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特表2024-513477エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20240315BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240315BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
H02J7/02 H
H02J7/00 S
H02J7/00 L
H02J7/35 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561682
(86)(22)【出願日】2021-04-09
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 CN2021086070
(87)【国際公開番号】W WO2022213338
(87)【国際公開日】2022-10-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リ,リン
(72)【発明者】
【氏名】ウ,ジポン
(72)【発明者】
【氏名】ユィ,ボ
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA06
5G503BA03
5G503BB01
5G503CA11
5G503FA17
5G503GB03
5G503GB06
5G503GD06
5G503HA01
(57)【要約】
本願は、電力供給技術の分野に関係があり、エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システムを開示する。エネルギ貯蔵システムは、バッテリクラスタ、電力変換回路、及びコントローラを含む。バッテリクラスタの出力端は、電力変換回路の第1端子へ接続され、電力変換回路の第2端子は、エネルギ貯蔵システムの出力端へ接続される。電力変換回路は、バッテリクラスタによって供給される直流を交流に変換し、交流を交流電力グリッドへ伝送するか、又は電力変換回路の第2端子から取得される交流を、バッテリクラスタを充電するための直流に変換する。各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを含み、各エネルギ貯蔵モジュールは1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを含み、各バッテリパックは複数のバッテリを含む。コントローラは、バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御する。エネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態であることができ、それによってバッテリクラスの電流に対する影響は軽減され、電気量の無駄は削減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギ貯蔵システムであって、前記エネルギ貯蔵システムの出力端は交流電力グリッドへ接続するよう構成され、前記エネルギ貯蔵システムはバッテリクラスタ、電力変換回路、及びコントローラを有する、前記エネルギ貯蔵システムにおいて、
前記バッテリクラスタの出力端は、前記電力変換回路の第1端子へ接続され、前記電力変換回路の第2端子は、前記エネルギ貯蔵システムの前記出力端へ接続され、
前記電力変換回路は、前記バッテリクラスタによって供給される直流を交流に変換し、該交流を前記交流電力グリッドへ伝送するか、又は前記電力変換回路の前記第2端子から取得される交流を、前記バッテリクラスタを充電するための直流に変換するよう構成され、
各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを有し、各エネルギ貯蔵モジュールは、1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを有し、各バッテリパックは複数のバッテリを含み、
前記コントローラは、バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御するよう構成される、
エネルギ貯蔵システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御するよう特に構成される、
請求項1に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項3】
前記バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを有し、
前記バッテリパックの正出力端は、前記第1の制御可能なスイッチの第1端へ接続され、前記第1の制御可能なスイッチの第2端は、前記第2の制御可能なスイッチの第1端及び前記エネルギ貯蔵モジュールの正出力端へ接続され、前記第2の制御可能なスイッチの第2端は、バッテリモジュールの負出力端へ接続され、前記バッテリパックの負出力端は、前記エネルギ貯蔵モジュールの負出力端へ接続される、
請求項2に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項4】
前記コントローラは、最初に、前記第1の制御可能なスイッチ及び前記第2の制御可能なスイッチの両方を開くよう制御し、第1の前もってセットされた時間の後、前記第2の制御可能なスイッチを閉じられるよう制御して、前記バッテリパックをバイパスするよう特に構成される、
請求項3に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスし、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスするよう特に構成される、
請求項3又は4に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記バッテリクラスタが充電され、前記ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、前記バイパスされたバッテリパックが前記バッテリクラスタへ再接続するように各バイパス回路を制御し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電され、前記ただ1つの残りのバッテリパックの前記第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、前記バイパスされたバッテリパックが前記バッテリクラスタへ再接続するように各バイパス回路を制御するよう更に構成される、
請求項5に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項7】
前記コントローラは、最初に、前記第1の制御可能なスイッチ及び前記第2の制御可能なスイッチの両方を開くよう制御し、第2の前もってセットされた時間の後、前記第1の制御可能なスイッチを閉じられるよう制御して、前記バッテリパックが前記バッテリクラスタへ再接続するようにするよう特に構成される、
請求項6に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項8】
前記電力変換回路は、直流/直流変換回路及び直流/交流変換回路を有し、
前記直流/直流変換回路の第1端子は、前記電力変換回路の前記第1端子であり、前記直流/直流変換回路の第2端子は、前記直流/交流変換回路の第1端子へ接続され、前記直流/交流変換回路の第2端子は、前記電力変換回路の前記第2端子であり、
前記直流/直流変換回路は、前記バッテリクラスタによって供給される前記直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換を通じて取得された直流を前記直流/交流変換回路へ伝送するか、あるいは、前記直流/交流変換回路によって供給される直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換を通じて取得された直流を前記バッテリクラスタへ伝送するよう構成され、
前記直流/交流変換回路は、前記直流/直流変換回路によって供給される直流を交流に変換するか、あるいは、前記取得された交流を直流に変換し、次いで、変換を通じて取得された直流を前記直流/直流変換回路へ伝送するよう構成され、
前記コントローラは、前記バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、前記直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御するよう更に構成される、
請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項9】
前記エネルギ貯蔵システムはソフトスタート回路を更に有し、前記バッテリクラスタの前記出力端の正ポートは、前記ソフトスタート回路を通じて前記直流/直流変換回路の前記第1端子の正ポートへ接続されるか、あるいは、前記バッテリクラスタの前記出力端の負ポートは、前記ソフトスタート回路を通じて前記直流/直流変換回路の前記第1端子の負ポートへ接続され、前記ソフトスタート回路は第1リレー、第2リレー、及び第1抵抗を有し、
前記第1リレーは、前記第1抵抗へ直列接続され、それから前記第2リレーへ並列接続され、
前記コントローラは、前記バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、前記第1リレー及び前記第2リレーを開くよう制御するよう更に構成される、
請求項8に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記直流/直流変換回路の前記第1端子での電圧を、前記バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、前記第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される、
請求項9に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項11】
前記コントローラは、前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記第1リレーを閉じられるようかつ前記第2リレーを開くよう制御し、第3の前もってセットされた時間の後、前記第1リレーを開くようかつ前記第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される、
請求項9に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項12】
前記コントローラは、第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含み、
前記第2コントローラは、一対一の対応でバッテリパックへ接続され、
前記第2コントローラは、前記対応するバッテリパックの第2パラメータ値を取得し、前記第2パラメータ値を前記第1コントローラへ送信するよう構成され、
前記第1コントローラは、全ての前記バッテリパックの第2パラメータ値に基づき全ての前記バッテリパックの第1パラメータ値を決定し、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を前記第2コントローラへ送信するよう構成され、前記制御命令は、前記対応する第2コントローラに対して、前記バイパス回路を、前記バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示する、
請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項13】
前記第2パラメータ値は、前記バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOH値を含み、前記第1パラメータ値は充電状態SOC値である、
請求項12に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項14】
前記コントローラは、第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含み、
前記第2コントローラは、一対一の対応で前記バッテリパックへ接続され、
前記第2コントローラは、前記対応するバッテリパックの第1パラメータ値を取得し、前記第1パラメータ値を前記第1コントローラへ送信するよう構成され、
前記第1コントローラは、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を前記第2コントローラへ送信するよう構成され、前記制御命令は、前記対応する第2コントローラに対して、前記バイパス回路を、前記バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示する、
請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項15】
前記第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である、
請求項14に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項16】
エネルギ貯蔵システムを制御する方法であって、前記エネルギ貯蔵システム内の各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを有し、各エネルギ貯蔵モジュールは1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを有し、各バッテリパックは複数のバッテリを含む、前記方法において、
バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することを有する、
方法。
【請求項17】
各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することは、
前記バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと、
前記バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと
を特に有する、
請求項16に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項18】
前記バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することは、
前記バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスすることを特に有し、あるいは、
前記バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することは、
前記バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスすることを特に有する、
請求項17に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記バッテリクラスタが充電され、前記ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が前記第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、前記バイパスされたバッテリパックが前記バッテリクラスタへ再接続するように、各バイパス回路を制御すること、又は
前記バッテリクラスタが放電され、前記ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、前記バイパスされたバッテリパックが前記バッテリクラスタへ再接続するように、各バイパス回路を制御すること
