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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】環境駆動型太陽エネルギ管理
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/182 20210101AFI20240315BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20240315BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20240315BHJP
   B64U 50/31 20230101ALI20240315BHJP
   B64U 10/13 20230101ALI20240315BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240315BHJP
   H02S 10/40 20140101ALI20240315BHJP
   H02S 10/20 20140101ALI20240315BHJP
   H02S 50/00 20140101ALI20240315BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240315BHJP
【FI】
G02B7/182 100
H04W24/04
H04W52/02 130
B64U50/31
B64U10/13
H02J7/00 P
H02J7/00 303A
H02S10/40
H02S10/20
H02S50/00
G06T7/00 350C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556773
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2022082781
(87)【国際公開番号】W WO2022199659
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】17/213,290
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ボウマン、アーロン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】クワトラ、シカール
(72)【発明者】
【氏名】パンディ、ディウェッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ、アルン
【テーマコード(参考)】
2H043
5F251
5G503
5K067
5L096
【Fターム(参考)】
2H043BD01
2H043BD12
5F251JA23
5F251JA28
5F251KA01
5F251KA10
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5K067AA21
5K067CC21
5K067EE37
5K067EE55
5K067FF03
5L096AA02
5L096AA06
5L096BA08
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA69
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
コンピュータは、モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定し、ここで、モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスを有する。コンピュータは、低拡散率を有する物体を認識する。コンピュータは、モバイル・デバイスが認識された物体からの太陽エネルギを受光していることの決定に基づいて、モバイル・デバイスを再充電する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽エネルギ管理のためのプロセッサ実施方法であって、
モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定することであって、前記モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスが取り付けられている、前記決定することと、
前記イメージング・デバイスによって前記モバイル・デバイスの事前に構成された距離内の低拡散率を有する物体を認識することと、
前記低拡散率を有する前記物体が配置される空間において光反射デバイスを有する複数の他のモバイル・デバイスを認識することと、
前記光反射デバイスを使用して、前記認識された物体から前記モバイル・デバイスへ太陽放射線を反射するように前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することと、
前記モバイル・デバイスに、前記太陽電池を前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つに向かって配向することによって、前記太陽放射線を受光させることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記低拡散率が、前記イメージング・デバイスからの画像および前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項3】
前記低拡散率が、前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項4】
前記物体が、前記イメージング・デバイスおよび視覚認識方法を使用して前記空間の表面を分析することによって認識され、前記視覚認識方法が、前記物体として、光源の反射を有する前記表面のうちの少なくとも1つを認識する、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項5】
前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記空間における前記複数の他のモバイル・デバイスからの2つのモバイル・デバイスの各々を前記太陽電池の表面領域および前記太陽電池上の反射光の領域に基づいて決定された距離へ再配置することをさらに含む、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項6】
前記太陽放射線を反射するために前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記認識された物体からの前記太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスに向かって反射し、前記光反射デバイスが次いで前記太陽放射線を前記モバイル・デバイスの前記太陽電池に反射するチェーン構造に前記複数の他のモバイル・デバイスを位置決めすることによる、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項7】
光源が搭載された前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つの前記光源から前記反射された太陽放射線を受光することによって、前記太陽電池を使用して前記モバイル・デバイスを再充電することをさらに含む、請求項5に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項8】
太陽エネルギ管理のためのコンピュータ・システムであって、前記コンピュータ・システムは、
1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のコンピュータ可読メモリと、1つまたは複数のコンピュータ可読有形記憶媒体と、前記1つまたは複数のメモリのうちの少なくとも1つを介した前記1つまたは複数のプロセッサのうちの少なくとも1つによる実行のために前記1つまたは複数有形記憶媒体のうちの少なくとも1つに記憶されたプログラム命令とを含み、前記コンピュータ・システムが、
モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定することであって、前記モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスが取り付けられている、前記決定することと、
前記イメージング・デバイスによって前記モバイル・デバイスの事前に構成された距離内の低拡散率を有する物体を認識することと、
前記低拡散率を有する前記物体が配置される空間において光反射デバイスを有する複数の他のモバイル・デバイスを認識することと、
前記光反射デバイスを使用して、前記認識された物体から前記モバイル・デバイスへ太陽放射線を反射するように前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することと、
前記モバイル・デバイスに、前記太陽電池を前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つに向かって配向することによって、前記太陽放射線を受光させることと、
を含む方法を実行できる、コンピュータ・システム。
【請求項9】
