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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
   F24F 8/90 20210101AFI20240315BHJP
   F24F 8/108 20210101ALI20240315BHJP
   F24F 8/80 20210101ALI20240315BHJP
   B01D 46/24 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
F24F8/90 130
F24F8/108 110
F24F8/80 115
B01D46/24 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559976
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2022005275
(87)【国際公開番号】W WO2022220540
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0048700
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514170813
【氏名又は名称】コーウェイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】COWAY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ベ,ジュンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ユヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,キス
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェホン
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA02
4D058KC33
4D058KC34
4D058KC83
4D058SA01
(57)【要約】
本発明は空気清浄器に関し、より具体的には、フィルタ部材を支持し下面に突出部を具備する第1胴体および前記第1胴体の下部に配置され前記突出部と接する傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体を含むフィルタ支持構造体を導入することによって、ハウジングの外側に引き出されたフィルタ部材をハウジングの内部空間に引き込ませるとともに、前記フィルタ部材を上部方向に移動させて係止部に対するシーリングを形成するようにして、フィルタ管理の便宜性を向上できる空気清浄器に関する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側面の少なくとも一部が開放可能なハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置され、外部空気を濾過するフィルタ部材と、
前記ハウジングの内部の前記フィルタ部材の上側に配置され、少なくとも一部が前記フィルタ部材の上端に対応する形状を有し前記フィルタ部材の上端に接触できるように形成された係止部と、
前記フィルタ部材が装着され、前記ハウジングの一側面が開放された状態で前記一側面方向である引き出し方向に沿って前記ハウジングの外部に引き出し可能なフィルタ支持構造体と、を含み、
前記フィルタ支持構造体は、
前記フィルタ部材が装着される装着部を具備し、下面に地面方向に突出して延長形成される突出部を具備する第1胴体と、
前記第1胴体の下部に配置され、前記突出部と接する直線または曲線の傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体と、を含み、
前記第2胴体が前記引き出し方向と反対である引き込み方向に引き込まれる時、前記突出部は前記溝部の前記傾斜面に沿って上昇し、前記第1胴体は前記フィルタ部材の脱去が可能な位置である解除位置から前記解除位置の上側であり前記フィルタ部材が前記係止部と接触して固定される位置であるロック位置に移動し、
前記ロック位置で、前記フィルタ部材と前記係止部の間の流動は遮断されることを特徴とする、空気清浄機。
【請求項2】
前記突出部の一側には前記溝部の前記傾斜面に相応する傾斜が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記第2胴体はコの字形状で形成され、前記溝部は前記コの字形状の対向する辺に沿って複数個形成され、
前記第1胴体の前記突出部は前記複数個の溝部に対応するように複数個形成されることを特徴とする、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記フィルタ支持構造体は、少なくとも一部が前記第2胴体の下部に配置されて前記第2胴体を支持する第3胴体を含み、
前記第2胴体はコの字形状で形成され、
前記第3胴体は前記装着部と結合される結合部を具備し、
前記結合部は前記装着部と結合される時に前記第2胴体を貫通して、前記第2胴体より上側に位置することを特徴とする、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記第2胴体が前記引き出し方向に引き出される時、前記突出部は前記溝部の前記傾斜面に沿って下降し、前記第1胴体は前記ロック位置から前記解除位置に移動することを特徴とする、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記第2胴体の前記傾斜面は前記溝部の前記引き出し方向側に形成され、前記溝部の前記引き込み方向側には係止面が形成され、
前記解除位置で前記突出部は前記係止面と接触して前記引き込み方向への移動が制限され、前記第2胴体を前記引き出し方向に引き出す時に前記第1胴体は前記第2胴体と一体に共に引き出されることを特徴とする、請求項5に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記フィルタ支持構造体は、少なくとも一部が前記第2胴体の下部に配置されて前記第2胴体を支持する第3胴体を含み、
前記第3胴体は前記第1胴体の前記装着部と結合される結合部を具備し、
前記第2胴体を前記引き出し方向に引き出す時に前記第3胴体は前記第2胴体と一体に共に引き出されることを特徴とする、請求項6に記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記第1胴体の前記装着部は前記フィルタ部材の形状に相応する円形または四角形状の突出構造であり、
前記第3胴体の前記結合部は前記装着部に相応する形状で形成されることを特徴とする、請求項7に記載の空気清浄機。
【請求項9】
前記第2胴体の自由移動を制限するように前記第3胴体の一側に前記第2胴体の一部を一時的に加圧する加圧ストッパーが備えられることを特徴とする、請求項7に記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記第3胴体は、前記フィルタ支持構造体が引き出された場合、地面と接して前記フィルタ支持構造体の荷重を支持するように一側に前記地面方向に突出して形成される支持部を具備することを特徴とする、請求項7に記載の空気清浄機。
【請求項11】