を更に有する、
請求項18に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、前記バッテリクラスタの出力端へ接続されている直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御することであり、前記直流/直流変換回路の第1端子は前記バッテリクラスタの前記出力端へ接続される、ことと、
前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記直流/直流変換回路の前記第1端子での電圧を、前記バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、前記直流/直流変換回路が作動を開始するよう制御することと
を更に有する、
請求項16乃至19のうちいずれか一項に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項21】
前記方法は、
全てのバッテリパックに対応する第2パラメータ値を取得することと、
全ての前記バッテリパックに対応する前記第2パラメータ値に基づき全ての前記バッテリパックの第1パラメータ値を決定することと
を更に有する、
請求項16乃至20のうちいずれか一項に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項22】
前記第2パラメータ値は、前記バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOHを含み、前記第1パラメータ値は充電状態SOC値である、
請求項21に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項23】
前記第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である、
請求項16乃至20のうちいずれか一項に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項24】
請求項1乃至15のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システムを有し、太陽光発電エンドを更に有し、
前記太陽光発電エンドの出力端は、交流電力グリッドへ接続するよう構成され、
前記太陽光発電エンドは、光エネルギを使用することによって交流を生成するよう構成される、
太陽光発電システム。
【請求項25】
請求項1乃至15のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システムを有し、複数の太陽光発電モジュールを更に有し、
前記太陽光発電モジュールは、バッテリクラスタを充電するように、光エネルギを使用することによって直流を生成するよう構成される、
太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電力供給技術の分野に、特に、エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システムに関係がある。
【背景技術】
【0002】
エネルギ不足及び環境汚染が現代社会において悪化するにつれて、現在、太陽光発電及び風力発電などの発電方法が大規模に利用されている。そのような新しいエネルギの変動及び不確かさの特徴はますます顕著であり、ユーザ側での連続的な電力供給の要件を満足することは困難である。しかし、電気化学セル技術が発展し、生産能力が急激に高まるにつれて、電気化学セルのコストは下がり、それによって、電気化学セルが新エネルギ発電システムの電力エネルギ貯蔵に関与する機会がもたらされる。更に、電気化学セルを使用するエネルギ貯蔵システムは、柔軟性、充放電の制御性、応答能力の速さ、及び高いエネルギ密度などの特性を持っているので、電気化学セルを使用するエネルギ貯蔵システムは、発電側で徐々に広く利用されている。
【0003】
電気化学セルを使用するエネルギ貯蔵システムが発電側で加えられることで、高いエネルギ収量又は低い電力消費の期間に消費されない余剰電気エネルギを蓄え、低いエネルギ収量又は高い電力消費の期間に放電することができるので、発電は安定する傾向があり、交流電力グリッドへの衝撃は緩和される。
【0004】
電気化学セルを使用するエネルギ貯蔵システムにおいて、バックアップ容量を増やし、発電システムの電圧レベル要求に適応するために、複数のバッテリパックが、一般的に、高電圧及び大容量を有するバッテリクラスタを形成するように直列接続される。各バッテリパックは、直列に又は直列及び並列接続方式で接続された複数のバッテリセルを含む。バッテリの健全状態(State of Health,SOH)又は元の充電状態(State of Charge,SOC)は異なるので、バッテリパックの電気量は不平衡である。その結果、バッテリパックを完全に充電又は放電する時間は異なる。具体的に、複数のバッテリパックがバッテリクラスタを形成するように直列接続される場合に、全てのバッテリパックの電流は同じであるから、バッテリクラスタの総電流は、バッテリパックの最小電流に基づき制限される必要がある。その結果、電気残量が多いバッテリパックは完全には放電され得ず、電気残量が少ないバッテリパックは完全には充電され得ない。従って、バッテリパックの電気量は十分には使用され得ず、それによってバッテリクラスタの電流を制限し、電気量を無駄にする。
【発明の概要】
【0005】
本願は、バッテリパックの電気量が平衡状態であることができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、更には、電気量の無駄を減らすように、エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システムを提供する。
【0006】
第1の態様に従って、本願はエネルギ貯蔵システムを提供する。エネルギ貯蔵システムは新エネルギ発電シナリオに適用される。エネルギ貯蔵システムの出力端は交流電力グリッドへ接続され、それにより、交流電力グリッドに対する衝撃を緩和するように、高いエネルギ収量又は低い電力消費の期間に消費されない余剰電気エネルギを蓄え、低いエネルギ収量又は高い電力消費の期間に放電することができる。エネルギ貯蔵システムは、バッテリクラスタ、電力変換回路、及びコントローラを含む。バッテリクラスタの出力端は、電力変換回路の第1端子へ接続され、電力変換回路の第2端子は、エネルギ貯蔵システムの出力端へ接続される。電力変換回路は、バッテリクラスタによって供給される直流を交流に変換し、交流を交流電力グリッドへ伝送するか、又は電力変換回路の第2端子から取得される交流を、バッテリクラスタを充電するための直流に変換するよう構成される。電力変換回路がバッテリクラスタを充電する場合に、交流は交流電力グリッドによって供給されてよく、あるいは、新エネルギ発電デバイスによって供給されてよい。各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを含み、各エネルギ貯蔵モジュールは、1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを含み、各バッテリパックは複数のバッテリを含み、バッテリパック内の複数のバッテリは、直列に又は直列及び並列接続方式で接続されてよい。コントローラは、バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御する。
【0007】
本願で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリクラスタ内の各バッテリパックは、相応して、1つのバイパス回路へ接続され、コントローラは、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御して、バッテリパックがバッテリクラスタからバイパスされ得るようにする。バッテリクラスタが充電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に充電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量は同期される。バッテリクラスタが放電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に放電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量も同期される。しかし、バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。要するに、エネルギ貯蔵システムは、バッテリパックの電気量の平衡を保つことができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、更には、電気量の無駄を減らす。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。
【0008】
コントローラは、特定用途向け集積回路(application-Specific integrated Circuit,ASIC)、プログラマブル・ロジック・デバイス(Programmable Logic Divice,PLD)、デジタル・シグナル・プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、又はそれらの組み合わせであってよい。PLDは、複合プログラム可能ロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field programmable Gate Array,FPGA)、汎用アレイロジック(Generic Array Logic,GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。
【0009】
コントローラは、1段階コントローラ又は多段階コントローラであってよい。コントローラが多段階コントローラである場合に、上位のコントローラが下位のコントローラを制御してもよく、複数の下位コントローラが存在してもよい。多段階コントローラは、印刷回路基板(Printed circuit board,PCB)に集積されてよく、あるいは、物理的に複数の部分に分けられて、エネルギ貯蔵システムの異なる位置でPCBに別々に配置されてもよい。部分は、制御機能を実装するよう協働する。
【0010】
可能な実施において、コントローラは、バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスし、この場合に残りのバッテリパックは充電され続けるよう各バイパス回路を制御し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスし、この場合に、残りのバッテリパックは放電され続けるよう各バイパス回路を制御するよう特に構成される。バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。
【0011】
可能な実施において、バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを含む。バッテリパックの正出力端は、第1の制御可能なスイッチの第1端へ接続され、第1の制御可能なスイッチの第2端は、第2の制御可能なスイッチの第1端及びエネルギ貯蔵モジュールの正出力端へ接続され、第2の制御可能なスイッチの第2端は、バッテリモジュールの負出力端へ接続され、バッテリパックの負出力端は、エネルギ貯蔵モジュールの負出力端へ接続される。
【0012】
可能な実施において、コントローラは、最初に、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方を開くよう制御し、第1の前もってセットされた時間の後、第2の制御可能なスイッチを閉じられるよう制御して、バッテリパックをバイパスするよう特に構成される。第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方が電力スイッチデバイスであるとき、第1の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの同時の閉成によって引き起こされるバッテリパックの正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するように、第1の制御可能なスイッチのデッドタイムよりも長いか又はそれに等しい。
【0013】
可能な実施において、コントローラは、バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスするよう特に構成される。それは、バッテリクラスタの充電がこの場合に完了し、唯一の残りのバッテリパックがもはやバイパスされなくなることを示す。コントローラは、バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスするよう特に構成される。それは、バッテリクラスタの放電がこの場合に完了し、唯一の残りのバッテリパックがもはやバイパスされなくなることを示す。
【0014】
可能な実施において、コントローラは、バッテリクラスタが充電され、ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタへ再接続するように各バイパス回路を制御し、あるいは、バッテリクラスタが放電され、ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタへ再接続するように各バイパス回路を制御するよう更に構成される。
【0015】
可能な実施において、コントローラは、最初に、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方を開くよう制御し、第2の前もってセットされた時間の後、第1の制御可能なスイッチを閉じられるよう制御して、バッテリパックがバッテリクラスタへ再接続するようにするよう特に構成される。第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方が電力スイッチデバイスであるとき、第2の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの同時の閉成によって引き起こされるバッテリパックの正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するように、第2の制御可能なスイッチのデッドタイムよりも長いか又はそれに等しい。
【0016】
可能な実施において、電力変換回路は、直流/直流変換回路及び直流/交流変換回路を含む。直流/直流変換回路の第1端子は、電力変換回路の前記第1端子であり、直流/直流変換回路の第2端子は、直流/交流変換回路の第1端子へ接続され、直流/交流変換回路の第2端子は、電力変換回路の第2端子である。直流/直流変換回路は、バッテリクラスタによって供給される直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換を通じて取得された直流を直流/交流変換回路へ伝送するか、あるいは、直流/交流変換回路によって供給される直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換を通じて取得された直流をバッテリクラスタへ伝送するよう構成される。直流/交流変換回路は、直流/直流変換回路によって供給される直流を交流に変換するか、あるいは、取得された交流を直流に変換し、次いで、直流を直流/直流変換回路へ伝送するよう構成される。コントローラは、バッテリパックをバイパスすること又はバッテリパックへ接続することより前に、直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御するよう更に構成される。
【0017】
