IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホリスター・インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特表-オストミーフィルタ 図1
  • 特表-オストミーフィルタ 図2
  • 特表-オストミーフィルタ 図3
  • 特表-オストミーフィルタ 図4
  • 特表-オストミーフィルタ 図5
  • 特表-オストミーフィルタ 図6
  • 特表-オストミーフィルタ 図7
  • 特表-オストミーフィルタ 図8
  • 特表-オストミーフィルタ 図9
  • 特表-オストミーフィルタ 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】オストミーフィルタ
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/445 20060101AFI20240315BHJP
   A61L 9/014 20060101ALI20240315BHJP
   B01D 53/04 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
A61F5/445
A61L9/014
B01D53/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556928
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 US2022019356
(87)【国際公開番号】W WO2022197488
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/162,928
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591000414
【氏名又は名称】ホリスター・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ザプレウスキー、グレゴリー・ジェー
(72)【発明者】
【氏名】クマール、カナヴ
【テーマコード(参考)】
4C098
4C180
4D012
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CD01
4C098CE03
4C098CE15
4C180AA05
4C180BB04
4C180CC04
4C180CC12
4C180CC17
4C180EA13X
4C180EA14X
4C180MM10
4D012BA03
4D012CA09
4D012CB03
4D012CG01
4D012CH08
(57)【要約】
オストミーパウチは、外側周縁部で接合されるとともに収集領域を含む内部容積部を画定する、身体側壁及び遠位側壁を含む。オストミーパウチはまた、オストミー排出物を受ける入口と、収集領域に収集されたガスが出て行く出口と、出口を覆うフィルタアセンブリとを含む。オストミーパウチは、約10cc/sよりも大きく約40cc/ssよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約6.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側周縁部で接合されるとともに収集領域を含む内部容積部を画定する、身体側壁及び遠位側壁と、
オストミー排出物を受ける入口と、
前記収集領域に収集されたガスが出て行く出口と、
前記出口を覆うフィルタアセンブリと、
を備える、オストミーパウチであって、
前記オストミーパウチは、約10cc/sよりも大きく約40cc/ssよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約6.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成される、オストミーパウチ。
【請求項2】
前記フィルタアセンブリは、裏打ち層と、ろ材と、膜層とを含み、
前記裏打ち層は、前記ろ材よりも低いガス透過性を有する、請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項3】
前記膜層は、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンドポリプロピレン(SMS PP)不織布から形成される、請求項1又は2に記載のオストミーパウチ。
【請求項4】
前記ろ材は、活性炭含浸フォームから形成され、前記活性炭含浸フォームは疎水性である、請求項1~3のいずれか一項に記載のオストミーパウチ。
【請求項5】
前記ろ材は、活性炭含浸網状ポリウレタン(PU)フォームから形成される、請求項4に記載のオストミーパウチ。
【請求項6】
前記出口は、約0.06平方インチ~約0.07平方インチの面積を有する開口部によって画定される、請求項1~5のいずれか一項に記載のオストミーパウチ。
【請求項7】
請求項1に記載のオストミーパウチであって、
前記裏打ち層は、低密度ポリエチレンフィルムから形成され、
前記ろ材は、(ISO 845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成され、
