(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】リレー
(51)【国際特許分類】
H01H 50/38 20060101AFI20240313BHJP
H01H 50/54 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
H01H50/38 H
H01H50/54 B
H01H50/54 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560210
(86)(22)【出願日】2022-03-11
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2022080406
(87)【国際公開番号】W WO2023273409
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202121489467.9
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ホアン、チアクン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、タオ
(72)【発明者】
【氏名】レイ、シアオヨン
(72)【発明者】
【氏名】タイ、シアンユ
(57)【要約】
リレーであって、静的接点アセンブリ(1)、可動接触板(2)、静的ヨーク(3)、可動ヨーク(4)及びプッシュロッドアセンブリ(5)を含み、前記静的ヨークと前記可動ヨークは対向して設置され、前記可動接触板は前記可動ヨークでの前記静的接点アセンブリに対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に隔離空間(41)が設けられ、前記静的接点アセンブリと前記静的ヨークは、前記可動接触板の前記プッシュロッドアセンブリに反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリは、前記可動接触板が前記静的接点アセンブリに接触するように、前記可動ヨークを押して前記静的ヨークへ移動させることに用いられる。当該リレーは、短絡に対する耐性が強くて、アーク引き現象を避ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静的接点アセンブリ、可動接触板、静的ヨーク、可動ヨーク及びプッシュロッドアセンブリを含み、前記静的ヨークと前記可動ヨークとは対向して設置され、前記可動接触板は前記可動ヨークでの前記静的接点アセンブリに対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に隔離空間が設けられ、
前記静的接点アセンブリと前記静的ヨークは、前記可動接触板の前記プッシュロッドアセンブリに反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリは、前記可動接触板が前記静的接点アセンブリに接触するように、前記可動ヨークを押して前記静的ヨークへ移動させることに用いられる、ことを特徴とするリレー。
【請求項2】
前記可動ヨークにU状溝が設けられ、前記可動接触板は前記U状溝に取り付けられ、前記隔離空間は側部隔離空間及び/又は底部隔離空間を含み、前記側部隔離空間は、前記可動接触板の外側面とU状溝の内側壁との間に設置され、前記底部隔離空間は、前記可動接触板の底端と前記U状溝の溝底面との間に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項3】
前記可動ヨークに第1の取り付け穴がさらに設けられ、前記可動接触板に前記第1の取り付け穴に合わせる突出柱が設けられ、前記可動接触板は、前記第1の取り付け穴に挿し込まれた前記突出柱によって前記可動ヨークに取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリレー。
【請求項4】
前記リレーは、前記突出柱に嵌設された絶縁スリーブを更に含み、前記突出柱は前記絶縁スリーブを介して前記第1の取り付け穴に挿着される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項5】
前記リレーは、前記隔離空間に取り付けられた絶縁部材を更に含み、前記絶縁部材は、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に接続されている、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項6】
前記リレーは、内部空間が設けられた取付ブラケットを更に含み、前記プッシュロッドアセンブリが前記取付ブラケットに接続され、前記可動ヨークと前記可動接触板は前記内部空間に取り付けられ、
前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第1の開口及び第2の開口がさらに設けられ、前記可動ヨークは前記第1の開口から伸び出して且つ前記静的ヨークに対向して設置された磁気吸引部を含み、前記可動接触板は前記第2の開口から伸び出して且つ前記静的接点アセンブリに対向して設置された可動接触部を含む、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項7】
前記リレーは、前記内部空間に取り付けられた弾性部材を更に含み、前記弾性部材の一端が前記可動ヨークの前記静的ヨークに反対する一端に接続され、前記弾性部材の他端が前記プッシュロッドアセンブリに接続される、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項8】
前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第2の取り付け穴が設けられ、前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド及び第2の取り付け穴に取り付けられた絶縁ブロックを含み、前記プッシュロッドは、前記絶縁ブロックによって前記弾性部材に接続される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項9】
