(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】毛髪美容液およびサプリメント
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20240315BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20240315BHJP
A61K 8/67 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/365 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/42 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/41 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/197 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/4415 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/4188 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/714 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/315 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/095 20060101ALI20240315BHJP
A61K 31/198 20060101ALI20240315BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20240315BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240315BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240315BHJP
A61Q 7/00 20060101ALI20240315BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240315BHJP
A61K 8/9767 20170101ALI20240315BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/9789
A61K8/67
A61K8/365
A61K8/37
A61K8/42
A61K8/44
A61K8/41
A61K8/73
A61K8/64
A61K31/197
A61K31/4415
A61K31/4188
A61K31/714
A61K31/315
A61K31/095
A61K31/198
A61P17/14
A61P17/00
A61P43/00 121
A61Q7/00
A61Q19/00
A61K8/9767
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561671
(86)(22)【出願日】2022-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 EP2022059861
(87)【国際公開番号】W WO2022219037
(87)【国際公開日】2022-10-20
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522048627
【氏名又は名称】シーエス メディカ アー/エス
【氏名又は名称原語表記】CS MEDICA A/S
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリクセン, ローネ
【テーマコード(参考)】
4C083
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AC101
4C083AC102
4C083AC111
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(57)【要約】
本発明は、脱毛を含む、ふけ、爪または毛髪の弱りおよび/または割れまたは切れ毛を含む皮膚および/または毛髪に関連した症状および/または状態の治療および/または緩和に使用するための毛髪美容液およびサプリメントに関する。治療は、美容液などとして処方されるカンナビジオールおよび低分子量アルコールの組成物などのカンナビノイド含有局所投与組成物の適用、および/または、ビタミン、亜鉛、セレン、およびアミノ酸(例えば、1種以上のS含有アミノ酸)などを含むサプリメントの摂取を含んでいてもよい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i.カンナビジオール(CBD)、
ii.アルコール、例えば1種以上の低分子量アルコール、例えば1種以上の
C2-C4アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、および/またはこれらの何れかの組み合わせのうちの1種以上、
iii.水、
iv.リデンシル(Redensyl)、
v.C3-C8ジオール、例えば1,5-ペンタンジオール、
vi.キャピキシル(Capixyl)、
vii.メントール、および任意で
viii.皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、および/または
ix.カフェイン
を含む毛髪美容液などの局所投与組成物などの組成物。
【請求項2】
x.プロピレングリコール、
xi.グリセリン、
xii.皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤、例えばパルミチン酸イソプロピル、
xiii.トリエタノールアミン、
xiv.アルギニン、
xv.パンテノール、
xvi.ビタミン、例えばビタミンB、例えばビタミンB7(ビオチン)、
xvii.pH調整剤、例えばクエン酸一水和物、および/または
xviii.増粘剤、例えばキサンタンガム
のうちの1種以上をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
1種以上の成分が以下の濃度(重量%):
i.0.001~2.0%、0.05~0.5%、0.075~0.2%、または約0.1%のCBD、
ii.10~60%、30~55%、40~50%、または約30%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%、35~60%、40~55%、または約45%の水、
iv.0.5~6.0%、1.0~5.0%、2.0~4.0%、または約3%のリデンシル、
v.0.5~5.0%、1.0~4.0%、1.5~2.5%、または約2%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%、または0.2~1.0%、0.4~0.8%、約0.57%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.8%、または約0.6%のメントール、
viii.0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.85~1.15%、または約0.95%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、
ix.0.01~2.0%、0.02~0.5%、0.04~0.07%、または約0.05%のカフェイン、
x.1.0~20%、2~10%、4~6%、または約5.0%のプロピレングリコール、
xi.1.0~20%、2~15%、5~8%、または約6.5%のグリセリン、
xii.0.05~2.0%、0.1~1.0%、0.7~1.2%、または0.9%の保湿剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤、例えばパルミチン酸イソプロピル、
xiii.0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.2~0.4%、または約0.28%のトリエタノールアミン、
xiv.0.0001~1.0%、0.0005~0.1%、0.001~0.003%、または約0.002%のアルギニン、
xv.0.5~5.0%、1.0~4.0%、2.5~3.0%、または約2.7%のパンテノール、
xvi.0.1~2.0%、0.2~1.5%、0.8~1.2%、または約1.0%のビタミン、
xvii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.25~0.5%、または約0.4%のpH調整剤、および/または
xviii.0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.15~0.4%、または約0.25%の増粘剤
で提供される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
成分(i)~(ix)のうちの少なくとも5、6、7、または8種が請求項3に記載の濃度で提供される、請求項1~3の何れか一項に記載の組成物。
【請求項5】
成分(i)~(xviii)のうちの少なくとも10、12、14、15、16、または17種以上が請求項3に記載の濃度で提供される、請求項1~4の何れか一項に記載の組成物。
【請求項6】
pHが約5~7、5~6、6~7、5.2~6.8、5.6~5.7、または約5.5で処方される請求項1~5の何れか一項に記載の組成物。
【請求項7】
1.0%未満または0.1%未満の油または脂肪を含む請求項1~6の何れか一項に記載の組成物。
【請求項8】
上記CBDは、本質的に純粋な形態、例えば、結晶性または粉末形態で、および/または少なくとも95%、98%、99%、99.5%、または99.9%以上の純度で提供される、請求項1~7の何れか一項に記載の組成物。
【請求項9】
上記組成物は、1種以上のさらなるカンナビノイド、例えば1種以上の幻覚性および/または非幻覚性カンナビノイドを含まず、かつ/または上記さらなるカンナビノイドは、CBDに関して10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、または0.1重量%未満の量で存在する、請求項1~8の何れか一項に記載の組成物。
【請求項10】
さらなるカンナビノイド、例えば、CBG型、CBC型、CBD以外のCBD型、THC型、CBN型、CBE型、イソTHC型、CBL型、CBT型(これらの何れかの組み合わせを含む)のうちの1種以上のカンナビノイドを含む、THC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCC(テトラヒドロカンナビオルコール)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビフォロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、CBT(カンナビシトラン)より選択される1種以上のカンナビノイドを含み、任意で上記さらなるカンナビノイドは生理学的活性量で提供される、請求項1~8の何れか一項に記載の組成物。
【請求項11】
上記さらなるカンナビノイドは、CBD:さらなるカンナビノイドの比が、>100:1、100:1~50:1、50:1~25:1、25:1~10:1、10:1、10:1~5:1、5:1~2:1、2:1~1:1、1:1~1:2、1:2~1:5、または<1:5で提供される、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
毛髪美容液として処方される請求項1~11の何れか一項に記載の組成物。
【請求項13】
ci.ビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
ビタミンB5(パントテン酸)、
ビタミンB6、
ビタミンB7、および/または
ビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
cii.亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
ciii.セレン、例えばL-セレノメチオニン、および
civ.アミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
L-メチオニン、
L-システイン、および/または
L-シスチン(これらの何れかの組合せを含む)
を含むサプリメント。
【請求項14】
経口投与形態として処方され、任意で1種以上の賦形剤を含む請求項13に記載のサプリメント。
【請求項15】
カプセルとして処方され、任意で凝固防止剤および/またはフロー剤、例えば米ぬか抽出物、および/またはカプセルシェルを含む請求項13または14に記載のサプリメント。
【請求項16】
上記経口投与形態(例えば、丸薬、錠剤、またはカプセル)は、重量が0.2~2.0g、0~4~1.5g、0.6~1.0g、または約0.72gである、請求項14または15に記載のサプリメント。
【請求項17】
上記経口投与形態は、1日あたりの単回投与のために処方される、請求項14~16の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項18】
1種以上の成分が以下の濃度(重量%):
cxi.0.5~10%のビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
0.5~5.0%、0.8~3.0%、または1.0~1.5%、または約1.3%のビタミンB5、
0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.2~0.4%、または約0.28%のビタミンB6、
0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.20~0.5%、または約0.35%のビタミンB7、および/または
0.00005~2.0%、0.0001~1.0%、0.0002~0.0004%、または約0.0003%のビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
cxii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.7%、または約0.55%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
cxiii.0.001~2.0%、0.005~1.0%、0.0075~0.015%、または約0.01%のセレン、例えばL-セレノメチオニン、および
cxiv.25~90%のアミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
5~30%、10~25%、14~18%、または約16.7%のL-メチオニン、
10~50%、15~40%、20~30%、または約25%のL-システイン、および/または
10~50%、20~40%、26~32%、または約28%のL-シスチン
(これらの何れかの組み合わせを含む)、および任意で
cxv.5~60%のカプセル関連成分、例えば以下のうちの1種以上:
5~30%、6~20%、8~14%、または約11%の米ぬか抽出物、
5~30%、8~35%、15~20%、または約17%のカプセルシェル、および
任意で0.1~2%、0.15~1%、0.2~0.4%、または約0.3%の着色剤、例えばTiO
2
で提供される、請求項13~17の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項19】
少なくとも2または3種のビタミンBを含み、任意で上記少なくとも2または3種のビタミンBが以下の濃度:
ビタミンB5について、0.5~5.0重量%、0.8~3.0重量%、または1.0~1.5重量%、または約1.3重量%、
ビタミンB6について、0.01~2.0重量%、0.1~1.5重量%、0.2~0.4重量%、または約0.28重量%、
ビタミンB7について、0.1~2.0重量%、0.15~1.0重量%、0.20~0.5重量%、または約0.35重量%、および/または
ビタミンB12について、0.00005~2.0重量%、0.0001~1.0重量%、0.0002~0.0004重量%、または約0.0003重量%
で提供される、請求項13~18の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項20】
少なくとも2種のS含有アミノ酸を含み、上記少なくとも2種のS含有アミノ酸が以下の濃度:
5~30重量%、10~25重量%、14~18重量%、または約16.7重量%のL-メチオニン、
10~50重量%、15~40重量%、20~30重量%、または約25重量%のL-システイン、および/または
10~50重量%、20~40重量%、26~32重量%、または約28重量%のL-シスチン
で提供される、請求項13~19の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項21】
毛髪美容液などの請求項1~12の何れか一項に記載の局所投与組成物などの組成物を提供する方法であって、
a.アルコールを水に直接加えることによってアルコールおよび水の混合物を提供すること、
b.所望の成分をそれぞれの量で提供すること、
c.上記アルコール/水混合物に上記成分を混合および/または溶解すること、および任意で
d.pHを、例えば5~6、例えば5.5に調整することを含み、任意で上記pHの調整は有機酸またはその塩、例えばクエン酸、特にクエン酸一水和物を用いることを含む方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法に従って得られるまたは得ることができる組成物。
【請求項23】
対象者の毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療に使用するための局所投与組成物であって、上記治療は、請求項1~12または22の何れか一項に記載の組成物を、ヒトまたは動物などの対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、爪床のうちの1つ以上に局所適用することを含む、局所投与組成物。
【請求項24】
上記組成物は毛髪美容液である、請求項23に記載の局所投与組成物。
【請求項25】