前記フィルタ支持構造体の引き込み時、前記第3胴体が前記ハウジングの内部に完全に挿入された後にのみ前記第2胴体の相対移動によって前記第1胴体が上昇可能であるように、前記フィルタ支持構造体が前記ハウジングの内部に完全に挿入される前に前記第2胴体の相対移動を一時的に制限するロック部を含むことを特徴とする、請求項7に記載の空気清浄機。
【請求項12】
前記ロック部は、
前記第3胴体の一側に形成されたロック開口と、
前記ハウジングの内部一側に形成される、前記フィルタ支持構造体が前記ハウジングの内部に完全に挿入された場合、前記ロック開口と対向する位置に形成されるロック溝と、
前記ロック開口を通じて前記第3胴体の下部側に突出し、内部にスプリングを具備して前記ロック溝の上部に位置する場合に前記ロック溝に向かって下降することによって前記第3胴体を前記ハウジングに固定させる弾性ストッパーと、を含み、
前記弾性ストッパーが前記ロック溝を除いた位置にある場合、前記弾性ストッパーが上昇して前記第2胴体の相対移動が制限されることを特徴とする、請求項11に記載の空気清浄機。
【請求項13】
前記第3胴体の移動時に前記弾性ストッパーが係止されることなく上昇できるように前記ロック溝の一側に傾斜面が形成されることを特徴とする、請求項12に記載の空気清浄機。
【請求項14】
前記第3胴体と一体に移動するように前記第3胴体に結合され、前記第2胴体の少なくとも一部を覆う第4胴体をさらに含み、
前記第4胴体は一側に前記弾性ストッパーと結合されて前記弾性ストッパーの上昇または下降をガイドするガイド部を具備することを特徴とする、請求項12に記載の空気清浄機。
【請求項15】
前記第4胴体は前記第1胴体の外側縁の少なくとも一部を囲むフレーム部を具備することを特徴とする、請求項14に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気清浄器に関し、より具体的には、フィルタ部材を支持し下面に突出部を具備する第1胴体および前記第1胴体の下部に配置され前記突出部と接する傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体を含むフィルタ支持構造体を導入することによって、ハウジングの外側に引き出されたフィルタ部材をハウジングの内部空間に引き込ませるとともに、前記フィルタ部材を上部方向に移動させて係止部に対するシーリングを形成するようにして、フィルタ管理の便宜性を向上できる空気清浄器に関する。
【背景技術】
【0002】
空気清浄器は汚染した外部空気を強制的に内部に吸入して浄化した後、浄化された濾過空気を外部に排出させる装置である。空気清浄器は外部空気を空気清浄器の内部に流入させるための送風部および空気中のホコリのような異物や細菌などをフィルタリングできる機能を有するフィルタ部材などを含む。このような公知の空気清浄器は、家庭や事務室のような室内空間で汚染した空気を強制吸入して集塵濾過した後、浄化された空気を室内に再循環供給するように構成される。
【0003】
コーウェイ株式会社の韓国公開特許公報第2015-0126328号に開示された空気清浄器はプレフィルタ、前処理フィルタ、機能フィルタ、HEPAフィルタ、および脱臭部材などの多数個のフィルタからなるフィルタユニットが胴体部のフィルタ収容部に収容されている。この場合、構造的に前記フィルタユニットそのものを器具的に引き出させることができないため、フィルタユニットをフィルタ収容部から引き出させるためにはやむをえず使用者が両手で直接フィルタユニットを把持しなければならないので、衛生上の短所がある。また、HEPAフィルタのように、一部のフィルタのみの取り替えが必要な場合にもフィルタユニット全体をフィルタ収容体の外部に分離させなければならない煩雑な点がある。
【0004】
ボディフレンドの韓国登録特許公報第2020-0097574号に開示されたフィルタの取り替えが容易な空気清浄器は、使用者が外部に露出されたボタンリンク部材を加圧すれば、これから伝達された動力によってフィルタプッシュ部材がフィルタ部材の気密維持部を側方向に加圧することによって、前記フィルタ部材がケース部材の外部に露出することについて一部開示している。しかし、この場合、フィルタプッシュ部材はフィルタ部材に対して側方向に圧力を加えるため、フィルタ部材はケース部材の外部に露出される時に加圧される部分と反対となる方向に傾いた多少不安定な状態にあることになり、空気清浄器の運転時にフィルタ部材に対して地面に垂直な方向に圧力を加える部材がないためフィルタ部材の気密状態を効果的に維持できない短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第2015-0126328号
【特許文献2】韓国公開特許第2020-0097574号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題を解決するために、本発明に係る空気清浄器は、フィルタ部材を支持し下面に突出部を具備する第1胴体および前記第1胴体の下部に配置され前記突出部と接する傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体を含むフィルタ支持構造体を導入することによって、ハウジングの外側に引き出されたフィルタ部材をハウジングの内部空間に引き込ませるとともに、前記フィルタ部材を上部方向に移動させて係止部に対するシーリングを形成するようにして、フィルタ管理の便宜性を向上しながらもフィルタ部材の気密性を向上させることを目的とする。
【0007】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第1胴体に備えられた突出部の一側には第2胴体に備えられた溝部の傾斜面に相応する傾斜が形成されることによって、第1胴体の上昇または下降時にフィルタ部材の安定性を向上することを目的とする。
【0008】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の溝部がコの字形状の対向する辺に沿って複数個形成され、第1胴体の突出部が前記溝部に対応するように複数個形成されることによって第2胴体に対する第1胴体の荷重を分散させて、第1胴体の上昇または下降時にフィルタ部材の安定性をより向上することを目的とする。
【0009】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の結合部が第1胴体の装着部と結合される時に第2胴体を貫通して第2胴体より上側に位置することによって、すでに備えられた第1胴体の装着部の構造を通じて第3胴体との結合が可能であるにして設計の効率性を向上することを目的とする。
【0010】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の溝部のうち引き出し方向側には傾斜面が形成され、引き込み方向側には係止面が形成されることによって、フィルタ部材の脱去が可能な解除位置から第1胴体の突出部の引き込み方向への移動が制限され、第2胴体を引き出し方向に引き出す時に第1胴体と第2胴体が一体に共に引き出されるようにして、使用者の操作便宜性を向上することを目的とする。
【0011】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の下部に配置され第1胴体の装着部と結合される結合部を具備する第3胴体を含むことによって、第2胴体を引き出し方向に引き出す時に第1胴体が第3胴体と結合されて一体に共に引き出されるようにして、フィルタ部材の移動時の安定性をより向上させることを目的とする。
