(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】密閉された容積に接続するための封止接続デバイスを有する封止筐体のための移送システム
(51)【国際特許分類】
G21F 7/047 20060101AFI20240315BHJP
G21F 9/28 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
G21F7/047
G21F9/28 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557713
(86)(22)【出願日】2022-03-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 FR2022050428
(87)【国際公開番号】W WO2022195200
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511107784
【氏名又は名称】ゲティンゲ ライフ サイエンス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エマニュエル・モティエ
(72)【発明者】
【氏名】フロレンティン・コルディエ
(57)【要約】
封止筐体のための移送システム(S1)であって、封止筐体が第1の閉鎖容積を規定して、第2の閉鎖容積に封止接続するための少なくとも1つのデバイス(D)を有し、前記移送システムが前記筐体中に配設されて前記筐体の壁に据え付けられることが意図されており、前記移送システム(S1)がシュート(14)および筐体の内側に据え付けられるヒンジデバイス(20)を含み、ヒンジデバイスが、2つのアーム(22、24)および3つの枢動ヒンジ(26、28、30)および3つのモータを含む、移送システム(S1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
封止筐体のための移送システムであって、前記封止筐体が第1の閉鎖容積を規定して、前記第1の閉鎖容積を第2の閉鎖容積に接続することが意図される軸(X1)を有する少なくとも1つの封止接続デバイスを含み、前記移送システムが前記筐体中に配設されることが意図され、
前記封止接続デバイスと協働するように構成される長手軸(X2)を有するドッキング端(17)、および
流出端(18)
を含む、シュート(14)と、
前記シュートを前記第1の閉鎖容積の内側で動かすことが意図される前記シュートを動作させるためのデバイスであって、前記ヒンジデバイスが第1のアーム(22)および第2のアーム(24)を含み、第1の枢動ヒンジ(26)が前記第1のアームの第1の端部と前記第2のアーム(24)の第1の端部との間にあり、前記第1のアーム(22)の第2の長手方向端部上の第2の枢動ヒンジ(28)が、前記第1の閉鎖容積の内部に対する前記第1のアーム(22)の回転運動を可能にすることが意図される、デバイスと、
前記第1のアーム(22)に対する回転で前記第2のアーム(24)を動かすための第1の電気モータ(M1)と、
前記筐体に対する回転で前記第1のアーム(22)を動かすための第2の電気モータ(M2)と、
前記シュート(14)の軌道が、少なくとも前記接続デバイス(D)に近づけるフェーズの終了時および前記接続デバイス(D)から遠ざけるフェーズの開始時に、非ゼロの距離にわたる並進運動の一部を含み、その期間、前記ドッキング端の前記軸(X2)と前記デバイス接続の前記軸(X1)が共線であるように構成される、少なくとも前記第1のモータ(M1)および前記第2のモータ(M2)を制御するための手段(UC)と
を含む、移送システム。
【請求項2】
前記第2のアーム(24)と前記シュート(14)との間の第3の枢動ヒンジ(30)、および、前記第2のアーム(24)に対する回転で前記シュート(14)を動かすための第3の電気モータ(M3)を含み、前記第3のモータが前記制御手段によって制御される、請求項1に記載の移送システム。
【請求項3】
前記第1のモータ(M1)が前記第1の枢動ヒンジ(26)中に一体化される、および/または、前記第2のモータ(M2)が前記第2の枢動ヒンジ(28)中に一体化される、および/または、前記第3のモータ(M3)が前記第3の枢動ヒンジ(30)中に一体化される、請求項1または2に記載の移送システム。
【請求項4】
前記第1のアームおよび/または前記第2のアームが曲がっている、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の移送システム。
【請求項5】
前記シュート(14)が前記第2のアーム(24)上に取外し可能に搭載される、請求項1から4のいずれか一項に記載の移送システム。
【請求項6】
第1の閉鎖容積を規定し、請求項1から5のいずれか一項に記載の移送システムおよび第2の閉鎖容積への封止接続のためのデバイス(D)を含む筐体であって、前記接続デバイス(D)が前記筐体の壁(4)の中に搭載され、前記接続デバイスがフランジおよびドアを含む、筐体。
【請求項7】
前記ヒンジデバイスが、前記接続デバイスのフランジ上に据え付けられる、請求項6に記載の筐体。
【請求項8】
