IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ 武▲漢▼京▲東▼方光▲電▼科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図1
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図2
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図3
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図4
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図5
  • 特表-画素電極、アレイ基板及び表示装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】画素電極、アレイ基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240313BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20240313BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
G09F9/30 339A
G09F9/30 338
G02F1/1343
G02F1/1368
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525089
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2021085622
(87)【国際公開番号】W WO2022213256
(87)【国際公開日】2022-10-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】522466304
【氏名又は名称】武▲漢▼京▲東▼方光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1011 Wuhuan Rd., Dongxihu District, Wuhan, Hubei 430040, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲曉▼▲曉▼
(72)【発明者】
【氏名】江 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲遠▼▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 ▲寧▼
(72)【発明者】
【氏名】李 云
(72)【発明者】
【氏名】石 侠
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 建▲涛▼
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092HA04
2H092JA25
2H092JA26
2H092NA07
2H192AA24
2H192BB13
2H192BB53
2H192BC31
2H192CB02
2H192CB05
2H192DA24
2H192DA71
2H192JA33
5C094AA05
5C094AA09
5C094BA03
5C094BA43
5C094DA13
5C094DB01
5C094DB04
5C094EA04
5C094FA01
5C094FA02
5C094JA08
(57)【要約】
本発明は、画素電極、アレイ基板及び表示装置を提供する。ここで、画素電極(10)は、第1方向(Y)に間隔を置いて配列された第1エッジ導電部(101)及び第2エッジ導電部(102)と、少なくとも1つの第1組のサブ導電部及び少なくとも1つの第2組のサブ導電部を含む主導電部とを含み、第1組のサブ導電部は、第1接続ストリップ(103)と第1間隙(S1)を有し、第1間隙(S1)の第1接続ストリップ(103)から離れた端は、開口端である。第2組のサブ導電部は、第1間隙(S1)の第1接続ストリップ(103)から離れた側に位置し且つ第1組のサブ導電部に接続される第2接続ストリップ(105)を含み、且つ、第2組のサブ導電部は、第2間隙(S2)を有し、第2間隙(S2)の第2接続ストリップ(105)から離れた端は、開口端である。各第1組のサブ導電部における第1接続ストリップ(103)の長さの和は、各第2組のサブ導電部における第2接続ストリップ(105)の長さの和よりも小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向(Y)に間隔を置いて配列された第1エッジ導電部(101)及び第2エッジ導電部(102)と、少なくとも一部が前記第1エッジ導電部(101)と前記第2エッジ導電部(102)との間に位置する主導電部と、を含み、前記主導電部は、それぞれ前記第1エッジ導電部(101)及び前記第2エッジ導電部(102)に接続され、前記主導電部は、少なくとも1つの第1組のサブ導電部及び少なくとも1つの第2組のサブ導電部を含み、前記第1組のサブ導電部及び前記第2組のサブ導電部は、前記第1方向(Y)に交互に配列され、
前記第1組のサブ導電部は、第1接続ストリップ(103)を含み、前記第1接続ストリップ(103)は、前記第1方向(Y)に延び、且つ第2方向(X)において対向する第1面(103a)及び第2面(103b)を有し、前記第1組のサブ導電部は、前記第1面(103a)の前記第2面(103b)から離れた側に位置する第1間隙(S1)を有し、前記第1間隙(S1)の前記第1接続ストリップ(103)から離れた端は、開口端であり、
前記第2組のサブ導電部は、前記第1間隙(S1)の前記第1接続ストリップ(103)から離れた側に位置し且つ前記第1組のサブ導電部に接続される第2接続ストリップ(105)を含み、前記第2接続ストリップ(105)は、前記第1方向(Y)に延び、且つ第2方向(X)において対向する第3面(105a)及び第4面(105b)を有し、前記第3面(105a)は、前記第4面(105b)の前記第1面(103a)に近い側に位置し、且つ、前記第2組のサブ導電部は、前記第3面(105a)の前記第4面(105b)から離れた側に位置する第2間隙(S2)を有し、前記第2間隙(S2)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端は、開口端であり、
前記第2方向(X)において、画素電極(10)は、その前記第1接続ストリップ(103)が前記第2接続ストリップ(105)よりもトランジスタ(20)に近づくように配置され、且つ、前記第1エッジ導電部(101)又は前記第2エッジ導電部(102)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端部は、前記トランジスタ(20)に接続されるように配置され、
前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップ(103)の長さの和は、前記少なくとも1つの第2組のサブ導電部における前記第2接続ストリップ(105)の長さの和よりも小さく、
前記第1方向(Y)は、前記第2方向(X)と交差する
画素電極(10)。
【請求項2】
前記第1組のサブ導電部は、前記第1方向(Y)に間隔を置いて配列された複数の第1電極ストリップ(104)をさらに含み、前記複数の第1電極ストリップ(104)は、前記第1面(103a)の前記第2面(103b)から離れた位置に位置し、且つ前記第1面(103a)に接続され、隣接する2つの前記第1電極ストリップ(104)の間に前記第1間隙(S1)を有し、
前記第2組のサブ導電部は、前記第1方向(Y)に間隔を置いて配列された複数の第2電極ストリップ(106)をさらに含み、前記複数の第2電極ストリップ(106)は、前記第3面(105a)の前記第4面(105b)から離れた位置に位置し、且つ前記第3面(105a)に接続され、隣接する2つの前記第2電極ストリップ(106)の間に前記第2間隙(S2)を有し、
前記第2接続ストリップ(105)の第3面(105a)は、前記第2組のサブ導電部に最も近い前記第1電極ストリップ(104)の前記第1接続ストリップ(103)から離れた端部に接続される
請求項1に記載の画素電極(10)。
【請求項3】
前記第1接続ストリップ(103)の長さは、前記第2接続ストリップ(105)の長さより小さい請求項2に記載の画素電極(10)。
【請求項4】
前記主導電部は、1つの前記第1組のサブ導電部及び1つの前記第2組のサブ導電部を含み、
前記第1エッジ導電部(101)は、前記複数の第1電極ストリップ(104)の前記第2組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ前記第1接続ストリップ(103)の前記第1面(103a)の前記第2面(103b)から離れた位置に位置し、前記第1エッジ導電部(101)は、前記第1面(103a)に接続され、且つそれに隣接している前記第1電極ストリップ(104)と第3間隙(S3)を有し、前記第3間隙(S3)の前記第1接続ストリップ(103)から離れた端は、開口端であり、
前記第2エッジ導電部(102)は、前記複数の第2電極ストリップ(106)の前記第1組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ前記第2接続ストリップ(105)の前記第3面(105a)の前記第4面(105b)から離れた位置に位置し、前記第2エッジ導電部(102)は、前記第3面(105a)に接続され、且つそれに隣接している前記第2電極ストリップ(106)と第4間隙(S4)を有し、前記第4間隙(S4)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端は、開口端である
