(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】プラーク破砕のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
A61F 2/844 20130101AFI20240313BHJP
A61M 25/10 20130101ALI20240313BHJP
【FI】
A61F2/844
A61M25/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556767
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 US2022022213
(87)【国際公開番号】W WO2022212290
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507331221
【氏名又は名称】エリクシアー メディカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】サーハン, モタシム
(72)【発明者】
【氏名】セルナ, ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】トレッドウェル, ボゼナ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA07
4C267AA55
4C267BB06
4C267BB70
4C267CC08
4C267GG02
4C267GG24
4C267GG26
(57)【要約】
バルーンカテーテル、スリーブ、ケージ、および腔内人工補綴物は、その拡張可能表面に結合される、応力印加および離隔特徴を具備する。応力印加特徴は、血管系内の組織または石灰化された領域に接触する、鈍的および/または丸みを帯びた接触領域を有してもよい。接触領域は、拡張されると、血管管腔の壁および/または患者の弁尖上の閉塞物質を凹下または破断させる。離隔特徴は、血管系内の拡張された構造、特に、バルーンカテーテルを越えて、血液、薬物、および造影剤の灌流を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、前記システムは、
近位端と、遠位区画とを有するカテーテル本体を含むカテーテルと、
前記カテーテルの遠位区画に配置される拡張可能構造であって、前記拡張可能構造は、前記身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される外面を有する、拡張可能構造と、
前記拡張可能構造の外面にわたって分散される複数のプラーク破砕特徴であって、前記プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、前記拡張可能構造の外面上に存在し、前記拡張可能構造が前記身体管腔内で拡張されると、前記身体管腔への損傷を最小限にしながら、前記石灰化を破断するように構成される凸面の丸みを帯びた上側表面を有する、複数のプラーク破砕特徴と
を備える、装置。
【請求項2】
患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための方法であって、前記方法は、
前記治療されるべき石灰化に近接した治療部位に拡張可能構造を位置付けることと、
前記拡張可能構造を半径方向外向きに拡張させ、複数のプラーク破砕特徴を前記石灰化に対して半径方向外向きに押圧することであって、前記プラーク破砕特徴は、前記拡張可能構造の外面にわたって分散され、前記プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた上側表面を有し、前記複数のプラーク破砕特徴を前記石灰化へと半径方向外向きに押圧することは、前記壁への損傷を低減させながら、前記石灰化を破断する、ことと
を含む、方法。
【請求項3】
患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、前記装置は、
近位端と、遠位区画とを有するカテーテル本体を含むカテーテルと、
前記カテーテル本体の遠位区画に配置される拡張可能構造であって、前記拡張可能構造は、前記身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される外面を有する、拡張可能構造と、
前記拡張可能構造の外面にわたって分散される複数のプラーク破砕特徴であって、前記プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、前記拡張可能構造の外面上に配置され、前記拡張可能構造が前記身体管腔内で拡張されると、前記身体管腔への損傷を最小限にしながら、前記石灰化を破断するように構成される凸面の丸みを帯びた頂部を有する、複数のプラーク破砕特徴と
を備え、
前記プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた頂部は、前記拡張可能構造が拡張されると、前記拡張可能構造の外面の上方に、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm
2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm
2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm
2の範囲内の分布密度とを有する、装置。
【請求項4】
患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、前記装置は、
近位端と、遠位区画とを有するカテーテル本体を含むカテーテルと、
前記カテーテル本体の遠位区画に配置される拡張可能構造であって、前記拡張可能構造は、前記身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される外面を有する、拡張可能構造と、
前記拡張可能構造の外面にわたって分散される複数のプラーク破砕特徴であって、前記プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、前記拡張可能構造の外面上に存在し、前記拡張可能構造が前記身体管腔内で拡張されると、前記身体管腔への損傷を最小限にしながら、前記石灰化を破断するように構成される上側表面を有する、複数のプラーク破砕特徴と、
被包層であって、前記被包層は、前記拡張可能構造の外面および前記プラーク破砕特徴の少なくとも一部を被覆し、前記プラーク破砕特徴を所望のパターンで前記拡張可能構造の外面上に不動化する、被包層と
を備える、装置。
【請求項5】
患者の身体管腔内の壁上の病変を治療するための方法であって、前記装置は、
カテーテルを提供することであって、前記カテーテルは、その遠位端に配置される拡張可能構造を有し、前記拡張可能構造は、前記身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される外面を有し、外壁は、前記拡張可能構造の外面にわたって分散される複数の空間分離特徴を有する、ことと、
前記特徴が前記拡張可能構造の外面と内壁との間の間隙を維持しながら、半径方向外向き力が、前記外面および前記特徴によって、前記壁に対して印加されるように、前記拡張可能構造を前記患者の身体管腔内で拡張させることと
を含む、方法。
【請求項6】
腔内人工補綴物であって、
足場であって、前記足場は、少なくとも部分的に、分解不能材料から成り、圧着構成から拡張構成に拡張するように構成される、足場と、
前記足場の外面に結合される複数の応力印加特徴と
を備え、
前記応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、鈍的接触領域を備え、前記鈍的接触領域は、前記足場の外面から外向きに離間された接触表面を有し、前記足場が血管管腔内で前記圧着構成から前記拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁内の閉塞物質を破断するように構成される、腔内人工補綴物。
【請求項7】
患者の血管系内の石灰化されたプラークを破断するための方法であって、前記方法は、
少なくとも部分的に分解不能材料から成る足場を、石灰化された身体血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張させること
を含み、
前記足場は、その外面に固定された複数の応力印加特徴を備え、
前記応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、鈍的接触領域を備え、前記鈍的接触領域は、前記外面から外向きに離間され、管状足場が前記血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁上の閉塞物質を破断するように構成される周辺縁を有し、
前記応力印加特徴は、前記足場が拡張されるにつれて、前記閉塞物質を破断する、
方法。
【請求項8】
血管足場を加工するための方法であって、前記方法は、
管状エンベロープ内の冠部によって継合される複数の支柱を備える管状足場をパターン化することであって、前記管状足場は、前記管状エンベロープ内の前記支柱および/または冠部から外向きに延在する複数のタブを有する、ことと、
前記複数のタブを前記管状エンベロープの外面にわたって折畳し、複数の応力印加特徴を前記管状足場の外面上に形成することと
を含む、方法。
【請求項9】
石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための装置であって、前記装置は、
近位端と、遠位端とを有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の遠位端に配置される区画化されたバルーン構造であって、前記区画化されたバルーン構造は、前記弁尖の対向表面上で拡張され、石灰化された弁上の石灰化を破砕するように構成される対向する内壁を有する、区画化されたバルーン構造と
を備える、装置。
【請求項10】
石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための方法であって、前記方法は、
カテーテル本体を提供することであって、前記カテーテル本体は、その遠位端に配置される区画化されたバルーン構造を有する、ことと、
前記区画化されたバルーン構造を前記患者の弁まで血管内で前進させることと、
前記区画化されたバルーンの対向する内壁を前記弁尖の対向表面上で拡張させ、石灰化された弁上の石灰化を破砕することと
を含む、方法。
【請求項11】
病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法であって、前記方法は、
スリーブをワイヤにわたって前記病変を通して前進させることと、
拡張可能部材を前記ワイヤにわたって前記スリーブの内部の中に前進させることと、
前記拡張可能部材を前記スリーブ内で拡張させ、前記スリーブの内側および/または外側上の特徴を前記病変に対して外向きに半径方向に変位させ、前記石灰化またはプラークを破砕することと
を含む、方法。
【請求項12】
病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法であって、前記方法は、
ケージまたはバスケットをワイヤにわたって前記病変を横断して前進させることと、
前記バスケットのケージを拡張させ、前記ケージまたはバスケット上の応力印加特徴を前記病変に対して半径方向に変位させ、前記石灰化またはプラークを破砕することと
を含む、方法。
【請求項13】
患者の身体管腔内の壁上の病変を治療するための方法であって、前記装置は、
カテーテルを提供することであって、前記カテーテルは、その遠位端に配置される拡張可能構造を有し、前記拡張可能構造は、前記身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される外面を有し、外壁は、前記拡張可能構造の外面にわたって分散される複数の空間分離特徴を有する、ことと、
前記特徴が前記拡張可能構造の外面と内壁との間の間隙を維持しながら、半径方向外向き力が、前記外面および前記特徴によって、前記壁に対して印加されるように、前記拡張可能構造を前記患者の身体管腔内で拡張させることと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2022年3月22日に出願された、仮出願第63/322,372号(弁理士整理番号第32106-726.104号)、2021年12月9日に出願された、第63/287,813号(弁理士整理番号第32106-726.103号)、2021年9月3日に出願された、仮出願第63/240,811号(弁理士整理番号第32106-726.102号)、および2021年3月29日に出願された、仮出願第63/200,794号(弁理士整理番号第32106-726.101号)の利益を主張する。
【0002】
本発明は、概して、医療デバイスおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、血管および/または弁および/または身体管腔内の石灰化および/または硬質化された病変を開放する、それを拡張させる、そこに薬物を送達する、および/またはそれを破断するように構成される、血管デバイス、血管カテーテル、拡張可能スリーブ、拡張可能ケージ、バルーンカテーテル、足場、ステント、血管移植片、埋込可能血管人工補綴物を含む、拡張可能構造を備える、またはそれから成る、デバイスに関する。
【0003】
バルーン、ケージ、ステント、移植片、および他の人工補綴物およびデバイスは、一般に、病変または他の疾患条件によって狭窄されている、血管および心臓および静脈弁構造内の開存性を提供または維持するために使用される。病変が、プラーク、カルシウム、および同等物によって硬質化された場合、「切断バルーン」が、初期治療ステップのために使用され、プラークおよび石灰化を破損し、バルーンが、ステント設置に先立って、病変を拡幅することを可能にし得る。随意に、ステントは、非応従性血管形成術バルーンを使用して、後膨張され、血管壁への良好な密着を確実にしてもよい。後膨張バルーンは、バルーン膨張デバイスを使用して、より高い周囲圧力にもたらされる。しかしながら、切断バルーンを用いた血管形成術後のステント留置術は、特に、その後、より高い圧力における後膨張が続くとき、いくつかの点において、問題となり得る。いくつかの事例では、血管壁は、傷害され得る、またはそのような傷害が、伝搬する。その他では、切断バルーンによって発生された残骸が、塞栓として放出され得る。
【0004】
切断バルーン、切断ケージ、および切断ステントの使用が、血管石灰化を破砕するために提案されているが、あまり送達可能ではないこと、嵩張る傾向にあり、アクセスを限定すること、または患者傷害を含む、種々の問題点を伴う。切断ステントは、ステント留置されるべき面積を拡幅するために、事前膨張血管形成術バルーンの使用を伴わない、「一次ステント留置術」手技において使用されるように提案された。一次ステント留置術は、2つまたは3つの順次介入を実施する必要性を低減または排除し、これは、ひいては、上記に議論されるように、脈管傷害および塞栓放出のリスクを低減させる。しかしながら、切断ステントは、嵩張る、傷害を引き起こす、およびあまり送達可能ではないという、類似限界を有する。
【0005】
心臓および静脈弁機能は、弁尖上の石灰化の存在によって悪影響を及ぼされ得る。弁形成術手技は、石灰化を亀裂させるために、バルーンを対向する弁尖表面の内側で拡張させることによって、病変を破砕することに依拠する。そのような弁形成術手技を向上させるための切断およびケージ付きバルーンの使用が、提案されているが、弁および/または弁機能を損傷させるリスクを増加させるため、広範な使用を見出されていない。
【0006】
多くの事例における、有意な潜在的改良にもかかわらず、そのような切断バルーン、ケージ、およびステントは、典型的には、鋭的ブレードを採用し、これは、半径方向外向きに配向され、傷害のリスクを患者に提示する。
【0007】
加えて、切断ブレードは、デバイスを嵩張らせ、あまり送達可能ではないものにし、多くの場合、遠位脈管領域へのアクセスを限定し得る。切断ブレードはまた、特に、より高い膨張圧力において、石灰化された/硬質化されたプラーク病変の真下の血管壁を破裂させる傾向にあり、これは、患者傷害を生じさせ得る。
【0008】
血管形成術および弁形成術手技を実施する際の別の課題は、バルーン拡張による、脈管管腔または弁輪の一時的遮断である。血流の一時的遮断は、多くの場合、容認可能であるが、より深刻な懸念は、バルーンの下流の造影剤流動の喪失であり得る。造影剤の短喪失でも、手技の蛍光透視撮像をより困難にし得る。様々な灌流カテーテルが、提案されているが、それらは、多くの場合、バルーンを通して付加的流動管腔を要求し、カテーテルをより大きくかつ多くの状況においてあまり有用ではないものにする。
これらの理由から、患者および同等者における低減されたリスクまたは石灰化または硬質化された病変を治療する際の改良された有効性を伴って、石灰化または硬質化された病変を開放する、それを拡張させる、それに薬物を送達する、その改良された可視化をもたらす、および/またはそれを治療するための改良された方法および装置を提供することが望ましいであろう。改良は、好ましくは、血管カテーテル、拡張可能スリーブ、拡張可能ケージ、バルーンカテーテル、ステント、埋込可能血管人工補綴物、薬物送達デバイス、その他、および同等物等の拡張可能構造を含む、多種多様な血管および心臓デバイスに適用されるであろう。本デバイスおよび手技が、手技の間、血液および/または造影剤の両方の灌流を改良する場合、なおもさらに望ましいであろう。これらの利点のうちの少なくともいくつかは、本発明によって提供されるであろう。
【背景技術】
【0009】
種々の支持構造上の異なるタイプのプラーク破壊および他の特徴を説明する、特許および印刷刊行物は、第US2009/0105687号、第US2006/0129229号、第US2005/0137621号、第US9370644号、第US9119944号、第US8992553号、第US8882790号、第US8523887号、第US8323325号、第US7799043号、第US6197013号、第US5242397号、および第EP2919707号を含み、プラーク破壊および他の特徴を有する拡張可能足場を説明する、特許および印刷刊行物は、第US8876882号、第US7494497号、第US9724121号、第US7731744号、第US5591197号、第US2006/122684号、第US2014/277562号、第US2001/037146号、第US2006/271161号、第US2020/0323545号、第US10143452号、第US9717513号、第US8398662号、第US8092470号、第US8080026号、第US7803168号、第US6047700号、第US5443446号を含み、複数の表面弁形成術を説明する、特許および印刷刊行物は、第US2021/0378744号、第US11000299号、第US10758255号、第US10478202号、第US9827096号、第US8187223号、第US20210393281号、第US20200197033号、第US11000299号、第US10980553号、第US10342962号、第US10245419号、第US9504807号、第US9375555号、第US4986830号、第EP13526772号、第EP1480709号、第KR20200077682号、第WO2020014515号、第WO2012040225号、第WO2003/084594号、および第WO2013126779号を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0105687号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0129229号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による、デバイスは、応力印加特徴または力印加特徴を備え、これは、下層患者組織への低から最小リスクを伴って、石灰化または別様に硬質化されたプラークの領域を破断する、それを凹下させる、または別様にそれを破砕する、患者の血管系内の病変を拡張させる、それに薬物を送達する、その可視化を改良する、および/またはそれを拡大させるように選択される、様々な具体的設計および幾何学形状のうちの任意の1つを有してもよい。本発明のデバイスは、多くの場合、血管形成術、ステント設置、薬物送達、向上された可視化、および動脈または静脈血管系における他の介入において、使用を見出すであろう。加えて、本発明のデバイスは、例えば、弁形成術手技を患者の大動脈弁内で実施する際に、心臓および静脈弁構造を治療または修正することにおいて、使用を見出すであろう。
【0012】
本発明の応力印加および力印加特徴は、本明細書では、プラーク破砕特徴、プラーク係合特徴、カルシウム係合特徴とも称され、これらの用語は、本明細書および請求項において、同義的に使用されるであろう。これらの特徴に関する他の好適な記述子は、プラーク凹下特徴および応力誘発特徴を含み、別様に述べられない限り、これらの用語および語句は、同義的に使用されるであろう。本発明の応力印加特徴は、本発明に説明されるような様々な設計のうちの任意の1つを有してもよい。
【0013】
第1のタイプの応力印加特徴は、典型的には、プラークまたは他の硬質化または石灰化された物質に係合し、圧力がブレードまたは他の鋭的構造によって印加されるであろう場合、リスクに曝されるであろう、下層組織または血管壁、弁輪、または他の患者組織へのリスクを最小限にしながら、その物質を拡張させる、破断する、凹下させる、または別様に破砕するように構成される、鈍的接触領域を備えるであろう。本発明の応力印加特徴のための様々な具体的設計が、下記に説明され、ディスク、プレート、ボール、球形、半球、部分的球形、楕円形立体、長円、その他、および同等物を含む。応力印加特徴は、中実である、または中空内部を備えてもよい。本発明の応力印加特徴は、(1)事前に形成され、バルーン、スリーブ、ステント、またはケージ等のデバイスに取り付けられる、または(2)本発明でさらに詳細に説明されるように、バルーン、スリーブ、ステント、またはケージの一体部分または構成要素部分におけるように加工される、または(3)(1)と(2)の組み合わせであってもよい。
【0014】
本発明のデバイスは、通常、さらに、応力印加特徴を、血管、弁輪、または他の身体管腔または空洞等の患者標的部位内で半径方向に前進または展開するための装置または構造を備えるであろう。いくつかの事例では、事前に形成された応力印加特徴は、直接、バルーン、ステント/足場、ステント、ケージ、スリーブ、弁人工補綴物、弁形成術バルーンカテーテル、および同等物等の様々な拡張可能構造のうちの任意の1つの外面に取り付けられる、または結合されてもよい。他の事例では、応力印加特徴は、直接、そのような拡張可能構造の統合された部分として、加工されてもよい。さらに他の事例では、応力印加特徴は、それ自体は、拡張するように構成されていないが、別個の拡張可能構造にわたって設置され得る、中間構造の一部として、取り付けられる、または加工されてもよい。例えば、本発明の応力印加特徴は、拡張可能バルーンにわたって設置されている弾性スリーブ等の拡張可能構造を囲繞する、または別様にそれによって支持されるように設置され得る、スリーブ、シース、カバー、メッシュ、または他の支持構造の一部として、取り付けられる、または形成されてもよい。
【0015】
本発明の例示的応力印加特徴は、典型的には、4mmまたはそれ未満、多くの場合、3mmまたはそれ未満、より多くの場合には、1mm以下、高頻度において、0.75mm以下、時として、0.5mm以下または0.25mm以下の最大長、幅、直径、または他の寸法を有する、外接された「占有面積」または基部を有するであろう。別の実施例では、応力印加特徴の基部は、0.1mm~4mmに及ぶ、好ましくは、0.2mm~2mmに及ぶ、より好ましくは、0.3mm~0.75mmに及ぶ、長さ、幅、直径、または構成を有する。占有面積は、基部における、バルーン、スリーブ、足場、ケージ、またはステントの外面等の下層支持表面にわたる、応力印加特徴の最大被覆面積寸法を指す。応力印加特徴の接触領域または被覆面積寸法は、ディスク、ボール、球形等の場合、基部のものに等しくてもよい、または特徴が、反転された円錐または反転された半球または反転された部分的球形の場合におけるように、半径方向外向きにテーパ状であるとき、基部のものを上回ってもよい、または特徴が、円錐、半球、または部分的球形の場合におけるように、半径方向外向きにテーパ状であるとき、基部のものより小さくてもよい。一実施例では、応力印加特徴の接触領域は、0.01mm~4mmに及ぶ、好ましくは、0.1mm~2mmに及ぶ、より好ましくは、0.1mm~0.75mmに及ぶ、長さ、幅、直径、または構成を有する。別の実施例では、応力印加特徴は、球形または同等物であって、接触領域および/または基部は、ゼロまたはほぼゼロ~0.1mmに及ぶ、より多くの場合、0.001~0.1mmに及ぶ、長さ、幅、直径、または構成を有する。本発明の応力印加特徴は、典型的には、ブレードまたは類似伸長カッタ等の軸方向に延在された伸長部材ではなく、むしろ、ほぼ同一である、円周方向伸長または構成および軸方向伸長または構成を有するであろう。好ましい実施例では、応力印加特徴の基部における占有面積は、0.5:1~1:0.5の範囲、より好ましくは、0.75:1~1:0.75、最も好ましくは、約1:1の最大軸方向長対最大円周方向幅を有する。別の好ましい実施例では、応力印加特徴の基部における寸法は、例えば、ボール、半球、部分的球形、球形、または正方形の場合におけるように、接触被覆面積寸法の寸法と実質的に同一である。
【0016】
本発明の例示的応力印加特徴はまた、典型的には、支持表面または基板に取り付けられる、基部から、接触被覆面積(接触領域)まで測定される、高さを有し、典型的には、少なくとも0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.25mm、またはそれを上回り、多くの場合、1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.25mm、0.15mm、0.1mm、またはそれ未満を超えず、最小および最大の列挙される高さの全ての範囲を含む。好ましい実施例では、特徴の高さは、0.1mm~1mmに及ぶ、好ましくは、0.2mm~0.75mmに及ぶ、より好ましくは、0.25~0.5mmに及ぶ。特徴は、構造全体に沿って、同一高さ、または基板の円周および/または軸方向長に沿って、異なる高さを有してもよい。
【0017】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、離散特徴であって、患者血管系または身体管腔内の本デバイスの可撓性および送達性を向上させる。そのような離散応力印加特徴は、典型的には、膨張または別様に拡張されると、0.1~20個の特徴/mm2、好ましくは、0.1~5個の特徴/mm2、より好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の密度において、拡張可能表面にわたって分散されるであろう。
【0018】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、相互の特徴から離散、独立、および/または分離され、患者血管系または身体管腔内の本デバイスの可撓性および送達性を向上させる。そのような応力印加特徴は、典型的には、膨張または別様に拡張されると、0.1~20個の特徴/mm2、好ましくは、0.1~5個の特徴/mm2、より好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の密度において、拡張可能表面にわたって分散されるであろう。好ましい実施例では、特徴はそれぞれ、独立または集中力をプラーク、脈管壁、組織、硬質化されたプラーク、または石灰化された病変に印加する。
【0019】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、離散し、特徴接触領域、本体、および/または基部はそれぞれ、鈍頭、丸みを帯びた、平滑、および/または非外傷性であって、患者の血管系または身体管腔内での本デバイスの可撓性および送達性を向上させる。そのような応力印加特徴は、典型的には、膨張または別様に拡張されると、0.1~100個の特徴/mm2に及ぶ、好ましくは、0.1~20個の特徴/mm2に及ぶ、より好ましくは、0.1~5個の特徴/mm2に及ぶ、またはいくつかの事例では、0.2~4個の特徴/mm2に及ぶ、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2に及ぶ、密度において、拡張可能表面にわたって分散されるであろう。別の実施例では、接触領域、基部、および本体を備える、特徴形状は、丸みを帯びた、鈍頭、および非外傷性であって、硬質化および/または石灰化されたプラークを破砕する、凹下させる、または拡張させることが可能でありながら、患者の血管系または身体管腔内での本デバイスの可撓性および送達性を向上させる。
【0020】
さらに別の実施例では、応力印加特徴は、1つまたはそれを上回る材料でコーティングされ、真円度、平滑表面、鈍頭性、および/または非外傷性表面を提供し、硬質化および/または石灰化されたプラークを破砕する、凹下させる、または拡張させることが可能でありながら、患者の血管系または身体管腔内での本デバイスの可撓性および送達性を向上させる。好ましい実施例では、材料は、金属材料、セラミック材料、ポリマー材料、接着剤材料、親水性材料、またはその他のうちの1つまたはそれを上回るものを備える。材料は、応力印加特徴の表面に堆積される、はんだ付けされる、コーティングされる、鍍着される、浸漬される、または別様に適用される。材料は、生理学的環境内で分解可能または分解不能であってもよい。さらに別の事例では、コーティング材料は、拡張可能構造表面への応力印加特徴のさらなる取付手段を提供し、コーティングは、特徴に隣接する拡張可能構造表面の特徴および一部を被覆する。
【0021】
好ましい実施例では、拡張可能部材または他の支持表面の外面の上方に暴露される、応力印加特徴の表面の少なくとも大部分、好ましくは、全ては、標的身体管腔を通した前進を阻止する場合がある、不規則性および不完全性がなく、丸みを帯び、典型的には、拡張可能構造がそれを通して前進されるにつれて、縁がない低摩擦の平滑化された表面を血管系または他の身体管腔の壁に提示するように構成されるであろう。「少なくとも大部分」は、応力印加特徴の暴露される表面の少なくとも50%、好ましくは、少なくとも60%、より好ましくは、少なくとも70%、さらにより好ましくは、少なくとも80%、最も好ましくは、少なくとも90%が、丸みを帯びる、平滑化される、縁がない、または別様に低摩擦を提示するように構成されるであろうことを意味する。本発明者らによって、本明細書では、そのような平滑化された丸みを帯びた特徴は、依然として、本明細書に説明されるように展開されると、硬質化されたプラークさえ凹下/破砕するために必要な力を提供すること可能であろうことが見出されている。
【0022】
本発明による、事前に形成された応力印加特徴は、はんだ、接着剤(糊)の使用、熱接合、融合、溶接、螺合取付、リベット留め、圧着、締まり嵌め、その他、および同等物のうちの1つまたはそれを上回るものによって、拡張可能構造、例えば、バルーン、または中間構造、例えば、足場またはスリーブまたはケージに取り付けられてもよい。バルーン、足場、ステント、ケージ、またはスリーブの一部として一体的に形成される、応力印加特徴は、後半または最終プロセスまたは場所において、例えば、成型、すなわち、構造を足場、バルーン、またはスリーブの外面上に構築するさせるための堆積プロセスによって生じてもよい、または好ましい代替では、冠部、支柱、または連結部等の足場の構成要素から突出する、タブまたは他の要素として形成され、足場を形成後、但し、埋込前に、構成要素の外面にわたって折畳されてもよい。そのような特徴の具体的実施例は、本発明では、付属特徴としてさらに詳細に説明される。本発明による、事前に形成された応力印加特徴は、はんだ、接着剤(糊)の使用、熱接合、融合、溶接、螺合取付、リベット留め、圧着、締まり嵌め、その他、および同等物のうちの1つまたはそれを上回るものによって、拡張可能構造、例えば、バルーン、または中間構造、例えば、足場またはスリーブまたはケージに取り付けられてもよい。バルーン、足場、ステント、ケージ、またはスリーブの一部として一体的に形成される、応力印加特徴は、後半または最終プロセスまたは場所において、例えば、成型、すなわち、構造を足場、バルーン、またはスリーブの外面上に構築するための堆積プロセスによって生じてもよい、または好ましい代替では、冠部、支柱、または連結部等の足場の構成要素から突出する、タブまたは他の要素として形成され、足場を形成後、但し、埋込前に、構成要素の外面にわたって折畳されてもよい。そのような特徴の具体的実施例は、本発明では、付属特徴としてさらに詳細に説明される。