前記低拡散率が、前記イメージング・デバイスからの画像および前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項10】
前記低拡散率が、前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項11】
前記物体が、前記イメージング・デバイスおよび視覚認識方法を使用して前記空間の表面を分析することによって認識され、前記視覚認識方法が、前記物体として、光源の反射を有する前記表面のうちの少なくとも1つを認識する、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項12】
前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記空間における前記複数の他のモバイル・デバイスからの2つのモバイル・デバイスの各々を前記太陽電池の表面領域および前記太陽電池上の反射光の領域に基づいて決定された距離へ再配置することをさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項13】
前記太陽放射線を反射するために前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記認識された物体からの前記太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスに向かって反射し、前記光反射デバイスが次いで前記太陽放射線を前記モバイル・デバイスの前記太陽電池に反射するチェーン構造に前記複数の他のモバイル・デバイスを位置決めすることによる、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項14】
光源が搭載された前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つの前記光源から前記反射された太陽放射線を受光することによって、前記太陽電池を使用して前記モバイル・デバイスを再充電することをさらに含む、をさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項15】
太陽エネルギ管理のためのコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ・プログラム製品は、
1つまたは複数のコンピュータ可読有形記憶媒体および前記1つまたは複数有形記憶媒体のうちの少なくとも1つに記憶されたプログラム命令を含み、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行可能であり、前記プログラム命令は、
モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定するプログラム命令であって、前記モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスが取り付けられている、前記決定するプログラム命令と、
前記イメージング・デバイスによって前記モバイル・デバイスの事前に構成された距離内の低拡散率を有する物体を認識するプログラム命令と、
前記低拡散率を有する前記物体が配置される空間において光反射デバイスを有する複数の他のモバイル・デバイスを認識するプログラム命令と、
前記光反射デバイスを使用して、前記認識された物体から前記モバイル・デバイスへ太陽放射線を反射するように前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置するプログラム命令と、
前記モバイル・デバイスに、前記太陽電池を前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つに向かって配向することによって、前記太陽放射線を受光させるプログラム命令と、
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項16】
前記低拡散率が、前記イメージング・デバイスからの画像および前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
前記低拡散率が、前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
前記物体が、前記イメージング・デバイスおよび視覚認識方法を使用して前記空間の表面を分析するプログラム命令によって認識され、前記視覚認識方法が、前記物体として、光源の反射を有する前記表面のうちの少なくとも1つを認識する、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置するプログラム命令は、前記空間における前記複数の他のモバイル・デバイスからの2つのモバイル・デバイスの各々を前記太陽電池の表面領域および前記太陽電池上の反射光の領域に基づいて決定された距離へ再配置するプログラム命令をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記太陽放射線を反射するために前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置するプログラム命令は、前記認識された物体からの前記太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスに向かって反射し、前記第2のモバイル・デバイスが前記太陽放射線を前記モバイル・デバイスの前記太陽電池に反射するチェーン構造に前記複数の他のモバイル・デバイスを位置付けするプログラム命令による、請求項15に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にコンピューティングの分野に関し、より詳しくは太陽エネルギ利用および管理のためのコンピュータ化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化石燃料から電力システムへのシフトは全世界で加速している。車両、船舶およびドローンなどの多くのモバイル・デバイスは、太陽電池源に基づく電動を利用する。電力最適化は、電池駆動のデバイスを長時間動作させるためには非常に重要である。多くの場合、モバイル・デバイスは、充電のための頻繁なアクセスポイントが不足している。充電場所の不足は、ドローンなどの飛行するモバイル・デバイスに対してはさらにより顕著である。
【0003】
ドローンは、通常、電力を使用してモバイル接続性、地理位置情報、および可視化機能を動作および統合する無人の空中輸送手段である。近年、ドローンは、監視、気象予報、および宅配の用途のために幅広く使用されるようになってきた。
【0004】
地理位置情報デバイスは、レーダ源、携帯電話、またはインターネット接続されたコンピュータ端末などの物体の実世界の地理的な位置の認識または推定のための電子コンポーネントである。その最も単純な形態では、地理位置情報が、地理的座標のセットの生成を伴い、全地球測位システム(GPS)などの測位システムの使用に密に関係している。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態によれば、太陽エネルギ管理のための方法、コンピュータ・システムおよびコンピュータ・プログラム製品が提供される。本実施形態は、モバイル・デバイスが再充電を必要としていることをコンピュータが決定することを含み得、ここで、モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスを有する。コンピュータは、低拡散率を有する物体を認識し、モバイル・デバイスが認識された物体からの太陽エネルギを受光していることに基づいて、モバイル・デバイスを再充電し得る。
【0006】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付図面と関連して読まれるべき、それらの例示的な実施形態の下記の詳細説明から明らかになる。図面の様々な特徴は、図が詳細な説明と併せて本発明を理解する際に当業者を助ける際の明確性のためのものであるため、一定の縮尺では描かれていない。図面は以下を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】少なくとも1つの実施形態による例示的なネットワーク・コンピュータ環境を示す図である。
図2】少なくとも1つの実施形態による太陽エネルギ管理プロセスを示す動作フローチャートである。
図3】少なくとも1つの実施形態による太陽エネルギ管理プロセスの動作を図示する図である。
図4】少なくとも1つの実施形態による、図1で図示されたコンピュータおよびサーバの内部コンポーネントおよび外部コンポーネントのブロック図である。
図5】本発明の実施形態によるクラウド・コンピューティング環境を図示する図である。
図6】本発明の実施形態による抽象モデル層を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
特許請求される構造および方法の詳細な実施形態が本明細書で開示されるが、開示された実施形態は、様々な形態で具体化され得る、特許請求される構造および方法の例示に過ぎないことが理解できよう。ただし、本発明は、多種多様な形態で具体化されることが可能であり、本明細書に記載の例示的な実施形態に限定されると解釈されるべきでない。本明細書では、よく知られている特徴および技術の詳細は、提示される実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために省略される場合がある。
