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特表2024-513285在宅透析供給品配送ロボット、ネットワーク、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】在宅透析供給品配送ロボット、ネットワーク、および方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 5/00 20060101AFI20240315BHJP
   B60P 3/00 20060101ALI20240315BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
B25J5/00 A
B60P3/00 N
B65G61/00 550
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539798
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 US2022013696
(87)【国際公開番号】W WO2022203753
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】17/211,141
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508180910
【氏名又は名称】フレセニウス メディカル ケア ホールディングス インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーグマン、エリック
(72)【発明者】
【氏名】ステューバー、ジェシカ
(72)【発明者】
【氏名】ヤッズ、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ルクレール、ジョナサン
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS34
3C707CS08
3C707CY12
3C707HS27
3C707KS36
3C707WA16
(57)【要約】
在宅透析患者の自宅住居に在宅透析供給品を配送するための配送ロボットが提供される。配送ロボットは、自律型配送ロボットであり得る。本配送ロボットは、ホイールまたは他の牽引デバイスの屋外セットと、ホイールまたは他の牽引デバイスの屋内セットとを有し得る。本配送ロボットは、屋外表面を横断するための屋外構成と、在宅透析患者の自宅の内側の戸内表面を横断するための屋内構成とで切り替わるように構成され得る。また、ネットワークが提供され、ロボット配送車両、倉庫、患者の自宅内にあるリモートコンピュータ、またはそれらの組合せを含み得る。配送ロボットおよびネットワークを利用する、在宅透析供給品を配送する方法も提供される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送ロボットであって、
前記配送ロボットを移動させるように、および前記配送ロボットを屋外構成および屋内構成に変形させるように構成されたドライブトレインと、
受信された信号に少なくとも基づいて前記ドライブトレインを制御するように構成された制御ユニットと、
物体を感知し、前記制御ユニットに信号を送るように構成されたセンサシステムと、
供給品を保持するように構成され、前記ドライブトレインの移動に伴って移動するために前記ドライブトレインに接続された供給品ホルダと、
屋外表面を横断するための屋外動力牽引デバイスと、
屋内表面を横断するための屋内動力牽引デバイスと、
を備え、
前記ドライブトレインは、(1)前記屋外動力牽引デバイスが前記屋外構成で屋外表面を横断する間、前記屋内動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持し、(2)前記配送ロボットを前記屋外構成から前記屋内構成に変形させ、(3)前記屋内動力牽引デバイスが前記屋内構成で屋内表面を横断する間、前記屋外動力牽引デバイスを前記持ち上げ位置に維持するように、前記制御ユニットによって制御されるように構成されている、配送ロボット。
【請求項2】
前記屋外動力牽引デバイスおよび前記屋内動力牽引デバイスは共にホイールのセットを備え、ホイールの各セットは、それぞれの枢動ブラケット上で回転するように据え付けられた屋内ホイールと、前記それぞれの枢動ブラケット上で回転するように据え付けられた屋外ホイールとを備える、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項3】
各枢動ブラケットは、(1)前記ホイールのそれぞれのセットのうちの前記屋外ホイールが前記ホイールのそれぞれのセットのうちの前記屋内ホイールに対してより低い位置にある前記屋外構成と、(2)前記ホイールのそれぞれのセットのうちの前記屋内ホイールが前記ホイールのそれぞれのセットのうちの前記屋外ホイールに対してより低い位置にある前記屋内構成との間で前記枢動ブラケットを枢動させるように構成されたモータ式ドライブを備える、請求項2に記載の配送ロボット。
【請求項4】
ホイールの各セットのうちの前記屋内ホイールは、メカナムホイールを備える、請求項2に記載の配送ロボット。
【請求項5】
配送ロボットは、前記屋外構成において第1の最大高さを有し、前記屋内構成において第2の最大高さを有し、前記第2の最大高さは前記第1の最大高さよりも大きい、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項6】
配送ロボットは、前記屋外構成において第1の最大幅を有し、前記屋内構成において第2の最大幅を有し、前記第1の最大幅は前記第2の最大幅よりも大きい、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項7】
リフトをさらに備え、前記リフトは、前記屋外動力牽引デバイスおよび前記屋内動力牽引デバイスの両方が、屋外表面から、屋内表面から、または屋外表面および屋内表面から離れて持ち上げられるように、前記配送ロボットを上昇位置へと持ち上げるように構成され、前記配送ロボットは、前記上昇位置にある間に前記屋外構成と前記屋内構成との間で移行するように構成されている、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項8】
自律型配送ロボットであって、
前記自律型配送ロボットを移動および変形させるためのドライブトレインと、
受信された信号に少なくとも基づいて前記ドライブトレインを自律的に制御するように構成された制御ユニットと、
物体を感知し、前記制御ユニットに信号を送るように構成されたセンサシステムと、
供給品を保持するように構成され、前記ドライブトレインの移動に伴って移動するために前記ドライブトレインに接続された供給品ホルダと、
屋外表面を横断するための屋外動力牽引デバイスと、
屋内表面を横断するための屋内動力牽引デバイスと、
を備え、
前記ドライブトレインは、(1)前記屋外動力牽引デバイスが屋外表面を横断する間、前記屋内動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持し、(2)前記屋外動力牽引デバイスが家への敷居の外側の屋外表面と接触したままである間に、前記敷居において前記屋内動力牽引デバイスを前記家の中へ下ろし、(3)前記屋外動力牽引デバイスが前記家の内側の戸内表面に接触しないように、前記屋内動力牽引デバイスが前記戸内表面に接触したら前記屋外動力牽引デバイスを持ち上げるように、前記制御ユニットによって制御されるように構成されている、自律型配送ロボット。
【請求項9】
前記ドライブトレインに電力供給するように構成された電源をさらに備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項10】
前記電源は充電式バッテリを備える、請求項9に記載の自律型配送ロボット。
【請求項11】
屋外動力牽引デバイスシールドをさらに備え、前記制御ユニットは、前記屋外動力牽引デバイスが家の敷居において持ち上げられた後、前記自律型配送ロボットが前記敷居を通過し前記家の中に移動する前に、前記屋外動力牽引デバイスシールドを、前記屋外動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるように前記ドライブトレインを制御するように構成されている、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項12】
屋内動力牽引デバイスシールドをさらに備え、前記制御ユニットは、前記屋内動力牽引デバイスが家への敷居において前記家の中へ下ろされる前に、前記屋内動力牽引デバイスシールドを、前記屋内動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるように前記ドライブトレインを制御するように構成されている、請求項11に記載の自律型配送ロボット。
【請求項13】
屋内動力牽引デバイスシールドをさらに備え、前記制御ユニットは、(1)前記屋内動力牽引デバイスが家への敷居において前記家の中へ下ろされる前に、前記屋内動力牽引デバイスシールドを、前記屋内動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるように前記ドライブトレインを制御し、(2)前記屋内動力牽引デバイスが家の内側の戸内表面に下ろされ、前記戸内表面と接触することができるように、前記敷居において前記屋内動力牽引デバイスを遮蔽解除するように構成されている、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項14】
前記供給品ホルダは平台を備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項15】
前記供給品ホルダはクランプを備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項16】
前記供給品ホルダは、モータ駆動ゲートを含むフレームを備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項17】
在宅透析供給品のパッケージをさらに備え、前記在宅透析供給品のパッケージは、前記供給品ホルダによって保持される、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項18】
前記屋外動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、および歩行脚のうちの1つまたは複数を備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項19】
前記屋内動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、および歩行脚のうちの1つまたは複数を備える、請求項18に記載の自律型配送ロボット。
【請求項20】
前記屋外動力牽引デバイスは、ホイールのセットを備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項21】
前記屋内動力牽引デバイスは、ホイールのセットを備える、請求項8に記載の自律型配送ロボット。
【請求項22】
請求項17に記載の前記自律型配送ロボットと、
情報、命令、またはその両方を前記自律型配送ロボットに送るように構成されたリモートネットワークコンピュータと、
を備え、
前記自律型配送ロボットは、前記リモートネットワークコンピュータから受信された情報、命令、またはその両方に自律的に反応するように構成されている、在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項23】
ロボット運搬車両をさらに備え、前記リモートネットワークコンピュータは、前記ロボット運搬車両上またはその内側にあり、前記ロボット運搬車両は、前記自律型配送ロボットを積載、荷降ろし、または積み降ろしするためのリフトを備える、請求項22に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項24】
前記ロボット運搬車両は自律型車両を備える、請求項23に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項25】
前記ロボット運搬車両は自律型トラックを備え、前記自律型トラックはトラックの荷台を有し、1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットが前記トラックの荷台上に格納され、前記トラックの荷台は、前記自律型配送ロボットを格納するために利用可能な追加の空間を有する、請求項23に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項26】
前記ロボット運搬車両は自律型トラックを備え、前記自律型トラックはトラックの荷台を有し、前記自律型配送ロボットは前記トラックの荷台上に格納され、1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットもまた前記トラックの荷台上に格納される、請求項23に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項27】
前記ロボット運搬車両は自律型トラックを備え、前記自律型トラックはトラックの荷台を有し、前記自律型配送ロボットは前記トラックの荷台上に格納され、1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットもまた前記トラックの荷台上に格納され、前記自律型トラックは、バッテリ充電器を備え、前記自律型配送ロボットは、前記バッテリ充電器よって充電されるように構成された充電式バッテリを備える、請求項23に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項28】
前記リモートネットワークコンピュータは、家に住む在宅透析患者に関する処方情報を送るように構成され、
前記自律型配送ロボットは、前記リモートネットワークコンピュータから処方情報を受信し、受信された処方情報に自律的に反応し、受信された処方情報に基づいて、処方された在宅透析供給品を自身に積載し、前記処方された在宅透析供給品を前記家にいる前記在宅透析患者に配送するように構成されている、請求項22に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項29】
ロボット運搬車両をさらに備え、
前記ロボット運搬車両は、前記自律型配送ロボットを積載、荷降ろし、または積み降ろしするためのリフトを備え、
前記ロボット運搬車両は、処方された在宅透析供給品を自身に積載するために前記自律型配送ロボットによって使用されるように構成された在宅透析供給品の保管庫を備える、
請求項28に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項30】
請求項8に記載の前記自律型配送ロボットと、
在宅透析供給品の保管庫、リフト、およびプログラミングコンピュータを備える倉庫と、前記プログラミングコンピュータは、コンピュータインターフェースを備え、
ロボット運搬車両と、
を備え、
前記自律型配送ロボットの前記制御ユニットは、メモリを備え、
前記自律型配送ロボットは、前記プログラミングコンピュータから命令のプログラムを受信するために前記コンピュータインターフェースとインターフェース接続するように構成されたロボットインターフェースを備え、
前記制御ユニットは、前記ロボットインターフェースを介して受信された命令のプログラムを前記メモリに記憶するように構成され、
前記リフトは、前記自律型配送ロボットが、処方された在宅透析供給品の積荷を保持している間に、前記自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両の中へと持ち上げるように構成されている、在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項31】
前記自律型配送ロボットは、前記ドライブトレインに電力供給するための電源を備え、前記電源は充電式バッテリを備え、前記倉庫は、前記充電式バッテリを充電するように構成されたバッテリ充電器を備える、請求項30に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項32】
前記倉庫は、自律型供給品リフトをさらに備え、前記自律型供給品リフトは、(1)在宅透析処置に関する処方情報を受信し、(2)前記処方情報の履行において前記倉庫の前記保管庫から処方された在宅透析供給品を回収し、(3)前記処方された在宅透析供給品を前記自律型配送ロボット上に積載するように構成されている、請求項30に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項33】
1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットをさらに備え、その各々は、最初に言及された前記自律型配送ロボットと同一である、請求項30に記載の在宅透析供給品配送ネットワーク。
【請求項34】
第1の積載済み自律型配送ロボットを形成するように、処方された在宅透析供給品を第1の自律型配送ロボットに積載することと、
第2の積載済み自律型配送ロボットを形成するように、処方された在宅透析供給品を第2の自律型配送ロボットに積載することと、
前記第1および第2の積載済み自律型配送ロボットをロボット運搬車両に積載することと、
第1の場所において、前記第1の積載済み自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両から荷降ろしすることと、
前記ロボット運搬車両を第2の場所に移動させながら前記第1の積載済み自律型配送ロボットを前記第1の場所に置いていくことと、
前記第2の場所において、前記第2の積載済み自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両から荷降ろしすることと、
前記処方された在宅透析供給品を、前記第1の積載済み自律型配送ロボットから第1の家に自律的に配送することと、
第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットを形成するように、前記第1の家において前記第1の積載済み自律型配送ロボットから荷降ろしすることと、
前記ロボット運搬車両を前記第2の場所から前記第1の場所に戻すことと、
前記第1の場所において、前記第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両に積載することと、
前記処方された在宅透析供給品を、前記第2の積載済み自律型配送ロボットから第2の家に自律的に配送することと、
第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットを形成するように、前記第2の家において前記第2の積載済み自律型配送ロボットから荷降ろしすることと、
前記ロボット運搬車両を前記第1の場所から前記第2の場所に戻すことと、
前記第2の場所において、前記第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両に積載することと、
を備える、在宅透析供給品配送方法。
【請求項35】
前記ロボット運搬車両を、在宅透析供給品の保管庫を有する倉庫に輸送することと、
前記倉庫において、前記第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットおよび前記第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットを前記ロボット運搬車両から荷降ろしすることと、
前記倉庫において、前記第1の自律型配送ロボットおよび前記第2の自律型配送ロボットの各々に、処方された在宅透析供給品を再び積載することと、
をさらに備える、請求項34に記載の在宅透析供給品配送方法。
【請求項36】
前記第1の自律型配送ロボットおよび前記第2の自律型配送ロボットの各々は、充電式バッテリを備え、前記倉庫はバッテリ充電器を備え、前記方法は、前記倉庫において前記充電式バッテリを充電することをさらに備える、請求項35に記載の在宅透析供給品配送方法。
【請求項37】
物品を配送するためのシステムであって、
第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVと、前記第1のAGVは、屋外動力牽引デバイス、屋内動力牽引デバイス、1つまたは複数の物品を中に留め置くように構成されたレセプタクル、ならびに前記屋外動力牽引デバイスおよび前記屋内動力牽引デバイスを駆動し、前記AGVを屋外構成と屋内構成との間で変換するように構成された1つまたは複数のモータを備え、
前記第1のAGVに関連付けられ、プロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムと、
を備え、前記メモリは、コンピュータ可読命令を記憶しており、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによる実行時に、
(1)前記屋外構成の前記第1のAGVを、前記レセプタクル内に留め置かれた1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の入口まで走行させることと、ここにおいて、前記屋外構成では、前記屋外動力牽引デバイスが屋外表面に係合されるように前記屋外動力牽引デバイスが前記第1のAGVから展開され、前記屋内動力牽引デバイスが前記屋外表面より上に上昇されるように前記屋内動力牽引デバイスが後退され、
(2)前記住居の入口で前記屋外構成から前記屋内構成に変換することと、ここにおいて、前記屋内構成では、前記屋内動力牽引デバイスが住居表面に係合されるように前記屋内動力牽引デバイスが前記第1のAGVから展開され、前記屋外動力牽引デバイスが前記住居表面より上に上昇されるように前記屋外動力牽引デバイスが後退され、
(3)前記住居の内側の前記住居表面にいる前記屋内構成の前記第1のAGVを屋内ドロップオフ場所まで走行させることと、
を行うことを前記第1のAGVに命令するように前記コンピューティングシステムを構成する、システム。
【請求項38】
配送車両をさらに備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによる実行時に、前記配送車両から前記住居の前記入口まで走行することを前記第1のAGVに命令するように前記コンピューティングシステムを構成する、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記第1のAGVは、グローバルポジショニングシステムを備え、前記コンピューティングシステムは、前記配送車両から前記住居までの道路経路を決定するように構成されている、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記配送車両は自律型トラックを備える、請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
