のバインディング電極73は、第2のビア81に第3の凹部74を形成する。第3のバインディング電極73は、第1のビア61の側壁を充填するので、第3の凹部74のベース基板1上への正投影は、第1のビア61のベース基板1上への正投影内に位置する。また、第3の凹部74の周辺には平面部75が形成されている。
【0041】
第3のバインディング電極73は、第1の導体層、第2の導体層、及び第3の導体層を含むことができる。第1の導体層及び第3の導体層の材料は金属チタンであってもよく、第2の導体層の材料は金属アルミニウムであってもよい。勿論、第3のバインディング電極73は、1つの導体層又は2つの導体層のみ又はそれ以上の導体層を含んでもよい。
【0042】
図13を参照すると、保護層8は、第3のバインディング電極73のベース基板1から遠い側に設けられている。保護層8上には、複数の第2のビア81が配置されている。保護層8は、第3のバインディング電極73の平面部75のベース基板1から遠い側まで延びている。第1のビア61のベース基板1上の正投影は、第2のビア81のベース基板1上の正投影内に位置し、即ち、第2のビア81の開口面積は、第1のビア61の開口面積よりも大きい。また、その後に形成される第1のバインディング電極93と第3のバインディング電極73との接触面積が相対的に大きくなるように、第3の凹部74のベース基板1上の正投影は、第2のビア81のベース基板1の正投影内に位置している。
【0043】
図1を参照すると、第1のバインディング電極93は、保護層8のベース基板1から遠い側に設けられ、複数の第2のビア81を介して第3のバインディング電極73と電気的に接続されている。第1のバインディング電極93は、第1の導体層931、第2の導体層932、及び第3の導体層933を含むことができ、第2の導体層932は第3の導体層933と第1の導体層931との間に設けられている。第1の導体層931及び第3の導体層933の材料は金属チタンであってもよく、第2の導体層932の材料は金属アルミニウムであってもよい。勿論、第1のバインディング電極93は、第1の導体層931と第2の導体層932を含んでもよく、第1の導体層931は第2の導体層932を覆い、即ち、第1の導体層931は、第2の導体層932のベース基板1から遠い側に設けられ、第1の導体層931の金属活性は、第2の導体層932の金属活性よりも低く、第2の導体層932は、エッチング溶液中のAg+(銀イオン)と容易に置換反応し、金属活性とは、金属単体が同じ溶液(例えば水)中で電子を失って金属カチオンを形成する傾向(例えば難易度)を意味する。上記第1の導体層931、第2の導体層932及び第3の導体層933の材料は例に過ぎず、本願の制限を構成しない。
【0044】
第2のゲート絶縁層42と層間誘電体層6の厚さが大きいため、第2のゲート絶縁層42と層間誘電体層6上に形成された第1のビア61の深さは相対的に深く、その後に形成された第1のバインディング電極93は第1のビア61に第2の凹部94を形成し、第2の凹部94のベース基板1上の正投影は、第1のビア61のベース基板1上の正投影内に位置している。第1のビア61に形成する第1のバインディング電極93の成膜品質、特に第1のビア61の側壁と底部のコーナーに形成される第1の導体層931の成膜品質は劣り、また、第1の導体層932の厚みはそもそも薄いので、最終的に形成される第1の導体層931は、第2の導体層932を覆うことができない切断部934を有する。図1に示すように、第1の導体層931は、第2の凹部94の底部のコーナーに、第2の導体層932を覆うことができず、第2の導体層932のアルミニウム露出を招く2つの切断部934が形成されている。その後のアノードエッチングの過程で、エッチング溶液中のAg+(銀イオン)は暴露されたAlと置換反応してAg元素粒子を形成し、前記タイプのAg元素粒子はその過程で表示パネルの表示領域Aに進み、暗い点を表示する不良になる。また、エッチング溶液の作用により、切断部934に対向する第2の導体層932上に第4の凹部935がさらに形成され、即ち、第1の導体層931に覆われていない第2の導体層932上に第4の凹部935が形成され、1つ、2つ又はそれ以上の第4の凹部935を形成することができる。2つ以上の第4の凹部935を形成する場合、隣接する2つの第4の凹部935の間に第1の導体層931が部分的に残っている。
【0045】