【0023】
好ましい実施例では、拡張可能構造は、以下、すなわち、バルーン表面、ステント表面、スリーブ表面、ケージ表面、または薬物送達表面のうちの1つを備える。応力印加特徴は、拡張可能構造表面のうちの少なくとも1つに適用されてもよく、表面は、拡張可能構造の外面、内面、側面を備える。一実施例では、特徴は、以下、すなわち、バルーンの外面、バルーンの作業長さ、バルーンのテーパ部、バルーンの側面、バルーンの内面、スリーブの外面、ケージの外面、ステントの外面、スリーブの内面、ケージの内面、または他の表面のうちの1つまたはそれを上回るものに適用されてもよい。特徴が、拡張可能構造の内面に適用されると、特徴は、拡張可能構造の拡張または膨張に応じて、半径方向外向きに突出し、硬質化されたプラークに係合する。
【0024】
特定の事例では、応力印加特徴は、少なくとも部分的に、例えば、冠部および/または支柱上等、足場リングの1つまたはそれを上回る要素の外面に対して、拡張可能構造に添着されてもよい。そのような特徴はまた、少なくとも部分的に、連結部に添着されることができ、連結部は、足場の2つの隣接するリングを接続する。応力印加特徴は、足場と同一材料から、または異なる材料または複数の材料から形成されることができる。応力印加特徴は、足場加工と別個に、または足場加工の一部としてのいずれかにおいて、3D印刷(堆積)される、または管からレーザ切断されることができる。いずれの場合も、応力印加特徴は、冠部、支柱、または連結部等の足場要素から半径方向外向きに突出する。応力印加特徴は、足場の一部として形成され、形成後、埋込前に、定位置に位置付けられ、例えば、上記に記載されるように、はんだ、溶接、接着剤(エポキシ等)、締まり嵌め、機械的嵌合、結着、または他の技法によって、固定されてもよく、応力印加特徴は、足場の外面に固定される、または取り付けられる、または随意に、足場の外面内に、またはそれを通して形成される、陥凹、孔、または他のレセプタクル内に位置付けられてもよい。
【0025】
応力印加特徴の添着は、コーティング、接着剤、融合、はんだ、溶接、蒸気または化学堆積、レーザ堆積、スリーブを用いた狭窄、足場外面上(応力印加特徴の一部が、その中に、またはそれを通して押進される、足場を通して湾入された足場表面、陥凹、または孔上に)への締まり嵌めまたは機械的係止、エポキシ、またはそれらの組み合わせ、またはその他のうちの1つまたはそれを上回るものを備える。
【0026】
足場は、分解可能材料または分解不能材料から形成されることができる。好ましい実施例では、金属または金属合金または他の分解不能材料から形成される、足場は、2.5またはそれを上回る、好ましくは、3.5またはそれを上回る、より好ましくは、4.5またはそれを上回る、モース硬度を有する。好ましい実施例では、応力印加特徴は、足場または他の拡張可能構造のモース硬度に等しいまたはそれを上回る、モース硬度を有するであろう。他の好ましい実施例では、応力印加特徴は、足場または他の拡張可能構造のモース硬度を上回る、モース硬度を有するであろう。例えば、応力印加特徴は、2~10、通常、2.5~10、より通常は、3~10、3.5~10、4~10、4.5~10、5~10、5.5~10、6~10、または6.5~10の範囲内のモース硬度を有する材料から形成されてもよい。
【0027】
好ましい実施例では、拡張可能構造は、2.5またはそれを上回る、好ましくは、3.5またはそれを上回る、より好ましくは、4.5またはそれを上回る、多くの場合、5.5またはそれを上回る、最も好ましくは、6.5またはそれを上回るモース硬度を有する、応力誘発特徴を備える。さらに別の実施例では、応力誘発特徴は、2~9に及ぶ、好ましくは、3~9に及ぶ、より好ましくは、4~9に及ぶ、モース硬度を有する。さらに別の実施例では、応力印加特徴のモース硬度は、該特徴を支持する拡張可能構造のモース硬度を上回るであろう。
【0028】
好ましい実施例では、本明細書に説明されるような応力印加特徴、スペーサ特徴、および全ての他の突出する特徴および要素は、以下のリスト、すなわち、金属、ポリマー、セラミック、ガラス、金属合金、または同等物からの少なくとも1つの材料を備える。少なくとも1つの材料は、別の材料でコーティングされてもよい。例えば、ステンレス鋼半球は、接着剤および/またはポリマー材料でコーティングされてもよく、接着剤および/またはポリマー材料は、ステンレス鋼半球のモース硬度未満である、モース硬度を有する。好ましい実施例では、応力印加特徴は、部分的または完全に、コーティングによって被覆される、上記に開示されるような金属または他の硬質コアを備え、コーティングは、好ましくは、コアのモース硬度未満のモース硬度を有する。より軟質のコーティングは、硬質化されたプラークを凹下または破断させるための応力印加特徴の能力を犠牲にせずに、真円度、鈍頭性、潤滑性、平滑度、および同等物のうちの任意の1つを提供することができる。さらに別の実施例では、応力印加特徴のモース硬度は、該特徴を支持する拡張可能構造のモース硬度を少なくとも2倍上回るであろう。好ましい実施例では、拡張可能構造は、ポリマー材料を備える、またはそれから成る一方、応力誘発特徴は、金属または金属合金材料を備える、またはそれから成る。
【0029】
さらに好ましい実施例では、説明されるような応力印加特徴、スペーサ特徴、および全ての他の突出する特徴および要素は、本質的に、多くの金属の場合のように、放射線不透過性材料または充填材の組み合わせ、またはそれらでのコーティング、または両方の結果としてのいずれかにおいて、ある程度の放射線不透過性を保有し、蛍光透視法下の視認を補助するであろう。ポリマーとの組み合わせのために好適である、好適な放射線不透過性充填材は、バリウム塩およびヨウ素塩を含む。コーティングのために好適な高放射線不透過性を有する金属またはめっき金属および非金属特徴は、ビスマス、金、タングステン、および銀を含む。
【0030】
他の実施例では、コアは、ポリマーであって、ポリマー特徴のモース硬度より大きいモース硬度を有する、金属コーティングでコーティングされてもよい。コアモース硬度とコーティングモース硬度の具体的組み合わせは、血管系または他の生体構造を通して安全に前進されるために十分に可撓性かつ平滑でありながら、硬質化または石灰化された組織または病変を凹下させる、破砕する、または別様に拡張させるために十分な力を提供するように選択されてもよい。
【0031】
複数の接着剤を層化または混合するとき、1つの接着剤材料は、隣接する材料より軟質であってもよい。代替として、または加えて、第1の接着剤材料は、拡張可能部材の材料とより適合性があって、直接、部材表面にわたって層化されてもよい一方、1つまたはそれを上回る付加的材料が、第1の層にわたって層化され、応力印加特徴または他の特性との接合を提供し、応力印加特徴と拡張可能部材の全体的接合を向上させてもよい。
【0032】
応力印加特徴の材料は、典型的には、バルーン、スリーブ、または他の拡張可能部材によって、石灰化または他のプラークに対して展開されると、0.2mmまたはそれ未満、0.1mmまたはそれ未満、0.05mmまたはそれ未満、および/または0.01mmまたはそれ未満圧縮するように選択および構成される。換言すると、拡張可能構造を通して加圧されるときの硬質表面に対する材料圧縮率は、0.001mm~0.2mm、好ましくは、0.001mm~0.1mm、より好ましくは、0.001mm~0.01mmに及ぶ。他の実施例では、応力印加特徴は、公称膨張圧力に加圧されると、拡張可能部材の材料のコンプライアンス未満である、材料圧縮率を有する。
【0033】
応力印加特徴は、別の実施例では、少なくとも10MPa・m1/2、好ましくは、少なくとも20MPa・m1/2、より好ましくは、少なくとも50MPa・m1/2、最も好ましくは、少なくとも100MPa・m1/2の破断靭性を有する。好ましい実施例では、応力印加特徴は、4を上回るモース硬度と、50MPa・m1/2を上回る破断靭性とを有する。好ましい実施例では、応力印加特徴は、金属または金属合金から成る。好ましい実施例では、応力印加特徴は、X線/蛍光透視法下で放射線不透過性を提供する、放射線不透過性材料から成る、またはそれを備える。さらに別の実施例では、応力印加特徴は、蛍光透視法下で特徴を可視化するために十分である、好ましくは、放射線不透過性造影剤材料の補助を伴わずに、蛍光透視法下で特徴を可視化するために十分である、放射線不透過性を提供するように構成される、放射線不透過性材料から成る、またはそれを備える。さらに別の好ましい実施例では、応力印加特徴は、拡張可能バルーンカテーテル外面に取り付けられ、特徴は、蛍光透視法下で特徴を可視化するために十分である、放射線不透過性を提供するように構成される、放射線不透過性材料から成り、またはそれを備え、可視化は、蛍光透視法下での造影剤充填バルーンの可視化に等しいまたはそれを上回る。これらの利点は、脈管の正確なサイズ調整、拡張/膨張されたバルーン等の拡張可能構造の向上された境界画定を提供し、および/または硬質化されたプラークまたはプラーク形態構造の向上された検出を提供する。
【0034】
本発明の応力印加特徴は、拡張可能部材によって拡張されると、依然として、硬質化されたプラークを凹下/破砕するために必要な力を提供しながら、略丸みを帯びた、鈍頭、および非外傷性構造を拡張可能構造の表面の上方に提示し、血管系を通した前進を促進する。これは、先行技術の切断特徴の多くが、鋭的であって、カテーテルが前進されるにつれて、血管系上に引っ掛かるであろうため、有利である。したがって、本発明の好ましい実施例では、基板の上方の少なくとも表面全体(時として、基板に取り付けられる特徴表面を含む)は、丸みを帯び、平滑であって、前進されるにつれて、最小限の摩擦を提示する。
【0035】
本発明の応力印加特徴は、別の実施例では、略丸みを帯びた、鈍頭、周辺縁がない、かつ非外傷性の構造を拡張可能構造の表面の上方に提示し、拡張可能部材によって拡張されると、依然として、硬質化されたプラークを凹下/破砕するために必要な力を提供しながら、血管系を通した前進を促進する。本発明の応力印加特徴は、別の実施例では、略丸みを帯びた、鈍頭、周辺縁がない、丸みを帯びた(斜面)周辺縁がない、かつ非外傷性の構造を拡張可能構造の表面の上方に提示し、拡張可能部材によって拡張されると、依然として、硬質化されたプラークを凹下/破砕するために必要な力を提供しながら、血管系を通した前進を促進する。プラーク破砕特徴は、さらに別の実施例では、周辺縁または丸みを帯びた(斜面)周辺縁を有してもよい。しかしながら、好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、周辺縁がない。さらに別の好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、周辺縁または周辺斜縁がない。
【0036】
いくつかの事例では、本発明の応力印加特徴は、鋭的または潜在的に外傷性のコアを備えてもよく、これは、拡張可能部材がそれを通して前進されるにつれて、血管系または他の身体管腔への傷害を回避するために、丸みを帯びた、鈍頭、または別様に非外傷性の係合表面を提供する、別の材料によって被覆、またはそれでコーティングされる。そのような事例では、少なくとも潜在的に、特徴の傷害性接触領域は、被覆またはコーティングされる。
【0037】
バルーンまたは足場等の拡張可能構造は、円筒形、略円筒形、砂時計、犬用の骨形状、テーパ状、楕円形、長円、または他の形状、外部形状、外形、または構成のうちの1つまたはそれを上回るものを備える、種々の形状または構成のうちの任意の1つを有することができる。多くの事例では、バルーン、スリーブ、ケージ、または足場は、通常、血管デバイスおよびステントのために一般に採用されるような流体またはバルーン拡張によって、内部拡張力を印加することによって、圧着または小構成から展開またはより大きい構成に拡張可能であろう。代替として、足場は、拘束され、拘束を除去または抜去することによって、拘束構成から展開されることができる。拘束は、カテーテル、スリーブ、シース、または他の従来または新規拘束構造によって提供されてもよい。そのような設計は、一般に、「自己拡張」と称される。
【0038】
応力印加特徴は、分解可能および分解不能材料の両方を含む、金属、金属合金、セラミック、ミネラル、ポリマー、ポリマー混成物、ポリマーの混合物、エポキシ、ダイヤモンド、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものから形成されることができる。好適な金属および金属合金は、ステンレス鋼、コバルトクロム、白金クロム、銀、ニッケル-チタン合金(NiTi)、タングステン、炭化タングステン、パラジウム、コバルト、金、白金、チタン、炭化物、炭化チタン、ジルコニウム、クロム、マグネシウムまたはマグネシウム-亜鉛およびマグネシウム-イットリウム等のマグネシウム合金、亜鉛または亜鉛-カルシウムおよび亜鉛-リチウム等の亜鉛合金、および同等物を含む。特に、バルーンおよびスリーブにわたって設置するとき、有用である、具体的実施例では、クロム鍍着された鋼鉄ボールが、使用されてもよく、これは、耐食性であって、下層金属より硬質な、典型的には、中実クロムボールのものに匹敵する硬度を有する。
【0039】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、特徴接触領域、特徴基部、および/または特徴外面のうちの1つまたはそれを上回るものをコーティングする、被覆する、それに鍍着される、または別様にそれに取り付けられる、1つまたはそれを上回る材料を備える。好ましい実施例では、材料は、丸みを帯びた、鈍頭、平滑度、滑性、無摩擦、凸面、非外傷性表面、および/または潤滑性のうちの1つまたはそれを上回るものを特徴、基部、または接触領域の表面に提供する。いくつかの実施例では、材料は、ポリパラキシリレン、例えば、パリレン、パリレンN、およびパリレンC、シリコーン、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジフェニル)シロキサン、ポリ(メチル-co-フェニル)シロキサン、ポリ(メチルトリフルオロプロピル)シロキサン、ポリ(メチル-co-メチルトリフルオロプロピル)シロキサン、または同等物、ポリウレタンおよびそのコポリマー、例えば、テコフレックス、ペレセン、クロノフレックス、クロノプレン、クロノセン、クロノシル、ポリマー混成物、または同等物、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロペン、ポリブチルメタクリレート、ポリ(スチレン-ブタジエン-スチレン)、ポリラクチド、親水性材料、または同等物、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、ポリマーである。コーティングするための金属または金属合金実施例は、例えば、チタン、Ti-6Al-4V合金、チタン-マグネシウム、ステンレス鋼、例えば、316、304、420、または同等物、マグネシウム合金、例えば、イットリウム-ジルコニウム-マグネシウム、クロム、コバルト、コバルト-クロム、CoCrMo、ニチノール、タングステン、金、白金、銀、亜鉛、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、インジウム、スズ、モリブデン、鉄、バナジウム、ニッケル、ニオブ、ジルコニウム、または同等物、またはそれらの組み合わせ等の金属または合金を使用して、特徴の表面への蒸発、スパッタリング、蒸着、またはプラズマコーティングによって、ポリマー特徴に適用される、硬質またはより硬質な表面であるが、平滑、丸みを帯びた、凸面、および/または鈍頭を提供する。40%ガラス充填ナイロン、カーボンファイバ、炭素ナノ球体、カーボンナノチューブ、炭素ナノファイバ、カーボンナノチューブ、タルク、アラミド、または同等物等の微細なガラス、石英、またはシリカファイバまたは粒子の充填によって硬質化される、ポリマー特徴の実施例は、別の実施例である。
【0040】
好ましい実施例では、接着剤が、特徴または特徴基部を拡張可能構造表面に取り付ける、固着させる、結合する、および/または接合するために使用される。実施例は、限定ではないが、光硬化材料、例えば、Henkel Loctite 3943、3973、3972、3321、3311、3526、Permabond UV610、UV670、UB7141、または同等物、エポキシ、例えば、5ミニッツエポキシ、Epo-tek MED-353ND、Epo-tek MED-HYB-353ND、Masterbond EP41SMed、Henkel Loctite 3981、ポリウレタン、例えば、Permabond PT321、PT326、およびPT328、エポキシ-ポリウレタン混成物、およびシアノアクリレート、例えば、HB Fuller M2240-05、Permabond ET5393、Permabond 2011、Infinity CA-110-M、Loctite 4014(プライマー、例えば、HB Fuller 6070またはLoctite 713の有無にかかわらず)、構造用アクリル接着剤、例えば、Permabond TA430、TA435、TA437、TA49、TA459、TA4246(開始剤41または46の有無にかかわらず)、または同等物、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものを含む。好ましい実施例では、接着剤材料は、少なくとも、拡張可能構造表面に接触する、特徴(または特徴基部)の占有面積のサイズの占有面積、拡張可能構造表面に接触する、特徴または特徴基部の占有面積より大きく、それを含む、占有面積、拡張可能構造表面の上方の特徴表面のうちの少なくともいくつか、または少なくとも、特徴の外面全体を被覆する。さらに別の実施例では、接着剤は、少なくとも、中空特徴の内面を被覆する。
【0041】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、鈍的接触領域を有し、これは、拡張可能構造または足場が血管または他の身体管腔内で拡張するにつれて、血管の壁上または内の閉塞物質、抵抗性材料、プラーク、または石灰化されたプラークに印加される力を集中させるように作用する。
【0042】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴接触領域は、対称である。対称構成は、血管系を通して、懸吊または脈管傷害を引き起こさずに、平滑ナビゲーションを提供する。他の実施例では、プラーク接触領域は、非対称である。
【0043】
個々の応力印加特徴は、典型的には、単一鈍的接触領域を保有するであろうが、いくつかの事例では、それぞれ、持続的周辺境界によって画定される、2つ、3つ、またはそれを上回る別個に形成された鈍的接触領域を保有してもよい。個々の鈍的接触領域は、典型的には、0.0001mm2~5mm2、好ましくは、0.001mm2~2mm2、より好ましくは、0.001mm2~0.2mm2、最も好ましくは、0.01mm2~0.2mm2の範囲内の面積を有するであろう。一実施例では、正弦波足場リングまたはバルーンの総外面積は、典型的には、0.05mm2~10mm2、好ましくは、0.5mm2~2.5mm2、より好ましくは、0.5mm2~1.5mm2の範囲内の面積を有するであろう。鈍的接触領域の総数および個々の鈍的接触領域の接触面積の両方に応じて、応力印加特徴によって印加される、単位面積あたりの力(圧力)は、1~1,000、多くの場合、1~100、好ましくは、1~50の範囲内の倍数だけ増加されるであろう。
【0044】
足場または他の構造等の拡張可能構造の外面の上方の応力印加特徴の鈍的接触領域の半径方向距離は、0.05mm~1mm、好ましくは、0.15mm~0.5mmの範囲内であってもよい。鈍的接触領域は、10μm~2.5mmの範囲内、好ましくは、30μm~250μmに及ぶ、幅または直径(円形鈍的接触領域の場合)を有してもよい。いくつかの事例では、鈍的接触領域は、1:3~3:1、多くの場合、1:2~2:1、および約1:1の範囲内の幅対長さ比を有してもよく、多くの場合、円形である。
【0045】
応力印加特徴は、典型的には、直接、足場の外面にわたって位置付けられるであろう、すなわち、特徴は、一体的に形成され、続いて、足場の支柱、冠部、連結部、または他の一次構成要素の外面から離れるように半径方向に延在または突出するように、堆積される、または別様に位置するであろう。しかしながら、他の事例では、応力誘発特徴は、一体型として形成されることができるが、足場の付属構成要素は、例えば、特徴から延在し、一次足場要素に接続する、アームまたは他の一体型コネクタ(隣接するリング間の連結部に類似する)を有する。実施例は、アームによって、足場冠部、支柱、または連結部に取り付けられる、応力印加特徴を含む。いくつかの実施例では、単一付属応力印加特徴が、2つまたはそれを上回る個々のアームによって、2つまたはそれを上回る一次足場構成要素(例えば、冠部、支柱、または連結部)に取り付けられてもよい。
【0046】
そのような付属応力印加特徴は、半径方向外向きに突出する鈍的接触領域を有するように形成され、さらなる再構成または変形において有用であり得る。このように、鈍的接触領域は、一次足場構成要素の外面から離れるように側方に位置付けられることができる。他の事例では、付属特徴は、折畳される、典型的には、取付アームが隣接する一次足場構成要素の外面に上置されるように、それらを屈曲させることによって、それらにわたって折畳されることができる。随意に、そのような折畳された付属特徴は、上記に記載されるように、はんだ、溶接、糊着、締まり嵌め、機械的嵌合、結着、または他の技法のいずれかによって、一次構成要素にさらに取り付けられることができる。
【0047】
いくつかの実施例では、応力印加特徴は、実質的に対向冠部および/または支柱上等、バルーン表面または足場円周方向リング等の拡張可能構造上の対向表面領域上に設置される、すなわち、180°分離される。他の実施例では、個々の応力印加特徴は、他の等しい角度分離、例えば、30°、45°、60°、90°、または120°で、バルーン、スリーブ、ケージ、または個々のリングの円周にわたって分散されてもよく、典型的には、そのような足場構造のうちの2つまたはそれを上回るものの冠部、支柱、軸方向連結部、またはブリッジの表面上に位置する。これらおよび他の事例では、拡張可能構造上または個々のリング上の応力印加特徴は、例えば、約10°、20°、30°、40°、60°、または90°、軸方向長上のものまたは1つまたはそれを上回る軸方向に分離されたリングから円周方向にオフセットされてもよい。なおもさらなる実施例では、応力印加特徴は、拡張可能構造または足場の部分長または全長に沿って、螺旋パターンで配置されてもよい。他の実施例では、拡張可能構造、ステント、または個々のリング上の応力印加特徴は、該構造、ステント、またはリング内で相互から円周方向および軸方向にオフセットされてもよく、および/または拡張可能構造の領域上のものまたは1つまたはそれを上回る他のリングから円周方向および軸方向にオフセットされてもよい。さらに別の実施例では、拡張可能構造または足場の少なくとも1つの端部は、mmまたはcmで測定されるような少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれを上回る末端長、または足場の一端または両端上の円周方向リングにわたって、(中央構造または足場領域と比較して)より少ない応力印加特徴を有し、または全く有していなくてもよく、多くの場合、これらの末端端部または端部リングにわたって、応力印加特徴は、ない。
【0048】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、冠部領域上のみに設置されてもよい、応力印加特徴は、いくつかまたは全ての個々のリングの表面の周囲に円周方向に配向されてもよい、リングあたりの応力印加特徴の数は、1~5個の範囲、好ましくは、2~5個の範囲、より好ましくは、2~3個の応力印加特徴の範囲に及んでもよい、応力印加特徴は、冠部領域上のみ、連結部領域上のみ、または冠部および連結部領域上のみに位置してもよい、応力印加特徴は、直径方向に対向する冠部領域上のみ、直径方向に対向する連結部領域上のみ、または直径方向に対向する冠部および連結部領域上のみに位置してもよい、または応力印加特徴は、同一リング、または軸方向に隣接する、または分離されるリング上で、30°、45°、60°、90°、120°、または180°円周方向に分離される、冠部領域、連結部領域、または冠部および連結部領域上のみに位置してもよい。さらに他の実施例では、応力印加特徴は、1:1~1:4、多くの場合、1:2~1:3の範囲内の「応力印加特徴」対「冠部」の比で個々の円周方向リング内に存在してもよい。
【0049】
本発明の応力印加特徴は、拡張可能構造または足場の外面から半径方向外向きに離間された場所における鈍的接触領域によって特徴付けられる、様々な具体的形状および構成のうちの任意の1つを有してもよい。例えば、それらは、ディスク状形状、切頭円錐形状、球形、ボール、楕円形、切頭角柱状形状、切頭涙滴形状、または同等物を有してもよい。応力印加特徴の基部は、拡張可能構造または足場の外面に接触してもよく、楕円形、三角形、円形、多角形、または不規則的周縁を有する、占有面積を伴い、鈍的末端が拡張可能構造または足場の外面から半径方向外向きに位置付けられる。いくつかの事例では、応力印加特徴は、層化されることができ、基部層が、拡張可能構造または足場の外面に添着され、1つ、2つ、3つまたはそれを上回る付加的層が、基部層にわたって、形成される、または取り付けられる。層は、同一または異なる材料から形成されることができ、前述の方法のいずれかによって、原位置で適用または堆積される、または事前に形成され、取り付けられることができ、同一または異なる形状、長さ、幅、または高さを有することができる。応力印加特徴は、典型的には、対称であろうが、いくつかの事例では、円周方向および/または軸方向線または平面に対して、非対称的に構築されてもよい。
【0050】
鈍的接触領域は、典型的には、円形であろうが、いくつかの事例では、軸方向または側方方向において、正方形、長方形、多角形、および/または伸長であってもよい。例えば、鈍的接触領域は、長さおよび幅を有してもよく、5:1~1:10の範囲内、好ましくは、3:1~1:10、より好ましくは、2:1~1:10に及ぶ、縦横比を伴う。好ましい実施例では、鈍的接触領域の長さ対幅の比は、2:1~1:2、約1:1、または約1:2に及ぶ。さらに別の好ましい実施例では、応力印加特徴または応力印加特徴基部の幅は、応力印加特徴の幅より長い。さらに別の実施例では、鈍的接触領域の高さ(応力印加特徴の取付点における拡張可能構造または足場の外面から半径方向に離間された距離)は、鈍的接触領域の長さまたは幅を上回る、該長さおよび幅の両方を上回る、該長さを上回るが、該幅未満である、または該長さ未満であるが、該幅を上回る。さらに別の実施例では、円周方向幅は、応力誘発特徴のうちの少なくともいくつかの軸方向長と等しい、またはそれより長い。
【0051】
拡張可能構造がステント(足場)である、大部分の事例では、応力印加特徴の基部は、単一冠部領域、単一支柱領域、または単一連結部領域の外面の縁を越えて延在しないが、他の事例では、基部は、足場表面の縁を越えて延在してもよく、および/または2つまたはそれを上回る隣接する冠部、支柱、および/または連結部に跨架してもよい。
【0052】
応力印加特徴は、心臓および末梢血管系内の動脈および静脈の両方を含む、血管、弁、または身体管腔の内壁上または内の閉塞物質を剪断する、破断する、破損する、破砕する、凹下させる、または断片化するように構成されるであろう。閉塞物質は、多くの場合、血管、弁尖、または管腔を部分的または完全に、閉塞する、または部分的または完全に、包囲する、石灰化されたプラークの形態における、石灰化された病変を備え得る。好ましい実施例では、特徴は、バルーン、ステント、スリーブ、または同等物等の拡張可能構造が、その半径方向に拡張された展開構成に膨張または拡張されると、脈管または身体管腔の内壁上または内の閉塞物質を剪断する、破断する、凹下させる、破損する、破砕する、または断片化するように構成される、鈍的接触領域から構成される、またはそれから成る。例えば、鈍的接触領域はまた、周辺縁を有してもよく、これは、閉塞物質を剪断する、破断する、破損する、破砕する、または別様に断片化する一方、鈍的接触領域の表面は、周辺縁を、意図するものではない切断から、または別様に、それが、解離等の実質的傷害を血管壁、弁尖、または身体管腔に引き起こさないように阻止する。さらに別の実施例では、応力印加特徴接触領域および周辺縁は、鈍的であって、これは、鈍的接触表面および周縁が、脈管壁、硬質化されたプラーク、弁輪、弁尖、または身体管腔に対して押進または押圧されると、プラークまたは閉塞物質を拡張させる、凹下させる、剪断する、破断する、破損する、破砕する、または別様に断片化する。本実施例では、周辺縁は、縁を斜面化する、または該縁を研磨する、または該縁または特徴表面をコーティングすることによって、鈍頭化される。さらに別の実施例では、接触領域、周辺領域、基部、および特徴本体を備える、応力印加特徴表面は、鈍的であって、これは、鈍的表面が、脈管壁、硬質化されたプラーク、弁輪、弁尖、または身体管腔に対して押進または押圧されると、プラークまたは閉塞物質を凹下させる、剪断する、破断する、破損する、破砕する、または別様に断片化する。さらに別の実施例では、表面接触領域、基部、および特徴本体を備える、応力印加特徴は、鈍的であって、周辺縁がなく、これは、鈍的表面が、脈管壁、硬質化されたプラーク、弁輪、弁尖、または身体管腔に対して押進または押圧されると、プラークまたは閉塞物質を凹下させる、剪断する、破断する、破損する、破砕する、または別様に断片化する。さらに別の実施例では、1つまたはそれを上回る表面上の応力印加特徴は、鈍的、鈍頭である、または別様に、該特徴を含有する、拡張可能構造が、半径方向または軸方向に、脈管壁、身体管腔、または弁輪/弁尖に対して拡張または展開されると、殆ど乃至全く血管、身体管腔、弁輪、弁尖に傷害を引き起こさない。さらに別の実施例では、応力印加特徴表面は、同一程度の鈍性または異なる程度の鈍性を有する。
【0053】
好ましい実施例では、応力印加特徴は、力を組織、抵抗性組織、プラーク、石灰化されたプラーク、および/または線維プラークに印加し、脈管閉塞を破砕する、脈管組織および/または閉塞を凹下させる、および/または脈管管腔または身体管腔を拡大させることのうちの1つまたはそれを上回るものを備える。
【0054】
好ましい実施例では、接触領域上の応力印加特徴は、以下の構成、すなわち、鈍的、非外傷性、鈍頭のうちの1つまたはそれを上回るものを備えてもよく、応力印加特徴の特徴接触領域は、硬質化された脈管組織および/または石灰化されたプラークを剪断し、凹下させ、および/または破断および/または破砕させ、脈管管腔を拡大させる。
【0055】
別の実施例では、応力印加特徴は、1つの本体を有する。別の実施例では、応力印加特徴は、基部を備え、基部は、特徴本体と別個であって、特徴および基部は、ともに取り付けられる。
【0056】
別の実施例では、応力印加特徴は、バルーン上、拡張可能部材上、スリーブ上、ケージ上、または他のデバイス上に形成される。他の実施例では、応力印加特徴は、バルーン、拡張可能部材、またはスリーブ、またはケージの外面上に形成される、またはバルーン、拡張可能部材、またはスリーブ、またはケージの内面上に形成される。一実施例では、応力印加特徴は、バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の内面上に形成され、該特徴は、バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の、圧着または小構成から拡張構成への拡張に応じて、該バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の表面の上方に半径方向外向きに突出するように構成される。別の実施例では、応力印加特徴は、バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の内面上に形成され、次いで、バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材は、バルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の、圧着または小構成から拡張構成への拡張に先立って、裏返しに反転され、特徴をバルーン、スリーブ、ケージ、または拡張可能部材の外面上に提供する。
【0057】