前記膜層は、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成され、
前記出口は、約0.06平方インチ~約0.07平方インチの面積を有する開口部によって画定され、
前記オストミーパウチは、約10cc/sよりも大きく約40cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約3.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成される、オストミーパウチ。
【請求項8】
請求項1に記載のオストミーパウチであって、
前記裏打ち層は、低密度ポリエチレンフィルムから形成され、
前記ろ材は、(ISO 845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成され、
前記膜層は、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成され、
前記出口は、約0.0625平方インチの面積を有する開口部によって画定され、
前記オストミーパウチは、約15cc/sよりも大きく約35cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約1.0psiよりも大きく約2.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成される、オストミーパウチ。
【請求項9】
前記フィルタアセンブリは、前記身体側壁及び前記遠位側壁のうちの一方の外面に取り付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載のオストミーパウチ。
【請求項10】
前記フィルタアセンブリは、前記ろ材を通る放射状ガス流路を提供するように構成され、前記フィルタアセンブリは、前記出口を通って出て行く前記ガスを、前記膜層を通って流れ、前記ろ材を通って放射状に流れ、前記フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス出口を通って前記フィルタアセンブリから出るように導くように構成される、請求項9に記載のオストミーパウチ。
【請求項11】
プレフィルタと保護パネルとをさらに備え、
前記プレフィルタ及び前記保護パネルは、前記フィルタアセンブリをオストミー排出物から保護するように構成され、
前記フィルタアセンブリは前記遠位側壁の外面に取り付けられ、
前記プレフィルタ及び前記保護パネルは前記遠位側壁の内面に取り付けられる、請求項9又は10に記載のオストミーパウチ。
【請求項12】
請求項11に記載のオストミーパウチであって、
前記オストミーパウチは、前記収集領域に収集された前記ガスが、前記保護パネルに設けられた微細穿孔を通って流れ、前記プレフィルタを通って流れ、前記出口を通って前記オストミーパウチから出て、前記膜層を通って流れ、前記ろ材を通って放射状に流れた後、前記フィルタアセンブリから出るための、流路を提供するように構成される、オストミーパウチ。
【請求項13】
前記フィルタアセンブリは、前記身体側壁及び前記遠位側壁のうちの一方の内面に取り付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載のオストミーパウチ。
【請求項14】
前記フィルタアセンブリは、前記ろ材を通る放射状ガス流路を提供するように構成され、前記フィルタアセンブリは、前記収集領域に収集された前記ガスが、前記フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス入口を通って前記フィルタアセンブリ内に流れ込み、前記ろ材を通って放射状に流れ、前記膜層を通って流れた後、前記出口を通って前記オストミーパウチから出るのを可能にするように構成される、請求項13に記載のオストミーパウチ。
【請求項15】
プレフィルタと保護パネルとをさらに備え、
前記プレフィルタ及び前記保護パネルは、前記フィルタアセンブリをオストミー排出物から保護するように構成され、
前記フィルタアセンブリ、前記プレフィルタ及び前記保護パネルは、前記遠位側壁の内面に取り付けられる、請求項13又は14に記載のオストミーパウチ。
【請求項16】
請求項15に記載のオストミーパウチであって、
前記オストミーパウチは、前記収集領域に収集された前記ガスが、前記保護パネルに設けられた微細穿孔を通って流れ、前記プレフィルタを通って流れ、前記フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス入口を通って前記フィルタアセンブリに入り、前記ろ材を通って放射状に流れ、前記膜層を通って流れた後、前記出口を通って前記オストミーパウチから出るための、流路を提供するように構成される、オストミーパウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、オストミー器具に関し、より詳細には、オストミー器具用の脱臭フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
