(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(54)【発明の名称】数値制御を用いて多板粉末プレス機の構成要素を制御するプログラムを作成及び検証するための方法
(51)【国際特許分類】
B30B 11/04 20060101AFI20240313BHJP
【FI】
B30B11/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561376
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 EP2022057902
(87)【国際公開番号】W WO2022214334
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510250087
【氏名又は名称】オスターヴァルダー アーゲー
【氏名又は名称原語表記】OSTERWALDER AG
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】ピーター クンズ
(72)【発明者】
【氏名】レト クーニ
(57)【要約】
【課題】制御パラメータ又はフィードバック制御パラメータ及び作成可能な制御プログラムの設定及び検証を簡単かつ安全に可能とする多板粉末プレス機と、多板粉末プレス機の制御方法、特にフィードバック制御方法を提供する。
【解決手段】ダイ(2)に充填可能な圧縮材料から寸法的に正確なプレス部品を製造するための多板粉末プレス機(100)は、軸線方向において、互いに調整可能であると共に、プレス部品に対して調整可能な多数のパンチ(6)及び構成要素を有するパンチング装置(3)と、パンチング装置(3)及び/又は互いに調整可能なパンチ(6)及び構成要素をプレス方向及び/又はプレス方向とは反対方向に調整するための駆動ユニットと、制御プログラムに従って、パンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ及び構成要素の動作シーケンスを制御するために設定されると共に、プログラム可能な数値制御装置とを備える。多板粉末プレス機(100)には、制御パラメータを入力するための制御コマンド入力要素と、パンチング装置(3)及び/又は互いに調整可能なパンチ(6)及び構成要素のみならず、動作シーケンスを表示するための表示要素とが設けられている。更に、多板粉末プレス機(100)の制御方法が提供される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイに充填可能な圧縮材料から寸法的に正確なプレス部品を製造するための多板粉末プレス機(100)であって、
・軸線方向及び回転方向において、互いに調整可能であると共に、プレス部品に対して調整可能な多数のパンチ(6)及び構成要素を有するパンチング装置(3)と、
・前記パンチング装置(3)並びに/又は互いに調整可能な前記パンチ(6)及び前記構成要素をプレス方向及び/又はプレス方向とは反対方向に調整するための駆動ユニットと、
・制御プログラムに従って、前記パンチング装置(3)並びに/又は互いに調整可能な前記パンチ(6)及び前記構成要素の動作シーケンスを制御するために設定されると共に、プログラム可能な数値制御装置と、
を備える多板粉末プレス機において、
制御パラメータを入力するための制御コマンド入力要素と、前記パンチング装置(3)並びに/又は互いに調整可能な前記パンチ(6)及び前記構成要素のみならず、動作シーケンスをグラフィック表示するための表示要素とが設けられていることを特徴とする、多板粉末プレス機。
【請求項2】
請求項1に記載の多板粉末プレス機(100)であって、前記制御コマンド入力要素が、キーボードであり、前記表示要素が、スクリーンであることを特徴とする、多板粉末プレス機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の多板粉末プレス機(100)であって、前記制御コマンド入力要素及び前記表示要素が、タッチスクリーン又はスマートフォンであることを特徴とする、多板粉末プレス機。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の多板粉末プレス機(100)であって、制御パラメータが、プレス加工中に、後続するプレス加工のために前記制御コマンド入力要素に入力可能であることを特徴とする、多板粉末プレス機。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の多板粉末プレス機(100)であって、前記制御プログラムを、前記数値制御装置に無線送信するための要素が設けられていることを特徴とする、粉末プレス機。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の多板粉末プレス機(100)であって、前記数値制御装置が、前記パンチング装置(3)並びに/又は互いに調整可能な前記パンチ(6)及び前記構成要素を制御するための制御プログラムを実行するよう設定されていることを特徴とする、多板粉末プレス機。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の多板粉末プレス機(100)の制御方法であって、