図3図4図5図6を参照すると、充填部101は、第2の凹部94のベース基板1から遠い側に設けられ、充填部101は、第2の凹部94内に少なくとも部分的に位置している。例えば、図3に示すように、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1上の充填部101の正投影内に位置することができ、即ち充填部101は、第2の凹部94だけでなく、また、第2の凹部94の縁部を覆うように、第2の凹部94の縁部の外まで延びている。この場合、充填部101は、露出された第2の導体層932を保護するために第2の凹部94の側壁を確実に覆い、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)と露出されたAlとの置換反応によりAg元素粒子を生成することを回避し、これにより、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域Aに進行することによる暗い点の表示不良が回避される。また、追加された充填部101は、バインディングピン12の構造強度を増加させることができ、バインディングピン12がバインドプロセス中に破断することをさらに防止することができる。
【0046】
図3図5及び図6を参照すると、充填部101は第2の導体層932を保護するので、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液は第2の導体層932をエッチングせず、第4の凹部935を形成しない。図4図8及び図9を参照すると、第2の凹部94に形成された第2の導体層932の成膜品質が悪いため、第4の凹部935が依然として形成されている可能性がある。
【0047】
また、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1上の充填部101の正投影と重なる。即ち、充填部101は、第2の凹部94のみを覆う。この場合も、充填部101は、露出された第2の導体層932を保護するために第2の凹部94の側壁を確実に覆い、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)と露出されたAlとの置換反応によりAg元素粒子を生成することを回避し、これにより、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域Aに進行することによる暗い点の表示不良が回避される。また、追加された充填部101は、バインディングピン12の構造強度を増加させることができ、バインディングピン12がバインドプロセス中に破断することをさらに防止することができる。
【0048】
勿論、図4を参照すると、ベース基板1上の充填部101の正投影は、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影よりもやや小さくてもよく、その場合も第1のバインディング電極93を保護する効果が得られる。
【0049】
また、保護層8は、第3のバインディング電極73の平面部75のベース基板1から遠い側まで延びており、それにより、第1のバインディング電極93によって形成されたベースは平面ではなく、第3の凹部74に近い位置に低く、第3の凹部74から遠い位置に高い。従って、その後に形成される第1のバインディング電極93は第2の凹部94に近い部分の高さは低く、第2の凹部から遠い部分の高さは高い。これにより、次に形成される充填部101のベース基板1から遠い側の表面からベース基板1までの垂直距離は、第1のバインディング電極93のベース基板1から遠い側の表面の少なくとも一部からベース基板1までの垂直距離以下となる。即ち、充填部101のベース基板1から離れた表面と、第1のバインディング電極93のベース基板1から離れた表面の少なくとも一部とは、実質的に同一平面内にあるか、又は充填部101の高さが、第1のバインディング電極93の少なくとも一部の高さよりも低く、これにより、その後のバインディングが容易になる。
【0050】
なお、バインディングピン12の構造は上記に限定されない。例えば、図5に示すように、バインディングピン12は、第1のバインディング電極93と第2のバインディング電極32とを含むことができ、即ち第3のバインディング電極73を含まない。第2のバインディング電極32は、ベース基板1の一側に設けられ、第2のバインディング電極32のベース基板1から遠い側に第2のゲート絶縁層42が設けられている。層間誘電体層6は、第2のゲート絶縁層42のベース基板1から遠い側に設けられ、第2のゲート絶縁層42及び層間誘電体層6上には複数の第1のビア61が設けられ、第1のビア61は第2のバインディング電極32に接続され、即ち、第1のビア61は第2のゲート絶縁層42及び層間誘電体層6を貫通する。