オストミーバッグ又はパウチは、ストーマから排出される液体、半固体又は固体の排泄物をパウチ内に収集するために受けるように構成された入口を含む。既知のパウチは、臭気のろ過とともにパウチからガスが出て行くのを容易にする、フィルタアセンブリも含む。しかしながら、場合により、液体、半固体又は固体の内容物(すなわち、排泄物)が、フィルタアセンブリに流れ込んで閉鎖し、それによりフィルタアセンブリを通ってガスが出て行くのを制限する可能性がある。これにより、ガス圧の上昇及びパウチの望ましくない膨張によって引き起こされる、パウチのバルーニングに至る可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、不安、慎重さの欠如、漏れの恐れ、夜間の配慮、ガス圧を解放するための不都合なユーザ介入等、パウチバルーニングからの生活の質の低下は、オストメイトにとって重大なものであり得る。蓄積されたガスを解放する一般的な方法には、「バーピング」と呼ばれることが多いパウチ結合システムの開放、パウチの排水、及び皮膚バリアの剥離等がある。多くのオストメイトが、パウチバルーニング問題に対処するのに多くの時間を費やし、現行のオストミーパウチシステムに諦めを感じていると報告している。
【0004】
さらに、フィルタアセンブリのコストは比較的高く、オストミー器具の総コストのかなりの部分を占める。
【0005】
したがって、バルーニングを最小限にすることができる、オストミー器具のための、費用効果の高いフィルタアセンブリを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、オストミーパウチは、約10cc/sよりも大きく約40cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約6.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成され得る。オストミーパウチは、外側周縁部で接合されるとともに収集領域を含む内部容積部を画定する、身体側壁と遠位側壁とを含み得る。オストミーパウチは、オストミー排出物を受ける入口と、収集領域に収集されたガスが出て行く出口と、出口を覆うように配置されたフィルタアセンブリとをさらに備え得る。フィルタアセンブリは、裏打ち層と、ろ材と、膜層とを含み得、裏打ち層は、ろ材よりも低いガス透過性を有する。
【0007】
一実施形態では、膜層は、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンドポリプロピレン(SMS PP)不織布から形成され得る。ろ材は、疎水性であり得る、活性炭含浸フォームから形成され得る。例えば、ろ材は、活性炭含浸網状ポリウレタン(PU)フォームから形成され得る。パウチガス出口は、約0.06平方インチ~約0.07平方インチの面積を有する開口部によって画定され得る。
【0008】
一実施形態では、裏打ち層は、低密度ポリエチレンフィルムから形成され得、ろ材は、(ISO 845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成され得、膜層は、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成され得る。パウチガス出口は、約0.06平方インチ~約0.07平方インチの面積を有する開口部によって画定され得る。オストミーパウチは、約10cc/sよりも大きく約40cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約3.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成され得る。
【0009】
別の実施形態では、裏打ち層は、低密度ポリエチレンフィルムから形成され得、ろ材は、(ISO 845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成され得、膜層は、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成され得る。パウチガス出口は、約0.0625平方インチの面積を有する開口部によって画定され得る。オストミーパウチは、約15cc/sよりも大きく約35cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約1.0psiよりも大きく約2.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成され得る。
【0010】
一実施形態では、フィルタアセンブリは、身体側壁及び遠位側壁のうちの一方の外面に取り付けられ得、ろ材を通る放射状ガス流路を提供するように構成され得る。こうした実施形態では、フィルタアセンブリは、出口を通って出て行くガスが、膜層を通って流れ、ろ材を通って放射状に流れ、フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス出口を通ってフィルタアセンブリから出るのを可能にするように構成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、オストミーパウチは、フィルタアセンブリをオストミー排出物から保護するように構成され得る、プレフィルタと保護パネルとをさらに備え得る。フィルタアセンブリは、遠位側壁の外面に取り付けられ得、プレフィルタ及び保護パネルは、遠位側壁の内面に取り付けられ得る。こうした実施形態では、オストミーパウチは、収集領域に収集されたガスが、保護パネルに設けられた微細穿孔を通って流れ、プレフィルタを通って流れ、出口を通ってオストミーパウチから出て、膜層を通って流れ、ろ材を通って放射状に流れた後、フィルタアセンブリから出るための流路を提供するように構成され得る。