【0009】
本発明の実施形態は、コンピューティングの分野に関し、より詳しくは太陽エネルギ利用および管理のためのコンピュータ化方法に関する。以下に説明する例示的な実施形態は、天候または他の物理的条件に起因して直接的な太陽エネルギ源が遮断されたときに、とりわけ、モバイル・デバイスの太陽エネルギ再充電を可能にするシステム、方法、およびプログラム製品を提供する。したがって、本実施形態は、直接的な太陽源が遮断されたときに太陽光充電を可能にすることによってモバイル・デバイスの電力を管理する技術分野を改善することが可能である。
【0010】
上述したように、化石燃料から電力システムへのシフトは全世界で加速している。車両、船舶およびドローンなどの多くのモバイル・デバイスは、太陽電池源に基づく電動を利用する。電力最適化は、電池駆動のデバイスを長時間動作させるためには非常に重要である。多くの場合、モバイル・デバイスは、充電のための頻繁なアクセスポイントが不足している。充電場所の不足は、ドローンなどの飛行するモバイル・デバイスに対してはさらにより顕著である。
【0011】
天候の変化または他の物理的障害に起因して、太陽光充電または動作が装備されたデバイスに影響を及ぼす遮断があるとき、太陽エネルギ下における電池再充電または動作が影響を受ける場合がある。例えば、雲形に起因して、ドローンは、太陽電池のために利用可能な直接の日光がほとんどない場合があり、したがって消費された電池エネルギを十分に補給できない場合がある。加えて、ドローンが水塊の上方にあるとき、ドローンは、全電池枯渇の発生時に緊急着陸を実行できない。よって、電池再充電のための利用可能な太陽エネルギをより効果的に最適化するために、水塊などの低拡散を有する物体に向かって搭載太陽電池を集中させることによって枯渇した電池エネルギを再充電できるシステムをとりわけ実施することは、有益な場合がある。少なくとも1つの他の実施形態では、システムは、直接的な太陽エネルギが利用可能でないときに、利用可能な太陽光線をデバイスに向かって反射し、それによって無人航空機(UAV)などのモバイル・デバイスの再充電動作または連続動作を可能にするために、1台または複数の無人の車両のアドホック・ネットワークを事前に構成された範囲内で利用し得る。
【0012】
通常、表面からの太陽放射線の反射率は、表面の平滑度および日光の角度の関数である。太陽光が表面に当たり、単一の出射方向で反射するときに、鏡面反射が発生する。ミラーは、単一の方向における光の反射の一例を引き起こす。一方、光線が複数の方向に反射された後に拡散すると、反射が発生しても、反射された太陽放射線が結果として使用できない。
【0013】
水面など、太陽放射線を反射する物体の平滑度は、風速および風向などの環境因子による影響を受け得る。例えば、高い風速は、水上でより多くの乱れを生じさせる場合があり、したがってその表面の平滑度を減少させ得る。これは、結果として太陽放射線のより高い拡散率をもたらす。
【0014】
一実施形態によれば、デバイスは、電池の電力レベルが閾値レベルを下回る場合があり、搭載されたソーラー・パネルによる即座の、場合によっては緊急の再充電が必要であると決定し得る。捕捉された天候データ、地理位置情報データ、および環境データは、分析されてもよく、低拡散を有する1つまたは複数の近傍の物体を認識後に、他のモバイル・デバイスを使用して、直接的または間接的のいずれかで、反射され得る1つまたは複数の物体からの発光を利用して、再充電を必要とするモバイル・デバイスのエネルギ再充電を最大限にする。
【0015】
本発明は、統合の任意の可能な技術詳細レベルにおけるシステム、方法またはプログラム製品、あるいはその組合せであり得る。このコンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0016】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持および記憶可能な有形デバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または上記の任意の適切な組合せでもよいが、それに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、静的ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー(R)・ディスク、パンチ・カードまたは命令が記録された溝の隆起構造などの機械的暗号化デバイス、および上記の任意の適切な組合せを含む。本明細書で使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、電波または他の自由に伝搬する電磁波、導波路または他の伝送媒体(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)を通って伝搬する電磁波、または電線によって伝達される電気信号などの一過性信号であるとして解釈されるべきではない。
【0017】
本明細書で説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれの計算/処理デバイスへ、または例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、またはワイヤレス・ネットワーク、あるいはその組合せなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスへダウンロードされ得る。このネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを備え得る。各計算/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それぞれの計算/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体における記憶のために、そのコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0018】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、あるいは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述されたソース・コードまたはオブジェクト・コードのいずれかでもよく、Smalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語とを含む。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータにおいて全体的に、ユーザのコンピュータにおいて部分的に、スタンド・アロン・ソフトウェア・パッケージとして、ユーザのコンピュータで部分的に、リモート・コンピュータで部分的に、またはリモート・コンピュータもしくはサーバで全体的に実行されてもよい。後者の状況において、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、またはその接続は、外部コンピュータ(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介する)へなされてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行して電子回路をパーソナライズし得る。
【0019】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャートの図またはブロック図、あるいはその両方を参照して、本明細書で説明される。フローチャートの図またはブロック図、あるいはその両方の各ブロック、ならびにフローチャートの図またはブロック図、あるいはその両方のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施可能であることを理解されるであろう。
【0020】
コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行される命令がフローチャートまたはブロック図、あるいはその両方のブロックにおいて特化した機能/動作を実施するための手段を創出するように、これらのコンピュータ可読プログラム命令は、機械を製造するために、コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体がフローチャートまたはブロック図、あるいはその両方のブロックに特化した機能/動作の態様を実施する命令を含む製品を備えるように、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置、または他のデバイス、あるいはその組合せに特定のやり方で機能させ得るコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
【0021】
コンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートまたはブロック図、あるいはその両方のブロックにおいて特化した機能/動作を実施するように、上記のコンピュータ可読プログラム命令はまた、一連の動作ステップがコンピュータ実施プロセスを創出するようにコンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で実行されるようにするためにコンピュータ、他のプログラマブル・データ処理装置、または他のデバイスにロードされてもよい。
