(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】貯蔵コンテナ内に貯蔵された配送コンテナを取り扱うためのコンテナハンドリング車両およびその方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240313BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561298
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-11-06
(86)【国際出願番号】 EP2022059208
(87)【国際公開番号】W WO2022214580
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フィエルドハイム, イヴァル
(72)【発明者】
【氏名】ファーゲルラン, イングヴァル
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
(72)【発明者】
【氏名】ジュヴェ ヘゲベ, イェルゲン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022EE09
3F022FF00
3F022JJ11
3F022JJ20
3F022KK11
3F022MM01
(57)【要約】
本発明は、配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器を装備したコンテナハンドリング車両であって、配送コンテナが、貯蔵コンテナの内側に配置される、コンテナハンドリング車両に関する。本発明はまた、そのような連結器、コンテナハンドリング車両を動作させるための方法、および方法を実行するためのコンピュータ可読媒体に関する。第1の態様によれば、本発明は、配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器を装備したコンテナハンドリング車両に関する。本発明の第1の態様の有利な例では、コンテナハンドリング車両は、連結器フレームの下面が、コンテナハンドリング車両がそれに沿って移動し得る水平面と位置合わせされるように、連結器フレームに接続されたリフト機構をさらに備えてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器(1)を装備したコンテナハンドリング車両(200、300、350)であって、前記連結器(1)は、
連結器フレーム(2)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、前記配送コンテナグリッパ(3)は、配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されている、配送コンテナグリッパ(3)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の前記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、前記配送コンテナ(20)がその中に保持されることを可能にするサイズを有する貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造(109)への解放可能な連結を可能にするように構成される、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備える、コンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項2】
前記コンテナハンドリング車両は、
リフト機構(213、214)であって、前記リフト機構(213、214)は、前記連結器フレーム(2)の前記下面が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がそれに沿って移動し得る水平面と位置合わせされるように、前記連結器フレーム(2)に接続されている、リフト機構(213、214)
をさらに備え、
前記リフト機構(213、214)および前記連結器(1)は、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる前記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の内外への前記貯蔵コンテナ(106)および/または前記配送コンテナ(20)の輸送を可能にするように構成される、請求項1に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項3】
前記連結器(1)は、
貯蔵コンテナセンサ(18)であって、前記貯蔵コンテナセンサ(18)は、前記連結器フレーム(2)の前記下面が前記貯蔵コンテナ(106)の上部リムと接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、貯蔵コンテナセンサ(18)
をさらに備える、請求項1または2に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項4】
前記連結器(1)は、
車両センサ(19)であって、前記車両センサ(19)は、前記連結器(1)の上部が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる前記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の上部垂直境界を設定する前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)の一部と接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、車両センサ(19)
をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項5】
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)が前記貯蔵コンテナ(106)を解放可能に把持することを可能にする機構(17’)は、前記連結器フレーム(2)内に少なくとも部分的に配置される、先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項6】
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、前記連結器フレーム(2)の前記下面の周囲に分配された複数の爪を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項7】
前記配送コンテナグリッパ(3)は、
前記配送コンテナ(20)を把持するための2つのグリッパパドル(3)であって、各グリッパパドルは、前記連結器フレーム(2)の前記下面に垂直に配向された垂直中心面(C
VP)から等しく反対側に離間した旋回軸から旋回される、2つのグリッパパドル(3)
を備え、
前記グリッパパドル(3)のそれぞれは、前記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)に挿入するために、前記連結器フレーム(2)の前記下面の下方に位置する突起(3’)を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項8】
前記配送コンテナグリッパ(3)は、
前記突起(3’)が前記連結構造(21)と係合されるまで、前記2つのグリッパパドル(3)を前記垂直中心面(C
VP)から反対方向に旋回させるための変位システム(5~9)
をさらに備える、請求項7に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項9】
前記変位システム(5~8)は、
グリッパモータ(5)と、
前記グリッパモータ(5)の動作を制御するように構成された連結器制御システム(7)と、
一端において前記グリッパモータ(5)に接続され、他端が前記2つのグリッパパドル(3)のうちの一方に接続された第1のリンク(9、9a)と、
一端において前記グリッパモータ(5)に接続され、他端が前記2つのグリッパパドル(3)のうちの他方に接続された第2のリンク(9、9b)と
を備え、
前記グリッパモータ(5)は、前記第1および第2のリンク(9)を前記垂直中心面(C
VP)から離れるように反対方向に変位させるように構成される、請求項8に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項10】
前記変位システム(5~8)は、
前記第1および第2のリンク(9)を前記グリッパモータ(5)のシャフトに接続する回転要素(6)
をさらに備え、
前記グリッパモータ(5)、前記回転要素(6)、および前記リンク(9、9a、9b)は、前記回転要素(6)を時計回りまたは反時計回りに0度と180度との間で回転させることによって、前記第1および前記第2のリンク(9)の反対方向の変位が達成されるように構成される、請求項9に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項11】
前記配送コンテナグリッパ(3)および前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、独立して動作されるように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項12】
貯蔵コンテナ(106)および/または前記貯蔵コンテナ(106)の内部容積内に配置可能な配送コンテナ(20)に連結するための連結器(1)であって、前記連結器(1)は、
先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)に取り付けるための連結器フレーム(2)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、前記配送コンテナグリッパ(3)は、前記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されている、配送コンテナグリッパ(3)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の前記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、前記貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成されている、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備える、連結器(1)。
【請求項13】
貯蔵回収システム(100)であって、
フレームワーク(101)と、
請求項1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)と
を備え、
前記フレームワーク(101)は、貯蔵コンテナ(106)のスタック(107)を貯蔵するための複数の貯蔵カラム(105)を画定する複数の垂直直立部材(102)と、前記フレームワーク(101)の最上部を構成するレールシステム(108)とを備え、前記レールシステム(108)は、垂直レール(110、111)を備え、前記レール(110、111)の交差部は、前記複数の貯蔵カラム(105)へのグリッド開口部(115)を画定するグリッドセルのグリッドを形成し、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、前記レールシステム(108)上で動作するように構成される、貯蔵回収システム(100)。
【請求項14】
前記貯蔵回収システム(100)は、
ポートカラム(119、120)と、
前記ポートカラム(119、120)の下端に配置されたアクセスおよび分配ステーション(500)と
をさらに備える、請求項13に記載の貯蔵回収システム(100)。
【請求項15】
前記貯蔵回収システム(100)は、
主制御システム(600)と、
前記主制御システム(600)と信号通信するロボットピッキングデバイス(400)であって、前記ロボットピッキングデバイス(400)は、ロボットベース(401)と、前記ロボットベース(401)に回転可能に接続された第1のロボットセグメント(402)と、前記配送コンテナ(20)への解放可能な接続を可能にするように構成された動作端部(405)とを備える、ロボットピッキングデバイス(400)と
をさらに備え、
前記ロボットピッキングデバイス(400)は、前記フレームワーク(101)に配送される前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)の少なくとも到達範囲内の位置に、前記動作端部(405)が移動され得るように構成される、請求項13または14に記載の貯蔵回収システム(100)。
【請求項16】
請求項1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)を使用して貯蔵コンテナ(106)内に配置された配送コンテナ(20)を持ち上げるための方法であって、
前記方法は、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を水平面に沿って、前記連結器(1)が配送コンテナ(106)を収容する貯蔵コンテナ(106)の上方にある位置まで移動させるステップと、
前記連結器(1)が、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)を動作させることによって前記貯蔵コンテナ(106)に接続し得る、および/または前記配送コンテナグリッパ(3)を動作させることによって前記配送コンテナ(20)に接続し得る位置まで、
