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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】臍帯センサ及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1455 20060101AFI20240313BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20240313BHJP
   A61B 10/00 20060101ALI20240313BHJP
   A61B 5/151 20060101ALI20240313BHJP
   A61B 5/026 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
A61B5/1455
A61B5/00 102A
A61B10/00 S
A61B5/151
A61B5/026
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557066
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-10-24
(86)【国際出願番号】 IB2022052109
(87)【国際公開番号】W WO2022195408
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/162,133
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522236350
【氏名又は名称】ジョンソン アンド ジョンソン コンシューマー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ミン
(72)【発明者】
【氏名】インゼル・リチャード・エイ
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
4C017AA09
4C017AA11
4C017AC26
4C017BC11
4C017EE15
4C038KK01
4C038KL05
4C038KL07
4C038KY02
4C038TA02
4C038UE04
4C038UE05
4C117XA02
4C117XB12
4C117XC26
4C117XD26
4C117XE04
4C117XE05
4C117XE37
(57)【要約】
臍帯に関連付けられたバイオマーカ及び他の情報を監視するための臍帯センサが提供される。センサのいくつかの例示的実施形態は、外側本体及び拡張可能な内側本体の両方を含み、両方の本体は、少なくとも部分的に臍帯の周囲に配置され、内側本体は、外側本体内に配置されている。拡張可能な内側本体は、臍帯を受容するための受容チャネルを画定し、選択的に拡張及び収縮されて、臍帯と係合及び係合解除する。1つ以上のバイオセンサ及び/又は1つ以上のサンプリング特徴部は、臍帯センサの一部として含まれてもよく、バイオセンサは、1つ以上のパラメータを測定し、サンプリング特徴部は、臍帯に関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得する。他のセンサ構成及び使用方法の中でも、出産プロセス中に臍帯センサを使用する例示的な方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
臍帯センサであって、
臍帯の周囲に少なくとも部分的に配置されるように構成された外側本体と、
前記外側本体内に配置され、前記臍帯の周囲に少なくとも部分的に配置され、前記臍帯と接触するように構成された拡張可能な内側本体と、
前記拡張可能な内側本体によって画定される受容チャネルであって、前記受容チャネルが前記臍帯を受容するように構成されている、受容チャネルと、
以下:
前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯若しくは前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のパラメータの感知若しくは測定のうちの少なくとも1つを行うように構造化及び配置された1つ以上のバイオセンサ、又は
前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯若しくは前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得するように構造化及び配置された1つ以上のサンプリング特徴部、のうちの少なくとも1つと、
を備える、臍帯センサ。
【請求項2】
前記拡張可能な内側本体の体積を選択的に拡張及び収縮させることができるように、前記拡張可能な内側本体と流体源との間の流体連通を可能にするために、前記拡張可能な内側本体に関連付けられた二方弁を更に備える、請求項1に記載の臍帯センサ。
【請求項3】
前記臍帯センサが、前記1つ以上のサンプリング特徴部を備え、前記1つ以上のサンプリング特徴部が、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられた少なくとも1つのマイクロチャネルであって、前記1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通し、それにより、前記臍帯の外面に関連付けられた1つ以上のバイオマーカが、前記臍帯センサの前記それぞれの1つ以上のバイオセンサ、又は前記1つ以上の別個に配置されたバイオセンサによって分析され得る、少なくとも1つのマイクロチャネルを更に備える、請求項1又は2に記載の臍帯センサ。
【請求項4】
前記臍帯センサが、前記1つ以上のサンプリング特徴部を備え、前記1つ以上のサンプリング特徴部が、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記臍帯から血液を採取するために前記臍帯を貫通するように構成された少なくとも1つのマイクロニードルであって、前記少なくとも1つのマイクロニードルが、前記1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通し、それにより、前記採取された血液に関連付けられた1つ以上のバイオマーカが、前記臍帯センサの前記それぞれの1つ以上のバイオセンサ、又は前記1つ以上の別個に配置されたバイオセンサによって分析され得る、少なくとも1つのマイクロニードルを更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【請求項5】
前記臍帯センサが、前記1つ以上のバイオセンサを備え、前記1つ以上のバイオセンサが、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを感知又は測定するように構成された少なくとも1つのパルスオキシメータを更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【請求項6】
前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記拡張可能な内側本体によって前記臍帯に加えられている圧力の量、又は前記臍帯が受けている圧力の量のうちの少なくとも1つを評価するように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【請求項7】
前記外側本体及び前記拡張可能な内側本体のうちの少なくとも1つに関連付けられた少なくとも1つの切断装置を更に備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【請求項8】
前記外側本体が、
第1のアームと、
前記第1のアームに対向する第2のアームと、
前記第1のアーム又は前記第1のアーム内に配置された前記拡張可能な内側本体の一部のうちの少なくとも1つに関連付けられた第1の歯と、
前記第2のアーム又は前記第2のアーム内に配置された前記拡張可能な内側本体の一部のうちの少なくとも1つに関連付けられた第2の歯であって、前記第1の歯及び前記第2の歯が、互いに対向しており、前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯を締め付けるように構成されている、第2の歯と、を更に備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【請求項9】
前記外側本体が、前記臍帯センサが配置される前記臍帯の一部の断面の外周の大部分の周囲に配置されるように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の臍帯センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、健康監視装置及び方法に関し、より詳細には、乳児の健康に関する様々なデータ、生体液、バイオマーカなどを監視するための臍帯センサに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの疾患は、若年起源である。疾患と戦うための首尾よい介入及び処置戦略を開発するために、乳児のまだ発達中の身体における疾患、毒性曝露、影響、及び感受性の早期診断が必要とされ得る。例えば、タバコの煙成分を含む環境化学汚染物質への曝露は、胎児の発達に悪影響を及ぼし、罹患した子供にとって好ましくない健康の軌道をもたらすことが十分に実証されている。糖尿病、肥満、並びに慢性心臓及び腎臓疾患などの長期転帰は全て、胎児及び小児曝露にその根拠があり、小児及び新生児における有病率の増加を示すと仮定されている。胎児の生体液、バイオマーカ、及び/又はそれに関連付けられたデータを監視して、胎児若しくは出生直後の子供の様々な疾患の徴候、若しくは様々な疾患に対する感受性を検出するのを助けることが重要であり得る。そのような監視はまた、他の用途の中でも、胎児若しくは出生直後の子供の発達の評価、遺伝子型判定、及びエピジェネティクスにおいて有用であり得る。例えば、胎児の生体液、バイオマーカ、及び/又はそれらに関連付けられたデータは、胎児若しくは出生直後の子供の認知発達についての有用な情報を提供するのに役立ち得る。
【0003】
