(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-22
(54)【発明の名称】ワーク加工システム、工作機械、支持装置、およびワーク支持体
(51)【国際特許分類】
B23Q 1/00 20060101AFI20240314BHJP
B23Q 1/52 20060101ALI20240314BHJP
B23Q 3/06 20060101ALI20240314BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B23Q1/00 E
B23Q1/52
B23Q3/06 304K
B23Q17/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557674
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 EP2022053653
(87)【国際公開番号】W WO2022214230
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】102021108803.8
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508268090
【氏名又は名称】デッケル マホ プフロンテン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】DECKEL MAHO Pfronten GmbH
【住所又は居所原語表記】DECKEL-MAHO-Strasse 1, 87459 Pfronten, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケッヘル、ローラント
(72)【発明者】
【氏名】ピッターレ、ヨハネス
【テーマコード(参考)】
3C016
3C029
3C048
【Fターム(参考)】
3C016CA03
3C016CA04
3C016CB07
3C016CC01
3C029EE06
3C048AA07
3C048BC02
3C048DD12
(57)【要約】
本発明はワーク加工システムに関し、システムはワーク支持体200のための受入装置120を備える支持装置100を有する工作機械を備え、受入装置120はワーク加工中に工作機械のベース400に対して回転軸Rを中心に回転するよう駆動されるように設計されている。本システムはまた、受入装置120に固定可能であり、それにより加工されるワーク300がワーク支持体200に固定されるクランプ装置220を有する、ワーク支持体200を備える。ワーク支持体200は、クランプ装置220のクランプ状態を監視するよう設計された監視装置を備える。支持装置100と、受入装置120に固定されたワーク支持体200とは、固定されたワーク支持体200の監視装置が、特にワーク加工中に監視装置によって監視されたクランプ状態に関する情報を、情報伝送インタフェース141、241を介して支持装置100に伝送できるように、非接触情報伝送インタフェース141、241を介して互いに電気的に結合される。支持装置100と受入装置120に固定されたワーク支持体200とは、支持装置100とワーク支持体200との間で油圧および/または空気圧エネルギーを伝送するために、エネルギー伝送インタフェース130、230を介して互いに結合されるように設計されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク加工システム、特にフライスおよび旋削のためのシステムであって、
支持装置(100)(100)を含む工作機械であって、ワーク加工の過程で前記工作機械のベース(400)に対して回転軸(R)を中心に回転するよう駆動されるように構成されるワーク支持体(200)のための受入装置(120)を備える工作機械と、
前記受入装置(120)に固定可能でありクランプ装置(220)を有するワーク支持体(200)であって、それを介して加工されるワーク(300)が前記ワーク支持体(200)に固定され、前記ワーク支持体(200)が前記クランプ装置(220)の応力状態を監視するように構成される監視装置を備える、ワーク支持体(200)と、
を備え、
固定された前記ワーク支持体(200)の前記監視装置は、特にワーク加工中に前記監視装置により監視された前記応力状態に関する情報を、非接触の情報伝送インタフェース(141、241)を介して前記支持装置(100)へ伝送できるように、前記支持装置(100)および前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)は、前記情報伝送インタフェース(141、241)を介して互いに電気的に結合され、
前記支持装置(100)および前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)は、前記支持装置(100)と前記ワーク支持体(200)との間で油圧および/または空気圧エネルギーの伝送のためのエネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して互いに結合されるように構成されることを特徴とする、
ワーク加工システム。
【請求項2】
前記支持装置(100)および前記ワーク支持体(200)は、結合状態において、固定された前記ワーク支持体(200)の前記クランプ装置(220)にエネルギー、特に油圧および/または空気圧エネルギーが前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して供給されるように、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して互いに結合できることを特徴とする、
請求項1に記載のワーク加工システム。
【請求項3】
前記応力状態を監視するための前記監視装置は、センサユニット群からの1つまたは複数のセンサユニットを備え、前記センサユニット群は、
前記クランプ装置(220)における油圧および/または空気圧を検知するための圧力センサユニットと、
前記クランプ装置(220)の端部位置、特に前記ワーク(300)をクランプするための前記クランプ装置(220)のクランプ手段(221)の端部位置を検知するための端部位置センサユニットと、
前記クランプ装置(220)、特に前記クランプ装置(220)の前記クランプ手段(221)の変位を検知するための変位センサユニットと、
前記ワーク(300)に作用する前記クランプ装置(220)のクランプ力を検知するための力センサユニットと、を備えることを特徴とする、
請求項1または2に記載のワーク加工システム。
【請求項4】
前記エネルギー伝送インタフェース(130、132、230)は、前記結合状態において、前記支持装置(100)と前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)との間で電気エネルギーを伝送するように、特に固定された前記ワーク支持体(200)の前記クランプ装置(220)にエネルギーを供給するようにさらに構成されることを特徴とする、
先行する請求項のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項5】
前記支持装置(100)は、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)の支持装置側の一部(130)とワーク支持体側の一部(230)との間の相対移動によって、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の結合を確立および/または解除するように構成されることを特徴とする、
先行する請求項のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項6】
