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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】無人搬送車両
(51)【国際特許分類】
   B61B 13/00 20060101AFI20240313BHJP
   B61D 47/00 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
B61B13/00 A
B61D47/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543012
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-14
(86)【国際出願番号】 CN2022084745
(87)【国際公開番号】W WO2022218167
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】202110388144.9
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 英
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 雷
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 旭
(72)【発明者】
【氏名】宋 国▲庫▼
【テーマコード(参考)】
3D101
【Fターム(参考)】
3D101BB16
3D101BB22
3D101BB34
3D101BB36
(57)【要約】
本出願は、移送機器の技術分野に関し、とりわけ、AGVに関する。AGVは、シャーシーと;AGVの走行を実施するためにシャーシー上に配置されている走行機構と;トレイ、回転アセンブリ、およびリフティング機構を含む支持アセンブリであって、トレイは、回転アセンブリを通してリフティング機構に接続されており、リフティング機構は、シャーシー上に配置されており、リフティング駆動機構およびリフティング機構を含み、リフティング駆動機構は、リフティング機構を通して回転アセンブリと駆動接続しており、回転アセンブリおよびトレイを上昇または下降するように駆動し、回転アセンブリは、トレイをシャーシーに対して回転するように駆動する、支持アセンブリと;を含む。これに基づいて、AGVの性能が改善されることが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人搬送車両(100)であって、
シャーシー(1)と;
前記無人搬送車両(100)の走行を実施するために前記シャーシー(1)上に配置されている走行機構(2)と;
トレイ(6)、回転アセンブリ(5)、およびリフティング機構(102)を含む支持アセンブリ(101)であって、前記トレイ(6)は、前記回転アセンブリ(5)を通して前記リフティング機構(102)に接続されており、前記リフティング機構(102)は、前記シャーシー(1)上に配置されており、リフティング駆動機構(3)およびリフティング機構(4)を含み、前記リフティング駆動機構(3)は、前記リフティング機構(4)を通して前記回転アセンブリ(5)と駆動接続しており、前記回転アセンブリ(5)および前記トレイ(6)を上昇または下降するように駆動し、前記回転アセンブリ(5)は、前記トレイ(6)を前記シャーシー(1)に対して回転するように駆動する、支持アセンブリ(101)と;
を含む、無人搬送車両(100)。
【請求項2】
前記回転アセンブリ(5)は、
内側リング(511)および外側リング(512)を含む旋回軸受(51)であって、前記外側リング(512)は、前記内側リング(511)の外側で回転可能にスリーブとされている、旋回軸受(51)と;
接続プレート(52a)および弾性ボール(52b)を含む減衰アセンブリ(52)であって、前記接続プレート(52a)は、前記外側リング(512)の軸方向側に配置され、前記内側リング(511)に接続されており、前記弾性ボール(52b)は、前記接続プレート(52a)上に配置され、前記外側リング(512)によって圧迫されている、減衰アセンブリ(52)と;
を含む、請求項1に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項3】
前記減衰アセンブリ(52)は、少なくとも2つの弾性ボール(52b)を含み、前記少なくとも2つの弾性ボール(52b)は、前記外側リング(512)の周方向に間隔を離して配置されている、請求項2に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項4】
前記接続プレート(52a)に収容孔部(523)が設けられ、前記弾性ボール(52b)は、前記収容孔部(523)の中に配置されている、請求項2または3に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項5】
前記リフティング駆動機構(3)は、
連続的に駆動接続しているリフティングモーター(31)、減速機(32)、および第1のギア(33)を含む第1の動力アセンブリ(3a)と;
第2のギア(34)、伝達シャフト(35)、クランクアセンブリ(36)、およびベース(39)を含む第2の動力アセンブリ(3b)であって、前記第2のギア(34)は、前記第1のギア(33)と係合されており、前記伝達シャフト(35)は、前記第2のギア(34)を通過し、前記ベース(39)によって支持されており、前記クランクアセンブリ(36)は、クランク(361)、ロッカー(362)、およびシャフトスリーブ(363)を含み、前記シャフトスリーブ(363)および前記クランク(361)は、前記第2のギア(34)から離れる方向に前記伝達シャフト(35)上で連続的にスリーブとされており、前記ロッカー(362)および前記クランク(361)は、前記リフティング機構(4)とヒンジ接続されている、第2の動力アセンブリ(3b)と;
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項6】
前記ロッカー(362)は、前記クランク(361)における前記第2のギア(34)から離れる方の側にヒンジ接続されている、請求項5に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項7】
前記リフティング駆動機構(3)は、2つのクランクアセンブリ(36)を含み、前記2つのクランクアセンブリ(36)は、前記第2のギア(34)の2つの軸方向側に配置され、前記リフティング機構(4)の異なる位置とヒンジ接続されている、請求項5または6に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項8】
前記リフティング機構(4)は、
前記シャーシー(1)上に配置されているシート(4a)と;
2つの第1の接続ロッド(42)および2つのタイロッド(46)を含む第1のロッドアセンブリ(4b)であって、前記2つの第1の接続ロッド(42)は、前後方向(X)に間隔を離して配置されており、前記2つの第1の接続ロッド(42)の下側端部は、前記シート(4a)とヒンジ接続されており、前記2つのタイロッド(46)は、左右方向(Y)に間隔を離して配置されており、前記タイロッド(46)のそれぞれの前方端部および後方端部は、前記2つの第1の接続ロッド(42)の上側端部とともに第1のヒンジシャフト(44)にそれぞれヒンジ接続されている、第1のロッドアセンブリ(4b)と;
前記第1のロッドアセンブリ(4b)の上方に配置され、プラットフォーム(41)、2つの第2の接続ロッド(43)、および2つの制限ロッド(47)を含む第2のロッドアセンブリ(4c)であって、前記2つの第2の接続ロッド(43)は、前記前後方向(X)に間隔を離して配置されており、前記2つの第2の接続ロッド(43)の下側端部は、2つの第1のヒンジシャフト(44)にそれぞれヒンジ接続されており、前記プラットフォーム(41)の前方端部および後方端部は、前記2つの第2の接続ロッド(43)の上側端部とともに第2のヒンジシャフト(45)にそれぞれヒンジ接続されており、前記2つの制限ロッド(47)は、前記左右方向(Y)に沿って間隔を離して配置されており、前記制限ロッド(47)の前方端部は、前記シート(4a)とヒンジ接続されており、前記制限ロッド(47)の後方端部は、前記第2のヒンジシャフト(45)とヒンジ接続されている、第2のロッドアセンブリ(4c)と;
を含み、
前記左右方向(Y)において、前記タイロッド(46)および前記第1のヒンジシャフト(44)のヒンジポイントは、前記制限ロッド(47)および前記第2のヒンジシャフト(45)のヒンジポイントとずらして配置されており、前記タイロッド(46)および前記制限ロッド(47)は、真っ直ぐなロッドである、請求項1から7のいずれか一項に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項9】
前記左右方向(Y)において、前記タイロッド(46)および前記第1のヒンジシャフト(44)の前記ヒンジポイントは、前記制限ロッド(47)および前記第2のヒンジシャフト(45)の前記ヒンジポイントの内側に位置する、請求項8に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項10】
前記左右方向(Y)において、前記タイロッド(46)および前記第1のヒンジシャフト(44)の前記ヒンジポイントは、前記第1の接続ロッド(42)および前記第1のヒンジシャフト(44)のヒンジポイントと前記第2の接続ロッド(43)および前記第1のヒンジシャフト(44)のヒンジポイントとの間に位置し、前記制限ロッド(47)および前記第2のヒンジシャフト(45)の前記ヒンジポイントは、前記プラットフォーム(41)および前記第2のヒンジシャフト(45)のヒンジポイント、ならびに、前記第2の接続ロッド(43)および前記第2のヒンジシャフト(45)のヒンジポイントの外側に位置する、請求項8または9に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項11】
前記第1の接続ロッド(42)および前記第2の接続ロッド(43)のうちの少なくとも1つは、ロッド本体部(421)、2つの第1のヒンジラグ(422)、および2つの第2のヒンジラグ(423)を含み、前記2つの第1のヒンジラグ(422)は、前記ロッド本体部(421)の下側端部に接続されており、前記2つの第2のヒンジラグ(423)は、前記ロッド本体部(421)の上側端部に接続されており、前記第1の接続ロッド(42)および前記第2の接続ロッド(43)のうちの少なくとも1つの下側端部は、前記2つの第1のヒンジラグ(422)によってヒンジ接続されており、前記第1の接続ロッド(42)および前記第2の接続ロッド(43)のうちの少なくとも1つの上側端部は、前記2つの第2のヒンジラグ(423)によってヒンジ接続されており、前記左右方向(Y)において、前記2つの第2のヒンジラグ(423)は、前記2つの第1のヒンジラグ(422)の内側に位置する、請求項8から10のいずれか一項に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項12】
