(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】炭酸リチウム回収方法
(51)【国際特許分類】
C01D 15/08 20060101AFI20240313BHJP
【FI】
C01D15/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023523660
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-04-18
(86)【国際出願番号】 AU2022050297
(87)【国際公開番号】W WO2022204766
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517110922
【氏名又は名称】リ-テクノロジー プロプライエタリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Li-Technology Pty Ltd
【住所又は居所原語表記】Suite 2,680 Murray Street,West Perth,Western Australia,6005 Australia
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウルバーニ,マーク ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ゲイリー ドナルド
(72)【発明者】
【氏名】ヴァインズ,ニコラス ジョン
(57)【要約】
硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液(1)から炭酸リチウムを回収するための方法であって、二酸化炭素(2)の添加によって硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液(1)から炭酸リチウム(3)を沈殿させることを含む、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法であって、二酸化炭素の添加によって硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する前記溶液から炭酸リチウムを沈殿させることを含む、方法。
【請求項2】
前記炭酸リチウムを沈殿させることから生じるスラリーを固液分離に通して、前記炭酸リチウムから同伴液を除去する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭酸リチウムを沈殿させることから生じるスラリーを固液分離に通し、続いて洗浄して、前記炭酸リチウムから同伴液を除去する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
固液分離および/または洗浄からの前記液体が、硫酸リチウムおよびいくらかの微量不純物を含有する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
硫酸リチウムを含有する前記液体が、硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換する工程に導かれ、それによってリチウムの回収が改善される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
炭酸リチウムを大気圧下で沈殿させる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
炭酸リチウムを周囲温度~約100℃の温度で沈殿させる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
炭酸リチウムを約50℃超で沈殿させる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記リチウムを沈殿させることが、約2時間の滞留時間にわたって行われる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記リチウムを沈殿させることが、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する前記溶液に含有される水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
化学量論的に過剰の二酸化炭素添加を添加して炭酸リチウムを沈殿させる、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
以下の方法ステップ:
a)二酸化炭素の添加によって、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムを含有する溶液から炭酸リチウムを沈殿させるステップ、
b)前記沈殿した炭酸リチウムを固液分離および好ましくは洗浄して、硫酸リチウムを含有する液体を回収するステップ、
c)硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換するための後続ステップに前記液体を再循環させるステップ、
d)水中でのパルプ化および二酸化炭素の添加によって前記炭酸リチウムを精製して、重炭酸リチウム溶液を生成するステップ、