治療はサプリメントの摂取を含む、請求項24に記載の局所投与組成物。
【請求項26】
上記サプリメントは、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、およびセレンを含む、請求項25に記載の局所投与摂取。
【請求項27】
上記サプリメントは請求項13~20の何れか一項に記載のサプリメントである、請求項26に記載の局所投与摂取。
【請求項28】
対象者の毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態の治療に使用するためのサプリメントであって、上記治療は、請求項13~20の何れか一項に記載のサプリメントの摂取を含む、サプリメント。
【請求項29】
上記治療は、カンナビノイド含有組成物を上記毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に局所適用することを含む、請求項28に記載のサプリメント。
【請求項30】
上記カンナビノイドは生理学的活性量のCBDであるか、あるいはそれを含む、請求項29に記載のサプリメント。
【請求項31】
上記CBD含有組成物は請求項1~12または22の何れか一項に記載の組成物である、請求項29~30の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項32】
上記CBD含有組成物は毛髪美容液である、請求項29~31の何れか一項に記載のサプリメント。
【請求項33】
毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法であって、ヒトまたは動物などの対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、爪床のうちの1つ以上に請求項1~12または22の何れか一項に記載の組成物を局所適用することを含む方法。
【請求項34】
上記組成物は毛髪美容液である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
治療はサプリメントの摂取を含む、請求項33または34に記載の方法。
【請求項36】
上記サプリメントは、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、およびセレンを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
上記サプリメントは請求項13~20の何れか一項に記載のサプリメントである、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法であって、対象者による請求項13~20の何れか一項に記載のサプリメントの摂取を含む方法。
【請求項39】
上記治療は、カンナビノイド含有組成物を上記毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に局所適用することを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
上記カンナビノイドは生理学的活性量のCBDであるか、あるいはそれを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
上記CBD含有組成物は請求項1~13または22の何れか一項に記載の組成物である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
上記CBD含有組成物は毛髪美容液、皮膚治療のための組成物、および/または爪治療のための組成物である、請求項40または41に記載の方法。
【請求項43】
上記治療は、毛髪治療、脱毛または薄毛、皮膚治療、および/または爪治療のうちの1つ以上であり、上記脱毛または薄毛は、
アンドロゲン性脱毛症、
休止期脱毛、
成長期脱毛、および/または
牽引性脱毛症
のうちの1つ以上によって生じるか、あるいはそれに関連している、請求項23~42の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項44】
上記毛髪治療は脱毛および/または薄毛に対する治療である、請求項23~43の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項45】
上記治療は、薄毛および/または脱毛を緩和、低減、停止、抑制し、かつ/または抜けた毛髪または弱った毛髪を回復させる、請求項23~44の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項46】
上記対象者は男性または女性である、請求項23~46の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項47】
上記治療は、1日あたり上記頭皮上に請求項1~12または22~27の何れか一項に記載の局所投与組成物を1~10ml、2~8ml、3~5ml、または約4ml適用することを含む投薬計画を含む、請求項23~46の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項48】
上記局所投与組成物は、1cm間隔などで一筋ずつ上記頭皮に適用され、この際、マッサージして浸透を助けること、および任意で薄毛が最も目立つ領域に集中させることを含む、請求項47に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項49】
連続して2~10日、3~7日、4~6日、または5日の治療の後、1~7日、2~4日、2日、または3日の期間治療しないというサイクルを1回以上含む、請求項23~48の何れか一項に記載の組成物、毛髪美容液、サプリメント、または方法。
【請求項50】
上記治療は遺伝性薄毛および/または遺伝性禿頭症に関連した治療であり、上記治療は、約2カ月の治療期間と、それに続く1~2カ月の非治療期間を含み、上記治療は、5日の治療+2日の非治療からなる治療サイクルを8~10回含む、請求項1~49の何れか一項に記載の毛髪美容液および/またはサプリメント。
【請求項51】
請求項1~50の何れか一項に記載のCBD含有組成物。
【請求項52】
上記局所投与組成物の提供に用いられるCBDは結晶性である、請求項51に記載の組成物。
【請求項53】
上記局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、
図1に示される結晶などの針状結晶である、請求項51または52に記載の組成物。
【請求項54】
上記局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、
図2に示される結晶と同様の結晶など、クラスター状または房状ではない、請求項51または53の何れか一項に記載の組成物。
【請求項55】
上記CBD結晶は、臨界CO
2抽出を含む抽出方法によって提供されない、請求項51~54の何れか一項に記載の組成物。
【請求項56】
上記CBD結晶は、イソプロパノールなどのC
3-C
4アルコールによる抽出、およびヘプタンなどのC
6-C
8アルコールによる1つ以上の結晶化工程を含む方法によって提供される、請求項51~55の何れか一項に記載の組成物。
【請求項57】
上記CBD結晶は、臨界CO
2抽出、およびヘプタンなどのC
6-C
8アルカンによる1つ以上の結晶化工程を含む方法によって提供される、請求項51~56の何れか一項に記載の組成物。
【請求項58】
上記C
3-C
4アルコールはイソプロパノールであり、上記C
6-C
8アルカンはヘプタンである、請求項56または57に記載の組成物。
【請求項59】
上記結晶性CBDは、0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満のテルペンなど、著しい量のテルペンを含まない、請求項51~58の何れか一項に記載の組成物。
【請求項60】
上記結晶性CBDは、0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満のテルペノイドなど、著しい量のテルペノイドを含まない、請求項51~59の何れか一項に記載の組成物。
【請求項61】
上記CBDは、
図1に示される結晶などの針状結晶を形成することができるCBDの高次構造を有する、請求項51~60の何れか一項に記載のCBD含有組成物。
【請求項62】
上記CBDは「A型CBD」であり、かつ/または「B型CBD」ではない、請求項51~61の何れか一項に記載のCBD含有組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者において毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療および/または緩和に使用するための毛髪美容液およびサプリメントに関する。治療は、美容液などとして処方されるカンナビジオールおよび低分子量アルコールを含有する組成物などのカンナビノイド含有組成物の適用、および/または、ビタミン、亜鉛、セレン、およびアミノ酸(例えば、1種以上のS含有アミノ酸)などを含むサプリメントの摂取を含んでいてもよい。
【背景技術】
【0002】
WO2020024056は、脱毛を低減し、毛髪の成長を促進するための、カンナビジオール(CBD)、エタノール、および水を含む組成物に関する。
【0003】
CN110664663A(HANGZHOU AIBEIDA TECH CO LTD)は、カンナビジオールを含む抗脱毛剤に関する。
【0004】
WO2018/229072A1(CAPILLI MED GMBH[DE])は、キャピキシル(Capixyl)およびレンシル(Rensyl)を組み合わせた脱毛の治療のための植物性薬に関する。
【0005】
KARACA N. et al.,J COSMO TRICHOL(2019),Vol.5,Issue 1,“A Comparative Study between Topical 5% Minoxidil and Topical “Redensyl,Capixyl,and Procapil” Combination in Men with Androgenetic Alopecia”は、とりわけ、脱毛の治療のためのリデンシル(Redensyl)およびキャピキシル(Capixyl)の使用に関する。
【0006】
US8758826は、CBD、エタノール、および水を含む、毛髪障害の治療のための組成物に関する。
【0007】
WO2019049142は、スピラントール、キバナオランダセンニチから単離された脂肪酸アミド、およびカンナビノイド(CBDなど)を含む、円形脱毛症の治療のための組成物に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書で示されるように、驚くべきことにかつ/または予期せず、本発明者らは、広範囲の成分候補からCBD、リデンシル(Redensyl)、およびキャピキシル(Capixyl)を含む組成物が対象者の毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪などに関連した状態など、α-ケラチン含有組織に関連した状態に関して有効であることを見出した。
【0009】
I.美容液などとして処方されたCBDおよび低分子量アルコールを含有する局所投与組成物は、対象者の1種以上のα-ケラチン含有組織に関連した該症状、状態、または疾患を緩和、減少、および/または向上させることができる。
【0010】
II.サプリメントなどの経口摂取用組成物は、対象者のα-ケラチン含有組織に関連した該症状、状態、または疾患を緩和、減少、および/または向上させることができる。そのような組成物は、可能性のあるものの長いリストからごく少ない有効成分のみ、例えば、アミノ酸、ビタミン、亜鉛、およびセレン(「セレニウム」)を必要としてもよい。
【0011】
III.上記症状、状態、および/または疾患のさらなる向上は、上記CBD含有組成物の適用と上記経口摂取用組成物の組み合わせ治療によって達成することができる。
【0012】
本発明は、以下の態様を含んでいてもよく、例えば、以下のような概要であってもよい。
【0013】
第1の態様において、本発明は、
i.カンナビジオール(CBD)、
ii.アルコール、例えば1種以上の低分子量アルコール、例えば1種以上のC2-C4アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、および/またはこれらの何れかの組み合わせのうちの1種以上、
iii.水、
iv.リデンシル(Redensyl)、
v.C3-C8ジオール、例えば1,5-ペンタンジオール、
vi.キャピキシル(Capixyl)、
vii.メントール、および任意で
viii.皮膚治癒化合物、および/または
ix.カフェイン
を含む組成物に関する。
【0014】
好適な組成物は局所投与組成物として処方されてもよい。実施形態によっては、上記組成物は毛髪美容液などの美容液として処方されてもよい。そのような美容液は、頭皮および/または毛髪に関連した使用および/または適用に特に好適であると考えられる。しかしながら、爪および/または皮膚などの他のα-ケラチン含有組織の治療にも適用可能であってもよい。
【0015】
実施形態によっては、上記局所投与組成物の提供に用いられるCBDは、本明細書で開示されるような「A型CBD」など、結晶性である。実施形態によっては、上記CBDは針状結晶として提供されるか、あるいは針状結晶を形成することができる。
【0016】
第2の態様において、本発明は、1種以上のビタミン、亜鉛、セレン、および1種以上のアミノ酸を含む、サプリメントなどの経口摂取用組成物に関する。実施形態によっては、そのような組成物は、例えば、
a.ビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
- ビタミンB5(パントテン酸)、
- ビタミンB6、
- ビタミンB7、および/または
- ビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
b.亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
c.セレン、例えばL-セレノメチオニン、および
d.アミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
- L-メチオニン、
- L-システイン、および/または
- L-シスチン(これらの何れかの組合せを含む)
を含んでいてもよい。
【0017】
実施形態によっては、このような組成物は、例えば、サプリメントとして処方することができる。頭皮および/または毛髪に関連した使用および/または適用の治療に好適であることとは別に、上記サプリメントは、爪および/または皮膚に関連した使用および/または適用にも好適である。
【0018】
第3の態様において、本発明は、第1の態様による局所投与組成物(例えば毛髪美容液)などの組成物を提供する方法に関し、上記方法は以下の行為(または工程)を含む。
- アルコールを水に直接加えることによってアルコールおよび水の混合物を提供すること、
- 所望の成分をそれぞれの量で提供すること、
- 上記アルコール/水混合物に上記成分を混合および/または溶解すること、
- pHを、例えば5~6、例えば5.5に調整すること。
【0019】
実施形態によっては、上記局所投与組成物の提供に用いられるCBDは、本明細書で開示されるような「A型CBD」など、結晶性である。実施形態によっては、上記CBDは針状結晶として提供されるか、あるいは針状結晶を形成することができる。
【0020】
第4の態様において、本発明は、第3の態様による方法に従って得られるまたは得ることができる組成物に関する。
【0021】
第5の態様において、本発明は、対象者の毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療に使用するための局所投与組成物に関し、上記治療は、本明細書で開示されるような組成物、例えば第1または第4の態様によるCBD含有組成物を対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、および/または爪床のうちの1つ以上に局所適用することを含む。
【0022】
第6の態様において、本発明は、対象者の毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態の治療に使用するためのサプリメントなどの経口摂取用組成物に関し、上記治療は、第2の態様などの本明細書で開示されるようなサプリメントの摂取を含む。
【0023】
第7の態様において、本発明は、毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法に関し、上記方法は、本明細書で開示されるような局所投与組成物(例えば、第1、第4、または第5の態様によるもの)などの組成物を対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、爪床のうちの1つ以上に局所適用することを含む。実施形態によっては、上記治療は、サプリメントなどの経口投与形態の摂取を含んでいてもよい。実施形態によっては、上記経口投与形態(例えばサプリメント)は、本明細書で開示されるような組成物、例えば第2または第6の態様によるものである。
【0024】
第8の態様において、本発明は、毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法に関し、上記方法は、本明細書で開示されるようなサプリメント(例えば、第2または第6の態様によるもの)などの経口投与形態の摂取を含む。このような治療は、局所投与組成物、例えばカンナビノイド含有組成物(例えば、本明細書で開示されるようなCBD含有組成物、例えば、第1、第4、または第5の態様によるもの)を上記毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に適用することをさらに含んでいてもよい。
【0025】
第9の態様において、本発明は、本明細書で開示されるような1種以上の組成物および/または方法、例えば、第5の態様による治療のためのCBD含有組成物、第6の態様による治療のための経口投与形態、および/または第7もしくは第8の態様による方法に関し、上記治療は、毛髪治療、皮膚治療、および/または爪治療のうちの1つ以上である。
【0026】
第10の態様において、本発明は、上記態様の何れか一つによる組成物を含む容器に関する。
【0027】
第11の態様において、本発明は、第10の態様による1つ以上の容器、使用のための指示書、および任意で包装を含むキットに関する。
【0028】
