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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】選択可能な流体カプラ
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/072 20060101AFI20240313BHJP
   F16L 41/02 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
F16K11/072 Z
F16L41/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559061
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 US2022021727
(87)【国際公開番号】W WO2022212167
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/167,206
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523076793
【氏名又は名称】サンフラワー セラピューティクス,ピービーシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ワイザー,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドブラット,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】カハット,エスピア
(72)【発明者】
【氏名】リースマン,ベン
【テーマコード(参考)】
3H019
3H067
【Fターム(参考)】
3H019BA44
3H019BC05
3H067AA13
3H067CC32
3H067DD03
3H067DD12
3H067FF11
3H067GG12
3H067GG25
(57)【要約】
ロータリバルブは、自動手段によって操作されることができ、ソース流体コンジットを少数または多数の可能な流出口コンジットのいずれかに無菌で結合することを可能にする。バルブアセンブリには出力結合用の多数のコネクタが設けられている場合があるが、すべてのコネクタに管類を連結する必要はない。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、
前記支持体を通過し、前記支持体内の多位置バルブヘッドで終端する入力流体コンジットと、
前記入力流体コンジットに結合するために前記バルブヘッドから出て、前記バルブヘッドによって個別に選択可能である複数の出力流体コンジットと、
を含み、
前記バルブヘッドは、回転可能部材と、前記支持体内に着座したクランプとを備え、前記回転可能部材は、固定角度範囲にわたって前記クランプ内で回転可能であり、前記回転可能部材の様々な角度位置は、それぞれ前記入力流体コンジットを前記出力流体コンジットのうちの異なる1つに結合する、バルブアセンブリ。
【請求項2】
前記支持体と接触する前記クランプの周縁部を取り囲む表面シールをさらに含む、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項3】
前記回転可能部材は、剛性係合部材と、前記剛性係合部材に添着されたエラストマー分配器とを含み、
前記エラストマー分配器は、前記入力流体コンジットを選択された出力流体コンジットに結合するための凹状結合チャンネルを含む、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項4】
前記回転可能部材及び前記エラストマー分配器は、前記回転可能部材及び前記エラストマー分配器の間の相対回転を防止するために相補的な凸状特徴及び凹状特徴を含む、請求項3に記載のバルブアセンブリ。
【請求項5】
前記相対回転を防止する前記特徴は丸くない、請求項4に記載のバルブアセンブリ。
【請求項6】
前記相対回転を防止する前記特徴は多角形である、請求項4に記載のバルブアセンブリ。
【請求項7】
前記相対回転を防止する前記特徴は星形状である、請求項5に記載のバルブアセンブリ。
【請求項8】
前記係合部材は複数の弓状係合リブを含む、請求項3に記載のバルブアセンブリ。
【請求項9】
前記回転可能部材及び前記クランプは、固定位置で前記回転可能部材の回転を停止させるための相補的な係合特徴を含む、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項10】
前記固定角度範囲は1回転以下である、請求項9に記載のバルブアセンブリ。
【請求項11】
エラストマーチューブを前記入力流体コンジット及び前記出力流体コンジットに結合するための結合部材をさらに含む、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項12】
選択された一対のエラストマー流体チューブコンジットの間に流体連通を確立する方法であって、
支持体と、前記支持体を通過して前記支持体内の多位置バルブヘッドで終端する入力流体コンジット用の結合部材と、前記入力流体コンジットに結合するために前記バルブヘッドから出て前記バルブヘッドによって個別に選択可能である複数の出力流体コンジット用の結合部材とを含むバルブアセンブリを設けることであって、前記バルブヘッドは回転可能部材及び前記支持体内に着座したクランプを備える、前記設けることと、
第一流体チューブコンジットを前記入力結合部材に結合することと、
第二流体チューブコンジットを前記出力流体コンジットの前記結合部材のうちの選択された1つに結合させることと、