前記第1のAGVは充電可能な電力モジュールを有し、前記配送車両はドッキングステーションを備え、前記ドッキングステーションは充電器を備え、前記充電器は前記電力モジュールを充電するように構成されている、請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記ドッキングステーションは、少なくとも前記屋外動力牽引デバイスを洗浄するように構成された洗浄ステーションをさらに備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによる実行時に、前記1つまたは複数の物品が前記レセプタクルから取り出されたときにその旨を決定することを前記第1のAGVに命令し、前記1つまたは複数の物品が前記レセプタクルから取り出されたときにその旨を決定したときに、
(1)前記屋内構成で前記屋内ドロップオフ場所から前記住居の前記入口まで走行することと、
(2)前記住居の前記入口で前記屋内構成から前記屋外構成に変換することと、
(3)前記屋外構成で前記配送車両まで戻るように走行することと、
を行うことを前記第1のAGVに命令するように前記コンピューティングシステムを構成する、
請求項38に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1のAGVは、1つまたは複数のセンサを備え、前記1つまたは複数のセンサは、前記入口のアクセスバリアが開いているかどうかを検出するように構成され、前記1つまたは複数のセンサは、前記アクセスバリアが開いていると検出されたときに開信号を前記コンピューティングシステムに送るように構成され、前記コンピューティングシステムは、前記開信号を受信すると、前記屋外構成から前記屋内構成に変換することを前記第1のAGVに命令するように構成されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項45】
ドロップオフ場所から前記入口までの入口経路が前記メモリに保存され、前記住居の前記入口から前記屋内ドロップオフ場所までの屋内経路が前記メモリに保存される、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記コンピューティングシステムは、前記メモリにロードされたデータ、前記1つまたは複数のセンサによって取得されたデータ、ナビゲーションシステムによって取得されたデータ、リモートコンピューティングシステムからワイヤレスで取得されたデータ、またはそれらの組合せから、前記入口経路および前記屋内経路を決定するように構成されている、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記第1のAGVは光センサを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項48】
前記第1のAGVは距離センサを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項49】
前記第1のAGVは、前記レセプタクルに向けられており物品が前記レセプタクル内にあるかどうかを決定するように構成された近接センサを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項50】
前記住居はアクセスバリアを有し、前記アクセスバリアはロックを有し、前記第1のAGVは識別タグを備え、前記住居は、前記識別タグを読み取るように構成されたリーダを備え、前記ロックは、前記識別タグが前記リーダによって読み取られたときに、前記ロックがロック解除され、前記アクセスバリアが開くように構成されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項51】
前記識別タグは無線周波数識別(RFID)タグを備え、前記リーダはRFIDリーダを備える、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記住居は、前記住居内にリモートコンピューティングシステムを備え、前記第1のAGVはワイヤレス送信機を備え、前記コンピューティングシステムは、前記リモートコンピューティングシステムにワイヤレス通信を送ることを前記第1のAGVに命令するように構成されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項53】
前記ワイヤレス通信は、前記第1のAGVが前記住居に到着したという通知または前記第1のAGVの前記住居への推定到着時刻に関する通知を備える、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記リモートコンピューティングシステムは、モバイルデバイス、スマートドアベル、スマートロック、スマートテレビ、スマートスピーカ、またはそれらの組合せの一部である、請求項52に記載のシステム。
【請求項55】
前記屋外動力牽引デバイスおよび前記屋内動力牽引デバイスは、フレームに枢動可能に結合されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項56】
前記第1のAGVが前記屋外構成から前記屋内構成に変換するとき、前記1つまたは複数のモータは、前記屋内動力牽引デバイスが前記住居の内側の前記住居表面に係合するように、前記入口を通して前記屋内動力牽引デバイスを上昇位置から水平位置に枢動させ、前記1つまたは複数のモータは、前記第1のAGVが前記住居に完全に入る前に前記屋外動力牽引デバイスが持ち上げられて前記入口の外側の前記屋外表面から離れるように、前記屋外動力牽引デバイスを水平位置から上昇位置に枢動させる、請求項55に記載のシステム。
【請求項57】
前記第1のAGVは、前記レセプタクルを前記フレームに枢動可能に接続する枢動アームをさらに備え、前記1つまたは複数のモータは、前記屋外動力牽引デバイスおよび前記屋内動力牽引デバイスの両方が前記水平位置にある間に、前記レセプタクルが前記屋外動力牽引デバイスの上の位置から前記屋内動力牽引デバイスの上の位置に移動するように、前記枢動アームを枢動させるように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記第1のAGVは、前記屋外構成では前記屋内動力牽引デバイスを覆うように構成され、前記屋内構成では前記屋外動力牽引デバイスを覆うように構成された少なくとも1つのシールドをさらに備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項59】
前記少なくとも1つのシールドは、前記屋外構成において前記屋内動力牽引デバイスを覆うように構成された第1のシールドと、前記屋内構成において前記屋外動力牽引デバイスを覆うように構成された第2のシールドとを備える、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記屋外動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、および歩行脚のうちの1つまたは複数を備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項61】
前記屋内動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、および歩行脚のうちの1つまたは複数を備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項62】
前記屋外動力牽引デバイスは、複数の屋外ホイールを備える第1のホイールモジュールを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項63】
前記第1のホイールモジュールは、第1のクラスタ軸と、前記第1のクラスタ軸を中心として回転可能な一対の第1のクラスタアームとを備え、前記複数の屋外ホイールは、前記一対の第1のクラスタアームに対して固定された部材軸を中心として回転可能であり、前記1つまたは複数のモータは、前記第1のホイールモジュールに縁石または段差を上がらせるまたは下りさせるように前記第1のクラスタアームを前記第1のクラスタ軸を中心として回転させることが可能である、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
前記屋内動力牽引デバイスは、複数の屋内ホイールを備える第2のホイールモジュールを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項65】
前記第2のホイールモジュールは、第2のクラスタ軸と、前記第2のクラスタ軸を中心として回転可能な一対の第2のクラスタアームとを備え、前記複数の屋内ホイールは、前記一対の第2のクラスタアームに対して固定された部材軸を中心として回転可能であり、前記1つまたは複数のモータは、前記第2のホイールモジュールに段差を上がらせるまたは下りさせるように前記第2のクラスタアームを前記第2のクラスタ軸を中心として回転させることが可能である、請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記レセプタクル内に留め置かれた1つまたは複数の物品をさらに備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項67】
物品を配送する方法であって、
第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVを配送車両上に積載することと、前記第1のAGVは、レセプタクルと、動力牽引デバイスと、モータと、自律走行させるように前記モータおよび前記動力牽引デバイスを制御するためのプロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムと、前記コンピューティングシステムと通信する1つまたは複数のセンサと、前記コンピューティングシステムと通信するナビゲーションシステムとを備え、
前記第1のAGVの前記レセプタクルに配送のための1つまたは複数の物品を積載することと、
前記配送車両をAGVドロップオフ場所まで走行させることと、
前記配送車両から前記第1のAGVを展開することと、
を備え、
前記コンピューティングシステムは、前記コンピューティングシステムに通信された座標に基づいて、前記AGVドロップオフ場所から前記住居の入口までの配送経路に沿って走行するように前記第1のAGVに命令し、
前記座標は、前記複数のセンサ、前記ナビゲーションシステム、またはそれらの組合せを使用して前記コンピューティングシステムによって決定される、方法。
【請求項68】
座標は前記メモリに予めロードされている、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記1つまたは複数の物品は、透析供給品を備え、前記透析供給品は、溶液バッグ、使い捨てチューブセット、生理食塩水、化学薬品、マスク、手袋、ワイプ、またはそれらの組合せを備える、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記配送経路は、道路経路および入口経路を備え、前記道路経路は、前記AGVドロップオフ場所から前記1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の前までの道順を備え、前記入口経路は、前記住居の前記前から前記住居の入口までの道順を備える、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記コンピューティングシステムは、前記住居の前記入口から前記住居内の屋内ドロップオフ場所までの屋内経路に沿って走行するように前記第1のAGVに命令する、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記コンピューティングシステムは、前記入口経路の走行と前記屋内経路の走行の合間に屋外構成から屋内構成に変換するように前記第1のAGVに命令する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記第1のAGVは識別タグを備え、前記住居は、前記識別タグを読み取るように構成されたリーダを備え、前記リーダは、前記識別タグを読み取り、信号を送り、前記信号が前記入口をロック解除する、前記入口が開く、またはその両方である、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
前記リーダは、無線周波数送信を使用して前記識別タグを読み取る、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記第1のAGVの前記動力牽引デバイスは、複数の屋外ホイールを備える第1のホイールモジュールと、複数の屋内ホイールを備える第2のホイールモジュールとを備える、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記第1のAGVは、前記複数の屋外ホイールが屋外表面に係合されるように前記第1のホイールモジュールが前記第1のAGVから展開され、前記複数の屋内ホイールが前記屋外表面より上に上昇されるように前記第2のホイールモジュールが後退されることを備える屋外構成と、前記複数の第2のホイールが前記住居の内側の住居表面に係合されるように前記第2のホイールモジュールが前記第1のAGVから展開され、前記複数の屋外ホイールが前記住居表面より上に上昇されるように前記第1のホイールモジュールが後退されることを備える屋内構成とをさらに備える、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記コンピューティングシステムは、前記物品が前記レセプタクルから取り出されたことを前記コンピューティングシステムが決定すると、戻り経路を走行するように前記第1のAGVに命令し、前記戻り経路は、前記住居から前記配送車両と合流する合流場所までの道順を備える、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記戻り経路の座標は、前記メモリに予めロードされているか、前記コンピューティングシステムにワイヤレス通信されるか、前記複数のセンサおよび前記ナビゲーションシステムを使用して前記コンピューティングシステムによって決定されるか、またはそれらの組合せである、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記戻り経路は、少なくとも、前記屋内経路および前記入口経路の逆方向である、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記コンピューティングシステムは、前記屋内経路の逆方向の走行と前記入口経路の逆方向の走行の合間に前記屋内構成から前記屋外構成に変換するように前記第1のAGVに命令する、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記配送車両は自律型トラックである、請求項67に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001] 本願は、2021年3月24日出願の米国特許出願第17/211,141号の優先権を主張するものであり、該出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本発明は、ロボットを使用した供給品の配送に関する。本発明はまた、家に供給品を配送するための配送ネットワークに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 在宅透析は、多くの場合、患者が自分のスケジュールでより頻繁に、自宅で快適に透析することができることに起因して好まれる透析治療法である。また在宅透析は、典型的には、クリニックの物理的なインフラストラクチャ費用、輸送費用、および処置を行う医療専門家の付随費用が必要ないので、より費用効果が高い。しかしながら、在宅透析の課題の1つに、患者の自宅への透析供給品の分配がある。
【0004】
[0004] 在宅透析供給品を配送する現在の方法では、透析供給品を梱包し、積載し、配送し、降ろし、開梱するために、運転手が電動パレットジャッキおよび電動ハンドトラックを使用する必要がある大型の配送トラックを使用することを伴う。時として、6個ものパレット分の透析供給品が配送される。配送は、例えば、透析溶液バッグ、使い捨てチューブセット、生理食塩水のバッグ、他の化学薬品、洗浄供給品、マスク、手袋、ワイプ、および関連する供給品を含む、最大1か月分の透析供給品を含む場合がある。通常の勤務時間の間に、トラックから異なる在宅透析患者へ6~10回の個々の配送が行われ得る。
【0005】
[0005] 在宅透析供給品は、患者の自宅に配送されると保管の必要がある。大量の供給品を一度にすべて配送すると、透析患者に保管の負担をかける。さらに、透析供給品をトラックから家の中に移動させるときに、運転手が、泥、雨、雪、土、砂、草、葉、ペットの排泄物、ならびに他の芝生および庭のごみを患者の自宅に持ち込む可能性がある。別の困難なこととしては、遠隔地の孤立した患者に到達すること、または入口までに障害物、例えば、縁石、段差、急な斜面、荒れた車道、踊り場、ポーチ、ゲート、およびフェンスなどがある住居に住む患者に到達することが含まれる。このような障害のいくつかにより、これまで在宅透析の選択肢ごと排除されていた。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 本発明の特徴は、透析患者、特に在宅透析患者に、より高い柔軟性および利便性を提供することである。
【0007】
[0007] 本発明の別の特徴は、透析患者の自宅などの住居に透析供給品を配送する頻度を増やし、したがって、住居の保管スペース要件を低減するための配送ロボット、ネットワーク、および方法を提供することである。
【0008】
[0008] 本発明のさらなる特徴は、遠隔地にある透析患者の自宅などの住居に透析供給品を配送することを可能にする配送ロボット、ネットワーク、および方法を提供することである。
【0009】
[0009] 本発明のさらなる特徴は、住居までの経路に沿って様々な障害物がある住居に透析供給品を配送することを可能にする配送ロボット、ネットワーク、および方法を提供することである。
【0010】
[0010] 本発明の追加の特徴は、安全かつセキュアに透析供給品をドロップオフするために自律的な配送および住居へのアクセスを可能にする配送ロボット、ネットワーク、および方法を提供することである。
【0011】
[0011] 本発明の追加の特徴は、自律型配送ロボットが、例えば、草、泥、水、雪、ぬかるみ、土、葉、石、粘土、砂、および動物の排泄物などのごみを住居の中に持ち込むことなく在宅透析品をドロップオフするために、住居の中へのアクセスを得ることを可能にする配送ロボット、ネットワーク、および方法を提供することである。
【0012】
[0012] 本発明の追加の特徴および利点は、以下に続く説明に部分的に記載されており、部分的に説明から明らかとなるか、または本発明の実施によって習得できる。本発明の目的および他の利点は、本説明および添付の特許請求の範囲に特に示される要素および組合せによって実現および達成される。
【0013】
[0013] これらの利点および他の利点を達成するために、本発明の目的にしたがって、本明細書で具現化および広く説明されるように、本発明は、例えば、在宅透析供給品配送のために使用することができる配送ロボットに関する。本配送ロボットは、自律型配送ロボットであり得る。本配送ロボットは、配送ロボットを移動および変形させる(transforming)ためのドライブトレインと、受信された信号に少なくとも基づいてドライブトレインを制御するように構成された制御ユニットとを備える。物体を感知し、制御ユニットに信号を送るように構成されたセンサシステムが含まれる。供給品を保持するように構成された供給品ホルダが提供される。供給品ホルダは、ドライブトレインの移動に伴って移動するためにドライブトレインに接続される。本配送ロボットは、屋外表面を横断するための屋外動力牽引デバイス(motive traction device)と、屋内表面を横断するための屋内動力牽引デバイスとを備え得る。電源は、ドライブトレインに電力供給するように構成され得、電源は、充電式または使い捨てバッテリを備え得る。屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスを別個に駆動するために、別個のドライブトレインが設けられ得る。
【0014】
[0014] ドライブトレインは、様々なタスクを達成するように制御ユニットによって制御されるように構成され得る。ドライブトレインは、屋外動力牽引デバイスが屋外表面を横断する間、屋内動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持するように制御され得る。ドライブトレインは、屋外動力牽引デバイスが家への敷居の外側の屋外表面と接触したままである間に、敷居において屋内動力牽引デバイスを家の中へ下ろすように制御され得る。ドライブトレインはさらに、屋内動力牽引デバイスが家の内側の戸内表面に接触すると、屋外動力牽引デバイスを持ち上げるように制御され得る。このようにして、屋外動力牽引デバイスは、戸内表面に接触せず、ごみを家の中に持ち込まない、またはそれを防止することができる。
【0015】
[0015] 本配送ロボットはさらに、屋外動力牽引デバイスシールドを備え得る。制御ユニットは、例えば、屋外動力牽引デバイスが家の敷居において持ち上げられた後、配送ロボットが敷居を通過し家の中に移動する前に、屋外動力牽引デバイスシールドを、屋外動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるようにドライブトレインを制御するように構成され得る。
【0016】
[0016] 屋内動力牽引デバイスおよび屋外動力牽引デバイスの各々は、独立して、ホイール、無限軌道(track)、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、歩行脚、およびそれらの組合せなどのうちの1つまたは複数を備え得る。屋内動力牽引デバイスおよび屋外動力牽引デバイスの各々は、ホイールモジュール、ホイールのセット、複数のホイール、単軸、多軸、およびそれらの組合せなどを備え得る。
【0017】
[0017] 1つまたは複数の実施形態によれば、物品を配送するためのシステムが提供される。本システムは、少なくとも第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVを備え得る。第1のAGVは、屋外動力牽引デバイスと、屋内動力牽引デバイスと、1つまたは複数の物品を中に留め置く(retain)ように構成されたレセプタクルと、屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスを駆動し、AGVを屋外構成と屋内構成との間で変換するように構成された1つまたは複数のモータとを備え得る。
【0018】