第12の態様において、本発明は、局所投与組成物などのCBD含有組成物に関し、上記製剤に用いられるCBDは結晶性である。実施形態によっては、上記組成物は、本明細書で開示されるようなおよび/または第3の態様および/または第4の態様における局所投与組成物である。実施形態によっては、上記CBDは、第1の態様および/または実施例などで開示されるようなA型(針状結晶)であるか、あるいは針状結晶を形成することができる。
【0029】
第13の態様において、本発明は、本明細書で開示されるような経口投与サプリメントを局所投与組成物、特に本明細書で開示されるようなCBD含有局所投与組成物と組み合わせて投与することを含む投薬計画に関する。実施形態によっては、上記CBDは「A型」である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】針状結晶を形成するカンナビノール(CBD)の顕微鏡写真である。CBD結晶は
www.enecta.com.から得た。
【
図2】クラスター状または房状結晶を形成するカンナビノール(CBD)の顕微鏡写真である。CBD結晶は
www.pharma-hemp.comから得た。
【発明を実施するための形態】
【0031】
定義
本発明の文脈において、文脈上明示的に示されていなければ、単語の単数形は複数形を含んでいてもよく、逆もまた同様である。よって、「a」、「an」、および「the」とは、一般にそれぞれの用語の複数形を含む。例えば、「成分」または「方法」とは、複数の「成分」または「方法」を含んでいてもよい。
【0032】
同様に、単語「含む」、「含有する」、および「含有」は、排他的ではなく包括的に解釈されるべきである。本開示によって提供される実施形態は、具体的に本明細書で開示されていない要素を欠いていてもよい。よって、用語「含む」、「含有」を用いて規定される実施形態の開示は、「開示された成分からなる」および「から本質的になる」実施形態の開示でもある。よって、用語「含む」、「含有」は一般に、記載した部分、工程、特徴、または成分の存在を指定するものとして解釈されるべきであるが、1つ以上の追加の部分、工程、特徴、または成分の存在を除外するものではない。よって、例えば、ある化合物を含む組成物は、追加の化合物を含んでいてもよい。
【0033】
一般に、本明細書で開示されるような組成物、特に局所投与組成物および/または経口摂取用組成物は、1種以上の医薬的に許容可能担体、賦形剤、安定化剤などを含んでいてもよい。
【0034】
本明細書で用いられる場合、特に用語の列挙が続く場合、「例えば」または「など」のような用語は例示的で説明的なものでしかなく、排他的または包括的と見なされるべきではない。本明細書で開示される何れの実施形態も、本明細書で開示される他の何れの実施形態と組み合わせてもよい。
【0035】
特段断りがない限り、本明細書で表されるすべての百分率は、組成物の総重量の重量によるものである。よって、特段断りがない限り、「%」は、「重量/重量(w/w)%」を示し、「重量%」または「wt%」という。
【0036】
本発明の文脈において、用語「約」、「およそ」、「ほぼ」、または記号「~」は互いに言い換え可能であってもよく、分析誤差など、当該分野で一般に許容される変動および/または不確かさを含むことを意味する。よって、「約」はまた、当該分野で共通して経験される測定上の不確かさを示していてもよく、例えば+/-1、2、5、10、またはさらに20パーセント(%)程度の大きさであってもよい。さらに、「約」は、言及された数の+/-20、+/-15、+/-10、+/-5、+/-2、+/-1、+/-0.5、+/-0.1%の範囲などの数値範囲にある数を指していると理解されてもよい。また、本明細書においてすべての数値範囲は、その範囲内のすべての整数または分数を含むと解釈されるべきである。
【0037】
本明細書で用いられる用語「実施形態によっては」は、「一実施形態において」、「実施形態によっては」、および「1つ以上の実施形態において」を含むことを意味する。
【0038】
本発明の文脈において、用語「対象者」または「患者」は互いに言い換え可能であってもよく、ヒト、動物、および/または哺乳類を含むことを意味する。特に、ヒトの対象者は、例えば、女性、男性、高齢者、成人、青年、子供、または幼児のうちの1つ以上より選択することができる。動物の対象者は、例えば、ペット、家畜、哺乳類、爬虫類、鳥、および/または動物園の動物より選択することができる。
【0039】
実施形態によっては、対象者または患者は、爪、毛髪、および/または皮膚のうちの1つ以上などのα-ケラチン含有組織に関連したおよび/または現れた1つ以上の症状、状態、および/または疾患と診断され、それに影響され、かつ/またはそれを患っていてもよい。対象者が動物である場合、上記α-ケラチン含有組織は、例えば、鉤爪、蹄、角、および枝角のうちの1つまたはであり得る。
【0040】
本発明の文脈において、用語「治療」は、対象者の何れかの症状、状態、または疾患を緩和、低減、向上、および/または治癒することを目的とした行為を意味する。
【0041】
一般に、「毛髪」は、タンパク質、とりわけα-ケラチンから主になる。毛髪は、真皮に見られる毛包から成長するタンパク質フィラメントである。毛髪は、哺乳類の特徴を規定するものと見なすことができる。ヒトの体は、無毛皮膚の領域は別として、太い硬毛と微細なうぶ毛を生成する毛包で覆われている。一般に、用語「毛髪」は、頭皮から成長するヒトの毛髪だけでなく、動物の毛も含むことを意味し、よって下毛(またはアンダーファー、下毛ともいう)、剛毛(awn hair)、および刺毛を含む。実施形態によっては、「毛髪」は、頭皮から成長する太い硬毛である。実施形態によっては、「毛髪」は、うぶ毛、脇毛、陰毛、顔、胸および腹、腕、および/または脚の毛などの体毛であるか、あるいはそれを含んでいてもよい。
【0042】
一般に、「爪」は、霊長類に一般に共通する指および足指の先端にあるケラチン状の板である。爪は、他の動物では鉤爪に対応すると考えることができる。指の爪および足指の爪は、α-ケラチンという強靱な保護タンパク質からなり、α-ケラチンは重合体であり、脊椎動物の蹄、毛髪、鉤爪、および角に見られる。本発明の文脈において、用語「爪」は、鉤爪、蹄など、動物の対応するおよび/または類似する組織を含むことを意味する。
【0043】
本発明の文脈において、用語「頭皮」は、ヒトの顔の前面と首の側部および後部とによって縁取られた解剖学上の領域を含むことを意味する。通常、頭皮は、以下の5つの層を有すると説明される。(1)頭髪が成長する頭の皮膚。これは多数の皮脂腺および毛包を含む。(2)頭皮の神経および血管を含み、皮膚の下にある、脂肪および繊維状組織の密な皮下層である結合組織。(3)次の層は帽状腱膜という腱膜である。これは密な繊維状組織の強靱な層であって、前方の前頭筋から後方の後頭筋まで及ぶ。(4)疎性輪紋状結合組織層は、3つの上部層と頭蓋骨膜との間の容易な分離面を提供する(5)頭蓋骨膜は頭蓋骨の骨膜であり、骨に栄養を供給して修復能力を提供する。本発明の文脈において、用語「頭皮」は、特に動物において、厚い保温性のある毛が成長する皮膚を含むことを意味する。
【0044】
「ふけ」は、主に頭皮に影響する皮膚状態である。症状は剥離を含み、場合によっては痒みを伴う。皮膚の炎症を含むよりひどい状態は、脂漏性皮膚炎として知られている。ふけの原因は分かっておらず、遺伝的および環境的因子を多数含むと考えられる。一般に、発症機序は皮膚細胞の過度の成長を含む。発明者の知る限り、ふけに対する信頼性のある治療はない。
【0045】
本発明の文脈において、α-ケラチン含有組織に関連したおよび/または現れた症状、状態、または疾患は、以下のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
i.爪:爪の弱り、爪の割れ、爪の折れ、
ii.毛髪:毛髪の弱り、毛髪の切れ、毛髪のスタイリング性の低下、枝毛、毛髪の強度の低下、毛髪のボリュームの減少、脱毛、薄毛(例えば、生え際の後退、頭皮の頭頂部の脱毛、頭皮全体に広がる薄毛のうちの1つ以上)、脱毛症、円形脱毛症、牽引性脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、禿頭症、男性型禿頭症、女性型禿頭症、遺伝性禿頭症、遺伝性薄毛、および/または
iii.皮膚/頭皮:ふけ、脂漏性皮膚炎、乾癬、痒み、焼けるような感覚、乾燥、脂っぽさ、発疹。
【0046】
男性の脱毛および薄毛に関連した状態:
アンドロゲン性脱毛症は、男性の禿頭症の最も共通した形態であると考えられ、毛包の縮小が様々な程度の男性型禿頭症を生じさせるホルモンDHTに関連した多数の因子によって生じる。女性の場合と同様、遺伝はこの疾患の重要な因子となる。
【0047】
休止期脱毛(TE) - 男性の脱毛:対象者が栄養不良、感染、大きな手術、または他の形態の過度なストレスなどの何か心的外傷に晒されると、成長期(成長)相または退行期(休眠)相にある毛髪の約90パーセントの多くは、反発(休止期)相に切り替わる。通常、ストレスのかかる出来事の約6週間から3カ月後が、休止期脱毛という現象が始まる時である。TE相がピークに達するときに一握りの毛髪を失い得る。ストレスに関連した脱毛(TE)を患っているほとんどの人で、体がストレスに影響を受ける限り脱毛が継続するようである。男性によっては、休止期脱毛は慢性障害であるかもしれず、きっかけやストレス要因の真の理解がないままでは、何ヶ月、さらには何年も続くことがある。
【0048】
成長期脱毛 - 男性の脱毛:毛包が内部から影響を受けて、毛包の有糸分裂または代謝活性が損なわれると、成長期脱毛が起こる。この種の脱毛は、多くの場合、化学療法に関係づけられる。化学療法は体の急速に分裂する癌細胞を標的とするので、成長(成長期)相の毛包などの体の他の急速に分裂する細胞もひどく影響を受けることになる。化学療法の開始後すぐに、毛髪がまだ成長期相にある状態で、約90パーセント以上の毛髪が抜け落ちる。
【0049】
女性の脱毛および薄毛に関連した状態:
アンドロゲン性脱毛症 - 一般に、男性ホルモン脱毛症の女性は、頭皮全域に薄毛が広がる。一方、男性では薄毛が広がることは希であるが、その代わり、いくつかの別個のパターンの禿頭症を有する。女性によっては、2種類のパターンの組み合わせを有する場合がある。女性のアンドロゲン性脱毛症は、典型的にはごく少量存在する男性ホルモンであるアンドロゲンの作用によるものである。アンドロゲン性脱毛症は、卵巣嚢胞、高アンドロゲン指数の避妊薬の使用中止、妊娠、および閉経を含むホルモンの作用に関連した多くの因子によって生じ得る。男性の場合と同様、ホルモンDHTは、女性型禿頭症を患っている女性の毛包の縮小に対する責任がある場合がある。しかしながら、これは50歳代以降でのみ見られることが最も多い。遺伝はこの疾患/状態の重要な因子となる。
【0050】
休止期脱毛(TE) - 対象者が出産、栄養不良、重篤な感染、大きな手術、または極度のストレスのような何か心的外傷を受けると、成長期(成長)相または退行期(休眠)相にある毛髪の約90パーセントの多くは、反発(休止期)相に切り替わる。通常、ストレスのかかる出来事の約6週間から3カ月後が、休止期脱毛という現象が始まる時である。TE相がピークに達するときに一握りの毛髪を失い得る。ストレスに関連した脱毛(TE)を患っているほとんどの人で、体がストレスに影響を受ける限り脱毛が継続するようである。女性によっては、休止期脱毛は慢性障害であるかもしれず、きっかけやストレス要因の真の理解がないままでは、何ヶ月、さらには何年も続くことがある。
【0051】
成長期脱毛は、毛包内部から影響を受けて、毛包の有糸分裂または代謝活性が損なわれると起こる。この種の脱毛は、多くの場合、化学療法に関係づけられる。化学療法は体の急速に分裂する癌細胞を標的とするので、成長(成長期)相の毛包などの体の他の急速に分裂する細胞もひどく影響を受けることになる。化学療法の開始後すぐに、毛髪がまだ成長期相にある状態で、約90パーセント以上の毛髪が抜け落ちる。
【0052】
牽引性脱毛症は通常、女性にのみ見られ、時間と共に毛髪が引っ張られるタイトなヘアスタイルから毛包が受ける外傷により生じる。この状態が検出されて十分に早期に修正されれば、毛髪はまた成長することができる。牽引性脱毛症は、三つ編み、ポニーテイル、およびその他のタイトなスタイリングのヘアスタイルで生じ得る。
【0053】
第1の態様において、本発明は、以下を含む組成物に関する。
i.カンナビジオール(CBD)、
ii.アルコール、例えば1種以上の低分子量アルコール、例えば1種以上のC2-C4アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、および/またはこれらの何れかの組み合わせのうちの1種以上、
iii.水、および以下のうちの1種以上:
iv.リデンシル(Redensyl)、
v.C3-C8ジオール、例えば1,5-ペンタンジオール、
vi.キャピキシル(Capixyl)、および/または
vii.メントール。
【0054】
任意で、上記組成物は、(viii)皮膚治癒化合物および/または(ix)カフェインをさらに含んでいてもよい。よって、このような組成物は、(I)成分(i)~(vi)または(i)~(vii)を含むが、皮膚治癒化合物もカフェインも含まないか、(II)成分(i)~(vi)または(i)~(vii)および皮膚治癒化合物を含むが、カフェインを含まないか、(III)成分(i)~(vi)または(i)~(vii)およびカフェインを含むが、皮膚治癒化合物を含まないか、(IV)成分(i)~(vi)または(i)~(vii)、皮膚治癒化合物、およびカフェインを含んでいてもよい。
【0055】
CBDの好適な濃度範囲としては、例えば、0.001~2.0重量%、0.05~0.5重量%、0.075~0.2重量%、または約0.1重量%のCBDを含んでいて重量%もよい。実施形態によっては、この濃度は0.001未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0超とすることもできる。
【0056】
CBDは、(i)細胞の補充/更新、(ii)毛髪の成長の刺激および/または増加、および/または(iii)ジヒドロテストステロン(DHT)の低減および/または阻害のうちの1つ以上などのプラス効果を提供すると考えられる。DHTは、エネルギー量の低下により毛髪の成長相を減少させ、それによって脱毛が起こるプロセスに関わっていると考えられる。毛包は徐々に小さくなり、最終的に破壊されて、時間と共に禿頭症が発症する。
【0057】
一般に、第1の態様によるCBD含有組成物は、水およびアルコール、例えば1種以上の低分子量アルコール、例えば1種以上のC2-C4アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、および/またはこれらの何れかの組み合わせのうちの1種以上を含む(本明細書では、CBD含有組成物とも言う)。通常、上記アルコールは水と混和性であり、CBDおよび任意で何れかの1種以上のさらなる成分の可溶化を提供しかつ/またはそれに寄与する。実施形態によっては、上記低分子量アルコールは、C2、C3、および/またはC4アルコールであるか、あるいはそれを含む。実施形態によっては、上記低分子量アルコールは、C2またはC3アルコールであるか、あるいはそれを含む。実施形態によっては、上記低分子量アルコールはエタノールであるか、あるいはそれを含む。
【0058】
アルコールの好適な濃度範囲としては、例えば、10~60重量%、30~55重量%、40~50重量%、または約30重量%のアルコール、例えば低分子量アルコール(例えばエタノール)を含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は10%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は60%超とすることもできる。
【0059】
本発明の文脈において、エタノールなどの低分子量アルコールは浸透促進剤として作用し、よって皮膚および/または頭皮に活性物質を提供することに寄与し、それを媒介し、かつ/またはそれを容易にすると考えられる。実施形態によっては、低分子エタノールは、浸透促進剤、収着促進剤および/または促進物質として作用してもよい。
【0060】
CBD含有組成物は水を含み、通常、水は100重量%になるまで提供される。水は、1種以上の有効成分に対して溶媒、希釈剤、担体、および/または媒体として作用してもよい。一般に、水はまた、アルコールよりも刺激が少なく、「皮膚に親和性」および/または「毛髪に親和性」であり、よってアルコールおよび/または他の成分などの望ましくない効果を低減し軽減すると考えられる。
【0061】
水の好適な濃度範囲としては、例えば、30~70重量%、35~60重量%、40~55重量%、または約45重量%の水を含んでいてもよい。最終組成物中、水は「100%になるまで」提供することができる。実施形態によっては、この濃度は30%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は70%超とすることもできる。
【0062】
実施形態によっては、CBD含有組成物はリデンシル(Redensyl)=成分(iv)を含む。実施形態によっては、CBDおよび低分子量アルコールを含有する組成物は、成分(iv)と、成分(v)、(vi)、および/または(vii)のうちの1種以上とを含む。
【0063】
リデンシルの好適な濃度範囲としては、例えば、0.5~6.0重量%、1.0~5.0重量%、2.0~4.0重量%、または約3重量%のリデンシルを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.5%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は6.0%超とすることもできる。
【0064】
リデンシルは、毛髪の成長を刺激する効果をもたらすと考えられる。何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、CBDおよびリデンシルの組み合わせはプラスの相乗効果をもたらすと考えられる。リデンシルは、ジヒドロケルセチン-グルコシド(DHQG:0.005%)、没食子酸エピガロカテキングルコシド(EGCG2:0.0009%)、グリシン(0.005%)、塩化亜鉛(0.002%)、メタ重亜硫酸塩(0.015%)、グリセリン:50%、および水QSP100%を含むか、これらからなるか、あるいはこれらから本質的になると報告されている。リデンシル(R)に関するさらなる情報は、例えばここ:http://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwjUzM3s2JbvAhVltIsKHXmuAyoQFjABegQIARAD&url=http%3A%2F%2Fwww.nardev.com%2FUploadSection%2FProdCat-276-1446515551.pdf&usg=AOvVaw26ucjjgXwnMona4A9m-t_I、またはwww.gomo-energy.com/media/pdf/ae/c6/32/redensyl_studie.pdfで見出される。