前記リフティング駆動機構(3)は、前記第2のヒンジシャフト(45)にヒンジ接続されている、請求項8から11のいずれか一項に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項13】
前記シャーシー(1)は、前方シャーシー(11)および後方シャーシー(12)を含み、前記前方シャーシー(11)および前記後方シャーシー(12)は、前後方向に連続的に配置され、互いにヒンジ接続されており、前記走行機構(2)は、2つの駆動ホイール機構(21)を含み、前記2つの駆動ホイール機構(21)は、前記シャーシー(1)の左側および右側に、互いに反対側に配置されており、前記2つの駆動ホイール機構(21)のそれぞれは、駆動ホイール(211)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項14】
前記駆動ホイール(211)は、前記前方シャーシー(11)上に配置されており、前記前方シャーシー(11)および前記後方シャーシー(12)は、前記駆動ホイール(211)の回転中心に対して前方にオフセットされた位置においてヒンジ接続されている、請求項12に記載の無人搬送車両(100)。
【請求項15】
前記走行機構(2)は、
前記前方シャーシー(11)上に配置されており、ホイールブラケット(222)および2つの第1のユニバーサルホイール(221)を含む第1の補助ホイール機構(22)であって、前記ホイールブラケット(222)は、前記シャーシー(1)とヒンジ接続されており、前記2つの第1のユニバーサルホイール(221)は、前記ホイールブラケット(222)の左側端部および右側端部にヒンジ接続されている、第1の補助ホイール機構(22)と;
前記後方シャーシー(12)上に配置されている2つの第2のユニバーサルホイール(231)を含む第2の補助ホイール機構(23)と;
のうちの少なくとも1つを含む、請求項13または14に記載の無人搬送車両(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2021年4月12日に出願された中国特許出願第202110388144.9号に基づいており、その優先権を主張しており、同文献の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本出願は、移送機器の技術分野に関し、とりわけ、無人搬送車両に関する。
【背景技術】
【0003】
AGV(無人搬送車両(AGV:automatic guided vehicle)としても知られている)は、商品の自動的な移送を実現するために、物流および倉庫保管の分野において幅広く使用されている。現在、AGVの性能は、依然として改善される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願において解決しようとする技術的課題は、AGVの性能を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の技術的課題を解決するために、本出願は、AGVであって、AGVは、
シャーシーと;
無人搬送車両の走行を実施するためにシャーシー上に配置されている走行機構と;
トレイ、回転アセンブリ、およびリフティング機構を含む支持アセンブリであって、トレイは、回転アセンブリを通してリフティング機構に接続されており、リフティング機構は、シャーシー上に配置されており、リフティング駆動機構およびリフティング機構を含み、リフティング駆動機構は、リフティング機構を通して回転アセンブリと駆動接続しており、回転アセンブリおよびトレイを上昇または下降するように駆動し、回転アセンブリは、トレイをシャーシーに対して回転するように駆動する、支持アセンブリと;
を含む、AGVを提供する。
【0006】
いくつかの実施形態において、回転アセンブリは、
内側リングおよび外側リングを含む旋回軸受であって、外側リングは、内側リングの外側で回転可能にスリーブとされている(sleeved)、旋回軸受と;
接続プレートおよび弾性ボールを含む減衰アセンブリであって、接続プレートは、外側リングの軸方向側に配置され、内側リングに接続されており、弾性ボールは、接続プレート上に配置され、外側リングによって圧迫されている、減衰アセンブリと;
を含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、減衰アセンブリは、少なくとも2つの弾性ボールを含み、少なくとも2つの弾性ボールは、外側リングの周方向に間隔を離して配置されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、接続プレートに収容孔部が設けられ、弾性ボールは、収容孔部の中に配置されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、リフティング駆動機構は、
連続的に駆動接続しているリフティングモーター、減速機、および第1のギアを含む第1の動力アセンブリと;
第2のギア、伝達シャフト、クランクアセンブリ、およびベースを含む第2の動力アセンブリであって、第2のギアは、第1のギアと係合されており、伝達シャフトは、第2のギアを通過し、ベースによって支持されており、クランクアセンブリは、クランク、ロッカー、およびシャフトスリーブを含み、シャフトスリーブおよびクランクは、第2のギアから離れる方向に伝達シャフト上で連続的にスリーブとされており、ロッカーおよびクランクは、リフティング機構とヒンジ接続されている、第2の動力アセンブリと;
を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、ロッカーは、クランクにおける第2のギアから離れた側にヒンジ接続されている。
【0011】
いくつかの実施形態において、リフティング駆動機構は、2つのクランクアセンブリを含み、2つのクランクアセンブリは、第2のギアの2つの軸方向側に配置され、リフティング機構の異なる位置とヒンジ接続されている。
【0012】
いくつかの実施形態において、リフティング機構は、
シャーシー上に配置されているシートと;
2つの第1の接続ロッドおよび2つのタイロッドを含む第1のロッドアセンブリであって、2つの第1の接続ロッドは、前後方向に間隔を離して配置されており、2つの第1の接続ロッドの下側端部は、シートとヒンジ接続されており、2つのタイロッドは、左右方向に間隔を離して配置されており、タイロッドのそれぞれの前方端部および後方端部は、2つの第1の接続ロッドの上側端部とともに第1のヒンジシャフトにそれぞれヒンジ接続されている、第1のロッドアセンブリと;
第1のロッドアセンブリの上方に配置されており、プラットフォーム、2つの第2の接続ロッド、および2つの制限ロッドを含む第2のロッドアセンブリであって、2つの第2の接続ロッドは、前後方向に間隔を離して配置されており、2つの第2の接続ロッドの下側端部は、2つの第1のヒンジシャフトにそれぞれヒンジ接続されており、プラットフォームの前方端部および後方端部は、2つの第2の接続ロッドの上側端部とともに第2のヒンジシャフトにそれぞれヒンジ接続されており、2つの制限ロッドは、左右方向に沿って間隔を離して配置されており、制限ロッドの前方端部は、シートとヒンジ接続されており、制限ロッドの後方端部は、第2のヒンジシャフトとヒンジ接続されている、第2のロッドアセンブリと;
を含み、
左右方向において、タイロッドおよび第1のヒンジシャフトのヒンジポイントは、制限ロッドおよび第2のヒンジシャフトのヒンジポイントとずらして配置されており、タイロッドおよび制限ロッドは、真っ直ぐなロッドである。
【0013】
いくつかの実施形態において、左右方向において、タイロッドおよび第1のヒンジシャフトのヒンジポイントは、制限ロッドおよび第2のヒンジシャフトのヒンジポイントの内側に位置する。
【0014】
いくつかの実施形態において、左右方向において、タイロッドおよび第1のヒンジシャフトのヒンジポイントは、第1の接続ロッドおよび第1のヒンジシャフトのヒンジポイントと第2の接続ロッドおよび第1のヒンジシャフトのヒンジポイントとの間に位置し、制限ロッドおよび第2のヒンジシャフトのヒンジポイントは、プラットフォームおよび第2のヒンジシャフトのヒンジポイント、ならびに、第2の接続ロッドおよび第2のヒンジシャフトのヒンジポイントの外側に位置する。
【0015】
いくつかの実施形態において、第1の接続ロッドおよび第2の接続ロッドのうちの少なくとも1つは、ロッド本体部、2つの第1のヒンジラグ、および2つの第2のヒンジラグを含み、2つの第1のヒンジラグは、ロッド本体部の下側端部に接続されており、2つの第2のヒンジラグは、ロッド本体部の上側端部に接続されており、第1の接続ロッドおよび第2の接続ロッドのうちの少なくとも1つの下側端部は、2つの第1のヒンジラグによってヒンジ接続されており、第1の接続ロッドおよび第2の接続ロッドのうちの少なくとも1つの上側端部は、2つの第2のヒンジラグによってヒンジ接続されており、左右方向において、2つの第2のヒンジラグは、2つの第1のヒンジラグの内側に位置する。
【0016】
いくつかの実施形態において、リフティング駆動機構は、第2のヒンジシャフトにヒンジ接続されている。
【0017】
いくつかの実施形態において、シャーシーは、前方シャーシーおよび後方シャーシーを含み、前方シャーシーおよび後方シャーシーは、前後方向に連続的に配置され、互いにヒンジ接続されており、走行機構は、2つの駆動ホイール機構を含み、2つの駆動ホイール機構は、シャーシーの左側および右側に、互いに反対側に配置されており、2つの駆動ホイール機構のそれぞれは、駆動ホイールを含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、駆動ホイールは、前方シャーシー上に配置されており、前方シャーシーおよび後方シャーシーは、駆動ホイールの回転中心に対して前方にオフセットされた位置においてヒンジ接続されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、走行機構は、
前方シャーシー上に配置されており、ホイールブラケットおよび2つの第1のユニバーサルホイールを含む第1の補助ホイール機構であって、ホイールブラケットは、シャーシーとヒンジ接続されており、2つの第1のユニバーサルホイールは、ホイールブラケットの左側端部および右側端部にヒンジ接続されている、第1の補助ホイール機構と;
後方シャーシー上に配置されている2つの第2のユニバーサルホイールを含む第2の補助ホイール機構と;
のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
本出願の実施形態に基づいて、AGVの性能が改善される。
【0021】
本出願の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、本出願の例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになろう。
【0022】
本出願の実施形態におけるまたは先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態または先行技術の説明において使用するための図面の簡単な紹介が下記に与えられる。明らかであるが、下記に説明されている図面は、単に本出願におけるいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創作的な作業なしに、これらの図面に基づいて他の図面が得られることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本出願の実施形態における、トレイが第1の位置にある状態のAGVの概略的な構造図である。
図2】本出願の実施形態における、トレイが第1の位置から第2の位置へ回転させられた状態のAGVの概略的な構造図である。
図3】本出願の実施形態における、トレイが上昇した後のAGVの概略的な構造図である。
図4】本出願の実施形態における、トレイが下降した後のAGVの概略的な構造図である。
図5】本出願の実施形態における、トレイがない状態のAGVの概略的な構造図である。
図6】本出願の実施形態における、AGVの底面図である。
図7】本出願の実施形態における、シャーシーの分解図である。
図8】本出願の実施形態における、駆動ホイール機構の構造図である。
図9】本出願の実施形態における、第1の補助ホイール機構の構造図である。
図10】本出願の実施形態における、回転アセンブリおよびトレイの分解図である。
図11】本出願の実施形態における、回転アセンブリの構造図である。
図12図11に示されているロータリー駆動機構がない状態の回転アセンブリの分解図である。
図13】本出願の実施形態における、減衰アセンブリの構造図である。
図14図13の分解図である。
図15】本出願の実施形態における、圧縮される前の弾性ボールの状態図である。
図16】本出願の実施形態における、圧縮された後の弾性ボールの状態図である。
図17】本出願の実施形態における、上昇状態にあるリフティング機構の構造図である。
図18】本出願の実施形態における、下降状態にあるリフティング機構の構造図である。
図19】本出願の実施形態における、リフティング駆動機構の構造図である。
図20】本出願の実施形態における、ロッカーがない状態のリフティング駆動機構の第1の3次元図である。
図21】本出願の実施形態における、ロッカーがない状態のリフティング駆動機構の第2の3次元図である。
図22】本出願の実施形態における、ロッカーがない状態の第2の動力アセンブリの分解図である。
図23】本出願の実施形態における、ロッカー、ベース、および圧力プレートがない状態の第2の動力アセンブリの構造図である。
図24】本出願の実施形態における、リフティング機構の第1の3次元図である。
図25】本出願の実施形態における、リフティング機構の第2の3次元図である。
図26】本出願の実施形態における、第1の接続ロッドの構造図である。
図27】本出願の実施形態における、第2の接続ロッドの構造図である。
図28】本出願の実施形態における、タイロッドの構造図である。
図29】本出願の実施形態における、制限ロッドの構造図である。
図30】本出願の実施形態における、第1のシートの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本出願の実施形態における技術的解決策は、本出願の実施形態における添付の図面と併せて、明確かつ完全に下記に説明される。明らかであるが、説明されている実施形態は、単に本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態であるわけではない。少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、実際には、単に例示目的のためのものに過ぎず、決して、本出願およびその用途または使用に対する限定としての役割を果たすものではない。本出願における実施形態に基づいて、創作的な作業なしに当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本出願の保護範囲の中に入る。
【0025】
関連技術における当業者に知られている技術、方法、および機器は、詳細に議論されない可能性があるが、適切な場合には、技術、方法、および機器は、本明細書の一部とみなされるべきである。
【0026】
本出願の説明において、部分および部品を定義するための「第1の」および「第2の」などのような用語の使用は、対応する部分および部品を区別する便宜のためだけのものであることが理解されるべきである。別段の記述がない限り、上記の用語は、特別な意味を有さず、したがって、本出願の保護範囲に対する制限として解釈されることはできない。
【0027】
加えて、下記に説明されている本出願の異なる実施形態に関与する技術的特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせられることが可能である。
【0028】
図1から図30は、本出願におけるAGVの構造を例示的に示している。
【0029】
本出願の説明において、「前方」、「後方」、「上」、「下」、「左」、「右」、「横方向」、「鉛直方向」、「垂直方向」、「水平方向」、「上部」および「底部」などのような配向の語句によって示される配向関係または位置関係は、通常、AGVが正常に走行しているときのAGVの状態に基づいて定義されており、AGVの進行方向が「前方」であり、AGVの後退方向が「後方」であり、重力の方向と同じ方向が「下」であり、重力の方向と反対の方向が「上」であり、「前方」を向いている間の左方向および右方向が、それぞれ、「左」および「右」である。図1に示されているように、Xによって示される方向は前後方向であり、Yによって示される方向は左右方向であり、Zによって示される方向は上下方向である。
【0030】
図1から図30を参照すると、本出願の実施形態において、AGV100は、
シャーシー1と;
AGV100の走行を実施するためにシャーシー1上に配置されている走行機構2と;
トレイ6、回転アセンブリ5、およびリフティング機構102を含む支持アセンブリ101であって、トレイ6は、回転アセンブリ5を通してリフティング機構102に接続されており、リフティング機構102は、シャーシー1上に配置されており、リフティング駆動機構3およびリフティング機構4を含み、リフティング駆動機構3は、リフティング機構4を通して回転アセンブリ5と駆動接続しており、回転アセンブリ5およびトレイ6を上昇または下降するように駆動し、回転アセンブリ5は、トレイ6をシャーシー1に対して回転するように駆動する、支持アセンブリ101と;
を含む。
【0031】
上記の構成に基づいて、AGV100の商品を運搬するためのトレイ6は、シャーシー1に対して上昇および下降することができるだけでなく(図3および図4を参照)、シャーシー1に対して回転することもでき(図1および図2を参照)、AGV100が高い移送効率で柔軟かつ便利に商品を移送することが可能になっている。
【0032】
シャーシー1は、走行機構2および支持アセンブリ101のための装着ベースを提供する。図6および図7を参照すると、いくつかの実施形態において、シャーシー1は、前方シャーシー11および後方シャーシー12を含む。前方シャーシー11および後方シャーシー12は、前後方向に連続的に配置され、互いにヒンジ接続されている。具体的には、図7に示されているように、前方シャーシー11および後方シャーシー12は、接続シャフト13にヒンジ接続されている。接続シャフト13は、前方シャーシー11上に配置されている。それに基づいて、シャーシー1は、ヒンジ接続されたシャーシーであり、前方シャーシー11および後方シャーシー12は、特定の角度範囲の中で回転可能であり、そのようにして、シャーシー1が一体的なシャーシーである場合と比較して、シャーシー1は、路面の起伏に対してより良好に適合することが可能であり、走行機構2におけるホイールがより良好に地面に接触し、走行機構2の応力状態が改善されるようになっている。
【0033】
走行機構2は、AGV100の走行を実施するように構成されている。図6を参照すると、いくつかの実施形態において、走行機構2は、2つの駆動ホイール機構21を含む。2つの駆動ホイール機構21は、シャーシー1の左側および右側に、互いに反対側に配置されており、両方とも駆動ホイール211を含む。図8を参照すると、それぞれの駆動ホイール機構21にはまた、走行モーター212が設けられている。走行モーター212は、駆動ホイール211と駆動接続しており、駆動ホイール211が回転して走行機能を実現するようになっている。駆動ホイール機構21は、前方シャーシー11上に配置されることが可能である。
【0034】
さらに、図6を参照すると、いくつかの実施形態において、走行機構2は、第1の補助ホイール機構22を含む。第1の補助ホイール機構22は、前方シャーシー11上に配置されている。たとえば、図9と併せて図6を参照すると、いくつかの実施形態において、第1の補助ホイール機構22は、ホイールブラケット222と、2つの第1のユニバーサルホイール221と、を含む。ホイールブラケット222は、シャーシー1とヒンジ接続されており、2つの第1のユニバーサルホイール221は、ホイールブラケット222の左側端部および右側端部にヒンジ接続されている。このように、第1の補助ホイール機構22は、前方シャーシー11にヒンジ接続されており、前方シャーシー11上に配置されている2つの駆動ホイール機構21とともに3点支持を形成し、起伏のある路面への適応性を改善する。変形例として、第1の補助ホイール機構22は、1つの第1のユニバーサルホイール221のみを含むことが可能である。その場合、第1のユニバーサルホイール221は、前方シャーシー11上に固定的に配置されることが可能である。
【0035】
加えて、図6を参照すると、いくつかの実施形態において、走行機構2は、第2の補助ホイール機構23を含む。第2の補助ホイール機構23は、後方シャーシー12上に配置されている。たとえば、図6を参照すると、いくつかの実施形態において、第2の補助ホイール機構23は、2つの第2のユニバーサルホイール231を含む。2つの第2のユニバーサルホイール231は、後方シャーシー12上に配置されている(たとえば、後方シャーシー12上にヒンジ接続されているかまたは固定されている)。代替的に、いくつかの他の実施形態において、第2の補助ホイール機構23は、1つの第2のユニバーサルホイール231のみを含むことが可能である。1つの第2のユニバーサルホイール231は、後方シャーシー12に固定されている。