可能な実施において、エネルギ貯蔵システムはソフトスタート回路を更に含み、バッテリクラスタの出力端の正ポートは、ソフトスタート回路を通じて直流/直流変換回路の第1端子の正ポートへ接続されるか、あるいは、バッテリクラスタの出力端の負ポートは、ソフトスタート回路を通じて直流/直流変換回路の第1端子の負ポートへ接続される。ソフトスタート回路は第1リレー、第2リレー、及び第1抵抗を含む。第1リレーは、第1抵抗へ直列接続され、それから第2リレーへ並列接続される。コントローラは、バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、第1リレー及び第2リレーを開くよう制御するよう更に構成される。
【0018】
可能な実施において、コントローラは、バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される。直流/直流変換回路の第1端子には、通常、バスキャパシタが配置される。コントローラは、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御して、バスキャパシタの電圧がバッテリクラスタの出力電圧に等しくなるようにし、また、第2リレーを閉じられるよう制御する。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタに衝撃を与えず、それによってバッテリクラスタを保護する。
【0019】
可能な実施において、コントローラは、バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、第1リレーを閉じられるようかつ第2リレーを開くよう制御し、第3の前もってセットされた時間の後、第1リレーを開くようかつ第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される。
【0020】
第3の前もってセットされた時間は、電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する衝撃を減らすように、第1リレー及び第1抵抗を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路の第1端子とバッテリクラスタの出力端との間で行われるようにセットされる。
【0021】
可能な実施において、コントローラは第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含む。第2コントローラは一対一の対応でバッテリパックへ接続される。第2コントローラは、対応するバッテリパックの第2パラメータ値を取得し、第2パラメータ値を第1コントローラへ送信するよう構成される。第1コントローラは、全てのバッテリパックの第2パラメータ値に基づき全てのバッテリパックの第1パラメータ値を決定し、バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、又はバッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を第2コントローラへ送信するよう構成される。制御命令は、対応する第2コントローラに対して、バイパス回路を、バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示するために使用される。
【0022】
第2コントローラは、バッテリ監視ユニット(Battery Monitoring Unit,BMU)であり、第1コントローラは、バッテリ制御ユニット(Battery Control Unit,BCU)である。
【0023】
可能な実施において、第2パラメータ値は、バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOH値を含み、第1パラメータ値は充電状態SOC値である。
【0024】
可能な実施において、コントローラは第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含む。第2コントローラは、一対一の対応で前記バッテリパックへ接続される。第2コントローラは、対応するバッテリパックの第1パラメータ値を取得し、第1パラメータ値を第1コントローラへ送信する。
【0025】
第1コントローラは、バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を第2コントローラへ送信する。制御命令は、対応する第2コントローラに対して、バイパス回路を、バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示するために使用される。
【0026】
可能な実施において、第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である。
【0027】
第2の態様に従って、本願は、エネルギ貯蔵システムを制御する方法を更に提供する。方法は、上記の実施で提供されるエネルギ貯蔵システムに適用され、
バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することを含む。
【0028】
前述の制御方法に基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態であることができる。完全に充電又は放電されたバッテリパックが分離された後、他のバッテリパックは最大電流で充電又は放電でき、それによってバッテリクラスタの電流に対する影響を緩和する。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。更に、バッテリが異常であることが決定される場合に、不具合を直し、かつ、残りのバッテリパックが引き続き正常に動作できることを確かにするために、バイパス回路は、異常が見つかったバッテリパックをバイパスするよう制御されてもよい。
【0029】
可能な実施において、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することは、
バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと、
バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと
を特に含む。
【0030】
可能な実施において、バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することは、
バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスすることを特に含み、あるいは、
バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することは、
バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が前記第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックを順に、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまでバイパスすることを特に含む。
【0031】
可能な実施において、方法は、
バッテリクラスタが充電され、ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタへ再接続するように、各バイパス回路を制御すること、又は
バッテリクラスタが放電され、ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタへ再接続するように、各バイパス回路を制御すること
を更に含む。
【0032】
可能な実施において、方法は、
バッテリパックをバイパスすること又はバッテリパックへ接続することより前に、バッテリクラスタの出力端へ接続されている直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御することであり、直流/直流変換回路の第1端子はバッテリクラスタの出力端へ接続される、ことと、
バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、直流/直流変換回路が作動を開始するよう制御することと
を更に含む。
【0033】
可能な実施において、方法は、
全てのバッテリパックに対応する第2パラメータ値を取得することと、
全てのバッテリパックに対応する第2パラメータ値に基づき全てのバッテリパックの第1パラメータ値を決定することと
を更に含む。
【0034】
可能な実施において、第2パラメータ値は、バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOHを含み、第1パラメータ値は充電状態SOC値である。
【0035】
可能な実施において、第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である。
【0036】
第3の態様に従って、本願は、太陽光発電システムを更に提供し、太陽光発電システムは、上記の実施で提供されるエネルギ貯蔵システムを含み、更には、太陽光発電エンドを更に含む。太陽光発電エンドの出力端は、交流電力グリッドへ接続するよう構成される。太陽光発電エンドは、光エネルギを使用することによって交流を生成するよう構成される。交流は、交流電力グリッドへ伝送されるか、又はエネルギ貯蔵システムの電力変換回路を通過した後にバッテリクラスタを充電し得る。
【0037】
第4の態様に従って、本願は、太陽光発電システムを更に提供し、太陽光発電システムは、上記の実施で提供されるエネルギ貯蔵システムを含み、更には、コンポーネントを含む。太陽光発電モジュールは、バッテリクラスタを充電するように、光エネルギを使用することによって直流を生成するよう構成される。
【0038】
本願で提供される太陽光発電システムのバッテリクラスタ内の各バッテリパックは、相応して、1つのバイパス回路へ接続され、コントローラは、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御して、バッテリパックがバッテリクラスタからバイパスされ得るようにする。バッテリクラスタが充電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に充電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量は同期される。バッテリクラスタが放電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に放電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量も同期される。しかし、バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。要するに、太陽光発電システムは、バッテリパックの電気量の平衡を保つことができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、更には、電気量の無駄を減らす。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本願の実施形態に係る図式的な新エネルギ発電システムである。
図2】本願の実施形態に係るエネルギ貯蔵システムの模式図である。
図3】本願の実施形態に係るバッテリクラスタの模式図である。
図4】本願の実施形態に係る他のバッテリクラスタの模式図である。
図5】本願の実施形態に係る他のエネルギ貯蔵システムの模式図である。
図6】本願の実施形態に係る更なる他のエネルギ貯蔵システムの模式図である。
図7】本願の実施形態に係る、バッテリパックの充電/放電状態を決定する方法のフローチャートである。
図8A】本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの制御方法の模式図である。
図8B】本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの制御方法の模式図である。
図9】本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの他の制御方法の模式図である。
図10】本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの更なる他の制御方法の模式図である。
図11】本願の実施形態に係る太陽光発電システムの模式図である。
図12】本願の実施形態に係る他の太陽光発電システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本願の実施形態で提供される技術的解決法について当業者がより良く理解することを可能にするために、本願の技術的解決法の適用シナリオが最初に以下で記載される。
【0041】
図1は、本願の実施形態に係る図式的な新エネルギ発電システムである。
【0042】
新エネルギ発電システムは、バッテリクラスタ10、電力変換回路20、新エネルギ発電エンド30、及び負荷40を含む。
【0043】
新エネルギ発電エンド30は、交流を出力するよう構成される。新エネルギ発電エンド30には変動及び不確かさという特徴があるので、新エネルギ発電エンド30のエネルギ収量は変動する。新エネルギ発電エンド30によって出力される交流が交流電力グリッド50の電力消費需要よりも高い場合に、電力変換回路20は、バッテリクラスタ10を充電するために、余剰電気を直流に変換する。新エネルギ発電エンド30によって出力される交流が交流電力グリッド50の電力消費需要よりも低い場合に、電力変換回路20は、バッテリクラスタ10によって出力される直流を交流に変換し、それから、交流を交流電力グリッド50へ出力し、それにより、交流電力グリッド50は安定する傾向がある。
【0044】
例えば、新エネルギ発電エンド30は太陽光発電エンドである。新エネルギ発電エンド30は、太陽光発電モジュールと、直流(Direct Current,DC)/交流(Alternating Current,AC)変換回路(インバータ回路又はインバータとも呼ばれることがある)とを含む。太陽光発電モジュールは、光エネルギを使用することによって直流を生成する。DC/AC変換回路は、直流を交流に変換し、それから、交流を交流電力グリッド50へ出力したり、及び/又はバッテリクラスタ10を充電したりする。
【0045】
負荷40は、新エネルギ発電システムの電気デバイスである。これは、本願で特に限定されない。
【0046】
バッテリクラスタ10は複数のバッテリパックを含み、各バッテリパックは、直列に又は直列及び並列接続方式で接続されている複数のバッテリセルを含む。バッテリのSOH又は元のSOCは異なるので、バッテリパックの電気量は不平衡である。その結果、バッテリパックを完全に充電又は放電する時間は異なる。具体的に、複数のバッテリパックがバッテリクラスタを形成するように直列接続される場合に、全てのバッテリパックの電流は同じであるから、バッテリクラスタの総電流は、バッテリパックの最小電流に基づき制限される必要がある。その結果、電気残量が多いバッテリパックは完全には放電され得ず、電気残量が少ないバッテリパックは完全には充電され得ない。従って、バッテリパックの電気量は十分には使用され得ず、それによってバッテリクラスタの電流を制限し、電気量を無駄にする。次の充電又は放電の間に、バッテリクラスタは、バッテリパックの電気量が不平衡であるために、最大バックアップ期間を達成することができない。
【0047】
