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特表2024-513049自動車両の発光システムの光学モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】自動車両の発光システムの光学モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/20 20180101AFI20240313BHJP
【FI】
F21S43/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560616
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 EP2022058819
(87)【国際公開番号】W WO2022207937
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】2103383
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】マリーヌ、クルシエ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドラ、クベトコビッチ
(72)【発明者】
【氏名】エリック、モワシー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン、ナミスロ
(72)【発明者】
【氏名】ピエール、アルブー
(57)【要約】
本発明は、自動車両の発光システム(10)における光学モジュール(1,20)に関し、少なくとも1つの光源(2)と、出光光学部材(6)に接続された少なくとも1つの一次光学部材(5)を備える一次光学素子(4)であって、一次光学部材は、入光面(51)と、当該一次光学部材を前記出光光学部材へ接続する接合面(52)とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子(4)と、光源によって放出されて一次光学部材によって集められた光を用いて、接合面の像(1a,1b,1c)を地面上へと投影するように設計された投射光学系(7)とを備えている。一次光学部材は、投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両の発光システム(10)における光学モジュール(1,20)であって、
a.選択的に制御可能な少なくとも1つの光源(2)と、
b.出光光学部材(6)に接続された少なくとも1つの一次光学部材(5)を備える一次光学素子(4)であって、前記一次光学部材は、前記光源に面して配置される入光面(51)と、当該一次光学部材を前記出光光学部材へ接続する接合面(52)とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子(4)と、
c.前記光源によって放出されて前記一次光学部材によって集められた光を用いて、この一次光学部材の前記接合面の像(1a,1b,1c)を地面上へと投影するように構成された投射光学系(7)と、を備え、前記一次光学部材は、前記投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の前記像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている、光学モジュール(1,20)。
【請求項2】
前記一次光学部材(5)は一次ライトガイドを有し、当該ライトガイドの前記入光面(51)は当該ライトガイドの前記接合面(52)に対して、前記入光面の輪郭の各点が前記接合面の輪郭の点と直線によって結ばれるように、包絡面(53)によって連結されている、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項3】
前記一次光学部材(5)の前記入光面(51)は実質的に矩形であり、前記一次光学部材の前記接合面(52)は、前記一次光学部材の前記入光面の形状とは実質的に異なる形状を有している、請求項1または2に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項4】
当該モジュールは、前記出光光学部材(6)の上流側に配置されて少なくとも1つの開口(22)を有した不透明シールド(21)を有しており、前記一次光学部材(5)が前記開口を貫通して伸びている、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項5】
a.選択的に制御可能な複数の光源(2)と、
b.全く同一の出光光学部材(6)に接続された複数の一次光学部材(5)を備える一次光学素子(4)であって、各一次光学部材は、前記光源のうちの1つに面して配置される入光面(51)と、当該一次光学部材を前記出光光学部材へ接続する接合面(52)とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子(4)と、
c.前記光源のそれぞれによって放出されて各一次光学部材によって集められた光を用いて、これらの一次光学部材の前記接合面それぞれの像(1a,1b,1c)を地面上へと投影するように構成された投射光学系(7)と、を備え、各一次光学部材は、前記投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の前記像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項6】