[0018] 本システムはさらに、第1のAGVに関連付けられ、プロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムを備え得る。メモリは、コンピュータ可読命令をその中に記憶し得るか、または記憶している。コンピュータ可読命令は、プロセッサによる実行時に、アクションを行うことを第1のAGVに命令するようにコンピューティングシステムを構成し得る。アクションは、(1)屋外構成の第1のAGVを、レセプタクル内に留め置かれた1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の入口まで走行させることを伴い得る。アクションは、(2)住居の入口で屋外構成から屋内構成に変換することを伴い得、ここにおいて、屋内構成では、屋内動力牽引デバイスが住居表面に係合されるように屋内動力牽引デバイスが第1のAGVから展開され(deployed)、屋外動力牽引デバイスが住居表面より上に上昇されるように屋外動力牽引デバイスが後退される。アクションは、(3)住居の内側の住居表面にいる屋内構成の第1のAGVを屋内ドロップオフ場所まで走行させることを伴い得る。本システムはさらに、配送車両、倉庫、またはその両方を備え得る。
【0019】
[0019] 本発明はまた、物品を配送する方法に関する。本方法は、第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVを配送車両上に積載することを備え得る。第1のAGVは、レセプタクルと、動力牽引デバイスと、モータと、自律走行させるようにモータおよび動力牽引デバイスを制御するためのプロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムとを備え得る。本方法は、コンピューティングシステムと通信するナビゲーションシステムを動作させることを伴い得る。本方法は、第1のAGVのレセプタクルに配送のための1つまたは複数の物品を積載することと、配送車両をAGVドロップオフ場所まで走行させることと、配送車両から第1のAGVを展開することとを備え得る。
【0020】
[0020] 1つまたは複数の物品は、透析供給品を備え得、透析供給品は、溶液バッグ、使い捨てチューブセット、生理食塩水、化学薬品、マスク、手袋、ワイプ、またはそれらの組合せなどを備え得る。配送経路は、道路経路および入口経路を備え得る。道路経路は、AGVドロップオフ場所から1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の前までの道順を備え得る。入口経路は、住居の前から住居の入口までの道順を備え得る。コンピューティングシステムは、住居の入口から住居内の屋内ドロップオフ場所までの屋内経路に沿って走行するように第1のAGVに命令し得る。コンピューティングシステムは、入口経路の走行と屋内経路の走行の合間に屋外構成から屋内構成に変換するように第1のAGVに命令し得る。
【0021】
[0021] 本方法は、識別タグを備える第1のAGVを使用することを伴い得る。住居は、識別タグを読み取るように構成されたリーダを備え得る。リーダは、識別タグを読み取り、信号を送り得る。信号は、入口をロック解除してもよいし、入口に開くようにシグナリングしてもよいし、またはその両方を行ってもよい。リーダは、無線周波数送信を使用して識別タグを読み取り得る。
【0022】
[0022] 本方法はまた、複数の配送ロボットを異なるそれぞれの場所でドロップオフすることと、次いで、各々がそれぞれの住居に供給品を配送した後に、それらをピックアップするために戻ることとを伴い得る。トラックなどのロボット配送車両が、本方法にしたがって使用されてよく、充電ステーション、洗浄ステーション、および供給品保管庫(store)を含み得る。ロボット配送車両および配送ロボットは、例えば、異なるそれぞれの住居にいる在宅透析患者に関する受信された処方情報に基づいて、すべて自律的に動作することができる。
【0023】
[0023] 前述の概要と下記の詳細な説明の両方が、単に例示および説明上のものであり、請求項に記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図するものであることを理解されたい。
【0024】
[0024] 前述の概要と下記の詳細な説明の両方が、単に例示および説明上のものであり、請求項に記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図するものであることを理解されたい。
【0025】
[0025] 本発明は、添付図面を参照するとより完全に理解することができる。図面は、本発明の実施形態にしたがって本教示を例示することを意図しており、限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】[0026] 本発明の一実施形態に係る、屋外構成の自律型地上車両の側面図である。
図1B】[0027] 住居の敷居において、図1Aに示す屋外構成から屋内構成に移行している、図1Aに示す自律型地上車両の側面図である。
図1C】[0028] 図1Bに示す住居の中にいる、屋内構成である、図1Aおよび図1Bに示す自律型地上車両の側面図である。
図1D】[0029] 図1A図1Cに示す自律型地上車両の供給品レセプタクルの断面図であり、その中に保持された在宅透析供給品の箱を示す。
図2】[0030] 本発明の別の実施形態に係る屋外構成の自律型地上車両の部分透視側面図であり、後退位置にある複数の屋内ホイールを示す。
図3】[0031] 本発明の一実施形態に係る、自律型地上車両、すなわち配送ロボットのコンピューティングシステムの概略図である。
図4】[0032] 本発明の一実施形態に係る自律型配送ロボットネットワークの概略図である。
図5】[0033] 本発明の一実施形態に係る、3つの異なる住居に供給品を配送するように構成された自律型配送ロボットネットワークの概略図である。
図6A】[0034] 本発明の一実施形態に係る、屋外構成の自律型地上車両のデュアルホイール推進ユニット(dual-wheel propulsion unit)の正面図である。
図6B】[0035] 屋内構成である、図6Aに示すデュアルホイール推進ユニットの正面図である。
図7A】[0036] 本発明の一実施形態に係る屋外構成の自律型地上車両の正面図である。
図7B】[0037] 図7Aに示す屋外構成から屋内構成への移行を開始している、図7Aに示す自律型地上車両の正面図である。
図7C】[0038] 図7Aに示す屋外構成から屋内構成にさらに移行している、図7Aおよび図7Bに示す自律型地上車両の正面図である。
図7D】[0039] 図7Aに示す屋外構成から屋内構成にさらに移行している、図7A図7Cに示す自律型地上車両の正面図である。
図7E】[0040] 図7Aに示す屋外構成から屋内構成にさらに移行している、図7A図7Dに示す自律型地上車両の正面図である。
図7F】[0041] 図7Aに示す屋外構成から屋内構成への移行の最終段階にある、図7A図7Eに示す自律型地上車両の正面図である。
図7G】[0042] 屋内構成である、図7A図7Fに示す自律型地上車両の正面図である。
図8】[0043] 図7A図7Gに示す自律型地上車両のリフトの斜視図である。
図9A】[0044] 本発明の一実施形態に係る屋外構成の自律型地上車両の正面図である。
図9B】[0045] 屋内構成である、図9Aに示す自律型地上車両の正面図であり、最大ペイロード幅を示す。
図9C】[0046] 屋内構成である、図9Aおよび図9Bに示す自律型地上車両の側面図であり、自律型地上車両のレセプタクルから透析供給品を回収する受取人を例示する。
図9D】[0047] 屋外構成である、図9A図9Cに示す自律型地上車両の側面図である。
図10A】[0048] 本発明の一実施形態に係る、自律型地上車両の側面図であり、屋内構成から屋外構成に移行する中間ホイール構造を示す。
図10B】[0049] 屋内構成である、図10Aに示す自律型地上車両の正面図である。
図10C】[0050] 屋外構成である、図10Aおよび図10Bに示す自律型地上車両の正面図である。
図11】[0051] 本発明の一実施形態に係る屋外構成の自律型地上車両の側面図である。
図12A-12B】[0052] 本発明に係る配送ロボットシステムの側面図であり、屋外ロボット上へのピギーバック構成の屋内ロボットを示し(図12A)、屋内ロボットが屋外ロボットを出て住居に入るところを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[0053] 本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、例えば、在宅透析供給品の配送に使用することができる配送ロボットが提供される。様々な実施形態によれば、本配送ロボットは、配送ロボットを移動させるように、および配送ロボットを屋外構成および屋内構成に変形させるように構成されたドライブトレインを備え得る。ドライブトレインは、屋外構成と屋内構成との間で配送ロボットを変形させ得る。受信された信号に少なくとも基づいてドライブトレインを制御するように構成された制御ユニットが提供され得る。本配送ロボットは、物体を感知し、制御ユニットに信号を送るように構成されたセンサシステムを有し得る。本配送ロボットは、供給品を保持するように構成された供給品ホルダを有し得る。供給品ホルダは、ドライブトレインの移動に伴って移動するためにドライブトレインに接続され得る。本配送ロボットは、屋外表面を横断するための屋外動力牽引デバイスと、屋内表面を横断するための屋内動力牽引デバイスとを有し得る。
【0028】
[0054] ドライブトレインは、様々な動作を実施するように制御ユニットによって制御されるように構成され得る。動作は、(1)屋外動力牽引デバイスが屋外構成で屋外表面を横断する間、屋内動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持することと、(2)配送ロボットを屋外構成から屋内構成に変形させることと、(3)屋内動力牽引デバイスが屋内構成で屋内表面を横断する間、屋外動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持することと、を含み得る。
【0029】
[0055] 屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスは共にホイールのセットを備え得る。ホイールの各セットは、それぞれの枢動ブラケット上で回転するように据え付けられた1つまたは複数の屋内ホイールと、同じそれぞれの枢動ブラケット上で回転するように据え付けられた1つまたは複数の屋外ホイールとを備え得る。各枢動ブラケットは、(1)ホイールのそれぞれのセットのうちの屋外ホイールがホイールのそれぞれのセットのうちの屋内ホイールに対してより低い位置にある屋外構成と、(2)ホイールのそれぞれのセットのうちの屋内ホイールがホイールのそれぞれのセットのうちの屋外ホイールに対してより低い位置にある屋内構成との間で枢動ブラケットを枢動させるように構成されたモータ式ドライブを備え得る。ホイールの各セットのうちの屋内ホイールは、例えば、ロボットが家の中の狭い空間を斜めまたは垂直に移動することを可能にするために、メカナムホイールを備え得る。
【0030】
[0056] 本配送ロボットは、屋外構成では第1の最大高さを有し、屋内構成では第2の最大高さを有し得る。第2の最大高さは、第1の最大高さよりも大きくてもよいし、第1の最大高さよりも小さくてもよいし、または第1の最大高さと同じであってもよい。本配送ロボットは、屋外構成では第1の最大幅を有し、屋内構成では第2の最大幅を有し得る。第1の最大幅は、第2の最大幅よりも大きくてもよいし、第2の最大幅よりも小さくてもよいし、または第2の最大幅と同じ幅であってもよい。
【0031】
[0057] 本配送ロボットはさらにリフトを備え得る。リフトは、屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスの両方が屋外表面から、屋内表面から、または屋外表面および屋内表面の両方から離れて持ち上げられるように、配送ロボットを上昇位置へと持ち上げるように構成され得る。本配送ロボットは、上昇位置にある間に屋外構成と屋内構成との間で移行するように構成され得る。
【0032】
[0058] 本配送ロボットは、自律型配送ロボットであり得る。本配送ロボットは、自律型配送ロボットを移動および変形させるためのドライブトレインと、受信された信号に少なくとも基づいてドライブトレインを自律的に制御するように構成された制御ユニットとを備え得る。物体を感知し、制御ユニットに信号を送るように構成されたセンサシステムが含まれ得る。供給品を保持するように構成され、ドライブトレインの移動に伴って移動するためにドライブトレインに接続された供給品ホルダが提供され得る。ロボットは、屋外表面を横断するための屋外動力牽引デバイスと、屋内表面を横断するための屋内動力牽引デバイスとを備え得る。電源が、ドライブトレインに電力供給するように構成され得る。電源は、充電式または使い捨てバッテリを備え得る。
【0033】
[0059] 1つまたは複数の実施形態によれば、ドライブトレインは、(1)屋外動力牽引デバイスが屋外表面を横断する間、屋内動力牽引デバイスを持ち上げ位置に維持し、(2)屋外動力牽引デバイスが家への敷居の外側の屋外表面と接触したままである間に、敷居において屋内動力牽引デバイスを家の中へ下ろすように、制御ユニットによって制御されるように構成され得る。ドライブトレインはさらに、(3)屋内動力牽引デバイスが家の内側の戸内表面に接触すると、屋外動力牽引デバイスを持ち上げるように制御ユニットによって制御されるように構成され得る。このようにして、屋外動力牽引デバイスは、戸内表面に接触せず、またはそれを防止することができる。
【0034】
[0060] 本配送ロボットはさらに、屋外動力牽引デバイスシールドを備え得る。制御ユニットは、例えば、屋外動力牽引デバイスが家の敷居において持ち上げられた後、配送ロボットが敷居を通過し家の中に移動する前に、屋外動力牽引デバイスシールドを、屋外動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるようにドライブトレインを制御するように構成され得る。本配送ロボットは、屋内動力牽引デバイスシールドを備え得る。制御ユニットは、屋内動力牽引デバイスが家への敷居において家の中へ下ろされる前に、屋内動力牽引デバイスシールドを、屋内動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるようにドライブトレインを制御するように構成され得る。
【0035】
[0061] 本配送ロボットは、屋外動力牽引デバイスシールドおよび屋内動力牽引デバイスシールドの両方を備え得る。制御ユニットは、(1)例えば、屋外動力牽引デバイスが家の敷居において持ち上げられた後、配送ロボットが敷居を通過し家の中に移動する前に、屋外動力牽引デバイスシールドを、屋外動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるようにドライブトレインを制御するように構成され得る。制御ユニットはさらに、(2)屋内動力牽引デバイスが家への敷居において家の中へ下ろされる前に、屋内動力牽引デバイスシールドを、屋内動力牽引デバイスを遮蔽する位置へと移動させるようにドライブトレインを制御するように構成され得る。制御ユニットはさらに、(3)屋内動力牽引デバイスが家の内側の戸内表面に下ろされ、戸内表面と接触することができるように、敷居において屋内動力牽引デバイスを遮蔽解除するように構成され得る。
【0036】
[0062] 供給品ホルダは、平台(flatbed)を備え得る。供給品ホルダは、クランプを備え得る。供給品ホルダは、モータ駆動ゲートを含むフレームを備え得る。1つまたは複数の実施形態によれば、配送ロボットはさらに、例えば、供給品ホルダによって保持された在宅透析供給品のパッケージを備える。供給品ホルダは、ロックを備え得る。供給品ホルダは、例えば常にロックされたままであり得るが、倉庫内にあるとき、配送トラック内にあるとき、家の中にあるとき、またはそれらの組合せのときにロック解除可能であるように構成され得る。供給品ホルダは、運送中はロックされたままであり、ロック解除できないように構成され得る。供給品ホルダは、例えばキーを使用することによってロック解除可能であり得る。例示的なキーには、物理的メカニカルキー、電子キー、コード、キーFOB、バイオインフォマティクス、RFIDタグ、およびそれらの組合せなどが含まれる。供給品ホルダは、ロックされるがロック解除可能であり得る、倉庫内、配送トラック内、患者の自宅内、またはそれらの組合せなどにあるときを除いて、常にロックされたままであるように構成され得る。供給品ホルダは、1つまたは複数の特定の場所でのみロック解除されるように構成され得、その他ではロック解除できないように構成され得る。供給品ホルダは、異なる場所で、異なるユーザによって、異なるキーを使用することによって、またはそれらの組合せによってロック解除可能であるように構成され得る。例えば、供給会社の個人は、特定の倉庫または特定の配送トラック内で供給品ホルダをロック解除する権限またはキーを所有し得るが、患者、患者の介護者、または患者の介護パートナーは、患者の自宅内でのみ供給品ホルダをロック解除する権限または鍵を所有し得る。ロックは、コードなどの情報を入力するためのキーパッドを含み得る。
【0037】
[0063] 屋外動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、歩行脚、およびそれらの組合せなどのうちの1つまたは複数を備え得る。屋内動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、歩行脚、およびそれらの組合せなどのうちの1つまたは複数を備え得る。屋外動力牽引デバイスは、ホイールモジュール、ホイールのセット、複数のホイール、単軸、多軸、およびそれらの組合せなどを備え得る。屋内動力牽引デバイスは、ホイールモジュール、ホイールのセット、複数のホイール、単軸、多軸、およびそれらの組合せなどを備え得る。
【0038】
[0064] 1つまたは複数の実施形態によれば、在宅透析供給品配送ネットワークが提供される。本ネットワークは、本明細書に記載の配送ロボットを備え得る。本ネットワークは、情報、命令、またはその両方を配送ロボットに送るように構成されたリモートネットワークコンピュータを備え得る。配送ロボットは、自律型配送ロボットであり得る。配送ロボットは、リモートネットワークコンピュータから受信された情報、命令、またはその両方に自律的に反応するように構成され得る。在宅透析供給品配送ネットワークはさらに、ロボット運搬車両を備え得る。リモートネットワークコンピュータは、例えば、ロボット運搬車両上またはその内側に位置し得る。ロボット運搬車両は、配送ロボットを積載、荷降ろし、または積み降ろしするためのリフトを備え得る。ロボット運搬車両は、自律型車両、例えば自律型トラックを備え得る。ロボット運搬車両は、トラックの荷台を有する自律型トラックを備え得る。1つまたは複数の追加の配送ロボット、例えば、自律型配送ロボットが、トラックの荷台上に格納され得る。トラックの荷台は、第1の配送ロボット、例えば第1の自律型配送ロボットを格納するために利用可能な追加の空間を有し得る。第1の自律型配送ロボットが、トラックの荷台上に格納され得、1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットもまたトラックの荷台上に格納され得る。ロボット運搬車両は、バッテリ充電器を備える自律型トラックを備え得、トラック上またはその中の配送ロボットは、バッテリ充電器によって充電されるように構成された充電式バッテリを備え得る。
【0039】
[0065] リモートネットワークコンピュータが自宅に住む在宅透析患者に関する処方情報を送るように構成され得る在宅透析供給品配送ネットワークも提供される。自律型配送ロボットは、リモートネットワークコンピュータから処方情報を受信するように構成され得る。自律型配送ロボットは、受信された処方情報に自律的に反応し、受信された処方情報に基づいて、処方された在宅透析供給品を自身に積載し、処方された在宅透析供給品を家にいる在宅透析患者に配送するように構成され得る。
【0040】
[0066] 本ネットワークは、ロボット運搬車両を備え得、ロボット運搬車両は、自律型配送ロボットを積載、荷降ろし、または積み降ろしするためのリフトを備え得る。ロボット運搬車両は、在宅透析供給品の保管庫を備え得る。リフトは、処方された在宅透析供給品を自身に積載するために自律型配送ロボットによって使用されるように構成され得る。
【0041】
[0067] 1つまたは複数の実施形態によれば、本明細書に記載の自律型配送ロボットと、在宅透析供給品の保管庫を備える倉庫とを含む在宅透析供給品配送ネットワークが提供される。倉庫はさらに、リフト、プログラミングコンピュータ、またはその両方を備え得る。プログラミングコンピュータは、コンピュータインターフェースを備え得る。ネットワークはまた、ロボット運搬車両を備え得る。自律型配送ロボットの制御ユニットは、メモリを備え得る。自律型配送ロボットは、プログラミングコンピュータから命令のプログラムを受信するためにコンピュータインターフェースとインターフェース接続するように構成されたロボットインターフェースを備え得る。制御ユニットは、ロボットインターフェースを介して受信された命令のプログラムをメモリに記憶するように構成され得る。リフトは、自律型配送ロボットが、処方された在宅透析供給品の積荷を保持している間に、自律型配送ロボットをロボット運搬車両の中へと持ち上げるように構成され得る。自律型配送ロボットは、ドライブトレインに電力供給するために電源を備え得る。電源は充電式バッテリを備え得る。倉庫は、充電式バッテリを充電するように構成されたバッテリ充電器を備え得る。倉庫は、自律型供給品リフトをさらに備え得、自律型供給品リフトは、(1)在宅透析処置に関する処方情報を受信し、(2)処方情報の履行において倉庫の保管庫から処方された在宅透析供給品を回収し、(3)処方された在宅透析供給品を自律型配送ロボット上に積載するように構成される。ネットワークは、1つまたは複数の追加の自律型配送ロボットをさらに備え得、その各々は、第1の自律型配送ロボットと同一である。
【0042】
[0068] 1つまたは複数の実施形態によれば、在宅透析供給品配送方法が提供される。本方法は、第1の積載済み自律型配送ロボットを形成するように、処方された在宅透析供給品を第1の自律型配送ロボットに積載することを備え得る。本方法は、第2の積載済み自律型配送ロボットを形成するように、処方された在宅透析供給品を第2の自律型配送ロボットに積載することを備え得る。本方法は、第1および第2の積載済み自律型配送ロボットをロボット運搬車両に積載することを備え得る。本方法は、第1の場所において、第1の積載済み自律型配送ロボットをロボット運搬車両から荷降ろしすることと、ロボット運搬車両を第2の場所に移動させながら第1の積載済み自律型配送ロボットを第1の場所に置いていくこととを備え得る。本方法は、第2の場所において、第2の積載済み自律型配送ロボットをロボット運搬車両から荷降ろしすることを伴い得る。本方法は、処方された在宅透析供給品を、第1の積載済み自律型配送ロボットから第1の家に自律的に配送することを伴い得る。本方法は、第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットを形成するように、第1の家において第1の積載済み自律型配送ロボットから荷降ろしすることを伴い得る。本方法は、ロボット運搬車両を第2の場所から第1の場所に戻すことと、第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットを第1の場所でロボット運搬車両に積載することとを伴い得る。本方法は、処方された在宅透析供給品を第2の積載済み自律型配送ロボットから第2の家に自律的に配送することと、第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットを形成するように、第2の家において第2の積載済み自律型配送ロボットを荷降ろしすることとを伴い得る。本方法は、ロボット運搬車両を第1の場所から第2の場所に戻すことと、第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットを第2の場所でロボット運搬車両に積載することとを伴い得る。