【0036】
走行機構2が、2つの駆動ホイール211、2つの第1のユニバーサルホイール221、および2つの第2のユニバーサルホイール231を含む場合、走行機構2は、6つのホイールを有しており、それは、より安定した走行プロセスの実施を容易にする。さらに、シャーシー1が、互いにヒンジ接続された前方シャーシー11および後方シャーシー12を備えたヒンジ接続されたシャーシーである場合には、走行機構2の6つのホイールは、起伏のある路面に上手く適合することが可能である。
【0037】
シャーシー1が、互いにヒンジ接続された前方シャーシー11および後方シャーシー12を含む場合、駆動ホイール211は、路面が凸凹である場合でもひっくり返ることなく、依然として地面との良好な接触をすることが可能である。すなわち、シャーシー1をヒンジ接続されたシャーシーとして構成することは、駆動ホイール211の地面接触性能を効果的に改善することが可能であり、駆動ホイール211の圧力値が、荷重の増加とともに増加するようになり、駆動ホイール211の圧力要求を満たし、駆動ホイール211が横滑りすることを防止し、AGV100の走行の安定性を改善する。
【0038】
前後方向Xにおいて、前方シャーシー11および後方シャーシー12は、駆動ホイール211の回転中心に対してオフセットされた位置においてヒンジ接続されることが可能であり、駆動ホイール211の圧力要求を満たしながら、駆動ホイール211にかかる圧力を適切に低減させ、走行機構2の応力状態を改善するようになっている。たとえば、図6を参照すると、駆動ホイール211が前方シャーシー11上に配置されている場合には、前方シャーシー11および後方シャーシー12のヒンジ接続された位置は、駆動ホイール211の回転中心に対して前方にオフセットされることが可能である。このようにすると、駆動ホイール211の圧力要求を満たすという前提の下に、特定の圧力値が、第1の補助ホイール機構22に分配されることが可能であり、駆動ホイール211の圧力値は、適切に低減され、それぞれのホイールグループにかかる力が合理的に分配されるようになっており、走行機構2の応力状態が改善される。駆動ホイール211の回転中心が車両全体の中心と一致しているときに、前方シャーシー11および後方シャーシー12のヒンジ接続された位置が駆動ホイール211の回転中心に対して前方にオフセットされているという事実は、前方シャーシー11および後方シャーシー12のヒンジ接続された位置が車両全体の中心に対して前方にオフセットされるということを意味している。
【0039】
トレイ6は、商品を運搬し、回転アセンブリ5の作用の下で回転し、リフティング機構102の作用の下で昇降するように構成されており、商品を持ち上げ、次いで、指定された位置に商品を移動させ、商品の移送、ピックアップ、および設置を柔軟に実施するようになっている。
【0040】
回転アセンブリ5は、トレイ6およびリフティング機構102を接続するように構成されており、トレイ6をシャーシー1に対して回転するように駆動し、たとえば、図1に示されている第1の位置から図2に示されている第2の位置へ回転するようにトレイ6を駆動し、商品のピックアップおよび設置を容易にする。リフティング機構102は、トレイ6およびシャーシー1を接続するように構成されており、トレイ6をシャーシー1に対して昇降するように駆動し、たとえば、図3に示されている高い方の位置と図4に示されている低い方の位置との間でトレイ6を昇降させて、商品の上昇および下降を実施する。
【0041】
次に、回転アセンブリ5およびリフティング機構102の構造が順に紹介される。
【0042】
図10から図16は、回転アセンブリ5の構造を例示的に示している。
【0043】
図10から図16を参照すると、回転アセンブリ5は、旋回軸受51を含む。
【0044】
旋回軸受51(ターンテーブル軸受とも呼ばれる)は、支持されている部材(たとえば、トレイ6)と支持しているデバイス(たとえば、リフティング機構102)との間の相対的な回転を実現することが可能であり、また、大きな軸方向力、径方向力、および転覆モーメントに同時に耐えることができる軸受である。図11を参照すると、旋回軸受51は、内側リング511と、外側リング512と、転動体(図には示されていない)と、を含む。外側リング512は、内側リング511の外側に環状に配置されており、転動体は、外側リング512と内側リング511との間に配置されており、内側リング511および外側リング512が互いに対して回転することが可能であるようになっている。AGV100の中へ据え付けられるとき、内側リング511は、旋回軸受51の軸方向側(具体的には、旋回軸受51の下方)に位置するリフティング機構102に接続され、外側リング512は、旋回軸受51の他方の軸方向側(具体的には、旋回軸受51の上方)に位置するトレイ6に接続されるとともに、ロータリー駆動機構53と係合され、それにより、ロータリー駆動機構53の駆動作用の下で、外側リング512が回転してトレイ6をシャーシー1に対して回転するように駆動することが可能であるようになっている。
【0045】
関連技術では、旋回軸受51とリフティング機構102との間に他の部品は設けられず、内側リング511は、リフティング機構102に直接的に接続される。使用の過程で、機械的な摩耗およびギアの噛み合わせ間隙などに起因して、トレイ6とシャーシー1との間のギャップが、使用時間が長くなるのに伴って増加し、結果としてトレイ6の揺動の悪化を生じさせ、それは、深刻な場合には、AGV100の正常な動作に影響を与える。
【0046】
上記の状況を考慮して、図10から図16を参照すると、いくつかの実施形態において、回転アセンブリ5は、旋回軸受51を含むだけでなく、減衰アセンブリ52も含む。減衰アセンブリ52は、接続プレート52aおよび弾性ボール52bを含む。接続プレート52aは、外側リング512の下方に配置され、内側リング511に接続されている。弾性ボール52bは、接続プレート52a上に配置され、外側リング512によって圧迫されている。
【0047】
図15および図16は、弾性ボール52bの構造を示している。図15および図16を参照すると、弾性ボール52bは、ボール528と、スリーブ529と、ばね(図には示されていない)と、を含む。ばねは、スリーブ529の中に配置されており、ボール528とスリーブ529との間に当接し、押す力をボール528に印加し、ばねの伸長および収縮に伴ってボール528が上下に移動することが可能であるようになっている。外力によって圧迫されていないときには、図15に示されているように、ボール528は、より高く位置決めされ、より多くの部分がスリーブ529の外側に露出される。外力によって圧迫されると、図16に示されているように、ボール528は下向きに移動し、スリーブ529の外側に露出された部分が減少し、このときに、ばねの圧縮の量は増加する。据え付けの間に、図12を参照すると、弾性ボール52bは、接続プレート52aと外側リング512との間に位置し、外側リング512によって押圧され、弾性ボール52bのばねの伸長収縮方向は、外側リング512の軸方向(上下方向Zでもある)に沿っており、外側リング512と接続プレート52aとの間の間隙が変化するとき、弾性ボール52bのボール528がばねの作用の下で上下に移動することが可能であるようになっている。
【0048】
ボール528は回転するだけでなく上下にも移動するので、したがって、旋回軸受51とリフティング機構102との間に減衰アセンブリ52を提供し、旋回軸受51およびリフティング機構102を接続するために減衰アセンブリ52を使用し、減衰アセンブリ52のボール528を圧迫するために旋回軸受51の外側リング512を使用することによって、それは、作動プロセスの間に、旋回軸受51の正常な動作に影響を与えることなく、機械的な摩耗などによって引き起こされる間隙を埋め合わせることが可能であり、したがって、トレイ6とシャーシー1との間の揺動を効果的に低減させる。
【0049】
一方では、外側リング512によって圧迫されているボール528は、押す力を外側リング512に印加し、外側リング512が回転するときに、外側リング512とともに回転することが可能であり、したがって、減衰アセンブリ52は、旋回軸受51の正常な動作を保証するだけでなく、回転抵抗を発生させ、トレイ6とリフティング機構102との間の安定性を改善することも可能である。他方では、弾性ボール52bは、機械的な摩耗などによって生じる間隙を埋め合わせるように延在可能であり、したがって、減衰アセンブリ52は、長期間にわたって信頼性の高い押す力および減衰力を提供することが可能であり、トレイ6とシャーシー1との間の揺動を効果的に低減させることが可能である。
【0050】
見ることができるように、旋回軸受51とリフティング機構102との間に減衰アセンブリ52を追加することによって、トレイ6とシャーシー1との間の揺動が低減され、AGV100の構造的な信頼性が改善され、AGV100の動作安定性が改善される。
【0051】
外側リング512とトレイ6との間の接続を実現するために、図10および図12を参照すると、いくつかの実施形態において、外側リング512に第1の装着孔部514が設けられ、それに対応して、トレイ6に第2の装着孔部61が設けられ、コネクター(たとえば、ボルトなどのようなネジ山付きコネクター)が、第1の装着孔部514および第2の装着孔部61を通過し、外側リング512とトレイ6との間の接続を実現し、旋回軸受51がトレイ6を回転するように駆動することが可能であるようになっている。
【0052】
内側リング511と接続プレート52aとの間の接続を実現するために、図10図12、および図14を参照すると、いくつかの実施形態において、内側リング511に第1の接続孔部513が設けられ、接続プレート52aに第2の接続孔部525が設けられ、コネクター(たとえば、ボルトなどのようなネジ山付きコネクター)が、第1の接続孔部513および第2の接続孔部525を通過し、内側リング511と接続プレート52aとの間の接続を実現する。内側リング511および接続プレート52aがコネクターによって接続されているときには、旋回軸受51は、ボルトなどのようなコネクターの作用の下で接続プレート52aに徐々に接近することが可能であり、外側リング512が弾性ボール52bを徐々に圧縮するようになっており、それによって、弾性ボール52bが押す力および減衰力を外側リング512に印加することを可能にする。
【0053】
接続プレート52aとリフティング機構102との間の接続を実現するために、図10図14、および図25を参照すると、いくつかの実施形態において、リフティング機構102に第1の組み立て孔部411が設けられ、接続プレート52aに第2の組み立て孔部526が設けられ、コネクター(たとえば、ボルトなどのようなネジ山付きコネクター)が、第1の組み立て孔部411および第2の組み立て孔部526を通過し、接続プレート52aとリフティング機構102との間の接続を実現する。