前記一次光学部材(5)同士が上下に並んで配置されている、請求項5に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項7】
前記一次光学部材(5)が前記出光光学部材(6)に対して、隣り合う2つの一次光学部材の前記出光光学部材との前記接合面(52)同士が互いに間隔を置かれるようにして接続されている、請求項5または6に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項8】
少なくとも2つの一次光学部材(5)同士が、全く同一の接合面によって前記出光光学部材(6)に一緒に接続されるように、それらの接合面(52)の上流側で互いに交わっている、請求項5から7のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項9】
前記出光光学部材(6)は、実質的に滑らかなドームの形状の出光面(62)を有している、請求項1から8のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項10】
前記投射光学系(7)は、前記一次光学部材(5)の前記出光光学部材(6)との前記接合面(52)を実質的に通る焦点面(71)を有している、請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項11】
前記投射光学系(7)は、少なくとも1つのレンズ(7,73)、および/または少なくとも1つの反射器(72)、および/または少なくとも1つのレンズと少なくとも1つの反射器との組合せを有している、請求項10に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項12】
請求項1から11のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)と、当該光学モジュールの前記光源のための制御ユニットとを備えた、自動車両の発光システム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車両の発光システムの分野に関するものである。具体的には、本発明は自動車両の発光システムの光学モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車両の発光による照明や合図の分野においては、従来の諸機能に加えて、車両の近距離場で地面上にロゴや光パターンを投影する機能を遂行することが知られている。この型式の機能は、例えば通行車線を実体化するのを可能とするマーキングを地面上に作り出すことによって、運転支援の状況に介入し得るものである。この型式の機能はまた、別の道路使用者に進路変更の警告をする目的で、従来の合図機能の支援にも介入し得る。
【0003】
パターンや光ロゴを地面上へと投影するために知られた1つの解決策は、自動車両の発光システムによって放出されるピクセル化された光ビーム内に暗域を取り入れることに本質がある。かくして運転者や道路使用者は、暗域と明域との間のコントラストを通じてパターンやロゴを見るのである。しかしながら、この解決策は、光ビームが特に高い解像度を有することを必要とし、従って特に多数の光源を必要とし、これが発光システムを高価で複雑なものとしてしまう。
【0004】
別に知られた解決策は、光源によって放出された光を穴あきマスクを通じて投射することに本質がある。そのマスクの開口は、地面上へと投影されることが望まれるパターンやロゴの輪郭に対応した輪郭のものである。この解決策は、先のものより遙かに廉価ではあるが、光の大部分がマスクによって遮断されたり吸収されたりするため、効果的なものではないのである。
【0005】
かくして、地面上へとパターンや光ロゴを投影することを可能とする、費用が手頃で効果的な光学モジュールへのニーズが存在する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、この文脈内の範囲内にあるものであって、このニーズを満たすことを目的としている。
【0007】
かくして本発明の1つの主題は、自動車両の発光システムにおける光学モジュールであって、
a.選択的に制御可能な少なくとも1つの光源と、
b.出光光学部材に接続された少なくとも1つの一次光学部材を備える一次光学素子であって、当該一次光学部材は、当該光源に面して配置される入光面と、当該一次光学部材を出光光学部材へ接続する接合面とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子と、
c.当該光源によって放出されて当該一次光学部材によって集められた光を用いて、この一次光学部材の当該接合面の像を地面上へと投影するように構成された投射光学系と、を備え、当該一次光学部材は、投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている、光学モジュールである。
【0008】