前述の技術的課題を解決するために、本願は、エネルギ貯蔵システム、エネルギ貯蔵システムの制御方法、及び太陽光発電システムを提供する。エネルギ貯蔵システムのバッテリクラスタ内の各バッテリパックは、相応して、1つのバイパス回路へ接続される。コントローラは、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御して、バッテリパックがバッテリクラスタからバイパスされ得るようにし、それによってバッテリパックの電気量の平衡を保つ。バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。エネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態にあることができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、電気量の無駄を減らし、更には、最大バックアップ期間を実現する。
【0048】
当業者に本願の技術的解決法についてより明りょうに理解させるために、以下は、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態の技術的解決法について記載する。
【0049】
本願の明細書中の「第1」及び「第2」などの用語は、記載のためにだけ使用されており、相対的な重要性を指示若しくは暗示すること、又は示されている技術的特徴の数量を暗黙的に示すこととして理解され得ない。
【0050】
本願において、別なふうに明示的に指定及び限定されない限り、「接続」という用語は、広い意味で理解されるべきである。例えば、接続は、固定された接続、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってよく、あるいは、直接的な接続又は中間媒体に基づいた間接的な接続であってもよい。
【0051】
図2及び図3の両方を参照されたい。図2は、本願の実施形態に係るエネルギ貯蔵システムの模式図である。図3は、本願の実施形態に係るバッテリクラスタの模式図である。
【0052】
エネルギ貯蔵システムは、バッテリクラスタ10、電力変換回路20、及びコントローラ100を含む。
【0053】
バッテリクラスタ10の出力端は、電力変換回路20の第1端子へ接続される。電力変換回路20の第2端子は、エネルギ貯蔵システムの出力端へ接続され、交流電力グリッドのために電気エネルギを出力するよう構成される。
【0054】
電力変換回路20は、バッテリクラスタ10によって供給された直流を交流に変換し、それから、交流を交流電力グリッド50へ伝送するか、又は電力変換回路20の第2端子から取得された交流を、バッテリクラスタを充電するための直流に変換するよう構成される。すなわち、電力変換回路20は、双方向の電力変換を実装することができ、交流電力グリッド又は新エネルギ発電エンドによって供給される交流を使用することによってバッテリクラスタ10を充電してよく、あるいは、バッテリクラスタ10によって出力される直流を使用することによって交流電力グリッド50へ電力を供給してもよい。
【0055】
図3に示されるように、各バッテリ10は、直列接続されている少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを含む。図中、エネルギ貯蔵モジュールは10a~10aによって表されている。
【0056】
各エネルギ貯蔵モジュールは、1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを含み、各バッテリパックは、複数のバッテリを含む。
【0057】
例えば、エネルギ貯蔵モジュール10aは、バイパス回路101b及びバッテリパック101aを含む。
【0058】
各バッテリパック内のバッテリは、直列に又は直列及び並列接続方式で接続されてよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。図3及び以下の記載では、バッテリパック内のバッテリが直列接続されることが、例として使用される。
【0059】
本願のこの実施形態のバイパス回路は、2つの作動状態を含む。第1作動状態で、対応するバッテリパックはバイパスされず、それにより、対応するバッテリパックはバッテリクラスタへ直列接続され得る。第2作動状態で、対応するバッテリパックはバイパスされ、つまり、バッテリパックは、バッテリクラスタから等価的に切り離される。具体的に、バッテリクラスタが充電状態にあるとき、バッテリパックは、バイパスされた後に充電を停止し、あるいは、バッテリクラスタが放電状態にあるとき、バッテリパックは、バイパスされた後に放電を停止する。
【0060】
第1パラメータ値は、バッテリパックの電気量を表すことができる。バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、コントローラ100は、第1パラメータ値に基づいて、対応するバッテリパックの電気量を決定し、前述の2つの作動状態の間を切り替えるようにバイパス回路を制御し得る。
【0061】
前述のコントローラは、ASIC、PLD、DSP、又はそれらの組み合わせであってよい。PLDは、CPLD、FPGA、GAL、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0062】
本願のこの実施形態の前述の記載におけるコントローラは、1段階コントローラ又は多段階コントローラであってよい。コントローラが多段階コントローラである場合に、上位のコントローラは、下位のコントローラによって送信された情報を受信してもよく、複数の下位コントローラが存在してもよく、上位のコントローラは下位のコントローラを制御してもよい。多段階コントローラは、印刷回路基板(Printed circuit board,PCB)に独立して集積されてよく、あるいは、物理的に複数の部分に分けられて、エネルギ貯蔵システムの異なる位置でPCBに別々に配置されてもよい。部分は、制御機能を実装するよう協働する。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0063】
バッテリパック内のバッテリセルは、リチウムイオン電池、鉛酸蓄電池、スーパーキャパシタ、又はこれらのタイプの組み合わせなどのタイプであってよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0064】
本願のこの実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリクラスタが充電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に充電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量は同期される。バッテリクラスタが放電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に放電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量も同期される。バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。要約すると、エネルギ貯蔵システムは、バッテリパックの電気量の平衡を保つことができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、電気量の無駄を減らす。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。
【0065】
以下、エネルギ貯蔵システムの具体的な実施を参照して、説明される。
【0066】
図4は、本願の実施形態に係る他のバッテリクラスタの模式図である。
【0067】
図中のコントローラは、2段階のコントローラ、つまり、第1段階コントローラ1001及び第2段階コントローラ1002a1~1002amを含む。
【0068】
第2段階コントローラの数は、バッテリパックの数と同じである。第2段階コントローラは、一対一の対応でバッテリパックへ接続される。各第2コントローラは、第1コントローラ1001へ接続され、各第2コントローラは、第1コントローラ1001と通信し得る。
【0069】
図中の各バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを含む。バッテリクラスタがm個のバッテリモジュールを含む場合に、バッテリクラスタ内の第1の制御可能なスイッチはS11~Sm1であり、バッテリクラスタ内の第2の制御可能なスイッチはS12~Sm2である。
【0070】
エネルギ貯蔵モジュール10a1が例として使用される。第1の制御可能なスイッチはS11であり、第2の制御可能なスイッチはS12である。バッテリパック101a1の正出力端は、第1の制御可能なスイッチS11の第1端へ接続され、第1の制御可能なスイッチS11の第2端は、第2の制御可能なスイッチS12の第1端及びエネルギ貯蔵モジュール10a1の正出力端へ接続され、第2の制御可能なスイッチS12の第2端は、バッテリモジュール10a2の負出力端へ接続され、バッテリパック101a1の負出力端は、エネルギ貯蔵モジュール10a1の負出力端へ接続される。
【0071】
同様に、S21及びS22は、バッテリモジュール101aに対応し、類推によって、Sm1及びSm2haバッテリモジュール101aに対応する。
【0072】
各バッテリモジュール内の第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,IGBT)、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Filed Effect Transistor,MOSFET)、炭化ケイ素金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Silicon Carbide Metal Oxide Semiconductor,SiC MOSFET)、機械式スイッチ、これらの組み合わせ、などであってよい。第2コントローラは、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチへ制御信号を送ることによって、第2コントローラの作動状態を制御する。可能な実施において、制御信号はパルス幅変調(Pulse width modulation,PWM)信号である。
【0073】
例えば、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチは両方ともN型MOSFETである。この場合に、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの夫々の第1端はドレインであり、第2端はゲートである。S11のボディダイオードの方向は、バッテリ電圧の方向とは反対であり、S12のボディダイオードの方向は、S11のボディダイオードの方向とは反対であり、バッテリモジュールは、ボディダイオードを使用することに直接短絡されない。
【0074】
いくつかの他の実施形態で、並列接続された追加のダイオードも、スイッチデバイスのボディダイオードを置換するために使用されてよい。
【0075】
前述のスイッチデバイスは、バッテリモジュール内に配置されてもよく、第2コントローラとともに集積されてもよく、あるいは、PCB上で独立して設計され、バッテリパック内又はその外に集積されてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0076】
いくつかの実施形態で、第2コントローラはバッテリ監視ユニットであり、第1コントローラはバッテリ制御ユニットである。
【0077】
コントローラは、バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御し、あるいは、バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御するよう特に構成される。コントローラの動作原理は、以下で詳細に説明される。
【0078】
以下は、最初に、バイパス回路の制御の第1実施について記載する。
【0079】
各第2コントローラは、対応するバッテリパックの第2パラメータ値を取得し、第2パラメータ値を第1コントローラへ送信する。第2パラメータ値は、バッテリパックの総容量Q、エネルギ状態(State of Energy,SOE)値、及び健全状態(State of Health,SOH)値を含む。
【0080】
SOE値は、バッテリパックの現在の現在の制御可能な電気量を表す。SOHは、新しいバッテリパックに対する電気エネルギを蓄えるための現在のバッテリパックの容量を表し、パーセンテージの形で表現され、総容量Qに対する現在の利用可能な容量の比として理解されてもよい。
【0081】
第1コントローラは、全てのバッテリパックの取得された第2パラメータ値に基づいて全てのバッテリの第1パラメータ値を決定し、バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定する。
【0082】
第1パラメータ値は、充電状態(State of Charge,SOC)値である。第1の前もってセットされたパラメータ値及び第2の前もってセットされたパラメータ値は、実際の状況に基づいて第1コントローラで前もってセットされて記憶され、第1の前もってセットされたパラメータ値及び第2の前もってセットされたパラメータ値が使用されるべきであるときに呼び出される。第1の前もってセットされたパラメータ値及び第2の前もってセットされたパラメータ値は、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0083】
具体的に、第1コントローラは、次の式:

SOC=SOE/(Q/SOH) (1)

に従って、SOC値を決定してよい。
【0084】
式(1)で取得されたSOCは、バッテリパックの実際のSOC、つまり、現在の容量に対する現在の電気量の比である。
【0085】
第1コントローラは、次いで、制御命令を第2コントローラへ送信する。制御命令は、対応する第2コントローラに対して、バイパス対象バッテリパックをバイパスするようにバイパス回路を制御することを指示するために使用される。
【0086】
例えば、バッテリパック101a1がバイパス対象バッテリパックとして決定される場合に、第1コントローラによって送信される制御命令は、第2コントローラ1002a1に対して、バッテリパック101a1をバイパスするようにS11及びS12を制御することを指示するために使用される。
【0087】
バッテリパック101a1が正常にバッテリクラスタに直列接続されるとき、第1の制御可能なスイッチS11は閉じられており、第2の制御可能なスイッチS12は開いている。バッテリパック101a1をバイパスする場合に、第2コントローラ1002a1は、最初に、第1の制御可能なスイッチS11及び第2の制御可能なスイッチS12の両方を開くよう制御し、第1の前もってセットされた時間の後、第2の制御可能なスイッチS12を閉じられるよう制御する。
【0088】
第1の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチS11及び第2の制御可能なスイッチS12の同時の閉成によって引き起こされるバッテリパック101a1の正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するように、第1の制御可能なスイッチS11のデッドタイム(dead time)よりも長いか又はそれに等しい。第1の前もってセットされた時間は、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0089】
他のバッテリパックをバイパスする原理は同様である。詳細は、再び本願のこの実施形態においてここで記載されない。
【0090】
バッテリクラスタが充電される場合に、バッテリパックの電気量は不平衡であるから、バッテリパックを完全に充電する期間は異なることがある。第1コントローラは、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして順次決定し、制御命令を第2コントローラへ送信し、それにより、第2コントローラは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、バイパス対象バッテリパックを順次バイパスするようにバイパス回路を制御する。この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態にある。