前記支持装置(100)は、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)の前記支持装置側の一部(130)の移動軸の方向、特に前記受入装置(120)の前記回転軸(R)の方向への並進移動によって、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合を確立および/または解除するように構成されることを特徴とする、
請求項5に記載のワーク加工システム。
【請求項7】
前記システムは、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合がワーク加工中に解除されるように構成されることを特徴とする、
請求項5または6に記載のワーク加工システム。
【請求項8】
前記システムは、前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合が、ワーク加工中に前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して確立されるように構成されることを特徴とする、
請求項5または6に記載のワーク加工システム。
【請求項9】
前記支持装置(100)および前記工作機械の前記ベース(400)は、ワーク加工中の前記支持装置(100)と前記ベース(400)との間で、エネルギーが、さらなるエネルギー伝送インタフェース、特に前記支持装置(100)と前記ワーク支持体(200)との間の前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して前記クランプ装置(220)にエネルギーを供給するためのインタフェースを介して伝送されるように、油圧および/または空気圧および/または電気エネルギーの伝送のための前記さらなるエネルギー伝送インタフェースを介して互いに結合されることを特徴とする、
請求項8に記載のワーク加工システム。
【請求項10】
前記さらなるエネルギー伝送インタフェースの一部は、前記支持装置(100)と、前記工作機械の前記ベース(400)側に配置された作動液供給部および/またはガス供給部および/または真空供給部との間のシールされた移行部を備える回転フィードスルーとして構成されることを特徴とする、
請求項9に記載のワーク加工システム。
【請求項11】
前記情報伝送インタフェース(141、142)の支持装置側の一部(141)は、ワーク加工の過程において前記受入装置(120)の回転中に、前記工作機械の前記ベース(400)に対するその位置を実質的に保持することを特徴とする、
先行する請求項のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項12】
前記情報伝送インタフェース(141、241)の前記支持装置側の一部(141)および前記ワーク支持体側の一部(241)は、それぞれエアギャップ(242)を渡って電気信号の形態で互いに情報を誘導伝送するように構成される誘導カプラとして構成されることを特徴とする、
先行する請求項のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項13】
前記支持装置(100)は、前記ベース(400)側に配置された前記工作機械の制御装置に、非接触の第2の情報伝送インタフェースを介して電気的に結合され、前記第2の情報伝送インタフェースは、前記支持装置(100)と前記制御装置との間で電気信号の形態の情報、特に前記監視装置によって監視された前記クランプ装置(220)の前記応力状態に関する前記第1の情報伝送インタフェース(141、241)を介して伝送された情報を、伝送するように構成されることを特徴とする、
先行する請求項のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載のワーク加工システムで使用される工作機械。
【請求項15】
請求項14に記載の工作機械で使用される支持装置(100)。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか1項に記載のワーク加工システムで使用されるワーク支持体(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク加工システム、ワーク加工システムで使用される工作機械、工作機械で使用される支持装置、ワーク加工システムで使用されるワーク支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械を用いてワークを加工するとき、工具および工具によって加工されるワークは、例えばフライスおよび/または旋削作業の過程でワークを加工するために互いに相対して移動される。
【0003】
ワークは通常、ワーク支持体上に固定またはクランプされ、工作機械は通常、ワーク支持体と、ワークスピンドル等の工具を担持する加工装置との間の相対移動を実施するための複数の駆動装置を備え、当該駆動装置は、ワーク支持体および/または加工装置の並進および回転移動の両方を可能にする。
【0004】
この目的のため、従来技術からいわゆる回転フライス盤が知られており、これは静止したワーク支持体を使ったフライス加工のみならず、クランプされたワークを含む、回転しているワーク支持体を使った旋削を可能とするために、ワーク支持体を、回転軸を中心に回転させることができる。
【0005】
旋削に通常必要とされる回転速度は比較的高く、これは、相応して動作における安全要件が高くなり、とりわけワークのワーク支持体への確実なクランプと、ワーク支持体にクランプされたワークの応力状態の監視とが必要となり、それらを実施することは、回転フライス盤と、通常着脱可能なワーク支持体との接続、そして工作機械の固定されたベースに対して動作中に生じる回転フライス盤の回転移動に起因して、さらにより困難になる。
【0006】
この目的のためワーク支持体上に異なるセンサおよび/またはアクチュエータを配置してもよく、これらは、ワーク支持体と回転フライス盤との間で電気信号の形態で電気エネルギーおよび/または情報を伝送するために、伝送インタフェースを介してフライス回転台に非接触で結合されることが従来技術から知られている。
【0007】
欧州特許出願公開第1522377号は、情報伝送を目的として、そしてクランプされたワークとの相互作用のために回転フライス盤に配置されたアクチュエータにエネルギーを供給するために、回転フライス盤から回転フライス盤に取り付けられたワーク支持体への電気エネルギーの非接触誘導(または容量)伝送を備える回転可能な回転フライス盤を示す。
【0008】
電気エネルギーの非接触伝送は、おおむね低摩耗であるが、ワーク支持体上で使用され得るセンサおよび/またはアクチュエータの可能性を制限し、ひいては、例えば電気エネルギー伝送が故障した場合に、動作上の安全性に悪影響を及ぼす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、改良されたワーク加工システム、特にワークをフライスおよび旋削するためのシステムであって、コンパクトな構造を有しながら動作上の信頼性の向上を確実にするシステムを提供することである。
【0010】
この目的を達成するため、請求項1に記載の、特にフライスおよび旋削のためのワーク加工システム、請求項14に記載のワーク加工システムで使用される工作機械、請求項15に記載の工作機械で使用される支持装置、および請求項16に記載のワーク加工システムで使用されるワーク支持体が提案される。
【0011】
それぞれの従属請求項は、本発明に係るシステムの好ましい実施形態に関連し、それらは個別にまたは組み合わせて提供してもよい。
【0012】
