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特表2024-512989筋ジストロフィーの処置におけるアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】筋ジストロフィーの処置におけるアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/593 20060101AFI20240313BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20240313BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20240313BHJP
   A61K 39/39 20060101ALI20240313BHJP
   A23L 33/155 20160101ALI20240313BHJP
【FI】
A61K31/593
A61P21/00
A61P21/02
A61K9/08
A61K9/48
A61K9/20
A61K9/14
A61K9/16
A61K9/06
A61K9/107
A61K9/10
A61K39/39
A23L33/155
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559776
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 IB2022052742
(87)【国際公開番号】W WO2022208256
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】102021000007655
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518458300
【氏名又は名称】アビオゲン ファルマ エス ピー アー
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】トラシャッティ,シルヴィア
【テーマコード(参考)】
4B018
4C076
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE01
4B018LE02
4B018LE03
4B018LE05
4B018MD14
4B018MD23
4B018ME14
4B018MF02
4C076AA09
4C076AA11
4C076AA14
4C076AA17
4C076AA22
4C076AA29
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076BB11
4C076BB16
4C076CC09
4C076CC40
4C076FF70
4C085AA38
4C085FF18
4C085GG08
4C086AA01
4C086AA02
4C086DA14
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA94
(57)【要約】
筋ジストロフィーを患う対象の筋肉再生および筋肉組織の保護における活性薬剤またはアジュバントとしての、コレカルシフェロールの使用が記載される。また、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生および保護における使用のためのコレカルシフェロールと好適な賦形剤とを包含する医薬組成物または食品サプリメントが記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしての、筋ジストロフィーの処置における使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項2】
前記筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、ベッカー型筋ジストロフィー、またはエメリー・ドレイフス型筋ジストロフィーである、請求項1に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項3】
コレカルシフェロールは、0.83μg/kgから21μg/kgの用量で、または33.3IU/kgから833.3IU/kgの用量で投与されるべきである、請求項1または2に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項4】
コレカルシフェロールは、4.2μg/kgから21μg/kgの用量で、好ましくは14.2μg/kgの用量で、または166.6IU/kgから833.3IU/kgの用量で、好ましくは560IU/kgの用量で投与されるべきである、請求項3に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項5】