【0051】
第1のバインディング電極93は、層間誘電体層6のベース基板1から遠い側に設けられ、複数の第1のビア61を介して第2のバインディング電極32に電気的に接続されている。
【0052】
第2のゲート絶縁層42と層間誘電体層6の厚さが大きいため、第2のゲート絶縁層42と層間誘電体層6上に形成された第1のビア61の深さは相対的に深く、次に形成される第1のバインディング電極93は、第1のビア61に第2の凹部94を形成し、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1上の第1のビア61の正投影内に位置している。第1のビア61に形成する第1のバインディング電極93の成膜品質、特に第1のビア61の側壁と底部のコーナーに形成される第1の導体層931の成膜品質は劣り、また、第1の導体層932の厚みはそもそも薄いので、最終的に形成される第1の導体層931は、第2の導体層932を覆うことができない切断部934を有する。例えば、第1の導体層931は、第2の凹部944の底部のコーナーに切断部93が形成されているので第2の導体層932を覆うことができなく、即ち第2の凹部94の底部のコーナーにおいて第1の導体層933は第2の導体層932を覆うことができず、第2の導体層932のアルミニウムを露出させる。その後のアノードエッチングの過程で、エッチング溶液中のAg+(銀イオン)は暴露されたAlと置換反応してAg元素粒子を形成し、その過程でこのタイプのAg元素粒子は表示パネルの表示領域Aに進み、暗い点を表示する不良になる。
【0053】
充填部101は、第2の凹部94のベース基板1から遠い側に設けられ、少なくとも部分的に第2の凹部94内に位置している。例えば、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1上の充填部101の正投影内に位置することができ、即ち充填部101は、第2の凹部94だけでなく、また、第2の凹部94の縁部を覆うように、第2の凹部94の縁部の外まで延びている。この場合、充填部101は、露光された第2の導体層932を保護するために第2の凹部94の側壁を確実に覆い、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)と露出されたAlとの置換反応してAg元素粒子を形成することを回避し、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域Aに進行することによる暗い点の表示不良を回避する。また、追加された充填部101は、バインディングピン12の構造強度を増加させることができ、バインディングピン12がバインドプロセス中に破断することをさらに防止することができる。
【0054】
ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1の充填部101の正投影と重なることができる。即ち、充填部101は、第2の凹部94のみを覆う。この場合も、充填部101は、露出した第2の導体層932を保護するために、第2の凹部94の側壁を確実に覆う。
【0055】
勿論、ベース基板1上の充填部101の正投影は、ベース基板上の第2の凹部94の正投影よりもわずかに小さくすることができ、その場合も第1のバインディング電極93を保護する効果を得ることができる。
【0056】
さらに、バインディングピン12は、第1のバインディング電極93のみを含むことができる。例えば、絶縁層群14上にビアでなくてもよい第1の凹部61を設け、第1のバインディング電極93を第1の凹部61のベース基板1から遠い側に形成する必要がある場合には、第1のバインディング電極93にも第2の凹部94が形成され、不良な成膜品質のため、第2の凹部94において第2の導体層932が第1の導体層931に覆われていない場合がある。従って、充填部101は、第1のバインディング電極93上に設けられて第1のバインディング電極93上の第2の凹部94を充填及び保護し、これにより、その後のアノードエッチング中にエッチング溶液中のAg+(銀イオン)と曝露Alとが置換反応してAg元素粒子を形成することを回避し、この過程でAg元素粒子が表示パネルの表示領域Aに進行することによる暗い点の表示不良を回避する。
【0057】
