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特表2024-513506がんの治療のためのCD47/SIRPα結合及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニットの共阻害
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  • 特表-がんの治療のためのCD47/SIRPα結合及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニットの共阻害 図1
  • 特表-がんの治療のためのCD47/SIRPα結合及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニットの共阻害 図2
  • 特表-がんの治療のためのCD47/SIRPα結合及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニットの共阻害 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】がんの治療のためのCD47/SIRPα結合及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニットの共阻害
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/06 20060101AFI20240315BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240315BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/706 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/7068 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/404 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240315BHJP
   A61K 31/675 20060101ALI20240315BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20240315BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
A61K45/06
A61P35/00
A61P35/02
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K38/16
A61K31/519
A61K31/706
A61K31/7068
A61K31/496
A61K31/404
A61K31/5377
A61K31/675
C07K16/28 ZNA
C07K19/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562226
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 US2022024458
(87)【国際公開番号】W WO2022221304
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/174,971
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/227,981
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アッシ, ヒクマト エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】チャオ, マーク ピー.
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA19
4C084AA20
4C084AA22
4C084AA23
4C084AA24
4C084BA01
4C084BA41
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB271
4C084ZB272
4C085AA13
4C085AA14
4C085BB11
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC13
4C086BC73
4C086CB05
4C086DA38
4C086EA16
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA06
4C086ZB26
4C086ZB27
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA20
(57)【要約】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を共投与することを含む、方法が提供される。更に、そのような方法を実施するためのキットが提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項2】
前記がんが、血液がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記がんが、固形腫瘍がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、請求項3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記がんが、白血病又は前白血病である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記がんが、リンパ腫である、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記がんが、再発性又は難治性である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148(エボルパセプト)、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK-243、及びTAS-4464からなる群から選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、同時に投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、連続的に投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
低メチル化剤を投与することを更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
Bcl-2の阻害剤を投与することを更に含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1が、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤の投与が、相乗効果をもたらす、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)マグロリマブ、及び(b)ペボネジスタットを前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項32】
前記がんが、血液がんである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記がんが、固形腫瘍がんである、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、請求項32~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、請求項33~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記がんが、白血病又は前白血病である、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記がんが、リンパ腫である、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記がんが、再発性又は難治性である、請求項31~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
低メチル化剤を投与することを更に含む、請求項31~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
Bcl-2の阻害剤を投与することを更に含む、請求項31~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、請求項31~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記マグロリマブ及び前記ペボネジスタットが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項31~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
マグロリマブ及びペボネジスタットの投与が、相乗効果をもたらす、請求項31~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項31~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項31~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記ペボネジスタットが、10mg/m~50mg/mの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項31~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記ペボネジスタットが、経口的、静脈内、筋肉内又は皮下に投与される、請求項31~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記対象が、ヒトである、請求項1~55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
1つ以上の単位用量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を含む、キット。
【請求項58】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、別々の容器中にある、請求項57に記載のキット。
【請求項59】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項60】
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、請求項59に記載のキット。
【請求項61】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項62】
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、請求項61に記載のキット。
【請求項63】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項64】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、請求項63に記載のキット。
【請求項65】
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK、243、及びTAS-4464からなる群から選択される、請求項57~64のいずれか一項に記載のキット。
【請求項66】
1つ以上の単位用量のマグロリマブと、1つ以上の単位用量のペボネジスタットと、を含む、請求項65に記載のキット。
【請求項67】
1つ以上の単位用量の低メチル化剤を更に含む、請求項57~66のいずれか一項に記載のキット。
【請求項68】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項67に記載のキット。
【請求項69】
Bcl-2の阻害剤を更に含む、請求項57~68のいずれか一項に記載のキット。
【請求項70】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項69に記載のキット。
【請求項71】
1つ以上の治療用抗体を更に含む、請求項57~70のいずれか一項に記載のキット。
【請求項72】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項71に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、合衆国法典第35巻第119条(e)に基づき、2021年4月14日に出願された米国仮出願第63/174,971号及び2021年7月30日に出願された米国仮出願第63/227,981号の利益を主張し、これらは、全ての目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2022年3月3日に作成されたASCIIコピーの名称はFSI-008-WO-PCT_SL.txtであり、サイズは86,784バイトである。
【背景技術】
【0003】
CD47は、自然免疫系による食作用からのがん細胞の回避を媒介する分子である。CD47は、がん幹細胞を含むがん細胞が、しばしばそれらの貪食作用促進性「eat me」シグナルの固有の発現を克服する重要な手段であると思われる。正常細胞からがん細胞への進行は、プログラム細胞死(PCD)及びプログラム細胞除去(PCR)を引き起こす遺伝子及び/又は遺伝子発現の変化を必要とし得る。がん進行のステップの多くは、PCDの複数のメカニズムを破壊し、抗貪食性シグナルであるCD47の発現は、重要なチェックポイントを表し得る。
【0004】
CD47は、マクロファージ及び樹状細胞を含む貪食細胞で発現されるSIRPαのリガンドとして機能する。SIRPαがCD47結合によって活性化されると、これにより、貪食作用の阻害をもたらすシグナル伝達カスケードが開始される。このようにして、CD47は、食細胞にドミナントな阻害性シグナルを送達することによって抗貪食性シグナルとして機能する。
【0005】
CD47発現は、以下の原発性悪性腫瘍、すなわち、血液がん(例えば、白血病及び前白血病)、及び固形腫瘍がん、例えば、頭頸部、黒色腫、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ腫、及び多発性骨髄腫を非限定的に含む多数の多様なヒト腫瘍型由来の多くのがん細胞の表面上で増加する。マウス異種移植試験では、CD47遮断抗体が、様々な血液悪性腫瘍及びいくつかの固形腫瘍由来のがん細胞の食作用及び排除を可能にすることによって、ヒトのがん増殖及び転移を阻害することが示されている。
【0006】
急性骨髄性白血病(AML)は、発生率が若年成人の3:100,000から高齢者の20:100,000超に上昇する一般的な血液悪性腫瘍である。60歳未満の患者については、全生存(OS)は40~50%であるが、60歳超の患者については、たった5%である。新たに診断されたAMLの患者の大部分は、60歳超である。この患者集団では、標準的な導入化学療法は、年齢及び併存症の結果として治療関連死亡の増加により選択肢ではないことが多い。併用化学療法に不適合なAML患者の標準治療は、低メチル化剤(例えば、アザシチジン、デシタビン又はguadacitabine)又は低用量シタラビンによる治療である。これらの最先端の治療にもかかわらず、OS中央値はわずか約10ヶ月である。すべての種類のAMLでは、初期の治療奏効にもかかわらず、疾患の再発が一般的であり、死亡の最も一般的な理由である。標準的な化学療法及び同種異系幹細胞移植(使用される場合)は、すべての腫瘍伝播細胞を根絶し、化学療法耐性白血病伝播サブクローンを選択することができないことが多い。現在の治療選択肢が非常に限定されているため、救済療法に対して不応性の患者は、対症的に治療される。これらの患者は、2ヶ月の生存中央値を有する。加えて、新たに診断された中等度又は高リスクの骨髄異形成症候群(MDS)の患者及び標準治療後に再発した患者は、予後が不良であり、AMLへの進行へのリスクが高い。
【0007】
がんを有するヒトにおいて、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を使用する併用療法は、臨床的に興味深いものであり、本明細書において提供される。加えて、再発性/不応性(R/R)AML及びMDS患者、年齢及び併存症に基づいた導入化学療法に不適格な新たに診断されたAML患者、並びに新たに診断された中等度/高/非常に高リスクのMDS患者のための新しい治療モダリティは、臨床的に興味深いものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその(例えば、より高悪性度の疾患への)進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、対象に有効量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、CD47に結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、CD47に結合する抗体は、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPαに結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、SIRPαに結合する抗体は、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、SIRPα-Fc融合タンパク質は、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、NAE1阻害剤は、ペボネジスタット、TAK-243及びTAS-4464からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、同時に投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、連続的に投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1は、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤の投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又はNAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又はNAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又はNAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである。
【0009】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその(例えば、より高悪性度の疾患への)進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、対象に有効量の、(a)マグロリマブ、及び(b)ペボネジスタットを投与することを含む、方法が更に提供される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びペボネジスタットは、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びペボネジスタットの投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、10mg/m~50mg/mの範囲の1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、経口、静脈内、筋肉内又は皮下に投与される。
【0010】
方法の実施形態に関して、いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、がんは、血液がんである。いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍がんである。いくつかの実施形態では、がんは、CD47の細胞表面発現を増加させている。いくつかの実施形態では、固形腫瘍がんは、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる。いくつかの実施形態では、がんは、白血病又は前白血病である。いくつかの実施形態では、がんは、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは、リンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは、再発性又は難治性である。いくつかの実施形態では、本方法は、低メチル化剤を投与することを更に伴う。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン及びguadacitabineから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、Bcl-2の阻害剤を投与することを更に伴う。いくつかの実施形態では、Bcl-2の阻害剤は、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の治療用抗体を投与することを更に伴う。いくつかの実施形態では、治療用抗体は、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する。
【0011】
キットが更に提供される。様々な実施形態では、キットは、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤の1つ以上の単位用量を含む。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、別々の容器中にある。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、CD47に結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、CD47に結合する抗体は、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPαに結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、SIRPαに結合する抗体は、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、SIRPα-Fc融合タンパク質は、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、NAE1阻害剤は、ペボネジスタット、TAK、243及びTAS-4464からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、キットは、マグロリマブの1つ以上の単位用量と、ペボネジスタットの1つ以上の単位用量とを含む。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上の単位用量の低メチル化剤を更に含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン及びguadacitabineから選択される。いくつかの実施形態では、キットは、Bcl-2の阻害剤を更に含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2の阻害剤は、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上の治療用抗体を更に含む。いくつかの実施形態では、治療用抗体は、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】Nedd8活性化酵素サブユニット1(NAE1)が用量依存的にU937 AML細胞の細胞傷害性を誘導することを示す。NAE1小分子阻害剤の濃度増加に応じたU937細胞の増殖を観察した。細胞数の読み取りとして市販の発光細胞生存率アッセイを使用して、72時間の処理後の細胞内ATPを測定した。増殖阻害は、以下の式を用いて計算した。100×(陰性対照-試験試料/陰性対照)。
【0013】
図2】NAE1阻害がU937 AML細胞のインビトロ食作用を増強することを示す。U937腫瘍細胞を1nM又は100nMのNAE1阻害剤で24時間処理し、洗浄し、CFSE標識して、10μg/mLのヒトIgG4アイソタイプ又は抗CD47抗体(マグロリマブ)を含有する培地中でM-CSF単球由来マクロファージと混合した。2時間の培養時間後、細胞を蛍光抗CD11b抗体で標識し、フローサイトメーターで分析した。食作用は、PBS処理に対するCD11b+CFSE+細胞の割合の増加倍数に基づく指標として報告した。条件を3回試験し、5人の異なる単球ドナーからの平均として報告した。
【0014】
図3】NAE1阻害とCD47遮断の組み合わせが、AML異種移植モデルにおいて強力な抗腫瘍効果を誘発することを示す。ルシフェラーゼを発現するU937腫瘍細胞を静脈内注射によってNSGマウスに移植した。5日目に、マウスをコホートに無作為化し、ビヒクル[20%(2-ヒドロキシプロピル)-β-シクロデキストリン]、アザシチジン(7.5mg/kg QD、5日間)、又はNAE1小分子阻害剤(120mg/kg QD、5日間、続いて2日間/休止)で腹腔内注射によって処理した。マグロリマブを、化学療法剤(全試験について250μg QD)の48時間後に単剤として又は組み合わせて投与した。インビボ生物発光イメージングを用いて腫瘍増殖を観察し、得られたシグナルを全フラックスとして報告した。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.序論