出産中、乳児が生まれた後、臍帯は最終的に締め付けられ、切断される。臍帯を締め付けて切断するタイミングは議論の主題であった。大多数の乳児に対して臍帯を締め付けて切断する理想的な時間範囲が存在し得るが、任意の1人の乳児に対する最適な時間は、別の乳児と異なり得る。臍帯を締め付けて切断する時間は、どれだけの時間が経過したかということよりも、乳児によって自立レベルが達成されたかどうかに、より関係する。例えば、乳児の肺が通気されて、それにより、胎盤から臍帯を通って乳児まで生じる酸素に富んだ血流から、乳児のための自発呼吸及び血流への穏やかな切り替えを可能にするまで、臍帯を締め付けて切断するのを待つことが望ましい場合がある。これは、血圧の急激な上昇を防止し、心拍数及び心拍出量を維持するのに役立ち、したがって、乳児の臓器に重要な酸素を供給することができる。臍帯を直ちに締め付けて切断しないことの利点には、出産直後に胎盤輸血の間に乳児が酸素に富む血液の生理学的移送を受けることを可能にすること、及び早期産児については、貧血などの未熟児による重篤な合併症のリスクを低減することが含まれ得る。しかしながら、臍帯を適時に締め付けて切断することができないと、新生児の呼吸困難及び黄疸のような出生時合併症の増加などの合併症を引き起こす可能性があると少なくともある程度考えられている。各出産は固有の事象であるため、バイオマーカ及び/又は生体液を監視して、ケースバイケースで臍帯を締め付け及び切断する理想的な時間を検出するのを助けることができることが有用であり得る。
【0004】
したがって、臍帯に関連付けられたバイオマーカ及び/又は生体液を監視することを対象とするセンサ及び感知方法が必要とされている。そのような監視は、疾患及び疾患指標の早期検出のための能力、可能性のある疾患感受性、子供の発達、遺伝子型判定、及びエピジェネティクスについての情報、並びに他の利益の中でも特に、ケースバイケースで臍帯を締め付け切断する理想的な時間を評価するのに役立ち得る情報を提供することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
臍帯のバイオマーカ及び/又は生体液を監視するためのセンサ及び感知方法が本明細書に開示される。開示されるセンサは、臍帯の外面に関連付けられたパラメータ及び/又はバイオマーカ、並びに臍帯に関連付けられるか、又は臍帯内に配置されるそのようなパラメータ及び/又はバイオマーカを監視する能力を提供することができる。センサは、臍帯センサが選択的に臍帯に取り付けられ、臍帯から取り外されることを可能にする特徴部、並びにバイオマーカ、生体液などを感知及び/又はサンプリングする特徴部を含む。より具体的には、本開示の臍帯センサは、外側本体及び拡張可能な内側本体を含み、拡張可能な内側本体は、臍帯からのセンサの選択的な取り付け及び取り外しを可能にする。センサ、パルスオキシメータ、マイクロニードル、及び/又はマイクロチャネル等の種々の特徴部が、臍帯から所望の情報を得るために利用されることができる。次いで、その情報は、例えば、特定の乳児のために臍帯を締め付け及び/又は切断するための理想的な時間を決定するのを支援するために、並びに個々の乳児又は乳児の集合的グループのための評価を行うことを支援するためにデータを収集することを支援するために、リアルタイムを含む、種々の状況において使用されることができる。そのような評価は、他の使用の中でも、例えば、疾患検出、子供の発達(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、及びエピジェネティクスに関連し得る。
【0006】
臍帯センサの1つの例示的な実施形態は、外側本体と、外側本体内に配置された内側本体とを含み、両方の本体は、臍帯の周囲に少なくとも部分的に配置されるように構成され、内側本体はまた、臍帯と接触するように構成されている(例えば、拡張構成において)。受容チャネルは、拡張可能な内側本体によって画定され、受容チャネルは、臍帯を受容するように構成されている。センサは、(1)1つ以上のバイオセンサ、又は(2)1つ以上のサンプリング特徴部のうちの少なくとも1つを含む。バイオセンサ(複数可)は、外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される臍帯若しくは臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のパラメータの感知及び/又は測定を行うように構造化及び配置されている。サンプリング特徴部(複数可)は、外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される臍帯若しくは臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得するように構造化及び配置されている。
【0007】
臍帯センサの外側本体は、それが周囲に配置される臍帯の外周の大部分の周囲に配置されるように構成され得る。本明細書に示されるように、これは、外側本体が、臍帯センサが配置される臍帯の一部の断面の外周の大部分の周囲に配置されることをもたらし得る。
【0008】
臍帯センサは、二方弁を含むことができる。弁は、拡張可能な内側本体と流体源との間の流体連通を可能にするように、拡張可能な内側本体に関連付けられることができる。その結果、拡張可能な内側本体の体積を選択的に拡張及び収縮させることができる。
【0009】
臍帯センサは、圧力センサを含むことができる。圧力センサは、拡張可能な内側本体に関連付けられ得、拡張可能な内側本体によって臍帯に加えられている圧力の量、又は臍帯が受けている圧力の量のうちの少なくとも1つを評価するように構成され得る。
【0010】
バイオセンサ及び/又はサンプリング特徴部(複数可)に対して、様々なオプションを使用することができる。例えば、サンプリング特徴部(複数可)は、拡張可能な内側本体に関連付けられた少なくとも1つのマイクロチャネルを含むことができる。マイクロチャネルは、1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通することができる。結果として、臍帯の外面に関連付けられた1つ以上のバイオマーカは、臍帯センサのそれぞれの1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのそれぞれによって分析することができる。更なる例として、サンプリング特徴部(複数可)は、拡張可能な内側本体に関連付けられた少なくとも1つのマイクロニードルを含むことができる。マイクロニードル(複数可)は、臍帯から血液を採取するために臍帯を貫通するように構成され得る。更に、マイクロニードル(複数可)は、採取された血液に関連付けられた1つ以上のバイオマーカが、臍帯センサのそれぞれの1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサによって分析され得るように、1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通し得る。更に別の例として、バイオセンサ(複数可)は、拡張可能な内側本体に関連付けられた少なくとも1つのパルスオキシメータを含むことができる。パルスオキシメータ(複数可)は、外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される臍帯又は臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを感知又は測定するように構成され得る。
【0011】
臍帯センサは、少なくとも1つの切断装置を含むことができる。切断装置(複数可)は、外側本体及び拡張可能な内側本体のうちの少なくとも1つに関連付けられることができる。例えば、切断装置は、外側本体内に少なくとも部分的に配置され、受容チャネル内に配置された臍帯を切断するように構成され得る。更なる例として、切断装置は、内側本体内に少なくとも部分的に配置され、受容チャネル内に配置された臍帯を切断するように構成され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、臍帯センサは、第1のアームと、第1のアームに対向する第2のアームと、歯とを含むことができる。より具体的には、第1の歯は、第1のアーム及び/又は第1のアーム内に配置された拡張可能な内側本体の一部に関連付けられることができ、第2の歯は、第2のアーム及び/又は第2のアーム内に配置された拡張可能な内側本体の一部に関連付けられることができる。第1及び第2の歯は、互いに対向し、外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される臍帯を締め付けるように構成することができる。
【0013】
1つ以上のバイオマーカを監視する1つの例示的な方法は、センサが臍帯の少なくとも一部の周囲に配置されるように、臍帯上に臍帯センサを配置することを含む。方法は、(1)臍帯センサが周囲に配置された臍帯若しくは臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つの1つ以上のバイオマーカに関連付けられた1つ以上のパラメータを感知若しくは測定すること、又は(2)臍帯が周囲に配置されている臍帯又は臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得すること、のうちの少なくとも1つを更に含む。
【0014】
方法はまた、臍帯センサの拡張可能な本体を拡張して、臍帯センサを臍帯に固定するのを支援することを更に含み得る。いくつかのそのような実施形態では、拡張可能な本体を拡張することは、臍帯センサに関連付けられた少なくとも1つの圧力センサを使用して、拡張可能な本体によって臍帯に及ぼされている圧力の量、又は臍帯が受けている圧力の量のうちの少なくとも1つを評価することを含み得る。代替的又は追加的に、拡張可能な本体を拡張させることは、二方弁を動作させて、拡張可能な本体を拡張させることを含むことができる。
【0015】
臍帯センサ上に臍帯センサを配置することは、臍帯センサが配置される臍帯の一部の断面の外周の大部分の周囲に臍帯センサを配置することを含むことができる。いくつかの実施形態では、本方法は、臍帯センサで臍帯を締め付けることを含むことができる。方法はまた、臍帯を切断することを含むことができる。切断は、外部切断装置によって行うことができ、あるいは、臍帯センサの切断装置(複数可)を使用して行うことができる。
【0016】
臍帯が周囲に配置されている臍帯又は臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得する動作は、臍帯の外面に関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得することを含むことができる。代替的又は追加的に、臍帯が周囲に配置されている臍帯又は臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得する動作は、臍帯センサから血液を採取することを含むことができる。