【0043】
[0069] 在宅透析供給品配送方法はさらに、在宅透析供給品の保管庫を有する倉庫にロボット運搬車両を輸送することと、倉庫において第1の荷降ろし済み自律型配送ロボットおよび第2の荷降ろし済み自律型配送ロボットをロボット運搬車両から荷降ろしすることとを備え得る。本方法はさらに、倉庫において、第1の自律型配送ロボットおよび第2の自律型配送ロボットの各々に、処方された在宅透析供給品を再び積載することを備え得る。第1の自律型配送ロボットおよび第2の自律型配送ロボットの各々は、充電式バッテリを備え得、倉庫は、バッテリ充電器を備え得、本方法はさらに、倉庫において充電式バッテリを充電することを備え得る。
【0044】
[0070] 1つまたは複数の実施形態によれば、物品を配送するためのシステムが提供される。本システムは、少なくとも第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVを備え得る。第1のAGVは、屋外動力牽引デバイスと、屋内動力牽引デバイスと、1つまたは複数の物品を中に留め置くように構成されたレセプタクルと、屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスを駆動し、AGVを屋外構成と屋内構成との間で変換するように構成された1つまたは複数のモータとを備え得る。本システムはさらに、第1のAGVに関連付けられ、プロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムを備え得る。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶することができるか、または記憶している。コンピュータ可読命令は、プロセッサによる実行時に、アクションを行うことを第1のAGVに命令するようにコンピューティングシステムを構成し得る。アクションは、(1)屋外構成の第1のAGVを、レセプタクル内に留め置かれた1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の入口まで走行させることを伴い得る。屋外構成では、屋外動力牽引デバイスが屋外表面に係合されるように屋外動力牽引デバイスが第1のAGVから展開され得、屋内動力牽引デバイスが屋外表面より上に上昇されるように屋内動力牽引デバイスが後退される。アクションは、(2)住居の入口で屋外構成から屋内構成に変換することを伴い得、ここにおいて、屋内構成では、屋内動力牽引デバイスが住居表面に係合されるように屋内動力牽引デバイスが第1のAGVから展開され、屋外動力牽引デバイスが住居表面より上に上昇されるように屋外動力牽引デバイスが後退される。アクションは、(3)住居の内側の住居表面にいる屋内構成の第1のAGVを屋内ドロップオフ場所まで走行させることを伴い得る。
【0045】
[0071] 本システムはさらに、配送車両を備え得る。コンピュータ可読命令は、プロセッサによる実行時に、配送車両から住居の入口まで走行することを第1のAGVに命令するようにコンピューティングシステムを構成し得る。第1のAGVは、グローバルポジショニングシステムを備え得、コンピューティングシステムは、配送車両から住居までの道路経路を決定するように構成され得る。配送車両は自律型トラックを備え得る。第1のAGVは充電可能な電力モジュールを有し得、配送車両はドッキングステーションを備え得、ドッキングステーションは電力モジュールを充電するように構成された充電器を備え得る。ドッキングステーションはさらに、少なくとも屋外動力牽引デバイスを洗浄するように構成された洗浄ステーションを備え得る。
【0046】
[0072] 本システムの1つまたは複数の実施形態によれば、コンピュータ可読命令は、プロセッサによる実行時に、1つまたは複数の物品がレセプタクルから取り出されたときにその旨を決定し、1つまたは複数の物品がレセプタクルから取り出されたときにその旨を決定すると、第1のAGVにフォローアップ命令を提供することを第1のAGVに命令するようにコンピューティングシステムを構成し得る。フォローアップ命令は、(1)屋内構成で屋内ドロップオフ場所から住居の入口まで走行するための命令を含み得る。フォローアップ命令は、(2)住居の入口で屋内構成から屋外構成に変換するための命令を含み得る。フォローアップ命令は、(3)屋外構成で配送車両に戻るように走行するための命令を含み得る。
【0047】
[0073] 第1のAGVは1つまたは複数のセンサを備え得、1つまたは複数のセンサは、入口のアクセスバリアが開いているかどうかを検出するように構成され得る。1つまたは複数のセンサは、アクセスバリアが開いていると検出されたときにコンピューティングシステムに開信号を送るように構成され得る。コンピューティングシステムは、開信号を受信すると、屋外構成から屋内構成に変換することを第1のAGVに命令するように構成され得る。ドロップオフ場所から入口までの入口経路が、メモリに保存されていてもよいし、またはコンピューティングシステムにストリーミングされてもよい。住居の入口から屋内ドロップオフ場所までの屋内経路が、メモリに保存されていてもよいし、またはコンピューティングシステムにストリーミングされてもよい。コンピューティングシステムは、入口経路および屋内経路を決定するように構成され得る。経路は、メモリにロードされたデータ、1つまたは複数のセンサによって取得されたデータ、ナビゲーションシステムによって取得されたデータ、リモートコンピューティングシステムからワイヤレスに取得されたデータ、またはそれらの組合せなどから決定され得る。
【0048】
[0074] システムの第1のAGVは、光センサを備え得る。システムの第1のAGVは、距離センサを備え得る。システムの第1のAGVは、レセプタクルに向けられており物品がレセプタクル内にあるかどうかを決定するように構成された近接センサを備え得る。住居はアクセスバリアを有し得、アクセスバリアはロックを有し得る。第1のAGVは識別タグを備え得、住居は、識別タグを読み取るように構成されたリーダを備え得る。ロックは、識別タグがリーダによって読み取られると、ロックがロック解除され、アクセスバリアが開くように構成され得る。識別タグは無線周波数識別(RFID)タグを備え得、リーダはRFIDリーダを備え得る。
【0049】
[0075] 住居は、住居内にリモートコンピューティングシステムを備え得る。第1のAGVはワイヤレス送信機を備え得る。コンピューティングシステムは、リモートコンピューティングシステムにワイヤレス通信を送ることを第1のAGVに命令するように構成され得る。ワイヤレス通信は、第1のAGVが住居に到着したという通知、第1のAGVの住居への推定到着時刻に関する通知、またはそれらの組合せなどを備え得る。リモートコンピューティングシステムは、モバイルデバイス、スマートドアベル、スマートロック、スマートテレビ、スマートスピーカ、またはそれらの組合せなどの一部であり得る。
【0050】
[0076] 1つまたは複数の実施形態によれば、屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスは、フレームに枢動可能に結合され得る。第1のAGVが屋外構成から屋内構成に変換するとき、屋内動力牽引デバイスが住居の内側の住居表面に係合するように、1つまたは複数のモータが、入口を通して屋内動力牽引デバイスを上昇位置から水平位置に枢動させるようにするシステムが提供され得る。変換することは、第1のAGVが住居に完全に入る前に屋外動力牽引デバイスが持ち上げられて入口の外側の屋外表面から離れるように、1つまたは複数のモータが、屋外動力牽引デバイスを水平位置から上昇位置に枢動させることを伴い得る。第1のAGVは、レセプタクルをフレームに枢動可能に接続する枢動アームをさらに備え得、1つまたは複数のモータは、屋外動力牽引デバイスおよび屋内動力牽引デバイスの両方が水平位置にある間に、レセプタクルが屋外動力牽引デバイスの上の位置から屋内動力牽引デバイスの上の位置に移動するように、枢動アームを枢動させるように構成され得る。
【0051】
[0077] 第1のAGVは、屋外構成では屋内動力牽引デバイスを覆うように構成され、屋内構成では屋外動力牽引デバイスを覆うように構成された少なくとも1つのシールドをさらに備え得る。少なくとも1つのシールドは、屋外構成において屋内動力牽引デバイスを覆うように構成された第1のシールドと、屋内構成において屋外動力牽引デバイスを覆うように構成された第2のシールドとを備え得る。本システムの1つまたは複数の実施形態によれば、屋外動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、歩行脚、およびそれらの組合せなどのうちの1つまたは複数を備える。本システムの1つまたは複数の実施形態によれば、屋内動力牽引デバイスは、ホイール、無限軌道、トレッド、タイヤ、ローラ、ブラシ、リム、歩行脚、およびそれらの組合せなどのうちの1つまたは複数を備える。屋外動力牽引デバイスは、複数の屋外ホイールを備える第1のホイールモジュールを備え得る。第1のホイールモジュールは、第1のクラスタ軸と、第1のクラスタ軸を中心として回転可能な一対の第1のクラスタアームとを備え得、複数の屋外ホイールは、一対の第1のクラスタアームに対して固定された部材軸を中心として回転可能であり得、1つまたは複数のモータは、第1のホイールモジュールに縁石または段差を上がらせるまたは下りさせるように第1のクラスタアームを第1のクラスタ軸を中心として回転させるように構成され、それを行うことが可能であり得る。屋内動力牽引デバイスは、複数の屋内ホイールを備える第2のホイールモジュールを備え得る。第2のホイールモジュールは、第2のクラスタ軸と、第2のクラスタ軸を中心として回転可能な一対の第2のクラスタアームとを備え得、複数の屋内ホイールは、一対の第2のクラスタアームに対して固定された部材軸を中心として回転可能であり得、1つまたは複数のモータは、第2のホイールモジュールに段差を上がらせるまたは下りさせるように第2のクラスタアームを第2のクラスタ軸を中心として回転させるように構成され、それを行うことが可能であり得る。本システムは、レセプタクル内に留め置かれた1つまたは複数の物品、例えば、レセプタクル内に留め置かれた在宅透析供給品を含み得る。
【0052】
[0078] 1つまたは複数の実施形態によれば、物品を配送する方法が提供される。本方法は、第1の自律型地上車両(AGV)を含む1つまたは複数のAGVを配送車両上に積載することを備え得る。第1のAGVは、レセプタクルと、動力牽引デバイスと、モータと、自律走行させるようにモータおよび動力牽引デバイスを制御するためのプロセッサおよびメモリを備えるコンピューティングシステムとを備え得る。本方法は、コンピューティングシステムと通信する第1のAGVの1つまたは複数のセンサを動作させることを伴い得る。本方法は、コンピューティングシステムと通信するナビゲーションシステムを動作させることを伴い得る。本方法は、第1のAGVのレセプタクルに配送のための1つまたは複数の物品を積載することを備え得る。本方法は、配送車両をAGVドロップオフ場所まで走行させることと、第1のAGVを配送車両から展開することとを備え得る。本方法は、コンピューティングシステムに、コンピューティングシステムに通信された座標に基づいて、AGVドロップオフ場所から住居の入口までの配送経路に沿って走行するように第1のAGVに命令させることを伴い得る。本方法は、複数のセンサ、ナビゲーションシステム、またはそれらの組合せを使用することによってコンピューティングシステムに通信するための座標を決定することを伴い得る。座標はメモリに予めロードされ得る。
【0053】
[0079] 1つまたは複数の物品は、透析供給品を備え得、透析供給品は、溶液バッグ、使い捨てチューブセット、生理食塩水、化学薬品、マスク、手袋、ワイプ、またはそれらの組合せなどを備え得る。配送経路は、道路経路および入口経路を備え得る。道路経路は、AGVドロップオフ場所から1つまたは複数の物品の配送に関連付けられた住居の前までの道順を備え得る。入口経路は、住居の前から住居の入口までの道順を備え得る。コンピューティングシステムは、住居の入口から住居内の屋内ドロップオフ場所までの屋内経路に沿って走行するように第1のAGVに命令し得る。コンピューティングシステムは、入口経路の走行と屋内経路の走行の合間に屋外構成から屋内構成に変換するように第1のAGVに命令し得る。
【0054】
[0080] 本方法は、識別タグを備える第1のAGVを使用することを伴い得る。住居は、識別タグを読み取るように構成されたリーダを備え得る。リーダは、識別タグを読み取り、信号を送り得る。信号は、入口をロック解除し得るか、入口に開くようにシグナリングし得るか、またはその両方であり得る。リーダは、無線周波数送信を使用して識別タグを読み取り得る。本方法は、複数の屋外ホイールを備える第1のホイールモジュールと、複数の屋内ホイールを備える第2のホイールモジュールとを備え得る、第1のAGVの動力牽引デバイスを使用することを伴い得る。本方法は、複数の屋外ホイールが屋外表面に係合されるように第1のホイールモジュールが第1のAGVから展開され、複数の屋内ホイールが屋外表面より上に上昇されるように第2のホイールモジュールが後退されることを備える屋外構成と、屋内構成とで第1のAGVを切り替えることを伴い得る。屋内構成では、複数の第2のホイールが住居の内側の住居表面に係合されるように第2のホイールモジュールが第1のAGVから展開され、複数の屋外ホイールが住居表面より上に上昇されるように第1のホイールモジュールが後退される。
【0055】
[0081] コンピューティングシステムは、1つまたは複数の物品がレセプタクルから取り出されたとコンピューティングシステムが決定すると、戻り経路を走行するように第1のAGVに命令し得る。戻り経路は、住居から配送車両と合流する合流場所までの道順を備え得る。戻り経路の座標は、メモリにロードまたは予めロードされ得る。座標は、コンピューティングシステムにワイヤレス通信され得る。座標は、複数のセンサ、ナビゲーションシステム、またはそれらの組合せなどを使用してコンピューティングシステムによって決定され得る。戻り経路は、屋内経路、入口経路、またはその両方に対する逆方向を少なくとも含み得る。コンピューティングシステムは、屋内経路の逆方向の走行と入口経路の逆方向の走行の合間に屋内構成から屋外構成に変換するように第1のAGVに命令し得る。配送車両は自律型トラックであり得る。
【0056】
[0082] 「屋内ドロップオフ場所」とは、本明細書で使用されるとき、1つまたは複数の配送物品を配送し、荷降ろし、置いていくことができる住居内の任意の指定された場所を指す。「AGVドロップオフ場所」とは、本明細書で使用されるとき、その次に住居まで走行することになる1つまたは複数のAGVをロボット配送車両がドロップオフする、住居の外の任意の指定された場所を指す。AGVドロップオフ場所はまた、本明細書では、ロボット配送車両が1つまたは複数の非自律型配送ロボットをドロップオフする、住居の外の指定された場所を指す場合もある。「合流場所」とは、本明細書で使用されるとき、住居に配送に行くための1つまたは複数の配送ロボットに物品を分配するため、または1つまたは複数の配送ロボットをピックアップし、倉庫などのホームベースに戻るために、配送車両が1つまたは複数のAGVまたは他の配送ロボットと合流する、住居の外の任意の指定された場所を指す。「住居」とは、本明細書で使用されるとき、在宅透析患者の住宅(自宅)、または透析患者ユーザがかなりの時間を費やす任意の建物を指し、病院、介護施設、職場、寮、または刑務所などが含まれ得る。「ホイールモジュール」とは、本明細書で使用されるとき、ホイールが物理的に共に接合されているか、クラスタアームを備えるか、互いに物理的に分離して別個であるか、共に駆動されるか、または別々に別個に駆動されるかにかかわらず、地面または表面を横断するために共に使用される任意のホイールのグループを指す。
【0057】
[0083] 本発明の配送ロボット、ネットワーク、および方法は、配送ロボットが、これらに限定されないが溶液バッグ、使い捨てチューブセット、生理食塩水のバッグ、他の化学薬品、マスク、手袋、ワイプ、洗浄溶液、およびそれらの組合せなどの透析供給品を配送することを可能にするために実現され得る。供給品は、クレート、箱、袋、バレルの中に梱包されていてもよいし、またはそのような梱包なしで提供され、代わりに配送ロボットのレセプタクル内に直接置かれてもよい。本発明は、透析供給品の配送に限定されず、住居に配送することができるいかなる品物も配送するために使用することができる。
【0058】
[0084] 本発明においてまたは本発明の一部として使用することができる、AGVおよび他の配送ロボットに関連する構成要素、機械、システム、および方法は、Bradyらの米国特許第10,216,188B2およびSchubertらの米国特許第10,393,528B2、ならびにHeinlaらの米国特許出願公開第2018/0232839A1およびKeivanらの米国特許出願公開第2019/0179329A1に記載されているものを含み、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
[0085] 配送ロボットまたはAGVは、標準的な歩道または道を走行可能であり、かつ戸口または他のアクセスポイント内に収まる、例えば、在宅透析患者の住居内に収まるようにサイズ決めおよび成形され得る。配送ロボットは、例えば、異なるサイズのレセプタクルを含む、1つまたは複数のレセプタクルを有し得る。種々のレセプタクルを入れ替え、追加、除去、置き換え、または交換することができ、それにより配送ロボットは、種々の供給品の積荷を載せることができる。様々な実装形態では、配送ロボットおよびその任意の動作構成要素、例えば、レセプタクル、ユーザインターフェース、動力牽引デバイス、コンピューティングシステム、およびアンテナなどの機能性を保護するために、耐候技法を利用することができる。配送ロボットはさらに、配送ロボットのルート決め、充電、ナビゲーション、通信、センサ、物品係合特徴、構成、および再構成などの動作を制御するコンピューティングシステムを含み得る。
【0060】
[0086] 様々なセンサが配送ロボットに据え付けられ得る。例えば、センサは、配送ロボットの前部、後部、上部、底部、側部、またはそれらの組合せなどに据え付けられ得る。センサは、様々なタイプのものであってよく、異なるタイプのセンサを含んでよい。一般に、配送ロボットのナビゲーション、物体感知・回避、構成、積載、および荷降ろしなどを支援するために特定のセンサが利用され得る。例えば、センサは、撮像センサ、レーザセンサ、距離検出センサ、熱センサ、障害物センサ、光センサ、縁石センサ、および段差センサなどを含み得る。距離検出センサは、配送ロボットと、例えば、障害物、車道、ロボット配送車両、別の配送ロボット、敷居、ゲート、フェンス、または戸口などの他の物体との間の距離を測定およびモニタリングするために使用され得る。配送ロボットおよびネットワークは、配送ロボットの様々な機能を支援するために利用されるセンサのアレイを含み得る。
【0061】
[0087] 配送ロボットは、例えば電力モジュールなどの電源を含み得る。特定の実施形態は、電力モジュールは、配送ロボットに取り外し可能に据え付けられ得る。電力モジュールは、バッテリ、太陽電池、ガス動力エンジン、スーパーキャパシタ、燃料電池、代替の発電源、またはそれらの組合せの形態であり得る。電力モジュールは、配送ロボットコンピューティングシステムおよびモータ、ならびに任意の他の取り付けられた入力/出力デバイスに結合され、それらに電力を供給し得る。電力モジュールは、対応するエネルギーレベルを維持するためにエネルギーを貯蔵し得る。様々な実装形態では、電力モジュールの貯蔵されたエネルギーレベルは、様々な技法により再充電され得る。例えば、配送ロボットが、例えば住居、ロボット配送車両、または倉庫の中にあるドッキングステーションにあるとき、配送ロボットは、電力モジュールを再充電するように構成された充電構成要素と係合し得る。別の例として、配送ロボットは、それに加えてまたは代替として、他の再充電のための技法を利用することができ、例えば、太陽光を利用してソーラーパネルにより再充電することができる。加えて、いくつかの実装形態では、電力モジュールは、配送ロボットがドッキングステーションまたは電力ステーションにある間に、自律的に取り外され、および/または別の電力モジュールと置き換えられ得るように構成され得る。
【0062】
[0088] 特定の実施形態では、配送ロボットは物品係合機構を含む。例えば、物品係合機構は、配送ロボットのレセプタクル内に置くための物品に係合するために利用され得るロボットアームまたは他の機構を含み得る。物品係合機構は、屋内ドロップオフ場所において物品が配送されているときにレセプタクルから物品を取り出すために利用され得るロボットアームまたは他の機構を含み得る。物品係合機構は、例えば有線またはワイヤレス通信を介して、配送ロボットコンピューティングシステムと通信し、それによって制御され得る。特定の実施形態では、そのような物品係合機構が、それに加えてまたは代替として、配送ロボットのレセプタクル内に物品を置く、および/またはそこから物品を取り出すために、ロボット配送車両、在宅透析患者の住居、または同様の場所に含まれ得る。
【0063】
[0089] 配送ロボットコンピューティングシステムは、配送ロボットのレセプタクルが満杯であるか、空であるか、損傷しているか、部分的に積載済みであるか、または部分的に荷降ろし済みであるかなどに関する情報を維持し得る。配送ロボットコンピューティングシステムは、レセプタクルを開ける、レセプタクルを閉じる、レセプタクルをロックする、またはレセプタクルをロック解除するなどのために必要な物品、アクセスコード、または他の識別子を含み得る。配送ロボットコンピューティングシステムは、配送ロボットを維持し、動作させるために必要な任意の他の情報を、記憶していてもよいし、ダウンロード、ストリーミングしてもよいし、またはプログラムされていてもよい。配送ロボットコンピューティングシステムは、1つまたは複数のレセプタクルをロックおよびロック解除してよく、センサを作動または作動停止などし得る。配送ロボットは、リモートコンピューティングリソースから情報を取得するように構成され得る。配送ロボットは、主に、情報、コード、信号、命令、およびプログラムを受信、提供、注文、インストール、配信、および転送するために制限された外部通信を有するスタンドアロンユニットとして動作するように構成され得る。配送ロボットコンピューティングシステムは、例えば、ユーザデバイス内のコンピューティングシステム、リモートコンピューティングシステム、ロボット配送車両、倉庫、充電ステーション、または供給品保管庫などとの有線および/またはワイヤレスネットワーク接続を提供するように構成されたワイヤレス接続を含み得る。ワイヤレス接続は、受信機能と送信機能の両方を提供することができるワイヤレスアンテナを使用して実現され得る。