【0022】
図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能性のある実施のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関連して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、特化した論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含む命令のモジュール、セグメント、または部分を表し得る。いくつかの代替の実施態様では、ブロックに記載された機能は、図面に記載の順序とは異なる順序で発生し得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、ほぼ同時に実行されてもよく、またはブロックは、場合によっては、関連する機能に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図またはフローチャートの図、あるいはその両方の図の各ブロックおよびブロック図またはフローチャートの図、あるいはその両方の図のブロックの組合せは、特化した機能または動作を実行する、または専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組合せを実行する専用ハードウェアをベースとしたシステムによって実施可能であることが認識されるであろう。
【0023】
以下に説明する例示的な実施形態は、直接のエネルギ源(すなわち、太陽)が遮断されたときに太陽エネルギを使用してモバイル・デバイスの再充電を可能にするシステム、方法、およびプログラム製品を提供する。
【0024】
図1を参照すると、少なくとも1つの実施形態による、例示的なネットワーク・コンピュータ環境100が図示されている。ネットワーク・コンピュータ環境100は、モバイル・デバイス102と、通信ネットワーク114を介して相互接続されているサーバ112とを含み得る。少なくとも1つの実施態様によれば、ネットワーク・コンピュータ環境100は、複数のモバイル・デバイス102およびサーバ112を含んでもよく、図示を簡単にするため、各々の1つのみが示されている。
【0025】
通信ネットワーク114は、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、電気通信ネットワーク、無線ネットワーク、公衆交換回路網、または衛星ネットワーク、あるいはその組合せなどの様々な種類の通信ネットワークを含み得る。通信ネットワーク114は、電線、無線通信リンク、または光ファイバ・ケーブルなどの接続を含み得る。図1は、一実施態様の例示のみを提供し、異なる実施形態が実施され得る環境に関するいかなる限定も示唆しないことが理解されよう。図示されている環境への多くの修正は、設計および実施態様の要件に基づいてなされ得る。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、モバイル・デバイス102は、プロセッサ104と、地理位置情報デバイス122、イメージング・デバイス124、太陽電池126、および光反射デバイス128に接続または取り付けられているデータ記憶デバイス106とを含んでもよく、ソフトウェア・プログラム108および太陽エネルギ管理(SPM)プログラム110Aをホストおよび動作させて通信ネットワーク114を介してサーバ112と通信可能である。モバイル・デバイス102は、例えば、プログラムを動作させ、ネットワークにアクセスしている間、地理位置情報デバイス122、イメージング・デバイス124、太陽電池126、および光反射デバイス128のうちの1つまたは複数をホストおよび制御可能なモバイル・デバイス、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、ノートブック、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ドローン、電動デバイス、または任意の種類のコンピューティング・デバイスでもよい。図4を参照して説明するように、モバイル・デバイス102は、内部コンポーネント402aおよび外部コンポーネント404aをそれぞれ含み得る。例えば、モバイル・デバイス102は、電池を充電するためにドローンの光反射デバイスから反射された光を受光し得る太陽電池122を有する携帯電話でもよい。
【0027】
例示的な実施形態によれば、地理位置情報デバイス122は、全地球航法衛星システムに基づく全地球測位システム(GPS)デバイス、または無線信号を受信し、三角測量を使用してモバイル・デバイスの位置を決定することができる任意の他のデバイスでもよい。イメージング・デバイス124は、カメラ、または光源または光反射物体の決定のために表面を分析するために、周囲の空間の写真をキャプチャし得る他の画像取得デバイスでもよい。太陽電池126は、光などの太陽放射線をモバイル・デバイス102上に設置された搭載電池を充電するため、またはモバイル・デバイス102を動作させるための電流に変換できる任意の種類のデバイスでもよい。例示的な実施形態によれば、太陽電池126は、太陽エネルギの電流への変換を最大限にするために、モバイル・デバイス102の任意の指向性面上に配置された太陽電池126の角度付け、回転、または位置決め、あるいはその組合せを行うことができる1つまたは複数のサーボ・エンジンまたは他のデバイスを組み込んでもよい。光反射デバイス128は、ミラーなどの可動反射板、または太陽エネルギを特定の方向に反射および集中させることができる任意の他のデバイスでもよい。光反射デバイス128は、スタンドアロンのデバイス、太陽電池126の一部、または太陽電池126と一体でもよい。例えば、太陽電池126は、部分反射面を有してもよく、それによって光の一部を電気に変換可能にして、残りを要求された方向に反射する。
【0028】
サーバ112は、太陽エネルギ管理(SPM)プログラム110Bおよび地理位置情報データ118および環境データ120を有する記憶デバイス116をホストおよび動作させることができる、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ(PC)、デスクトップ・コンピュータ、または任意のプログラマブル電子デバイスもしくはプログラマブル電子デバイスの任意のネットワークでもよい。サーバ112は、本発明の実施形態により、通信ネットワーク114を介してモバイル・デバイス102と通信している。図4を参照して説明するように、サーバ112は、内部コンポーネント402bおよび外部コンポーネント404bをそれぞれ含み得る。サーバ112はまた、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)、またはサービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)などのクラウド・コンピューティング・サービス・モデルにおいて動作してもよい。サーバ112はまた、プライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・プラウド、またはハイブリッド・クラウドなどのクラウド・コンピューティング配置モデルに配置され得る。
【0029】
地理位置情報データ118は、通信ネットワーク114を介して地理位置情報デバイス122から受信される、モバイル・デバイス102などの1つまたは複数のモバイル・デバイスの現在位置のすべてを記憶し得る。SPMプログラム110A、110Bによって再充電支援を提供するために利用される1つまたは複数のモバイル・デバイスは、共同所有者によって車両フリート(vehicle fleet)の一部として所有および動作されてもよく、ユーザ・オプトイン手順によってSPMプログラム110A、110Bへオプトインしていてもよい。環境データ120は、雲、風速、および風向など、モバイル・デバイス102の空間領域、水塊、およびガラスの建物または反射する屋根などの他の発光および反射物体における気象条件を含み得る。例示的な実施形態によれば、環境データ120は、その領域に限定され得るが、空間領域は、モバイル・デバイス102の位置における視程以下の半径を有する球または半球として判断されてもよい。
【0030】
本実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスを再充電する、または動作させるために、物体からモバイル・デバイスのソーラー・パネルへ太陽エネルギを伝達するために、直接または他のモバイル・デバイスを介して使用され得る低拡散を有する物体を認識できるプログラムでもよい。太陽エネルギ管理方法が、図2に関して以下でさらに詳細に説明される。
【0031】