本発明では、一次光学部材が、その接合面によって出光光学部材に接続されている。かくして、この一次光学部材の入光面を通じて光源によって放出されて、この一次光学部材内を伝播する光は、この接合面を通じて出光光学部材へ入って行く。かくして、この接合面は、一次光学部材の仮想的な出光面を成すのである。かくして、光源によって放出されて、この一次光学部材によって集められた光の全てが、前もって定められて地面上で実体化されるように望まれるパターンに実質的に対応したパターンを(この部材の接合面の所で)形成するように利用されるのである。一次光学素子が一体型の構成要素であることから、この光は、一次光学部材から出光光学部材へと通過する間、少ししか、或いは少しも偏向を受けない。この出光部材は、とりわけ、一次光学部材を保持するための台座をもたらすことを可能とし、その台座は、モジュールの光学的な性能に影響を与えないか、その性能を向上させるのに貢献さえし得る、ということに留意されたい。このパターンの像はかくして、投射光学系によって、自らの(実質的に一次光学部材によって定まる)鮮明性が出光光学部材によって影響されることなく地面上へと投影され得るのである。かくして本発明は、容認可能な数の要素で、従って手頃なコストや複雑性で、光源によって放出された光を光学的なやり方で用いて、パターンや光ロゴを地面上へと投影することを可能とする。
【0009】
本発明において、光パターンは、ロゴ、ピクトグラム、幾何学的パターン、または、複数のロゴ、ピクトグラム、若しくは幾何学的パターン同士の組、または、それらの組合せ、例えば1つないし複数の幾何学的パターンと関連付けられたピクトグラムなどを形成する。幾何学的パターンは、形状のよく知られたもの、例えば任意の多角形や正多角形、山形、三角形、ないしは円板から選ばれることが有利である。
【0010】
本発明において「地面上へと投影される像の実質的に鮮明な縁部」は、この投影によって引き起こされる(この縁部に略垂直な方向で当該縁部の両側に位置して少なくとも1cmだけ隔てられた2点間での)照度の変化が(特に、少なくとも1箇所で)10lux/cmの傾きを有している、という事実を意味するものと理解されたい。
【0011】
当該光学モジュールは、
a.選択的に制御可能な複数の光源と、
b.全く同一の出光光学部材に接続された複数の一次光学部材を備える一次光学素子であって、各一次光学部材は、当該光源のうちの1つに面して配置される入光面と、当該一次光学部材を出光光学部材へ接続する接合面とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子と、
c.光源のそれぞれによって放出されて各一次光学部材によって集められた光を用いて、これらの一次光学部材の接合面それぞれの像を地面上へと投影するように構成された投射光学系と、を備え、各一次光学部材は、投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されていることが有利である。
【0012】
本発明の例示的な一実施形態において、投射光学系は、当該投射光学系によって地面上へと投影される各接合面の像を、車両の近距離場で地面上へと投影するように構成されている。「近距離場」は、10メートル未満(特に、5メートル未満)の投影距離、および/または、水平から少なくとも5°下の角度(特に、水平から少なくとも10°下の角度)を成す全体的な投影方向を意味する。これらの像はかくして、車両によってとられる進路を指示する(特に、方向指示器型や後退灯型の)機能を遂行するのに貢献し得るのである。
【0013】
選択的に制御可能な各光源が、発光半導体チップ、特に発光ダイオードを有していることが好ましい。選択的に制御可能な各光源は、白色光を放出することができるのが更に好ましい。変形例として、選択的に制御可能な各光源は橙色光を放出することができる。やはり変形例として、選択的に制御可能な各光源は、色を制御可能な光を放出することができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、当該の(特に、それぞれの)一次光学部材は一次ライトガイドを有している。適切ならば、当該の(特に、それぞれの)ライトガイドの入光面は当該ライトガイドの接合面に対して、入光面の輪郭の各点が接合面の輪郭の点と直線によって結ばれるように、包絡面によって連結されていてよい。換言すれば、ライトガイドの包絡面は可展面となっている。この特徴によれば、光源によって一次光学部材の入光面を通じて放出された光は、この一次光学部材内を、ライトガイドの壁体上での内部全反射によって接合面に達するまで伝播して行く。包絡面が可展面であるという事実によって、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられたパターンを接合面の所で形成することが可能となる。
【0015】
当該の(特に、それぞれの)一次光学部材の入光面は実質的に矩形であることが有利である。適切ならば、当該一次光学部材の接合面は、当該一次光学部材の入光面の形状とは実質的に異なる形状を有している。この特徴によれば、各一次光学部材は、その接合面の所で、この接合面の形状に対応した所定形状のパターンを得るように最適化され得る。そのパターンは、一次光学部材ごとに別個のものであってよく、投射光学系によって可能な限り最も鮮明なやり方で地面上へと投影され得るものである。
【0016】
変形例として、当該一次光学部材の接合面の所で形成されるパターンの輪郭であって、この輪郭内における光の分布が実質的に均一であるものに適合された形状および/または向きを、当該一次光学部材の入光面が有していてもよい。例えば、当該入光面は、半円板や菱形や変形した矩形の形状を有していてよい。当該接合面は、当該入光面とは異なる数の縁部、および/または、当該入光面の縁部とは別個の寸法の縁部、および/または、当該入光面の縁部同士の間とは別個の縁部同士の間の角度を有していてよい。特に、当該接合面の形状は、当該入光面の形状の相似変換によって得ることのできる如何なる形状とも別個のものであってよい。例えば、当該接合面は、実質的に三角形状や台形状、或いは菱形や五角形の形状であってよい。