前記取付ブラケットは、上部ブラケット及び下部ブラケットを含み、前記上部ブラケットに第1の係止接続部が設けられ、前記下部ブラケットに第2の係止接続部が設けられ、前記上部ブラケットは前記第2の係止接続部及び前記第1の係止接続部を介して前記下部ブラケットに接続され、前記第1の開口は、前記上部ブラケットに設置され、前記第2の開口は、前記上部ブラケット及び/又は前記下部ブラケットに設置される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項10】
前記リレーは、収納空間が設けられたケースを更に含み、前記静的接点アセンブリは前記ケースに取り付けられ、前記静的接点アセンブリは前記収納空間に伸び込まれて前記可動接触部に対向して設置された静的接触部を含み、前記静的ヨークは前記収納空間の内側壁での前記磁気吸引部に対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板及び可動ヨークはいずれも前記収納空間に設けられる、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項11】
前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド、可動鉄心及び貫通穴が設けられた静的鉄心を含み、前記静的鉄心は前記ケースに固定して取り付けられ、前記ケースに摺動空間がさらに設けられ、前記摺動空間は前記貫通穴を介して前記収納空間に連通され、
前記可動鉄心は前記摺動空間に摺動可能に取り付けられ、前記プッシュロッドの一端が前記可動ヨークに接続され、前記プッシュロッドの他端は前記貫通穴を介して前記可動鉄心に固定して接続される、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項12】
前記ケースは、仕切板、上部ハウジング及び下部ハウジングを含み、前記上部ハウジングは前記仕切板を介して前記下部ハウジングに接続され、前記収納空間は前記上部ハウジング及び前記仕切板で囲まれ、前記摺動空間は前記下部ハウジングと前記仕切板で囲まれ、前記静的鉄心は前記仕切板に固定して取り付けられる、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のリレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はリレーの技術分野に属し、特にリレーに関する。
【背景技術】
【0002】
リレーは高圧機器に広く使われており、リレーの耐短絡性はその品質を評価するための重要な指標である。従来の技術において、リレーに接続された高電圧機器が短絡すると、リレーの可動接点と静的接点に短絡電流が流れるため、可動接点と静的接点の間に大きな反発力が発生し、可動接点と静的接点が分離され、最終的に、アーク引き現象が激しくなり、リレーが故障するため、従来の技術におけるリレーは短絡に対する耐性が弱いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来の技術におけるリレーの短絡に対する耐性が弱い技術的課題に対して、リレーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を鑑み、本開示の実施例は、静的接点アセンブリ、可動接触板、静的ヨーク、可動ヨーク及びプッシュロッドアセンブリを備えるリレーを提供し、前記静的ヨークと前記可動ヨークとは対向して設置され、前記可動接触板は、前記可動ヨークでの前記静的接点アセンブリに対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に隔離空間が設けられ、
前記静的接点アセンブリと前記静的ヨークは、前記可動接触板の前記プッシュロッドアセンブリに反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリは、前記可動接触板が前記静的接点アセンブリに接触するように、前記可動ヨークを押して前記静的ヨークへ移動させることに用いられる。
【0005】
選択可能に、前記可動ヨークにU状溝が設けられ、前記可動接触板は前記U状溝に取り付けられ、前記隔離空間は側部隔離空間及び/又は底部隔離空間を含み、前記側部隔離空間は、前記可動接触板の外側面とU状溝の内側壁との間に設置され、前記底部隔離空間は、前記可動接触板の底端と前記U状溝の溝底面との間に設置される。
【0006】
選択可能に、前記可動ヨークに前記第1の開口に連通された第1の取り付け穴がさらに設けられ、前記可動接触板に前記第1の取り付け穴に合わせる突出柱が設けられ、前記可動接触板は、前記第1の取り付け穴に挿し込まれた前記突出柱によって前記可動ヨークに取り付けられる。
【0007】
選択可能に、前記リレーは、前記突出柱に嵌設された絶縁スリーブを更に含み、前記突出柱は前記絶縁スリーブを介して前記第1の取り付け穴に挿着される。
【0008】
選択可能に、前記リレーは、前記隔離空間に取り付けられた絶縁部材を更に含み、前記絶縁部材は、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に接続されている。
【0009】
選択可能に、前記リレーは、内部空間が設けられた取付ブラケットを更に含み、前記プッシュロッドアセンブリが前記取付ブラケットに接続され、前記可動ヨークと前記可動接触板は前記内部空間に取り付けられ、
前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第1の開口及び第2の開口がさらに設けられ、前記可動ヨークは前記第1の開口から伸び出して且つ前記静的ヨークに対向して設置された磁気吸引部を含み、前記可動接触板は、前記第2の開口から伸び出して前記静的接点アセンブリに対向して設置された可動接触部を含む。
【0010】
