(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】衝撃波変換器用の拡散体
(51)【国際特許分類】
A61B 17/22 20060101AFI20240315BHJP
【FI】
A61B17/22 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553429
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 EP2022055356
(87)【国際公開番号】W WO2022184810
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519367603
【氏名又は名称】ストルツ メディカル アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】STORZ MEDICAL AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オトマー ヴェス
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン マイヤー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE04
4C160EE06
4C160EE17
4C160MM32
(57)【要約】
結石破砕器用の衝撃波変換器(100)は、衝撃波源(130)と、進出開口を有する本体とを備える。変換器は、本体から進出開口を通って伝播する衝撃波を発生させるように構成されている。本体は、この本体から伝播する衝撃波内に係合する少なくとも1つの拡散体(210,220)を備える。この少なくとも1つの拡散体(210,220)は、周辺の媒体の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用衝撃波装置用の衝撃波変換器(100)であって、
前記変換器(100)は本体(110)を備え、
前記本体(110)は、衝撃波伝導媒体で満たされる空洞を有し、
前記本体(110)は、衝撃波を発生させるように構成された衝撃波源(120)を保持しており、
前記本体(110)は、前記衝撃波を前記本体(110)から進出させるための進出開口をさらに備え、
前記変換器(100)は、前記衝撃波を前記進出開口を通して伝播させるように誘導するように構成されている、
衝撃波変換器(100)において、
前記本体は、前記進出開口に配置された少なくとも1つの拡散体(210,220)を備え、該少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口に不動に配置されており、前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記衝撃波伝導媒体の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含むことを特徴とする、衝撃波変換器(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記本体の前記空洞内に延在しており、かつ/または前記進出開口と同じ基底を有しかつ前記本体(110)から延在する円筒形の空間(300)内に延在していることを特徴とする、請求項1記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項3】
前記円筒形の空間(300)は0.5cm~30cmの高さを有することを特徴とする、請求項1または2記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項4】
少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記衝撃波源(120)から伝播する前記衝撃波内に係合していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口の外周に環状に配置された外側の拡散体(210)であり、かつ/または
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口の内周に環状に配置された内側の拡散体(220)である
ことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、その全周にわたって分配された溝(214)と突出部(211~213)とを有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項7】
前記溝(214)と前記突出部(211~213)とは、前記少なくとも1つの拡散体(210,220)の全周にわたって不規則に分配されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項8】