【0091】
この場合に、ただ1つの残りのバッテリパックのみが充電され続ける。ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第1の前もってセットされた値以上であると第1コントローラが決定する場合に、それは、バッテリクラスタの充電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、第2コントローラは、全てのバイパスされたバッテリパックを、バッテリクラスタへ再接続するように制御する。
【0092】
バッテリクラスタが放電される場合に、バッテリパックの電気量は不平衡であることがあり、それにより、バッテリパックを完全に放電する期間は異なることがある。第1コントローラは、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして順次決定し、制御命令を第2コントローラへ送信し、それにより、第2コントローラは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、バイパス対象バッテリパックを順次バイパスするようにバイパス回路を制御する。この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態にある。
【0093】
ただ1つの残りのバッテリパックのみが放電され続ける。ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第2の前もってセットされた値以下であると第1コントローラが決定する場合に、それは、バッテリクラスタの放電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、第2コントローラは、全てのバイパスされたバッテリパックを、バッテリクラスタへ再接続するように制御する。
【0094】
例えば、バッテリパック101a1が回路に再接続する。バッテリパック101a1がバイパスされた状態にあるとき、第1の制御可能なスイッチS11は開いており、第2の制御可能なスイッチS12は閉じられている。バッテリパック101a1を回路に再接続するよう制御するとき、コントローラは最初に、第1の制御可能なスイッチS11及び第2の制御可能なスイッチS12の両方を開くよう制御し、第2の前もってセットされた時間の後、第1の制御可能なスイッチS11を閉じられるよう制御する。
【0095】
第2の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチS11及び第2の制御可能なスイッチS12の同時の閉成によって引き起こされるバッテリパック101a1の正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するように、第2の制御可能なスイッチS12のデッドタイム(dead time)よりも長いか又はそれに等しい。第2の前もってセットされた時間は、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0096】
他のバッテリパックをバイパスする原理は同様である。詳細は、再び本願のこの実施形態においてここで記載されない。
【0097】
実際の適用中に、第1の制御可能なスイッチS11及び第2の制御可能なスイッチS12が同じ使用のコンポーネントを使用する場合に、第1の前もってセットされた時間及び第2の前もってセットされた時間は同じであることができる。
【0098】
以下は、バイパス回路の制御の第2実施について記載する。
【0099】
各第2コントローラは、対応するバッテリパックの第1パラメータ値を取得し、第1パラメータ値を第1コントローラ1001へ送信するよう構成される。第1パラメータ値は、電圧値又はSOC値である。
【0100】
第1コントローラは、バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定する。次いで、第1コントローラ1001は、制御命令を各第2コントローラへ送信する。制御命令は、対応する第2コントローラに対して、バイパス対象バッテリパックをバイパスするようにバイパス回路を制御することを指示するために使用される。詳細な説明は以下で与えられる。
【0101】
第1パラメータ値が電圧値である場合に、第1の前もってセットされたパラメータ値は、第1の前もってセットされた電圧値であり、第2の前もってセットされたパラメータ値は、第2の前もってセットされた電圧値である。バッテリクラスタが充電される場合に、バッテリパックの電気量は不平衡であることがあるので、バッテリパックを完全に充電する期間は異なることがあり、このことは、バッテリパックの電圧値の違いによって表れる。第1コントローラは、電圧値が第1の前もってセットされた電圧値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして順次決定し、制御命令を第2コントローラへ送信し、それにより、第2コントローラは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、バイパス対象バッテリパックを順次バイパスするようにバイパス回路を制御する。この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態であり、充電は完了する。
【0102】
この場合に、ただ1つの残りのバッテリパックのみが充電され続ける。唯一の残りのバッテリパックの電圧値が第1の前もってセットされた電圧値以上であると第1コントローラが決定する場合に、それは、バッテリクラスタの充電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、第2コントローラは、全てのバイパスされたバッテリパックを、バッテリクラスタへ再接続するよう制御する。
【0103】
バッテリクラスタが放電される場合に、バッテリパックの電気量は不平衡であることがあるので、バッテリパックを完全に放電する期間は異なることがある。そのため、バッテリパックの電圧は異なる。第1コントローラは、電圧値が第2の前もってセットされた電圧値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして順次決定し、制御命令を第2コントローラへ送信し、それにより、第2コントローラは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、バイパス対象バッテリパックを順次バイパスするようにバイパス回路を制御する。この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態であり、放電は完了する。
【0104】
この場合に、ただ1つの残りのバッテリパックのみが放電され続ける。唯一の残りのバッテリパックの電圧値が第2の前もってセットされた電圧値以下であると第1コントローラが決定する場合に、それは、バッテリクラスタの放電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、第2コントローラは、全てのバイパスされたバッテリパックを、バッテリクラスタへ再接続するよう制御する。
【0105】
コントローラがバイパス回路を制御して、バッテリパックがバイパスされるか又はバッテリクラスタへ直列に再接続されるようにする実施は、上述されたものと同じであり、詳細はここで再び記載されない。
【0106】
前述の記載では、第1パラメータ値が電圧値であることが一例として使用された。第1パラメータ値がSOC値である場合に、第1の前もってセットされたパラメータ値は、第1の前もってセットされたSOC値であり、第2の前もってセットされたパラメータ値は、第2の前もってセットされたSOC値である。コントローラの具体的な作動プロセスは、上述されたものと同じであり、詳細は、再びこの実施形態においてここで記載されない。
【0107】
要約すると、エネルギ貯蔵システムは、バッテリパックの電気量を平衡に保つことができる。完全に充電又は放電されたバッテリパックが分離された後、他のバッテリパックは最大電流で充電又は放電でき、それによってバッテリクラスタの電流に対する影響を緩和する。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。更に、バッテリが異常であることが決定される場合に、不具合を直し、かつ、残りのバッテリパックが引き続き正常に動作できることを確かにするために、バイパス回路は、異常が見つかったバッテリパックをバイパスするよう制御されてもよい。
【0108】
本願のこの実施形態のコントローラは、電力変換回路の作動状態を更に制御してもよい。以下は、添付の図面を参照して、具体的な説明を与える。
【0109】
図5は、本願の実施形態に係る他のエネルギ貯蔵システムの模式図である。
【0110】
エネルギ貯蔵システムの電力変換回路20は、直流/直流変換回路201及び直流/交流変換回路202を含む。
【0111】
直流/直流変換回路201の第1端子は、電力変換回路20の第1端子であり、直流/直流変換回路201の第2端子は、直流/交流変換回路202の第1端子へ接続され、直流/交流変換回路202の第2端子へ、電力変換回路201の第2端子である。
【0112】
直流/直流変換回路201は、バッテリクラスタ10によって供給された直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換により得られた直流を直流/交流変換回路202へ伝送するか、あるいは、直流/交流変換回路202によって供給された直流に対して直流変換を実行し、次いで、直流変換により得られた直流を、バッテリクラスタ10を充電するために、バッテリクラスタ10へ伝送するよう構成される。
【0113】
直流/交流変換回路202は、直流/直流変換回路201によって供給された直流を交流に変換するか、あるいは、取得された交流を直流に変換し、次いで、直流を直流/直流変換回路201へ伝送するよう構成される。直流/交流変換回路202の第2端子は、交流電力グリッド又は新エネルギ発電エンドから交流を取得し得る。
【0114】
いくつかの実施形態で、直流/交流変換回路202は、双方向の直流/交流コンバータであり、選択的に、中性点クランプT型3レベル回路、中性点クランプ(Neutral Point Clamped,NPC)回路、アクティブ中性点クランプ(Active Neutral Point Clamped,ANPC)回路、フライングキャパシタマルチレベル回路、などであってもよい。バッテリセルのポート電圧はエネルギ蓄積容量とともに変化するので、バッテリクラスタのポート出力電圧は、広範囲の出力電圧である。従って、バッテリクラスタのポート電圧の変化範囲にあわせて、直流/直流変換回路201及び直流/交流変換回路202は、一般的に、広範囲の入力及び出力能力をサポートする。
【0115】
いくつかの実施形態で、オンラインバイパス又はオンライン接続は、バッテリパックがバイパス又は接続される場合に実行されてよい。この場合に、直流/直流変換回路201は正常に動作する。
【0116】
いくつかの他の実施形態で、コントローラ100は、バッテリパックのバイパス又は接続より前に、直流/直流変換回路201が作動を停止し、バッテリパックがバイパス又は接続された後に、直流/直流変換回路201が作動を再開するように制御するよう更に構成される。直流/直流変換回路201は作動を停止し、つまり、直流/直流変換回路201は、電源を切られるよう制御されるか、あるいは、制御信号は、直流/直流変換回路201へ送られることを中止される。
【0117】
以下は、直流/直流変換回路を制御する方法について具体的に記載する。
【0118】
図6は、本願の実施形態に係る更なる他のエネルギ貯蔵システムの模式図である。
【0119】
図示されているエネルギ貯蔵システムは、ソフトスタート回路60を更に含む。バッテリクラスタ10の出力端の正ポートは、ソフトスタート回路60を通じて直流/直流変換回路201の第1端子の正ポートへ接続され、あるいは、バッテリクラスタ10の出力端の負ポートは、ソフトスタート回路60を通じて直流/直流変換回路201の第1端子の負ポートへ接続される。図6は、ソフトスタート回路60が直流/直流変換回路201の第1端子の正ポートへ接続される実施を示している。
【0120】
ソフトスタート回路60は、具体的に、第1リレーK1、第2リレーK2、及び第1抵抗R1を含む。
【0121】
第1リレーK1は、第1抵抗R1に直列接続され、それから、第2リレーK2に並列接続される。
【0122】
コントローラ100は、バッテリパックをバイパスすること又はバッテリパックに接続することより前に、第1リレー及び第2リレーを開くよう制御して、直流/直流変換回路201が作動を停止するようにするよう更に構成される。
【0123】
更に、バッテリクラスタを保護するために、いくつかの実施形態で、コントローラ100は、バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、直流/直流変換回路201の第1端子での電圧を、バッテリクラスタ10の出力電圧に等しいよう制御し、第2リレーK2を閉じられるよう制御するよう更に構成される。
【0124】
直流/直流変換回路201の第1端子には、通常、バスキャパシタ(図示せず)が配置される。コントローラ100は、直流/直流変換回路201の第1端子での電圧を、バッテリクラスタ10の出力電圧に等しいよう制御し、それにより、バスキャパシタの電圧はバッテリクラスタ10の出力電圧に等しくなり、また、第2リレーK2を閉じられるよう制御する。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタ10に衝撃を与えず、それによってバッテリクラスタ10を保護する。
【0125】
いくつかの他の実施形態で、コントローラ100は、バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、最初に、第1リレーK1を閉じられるよう、及び第2リレーK2を開くよう制御し、第3の前もってセットされた時間の後、第1リレーK1を開くよう、及び第2リレーK2を閉じられるよう制御するよう更に構成される。
【0126】
第3の前もってセットされた時間をセットする役割は次の通りである:電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する衝撃を減らすように、第1リレーK1及び第1抵抗R1を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路201の第1端子とバッテリクラスタ10の出力端との間で行われる。第3の前もってセットされた時間は、実際の状況に基づいてセットされてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0127】
前述のソフトスタート回路60は、直流/直流変換回路201とともに集積されてもよく、あるいは、ソフトスタート回路60は、独立して配置される。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0128】
要約すると、本願のこの実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態にあることができる。直流/直流変換回路及びソフトスタート回路は、バッテリパックがバイパス又は再接続される場合に比較的に大きい電流衝撃によって引き起こされるバッテリクラスタへの影響を回避して、バッテリクラスタを保護するように、更に制御されてもよい。
【0129】