選択可能に、前記リレーは、前記内部空間に取り付けられた弾性部材を更に含み、前記弾性部材の一端が前記可動ヨークの前記静的ヨークに反対する一端に接続され、前記弾性部材の他端が前記プッシュロッドアセンブリに接続される。
【0011】
選択可能に、前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第2の取り付け穴が設けられ、前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド及び第2の取り付け穴に取り付けられた絶縁ブロックを含み、前記プッシュロッドは、前記絶縁ブロックによって前記弾性部材に接続される。
【0012】
選択可能に、前記取付ブラケットは上部ブラケット及び下部ブラケットを含み、前記上部ブラケットに第1の係止接続部が設けられ、前記下部ブラケットに第2の係止接続部が設けられ、前記上部ブラケットは前記第2の係止接続部における前記第1の係止接続部によって前記下部ブラケットに接続され、前記第1の開口は、前記上部ブラケットに設置され、前記第2の開口は、前記上部ブラケット及び/又は前記下部ブラケットに設置されている。
【0013】
選択可能に、前記リレーは、収納空間が設けられたケースを更に含み、前記静的接点アセンブリは前記ケースに取り付けられ、前記静的接点アセンブリは前記収納空間に伸び込まれて前記可動接触部に対向して設置された静的接触部を含み、前記静的ヨークは前記収納空間の内側壁での前記磁気吸引部に対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板及び可動ヨークはいずれも前記収納空間に設けられる。
【0014】
選択可能に、前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド、可動鉄心及び貫通穴が設けられた静的鉄心を含み、前記静的鉄心は前記ケースに固定して取り付けられ、前記ケースに摺動空間がさらに設けられ、前記摺動空間は前記貫通穴を介して前記収納空間に連通され、
前記可動鉄心は前記摺動空間に摺動可能に取り付けられ、前記プッシュロッドの一端が前記可動ヨークに接続され、前記プッシュロッドの他端は前記貫通穴を介して前記可動鉄心に固定して接続される。
【0015】
選択可能に、前記ケースは仕切板、上部ハウジング及び下部ハウジングを含み、前記上部ハウジングは前記仕切板を介して前記下部ハウジングに接続され、前記収納空間は前記上部ハウジング及び前記仕切板で囲まれ、前記摺動空間は前記下部ハウジング及び前記仕切板で囲まれ、前記静的鉄心は前記仕切板に固定して取り付けられる。
【0016】
本開示において、前記静的接点アセンブリと前記静的ヨークは、前記可動接触板の前記プッシュロッドアセンブリに反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリが、前記可動接触板が前記静的接点アセンブリに接触するまで、前記可動ヨークを押して前記静的ヨークへ移動させる。前記可動ヨークと前記静的ヨークとの間の距離が近いかまたは互いに接触しており、且つ前記静的接点アセンブリに接続された高圧線(ここで、高圧線とは、リレーが接続されている高電圧機器の高圧線を指す)はリレーにおける互いに接触している前記静的接点アセンブリによって前記可動接触板と導通(つまりリレー導通)を実現する。このとき、高圧線で短絡が発生すると、前記可動接触板及び前記静的接点アセンブリでの短絡電流が急激に増大し、急激に増大された短絡電流は、前記可動接触板と前記静的接点アセンブリとの間に反発力(ホルム力)が発生する。しかし、同時に、前記可動接触板での短絡電流が増大すると、前記可動ヨークに変化する磁界が発生し、当該変化する磁界によって、前記静的ヨークに吸引力を生成し、当該吸引力は、上記の反発力の存在による前記可動接触板と前記静的接点アセンブリとの間の分離を防止し、このため、可動接触板と前記静的接点アセンブリの分離によって引き起こされるアーク引き現象が発生し、リレーが故障することが回避され、当該リレーの短絡に対する耐性が向上する。
【0017】
さらに、電磁誘導の法則によれば、可動ヨークに発生する変化する磁界は、前記可動ヨークに誘導電流を生成し、レンツの法則によれば、誘導電流の方向は、可動接触板での短絡電流の方向と反対である。本開示において、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に隔離空間が設けられるので、隔離空間は、前記可動ヨークでの誘導電流が前記可動接触板の短絡電流で相殺される(前記可動接触板と前記可動ヨークとが隔離空間を介しなくて直接接触すると、前記可動接触板の短絡電流が一部の前記可動ヨークでの誘導電流を相殺し、これにより前記可動ヨークでの磁界強度を弱め、さらに前記静的ヨークと前記可動ヨークとの間の吸引力を低減する)ことを極力低減する。このとき、前記可動接触板での短絡電流の前記可動ヨークでの誘導電流に与える影響が低減または解消され、これにより前記可動ヨークでの磁界強度が維持され、当該リレーの短絡に対する耐性をさらに向上させる。且つ、当該リレーの構造が簡単で、取り付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、図面及び実施例を参照して本開示をさらに説明する。
【
図1】本開示の一実施例によるリレーの断面図である。
【
図2】本開示の一実施例によるリレーの部分断面図である。
【
図3】本開示の一実施例によるリレーの分解構造模式図である。
【
図4】本開示の一実施例によるリレーの部分分解構造模式図である。
【
図5】本開示の一実施例による可動ヨークでの誘導電流、及び可動接触板での短絡電流の模式図である。
【
図6】本開示の一実施例による可動ヨークでの誘導電流と誘導磁界、及び可動接触板での短絡電流の斜視構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示が解決する技術的課題、技術的課題、および有益な効果をより明確にするために、以下では、図面および実施例に関連して、本開示をさらに詳細に説明する。本明細書に記載の具体的な実施例は、本開示を説明するためだけに使用され、本開示を限定するために使用されるものではないことを理解されたい。