前記本体(110)は中心軸線(190)を有し、突出部(211~213)は、前記中心軸線に対して半径方向に突出していることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、ポリエチレンおよび/またはポリスチレンを含んでよいポリマー材料を含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの拡散体(210~220)は、衝撃波反射材料、例えば金属、一例として鋼、黄銅、スズまたはアルミニウムを含むことを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの拡散体(210~220)は、水の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含むことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項12】
前記衝撃波変換器(100)は、フラットコイルまたは圧電素子の球面状のアセンブリまたはスパークギャップを備えることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は衝撃波反射材料を含むことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項14】
前記本体(110)は、中心軸線を有する反射体を備え、
前記反射体の縁部に少なくとも1つの拡散体(210~220)が位置しており、
前記衝撃波変換器(100)は、反射体中心軸線(190)に中心軸線が配置された円筒形のコイルを備える
ことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)を備える、医療用衝撃波装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用衝撃波装置、例えば結石破砕器の衝撃波変換器により発生させられるキャビテーションキャビティの数および/またはサイズを、衝撃波の有効性を損なうことなく減じるための装置に関する。
【0002】
関連技術の説明
国際公開第01/66189号では、治療用の超音波を変換器のアレイを用いて施与することによって、高密度焦点式超音波加熱が提供されている。アレイ内の変換器のうちの幾つかまたは全てを使用して、患者の身体または境界面から発せられたかまたは反射された超音波を検出することによって、キャビテーションが検出される。このような検出に基づき、フィードバック信号が発生させられる。このフィードバック信号がキャビテーションの存在を示すと、治療用の超音波は終了または変化させられる。
【0003】
発明の概要
医療用衝撃波装置、例えば結石破砕器に設けられた衝撃波変換器は、媒体、例えば水内で衝撃波を発生させ、この衝撃波を人間または動物の身体内に結合する。衝撃波は、この衝撃波が発生させられた媒体を通って身体内に移動し、標的領域に達する。衝撃波は身体内の標的領域に集束させられる。この標的領域は、身体の内側の結石、例えば腎結石、または特定の軟組織領域であってよい。
【0004】
通常、衝撃波の陽圧パルス後には、より小さな陰圧パルス(伸長波)が続いている。キャビテーションバブルまたはキャビテーションボイドとも呼ばれるキャビテーションキャビティは、衝撃波に関連した陰圧波によって発生させられる。陰圧波は、特に開口の縁部に回折波によって発生させられる。通常、陰圧波は発散式に伝播する、つまり、振幅を減少させながら伝播するが、陰圧波が集中して、位相同期重ね合わせによって著しい陰圧を発生させる空間領域が存在する。この重ね合わせゾーンでは、大抵、衝撃波源の軸線および周辺の領域に。キャビテーションキャビティはマイクロ秒以内に崩壊し、生物組織に対する望ましくないダメージの原因となる局所的な球面状の衝撃波を発生させる。特に、キャビテーションキャビティは、組織(血管、毛細血管)に接触すると、(通常、点状出血および血腫の形態の)損傷を引き起こしてしまう。
【0005】
本発明が解決すべき課題は、結石および軟組織の治療のサイズを減じつつ、身体組織のダメージおよび損傷、例えば血腫を減じることである。本発明の別の目的は、衝撃波の有効性を損なうことなしに、発生させられるキャビテーションキャビティを減じることである。本発明の更なる目的は、キャビテーションが生じた際の装置の停止または治療の中断または終了を回避することである。
【0006】
この課題の解決手段は独立請求項に記載してある。従属請求項は本発明の更なる改良形態に関する。
【0007】
或る実施形態では、衝撃波変換器は、衝撃波源と、進出開口を有する本体とを備えてよい。この本体は、衝撃波伝導媒体で満たされる空洞を有してよい。本体は衝撃波源を保持していてよい。この衝撃波源は、衝撃波を発生させるように構成されている。典型的には、衝撃波は、媒体、例えば流体(例えば水)、ガスまたはプラズマ内で伝播する一種の擾乱である。衝撃波はエネルギーを輸送してよく、媒体を通して伝播することができ、この媒体の圧力、温度および密度の急激なほぼ不連続な変化を特徴としていてよい。
【0008】
本体は、衝撃波を本体から進出させるための進出開口をさらに備える。変換器は、衝撃波を進出開口を通して伝播させるように誘導するように構成されている。
【0009】
本体は、少なくとも1つの反射体および/または集束要素をさらに含んでよい。反射体は楕円形状または放物線形状であってよい。集束用にレンズが設けられていてよい。或る実施形態では、反射体は、圧電装置を保持する球面状のセグメントであってよい。衝撃波源により発生させられた衝撃波は、進出開口を通って本体から進出してよい。
【0010】
本体の幾何学形状は衝撃波源に左右される。この衝撃波源は点源、平面源または円筒源であってよい。点源は楕円面状の反射体を有してよく、平面源は音響レンズを有してよく、円筒源は放物線状の反射体を有してよい。衝撃波変換器は、放物線状の反射体を備えた円筒源を備えてよい。