多くの実施形態および実施例では、本発明の応力印加特徴は、直接、バルーン、ステント、および移植片構造等の拡張可能構造の外面に設置され、取り付けられるように意図されるが、他の事例では、それらは、従来のバルーンまたはステントまたは血管移植片にわたって設置され得る、拡張可能スリーブまたは類似支持構造の外面および/または内面上に設置されてもよい。さらに他の事例では、本発明の応力印加特徴は、直接、従来の切断または切込バルーンのブレード/要素の補完または代替として、血管形成術バルーン上に設置されてもよい。いくつかの事例では、本明細書に説明されるような応力印加特徴を有する、バルーンは、ステントまたは血管移植片を拡張させるために使用されてもよく、バルーンおよび応力印加特徴は、拡張後、ステントまたは血管移植片から除去される。
【0058】
鈍的、ドーム状、鋭的要素を有するもの、および同等物等の多種多様な応力および力印加特徴が、本明細書で説明および請求され、ステント、移植片、バルーン、スリーブ、ケージ、および同等物等の多種多様な拡張可能構造、または構成要素、または基板も、本明細書で説明および請求される。本発明は、それぞれかつあらゆる個々のタイプの応力または力印加要素を、個々に、および組み合わせて、それぞれかつあらゆる拡張可能構造/構成要素と組み合わせて含むであろう。
【0059】
加えて、いくつかの事例では、本発明の好ましい応力印加特徴は、ステントが半径方向に拡張されると、ステントの外面から半径方向外向きに開放して広がる、足場構成要素上に組み込まれてもよい。
【0060】
さらに他の事例では、鈍的接触領域を含む、応力印加特徴の表面は、粗面化または別様に修正され、脈管または石灰化された病変の表面への接着を向上させることができ、例えば、閉塞物質が、応力印加特徴における、またはそれに隣接する、バルーン、スリーブ、ケージ、または足場等の拡張可能構造の誤った位置付けまたは摺動を最小限にするために、破断される前に、その間、またはいったんそれが行われると、表面上、それにわたって、またはそれに隣接して、テクスチャ、研磨、摩擦、返し、スパイク、楔、微小構造パターン、または同等物等の1つまたはそれを上回る組織界面特徴、すなわち、脈管壁組織に安定して係合するための特徴を有する。さらに別の実施例では、特徴の基部は、粗面化され、基部と拡張可能構造表面の接合を向上させてもよい。
【0061】
さらに他の事例では、応力印加特徴は、鈍的接触領域から外向きに突出する、鋭的要素を備えてもよい。鋭的要素、例えば、鋭的先端または鋭的縁を有する、シャフトまたは他の本体は、典型的には、鈍的接触領域が閉塞物質の表面に対して押圧されると、血管管腔の壁上の閉塞物質に対して係合されると、応力を集中させるように構成される。鋭的要素の高さは、病変の下層にあるもの、および病変から離れているものの両方の動脈壁への傷害のリスクを低減または排除しながら、硬質化された病変の破断を向上または「中核化」させるために十分であるように選択されるであろう。例えば、鈍的表面は、バルーンまたは足場の表面の上方に、第1の距離だけ延在してもよく、鋭的要素は、第1の距離の0.05~0.1mmに等しい第2の距離だけ、鈍的接触領域の表面から突出する。典型的には、鋭的要素は、少なくとも0.01mm、典型的には、0.01mm~0.2mmの範囲内、通常、0.01mm~0.1mmの範囲内の高さまたは長さを有するであろう。
【0062】
第1の側面では、本発明は、足場と、足場の外面に結合される、複数の応力印加特徴とを備える、腔内人工補綴物を提供する。足場は、少なくとも部分的に、分解不能材料から成り、圧着構成から拡張された、展開構成に拡張するように構成される。該応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、該外面から外向きに離間された鈍的接触領域を備え、鈍的接触領域は、足場が血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁内の閉塞物質を破断するように構成される。足場は、他の実施例では、分解可能ポリマー材料または分解可能金属材料等の分解可能材料から成ってもよく、または分解不能金属または金属合金材料等の分解不能材料から成ってもよく、材料は、圧着構成から拡張された、展開構成に拡張するように構成される。
【0063】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、分解不能足場構造に適用される。他の実施例では、プラーク破砕特徴は、生理学的環境内で分解可能足場構造に適用され、分解可能材料は、分解可能ポリマー材料または分解可能金属または金属合金材料を備える。
【0064】
具体的実施例では、足場または拡張可能構造は、管状幾何学形状を有してもよく、例えば、円筒形状、楕円形形状、テーパ状外形、砂時計形状、犬用の骨形状、他の形状、または同等物を有する。
【0065】
具体的実施例では、鈍的接触領域のうちの少なくともいくつかは、足場等の拡張可能構造が血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されるとき、血管管腔の壁上の閉塞物質に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、周辺縁を備える。そのような集中された応力は、鈍的接触領域によって接触される、閉塞物質を剪断する、破断する、破損する、破砕する、または別様に断片化するであろう。周辺縁は、鈍的接触領域と、少なくとも部分的に、鈍的接触領域を囲繞する、周辺壁との間の交差部によって形成されてもよい。鈍的接触領域は、平坦、丸みを帯びた、凸面、または凹面等の様々な形状または表面を有してもよい。
【0066】
具体的実施例では、鈍的接触領域は、平坦であってもよく、鈍的接触領域は、足場の外面と平行であってもよい。代替として、鈍的接触領域は、拡張可能構造または足場の外面に対して傾斜されてもよい。周辺壁は、鈍的接触領域に対して75°~105°の範囲内の角度で配向されてもよい。周辺縁は、完全または部分的に、鈍的接触領域を中心として延在してもよく、10μm~200μmの範囲内の幅を有してもよい。いくつかの事例では、周辺縁は、円形であってもよく、幅は、直径を備える。
【0067】
具体的実施例では、複数の応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、0.1mm~1mm、0.15mm~1mm、または0.25mm~1mmの範囲内の総厚と、拡張可能構造または管状足場の表面に取り付けられるときの、0.05mm~2mmまたは0.1mm~2mmの範囲内の幅とを有する、1つまたはそれを上回るプレートを備える。プレートのうちの少なくともいくつかは、ディスク、積重されたディスク、切頭円錐、切頭円錐とともに積重されたディスク、楕円形ディスク、非対称円錐、および同等物として構成されてもよい。他の実施例では、応力印加特徴は、1つまたはそれを上回る球形、ボール、半球、部分的球形、または「雪だるま」形状のような種々の形状を形成する同等物、または他の構成、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0068】
具体的実施例では、足場は、従来の血管内ステントとして形成されてもよく、典型的には、冠部によって継合される、複数の支柱を備える。支柱および冠部は、円周方向リングの中に形成されてもよく、いくつかの事例では、冠部によって継合される、複数の支柱は、軸方向連結部によって継合される、複数の連続する隣接する円周方向リングの中に継合されてもよく、他の場合には、リングは、螺旋または他のパターンで継合されてもよい。
【0069】
好ましい事例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部に、またはそれに隣接して位置してもよく、随意に、応力印加特徴を担持する冠部のうちの少なくともいくつかは、隣接するリングに継合されなくてもよい。多くの場合、応力印加特徴はそれぞれ、冠部に、またはそれに隣接して位置するであろう。
【0070】
代替事例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部間の支柱上に位置してもよい、または隣接するリングを継合する、1つまたはそれを上回る連結部上に位置してもよい。
【0071】
いくつかの事例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列されてもよく、随意に、連続する直径方向に対向する対の冠部は、円周方向にオフセットされてもよい。そのような連続する直径方向に対向する対の冠部は、45°~90°の角度だけ円周方向にオフセットされてもよい。
【0072】
代替事例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、3つ、4つ、または5つの群内に配列されてもよく、これは、それぞれ、約120°、90、または72°、拡張された構造または管状足場の表面上の円周または円形を中心として円周方向に分離されてもよい。別の事例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、3つ、4つ、または5つの群内に配列されてもよく、これは、拡張された構造またはステントの長さに沿って、それぞれ、約120°、90、または72°、拡張された構造または管状足場の表面上の円周または円形を中心として円周方向に分離されてもよい。
【0073】
さらに他の事例では、応力印加特徴は、他の規則的および/またはランダムパターンで配列されてもよい。例えば、いくつかのパターンでは、連続する軸方向に離間された応力印加特徴は、5°~15°の範囲内の角度だけ、円周方向にオフセットされるであろう。代替として、または加えて、少なくともいくつかの連続する円周方向に離間された応力印加特徴は、5°~15°の範囲内の同一または異なる角度だけ、軸方向にオフセットされてもよい。
【0074】
具体的実施例では、本発明の足場は、管状基板をパターン化すること、管状基板をレーザ切断すること、切断基板を圧延すること、ワイヤを屈曲させることによって、3次元印刷によって、または他の公知のステント加工技法によって、形成されてもよい。応力印加特徴は、事前に形成され、糊着、はんだ、溶接、ねじ山付き取付、リベット留め、圧着、または同等物によって、取り付けられてもよい。例えば、応力印加特徴は、接着剤で足場に糊着される、予成形されたプレートを備えてもよい。代替として、応力印加特徴は、足場の構成要素の3次元印刷、化学蒸着、静電堆積、成型、または折畳によって、原位置で形成されてもよい。例えば、応力印加特徴は、足場に取り付けられ、足場の外面上にそれにわたって折畳される、タブを備えてもよい。
【0075】
具体的実施例では、足場は、血管ステントまたはステント移植片を備えてもよい。他の実施例では、足場は、人工補綴弁、弁形成術デバイス、スリーブ、または同等物を備えてもよい。そのような事例のそれぞれでは、足場は、バルーン拡張可能または自己拡張式であってもよい。
【0076】
第2の側面では、本発明は、患者の血管系内の石灰化されたプラークを破断するための方法を提供する。前述の実施形態のうちの任意の1つにおけるような足場が、石灰化された身体血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張される。足場の外面に固定された複数の応力印加特徴が、管状足場が圧着構成から拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁上または内の閉塞物質を凹下、拡張、開放、または破断させられる。閉塞物質は、典型的には、硬質化されたプラークまたは石灰化を備える。
【0077】
具体的事例では、足場を拡張させることは、バルーンを拡張させる、足場を拡張させる、または代替として、足場が自己拡張することを可能にすることを含む。例えば、足場を拡張させることは、人工補綴心臓弁を心臓弁輪内で拡張させることを含んでもよく、足場は、心臓弁輪の構造支持を備え、例えば、人工補綴心臓弁を拡張させることは、バルーンを拡張させ、人工補綴心臓弁を心臓弁輪内で拡張させることを含んでもよい、または心臓弁輪内に位置付けた後、圧着された弾性足場を半径方向拘束から除去することを含んでもよい。
【0078】
他の実施例では、足場を拡張させることは、弁形成術デバイスを心臓弁輪内で拡張させることを含む。弁形成術デバイスの足場は、拡張可能ケージを備えてもよく、弁形成術デバイスを拡張させることは、ケージを心臓弁輪内で拡張させることを含む。
【0079】
本発明による、ケージは、限定ではないが、足場およびステントの加工のために本明細書に説明される材料のいずれかを含む、弾性および/または可鍛性金属およびポリマーから形成されてもよい。そのようなケージは、自己拡張式、バルーン拡張可能、または同等物であってもよく、自己拡張ケージは、機械的作動に応答して、例えば、軸方向短縮によって、半径方向拘束から放出されると、自己拡張し、および/または半径方向に拡張するように構成されてもよい。これらの半径方向拡張機構はそれぞれ、周知であって、さらに説明される必要はない。
【0080】
第3の側面では、本発明は、血管足場の加工のための方法を提供する。管状足場は、冠部によって継合される、複数の支柱を、管状エンベロープ内に備える。管状エンベロープ内の支柱および/または冠部から外向きに延在する複数のタブが、管状エンベロープの外面にわたって折畳され、複数の応力印加特徴を管状足場の外面上に形成する。
【0081】
具体的事例では、一方が他方にわたって折畳される、対の隣接するタブは、積重された応力印加特徴を形成する。対内の隣接するタブは、折畳に先立って、足場上に横並びに配列されてもよい。代替として、対内の隣接するタブは、折畳に先立って、足場上に縦一列に配列されてもよい。さらなる代替として、対内の隣接するタブは、折畳に先立って、支柱の対向側上に配列されてもよい。
【0082】
応力印加特徴はまた、足場の冠部、支柱、連結部、または他の構造要素に対する延在部上に設置されることができる。延在部は、同一リングまたは直径方向に対向するリング上の同一または異なる構造要素に支持または接続されることができ、好ましくは、延在部は、遊離末端端部を有し、応力誘発特徴は、そのような末端端部上またはそれを中心として設置される。そのような延在部は、そこから延在部が延在される、要素のものと同一または異なる、幅を有することができ、種々の形状および構成のうちの任意の1つを有することができる。
【0083】
応力誘発特徴は、支柱、支柱延在部、冠部、冠部延在部、連結部、および/または連結部延在部上に設置されてもよい。好ましくは、応力誘発特徴は、足場が圧着構成から展開構成に拡張されると、半径方向外向き方向に偏向可能である、構造要素上に設置される、例えば、「カンチレバー式」要素として自由に偏向する、冠部、支柱、連結部、または延在部の末端または他の遊離端または側面構造に位置する。さらなる好ましい実施例では、応力誘発特徴は、延在部の末端端部上またはヒンジ要素上に設置され、ヒンジ要素は、冠部またはZ、M、W、U、V、S形状の連結部等の連結部の一部を備える。
【0084】
いくつかの事例では、応力誘発特徴は、足場の内面上、例えば、冠部領域または延在部、支柱領域または延在部、および/または連結部領域または延在部のカンチレバー式端部上に位置することができる。そのような事例では、足場内のバルーンまたは他の拡張可能要素の拡張は、カンチレバー式端部を足場の外面の残りに対して半径方向外向きに偏向させ(内面上の特徴は、スペーサとして作用し、外面を優先的に拡張させるであろう)、したがって、特徴が足場の外面上に設置されているかのように作用するであろう。そのような事例では、内面上の特徴は、閉塞物質を破断するように構成される必要はなく(好ましくは、拡張するバルーンを損傷させないように構成される)、偏向される、冠部、支柱、連結部、または延在部の外面は、プラーク、カルシウム、または他の閉塞物質を断片化または亀裂させるように構成される、周辺縁を有するであろう。
【0085】
いくつかの事例では、応力誘発特徴は、足場とともに加工される、アーム、クランプ、または他の接続要素によって、足場の外面または内面上に保持されてもよい。そのような応力誘発特徴は、結合され、定位置に位置付けられてもよい(例えば、取付アームを屈曲させることによって)が、添着されない。そのような場合、応力誘発特徴は、足場の表面に接触し得る、または特徴と足場の表面との間に残される、間隙が、存在し得る。他の場合と同様に、これらの応力誘発特徴は、足場の拡張に応じて、閉塞物質に接触するであろう。
【0086】
いくつかの実施例では、複数の応力誘発特徴は、円周方向リングまたは拡張された構造の円周上の特徴の単一列またはそれを上回るもの内で円周方向および軸方向にオフセットされてもよい。例えば、リング内の3つの冠部上に設置された3つの応力誘発特徴は、円周方向にオフセットされるであろうが、軸方向にオフセットされる場合とそうではない場合がある。それらは、冠部が、軸方向にオフセットされ、および/または応力誘発特徴のあるものが、支柱上に位置する場合、軸方向にオフセットされるであろう。
【0087】
本発明の応力印加特徴は、通常、鈍的接触領域を有するであろうが、上記に記載されるように、代替事例では、それらは、円錐または角錐を備えてもよく、これは、切頭されず、鈍的接触領域を備える場合とそうではない場合がある。
【0088】
本発明のさらなる側面では、患者の身体脈管または管腔内の壁または弁輪または弁尖上または内の硬質化されたプラークまたは石灰化を治療するための装置は、近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルと、カテーテルの遠位区画またはその近傍に配置される、拡張可能構造であって、脈管壁、身体管腔壁、または弁輪の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する、拡張可能構造と、拡張可能構造の外面または内面にわたって分散される、複数のプラーク破砕特徴とを備え、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面または内面に取り付けられ、一実施例では、拡張可能構造が脈管または身体管腔内で拡張されると、脈管または身体管腔への損傷を最小限にしながら、脈管または身体管腔の石灰化を凹下させる、開放する、拡張させる、または破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた上側または基部表面を有する。拡張可能構造は、バルーンカテーテルを拡張可能構造の中に前進させ、該拡張可能構造を拡張させ、硬質化されたプラークを破砕することに先立って、標的脈管または身体管腔の中に前進されてもよい。
【0089】
代替として、拡張可能構造は、すでに標的部位における定位置にある、バルーンカテーテルにわたって前進され、拡張可能構造は、次いで、バルーンの拡張に先立って、バルーン区画にわたって架橋され(それにわたって設置され)、拡張可能構造を拡張させ、硬質化されたプラークを破砕する。さらに第3の実施例では、拡張可能構造は、患者の身体内への挿入に先立って、バルーンカテーテルのバルーン区画にわたって設置され(それにわたって架橋され)、本システムは、患者の身体の中にともに導入される。さらに第4の代替では、拡張可能構造は、標的部位へと遠位に前進され、バルーンカテーテルは、標的部位に前進され、拡張可能構造は、拡張可能構造を拡張させるために、後退され、拡張可能バルーン区画にわたって架橋する(それにわたって設置される)。1つの好ましい実施例では、拡張可能構造は、圧着または小構成から拡張構成に拡張可能である、弾性管状本体を備える。別の実施例では、拡張可能構造は、カテーテルの遠位端をカテーテル遠位区画の近位端に軸方向および円周方向に別個に接続する、2つまたはそれを上回る伸長部材を備える、ケージを備え、該細片は、該近位および遠位端において以外、隣接する細片に接続されず、伸長部材は、小構成から拡張されたより大きい構成に拡張可能である。
【0090】
別の実施例では、そのような装置は、実施例のいずれかでは、血管、弁輪、静脈弁、またはAVシャント、身体管腔を治療するために構成されてもよく、硬質化されたプラークまたは石灰化は、典型的には、内壁、内膜層、内側層、外膜層、弁尖、弁輪、静脈フィルタ、またはインプラント上または内に位置する。
【0091】
いくつかの実施例では、拡張可能構造は、拡張されないときは、あまり剛性ではなく、完全に拡張されると、より剛性となってもよい。
【0092】
いくつかの実施例では、拡張可能構造の外面は、完全または部分的に展開される、または展開または拡張されるとき、略円筒形であってもよい。他の実施例では、拡張可能構造は、拡張される、または拡張構成に展開されると、長円、凸面、砂時計形状、テーパ状、円錐形状、楕円形状、または他の形状または構成であってもよい。
【0093】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、完全に拡張されると、拡張可能構造の外面を越えて半径方向外向きに延在し得る、複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面を備える。例えば、複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、部分的または完全に拡張されると、0.25mm~3mmの範囲内、好ましくは、0.5mm~3mmに及ぶ、距離だけ、拡張可能構造の外面を越えて、半径方向外向きに延在してもよい。
【0094】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、壁を損傷させ得る、縁および不規則性がなくてもよい。
【0095】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、単一の凸面の丸みを帯びた上側表面と、独立して、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側基部とを有してもよい。
【0096】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた接触組織表面と、拡張可能構造の表面に取り付けられる、基部とを有してもよい。
【0097】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凹面組織接触表面と、拡張可能構造の表面に取り付けられる、基部とを有してもよい。他の実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面組織接触表面と、拡張可能構造の表面に取り付けられる、基部とを有してもよい。
【0098】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた組織接触表面と、拡張可能構造の表面に取り付けられる、基部とを有してもよく、基部は、特徴最大構成または最大寸法の最大構成または最大寸法を有する。
【0099】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、金属または金属合金から形成される。他の実施例では、特徴は、ポリマー材料から形成される。さらに第3の実施例では、特徴は、ポリマー材料から形成され、金属または金属合金材料等のより硬質な材料でコーティングされ、硬質化されたプラークを破砕するための必要硬度を提供する。さらに別の実施例では、特徴を形成する材料は、セラミックであってもよい。さらに別の実施例では、特徴を形成する材料は、より硬質な材料でコーティングされ、硬質化されたプラークを破砕するために十分な強度を提供してもよい。さらに別の実施例では、特徴を形成する材料は、特徴を形成する金属材料および接着剤材料、ポリマー材料、および/または親水性コーティングでコーティングされる、そのような材料の実施例におけるように、より軟質(より低い硬度)の材料でコーティングされ、真円度、凸面、潤滑性、無摩擦、または鈍頭性を提供してもよい。さらに別の実施例では、特徴を形成する材料は、類似硬度材料でコーティングされ、丸み、凸面、鈍頭性、および/または非外傷性表面のうちの1つまたはそれを上回るものを提供してもよい。
【0100】
別の実施例では、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の円周および/または軸方向長に沿って、同一または異なる高さ、幅、長さ、直径、形状、および/または構成を有してもよい。
【0101】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、二次表面、構成、または形状から成る、またはそれを備える。いくつかの実施例では、拡張可能構造表面に取り付けられる、二次成形された特徴の基部表面は、拡張可能構造の表面に対して、平坦、長円形、丸みを帯びた、正方形、長方形、または輪郭が付けられる。いくつかの実施例では、接触領域から二次成形された特徴の基部までの最大高は、該特徴の基部の最大幅、長さ、または直径の半分にほぼ等しい。他の実施例では、接触領域から二次成形された特徴の基部までの最大高は、該特徴の基部の最大幅、長さ、または直径の半分より小さい。さらに他の実施例では、接触領域から二次成形された特徴の基部までの最大高は、該特徴の基部の最大幅、長さ、または直径の半分より大きい。
【0102】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、球形、楕円形、扁円、または扁長構造のうちの少なくとも1つを含む、二次形状または構成を備える。
【0103】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、部分的球形、部分的楕円形、部分的扁円、または部分的扁長構造から成る、またはそれを備える。
【0104】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、丸みを帯びた、輪郭が付けられた、鈍頭、平滑、凸面、および/または非外傷性表面を有するように形成される、接触領域表面を有する。他の実施例では、プラーク破砕特徴接触領域表面は、ある材料でコーティング、被覆、または鍍着され、丸みを帯びた、輪郭が付けられた、鈍頭、平滑、凸面、および/または非外傷性表面を提供する。一実施例では、コーティング、被覆、または鍍着される材料は、丸みを帯びた、輪郭が付けられた、鈍頭、平滑、凸面、および/または非外傷性表面を提供するように構成される、金属、ポリマー、セラミック、または他のタイプの材料である。
【0105】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、形成されるものとして、鍍着されるものとして、コーティングされるものとして、または被覆されるものとして、丸みを帯びた、輪郭が付けられた、鈍頭、平滑、凸面、および/または非外傷性表面を有する、拡張可能構造表面に取り付けられる、基部表面の上方にその表面全体を有する。
【0106】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、形成されるものとして、鍍着されるものとして、コーティングされるものとして、および/または被覆されるものとして、丸みを帯びた、鈍頭、平滑、凸面、丸みを帯びた、および/または非外傷性表面である、拡張可能構造表面に取り付けられる、基部表面を含む、その表面全体を有する。
【0107】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、球形または楕円形を備えてもよい。
【0108】
他の実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、球形、部分的球形、または半球から形成される。一実施例では、部分的球形の最大高は、0.1mm~3mmに及び、好ましくは、0.25mm~2mmに及ぶ。一実施例では、部分的球形の最大径は、0.1mm~2mmに及び、好ましくは、0.25mm~1mmに及ぶ。さらに別の好ましい実施例では、部分的球形は、球形の構成の10%~90%に及ぶ、好ましくは、球形構成の25%~75%に及ぶ、構成を有する。好ましい実施例では、部分的球形は、半球(球形の半分)である。好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、複数の球形を備え、球形直径は、0.20mm~2mmに及び、好ましくは、0.25mm~1mmに及ぶ。別の実施例では、プラーク破砕特徴は、複数の部分的球形または半球を備える。一実施例では、部分的球形または半球は、0.2mm~2mmに及ぶ、好ましくは、0.25mm~2mmに及ぶ、最大径を有する。別の実施例では、複数の球形、部分的球形、または半球は、拡張可能構造円周および/または軸方向長に沿って、同一サイズ、高さ、および/または直径を有する。他の実施例では、プラーク破砕球形、部分的球形、または半球は、拡張可能構造円周および/または軸方向長に沿って、異なるサイズ、高さ、および/または直径を有する。部分的球形は、一実施例では、直接、拡張可能構造表面に取り付けられてもよい。別の実施例では、部分的球形は、拡張可能構造表面に取り付けられ、部分的球形基部に取り付けられる、別個の基部を有してもよい。さらに別の実施例では、部分的球形は、拡張可能構造表面に取り付けられる、部分的球形に対して一体型基部を有してもよい。
【0109】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面を有する、半球を備えてもよい。例えば、下側表面は、平坦であってもよい、または拡張可能構造表面に対して輪郭が付けられてもよい。
【0110】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、半球上側表面と、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面とを有する、柱部を備えてもよい。
【0111】
いくつかの実施例では、拡張可能構造は、膨張可能バルーンを備えてもよい。例えば、膨張可能バルーンは、少なくとも8atm、少なくとも10atm、少なくとも12atm、少なくとも16atm、少なくとも18atm、または少なくとも20atmの圧力に膨張されると、10%を下回るまたはそれ以下の伸張性を有してもよい。
【0112】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、接着剤接合、超音波溶接、融合、熱溶接、締結具、溶媒接合、ポリマー材料を用いた接合、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つによって、拡張可能構造の外面に取り付けられる。好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、2つまたはそれを上回る接着剤を使用して接合され、一方の接着剤は、拡張可能構造材料より良好に接着する、またはそれとより適合性がある一方、他方の接着剤は、特徴材料により良好に接着する、またはそれとより適合性がある。
【0113】
いくつかの実施例では、膨張可能バルーンは、中心表面領域と、遠位テーパ状表面領域と、近位テーパ状表面領域とを有し、応力印加特徴またはプラーク破砕特徴は、これらの表面領域のうちの1つまたはそれを上回るもの上に存在する。いくつかの実施例では、膨張可能バルーンは、中心表面領域、遠位および/または近位平坦領域、1つまたはそれを上回る半径方向に突出する表面領域、1つまたはそれを上回る砂時計領域、および/または1つまたはそれを上回る長円形状の領域を有し、応力印加特徴またはプラーク破砕特徴は、これらの表面領域のうちの1つまたはそれを上回るもの上に存在する。通常、応力印加特徴またはプラーク破砕特徴は、少なくとも中心領域上に存在する。より通常では、プラーク破砕特徴は、遠位および/または近位平坦またはテーパ状領域のうちの少なくとも1つ上に、または形成された突出する表面領域として半径方向に存在し、時として、プラーク破砕特徴は、遠位および近位テーパ状領域の両方上に存在する。いくつかの事例では、応力印加特徴は、少なくとも中心領域上に存在し、バルーンの近位および/または遠位テーパに隣接する中心領域は、応力印加特徴の空隙である。いくつかの事例では、応力印加特徴は、少なくとも中心領域上に存在し、バルーンの近位および/または遠位テーパの近傍の中心領域は、応力印加特徴の空隙であって、0.1mm~3mmの長さに及ぶ該領域は、応力印加特徴の空隙である。
【0114】
いくつかの実施例では、本装置はさらに、プラーク破砕特徴をスリーブの内面上または外面上に有する、外側スリーブを備えてもよく、スリーブは、典型的には、生体内で、バルーン等の拡張可能構造にわたって前進または後退され、外側スリーブ特徴は、バルーンにわたってスリーブを前進または後退させる前に、それに応じて、またはバルーンの拡張構成への膨張に応じて、半径方向外向きに突出する。スリーブは、拡張可能構造が拡張されると、プラーク破砕特徴に共形化し、エラストマ管状部材は、拡張可能構造拡張および収縮に伴って、拡張および収縮するように構成される。
【0115】