図7及び図8を参照すると、前記表示パネルは、2つの隣接するバインディングピン12の間に配置された絶縁部102をさらに含むことができる。絶縁部102のベース基板1から遠い側の表面からベース基板1までの垂直距離は、充填部101のベース基板1から遠い側の表面からベース基板1までの垂直距離以上である。絶縁部102は、2つの隣接するバインディングピン12を絶縁する役割を果たす。絶縁部102とバインディングピン12のベース基板1から離れた表面は、実質的に同一平面内にあり、即ち、絶縁部102の高さとバインディングピン12はベース基板1に対する高さが基本的に等しい。或いは、絶縁部102のベース基板1から遠い側の表面は、充填部101のベース基板1から遠い側の表面よりも高く、即ち、絶縁部の高さは充填部101の高さよりも高い。
【0058】
なお、「高さ」は、構造(例えば絶縁部102)のベース基板1から遠い側の表面からベース基板1までの垂直距離である。
【0059】
絶縁部102の厚みが増すにつれて、異なる行に位置する表示パネルのバインディングピン12間の隙間部分の構造強度を高めることができ、異なる行に位置する表示パネルバインディングピン12の隙間部分がバインディング中に破断することをさらに防止することができる。
【0060】
表示パネルのバインディング領域Bは上述した通りであり、表示パネルの表示領域Aは以下の通りである。
【0061】
表示領域Aにおいて、表示パネルは、アレイとして配列された複数の画素ユニットを含むことができ、各画素ユニットは少なくとも3つのサブ画素を含み、各サブ画素は薄膜トランジスタ及び表示素子を含む。
【0062】
具体的には、薄膜トランジスタの構造は、活性層5がバッファ層2のベース基板1から遠い側に設けられている。第1のゲート絶縁層41は、活性層5のベース基板1から遠い側に設けられ、第1のゲート絶縁層41の材料は酸化ケイ素及び窒化ケイ素のうちの1種又は2種であってよく、第1のゲート絶縁層には活性層に接続された第4のビアが設けられている。ゲート31は、第1のゲート絶縁層41のベース基板1から遠い側に設けられ、ゲート31の材料は、モリブデン、ニッケル、ニッケルマンガン合金、ニッケルクロム合金、ニッケルモリブデン鉄合金などであってもよい。第2のゲート絶縁層42は、ゲート31のベース基板1から遠い側に設けられ、第2のゲート絶縁層42の材料は、酸化ケイ素及び窒化ケイ素のうちの1種又は2種であってよく、第2のゲート絶縁層42上には第5のビアが設けられ、第5のビアは第4のビアに接続されている。層間誘電体層6は、第2のゲート絶縁層42のベース基板1から遠い側に設けられ、層間誘電体層6の材料は酸化ケイ素であってもよく、層間誘電体層6に第6のビアが設けられ、第6のビアは第4のビアに接続され、且つ活性層5に接続されている。ソース71及びドレイン72は、層間誘電体層6のベース基板1から遠い側に設けられ、ソース71及びドレイン72は、第6のビア、第5のビア、及び第4のビアを介して活性層5に接続され、ソース71及びドレイン72の材料は、Ti、Al及びTi(即ち、チタン、アルミニウム及びチタンの3層)からなることができる。保護層8は、ソース71とドレイン72のベース基板1から遠い側に設けられ、保護層8上に第7のビア82が設けられ、第7のビア82はソース71又はドレイン72に接続可能である。第1の平坦化層13は保護層8のベース基板1から遠い側に設けられ、第1の平坦化層13上に第8のビアが設けられ、第8のビアは第7のビアに接続されている。接続電極91は、第1の平坦化層13のベース基板1から遠い側に設けられ、第7のビアと第8のビアを介してソース71又はドレイン72に接続されている。
【0063】
第2の平坦化層103は、接続電極91のベース基板1から遠い側に設けられ、第3のビア104は第2の平坦化層103上に設けられている。表示素子(図示せず)は、第2の平坦化層103のベース基板1から遠い側に設けられ、表示素子は第3のビア104を介して接続電極91に接続されている。
【0064】
上述の薄膜トランジスタはトップゲート型であり、勿論、本開示の他の例示的な実施形態では、薄膜トランジスタはボトムゲート型(図6参照)又はダブルゲート型であってもよい。
【0065】
第2のバインディング電極32はゲート31と同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、第3のバインディング電極73はソース71とドレイン72と同じ層に設けられ、同じ材料で作られ、第1のバインディング電極93は接続電極91と同じ層に設けられ、同じ材料で作られている。充填部101及び絶縁部102は、第2の平坦化層103と同じ層に設けられ、同じ材料からなる。
