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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】直接接合のためのコンタクト構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20240315BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
H01L21/88 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553418
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 US2022018574
(87)【国際公開番号】W WO2022187402
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】63/156,290
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/684,841
(32)【優先日】2022-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518065991
【氏名又は名称】アデイア セミコンダクター ボンディング テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ミルカリミ ローラ ウィルズ
(72)【発明者】
【氏名】ウゾー シプリアン エメカ
【テーマコード(参考)】
5F033
【Fターム(参考)】
5F033HH07
5F033HH08
5F033HH11
5F033HH12
5F033HH15
5F033HH18
5F033HH19
5F033HH21
5F033MM01
5F033MM12
5F033MM13
5F033MM30
5F033PP27
5F033QQ00
5F033QQ48
5F033QQ73
5F033RR01
5F033RR04
5F033RR06
5F033RR08
5F033RR21
5F033VV07
5F033WW01
5F033WW03
5F033WW08
5F033XX00
(57)【要約】
接合構造が開示される。接合構造は、第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含むことができる。接合構造は、第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを含む第2の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく第2の導電性特徴に直接接合され、第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく第2の非導電性領域に直接接合される。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子であって、前記第1の導電性特徴が500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含む、第1の素子と、
第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを有する第2の素子と、
を備えた接合構造であって、
前記第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく前記第2の導電性特徴に直接接合され、前記第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく前記第2の非導電性領域に直接接合される、接合構造。
【請求項2】
前記第1の導電性特徴は銅を含む、請求項1に記載の接合構造。
【請求項3】
前記第1の導電性特徴の粒子は、500nm未満の最大粒径を有する、請求項1に記載の接合構造。
【請求項4】
前記第1の導電性特徴の粒子は、350nm未満の最大粒径を有する、請求項3に記載の接合構造。
【請求項5】
前記第1の導電性特徴の粒子は、50nm未満の最大粒径を有する、請求項4に記載の接合構造。
【請求項6】
前記第2の導電性特徴の粒子の平均粒径は500nm以下である、請求項1に記載の接合構造。
【請求項7】
前記第2の導電性特徴は粗粒金属を含む、請求項1に記載の接合構造。
【請求項8】
前記第2の導電性特徴の粒子の平均粒径は1μmを超える、請求項7に記載の接合構造。
【請求項9】
前記第1の導電性特徴の前記細粒金属の平均粒径は350nm以下である、請求項1に記載の接合構造。
【請求項10】
前記第1の導電性特徴の前記細粒金属の平均粒径は、10nm~300nmの範囲にある、請求項9に記載の接合構造。
【請求項11】
前記第1の導電性特徴の粒子の95%超が、粒径ばらつきが10%未満である、請求項1に記載の接合構造。
【請求項12】
前記第1の素子は、導電性部分を有するメタライゼーション層を更に備える、請求項1に記載の接合構造。
【請求項13】
前記メタライゼーション層の前記導電性部分は、1μm~2μmの範囲の平均粒径を有する金属を含む、請求項12に記載の接合構造。
【請求項14】
前記第1の導電性特徴の前記細粒金属は、不活性材料のナノ粒子を含む、請求項1に記載の接合構造。
【請求項15】
前記ナノ粒子の濃度は、前記第1の導電性特徴の1%未満である、請求項14に記載の接合構造。
【請求項16】
前記ナノ粒子の濃度は、前記第1の導電性特徴の0.1%未満である、請求項15に記載の接合構造。
【請求項17】
前記ナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含む、請求項14に記載の接合構造。
【請求項18】
前記細粒金属は構成成分を含む、請求項1に記載の接合構造。
【請求項19】
第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子であって、前記第1の導電性特徴が、構成成分を有する細粒金属を含む、第1の素子と、
第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを有する第2の素子と、
を備えた接合構造であって、
前記第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく前記第2の導電性特徴に直接接合され、前記第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく前記第2の非導電性領域に直接接合される、接合構造。
【請求項20】
前記構成成分は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の接合構造。
【請求項21】
前記第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含む、請求項19に記載の接合構造。
【請求項22】
前記第1の導電性特徴の前記細粒金属の平均粒径は、10nm~300nmの範囲にある、請求項21に記載の接合構造。
【請求項23】
接合面を有する素子を備えた相互接続構造であって、
前記素子は、導電性特徴と非導電性領域とを有し、前記導電性特徴は、前記非導電性領域に少なくとも部分的に埋め込まれ、前記導電性特徴は、底部と前記底部の上に配置された上部とを備え、前記上部は、前記素子の前記接合面のより近くに位置決めされ、前記上部は、前記底部の平均粒径よりも小さい平均粒径を有し、
前記上部の前記平均粒径は500nm以下である、
相互接続構造。
【請求項24】
請求項23に記載の相互接続構造と、第2の素子とを備えた接合構造。
【請求項25】
半導体素子の非導電性層にキャビティを設けるステップと、
前記キャビティ内に導電性コンタクト構造を設けるステップであって、前記導電性コンタクト構造が、500nm未満の平均粒径を備えた細粒構造を有する、ステップと、
前記非導電性層と前記導電性コンタクト構造を直接接合のために準備するステップと、を含む、方法。
【請求項26】
前記導電性コンタクト構造は銅を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記平均粒径は350nm未満である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記平均粒径は10nm~300nmの範囲にある、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.5%未満の添加剤を有する銅電気めっき浴を設けるステップと、前記導電性コンタクト構造を前記キャビティ内に電気めっきするステップとを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記添加剤は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの1又は2以上を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、電気的に不活性なナノ粒子を有する銅電気めっき浴を設けるステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記電気的に不活性なナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ナノ粒子の濃度は、1体積%未満である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ナノ粒子の濃度は、0.1体積%未満である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記導電性コンタクト構造の金属粒回復は、室温及び120℃未満の温度で抑制される、請求項25に記載の方法。
【請求項36】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、30℃未満の温度で前記キャビティを電気めっきするステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項37】
5℃~15℃の範囲の温度で前記キャビティを電気めっきするステップを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
