(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】気化器と充電器の組み合わせ、並びに気化器と充電器の組み合わせに関する情報を出力する方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/60 20200101AFI20240315BHJP
A24F 40/90 20200101ALI20240315BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20240315BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240315BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240315BHJP
【FI】
A24F40/60
A24F40/90
A24F40/50
H02J7/00 X
H02J7/02 U
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541834
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 EP2022058091
(87)【国際公開番号】W WO2022207547
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブーフィギル, レイス スリマン
【テーマコード(参考)】
4B162
5G503
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC01
4B162AC02
4B162AC32
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD32
5G503AA04
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA10
5G503DA07
5G503EA01
5G503EA05
(57)【要約】
気化器(10)と充電器(12)の組み合わせが、少なくとも1つのユーザインタフェース出力(例えば、ディスプレイ及び/又は1つ以上の光源(16)(特にLED))並びに少なくとも1つのユーザインタフェース入力(例えば、ボタン(14)、静電容量式タッチセンサ、及び音声コマンド入力用マイクロホン)を有し、気化器には出力が設けられ、充電器には出力が全くない。気化器には少なくとも1つの入力(14)があり、好ましくは、充電器上では情報を全く入力できない。充電器(12)は、気化器(10)を収容できる携帯型充電ケースであってよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ及び/又は1つ以上の光源(特にLED)等の少なくとも1つのユーザインタフェース出力(16)と、ボタン、静電容量式タッチセンサ、及び音声コマンド入力用マイクロホン等の少なくとも1つのユーザインタフェース入力(14、18)とを有する、気化器(10)と充電器(12)の組み合わせであって、前記気化器(10)には任意の出力(16)が設けられ、前記充電器(12)には出力が全くなく、前記気化器(10)は更に少なくとも1つの入力を有し、
気化器(10)関連出力と充電器(12)関連出力とを区別するように少なくとも1つの出力を制御するように制御部が適合されている、ことを特徴とする組み合わせ。
【請求項2】
前記充電器(12)は、好ましくは携帯型であり、前記気化器(10)を収容できる充電ケースである、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
少なくとも1つの出力は、前記気化器(10)又は前記充電器(12)のバッテリレベル、ベープ時間、加熱時間、パフ強度、又は充電状態に関連する、請求項1又は2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記制御部は、前記気化器(10)が前記充電器(12)に接続されていない場合には気化器(10)関連出力を、前記気化器(10)が前記充電器に接続されている場合には充電器(12)関連出力を出力、特に表示するように少なくとも1つの出力を制御するように適合されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記気化器(10)は、出力されているのが気化器関連出力であるか充電器(12)関連出力であるかを示す出力を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記気化器及び/又は前記充電器は、少なくとも1つの出力を気化器関連出力と充電器関連出力との間で切り換えるように適合された入力を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記気化器(10)は単一の出力及び/又は入力を有し、且つ/又は前記充電器(12)は単一の入力を有する、請求項6に記載の組み合わせ。
【請求項8】