【0065】
実施形態によっては、CBD含有組成物はジオール、例えばC3-C8ジオール(例えば1,5-ペンタンジオール)=成分(v)を含む。実施形態によっては、CBDおよび低分子量アルコールを含有する組成物は、成分(v)と、成分(iv)、(vi)、および/または(vii)のうちの1種以上とを含む。
【0066】
C3-C8ジオールの好適な濃度範囲としては、例えば、0.5~5.0重量%、1.0~4.0重量%、1.5~2.5重量%、または約2重量%のC3-C8ジオール(例えば1,5-ペンタンジオール)を含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.5%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は5.0%超とすることもできる。
【0067】
ジオール、例えばC3-C8ジオール(例えば1,5-ペンタンジオール)は溶媒として作用して、閉塞した毛嚢に対して洗浄/浄化作用をもたらすと考えられる。さらに、ジオールは浸透促進剤、収着促進剤および/または促進物質として作用してもよい。
【0068】
実施形態によっては、CBD含有組成物はキャピキシル(Capixyl)=成分(vi)を含む。実施形態によっては、CBDおよび低分子量アルコールを含有する組成物は、成分(vi)と、成分(iv)、(v)、および/または(vii)のうちの1種以上とを含む。
【0069】
キャピキシルの好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、または0.2~1.0重量%、0.4~0.8重量%、約0.57重量%のキャピキシルを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超、例えば2.5%以上または3.0以上とすることもできる。
【0070】
キャピキシルは、毛髪の成長の増加および/または刺激を提供し、かつ/またはDHT阻害剤として提供されると考えられる。何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、CBDおよびキャピキシルの組み合わせはプラスの相乗効果をもたらすと考えられる。キャピキシルTMは、(INCI)ブチレングリコール、水、デキストラン、アセチルテトラペプチド-3、ムラサキツメクサ(クローバー)花抽出物を含むか、これらからなるか、あるいはこれらから本質的になると報告されている。さらなる詳細は、例えばここ:https://www.lucasmeyercosmetics.com/sites/lucasmeyer-corp-v2/files/products/pdf/6-tech-file-capixyl.pdf、またはwww.foligain.nl/media/downloads/Capixyl.pdfで見出される。
【0071】
実施形態によっては、CBD含有組成物はメントール=成分(vii)を含む。実施形態によっては、CBDおよび低分子量アルコールを含有する組成物は、成分(vii)と、成分(iv)、(v)、および/または(vi)のうちの1種以上とを含む。
【0072】
メントールの好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、0.2~1.0重量%、0.4~0.8重量%、または約0.6重量%のメントールを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0073】
メントールは、皮膚および/または頭皮、特に皮膚/頭皮の細い血管において血液の流れおよび/または循環を刺激すると考えられる。
【0074】
任意で、例えば、
viii.皮膚治癒化合物、および/または
ix.カフェイン
などの1種以上のさらなる成分が存在してもよい。
【0075】
よって、実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、1種以上の皮膚治癒化合物=成分(viii)をさらに含んでいてもよい。
【0076】
皮膚治癒化合物の好適な濃度範囲としては、例えば、0.01~3.0重量%、0.1~2.0重量%、0.5~1.5重量%、または約1.0重量%の皮膚治癒化合物を含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は3.0%超とすることもできる。
【0077】
皮膚治癒化合物の効果は、皮膚治療の増加、皮膚病変の修復の向上、および/または創傷治癒のうちの1つ以上であると考えられる。
【0078】
実施形態によっては、上記皮膚治癒化合物は、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩であるか、あるいはそれを含む。実施形態によっては、上記CBD含有組成物は、0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.85~1.15%、または約0.95%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩を含む。
【0079】
ヒアルロン酸/塩(例えばヒアルロン酸ナトリウム)は、毛幹の水分を保持すること、および/または毛髪をとかすもしくはブラッシングするのを容易にすることに寄与し、それによって切れを低減させると考えられる。さらに、ヒアルロン酸/塩(例えばヒアルロン酸Na)は、毛髪の成長の刺激、乾燥した頭皮の剥脱、毛髪のこし、弾力、および柔らかさの促進、および/または弱った毛髪の束の支持および強化のうちの1つ以上を提供してもよい。
【0080】
さらに、実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、カフェイン=成分(vii)と、成分(iv)、(v)、および/または(vi)のうちの1種以上とを含んでいてもよい。
【0081】
カフェインの好適な濃度範囲としては、例えば、0.01~2.0重量%、0.02~0.5重量%、0.04~0.07重量%、または約0.05重量%のカフェインを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.01%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0082】
カフェインの効果は、その生物学的活性および皮膚バリアに浸透する能力を含むことだと考えられる。カフェインはまた、皮膚/頭皮での血液の微少循環を増加させると考えられる。カフェインはまた、5-α還元酵素活性、およびテストステロンをDHTに変換することができる酵素の阻害などによって毛髪の成長を刺激すると考えられる。
【0083】
好適には、組成物は局所投与組成物として処方することができる。実施形態によっては、上記組成物は毛髪美容液などの美容液として処方されてもよい。このような美容液は、頭皮および/または毛髪に関連した使用および/または適用に特に好適であると考えられる。用語「美容液」は、当該分野で明確に定義されていないかもしれないが、皮膚または毛髪美容液は、高濃度の特定の有効成分を皮膚、特に毛髪美容液の文脈では頭皮に送達するように設計された皮膚および/またはヘアケア製品であると一般に認められているようである。多くの場合、美容液は透明に見え、ジェル状、または液体であってもよく、保湿剤よりも粘度が低い傾向にある。関連する活性成分/分子が皮膚に浸透できると考えられる。一般に、美容液中の有効成分は、従来の非美容液製剤よりも濃縮されている傾向にある。よって、特に対象者が敏感な皮膚を有する場合、美容液による治療時の刺激および/または乾燥などの望ましくない反応を避けるために細心の注意を払わなければならない。第1の態様によるCBD含有組成物は、そのようなマイナスの反応を避けるように設計および/または処方されると考えられる。
【0084】
実施形態によっては、本明細書で開示されるようなCBD含有組成物(例えば毛髪美容液)は、爪に関連した状態にプラスの効果をもたらしてもよい。これは、例えば、毛髪美容液を頭皮に適用し、指でこの組成物を頭皮および毛髪へとマッサージすると同時に達成することができる。
【0085】
よって、実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、以下の成分(x)~(xviii)より選択される1種以上の成分などの1種以上のさらなる化合物をさらに含んでいてもよい。
x.=プロピレングリコール、
xi.=グリセリン、
xii.=皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤、例えばパルミチン酸イソプロピル、
xiii.=トリエタノールアミン、
xiv.=アルギニン、
xv.=パンテノール、
xvi.=ビタミン、例えばビタミンB(例えばビタミンB7(ビオチン))、
xvii.=pH調整剤、例えばクエン酸一水和物、
xviii.=増粘剤、例えばキサンタンガム。
【0086】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物はプロピレングリコール=成分(x)および任意で成分(xi~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0087】
プロピレングリコールの好適な濃度範囲としては、例えば、1.0~20重量%、2~10重量%、4~6重量%、または約5.0重量%のプロピレングリコールを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は1.0%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は20%超とすることもできる。
【0088】
プロピレングリコールおよび/または密接に関連する化合物は、保湿剤(保湿)効果をもたらし、かつ/または浸透促進剤として作用することもできると考えられる。
【0089】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物はグリセリン=成分(xi)および任意で成分(x、xii~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0090】
グリセリンの好適な濃度範囲としては、例えば、1.0~20重量%、2~15重量%、5~8重量%、または約6.5重量%のグリセリンを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は1.0%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は20%超とすることもできる。
【0091】
グリセリンは、保湿剤効果をもたらし、かつ/または水を皮膚/頭皮の外層に「引きつける」一種の保湿剤として作用することもできると考えられる。
【0092】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、1種以上の皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤(これらの何れかの組み合わせを含む)、例えばパルミチン酸イソプロピル=成分(xii)および任意で成分(x、xi、xiii~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0093】
皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤(これらの何れかの組み合わせを含む)、例えばパルミチン酸イソプロピルの好適な濃度範囲としては、例えば、0.05~2.0重量%、0.1~1.0重量%、0.7~1.2重量%、または0.9重量%の皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤(これらの何れかの組み合わせを含む)、例えばパルミチン酸イソプロピルを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.05%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0094】
パルミチン酸イソプロピルは、水分を皮膚に結合するのを助けることで保湿剤として作用すると考えられる。また、製品をスムースに広げるのを助ける皮膚軟化剤でもあり、香料成分として用いることもできる。一般に、調整剤は、スキンケア効果などのプラスの効果をもたらすと考えられる。パルミチン酸イソプロピルおよび/または関連する化合物は、保湿剤および/または皮膚軟化剤として作用するなど、皮膚調整効果をもたらすと考えられる。パルミチン酸イソプロピルはまた、結着剤としても機能することで、この組成物を処方する際におよび/またはその保存安定性の点でプラスの効果をもたらしてもよい。
【0095】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、トリエタノールアミン=成分(xiii)および任意で成分(x~xii、xiv~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0096】
トリエタノールアミンの好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、0.15~1.0重量%、0.2~0.4重量%、または約0.28重量%のトリエタノールアミンを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0097】
トリエタノールアミンは界面活性剤として機能すると考えられており、pH調整剤、毛髪固定剤として機能してもよく、保存料効果を有していてもよい。よって、トリエタノールアミン(または関連する化合物)は、本明細書で開示されるような製剤において1つ以上のプラスの効果を有していてもよい。
【0098】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、アルギニン=成分(xiv)および任意で成分(x~xiii、xv~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0099】
アルギニンの好適な濃度範囲としては、例えば、0.0001~1.0重量%、0.0005~0.1重量%、0.001~0.003重量%、または約0.002重量%のアルギニンを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.0001%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は1.0%超とすることもできる。
【0100】
アルギニンは、血管を弛緩させて、これにより皮膚および/または頭皮および毛包基部への血流を向上させると考えられる。これはまた、毛髪の成長の刺激および/または毛髪の再生効果をもたらすと考えられる。局所投与組成物中にアルギニンが存在すると、毛包の不十分な発育を防止し、かつ/またはより毛髪の健康を促進することができると考えられる。
【0101】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、パンテノール=成分(xv)および任意で成分(x~xiv、xvi~xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0102】
パンテノールの好適な濃度範囲としては、例えば、0.5~5.0重量%、1.0~4.0重量%、2.5~3.0重量%、または約2.7重量%のパンテノールを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.5%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は5.0%超とすることもできる。
【0103】
パンテノールは、毛髪を強化し、水分を保持し、かつ/または傷んだ毛髪の質感を向上させると考えられる。
【0104】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、ビタミン、例えばビタミンB(例えばビタミンB7(ビオチン))=成分(xvi)および任意で成分(x~xv、xvii、xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0105】
ビタミンの好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、0.2~1.5重量%、0.8~1.2重量%、または約1.0%重量のビタミンを含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0106】
ビタミン、特にビタミンB、例えばビオチンは、毛髪、皮膚、および/または爪の健康に関係していると考えられる。特に、このようなビタミンの欠如は、脱毛および/または皮膚状態(例えば鱗状の赤い発疹)に繋がることがある。
【0107】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、pH調整剤、例えばクエン酸一水和物=成分(xvii)および任意で成分(x~xvi、xviii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0108】
pH調整剤の好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.25~0.5%、または約0.4%のpH調整剤、例えばクエン酸一水和物を含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0109】
pH調整/安定化効果をもたらすのとは別に、クエン酸(またはその塩、例えば、アンモニウム塩、カリウム塩、および/またはナトリウム塩)は、抗酸化効果、抗菌効果、増粘効果、および/またはキレート効果(これらの何れかの組み合わせを含む)などの1つ以上のさらなる効果をもたらしてもよい。実施形態によっては、クエン酸/クエン酸塩は酸化防止効果をもたらす。実施形態によっては、クエン酸/クエン酸塩は抗菌効果をもたらす。実施形態によっては、クエン酸/クエン酸塩は美容液に増粘効果を及ぼしてもよい。実施形態によっては、クエン酸/クエン酸塩は金属イオンを錯体化することなどにより、キレート効果を有していてもよい。