5℃~15℃の範囲の温度で前記非導電性層及び前記導電性コンタクト構造を化学機械的に研磨するステップを更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
接着剤を介在させることなく、前記半導体素子の前記非導電性層を第2の半導体素子の第2の非導電性層に直接接合するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項40】
前記導電性コンタクト構造を前記第2の半導体素子の第2の導電性コンタクト構造に接触させるように前記半導体素子及び前記第2の半導体素子をアニールするステップを更に含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記アニールするステップは、300℃未満の温度で行われる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記アニールするステップは、250℃未満の温度で行われる、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1mA/cm2~70mA/cm2の範囲の電流密度を使用して前記キャビティを電気めっきするステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項44】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1M~0.4Mの銅イオンと0.1M~1Mの酸とを有する電気めっき浴を設けるステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項45】
前記非導電性層を設けるステップは、集積回路デバイス上への堆積を含み、前記細粒構造を有する前記導電性コンタクト構造で前記キャビティを充填する前に、前記キャビティの少なくとも側壁をバリア層で裏打ちするステップを更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項46】
半導体素子の非導電性層にキャビティを設けるステップと、
前記キャビティ内に導電性コンタクト構造を設けるステップであって、前記導電性コンタクト構造が細粒構造を有するステップと、
前記非導電性層と前記導電性コンタクト構造を直接接合のために準備するステップと、を含む方法。
【請求項47】
前記導電性コンタクト構造は銅を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記導電性コンタクト構造の粒子の大部分は、500nm以下の粒子径を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記粒子の前記大部分は、350nm以下の粒子径を有する。請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記粒子の前記大部分は、10nm~300nmの範囲の粒子径を有する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記導電性コンタクト構造の粒子の平均粒径は500nm以下である、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記平均粒径は350nm未満である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記平均粒径は10nm~300nmの範囲にある、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.5%未満の添加剤を有する銅電気めっき浴を設けるステップと、前記導電性コンタクト構造を前記キャビティ内に電気めっきするステップとを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項55】
前記銅電気めっき浴は、0.1%未満の添加剤を有する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記添加剤は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの1又は2以上を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、電気的に不活性なナノ粒子を有する銅電気めっき浴を設けるステップを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項58】
前記電気的に不活性なナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記ナノ粒子の濃度は、1体積%未満である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記ナノ粒子の前記濃度は、0.1体積%未満である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記導電性コンタクト構造の金属粒回復は、室温で及び120℃未満の温度で抑制される、請求項46に記載の方法。
【請求項62】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、30℃未満の温度で前記キャビティを電気めっきするステップを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項63】
5℃~15℃の範囲の温度で前記キャビティを電気めっきするステップを更に含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
5℃~15℃の範囲の温度で前記非導電性層及び前記導電性コンタクト構造を化学機械的に研磨するステップを更に含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
接着剤を介在させることなく、前記半導体素子の前記非導電性層を第2の半導体素子の第2の非導電性層に直接接合するステップを更に含む、請求項46に記載の方法。
【請求項66】
前記導電性コンタクト構造を前記第2の半導体素子の第2の導電性コンタクト構造に接触させるよう前記半導体素子及び前記第2の半導体素子をアニールするステップを更に含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記アニールするステップは、300℃未満の温度で行われる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記アニールするステップは、250℃未満の温度で行われる、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1mA/cm2~70mA/cm2の範囲の電流密度を使用して前記キャビティを電気めっきするステップを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項70】
前記電流密度は、40mA/cm2~70mA/cm2の範囲にある、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1M~0.4Mの銅イオンと0.1M~1Mの酸とを有する電気めっき浴を設けるステップを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項72】
前記電気めっき浴は、30ppm~70ppmの範囲のハロゲン化物イオンを有する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記非導電性層を設けるステップは、集積回路デバイス上への堆積を含み、前記細粒構造を有する前記導電性コンタクト構造で前記キャビティを充填する前に、前記キャビティの少なくとも側壁をバリア層で裏打ちするステップを更に含む、請求項46に記載の方法。
【請求項74】
前記非導電性層を設けるステップは、前記集積回路デバイス上の再配線層への堆積を含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子と、
第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを有する第2の素子と、
を備えた接合構造であって、
前記第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく前記第2の導電性特徴に直接接合されることにより接合界面が形成され、前記接合界面の粒子数は40を超える数であり、前記第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく前記第2の非導電性領域に直接接合される、接合構造。
【請求項76】
前記第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含む、請求項75に記載の接合構造。
【請求項77】
前記第1の導電性特徴は、約0.01μm~25μmの範囲の最大横方向寸法を有する、請求項75に記載の接合構造。
【請求項78】
前記第1の導電性特徴は、1μm未満の前記最大横方向寸法を有する、請求項77に記載の接合構造。
【請求項79】
前記接合界面の全面積は約100μm2よりも小さい、請求項75に記載の接合構造。
【請求項80】
前記接合界面の前記全面積は2μm2よりも小さい、請求項79に記載の接合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月3日に出願された「直接接合のためのコンタクト構造」と題する米国特許仮出願第63/156290号に対する優先権を主張するものであり、その内容全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本分野は、直接接合のためのコンタクト構造に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体ウェハなどの半導体素子は、積層されて、接着剤なしで互いに直接接合することができる。例えば、一部のハイブリッド直接接合構造では、素子の非導電性フィールド領域は、互いに直接接合することができ、また、対応する導電性コンタクト構造は互いに直接接合することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一部の適用例では、対向するコンタクトパッド間に信頼性の高い電気接続を作成することが困難な場合がある。従って、直接接合用の改善されたコンタクト構造に対する継続的な必要性が依然として存在する。