【0054】
接続プレート52aに、上述の第2の接続孔部525および上述の第2の組み立て孔部526の両方が設けられている場合は、図14を参照すると、第2の接続孔部525および第2の組み立て孔部526は、外側リング512の周方向に交互に配置されることが可能であり、構造がよりコンパクトになる。さらに、区別の便宜のために、第2の接続孔部525および第2の組み立て孔部526の直径は、異なっていることが可能である。たとえば、図14を参照すると、第2の接続孔部525の直径は、第2の組み立て孔部526の直径よりも小さいことが可能であり、または、第2の接続孔部525の直径は、第2の組み立て孔部526の直径よりも大きいことが可能である。このようにすると、正しくない組み立てのリスクが低減され、組み立て効率が改善される。
【0055】
次に、接続プレート52aの構造が、図11から図14に関連してさらに説明される。
【0056】
図11から図14を参照すると、いくつかの実施形態において、接続プレート52aに収容孔部523が設けられ、弾性ボール52bは収容孔部523の中に配置されている。収容孔部523は、弾性ボール52bを特定の範囲に制限し、したがって、弾性ボール52bの配置の信頼性が改善され、弾性ボール52のボール528が外側リング512の軸方向に沿ってのみ上昇および下降するが、他の方向には移動しないようになっており、したがって、弾性ボール52bは、間隙を埋め合わせ、トレイ6の揺動をより確実に低減させる。
【0057】
図14に示されているように、収容孔部523の数は、少なくとも2つ(2つ以上)であることが可能である。少なくとも2つの収容孔部523は、外側リング512の周方向に間隔を離して配置されている。たとえば、少なくとも2つの収容孔部523が、外側リング512の周方向に同じ周上に均等に配置されている。それぞれの収容孔部523は、弾性ボール52bを収容し、弾性ボール52bが、収容孔部523と一対一の対応で収容孔部523の中に配置されるようになっている。したがって、減衰アセンブリ52は、少なくとも2つの弾性ボール52bを含み、少なくとも2つの弾性ボール52bは、外側リング512の周方向に間隔を離して配置されており、旋回軸受51への押す力および減衰力がより安定して印加されるようになっている。
【0058】
加えて、図14および図11を参照すると、いくつかの実施形態において、接続プレート52aに貫通孔部527が設けられ、ロータリー駆動機構53が、貫通孔部527を通過し、外側リング512と外部から係合され、外側リング512を回転するように駆動する。具体的には、いくつかの実施形態において、ロータリー駆動機構53は、ロータリーモーター531およびロータリーギア532を含む。ロータリーモーター531(たとえば、減速モーター)は、ロータリーギア532と駆動接続しており、ロータリーギア532は、外側リング512の径方向外側に位置し、外側リング512と係合されており、ロータリー駆動機構53が、外側リング512を回転するように駆動することが可能であるようになっており、それによって、トレイ6を回転するように駆動する。ロータリーモーター531は、接続プレート52aにおける外側リング512から離れた側に配置されている。ロータリーギア532は、貫通孔部527を通過し、接続プレート52aにおける外側リング512に近い側に位置し、外側リング512と外部から係合されている。
【0059】
ロータリー駆動機構53が通過するようにするために貫通孔部527を接続プレート52a上に提供することは、一方では、接続プレート52aとロータリー駆動機構53との間の接続を実現し、ロータリー駆動機構53を制限することが可能であり、他方では、スペースを節減して構造をよりコンパクトにするためのロータリー駆動機構53の配置を容易にすることも可能である。
【0060】
上記に説明されている実施形態では、図14を参照すると、接続プレート52aは、支持部分521および延長部分522を含むことが可能である。支持部分521は、内側リング511に接続されている。弾性ボール52bは、支持部分521上に配置されている。延長部分522は、支持部分521から外側リング512の径方向外側に向けて延在している。具体的には、図11と併せて図14を参照すると、支持部分521は、外側リング512の直ぐ下方に位置しており(すなわち、外側リング512におけるリフティング機構102に近い側に位置する)、形状に関して実質的に円形になっており、外側リング512の外径に実質的に等しい外径を有している。上記に述べられている収容孔部523、第2の接続孔部525、および第2の組み立て孔部526は、すべて支持部分521上に配置されており、弾性ボール52bが支持部分521上に配置されるようになっており、支持部分521は、内側リング511およびリフティング機構102を接続しており、接続プレート52aによる弾性ボール52bのための支持、および、内側リング511とリフティング機構102との間の接続を達成するようになっている。延長部分522は、支持部分521から支持部分521の径方向外側に向けて延在し、突起部を形成しており、接続プレート52aの全体的な形状は卓球用パドルの形状と同様である。上記に述べられた貫通孔部527は、延長部分522上に配置されており、延長部分522が、ロータリー駆動機構53に接続され、接続プレート52aとロータリー駆動機構53との間の接続を実施するようになっている。
【0061】
依然として図14を参照すると、いくつかの実施形態において、支持部分521に凹部524が設けられる。凹部524は、内側リング511を収容するように構成されており、内側リング511が凹部524の中に埋め込まれるようになっている。第2の接続孔部525および第2の組み立て孔部526は、両方とも凹部524の中に(具体的には、凹部524の底部壁部の上に)設けられ、外側リング512の周方向に同じ周上に互いに交互に配置されており、支持部分521が凹部524において内側リング511およびリフティング機構102に接続されるようになっている。加えて、収容孔部523が凹部524の外周部に設けられ、弾性ボール52bが凹部524の外周部に位置するようになっている。
【0062】
内側リング511を凹部524の中に埋め込み、凹部524の外周部に弾性ボール52bを位置付けすることによって、それは、構造をよりコンパクトにするだけでなく、外側リング512が弾性ボール52bを圧迫することも容易にし、減衰アセンブリ52の減衰効果を実現する。
【0063】
要約すると、本出願において提供される回転アセンブリ5は、簡単でコンパクトな構造を有し、長時間にわたって確実にシャーシー1に対するトレイ6の安定した回転を実現し、それによって、トレイ6の揺動を効果的に低減させることが可能である。
【0064】
図17から図30は、本出願におけるリフティング機構102の構造を例示的に示している。
【0065】
リフティング機構102は、シャーシー1上に配置されるとともに、回転アセンブリ5の下方に位置しており、回転アセンブリ5およびトレイ6を上下に移動するように駆動する。
【0066】
リフティング機構102は、リフティング駆動機構3およびリフティング機構4を含む。リフティング駆動機構3は、リフティング機構4を通して回転アセンブリ5と駆動接続しており、トレイ6を上下に移動するように駆動するようになっている。
【0067】
リフティング駆動機構3は、リフティング動力を提供する。図17から図23は、リフティング駆動機構3の構造を例示的に示している。図17から図23において、図19はケーシング37を示しているのに対し、その他の図はケーシング37を示していない。
【0068】
図17から図23を参照すると、いくつかの実施形態において、リフティング駆動機構3は、第1の動力アセンブリ3aおよび第2の動力アセンブリ3bを含む。第1の動力アセンブリ3aは、第2の動力アセンブリ3bを通してリフティング機構4と駆動接続している。
【0069】
図20を参照すると、第1の動力アセンブリ3aは、連続的に駆動接続しているリフティングモーター31、減速機32、および第1のギア33を含む。リフティングモーター31は、減速機32を通して第1のギア33と駆動接続しており、第1のギア33を回転するように駆動するようになっている。
【0070】
図21から図23を参照すると、第2の動力アセンブリ3bは、第2のギア34と、伝達シャフト35と、クランクアセンブリ36と、ベース39と、を含む。第2のギア34は、第1のギア33と係合されている。伝達シャフト35は、第2のギア34を通過し、ベース39によって支持されている。クランクアセンブリ36は、クランク361と、ロッカー362(図19において符号が付けられている)と、シャフトスリーブ363と、を含む。シャフトスリーブ363およびクランク361は、第2のギア34から離れる方向に伝達シャフト35上で連続的にスリーブとされており、ロッカー362は、クランク361およびリフティング機構4とヒンジ接続されている。
【0071】
関連技術では、リフティング駆動機構3は、第1の動力アセンブリ3aとクランク361との間に配置されている第2のギア34、伝達シャフト35、およびシャフトスリーブ363のない状態で、第1の動力アセンブリ3aによってクランク361を直接的に駆動する。その場合、減速機32は、第1のギア33によってクランク361を直接的に駆動し、減速機32は、トルクを出力することを必要とするだけでなく、特に、図17および図18に示されている2つの限界位置において、径方向力を受けることも必要とし、減速機32は大きな径方向力を受けることを必要とし、したがって、減速機32は損傷を受けやすい。
【0072】
関連技術の解決策とは異なり、本出願の実施形態において、第2のギア34、伝達シャフト35、およびシャフトスリーブ363は、第1のギア33とクランク361との間に設けられており、減速機32が、トルクを出力するタスクのみを実施し、径方向力を受けないようになっており、径方向力は、第2の動力アセンブリ3bによって受けられ、したがって、減速機32の損傷のリスクが低減され、リフティング駆動機構3の信頼性が改善される。
【0073】