【0020】
「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「中部」など方向および位置関係を示す用語は図面に示す方向または位置関係に基づき、本開示の説明をしやすくするとともに記述を簡素化するためのものにすぎず、指している装置または素子が特定の方向、特定の方向での構成および操作を有しなければならないことを示すまたは暗に示すものではなく、本開示を限定するものとみなすことはできないということを理解できる。
【0021】
図1に示すように、本開示の一実施例によるリレーは、静的接点アセンブリ1、可動接触板2、静的ヨーク3、可動ヨーク4及びプッシュロッドアセンブリ5を含み、前記静的ヨーク3と前記可動ヨーク4とは対向して設置される。前記可動接触板2は前記可動ヨーク4での前記静的接点アセンブリ1に対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間に隔離空間41が設けられる。理解できるものとして、
図1に示す実施例において、前記静的ヨーク3が前記可動ヨーク4の上方に位置して前記可動ヨーク4と対向して設置され、前記静的接点アセンブリ1が前記可動接触板2の上方に位置して前記可動接触板2と対向して設置され、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4とは、空気または絶縁部材によって隔離されることにより、前記可動ヨーク4での誘導電流が前記可動接触板2の短絡電流で相殺されることを避ける。
【0022】
前記静的接点アセンブリ1と前記静的ヨーク3とは、前記可動接触板2の前記プッシュロッドアセンブリ5に反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリ5は、前記可動ヨーク4を押して前記静的ヨーク3へ移動させることにより前記可動接触板2と前記静的接点アセンブリ1とを接触させることに用いられる。1つの選択可能な実施例において、前記静的ヨーク3と前記可動ヨーク4との間の第1の距離が前記静的接点アセンブリ1と前記可動接触板2との間の第2の距離よりも大きい。理解できるものとして、前記第1の距離は、前記静的ヨーク3の下端面と前記可動ヨーク4の上端面との間の距離であり、前記第2の距離は、前記静的接点アセンブリ1の下端面と前記可動接触板2の上端面との間の距離である。前記第1の距離が前記第2の距離よりも大きい。これにより前記プッシュロッドアセンブリ5が前記可動ヨーク4を連動して前記静的ヨーク3へ移動させた後、可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1に接触するとき、前記静的ヨーク3が前記可動ヨーク4に接触してもよいし、前記可動ヨーク4に接触しなくてもよい。このように、前記可動ヨーク4が前記静的ヨーク3に接触する同時に又はその前に、前記可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1に既に接触したことを確保することができ、さらに前記可動ヨーク4が前記静的ヨーク3に接触するとき、前記可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1に接触しないリスク(つまり、可動ヨーク4が前記静的ヨーク3に接触するとき、前記可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1に接触せず、このとき、リレーが静的接点アセンブリ1の2つの高圧線の導通を実現することができず、リレーがスイッチとしての基本機能を備えていない)を避けて、当該リレーの実用性を向上させる。
【0023】
具体的には、一実施例において、前記静的接点アセンブリ1は第1の静的接点と第2の静的接点とを含み、前記第1の静的接点と前記第2の静的接点はそれぞれ高圧機器の正負極の2つの高圧線に接続する。当該リレーの動作原理は以下の通りである。前記プッシュロッドアセンブリ5が低電圧電気の制御下で上に移動し始めると、前記可動接触板2及び前記可動ヨーク4は、前記可動接触板2が前記第1の静的接点および前記第2の静的接点に同時に接触するまで、前記プッシュロッドアセンブリ5の押しで上へ移動する。これにより2つの高圧線は、前記第1の静的接点、前記可動接触板2及び前記第2の静的接点の導通経路により導通される。同様に、前記プッシュロッドアセンブリ5は低電圧電気の制御下で下へ移動し始めると、前記可動接触板2が前記第1の静的接点及び前記第2の静的接点から分離するまで、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4は前記プッシュロッドアセンブリ5の連動により下へ移動し、これにより2つの高圧線の導通経路が切断され、さらにリレーによって2つの高圧線間の導通を実現する。
【0024】
本開示において、前記静的接点アセンブリ1と前記静的ヨーク3は、前記可動接触板2の前記プッシュロッドアセンブリ5に反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリ5が、前記可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1に接触するまで、前記可動ヨーク4を押して前記静的ヨーク3へ移動させる。前記可動ヨーク4と前記静的ヨーク3との間の距離が近いかまたは互いに接触しており、且つ前記静的接点アセンブリ1に接続された高圧線(ここで、高圧線とは、リレーが接続されている高電圧機器の高圧線を指す)はリレーにおける互いに接触している前記静的接点アセンブリ1によって前記可動接触板2と導通(つまりリレー導通)を実現する。このとき、高圧線で短絡が発生すると、前記可動接触板2及び前記静的接点アセンブリ1での短絡電流が急激に増大し、急激に増大された短絡電流は、前記可動接触板2と前記静的接点アセンブリ1との間に反発力(ホルム力)が発生する。しかし、同時に、前記可動接触板2での短絡電流が増大すると、前記可動ヨーク4に変化する磁界が発生し、当該変化する磁界によって、前記静的ヨーク3に吸引力を生成し、当該吸引力は、上記の反発力の存在による前記可動接触板2と前記静的接点アセンブリ1との間の分離を防止し、このため、可動接触板2と前記静的接点アセンブリ1の分離によって引き起こされるアーク引き現象が発生し、リレーが故障することが回避され、当該リレーの短絡に対する耐性が向上する。