【0005】
ここで、以下の図面を参照して特定の実施構成について説明するが、これらは、限定ではなく例証として提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】第1の素子を形成する中間段階における構造の概略側断面図である。
図1B】接合前の第1の素子の概略断面側面図である。
図2】第1の素子及び第2の素子を有する接合構造の概略側断面図である。
図3】粗粒銅の粒子を示す、粗粒銅の概略上面図である。
図4】一実施形態による細粒銅の粒子を示す、細粒銅の概略上面図である。
図5】細粒銅パッドと従来の銅パッドに関する、温度と平均抵抗の関係を示すグラフである。
図6A】接合構造の概略側断面図である。
図6B】一実施形態による接合構造の概略側断面図である。
図6C】別の実施形態による接合構造の概略側断面図である。
図6D】別の実施形態による接合構造の概略側断面図である。
図7A】従来の銅パッド又は粗粒銅パッドのトップダウン電子後方散乱回折(EBSD)画像である。
図7B】ナノ双晶銅パッドのトップダウンEBSD画像である。
図7C】一実施形態による細粒銅パッドのトップダウンEBSD画像である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、設計された金属粒子構造を用いて電子素子内の導電性パッドを直接接合する方法を記載する。このような粒設計は、直接ハイブリッド接合などの直接金属接合に有利とすることができる。例えば、2又は3以上の半導体素子(集積デバイスダイ、ウェハなど)を互いに積層又は接合して、接合構造を形成することができる。一方の素子の導電性コンタクトパッドは、別の素子の対応する導電性コンタクトパッドに電気接続することができる。何れかの適切な数の素子を接合構造内に積層することができる。本明細書に記載する方法及び接合パッド構造は、他の状況でも同様に有用とすることができる。
【0008】
一部の実施形態では、素子は接着剤なしで互いに直接接合される。様々な実施形態において、第1の素子の非導電性(例えば、半導体又は無機誘電体)材料は、接着剤なしで第2の素子の対応する非導電性(例えば、半導体又は無機誘電体)フィールド領域に直接接合することができる。様々な実施形態において、第1の素子の導電性領域(例えば、金属パッド又はコンタクト構造)は、接着剤なしで第2の素子の対応する導電性領域(例えば、金属パッド又はコンタクト構造)に直接接合することができる。非導電性材料は、第1の素子の非導電性接合領域又は接合層と呼ぶ場合がある。一部の実施形態では、第1の素子の非導電性材料は、少なくとも米国特許第9,564,414号;第9,391,143号;及び第10,434,749号において開示される直接接合技術を用いた接着剤なしの接合技術で第2の素子の対応する非導電性材料に直接接合することができ、これら特許の各々の内容全体は、あらゆる目的で引用により本明細書に組み込まれる。ハイブリッド接合の追加の例は、米国特許第11,056,390号全体にわたって見出すことができ、その内容全体は、あらゆる目的で引用により本明細書に組み込まれる。別の適用例では、接合構造において、第1の素子の非導電性材料は、第2の素子の導電性材料に直接接合することができるので、第1の素子の導電性材料は第2の素子の非導電性材料と密接に噛み合うようになる。直接接合に適した誘電体接合面又は材料には、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの無機誘電体が非限定的に含まれ、或いは炭化シリコン、酸炭窒化シリコン、低K誘電体材料、SICOH、炭窒化ケイ素又はダイヤモンド状炭素などの炭素、或いはダイヤモンド表面を含む材料を含めることができる。このような炭素含有セラミック材料は、炭素が含まれているにも拘わらず、無機と見なすことができる。
【0009】
様々な実施形態において、接着剤を介在させずに直接接合を形成することができる。例えば、半導体又は誘電体の接合面は、高い平滑度まで研磨することができる。接合面は、洗浄し、プラズマ及び/又はエッチャントに曝して、接合面を活性化させることができる。一部の実施形態では、活性化後又は活性化中に(例えばプラズマ及び/又はエッチングプロセス中に)、接合面を化学種で終端させることができる。理論に限定されることなく、一部の実施形態では、活性化プロセスを実行して、接合面の化学結合を切断することができ、終端プロセスは、直接接合中の結合エネルギを向上させる付加的な化学種を接合面に提供することができる。一部の実施形態では、活性化及び終端処理は、例えば、接合面を活性化して終端させるプラズマ又はウェットエッチャントなど、同じステップで提供される。別の実施形態では、接合面は、別個の処理で終端させて、直接接合のために付加的な化学種を提供することができる。様々な実施形態において、終端化学種は窒素を含むことができる。更に、一部の実施形態では、接合面をフッ素に曝すことができる。例えば、層及び/又は接合界面、特に誘電体接合界面の近くに、1又は2以上のフッ素ピークが存在することができる。このように、直接接合構造において、2つの非導電性材料間の接合界面は、より高い窒素含有量及び/又はフッ素ピークを接合界面に有する、極めて平滑な界面を含むことができる。活性化及び/又は終端処理の更なる例は、米国特許第9,564,414号;第9,391,143号;及び第10,434,749号全体にわたって見出すことができ、これら特許の各々の内容全体は、あらゆる目的で引用により本明細書に組み込まれる。
【0010】
様々な実施形態において、第1の素子の導電性コンタクトパッドはまた、第2の素子の対応する導電性コンタクトパッドに直接接合することができる。例えば、直接ハイブリッド接合技術を用いて、上述のように用意された、共有結合的に直接接合した誘電体-誘電体間表面を含む接合界面に沿って導体-導体間直接接合を設けることができる。様々な実施形態において、導体-導体間(例えば、コンタクトパッド-コンタクトパッド間)の直接接合及び誘電体-誘電体間のハイブリッド接合は、少なくとも米国特許第9,716,033号及び第9,852,988号に開示される直接接合技術を用いて形成することができ、これらの各々の内容全体は、あらゆる目的で引用により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載する接合構造は、非導電性領域の接合を伴わない直接金属接合、又は他の接合技術にも有用とすることができる。
【0011】
一部の実施形態では、無機誘電体接合面を準備し、上述のように接着剤を介在させずに互いに直接接合することができる。導電性コンタクトパッド(非導電性誘電体のフィールド領域に囲まれることができる)はまた、接着剤を介在させずに互いに直接接合することができる。一部の実施形態では、それぞれのコンタクトパッドは、誘電体フィールド領域又は非導電性接合領域の外面(例えば、上面)の下方に、例えば、30nm未満、20nm未満、15nm未満、又は10nm未満だけ凹状にし、例えば、2nm~20nmの範囲、又は4nm~10nmの範囲で凹状にすることができる。誘電体材料の熱膨張係数(CTE)は、例えば0.1ppm/℃~5ppm/℃の範囲とすることができ、導電性材料のCTEは、6ppm/℃~40ppm/℃、又は8ppm/℃~30ppm/℃の範囲とすることができる。誘電体材料のCTEと導電性材料のCTEの差異により、その後の導電性材料の横方向膨張が抑制される。非導電性接合領域は、一部の実施形態では室温で接着剤なしで互いに直接接合させることができ、その後、接合された構造をアニールすることができる。アニールされると、コンタクトパッドは、非導電性接合領域に対して膨張して互いに接触し、金属-金属間の直接接合を形成することができる。有利には、カリフォルニア州サンノゼのXperi社から市販されているDirect Bond Interconnect、すなわちDBI(登録商標)などのハイブリッド接合技術を使用すると、直接接合界面にわたって接続された高密度のパッド(例えば、規則的な配列に関する小ピッチ又は微細ピッチ)が可能である。様々な実施形態では、導電性特徴(conductive feature)(例えば、コンタクトパッド)は銅を含むことができるが、他の金属も好適とすることができる。従って、本開示において導電性特徴の材料として銅を使用する場合、銅は導電性特徴の材料の一例であり、他の適切な金属を実施することもできる。
【0012】
このように、直接接合プロセスでは、接着剤を介在させることなく、第1の素子を第2の素子に直接接合することができる。一部の構成では、第1の素子は、個片化された集積デバイスダイなどの個片化素子を含むことができる。他の構成では、第1の素子は、個片化されたときに複数の集積デバイスダイを形成する、複数の(例えば数十の、数百の、又はそれを超える)デバイス領域を含むキャリア又は基板(例えば、ウェハ)を含むことができる。同様に、第2の素子は、個片化された集積デバイスダイなどの個片化素子を含むことができる。他の構成では、第2の素子は、キャリア又は基板(例えば、ウェハ)を含むことができる。一部の実施形態では、個片化素子は、直接又は間接遷移型半導体材料を含むことができる。一部の実施形態では、異なるCTEを有する複数のダイは同じキャリア上に接合することができる。一部の実施形態では、接合されるダイの基板のCTEは、キャリアの基板のCTEと類似している。別の実施形態では、接合されるダイの基板のCTEは、キャリアの基板のCTEとは異なる。接合されるダイの間、又は接合されるダイとキャリアとの間のCTEの差は、1ppm/℃~70ppm/℃の範囲にあり、30ppm/℃未満、例えば、12ppm/℃未満とすることができる。
【0013】