前記フランジが前記筐体の内部と外部との間の通路を含み、それを通して、前記モータの電気接続のための手段が通過する、請求項7に記載の筐体。
【請求項9】
前記接続デバイスが、前記ドアのラッチを開くため、および、少なくとも1つのモータによって動作される前記ドアを枢動するための自動的手段と、前記少なくとも1つのモータの電気接続が前記通路を通過するための手段とを含む、請求項8に記載の筐体。
【請求項10】
前記接続デバイスの片側に配置される層流を発生させるためのシステムを含み、前記ヒンジデバイスが、前記接続デバイスに対して層流を発生させるため前記筐体中で前記システムの反対に据え付けられる、請求項6から9のいずれか一項に記載の筐体。
【請求項11】
前記ヒンジデバイスが、前記接続デバイスが搭載されるものとは異なる壁に据え付けられる、請求項6に記載の筐体。
【請求項12】
前記移送システムの構成および/または前記接続デバイスの開放状態の構成を検出するための手段(S)を含む、請求項6から11のいずれか一項に記載の筐体。
【請求項13】
封止筐体のための移送システムを作動させるための方法であって、前記封止筐体が第1の閉鎖容積を規定して、前記第1の閉鎖容積を第2の閉鎖容積に接続することが意図される軸(X1)を有する少なくとも1つの封止接続デバイスを含み、前記移送システムが前記筐体中に配設されることが意図され、前記移送システムが、
前記封止接続デバイスと協働するように構成される長手軸(X2)を有するドッキング端(17)、および
流出端(18)
を含む、シュート(14)と、
前記シュートを前記第1の閉鎖容積の内側で動かすことが意図される前記シュートを動作させるためのデバイスであって、前記ヒンジデバイスが第1のアームおよび第2のアームを含み、第1の枢動ヒンジが前記第1のアームの第1の端部と前記第2のアームの第1の端部との間にあり、前記第1のアームの第2の長手方向端部上の第2の枢動ヒンジが、前記第1の閉鎖容積の内部に対する前記第1のアームの回転運動を可能にすることが意図される、デバイスと、
前記第1のアームに対する回転で前記第2のアームを動かすための第1の電気モータと、
前記筐体に対する回転で前記第1のアームを動かすための第2の電気モータと
を含み、前記作動方法が、
前記シュート(14)をドッキング位置にセットするため前記接続デバイスの前記シュート(14)を近づけるフェーズと、前記シュート(14)を休止位置にセットするため前記接続デバイス(D)から前記シュート(14)を遠ざけるフェーズとを含み、前記接近フェーズの終了時および前記分離フェーズの開始時に前記シュートの前記ドッキング端の前記軸(X2)が前記接続デバイスの前記軸(X1)と共線であるように前記シュートが非ゼロの距離にわたって並進で動かされる、作動方法。
【請求項14】
前記筐体が前記封止接続デバイスを含む壁に沿った層流を発生させるためのデバイスを含み、前記分離フェーズの最後に、前記シュート(14)が、前記層流の軸にあるように配設される、請求項13に記載の作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、別の閉鎖容積に接続されることが意図される閉鎖容積を画定する封止筐体のための移送システムに関し、封止筐体は、2つの閉鎖容積間に封止接続デバイスを含む。本発明は、前記移送システムを作動させるための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
製薬、医療、農業食品、および原子力部門を含む多くの産業部門では、たとえば、放射線、毒性などから人間を保護するため、または反対に、無菌もしくは埃のない空気中のいずれかで、または最終的には両方同時の中で何らかのタスクを実施できるように、限定された雰囲気中でこれらのタスクを実施することが必要または望ましい。
【0003】
常にこれらの容積の各々の外側からの封止が壊されることなく、1つの閉鎖容積から別のものへの装置または製品の移送には、対処するべきデリケートな問題が生じる。この問題は、2重ドア接続デバイスによって解決することができる。
【0004】
たとえば、多重安全管理を実現するそのような2重ドアデバイスは、FR2695343(特許文献1)という文書から知られている。各容積は、フランジに搭載されるドアによって閉じられる。各ドアは、バイオネット接続によってそのフランジに固定され、2つのフランジは、バイオネット接続によって互いに固定されることが意図される。このシステムは、「急速移送ポート」を意味するRTPとも呼ばれる。
【0005】
閉鎖容積のうちの1つがコンテナによって形成され、他の容積がたとえばグローブボックスといった筐体によって形成される場合、移送は、以下のように実施される。コンテナのフランジは、グローブボックスのフランジの凹みと協働することが意図される突起をコンテナ外縁に含む。コンテナのフランジがグローブボックスのフランジの中に挿入され、コンテナは、突起が凹みと一致するように向けられる。コンテナのドアの軸に沿ったコンテナの第1の回転によって、コンテナのフランジを、グローブボックスのフランジにバイオネット接続によって固定することが可能になる。同じ軸に沿い第1の回転に連続した、コンテナの第2の回転によって、コンテナのドアがコンテナに対して枢動し、グローブボックスのドアとの別のバイオネット接続による接続と、ドアおよびグローブボックスのフランジに付けられた2つのドアによって形成される新しい組立体の分離との両方を確実にする。グローブボックスに配置されるハンドル制御装置によって、安全機構を解除することが可能になり、2つの容積間の通路を空ける。無菌雰囲気の場合、2つのドアの外面は封止した様式で互いに接触するので、それらが容積の内部を汚染することができず、または、グローブボックスの内部環境によって汚染され得ない。