前記連結器(1)を下降させるステップと、
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)または前記配送コンテナ連結グリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、前記連結器(1)を前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)に接続するステップと、
それぞれのコンテナ(20、106)が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がその上で移動している前記水平面よりも上方になるまで、前記リフト機構(213、214)を動作させることによって、前記貯蔵コンテナ(106)を前記配送コンテナ(20)とともに上昇させるか、または前記貯蔵コンテナ(106)内から前記配送コンテナ(20)のみを上昇させるステップと
を含む、方法。
【請求項17】
前記貯蔵コンテナ(106)は、請求項13から15のいずれか1項に記載の貯蔵回収システム(100)内に貯蔵され、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、前記レールシステム(108)に沿って第1の方向(X)に前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第1のセットの車輪(202a、302a、352a)と、前記レールシステム(108)に沿って第2の方向(Y)に前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第2のセットの車輪(202b、302b、352b)とをさらに備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に垂直であり、
前記方法は、
前記配送コンテナ(20)を収容する前記貯蔵コンテナ(106)、または前記貯蔵コンテナ(106)から持ち上げられた前記配送コンテナ(20)が、ポートカラム(119、120)の上方にある位置まで、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップと、
前記配送コンテナ(20)を収容する前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を、前記ポートカラム(119、120)を介して、前記ポートカラム(119、120)の下端に位置するアクセスおよび分配ステーション(500)まで輸送するステップと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記連結器(1)が前記ポートカラム(119、120)の上方にあるような位置まで、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップであって、前記ポートカラム(119、120)の前記下端は、前記アクセスおよび分配ステーション(500)の上方にあるかまたは隣接する、ステップと、
前記連結器(1)が前記ポートカラム(119、120)の下端に配置された貯蔵コンテナ(106)または配送コンテナ(20)との把持位置になるまで、前記連結器(1)を前記ポートカラム(119、120)内に下降させるステップと、
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)または前記配送コンテナグリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を前記連結器(1)に接続するステップと、
前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を前記レールシステム(108)の上方に持ち上げるステップと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両を制御するためのコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムは、請求項16から18のいずれか1項に記載の方法ステップを実行する命令を含む、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、配送コンテナに解放可能に連結するための連結器、そのような連結器を使用するコンテナハンドリング車両、およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景および従来技術
図1は、フロア/プラットフォーム700上に支持されたフレームワーク/貯蔵グリッド101を有する自動貯蔵回収システム100を開示し、
図2、
図3、および
図4は、そのような貯蔵グリッド101上で動作するのに適した3つの異なる従来技術のコンテナハンドリング車両200、300、350を開示している。
【0003】
フレームワーク101は、直立部材102と、直立部材102の間に並んで配置された貯蔵カラム105を備える貯蔵容積とを備える。これらの貯蔵カラム105では、ビンとしても知られている貯蔵コンテナ106が互いに積み重ねられてスタック107を形成する。部材102は、典型的には、金属、例えば押出アルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
自動貯蔵回収システム100のフレームワーク101は、フレームワーク101の上部にわたって配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で複数のコンテナハンドリング車両200、300、350は、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム内に下降させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105の上方に輸送するように動作され得る。レールシステム108は、フレームワーク101の上部を横切る第1の方向Xへのコンテナハンドリング車両200、300、350の移動をガイドするように配置された第1のセットの平行レール110と、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yへのコンテナハンドリング車両200、300、350の移動をガイドするために第1のセットのレール110に垂直に配置された第2のセットの平行レール111とを備える。貯蔵カラム105に貯蔵されたコンテナ106は、レールシステム108のアクセス開口部112を介してコンテナハンドリング車両200、300、350によってアクセスされる。コンテナハンドリング車両200、300、350は、貯蔵カラム105の上方で、すなわち水平X-Y平面に平行な平面内で横方向に移動することができる。
【0005】
フレームワーク101の直立部材102が使用されて、コンテナをカラム105から上昇させ、コンテナをカラム内に下降させる間に貯蔵コンテナ106をガイドし得る。コンテナ106のスタック107は、典型的には自立型である。
【0006】
図2~
図4を参照すると、各従来技術のコンテナハンドリング車両200、300、350は、車体201、301、351と、X方向およびY方向におけるコンテナハンドリング車両200、300、350の横方向移動をそれぞれ可能にする第1および第2のセットの車輪202a、202b、302a、302b、352a、352bとを備える。
図2および
図3では、4つの車輪の各セットにおける2つの車輪が見える一方で、
図4では、4つの車輪の各セットにおける3つの車輪が見える。第1のセットの車輪202a、302a、352aは、第1のセットのレール110の隣り合う2つのレールと係合するように配置され、第2のセットの車輪202b、302b、352bは、第2のセットのレール111の隣り合う2つのレールと係合するように配置される。少なくとも1つのセットの車輪202a、302a、352a、202b、302b、352bは、持ち上げおよび下降されることができ、それにより、第1のセットの車輪202a、302a、352aおよび/または第2のセットの車輪202b、302b、352bは、任意の時点でそれぞれのセットのレール110、111と係合されることができる。
【0007】
各従来技術のコンテナハンドリング車両200、300、350はまた、貯蔵コンテナ106を垂直方向に輸送するため、例えば貯蔵コンテナ106を貯蔵カラムから上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105内に下降させるためのリフトデバイス210、360を備える。リフトデバイス210、360は、貯蔵コンテナ106と係合するように適合された1つ以上のグリッパ要素362を備え、把持要素362は、車両200、300、350から下降されることができ、それにより、車体201、301、351に対する把持要素362の位置は、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zに調整されることができる。リフトデバイス210、360はまた、一端においてリフトデバイス210、360のフレームに接続され、他端がウインチ機構(図示せず)に接続されたリフトバンド(図示せず)を備えてもよい。コンテナハンドリング車両200、350のリフトデバイス210、360の一部が
図2および
図4に示されている。
図3に示すコンテナハンドリング車両300のリフトデバイスは、車体301内に位置している。
【0008】
従来、また本出願の目的のために、Z=1は、貯蔵コンテナの最上層、すなわちレールシステム108の直下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等である。
図1に開示される例示的な従来技術では、Z=8は、貯蔵コンテナの最下層を識別する。同様に、X=1…nおよびY=1…nは、水平面内における各貯蔵カラム105の位置を識別する。したがって、例として、
図1に示す直交座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される貯蔵コンテナは、貯蔵位置X=19、Y=1およびZ=3を占有していると言うことができる。コンテナハンドリング車両200、300は、層Z=0において移動していると言うことができ、各貯蔵カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
フレームワーク/貯蔵グリッド101内の可能な貯蔵位置は、貯蔵セルと呼ばれる。各貯蔵カラム105は、X方向およびY方向の位置によって識別されてもよく、各貯蔵セルは、X方向、Y方向およびZ方向のコンテナ番号によって識別されてもよい。
【0010】
各従来技術のコンテナハンドリング車両200、300、350は、貯蔵コンテナ106をレールシステム108を横切って輸送するときに貯蔵コンテナ106を受け入れて収容するための貯蔵区画または空間を備える。
【0011】
貯蔵空間は、
図2に示すように、コンテナハンドリング車両200の片持ち梁構造の下方にあり得る。そのような車両は、例えばノルウェー国特許第317366号に詳細に記載されており、その内容も参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
別の構成では、貯蔵空間は、
図3および
図4に示され、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278A1号(特許文献1)および国際公開第2019/206487A1号(特許文献2)に記載されているように、車体301、351内の内部に配置されたキャビティを備えてもよい。
【0013】
図3に示すコンテナハンドリング車両300は、中央に配置されたキャビティと、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278A1号に記載されているように、貯蔵カラム105の横方向範囲にほぼ等しいXおよびY方向の寸法を有する領域を覆うフットプリントとを有し得る。
【0014】
あるいは、キャビティコンテナハンドリング車両350は、例えば国際公開第2014/090684A1号(特許文献3)、欧州特許第2962962号(特許文献4)または国際公開第2019/206487A1号に開示されているように、
図1および
図4に示されるような貯蔵カラム105によって画定される横方向領域よりも大きいフットプリントを有してもよい。
【0015】
本明細書で使用される「横方向」という用語は、「水平」を意味し得ることに留意されたい。
【0016】
図1は、単一の貯蔵カラム105のフットプリントを超えて延在する複数の片持ち梁車両200(
図3)および複数のキャビティ車両350(
図4)を有するコンテナハンドリング車両を示している。
【0017】
レールシステム108は、典型的には、車両の車輪が走行する溝を有するレール110、111を備える。あるいは、レール110、111は、上方に突出する要素を備えてもよく、車両の車輪は、脱輪を防止するためのフランジを備える。これらの溝および上方に突出する要素は、まとめて軌道として知られている。各レール110、111は、1つの軌道を備えてもよく、または各レール110、111は、2つの平行な軌道を備えてもよい。各レール110、111はまた、互いに固定された2つの軌道部材を備えてもよく、各軌道部材は、各レールによって提供される一対の軌道の一方を提供する。
【0018】
その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/146304号(特許文献5)は、レールおよびX方向およびY方向の双方の平行な軌道を備えるレールシステム108の典型的な構成を示している。
【0019】