ここで図2を参照すると、太陽エネルギ管理プロセス200を示す動作フローチャートが少なくとも1つの実施形態により図示されている。202で、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスが太陽エネルギを必要とすることを決定する。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、サービスに接続されたすべてのモバイル・デバイスの電池レベルを監視し、モバイル・デバイス102など、モバイル・デバイスのうちの1つがネットワークを介して電池レベルが低いという信号を送信すると、そのモバイル・デバイスが再充電を必要とすることを決定し得る。別の実施形態において、SPMプログラム110A、110Bは、太陽電池126を太陽などのエネルギ源へ向けた後にモバイル・デバイス102が直接の太陽エネルギを使用できないとき、そのモバイル・デバイスが再充電を必要とすることを決定し得る。例えば、SPMプログラム110A、110Bは、イメージング・デバイス124を使用して画像をキャプチャし、電力が所定の閾値を下回っており、イメージング・デバイス124からの画像を分析時に太陽エネルギ源が認識されないときにモバイル・デバイス102が再充電を必要とすることを決定してもよい。
【0032】
次に、204で、SPMプログラム110A、110Bは、低拡散率を有する物体を認識する。前述したように、拡散率は、水面など、太陽エネルギを反射する物体または領域の表面の平滑度に関連し得る。水面の拡散率は、風速および風向など、環境因子の影響を受け得る。風は、水の表面上に波を発生させる場合があり、太陽光の散逸を増加させ、それによってモバイル・デバイスを再充電するのに有用でない場合がある高拡散率を有する。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、イメージング・デバイス124から画像を受信し得、視覚認識方法を使用して、エネルギ源からの光を反射する、または低拡散率を有する1つまたは複数の物体を認識し得る。別の実施形態において、SPMプログラム110A、110Bは、空間領域内の物体のために環境データ120にアクセスして探索し得る。さらなる実施形態では、SPMプログラム110A、110Bは、訓練された深層ニューラルネットワークを使用して、受信画像および環境データ120を分析し、低拡散率を有する物体を認識し得る。例えば、表面領域がいくつかの水面およびガラス枠を有する建物を含む場合、SPMプログラム110A、110Bは、太陽電池126を認識された物体の各々からの光反射へ向けて、最も高い電気発生源を決定し得る。
【0033】
次いで、206で、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスが、認識された物体から直接再充電できるかを決定する。例示的な実施形態によれば、モバイル・デバイス102が雲の下にあり、かつ太陽エネルギ反射源もしくは発生源を認識できないとき、またはそのエネルギ源に向けられた太陽電池126を使用してモバイル・デバイスが受けている太陽エネルギが再充電に必要な最小閾値を下回っているとき、SPMプログラム110A、110Bは、認識された物体から直接再充電できないことを決定する。例えば、SPMプログラム110A、110Bが視覚認識処理後に受信された画像から光の反射を認識した場合、モバイル・デバイスは、1つまたは複数の認識された物体から直接充電し得る。SPMプログラム110A、110Bが認識された物体から直接再充電できる場合(ステップ206の「YES」分岐)、SPMプログラム110A、110Bは、ステップ212に進み、モバイル・デバイス102を再充電し得る。モバイル・デバイス102が認識された物体から直接充電できないことをSPMプログラム110A、110Bが決定した場合(ステップ212の「NO」分岐)、SPMプログラム110A、110Bは、ステップ208に進み、モバイル・デバイスの表面領域内の他のモバイル・デバイスを認識し得る。
【0034】
次に、208で、モバイル・デバイス102が認識された物体から直接再充電できないことを決定したことに応答して、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスの閾値距離内の他のモバイル・デバイスを認識する。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、環境データ120から得られた明視距離と等しい半径を有する事前に構成された球面距離をモバイル・デバイス周囲に設定し得る。別の実施形態では、SPMプログラム110A、110Bは、イメージング・デバイス124の解像度または太陽電池126の照準(aiming)能力、あるいはその両方に基づいて距離を決定し得る。例えば、イメージング・デバイス124の解像度が数マイルよりも遠い物体の認識を不可としている場合、その半径は、最大解像度限界を超えない。同様に、太陽電池126が、2度(two degrees)の角度付け増分を有するサーボ・エンジンなど、その移動および照準において制限を有する場合、特定のエネルギ源へのソーラー・パネルの照準に影響する場合がある。別の実施形態では、その領域は、立方体または半球形など、ユーザによって事前に決定された任意の形状または形態でもよい。次いで、SPMプログラム110A、110Bは、その領域で認識されたすべてのモバイル・デバイスを認識および制御し、モバイル・デバイス102の再充電を支援するために、それらを、地理位置情報データ118におけるその領域の他のモバイル・デバイスとしてフラグを立て得る。
【0035】
次いで、210で、SPMプログラム110A、110Bは、太陽エネルギをモバイル・デバイスに反射するように、認識されたモバイル・デバイスを配置する。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、図3に図示するように、低拡散率を有する物体から各々の認識されたモバイル・デバイスと関連する関連光反射デバイス128を介して再充電を必要とするモバイル・デバイスへ太陽エネルギを反射するために、認識されたモバイル・デバイスをチェーンに似た位置に再配置させることによって、モバイル・デバイスの領域における認識されたモバイル・デバイスのすべてを共に組にし得る。例えば、SPMプログラム110A、110Bは、認識された物体からの太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの光反射デバイスに向かって反射し、光反射デバイスが次いで太陽放射線をモバイル・デバイスの太陽電池に反射するチェーン構造に複数の他のモバイル・デバイスを位置決めすることによって、太陽放射線を反射するために複数の他のモバイル・デバイスを空間に配置し得る。モバイル・デバイスとそれらの相対的位置との間の最適な距離は、太陽電池によって生成された電圧および認識されたモバイル・デバイスの各々の位置を入力として受信する訓練済みニューラルネットワークを使用して決定され得る。例えば、モバイル・デバイスがドローンであり、かつそのドローンのうちの1つが雲の下にあって日光から直接充電できない場合、その領域にある他のドローンがチェーンに配置されてもよく、水源からの光を反射および再集中させることによって、再充電を要求したドローンに要求された太陽エネルギを供給し得る。さらなる実施形態では、チェーンにおける認識されたモバイル・デバイス間の距離は、反射光のすべてが太陽電池の最も効率的な範囲内にあるなど、2つのモバイル・デバイスの各々間の最大距離が、太陽電池126の表面領域と、イメージング・デバイス124を使用して決定され得る反射光の領域に基づいて決定され得るとき、最も効率的な太陽エネルギ伝達に基づいて決定され得る。別の実施形態では、SPMプログラム110A、110Bは、認識されたモバイル・デバイスが、そのデバイスに組み込まれた太陽エネルギ発生器を使用して再充電する必要があるモバイル・デバイスへ太陽エネルギを反射するのを制御し得る。
【0036】
次に、212で、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスを再充電する。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、再充電を必要とするモバイル・デバイスに、太陽電池126を、最も近い認識されたモバイル・デバイスに対して、または低発光率を有する最も近い物体に対してのいずれかなど、太陽エネルギ源に対して位置合わせするように命令し得る。例示的な実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイスの電池が閾値に達するまでモバイル・デバイスの再充電を継続し得る。再充電についての閾値は、ユーザによって、またはモバイル・デバイス102が再充電位置に到達するための最小電池充電量が何であるかの決定に基づいて決定され得る。さらなる実施形態では、SPMプログラム110A、110Bは、電池が完全に充電されるまでモバイル・デバイス102を充電し得る。
【0037】
図3は、少なくとも1つの実施形態による太陽エネルギ管理プロセスの動作を図示する。モバイル・デバイス102は、例示的な実施形態によれば、太陽電池126による電池充電を必要としているが、十分な太陽放射線が雲306によって遮断され、太陽放射線304を使用した直接充電が利用可能でない。この状況において、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイス102の再充電のために太陽放射線を分配するために、水塊308および他の無人の空中輸送手段302などの低拡散係数を有する物体を利用し得る。
【0038】