【0011】
本体は、上面、下面、内面、外面、縁部、中心軸線および進出開口を有してよい。縁部は進出開口を取り囲んでいてよい。本体の空洞は、本体の内面と、縁部を通る平面とにより規定された三次元の空間である。
【0012】
衝撃波源はコイルを含んでよい。このコイルは円筒形状を有してよい。コイルは反射体の中心軸線に位置していてよい。代替的には、衝撃波源は、フラットコイルまたは圧電素子またはスパークギャップを含んでよい。
【0013】
衝撃波源は、変換器から伝播する衝撃波を発生させるように構成されている。衝撃波変換器は発電機に接続されていてよい。この発電機は高電力信号を発生させてよい。この高電力信号は衝撃波源に印加されて、衝撃波を発生させてよい。この衝撃波は変換器から伝播し、集束領域に案内、反射または誘導されてよい。
【0014】
衝撃波変換器は、円筒形のコイルを備えた衝撃波源を備えてよい。コイルは本体の内部に配置されており、この本体は反射体をさらに含む。円筒形のコイルはその中心軸線でもって反射体中心軸線に配置されていてよい。円筒形のコイルは、このコイルの半径方向に伝播する円筒形の波を発生させてよく、中心軸線に対して対称であってよい。この波は反射体によって、集束点であってもよい集束領域に向かって反射されてよい。この集束領域は中心軸線上にあり、コイルから距離を置いていてよい。この距離は、結石を粉砕することができるかまたは軟組織標的領域を治療することができるように患者を位置決めするのに十分な空間を残すべく、反射体およびコイルの設計に応じて2cm~25cmの範囲内であってよい。衝撃波源から集束領域または集束点に伝播する全ての波が、波の伝播領域を規定している。
【0015】
この波の伝播領域は、本体の空洞により規定された容積の内側に位置していてよい。さらに、波の伝播領域は本体を越えて、縁部に近い領域で円筒形の空間にほぼ相当する容積内に延在していてよい。円筒形の空間は、進出開口と同じ基底(base)を有してよい。円筒形の空間は、本体の縁部と同じ内径を有してよい。円筒形の空間は本体から延在していてよい。円筒形の空間は、本体から本体の中心軸線に対して同軸に延在していてよい。円筒形の空間は、本体の縁部から上方に0.5cm、1cm、2cm、5cm、10cm、30cmまたは50cmまで延在していてよい。円筒形の空間は容積を有してよい。この容積は、伝播する波の方向に沿った縁部の物理的な延在部、好ましくは仮想延在部により取り囲まれた、波の伝播領域を取り囲む三次元の空間であってよい。本体と円筒形の空間とは接合容積を有してよい。この接合容積は、円筒形の空間の容積と組み合わされた本体の空洞の容積であってよい。言い換えると、接合容積は、本体の内面により規定された三次元の空間および円筒形の空間により取り囲まれた三次元の空間であってよい。
【0016】
衝撃波変換器は少なくとも1つの拡散体を有してよい。衝撃波変換器の本体は少なくとも1つの拡散体を含んでよい。この少なくとも1つの拡散体は、衝撃波源から伝播する衝撃波内に係合していてよい。少なくとも1つの拡散体は、本体から進出開口を通って伝播する波内に係合していてよい。幾何学的な観点から、少なくとも1つの拡散体は、本体により規定された容積内にかつ/または本体の縁部と同じ、進出開口であってよい内径を有する円筒形の空間内に延在していてよい。
【0017】
本体は、衝撃波伝導媒体で満たされる空洞を有し、少なくとも1つの拡散体は、衝撃波伝導媒体の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含み、かつ/または少なくとも1つの拡散体は衝撃波反射材料を含む。衝撃波伝導媒体は水であってよい。
【0018】
本体は、進出開口に配置された少なくとも1つの拡散体を含んでよく、かつ少なくとも1つの拡散体は、衝撃波伝導媒体の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含み、かつ/または少なくとも1つの拡散体は衝撃波反射材料を含む。少なくとも1つの拡散体は進出開口に不動に配置されていてよい。この場合、「不動に」とは、拡散体が旋回、回動または揺動してはならないことを意味している。このことは、拡散体に力が加えられたときに、拡散体ステーが移動または変位しないという利点を有している。付加的には、不動の拡散体によって、変換器および医療用衝撃波装置の取扱いがより安全かつ便利になる。さらに、拡散体が位置ずれしなくなる。
【0019】
材料の互いに異なる伝播速度および/または反射率は位相シフトを生じさせ、キャビテーションキャビティを招きかつ最終的に身体組織にダメージを引き起こす構造上の干渉を阻止する。少なくとも1つの拡散体の材料は、衝撃波源により発生させられる衝撃波に準じて適合させられてよい。選択される適切な材料に応じて、衝撃波は屈折、反射、回折、透過かつ/または吸収されてよい。少なくとも1つの拡散体の材料は、水の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含んでよい。
【0020】
材料は、低い吸収率を有する材料を含んでよい。吸収率は50%未満であってよい。吸収性の材料は衝撃波の減衰を引き起こして、衝撃波および最終的には結石破砕器の有効性を損なってしまう。
【0021】