e)固液分離して不溶性不純物を除去するステップ、
f)前記重炭酸リチウム溶液を加熱して二酸化炭素を除去し、炭酸リチウムを再沈殿させるステップ、および
g)前記精製した炭酸リチウム生成物を固液分離、乾燥および包装するステップ
を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記炭酸リチウムを沈殿させるステップが大気圧下で動作される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記炭酸リチウムを沈殿させるステップが、周囲温度~約100℃の温度範囲で動作される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記炭酸リチウムを沈殿させるステップa)が、約50℃超で動作される、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
炭酸リチウムを約50℃~100℃で沈殿させる、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記リチウムを沈殿させるステップが、約2時間の滞留時間にわたって行われる、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記リチウムを沈殿させるステップが、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する前記溶液に含有される水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記炭酸リチウムを沈殿させるステップ(i)が、化学量論的に過剰の二酸化炭素添加を添加することを含む、請求項12~18のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムを含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法に関する。より詳細には、本発明の方法は、硫酸アニオンを含有する溶液からの炭酸リチウムの回収および分離を可能にすることを意図している。
【0002】
本発明の方法は、動作ステップの新規な組み合わせからなり、動作ステップの1つ以上は、商業的に、他の組み合わせで、他の目的のために、選鉱および湿式製錬法で使用されているものであり得る。
【背景技術】
【0003】
商業的に採掘されるリチウムの主な供給源は、歴史的に、食塩水溶液および硬岩スポジュメン含有鉱石に由来してきた。硬岩鉱石からリチウムを回収する方法では、従来のアプローチは、高温(800℃超)デクレピテーション(decrepitation)によってアルファスポジュメンをベータスポジュメンに変換する。この変換により、化学侵食およびその後の硫酸を使用したリチウムの抽出が可能になる。
【0004】
一連の不純物除去段階後に可溶性硫酸リチウムとして溶液中に存在するリチウムは、その後、沈殿試薬としての炭酸ナトリウムの添加によって炭酸リチウムとして回収される。炭酸ナトリウムの添加は、溶液から炭酸リチウム沈殿物を含有するスラリーを生成し、硫酸ナトリウムは主に液体中に存在する。
【0005】
固液分離による炭酸リチウムの分離後、硫酸ナトリウムは、二重結晶化法によって溶液から回収される。硫酸ナトリウムの回収は、この方法においてナトリウムのための出口を提供するために、この方法に必要である。
【0006】
硫酸ナトリウム回収の第1段階は、一般にグラウバー塩と呼ばれる含水硫酸ナトリウムの結晶化、および液体の強制冷却を含む。硫酸ナトリウムの許容可能な回収を得るためには、液体を一般に10℃未満に冷却しなければならない。得られたスラリーを固液分離および洗浄に供して、液体中のリチウムを回収することができる。第2段階は、グラウバー塩の融解および高温での無水硫酸ナトリウムの結晶化を含む。得られたスラリーを固液分離に供し、残渣を乾燥させて包装する。
【0007】
この方法による炭酸リチウムの回収は、運転コストおよび資本コストのいずれも高い。より重要な懸念事項は、リチウム化学物質の需要が増加するにつれて硫酸ナトリウムが過剰供給される可能性である。水溶性の高い硫酸ナトリウムを貯蔵できないことは、炭酸リチウムの沈殿試薬としての炭酸ナトリウムの使用を阻害する可能性がある。
【0008】
国際特許出願PCT/AU2020/050090号には、硫酸リチウムを含有する溶液を石灰および水酸化アルミニウムと反応させる方法が記載されており、この方法では、サルフェートはエトリンガイトの形態で沈殿する。得られた液体は、水酸化リチウムおよび硫酸リチウムを含有する溶液からなる。硫酸リチウムからの水酸化リチウムの分離の変換は、水酸化リチウム一水和物の直接結晶化を介して行われる。結晶化段階は選択的であるが、サルフェートは生成物中の主な汚染物質である。販売可能なリチウム生成物を生成するためには、いくつかの精製工程が必要である。精製工程は、沈殿試薬および蒸発結晶化を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際特許出願PCT/AU2020/050090号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の回収方法は、その1つの目的として、先行技術に関連する問題を実質的に克服すること、または少なくともそれに対する有用な代替方法を提供することを有する。