【0110】
実施形態によっては、上で開示されるようなCBD含有組成物は、増粘剤、例えばキサンタンガム=成分(xviii)および任意で成分(x-xvii)のうちの1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0111】
増粘剤、例えばキサンタンガムの好適な濃度範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、0.15~1.0重量%、0.15~0.4重量%、または約0.25重量%の増粘剤を含んでいてもよい。実施形態によっては、この濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は2.0%超とすることもできる。
【0112】
一般に、増粘剤は粘度を高める効果をもたらすことができる。さらに、そのような物質(例えばキサンタンガム)は、結着剤、乳化安定化剤、皮膚調整剤、界面活性剤、乳化剤(これらの何れかの組み合わせを含む)のうちの1つ以上として機能してもよい。
【0113】
要するに、第1の態様によるCBD含有組成物のいくつかの実施形態では、第1の態様によるCBD含有局所投与組成物を提供するために、1種以上の成分を以下の濃度(重量%)で提供することができる。
i.0.001~2.0%、0.05~0.5%、0.075~0.2%、または約0.1%のCBD、
ii.10~60%、30~55%、40~50%、または約30%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%、35~60%、40~55%、または約45%の水、および/または100%になるまでの水、
iv.0.5~6.0%、1.0~5.0%、2.0~4.0%、または約3%のリデンシル、
v.0.5~5.0%、1.0~4.0%、1.5~2.5%、または約2%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%、または0.2~1.0%、0.4~0.8%、約0.57%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.8%、または約0.6%のメントール、
viii.0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.85~1.15%、または約0.95%の皮膚治癒化合物、
ix.0.01~2.0%、0.02~0.5%、0.04~0.07%、または約0.05%のカフェイン、
x.1.0~20%、2~10%、4~6%、または約5.0%のプロピレングリコール、
xi.1.0~20%、2~15%、5~8%、または約6.5%のグリセリン、
xii.0.05~2.0%、0.1~1.0%、0.7~1.2%、または0.9%のパルミチン酸イソプロピル、
xiii.0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.2~0.4%、または約0.28%のトリエタノールアミン、
xiv.0.0001~1.0%、0.0005~0.1%、0.001~0.003%、または約0.002%のアルギニン、
xv.0.5~5.0%、1.0~4.0%、2.5~3.0%、または約2.7%のパンテノール、
xvi.0.1~2.0%、0.2~1.5%、0.8~1.2%、または約1.0%のビタミン、
xvii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.25~0.5%、または約0.4%のpH調整剤、
xviii.0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.15~0.4%、または約0.25%の増粘剤。
本明細書で記載するように、多くの場合、このような組成物は、ほぼ中性および/またはわずかに酸性のpH(例えば、pH5~7.5または5.5~6.5)で処方される。
【0114】
実施形態によっては、成分(i)~(ix)のうち少なくとも3、4、5、6、7、または8種が上で開示されるような濃度で提供される。
【0115】
実施形態によっては、成分(i)~(xviii)のうち少なくとも10、11、12、13、14、15、16、または17種が上で開示されるような濃度で提供される。
【0116】
実施形態によっては、CBD含有組成物は、規定されたpHが提供されるように処方される。一般に、皮膚または頭皮のpHを模倣するなど、中性、ほぼ中性、および/またはわずかに酸性のpHは利点があると考えられる。実施形態によっては、CBD含有組成物は、pHが5~7、5~6、5.5~6.5、または約6で処方することができる。実施形態によっては、pHは約5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、または7.0である。実施形態によっては、pHは約5.2~5.8、5.6~5.7、または約5.5であり得る。実施形態によっては、pHは5.0より低い。実施形態によっては、pHは7.0より高い。
【0117】
規定されたpHの提供は、1種以上の酸、塩基、上記酸および/または塩基の塩、および/または緩衝剤(これらの何れかの組み合わせを含む)の添加を含む当該分野で知られている方法を用いて達成することができる。実施形態によっては、この文脈ではクエン酸、特にクエン酸一水和物が用いられる。実施形態によっては、他の医薬的に許容可能な酸または塩基(これらの塩を含む)を用いることができる。実施形態によっては、トリエタノールアミンおよび/またはクエン酸塩/クエン酸は、所望のpHの提供および/または維持に用いられる。
【0118】
一般に、特に対象者の毛髪および/または頭皮に適用する局所投与組成物の文脈では、油および/または脂肪の存在は本発明によるCBD含有組成物には望ましくない。何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、そのような脂肪および/または油は、油っぽい頭皮および/または毛髪をもたらすことなどにより、顧客/患者の満足などの点でマイナスに寄与することがある。よって、実施形態によっては、本明細書で開示されるようなCBD含有組成物は、1.0%未満または0.1%未満の油および/または脂肪を含む。
【0119】
特に、油および/または脂肪が存在しないことが望ましい場合、CBD含有油などのCBDの一般的な供給源は望ましくない。よって、実施形態によっては、CBDは、本質的に純粋な形態、例えば、結晶性または粉末形態で、および/または95%、98%、99%、または99%以上を超える純度で提供される。何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、結晶性のCBDの使用は、CBD粗調製剤に比べて同様の効果を得るのにCBDが少なくて済むなど、プラスにさらに寄与することができると考えられる。これは、一般的な考えによれば、そのようなCBD粗調製剤に存在するさらなるカンナビノイドが相乗効果を提供すると考えられるので、驚くべきことである。
【0120】
結論として、実施形態によっては、CBD含有組成物は、1種以上のさらなるカンナビノイド、例えば1種以上の幻覚性および/または非幻覚性カンナビノイドを含まない。実施形態によっては、さらなるカンナビノイドは、CBDに対して10重量%、5重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%、さらには0.1重量%を超える量で存在しない。実施形態によっては、上記組成物は、1種以上のさらなるカンナビノイド、例えば1種以上の幻覚性および/または非幻覚性カンナビノイドを含まず、かつ/または上記さらなるカンナビノイドは、CBDに関して10重量%、5重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%、または0.1重量%を下回る量で存在する。
【0121】
しかしながら、実施形態によっては、1種または複数種のさらなるカンナビノイドが存在してもよい。
【0122】
実施形態によっては、第1の態様によるCBD含有組成物は、さらなるカンナビノイド、例えば、CBG型、CBC型、「CBD以外のCBD型」、THC型、CBN型、CBE型、イソTHC型、CBL型、CBT型(これらの何れかの組み合わせを含む)のうちの1種以上のカンナビノイドを含む、THC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCC(テトラヒドロカンナビオルコール)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビフォロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、CBT(カンナビシトラン)より選択される1種以上のカンナビノイドを含んでいてもよい。このようなさらなるカンナビノイドは、幻覚性および/または非幻覚性カンナビノイドを含んでいてもよい。一般に、非幻覚性カンナビノイドは、特に生理学的活性量で存在する場合、そのような化合物を含む組成物を用いた使用または治療の際に望ましくない副次効果を避けるために好ましい。
【0123】
1種以上のさらなるカンナビノイドの存在は相乗効果をもたらすことができると考えられる。実施形態によっては、上記さらなるカンナビノイドは、CBDV、CBDA、CBG、CBN、THC、およびCBCより選択されてもよい。
【0124】
実施形態によっては、上記さらなるカンナビノイドは、CBD:さらなるカンナビノイドの比が、>100:1、100:1~50:1、50:1~25:1.25:1.10:1、10:1、10:1~5:1、5:1~2:1、2:1~1:1、1:1~1:2、1:2~1:5、または<1:5で提供することができる。実施形態によっては、上記CBD:さらなるカンナビノイドの比は、約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1.5:1、1.25:1、1:1、1:1.25、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または1:5である。
【0125】
実施形態によっては、CBDは、少なくとも98%、99%、99.5%、または99.9%の純度である。実施形態によっては、CBDは、1.5%未満の何れかの他のカンナビノイドを含む。実施形態によっては、CBDは、1.5%未満の何れかの他のカンナビノイドおよび1.0%未満または0.1%未満のTHCを含む。実施形態によっては、CBDは、0.1重量%未満のTHCおよび/または何れかの他の幻覚性カンナビノイドを含む。
【0126】
第1の態様によるCBD含有組成物の好適な局所投与製剤について、実施形態によっては、上記組成物は毛髪美容液として処方することができる。何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、本発明による美容液などの組成物は、毛包/根における重要な部分および/または細胞(例えば幹細胞)の活性化をもたらすことができると考えられる。そのため、美容液は、成分が毛包および/または毛根中に/それに向かって浸透するように処方される。
【0127】
さらなる実施形態では、pHが通常、5~7.5、例えば5.5~6.5で処方されるCBD含有毛髪美容液は、以下を含んでいてもよい(濃度および/または範囲は重量%で示される)。
【0128】
実施形態A:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、および
iii.30~70%の水。
【0129】
実施形態B:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%の水、および任意で以下のうちの1種以上:
iv.0.5~6.0%のリデンシル、
v.0.5~5.0%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%のキャピキシル、および
vii.0.1~2.0%のメントール。
【0130】
実施形態C:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%の水、および任意で以下のうちの1種以上:
iv.0.5~6.0%のリデンシル、
v.0.5~5.0%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%のメントール、
viii.0.01~2.0%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、および/または
ix.0.01~2.0%のカフェイン。
【0131】
実施形態D:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%の水、
iv.0.5~6.0%のリデンシル、
v.0.5~5.0%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%のメントール、
viii.0.1~2.0%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、および/または
ix.0.01~2.0%のカフェイン、ここで(iv)、(vi)、または(iv)+(vi)の何れかは任意である。
【0132】
実施形態E:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%の水、
iv.0.5~6.0%のリデンシル、
v.0.5~5.0%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%のメントール、および任意で以下のうちの1種以上:
viii.0.1~2.0%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、
ix.0.01~2.0%のカフェイン、
x.1.0~20%のプロピレングリコール、
xi.1.0~20%のグリセリン、
xii.0.05~2.0%の皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤、例えばパルミチン酸イソプロピル、
xiii.0.1~2.0%のトリエタノールアミン、
xiv.0.0001~1.0%のアルギニン、
xv.0.5~5.0%のパンテノール、
xvi.0.1~2.0%のビタミン、
xvii.0.1~2.0%のpH調整剤、
xviii.0.1~2.0%の増粘剤。
【0133】
実施形態F:
i.0.001~2.0%のCBD、
ii.10~60%のアルコール、例えばEtOH、
iii.30~70%の水、
iv.0.5~6.0%のリデンシル、
v.0.5~5.0%のC3-C8ジオール、
vi.0.1~2.0%のキャピキシル、
vii.0.1~2.0%のメントール;
viii.0.1~2.0%の皮膚治癒化合物、例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩、
ix.0.01~2.0%のカフェイン、
x.1.0~20%のプロピレングリコール、
xi.1.0~20%のグリセリン、
xii.0.05~2.0%の皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤、例えばパルミチン酸イソプロピル、
xiii.0.1~2.0%のトリエタノールアミン、
xiv.0.0001~1.0%のアルギニン、
xv.0.5~5.0%のパンテノール、
xvi.0.1~2.0%のビタミン、
xvii.0.1~2.0%のpH調整剤、
xviii.0.1~2.0%の増粘剤。
【0134】
実施形態によっては、皮膚治癒化合物(viii)はヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩である。
【0135】
実施形態によっては、皮膚調整剤、皮膚軟化剤、および/または結着剤(xii)はパルミチン酸イソプロピルである。
【0136】
実施形態によっては、成分viiiおよびxiiはそれぞれ、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩およびパルミチン酸イソプロピルである。
【0137】
成分のいくつかは本明細書で開示されるように任意であってもよい。実施形態によっては、1種以上の成分は、より高い濃度またはより低い濃度で提供されてもよい。
【0138】
さらに好適な濃度および/または濃度範囲は、本明細書で開示されたものであり得る。
【0139】
CBD含有局所投与製剤の調製または処方に用いられるCBDについて、実施形態によっては、局所投与組成物の提供に用いられるCBDは結晶性である。
【0140】
実施形態によっては、上で開示されるような局所投与組成物を提供するのに用いられるCBDは、結晶構造および/または高次構造などの特定の特徴により特徴付けられる。発明者らの観察(例えば実施例12参照)によると、針状結晶構造(=結晶構造A、
図1参照)を有するCBDは、驚くべきことにかつ予期せず、異なる結晶構造である非針状構造(本明細書では「房状」または「クラスター状」ともいう)(=結晶構造B、
図2参照)を有するCBDよりも著しくより強力であるように思われる。
【0141】
実施形態によっては、CBDは、結晶性である場合、針状結晶構造を有するか、あるいはそれを形成することができる。実施形態によっては、結晶構造Aの(または針状結晶を形成することができる)CBDは、結晶構造Bの(またはクラスター/房状結晶を形成することができる)CBDに比べて、重量/重量基準で少なくとも1.5、2、3、4、5、7.5、10、15、または20倍強力である。
【0142】
結晶構造AのCBD、または針状結晶を形成することができるCBDは、本明細書では「A型CBD」ともいい、結晶構造BのCBD、または「房状」または「クラスター状」結晶を形成することができるCBDは、「B型CBD」という。実施形態によっては、CBDは「A型CBD」である。多くの場合、「A型CBD」は「B型CBD」に比べて好ましい。
【0143】
CBDが活性型である必要がある場合、局所投与製剤などにおいて対象者に投与する際に活性であるためには、このような1つ以上の特定の高次構造であると考えることができる。活性または効力の欠如は、取り込み率の低下および/または皮膚への浸透しにくさによっても生じ得る。
【0144】
何れかの理論に束縛されることを望むものではないが、結晶構造の違いは、異なる高次構造などの異なる分子構造によって生じることがあると考えられる。例えば、これは、「間違った」CBD高次構造などを認識する対象者の体の不全によるものである可能性がある。CBD結晶構造の違いは異なる抽出プロセスによって生じると想定される。特に、