【0017】
臍帯センサが周囲に配置された臍帯又は臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つの、1つ以上のバイオマーカに関連付けられた1つ以上のパラメータを感知又は測定する動作は、臍帯センサに関連付けられた少なくとも1つのパルスオキシメータを使用して感知又は測定することを含むことができる。
【0018】
感知、測定、及び/又はサンプリングされる1つ以上のバイオマーカは、臍帯又は胎盤の少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカであり得る。いくつかの実施形態において、本方法は、1つ以上のバイオマーカに基づいて、胎児、乳児、又は母親のうちの少なくとも1つの医学的状態を評価することを更に含むことができる。代替的又は追加的に、いくつかの実施形態において、方法は、1つ以上のバイオマーカに基づいて、胎児、乳児、又は母親のうちの少なくとも1つの発達を監視することを含むことができる。発達には、胎児又は乳児の認知発達が含まれ得るが、これらに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本開示は、以下の詳細な説明を添付図面と併せ読むことで、より完全に理解されよう。
図1】臍帯の周囲に配置された臍帯センサの1つの例示的な実施形態の概略斜視図である。
図2A】センサの内側本体が非拡張構成にある、線A-Aに沿った図1の臍帯センサの断面正面図である。
図2B】センサの内側本体が第1の拡張構成にある、図2Aの断面正面図である。
図3】臍帯センサの代替の例示的な実施形態の断面正面図である。
図4】臍帯センサの更に別の実施形態の断面正面図である。
図5A】臍帯センサの更なる代替の例示的な実施形態の正面断面図であり、この場合、センサの内側本体は、締め付け構成と呼ばれることもある第2の拡張構成にある。
図5B】センサの切断構成要素を示す図5Aの断面正面図である。
図6】臍帯センサの更に別の実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、本明細書で開示する装置(例えば、センサ)及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態の1つ以上の実施例が、添付の図面に例解されている。当業者は、具体的に本明細書において説明され、添付の図面において例解される装置及び方法が、非限定的な例示的な実施形態であること、並びに本開示の範囲が、特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。例示的な一実施形態に関連して例解又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。そのような修正及び変形例は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。更に、本開示において、実施形態の同様の番号が付された構成要素は、概して類似する特徴を有する。追加的に、直線又は円形の寸法が、開示されるデバイス及び方法の説明で使用される限りにおいて、そのような寸法は、そのようなデバイス及び方法と共に使用され得る形状のタイプを限定することを意図しない。当業者には、そのような直線寸法及び円寸法に相当する寸法を、任意の幾何学的形状について容易に決定することができる点が認識されるであろう。装置の寸法及び形状、並びにその構成要素は、装置が使用されることになる患者の解剖学的形態、装置が使用されることになる構成要素の寸法及び形状、並びに装置が使用されることになる方法及び手技に少なくとも依存し得る。
【0021】
本明細書で提供される図面は、必ずしも原寸に比例していない。更に、本明細書に示される実施形態のうちの少なくともいくつかは、実際には、実施形態の構成要素のうちのいくつかが、実際に示されるものとは異なって応答し得るように、本質的に概略的である。非限定的な例として、本開示は、拡張可能な内側本体を提供し、図示された実施形態では、拡張可能な内側本体は、典型的には、外側本体によって境界付けられた場所に閉じ込められたままであるが、実際には、拡張可能な内側本体は、そのような境界を越えて拡張し、外側本体の一部を過ぎて、及び/又は外側本体の一部の周囲に、及び/又は外側本体によって取り囲まれていない臍帯の一部の周囲に延在し得る。更に、多様な用語が、それらが同じ意味を有さないとしても、開示全体を通して互換的に使用される場合があるが、このことは当業者には理解されるであろう。非限定的な例として、用語「バイオマーカ」及び「生体液」は互換的に使用されることがある。
【0022】
本開示は、概して、臍帯に関連付けられた様々なパラメータ及び/又はデータを監視するのを助けるために使用され得る臍帯センサに関する。臍帯センサは、出産中に臍帯上に配置することができ、(1)臍帯及び/又は臍帯を通過する血液に関連付けられた1つ以上のパラメータを感知又は測定すること、及び/又は(2)臍帯及び/又は臍帯を通過する血液に関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得することができる。臍帯センサによって得られたデータ、情報などは、次に、臍帯をいつ締め付け及び/又は切断するかを決定するのに役立つなど、出産プロセスに直接関連付けられた初期評価を行うために使用することができ、及び/又は疾患、疾患指標、及び/又は疾患感受性の早期検出を監視するのに役立つなど、新生児の発達を検出及び/又は分析するために使用すること、並びに子供の発達(例えば認知発達)、遺伝子型判定、及び/又はエピジェネティクスを評価することの両方を行うことができる。
【0023】
図1図2Bは、臍帯センサ10の1つの例示的な実施形態を示す。センサ10は、それを通して臍帯100を配置することができる受容チャネル22を画定する本体20と、次いで、(1)臍帯100及び/又は臍帯100を通過する血液に関連付けられた1つ以上のパラメータを感知又は測定するための1つ以上のバイオセンサ又は他の感知装置、又は(2)疾患、疾患指標、及び/若しくは疾患感受性の早期検出のための監視、子供の発達(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、エピジェネティクスの評価、並びに/又は臍帯100を締め付け及び切断するための理想的な時間の評価などの様々な医療目的に使用することができるバイオマーカ及び/若しくは他のデータを取得するための1つ以上のサンプリング特徴部のうちの一方又は両方を含む。示されるように、本体20は、外側本体24及び内側本体26の両方を含むことができ、内側本体は外側本体内に配置される。
【0024】
ハウジングと呼ばれることもある外側本体24は、臍帯100の一部の周囲に少なくとも部分的に配置されるように構成された実質的に剛性の円筒形又はリング形状の構造であり得る。図1図2Bの図示される実施形態では、外側本体24は、臍帯100の外周の約4分の3の周囲に配置され、これは、臍帯センサ10が配置される臍帯100の一部の断面を参照して示される。外側本体24を臍帯100の外周の周囲に完全に配置しないことは、センサ10を臍帯100の上及び/又は周囲に摺動させるか、又は他の方法で配置することをより容易にするのに役立ち得る。それはまた、必要に応じて、内側本体26が過剰に拡張するための出口を提供することによって、拡張可能な内側本体26にいくらかの追加の緩和を提供することができ、そのような拡張は、以下により詳細に説明される。他の構成では、外側本体24は、臍帯100の外周の大部分の周囲に配置されてもよく(すなわち、臍帯の外周のちょうど半分にわたって)、臍帯100の外周の4分の3超にわたって配置されてもよく、臍帯100の外周の周囲に完全に配置されてもよい。外側本体24は、センサ10が、臍帯100の長さに沿った所望の場所に配置され、おそらく固定されるように構成されるならば、臍帯100の外周の任意の一部の周囲に配置することができる。臍帯100の外周の半分以上の周囲に延在しない構成であっても可能であるが、そのような実施形態は、センサ10が臍帯100から脱落するのを防止するために、臍帯100に対するセンサ10の場所を固定するのに役立つ特徴部を含む可能性が高い。
【0025】
後述するように、内側本体26は、センサ10の場所(例えば、所望の場所)を臍帯100に選択的に固定するために、臍帯100に対してセンサ10を固定するのを助けることができる。内側本体26の代わりに又はそれに加えて、外側本体及び/又は内側本体上に位置する歯、及び/又は外側本体及び内側本体の一方又は両方から延在し、臍帯に係合してセンサを臍帯に対して位置決め及び固定することができる1つ以上のピン又は他の構成要素など、臍帯100に対するセンサ10の場所を固定するための他の特徴部を使用することもできる。
【0026】
外側本体24の剛性の性質は、内側本体26が拡張することができる構造を提供するのを助けることができる。それと共に、他の実施形態では、外側本体24は、半剛性であってもよく、及び/又は拡張するように構成されてもよく、そのような拡張が、任意の周囲の解剖学的構造に望ましくない損傷を引き起こさない場合である(存在する場合、通常、センサ10が母親の外側で臍帯100に取り付けられる場合、周囲の解剖学的構造は存在せず、これは最も議論されており、一般的な使用である可能性が高いが、必ずしも唯一の使用ではない)。いくつかの実施形態では、外側本体24及び内側本体26は、外側本体及び内側本体が全く同一であるように拡張することが可能な単一の本体であってもよい。外側本体24が作製され得るいくつかの例示的な材料としては、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼、プラスチック、及び他の金属又は熱成形材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
図示の実施形態では、外側本体24は、円筒形とみなすこともできるリング形状を有する。外側本体24の直径Dは、約2センチメートル~約3センチメートルの範囲内であり得、いくつかの実施形態では、直径は、約2.5センチメートル(すなわち、約1インチ)であり得る。外側本体24の長さLは、約0.1センチメートル~約8センチメートルの範囲内であり得、いくつかの実施形態では、長さは、約0.5センチメートルであり得る。本開示の精神から逸脱することなく、他の形状、サイズ及び構成が可能である。
【0028】