【0064】
[0090] 配送ロボットはまた、ユーザインターフェースを含み得る。ユーザインターフェースは、情報を受信し、配送ロボットのユーザに提供するように構成され得る。ユーザインターフェースは、これらに限定されないが、タッチスクリーンディスプレイなどのディスプレイ、スキャナ、キーボード、キーパッド、バイオメトリックスキャナ、オーディオトランスデューサ、1つまたは複数のスピーカ、1つまたは複数のマイクロフォン、ビデオカメラなどの1つまたは複数の画像キャプチャセンサ、および配送ロボットとユーザとの間の対話をサポートすることができる任意の他のタイプの入力または出力デバイスを含み得る。特定の実施形態では、ユーザインターフェースをなくすことができ、配送ロボットの制御が主にリモートで提供される。例えば、レセプタクルにアクセスするために、ユーザは、遠隔に位置する集中制御システム、例えば、中央管理システムにテキストメッセージを送り、またはそこからのテキストメッセージに返信し得る。中央管理システムは、ユーザ、ローダ、または在宅透析患者が、配送された物品をレセプタクルから回収する、またはリサイクル可能なもの、バイオハザード、もしくは廃棄物品をレセプタクル内に置くことができるように、レセプタクルドアをロック解除および/または開けるように配送ロボットを制御し得る。様々な実装形態では、配送ロボットは、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、スマートスピーカ、または他のデバイスなどのユーザデバイスからそのような信号を直接受信するための能力を有し得る。ユーザデバイスは、例えば、レセプタクルを開けるための信号を提供する、ユーザの住宅内にあるデバイスであり得る。
【0065】
[0091] 特定の実施形態では、配送ロボットのレセプタクルは、物品がその中で保管および輸送され得る空洞を共に形成するように構成された底部、側壁、およびドアを含む。加えて、レセプタクルは、様々なセキュリティ、安全性、安定化、または他の構成要素を含み得る。例えば、レセプタクルは、配送ロボットコンピューティングシステムによって直接的にまたはリモートで制御され得るロック機構を含み得る。レセプタクルはまた、温度制御され得る。レセプタクルはまた、存在検出センサ、モーションセンサ、画像キャプチャセンサ、温度センサ、カメラ、および/または他のセンサを含み得る。
【0066】
[0092] 特定の実施形態では、配送ロボットは、例えば、ロボット配送車両が、物品もしくは供給品を積載もしくは荷降ろしするため、または配送ロボットをピックアップするために配送ロボットを探しているときに、配送ロボットを見つけるのを支援するように構成されたロケータデバイスを含む。ロケータデバイスはまた、受取人が、例えば推定到着時刻(ETA)を取得するために、配送ロボットのロケーションに関する更新を望むときに使用され得る。例えば、ロケータデバイスは、配送ロボットの位置を追跡および/または別様に決定することを可能にする電子信号をワイヤレス送信し得る。次いで、ロケーションは、例えば、スマートフォン、コンピュータ、スマートウォッチ、またはモニタリングステーションなどのディスプレイまたは画面上に示され得る。別の例として、ロケータデバイスは、様々なサウンドを発する、ライトを作動させる、振動する、またはブザーを鳴らすなどし得る。そのような信号は、複数の配送ロボットに物品を配送している場合があり、どの配送ロボットが特定の物品を積載すべき正しい配送ロボットであるかを決定する必要があるキャリアまたはローダを支援するために使用され得る。特定の実施形態では、ロケータデバイスは、配送ロボットコンピューティングシステムまたは中央管理システムなどによって制御され得る。配送ロボットはまた、セキュリティまたは他の目的のために、例えば配送車両、配送運転手、または患者の住居へのアクセスポイントなどによって検出可能であり、AGV(単数または複数)を識別するために使用され得る、無線周波数識別(RFID)タグ、プリント回路基板、または任意の他の物体または機構を含み得る。
【0067】
[0093] 配送ロボットは、屋外構成から屋内構成に、例えば、屋外ホイールから屋内ホイールに、およびその逆に変換することが可能であり得る。住居に入る前に、屋外動力牽引デバイスから屋内動力牽引デバイスに変化することによって、配送ロボットは、水、雪、ぬかるみ、または、例えば、草、土、泥、葉、砂、動物の排泄物、石、もしくは粘土などの芝生もしくは庭のごみを住居に持ち込まない。ホイールが動力牽引デバイスとして使用される場合、屋外ホイールがより良好な牽引を達成し、より良好に屋外地形を航行することができるように、屋外ホイールは屋内ホイールよりも大きくてよい。一方、屋内ホイールは、より大きいホイールよりも小型で円滑に移動することができ、屋内経路を通って屋内の床をより良好に航行することができる。例えば、屋外ホイールは、大型のゴム製の空気タイヤを含み得るが、屋内ホイールは、より小型で中実のプラスチックもしくはゴム製のホイールまたはローラを備え得る。
【0068】
[0094] 特定の実施形態では、屋内ホイールは、全方向使用のためのメカナムホイール構成を含み得る。メカナムホイールは、リムの周囲に斜めに取り付けられた一連の外部ローラを備えるタイヤのないホイールである。ローラの各々は、ホイール平面に対して約45°の回転軸を有し、そして車軸線に対して角度が付けられており、例えば、車軸線に対して45°の角度が付けられていてよい。各メカナムホイールは、それ自体のパワートレインを有する独立した非ステアリング駆動ホイールであり、回ると、ローラ軸に垂直な推進力を発生させ、この推進力は、配送ロボットに関する長手方向成分および横方向成分にベクトル化され得る。メカナムホイールは、配送ロボットが、方向を変える必要なしに狭い廊下および角を航行することを可能にする。本発明においてまたは本発明の一部として使用することができる、メカナムホイール技術に関連する構成要素、機械、システム、および方法には、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Diegelらによる“Improved Mecanum Wheel Design for Omni-directional Robots,” Australasian Conference on Robotics and Automation, Nov. 2002, p. 117-121 に記載されているものが含まれる。
【0069】
[0095] 本発明の様々な実施形態によれば、配送ロボットは、第1の動力牽引デバイスおよび第2の動力牽引デバイスが取り付けられたフレームを含み得る。動力牽引デバイスは、例えば、第1のホイールモジュールおよび第2のホイールモジュールを備え得る。各ホイールモジュールは、同一または異なる軸上に複数のホイールを備え得る。例示的な動力牽引デバイスとしてホイールモジュールを使用すると、特定の実施形態では、屋外構成から屋内構成に変換するとき、第2のホイールモジュールは、配送ロボットの底部から下方に枢動することによって、フレームから展開し得る。枢動は、1つまたは複数のモータによって動力化され得る。続いて、第1のホイールモジュールは、配送ロボットの底部に向かって上方に枢動することによって、フレーム内に後退し得、そのような枢動もまた、1つまたは複数のモータによって動力化され得る。同様に、屋内構成から屋外構成に変換するとき、第1のホイールモジュールは、1つまたは複数のモータを使用して、配送ロボットの底部から下方に枢動することによって、フレームから展開し得、続いて、第2のホイールモジュールは、配送ロボットの底部に向かって上方に枢動することによって、フレーム内に後退し得、この枢動も1つまたは複数のモータによって行われる。
【0070】
[0096] 特定の実施形態では、第1のホイールモジュールまたは第2のホイールモジュールのいずれかがフレーム内に後退されるとき、土がそれぞれのホイールモジュールにかかったりホイールモジュールから取れたりすることを防止するために、シールドがホイールモジュールを覆い得る。シールドは、ホイールモジュールまたは他の動力牽引デバイスにぶら下がる、それにわたって移動する、囲い込む、収納する、または別様に覆い得る。シールドは、単一部品構造であってもよいし、または複数の部品、例えば、2つのドア、複数の重なり合う弧または円形構成要素、または側面開口部を有する回転可能なシリンダなどを備え得る。
【0071】
[0097] シールドは、任意の好適な材料、例えば、プラスチック材料、金属材料、布材料、織物材料、または木材材料などを備え得る。シールドは、ステッパモータ、ギアシステム、油圧リフト、またはそれらの組合せなどによって移動され得る。シールドは、吸収性材料もしくは層、例えば、使い捨て吸収性ラグもしくはワイプを含み得、またはそれらの備えを有し得る。例示的な実施形態では、配送ロボットが屋外構成で住居に接近しているとき、シールドは、屋内ホイールが汚れたり濡れたりすることを防止する。配送ロボットが屋内構成に変換して住居に入るとき、シールドは次いで、水、ぬかるみ、雪、または芝生もしくは庭のごみあるいは廃棄物が住居内に持ち込まれたり屋外ホイールから取れて住居の中のカーペットもしくは床に落下したりすることを防止するために所定位置へと移動され得る。
【0072】
[0098] 特定の実施形態では、第1のホイールモジュールおよび第2のホイールモジュールは、L字形を形成するように、共に枢動可能に結合されているか、またはフレームに枢動可能に結合されている。1つまたは複数のモータが、第1のホイールモジュールを第2のホイールモジュールに対して枢動させ、第2のホイールモジュールを第1のホイールモジュールに対して枢動させる。例示的な動力牽引デバイスとしてホイールモジュールを使用すると、屋外構成では、第1のホイールモジュールは実質的に水平であり、屋外ホイールは地面に係合するが、第2のホイールモジュールは、屋内ホイールが地面より上に上昇された状態で、実質的に垂直位置に上昇される。屋外構成から屋内構成に変換するために、1つまたは複数のモータは、第2のホイールモジュールを第1のホイールモジュールに対して下方に枢動させ、それにより第1のホイールモジュールおよび第2のホイールモジュールの各々は、表面上に水平に載置されるようになる。住居の敷居において、屋外または第1のホイールモジュールは屋外表面に接触するホイールを有し、屋内または第2のホイールモジュールは屋内表面に接触するホイールを有する。次いで、1つまたは複数のモータは、第1のホイールモジュールを第2のホイールモジュールに対して上方に枢動させ、それにより第1のホイールモジュールは、屋外ホイールが地面より上に上昇されて実質的に垂直位置にくる。屋内構成から屋外構成に変換するために、1つまたは複数のモータは、第1のホイールモジュールを第2のホイールモジュールに対して下方に枢動させ、それにより第1のホイールモジュールおよび第2のホイールモジュールの各々は水平となり、それぞれの屋外表面および屋内表面に接触し、敷居をまたぐようになる。次いで、1つまたは複数のモータは、第2のホイールモジュールを第1のホイールモジュールに対して上方に枢動させ、それにより第2のホイールモジュールは、屋内ホイールが地面より上に上昇されて実質的に垂直位置にくる。
【0073】
[0099] そのような実施形態では、レセプタクルは、枢動アームによってフレームに枢動可能に接続され得る。枢動アームは、配送ロボットが屋外構成から屋内構成に変換しているときに、レセプタクルが第1のホイールモジュールの上に配設されている状態から第2のホイールモジュールの上に配設されている状態にシフトすることを可能にし得る。枢動アームはまた、配送ロボットが屋内構成から屋外構成に変換するときにレセプタクルがシフトして戻ることも可能にし得る。例えば、屋外構成では、枢動アームは、レセプタクルが第1のホイールモジュールの上に配設され、第1のホイールモジュールより上のフレーム上に載置されるように、第1のホイールモジュールに向かってある角度をなして配置され得る。配送ロボットを変換する間、1つまたは複数のモータは、第1および第2のモジュールの両方が水平に配設されている間に、枢動アームを、第1のホイールモジュールの上で角度が付けられている状態から第2のホイールモジュールの上で角度が付けられている状態に枢動させる。枢動軸または枢動点が、レセプタクルの片側または両側の中央に設けられてよく、それによりレセプタクルの内容物が、変換の間ずっと水平に配向されたままとなる。レセプタクルは、枢動アームに対して枢動し得、したがって、構成の変換が行われている間、レセプタクルが、レセプタクル内の物品を破壊することなく水平位置を維持することを可能にする。
【0074】
[00100] 配送ロボットが住居の中で屋内構成である間に、屋外ホイールまたは動力牽引デバイスから水または土が取れて落ちることを防止するために、1つまたは複数のシールドが設けられ得る。1つまたは複数のシールドはまた、戸外で屋外構成である間に、屋内ホイールが水、ぬかるみ、雪、塵、土、または他の芝生もしくは庭のごみを寄せ集めたりそれらに晒されたりすることから保護する。例えば、屋外構成である間、第2のホイールモジュールの上部から複数の屋内ホイールを覆うように構成され、屋内ホイールを保護する屋内ホイールシールドが設けられてよい。配送ロボットが屋外構成から屋内構成に変換するとき、1つまたは複数のモータは、屋内ホイールシールドが配送ロボットの移動を妨げないように、屋内ホイールシールドを後退位置に枢動させ得る。屋外ホイールシールドは、屋外構成では後退位置にあり得るが、配送ロボットが屋外構成から屋内構成に変換するとき、屋外ホイールシールドは、第1のホイールモジュールの底部から複数の屋外ホイールを覆うように1つまたは複数のモータによって枢動され、水または土が屋外ホイールから取れて住居の中の床に落ちることを防止することができる。
【0075】
[00101] 配送ロボットは、配送ロボットを屋外要素から退けるまたは保護するための他の構成要素を含み得る。例えば、配送ロボットは、配送ロボットを降水から守るための格納式傘などの格納式カバーを含み得る。カバーまたは傘は、住居の入口で配送ロボットから切り離され得る。配送ロボットはさらに、配送ロボットが住居に入る前に、水をはじいたり配送ロボットを乾かしたりする送風ジェットを含み得る。
【0076】
[00102] 第1および第2の動力牽引デバイス、例えば、第1のホイールモジュールおよび第2のホイールモジュールは、段差、縁石、および他の障害物となる可能性のあるものを上ることが可能であり得る。本発明においてまたは本発明の一部として使用することができる、段差を上る技術に関連する構成要素、機械、システム、および方法は、Morrellらの米国特許第6,311,794B1号およびKamenらの米国特許第6,571,892B1号、ならびにLiivikらの米国特許出願公開第2018/0244327号に記載されているものを含み、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
[00103] 例示的な実施形態では、第1の動力牽引デバイスは、フレームの片側に一対の屋外ホイールを含む第1のホイールモジュールである。第1のホイールモジュールは、第1の対のクラスタアームのうちの1つに据え付けられる。別の対の屋外ホイールが、フレームの別の側で、第1の対のクラスタアームのうちの別の1つに据え付けられる。屋外ホイールは、一対の第1のクラスタアームに対して部材軸を中心として回転可能である。第1の対のクラスタアームは、第1のクラスタ軸を中心として回転する。コンピューティングシステムは、1つまたは複数のモータを使用して、第1の対のクラスタアームを独立して回転させ、屋外ホイールを独立して回転させることが可能である。加えて、第1のホイールモジュール上のセンサが、配送ロボットのピッチ、ロール、およびヨー、ならびに屋外ホイールおよび第1の対のクラスタアームの角度位置および/または回転速度などの変数を感知することが可能である。センサからの信号は、コンピューティングシステムに通信され、第1のホイールモジュールに縁石または段差を上がらせるまたは下りさせるように、第1の対のクラスタアームを第1のクラスタ軸を中心として回転させるとともに屋外ホイールを回転させるように1つまたは複数のモータを駆動するために、コンピューティングシステムによって使用される。
【0078】
[00104] 第2の動力牽引デバイスは、第2のホイールモジュールであり得、第2の対のクラスタアームのうちの1つに据え付けられたフレームの片側に少なくとも一対の屋内ホイールを含み得る。フレームの別の側にある別の対の屋内ホイールが、第2の対のクラスタアームのうちの別の1つに据え付けられる。屋内ホイールは、一対の第2のクラスタアームに対して部材軸を中心として回転可能である。第2の対のクラスタアームは、第2のクラスタ軸を中心として回転する。コンピューティングシステムは、1つまたは複数のモータを使用して、第2の対のクラスタアームを独立して回転させ、屋内ホイールを独立して回転させることが可能である。加えて、第2のホイールモジュール上のセンサは、配送ロボットのピッチ、ロール、およびヨー、ならびに屋内ホイールおよび第2の対のクラスタアームの角度位置および/または回転速度などの変数を感知することが可能である。センサからの信号は、コンピューティングシステムに通信され、第2のホイールモジュールに段差を上がらせるまたは下りさせるように、第2の対のクラスタアームを第2のクラスタ軸を中心として回転させるとともに屋内ホイールを回転させるように1つまたは複数のモータを駆動するために、コンピューティングシステムによって使用される。
【0079】
[00105] 例示的な実施形態では、動力牽引デバイスは、屋外無限軌道および屋内無限軌道を備え得る。屋外無限軌道は、フレームの第1の側にある第1の対またはそれ以上の屋外ギアもしくはホイールと、フレームの第2の側にある第2の対またはそれ以上の屋外ギアもしくはホイールとを含み得る。第1の環状屋外無限軌道が、第1の対の屋外ギアもしくはホイールに掛け渡されていてよく、第2の環状屋外無限軌道が、第2の対の屋外ギアもしくはホイールに掛け渡されていてよい。屋内対の無限軌道は、フレームの第1の側にある第1の対またはそれ以上の屋内ギアもしくはホイールと、フレームの第2の側にある第2の対またはそれ以上の屋内ギアもしくはホイールとを含み得る。第1の環状屋内無限軌道が、第1の対の屋内ギアもしくはホイールに掛け渡されていてよく、第2の環状屋内無限軌道が、第2の対の屋内ギアもしくはホイールに掛け渡されていてよい。屋外無限軌道、屋内無限軌道、またはそれらの組合せは、階段、段差、または縁石などを上るように構成され得る。本発明においてまたは本発明の一部として使用することができる、無限軌道技術に関連する構成要素、機械、システム、および方法には、Rudakevychらの米国特許出願公開第2020/0283080A1、Deanの米国特許出願公開第2012/0185115A1、Carlsonらの米国特許出願公開第2010/0152922A1、およびTheobaldの米国特許出願公開第2008/0265821A1に記載されているものが含まれ、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0080】
[00106] 例えば倉庫において、注文計画および配送車両への注文の充填を行うために中央管理システムが使用され得る。中央管理システムは、配送ロボットがドロップオフまたは合流のいずれかをされるドロップオフ場所または合流場所に配送ロボットを輸送するために使用され得る。ドロップオフまたは合流場所は、家または他の住居などのユーザ指定の配送場所に物品を輸送するために使用され得る。中央管理システムは、本明細書に記載の実装形態において使用することができる、例えばサーバを含む、コンピューティングシステムを含み得る。サーバは、1つまたは複数の冗長プロセッサなどのプロセッサ、ビデオディスプレイアダプタ、ディスクドライブ、入力/出力インターフェース、ネットワークインターフェース、およびメモリを含み得る。
【0081】
[00107] ロボット配送車両は、車、トラック、バン、列車、ロボット、商用運搬車両、または少なくとも1つの配送ロボットを保持および輸送するのに十分な大きさの貨物エリアを有する任意の大型商用車両であり得る。配送車両は、自律型自動運転車両、非自律型車両、または人間が運転する車両などであり得る。配送ロボットは、それぞれの配送車両に割り当てまたはペアリングされ得る。配送車両は、複数のドッキングステーションを含むことによって配送ロボットを載せることができ、各ドッキングステーションは、配送車両によって輸送されることになるそれぞれの配送ロボットに対応している。ドッキングステーションの各々は、それぞれの配送ロボットを充電するための充電構成要素を含み得る。特定の実施形態では、ドッキングステーションの各々はさらに、洗浄溶液を動力牽引デバイス、複数の屋外ホイール、または複数の屋内ホイールなどに送出するため、ならびに配送ロボットの残りの部分を洗浄するための、ブラシおよびノズルなどの洗浄構成要素を含み得る。
【0082】
[00108] 配送ロボットはまた、従来のトラックの使用による費用と比較して長距離運送費用をより安くするために、確立されたレールラインに沿って列車車両から直接展開され得る。配送ロボットは、最初に倉庫を出て、列車と合流するための合流場所まで走行し得る。列車は、配送ロボットドロップオフ場所まで走行し得、そこで配送ロボットは列車から降り、それぞれの住居まで走行する。配送ロボットは、より人口密度の低いより遠隔のエリアまで道路に沿って走行し得る。バッテリ電力が不十分になる場合がある、より長い移動の場合、配送ロボットは、道中の1つまたは複数の指定された充電ステーションで停止、例えば自律的に停止し得る。これにより、極めて遠隔にいる在宅透析患者でも、供給品の配送を受け取ることが可能になり、したがって在宅透析能力を手にすることが可能になる。
【0083】
[00109] 特定の実施形態では、配送物品は、倉庫において配送ロボット上に積載される。そのような実施形態では、各配送ロボットは、物品が配送される住居に対応する配送場所および配送経路が予めプログラムされていてよい。次いで配送ロボットは配送車両上に積載され得る。代替的に、配送物品は、配送ロボットとは別個の配送車両に積載されてもよい。そのような実施形態では、配送物品は、典型的には物品を郵送するために使用される梱包伝票などの住所、または例えばバーコード、二次元バーコード、QRコード(登録商標)、もしくはRFIDなどのコンピュータ可読コード、または配送物品が配送される住居の場所を識別する他の識別子を含み得る。配送ロボットは、スキャナまたはリーダを使用して識別子を読み取ることが可能であってもよいし、または別様に、例えば、ユーザインターフェースを使用して、識別子を配送ロボットに手動で入力させるのに適していてもよい。入力は、配送物品が配送担当者によって配送ロボットのレセプタクルに積載されるときに行われ得る。配送車両は、配送ロボットドロップオフ場所まで走行し、貨物ドアを開き、傾斜部を下ろし得、それにより配送ロボットは、配送車両から展開し、それぞれの住居まで走行し得る。
【0084】