フレームワーク100において、カラム105の大部分は、貯蔵カラム105、すなわち貯蔵コンテナ106がスタック107に貯蔵されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有してもよい。
図1では、カラム119および120は、貯蔵コンテナ106がフレームワーク100の外部からアクセスされることができ、またはフレームワーク100の外部または内部に移送されることができるアクセスステーション(図示せず)に輸送されることができるように、貯蔵コンテナ106をドロップオフおよび/またはピックアップするためにコンテナハンドリング車両200、300、350によって使用されるそのような専用のカラムである。当該技術分野では、そのような位置は、通常「ポート」と呼ばれ、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と呼ばれることがある。アクセスステーションへの輸送は、任意の方向、すなわち水平、傾斜および/または垂直であってもよい。例えば、貯蔵コンテナ106は、フレームワーク構造100内のランダムまたは専用のカラム105に配置され、その後、任意のコンテナハンドリング車両によってピックアップされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポートカラム119、120に輸送されてもよい。「傾斜」という用語は、水平と垂直との間のどこかに一般的な輸送方向を有する貯蔵コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0020】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナハンドリング車両200、300、350がアクセスおよび分配ステーション500に輸送される貯蔵コンテナ106をドロップオフすることができるドロップオフポートカラムであってもよく、第2のポートカラム120は、コンテナハンドリング車両200、300、350がアクセスおよび分配ステーションから輸送された貯蔵コンテナ106をピックアップすることができる専用のピックアップポートカラムであってもよい。
【0021】
アクセスおよび分配ステーションは、典型的には、製品が貯蔵コンテナ106から取り出されるかまたはその中に配置されるピッキングまたはストックステーションであってもよい。ピッキングまたはストックステーションでは、貯蔵コンテナ106は、通常、自動貯蔵回収システム100から取り出されず、一旦アクセスされると再びフレームワーク100に戻される。ポートはまた、貯蔵コンテナを別の貯蔵施設に(例えば、別のフレームワークに、または別の自動貯蔵回収システムに)、輸送車両(例えば、列車またはトラック)に、または生産施設に移送するために使用されることもできる。
【0022】
図1に開示されているカラム105のうちの1つに貯蔵されている標的貯蔵コンテナ106’がアクセスされるべきであるとき、コンテナハンドリング車両200、300、350のうちの1つは、その位置から標的貯蔵コンテナ106’を回収し、それをドロップオフポートカラム119に輸送するように指示される。この動作は、標的貯蔵コンテナ106’が配置されている貯蔵カラム105の上方の位置にコンテナハンドリング車両200、300、350を移動させ、コンテナハンドリング車両200、300、350のリフトデバイス210、360を使用して貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を回収し、貯蔵コンテナ106をドロップオフポートカラム119に輸送することを含む。標的貯蔵コンテナ106’がスタック107内の奥深くに配置されている場合、すなわち、標的貯蔵コンテナ106’の上方に1つまたは複数の他の貯蔵コンテナ106が配置されている場合、動作はまた、標的貯蔵コンテナ106’を貯蔵カラム105から持ち上げる前に、上方に配置された貯蔵コンテナ106を一時的に移動させることを含む。当該技術分野では「採掘」と呼ばれることもあるこのステップは、標的貯蔵コンテナをドロップオフポートカラム119に輸送するためにその後に使用されるのと同じコンテナハンドリング車両、または1つまたは複数の他の協働するコンテナハンドリング車両によって実行され得る。代替的にまたは追加的に、自動貯蔵回収システム100は、貯蔵カラム105から貯蔵コンテナを一時的に取り出すタスク専用のコンテナハンドリング車両を有してもよい。標的貯蔵コンテナ106’が貯蔵カラム105から取り出されると、一時的に取り出された貯蔵コンテナ106は、元の貯蔵カラム105に再配置されることができる。しかしながら、取り出された貯蔵コンテナ106は、代替的に他の貯蔵カラム105に再配置されてもよい。
【0023】
貯蔵コンテナ106’がカラム105のうちの1つに貯蔵される場合、コンテナハンドリング車両200、300、350のうちの1つは、貯蔵コンテナ106’をピックアップポートカラム120からピックアップし、貯蔵コンテナが貯蔵される貯蔵カラム105の上方の位置に輸送するように指示される。貯蔵カラムスタック107内の標的位置またはその上方に配置された任意の貯蔵コンテナ106が取り出された後、コンテナハンドリング車両200、300、350は、標的貯蔵コンテナ106’を所望の位置に配置する。次いで、取り出された貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内に戻されてもよく、または他の貯蔵カラムに再配置されてもよい。
【0024】
自動貯蔵回収システム100を監視および制御するために、例えば、コンテナハンドリング車両200、300、350が互いに衝突することなく所望の貯蔵コンテナ106’が所望の時間に所望の位置に配送されることができるように、フレームワーク101内のそれぞれの貯蔵コンテナ106の位置、各貯蔵コンテナ106の内容物、およびコンテナハンドリング車両200、300、350の移動を監視および制御するために、自動貯蔵回収システム100は、典型的にはコンピュータ化され、典型的には貯蔵コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える制御システム600を備える。
【0025】
貯蔵コンテナ106とともに貯蔵された在庫および/または他の物品の貯蔵および回収を容易にするために、物品は、貯蔵コンテナからピッキングされ、上述したフレームワーク101の外部のシステムによる取り扱いに適合した配送コンテナ内に配置され得る。
【0026】
特に大規模な貯蔵システムの場合、1時間当たりの貯蔵コンテナ回収数は数万であり得て、これは、典型的には数百または数千の顧客注文に対応し、これらの顧客注文のそれぞれは、いくつかの異なる物品を含み得る。各顧客注文における異なる物品の効率的な取り扱いおよび配送を可能にし、それと同時に、過剰な数の高価なコンベヤベルトおよび自動化されたハンドリングシステムの設置を回避するために、物品は、配送コンテナに継続的に統合され、発送の瞬間まで取っておかれなければならない。
【0027】
現在の統合システムによる1つの問題は、統合された配送コンテナを貯蔵するための大きな外部領域についての必要性である。しかしながら、そのような一時貯蔵の利用可能性は、貯蔵システムによって占有される空間が可能な限り大きくなければならないという運用上および経済上の理由付けにとって重要であるため、低いことが多い。
【0028】
したがって、本発明の目的は、フレームワーク/貯蔵グリッドを取り囲む領域を使用して出荷前にこれらの統合された配送コンテナを貯蔵する必要性をほとんどまたは全く伴わずに、貯蔵コンテナから配送コンテナへの物品の効果的な統合を可能にすることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2019/206487号
【特許文献3】国際公開第2014/090684号
【特許文献4】欧州特許第2962962号明細書
【特許文献5】国際公開第2018/146304号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明は、独立請求項に記載され、従属請求項は、本発明の特定の任意の特徴を記載する。
【0031】
第1の態様によれば、本発明は、配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器を装備したコンテナハンドリング車両に関する。
【0032】
連結器は、連結器フレームと、連結器フレームに設けられ、連結器フレームの下面から突出する配送コンテナグリッパとを備える。配送コンテナグリッパは、連結器フレームに旋回またはヒンジ止めされてもよく、配送コンテナの対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成される。
【0033】
車両は、連結器フレームに設けられ、連結器フレームの下面から突出する貯蔵コンテナグリッパをさらに備える。貯蔵コンテナグリッパは、配送コンテナが少なくとも部分的に、好ましくは完全にその中に保持されることを可能にするサイズを有する貯蔵コンテナの対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成される。
【0034】
本発明の第1の態様の有利な例では、コンテナハンドリング車両は、連結器フレームの下面が、コンテナハンドリング車両がそれに沿って移動し得る水平面と位置合わせされるように、連結器フレームに接続されたリフト機構をさらに備えてもよい。さらに、リフト機構および連結器は、コンテナハンドリング車両によって取り扱われる貯蔵コンテナのために設けられた空間の内外への貯蔵コンテナおよび/または配送コンテナの輸送を可能にするように構成され得る。
【0035】
コンテナハンドリング車両は、フロアまたはレールシステムなどのベース上を移動する吊り下げクレーンおよび/または車輪付きまたは軌道車両を含み得る。
【0036】
前記リフト機構は、連結器フレームに接続されたバンドと、バンドがスプールされ得る1つ以上の車軸/シャフトとを備えてもよい。車軸は、それに回転可能に連結された1つ以上のリフトモータを使用して回転され得る。代替的、または追加的に、車軸、または車軸のそれぞれは、リフトモータの駆動シャフトであってもよい。バンドは、連結器フレームのマウントに取り付けられ得て、好ましくは連結器フレームの上面のコーナーまたはコーナー付近に配置され得る。マウントは、リフト機構の各バンドの長さが、取り上げられるコンテナに対する連結器フレームの十分なてこを保証するように調整され得るように構成され得る。例えば、マウントのうちの1つ以上は、バンドがスプールされる回転車軸/ウインチシャフトを備えてもよい。車軸は、1つ以上のモータによって駆動されてもよい。さらに、マウントのうちの1つ以上は、バンドに沿って延びるケーブルからの電力および通信信号を、配送コンテナグリッパおよび/または貯蔵コンテナグリッパを制御する1つ以上の制御システムに分配する手段を備えてもよい。
【0037】
本発明の別の有利な例では、連結器は、連結器フレームの下面が貯蔵コンテナの上部リムと接触している、および/または近接しているときを検知するように構成された1つ以上の貯蔵コンテナセンサをさらに備える。例えば、連結器は、貯蔵コンテナのリムのコーナーの位置と一致する連結器フレームの下面のコーナーに分配された少なくとも4つの貯蔵コンテナセンサを含み得る。
【0038】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、連結器フレームの下面が配送コンテナの上部リムと接触している、および/または近接しているときを検知するように構成された1つ以上の配送コンテナセンサをさらに備える。例えば、連結器は、配送コンテナのリムのコーナーの位置と一致する連結器フレームの下面のコーナーに分配された少なくとも4つの配送コンテナセンサを含み得る。
【0039】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、連結器の上部が、貯蔵コンテナに設けられた空間の上部垂直境界を設定するコンテナハンドリング車両の一部と接触している、および/または近接しているときを検知するように構成された車両センサをさらに備える。
【0040】
貯蔵コンテナセンサおよび/または車両センサは、所望の垂直位置において貯蔵コンテナのリムに当接するスペーサの形態であり得る。
【0041】
貯蔵コンテナセンサおよび/または車両センサはまた、または代替的に、連結器フレームまたは車両/クレーンとの直接接触または近接を記録するための静電容量センサ(相互静電容量および/または自己静電容量)の形態であり得る。
【0042】
本発明のさらに別の有利な例では、車両は、貯蔵コンテナグリッパが貯蔵コンテナを解放可能に把持することを可能にする機構をさらに備える。そのような機構は、連結器フレーム内に少なくとも部分的に、好ましくは完全に配置され得る。機構は、モータに回転可能におよび/または並進可能に連結された車軸を含んでもよく、車軸の回転/並進は、貯蔵コンテナグリッパを動作させる。
【0043】
貯蔵コンテナグリッパは、連結器フレームの下面の周囲またはその近くに分配された複数の爪を備えてもよく、連結器上の爪の間隔は、貯蔵コンテナのリムのサイズに対応する。
【0044】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、貯蔵コンテナの受け入れ凹部に挿入するために連結器フレームの下面から突出する複数のガイドピンをさらに備える。各ガイドピン受け入れ凹部の位置は、連結器フレームの下面が貯蔵コンテナの上方の連結位置に配置されたときに、各ガイドピンが対応するガイドピン受け入れ凹部と水平に位置合わせされるような位置である。
【0045】