内側本体26は、外側本体24内に配置され、臍帯100の一部の周囲に少なくとも部分的に配置されるように構成された、ブラダと呼ばれることもある拡張可能な構造であってもよい。図1図2Bの図示される実施形態では、内側本体26は、臍帯100の外周の約4分の3の周囲に配置される。外側本体24と同様に、他の実施形態では、内側本体26は、図示されるよりも多くの又は少ない臍帯100の周囲に配置されるように構成され得る。内側本体26の内面26sは、センサ100の受容チャネル22の外周を画定し、そのような外周は、内側本体26が完全な円でない場合であっても画定可能である。そのような場合、受容チャネル22の外周のサイズは、内面26sの既存の長さ/外周に基づくことができるか、又は外周の残りは、内側本体26の関連付けられた寸法から外挿することができる。内側本体26が拡張及び収縮するにつれて、内側本体26の内面26は、半径方向内向き及び外向きに移動し、それによって、受容チャネル22の直径を変化させる。示されるように、受容チャネル22は、臍帯100を受容する。
【0029】
内側本体26は拡張可能であり、これは、センサ10の場所(例えば、所望の場所)を臍帯100に選択的に固定するために、臍帯100に対してセンサ10を固定するのに役立ち得る。図1及び図2Aでは、内側本体26は、外側本体24の厚さ24tと同様の厚さ26tを有する、収縮構成又は初期構成と呼ばれることもある非拡張構成にあり(厚さは同様である必要はないが)、一方、図2Bでは、内側本体は、本明細書では第1の拡張構成とも呼ばれる拡張係合構成にある。第2の拡張構成への更なる拡張は、図5A及び図5Bに示される臍帯センサに関して以下に説明される。内側本体26の拡張は、厚さ26tを増加させる。
【0030】
拡張可能な内側本体26が拡張するにつれて、その体積は増加し、チャネル22の直径dを画定する内面26sが減少する。第1の拡張構成では、内側本体26は、臍帯100に対してセンサ10の場所を固定するのを助けるために臍帯100の外面100sに係合するように拡張される。いくつかの例では、係合は、内側本体26が第1の拡張構成にあるときにセンサ10が臍帯100の長さに沿って概して摺動することができないように緊密であり得る一方で、他の例では、係合は少し緩くてもよく、依然としてセンサ10を臍帯100に概して固定するが、臍帯100の長さに沿ったセンサ10の少なくともいくらかの摺動移動を可能にする。典型的には、第1の拡張構成では、内側本体26は、臍帯100を締め付けるように臍帯100の周囲でそれほどきつくない。結果として、内側本体26が第1の拡張構成にあるとき、血液は、典型的には、臍帯100の動脈102、104及び静脈106を通って流れ続けることができる。内側本体26も収縮可能であり、これは、内側本体26の拡張を減少させることができ、内側本体26が図1及び図2Aに示す収縮構成に戻ることを可能にすることを意味する。
【0031】
拡張可能な構造体を選択的に拡張及び収縮させるための公知の任意の種々の技術が、内側本体26を拡張及び収縮させるために使用され得る。図示の実施形態では、流体を選択的に追加して拡張可能な内側本体26から除去することを可能にする二方弁30が設けられている。例えば、流体源(図示せず)は、センサ10とは別個の構成要素等から提供されることができ、拡張可能な内側本体26と流体連通して、内側本体26の体積を選択的に拡張及び収縮させることができる。他の実施形態では、流体源は、臍帯センサ10内及び/又は臍帯センサ10上に配置することができる。非限定的な例として、流体源は、外側本体24内及び/又は外側本体24上に配置することができ、二方弁30は、外側本体24の流体源と拡張可能な内側本体26との間の連通を可能にする。
【0032】
任意の数の流体を流体源内に配置するか、そうでなければ流体源に関連付け、内側本体26を選択的に拡張させるために使用することができる。例えば、空気は、流体源のチャンバ内に配置され、二方弁30によって内側本体26に選択的に追加され、内側本体26から除去され得る。代替的な実施形態では、空気は、流体源が外部環境であり、流体源「内に配置」されないように、外部環境からのものであってもよい。内側本体26を使用して内側本体26を拡張させることもできる。
【0033】
流体源と拡張可能な内側本体26との間の流体の流れは、様々な技術を使用して制御することができる。例えば、二方弁30は、血圧など、拡張可能な内側本体26と臍帯100との間の感知された圧力に基づいて動作するように構成することができる。感知された圧力は、臍帯100の周囲のセンサ10の所望のフィットを達成するために、拡張可能な内側本体26に流体を導入するか又はそこから流体を除去するかを二方弁に知らせることができる。更なる例として、二方弁30は、医師、看護師、又は手技に関与する他の人物が、流体が拡張可能な内側本体26に出入りするときを制御することができるように、手動で操作されることができる。拡張又は収縮するかどうかについての決定は、目視検査、他者からの指示によって、及び/又は臍帯センサ10及び関連付けられた構成要素からのフィードバックに基づいて通知され得る。例えば、いくつかの実施形態では、二方弁30は、臍帯センサ10を臍帯100に結合する、又は臍帯センサ10を臍帯100から分離する目的で、医師、看護師、又は手技に関与する他の人物によって手動で作動させることができる。すなわち、二方弁30を作動させて、内側本体26を流体で十分に満たして、臍帯センサ10を臍帯100上の所望の場所に位置決めし、その場所を維持することができる。同様に、二方弁30を作動させて内側本体26から流体を除去して、臍帯センサ10の位置を臍帯100に対して移動させ、かつ/又は臍帯100から除去することができる。
【0034】
拡張可能な内側本体26を形成するために、ゴム、ネオプレン、熱可塑性エラストマー(TPE)などを含むがこれらに限定されない任意の数の材料を使用することができる。更に、内側本体26のサイズ及び形状は、概して、外側本体24のサイズ及び形状に類似するか、又は少なくとも適合することができる。非拡張構成における内側本体26の体積は、非限定的な例として、約0.2ミリリットル~約0.4ミリリットルの範囲内であり得、いくつかの実施形態では、約0.3ミリリットルであり得、第1の拡張構成における内側本体26の体積は、非限定的な例として、約0.5ミリリットル~約2.5ミリリットルの範囲内であり得、いくつかの実施形態では、約1.5ミリリットルであり得る。内側本体26のサイズ及び形状に影響を与える要因は、少なくとも部分的に、外側本体24のサイズ及び形状並びに臍帯100のサイズに依存し得る。外側本体24と同様に、内側本体26には様々な形状、サイズ、及び構成が可能である。
【0035】
以下に説明されるように、1つ以上のセンサ(例えば、バイオセンサ)及び/又はサンプリング特徴部が、臍帯センサ10の一部として含まれ得る。そのようなセンサ及び特徴部によって測定されるデータ及び/又はパラメータは、二方向制御弁30を制御する人物に、拡張若しくは収縮、又は更なる拡張若しくは収縮が所望されるかどうかについての情報を提供することができる。他の実施形態では、二方弁30は、1つ以上のセンサ(例えば、バイオセンサ)、サンプリング特徴部、及び/又は他のデータ収集構成要素若しくは情報からのフィードバックが、より一般的には、フィードバックに基づいて、流体源と拡張可能な内側本体26との間の流体の流れをいずれかの方向に選択的にオン及びオフにするようにコンピュータプロセッサに通知するのに役立ち得るように、自動化されることができる。したがって、非限定的な例として、コンピュータプロセッサは、特定の割合の内面26sが臍帯100と接触するまで、流体源から拡張可能な内側本体26内への流体の流れを可能にするように、二方弁30に命令することができ、その後、二方弁30は閉じられて流体の流れを止める。当業者は、本開示を考慮して、二方弁30の手動又は自動動作を通知するために依拠され得る他のパラメータ、データ等を理解するであろう。コンピュータプロセッサ(図示せず)は、臍帯センサ10、流体源、並びに/又はセンサ10、流体源、及び臍帯100のうちの1つ以上と通信する外部構成要素上に配置されたコンピュータチップ(図示せず)などの一部であり得る。
【0036】
上述したように、いくつかの実施形態では、臍帯センサ10’は、臍帯100の全周の周囲に配置することができる。いくつかのそのような実施形態では、少なくともセンサ10’を臍帯100のいずれかの端部から摺動させてオン又はオフする容易な方法がないので、センサ10’を臍帯100の周囲に配置するのを助けるために、1つ以上の特徴部を外側本体24’に含めることができる。例えば、図3の臍帯センサ10’に関して概略的に示すように、ヒンジ式ドア32’を外側本体24’の一部として設けることができ、ドア32’は、臍帯センサ10’を臍帯100上に摺動させることができるように開くことができ、閉じると、センサ10’が臍帯100から落下するのを防止することができる。図示の実施形態では、内側本体26’はヒンジ式ドア32’の一部として含まれないが、他の構成では、センサは、第2の別個の内側本体として又は単一の内側本体の一部として、内側本体がヒンジ式ドアの一部であることを可能にするように設計することができる。他の実施形態では、ヒンジ式ドア32’は、より一般的には、外側本体24’の主要部分から選択的に結合及び分離することができる外側本体24’の第2の部品とすることができる。このような選択的な結合は、1つの構成要素を別の構成要素に結合するための任意の公知の技術を使用して達成され得、この技術は、とりわけ、雄雌結合機構、締まり嵌め、スナップ嵌め、ストレッチ嵌め、及び/又はねじ構成などの、機械的係合の種々の形態を含む。
【0037】
図1図2Bに戻ると、臍帯センサ10は、(1)1つ以上のバイオセンサ又は感知装置(一方の用語の使用は他方を排除しない)、又は(2)1つ以上のサンプリング特徴部のうちの一方又は両方を含むことができる。場合によっては、バイオセンサ(複数可)は、それらが全く同一であるように、サンプリング特徴部(複数可)と統合され得る。例えば、以下に説明するように、いくつかのバイオセンサは、サンプリングの形態と考えることができるバイオマーカを感知する。本開示のバイオセンサ(複数可)は、受容チャネル22内に配置された臍帯100又は臍帯100を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のパラメータの感知及び/又は測定を行うように構造化及び/又は配置され、したがって、センサ10の外側本体24が少なくとも部分的にその周囲に配置される。本開示のサンプリング特徴部は、受容チャネル22内に配置された臍帯100又は臍帯100を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得するように構造化及び/又は配置され、したがって、センサ10の外側本体24が少なくとも部分的にその周囲に配置される。サンプリング特徴部は、サンプルが臍帯と共に残っているか、臍帯から除去されるかにかかわらず、臍帯の任意の一部からサンプルを取得することができる臍帯センサの任意の構成要素と考えることができる。