【0066】
勿論、第3のバインディング電極73が設けられていない場合、第1のバインディング電極93は、ソース71及びドレイン72と同じ層に設けられ、同じ材料で形成されていてもよい。
【0067】
なお、同一の層に設けられ、同一の材料で作られるとは、同一の組成プロセスにより形成されることを意味し、以下の表示パネルの製造方法に詳細に説明する。
【0068】
さらに、本開示の実施形態は、表示パネルの製造方法を提供し、図10に示す表示パネルの製造方法のフローチャートを参照して、表示パネルの製造方法が以下のステップを含むことができる。
【0069】
ステップS10において、ベース基板1を提供し、前記ベース基板1は表示領域Aと表示領域Aの少なくとも一側に設けられるバインディング領域Bとを有する。
【0070】
ステップS20において、ベース基板1の一側に絶縁層群14を形成し、前記絶縁層群14上に前記バインディング領域B内に位置する第1の凹部61を形成する。
【0071】
ステップS30において、バインディング領域Bにおいて、絶縁層群14の前記ベース基板1から遠い側に複数のバインディングピン12を形成し、前記バインディングピン12を形成することは第2の凹部94を有する第1のバインディング電極93を形成することを含む。
【0072】
ステップS40において、前記第2の凹部94のベース基板1から遠い側に、少なくとも部分的に前記第2の凹部94内に位置する充填部101を形成する。
【0073】
前記ベース基板1上の前記第2の凹部94の正投影は、前記ベース基板1上の前記第1の凹部61の正投影内に位置する。前記第1のバインディング電極93は、少なくとも積層されて設けられた第1の導体層931と第2の導体層932とを含む。前記第1の導体層931は、前記第2の導体層932の前記ベース基板1から遠い側に設けられている。前記第1の導体層931の金属活性は、前記第2の導体層932の金属活性よりも低い。
【0074】
図11図15を参照して、表示パネルの製造方法の各ステップについて詳細に説明する。
【0075】
図11を参照すると、ベース基板1が提供され、バッファ層2がベース基板1の片側に堆積される。
【0076】
バッファ層2のベース基板1から遠い側に活性材料層が形成され、活性材料層の材料はSiN、SiO、又はa-Si(アモルファスシリコン)であってもよい。SiNの厚さは0.3μm以上0.7μm以下である。SiOの厚さは1.0μm以上1.2μm以下である。a-Siの厚さは約0.05μmである。次に、エキシマレーザ結晶化(ELA)プロセス中の水素爆発現象が発生しないように、活物質層を脱水素し、脱水素条件は300℃~350℃の間であり得る。脱水素後、エキシマレーザー結晶化プロセスを行い、アモルファスシリコンを多結晶シリコンに変換する。最後に、デジタル露光機又はマスクを用いてシリコン島マスクを形成し、後に活性材料層をドライエッチングし、CF4+O2をドライエッチングに使用することができる。その後、シリコン島マスクを湿式エッチングしてシリコン島パターン(活性層5)を形成する。チャネル領域にマスクを形成し、非チャネル領域にイオン注入を行い、多結晶シリコンをドープして導体化することにより、最終的に活性層5を形成し、ここではリン化水素又はボランを用いてドープすることができる。
【0077】
第1のゲート絶縁層41は、活性層5のベース基板1から遠い側に堆積し、第1ゲート絶縁膜41はエッチングされて活性層5に接続された第4のビアを形成する。第1のゲート絶縁層41のベース基板1から遠い側にゲート材料層が堆積され、ゲート材料層の材料は、モリブデン、ニッケル、ニッケルマンガン合金、ニッケルクロム合金、ニッケルモリブデン鉄合金などであり得る。ゲート材料層の厚さは、0.25μm以上0.3μm以下である。デジタル露光機又はマスクを用いてゲートマスクを形成し、その後CF4+O2を用いてドライエッチングを行い、表示領域Aにゲート31を形成し、バインディング領域Bに第2のバインディング電極32を形成し、ここでは高CF4+低O2ドライエッチング混合ガスを用いることができる。具体的には、CF4の流速は2000sccm~2500sccm(standard cubic centimeter per minute)であってもよく、O2の流速は1000sccm~1500sccmであってもよい。その後、ゲートマスクを湿式スプリットする。