【0012】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第1胴体の装着部がフィルタ部材の形状に相応する突出構造からなり、第3胴体の結合部が前記装着部に相応する形状で形成されることによって第1胴体と第3胴体の間の結合力を向上することを目的とする。
【0013】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の一側に第2胴体の一部を一時的に加圧する加圧ストッパーを具備することによって外力が加えられた場合にのみ第2胴体が引き出し可能であるにして、ロック位置からフィルタ部材が予期せずに垂直方向に移動することを防止することを目的とする。
【0014】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の一側にフィルタ支持構造体の荷重を支持するように地面方向に突出して形成される支持部を具備することによって、引き出し時のフィルタ支持構造体の分離または破損を予防してフィルタ支持構造体の安定性を向上することを目的とする。
【0015】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、フィルタ支持構造体がハウジング内部に完全に挿入される前に第1胴体に対する第2胴体の相対移動を一時的に制限するロック部を含むことによって、フィルタ部材が予め定められた位置でのみ上昇または下降するようにすることを目的とする。
【0016】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、ロック溝および第3胴体から突出して前記ロック溝に向かって下降する弾性ストッパーを含むロック部を導入することによって、ロック部に関連した制御の正確性を向上することを目的とする。
【0017】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、ロック部に含まれたロック溝の一側に傾斜面を形成することによって、弾性ストッパーの上昇または下降が係止されることなく円滑になされるようにすることを目的とする。
【0018】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第4胴体の一側に弾性ストッパーと結合されて弾性ストッパーの上昇または下降をガイドするガイド部を具備することによって、ロック部の作動の正確性および安定性を向上することを目的とする。
【0019】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第4胴体が第1胴体の外側縁の少なくとも一部を囲むフレーム部を具備することによって、第1胴体の上昇または下降をガイドしてフィルタ部材の安定性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するために本発明に係る空気清浄器は、一側面が開放可能なハウジングと、前記ハウジングの内部に配置され、外部空気を濾過するフィルタ部材と、前記ハウジング内部の前記フィルタ部材の上側に配置され、少なくとも一部が前記フィルタ部材の上端に対応する形状を有し前記フィルタ部材の上端に接触できるように形成された係止部と、前記フィルタ部材が装着され、前記ハウジングの一側面が開放された状態で前記一側面方向である引き出し方向に沿って前記ハウジング外部に引き出し可能なフィルタ支持構造体と、を含み、前記フィルタ支持構造体は、前記フィルタ部材が装着される装着部を具備し、下面に地面方向に突出して延長形成される突出部を具備する第1胴体と、前記第1胴体の下部に配置され、前記突出部と接する直線または曲線の傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体と、を含み、前記第2胴体が前記引き出し方向と反対である引き込み方向に引き込まれる時、前記突出部は前記溝部の前記傾斜面に沿って上昇し、前記第1胴体は前記フィルタ部材の脱去が可能な位置である解除位置から前記解除位置の上側であり前記フィルタ部材が前記係止部と接触して固定される位置であるロック位置に移動し、前記ロック位置で、前記フィルタ部材と前記係止部の間の流動は遮断されることを特徴とする。
【0021】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記突出部の一側には前記溝部の前記傾斜面に相応する傾斜が形成されたことを特徴とする。
【0022】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第2胴体はコの字形状で形成され、前記溝部は前記コの字形状の対向する辺に沿って複数個形成され、前記第1胴体の前記突出部は前記複数個の溝部に対応するように複数個形成されることを特徴とする。
【0023】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記フィルタ支持構造体は、少なくとも一部が前記第2胴体の下部に配置されて前記第2胴体を支持する第3胴体を含み、前記第2胴体はコの字形状で形成され、前記第3胴体は前記装着部と結合される結合部を具備し、前記結合部は前記装着部と結合される時に前記第2胴体を貫通して、前記第2胴体より上側に位置することを特徴とする。
【0024】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第2胴体が前記引き出し方向に引き出される時、前記突出部は前記溝部の前記傾斜面に沿って下降し、前記第1胴体は前記ロック位置から前記解除位置に移動することを特徴とする。
【0025】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第2胴体の前記傾斜面は前記溝部の前記引き出し方向側に形成され、前記溝部の前記引き込み方向側には係止面が形成され、前記解除位置で前記突出部は前記係止面と接触して前記引き込み方向への移動が制限され、前記第2胴体を前記引き出し方向に引き出す時に前記第1胴体は前記第2胴体と一体に共に引き出されることを特徴とする。
【0026】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記フィルタ支持構造体は、少なくとも一部が前記第2胴体の下部に配置されて前記第2胴体を支持する第3胴体を含み、前記第3胴体は前記第1胴体の前記装着部と結合される結合部を具備し、前記第2胴体を前記引き出し方向に引き出す時に前記第3胴体は前記第2胴体と一体に共に引き出されることを特徴とする。
【0027】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第1胴体の前記装着部は前記フィルタ部材の形状に相応する円形または四角形状の突出構造であり、前記第3胴体の前記結合部は前記装着部に相応する形状で形成されることを特徴とする。
【0028】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第2胴体の自由移動を制限するように前記第3胴体の一側に前記第2胴体の一部を一時的に加圧する加圧ストッパーが備えられることを特徴とする。
【0029】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第3胴体は前記フィルタ支持構造体が引き出された場合、地面と接して前記フィルタ支持構造体の荷重を支持するように一側に前記地面方向に突出して形成される支持部を具備することを特徴とする。