・多段プレス部品を製造するための複数の工程ステージにおけるプレスサイクルにおいて移動させると共に、互いに調整可能なパンチ(6)並びに少なくともダイ(2)及び固定ストッパ(9)を含む構成要素の個数を規定するステップと、
・制御パラメータを入力するステップと、
・前記規定した構成要素の動作に対応する一連の制御コマンドを含む制御プログラムを生成するステップと、
・前記生成した制御プログラムの前記制御コマンドを分析し、前記規定した構成要素の個々の工程ステージにおける動作シーケンスを決定するために、前記規定した構成要素の動作の計算を実行し、前記規定した構成要素をグラフィック表示するステップと、
・前記制御プログラムを、数値制御装置に送信するステップと、
・寸法的に正確なプレス部品を製造するために、前記数値制御装置によって前記制御プログラムを実行するステップと、
を含む方法において、
前記制御コマンドの前記分析、前記規定した構成要素における動作の計算の実現、及び前記動作シーケンスの表示を、リアルタイムで実行し、前記グラフィック表示が、現実に忠実な概略表示であることを特徴とする、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の制御方法であって、前記パンチング装置(3)を、パンチング工程における個々の工程ステージにおいてグラフィック表示し、前記個々の工程ステージが、開始位置(10)、充填及び導入(20)、最初はプレス力を作用させない粉末移送(30)、プレス(40)、プレス力解放(50)、リセット及び/若しくは露出並びに/又はプレスサイクルの終了(60)に対応していることを特徴とする、方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の制御方法であって、生成した制御プログラムにより、シミュレーションを実行できることを特徴とする、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の制御方法であって、前記シミュレーションによって製造したプレス部品に関して幾何学的及び/又は物理的パラメータを決定し、該パラメータを実際値として、予め規定した目標値と比較し、該比較から新たな制御パラメータを生成するために、前記方法が設定されていることを特徴とする、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の制御方法であって、決定可能な実際値の1つが、前記製造したプレス部品における密度分布であることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、数値制御を用いて多板粉末プレス機の構成要素を制御するプログラムを作成及び検証するための方法に関する。より具体的には、多板粉末プレス機として設計された工作機械の数値制御には加工ソフトウェアが使用され、そのソフトウェアを実行するために多板工作機械に送信される。本発明は更に、この方法を実施するための装置、並びにデジタル制御システムにも関する。
【背景技術】
【0002】
現在の工作機械が数値制御(NC)によって制御されていることは一般的に知られていることである。これまでのところ、液圧式又は機械式の粉末プレス機においては、プレスサイクル中のプレスストローク用のシーケンス計画に基づいて、多数の制御可能な工具(ツール)装置を並列制御するためのCNCプログラミングが既知であるが、依然として改良を必要としている。特に、プレス中に生じる影響と、互いに対する個々の軸線の複雑な動作シーケンスとにより、プログラミング中に問題がもたらされる。
【0003】
圧縮可能な材料から寸法的に正確なプレス部品を製造するための粉末プレス機は、一般に、プレスフレームと、ダイキャビティを規定するダイ開口を有するダイ又はダイ装置と、少なくとも1個の上側パンチ又は上側パンチ装置、及び/又は、少なくとも1個の下側パンチ又は下側パンチ装置と、ガイド部に沿ってガイドされる、上側パンチ用、及び/又は、下側パンチ用、及び/又は、ダイ用の調整駆動装置又は駆動システムとを備える。パンチ及びダイは、プレスストローク軸線に沿って互いに相対移動可能であると共に、互いに押し付けることが可能である。直線運動に加えて、単一或いは複数の軸線、又はパンチ及び/又はダイは、ストローク運動と同期的に回転運動を行うことも可能である。これは、例えば、ヘリカル歯付きプレス部品の製造において想定されている。粉末プレス機は、例えばその駆動システム、即ち液圧プレス機、電動プレス機、並びにハイブリッドプレス機に応じて、異なるタイプに分けることができる。更に、セラミック粉末プレス機及び/又は金属粉末プレス機も既知であり、これらプレス機においては、プレス部品を圧縮軸線に対して垂直にプレス及び/又は成形するために、主プレス方向に対して垂直に配置された横方向パンチが配置されている。
【0004】