本発明の第1の態様によれば、ワーク加工システムが提供され、ワークが加工されているときに、工作機械のベースに対して回転軸を中心に回転するよう駆動されるように構成されるワーク支持体のための受入装置を備える、支持装置を有する工作機械と、受入装置に固定可能であり、加工されるワークをワーク支持体に固定するために使用されるクランプ装置を有するワーク支持体と、を備え、ワーク支持体は、クランプ装置の応力状態を監視するように構成される監視装置を備える。支持装置および受入装置に取り付けられたワーク支持体は、取り付けられたワーク支持体の監視装置が、特にワークが加工されているときに、監視装置により監視された応力状態に関する情報を、情報伝送インタフェースを介して支持装置へ伝送できるように、非接触情報伝送インタフェースを介して互いに電気的に結合される。支持装置および受入装置に固定されたワーク支持体は、支持装置とワーク支持体との間で油圧および/または空気圧エネルギーの伝送のためのエネルギー伝送インタフェースを介して互いに結合されるようにさらに構成される。
【0013】
インタフェースは、ワーク支持体側の一部と支持装置側の一部との組み合わせとして理解されるべきであり、それらの間で、確立された結合または既存の結合において、情報伝送インタフェースのための両方向の電気信号、またはエネルギー伝送インタフェースのための油圧および/または空気圧エネルギーを伝送することができ、これらは、情報および/または制御コマンドの伝送、ならびにワーク支持体へのエネルギーの提供に有利に用いることができる。
【0014】
少なくとも結合状態において、油圧および/または空気圧エネルギーの提供は、エネルギー伝送インタフェースを介してワーク支持体にエネルギーが供給されることを可能にし、これは、ワーク支持体上のエネルギー消費またはエネルギー作動装置、例えばクランプ装置の任意の供給として理解されるべきであり、油圧および/または空気圧エネルギー供給は、例えば、エネルギー伝送インタフェースを介して特定の供給圧力または特定の体積流量の油圧および/または空気圧媒体を提供する形態で行われる。
【0015】
インタフェースは、好ましくは、エネルギーおよび情報の両方が双方向に、すなわち支持装置側からワーク支持体に向かって、またその逆にも伝送されるように構成される。
【0016】
ワーク支持体の例は、工作機械製造の分野から知られている、ワークを固定するためのクランプ装置が取り付けられたパレットである。クランプ装置は、パレットに取り外し可能に取り付けられてもよく、クランプ装置は、例えば、旋削の分野から知られている複数爪チャックであってもよい。
【0017】
ワーク支持体の監視装置によって監視されるクランプ装置の応力状態は、ワーク支持体へのワークの固定に関する情報を提供し、例えば、クランプ力、応力値、またはクランプ装置のクランプ要素の位置もしくは経路情報に基づいて特定されてもよい。
【0018】
ワークを加工するための本発明に係るシステムは、情報伝送インタフェースを介した非接触情報伝送を含む、ワーク支持体に固定されたワークの応力状態を監視することと、エネルギー伝送インタフェースを介した油圧および/または空気圧エネルギー供給とを有利に組み合わせる。
【0019】
したがって、支持装置とワーク支持体との間に2つの独立したインタフェースが存在し、これらはそれぞれ、本発明に係るシステムを使ってワークを加工するときに異なるタスクの過程で使用されてもよく、それによって、ワークを加工するときに2つのインタフェースのタスク別の使用を可能にし、その過程で実行される任意のタスクまたは提供される任意の機能に応じて、より有利なインタフェースが使用されてもよい。
【0020】
一方で、情報伝送インタフェースを介した電気的結合は、関連する情報が、非接触で通常比較的低い電力の電気信号として確実に伝送されるので、ワークを加工する過程でワーク支持体またはそのクランプ装置の状態を監視するのに有利であり、このために必要な伝送手段や、これらからつながる、および/またはこれらにつながる供給もしくは接続手段、例えば電線は、必要となる設置スペースは比較的小さい。
【0021】
一方で、摩損による故障の恐れ、したがって状態監視の失敗の恐れはこのようにして大幅に低減でき、他方では、低電力の伝送により、つまり情報伝送に必要となる電圧および電流は通常比較的低いため、例えば電気的負荷による熱応力の形態の、情報伝送インタフェースにかかる負荷を大幅に低減することができ、それによって、とりわけ情報伝送インタフェースの信頼性および耐用年数が増加する。
【0022】
このように、本発明に係るワーク加工システムの情報伝送インタフェースは、いわゆるブラックチャネル技術を有利に実施し、ワーク支持体に関連する全ての情報(または制御コマンドも)を、ワーク支持体のエネルギー供給とは無関係に、中央情報伝送インタフェース、いわゆるブラックチャネルを介して安全かつ確実に伝送することができる。
【0023】
通常、情報の伝送には低電力の電気信号のみが使用され、ワーク支持体にエネルギーを供給するための、同時の高電力の非接触エネルギー伝送は存在せず、例えば、欧州特許出願公開第1522377号に示されるインタフェースの場合のような、非接触伝送の場合における従来技術からよく知られている問題である、高電力と低電力の電流間の破壊的相互作用は起こらない。
【0024】
したがって、クランプ装置の応力状態に関連する情報が相互作用によって改ざんされる恐れは、欧州特許出願公開第1522377号の装置のインタフェースと比較して著しく低減される。
【0025】
これに対して、エネルギー伝送インタフェースを介して空気圧および/または油圧結合を使用してワーク支持体にエネルギーを供給し、それによって、純粋な電気エネルギー供給と比較して比較的安全で信頼性の高いエネルギー供給をワーク支持体に提供する。
【0026】
したがって、本発明に係るワーク加工システムの場合、情報伝送のための電気的結合と、ワーク支持体のエネルギー供給のための油圧および/または空気圧結合とは、例えば欧州特許出願公開第1522377号に示されるような、純粋に電気的に構成される情報およびエネルギー伝送のためのインタフェースと比較して有利な態様で使用され、支持装置とワーク支持体との間の電気的結合のための情報伝送インタフェースは、極めて低い負荷にしかさらされず、加えて、独立してかつ別個で使用可能な、ワーク支持体のための油圧および/または空気圧エネルギー供給が利用可能である。
【0027】
さらに、本発明に係る、少なくとも部分的に電気的に実施される支持装置とワーク支持体との間の結合によって、1つまたは複数の回転フィードスルーを備える、従来技術から知られている純粋な油圧結合と比較して、支持装置内およびワーク支持体内の油圧および/または空気圧の供給ラインなどに必要とされる設置スペースを大幅に削減することができる。
【0028】
エネルギー伝送インタフェースは、好ましくは、着脱可能であるように構成される。このようにして、支持装置に取り付けられたワーク支持体は、比較的少ない労力で置換または交換することができ、これは、大量生産の観点から自動化されたワーク加工の状況において有利になる。
【0029】
ワーク支持体のクランプ装置は、好ましくは、クランプ手段として複数のクランプ爪を有する複数爪チャックとして構成され、複数爪チャックは、複数のクランプ爪の個々のクランプ爪を支持装置の回転軸に垂直な方向に変位させることによってワークを固定および/または解除するように構成される。
【0030】
特に好ましい実施形態では、支持装置およびワーク支持体は、結合状態において、取り付けられたワーク支持体のクランプ装置にエネルギー伝送インタフェースを介して、エネルギー、特に油圧および/または空気圧エネルギーが供給されるように、エネルギー伝送インタフェースを介して結合されてもよい。
【0031】
したがって、エネルギー伝送インタフェースを介して提供されたエネルギーを情報伝送インタフェースにおける動作とは独立して使用して、ワーク支持体上にワークを固定するか、または次にそこからワークを解除するために、ワーク支持体のクランプ装置を作動させることができる。
【0032】