別の実施例では、エラストマ管状部材は、プラーク破砕特徴を含有する、バルーン等の拡張可能構造にわたって設置されてもよく、スリーブは、本装置が身体脈管または管腔内で前進または後退されるにつれて、プラーク破砕特徴を遮蔽する。スリーブは、拡張可能構造の外面の少なくとも一部に積層される、または取り付けられてもよい。例えば、エラストマ管状部材は、拡張可能バルーン区画、拡張可能バルーン区画の遠位の区画、またはバルーン区画の近位の区画に取り付けられてもよい。代替として、外側スリーブは、バルーンが膨張される前に、バルーンを被覆する、またはそれにわたって折畳される、弾性、非膨張可能、または半応従性シースを備えてもよい。大部分の事例では、外側スリーブは、拡張可能構造の外面上の血餅破砕特徴を完全に被覆し、典型的には、ポリマーを備える。いくつかの実施例では、外側スリーブは、拡張可能構造が拡張されると、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかが、該穿孔を通して、外向きに半径方向に突出することを可能にするために十分な穿孔を備える。好ましい実施例では、該穿孔は、応力印加特徴の接触表面領域が、該穿孔を通して突出することを可能にする。
【0116】
例えば、プラーク破砕または応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材または拡張可能バルーンの内面に取り付けられてもよい。特定の事例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材の内面から突出部として形成されてもよく、拡張可能構造が該管状部材の内側で前進または後退されると、および/または拡張可能構造が弾性管状部材の内側で拡張されると、またはバルーンが膨張されると、エラストマ管状部材またはバルーンにわたって半径方向外向きに突出するように押動される。
【0117】
いくつかの実施例では、本装置はさらに、スリーブまたはバルーンの同一材料から形成される、半径方向外向きに面した突出部を有する、外側スリーブまたはバルーン部材を備えてもよく、特徴は、その基部において中空である、またはその基部に孔を備え、特徴は、スリーブまたはバルーン突出部の外面を被覆する、被包する、またはその上に着座する。突出部は、特徴に取り付けられるためのより大きい表面積を提供する。突出部は、典型的には、特徴内またはその内側に嵌合するであろう、構成を有し、嵌合は、緩嵌合から緊嵌合に及ぶ。突出部の高さは、特徴の高さの10%から特徴の高さの100%に及ぶ。
【0118】
いくつかの実施例では、本装置はさらに、スリーブまたはバルーンの同一材料から形成される、半径方向内向きに面した突出部、漏斗孔、またはくぼみを有する、外側スリーブまたはバルーン部材を備えてもよく、特徴は、スリーブまたはバルーンくぼみの外面内に着座し、くぼみは、特徴表面の10%~60%またはそれを上回る被覆に及ぶ、特徴表面を部分的に被覆する。くぼみは、スリーブまたはバルーンが患者の身体内で前進および/または後退されると、またはスリーブおよび/またはバルーンが硬質化されたプラークを破砕するために拡張されると、特徴に取り付けられ、それに固着するためのより大きい表面積を提供する。くぼみは、典型的には、部分的に、特徴を含有するであろう、構成を有する。いくつかの実施例では、特徴は、くぼみ内にぴったりと嵌合する。他の実施例では、特徴は、くぼみ内に緊密に嵌合する。ある他の実施例では、特徴または特徴基部は、くぼみを伸展させる。さらに別の実施例では、くぼみは、特徴または特徴基部の形状に対して輪郭を付けられる、形状または構成を有する。くぼみは、典型的には、締まり嵌めおよび/またはくぼみの表面および/または特徴表面および/または特徴基部表面を被覆する、1つまたはそれを上回る接着剤材料によって、特徴に結合される、またはそれに取り付けられる。
【0119】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、基部を有してもよく、該基部は、軸方向幅(Wa)と、円周方向幅(Wc)とを有し、幅比Wa:Wcは、1:0.5~1:5、通常、1:1~1:5、より通常では、1:1~3:1の範囲内である。例えば、基部のうちの少なくともいくつかは、円形周縁を有してもよい、または長円形周縁を有してもよい。他の実施例では、Wa:Wcは、3:1~1:3の範囲内にあり、通常、2:1~1:2に及び、より通常では、1.5:1~1:1.5、最も通常では、約1:1に及ぶ。いくつかの実施例では、基部は、プラーク破砕特徴に取り付けられる、一体部分であって、拡張可能構造表面に取り付けられる。他の実施例では、基部は、プラーク破砕特徴と別個の部品であって、プラーク破砕特徴に取り付けられ、かつ拡張可能構造表面に取り付けられる。
【0120】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列されてもよい。例えば、連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、円周方向にオフセットされてもよい。例えば、連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、45°~90°の角度だけ、円周方向にオフセットされてもよい。
【0121】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、基部を有してもよく、拡張可能構造円周を中心とした特徴の群内の各特徴の基部は、拡張構成では、相互に重複しない。他の実施例では、該特徴のそれぞれの基部は、拡張可能構造のある軸方向長に沿って、または拡張可能構造軸方向長の長さに沿って位置する、特徴の他の基部と重複しない。さらに別の実施例では、各特徴の基部は、拡張されると、拡張可能構造の円周に沿った別の特徴基部に重複せず、かつ構造が拡張されると、拡張可能構造の軸方向長に沿った軸方向に隣接する特徴に重複しない。
【0122】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、3つの群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約120°円周方向に分離される。
【0123】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、2つの群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約180°円周方向に分離される。
【0124】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、4つの群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約90°円周方向に分離される。
【0125】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、それぞれ、2~4つの群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約90°~180°円周方向に分離され、各群は、構造が拡張構成にあるとき、拡張可能構造の長さに沿って、螺旋パターンを形成する。
【0126】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、群あたり3~10個の特徴の群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約36°~120°円周方向に分離され、該円形を中心とする各特徴占有面積または基部は、該円形に沿って、1つを上回る他の特徴占有面積または基部に重複しない。
【0127】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、群あたり3~10個の特徴の群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約36°~120°円周方向に分離され、該円形を中心とする各特徴占有面積または基部は、該円形に沿って、2つ以下の他の特徴占有面積または基部に重複し、該円形を中心とする各特徴は、構造が、好ましくは、拡張された構造の全長に沿って拡張されると、拡張可能構造の軸方向長経路に沿って、1~5つ以下の他の特徴に重複する。
【0128】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、群あたり3~10個の特徴の群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約36°~120°円周方向に分離され、該円形を中心とする各群からの各特徴占有面積または基部は、該円形に沿って、同一群からの他の特徴占有面積または基部に重複せず、該円形を中心とする各特徴はまた、構造が、好ましくは、拡張された構造の全長に沿って拡張されると、拡張可能構造の軸方向長経路に沿って、他の群からの他の特徴に重複しない。
【0129】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、群あたり3~10個の特徴の群内に配列されてもよく、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として約36°~120°円周方向に分離され、該円形を中心とする各群からの各特徴占有面積または基部は、下層構造が、該特徴と同一群の他の特徴占有面積または基部との間で完全に拡張されると、間隙を有し、該間隙は、0.05mm~2.5mmに及ぶ、好ましくは、0.1mm~1.5mmに及ぶ。好ましい実施例では、同一群の任意の2個の特徴間の間隙は、該2個の特徴占有面積または基部円形間で軸方向長に沿って測定される。
【0130】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、群あたり3~10個の特徴の群内に配列されてもよく、これは、拡張された構造の表面上の円形を中心として、約10°~180°円周方向にランダムに分離される。
【0131】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、構造が拡張構成にあるとき、拡張可能構造の長さに沿って、好ましくは、拡張可能構造の全長に沿って、螺旋パターンで配列されてもよい。いくつかの事例では、少なくともいくつかのプラーク破砕特徴の螺旋パターンは、該長さに沿って、または拡張された構造の全長に沿って、1~5つの360°巻回を完成する。いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴または特徴基部は、拡張可能構造の円周および/または軸方向長を中心として重複しない。
【0132】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、構造が拡張構成にあるとき、拡張可能構造の長さに沿って、好ましくは、拡張可能構造の全長に沿って、直線パターンで配列されてもよい。
【0133】
いくつかの実施例では、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の1つの領域内に配列されてもよい。例えば、プラーク破砕特徴は、バルーン作業長の中央領域等、拡張可能構造の中央領域内に配列されてもよい。
【0134】
他の実施例では、プラーク破砕特徴に結合される、膨張可能バルーンは、バルーン外面等の拡張可能構造の外面が、硬質化されたプラークまたは組織に接触しないように防止するように配列され、または最小閾値圧力前に、硬質化されたプラークに接触しない該バルーンの外面を有するように配列されてもよく、該最小閾値圧力は、以下の公称または定格バルーン膨張圧力、すなわち、3atm、5atm、7atm、10atm、12atm、15atm、またはその他のうちの任意の1つであってもよい。
【0135】
本発明の他の実施例では、膨張可能バルーン等の拡張可能構造はさらに、薬物および他の薬品を送達するように構成されてもよい。例えば、膨張可能バルーンは、最小閾値を上回る膨張圧力に応答して、薬品を備える、膨張媒体を放出するように構成されてもよく、例えば、最小閾値は、1atm、3atm、5atm、または7atmを上回る。具体的事例では、膨張可能バルーンは、複数のポートまたは穿孔を少なくともいくつかの特徴に隣接するバルーン材料表面内に備えてもよく、これは、最小閾値圧力を上回る膨張圧力に応答して、開放する。ある他の実施例では、膨張可能バルーンは、遠位導管から患者の外側に近位に延在する、伸長管状本体から形成される、別個の遠位導管を有し、バルーンが拡張構成にある間、薬品を注入してもよい。さらに別の実施例では、薬品は、応力印加特徴表面、より具体的には、応力印加特徴の係合または接触表面領域のうちの1つまたはそれを上回るもの上にコーティングされ、特徴が脈管または弁輪または弁尖組織と接触すると、薬品を組織に提供する。一実施例では、薬品は、直接、特徴のうちの少なくともいくつかの少なくとも接触領域表面上にコーティングまたは噴霧される。他の実施例では、薬品は、ポリマー材料と混合され、混合物は、次いで、応力印加特徴の少なくとも接触領域上にコーティングまたは噴霧される。さらに別の実施例では、薬品は、バルーンおよび/または応力誘発特徴等の拡張可能構造外面の外面上に噴霧またはコーティングされる。さらに別の実施例では、拡張可能構造は、拡張可能バルーン区画を備え、バルーン区画は、エラストマ部材を備える、外側スリーブによって被覆され、バルーンおよび/またはエラストマ部材は、バルーンの外面、エラストマ部材の外面に取り付けられる、および/またはエラストマ部材の内面に取り付けられる、少なくともいくつかの応力印加特徴を備え、エラストマ部材の外面は、1つまたはそれを上回る薬物を備える、薬品でコーティングされる。少なくともいくつかの特徴を被覆する薬物は、バルーンが膨張されると、脈管壁、身体管腔、または弁輪の中に埋設され、その薬品含有量の少なくとも一部を隣接する組織の中に埋設する。好ましい実施例では、薬品は、抗増殖性薬物、mTOR阻害薬薬物、タキソールまたは類似体薬物、直接血栓阻害薬薬物、および第Xa因子阻害薬薬物のうちの1つまたはそれを上回る薬物を備える。さらに別の実施例では、薬品は、バルーン区画外面とエラストマ区画内面との間の空間内に位置し、バルーンが拡張されると、エラストマ部材内の開口または穿孔を通して、エラストマ部材に浸透し、該薬品を脈管壁、身体管腔、または弁輪の中に放出することを可能にされる。
【0136】
なおも他の側面では、本発明は、患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための方法を提供し、本方法は、拡張可能構造を治療されるべき石灰化に近接した治療部位に位置付けることと、拡張可能構造を半径方向外向きに拡張させ、複数のプラーク破砕特徴を石灰化に対して半径方向外向きに押圧することとを含む。プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面にわたって分散され、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、独立して、拡張可能構造の外面に取り付けられ、凸面の丸みを帯びた上側表面を有し、複数のプラーク破砕特徴を石灰化へと半径方向外向きに押圧することは、壁への損傷を低減させながら、石灰化を破断する。
【0137】
なおも他の側面では、本発明は、石灰化された弁尖を有する、患者の弁上の石灰化を治療するための方法を提供し、本方法は、拡張可能構造を治療されるべき石灰化に近接した治療部位に位置付けること(石灰化された弁尖内またはそれを通して等)と、プラーク破砕特徴が、石灰化された弁尖を弁輪の壁に対して押圧し、石灰化された弁尖を破断するように、半径方向外向きに拡張可能構造を半径方向外向きに拡張させることとを含む。プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面にわたって分散され、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、独立して、拡張可能構造の外面に取り付けられ、凸面の丸みを帯びた上側表面を有する。
【0138】
本発明のさらに別の側面では、石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための装置は、カテーテル本体と、区画化されたバルーン構造とを備える。カテーテル本体は、近位端と、遠位端とを有する。区画化されたバルーンは、カテーテル本体の遠位端に配置され、石灰化された弁尖上の石灰化を破砕する様式において、石灰化された弁尖の対向表面上で拡張されるように構成される、対向する内壁(側壁)を有する。一実施例では、区画化されたバルーンの内部側壁(または軸方向に面した壁)は、バルーンが、拡張され、対向側から石灰化された弁尖表面に対して押圧し、石灰化された弁上の石灰化を破砕するとき、平坦である、または軸方向に外向きに突出する。さらに別の実施例では、区画化されたバルーン内部側壁のうちの少なくとも1つは、バルーンが、拡張され、該石灰化を破砕するとき、該側壁に結合され、石灰化された弁尖に係合するように構成される、1つまたはそれを上回る応力印加特徴を備え、特徴は、該石灰化を区画化されたバルーンの対向内部側壁に対して押圧する。さらに別の実施例では、区画化されたバルーン内部側壁は、バルーンが、拡張され、該石灰化を破砕するとき、壁に結合され、対向側から石灰化された弁尖に係合するように構成される、1つまたはそれを上回る応力印加特徴を備える。さらに別の実施例では、応力印加特徴の数は、0.1~100個の特徴/mm2に及び、好ましくは、内部側壁表面の0.1~30個の特徴/mm2に及び、より好ましくは、内部側壁表面の1~20個の特徴/mm2に及ぶ。さらに別の実施例では、応力印加特徴は、円形パターン、円形パターン内の円形、渦巻パターン、弁尖共形化または輪郭パターン、または他のパターン等の様々な構成において、拡張可能構造の側面表面にわたって配列されてもよい。別の実施例では、区画化されたバルーン内壁の片側上の応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、対向内壁上の他の応力印加特徴に対向するように構成(または配列)される。別の実施例では、応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、バルーンが、拡張され、対向鈍的接触領域間の石灰化を破砕するとき、対向内壁上の他の応力印加特徴鈍的接触領域に対向するように構成(または配列)される、鈍的接触領域を区画化されたバルーン内壁の片側に有する。別の実施例では、凸形状を区画化されたバルーン内壁の片側上に有するように構成される、応力印加特徴接触領域のうちの少なくともいくつかは、バルーンが、拡張され、該対向鈍的接触領域間の石灰化を破砕するとき、凸面の対向して成形される特徴の中に嵌合するための凹面形状を有するように構成される、対向内壁上の他の応力印加特徴接触領域に対向するように構成(または配列)される。
【0139】
さらに別の実施例では、内壁の片側上の少なくともいくつかの特徴は、バルーンが、膨張され、弁尖内の石灰化を破砕するとき、区画化されたバルーンの対向内部側壁上の2つ、3つ、4つ、またはそれを上回る特徴間の空間に陥入する、または少なくとも部分的に、陥入するように構成される。別の実施例では、側壁および/または内壁は、特徴のうちの少なくともいくつかを被覆する、エラストマ部材によって被覆されてもよく、随意に、該エラストマ部材は、バルーンカテーテルのバルーン区画または他の区画に取り付けられ、バルーンが拡張されると、拡張するように構成される。
【0140】
別の実施例では、内部側壁および/またはエラストマ部材は、バルーンが、膨張され(または完全に拡張され)、石灰化された弁尖に対して押圧し、弁尖の石灰化を破砕するとき、半径方向および/または軸方向に拡張するように構成される。代替実施例では、バルーン構造の区画は、カテーテルのシャフトに摺動可能に取り付けられ、またはその上に搭載され、膨張後、内部側壁をともに牽引するように構成され、随意に、バルーン構造が拡張されると、入れ子になるように構成され、典型的には、入れ子円錐形表面を有する。
【0141】
さらに他の実施例では、対向する内壁は、バルーン構造が膨張および/または拡張されると、相互に対して近接するように構成される、平坦表面を備えてもよい。例えば、区画化されたバルーン構造は、平坦表面を備える、平坦基部を有する、一対の対向する円錐形バルーンを備えてもよい。
【0142】
いくつかの実施例では、対向する内壁表面上の石灰化破砕特徴は、バルーン区画がともに牽引されるにつれて、軸方向に整合され、これは、力を弁尖の対向する表面に印加する。他の事例では、対向する表面上の石灰化破砕特徴は、バルーン区画がともに牽引されるにつれて、それらが軸方向に整合しないように、側方にオフセットされる。さらに他の事例では、石灰化破砕特徴は、2つの対向する内壁表面のうちの1つのみ上にあってもよい。
【0143】
さらに別の実施例では、内部区画化されたバルーン側壁の少なくとも1つの領域および/またはエラストマ部材カバーの少なくとも1つの領域および/または特徴のうちの少なくともいくつかは、ポリマー材料、接着剤材料、抗増殖性作用物質、第Xa因子阻害薬作用物質、および第IIa因子阻害薬作用物質を備える、1つまたはそれを上回るコーティングでコーティングされ、コーティング材料は、薬物を送達する、破砕されたカルシウムの残骸を弁尖または区画化されたバルーンの内壁に添着する、または穿孔された弁尖を修復するように構成される。別の実施例では、コーティングされた材料は、弁尖に取り付けられる、材料または薬物を弁尖表面に移送する、弁尖表面に接着する、弁尖表面内の穿孔を修復する、または弁尖をともに保持するように構成される。
【0144】
別の実施例では、区画化されたバルーンの内部側壁の対向側上の特徴のうちの少なくともいくつかは、凹面および凸面接触表面領域、ボールおよびソケット接触表面領域、またはその他等、相互の中に嵌合する。いくつかの実施例では、拡張可能バルーン等の拡張可能構造上のカルシウム破砕特徴は、側面表面、内部表面、または軸方向に面した表面を備える、拡張可能構造表面のうちの1つまたはそれを上回るもの上に配列されてもよい。いくつかの実施例では、拡張可能バルーン等の拡張可能構造は、管状形状、ドーナッツ形状、砂時計形状、テーパ状形状、長円形状、長方形状、正方形状、またはその他を備える、1つまたはそれを上回る形状を備える。さらに別の実施例では、拡張可能構造の軸方向に面した領域は、平坦、凸面、凹面、ドーナッツ、またはその他のうちの1つまたはそれを上回るものを備える、種々の形状を有してもよい。
【0145】
本発明の別の実施例では、石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための装置は、少なくとも2つの拡張可能構造を有する、カテーテル本体を備え、少なくとも2つの拡張可能構造は、一実施例では、二重バルーン構成等、ともに拡張されるように構成され、二重バルーンは、同一膨張管腔および同一ガイドワイヤ管腔を共有する。別の実施例では、少なくとも2つの拡張可能構造は、少なくとも2つのバルーン構造に対して、別個の膨張管腔と、同一または別個のガイドワイヤ管腔とを有する、少なくとも2つのバルーン構造等、独立して拡張されるように構成される。好ましい実施例では、二重拡張可能構造は、共通軸方向管状構造にわたって、軸方向に移動可能である。
【0146】
具体的事例では、弁石灰化治療装置はさらに、区画化されたバルーン構造の対向する内壁のうちの少なくとも1つにわたって、好ましくは、対向する内壁(および/または軸方向に面した壁)の両方にわたって分散される、複数の石灰化破砕特徴を備えるであろう。石灰化破砕特徴は、典型的には、本明細書に説明されるように、それらの半球、ボール、および球状特徴を含む、丸みを帯びた特徴を備える、本願に説明される、応力印加および石灰化破砕特徴のいずれかを備えてもよい。
【0147】
好ましい破砕特徴は、通常、バルーン構造が患者の弁内で拡張されるとき、弁尖への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた弁尖係合表面を有するであろう。通常、プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、それらが壁の間に捕捉されると、弁尖に係合するように、対向する内壁から延在するように構成されるであろう。弁尖に係合する、特徴の丸みを帯びた表面は、バルーンが完全に膨張されると、典型的には、0.01mm~3mm、0.1mm~3mm、および通常、0.5mm~2mmの範囲内の高さまたは幅を有するであろう。殆どの場合、石灰化破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、バルーン構造が患者の弁内で膨張されるとき、弁尖を損傷させ得る、縁および不規則性がないであろう。
【0148】
しかしながら、いくつかの事例では、石灰化破砕特徴は、凸面の丸みを帯びた上側表面から外向きに突出する、鋭的要素を具備してもよく、鋭的要素は、バルーン表面が弁尖の表面に対して押圧するにつれて、弁尖上の石灰化に対して係合されると、応力を集中させるように構成される。鋭的特徴は、それらが、弁尖への任意の傷害を実質的に回避しながら、石灰化に係合し、それを破砕するであろうように、非常に最小限の高さまたは深度を有するであろう。個々のバルーン区画は、バルーン構造が膨張されると、任意のさらなる操作を伴わずに、それらが、弁尖に係合し、それを捕捉するように、カテーテル本体に固定されてもよい。しかしながら、他の事例では、バルーン区画は、カテーテル本体上で相互に対して軸方向に平行移動し、可変間隔を内壁間に提供するように構成されてもよい。そのような事例では、区画の第1のものは、弁尖および膨張された第2の区画に対して膨張および係合され、次いで、破砕をもたらすために、弁尖の対向する表面に対して牽引されてもよい。
【0149】
さらに別の側面では、本発明は、スリーブをワイヤにわたって病変を通して前進させることと、拡張可能部材をワイヤにわたってスリーブの内部の中に前進させることと、拡張可能部材をスリーブ内で拡張させ、スリーブの内側および/または外側上の特徴を病変に対して外向きに半径方向に変位させ、石灰化またはプラークを破砕することとを含む、病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法を提供する。
【0150】
いくつかの実施例では、本方法はさらに、拡張可能部材をスリーブから除去することと、拡張可能部材およびスリーブをワイヤにわたって除去することとを含み、拡張可能構造は、バルーンまたは他の拡張可能部材またはステントのうちの1つのいずれかを備えてもよく、スリーブは、ステントが拡張された後、ステントと病変との間で定位置に残される。応力印加特徴は、拡張可能構造が、拡張に応じて、それらを半径方向外向きに変位させるとき、スリーブから脈管壁へと半径方向外向きに突出してもよい。
【0151】
なおもさらなる側面では、本発明は、ケージまたはバスケットをワイヤにわたって病変を横断して前進させることと、バスケットのケージを拡張させ、ケージまたはバスケット上の応力印加特徴を病変に対して半径方向に変位させ、石灰化またはプラークを破砕することとを含む、病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法を提供する。
【0152】
いくつかの実施例では、ケージまたはバスケットを拡張させることは、ケージまたはバスケットの構造構成要素を機械的に再配向することを含む。他の実施例では、ケージまたはバスケットを拡張させることは、バルーンをケージまたはバスケット内で膨張させることを含み、バルーンは、ケージまたはバスケットとともに、またはケージまたはバスケット後、病変に前進されてもよい。
【0153】
本発明のさらに別の側面では、患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置は、近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルを備える。拡張可能構造は、カテーテル本体の遠位区画に配置され、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する。複数のプラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面の少なくとも一部にわたって分散され、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面上に配置され、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、身体管腔への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた頂部を有する。
【0154】
具体的事例では、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかにおける凸面の丸みを帯びた頂部は、拡張可能構造が拡張されると、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の拡張可能構造の外面の上方の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の範囲内の分布密度とを有する。
【0155】
他の具体的事例では、プラーク破砕特徴は、4mmまたはそれ未満、多くの場合、3mmまたはそれ未満、より多くの場合、1mm以下、高頻度において、0.75mm以下、時として、0.5mm以下の最大幅、直径、または他の側方寸法を伴う、占有面積を有してもよい。
【0156】
プラーク破砕特徴は、例えば、ボール、球形、半球、ドーム、および楕円形幾何学形状、中実であること、中空であること、コーティングされていること、コーティングされていないこと、テクスチャ加工された表面を有すること、平滑表面を有すること、離散本体であり得ること、金属、ポリマー、またはそれらの組み合わせを備え得ることのうちの任意の1つまたはそれを上回るものを含む、特性のうちの任意の1つまたはそれらの組み合わせを有してもよい。
【0157】
好ましい側面では、被包層は、拡張可能構造および/またはプラーク破砕特徴の外面の一部または全部を被覆し、プラーク破砕特徴を拡張可能構造の外面上で所望のパターンで不動化してもよい。
【0158】
具体的実施例では、プラーク破砕特徴は、被包層のみによって不動化されてもよい、または被包層に加え、特徴と外面との間の接着剤によって不動化されてもよい。被包層は、凸面の丸みを帯びた頂部を含む、プラーク破砕特徴全体を被包化してもよい、または被包層は、凸面の丸みを帯びた頂部を除外する、プラーク破砕特徴の下側部分のみを被包化してもよい。
【0159】
好ましい実施例では、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面内のくぼみ、空洞、陥凹、レセプタクル、または他の凹部内に抱持されてもよい。そのような抱持は、導入および使用の間、プラーク破砕特徴を固着および安定させることに役立つ。
【0160】
被包層は、熱可塑性フッ素ポリマー(PVDF)、ブチルメタクリレート(PBMA)、および熱可塑性ポリエステル(PLLA)、および同等物から成る群から選択される、1つまたはそれを上回るポリマーを備えてもよい。
【0161】
被包層は、コーティング、直接流体適用、積層、および融合のうちの任意の1つによって、プラーク破砕特徴の外面にわたって適用される。
【0162】
被包層は、0.01mm~0.1mm(0.5ミル~5ミル)、多くの場合、0.01mm~0.05mm(0.4ミル~2ミル)、より多くの場合、0.01mm~0.02mm(0.4ミル~0.8ミル)の範囲内の厚さを有してもよい。
【0163】
プラーク破砕特徴は、弾性スリーブによって、拡張可能構造の外面にわたって拘束されてもよい。
【0164】
プラーク破砕特徴は、典型的には、拡張可能構造の外面に取り付けられるが、いくつかの事例では、弾性スリーブの内面に取り付けられてもよい。いくつかの事例では、プラーク破砕特徴は、中空であって、拡張可能構造の外面から半径方向外向きに突出する、柱部上に搭載される。
【0165】
別の側面では、本発明による、患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置は、近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルを備える。拡張可能構造は、カテーテル本体の遠位区画に配置され、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する。複数のプラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面にわたって分散され、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面上に存在し、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、身体管腔への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、上側表面を有する。被包層は、拡張可能構造の外面およびプラーク破砕特徴の少なくとも一部を被覆し、プラーク破砕特徴を所望のパターンで拡張可能構造の外面上に不動化する。