【0012】
一実施形態では、フィルタアセンブリは、身体側壁及び遠位側壁のうちの一方の内面に取り付けられ得るとともに、ろ材を通る放射状ガス流路を提供するように構成され得る。こうした実施形態では、フィルタアセンブリは、収集領域に収集されたガスが、フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス出口を通ってフィルタアセンブリ内に流れ込み、ろ材を通って放射状に流れ、膜層を通って流れた後、出口を通ってオストミーパウチから出るのを可能にするように構成され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、オストミーパウチはプレフィルタと保護パネルとをさらに備え得、フィルタアセンブリ、プレフィルタ及び保護パネルは、遠位側壁の内面に取り付けられ得る。こうした実施形態では、オストミーパウチは、収集領域に収集されたガスが、保護パネルに設けられた微細穿孔を通って流れ、プレフィルタを通って流れ、フィルタアセンブリの外側周縁部に近接して設けられた少なくとも1つのガス入口を通ってフィルタアセンブリに入り、ろ材を通って放射状に流れ、膜層を通って流れた後、出口を通ってオストミーパウチから出るための流路を提供するように構成され得る。
【0014】
本開示の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面シートと組み合わせて以下の説明から明らかとなるであろう。図面において、同様の数字は、同様の部分、要素、構成要素、ステップ及びプロセスを指す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態による、フィルタアセンブリを備えたオストミーパウチの部分分解図である。
図2】一実施形態による、網状フォームの顕微鏡画像である。
図3】一実施形態による、活性炭が充填された網状フォームの顕微鏡画像である。
図4】一実施形態による、空気流量試験のための試験治具に取り付けられたオストミーパウチの図である。
図5】一実施形態による、液体保持力試験セットアップの図である。
図6図5の液体保持試験セットアップにおける試験治具に締め付けられたオストミーフィルタの図である。
図7】HSチャレンジガスを用いる揮発性分析試験結果のグラフである。
図8】メチルメルカプタンチャレンジガスを用いる揮発性分析試験結果のグラフである。
図9】一実施形態による、有孔フィルムから形成された保護パネルを含むオストミーパウチの概略斜視図である。
図10】別の実施形態による、フィルタアセンブリを備えるオストミーパウチの部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示はさまざまな形態で具体化が可能であるが、本開示は単に例示的であると見なされるべきであるとともに、記載又は図示するいかなる具体的な実施形態も本開示を限定するようには意図されていないことを理解した上で、1つ又は複数の実施形態を図面に示し、それらについて以下に説明する。
【0017】
図1は、一実施形態によるオストミーパウチ100の部分分解図である。オストミーパウチ100は、フィルタアセンブリ116を備え得る。いくつかの実施形態では、オストミーパウチ100は、保護パネル120及びプレフィルタ124を含む多段保護部117も備え得る。図1の実施形態では、フィルタアセンブリ116は、パウチ壁112の外面に取り付けられ得、一方で、多段保護部117はパウチの内部に配置され得る。
【0018】
フィルタアセンブリ116は、裏打ち層102と、ろ材118と、膜層104とを含み得る。フィルタアセンブリ116は、パウチ壁112に画定されたガス出口開口部106を覆うように配置され得、例えばヒートシールを介してパウチ壁112に取り付けられ得る。膜層104は、オストミー排出物に対する保護を提供しながら、ガスが通って流れるのを可能にするように構成された好適なガス透過性材料から形成され得る。ろ材118は、オストミーガスを脱臭するように構成された好適なフィルタ材料から形成され得る。裏打ち層102は、比較的低いガス透過性を有するか又はガス不透過性である好適な材料から形成され得るとともに、フィルタアセンブリ116を通って放射状に流れるようにガスを向けるように構成され得る。この実施形態では、オストミーパウチ100に収集されたガスは、図1において矢印によって示すように、出口開口部106を通って出て行き、膜層104を通ってフィルタアセンブリ116に流れ込み、ろ材118を通って放射状に流れた後、フィルタアセンブリ116から出得る。フィルタアセンブリ116は、フィルタアセンブリ116の周縁部に近接する少なくとも1つのガス出口を含み得る。例えば、フィルタアセンブリ116は、封止されていない周縁部によって画定されるガス出口を含み得る。
【0019】