図1は開示されたCBDは、イソプロパノールによる抽出、蒸留、およびヘプタンによる結晶化を含む抽出プロセス(例えば実施例12参照)によって提供されたが、
図2に開示されたCBDは臨界CO
2抽出によって提供された。
【0145】
一般に、結晶性CBDは、US10413845および/またはUS10414709に開示された方法など、当該分野で知られている方法および技術によって提供され得る。
【0146】
つまり、結晶性CBDは、
- イソプロパノールなどでヘンプまたは大麻を抽出して、カンナビノイド、THC、CBD、およびテルペンに富んだ抽出物を生成すること、
- 上記抽出物の溶媒部分を蒸発させて、実質的に溶媒を含まない抽出物を生成すること、
- 上記実質的に溶媒を含まない抽出物を留去してCBDを単離すること、および
- 留去され単離されたCBDを結晶化して、必要に応じて好適な有機溶媒、例えばアルカン(例えばヘプタン)を用いて、結晶化され単離されたCBDおよび1種以上の再結晶を生成すること、一般的にはその後、
- 真空乾燥などにより溶媒を除去して揮発性残部を除去すること
から本質的になる方法によって、ヘンプまたは大麻(Cannabis sativa)から提供され得る。
【0147】
よって、実施形態によっては、局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、
図1に示された結晶などの針状結晶である。同様に、実施形態によっては、局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、
図2に示された結晶と同様の結晶など、クラスター状または房状ではない。
【0148】
実施形態によっては、局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、臨界CO2抽出を含む抽出方法によって提供されない。
【0149】
実施形態によっては、局所投与組成物の処方に用いられるCBD結晶は、イソプロパノールなどのC3-C4アルコールによる抽出、およびヘプタンなどのC6-C8アルカンによる1つ以上の結晶化工程を含む方法によって提供される。実施形態によっては、C3-C4アルコールはイソプロパノールである。実施形態によっては、C6-C8アルカンはヘプタンである。実施形態によっては、C3-C4アルコールはイソプロパノールであり、C6-C8アルカンはヘプタンである。この組み合わせは、阻害剤の非存在または低減および/またはCBDの所望の高次構造など、満足のいく品質のCBD結晶を提供すると考えられる。
【0150】
実施形態によっては、臨界CO2抽出、およびヘプタンなどのC6-C8アルカンによる1つ以上の結晶化工程を含む方法によってCBD結晶が提供される場合、好適なCBD生成物を得ることができる。
【0151】
表1に示されるように、A型およびB型のCBDのカンナビノイドのプロファイルはむしろ類似し得ることが分かる。
【0152】
【0153】
しかしながら、結晶構造の違いは各種の抽出プロセスに関係し、それらによって生じ得るとも想定される。各種の結晶構造はまた、各種の濃度の「CBD阻害剤」および/または各種の濃度の「CBD促進剤」を示し得る。実施形態によっては、テルペン、例えば天然のテルペン、特にCannabis sativaなどの植物に見られるテルペンは、CBD阻害剤として作用するが、これは望ましくない。
【0154】
よって、実施形態によっては、結晶構造BのCBD、別名「B型CBD」は、有機抽出工程および/または再結晶化工程によって、結晶構造AのCBD、別名「A型CBD」(および/または結晶構造Aを形成することができるCBD)に変換することができる。そのような実施形態では、結晶構造の変化は、追加の抽出および/または結晶化工程において著しく低減された阻害剤の存在に関係すると想定される。あるいは、有機抽出工程によって、CBDの高次構造を変化させて、再びより活性にしてもよい。実施形態によっては、ヘプタンによる再結晶化によって、B型CBDをA型CBDに変化させることができる。
【0155】
実施形態によっては、結晶構造BのCBDは、www.pharma-hemp.comおよび/または上記製造者と同様の抽出プロトコルに従って提供されるCBD結晶など、臨界CO2抽出により提供された。
【0156】
実施形態によっては、本明細書で開示されるようなCBD含有局所投与組成物中のテルペンおよび/またはテルペノイド、特にCannabis sativaテルペンの存在は、効率または効力の低下、CBDを認識する能力の欠如または低下、同様の効果を得るためにより高濃度のCBD製剤が必要になること、製剤中の非CBDカンナビノイドの増加のうちの1つ以上など、1つ以上の望ましくない効果をもたらす。実施形態によっては、上記組成物は、0.0001重量%以下、0.001重量%以下、0.01重量%以下、または0.1重量%以下のテルペン、特にCannabis sativaのテルペンを含む。
【0157】
実施形態によっては、結晶性CBDは、0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満のテルペンなど、著しい量のテルペンを含んでいない。
【0158】
また、テルペノイドなどの他の植物成分は阻害剤として作用し得ると想定される。実施形態によっては、Cannabis sativaテルペノイドなどのテルペノイドの存在は望ましくないことがある。実施形態によっては、結晶性CBDは、0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満のテルペノイドなど、著しい量のテルペノイドを含まない。
【0159】
実施形態によっては、本明細書で開示されるようなCBD含有局所投与組成物において
図1に示すような結晶構造Aの結晶を有するまたは提供することができるCBDの使用は、効率の増加、製剤中のCBDの合計量を低減させる可能性、同じ効果を達成するために対象者が必要とする局所投与製剤の低減、対象者の体による認識および/またはCBD取り込みの向上、製剤中の非CBDカンナビノイドおよび/または他の不純物の減少のうちの1つ以上など、プラスの効果をもたらす。
【0160】
一般に、CBD含有組成物は、1日あたり1回または2回、好ましくは使用の簡便さの点で1日1回など、毎日の使用ために処方することができる。
【0161】
一般に、第1の態様による組成物は、当該分野で知られている方法および手順を用いて提供され得る。実施形態によっては、第1の態様による組成物は、第3の態様に示されるように提供され得る。
【0162】
第2の態様において、本発明は、1種以上のビタミン、亜鉛、セレン、および1種以上のアミノ酸を含む、サプリメントなどの経口摂取用組成物に関する。実施形態によっては、このような組成物は、例えば、
a.ビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
- ビタミンB5(パントテン酸)、
- ビタミンB6、
- ビタミンB7、および/または
- ビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)
のうちの1種以上、
b.亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛として提供されるもの、
c.セレン、例えばL-セレノメチオニン、および
d.アミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
- L-メチオニン、
- L-システイン、および/または
- L-シスチン(これらの何れかの組合せを含む)
を含んでいてもよい。
【0163】
このような経口摂取用組成物(本明細書では「サプリメント」ともいい、よって、両表現は互いに言い換え可能であってもよい)は、当該分野で知られている技術を用いて処方することができ、容認されている賦形剤などを含んでいてもよい。よって、実施形態によっては、サプリメントは、丸薬、錠剤、またはカプセルなどの経口投与形態として、および/または1種以上の賦形剤、凝固防止剤、および/またはフロー剤を任意で含むものとして処方することができる。
【0164】
実施形態によっては、上記サプリメントはカプセルとして処方することができる。実施形態によっては、上記カプセルは、米ぬか抽出物などの凝固防止剤および/またはフロー剤を任意で含んでいてもよい。一般に、カプセルとして処方される場合、上記カプセルはカプセルシェルを含むことになり、よって、実施形態によっては、上記サプリメントはカプセルシェルを含んでいてもよい。実施形態によっては、カプセルは着色剤をさらに含んでいてもよい。カプセルとしての製剤などについてのさらなる詳細は、以下で示される。
【0165】
本明細書で開示されるようなサプリメントは、例えば、上記経口投与形態(例えば、丸薬、錠剤、またはカプセル)が、0.2~2.0g、0~4~1.5g、0.6~1.0g、または約0.72gの重量を有するように処方することができる。実施形態によっては、この重量は0.2g未満とすることができる。実施形態によっては、この重量は2.0g超とすることができる。
【0166】
さらに、第2の態様によるサプリメントは、1、2、3回、またはそれ以上など、1日あたり規定された投与回数のために処方することができる。一般に、1回または2回など、1日あたりの投与回数が少ないほうが好ましい。実施形態によっては、上記経口投与形態は、1日あたりの単回投与のために処方される。実施形態によっては、上記経口投与形態は、1日あたりの単回投与のために処方されたカプセルである。
【0167】
以下で、カプセルなどとして処方されたそのようなサプリメントの各種の化合物/成分/構成要素の好適な濃度範囲を示す。
【0168】
実施形態によっては、サプリメントは、0.5~10%のビタミン(1種以上のビタミンBなど)、0.1~2.0%の亜鉛(例えば、グルコン酸亜鉛として提供されるもの)、0.001~2.0のセレン(L-セレノメチオニンなど)、および25~90%のアミノ酸(1種以上のS含有アミノ酸など)のうちの1種以上を含む。
【0169】
実施形態によっては、サプリメントは、0.5~10%のビタミン(1種以上のビタミンBなど)、0.1~2.0%の亜鉛(例えば、グルコン酸亜鉛として提供されるもの)、0.001~2.0のセレン(L-セレノメチオニンなど)、および25~90%のアミノ酸(1種以上のS含有アミノ酸など)を含む。
【0170】
実施形態によっては、サプリメントは0.5~10%のビタミン、例えば1種以上のビタミンBおよび/または他のビタミンを含む。実施形態によっては、ビタミンの濃度は0.5%未満とすることもできる。実施形態によっては、この濃度は10%超とすることもできる。
【0171】
一般に、ビタミンBは、以下でさらに例示されるように、毛髪の成長、皮膚および/または爪にプラスの効果をもたらすと考えられる。
【0172】
個々のビタミンBについて、好適な範囲としては、例えば、0.5~5.0重量%、0.8~3.0重量%、または1.0~1.5重量%、または約1.3重量%のビタミンB5(パントテン酸としても知られている)を含んでいてもよい。実施形態によっては、ビタミンB5の濃度は0.5%未満とすることもできる。実施形態によっては、ビタミンB5の濃度は5%超とすることもできる。
【0173】
他のビタミンBと同様に、ビタミンB5は、毛包が適切に機能するように毛包に栄養を与えると考えられる。毛包の機能を強化し向上させるが、健康な毛包は毛髪の成長に重要であると考えられる。ビタミンB5は、毛髪の成長および健康に不可欠であると思われ、ビタミンB5の欠乏は毛包の栄養不足に繋がり、その結果、毛髪の成長の低下、さらには脱毛が生じ得る。
【0174】
個々のビタミンBについて、好適な範囲としては、例えば、0.01~2.0重量%、0.1~1.5重量%、0.2~0.4重量%、または約0.28重量%のビタミンB6を含んでいてもよい。実施形態によっては、ビタミンB6の濃度は0.01%未満とすることもできる。実施形態によっては、ビタミンB6の濃度は2%超とすることもできる。
【0175】
ビタミンB6は、頭皮および/または毛包への血液(酸素化された血液など)の流れを増加させて、毛髪の成長および/または毛髪の再活性化を支持すると考えられる。ビタミンB6はまた、最適な毛髪の成長に寄与すると考えられる。
【0176】
個々のビタミンBについて、好適な範囲としては、例えば、0.1~2.0重量%、0.15~1.0重量%、0.20~0.5重量%、または約0.35重量%のビタミンB7(ビオチンとしても知られている)を含んでいてもよい。実施形態によっては、ビタミンB7の濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、ビタミンB7の濃度は2%超とすることもできる。
【0177】
ビタミンB7は、毛髪および/または他のケラチン含有組織においてケラチンの生成を刺激し、毛包の成長率を高めることができると考えられる。
【0178】
個々のビタミンBについて、好適な範囲としては、例えば、0.00005~2.0重量%、0.0001~1.0重量%、0.0002~0.0004重量%、または約0.0003重量%のビタミンB12(コバラミンとしても知られている)を含んでいてもよい。実施形態によっては、ビタミンB12の濃度は0.00005%未満とすることもできる。実施形態によっては、ビタミンB12の濃度は2%超とすることもできる。
【0179】
ビタミンB12は毛髪の成長に非常に不可欠であると思われ、B12の欠乏は脱毛を引き起こし得る。
【0180】
実施形態によっては、亜鉛(例えば、グルコン酸亜鉛として提供される)は、0.1~2.0重量%、0.2~1.0重量%、0.4~0.7重量%、または約0.55重量%の濃度で提供される。実施形態によっては、亜鉛/グルコン酸亜鉛の濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、亜鉛/グルコン酸亜鉛の濃度は0.55%超とすることもできる。
【0181】
亜鉛は、毛髪組織の成長および補修に重要な役割を果たすと考えられる。また、毛包の周りの皮脂腺が適切に働き続けるように補助する。脱毛は亜鉛不足による共通の症状である。
【0182】
セレン(例えば、L-セレノメチオニンとして提供される)の好適な範囲としては、0.001~2.0%、0.005~1.0%、0.0075~0.015%、または約0.01%のセレン/セレノメチオニンを含んでいてもよい。実施形態によっては、セレン/セレノメチオニンの濃度は0.001%未満とすることもできる。実施形態によっては、ビタミンB12の濃度は2%超とすることもできる。
【0183】
セレンは、毛髪の成長の補助を含む、体における多くの重要な役割を果たす微量ミネラルである。
【0184】
アミノ酸の好適な範囲としては、25~90%のアミノ酸を含んでいてもよい。実施形態によっては、アミノ酸の濃度は25%未満とすることもできる。実施形態によっては、アミノ酸の濃度は90%超とすることもできる。
【0185】
実施形態によっては、上記アミノ酸は、1種以上の必須アミノ酸、例えば、フェニルアラニン、バリン、トレオニン、トリプトファン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、およびヒスチジンより選択される1種以上を含んでいてもよい。
【0186】
多くの場合、サプリメント中のアミノ酸は、少なくとも1種、2種、または3種のS含有アミノ酸、例えば、L-メチオニン、L-システイン、および/またはL-シスチンのうちの1種以上を含む。
【0187】
L-メチオニンの好適な範囲としては、5~30%、10~25%、14~18%、または約16.7%のL-メチオニンを含んでいてもよい。実施形態によっては、L-メチオニンの濃度は5%未満とすることもできる。実施形態によっては、L-メチオニンの濃度は30%超とすることもできる。
【0188】
L-メチオニンは、健康な皮膚、毛髪、および爪を促進すると考えられる。また、汚染物質から細胞を保護し、細胞の老化を遅らせることによって、体の天然の解毒プロセスに関わっていると考えられる。また、セレンおよび亜鉛の吸収および生物学的利用能にも重要である。
【0189】
L-システインの好適な範囲としては、10~50%、15~40%、20~30%、または約25%のL-システインを含んでいてもよい。実施形態によっては、L-システインの濃度は10%未満とすることもできる。実施形態によっては、L-システインの濃度は50%超とすることもできる。
【0190】
L-システインは、毛髪の成長を刺激する主要なアミノ酸であると考えられる。システインの少ない食事、および/または体内のシステイン吸収に関する不足をもたらす健康問題は、脱毛の共通する原因と考えられる。
【0191】
L-シスチンの好適な範囲としては、10~50%、20~40%、26~32%、または約28%のL-シスチンを含んでいてもよい。実施形態によっては、L-シスチンの濃度は10%未満とすることもできる。実施形態によっては、L-シスチンの濃度は50%超とすることもできる。
【0192】
L-シスチンは毛髪構成単位であり、毛髪および爪に由来するケラチン中の酸化システイン二量体である。L-シスチンは、約17.5%のL-シスチンを含むと考えられる主要な毛髪タンパク質であるケラチンの主要なタンパク質成分である。
【0193】
実施形態によっては、少なくとも1、2、3、または4種のビタミンBを含み、任意で上記少なくとも1、2、3、または4種のビタミンBが以下の濃度で提供されるサプリメントが提供される。
- 0.5~5.0重量%、0.8~3.0重量%、または1.0~1.5重量%、または約1.3重量%のビタミンB5、
- 0.01~2.0重量%、0.1~1.5重量%、0.2~0.4重量%、または約0.28重量%のビタミンB6、
- 0.1~2.0重量%、0.15~1.0重量%、0.20~0.5重量%、または約0.35重量%のビタミンB7、および/または
- 0.00005~2.0重量%、0.0001~1.0重量%、0.0002~0.0004重量%、または約0.0003重量%のビタミンB12、および
- 亜鉛、セレン、および/またはアミノ酸のうちの1種以上。
【0194】
実施形態によっては、0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.7%、または約0.55%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛と、ビタミン、セレン、および/またはアミノ酸のうちの1種以上とを含むサプリメントが提供される。
【0195】
実施形態によっては、0.001~2.0%、0.005~1.0%、0.0075~0.015%、または約0.01%のセレン、例えばL-セレノメチオニンと、ビタミン、亜鉛、および/またはアミノ酸のうちの1種以上とを含むサプリメントが提供される。