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び、(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤(例えば、ペボネジスタット)を対象に投与することによる、方法が提供される。驚くべきことに、本明細書において実証されているように、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の併用投与は、腫瘍増殖において相乗的な(すなわち、相加効果を超える)がん細胞の食作用をもたらす。
【0016】
2.治療剤
a.CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤
i.CD47に結合する抗体又はその抗原結合断片
様々な実施形態では、CD47とSIRPαCD47との間の結合を阻害する薬剤は、CD47(別名、IAP、MER6、OA3;NCBI遺伝子ID:961;UniProt Q08722)に結合する抗体又はその抗原結合断片である。様々な実施形態では、CD47に結合する抗体は、エフェクター機能を有するFcを有する。様々な実施形態では、CD47に結合する抗体は、IgG4又はIgG1である。有用な抗CD47抗体の例としては、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、STI-6643(Vx-1004)、CNTO-7108、RCT-1938、RRx-001、DSP-107、VT-1021及びSGN-CD47Mが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、二重特異性抗体である。CD47を標的とする二重特異性抗体の例としては、IBI-322(CD47/PD-L1)、IMM-0306(CD47/CD20)、TJ-L1C4(CD47/PD-L1)、HX-009(CD47/PD-1)、PMC-122(CD47/PD-L1)、PT-217、(CD47/DLL3)、IMM-26011(CD47/FLT3)、IMM-0207(CD47/VEGF)、IMM-2902(CD47/HER2)、BH29xx(CD47/PD-L1)、IMM-03(CD47/CD20)、IMM-2502(CD47/PD-L1)、HMBD-004B(CD47/BCMA)、HMBD-004A(CD47/CD33)が挙げられるが、これらに限定されない。抗CD47抗体の例、例えば、IBI-188、TJC-4、SHR-1603、HLX-24、LQ-001、IMC-002、ZL-1201、IMM-01、B6H12、GenSci-059、TAY-018、PT-240、1F8-GMCSF、SY-102、及びKD-015。
【0018】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Kabatによる)を含む。
・ 配列番号1、2、3、4、5及び6、
・ 配列番号7、8、9、10、11及び12、
・ 配列番号13、14、15、16、17、及び18、
・ 配列番号19、20、21、22、23及び24、
・ 配列番号210、211、212、213、214及び215、あるいは
・ 配列番号216、217、218、219、220及び221。
【0019】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(IMGTによる)を含む。
・ 配列番号25、26、27、28、29及び6、
・ 配列番号30、31、32、33、34及び12、
・ 配列番号35、36、37、38、39及び18、
・ 配列番号40、41、42、43、44及び24、
・ 配列番号222、223、224、225、226及び215、あるいは
・ 配列番号227、228、229、230、231及び221。
【0020】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Chothiaによる)を含む。
・ 配列番号45、46、47、48、29及び49、
・ 配列番号50、51、52、53、34及び54、
・ 配列番号55、56、57、58、39及び59、
・ 配列番号60、61、62、62、44及び64、
・ 配列番号232、233、234、235、226及び236、あるいは
・ 配列番号232、237、238、239、231及び240。
【0021】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Honeggerによる)を含む。
・ 配列番号65、66、67、68、69及び49、
・ 配列番号70、71、72、73、74及び54、
・ 配列番号75、76、77、78、79及び59、あるいは
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64。
【0022】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号1、2、3、4、5及び6(Kabatによる)、
・ 配列番号25、26、27、28、29及び6(IMGTによる)、
・ 配列番号45、46、47、48、29及び49(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号65、66、67、68、69及び49(Honeggerによる)。
【0023】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号7、8、9、10、11及び12(Kabatによる)、
・ 配列番号30、31、32、33、34及び12(IMGTによる)、
・ 配列番号50、51、52、53、34及び54(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号70、71、72、73、74及び54(Honeggerによる)。
【0024】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号13、14、15、16、17、及び18(Kabatによる)、
・ 配列番号35、36、37、38、39及び18(IMGTによる)、
・ 配列番号55、56、57、58、39及び59(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64(Honeggerによる)。
【0025】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号19、20、21、22、23及び24(Kabatによる)、
・ 配列番号40、41、42、43、44及び24(IMGTによる)、
・ 配列番号60、61、62、62、44及び64(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64(Honeggerによる)。
【0026】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号210、211、212、213、214及び215(Kabatによる)、
・ 配列番号222、223、224、225、226及び215(IMGTによる)、
・ 配列番号232、233、234、235、226及び236(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号241、242、243、244、245及び246(Honeggerによる)。
【0027】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号216、217、218、219、220及び221(Kabatによる)、
・ 配列番号227、228、229、230、231及び221(IMGTによる)、
・ 配列番号232、237、238、239、231及び240(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号247、248、249、239、250及び251(Honeggerによる)。
【0028】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、それぞれ、以下に示されるアミノ酸配列、又はそれぞれ、以下に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む、VH及びVLを含む。
・ 配列番号85及び86、
・ 配列番号87及び88、
・ 配列番号89及び90、
・ 配列番号91及び92、
・ 配列番号252及び253、あるいは
・ 配列番号254及び255。配列同一性は、デフォルト設定を使用して、BLASTアルゴリズム(blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)に従って決定することができる。
【0029】
本発明の方法において使用できる例示的な抗CD47抗体のCDR及び可変領域(VH/VL)のアミノ酸配列は、表A1、A2、A3、A4及びBに記載されている。


【表A1】
【表A2】
【表A3】
【表A4】
【表B】

【0030】
本発明の方法において有用な追加の抗CD47抗体としては、国際公開第199727873号、同第199940940号、同第2002092784号、同第2005044857号、同第2009046541号、同第2010070047号、同第2011143624号、同第2012170250号、同第2013109752号、同第2013119714号、同第2014087248号、同第2015191861号、同第2016022971号、同第2016023040号、同第2016024021号、同第2016081423号、同第2016109415号、同第2016141328号、同第2016188449号、同第2017027422号、同第2017049251号、同第2017053423号、同第2017121771号、同第2017194634号、同第2017196793号、同第2017215585号、同第2018075857号、同第2018075960号、同第2018089508号、同第2018095428号、同第2018137705号、同第2018233575号、同第2019027903号、同第2019034895号、同第2019042119号、同第2019042285号、同第2019042470号、同第2019086573号、同第2019108733号、同第2019138367号、同第2019144895号、同第2019157843号、同第2019179366号、同第2019184912号、同第2019185717号、同第2019201236号、同第2019238012号、同第2019241732号、同第2020019135号、同第2020036977号、同第2020043188号、及び同第2020009725に記載されるものが挙げられる。
【0031】
ii.SIRPαに結合する抗体又はその抗原結合断片
様々な実施形態では、CD47とSIRPαCD47との間の結合を阻害する薬剤は、シグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)(NCBI遺伝子ID:140885;UniProt P78324)に結合する抗体又はその抗原結合断片である。例示的なSIRPαに結合する抗体としては、GS-0189(FSI-189)、ES-004、BI765063、ADU1805、及びCC-95251が挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
特定の態様では、抗体は、1H9の1つ以上のCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の全てのCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の1つ以上の可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の各可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の重鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9の重鎖及び軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、1H9である。
【0033】
特定の態様では、抗体は、3C2の1つ以上のCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の全てのCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の1つ以上の可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の各可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の重鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2の重鎖及び軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、3C2である。
【0034】
特定の態様では、抗体は、9B11の1つ以上のCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の全てのCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の1つ以上の可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の各可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の重鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11の重鎖及び軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、9B11である。
【0035】
特定の態様では、抗体は、7E11の1つ以上のCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の全てのCDRを含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の1つ以上の可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の各可変配列を含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の重鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11の重鎖及び軽鎖を含み得る。特定の態様では、抗体は、7E11である。
【0036】
本発明で使用される追加の抗SIRPα抗体としては、国際公開第200140307号、同第2002092784号、同第2007133811号、同第2009046541号、同第2010083253号、同第2011076781号、同第2013056352号、同第2015138600号、同第2016179399号、同第2016205042号、同第2017178653号、同第2018026600号、同第2018057669号、同第2018107058号、同第2018190719号、同第2018210793号、同第2019023347号、同第2019042470号、同第2019175218号、同第2019183266号、同第2020013170号、同第2020068752号、及び同第2020088580に記載されるものが挙げられる。
【0037】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Kabatによる)を含む。
・ 配列番号93、94、95、96、97及び98、
・ 配列番号99、100、101、102、103及び104、
・ 配列番号99、100、105、102、103及び106、
・ 配列番号107、108、109、110、111及び112、
・ 配列番号113、114、115、116、117及び118、あるいは
・ 配列番号119、120、121、122、123及び124。
【0038】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(IMGTによる)を含む。
・ 配列番号125、126、127、128、129及び98、
・ 配列番号125、130、131、132、29及び104、
・ 配列番号125、130、133、132、29及び106、
・ 配列番号134、135、136、137、138及び112、
・ 配列番号139、130、140、141、142及び118、あるいは
・ 配列番号143、144、145、146、44及び124。
【0039】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Chothiaによる)を含む。
・ 配列番号147、148、149、150、129及び151、
・ 配列番号147、152、153、154、29及び155、
・ 配列番号147、152、156、154、29及び157、
・ 配列番号158、159、160、161、138及び162、
・ 配列番号163、152、164、165、142及び166、あるいは
・ 配列番号167、168、169、170、44及び171。
【0040】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Honeggerによる)を含む。
・ 配列番号172、173、174、175、176及び151、
・ 配列番号172、177、178、179、180及び155、
・ 配列番号172、181、182、179、180及び157、
・ 配列番号183、184、185、186、187及び162、
・ 配列番号188、189、190、191、192及び166、あるいは
・ 配列番号193、194、195、196、197及び171。
【0041】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号93、94、95、96、97及び98(Kabatによる)、
・ 配列番号125、126、127、128、129及び98(IMGTによる)、
・ 配列番号147、148、149、150、129及び151(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号172、173、174、175、176及び151(Honeggerによる)。
【0042】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号99、100、101、102、103及び104(Kabatによる)、
・ 配列番号125、130、131、132、29及び104(IMGTによる)、
・ 配列番号147、152、153、154、29及び155(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号172、177、178、179、180及び155(Honeggerによる)。
【0043】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号99、100、105、102、103及び106(Kabatによる)、
・ 配列番号125、130、133、132、29及び106(IMGTによる)、
・ 配列番号147、152、156、154、29及び157(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号172、181、182、179、180及び157(Honeggerによる)。
【0044】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号107、108、109、110、111及び112(Kabatによる)、
・ 配列番号134、135、136、137、138及び112(IMGTによる)、
・ 配列番号158、159、160、161、138及び162(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号183、184、185、186、187及び162(Honeggerによる)。
【0045】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号113、114、115、116、117及び118(Kabatによる)、
・ 配列番号139、130、140、141、142及び118(IMGTによる)、
・ 配列番号163、152、164、165、142及び166(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号188、189、190、191、192及び166(Honeggerによる)。
【0046】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号119、120、121、122、123及び124(Kabatによる)、
・ 配列番号143、144、145、146、44及び124(IMGTによる)、
・ 配列番号167、168、169、170、44及び171(Chothiaによる)、あるいは
・ 配列番号193、194、195、196、197及び171(Honeggerによる)。
【0047】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、それぞれ、以下に示されるアミノ酸配列、又はそれぞれ、以下に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む、VH及びVLを含む。
・ 配列番号198及び199、
・ 配列番号200及び201、
・ 配列番号202及び203、
・ 配列番号204及び205、
・ 配列番号206及び207、あるいは
・ 配列番号208及び209。
【0048】
本発明の方法において使用できる例示的な抗SIRPα抗体のCDR及び可変領域(VH/VL)のアミノ酸配列は、表C1、C2、C3、C4及びDに記載されている。


【表C1】
【表C2】
【表C3】
【表C4】
【表D】


iii.SIRPα-Fc融合タンパク質
【0049】
様々な実施形態では、CD47とSIRPαCD47との間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質又は「高親和性SIRPα試薬」であり、これは、SIRPα由来ポリペプチド及びその類似体を含む。高親和性SIRPα試薬は、国際公開第2013/109752(A1)号に記載されており、参照により本明細書に具体的に組み込まれる。高親和性SIRPα試薬は、天然SIRPαタンパク質の多様体である。一部の実施形態では、高親和性SIRPα試薬は可溶性であり、ポリペプチドはSIRPα膜貫通ドメインを欠き、野生型SIRPα配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含み、ここで、アミノ酸変化は、例えば、オフレートを少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも50分の1、少なくとも100分の1、少なくとも500分の1、又はそれ以上減少することによって、CD47に結合するSIRPαポリペプチドの親和性を増加させる。
【0050】
高親和性SIRPα試薬は、認識可能な親和性、例えば、高親和性でCD47に結合するのに十分なSIRPαの部分(シグナル配列と膜貫通ドメインとの間に通常存在する)又は、結合活性を保持するその断片を含む。高親和性SIRPα試薬は、通常、親和性を高めるために修飾アミノ酸残基を有するSIRPαの少なくともd1ドメインを含む。いくつかの実施形態では、SIRPαバリアントは、例えば、インフレームで第2のポリペプチドと融合された融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、例えば、融合タンパク質が循環から急速に除去されないように、融合タンパク質のサイズを増加させることができる。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、免疫グロブリンFc領域の一部又は全体である。Fc領域は、高親和性SIRPα試薬によって提供される「don’t eat me」シグナルの遮断を増強する、「eat me」シグナルを提供することによって食作用を助ける。他の実施形態では、第2のポリペプチドは、Fcと実質的に同様である任意の好適なポリペプチドであり、例えば、増加したサイズ、多量体化ドメイン、及び/又はlg分子との追加の結合若しくは相互作用をもたらす。親和性の増加をもたらすアミノ酸変化はd1ドメインに局在しており、したがって、高親和性SIRPα試薬は、d1ドメイン内の野生型配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を備えたヒトSIRPαのd1ドメインを含む。このような高親和性SIRPα試薬は、任意選択で、追加のアミノ酸配列、例えば抗体Fc配列、天然タンパク質又はその断片、通常はd1ドメインに隣接する断片の残基150~374を含むがこれらに限定されない、d1ドメイン以外の野生型ヒトSIRPαタンパク質の部分などを含む。高親和性SIRPα試薬は、単量体又は多量体、すなわち、二量体、三量体、及び四量体などであってもよい。
【0051】
有用な例示的なSIRPα-Fc融合タンパク質としては、ALX-148(別名、エボルパセプト、国際公開第2013109752に記載)、TTI-621又はTTI-622(国際公開第2014094122に記載)、SIRPα-F8、JY002-M2G1(N297A)、JMT601(CPO107)、SS002M91、SIRPα-IgG4-Fc-Fc、及びhCD172a(SIRPα)-Fc-LIGHTが挙げられる。
【0052】
b.NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤
本明細書に記載される方法は、NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤の投与を伴う。NAE1には、NCBI遺伝子ID:8883及びUniprot受託番号Q13564が割り当てられている。例示的なNAE1阻害剤としては、ペボネジスタット、TAK-243及びTAS-4464が挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
いくつかの実施形態では、NAE1阻害剤は、ペボネジスタットである。ペボネジスタットのCAS番号は、905579-51-3である。ペボネジスタットのIUPAC名は、[(1S,2S,4R)-4-[4-[[(1S)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル]-2-ヒドロキシシクロペンチル]メチルスルファメートである。ペボネジスタットの構造を以下に示す。