ろ材118を通る放射状ガス流の長さは、出口開口部106のサイズと、ろ材118のサイズとによって決定され得る(出口開口部106が大きいほど、ろ材118を通るガス経路は短くなる)。さらに、フィルタアセンブリ116を通ってオストミーパウチ100から出て行くガスの流量は、出口開口部106のサイズと膜層104の多孔率等の膜層104のガス流特性とを構成することにより調整され得る。一実施形態では、出口開口部106及び膜層104のサイズは、パウチのバルーニングを最小限にするのに十分なガスが出て行くのを可能にしながら、優れた臭気脱臭のためにろ材118を通るガス流の長さを依然として提供するように構成され得る。
【0020】
一実施形態では、出口開口部106は、約0.02平方インチ~約0.15平方インチ、好ましくは約0.05平方インチ~約0.08平方インチ、より好ましくは0.06平方インチ~0.07平方インチの面積を有し得る。出口開口部106は、例えば、円形開口部、楕円形開口部、矩形開口部、正方形開口部等、さまざまな形状で提供され得る。一実施形態では、出口開口部106は、約0.0625平方インチ(0.25インチ×0.25インチ)の面積を有する正方形状の開口部によって画定され得る。
【0021】
裏打ち層102に好適な材料としては、限定されないが、ろ材118と比較して実質的に低いガス透過性を有するポリマーフィルムが挙げられ得る。例えば、裏打ち層102は、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム等のポリマーフィルムから形成され得る。裏打ち層102は、約2ミル~約10ミル、好ましくは約3ミル~約7ミル、より好ましくは約5ミルの厚さを有し得る。
【0022】
ろ材118は、ガスを脱臭する木炭、炭素又は他の好適な脱臭材料を含む好適なフィルタ材料から形成され得る。ろ材118に好適なフィルタ材料としては、限定されないが、網状フォーム及び活性炭を含むフィルタ材料等の活性炭フォーム材料、活性炭不織布及び活性炭布等が挙げられ得る。図2は、一実施形態による網状フォームの顕微鏡画像であり、図3は、一実施形態による活性炭が充填された網状フォームの顕微鏡画像である。ろ材118は、約0.03インチ~約0.15インチ、好ましくは約0.06インチ~約0.12インチ、より好ましくは約0.07インチ~約0.1インチの厚さを有し得る。
【0023】
一実施形態では、ろ材118は、Freudenbergから入手可能なポリウレタン(PU)フォームフィルタ材料等、活性炭を含むとともに約0.089インチの厚さを有する、網状PUフォームから形成され得る。こうしたPUフォームフィルタ材料は、疎水性であり得、パウチの外面に配置されたフィルタアセンブリ116にさらなる利点を提供し得る。例えば、疎水性ろ材118は、水をはじくので、フィルタアセンブリ116が例えばシャワー中又は水泳中に水にさらされるとき、フィルタステッカーを不要にし得る。
【0024】
膜層104は、好適なガス透過性材料から形成され得る。膜層104のための好適なガス透過性材料としては、限定されないが、ePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)膜、UHMW PE(超高分子量ポリエチレン)膜、パルプ/ポリエステル膜、スパンメルトPP(ポリプロピレン)膜、SMS PP(スパンボンドメルトブローンスパンボンドポリプロピレン)不織布等が挙げられ得る。膜層104は、約0.5ミル~約15ミル、好ましくは約0.8ミル~約12ミルの厚さを有し得る。一実施形態では、膜層104は、約10g/m(gsm)~約500gsm、好ましくは約30gsm~約120gsm、より好ましくは約40gsm~約80gsmの坪量を有する、スパンボンドPP最上層、メルトブローンPP中間層及びスパンボンドPP最下層を含む、3層SMS PP不織布から形成され得る。例えば、膜層104は、Precision Fabrics Group Inc.からStyle T063-73960で入手可能な、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成され得る。別の実施形態では、膜層104は、約1gsm~約20gsm、好ましくは約2gsm~約5gsmの坪量と、約10μm~約50μm、好ましくは約15μm~約40μmの厚さと、約60%~約90%、好ましくは約70%~約85%の多孔率とを有する、微孔性UHMW PE膜から形成され得る。例えば、膜層104は、約3gsmの坪量と、約20μmの厚さと、約83%の多孔率とを有する微孔性UHMW PE膜から形成され得、これはLydall Performance Materials B.V.からSolupor(登録商標)membranes 3P07Aの商品名で入手可能である。
【0025】
一実施形態では、フィルタアセンブリ116は、バルーニングを最小限にしながら、依然として、優れた臭気ろ過を提供するとともにオストミー排出物の漏れを防止するように構成され得る。フィルタアセンブリのこうした特性は、フィルタアセンブリを通る空気流量と、液体がフィルタアセンブリの膜層を押し通される圧力を測定する液体保持力と、脱臭データとを分析することによって評価され得る。
【0026】