操作ユニットを前記回転可能部材と回転可能に係合させることと、
前記操作ユニットによって、前記入力流体コンジットを前記選択された出力流体コンジットに結合させる角度位置まで前記回転可能部材を回転させることと、
前記バルブアセンブリを介して、前記第一流体チューブコンジットから前記第二流体チューブコンジットへの流体の移送を引き起こすことと、
というステップを含む、前記方法。
【請求項13】
前記回転可能部材は、剛性係合部材と、前記剛性係合部材に添着されたエラストマー分配器とを含み、
前記エラストマー分配器は、前記入力流体コンジットを選択された出力流体コンジットに結合するための凹状結合チャンネルを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記回転可能部材及び前記エラストマー分配器は、前記回転可能部材及び前記エラストマー分配器の間の相対回転を防止するために相補的な凸状特徴及び凹状特徴を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記相対回転を防止する前記特徴は丸くない、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記相対回転を防止する前記特徴は星形状である、請求項16に記載の方法。
【請求項17】
前記係合部材は複数の弓状係合リブを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記回転可能部材及び前記クランプは、固定位置で前記回転可能部材の回転を停止させるための相補的な係合特徴を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
回転は1回転以下の後で停止される、請求項18に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月29日に出願された、米国シリアル番号第63/167,206号に対する優先権及びその利益を主張し、当該明細書の全体を参照により、本明細書に組み込み、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は概して、生物学的生産プロセスにおける流体輸送及び流体コンジット間の連結に関する。
【背景技術】
【0003】
バイオ製剤及びワクチンは一般に、製造プロセスの一部として、タンパク質または他の薬剤成分を発現させる、回収する、または安定化させることを目的とした、一連の操作を使用して生産される。これらの操作は、生産プロセスにおいて特定の工程を支えるための、塩類、化学物質、及び他の物質の組み合わせを含む、1種以上の流体媒体及び緩衝液の送達、輸送、及び廃棄を伴う。このような操作の例としては、細胞培養または発酵、緩衝液交換、クロマトグラフィー、濃縮、沈殿、及び結晶化が挙げられる。バイオ製剤及びワクチンに対しては、無菌輸送及び処理の保証もまた重要である。
【0004】
単一操作または複数操作において、これらの流体を分類して輸送するための一般的な方法には、貯蔵タンクなどのある場所から、流体を別の場所に運搬するためのコンジットまたはパイプを伴う。製造に必要な複数の工程の中の、いずれかの単一操作は、異なる流路に沿って異なる試薬を移送させる必要がある場合がある。全体で、流体運搬コンジットの固有の数は、2~20~100、またはそれ以上の範囲であり得る。
【0005】
使い捨て流体コンジットは、操作間に固定されたコンジットを洗浄するために必要な化学廃棄物を減らし、無菌操作の保証を改善し、新しい薬剤成分に対する新しい製造場所またはプロセスを構築するために必要な時間を減らすことができる。これらの使い捨て流体コンジットは多くの場合、シリコーン管材または他のプラスチックなどの、生体適合材料を含む。コンジットは多くの場合、プロセス中の異なる装置に接続するために、長さ及び末端接続がカスタマイズされる。接続としては、別のコンジットへの無菌接続を可能にするように設計された、バッグまたは容器または適合性コネクタなどの、他の使い捨て構成部品への直接接続を挙げることができる。この方法では、一連の組み立てられたコンジットを接続して、複数の流体の接続性、及び、バイオプロセスの1つ以上の操作に必要な輸送を可能にすることができる。
【0006】
特定用途に必要な構成部品としては、チューブ、コネクタ、バッグ、バルブなどを挙げることができ、これらの基本的な部材は、必要に応じて、複雑な流体輸送システムに組み立てて、用途の様々な操作段階に影響を及ぼすことができる。流体構成要素間の相互連結を作成する手段が多用途であるほど、多様なシステム構成をより効率的で、迅速かつ柔軟に組み立てることができる。したがって、複数の流体コンジットの間で選択可能な連結を可能にする無菌コネクタが必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態はロータリバルブを利用し、ロータリバルブは、自動手段によって操作されることができ、ソース流体コンジットを少数または多数の可能な流出口コンジットのいずれかに無菌で結合することを可能にする。バルブアセンブリには出力結合用の多数のコネクタが設けられている場合があるが、すべてのコネクタに管類を連結する必要はない。
【0008】
したがって、第一態様では、本発明はバルブアセンブリに関し、このバルブアセンブリは、様々な実施形態では、支持体と、支持体を通過してその内の多位置バルブヘッドで終端する入力流体コンジットと、入力流体コンジットに結合するためにバルブヘッドから出てバルブヘッドによって個別に選択可能である複数の出力流体コンジットとを含む。バルブヘッドは、回転可能部材、及び支持体内に着座したクランプを備える。回転可能部材はクランプ内で固定角度範囲にわたって回転可能であり、回転可能部材の様々な角度位置はそれぞれ入力流体コンジットを出力流体コンジットの異なる1つに結合する。