本明細書で説明するように、第1の素子と第2の素子は、接着剤なしで互いに直接接合させることができ、これは堆積プロセスとは異なる。従って、第1及び第2の素子は、非堆積型素子を含むことができる。更に、直接接合構造は、堆積された層とは異なり、接合界面に沿ってナノボイドが存在する欠陥領域を含む可能性がある。ナノボイドは、接合面の活性化(例えば、プラズマへの曝露)が原因で形成される場合がある。上記で説明されたように、接合界面は、活性化及び/又は最終化学処理プロセスに由来する物質の集中を含むことができる。例えば、活性化のために窒素プラズマを利用する実施形態では、接合界面に窒素ピークを形成することができる。活性化に酸素プラズマを利用する実施形態では、接合界面に酸素ピーク又は酸素富化層を形成することができる。一部の実施形態では、接合界面は、窒素終端シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭化シリコン、酸炭化シリコン、酸炭窒化シリコンなど、窒素で終端させた無機非導電性材料を含むことができる。従って、接合層の表面は、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸炭窒化シリコン、又は炭窒化シリコンを含むことができ、接合界面に存在する窒素のレベルは、直接接合の前の素子の少なくとも1つに関する窒素終端を表している。窒素含有誘電体を除いて、非導電性材料の窒素含有量は、通常、表面又は表面近傍でピークに達する勾配を有する。一部の実施形態では、窒素及び窒素関連部分は、接合界面に存在しないものとすることができる。本明細書で説明するように、直接接合は、ファンデルワールス結合よりも強い共有結合を含むことができる。接合層はまた、高い平滑度まで平坦化された研磨表面を含むことができる。
【0014】
導電性特徴の粒径は、比較的低温で接合するという導電性特徴の傾向と、接合された導電性特徴間の接合強度とに影響を与える可能性がある。一般に、接合界面近傍の粒径は、導電性特徴の表面で(接合前の)又は導電性特徴の断面図で観察することができる。1つの目標は、対向する素子上の導電性特徴の粒界が互いに交差して、移動性、ひいては直接接合を促進できるようにすることであり、粒径は、接合される導電性特徴の横方向サイズに対して測定することができる。導電性特徴は、銅のコンタクトパッド又は線などの金属特徴を含むことができる。比較的小さな粒子を備えた導電性特徴は、エネルギ的に不安定である可能性があり、大きな粒子と比べて小さな粒子は、所与の等温アニール条件又は所与の時間のより低温に関して、遥かに低いサーマルバジェットでより大きな粒子に成長することができる。従って、比較的小さい粒径を有する導電性特徴は、最小限の加熱でも比較的高い接合強度で互いに接合することができ、比較的小さい粒径での直接接合の場合に、より低いアニール温度を達成することができる。比較的小さい粒径を備えたこのような導電性特徴間の接合強度は、所与のアニール温度に対して単結晶又は大粒径の導電性特徴間の接合強度よりも大きい。粒内及び/又は粒界にある過剰な不純物は、粒成長を妨げる又は阻害する可能性がある。
【0015】
導電性特徴は、細粒銅めっき膜などの細粒金属めっき膜を含むことができる。細粒銅めっき膜は、50nm~500nmの平均粒径、例えば、10nm~500nmの範囲、10nm~300nmの範囲、10nm~150nmの範囲、10nm~100nmの範囲、10nm~75nmの範囲、又は10nm~50nmの範囲にある平均粒径を有する膜である。現在では、集積回路における標準的な配線工程の銅めっき膜は、1μm~10μmの範囲にある平均粒径を有する。導電性特徴内の粒数は、導電性特徴のフィーチャサイズに少なくとも部分的に依存する可能性がある。例えば、標準的な銅製導電性特徴のフィーチャサイズが0.5μmである場合、標準的な銅製導電性特徴は、接合界面に1~3個の粒子を含む。細粒金属導電性特徴のフィーチャサイズが0.5μmである場合、細粒金属導電性特徴は、0.5μmの標準的な銅製導電性特徴と比べて5~10倍大きな粒子を含むことができる。
【0016】
導電性特徴の原子に関する最速拡散経路は、温度、微細構造の性質、微細構造欠陥、硬度、粒径、膜の不純物含有量、膜応力、界面密着性、原子の表面移動度などに依存する可能性がある。格子拡散は、例えば銅の場合、約2eVという最高の活性化エネルギを有することができる。粒界及び界面に沿う拡散の活性化エネルギは、格子拡散の活性化エネルギよりも大幅に低い(例えば、一例としてCuの場合に約0.7eV)。従って、一部の実施形態では、格子拡散は原子物質移動の最も遅い経路であり、粒界拡散は、原子物質移動の最も速い拡散経路とすることができる。また、銅のクリープに関する活性化エネルギは、粒界拡散の値と類似する可能性がある。更に、クリープ速度は粒径の3乗に反比例して変化する可能性がある。
【0017】
より小さな粒子は、その粒径の理由から、より大きな粒子よりも遥かに大きな粒界表面積を有することができる。小粒の導電性特徴の粒界表面積は、大粒の導電性特徴の粒界表面積と比べて10倍、50倍、250倍、又は1000倍を超える可能性がある。比較的小さい粒子を備えた導電性特徴は、比較的大きい又は粗い粒子を備えた導電性特徴よりも高いクリープ速度を有する可能性がある。高いクリープ速度は、低いクリープ速度と比較して、より高い接合傾向に寄与する可能性がある。比較的小さい粒子は、細粒と呼ぶことができる。例えば、10nm未満、50nm未満、100nm未満、300nm未満、又は500nm未満の最大幅を有する粒子を細粒として定めることができる。粗粒は通常、最大幅が1μm~2μm、又はこれを超えるものとすることができる。低い活性化エネルギで比較的大きな拡散経路に寄与することができる、細粒のより高いクリープ速度と細粒の比較的大きな粒界表面積は、最大寸法が5μm未満(例えば、1μm)の微細構造など、比較的小さな導電性特徴又は構造において特に有利であり、このことは、このような構造が、大きな粒子を有する導電性特徴を備えた構造と比較して、より低い温度で接合できることに起因する。本明細書に記載する実施形態の接合パッド、ビア(例えば、TSV)、トレース、又は基板貫通電極などの導電性特徴は、約0.01μm~25μm、約0.1μm~10μm、約0.5μm~8μm、約2μm~5μm、約1μm~3μm、又は約0.01μmから1μmの範囲にある最大横方向寸法を有することができる。比較的小さな接合パッドの一例は、例えば、約100μm2未満、50μm2未満、20μm2未満、10μm2未満及び2μm2未満である、接合界面での導電性特徴の露出領域全体又は接合される導電性領域を有することができる。
【0018】
様々な実施形態において、コンタクトパッド間の金属-金属間接合は、導電性材料の粒子(例えば銅粒)が接合界面を横切って互いの中へ成長するように結合させることができる。一部の実施形態では、銅は、接合界面を横切る銅の拡散を向上させるために、(111)結晶面に沿って鉛直に配向した粒子を有することができる。しかしながら、一部の実施形態では、銅の他の結晶面をコンタクトパッド表面に対して鉛直に配向させることができる。非導電性接合界面は、接合されたコンタクトパッドの少なくとも一部分まで実質的に完全に延びることができるので、接合されたコンタクトパッド又はその近傍にある非導電性接合領域間には実質的にギャップが存在しない。細粒直接接合の相互接続を有する一部の実施形態では、極めて小さなボイドが接合界面に沿って、又は接合界面に近接して核生成を生じる可能性がある。接合された素子の導電性特徴に関する接合界面の又はそれに近い断面におけるボイドの幅は、例えば、断面幅の5%未満、1%未満、又は0.1%未満とすることができる。一部の実施形態では、コンタクトパッド(例えば、銅を含むことができる)の下に、バリア層を設けることができる。しかしながら、別の実施形態では、例えば、引用によりその全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる米国特許第11,195,748号に記載されるように、コンタクトパッドの下にバリア層が存在しない場合がある。
【0019】
金属-金属間の直接接合又はサーマルバジェットを形成するアニール温度及びアニール時間は、直接接合部品の製造において極めて重要である。理想的には、接合温度から室温まで冷却する際にCTEの不整合に関連する応力を最小限に抑えるため、極めて類似したCTE又はCTEの差が小さい素子を接合することが好ましい場合がある。接合された素子間の密着度が適切であると仮定すると、接合された素子内でのCTE関連の応力は、接合温度に比例し、接合構造内の個々の素子に関するCTEの差に比例する可能性がある。接合温度が高いほど、CTE関連の応力が大きくなる可能性がある。同様に、素子間でCTEの差が大きいほど、CTE関連の応力が大きくなる可能性がある。接合構造における高い応力は、接合された素子又は素子の積層にマイクロクラック、層間剥離、及び/又は大きな反りなどの欠陥を誘発する可能性があるため、望ましくない場合がある。非導電性接合面及び導電性接合領域をそれぞれに有する2つの素子を直接接合するために、対向する非導電性接合面は、例えば120℃未満の温度で接合することができる。対向する導電性接合領域は、250℃~450℃の範囲にある接合温度で接合させることができ、接合所要時間は、15分~6時間の範囲とすることができる。状況によって、接合時間は6時間を超える可能性がある。接合温度が高いと、適用例によっては接合時間が短くなる可能性がある。一般に、高い接合温度を使用するほど、接合構造に欠陥をもたらす可能性が高くなる。上述のことから、比較的低温で導体-導体間(例えば、金属-金属間)の接合を直接形成する方法が望ましい場合がある。
【0020】
一部の実施形態では、素子間でCTE差のある2つの基板の直接接合において、サーマル(エネルギ)バジェットの消耗を最小限に抑えるために、アニール温度及び/又はアニール時間を低下させることが望ましい場合がある。本明細書に開示する様々な実施形態は、例えば、10nm~500nmの範囲、10nm~300nmの範囲、10nm~150nmの範囲、10nm~100nmの範囲、10nm~75nmの範囲、又は10nm~50nmの範囲にあるなど、平均粒径が500nm以下、350nm以下、300nm以下、又は50nm以下の微細な銅粒を有するコンタクト構造(例えば、銅コンタクトパッド)を作製することができる。導電性構造に細粒金属(例えば、細粒銅又はナノ銅)を使用すると、高いポテンシャルエネルギと高いクリープ速度を有利に提供することができるので、導体-導体間(例えば、銅-銅間)の直接接合接続部を作り出すアニールプロセスに使用可能なサーマルバジェットを低く抑えることができる。更に、ポテンシャルエネルギの増加により、銅-銅間の界面での相互拡散と強力な冶金的結合とを向上させることができる。細粒銅はまた、粗粒銅よりも粒径が小さいため、ウェハ全体にわたってより均一な接合前凹部を有することができる。パッドが粗粒銅で形成される場合、パッド内で異なる挙動を示し、研磨速度に影響を与える可能性があるので、細粒銅は、粗粒銅よりも凹部を均一に制御するのが容易とすることができる。その後のウェット及び/又はドライエッチング化学反応によって、ウェハ全体にわたる凹部サイズの均一性が実質的に損なわれることはなく、接合後の電気的歩留を向上させることができる。