図1の実施形態において、フィルタアセンブリ116の空気流量及び液体保持力は、主に膜層104の特性によって決定され得る。多くの従来技術によるフィルタアセンブリ、例えば、ePTFE膜又はUHMW PE膜から形成された膜層を含むフィルタアセンブリの場合の膜層のコストは、フィルタアセンブリの総材料コストの最も大きい部分であることが多い。例えば、ePTFE膜から形成された膜層のコストは、フィルタアセンブリの総材料コストの50%超を構成し得る。
【0027】
本出願の発明者らは、実質的なコスト削減で同等以上のフィルタ特性を提供することができるフィルタ膜層に好適な材料を特定するために、多数の異なる膜材料、不織布材料、布材料、及び他のガス透過性材料を研究及び分析した。研究開発にかなりの時間及び投資を費やした後、病院用ガウンに通常使用されているSMS PP不織布材料から形成された膜層を含むフィルタアセンブリが、かなり低コストで、空気流量及び液体保持力等、驚くほど優れたフィルタ膜特性を提供し得ることが発見された。例えば、SMS PP不織布材料のコストは、ePTFE膜材料又はUHMW PE膜材料のコストの約1%程度に低い可能性がある。表1に、さまざまな膜素材の空気流量及び液体保持力のデータを示す。
【0028】
【表1】
【0029】
指定された圧力を維持するようにパウチを通る空気の質量流量を測定する、マスフローメーター(MFM)を搭載したIsaac HD Multi-Function Leak Tester(Isaacテスター)を使用して、空気流量を試験した。パウチを取り付けるために、隅の各々の近くに位置合わせ用の穴があり、中央に空気がパウチに入るための開口部がある、正方形でテフロン(登録商標)コーティングされた試験板を使用した。試験板と試験板に取り付けられたパウチとを締め付けるために、2つのエアシリンダを含む試験治具を使用した。試験治具には、空気が圧力変換器からパウチの中に流れるのを可能にする穴が画定されていた。
【0030】
表1の空気流量データは、ガス出口開口部を覆うために(表1に示すような)フィルタアセンブリ又は膜が取り付けられたサンプルパウチ内で0.18psi圧力を維持する空気流量を測定することによって収集した。バリア裏打ちを取り除き、バリアと試験板との間に空気流路が形成されないように、試験板の中心穴の上にパウチのスタータ穴の中心を合わせて、サンプルパウチを試験板に取り付けた。図4に示すように、パウチが取り付けられた試験板を、位置合わせを誘導する位置決めピンを用いて試験治具に取り付け、空気圧で締め付ける。Isaacテスターを使用して、0.18±0.018psiの圧力を維持するための空気流量を測定し、記録した。
【0031】
液体圧力タンク、空気源及び液体圧力計を含む試験機器システム(図5)を使用して、液体(表1に提供するデータには水が使用された)が膜又はフィルタアセンブリの膜層に押し通される圧力を測定することにより、液体保持力を試験した。治具の上に、(表1に示すような)サンプル膜又はサンプルフィルタアセンブリを配置し、図6に示すように膜又はフィルタアセンブリの上に位置合わせされるように、フィルタクランプを治具の上に位置決めした。空気圧バルブを介してフィルタクランプを閉じた後、水がサンプル膜又はサンプルフィルタアセンブリの膜層に浸透するまでシステム圧を上昇させた。
【0032】
オストミーパウチのバルーニング現象と、オストミーフィルタを通る排出物の漏れと、オストミーガスのろ過との詳細な検討及び慎重な研究、並びに多数の膜材料及びフィルタアセンブリの、空気流量及び液体保持力のデータの分析の後、約10cc/sよりも大きく約40cc/ssよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく、好ましくは約0.9psiよりも大きく約6.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成されたフィルタアセンブリを備えるオストミーパウチが、依然としてオストミー排出物の漏れを防止しながら、パウチのバルーニングを最小限にし得ることが発見された。
【0033】
一実施形態では、フィルタアセンブリ116は、約5ミルの厚さを有するLDPEフィルムから形成された裏打ち層102と、(ISO845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成されたろ材118と、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成された膜層104とを含み得、フィルタアセンブリ116は、約0.06平方インチ~約0.07平方インチの面積を有する出口開口部106を覆い、約10cc/sよりも大きく約40cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約0.9psiよりも大きく約3.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成され得る。一実施形態では、フィルタアセンブリ116は、約0.0625平方インチの面積を有する出口開口部106を覆い、約15cc/sよりも大きく約35cc/sよりも小さい、0.18psiでの空気流量と、約1.0psiよりも大きく約2.0psiよりも小さい液体(水)保持力とを有するように構成され得る。フィルタアセンブリ116は、さまざまな形状、例えば、円形、楕円形、矩形又は正方形の形状で提供され得る。
【0034】