油圧または空気圧エネルギーの使用は、特に、比較的単純な構造で固定またはクランプするために非常に大きな力を加えるという利点をもたらすので、例えば欧州特許出願公開第1522377号に示されるような純粋な電気エネルギー供給と比較して、クランプ装置を介したワークのワーク支持体へのより確実かつ信頼性のある取り付けが可能となり、当該力は、高い回転速度での旋削動作中にワークをしっかりと固定するのに不可欠となる。加えて、応力状態は、例えばエネルギー伝送インタフェースで提供される供給圧力から、またはクランプ装置に加えられる油圧および/もしくは空気圧媒体の圧力から直接決定することができるので、クランプ装置における応力状態は、そのようなエネルギー供給を介して比較的容易に調整および/または決定することができる。
【0033】
好ましくは、ワーク支持体のクランプ装置は、クランプ装置を作動させるための1つまたは複数のセルフロック式作動装置を備える。このようにして、エネルギー供給が失敗したり、エネルギー伝送インタフェースを介して切り離されたりしても、ワークがクランプ装置によって固定されたままとなることが保証される。
【0034】
セルフロックは、結合状態がエネルギー伝送インタフェースを介して解除されるとき、作動装置に加えられた油圧および/または空気圧が一定に維持されるように実施されてもよい。加えられた油圧および/または空気圧は、エネルギー伝送インタフェースを介した結合が解除された場合、低下せず、または少なくとも大幅に低下せず、維持される。
【0035】
セルフロック式作動装置の代替として、またはそれに加えて、クランプ装置は、少なくともエネルギー伝送インタフェースを介して結合されていない状態で、ワークを固定するためのクランプ装置のクランプ要素の移動を阻止するように構成される、機械的に設計されたロック装置を備えてもよい。
【0036】
セルフロック式作動装置および/または機械ロック装置を備えた設計は、動作の安全性をさらに高める。
【0037】
特に好ましい実施形態では、応力状態を監視するための監視装置は、センサユニット群からの1つまたは複数のセンサユニットを備え、センサユニット群は、クランプ装置における油圧および/または空気圧を検出するための圧力センサユニットと、クランプ装置、特に、ワークをクランプするためのクランプ装置のクランプ手段の端部位置を検出するための端部位置センサユニットと、クランプ装置、特に、クランプ装置のクランプ手段の変位経路を検出するための変位センサユニットと、ワークに作用するクランプ装置のクランプ力を検出するための力センサユニットと、を備える。
【0038】
センサユニット群からの多数のセンサユニットは、応力状態の包括的かつ特定用途向けの監視を可能にし、センサユニットによって感知された情報は、そこから、ワーク支持体から支持装置へと順に、電気信号の形態で監視装置によって送信され、例えば機械制御における検討のため、支持装置から工作機械の制御装置にさらに送信される。
【0039】
例えば、監視装置が旋削に不充分な応力状態を感知した場合、制御装置は、回転速度を低下させることによって、または工作機械を直ちに停止させることによって、これに対応してもよい。
【0040】
ほとんどの場合、特に回転速度がほとんど変化しない場合は、ワークが固定された状態のクランプ装置の端部位置または端部構成を検出する端部位置センサで通常は十分だが、回転速度が変化する場合、クランプ力を監視することが特に有利であることが判明しており、これは、例えばワークの重量または遠心力により生じ得るクランプ力の変化についてより正確な提示が可能となるためである。
【0041】
応力状態を監視するための監視装置は、好ましくは、センサユニット群から少なくとも2つの異なるセンサユニットを備える。
【0042】
このようにして、少なくとも2つの異なる種類のセンサユニットを含む、応力状態の重複した監視が提供されてもよく、それによって応力状態の監視が改善され、したがって動作上の信頼性が高まる。特に、構造に関連する端部位置センサユニットとエネルギー供給に関連する圧力センサユニットとの組み合わせが好適である。
【0043】
特に好ましい実施形態では、結合状態におけるエネルギー伝送インタフェースは、支持装置と、受入装置に固定されたワーク支持体との間で電気エネルギーを伝送するように、特に固定されたワーク支持体のクランプ装置にエネルギーを供給するようにさらに構成される。
【0044】
その結果、例えば、異なるクランプ装置をワーク支持体上で使用することができ、その一部は、構成に応じて電気的に作動させてもよい。
【0045】
電気エネルギーの使用は、クランプ装置への供給に決して限定されないが、エネルギー供給を必要とするワーク支持体上のさらなる装置にも使用されてもよい。
【0046】
特に好ましい実施形態では、支持装置は、エネルギー伝送インタフェースの支持装置側の一部とワーク支持体側の一部との間の相対移動によって、エネルギー伝送インタフェースを介した支持装置と、固定されたワーク支持体との間の結合を確立および/または解除するように構成される。
【0047】
このように、ワーク支持体の支持装置への固定は、受入装置への固定の後、エネルギー伝送インタフェースを介した結合をいつでも確立および/または再び解除することができるように、エネルギー伝送インタフェースから独立している。
【0048】
特に好ましい実施形態では、支持装置は、移動軸の方向、特に受入装置の回転軸の方向における、支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部の並進移動によって、支持装置と、固定されたワーク支持体との間のエネルギー伝送インタフェースを介した結合を、確立および/または解除するように構成される。
【0049】
このようにして、エネルギー伝送インタフェースを介した結合を確立する比較的単純な方法が提供される。例えば、支持装置側の一部は、インタフェースのワーク支持体側の一部とドッキングすることによってワーク支持体の下側で結合を確立するために、回転軸の方向に向けられた上昇移動によってワーク支持体の下側に向かって移動されてもよい。
【0050】
特に好ましい実施形態では、システムは、ワークが加工されている間、支持装置と固定されたワーク支持体との間の結合がエネルギー伝送インタフェースを介して解除されるように構成される。
【0051】
例えば、受入装置に固定されたワーク支持体のクランプ装置によってワークを固定するには、この場合、エネルギー伝送インタフェースを介して結合が確立され、クランプ装置にエネルギーが供給され、クランプ装置を作動させることができる。ワークがクランプ装置によって固定された後、クランプ装置の応力状態が維持された状態で結合が再び解除され、その後、エネルギー伝送インタフェースを介した結合が解除された状態でワークが加工される。
【0052】
このように、支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部は、ワーク加工中にワーク支持体に接続されないため、結果的にワーク支持体の回転移動に追従する必要がなく、ひいては支持装置側の部品の保管が大幅に簡略化される。
【0053】
好ましくは、支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部は、ワークが加工されているときの受入装置の回転中に工作機械のベースに対するその位置を実質的に保持する。
【0054】
特に好ましい実施形態では、システムは、ワークが加工されている間に支持装置と固定されたワーク支持体との間の結合がエネルギー伝送インタフェースを介して確立されるように構成される。
【0055】
この場合、エネルギー伝送インタフェースを介した結合は、例えば、エネルギー供給によって可能となる、ワークを固定するためのクランプ装置の作動中と、ワークの後続の加工中との両方に存在する。
【0056】
このようにして、ワークが加工されている間、支持装置側のインタフェースの一部が、固定されたワーク支持体とともに回転軸の周りを回転している状態で、情報伝送インタフェースだけでなくエネルギー伝送インタフェースも利用可能となる。その結果、例えばワークが加工されている間であってもクランプ装置にエネルギーを供給することができ、これは、例えばワークが加工されている間に監視装置がクランプ力の低下を感知した場合に、応力状態を変更または再調整することができることを意味する。