図2および図3は、一実施態様の例示のみを提供し、異なる実施形態がどのように実施され得るかに関するいかなる限定も示唆しないことが理解されよう。図示されている環境への多くの修正は、設計および実施態様の要件に基づいてなされ得る。一実施形態によれば、SPMプログラム110A、110Bによる、モバイル・デバイス102が他のモバイル・デバイスを必要とせずに直接再充電でき、複数の認識された物体が存在するという決定に応答して、SPMプログラム110A、110Bは、最適量の反射光が太陽電池126によって受光される位置を計算し得る。例えば、SPMプログラム110A、110Bが、近傍の水塊など、満足な拡散率を有する3つの物体を認識したとき、SPMプログラム110A、110Bは、3つの水塊すべてに向かう角度および方向に太陽電池を位置決めしてもよく、いずれかの単一の水塊からの最適光がその位置で受光されない場合があったとしても、それによって受光された光が再充電に最適である。別の実施形態では、認識されたモバイル・デバイスのうちの1つが光源を有する場合、SPMプログラム110A、110Bは、認識されたモバイル・デバイスの光源に、モバイル・デバイス102の太陽電池126に対して光を出射させて、他の太陽放射線が利用できないときに再充電し得る。
【0039】
図3は、少なくとも1つの実施形態による太陽エネルギ管理プロセスの動作を図示する。モバイル・デバイス102は、例示的な実施形態によれば、太陽電池126による電池充電を必要としているが、十分な太陽放射線が雲306によって遮断され、太陽エネルギ304を使用した直接充電が利用可能でない。この状況において、SPMプログラム110A、110Bは、モバイル・デバイス102の再充電のために太陽エネルギを分配するために、水塊308および他の無人の空中輸送手段302などの低拡散係数を有する物体を利用し得る。
【0040】
図4は、本発明の実施形態による、図1で図示されたモバイル・デバイス102およびサーバ112の内部コンポーネントおよび外部コンポーネントのブロック図400である。図4は、一実施態様の例示のみを提供し、異なる実施形態が実施され得る環境に関するいかなる限定も示唆しないことを理解されたい。図示されている環境への多くの修正は、設計および実施態様の要件に基づいてなされ得る。
【0041】
データ処理システム402、404は、機械可読プログラム命令を実行できる任意の電子デバイスを表す。データ処理システム402、404は、スマートフォン、コンピュータ・システム、PDA、または他の電子デバイスを表し得る。データ処理システム402、404によって表され得るコンピューティング・システム、環境、または構成、あるいはその組合せの例は、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドもしくはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マルチプロセッサをベースとするシステム、ネットワークPC、ミニコンピュータ・システム、および上記システムもしくはデバイスのいずれかを含む分散クラウド・コンピューティング環境を含むが、これらに限定されない。
【0042】
モバイル・デバイス102およびサーバ112は、図4に示される内部コンポーネント402a、402bおよび外部コンポーネント404a、404bのそれぞれのセットを含み得る。内部コンポーネント402のセットの各々は、1つまたは複数のバス426上の1つまたは複数のプロセッサ420、1つまたは複数のコンピュータ可読RAM422、および1つまたは複数のコンピュータ可読ROM424、ならびに1つまたは複数のオペレーティング・システム428および1つまたは複数のコンピュータ可読有形記憶デバイス430を含む。モバイル・デバイス102における1つまたは複数のオペレーティング・システム428、ソフトウェア・プログラム108、およびSPMプログラム110A、ならびにサーバ112におけるSPMプログラム110Bは、それぞれのRAM422(通常、キャッシュ・メモリを含む)のうちの1つまたは複数を介したそれぞれのプロセッサ420のうちの1つまたは複数による実行のために、それぞれのコンピュータ可読有形記憶デバイス430のうちの1つまたは複数に記憶される。図4に示される実施形態では、コンピュータ可読有形記憶デバイス430の各々は、内蔵ハード・ドライブの磁気ディスク記憶デバイスである。あるいは、コンピュータ可読有形記憶デバイス430の各々は、ROM424、EPROM、フラッシュ・メモリ、またはコンピュータ・プログラムおよびデジタル情報を記憶可能な任意の他のコンピュータ可読有形記憶デバイスなどの半導体記憶デバイスである。
【0043】
内部コンポーネント402a、402bの各セットはまた、CD-ROM、DVD、メモリ・スティック、磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク、または半導体記憶デバイスなどの1つまたは複数のポータブル・コンピュータ可読有形記憶デバイス438との読み出しおよび書き込みのためにR/Wドライブまたはインターフェース432を含む。SPM110A、110Bなどのソフトウェア・プログラムは、それぞれのポータブル・コンピュータ可読有形記憶デバイス438のうちの1つまたは複数に記憶され、それぞれのR/Wドライブまたはインターフェース432を介して読み出され、それぞれのハード・ドライブ430にロードされることが可能である。
【0044】
内部コンポーネント402a、402bの各セットはまた、TCP/IPアダプタ・カード、無線Wi-Fiインターフェース・カード、または3Gもしくは4G無線インターフェース・カード、または他の有線または無線通信リンクなどのネットワーク・アダプタもしくはインターフェース436を含む。モバイル・デバイス102におけるソフトウェア・プログラム108およびSPMプログラム110A、ならびにサーバ112におけるSPMプログラム110Bは、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワークまたは他のワイド・エリア・ネットワーク)およびそれぞれのネットワーク・アダプタまたはインターフェース436を介して外部コンピュータからモバイル・デバイス102およびサーバ112へダウンロード可能である。ネットワーク・アダプタまたはインターフェース436から、モバイル・デバイス102におけるソフトウェア・プログラム108およびSPMプログラム110A、ならびにサーバ112におけるSPMプログラム110Bは、それぞれのハード・ドライブ430にロードされる。このネットワークは、銅線、光ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを備え得る。
【0045】
外部コンポーネント404a、404bのセットの各々は、コンピュータ・ディスプレイ・モニタ444、キーボード442、およびコンピュータ・マウス434を含み得る。外部コンポーネント404a、404bはまた、タッチ・スクリーン、仮想キーボード、タッチ・パッド、ポインティング・デバイス、および他のヒューマン・インターフェース・デバイスを含み得る。内部コンポーネント402a、402bのセットの各々はまた、コンピュータ・ディスプレイ・モニタ444、キーボード442、およびコンピュータ・マウス434とインターフェース接続するためのデバイス・ドライバ440を含む。デバイス・ドライバ440、R/Wドライブまたはインターフェース432、およびネットワーク・アダプタまたはインターフェース436は、ハードウェアおよびソフトウェア(記憶デバイス430またはROM424、あるいはその両方に記憶されている)を含む。
【0046】
本開示は、クラウド・コンピューティングに関する詳細な説明を含むが、本明細書に記載の教示の実施態様は、クラウド・コンピューティング環境に限定されないことを前提として理解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られている、または今後開発される任意の他の種類のコンピューティング環境と併せて実施可能である。
【0047】
クラウド・コンピューティングは、構成可能なコンピューティング・リソースの共用プール(例えばネットワーク、ネットワーク帯域幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシンおよびサービス)へ、簡便かつオンデマンドのネットワーク・アクセスを可能にするためのサービス・デリバリのモデルであり、最小限の管理努力またはサービス・プロバイダとの対話によって速やかに供給および開放することができるものである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特性、少なくとも3つのサービス・モデル、および少なくとも4つの実装モデルを含むことがある。
【0048】
特性は以下の通りである。
オンデマンド・セルフサービス:クラウドのコンシューマは、サービス・プロバイダとの人的やり取りを要することなく、必要に応じて自動的に、サーバ時間やネットワーク・ストレージなどのコンピューティング能力を一方的に提供することができる。
ブロード・ネットワーク・アクセス:能力は、ネットワーク中にわたって利用可能であり、異種のシンまたはシックのクライアント・プラットフォーム(例えば携帯電話、ラップトップおよびPDA)による使用を促進する標準的な機構を介してアクセスされる。