ベース39は、シャーシー1上に配置され、伝達シャフト35を支持し、径方向力を受ける。図22を参照すると、いくつかの実施形態において、ベース39は、底部プレート391および2つの支持部392を含む。底部プレート391は、シャーシー1上に(たとえば、前方シャーシー11上に)配置され、図7に示されているように、前方シャーシー11の位置bに配置され、リフティング駆動機構3が前方シャーシー11上に配置されるようになっている。左右方向Yにおいて、位置bは、中間に位置し、前後方向Xにおいて、位置bは、第1の補助ホイール機構22と前方シャーシーおよび後方シャーシーのヒンジ接続された位置(すなわち、接続シャフト13)との間に位置する。2つの支持部392は、底部プレート391上に設けられ、左右方向Yに間隔を離して配置されており、伝達シャフト35の2つの軸方向端部を支持している。図22に示されているように、2つの支持部392には両方とも第2のスロット部分393が設けられており、伝達シャフト35の2つの軸方向端部は、2つの第2のスロット部分393上に設置され、2つの支持部392によって支持されている。さらに、図20を参照すると、いくつかの実施形態において、第1の動力アセンブリ3aも、ベース39上に(具体的には、底部プレート391上に)配置されている。
【0074】
シャフトスリーブ363は、伝達シャフト35上で回転可能にスリーブとされており、クランク361は、伝達シャフト35上で回転不可能にスリーブとされている。クランク361と伝達シャフト35との間の回転不可能な接続を実現するために、図22を参照すると、いくつかの実施形態において、伝達シャフト35に平面351が設けられ、クランク361に長円形の孔部36aが設けられる。平面である、長円形の孔部36aの内側壁部は、平面351と協働し、クランク361が伝達シャフト35に対して回転することを防止し、伝達シャフト35が、第2のギア34の作用の下で回転しながら、クランク361を回転するように駆動することが可能であるようになっており、それによって、ロッカー362を回転するように駆動し、リフティング機構4に動力を伝達し、トレイ6を上下に移動するように駆動する。
【0075】
クランク362、ロッカー362、およびシャフトスリーブ363を含むことに加えて、図22を参照すると、いくつかの実施形態において、クランクアセンブリ36は、圧力プレート364をさらに含む。圧力プレート364は、ベース39と協働し、シャフトスリーブ363などを制限する。具体的には、図22に示されているように、圧力プレート364には、第1のスロット部分36bが設けられている。第1のスロット部分36bは、ベース39上の第2のスロット部分393と協働し、閉じられたスロットを形成し、シャフトスリーブ363などの変位が制限されるようになっており、ベース39上へのクランクギア機構(第2のギア34、伝達シャフト35、クランク362、およびシャフトスリーブ363を含む)の据え付けおよび固定が達成される。第1のスロット部分36bおよび第2のスロット部分393は、両方とも半円形スロットであることが可能である。
【0076】
図19を参照すると、いくつかの実施形態において、ロッカー362は、クランク361における第2のギア34から離れた側にヒンジ接続されている。この場合、左右方向Yにおいて、ロッカー362は、クランク361の外側にヒンジ接続されており、それは、ロッカー362がクランク361の内側にヒンジ接続されている(すなわち、ロッカー362が、クランク361における第2のギア34に近い側にヒンジ接続されている)場合と比較して、クランク361およびロッカー362が互いに干渉しないことを実現し、クランク361およびロッカー362の回転の範囲が増大され、クランク361およびロッカー362が死点なしに360°回転することが可能であるようになっている。このように、リフティングモーター31は、上昇および下降の往復運動を実現するために、一方向に回転することのみを必要とする。リフティングモーター31は、上昇および下降を実現するために正方向および逆方向に回転する必要がないので、上側および下側の機械的な限界が省略されることが可能であり、したがって、構造を簡単化する。さらに、リフティングモーター31は、回転の方向を頻繁に切り替えることを必要とせず、それは、リフティングモーター31の作動の信頼性を改善することにもつながり、また、リフティングモーター31の耐用年数の延長にもつながる。第1のギア33および第2のギア34を覆う、図19に示されているケーシング37は、外観をより審美的にするだけでなく、第1のギア33および第2のギア34をある程度保護する。
【0077】
図17から図19を参照すると、いくつかの実施形態において、リフティング駆動機構3は、2つのクランクアセンブリ36を含む。2つのクランクアセンブリ36は、第2のギア34の2つの軸方向側に配置され、リフティング機構4のそれぞれ異なる位置とヒンジ接続されている。それに基づいて、2つのヒンジポイントがリフティング駆動機構3とリフティング機構4との間に設けられ、上昇および下降の間に2つの力負担ポイントが存在し、それは、リフティング駆動機構3とリフティング機構4との間に1つのみの力負担ポイントが存在している場合と比較して、上昇および下降の安定性を効果的に改善することが可能である。
【0078】
図19から図23に示されているリフティング駆動機構3を組み立てるときには、最初に、第2のギア34が伝達シャフト35上でスリーブとされることが可能であり、次いで、2つのシャフトスリーブ363が伝達シャフト35上でスリーブとされ、その後に、2つのクランク361が伝達シャフト35上でスリーブとされ、それにより、図23に示されているクランクギア機構の組み立てを完了する。次いで、図23に示されているクランクギア機構が、ベース39上の第2のスロット部分393の中に設置され、それによってベース39がクランクギア機構を支持するようになり、第2のギア34が、第1のギア33と係合され、その後に、クランクギア機構が、2つの圧力プレート364によって固定され、2つのロッカー362が、2つのクランク361にヒンジ接続される。
【0079】
リフティング機構4は、リフティング駆動機構3および回転アセンブリ5を接続し、リフティング駆動機構3と回転アセンブリ5との間の動力伝達を実現し、回転アセンブリ5がリフティング駆動機構3の駆動の下でトレイ6を上下に移動するように駆動することが可能であるようになっている。
【0080】
リフティング機構4は、リニアスライダー構造、螺旋ねじ構造、またはマルチリンク構造を採用することが可能である。したがって、リフティング機構102は、リニアスライダーリフティング機構、螺旋ねじリフティング機構、またはマルチリンクリフティング機構とそれぞれ呼ばれる。
【0081】
図24から図30は、マルチリンク構造を採用するリフティング機構4を例示的に示している。
【0082】
図24から図30を参照すると、いくつかの実施形態において、リフティング機構4は、
シャーシー1上に配置されているシート4aと;
2つの第1の接続ロッド42および2つのタイロッド46を含む第1のロッドアセンブリ4bであって、2つの第1の接続ロッド42は、前後方向Xに間隔を離して配置されており、2つの第1の接続ロッド42の下側端部は、シート4aとヒンジ接続されており、2つのタイロッド46は、左右方向Yに間隔を離して配置されており、タイロッド46の前方端部および後方端部は、2つの第1の接続ロッド42の上側端部とともに第1のヒンジシャフト44にそれぞれヒンジ接続されている、第1のロッドアセンブリ4bと;
第1のロッドアセンブリ4bの上方に配置されており、プラットフォーム41、2つの第2の接続ロッド43、および2つの制限ロッド47を含む第2のロッドアセンブリ4cであって、2つの第2の接続ロッド43は、前後方向Xに間隔を離して配置されており、2つの第2の接続ロッド43の下側端部は、2つの第1のヒンジシャフト44にそれぞれヒンジ接続されており、プラットフォーム41の前方端部および後方端部は、2つの第2の接続ロッド43の上側端部とともに第2のヒンジシャフト45にそれぞれヒンジ接続されており、2つの制限ロッド47は、左右方向Yに沿って間隔を離して配置されており、制限ロッド47の前方端部は、シート4aとヒンジ接続されており、制限ロッド47の後方端部は、第2のヒンジシャフト45とヒンジ接続されている、第2のロッドアセンブリ4cと;
を含む。
【0083】
上記の構成に基づいて、リフティング機構4は、マルチリンクリフティング機構であり、上側層および下側層の中に平行四辺形機構を含み、それら平行四辺形機構は、それぞれ、シート4a、2つの第1の接続ロッド42、および2つのタイロッド46によって形成された下方に位置する第1の平行四辺形機構、ならびに、2つのタイロッド46、2つの第2の接続ロッド43、およびプラットフォーム41によって形成された上方に位置する第2の平行四辺形機構である。2つのタイロッド46は、2つの第1の接続ロッド42の間に接続されており、それぞれのタイロッド46の前方端部および後方端部は、2つの第1の接続ロッド42とともに2つの第1のヒンジシャフト44にそれぞれヒンジ接続されており、第1の平行四辺形機構を形成している。2つの第2の接続ロッド43のそれぞれの上側端部および下側端部は、プラットフォーム41および第1の接続ロッド42の上側端部とそれぞれヒンジ接続されており、第2の平行四辺形機構を形成している。2つの制限ロッド47のそれぞれの前方端部および後方端部は、シート4aおよび第2のヒンジシャフト45とそれぞれヒンジ接続されている。制限ロッド47の後方端部は、第2のヒンジシャフト45とヒンジ接続されており、制限ロッド47の前方端部は、シート4aとヒンジ接続されており、プラットフォーム41が上昇および下降の間に制限ロッド47によって制限されるようになっている。このように、プラットフォーム41は、前後方向Xにはほとんど変位を有さず、上下方向Zにのみ変位し、それによって、より安定して上昇および下降する。
【0084】
第1の平行四辺形機構および第2の平行四辺形機構は、リフティング駆動機構3によって駆動され、伸長および上昇するかまたは後退および下降し、それによって、トレイ6を上昇または下降するように駆動する。図17を参照すると、リフティング駆動機構3がリフティング機構4を伸長および上昇するように駆動するときに、上昇プロセスが実現される。図18を参照すると、リフティング駆動機構3がリフティング機構4を後退および下降するように駆動するときに、下降プロセスが実現される。
【0085】
関連技術では、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントは、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントと左右方向Yにずらされておらず、タイロッド46または制限ロッド47は、上昇および下降の間にそれらの間の干渉を回避するために、「C」字または「弓」形の形状に設計される必要がある。しかし、タイロッド46または制限ロッド47が「C」字または「弓」形の形状になっている場合には、リフティング機構4全体の構造が複雑になるだけでなく、タイロッド46および制限ロッド47が高い荷重の下で弾性変形しやすくなり、結果としてトレイ6と車両本体部との間の不十分な平行度を生じさせ、それが輸送の安定性に影響を与える。
【0086】
上記の状況を考慮して、図24から図25を参照すると、いくつかの実施形態において、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントは、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントと左右方向Yにずらされている。