【化1】
【0054】
いくつかの実施形態では、NAE1阻害剤は、TAK-243である。TAK-243のCAS番号は、1450833-55-2である。TAK-243のIUPAC名は、[(1R,2R,3S,4R)-2,3-ジヒドロキシ-4-[[2-[3-(トリフルオロメチルスルファニル)フェニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アミノ]シクロペンチル]メチルスルファメートである。TAK-243の構造を以下に示す。
【化2】
【0055】
いくつかの実施形態では、NAE1阻害剤は、TAS-4464である。TAS-4464のCAS番号は、1848959-10-3である。TAS-4464のIUPAC名は、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、7-[5-[(アミノスルホニル)アミノ]-5-デオキシ-β-D-リボフラノシル]-5-[2-(2-エトキシ-6-フルオロフェニル)エチニル]-である。TAS-4464の構造を以下に示す。
【化3】
【0056】
c.低メチル化剤
様々な実施形態では、本明細書に記載の方法は、低メチル化剤の投与を含む。低メチル化剤としては、アザシチジン(azacitidine)(Vidaza、azacytidineとしても知られる)、デシタビン(Dacogen)、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)並びにグアデシタビン(SGI-110)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、デシタビン/セダズリジン又はグアデシタビンである。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジンである。様々な実施形態では、低メチル化剤は、必要に応じて、経口、静脈内又は皮下投与することができる。
【0057】
アザシチジン(5-アザシチジン)は、シチジンの化学類似体であり、骨髄異形成症候群(MDS)の治療に使用するために米国FDAにより承認されている。アザシチジンは、DNA上のメチル基を除去し、またDNAメチルトランスフェラーゼも阻害し、DNAの低メチル化を引き起こす。高濃度では、アザシチジンはDNA及びRNAに組み込まれ、骨髄における異常な造血細胞の直接的な細胞傷害性をもたらす。アザシチジンの構造を以下に示す。
【化4】
【0058】
デシタビン(5-アザ-2’デオキシシチジン)は、シチジンの化学類似体であり、骨髄異形成症候群(MDS)及び急性骨髄性白血病(AML)の治療に使用するために米国FDAにより承認されている。アザシチジンと同様に、デシタビンは、DNAメチルトランスフェラーゼを阻害し、DNAの低メチル化を引き起こす。しかしながら、デシタビンは、DNA鎖にのみ組み込まれる。DNAに組み込まれると、デシタビンはDNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)に不可逆的に結合し、DNA鎖からのDNMTの脱離を阻害し、DNAのメチル化を阻害する。デシタビンの構造を以下に示す。
【化5】
【0059】
グアデシタビンナトリウム(SGI-110ナトリウム)は、第二世代DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)阻害剤である。グアデシタビンのCAS番号は、929901-49-5である。グアデシタビンのIUPAC名は、[(2R,3S,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1H-プリン-9-イル)-3-ヒドロキシオキソラン-2-イル]メチル[(2R,3S,5R)-5-(4-アミノ-2-オキソ-1,3,5-トリアジン-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3-イル]リン酸水素である。グアデシタビンナトリウムの構造を以下に示す。グアデシタビンの他のアルカリ金属塩(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)も有用であり得る。
【化6】
【0060】
d.追加の併用剤
血液悪性腫瘍を治療するのに適切な、小分子、抗体、養子細胞療法、及びキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)、チェックポイント阻害剤、並びにワクチンなどの追加の薬剤を、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び、NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤()例えば、ペボネジスタット)と組み合わせて投与することができる。血液悪性腫瘍に対する追加の免疫療法剤は、Dong,et al,J Life Sci(Westlake Village).2019 June;1(1):46-52、及びCuesta-Mateos,et al,Front.Immunol.8:1936.doi:10.3389/fimmu.2017.01936に記載されており、それらの各々は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1種以上の追加の治療薬、例えば、阻害性免疫チェックポイント遮断薬若しくは阻害剤、刺激性免疫チェックポイント刺激因子、アゴニスト、若しくは活性化因子、化学療法薬、抗がん剤、放射線療法剤、抗腫瘍薬、抗増殖剤、抗血管新生剤、抗炎症剤、免疫療法剤、治療用抗原結合分子(任意のフォーマットの単一及び多重特異性抗体及びその断片(例えば、限定されるものではないが、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、BiTEs(登録商標)、BiKEs、TriKEs、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、scFv、Fab、Fab誘導体が含まれる)、二重特異性抗体、非免疫グロブリン抗体ミメティック(例えば、限定されるものではないが、アドネクチン、アフィボディ分子、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、ペプチドアプタマー、アルマジロ反復タンパク質(armadillo repeat protein、ARM)、アトリマー、アビマー、設計アンキリン反復タンパク質(DARPins(登録商標))、フィノマー、ノッチン、クニッツドメインペプチド、モノボディ、及びナノCLAMPが含まれる)、抗体薬物コンジュゲート(antibody-drug conjugate、ADC)、抗体-ペプチドコンジュゲート)、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾剤若しくはエディタ、キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor、CAR)を含む細胞(例えば、T細胞免疫療法剤、NK細胞免疫療法剤、若しくはマクロファージ免疫療法剤、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR-T)を含む細胞が含まれる)、又はそれらの任意の組み合わせと更に組み合わされる。
【0062】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、限定されるものではないが、阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト、リガンド、モジュレーター、刺激因子、遮断薬、標的の活性化因子又は抑制因子(例えば、ポリペプチド又はポリヌクレオチド)が挙げられる1つ以上の追加の治療薬と更に組み合わされ、これらの治療薬としては、限定されるものではないが、アベルソンマウス白血病ウイルス性がん遺伝子ホモログ1遺伝子(ABL、例えば、ABL1)、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(例えば、ACC1/2)、活性化CDCキナーゼ(ACK、例えば、ACK1)、アデノシンデアミラーゼ、アデノシン受容体(例えば、A2BR、A2aR、A3aR)、アデニル酸シクラーゼ、ADPリボシルシクラーゼ-1、副腎皮質ホルモン受容体(ACTH)、アエロリジン、AKT1遺伝子、Alk-5タンパク質キナーゼ、アルカリホスファターゼ、α1アドレナリン受容体、α2アドレナリン受容体、α-ケトグルタレートデヒドロゲナーゼ(KGDH)、アミノペプチダーゼN、AMP活性化プロテインキナーゼ、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK、例えば、ALK1)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン(例えば、リガンド-1、リガンド-2)、アンジオテンシノーゲン(AGT)遺伝子、マウス胸腺腫ウイルス性がん遺伝子ホモログ1(AKT)プロテインキナーゼ(例えば、AKT1、AKT2、AKT3)、アポリポタンパク質A-I(APOA1)遺伝子、アポトーシス誘導因子、アポトーシスタンパク質(例えば、1、2)、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK、例えば、ASK1)、アルギナーゼ(I)、アルギニンデイミナーゼ、アロマターゼ、アステロイドホモログ1(ASTE1)遺伝子、毛細血管拡張性運動失調症及びRad3関連(ATR)セリン/スレオニンタンパク質キナーゼ、オーロラタンパク質キナーゼ(例えば、1、2)、Axlチロシンキナーゼ受容体、4-1BBリガンド(CD137L)、バキュロウイルスIAPリピート含有5(BIRC5)遺伝子、バシギン、B細胞リンパ腫2(BCL2)遺伝子、Bcl2結合成分3、Bcl2タンパク質、BCL2L11遺伝子、BCR(ブレークポイントクラスター領域)タンパク質及び遺伝子、βアドレナリン受容体、βカテニン、Bリンパ球抗原CD19、Bリンパ球抗原CD20、Bリンパ球細胞接着分子、Bリンパ球刺激因子リガンド、骨形成タンパク質-10リガンド、骨形成タンパク質-9リガンド修飾因子、ブラキュリタンパク質、ブラジキニン受容体、B-Rafがん原遺伝子(BRAF)、Brc-Ablチロシンキナーゼ、ブロモドメイン及び外部ドメイン(BET)ブロモドメイン含有タンパク質(BRD2、BRD3、BRD4)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、カルモジュリン、カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ(CaMK、例えば、CAMKII)、がん精巣抗原2、がん精巣抗原NY-ESO-1、がん/精巣抗原1B(CTAG1)遺伝子、カンナビノイド受容体(例えば、CB1、CB2)、炭酸脱水酵素、カゼインキナーゼ(CK、例えば、CKI、CKII)、カスパーゼ(例えば、カスパーゼ-3、カスパーゼ-7、カスパーゼ-9)、カスパーゼ8アポトーシス関連システインペプチダーゼCASP8-FADD様調節因子、カスパーゼ動員ドメインタンパク質-15、カテプシンG、CCR5遺伝子、CDK活性化キナーゼ(CAK)、チェックポイントキナーゼ(例えば、CHK1、CHK2)、ケモカイン(C-Cモチーフ)受容体(例えば、CCR2、CCR4、CCR5、CCR8)、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体(例えば、CXCR1、CXCR2、CXCR3、及びCXCR4)、ケモカインCC21リガンド、コレシストキニンCCK2受容体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、c-Kit(チロシン-プロテインキナーゼKit又はCD117)、CISH(サイトカイン誘導性SH2含有タンパク質)、クローディン(例えば、6、18)、分化抗原群(CD)、例えば、CD4、CD27、CD29、CD30、CD33、CD37、CD40、CD40リガンド受容体、CD40リガンド、CD40LG遺伝子、CD44、CD45、CD47、CD49b、CD51、CD52、CD55、CD58、CD66e(CEACAM6)、CD70遺伝子、CD74、CD79、CD79b、CD79B遺伝子、CD80、CD95、CD99、CD117、CD122、CDw123、CD134、CDw137、CD158a、CD158b1、CD158b2、CD223、CD276抗原;クラスタリン(CLU)遺伝子、クラスタリン、c-Met(肝細胞増殖因子受容体(HGFR))、補体C3、結合組織増殖因子、COP9シグナロソームサブユニット5、CSF-1(コロニー刺激因子1受容体)、CSF2遺伝子、CTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質4)受容体、C型レクチンドメインタンパク質9A(CLEC9A)、サイクリンD1、サイクリンG1、サイクリン依存性キナーゼ(CDK、例えばCDK1、CDK12、CDK1B、CDK2-9)、シクロオキシゲナーゼ(例えばCOX1、COX2)、CYP2B1遺伝子、システインパルミトイルトランスフェラーゼヤマアラシ、チトクロムP450 11B2、チトクロムP450 17、チトクロムP450 17A1、チトクロムP450 2D6、チトクロムP450 3A4、チトクロムP450還元酵素、サイトカインシグナリング-1、サイトカインシグナリング-3、細胞質イソクエン酸脱水素酵素、シトシンデアミナーゼ、シトシンDNAメチルトランスフェラーゼ、細胞傷害性Tリンパ球タンパク質-4、DDR2遺伝子、DEADボックスヘリカーゼ6(DDX6)、細胞死受容体5(DR5、TRAILR2)、細胞死受容体4(DR4、TRAILR1)、δ様タンパク質リガンド(例えば3、4)、デオキシリボヌクレアーゼ、脱ユビキチン化酵素(DUBs)、Dickkopf-1リガンド、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、ジヒドロピリミジン脱水素酵素、ジペプチジルペプチダーゼIV、ジスコイジンドメイン受容体(DDR、例えばDDR1)、ジアシルグリセロールキナーゼζ(DGKZ)、DNA結合タンパク質(例えばHU-β)、DNA依存性タンパク質キナーゼ、DNAジャイレース、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNAポリメラーゼ(例えばα)、DNAプライマーゼ、dUTPピロホスファターゼ、L-ドパクロムトートメラーゼ、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼ(例えばRNF128、CBL-B)、棘皮動物微小管様タンパク質4、EGFRチロシンキナーゼ受容体、エラスターゼ、伸長因子1α2、伸長因子2、エンドグリン、エンドヌクレアーゼ、小胞体アミノペプチダーゼ(ERAP、例えばERAP1、ERAP2)、エンドプラスミン、エンドシアリン、エンドスタチン、エンドセリン(例えばET-A、ET-B)、ゼストホモログエンハンサー2(EZH2)、エフリン(EPH)チロシンキナーゼ(例えばEpha3、Ephb4)、エフリンB2リガンド、上皮増殖因子、上皮増殖因子受容体(EGFR)、上皮増殖因子受容体(EGFR)遺伝子、エピジェン、上皮細胞接着分子(EpCAM)、Erb-b2(v-erb-b2トリ赤芽球性白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ2)チロシンキナーゼ受容体、Erb-b3チロシンキナーゼ受容体、Erb-b4チロシンキナーゼ受容体、E-セレクチン、エストラジオール17β脱水素酵素、エストロゲン受容体(例えばα、β)、エストロゲン関連受容体、真核生物翻訳開始因子5A(EIF5A)遺伝子、エキスポーチン1、細胞外シグナル関連キナーゼ(例えば1、2)、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)、低酸素誘導因子プロリルヒドロキシラーゼ(HIF-PH又はEGLN)、血液凝固因子(例えばXa、VIIa)、ファルネソイドx受容体(FXR)、Fasリガンド、脂肪酸シンターゼ(FASN)、フェリチン、FGF-2リガンド、FGF-5リガンド、線維芽細胞増殖因子(FGF、例えばFGF1、FGF2、FGF4)、フィブロネクチン、接着斑キナーゼ(FAK、例えばFAK2)、葉酸ヒドロラーゼ前立腺特異的膜抗原1(FOLH1)、葉酸受容体(例えばα)、葉酸、葉酸トランスポーター1、FYNチロシンキナーゼ、対塩基性アミノ酸開裂酵素(FURIN)、β-グルクロニダーゼ、ガラクトシルトランスフェラーゼ、ガレクチン-3、ガングリオシドGD2、グルココルチコイド、グルココルチコイド誘導性TNFR関連タンパク質GITR受容体、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミナーゼ、グルタチオンS-トランスフェラーゼP、グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK、例えば3-β)、グリピカン3(GPC3)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GNRH)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)受容体、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)リガンド、増殖因子受容体結合タンパク質2(GRB2)、Grp78(78kDaグルコース調節タンパク質)カルシウム結合タンパク質、分子シャペロンgroEL2遺伝子、ヘムオキシゲナーゼ1(HO1)、ヘムオキシゲナーゼ2(HO2)、ヒートショックタンパク質(例えば27、70、90α、β)、ヒートショックタンパク質遺伝子、熱安定性エンテロトキシン受容体、ヘッジホッグタンパク質、ヘパラナーゼ、肝細胞増殖因子、HERV-H LTR関連タンパク質2、六炭糖キナーゼ、ヒスタミンH2受容体、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(DOT1L)、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC、例えば1、2、3、6、10、11)、ヒストンH1、ヒストンH3、HLAクラスI抗原(A-2α)、HLAクラスII抗原、HLAクラスI抗原αG(HLA-G)、非古典的HLA、ホメオボックスタンパク質NANOG、HSPB1遺伝子、ヒト白血球抗原(HLA)、ヒトパピローマウイルス(例えばE6、E7)タンパク質、ヒアルロン酸、ヒアルロニダーゼ、低酸素誘導因子-1α(HIF1α)、Imprinted Maternally Expressed Transcript(H19)遺伝子、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ1(MAP4K1)、チロシン-タンパク質キナーゼHCK、I-κ-Bキナーゼ(IKK、例えばIKKbe)、IL-1α、IL-1β、IL-12、IL-12遺伝子、IL-15、IL-17、IL-2遺伝子、IL-2受容体αサブユニット、IL-2、IL-3受容体、IL-4、IL-6、IL-7、IL-8、免疫グロブリン(例えばG、G1、G2、K、M)、免疫グロブリンFc受容体、免疫グロブリンγFc受容体(例えばI、III、IIIA)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO、例えばIDO1及びIDO2)、インドールアミンピロール2,3-ジオキシゲナーゼ1阻害剤、インスリン受容体、インスリン様増殖因子(例えば1、2)、インテグリンα-4/β-1、インテグリンα-4/β-7、インテグリンα-5/β-1、インテグリンα-V/β-3、インテグリンα-V/β-5、インテグリンα-V/β-6、細胞間接着分子1(ICAM-1)、インターフェロン(例えばα、α2、β、γ)、インターフェロン誘導性タンパク質absent inメラノーマ2(AIM2)、インターフェロンタイプI受容体、インターロイキン1リガンド、インターロイキン13受容体α2、インターロイキン2リガンド、インターロイキン-1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)、インターロイキン-2、インターロイキン-29リガンド、インターロイキン35(IL-35)、イソクエン酸脱水素酵素(例えばIDH1、IDH2)、ヤヌスキナーゼ(JAK、例えばJAK1、JAK2)、Jun N末端キナーゼ、カリクレイン関連ペプチダーゼ3(KLK3)遺伝子、キラー細胞Ig様受容体、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、キネシン様タ


ンパク質KIF11、カーステンラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KRAS)遺伝子、キスペプチン(KiSS-1)受容体、KIT遺伝子、v-kit Hardy-Zuckerman 4ネコ肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KIT)チロシンキナーゼ、ラクトフェリン、ラノステロール-14脱メチル化酵素、LDL受容体関連タンパク質-1、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーBメンバー1(ILT2)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーBメンバー2(ILT4)、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ、リステリオリジン、L-セレクチン、黄体ホルモン受容体、リアーゼ、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG-3)、リンパ球抗原75、リンパ球機能抗原-3受容体、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、リンホタクチン、Lyn(Lck/Yes novel)チロシンキナーゼ、リジン脱メチル化酵素(例えばKDM1、KDM2、KDM4、KDM5、KDM6、A/B/C/D)、リゾホスファチジン酸-1受容体、リソソーム関連膜タンパク質ファミリー(LAMP)遺伝子、リジルオキシダーゼホモログ2、リジルオキシダーゼタンパク質(LOX)、5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)、肝細胞増殖因子受容体(MET)遺伝子、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF)リガンド、マクロファージ遊走阻止因子、MAGEC1遺伝子、MAGEC2遺伝子、主要ヴォールトタンパク質、MAPK活性化タンパク質キナーゼ(例えばMK2)、Mas関連G-タンパク質共役型受容体、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP、例えばMMP2、MMP9)、Mcl-1分化タンパク質、Mdm2 p53結合タンパク質、Mdm4タンパク質、Melan-A(MART-1)メラノーマ抗原、メラニン細胞タンパク質Pmel 17、メラニン細胞刺激ホルモンリガンド、メラノーマ抗原ファミリーA3(MAGEA3)遺伝子、メラノーマ関連抗原(例えば1、2、3、6)、膜銅アミンオキシダーゼ、メソセリン、METチロシンキナーゼ、代謝型グルタミン酸受容体1、メタロレダクターゼSTEAP1(six膜貫通epithelial antigen of the前立腺1)、メタスチン、メチオニンアミノペプチダーゼ-2、メチルトランスフェラーゼ、ミトコンドリア3ケトアシルCoAチオラーゼ、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK、例えばMEK1、MEK2)、mTOR(mechanistic target of rapamycin(セリン/スレオニンキナーゼ)、mTOR複合体(例えば1,2)、ムチン(例えば1、5A、16)、mut Tホモログ(MTH、例えばMTH1)、Mycがん原遺伝子タンパク質、骨髄系細胞白血病1(MCL1)遺伝子、ミリストイル化アラニンリッチタンパク質キナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ、ナトリウム利尿ペプチド受容体C、神経細胞接着分子1、ニューロキニン1(NK1)受容体、ニューロキニン受容体、ニューロピリン2、NFκB活性化タンパク質、NIMA関連キナーゼ9(NEK9)、一酸化窒素シンターゼ、NK細胞受容体、NK3受容体、NKG2 A B活性化NK受容体、NLRP3(NACHT LRR PYDドメインタンパク質3)調節因子、ノルアドレナリントランスポーター、Notch(例えばNotch-2受容体、Notch-3受容体、Notch-4受容体)、核赤血球2関連因子2、核因子(NF)κB、ヌクレオリン、ヌクレオフォスミン、ヌクレオフォスミン未分化リンパ腫キナーゼ(NPM-ALK)、2オキソグルタル酸脱水素酵素、2,5-オリゴアデニレートシンテターゼ、O-メチルグアニンDNAメチルトランスフェラーゼ、オピオイド受容体(例えばδ)、オルニチン脱炭酸酵素、オロト酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、オーファン核内ホルモン受容体NR4A1、オステオカルシン、破骨細胞分化因子、オステオポンチン、OX-40(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー4 TNFRSF4、又はCD134)受容体、P3タンパク質、p38キナーゼ、p38 MAPキナーゼ、p53腫瘍抑制タンパク質、副甲状腺ホルモンリガンド、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR、例えばα、δ、γ)、P-糖タンパク質(例えば1)、ホスファターゼ及びテンシンホモログ(PTEN)、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)、ホスホイノシチド-3キナーゼ(PI3K例えばα、δ、γ)、ホスホリラーゼキナーゼ(PK)、PKN3遺伝子、胎盤増殖因子、血小板由来増殖因子(PDGF、例えばα、β)、血小板由来増殖因子(PDGF、例えばα、β)、多剤耐性トランスポーター、プレキシンB1、PLK1遺伝子、ポロ様キナーゼ(PLK)、ポロ様キナーゼ1、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP、例えばPARP1、PARP2及びPARP3、PARP7、及びモノ-PARPs)、メラノーマ中選択的発現抗原(PRAME)遺伝子、プレニル結合タンパク質(PrPB)、Probable