請求項3に記載の画素電極(10)。
【請求項5】
前記第1電極ストリップ(104)、前記第1間隙(S1)及び前記第3間隙(S3)の延在方向は、同じであり且つ前記第1方向(Y)及び前記第2方向(X)と交差し、前記第2電極ストリップ(106)、前記第2間隙(S2)及び前記第4間隙(S4)の延在方向は、同じであり且つ前記第1方向(Y)及び前記第2方向(X)と交差する請求項4に記載の画素電極(10)。
【請求項6】
前記第1電極ストリップ(104)、前記第2電極ストリップ(106)、前記第1間隙(S1)、前記第2間隙(S2)、前記第3間隙(S3)及び前記第4間隙(S4)の幅は等しい請求項5に記載の画素電極(10)。
【請求項7】
前記第1電極ストリップ(104)及び前記第2電極ストリップ(106)の延在方向は、同じであり、且つ、隣接する前記第1電極ストリップ(104)と前記第2電極ストリップ(106)との間に前記第2間隙(S2)を有する請求項6に記載の画素電極(10)。
【請求項8】
前記第1電極ストリップ(104)の延在方向と前記第2電極ストリップ(106)の延在方向とは、前記第2方向(X)に対して鏡像関係に配置されている請求項6に記載の画素電極(10)。
【請求項9】
前記第2組のサブ導電部は、調整部(107)をさらに含み、前記調整部(107)は、前記複数の第2電極ストリップ(106)の前記第1組のサブ導電部に近い側に位置し、且つ、前記第2接続ストリップ(105)の前記第3面(105a)の前記第4面(105b)から離れた位置に位置し、前記調整部(107)は、前記第2接続ストリップ(105)の前記第3面(105a)に接続され、
前記調整部(107)とそれに隣接している前記第1電極ストリップ(104)との間には、第5間隙(S5)が形成され、且つ、前記調整部(107)とそれに隣接している前記第2電極ストリップ(106)の間には、第6間隙(S6)が形成され、
前記第5間隙(S5)及び前記第6間隙(S6)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端は、いずれも開口端であり、
前記第5間隙(S5)及び前記第1間隙(S1)は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しく、前記第6間隙(S6)及び前記第2間隙(S2)は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しい
請求項8に記載の画素電極(10)。
【請求項10】
前記調整部(107)は、第1調整ストリップ(107a)及び第2調整ストリップ(107b)を含み、前記第1調整ストリップ(107a)と前記第1電極ストリップ(104)との間には、前記第5間隙(S5)が形成され、前記第2調整ストリップ(107b)と前記第2電極ストリップ(106)との間には、前記第6間隙(S6)が形成され、
前記第1調整ストリップ(107a)及び前記第1電極ストリップ(104)は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しく、前記第2調整ストリップ(107b)及び前記第2電極ストリップ(106)は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しく、
前記第1調整ストリップ(107a)及び前記第2調整ストリップ(107b)の延在方向の一端は、前記第2接続ストリップ(105)の第3面(105a)に接続され、他端は、互いに接続される
請求項9に記載の画素電極(10)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップ(103)の長さの和と前記少なくとも1つの第2組のサブ導電部における前記第2接続ストリップ(105)の長さの和との比は、0.1~0.9である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の画素電極(10)。
【請求項12】
第1サブストレート(30)と、前記第1サブストレート(30)に位置し且つ第1方向(Y)及び第2方向(X)に沿ってアレイ状に配列されたサブ画素と、を含み、前記サブ画素は、トランジスタ(20)と、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の画素電極(10)と、を含み、前記画素電極(10)の第1エッジ導電部(101)又は第2エッジ導電部(102)の第2接続ストリップ(105)から離れた端部は、前記トランジスタ(20)に接続され、
前記第2方向(X)において、前記トランジスタ(20)は、前記画素電極(10)の前記第2接続ストリップ(105)よりも前記第1接続ストリップ(103)に近づくように設けられる
アレイ基板。
【請求項13】
前記第1サブストレート(30)上の前記トランジスタ(20)の正投影は、前記第1サブストレート(30)上の前記画素電極(10)の第1接続ストリップ(103)の正投影は、前記第1方向(Y)において対向するように設けられる請求項12に記載のアレイ基板。
【請求項14】
前記第2方向(X)において隣接する2つの前記画素電極(10)において、
一方の前記第1エッジ導電部(101)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端部は、前記トランジスタ(20)に接続され、且つ、前記第2エッジ導電部(102)よりもそれに接続される前記トランジスタ(20)に近づき、
他方の前記第2エッジ導電部(102)の前記第2接続ストリップ(105)から離れた端部は、前記トランジスタ(20)に接続され、且つ前記第1エッジ導電部(101)よりもそれに接続される前記トランジスタ(20)に近づく
請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項15】
前記第1サブストレート(30)に形成されている複数本のデータ線(40)をさらに含み、前記データ線(40)は、前記第1方向(Y)に延び、且つ前記データ線(40)と前記サブ画素とは、前記第2方向(X)に交互に配列され、
前記サブ画素の前記画素電極(10)において、前記第1接続ストリップ(103)とそれに最も近い前記データ線(40)との間の距離は、第1ピッチ(h1)であり、前記第2接続ストリップ(105)とそれに最も近い前記データ線(40)との間の距離は、第2ピッチ(h2)であり、前記第1ピッチ(h1)と前記第2ピッチ(h2)とは、等しい
請求項14に記載のアレイ基板。
【請求項16】
各前記データ線(40)は、その前記第2方向(X)の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素のトランジスタ(20)に接続され、
前記トランジスタ(20)の第1極(201)及び第2極(202)は、前記データ線(40)と同じ層に設けられ、且つ前記画素電極(10)の前記第1サブストレート(30)に近い側に位置し、前記トランジスタ(20)の第1極(201)は、前記データ線(40)に接続され、前記トランジスタ(20)の第2極(202)は、中継ビアホール(P)を介して前記画素電極(10)の前記第2エッジ導電部(102)又は前記第1エッジ導電部(101)に接続される
請求項15に記載のアレイ基板。
【請求項17】
前記トランジスタ(20)の第1極(201)及び第2極(202)は、前記第1方向(Y)に間隔を置いて配列されており、前記第1方向(Y)において、前記第1極(201)と前記第2極(202)との間の距離は、第3ピッチ(h3)であり、
前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップ(103)の長さの和と前記第3ピッチ(h3)との比は、2~20である
請求項16に記載のアレイ基板。
【請求項18】
前記サブ画素は、共通電極(50)をさらに含み、前記共通電極(50)は、前記画素電極(10)の前記第1サブストレート(30)に近い側に位置し、且つ前記画素電極(10)から絶縁されるように設けられ、
また、前記第1サブストレート(30)上の前記共通電極(50)の正投影は、前記第1サブストレート(30)上の前記画素電極(10)の正投影と重なっており、且つ、前記第1サブストレート(30)上の前記データ線(40)の正投影と重なっていない
請求項16に記載のアレイ基板。
【請求項19】
前記アレイ基板は、前記第1サブストレート(30)に形成され且つ前記第2方向(X)において延びる複数本の走査線(60)及び複数本の共通線(70)をさらに含み、前記走査線(60)と前記共通線(70)とは、前記第1方向(Y)に交互に配列され、且つ、前記第1サブストレート(30)上の前記走査線(60)の正投影は、前記第1サブストレート(30)上の前記共通線(70)の正投影と重なっておらず、
前記走査線(60)と前記共通線(70)とは、同じ層に設けられ、且つ、前記走査線(60)及び前記共通線(70)は、前記データ線(40)の前記第1サブストレート(30)に近い側に位置し、且つ、前記データ線(40)と絶縁されるように設けられ、
前記第1方向(Y)における前記サブ画素の一方側は、前記共通線(70)に隣接しており、他方側は、前記走査線(60)に隣接しており、
各前記走査線(60)は、その前記第1方向(Y)の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素のトランジスタ(20)のゲートに接続され、
各前記共通線(70)は、その前記第1方向(Y)の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素の共通電極(50)に接続される
請求項18に記載のアレイ基板。
【請求項20】