【0017】
所望ならば、少なくとも2つの一次光学部材の2つの入光面が、互いに別個の向きを有している。
【0018】
代替的ないしは累積的な実施形態において、当該モジュールは、出光光学部材の上流側に配置されて少なくとも1つの開口(特に、複数の開口)を有した不透明シールドを有しており、当該の(特に、それぞれの)一次光学部材が当該開口(特に、当該開口の内の1つ)を貫通して伸びている。各開口は、その輪郭が、自らを貫通する一次光学部材と接するように構成されていることが好ましい。このシールドは、接合面より前で一次光学部材から漏れ出して出光光学部材へ進入し得る寄生光線を遮断したり吸収したりすることを可能とし、従って(望まれない光のまだらを形成するであろう)これらの寄生光線が投射光学系によって地面上へと投影されてしまうのを防止することを可能とする。
【0019】
一次光学部材同士が上下に並んで配置されていることが有利である。例えば、上方の一次光学部材における接合面の像が、この上方の一次光学部材よりも下に配置された下方の一次光学部材における接合面の像よりも上流側ないしは下流側で(投射光学系によって)地面上へと投影されるように、一次光学部材同士が配置される。変形例として、一次光学部材同士が、水平軸線に沿って互いに隣り合って配置されていてもよい。
【0020】
本発明の例示的な一実施形態によれば、一次光学部材が出光光学部材に対して、隣り合う少なくとも2つの一次光学部材の出光光学部材との接合面同士が互いに間隔を置かれるようにして接続されている。この特徴によれば、かくして、これら2つの隣り合う一次光学部材における接合面の像同士の間に間隙を生じさせ、これらの像の縁部によって地面上で間隙が鮮明に境界付けられるようにすることが可能となる。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態(累積的ないしは代替的なもの)によれば、少なくとも2つの一次光学部材同士が、全く同一の接合面によって出光光学部材に一緒に接続されるように、それらの接合面の上流側で互いに交わっている。この特徴により、単一の一次光学部材では不可能な特に長いパターン(例えば、長い線)を地面上へと投影することが可能となる。そのようなパターンを作り出すための単一の一次光学部材の場合における接合面の寸法は、この部材の入光面において光源によって放出される、この線の両端部を形成するように企図された光線が、投射光学系によっては投影されることにはならない角度を呈してしまうことを意味する。対照的に、単一の接合面を得るための複数の一次光学部材同士の組合せは、大寸法の均一なパターンを得ることを可能とするのである。
【0022】
出光光学部材は、実質的に滑らかなドームの形状の出光面を有していることが有利である。例えば、出光光学部材は、切り取られた球の部分か、変形例として切り取られた円柱の部分であってよい。この特徴によって、当該接合面の像を地面上へと投影する間に投射光学系によって持ち込まれる幾何収差を補正する機能のある出光光学部材をもたらすことが可能となる。
【0023】
各一次光学部材と出光光学部材とのそれぞれの屈折率は、実質的に同一であることが好ましい。例えば、各一次光学部材と出光光学部材とは、全く同一の材料から製造され、特に全く同一のポリマーから作り出される。「同一の材料」は、各一次光学部材と出光光学部材とが、少なくとも全く同一の基ポリマー(例えば、ポリカーボネート(即ちPC)やPMMA)より作り出された材料から出来ていることを意味するものと理解されたい。但し、これらの材料は異なる充填材を有していてよい。各一次光学部材と出光光学部材とが一次光学素子を形成するよう単一の型内で作り出されることで、この一次光学素子が単一の構成要素となり得ることが好ましい。
【0024】
変形例として、各一次光学部材と出光光学部材のうち1つないし複数(或いは、全部までも)が別個の型内で作り出され、それから一次光学素子を形成するように組み立てられてもよい。適切ならば、出光光学部材とは別個の型内で作り出された当該一次光学部材が、これらの一次光学部材および出光光学部材と実質的に同一な屈折率の接着剤を用いて、出光光学部材に接着接合されてもよい。
【0025】
例えば、出光光学部材が出光面とは反対側の上流側面内に形成された切欠きを有し、少なくとも1つの一次光学部材が、当該切欠き内へ挿入されるように企図された基部を有していてもよい。それは、当該基部の下流側面が、切欠きに面していると共に、この一次光学部材の接合面を成しているようなものである。この例では、かくして一次光学部材のうちの1つを出光光学部材とは別個に製造することが可能となる一方で、別の一次光学部材は出光光学部材と共に作り出される。これらの一次光学部材の接合面同士が同一平面内にあることを確保するのを、切欠きが可能としているのである。
【0026】
別の例によれば、一次光学部材同士の組が、基体の設けられた単一の構成要素を形成している。その基体は、各一次光学部材が自らの接合面を介して接続されるものである。この単一の構成要素は、出光光学構成要素に対して、基体の下流側面が出光光学構成要素の上流側面と向かい合うように接合される。適切な場合には、基体と出光光学構成要素とが一緒になって出光光学部材を形成する。
【0027】