transcription factor PML、プロゲステロン受容体、プログラム細胞死1(PD-1)、プログラム細胞死リガンド1阻害剤(PD-L1)、プロサポシン(PSAP)遺伝子、プロスタノイド受容体(EP4)、プロスタグランジンE2シンターゼ、前立腺特異的抗原、前立腺性酸性ホスファターゼ、プロテアソーム、タンパク質E7、タンパク質ファルネシルトランスフェラーゼ、タンパク質キナーゼ(PK、例えばA、B、C)、タンパク質チロシンキナーゼ、タンパク質チロシンホスファターゼβ、がん原遺伝子セリン/スレオニン-タンパク質キナーゼ(PIM、例えばPIM-1、PIM-2、PIM-3)、P-セレクチン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、プリン受容体P2Xリガンド依存性イオンチャネル7(P2X7)、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)、ピルビン酸脱水素酵素キナーゼ、ピルビン酸キナーゼ(PYK)、5-α-還元酵素、Rafタンパク質キナーゼ(例えば1、B)、RAF1遺伝子、Ras遺伝子、Ras GTPase、RET遺伝子、Retチロシンキナーゼ受容体、網膜芽細胞腫関連タンパク質、レチノイン酸受容体(例えばγ)、レチノイドX受容体、Rheb(Ras homolog enriched in brain)GTPase、Rho(Rasホモログ)関連タンパク質キナーゼ2、リボヌクレアーゼ、リボヌクレオチド還元酵素(例えばM2サブユニット)、リボソームタンパク質S6キナーゼ、RNAポリメラーゼ(例えばI、II)、Ron(Recepteur d’Origine Nantais)チロシンキナーゼ、ROS1(ROSがん原遺伝子1、受容体チロシンキナーゼ)遺伝子、Ros1チロシンキナーゼ、Runt関連転写因子3、γ-セクレターゼ、S100カルシウム結合タンパク質A9、筋小胞体カルシウムATPase、Second mitochondria-derived活性化因子of caspase(SMAC)タンパク質、分泌型frizzled関連タンパク質-2、分泌型ホスホリパーゼA2、セマフォリン-4D、セリンプロテアーゼ、セリン/スレオニンキナーゼ(STK)、セリン/スレオニン-タンパク質キナーゼ(TBK、例えばTBK1)、signal transduction and transcription(STAT、例えばSTAT-1、STAT-3、STAT-5)、Signaling lymphocytic activation molecule(SLAM)ファミリーメンバー7、six-膜貫通epithelial antigen of the prostate(STEAP)遺伝子、SLサイトカインリガンド、スムーズンド(SMO)受容体、ヨウ化ナトリウムコトランスポーター、リン酸ナトリウムコトランスポーター2B、ソマトスタチン受容体(例えば1、2、3、4、5)、ソニックヘッジホッグタンパク質、Son of sevenless(SOS)、特異的タンパク質1(Sp1)転写因子、スフィンゴミエリンシンターゼ、スフィンゴシンキナーゼ(例えば1、2)、スフィンゴシン-1-ホスフェート受容体-1、脾チロシンキナーゼ(SYK)、SRC遺伝子、Srcチロシンキナーゼ、Stabilin-1(STAB1)、STAT3遺伝子、ステロイドスルファターゼ、Stimulator of interferon genes(STING)受容体、stimulator of interferon genesタンパク質、間質細胞由来因子1リガンド、SUMO(小ユビキチン様修飾因子)、スーパーオキシドジスムターゼ、Suppressor of cytokine signaling modulators(SOCS)、サバイビンタンパク質、シナプシン3、シンデカン-1、シヌクレインα、T細胞表面糖タンパク質CD28、tank結合キナーゼ(TBK)、TATAボックス結合タンパク質関連因子RNAポリメラーゼIサブユニットB(TAF1B)遺伝子、T細胞CD3糖タンパク質ζ鎖、T細胞分化抗原CD6、T細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有-3(TIM-3)、T細胞表面糖タンパク質CD8、Tecタンパク質チロシンキナーゼ、Tekチロシンキナーゼ受容体、テロメラーゼ、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子、テネイシン、Three prime repair exonuclease 1(TREX1)、Three prime repair exonuclease 2(TREX2)、トロンボポエチン受容体、チミジンキナーゼ、チミジンホスホリラーゼ、チミジル酸シンターゼ、チモシン(例えばα1)、甲状腺ホルモン受容体、甲状腺刺激ホルモン受容体、組織因子、TNF関連アポトーシス誘導リガンド、TNFR1関連死ドメインタンパク質、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)受容体、TNFSF11遺伝子、TNFSF9遺伝子、Toll様受容体(TLR例えば1~13)、トポイソメラーゼ(例えばI、II、III)、転写因子、トランスフェラーゼ、トランスフェリン(TF)、トランスフォーミング増殖因子α(TGFα)、トランスフォーミング増殖因子β(TGFB)及びそれらのアイソフォーム、TGFβ2リガンド、トランスフォーミング増殖因子TGF-β受容体キナーゼ、トランスグルタミナーゼ、転位関連タンパク質、膜貫通糖タンパク質NMB、Trop-2カルシウムシグナルトランスデューサー、栄養膜糖タンパク質(TPBG)遺伝子、栄養膜糖タンパク質、トロポミオシン受容体キナーゼ(Trk)受容体(例えばTrkA、TrkB、TrkC)、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)、トリプトファン5-ヒドロキシラーゼ、チューブリン、腫瘍壊死因子(TNF、例えばα、β)、腫瘍壊死因子13C受容体、腫瘍進行遺伝子座2(TPL2)、腫瘍タンパク質53(TP53)遺伝子、Tumor suppressor candidate 2(TUSC2)遺伝子、腫瘍特異的ネオ抗原、チロシナーゼ、チロシンヒドロキシラーゼ、チロシンキナーゼ(TK)、チロシンキナーゼ受容体、Tyrosine kinase with immunoglobulin-like and EGF-like domains(TIE)受容体、チロシンタンパク質キナーゼABL1阻害剤、ユビキチン、ユビキチンカルボキシルヒドロラーゼアイソザイムL5、ユビキチンチオエステラーゼ-14、ユビキチン抱合酵素E2I(UBE2I、UBC9)、Ubiquitin-specific-processing protease 7(USP7)、ウレアーゼ、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、ウテログロビン、バニロイドVR1、血管細胞接着タンパク質1、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、V-domain Ig suppressor of T-


cell activation(VISTA)、VEGF-1受容体、VEGF-2受容体、VEGF-3受容体、VEGF-A、VEGF-B、ビメンチン、ビタミンD3受容体、がん原遺伝子チロシン-タンパク質キナーゼ、Mer(Merチロシンキナーゼ受容体修飾因子)、YAP(Yes関連タンパク質修飾因子)、Wee-1タンパク質キナーゼ、Werner Syndrome RecQ Like Helicase(WRN)、Wilms’tumor antigen 1、Wilms’tumor protein、WW domain containing transcription regulator protein 1(TAZ)、X-linked inhibitor of apoptosis protein、亜鉛フィンガータンパク質転写因子、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0063】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、作用機序によって分類され得る1つ以上の追加の治療薬と組み合わされ、例えば、機序の群は次のとおりである:ピリミジン類似体であるフロクスウリジン、カペシタビン、シタラビン、CPX-351(リポソーム化シタラビン、ダウノルビシン)、及びTAS-118などの代謝拮抗薬/抗がん剤;α1アドレナリン受容体/α2アドレナリン受容体アンタゴニスト、例えば、フェノキシベンズアミン塩酸塩(注射剤、褐色細胞腫);アンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えば、ニルタミド;抗カドヘリン抗体、例えば、HKT-288;抗ロイシンリッチリピート含有15(leucine-rich repeat containing 15、LRRC15)抗体、例えば、ABBV-085、ARGX-110;アンジオテンシン受容体遮断薬、一酸化窒素ドナー;アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、AEG35156、IONIS-KRAS-2.5Rx、EZN-3042、RX-0201、IONIS-AR-2.5Rx、BP-100(プレキシゲベルセン)、IONIS-STAT3-2.5Rx;抗アンジオポエチン(ANG)-2抗体、例えば、MEDI3617及びLY3127804;抗ANG-1/ANG-2抗体、例えば、AMG-780;抗CSF1R抗体、例えば、エマクツマブ、LY3022855、AMG-820、FPA-008(カビラリズマブ);抗エンドグリン抗体、例えば、TRC105(カロツキシマブ);抗ERBB抗体、例えば、CDX-3379、HLX-02、セリバンツマブ;抗HER2抗体、例えば、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ)、トラスツズマブバイオシミラー、マルゲツキシマブ、MEDI4276、BAT-8001、ペルツズマブ(Perjeta)、RG6264、ZW25(細胞外ドメイン2及び4を標的とする二重特異性HER2指向性抗体;Cancer Discov.2019 Jan;9(1):8;PMID:30504239);抗HLA-DR抗体、例えば、IMMU-114;抗IL-3抗体、例えば、JNJ-56022473;抗TNF受容体スーパーファミリーメンバー18(TNFRSF18、GITR;NCBI遺伝子番号:8784)抗体、例えば、MK-4166、MEDI1873、FPA-154、INCAGN-1876、TRX-518、BMS-986156、MK-1248、GWN-323;並びに例えば、国際特許公開第2017/096179号、同第2017/096276号、同第2017/096189号、及び同第2018/089628号に記載されるもの;抗EphA3抗体、例えば、KB-004;抗CD37抗体、例えば、オトレルツズマブ(TRU-016);抗FGFR-3抗体、例えば、LY3076226、B-701;抗FGFR-2抗体、例えば、GAL-F2;抗C5抗体、例えば、ALXN-1210;抗EpCAM抗体、例えば、VB4-845;抗CEA抗体、例えば、RG-7813;抗がん胎児性抗原関連細胞接着分子6(Carcinoembryonic-antigen-related-cell-adhesion-molecule-6、CEACAM6、CD66C)抗体、例えば、BAY-1834942、NEO-201(CEACAM 5/6);抗GD2抗体、例えば、APN-301;抗インターロイキン17(IL-17)抗体、例えば、CJM-112;抗インターロイキン-1β抗体、例えば、カナキヌマブ(ACZ885)、VPM087;抗炭酸脱水酵素9(CA9、CAIX)抗体、例えば、TX-250;抗ムチン1(MUC1)抗体、例えば、ガチポツズマブ、Mab-AR-20.5;抗KMA抗体、例えば、MDX-1097;抗CD55抗体、例えば、PAT-SC1;抗c-Met抗体、例えば、ABBV-399;抗PSMA抗体、例えば、ATL-101;抗CD100抗体、例えば、VX-15;抗EPHA3抗体、例えば、フィバツズマブ;抗APRIL抗体、例えば、BION-1301;抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/IL-2R抗体、例えば、RG7461;抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/TRAIL-R2抗体、例えば、RG7386;抗フコシル-GM1抗体、BMS-986012など;抗IL-8(インターロイキン-8)抗体、例えば、HuMax-Inflam;抗ミオスタチン阻害剤、例えば、ランドグロズマブ;抗デルタ様タンパク質リガンド3(DDL3)抗体、例えば、ロバルピツズマブテシリン;抗DLL4(デルタ様リガンド4)抗体、例えば、デムシズマブ;抗クラステリン抗体、例えば、AB-16B5;抗エフリン-A4(EFNA4)抗体、例えば、PF-06647263;抗メソセリン抗体、例えば、BMS-986148、抗MSLN-MMAE;リファスツズマブなどの抗リン酸ナトリウムコトランスポーター2B(NaP2B)抗体;抗TGFβ抗体、例えば、SAR439459;抗トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)抗体、例えば、ABBV-151、LY3022859、NIS793、XOMA089;プリン類似体、葉酸アンタゴニスト(例えば、プララトレキサート)、クラドリビン、ペントスタチン、フルダラビン、及び関連する阻害剤;天然産物、例えば、ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)、並びに微小管撹乱物質、例えば、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))、及びエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)が含まれる、抗増殖/抗有糸分裂剤;DNA損傷剤、例えば、アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、DEBDOX、エピルビシン、イホスファミド、メルファラン、メクロレタミン、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロソウレア、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシド、及びトリエチレンチオホスホラミド;低メチル化剤、例えばグアデシタビン(SGI-110)、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727);抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリマイシン(ミトラマイシン);酵素、例えば、全身においてL-アスパラギンを代謝し、自身でアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を除去するL-アスパラギナーゼ;Bcl-2を標的とするDNAiオリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258;潜伏ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を活性化又は再活性化する薬剤、例えば、パノビノスタット及びロミデプシン;アスパラギナーゼ刺激因子、例えば、クリサンタスパーゼ(Erwinase(登録商標))及びGRASPA(ERY-001、ERY-ASP)、カラスパルガーゼペゴル、ペグアスパルガーゼ;pan-Trk、ROS1、及びALK阻害剤、例えば、エヌトレクチニブ、TPX-0005;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤、例えば、アレクチニブ、セリチニブ、アレセンサ(RG7853)、ALUNBRIG(登録商標)(ブリガチニブ);抗増殖/抗有糸分裂アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタードシクロホスファミド及び類似体(例えば、メルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルニトロソウレア(例えば、カルムスチン)及び類似体、ストレプトゾシン、及びトリアゼン(例えば、ダカルバジン);抗増殖/抗有糸分裂性代謝拮抗薬、例えば、葉酸類似体(メトトレキサート);白金配位錯体(例えば、シスプラチン、オキシロプラチニム、及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、及びアミノグルテチミド;ホルモン、ホルモン類似体(例えば、エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、及びニルタミド)、及びアロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾール及びアナストロゾール);抗血小板剤;抗凝固剤、例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩、及びトロンビンの他の阻害剤;線維素溶解剤、例えば、組織プラスミノーゲン活性化剤、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、及びクロピドグレル;抗遊走剤;抗分泌剤(例えば、ブレベルジン(breveldin));免疫抑制薬、例えば、タクロリムス、シロリムス、アザチオプリン、及びミコフェノレート;増殖因子阻害剤及び血管内皮増殖因子阻害剤;線維芽細胞成長因子阻害剤、例えば、FPA14;AMP活性化タンパク質キナーゼ刺激因子、例えば、メトホルミン塩酸塩;ADPリボシルサイクラーゼ-1阻害剤、例えば、ダラツムマブ(DARZALEX(登録商標));カスパーゼ動員ドメインタンパク質-15刺激因子、例えば、ミファムルチド(リポソーム);CCR5ケモカインアンタゴニスト、例えば、MK-7690(ビクリビロック);CDC7タンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、TAK-931;コレステロール側鎖切断酵素阻害剤、例えば、ODM-209;ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ/オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、セフェゾン(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム);DNAポリメラーゼ/リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、例えば、クロファラビン;DNA干渉オリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258、AZD-9150;エストロゲン受容体モジュレーター、例えば、バゼドキシフェン;エストロゲン受容体アゴニスト/プロゲステロン受容体アンタゴニスト、例えば、TRI-CYCLEN LO(ノルエチンドロン+エチニルエストラジオール);HLAクラスI抗原A-2αモジュレーター、例えば、FH-MCVA2TCR;HLAクラスI抗原A-2α/MART-1黒色腫抗原モジュレーター、例えば、MART-1 F5 TCRにより操作されたPBMC;ヒト顆粒球コロニー刺激因子、例えば、PF-06881894;GNRH受容体アゴニスト、例えば、リュープロレリン酢酸塩、リュープロレリン酢酸塩持続放出デポー(ATRIGEL)、トリプトレリンパモ酸塩、ゴセレリン酢酸塩;GNRH受容体アンタゴニスト、例えば、エラゴリクス、レルゴリクス、デガレリクス;エンドプラスミンモジュレーター、例えば、アンロチニブ;H+K+ATPase阻害剤、例えば、オメプラゾール、エソメプラゾール;ICAM-1/CD55モジュレーター、例えば、cavatak(V-937);IL-15/IL-12モジュレーター、例えば、SAR441000;インターロイキン23A阻害剤、例えば、グセルクマブ;リジン特異的ヒストンデメチラーゼ1阻害剤、例えば、CC-90011;IL-12 Mrna、例えば、MEDI 1191;RIG-Iモジュレーター、例えば、RGT-100;SB-9200、及びIR-103などのNOD2調節剤;プロゲステロン受容体アゴニスト、例えば、レボノルゲストレル;CC-92480、CC-90009などのタンパク質セレブロン調節剤;タンパク質セレブロン調節剤/DNA結合タンパク質Ikaros阻害剤/ジンクフィンガー結合タンパク質Aiolos阻害剤、例えば、イベルドミド;レチノイドX受容体モジュレーター、例えば、アリトレチノイン、ベキサロテン(経口製剤);RIP-1キナーゼ阻害剤、例えば、GSK-3145095;選択的エストロゲン受容体分解剤、例えば、AZD9833;SUMO阻害剤、例えば、TAK-981;トロンボポエチン受容体アゴニスト、例えば、エルトロンボパグ;甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、例えば、レボチロキシンナトリウム;TNFアゴニスト、例えば、タソネルミン;チロシンホスファターゼ基質1阻害剤、例えば、CC-95251;HER2阻害剤、例


えば、ネラチニブ、ツカチニブ(ONT-380);EGFR/ErbB2/Ephb4阻害剤、例えば、テセバチニブ;EGFR/HER2阻害剤、例えば、TAK-788;EGFRファミリーチロシンキナーゼ受容体阻害剤、例えば、DZD-9008;EGFR/ErbB-2阻害剤、例えば、バリチニブ;PF-06747775、EGF816(ナザルチニブ)、ASP8273、ACEA-0010、BI-1482694などの変異選択的EGFR阻害剤;MM-310などのepha2阻害剤;ポリコームタンパク質(EED)阻害剤、例えば、MAK683;DHFR阻害剤/葉酸輸送体1モジュレーター/葉酸受容体アンタゴニスト、例えば、プララトレキサート;DHFR/GARトランスホルミラーゼ/チミミジル酸シンターゼ/トランスフェラーゼ阻害剤、例えば、ペメトレキセドニナトリウム;p38 MAPキナーゼ阻害剤、例えば、ラリメチニブ;PRMT阻害剤、例えば、MS203、PF-06939999、GSK3368715、GSK3326595;スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)阻害剤、例えば、オパガニブ;核赤血球2関連因子2刺激因子、例えば、オマベロキソロン(RTA-408);トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害剤、例えば、LOXO-195、ONO-7579;ムチン1阻害剤、例えば、GO-203-2C;MARCKSタンパク質阻害剤、例えば、BIO-11006;アルフォリチキソリンなどの葉酸アンタゴニスト、例えば、;ガレクチン-3阻害剤、例えば、GR-MD-02;リン酸化P68阻害剤、例えば、RX-5902;CD95/TNFモジュレーター、例えば、オフラネルジーンオバデノベック;pan-PIMキナーゼ阻害剤、例えば、INCB-053914;IL-12遺伝子刺激因子、例えば、EGEN-001、タボキノゲンテルセプラスミド;熱ショックタンパク質HSP90阻害剤、例えば、TAS-116、PEN-866;VEGF/HGFアンタゴニスト、例えば、MP-0250;VEGFリガンド阻害剤、例えば、ベバシズマブバイオシミラー;VEGF受容体アンタゴニスト/VEGFリガンド阻害剤、例えば、ラムシルマブ;VEGF-1/VEGF-2/VEGF-3受容体アンタゴニスト、フルキンチニブなど;VEGF-1/VEGF-2受容体モジュレーター、例えば、HLA-A2402/HLA-A0201制限エピトープペプチドワクチン;胎盤増殖因子リガンド阻害剤/VEGF-Aリガンド阻害剤、例えば、アフリベルセプト;ASN-002などのSYKチロシンキナーゼ/JAKチロシンキナーゼ阻害剤;Trkチロシンキナーゼ受容体阻害剤、例えば、ラロトレクチニブ硫酸塩;JAK3/JAK1/TBK1キナーゼ阻害剤、例えば、CS-12912;IL-24アンタゴニスト、例えば、AD-IL24;NLRP3(NACHT LRR PYDドメインタンパク質3)モジュレーター、例えば、BMS-986299;RIG-Iアゴニスト、例えば、RGT-100;アエロリジン刺激因子、例えば、トプサリシン;P糖タンパク質1阻害剤、例えば、HM-30181A;CSF-1アンタゴニスト、例えば、ARRY-382、BLZ-945;JTX-1811、I-309、SB-649701、HG-1013、RAP-310などのCCR8阻害剤;抗メソテリン抗体、例えば、SEL-403;チミジンキナーゼ刺激因子、例えば、アグラチマゲンベサデノベク;Polo様キナーゼ1阻害剤、例えば、PCM-075、オンバンセルチブ;NAE阻害剤、例えば、ペボネジスタット(MLN-4924)、TAS-4464;多面的経路モジュレーター、例えば、アバドミド(CC-122);アミロイドタンパク質結合タンパク質-1阻害剤/ユビキチンリガーゼモジュレーター、例えば、ペボネジスタット;FoxM1阻害剤、例えば、チオストレプトプトン;TAK-243などのUBA1阻害剤;Srcチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、VAL-201;VDAC/HK阻害剤、例えば、VDA-1102;Elf4a阻害剤、例えば、ロヒニチブ、eFT226;TP53遺伝子刺激因子、例えば、ad-p53;レチノイン酸受容体アゴニスト、例えば、トレチノイン;レチノイン酸受容体α(Retinoic acid receptor alpha、RARα)阻害剤、例えば、SY-1425;YC8-02などのSIRT3阻害剤;間質細胞由来因子1リガンド阻害剤、例えば、オラプテストペゴル(NOX-A12);IL-4受容体モジュレーター、例えば、MDNA-55;アルギナーゼI刺激因子、例えば、ペグジラリギナーゼ;トポイソメラーゼI阻害剤、例えば、イリノテカン塩酸塩、オニバイド;トポイソメラーゼI阻害剤/低酸素誘導因子-1α阻害剤、例えば、PEG-SN38(フィルテカンペゴル);低酸素誘導性因子-1α阻害剤、例えば、PT-2977、PT-2385;CD122(IL-2受容体)アゴニスト、例えば、プロロイキン(アルデスロイキン、IL-2);ペグ化IL-2(例えば、NKTR-214);IL-2の修飾バリアント(例えば、THOR-707);TLR7/TLR8アゴニスト、例えば、NKTR-262;TLR7アゴニスト、例えば、DS-0509、GS-9620、LHC-165、TMX-101(イミキモド);p53腫瘍抑制タンパク質刺激因子、例えば、ケベトリン;Mdm4/Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、ALRN-6924;キネシンスピンドルタンパク質(KSP)阻害剤、例えば、フィラネシブ(ARRY-520);CD80-Fc融合タンパク質阻害剤、例えば、FPT-155;メニン及び混合型白血病(MLL)阻害剤、例えば、KO-539;肝臓x受容体アゴニスト、例えば、RGX-104;IL-10アゴニスト、例えば、ペグイロデカキン(AM-0010);VEGFR/PDGFR阻害剤、例えば、ボロラニブ;CA-4948などのIRAK4阻害剤;抗TLR-2抗体、例えば、OPN-305;CBP-501などのカルモジュリン調節剤。