【0038】
本開示は、臍帯を通過する血液を含むがこれに限定されない、臍帯に関連付けられた様々なパラメータの監視と併せて使用することができるバイオセンサのいくつかの非限定的な例を提供する。本開示は同様に、バイオマーカ、生体液、及び/又は様々な医療目的に使用することができる他のデータを得るために使用することができるサンプリング特徴部のいくつかの非限定的な例を提供し、それには、限定するものではないが、疾患、疾患指標、及び/又は疾患感受性の早期検出のための監視、子供の発達(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、エピジェネティクスの評価、及び/又は臍帯を締め付け切断する理想的な時間の評価が含まれる。したがって、図示された実施形態及び本明細書の説明は、そのようなバイオセンサ及びサンプリング特徴部のいくつかの例示的な例を提供するが、そのような開示は、そのようなバイオセンサ及び/又はサンプリング特徴部のタイプ、構成、配置、及び/又は使用に関して決して限定するものではない。
【0039】
図2A及び図2Bは、電気インピーダンス又はフォトダイオードなどによって臍帯100を通る血流を感知することができるように、内側本体26に関連付けられたバイオセンサ40を示す。示されるように、バイオセンサ40は、外側本体24に結合され、その内面24sから延在し、内側本体26が図2Aの非拡張構成から図2Bの第1の拡張構成に拡張されるにつれて、内側本体26と共に移動する(例えば、拡張する)ことができる。他の実施形態では、バイオセンサ40は、内側本体26が拡張するにつれて、バイオセンサ40が内面26sと共に移動するすなわち、必ずしも図2Bに示されるように拡張しないように、内側本体26の内面26s内に配置されるか、又は他の方法で内面26sに関連付けられ得る。バイオセンサ40が臍帯100と接触しているとき、バイオセンサ40は血流を感知することができる。血流を検出するために臍帯100との直接接触を必ずしも必要としない他のバイオセンサが使用されてもよい。
【0040】
図3は、図1図2Bの臍帯センサ10と同様であるが、バイオセンサの代替的な非限定的な例を含む臍帯センサ10’を示す。臍帯センサ10と同様に、臍帯センサ10’は、外側本体24’及び拡張可能な内側本体26’を含み、拡張可能な内側本体26’は、臍帯100を受容するように構成された受容チャネル22’を画定する。図示された実施形態において、センサ10’は、内側本体26’に関連付けられた2つのバイオセンサ40’、42’を含む。第1のバイオセンサ40’は、臍帯100の表面100sに関連付けられた様々なパラメータ又はデータを(典型的には、必ずしもそうとは限らないが、臍帯100の表面100sとの接触を介して)感知することができるように構成される。図示された実施形態において、第1のバイオセンサ40’は、臍帯100の表面100s上の1つ以上のバイオマーカを感知することができる。示されるように、内側本体26’が拡張されていない構成にあるときであっても、行われることができる。内側本体26’が、第1の拡張構成などに拡張するとき、第1のバイオセンサ40’は、臍帯100の表面100sと係合したままであり得る。他の実施形態では、図2A及び2Bのセンサ10のように、センサ10は、内側本体26の拡張と連動して移動するように構成することができる。
【0041】
第2のバイオセンサ42’は、臍帯100の内部に関連付けられた様々なパラメータ又はデータを感知することができるように構成される。これは、典型的には、臍帯100の内部に接触することによって行われる。図示される実施形態では、第2のバイオセンサ42’は、臍静脈106にアクセスするように構成され、それによって、第2のバイオセンサ42’が、静脈106に関連付けられた1つ以上のバイオマーカを感知することを可能にする。他の実施形態では、第2のバイオセンサ42’は、臍動脈102、104のうちの1つにアクセスするように構成することができ、及び/又は追加のバイオセンサを使用して、動脈102、104及び静脈106のうちの2つ以上にアクセスすることができる。更に、バイオセンサは、臍帯100の他の部分にアクセスするように構成されてもよく、そうすることが、本明細書に記載の目的を達成するのに役立つ情報を得るのに有利である場合には、そのように構成されてもよい。あるいは、第1及び第2のバイオセンサ40’、42’は、少なくともそれらがバイオマーカを感知するか、又はそうでなければサンプリングするので、サンプリング特徴部とみなすことができる。
【0042】
図4は、臍帯センサ110の別の例示的な実施形態を示す。図1~3のセンサ10、10’と同様に、臍帯センサ110は、外側本体124及び拡張可能な内側本体126(集合的に本体120)を含み、拡張可能な内側本体126は、臍帯を受容するように構成された受容チャネル122を画定する。図示の実施形態では、拡張可能な内側本体126は、図2Bの臍帯センサ10に関して上述した同じ構成と同様に、第1の拡張構成にある。外側本体124及び内側本体126の各々は、図示されるように、受容チャネル122によって受容され得る臍帯の周囲に少なくとも部分的に延在するように構成され、各本体124、126は、受容チャネル122によって受容される臍帯の外周の4分の3を超える外周を有し、「C字形」を形成する。センサ10に関する外周の先の説明と同様に、内側本体124及び外側本体126の外周は、本体124、126が完全な円でない場合であっても画定することができる。
【0043】
また、図1~3のセンサ10、10’と同様に、臍帯センサ110は、内側本体126を選択的に拡張及び収縮させるのを助けるための二方弁130と、(1)1つ以上のバイオセンサ又は感知装置、又は(2)1つ以上のサンプリング特徴部のうちの一方又は両方を含むことができる。図示された実施形態は、図1図3に関して上述されたものと同様であるいくつかのそのようなセンサ及びサンプリング特徴部、そのようなセンサ及びサンプリング特徴部の変形である他のもの、並びに図4に新たに図示される更に他のものを提供する。当業者であれば、本開示を考慮して、本明細書で提供されるか、又はそうでなければ本開示から導出可能な臍帯センサの実施形態のいずれかにわたって、そのようなセンサ及びサンプリング特徴部の特定の特徴部を含む、センサ及びサンプリング特徴部のためのこれらの様々なオプションをどのように組み込むかを理解するであろう。本明細書に提供される種々のセンサ及びサンプリング特徴部は、所望に応じて、混合及び整合されることができる。他のセンサ及びサンプリング特徴部もまた、本明細書で提供される臍帯センサ、又は本開示から導出可能な他の臍帯センサのいずれかに組み込むことができる。
【0044】
臍帯センサ110は、臍帯(図示せず)の外面に関連付けられた1つ以上のパラメータを感知若しくは測定し、かつ/又は1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得するように構成された1つ以上の感知装置を含むことができる。示されるように、2つのパルスオキシメータ140は、内側本体126内に配置されるか、内側本体126に結合されるか、又は内側本体126と別様に関連付けられる。1つ又は2つ以上を含む他の数のパルスオキシメータ140を使用することができ、当業者は、2つ以上が使用される場合に複数のパルスオキシメータからのデータをどのように利用するかを認識する。パルスオキシメータ140は、臍帯を通る血液流量を測定することができる。これは、新生児の肺が機能し始めるときなど、臍帯を通る血流が減少又は停止するときを監視するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、血流の減少が感知されると、上記で説明されるもの等のコンピュータプロセッサは、臍帯を締め付ける及び/又は閉鎖するために拡張するように内側本体126に命令することができる。いくつかの実施形態では、パルスオキシメータ140からのフィードバックに基づいて、血流が停止した、又は少なくとも十分に低減されたために臍帯を切断することが安全であるという1つ以上の信号(例えば、音声、視覚など)を、医師、看護師、又は手技に関与する他の人物に提供することができる。代替的又は追加的に、コンピュータプロセッサはまた、以下で説明される図5Bに示される切断装置250などの臍帯センサに組み込まれた切断装置に、パルスオキシメータ140からのフィードバックに基づいて臍帯を切断するように命令することができる。関連して、パルスオキシメータ140からのフィードバックが、新生児の肺が新生児への酸素の供給を引き継ぐのに十分に適切に機能していない場合など、血流が十分に低減されていない場合、そのようなフィードバックは、臍帯が切断されることを可能にするために血流が十分に低減又は停止されたときに提供される信号(複数可)とは異なる1つ以上の信号(例えば、音声、視覚など)をトリガすることができ、したがって、医師、看護師、又は手技に関与する他の人物(複数可)は、臍帯が切断されるべきではないことを知る。
【0045】
内側本体126と共に提供される別のセンサは、圧力センサ134である。図示のように、圧力センサ134は、内側本体126の内面126sに配置することができ、内側本体126、したがって臍帯センサ110によって臍帯に加えられる圧力及び/又は臍帯が受けている圧力を検出することを可能にする。圧力センサ134は、内側本体126内の流体の量を調節して、臍帯センサ110によって臍帯に加えられている圧力の量を変更するのを助けるために、コンピュータプロセッサ又は他の方法などによって、二方弁130にフィードバックを提供することができる。これは、例えば、臍帯センサ110が特定の時間に不必要に締め付けられていないことを確実にするのに役立ち得る。
【0046】