【0009】
様々な実施形態では、表面シールは、支持体と接触するクランプの周縁部を取り囲む。回転可能部材は、剛性係合部材と、それに添着されたエラストマー分配器とを含んでもよく、このエラストマー分配器は、入力流体コンジットを選択された出力流体コンジットに結合するための凹状結合チャンネルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、回転可能部材及びエラストマー分配器は、それらの間の相対回転を防止するために相補的な凸状特徴及び凹状特徴(例えば、星形状または多角形など、丸くない特徴)を含む。
【0010】
係合部材は、複数の弓状係合リブを含んでもよい。また、回転可能部材及びクランプは、固定位置で回転可能部材の例えば1回転以下などの回転を停止させるための相補的な係合特徴を含んでもよい。通常、バルブアセンブリは、エラストマーチューブを入力流体コンジット及び出力流体コンジットに結合するための結合部材を含む。
【0011】
別の態様では、本発明は、選択された一対のエラストマー流体チューブコンジットの間に流体連通を確立する方法に関する。様々な実施形態では、方法は、支持体と、支持体を通過して支持体内の多位置バルブヘッドで終端する入力流体コンジット用の結合部材と、入力流体コンジットに結合するためにバルブヘッドから出てバルブヘッドによって個別に選択可能である複数の出力流体コンジット用の結合部材とを含むバルブアセンブリを設けることを含み、バルブヘッドは回転可能部材、及び支持体内に着座したクランプを備える。この方法は、第一流体チューブコンジットを入力結合部材に結合することと、第二流体チューブコンジットを出力流体コンジットの結合部材のうちの選択された1つに結合することと、操作ユニットを回転可能部材と回転可能に係合させることと、入力流体コンジットを選択された出力流体コンジットに結合する角度位置まで回転可能部材を操作ユニットによって回転させることと、バルブアセンブリを介して第一流体チューブコンジットから第二流体チューブコンジットへの流体の移送を引き起こすこととを含むことができる。バルブアセンブリは、上述の様々な特徴を含むことができる。
【0012】
本明細書で使用する場合、「おおよそ」という用語は±10%を、及び、いくつかの実施形態では±5%を意味する。本明細書を通しての、「一実施例(one example/an example)」、または「一実施形態(one embodiment/an embodiment)」とは、実施例と関連して説明される特定の形質、構造、または特徴が、本科学技術の少なくとも1つの例に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して、様々な場所で、「一実施例では(in one example/in an example)」、または「一実施形態(one embodiment/an embodiment)」という語句の出現は必ずしも、同一実施例を全て言及しているものではない。更に、特定の形質、構造、ルーチン、工程、または特性は、科学技術の1つ以上の実施形態において任意の好適な方法で組み合わせることができる。本明細書で提供する見出しは単に便宜上のものであり、特許請求される科学技術の範囲または意味を限定、または解釈することを意図するものではない。
【0013】
前述の、及び、以下の詳細の説明は、図面と合わせて読解したときに、より速やかに理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】本発明の実施形態による、選択可能な流体カプラの上面斜視図である。
図1B図1Aに示されるバックプレートのない選択可能な流体カプラの底面斜視図である。
図2】A及びBは、それぞれ、図1A及び図1Bに示される選択可能な流体カプラの部分的に透明な上面図及び底面図である。
図3図1A図2Bに示される選択可能な流体カプラの断面の立面図である。
図4】本発明の実施形態による、ロータリバルブヘッドの分解組立側面図を示す。
図5】A及びBは、図4に示されるロータリバルブヘッドの分解図である。
図6】A及びBは、それぞれ、図1A及び図1Bに示される選択可能な流体カプラの操作を示す、部分的に透明な上面図及び底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず図1A図2Bを参照すると、カートリッジ構成の選択可能な流体カプラが示されている。カートリッジ100は、その内に一連の内部流体チャンネルを有する平坦な剛性本体部材105を含み、一連の内部流体チャンネルは、流入口チャンネル108、及び代表的に110で示される複数の流出口チャンネルを含む。チャンネル108、110のそれぞれは、コネクタ113で終端する遠位端部を有する。コネクタ113のそれぞれは受け入れ端部を含み、受け入れ端部を覆って、可撓性チューブコンジット(図示せず)が圧力ばめされ、またはオーバーモールドされ、流体シールを形成することができる。従来のように、これは、コネクタ113の外向き端部に1つまたは複数のバーブ、フランジ、ベベル、または他の係合部材を設けることによって達成され得る。あるいは、1つまたは複数のコネクタは、例えば、接着剤、ヒートシールまたは直接成形によって張り付けられた取り外し可能な(例えば、エラストマー)フードまたは永久カバーまたはプラグで覆われてもよい。バックプレート115は、透明であってもよく、本体部材105を覆い、流体チャンネル108、110を密閉する。本体部材105及びバックプレート115は、ステンレス鋼もしくは他の金属などの任意の適切な耐久性のある固体の非多孔質材料、または(より一般的には)ポリカーボネート、ポリプロピレンもしくはポリスルホンなどの高架橋ポリマーから製造され得る。使い捨て流体チューブコンジットは多くの場合、シリコーン管材または他のプラスチックなどの、生体適合材料を含む、またはそれらからなる。