【0166】
いくつかの事例では、プラーク破砕特徴の上側表面のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた頂部を備え、被包層は、上側表面を含む、少なくともいくつかのプラーク破砕特徴の外面全体を被覆してもよい。代替として、被包層は、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかの外面の下側部分のみを被覆してもよい。多くの場合、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面上のくぼみ、陥凹、レセプタクル、または他のくぼみ内に配置されるであろう。代替として、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面に接着された平坦底部を伴う、半球を備えてもよい。
【0167】
さらに別の側面では、本発明は、その遠位端に配置される、拡張可能構造を有する、カテーテルを提供することを含む、患者の身体管腔内の壁上の病変を治療するための方法を提供し、拡張可能構造は、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有し、外壁は、拡張可能構造の外面にわたって分散される、複数の空間分離「スペーサ」特徴を有する。拡張可能構造は、特徴が拡張可能構造の外面と内壁との間の間隙を維持しながら、半径方向外向き力が、外面および特徴によって壁に対して印加されるように、患者の身体管腔内で拡張される。
【0168】
スペーサ特徴は、典型的には、構造が拡張構成にあるとき、病変を、特徴に隣接する拡張可能構造の外面から分離することによって、1つまたはそれを上回る間隙を作成および/または維持するように構成される。スペーサ特徴は、典型的には、拡張可能構造の円周方向長および/または軸方向長の周囲の構成内に位置付けられ、該間隙を提供する、作成する、または維持する、複数の特徴を備える。
【0169】
1つの事例では、スペーサ特徴は、造影剤、血液、および/または薬物(薬品)溶液等の流体の通過をそれを通して可能にする、軸方向に整合される貫通孔を有する。典型的には、間隙は、拡張可能構造が拡張されると、拡張可能構造を通して、かつそれを越えて、流体灌流を可能にする。例えば、薬物は、拡張可能構造が拡張される間、間隙の中に灌流されてもよく、例えば、拡張可能構造は、バルーンを備え、薬物は、バルーンの壁を通して灌流される。代替事例では、空間分離特徴のうちの少なくともいくつかは、薬物を備え、これは、間隙の中に放出される。
【0170】
特定の事例では、拡張可能構造を拡張させることは、生理学的圧力下で、1つまたはそれを上回る間隙を拡張可能構造の外面と内壁との間に作成し、流体灌流を1つまたはそれを上回る間隙を通して可能にする。
【0171】
好ましい事例では、スペーサ特徴は、上記に記載されるように、本発明の応力印加およびプラーク破砕特徴に対して、凸面の丸みを帯びた頂部を備えてもよい。
【0172】
スペーサ特徴は、拡張可能構造が拡張されると、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の拡張可能構造の外面の上方の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の範囲内の分布密度とを有してもよい。
そのような灌流方法では、拡張可能構造は、典型的には、0.5psi~5psi、好ましくは、1psi~3psiの、生理学的圧力に対して1つまたはそれを上回る間隙を作成および/または維持するために十分な力で拡張される。
【0173】
説明される例証的側面、実施例、または実施形態は、限定することを意味するものではない。例えば、患者の身体内で拡張されるように構成される表面を有する、足場構造を備える、埋込可能足場に関して提供される実施例はまた、スリーブ、バルーン、ケージ、または同等物等の本願に説明される他のデバイスに適用されることができる。
【0174】
これらおよび他の実施形態は、以下の付記および添付の図面に関連する説明にさらに詳細に説明される。
【0175】
付記1.腔内人工補綴物であって、
少なくとも部分的に、分解不能材料から成り、圧着構成から拡張構成に拡張するように構成される、足場と、
足場の外面に結合される、複数の応力印加特徴と、
を備え、
該応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、足場の外面から外向きに離間された接触表面を有し、足場が血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁内の閉塞物質を破断するように構成される、鈍的接触領域を備える、腔内人工補綴物。
【0176】
付記2.足場は、管状幾何学形状を有する、付記1に記載の腔内人工補綴物。
【0177】
付記3.管状足場は、円筒形状、楕円形形状、テーパ状外形、砂時計形状、または犬用の骨形状を有する、付記2に記載の腔内人工補綴物。
【0178】
付記4.鈍的接触領域のうちの少なくともいくつかは、接触表面に外接し、足場が血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されるとき、血管管腔の壁上の閉塞物質に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、周辺縁を備える、付記1-3に記載の腔内人工補綴物。
【0179】
付記5.周辺縁は、鈍的接触領域と、少なくとも部分的に、鈍的接触領域を囲繞する、周辺壁との間の交差部によって形成される、付記4に記載の腔内人工補綴物。
【0180】
付記6.鈍的接触領域の接触表面は、平坦、凸面、丸みを帯びた、または凹面である、付記1-5に記載の腔内人工補綴物。
【0181】
付記7.鈍的接触領域の接触表面は、足場の外面と平行である、付記6に記載の腔内人工補綴物。
【0182】
付記8.鈍的接触領域の接触表面は、足場の外面に対して傾斜される、付記6に記載の腔内人工補綴物。
【0183】
付記9.鈍的接触領域の接触表面は、5°~45°、好ましくは、10°~30°の範囲内の角度で傾斜される、付記8に記載の腔内人工補綴物。
【0184】
付記10.周辺壁は、鈍的接触領域の接触表面に対して75°~105°の範囲内の角度で配向される、付記1-10に記載の腔内人工補綴物。
【0185】
付記11.周辺縁は、鈍的接触領域の接触表面を中心として完全に延在し、10μm~200μmの範囲内の幅を有する、付記4-10に記載の腔内人工補綴物。
【0186】
付記12.周辺縁は、円形であって、幅は、ある直径を備える、付記11に記載の腔内人工補綴物。
【0187】
付記13.複数の応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、0.25mm~1mmの範囲内の総厚と、0.1mm~2mmの範囲内の管状足場の表面に取り付けられる、幅とを有する、1つまたはそれを上回るプレートを備える、付記1-12に記載の腔内人工補綴物。
【0188】
付記14.プレートのうちの少なくともいくつかは、ディスク、積重されたディスク、切頭円錐、積重されたディスクおよび切頭円錐、楕円形ディスク、および非対称円錐として構成される、付記13に記載の腔内人工補綴物。
【0189】
付記15.足場は、冠部によって継合される、複数の支柱を備える、付記1-12に記載の腔内人工補綴物。
【0190】
付記16.冠部によって継合される、複数の支柱は、複数の円周方向リングの中に継合される、付記15に記載の腔内人工補綴物。
【0191】
付記17.冠部によって継合される、複数の支柱は、螺旋パターンで継合される、付記15に記載の腔内人工補綴物。
【0192】
付記18.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部に位置する、またはそれに隣接する、付記13-17に記載の腔内人工補綴物。
【0193】
付記19.応力印加特徴を担持する冠部のうちの少なくともいくつかは、隣接するリングに継合されない、付記18に記載の腔内人工補綴物。
【0194】
付記20.応力印加特徴はそれぞれ、冠部に位置する、またはそれに隣接する、付記18または19に記載の腔内人工補綴物。
【0195】
付記21.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部間の支柱上に位置する、または隣接するリングを継合する、1つまたはそれを上回る連結部上に位置する、付記13-17に記載の腔内人工補綴物。
【0196】
付記22.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列される、付記1-21に記載の腔内人工補綴物。
【0197】
付記23.連続する直径方向に対向する対の冠部は、円周方向にオフセットされる、付記22に記載の腔内人工補綴物。
【0198】
付記24.連続する直径方向に対向する対の冠部は、45°~90°の角度だけ、円周方向にオフセットされる、付記23に記載の腔内人工補綴物。
【0199】
付記25.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、3つの群内に配列され、これは、管状足場の表面上の円形を中心として約120°円周方向に分離される、付記1-21に記載の腔内人工補綴物。
【0200】
付記26.少なくともいくつかの連続の軸方向に離間された応力印加特徴は、5°~15°の範囲内の角度だけ、円周方向にオフセットされる、付記1-20に記載の腔内人工補綴物。
【0201】
付記27.少なくともいくつかの連続する円周方向に離間された応力印加特徴は、5°~15°の範囲内の角度だけ、軸方向にオフセットされる、付記26に記載の腔内人工補綴物。
【0202】
付記28.足場は、管状基板をパターン化すること、管状基板をレーザ切断すること、切断基板を圧延すること、ワイヤを屈曲させること、または3次元印刷によって形成される、付記1-27に記載の腔内人工補綴物。
【0203】
付記29.応力印加特徴は、事前に形成され、糊着、はんだ、溶接、ねじ山付き取付、リベット留め、または圧着によって取り付けられる、付記1-28に記載の腔内人工補綴物。
【0204】
付記30.応力印加特徴は、接着剤を用いて足場に糊着される、予成形されたプレートを備える、付記29に記載の腔内人工補綴物。
【0205】
付記31.応力印加特徴は、足場の構成要素の3次元印刷、化学蒸着、静電堆積、成型、または折畳によって、原位置で形成される、付記1-28に記載の腔内人工補綴物。
【0206】
付記32.応力印加特徴は、足場に取り付けられ、足場の外面上にそれにわたって折畳される、タブを備える、付記1-28に記載の腔内人工補綴物。
【0207】
付記33.足場は、血管ステントまたはステント移植片を備える、付記1-32に記載の腔内人工補綴物。
【0208】
付記34.足場は、人工補綴弁を備える、付記1-32に記載の腔内人工補綴物。
【0209】
付記35.足場は、弁形成術デバイスを備える、付記1-32に記載の腔内人工補綴物。
【0210】
付記36.足場は、バルーン拡張可能である、付記1-35に記載の腔内人工補綴物。
【0211】
付記37.足場は、自己拡張式である、付記1-35に記載の腔内人工補綴物。
【0212】
付記38.応力印加特徴は、優先的に、壁内の閉塞物質に接触するように構成される、付記1-37に記載の腔内人工補綴物。
【0213】
付記39.足場は、ステントまたはバルーンにわたって設置される、または自己拡張であるように構成される、スリーブを備える、付記1-38に記載の腔内人工補綴物。
【0214】
付記40.応力印加特徴は、鈍的接触領域から外向きに突出する、鋭的要素を備え、鋭的要素は、鈍的接触領域が閉塞物質の表面に対して押圧されるとき、血管管腔の壁上の閉塞物質に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、付記1-39に記載の腔内人工補綴物。
【0215】
付記41.鈍的表面は、第1の距離だけ、足場の表面の上方に延在し、鋭的要素は、第1の距離の0.05mm~0.1mmに等しい、第2の距離だけ、鈍的接触領域の表面から突出する、付記40に記載の腔内人工補綴物。
【0216】
付記42.第2の距離は、0.01mm~0.2mmまたは0.01mm~0.1mmの範囲内にある、付記41に記載の腔内人工補綴物。
【0217】
付記43.鋭的要素は、点を備える、付記40-42に記載の腔内人工補綴物。
【0218】
付記44.鋭的要素は、縁を備える、付記40-42に記載の腔内人工補綴物。
【0219】
付記45.患者の血管系内の石灰化されたプラークを破断するための方法であって、
少なくとも部分的に、分解不能材料から成る、足場を、石灰化された身体血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張させることを含み、
該足場は、その外面に固定された複数の応力印加特徴を備え、
該応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、該外面から外向きに離間され、管状足場が血管管腔内で圧着構成から拡張構成に拡張されると、血管管腔の壁上の閉塞物質を破断するように構成される、周辺縁を有する、鈍的接触領域を備え、
応力印加特徴は、足場が拡張されるにつれて、閉塞物質を破断する、
方法。
【0220】
付記46.閉塞物質は、硬質化されたプラークまたは石灰化を備える、付記45に記載の方法。
【0221】
付記47.足場を拡張させることは、バルーンを足場内で拡張させること、または足場が自己拡張することを可能にすることを含む、付記45または46に記載の方法。
【0222】
付記48.足場を拡張させることは、人工補綴心臓弁を心臓弁輪内で拡張させることを含み、足場は、心臓弁輪の構造支持を備える、付記45に記載の方法。
【0223】
付記49.人工補綴心臓弁を拡張させることは、バルーンを拡張させ、人工補綴心臓弁を心臓弁輪内で拡張させることを含む、付記48に記載の方法。
【0224】
付記50.足場を拡張させることは、弁形成術デバイスを心臓弁輪内で拡張させることを含む、付記45に記載の方法。
【0225】
付記51.弁形成術デバイスの足場は、拡張可能ケージを備え、弁形成術デバイスを拡張させることは、ケージを心臓弁輪内で拡張させることを含む、付記50に記載の方法。
【0226】
付記52.管状足場は、円筒形状、楕円形形状、テーパ状外形、砂時計形状、または犬用の骨形状を有する、付記45-51に記載の方法。
【0227】
付記53.周辺縁は、鈍的接触領域と、少なくとも部分的に、鈍的接触領域を囲繞する、周辺壁との間の交差部によって形成される、付記45-52に記載の方法。
【0228】
付記54.鈍的接触領域は、平坦である。付記45-53に記載の方法。
【0229】
付記55.鈍的接触領域は、管状足場の外面と平行である、付記54に記載の方法。
【0230】
付記56.鈍的接触領域は、管状足場の外面に対して傾斜される、付記55に記載の方法。
【0231】
付記57.周辺縁は、鈍的接触領域と、少なくとも部分的に、鈍的接触領域を囲繞する、周辺壁との間の交差部によって形成される、付記45-56に記載の方法。
【0232】
付記58.鈍的接触領域は、平面である、付記57に記載の方法。
【0233】
付記59.周辺壁は、鈍的接触領域に対して75°~105°の範囲内の角度で配向される、付記57に記載の方法。
【0234】
付記60.周辺縁は、10μm~200μmの範囲内の幅を有する、付記57-59に記載の方法。
【0235】
付記61.複数の応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、0.5mm~1mmの範囲内の総厚と、0.01mm~2mmの範囲内の管状足場の表面に取り付けられる、幅とを有する、1つまたはそれを上回るプレートを備える、付記57-60に記載の方法。
【0236】
付記62.プレートのうちの少なくともいくつかは、ディスク、積重されたディスク、切頭円錐、積重されたディスクおよび切頭円錐、楕円形ディスク、および非対称円錐として構成される、付記61に記載の方法。
【0237】
付記63.足場は、冠部によって継合される、複数の支柱を備える、付記45-57に記載の方法。
【0238】
付記64.冠部によって継合される、複数の支柱は、複数の円周方向リングの中に継合される、付記63に記載の方法。
【0239】
付記65.冠部によって継合される、複数の支柱は、螺旋パターンで継合される、付記63に記載の方法。
【0240】
付記66.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部に位置する、またはそれに隣接する、付記63-65に記載の方法。
【0241】
付記67.応力印加特徴はそれぞれ、冠部に位置する、またはそれに隣接する、付記66に記載の方法。
【0242】
付記68.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、冠部間の支柱上に位置する、付記63-65に記載の方法。
【0243】
付記69.応力印加特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列される、付記63-68に記載の方法。
【0244】
付記70.連続する直径方向に対向する対の冠部は、足場の縦軸に対して回転可能にオフセットされる、付記63-69に記載の方法。
【0245】
付記71.連続する直径方向に対向する対の冠部は、75°~105°の角度だけ、足場の縦軸に対して回転可能にオフセットされる、付記70に記載の方法。
【0246】
付記72.血管足場を加工するための方法であって、方法は、
管状エンベロープ内の冠部によって継合される複数の支柱を備える、管状足場をパターン化することであって、該管状足場は、管状エンベロープ内の支柱および/または冠部から外向きに延在する、複数のタブを有する、ことと、
複数のタブを管状エンベロープの外面にわたって折畳し、複数の応力印加特徴を管状足場の外面上に形成することと、
を含む、方法。
【0247】
付記73.対の隣接するタブは、一方が他方にわたって折畳され、積重された応力印加特徴を形成する、付記72に記載の方法。
【0248】
付記74.対内の隣接するタブは、折畳に先立って、足場上に横並びに配列される、付記73に記載の方法。
【0249】
付記75.対内の隣接するタブは、折畳に先立って、足場上に縦一列に配列される、付記73に記載の方法。
【0250】
付記76.対内の隣接するタブは、折畳に先立って、支柱の対向側上に配列される、付記73に記載の方法。
【0251】
付記77.患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、システムは、
近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルと、
カテーテルの遠位区画に配置される、拡張可能構造であって、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する、拡張可能構造と、
拡張可能構造の外面にわたって分散される、複数のプラーク破砕特徴であって、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面上に存在し、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、身体管腔への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた上側表面を有する、複数のプラーク破砕特徴と、
を備える、装置。
【0252】
付記78.身体管腔は、血管、弁輪、静脈弁、またはAVシャントを備える、付記77に記載の装置。
【0253】
付記79.石灰化は、内壁、内膜層、内側層、外膜層、弁尖、弁輪、静脈フィルタ、またはインプラント内に位置する、付記77または78に記載の装置。
【0254】
付記80.拡張可能構造は、拡張されないとき、あまり剛性ではなく、完全に拡張されると、より剛性になる、付記77-79のいずれか1項に記載の装置。
【0255】
付記81.拡張可能構造の外面は、完全に拡張されると、略円筒形である、付記77-80のいずれか1項に記載の装置。
【0256】
付記82.複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、完全に拡張されると、拡張可能構造の外面を越えて、半径方向外向きに延在する、付記77-81のいずれか1項に記載の装置。
【0257】
付記83.複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、完全に拡張されると、0.15mm~3mmの範囲内、好ましくは、0.25mm~3mmに及ぶ、より好ましくは、0.5mm~3mmに及ぶ距離だけ、拡張可能構造の外面を越えて、半径方向外向きに延在する、付記82に記載の装置。
【0258】
付記84.プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、壁を損傷させ得る、縁および不規則性がない、付記77-83のいずれか1項に記載の装置。
【0259】
付記85.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、単一の凸面の丸みを帯びた上側表面と、拡張可能構造の外面に独立して取り付けられる、下側基部とを有する、付記77-84のいずれか1項に記載の装置。
【0260】
付記86.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、球形、半球、切頭球形、または楕円形を備える、付記77-85のいずれか1項に記載の装置。
【0261】
付記87.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、独立して、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記77-86のいずれか1項に記載の装置。
【0262】
付記88.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面を有する、半球を備える、付記77-87のいずれか1項に記載の装置。
【0263】
付記89.下側表面は、平坦である、付記88に記載の装置。
【0264】
付記90.下側表面は、輪郭が付けられる、付記88に記載の装置。
【0265】
付記91.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、半球上側表面と、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面とを有する、柱部を備える、付記77-88のいずれか1項に記載の装置。
【0266】
付記92.プラーク破砕特徴は、凸面の丸みを帯びた上側表面から外向きに突出する、鋭的要素を備え、鋭的要素は、凸面の丸みを帯びた上側表面が石灰化の表面に対して押圧されるとき、血管管腔の壁上の石灰化に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、付記77-91に記載の装置。
【0267】
付記93.凸面の丸みを帯びた上側表面は、第1の距離だけ、足場の表面の上方に延在し、鋭的要素は、第1の距離の0.05~0.1に等しい、第2の距離だけ、凸面の丸みを帯びた上側表面の表面から突出する、付記92に記載の装置。
【0268】
付記94.第2の距離は、0.01mm~0.2mmまたは0.01mm~0.1mmの範囲内にある、付記92または93に記載の装置。
【0269】
付記95.鋭的要素は、点を備える、付記92-94に記載の装置。
【0270】
付記96.鋭的要素は、縁を備える、付記92-94に記載の装置。
【0271】
付記97.拡張可能構造は、膨張可能バルーンを備える、付記77-96のいずれか1項に記載の装置。
【0272】
付記98.膨張可能バルーンは、中心領域と、遠位テーパ状領域と、近位テーパ状領域とを有し、プラーク破砕特徴は、これらの領域のうちの1つまたはそれを上回るもの上に存在する、付記97に記載の装置。
【0273】
付記99.プラーク破砕特徴は、少なくとも中心領域上に存在する、付記97または98に記載の装置。
【0274】
付記100.プラーク破砕特徴は、遠位および近位テーパ状領域のうちの少なくとも1つ上に存在する、付記97-99に記載の装置。
【0275】
付記101.プラーク破砕特徴は、遠位および近位テーパ状領域の両方上に存在する、付記100に記載の装置。
【0276】
付記102.膨張可能バルーンは、少なくとも8atm、少なくとも10atm、少なくとも12atm、少なくとも16atm、少なくとも18atm、または少なくとも20atmの圧力に膨張されると、10%を下回る、伸張性を有する、付記97-101に記載の装置。
【0277】
付記103.プラーク破砕特徴は、接着剤接合、超音波溶接、熱溶接、締まり嵌め、溶媒接合、ポリマー材料を用いた接合、締結具の使用、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つによって、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記77-102のいずれか1項に記載の装置。
【0278】
付記104.拡張可能構造の外面上のプラーク破砕特徴にわたって位置付けられる、外側スリーブをさらに備える、付記77-103のいずれか1項に記載の装置。
【0279】
付記105.外側スリーブは、本装置が身体管腔を通して前進および/または後退されるにつれて、プラーク破砕特徴を遮蔽するように構成される、後退可能シースを備える、付記104に記載の装置。
【0280】
付記106.外側スリーブは、拡張可能構造の外面にわたって位置付けられ、拡張可能構造が拡張されると、プラーク破砕特徴に共形化する、エラストマ管状部材を備え、エラストマ管状部材は、拡張可能構造とともに拡張および収縮するように構成される、付記105に記載の装置。
【0281】
付記107.エラストマ管状部材は、拡張可能構造の外面の少なくとも一部に積層される、またはそれに取り付けられる、付記104に記載の装置。
【0282】
付記108.外側スリーブは、バルーンが膨張される前に、バルーンにわたって折畳される、非膨張可能または半応従性シースを備える、付記104に記載の装置。
【0283】
付記109.外側スリーブは、拡張可能構造の外面上の血餅破砕特徴を完全に被覆する、付記104-108に記載の装置。
【0284】
付記110.外側スリーブは、ポリマーを備える、付記104-109のいずれか1項に記載の装置。
【0285】
付記111.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材の内面に取り付けられる、付記106-110に記載の装置。
【0286】
付記112.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材の内面からの突出部として形成される、付記111に記載の装置。
【0287】
付記113.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、基部を有し、該基部は、軸方向幅(Wa)および円周方向幅(Wc)を有し、幅の比Wa:Wcは、1:0.5~1:5、通常、1:1~1:5、より通常では、1:1~3:1の範囲内である、付記77-112のいずれか1項に記載の装置。
【0288】
付記114.基部のうちの少なくともいくつかは、円形周縁を有する、付記113に記載の装置。
【0289】
付記115.基部のうちの少なくともいくつかは、長円形周縁を有する、付記113に記載の装置。
【0290】
付記116.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列される、付記77-115のいずれか1項に記載の装置。
【0291】
付記117.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、円周方向にオフセットされる、付記116に記載の装置。
【0292】
付記118.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、45°~90°の角度だけ、円周方向にオフセットされる、付記117に記載の装置。
【0293】
付記119.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、3つの群内に配列され、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として、約120°円周方向に分離される、付記77-115のいずれか1項に記載の装置。
【0294】
付記120.膨張可能バルーンは、最小閾値を上回る膨張圧力に応答して、薬品を備える、膨張媒体を放出するように構成される、付記77-119のいずれか1項に記載の装置。
【0295】
付記121.最小閾値は、3atm、5atm、または7atmを上回る、付記120に記載の装置。
【0296】
付記122.膨張可能バルーンは、複数のポートを備え、これは、最小閾値を上回る膨張圧力に応答して開放する、付記120-121のいずれか1項に記載の装置。
【0297】
付記123.患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための方法であって、方法は、
拡張可能構造を治療されるべき石灰化に近接した治療部位に位置付けることと、
拡張可能構造を半径方向外向きに拡張させ、複数のプラーク破砕特徴を石灰化に対して半径方向外向きに押圧することであって、プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面にわたって分散され、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた上側表面を有し、複数のプラーク破砕特徴を石灰化へと半径方向外向きに押圧することは、壁への損傷を低減させながら、石灰化を破断する、ことと、
を含む、方法。
【0298】
付記124.身体管腔は、血管、弁輪、静脈弁、またはAVシャントを備える、付記123に記載の方法。
【0299】
付記125.石灰化は、内壁、内膜層、内側層、外膜層、弁尖、弁輪、静脈フィルタ、またはインプラント内に位置する、付記123または124に記載の方法。
【0300】
付記126.プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、血管壁を損傷させ得る、縁および不規則性がない、付記123-125のいずれか1項に記載の方法。
【0301】
付記127.プラーク破砕特徴は、凸面の丸みを帯びた上側表面から外向きに突出する、鋭的要素を備え、鋭的要素は、凸面の丸みを帯びた上側表面が石灰化の表面に対して押圧されるとき、血管管腔の壁上の石灰化に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、付記123-126に記載の方法。
【0302】
付記128.凸面の丸みを帯びた上側表面は、第1の距離だけ、足場の表面の上方に延在し、鋭的要素は、第1の距離の0.05~0.1に等しい、第2の距離だけ、凸面の丸みを帯びた上側表面の表面から突出する、付記127に記載の方法。
【0303】
付記129.第2の距離は、0.01mm~0.2mmまたは0.01mm~0.1mmの範囲内にある、付記127または128に記載の方法。
【0304】
付記130.鋭的要素は、点を備える、付記127-129に記載の方法。
【0305】
付記131.鋭的要素は、縁を備える、付記127-129に記載の方法。
【0306】
付記132.拡張させることは、独立してバルーンの外面に取り付けられる、複数のプラーク破砕特徴を有する、バルーンを膨張させることを含む、付記123-131のいずれか1項に記載の方法。
【0307】
付記133.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面を有する、球形または楕円形を備える、付記123-132のいずれか1項に記載の方法。
【0308】
付記134.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面を有する、半球を備える、付記123-132のいずれか1項に記載の方法。
【0309】
付記135.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、半球上側表面と、拡張可能構造の外面に取り付けられる、下側表面とを有する、柱部を備える、付記123-132のいずれか1項に記載の方法。
【0310】