前述の実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、本願の実施形態は、前述の実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに適用されるエネルギ貯蔵システム制御方法を更に提供する。方法は、バッテリパックの電気量の平衡を保つように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて、各バッテリパックに対応するバイパス回路を制御することを含む。以下は、添付の図面を参照して、具体的な説明を与える。
【0130】
バッテリパックの充電/放電状態が最初に決定される。
【0131】
図7は、本願の実施形態に係る、バッテリパックの充電/放電状態の決定方法のフローチャートである。
【0132】
方法は次のステップを含む。
【0133】
S701:開始。
【0134】
S702:バッテリパックが充電完了状態に達しているかどうかを決定する。
【0135】
“はい”の場合に、S704を実行し、又は“いいえ”の場合に、S703を実行する。
【0136】
S703:バッテリパックが放電完了状態に達しているかどうかを決定する。
【0137】
“いいえ”の場合に、再び決定を実行することを続け、一定期間の遅延後に再びS702を実行し、又は“はい”の場合に、S705を実行する。
【0138】
S704:バッテリパックに充電完了フラグをセットする。
【0139】
それは、バッテリパックが充電完了状態にあり、バイパスされてもよいことを示す。
【0140】
S705:バッテリパックに放電完了フラグをセットする。
【0141】
それは、バッテリパックが放電完了状態にあり、バイパスされてもよいことを示す。
【0142】
S706:終了。
【0143】
以下は、電気量の平衡を保つよう各バッテリパックを制御する方法について記載する。
【0144】
図8A及び図8Bは、本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの制御方法の模式図である。
【0145】
S801:開始。
【0146】
S802:バッテリパックが充電状態にあるかどうかを決定する。
【0147】
“はい”である場合に、S803を実行し、そうでない場合には、S804を実行する。
【0148】
S803:現在のバッテリパックの充電が完了しているかどうか。
【0149】
“はい”である場合に、S805を実行し、そうでない場合には、S806を実行する。
【0150】
いくつかの実施形態で、S704でのバッテリパックに対する充電完了フラグに基づいて、現在のバッテリパックの充電が完了しているかどうかは決定され得る。
【0151】
S804:現在のバッテリパックの放電が完了しているかどうか。
【0152】
“はい”である場合に、S810を実行し、そうでない場合に、S811を実行する。
【0153】
いくつかの実施形態で、S705でのバッテリパックに対する放電完了フラグに基づいて、現在のバッテリパックの放電が完了しているかどうかは決定され得る。
【0154】
S805:バイパスされていない残りのバッテリパックの数が1よりも多いかどうかを決定する。
【0155】
“はい”である場合に、S808を実行し、そうでない場合に、S809を実行する。
【0156】
S806:全てのバッテリパックの検出が完了しているかどうかを決定する。
【0157】
“はい”である場合に、S815を実行し、そうでない場合に、S807を実行する。
【0158】
S807:次のバッテリパックを検出する。
【0159】
S808:第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスする。
【0160】
すなわち、バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、順次バイパスされる。
【0161】
いくつかの実施形態で、バッテリパックに対応する第2パラメータ値が最初に取得され、次いで、バッテリパックに対応する第1パラメータ値が、バッテリパックに対応する第2パラメータ値に基づいて決定される。第2パラメータ値は、バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOH値を含み、第1パラメータ値は、充電状態SOC値である。
【0162】
いくつかの他の実施形態で、バッテリパックに対応する第1パラメータ値は、直接取得され、第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である。
【0163】
バッテリパックがバイパスされる場合に、バッテリパックに対応するバイパス回路の第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方が、最初に開くよう制御され、そして、第1の前もってセットされた時間の後、第2の制御可能なスイッチは、閉じられるよう制御される。第1の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの同時の閉成によって引き起こされるバッテリパックの正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するために、第1の制御可能なスイッチのデッドタイムよりも長いか又はそれに等しい。第1の前もってセットされた時間は、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0164】
S809:バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタに再接続するように、各バイパス回路を制御する。
【0165】
この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態にある。ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、それは、バッテリクラスタの充電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、各バイパス回路は、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタに再接続するように制御される。
【0166】
バッテリパックがバッテリクラスタに再接続するように制御される場合に、バッテリパックに対応するバイパス回路の第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの両方が、最初に開くよう制御され、そして、第2の前もってセットされた時間の値、第1の制御可能なスイッチは、閉じられるよう制御される。
【0167】
第2の前もってセットされた時間は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの同時の閉成によって引き起こされるバッテリパックの正出力端及び負出力端の間の短絡を回避するために、第2の制御可能なスイッチのデッドタイムよりも長いか又はそれに等しい。第2の前もってセットされた時間は、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0168】
S810:バイパスされていない残りのバッテリパックの数が1よりも多いかどうかを決定する。
【0169】
S811:全てのバッテリパックの検出が完了しているかどうかを決定する。
【0170】
“はい”の場合に、S815を実行し、そうでない場合に、S812を実行する。
【0171】
S812:次のバッテリパックを検出する。
【0172】
S813:第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスする。
【0173】
すなわち、バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックは、ただ1つの残りのバッテリパックのみがバイパスされなくなるまで、順次バイパスされる。
【0174】
S814:バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタに再接続するように、各バイパス回路を制御する。
【0175】
この場合に、他のバイパスされたバッテリパックの電気量は平衡状態にある。ただ1つの残りのバッテリパックの第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、それは、バッテリクラスタの放電がこの場合に完了していることを示す。唯一の残りのバッテリパックはもはやバイパスされない。なお、各バイパス回路は、バイパスされたバッテリパックがバッテリクラスタに再接続するように制御される。
【0176】
S815:終了。
【0177】
上記のステップの分割及び順序は、単に記載を簡単にするためのものであり、本願の技術的解決法に対する制限を構成するものではない。当業者は、実際の状況に基づいて適切な調整を行うことができる。
【0178】
要約すると、本願のこの実施形態で提供される前述の制御方法に基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態であることができる。完全に充電又は放電されたバッテリパックが分離された後、他のバッテリパックは最大電流で充電又は放電でき、それによってバッテリクラスタの電流に対する影響を緩和する。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。更に、バッテリが異常であることが決定される場合に、不具合を直し、かつ、残りのバッテリパックが引き続き正常に動作できることを確かにするために、バイパス回路は、異常が見つかったバッテリパックをバイパスするよう制御されてもよい。
【0179】
以下は、ソフトスタート回路、及び電力変換回路内の直流/直流変換回路を制御する方法について記載する。
【0180】
バッテリクラスタの出力端の正ポートは、ソフトスタート回路を通じて直流/直流変換回路の第1端子の正ポートへ接続されるか、あるいは、バッテリクラスタの出力端の負ポートは、ソフトスタート回路を通じて直流/直流変換回路の第1端子の負ポートへ接続される。
【0181】
ソフトスタート回路は、具体的に、第1リレーK1、第2リレーK2、及び第1抵抗R1を含む。第1リレーK1は、第1抵抗R1に直列接続され、それから、第2リレーK2に並列接続される。
【0182】
直流/直流変換回路の具体的な実施及び作動原理については、前述の実施形態の説明を参照されたい。詳細は、再び本願のこの実施形態で説明されない。
【0183】
図9は、本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの他の制御方法の模式図である。
【0184】
S901:バッテリパックをバイパスすること又はバッテリパックに接続することより前に、バッテリクラスタの出力端に接続されている直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御し、このとき、直流/直流変換回路の第1端子はバッテリクラスタの出力端に接続されている。
【0185】
S902:バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御する。
【0186】
直流/直流変換回路の第1端子には、通常、バスキャパシタが配置される。直流/直流変換回路の第1端子での電圧は、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御され、それにより、バスキャパシタの電圧がバッテリクラスタの出力電圧に等しくなり、次いで、第2リレーが閉じられるよう制御される。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタに衝撃を与えず、それによってバッテリクラスタを保護する。
【0187】
S902:第2リレーK2を閉じられる制御する。
【0188】
第2リレーK2が閉じられた後、直流/直流変換回路は、作動を開始するよう制御される。
【0189】
図10は、本願の実施形態に係る、エネルギ貯蔵システムの更なる他の制御方法の模式図である。
【0190】
S1001:バッテリパックをバイパスすること又はバッテリパックに接続することより前に、バッテリクラスタの出力端に接続されている直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御し、第1リレーK1及び第2リレーK2の両方を開くよう制御し、このとき、直流/直流変換回路の第1端子はバッテリクラスタの出力端に接続されている。
【0191】
S1002:第1リレーK1を閉じられるよう、及び第2リレーK2を開くよう制御し、第3の前もってセットされた時間の後、第1リレーK1を開くよう、及び第2リレーK2を閉じられるよう制御する。
【0192】
第3の前もってセットされた時間をセットする役割は次の通りである:電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する衝撃を減らすように、第1リレー及び第1抵抗を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路の第1端子とバッテリクラスタ10の出力端との間で行われる。第3の前もってセットされた時間は、実際の状況に基づいてセットされてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【0193】
要約すると、本願のこの実施形態で提供される制御方法に基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態にあることができる。直流/直流変換回路及びソフトスタート回路は、バッテリパックがバイパス又は再接続される場合に比較的に大きい電流衝撃によって引き起こされるバッテリクラスタへの影響を回避して、バッテリクラスタを保護するように、更に制御されてもよい。
【0194】
前述の実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、本願の実施形態は、太陽光発電システムを更に提供する。以下は、添付の図面を参照して、具体的な説明を与える。
【0195】
図11は、本願の実施形態に係る太陽光発電システムの模式図である。
【0196】
図示されている太陽光発電システムは、エネルギ貯蔵システム及び太陽光発電エンド301を含む。
【0197】
エネルギ貯蔵システムは、バッテリクラスタ10、電力変換回路20、及びコントローラ100を含む。
【0198】
1つのバッテリクラスタが、1つのエネルギ貯蔵ブランチを形成するように1つの電力変換回路へ接続され、エネルギ貯蔵システムは、少なくとも1つのエネルギ貯蔵ブランチを含む。
【0199】
エネルギ貯蔵システムの具体的な実施及び作動原理については、前述の実施形態の関連する説明を参照されたい。詳細は、再び本願のこの実施形態で記載されない。
【0200】
太陽光発電エンド301は、具体的に、太陽光発電モジュール及び電力変換システムを含む。詳細な説明は以下で与えられる。
【0201】
太陽光発電モジュールは、光エネルギを使用することによって直流を生成するよう構成される。
【0202】
電力変換システムは、太陽光発電モジュールによって生成された直流を交流に変換するよう構成される。
【0203】
いくつかの実施形態で、電力変換システムは、直流結合ボックス及び集中インバータを含む。集中インバータは、少なくとも1つの電流結合ボックスによって入力される直流は交流に変換するよう構成されるインバータ回路を含む。各集中インバータは、比較的に高い電力を有する。
【0204】
いくつかの他の実施形態で、電力変換システムは、ストリングインバータ及び交流結合ボックスを含む。ストリングインバータの直流側は1つ以上の太陽光発電モジュールへ接続される。実際の適用中に、ストリングインバータの直流側は、一般的に、複数の太陽光発電モジュールへ接続されている。
【0205】
ストリングインバータの電力は、集中インバータのそれよりも小さい。従って、ストリングインバータは、ほとんどの場合に屋外モジュラーを使用し、2段階の電力変換回路を含む。第1段階は、一般的に昇圧回路である直流/直流変換回路であり、第2段階はインバータ回路である。
【0206】