【0087】
タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントは、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントと左右方向Yにずらされているので、上昇および下降の間に、タイロッド46および制限ロッド47はずらされ、それらの位置は重なり合わない。すなわち、上昇および下降の間のタイロッド46と制限ロッド47との間の干渉が回避され、よって、干渉を防止するために、タイロッド46および制限ロッド47の形状の特別な設計(たとえば、「C」字または「弓」形の形状)に対する必要性が存在せず、したがって、タイロッド46および制限ロッド47が真っ直ぐなロッド構造を採用することを可能にし、それは、構造を簡単化することにつながるだけでなく、プラットフォーム41と車両本体部との間の平行度を改善することにもつながる。プラットフォーム41は、回転アセンブリ5に接続され、トレイ6を支持しているので、プラットフォーム41と車両本体部との間の平行度の改善は、トレイ6と車両本体部との間の平行度が改善されることを意味し、それは、輸送の安定性を改善する。
【0088】
図24から図25および図28から図29に示されているように、タイロッド46および制限ロッド47は、すべて真っ直ぐなロッドである。真っ直ぐなロッドの弾性変形は、同じ材料および断面積を有するC字形状のまたは弓形形状のロッドの弾性変形よりも小さく、したがって、タイロッド46および制限ロッド47を真っ直ぐなロッドとして構成することは、タイロッド46および制限ロッド47の弾性変形を低減し、トレイ6と車両本体部との間の平行度を向上させ、より安定した移送プロセスを実現することが可能である。
【0089】
したがって、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントと、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントと、を左右方向Yにずらした様式で配置すること、ならびに、タイロッド46および制限ロッド47を真っ直ぐなロッドとして構成することは、タイロッド46と制限ロッド47との間の運動干渉を防止することが可能であるだけでなく、トレイ6と車両本体部との間の平行度を向上させることも可能であり、それによって、より安定した移送プロセスを実現する。
【0090】
タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントと、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントと、を左右方向Yにずらした様式で配置する実装形態として、図25を参照すると、左右方向Yにおいて、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントは、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントの内側に位置する。たとえば、図24から図27に関連して、いくつかの実施形態において、左右方向Yにおいて、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントは、第1の接続ロッド42および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントと第2の接続ロッド43および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントとの間に位置しており、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントは、プラットフォーム41および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイント、ならびに、第2の接続ロッド43および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントの外側に位置する。このように、制限ロッド47およびタイロッド46は、より合理的な様式で配置されており、それは、構造をより効果的に簡単化し、プラットフォーム41とシャーシー1との間の平行度を最適化することが可能である。
【0091】
図26および図27は、第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43の構造を示している。
【0092】
図26を参照すると、いくつかの実施形態において、第1の接続ロッド42は、ロッド本体部421と、2つの第1のヒンジラグ422と、2つの第2のヒンジラグ423と、を含み、2つの第1のヒンジラグ422は、ロッド本体部421の下側端部に接続されており、2つの第2のヒンジラグ423は、ロッド本体部421の上側端部に接続されている。第1の接続ロッド42の下側端部は、2つの第1のヒンジラグ422によってヒンジ接続されており、すなわち、第1の接続ロッド42の下側端部は、2つの第1のヒンジラグ422を通してシート4aとヒンジ接続されている。第1の接続ロッド42の上側端部は、2つの第2のヒンジラグ423によってヒンジ接続されており、すなわち、第1の接続ロッド42の上側端部は、2つの第2のヒンジラグ423を通して第1のヒンジシャフト44とヒンジ接続されている。図26に示されているように、左右方向Yにおいて、2つの第2のヒンジラグ423は、2つの第1のヒンジラグ422の内側に位置する。このように、第1の接続ロッド42は、一体構造であることが可能であり、第1の接続ロッド42の上側および下側ヒンジポイントは、ずらされていることが可能である。
【0093】
図27を参照すると、いくつかの実施形態において、第2の接続ロッド43は、ロッド本体部421と、2つの第1のヒンジラグ422と、2つの第2のヒンジラグ423と、を含み、2つの第1のヒンジラグ422は、ロッド本体部421の下側端部に接続されており、2つの第2のヒンジラグ423は、ロッド本体部421の上側端部に接続されている。第2の接続ロッド43の下側端部は、2つの第1のヒンジラグ422によってヒンジ接続されており、すなわち、第2の接続ロッド43の下側端部は、2つの第1のヒンジラグ422によって第1のヒンジシャフト44とヒンジ接続されている。第2の接続ロッド43の上側端部は、2つの第2のヒンジラグ423によってヒンジ接続されており、すなわち、第2の接続ロッド43の上側端部は、2つの第2のヒンジラグ423によって第2のヒンジシャフト45とヒンジ接続されている。図27に示されているように、左右方向Yにおいて、2つの第2のヒンジラグ423は、2つの第1のヒンジラグ422の内側に位置する。このように、第2の接続ロッド43は、一体構造であることが可能であり、第2の接続ロッド43の上側および下側ヒンジポイントは、ずらされていることが可能である。
【0094】
第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43が両方とも図26および図27に示されるような構造を採用する場合、第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43は同じ構造を有し、リフティング機構4の4つの接続ロッド(すなわち、2つの第1の接続ロッド42および2つの第2の接続ロッド43)が、同じ構造を有するようになっており、それは、リフティング機構4における接続ロッドの種類を低減させ、構造を簡単化し、組み立てを容易にすることにつながる。
【0095】
さらに、第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43は、両方とも、2つの第2のヒンジラグ423が左右方向Yにおいて2つの第1のヒンジラグ422の内側に位置する構造を採用しており、それは、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントが左右方向Yにおいて制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントの内側に位置することも容易にし、タイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントが左右方向Yにおいて制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントとずらされていることを実現するようになっている。具体的には、図26から図27と併せて図25を参照すると、第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43の両方の2つの第2のヒンジラグ423が左右方向Yにおいて2つの第1のヒンジラグ422の内側に位置する場合、第2の接続ロッド43は、第2の接続ロッド43の2つの第1のヒンジラグ422に対応する、第1のヒンジシャフト44との2つのヒンジポイントを有し、第1の接続ロッド42は、第1の接続ロッド42の2つの第2のヒンジラグ423に対応する、第1のヒンジシャフト44との2つのヒンジポイントを有している。第2の接続ロッド43の2つの第1のヒンジラグ422は、左右方向Yにおいて第1の接続ロッド42の2つの第2のヒンジラグ423の外側に位置しているので、第1のヒンジシャフト44に接続されて互いに隣接している第1のヒンジラグ422と第2のヒンジラグ423との間にギャップAが存在する。このように、タイロッド46は、ギャップAにおいてヒンジ接続されることが可能であり、タイロッド46のヒンジポイントが、第1のヒンジシャフト44との第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43のヒンジポイント同士の間に位置するようになっている。さらに、図25から図27に示されているように、第2の接続ロッド43は、第2の接続ロッド43の2つの第2のヒンジラグ423にそれぞれ対応する、第2のヒンジシャフト45との2つのヒンジポイントを有しており、第2の接続ロッド43の2つの第2のヒンジラグ423は、プラットフォーム41および第2のヒンジシャフト45の2つのヒンジポイントの間に位置する。このように、制限ロッド47の後方端部が左右方向Yにおいてプラットフォーム41および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントの外側にヒンジ接続されている限りにおいて、制限ロッド47の後方端部は、左右方向Yにおいてタイロッド46のヒンジポイントの外側にヒンジ接続されており、制限ロッド47および第2のヒンジシャフト45のヒンジポイントならびにタイロッド46および第1のヒンジシャフト44のヒンジポイントの左右方向Yでのずらされた配置を実現する。