多段プレス部品の製造においては、ほぼ全ての部品高さに対して、独立して移動可能ないわゆる工具レベルが必要であり、それら工具レベルに工具特有の要素を構築して工具を形成することができる。パンチは工具とも称され、これら工具は、例えば、所定の速度で特に制御状態で直線移動及び回転移動されると共に、制御された力、特にフィードバック制御された力を加えることにより、粉末又は顆粒からプレス部品を所定のプレス部品サイズにプレスする。パンチ又は工具は、パンチキャリア又は工具キャリア上に配置される。これらキャリアは、プレート又はポットとして設計することができると共に、粉末プレス機内の基体又はベースプレートに対して直接的又はアダプタでガイドされつつ駆動システムにより移動することができ、これにより、個々のパンチは、異なる速度及び/又はストローク距離又はストローク経路で互いに移動する。個々のパンチ及びその調整構成要素の移動距離は、軸線とも称される。更に、粉末プレス機、特に液圧粉末プレス機においては、パンチをベース本体に対してプレス終了位置で支持する支持装置が設けられている。この目的のために、機械的な固定ストッパの形態のストッパを設けることができ、このストッパは、基体又はベースプレートに対して調整可能であると共に、プレス終了位置のプレス力が少なくとも部分的に基体又はベースプレート内に逸らされるよう設定される。更に、今日のプレス機器は、例えば工具の位置を決定するためのセンサを有する測定システムを含む。
【0005】
多段プレス部品を製造するための幾つかの工程ステージに細分化できるプレス工程は、プレス可能な材料をダイ内に充填することを含み、このダイ内には、例えば、下側プレス工具が既に挿入されると共に、互いに予め位置決めされている。この場合、充填位置とも称される複数の下側パンチの位置は、ダイ内に充填できるプレス可能材料の量を決定する。この工程に次いで、粉末移送として知られているステージが実施され、このステージにおいて、充填された粉末は、達成すべきプレス部品の未プレス部分輪郭が均一に充填され、かつプレス部品が均一な密度分布を有するよう、ダイ内に挿入された上側及び/又は下側パンチにおける個々のパンチ移動によって圧縮されることなく移動される。実際のプレス工程は、時間、距離、力などのプレスパラメータを考慮しつつ行われ、この場合、多数のプレス工具がそれらの最終的なプレス位置に移動される。この工程の後、圧力の解放、プレス工具の取り外し、並びにプレス部品を露出させるステップが後続する。
【0006】
製品の製造における工程ステップの体系的な実行の標準化、自動化、及び/又は、簡素化のためには、多板粉末プレス機における段付きの複雑プレス部品の例を用いれば、制御プログラムによってオペレータをコンピューター制御サポートする必要がある。このことは、既知の制御システムにおいては、個々の工具に対してオペレータが個々の設定を入力しなければならないので、特に重要である。
【0007】
プレス装置における制御プログラムの作成及び検証においては、機械可読プログラムコードのプログラミングが正しく行われたか否かを判断するために、最初のストローク又はテストストロークを実行することが知られている。このようなテストストローク時に後続的な修正を行うことは不可能であることが多く、従って工具の破損も発生する可能性があるのみならず、先行する修正後に数回のテストストロークが必要である。
【0008】
特許文献1(欧州特許出願公開第1439949号明細書)においては、セラミック又は金属粉末プレス機が既知であり、この粉末プレス機は、テストストローク用のシミュレーションのための特別なソフトウェアを備え、これによりコード化されたプログラムにおける衝突及びエラーを検出することができる。このようなソフトウェアは高価であり、シミュレーションにより工程全体に遅れが生じる可能性がある。このシミュレーションは、プレスサイクルにおけるプレスストロークの計画に基づいており、この場合、工具機器におけるパラメータの目標値が決定されると共に、コード化された制御プログラムが作成され、その後にコンピューター装置上で実行されるシミュレーションによってチェックされる。
【0009】
特許文献2(独国特許出願公開第102010044688号明細書)においては、金属又はセラミック粉末プレス機、又はパンチング装置及びスピンドル駆動装置として設計された駆動システムを備えるプレス機のプレス工具用の制御方法が既知である。この場合、制御パラメータのプログラミング後に制御装置が最初の「テストストローク」をシミュレートし、このテストストロークは、中断可能であり、制御装置に関連して設計され、かつプログラム可能な手動制御構成要素によって段階的に制御及び調整することができる。手動制御構成要素は、圧力ごとに調整信号又は制御信号を発する電気フィーラ又はハンドホイールとすることができ、制御装置は、その信号により、プレス機における調整可能な構成要素の段階的な移動をトリガ又は制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1439949号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102010044688号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、制御パラメータ又はフィードバック制御パラメータ及び作成可能な制御プログラムの設定及び検証を簡単かつ安全に可能とする多板粉末プレス機と、多板粉末プレス機の制御方法、特にフィードバック制御方法を提供することである。