リソース・プーリング:プロバイダのコンピューティング・リソースは、プールされ、マルチテナント・モデルを使用して複数のコンシューマに供される。その際に、異なる物理的リソースおよび仮想リソースが、需要に応じて動的な割り当ておよび再割り当てが行われる。コンシューマは概して、提供されるリソースの正確な位置に関して制御しないか知識がないものの、より高い抽象化のレベルで位置を特定することができる場合がある(例えば国、国家またはデータセンタ)という点で、位置的に独立しているという感覚がある。
速やかな融通性:能力は、速やかにかつ柔軟に供給されて、ある場合には自動的に、直ちにスケールアウトし、また、速やかに開放されて直ちにスケールインすることができる。コンシューマにとって、供給に利用することが可能な能力は、多くの場合制限がないものと思われ、任意の時間に任意の量で獲得することができる。
測定されるサービス:クラウド・システムは、サービスの型(例えばストレージ、処理、帯域幅およびアクティブ・ユーザ・アカウント)に適したある程度の抽象化のレベルで計測能に影響を与えることによって、リソースの使用を自動的に制御および最適化する。リソースの利用は、監視、制御、および報告することができ、利用されるサービスのプロバイダとコンシューマとの双方に透明性をもたらすことができる。
【0049】
サービス・モデルは、以下の通りである。
サービスとしてのソフトウェア(SaaS):コンシューマに提供される能力は、クラウド・インフラストラクチャ上で動作するプロバイダのアプリケーションを使用するためのものである。アプリケーションは、ウェブ・ブラウザなどのシン・クライアント・インターフェース(例えばウェブベースの電子メール)を介して様々なクライアント・デバイスからアクセス可能である。コンシューマは、限定されたユーザ固有のアプリケーション構成設定である場合を除いて、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、ストレージ、またはさらに個々のアプリケーション能力を含む基礎クラウド・インフラストラクチャを管理または制御しない。
サービスとしてのプラットフォーム(PaaS):コンシューマに提供される能力は、プロバイダによってサポートされるプログラミング言語およびツールを使用して作成されたコンシューマが作成または取得したアプリケーションを、クラウド・インフラストラクチャ上に展開するためのものである。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、またはストレージを含む基礎クラウド・インフラストラクチャを管理または制御しないが、展開されたアプリケーションを制御し、場合によってはアプリケーション・ホスティング環境構成を有することがある。
サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS):コンシューマに提供される能力は、処理、ストレージ、ネットワーク、およびコンシューマが任意のソフトウェアを展開および操作することができる他の基本的なコンピューティング・リソースを供給するためのものであり、上記リソースは、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含むことができる。コンシューマは、基礎クラウド・インフラストラクチャを管理または制御しないが、オペレーティング・システム、ストレージ、展開されたアプリケーションを制御し、場合によっては精選されたネットワーキング・コンポーネント(例えば、ホスト・ファイアウォール)を限定的に制御することがある。
【0050】
展開モデルは以下の通りである。
プライベート・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、組織化のためにのみ動作される。これは、組織またはサードパーティによって管理されることがあり、構内または構外に存在することがある。
コミュニティ・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、いくつかの組織によって共有され、問題(例えば課題、セキュリティ要件、ポリシー、およびコンプライアンス上の検討事項)を共有する特定のコミュニティをサポートする。これは、組織によってもサードパーティによっても管理されることがあり、構内または構外でも存在することがある。
パブリック・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、一般人または大きな産業上のグループに利用可能となり、クラウド・サービスを販売する組織が所有する。
ハイブリッド・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティ、またはパブリック)の構成体であり、それらのクラウドは、固有のエンティティを残すが、データおよびアプリケーションのポータビリティ(例えば、クラウド間のロード・バランシングためのクラウド・バースティング)を可能にする標準化された技術または独自の技術によって、共に結び付けられている。
【0051】
クラウド・コンピューティング環境は、ステートレス性、疎結合、モジュール性、およびセマンティックな相互運用性に焦点を合わせたサービス志向である。クラウド・コンピューティングの心臓部では、インフラは、相互連結したノードのネットワークを含んでいる。
【0052】
図5をここで参照すると、説明のためのクラウド・コンピューティング環境50が図示されている。示されるように、クラウド・コンピューティング環境50は、1つまたは複数のクラウド・コンピューティング・ノード100を含み、それらを用いて、例えば、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)や携帯電話54A、デスクトップ・コンピュータ54B、ラップトップ・コンピュータ54C、または自動車コンピュータ・システム54N、あるいはそれらの組合せなど、クラウド・コンシューマによって使用されるローカル・コンピューティング・デバイスが、通信してもよい。ノード100は、互いに通信してもよい。それらは、本明細書の上記に記載されるようなプライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・クラウドやハイブリッド・クラウド、またはそれらの組合せなど、1つまたは複数のネットワークで、物理的または仮想的にグループ化されてもよい(図示せず)。これによって、クラウド・コンピューティング環境50は、インフラストラクチャ、プラットフォーム、またはソフトウェア、あるいはそれらの組合せをサービスとして提供し、そのサービスのために、クラウドのコンシューマは、ローカル・コンピューティング・デバイス上にリソースを維持する必要がない。図5に示されるコンピューティング・デバイス54A~Nの型は、例示に過ぎないことを意図するものであること、ならびにコンピューティング・ノード100およびクラウド・コンピューティング環境50は、任意の型のネットワークまたは(例えば、ウェブ・ブラウザを使用した)ネットワークでアドレス指定が可能な接続、あるいはその両方にわたって、コンピュータ化された任意の型のデバイスと通信することができることが理解される。
【0053】
図6をここで参照すると、クラウド・コンピューティング環境50によって提供される一連の機能的な抽象レイヤ500が示されている。図5に示されるコンポーネント、レイヤ、および機能は、例示に過ぎないことを意図するものであって、本発明の実施形態は、それに限定されないということが前提として理解されるべきである。図に示されるように、以下のレイヤおよび対応する機能が提供される。
【0054】
ハードウェアおよびソフトウェアレイヤ60は、ハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネントを含む。ハードウェア・コンポーネントの例としては、メインフレーム61、RISC(縮小命令セットコンピュータ)アーキテクチャに基づくサーバ62、サーバ63、ブレード・サーバ64、記憶デバイス65、ネットワーク、およびネットワーキング・コンポーネント66が挙げられる。いくつかの実施形態では、ソフトウェア・コンポーネントは、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア67およびデータベース・ソフトウェア68を含む。
【0055】
仮想化レイヤ70は、抽象レイヤを提供し、その抽象レイヤから、以下の仮想のエンティティの例が提供され得る。すなわち、仮想サーバ71、仮想ストレージ72、仮想プライベート・ネットワークを含む仮想ネットワーク73、仮想アプリケーションおよびオペレーティング・システム74、および仮想クライアント75である。
【0056】
一例では、管理レイヤ80は、以下に記載される機能を提供してもよい。リソース供給81は、コンピューティング・リソースと、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを実施するのに利用される他のリソースとを動的に調達することを実現する。計測および価格設定82は、クラウド・コンピューティング環境内でリソースを利用すれば費用の追跡を可能にし、これらのリソースの消費を請求書または送り状で処理することを可能にする。一例では、これらのリソースは、アプリケーション・ソフトウェア・ライセンスを含んでいてもよい。セキュリティは、データおよび他のリソースの保護、ならびにクラウドのコンシューマおよびタスクの識別情報確認を可能にする。ユーザ・ポータル83は、コンシューマおよびシステム管理者が、クラウド・コンピューティング環境にアクセスすることを可能にする。サービスレベル管理84は、求められるサービスレベルが満たされるように、クラウド・コンピューティング・リソースの割り当ておよび管理を可能にする。サービスレベル合意書(SLA)の立案および履行85は、クラウド・コンピューティング・リソースの事前配置および調達を実現し、そのリソースに関して将来必要となることが、SLAに従って予期される。