【0006】
コンテナフランジは、グローブボックスのフランジに固定されると、2つのフランジで、コンテナの内部とグローブボックスの内部との間の通路を画定する封止部を含む。グローブボックスのフランジと接触しないコンテナフランジの封止部の先端は、「汚染リング」または「関心対象のリング」と呼ばれる。コンテナフランジ封止部の完全性を確実にするために注意が払われるべきであり、筐体の汚染を回避するために、移送期間の汚染リングとの接触を回避することに優先順位が与えられるべきである。
【0007】
このタイプの筐体は、たとえば製薬分野では、薬の製造およびその包装のための制御された雰囲気下で製品の製造のために使用される。たとえば、注入線が筐体に配設される。そうして、たとえば、小ビンまたはふたといった外側からの物体が、筐体の内部に向けて移送される場合がある。物体は、フランジおよびドアを備えるバッグの中に含まれ、フランジは、筐体のフランジに封止した様式で接続される。たとえば、振動するボウルの注入線の中に物体を注ぐための、物体の移送を容易にするため、シュートと呼ばれ支持部として嵌合するのが意図されるファンネルを形成する要素を含む筐体中に、または、バッグから出ており、たとえば振動するボウルといったその行先に向けてそれらを案内する物体を受け入れるために筐体の内側の筐体のフランジ中に移送システムが実装される。コンテナフランジの開口部中にシュートを配置することによって、汚染リングをカバーすることが可能になる。
【0008】
そのような移送システムの例は、EP3581339(特許文献2)という文書に記載される。シュートは、シュートが筐体のフランジとドッキングし、筐体の開口部と境界を接するドッキング位置と、筐体のドアの定位置への戻りを妨害しないように筐体の開口部からシュートが遠ざけられる、別個の位置もしくは休止位置との間に、筐体の壁に対してヒンジ結合される。
【0009】
シュートは、筐体の壁で回転してそれ自体がヒンジ結合されるアーム上でヒンジ結合される。シュートを開口部の定位置にセットすることが望ましいとき、アームは壁の方向に回転され、シュートは、筐体のフランジに支持され、その開口部と境界を接するようになる。シュートを遠ざけるため、アームは、反対方向に回転される。移送システムは、比較的小さいサイズを有する。しかし、筐体中のシュートの回転運動は、接続デバイスをドッキングすると、シュートのドッキング端および汚染リングの摩擦を引き起こす場合があり、封止を損なう可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】仏国特許発明第2695343号明細書
【特許文献2】欧州特許第3581339号明細書
【特許文献3】米国特許第9754691号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、シュートと汚染リングとの間の摩擦を制限する封止筐体のための移送システムを記載することが、本出願の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これまで述べた目的は、閉鎖容積への封止接続のためのデバイスを含む封止筐体に搭載されることが意図される移送システムによって達成され、前記接続デバイスが長手軸を含み、移送システムは、少なくとも接続デバイスに近づくときに、シュートに接続デバイスの長手軸と同軸の動きを行うことを可能にするヒンジデバイスによって、筐体の一部にヒンジ結合で搭載されるシュートを含む。こうして、シュートと汚染リングとの間の摩擦は、シュートが回転運動によって接続デバイスとドッキングするシステムと比較して、大幅に減らされる。
【0013】
一実施形態では、ヒンジデバイスは、枢動ヒンジによって接続される2つのアームを含み、アームのうちの一方が枢動ヒンジによってシュートに接続され、他のアームが枢動ヒンジによって筐体に接続され、各枢動ヒンジがモータ駆動される。モータの制御によって、筐体に対してシュートの大きい運動の自由度が可能になり、2つのアームの実装によって、少なくとも、接続デバイスとそれらのドッキング期間、および、接続デバイスの軸と同軸な方向に沿った接続デバイスからそれらをドッキング解除する期間に、シュートを動かすことが可能になる。
【0014】
別の実施形態では、ヒンジデバイスは、2つのアームおよび2つのモータを含む。
【0015】
ヒンジデバイスのモータは、たとえば、ドッキング解除フェーズの期間に制御することができ、その結果シュートは、接続デバイスの軸と同軸な方向に従った、第1のもっぱら並進の運動、および、たとえばそれに垂直な、接続デバイスの軸に交差する第2の運動をこの順序で行う。
【0016】
好ましくは、移送システム、特にヒンジデバイスは、壁に搭載される接続デバイスのフランジ上に据え付けられ、このことによって、ヒンジデバイスのモータの電気接続ならびに壁との一体化が容易になる。