【0096】
図24から図25に戻ると、図17から図18に関連して、いくつかの実施形態において、リフティング機構4とヒンジ接続されているときに、リフティング駆動機構3は、第2のヒンジシャフト45にヒンジ接続されている。この場合、リフティング駆動機構3およびリフティング機構4のヒンジポイントは、より高い位置にあり、それは、より低いヒンジ接続された位置においてリフティング駆動機構3が第1のヒンジシャフト44にヒンジ接続される場合と比較して、応力状態を改善すること、および、ロッカー362の破断リスクを低減させることにより多くつながる。
【0097】
リフティング機構102について、図17から図30に関連してさらに下記に説明する。
【0098】
図17から図30に示されているように、この実施形態では、リフティング機構102は、リフティング駆動機構3およびリフティング機構4を含む。リフティング駆動機構3のギア機構(リフティングモーター31、減速機32、第1のギア33、第2のギア34、および伝達シャフト35を含む)は、クランク361を回転するように駆動し、クランク361は、ロッカー362を回転するように駆動し、ロッカー362が、それとヒンジ接続されたリフティング機構4を上下方向Zに移動するように駆動し、上昇および下降を実施することが可能であるようになっている。
【0099】
図24から図30に示されているように、リフティング機構4は、シート4a、プラットフォーム41、2つの第1の接続ロッド42、2つの第2の接続ロッド43、2つのタイロッド46、および2つの制限ロッド47を含む。
【0100】
シート4aは、シャーシー1上に配置されており、2つの第1のシート48および2つの第2のシート49を含む。図5および図7と併せて図24から図25を参照すると、2つの第1のシート48は、前方シャーシー11上に配置されており、左右方向Yに間隔を離して配置されており、前方シャーシー11上の2つの装着位置にそれぞれ位置する。2つの第2のシート49は、後方シャーシー12上に配置されており、左右方向Yに間隔を離して配置されており、後方シャーシー12上の2つの装着位置にそれぞれ位置する。左右方向Yにおいて同じ側に位置する第2のシート49および第1のシート48は、前後方向Xにおいて互いに対向している。
【0101】
2つの第1のシート48は、左右方向Yにおいて第1の接続ロッド42の外側に位置する。2つの第1のシート48の上側端部は、2つの制限ロッド47の前方端部とそれぞれヒンジ接続されている。2つの第1のシート48の下側端部は、2つの第1の接続ロッド42のうちの一方の第1の接続ロッド42(前方に位置する)の下側端部とヒンジ接続されている。図30に示されているように、第1のシート48には、底部に第1のヒンジ孔部481が設けられ、上部に第2のヒンジ孔部482が設けられており、第1のヒンジ孔部481は、第1の接続ロッド42とヒンジ接続するように構成されており、第2のヒンジ孔部482は、制限ロッド47とヒンジ接続するように構成されている。
【0102】
2つの第2のシート49は、左右方向Yにおいて第1の接続ロッド42の外側に位置する。2つの第2のシート49は、2つの第1の接続ロッド42のうちの一方の第1の接続ロッド42(後方に位置する)の下側端部とヒンジ接続されている。
【0103】
2つの第1の接続ロッド42において、前方に位置する一方の第1の接続ロッド42の下側端部は、第1のシート48にヒンジ接続されており、後方に位置する他方の第1の接続ロッド42の下側端部は、第2のシート49にヒンジ接続されている。前後方向Xにおいて同じ側にある第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43において、第2の接続ロッド43の下側端部は、第1の接続ロッド42の上側端部とともに第1のヒンジシャフト44にヒンジ接続されている。2つの第2の接続ロッド43の上側端部は、プラットフォーム41の前方端部および後方端部とともに第2のヒンジシャフト45にそれぞれヒンジ接続されている。2つのタイロッド46は、2つの第1のヒンジシャフト44の間にヒンジ接続されている。制限ロッド47は、第1のシート48と後方に位置する第2のヒンジシャフト45との間にヒンジ接続されている。このように、高さ方向において、第1の平行四辺形機構は、シート4a、2つの第1の接続ロッド42、および2つのタイロッド46の間に形成されており、第2の平行四辺形機構は、プラットフォーム41、2つのタイロッド46、および2つの第2の接続ロッド43の間に形成されている。ロッカー362によって駆動されると、2つの平行四辺形機構は、それらの形状を変化させ、上昇および下降を実施する。
【0104】
実施形態において、2つの第1の接続ロッド42および2つの第2の接続ロッド43は、同じ構造を有している。図26および図27に示されているように、第1の接続ロッド42および第2の接続ロッド43は、両方とも、ロッド本体部421と、2つの第1のヒンジラグ422と、2つの第2のヒンジラグ423と、を含む。2つの第1のヒンジラグ422は、ロッド本体部421の下側に接続されており、左右方向Yにおいて互いに間隔を離して配置されている。2つの第2のヒンジラグ423は、ロッド本体部421の上側に接続されており、左右方向Yにおいて互いに間隔を離して配置されている。左右方向Yにおいて、2つの第2のヒンジラグ423は、2つの第1のヒンジラグ422の内側に位置しており、ギャップAが、第2のヒンジラグ423と第1のヒンジラグ422との間に設けられている。したがって、図25から図27に関連して、第2の接続ロッド43の下側端部が第1の接続ロッド42の上側端部とヒンジ接続されているときには、ギャップAが、第2の接続ロッド43の第1のヒンジラグ422と第1の接続ロッド42の第2のヒンジラグ423との間に形成される。
【0105】
図24から図25に示されているように、タイロッド46は、第1のヒンジシャフト44にヒンジ接続されており、タイロッド46のヒンジポイントは、第2の接続ロッド43の第1のヒンジラグ422と第1の接続ロッド42の第2のヒンジラグ423との間のギャップAに位置する。制限ロッド47の後方端部は、第2のヒンジシャフト45にヒンジ接続されており、左右方向Yにおいてプラットフォーム41の外側に位置する。
【0106】
上記の構成に基づいて、左右方向Yにおいて、制限ロッド47の後方端部のヒンジポイントが、タイロッド46のヒンジポイントの外側に位置するだけでなく、制限ロッド47の前方端部のヒンジポイントも、タイロッド46のヒンジポイントの外側に位置する。すなわち、制限ロッド47のすべてのヒンジポイントが、タイロッド46のすべてのヒンジポイントの外側に位置する。このように、タイロッド46および制限ロッド47は、左右方向Yにおいて全体的にずらされており、それらの間に運動干渉は存在しない。これに基づいて、図28および図29に示されているように、実施形態において、タイロッド46および制限ロッド47は、両方とも真っ直ぐなロッドであり、力の下でそれらの弾性変形が小さくなることが可能であるようになっており、それによって、プラットフォーム41と車両本体部との間の平行度を改善する。
【0107】
この実施形態では、図17から図18および図24に関連して、2つのロッカー362は、第2のヒンジシャフト45とヒンジ接続されており、左右方向Yにおいて、2つのロッカー362は、第2の接続ロッド43の第2のヒンジラグ423とプラットフォーム41のヒンジラグとの間のギャップBにヒンジ接続されている。
【0108】
この実施形態のリフティング機構の作動プロセスは、以下の通りである:クランク361が、リフティングモーター31およびギア機構の駆動の下で回転し、ロッカー362を回転するように駆動し、ロッカー362が、リフティング機構4の2つの平行四辺形機構を変形するように駆動するようになっており、したがって、プラットフォーム41の上昇および下降を実施し、それによって、回転アセンブリ5およびトレイ6を上昇および下降するように駆動する。
【0109】
要約すると、回転アセンブリ5、リフティング駆動機構3、リフティング機構4、シャーシー1、および走行機構2などの改善に基づいて、本出願の実施形態において提供されるAGV100は、簡単でコンパクトな構造を有し、安定して確実に動作する。
【0110】
上記に説明されたものは、単に本出願の例示的な実施形態に過ぎず、それらは、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の精神および原理の中で行われるすべての修正、均等置換、および改善は、本出願の保護範囲の中に包含されるべきである。
【符号の説明】
【0111】
1 シャーシー
11 前方シャーシー
12 後方シャーシー
13 接続シャフト
2 走行機構
21 駆動ホイール機構
211 駆動ホイール
212 走行モーター
22 第1の補助ホイール機構
221 第1のユニバーサルホイール
222 ホイールブラケット
23 第2の補助ホイール機構
231 第2のユニバーサルホイール
3 リフティング駆動機構
3a 第1の動力アセンブリ
3b 第2の動力アセンブリ
31 リフティングモーター
32 減速機
33 第1のギア
34 第2のギア
35 伝達シャフト
351 平面
36 クランクアセンブリ
36a 長円形の孔部
36b 第1のスロット部分
361 クランク
362 ロッカー
363 シャフトスリーブ
364 圧力プレート
37 ケーシング
39 ベース
391 底部プレート
392 支持部
393 第2のスロット部分
4 リフティング機構
4a シート
4b 第1のロッドアセンブリ
4c 第2のロッドアセンブリ
41 プラットフォーム
411 第1の組み立て孔部
42 第1の接続ロッド
421 ロッド本体部
422 第1のヒンジラグ
423 第2のヒンジラグ
43 第2の接続ロッド
44 第1のヒンジシャフト
45 第2のヒンジシャフト
46 タイロッド
47 制限ロッド
48 第1のシート
481 第1のヒンジ孔部
482 第2のヒンジ孔部
49 第2のシート
5 回転アセンブリ
51 旋回軸受
511 内側リング
512 外側リング
513 第1の接続孔部
514 第1の装着孔部
52 減衰アセンブリ
52a 接続プレート
52b 弾性ボール
521 支持部分
522 延長部分
523 収容孔部
524 凹部
525 第2の接続孔部
526 第2の組み立て孔部
527 貫通孔部
528 ボール
529 スリーブ
53 ロータリー駆動機構
531 ロータリーモーター
532 ロータリーギア
6 トレイ
61 第2の装着孔部
100 無人搬送車両
101 支持アセンブリ
102 リフティング機構
A ギャップ
B ギャップ
b 位置
X 前後方向
Y 左右方向
Z 上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
【国際調査報告】