付記136.下側表面は、直接、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記123-135のいずれか1項に記載の方法。
【0311】
付記137.下側表面は、基部を備え、これは、直接、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記123-135のいずれか1項に記載の方法。
【0312】
付記138.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、基部を有し、該基部は、軸方向幅(Wa)および円周方向幅(Wc)を有し、幅の比Wa:Wcは、1:0.5~1:5、通常、1:1~1:5、より通常では、1:1~3:1の範囲内である、付記123-137のいずれか1項に記載の方法。
【0313】
付記139.基部のうちの少なくともいくつかは、円形周縁を有する、付記138に記載の方法。
【0314】
付記140.基部のうちの少なくともいくつかは、長円形周縁を有する、付記138に記載の方法。
【0315】
付記141.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列される、付記123-140のいずれか1項に記載の方法。
【0316】
付記142.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、円周方向にオフセットされる、付記141に記載の方法。
【0317】
付記143.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、45°~90°の角度だけ、円周方向にオフセットされる、付記142に記載の方法。
【0318】
付記144.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、3つの群内に配列され、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として、約120°円周方向に分離される、付記123-140のいずれか1項に記載の方法。
【0319】
付記145.拡張可能切込構造を半径方向外向きに拡張させることは、膨張可能バルーンを膨張させることを含む、付記123-144のいずれか1項に記載の方法。
【0320】
付記146.膨張可能バルーンは、8atm、少なくとも10at、少なくとも12atm、少なくとも16atm、少なくとも18atm、または少なくとも20atmに膨張されると、10%を下回る、伸張性を有する、付記145に記載の方法。
【0321】
付記147.膨張可能バルーンは、膨張可能バルーンの外面を身体管腔の内壁に対して係合させずに、プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面を身体管腔の内壁に対して押圧すると、ある圧力まで膨張される、付記145-146のいずれか1項に記載の方法。
【0322】
付記148.膨張に先立って、膨張可能バルーンは、身体管腔を通して前進されるために十分に可撓性のままである、付記145-147のいずれか1項に記載の方法。
【0323】
付記149.プラーク破砕特徴は、接着剤、超音波溶接、熱溶接、締結具、溶媒接合、ポリマー材料を用いた接合、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つによって、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記123-148のいずれか1項に記載の方法。
【0324】
付記150.拡張可能構造の外面上のプラーク破砕特徴にわたって位置付けられる、外側スリーブをさらに備える、付記123-149のいずれか1項に記載の方法。
【0325】
付記151.外側スリーブは、拡張可能部材が身体管腔を通して前進および/または後退されるにつれて、プラーク破砕特徴を遮蔽するように構成される、後退可能シースを備える、付記150に記載の方法。
【0326】
付記152.外側スリーブは、拡張可能構造の外面にわたって位置付けられ、プラーク破砕特徴に共形化する、エラストマ管状部材を備え、エラストマ管状部材は、拡張可能構造とともに、拡張および収縮するように構成され、プラーク破砕特徴は、プラークに対して拡張されると、プラークを破砕するように構成されたままである、付記150に記載の方法。
【0327】
付記153.エラストマ管状部材は、拡張可能構造の外面の少なくとも一部に対して積層される、付記152に記載の方法。
【0328】
付記154.外側スリーブは、バルーンが膨張される前に、バルーンにわたって折畳される、非膨張可能または半応従性シースを備える、付記150に記載の方法。
【0329】
付記155.外側スリーブは、拡張可能構造の外面上の血餅破砕特徴を完全に被覆する、付記123-154に記載の方法。
【0330】
付記156.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材の内面に取り付けられる、付記153-155に記載の方法。
【0331】
付記157.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、エラストマ管状部材の内面からの突出部として形成される、付記156に記載の方法。
【0332】
付記158.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面に取り付けられる、基部を有し、該基部は、軸方向幅(Wa)および円周方向幅(Wc)を有し、幅の比Wa:Wcは、1:0.5~1:5、通常、1:1~1:5、より通常では、1:1~3:1の範囲内である、付記123-155のいずれか1項に記載の方法。
【0333】
付記159.基部のうちの少なくともいくつかは、円形周縁を有する、付記158に記載の方法。
【0334】
付記160.基部のうちの少なくともいくつかは、長円形周縁を有する、付記158に記載の方法。
【0335】
付記161.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、直径方向に対向する対内に配列される、付記123-160のいずれか1項に記載の方法。
【0336】
付記162.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、円周方向にオフセットされる、付記161に記載の方法。
【0337】
付記163.連続する直径方向に対向する対のプラーク破砕特徴は、45°~90°の角度だけ、円周方向にオフセットされる、付記162に記載の方法。
【0338】
付記164.プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、3つの群内に配列され、これは、拡張可能構造の表面上の円形を中心として、約120°円周方向に分離される、付記123-160のいずれか1項に記載の方法。
【0339】
付記165.プラーク破砕特徴は、多重円周方向リングパターンで配列され、各リングパターンは、1~10個の特徴を含む、好ましくは、2~5個の特徴に及ぶ、より好ましくは、3~4個の特徴に及ぶ、付記123-164のいずれか1項に記載の方法。
【0340】
付記166.円周方向リングパターンは、拡張可能構造の長さにわたって軸方向に離間され、0.1mm~3mmの範囲内の間隙によって分離される、付記165に記載の方法。
【0341】
付記167.特徴の数は、軸方向長のmmあたり2~200個に及ぶ、付記165または166に記載の方法。
【0342】
付記168.最小閾値を上回る膨張圧力に応答して、薬品を備える、膨張媒体を、膨張可能バルーンを通して放出することをさらに含む、付記123-167のいずれか1項に記載の方法。
【0343】
付記169.最小閾値は、3atm、5atm、または7atmを上回る、付記168に記載の方法。
【0344】
付記170.膨張可能バルーンは、複数のポートを備え、これは、最小閾値を上回る膨張圧力に応答して開放する、付記168または169に記載の方法。
【0345】
付記171.石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための装置であって、装置は、
近位端と、遠位端とを有する、カテーテル本体と、
カテーテル本体の遠位端に配置される、区画化されたバルーン構造であって、弁尖の対向表面上で拡張され、石灰化された弁上の石灰化を破砕するように構成される、対向する内壁を有する、区画化されたバルーン構造と、
を備える、装置。
【0346】
付記172.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、ともに近接するように構成される、付記171に記載の装置。
【0347】
付記173.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、入れ子になるように構成される、付記172に記載の装置。
【0348】
付記174.入れ子にされた対向する内壁は、入れ子円錐形表面を備える、付記173に記載の装置。
【0349】
付記175.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、相互に対して近接するように構成される、平坦表面を備える、付記172に記載の装置。
【0350】
付記176.区画化されたバルーン構造は、平坦表面を備える、平坦基部を有する、一対の対向する円錐形バルーンを備える、付記175に記載の装置。
【0351】
付記177.区画化されたバルーン構造の対向する内壁のうちの少なくとも1つにわたって分散される、複数の石灰化破砕特徴をさらに備える、付記171-176に記載の装置。
【0352】
付記178.石灰化破砕特徴は、区画化されたバルーン構造の対向する内壁の両方にわたって分散される、付記177に記載の装置。
【0353】
付記179.石灰化破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、バルーン構造が患者の弁内で拡張されると、弁尖への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた弁尖係合表面を有する、付記177または178に記載の装置。
【0354】
付記180.複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、該バルーンが膨張されると、拡張可能バルーンの対向する内壁から延在するように構成される、付記177-179のいずれか1項に記載の装置。
【0355】
付記181.凸面の丸みを帯びた上側表面は、該バルーンが完全に膨張されると、0.1mm~3mmの範囲内、好ましくは、0.25mm~3mmに及ぶ、より好ましくは、0.5mm~3mmに及ぶ距離だけ、対向する内壁から延在する、付記180に記載の装置。
【0356】
付記182.石灰化破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、バルーン構造が患者の弁内で膨張されると、弁尖を損傷させ得る、縁および不規則性がない、付記204-206のいずれか1項に記載の装置。
【0357】
付記183.石灰化破砕特徴は、凸面の丸みを帯びた上側表面から外向きに突出する、鋭的要素を備え、鋭的要素は、弁尖の表面に対して押圧されるとき、弁尖上の石灰化に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、付記179-182に記載の装置。
【0358】
付記184.バルーン区画は、対向する内壁間に固定された間隔を伴って、カテーテル本体上に固定される、付記171-183のいずれか1項に記載の装置。
【0359】
付記185.バルーン区画は、対向する内壁間可変間隔を伴って、カテーテル本体上で相互に対して軸方向に平行移動するように構成される、付記171-183のいずれか1項に記載の装置。
【0360】
付記186.対向表面上の石灰化破砕特徴は、バルーン区画がともに牽引されるにつれて、軸方向に整合される、付記171-185のいずれか1項に記載の装置。
【0361】
付記187.対向表面上の石灰化破砕特徴は、バルーン区画がともに牽引されるにつれて、それらが軸方向に整合しないように側方にオフセットされる、付記171-186のいずれか1項に記載の装置。
【0362】
付記188.石灰化された弁尖を有する患者の弁を治療するための方法であって、方法は、
その遠位端に配置される区画化されたバルーン構造を有する、カテーテル本体を提供することと、
区画化されたバルーン構造を患者の弁まで血管内で前進させることと、
区画化されたバルーンの対向する内壁を弁尖の対向表面上で拡張させ、石灰化された弁上の石灰化を破砕することと、
を含む、方法。
【0363】
付記189.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、ともに近接するように構成される、付記188に記載の方法。
【0364】
付記190.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、入れ子になるように構成される、付記189に記載の方法。
【0365】
付記191.入れ子にされた対向する内壁は、入れ子円錐形表面を備える、付記189に記載の方法。
【0366】
付記192.対向する内壁は、バルーン構造が拡張されると、相互に対して近接するように構成される、平坦表面を備える、付記189に記載の方法。
【0367】
付記193.区画化されたバルーン構造は、平坦表面を備える、平坦基部を有する、一対の対向する円錐形バルーンを備える、付記192に記載の方法。
【0368】
付記194.複数の石灰化破砕特徴は、区画化されたバルーン構造の対向する内壁のうちの少なくとも1つにわたって分散される、付記188-193に記載の方法。
【0369】
付記195.石灰化破砕特徴は、区画化されたバルーン構造の対向する内壁の両方にわたって分散される、付記194に記載の方法。
【0370】
付記196.石灰化破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、バルーン構造が患者の弁内で拡張されると、弁尖への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた弁尖係合表面を有する、付記188-195に記載の方法。
【0371】
付記197.複数のプラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、該バルーンが膨張されると、拡張可能バルーンの対向する内壁から延在するように構成される、付記194-196のいずれか1項に記載の方法。
【0372】
付記198.凸面の丸みを帯びた上側表面は、該バルーンが完全に膨張されると、0.25mm~3mmの範囲内、好ましくは、0.5mm~3mmに及ぶ距離だけ、対向する内壁から延在する、付記197に記載の方法。
【0373】
付記199.石灰化破砕特徴の凸面の丸みを帯びた上側表面は、バルーン構造が患者の弁内で膨張されると、弁尖を損傷させ得る、縁および不規則性がない、付記196-198のいずれか1項に記載の方法。
【0374】
付記200.石灰化破砕特徴は、凸面の丸みを帯びた上側表面から外向きに突出する、鋭的要素を備え、鋭的要素は、弁尖の表面に対して押圧されるとき、弁尖上の石灰化に対して係合されると、応力を集中させるように構成される、付記196-198に記載の方法。
【0375】
付記201.バルーン区画は、対向する内壁間に固定された間隔を伴って、カテーテル本体上に固定される、付記188-200のいずれか1項に記載の方法。
【0376】
付記202.バルーン区画は、カテーテル本体上で相互に対して軸方向に平行移動するように構成され、バルーン構造が膨張された後、バルーン区画をともに移動させ、壁表面を弁尖に対して圧縮することをさらに含む、付記188-200のいずれか1項に記載の方法。
【0377】
付記203.病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法であって、方法は、
スリーブをワイヤにわたって病変を通して前進させることと、
拡張可能部材をワイヤにわたってスリーブの内部の中に前進させることと、
拡張可能部材をスリーブ内で拡張させ、スリーブの内側および/または外側上の特徴を病変に対して外向きに半径方向に変位させ、石灰化またはプラークを破砕することと、
を含む、方法。
【0378】
付記204.拡張可能部材をスリーブから除去することと、拡張可能部材およびスリーブをワイヤにわたって除去することとをさらに含む、付記203に記載の方法。
【0379】
付記205.拡張可能構造は、バルーンまたは他の拡張可能部材である、付記204に記載の方法。
【0380】
付記206.拡張可能構造は、ステントを備え、スリーブは、ステントが拡張された後、ステントと病変との間で定位置に残される、付記203に記載の方法。
【0381】
付記207.応力印加特徴は、拡張可能構造が、拡張に応じて、それらを半径方向外向きに変位させると、スリーブから脈管壁へと半径方向外向きに突出する、付記203-206のいずれか1項に記載の方法。
【0382】
付記208.病変における石灰化またはプラークを破砕するための方法であって、方法は、
ケージまたはバスケットをワイヤにわたって病変を横断して前進させることと、
バスケットのケージを拡張させ、ケージまたはバスケット上の応力印加特徴を病変に対して半径方向に変位させ、石灰化またはプラークを破砕することと、
を含む、方法。
【0383】
付記209.ケージまたはバスケットを拡張させることは、ケージまたはバスケットの構造構成要素を機械的に再配向することを含む、付記208に記載の方法。
【0384】
付記210.ケージまたはバスケットを拡張させることは、バルーンをケージまたはバスケット内で膨張させることを含む、付記208に記載の方法。
【0385】
付記211.バルーンは、病変をケージまたはバスケットとともに前進される、付記210に記載の方法。
【0386】
付記212.バルーンは、ケージまたはバスケット後、病変に前進される、付記210に記載の方法。
【0387】
付記213.患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、装置は、
近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルと、
カテーテル本体の遠位区画に配置される、拡張可能構造であって、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する、拡張可能構造と、
拡張可能構造の外面にわたって分散される、複数のプラーク破砕特徴であって、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面上に配置され、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、身体管腔への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、凸面の丸みを帯びた頂部を有する、複数のプラーク破砕特徴と、
を備え、
プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた頂部は、拡張可能構造が拡張されると、拡張可能構造の外面の上方に、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の範囲内の分布密度とを有する、装置。
【0388】
付記214.プラーク破砕特徴は、4mmまたはそれ未満、多くの場合、3mmまたはそれ未満、より多くの場合、1mm以下、高頻度において、0.75mm以下、時として、0.5mm以下の最大幅、直径、または他の側方寸法を有する、占有面積を有する、付記213に記載の装置。
【0389】
付記215.プラーク破砕特徴は、ボール、球形、半球、ドーム、および楕円形立体のうちの任意の1つまたはそれを上回るものを備える、付記213または214に記載の装置。
【0390】
付記216.プラーク破砕特徴は、中実である、付記213-215に記載の装置。
【0391】
付記217.プラーク破砕特徴は、中空である、付記213-215に記載の装置。
【0392】
付記218.拡張可能構造の外面およびプラーク破砕特徴を被覆し、プラーク破砕特徴を拡張可能構造の外面上に所望のパターンで不動化する、被包層をさらに備える、付記213-217に記載の装置。
【0393】
付記219.プラーク破砕特徴は、離散本体を備える、付記218に記載の装置。
【0394】
付記220.離散本体は、金属を備える、付記219に記載の装置。
【0395】
付記221.プラーク破砕特徴は、被包層のみによって不動化される、付記218-220に記載の装置。
【0396】
付記222.プラーク破砕特徴は、被包層に加え、特徴と外面との間の接着剤によって不動化される、付記218-220に記載の装置。
【0397】
付記223.被包層は、凸面の丸みを帯びた頂部を含む、プラーク破砕特徴全体を被包化する、付記218-222に記載の装置。
【0398】
付記224.被包層は、凸面の丸みを帯びた頂部を除外して、プラーク破砕特徴の下側部分のみを被包化する、付記218-222に記載の装置。
【0399】
付記225.プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面内のくぼみ内に抱持される、付記213-224に記載の装置。
【0400】
付記226.被包層は、熱可塑性フッ素ポリマー(PVDF)、ブチルメタクリレート(PBMA)、および熱可塑性ポリエステル(PLLA)から成る群から選択される、ポリマーを備える、付記213-225に記載の装置。
【0401】
付記227.被包層は、コーティング、直接流体適用、積層、および融合のうちの任意の1つによって、外面およびプラーク破砕特徴にわたって適用される、付記218-226に記載の装置。
【0402】
付記228.被包層は、0.01mm~0.1mm(0.4ミル~4ミル)の範囲内、多くの場合、0.01mm~0.05mm(0.4ミル~2ミル)、より多くの場合、0.01mm~0.02mm(0.4ミル~0.8ミル)の厚さを有する、付記218-227に記載の装置。
【0403】
付記229.プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面内に形成される、陥凹内に配置される、付記213-228に記載の装置。
【0404】
付記230.プラーク破砕特徴は、弾性スリーブによって、拡張可能構造の外面にわたって拘束される、付記213-229に記載の装置。
【0405】
付記231.プラーク破砕特徴はさらに、拡張可能構造の外面に取り付けられる、付記230に記載の装置。
【0406】
付記232.プラーク破砕特徴は、弾性スリーブの内面に取り付けられる、付記230に記載の装置。
【0407】
付記233.プラーク破砕特徴は、中空であって、拡張可能構造の外面から半径方向外向きに突出する、柱部上に搭載される、付記213-228に記載の装置。
【0408】
付記234.患者の身体管腔内の壁上の石灰化を治療するための装置であって、装置は、
近位端と、遠位区画とを有する、カテーテル本体を含む、カテーテルと、
カテーテル本体の遠位区画に配置される、拡張可能構造であって、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有する、拡張可能構造と、
拡張可能構造の外面にわたって分散される、複数のプラーク破砕特徴であって、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかは、拡張可能構造の外面上に存在し、拡張可能構造が身体管腔内で拡張されると、身体管腔への損傷を最小限にしながら、石灰化を破断するように構成される、上側表面を有する、複数のプラーク破砕特徴と、
拡張可能構造の外面およびプラーク破砕特徴の少なくとも一部を被覆し、プラーク破砕特徴を所望のパターンで拡張可能構造の外面上に不動化する、被包層と、
を備える、装置。
【0409】
付記235.プラーク破砕特徴の上側表面のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた頂部を備える、付記234に記載の装置。
【0410】
付記236.被包層は、上側表面を含む、少なくともいくつかのプラーク破砕特徴の外面全体を被覆する、付記234または235に記載の装置。
【0411】
付記237.被包層は、プラーク破砕特徴のうちの少なくともいくつかの外面の下側部分のみを被覆する、付記234または235に記載の装置。
【0412】
付記238.プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面上のくぼみ内に配置される、付記234-237に記載の装置。
【0413】
付記239.プラーク破砕特徴は、拡張可能構造の外面に接着された平坦底部を伴う、半球を備える、付記234に記載の装置。
【0414】
付記240.プラーク破砕特徴は、離散本体を備える、付記234-239に記載の装置。
【0415】
付記241.離散本体は、金属を備える、付記240に記載の装置。
【0416】
付記242.プラーク破砕特徴は、ボール、球形、半球、楕円形立体、およびドームのうちの任意の1つまたはそれを上回るものを備える、付記234-240に記載の装置。
【0417】
付記243.プラーク破砕特徴は、被包層のみによって不動化される、付記234-242に記載の装置。
【0418】
付記244.プラーク破砕特徴は、被包層に加え、特徴と外面との間の接着剤によって不動化される、付記234-243に記載の装置。
【0419】
付記245.被包層は、熱可塑性フッ素ポリマー(PVDF)、ブチルメタクリレート(PBMA)、および熱可塑性ポリエステル(PLLA)から成る群から選択される、ポリマーを備える、付記234-244に記載の装置。
【0420】
付記246.被包層は、コーティング、直接流体適用、積層、および融合のうちの任意の1つによって、外面およびプラーク破砕特徴にわたって適用される、付記234-245に記載の装置。
【0421】
付記247.被包層は、0.01mm~0.1mm(0.4ミル~5ミル)の範囲内、多くの場合、0.01mm~0.05mm(0.4ミル~2ミル)、より多くの場合、0.01mm~0.02mm(0.4ミル~0.8ミル)の厚さを有する、付記234-246に記載の装置。
【0422】
付記248.プラーク破砕特徴の凸面の丸みを帯びた頂部は、拡張可能構造が拡張されると、拡張可能構造の外面の上方に、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の範囲内の分布密度とを有する、付記234-247に記載の装置。
【0423】
付記249.プラーク分布特徴は、4mmまたはそれ未満、多くの場合、3mmまたはそれ未満、より多くの場合、1mm以下、高頻度において、0.75mm以下、時として、0.5mm以下の最大幅、直径、または他の側方寸法を有する、占有面積を有する、付記248に記載の装置。
【0424】
付記250.患者の身体管腔内の壁上の病変を治療するための方法であって、
その遠位端に配置される拡張可能構造を有する、カテーテルを提供することであって、該拡張可能構造は、身体管腔壁の内面に向かって半径方向外向きに変位されるように構成される、外面を有し、外壁は、拡張可能構造の外面にわたって分散される、複数の空間分離特徴を有する、ことと、
特徴が拡張可能構造の外面と内壁との間の間隙を維持しながら、半径方向外向き力が、外面および特徴によって、壁に対して印加されるように、拡張可能構造を患者の身体管腔内で拡張させることと、
を含む、方法。
【0425】
付記251.スペーサ特徴は、造影剤の通過をそれを通して可能にする、軸方向に整合される貫通孔を有する、付記250に記載の方法。
【0426】
付記252.間隙は、拡張可能構造が拡張される間、拡張可能構造を通して、かつそれを越えて、流体灌流を可能にする、付記277または278に記載の方法。
【0427】
付記253.拡張可能構造が拡張される間、薬物を間隙の中に灌流させることをさらに含む、付記277または278に記載の方法。
【0428】
付記254.拡張可能構造は、バルーンを備え、薬物は、バルーンの壁を通して灌流される、付記253に記載の方法。
【0429】
付記255.空間分離特徴のうちの少なくともいくつかは、薬物を備え、これは、間隙の中に放出される、付記254に記載の方法。
【0430】
付記256.拡張可能構造を拡張させることは、生理学的圧力下で、1つまたはそれを上回る間隙を拡張可能構造の外面と内壁との間に作成し、1つまたはそれを上回る間隙を通した流体灌流を可能にする、付記250-255に記載の方法。
【0431】
付記257.身体管腔は、血管を備え、体液灌流は、血液を備える、付記250-256に記載の方法。
【0432】
付記258.体液灌流はさらに、造影剤および薬物のうちの少なくとも1つを含む、付記257に記載の方法。
【0433】
付記259.特徴のうちの少なくともいくつかは、凸面の丸みを帯びた頂部を有する、付記250-258に記載の方法。
【0434】
付記260.特徴は、拡張可能構造が拡張されると、最小で0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.25mm~最大で1mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、または0.25mmの範囲内の拡張可能構造の外面の上方の半径方向高と、0.1~5個の特徴/mm2、好ましくは、0.2~4個の特徴/mm2、より好ましくは、0.25~3個の特徴/mm2の範囲内の分布密度とを有する、付記250-259に記載の方法。
【0435】
付記261.拡張可能構造は、0.5psi~5psi、好ましくは、1psi~3psiの、生理学的圧力に対して1つまたはそれを上回る間隙を作成および/または維持するために十分な力で拡張される、付記250-260に記載の方法。
【0436】
付記262.特徴は、構造が拡張構成にあるとき、病変を特徴に隣接する拡張可能構造の外面から分離することによって、1つまたはそれを上回る間隙を作成および/または維持するように構成される、付記250-261に記載の方法。
【0437】
付記263.特徴は、拡張可能構造の円周方向長および/または軸方向長の周囲の構成内に位置付けられ、該間隙を提供、作成、または維持する、複数の特徴を備える、付記250-262に記載の方法。
(参照による組み込み)
【0438】
本明細書に述べられた全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的に、かつ個々に、示され、参照することによって組み込まれる場合と同程度に、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0439】
【
図1】
図1Aおよび1Bは、本発明の原理による、その外面にわたって分散される、複数の応力印加特徴を有する、足場を図示する。
【0440】
【
図2-1】
図2A-2Eは、本発明の応力印加特徴のための異なる設計実施例および場所実施例を図示する。
【0441】
【
図2-2】
図2F-1A-2F-3Bは、本発明の応力印加特徴の付加的構成実施例を図示する。
【0442】
【
図2-3】
図2G-1A-2G-4Bは、本発明の応力印加特徴上の点、縁、および他の鋭的特徴の設置の実施例を図示する。
【0443】
【
図2-4】
図2H-1-2H-22は、本発明の応力印加特徴のための様々な設計実施例を図示する。
【
図2-5】
図2H-1-2H-22は、本発明の応力印加特徴のための様々な設計実施例を図示する。
【
図2-6】
図2H-1-2H-22は、本発明の応力印加特徴のための様々な設計実施例を図示する。
【0444】
【
図3】
図3は、その外面上に応力印加特徴の螺旋パターンを有する、拡張可能スリーブ実施例を図示する。
【0445】
【
図4】
図4Aおよび4Bは、その外面上に応力印加特徴の第1の配列を有する、管状足場またはスリーブを図示する。
【0446】
【
図5】
図5Aおよび5Bは、その外面上に応力印加特徴の第2の配列を有する、管状足場またはスリーブを図示する。
【0447】
【
図6】
図6A-6Cは、一体型足場要素を足場の外面上の応力印加特徴へと折畳するための第1の方法を図示する。
【0448】
【
図7】
図7A-7Cは、一体型足場要素を足場の外面上の応力印加特徴へと折畳するための第2の方法を図示する。
【0449】
【
図8】
図8A-8Cは、一体型足場要素を足場の外面上の応力印加特徴へと折畳するための第3の方法を図示する。
【0450】
【
図9】
図9Aおよび9Bは、プラークに対して半径方向に係合されるときの、本発明の応力印加特徴が石灰化されたプラークを破断する方法の実施例を図示する。
【0451】
【
図10】
図10A-10Cは、複数のプラーク破砕特徴が膨張可能血管形成術バルーンまたは他の医療バルーン等の拡張可能構造の外面上に存在する、本発明の代替実施例を図示する。