本発明のさらに別の有利な例では、配送コンテナグリッパは、配送コンテナを把持するための少なくとも2つのグリッパパドルを備える。グリッパパドルは、連結器フレームの下面に垂直に配向された垂直中心面CVPから反対方向に変位される。例えば、各パドルは、垂直中心面CVPから等しく反対に離間した旋回軸から旋回され得る。あるいは、各パドルは、一端において連結器フレームに固定された付勢ばねとして機能してもよい。さらにまた、各グリッパパドルは、配送コンテナの対応する連結構造に挿入するために、連結器フレームの下面の下方に配置された突起を備えてもよい。
【0046】
連結構造は、好ましくは、配送コンテナの内部容積内に配置される。例えば、連結構造は、垂直中心面CVPの両側に、コンテナの内壁内の対応する窪みまたは凹部、または貫通孔を備えてもよい。
【0047】
配送コンテナグリッパは、突起がそれぞれの連結構造、例えばそれぞれの窪みまたは凹部に係合されるまで、2つのグリッパパドルを垂直中心面CVPから反対方向に変位、例えば旋回させるための変位システムをさらに備えてもよい。
【0048】
変位システムは、グリッパモータと、グリッパモータの動作を制御するように構成された連結器制御システムと、一端においてグリッパモータに少なくとも間接的に接続され、他端が2つのグリッパパドルの一方に接続されたグリッパ変位手段の一部を構成する第1のリンクと、一端においてグリッパモータに少なくとも間接的に接続され、他端が2つのグリッパパドルの他方に接続されたグリッパ変位手段の一部を構成する第2のリンクとを備えてもよい。グリッパモータは、好ましくは、第1および第2のリンクを垂直中心面CVPから離れるように反対方向に変位させるように構成される。したがって、両方のリンクは、所望の変位を確実にするために、グリッパモータからそれぞれのグリッパパドルへの回転運動を連結するように配置される。
【0049】
変位システムは、第1および第2のリンクをグリッパモータのシャフトに接続するディスクなどの回転要素をさらに備えてもよい。グリッパモータ、回転要素、およびリンクは、この特定の構成では、第1および第2のリンクの反対方向の変位が、回転要素を時計回りまたは反時計回りに0度から180度、好ましくは80度から100度、例えば90度回転させることによって達成されるように構成される。
【0050】
貯蔵コンテナグリッパが貯蔵コンテナを解放可能に把持するための上述した機構の一部を構成するモータは、好ましくは、連結器フレームの下面に対してグリッパモータまたはその上方に配置される。
【0051】
さらにまた、グリッパモータを制御するように設定された制御システムはまた、貯蔵コンテナグリッパを制御するための機構のモータを制御するように構成され得る。同じモータが配送コンテナグリッパおよび貯蔵コンテナグリッパの両方の動作を保証する構成も想定され得る。
【0052】
本発明のさらに別の有利な例では、配送コンテナグリッパは、配送コンテナの開口フレーム/リムに沿って連結構造を把持するための複数の爪を備える。配送コンテナグリッパの複数の爪は、上述した貯蔵コンテナグリッパの複数の爪と同様に動作し得る。
【0053】
本発明のさらに別の有利な例では、貯蔵コンテナグリッパの少なくとも一部は、連結器フレームの下面またはその近傍の位置から突出し、配送コンテナグリッパの少なくとも一部は、前記周囲から少なくとも距離DDGの位置において連結器フレームの下面から突出する。距離DDGは、連結器が連結のために正しく配置されているときの、前記周囲と配送コンテナへの開口部との間の最小距離に対応する。
【0054】
本発明のさらに別の有利な例では、配送コンテナグリッパおよび貯蔵コンテナグリッパは、独立して動作されるように構成される。例えば、連結器は、配送コンテナグリッパに動作可能に連結されたグリッパモータを制御するための第1の制御システムと、貯蔵コンテナグリッパに動作可能に連結されたモータを制御するための第2の制御システムとを備えてもよい。
【0055】
しかしながら、2つのタイプのコンテナグリッパが独立して動作され得る場合であっても、貯蔵コンテナグリッパを使用して貯蔵コンテナをピックアップするために連結器フレームが使用されているときに、配送コンテナグリッパを使用して配送コンテナを把持することも有利であると考えられ得る。例えば、両方のコンテナグリッパの使用は、特に配送コンテナの外側断面積が貯蔵コンテナへの開口部の断面積よりも著しく小さい場合に、より安定した持ち上げ/下降動作をもたらし得る。貯蔵コンテナおよび配送コンテナの同時把持はまた、より大きな負荷伝達面積を提供し得る。
【0056】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、それが連結されるように意図されている貯蔵コンテナの外周よりも水平方向(すなわち、連結器フレームの上面または下面に沿って)に延在しないように構成される。
【0057】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、配送コンテナの開口フレーム/リムとの正確な位置合わせを確実にするために、下面から突出する配送コンテナガイドプレートを含む。したがって、ガイドプレートの下端は、配送コンテナの場合、開口フレームのサイズに対応するように配置されるべきである。ガイドプレートは、連結器フレームに弾性的に接続されてもよい。
【0058】
本発明のさらに別の有利な例では、連結器は、貯蔵コンテナの開口フレーム/リムとの正確な位置合わせを確実にするために、下面から突出する貯蔵コンテナガイドロッドを含む。したがって、ガイドロッドは、貯蔵コンテナの開口フレームのサイズに対応するように配置されるべきである。ガイドロッドは、連結器フレームの各コーナーに固定されてもよい。
【0059】
第2の態様によれば、本発明は、貯蔵コンテナおよび/または貯蔵コンテナの内部容積内に配置可能な配送コンテナに好ましくは選択的に連結するための連結器に関する。
【0060】
連結器は、上述した特徴のいずれかにしたがってコンテナハンドリング車両に取り付けるための連結器フレームと、好ましくはまた、リフトバンドを取り付けるための連結器フレームの上面に配置されたマウントとを備える。
【0061】
連結器は、連結器フレームに設けられ、連結器フレームの下面から突出する配送コンテナグリッパであって、配送コンテナの対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成される、配送コンテナグリッパと、連結器フレームに設けられ、連結器フレームの下面から突出する貯蔵コンテナグリッパであって、貯蔵コンテナの対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成される、貯蔵コンテナグリッパとをさらに備える。
【0062】
したがって、配送コンテナグリッパおよび貯蔵コンテナグリッパの両方が連結器フレーム上に存在するため、連結器は、1回のリフト動作において、配送コンテナまたは貯蔵コンテナに連結すること、または両方に連結することを可能にする。車両に取り付けられるとき、配送コンテナおよび貯蔵コンテナのうちの少なくとも一方は、車両の任意の貯蔵コンテナ空間内に持ち上げられ得る。
【0063】
さらにまた、連結器は、第1の態様の説明に関連して上述した構成のいずれかを有してもよい。
【0064】
第3の態様によれば、本発明は、フレームワークと、第1の態様に関連して上述した任意の特徴にかかるコンテナハンドリング車両とを備える貯蔵回収システムに関する。
【0065】
本発明の第3の態様の有利な例では、フレームワークは、貯蔵コンテナのスタックを貯蔵するための複数の貯蔵カラムを画定する複数の垂直直立部材と、フレームワークの最上部を構成するレールシステムとを備える。レールシステムは、複数の貯蔵カラムへのグリッド開口部を画定するグリッドセルのグリッドを形成するために交差する垂直レールを備える。コンテナハンドリング車両は、レールシステム上で動作するように構成される。
【0066】
本発明の第3の態様の別の有利な例では、貯蔵回収システムは、ポートカラムと、コンテナをさらに取り扱うためにポートカラムの下端に配置されたアクセスおよび分配ステーションとをさらに備える。
【0067】
貯蔵カラムからの/貯蔵カラムへのコンテナの首尾よい回収/貯蔵を可能にするために、連結器フレームは、グリッド開口部の断面積よりも小さいが、貯蔵コンテナへの開口部の断面積よりも大きい断面積を有するべきである。
【0068】
典型的には、貯蔵コンテナの断面積は、グリッド開口部の断面積と同様である。この特定の場合では、連結器フレームの断面積は、貯蔵コンテナの開口フレーム/リムの断面積に対応すべきである。
【0069】
本発明の第3の態様のさらに別の有利な例では、貯蔵回収システムは、主制御システムと、主制御システムと信号通信するロボットピッキングデバイスとをさらに備える。
【0070】
ロボットピッキングデバイスは、ロボットベースと、ロボットベースに回転可能に接続された第1のロボットセグメントと、少なくとも配送コンテナへの解放可能な接続を可能にするように構成された動作端部とを備えてもよい。動作端部は、第1または第2の態様について説明したような配送コンテナグリッパを有する連結器を用いて設計され得る。そのような連結器はまた、上述したような貯蔵コンテナグリッパを装備することができてもよく、それによって貯蔵コンテナおよび配送コンテナの両方の取り扱いを可能にする。貯蔵コンテナグリッパのみを有する連結器を有する動作端部も想定され得る。
【0071】
さらにまた、ロボットピッキングデバイスは、動作端部が、その貯蔵回収システムのフレームワークから配送されるかまたは取り出される貯蔵コンテナまたは配送コンテナの少なくとも到達範囲内の位置に移動可能であるように構成されてもよい。
【0072】
ロボットベースは、一実施形態では、フレームワークのフロアに配置され得る。代替的または追加的に、ロボットベースは、レールシステム上に直接的または間接的に配置されてもよい。
【0073】
第4の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様に記載のコンテナハンドリング車両を使用して貯蔵コンテナ内に配置された配送コンテナを持ち上げるための方法に関する。
【0074】
本方法は、
水平面に沿って、例えば本発明の第3の態様について説明したようなレールシステムに沿って、連結器が配送コンテナを収容する貯蔵コンテナの上方にある位置まで、コンテナハンドリング車両を移動させるステップと、
貯蔵コンテナグリッパを動作させることによって連結器が貯蔵コンテナと接続し得る位置まで、または配送コンテナグリッパを動作させることによって連結器が配送コンテナと接続し得る位置まで、連結器を下降させるステップと、
貯蔵コンテナグリッパまたは配送コンテナ連結グリッパをそれぞれ動作させることによって、貯蔵コンテナまたは配送コンテナに連結器を接続するステップ、または貯蔵コンテナおよび配送コンテナの両方に連結器を接続するステップと、
それぞれのコンテナが水平面よりも上になるまでリフト機構を動作させることによって、貯蔵コンテナを配送コンテナとともに上昇させるか、または貯蔵コンテナ内から配送コンテナのみを上昇させるステップと
を含む。
【0075】
典型的には、貯蔵コンテナグリッパおよび配送コンテナグリッパの配置は、貯蔵コンテナを把持するための位置が配送コンテナを把持する位置と同一であるようなものである。これは、貯蔵コンテナの高さが配送コンテナの高さ以上である場合、直方体の連結器フレームによって実現可能である。
【0076】
本発明の第4の態様の有利な例では、貯蔵コンテナは、本発明の第3の態様にかかる貯蔵回収システム内に貯蔵され、コンテナハンドリング車両は、レールシステムに沿って第1の方向Xにコンテナハンドリング車両を移動させるための第1のセットの車輪と、レールシステムに沿って第2の方向Yにコンテナハンドリング車両を移動させるための第2のセットの車輪とをさらに備え、第2の方向Yは、第1の方向Yに垂直である。
【0077】
本発明の第4の態様の別の有利な例では、本方法は、
配送コンテナを収容した貯蔵コンテナ、または貯蔵コンテナから持ち上げられた配送コンテナがポートカラムの上方に位置する位置までコンテナハンドリング車両を移動させるステップと、
貯蔵コンテナおよび配送コンテナ、または配送コンテナのみを、第1のポートカラムを通って、ポートカラムの下端に位置するアクセスおよび分配ステーションまで輸送するステップと
をさらに含む。
【0078】
本発明の第4の態様のさらに別の有利な例では、本方法は、
連結器がポートカラムの上方にあり、ポートカラムの下端がアクセスおよび分配ステーションの上方にあるか、またはアクセスおよび分配ステーションに隣接するような位置に、コンテナハンドリング車両を移動させるステップと、
連結器がポートカラムの下端に配置された貯蔵コンテナまたは配送コンテナとの把持位置になるまで、連結器をポートカラム内に下降させるステップと、
貯蔵コンテナグリッパまたは配送コンテナグリッパ(3)をそれぞれ、またはそれらの組み合わせを動作させることによって、貯蔵コンテナまたは配送コンテナを連結器に接続するステップと、
場合によっては配送コンテナを収容する貯蔵コンテナ、または配送コンテナをレールシステムの上方に上昇させるステップと
をさらに含む。
【0079】
第5の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様にかかるコンテナハンドリング車両を制御するためのコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラムが、本発明の第4の態様にかかる方法ステップを実行する命令を含む、コンピュータ可読媒体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0080】
以下の図面は、本発明の代替形態を示し、本発明の理解を容易にするために添付される。しかしながら、図面に開示された特徴は例示のみを目的としており、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0081】
【
図1】