このことは、特に、進行中のプレス工程を中断することなく実現可能であるのが望ましい。従って、熱の影響による再調整もほぼ回避することができる。更に、簡単な操作性と、より上位の企業及び生産システムとの接続が提供されるのが望ましい。本方法のカスタマイズ及び異なるタイプの粉末プレス機への普遍的拡張のみならず、注文、工程、並びに機械に関するデータの管理、文書化、視覚化が保証されるのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
従って、本発明は、数値制御装置を用いて多板粉末プレス機の構成要素を制御するためのプログラムを作成する単純かつ効率的な手段を備える多板粉末プレス機を提供し、このプログラムは、制御装置によって実行される前に精度及び実行可能性に関してデジタル的にチェックされ、入力手段を介して直接的に修正可能である。これは、プレス加工中に有利に行うことができ、これにより個々のパラメータを変更し、即座に次のストロークに適用することができるので、安定した製造が保証される。これにより、多板粉末プレス機の短い停止時間を回避できるので、停止時間中に生じるパンチの温度変化などによる熱影響も回避することができる。更に、制御プログラムの送信のために、連続的な粉末の流れを中断する必要はない。
【0013】
この目的のために、本発明は、請求項1に記載の数値制御装置を備える多板粉末プレス機と、このような多板粉末プレス機を制御する請求項6に記載の制御方法に関する。
【0014】
従って、本発明は、ダイに充填可能な圧縮材料から寸法的に正確なプレス部品を製造するための多板粉末プレス機に関し、多板粉末プレス機は、軸線方向及び回転方向において、互いに調整可能であると共に、プレス部品に対して調整可能な多数のパンチ及び構成要素を有するパンチング装置と、パンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ及び構成要素をプレス方向及び/又はプレス方向とは反対方向に調整するための駆動ユニットと、制御プログラムに従って、パンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ及び構成要素の動作シーケンスを制御、特にフィードバック制御するために設定されると共に、プログラム可能な数値制御装置とを備える。更に、制御パラメータを入力するための制御コマンド入力要素と、パンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ及び構成要素のみならず、動作シーケンスを表示するための表示要素とが設けられている。
【0015】
本発明において、多板粉末プレス機は、複数の制御可能な構成要素を含むパンチング装置を備える。制御可能な構成要素とは、調整可能なパンチ又は工具、並びに互いに調整可能な構成要素、例えば、パンチキャリア、調整可能な固定ストッパ及び/又はダイ装置であると理解される。少なくとも1個のパンチング装置は、ダイ装置の下方及び/又は上方に配置された複数の工具又はパンチ及び構成要素を有し、これらは、駆動システムによって軸線方向及び場合により回転方向に互いに調整できるので、ダイ装置に充填された粉末状及び/又は粒状の材料を寸法的に正確なプレス部品、特に多段プレス部品にプレスすることができる。更に、設定可能かつプログラム可能な数値制御装置が提供される。使用者が制御パラメータを入力することにより、制御プログラムの作成に直接的に影響を及ぼす可能性を提供する制御コマンド入力要素が提供され、単純で理解し易いグラフィック表示が表示要素上に提供される。入力は、例えば、調整可能なパンチの個数及び幾何学的形状、これらの配置、個々のパンチのパンチ移動又はストローク距離、並びに関与する軸線の力‐経路特性に関する。更に、プレス工程、工具及び/又は製品パラメータ、例えばプレスされる材料の物理的特性、公差、及び/又は、所望の密度分布に関するデータを、入力することができるか又は関連するデータメモリから読み込むことができる。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、多板粉末プレス機の使用者と相互作用するために、コンピューターのスクリーン、タッチスクリーンタブレット、又はスマートフォンの形態のインターフェースが提供される。このようにして実現されるユーザーコンセプトは、複数の操作表示、ダイアログ、並びにメッセージによってサポートされる。使用者との相互作用のためのインターフェースによって、使用者は、作成すべき制御プログラムにコマンドを入力し、制御プログラムからコマンドを削除し、制御プログラムにおける他の調整を行うことができる。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、作成された制御プログラムを数値制御装置に無線送信するための要素が更に提供される。数値制御装置は、多板粉末プレス機のパンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ及び構成要素を実行するための制御プログラムを制御、特にフィードバック制御するよう設定される。