【0017】
有利なことに、シュートは、ヒンジデバイスに取外し可能に固定される。
【0018】
本出願の目的は、封止筐体のための移送システムであって、前記封止筐体が第1の閉鎖容積を規定して、第1の閉鎖容積を第2の閉鎖容積に接続することが意図される軸を有する少なくとも1つの封止接続デバイスを含み、前記移送システムが前記筐体中に配設されることが意図され、
- 封止接続デバイスと協働するように構成される長手軸を有するドッキング端、および
- 流出端
を含む、シュートと、
- シュートを第1の閉鎖容積の内側で動かすことが意図されるシュートを動作させるためのデバイスであって、前記ヒンジデバイスが第1のアームおよび第2のアームを含み、第1の枢動ヒンジが第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部との間にあり、第1のアームの第2の長手方向端部上の第2の枢動ヒンジが、第1の閉鎖容積の内部に対する第1のアームの回転運動を可能にすることが意図される、デバイスと、
- 第1のアームに対する回転で第2のアームを動かすための第1の電気モータと、
- 筐体に対する回転で第1のアームを動かすための第2の電気モータと
- シュートの軌道が、少なくとも接続デバイスに近づけるフェーズの終了時および接続デバイスから遠ざけるフェーズの開始時に、非ゼロの距離にわたる並進運動の一部を含み、その期間、ドッキング端の軸とデバイス接続の軸が共線であるように構成される、少なくとも第1のモータおよび第2のモータを制御するための手段と
を含む、移送システムである。
【0019】
好ましくは、移送システムは、第2のアームとシュートとの間の第3の枢動ヒンジ、および、第2のアームに対する回転でシュートを動かすための第3の電気モータを含み、前記第3のモータが制御手段によって制御される。
【0020】
有利なことに、第1のモータが第1の枢動ヒンジ中に一体化される、および/または、第2のモータが第2の枢動ヒンジ中に一体化される、および/または、第3のモータが第3の枢動ヒンジ中に一体化される。
【0021】
一実施形態では、第1のアームおよび/または第2のアームが曲がっている。
【0022】
さらなる特徴によれば、シュートは、第2のアーム上に取外し可能に搭載される。
【0023】
本出願の別の目的は、第1の閉鎖容積を規定し、本発明に従った移送システムおよび第2の閉鎖容積への封止接続のためのデバイスを含む筐体であって、前記接続デバイスが前記筐体の壁の中に搭載され、前記接続デバイスがフランジおよびドアを含む、筐体である。
【0024】
たとえば、ヒンジデバイスは、接続デバイスのフランジ上に据え付けられる。
【0025】
有利な実施形態では、フランジは、筐体の内部と外部との間の通路を含み、それを通して、モータの電気接続のための手段が通過する。接続デバイスは、ドアのラッチを開くため、および、少なくとも1つのモータによって動作されるドアを枢動するための自動的手段と、前記少なくとも1つのモータの電気接続が前記通路を通過できるための手段とを含むことができる。
【0026】
追加の特徴によれば、筐体は、接続デバイスの片側に配置される層流を発生させるためのシステムを含み、ヒンジデバイスが、接続デバイスに対して層流を発生させるため筐体中でシステムの反対に据え付けられる。
【0027】
別の実施形態では、ヒンジデバイスは、接続デバイスが搭載されるものとは異なる壁に据え付けられる。
【0028】
有利なことに、筐体は、移送システムの構成および/または接続デバイスの開放状態の構成を検出するための手段(S)を含む。
【0029】
本出願の別の目的は、封止筐体のための移送システムを作動させるための方法であって、前記封止筐体が第1の閉鎖容積を規定して、第1の閉鎖容積を第2の閉鎖容積に接続することが意図される軸を有する少なくとも1つの封止接続デバイスを含み、前記移送システムが前記筐体中に配設されることが意図され、前記移送システムが、
- 封止接続デバイスと協働するように構成される長手軸を有するドッキング端、および
- 流出端
を含む、シュートと、
- シュートを第1の閉鎖容積の内側で動かすことが意図されるシュートを動作させるためのデバイスであって、前記ヒンジデバイスが第1のアームおよび第2のアームを含み、第1の枢動ヒンジが第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部との間にあり、第1のアームの第2の長手方向端部上の第2の枢動ヒンジが、第1の閉鎖容積の内部に対する第1のアームの回転運動を可能にすることが意図される、デバイスと、
- 第1のアームに対する回転で第2のアームを動かすための第1の電気モータと、
- 筐体に対する回転で第1のアームを動かすための第2の電気モータと
を含み、前記作動方法が、
シュートをドッキング位置にセットするため接続デバイスのシュートを近づけるフェーズと、シュートを休止位置にセットするため接続デバイスからシュートを遠ざけるフェーズとを含み、接近フェーズの終了時および分離フェーズの開始時にシュートのドッキング端が接続デバイスの軸と共線であるようにシュートが非ゼロの距離にわたって並進で動かされる、方法である。
【0030】
筐体が封止接続デバイスを含む壁に沿った層流を発生させるためのデバイスを含む場合、分離フェーズの最後に、シュートは、層流の軸にあるように有利に配設されてよい。