図示された実施形態はまた、臍帯の動脈及び静脈内などの臍帯内のバイオマーカ及び/又は生体液を感知するように構成された3つのサンプリング特徴部を含む。図示される実施形態では、各サンプリング特徴部は、外側本体124の内面124sから内側本体126を通って延在し、受容チャネル122内に配置された臍帯の内側へのアクセスを提供することができるように、展開構成において内側本体126から半径方向内向きに延在するマイクロニードル142である。本明細書で提供されるように、そのようなマイクロニードル142、又はバイオセンサ若しくはサンプリング特徴部は、より一般的には、本明細書で提供されるか又は本開示から派生する他の構成の中でも、内側本体126のみに関連付けられるように構成され得る。図示されたマイクロニードル142は、例えば、臍帯が締め付けられた後に、作動され、臍帯を穿刺するか、又は他の方法で貫通することができる。マイクロニードル142を作動させる動作は、センサ10が臍帯100上に固定されると、マイクロニードルが臍帯100に向かって及びその中に作動するように、自動化することができる。いくつかの実施形態において、マイクロニードル142は、例えばマイクロニードル142のうちの1つ以上の遠位先端部に、1つ以上の圧力センサ(図示せず)を含むことができる。マイクロニードル(複数可)142が臍帯100を(しばしばゆっくりと)穿刺するとき、センサ(複数可)は、臍帯100に対する圧力を感知し、臍帯100への更なる貫通のためのマイクロニードル(複数可)142の前進を停止させることができる。例えば、閾値圧力低下が識別されるとマイクロニードル(複数可)142が停止するように、停止命令が通信されてもよく、そのような圧力低下は、マイクロニードル(複数可)142が動脈又は静脈に到達したことを示す。
【0047】
いくつかの実施形態では、マイクロニードル(複数可)142は、臍帯内の血液中を含む、臍帯の内側上のバイオマーカを収集及び感知するために、マイクロ流体チャネルを含むが、これに限定されないチャネルを含むことができる。当業者は、本開示を考慮して、図示されたマイクロニードル142が、臍帯に関連付けられた様々なパラメータを感知することなどによって、バイオセンサの機能を実行することもできることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロニードル142は、センサ110に関連付けられた1つ以上のバイオセンサ及び/又はセンサ110とは別個に配置された1つ以上のバイオセンサと通信することができる。これは、採取された血液に関連付けられたバイオマーカが、臍帯センサ110の1つ以上のバイオセンサ及び/又はセンサ110とは別個に配置された1つ以上のバイオセンサによって分析されることを可能にすることができる。
【0048】
更に、図示された実施形態は、臍帯の表面上のバイオマーカを感知するように構成された3つのサンプリング特徴部を含む。図示の実施形態では、各サンプリング特徴部は、外側本体124の内面124sから内側本体126を通って延在し、内側本体126の内面126sで、又は少なくともその近傍で終端するマイクロチャネル144であり、それにより、マイクロチャネル144は、臍帯の外面にアクセスして、そこからバイオマーカをサンプリングすることができる。当業者は、本開示を考慮して、図示されたマイクロチャネル144が、臍帯に関連付けられた様々なパラメータを感知することなどによって、バイオセンサの機能を実行することもできることを理解するであろう。そのような構成の非限定的な例は、図1図3の臍帯センサに関して上述されている。いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロチャネル144は、センサ110に関連付けられた1つ以上のバイオセンサ及び/又はセンサ110とは別個に配置された1つ以上のバイオセンサと通信することができる。これは、採取された血液に関連付けられたバイオマーカが、臍帯センサ110の1つ以上のバイオセンサ及び/又はセンサ110とは別個に配置された1つ以上のバイオセンサによって分析されることを可能にすることができる。
【0049】
本明細書に示される様々なサンプリング特徴部(例えば、マイクロニードル142、マイクロチャネル144)が、採取されたサンプルに容易にアクセスする能力を提供することなく特定の場所で終端するように見える限りにおいて、当業者は、サンプルがアクセスされることを可能にするように、臍帯センサ110及びその様々な特徴部をどのように構成するかを理解するであろう。サンプルを収集しアクセスすることができる様々な方法があり、サンプルを収集するためにサンプリング特徴部の端部に出口を提供すること、及び/又は臍帯及び/又は臍帯センサ110からバイオマーカを除去することなく臍帯センサ110内で直接バイオマーカを分析することができる特徴部を臍帯センサ110内に含めることを含むが、これらに限定されない。非限定的な例として、臍帯センサ内でバイオマーカのリアルタイム分析を行うことができる1つの事例は、低酸素性虚血性脳症(HIE)の予測のために臍帯血中の乳酸を分析することを含み、したがって出生時の即時の医学的介入を可能にする。更なる非限定的な例として、バイオマーカのリアルタイム分析を臍帯センサ内で行うことができる別の例は、新生児敗血症の早期発症を予測するのを助けることができ、したがってそれに関連付けられた早期介入を可能にする、C反応性タンパク質、血清中アミロイドA、ハプトグロビン、血清中アミロイドP、及び/又はフェリチンなどの急性期反応物質バイオマーカを分析することを含む。
【0050】
更に、示されるように、図示される実施形態において提供されるセンサ及びサンプリング特徴部は、そのようなセンサ及びサンプリング特徴部の非限定的な例である。臍帯センサに組み込むことができる他のセンサ及び/又はサンプリング特徴部としては、臍帯センサから自動的に排出してバイオマーカの容易な収集を可能にするマイクロニードル、又は空気若しくは別の流体をマイクロニードルに強制的に通すことによって臍帯センサから分配されるバイオマーカを有するマイクロニードルを含むがこれらに限定されない。
【0051】
本明細書で説明するように、開示された臍帯センサは、出産プロセス中に貴重なリアルタイム情報を提供し、それは、臍帯を締め付けて切断する理想的な時間をケースバイケースで評価するのを助けるために使用することができる。現在、臍帯をいつ切断するかについての決定は、生理学的に基づいていない。臍帯センサは、それぞれの臍帯センサに関連付けられた任意の数のバイオマーカ、データ、及び他の情報が、リアルタイムで、かつ後に利用され得る情報を提供する目的で(その特定の乳児のために、又はより一般的には乳児に関する研究のために)、監視され、分析され、研究され、及び/又は様々な医学的評価のために使用されることを可能にする。例えば、バイオマーカ並びに他のデータ及び情報を使用して、新生児における病気の早期検出を提供することができる。代替的又は追加的に、バイオマーカ並びに他のデータ及び情報は、病気の指標及び/又は様々な病気に対する新生児の感受性に関する情報を提供することができる。更に、バイオマーカ並びに他のデータ及び情報は、新生児がどのように発達しているか(例えば、認知的に)及び/又は小児期にどのように発達する可能性が高いかに関する情報を提供することができる。遺伝子型判定及びエピジェネティクスは、本明細書に開示される臍帯センサによって感知、測定、収集などされるバイオマーカ並びに他のデータ及び情報に基づいて強化され得る2つの他の領域である。個々の乳児に関するこの情報は、より一般的に乳児に関する貴重な情報を提供するのに役立つように、他の乳児からの同様のデータとまとめて使用することができる。収集データは、数ある用途の中でも、早期疾患検出、疾患指標及び疾患感受性の同定、子供の発達の局面の予測(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、及びエピジェネティクスを支援するために使用され得る。医学的状態のこの評価及び/又は発達の監視は、個々の新生児及び全体としての新生児の集団に対して即時的かつ生涯にわたる影響を有し得る。更に、バイオマーカ並びに感知された他のデータ及び情報は、胎児及び/又は母親の利益のために、例えば、医学的状態の評価及び/又はそれらの発達の監視のために使用され得ることが可能であり得る。
【0052】
監視することができるバイオマーカの非限定的な例、及び少なくともいくつかの場合において、そのようなバイオマーカを監視する目的のいくつかの非限定的な例としては、赤血球数、乳酸、及び/又はAPRが挙げられる。実験室分析のために収集することができるサンプルの非限定的な例として、遺伝子型判定及び/若しくはエピジェネティクス分析のための臍帯血及び/若しくは組織、並びに/又は臍帯の表面上のマイクロバイオームが含まれる。臍帯に関連付けられたバイオマーカをサンプリングし、そうでなければ評価することによって、乳児を害することなく乳児のサンプリングを達成することが可能になる。それはまた、乳児を傷つけることなく、乳児の良好な血液量が得られることを可能にする。
【0053】
図5A及び図5Bは、臍帯センサ210の更に別の例示的な実施形態を示す。図4のセンサ210の外側本体124及び内側本体126と同様に、センサ110は、C字形外側本体224及びC字形の拡張可能な内側本体226を含み、各々は、拡張可能な内側本体226によって画定される受容チャネル222によって受容される臍帯100の外周の4分の3を超える外周を有する。センサ210はまた、上記の他の実施形態でより詳細に説明されるように、内側本体226を選択的に拡張及び収縮させるように動作可能である二方弁230を含むことができる。更に、図示されていないが、センサ210は、(1)1つ以上のバイオセンサ又は感知装置、又は(2)1つ以上のサンプリング特徴部のうちの一方又は両方を含むことができる。これらの感知装置及びサンプリング特徴部は図示されていないが、当業者は、本開示を考慮して、そのような装置及び/又は特徴部が図5A及び5Bの臍帯センサ210にどのように組み込まれ得るかを理解するであろう。
【0054】