いくつかの他の実施形態で、電力変換システムは、インバータ及び最大電力点追従(Maximum power point tracking,MPPT)昇圧結合ボックスを含む。MPPT昇圧結合ボックスは昇圧コンバータである。MPPT昇圧結合ボックスの入力端は、太陽光発電モジュールへ接続され、出力端は、インバータの入力端へ接続される。
【0207】
太陽光発電エンドの出力端は、交流電力グリッドへ接続され、生成された交流を交流電力グリッドへ伝送するか、又は電力変換回路20を通じてバッテリクラスタ10を充電するよう構成される。
【0208】
図12は、本願の実施形態に係る他の太陽光発電システムの模式図である。
【0209】
図示されている太陽光発電システムは、エネルギ貯蔵システム及び太陽光発電モジュール80を含む。
【0210】
1つのバッテリクラスタが、1つのエネルギ貯蔵ブランチを形成するように1つの電力変換回路へ接続され、エネルギ貯蔵システムは、少なくとも1つのエネルギ貯蔵ブランチを含む。各バッテリクラスタ10は、少なくとも1つの太陽光発電モジュール80へ接続される。実際の適用中に、各バッテリクラスタ10は、一般的に、相応して、複数の太陽光発電モジュールへ接続されている。
【0211】
太陽光発電モジュール80は、バッテリクラスタ10を充電するために、光エネルギを使用することによって直流を生成するよう構成される。
【0212】
本願のこの実施形態で提供される太陽光発電システムのバッテリクラスタ内の各バッテリパックは、相応して、1つのバイパス回路へ接続され、コントローラは、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御し、それにより、バッテリパックはバッテリクラスタからバイパスされ得る。バッテリクラスタが充電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に充電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量は同期される。バッテリクラスタが放電される場合に、バイパスされたバッテリパックは最初に放電を停止する。バッテリパックが徐々にバイパスされるにつれて、バッテリクラスタ内のバッテリパックの電気量も同期される。しかし、バッテリパックがバイパスされた後、残りのバッテリパックは最大電流で依然として充電又は放電され得る。従って、バッテリクラスタの電流は不変なままであることができる。要するに、エネルギ貯蔵システムは、バッテリパックの電気量の平衡を保つことができ、それによって、バッテリクラスタの電流に対する影響を軽減し、更には、電気量の無駄を減らす。更に、バッテリパックの電気量は平衡状態であるから、最大バックアップ期間が更に実現される。
【0213】
本願において、「少なくとも1つの(アイテム)」は1つ以上を指し、「複数の」は2つ以上を指すことが理解されるべきである。「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトどうしの関連付け関係を示すために使用され、3つの関係が存在する可能性があることを表す。例えば、「A及び/又はB」は、次の3つの場合:Aのみ存在、Bのみ存在、及びAとBの両方が存在、を表すことができ、A及びBは単数であっても複数であってもよい。「/」という文字は、一般的に、関連するオブジェクトの間の“論理和”関係を示す。「次のアイテム(部分)の少なくとも1つ」又はその類似の表現は、単数のアイテム(部分)又は複数のアイテム(部分)の任意の組み合わせを含むアイテムの任意の組み合わせを指す。例えば、a、b、及びcの少なくとも1つとは、a、b、c、aとb、aとc、bとc、aとbとcを示すことができ、a、b及びcは単数であっても複数であってもよい。
【0214】
前述の実施形態は、本願を限定するものではなく、単に、本願の技術的解決法について記載することを目的としている。本願は、前述の実施形態を参照して詳細に記載されているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決法の精神及び適用範囲から外れずに、なおも、前述の実施形態で記載されている技術的解決法を変更したり、又はその一部の技術的特徴に均等置換を行ったりしてもよいことを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギ貯蔵システムであって、前記エネルギ貯蔵システムはバッテリクラスタ、電力変換回路、及びコントローラを有する、前記エネルギ貯蔵システムにおいて、
前記バッテリクラスタの出力端は、前記電力変換回路の第1端子へ接続され、前記電力変換回路の第2端子は、前記エネルギ貯蔵システムの前記出力端へ接続され、
バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを有し、各エネルギ貯蔵モジュールは、1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを有し、各バッテリパックは複数のバッテリを含み、
前記コントローラは、バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて前記バイパス回路を制御するよう構成される、
エネルギ貯蔵システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御するよう特に構成される、
請求項1に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項3】
前記バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを有し、
前記バッテリパックの正出力端は、前記第1の制御可能なスイッチの第1端へ接続され、前記第1の制御可能なスイッチの第2端は、前記第2の制御可能なスイッチの第1端及び前記エネルギ貯蔵モジュールの正出力端へ接続され、前記第2の制御可能なスイッチの第2端は、前記エネルギ貯蔵モジュールの負出力端へ接続され、前記バッテリパックの負出力端は、前記エネルギ貯蔵モジュールの前記負出力端へ接続される、
請求項2に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項4】
前記コントローラは、最初に、前記第1の制御可能なスイッチ及び前記第2の制御可能なスイッチの両方を開くよう制御し、第1の前もってセットされた時間の後、前記第2の制御可能なスイッチを閉じられるよう制御して、前記バッテリパックをバイパスするよう特に構成される、
請求項3に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項5】
前記電力変換回路は、直流/直流変換回路を有し、
記直流/直流変換回路は、入力された直流に対して直流変換を実行するよう構成される、
請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項6】
前記電力変換回路は、直流/交流変換回路を更に有し、
前記直流/直流変換回路の第1端子は、前記電力変換回路の前記第1端子であり、前記直流/直流変換回路の第2端子は、前記直流/交流変換回路の第1端子へ接続され、前記直流/交流変換回路の第2端子は、前記電力変換回路の前記第2端子であり、
前記直流/交流変換回路は、前記直流/直流変換回路によって供給される直流を交流に変換するか、あるいは、前記直流/交流変換回路の前記第2端子を通じて取得された交流を直流に変換し、次いで、変換を通じて取得された直流を前記直流/直流変換回路へ伝送するよう構成される、
請求項5に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項7】
前記エネルギ貯蔵システムはソフトスタート回路を更に有し、前記バッテリクラスタの前記出力端の正ポートは、前記ソフトスタート回路を通じて前記直流/直流変換回路の前記第1端子の正ポートへ接続されるか、あるいは、前記バッテリクラスタの前記出力端の負ポートは、前記ソフトスタート回路を通じて前記直流/直流変換回路の前記第1端子の負ポートへ接続され、前記ソフトスタート回路は第1リレー、第2リレー、及び第1抵抗を有し、
前記第1リレーは、前記第1抵抗へ直列接続され、それから前記第2リレーへ並列接続され、
前記コントローラは、前記バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、前記第1リレー及び前記第2リレーを開くよう制御するよう更に構成される、
請求項5又は6に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記直流/直流変換回路の前記第1端子での電圧を、前記バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、前記第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される、
請求項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記第1リレーを閉じられるようかつ前記第2リレーを開くよう制御し、第3の前もってセットされた時間の後、前記第1リレーを開くようかつ前記第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される、
請求項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項10】
前記コントローラは、第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含み、
前記第2コントローラは、一対一の対応でバッテリパックへ接続され、
前記第2コントローラの夫々、対応するバッテリパックの第2パラメータ値を取得し、前記第2パラメータ値を前記第1コントローラへ送信するよう構成され、
前記第1コントローラは、全ての前記バッテリパックの第2パラメータ値に基づき全ての前記バッテリパックの第1パラメータ値を決定し、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を前記第2コントローラへ送信するよう構成され、前記制御命令は、前記対応する第2コントローラに対して、前記バイパス回路を、前記バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示する、
請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項11】
前記第2パラメータ値は、前記バッテリパックの総容量、エネルギ状態SOE値、及び健全状態SOH値を含み、前記第1パラメータ値は充電状態SOC値である、
請求項10に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項12】
前記コントローラは、第1コントローラ及び少なくとも2つの第2コントローラを含み、
前記第2コントローラは、一対一の対応で前記バッテリパックへ接続され、
前記第2コントローラの夫々、対応するバッテリパックの第1パラメータ値を取得し、前記第1パラメータ値を前記第1コントローラへ送信するよう構成され、
前記第1コントローラは、前記バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、前記バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である前記バッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、制御命令を前記第2コントローラへ送信するよう構成され、前記制御命令は、前記対応する第2コントローラに対して、前記バイパス回路を、前記バイパス対象バッテリパックをバイパスするよう制御するように指示する、
請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項13】
前記第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である、
請求項12に記載のエネルギ貯蔵システム。
【請求項14】
エネルギ貯蔵システムを制御する方法であって、前記エネルギ貯蔵システム内の各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを有し、各エネルギ貯蔵モジュールは1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを有し、各バッテリパックは複数のバッテリを含む、前記方法において、
バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することを有する、
方法。
【請求項15】
各バッテリパックの第1パラメータ値に基づき各バイパス回路を制御することは、
前記バッテリクラスタが充電される場合に、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと、
前記バッテリクラスタが放電される場合に、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパスするよう各バイパス回路を制御することと
を特に有する、
請求項14に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項16】
前記方法は、
前記バッテリパックをバイパスすること又は前記バッテリパックへ接続することより前に、前記バッテリクラスタの出力端へ接続されている直流/直流変換回路が作動を停止するよう制御することであり、前記直流/直流変換回路の第1端子は前記バッテリクラスタの前記出力端へ接続される、ことと、
前記バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、前記直流/直流変換回路の前記第1端子での電圧を、前記バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、前記直流/直流変換回路が作動を開始するよう制御することと
を更に有する、
請求項14又は15に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項17】
前記第1パラメータ値は、電圧値又は充電状態SOC値である、
請求項14乃至16のうちいずれか一項に記載の、エネルギ貯蔵システムを制御する方法。
【請求項18】
1つの第2コントローラ、1つのバイパス回路、及び1つのバッテリパックを有し、各バッテリパックは複数のバッテリを含み
前記第2コントローラは前記バッテリパックへ接続され、
前記第2コントローラは、前記バッテリパックのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値を第1コントローラへ送るよう構成され、
前記第2コントローラは、前記第1コントローラが送った制御命令を受け取り、前記制御命令に従って、前記バッテリパックをバイパスするように前記バイパス回路を制御するよう更に構成され、前記第1コントローラは、前記第2コントローラの上位コントローラである、
エネルギ貯蔵モジュール。
【請求項19】
前記第2コントローラは、前記バッテリパックが充電され、前記バッテリパックの前記パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上である場合に、前記バッテリパックをバイパスするように前記バイパス回路を制御し、あるいは、前記バッテリパックが放電され、前記バッテリパックの前記パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下である場合に、前記バッテリパックをバイパスするように前記バイパス回路を制御するよう特に構成される、
請求項18に記載のエネルギ貯蔵モジュール。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