【0011】
背景技術の前述の説明は、本発明の理解を容易にすることのみを意図している。説明は、言及された資料のいずれも、本出願の優先日におけるオーストラリアまたは任意の他の国もしくは地域における共通の一般知識の一部であったことの自認または承認ではないことを理解されたい。
【0012】
本明細書および特許請求の範囲を通して、文脈上別段の指示がない限り、「含む(comprise)」という語または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、記載された整数または整数群を含むが、任意の他の整数または整数群を除外しないことを意味すると理解される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法であって、二酸化炭素の添加によって硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液から炭酸リチウムを沈殿させることを含む方法が提供される。
【0014】
好ましくは、炭酸リチウムを沈殿させることから生じるスラリーを固液分離に通し、好ましくは洗浄して、炭酸リチウムから同伴液を除去する。
【0015】
好ましくは、固液分離および/または洗浄からの液体は、硫酸リチウムおよびいくらかの微量不純物を含有する。硫酸リチウムを含有する液体は、硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換し、それによってリチウムの回収を改善する工程に導かれる。
【0016】
本発明の一形態では、炭酸リチウムを大気圧下で沈殿させる。
【0017】
好ましくは、炭酸リチウムを周囲温度~約100℃の温度で沈殿させる。
【0018】
さらに好ましくは、炭酸リチウムを約50℃超で沈殿させる。
【0019】
本発明の一形態では、リチウムを沈殿させることは、約2時間の滞留時間にわたって行われる。
【0020】
本発明のさらなる形態では、リチウムを沈殿させることは、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液に含まれる水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する。
【0021】
好ましくは、化学量論的に過剰の二酸化炭素添加を添加して炭酸リチウムを沈殿させる。
【0022】
本発明の一形態では、本方法は、以下の方法ステップ:
a)二酸化炭素の添加によって、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムを含有する溶液から炭酸リチウムを沈殿させるステップ、
b)沈殿した炭酸リチウムを固液分離および好ましくは洗浄して、硫酸リチウムを含有する液体を回収するステップ、
c)硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換するための後続ステップに液体を再循環させるステップ、
d)水中でのパルプ化および二酸化炭素の添加によって炭酸リチウムを精製して、重炭酸リチウム溶液を生成するステップ、
e)固液分離して不溶性不純物を除去するステップ、
f)重炭酸リチウム溶液を加熱して二酸化炭素を除去し、炭酸リチウムを再沈殿させるステップ、および
g)精製した炭酸リチウム生成物を固液分離、乾燥および包装するステップ
を含む。
【0023】
好ましくは、炭酸リチウムを沈殿させるステップは、周囲温度~約100℃の温度範囲で、好ましくは大気圧下で動作される。
【0024】
さらに好ましくは、炭酸リチウムを沈殿させるステップa)は、約50℃超および大気圧下で動作される。
【0025】
本発明のなおさらなる形態では、炭酸リチウムを約50℃~100℃および大気圧下で沈殿させる。
【0026】
本発明の一形態では、リチウムを沈殿させることは、約2時間の滞留時間にわたって行われる。
【0027】
本発明のさらなる形態では、リチウムを沈殿させることは、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液に含まれる水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する。
【0028】
好ましくは、炭酸リチウムを沈殿させるステップ(i)は、化学量論的に過剰の二酸化炭素添加を添加することを含む。
【0029】
ここで、本発明の方法を、その一実施形態および添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明による、水酸化リチウムおよび硫酸リチウム含有液体を含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法を示すフローシートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法であって、二酸化炭素の添加によって硫酸リチウムと水酸化リチウムとの混合物を含有する溶液から炭酸リチウムを沈殿させることを含む方法を提供する。
【0032】
硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液への二酸化炭素の添加は、サルフェートからのリチウムの分離を可能にし、従来技術よりも高い相応の分離効率を提供する。
【0033】