コレカルシフェロールの前記用量は、週用量に対応する、請求項4に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項6】
コレカルシフェロールの前記用量は、1週1回の投与で投与されるべきであるか、または前記週用量の7分の1に対応する日用量による7回の毎日投与で投与されるべきである、請求項5に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項7】
コレカルシフェロールの前記用量は、前記週用量の4~5倍に対応する用量による1月1回の投与で投与されるべきである、請求項5に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項8】
前記コレカルシフェロールは、経口的に、注射によって、または皮下に、好ましくは経口的に投与されるべきである、請求項1~7のいずれか1項に記載の使用のためのコレカルシフェロール。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の使用のためのコレカルシフェロールと、少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む、医薬組成物または食品サプリメント。
【請求項10】
前記医薬組成物または食品サプリメントは、経口的に投与されるべきであり、口腔内分散性の固体調製物、ゲル、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁液、エマルション、またはチンキ剤の形態である、請求項9に記載の医薬組成物または食品サプリメント。
【請求項11】
コレカルシフェロールを14,000IU/mLから20,000IU/mLの濃度で含む溶液、懸濁液、ゲルエマルション、またはチンキ剤の形態をした、請求項10に記載の医薬組成物または食品サプリメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
筋ジストロフィーまたは骨格筋の変性促進性疾患は原発性の筋肉の障害である。罹患した筋肉の神経支配は実際に無傷であるが、筋肉線維は変化している。この疾患群の典型的特徴は筋力低下および筋萎縮の対称的分布であるが、感受性は維持され、皮膚反射は正常に存続する。
【0003】
筋ジストロフィー(DM)は遺伝性の疾患であり、筋肉線維の適切な機能に必要な蛋白質の機能喪失、縮減、または不在をもたらすいくつかの遺伝子の欠陥によって引き起こされる。帰結は、筋肉組織の進行性の変性、ならびにばらつきがある体力低下、実体、分布、および出現時間である。
【0004】
ジストロフィーの最近の歴史において、最も特記すべき事象は、クンケル(Kunkel)による1986年におけるジストロフィンの遺伝子およびその蛋白質産物の発見であった。それ以来、分子遺伝学的、微細構造的、および生化学的視点からの筋ジストロフィーについての情報の尋常でない蓄積があり、これによりこれらの疾患のメカニズムおよび原因の我々の知識が大幅に拡大した。
【0005】
ジストロフィーは多くの形態があり、これらは臨床的な基準および遺伝子の欠陥に従って分類される。
【0006】
エメリー・ドレイフス型から、ベッカー型ジストロフィー、デュシェンヌ型まで、筋肉変性疾患の異なる型が同定および分類されている。3つの疾患は全て、通常は成人期に達する前に、罹患した対象において早期に発症する。
【0007】
筋ジストロフィーのそれぞれに固有の治療はない。過去に推奨された種々のビタミン(ビタミンEを包含する)、アミノ酸、テストステロン、および薬剤、例えばペニシラミンは、全て無効だと判明している。
【0008】
プレドニゾンの投与は、デュシェンヌ型ジストロフィーの進行時間を3年よりも多くの間遅らせるように見える。最適用量は1日あたり0.75mg/kgであるが、非常に多くの場合に、それは、ステロイドの副作用、例えば体重増加、クッシング症候群、行動および胃腸の不調を原因として縮減される。
【0009】
筋肉の損傷を減少させるように見える新たな抗炎症薬の一酸化窒素(NO)阻害剤は、臨床および前臨床両方の実験段階にある。
【0010】
遺伝子および幹細胞治療もまた実験段階にある。
【0011】
よって、前述の病理を処置、または少なくともそれらが引き起こす有害な効果、特に筋肉組織の変性を阻止することができる薬剤を開発する必要が強く感じられる。
【0012】
よって、本発明の目的は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生を促進するための、また体が良く忍容する有効な治療法を見出すことである。
【発明の概要】
【0013】
この目的は、筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしての、筋ジストロフィーの処置でコレカルシフェロールの使用によって達成された。
【0014】