[00110] 特定の実施形態では、配送ロボットは、それぞれの住居に駐留し、物品を運搬している配送車両に会うために、例えば縁石または車道の端まで移動して出ていく。例えば、各配送ロボットは、住居に位置するドッキングステーションにドッキングされ得る。ホームドッキングステーションはまた、充電構成要素および洗浄構成要素を含み得る。配送車両は、配送ロボットなしで配送物品のみをもって倉庫から展開され得る。配送車両が特定の時間に指定された合流場所に到着することが予想されることを示す通知が配送ロボットによって受信され得る。配送ロボットは、ドッキングステーションから合流場所に向かって自動的に走行し得る。
【0085】
[00111] 別の例として、配送車両がエリアに接近しているときにその旨を決定するために、様々なタイプのセンサ、例えば、画像センサまたは音センサなどが利用され得る。接近している配送車両に応答して、配送ロボットは、配送車両から物品を受け取るために合流場所まで移動して出ていき得る。例示的な構成では、配送ロボットが輸送車両より先に到着することができるように、配送ロボットが合流場所に向かって移動を開始するための開始移動時間が確立され得る。開始移動時間の決定は、配送車両が合流場所に到着すると予想される推定時刻に少なくとも部分的に基づき得る。配送車両が指定された合流場所に到達すると、例えば在宅透析患者の住居の中にある屋内ドロップオフ場所に物品を配送するための特定の配送ロボットに物品が移送され得、または別様にそれによって取得され得る。配送車両の保管エリアから物品を直接ピッキングし、次いで配送ロボットを用いて物品をさらに輸送することによって、物品を出荷パッケージに梱包しなくて済む場合があることが理解されよう。加えて、典型的には出荷パッケージ上に含まれる梱包伝票を物品に直接付けることができ、例えば、物品にステッカーで貼ることができる。梱包伝票は、配送車両で印刷されてもよいし、物品の回収時に配送ロボットによって印刷または作成されてもよいし、または別様に利用可能にされてもよい。他の例では、予め梱包されているか、壊れやすいか、または輸送前に追加の保護を必要とする物品は、出荷パッケージに梱包され得る。
【0086】
[00112] 様々な実装形態では、配送ロボットが配送のための物品を受け取るために、異なるタイプの技法を利用することができる。例えば、配送ロボットおよび/または配送車両は、配送車両上にあり、配送ロボットによって受け取られることになる物品に係合するための物品係合機構、例えば、ロボットアームを含み得る。ロボットアームは、物品を配送ロボットのレセプタクル内に置き得る。別の例として、配送車両を操作している配送担当者が、配送車両から物品を取り、それを配送ロボットのレセプタクル内に置き得る。物品がレセプタクル内に置かれると、レセプタクルは、物品を屋内ドロップオフ場所に安全に輸送するために、ロックされてもよいし、または別様に固定されてもよい。
【0087】
[00113] レセプタクルは、物品がレセプタクル内に置かれたことが決定されると、レセプタクルをロックするように制御され得る電子ロック機構を含み得る。物品がレセプタクル内に置かれたという決定は、様々なタイプの手順にしたがって行われ得る。例えば、配送ロボットコンピューティングシステムによって、キャリア、配送車両、またはリモートコンピューティングリソースなどから、例えば、物品がレセプタクル内に置かれており、屋内ドロップオフ場所に配送されるべきであることを示す入力が受信され得る。別の例として、物品がレセプタクル内に置かれたこと、およびしたがって配送ロボットによって受け取られたことを決定するために、様々なセンサが利用され得る。
【0088】
[00114] 配送ロボットは、配送の異なる構成に依存して異なる経路を横断することが可能であり得る。例えば、配送ロボットは、配送車両によってドロップオフおよび/またはピックアップされ得る。「配送経路」とは、本明細書で使用されるとき、配送ロボットが走行する経路であり、ロボット配送車両から屋内ドロップオフ場所までの任意の経路を包含することができる。配送経路は、道路経路、入口経路、屋内経路、またはそれらの任意の組合せを含み得る。「戻り経路」とは、本明細書で使用されるとき、配送ロボットが走行する経路であり、これらに限定されないが屋内経路、入口経路、道路経路、またはそれらの組合せの逆方向など、屋内ドロップオフ場所から配送車両に戻る任意の経路を包含することができる。
【0089】
[00115] 特定の実施形態では、ロボット配送車両は、住居の前に直接走行してくることができ、配送ロボットは、入口経路を含む配送経路を走行することができる。代替的に、ロボット配送車両は、1つまたは複数の配送ロボットドロップオフ場所で複数の配送ロボットをドロップオフしてもよく、少なくとも1つの配送ロボットが、道路経路および入口経路を含む配送経路を走行してもよい。道路経路は、配送車両から意図された受取人の住居までの経路を含み得る。様々な実装形態において、道路経路の道順、命令、および/または情報は、配送ロボットによって受信されてもよいし、配送ロボットによって決定されてもよいし、またはそれらの組合せを伴ってもよい。道路経路は、搭載されたコンピューティングシステム、搭載されたセンサ、搭載されたグローバルポジショニングシステム、中央管理システム、ロボット配送車両、リモートコンピューティングリソース、またはそれらの組合せなどから計算または導出され得る。道路経路に沿った移動の一環として、配送ロボットの1つまたは複数のモータは、物品を配送するために住居の前まで道路経路に沿って配送ロボットを航行させるように、例えば、配送ロボットコンピューティングシステムによって制御され得る。配送ロボットは、道路経路に沿って何らかの障害物に遭遇するかどうかを決定するために1つまたは複数のセンサを含み得る。障害物に遭遇する場合、障害物をよけるために住居場所への道路経路が変更され得る。障害物をよけるために道路経路が変更されることに加えて、何らかの開けることができるアクセスバリア、例えば、開けることができるドアまたはゲートに遭遇したかどうかに関する決定を行うこともできる。開けることができるアクセスバリアに遭遇した場合、配送ロボットがアクセスバリアを通って移動することを可能にするために、アクセスバリアを開けることができる。障害物および/またはアクセスバリアを通過したら、配送ロボットは道路経路に沿って移動し続けることができ、追加の障害物および/またはアクセスバリアに遭遇した場合、上述のプロセスを繰り返すことができる。配送ロボットが道路経路に沿って移動し続けているときに任意の残りの障害物および/またはアクセスバリアを通過すると、配送ロボットは住居の入口の敷居に到着する。
【0090】
[00116] 配送ロボットが住居の前に到着すると、配送ロボットは入口経路を走行する。入口経路は、例えば住居の前の道路から住居の入口までの経路である。入口経路の道順、命令、および/または情報は、配送ロボットによって受信されてもよいし、配送ロボットによって決定されてもよいし、またはそれらの組合せであってもよい。入口経路の道順、命令、および/または情報は、搭載されたコンピューティングシステム、搭載されたセンサ、搭載されたグローバルポジショニングシステム、中央管理システム、配送車両、リモートコンピューティングリソース、またはそれらの組合せなどによって受信または決定され得る。特定の実施形態では、配送ロボットのコンピューティングシステムは、場所をナビゲートするためのデモンストレーション進路を示すビデオデータを受信し得る。グローバルポジショニングシステム(GPS)データおよび慣性測定ユニット(IMU)データを含む、デモンストレーション進路を表す他のタイプのセンサデータも受信され得る。デモンストレーション進路の許容可能な表面、例えば、舗装されたまたは舗装されていない歩道、車道、縁石、および段差を識別するためにビデオデータを処理することによって、コンピューティングシステムは、必要なときにはデモンストレーション進路との違いも考慮しながら、デモンストレーション進路と同じ全体進路(入口経路)を配送ロボットが辿ることを可能にするナビゲーション進路を発展させ得る。特定の実施形態では、コンピューティングシステムは、ユーザによって提供された、例えば、在宅透析患者およびパッケージの意図された受取人によって提供されたデータを分析することによって、配送ロボットがその場所で辿るためのナビゲーション進路を発展させ得る。例えば、ユーザは、配送ロボットにウェイポイントを入力してもよいし、または配送ロボットが検出および追従することができる経路ビーコンまたはマーカ、例えば、RFIDタグ、RFIDリーダ、バーコード、2次元バーコード、視覚反射体、ライト、塗装マーカ、およびそれらの組合せなどを設定してもよい。音声認識技術を使用することができ、それによって、配送ロボットは、音声を認識し、それに追従して経路を作成する。入口経路に関して配送ロボットによって取得されたデータは、住居から道路に戻るため、および/または将来の配送のために、メモリに保存され得る。
【0091】
[00117] 特定の実施形態によれば、配送ロボットが住居の入口に到着すると、在宅透析患者または他の意図された受取人に通知が送られ得る。例えば、配送ロボットまたは中央管理システムは、リモートコンピューティングシステムにワイヤレス通信を送り得る。ワイヤレス通信は、配送ロボットが住居に到着したことを示すメッセージ、または配送ロボットが住居に到着するときの推定時刻を示すメッセージを含み得る。リモートコンピューティングシステムは、スマートフォン、スマートドアベル、スマートロック、またはそれらの組合せの一部であり得る。メッセージはまた、配送される物品(単数または複数)の識別に関する情報、例えば、多数の透析溶液バッグ、多数の使い捨てチューブセット、多数の生理食塩水バッグ、化学薬品、マスク、手袋、およびワイプなどを示す、例えば、品目名リストも含み得る。
【0092】
[00118] 配送ロボットはまた、配送ロボットがアクセスバリアを通ってまたは別様に通過して移動することを可能にするために、信号を送信し、またはそうでない場合、入口のアクセスバリアを開けるかまたは別様にロック解除させるように構成された識別タグを含み得る。例えば、アクセスバリアは、アクセスバリアをロック解除し、配送ロボットが通過して住居に入ることを可能にするために、配送ロボットの識別タグを感知するリーダを含み得る。リーダおよび識別タグは、RFID技術を使用し得る。
【0093】
[00119] 様々な実施形態によれば、配送ロボットは、入口のアクセスバリアが開いていることをセンサを介して感知し、屋外構成から屋内構成に自動的に変換または変換する準備をし得る。配送ロボットはまた、適用されるとき、配送ロボットを屋外構成から屋内構成に変換する、手動ボタン、タッチボタンアイコン、またはレバーを含み得る。一例として、屋内ホイールが配送ロボットの底部から展開されるとき、屋内ホイールが最初に屋外のフロアマット上に展開され得、屋外ホイールは後退され得る。次いで、配送ロボットは住居の中へと走行し得る。代替的に、配送ロボットは、開いたアクセスバリアを通って走行し、住居内に完全に入ったら直ちに停止してもよい。次いで、屋内ホイールが屋内のフロアマット上に展開され得、屋外ホイールが後退され得、このとき、配送ロボットは次いで屋内ドロップオフ場所に進み得る。
【0094】
[00120] 代替的に、配送ロボットが本明細書に記載のL字形構成を含むとき、第2のホイールモジュールは、第2のホイールモジュールの屋内ホイールが住居の中の床に係合するまで、開いたアクセスバリアを通る間に枢動し得る。この時点で、第1のホイールモジュールも住居の外の地面に係合している。次いで、第1のホイールモジュールは上方に枢動され、後退される。次いで、配送ロボットは屋内ドロップオフ場所に進む。この構成では、屋外ホイールは住居の中の床に決して触れず、屋内ホイールは住居の外の地面に決して触れない。
【0095】
[00121] 配送ロボットが住居の中に入ると、屋内経路を走行する。屋内経路は、入口から屋内ドロップオフ場所までであり得る。屋内経路の命令、情報、またはその両方が、配送ロボットによって受信されてもよいし、配送ロボットによって決定されてもよいし、予めプログラムされていてもよいし、メモリに保存されていてもよいし、受取人によってロボットに示されてもよいし、またはそれらの組合せであってもよい。例えば、搭載されたコンピューティングシステム、搭載されたセンサ、搭載されたGPS、中央管理システム、配送車両、リモートコンピューティングリソース、またはそれらの組合せなどが、屋内経路を定義するために使用され得る。特定の実施形態では、配送ロボットのコンピューティングシステムは、場所をナビゲートするためのデモンストレーション進路を示すビデオデータを受信し得る。GPSデータおよびIMUデータを含む、デモンストレーション進路を表す他のタイプのセンサデータも受信され得る。デモンストレーション進路の許容可能な表面、例えば、走行するのに十分な広さの廊下、階段、および戸口を識別するためにビデオデータを処理することによって、コンピューティングシステムは、必要なときにはデモンストレーション進路との違いも考慮しながら、デモンストレーション進路と同じ全体進路(屋内経路)を配送ロボットが辿ることを可能にするナビゲーション進路を発展させ得る。
【0096】
[00122] 特定の実施形態では、コンピューティングシステムは、ユーザによって提供されたデータを分析することによって、配送ロボットがその場所で辿るためのナビゲーション進路を発展させ得、ユーザは、物品もしくはパッケージの意図された受取人または別の人間もしくはエンティティである。例えば、ユーザは、配送ロボットにウェイポイントを入力してもよいし、配送ロボットが検出および追従することができる経路ビーコンまたはマーカを設定してもよいし、および/または配送ロボットが経路を作成するために認識および追従する音声認識技術を使用してもよい。例示的なビーコンおよびマーカには、RFIDタグ、RFIDリーダ、バーコード、二次元バーコード、視覚反射体、ライト、塗装マーカ、およびそれらの組合せなどが含まれ得る。屋内経路に関して配送ロボットによって取得されたデータは、入口に戻り易くしたり将来の配送を容易にしたりするなどのために、メモリに保存され得る。
【0097】
[00123] 屋内ドロップオフ場所での物品またはパッケージの配送は、以下の様々な手順によって行うことができる。例えば、物品係合機構、例えば、配送ロボットのロボットアームまたは配送場所におけるロボットアームが、物品またはパッケージを配送ロボットのレセプタクルから取り出し、物品またはパッケージを屋内ドロップオフ場所に置くために利用され得る。屋内ドロップオフ場所は、部屋の隅、床、カウンター上、または冷蔵庫内などにあり得る。
【0098】
[00124] 別の例として、配送は、受取人が到着し、配送ロボットのレセプタクルから物品またはパッケージを取り出すまで、配送ロボットをドロップオフ場所で待たせることを含み得る。いくつかの例では、受取人は、配送を完了するためのアクションを行うように要求され得る。例えば、受取人は、例えば、ユーザインターフェースと対話する、アクセスコードを入力する、リモートコンピュータまたはスマートフォンからの信号を送る、別の電子的または機械的開放デバイスを利用する、またはそれらの組合せなどによって、レセプタクルをロック解除または別様に開けることを要求され得る。そのようなロック解除および/または荷降ろし手順に応答して、ロック機構は物品またはパッケージが屋内ドロップオフ場所において受取人によってレセプタクルから回収されることを可能にするために、レセプタクルをロック解除するように制御され得る。制御は、配送ロボットコンピューティングシステム、中央管理システム、リモートコンピューティングリソース、ロボット配送車両、スマートデバイス、またはそれらの組合せなどによって可能にされ得る。特定の実施形態では、ロック機構は、例えば、配送ロボットの感知されたロケーションにしたがって、または住居内に位置する送信デバイスからの信号にしたがってなど、配送ロボットが屋内ドロップオフ場所に到達すると、レセプタクルを自動的にロック解除するように制御され得る。そのようなロック解除手順に応答して、ロック機構は物品またはパッケージが屋内ドロップオフ場所において受取人によってレセプタクルから回収されることを可能にするために、レセプタクルをロック解除するように制御され得る。他の実施形態では、ロック機構は、配送ロボットが屋内ドロップオフ場所に到達するとロック解除可能となるように制御され得る。
【0099】
[00125] 配送ロボットがドッキングステーションを住居に有する場合、配送ロボットは、物品またはパッケージが配送されると、ドッキングステーションに移動し得る。配送ロボットがロボット配送車両によってドロップオフされ、配送車両に戻る必要がある場合、配送ロボットは、逆方向の屋内経路および入口経路を少なくとも含み、必要であればロボット配送車両に戻る経路も含み得る戻り経路を辿り得る。これに関して、配送ロボットがアクセスバリアを開けてもよいし、または住居に入る配送ロボットに関して上述したものと同様の方法でアクセスバリアをユーザまたはモータによって開けてもよい。逆方向の経路に沿って、配送ロボットは、屋内構成から屋外構成に変換し得る。次いで配送ロボットは、入口経路の逆方向を辿って道路に戻り得る。
【0100】
[00126] 配送ロボットは、ロボット配送車両、異なるロボットピックアップ車両、または配送ロボットの中央管理システムに信号を送り得る。信号は、配送ロボットがピックアップされる準備ができていることを示すとともに、例えば縁石側または車道の端といった、ロボット配送もしくはピックアップ車両が配送ロボットを自動的にピックアップすることができる場所に関する情報を含み得る。代替的に、配送ロボットは、配送ロボットドロップオフ場所における配送車両に戻るように走行してもよいし、または配送ロボットおよびロボット配送もしくはピックアップ車両は、配送ロボットドロップオフ場所とは異なる合流場所で合流してもよい。配送ロボットは、ロボット配送もしくはピックアップ車両がピックアップのための範囲内にくるまで、または十分なもしくは完全なバッテリ充電が配送ロボットバッテリにされるまで、住居内の充電ステーションで充電するように構成され得る。
【0101】
[00127] 上記配送方法の特定の部分は、特に複数の物品の配送に関して繰り返すことができる。例えば、配送ロボットが、異なる配送場所に配送されることになる複数の物品を運搬している場合、物品は、配送ロボットの別個のレセプタクルに保管され得る。配送ロボットは、ロボット配送車両に戻る前に、1つの配送場所から別の場所に移動し得る。レセプタクルが別個の配送のために利用される構成では、各レセプタクルを開けるために別個のアクセスコードまたは他の機構が利用され得、それにより各受取人は、その受取人への配送が意図された1つまたは複数の物品にのみアクセスすることができ、または別様に受け取ることができる。
【0102】
[00128] 本発明は、在宅透析装置と共に使用するために必要とされる、使い捨て構成要素、生理食塩水、および化学薬品などの透析供給品の配送に特に有用である。腎機能が低下したまたは機能していない患者は、定期的な血液透析、血液透析濾過、または腹膜透析に非常に依存している。在宅透析は、身体からの老廃物の除去を大幅に改善し、健康状態を改善し、投薬の必要性を低減することが示されている。これは主に、患者が、透析を典型的な週3回よりも頻繁に行うことによって透析時間を増やすことができるということに起因する。例えば、患者は、透析を毎日行うことによって透析時間を増やすことができる。しかしながら、在宅透析機械は、吸着剤カートリッジ、透析器、チューブ類、および他の使い捨て品、ならびに化学薬品および生理食塩水など、多数の使い捨て構成要素を利用する。そのような使い捨て品は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Fulkersonらの米国特許出願公開第2011/0315611A1号に記載されている。
【0103】
[00129] これまで、在宅透析供給品は、月1回自宅に配送され、ユーザの自宅内の広い空間をふさいでいた。本発明は、例えば、月2回、月3回、週1回、週2回、週3回、またはそれ以上の頻度の、より頻繁な供給品の配送を可能にする。したがって、1回の配送ごとに配送する必要がある使い捨て品および液体が少なくなり、自宅の中で占める保管空間が少なく済む。上述のように、別の利点は、別個の屋内動力牽引デバイスおよび屋外動力牽引デバイス、例えばホイールにより、配送の結果として家が汚れないようになることである。さらに、本発明は、遠隔地域にいる患者への配送を可能にし、製品の損傷および積荷の紛失を低減し、廃棄物を低減し、生産および入庫作業のための予測可能な環境を作り出し、配送受取人の利便性を高める。加えて、配送ロボットおよびネットワークを完全に自律的に動作させることができ、さらなる安全性を提供し、人から人への細菌の拡散を最小限にし、ロボット配送およびピックアップ車両のための待ち時間をなくし、調剤および配送ロボットへの積載を行う際のヒューマンエラーをなくし、ロボット配送もしくはピックアップ車両を待つ間のバッテリ充電を提供し、リソースを最大限にする。
【0104】
[00130] 次に図面を参照すると、図1A図1Dは、本発明の例示的な実施形態に係る配送ロボット100を示す。配送ロボット100は、図1Aに示す屋外構成から図1Cに示す屋内構成に変換することができる自律型地上車両(AGV)の形態である。図1Bは、住居への戸口190の敷居180において、屋外構成から屋内構成に変換している最中のAGV100を示す。図1A図1Dに示す例では、AGV100はフレーム119を含む。第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123がフレーム119に据え付けられている。第1のホイールモジュール121は、車軸124に据え付けられ、1つまたは複数のモータ120によって回転させることができる4つの屋外ホイール122を有する。第2のホイールモジュール123は、車軸127に据え付けられ、1つまたは複数のモータ130によって回転される4つの屋内ホイール125を有する。屋外構成および屋内構成の両方において、第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123は、互いに対してある角度、例えば、90°の角度をなし、それによって、フレーム119は、図1Aおよび図1Cに例示するようにL字形を画定する。ホイールモジュール121、123は、互いに対して異なる角度、例えば、45°~135°、または65°~115°、または85°~95°の角度をなしてもよい。第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123は、枢動接続部108においてフレーム119によって枢動可能に共に結合されている。モータ132が、第1のホイールモジュール121を第2のホイールモジュール123に対して枢動させ、第2のホイールモジュール123を第1のホイールモジュール121に対して枢動させる。
【0105】