図1は、従来技術の自動貯蔵回収システムの斜視図である。
【0082】
【
図2】
図2は、貯蔵コンテナを下方に運ぶための片持ち梁を有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図である。
【0083】
【
図3】
図3は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための中央に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図である。
【0084】
【
図4】
図4は、貯蔵コンテナを内部に運ぶために内部に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図であり、キャビティは、X方向に対して中心からオフセットされている。
【0085】
【
図5】
図5は、本発明の実施形態にかかるコンテナハンドリング車両の斜視側面図であり、連結器が配送コンテナを把持し、リフト機構を用いて配送コンテナを貯蔵コンテナから持ち上げている。
【0086】
【
図6】
図6は、
図5に示すコンテナハンドリング車両の斜視側面図であり、連結器の一部を構成するコンテナグリッパは、配送コンテナおよび貯蔵コンテナを把持している。
【0087】
【
図7】
図7は、本発明の実施形態にかかる連結器の斜視側面図である。
【0088】
【
図8】
図8は、配送コンテナを収容する貯蔵コンテナの上部の把持位置に配置された、本発明の実施形態にかかる連結器の断面側面図であり、
図8Aおよび
図8Bは、それぞれ、把持位置および解放位置にある配送コンテナグリッパを示している。
【0089】
【
図9】
図9は、
図8に示す連結器の断面図であり、
図9Aは、配送コンテナを収容する貯蔵コンテナの上部の連結器の断面側面図を示し、連結器は、貯蔵コンテナおよび配送コンテナの両方を把持し、
図9Bは、連結器の断面平面図を示している。
【0090】
【
図10】
図10は、貯蔵コンテナ内の配送コンテナをピッキングするための第1のタイプのロボットピッキングデバイスを含む、本発明の実施形態にかかる貯蔵回収システムの一部の斜視図である。
【0091】
【0092】
【
図12】
図12は、貯蔵コンテナ内の配送コンテナをピッキングするための第2のタイプのロボットピッキングデバイスを含む、本発明のさらなる実施形態にかかる貯蔵回収システムの一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
発明の詳細な説明
以下、添付の図面を参照して、異なる実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、図面は、本発明の範囲を図面に示された主題に限定することを意図するものではないことを理解されたい。さらに、特徴のいくつかがシステムのみに関連して説明されている場合であっても、それらが方法にも有効であり、逆もまた同様であることは明らかである。
【0094】
図5は、車体201と、X方向に移動するための第1のセットの車輪202aと、Y方向に移動するための第2のセットの車輪202bと、車体201の上部からX方向に延在する片持ち梁部203と、片持ち梁203の下方でX方向に配置された回転可能な軸214と、貯蔵コンテナ106(以下、ビンと呼ばれる)および配送コンテナ30(以下、トートと呼ばれる)の両方を解放可能に把持して持ち上げるように構成された連結器1と、一端が回転可能な軸214にスプールされ、他端が連結器1に取り付けられたバンド213とを備える本発明の片持ちタイプのコンテナハンドリング車両200を斜視図で示している。回転可能な軸214およびバンド213は、それぞれ、片持ち梁部203の水平範囲と片持ち梁部203の下面と車輪202a、bの最下部との間の高さとの間の容積によって設定されるコンテナ受け入れ空間への、およびコンテナ受け入れ空間からの連結器1の制御された持ち上げおよび下降を可能にする。連結器1は、従来は1つのタイプのコンテナ106(
図2および
図4)しか把持することができなかった従来技術のリフトデバイス210、360の変更例と考えられ得る。
【0095】
特に
図6および
図7を参照すると、連結器1は、下面および上面がX、Y平面内に配向された連結器フレーム2と、下面からZ方向に突出する爪またはフックなどの貯蔵コンテナグリッパ/ビングリッパ17とを含む。バンド213の下端は、連結器フレーム2の上面に設けられたマウント/ポイント213’(
図9Bを参照)に取り付けられている。マウント213’は、単純な固定ポイントであってもよく、または回転可能な車軸214と連結器1との間の垂直長さの調整を可能にするデバイスであってもよい。後者の例は、遠隔制御されてもよく、または前記垂直調整を自律的に実行することが可能なドラムであってもよい。
【0096】
連結器1は、トート20の対応する連結構造21への解放可能な連結を可能にするように構成された配送コンテナグリッパ/トートグリッパ3をさらに含み、トート20のサイズは、ビン106に嵌合し得るようなものである。トート20の最大外側断面積は、ビン106への開口部の最小断面積よりも小さくなければならない(トート20はまた、いくつかの構成(図示せず)においてビン106のリムに載置されるリップを含んでもよい)。
図6、
図8および
図9に見られるように、トート20の高さは、典型的には、ビン106の高さよりも低い。
【0097】
図6、
図8および
図9をさらに参照すると、トートグリッパ3は、トート20の内壁に配置された把持構造/形成部21への連結を可能にする。
【0098】
把持構造21は、図では、トートのリム22の下方のトートの内壁内に位置する窪み/凹部/開口部として示されている。しかしながら、トート20のリム上またはリムに位置する把持構造21など、他の設計も想定され得る。後者の例として、グリッパ構造21は、ビングリッパ/爪17が挿入され得るビン把持凹部109と同様または同一のトートのリム22上の凹部の形態であり得る(
図9A)。
【0099】
トートグリッパ3は、以下でグリッパパドルと呼ばれる2つのコンテナグリッパパドル3(第1のパドル3aおよび第2のパドル3b)として示される図にあり、各グリッパパドル3a、3bは、下端に棚部、リブまたは折り目などの突起3’を有する。グリッパパドル3の上端3”は、連結器フレーム2に旋回可能におよび/または弾性的に取り付けられ、各グリッパパドル3の長さおよび設計は、突起3’が、連結器フレーム2がビン106の開口フレーム/上部リムに当接する、またはほぼ当接するときに、トート20の内壁内の窪み/凹部/開口部21と垂直に位置合わせされる(同じ高さ)ようなものである。
【0100】
連結器1の一部も形成するアクチュエータシステム5~9は、連結器フレーム2とともにおよび/またはフレームの下面の下方に配置され、第1および第2のグリッパパドル3a、3bを反対方向に変位させ得るように構成され、動きは遠隔制御される。
【0101】
図6~
図9に示す特定の実施形態では、アクチュエータシステム5~9は、モータ5と、モータ5の動作の制御および主制御システム600との信号通信を可能にする連結器制御システム7と、モータ5に接続された回転ディスク6と、回転ディスク6をグリッパパドル3a、3bのそれぞれに接続する2つのリンク/変位アーム9a、9bとを含む。
【0102】
モータ5、回転ディスク6、および連結器制御システム7は、連結器フレーム2aに直接、または角度ブラケットの形態で示されるモータ支持体8を介して固定される。モータ5は、例えばDCモータであり得る。
2つのリンク9a、9bは、
図6~
図9において、以下の方法で構成およびサイズ決めされる:
【0103】
第1のリンク9aの第1の端部および第2のリンク9bの第1の端部は、ディスク6の回転軸の両側で回転ディスク6に旋回可能に接続され、第1のリンク9aの第2の端部および第2のリンク9bの第2の端部は、第1のグリッパパドル3aおよび第2のグリッパパドル3bに旋回可能に接続される。
【0104】
回転ディスク6上のリンク9a、bの対向する第1の端部を有する特定の構成は、リンク9a、9bの等しい長さおよび対向する指向変位をもたらし、したがって、グリッパパドル3a、3bの等しい旋回をもたらす。
【0105】
突起3’がトート20の窪み/凹部/開口部21と同じ垂直レベルに位置合わせされるようにグリッパパドル3の位置、角度および長さを調整し、モータ5を使用して回転ディスク6を回転させてグリッパパドル3の水平方向の撓みを生じさせることによって、アクチュエータシステム5~9は、突起3’がそれぞれの窪み/凹部/開口部21の内側に挿入されるロック位置と、突起3’がそれぞれの窪み/凹部/開口部21から取り出される解放位置との間の切り替えを可能にする。
【0106】
モータ5による回転ディスク6の回転の程度は、突起3’の窪み/凹部/開口部12への挿入を確実にするのに十分でなければならない。回転は、好ましくは70~100°、例えば90°の範囲内である。
【0107】
モータ5は、連結器フレーム2上または連結器フレーム内に配置された連結器制御システム7を介して遠隔操作され得る。連結器制御システム7は、受信機を介して、および/または車両本体201内の電子機器から信号通信ワイヤを介して遠隔で制御信号を受信し得る。したがって、連結器制御システム7からの信号通信は、トート20の把持構造21に接続するためにグリッパパドル3を(回転ディスク6およびリンク9を介して)動作させるモータ5の制御を可能にする。連結器制御システム7はまた、モータ5を駆動するために車体201から受け取った動力を調整および誘導し得る。
【0108】
図7~
図9は、連結器1がビン106と位置合わせするのを助ける垂直ガイドピン16を示している。動作中、ガイドピン16は、対応するガイドピン凹部内に下降され、ガイドピン凹部によってガイドされ、それにより、連結器フレーム2の正確な水平方向の位置合わせを保証する。
【0109】
さらに
図7~
図9を参照すると、連結器1はまた、連結器1の正しい水平方向の位置合わせをさらに補助するためのトートガイドプレート4を備えてもよい。したがって、トートガイドプレート4の下端は、トート20の開口部のサイズに対応するように配置されるべきである。ガイドプレート4は、連結器フレーム2に弾性的に接続され得る。
【0110】
図8~
図9は、トート20がビン106内に配置され、連結器1がビン106の開口フレームの上に正しく配置された状況を示している。
図8は、連結器1およびコンテナ20、106を示し、アセンブリは、一対のグリッパパドル3を介して切断されて示されており、
図9は、左半分がビングリッパ17を介して切断され、右半分がグリッパパドル3を介して切断された同じ配置を示している。
【0111】
連結器1はまた、連結器フレーム2の上面および下面のコーナーからそれぞれ突出する1つ以上の車両センサ19および1つ以上のビンセンサ18を含み得る。車両センサ19は、コンテナハンドリング車両200、300、350の一部との近接および/または接触を記録し、貯蔵コンテナ空間の上部垂直境界を設定し得る。同様に、ビンセンサ18は、ビン106のリムとの近接および/または接触を記録し得る。
【0112】
両方のタイプのセンサ18、19は、検知信号の遠隔主制御システム600への送信を可能にする送信機を含み得る。さらにまた、ビンセンサ18/車両センサ19は、連結器フレーム2または車両/クレーン200、300、350との直接接触または近接を記録するための容量センサ(相互静電容量および/または自己静電容量)の形態であってもよい。センサ18、19はまた、それぞれ、ビン106および車両部品に当接するスペーサの形態であってもよい。
【0113】
例えば、ビンセンサ18がトート20のリム22との近接/接触も検知する、または代替的に検知する他のセンサ構成も想定され得る。
【0114】
ビンセンサ18と同様または同等の構成を有するトートセンサはまた、またはさらに、トートのリム22との近接/接触を検出するために連結器フレーム2の下面に配置されてもよい。
【0115】
上述したようにマウント213’として使用されるドラムを自律的に動作させる場合、車両センサ19が使用されて、車両200、300、350の関連部分(例えばカンチレバー部分の下方など、
図5を参照)までの垂直距離を測定し、測定値をドラムに供給してバンド213の長さを均一にし得る。
【0116】
ビン106の内部容積がトート20よりも高く、僅かに広い場合、連結器フレーム2の周囲または縁面は、有利には、上面から下面への方向に内側に傾斜され、それによって、コンテナ20、106に対する連結器1の水平方向の位置合わせをさらに容易にし得る。
【0117】
上述されて
図1~
図9に示されているような貯蔵回収システム100において連結器1を使用する動作の1つの特定の例は、ビン106内のトート20を統合するための統合方法であり、トート20は、顧客に配送される1つ以上の物品/製品を含む。
【0118】
そのような動作は、以下のステップを含み得る:
【0119】
1.上述したような連結器1を有する車両200、300、350は、レールシステム108上の位置に移動するように指示され、そこで連結器1は、標的トート20を収容するビン106がスタック107の上に配置される貯蔵カラム105の真上に位置合わせされる。レールシステム108、貯蔵カラム105、およびスタック107は、
図1に示す通りであってもよい。
【0120】
2.車両200、300、350は、グリッパパドル3の突起3’がトート20のそれぞれの把持構造21と水平方向に位置合わせされるまで、連結器1をトートインビン構成20、106に下降させる。連結器1は、好ましくは、連結器フレーム2の下面がビン106の周囲/開口フレームに当接するときにこの位置合わせが達成されるように設計される。
【0121】
3.連結器制御システム7は、モータ5に指示して回転要素6を回転させ、それによって突起3’が把持構造21と連結するように、リンク9a、9bの端部を反対方向に外側に押圧する(