前記走査線(60)の一部は、前記トランジスタ(20)のゲートを構成し、且つ、前記共通電極(50)は、前記共通線(70)と接触する請求項19に記載のアレイ基板。
【請求項21】
請求項12から請求項20のいずれか1項に記載のアレイ基板と、前記アレイ基板に対応して設けられる対向する基板と、を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に、画素電極、アレイ基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルの不断の発展に伴い、高解像度を有する製品は継続的に開発されている。しかし、8Kなどの高解像度を有する画素について、画素ピッチ(即ちDot pitch)が小さく、蓄積容量(即ちCst)が小さいので、画素電圧は、データ電圧により引っ張られやすくなり、このようにして、画素の両側で非対称の引張りを発生させやすく、これにより、グレースケールV型クロストーク(即ちV-Crosstalk)をより深刻にし、表示効果に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、少なくともある程度に上記の関連技術の制限と欠陥により引き起こられた一つまた複数の問題点を解決する画素電極、アレイ基板及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様によれば、画素電極を提供し、前記画素電極は、第1方向に間隔を置いて配列された第1エッジ導電部及び第2エッジ導電部と、少なくとも一部が前記第1エッジ導電部と前記第2エッジ導電部との間に位置する主導電部と、を含み、前記主導電部は、それぞれ前記第1エッジ導電部及び前記第2エッジ導電部に接続され、前記主導電部は、少なくとも1つの第1組のサブ導電部及び少なくとも1つの第2組のサブ導電部を含み、前記第1組のサブ導電部及び前記第2組のサブ導電部は、前記第1方向に交互に配列される。
【0005】
ここで、前記第1組のサブ導電部は、第1接続ストリップを含み、前記第1接続ストリップは、前記第1方向に延び、且つ第2方向において対向する第1面及び第2面を有し、前記第1組のサブ導電部は、前記第1面の前記第2面から離れた側に位置する第1間隙を有し、前記第1間隙の前記第1接続ストリップから離れた端は、開口端である。
【0006】
ここで、前記第2組のサブ導電部は、前記第1間隙の前記第1接続ストリップから離れた側に位置し且つ前記第1組のサブ導電部に接続される第2接続ストリップを含み、前記第2接続ストリップは、前記第1方向に延び、且つ第2方向において対向する第3面及び第4面を有し、前記第3面は、前記第4面の前記第1面に近い側に位置し、且つ、前記第2組のサブ導電部は、前記第3面の前記第4面から離れた側に位置する第2間隙を有し、前記第2間隙の前記第2接続ストリップから離れた端は、開口端である。
【0007】
ここで、前記第2方向において、前記画素電極は、その前記第1接続ストリップが前記第2接続ストリップよりもトランジスタに近づくように配置され、且つ、前記第1エッジ導電部又は前記第2エッジ導電部の前記第2接続ストリップから離れた端部は、前記トランジスタに接続されるように配置される。
【0008】
ここで、前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップの長さの和は、前記少なくとも1つの第2組のサブ導電部における前記第2接続ストリップの長さの和よりも小さい。
【0009】
ここで、前記第1方向は、前記第2方向と交差する。
【0010】
本発明の一例示的な実施例において、
前記第1組のサブ導電部は、前記第1方向に間隔を置いて配列された複数の第1電極ストリップをさらに含み、前記複数の第1電極ストリップは、前記第1面の前記第2面から離れた位置に位置し、且つ前記第1面に接続され、隣接する2つの前記第1電極ストリップの間に前記第1間隙を有する。
【0011】
前記第2組のサブ導電部は、前記第1方向に間隔を置いて配列された複数の第2電極ストリップをさらに含み、前記複数の第2電極ストリップは、前記第3面の前記第4面から離れた位置に位置し、且つ前記第3面に接続され、隣接する2つの前記第2電極ストリップの間に前記第2間隙を有する。
【0012】
ここで、前記第2接続ストリップの第3面は、前記第2組のサブ導電部に最も近い前記第1電極ストリップの前記第1接続ストリップから離れた端部に接続される。
【0013】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1接続ストリップの長さは、前記第2接続ストリップの長さより小さい。
【0014】
本発明の一例示的な実施例において、前記主導電部は、1つの前記第1組のサブ導電部及び1つの前記第2組のサブ導電部を含み、
前記第1エッジ導電部は、前記複数の第1電極ストリップの前記第2組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ前記第1接続ストリップの前記第1面の前記第2面から離れた位置に位置し、前記第1エッジ導電部は、前記第1面に接続され、且つそれに隣接している前記第1電極ストリップと第3間隙を有し、前記第3間隙の前記第1接続ストリップから離れた端は、開口端である。
【0015】
前記第2エッジ導電部は、前記複数の第2電極ストリップの前記第1組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ前記第2接続ストリップの前記第3面の前記第4面から離れた位置に位置し、前記第2エッジ導電部は、前記第3面に接続され、且つそれに隣接している前記第2電極ストリップと第4間隙を有し、前記第4間隙の前記第2接続ストリップから離れた端は、開口端である。
【0016】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1電極ストリップ、前記第1間隙及び前記第3間隙の延在方向は、同じであり且つ前記第1方向及び前記第2方向と交差し、また、前記第2電極ストリップ、前記第2間隙及び前記第4間隙の延在方向は、同じであり且つ前記第1方向及び前記第2方向と交差する。
【0017】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1電極ストリップ、前記第2電極ストリップ、前記第1間隙、前記第2間隙、前記第3間隙及び前記第4間隙の幅は等しい。
【0018】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1電極ストリップ及び前記第2電極ストリップの延在方向は、同じであり、且つ、隣接する前記第1電極ストリップと前記第2電極ストリップとの間に前記第2間隙を有する。
【0019】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1電極ストリップの延在方向と前記第2電極ストリップの延在方向とは、前記第2方向に対して鏡像関係に配置されている。
【0020】
本発明の一例示的な実施例において、前記第2組のサブ導電部は、調整部をさらに含み、前記調整部は、前記複数の第2電極ストリップの前記第1組のサブ導電部に近い側に位置し、且つ、前記第2接続ストリップの前記第3面の前記第4面から離れた位置に位置し、前記調整部は、前記第2接続ストリップの前記第3面に接続される。
【0021】
ここで、前記調整部とそれに隣接している前記第1電極ストリップとの間には、第5間隙が形成され、且つ、前記調整部とそれに隣接している前記第2電極ストリップの間には、第6間隙が形成される。
【0022】
前記第5間隙及び前記第6間隙の前記第2接続ストリップから離れた端は、いずれも開口端である。
【0023】
前記第5間隙及び前記第1間隙は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しく、前記第6間隙及び前記第2間隙は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しい。
【0024】
本発明の一例示的な実施例において、前記調整部は、第1調整ストリップ及び第2調整ストリップを含み、前記第1調整ストリップと前記第1電極ストリップとの間には、前記第5間隙が形成され、前記第2調整ストリップと前記第2電極ストリップとの間には、前記第6間隙が形成される。
【0025】
ここで、前記第1調整ストリップ及び前記第1電極ストリップは、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しく、前記第2調整ストリップ及び前記第2電極ストリップは、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しい。
【0026】
前記第1調整ストリップ及び前記第2調整ストリップの延在方向の一端は、前記第2接続ストリップの第3面に接続され、他端は、互いに接続される。
【0027】
本発明の一例示的な実施例において、前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップの長さの和と前記少なくとも1つの第2組のサブ導電部における前記第2接続ストリップの長さの和との比は、0.1~0.9である。
【0028】
本発明の第2態様によれば、アレイ基板を提供し、前記アレイ基板は、第1サブストレートと、前記第1サブストレートに位置し且つ第1方向及び第2方向に沿ってアレイ状に配列されたサブ画素と、を含み、ここで、前記サブ画素は、トランジスタと、上記のいずれか1項に記載の画素電極と、を含み、前記画素電極の第1エッジ導電部又は第2エッジ導電部の第2接続ストリップから離れた端部は、前記トランジスタに接続される。
【0029】
前記第2方向において、前記トランジスタは、前記画素電極の前記第2接続ストリップよりも前記第1接続ストリップに近づくように設けられる。