[00131] 屋外構成では、第1のホイールモジュール121は、実質的に水平であり、屋外ホイール122は、地面、道路、車道、または歩道などの戸外表面に係合する。同時に、第2のホイールモジュール123は、図1Aに示すように、屋内ホイール125が地面などの水平面より上に上昇された状態で、実質的に垂直位置などに上昇される。屋外構成から屋内構成に変換するために、モータ132は、枢動接続部108を介して第2のホイールモジュール123を第1のホイールモジュール121に対して下方に枢動させ、それにより、第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123の各々は、図1Bに示すように水平に配設されるようになる。変換は、第1のホイールモジュール121が住居の外側に留まるが、第2のホイールモジュール123が下方に枢動して住居の戸内水平面に接触する、例えば、玄関床、カーペット、ラグ、タイルの床、セラミックの床、またはビニルの床などに接触するように、戸口190の敷居180において行われ得る。次いで、モータ132は、第1のホイールモジュール121を第2のホイールモジュール123に対して上方に枢動させ、それにより、第1のホイールモジュール121は、図1Cに示すように屋外ホイール122が屋外水平面より上に上昇された垂直位置または実質的に垂直位置へと移動されるようになる。屋内ホイールは、自宅環境内での全方向移動を可能にするために、メカナムホイールの形態をとり得る。
【0106】
[00132] 屋内構成から屋外構成に変換するために、モータ132は、第1のホイールモジュール121を第2のホイールモジュール123に対して下方に枢動させ、それにより、第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123の各々が水平に配設されるようになる。第1のホイールモジュール121の下方への枢動は、ここでもまた戸口190において行われ得る。次いで、モータ132は、第2のホイールモジュール123を第1のホイールモジュール121に対して上方に枢動させ、それにより、今度は第2のホイールモジュール123が実質的に垂直位置になり、屋内ホイール125が戸内水平面より上に上昇されるようになる。
【0107】
[00133] AGV100はさらに、一対の枢動アーム129によってフレーム119に枢動可能に接続されたレセプタクル157を含むが、図1A図1Cの側面図には1つの枢動アーム129が示されている。枢動アーム129により、AGV100が屋外構成から屋内構成に変換されるときに、レセプタクル157が、第1のホイールモジュール121の上に配設される状態から第2のホイールモジュール123の上に配設される状態にシフトすることが可能になる。さらに枢動アーム129により、AGV100が屋内構成から屋外構成に変換されるときに、レセプタクル157が第1のホイールモジュール121の上にくる位置にシフトして戻ることが可能になる。
【0108】
[00134] 図1Aは、屋外構成のAGV100と、レセプタクル157が第1のホイールモジュール121の上に配設され、フレーム119上に載置されるように角度をなす枢動アーム129とを例示する。図1Bに例示するように、AGV100が屋外構成と屋内構成との中間にある間、モータ132は、ギア・伝動構成要素を使用して、枢動アーム129を、第1のホイールモジュール121の上で角度が付けられる状態(図1Aに示す)から、第2のホイールモジュール123の上で角度が付けられる状態(図1Cに示す)に枢動させる。レセプタクル157もまた、一対のモータ133によって、それぞれの枢動点138において枢動アーム129に対して枢動することができ、したがって、レセプタクル157が、一方の構成から他方の構成への変換が行われる間、レセプタクル内の物品を破壊することなく水平位置を維持することを可能にする。図1A図1Cに示す側面図では、1つの枢動点138および1つのモータ133のみを見ることができる。図1Dに示す破断図または断面図において、裏側のモータ133および裏側の枢動点138が仮想線で示されている。
【0109】
[00135] 図1A図1Cは、AGV100を屋内構成で住居の中で走行させている間に、水、ぬかるみ、雪、土、および他の芝生や庭のごみが屋外ホイール122から取れて落ちることを防止するためのシールド140、142を示す。シールド140、142はまた、屋外構成で戸外を走行している間、屋内ホイール125を水、ぬかるみ、雪、土、および他の芝生や庭のごみから保護するように構成される。図1Aは、屋外構成で屋内ホイール125を第1のホイールモジュール123の上方から覆い、屋内ホイール125を保護する屋内ホイールシールド140としてのシールド140を例示する。図1Bに示すように、AGV100が住居の戸口190の敷居180に到達すると、AGV100は屋外構成から屋内構成に変換し、このときモータ132は、屋内ホイールシールド140がAGV100の移動を妨げないように、屋内ホイールシールド140を枢動させるか、または後退位置へと移動させる。
【0110】
[00136] シールド142は、屋外ホイールシールド142の形態であり、AGV100が図1Aに示す屋外構成である間、延在位置へと延在される。AGV100が屋外構成から屋内構成に変換するとき、屋外ホイールシールド142は、図1Bに示すように、モータ132によって垂下または降下構成に枢動され、次いで、図1Cに示すように、第1のホイールモジュール121の下方に、屋外ホイール122の下方にキャッチを形成するように枢動または延在され得る。屋外ホイール122を覆うことにより、水、ぬかるみ、雪、土、および他の芝生や庭のごみが屋外ホイール122から取れて住居の戸内表面に落ちることを防止することができる。
【0111】
[00137] AGV100はまた、段差、縁石、および他の障害物となる可能性のあるものを上るように構成される。第1のホイールモジュール121は、2対以上の屋外ホイール122を含み、各対は、フレーム119の両側でそれぞれのクラスタアーム150に据え付けられている。2対以上の屋外ホイール122は、クラスタアーム150に対して固定された部材軸を中心として回転可能である。クラスタアーム150は、第1のクラスタ軸152を中心として回転する。第2のホイールモジュール123は、2対以上の屋内ホイール125を含み、各対は、フレーム119の両側でそれぞれのクラスタアーム156に据え付けられている。2対以上の屋内ホイール125は、クラスタアーム156に対して固定された部材軸を中心として回転可能である。クラスタアーム156は、第2のクラスタ軸158を中心として回転する。
【0112】
[00138] コンピューティングシステム110は、1つまたは複数のモータ120を使用して、クラスタアーム150、156を独立して回転させることと、屋外ホイール122および屋内ホイール125を独立して回転させることとが可能である。さらに、第1のホイールモジュール121上のセンサ154および第2のホイールモジュール123上のセンサ160が、AGV100のピッチ、ロール、およびヨーと、屋外ホイール122および屋内ホイール125ならびにクラスタアーム150、156の角度位置および/または回転速度などの変数とを感知することが可能である。センサ154からの信号は、コンピューティングシステム110に通信され、屋外構成において第1のホイールモジュール121に戸外の縁石、踊り場、または段差に上がらせたり下りさせたりするように、クラスタアーム150を第1のクラスタ軸152を中心として回転させるとともに屋外ホイール122を回転させるように1つまたは複数のモータ120を駆動するために、コンピューティングシステム110によって使用される。同様に、センサ160からの信号は、コンピューティングシステム110に通信され、屋内構成において第2のホイールモジュール123に戸内の段差および踊り場に上がらせたり下りさせたりするように、クラスタアーム156を第2のクラスタ軸158を中心として回転させるとともに屋内ホイール125を回転させるように1つまたは複数のモータ120を駆動するために、コンピューティングシステム110によって使用される。
【0113】
[00139] 図1A図1Cに示すように、様々なセンサ104がAGV100に据え付けられ得る。例えば、センサ104は、AGV100の前部、後部、および側部、ならびにフレーム119の異なる場所および第1のホイールモジュール121および第2のホイールモジュール123の各々に据え付けられ得る。センサ104は、AGV100と他の物体との間の距離を測定およびモニタリングするための撮像センサおよび/または距離検出センサを含み得る。AGV100はまた、電力モジュール112を含む。電力モジュール112は、AGVコンピューティングシステム110、1つまたは複数のモータ120、1つまたは複数のモータ130、モータ132、モータ133、ならびに任意の他の関連する入力または出力デバイスに結合され、それらに電力を供給する。
【0114】
[00140] AGV100のレセプタクル157は、底面および側面と、物品がその中に保管され得る空洞を形成するように構成されたドア175とを含む。レセプタクル157は、コンピューティングシステム110によって直接的にまたはリモートで制御されるロック機構177を含み得る。ロック機構177は、受取人が適切なキーまたはロックの組合せで開けることができる南京錠またはダイヤル錠を備え得る。レセプタクル157は、存在検出センサ171、モーションセンサ172、画像キャプチャセンサ173、温度センサ174、1つまたは複数の他のセンサ、またはそれらの組合せなどを含み得る。AGV100は、情報を受信し、それをAGV100のユーザ、プログラマ、または在宅透析患者もしくは他の意図された受取人に提供するように構成されたユーザインターフェース111を含む。
【0115】
[00141] 図2は、本発明の別の実施形態に係るAGV200の側面図を示す。図2の例示的な実施形態では、AGV200は、1つまたは複数のモータ220によって回転される車軸224に据え付けられた4つの屋外ホイール222を有する第1のホイールモジュール221を含む。第1のホイールモジュール221はさらに、屋外ホイール222をAGV200に枢動可能に接続する枢動アーム219を含む。AGV200はまた、1つまたは複数のモータ220によって回転される車軸227に据え付けられた4つの屋内ホイール225を有する第2のホイールモジュール223を含む。第2のホイールモジュール223はさらに、屋内ホイール225をAGV200に枢動可能に接続する枢動アーム229を含む。
【0116】
[00142] 図2は、屋外ホイール222が地面と係合し、屋内ホイール225が後退され、AGV200の底部に画定された空洞内に配設された屋外構成のAGV200を示す。屋外構成から屋内構成に変換するために、第2のホイールモジュール223は、枢動アーム229のAGV200の底部からの下方への枢動運動によって、AGV200の底部から展開する。枢動は、1つまたは複数のモータ220によって行われる。屋内ホイール225が地面に係合してAGV200を支持すると、第1のホイールモジュール221は、枢動アーム219のAGV200の底部に向かう上方への枢動運動によって、AGV200の底部内に後退される。後退されると、屋外ホイール222は、AGV200の底部に画定されたそれぞれの空洞内に配設される。
【0117】
[00143] 同様に、屋内構成から屋外構成に変換するとき、第1のホイールモジュール221は、枢動アーム219のAGV200の底部の空洞からの下方への枢動運動によって、したがって屋外ホイール222を伸長することによって、AGV200の底部から展開し得る。下方への枢動は、1つまたは複数のモータ220の作動によって可能にされる。屋外ホイール222が地面に係合してAGV200を支持すると、第2のホイールモジュール223は、屋内ホイール225をAGV200の底部内へと上方に移動させる枢動アーム229の枢動運動によってAGV200の底部内に後退し得、そこで屋内ホイール225はそれぞれの空洞に受容される。第1のホイールモジュール221または第2のホイールモジュール223のいずれかがフレーム内に後退されると、シールド240がホイールモジュールを覆って、後退されたホイールモジュールに土が落下したりかかったりすることを防止することができる。シールド240は、AGV200の底部に設けられたシースの内外に横方向に摺動し得る。摺動は、例えば、1つまたは複数のモータ220によって動力化されてよく、摺動は、屋内構成から屋外構成に、または屋外構成から屋内構成に変換するとき、第1のホイールモジュール221および第2のホイールモジュール223のためのクリアランスをもたらすことができる。
【0118】
[00144] AGV200はさらに、AGV200によって輸送される物品を保持するレセプタクル257を含む。レセプタクル257内に物品を固定するために、電子ロックまたは手動ロックが設けられ得る。図2に示すように、様々なセンサ204がAGV200に据え付けられ得る。例えば、センサ204は、AGV200の前部、後部、および側部に据え付けられ得る。センサ204は、AGV200と他の物体との間の距離を測定およびモニタリングするための撮像センサおよび/または距離検出センサを含み得る。AGV200は電力モジュール212を含む。電力モジュール212は、コンピューティングシステム210、1つまたは複数のモータ220、ならびに任意の他の取り付けられた入力または出力デバイス、センサ、電子ロック、および他の関連する構成要素に結合され、それらに電力を供給する。図2の例では、AGV200のレセプタクル257は、底面および側面と、物品がその中に保管され得る空洞を形成するように構成されたドア275とを含む。レセプタクル257は、AGVコンピューティングシステム210によって直接的にまたはリモートで制御されるロック機構277を含み得る。レセプタクル257はまた、存在検出センサ271、モーションセンサ272、画像キャプチャセンサ273、温度センサ274、1つまたは複数の他のセンサ、またはそれらの組合せなどを含み得る。AGV200はまた、ユーザインターフェース211を含む。ユーザインターフェース211は、情報を受信し、それをAGV200のユーザ、プログラマ、または在宅透析患者もしくは他の意図された受取人に提供するように構成される。
【0119】
[00145] 図3は、本発明の様々な実施形態に係る、利用することができる例示的なAGVコンピューティングシステム110/210を例示するブロック図である。AGVコンピューティングシステム110/210は、図1A図1Dに示すAGV100、図2に示すAGV200、図6A図11に示すAGVのいずれか、または任意の他のタイプのAGVでは本明細書に記載の自律型配送ロボットもしくは非自律型配送ロボットにおいて利用され得る。
【0120】
[00146] 様々な例において、図3のブロック図は、AGVコンピューティングシステム110/210の1つまたは複数の態様を例示している。AGVコンピューティングシステム110/210は、本明細書に記載の様々なネットワーク、システム、方法、運動、配送、充電、および他のアクションを実現するために使用され得る。例示の実装形態では、AGVコンピューティングシステム110/210は、入力/出力(I/O)インターフェース366を介して非一時的コンピュータ可読記憶媒体370に結合された1つまたは複数のプロセッサ350を含む。AGVコンピューティングシステム110/210はまた、推進コントローラ354、電力コントローラ358、およびナビゲーションシステム(GPS)362を含み得る。推進コントローラ354は、1つまたは複数の駆動モータ、センサ、ロック、およびライトなどを制御するように構成され得る。電力コントローラ358は、電力モジュールの使用および充電を制御、モニタリング、および調節するように構成され得る。AGV制御システム110/210はさらに、物品係合機構コントローラ386、ネットワークインターフェース390、および1つまたは複数の入力/出力デバイス394を含む。物品係合機構コントローラ386は、係合機構、例えば、本明細書に記載の係合機構を制御するように構成され得る。
【0121】
[00147] 図4および図5は、在宅透析患者、他の意図された受取人、医師、薬剤師、プログラマ、または技術者(本明細書では人302として示す)が、物品がAGV100/200によって住居308に輸送される必要があることを通信することを可能にする例示的なAGV環境300の概略図である。配送車両332がAGVドロップオフ場所または合流場所DOL/MLに到達したら、AGV100/200は、物品をDOL/MLからユーザ指定の住宅308に輸送する。例えば、AGV100/200が、住居または住宅308にあるホームドッキングステーションから合流場所MLに移動していてもよいし、またはドロップオフ場所DOLで配送車両332からドロップオフされていてもよい。例示的な構成では、在宅透析患者の住居にあるドッキングステーション335、または配送車両332上にあるドッキングステーションは、充電ステーション、洗浄ステーション、AGV100/200の構成要素を整備するための整備ステーション、またはそれらの組合せを含み得る。
【0122】
[00148] AGVネットワーク300は、人302が、物品をAGV100/200によって配送してもらう必要があることを通信すること、または物品を配送してもらう必要がないことを通信することを可能にするユーザインターフェースを含む。ユーザインターフェースは、グラフィカルユーザインターフェース、オーディオ専用インターフェース、マルチモードインターフェース、タッチスクリーン、ボイスアクティベーション、または人302と対話するための任意の他のインターフェースを含み得る。ユーザインターフェースは、例えば、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末、スマートスピーカ、またはスマートウォッチなどの任意のタイプの電子デバイス306を介して人302に提供され得る。ユーザインターフェースは、中央管理システム326の一部または全部を構成する1つまたは複数のリモートコンピューティングリソース310によって電子デバイス306に配信され得る。他の実施形態では、ユーザインターフェースは、人302と倉庫330のエージェントとの間で直接通信し得る。
【0123】
[00149] リモートコンピューティングリソース310は、ネットワーク309を介して維持されアクセス可能である、プロセッサ、ストレージ、ソフトウェア、データアクセス、および他の構成要素のコンピューティングインフラストラクチャとして実装されるネットワークアクセス可能なコンピューティングプラットフォームの一部分を形成し得る。電子デバイス306は、ネットワーク309を介してリモートコンピューティングリソース310に通信可能に結合し得る。ネットワーク309は、例えば、電線、USBケーブルおよびポート、光ファイバケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブルおよびポート、およびファイヤワイヤケーブルおよびポートなどの有線技術、例えば、RF送信機および受信機、セルラ構成要素、衛星構成要素、およびBluetooth(登録商標)構成要素などのワイヤレス技術、ならびに/または他の接続技術を備え得る。ネットワーク309は、電子デバイス306とリモートコンピューティングリソース310との間でデータを運ぶ。
【0124】
[00150] AGV100/200によって住居308に輸送され得る物品の注文を人302から受信した後、電子デバイス306は、ネットワーク309を介してリモートコンピューティングリソース310に注文情報を送り得る。例示するように、リモートコンピューティングリソース310は、サーバ320(1)、320(2)、および320(N)などの1つまたは複数のサーバを含み得る。サーバ320(1)~(N)は、サーバファームにおいて、スタックにおいて、およびデータセンタで一般に使用される同様の形態などで、任意の数の方法で配置され得る。さらに、サーバ320(1)~(N)は、1つまたは複数のプロセッサ322と、中央管理システム326のための情報ならびにソフトウェアおよびファームウェアを記憶するメモリ324とを含み得る。
【0125】
[00151] 中央管理システム326は、例えば、DOL/MLへの輸送のために、例えば倉庫330において、注文計画および輸送車両332への注文の充填を行うように構成され得、DOL/MLでは1つまたは複数のAGV100/200が次いで住居308に展開される。配送車両332および/または1つまたは複数のAGV100/200は、ネットワーク309を介してリモートコンピューティングリソース310に通信可能に結合し得る。例えば、配送車両332および/またはAGV100/200との通信は、配送車両332およびAGV100/200上またはその中に組み込まれたワイヤレス送信機および受信アンテナを利用し得る。
【0126】
[00152] 中央管理システム326はまた、例えば、配送車両332および/またはAGV100/200と通信するように構成され得る。様々な実装形態において、配送車両332およびAGV100/200の一般活動であって、配送車両332が物品を受け取り輸送したり、AGV100/200が物品を取得し屋内ドロップオフ場所に輸送したりすることの計画および実現に関連するものを含む一般活動は、中央管理システム326によって調整および/または別様に制御され得る。例えば、中央管理システム326は、配送車両332のドロップオフ場所または合流場所DOL/MLへの移動およびAGV100/200の移動のためのスケジュールデータを受信または決定し得る。
【0127】
[00153] AGV100/200は、例えば、信号、データ、または他の情報などを受信または送るために他のAGV100/200と通信するように構成され得る。AGV100/200は、信号、データ、または他の情報などを受信または送るために中央管理システム326と通信するように構成され得る。例えば、AGV100/200は、移動条件、障害物、経路、経路の変更、以前のルート、またはメモリに記憶された以前のルートなどに関連するデータを含む移動関連データを感知および/または受信し得る。AGV100/200によって感知および/または収集される移動に関するデータは、中央管理システム326、他のAGV100/200、配送車両332、人302、別のエンティティ、およびそれらの組合せなどと共有され得る。AGV100/200は、この情報を、ローカルに使用、現在の移動経路をナビゲートするための他の受信された移動関連データと組み合わせて使用、およびそれらの組合せなどで使用し得る。このような移動関連データは、中央に記憶され、移動経路の作成および更新、特定の移動経路の利用可能性および状態に関しての他のAGV100/200への通知、特定の移動遅延のシステムおよび人への通知、気象状態についてのロボット、ネットワーク、および人への通知、およびそれらの組合せなどのために利用されるように処理され得る。
【0128】
[00154] リモートコンピューティングリソース310および中央管理システム326の各々は、例えば、これに限定されないが、1つまたは複数の配送車両332、1つまたは複数のAGV100/200、1つまたは複数の住居、1つまたは複数の倉庫、およびそれらの組合せなどの座標に関するGPS座標データを含む追跡データを独立して受信し得る。GPSデータは、例えば、場所状態要求への返答、および配送車両332および/またはAGV100/200の現在場所に関する通知の送信など、様々な目的のために利用され得る。
【0129】