図5A及び図5Bの拡張可能な内側本体226は、第2の拡張構成にあり、内側本体226は、図2B及び4の対応するセンサ10、110に図示される第1の拡張構成よりも更に半径方向内向きに拡張する。より詳細には、締め付け構成とも呼ばれる第2の拡張構成では、臍帯100が締め付けられ、それによって臍帯100の動脈102、104及び静脈106を通る血流を遮断し、新生児を胎盤から分離する。当業者は、血流が停止されるように臍帯100を十分に締め付けるために、内側本体226がどれだけ拡張される必要があるかを理解するであろう。これは、本明細書に説明されるように、1つ以上のセンサ及び臍帯センサ210によって提供される関連フィードバックによって知られ、及び/又は通知されてもよい。第2の拡張構成における内側本体226の体積は、非限定的な例として、約1ミリリットル~約3ミリリットルの範囲内であり得、いくつかの実施形態では、約1.75ミリリットルであり得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、図5Bに示されるように、切断装置又は特徴部が、臍帯センサ210の一部として組み込まれ得る。これは、例えば、図5Bにレーザカッタ250として示されるレーザ切断を提供するように構成される構成要素、及び/又は外側本体224内に配置され、臍帯100を切断するように展開されるように構成される、ナイフ又は鋭利な縁部であり得る。代替的又は追加的に、臍帯センサ210が臍帯100を締め付けた後に臍帯100を切断することは、レーザ切断、ナイフ、又はハサミなどの外部切断装置によって行うことができる。切断装置(複数可)及び/又は特徴部(複数可)が臍帯センサ200に組み込まれているか、臍帯センサ200とは別個の構成要素であるかにかかわらず、切断装置(複数可)及び/又は特徴部(複数可)は、臍帯センサ200からのフィードバック(センサ及びサンプリング特徴部からのフィードバックなど)に基づいて展開され得る。切断装置(複数可)及び/又は特徴部(複数可)の展開は、1つ以上のセンサ(例えば、バイオセンサ)、サンプリング特徴部、及び/又は他のデータ収集構成要素若しくは情報が、より一般的には、必要なフィードバックを提供して、臍帯100が切断される準備ができていることを臍帯センサ210に知らせ、その後、レーザカッタ250として示されるように、切断装置(複数可)及び/又は特徴部(複数可)を展開することができるという点で、上述の二方弁30、130、230と同様に自動化され得る。
【0056】
本開示の態様がより伝統的な臍帯クランプに組み込まれる実施形態が図6に示され、臍帯センサ310の代替的な実施形態を提供する。図示のように、センサ310は、第1のアーム324及び第2のアーム325として識別され、ジョイント323で互いに枢動可能に結合された2つの対向するアームを含む。アーム324、325の一方又は両方は、他方に対して移動することができ、2つのアーム324、325は、その中に臍帯を受容するための受容チャネル322を画定する。それぞれのアーム324、325の近位端324p、325pは、ジョイント323から延在することができ、それぞれのアーム324、325の遠位端324d、325dは、互いに結合して、一方のアーム324を他方のアーム325に対して保持するように構成することができる。図示された端部では、第1のアーム324の遠位端324dは、フック324hとして示される雄型連結機構を含み、第2のアーム325の遠位端325dは、受け部325rとして示される雌型連結機構を含む。フック324hが受け部325rに嵌合すると、センサ310は締め付け位置にある。第1のアーム324及び第2のアーム325の内面324f、325f上には、それぞれ、第1の歯324t及び第2の歯325tとして示されるような複数の歯が配置され得る。他の実施形態では、歯324t、325tは、外側本体の同等物等のアーム324、325の別の部分に関連付けられることができる。センサ310が固定締め付け位置にあるとき、歯324t、325tは、それらの間に受容された臍帯に力を及ぼすことができ、それによって、臍帯を締め付けて、そこを通る血流を遮断する。いくつかの実施形態では、歯324t、325tは、拡張可能な内側本体326、327の一部であることができ、これは、締め付け中に供給される力の量を制御することができる代替的な方法(複数可)を可能にすることができる。拡張可能な内側本体326、327は、本開示を考慮して、当業者に公知の様式で制御されることができる。例えば、拡張可能な内側本体326、327を選択的に拡張及び収縮させるために、二方弁(図示せず)を設けることができる。拡張可能な内側本体326、327を含む実施形態では、第1のアーム324及び第2のアーム325の残りの部分は、外側本体として説明することができる。内側本体及び外側本体に関連付けられた他の実施形態に関して説明される特徴部は、そのような特徴部が従来の臍帯クランプにより類似するセンサに移転可能でないことが当業者に明白でない限り、本センサ310に適用可能であり得る。
【0057】
図示されていないが、センサ310は、(1)1つ以上のバイオセンサ又は感知装置、又は(2)1つ以上のサンプリング特徴部のうちの一方又は両方を含むことができる。これらの感知装置及びサンプリング特徴部は図示されていないが、当業者は、本開示を考慮して、そのような装置及び/又は特徴部が図6の臍帯センサ310にどのように組み込まれ得るかを理解するであろう。感知装置及び/又はサンプリング特徴部は、示されるように、外側本体324、325及び拡張可能な内側本体326、327を含む臍帯センサと共に、又は拡張可能な内側本体324、325を伴わない(すなわち外側本体のみ)より多くの単一構造を含む、より従来的な臍帯クランプ内に含まれることができる。同様に、図示されていないが、図5Bのセンサ210に関して上記で提供された開示に少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の切断装置及び/又は特徴部が、図6のセンサ310に組み込まれ得るか、又はそれと共に使用され得る。例えば、レーザカッタ及び/又はナイフ若しくは鋭利な縁部は、外側本体324、325のある部分内に配置することができ、上述したものと同様の方法で(例えば手動作動に基づいて、自動作動に基づいて、そのいずれかが1つ以上のセンサ等からのフィードバックによって通知され得る)臍帯を切断するように展開されるように構成することができる。
【0058】
使用時に、少なくともいくつかの事例では、図1図2Bのセンサ10を参照すると、本明細書で提供されるセンサのいずれか(例えば、センサ10)、又はそうでなければ本開示から導出可能なセンサは、臍帯が膣を出た後に、臍帯100上に位置付けられるか、又はそうでなければ配置されることができる。あるいは、センサは、臍帯上に配置するために、例えば膣を通して母親の体内に通過させることによって、臍帯がまだ母親の体内に位置している間に、臍帯上に位置決めされ得るか、又はそうでなければ臍帯上に配置され得る。より早期の配置は、限定されないが、妊娠及び/又は分娩中の損傷及び/又は他の合併症の識別を含む、子宮内及び/又は分娩中の監視を可能にすることができる。
【0059】
センサ10が臍帯100に対して所望の場所に配置されると、図2Bに示すように、内側本体26は、例えば二方弁30を操作することによって第1の拡張構成に拡張することができ、それによって内側本体26の内面26sが臍帯100に係合することを可能にする。次いで、臍帯センサ10に関連付けられたセンサ及び/又はサンプリング装置(例えば、バイオセンサ40)は、臍帯100及び/又は臍帯100を通過する血液の1つ以上のバイオマーカに関連付けられた1つ以上のパラメータを感知及び/又は測定するように動作させることができる。代替的又は追加的に、センサ及び/又はサンプリング装置(例えば、バイオセンサ40)は、臍帯100及び/又は臍帯100を通過する血液に関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを得ることができる。バイオマーカは、臍帯100の外側から、及び/又は臍帯動脈102、104及び静脈106内を含む臍帯100内から、検出、感知、測定、及び/又は収集することができる。これは、例えば、臍帯100の内部から血液を採取することを含み得る。
【0060】
感知及び/又は測定されたパラメータ、並びに収集されたサンプルは、様々な状況で使用することができる。リアルタイムで、その情報は、臍帯100をいつ締め付け及び/又は切断すべきかを知らせるのに役立ち得る。これと併せて、拡張可能な内側本体26を更に拡張させて臍帯100を締め付けることができ、及び/又は1つ以上の切断装置及び/若しくは特徴部を操作して臍帯100を切断することができる。締め付け及び/又は切断特徴部の動作は、センサ100及び/又は測定されたパラメータ及び/又は収集されたサンプルに応答して手動で行われるか、又は臍帯センサ10と併せて実装されるフィードバック制御に基づいて自動化されることができる。代替的又は追加的に、感知及び/又は測定されたパラメータ、並びに収集されたサンプルは、データ及び情報が乳児の予想される発達に関係し得るので、乳児が生まれた直後及び/又は後に知るのに有益であり得る様々な評価を行うために使用され得る。これは、限定されないが、疾患、疾患指標、及び/又は疾患感受性の早期検出の監視、並びに他の使用の中でも特に、子供の発達の評価(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、及び/又はエピジェネティクスを含む。
【0061】
臍帯センサ10がもはや必要とされなくなると、臍帯センサ10を臍帯100から取り外すことができる。これは、例えば、二方弁30を操作して拡張可能な内側本体26を少なくとも部分的に収縮させ、それによって臍帯センサ10を臍帯100から離れるように半径方向に移動させることによって行うことができる。除去のタイミングは変化し得る。いくつかの例では、乳児が生まれた直後(例えば、乳児が生まれてから約1分~5分後の範囲内)であってもよく、又はそれより後(例えば、1時間後、又は場合によっては更に長いなどの、乳児が生まれてから少なくとも数時間後まで)であってもよい。
【0062】
本明細書に開示される臍帯センサは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、センサは、少なくとも1回の使用の後に再使用のために再調整することができる。再調整には、センサの分解工程、それに続く洗浄工程又は特定の部品の交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、センサは解体することができ、センサの任意の数の部品又は構成要素は、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外すことができる。特定の部品が洗浄及び/又は交換されると、続く使用のためにセンサを再調整施設において、又は外科手術の直前に外科チームによって再組み立てすることができる。当業者であれば、センサの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたセンサは、全て本出願の範囲内にある。
【0063】
好ましくは、本明細書に記載されるセンサは、使用の前に処理される。まず、新しい又は使用済みのセンサを入手し、必要に応じて洗浄する。このセンサは次に滅菌することができる。ある滅菌技術において、センサは、プラスチック製又はTYVEK製(登録商標)のバックなど、閉じられた密封容器内に置かれる。次に、容器及びその内容物は、ガンマ線、X線又は高エネルギー電子などの、容器を貫通できる放射線場の中に設置される。この放射線によってセンサ及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌されたセンサは、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、センサを無菌に保つ。