【0030】
本発明の一例示的な実施例において、前記第1サブストレート上の前記トランジスタの正投影は、前記第1サブストレート上の前記画素電極の第1接続ストリップの正投影は、前記第1方向において対向するように設けられる。
【0031】
本発明の一例示的な実施例において、前記第2方向において隣接する2つの前記画素電極において、
一方の前記第1エッジ導電部の前記第2接続ストリップから離れた端部は、前記トランジスタに接続され、且つ、前記第2エッジ導電部よりもそれに接続される前記トランジスタに近づく。
【0032】
他方の前記第2エッジ導電部の前記第2接続ストリップから離れた端部は、前記トランジスタに接続され、且つ前記第1エッジ導電部よりもそれに接続される前記トランジスタに近づく。
【0033】
本発明の一例示的な実施例において、アレイ基板は、前記第1サブストレートに形成されている複数本のデータ線をさらに含み、前記データ線は、前記第1方向に延び、且つ前記データ線と前記サブ画素とは、前記第2方向に交互に配列される。
【0034】
ここで、前記サブ画素の前記画素電極において、前記第1接続ストリップとそれに最も近い前記データ線との間の距離は、第1ピッチであり、前記第2接続ストリップとそれに最も近い前記データ線との間の距離は、第2ピッチであり、前記第1ピッチと前記第2ピッチとは、等しい。
【0035】
本発明の一例示的な実施例において、各前記データ線は、その前記第2方向の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素のトランジスタに接続される。
【0036】
ここで、前記トランジスタの第1極及び第2極は、前記データ線と同じ層に設けられ、且つ前記画素電極の前記第1サブストレートに近い側に位置し、前記トランジスタの第1極は、前記データ線に接続され、前記トランジスタの第2極は、中継ビアホールを介して前記画素電極の前記第2エッジ導電部又は前記第1エッジ導電部に接続される。
【0037】
本発明の一例示的な実施例において、前記トランジスタの第1極及び第2極は、前記第1方向に間隔を置いて配列されており、前記第1方向において、前記第1極と前記第2極との間の距離は、第3ピッチである。
【0038】
ここで、前記少なくとも1つの第1組のサブ導電部における前記第1接続ストリップの長さの和と前記第3ピッチとの比は、2~20である。
【0039】
本発明の一例示的な実施例において、前記サブ画素は、共通電極をさらに含み、共通電極は、前記画素電極の前記第1サブストレートに近い側に位置し、且つ前記画素電極から絶縁されるように設けられる。
【0040】
また、前記第1サブストレート上の前記共通電極の正投影は、前記第1サブストレート上の前記画素電極の正投影と重なっており、且つ、前記第1サブストレート上の前記データ線の正投影と重なっていない。
【0041】
本発明の一例示的な実施例において、前記アレイ基板は、前記第1サブストレートに形成され且つ前記第2方向において延びる複数本の走査線及び複数本の共通線をさらに含み、前記走査線と前記共通線とは、前記第1方向に交互に配列され、且つ、前記第1サブストレート上の前記走査線の正投影は、前記第1サブストレート上の前記共通線の正投影と重なっていない。
【0042】
ここで、前記走査線と前記共通線とは、同じ層に設けられ、且つ、前記走査線及び前記共通線は、前記データ線の前記第1サブストレートに近い側に位置し、且つ、前記データ線と絶縁されるように設けられる。
【0043】
ここで、前記第1方向における前記サブ画素の一方側は、前記共通線に隣接しており、他方側は、前記走査線に隣接している。
【0044】
ここで、各前記走査線は、その前記第1方向の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素のトランジスタのゲートに接続される。
【0045】
ここで、各前記共通線は、その前記第1方向の同じ側に位置し且つそれに隣接している各前記サブ画素の共通電極に接続される。
【0046】
本発明の一例示的な実施例において、前記走査線の一部は、前記トランジスタのゲートを構成し、且つ、前記共通電極は、前記共通線と接触する。
【0047】
本発明の第3態様によれば、表示装置を提供し、前記表示装置は、上記のいずれか1項に記載のアレイ基板と、前記アレイ基板に対応して設けられる対向する基板と、を含む。
【0048】
本発明の他の特性及びメリットが以下の詳細な記述によって明瞭となり、または、一部が本発明の実践によって得られる。
【0049】
なお、前記一般的な記載及び後述の詳細な記載は、単なる例示的で解釈的な記載であり、本発明を限定しない。
【0050】
以下の図面は、明細書に組み入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に該当する実施例を例示するとともに、明細書とともに本発明の原理を解釈するように構成される。なお、以下の記載における図面はただ本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者の場合、創造的な労働を付与しない前提で、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の一実施例に記載された画素電極を示す構造模式図である。
図2】本発明の他の実施例に記載された画素電極を示す構造模式図である。
図3】関連技術に係る画素電極を示す構造模式図である。
図4】本発明の一実施例に記載されたアレイ基板の最小繰返しユニットを示す構造模式図である。
図5】本発明の他の実施例に記載されたアレイ基板の最小繰返しユニットを示す構造模式図である。
図6】本発明の一実施例に記載されたアレイ基板の断面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、添付の図面を参照しながら、実施例により本発明の技術案をさらに具体的に説明する。本明細書において、図中の同じ又は類似する符号は、同じ又は類似する構造を示している。以下に、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、本発明の全体的な発明構想を解釈することを目的とするものであり、本発明を限定するものではない。
【0053】
また、以下の詳細な記述において、解釈を容易にするために、本発明の実施例に対する完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細を説明する。しかし、1つ又は複数の実施例は、これら具体的な詳細なしで実現され得ることが明らかである。
【0054】
「1つ」、「一」、「当該」、「前記」及び「少なくとも1つ」という用語は、1つ又は複数の要素/構成要素/などが存在していることを示すために使用されるものである。「含む」及び「備える」という用語は、開放式に含まれることを意味し、且つ、列挙された要素/構成要素以外の要素/構成要素/などをさらに含むことを意味する。
【0055】
なお、「第1」、「第2」などという用語は、ここでは各領域、層及び/又は部分を説明するためのものであり、これらの領域、層及び/又は部分は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、一つの領域、層及び/又は部分と他のものとを区別するためのものである。
【0056】
図1及び図2に示すように、本発明の一実施例は、画素電極10を提供し、前記画素電極10は、液晶表示製品に適用可能であるが、これに限定されるものではない。具体的に、この画素電極10は、第1方向Yに間隔を置いて配列された第1エッジ導電部101及び第2エッジ導電部102と、少なくとも一部が第1エッジ導電部101と第2エッジ導電部102との間に位置する主導電部と、を含むことができる。この主導電部は、それぞれ第1エッジ導電部101及び第2エッジ導電部102に接続され、且つ、主導電部は、少なくとも1つの第1組のサブ導電部及び少なくとも1つの第2組のサブ導電部を含むことができ、この第1組のサブ導電部及び第2組のサブ導電部は、第1方向Yに交互に配列される。
【0057】
図1及び図2に示すように、上述した第1組のサブ導電部は、第1接続ストリップ103及び第1方向Yに間隔を置いて配列された複数の第1電極ストリップ104を含むことができる。この第1接続ストリップ103は、第1方向Yにおいて延びる(即ち、第1接続ストリップ103の長さ方向が第1方向Yである)。ここで、第1接続ストリップ103は、第2方向Xにおいて対向する第1面103a及び第2面103bを有することができる。なお、この第1方向Yは、第2方向Xと交差することができる。好ましくは、第1方向Yは、第2方向Xに互いに垂直であってもよい。複数の第1電極ストリップ104は、第1面103aの第2面103bから離れた位置に位置し且つ第1面103aに接続されることができる。ここで、隣接する2つの第1電極ストリップ104の間には、間隙が形成され、当該間隙は、第1間隙S1として定義されてもよく、この隣接する2つの第1電極ストリップ104の第1接続ストリップ103から離れた端は、互いに分離している状態になり、即ち、第1間隙S1の第1接続ストリップ103から離れた端は、開口状をなす。ここで、説明の便宜上、第1間隙S1の第1接続ストリップ103から離れた端を開口端として定義することができる。
【0058】