少なくとも1つの拡散体は本体に位置していてよく、かつ/または本体自体であってよい。少なくとも1つの拡散体は少なくとも1つのセグメントを含んでよい。少なくとも1つの拡散体が1つよりも多くのセグメントを含む場合、こういったセグメントはそれぞれ別個に本体に結合されていてよい。少なくとも1つの拡散体はモノリシックであってよく、ただ1つの部材を含んでよい。少なくとも1つの拡散体は環状であってよいが、当業者に周知のあらゆる外形も可能である。
【0022】
少なくとも1つの拡散体は、本体の内面に位置していてよく、本体の上面に結合されていてよく、本体によって形成されていてよく、本体の縁部に接して位置していており、好ましくは、少なくとも1つの拡散体は、本体の縁部上に位置している。また、少なくとも1つの拡散体は、本体の内面において本体の縁部の下方に位置していてもよい。拡散体を本体の縁部上にまたは縁部に接して位置させることは、装置を、治療される個人の身体上に直接配置することができるという利点を有している。このことは、縁部と、患者内に位置する集束領域または集束点との間の空間全体を占める肥満の個人を治療するときに特に有利である。少なくとも1つの拡散体を本体の縁部上にまたは縁部に接して位置させることによって、治療深さが短縮されず、装置をあらゆる寸法の個人の治療のために確実に適用することができる。
【0023】
少なくとも1つの拡散体は、進出開口の外周に環状に配置された外側の拡散体であってよく、かつ/または少なくとも1つの拡散体は、進出開口の内周に環状に配置された内側の拡散体であってよい。
【0024】
少なくとも1つの拡散体は、その全周にわたって分配された溝および/または突出部を含んでよい。
【0025】
溝および/または突出部は、外側の拡散体および/または内側の拡散体の全周にわたって不規則に分配されていてよい。
【0026】
少なくとも1つの拡散体の材料は、金属材料、金属でない無機材料または好ましくはポリマー材料(例えばポリエチレン、ポリスチレン)であってよい。少なくとも1つの拡散体の異なる伝播速度および/または反射率は、屈折および回折を生じさせることによって波の位相および/または振幅を変化させてよい。少なくとも1つの拡散体の材料は波を吸収してはならない。なぜならば、吸収は波の減衰を引き起こして、衝撃波変換器の有効性を損なってしまうからである。
【0027】
拡散体は、衝撃波がその位相および/または振幅に関して局所的に変化させられ、かつ/または衝撃波が反射されるという効果を有している。反射は鏡面反射および/または非鏡面反射であってよい。拡散体は、衝撃波が非鏡面方向に散乱させられ、これによって、拡散反射を生じさせるという効果を有していてよい。外側の拡散体および/または内側の拡散体は、重ね合わせゾーンにおける衝撃波の構造上の干渉を阻止することができる。結果として、ピーク値が著しく減じられた拡散重ね合わせしか生じなくなる。
【0028】
内側および/または外側の拡散体であってよい少なくとも1つの拡散体は、上面、下面、変換器側の面および変換器と反対側の面を有してよい。変換器側の面は、拡散体の、波と相互作用する部分であってよい。上面は、本体から離れる方向に向けられた部分であってよく、下面は、拡散体の、本体に向けられた部分であってよい。外側の拡散体の変換器と反対側の面は、外側の拡散体の、変換器から離れる方向に向けられた部分である。内側の拡散体の変換器と反対側の面は、拡散体の、衝撃波源の中心軸線に向けられた部分であってよい。変換器と反対側の面は、溝も突出部も有しなくてよい。
【0029】
各々の拡散体の溝および/または突出部は、拡散体の変換器側の面に位置していてよい。外側の拡散体は、この外側の拡散体の下面で本体に結合されていてよい。内側の拡散体は、この内側の拡散体の下面で衝撃波源に結合されていてよい。言い換えると、外側および/または内側の拡散体はその下面で変換器に結合されていてよい。内側および/または外側の拡散体は、取外し可能な接続、固定式の接続によって変換器に結合されていてよく、かつ/または本体に一体化されていてよい。内側および/または外側の拡散体は変換器に不動に結合されていてよい。内側および/または外側の拡散体は旋回、回動かつ/または揺動してはならない。不動の取外しは、拡散体に力が加えられたときに、内側および/または外側の拡散体の変位を防止する。取外し可能な接続は、形状接続および/または摩擦接続、例えばクランプ、バヨネット継手、ねじ山、プラグ接続によって達成されてよいか、または当業者に周知の任意の別の取外し可能な接続も可能である。固定式の接続は、材料接続、例えば接着または溶接によって達成されてよい。本体と少なくとも1つの拡散体とは一体形および/またはモノリシックであってもよい。
【0030】
代替的には、少なくとも1つの拡散体は本体に一体化されていてよい。言い換えると、本体自体が少なくとも1つの拡散体またはその一部であってよい。例えば、本体は外側の拡散体であってよい。少なくとも1つの拡散体の溝は、本体に設けられた凹部および/またはノッチによって形成されていてよい。溝は、本体の縁部および/または内面は貫通していてよいが、本体の外面は貫通してはならない。少なくとも1つの拡散体の突出部は、溝を有しない本体の部分であってよい。言い換えると、突出部は、縁部および/または内面に凹部を有しない本体の部分であってよい。したがって、拡散体は、本体から成る衝撃波反射材料を含む。この衝撃波反射材料は金属、例えば鋼、黄銅、スズまたはアルミニウムであってよい。溝は、例えば切削、フライス削り、穴あけおよび/または鋸断によって本体に挿入されていてよい。本体に挿入された溝は、ほぼ方形、三角形および/または放物線状であってよい。