【0064】
糖質コルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、レラコリラント(CORT-125134);第2のミトコンドリア由来カスパーゼ活性化因子(second mitochondria-derived activator of caspases、SMAC)タンパク質阻害剤、例えば、BI-891065;ラクトフェリンモジュレーター、例えば、LTX-315;KITがん原遺伝子、受容体型チロシンキナーゼ(KIT)阻害剤、例えば、PLX-9486;血小板由来増殖因子受容体α(PDGFRA)/KITがん原遺伝子、受容体型チロシンキナーゼ(KIT)の変異型特異的アンタゴニスト/阻害剤、例えば、BLU-285、DCC-2618;エキスポーチン1阻害剤、例えば、エルタネクソル;CHST15遺伝子阻害剤、例えば、STNM-01;ソマトスタチン受容体アンタゴニスト、例えば、OPS-201;CEBPA遺伝子刺激因子、例えば、MTL-501;DKK3遺伝子モジュレーター、例えば、MTG-201;ケモカイン(CXCR1/CXCR2)阻害剤、例えば、SX-682;MSC2363318Aなどのp70s6k阻害剤;メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤、例えば、M8891、APL-1202;アルギニンN-メチルトランスフェラーゼ5阻害剤、例えば、GSK-3326595;CD71モジュレーター、例えば、CX-2029(ABBV-2029);ATM(毛細血管拡張性運動失調症)阻害剤、例えば、AZD0156、AZD1390;CHK1阻害剤、例えば、GDC-0575、LY2606368(プレキサセルチブ)、SRA737、RG7741(CHK1/2);CXCR4アンタゴニスト、例えば、BL-8040、LY2510924、ブリキサホル(TG-0054)、X4P-002、X4P-001-IO、プレリキサホル;GSK2816126などのEXH2阻害剤;KDM1阻害剤、例えば、ORY-1001、IMG-7289、INCB-59872、GSK-2879552;CXCR2アンタゴニスト、例えば、AZD-5069;DNA依存性タンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、MSC2490484A(ネディセルチブ)、VX-984、AsiDNA(DT-01);タンパク質キナーゼC(PKC)阻害剤、例えば、LXS-196、ソトラスタウリン;フルベストラント(Faslodex(登録商標))、RG6046、RG6047、RG6171、エラセストラント(RAD-1901)、SAR439859、及びAZD9496などの選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD);H3B-6545などの選択的エストロゲン受容体共有結合アンタゴニスト(SERCAs);選択的アンドロゲンモジュレーター(SARM)、例えば、GTX-024、ダロルタミド;ガルニセルチブ、LY3200882などのトランスフォーミング成長因子-β(TGF-β)キナーゼアンタゴニスト;国際公開第2019/103203号に記載のTGF-β阻害剤;TGFβ受容体1阻害剤、例えば、PF-06952229;ABT-165(DLL4/VEGF)、MM-141(IGF-1/ErbB3)、MM-111(Erb2/Erb3)、JNJ-64052781(CD19/CD3)、PRS-343(CD-137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、JNJ-61186372(EGFR/cMET)、AMG-211(CEA/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY-974(CD3/GPC3)、バンシズマブ(アンジオポエチン/VEGF)、PF-06671008(カドヘリン/CD3)、AFM-13(CD16/CD30)、APVO436(CD123/CD3)、フロテツズマブ(CD123/CD3)、REGN-1979(CD20/CD3)、MCLA-117(CD3/CLEC12A)、MCLA-128(HER2/HER3)、JNJ-0819、JNJ-7564(CD3/ヘム)、AMG-757(DLL3-CD3)、MGD-013(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、MGD-019(PD-1/CTLA-4)、KN-046(PD-1/CTLA-4)、MEDI-5752(CTLA-4/PD-1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、XmAb-20717(PD-1/CTLA-4)、AK-104(CTLA-4/PD-1)、AMG-420(BCMA/CD3)、BI-836880(VEFG/ANG2)、JNJ-63709178(CD123/CD3)、MGD-007(CD3/gpA33)、MGD-009(CD3/B7H3)、AGEN1223、IMCgp100(CD3/gp100)、AGEN-1423、ATOR-1015(CTLA-4/OX40)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INHIBRX-105(4-1BB/PDL1)、ファリシマブ(VEGF-A/ANG-2)、FAP-4-IBBL(4-1BB/FAP)、XmAb-13676(CD3/CD20)、TAK-252(PD-1/OX40L)、TG-1801(CD19/CD47)、XmAb-18087(SSTR2/CD3)、カツマキソマブ(CD3/EpCAM)、SAR-156597(IL4/IL13)、EMB-01(EGFR/cMET)、REGN-4018(MUC16/CD3)、REGN-1979(CD20/CD3)、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、ナビシキズマブ(DLL4/VEGF)、GRB-1302(CD3/Erbb2)、バヌシズマブ(VEGF-A/ANG-2)、GRB-1342(CD38/CD3)、GEM-333(CD3/CD33)、IMM-0306(CD47/CD20)、RG6076、MEDI5752(PD-1/CTLA-4)、LY3164530(MET/EGFR)などの二重特異的抗体;αケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)阻害剤、例えば、CPI-613;XPO1阻害剤、例えば、セリネクソル(KPT-330);イソクエン酸脱水素酵素2(IDH2)阻害剤、例えば、エナシデニブ(AG-221);IDH1阻害剤、例えば、AG-120及びAG-881(IDH1及びIDH2)、IDH-305、BAY-1436032;IDH1遺伝子阻害剤、例えば、イボシデニブ;インターロイキン-3受容体(IL-3R)モジュレーター、SL-401など;アルギニンデイミナーゼ刺激因子、例えば、ペガルギミナーゼ(ADI-PEG-20);クローディン-18阻害剤、例えば、クラウジキシマブ;β-カテニン阻害剤、例えば、CWP-291;ケモカイン受容体2(CCR)阻害剤、例えば、PF-04136309、CCX-872、BMS-813160(CCR2/CCR5);チミジル酸シンターゼ阻害剤、例えば、ONX-0801;ALK/ROS1阻害剤、例えば、ロルラチニブ;タンキラーゼ阻害剤、例えば、G007-LK;骨髄細胞1上に発現されるトリガー受容体(TREM1;NCBI遺伝子ID:54210)、例えば、PY159;骨髄細胞2上に発現されるトリガー受容体(TREM2;NCBI遺伝子ID:54209)、例えば、PY314;Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、CMG-097、HDM-201;c-PIM阻害剤、例えば、PIM447;スフィンゴシンキナーゼ-2(SK2)阻害剤、例えば、Yeliva(登録商標)(ABC294640);DNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、サパシタビン;細胞周期/微小管阻害剤、例えば、エリブリンメシル酸塩;c-MET阻害剤、例えば、AMG-337、サボリチニブ、チバンチニブ(ARQ-197)、カプマチニブ、及びテポチニブ、ABT-700、AG213、AMG-208、JNJ-38877618(OMO-1)、メレスチニブ、HQP-8361;c-Met/VEGFR阻害剤、例えば、BMS-817378、TAS-115;c-Met/RON阻害剤、例えば、BMS-777607;BCR/ABL阻害剤、例えば、レバスチニブ、アシミニブ、ポナチニブ(ICLUSIG(登録商標));MNK1/MNK2阻害剤、例えば、eFT-508;チトクロムP450 11B2/チトクロムP450 17/AKTタンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、LAE-201;チトクロムP450 3A4刺激因子、例えば、ミトタン;リジン特異的デメチラーゼ-1(LSD1)阻害剤、例えば、CC-90011;CSF1R/KIT及びFLT3阻害剤、例えば、ペキシダルチニブ(PLX3397);キザルチニブ二塩酸塩などのFlt3チロシンキナーゼ/Kitチロシンキナーゼ阻害剤、及びPDGF受容体アンタゴニスト;キナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ;Eセレクチンアンタゴニスト、例えば、GMI-1271;分化誘導因子、例えば、トレチノイン;上皮増殖成長因子受容体(EGFR)阻害剤、例えば、オシメルチニブ(AZD-9291)、セツキシマブ;トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、アドリアマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、DaunoXome、Caelyx、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、ピキサントロン、ソブゾキサン、トポテカン、イリノテカン、MM-398(リポソームイリノテカン)、ボサロキシン及びGPX-150、アルドキソルビシン、AR-67、マベレルチニブ、AST-2818、アビチニブ(ACEA-0010)、イロフルベン(MGI-114);コルチコステロイド、例えば、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニゾロン;増殖因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;ヌクレオシド類似体、例えば、DFP-10917;Axl阻害剤、例えば、BGB-324(ベムセンチニブ)、SLC-0211;Axl/Flt3阻害剤、例えば、ギルテリチニブ;ABBV-744、BRD2(NCBI遺伝子番号:6046)、BRD3(NCBI遺伝子番号:8019)、BRD4(NCBI遺伝子番号:23476)、及びブロモドメイン精巣特異的タンパク質(BRDT;NCBI遺伝子番号:676)が含まれる、ブロモドメイン及び末端外モチーフ(BET)タンパク質の阻害剤、例えば、INCB-054329、INCB057643、TEN-010、AZD-5153、ABT-767、BMS-986158、CC-90010、GSK525762(モリブレシブ)、NHWD-870、ODM-207、GSK-2820151、GSK-1210151A、ZBC246、ZBC260、ZEN3694、FT-1101、RG-6146、CC-90010、CC-95775、ミベブレシブ、BI-894999、PLX-2853、PLX-51107、CPI-0610、GS-5829;オラパリブ(MK7339)、ルカパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブ、ABT-767、BGB-290、フルゾレパリ(SHR-3162)、ニラパリブ(JNJ-64091742)、ベンダムスチン塩酸塩などのPARP阻害剤;PARP/タンキラーゼ阻害剤、例えば、2X-121(e-7499);IMP-4297、SC-10914、IDX-1197、HWH-340、CK-102、シムミパリブ;プロテアソーム阻害剤、例えば、イキサゾミブ(NINLARO(登録商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ、ボルテゾミブ;グルタミナーゼ阻害剤、例えば、CB-839(テラグレナスト)、ビス-2-(5-フェニルアセトアミド-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)エチル硫化物(BPTES);ミトコンドリア複合体I阻害剤、例えば、メトホルミン、フェンホルミン;ペプチドワクチンTG-01(RAS)、GALE-301、GALE-302、ネリペピムト-s、SurVaxM、DSP-7888、TPIV-200、PVX-410、VXL-100、DPX-E7、ISA-101、6MH


P、OSE-2101、ガリンペピムト-S、SVN53-67/M57-KLH、IMU-131、ペプチドサブユニットワクチン(急性リンパ芽球性白血病、University Children’s Hospital Tuebingen)などのワクチン;細菌ベクターワクチン、例えば、CRS-207/GVAX、アクサリモジン・フィロリスバック(ADXS11-001);アデノウイルスベクターワクチン、例えば、nadofaragene firadenovec;自家Gp96ワクチン;樹状細胞ワクチン、例えば、CVactm、stapuldencel-T、eltrapuldencel-T、rocapuldencel-T(AGS-003)、DCVAC、SL-701、BSK01TM、ADXS31-142、自家樹状細胞ワクチン(転移性悪性黒色腫、皮内/静脈内、Universitatsklinikum Erlangen);腫瘍溶解性ワクチン、例えば、タリモジンラヘルパレプベク、ペキサスチモジンデバシレプベク、GL-ONC1、MG1-MA3、パルボウイルスH-1、ProstAtak、エナデノチュシレブ、MG1MA3、ASN-002(TG-1042);治療ワクチン、例えば、CVAC-301、CMP-001、CreaVax-BC、PF-06753512、VBI-1901、TG-4010、ProscaVax(商標);腫瘍細胞ワクチン、例えば、Vigil(登録商標)(IND-14205)、Oncoquest-Lワクチン;弱毒性組換え血清型1ポリオウイルスワクチン、例えば、PVS-RIPO;アダグロキサドシモレニン;MEDI-0457;腫瘍由来オートファゴソーム富化がんワクチンであるDPV-001;RNAワクチン、例えば、CV-9209、LV-305;DNAワクチン、例えば、MEDI-0457、MVI-816、INO-5401;p53を発現する修飾されたワクシニアウイルスAnkaraワクチン、例えば、MVA-p53;DPX-Survivac;BriaVax(商標);GI-6301;GI-6207;GI-4000;IO-103;ネオ抗原ペプチドワクチン、例えば、AGEN-2017、GEN-010、NeoVax、RG-6180、GEN-009、PGV-001(TLR-3アゴニスト)、GRANITE-001、NEO-PV-01;PhosphoSynVax(商標)などの熱ショックタンパク質を標的とするペプチドワクチン;Vitespen(HSPPC-96-C)、アルドキソルビシンを含有するNANT結腸直腸がんワクチン、自家腫瘍細胞ワクチン+全身性CpG-B+IFN-アルファ(がん)、IO-120+IO-103(PD-L 1/PD-L2ワクチン)、HB-201、HB-202、HB-301、TheraT(登録商標)*ベースのワクチン;TLR-3アゴニスト/インターフェロン誘導因子、例えば、ポリICLC(NSC-301463);STAT-3阻害剤、例えば、ナパブバカシン(BBI-608);ATPアーゼp97阻害剤、例えば、CB-5083;スムーズンド(SMO)受容体阻害剤、例えば、Odomzo(登録商標)(ソニデギブ、旧LDE-225)、LEQ506、ビスモデギブ(GDC-0449)、BMS-833923、グラスデギブ(PF-04449913)、LY2940680、及びイトラコナゾール;インターフェロンαリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-2aバイオシミラー(Biogenomics)、ロペグインターフェロンα-2b(AOP-2014、P-1101、PEG IFNα-2b)、マルチフェロン(アルファナチベ、Viragen)、インターフェロンα1b、ロフェロン-A(カンフェロン、Ro-25-3036)、インターフェロンα-2a後発生物製剤(Biosidus)(Inmutag、Inter 2A)、インターフェロンα-2b後発生物製剤(Biosidus-Bioferon、シトフェロン、Ganapar、Beijing Kawin Technology-Kaferon)、アルファフェロン、PEG化インターフェロンα-1b、ペグインターフェロンα-2b後発生物製剤(Amega)、組換えヒトインターフェロンα-1b、組換えヒトインターフェロンα-2a、組換えヒトインターフェロンα-2b、ベルツズマブ-IFNα2bコンジュゲート、Dynavax(SD-101)、及びインターフェロンα-n1(Humoferon、SM-10500、スミフェロン);インターフェロンγリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンγ(OH-6000、Ogamma100);テルトモチド(GV-1001、HR-2802、Riavax)及びイメテルスタット(GRN-163、JNJ-63935937)などのテロメラーゼ調節剤;DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、テモゾロミド(CCRG-81045)、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、グアデシタビン(S-110、SGI-110)、KRX-0402、RX-3117、RRx-001、及びアザシチジン(CC-486);DNAギラーゼ阻害剤、例えば、ピキサントロン及びソブゾキサン;DNAギラーゼ阻害剤/トポイシメラーゼII阻害剤、例えば、アムルビシン;Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤、例えば、ABT-263、ベネトクラクス(ABT-199)、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax、ABT-737、RG7601、及びAT-101;Bcl-2/Bcl-XL阻害剤、例えば、ナビトクラックス(ABT-263;RG-7433);Notch阻害剤、例えば、LY3039478(クレニガセスタット)、タレクスツマブ(抗Notch2/3)、BMS-906024;ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、PEGPH-20;Erbb2チロシンキナーゼ受容体阻害剤/ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、ハーセプチンハイレクタ;Wnt経路阻害剤、例えば、SM-04755、PRI-724、WNT-974;γセクレターゼ阻害剤、例えば、PF-03084014、MK-0752、RO-4929097;Grb-2(増殖因子受容体結合タンパク質-2)阻害剤、例えば、BP1001;TRAIL経路誘導化合物、例えば、ONC201、ABBV-621;TRAILモジュレーター、例えば、SCB-313;接着斑キナーゼ阻害剤、例えば、VS-4718、デファクチニブ、GSK2256098;ヘッジホグ阻害剤、例えば、サリデギブ、ソニデジブ(LDE225)、グラスデギブ;オーロラキナーゼ阻害剤、例えば、アリセルチブ(MLN-8237)、及びAZD-2811、AMG-900、バラセルチブ、ENMD-2076;HSPB1モジュレーター(熱ショックタンパク質27、HSP27)、例えば、ブリブジン、アパトルセン;ATR阻害剤、例えば、BAY-937、AZD6738、AZD6783、VX-803、VX-970(ベルゾセルチブ)、及びVX-970;Hsp90阻害剤、例えば、AUY922、オナレスピブ(AT13387)、SNX-2112、SNX5422;DS-3032b、RG7775、AMG-232、HDM201、及びイダザヌツリン(RG7388)などのマウス二重微小染色体(mdm2)がん遺伝子阻害剤;ウレルマブ、ウトミルマブ(PF-05082566)、AGEN2373、ADG-106、BT-7480、QL1806などのCD137アゴニスト;ADU-S100(MIW-815)、SB-11285、MK-1454、SR-8291、AdVCA0848、GSK-532、SYN-STING、MSA-1、SR-8291、GSK3745417などのSTINGアゴニスト;FGFR阻害剤、例えば、FGF-401、INCB-054828、BAY-1163877、AZD4547、JNJ-42756493、LY2874455、Debio-1347;脂肪酸合成酵素(FASN)阻害剤、例えば、TVB-2640;CD44結合剤、例えば、A6;タンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)阻害剤、例えば、LB-100;CYP17阻害剤、例えば、セビテロンネル(VT-464)、ASN-001、ODM-204、CFG920、酢酸アビラテロン;RXRアゴニスト、例えば、IRX4204;ヘッジホグ/スムーズンド(hh/Smo)アンタゴニスト、例えば、タラデギブ、パチデギブ、ビスモデギブ;補体C3モジュレーター、例えば、Imprime PGG;IL-15アゴニスト、例えば、ALT-803、NKTR-255、インターロイキン-15/Fc融合タンパク質、AM-0015、NIZ-985、及びhetIL-15;EZH2(zesteホモログ2のエンハンサー)阻害剤、例えば、タゼメトスタット、CPI-1205、GSK-2816126、PF-06821497;pelareorep、CG-0070、MV-NIS療法、HSV-1716、DS-1647、VCN-01、ONCOS-102、TBI-1401、tasadenoturev(DNX-2401)、vocimagene amiretrorepvec、RP-1、CVA21、Celyvir、LOAd-703、OBP-301、IMLYGIC(登録商標)などの腫瘍溶解性ウイルス;pinometostat(EPZ-5676)などのDOT1L(ヒストンメチルトランスフェラーゼ)阻害剤;毒素、例えば、コレラ毒素、リシン、シュードモナス外毒素、Bordetella pertussisのアデニル酸シクラーゼ毒素、ジフテリア毒素、及びカスパーゼ活性化因子;DNAプラスミド、例えば、BC-819;PLK1、2、及び3のPLK阻害剤、例えば、ボラセルチブ(PLK1);WEE1阻害剤、例えば、AZD-1775(アダボセルチブ);Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤、例えば、AT13148、KD025;アポトーシス阻害タンパク質(IAP)阻害剤、例えば、ASTX660、debio-1143、ビリナパント、APG-1387、LCL-161;RNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、ルルビネクテジン(PM-1183)、CX-5461;PM-184、BAL-101553(リサバンブリン)、及びOXI-4503、フルオラパシン(AC-0001)、プリナブリン、ビンフルニンなどのチューブリン阻害剤;Toll様受容体4(TLR-4)アゴニスト、例えば、G100、GSK1795091、及びPEPA-10;伸長因子1α2阻害剤、例えば、プリチデプシン;伸長因子2阻害剤/インターロイキン-2リガンド/NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ刺激因子、例えば、デニロイキンジフチトクス;CD95阻害剤、例えば、APG-101、APO-010、アスネルセプト;DSP-7888などのWT1阻害剤;H3B-8800などのスプライシング因子3Bサブユニット1(SF3B1)阻害剤;LYC-55716などのレチノイドZ受容体ガンマ(RORγ)アゴニスト;並びに、SER-401、EDP-1503、MRx-0518などのマイクロバイオーム調節剤。