図1及び図2に示すように、上述した第2組のサブ導電部は、第2接続ストリップ105及び第1方向Yに間隔を置いて配列された複数の第2電極ストリップ106を含み、この第2接続ストリップ105は、第1方向Yにおいて延びる(即ち、第2接続ストリップ105の長さ方向が第1方向Yである)。ここで、第2接続ストリップ105は、第2方向Xにおいて対向する第3面105a及び第4面105bを有することができ、第2方向Xにおいて、この第2接続ストリップ105の第3面105aは、その第4面105bの第1接続ストリップ103の第1面103aに近い側に位置することができる。第2接続ストリップ105の第3面105aは、第2組のサブ導電部に近い第1電極ストリップ104に接続されてもよく、具体的に、第1電極ストリップ104の第1接続ストリップ103から離れた端部に接続される。なお、ここで言及された第2組のサブ導電部に近い第1電極ストリップ104とは、第1組のサブ導電部における第2組のサブ導電部に最も近い第1電極ストリップ104を指す。複数の第2電極ストリップ106は、第2接続ストリップ105の第3面105aの第4面105bから離れた位置に位置し、且つ第2接続ストリップ105の第3面105aに接続される。ここで、隣接する2つの第2電極ストリップ106の間には、間隙が形成され、当該間隙は、第2間隙S2として定義されてもよく、この隣接する2つの第2電極ストリップ106の第2接続ストリップ105から離れた端は、互いに分離している状態になり、即ち、第2間隙S2の第2接続ストリップ105から離れた端は、開口状をなす。ここで、説明の便宜上、第2間隙S2の第2接続ストリップ105から離れた端を開口端として定義することができる。
【0059】
本発明の実施例において、画素電極10は、上述した第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部102を介してトランジスタ20(図4及び図5に示すように)に接続されてもよく、具体的に、第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部102の第2接続ストリップ105から離れた端部は、トランジスタ20に接続されるように配置されてもよく、且つ、第2方向Xにおいて、画素電極10は、その第1接続ストリップ103が第2接続ストリップ105よりもトランジスタ20に近づくように配置される。このトランジスタ20は、それに隣接しているデータ線40(図4及び図5に示すように)に接続されてもよいことを理解すべきである。
【0060】
以上のことから分かるように、本発明の実施例において、画素電極10の第1間隙S1及び第2間隙S2の四方は完全に閉鎖されたものではなく、即ち、この第1間隙S1の第2接続ストリップ105に近い端は、開口端である、且つ、第2間隙S2の第1接続ストリップ103に近い端は、開口端である。なお、本発明の実施例に係る画素電極10が表示製品に適用される場合、その第1間隙S1の開口端及び第2間隙S2の開口端は、それぞれ画素電極10の両側のデータ線40(図4及び図5に示すように)に隣接してもよく、このような設計は、図3で示された関連技術における間隙1aの四方が完全に閉鎖されている画素電極1に比べて、液晶表示製品に適用される場合、液晶表示製品の暗視野領域の範囲を効果的に低減することにより、液晶表示製品の透過率を向上させることができる。
【0061】
なお、図4及び図5に示すように、トランジスタ20の第1極201と第2極202との間には横方向容量が存在し、第2方向Xにおいて、トランジスタ20は、第2接続ストリップ105よりも第1接続ストリップ103に近づく。即ち、表示製品を駆動させる場合、画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側では、その第2接続ストリップ105が位置する側(図4及び図5に示すような画素電極の右側)に比べて、トランジスタ20の第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量が含まれる。即ち、図4及び図5に示すような画素電極10の左側で発生した静電容量は、第1接続ストリップ103とデータ線40との間で発生した横方向容量及びトランジスタ20の第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量を含むことができ、その右側で発生した静電容量は、第2接続ストリップ105及びデータ線40で発生した横方向容量を含むことができるので、図4及び図5に示すような画素電極10の左側では、右側に比べて、トランジスタ20の第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量がさらに含まれることが分かる。
【0062】
画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和は、各第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和以上となるように設計される。即ち、画素電極10の各第1接続ストリップ103とそれに隣接しているデータ線40との間で発生した静電容量の和は、各第2接続ストリップ105とそれに隣接しているデータ線40との間で発生した静電容量との和以上となる。画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側では、その第2接続ストリップ105が位置する側に比べて、トランジスタ20の第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量がさらに含まれるので、画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側での総容量は、その第2接続ストリップ105が位置する側での総容量よりも大きく、これにより、画素電極10がデータ電圧により両側で異なるように引っ張られることにより、表示製品にグレースケールV型クロストークがより深刻になるという現象が現れる。これに基づいて、製品のグレースケールV型クロストーク現象を改善するために、本発明の実施例において、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和が各第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和よりも小さくなるように設計することができる。なお、ここで言及された長さとは、その延在方向の長さを指す。
【0063】
選択的に、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和と各第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和との比は、0.1~0.9、例えば0.1、0.3、0.5、0.7、0.9などであってもよいが、これに限定されるものではない。例えば、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和の値の範囲は、30μm~90μm、例えば30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μmなどであってもよいが、これに限定されるものではない。画素電極10における各第1組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和の値の範囲は、60μm~120μm、例えば60μm、70μm、80μm、90μm、100μm、110μm、110μmなどであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0064】
なお、本発明の実施例に係る画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和と各第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和との比、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和、及び画素電極10における各第1組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和の値の範囲は、上述した数値区間に限定されるものではなく、具体的に、トランジスタ20のサイズに応じて決定されてもよい。即ち、製品を設計する場合、まず、製品におけるトランジスタ20のサイズを決定することができ、このようにして、まず、トランジスタ20の第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量を決定し、その後、画素電極10の第1接続ストリップ103の長さ及び第2接続ストリップ105の長さを設計及び調整することにより、画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側での総容量は、その第2接続ストリップ105が位置する側での総容量と等しい又はほぼ等しく(即ち、誤差範囲を超えない)、これにより、製品のグレースケールV型クロストーク現象を改善することができる。
【0065】
また、本発明の実施例に係る画素電極10の主導電部における第1組のサブ導電部及び第2組のサブ導電部の数は同じであってもよく、例えばいずれも1つ、2つなどであるが、これに限定されるものではなく、画素電極10の主導電部における第1組のサブ導電部及び第2組のサブ導電部の数も異なっていてもよく、即ち、画素電極10の主導電部における第1組のサブ導電部の数は、第2組のサブ導電部の数よりも大きい又は小さいことを理解すべきである。
【0066】
ここで、画素電極10における第1組のサブ導電部及び第2組のサブ導電部の数が同じである場合、上述した画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和は、各第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さの和よりも小さくなるように設計され、画素電極10における第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さは第2組のサブ導電部の第2接続ストリップ105の長さよりも小さくなると理解できる。