【0452】
【
図11】
図11A-11Cが、
図10A-10Cに図示されるものに類似するが、さらに別のパターンで配列される、複数のプラーク破砕特徴を有する、本発明の実施例を図示する。
【0453】
【
図12-1】
図12A-12Cは、本発明の原理による、
図10A-10Cに図示されるものに類似するが、異なるパターンで配列される、複数のプラーク破砕特徴を有する、本発明の実施例を図示する。
【0454】
【
図12-2】
図12D-12Hは、本発明のプラーク破砕特徴パターンのなおもさらなる変形例を図示する。
【
図12-3】
図12D-12Hは、本発明のプラーク破砕特徴パターンのなおもさらなる変形例を図示する。
【0455】
【
図12-4】
図12I-12Lは、本発明の原理による、異なるバルーン形状および応力誘発特徴分布パターンを図示する。
【0456】
【
図13】
図13Aおよび13Bは、複数のプラーク破砕特徴をバルーンまたは他の拡張可能構造の外面上に設置する際に使用され得る、管状テンプレートを図示する。
【0457】
【
図14】
図14Aおよび14Bは、本発明の原理による、血管形成術バルーンの外面上に存在する、円形基部(
図14A)および円筒形基部(
図14B)内に搭載される、球状プラーク破砕特徴を図示する。
【0458】
【
図15】
図15は、本発明のプラーク破砕特徴および/または支持基部のための例示的周辺寸法を図示する。
【0459】
【
図16-1】
図16A-16Hは、本発明の原理による、球状、半球および他のプラーク破砕特徴のための例示的取付方法を図示する。
【0460】
【
図16-2】
図16D-1-16D-6は、本発明の原理による、球状、円錐形、または他のプラーク破砕特徴のための例示的取付方法を図示し、特徴は、バルーンまたは他の拡張可能部材の外面内の予成形されたくぼみ内に取り付けられ、これは、1つまたはそれを上回る接着剤またはポリマー材料を使用して特徴を不動化するためのレセプタクルまたは「架台」を提供する。
図16D-1は、斜視図である。
図16D-2は、バルーンの断面図であって、
図16D-3-6は、それぞれ、
図16D-2における線1603-1603、1604-1604、1605-1605、および1606-1606に沿って得られた、くぼみ内の特徴の詳細図である。これらの実施例は、
図16Dに図示されるものに類似する。
【
図16-3】
図16D-1-16D-6は、本発明の原理による、球状、円錐形、または他のプラーク破砕特徴のための例示的取付方法を図示し、特徴は、バルーンまたは他の拡張可能部材の外面内の予成形されたくぼみ内に取り付けられ、これは、1つまたはそれを上回る接着剤またはポリマー材料を使用して特徴を不動化するためのレセプタクルまたは「架台」を提供する。
図16D-1は、斜視図である。
図16D-2は、バルーンの断面図であって、
図16D-3-6は、それぞれ、
図16D-2における線1603-1603、1604-1604、1605-1605、および1606-1606に沿って得られた、くぼみ内の特徴の詳細図である。これらの実施例は、
図16Dに図示されるものに類似する。
【0461】
【
図17】
図17A-17Dは、弾性スリーブを使用してバルーンの外面上に拘束または別様に保持される、球状プラーク破砕特徴を図示する。
【0462】
【
図18】
図18A-18Cは、弾性スリーブの内面上への球状プラーク破砕特徴の取付と、膨張可能バルーンを使用した拡張のための方法とを図示する。
【0463】
【
図19】
図19は、薬物送達バルーンカテーテルの外面上に存在する、プラーク破砕特徴を図示する。
【0464】
【
図20】
図20Aおよび20Bは、それぞれ、薬物送達において使用されるような、膨張前および膨張後構成に示される、
図19の薬物送達バルーンカテーテルの断面図である。
【0465】
【
図21】
図21A-21Dは、本発明のプラーク破砕特徴を使用した薬物の血管内送達のための代替構造および方法を図示する。
図21Cおよび21Dの構造は、弾性スリーブを組み込む。
【0466】
【
図22】
図22は、プラーク破砕および後続除去のための標的血管場所内への一時的設置のために意図されるタイプのバルーン拡張可能足場または「ケージ」の外部上に設置される、本発明のプラーク破砕特徴を図示する。
【0467】
【
図23A】
図23Aは、バルーンカテーテルの拡張に先立った、バルーンカテーテル上への
図22の拡張可能足場の設置を示す。
【0468】
【0469】
【
図24】
図24は、金属球形等の特徴を有し、プラーク組織に接触し、および/またはそれを拡張させ、流体および/または造影剤材料が、金属球形等の特徴によって、拡張された構造の外面と脈管(またはプラーク)の内面との間を通して通過するために作成された空間を示す、バルーンカテーテル等の拡張可能構造の端面図である。
【0470】
【
図24-1】
図24A-24Dは、金属球形等の特徴を有し、プラーク組織に接触し、および/またはそれを拡張させ、例えば、流体および/または造影剤材料が、金属球形等の特徴によって、拡張された構造の外面と脈管(またはプラーク)の内面との間を通して通過するために作成された空間を有する、特徴のための異なる分布パターンを示す、バルーンカテーテル等の拡張可能構造の断面図である。
【
図24-2】
図24A-24Dは、金属球形等の特徴を有し、プラーク組織に接触し、および/またはそれを拡張させ、例えば、流体および/または造影剤材料が、金属球形等の特徴によって、拡張された構造の外面と脈管(またはプラーク)の内面との間を通して通過するために作成された空間を有する、特徴のための異なる分布パターンを示す、バルーンカテーテル等の拡張可能構造の断面図である。
【0471】
【
図24-3】
図24D-1-24D-3は、血管系内で膨張されると、バルーンを越えて造影剤の灌流をさらに助長する、特徴を通した孔を有する、
図24Dに図示されるタイプの特徴を図示する。
【
図24-4】
図24D-1-24D-3は、血管系内で膨張されると、バルーンを越えて造影剤の灌流をさらに助長する、特徴を通した孔を有する、
図24Dに図示されるタイプの特徴を図示する。
【0472】
【
図25】
図25は、着色または造影剤流体で灌流されている、擬似血管(クリアプラスチック管)内の従来のバルーン血管形成術カテーテルを示し、流動は、拡張されたバルーンによって遮断される。
【0473】
【
図26】
図26は、擬似血液が着色または造影剤流体で灌流されており、流動は、金属球形または他の特徴によって、拡張されたバルーンの外面と擬似血管の内面との間に作成された空間を通して、拡張されたバルーンをバイパスする。
【0474】
【
図27】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図28】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図29】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図30A】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図30B】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図31A】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【
図31B】
図27、28、29、30A、30B、31Aおよび31Bは、区画化されたバルーン設計またはマルチバルーン設計を有する、カテーテルの異なる実施形態を図示し、プラーク破砕特徴を伴う対向する表面は、心臓または他の弁尖を捕捉し、患者の弁の石灰化を破砕するように構成される。
【発明を実施するための形態】
【0475】
本発明の詳細な説明
図1Aおよび1Bを参照すると、腔内人工補綴物を備える、拡張可能構造は、複数のリング構造12を含む、ステントの形態に図示される、半径方向に拡張する足場10を備える。ステント足場10が、
図1Aおよび1Bに図示されるように、軸方向連結部18によって継合される、3つの離散円周方向リング12を含み、これは、円筒形または遊離端を有する他のエンベロープをともに形成する。3つのリングが、図示されるが、本発明による、ステント足場は、単一円周方向リング構造から、5、10、またはさらにより多くの数のリング構造まで、任意の数を備えてもよいことを理解されたい。リング構造は、通常、略円形断面形状を有する、円筒形の中に継合されるが、血管および他の管腔内足場の当技術分野において周知であるように、楕円形、テーパ状、砂時計形状、犬用の骨形状、長円、その他、および同等物等の他の管状幾何学形状であってもよい。
【0476】
リング構造12はそれぞれ、U形状または他の冠部16によって継合される、複数の支柱14、通常、直線支柱を備える。そのような「蛇行」リング構造は、血管ステントの加工において、最も一般的であるが、ジグザグリング、渦巻ワイヤ、螺旋ワイヤ、屈曲されたワイヤ、菱形形状のセル、その他、および同等物を含む、他の幾何学形状もまた、血管ステント技術において周知であって、本発明において使用され得る。
【0477】
図1Aに示されるように、足場10は、最初に、「圧着」または小構成にある、すなわち、患者の血管または他の身体管腔への導入のために好適な細い外形を有するであろう。いったん定位置に来ると、足場10が、
図1Bに示されるように、半径方向に拡張された外形をとらされるであろう。そのような半径方向拡張は、任意の従来の様式において、典型的には、バルーン拡張によって、または「自己拡張」によって、影響されることができ、弾性ステントは、最初に、半径方向に圧縮され、続いて、圧縮から放出され、血管系または他の身体管腔内の標的場所における拡張を可能にする。
【0478】
本発明に対して特に着目すべきこととして、本発明の足場10は、その外面26にわたって、複数の応力印加特徴24を有するであろう。応力印加特徴24は、事前に形成され、足場が別個に加工された後、例えば、接着剤を用いた糊着、はんだ、溶接、機械的圧着、締まり嵌め、ねじ山付き取付、または同等物によって、足場の外面に取り付けられてもよい。代替として、応力印加特徴は、足場の加工の間、例えば、切断、機械加工、堆積、変形、またはそれらの組み合わせによって、足場の一部として形成されてもよい。応力印加特徴を形成するための特定の方法は、
図6A-6C、7A-7C、および8A-8Cを参照して説明される。
【0479】
図1Aおよび1Bに示されるように、応力印加特徴24は、ディスク形状であって、略円形鈍的接触領域30をその半径方向外向きに暴露された表面上に有する。概して、好ましいが、そのような応力印加特徴は、様々な他の幾何学形状を有してもよく、そのうちのいくつかは、
図2A-2E、
図2F、
図2G、および
図2Fを参照して、本発明全体を通して説明される。
【0480】
本明細書に説明される、応力印加特徴および/またはプラーク破砕特徴のうちのいくつかは、ステント、スリーブ、バルーン、弁形成術バルーン、および同等物等の具体的半径方向に拡張する足場とともに図示されるが、本明細書に説明される、応力印加特徴およびプラーク破砕特徴は、少なくともバルーン、ステント、スリーブ、弁形成術バルーン、および同等物を含む、少なくともいくつかまたは任意の半径方向に拡張する構造とともに有用である、および/またはそれに適用されるであろうことを理解されたい。
【0481】
図1Aおよび1Bにさらに示されるように、応力印加特徴24は、リング構造12の対向側上に位置する、冠部16の「遊離」端にわたって取り付けられる。「遊離」端は、冠部が、隣接する冠部または足場10の他の構造への取付がないことを意味する。
【0482】
連続する対の応力印加特徴24は、180°離れて各リング構造12上に位置するが、整合は、典型的には、各連続リング12上で90°互い違いにされる。好ましい配列であるが、個々の応力印加特徴24の数および配列は、本願で上記に記載されるように、広く変動してもよいことを理解されたい。
【0483】
図2A-2Eの実施例に示されるように、応力印加特徴の幾何学形状および位置は、有意に変動してもよい。
図2Aに示されるように、応力印加特徴24aは、切頭部が鈍的接触領域30aを形成する、切頭円錐として成形されてもよい。
【0484】
図2Bの実施例に示されるように、切頭円錐24aは、支柱14上、例えば、支柱の中心に位置付けられてもよい。加えて、または代替として、応力印加特徴は、支柱長に沿って、任意の場所に、および冠部、支柱、連結部を含む、個々の足場10上の異なる場所に、位置付けられることができ、個々の応力印加特徴の分布は、外側足場表面の異なる軸方向および円周方向領域にわたって変動してもよい。
【0485】
ここで
図2C-2Eを参照すると、個々の応力印加特徴24b-24dの幾何学形状は、変動してもよい。例えば、
図2Cに示されるように、応力印加特徴24bは、冠部16の外側遠位先端と整合するように変位される鈍的接触領域30bを有する、切頭円錐として、非対称的に形成されてもよい。
図2Dに示されるように、応力印加特徴24cは、2つまたはそれを上回る積重されたディスクまたは他の形状を有する他の積重された特徴として形成されてもよく、積重特徴はそれぞれ、同一または異なる構成を有してもよく、例えば、より大きい直径基部ディスク34と、より小さい直径上側ディスク32とを含み、鈍的接触領域30cをより小さい直径上側ディスク32の暴露された表面上に伴う。
図2Eに示されるように、より大きい直径基部ディスク34は、より小さい上側切頭円錐36と組み合わせられることができ、鈍的接触領域30dは、切頭部によって形成される。1つまたはそれを上回る特徴はまた、本発明に説明されるように成形される、凸面、丸みを帯びた、鈍的、および/または非外傷性タイプであってもよい。
【0486】
大部分の場合、鈍的接触領域30は、応力印加特徴24の上部またはその近傍、すなわち、足場(または下記に議論されるように、他の拡張可能バルーン、スリーブ、または同等物)の外面上の最も半径方向外向きの場所に位置する。したがって、鈍的接触領域30は、下記の
図9Aおよび9Bをさらに参照して解説されるように、足場がその中に半径方向に拡張されるとき、血管または他の身体管腔の内壁上に存在する、任意の閉塞物質に係合するための足場10上の最初の領域となるであろう。
【0487】
本時点で説明されるように、本発明の応力印加特徴は、鈍的接触領域を有するように示されており、これは、その上にそれらが搭載される、表面と略平行である。他の事例では、鈍的接触領域は、その上にそれらが搭載される、表面に対して傾斜されてもよい。
図2F-1A/1Bに示されるように、例示的ディスク状応力印加特徴210は、その上に搭載される、表面214に対して、角度αで傾斜される、鈍的接触領域212を有する。角度αは、典型的には、5°~45°の範囲内、通常、10°~35°である。円錐形応力印加特徴216および積重された応力印加特徴218はまた、それぞれ、
図2F-2A/2Bおよび3A/3Bに示されるように、傾斜された接触領域を有してもよい。
【0488】
図2G-1Aおよび2G-1Bに示されるように、例示的応力印加特徴220は、鈍的接触領域224上に搭載され、そこから上向きに突出する、鋭的要素222を含む。応力印加特徴220は、本明細書のいずれかの場所で詳細に説明されるように、足場、スリーブ、または血管形成術または他のバルーンのうちの任意の1つの表面226上に搭載されてもよい。鋭的要素222は、典型的には、応力印加特徴がプラークまたは石灰化に対して押圧されるにつれて、プラークまたは石灰化の破砕を始動させるように構成される、先鋭先端228を有する、短シャフトを備える。鋭的要素に関する好ましい寸法は、本明細書のいずれかの場所で提供される。
【0489】
図2G-2Aおよび2G-2Bに示されるように、応力印加特徴230は、本明細書のいずれかの場所で詳細に説明されるように、プラークまたは石灰化に係合するための丸みを帯びた上側表面234を伴う、ドーム状または半球本体を備える。鋭的要素232は、丸みを帯びた上側表面234から、典型的には、丸みを帯びた上側表面の頂部から、上向きに突出する。応力印加特徴230は、本明細書のいずれかの場所でさらに詳細に説明されるように、足場、スリーブ、バルーン、または他の構造の表面236上に搭載される。鋭的要素232は、鋭的要素222に類似する、先鋭遠位先端を有する、短シャフトである。
【0490】
鋭的要素はまた、石灰化破砕を始動させるために、1つまたはそれを上回る伸長鋭的縁を有する、ブレードを備えてもよい。
図2G-3Aおよび3Bに示されるように、応力印加特徴240は、そこから上向きに突出する、鋭的要素242を有する、ディスク状鈍的接触領域244を備える。鋭的要素242は、鋭的縁を有する、単一ブレードから成り、応力印加特徴は、本明細書の他の実施形態と同様に、足場、バルーン、ケージ、またはスリーブの表面246上に搭載される。
図2G-4Aおよび4Bに示されるように、応力印加特徴250は、一対の鋭的ブレードを含む、鋭的要素252を伴うディスク状鈍的接触領域254を備えてもよい。以前の実施形態と同様に、応力印加特徴250は、足場、バルーン、ケージ、またはスリーブの表面256上に搭載されるように構成される。
【0491】
本発明の応力印加特徴は、鈍的組織係合表面、湾曲組織係合表面、積重された組織係合構造、区画化された組織係合構造、および同等物を含む、様々な形態および設計のうちの任意の1つを有してもよく、いくつかの具体的設計は、すでに図示および説明されている。いくつかの付加的例示的設計は、ここで説明されるであろうように、
図2H-1-2H-22に示される。本明細書に図示される、限定ではないが、
図2F-1A-2H-22に示されるものを含む、全ての具体的応力印加特徴設計は、限定ではないが、足場、バルーン、スリーブ、ケージ、人工補綴弁、ケージ、および同等物を含む、本明細書に説明される、拡張可能構造のいずれかと併用されてもよい。
【0492】
円筒形柱部を備える、応力印加特徴が、
図2H-1および2H-2に示される。
図2H-1は、平坦円筒形上部350aと、半径方向に拡張する構造の外面への取付のために構成される、拡開された基部350bとを有する、円筒形柱部350を図示する。拡開された基部は、拡張可能構造の表面への取付のために利用可能な表面積を増加させる。平坦円筒形上部は、周辺縁(図示されるように)を有してもよいが、他の事例では、丸みを帯びたまたは斜面周辺縁(図示せず)を有してもよい。円筒形上部の接触領域は、接着(増加された摩擦)表面、平滑表面、低摩擦表面、または同等物のうちの1つまたはそれを上回るものを提供するための材料でコーティングされてもよい。材料は、表面幾何学形状を修正する、例えば、表面をより平坦にする、より丸みを帯びたものにする、テクスチャを追加する、または同等物のために、表面に接合される、融合される、コーティングされる、積層される、または別様に追加されることができる。
図2H-2は、ドーム状上部352aと、半径方向に拡張する構造の外面への取付のために構成される、拡開された基部352bとを有する、円筒形柱部352を図示する。
【0493】
テーパ状円筒形柱部を備える、例示的応力印加特徴が、
図2H-3および2H-4に示される。
図2H-3は、平坦な円形底部354aを有する、柱部354を図示し、これは、上向き方向において、底部より大きい、平坦な円形上部354bまで半径方向外向きにテーパ状となる。
図2H-4は、平坦な丸みを帯びた底部356aを有する、柱部356を図示し、これは、上向き方向において、底部より小さい、平坦な丸みを帯びた上部356bまで半径方向内向きにテーパ状となる。
【0494】
上側球状または略球状プラーク係合要素と、様々な下側支持要素とを有する、積重された構造を備える、例示的応力印加特徴が、
図2H-5~2H-9に図示される。
図2H-5は、下側球状支持要素360aと、上側球状プラーク係合要素360bとを有する、応力印加特徴360を図示する。
図2H-6は、下側切頭円錐形要素362aと、上側球状プラーク係合要素362bとを有する、応力印加特徴362を図示する。切頭円錐形要素326aは、付加的プラーク破砕特徴を提供してもよく、切頭上部362cは、硬質化されたプラーク組織に接触するための平坦表面または他のタイプの表面を有することができる。
図2H-7は、下側切頭球状支持要素364aと、上側球状プラーク係合要素364bとを有する、応力印加特徴364を図示する。切頭球状要素364aの切頭上部364cは、硬質化されたプラーク組織に接触するために、付加的プラーク破砕特徴を提供してもよい。
図2H-8は、下側ドーム状支持要素366aと、上側球状プラーク係合要素366bとを有する、応力印加特徴366を図示する。
図2H-9は、下側支持柱部368aを有する、応力印加特徴368を図示し、これは、低減されたウエスト径(「凹面」中央区分)と、上側球状プラーク係合要素368bとを有する。
【0495】
上側ドーム状プラーク係合要素と、様々な下側支持要素とを有する、積重された構造を備える、応力印加特徴が、
図2H-10~2H-13に図示される。
図2H-10は、下側球状支持要素370aと、上側ドーム状プラーク係合要素370bとを有する、応力印加特徴370を図示する。
図2H-11は、下側切頭半球要素372aと、上側部分的球状プラーク係合要素372bとを有する、応力印加特徴372を図示し、これは、統合されたドーム構造をともに形成する。典型的には、上側および下側要素は、異なる材料から形成され、および/または異なる硬度または他の材料性質を有するであろうが、いくつかの事例では、類似または同じ材料性質を有する、同一材料から形成されてもよい。
図2H-12は、その中央区分を中心としてテーパ状となる、下側支持柱部374aと、上側ドーム状プラーク係合要素374bとを有する、応力印加特徴374を図示する。
図2H-13は、下側切頭テーパ状円錐形支持要素376aと、上側ドーム状プラーク係合要素376bとを有する、応力印加特徴376を図示する。
【0496】
図2H-14は、応力印加特徴378を図示し、これは、円形または長円形周辺基部378cに対して非対称的に位置付けられる、丸みを帯びた上部378bを有する、モノリシックドーム378aを備える。
【0497】
チャネル付きプラーク係合要素と、様々な下側支持要素とを有する、応力印加特徴が、
図2H-15~2H-18に図示される。
図2H-15は、
図2H-11に示されるものに類似し、構造を4つの対称象限に分割する、直交して配向されるチャネル380aおよび380bを伴う、統合された構造を有する、応力印加特徴380を図示する。
図2H-16は、円筒形柱部382aを備え、構造を4つの対称象限に分割する、直交して配向されるチャネル382bおよび382cを伴う、応力印加特徴382を図示する。各象限の上部は、より小さい特徴382dを含み、これは、柱部によって係合される血餅を把持および破断することを補助する。
図2H-17は、
図2H-16に図示されるものに類似し、構造を4つの対称象限に分割する、直交して配向されるチャネル384bおよび384cを伴う、円筒形柱部384aを備える、応力印加特徴384を図示する。そのようなチャネル、間隙、またはスペーサは、拡張可能構造の軸方向長に沿って、軸方向に配向され、構造が、拡張される、または拡張された膨張構成に膨張されるとき、そのような薬品または造影剤が、拡張可能構造に近位に注入されると、生理学的圧力および条件を下回って、その圧力および条件で、またはそれを上回って、薬品または造影剤が、その近位領域から遠位領域方向に、拡張可能構造を越えて流動することを可能にしてもよい。
【0498】
さらに別の代替実施例(図示せず)では、球形等の中空または中実である、特徴は、柱部の内側に挿入され、糊または他の接着剤材料によって、柱部の内面に固着される。これは、特徴の拡張可能構造表面への付加的固着を提供する一方、特徴が拡張可能構造外面によって被包されている間、拡張可能構造が、拡張され、特徴をプラークまたは硬質化された組織に対して押動させるとき、プラークを破砕するための金属または金属合金等から形成される、硬質化された特徴を提供する。さらに別の代替または実施例(図示せず)では、特徴は、軸方向または円周方向において、拡張可能構造まで軸方向および/または円周方向に延在する、特徴を通した孔を備え、特徴孔は、空洞を特徴の基部内に形成し、拡張可能構造の外面の柱部260は、該空洞の中に突出する。柱部は、そのような実施例では、随意に、特徴の空洞表面に糊着され、特徴の拡張可能構造柱部へのさらなる固着を提供するであろう。柱部は、事前に形成される、例えば、バルーンまたは他の基板254の一部として成型されてもよい、または別個に形成され、バルーンに取り付けられてもよい、またはバルーンを形成後、バルーンが拡張構成にあるとき、バルーン外面内に形成または成型されてもよい。各象限の上部は、より小さい特徴384cを含み、これは、拡開された基部384d上に搭載される、柱部384bによって係合される、血餅を把持および破断することを補助する。チャネル384bおよび384cは、拡張可能構造が拡張構成にあるとき、流体がそれを通して通過するための経路を提供する。
図2H-18は、柱部象限のうちの2つが、他の象限のうちの2つより短い高さを有することを除き、全ての点において、
図2H-17の応力印加特徴384と同じである、応力印加特徴386を図示する。他の実施形態では、任意の2つ、3つ、または4つの象限は、同一または異なる高さ、幅、直径、対称性、非対称性、またはそれらの組み合わせを有してもよい。
【0499】
複数のプラーク係合要素をその上側表面上に有する、応力印加特徴が、
図2H-19-2H-21に図示される。
図2H-19は、4つの球状プラーク係合要素388aを円筒形基部388bの上側表面上に有する、応力印加特徴388を図示する。
図2H-20は、円筒形基部390bによって支持される、4つの球状プラーク係合要素390aを有する、応力印加特徴390を図示する。4つの球状プラーク係合要素390aは、プラーク穿刺先端390cをその中心に有する、テーパ状円錐形支持体上に搭載される。
図2H-21は、応力印加特徴392を図示し、これは、プラーク穿刺先端392cを囲繞する、4つの球状プラーク係合要素392bを含む、
図2H-20のものと同じであるが、円筒形または他の基部を含まない。
図2H-1-2H-21の応力印加特徴の異なる要素は、種々の方法において、組み合わせられ、代用され、本発明の範囲内である、付加的設計を提供することができることを理解されたい。
【0500】
図2H-22は、応力印加特徴394を図示し、これは、直接または間接的に、半径方向に拡張する構造の外面に取り付けられる、下側表面394bを有する、単純弧状バー394aを備える。
【0501】
図3および本明細書の後続図面に示されるように、本発明の応力印加特徴は、上記に説明されている、ステントおよび足場に加え、バルーン、ケージ、スリーブ、人工補綴弁身体、弁形成術部材、薬物送達部材、および同等物を含む、様々な拡張可能構造に取り付けられてもよい。例えば、本発明の拡張可能構造は、
図3に示されるように、半径方向に拡張可能なスリーブ40を備えてもよい。スリーブは、血管の管腔または他の身体通路または管腔内で拡張されるように構成される、バルーン、ステント、移植片、または任意の他の一次構造にわたって設置されるように構成される、管状弾性膜42であってもよい。応力印加特徴24は、様々な構成のうちの任意の1つにおいて、スリーブ40の外面44に取り付けられてもよい。
図3に図示されるように、応力印加特徴24は、螺旋パターンで配列され、スリーブの一端の領域46は、応力印加特徴がない。
【0502】
ここで
図4Aを参照すると、スリーブ足場40aは、管状弾性膜42の外面上に直径方向に対向するパターンで配列される、個々の応力印加特徴24を有する、類似管状弾性膜42を備える。各連続する対の直径方向に対向する応力印加特徴24は、
図4Bに示されるように、90°互い違いにされる。
【0503】
他の事例では、
図5Aおよび5Bに示されるように、弾性スリーブ40bは、3つの群(「トリプレット」)内に配列される、個々の応力印加特徴24を有する、管状弾性膜42を備え、トリプレット内の各応力印加特徴は、円周方向に隣接する特徴から120°離間される。典型的には、連続「トリプレット」は、
図5Bに最良に見られるように、60°互い違いにされる。
【0504】
図3、4A、4B、5A、および5Bに示される、応力印加特徴のパターンは、弾性スリーブ40上に示されるが、これらの特徴パターンは、図示されるスリーブに加え、ステント、移植片、足場、拡張可能弁形成術ケージ、拡張可能血管形成術バルーンを実施するためのケージ、および同等物を含む、任意の拡張可能構造上に採用されることができることが、当業者に明白となるであろう。
【0505】
いくつかの事例では、応力印加特徴24は、
図6A-8Cに示されるように、足場加工プロセスの一部として形成されてもよい。ここで
図6A-6Cを参照すると、足場は、レーザ切断、光化学エッチング、または同等物によって、U形状の冠部16によって継合される、支柱14を備える、任意の従来の蛇行または他のパターンでパターン化されてもよい。本発明によると、応力印加特徴50aは、
図6Aに示されるように、管状足場本体の初期加工の間、突出する要素52aおよび52bを冠部16の外側曲線上に形成することによって、提供されてもよい。突出する要素52aおよび52bは、アーム54aおよび54bによって冠部に継合される、ディスクとして形成される。ディスク54bは、最初に、
図6Bに示されるように、アーム54bを屈曲させることによって、冠部16の外面にわたって折畳される。その後、ディスク54aは、
図6Cに示されるように、ディスク52bの暴露された表面にわたって折畳される。このように、ディスク52aの暴露された表面は、鈍的接触領域30を提供する。円形ディスク52aおよび52bが、図示されるが、正方形、長方形、多角形、長円形、涙滴形形状、不規則形状、および同等物等の様々な他のプレート幾何学形状も、利用され得る。
【0506】
図6A-6Cから分かるように、突出する要素50aは、加工されるにつれて、足場の円筒形エンベロープ内に形成され、従来の足場加工方法からわずかな逸脱を要求するであろう。特に、管状未加工材が、開始構造として使用されることができる。個々のディスク52aおよび52bは、次いで、順次、アーム54を屈曲させ、鈍的接触領域30”を提供することによって、冠部16の外面上にそれにわたって折畳される。このように、2つのディスクは、相互の上に積重され、支柱14および冠部16の厚さの2倍の高さを有する、応力印加特徴を作成する。最初に、ディスク52aの下側表面であったものが、次いで、
図6Cに示されるように、結果として生じる応力印加特徴の鈍的接触領域30となる。
【0507】
図7A-Cに示されるように、突出する要素50bは、アーム54および56によって冠部16を縦一列に継合する、2つのディスク52aおよび52bを含む。応力印加特徴が、次いで、
図7Bに示されるように、最初に、アーム56を屈曲させることにより、外側ディスク52bを内側ディスク52aにわたって折畳することによって、冠部16の外面にわたって形成される。対の積重されたディスク52aおよび52bは、次いで、
図7Cに示されるように、冠部16の外面にわたって折畳され、鈍的接触領域30を提供する。
【0508】
第3の実施例では、
図8A-8Cに見られるように、一対のディスク52aおよび52bが、支柱14の対向側上に位置し、アーム54aおよび54bによって取り付けられる。ディスク52aの第1のものは、次いで、
図8Bに示されるように、支柱14の外面にわたって折畳され、第2のディスク52bは、次いで、
図8Cに示されるように、第1のディスク52aにわたって折畳される。第2のディスク52bの暴露された表面は、したがって、本発明の鈍的接触領域30を提供する。
【0509】
図9Aおよび9Bに示されるように、応力印加特徴24の鈍的接触領域30が、血管管腔内のプラークPまたは他の閉塞物質の領域に対して半径方向外向きに押圧される。本図に示される、足場支柱14等の拡張可能構造が、半径方向に拡張されるにつれて、鈍的接触領域30の周辺縁60が、
図9Aに示されるように、プラーク領域Pの暴露された表面に接触する。冠部16が、バルーンまたは他の拡張力によってさらに偏向されるにつれて、周辺縁60は、プラーク領域PRの表面を通して押進され、プラーク領域を破断線FLに沿って破断させる一方、鈍的接触領域30は、血管壁への傷害を防止する。他の実施例(図示せず)では、プラーク破砕特徴の周辺縁は、斜面または丸みを帯びていてもよい、または1つまたはそれを上回る材料でコーティングされ、斜面、丸みを帯びた、またはより平滑な表面を提供してもよい。さらに別の実施例(図示せず)では、プラーク破砕特徴は、丸みを帯びた、凸面、鈍頭、または別様に非外傷性接触領域、本体、または基部を有し、システムの身体血管系の中への前進を妨害し得る、任意の縁はない。
【0510】
図10A-10Cに示されるように、バルーンカテーテル100は、膨張可能バルーン102をシャフト104の遠位端に有する。複数の球状プラーク破砕特徴106が、膨張可能バルーン102の外面108にわたって分散される。球状プラーク破砕特徴106は、バルーン表面108の対向側上に位置する、対の破砕特徴106aおよび106bで配列される。加えて、各対の特徴106aおよび106bは、