ディスプレイ及び/又は1つ以上の光源(特にLED)等の少なくとも1つのユーザインタフェース出力(16)により、気化器(10)と充電器(12)の組み合わせに関連する情報を出力する方法であって、前記気化器(10)上に全ての情報が出力され、前記充電器(12)上には情報が出力されず、前記気化器(10)上で情報を入力することが可能であるが、前記充電器(12)上では情報を入力できず、制御部が、気化器関連出力と充電器関連出力とを区別するように少なくとも1つの出力を制御する、方法。
【請求項9】
前記気化器(10)又は前記充電器(12)のバッテリレベル、ベープ時間、加熱時間、パフ強度、又は充電状態のうちの少なくとも1つが出力される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記制御部は、前記気化器(10)が前記充電器(12)に接続されていない場合には気化器(10)関連出力を、前記気化器(10)が前記充電器(12)に接続されている場合には充電器(12)関連出力を出力、特に表示するように少なくとも1つの出力を制御する、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
出力されているのが気化器(10)関連出力であるか充電器(12)関連出力であるかを示すように情報が出力される、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの出力を、気化器(10)関連出力と充電器(12)関連出力との間で切り換えることが可能である、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化器と充電器の組み合わせ、並びにそのような組み合わせに関する情報を出力する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気化器は、従来の喫煙物品に代わる選択肢として近年人気を集めている。エアロゾル又はタバコスティックを加熱するためのエネルギは電気で供給されるため、気化器は充電が必要であり、従って、典型的には充電器と組み合わされる。充電器は、例えば、気化器を収容できる携帯型充電ケースであってよい。通常、そのような組み合わせでは、そのような気化器と、充電器との両方にユーザインタフェースがあり、ユーザインタフェースは、1つ以上の入力(例えば、ボタン又は静電容量式タッチセンサ)及び1つ以上の出力(例えば、バッテリレベル、ベープ時間、加熱時間、パフ強度等の情報を表示するLED)を有する。
【0003】
この文脈では、米国特許第9854846B2号明細書が電子タバコ用充電パッケージに関するものであり、この充電パッケージには窓があり、電子タバコ上に設けられたLEDから窓を通して光を放射することが可能である。更に、ユーザインタフェース出力を有する電子タバコが、英国特許第2528711B号明細書及び中国特許第107997236A号明細書に示されている。
【0004】
先行技術の他の例が、欧州特許第3711577A1号明細書、米国特許出願公開第2020/112188A1号明細書、米国特許出願公開第2013/042865A1号明細書、及び中国特許第203388261U号明細書に見られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
こうした背景に対して、本発明の根底を成す目的は、気化器と、使いやすいユーザインタフェースを有する充電器との組み合わせを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1に記載の発明対象によって達成され、それによれば、気化器には任意の出力が設けられ、気化器には更に、少なくとも1つの入力があり、充電器には、そのような出力も、好ましくは入力も全くない。
【0007】
説明のために、ユーザ出力は、1つ以上のディスプレイ又は光源(特にLED)で構成されてよく、入力は、ボタン、静電容量式タッチセンサ、又は音声コマンド入力用マイクロホンで構成されてよい。現行の一般的な気化器即ちベープ装置と充電器との組み合わせと比較すると、本出願対象は、ユーザが2つの別個の装置、即ち、一方の手にある気化器と他方の手にある充電器とに設けられた出力に注意を払う必要がなく、気化器に設けられた出力だけから全ての情報を受け取ることが可能であるため、そのような組み合わせの使い方を簡略化するものである。同じことが任意の入力にも当てはまることが好ましい。言い換えると、ユーザは、気化器にのみ設けられた入力を使用して、気化器及び充電器を操作したり、これら2つの組み合わせに任意の情報を入力したりすることが可能であり、充電器に設けられた別の入力を気にする必要がない。このことにより、充電器と個別に組み合わされた気化器の使い方が著しく簡略化される。それは、気化器だけを介して、両構成要素が操作され、ユーザに情報を提供することが可能であるためである。それでも、充電器にも1つ以上の入力があってよい。又、気化器は単一の出力及び/又は単一の入力を有することが好ましく、充電器は単一の入力を有することが好ましいことも述べておきたい。
【0008】
更なる請求項において、好ましい実施形態を記載している。