【0031】
本出願の目的は、以下の説明および添付図面に基づいて、よりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1A】第1の実施形態に従った移送システムを備える筐体の内部の斜視図であり、移送システムがドッキング位置にある。
【
図2】ヒンジデバイスが完全に展開された状態における
図1Aのシステムの側面図である。
【
図3A】本発明に従ったデバイスのおかげで得ることができる、接続デバイスから遠ざけるフェーズにおけるシュートの軌道を概略的に示す図である。
【
図3B】本発明に従ったデバイスのおかげで得ることができる、接続デバイスから遠ざけるフェーズにおけるシュートの軌道を概略的に示す図である。
【
図3C】本発明に従ったデバイスのおかげで得ることができる、接続デバイスから遠ざけるフェーズにおけるシュートの軌道を概略的に示す図である。
【
図4】接続デバイスの上部に据え付けられた移送デバイスの斜視図である。
【
図5】休止位置における接続デバイスおよび移送システムの側面図である。
【
図6】
図1Aの移送システムの運動学的図の例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態に従った移送システムを備える筐体の内部の斜視図である。
【
図8】ヒンジデバイス上のシュートの急速接続の例の斜視図である。
【
図9A】シュートとヒンジデバイスとの間に実装することができる、片手での急速搭載/取外しのためのシステムの例の斜視図である。
【
図9C】平面A-Aに沿った
図9Aのシステムの断面図である。
【
図10】コンテナが接続される封止接続デバイスを備える筐体の断面上面図の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1A、
図1B、および
図2では、第1の実施形態に従った封止移送システムS1の例を備え、透明で示される封止筐体の例を見ることができ、移送システムは、異なる位置で示される。
【0034】
筐体2は、封止容積を画定する壁を含む。壁4のうちの少なくとも1つは、たとえば別の筐体、バッグタイプの剛性または可撓性コンテナといった外部封止システムへの封止接続のためのデバイスDを含む。デバイスDは、筐体の内部容積と外部システムの内部容積を封止した様式で接続することを可能にすること、および、2つの容積間の封止移送を可能にすること、封止容積中に含まれる物体を保護すること、および/または、これらの物体の外部環境を保護することが意図される。たとえば、筐体2は、隔離装置システムの部分、具体的には、隔離装置の封じ込め区域、無菌封じ込め区域、または放射能封じ込め区域であってよく、これらは、たとえば製薬、農業食品、または原子力産業で製品を製造するために使用される場合がある。
【0035】
封止接続デバイスの例が、FR2695343という文書および米国特許第9754691号という文書に記載される。
【0036】
封止接続デバイスDは、壁4に搭載されて開口部8を画定するフランジ6を含み、ドア10は、開口部8を封止した様式で閉じることが意図される。封止接続デバイスDは、開口部と境界を接するフランジ9および前記開口部を封止した様式で閉じるドア11をやはり含む、たとえばコンテナC(
図10)といった、外部システムへの接続のための手段をやはり含む。たとえば、フランジ6とフランジ9を接続するための手段は、バイオネットタイプのものである。各ドアは、やはりバイオネット接続によって、そのフランジに接続される。接続デバイスは、軸X1に従った軸対称を特徴とする。
【0037】
コンテナを筐体に封止した様式で接続するための手順の例を、
図10を参照して簡単に説明する。筐体にコンテナを接続する前の閉じたコンテナが点線で示される。コンテナは、概略的に示される物体Oを含み、これを筐体中に移送することが求められる。移送システムは示されない。
【0038】
コンテナのフランジ9は、バイオネット接続によって、筐体のフランジ6に封止した様式で固定される。同時に、コンテナのドア11と筐体のドア10は、バイオネット接続によって、互いに封止した様式で固定される。ドア10、11の外面は、コンテナおよび筐体の内部容積から分離され、互いに固定される2つのドア10、11によって形成される組立体は、その軸の周りに枢動することによって取り外すことができ、その後、筐体の中に動いて、2つの容積間の通路を空ける。2つの容積は、次いで、封止した様式で連通し、2つの容積間の物体の移送は、通路を通して達成することができる。
【0039】
筐体のフランジ6の外面と接触する、コンテナのフランジ9が封止部を担持し、この封止部が、2つの容積間の通路の画定に寄与する。フランジ6と接触しないコンテナフランジの封止部の先端は、「臨界線」または「汚染リング」または「関心対象のリング」と呼ばれる線である。
【0040】
筐体は、外側から来る物体を筐体の内部容積の区域に向けて案内するのを可能にする移送システムS1を含む。たとえば、これらの物体は、バッグに含まれるキャップであり、筐体の内側に注がれる。システムS1は、筐体2中の物体/要素の処理および/または移送を容易にすること、たとえば、コンベアベルトへの物体/要素の供給を容易にすること、または、後続の処理期間に、別の封止接続デバイスを介して別個の封止コンテナの中に移送することが意図される。