【0018】
提案された解決策は、プレス加工又は各プレスサイクルに必要とされる、多板粉末プレス機における制御可能な構成要素の規定された動作を含む一連の制御パラメータの規定と、多板粉末プレス機における規定された構成要素の動作に対応する一連のコマンドを含む制御プログラムの作成と、生成された制御プログラムの制御コマンドを分析し、多板粉末プレス機における構成要素の動作の計算を実行し、これによりプレス加工中のパラメータ及び動作シーケンスを決定することによって特徴付けられる。次いで、制御プログラムが数値制御装置に送信される前に、制御可能な構成要素のパラメータ及び動作シーケンスが、現実と一致するようリアルタイムでグラフィック表示される。
【0019】
本発明によれば、上述した多板粉末プレス機の制御方法が提供され、この制御方法は、特に、制御プログラムのコマンドの分析、制御パラメータ及び多板粉末プレス機の制御可能な構成要素における移動の計算の実行、並びにプレス加工における動作シーケンスの表示、特に複数ステップのシーケンスにおける工程ステップ毎に細分化された表示をリアルタイムで実現する。これにより、決定されたプレスシーケンスと、これに対応するよう実行されたプログラミングの初期検査が可能である。更に、プレスシーケンスは、パンチ、パンチキャリア、固定ストッパ、並びに調整可能な更なる構成要素を現実に忠実ではあるが概略的な表現として示されると共に、容易に理解可能なグラフィックを使用して表示される。
【0020】
従って、本方法の一実施形態においては、多板粉末プレス機の使用者又はプログラマは、プレス加工における個々の工程ステージ中に、工具の経路、即ち複数の下側パンチ及び複数の上側パンチ、並びに他の構成要素に基づいて、制御プログラムを容易にチェックすると共に、個々の構成要素の互いの衝突や制御プログラムの実行に悪影響を及ぼし得るエラーを即座に検出することができ、このことを妥当性チェック又はシミュレーション用の付加的なソフトウェアを使用することなく行うことができる。工具の動作は、リアルタイムで計算され、即座にグラフィカル表示されるので、制御プログラムのチェックは、プログラミングとほぼ並行して行うことができる。
【0021】
使用者によって特定の設定が入力され、単純なグラフィック表示として使用者に表示されることが想定されている。このように、下側工具、即ち複数の下側パンチ、及び/又は上側工具、即ち複数の上側パンチ、並びに固定ストッパなどの構成要素に関する情報を、準備されたマスクを介して入力することができる。情報は、個数及び配置に加えて、パンチの形状、即ち平坦又は段付きのパンチ表面を有するか否か、並びにどのパンチ及び/又は他の構成要素が互いに隣接配置されているかを含むことができる。
【0022】
更に、製造されるプレス部品において、特に対向するパンチ間で達成すべきプレス部品の高さに関する入力を行うことができる。個々のパンチのストローク経路は、特に規定される基準線に関連して、グラフィック表示することができる。色分けされた工具により、工具特性が明確に表示される。
【0023】
シミュレーションにおいて、プレス加工における連続的な工程ステップ中に、個々の工具の配置及びその移動可能経路をグラフィック表示することにより、監視のための最適な手段が提供される。シミュレーションにおいて、寸法的に正確なプレス部品を製造するためのプレス工程の時間シーケンスを容易に把握できるよう表現することにより、プレス工程が進行中であったとしても、使用者が直接的にアクセスして設定を修正することができるので、プレス工程が実行される前に、不正確さを排除し及び/又は最適化のための設定を行うことができる。
【0024】
表示要素上のグラフィック表示は、制御可能な複数の構成要素、例えば、パンチ及び周囲のダイの単純な表現を使用し、例えばパンチは、実際のパンチに従ってリアルタイムで移動する垂直バーとして表現される。このプログラムにおいては、全てのパンチ、更なる構成要素、並びにその動作を1つの表現として含めるために、製造すべき部品又はプレス部品の寸法に応じて拡大及び/又は縮小された表現を表示することが可能である。
【0025】
制御プログラムが満足のいくよう生成されると、数値制御装置に送信することができ、その数値制御装置は、寸法的に正確な部品、特に多段プレス部品を製造する目的で、多板粉末プレス機における制御可能な構成要素を制御、特にフィードバック制御するために制御プログラムを実行する。生成された制御プログラムは、プレス工程中に送信することもできるので、時間の中断がプレス工程に悪影響を及ぼすことはない。
【0026】
グラフィック表示可能な工程シーケンスの開始点は、開始時における基本状態であり、この基本状態においては、特に複数のパンチがダイの外側に位置している。
【0027】