【0021】
図1Aは、素子(第1の素子1)を形成する中間段階における構造の概略側断面図である。図1Bは、素子1の概略断面側面図である。図2は、第1の素子1及び第2の素子3を備えた接合構造2の概略側断面図である。一部の実施形態では、第1及び第2の素子1、3は、同じ又はほぼ同様の構造を有することができる。一部の実施形態では、第1及び第2の素子1、3は半導体素子を含むことができる。
【0022】
第1の素子1は、キャリア10と、キャリア10上の絶縁層12と、絶縁層12上のメタライゼーション層14と、メタライゼーション層14上の接合層16とを含むことができる。一部の実施形態では、キャリア10は、デバイス領域を含む基板(例えば、ウェハ)を含むことができる。一部の実施形態では、キャリア10はデバイス層又はデバイス構造を含むことができる。一部の実施形態では、絶縁層12は、キャリア10上に堆積された酸化物層を含むことができる。酸化物層は、約0.3μmの厚さを有することができる。例えば、酸化物層の厚さは、0.1μm~20μm、又は0.1μm~10μmの範囲とすることができる。一部の実施形態では、絶縁層12は、埋め込まれた相互接続済みの導電性特徴(図示せず)を含む複数の誘電体層を含むことができる。絶縁層12の埋め込まれた導電性特徴は、メタライゼーション層14の導電性部分に接続させることができる。一部の実施形態では、絶縁層12は、メタライゼーション層14及び/又は接合層16を含む。一部の適用例では、絶縁層12の平らな上面が接合面を含むことができる。
【0023】
メタライゼーション層14は、導電性部分18と非導電性部分20とを含むことができる。一部の実施形態では、メタライゼーション層14は、配線工程(BEOL)メタライゼーション層を含むことができる。一部の実施形態では、導電性部分18は、再配線層(RDL)として機能するために、メタライゼーション層14内で横方向に延びる導電性トレース及び/又は鉛直方向に延びる導電性ビアを含むことができる。導電性部分18は、銅(Cu)などの何れか適切な導電性材料を含むことができる。銅は、従来の銅めっきプロセスで形成することができる。一部の実施形態では、メタライゼーション層14は、接合層16内に形成されたキャビティ22の底面を画定することができる。
【0024】
一部の実施形態では、接合層16は、非導電性領域24を画定することができる非導電性層と、キャビティ22内に配置されたバリア層26と、バリア層26を覆ってキャビティ22内に配置された導電性特徴28とを含むことができる。導電性特徴28は、もう1つの素子上にある対向するコンタクト構造に接触して電気接続するように構成されたコンタクト構造を含むことができる。導電性特徴28の厚さは、例えば0.3μm~6μmの範囲で、典型的には0.5μm~4μmの範囲で変わる可能性がある。同様に、導電性特徴28の幅は、例えば、0.3μm~60μm、0.5μm~40μm、又は0.5μm~20μmの範囲とすることができる。本明細書に記載するように、導電性特徴28は、コンタクトパッド、トレース、ビア、又はこれらの何れか適切な組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、ビアは基板貫通電極を含むことができる。接合面における基板貫通導電性特徴の幅は、例えば、1μm~50μm、2μm~30μm、又は2.5μm~15μmの範囲で変わる可能性がある。導電性特徴28とメタライゼーション層14を互いに電気接続することができる。一部の実施形態では、バリア層26を導電性特徴28とメタライゼーション層14との間に配置することができる。こうして、図示の実施形態では、導電性特徴28は、メタライゼーション層(BEOL層など)の上に配置されたコンタクトパッドを含む。他の構成では、導電性特徴28は、基板貫通電極又は素子貫通電極又はシリコン基板の場合のシリコン貫通ビアTSVにおけるように、素子を貫いて(又は大部分を貫いて)延びる導電性ビアを含むことができる。
【0025】
非導電性領域24は誘電体層を含むことができる。一部の実施形態では、非導電性領域24は、異なる誘電体材料の複数の層を含むことができる。例えば、非導電性領域24は酸化シリコンを含むことができる。図1Aに示すように、非導電性領域24内にキャビティ22を形成することができる。キャビティ22は、非導電性領域24の厚さを少なくとも部分的に貫いて延びることができる。例えば、キャビティ22は、非導電性領域24の厚さを完全に貫いて延びることができる。
【0026】
一部の実施形態では、バリア層26は、導電性特徴28の材料が非導電性領域24内へ拡散するのを防止又は低減する拡散バリア層を含むことができる。一部の実施形態では、バリア層26は、タンタル、チタン、コバルト、ニッケル又はタングステン、又は何れかの適切な化合物、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、バリア層26は多層構造を含むことができる。
【0027】
一部の実施形態では、導電性特徴28は銅(Cu)を含むことができる。例えば、導電性特徴28は、細粒金属(例えば、細粒銅)を含むことができる。細粒金属又は接合パッドは、20nm未満、50nm未満、100nm未満、300nm未満、又は500nm未満の平均粒幅を有する微細構造を備えた金属特徴として定めることができる。例えば、細粒金属の最大幅は、微細構造内で10nm~500nmの範囲、10nm~300nmの範囲、20nm~500nmの範囲、20nm~300nmの範囲、20nm~100nm、20nm~50nm、50nm~500nm、50nm~300nm、又は100nm~300nmの範囲とすることができる。導電性特徴28内の粒径ばらつきは、導電性特徴28内の粒子の95%以上の中で約10%以内とすることができる。一部の実施形態では、導電性特徴28内の粒子の平均粒径は、100nm未満、300nm未満、又は500nm未満とすることができる。細粒金属の粒子は、最大幅が1μm~2μm又はこれを超える粒などの粗粒を含む粗粒金属よりも、著しく小さい場合がある。一部の実施形態では、細粒金属は、その堆積方法に起因して、粗粒金属よりも高い応力を有する可能性がある。細粒金属は、粗粒金属よりも高いポテンシャルエネルギを有することができる。
【0028】
一部の実施形態では、導電性特徴28は、めっきによってキャビティ22内に設けることができる。導電性特徴28は、適切なめっき浴中で様々な高いめっき電流密度の下で堆積させることができる。例えば、めっき電流密度は、直流(DC)又はパルスめっき、或いはこれら2つの組み合わせにより、1mA/cm2~70mA/cm2、又は40mA/cm2~70mA/cm2の範囲とすることができる。例えば、1mA/cm2~70mA/cm2の範囲にある電流密度において、より低い電流密度では0.5秒~5秒の範囲にある時間、より高い電流密度では0.3秒~2秒の範囲にある時間、導電性特徴28を電気めっきすることができる。一部の実施形態では、導電性特徴28は、酸性銅浴又はホウフッ化銅浴、スルホン酸銅浴、又はピロリン酸銅めっき浴からの銅を被覆することによって形成できる金属皮膜を含むことができる。一部の実施形態では、酸性めっき浴は、0.1M~0.4Mの銅イオン、0.1M~1Mの酸(例えば、0.3M~0.6Mの有機酸又は無機酸)、及び30ppm~70ppmのハロゲン化物イオンを含むことができる。一部の実施形態では、導電性特徴28の粒径を小さくするために、めっきプロセスで微粒化剤を使用することができる。微粒化剤は、チオ尿素、チアジン(硫黄含有基)、オキサジン、又はオキサジン染料を含むことができる。めっきプロセスで使用される微粒化剤の濃度は、例えば、2mg/L~70mg/L、2mg/L~50mg/L、2mg/L~20mg/L、10mg/L~70mg/L、又は20mg/L~50mg/Lの範囲とすることができる。導電性特徴28のより小さい粒径には、より高濃度の微粒化剤を用意することができる。
【0029】
細粒金属は、比較的高濃度の不純物(例えば、格子間不純物又は非格子間不純物)を含むことができる。不純物としては、例えば、硫黄、炭素、窒素、リンなどが挙げられる。典型的には、不純物の濃度は30ppmを超える、又は50ppmを超え、好ましくは5000ppm未満とすることができる。一部の実施形態では、比較的低濃度の不純物が望ましい場合がある。
【0030】
一部の実施形態では、導電性特徴28は構成成分を含むことができる。構成成分は、導電性特徴28における細粒の形成を促進するために、めっきプロセス中又はシード層の形成中に添加することができる添加剤である。一部の実施形態では、導電性特徴28内の細粒の平均粒径は、100nm未満、300nm未満、又は500nm未満とすることができる。構成成分は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム又はセレンを含むことができる。一部の実施形態では、導電性特徴28内の粒界における構成成分の量は、導電性特徴28の0.5%未満又は0.1%未満とすることができる。
【0031】
一部の実施形態では、導電性特徴28は、例えば酸化シリコン、アルミニウム、又は酸化チタンなどの不活性材料のナノ粒子を含むことができ、これらを導電性特徴28の細粒金属内に一緒にめっきすることができる。不活性材料とは、400℃以下のアニール温度では導電性特徴28の細粒金属と主に合金を形成しない物質である。一部の実施形態では、不活性材料のナノ粒子の90%超、95%超、又は99%超は、導電性特徴28の細粒金属と合金を形成しない。ナノ粒子は、導電性特徴28の粒界に、並びに導電性特徴28の被覆金属の亜粒界に存在することができる。ナノ粒子は、約120℃未満の温度で導電性特徴28内の粒子の粒成長を抑制することができる。導電性特徴28内のナノ粒子の濃度を制御して、ナノ粒子が導電性特徴28の導電性を大きく変えないようにすることができる。例えば、ナノ粒子の濃度は、導電性特徴28の1%未満又は0.1%未満とすることができる。
【0032】
一部の実施形態では、めっきは、例えば5℃~15℃、又は20℃未満などの低温で行うことができる。低温で形成される導電性特徴28は、室温で形成されるものよりも急速に成長する傾向があり得る。一部の実施形態では、低濃度不純物、例えば30ppm未満の不純物を含む、低温で形成された導電性特徴28を好ましくは10℃未満の低温で保管して粒成長を抑制することができ、低温で更に処理する(例えば、化学機械的研磨(CMP))ことができる。低温で形成された導電性特徴28は、例えばCMPプロセス後8時間以内又は4時間以内に、洗浄して接合することができる。