本発明の目的では、用語「処置」は、それらの筋肉組織の総体的な状態を改善するという目的で、ならびにそれらの筋肉組織の機能のいずれかの変化(alteration)を減速、緩和、縮減、および/または防止するという目的で、筋ジストロフィーを患う対象へのコレカルシフェロールの投与を意味する。
【0015】
用語「再生」は、筋肉組織の再生性の、修復性の、および保護性の刺激のいずれかのプロセスを言う。
【0016】
別の態様において、本発明は、筋ジストロフィーの処置における使用のための医薬組成物または食品サプリメントに関し、前記組成物またはサプリメントは、筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールと、少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む。
【0017】
本発明の特徴および利点は、次の詳細な記載から、例示的なかつ限定しない例として提供される実施形態から、および例1に記載されている試験に関する添付の図から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】24週間の処置で媒体(vehicle)(オリーブ油)によって処置された野生型(WT)マウスからの切片の免疫組織化学。サテライト細胞が所在する筋肉線維の輪郭線は、抗Pax7抗体によって赤色で顕されている。青色でDAPIによって標識された健康な筋肉細胞の細胞核が見え、これらは辺縁部に所在する。
図2】24週間の処置で媒体処置されたmdxマウスからの切片の免疫組織化学。抗Pax7抗体による赤色の標識はあまり存在せず、これは筋肉線維の変性およびサテライト細胞の不在の指標である。線維の中心には、筋肉組織の変性の指標の、無秩序に配置された青色でDAPIによって顕された核もまた見える。
図3】24週間の処置でコレカルシフェロールによって処置されたmdxマウスからの切片の免疫組織化学。抗Pax7抗体による赤色の標識は明瞭に存在し、サテライト細胞が在る筋肉線維の輪郭線に局在している。線維の中心および辺縁部両方に配置された青色でDAPIによって顕された核が見える。
図4】24週間の処置で媒体によって処置された野生型(WT)マウスからの切片の免疫組織化学。赤色の筋肉細胞増殖のマーカー抗MyoD抗体による標識は大量に見える。
図5】24週間の処置で媒体処置されたmdxマウスからの切片の免疫組織化学。赤色の筋肉細胞増殖のマーカー抗MyoD抗体による標識はほとんど不在である。
図6】24週間の処置でコレカルシフェロールによって処置されたmdxマウスからの切片の免疫組織化学。赤色の筋肉細胞増殖のマーカー抗MyoD抗体による標識は大量に見える。
図7】蛍光顕微鏡法。時間0における処置されていないmdx群のマウスからの筋肉線維の断面。核は青色で見え(DAPIによって顕されている)、線維(抗WGA抗体によって赤色で顕されている)の中心に配置されている。
図8】蛍光顕微鏡法。時間0における処置されていない野生型群(WT)のマウスからの筋肉線維の断面。核は青色で見え(DAPIによって標識されている)、線維(抗WGA抗体によって赤色で標識されている)内の辺縁部に配置されている。
図9】蛍光顕微鏡法。12週間の処置で媒体によって処置されたmdx群マウスからの筋肉線維の断面。核は青色で見え(DAPIによって顕されている)、線維(抗WGA抗体によって赤色で顕されている)の中心に配置されている。線維は崩壊しているように見える。
図10】蛍光顕微鏡法。12週間の処置で媒体によって処置された野生型(WT)マウスからの筋肉線維の断面。核は青色で見え(DAPIによって顕されている)、線維(抗WGA抗体によって赤色で顕されている)の辺縁部に配置されている。
図11】蛍光顕微鏡法。12週間の処置でコレカルシフェロールによって処置されたmdx群マウスからの筋肉線維の断面。核は青色で見え(DAPIによって顕されている)、線維(抗WGA抗体によって赤色で顕されている)の中心におよび辺縁部に配置されている。線維は外見的には無処置の対照mdxマウスよりも崩壊していないように見える。
【発明を実施するための形態】
【0019】
そこで、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用に関する。
【0020】
コレカルシフェロールまたはビタミンD3は、動物/ヒト起源のビタミンDの天然化合物である。それはビタミンDの2つのヒドロキシル化形態[25OHDおよび1,25(OH)D]の前駆体のプロホルモンであり、よって、それは、その代謝的に活性な形態に変換されるためには2つの天然のヒドロキシル化プロセスを経過しなくてはならない。
【0021】
本発明の目的では、用語「コレカルシフェロール」は、全ての光学異性体、幾何異性体、および立体異性体、ならびにそれらの混合物、例えば、エナンチオマーの混合物、ラセミ混合物、およびジアステレオマーの混合物、ならびに全てのそれらの多形形態(非晶質ならびに結晶質および共晶質両方の)、ならびに無水、水和、および溶媒和形態、薬学的に許容される塩、ならびにそれらの混合物を包含する。それもまた下で報告されている例から明瞭であろう通り、コレカルシフェロールは、筋ジストロフィーに罹患した対象の筋肉組織の再生において活性成分またはアジュバントとして有利に用いられ得る薬剤であることが示された。よって、本発明は、筋肉組織の再生による筋ジストロフィーの処置で活性薬剤またはアジュバントとしての使用のためのコレカルシフェロールを対象とする。