【0057】
さらに、支持装置側の応力状態のさらなる監視は、例えばワークが加工されている間であっても、エネルギー伝送インタフェースを介して加えられたクランプ装置への油圧および/または空気圧媒体の供給圧力を感知できることにより有利に実行されてもよく、それによって動作上の信頼性をさらに高める。
【0058】
特に好ましい実施形態では、支持装置、特に支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部、および工作機械のベースは、油圧および/または空気圧および/または電気エネルギーの伝送のためのさらなるエネルギー伝送インタフェースを介して互いに結合され、ワークが加工されている間、エネルギーがさらなるエネルギー伝送インタフェースを介して支持装置とベースとの間で伝送されるように、特に、支持装置とワーク支持体との間のエネルギー伝送インタフェースを介してクランプ装置にエネルギーを供給するように、結合される。
【0059】
このようにして、支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部を、それがワーク支持体と共に回転しても、工作機械のベース側に配置されたエネルギー供給源に接続することを可能にする追加のインタフェースが設けられ、その結果、加工中であってもエネルギー供給源によって油圧および/または空気圧エネルギーを連続して供給することができる。
【0060】
特に好ましい実施形態では、さらなるエネルギー伝送インタフェースの一部は、支持装置と、工作機械のベース側に配置された作動液供給部および/またはガス供給部および/または真空供給部との間のシールされた移行部を備える回転フィードスルーとして構成される。
【0061】
このようにして、従来技術において信頼でき、そして確立された、回転フィードスルーの形態のさらなるエネルギー伝送インタフェースの構成が提供され、これは、油圧および/または空気圧エネルギーが、互いに対して回転する2つの構成要素間で伝送されることを可能にし、この場合、作動液供給部および/またはガス供給部および/または真空供給部の形態の、工作機械のベース側のエネルギー供給源によって、支持装置への、信頼性があり確実な供給を可能にする。
【0062】
特に好ましい実施形態では、支持装置側の情報伝送インタフェースの一部は、ワークが加工されている間、受入装置の回転中に工作機械のベースに対するその位置を実質的に保持する。
【0063】
実質的に保持することとは、ここでは、ワークが加工されている間、変位移動によって意図的に支持装置側の一部の位置に変化が生じないことを意味すると理解されるべきである。個々の構成要素の変形または振動による、位置の動作における変化は依然として起こり得る。
【0064】
この時点で、工作機械のベース自体は、工作機械の残りの部分に対して固定される必要はなく、ベースに接続された支持装置を工作機械の加工装置に対して、特に工具を担持するワークスピンドルに対して相対的に位置決めまたは位置合わせするために、直線または回転軸を介して移動または回転されてもよいことに留意されたい。
【0065】
特に好ましい実施形態では、支持装置側の情報伝送インタフェースの一部およびワーク支持体側の一部は、それぞれ、エアギャップを渡って電気信号の形態で情報を互いに誘導伝送するように構成される誘導カプラとして具現化される。
【0066】
誘導伝送は非接触であり、したがって低摩耗であり、ならびに安全で故障しにくい伝送オプションを提供する。これは、クランプ装置の応力状態に関する情報などの安全性に関連する情報の伝送に特に有利であることが判明している。
【0067】
好ましくは、支持装置側の誘導カプラは、ワークが加工されている間に、電気信号の形態の情報、特に監視装置によって監視されたクランプ装置の応力状態に関する情報が、支持装置と制御装置との間で伝送されるように、工作機械のベース側に配置された工作機械の制御装置に電気的に結合され、当該情報は、情報伝送インタフェースを介して支持装置に伝送される。
【0068】
特に好ましい実施形態では、支持装置側の誘導カプラと制御装置との間のこの結合は、特に、誘導伝送のために構成される第2の非接触情報伝送インタフェースを介して行われる。
【0069】
このようにして、支持装置とベースとの間の接続ケーブルおよび/またはプラグイン接続のさらなる使用が回避され、これにより、明瞭な構造、コンパクトな設計、そして例えばメンテナンス中の個々の部品またはアセンブリの容易な交換が可能になる。
【0070】
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様に係るワーク加工システムで使用される工作機械が提供される。
【0071】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第2の態様に係る工作機械で使用される支持装置が提供される。
【0072】
本発明の第4の態様によれば、本発明の第1の態様に係るワーク加工システムで使用されるワーク支持体が提供される。
【0073】
さらなる態様およびそれらの利点ならびに上述の態様および特徴の、より具体的な例示的実施形態について、添付の図面に示される図を用いて以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【
図1】
図1は、クランプ装置、支持装置、および工作機械のベースと共にワーク支持体を含む本発明の第1の態様に係る実施形態の詳細斜視図を示す。
【0075】
【
図2】
図2は、ワーク支持体のクランプ装置がない
図1の実施形態の2次元断面図を示す。
【0076】
【
図3】
図3は、本発明の第3の態様に係る支持装置の実施形態の斜視図を示す。
【0077】
【
図4】
図4a~4cは、ワーク支持体側および支持装置側にある、支持装置およびワーク支持体の情報およびエネルギー伝送インタフェースの一部の例示的な実施形態を示す。
【0078】
図面における同一または類似の要素は、同じ参照符号によって示されることがあるが、場合によっては異なる参照符号によっても示されることがある。
【0079】
本発明は、以下に説明される実施形態およびそれらの実施の特徴に決して限定されないことが強調される。本発明はまた、記載される例示的な実施形態の修正、特に独立請求項の範囲内で説明される例示的な実施形態の1つ以上の特徴の修正および/または組み合わせから生じるものを含む。
<図面の詳細な説明>
【0080】
図1は、クランプ装置と、支持装置100と、工作機械のベース400と共に、ワーク支持体200を含む本発明の第1の態様に係る実施形態の詳細斜視図を示す。
【0081】
図示の構造は回転フライス盤を示し、ワークが加工されるときに、ワーク支持体200によって担持されるワーク300を、回転フライス盤を用いて、ここでは垂直に通る回転軸Rを中心に回転させることができる。回転軸Rを中心とする回転は、回転軸Rを中心とする特定の角度値によるリング状のワーク300の角度再配向が実行されるフライスワーク加工の一部として、そしてワーク支持体200が一定の回転速度で回転軸Rを中心としてワーク300と共に回転する旋削ワーク加工の状況においての両方で実行されてもよい。このため、ワーク支持体200上にワーク300を固定するための要件が比較的高くなる。
【0082】
ワーク支持体200は、パレット210と爪チャック220とを備え、爪チャック220はワーク300を固定するためのクランプ装置としてパレット220の上部に取り付けられる。
【0083】
図1に示される爪チャック220は、3つのクランプ爪221(これらのうちの1つは、断面図のため図示せず)を有する3爪チャックであり、ワーク300をワーク支持体200に取り付け、しっかりと固定するように、回転軸Rに対して半径方向にそれぞれのガイド溝222に沿って変位することができる。
【0084】