関与する工具又はパンチの基準線を規定するために、工具又はパンチのストッパに対して工具又はパンチのゼロ点を1つのステップにて設定することができる。例えば、複数の下側パンチは、ダイに対して位置決めされ、ゼロ点は、ドラッグ距離が調整可能な値以下であれば自動的に設定される。位置決めにおいて、ドラッグ距離とは、設定値としての所望値とフィードバックされた実際値との差であると理解される。この場合、実際の工具又はパンチの長さに対して、理論値からの逸脱がある場合、更なる補正が可能である。ゼロ点を設定するための代替としては、工具のうちの1個、例えば最も外側の工具の規定されたゼロ点から出発して、ダイのゼロ点を計算することである。ダイのゼロ点の計算に基づいて、実際のパンチ長さを考慮しつつパンチ支持部の位置が自動的に規定される。
【0028】
工程パラメータ及び基準線が決定された後、プレス加工の工程ステップは、「シミュレーション」プログラムステップにおいてグラフィック表示することができる。シミュレーションは、制御プログラムと、結果として得られる動作シーケンスの計算とに基づいている。好適には、工程手順は、個々に表現可能な工程ステージに分けられ、特に、開始位置、充填、導入、最初はプレス力を作用させない粉末分配、プレス、プレス力解放、露出、並びに終了に分けられる。開始位置のグラフィック表示では、下側パンチング装置の個々の工具がダイに挿入され、充填及びプレスすべき材料の充填レベル又は充填量がダイによって決定される。次いで、位置決めされた上側パンチが表示され、この場合、所望の形状にプレスすべき充填材料を均一に分布させ、従ってプレス部品の均一な密度を実現するために、パンチの一定の上下動をシミュレートすることができる。この工程ステージは、粉末移送とも称される。実際のプレス工程には、力の解放又は力の減少、並びに個々の工具の取り外し、好適にはプレス部品の段階的な露出などの工程ステージが後続し、この場合、ダイを含む工具は基本位置に戻る。個々の構成要素の動作は、リアルタイムで計算されると共に、直接的に表示されるので、使用者が制御コマンド入力要素を介して制御プログラムに直接的にアクセスすることにより、個々の工程ステージにおいてほぼ並行するよう補正を行うことができる。
【0029】
一実施形態によれば、本発明の制御方法、特に閉ループ制御方法は、プレス工程の最適化を含む。なぜなら、製造されたプレス部品に対する後処理ステップを大幅に低減するか又は好適には回避するために、プレス中に正確な形状輪郭及び寸法精度が基本的に必要とされるからである。この場合、本発明に係るグラフィックシミュレーションは、例えば、亀裂の形成を認識し、そのような亀裂の回避において使用者をサポートする。
【0030】
容易に理解可能で操作可能なプログラミングアプリケーションにより、本発明の範囲内で、実際値/設定値のリアルタイム分析、エラー表示、並びに診断機能を利用可能とすることができる。これにより、製造されたプレス部品を測定することができ、この場合、有利には、基準が自由に選択可能である。次いで、プレス部品のグラフィック表示においては、記憶されたデータからの公称値又は目標値を、特定の現在値又は実際値と比較することができる。公称値と実際値との間に許容できない逸脱がある場合、本方法によって補正を開始することができ、これにより制御プログラムが変更され、従って調整可能な工具の制御パラメータ又はフィードバック制御パラメータが変更される。本方法の一実施形態においては、測定された値、即ち実際値を、変換又は符号の指示なしに、使用者が制御コマンド入力要素に直接的に入力することができ、この場合、これらは自動的かつ正確に計算に含まれることが想定されている。決定すべき他のパラメータは、プレス部品の重量及び/又は部分密度であり、これらは決定すべき新たな充填レベルに関連し、従って制御プログラムの自動的又は手動的な調整を生じさせる。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、数値制御装置を用いて多板粉末プレス機を制御又はフィードバック制御するための方法は、実際値/目標値の分析及び補正値を検証するための計算の後、変更された工程パラメータに起因して、製造すべきプレス物品における密度分布がどのように変化するかをグラフィックに視覚化するための表示を含む。特に、色又は識別可能な領域は、セクション内の密度が増加しているか又は減少しているか、並びにそれが限界値とどのように関連しているかを示す。更に、個々の工具の位置が変更される方向も表示することができる。
【0032】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】パンチング装置及びダイ装置を備える多板粉末プレス機を示す略図である。
【
図2】
図1における多板粉末プレス機内で寸法的に正確なプレス部品を製造するための工程を示す略図である。
【
図3】本発明に係る方法に従って表示される、多板粉末プレス機内で寸法的に正確なプレス部品の製造における個々の工程ステージ中のパンチング装置及びダイ装置を示す略図である。
【