【0022】
特に、コレカルシフェロールは、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生を促進することにおいて顕著な活性を示した。よって、コレカルシフェロールは、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉再生において活性薬剤またはアジュバントとして有効に用いられ得る。よって、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉再生における活性薬剤またはアジュバントとしての治療上有効な量のコレカルシフェロールの使用にもまた関する。
【0023】
下で提供される例は、実際に、コレカルシフェロールによって処置されたmdxマウスの筋肉組織が抗Pax6および抗MyoD抗体について高度に陽性であるということを示した。これらは、それぞれ、サテライト細胞(筋肉組織の粘膜固有層に所在する幹細胞)によって恒常発現されるマーカー、および増殖する筋芽細胞によって発現されるマーカーである。Pax6の不在または減少は組織変性の指標であり、MyoDマーカーの不在は組織再生の欠如の指標である。免疫組織化学的分析の結果は、コレカルシフェロールによって処置されたmdxマウスのPax6およびMyoDマーカーの発現プロファイルが、健康な野生型(WT)マウスのものに完全に匹敵するということを示している。
【0024】
その上、コレカルシフェロールは筋肉組織の保護および再生において顕著な活性をも示した。よって、コレカルシフェロールは、筋ジストロフィーに罹患した対象の筋肉組織の保護および再生における活性薬剤としてもまた有効に用いられ得る。よって、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の保護および再生における活性薬剤またはアジュバントとしての治療上有効な量のコレカルシフェロールの使用にもまた関する。
【0025】
いくつかの実施形態において、本発明は、筋肉組織の再生における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用に関し、前記処置は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉再生にとって治療上有効である量の投与を含む。
【0026】
他の実施形態において、本発明は、筋肉組織の保護における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールの使用に関し、前記処置は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の保護にとって治療上有効な量の投与を含む。
【0027】
好ましくは、コレカルシフェロールは、0.83μg/kgから21μg/kg、より好ましくは4.2μg/kgから21μg/kgの範囲である用量、さらにより好ましくは14.2μg/kgで投与されるべきである。
【0028】
換言すると、好ましくは、コレカルシフェロールは、33.3IU/kgから833.3IU/kgのコレカルシフェロールの、好ましくは166.6IU/kgから833.3IU/kgの用量、最も好ましくは560IU/kgで投与されるべきである。
【0029】
「kg」では、それは、筋ジストロフィーに罹患した対象の体重のkgを意味され、本発明によると、前記対象はヒトである。
【0030】
有利には、コレカルシフェロールは、1週に1回のみ、つまり1週1回の投与において上述した用量で投与され得る。これは、前記コレカルシフェロール用量が週用量に対応するということを意味する。代替的には、コレカルシフェロールは、1日1回投与され得る。すなわち、コレカルシフェロールの前記週用量は、7回の毎日投与で、週用量の7分の1に対応する日用量で投与されるべきである。他の実施形態においては、コレカルシフェロールは、1ヶ月に1回のみ、つまり1月1回の投与で、上述した週用量の4~5倍に対応する月用量で投与され得る。換言すると、コレカルシフェロールは、1月1回の投与で、週用量の4~5倍に対応する月用量で投与され得る。好ましくは、前記月用量は56,8μg/kgまたは2240UI/kgである。
【0031】