【0030】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記フィルタ支持構造体の引き込み時、前記第3胴体が前記ハウジングの内部に完全に挿入された後にだけ前記第2胴体の相対移動によって前記第1胴体が上昇可能であるように、前記フィルタ支持構造体が前記ハウジングの内部に完全に挿入される前に前記第2胴体の相対移動を一時的に制限するロック部を含むことを特徴とする。
【0031】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記ロック部は、前記第3胴体の一側に形成されたロック開口と、前記ハウジングの内部一側に形成される、前記フィルタ支持構造体が前記ハウジングの内部に完全に挿入された場合、前記ロック開口と対向する位置に形成されるロック溝と、前記ロック開口を通じて前記第3胴体の下部側に突出し、内部にスプリングを具備して前記ロック溝の上部に位置する場合に前記ロック溝に向かって下降することによって前記第3胴体を前記ハウジングに固定させる弾性ストッパーと、を含み、前記弾性ストッパーが前記ロック溝を除いた位置にある場合、前記弾性ストッパーが上昇して前記第2胴体の相対移動が制限されることを特徴とする。
【0032】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第3胴体の移動時に前記弾性ストッパーが係止されることなく上昇できるように前記ロック溝の一側に傾斜面が形成されることを特徴とする。
【0033】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第3胴体と一体に移動するように前記第3胴体に結合され、前記第2胴体の少なくとも一部を覆う第4胴体をさらに含み、前記第4胴体は一側に前記弾性ストッパーと結合されて前記弾性ストッパーの上昇または下降をガイドするガイド部を具備することを特徴とする。
【0034】
本発明の実施形態に係る空気清浄器において、前記第4胴体は前記第1胴体の外側縁の少なくとも一部を囲むフレーム部を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
前記の構成により、本発明に係る空気清浄器は、フィルタ部材を支持し下面に突出部を具備する第1胴体および前記第1胴体の下部に配置され前記突出部と接する傾斜面が一側に形成された溝部を具備する第2胴体を含むフィルタ支持構造体を導入することによって、ハウジングの外側に引き出されたフィルタ部材をハウジングの内部空間に引き込ませるとともに、前記フィルタ部材を上部方向に移動させて係止部に対するシーリングを形成するようにして、フィルタ管理の便宜性を向上しながらもフィルタ部材の気密性を向上させる。すなわちフィルタ部材の引き込みとシーリングが一連の連続動作でなされるので、使用者が手軽にフィルタ部材を空気清浄器に着脱できる効果を提供する。
【0036】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第1胴体に備えられた突出部の一側には第2胴体に備えられた溝部の傾斜面に相応する傾斜が形成されることによって、第1胴体の上昇または下降時にフィルタ部材の安定性を向上する効果を提供する。
【0037】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の溝部がコの字形状の対向する辺に沿って複数個形成され、第1胴体の突出部が前記溝部に対応するように複数個形成されることによって第2胴体に対する第1胴体の荷重を分散させて、第1胴体の上昇または下降時にフィルタ部材の安定性をより向上する効果を提供する。
【0038】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の結合部が第1胴体の装着部と結合される時に第2胴体を貫通して第2胴体より上側に位置することによって、すでに備えられた第1胴体の装着部の構造を通じて第3胴体との結合が可能であるにして設計の効率性を向上する効果を提供する。
【0039】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の溝部のうち引き出し方向側には傾斜面が形成され、引き込み方向側には係止面が形成されることによって、フィルタ部材の脱去が可能な解除位置から第1胴体の突出部の引き込み方向への移動が制限され、第2胴体を引き出し方向に引き出す時に第1胴体と第2胴体が一体に共に引き出されるようにして、使用者の操作便宜性を向上する効果を提供する。
【0040】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第2胴体の下部に配置され第1胴体の装着部と結合される結合部を具備する第3胴体を含むことによって、第2胴体を引き出し方向に引き出す時に第1胴体が第3胴体と結合されて一体に共に引き出されるようにして、フィルタ部材の移動時の安定性をより向上させる効果を提供する。
【0041】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第1胴体の装着部がフィルタ部材の形状に相応する突出構造からなり、第3胴体の結合部が前記装着部に相応する形状で形成されることによって第1胴体と第3胴体の間の結合力を向上する効果を提供する。
【0042】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の一側に第2胴体の一部を一時的に加圧する加圧ストッパーを具備することによって外力が加えられた場合にのみ第2胴体が引き出し可能であるにして、ロック位置からフィルタ部材が予期せずに垂直方向に移動することを防止する効果を提供する。
【0043】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第3胴体の一側にフィルタ支持構造体の荷重を支持するように地面方向に突出して形成される支持部を具備することによって、引き出し時のフィルタ支持構造体の分離または破損を予防してフィルタ支持構造体の安定性を向上する効果を提供する。
【0044】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、フィルタ支持構造体がハウジング内部に完全に挿入される前に第1胴体に対する第2胴体の相対移動を一時的に制限するロック部を含むことによって、フィルタ部材が予め定められた位置でのみ上昇または下降するようにする効果を提供する。
【0045】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、ロック溝および第3胴体から突出して前記ロック溝に向かって下降する弾性ストッパーを含むロック部を導入することによって、ロック部に関連した制御の正確性を向上する効果を提供する。
【0046】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、ロック部に含まれたロック溝の一側に傾斜面を形成することによって、弾性ストッパーの上昇または下降が係止されることなく円滑になされるようにする効果を提供する。
【0047】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第4胴体の一側に弾性ストッパーと結合されて弾性ストッパーの上昇または下降をガイドするガイド部を具備することによって、ロック部の作動の正確性および安定性を向上する効果を提供する。
【0048】