【0196】
実施形態によっては、少なくとも1、2、または3種のS含有アミノ酸を含み、上記少なくとも1、2、または3種のS含有アミノ酸が以下の濃度で提供されるサプリメントが提供される。
- 5~30重量%、10~25重量%、14~18重量%、または約16.7重量%のL-メチオニン、
- 10~50重量%、15~40重量%、20~30重量%、または約25重量%のL-システイン、および/または
- 10~50重量%、20~40重量%、26~32重量%、または約28重量%のL-シスチン、および
- ビタミン、亜鉛、および/またはセレンのうちの1種以上。
【0197】
本明細書で開示されるように、サプリメントはカプセルとして処方することができる。このようなカプセルは、通常、5~60%のカプセル関連成分、例えばカプセルシェル関連材料および/または着色剤を含んでいてもよい。さらに、カプセルは、1種以上のさらなる薬剤および/または成分、例えば1種以上のフロー剤および/または凝固防止剤(米ぬか抽出物など)を含んでいてもよい。実施形態によっては、カプセルは、5~30重量%の米ぬか抽出物、5~30重量%のカプセルシェル、および/または0.1~2重量%の着色剤のうちの1種以上を含んでいてもよい。
【0198】
本明細書で上で示したものなどの経口摂取用組成物は、有効成分の濃度、意図された効果、およびサプリメント(例えば、カプセルとして処方されたサプリメント)などとして意図された毎日の使用のためのそれらの適用性の観点でバランスが取れている。実施形態によっては、毛髪サプリメントは、単回経口投与として、例えば、1日あたり0.5~1.0g、または約0.72gの1個のカプセルとして処方することができる。場合によっては、さらなる成分の回数および量によって、1日の投与量は、複数の経口投与形態/カプセル(例えば、2個、3個、またはそれ以上)を含んでいてもよい。各種の好適な経口投与形態の例およびそれらの重量は他の箇所で開示される。
【0199】
実施形態によっては、組成物は経口投与形態(例えばカプセル)として処方され、720mg/日の上記経口投与形態(例えばカプセル)の1、2、または3個である。実施形態によっては、1日あたり1個のカプセルが、要求される1日の投与量を提供する。実施形態によっては、1日あたり2個のカプセルが、要求される1日の投与量を提供する。実施形態によっては、1日あたり3個のカプセルが、要求される1日の投与量を提供する。実施形態によっては、1日あたり3個超のカプセルが、要求される1日の投与量を提供する。
【0200】
実施形態によっては、組成物は、約0.5~1.0または0.72のカプセルなどの経口投与形態として処方され、青年、成人、または高齢者などの対象者の1日の投与量は1個または2個の経口投与形態/日である。好ましい実施形態によっては、1日あたりの経口投与の回数は1である。一般に、これは対象者にとって利点であると考えられる。しかしながら、例えば場合によっては、1日の投与量を2個以上のカプセル、錠剤、丸薬などに分配することに利点がある場合もある。
【0201】
本明細書で開示されるように、実施形態によっては、サプリメントは、経口摂取用に処方することができ、例えば、錠剤、丸薬、またはカプセルとして処方される。このような製剤は、1~80重量%、2~70重量%、3~60重量%、4~50重量%、5~30重量%、8~20重量%、10~15重量%、または約12重量%などの容認可能な賦形剤を含んでいてもよい。このような賦形剤の一例は米ぬか抽出物である。実施形態によっては、上記賦形剤は、少なくとも5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、または80重量%、またはそれ以上の濃度で存在してもよい。実施形態によっては、米ぬか抽出物の好適な範囲としては、5~30%、6~20%、8~14%、または約11%の米ぬか抽出物を含んでいてもよい。実施形態によっては、米ぬか抽出物の濃度は5%未満とすることもできる。実施形態によっては、米ぬか抽出物の濃度は30%超とすることもできる。
【0202】
カプセルとして処方される場合、上記組成物は、従来のカプセルシェルなどのカプセルシェルを含んでいてもよい。このシェルは、例えば、4~50重量%、5~30重量%、10~25重量%、15~20重量%、または約17重量%のカプセルシェルを含んでいてもよい。実施形態によっては、上記カプセルシェルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの艶出し剤、および/またはTiO2などの着色剤を含んでいてもよい。実施形態によっては、カプセルシェル成分の好適な範囲は、5~30重量%、8~35重量%、15~20重量%、または約17重量%であってもよい。実施形態によっては、カプセルシェルの濃度は5%未満とすることもできる。実施形態によっては、カプセルシェルの濃度は30%超とすることもできる。
【0203】
さらに、カプセルなどの経口投与形態は着色剤を含んでいてもよい。TiO2などの着色剤の好適な範囲は、例えば、0.1~2%、0.15~1%、0.2~0.4%、または約0.3%であってもよい。実施形態によっては、着色剤の濃度は0.1%未満とすることもできる。実施形態によっては、着色剤の濃度は2%超とすることもできる。
【0204】
一般に、本明細書で示される実施形態において、百分率は、賦形剤および/またはカプセルシェルを含んでいてもよい組成物に対して示される。当業者であれば、過度の負担なく、上記賦形剤および/またはカプセルシェルを含まない経口投与形態などに対して他の投与量を導出することができる。
【0205】
実施形態によっては、組成物は、1日あたり1~5個、例えば1、2、または3個の丸薬、錠剤、カプセルなどの日常摂取用サプリメントとして処方される。多くの場合、日常摂取とは、朝食および/または流体(例えば100mlの流体、例えば、水、牛乳、茶、またはコーヒー)の摂取と組み合わせた朝である。あるいは、昼食または夕食など、他の時点を選ぶこともできる。
【0206】
実施形態によっては、組成物は、重量が約0.1~2.0g、0.4~1.5g、0.5~1.0g、または約0.72gの錠剤、丸薬、またはカプセルとして処方された経口投与形態など、経口摂取用に処方される。実施形態によっては、上記1日投与形態の重量は、約0.5g、0.6g、0.7g、0.8g、0.9g、1.0g、1.2g、1.4g、1.6g、1.8g、または2.0gである。実施形態によっては、上記重量は、0.5g未満、0.5~0.6g、0.6~0.7g、0.7~0.8g、0.8~0.9g、0.9~1.0g、1.0~2.0g、または(iv)2.0g超であり得る。実施形態によっては、サプリメントは、重量が約0.6~0.8g、例えば、約0.6g、0.625g、0.65g、0.675g、0.7g、0.71g、0.72g、0.73g、0.74g、0.75g、0.8g、0.9g、または1.0gのカプセルとして処方される。
【0207】
組成物の成分/構成成分/構成要素は、本質的に純粋な形態からより複雑な抽出物に亘る各種の形態で提供され得る。
【0208】
実施形態によっては、以下のもの(重量%)を含むサプリメントが提供される。
ci.0.5~10%のビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
- 0.5~5.0%、0.8~3.0%、または1.0~1.5%、または約1.3%のビタミンB5、
- 0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.2~0.4%、または約0.28%のビタミンB6、
- 0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.20~0.5%、または約0.35%のビタミンB7、および/または
- 0.00005~2.0%、0.0001~1.0%、0.0002~0.0004%、または約0.0003%のビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
cii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.7%、または約0.55%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
ciii.0.001~2.0%、0.005~1.0%、0.0075~0.015%、または約0.01%のセレン、例えばL-セレノメチオニン、および
civ.25~90%のアミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
- 5~30%、10~25%、14~18%、または約16.7%のL-メチオニン、
- 10~50%、15~40%、20~30%、または約25%のL-システイン、および/または
- 10~50%、20~40%、26~32%、または約28%のL-シスチン
(これらの何れかの組み合わせを含む)、および任意で
cv.5~60%のカプセル関連成分、例えば以下のうちの1種以上:
- 5~30%、6~20%、8~14%、または約11%の米ぬか抽出物
- 5~30%、8~35%、15~20%、または約17%のカプセルシェル、および
- 任意で0.1~2%、0.15~1%、0.2~0.4%、または約0.3%の着色剤、例えばTiO2。
【0209】
実施形態によっては、以下のもの(重量%)を含むサプリメントが提供される。
ci.0.5~10%のビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
- 0.5~5.0%のビタミンB5、
- 0.01~2.0%のビタミンB6、
- 0.1~2.0%のビタミンB7、および/または
- 0.00005~2.0のビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
cii.0.1~2.0%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
ciii.0.001~2.0%のセレン、例えばL-セレノメチオニン、および
civ.25~90%のアミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
- 5~30%のL-メチオニン、
- 10~50%のL-システイン、および/または
- 10~50%のL-シスチン
(これらの何れかの組み合わせを含む)、および任意で
cv.5~60%のカプセル関連成分、例えば以下のうちの1種以上:
- 5~30%の米ぬか抽出物
- 5~30%のカプセルシェル、および任意で
- 0.1~2%の着色剤、例えばTiO2。
【0210】
実施形態によっては、以下のもの(重量%)を含むサプリメントが提供される。
cvi.0.5~10%のビタミン、例えば1種以上のビタミンB、例えば、
- 0.5~5.0%、0.8~3.0%、または1.0~1.5%、または約1.3%のビタミンB5、
- 0.01~2.0%、0.1~1.5%、0.2~0.4%、または約0.28%のビタミンB6、
- 0.1~2.0%、0.15~1.0%、0.20~0.5%、または約0.35%のビタミンB7、および/または
- 0.00005~2.0%、0.0001~1.0%、0.0002~0.0004%、または約0.0003%のビタミンB12(これらの何れかの組合せを含む)、
cvii.0.1~2.0%、0.2~1.0%、0.4~0.7%、または約0.55%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
cviii.0.001~2.0%、0.005~1.0%、0.0075~0.015%、または約0.01%のセレン、例えばL-セレノメチオニン、および
cix.25~90%のアミノ酸、例えば1種以上のS含有アミノ酸、例えば、
- 5~30%、10~25%、14~18%、または約16.7%のL-メチオニン、
- 10~50%、15~40%、20~30%、または約25%のL-システイン、および/または
- 10~50%、20~40%、26~32%、または約28%のL-シスチン
(これらの何れかの組み合わせを含む)、および任意で
cx.5~60%のカプセル関連成分、例えば以下のうちの1種以上:
- 5~30%、6~20%、8~14%、または約11%の米ぬか抽出物
- 5~30%、8~35%、15~20%、または約17%のカプセルシェル、および
- 任意で0.1~2%、0.15~1%、0.2~0.4%、または約0.3%の着色剤、例えばTiO2。
【0211】
実施形態によっては、以下のもの(重量%)を含むサプリメントが提供される。
cvi.:
- 0.5~5.0%のビタミンB5、
- 0.1~2.0%のビタミンB6、
- 0.1~2.0%のビタミンB7、および
- 0.00005~2.0のビタミンB12、
cvii.0.1~2.0%の亜鉛、例えばグルコン酸亜鉛、
cviii.0.001~2.0%のセレン、例えばL-セレノメチオニン、および
cix.:
- 5~30%のL-メチオニン、
- 10~50%のL-システイン、および
- 10~50%のL-シスチン、
および任意で
cx.:
- 5~30%の米ぬか抽出物、
- 5~30%のカプセルシェル、および任意で
- 0.1~2%の着色剤、例えばTiO2。
【0212】
第3の態様において、本発明は、第1の態様による局所投与組成物(例えば毛髪美容液)などの組成物を提供する方法に関し、上記方法は以下の行為(または工程)を含む。
- アルコールを水に直接加えることによってアルコールおよび水の混合物を提供すること、
- 所望の成分をそれぞれの量で提供すること、
- 上記アルコール/水混合物に上記成分を混合および/または溶解すること、及び任意で
- 例えば有機酸および/またはその塩、例えばクエン酸、例えばクエン酸一水和物を用いて、pHを、例えば5~6、例えば5.5に調整すること。
【0213】
実施形態によっては、回転子-固定子ホモジナイザーを用いて混合が提供される。このような装置は、機械的な引裂、せん断流体力、および/またはキャビテーションによって試料を均質にするために高速スピン内部回転子と固定された外鞘(固定子)を含む。
【0214】
実施形態によっては、1種以上の増粘剤、例えばキサンタンガムを加えることにより、組成物の粘度が調整される。
【0215】
実施形態によっては、局所投与組成物は、液体から半液体の粘度に処方される。
【0216】
実施形態によっては、CBDは「A型CBD」である。多くの場合、「A型CBD」の使用は「B型CBD」に比べて好ましい。
【0217】
第4の態様において、本発明は、第3の態様など、本明細書で提供されるような方法に従って得られるまたは得ることができる組成物に関する。
【0218】
第5の態様において、本発明は、対象者の毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療に使用するための局所投与組成物に関し、上記治療は、第1または第4の態様によるCBD含有組成物などの本明細書で開示されるような組成物を対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、および/または爪床のうちの1つ以上に局所適用することを含む。
【0219】
実施形態によっては、局所投与組成物は頭皮へ適用するために処方される。
【0220】
実施形態によっては、局所投与組成物は毛髪美容液として処方される。
【0221】
実施形態によっては、毛髪美容液は、1日あたり1回または2回、好ましくは1日1回など、毎日の使用のために処方される。上記使用または適用は、1回の適用につき約4mlの毛髪美容液を必要とすることになる。実施形態によっては、毛髪美容液は、1回の適用につき約1~10ml、2~6ml、3~5ml、または約4mlとして処方される。実施形態によっては、体積は、1回の適用につき2ml、3ml、4ml、5ml、6ml、7ml、8ml、9ml、10ml、または10ml超である。これは、例えば、アルコール/エタノールおよび水などの溶媒の量を調整することによって達成し得る。
【0222】
一般に、本明細書で開示された毛髪美容液の成分/構成成分の濃度は、1回の適用につき4mlに基づいている。実施形態によっては、投与量体積は1回の適用につき4ml未満とすることもできる。実施形態によっては、この投与量体積は1回の適用につき4ml超とすることもできる。一般に、ヘアジェルなどの局所投与組成物の使用および/または適用は、薄毛が最も目立つ領域に集中して、約1cmの間隔などで一筋ずつなど、乾いた清潔な頭皮に組成物を適用すること、好ましくは、その後いくらかマッサージして有効成分の適用、取り込み、および/または浸透を助けることを含む。製剤によっては、1回の適用につき約4mlなどの体積で適用されることになる。
【0223】
実施形態によっては、毛髪美容液などの局所投与組成物による毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療は、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、および/またはセレンのうちの1種以上を含むサプリメントなどのサプリメントの摂取を含んでいてもよい。実施形態によっては、サプリメントは、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、および/またはセレンを含む。
【0224】
よって、実施形態によっては、毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療は、本発明の第2または第6の態様などの本明細書で開示されるような経口摂取用組成物の摂取/使用と組み合わせて、第1または第4の態様などの本明細書で開示されるような局所適用の使用を含む。
【0225】
第6の態様において、本発明は、対象者の毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態の治療に使用するためのサプリメントなどの経口摂取用組成物に関し、上記治療は、第2の態様などの本明細書で開示されるようなサプリメントの摂取を含む。
【0226】
実施形態によっては、上記治療はまた、上記毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪へのカンナビノイド含有組成物の局所適用を含んでいてもよい。実施形態によっては、上記局所投与組成物中のカンナビノイドは生理学的活性量のCBDであるか、あるいはそれを含む。
【0227】
実施形態によっては、CBD含有組成物は、第1または第4の態様などの本明細書で開示されるような局所投与組成物である。
【0228】