好ましくは、コレカルシフェロールは、経口的に、注射によって、または皮下に、より好ましくは経口的に投与されるべきである。特定の臨床的条件(例えば吸収不良症候群)を例外として、投与の経口経路が好ましい。なぜなら、それは、筋肉内製剤と比較して血清中25OHDを増大させることにおいて効力の点で優れているからである。別の態様において、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生における使用のための、コレカルシフェロールと少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む医薬組成物または食品サプリメントに関する。さらに別の態様において、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の保護における使用のための、コレカルシフェロールと少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む医薬組成物または食品サプリメントに関する。
【0032】
さらなる態様において、本発明は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生および保護における使用のための、コレカルシフェロールと少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む医薬組成物または食品サプリメントに関する。
【0033】
いくつかの実施形態において、本発明は、筋肉再生における使用のための、コレカルシフェロールと少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む医薬組成物または食品サプリメントに関し、前記使用は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の再生にとって治療上有効である量のコレカルシフェロールを含む医薬組成物または食品サプリメントの投与を含む。
【0034】
他の実施形態において、本発明は、筋肉組織の保護における使用のためのコレカルシフェロールと少なくとも1つの好適な賦形剤とを含む医薬組成物または食品サプリメントに関し、前記使用は、筋ジストロフィーを患う対象の筋肉組織の保護のための、治療上有効なコレカルシフェロールの数量を含む医薬組成物または食品サプリメントの投与を含む。
【0035】
本発明の医薬組成物および食品サプリメントは、経口的に、注射によって、または皮下に投与され得る。
【0036】
好ましい実施形態において、前記医薬組成物またはダイエタリーサプリメントは経口的に投与されるべきである。
【0037】
医薬組成物または食品サプリメントが経口的に投与されるべきであるときに、それは、好ましくは、口腔内分散性の固体調製物、ゲル、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁液、エマルション、またはチンキ剤の形態である。
【0038】
口腔内分散性の固体調製物、ゲル、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁液、エマルション、またはチンキ剤の形態で経口的に投与されるべき本発明の医薬組成物または食品サプリメントは、好ましくは、例えば0,83μg/kgから21μg/kg、より好ましくは4.2μg/kgから21μg/kg、最も好ましくは14.2μg/kgを提供すべき用量で投与される。つまり、口腔内分散性の固体調製物、ゲル、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁液、エマルション、またはチンキ剤の形態で経口的に投与されるべき本発明の前記医薬組成物または食品サプリメントは、好ましくは、例えば33.3IU/kgから833.3IU/kgのコレカルシフェロール、好ましくは166.6IU/kgから833.3IU/kg、さらにより好ましくは560IU/kgを提供すべき用量で投与される。
【0039】
有利には、本発明の医薬組成物または食品サプリメントは、1週に1回のみ、上述した用量で、または1ヶ月に1回、上述した用量の4~5倍に対応する用量で、好ましくは56.8μg/kgまたは2240IU/kgの用量で投与され得る。好ましい実施形態において、溶液、懸濁液、エマルション、ゲル、またはチンキ剤の形態で経口的に投与されるべき本発明の医薬組成物または食品サプリメントは、コレカルシフェロールを14,000UI/mLから20,000UI/mLの濃度で含む。
【0040】
本発明の前記医薬組成物または食品サプリメントは有利には単位容量形態であり得る。
【0041】