【0031】
外側の拡散体は、縁部に結合された相補的な拡散体を備えた本体自体であってもよい。相補的な拡散体の変換器側の面は、本体に一体化された拡散体の溝側であってよい。
【0032】
内側および/または外側の拡散体を衝撃波変換器に結合することができるため、ほぼ全ての衝撃波変換器および/または医療用衝撃波装置、例えば結石破砕器に内側および/または外側の拡散体を後付けすることができる。したがって、損傷の可能性を廉価かつ便利に減じることが可能となる。
【0033】
内側の拡散体もしくは外側の拡散体または内側および外側の拡散体の溝と突出部とは、内側の拡散体および/または外側の拡散体の全周にわたって不規則に分配されていてよい。
【0034】
規則的な分配は、均質な波を本体を越えて突出させ、均質な圧力分布を生じさせる。不規則な分配の利点は、構造上の干渉および共振を回避することができることである。構造上の干渉および共振はキャビテーションキャビティの原因を成すため、内側および/または外側の拡散体の全周にわたる溝および/または突出部の不規則な分配によって、キャビテーションキャビティの影響を最小限に抑えることができる。結果として、身体組織のダメージおよび損傷が減じられる。
【0035】
突出部は、本体の中心軸線に対して半径方向に突出していてよい。外側の拡散体の突出部は中心軸線に向かって突出していてよく、内側の拡散体の突出部は中心軸線から離れる方向に突出していてよい。
【0036】
外側の拡散体の突出部または内側の拡散体の突出部は、反射体から外向きに伝播する波により規定される領域内に突出していてよい。代替的には、内側の拡散体および外側の拡散体の突出部が、反射体から外向きに伝播する波により規定される領域内に突出していてよい。
【0037】
本体から外向きに進出開口を通って伝播する波により規定されるこの領域は、本体と円筒形の空間とにより規定された接合容積の内側に位置していてよい。円筒形の空間は、本体の縁部と同じ内径を有してよい。円筒形の空間は、進出開口と同じ基底を有してよい。円筒形の空間は本体から延在していてよい。円筒形の空間は、本体の縁部から上方に0.5cm、1cm、2cm、5cm、10cm、30cmまたは50cmまで延在していてよい。円筒形の空間は容積を規定していてよい。したがって、内側の拡散体もしくは外側の拡散体の突出部または内側および外側の拡散体の両方の突出部は、本体により規定された接合容積および円筒形の空間により規定された容積内に突出していてよい。したがって、内側の拡散体および/または外側の拡散体は、本体から伝播する波内に係合していてよい。
【0038】
外側および/または内側の拡散体の溝の深さは、発生させられる衝撃波に適合させられてよい。溝の深さは、1mm~40mm、好ましくは1mm~10mmの範囲内にあってよい。
【0039】
外側の拡散体および/または内側の拡散体は、1mm~40mmの厚さを有してよい。外側の拡散体および/または内側の拡散体の厚さは、外側の拡散体および/または内側の拡散体の変換器と反対側の面から変換器側の面まで変化していてよい。外側の拡散体および/または内側の拡散体の厚さは、変換器と反対側の面から変換器側の面まで減じられていてよい。結果として、外側および/または内側の拡散体は円錐形またはテーパ形であってよい。拡散体の円錐形状またはテーパ形状は、衝撃波の構造上の干渉を阻止することも促進する。
【0040】
或る実施形態では、本体は反射体であってよい。反射体は、衝撃波源により発生させられた衝撃波を反射させることができる任意の手段である。反射体は凹面状の反射体であってよい。反射体は、上面、下面、内面、外面、縁部および中心軸線を有してよい。反射体は回転対称であってよい。反射体は空洞を規定していてよい。この空洞は容積を有してよい。反射体の容積は、反射体の内面と、縁部を通る平面とにより規定された三次元の空間である。
【0041】
衝撃波変換器は、円筒形のコイルを備えた衝撃波源を備えてよい。円筒形のコイルはその中心軸線でもって反射体中心軸線に配置されていてよい。円筒形のコイルは、このコイルの半径方向に伝播する円筒形の波を発生させてよく、中心軸線に対して対称であってよい。この波は反射体によって、集束点であってもよい集束領域に向かって反射されてよい。この集束領域は中心軸線上にあってよく、コイルから距離を置いていてよい。この距離は、結石を粉砕することができるかまたは軟組織標的領域を治療することができるように患者を位置決めするのに十分な空間を残すべく、反射体およびコイルの設計に応じて2cm~25cmの範囲内であってよい。衝撃波源から集束領域または集束点に伝播する全ての波が、波の伝播領域を規定している。
【0042】
衝撃波変換器は内側の拡散体を備えてもよい。したがって、衝撃波変換器は、外側の拡散体もしくは内側の拡散体またはその両方を備えてよい。
【0043】
衝撃波源は内側の拡散体を有してよい。この内側の拡散体は衝撃波源に結合されていてよく、好ましくは、内側の拡散体は衝撃波源の縁部に結合されていてよい。内側の拡散体は、その全周にわたって分配された溝と突出部とを有してよい。内側の拡散体は少なくとも1つのセグメントを含んでよい。内側の拡散体が1つよりも多くのセグメントを含む場合、こういったセグメントは衝撃波源に結合されていてよい。内側の拡散体はただ1つの部材を備えてよい。内側の拡散体は環状であってよいが、当業者に周知の任意の別の形状も可能である。