所望ならば、出光光学部材とは別個の型内で作り出された当該1つないし複数の一次光学部材が、固定用兼位置決め用のタブを有していてもよい。それらのタブは、出光光学部材と(例えば、出光光学部材のリップ(唇状部)や、出光光学部材の相補的な固定用タブと)協働するように企図されるものである。これらの特徴によって、この(これらの)一次光学部材との出光光学部材の相対的な位置決めの精度を確保することが可能となる。
【0028】
投射光学系は、当該一次光学部材の出光光学部材との接合面(特に、当該複数の一次光学部材の出光光学部材との各接合面)を実質的に通る焦点面を有していることが有利である。例えば、当該焦点面は、実質的に接合面と出光光学部材との間の接合平面の所に位置した平面や曲面であってよい。
【0029】
例えば、投射光学系は、少なくとも1つのレンズ、および/または少なくとも1つの反射器、および/または少なくとも1つのレンズと少なくとも1つの反射器との組合せを有している。投射光学系は、焦点面が実質的に一次光学部材の出光光学部材との接合面を通る単一の投射レンズを有し得ることが好ましい。用語「実質的に」は、焦点面と接合面との間における数ミリメートルの偏位に対応しており、それにより出光光学部材の出光面によって持ち込まれる焦点ぼけを考慮に入れることが可能となる、ということに留意されたい。変形例として、投射光学系は、実質的な平面鏡(実質的に平坦な鏡体)と、投射レンズとを有していてもよい。前者は、この実質的な平面鏡の一方の側に各接合面の虚像を形成するように構成されている。投射レンズは、この実質的な平面鏡の他方の側に位置し、その焦点面が実質的にこれらの虚像を通っている。この型式の投射光学系によって、光学モジュールの嵩を実質的に減少させることが可能となる。
【0030】
本発明のもう1つの主題は、本発明による光学モジュールと、当該光学モジュールの光源のための制御ユニットとを備えた、自動車両の発光システムである。
【0031】
例えば、当該発光システムが、自動車両のテールライト(尾灯)および/若しくは自動車両のフロントヘッドライト(前照灯)型の発光装置、並びに/または、自動車両のバンパー内および/若しくは自動車両のリアビューミラー(後写鏡)内に配置された発光装置を有していて、この発光装置内に光学モジュールが配置されていてもよい。
【0032】
制御ユニットは、自動車両のコンピューターから受けた命令に応じて、当該光学モジュールのそれぞれの光源を選択的に制御することができるのが有利である。
【0033】
一例によれば、発光システムは、少なくとも1つの付加的な光源を備えて合図用の光ビーム(特に、規制されたもの)を放出することのできる付加的な光学モジュールを有していてもよい。そして、制御ユニットは、自動車両のコンピューターから受けた命令に応じて、付加的な光学モジュールの当該付加的な光源と、光学モジュールの当該光源とを(同期されたやり方で)制御するように構成されていてよい。
【0034】
例えば、付加的な光学モジュールは規制方向指示器型の光ビームを放出することができてよく、制御ユニットは(自動車両のコンピューターから受けた命令に応じて)付加的な光源による当該光ビームの放出を断続的に制御すると共に、当該光ビームの放出と同時な光学モジュールの各光源による光の放出を制御するように構成されていてよい。
【0035】
別の例によれば、付加的な光学モジュールは、複数の付加的な光源を有していてもよく、規制シーケンシャル(連続式)方向指示器型の機能を遂行することができてもよい。そして、制御ユニットは(自動車両のコンピューターから受けた命令に応じて)付加的な光源による光ビームの連続的および/または漸進的な放出を制御すると共に、各光源による光の放出を、当該光ビームの連続的および/または漸進的な放出と同時に連続的および/または漸進的に制御するように構成されててよい。
【0036】
ここで本発明を、単に例示的なものであって決して本発明の範囲を限定するものではない諸例を用いて、また添付図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の一実施形態による光学モジュールの断面図を、模式的かつ部分的に描写する図。
図2図1のモジュールにおける一次光学素子の斜視図を、模式的かつ部分的に描写する図。
図3】本発明の一実施形態による、図1の光学モジュールを組み込んでいる自動車両用の発光システムを、模式的かつ部分的に描写する図。
図4】本発明の別の実施形態による光学モジュールの断面図を、模式的かつ部分的に描写する図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下の説明において、構造や機能が同一で異なる図に現れる要素同士は、別様に言明されない限り、同じ符号を保持する。
【0039】
図1は、本発明の第1実施形態による自動車両の発光システムの光学モジュール1を描写している。
【0040】
光学モジュール1は、全く同一のプリント回路基板3上に搭載された複数の発光ダイオード2を有している。説明する例において光学モジュール1は、白色光を発するようにそれぞれ他のものとは無関係に制御することのできる3つのLED2を有している。
【0041】
光学モジュール1は、発光ダイオード2の下流側に配置された一次光学素子4を有している。この一次光学素子4は、この素子4を後方斜視図で示す図2との関連において説明されることとなる。
【0042】