【0025】
さらに、
図5及び
図6に示すように、電磁誘導の法則によれば、可動ヨーク4に発生する変化する磁界は、前記可動ヨーク4に誘導電流を生成し、レンツの法則によれば、当該誘導電流の方向は、前記可動接触板2での短絡電流の方向と反対である。本開示において、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間に隔離空間41が設けられるので、前記隔離空間41は、前記可動ヨーク4での誘導電流が前記可動接触板2の短絡電流で相殺される(前記可動接触板2と前記可動ヨーク4とが隔離空間41を介しなくて直接接触すると、前記可動接触板2の短絡電流が一部の前記可動ヨーク4での誘導電流を相殺し、これにより前記可動ヨーク4での磁界強度を弱め、さらに前記静的ヨーク3と前記可動ヨーク4との間の吸引力を低減する)ことを極力低減する。このとき、前記可動接触板2での短絡電流の前記可動ヨーク4での誘導電流に与える影響が低減または解消され、これにより前記可動ヨーク4での磁界強度が維持され、当該リレーの短絡に対する耐性をさらに向上させる。且つ、当該リレーの構造が簡単で、取り付けが容易である。
【0026】
一実施例において、
図2及び
図4に示すように、前記可動ヨーク4にU状溝44が設けられ、前記可動接触板2は前記U状溝44に取り付けられ、前記隔離空間41は側部隔離空間411及び/又は底部隔離空間412を含み、前記側部隔離空間411は、前記可動接触板2の外側面とU状溝44の内側壁との間に設置され、前記底部隔離空間412は、前記可動接触板2の底端と前記U状溝44の溝底面との間に設置される。理解できるものとして、前記U状溝44の開口が前記静的接点アセンブリ1(つまり、前記U状溝44の開口が上方に向かう)に向かう。前記側部隔離空間411は、前記U状溝44の左側内壁と前記可動接触板2の左側面との間に形成された左側隔離空間、及び前記U状溝44の右側内壁と前記可動接触板2の右側面との間に形成された右側隔離空間を含み、前記U状溝44の溝底面と前記可動接触板2の底端面との間に底部隔離空間412が形成される。このとき、前記側部隔離空間411と前記底部隔離空間412は、いずれも空気によって隔離する。本実施例において、前記隔離空間41は、前記側部隔離空間411で構成されてもよいし、前記底部隔離空間412で構成されてもよいし、前記底部隔離空間412と前記側部隔離空間411とで共に構成されてもよい。当該可動ヨーク4は、構造が簡単で、且つ当該リレーの取り付けの容易性を向上させる。
【0027】
1つの具体的な実施例において、前記可動接触板2の外側面に凹溝が設けられ、前記凹溝は可動接触板2の中部へ凹む。これにより前記可動接触板2の外側面とU状溝44の内側壁との間に前記側部隔離空間411を形成することができ、前記可動接触板2の底部に突出柱22が設けられ、前記可動接触板2は前記突出柱によって前記U状溝44に取り付けられ、前記突出柱の存在により、前記可動接触板2の底端が前記U状溝44の溝底面に接触しない。これにより前記可動接触板2の底端と前記U状溝44の溝底面との間に前記底部隔離空間412が形成されている。
【0028】
一実施例において、
図2及び
図4に示すように、前記可動ヨーク4に第1の取り付け穴43がさらに設けられ、前記可動接触板2に前記第1の取り付け穴43に合わせる突出柱22が設けられ、前記可動接触板2は前記第1の取り付け穴43に挿し込まれた前記突出柱22によって前記可動ヨーク4に取り付けられる。1つの選択可能な実施例において、前記可動接触板2全体はすべて金属材料で製造され、このとき、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間には、前記突出柱22と前記第1の取り付け穴43との接触部分が隔離されていないことを除いて、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間の残りの部分がいずれも前記隔離空間41である。本実施例において、前記突出柱22は、前記可動接触板2を前記可動ヨーク4に取り付ける役割を果たすことができるとともに、当該可動接触板2は構造が簡単で、製造コストが低い。他の選択可能な実施例において、前記突出柱22は絶縁材料で製造されてもよい。このとき、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4とは完全に隔離され、つまり、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との接触部分が隔離(つまり前記突出柱22と前記第1の取り付け穴43との間が隔離)され、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との接触部も隔離(つまり、前記隔離空間41によって隔離される)を実現する。本実施例において、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4とは完全に隔離され、これにより前記可動ヨーク4での誘導電流が前記可動接触板2の短絡電流で相殺されることを最大限に回避し、当該リレーの短絡に対する耐性をさらに向上させる。
【0029】
一実施例において、前記リレーは、前記突出柱22に嵌設された絶縁スリーブ(不図示)を更に含み、前記突出柱22は前記絶縁スリーブを介して前記第1の取り付け穴43に挿着される。理解できるものとして、前記絶縁スリーブは前記突出柱22と前記第1の取り付け穴43の内壁との間に位置し、これにより前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との接触部分も隔離を実現し、さらに前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間は完全に隔離する技術的効果を果たし、前記可動ヨーク4での誘導電流が前記可動接触板2の短絡電流で相殺されることを最大限に回避し、当該リレーの短絡に対する耐性をさらに向上させる。