【0041】
移送システムS1は、シュートと呼ばれてある種のファンネルを形成する、物体の流れの案内を確実にする部分14を含む。
【0042】
示される例では、シュート14は、長手軸X2を有する円筒形であり、円形部は、2つの筐体間の通路に嵌合し、ドアが開いたときの開口部と境界を接することが意図されるドッキング端17(
図2)、および流出端を形成し、筐体中の物体を向けることが求められる区域へと向けられる別の端18を備える。示される例では、流出端は、そこに斜めの形状を与える、その回転軸X2に対して傾いた平面によって切断される。シュートは、ドッキング端17が2つのフランジに形成される通路の中に収容されるドッキング位置(
図1Aおよび
図1B)と、シュート14が開口部から遠ざけられて新たな移送を待つ、休止位置と呼ばれる別個の位置をとることが意図される(
図2)。
【0043】
あるいは、シュートは、たとえば曲がった形状を有する。この場合、軸X2は、ドッキング端17の軸である。
【0044】
有利なことに、ドッキング端17は、柔らかい材料からできている、たとえばエラストマーからできているビーズでカバーされる(図示せず)。
【0045】
移送システムは、接続デバイスに対してシュートをヒンジ結合するためのデバイス20を含み、ヒンジデバイス20は、筐体上に搭載される。
【0046】
ヒンジデバイス20は、軸Y1で第1の枢動ヒンジ26によってそれらの長手方向端部22.1および24.1のうちの1つで互いに接続される、第1のアーム22と第2のアーム24を含む(
図2および
図6)。第1のアーム22は、軸Y2で第2の枢動ヒンジ28によってそれの他方の長手方向端部22.2により筐体に固定される。シュート14は、軸Y3で第3の枢動ヒンジ30によって第2のアームの他方の長手方向端部24.2に搭載される。軸Y1、Y2、およびY3は、互いに平行で、軸X1に垂直である。
【0047】
移送システムは、接続デバイスDに対する動きでシュート14をセットするための作動手段をやはり含む。極めて有利なことに、ヒンジデバイスは、モータ駆動され、さらにより有利なことに、ヒンジデバイスは、第1の枢動ヒンジ26、第2の枢動ヒンジ28、および第3の枢動ヒンジ30に電気モータM1、M2、およびM3を含む。
【0048】
制御ユニットUC(
図6に概略的に示される)が、各電気モータM1、M2、M3への個別のコマンドを生成する。モータの個別制御は、接続デバイスに対するシュートの移動軌道の構成に大きい自由度を提供する。この大きい自由度によって、筐体内側の多数の環境に適合し、したがって障害を回避することが可能になる。各モータM1、M2、M3は、回転軸の各々、したがって、アーム22、24およびシュート14の相対的位置、ならびに接続デバイスに対するそれらの位置を正確に制御することを可能にするエンコーダを含む。有利なことに、移送システムの構成および/または接続デバイスの開放状態を検出するための手段Sが設けられる。軌道の構成は、モータの各々の回転角度および回転速度などといったサーボ制御パラメータに作用することによって、モータの制御ソフトウェアをプログラミングすることにより得られる。接続デバイスに対するおよび筐体の壁に対するアームおよびシュートの位置を知るため、センサを実装することができる。
【0049】
自動接続デバイスの場合、ドアの開放はモータ駆動されるが、制御ユニットは、移送システムの制御と接続デバイスの制御の両方に共通であってよく、シュートが通路中の定位置にあるときドアの閉鎖を防止するのを可能にすることができ、および/または、ドアが閉じている限り移送システムの作動を防止するために設けることができる。
【0050】
特に有利な様式では、
図6の運動学的図に示されるように、各モータM1、M2、およびM3は、それによって作動される枢動ヒンジ26、28、および30の中に一体化される。各モータは、枢動ヒンジの軸を直接形成するシャフトを含むが、減速器もしくは歯車を含まず、および/または、ベルト伝動システムが実装される。モータのそのような配置によって、小型移送システムを作ることが可能になり、組み込まれる質量が低減する。たとえば、これらは、ブレーキおよびエンコーダを備えた24V直流ギア式モータである。
【0051】
モータの軸が互いに平行であるために、ヒンジデバイスは、軸Y1、Y2、およびY3に垂直な平面で動く。
【0052】
シュートを動かすための好ましい軌道は、ここで
図3Aから
図3Cを参照して記載される。この軌道は、接続デバイス上にシュートをドッキングするフェーズ、および、接続デバイスからシュートをドッキング解除する、または遠ざけるフェーズを含む。フェーズの各々の軌道は、全体的には同じだが逆の順序である少なくとも2つの部分を含む。
【0053】
ドッキング解除フェーズを考える。シュートが接続デバイス上にドッキングされると、その軸X2は、軸X1とほぼ共線である(
図3A)。
【0054】
本出願では、「ほぼ共線である」ことによって、2つの平行な軸が、最大で5mmの距離だけ、好ましくは最大で1mmだけ分離され、または、最大で5°、好ましくは最大で1°の角度で交差すると理解するべきである。
【0055】