本発明の実施形態に係る空気清浄器は、第4胴体が第1胴体の外側縁の少なくとも一部を囲むフレーム部を具備することによって、第1胴体の上昇または下降をガイドしてフィルタ部材の安定性を向上する効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の一実施形態に係る空気清浄器でフィルタ部材がハウジングの外部に露出された状態を図示した斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る空気清浄器を下部から上部方向に見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る空気清浄器のロック位置状態を図示した側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る空気清浄器の解除位置状態を図示した側面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る空気清浄器の解除位置のうちフィルタ部材がハウジングの外部に露出された状態を図示した側面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る空気清浄器のフィルタ支持構造体を図示した斜視図である。
図7図6のフィルタ支持構造体を分離して図示した分離斜視図である。
図8図6のフィルタ支持構造体を分離して図示した分離斜視図である。
図9】ロック位置状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図である。
図10】解除位置状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図である。
図11】ハウジングの外部に露出された一部が露出された状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図である。
図12】ロック位置状態のフィルタ支持構造体を後側から見た斜視図である。
図13】解除位置状態のフィルタ支持構造体を後側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本明細書および請求の範囲に使われた単語と用語は通常的または辞書的な意味で限定解釈されず、自身の発明を最善の方法で説明するために発明者が用語と概念を定義できる原則に則って本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0051】
したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に図示された構成は本発明の望ましい一実施形態に該当し、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので該当構成は本発明の出願時点でこれを代替できる多様な均等物と変形例があり得る。
【0052】
本明細書で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを説明しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0053】
或る構成要素が他の構成要素の「前方」、「後方」、「上部」または「下部」にあるとは、特別な事情がない限り他の構成要素とすぐに接して「前方」、「後方」、「上部」または「下部」に配置されるだけでなく、その中間にさらに他の構成要素が配置される場合も含む。また、或る構成要素が他の構成要素と「連結」されているとは、特別な事情がない限り互いに直接連結されることだけでなく間接的に互いに連結される場合も含む。
【0054】
以下では、図面を参照して本発明の一実施形態に係る空気清浄器について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る空気清浄器でフィルタ部材がハウジングの外部に露出された状態を図示した斜視図であり、図2は本発明の一実施形態に係る空気清浄器を下部から上部方向に見た斜視図である。図3は本発明の一実施形態に係る空気清浄器のロック位置状態を図示した側面図であり、図4は本発明の一実施形態に係る空気清浄器の解除位置状態を図示した側面図であり、図5は本発明の一実施形態に係る空気清浄器の解除位置のうちフィルタ部材がハウジングの外部に露出された状態を図示した側面図である。本発明を明確に説明するために説明にかかわらない部分は図面で省略したことを明らかにしておく。
【0055】
本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は送風ファン32およびフィルタ部材20を具備することによって汚染した空気を吸入して浄化した後、浄化された空気を排出させる装置である。特に、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は特有のフィルタ支持構造体40を導入することによって、使用者に、フィルタ部材20の取り替えおよびメンテナンスの便宜性を向上できる装置である。以下、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100の各構成を説明するものの、その中でもフィルタ支持構造体40の構成および効果を中心に説明することにする。
【0056】
図1および図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100はハウジング10と、ハウジング10の内部に配置されて外部空気を濾過するフィルタ部材20と、ハウジング10の内部でフィルタ部材20の上側に配置される係止部30と、フィルタ部材20が装着され、前記ハウジング10の外部に引き出し可能なフィルタ支持構造体40を含む。
【0057】
まず、ハウジング10は空気清浄機100の外観を形成するものであり、内部に各構成を配置させるための空間を具備するように函体状に形成され得る。この時、ハウジング10は図1に図示された通り、直六面体状に形成され得、または図面には図示されていないが円筒状に形成されてもよい。しかし、ハウジング10の形状はこれに限定されず、内部に空間が形成される多様な形状のハウジングが適用され得る。
【0058】
本発明の一実施形態において、図2を参照すると、ハウジング10の外面には外部空気が吸入されるようにハウジング10の少なくとも一部分を貫通する多数個の吸入口13が備えられ得る。一例として、吸入口13は図面に図示された通り、一方向に延びたスリットまたは円形の開口などの形態で形成され得る。また、吸入口13は特定方向に偏重することなく均一に外部空気が吸入され得るようにハウジング10の外面に沿って均一に分布され得る。
【0059】
本発明の一実施形態において、ハウジング10は内部空間を外部に露出させることができるように、一側面12の少なくとも一部が開放可能であるように形成され得る。非制限的な一例として、ハウジング10の外側面のうち一部がハウジング10から完全に分離可能に形成されるか、またはハウジング10の外側面のうち一部がハウジング10にヒンジ結合されることによって回転軸を基準として回転可能であるように形成され得る。このようにハウジングの一側面12を開放可能であるように形成するのは、後述されるフィルタ支持構造体40の移動によってハウジング10の内部に配置されたフィルタ部材20をハウジング10の外部に引き出すためである。これについての詳しい説明はフィルタ支持構造体40に対する説明を通じて後述することにする。
【0060】