【0067】
図1及び図2に示すように、本発明の実施例に係る画素電極10の主導電部は、1つの第1組のサブ導電部及び1つの第2組のサブ導電部を含むことができる。この時、画素電極10の第1エッジ導電部101は、複数の第1電極ストリップ104の第2組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ、第1接続ストリップ103の第1面103aの第2面103bから離れた位置に位置する。また、その第1エッジ導電部101は、第1面103aに接続されてもよく、且つ、それに隣接している第1電極ストリップ104との間に第3間隙S3を有し、この隣接するの第1エッジ導電部101と第1電極ストリップ104の第1接続ストリップ103から離れた端部とは、互いに分離している状態になり、即ち、第3間隙S3の第1接続ストリップ103から離れた端は、開口状をなす。ここで、説明の便宜上、第3間隙S3の第1接続ストリップ103から離れた端を開口端として定義することができる。第2エッジ導電部102は、複数の第2電極ストリップ106の第1組のサブ導電部から離れた側に位置し、且つ第2接続ストリップ105の第3面105aの第4面105bから離れた位置に位置する。第2エッジ導電部102は、第3面105aに接続され、且つそれに隣接している第2電極ストリップ106との間に第4間隙S4を有し、この隣接するの第2エッジ導電部102と第2電極ストリップ106の第2接続ストリップ105から離れた端部とは、互いに分離している状態になり、即ち、第4間隙S4の第1接続ストリップ103から離れた端は、開口状をなす。ここで、説明の便宜上、この第4間隙S4の第2接続ストリップ105から離れた端を開口端として定義することができる。
【0068】
選択的に、画素電極10の第1組のサブ導電部での表示の均一性を確保するために、第1電極ストリップ104、第1間隙S1及び第3間隙S3の延在方向は同じである。また、第1電極ストリップ104、第1間隙S1及び第3間隙S3の延在方向は、いずれも上述した第1方向Y及び第2方向Xと交差することにより、色ずれを低減する。同様に、画素電極10の第2組のサブ導電部での表示の均一性を確保するために、第2電極ストリップ106、第2間隙S2及び第4間隙S4の延在方向は同じである。また、第2電極ストリップ106、第2間隙S2及び第4間隙S4の延在方向は、いずれも上述した第1方向Y及び第2方向Xと交差することにより、色ずれを低減する。
【0069】
さらに、製品の表示の均一性をより良好に確保するために、第1電極ストリップ104、第2電極ストリップ106、第1間隙S1、第2間隙S2、第3間隙S3及び第4間隙S4の幅は等しい。なお、ここで言及された幅は、その延在方向に垂直な方向のサイズである。
【0070】
本発明の一選択可能な実施例において、図1に示すように、上述した第1電極ストリップ104及び第2電極ストリップ106の延在方向は同じであってもよく、即ち、第1電極ストリップ104及び第2電極ストリップ106は、同じ方向において延びることができ、即ち、本発明の画素電極10は、モノドメイン構造であってもよく、これにより、設計の難しさを低減することができる。なお、この実施例において、隣接する第1電極ストリップ104と第2電極ストリップ106との間の間隙は、上述した第2間隙S2であってもよい。
【0071】
本発明の他の選択可能な実施例において、図2に示すように、第1電極ストリップ104の延在方向と第2電極ストリップ106の延在方向とは、第2方向Xに対して鏡像関係に配置されてもよく、即ち、本発明の画素電極10は、デュアルドメイン構造であってもよく、これにより、製品の視野角を広げることができる。なお、本発明の実施例において、第1電極ストリップ104の延在方向と第2電極ストリップ106の延在方向との間の角度は、鋭角であってもよい。
【0072】
ここで、画素電極10がデュアルドメイン構造である場合、図2に示すように、画素電極10の第2組のサブ導電部は、調整部107をさらに含むことができ、この調整部107は、複数の第2電極ストリップ106の第1組のサブ導電部に近い側に位置し、且つ第2接続ストリップ105の第3面105aの第4面105bから離れた位置に位置することができ、この調整部107は、第2接続ストリップ105の第3面105aに接続されてもよい。
【0073】
具体的に、図2に示すように、調整部107とそれに隣接している第1電極ストリップ104との間には、第5間隙S5が形成され、且つ、調整部107とそれに隣接している第2電極ストリップ106との間には、第6間隙S6が形成される。この隣接する調整部107と第1電極ストリップ104の第2接続ストリップ105から離れた端部とは、互いに分離している状態になり、且つ、隣接する調整部107と第2電極ストリップ106の第2接続ストリップ105から離れた端部とは、互いに分離している状態になり、即ち、第5間隙S5及び第6間隙S6の前記第2接続ストリップ105から離れた端は、開口状をなす。ここで、説明の便宜上、いずれも第5間隙S5及び第6間隙S6の前記第2接続ストリップ105から離れた端を開口端として定義することができる。ここで、第5間隙S5及び上述した第1間隙S1は、その延在方向と同じであり且つ幅が等くてもよく、第6間隙S6及び第2間隙S2は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しい。このような設計により、画素電極10における第1組のサブ導電部と第2組のサブ導電部とが接触する箇所での電界を画素電極10の他の箇所での電界により近づけることにより、表示の均一性を確保することができる。
【0074】
例えば、図2に示すように、調整部107は、第1調整ストリップ107a及び第2調整ストリップ107bを含むことができ、第1調整ストリップ107aと第1電極ストリップ104との間には、上述した第5間隙S5が形成され、第2調整ストリップ107bと第2電極ストリップ106との間には、上述した第6間隙S6が形成される。ここで、第1調整ストリップ107a及び第1電極ストリップ104は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しくてもよく、第2調整ストリップ107b及び第2電極ストリップ106は、それらの延在方向が同じであり且つ幅が等しくてもよく、これにより、電界の均一性をさらに確保し、表示の均一性を確保することができる。
【0075】
なお、第1調整ストリップ107a及び第2調整ストリップ107bの延在方向の一端は、第2接続ストリップ105の第3面105aに接続され、他端は、互いに接続されてもよい。なお、本発明の実施例に係る第1調整ストリップ107aと第2調整ストリップ107bとの間には間隙パターンが形成されるように設計することにより、暗視野領域を小さくすることができる。
【0076】
ここで、第1調整ストリップ107aと第2調整ストリップ107bとの間に形成された間隙パターンの幅が大きい場合、この間隙パターンにおいて第2接続ストリップ105の第3面105aに接続される離隔部(図示せず)をさらに設けることにより、この間隙パターンを上記の第1間隙S1の延在方向と同じであり且つ幅が等しい間隙と第2間隙S2の延在方向と同じであり且つ幅が等しい他の間隙とに分割することもできる。第1調整ストリップ107aと第2調整ストリップ107bとの間に形成された間隙パターンの幅が小さい場合、離隔部を設けなくてもよい。
【0077】
また、本発明の実施例に係る調整部107の面積が小さい場合にも、上述した第1調整ストリップ107a、第2調整ストリップ107b及び間隙パターンを設けず、即ち、調整部107は、全体構造であってもよく、間隙パターンを有しなく、具体的な状況に応じて決定されることを理解すべきである。
【0078】
上記のように、本発明の実施例に係る画素電極10は、一体式構造であってもよい。例えば、本発明の実施例に係る画素電極10は、透明電極であってもよく、その材料は、ITO(酸化インジウム錫)材料であってもよいが、これに限定されるものではなく、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの透明材料により製造されてもよい。
【0079】
本発明は、アレイ基板をさらに提供し、前記アレイ基板は、液晶表示装置に適用可能であるが、これに限定されるものではない。図1図2及び図4図6と併せて、本発明のアレイ基板は、第1サブストレート30、第1サブストレート30に位置し且つ第1方向Y及び第2方向Xに沿ってアレイ状に配列されたサブ画素、第1サブストレート30に形成された複数本のデータ線40、第1サブストレート30に形成された複数本の走査線60及び複数本の共通線70をさらに含むことができる。なお、本発明の実施例で言及された第1方向Yは、列方向と呼ばれてもよく、第2方向Xは、行方向と呼ばれてもよい。
【0080】
以下、図面を併せて本発明の実施例に係るアレイ基板を詳細に説明する。
【0081】
図6に示すように、第1サブストレート30は、単層構造であってもよいが、これに限定されるものではない。この第1サブストレート30は、多層構造をさらに含むことができる。例えば、第1サブストレート30の材料は、ガラスであってもよいが、これに限定されるものではない。第1サブストレート30の材料は、他の材料、例えばポリイミド(PI)などの材料であってもよいが、具体的な状況に応じて決定される。
【0082】
図4及び図5に示すように、データ線40は、第1方向Y(即ち、列方向)において延び、且つ、データ線40とサブ画素とは、第2方向X(即ち、行方向)に交互に配列されることができる。本発明の実施例において、各データ線40は、その第2方向Xの同一側に位置し且つそれに隣接している各サブ画素に接続され、即ち、各列のデータ線40は、それに隣接し且つ同一列に位置する各サブ画素に接続されることにより、同一列のサブ画素にデータ信号を提供する。