一次光学素子4は、複数の一次光学部材5と、これらの一次光学部材5が接続される出光光学部材6とを有している。説明する例においては、一次光学素子4が3つの一次光学部材5を有し、それぞれの一次光学部材5がライトガイドの形態に作られている。一次光学部材5同士は、上下に並べて配置されている。
【0043】
各ライトガイド5は入光面51を有し、その入光面51面してLED2のうちの1つが配置されている。かくして、このLED2によって発することのできる光が、この入光面51を通じてライトガイド5へ入光するのである。
【0044】
各ライドガイド5は、接合面52によって出光光学部材6に接続されている。その接合面52は、入光面51とは反対の側で、出光光学部材6の上流側壁体61の所に位置している。
【0045】
各ライトガイド5について、入光面51が接合面52に対して包絡面53によって連結されている。この包絡面53は、入光面51の輪郭の各点が(包絡面53を介して)接合面52の輪郭のある1点と直線によって結ばれるように、可展面となっている。かくして、入光面51に面して位置するLED2によって発することのできる光は(この入光面51を通じてライトガイド5へ入光するとき)このライトガイド5に結合され、包絡面53に対しての連続的な内部全反射を介して接合面52に達するまで伝播して行く。その光は、接合面52を通じてライトガイド5から分離され、出光光学部材6へ入光する。かくして接合面52は、ライトガイド5の仮想的な出光面を成すのである。
【0046】
図2で見て取ることができるように、ライトガイド5の入光面51同士は互いに別個のものである。説明する例においては、下方のライトガイドの入光面51が半円状の形状を有しているのに対して、中央および上方のライトガイドの入光面51は矩形状である。本発明の範囲を逸脱することなく、説明した以外の形状、特に菱形や変形した矩形の形状を想定することが可能である。同様に本発明の範囲を逸脱することなく、全ての入光面51の形状が互いに別個のものであるか、さもなければ一部のみ、ないしは全部の入光面51の寸法が互いに別個のものであるか、さもなければ一部のみ、ないしは全部の入光面51の向きが互いに別個のものであることを想定することが可能である。以下で説明されることとなるように、ライトガイド5の入光面51における形状の選択は、原理的に、このライトガイド5の接合面52の形状や、この接合面52の所で望まれる光の分布と関連付けられるものである。
【0047】
同様に、ライトガイド5の接合面52同士が互いに別個のものであってよく、各ライトガイド5の接合面52が、このライトガイド5の入光面51とは別個のものであってよい。かくしてライトガイド5の接合面52は、その輪郭によって、このライトガイド5に特有の予め決められた形状のパターンを境界付けるのである。かくして、各ライトガイド5の入光面51および包絡面53の形状によって、入光面51を通じてLED2によって放出された光の全てを、接合面52の所で実質的に鮮明な縁部により全体的に境界付けられたパターンを得るように利用することが可能となる。同様に、入光面51および包絡面53の形状によって、このパターン内での均一な光の分布を接合面52の所で得ることが可能となる。
【0048】
説明する例においては、下方のライトガイドの接合面52が三角形状の形状を有しているのに対して、中央および上方のライトガイドの接合面52は台形状であり、上方のライトガイドの接合面52の寸法は中央のガイドの接合面52の寸法よりも小さくなっている。下方のガイドの入光面51の半円状の形状は、この下方のガイドにおける接合面52の所で均一な光の分布を得るのに特に適しており、中央および上方のガイドにおける入光面51の矩形状の形状は、これら中央および上方のライトガイドにおける接合面52の所で均一な光の分布を得るのに特に適している、ということに留意されたい。
【0049】
更に、ライトガイド5同士は、隣り合う2つの接合面52同士が間隙54によって間隔を置かれるように配置されている。
【0050】
一次光学素子4は一体型の構成要素であり、ライトガイド5と出光光学部材6とが全く同一の材料、つまりポリカーボネート、即ちPCから製造されている。説明する例において、一次光学素子4は単一の型内で作り出される。換言すれば、各ライトガイド5と出光光学部材6との屈折率が同一であって、各接合面52の所ではジオプトリがないのである。それは、各ライトガイド5から出光光学部材6へ入光する光が、各接合面52の所で偏向を受けないようにである。
【0051】
出光光学部材6は、上流側面61とは反対の側に、滑らかなドームの形状の出光面62を有している。具体的には、この出光面62が部分的に球状になっていることで、出光光学部材6が部分的に切り取られた球の形状を有していてよい。出光面62は特に、中央のライトガイド5の接合面52上に中心が置かれている。その結果、接合面52から到来する光は、この出光面62を通じて一次光学素子4から出光する間、実質的に偏向を受けないのである。かくして、出光光学部材6は各ライトガイド5のための取付け用支持体を成し、この出光光学部材6上に一次光学素子4の固定用要素を配置することが可能となる。
【0052】
光学モジュール1は、投射光学系7を有している。図1に示す例において、投射光学系7は、実質的に各ライトガイド5の接合面52を通る焦平面71を有した投射レンズである。
【0053】