一方、ハウジング10の内部空間の一側には図2および図3に図示された通り、係止部30が形成され得る。この時、係止部30は地面と平行な方向に延びる板状に形成され、係止部30の外側縁がハウジング10の内側面に連結されるように設置され得る。前記係止部30によりハウジング10の内部空間は、係止部30の上側に位置し送風ファン32が配置される上部空間と、係止部30の下側に位置しフィルタ部材20が配置される下部空間に区画され得る。この時、図2を参照すると、係止部30はハウジング10の上部空間と下部空間を連通させるために複数の貫通ホールを含むことによって、フィルタ部材20を経由しながら濾過された空気がハウジング10の上部空間に移動され得る。このようにハウジング10の上部空間に移動した空気は、送風ファン32を通って最終的にハウジング10の上部に形成された吐出口14を通じて外部に排出され得る。
【0061】
本発明の一実施形態において、係止部30の下部は図3に図示された通り、フィルタ部材20と接触され得る。この時、係止部30のうちフィルタ部材20が接触する部分は、フィルタ部材20が係止部30に固定され得るようにフィルタ部材20の上端に対応する形状で形成され得る。一例として、係止部30の一部がフィルタ部材20の上端部の外側縁を囲む形態で形成され得る。これを通じてフィルタ部材20が後述されるフィルタ支持構造体40により上昇して係止部30と接触する場合、フィルタ部材20は係止部30により安定的に固定されることができ、その結果、フィルタ部材20から排出される濾過空気のうち一部がフィルタ部材20の側方向に流出しないことができる。すなわち、係止部30によりフィルタ部材20と係止部30の間の流動を遮断してフィルタ部材20と係止部30の間の気密性を向上させることができる。以下、このようにフィルタ部材20が係止部30に接触して固定される位置を「ロック位置」と規定する。
【0062】
本発明の一実施形態において、ロック部90の下部に配置されるフィルタ部材20は公知のフィルタ部材であり得る。非制限的な一例として、フィルタ部材20は空気に含まれた0.1~0.3μmの超微細粉塵または0.3μm以上の微細粉塵を集塵して濾過するULPA(Ultra-Low Penetration Air)フィルタ、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、ミディアムフィルタ、プレフィルタのような集塵フィルタまたは吸入された空気に含まれた細菌や微生物を取り除く坑菌フィルタからなり得る。また、フィルタ部材20は前述したフィルタ部材の構成のうち一部のフィルタのみを部分的に分離可能であるように形成され得る。そして、図面には四角筒状のフィルタ部材20が図示されたが、フィルタ部材20の形状はこれに制限されず、円柱状のフィルタ部材などを含んで多様な形状のフィルタ部材が適用され得る。
【0063】
一方、フィルタ部材20は図3に図示された通り、後述されるフィルタ支持構造体40により係止部30方向に上昇することによって係止部30と接触して固定された状態であるロック位置にあることもでき、フィルタ支持構造体40の作動によって図4に図示された通り、地面方向に下降することによって係止部30と所定間隔(a)離隔した状態である解除位置にあることもできる。特に解除位置ではロック位置で形成された係止部30とフィルタ部材20の間の気密状態が解除され得る。
【0064】
図6は本発明の一実施形態に係る空気清浄器のフィルタ支持構造体を図示した斜視図であり、図7および図8図6のフィルタ支持構造体を分離して図示した分離斜視図である。図9はロック位置状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図であり、図10は解除位置状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図であり、図11はハウジングの外部に露出された一部が露出された状態のフィルタ支持構造体を図示した断面斜視図である。図12はロック位置状態のフィルタ支持構造体を後側から見た斜視図であり、図13は解除位置状態のフィルタ支持構造体を後側から見た斜視図である。
【0065】
本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は、フィルタ部材20の下部を支持するフィルタ支持構造体40を含む。この時、フィルタ支持構造体40はハウジング10の一側面12が開放された状態で前記一側面12方向に沿って前記ハウジング10の外部に引き出し可能である。すなわち、フィルタ支持構造体40はフィルタ部材20の取り替えおよびメンテナンスなどを理由にフィルタ部材20をハウジング10の外部に分離することが必要な場合、使用者の外力によってハウジング10の外部に引き出され得る。これに関連して、以下、図1を基準としてフィルタ支持構造体40がハウジング10の外部に引き出される方向を「引き出し方向d1」と規定し、これとは反対にハウジング10の内部空間側に引き込まれる方向を「引き込み方向d2」と規定する。
【0066】
より詳細に、図6図8を参照するとフィルタ支持構造体40は第1胴体50、第2胴体60を含むことができる。
【0067】
第1胴体50はハウジング10の内部空間に対応する面積を有する板材の形状で形成され得る。この時、第1胴体50の中心部分にはフィルタ部材20が装着される装着部52が形成され得、装着部52の外側周りには縁部51が備えられ得る。この時、装着部52は図6に図示された通り、縁部51からフィルタ部材20方向に所定高さ突出する形態で形成され得る。具体的な一例として、装着部52はフィルタ部材20の形状に相応するように円形または四角形状を有する突出した構造であり得る。このように装着部52はフィルタ部材20側に突出形成されることによって、フィルタ部材20の下面部に前記装着部52と対応する形状で形成された差し込み部(図示せず)に差し込まれる形態でフィルタ部材20と結合され得る。これを通じてフィルタ支持構造体40は、引き出しまたは引き込み時にフィルタ部材20が一側方向に傾いたり、倒れないようにフィルタ部材20を安定的に支持することができる。一方、装着部52の内部は後述される第3胴体70の結合部72が結合され得るように空間が形成され得る。これについては結合部72に関連した説明を通じて後述する。
【0068】
そして、第1胴体50は下面に地面方向に突出して延長形成される突出部54を具備することができる。この時、突出部54の延長長さはフィルタ部材20が解除位置にある場合、フィルタ部材20とロック部90の間の離隔距離(a)と同一であり得る。そして、突出部54は縁部51に対応する領域に沿って互いに離隔するように配置され、すべて同じ高さを有する複数個の突出部54を含むことができる。
【0069】
本発明の一実施形態において、第1胴体50の下部には第2胴体60が配置され得る。この時、第2胴体60のうち前述した第1胴体50の突出部54に対応する位置には、前記突出部54を収容するように空間が形成された溝部62が形成され得る。そして、前記溝部62は第1胴体50の突出部54が接し、直線または曲線で形成される第1傾斜面63を具備することができる。これを通じて突出部54が第1傾斜面63により支持されながら、第1傾斜面63に沿って引き出し方向d1または引き込み方向d2に前進または後進する場合、第1胴体50は係止部30方向に上昇し、または地面方向に下降することができる。
【0070】
具体的な一例として、第2胴体60は図7に図示された通り、コの字形状で形成され得る。このように第2胴体60がコの字形状で形成されるのは、後述される第3胴体70の結合部72が第2胴体60を貫通するように配置させるためのものであるが、これについては第3胴体70に関する説明を通じて後述することにする。一方、第2胴体60がコの字形状で形成される場合、前記溝部62はコの字形状の対向する辺に沿って第1胴体50の複数個の突出部54に対応する位置にそれぞれ複数個が形成され得る。このように突出部54と溝部62がそれぞれ複数個形成されることによって、第2胴体60に対する第1胴体50の荷重を分散させることができ、第1胴体50の昇下降時にフィルタ部材の安定性をより向上させることができる。