【0030】
一実施例において、前記リレーは、前記隔離空間41に取り付けられた絶縁部材(不図示)を更に含み、前記絶縁部材は、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4との間に接続されている。理解できるものとして、絶縁部材は絶縁材料で製造され、前記絶縁部材は、絶縁ゴム、絶縁セラミックスなどで製造されるが、これらに限定されない。
【0031】
一実施例において、
図1、
図2及び
図4に示すように、前記リレーは、内部空間61が設けられた取付ブラケット6を更に含み、前記プッシュロッドアセンブリ5は前記取付ブラケット6によって前記可動ヨーク4に接続され、前記可動ヨーク4と前記可動接触板2は前記内部空間61に取り付けられる。具体的には、前記可動ヨーク4と前記内部空間61の上内側壁との間に収納溝が形成され、前記可動接触板2が前記収納溝に位置する。
【0032】
前記取付ブラケット6に前記内部空間61と連通された第1の開口62及び第2の開口63がさらに設けられる。前記可動ヨーク4は、前記第1の開口62から伸び出して前記静的ヨーク3と対向して設置された磁気吸引部42を含み、前記可動接触板2は、前記第2の開口63から伸び出して前記静的接点アセンブリ1と対向して設置された可動接触部21を含む。理解できるものとして、
図1に示す実施例において、前記取付ブラケット6の頂部に2つの前記第1の開口62が設けられ、前記取付ブラケット6の左右両側にいずれも前記第2の開口63が設けられ、前記可動ヨーク4は2つの磁気吸引部42を有するU状の構造部材であり、2つの前記磁気吸引部42はU状の前記可動ヨーク4の上面に位置し、前記静的ヨーク3は前記磁気吸引部42の上方に位置する。前記可動接触板2が長板状であり、長板状の前記可動接触板2の長さ方向での対向する両端にそれぞれ1つの前記可動接触部21が設けられ、且つ2つの前記可動接触部21がいずれも前記可動接触板2の上面に位置し、前記可動接触板2の可動接触部21は前記第2の開口63から伸び出して、前記静的接点アセンブリ1が前記可動接触部21の上方に位置する。本実施例において、前記プッシュロッドアセンブリ5が前記可動ヨーク4を連動して上昇させ、前記可動接触部21が前記静的接点アセンブリ1に接触するとき、前記磁気吸引部42が前記静的ヨーク3に近いか又は静的ヨーク3に接触し、且つ前記磁気吸引部42と前記静的ヨーク3との間に吸引力を生成する。本実施例において、前記取付ブラケット6の設計により、当該リレーのコンパクト性を向上させる。
【0033】
また、前記プッシュロッドアセンブリ5が前記取付ブラケット6に接続されて、前記可動ヨーク4は前記取付ブラケット6に取り付けられ、前記プッシュロッドアセンブリ5は前記取付ブラケット6によって前記可動ヨーク4に接続され、当該リレーの取り付けプロセスを簡素化する。
【0034】
一実施例において、
図1及び
図2に示すように、前記リレーは、前記内部空間61に取り付けられた弾性部材7を更に含み、前記弾性部材7の一端が前記可動ヨーク4の前記静的ヨーク3に反対する一端に接続され、前記弾性部材7の他端が前記プッシュロッドアセンブリ5に接続される。理解できるものとして、前記弾性部材7はスプリングなどを含むが、これらに限定されない。具体的には、前記プッシュロッドアセンブリ5は前記可動接触板2を連動して前記静的接点アセンブリ1に接触させるとき、前記静的接点アセンブリ1は下へ前記弾性部材7を圧縮し、これにより前記弾性部材7の圧縮弾力により、前記可動接触板2が前記静的接点アセンブリ1と始終に接触する状態であるように保持し、当該リレーの安定性を向上させる。且つ、前記弾性部材7はさらに前記可動接触板2と前記静的接点アセンブリ1との間の接触力を緩衝する役割を果たし、これにより当該リレーの耐用年数を延長させる。
【0035】
一実施例において、
図1及び
図2に示すように、前記取付ブラケット6に前記内部空間61に連通する第2の取り付け穴64が設けられ、前記プッシュロッドアセンブリ5はプッシュロッド51及び第2の取り付け穴64に取り付けられた絶縁ブロック52を含み、前記プッシュロッド51は前記絶縁ブロック52によって前記弾性部材7に接続される。理解できるものとして、前記第2の取り付け穴64が前記取付ブラケット6の底部に位置し、前記絶縁ブロック52が前記第2の取り付け穴64に取り付けられ、且つ前記絶縁ブロック52の上下両端に前記弾性部材7及び前記プッシュロッド51がそれぞれ接続され、前記絶縁ブロック52により前記プッシュロッド51が前記取付ブラケット6及び前記弾性部材7にいずれも絶縁接続されて、前記可動接触板2での電流が前記弾性部材7及び/又は前記取付ブラケット6を流れて前記プッシュロッド51に伝達することを避けて、さらにリレーの低電圧回路を損害する。
【0036】
さらに、前記絶縁ブロック52は前記取付ブラケット6の底部に取り付けられ、前記可動接触板2と前記可動ヨーク4は前記取付ブラケット6の頂部に取り付けられ、これにより前記可動接触板2と前記絶縁ブロック52との間の距離を増大し、さらに前記可動接触板2が短絡するときの温度の昇温を低減させ、過度の温度による前記絶縁ブロック52の損壊を減少し、当該リレーの短絡に対する耐性をさらに向上させる。
【0037】
一実施例において、