【0083】
例えば、データ線40は、金属材料又は合金材料を含むことができ、例えばモリブデン、アルミニウム及びチタンなどからなる金属の単層又は多層構造であり、例えば、この多層構造は、多層金属積層、例えばチタン、アルミニウム、チタンの3層金属積層(Ti/Al/Ti)などである。
【0084】
図4及び図5に示すように、走査線60及び共通線70は、第2方向Xにおいて延び、且つ、走査線60及び共通線70は、第1方向Yに交互に配列されることができる。なお、第1サブストレート30上の走査線60の正投影は、第1サブストレート30上の共通線70の正投影と重なっていない。
【0085】
例えば、走査線60と共通線70とは、同じ層に設けられる。本発明において、「同じ層に設けられる」とは、特定のパターンを形成するためのフィルタ層を同じ成膜プロセスにより形成した後に、同じマスクを使用して1回のパターニング工程により形成した層構造を指す。即ち、1回のパターニング工程は、1つのマスク(mask、フォトマスクとも呼ばれる)に対応する。特定のパターンによって、1回のパターニング工程は、複数回の露光、現像又はエッチング工程を含む可能性があり、形成された層構造における特定のパターンは、連続的であっても不連続であってもよく、これらの特定のパターンは、異なる高さに位置し又は異なる厚さを有する可能性もある。これにより、製造プロセスを簡略化し、製造コストを節約し、生産効率を向上させる。
【0086】
ここで、図4図6に示すように、走査線60及び共通線70は、データ線40の第1サブストレート30に近い側に位置し、且つ、データ線40と絶縁されるように設けられることができ、即ち、走査線60とデータ線40との間及び共通線70とデータ線40との間には、いずれもゲート絶縁層80が設けられる。ゲート絶縁層80は全体として設けられることを理解すべきである。
【0087】
本発明の実施例において、図4及び図5に示すように、隣接する1行の走査線60及び1行の共通線70は、1組であってもよく、且つ1行のサブ画素に対応して設けられ、即ち、各行のサブ画素の第1方向Yの一方側は、1行の共通線70に隣接しており、他方側は、1行の走査線60に隣接している。ここで、各走査線60は、その第1方向Yの同一側に位置し且つそれに隣接している各サブ画素に接続されてもよく、即ち、各行の走査線60は、それに隣接し且つ同一行に位置するサブ画素に接続されてもよく、これにより、同一行のサブ画素に走査信号を提供する。各共通線70は、その第1方向Yの同一側に位置し且つそれに隣接している各サブ画素に接続され、即ち、各行の共通線70は、それに隣接し且つ同一行に位置するサブ画素に接続されてもよく、これにより、同一行のサブ画素に共通信号を提供する。
【0088】
例えば、走査線60及び共通線70は、金属材料又は合金材料を含むことができ、例えばモリブデン、アルミニウム及チタンなどからなる金属単層又は多層構造である。
【0089】
本発明の実施において、図4及び図5に示すように、サブ画素は、画素電極10、トランジスタ20及び共通電極50を含むことができる。
【0090】
ここで、画素電極10の構造は、上記の任意一つの実施例に記載された内容を参照することができ、且つ、具体的な構造については、図1及び図2を参照することができるが、ここで繰り返し説明しない。
【0091】
図4及び図5に示すように、サブ画素の画素電極10において、第1接続ストリップ103とそれに最も近いデータ線40との間の距離は、第1ピッチh1であり、第2接続ストリップ105とそれに最も近いデータ線40との間の距離は、第2ピッチh2であり、この第1ピッチh1は、第2ピッチh2と等しくてもよく、これにより、後で第1接続ストリップ103及び第2接続ストリップ105のサイズを設計することが容易になり、製造の難しさを低減するが、第1ピッチh1は、第2ピッチh2と等しくなくてもよく、具体的な状況に応じて決定されることを理解すべきである。
【0092】
図4図6に示すように、トランジスタ20は、活性層203、ゲート及び同じ層に設けられる第1極201及び第2極202を含むことができ、例えば、この第1極201及び第2極202は、上述したデータ線102と同じ層に設けられてもよい。ここで、トランジスタ20のゲートと活性層203との間にはゲート絶縁層80がさらに設けられてもよく、これにより、ゲートと活性層203とは互いに絶縁されており、このゲート絶縁層80は、無機材料、例えば酸化シリコンや窒化シリコンなどの無機材料により製造されてもよい。
【0093】
なお、ゲート及び上述した走査線60は、同じ層に設けられてもよく、このゲートは、上述した走査線60の一部であってもよく、即ち、走査線60の一部の構造をトランジスタ20のゲートとして使用することにより、走査線60とトランジスタ20との接続を実現することができる。第1極201及び第2極202は、それぞれ活性層203の2つのドープ領域(即ち、ソースドープ領域及びドレインドープ領域)に接続されてもよく、且つ、第1極201は、データ線40にも接続されてもよく、これにより、データ線40とトランジスタ20との接続を実現し、第2極202は、画素電極10に接続されてもよく、具体的に、画素電極10の第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部102の第2接続ストリップ105から離れた端部はトランジスタ20の第2極202に接続されることにより、トランジスタ20と画素電極10との接続を実現することができる。
【0094】
ここで、図4及び図5に示すように、第2方向Xにおいて各サブ画素のトランジスタ20がその画素電極10の第2接続ストリップ105よりも第1接続ストリップ103に近づくように設けることにより、画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側での総容量をその第2接続ストリップ105が位置する側での総容量と等しい又はほぼ等しくし、これにより、製品のグレースケールV型クロストーク現象を改善することができる。
【0095】
さらに、第1サブストレート30上のトランジスタ20の正投影と第1サブストレート30上の画素電極10の第1接続ストリップ103の正投影とは、第1方向Yにおいて対向するように設けられる。
【0096】
選択的に、図4及び図5に示すように、第2方向Xにおいて隣接する2つのサブ画素を、最小繰返しユニットとし、ここで、第2方向Xにおいて隣接する2つの画素電極10において、一方の第1エッジ導電部101の第2接続ストリップ105から離れた端部は、トランジスタ20に接続され、その第2エッジ導電部102よりも、それに接続されるトランジスタ20に近づく。他方の第2エッジ導電部102の第2接続ストリップ105から離れた端部は、トランジスタ20に接続され、その第1エッジ導電部101よりも、それに接続されるトランジスタ20に近づく。即ち、図5に示すように、一方の第2接続ストリップ105及び他方の第1接続ストリップ103は、いずれも両者の間のデータ線40に隣接しており、且つ、一方の第1接続ストリップ103及び他方の第2接続ストリップ105は、いずれも両者の間のデータ線40から離れており、簡単に言えば、第2方向Xにおいて隣接する2つの画素電極10のうちの一方は、他方が垂直に反転(即ち、第2方向Xに対して鏡像関係に配置されている)して得られたもであってもよく、このような設計により、暗視野領域を小さくし且つバランスさせるとともに、製品の視野角を広げることができるが、これに限定されるものではない。第2方向Xにおいて隣接する2つの画素電極10とトランジスタ20との接続関係を同じにすることもできるが、具体的な状況に応じて決定される。
【0097】
なお、第2方向Xにおいて隣接する2つの画素電極10のうちの一方の第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部102及び他方の第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部102の構造が全く同じであるように設計することができ、これに限定されるものではないが、実際の状況に応じて少し調整することもでき、画素電極10の第1接続ストリップ103が位置する側での総容量とその第2接続ストリップ105が位置する側での総容量とが等しく又はほぼ等しいことを確保して製品のグレースケールV型クロストーク現象を改善できれば良い。
【0098】
例えば、本発明の実施例のトランジスタ20は、ボトムゲート型であってもよく、即ち、ゲートは、まず第1サブストレート30に形成されてもよく、このゲートは、金属材料又は合金材料を含み、例えばモリブデン、アルミニウム及びチタンなどを含むことにより、その良好な導電性能を確保することができる。その後、図6に示すように、第1サブストレート30にゲートを覆うことができるゲート絶縁層80をさらに形成し、その後、ゲート絶縁層80の第1サブストレート30から離れた側に活性層203を形成し、即ち、活性層203は、ゲートの第1サブストレート30から離れた側に位置し、第1サブストレート30上の当該活性層203の正投影は、第1サブストレート30上のゲートの正投影と重なっており、例示的に、第1サブストレート30上の活性層203の正投影は、第1サブストレート上のゲートの正投影内に位置することができる。活性層203が形成された後、第1極201及び第2極202を形成することができる。ここで、第1極201の一部は、活性層203の第1サブストレート30から離れた側に位置し且つ活性層203のソースドープ領域と接触することができ、第2極202の一部は、活性層203の第1サブストレート30から離れた側に位置し且つ活性層203のドレインドープ領域と接触することができる。