[00155] 図6Aおよび図6Bは、本発明の様々な実施形態に係るAGVのデュアルホイール推進ユニット602の正面図を示す。デュアルホイール推進ユニット602は、1つのモータまたは駆動システムが、屋外ホイール616および屋内ホイール628の両方を個別に独立して駆動することを可能にする。デュアルホイール推進ユニット602は、ホイールストラット610によってAGVのフレーム604に結合されている。ホイールストラット610は、屋外構成から屋内構成に、および屋内構成から屋外構成に変換するときに異なるホイールサイズを補償するように高さが調整可能であり得る。ホイールブラケット608が、枢動点636においてホイールストラット610に枢動可能に結合されている。屋外ホイール616は、屋外ホイール軸612によってホイールブラケット608に回転可能に取り付けられ、屋内ホイール628は、屋内ホイール軸624によってホイールブラケット608に回転可能に取り付けられている。屋外ホイール616および屋内ホイール628は、互いに上下にホイールブラケット608に取り付けられ得る。ホイールブラケット608は、デュアルドライブエンクロージャ640を含み得る。デュアルドライブエンクロージャ640は、屋外ホイール軸612および屋内ホイール軸624を独立して、続けて、および/または同時に駆動するギア、ベルト、および内側ホイールドライブなどを囲い込んでいてよい。例えば、屋外ホイール軸612に取り付けられたギアは、屋内ホイール軸624に取り付けられたギアと噛み合い得る。モータは、一方のギアを駆動することができ、該一方のギアは他方のギアを回転させ、それによって、屋外ホイール616および屋内ホイール628の両方を駆動する。屋外ホイール軸612および屋内ホイール軸624を独立して、続けて、および/または同時に駆動する、ギア係合および係合解除特徴が設けられ得る。
【0130】
[00156] 図6Aは、屋外ホイール616が屋外表面に係合する屋外構成のデュアルホイール推進ユニット602を示す。屋外ホイール616は、屋内ホイール628よりも大きいホイールであってよく、屋外地形を横断するためにトレッド、例えば、こぶ付きタイヤを含み得る。
【0131】
[00157] 図6Bは、屋内ホイール628が屋内表面に係合する屋内構成のデュアルホイール推進ユニット602を示す。屋内ホイール628は、屋外ホイール616と比べて小さいホイールであってよく、互いに対して角度をなして配設された複数のローラを利用するメカナムホイールであり得る。シールド620が、ホイールブラケット608に取り付けられており、デュアルホイール推進ユニット602が屋内構成であるときにシールド620が屋外ホイール616を底部から覆うように、屋外ホイール616の一部分を取り囲んでいる。シールド620は、屋外ホイール616から取れて落下する場合がある屋外のごみを捕らえ、そのようなごみが屋内表面に落下することを防止する。AGVが屋外構成であるとき屋内ホイール628も覆われ、AGVが戸外にいるときに水または他のごみが屋内ホイール628にかかることを防止することができる。そのような屋内ホイールカバーは、AGVの内部コンパートメント、各屋内ホイール628を個別に覆うフラップもしくは蓋、またはAGV全体を覆う傘、シュラウド、もしくは防水布などを含み得る。屋内ホイールカバーがどのようなものであっても、それは、手動で設置および取り外し、自動的に設置および取り外し、手動で設置および自動的に取り外し、または自動的に設置および手動で取り外しなどされ得る。本発明はまた、屋内ホイール628およびAGVの他の部分を乾かすため、例えば、屋内ホイールが住居に入る直前に屋内ホイール628を乾かすために空気ジェットを含み得る。
【0132】
[00158] 図7A図7Gは、本発明の様々な実施形態に係る、デュアルホイール推進ユニット702aおよび702bを有するAGV700の正面図を示す。図7A図7Gは、リフト744を使用しながら屋外構成から屋内構成に変換するAGV700を連続的に示す。デュアルホイール推進ユニット702aおよび702bは、第1のデュアルホイール推進ユニット702aおよび第2のデュアルホイール推進ユニット702bを含む。システムは、そのようなホイールシステムの1つまたは複数の追加の対を含み得る。AGV700はフレーム704を含む。第1のデュアルホイール推進ユニット702aは、第1のホイールストラット710aによってフレーム704の第1の側に結合されている。1つまたは複数の第1のホイールブラケット708aが、第1の枢動点736aにおいて第1のホイールストラット710aに枢動可能に結合されている。第1のデュアルホイール推進ユニット702aはさらに、第1の屋外ホイール716aと、第1の屋内ホイール728aと、第1のデュアルドライブエンクロージャ740aと、第1のシールド720aとを含む。第2のデュアルホイール推進ユニット702bは、第2のホイールストラット710bによってフレーム704の第2の側に結合されている。1つまたは複数の第2のホイールブラケット708bが、第2の枢動点736bにおいて第2のホイールストラット710bに枢動可能に結合されている。第2のデュアルホイール推進ユニット702bはさらに、第2の屋外ホイール716bと、第2の屋内ホイール728bと、第2のデュアルドライブエンクロージャ740bと、第2のシールド720bとを含む。
【0133】
[00159] 屋外構成では、第1のホイールブラケット708aおよび第2のホイールブラケット708bは、第1の屋外ホイール716aおよび第2の屋外ホイールおよび716bが屋外表面と係合されるように上方に枢動される。屋外構成から屋内構成に変換するために、リフト744が、フレーム704の底部から展開し、デュアルホイール推進ユニット702aおよび702bが屋外/屋内表面より上に上昇されるように、AGV700を屋外/屋内表面から離して上方に持ち上げる。次いで、第1のホイールブラケット708aおよび第2のホイールブラケット708bは、屋内ホイールが屋外/屋内表面に面し、第1の屋外ホイール716aおよび第2の屋外ホイール716bが屋外/屋内表面から離れるほうに面するまで、枢動し、下方に揺動する。次いで、リフト744は、第1の屋内ホイール728aおよび第2の屋内ホイール728bが屋内/屋外表面に係合するように、AGV700を下方に下ろし、リフト744は、フレーム704の底部に向かって上方に上がり続ける。図7Gに示す終了位置は、表面に係合する屋内ホイール728aおよび728bを示し、表面は、戸内表面であってもよいし、または戸外表面、例えば、ポーチまたはパティオまたはカーポート表面など、住居の中に通じる戸口または敷居のすぐ外側の戸外表面であってもよい。
【0134】
[00160] 図8は、ホイール変更中にAGV700を持ち上げるために使用され得る例示的なリフト800の斜視図を示す。リフト800は、図示のようにシザーズジャッキであり得る。代替的に、リフト800は、伸縮式リフト、油圧リフト、空気圧リフト、または屋内/屋外表面から離してAGVを持ち上げることが可能な任意の他のタイプのリフトであってもよい。
【0135】
[00161] 図示するように、シザーズジャッキ800は、基部808と、据え付け板804と、第1の対の枢動アーム812と、第2の対の枢動アーム814とを含み得る。第2の対の枢動アーム814は、第1の対の枢動アーム812に枢動可能に接続され得る。足部820が、基部808の底部に取り付けられており、シザーズジャッキ800のためのさらなる支持を提供するために、基部808から横方向に延在し得る。足部820は、AGVの幅と同じ、またはほぼ同じ幅を有し得る。据え付け板804が、AGVのフレームの底部に取り付けられ、例えば、図7A図7Gに示すAGV700のフレーム704に取り付けられ得る。
【0136】
[00162] リフト800を展開するとき、モータが、第1の対の枢動アーム812および第2の対の枢動アーム814を枢動させるウォームドライブ818を回転させるようにされ、リフトを伸長し、基部808を下方に駆動する。モータは、足部820が屋外/屋内表面に係合するとともに、AGVが、ホイールの交換を可能にする、例えば、図7A図7Gに示すように枢動点736aおよび736bにおける完全な枢動運動を可能にするのに十分な距離だけ屋外/屋内表面から離れて上昇されるまで、ウォームドライブ818を回転させ得る。作動、モータ係合、ウォームドライブの回転、伸長の長さ、ならびにリフトの他の事象、測定、移動、およびパラメータを自律的に計算することができ、自律型システムは、例えば、リフト800が適切に伸長または後退されたときにその旨を決定するためのセンサを実装し得る。伸長の長さを感知するだけではなくむしろ、屋内表面であれ屋外表面であれ周囲表面からのクリアランスを感知することができる。そのため、自律型システムは、例えば、泥、砂利、小石、草、雪、または砂などの柔らかい地面への沈み込み、斜面または表面上の異物に起因する傾斜、および安全な重心の計算を制限する場合がある風の状態といった変数を考慮に入れることができる。
【0137】
[00163] リフト800を後退させるために、モータは、ウォームギア818を反対方向に回転させ、第1の対の枢動アーム812および第2の対の枢動アーム814をそれぞれ反対方向に枢動させ、それによって、足部820を持ち上げて屋外/屋内表面から離す。AGVは、AGVを上げたり下ろしたりするために1つまたは複数のリフト800を備え、実装し得る。AGVの両端に2つのリフトが使用されてもよいし、またはAGVの4つの角に4つのリフトが使用されてもよいなどである。
【0138】
[00164] 本発明の様々な実施形態にしたがって、図9Aおよび図9Bは、AGV900の正面図を示し、図9Cおよび図9Dは、AGV900の側面図を示す。AGV900は、複数のデュアルホイール推進ユニット902を含む。図9A図9Dに示す実施形態では、AGV900は、3対のデュアルホイール推進ユニット902a、902b、および902cを備える。これら対は、図9Cおよび図9Dに示すように、前方対のデュアルホイール推進ユニット902aと、中間対のデュアルホイール推進ユニット902bと、後方対のデュアルホイール推進ユニット902cとを含み得る。図9Aおよび図9Bは、正面図であり、一対のデュアルホイール推進ユニットのみを示しており、互いの鏡像が、包括的に902および902として示されている。デュアルホイール推進ユニット902の各々が、ホイールストラット910を介してAGV900のフレーム904に独立して結合されている。デュアルホイール推進ユニット902の各々は、枢動点936においてホイールストラット910に枢動可能に結合されているホイールブラケット908を含む。各デュアルホイール推進ユニット902はさらに、屋外ホイール916と、屋外ホイール軸912と、屋内ホイール928と、屋内ホイール軸924と、デュアルドライブエンクロージャ940と、シールド920とを含む。AGV900は、ナビゲーションセンサ944、レセプタクル948、およびレセプタクル948を覆う保護シュラウド952を備える。
【0139】
[00165] 屋外構成では、ホイールブラケット908は、それぞれのホイールストラット910の外側に配設され、それによってAGV900の外側に沿って配設されている。ホイールブラケット908およびホイールストラット910が互いに対して折り返されるように、ホイールブラケット908およびホイールストラット910は、互いに対して180度または約180度をなす。ホイールブラケット908は、特に屋外構成において、AGV900の外側に配設され、低い重心を有する、より広くより安定した姿勢を可能にする。このような構成により、AGV900は、転倒の危険性がほとんどまたは全くなく、平坦でない屋外地形を横断することが可能になる。
【0140】
[00166] 屋内構成に切り替えられると、ホイールブラケット908は、AGV900の長手方向軸に沿って下方に180度または約180度枢動し、ホイールブラケット908がホイールストラット910の内側およびAGV900のフットプリント幅の内側に位置するようになるように、AGV900の下に折り返される。ホイールブラケット908およびホイールストラット910は、ここでも互いに対して180度または約180度をなすが、屋内構成では、互いに離れて延在する。このような構成では、AGV900は、より細くなり、30”の戸口を通ることができる。
【0141】
[00167] 上述のように、屋内構成では、ホイールブラケット908およびホイールストラット910は、互いに離れて延在する。この構成は、AGV900を腰の高さまで上方に上げ、受取人952が、レセプタクル948から透析供給品956を容易に回収することを可能にする。屋外構成は、互いに対して折り返されたホイールブラケット908およびホイールストラット910を含み、したがって、AGV900は、より地面に近くなり、より低い重心を有し、AGV900が屋外地形をより良好に航行することを可能にする。そのため、屋外構成と屋内構成との切り替えから複数の利点が得られることが理解できる。
【0142】
[00168] 図10Aは、本発明の様々な実施形態に係るAGV1000の側面図を示す。図10Bおよび図10Cは、AGV1000の正面図を示す。AGV1000は、3対のデュアルホイール推進ユニット1002a、1002b、および1002cなどの複数のデュアルホイール推進ユニット1002を含む。3対は、前方対のデュアルホイール推進ユニット1002aと、中間対のデュアルホイール推進ユニット1002bと、後方対のデュアルホイール推進ユニット1002cとを含む。図10Bおよび図10Cでは、一対のデュアルホイール推進ユニット1002および1002のみが示されている。
【0143】
[00169] 各デュアルホイール推進ユニット1002は、枢動点1036においてAGV1000のフレーム1004に枢動可能に結合されているホイールブラケット1008を含む。各デュアルホイール推進ユニット1002はさらに、屋外ホイール1016と、屋外ホイール軸1012と、屋内ホイール1028と、屋内ホイール軸1024と、デュアルドライブエンクロージャ1040と、シールド1020とを含む。
【0144】
[00170] AGV1000は、各デュアルホイール推進ユニット1002をAGV1000のそれぞれの横軸に沿って180度または約180度枢動させることによって、図10Bに示す屋内構成から図10Cに示す屋外構成に変換する。図10Bおよび図10Cに示すように、屋内構成から屋外構成に変換しても、AGV1000の幅または高さは変わらない。
【0145】
[00171] 配送中、AGV1000は、屋外ホイール1016を使用して住居の戸口まで走行することによって、屋外構成から屋内構成に変換し得る。住居の戸口または他の敷居にくると、デュアルホイール推進ユニットの前方対、例えば、1002aによって表される対が、持ち上げられ、回転され、敷居を越えて住居の中へと駆動され、下に置かれ得る。続いて、中間対のデュアルホイール推進ユニット1002bが、持ち上げられ、回転され、敷居を越えて住居の中へと駆動され、下に置かれ得る。最後に、後方対のデュアルホイール推進ユニット1002cが、持ち上げられ、回転され、敷居を越えて住居の中へと駆動され、下に置かれ得る。
【0146】
[00172] 屋内構成から屋外構成に切り替わるために、上述のステップを逆に行うことができる。AGV900は逆方向に移動して住居から出て、ホイールユニットは逆に回転されてもよいし、またはAGV900は住居の中で向きを変えて、同じ順序のホイールユニット回転が使用されてもよいが、屋外ホイールが住居の敷居の外側で下に置かれることになる。この構成は、屋外ホイール1016が屋外表面にのみ接触するように制限し、屋内ホイール1028が屋内表面にのみ接触するように制限する。
【0147】
[00173] 図11は、本発明の様々な実施形態に係るAGV1100の側面図を示す。AGV1100は、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aおよび後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを含む2対のデュアルホイール推進ユニットを含む。デュアルホイール推進ユニット1102aおよび1102bの各々は、AGV1100のフレーム1104に枢動可能に結合されているホイールブラケット1108を含む。各デュアルホイール推進ユニット1102aおよび1102bはさらに、屋外ホイール1116と、屋内ホイール1128と、シールド1120とを含む。
【0148】
[00174] AGV1100は、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aが屋外/屋内表面より上に上昇されている間、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102b上でバランスをとるように構成される。AGV1100はまた、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bが屋外/屋内表面より上に上昇されている間、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102a上でバランスをとるように構成される。そのため、AGV1100は、縁石、段差、および階段を横断することができる。例えば、AGV1100は、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aを持ち上げて段差上に載せ、続いて次に、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを持ち上げて同じまたは次に続く連続する段差上に載せ得る。同様に、AGV1100は、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aを下ろして段差上に載せ、続いて次に、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを下ろして同じまたはより低い連続する段差上に載せ得る。
【0149】
[00175] AGV1100は、敷居に接近し、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aを持ち上げ、前方対のデュアルホイール推進ユニットを横軸に沿って回転させ得、それにより屋外ホイール1116が上方に面し、屋内ホイール1128が下方に面するようになる。次いで、AGV1100は、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを用いて前に走行して部分的に住居の中へ入り、次いで、前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aを屋内表面に下ろすように構成される。次いで、AGV1100は、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを屋外表面から離して持ち上げ、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bを横軸に沿って回転させ、それにより屋外ホイール1116が上方に面し、屋内ホイール1128が下方に面するようになる。次いで、AGV1110は、AGV1110が完全に住居の中に入るまで前方対のデュアルホイール推進ユニット1102aを用いて前に走行し得、この時点で、後方対のデュアルホイール推進ユニット1102bは屋内表面に下ろされ得る。屋内構成から屋外構成になるために、上述のステップを逆に行ってもよいし、またはAGV1100の向きを変えて同じステップを繰り返してもよいが、屋外ホイールが屋外表面に接触することになる。このように構成可能なことにより、屋外ホイール1116が屋外表面にのみ接触するように制限され、屋内ホイール1128が屋内表面にのみ接触するように制限されることが可能になる。
【0150】
[00176] 本発明のさらに別の実施形態が図12Aおよび図12Bに示されており、ここでは屋内ロボット1210が、屋外ロボット1202から完全に分かれており、屋外ロボット1202と共に構築されていない。屋内ロボット1210は、複数のホイール1214を有し、図示の例では4つのホイール1214を含む。ホイール1214の1つまたは複数にブレーキが設けられ得る。屋内ロボット1210は、屋外ロボット1202によってピギーバック方式で輸送され得る。屋外ロボット1202には、複数のホイール1204が設けられており、図示の例では4つのホイール1204を含む。ホイール1204の1つまたは複数にブレーキが設けられ得る。屋外ロボット1202は上面1203を有し、屋内ロボット1210の4つのホイール1214が、例えば、上面1203に形成された溝、ディボット、ディンプル、切欠き、または他の受け部に載置される。受け部は、ホイール1214のうちの1つまたは複数を受け入れ、ロックし、または上面1203に受け入れてロックするように構成され得る。屋外ロボット1202は、ゲート表面1207を有するゲート1206を備える。屋内ロボット1210は、前面1205を有する。前面1205は、例えば輸送中を含む、屋内ロボット1210が屋外ロボット1202の上に載置されている間、ゲート表面1207に接して載置され得る。
【0151】
[00177] 図12Bに示すように、家または他の建物の敷居に到着すると、屋外ロボット1202は、段差1220に隣接して、例えば当接して止まり得る。同様に、屋外ロボット1202は、縁石、敷居、または壁などに隣接して止まり得る。一旦止まると、ゲート1206が開いて、屋内ロボット1210が屋外ロボット1202を放棄または離れ、転動または移動してそのまま屋内エリアの中に、例えば敷居1224を越えて家の中に入ることを可能にし得る。屋内ロボット1210は、屋内ロボット1210の屋内ホイール1214が屋外表面に一度も触れる必要なく、屋外ロボット1202からそのまま家または他の住居もしくは建物の中に移動することができる。屋内ホイール1214は、屋外ロボット1202の上面1203を横断し、敷居1224の上面から始まる屋内表面を横断する。図示するように、ゲート1206は、ホイール1214が、屋外ロボット1202を出る、建物に入る、建物を出る、屋外ロボット1202上に積載される、またはそれらの組合せの間に横断することができる傾斜部を形成し得る。ゲートを持ち上げたり下ろしたりするために、ドライブトレインが設けられてよく、例えば、本明細書に記載の、センサ、モーションセンサ、近接センサ、熱センサ、およびそれらの組合せなどを含み得る。ドライブトレインは、例えば、望ましくないゲート接触を防止またはなくすために、緊急逆駆動を提供するように構成され得る。
【0152】
[00178] 本開示において引用されるすべての参考文献の全内容が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値のリストのいずれかとして与えられるとき、これは、任意の上限範囲または好ましい値と任意の下限範囲または好ましい値との任意のペアから形成されるすべての範囲を、そのような範囲が別個に開示されているかどうかにかかわらず特定的に開示するものとして理解されたい。数値の範囲が本明細書に記載されている場合、別途記載がない限り、範囲は、その終点、および範囲内のすべての整数ならびに分数を含むことを意図する。本発明の適用範囲が、範囲の規定時に記載された特定の値に限定されることを意図していない。
【0153】
[00179] 本明細書で言及されるすべての特許、特許出願、および出願公開は、別段の指示がない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0154】
[00180] 本発明の他の実施形態は、本明細書の参酌および本明細書に開示される本発明の実施から当業者にとって明らかとなる。本明細書および例は、単に例示的なものとみなされ、本発明の真の適用範囲および要旨は、以下の特許請求の範囲およびその同等物によって示されることを意図している。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
【国際調査報告】