この投射レンズ7は、かくして各接合面52の像を(近距離場の)地面上へと投影するように構成されている。各接合面52の所で形成されるパターンが(各ライトガイド5による効果として)全体的に鮮明な縁部によって境界付けられ、これらの接合面52を焦平面71が通っていることから、これらの地面上へ投影される像自体も、これらの接合面52の縁部に対応して(投射レンズ7による反転の後に)全体的に鮮明な縁部によって境界付けられている。投影が地面に対して垂直に成されない場合には、投射レンズ7による像の投影中に変形が持ち込まれてしまう、ということに留意されたい。但し、光学モジュールの光軸と直交する平面上への投影の場合には、投影された像が実際に各接合面52に対応しているのである。
【0054】
図3は、本発明の例示的な実施形態による自動車両の発光システム10を説明するものである。
【0055】
発光システム10は、テールライト11とフロントヘッドライト12とを有している。テールライト11は、互いに独立して制御することのできる図示しない複数の光源を有している。図1の光学モジュール1は、フロントヘッドライト12内に配置されている。
【0056】
発光システム10は、制御ユニット(図示せず)を有している。その制御ユニットは、発光の諸機能を遂行するように自動車両のコンピューターから命令を受けると共に、これらの命令に応じてテールライト11の各光源や光学モジュール1の各LED2を制御するものである。
【0057】
シーケンシャル方向指示器型の機能を発せよとの命令(例えば、自動車両の車線変更中にコンピューターによって生成されたもの)を受けると、制御ユニットは、テールライト11の各光源を周期的なやり方で制御する。その各周期は、自動車両の内側から外側へ向かう3つの光ビーム11a,11b,11cの漸進的な放出から成っており、その後、これら3つのビームが消される。
【0058】
これと並行して、各周期について制御ユニットが、光ビーム11aの放出と同時に下方のLED2を作動させる。かくして、光学モジュール1は、下方のライトガイド5における接合面52の像1aを(自動車両の近距離場で)地面上へと投影する。次に制御ユニットは、下方のLED2を作動させたまま、光ビーム11bの放出と同時に中央のLED2を作動させる。かくして、光学モジュール1は、中央のライトガイド5の接合面52の像1bを(自動車両の近距離場で)地面上へと投影する。次に制御ユニットは、下方および中央の各LED2を作動させたまま、光ビーム11cの放出と同時に上方のLED2を作動させる。かくして、光学モジュール1は、上方のライトガイド5の接合面52の像1cを(自動車両の近距離場で)地面上へと投影する。最後に制御ユニットは、光ビーム11a,11b,および11cを消すのと同時に、全てのLED2の作動を停止させる。
【0059】
かくして、光学モジュール1は、テールライト11によって遂行されるシーケンシャル方向指示器機能を補足する方向指示器機能を遂行する、ということを理解されたい。像1a,1b,および1cは、(車両の近距離場で)地面上へと投影されることから、自動車両と列を成して進行する道路使用者によって容易に知覚されることができる。互いに上下に並んだライトガイド5同士の配置によって、これらの像1a,1b,および1cを互いに上下流側に並べて投影することが可能となる。接合面52同士の間の間隙54は、これらの像の鮮明性を更に向上させるよう、これらの像同士の間に間隙を生成することを可能としている。
【0060】
図4は、本発明の第2実施形態による自動車両の発光システムの光学モジュール20を描写している。
【0061】
この例において光学モジュール20は、図1の例と同様、3つのLED2と、当該発光ダイオード2の下流側に配置された一次光学素子4とを有している。一次光学素子4は、図1および図3の例と一致している。
【0062】
光学モジュール20は、出光光学部材6の上流側面61の上流側に設置された不透明シールド21をも有している。このシールド21は複数の開口22を有し、これらの開口22のうちの1つを各ライトガイド5が貫通している。このシールド21はかくして、接合面52に達する前にライトガイド5から漏れ出し得る寄生光線を遮断することを可能とする。それは、これらの接合面52によって形成されるパターンの縁部の鮮明性を向上させるためである。
【0063】
更に、光学モジュールは、平面鏡72と投射レンズ73との両方を有した投射光学系7を有している。
【0064】
平面鏡72は、出光光学部材6の出光面62の下流側に配置され、この平面鏡72の背後に各接合面52の虚像を形成することを可能とする。投射レンズ73は、平面鏡72の下流側に位置し、これらの虚像の位置を実質的に通る焦平面74を有している。それは、その投射レンズ73が、これらの虚像の像を地面上へと投影することができるようにである。
【0065】
上記の記述は、本発明がそれ自体に対して設定している目的を如何にして達成することを可能とするか、つまり次のような光学モジュールを提案することを明確に説明している。即ち、パターンや光ロゴを地面上へと投影することを可能とし、手頃なコストを有すると共に効果的な光学モジュールである。この光学モジュールは、鮮明なパターンを形成することが可能な一次光学部材と、これらの一次光学部材を当該モジュールの光学的な性能に影響を与えることなく保持することを可能とする出光光学部材とを組み合わせた一体型の一次光学素子を備えているのである。
【0066】