【0065】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、以下の阻害剤又はアンタゴニストを含む1種以上の追加の治療薬と更に組み合わされる:骨髄細胞白血病配列1(MCL1)アポトーシス調節因子(NCBI遺伝子番号:4170);マイトジェン活性化プロテインキナーゼ1(MAP4K1)(造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)とも称される、NCBI遺伝子ID:11184));ジアシルグリセロールキナーゼα(DGKA、DAGK、DAGK1、又はDGK-α;NCBI遺伝子ID:1606);エクト-5’-ヌクレオチダーゼ(NT5E又はCD73;NCBI遺伝子ID:4907);エクトヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1又はCD39;NCBI遺伝子ID:593);形質転換増殖因子β1(TGFB1又はTGFβ;NCBI遺伝子ID:7040);ヘムオキシゲナーゼ1(HMOX1、HO-1、又はHO1;NCBI遺伝子ID:3162);ヘムオキシゲナーゼ2(HMOX2、HO-2、又はHO2;NCBI遺伝子ID:3163);血管内皮増殖因子A(VEGFA又はVEGF;NCBI遺伝子ID:7422);erb-b2受容体型チロシンキナーゼ2(ERBB2、HER2、HER2/neu、又はCD340;NCBI遺伝子ID:2064)、上皮増殖因子受容体(EGFR、ERBB、ERBB1、又はHER1;NCBI遺伝子ID:1956);ALK受容体型チロシンキナーゼ(ALK、CD246;NCBI遺伝子ID:238);ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ1(PARP1;NCBI遺伝子ID:142);ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ2(PARP2;NCBI遺伝子ID:10038);TCDD誘導性ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(TIPARP、PARP7;NCBI遺伝子ID:25976);サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4;NCBI遺伝子ID:1019);サイクリン依存性キナーゼ6(CDK6;NCBI遺伝子ID:1021);TNF受容体スーパーファミリーメンバー14(TNFRSF14、HVEM、CD270;NCBI遺伝子ID:8764);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT;NCBI遺伝子ID:201633);X連鎖アポトーシス阻害剤(XIAP、BIRC4、IAP-3;NCBI遺伝子ID:331);バキュロウイルスIAPリピート含有2(BIRC2、cIAP1;NCBI遺伝子ID:329);バキュロウイルスIAPリピート含有3(BIRC3、cIAP2;NCBI遺伝子ID:330);バキュロウイルスIAPリピート含有5(BIRC5、サバイビン;NCBI遺伝子ID:332);C-Cモチーフケモカイン受容体2(CCR2、CD192;NCBI遺伝子ID:729230);C-Cモチーフケモカイン受容体5(CCR5、CD195;NCBI遺伝子ID:1234);C-Cモチーフケモカイン受容体8(CCR8、CDw198;NCBI遺伝子ID:1237);C-X-Cモチーフケモカイン受容体2(CXCR2、CD182;NCBI遺伝子ID:3579);C-X-Cモチーフケモカイン受容体3(CXCR3、CD182、CD183;NCBI遺伝子ID:2833);C-X-Cモチーフケモカイン受容体4(CXCR4、CD184;NCBI遺伝子ID:7852);アルギナーゼ(ARG1(NCBI遺伝子ID:383)、ARG2(NCBI遺伝子ID:384))、炭酸脱水酵素(CA1(NCBI遺伝子ID:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子ID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632))、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)、分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンE合成酵素(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)、及び/又は可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053);分泌型ホスホリパーゼA2(例えば、PLA2G1B(NCBI遺伝子ID:5319);PLA2G7(NCBI遺伝子ID:7941)、PLA2G3(NCBI遺伝子ID:50487)、PLA2G2A(NCBI遺伝子ID:5320);PLA2G4A(NCBI遺伝子ID:5321);PLA2G12A(NCBI遺伝子ID:81579);PLA2G12B(NCBI遺伝子ID:84647);PLA2G10(NCBI遺伝子ID:8399);PLA2G5(NCBI遺伝子ID:5322);PLA2G2D(NCBI遺伝子ID:26279);PLA2G15(NCBI遺伝子ID:23659));インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1;NCBI遺伝子ID:3620);インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ2(IDO2;NCBI遺伝子ID:169355);低酸素誘導因子1サブユニットα(HIF1A;NCBI遺伝子ID:3091);アンジオポエチン1(ANGPT1;NCBI遺伝子ID:284);内皮TEKチロシンキナーゼ(TIE-2、TEK、CD202B;NCBI遺伝子ID:7010);Janusキナーゼ1(JAK1;NCBI遺伝子ID:3716);カテニンβ1(CTNNB1;NCBI遺伝子ID:1499);ヒストンデアセチラーゼ9(HDAC9;NCBI遺伝子ID:9734)、及び/又は5’-3’エキソリボヌクレアーゼ1(XRN1;NCBI遺伝子ID:54464)。
【0066】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3);FLK2;STK1;CD135;FLK-2;NCBI遺伝子ID:2322)のアゴニストと更に組み合わされる。FLT3アゴニストの例として、CDX-301及びGS-3583が挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD19剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD19剤又は抗体の例としては、ブリナツモマブ、tafasitamab、XmAb5574(Xencor)、AFM-11、イネビリズマブ、ロンカスツキシマブ、MEDI 551(Cellective Therapeutics);及びMDX-1342(Medarex)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD20剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD20剤又は抗体の例としては、IGN-002、PF-05280586;リツキシマブ(Rituxan/Biogen Idec)、オファツムマブ(Arzerra/Genmab)、オビヌツズマブ(Gazyva/Roche Glycart Biotech)、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ(Ocrevus/Biogen Idec;Genentech)、オカラツズマブ及びウブリツキシマブ、並びにLFB-R603(LFB Biotech.;rEVO Biologics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0069】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD22剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD22剤又は抗体の例としては、エプラツズマブ、AMG-412、IMMU-103(Immunomedics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD30剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD30剤又は抗体の例としては、ブレンツキシマブベドチン(Seattle Genetics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD33剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD33剤又は抗体の例としては、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ、CIK-CAR.CD33;CD33CART、AMG-330(CD33/CD3)、AMG-673(CD33/CD3)、及びGEM-333(CD3/CD33)、並びにIMGN-779が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD37剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD37剤又は抗体の例としては、BI836826(Boehringer Ingelheim)、Otlertuzumab、及びTRU-016(Trubion Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD38剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な抗CD38剤又は抗体としては、T-007,UCART-38などのCD38;Darzalex(Genmab)、ダラツムマブ、JNJ-54767414(Darzalex/Genmab)、イサツキシマブ、SAR650984(ImmunoGen)、MOR202、MOR03087(MorphoSys)、TAK-079;及びTAK573などの抗CD38-attenukineが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD52剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD52剤又は抗体の例としては、抗CD52抗体、例えばアレムツズマブ(Campath/University of Cambridge)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD98(4F2、FRP-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD98剤又は抗体の例としては、IGN523(Igenica)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD157(BST-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD157剤又は抗体の例としては、OBT357、MEN1112(Menarini;Oxford BioTherapeutics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗DKK-1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗DKK-1剤又は抗体の例としては、BHQ880(MorphoSys;Novartis)及びDKN-01、LY-2812176(Eli Lilly)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗GRP78(BiP)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗GRP78剤又は抗体の例としては、PAT-SM6(OncoMab GmbH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0079】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗NOTCH1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗NOTCH1剤又は抗体の例としては、Brontictuzumab、OMP-52M51(OncoMed Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗ROR1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗ROR1剤又は抗体の例としては、マパツズマブ、TRM1、HGS-1012(Cambridge Antibody Technology)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗SLAMF7(CS1、CD319)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗SLAMF7剤又は抗体の例としては、エロツズマブ、HuLuc63、BMS-901608(Empliciti/PDL BioPharma)、モガムリズマブ(KW-0761)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗TNFRSF10A(DR4;APO2;CD261;TRAILR1;TRAILR-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗TNFRSF10A剤又は抗体の例としては、マパツズマブ、TRM1、HGS-1012(Cambridge Antibody Technology)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗トランスフェリン受容体(TFRC;CD71)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗トランスフェリン受容体剤又は抗体の例としては、E2.3/A27.15(University of Arizona)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗EPHA3剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗EPHA3剤又は抗体の例としては、Ifabotuzumab、KB004(Ludwig Institute for Cancer Research)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CCR4剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CCR4剤又は抗体の例としては、モガムリズマブ、KW-0761(Poteligeo/Kyowa Hakko Kirin Co.)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0086】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CXCR4剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CXCR4剤又は抗体の例としては、BMS-936564、MDX-1338(Medarex)、及びPF-06747143(Pfizer)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗BAFF剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗BAFF剤又は抗体の例としては、タバルマブ、LY2127399(Eli Lilly)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗BAFF受容体(BAFF-R)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗BAFF-R剤又は抗体の例としては、VAY736(MorphoSys;Novartis)が挙げられるが、これに限定されない。
【0089】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗RANKL剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗RANKL剤又は抗体の例としては、デノスマブ、AMG-162(Prolia;Ranmark;Xgeva/Amgen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗IL-6剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL-6剤又は抗体の例としては、シルツキシマブ、CNTO-328(Sylvant/Centocor)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗IL-6受容体(IL-6R)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL-6R剤又は抗体の例としては、トシリズマブ、R-1569(Actemra/Chugai Pharmaceutical;Osaka University)又はAS-101(CB-06-02、IVX-Q-101)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0092】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗IL3RA(CD123)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL3RA(CD123)剤又は抗体の例としては、CSL360(CSL)、タラコツズマブ、JNJ-56022473、CSL362(CSL);ビベコタマブ(XmAb14045;Xencor);KHK2823(Kyowa Hakko Kirin Co.);APVO436(CD123、CD3);フロテツズマブ(CD123/CD3);JNJ-63709178(CD123、CD3);及びXmAb-14045(CD123/CD3)(Xencor)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗IL2RA(CD25)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL2RA剤又は抗体の例としては、バシリキシマブ、SDZ-CHI-621(Simulect/Novartis)、及びダクリズマブが挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗IGF-1R(CD221)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IGF-1R剤又は抗体の例としては、ガニツマブ、AMG-479(Amgen);ガニツマブ、AMG-479(Amgen)、ダロツズマブ、MK-0646(Pierre Fabre)、及びAVE1642(ImmunoGen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗GM-CSF(CSF2)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗GM-CSF剤又は抗体の例としては、レンジルマブ(別名、KB003;KaloBios Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗HGF剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗HGF剤又は抗体の例としては、フィクラツズマブ、AV-299(AVEO Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD44剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD44剤又は抗体の例としては、RG7356、RO5429083(Chugai Biopharmaceuticals;Roche)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗VLA-4(CD49d)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗VLA-4剤又は抗体の例としては、ナタリズマブ、BG-0002-E(Tysabri/Elan Corporation)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0099】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗ICAM-1(CD54)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗ICAM-1剤又は抗体の例としては、BI-505(BioInvent International)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1-阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗VEGF-A剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗VEGF-A剤又は抗体の例としては、ベバシズマブ(Avastin/Genentech;Hackensack University Medical Center)が挙げられるが、これに限定されない。
【0101】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗エンドシアリン(CD248、TEM1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗エンドシアリン剤又は抗体の例としては、オンテシズマブ、MORAB-004(Ludwig Institute for Cancer Research;Morphotek)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗CD79剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD79剤又は抗体の例としては、ポラツズマブ、DCDS4501A、RG7596(Genentech)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗イソクエン酸脱水素酵素(IDH)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IDH剤又は抗体の例としては、IDH1阻害剤イボシデニブ(Tibsovo;Agios)及びIDH 2阻害剤のエナシデニブ(Idhifa;Celgene/Agios)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TACSTD2)(NCBI遺伝子ID:4070;EGP-1、EGP1、GA733-1、GA7331、GP50、M1S1、TROP2)を標的とする抗体、例えば、サシツズマブ、例えば、サシツズマブゴビテカン-hziy(TRODELVY(商標))と更に組み合わされる。
【0105】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗主要組織適合遺伝子複合体、クラスI、G(HLA-G;NCBI遺伝子ID:3135)抗体、例えばTTX-080と更に組み合わされる。
【0106】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗白血球性免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2、別名、CD85D、ILT4;NCBI遺伝子ID:10288)抗体、例えばJTX-8064又はMK-4830と更に組み合わされる。
TNF受容体スーパーファミリー(TNF Receptor Superfamily、TNFRSF)メンバーのアゴニスト又は活性化因子
【0107】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上のTNF受容体スーパーファミリー(TNFRSF)メンバー、例えば、TNFRSF1A(NCBI遺伝子ID:7132)、TNFRSF1B(NCBI遺伝子ID:7133)、TNFRSF4(OX40、CD134;NCBI遺伝子ID7293)、TNFRSF5(CD40;NCBI遺伝子ID958)、TNFRSF6(FAS、NCBI遺伝子ID355)、TNFRSF7(CD27、NCBI遺伝子ID939)、TNFRSF8(CD30、NCBI遺伝子ID943)、TNFRSF9(4-1BB、CD137、NCBI遺伝子ID3604)、TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1、NCBI遺伝子ID8797)、TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2、NCBI遺伝子ID8795)、TNFRSF10C(CD263、TRAILR3、NCBI遺伝子ID8794)、TNFRSF10D(CD264、TRAILR4、NCBI遺伝子ID8793)、TNFRSF11A(CD265、RANK、NCBI遺伝子ID8792)、TNFRSF11B(NCBI遺伝子ID4982)、TNFRSF12A(CD266、NCBI遺伝子ID51330)、TNFRSF13B(CD267、NCBI遺伝子ID23495)、TNFRSF13C(CD268、NCBI遺伝子ID115650)、TNFRSF16(NGFR、CD271、NCBI遺伝子ID4804)、TNFRSF17(BCMA、CD269、NCBI遺伝子ID608)、TNFRSF18(GITR、CD357、NCBI遺伝子ID8784)、TNFRSF19(NCBI遺伝子ID55504)、TNFRSF21(CD358、DR6、NCBI遺伝子ID27242)、及びTNFRSF25(DR3、NCBI遺伝子ID8718)のうちの1つ以上のアゴニストと更に組み合わされる。
【0108】
同時投与され得る例示的な抗TNFRSF4(OX40)抗体としては、MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ)、MOXR0916、PF-04518600、RG-7888、GSK-3174998、INCAGN1949、BMS-986178、GBR-8383、ABBV-368、並びに、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第2016179517号、同第2017096179号、同第2017096182号、同第2017096281号、及び同第2018089628号に記載の抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0109】