【0016】
バルブヘッド120はクランプ122内に回転可能に保定される。図1A、及び図3の断面図に示されるように、クランプ122は本体部材105の頂部表面127に堅く結合されており、安定性のために表面127を貫通することができる。流体の漏れを防ぐ必要がある場合、ポリマースカートまたは接着剤のビードを、クランプ122が表面127と接触する接合部に塗布することができる。
【0017】
図3図5Bを参照すると、ロータリバルブヘッド120は、係合部材130と、係合部材130に添着された分配器133という2つの構成要素からなってもよく、またはそれらを含んでもよい。図5A及び図5Bに最も良く示されるように、分配器133の外向き表面138は結合チャンネル140を含む。係合部材130の外向き表面145は、複数の弓状リブ148と、必要に応じて、結合チャンネル140の上にある矢印などの視覚信号を含む。係合部材130は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート、エポキシ、または射出成形ポリマーなどの硬質ポリマーから成形されることができる。それは、クランプ122内でバルブヘッド120を回転させるために、リブ148の周囲に、そしてリブにまたがるトルク固定具(例えば、Y字形構成を有する)の挿入を可能にするのに十分な強度である必要がある。流体の漏れを防ぐ必要があるため、バルブヘッド120は、図3に示されるようにクランプ122内に密嵌して保定されるため、バルブヘッド120を回転させるには、手動または自動手段によってかなりのトルクを加える必要がある場合がある。またこの理由から、分配器133は、その角度位置に基づいて(後述するように)流体の流れを選択的に向けるため、シリコーンまたはゴムなどのエラストマー生体適合性ポリマーから形成されることが望ましい。係合部材130及び分配器133は、接着剤、または分配器133を係合部材130上に直接成形するなどの任意の適切な手段を使用して接合される。それらの間の相対回転を防止するために、構成要素130、133の一方は凸状の丸くないパターンを有し、他方の構成要素は凸状パターンを受け入れるための相補的なウェルを有する。図示の実施形態では、係合部材130の内向き表面150は凸状星形状パターン152を含み、内向き表面155は相補的な星形状凹部158を有する。しかしながら代替に、バルブヘッド120を単一材料から単一部品として製造することができることを強調しておく。
【0018】
図2A及び図2Bに示されるように、チャンネル108、110のそれぞれの半径方向の近位端部は、本体部材105の表面127に開口するアパーチャ162内で終端する。これらのアパーチャ162は、分配器133によって覆われている。特に、分配器133の中心にある結合チャンネル140の端部(図5Aを参照)は、流入口チャンネル108のアパーチャを覆い、結合チャンネル140の反対側の端部は、それがアライメントされたいずれかの流出口チャンネル110のアパーチャを覆う。その結果、流入口チャンネル108と任意の選択された流出口チャンネル110との間の流体連通は、図6A及び図6Bに示されるように適切なアライメントが達成されるまで、バルブヘッド120を回転させることによって確立され得る。エラストマー分配器133の底部表面は、クランプ122によって本体部材105に対して保持され、選択されていないアパーチャを漏れに対して密閉する。
【0019】
特にバルブヘッド120を回転させる自動固定具に関連して、クランプ122内にデテント168を含むことが望ましい場合があり、このデテントは、係合部材130の表面に沿ってその外周縁部まで半径方向に延在するタブ170に当たる場合、バルブヘッド120の回転を停止させることによって、1回転を上回る回転を防止する。図2A及び図2Bに示されるように、タブ170がデテント168に当接すると、結合チャンネル140は流入口チャンネル108を覆い、すなわち、バルブはオフになり、いかなる流出口経路への流体連通もない。
【0020】
バルブアセンブリ100を操作するための自動固定具または操作ユニットは、バルブヘッド120を係合する特徴、例えば、回転係合用の弓状リブ148(図5Bを参照)の間を通過するY字形状凸部セットを備えたヘッドを含んでもよい。操作中、流体チューブコンジットは入力コネクタ及び1つまたは複数の出力コネクタ113に結合される。流出口コンジット110のうちの1つを操作ユニットが選択し(またはオペレータが命令し)、入力コンジット108と選択された出力コンジット110との間に流路が確立されるまでバルブヘッド120を回転させる。この時点で、操作ユニットは、ポンプ、バルブ、または他の流体移送装置にシグナリングし、流体をバルブアセンブリ100に移送すると、選択された出力コンジットに通すことができる。
【0021】
本明細書で用いた用語及び表現は、説明の用語及び表現として用いており、限定のものではない。このような用語及び表現を用いる場合、図示及び説明した特徴またはその一部の任意の均等物を除外する意図はない。更に、本発明のある特定の実施形態を説明したが、本明細書に開示される概念を組み込んだ他の実施形態が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、記載した実施形態は、あらゆる点で例示であり、限定的ではないとみなされるものである。

図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
【国際調査報告】