ワーク支持体200は、パレット21の下側の工作機械の支持装置100に着脱可能に接続され、ワーク支持体200全体、すなわち、ワーク300とともにパレット210および爪チャック220が、自動化された工業生産の範囲内で迅速かつ容易に交換または置き換えられる。
【0085】
ワーク支持体200は、ワーク300を固定または解除する目的で爪チャック220を作動させるために支持装置100に取り付けられるときに、エネルギー供給のための油圧媒体が供給されてもよい。
【0086】
ワーク加工のため、ワーク支持体200のパレット210は、受入装置として構成される工作機械の支持装置100のパレット支持体120に固定され、その固定は、パレット支持体120のクランプコーンを介して達成されるが、選択された斜視図には示されていない。
【0087】
パレット支持体120に固定されたワーク支持体200の回転駆動のため、パレット支持体120は電気駆動モータ110のロータ112に接続され、そのステータ111は、工作機械のベース400側に配置される。ロータ112が回転軸Rを中心にステータ111に対して回転すると、パレット支持体120および固定されたワーク支持体200もワーク300と共に回転する。
【0088】
支持装置100のパレット支持体120には、ワーク支持体200を固定するためのクランプコーンを作動させるため、非回転ディストリビューターフランジ150を介して油圧媒体が供給される。ディストリビューターフランジ150は、回転軸Rの方向に変位可能な油圧カップリング151を介して工作機械の油圧供給部に接続されるか、またはそこから分離されてもよい。
【0089】
特に、爪チャック220のクランプ爪221をこのように作動させてワーク300をしっかりとクランプするため、または加工が行われた後にワーク300を再び爪チャック220から解除するため、ワーク支持体200、したがってその爪チャック220にも、中央に配置されたエネルギー伝送インタフェースを介して油圧エネルギーが供給される。
【0090】
支持装置100側において、エネルギー伝送インタフェースは媒体カプラ130を備え、媒体カプラ130は、支持装置100とワーク支持体200との間の油圧媒体の媒体移送を可能にするためワーク支持体側のレセプタクル230に結合することができ、その結果、例えば、クランプ爪221を作動させるための特定の油圧供給圧力を提供することができる。
【0091】
図示において、エネルギー伝送インタフェースが取り外されているため、当該インタフェースを介した結合が存在しない。エネルギー伝送インタフェースを介した結合を確立するため、とりわけ爪チャック220にエネルギーを供給するために、媒体カプラ130は、
図1に示す構成から開始して、レセプタクル230にドッキングするために回転軸Rの方向に向けられた上昇移動によってワーク支持体200に向かって変位される。
【0092】
ワーク加工を開始する前に、媒体カプラ130は、
図1に示す構成に下げ戻され、それによってエネルギー伝送インタフェースを介した結合が解除される。ワーク支持体200は、当該結合が解除されたとき、ワーク支持体200の油圧ネットワーク内に以前存在していた油圧が維持されて低下しないように、または少なくとも著しく低下しないように構成される。
【0093】
図示の例示的な実施形態では、媒体カプラ130は、ワークが加工されている間にワーク支持体200が回転するときに、回転軸Rを中心に回転せず、むしろベース400に対するその位置を維持するように構成される。
【0094】
媒体カプラ130は回転軸Rの方向に変位可能であり、内部構造140の周囲に配置され、内部構造140はベース400に対して静止し、下側にポット146と、それに取り付けられたピストン142と、それに接続された第1の誘導カプラ141とを備える。ここで、媒体カプラ130は、媒体カプラ130が回転軸Rの方向に変位可能に取り付けられるように内部構造140の一部を囲む円筒状の凹部を有する。内部構造140に対する媒体カプラ130の残りの回転自由度をなくすために、媒体カプラ130はまた、トルク支持体を介してピストン142に接続される(
図2参照)。
【0095】
ピストン142と媒体カプラ130との間には昇降用油圧システムが配置され(
図2参照)、それを介して、エネルギー伝送インタフェースを介した結合を確立または解除する目的で、回転軸Rの方向への媒体カプラ130の変位が実施される。
【0096】
ピストン142自体は、内側にケーブルフィードスルー145として円筒状の凹部を有し、それを通して供給または伝送ケーブルのベース400から第1の誘導カプラ141までの経路が定められる。
【0097】
第1の誘導カプラ141は、支持装置100とワーク支持体200との間の情報伝送インタフェースの一部であり、電気信号の形態で情報を伝送する役割を果たす。
【0098】
情報伝送インタフェースは、支持装置側の第1の誘導カプラ141とワーク支持体側の第2の誘導カプラ241からなり、これらは電気信号の形態でエアギャップ242を介して互いに情報を誘導伝送するように構成されている。
【0099】
第1の誘導カプラ141は、ワークが加工されている間ベース400に対して固定され、第2の誘導カプラ241は、ワークが加工されている間パレット210の中央凹部内に配置され、ワーク支持体200の残りの部分と共に回転し、その結果、第1の誘導カプラ141および第2の誘導カプラ241は、それらが接触していない間、互いに対して回転するが、エアギャップ242を介して互いに隔てられている。したがって、当該インタフェースを介した誘導伝送は、ワークが加工されている間であっても、2つのカプラ141、241の相対移動または相対回転にもかかわらず、ワーク支持体200と支持装置100との間の電気的結合を提供する低摩耗オプションを提供する。
【0100】
第2の誘導カプラ241は、接続チャネル243内を通る接続手段を介してワーク支持体200の監視装置(ここでは図示せず)に接続され、この監視装置は、主に工作機械の制御装置(ここでは図示せず)に転送する目的で、爪チャック220の応力状態を監視し、情報伝送インタフェースを介して関連する情報を伝送するように構成される。監視装置は一般に、クランプ装置または爪チャック220の一部として、またワーク支持体200の別個の装置としても提供されてもよい。
【0101】
上述の構造によりワークが加工されている間に応力状態の安全性に関連する監視を行うこともでき、その結果、制御装置は、固定が不充分であるか、または緩んでいる場合には、例えば、ワーク支持体の回転を直ちに停止するように構成されてもよい。
【0102】
図1に示される例示的な実施形態では、ワーク支持体またはその爪チャック220は、油圧によってエネルギーが供給され、爪チャック220の応力状態についての安全性に関連する情報は、支持装置100およびワーク支持体200の中央の非接触情報伝送インタフェースを介して電気的に伝送される。
【0103】
このように、それぞれのタスクのための最適な伝送形態が選択される。それは油圧によって供給されるエネルギーがクランプ装置を作動させるのに最適であり、伝送される電気信号の電力が低いとき、誘導的で、したがって非接触の伝送はフェールセーフであり、かつ特に妨害に対してロバストなので、非接触伝送は情報(特に安全性に関連する情報)を伝送するのに最適であるためである。
【0104】
図2は、
図1の例示的な実施形態の2次元断面図をさらに示すが、明瞭にするため、ワーク支持体200のクランプ装置または爪チャック220を示さない。
【0105】
図1の図示の補足として、
図2の断面図は主に、本発明に係るシステムの例示的な実施形態の支持装置100の前述の構造を示す。
【0106】
図2は、特に、媒体カプラ130を回転軸Rの方向に移動させるためのピストン142と媒体カプラ130との間の昇降用油圧システム143、ならびに媒体カプラ130とピストン142との間で媒体カプラ130を支持するために使用されるトルク支持体144を示す。
【0107】