1.165インチの辺長を有する正方形状の本体を有し、約5ミルの厚さを有するLDPEフィルムから形成された裏打ち層102と、(ISO 845に従って試験した)約26kg/m~約30kg/mの純密度を有する活性炭網状PUフォームから形成されたろ材118と、約44gsmの坪量を有するSMS PP不織布から形成された膜層104とを含む、フィルタアセンブリ116のサンプルを準備し、従来技術によるフィルタアセンブリとともに脱臭特性について試験した。乾燥窒素中に5ppmのHSを含有するチャレンジガスと、乾燥窒素中に5ppmのメチルメルカプタン(MM)を含有するチャレンジガスとを用いる揮発性分析を行った。試験パラメータには、25%RH(相対湿度)まで加湿されたチャレンジガスと、15cc/sのフィルタへのチャレンジガスの流量と、0.8psiの背圧とが含まれていた。図7は、HSチャレンジガスを用いた揮発性分析試験結果のグラフであり、図8は、MMチャレンジガスを用いた揮発性分析試験結果のグラフである。図7及び図8に示すように、フィルタアセンブリ116(「サンプル1」及び「サンプル2」と称する)は、e-PTFE膜を含むColoplast SenSura(登録商標)Mioフィルタアセンブリサンプル及びe-PTFE膜を含むSalt Healthcare Confidence BE(登録商標)フィルタアセンブリサンプルと比較してより優れた脱臭特性を示し、UHMW PE膜を含むDansac NovaLifeフィルタアセンブリサンプルと比較して同様の脱臭特性を示した。
【0035】
図1に戻ると、多段フィルタ保護部117は、ガス出口開口部106を覆うように配置されるとともにパウチ壁112の内面に封止されたプレフィルタ124と、プレフィルタ124を覆うとともにパウチ壁112の内面に封止された保護パネル120とを含み得る。こうした実施形態では、パウチに収集されたオストミー排出物からのフィルタアセンブリ116の多重保護部を提供するように、保護パネル120は、粗いプレフィルタ及び第1保護ラインとして機能し得、プレフィルタ124は、細かいプレフィルタ及び第2保護ラインとして機能し得る。
【0036】
一実施形態では、プレフィルタ124は、第1層125と任意選択的な第2層123とを含み得る。第1層125は、微粒子を遮断するように構成され得、任意選択的な第2層123又は膜層104と比較して実質的に低いガス流抵抗を提供するのに十分なガス流路/チャネルを含む任意の好適な材料から形成され得る。第1層125に好適な材料としては、限定されないが、約10孔/インチ(ppi)~約250ppi、好ましくは約30ppi~約200ppiを含む連続気泡フォーム及び網状フォームを挙げ得る。例えば、第1層125は、約200ppiを含む網状フォームから形成され得る。第1層125に好適な材料は、フォーム材料に限定されず、微細な特定の遮断及び比較的低いガス流動抵抗に対して構成された他の同様の材料を含み得る。第1層125は、約1/32インチ~約1/2インチ、好ましくは約1/16インチ~約1/4インチ、より好ましくは約1/8インチの厚さを有し得る。一実施形態では、第1層125は、約45ppi及び約1/8インチの厚さを有する網状PUフォームから形成され得る。いくつかの実施形態では、第1層125は、第2層123に積層され得る。
【0037】
第2層123は、取扱い及び加工中に第1層125に何らかの支持を与えるとともに、パウチ壁112にヒートシール性を与えるように構成された好適な材料から形成され得る。第2層123に好適な材料としては、限定されないが、不織布材料、膜材料、ガス透過性ポリマー材料等が挙げられる。例えば、第2層123は、約10gsm~約500gsm、好ましくは約20gsm~約100gsm、より好ましくは約30gsm~約50gsmの坪量を有するポリエステル(PET)不織布又はSMS PP不織布から形成され得る。プレフィルタ124は、ユーザがパウチ壁を通して圧力を加えて、第1層125に吸収されたいかなる液体も絞り出し得るように構成され得る。第2層123は任意選択的である。プレフィルタ124が第2層123を含まない実施形態では、第1層125はパウチ壁112に直接封止され得る。
【0038】
保護パネル120は、好適な微細穿孔フィルムから形成し、周縁シールを介してパウチ壁112に封止され得る。一実施形態では、保護パネル120は、プレフィルタ123の周囲を覆って封止するように、プレフィルタ123よりもわずかに大きく構成され得、且つそのようなサイズとし得る。他の実施形態では、保護パネルは、オストミーパウチの上方部分の約1/5~約2/3、好ましくは、オストミーパウチの上方部分の約1/4~約1/2を覆うように構成され得る。微細穿孔フィルムは、パウチ壁112にヒートシールするように構成された好適なポリマー材料から形成され得る。一実施形態では、保護パネル120は、約8%のエチレン-酢酸ビニル(EVA)を含むコポリマーから形成され得る。保護パネル120は、約0.5ミル~約10ミル、好ましくは約1ミル~約5ミルの厚さを有し得る。
【0039】
保護パネル120は、保護パネル120の一部分、2つ以上の部分、又は全領域を通して微細穿孔を含み得る。図1の実施形態では、保護パネル120は、保護パネル120の下方部分にのみ微細穿孔130を含み得る。こうした実施形態では、オストミーパウチ100に収集されたガスは、図1の矢印によって示すように、保護パネル120の下方部分の微細穿孔130を通って流れ、プレフィルタ124を通って上方に流れ、ガス出口開口部106を通ってパウチから出て、膜層104を流れ、ろ材118を介してろ過された後、フィルタアセンブリ116から出得る。