【0057】
ワークロード・レイヤ90は、機能性の例を提供し、その機能性に、クラウド・コンピューティング環境が利用されることがある。このレイヤから提供されることがあるワークロードおよび機能の例は、地図作成およびナビゲーション91、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理92、仮想教室教育の配信93、データ解析処理94、トランザクション処理95、および太陽エネルギ管理96を含む。太陽エネルギ管理96は、他のモバイル・デバイスを使用して、モバイル・デバイスが障害物に起因して太陽エネルギ源から直接充電できない場合に、太陽エネルギを反射する物体から太陽エネルギを伝達することによってモバイル・デバイスの再充電を可能にすることに関連し得る。
【0058】
本発明の様々な実施形態の説明が例示目的で提供されたが、網羅的である、または開示された実施形態に限定されることは意図されない。多くの修正および変形は、説明された実施形態の範囲から逸脱せずに、当業者にとって明らかであろう。実施形態の原理、市場に存在する技術に対する実用化または技術的改良を最も良く説明するために、または他の当業者が本明細書で開示された実施形態を理解できるように、本明細書で使用される用語が選ばれた。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽エネルギ管理のためのプロセッサ実施方法であって、
モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定することであって、前記モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスが取り付けられている、前記決定することと、
前記イメージング・デバイスによって前記モバイル・デバイスの事前に構成された距離内の低拡散率を有する物体を認識することと、
前記低拡散率を有する前記物体が配置される空間において光反射デバイスを有する複数の他のモバイル・デバイスを認識することと、
前記光反射デバイスを使用して、前記認識された物体から前記モバイル・デバイスへ太陽放射線を反射するように前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することと、
前記モバイル・デバイスに、前記太陽電池を前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つに向かって配向することによって、前記太陽放射線を受光させることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記低拡散率が、前記イメージング・デバイスからの画像および前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項3】
前記低拡散率が、前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項4】
前記物体が、前記イメージング・デバイスおよび視覚認識方法を使用して前記空間の表面を分析することによって認識され、前記視覚認識方法が、前記物体として、光源の反射を有する前記表面のうちの少なくとも1つを認識する、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項5】
前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記空間における前記複数の他のモバイル・デバイスからの2つのモバイル・デバイスの各々を前記太陽電池の表面領域および前記太陽電池上の反射光の領域に基づいて決定された距離へ再配置することをさらに含む、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項6】
前記太陽放射線を反射するために前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記認識された物体からの前記太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスに向かって反射し、前記光反射デバイスが次いで前記太陽放射線を前記モバイル・デバイスの前記太陽電池に反射するチェーン構造に前記複数の他のモバイル・デバイスを位置決めすることによる、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項7】
光源が搭載された前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つの前記光源から前記反射された太陽放射線を受光することによって、前記太陽電池を使用して前記モバイル・デバイスを再充電することをさらに含む、請求項5に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項8】
太陽エネルギ管理のためのコンピュータ・システムであって、前記コンピュータ・システムは、
1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のコンピュータ可読メモリと、1つまたは複数のコンピュータ可読有形記憶媒体と、前記1つまたは複数のメモリのうちの少なくとも1つを介した前記1つまたは複数のプロセッサのうちの少なくとも1つによる実行のために前記1つまたは複数有形記憶媒体のうちの少なくとも1つに記憶されたプログラム命令とを含み、前記コンピュータ・システムが、
モバイル・デバイスが再充電を必要としていることを決定することであって、前記モバイル・デバイスは、太陽電池およびイメージング・デバイスが取り付けられている、前記決定することと、
前記イメージング・デバイスによって前記モバイル・デバイスの事前に構成された距離内の低拡散率を有する物体を認識することと、
前記低拡散率を有する前記物体が配置される空間において光反射デバイスを有する複数の他のモバイル・デバイスを認識することと、
前記光反射デバイスを使用して、前記認識された物体から前記モバイル・デバイスへ太陽放射線を反射するように前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することと、
前記モバイル・デバイスに、前記太陽電池を前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つに向かって配向することによって、前記太陽放射線を受光させることと、
を含む方法を実行できる、コンピュータ・システム。
【請求項9】
前記低拡散率が、前記イメージング・デバイスからの画像および前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項10】
前記低拡散率が、前記空間における気象条件を分析する訓練済みニューラルネットワークを使用して認識される、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項11】
前記物体が、前記イメージング・デバイスおよび視覚認識方法を使用して前記空間の表面を分析することによって認識され、前記視覚認識方法が、前記物体として、光源の反射を有する前記表面のうちの少なくとも1つを認識する、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項12】
前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記空間における前記複数の他のモバイル・デバイスからの2つのモバイル・デバイスの各々を前記太陽電池の表面領域および前記太陽電池上の反射光の領域に基づいて決定された距離へ再配置することをさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項13】
前記太陽放射線を反射するために前記複数の他のモバイル・デバイスを前記空間に配置することは、前記認識された物体からの前記太陽放射線を、第1のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスを使用して、第2のモバイル・デバイスの前記光反射デバイスに向かって反射し、前記光反射デバイスが次いで前記太陽放射線を前記モバイル・デバイスの前記太陽電池に反射するチェーン構造に前記複数の他のモバイル・デバイスを位置決めすることによる、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項14】
光源が搭載された前記複数の他のモバイル・デバイスのうちの少なくとも1つの前記光源から前記反射された太陽放射線を受光することによって、前記太陽電池を使用して前記モバイル・デバイスを再充電することをさらに含む、をさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ・システム。
【請求項15】
コンピュータに、請求項1ないし7のいずれかに記載の方法を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【国際調査報告】