同時投与され得る例示的な抗TNF受容体スーパーファミリーメンバー10b(TNFRSF10B、DR5、TRAILR2)抗体としては、DS-8273、CTB-006、INBRX-109、及びGEN-1029が挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
同時投与され得る抗TNFRSF5(CD40)抗体としては、セリクレルマブ(RO7009789)、ミタザリマブ(mitazalimab)(別名バナリマブ、ADC-1013、JNJ-64457107)、RG7876、SEA-CD40、APX-005M、及びABBV-428、ABBV-927、並びにJNJ-64457107が挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
共投与され得る抗TNFRSF7(CD27)の例としては、限定されるものではないが、バリルマブ(CDX-1127)が挙げられる。
【0112】
同時投与され得る抗TNFRSF9(4-1BB、CD137)抗体の例としては、ウレルマブ、ウトミルマブ(PF-05082566)、AGEN2373、及びADG-106、BT-7480、並びにQL1806が挙げられるが、これらに限定されない。
【0113】
共投与され得る抗TNFRSF17(BCMA)の例としては、限定されるものではないが、GSK-2857916が挙げられる。
【0114】
共投与され得る抗TNFRSF18(GITR)抗体の例としては、限定されるものではないが、MEDI1873、FPA-154、INCAGN-1876、TRX-518、BMS-986156、MK-1248、GWN-323、並びに国際公開第2017/096179号、同第2017/096276号、同第2017/096189号、及び同第2018/089628号に記載のものが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNFRSF4(OX40)及びTNFRSF18(GITR)を同時に標的とする抗体又はその断片が共投与される。そのような抗体は、例えば、国際公開第2017/096179号及び同第2018/089628号に記載されており、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0115】
共投与され得る例示的な抗TRAILR1、抗TRAILR2、抗TRAILR3、抗TRAILR4抗体としては、限定されるものではないが、ABBV-621が挙げられる。
【0116】
同時投与され得るTNFRSFファミリーメンバーを標的とする二重特異性抗体の例としては、PRS-343(CD-137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、AFM-13(CD16/CD30)、REGN-1979(CD20/CD3)、AMG-420(BCMA/CD3)、INHIBRX-105(4-1BB/PDL1)、FAP-4-IBBL(4-1BB/FAP)、XmAb-13676(CD3/CD20)、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、及びIMM-0306(CD47/CD20)、及びAMG-424(CD38.CD3)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0117】
同時投与され得るPVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R)の阻害剤の例としては、COM-701が挙げられるが、これらに限定されない。
【0118】
同時投与され得るIg及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT;NCBI遺伝子ID:201633)の阻害剤の例としては、BMS-986207、RG-6058、AGEN-1307、及びCOM-902、エチギリマブ、チラゴルマブ(別名MTIG-7192A;RG-6058;RO 7092284)、AGEN1777、IBI-939、AB154、MG1131、及びEOS884448(EOS-448)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0119】
同時投与され得るA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3)の阻害剤の例としては、コボリマブ(TSR-022)、LY-3321367、サバトリマブ(MBG-453)、INCAGN-2390、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、及びRG7769(PD-1/TIM-3)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
同時投与され得るリンパ球活性化3(LAG-3、CD223)の阻害剤の例としては、レラトリマブ(ONO-4482)、LAG-525、MK-4280、REGN-3767、INCAGN2385、TSR-033、MGD-013(PD-1/LAG-3)、及びFS-118(LAG-3/PD-L1)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0121】
抗キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質側末端1(KIR3DL1;KIR;NCBI遺伝子ID:3811)モノクローナル抗体の例は、リリルマブ(IPH-2102)、IPH-4102など。
【0122】
共投与され得る抗NKG2a抗体の例としては、限定されるものではないが、モナリズマブが挙げられる。
【0123】
同時投与され得る抗V-set免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA)抗体の例としては、HMBD-002、及びCA-170(PD-L1/VISTA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0124】
共投与され得る抗CD70抗体の例としては、限定されるものではないが、AMG-172が挙げられる。
【0125】
共投与され得る抗ICOS抗体の例としては、限定されるものではないが、JTX-2011、GSK3359609が挙げられる。
【0126】
共投与され得るICOSアゴニストの例としては、限定されるものではないが、ICOS-L.COMP(Gariepy,J.et al.106th Annu Meet Am Assoc Immunologists(AAI)(May 9-13,San Diego)2019,Abst 71.5)が挙げられる。
【0127】
免疫チェックポイント阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と更に組み合わされる。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体若しくはその断片、又は抗体ミメティック)阻害剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4の有機小分子阻害剤を含む。
【0128】
共投与され得るCTLA4の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、BPI-002、HBM-4003、並びに多重特異性阻害剤のFPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)が挙げられる。
【0129】
共投与され得るPD-L1(CD274)又はPD-1(PDCD1)の阻害剤/抗体の例としては、ジムベレリマブ、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3477)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ、ピディリズマブ、スパルタリズマブ(PDR-001)、アテゾリズマブ(RG-7446;TECENTRIQ、MPDL3280A)、デュルバルマブ(MEDI-4736)、アベルマブ(MSB0010718C)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、genolimzumab(CBT-501)、カムレリズマブ(SHR-1210)、ドスタルリマブ(TSR-042)、シンチリマブ(IBI-308)、チスレリズマブ(BGB-A317)、セミプリマブ(REGN-2810)、ラムブロリズマブ(CAS登録番号1374853-91-4)、AMG-404、AMP-224、MEDI0680(AMP-514)、BMS-936559、CK-301、PF-06801591、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、GLS-010(WBP-3055)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、HLX-10、MGA-012、BI-754091、AGEN-2034、JNJ-63723283、LZM-009、BCD-100、LY-3300054、SHR-1201、Sym-021、ABBV-181、PD1-PIK、BAT-1306、CX-072、CBT-502、MSB-2311、JTX-4014、BGB-A333、SHR-1316、CS-1001(WBP-3155、KN-035、HLX-20、KL-A167、STI-A1014、STI-A1015(IMC-001)、BCD-135、FAZ-053、TQB-2450、MDX1105-01、GS-4224、GS-4416、INCB086550、MAX10181、並びに多重特異性阻害剤のFPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-013(PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、RG7769(PD-1/TIM-3)及びINBRX-105(4-1BB/PDL1)、GNS-1480(PD-L1/EGFR)、SCH-900475、PF-06801591、AGEN-2034、AK-105、PD1-PIK、BAT-1306、BMS-936559、CK-301、MEDI-0680、PDR001+Tafinlar(登録商標)+Mekinist(登録商標)、並びに、例えば、国際公開第2018195321号、同第2020014643号、同第2019160882号、及び同第WO2018195321に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
様々な実施形態では、本明細書に記載される抗CD47剤は、MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1、TM;EAT;MCL1L;MCL1S;Mcl-1;BCL2L3;MCL1-ES;bcl2-L-3;mcl1/EAT;NCBI遺伝子ID:4170)の阻害剤と組み合わされる。MCL1阻害剤の例としては、AMG-176、AMG-397、S-64315及びAZD-5991、483-LM、A-1210477、UMI-77、JKY-5-037、並びに国際公開第2018/183418号、同2016/033486号、及び同2017/147410号に記載されるものが挙げられる。
【0131】
Toll様受容体(TLR)アゴニスト
様々な実施形態では、本明細書に記載の抗CD47剤又は抗SIRPα剤は、Toll様受容体(TLR)のアゴニスト、例えば、TLR1(NCBI遺伝子ID:7096)、TLR2(NCBI遺伝子ID:7097)、TLR3(NCBI遺伝子ID:7098)、TLR4(NCBI遺伝子ID:7099)、TLR5(NCBI遺伝子ID:7100)、TLR6(NCBI遺伝子ID:10333)、TLR7(NCBI遺伝子ID:51284)、TLR8(NCBI遺伝子ID:51311)、TLR9(NCBI遺伝子ID:54106)、及び/又はTLR10(NCBI遺伝子ID:81793)のアゴニストと組み合わされる。共投与され得る例示的なTLR7アゴニストとしては、限定されるものではないが、DS-0509、GS-9620、LHC-165、TMX-101(イミキモド)、GSK-2245035、レシキモド、DSR-6434、DSP-3025、IMO-4200、MCT-465、MEDI-9197、3M-051、SB-9922、3M-052、Limtop、TMX-30X、TMX-202、RG-7863、RG-7795、並びに米国特許出願公開第2010/0143301号(Gilead Sciences)、同第2011/0098248号(Gilead Sciences)、及び同第2009/0047249号(Gilead Sciences)、同第2014/0045849号(Janssen)、同第2014/0073642号(Janssen)、国際公開第2014/056953号(Janssen)、同第2014/076221号(Janssen)、同第2014/128189号(Janssen)、米国特許出願公開第2014/0350031号(Janssen)、国際公開第2014/023813号(Janssen)、米国特許出願公開第2008/0234251(Array Biopharma)、同第2008/0306050号(Array Biopharma)、同第2010/0029585号(Ventirx Pharma)、同第2011/0092485号(Ventirx Pharma)、同第2011/0118235号(Ventirx Pharma)、同第2012/0082658号(Ventirx Pharma)、同第2012/0219615号(Ventirx Pharma)、同第2014/0066432号(Ventirx Pharma)、同第2014/0088085号(Ventirx Pharma)、同第2014/0275167号(Novira Therapeutics)、及び同第2013/0251673号(Novira Therapeutics)に開示される化合物が挙げられる。共投与され得るTLR7/TLR8アゴニストは、NKTR-262である。共投与され得るTLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、E-6887、IMO-4200、IMO-8400、IMO-9200、MCT-465、MEDI-9197、モトリモド、レシキモド、GS-9688、VTX-1463、VTX-763、3M-051、3M-052、並びに米国特許出願公開第20140045849号(Janssen)、米国特許出願公開第20140073642号(Janssen)、国際公開第2014/056953号(Janssen)、国際公開第2014/076221号(Janssen)、国際公開第2014/128189号(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、国際公開第2014/023813号(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20080306050号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20100029585号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110092485号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110118235号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120082658号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120219615号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140066432号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140088085号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140275167号(Novira Therapeutics)、及び米国特許出願公開第20130251673号(Novira Therapeutics)に開示される化合物が挙げられる。共投与され得る例示的なTLR9アゴニストとしては、限定されるものではないが、AST-008、CMP-001、IMO-2055、IMO-2125、リテニモド、MGN-1601、BB-001、BB-006、IMO-3100、IMO-8400、IR-103、IMO-9200、アガトリモド、DIMS-9054、DV-1079、DV-1179、AZD-1419、レフィトリモド(MGN-1703)、CYT-003、CYT-003-QbG10、及びPUL-042が挙げられる。TLR3アゴニストの例としては、リンタトリモド、ポリ-ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH-33、MCT-465、MCT-475、及びND-1.1が挙げられる。
【0132】
TLR8阻害剤の例としては、限定されるものではないが、E-6887、IMO-8400、IMO-9200、及びVTX-763が挙げられる。
【0133】
TLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、MCT-465、モトリモド、GS-9688、及びVTX-1463が挙げられる。
【0134】
TLR9アゴニストの例としては、限定されるものではないが、AST-008、IMO-2055、IMO-2125、レフィトリモド、リテニモド、MGN-1601、及びPUL-042が挙げられる。
【0135】
TLR7/TLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、NKTR-262、IMO-4200、MEDI-9197(テルラトリモド)、レシキモドが挙げられる。
【0136】
TLRアゴニストの例としては、限定されるものではないが、レフィトリモド、チルソトリモド、リンタトリモド、DSP-0509、AL-034、G-100、コビトリモド、AST-008、モトリモド、GSK-1795091、GSK-2245035、VTX-1463、GS-9688、LHC-165、BDB-001、RG-7854、テルラトリモドが挙げられる。
【0137】
いくつかの実施形態では、治療薬は、インターフェロン遺伝子の刺激因子(STING)である。いくつかの実施形態では、STING受容体アゴニスト又は活性化因子は、ADU-S100(MIW-815)、SB-11285、MK-1454、SR-8291、AdVCA0848、GSK-532、SYN-STING、MSA-1、SR-8291、5,6-ジメチルキサンテノン-4-酢酸(DMXAA)、サイクリックGAMP(cGAMP)、及びサイクリック-ジ-AMPからなる群から選択される。
【0138】
TCRシグナル伝達調節因子
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、T細胞受容体(TCR)シグナル伝達モジュレーターの1つ以上のアゴニスト又はアンタゴニストと更に組み合わされる。TCRを介したT細胞の活性化は、胸腺細胞発生及びエフェクターT細胞機能に不可欠である。TCR活性化は、サイトカイン産生、細胞生存、増殖、及び分化を調節することによって細胞運命を最終的に決定するシグナル伝達カスケードを促進する。TCRシグナル伝達モジュレーターの例としては、限定されるものではないが、CD2(分化抗原群2、LFA-2、T11、LFA-3受容体)、CD3(分化抗原群3)、CD4(分化抗原群4)、CD8(分化抗原群8)、CD28(分化抗原群28)、CD45(PTPRC、B220、GP180)、LAT(T細胞活性化リンカー、LAT1)、Lck、LFA-1(ITGB2、CD18、LAD、LCAMB)、Src、Zap-70、SLP-76、DGKα、CBL-b、CISH、HPK1が挙げられる。共投与され得る分化抗原群3(CD3)のアゴニストの例としては、限定されるものではないが、MGD015が挙げられる。
【0139】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抑制性免疫チェックポイントタンパク質若しくは受容体の1つ以上の遮断薬若しくは阻害剤、及び/又は1つ以上の刺激性免疫チェックポイントタンパク質若しくは受容体の1つ以上の刺激因子、活性化因子、若しくはアゴニストと更に組み合わされる。抑制性免疫チェックポイントの遮断又は阻害は、T細胞又はNK細胞活性化を正に調節し得、腫瘍環境内のがん細胞の免疫回避を防止し得る。刺激性免疫チェックポイントの活性化又は刺激は、がん治療における免疫チェックポイント阻害剤の効果を増強し得る。様々な実施形態では、免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、T細胞応答を調節する(例えば、Xu,et al.,J Exp Clin Cancer Res.(2018)37:110に概説されている)。様々な実施形態では、免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、NK細胞応答を調節する(例えば、Davis,et al.,Semin Immunol.(2017)31:64-75、及びChiossone,et al.,Nat Rev Immunol.(2018)18(11):671-688)。
【0140】
免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の例としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD27、CD70;CD40、CD40LG;CD47、CD48(SLAMF2)、膜貫通ドメイン及び免疫グロブリンドメイン含有2(TMIGD2、CD28H)、CD84(LY9B、SLAMF5)、CD96、CD160、MS4A1(CD20)、CD244(SLAMF4);CD276(B7H3);Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害因子1(VTCN1、B7H4);Vセット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);ナチュラルキラー細胞傷害性受容体3リガンド1(NCR3LG1、B7H6);HERV-H LTR関連2(HHLA2、B7H7);誘導性T細胞共刺激分子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激分子リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF8(CD30)、TNFSF8(CD30L);TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1)、TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2)、TNFRSF10(TRAIL);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(B及びTリンパ球関連(BTLA));TNFRSF17(BCMA、CD269)、TNFSF13B(BAFF);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);MHCクラスIポリペプチド関連配列A(MICA);MHCクラスIポリペプチド関連配列B(MICB);CD274(PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1(PDCD1、PD-1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);T細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有4(TIMD4;TIM4);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3);ガレクチン9(LGALS9);リンパ球活性化3(LAG-3、CD223);シグナル伝達リンパ球活性化分子ファミリーメンバー1(SLAMF1、SLAM、CD150);リンパ球抗原9(LY9、CD229、SLAMF3);SLAMファミリーメンバー6(SLAMF6、CD352);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7、CD319);UL16結合タンパク質1(ULBP1);UL16結合タンパク質2(ULBP2);UL16結合タンパク質3(ULBP3);レチノイン酸初期転写物1E(RAET1E;ULBP4);レチノイン酸初期転写物1G(RAET1G;ULBP5);レチノイン酸初期転写物1L(RAET1L;ULBP6);リンパ球活性化3(CD223);キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);キラー細胞レクチン様受容体C2(KLRC2、CD159c、NKG2C);キラー細胞レクチン様受容体C3(KLRC3、NKG2E);キラー細胞レクチン様受容体C4(KLRC4、NKG2F);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1)。