【0044】
円筒形のコイルはその中心軸線でもって反射体中心軸線に配置されていてよい。円筒形のコイルは、このコイルの半径方向に伝播する円筒形の波を発生させてよく、中心軸線に対して対称であってよい。この波は反射体によって、集束点であってもよい集束領域に向かって反射されてよい。この集束領域は中心軸線上にあってよく、コイルから距離を置いていてよい。この距離は、結石を粉砕することができるかまたは軟組織標的領域を治療することができるように患者を位置決めするのに十分な空間を残すべく、反射体およびコイルの設計に応じて2cm~25cmの範囲内であってよい。衝撃波源から集束領域または集束点に伝播する全ての波が、波の伝播領域を規定している。
【0045】
外側の拡散体の突出部は中心軸線に向かって突出していてよく、内側の拡散体の突出部は中心軸線から離れる方向に突出していてよい。
【0046】
外側の拡散体の突出部または内側の拡散体の突出部は、反射体から外向きに伝播する波により規定される領域内に突出していてよい。代替的には、内側の拡散体および外側の拡散体の突出部が、反射体から外向きに伝播する波により規定される領域内に突出していてよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
以下に、一般的な発明の概念を制限することなしに、本発明の実施形態の複数の例を図面を参照しながら例説することにする。
【
図1】衝撃波変換器の例示的な実施形態の断面図である。
【
図2】衝撃波変換器の別の例示的な実施形態の断面図である。
【
図4】外側の拡散体および内側の拡散体の平面図である。
【
図5】衝撃波変換器の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図6a】衝撃波変換器の代替的な例示的な実施形態を示す図である。
【
図6b】衝撃波変換器の代替的な例示的な実施形態を示す図である。
【
図6c】衝撃波変換器の代替的な例示的な実施形態を示す図である。
【0048】
図1には、例示的な実施形態の断面図が示してある。衝撃波変換器100は、反射体110と衝撃波源130とを備えている。この反射体110と衝撃波源130とは回転対称であってよく、共通の中心軸線190を有していてよい。衝撃波源はコイル120を有していてよい。このコイルは、その巻線を保持する円筒体により規定することができる円筒形状を有していてよい。代替的には、衝撃波源コイルは、フラットコイルまたは圧電素子もしくはスパークギャップを含んでいてよい(
図6a~
図6c参照)。反射体110は、衝撃波源130により発生させられた波が、反射体110の内面140において、共通の中心軸線190上にあってよい集束領域400に偏向させられるように、放物面形状を有していてよい。衝撃波変換器100は外側の拡散体210を有している。この外側の拡散体210は反射体110の縁部150に結合されていてよい。さらに、衝撃波変換器100は内側の拡散体220を有していてよい。この内側の拡散体220は衝撃波源130に結合されていてよい。内側の拡散体220は衝撃波源の縁部160に結合されていてよい。外側の拡散体(210)は反射体110の縁部150に不動に結合されていてよく、かつ/または内側の拡散体(220)は衝撃波源130に不動に結合されていてよい。この例示的な実施形態では、内側の拡散体の突出部222および/または外側の拡散体の突出部212が、縁部115を通る平面182に対してほぼ平行(±10°の範囲内、好ましくは±5°の範囲内、特に好適には±2.5°以下の範囲内)な方向に向けられていてよい。
【0049】
図2に例示的に示したように、内側の拡散体の突出部221および/または外側の拡散体の突出部213は、反射体の空洞180の内側に突出していてよいか、または内側の拡散体の突出部223および/または外側の拡散体の突出部211は、円筒形の空間300の容積内に突出していてもよい。反射体の空洞180は容積を有していてよい。円筒形の空間300は、反射体の縁部150から上方に0.5cm、1cm、2cm、5cmまたは10cmまで延在していてよい。円筒形の空間300は容積を有していてよい。この円筒形の空間300の容積は、伝播する波の方向に沿った縁部の物理的な延在部、好ましくは仮想延在部により取り囲まれた、波の伝播領域を取り囲む三次元の空間である。
【0050】
図3には、衝撃波源120から集束領域400への波の伝播410がシンボリックに示してある。反射体は、集束領域400の特定の形状が得られるように最適化されていてよい。衝撃波源120から集束領域または集束点400に伝播する全ての波410が、波の伝播領域を規定している。集束点400は中心軸線190上に位置していてよい。
【0051】
図4には、内側の拡散体220と外側の拡散体210との例示的な実施形態が示してある。内側の拡散体220と外側の拡散体210とは環状であってよい。外側の拡散体210と内側の拡散体220とは、上面215,225と、下面216,226と、変換器側の面217,227と、変換器と反対側の面218,228とを有していてよい。外側の拡散体と内側の拡散体とは、溝214,224と突出部212,222とを有していてもよい。溝214,224と突出部212,222とは、外側の拡散体210と内側の拡散体220との変換器側の面217,227に位置していてよい。溝214,224と突出部212,222とは、対応する拡散体210,220の全周にわたって分配されていてよい。溝214,224と突出部212,222とは、外側の拡散体210および/または内側の拡散体220の全周にわたって規則的に、好ましくは不規則に分配されていてよい。