【0033】
一部の実施形態では、本明細書に開示する何れかの適切なプロセスで金属をめっきした後、金属をアニールして、金属の微細構造を少なくとも部分的に安定化させることができ、これを粒回復プロセスと呼ぶことができる。アニールは、CMPプロセスの前に行うことができる。一部の実施形態では、80℃~150℃の範囲にある温度で金属をアニールすることができる。例えば、60~120分間、金属をアニールすることができる。 粒回復プロセスを引き起こすためのアニールプロセスの前後で、金属中の粒子の粒径は、一般に、安定化された金属の微細構造よりも小さい。粒径の予想される変化は、めっきしたままの粒径とアニールしたままの粒径との差が通常は50%を超え、更には100%を超えるような従来のBEOL又は実装用の銅と比べ、一般的に10%未満である。
【0034】
図2に示すように、第1の素子1を第2の素子3に接合することができる。第2の素子3は、キャリア30と、キャリア30上の絶縁層32と、絶縁層32上のメタライゼーション層34と、メタライゼーション層34上の接合層36とを含むことができる。メタライゼーション層34は、導電性部分38と非導電性部分40とを含むことができる。接合層36は、非導電性領域44と、キャビティ42内に配置されたバリア層46と、バリア層46を覆ってキャビティ42内に配置された導電性特徴48とを含むことができる。
【0035】
一部の実施形態では、第1の素子1と第2の素子3は、接合界面49に沿って接着剤を介在させることなく、互いに直接接合させることができる。例えば、第1の素子1の導電性特徴(例えば、導電性特徴28)は、接着剤を介在させることなく、第2の素子3の対応する導電性特徴(例えば、導電性特徴48)に直接接合させることができ、第1の素子1の非導電性領域24は、接着剤を介在させることなく、第2の素子3の非導電性領域44に直接接合させることができる。例えば、一実施形態による接合プロセスは、室温で第1の素子1の非導電性領域24を第2の素子3の非導電性領域44に直接接合するステップと、例えば300℃以下、250℃以下、200℃以下、又は180℃以下の温度でアニールすることで導電性特徴28を導電性特徴48の方へ膨張させることによって導電性特徴28を導電性特徴48に直接接合するステップとを含むことができる。第1の素子1と第2の素子3は、室温、通常は18~40℃で互いに直接接合させることができる。例えば、導電性特徴28と導電性特徴48を接合するためのアニール温度は、120℃~250℃、120℃~200℃、又は120℃~180℃の範囲とすることができる。一部の実施形態では、第1の素子1の導電性特徴28及び/又は第2の素子3の導電性特徴48は凹部を含むことができ、非導電性領域24と非導電性領域44を接合する時に、これらの間にギャップが存在することができる。素子1、3を高温でアニールして、2つの対向する導電性特徴28と48の間に冶金的結合が形成された場合に、そのギャップ又は凹部を埋めることができる。
【0036】
図3は、粗粒銅の粒50を示す、粗粒銅の概略上面図である。図4は、一実施形態による細粒銅の粒52を示す、細粒銅の概略上面図である。図3及び4の粗粒銅と細粒銅は両方とも、80℃~150℃の温度で120分間アニールされている。粗粒銅の平均粒径は0.5μm~3μmの範囲にあり、細粒銅の平均粒径は10nm~500nmの範囲とすることができる。図3に示すように、銅の粒内に双晶54が形成される場合がある。一部の実施形態では、細粒銅の粒52は、粒構造内(例えば、粒52の1又は2以上の粒内)にナノ双晶(図示せず)を含むことができる。一部の実施形態では、図1Bの導電性特徴28は、2つ以上の種類の微細構造を含むことができる。例えば、導電性特徴28の部分は、上部と、上部よりもメタライゼーション層18の近くに位置決めされた底部とを含むことができる(図6Dを参照)。一部の実施形態では、導電性特徴28の上部は、導電性特徴28の厚さの5%~70%の範囲の厚さを有する。一部の実施形態では、導電性特徴28の上部は、例えば50nm~500nmの範囲の厚さを有する。底部は、高度に配向した微細構造、例えばナノ双晶銅の微細構造を有する導電性特徴を含むことができる。上部は、導電性特徴28の接合面と、接合面と底部の間の導電性領域とを含むことができる。上部は、例えば細粒銅などの細粒金属を含むことができる。一部の実施形態では、導電性特徴28の底部は、例えば、粗粒を備えた従来のBEOL又は実装用の銅など、粗粒構造を有する材料を含むことができる。一部の実施形態では、底部は、純銅以外の別の材料、例えば、銅合金、ニッケル、コバルト、タングステン、アルミニウム、及びそれら各々の様々な合金を含むことができる。一部の適用例では、導電性特徴28の上部と底部の間にバリア層(図示せず)を配置することができる。バリア層は、上部と底部の微細構造の混合を防止する又は軽減することができる。
【0037】
粒界及び界面に沿う拡散の活性化エネルギは、格子拡散の活性化エネルギよりも大幅に低い。大きな粒界表面積を備えた細粒微細構造の場合、金属-金属間接合において、粒界拡散経路が支配的である。また、細粒微細構造は一般的に、ナノ双晶銅、並びに粒径が著しく大きい従来の粗粒銅と比較して、高いクリープ速度を呈することができる。細粒銅における極めて速い拡散経路の著しく高い密度とより高いクリープ速度が、その低温接合傾向を説明する。直接接合される相互接続の接合面に細粒金属の微細構造が望ましいのは、この微細構造が低温接合傾向にあるからである。
【0038】
図5は、細粒銅パッド(FG)及び従来の銅パッド(STD)に関する、温度と平均抵抗の関係を示すグラフである。平均抵抗は、対向する導電性特徴間の接触程度に関する指標を与えることができる;平均抵抗が低いほど、平均抵抗が高い場合と比較して接続が良好であることを意味し得る。このグラフは、細粒パッドが従来の銅パッドよりも低い温度で、抵抗に関する所望の値又は公称値に達することを示している。この結果は、細粒パッドが従来の銅パッドよりも低いアニール(接合)温度で別のパッドに接合可能であることを示している。
【0039】
図6Aは、導電性特徴70、80(例えば、従来の銅パッド)を備えた接合構造4の概略側断面図である。接合構造は、第1の素子5と、接合界面86に沿って第1の素子5に接合される第2の素子6とを含む。第1の素子5は、導電性特徴70、非導電性領域72、及びメタライゼーション層74を含む。第2の素子6は、導電性特徴80、非導電性領域82、及びメタライゼーション層84を含む。導電性特徴70、80は、例えば1μm超の平均粒径を有する銅粒など、粗粒を含む。導電性特徴74、84は、従来の粗粒金属(例えば、粗粒銅)を含む。
【0040】
接合構造4は、接合のために180℃を超える温度でアニールされている。アニール時間又は温度が増加するにつれて、接合界面86における金属-金属間(例えば、銅-銅間)の接合界面は、発達することができる。長時間アニールするほど、接合界面により多くの金属拡散(例えば、銅の拡散)が生じる。接合界面86はx方向に沿って延びることができ、x方向にほぼ垂直なz方向が、膜成長方向とすることができる。接合素子4の一部の実施形態では、接合界面86を遮る導電性特徴70、80の粒数は、その最大幅又は直径において11粒以下とすることができる。導電性特徴70、80の直径又は幅に応じて、接合界面で遮る粒の数は、8粒より少ない、又は更には5粒より少なくし得る。
【0041】
図6Bは、一実施形態による接合構造7の概略側断面図である。特に断りのない限り、図6Bの構成要素は、図1A~2の同様の構成要素と同じ又はほぼ類似とすることができる。接合構造7は、第1の素子1’と、接合界面86’に沿って第1の素子1’に接合される第2の素子3’とを含むことができる。第1の素子1’は、導電性特徴28’、非導電性領域24’、メタライゼーション層14’、及びキャリア10’を含む。第2の素子3’は、導電性特徴48’、非導電性領域44’、メタライゼーション層34’、及びキャリア30’を含む。導電性特徴28’、48’は、細粒金属(例えば、細粒銅)を含むことができる。メタライゼーション層24’、34’は、従来の粗粒金属(例えば、粗粒銅)を含むことができる。接合構造7の一部の実施形態では、メタライゼーション層14’又は34’のうちの一方は、例えば細粒銅などの細粒金属を有する層を含むことができる。
【0042】
接合構造7は、接合のために180℃を超える温度でアニールされている。導電性特徴28’、48’を接合するためのアニールプロセスの前後で、導電性特徴28’、48’内の粒子の粒径は、ほぼ同様とすることができる。例えば、アニールプロセス後の導電性特徴28’、48’の平均粒径は、アニールされていない導電性特徴28’、48’の平均粒径の2倍を超えないものとすることができる。アニール時間及び/又は温度が増加するにつれて、接合界面86’における金属-金属間(例えば、銅-銅間)の接合界面は、発達することができる。十分な時間のアニールの後には、金属-金属間の接合界面により多くの金属拡散(例えば、銅の拡散)が生じる可能性がある。一部の実施形態では、接合界面86’はx方向に沿って延びるようにすることができ、x方向にほぼ垂直なz方向が、膜成長方向とすることができる。一部の実施形態では、接合構造7の細粒構造の結果として、直線横方向寸法において界面86’を遮る、接合された導電性特徴28’又は48’の粒数は、その最大幅又は直径において12粒より多くし得る。一部の実施形態では、界面86’を遮る粒数は、16粒より多く、又は20粒より多くし得る。
【0043】