【0071】
以下、第1胴体50と第2胴体60の間の作動関係について詳述する。最初にフィルタ部材20が係止部30により固定されたロック位置で、第1胴体50は図9に図示された通り、第1傾斜面63の最上部側によって支持された状態で位置することができる。この状態で、使用者が第2胴体60を引き出し方向d1側に引っ張ることになれば第1傾斜面63が全体的に引き出し方向d1側に移動することになり、これに伴い、図10に図示された通り、第1傾斜面63と接する第1胴体50の突出部54が前記第1傾斜面63によって第1傾斜面63の最下部と隣接した位置に移動することになる。その結果、第1胴体50は地面方向に所定距離(a)下降してフィルタ部材20の脱去が可能な解除位置に移動することになり、第1胴体50の装着部52に固定されたフィルタ部材20も共に下降することになる。この場合、第1胴体50は水平方向(引き出し方向または引き込み方向)への移動なしに垂直方向(地面に垂直な方向)にのみ移動することができる。その後、第2胴体60を引き出し方向d1にさらに引っ張ることになれば図11に図示された通り、第1胴体50と第2胴体60は一体に移動してハウジング10の外部に露出され得る。
【0072】
これとは反対に図10に図示された通り、第1胴体50が前記解除位置にありながら移動せずに停止した状態を維持している場合、第2胴体60が引き出し方向d1と反対の引き込み方向d2に引き込まれると第1胴体50に対する第2胴体60の相対移動が発生し、前記突出部54は溝部62の第1傾斜面63に沿って上昇することになる。それにより第1胴体50全体は係止部30方向に上昇されることによってフィルタ部材20が係止部30に接触して固定されるロック位置に移動することができる。
【0073】
このように、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は、突出部を具備する第1胴体50および前記突出部と接する傾斜面が一側に形成された溝部62を具備する第2胴体60を含むフィルタ支持構造体40を導入することによって、ハウジングの外側に引き出されたフィルタ部材20をハウジングの内部空間に引き込ませるとともに、前記フィルタ部材20を上部方向に移動させて係止部30に対するシーリングを形成するようにして、使用者に、フィルタ管理の便宜性を向上する効果を提供する。すなわち、フィルタ部材の引き込みとシーリングが一連の連続動作でなされるため、使用者は単一の動作だけでもフィルタ部材20をハウジング10の内部に引き込ませながら、同時にフィルタ部材20を係止部30方向に上昇させて固定させることができる。
【0074】
本発明の一実施形態において、溝部62は図9に図示された通り、突出部54と接する第1傾斜面63の他に垂直方向に直立した形態の係止面64を具備することができる。この時、第1傾斜面63は溝部62の引き出し方向d1側に形成され得、係止面64は引き込み方向d2側に形成され得る。これを通じて、解除位置で突出部54は前記係止面64と接触すれば係止面64により引き込み方向d2への相対移動は制限され得る。その結果、第2胴体60を引き出し方向d1に引き出す時、突出部54の一側部が係止面64から力の伝達を受けて第1胴体50も第2胴体60とともに一体に引き出され得る。換言すると、第1胴体50はロック位置から突出部54が係止面64と接する前まで引き出し方向d1への移動は制限され、地面方向にのみ移動することになるが、(フィルタ部材20がロック位置から解体位置に移動する)突出部54と係止面64が接触すれば係止面64により力の伝達を受けて第2胴体60とともに引き出し方向d1に移動することができる。これを通じて、使用者はフィルタ部材20の昇降およびハウジング外部への引き出しのための制御を互いに区分せずに連続的に遂行することができるため、使用者の操作便宜性を向上させることができる。
【0075】
一方、第1胴体50の突出部54は図9に図示された通り、端部側に所定角度を有する第2傾斜面55が形成され得る。この時、第2傾斜面55は第2胴体60の溝部62に形成された第1傾斜面63に相応する傾斜を有することができる。これを通じて第1胴体50が第2胴体60により上昇し、または下降する場合、より安定的に移動することによって第1胴体50上に配置されたフィルタ部材20の安定性を向上させることができる。ただし、第2傾斜面55を有する突出部54は一例に過ぎず、必要に応じて第1傾斜面63がない形態の突出部54が適用されてもよい。
【0076】
本発明の一実施形態に係る空気清浄機100のフィルタ支持構造体40は第2胴体の下部に配置されて第2胴体60を支持する第3胴体70を含むことができる。
【0077】
具体的には、図7を参照すると、第3胴体70は前述した第1胴体50の装着部52と結合される結合部72を含むことができる。すなわち、フィルタ部材20がロック位置にある場合には第1胴体50が係止部30方向に上昇された状態で位置していて、第2胴体60の引き出しによって第1胴体50が下降することになれば第1胴体50の装着部52は第3胴体70の結合部72に結合され得る。このように第1胴体50は第3胴体70と結合されることによって、下降時に引き出し方向d1または引き込み方向d2側に移動せずにひたすらまたは主に地面に垂直な方向に上昇または下降することができる。その後、第1胴体50が完全に下降した後には、前述した通り、突出部54が係止面64に接触し、これを通じて係止部30から力の伝達を受けることになって引き出し方向d1に移動することになり、第1胴体50と結合された第3胴体70も第1胴体50と同様に第2胴体60と一体に共に引き出され得る。このような第3胴体70を通じて、第1胴体50の昇/下降または引き出し/引き込み方向への移動時に第1胴体50をより効果的に支持できるため、その上側に位置するフィルタ部材20の安定性もより向上させることができる。
【0078】
本発明の一実施形態において、第3胴体70の結合部は第1胴体50の装着部に相応する形状で形成され得る。例示的な一例として、第1胴体50の装着部52が四角形状で形成される場合、結合部72は装着部52より微細に小さい四角形状で形成されて装着部52の内側に形成された空間に挿入される形態で互いに結合され得る。これを通じて第1胴体50の装着部52はフィルタ部材20を装着させる機能を遂行するとともに、形状それ自体で第3胴体70の結合部72と結合され得るため別途の結合手段がなくても安定した結合力を得ることができる。
【0079】
この場合、第2胴体60は前述した通り、コの字形状で形成され得る。この時、コの字形状で形成された第2胴体60の内部には図9に図示された通り、第3胴体70の結合部72が第2胴体60を貫通する形態で配置されて結合部72の最上部が第2胴体60より上側に位置することができる。これを通じて、第1胴体50がロック位置に位置していてから第2胴体60の引き出しによって地面方向に下降することになれば(解除位置に移動すれば)、第3胴体70の結合部が第1胴体50の装着部に挿入されて装着部52と結合部72が互いに結合することができる。このように、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は、コの字形状の第2胴体60およびこれを貫通する結合部72を通じて第1胴体50と第3胴体70の間の結合を容易にすることができる。
【0080】