【0099】
なお、本発明の実施例で言及された接触とは、2つの部材の間に他のフィルタ層がなく且つ直接に貼り合わされていること、即ち、2つの部材が他の構造(例えば中継ビアホール)を介して接続される必要がないことを意味する。なお、本発明の実施例に係るトランジスタは、上述したボトムゲート型に限定されるものではないが、トップゲート型であってもよい。
【0100】
本発明の実施例において、図4及び図5に示すように、トランジスタ20の第1極201及び第2極202は、第1方向Yに間隔を置いて配列されてもよく、第1方向Yにおいて、この第1極201と第2極202との間の距離は、第3ピッチh3であってもよい。ここで、上述した画素電極10における第1接続ストリップ103及び第2接続ストリップ105の長さの設計は、トランジスタ20のサイズに対する選択に関連しており、具体的に、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和とこの第3ピッチh3との比は、2~20、例えば2、5、8、11、14、17、20などであってもよく、例えば、第3ピッチh3は、2μm、3μm、4μm、5μm、6μmなどであってもよいが、これに限定されるものではなく、他の値であってもよい。
【0101】
なお、画素電極10における各第1組のサブ導電部の第1接続ストリップ103の長さの和は、上述した第3ピッチS3だけでなく、第1極201及び第2極202の厚さ及び長さに関連しており、ここで、第1極201及び第2極202の厚さ、長さ及び第3ピッチh3は、いずれもトランジスタ20における第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量の大きさを決定する鍵である。即ち、画素電極10における第1接続ストリップ103及び第2接続ストリップ105の長さの設計は、主にトランジスタ20における第1極201と第2極202との間で発生した横方向容量に依存する。
【0102】
例えば、トランジスタ20における第1極201及び第2極202の厚さは、3000Å~8000Å、例えば3000Å、4000Å、5000Å、6000Å、7000Å、8000Åなどであってもよいが、これに限定されるものではなく、他の値であってもよい。また、トランジスタ20における第1極201及び第2極202の長さは、5μm~50μm、例えば5μm、15μm、25μm、35μm、45μm、50μmなどであってもよいが、これに限定されるものではなく、他の値であってもよい。
【0103】
なお、トランジスタ20の第1極201及び第2極202は、第1方向Yに間隔を置いて配列されることに限定されるものではないが、第2方向Xにおいて間隔を置いて配列されてもよい。なお、トランジスタ20の第1極201及び第2極202が第2方向Xにおいて間隔を置いて配列される場合、上述した第3ピッチh3は第2方向Xにおいて第1極201と第2極202との間の距離であると理解することができる。
【0104】
また、トランジスタ20における第1極201及び第2極202の長さとは、第1極201及び第2極202の配列方向に垂直な方向のサイズを指す。
【0105】
本発明の実施例において、図6に示すように、トランジスタ20の第1極201及び第2極202は、画素電極10の第1サブストレート30に近い側に位置することができ、即ち、このアレイ基板を製造する場合、まず、トランジスタ20の第1極201及び第2極202を製造し、その後、画素電極10を製造することができる。
【0106】
ここで、図6に示すように、トランジスタ20の第1極201及び第2極202と画素電極10との間には、パッシベーション層90がさらに設けられてもよく、このパッシベーション層90は、窒化シリコンなどの無機フィルタ層であってもよいが、これに限定されるものではなく、有機フィルタ層であってもよい。なお、この時、上述した画素電極10の第1エッジ導電部101又は第2エッジ導電部202は、中継ビアホールPを介してトランジスタ20の第2極202に接続されてもよい。
【0107】
本発明の実施例において、図6に示すように、共通電極50は、画素電極10の第1サブストレート30に近い側に位置し且つ画素電極10と絶縁されるように設けられてもよい。例えば、共通電極50は、具体的に、活性層203が製造される前に第1サブストレート30に形成され、即ち、共通電極50と画素電極10との間は、積層して設けられるゲート絶縁層80及びパッシベーション層90により絶縁されている。
【0108】
ここで、図4及び図6に示すように、第1サブストレート30上の共通電極50の正投影は、第1サブストレート30上の共通線70の正投影と重なることができる。ここで、共通電極50は、上述した共通線70と接触することができ、具体的に、共通電極50は、共通線70より先に第1サブストレート30に形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、共通線70が第1サブストレート30に形成された後に第1サブストレート30に形成されてもよい。
【0109】
なお、第1サブストレート30上の共通電極50の正投影は、第1サブストレート30上の画素電極10の正投影と重なっており、且つ第1サブストレート30上のデータ線40の正投影と重なっていない。
【0110】
例えば、共通電極50の材料は、画素電極10の材料と同じであってもよく、この共通電極50は、透明電極であってもよく、その材料は、ITO(酸化インジウム錫)材料であってもよいが、これに限定されるものではなく、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの透明材料により製造されてもよい。
【0111】
本発明の実施例において、共通電極50は、板状電極であってもよく、即ち、共通電極50には間隙が設けられていないが、これに限定されるものではなく、スリットが設けられてもよく、具体的な状況に応じて決定される。
【0112】
本発明の実施例は、表示装置をさらに提供し、この表示装置は、液晶表示装置であってもよいが、これに限定されるものではない。また、本発明の実施例に係る表示装置は、上記の任意一つの実施例に記載されたアレイ基板を含むことができるが、ここで繰り返し説明しない。
【0113】
また、この表示装置は、アレイ基板に対応して設けられる対向する基板(図示せず)及びアレイ基板と対向する基板との間に位置する液晶層(図示せず)をさらに含むことができ、この液晶層の液晶分子は、透過率を高めるように、ネガ型液晶であってもよいが、これに限定されるものではなく、ポジ型液晶であってもよい。
【0114】
本発明の実施例において、表示装置は、スペーサーをさらに含むことができ、このスペーサーは、対向する基板に集成されてもよいが、これに限定されるものではなく、アレイ基板に集成されてもよく、具体的な状況に応じて決定される。
【0115】
ここで、本発明の対向する基板は、第2サブストレート(図示せず)及び第2サブストレートのアレイ基板に近い側に位置するブラックマトリクス層(図示せず)を含むことができ、このブラックマトリクス層は、遮光領域及び光透過領域を有することができ、第1サブストレート30上の当該遮光領域の正投影は、上述したデータ線40、走査線60、共通線70、サブ画素のトランジスタ20及びスペーサーなどを完全に覆うことができ、且つ、遮光領域は、共通電極50及び画素電極10のエッジを覆うこともできる。第1サブストレート30上の光透過領域の正投影は、第1サブストレート30上の共通電極50及び画素電極10の正投影内に位置することができる。
【0116】
また、本発明の対向する基板は、カラーフィルタ層をさらに含むことができ、このカラーフィルタ層は、赤色フィルタブロック、緑色フィルタブロック及び青色フィルタブロックなどを含むことができる。
【0117】
なお、このカラーフィルタ層は、対向する基板に集成されることに限定されるものではなく、アレイ基板に集成されてもよいが、具体的な状況に応じて決定される。
【0118】
本発明の実施例によれば、前記表示装置の具体的なタイプは特に限定されず、本発明が属する分野に通常に用いる表示装置であれば良い。具体的に、例えばテレビ、車載用ディスプレイなどが挙げられ、当業者は、前記表示装置の具体的な用途に応じて適宜選択することができるが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0119】
なお、前記表示装置は、上述したアレイ基板、対向する基板及び液晶層以外に、他の必要な部品や構成をさらに含む。ディスプレイを一例とすると、バックライトモジュール、ハウジング、主回路基板、電源ラインなどをさらに含むことができるが、当業者は、前記表示装置の具体的な使用要求に応じて適宜補足することができるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0120】
当業者は、明細書に対する理解、及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本発明の他の実施形態を容易に取得することができる。本発明は、本発明に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明では開示していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本発明の本当の範囲と主旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0121】
10 画素電極
101 第1エッジ導電部
102 第2エッジ導電部
103 第1接続ストリップ
104 第1電極ストリップ
105 第2接続ストリップ
106 第2電極ストリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】