図6Cは、一実施形態による接合構造7’の概略側断面図である。特に断りのない限り、図6Cの構成要素は、図1A~2、6A及び6Bの同様の構成要素と同じ又はほぼ類似とすることができる。接合構造7’は、接合界面86’に沿って粗粒の導電性金属を含む従来の銅パッドなどの、従来型導電性特徴70に直接接合された導電性特徴28’を含む第1の素子1’を含むことができる。第1の素子1’は、導電性特徴28’、非導電性領域24’、メタライゼーション層14’、及びキャリア10’を含むことができる。素子5は、導電性特徴70、非導電性領域72、メタライゼーション層84、及びキャリア74を含むことができる。導電性特徴70は導電性特徴の一例であり、素子5は、何れかの適切な導電性特徴を含むことができる。導電性特徴28’は、細粒金属(例えば、細粒銅)を含むことができ、導電性特徴70は、粗粒金属(例えば、粗粒銅)を含むことができる。一部の実施形態では、従来型導電性特徴70の材料は、導電性特徴28’の材料に少なくとも部分的に基づいて選択することができる。例えば、従来型導電性特徴70の材料は、導電性特徴28’の材料と同じ又は類似した種類の金属を有するように選択することができる。メタライゼーション層14’、74は、従来の粗粒銅を含むことができる。他の種類の金属及び金属微細構造をメタライゼーション層14’、74に使用してもよい。接合構造7’の一部の実施形態では、メタライゼーション層14’又は74のうちの一方は、例えば細粒銅などの細粒導電性金属を有する層を含むことができる。
【0044】
接合構造7’は、接合のために(例えば、180℃の温度で)アニールされている。導電性特徴28’及び導電性パッド70における粒の粒径は、導電性特徴70’、80を接合するためのアニールプロセスの前後で異なる。アニール時間及び/又は温度が増加するにつれて、接合界面86''における金属-金属間(例えば、銅-銅間)の接合界面は、発達することができる。十分な時間のアニールの後には、噛み合う導電性特徴28’と導電性特徴70の接合界面により多くの金属拡散(例えば、銅の拡散)が生じる可能性がある。一部の実施形態では、接合界面86''はx方向に沿って延びることができ、x方向にほぼ垂直なz方向が、膜成長方向とすることができる。一部の実施形態では、接合界面86''の直径において接合界面86''の直線横方向寸法に測定される、第1の素子1’の第1の導電性特徴28’で遮る粒数は、接合界面86''で素子5の導電性特徴70で遮る粒数よりも10%以上多い。例えば、接合構造7’は、導電性特徴28’で界面86''を遮る21粒以上と、導電性特徴80で界面86''を遮る12粒以下とを含むことができる。一部の実施形態では、第1の素子1’の導電性特徴28で界面86''を遮る粒数は、素子5の導電性特徴80で接合界面86''を遮る粒数とは異なる。
【0045】
図6Cは、一実施形態による接合構造7''の概略側断面図である。特に断りのない限り、図6Dの構成要素は、図1A~2、6A~6Cの同様の構成要素と同じか、又はほぼ類似とすることができる。接合構造7''は、接合構造7''の素子3''が導電性特徴48''内に細粒部分88と粗粒部分89を含むことを除いて、図6Aの接合構造7とほぼ同様とすることができる。図6Cは1つの細粒部分と1つの粗粒部分を示しているが、一部の実施形態では、複数の細粒部分及び/又は複数の粗粒部分が存在することができる。接合界面86'''のより近くに位置決めされた細粒部分88を上部と呼ぶことができ、メタライゼーション層34’に近い粗粒部分89を底部と呼ぶことができる。一部の実施形態では、導電性特徴48''の細粒部分88は、導電性特徴28の厚さTcfの5%~70%の範囲にある厚さTfgを有する。例えば、厚さTfgは、導電性特徴28の厚さTcfの5%~50%、5%~20%、10%~50%、又は10%~20%の範囲とすることができる。一部の実施形態では、細粒部分88の厚さTfgは、例えば50nm~500nmの範囲とすることができる。例えば、厚さTfgは、50nm~400nm、50nm~300nm、100nm~500nm、又は100~300nmの範囲とすることができる。
【0046】
図7A~7Cは、異なる種類の銅特徴に関するトップダウン電子後方散乱回折(EBSD)画像を示している。図7Aは、従来の又は粗粒の銅特徴に関するトップダウンEBSD画像である。図7Bは、ナノ双晶銅特徴のトップダウンEBSD画像である。図7Cは、一実施形態による細粒銅特徴のトップダウンEBSD画像である。図7A~7Cは、膜成長方向と同じ方向(例えば、図7A~7Cの画像で画像面に垂直)であるz方向(図6A~6Dを参照)に平行な粒配向を示す。例えば、粒子90は、z方向が粒子の<111>方位にほぼ平行であるような結晶方位を有し、粒子92は、z方向が粒子の<001>方位にほぼ平行であるような結晶方位を有し、そして粒子94は、z方向が粒子の<101>方位とほぼ平行となるような結晶方位を有する。図7Aは、異なる粒方位(例えば、<111>、<001>、及び<101>方位)を有する粗粒を備えた粗粒銅特徴の例示的な微細構造を示す。対照的に、図7Bは、ほとんど又は本質的に単一の金属粒方位(例えば、<111>方位)を含む、高度に配向した粒子を有するナノ双晶銅特徴の例示的な微細構造を示している。別の実施形態では、高度に配向した粒子は、<111>方位、<100>方位、<110>方位、或いは双晶微細構造及び/又は正方晶構造又は六方晶構造などの高配向性非立方晶構造のように、これらの組み合わせを有することができる。図7Cは、細粒銅特徴の例示的な微細構造を示す。微細構造は、典型的には100nm未満の粒径を備えた細粒を備え、細粒の様々な粒子は、<111>、<110>、<100>方位などの異なる粒方位を有することができる。図7Cの暗い領域は、電子後方散乱回折では検出されなかった方位を備えた粒子96である。
【0047】
一態様では、接合構造が開示される。この接合構造は、第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を備えた接合構造は、第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを含む第2の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく第2の導電性特徴に直接接合され、第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく第2の非導電性領域に直接接合される。
【0048】
一実施形態では、第1の導電性特徴は銅を含む。
【0049】
一実施形態では、第1の導電性特徴の粒子は、500nm未満の最大粒径を有する。第1の導電性特徴の粒子は、350nm未満の最大粒径を有することができる。第1の導電性特徴の粒子は、50nm未満の最大粒径を有することができる。
【0050】
一実施形態では、第2の導電性特徴の粒子の平均粒径は500nm以下である。
【0051】
一実施形態では、第2の導電性特徴の粒子の平均粒径は1μmを超える。
【0052】
一実施形態では、第1の導電性特徴の細粒金属の平均粒径は350nm以下である。第1の導電性特徴の細粒金属の平均粒径は、10nm~300nmの範囲とすることができる。
【0053】
一実施形態では、第1の導電性特徴の粒子の95%超が、粒径ばらつきが10%未満である。
【0054】
一実施形態では、第1の素子は、導電性部分を有するメタライゼーション層を更に備える。メタライゼーション層の導電性部分は、1μm~2μmの範囲の平均粒径を有する金属を含むことができる。
【0055】
一実施形態では、第1の導電性特徴の細粒金属は、不活性材料のナノ粒子を含む。ナノ粒子の濃度は、第1の導電性特徴の1%未満とすることができる。ナノ粒子の濃度は、第1の導電性特徴の0.1%未満とすることができる。ナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0056】
一実施形態では、細粒金属は構成成分を含む。
【0057】
一態様では、接合構造が開示される。この接合構造は、第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、構成成分を有する細粒金属を備えた接合構造は、第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを含む第2の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく第2の導電性特徴に直接接合され、第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく第2の非導電性領域に直接接合される。
【0058】
一実施形態では、構成成分は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの少なくとも1つを含む。第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含むことができる。第1の導電性特徴の細粒金属の平均粒径は、10nm~300nmの範囲とすることができる。
【0059】
一態様では、相互接続構造が開示される。この相互接続構造は、接合面を含む素子を含むことができる。この素子は、導電性特徴と非導電性領域とを有する。導電性特徴は、非導電性領域に少なくとも部分的に埋め込まれる。導電性特徴は、底部と、底部の上に配置された上部とを含む。上部は、底部よりも素子の接合面の近くに位置決めされる。上部は、底部の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する。上部の平均粒径は500nm以下である。
【0060】
一実施形態では、接合構造は、相互接続構造と第2の素子とを含む。
【0061】
一態様では、基板を形成する方法が開示される。この方法は、半導体素子の非導電性層にキャビティを設けるステップと、キャビティ内に導電性コンタクト構造を設けるステップと、非導電性層と導電性コンタクト構造を直接接合のために準備するステップとを含むことができる。導電性コンタクト構造は、500nm未満の平均粒径を含む細粒構造を有する。
【0062】
一実施形態では、導電性コンタクト構造は銅を含む。
【0063】
一実施形態では、平均粒径は350nm未満である。平均粒径は10nm~300nmの範囲とすることができる。
【0064】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.5%未満の添加剤を有する銅電気めっき浴を設けるステップと、導電性コンタクト構造をキャビティ内に電気めっきするステップとを含む。添加剤は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの1又は2以上を含む。
【0065】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、電気的に不活性なナノ粒子を内部に有する銅電気めっき浴を設けるステップを含む。電気的に不活性なナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含むことができる。ナノ粒子の濃度は、1体積%未満とすることができる。ナノ粒子の濃度は、0.1体積%未満とすることができる。