【0078】
図12を参照すると、ゲート31のベース基板1から離れた側に第2のゲート絶縁層42が堆積されている。
【0079】
第2のゲート絶縁層42のベース基板1から遠い側に層間誘電体層6を堆積し、表示領域Aの層間誘電体層6をエッチングして第6のビアを形成するとともに、第2のゲート絶縁層42をエッチングして第5のビアを形成し、第6のビアは第5のビアと第4のビアとに接続されている。同時に、バインディング領域Bの層間誘電体層6と第2のゲート絶縁層42(バインディング領域Bにおける層間誘電体層6と第2のゲート絶縁層42により絶縁層群14を形成)をエッチングして、第2のバインディング電極32に接続された第1のビア61を形成する。第1のビア61は正方形であってもよく、即ち、第1のビア61のベース基板1に平行な断面は正方形形状であってもよく、第1のビア61の辺の長さは2μm以上3μm以下であってもよい。第1のビア61は円形であってもよく、即ち、第1のビア61のベース基板1に平行な断面は円形であってもよく、第1のビア61の直径は2μm以上3μm以下であってもよい。勿論、第1のビア61は、他の形状であってもよく、ここでは詳細には説明しない。
【0080】
第1の導体層931、第2の導体層932及び第3の導体層933は、層間誘電体層6のベース基板1から遠い側に順次堆積され、ソースドレイン金属層を形成し、ソースドレイン金属層の材料はTi-Al-Ti、即ち第1の導体層931の材料はTi、第2の導体層932の材料はAl、第3の導体層933の材料はTiである。そして、ソースドレイン金属層をエッチングして表示領域Aにソース71とドレイン72を形成し、バインディング領域Bに第3のバインディング電極73を形成する。勿論、ソース71、ドレイン72及び第3のバインディング電極73は、1つ又は2つの導体層の構造であってもよい。
【0081】
図13を参照すると、ソース71、ドレイン72及び第3のバインディング電極73のベース基板1から遠い側に保護層8が形成されている。保護層8をエッチングして表示領域Aに第7のビア82を形成し、バインディング領域Bに第2のビア81を形成する。
【0082】
図1を参照すると、表示領域において、保護層8のベース基板1から離れた側に第1の平坦化層13が堆積され、第1平坦層13がエッチングされて第8のビアが形成される。次に、第1の平坦化層13および保護層8のベース基板1から遠い側に第1の導体層931、第2の導体層932、及び第3の導体層933を順次堆積させ、第1の導体層931、第2の導体層932、及び第3の導体層933が接続電極層を形成し、接続電極層をエッチングして表示領域Aに接続電極91を形成し、この接続電極91は第7のビアと第8のビアを介してソース71又はドレイン72に接続されるとともに、バインディング領域Bに第1のバインディング電極93を形成し、第1のバインディング電極93は第2のビア81を介して第3のバインディング電極73に接続される。
【0083】
図14を参照して、接続電極91と第1のバインディング電極93のベース基板1から遠い側に平坦材料層10を形成する。平坦材料層10をエッチングして表示領域Aに第3のビア104を形成し、バインディング領域Bに充填部101と絶縁部102を形成し、充填部101と絶縁部102との間にギャップを形成する。
【0084】
平坦材料層10の材料は、ポジ型フォトレジストであってもよい。
【0085】
平坦材料層10の具体的なエッチングプロセスは以下の通りである。図15に示すように、平坦材料層10のベース基板1から遠い側にマスク11を被覆し、マスク11は、全透光領域114、半透光領域113、不透明領域115を有する。全透光領域114の透光率は約100%であり、半透光領域113の透光率は20%以上70%以下であり、不透明領域115の透光率は約0%である。ベース基板1上の全透光領域114の正投影は、ベース基板1上の第3のビア104とギャップの正投影と基本的に重なる。ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板上1の半透光領域113の正投影内に位置する。残りの部分は不透明領域115である。
【0086】