図3Bに示される軌道の第1の部分では、シュート14は、接続デバイスから遠ざかる並進運動を有し、その結果、その軸は、汚染リングおよびフランジ6、9との摩擦を制限する軸X1とほぼ共線なままとなる。この第1の部分を超える動きは、シュートのドッキング端17が接続デバイスの外側になるのに十分であり、それは、たとえば数cmの範囲、たとえば約5cmである。この部分では、2つまたは3つのモータが同時に制御されて軸X2を軸X1と共線に保ち、ヒンジデバイスの展開を確実にする。
図3Bの軌道の例では、3つのモータM1、M2、およびM3が動作される。
【0056】
図3Cに示される軌道の第2の部分では、シュート14が軸X1および軸Y1、Y2、Y3に垂直な軸Zに沿って並進して動くように、モータが制御される。この第2の部分では、2つまたは3つのモータが同時に制御されて、軸X2をX方向に保つ。
図3Cの軌道の例では、3つのモータM1、M2、およびM3が動作される。
【0057】
シュートの軸X2は、その動きの全体にわたって、軸X1に平行なままとなる。シュートは、筐体の壁に当接して接続デバイスの下で嵌合し、それによって、筐体中のそのサイズを減少させる。
【0058】
ドッキング軌道は、第2の部分次いで第1の部分を含む。
【0059】
有利なことに、ドッキング解除軌道が第3の部分を含むことができ、そこでは、アームおよびシュートを壁に沿って位置決めするためモータが作動され、シュートは、その軸X2を壁に対して平行にする。有利なことに、第3の部分は、そのサイズおよび筐体の層流へのその影響をさらに制限する、シュートの休止位置からなる。この位置は
図5に示される。
【0060】
軌道のこの例は限定的でないことを理解するべきである。特に第2の部分を超えると、シュートは、部分的に直線的で部分的に非直線的な、または単に非直線的な動きに従って動くことができる。たとえば、
図2に示されるように、接続デバイスから遠ざかる並進運動後、シュートの軸をZ方向に置くようにモータを制御することを実現することができる。
図2に従った移送システムの筐体中のサイズは、かなりの大きさである。好ましくは、第2の部分を超える動きは、筐体中の移送システムのサイズを制限するように選択される。
【0061】
示される例において好ましくは、ヒンジデバイスは、接続デバイス上、より具体的には、フランジ6上に据え付けられる。このことによって、移送システムを固定するため筐体の壁を貫く必要性が回避される。
【0062】
さらに、1つまたは複数の電気モータを実装することによって、たとえば、接続デバイスのドアのラッチの制御および接続デバイスのドアの開放といった、接続デバイスの少なくとも一部が自動化されるとき、移送デバイスのモータおよび接続デバイスのモータの電気ケーブルは、一緒にされ、フランジに作られた孔を通して延ばされる。
【0063】
この組立体によって、高レベルの一体化および筐体を装着する操作を簡単にすることが可能になる。
【0064】
好ましくは、移送システムは、開口部8の下のフランジの下部に、したがって通路の下に据え付けられる。これは、筐体中の層流を適用する場合に望ましい。実際には、これは、一般的に筐体の頂部に生成される。垂直な壁に搭載される接続デバイスの場合には、接続デバイスの開口部の下、すなわち、層流の方向を考慮するとき開口部の下流に配置される移送システムは、開口部の前の流れを妨げない。
【0065】
それにもかかわらず、他のセットアップを考えることができる。
【0066】
実際には、シュートが休止位置における層流の軸にあるのは、特に興味深い。有利なことに、休止位置において、シュートが垂直に向けられ、そのため、シュートは層流のように向けられる。
【0067】
図4では、移送システムS1は、接続デバイスの開口部の上に配置され、第1のアーム22がフランジ6上に据え付けられる。
【0068】
移送システムは、筐体の壁、たとえば、好ましくは接続デバイスの上または下の接続デバイスを担持する壁に据え付けることもでき、このことは、セットアップおよび筐体のサイズ制約に合致することができる。
【0069】
図7では、移送システムS2の第2の実施形態の例を見ることができる。
【0070】
この例では、移送システムS2は、接続デバイスを担持するのとは異なる壁に据え付けられ、これはこの例では横壁であり、接続デバイスのドアのヒンジの側部にある。移送システムは、屈曲部を有する第2のアーム124を含む。
【0071】
この実施形態では、ヒンジデバイスは、2つのアーム122、124、それぞれ軸Z1、Z2を有する2つの枢動ヒンジ126、128、およびそれぞれ枢動ヒンジ126、128に一体化される2つのモータを含み、アーム124はシュート114に堅固に据え付けられる。曲がったアーム124の実装によって、ドアまたはラッチに対して近接しているために、通常は除外される場所にシステムを配設することが可能になる。この例では、曲がったアームが直角をなすが、任意の他の角度を考えて、セットアップに従って選択することができる。
【0072】
この第2の実施形態によって、シュートが休止位置にある際に、構成要素の通路のための区域および層流の通路のための区域を空けることが可能になる。それにより、たとえばロボットによって構成要素を取り扱うための、筐体中の自由な体積が提供される。
【0073】