本発明の前記医薬組成物または食品サプリメントは、単位容量形態でもまた、さらに少なくとも1つの好適な賦形剤を包含する。用語「賦形剤」は、それぞれ医薬品または食品使用にとって好適な化合物または化合物の混合物を意味する。例えば、医薬品または食品製剤における使用のための賦形剤は、一般的に有害な反応を対象に引き起こしてはならず、それはその中に含有されるコレカルシフェロールの効力を有意に阻害してもならない。好適な賦形剤は、酸性化剤、酸度調整剤、固化防止剤、抗酸化剤、増量剤、抵抗剤、ゲル化剤、光沢剤、化工デンプン、金属封入剤、増粘剤、甘味料、希釈剤、凝集防止剤、滑沢剤、色素、結合剤、潤滑剤、安定化剤、吸着剤、保湿剤、香料、フィルム形成物質、乳化剤、濡れ剤、放出遅延剤、およびそれらの混合物である。好ましくは、前記賦形剤は、オリーブ油、ミネラルオイル、液体パラフィン、白色ワセリン、ポリオキシエチレン、乳化ワックス、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸グリセリル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリエチレングリコール、カーボポール、カルボマー、ポロキサマー407、マクロゴール400、精製ベントナイト、プロピオン酸ミリスチル、ジメチコン、二酸化チタン、アニオン性、カチオン性、および非イオン性界面活性剤、水、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ε-ポリリジン、スクラロース、マルトデキストリン、クエン酸、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、天然デンプン、部分加水分解デンプン、化工デンプン、ラクトース、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ポリビニルピロリドン、シリカ、コロイダルシリカ、沈降シリカ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、メタクリル酸コポリマー、デヒドロ酢酸ナトリウム、キサンタンガム、グアーガム、タラガム、カロブガム、フェヌグリークガム、アラビアガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルポリピロリドン、ベヘン酸グリセリル、インジゴカルミン、セルロース、変性セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、微結晶セルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリデキストロース、カラギーナン、メチルセルロース、スクロース、スクロースエステル、ソルビトール、キシリトール、デキストロース、マルチトール、トラガカントガム、ペクチン、寒天、カルボキシポリメチレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、トラガカントガム、マンニトール、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物または食品サプリメントは本質的にコレカルシフェロールおよび少なくとも1つの好適な賦形剤からなる。表現「本質的に~からなる」は、コレカルシフェロールが組成物またはサプリメント中に存在すべき筋肉再生における唯一の活性成分であり、任意の追加の構成成分または賦形剤はその作用に干渉しないということを意味する。コレカルシフェロール、組成物、またはサプリメントの使用にとって好ましくかつ有利だと上記に同定されている全ての態様は、これらの実施形態にとってもまた同様に好ましくかつ有利だと考えられるべきであるということは理解されるべきである。
【0042】
他の実施形態において、本発明の医薬組成物または食品サプリメントはコレカルシフェロールおよび少なくとも1つの好適な賦形剤からなる。
【0043】
上に記載されている全ての医薬組成物または食品サプリメントは、当分野において公知の方法によって調製され得る。
【0044】
上述のように、コレカルシフェロールの、それを含有する生成物の、およびそれぞれの使用の好ましい態様の全ての可能な組み合わせもまた、これをもって記載され、よって、同様に好ましいということは理解されるべきである。
【0045】
コレカルシフェロールおよびその生成物にとって好ましくかつ有利だと同定されている全ての態様は、それらの調製および使用にとってもまた同様に好ましくかつ有利だと考えられるべきであるということもまた理解されるべきである。筋ジストロフィーを患う対象の筋肉再生における活性薬剤またはアジュバントとしてのコレカルシフェロールの有効性は、下で与えられている例からもまた明瞭であろう。
【0046】
さらにその上、コレカルシフェロールは正常では脂肪組織に貯蔵され、そこにおいて、それは、それからそれが徐放される貯蔵場所を作り出す。まさにこの理由から、それはかなり短い血中半減期(19~25時間と推定されるT1/2)を有するが、その機能的な半減期(数週)はもっと長い(徐放に関係する)。高い機能的な半減期(脂肪組織による徐放)は、コレカルシフェロールを臨床業務における極めてフレキシブルかつ適合性のある活性薬剤にし、間欠投与による投与計画をも可能にする。
【0047】
下は例示的なかつ限定しない目的で提供される本発明の実施例である。
【実施例
【0048】
例1-筋ジストロフィーのインビボマウスモード(mdxマウス)におけるコレカルシフェロールの経口投与の効力の評価