図4】多板粉末プレス機を制御するための本発明に係る方法の概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、多数の可動構成要素及び工具を備える多板粉末プレス機100を概略的に示す。明瞭性を高める見地から、アクチュエータ、例えばパンチ装置を調整するための電気駆動装置及び/又は液圧シリンダは図示の概略図には示されていない。多板粉末プレス機100は、パンチング装置3と総称される上側パンチ装置3a及び下側パンチ装置3bと、ダイ装置2を有するフレーム構造1を備える。パンチ装置3a,3bは、例えばベースプレート7上に可動に取り付けられた複数のパンチキャリア5を有することができる。この場合、調整可能なパンチ6及び構成要素、例えば調整可能な固定ストッパ9又は他の可動要素は、ベースプレート7上及び個々のパンチキャリア5上で支持され、圧縮可能な材料をプレスするために、プレス軸線Pに沿って及び/又は駆動システム(図示せず)によって回転移動される。工具の複雑さに応じて、工具における多数の調整可能な構成要素を互いに制御する必要がある。
【0035】
多板粉末プレス機100は、数値制御装置を備え、この数値制御装置は、制御プログラムに従って、パンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ6及び構成要素の動作シーケンスを制御、特にフィードバック制御するために、設定及びプログラム可能である。更に、制御パラメータを入力することができる制御コマンド入力要素と、パンチング装置3及び/又はパンチング装置及び/又は互いに調整可能なパンチ6及び構成要素と、動作シーケンスをグラフィック表示するための表示要素とが設けられている。
【0036】
図2は、圧縮可能な材料から寸法的に安定したプレス部品を製造するための工程シーケンスであり、幾つかのステージを含む。ステージ10は、プレス加工に関わるパンチ用のいわゆる基準線(ライン)又はゼロ点を確立することを含み、これは設定中に一度行う必要がある。基準線を確立するために、例えば、複数の下側パンチ3aのそれぞれをダイ2に対して位置決め可能であり、ゼロ点は、決定かつ確認される実際値と所定の設定値との間の差が、予め決定可能な値よりも小さい場合に確立される。この値は、ドラッグ距離とも称される。実際には、これは、ドラッグ距離が例えば2 mmになるまで、ストッパ上又はストッパに対して静止する複数の下側パンチ3aのそれぞれを下方に向けて移動させることによって行うことができ、これによりゼロ点がこの軸線に対して設定される。
【0037】
各ゼロ点が既知である場合、各パンチ3a,3bをそのゼロ点に移動させると共に、全ての差異、例えば余分な長さは、測定してゼロ点を修正するために使用することができる。これにより、パンチ長さが理論寸法と一致しない場合にエラーが回避されると共に、実際のパンチ長さを考慮しつつパンチキャリアの調整が可能である。
【0038】
続くステップ20において、下側パンチアセンブリ3a及びダイアセンブリ2は、金型キャビティ14が圧縮可能な材料で充填される充填位置に移動し、上側パンチアセンブリ3bは、金型が閉じられる位置に移動する。次いで、ステージ30において、パンチ装置3a,3bは、充填された粉末を圧縮することなく、充填された金型キャビティ内に移動する。好適には、個々のパンチ6は、ある程度まで上下に移動可能であり、これにより、粉末は、プレス部品の密度分布が均一かつ最適になるよう分布する。粉末移送とも称されるこのステージ30において、プレス力が加えられることはない。
【0039】
更なるステージ40においては、多板粉末プレス機100の駆動システムによってパンチ6がその端部位置に移動され、金型キャビティ14内の粉末がプレス、即ち寸法的に正確なプレス部品に圧縮され、この場合、特定の保持時間が順守され得る。次いで、ステップ50において、プレス力が解放され、その後にステップ60に従って、ダイ装置2及び/又は各パンチ装置3a,3bが移動され、後者は、寸法的に正確なプレス部品が徐々に露出するよう、特定の順序で移動されるのが好適である。この場合の目的は、調整されたリセットによってプレス部品における応力を回避することである。プレスサイクルは、寸法的に正確なプレス部品を露出させることによって終了する。
【0040】
図3は、本発明に係る多板粉末プレス機100の表示要素上にて、使用者に表示することができる工程ステージ10,20,30,40のみを概略的に示す。更なる工程ステージも、本発明に係る表示要素上に表示することができる。表示要素上において、下側パンチ装置3aの個々の下側パンチ3a1,3a2,3a3及び対向する上側パンチ装置3bの上側パンチ3b1,3b2,3b3は、簡略化のために同じ色で示されており、
図1においては同じハッチングによって示唆されると共に、これにより規定される軸線×1,×2,×3によって示唆されている。ダイ装置2も、区別可能である。ステージ10において、基準線又はゼロ点12が確立され、各下側パンチ3a1~3a3は、基準線12に対してゼロ点位置に移動されている。
【0041】
ステップ20において、プレスされる材料は、下側パンチアセンブリ3a及びダイ2によって形成される金型キャビティ14に充填される。ステップ20においてはその後、金型が閉じられるよう上側パンチ3b1~3b3が位置決めされ、ステップ30においては、パンチ装置3a,3bを上下に動かすことにより、充填された粉末が金型キャビティ14内で均一かつ最適に分布する。充填された粉末のこの均一化は、パンチ3a1,3b1,3a2,3b2;3b3,3b3にプレス力を加えることなく行われる。実際のプレス工程は、その後のステージ40で行われる。