マスク11で覆われた平坦材料層10を露光現像し、全透光領域114に対向する平坦材料10を完全に除去して第3のビア104とギャップを形成し、半透光領域113に対向する平坦材料層10を部分的に除去して充填部101を形成する。ベース基板1上の第2の凹部94の正投影はベース基板1上の半透光領域113の正投影内に位置するため、第2の凹部94のベース基板1上の正投影は、形成された充填部101のベース基板1上の正投影内に位置する。具体的には、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影のエッジと、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影のエッジとの距離は、1μm以上2.5μm以下である。
【0087】
さらに、本開示の他の例示的な実施形態では、図16に示すように、マスク11は、第1の不透明領域111、第2の不透明領域112及び全透光領域114を有し、全透光領域114は第1の不透明領域111と第2の不透明領域112との間に位置する。第1の不透明領域111は、第2の凹部94に対向設けられ、第1の不透明領域111のベース基板1上への正投影は、第2の凹部94のベース基板1上への正投影内に位置する。具体的には、ベース基板1上の第1の不透明領域111の正投影のエッジと、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影のエッジとの間の距離は、0μm以上0.5μm以下である。第1のビア61の辺の長いは2μm以上3μm以下であるため、第1のビア61は第1のバインディング電極93に充填されて形成する第2の凹部94の辺の長さがより小さくなり、第1の不透明領域111は第2の凹部94の辺の長さより小さくなるので、平坦材料層10が露光現像されると、回折により第1の不透明領域111に対向する平坦材料層10に光が入射し、光照射後に第1の不透明領域111に対向する平坦材料層10が部分的に除去されて、第2の凹部94を充填する充填部101が形成される。
【0088】
勿論、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影は、ベース基板1上の半透光領域113の正投影と重畳可能であり、ベース基板1上の第1の不透明領域111の正投影は、ベース基板1上の第2の凹部94の正投影と重畳可能であり、それにより、形成された充填部101のベース基板1上への正投影と、第2の凹部94のベース基板1上への正投影とを重畳させる。
【0089】
なお、本開示における表示パネルの製造方法の各ステップは、図面において特定の順序で説明されているが、これらのステップが特定の順序で実行されなければならない、又は所望の結果を得るために図示されたすべてのステップを実行しなければならないことを要求したり暗示したりするものではない。追加的に又は代替的には、いくつかのステップを省略することができ、複数のステップを1つのステップに組み合わせて実行することができ、及び/又は1つのステップを複数のステップに分解して実行することができる。
【0090】
さらに、本開示の実施形態は、上記のいずれかに記載の表示パネルを含むことができる表示装置をさらに提供する。以上、表示パネルの具体的な構成について詳細に説明したので、ここでは説明しない。
【0091】
表示装置の具体的なタイプは特に限定されないが、特に携帯電話などのモバイル装置、腕時計などのウェアラブルデバイス、VR装置などであり得る。当業者は表示装置の特定の用途に応じて対応する選択を行うことができ、ここではこれ以上説明しない。
【0092】
ディスプレイパネルの他に、ディスプレイを例に、具体的には筐体、回路基板、電源線などの必要なコンポーネントと構成を含むことに注意する必要があり、当業者は、表示装置の具体的な使用要件に応じて対応する補足を行うことができ、ここではこれ以上述べない。
【0093】
従来技術と比較して、本発明の例示的な実施形態が提供する表示装置の有益な効果は、上述の例示的な実施形態が提供する表示パネルの有益な効果と同様であり、ここではこれ以上説明しない。
【0094】
当業者は、本明細書に開示された説明を考慮して本発明を実施した後、本開示の他の実施形態を容易に想到することができる。本出願は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野の公知の常識又は一般的な技術手段を含む、本開示の修正、使用、又は適応性の変更をカバーすることを目的とする。明細書及び実施例は例示的としか考えられず、本開示の真の範囲及び精神は添付の請求項によって示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】