研究のためには、mdx(X連鎖筋ジストロフィー)マウスを実験モデルとして選んだ。これは、筋ジストロフィーおよび機能喪失を誘発する骨格筋を冒す他の変性疾患に対する薬剤の効力を評価するために長く用いられている。また、それらは、実験目的のヒト生検材料の入手可能性が限定されるという障害を克服することを可能にしたので、これらのマウスは臨床的な予測のための参照動物モデルを代表する。
【0049】
モデルはステロイド性および非ステロイド性の抗炎症および免疫抑制処置両方に反応し、それは、種々の処置によって誘導される差別的な遺伝子および蛋白質発現を研究するためにもまた用いられる。試験系は、全部では、約4~5週齢の50匹のC57BL/10ScSn-Dmdxdx/J雄マウスおよび27匹のC57/BL雄マウスに基づいた。
【0050】
短い前飼育期間後に(動物用エンクロージャーへの到着の約4日後に)、動物を以下で記載される通りベースライン行動分析に付した。前飼育期間後の分析の開始時間をゼロ時間(t=0)と定義する。
【0051】
マウスを、12m/minのスピードでの1週に2回の15分間の回し車(ウーゴ・バジーレ(Ugo Basile)、ミラン)による身体運動にもまた付して、病理を標準化した。
【0052】
動物は、表1に示されているスキームに従って経口処置した。
【0053】
【表1】
【0054】
群1および2の動物は、確立された分析のために、前飼育期間の直後に(t=0)殺処分した。
【0055】
処置の終わりに(t=12またはt=24)、動物をイソフルラン深麻酔下における失血によって殺処分した。
【0056】
四肢ぶら下がり試験
この試験はトライアルの始めおよび終わりに実施した(ベースラインおよび最終)。
【0057】
それは、重力に逆らって四肢全てによって自立するマウスの能力を測定するためのスチールグリッドを用いるデバイスを用いて実施する。動物をグリッド(40×40cm。グリッドに対して垂直に置かれた5cm高の鉄のストリップによって画定されている。1mm径スチールワイヤによって形成された1cmマス目を有する)上に置く。これをひっくり返し、その結果、動物は逆さまにされ、その手足で床から約30cmにぶら下がる。動物が起こり得る落下時に痛みを感じないように、柔らかいリター層を床に置く。グリッドをその位置に最大で5分間保ち、動物がその手足によってぶら下がることができる時間を秒によって記録する。
【0058】
結果
試験の結果は次の表2に示され、秒で表現され、動物の体重について正規化されている。本明細書において報告される群1~8は表1に記載されているものである。
【0059】
【表2】
【0060】
野生型(WT)動物は最も長い抵抗を示し、無処置のまたは媒体だけによって処置されたmdx動物は一般的に試験中により短い時間抵抗した。
【0061】
コレカルシフェロールによる処置は、全ての分析インターバルで、mdx動物が、無処置のものよりも長い時間グリッドにしがみついたままであることを許し、時間に換算して、24週における試験のケースでは80%までものグリッドからの脱落に対する抵抗の非常に有意な増大を有した。
【0062】
組織病理学的分析
これらの分析は、群7および8の動物の殺処分後に実施された剖検において採取された材料によって実施した。特に、大腿四頭筋、横隔膜、および前脛骨筋を回収した。
【0063】
採取および固定されたサンプルを脱灰し、公知の技術に従ってパラフィン包埋し、5~7μm厚の切片に切り、ヘマトキシリン・エオジン染色した。
【0064】
変化の次の形態を筋肉組織レベルで評価し、これらのそれぞれは0(不在)から3(非常に高い)のグレードに従って分類した。
-萎縮
-変性
-炎症
-浮腫
-脂肪組織の存在
-肥大
-再生
-石灰化
【0065】
結果
試験結果は次の表3に示されている。
【0066】
【表3】
【0067】
ヘマトキシリン・エオジン染色された筋肉組織の顕微鏡検査は、媒体単独によって処置された全てのmdxマウスにおいて、壊死および線維化のエリアを有する有意に高い筋肉線維萎縮の徴候を示した。これらの群では、変性のエリアおよび脂肪組織が筋肉を置き換えているものは非常に大量であった。多くのサンプルは、大量の炎症を有する浮腫性のエリアをもまた有した。特に、mdx動物の横隔膜筋肉は高い線維化度を示し、その厚さは相当により顕著であった。コレカルシフェロールによって24週間処置されたmdxマウスは、代わりに、再生および肥大、ならびに少数のみのケースではその上低いレベルで筋萎縮のエリアを示した。
【0068】
表3では、媒体単独によって処置された群7と比較してコレカルシフェロールによって処置された群8の再生および肥大パラメータの値の増大と、平行して、変性性、炎症性、および萎縮性の現象に関係したパラメータの値の減少とが明らかである。
【0069】
免疫組織化学
骨格筋の成長および再生は、各筋線維の周囲の基底膜に在る幹細胞であるサテライト細胞に起因すると思われる。Pax7(Paired-Box転写因子7)の発現は恒常的であり、つまり、この因子は静止および活性化段階両方のこれらの細胞において発現される。サテライト細胞が活性化されるときに、それらはMyoDをもまた共発現し、これは活性な筋肉再生と相関する。