【0064】
センサが滅菌されることが好ましい。これは、ベータ若しくはガンマ線、酸化エチレン、又は水蒸気など、当業者に知られる多くの方法で行い得る。
【0065】
臍帯センサを使用する方法の上記の説明は、装置使用の1つの例示的な非限定的な例を提供する。他の方法も可能である。例えば、いくつかの事例では、一度に2つ以上のセンサを使用することが望ましい場合があり、センサは、異なる構造又は構成であり得るが、そうである必要はない。更に、本開示は臍帯センサに焦点を当てているが、当業者は、本明細書の教示が他の解剖学的構造に適用され得ることを認識するであろう。非限定的な例として、本明細書の開示は、胎盤を監視するために適用することができる。したがって、胎盤のような生体構造を監視する場合、他の情報及び評価の中でも特に、疾患、疾患指標、及び/又は疾患感受性の検出、並びに子供の発達の評価(例えば、認知発達)、遺伝子型判定、及び/又はエピジェネティクスに関する貴重な情報を提供することができる、子宮内の9ヶ月について有用な情報を得ることができる。
【0066】
当業者であれば、上述の実施形態に基づいた本開示の更なる特徴及び利点を理解するであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書で引用される全ての刊行物及び参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0067】
〔実施の態様〕
(1) 臍帯センサであって、
臍帯の周囲に少なくとも部分的に配置されるように構成された外側本体と、
前記外側本体内に配置され、前記臍帯の周囲に少なくとも部分的に配置され、前記臍帯と接触するように構成された拡張可能な内側本体と、
前記拡張可能な内側本体によって画定される受容チャネルであって、前記受容チャネルが前記臍帯を受容するように構成されている、受容チャネルと、
以下:
前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯若しくは前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のパラメータの感知若しくは測定のうちの少なくとも1つを行うように構造化及び配置された1つ以上のバイオセンサ、又は
前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯若しくは前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得するように構造化及び配置された1つ以上のサンプリング特徴部、のうちの少なくとも1つと、
を備える、臍帯センサ。
(2) 前記拡張可能な内側本体の体積を選択的に拡張及び収縮させることができるように、前記拡張可能な内側本体と流体源との間の流体連通を可能にするために、前記拡張可能な内側本体に関連付けられた二方弁を更に備える、実施態様1に記載の臍帯センサ。
(3) 前記臍帯センサが、前記1つ以上のサンプリング特徴部を備え、前記1つ以上のサンプリング特徴部が、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられた少なくとも1つのマイクロチャネルであって、前記1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通し、それにより、前記臍帯の外面に関連付けられた1つ以上のバイオマーカが、前記臍帯センサの前記それぞれの1つ以上のバイオセンサ、又は前記1つ以上の別個に配置されたバイオセンサによって分析され得る、少なくとも1つのマイクロチャネルを更に備える、実施態様1又は2に記載の臍帯センサ。
(4) 前記臍帯センサが、前記1つ以上のサンプリング特徴部を備え、前記1つ以上のサンプリング特徴部が、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記臍帯から血液を採取するために前記臍帯を貫通するように構成された少なくとも1つのマイクロニードルであって、前記少なくとも1つのマイクロニードルが、前記1つ以上のバイオセンサ又は1つ以上の別個に配置されたバイオセンサのうちの少なくとも1つと連通し、それにより、前記採取された血液に関連付けられた1つ以上のバイオマーカが、前記臍帯センサの前記それぞれの1つ以上のバイオセンサ、又は前記1つ以上の別個に配置されたバイオセンサによって分析され得る、少なくとも1つのマイクロニードルを更に備える、実施態様1から3のいずれかに記載の臍帯センサ。
(5) 前記臍帯センサが、前記1つ以上のバイオセンサを備え、前記1つ以上のバイオセンサが、
前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカを感知又は測定するように構成された少なくとも1つのパルスオキシメータを更に備える、実施態様1から4のいずれかに記載の臍帯センサ。
【0068】
(6) 前記拡張可能な内側本体に関連付けられ、前記拡張可能な内側本体によって前記臍帯に加えられている圧力の量、又は前記臍帯が受けている圧力の量のうちの少なくとも1つを評価するように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に備える、実施態様1から5のいずれかに記載の臍帯センサ。
(7) 前記外側本体及び前記拡張可能な内側本体のうちの少なくとも1つに関連付けられた少なくとも1つの切断装置を更に備える、実施態様1から6のいずれかに記載の臍帯センサ。
(8) 前記外側本体が、
第1のアームと、
前記第1のアームに対向する第2のアームと、
前記第1のアーム又は前記第1のアーム内に配置された前記拡張可能な内側本体の一部のうちの少なくとも1つに関連付けられた第1の歯と、
前記第2のアーム又は前記第2のアーム内に配置された前記拡張可能な内側本体の一部のうちの少なくとも1つに関連付けられた第2の歯であって、前記第1の歯及び前記第2の歯が、互いに対向しており、前記外側本体が少なくとも部分的に周囲に配置される前記臍帯を締め付けるように構成されている、第2の歯と、を更に備える、実施態様1から7のいずれかに記載の臍帯センサ。
(9) 前記外側本体が、前記臍帯センサが配置される前記臍帯の一部の断面の外周の大部分の周囲に配置されるように構成されている、実施態様1から8のいずれかに記載の臍帯センサ。
(10) 1つ以上のバイオマーカを監視する方法であって、
臍帯センサが臍帯の少なくとも一部の周囲に配置されるように、前記臍帯上に前記センサを配置することと、
以下:
前記臍帯センサが周囲に配置された前記臍帯若しくは前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つの1つ以上のバイオマーカに関連付けられた1つ以上のパラメータを感知若しくは測定すること、又は
前記臍帯が周囲に配置されている前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得すること、のうちの少なくとも1つと、
を含む、方法。
【0069】
(11) 前記臍帯センサの拡張可能な本体を拡張して、前記臍帯センサを前記臍帯に固定するのを支援することを更に含む、実施態様10に記載の方法。
(12) 前記臍帯センサの拡張可能な本体を拡張して、前記臍帯センサを前記臍帯に固定するのを支援することが、
前記臍帯センサに関連付けられた少なくとも1つの圧力センサを使用して、前記拡張可能な本体によって前記臍帯に及ぼされている圧力の量、又は前記臍帯が受けている圧力の量のうちの少なくとも1つを評価することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記臍帯センサの拡張可能な本体を拡張して、前記臍帯センサを前記臍帯に固定するのを支援することが、
二方弁を動作させて、前記拡張可能な本体を拡張させることを更に含む、実施態様11又は12に記載の方法。
(14) 前記方法が、前記臍帯が周囲に配置されている前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得することを含み、そのようなサンプルを取得することが、
前記臍帯の外面に関連付けられた1つ以上のバイオマーカを取得することを更に含む、実施態様10から13のいずれかに記載の方法。
(15) 前記方法が、前記臍帯が周囲に配置されている前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つに関連付けられた1つ以上のバイオマーカのサンプルを取得することを含み、そのようなサンプルを取得することが、
前記臍帯センサから血液を採取することを更に含む、実施態様10から14のいずれかに記載の方法。
【0070】
(16) 前記方法が、前記臍帯センサが周囲に配置されている前記臍帯又は前記臍帯を通過する血液のうちの少なくとも1つの、1つ以上のバイオマーカに関連付けられた1つ以上のパラメータを感知又は測定することを含み、そのような感知又は測定することが、
前記臍帯センサに関連付けられた少なくとも1つのパルスオキシメータを使用して感知又は測定することを更に含む、実施態様10から15のいずれかに記載の方法。
(17) 前記臍帯センサを用いて前記臍帯を締め付けることを更に含む、実施態様10から16のいずれかに記載の方法。
(18) 前記臍帯センサの切断装置を用いて前記臍帯を切断することを更に含む、実施態様10から17のいずれかに記載の方法。
(19) 臍帯センサを臍帯上に配置することが、
前記臍帯センサが配置される前記臍帯の一部の断面の外周の大部分の周囲に前記臍帯センサを配置することを更に含む、実施態様10から18のいずれかに記載の方法。
(20) 前記1つ以上のバイオマーカが、前記臍帯又は胎盤のうちの少なくとも1つに関連付けられる、実施態様10から19のいずれかに記載の方法。
【0071】
(21) 前記1つ以上のバイオマーカに基づいて、胎児、乳児、又は母親のうちの少なくとも1つの医学的状態を評価することを更に含む、実施態様10から20のいずれかに記載の方法。
(22) 前記1つ以上のバイオマーカに基づいて、胎児、乳児、又は母親のうちの少なくとも1つの発達を監視することを更に含む、実施態様10から21のいずれかに記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
【国際調査報告】