【0052】
図5には、
図1に示した衝撃波変換器100の例示的な実施形態の斜視図が示してある。外側の拡散体210は反射体110の縁部115に結合されている。内側の拡散体220は衝撃波源130の縁部160に結合されている。この例示的な実施形態では、衝撃波源120は円筒形状を有しており、反射体110は放物面形状を有していてよい。
図6aには、例示的な実施形態の断面図が示してある。
【0053】
図6aには、電気液圧的な楕円面が示してある。衝撃波源120は本体110の中心軸線上に位置していてよい。衝撃波源は点源であってよい。本体110は楕円面状の反射体を含んでいてよい。反射体110は回転対称であってよく、中心軸線190を有していてよい。反射体110は、衝撃波源120により発生させられた波が、反射体110の内面140において、共通の中心軸線190上にあってよい集束領域400に偏向させられるように、楕円面形状を有していてよい。衝撃波変換器100は拡散体210を有している。この拡散体210は反射体110の縁部150に結合されていてよい。衝撃波源120から集束領域または集束点400に伝播する全ての波410が、波の伝播領域を規定している。少なくとも1つの拡散体210は、反射体の空洞180の内側にかつ波の伝播領域内に突出していてよい。
【0054】
図6bには、別の例示的な実施形態の断面図が示してある。
図6bには、圧電性の球面を有する衝撃波変換器100が示してある。本体110は球面状のセクションを含んでいてよく、衝撃波源120は、圧電素子の球面状のアセンブリであってよい。衝撃波源120は自己集束型であってよく、例えば付加的な集束構成要素を必要としない。本体110は回転対称であってよく、中心軸線190を有していてよい。衝撃波変換器100は、外側の拡散体210であってよい少なくとも1つの拡散体を有している。拡散体210は本体110の縁部150に結合されていてよい。衝撃波源120から集束領域または集束点400に伝播する全ての波410が、波の伝播領域を規定している。少なくとも1つの拡散体210は、本体の空洞180の内側にかつ波の伝播領域内に突出していてよい。
【0055】
図6cには、別の例示的な実施形態の断面図が示してある。
図6cには、衝撃波変換器100が示してある。この衝撃波変換器は中心軸線190を有していてよい。衝撃波源120はフラットコイルであってよい。このフラットコイルにより発生させられた衝撃波は、集束要素125によって集束させられてよい。この集束要素は音響レンズであってよい。この音響レンズは本体110の一部であってよい。衝撃波変換器100は外側の拡散体210を有している。この外側の拡散体210は音響レンズの縁部150に結合されていてよい。衝撃波源120から集束領域または集束点400に伝播する全ての波410が、波の伝播領域を規定している。少なくとも1つの拡散体210は、本体の空洞180の内側にかつ波の伝播領域内に突出していてよい。
【0056】
図7には、衝撃波変換器100の別の実施形態の斜視図が示してある。少なくとも1つの拡散体210は本体110自体の一部であってよい。例えば、本体110は外側の拡散体210を含んでいてよく、かつ/または内側の拡散体220は衝撃波源120に配置されていてよい。本体110は反射体であってよい。外側の拡散体210の溝214は、本体110に設けられた凹部および/またはノッチによって形成されていてよい。溝214は、本体の縁部150および/または内面140は貫通していてよいが、本体110の外面は貫通してはならない。外側の拡散体210の突出部212は、溝214を有しない本体110の部分であってよい。言い換えると、突出部212は、縁部150および/または内面140に凹部を有しない本体110の部分であってよい。したがって、拡散体は、本体から成る衝撃波反射材料を含んでいる。溝214は、例えば切削、フライス削り、穴あけおよび/または鋸断によって本体110に挿入されていてよい。本体110に挿入された溝214は、例えば、方形、三角形および/または放物線状であってよい。外側の拡散体の溝214と突出部212とは、本体110および/または縁部150の全周にわたって分配されていてよい。溝214と突出部212とは、本体110および/または縁部150の全周にわたって規則的に、好ましくは不規則に分配されていてよい。外側の拡散体の溝214と突出部212とは、本体110および/または縁部150の全周に不動に配置されていてよい。
【0057】
図8には、衝撃波変換器100の別の実施形態の斜視図が示してある。この実施形態は、
図5および
図7の実施形態の組合せである。この実施形態では、外側の拡散体は、
図5による実施形態の相補的な拡散体(外側の拡散体)と組み合わされた本体自体であってよい。相補的な拡散体の変換器側の面は、本体に形成された溝側にあってよい。
【符号の説明】
【0058】
100 衝撃波変換器
110 本体
120 衝撃波源
125 集束要素
130 コイル
140 内面
150 縁部進出開口
160 衝撃波源の縁部
180 空洞体
182 平面
190 中心軸線