実施形態によっては、上記CBD含有組成物は毛髪美容液である。
【0229】
よって、実施形態によっては、毛髪、頭皮、皮膚、および/または爪に関連した状態の治療は、本発明の第1、第4、または第5の態様などの本明細書で開示されるような局所適用の使用と組み合わせて、第2の態様などの本明細書で開示されるような経口摂取用組成物の摂取/使用を含む。
【0230】
第7の態様において、本発明は、毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法に関し、上記方法は、第1、第4、または第5の態様などの本明細書で開示されるような局所投与組成物などの組成物を、ヒトまたは動物などの対象者の皮膚、毛髪、頭皮、爪、爪床のうちの1つ以上に局所適用することを含む。
【0231】
実施形態によっては、上記治療は、サプリメントなどの経口投与形態の摂取を含んでいてもよい。実施形態によっては、サプリメントなどの上記経口投与形態は、第2または第6の態様などの本明細書で開示されるような組成物である。
【0232】
実施形態によっては、上記治療は、局所投与組成物による治療および経口投与形態の摂取の両方を含んでいてもよい。
【0233】
実施形態によっては、対象者は、以下のうちの1種以上を含むα-ケラチン含有組織に関連したおよび/または現れた症状、状態、または疾患を患っている:(i)爪の弱り、爪の割れ、爪の折れ;(ii)毛髪の弱り、毛髪の切れ、毛髪のスタイリング性の低下、枝毛、毛髪の強度の低下、毛髪のボリュームの減少、脱毛、薄毛(例えば、生え際の後退、頭皮の頭頂部の脱毛、頭皮全体に広がる薄毛のうちの1つ以上)、脱毛症、円形脱毛症、牽引性脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、禿頭症、男性型禿頭症、女性型禿頭症、遺伝性禿頭症、および/または遺伝性薄毛、および/または(iii)ふけ、脂漏性皮膚炎、乾癬、痒み、焼けるような感覚、乾燥、脂っぽさ、発疹。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(i)を患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(ii)を患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(iii)を患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(i)および1種以上の状態(ii)の組み合わせを患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(i)および1種以上の状態(iii)の組み合わせを患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(i)および1種以上の状態(iii)の組み合わせを患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(ii)および1種以上の状態(iii)の組み合わせを患っている。実施形態によっては、対象者は1種以上の状態(i)、1種以上の状態(ii)、および1種以上の状態(iii)の組み合わせを患っている。
【0234】
実施形態によっては、対象者は、アンドロゲン性脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、および/または牽引性脱毛症のうちの1種以上を患っている男性である。
【0235】
実施形態によっては、対象者は、アンドロゲン性脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、および/または牽引性脱毛症のうちの1種以上を患っている女性である。
【0236】
実施形態によっては、局所投与組成物は毛髪美容液として処方される。
【0237】
実施形態によっては、治療は、サプリメントなどの経口投与形態の摂取を含む。このようなサプリメントは、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、および/またはセレンのうちの1種以上を含んでいてもよい。実施形態によっては、サプリメントは、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、および/またはセレンを含む。
【0238】
第8の態様において、本発明は、毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に関連した状態を治療する方法に関し、上記方法は例えば、第2または第6の態様などの本明細書で開示されるようなサプリメントなどの経口投与形態の摂取を含む。このような治療は、第1、第4、または第5の態様などの本明細書で開示されるようなCBD含有組成物などのカンナビノイド含有組成物などの局所投与組成物を上記毛髪、皮膚、頭皮、および/または爪に適用することをさらに含んでいてもよい。実施形態によっては、CBD含有組成物は毛髪美容液であり得る。
【0239】
第9の態様において、本発明は、第5の態様による治療のためのCBD含有組成物、第6の態様による治療のための経口投与形態、および/または第7もしくは第8の態様による方法などの本明細書で開示されるような1種以上の組成物および/または方法に関し、上記治療は、毛髪治療、皮膚治療、および/または爪治療のうちの1つ以上など、α-ケラチン含有組織に関する。本発明によって治療することができる症状/状態/疾患のより詳細なリストは他の箇所で示される。
【0240】
要約すれば、実施形態によっては、治療は、毛髪治療、皮膚治療、および/または爪治療のうちの1つ以上に関する。
【0241】
実施形態によっては、毛髪治療は、脱毛および/または薄毛に対する治療を含む。実施形態によっては、上記治療は、薄毛および/または脱毛を緩和、低減、停止、抑制し、かつ/または抜けた毛髪または弱った毛髪を回復させる。実施形態によっては、脱毛または薄毛は、アンドロゲン性脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、および/または牽引性脱毛症のうちの1種以上によって生じるか、あるいはそれに関連している。実施形態によっては、対象者は男性または女性である。
【0242】
実施形態によっては、治療は、1日あたり1回の適用につき頭皮に/上に/へと、第1、第4、または第5の態様などの本明細書で開示されるような局所投与組成物を1~10ml、2~8ml、3~5ml、または約4ml適用することを含む投薬計画を含む。
【0243】
実施形態によっては、毛髪美容液などの上記局所投与組成物は、1cm間隔などで一筋ずつ頭皮に適用され、この際、マッサージして浸透を助けること、および任意で薄毛が最も目立つ領域に集中させることを含む。
【0244】
実施形態によっては、毛髪美容液などの上記局所投与組成物は、連続して2~10日、3~7日、4~6日、または5日の治療の後、1~7日、2~4日、2日、または3日の期間治療しないというサイクルを1回以上含む治療で用いられる。
【0245】
実施形態によっては、毛髪美容液などの上記局所投与組成物は、少なくとも2週間、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、14週間、16週間、20週間またはそれ以上の期間に複数のサイクルを含む治療に用いられる。
【0246】
実施形態によっては、特に遺伝性薄毛および/または遺伝性禿頭症に関連した治療に関して、上記治療は、約2カ月の治療期間と、それに続く1~2カ月の非治療期間を含んでいてもよい。実施形態によっては、上記治療は、5日の治療とそれに続く1カ月または2カ月の非治療からなるサイクルを8~10回など、上で開示されるような治療サイクルを含んでいてもよい。
【0247】
組み合わせ治療、すなわち、局所投与組成物+サプリメントの場合、実施形態によっては、サプリメントの摂取は、非治療/局所投与組成物の適用の期間中、停止されない。実施形態によっては、局所投与組成物の適用およびサプリメントの摂取の両方は、非治療期間中に停止される。
【0248】
要約すれば、本明細書で開示されるような局所投与組成物および/またはサプリメントを含む治療は、以下のうちの1つ以上をもたらすことができる。
- 毛髪のボリュームの増加、
- 脱毛の低減または脱毛の解消、
- 禿頭症の低減、
- 男性型および女性型禿頭症の低減または解消の提供、
- 毛髪が太く、強くなること、
- 毛髪が太く、健康になること、
- 全体的な毛髪状態の向上、
- 毛髪の外観がより魅力的または美しくなること、
- 毛髪の艶が増すこと、
- 毛髪が柔らかくなること、
- 毛髪、皮膚、爪のうちの1つ以上の活力を高めること、
- 毛髪のスタイリング性の向上、
- 枝毛の保護および/または低減、
- 頭皮の状態の向上、
- 頭皮の痒みの低減または解消、
- 頭皮の乾燥の低減または解消、
- 頭皮の発疹の低減または解消、
- 頭皮の赤みの低減または解消、
- ふけの低減または解消、
- 頭皮の敏感な皮膚の刺激および/または剥離を生じさせないこと;例えば、アルコール濃度が高くなると、デリケートな皮膚/頭皮の刺激/破壊/不安定化に繋がり得ると考えられる。
- 頭皮の油っぽい感覚の低減または解消、
- 頭部の冷涼な感覚、
- 焼けるような感覚の解消または低減、
- 頭皮の活力の向上、および/または
- 頭皮の状態の向上、
- 爪の強度の向上、
- 割れ爪の低減または解消、
- 爪の外観の向上、
- 皮膚の外観の向上、
- 爪および/または皮膚の健康の向上、
- 爪の強度の増加。
【0249】
第10の態様において、本発明は、上記態様の何れか一つによる組成物を含む容器に関する。
【0250】
実施形態によっては、容器は可視光および/またはUV光からの保護を提供する。
【0251】
実施形態によっては、容器は、本明細書で開示されるような局所投与組成物を含む。実施形態によっては、局所投与組成物は毛髪美容液として処方される。
【0252】
実施形態によっては、容器は、約20mlの毛髪美容液など、1サイクルの治療に十分な容積を有する。
【0253】
実施形態によっては、容器は、1回の治療に適切な分割量(例えば、体積が約4mlの分割量)を提供するための投与および/または測定手段を含む。
【0254】
実施形態によっては、容器は本明細書で開示されるようなサプリメントを含む。
【0255】
第11の態様において、本発明は、第10の態様による1つ以上の容器、使用のための指示書、および任意で包装を含むキットに関する。実施形態によっては、使用のための指示書は、以下の情報:「薄毛が最も目立つ領域に集中して一筋ずつ(1cm間隔で)乾いた清潔な頭皮に美容液を適用する。優しくマッサージして浸透を助ける。」を含んでいてもよい。
【0256】
よって、実施形態によっては、キットは、局所投与組成物を含む1つ以上の容器、およびサプリメントを含む1つの容器を含んでいてもよい。
【0257】
第12の態様において、本発明は、局所投与組成物などのCBD含有組成物に関し、上記製剤に用いられるCBDは結晶性である。実施形態によっては、上記組成物は、本明細書で開示されるようなおよび/または第3の態様および/または第4の態様における局所投与組成物である。実施形態によっては、CBDは、第1の態様および/または実施例などで開示されるようなA型(針状結晶)であるか、あるいはそのような針状結晶を形成することができる。
【0258】
第13の態様において、本発明は、本明細書で開示されるような経口投与サプリメントを、局所投与組成物、特に本明細書で開示されるようなCBD含有局所投与組成物と組み合わせて投与することを含む投薬計画に関する。実施形態によっては、CBDは「A型」である。
【0259】
以後、実施例を参照して本発明をより詳細かつ具体的に説明するが、これら実施例は本発明を限定することを意図していない。
【実施例】
【0260】
本発明の文脈において、特にこの箇所では、「原材料中の成分(%)」は純度として理解することもできる。
【0261】
実施例1-毛髪美容液の提供
本発明によるCBD含有組成物は、当該分野では通常の方法および/または専門知識を用いて提供することができる。これは、例えば、本発明の第3の態様および/または特に以下の実施例など、本明細書で開示されるように行うことができる。
【0262】
実施例2-毛髪美容液製剤
毛髪美容液製剤は実施例1に従って提供することができる。
【0263】
クエン酸を用いてpHを5.5に調整する。
【0264】
百分率は重量%である。
【0265】
一般に、特段断りがなければ、結晶性CBDはEnectaから供給される。
【0266】
【0267】
【0268】
【0269】
実施例3-サプリメントの提供(ミニ、コンプリート、プラセボ)
本発明によるサプリメントは、当該分野では通常の方法および専門知識を用いて提供される。
【0270】
すべてのサプリメントは、賦形剤として米ぬか抽出物(100重量%まで)と、艶出し剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび着色剤としてTiO2を含むカプセルシェル(約17重量%)とを用いて約720mgのカプセルとして処方される。プラセボ製剤にはマルトデキストリンが用いられる。
【0271】
実施例4 サプリメント製剤
サプリメント製剤は実施例3に従って提供される。サプリメント1~3は、1日あたりの単回投与/カプセルとして処方され、1個のカプセルは、1日に必要とされる投与量の成分を提供する。百分率は重量%である。
【0272】
【0273】
【0274】
【0275】
実施例5-毛髪美容液の適用
一般に、1回の適用につき約4mlを用いることを目指して、毛髪美容液を夕方適用する。通常、美容液は、薄毛が最も目立つ領域に集中して約1cm間隔で一筋ずつ乾いた清潔な頭皮に適用する。いくらか優しくマッサージを行って有効成分の分配、浸透、および/または取り込みを助ける。
【0276】
実施例6-サプリメントの摂取
一般に、サプリメントは、好ましくは朝食および/または約100ml以上の流体の摂取と組み合わせて、朝に摂取される。
【0277】
実施例7-組み合わせ治療(サプリメント+毛髪美容液)
組み合わせ治療は、実施例6および5に従ってそれぞれ朝のサプリメントの摂取および夕方の毛髪美容液の適用を含む。
【0278】
実施例8-試験の設定
毛髪美容液、毛髪サプリメント、および毛髪美容液+毛髪サプリメントの組み入れ基準:
・60人の対象者、50%の女性、50%の男性、25~55歳、すべての髪質
・ハミルトン・ノーウッド分類でスコア3、3V、または4の対象者(男性の場合)
・ルートヴィヒ分類でスコアI2、I3、およびI4の対象者(女性の場合)
【0279】
非組み入れ基準:
・試験領域に何らかの治療を用いている対象者
・試験中、妊娠または授乳中の女性、または妊娠を予定している女性
・試験領域に病変(例えば、ひどいニキビ、傷)が見られる対象者
・薬物または太陽過敏症、再発性の皮膚疾患、または最近の日焼けの既往歴
・各試験製品の耐性の評価に干渉しそうな過去数週間の局所または全身性治療の使用
・(試験領域に関して)試験期間中に他の試験に登録した対象者
・研究者によってプロトコルに準拠していないようだと考えられた対象者
・試験前1ヶ月以内に何らかの抗脱毛育毛向上製品/サプリメントを用いた対象者
【0280】
試験結果を以下の実施例9~11の表A-Jに示す。
【0281】
実施例9-毛髪美容液の結果
【0282】
【0283】
【0284】
【0285】
実施例10-サプリメント
【0286】
【0287】
【0288】
【0289】
実施例11-組み合わせ治療
【0290】
【0291】
【0292】
【0293】
実施例12-アルコール抽出、留去、および結晶化によるCBDの提供
結晶性CBDは、US10413845および/またはUS10414709で開示されている方法など、当該分野で知られている方法および技術によって提供することができる。
【0294】
つまり、結晶性CBDは、以下から本質的になる方法によってヘンプまたは大麻(Cannabis sativa)から提供することができる。
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、およびオクタノールからなる群より選択される溶媒でヘンプまたは大麻を抽出して、テトラヒドロカンナビノール、テルペン、またはカンナビジオールから本質的になる、抽出されたヘンプまたは大麻から本質的になる抽出物を得ること、
上記抽出物の溶媒の一部を蒸発させて、CBDを含み、実質的に溶媒を含まない抽出物を生成すること、
上記実質的に溶媒を含まない抽出物を留去して上記CBDを単離すること、および
留去され単離されたCBDを結晶化して、結晶化され単離されたCBDを得ること。
【0295】
多くの場合、結晶化され単離されたCBDは、必要に応じて、真空乾燥させて揮発性残部、特に結晶化または再結晶化に用いた溶媒を除去する。
【0296】
特に、イソプロパノールによる抽出およびヘプタンを用いた結晶化(1つ以上の任意の再結晶化工程を含む)、それに続く真空乾燥を含む方法は、結晶構造A、すなわち針状結晶のCBDを提供することができる。さらに、このようなCBDは、テルペンなどの望ましくない化合物が非常に少なくなり得る。
【0297】
GCクロマトグラフィーまたは当該分野で知られている他の分析方法を用いて、所望の生成物の高収率および/または高純度を確保するなど、プロセスを監視することができる。
【0298】
原材料については、2~3%のCBDなどを含むヘンプを乾燥させ、粉砕してから、食品等級のイソプロパノールなどのイソプロパノールで抽出する。
【0299】
各種の化合物の沸点または範囲に基づく適切な反応を選ぶための指針は、例えば、ここ:www.nwsci.com/customer/docs/SKUDocs/RMR/Technical%20Data Extractions 03.28.18.pdfに見出される。
【0300】
結晶構造AのCBDは、例えば、www.enecta.comから、および/または上記製造者と同様の抽出および/または精製プロトコルに従って提供することができる。
【0301】
実施例13-各種の結晶性CBDで処方された毛髪美容液組成物の比較
2種類の毛髪美容液組成物を実施例2に従って調製するが、製剤に用いられた結晶性CBDはA型(針状結晶、
図1)またはB型(房状/クラスター状、
図2)の何れかであることが唯一の違いである。
【0302】
A型結晶性CBDはEnectaから供給され、B型CBDはPharma Hempから供給される。
【0303】
両方の毛髪美容液組成物を試験すると、驚くべきことにかつ予期せず、B型CBDに比べてA型CBDのほうが著しくより活性であることが分かり、かつ/またはそのように結論付けることができる。
【国際調査報告】