一方、図12を参照すると、第3胴体70の一側には第2胴体60の一部を一時的に加圧する加圧ストッパー74が備えられ得る。この時、加圧ストッパー74は弾性力を有する素材で形成されて、第2胴体60の一側に形成された溝に相応する位置を側方向に加圧することができる。この時、第2胴体60が加圧ストッパー74により加圧されるのは、第2胴体60の自由移動を制限することによって、ロック位置で使用者によって目的とする外力が加えられた場合にのみ第2胴体60が引き出されるようにするためである。すなわち、例えば空気清浄機100がロック位置でやむをえない理由でハウジングの一側面12方向に傾く場合、もし前述した加圧ストッパー74のような部材がなければ第2胴体60が重力によって引き出し方向d1に引き出され、これに伴い、第1胴体50が解除位置に下降し得る。加圧ストッパー74は、このように予期せずにフィルタ部材20が垂直方向に移動することを防止することができる。
【0081】
再び図6図8を参照すると、第3胴体70は一側に地面方向に突出して形成される支持部76を具備することができる。この時、支持部76は使用者が第2胴体60を引き出させるために把持する部分と隣接した位置に形成され得る。前記支持部76はフィルタ支持構造体40がハウジング10の外部に引き出された場合、地面と直接的に接触してフィルタ支持構造体の荷重を支持することができる。このように支持部76が備えられることによって、フィルタ支持構造体40はハウジング10の外部に引き出されても宙に浮いている状態で位置されずに地面を通じて荷重を分散させることができ、その結果、フィルタ部材20の荷重によってフィルタ支持構造体40が空気清浄機100から最初から分離されないか、フィルタ支持構造体40の一部が破損する事故を予防することができる。
【0082】
本発明の一実施形態において、フィルタ支持構造体40はフィルタ支持構造体40がハウジング10の内部に完全に挿入される前に第1胴体50に対する第2胴体60の相対移動を一時的に制限するロック部90を含むことができる。
【0083】
前記にて詳察した通り、第1胴体50は第2胴体60が前記第1胴体50に対して相対的に移動する場合、このような第2胴体60によってロック位置から解除位置に下降したり、解除位置からロック位置に上昇し得る。すなわち、第1胴体50は水平方向に(引き出し方向または引き込み方向に)移動しない状態で、第2胴体60のみが引き出し方向または引き込み方向に移動する場合(第1胴体に対する相対移動)にのみ第1胴体50が地面に垂直な方向に上昇または下降することができる。ところが、もし第1胴体50が結合された第3胴体70がハウジング10の外部に位置した状態で前記第2胴体60の相対移動が発生することになれば、フィルタ部材20はハウジング10の外部に位置した状態でロック位置に上昇することになる。ロック部90はこのように予想していない位置でフィルタ部材20が昇降されることを防止するために、第3胴体70がハウジング10の外部に位置した場合に第2胴体60の相対移動を一時的に制限することができる。
【0084】
具体的な一例として、図10を参照すると、ロック部はロック開口92、ロック溝94および弾性ストッパー96を含むことができる。先に、ロック開口92は第3胴体70の下面に形成され、弾性ストッパー96に相応する面積を有する開口であり得る。そして、ロック溝94はハウジング10の内部のうちベース部16に形成される溝構造であって、図10に図示された通り、第3胴体70がハウジング10の内部に完全に挿入された場合に前述したロック開口92と対向する位置に形成され得、弾性ストッパー96の体積に相応する内部空間を有することができる。次に、弾性ストッパー96は内部に圧縮スプリングが内蔵されてロック開口92を通じて第3胴体70の下部側に突出可能であり、もしハウジングのベース部16に形成されたロック溝94の上部に位置する場合、図12に図示された通り、前記ロック溝94に向かって下降することによって第3胴体70が引き出し方向d1または引き込み方向d2に移動しないように固定させることができる。このような弾性ストッパー96は図11に図示された通り、ロック溝94を除いた位置にある場合には(第3胴体70が引き出し方向d1側に引き出された場合)、ハウジング10のベース部16によってスプリングが圧縮されることによってロック溝94を抜け出して係止部30方向に上昇した状態で維持され得る。その結果、第3胴体70はハウジング10に固定されない状態にあることになって引き出し方向d1または引き込み方向d2側に移動が可能である。このように弾性ストッパー96が係止部30方向に上昇する場合、第2胴体60の一端部66は上昇した弾性ストッパー96によって引き込み方向d2への移動が制限され得、その結果、第1胴体50に対して相対移動が制限され得る(図13参照)。その後、第3胴体70がハウジング10の内部に完全に引き込まれることによって、弾性ストッパー96がロック溝94の上部に位置した状態でロック溝94に向かって下降した場合にのみ、前記第2胴体60は引き込み方向d2に移動することができる。これを通じて第2胴体60は定められた位置(第3胴体70がハウジング10に完全に引き込まれた場合)でのみ第1胴体50に対する相対移動をすることができる。
【0085】
この時、ロック溝94の引き出し方向d1側の一部には図10および図11に図示された通り、第3傾斜面95が形成され得る。これを通じて第3胴体70の移動時に弾性ストッパー96がロック溝94によって係止されることなく滑らかに係止部30方向に上昇することができる。
【0086】
本発明の一実施形態において、フィルタ支持構造体40は第4胴体80をさらに含むことができる。再び図7図9を参照すると、第4胴体80は第3胴体70と一体に移動するように第3胴体70に結合され得る。また、第3胴体70と第4胴体80の間に第2胴体60が配置され得、第2胴体60の取っ手側の一部は第4胴体80により覆われ得る。その結果、第4胴体80により一部が覆われた第2胴体60は、引き出し方向d1または引き込み方向d2に移動する場合、第4胴体80の荷重によって係止部30方向に浮くことが防止され得る。そして、第4胴体80は両側に所定高さを有し、第1胴体50の外側縁を囲む形態のフレーム部84を具備することによって、第1胴体50の上昇または下降を安定的にガイドすることができる。また、第4胴体80の内部には図13に図示された通り、弾性ストッパー96と結合されて弾性ストッパー96の上昇または下降を安定的にガイドするガイド部82が備えられ得る。この時、ガイド部82の外周面には弾性ストッパーの上昇または下降方向に延びる結合突起または結合溝が形成され得、弾性ストッパー96にはこれらと相応する形態の結合溝または結合突起が形成され得る。そして、第4胴体80の両側部にはレール部材を備えることができ、このようなレール部材はハウジングの内側面に備えられたさらに他のレール部材と相互作用することによって、フィルタ支持構造体40が引き出し方向d1または引き込み方向d2側にスライディングされる時、これを摩擦なしに滑らかにガイドすることができる。
【0087】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施形態に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施形態を容易に提案できるであろうが、これもまた本発明の思想範囲内に入るものと言える。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9
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図11
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図13
【国際調査報告】