図3に示すように、前記取付ブラケット6は上部ブラケット65及び下部ブラケット66を含み、前記上部ブラケット65に第1の係止接続部651が設けられ、前記下部ブラケット66に第2の係止接続部661が設けられ、前記上部ブラケット65は前記第2の係止接続部661及び前記第1の係止接続部651を介して前記下部ブラケット66に接続され、前記第1の開口62は、前記上部ブラケット65に設置され、前記第2の開口63は、前記上部ブラケット65及び/又は前記下部ブラケット66に設置されている。理解できるものとして、前記第2の開口63は、前記上部ブラケット65に設置されてもよいし、前記下部ブラケット66に設置されてもよいし、上部ブラケット65及び前記下部ブラケット66にいずれも設置されてもよい。前記第2の取り付け穴64が前記下部ブラケット66に設置されて、且つ前記上部ブラケット65及び前記下部ブラケット66がいずれもU状構造である。1つの選択可能な実施例において、前記第1の係止接続部651が係止接続アームであり、前記第2の係止接続部661が係止接続溝であり、前記上部ブラケット65は、前記係止接続溝に係止接続された係止接続アームによって前記下部ブラケット66に接続されている。他の選択可能な実施例において、前記第1の係止接続部651が係止接続溝であり、前記第2の係止接続部661が係止接続アームであり、前記上部ブラケット65は、前記係止接続溝に係止接続された係止接続アームによって前記下部ブラケット66に接続されている(又は他の接続方式、例えば固定ロッドによって上部ブラケット65及び下部ブラケット66に接続されてもよい)。本実施例において、前記上部ブラケット65は前記第2の係止接続部661及び前記第1の係止接続部651によって前記下部ブラケット66に接続され、当該取付ブラケット6の着脱の容易性を向上させるとともに、当該リレーの製造コストを低減する。
【0038】
一実施例において、
図1に示すように、前記リレーは、収納空間81が設けられたケース8を更に含み、前記静的接点アセンブリ1は前記ケース8に取り付けられ、前記静的接点アセンブリ1は前記収納空間81に伸び込まれて前記可動接触部21に対向して設置された静的接触部11を含み、前記静的ヨーク3は前記収納空間81の内側壁での前記磁気吸引部42に対向する位置に取り付けられる。前記可動接触板2及び可動ヨーク4がいずれも前記収納空間81に位置する。理解できるものとして、前記静的接点アセンブリ1の一端が前記収納空間81から伸び出して、前記静的接点アセンブリ1の他端(つまり、前記静的接触部11)が前記収納空間81に位置する。前記静的ヨーク3は前記収納空間81の上方の内側壁に取り付けられる。前記取付ブラケット6も前記収納空間81に位置する。本実施例において、前記ケース8の設置により、前記可動接触板2、前記可動ヨーク4及び前記静的ヨーク3がいずれも前記収納空間81に位置し、これにより前記可動接触板2、前記可動ヨーク4及び前記静的ヨーク3に対する外部環境の干渉を避けて、当該リレーの耐用年数を延長させる。
【0039】
一実施例において、
図1に示すように、前記プッシュロッドアセンブリ5はプッシュロッド51、可動鉄心53及び貫通穴が設けられた静的鉄心54を含む。前記静的鉄心54は(ねじ締結、接着、溶接、締まりばめ接続などによって固定して取り付けられる)前記ケース8に固定して取り付けられ、前記ケース8に摺動空間82がさらに設けられ、前記摺動空間82は前記貫通穴を介して前記収納空間81に連通され、且つ前記摺動空間82は前記収納空間81の下方に位置する。
【0040】
前記可動鉄心53は前記摺動空間82に摺動可能に取り付けられ、前記プッシュロッド51の一端に前記可動ヨーク4が接続され、前記プッシュロッド51の他端は前記貫通穴を介して前記可動鉄心53に固定接続されている。理解できるものとして、前記可動鉄心53及び前記静的鉄心54にいずれも通電する(可動鉄心53及び静的鉄心54がいずれも低電圧電気に連通する)とき、前記可動鉄心53と前記静的鉄心54との間に磁力が発生する(当該磁力は反発力や吸引力であってもよく、さらに上記吸引力によりプッシュロッド51を押して上へ移動させるか又は上記反発力によりプッシュロッド51を連動して下へ移動させる)。前記静的鉄心54が前記ケース8に固定されるので、磁力が前記可動鉄心53を連動して移動させ、移動している前記可動鉄心53が前記プッシュロッド51を連動して上へ移動させるか又は下へ移動させ、さらに前記プッシュロッドアセンブリ5が前記可動ヨーク4を連動して前記静的ヨーク3に近づけたり遠ざけたりする技術的効果を果たす。本実施例において、前記プッシュロッドアセンブリ5は、構造が簡単で、制御が便利であり、安全性が高い。
【0041】
一実施例において、
図1に示すように、前記ケース8は、仕切板83、上部ハウジング84及び下部ハウジング85を含み、前記上部ハウジング84は前記仕切板83を介して前記下部ハウジング85に接続され、前記収納空間81は前記上部ハウジング84と前記仕切板83で囲まれ、前記摺動空間82は前記下部ハウジング85と前記仕切板83で囲まれ、前記静的鉄心54は前記仕切板83に固定して取り付けられる。理解できるものとして、前記ケース8の上端に前記収納空間81が設けられ、前記ケース8の下端に前記摺動空間82が設けられ、前記可動鉄心53と前記可動鉄心53はいずれも前記摺動空間82に取り付けられ、前記静的接点アセンブリ1、前記可動接触板2、前記静的ヨーク3、前記可動ヨーク4及び前記弾性部材7はいずれも前記収納空間81に位置し、前記仕切板83と前記静的鉄心54は前記収納空間81と前記収納空間81を仕切り、これにより前記収納空間81における各アセンブリが前記摺動空間82における各アセンブリに互いに干渉することを避けて、これによりリレーの動作プロセスがより安定で、当該リレーの耐用年数を延長させる。
【0042】
以上は本開示のリレーの実施例にすぎず、本開示を制限するものではなく、本開示の精神と原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、改良などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【関連出願の相互参照】
【0043】
本開示は、2021年06月30日に中国特許局に提案された、出願番号が202121489467.9で、発明の名称が「リレー」である中国特許出願の優先権を主張し、その全部内容は援用により本開示に組み込まれる。
【符号の説明】
【0044】
1 静的接点アセンブリ
11 静的接触部
2 可動接触板
21 可動接触部
22 突出柱
3 静的ヨーク
4 可動ヨーク
41 隔離空間
411 側部隔離空間
412 底部隔離空間
42 磁気吸引部
43 第1の取り付け穴
44 U状溝
5 プッシュロッドアセンブリ
51 プッシュロッド
52 絶縁ブロック
53 可動鉄心
54 静的鉄心