如何なる場合にも本発明は、この文書で具体的に説明された諸実施形態に限定されるものではなく、特に全ての等価な手段や、これらの手段同士の技術的に機能し得る如何なる組合せにも及ぶものである。特に、説明した以外の型式の光源、とりわけ白色以外の色の光や、色を制御可能な光を発することができる光源を考えることが可能である。説明した以外の接合面のための形状を考えることも可能である。また、説明した以外の発光機能、特に自動車両の進路の変化を指示する別の機能(例えば、後退指示器や車線変更指示器)、運転支援機能、さもなければ車両間通信機能を考えることも可能である。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両の発光システム(10)における光学モジュール(1,20)であって、
a.選択的に制御可能な少なくとも1つの光源(2)と、
b.出光光学部材(6)に接続された少なくとも1つの一次光学部材(5)を備える一次光学素子(4)であって、前記一次光学部材は、前記光源に面して配置される入光面(51)と、当該一次光学部材を前記出光光学部材へ接続する接合面(52)とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子(4)と、
c.前記光源によって放出されて前記一次光学部材によって集められた光を用いて、この一次光学部材の前記接合面の像(1a,1b,1c)を地面上へと投影するように構成された投射光学系(7)と、を備え、前記一次光学部材は、前記投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の前記像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている、光学モジュール(1,20)。
【請求項2】
前記一次光学部材(5)は一次ライトガイドを有し、当該ライトガイドの前記入光面(51)は当該ライトガイドの前記接合面(52)に対して、前記入光面の輪郭の各点が前記接合面の輪郭の点と直線によって結ばれるように、包絡面(53)によって連結されている、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項3】
前記一次光学部材(5)の前記入光面(51)は実質的に矩形であり、前記一次光学部材の前記接合面(52)は、前記一次光学部材の前記入光面の形状とは実質的に異なる形状を有している、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項4】
当該モジュールは、前記出光光学部材(6)の上流側に配置されて少なくとも1つの開口(22)を有した不透明シールド(21)を有しており、前記一次光学部材(5)が前記開口を貫通して伸びている、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項5】
a.選択的に制御可能な複数の光源(2)と、
b.全く同一の出光光学部材(6)に接続された複数の一次光学部材(5)を備える一次光学素子(4)であって、各一次光学部材は、前記光源のうちの1つに面して配置される入光面(51)と、当該一次光学部材を前記出光光学部材へ接続する接合面(52)とを有しており、当該一次光学素子は一体型の構成要素である、一次光学素子(4)と、
c.前記光源のそれぞれによって放出されて各一次光学部材によって集められた光を用いて、これらの一次光学部材の前記接合面それぞれの像(1a,1b,1c)を地面上へと投影するように構成された投射光学系(7)と、を備え、各一次光学部材は、前記投射光学系によって地面上へと投影される自らの接合面の前記像が、実質的に鮮明な縁部によって全体的に境界付けられるように構成されている、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項6】
前記一次光学部材(5)同士が上下に並んで配置されている、請求項5に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項7】
前記一次光学部材(5)が前記出光光学部材(6)に対して、隣り合う2つの一次光学部材の前記出光光学部材との前記接合面(52)同士が互いに間隔を置かれるようにして接続されている、請求項5に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項8】
少なくとも2つの一次光学部材(5)同士が、全く同一の接合面によって前記出光光学部材(6)に一緒に接続されるように、それらの接合面(52)の上流側で互いに交わっている、請求項5に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項9】
前記出光光学部材(6)は、実質的に滑らかなドームの形状の出光面(62)を有している、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項10】
前記投射光学系(7)は、前記一次光学部材(5)の前記出光光学部材(6)との前記接合面(52)を実質的に通る焦点面(71)を有している、請求項1に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項11】
前記投射光学系(7)は、少なくとも1つのレンズ(7,73)、および/または少なくとも1つの反射器(72)、および/または少なくとも1つのレンズと少なくとも1つの反射器との組合せを有している、請求項10に記載の光学モジュール(1,20)。
【請求項12】
請求項1から11のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1,20)と、当該光学モジュールの前記光源のための制御ユニットとを備えた、自動車両の発光システム(10)。
【国際調査報告】