図10Bおよび10Cに最良に見られるように、隣接する対から90°回転可能または円周方向に変位される。
【0511】
図11A-11Cに示されるように、バルーンカテーテル120は、膨張可能バルーン122をシャフト124の遠位端に有する。複数の球状プラーク破砕特徴126aおよび126bが、膨張可能バルーン122の外面128にわたって分散される。球状プラーク破砕特徴126a-bは、バルーン表面128上に120°の間隔を伴って位置する、破砕特徴126aおよび126bのトリプレットで配列される。加えて、特徴126aおよび126bの各トリプレットは、
図11Bおよび11Cに最良に見られるように、隣接する対から60°回転可能または円周方向に変位される。
【0512】
図12A-12Cに示されるように、バルーンカテーテル140は、膨張可能バルーン142をシャフト144の遠位端に有する。複数の球状プラーク破砕特徴146aおよび146bが、膨張可能バルーン142の外面148にわたって分散される。しかしながら、以前の環境と対照的に、プラーク破砕特徴146a/bは、対称的に配列されない。代わりに、それらは、それぞれ、バルーンの1つの象限の縁に沿って90°離間される、特徴146aおよび146bを備える、2つの軸方向線内に配列される。球状プラーク破砕特徴146はまた、それらが、バルーン表面148の周囲において、異なる軸方向に離間された円周方向線150上にあるように、軸方向に互い違いにされる。
【0513】
具体的対称および非対称破砕特徴パターンが、図示されているが、多種多様なパターンが、可能性として考えられ、いくつかのパターンは、整合から外れて構成されてもよいことを理解されたい。例えば、
図12Dでは、破砕特徴162は、概して、バルーン表面160(広げられた状態で示される)上に軸方向線164に沿って位置付けられるが、それらの線から円周方向に離れるように構成されてもよい。
図12Eに示されるように、概して、バルーン表面170上の円周方向線174上にある、破砕特徴172は、小角度αだけ、それらの線から円周方向に逸脱してもよい。同様に、
図12Fに示されるように、概して、軸方向線175に沿って位置付けられる、それらの破砕特徴172は、小角度βだけ、それらの線から軸方向に逸脱してもよい。そのような小不整合は、特徴を離間させ、拡張可能構造が、拡張に先立って、半径方向に圧着または圧潰されるとき、特徴間の干渉を最小限にする、または回避することに役立つ。例えば、複数の特徴が全て、単一円周方向線に沿って取り付けられる場合、特徴は、拡張可能部材が、拡張に先立って、半径方向に圧着または圧潰されると、相互に対して円周方向に圧潰し得る。そのような干渉は、特徴の幅等の小距離だけでも、特徴のいくつかまたは全てを円周方向線から離すことによって、低減または排除されることができる。
【0514】
ここで
図12Gおよび12Hを参照すると、破砕特徴172が、完全に形成されたバルーンカテーテル171のバルーン表面170にわたって、様々なパターンで分散され得る。破砕特徴172は、通常、バルーン表面の少なくとも中心領域170aの全部または一部にわたって分散されるであろう。随意に、破砕特徴172はまた、バルーン表面170のテーパ状遠位領域170b(
図12G)にわたって、およびそのテーパ状近位領域170cにわたって、分散されてもよい。具体的分布パターンは、少なくとも
図12Gおよび12Hに示されるものを含む、本願のいずれかの場所に説明されるもののいずれかであってもよい。
【0515】
図12I-12Lに示されるように、本発明のプラーク破砕特徴172は、様々な異なる幾何学形状および構成を有する、バルーンおよび他の拡張可能構造上に設置されてもよい。例えば、
図12Iに示されるように、プラーク破砕特徴172は、膨張可能支持バルーン170aの増寸された中央区分170b上に、または隣接する円筒形またはテーパ状端部区分(図示せず)上に設置されてもよい。
図12Jに示されるように、プラーク破砕特徴172は、凹部ウエスト170eをその中央に有する、バルーン170cの隣接する区画170d上に設置されてもよい。ある場合には、凹部170eは、複数のプラーク破砕特徴を有し得る一方、隣接する区画170dは、プラーク破砕特徴がなくあり得る。
図12Kに示されるように、プラーク破砕特徴172は、長円形または回転楕円体形状を有する、バルーンまたは他の拡張可能支持体170f上に設置されてもよい。
図12Lに示されるように、プラーク破砕特徴172は、テーパ状円錐形状を片側に、平坦表面をその近位端に有する、バルーン支持体170g上に設置されてもよい。いくつかの事例では、バルーンまたは他の支持体のテーパ状円錐形表面は、プラーク破砕特徴を平坦端部(図示せず)上に有することができる一方、円錐形テーパ状区画は、プラーク破砕特徴(図示せず)がない。
【0516】
そのような例示的配列では、好ましい半球または球状プラーク破砕特徴は、円周方向および軸方向に、「離散」し、すなわち、相互から分離され、拡張可能構造の拡張前および後に、バルーンまたは他の拡張可能構造の外面から半径方向外向きに突出する。半球または球状プラーク破砕特徴が、バルーンの作業長上にのみ(
図10A、11A、12A、および12Hに示されるように)、作業長および近位および/または遠位領域の両方上に(
図12G)、またはある場合には、近位および/または遠位領域上にのみ(図示せず)、設置されてもよい。
【0517】
図13Aおよび13Bに示されるように、プラーク破砕特徴は、管状テンプレートを使用して、バルーン、スリーブ、または他の拡張可能部材の外面上に位置付けられてもよい。
図13Aに示される管状管400は、拡張されたバルーンまたはスリーブの外面にわたって設置されるように構成される、円形または他のカットアウト404の事前に選択されたパターンを伴う、PTFEシース402を備え、カットアウトは、例えば、下記に説明される
図16Aに示されるように、プラーク破砕特徴の取付のために、バルーン、スリーブ、または他の拡張可能構造の外面等の拡張可能構造の表面上への接着剤液滴等の接着剤材料の設置を可能にする。円形または他のカットアウト414を伴う、PTFEまたは他のシース412を備える、より小さい管状テンプレート410が、膨張していないまたは拡張されていないバルーンおよびスリーブまたはより小さい拡張されたバルーンおよびスリーブにわたって、設置のために提供されてもよい。接着剤液滴の設置後、管状テンプレートが、除去され、特徴が、典型的には、部分的または完全に膨張されたまま、外面拡張可能部材の長さおよび円周に沿って、設置され、液滴上に締まり嵌めされる。
【0518】
ここで
図14Aを参照すると、球状プラーク破砕特徴180が、円形基部182を使用して、バルーン表面184に固着されてもよい。円形基部182は、破砕特徴180をバルーン表面上に安定させることに役立ち、接着剤取付、レーザ溶接、熱溶接、または当技術分野において公知の他の手段によって固着されてもよい。加えて、破砕特徴180および円形基部182の構造全体は、本明細書で前述のような構造にわたるカバー(図示せず)の設置によって、定位置にさらに保持され得る。
【0519】
ここで
図14Bを参照すると、半球プラーク破砕特徴190が、円筒形基部または柱192を使用して、バルーン、ケージ、またはスリーブ等の拡張可能構造の外面に固着されてもよい。基部192は、破砕特徴190をバルーン表面上に安定させ、また、破砕特徴190の表面をバルーン表面194の上方に所定の高さまたは高度だけ上昇させる。このように、破砕特徴の半径方向外向き範囲は、任意の所望の距離において、バルーン表面の上方に上昇されることができ、典型的範囲は、上記に記載される。上記に記載されるように、基部または柱192および半球特徴190は、接着剤取付、レーザ溶接、熱溶接、または当技術分野において公知の他の手段を使用して、バルーンサービス194に固着されてもよい。加えて、破砕特徴190および基部または柱192の構造全体は、本明細書で前述のような構造にわたるカバー(図示せず)の設置によって、さらに定位置に保持され得る。
【0520】
ここで
図15を参照すると、本発明のプラーク破砕特徴は、好ましくは、上記に説明されるように、離散し、直接、拡張可能構造の表面に、好ましくは、バルーン、スリーブ、ケージ、または他の消耗品部材等の拡張可能構造の外面に固着されるであろう。特に、破砕特徴および随意の基部は、バルーン、スリーブ、ケージ、または他の拡張可能部材の表面に沿って、任意の有意な軸方向距離に延在しないであろう。対照的に、典型的切断バルーン上の切断要素は、伸長ブレードであって、これは、順序切断性能を改良するために、バルーン長さの主な部分にわたって、軸方向に延在する。本発明の破砕特徴は、好ましくは、拡張可能部材の表面上に軸方向または円周方向のいずれかにおいて有意に延在せず、バルーン表面上の比較的に小占有面積を伴って、物理的に相互から独立する(すなわち、拡張可能部材自体によってを除き、相互に結合または連結されない)。特に、
図15に示されるように、周辺占有面積200の軸方向幅W
aと円周方向幅W
cの比は、0.5~5の範囲内、通常、1~5、より通常、2~5、および典型的には、1~1であって、これは、円形基部または占有面積の特性である。稀な事例では、Wa:Wc比は、3:1~1.5:1である。
【0521】
図16A-16Hに示されるように、プラーク破砕特徴は、様々な方法において、拡張可能構造または他の下層基板の外面または内面に取り付けられてもよい。例えば、中実または中空金属または他の球状プラーク破砕特徴252は、基板254の表面に糊着、溶接、または別様に接着されてもよく、基板は、バルーンカテーテル、弾性スリーブ、ケージ、弁形成術バルーン、または同等物の足場、弾性、半弾性、または非膨張可能膜の構造のいずれかであることができる。
【0522】
図16Aに示されるように、球状応力印加またはプラーク破砕特徴252が、接着剤および/またはポリマーコーティングの使用によって、および/または特徴を部分的または完全に被包することによって、定位置に固定されてもよい。接着剤/コーティング材料は、単一材料または2つまたはそれを上回る材料の組み合わせを備えてもよい。例えば、接着剤、ポリマー、またはセメントが、形成され、球状応力印加特徴252の下側部分を囲繞し、それに接着する、基部または「架台」255を提供してもよい。接着剤は、応力印加特徴252の下側部分に対して輪郭が付けられ、それを部分的または完全に囲繞し(図示されるように)、特徴の占有面積を越えて延在することができる(図示されるように)。接着剤は、典型的には、特徴境界を囲繞する。いくつかの事例では(図示せず)、接着剤材料は、特徴の上側部分の外面に対して輪郭が付けられ、それを囲繞し、および/またはそれを部分的に被覆または被包化することができる。
【0523】
図16Bに示されるように、プラーク破砕特徴252は、接着剤またはポリマーコーティング257によって、定位置に固定されてもよく、これは、表面にわたって暴露される、プラーク破砕特徴252の表面全体を被覆および被包化する。接着剤またはコーティング257は、基板254を特徴の底部周縁258を中心として接着する。
【0524】
図16Cに示されるように、切頭または開放底部を有する、中空球形259等の中空特徴が、柱部260上に搭載されてもよく、これは、基板の表面、典型的には、基板254の外面から外向きに突出する。柱部は、事前に形成される、例えば、バルーンまたは他の基板254の一部として成型されてもよい、または別個に形成され、接着剤、セメント、超音波接合、または他の従来の手技を使用して、バルーンに取り付けられてもよい。柱部は、典型的には、中空球形259内の空洞に共形化するように形成され、また、接着剤、セメント、超音波接合、または他の従来の手技(図示されるように)を使用して、取り付けられるであろう。随意に、中空切頭球形は、バルーン表面に取り付けられてもよく、接着剤および/またはポリマー材料は、球形の内側を部分的または完全に被覆する(図示せず)。
【0525】
図16Dに示されるように、球状プラーク破砕特徴252が、予成形されたくぼみ262内の基板の外面254に取り付けられてもよく、これは、1つまたはそれを上回る接着剤またはポリマー材料を使用して特徴を不動化するためのレセプタクルまたは「架台」を提供する。架台は、特徴に緊密に共形化し、取付を改良するように形成されてもよい。特徴は、架台より若干広い基部を有し、さらなる支持または固着を提供してもよい。
【0526】
図16D-1-16D-6は、バルーンの外面内の予成形されたくぼみ内に取り付けられる、特徴のさらなる実施例を図示し、これは、1つまたはそれを上回る接着剤またはポリマー材料を使用して複数の応力誘発特徴を不動化するためのレセプタクルまたは「架台」を提供する。バルーンが、図示されるが、応力誘発特徴を不動化するためのくぼみの使用は、具体的には、限定ではないが、エラストマおよび非エラストマスリーブを含む、拡張可能表面を形成するポリマー膜またはシートを備える、他の拡張可能部材にも適用可能であろうことを理解されたい。
【0527】
血管形成術または他の膨張可能介入バルーン602をシャフト604の遠位端に有する、カテーテル600が、
図16D-1および16D-2に図示される。複数の応力誘発特徴606a-606dが、バルーンの外面612内に形成される、くぼみ610a-610d内に保持される。表面612内のくぼみは、応力誘発特徴の底部表面にわたって、事前に形成または成型されてもよく、両方の場合において、好ましくは、特徴606a-606dの下側部分の幾何学形状に緊密に共形化するであろう。応力印加特徴606a、606c、および606dは、球形として示される。対照的に、応力印加特徴606bは、くぼみ606bから突出し、表面612にわたる、丸みを帯びた頂部614a(
図16D-4)を伴う、円錐形状を有する。円錐形応力印加特徴610bは、拡大基部614bを有し、これは、共形化するくぼみ606b内に保定される。全ての応力印加特徴606a-606dは、中実構造、典型的には、前述のような金属または他の硬質材料として示されるが、また、例えば、
図16Cに示される、中空構造としても形成され得る。
【0528】
例示的場合では、接着剤は、特徴606a-606dとバルーン602または他の拡張可能構造との間のくぼみ610a-610dの表面または「界面」の少なくとも一部を被覆するであろう。他の実施例では、接着剤が、拡張可能構造表面の上方に突出し、特徴の外面の少なくとも一部をさらに抱持または被包化し、時として、特徴の外面全体を被包化し得る。いくつかの事例では、
図16D-4-16D-6に示されるように、くぼみ610b-610dの下側部分は、くぼみの縮径部より大きく、特徴を定位置に保持する際、より多くの保護を提供する。
図16D-6に示されるように、拡張可能表面は、バルーン602の表面612の上方に突出し、縮径部を囲繞し、バルーンが、辺縁を縮径部に隣接する特徴の表面に対して押圧することによって膨張されると、保定を向上させる、辺縁616を有する。
【0529】
図16Eに示されるように、特徴252は、特徴を、随意に、1つの不可分層を形成するために融合されている、1つまたはそれを上回るバルーン材料の1つ、2つ、またはそれを上回る層内に融合または積層することによって、バルーンまたは他の基板254の外面内に被包または統合されてもよい。
【0530】
図16Fに示されるように、中実金属または他の半球プラーク破砕特徴266は、説明されたばかりの方法のいずれかにおいて、膜254の表面に取り付けられてもよく、典型的には、接着剤、ポリマーコーティングの使用によって、および/または特徴を部分的に被包することによって、定位置に固定されている。
【0531】
代替として、半球および他のプラーク破砕特徴268は、
図16Gに示されるように、ポリマー膜270と一体的に成型または別様に形成されてもよい。
【0532】
さらなる代替として、プラーク破砕特徴272は、
図16Hに示されるように、弾性拘束スリーブまたはシース274の一部として、典型的には、スリーブの内面上に一体的に成型または別様に形成されてもよい。スリーブまたはシース274は、特徴が、拡張可能部材が拡張されるにつれて、スリーブの外面を半径方向外向きに突出させるように、本明細書のいずれかの場所に説明されるタイプのいずれかの拡張可能部材、典型的には、バルーン、足場、または管状弾性スリーブの表面254にわたって設置されてもよい。スリーブは、非外傷性表面またはカバーをプラーク破砕特徴272に提供する。
【0533】
接着剤、溶接、または同等物の使用の代替として、またはそれに加え、球状特徴252等の本発明の応力印加またはプラーク破砕特徴は、
図17A-17Dに示されるように、弾性拘束スリーブまたはシース276a-276dを使用して、基板254の表面上に不動化されてもよい。スリーブは、表面および特徴252の形状に共形化し、拡張可能部材または他の基板が、初期の狭幅または直径構成から半径方向拡張または膨張構成に膨張または別様に拡張されるにつれて、特徴を保持および不動化する。
【0534】
図17Aに示されるように、スリーブ276aは、バルーンまたは他の基板の円筒形作業長に取り付けられてもよい。他の実施例(図示せず)では、スリーブは、バルーンまたは他の基板の円筒形作業長の片側(近位または遠位)のみに取り付けられてもよい。
図17Bに示されるように、スリーブ276bは、拡張可能基板254のテーパ状/円錐形近位部分および遠位部分278に取り付けられてもよい。
図17Cに示されるように、スリーブ276cは、その遠位端において、拡張可能基板254のテーパ状/円錐形遠位先端280に取り付けられる。
図17Dに示されるように、スリーブ276dの近位端282は、拡張可能構造254または近位シャフト283の近位円錐形/テーパ状端部に取り付けられる。
【0535】
他の実施形態では、本発明の応力印加およびプラーク破砕特徴252は、
図18A-18Cに示されるように、弾性スリーブ290または他の拡張可能ケージまたは構造の内面等の拡張可能構造の内面上に設置されてもよい。折畳されたまたは別様に拡張されていないバルーン292が、
図18Bに示されるように、スリーブ290の内部の中に前進される、またはスリーブが、バルーンの膨張または拡張に先立って、スリーブの内部内のバルーンの中心まで、バルーンにわたって前進または後退される。バルーン292は、
図18Cに示されるように、膨張され、特徴252を、部分的または完全に、スリーブまたはバルーン膜を通して半径方向外向きに突出させてもよい。
【0536】
ここで
図19、20A、および20Bを参照すると、薬物送達カテーテル300が、その外部表面にわたって配置される、複数のプラーク破砕特徴304および複数の拡張可能ポート306の両方を有する、バルーン302を含む。バルーン302は、典型的には、弾性または半応従性であって、ポート306が、バルーン膨張に応答して、
図20Aに示されるように、閉鎖または実質的に閉鎖構成から、
図20Bに示されるように、開放または拡張構成に拡張することを可能にするであろう。バルーン302は、バルーンの内部308の中に導入される、薬物または他の薬品を担持する膨張媒体で膨張され、バルーン拡張と、ポート306を通して、それらが加圧に応答して開放するにつれて、薬品媒体の放出との両方をもたらしてもよい。ポート306は、典型的には、最小閾値を上回る、典型的には、3atm、5atm、または7atmを上回る、内圧に応答して、開放するように構成されるであろう。
【0537】
ここで
図21A-21Dを参照すると、本発明の応力印加およびプラーク破砕特徴252を担持し、代替構造を有する、薬物送達カテーテル310が、図示される。
図21Aに示されるように、薬物送達バルーン312は、複数の特徴252を担持し、これは、バルーンの外面から半径方向外向きに突出する。薬物粒子314が、特徴252にわたってコーティングされ、および/またはその中に組み込まれ、例えば、薬物は、多孔性特徴内に吸収されてもよい、または特徴のリザーバまたは中空内部内に保持されてもよい。
図21Bに示されるように、薬物は、表面にわたってコーティングされ、および/または特徴252および送達バルーン312の一方または両方の表面内に放出可能に吸収されてもよい。
図21Cに示されるように、薬物314は、表面にわたってコーティングされ、および/または弾性膜316内に吸収されてもよく、これは、ひいては、
図17A-17Cを参照して上記に説明されるものに類似する様式において、バルーン312にわたって設置される。いくつかの事例では、薬物314は、
図21Dに示されるように、多孔性弾性膜318内に保持されてもよい。そのような事例では、薬物314は、バルーン312が拡張されるにつれて、弾性部材318の膜内の有孔または穿孔を通して、放出されるであろう。
【0538】
ここで
図22を参照すると、本発明のプラーク破砕特徴340は、プラーク破砕および後続除去のために、標的血管場所における一時的設置のために意図されるタイプのバルーン拡張可能足場または「ケージ」342の外部表面上に設置されてもよい。ケージは、弾性ポリマー材料から、ニッケル-チタン合金等の弾性金属から、または拡張可能構造がケージの内側で拡張および収縮(または圧潰)されると、拡張および収縮する、別の材料から形成されてもよい。
【0539】
ここで
図23Aを参照すると、
図22の拡張可能足場342は、バルーンの拡張に先立って、バルーンカテーテル344のバルーン342(
図23B)にわたって設置され得る、中心管腔または通路を有する。
【0540】
図23Bに示されるように、バルーン342は、膨張され、拡張可能足場342を拡張させ、足場上のプラーク破砕特徴342を半径方向外向きに押動させ、プラークに係合してもよい。足場は、バルーンが膨張されると、バルーンとともに開放し、かつバルーンが収縮されるにつれて、バルーンにわたって半径方向内向きに近接するであろうように、弾性材料、通常、ニッケル-チタン合金、例えば、ニチノール(R)または他の超弾性金属等の弾性金属またはポリマーから形成されるであろう。
【0541】
図24における端面図に示されるように、バルーンまたは他の拡張された部材440は、その円周および長さにわたって分散される、複数の離散応力印加またはプラーク破砕特徴252を有し、特徴は、スペーサとして作用し、特徴のあるパターン、密度、サイズ、形状、および/または占有面積で配列され、拡張された部材の外面と病変444の内面との間のバルーンの長さに沿って、複数の潜在的経路442を作成し、複数のチャネルまたは間隙を提供し、これは、拡張された部材の膨張された外面を越えて、予期される血管条件下、血液、造影剤、薬物、および同等物の灌流(流動)を可能にする。好ましい実施例では、チャネルは、1psi~10psiに及ぶ圧力、好ましくは、1psi~5psiに及ぶ圧力、より好ましくは、1psi~3psiに及ぶ圧力で送達される、造影剤流体等の流体を伝導させる。いくつかの事例では、チャネルは、生理学的圧力では、血液または造影剤の流動を可能にし得ない。そのような状況では、生理学的圧力を1psi~3psi上回って、脈管または身体管腔を加圧する必要があり得る。膨張された従来のバルーンが擬似脈管内で着色媒体の流動を遮断するであろう様子を示す、
図25と、着色媒体が本発明の表面特徴を有するバルーン440を越えて流動するであろう、
図26を比較する。
【0542】
いくつかの事例では、スペーサ特徴は、10mmHg~500mmHg、好ましくは、10mmHg~200mmHg、より好ましくは、10mmHg~100mmHgに及ぶ圧力において、特徴および/または特徴内の貫通孔(
図24D、24D-1、24D-3、および24D-3参照)の周囲またはそれに隣接するチャネルを通して、造影剤の通過を可能にするように構成または配列される。代替として、スペーサ特徴は、拡張可能構造が公称拡張構成または公称直径に拡張されると、0.5psi~5psi、好ましくは、0.5psi~3psi、より好ましくは、0.5psi~2psiにおいて、流体、造影剤、および/または薬品の通過を可能にするように構成されてもよい。
【0543】
図24A-24Dは、本発明による、異なる特徴パターンを有し、バイパスチャネルまたは間隙Gを作成する、バルーン440a-440dを図示する。そのような構築物は、特に、造影剤または薬物溶液が、チャネルが流体を拡張された構造の軸方向長を横断して伝導させることを可能にするために十分な生理学的圧力を上回る圧力で、拡張可能部材の近位の脈管の中に注入される、血管または他の管腔内の拡張された部材を横断して、蛍光透視法または投薬療法物注射を実施するとき、有利である。
図24Aは、構造が、拡張された状態等の拡張構成にある(完全に膨張されたバルーンである)とき、造影剤流体が拡張可能構造の軸方向長を横断してバイパスすることを可能にするために十分なチャネルを提供するように構成される、複数の特徴を示す。
図24Bは、構造が拡張構成にあるとき、造影剤流体または薬品を拡張可能構造の軸方向長を横断して伝導させるためのチャネルを提供するための、拡張可能構造の円周および/または軸方向長に沿った、二重の隣接する特徴の別の実施例である。
図24Cの実施例は、軸方向および/または円周方向において、チャネル(間隙)を特徴間に作成するように配向される、複数の特徴の別の実施例を示す。
図24Dは、(示される)軸方向に配向され、造影剤、流体、および/または薬品が、拡張されたバルーン等の拡張された構造をバイパスすることを可能にする、特徴内に形成される、孔253(
図24D-1および24D-2)を示す。
【0544】
図24D-1-24D-3は、孔253を特徴252dを通して有する、
図24Dに図示されるタイプの特徴を図示し、これは、血管系内で膨張されると、バルーンを越えた造影剤の灌流をさらに助長する。
図24D-1および24D-2に示されるように、球状特徴252dは、貫通孔253を有し、これは、バルーン440dの外面を越えた造影剤の流動をさらに助長し、可能にする。同様に、
図24D-3に示されるように、貫通孔253は、バルーン440eまたは他の拡張可能構造の外面上の半球または他のスペーサ特徴252e内に提供されてもよい。スペーサ特徴を軸方向線に沿って配列することによって、伸長間隙が、バルーン表面上の軸方向経路に沿って効果的に作成される。しかしながら、そのような軸方向経路は、時として、スペーサ特徴252dおよび252e自体によって遮断され得る。そのような遮断は、好ましくは、バルーンと軸方向に整合される、貫通またはバイパス孔をスペーサ特徴内に含むことによって、減少または排除されることができる。
【0545】
スペーサ特徴の使用(孔なしでも)は、血管系内で公称圧力(典型的には、7atm~11atmまたはより高い)に膨張されたバルーンを越えて造影剤灌流を可能にする際に効果的であり得ることが見出されている。特に、スペーサ特徴は、造影剤をバルーンを越えて流動させるために必要な圧力を低下させ、バルーンの下流の血管系を撮像することを補助し、大動脈またはいずれかの場所の中への造影剤の逆流を低減させる。貫通孔の含有は、必要造影剤送達圧力をなおもさらに低下させ、患者を毒性造影剤の過剰送達からさらに保護することが見出されている。同様に、例えば、
図2H-15-2H-21に示されるような特徴を通したチャネルの含有は、同様に、そのような内部流動経路を欠いている特徴と比較して、造影剤および血液灌流を助長するであろう。
【0546】
ここで
図27を参照すると、弁形成術カテーテル320は、カテーテルシャフト328の遠位端上に搭載される、区画化されたバルーン構造322を含む。区画化されたバルーン構造322は、近位区画324および遠位区画326の両方を含み、区画は、対向する内部面330aおよび330bを有する。これらの対向する表面はそれぞれ、それにわたって分散される、複数のプラーク破砕特徴332を有する。区画のそれぞれを膨張させ、石灰化された心臓または他の弁尖をその間に捕捉することによって、石灰化されたプラークは、弁機能を改良するために、破砕され得る。いくつかの事例では、区画324および326は、同時に膨張されるであろう一方、他の場合には、区画のうちの一方が、最初に、膨張され、膨張された区画は、弁尖の片側に対して牽引され、他方の区画が、次いで、膨張され、石灰化の破砕をもたらしてもよい。
【0547】
プラーク破砕特徴の他のパターンを有する、弁形成術デバイスが、
図28-31Bに示される。
図28に示されるように、弁形成術カテーテル440は、平坦面が、それぞれ、それにわたって分散される複数のプラーク破砕特徴448を有する、対向するバルーン表面446aおよび446bを有する、近位バルーン442と、遠位バルーン444とを有する、カテーテルシャフト441を含む。対のプラーク破砕特徴448は、対向するサービス上の特徴が、直接、相互に係合し、力をその間に捕獲された心臓または他の弁尖に印加するように配列される。
【0548】
図29に図示される弁形成術カテーテル460は、対向する面466aおよび466bをその上に伴う、近位バルーン462と、遠位バルーン464とを有する、
図28に図示されるものに類似する。しかしながら、プラーク破砕特徴468は、それらが、相互に係合せず、代わりに、直接、対向するバルーン表面に係合するように配列される。
【0549】
バルーン322、324、442、444、462、および464は、弁尖が、バルーンを膨張させることのみによって捕獲されるように、その個別のカテーテルシャフトに固定して取り付けられてもよいが、より多くの場合、バルーンが、弁尖を捕捉するために離間され、次いで、ともに合体され、弁尖を捕獲し、集束される力を特徴を通して印加し、弁尖上の石灰化およびプラークに応力をかけ、それを破砕するように、相互に対して摺動可能に搭載されるであろう。
【0550】
図30Aおよび30Bに示されるように、弁形成術カテーテル480は、シャフト482上に搭載される、一対の入れ子バルーン484および486を有する。近位バルーン484は、複数の応力印加特徴486がそれにわたって分散される、凹面円錐形表面488aを有する。遠位バルーン486は、複数の応力印加特徴489がその表面にわたって分散される、凸面円錐形表面488bを有する。心臓または他の弁尖Lが、表面が、
図30Aに示されるように、離間されると、バルーン表面488aと488bとの間に捕捉され得、弁尖上のプラークまたは他の石灰化が、
図30Bに示されるように、遠位および近位バルーン486および484をともに牽引することによって、破砕され得る。
【0551】
図31A-31Bに示されるように、弁形成術カテーテル490は、シャフト492上で相互に対して摺動するように搭載される、近位バルーン494と、遠位バルーン496とを有する。バルーンの対向する表面498aおよび498bは、分離され、弁尖を捕捉し、ともに合体され、応力印加特徴499をその間に捕獲された弁尖に対して係合し得る。図から分かるように、表面498bのみが、応力印加特徴を担持し、表面498aは、そのような特徴がない。バルーン494および496は、円錐形であるように示され、これは、より小さい領域にアクセスする際に有利であり得る。
【0552】
弁形成術バルーン構造は、典型的には、弁尖を対向する表面の間に圧縮または「狭入」させるように構成されるであろう。いくつかの事例では、表面は、膨張のみによって位置付けられるであろう、すなわち、対向する表面は、それらが膨張単独に応答して再構成するにつれて、弁尖を展開および圧縮するであろう。他の事例では、対向する表面を有する、バルーン構造の区画は、最初に、膨張または別様によって展開され、次いで、軸方向にともに牽引され、弁尖を対向する表面間に圧縮し、応力印加特徴に係合してもよい。弁形成術バルーン構造は、典型的には、弁尖をバルーンまたは拡張可能構造軸方向長の対向する表面間に圧縮または「狭入」させるように構成されるであろう。
【0553】
本開示のある実施形態または実施例が、詳細に説明されているが、変形例および修正が、本明細書に説明される全ての特徴および利益を提供しない場合がある、実施形態または実施例を含め、当業者に明白となるであろう。本開示は、具体的に開示される実施形態または実施例以外にも、他の代替または付加的実施例または実施形態および/または使用および明白な修正およびその均等物に拡張することが、当業者によって理解されるであろう。加えて、いくつかの変形例が、可変詳細において、図示および説明されているが、本開示の範囲内である、他の修正も、本開示に基づいて、容易に当業者に明白となるであろう。また、実施形態および実施例の具体的特徴および側面の種々の組み合わせまたは副次的組み合わせが、行われてもよく、依然として、本開示の範囲内に該当することが検討される。故に、開示される実施形態の種々の特徴および側面は、本開示の可変モードまたは実施例を形成するために、相互と組み合わせられる、または代用されることができることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される本開示の範囲は、上記に説明される特定の開示される実施形態または実施例によって限定されるべきではないことが意図される。上記に説明される実施形態および実施例の全てに関して、任意の方法のステップは、例えば、順次実施される必要はない。
【国際調査報告】