6 取付ブラケット
61 内部空間
62 第1の開口
63 第2の開口
64 第2の取り付け穴
65 上部ブラケット
651 第1の係止接続部
66 下部ブラケット
661 第2の係止接続部
7 弾性部材
8 ケース
81 収納空間
82 摺動空間
83 仕切板
84 上部ハウジング
85 下部ハウジング
【手続補正書】
【提出日】2023-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静的接点アセンブリ、可動接触板、静的ヨーク、可動ヨーク及びプッシュロッドアセンブリを含み、前記静的ヨークと前記可動ヨークとは対向して設置され、前記可動接触板は前記可動ヨークでの前記静的接点アセンブリに対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に隔離空間が設けられ、
前記静的接点アセンブリと前記静的ヨークは、前記可動接触板の前記プッシュロッドアセンブリに反対する一側に設置され、前記プッシュロッドアセンブリは、前記可動接触板が前記静的接点アセンブリに接触するように、前記可動ヨークを押して前記静的ヨークへ移動させることに用いられる、ことを特徴とするリレー。
【請求項2】
前記可動ヨークにU状溝が設けられ、前記可動接触板は前記U状溝に取り付けられ、前記隔離空間は側部隔離空間及び/又は底部隔離空間を含み、前記側部隔離空間は、前記可動接触板の外側面とU状溝の内側壁との間に設置され、前記底部隔離空間は、前記可動接触板の底端と前記U状溝の溝底面との間に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項3】
前記可動ヨークに第1の取り付け穴がさらに設けられ、前記可動接触板に前記第1の取り付け穴に合わせる突出柱が設けられ、前記可動接触板は、前記第1の取り付け穴に挿し込まれた前記突出柱によって前記可動ヨークに取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリレー。
【請求項4】
前記リレーは、前記突出柱に嵌設された絶縁スリーブを更に含み、前記突出柱は前記絶縁スリーブを介して前記第1の取り付け穴に挿着される、ことを特徴とする請求項
3に記載のリレー。
【請求項5】
前記リレーは、前記隔離空間に取り付けられた絶縁部材を更に含み、前記絶縁部材は、前記可動接触板と前記可動ヨークとの間に接続されている、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項6】
前記リレーは、内部空間が設けられた取付ブラケットを更に含み、前記プッシュロッドアセンブリが前記取付ブラケットに接続され、前記可動ヨークと前記可動接触板は前記内部空間に取り付けられ、
前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第1の開口及び第2の開口がさらに設けられ、前記可動ヨークは前記第1の開口から伸び出して且つ前記静的ヨークに対向して設置された磁気吸引部を含み、前記可動接触板は前記第2の開口から伸び出して且つ前記静的接点アセンブリに対向して設置された可動接触部を含む、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項7】
前記リレーは、前記内部空間に取り付けられた弾性部材を更に含み、前記弾性部材の一端が前記可動ヨークの前記静的ヨークに反対する一端に接続され、前記弾性部材の他端が前記プッシュロッドアセンブリに接続される、ことを特徴とする請求項
6に記載のリレー。
【請求項8】
前記取付ブラケットに前記内部空間に連通された第2の取り付け穴が設けられ、前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド及び第2の取り付け穴に取り付けられた絶縁ブロックを含み、前記プッシュロッドは、前記絶縁ブロックによって前記弾性部材に接続される、ことを特徴とする請求項
7に記載のリレー。
【請求項9】
前記取付ブラケットは、上部ブラケット及び下部ブラケットを含み、前記上部ブラケットに第1の係止接続部が設けられ、前記下部ブラケットに第2の係止接続部が設けられ、前記上部ブラケットは前記第2の係止接続部及び前記第1の係止接続部を介して前記下部ブラケットに接続され、前記第1の開口は、前記上部ブラケットに設置され、前記第2の開口は、前記上部ブラケット及び/又は前記下部ブラケットに設置される、ことを特徴とする請求項
6~8のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項10】
前記リレーは、収納空間が設けられたケースを更に含み、前記静的接点アセンブリは前記ケースに取り付けられ、前記静的接点アセンブリは前記収納空間に伸び込まれて前記可動接触部に対向して設置された静的接触部を含み、前記静的ヨークは前記収納空間の内側壁での前記磁気吸引部に対向する位置に取り付けられ、前記可動接触板及び可動ヨークはいずれも前記収納空間に設けられる、ことを特徴とする請求項
6~9のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項11】
前記プッシュロッドアセンブリはプッシュロッド、可動鉄心及び貫通穴が設けられた静的鉄心を含み、前記静的鉄心は前記ケースに固定して取り付けられ、前記ケースに摺動空間がさらに設けられ、前記摺動空間は前記貫通穴を介して前記収納空間に連通され、
前記可動鉄心は前記摺動空間に摺動可能に取り付けられ、前記プッシュロッドの一端が前記可動ヨークに接続され、前記プッシュロッドの他端は前記貫通穴を介して前記可動鉄心に固定して接続される、ことを特徴とする請求項
10に記載のリレー。
【請求項12】
前記ケースは、仕切板、上部ハウジング及び下部ハウジングを含み、前記上部ハウジングは前記仕切板を介して前記下部ハウジングに接続され、前記収納空間は前記上部ハウジング及び前記仕切板で囲まれ、前記摺動空間は前記下部ハウジングと前記仕切板で囲まれ、前記静的鉄心は前記仕切板に固定して取り付けられる、ことを特徴とする請求項
11に記載のリレー。
【国際調査報告】