【0009】
充電器を、好ましくは携帯型であり、気化器を収容できる充電ケースとして提供することにより、気化器及び充電器を含む組み合わせ即ち気化システムの操作を更に簡略化することが可能である。
【0010】
必要な又は少なくとも有用な情報をユーザに提供するために、少なくとも1つの出力が、気化器又は充電器のバッテリレベル、ベープ時間、加熱時間、パフ強度、又は充電状態に関連する。これらの出力の全てが有用な情報をユーザに提供する。
【0011】
本発明によれば、ユーザが気化器関連出力と充電器関連出力とを区別することを可能にするために制御部が設けられてよく、制御部は、気化器関連出力と充電器関連出力とを区別するように少なくとも1つの出力を制御するように適合されている。気化器関連出力と充電器関連出力とを区別することは、例えば、出力の表現又は表示(例えば、LED等の光源の色)の違い、異なるパターンの表示、LED等の別の光源、又は同様の手段によって達成可能である。
【0012】
この文脈では、気化器が充電器に接続されていない場合には気化器関連出力を出力(特に表示)し、気化器が充電器に接続されている場合には充電器関連出力を出力するように少なくとも1つの出力を制御するように制御部が適合されていれば更に有利になる。このようにして、ユーザは、そのような情報だけでなく、その情報がそれら2つの構成要素のいずれに関連するかという事実を容易に把握することが可能である。特に、気化器関連出力と充電器関連出力とを切り換えることは、気化器が充電器に接続されているかどうかの検出結果に応じて自動的に行われてよい。代替として、この切り換えは、気化器及び/又は充電器の入力を使用することによって行われてよい。
【0013】
これは更に、気化器関連出力又は充電器関連出力のいずれが出力されているかを示す出力を気化器が有するという任意選択の特徴によって支援される。
【0014】
気化器関連出力と充電器関連出力とを容易に切り換えるために、気化器及び/又は充電器は、上述の出力タイプを切り換えるように適合された入力を有してよい。
【0015】
この使いやすさは、気化器が単一の出力及び/又は入力を有し、且つ/又は充電器が単一の入力を有するという任意選択の特徴によって更に向上しうる。
【0016】
本発明は更に、気化器と充電器の組み合わせに対して、これらの装置の組み合わせに対応する情報の出力及び入力を行う方法を提供する。即ち、この方法では、気化器上に全ての情報が出力され、充電器上には情報が出力されず、更に気化器上で情報を入力することが可能であり、これに対し、少なくとも好ましくは、充電器上では情報を入力できない。本発明による方法は、記載の組み合わせの使い方を簡略化し、方法の好ましい特徴は、上述の、装置の好ましい特徴に対応する。この文脈では、一般に、各装置、及び気化器と充電器の組み合わせに関連して記載した全ての特徴が、本明細書に記載の方法において実現可能であること、並びに、本明細書に記載の方法に関連して記載した全ての特徴が、各装置、及び気化器と充電器の組み合わせにおいて実現可能であることを述べておきたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下では、図面に基づいて、本発明の例示的実施形態により本発明を説明する。図面は以下のとおりである。
【0018】
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から分かるように、気化器10と充電器12の組み合わせは、例えば、充電器が、気化器10を収容できる充電ケースとして与えられる細長形態で実現されてよい。図示の実施形態では、気化器は、入力の一例としてのボタン14と、出力の一例を構成するLED16とを含む。ボタンは、例えば、気化器のバッテリレベルをLEDで表示するために押されてよい。更に、ボタン14が再度押されたときに、充電器のバッテリレベルを表示するように制御部が適合されてよい。LEDが今表示しているのは充電器のバッテリレベルである、という事実は、LEDの色を(例えば、白から緑に)変更することによって示されてよい。
【0020】
図2に示す実施形態では、気化器に入力及び出力が設けられるのは基本的に同様であるが、これに加えて充電器が入力ボタン18を有する。気化器10のボタン14は、例えば、気化器のバッテリレベルを表示するようにLEDを制御することに使用されてよく、一方、例えば、充電器のボタン18が押されると充電器のバッテリレベルが即座に表示される。いずれの場合も、充電器と組み合わされた気化器の使用及び操作はかなり簡略化されており、それによってユーザの便益が高まる。
【0021】
両図面に見られるように、気化器10は、基本的に細く延びており、基本的に充電器12の一方の側面全体を覆う。LED16は、基本的に気化器10の中央に設けられてよく、気化器10の入力14は、(図の左から右の方向の)気化器10の短いほうの寸法のほぼ中央において、基本的に気化器10の長さの1/4から1/3のところに設けられてよい。充電器の入力18は、気化器の入力14の反対側の端部であって、充電器12の大きいほうの側面のほぼ中央に設けられてよい。
【国際調査報告】