図8を参照)。コマンドは、車体201内の送信機から遠隔に、または通信ワイヤを介して、または主制御システム600から遠隔に、連結器制御システム7内の受信機に送信され得る。そのような受信機はまた、モータ5の一体部分を形成し得る。
【0122】
4.車両200、300、350は、トート20の底部がレールシステム108の上方に距離を置いて位置決めされるように、ウインチシャフト214およびバンド213を使用してトート20とともに連結器1を持ち上げる。
【0123】
5.車両200、300、350は、標的トート20を有する連結器1がレールシステム108の集約領域内の貯蔵カラム105の真上にある位置に移動し、そこでレールシステム108から利用可能なビン(典型的にはスタック107の上部にある)は空である。
【0124】
6.車両200、300、350は、標的トート20が少なくとも部分的に、好ましくは完全にビン106内にあるように連結器1を下降させ、ポイント3のように回転要素6を反対方向に回転させることによって突起3’を把持構造21から切り離すことによって、標的トート20を空のビン106内に配置する。
【0125】
7.標的トート20内に貯蔵されている製品のうちの1つ以上が貯蔵回収システム100から回収されるべきであるとき、ポイント1~4と同じ手順を使用して、ポイント6において車両200、300、350が貯蔵カラム105に移動され、標的トート20がビン106からピックアップされる。
【0126】
8.車両200、300、350は、標的トート20を有する連結器1がドロップオフポートカラム119(
図1を参照)の真上に位置する位置に移動され、標的トート20は、ポートカラム119を通って、ポートカラム119の下端に配置されたアクセスおよび分配ステーション500まで下降される。
【0127】
9.標的トート20は、人間のオペレータおよび/またはロボットピッキングデバイス400によってピックアップされ、最終顧客へのさらなる輸送のためにコンベヤシステム503などの適切な輸送機構上に配置される(
図10~
図12)。
【0128】
10.空のトート20は、ポイント9の輸送機構によって、人間のオペレータおよび/またはロボットピッキングデバイス400の到達範囲内の位置に輸送される。
【0129】
11.ピックアップポートカラム120を介して、空のトート20は、車両200、300、350の使用によってレールシステム108の上方の距離の位置まで上昇され、ステップ1~8のいずれかを反対方向に実行することによって貯蔵カラム105に配置される。
【0130】
標的トート20はまた、ポイント1の貯蔵カラム105からドロップオフポートカラム119に直接輸送され得る(したがって、ステップ5~7を省略する)。
【0131】
さらに、ステップ1~11の実行を通して、ただ1つのポートカラム119または120が使用されてもよい。
【0132】
例えば、垂直ビンリフトおよび/または傾斜コンベヤベルトなどの別個のビン輸送デバイスを含む、標的トート20を車両200、300、350からアクセスおよび分配ステーション500に輸送するための他の機構が想定され得る。
【0133】
図10~
図12は、自動貯蔵回収システム100のドロップオフポートカラム119に隣接して配置された製品ハンドリングシステム400、500の2つの異なる例を示している。この構成における製品ハンドリングシステム400、500は、ロボットピッキングデバイス400と、アクセスおよび分配ステーション500とを含む。
【0134】
図10~
図12のロボットピッキングデバイス400は、ロボットベース401と、2つ以上のロボットセグメント402~404と、例えば上述した連結器1と同様または同一の第2の連結器の使用によって、トート20を把持および解放するように構成された動作端部405とを備える。
【0135】
図10および
図11に示す第1の例では、アクセスおよび分配ステーション500は、ビン106を一時的に貯蔵/保持するように構成されたコンテナバスケット501と、例えばコンテナバスケット変位機構(図示せず)の使用によってコンテナバスケット501がガイドされ得る貯蔵システムアクセス開口部502とを含む。コンテナバスケット501はまた、トート20のみを一時的に貯蔵することを可能にするように構成されてもよい。コンテナバスケット501がビン106またはより小さいトート20のいずれかを貯蔵し得る構成も想定され得る。
【0136】
図10および
図11のステーション500は、貯蔵回収システム100のフレームワーク101の外側に少なくとも部分的に配置されたコンベヤシステム503をさらに含む。コンベヤシステム503は、互いに平行に配置された第1のコンベヤベルト503aおよび第2のコンベヤベルト503bを備えてもよい。
図11に示すように、コンベヤベルト503a、bのそれぞれの端部をアクセス開口部502の隣に配置することによって、コンテナバスケット501へのおよびコンテナバスケットからのトート20の同時輸送が可能にされ、それによって、製品ハンドリングシステム400、500の全体的な効率を向上させる。
【0137】
特に
図11を参照すると、ロボットピッキングデバイス400は、この第1の例では、
プラットフォーム/フロア700上に固定されたロボットベース401と、
ロボットベース401に対して垂直移動を提供する第1のロボットセグメント402と、
第1のロボットセグメント402に対する水平移動を提供する第2のロボットセグメント403(制御された垂直および/または水平変位を可能にする第1および第2のセグメント)と、
第2のロボットセグメント403に(少なくとも間接的に)接続された動作端部405と
を備える。
【0138】
ロボットピッキングデバイス400の動作端部405上の上述した第2の連結器406は、その連結器フレーム2の上部に配置されたハンドル15を含む。
【0139】
以下、垂直/水平の配向は、ロボットベース401のプラットフォーム/フロア700に対して測定される。また、コンベヤシステム503および/または貯蔵回収システム100の貯蔵容積のフレームワーク101は、同じプラットフォーム/フロア700上に、あるいは異なる垂直レベルに配置された他のプラットフォーム上に支持されてもよいことに留意されたい。
【0140】
制御された水平および垂直変位は、電動リニアアクチュエータおよび/または油圧シリンダなどの既知の変位デバイスによって達成され得る。第2のロボットセグメント403の接続端部は、例えば、第1のロボットセグメント402の一部を形成する垂直ロッドに沿ってガイドされ得る。
【0141】
ロボットピッキングデバイス400は、動作端部405がコンテナバスケット501の上の中心に位置するように操作され得るようにさらに配置される。
【0142】
上述した特定の構成により、およびロボットピッキングデバイス400の動作端部405に接続された第2の連結器406により、それぞれのビン106内に貯蔵された任意のトート20は、再びコンテナバスケット501内に貯蔵され得て、コンテナバスケット501がアクセス開口部502の外側のピックアップ位置に配置されたときに、第2の連結器406ならびに第1および第2のロボットセグメント402、403のうちの少なくとも一方の動作を介してピックアップされ得る。
【0143】
トート20を収容するように設計されたビン106は、動作中いつでもコンテナバスケット501内に留まり得ることに留意されたい。
【0144】
図12は、上述した第2の連結器406を使用した製品ハンドリングシステム400、500の第2の例を示している。第2の例は、別のタイプのロボットピッキングデバイス400、すなわち多関節タイプのロボットピッキングデバイスを使用することを除いて、構造および動作において第1の例とほぼ同一である。
【0145】
多関節ロボットピッキングデバイス400は、固定されたプラットフォーム/フロア700に接続されたロボットベース401と、好ましくはプラットフォーム/フロア700に垂直に配向された垂直回転軸CRBを用いてロボットベース401に回転可能に接続された第1のロボットセグメント402と、好ましくはプラットフォーム/フロア700に平行に配向された水平回転軸を用いて第1のロボットセグメント402に回転可能に接続された第2のロボットセグメント403と、第2のロボットセグメント403に回転可能に接続された第3のロボットセグメント404と、動作端部405に接続された、好ましくは取り外し可能に接続された、上述したような第3のロボットセグメント403および第2の連結器406の一部を形成する、またはそれに回転可能に連結された動作端部405とを備える。
【0146】
全ての関節、すなわち上述した回転可能な接続ポイントは、遠隔および/または自律的に動作する回転機構を備えており、それにより、多関節ロボットピッキングデバイス400が、コンテナバスケット501の内側に配置されたビン106内から、またはコンテナバスケット501から直接、製品物品を有するトート20をピックアップし、トート20をフレームワーク101から離れるように輸送するコンベヤベルト503a上にトート20を配置することを可能にする。同様に、多関節構成は、ロボットピッキングデバイス400が、トート20をフレームワーク101に向かって輸送するコンベヤベルト503bから空のトート20をピッキングし、空のトート20を、コンテナバスケット501の内側に配置されたビン106内に、またはコンテナバスケット501内に直接配置することを可能にする。
【0147】
本発明にかかる代替の統合方法では、ロボットピッキングデバイス400がレールシステム108の高さまたはその上方に配置され、それによってビン106内のトート20の統合がロボットピッキングデバイス400によって少なくとも部分的に実行されることを可能にする。そのような代替構成はまた、トート20および/またはビン106の間で製品を直接移送することを可能にし得る。
【0148】
前述の説明では、2つのタイプのコンテナに選択的に連結するためのコンテナハンドリング車両の様々な態様、車両の一部を構成する連結器、自動貯蔵回収システム、および関連する方法が、例示的な実施形態を参照して説明されている。説明の目的で、システムおよびその動作の完全な理解を提供するために、具体的な数、システムおよび構成が記載された。しかしながら、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態の様々な変更および変形、ならびに開示された主題が関係する当業者にとって明らかなシステムの他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0149】
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器(1)を装備したコンテナハンドリング車両(200、300、350)であって、前記連結器(1)は、
連結器フレーム(2)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、前記配送コンテナグリッパ(3)は、配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されている、配送コンテナグリッパ(3)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の前記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、前記配送コンテナ(20)がその中に保持されることを可能にするサイズを有する貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造(109)への解放可能な連結を可能にするように構成される、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備え
、
前記配送コンテナグリッパ(3)は、前記配送コンテナ(20)を把持するための2つのグリッパパドル(3)であって、各グリッパパドルは、前記連結器フレーム(2)の前記下面に垂直に配向された垂直中心面(C
VP
)から等しく反対側に離間した旋回軸から旋回される、2つのグリッパパドル(3)を備え、前記グリッパパドル(3)のそれぞれは、前記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)に挿入するために、前記連結器フレーム(2)の前記下面の下方に位置する突起(3’)を備える、コンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項2】
前記コンテナハンドリング車両は、
リフト機構(213、214)であって、前記リフト機構(213、214)は、前記連結器フレーム(2)の前記下面が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がそれに沿って移動し得る水平面と位置合わせされるように、前記連結器フレーム(2)に接続されている、リフト機構(213、214)
をさらに備え、
前記リフト機構(213、214)および前記連結器(1)は、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる前記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の内外への前記貯蔵コンテナ(106)および/または前記配送コンテナ(20)の輸送を可能にするように構成される、請求項1に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項3】
前記連結器(1)は、
貯蔵コンテナセンサ(18)であって、前記貯蔵コンテナセンサ(18)は、前記連結器フレーム(2)の前記下面が前記貯蔵コンテナ(106)の上部リムと接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、貯蔵コンテナセンサ(18)