炭酸リチウムの沈殿化学反応を以下に示す:
2LiOH(水溶液)+CO2(g)→Li2CO3(s)+H2O(水溶液)
【0034】
炭酸リチウムを沈殿させることから得られたスラリーを固液分離および洗浄に供して、炭酸リチウムから同伴液を除去する。
【0035】
固液分離および洗浄からの液体は、硫酸リチウムおよびいくらかの微量不純物を含有する。硫酸リチウムを含有する液体は、硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換し、リチウムの回収を改善する工程に導かれる。
【0036】
炭酸リチウムを、周囲温度~約100℃、例えば約20℃~100℃の間の温度および大気圧下で沈殿させる。
【0037】
本発明の一形態では、炭酸リチウムを大気圧下で沈殿させる。
【0038】
本発明の一形態では、炭酸リチウムを約50℃超で沈殿させる。
【0039】
本発明のさらなる形態では、炭酸リチウムを約50℃~100℃の間で沈殿させる。
【0040】
本発明のなおさらなる形態では、リチウムを沈殿させることは、約2時間の滞留時間にわたって行われる。
【0041】
本発明のなおさらなる形態では、リチウムを沈殿させることは、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液に含まれる水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する。
【0042】
化学量論的に過剰の二酸化炭素添加を添加して炭酸リチウムを沈殿させる。
【0043】
一形態では、本発明は、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムを含有する溶液から炭酸リチウムを回収するための方法であって、以下の方法ステップ:
a)二酸化炭素の添加によって、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムを含有する溶液から炭酸リチウムを沈殿させるステップ、
b)沈殿した炭酸リチウムを固液分離および洗浄して、硫酸リチウムを含有する液体および炭酸リチウムを含有する固体を回収するステップ、および
c)固液分離ステップ(ii)後の液体を、硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換する前段階に再循環させるステップ
を含む方法を提供する。
【0044】
沈殿した炭酸リチウムの液体からの分離は、濾過またはデカンテーションによって達成され、得られた濾液は、液体中に含有される硫酸リチウムの大部分(約90%超)を含有する。
【0045】
炭酸リチウムの洗浄は、同伴不純物および硫酸リチウムを実質的に除去する。
【0046】
本発明の方法の一実施形態では、
図1に示すように、硫酸リチウムおよび水酸化リチウム含有液体を本発明に従って処理する。
【0047】
図1には、本発明によるフローシートが示されており、図示の実施形態は、特に、炭酸リチウム17としてリチウムを回収するための硫酸リチウムおよび水酸化リチウム含有液体の処理を意図している。
【0048】
硫酸リチウムおよび水酸化リチウム含有溶液1は、20~100℃および大気圧下で動作する炭酸リチウムを沈殿させるステップ100に導かれる。沈殿させるステップ100に二酸化炭素2を添加して、炭酸リチウムを沈殿させる。沈殿させるステップ100は、約2時間の保持時間にわたって進行し、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液1に含有される水酸化リチウムの化学量論的質量の約90%の沈殿度を達成する。
【0049】
得られた炭酸リチウムスラリー3は、濾過ステップ110、例えば真空フィルターに導かれ、これにより炭酸リチウムスラリー3を濾過することができる。濾過ケーキを水4で洗浄して、濾過ケーキに同伴された硫酸リチウムを濾液5に除去する。
【0050】
硫酸リチウム含有濾液5は、硫酸リチウムを水酸化リチウムに変換する前段階に導かれる。
【0051】
炭酸リチウム濾過ケーキ6を水7中で再パルプ化し、炭酸リチウム溶解段階120で二酸化炭素8を添加して、炭酸リチウムを溶解する。得られたスラリー9を固液分離段階130に導き、重炭酸リチウム溶液10、すなわち濾液を不溶性不純物11から分離する。
【0052】
重炭酸リチウム溶液10を炭酸リチウムを再沈殿させる段階140に導き、そこで液体を加熱して二酸化炭素12を除去し、続いて炭酸リチウムを沈殿させる。沈殿スラリー13は、例えば遠心分離機として利用する濾過ステップ150に導かれる。遠心分離ケーキを水14で洗浄して不純物を除去する。炭酸リチウム濾過ケーキ15を遠心分離機から取り出し、乾燥および包装ステップ160に導く。
【0053】
濾過ステップ150からの濾液16は、溶液中に炭酸リチウムを含有する。この濾液16または液体は、上流に再循環されて、炭酸リチウム生成物17へのリチウムの高回収を可能にする。
【0054】
上記の説明から分かるように、本発明の方法は、硫酸リチウムおよび水酸化リチウムの両方を含有する溶液に二酸化炭素を添加し、それによってサルフェートからリチウムを分離することを可能にし、次に従来技術よりも高い相応の分離効率を提供する方法を提供する。
【0055】
当業者に明らかであるような修正および変形は、本発明の範囲内にあると考えられる。
【国際調査報告】