【0066】
一実施形態では、導電性コンタクト構造の金属粒回復は、室温で及び120℃未満の温度で抑制される。
【0067】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、30℃未満の温度でキャビティを電気めっきするステップを含む。本方法は、5℃~15℃の範囲の温度でキャビティを電気めっきするステップを更に含むことができる。本方法は更に、5℃~15℃の範囲の温度で非導電性層及び導電性コンタクト構造を化学機械的に研磨するステップを含むことができる。
【0068】
一実施形態では、本方法は、接着剤を介在させることなく、半導体素子の非導電性層を第2の半導体素子の第2の非導電性層に直接接合するステップを更に含む。本方法は、半導体素子及び第2の半導体素子をアニールして、導電性コンタクト構造を第2の半導体素子の第2の導電性コンタクト構造に接触させるステップを更に含むことができる。アニールは、300℃未満の温度で行うことができる。アニールは、250℃未満の温度で行うことができる。
【0069】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1mA/cm2~70mA/cm2の範囲の電流密度を使用してキャビティを電気めっきするステップを含む。
【0070】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1M~0.4Mの銅イオンと0.1M~1Mの酸とを有する電気めっき浴を設けるステップを含む。
【0071】
一実施形態では、非導電性層を設けるステップは、集積回路デバイス上への堆積を含む。本方法は、細粒構造を有する導電性コンタクト構造でキャビティを埋める前に、キャビティの少なくとも側壁をバリア層で裏打ちするステップを更に含むことができる。
【0072】
一態様では、基板を形成する方法が開示される。この方法は、半導体素子の非導電性層にキャビティを設けるステップと、キャビティ内に導電性コンタクト構造を設けるステップと、非導電性層と導電性コンタクト構造を直接接合のために準備するステップとを含むことができる。導電性コンタクト構造は、細粒構造を有する。
【0073】
一実施形態では、導電性コンタクト構造は銅を含む。
【0074】
一実施形態では、導電性コンタクト構造の粒子の大部分は、500nm以下の粒径を有する。大部分の粒子は、350nm以下の粒径を有する。粒の大部分は、10nm~300nmの範囲の粒径を有する。
【0075】
一実施形態では、導電性コンタクト構造の粒子の平均粒径は、500nm以下である。平均粒径は350nm以下とすることができる。平均粒径は10nm~300nmの範囲とすることができる。
【0076】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.5%未満の添加剤を有する銅電気めっき浴を設けるステップと、導電性コンタクト構造をキャビティ内に電気めっきするステップとを含む。銅電気めっき浴は、0.1%未満の添加剤を含むことができる。添加剤は、ホウ素、インジウム、リン、ガリウム、ニッケル、コバルト、スズ、マンガン、チタン、バナジウム及びセレンのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0077】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、電気的に不活性なナノ粒子を内部に有する銅電気めっき浴を設けるステップを含む。電気的に不活性なナノ粒子は、酸化シリコン、アルミナ、及び酸化チタンのうちの1又は2以上を含むことができる。ナノ粒子の濃度は、1体積%未満とすることができる。ナノ粒子の濃度は、0.1体積%未満とすることができる。
【0078】
一実施形態では、導電性コンタクト構造の金属粒回復は、室温で及び120℃未満の温度で抑制される。
【0079】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、30℃未満の温度でキャビティを電気めっきするステップを含む。本方法は、5℃~15℃の範囲の温度でキャビティを電気めっきするステップを更に含むことができる。本方法は、5℃~15℃の範囲の温度で非導電性層及び導電性コンタクト構造を化学機械的に研磨するステップを更に含むことができる。
【0080】
一実施形態では、本方法は、接着剤を介在させることなく、半導体素子の非導電性層を第2の半導体素子の第2の非導電性層に直接接合するステップを更に含む。本方法は、半導体素子及び第2の半導体素子をアニールして、導電性コンタクト構造を第2の半導体素子の第2の導電性コンタクト構造に接触させるステップを更に含むことができる。アニールは、300℃未満の温度で行うことができる。アニールは、250℃未満の温度で行うことができる。
【0081】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1mA/cm2~70mA/cm2の範囲の電流密度を使用してキャビティを電気めっきするステップを含む。この電流密度は、40mA/cm2~70mA/cm2の範囲とすることができる。
【0082】
一実施形態では、導電性コンタクト構造を設けるステップは、0.1M~0.4Mの銅イオンと0.1M~1Mの酸とを有する電気めっき浴を設けるステップを含む。電気めっき浴は、30ppm~70ppmの範囲のハロゲン化物イオンを有することができる。
【0083】
一実施形態では、非導電性層を設けるステップは、集積回路デバイス上への堆積を含む。本方法は、細粒構造を有する導電性コンタクト構造でキャビティを埋める前に、キャビティの少なくとも側壁をバリア層で裏打ちするステップを更に含むことができる。非導電性層を設けるステップは、集積回路デバイス上の再配線層への堆積を含むことができる。
【0084】
一態様では、接合構造が開示される。この接合構造は、第1の導電性特徴と第1の非導電性領域とを有する第1の素子を含むことができる。本接合構造は、第2の導電性特徴と第2の非導電性領域とを含む第2の素子を含むことができる。第1の導電性特徴は、接着剤を介在させることなく第2の導電性特徴に直接接合され、それによって接合界面が形成される。接合界面の粒数は40を超える数である。第2の非導電性領域は、接着剤を介在させることなく第2の非導電性領域に直接接合される。
【0085】
一実施形態では、第1の導電性特徴は、500nm以下の平均粒径を有する細粒金属を含む。
【0086】
一実施形態では、第1の導電性特徴は、約0.01μm~25μmの範囲の最大横方向寸法有する。第1の導電性特徴は、1μm未満の最大横方向寸法を有することができる。
【0087】
一実施形態では、接合界面の全面積は約100μm2よりも小さい。接合界面の全面積は、2μm2より小さくし得る。
【0088】
文脈上明らかに他を意味しない限り、本明細書及び特許請求の範囲を通して、単語「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」などは、排他的又は網羅的な意味に対立するものとして、包括的な意味で、すなわち、「含むがこれに限定されない」という意味で解釈すべきである。本明細書で一般に使用する単語「繋がれる」とは、直接接続されるか、1又は2以上の中間要素を経由して接続されるかの何れかである2又は3以上の要素を指す。同様に、本明細書で一般に使用する単語「接続される」とは、直接接続されるか、1又は2以上の中間要素を介して接続されるかの何れかである2又は3以上の要素を指す。更に、単語「本明細書で」、「上記に」、「下記に」、並びに同様の取込みに関する単語は、本出願で使用する場合、全体として本出願を指し、本出願の何れか特定の部分には言及しないものとする。更に、本明細書で使用するように、第1の要素が第2の要素の「上に」又は「上方に」あると記述される場合、第1の要素は、第1及び第2の要素が直接接触するように、直接的に第2の要素の上に又は上方にあることができ、或いは第1の要素は、第1の要素と第2の要素の間に1又は2以上の要素が介在するように、間接的に第2の要素の上に又は上方とすることができる。文脈が許す限り、上記の詳細な説明において単数又は複数を用いる単語は、それぞれ複数又は単数をも包含することができる。2又は3以上の項目のリストに関連する単語「又は」は、その単語について以下の解釈の全てを網羅する:リスト中の項目の何れか、リスト中の項目の全て、並びにリスト中の項目の何れかの組み合わせ。
【0089】
更に、本明細書で使用する条件付き用語、とりわけ、「できる(can)」、「できるだろう(could)」、「かもしれない(might)」、「してもよい(may)」、「例えば(e.g.)」、「例えば(for exaple)」「など(such as)」及び同様のものなどは、特に別段の記載がない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、特定の実施形態が特定の特徴、要素及び/又は状態を含むのに対して他の実施形態は含まないことを伝達することが一般に意図されている。従って、このような条件付き用語は一般に、特徴、要素及び/又は状態が1又は2以上の実施形態に何らかの形で必要とされると示唆することを意図するものではない。
【0090】
特定の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したに過ぎず、開示の範囲を限定することは意図していない。実際、本明細書に記載した新規の装置、方法、及びシステムは、様々な他の形態で具体化することができ、更に、本開示の趣旨から逸脱することなく、本明細書に記載した方法及びシステムの形態において様々な省略、置換及び変更を行うことができる。例えば、ブロックを所与の配置で提示するが、代替実施形態では、異なる構成要素及び/又は回路トポロジを用いて同様の機能を果たすことができ、一部のブロックは、削除、移動、追加、細分化、結合、及び/又は修正が可能である。これらブロックの各々は、様々な異なる方法で実装することができる。上述の様々な実施形態の要素及び動作について、何れかの適切な組み合わせを行って、更なる実施形態を提供することができる。添付の特許請求の範囲及びその等価物は、本開示の範囲及び趣旨に属するような形態又は修正を網羅するように意図される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A-7C】
【国際調査報告】