電気化学セルを使用するエネルギ貯蔵システムが発電側で加えられることで、高いエネルギ収量又は低い電力消費の期間に消費されない余剰電気エネルギを蓄え、低いエネルギ収量又は高い電力消費の期間に放電することができるので、発電は安定する傾向があり、交流電力グリッドへの影響軽減される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
第1の態様に従って、本願はエネルギ貯蔵システムを提供する。エネルギ貯蔵システムは新エネルギ発電シナリオに適用される。エネルギ貯蔵システムの出力端は交流電力グリッドへ接続され、それにより、交流電力グリッドに対する影響軽減するように、高いエネルギ収量又は低い電力消費の期間に消費されない余剰電気エネルギを蓄え、低いエネルギ収量又は高い電力消費の期間に放電することができる。エネルギ貯蔵システムは、バッテリクラスタ、電力変換回路、及びコントローラを含む。バッテリクラスタの出力端は、電力変換回路の第1端子へ接続され、電力変換回路の第2端子は、エネルギ貯蔵システムの出力端へ接続される。電力変換回路は、バッテリクラスタによって供給される直流を交流に変換し、交流を交流電力グリッドへ伝送するか、又は電力変換回路の第2端子から取得される交流を、バッテリクラスタを充電するための直流に変換するよう構成される。電力変換回路がバッテリクラスタを充電する場合に、交流は交流電力グリッドによって供給されてよく、あるいは、新エネルギ発電デバイスによって供給されてよい。各バッテリクラスタは、直列に接続された少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを含み、各エネルギ貯蔵モジュールは、1つのバイパス回路及び1つのバッテリパックを含み、各バッテリパックは複数のバッテリを含み、バッテリパック内の複数のバッテリは、直列に又は直列及び並列接続方式で接続されてよい。コントローラは、バッテリパックの電気量が平衡状態であるように、各バッテリパックの第1パラメータ値に基づいて各バイパス回路を制御する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
可能な実施において、バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを含む。バッテリパックの正出力端は、第1の制御可能なスイッチの第1端へ接続され、第1の制御可能なスイッチの第2端は、第2の制御可能なスイッチの第1端及びエネルギ貯蔵モジュールの正出力端へ接続され、第2の制御可能なスイッチの第2端は、エネルギ貯蔵モジュールの負出力端へ接続され、バッテリパックの負出力端は、エネルギ貯蔵モジュールの負出力端へ接続される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
可能な実施において、コントローラは、バッテリパックのバイパス又は接続を完了した後、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御し、第2リレーを閉じられるよう制御するよう更に構成される。直流/直流変換回路の第1端子には、通常、バスキャパシタが配置される。コントローラは、直流/直流変換回路の第1端子での電圧を、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御して、バスキャパシタの電圧がバッテリクラスタの出力電圧に等しくなるようにし、また、第2リレーを閉じられるよう制御する。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタに影響を及ぼさず、それによってバッテリクラスタを保護する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第3の前もってセットされた時間は、電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する影響を減らすように、第1リレー及び第1抵抗を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路の第1端子とバッテリクラスタの出力端との間で行われるようにセットされる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
第4の態様に従って、本願は、太陽光発電システムを更に提供し、太陽光発電システムは、上記の実施で提供されるエネルギ貯蔵システムを含み、更には、太陽光発電モジュールを含む。太陽光発電モジュールは、バッテリクラスタを充電するように、光エネルギを使用することによって直流を生成するよう構成される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
図3に示されるように、各バッテリクラスタ10は、直列接続されている少なくとも2つのエネルギ貯蔵モジュールを含む。図中、エネルギ貯蔵モジュールは10a~10aによって表されている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
図中のコントローラは、2段階のコントローラ、つまり、第1コントローラ1001及び第2コントローラ1002a1~1002amを含む。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
図中の各バイパス回路は、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチを含む。バッテリクラスタがm個のエネルギ貯蔵モジュールを含む場合に、バッテリクラスタ内の第1の制御可能なスイッチはS11~Sm1であり、バッテリクラスタ内の第2の制御可能なスイッチはS12~Sm2である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
エネルギ貯蔵モジュール10a1が例として使用される。第1の制御可能なスイッチはS11であり、第2の制御可能なスイッチはS12である。バッテリパック101a1の正出力端は、第1の制御可能なスイッチS11の第1端へ接続され、第1の制御可能なスイッチS11の第2端は、第2の制御可能なスイッチS12の第1端及びエネルギ貯蔵モジュール10a1の正出力端へ接続され、第2の制御可能なスイッチS12の第2端は、エネルギ貯蔵モジュール10a1の負出力端へ接続され、バッテリパック101a1の負出力端は、エネルギ貯蔵モジュール10a1の負出力端へ接続される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
同様に、S21及びS22は、バッテリパック101aに対応し、類推によって、Sm1及びSm2haバッテリパック101aに対応する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
エネルギ貯蔵モジュール内の第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,IGBT)、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MetalOxide Semiconductor Field-Effect Transistor,MOSFET)、炭化ケイ素金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Silicon Carbide MetalOxide Semiconductor Field-Effect Transistor,SiC MOSFET)、機械式スイッチ、これらの組み合わせ、などであってよい。第2コントローラは、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチへ制御信号を送ることによって、第2コントローラの作動状態を制御する。可能な実施において、制御信号はパルス幅変調(Pulse width modulation,PWM)信号である。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
例えば、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチは両方ともN型MOSFETである。この場合に、第1の制御可能なスイッチ及び第2の制御可能なスイッチの夫々の第1端はドレインであり、第2端はゲートである。S11のボディダイオードの方向は、バッテリ電圧の方向とは反対であり、S12のボディダイオードの方向は、S11のボディダイオードの方向とは反対であり、エネルギ貯蔵モジュールは、ボディダイオードを使用することに直接短絡されない。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
前述のスイッチデバイスは、エネルギ貯蔵モジュール内に配置されてもよく、第2コントローラとともに集積されてもよく、あるいは、PCB上で独立して設計され、バッテリパック内又はその外に集積されてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
SOE値は、バッテリパックの現在の現在の制御可能な電気量を表す。SOHは、新しいバッテリパックに対する電気エネルギを蓄えるための現在のバッテリパックの容量を表し、パーセンテージの形で表現され、総容量Qに対する現在の利用可能な容量の比として理解されてもよい。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
第1コントローラは、全てのバッテリパックの取得された第2パラメータ値に基づいて全てのバッテリパックの第1パラメータ値を決定し、バッテリクラスタが充電される場合には、第1パラメータ値が第1の前もってセットされたパラメータ値以上であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定し、あるいは、バッテリクラスタが放電される場合には、第1パラメータ値が第2の前もってセットされたパラメータ値以下であるバッテリパックをバイパス対象バッテリパックとして決定する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
式(1)で取得されたSOCは、バッテリパックの実際のSOC、つまり、現在の容量に対する現在の電気量の比である。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0111】
直流/直流変換回路201の第1端子は、電力変換回路20の第1端子であり、直流/直流変換回路201の第2端子は、直流/交流変換回路202の第1端子へ接続され、直流/交流変換回路202の第2端子へ、電力変換回路20の第2端子である。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0124
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0124】
直流/直流変換回路201の第1端子には、通常、バスキャパシタ(図示せず)が配置される。コントローラ100は、直流/直流変換回路201の第1端子での電圧を、バッテリクラスタ10の出力電圧に等しいよう制御し、それにより、バスキャパシタの電圧はバッテリクラスタ10の出力電圧に等しくなり、また、第2リレーK2を閉じられるよう制御する。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタ10に影響を及ぼさず、それによってバッテリクラスタ10を保護する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0126
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0126】
第3の前もってセットされた時間をセットする役割は次の通りである:電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する影響を減らすように、第1リレーK1及び第1抵抗R1を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路201の第1端子とバッテリクラスタ10の出力端との間で行われる。第3の前もってセットされた時間は、実際の状況に基づいてセットされてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0128】
要約すると、本願のこの実施形態で提供されるエネルギ貯蔵システムに基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態にあることができる。直流/直流変換回路及びソフトスタート回路は、バッテリパックがバイパス又は再接続される場合に比較的に大きい電流の影響によって引き起こされるバッテリクラスタへの影響を回避して、バッテリクラスタを保護するように、更に制御されてもよい。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0135】
バッテリパックが充電完了状態に達する場合に、S704を実行し、又はバッテリパックが充電完了状態に達していない場合に、S703を実行する。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0186
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0186】
直流/直流変換回路の第1端子には、通常、バスキャパシタが配置される。直流/直流変換回路の第1端子での電圧は、バッテリクラスタの出力電圧に等しいよう制御され、それにより、バスキャパシタの電圧がバッテリクラスタの出力電圧に等しくなり、次いで、第2リレーが閉じられるよう制御される。この場合に、バスキャパシタの電圧は、バッテリクラスタに影響を及ぼさず、それによってバッテリクラスタを保護する。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0192
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0192】
第3の前もってセットされた時間をセットする役割は次の通りである:電位均一化を達成して、バッテリクラスタに対する影響を減らすように、第1リレー及び第1抵抗を使用して電流制限が行われた後に、充電及び放電が直流/直流変換回路の第1端子とバッテリクラスタ10の出力端との間で行われる。第3の前もってセットされた時間は、実際の状況に基づいてセットされてもよい。これは、本願のこの実施形態で特に限定されない。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0193
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0193】
要約すると、本願のこの実施形態で提供される制御方法に基づいて、バッテリパックの電気量は平衡状態にあることができる。直流/直流変換回路及びソフトスタート回路は、バッテリパックがバイパス又は再接続される場合に比較的に大きい電流の影響によって引き起こされるバッテリクラスタへの影響を回避して、バッテリクラスタを保護するように、更に制御されてもよい。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0214
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0214】
前述の実施形態は、本願を限定するものではなく、単に、本願の技術的解決法について記載することを目的としている。本願は、前述の実施形態を参照して詳細に記載されているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決法の適用範囲から外れずに、なおも、前述の実施形態で記載されている技術的解決法を変更したり、又はその一部の技術的特徴に均等置換を行ったりしてもよいことを理解すべきである。
【国際調査報告】