【0040】
保護パネル120は、約50μm~約500μm、好ましくは約100μm~約450μm、より好ましくは約150μm~約400μmの直径を有する複数の略円形の円筒状開口部によって画定された微細穿孔を含み得る。一実施形態では、保護パネル120は、保護パネル120の下方部分に微細穿孔を含み得、微細穿孔は、約10孔/インチ(ppi)~約500ppi、好ましくは約100ppi~約300ppiの細孔密度を有する。いくつかの実施形態では、保護パネル120は、さまざまなサイズ、さまざまなパターン、さまざまな形状の、及び/又は保護パネル120の選択された部分における微細穿孔を含み得る。
【0041】
図9は、一実施形態による保護パネル220を備えたオストミーパウチを示し、保護パネル220は、保護パネル220の下方部分における第1組の微細穿孔230と、第1組の微細穿孔230の上方に配置された第2組の微細穿孔232とを含む。第1組の微細穿孔230は、第2組の微細穿孔232の直径よりも大きい直径を有する複数の開口部によって画定され得る。例えば、第1組の微細穿孔230は、約250μm~約500μm、好ましくは約300μm~約400μm、より好ましくは約350μm~約380μmの直径を有する複数の略円形の円筒状開口部によって画定され得る。第2組の微細穿孔232は、約50μm~約300μm、好ましくは約100μm~約250μm、より好ましくは約125μm~約175μmの直径を有する略円形の円筒状開口部によって画定され得る。
【0042】
一実施形態では、保護パネル220は、約8%のEVAを含み約2.1ミルの厚さを有するコポリマーフィルムから形成され得、且つ微細穿孔を含み得、微細穿孔は、2列に配置された約380μmの直径を有する複数の開口部によって画定された第1組の微細穿孔230と、24列で配置された約150μmの直径を有する複数の開口部によって画定された第2組の微細穿孔232とを含み、微細穿孔は約100ppiの細孔密度を有する。保護パネル220は、粗粒子を遮断するとともにその周縁部に沿ってパウチ壁にヒートシールするように構成され得る。いくつかの実施形態では、保護パネル220に、保護パネルとパウチ壁の間に蓄積されたいかなる液体も流れ落ちることが可能になるように、下側周縁部に近接してスリット又は開口部を設け得る。
【0043】
図10は、一実施形態によるオストミーパウチ400の部分分解図である。オストミーパウチ400は、オストミーパウチ100と同様に構成され得、フィルタアセンブリ416と、保護パネル420及びプレフィルタ424を含み得る任意選択的な多段保護部417とを備える。図10の実施形態では、フィルタアセンブリ416は、遠位のパウチ壁412の内面に取り付けることができる。フィルタアセンブリ416は、裏打ち層402と、ろ材418と、膜層404とを含み得る。フィルタアセンブリ416は、パウチ壁412に画定されたガス出口開口部406を覆うように配置され得るとともに、膜層404をガス出口開口部406に隣接して配置することが可能になるようにパウチ壁412に取り付けられ得る。この実施形態では、フィルタアセンブリ416及び多段保護部417は、収集領域に収集されたガスが、保護パネル420の微細穿孔430を通って流れ、プレフィルタ424を通って流れ、次いで、裏打ち層402の周りを流れ、ろ材418を通って放射状に流れ、膜層404を通って流れた後、出口開口部406を通ってオストミーパウチ400から出るように構成及び配置され得る。
【0044】
上述した相対的な方向、例えば、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、「上」、「下」は、単に例示の目的で使用され、オストミーパウチ及び/又は患者の向きに応じて変化し得ると理解されたい。したがって、この用語法は本質的に非限定的である。加えて、上記の実施形態の1つ又は複数のさまざまな特徴は、本明細書に記載する異なる実施形態の他の特徴において使用し、そうした特徴と組み合わせ、又は置き換え得ると理解されたい。
【0045】
本明細書で参照するすべての特許は、本開示の本文において具体的に示されているか否かに関わらず、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0046】
本開示において、「1つの(“a”又は“an”)」という語は、単数形及び複数形の両方を含むと解釈されるべきである。逆に、複数の項目へのいかなる言及も、適宜、単数形を含むものとする。
【0047】
上述したことから、本発明の新規な概念の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の変更及び変形を実現することができることが認められよう。図示する具体的な実施形態に関するいかなる限定も意図されておらず、又は推測されるべきではないと理解されたい。本開示は、添付の特許請求の範囲によって、請求項の範囲内にあるすべての変更形態を包含するように意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】