【0070】
そこで、筋線維の基底膜下に所在するサテライト細胞(前駆細胞)の同定のためのPax7の、および増殖の間に筋芽細胞によって発現されるMyoDの発現を分析した。
【0071】
24週の処置後の群について分析を実施した。
【0072】
免疫組織化学のサンプルをOCT中に包含し、イソペンタン中に置き、液体窒素によって凍結し、-80℃に保った。サテライト細胞を標識するために抗Pax7抗体を、筋芽細胞には抗MyoDを用いた。
【0073】
結果
媒体によって処置された野生型(WT)動物では、Pax7は外見的に筋肉線維の周囲を顕し、サテライト細胞の存在を強調した(図1)。対照的に、標識は、コレカルシフェロールの不在下において媒体によって処置されたmdxマウスでは有意に減少したが(図2)、それはコレカルシフェロールによって処置されたmdx動物ではより明らかに見えた(図3)。
【0074】
MyoDの存在は野生型マウスでは非常に明らかであったが(図4)、それはmdxマウスではほとんど不在であった(図5)。他方で、コレカルシフェロールによる処置は、MyoDの発現を野生型マウスのものに同様のレベルまで回復させ(図6)、それゆえに、筋肉再生におけるコレカルシフェロールの有意な活性を指示した。
【0075】
蛍光顕微鏡法
蛍光顕微鏡法分析では、DAPI染色(青色)を核に用い、赤色で細胞膜を染色する抗WGA抗体(WGAまたはコムギ胚芽凝集素AlexaFluor(登録商標)594結合)は筋肉線維を顕すために用いた。
【0076】
結果
蛍光分析は、時間0において殺処分されたmdxマウスの筋肉組織(図7)が良く分化していないということを示した。なぜなら、線維を構成する筋細胞の核は、良く分化した組織のケースにおいて代わりに起こる辺縁部ではない中心の位置に所在するからである。反対に、時間0の野生型動物(WT)の群は良く分化した組織を示し、細胞核は線維の辺縁部に所在した(図8)。同じ類似の考えが、媒体単独による処置の12週におけるmdx群(図9)および野生型(WT)群(図10)に当てはまる。さらにその上、媒体によって12週間処置されたmdxマウスは、筋肉線維の変化およびかなり崩壊した構造をもまた示した。他方で、処置の12週におけるコレカルシフェロールによって処置されたmdxマウスは、中心および辺縁部両方に分布した細胞核およびより崩壊していない筋肉線維(図11)、すなわち、無処置のmdxマウス群の特徴であったものよりも確かに無傷の構造を有する筋肉組織を示した。
【0077】
例2-溶液の形態の経口使用のためのコレカルシフェロールを含む医薬組成物
経口使用のための溶液の形態の医薬組成物を作るために、コレカルシフェロールを好適な賦形剤と混合した。
【0078】
作られた組成物は、ボトルあたり約50,000IUおよび35,000IUの単位投与量を含有した。
【0079】
各ボトルに含有された賦形剤の数量はそれぞれ次の表4aおよび4bに指示されている。
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
(温度が45℃を超えることがないということをチェックしながら)40℃±3℃に加熱された溶解槽に精製オリーブ油を導入した後に、コレカルシフェロールを窒素下で追加し、完全溶解まで(少なくとも60分)撹拌した。そこで、混合物を約27℃(±3℃)に冷却し、窒素下で0.8atmの最大圧力で槽において濾過した。
【0083】
濾過した溶液を最後にアンバーIII型ボトル内に自動で投入し、封入した。
【0084】
例3-硬質ゲルカプセルの形態の経口使用のためのコレカルシフェロールを含む医薬組成物.
経口使用のためのハードカプセルの形態の医薬組成物を作るために、コレカルシフェロールを好適な賦形剤と混合した。
【0085】
作られた組成物は、カプセルあたり約50,000IUおよび35,000IUの単位投与量を含有した。
【0086】
各カプセルに含有された賦形剤の数量はそれぞれ次の表5aおよび5bに指示されている。
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】
コレカルシフェロールを溶解槽において窒素下で精製オリーブ油に追加し、完全な溶解まで(少なくとも60分間)それを撹拌されたままにした。
【0090】
そうして調製された200μLのコレカルシフェロール溶液を、依然として窒素下において自動装置によってカプセルに充填した。
【0091】
そこで、カプセルをゼラチンバンドによるバンディングによって密封し、自動ブリスター包装装置によってPVC/PVDC/Alブリスターとしてパッケージングした。
【0092】
結論
実施した研究は、組織それ自体の機能的パフォーマンスの点でおよび形態学について両方で、ジストロフィーを有するマウスの筋組織に対するコレカルシフェロールの効果を示した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】