昇降用油圧143は、2つの油圧室によって実施され、媒体カプラ130の凹部内に延びるピストン142の半径方向に突出するピストン延長部と媒体カプラ130との間でそれぞれ境界が定められる。回転軸の方向で見ると、ピストン延長部の下方に第1の油圧室があり、ピストン延長部の上方に第2の油圧室(ここでは充填されていない)がある。
図2に示す構成から開始して、媒体カプラ130は、第2の油圧室を充填して第1の油圧室を空にすることによって、回転軸Rの方向に軸方向上方に変位してもよく、その結果、このようにして媒体カプラ130は、ワーク支持体またはパレット210のレセプタクル230にドッキングし、エネルギー伝送インタフェースを介して結合が確立される。
【0108】
図3は、本発明の第3の態様に係る支持装置の例示的な実施形態の一部の斜視図を示すが、ワーク支持体のための受入装置がなく、図示の構造は、
図1および
図2で既に記載した支持装置の構造に本質的に対応する。
【0109】
図3は支持装置の内部構造140を示し、内部構造140は、ポット146と、そこへ取り付けられたピストン142と、支持装置と回転軸Rを中心に回転可能で取り付け可能なワーク支持体(ここでは図示せず)との間の情報伝送インタフェースの一部として、そこへ取り付けられた、誘導カプラ141とを含む。
【0110】
支持装置とそれに取り付けられたワーク支持体との間のエネルギー伝送インタフェースの一部としての媒体カプラ130は、変位による油圧および電気エネルギーの伝送のために取り付けられたワーク支持体への結合を確立または解除するために、内部構造140に対して回転軸Rの方向に変位できるように取り付けられる。ピストン142と媒体カプラ130との間のトルク支持体144は、媒体カプラ130が内部構造140に対して回転するのを防ぐ。
【0111】
媒体カプラ130の軸方向の変位のための上昇移動は、昇降用油圧システム143を介して行われ、その動作原理は、
図2に関連して既に記載されている。
【0112】
図3に示す構成では、媒体カプラ130は、ワーク支持体にドッキングするのに適した位置にあり、第2の油圧室(上部)は充填され、昇降用油圧143の第1の油圧室(下部)は空である。
【0113】
媒体カプラ130とワーク支持体側の適合する相手方との間のエネルギー伝送は、媒体移送のために上側に配置されたカップリング131を介して行われ、これによって油圧媒体(または代替的に空気圧媒体)を相互に交換することができる。加えて、少なくとも情報伝送インタフェースを介して伝送される電気信号より高い、高電力電気エネルギーを伝送するための、いくつかのエレクトロピン132の形態のさらなるエネルギー伝送インタフェースが、媒体カプラ130の上側に配置される。
【0114】
媒体カプラ130へのエネルギー供給は、下側に配置された媒体供給のための端子133を介して行われ、これは作動液供給部(ここでは図示せず)および/またはガス供給部および/または真空供給部に接続されてもよい。電気エネルギーは、ケーブルフィードスルー145内のエレクトロピン132の下を通り電気エネルギー源(ここでは図示せず)に接続される、接続手段(同様にここでは図示せず)を介して供給される。
【0115】
したがって、(少なくとも部分的に)図示された支持装置により、それに取り付けられたワーク支持体に、エネルギー伝送インタフェースを介して油圧および/または空気圧エネルギーと、そしてさらなるエネルギー伝送インタフェースを介して電気エネルギーとの両方を供給することができ、一方で、中央に配置された第1の誘導カプラ141を介して、ワーク支持体側の相手方と情報を伝送することができる。
【0116】
図4aおよび
図4bは、
図3に示す実施形態のエネルギーおよび情報伝送インタフェースの支持装置側の一部を拡大した平面透視図を示し、それぞれ
図4aでは結合状態に対応する位置、および
図4bでは非結合状態に対応する位置にある。
【0117】
媒体カプラ130は、ワーク支持体またはそのレセプタクル230に結合された状態で、媒体移送のために周縁に配置された4つのカップリング131を介してワーク支持体にエネルギーを供給するための油圧および/または空気圧媒体を提供することができる、支持装置側のエネルギー伝送インタフェースの一部を形成する。
【0118】
さらに、媒体カプラ130の上側の一部周縁に配置された3つのエレクトロピン132とのさらなるエネルギー伝送インタフェースがあり、結合状態においてそれを介して、ワーク支持体のエネルギー供給のために電気エネルギーを供給することができる。
【0119】
情報伝送インタフェースの第1の誘導カプラ141は、媒体カプラ131に囲まれるように中央に配置されている。
【0120】
図4bと比較して、
図4aは、ワーク支持体またはそのレセプタクル230に結合された状態の媒体カプラ130の位置を示す。第1の誘導カプラ141は、工作機械のベース(ここでは図示せず)に対して固定され、媒体カプラ130は、第1の誘導カプラ141に対して軸方向上方に変位して結合を確立し、軸方向下方に変位して結合を解除する。
図4aは上方に変位した位置を示し、
図4bは下方に変位した媒体カプラ130の位置を示す。
【0121】
図4cは、
図4aおよび
図4bに示す支持装置側の関連するインタフェースの一部に適合する、ワーク支持体上の相手方の例示的な実施形態を示す。
【0122】
エネルギー伝送インタフェースを介した結合を確立するために、ワーク支持体は、
図4aおよび
図4bに示す媒体カプラ130のためのレセプタクル230を下側に有する。レセプタクル230は、支持装置とワーク支持体との間の油圧および/または空気圧ネットワークを確立するために、
図4aおよび
図4bに示す媒体移送のためのカップリング131を結合するように構成される、周縁にわたって分散された4つのカップリングニップル231を有し、それを介してワーク支持体にエネルギーが供給される。
【0123】
さらに、レセプタクル230の領域には、さらなるエネルギー伝送インタフェースの一部として、周縁の一部分にわたって分散された3つのエレクトロピン132が配置され、支持装置とワーク支持体との間の比較的高い電力の電気エネルギー伝送のための電気的結合が、当該エレクトロピン132を介して達成される。
【0124】
媒体カプラ130のためのレセプタクル230に囲まれ、
図4aおよび
図4bに図示されているものに適合する第2の誘導カプラ241が中央に配置され、当該第2の誘導カプラ241は、媒体カプラ130の位置にかかわらず、情報伝送インタフェースとして第1の誘導カプラ141と併せて使用することができ、したがって(複数の)エネルギー伝送インタフェース(
図4aおよび
図4bの構成を参照)を介した結合とは無関係である。
【0125】
以上、添付図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態およびその利点について詳細に説明した。
【0126】
本発明は、上述の実施形態およびそれらの実施上の特徴に決して限定されないことが再び強調される。本発明はまた、記載される例示的な実施形態の修正、特に、独立請求項の範囲内で説明される例示的な実施形態の1つまたは複数の特徴の修正および/または組み合わせから生じるものを含む。
【符号の説明】
【0127】
100 支持装置
110 駆動モータ
111 ステータ
112 ロータ
120 パレット支持体
130 媒体カプラ
131 媒体移送用のカップリング
132 エレクトロピン
133 媒体供給用の端子
134 エレクトロピンの電流供給用のケーブルフィードスルー
140 内部構造
141 第1の誘導カプラ
142 ピストン
143 昇降用油圧
144 トルク支持体
145 ケーブルフィードスルー
146 ポット
150 ディストリビューターフランジ
151 ディストリビューターフランジ用の油圧カップリング
200 ワーク支持体
210 パレット
220 爪チャック
221 クランプ爪
222 ガイド溝
230 媒体カプラ用のレセプタクル
231 カップリングニップル
241 第2の誘導カプラ