【0042】
使用者には、表示要素に異なる情報、例えば表示が拡大されているか又は縮小されているかを、明確かつ容易に理解できるよう提供することができる。使用者は更に、要素を介して更なる情報を呼び出すか、又はプログラミングに直接的にアクセスすることができる。
【0043】
図4は、寸法的に正確なプレス部品を製造するための工程と、関連するプログラミングを表す概略的なフローチャートを示す。この場合、制御プログラムが含まれ、この制御プログラムにより、プレスストローク用の実際の制御プラグラムの第1設定及び生成、並びに実行される機能の監視が記述されている。この場合、不正確なシーケンスに関して及び/又は最適化に関して介入可能であることが想定されている。
【0044】
最初のステップにおいては、シーケンス計画が作成され、対応する制御方法に変換される。この目的のために、互いに調整可能な多数のパンチ6と、特にダイ装置2及び固定ストッパ9を含む構成要素が規定され、これらは、寸法的に正確なプレス部品を製造するために、幾つかの工程ステージで実行すべきプレスサイクルにおいて移動される。
【0045】
続くステップにおいては、制御パラメータが入力される。これは、使用者が制御コマンド入力要素を介して直接的に行うことができ、又は割り当てられたデータメモリから読み込むことができる。制御パラメータには、例えば、調整可能なパンチ6の個数及び幾何学的形状、これらの配置、これらのパンチ経路又はストローク距離又はストローク経路、関与する軸線の力‐経路特性を含む。更に、プレス工程、工具、及び/又は、製品パラメータに関するデータ、例えば、プレス可能な材料の物理的特性、公差、及び/又は、達成すべき密度分布を考慮し、制御コマンド入力要素を介して入力することができる。入力は、特に、様々な操作画面、ダイアログボックスを表示することによってサポートすることができる。
【0046】
続くステップにおいては、一連の制御コマンドを含む制御プログラムが生成され、各制御コマンドは、規定された構成要素の動作に対応している。制御プログラムの作成に際しては、入力した制御パラメータを利用することが好都合である。
【0047】
更なるステップにおいては、生成された制御プログラムの制御コマンドの分析と、規定された構成要素の動作の計算が行われ、規定された構成要素に関して個々の工程ステージで生じる動作シーケンスが決定される。この動作の分析及び計算は、一種のシミュレーションと見なすことができ、有利には、使用者のために個々の工程ステージにおける個々の動作シーケンスを表示すると共に監視するために、表示要素上、例えばスクリーン上に表示される。従って、生成された制御プログラムは、シミュレーションに使用することができる。この場合、妥当性チェックを既にある程度まで実行することができ、これにより動作シーケンスに関して規定可能な限界値を超えることが防止される。
【0048】
本発明によれば、制御コマンドのこの分析、規定された構成要素における動作の計算の実現、並びに動作シーケンスのグラフィック表示は、リアルタイムかつ現実に忠実な概略表示で生じる。
【0049】
好適には、テストプレス部品を製造するために、生成された制御プログラムに従ってテストプレスを実行することができる。生成された制御プログラムによって計算された個々の動作がシミュレートされ、この場合、このようにして製造されたサンプルプレス部品において測定すべき結果は、実際値として決定することができる。サンプルにおける実際値を決定する際、基準は自由に選択可能であり、また実際値は、先行する符号及び大きさのオーダーの変換を考慮することなく、単純に入力することができる。これら実際値は、事前に規定された目標値と比較することができ、この場合もグラフィックなサポートが可能である。決定された実際値が、割り当てられた目標値の許容範囲外にある場合、制御プログラム又は制御パラメータの調整が生成される。特に、密度分布は、テストプレス部品における実際値として決定され、その密度分布は、金型キャビティ内における圧縮可能材料の充填レベル及び/又は重量に直接的に関連している。グラフィックな視覚化を利用して、制御パラメータの1つの変更が、製造されるプレス部品にどのように反映されるかを示すことができる。
【0050】
規定された構成要素、特にパンチング装置3a,3bの動作シーケンスは、個々の工程ステージに細分化してグラフィック表示することができる。これにより、パンチング装置3a,3bの動作は、開始位置、充填中、金型キャビティ14への挿入中、プレス力が加えられない粉末移送中、プレス中、プレス力解放中、リセット中及び露出中、並びにプレスサイクルの終わりにおける終了位置で示すことができる。
【0051】
続くステップにおいては、生成され、場合によって修正された制御プログラムが、多板粉末プレス機100の数値制御装置に送信される。
【0052】
その後に制御プログラムは、寸法的に正確なプレス部品が多板粉末プレス機で製造されるよう実行される。
【国際調査報告】