この例では、筐体2は、その上を物体がシュートによってコンテナから移送されて移動する搬送ランプまたはコンベアベルトTなどといった搬送システムを含む。シュート14の端部118は、シュートがドッキング位置にあるとき、コンベアベルトTのすぐ上方にある。
【0074】
シュートが、接続デバイスから遠ざかるおよび近づく少なくとも1つの並進運動を含む軌道に従った運動を行うように、モータが作動される。この構成では、ヒンジの軸は垂直に向けられる。
【0075】
あるいは、移送システムは、接続デバイスを担持する壁に据え付けられるが、接続デバイスの中心に対して横方向にオフセットされる。この構成では、システムは、枢動ヒンジの軸が水平となるように据え付けられる。
【0076】
第2の実施形態に従った移送システムは、システムS1のものと同様な2つの直線的アームを含むことができる。
【0077】
有利なことに、シュートは、ヒンジデバイス上に取外し可能に搭載され、このことによって、たとえば加圧殺菌処理において、容易な取外し、洗浄、および殺菌が可能になる。簡単な洗浄は特に興味深い。というのは、シュートは、移送期間に構成要素と接触し、注意深い洗浄が必要なためである。
【0078】
好ましくは、ヒンジデバイス20上にシュート14を据え付けるのは、片手を用いた急速搭載/取外しシステムRによって実施される(
図8)。
【0079】
図9Aから
図9Cでは、急速搭載/取外しシステムRの例を見ることができる。
【0080】
システムRは、ヒンジデバイス20に据え付けられるロッド32およびシュート14上に据え付けられるロッド34に配設される。たとえば、ロッド32は、その自由端に、ロッド34の自由端を収容するようにサイズ決定されたハウジング36を含む。ハウジング36は、横壁38および底部40を含む。横壁38は、ハウジング36の厚さにわたって長手方向に延びるノッチ42を含む(
図9C)。ノッチ42は、ロッド32の自由端へと開口する広がった挿入部42.1および円形の不動部42.2を含む。
【0081】
シュートに据え付けられるロッド34は、それを貫通し、ノッチ42と協働する軸ロック機構46を収容する横孔44を含む。
【0082】
ロック機構46は、孔44の中で横向きに動くことができ、ロッド48と横止め部52との間に圧縮して搭載されるばね50によって外向きに押されるロックロッド48を含む。この例では、止め部は、孔の中にねじ込まれるボルトによって形成される。
【0083】
ロックロッド48は、ばねによって加えられる推力の方向に減る直径を有する3つの軸部48.1、48.2、および48.3を含む。
【0084】
横孔44は、軸部48.1および48.2の外部横面を接続する、肩部54と協働する肩部53を含む。軸部48.2の直径は、不動部42.2のものとほぼ等しい。
【0085】
ロックロッド48の端部は、作動ボタン56を担持する。
【0086】
システムの動作は、以下のようになる。
【0087】
操作者が、作動ボタン56を押下し、ロックロッド48を動かし、ばね50を圧縮し、次いで、部分48.3がノッチの不動部42.2内で嵌合する。その直径がノッチ42の最小の横寸法より小さいため、部分48.3がノッチ42の中でスライドすることができ、そのことによって、ロッド34の端部をハウジング36から空けること、およびシュートをヒンジデバイスから分離することが可能になる。
【0088】
ヒンジデバイス上に再びシュートを配置するのは、作動ボタンを押下すること、および、部分48.3をノッチ42の中に挿入することによって実施される。
【0089】
この操作は片手で行うことができる。
【0090】
本記載に従った移送システムは、任意のタイプの封止接続デバイスを含む筐体に適用され、バイオネット接続手段を実装するものだけではない。封止接続デバイスは、格納式のピン、つめを実装することができ、磁気タイプのものなどであってもよい。
【0091】
本出願で記載された目的は、外部環境から分離される2つの閉鎖容積間で物体の移送を必要とするすべての技術分野で実施することができる。
【符号の説明】
【0092】
2 筐体
4 壁
6 フランジ
9 フランジ
8 開口部
10 ドア
11 ドア
S1 移送システム
14 シュート
17 ドッキング端
18 流出端
20 ヒンジデバイス
22 第1のアーム
24 第2のアーム
22.1 長手方向端部
24.1 長手方向端部
22.2 長手方向端部
24.2 長手方向端部
26 第1の枢動ヒンジ
28 第2の枢動ヒンジ
30 第3の枢動ヒンジ
32 ロッド
34 ロッド
36 ハウジング
38 横壁
40 底部
42 ノッチ
42.1 挿入部
42.2 不動部
44 横孔
46 軸ロック機構
48 ロックロッド
48.1 軸部
48.2 軸部
48.3 軸部
50 ばね
52 横止め部
53 肩部
54 肩部
56 作動ボタン
114 シュート
118 流出端
122 第1のアーム
124 (第2の)曲がったアーム
126 枢動ヒンジ
128 枢動ヒンジ
S1 移送システム
S2 移送システム
D 封止接続デバイス
C コンテナ
X1 軸
Y1 軸
Y2 軸
Y3 軸
Z 軸
Z1 軸
Z2 軸
O 物体
M1 モータ
M2 モータ
M3 モータ
UC 制御ユニット
T コンベアベルト
R 急速搭載/取外しシステム
S 検出手段
【国際調査報告】