をさらに備える、請求項1または2に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項4】
前記連結器(1)は、
車両センサ(19)であって、前記車両センサ(19)は、前記連結器(1)の上部が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる前記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の上部垂直境界を設定する前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)の一部と接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、車両センサ(19)
をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項5】
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)が前記貯蔵コンテナ(106)を解放可能に把持することを可能にする機構(17’)は、前記連結器フレーム(2)内に少なくとも部分的に配置される、先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項6】
前記配送コンテナグリッパ(3)は、
前記突起(3’)が前記連結構造(21)と係合されるまで、前記2つのグリッパパドル(3)を前記垂直中心面(C
VP)から反対方向に旋回させるための変位システム(5~9)
をさらに備える、請求項
1に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項7】
前記変位システム(5~8)は、
グリッパモータ(5)と、
前記グリッパモータ(5)の動作を制御するように構成された連結器制御システム(7)と、
一端において前記グリッパモータ(5)に接続され、他端が前記2つのグリッパパドル(3)のうちの一方に接続された第1のリンク(9、9a)と、
一端において前記グリッパモータ(5)に接続され、他端が前記2つのグリッパパドル(3)のうちの他方に接続された第2のリンク(9、9b)と
を備え、
前記グリッパモータ(5)は、前記第1および第2のリンク(9)を前記垂直中心面(C
VP)から離れるように反対方向に変位させるように構成される、請求項
6に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項8】
前記変位システム(5~8)は、
前記第1および第2のリンク(9)を前記グリッパモータ(5)のシャフトに接続する回転要素(6)
をさらに備え、
前記グリッパモータ(5)、前記回転要素(6)、および前記リンク(9、9a、9b)は、前記回転要素(6)を時計回りまたは反時計回りに0度と180度との間で回転させることによって、前記第1および前記第2のリンク(9)の反対方向の変位が達成されるように構成される、請求項
7に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
【請求項9】
貯蔵コンテナ(106)および/または前記貯蔵コンテナ(106)の内部容積内に配置可能な配送コンテナ(20)に連結するための連結器(1)であって、前記連結器(1)は、
先行する請求項のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)に取り付けるための連結器フレーム(2)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、前記配送コンテナグリッパ(3)は、前記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されて
おり、前記配送コンテナグリッパ(3)は、前記配送コンテナ(20)を把持するための2つのグリッパパドル(3)であって、各グリッパパドルは、前記連結器フレーム(2)の前記下面に垂直に配向された垂直中心面(C
VP
)から等しく反対側に離間した旋回軸から旋回される、2つのグリッパパドル(3)を備え、前記グリッパパドル(3)のそれぞれは、前記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)に挿入するために、前記連結器フレーム(2)の前記下面の下方に位置する突起(3’)を備える、配送コンテナグリッパ(3)と、
前記連結器フレーム(2)に設けられ、前記連結器フレーム(2)の前記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、前記貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成されている、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備える、連結器(1)。
【請求項10】
貯蔵回収システム(100)であって、
フレームワーク(101)と、
請求項1から
9のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)と
を備え、
前記フレームワーク(101)は、貯蔵コンテナ(106)のスタック(107)を貯蔵するための複数の貯蔵カラム(105)を画定する複数の垂直直立部材(102)と、前記フレームワーク(101)の最上部を構成するレールシステム(108)とを備え、前記レールシステム(108)は、垂直レール(110、111)を備え、前記レール(110、111)の交差部は、前記複数の貯蔵カラム(105)へのグリッド開口部(115)を画定するグリッドセルのグリッドを形成し、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、前記レールシステム(108)上で動作するように構成される、貯蔵回収システム(100)。
【請求項11】
前記貯蔵回収システム(100)は、
ポートカラム(119、120)と、
前記ポートカラム(119、120)の下端に配置されたアクセスおよび分配ステーション(500)と
をさらに備える、請求項
10に記載の貯蔵回収システム(100)。
【請求項12】
前記貯蔵回収システム(100)は、
主制御システム(600)と、
前記主制御システム(600)と信号通信するロボットピッキングデバイス(400)であって、前記ロボットピッキングデバイス(400)は、ロボットベース(401)と、前記ロボットベース(401)に回転可能に接続された第1のロボットセグメント(402)と、前記配送コンテナ(20)への解放可能な接続を可能にするように構成された動作端部(405)とを備える、ロボットピッキングデバイス(400)と
をさらに備え、
前記ロボットピッキングデバイス(400)は、前記フレームワーク(101)に配送される前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)の少なくとも到達範囲内の位置に、前記動作端部(405)が移動され得るように構成される、請求項
10または
11に記載の貯蔵回収システム(100)。
【請求項13】
請求項1から
8のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)を使用して貯蔵コンテナ(106)内に配置された配送コンテナ(20)を持ち上げるための方法であって、
前記方法は、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を水平面に沿って、前記連結器(1)が配送コンテナ(106)を収容する貯蔵コンテナ(106)の上方にある位置まで移動させるステップと、
前記連結器(1)が、前記貯蔵コンテナグリッパ(17)を動作させることによって前記貯蔵コンテナ(106)に接続し得る、および/または前記配送コンテナグリッパ(3)を動作させることによって前記配送コンテナ(20)に接続し得る位置まで、
前記連結器(1)を下降させるステップと、
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)または前記配送コンテナ連結グリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、前記連結器(1)を前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)に接続するステップと、
それぞれのコンテナ(20、106)が、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がその上で移動している前記水平面よりも上方になるまで、前記リフト機構(213、214)を動作させることによって、前記貯蔵コンテナ(106)を前記配送コンテナ(20)とともに上昇させるか、または前記貯蔵コンテナ(106)内から前記配送コンテナ(20)のみを上昇させるステップと
を含む、方法。
【請求項14】
前記貯蔵コンテナ(106)は、請求項
10から
12のいずれか1項に記載の貯蔵回収システム(100)内に貯蔵され、
前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、前記レールシステム(108)に沿って第1の方向(X)に前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第1のセットの車輪(202a、302a、352a)と、前記レールシステム(108)に沿って第2の方向(Y)に前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第2のセットの車輪(202b、302b、352b)とをさらに備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に垂直であり、
前記方法は、
前記配送コンテナ(20)を収容する前記貯蔵コンテナ(106)、または前記貯蔵コンテナ(106)から持ち上げられた前記配送コンテナ(20)が、ポートカラム(119、120)の上方にある位置まで、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップと、
前記配送コンテナ(20)を収容する前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を、前記ポートカラム(119、120)を介して、前記ポートカラム(119、120)の下端に位置するアクセスおよび分配ステーション(500)まで輸送するステップと
をさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記連結器(1)が前記ポートカラム(119、120)の上方にあるような位置まで、前記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップであって、前記ポートカラム(119、120)の前記下端は、前記アクセスおよび分配ステーション(500)の上方にあるかまたは隣接する、ステップと、
前記連結器(1)が前記ポートカラム(119、120)の下端に配置された貯蔵コンテナ(106)または配送コンテナ(20)との把持位置になるまで、前記連結器(1)を前記ポートカラム(119、120)の中に下降させるステップと、
前記貯蔵コンテナグリッパ(17)または前記配送コンテナグリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を前記連結器(1)に接続するステップと、
前記貯蔵コンテナ(106)または前記配送コンテナ(20)を前記レールシステム(108)の上方に持ち上げるステップと
をさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
第5の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様にかかるコンテナハンドリング車両を制御するためのコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラムが、本発明の第4の態様にかかる方法ステップを実行する命令を含む、コンピュータ可読媒体に関する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
配送コンテナおよび/または貯蔵コンテナに連結するための連結器(1)を装備したコンテナハンドリング車両(200、300、350)であって、上記連結器(1)は、
連結器フレーム(2)と、
上記連結器フレーム(2)に設けられ、上記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、上記配送コンテナグリッパ(3)は、配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されている、配送コンテナグリッパ(3)と、
上記連結器フレーム(2)に設けられ、上記連結器フレーム(2)の上記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、上記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、上記配送コンテナ(20)がその中に保持されることを可能にするサイズを有する貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造(109)への解放可能な連結を可能にするように構成される、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備える、コンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目2)