210 外側の拡散体
211~213 突出部
214 溝
215 上面
216 下面
217 変換器側の面
218 変換器と反対側の面
220 内側の拡散体
221~223 突出部
224 溝
225 上面
226 下面
227 変換器側の面
228 変換器と反対側の面
300 円筒形の空間
400 集束領域
410 波の伝播
【手続補正書】
【提出日】2023-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用衝撃波装置用の衝撃波変換器(100)であって、
前記変換器(100)は本体(110)を備え、
前記本体(110)は、衝撃波伝導媒体で満たされる空洞を有し、
前記本体(110)は、衝撃波を発生させるように構成された衝撃波源(120)を保持しており、
前記本体(110)は、前記衝撃波を前記本体(110)から進出させるための進出開口をさらに備え、
前記変換器(100)は、前記衝撃波を前記進出開口を通して伝播させるように誘導するように構成されている、
衝撃波変換器(100)において、
前記本体は、前記進出開口に配置された少なくとも1つの拡散体(210,220)を備え、該少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口に不動に配置されており、前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記衝撃波伝導媒体の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含むことを特徴とする、衝撃波変換器(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記本体の前記空洞内に延在しており、かつ/または前記進出開口と同じ基底を有しかつ前記本体(110)から延在する円筒形の空間(300)内に延在していることを特徴とする、請求項1記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項3】
前記円筒形の空間(300)は0.5cm~30cmの高さを有することを特徴とする、請求項
2記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項4】
少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記衝撃波源(120)から伝播する前記衝撃波内に係合していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口の外周に環状に配置された外側の拡散体(210)であり、かつ/または
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、前記進出開口の内周に環状に配置された内側の拡散体(220)である
ことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、その全周にわたって分配された溝(214)と突出部(211~213)とを有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項7】
前記溝(214)と前記突出部(211~213)とは、前記少なくとも1つの拡散体(210,220)の全周にわたって不規則に分配されていることを特徴とする、請求項
6記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項8】
前記本体(110)は中心軸線(190)を有し、
前記突出部(211~213)は、前記中心軸線に対して半径方向に突出していることを特徴とする、請求項
6または7記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は、ポリエチレンおよび/またはポリスチレンを含んでよいポリマー材料を含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの拡散体(210~220)は、
金属のような衝撃波反射材料を含むことを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの拡散体(210~220)は、水の伝播速度と異なる伝播速度を有する材料を含むことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項12】
前記衝撃波変換器(100)は、フラットコイルまたは圧電素子の球面状のアセンブリまたはスパークギャップを備えることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの拡散体(210,220)は衝撃波反射材料を含むことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項14】
前記本体(110)は、中心軸線を有する反射体を備え、
前記反射体の縁部に少なくとも1つの拡散体(210~220)が位置しており、
前記衝撃波変換器(100)は、反射体中心軸線(190)に中心軸線が配置された円筒形のコイルを備える
ことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項記載の衝撃波変換器(100)を備える、医療用衝撃波装置。
【国際調査報告】