242 エアギャップ
243 接続チャネル
300 ワーク
400 工作機械のベース
R 回転軸
【手続補正書】
【提出日】2023-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク加工システ
ムであって、
支持装置(100
)を含む工作機械であって、ワーク加工の過程で前記工作機械のベース(400)に対して回転軸(R)を中心に回転するよう駆動されるように構成されるワーク支持体(200)のための受入装置(120)を備える工作機械と、
前記受入装置(120)に固定可能でありクランプ装置(220)を有するワーク支持体(200)であって、
前記クランプ装置(220)を介して加工されるワーク(300)が前記ワーク支持体(200)に固定され、前記ワーク支持体(200)が前記クランプ装置(220)の応力状態を監視するように構成される監視装置を備える、ワーク支持体(200)と、
を備え、
固定された前記ワーク支持体(200)の前記監視装置は
、前記監視装置により監視された前記応力状態に関する情報を、非接触の情報伝送インタフェース(141、241)を介して前記支持装置(100)へ伝送できるように、前記支持装置(100)および前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)は、前記情報伝送インタフェース(141、241)を介して互いに電気的に結合され、
前記支持装置(100)および前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)は、前記支持装置(100)と前記ワーク支持体(200)との間で油圧および/または空気圧エネルギーの伝送のためのエネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して互いに結合されるように構成されることを特徴とする、
ワーク加工システム。
【請求項2】
前記支持装置(100)および前記ワーク支持体(200)は、結合状態において、固定された前記ワーク支持体(200)の前記クランプ装置(220)にエネルギ
ーが前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して供給されるように、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して互いに結合できることを特徴とする、
請求項1に記載のワーク加工システム。
【請求項3】
前記応力状態を監視するための前記監視装置は、センサユニット群からの1つまたは複数のセンサユニットを備え、前記センサユニット群は、
前記クランプ装置(220)における油圧および/または空気圧を検知するための圧力センサユニットと、
前記クランプ装置(220)の端部位
置を検知するための端部位置センサユニットと、
前記クランプ装置(220
)の変位を検知するための変位センサユニットと、
前記ワーク(300)に作用する前記クランプ装置(220)のクランプ力を検知するための力センサユニットと、を備えることを特徴とする、
請求項1または2に記載のワーク加工システム。
【請求項4】
前記エネルギー伝送インタフェース(130、132、230)は
、結合状態において、前記支持装置(100)と前記受入装置(120)に固定された前記ワーク支持体(200)との間で電気エネルギーを伝送するよう
にさらに構成されることを特徴とする、
請求項
1から3のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項5】
前記支持装置(100)は、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)の支持装置側の一部(130)とワーク支持体側の一部(230)との間の相対移動によって、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の結合を確立および/または解除するように構成されることを特徴とする、
請求項
1から4のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項6】
前記支持装置(100)は、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)の前記支持装置側の一部(130)の移動軸の方
向への並進移動によって、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合を確立および/または解除するように構成されることを特徴とする、
請求項5に記載のワーク加工システム。
【請求項7】
前記システムは、前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介した前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合がワーク加工中に解除されるように構成されることを特徴とする、
請求項5または6に記載のワーク加工システム。
【請求項8】
前記システムは、前記支持装置(100)と固定された前記ワーク支持体(200)との間の前記結合が、ワーク加工中に前記エネルギー伝送インタフェース(130、230)を介して確立されるように構成されることを特徴とする、
請求項5または6に記載のワーク加工システム。
【請求項9】
前記支持装置(100)および前記工作機械の前記ベース(400)は、ワーク加工中の前記支持装置(100)と前記ベース(400)との間で、エネルギーが、さらなるエネルギー伝送インタフェー
スを介して伝送されるように、油圧および/または空気圧および/または電気エネルギーの伝送のための前記さらなるエネルギー伝送インタフェースを介して互いに結合されることを特徴とする、
請求項8に記載のワーク加工システム。
【請求項10】
前記さらなるエネルギー伝送インタフェースの一部は、前記支持装置(100)と、前記工作機械の前記ベース(400)側に配置された作動液供給部および/またはガス供給部および/または真空供給部との間のシールされた移行部を備える回転フィードスルーとして構成されることを特徴とする、
請求項9に記載のワーク加工システム。
【請求項11】
前記情報伝送インタフェース(141、
241)の支持装置側の一部(141)は、ワーク加工の過程において前記受入装置(120)の回転中に、前記工作機械の前記ベース(400)に対するその位置
を保持することを特徴とする、
請求項
1から10のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項12】
前記情報伝送インタフェース(141、241)の前記支持装置側の一部(141)および前記ワーク支持体側の一部(241)は、それぞれエアギャップ(242)を渡って電気信号の形態で互いに情報を誘導伝送するように構成される誘導カプラとして構成されることを特徴とする、
請求項
1から11のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項13】
前記支持装置(100)は、前記ベース(400)側に配置された前記工作機械の制御装置に、非接触の第2の情報伝送インタフェースを介して電気的に結合され、前記第2の情報伝送インタフェースは、前記支持装置(100)と前記制御装置との間で電気信号の形態の情
報を、伝送するように構成されることを特徴とする、
請求項
1から12のいずれか1項に記載のワーク加工システム。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載のワーク加工システムで使用される工作機械。
【請求項15】
請求項14に記載の工作機械で使用される支持装置(100)。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか1項に記載のワーク加工システムで使用されるワーク支持体(200)。
【国際調査報告】