上記コンテナハンドリング車両は、
リフト機構(213、214)であって、上記リフト機構(213、214)は、上記連結器フレーム(2)の上記下面が、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がそれに沿って移動し得る水平面と位置合わせされるように、上記連結器フレーム(2)に接続されている、リフト機構(213、214)
をさらに備え、
上記リフト機構(213、214)および上記連結器(1)は、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる上記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の内外への上記貯蔵コンテナ(106)および/または上記配送コンテナ(20)の輸送を可能にするように構成される、項目1に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目3)
上記連結器(1)は、
貯蔵コンテナセンサ(18)であって、上記貯蔵コンテナセンサ(18)は、上記連結器フレーム(2)の上記下面が上記貯蔵コンテナ(106)の上部リムと接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、貯蔵コンテナセンサ(18)
をさらに備える、項目1または2に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目4)
上記連結器(1)は、
車両センサ(19)であって、上記車両センサ(19)は、上記連結器(1)の上部が、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)によって取り扱われる上記貯蔵コンテナ(106)のために設けられた空間の上部垂直境界を設定する上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)の一部と接触しているとき、および/または近接しているときを検知するように構成されている、車両センサ(19)
をさらに備える、先行する項目のいずれかに記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目5)
上記貯蔵コンテナグリッパ(17)が上記貯蔵コンテナ(106)を解放可能に把持することを可能にする機構(17’)は、上記連結器フレーム(2)内に少なくとも部分的に配置される、先行する項目のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目6)
上記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、上記連結器フレーム(2)の上記下面の周囲に分配された複数の爪を備える、先行する項目のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目7)
上記配送コンテナグリッパ(3)は、
上記配送コンテナ(20)を把持するための2つのグリッパパドル(3)であって、各グリッパパドルは、上記連結器フレーム(2)の上記下面に垂直に配向された垂直中心面(C
VP
)から等しく反対側に離間した旋回軸から旋回される、2つのグリッパパドル(3)
を備え、
上記グリッパパドル(3)のそれぞれは、上記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)に挿入するために、上記連結器フレーム(2)の上記下面の下方に位置する突起(3’)を備える、先行する項目のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目8)
上記配送コンテナグリッパ(3)は、
上記突起(3’)が上記連結構造(21)と係合されるまで、上記2つのグリッパパドル(3)を上記垂直中心面(C
VP
)から反対方向に旋回させるための変位システム(5~9)
をさらに備える、項目7に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目9)
上記変位システム(5~8)は、
グリッパモータ(5)と、
上記グリッパモータ(5)の動作を制御するように構成された連結器制御システム(7)と、
一端において上記グリッパモータ(5)に接続され、他端が上記2つのグリッパパドル(3)のうちの一方に接続された第1のリンク(9、9a)と、
一端において上記グリッパモータ(5)に接続され、他端が上記2つのグリッパパドル(3)のうちの他方に接続された第2のリンク(9、9b)と
を備え、
上記グリッパモータ(5)は、上記第1および第2のリンク(9)を上記垂直中心面(C
VP
)から離れるように反対方向に変位させるように構成される、項目8に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目10)
上記変位システム(5~8)は、
上記第1および第2のリンク(9)を上記グリッパモータ(5)のシャフトに接続する回転要素(6)
をさらに備え、
上記グリッパモータ(5)、上記回転要素(6)、および上記リンク(9、9a、9b)は、上記回転要素(6)を時計回りまたは反時計回りに0度と180度との間で回転させることによって、上記第1および上記第2のリンク(9)の反対方向の変位が達成されるように構成される、項目9に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目11)
上記配送コンテナグリッパ(3)および上記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、独立して動作されるように構成される、先行する項目のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)。
(項目12)
貯蔵コンテナ(106)および/または上記貯蔵コンテナ(106)の内部容積内に配置可能な配送コンテナ(20)に連結するための連結器(1)であって、上記連結器(1)は、
先行する項目のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)に取り付けるための連結器フレーム(2)と、
上記連結器フレーム(2)に設けられ、上記連結器フレーム(2)の下面から突出する配送コンテナグリッパ(3)であって、上記配送コンテナグリッパ(3)は、上記配送コンテナ(20)の対応する連結構造(21)への解放可能な連結を可能にするように構成されている、配送コンテナグリッパ(3)と、
上記連結器フレーム(2)に設けられ、上記連結器フレーム(2)の上記下面から突出する貯蔵コンテナグリッパ(17)であって、上記貯蔵コンテナグリッパ(17)は、上記貯蔵コンテナ(106)の対応する連結構造への解放可能な連結を可能にするように構成されている、貯蔵コンテナグリッパ(17)と
を備える、連結器(1)。
(項目13)
貯蔵回収システム(100)であって、
フレームワーク(101)と、
項目1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)と
を備え、
上記フレームワーク(101)は、貯蔵コンテナ(106)のスタック(107)を貯蔵するための複数の貯蔵カラム(105)を画定する複数の垂直直立部材(102)と、上記フレームワーク(101)の最上部を構成するレールシステム(108)とを備え、上記レールシステム(108)は、垂直レール(110、111)を備え、上記レール(110、111)の交差部は、上記複数の貯蔵カラム(105)へのグリッド開口部(115)を画定するグリッドセルのグリッドを形成し、
上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、上記レールシステム(108)上で動作するように構成される、貯蔵回収システム(100)。
(項目14)
上記貯蔵回収システム(100)は、
ポートカラム(119、120)と、
上記ポートカラム(119、120)の下端に配置されたアクセスおよび分配ステーション(500)と
をさらに備える、項目13に記載の貯蔵回収システム(100)。
(項目15)
上記貯蔵回収システム(100)は、
主制御システム(600)と、
上記主制御システム(600)と信号通信するロボットピッキングデバイス(400)であって、上記ロボットピッキングデバイス(400)は、ロボットベース(401)と、上記ロボットベース(401)に回転可能に接続された第1のロボットセグメント(402)と、上記配送コンテナ(20)への解放可能な接続を可能にするように構成された動作端部(405)とを備える、ロボットピッキングデバイス(400)と
をさらに備え、
上記ロボットピッキングデバイス(400)は、上記フレームワーク(101)に配送される上記貯蔵コンテナ(106)または上記配送コンテナ(20)の少なくとも到達範囲内の位置に、上記動作端部(405)が移動され得るように構成される、項目13または14に記載の貯蔵回収システム(100)。
(項目16)
項目1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両(200、300、350)を使用して貯蔵コンテナ(106)内に配置された配送コンテナ(20)を持ち上げるための方法であって、
上記方法は、
上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を水平面に沿って、上記連結器(1)が配送コンテナ(106)を収容する貯蔵コンテナ(106)の上方にある位置まで移動させるステップと、
上記連結器(1)が、上記貯蔵コンテナグリッパ(17)を動作させることによって上記貯蔵コンテナ(106)に接続し得る、および/または上記配送コンテナグリッパ(3)を動作させることによって上記配送コンテナ(20)に接続し得る位置まで、
上記連結器(1)を下降させるステップと、
上記貯蔵コンテナグリッパ(17)または上記配送コンテナ連結グリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、上記連結器(1)を上記貯蔵コンテナ(106)または上記配送コンテナ(20)に接続するステップと、
それぞれのコンテナ(20、106)が、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)がその上で移動している上記水平面よりも上方になるまで、上記リフト機構(213、214)を動作させることによって、上記貯蔵コンテナ(106)を上記配送コンテナ(20)とともに上昇させるか、または上記貯蔵コンテナ(106)内から上記配送コンテナ(20)のみを上昇させるステップと
を含む、方法。
(項目17)
上記貯蔵コンテナ(106)は、項目13から15のいずれか1項に記載の貯蔵回収システム(100)内に貯蔵され、
上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)は、上記レールシステム(108)に沿って第1の方向(X)に上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第1のセットの車輪(202a、302a、352a)と、上記レールシステム(108)に沿って第2の方向(Y)に上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるための第2のセットの車輪(202b、302b、352b)とをさらに備え、上記第2の方向(Y)は、上記第1の方向(X)に垂直であり、
上記方法は、
上記配送コンテナ(20)を収容する上記貯蔵コンテナ(106)、または上記貯蔵コンテナ(106)から持ち上げられた上記配送コンテナ(20)が、ポートカラム(119、120)の上方にある位置まで、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップと、
上記配送コンテナ(20)を収容する上記貯蔵コンテナ(106)または上記配送コンテナ(20)を、上記ポートカラム(119、120)を介して、上記ポートカラム(119、120)の下端に位置するアクセスおよび分配ステーション(500)まで輸送するステップと
をさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
上記方法は、
上記連結器(1)が上記ポートカラム(119、120)の上方にあるような位置まで、上記コンテナハンドリング車両(200、300、350)を移動させるステップであって、上記ポートカラム(119、120)の上記下端は、上記アクセスおよび分配ステーション(500)の上方にあるかまたは隣接する、ステップと、
上記連結器(1)が上記ポートカラム(119、120)の下端に配置された貯蔵コンテナ(106)または配送コンテナ(20)との把持位置になるまで、上記連結器(1)を上記ポートカラム(119、120)内に下降させるステップと、
上記貯蔵コンテナグリッパ(17)または上記配送コンテナグリッパ(3)をそれぞれ動作させることによって、上記貯蔵コンテナ(106)または上記配送コンテナ(20)を上記連結器(1)に接続するステップと、
上記貯蔵コンテナ(106)または上記配送コンテナ(20)を上記レールシステム(108)の上方に持ち上げるステップと
をさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
項目1から11のいずれか1項に記載のコンテナハンドリング車両を制御するためのコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体であって、上記コンピュータプログラムは、項目16から18のいずれか1項に記載の方法ステップを実行する命令を含む、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】