【0141】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上のT細胞抑制性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断薬又は阻害剤と更に組み合わされる。例示的なT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:CD274(PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1リガンド2(PDCD1LG2、PD-L2、CD273);プログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD276(B7H3);Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害因子1(VTCN1、B7H4);Vセット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(B及びTリンパ球関連(BTLA));PVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);リンパ球活性化3(LAG-3、CD223);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3);ガレクチン9(LGALS9);キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);並びにキラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1)。
【0142】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上のアゴニスト又は活性化因子と更に組み合わされる。例示的なT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD27、CD70;CD40、CD40LG;誘導性T細胞共刺激分子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激分子リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4)、ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155)。例えば、Xu,et al.,J Exp Clin Cancer Res.(2018)37:110を参照されたい。
【0143】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上のNK細胞抑制性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断薬又は阻害剤と更に組み合わされる。例示的なNK細胞抑制性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR、CD158E1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);並びにキラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1、CD94)。
【0144】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上のNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上のアゴニスト又は活性化因子と更に組み合わされる。例示的なNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD16、CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7)。例えば、Davis,et al.,Semin Immunol.(2017)31:64-75;Fang,et al.,Semin Immunol.(2017)31:37-54、及びChiossone,et al.,Nat Rev Immunol.(2018)18(11):671-688を参照されたい。
【0145】
アデノシン生成及びシグナル伝達
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、A1R、A2AR、A2BR、A3R、CD73、CD39、CD26のアゴニスト又はアンタゴニスト、例えば、ナモデノソン(CF102)などのアデノシンA3受容体(A3R)アゴニスト;AB928などのA2aR/A2bRアンタゴニスト;MEDI-9447(オレクルマブ)、CPX-006、IPH-53、BMS-986179、NZV-930、CPI-006などの抗CD73抗体;AB-680、PSB-12379、PSB-12441、PSB-12425、CB-708、及び国際公開第19173692号に記載されるものなどのCD73阻害剤;PBF-1662などのCD39/CD73阻害剤;抗CD39抗体、例えば、TTX-030;CPI-444、AZD-4635、プレラデナント、PBF-509などのアデノシンA2A受容体アンタゴニスト;並びに、ペントスタチン、クラドリビンなどのアデノシンデアミナーゼ阻害剤と更に組み合わされる。
【0146】
二重特異性T細胞エンゲージャ
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、二重特異性T細胞エンゲージャ(例えば、Fcを有さない)又は抗CD3二重特異性抗体(例えば、Fcを有する)と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な抗CD3二重特異的抗体又はBiTEとしては、AMG-160(PSMA/CD3)、AMG-212(PSMA/CD3)、AMG-330(CD33/CD3)、AMG-420(BCMA/CD3)、AMG-427(FLT3/CD3)、AMG-562(CD19/CD3)、AMG-596(EGFRvIII/CD3)、AMG-701(BCMA/CD3)、AMG-757(DLL3/CD3)、JNJ-64052781(CD19/CD3)、AMG-211(CEA/CD3)、BLINCYTO(登録商標)(CD19/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY-974(CD3/GPC3)、huGD2-BsAb(CD3/GD2)、PF-06671008(カドヘリン/CD3)、APVO436(CD123/CD3)、ERY974、フロテツズマブ(CD123/CD3)、GEM333(CD3/CD33)、GEMoab(CD3/PSCA)、REGN-1979(CD20/CD3)、REGN-5678(PSMA/CD28)、MCLA-117(CD3/CLEC12A)、JNJ-0819、JNJ-7564(CD3/ヘム)、JNJ-63709178(CD123/CD3)、MGD-007(CD3/gpA33)、MGD-009(CD3/B7H3)、IMCgp100(CD3/gp100)、XmAb-14045(CD123/CD3)、XmAb-13676(CD3/CD20)、XmAb-18087(SSTR2/CD3)、カツマキソマブ(CD3/EpCAM)、REGN-4018(MUC16/CD3)、RG6026、RG6076、RG6194、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、GRB-1302(CD3/Erbb2)、GRB-1342(CD38/CD3)、PF-06863135(BCMA/CD3)、SAR440234(CD3/CDw123)が挙げられる。必要に応じて、抗CD3結合二重特異性分子は、Fcを有していても有していなくてもよい。同時投与され得る例示的な二重特異性T細胞エンゲージャは、CD3及び本明細書に記載される腫瘍関連抗原(例えば、CD19(例えば、ブリナツモマブ);CD33(例えば、AMG330);CEA(例えば、MEDI-565);受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)(Gohil,et al.,Oncoimmunology.(2017)May17;6(7):e1326437);PD-L1(Horn,et al.,Oncotarget.2017 Aug 3;8(35):57964-57980);及びEGFRvIII(Yang,et al.,Cancer Lett.2017 Sep 10;403:224-230)を標的とする。
【0147】
二重特異性及び三重特異性ナチュラルキラー(Natural Killer、NK)細胞エンゲージャ
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、NK細胞活性化受容体、例えば、CD16A、C型レクチン受容体(CD94/NKG2C、NKG2D、NKG2E/H、及びNKG2F)、天然細胞傷害性受容体(NKp30、NKp44、及びNKp46)、キラー細胞C型レクチン様受容体(NKp65、NKp80)、Fc受容体FcγR(抗体依存性細胞傷害を媒介する)、SLAMファミリー受容体(例えば、2B4、SLAM6、及びSLAM7)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)(KIR-2DS及びKIR-3DS)、DNAM-1、及びCD137(41BB)に対する二重特異性NK細胞エンゲージャ(bi-specific NK-cell engager、BiKE)若しくは三重特異性NK細胞エンゲージャ(tri-specific NK-cell engager、TriKE)(例えば、Fcを有しない)又は二重特異性抗体(例えば、Fcを有する)と更に組み合わされる。共投与され得る例示的な抗CD16二重特異性抗体、BiKE、又はTriKEとしては、AFM26(BCMA/CD16A)及びAFM-13(CD16/CD30)が挙げられる。必要に応じて、抗CD16結合二重特異性分子は、Fcを有していても有していなくてもよい。同時投与され得る例示的な二重特異性NK細胞エンゲージャは、CD16及び本明細書に記載される1つ以上の腫瘍関連抗原(例えば、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD123、EGFR、EpCAM、ガングリオシドGD2、HER2/neu、HLAクラスII、及びFOLR1が含まれる)を標的とする。BiKE及びTriKEは、例えば、Felices,et al.,Methods Mol Biol.(2016)1441:333-346;Fang,et al.,Semin Immunol.(2017)31:37-54に記載されている。
【0148】
造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1(MAP4K1、HPK1;NCBI遺伝子ID:11184)の阻害剤と更に組み合わされる。造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)の阻害剤の例としては、国際公開第2018183956号、同第2018183964号、同第2018167147号、同第2018183964号、同第2016205942号、同第2018049214号、同第2018049200号、同第2018049191号、同第2018102366号、同第2018049152号、同第2020092528号、同第2020092621号、及び同第2016090300号に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0149】
アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ASK阻害剤、例えば、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ5(MAP3K5;ASK1、MAPKKK5、MEKK5;NCBI遺伝子ID:4217)の阻害剤と更に組み合わされる。ASK1阻害剤の例としては、国際公開第2011/008709号(Gilead Sciences)及び国際公開第2013/112741号(Gilead Sciences)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0150】
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK、AGMX1、AT、ATK、BPK、IGHD3、IMD1、PSCTK1、XLA;NCBI遺伝子ID:695)の阻害剤と更に組み合わされる。BTK阻害剤の例としては、(S)-6-アミノ-9-(1-(ブタ-2-イノイル)ピロリジン-3-イル)-7-(4-フェノキシフェニル)-7H-プリン-8(9H)-オン、アカラブルチニブ(ACP-196)、BGB-3111、CB988、HM71224、イブルチニブ(Imbruvica)、M-2951(エボブルチニブ)、M7583、チラブルチニブ(ONO-4059)、PRN-1008、スペブルチニブ(CC-292)、TAK-020、ベカブルチニブ、ARQ-531、SHR-1459、DTRMWXHS-12、TAS-5315、Calquence+AZD6738、Calquence+danvatirsenが挙げられるが、これらに限定されない。
【0151】
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、サイクリン依存性キナーゼ1(CDK1、CDC2;CDC28A;P34CDC2;NCBI遺伝子ID:983);サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2、CDKN2;p33(CDK2);NCBI遺伝子ID:1017);サイクリン依存性キナーゼ3(CDK3;NCBI遺伝子ID:1018);サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4、CMM3;PSK-J3;NCBI遺伝子ID:1019);サイクリン依存性キナーゼ6(CDK6、MCPH12;PLSTIRE;NCBI遺伝子ID:1021);サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7、CAK;CAK1;HCAK;MO15;STK1;CDKN7;p39MO15;NCBI遺伝子ID:1022);サイクリン依存性キナーゼ9(CDK9、TAK;C-2k;CTK1;CDC2L4;PITALRE;NCBI遺伝子ID:1025)の阻害剤と更に組み合わされる。CDK1、2、3、4、6、7、及び/又は9の阻害剤としては、限定されるものではないが、アベマシクリブ、アルボシジブ(HMR-1275、フラボピリドール)、AT-7519、ジナシクリブ、イブランセ、FLX-925、LEE001、パルボシクリブ、リボシクリブ、リゴセルチブ、セリネクソル、UCN-01、SY1365、CT-7001、SY-1365、G1T38、ミルシクリブ、トリラシクリブ、PF-06873600、AZD4573、及びTG-02が挙げられる。
【0152】
ジスコイジンドメイン受容体(DDR)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ジスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ1(DDR1、CAK、CD167、DDR、EDDR1、HGK2、MCK10、NEP、NTRK4、PTK3、PTK3A、RTK6、TRKE;NCBI遺伝子ID:780);及び/又はジスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ2(DDR2、MIG20a、NTRKR3、TKT、TYRO10、WRCN;NCBI遺伝子ID:4921)の阻害剤と更に組み合わされる。DDR阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ダサチニブ、並びに国際公開第2014/047624号(Gilead Sciences)、国際公開第2009/0142345号(Takeda Pharmaceutical)、国際公開第2011/0287011号(Oncomed Pharmaceuticals)、国際公開第2013/027802号(Chugai Pharmaceutical)、及び国際公開第2013/034933号(Imperial Innovations)に開示されるものが挙げられる。
【0153】
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ヒストンデアセチラーゼ、例えば、ヒストンデアセチラーゼ9(HDAC9、HD7、HD7b、HD9、HDAC、HDAC7、HDAC7B、HDAC9B、HDAC9FL、HDRP、MITR;遺伝子ID:9734)の阻害剤と更に組み合わされる。HDAC阻害剤の例としては、限定されるものではないが、アベキシノスタット、ACY-241、AR-42、BEBT-908、ベリノスタット、CKD-581、CS-055(HBI-8000)、CUDC-907(フィメピノスタット)、エンチノスタット、ギビノスタット、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット、キシノスタット(JNJ-26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、SHP-141、バルプロ酸(VAL-001)、ボリノスタット、チノスタムスチン、レメチノスタット、エンチノスタット、ロミデプシン、ツシジノスタットが挙げられる。
【0154】
インドールアミン-ピロール-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1;NCBI遺伝子ID:3620)の阻害剤と更に組み合わされる。IDO1阻害剤の例としては、限定されるものではないが、BLV-0801、エパカドスタット、F-001287、GBV-1012、GBV-1028、GDC-0919、インドキシモッド、NKTR-218、NLG-919ベースのワクチン、PF-06840003、ピラノナフトキノン誘導体(SN-35837)、レスミノスタット、SBLK-200802、BMS-986205、及びshIDO-ST、EOS-200271、KHK-2455、LY-3381916が挙げられる。
【0155】
Janusキナーゼ(JAK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、Janusキナーゼ1(JAK1、JAK1A、JAK1B、JTK3;NCBI遺伝子ID:3716);Janusキナーゼ2(JAK2、JTK10、THCYT3;NCBI遺伝子ID:3717);及び/又はJanusキナーゼ3(JAK3、JAK-3、JAK3_HUMAN、JAKL、L-JAK、LJAK;NCBI遺伝子ID:3718)の阻害剤と更に組み合わされる。JAK阻害剤の例としては、限定されるものではないが、AT9283、AZD1480、バリシチニブ、BMS-911543、フェドラチニブ、フィルゴチニブ(GLPG0634)、ガンドチニブ(LY2784544)、INCB039110(イタシチニブ)、レストールチニブ、モメロチニブ(CYT0387)、NS-018、パクリチニブ(SB1518)、ペフィシチニブ(ASP015K)、ルキソリチニブ、トファシチニブ(旧タソシチニブ)、INCB052793、及びXL019が挙げられる。
【0156】
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、マトリックスメタロペプチダーゼ(MMP)の阻害剤、例えば、MMP1(NCBI遺伝子ID:4312)、MMP2(NCBI遺伝子ID:4313)、MMP3(NCBI遺伝子ID:4314)、MMP7(NCBI遺伝子ID:4316)、MMP8(NCBI遺伝子ID:4317)、MMP9(NCBI遺伝子ID:4318);MMP10(NCBI遺伝子ID:4319);MMP11(NCBI遺伝子ID:4320);MMP12(NCBI遺伝子ID:4321)、MMP13(NCBI遺伝子ID:4322)、MMP14(NCBI遺伝子ID:4323)、MMP15(NCBI遺伝子ID:4324)、MMP16(NCBI遺伝子ID:4325)、MMP17(NCBI遺伝子ID:4326)、MMP19(NCBI遺伝子ID:4327)、MMP20(NCBI遺伝子ID:9313)、MMP21(NCBI遺伝子ID:118856)、MMP24(NCBI遺伝子ID:10893)、MMP25(NCBI遺伝子ID:64386)、MMP26(NCBI遺伝子ID:56547)、MMP27(NCBI遺伝子ID:64066)、及び/又はMMP28(NCBI遺伝子ID:79148)の阻害剤と更に組み合わされる。MMP9阻害剤の例としては、限定されるものではないが、マリマスタット(BB-2516)、シペマスタット(Ro 32-3555)、GS-5745(アンデカリキシマブ)、及び国際公開第2012/027721号(Gilead Biologics)に記載のものが挙げられる。
【0157】
RAS及びRAS経路阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、KRASがん原遺伝子、GTPase(KRAS;別名、NS;NS3;CFC2;RALD;K-Ras;KRAS1;KRAS2;RASK2;KI-RAS;C-K-RAS;K-RAS2A;K-RAS2B;K-RAS4A;K-RAS4B;c-Ki-ras2;NCBI遺伝子ID:3845);NRASがん原遺伝子、GTPアーゼ(NRAS;別名、NS6;CMNS;NCMS;ALPS4;N-ras;NRAS1;NCBI遺伝子ID:4893);HRasがん原遺伝子、GTPアーゼ(HRAS;別名、CTLO;KRAS;HAMSV;HRAS1;KRAS2;RASH1;RASK2;Ki-Ras;p21ras;C-H-RAS;c-K-ras;H-RASIDX;c-Ki-ras;C-BAS/HAS;C-HA-RAS1;NCBI遺伝子ID:3265)の阻害剤と更に組み合わされる。Ras阻害剤は、ポリヌクレオチドレベル(例えば、転写阻害剤)又はポリペプチドレベル(例えば、GTPアーゼ酵素阻害剤)のいずれかでRasを阻害し得る。いくつかの実施形態では、阻害剤は、Ras経路における1つ以上のタンパク質を標的とし、例えば、EGFR、Ras、Raf(A-Raf、B-Raf、C-Raf)、MEK(MEK1、MEK2)、ERK、PI3K、AKT、及びmTORのうちの1つ以上を阻害する。
【0158】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、KRASの阻害剤と更に組み合わされる。KRAS阻害剤の例としては、AMG-510、COTI-219、MRTX-1257、ARS-3248、ARS-853、WDB-178、BI-3406、BI-1701963、ARS-1620(G12C)、SML-8-73-1(G12C)、化合物3144(G12D)、Kobe0065/2602(Ras GTP)、RT11、MRTX-849(G12C)、並びにKRpep-2(Ac-RRCPLYISYDPVCRR-NH2)(配列番号256)及びKRpep-2d(Ac-RRRRCPLYISYDPVCRRRR-NH2)(配列番号257)が含まれる、K-RAS(G12D)選択的阻害性ペプチドが挙げられる。
【0159】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、KRAS mRNAの阻害剤と更に組み合わされる。例示的なKRAS mRNA阻害剤としては、抗KRAS U1アダプタ-、AZD-4785、siG12D-LODER(商標)、及びsiG12Dエキソソームが挙げられる。
【0160】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、MEKの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なMEK阻害剤としては、ビニメチニブ、コビメチニブ、PD-0325901、ピマセルチブ、RG-7304、セルメチニブ、トラメチニブ、及びセルメチニブが挙げられる。
【0161】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、AKTの阻害剤と更に組み合わされる。共投与され得る例示的なAKT阻害剤としては、RG7440、MK-2206、イパタセルチブ、アフレセルチブ、AZD5363、及びARQ-092、カピバセルチブ、トリシリビン、ABTL-0812(PI3K/Akt/mTOR)が挙げられる。
【0162】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、Rafの阻害剤と更に組み合わされる。共投与され得る例示的なRaf阻害剤、BGB-283(Raf/EGFR)、HM-95573、LXH-254、LY-3009120、RG7304、TAK-580、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)、PLX8394。RAF-265(Raf/VEGFR)、ASN-003(Raf/PI3K)。
【0163】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ERKの阻害剤と更に組み合わされる。共投与され得る例示的なERK阻害剤としては、LTT-462、LY-3214996、MK-8353、ラボキセルチニブ、GDC-0994、及びウリキセルチニブが挙げられる。
【0164】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、PI3Kの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なPI3K阻害剤としては、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、アルペリシブ、ブパルリシブ、ピチリシブ、エガネリシブ(IPI-549)が挙げられる。同時投与され得る例示的なPI3K/mTOR阻害剤としては、ダクトリシブ、オミパリシブ、ボクスタリシブ、ゲダトリシブ、GSK2141795、RG6114が挙げられる。
【0165】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、mTORの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なmTOR阻害剤としては、サポアニセルチブ、ビスツセルチブ(AZD2014)、ME-344、シロリムス(経口ナノ非晶質製剤、がん)、TYME-88(mTOR/シトクロムP450 3A4)が挙げられる。
【0166】
ある特定の実施形態では、CDKN2A変異を有するRas駆動型がん(例えば、NSCLC)は、MEK阻害剤のセルメチニブ及びCDK4/6阻害剤のパルボシクリブの同時投与により抑制され得る。例えば、Zhou,et al.,Cancer Lett.2017 Nov 1;408:130-137を参照されたい。また、K-RAS及び変異体N-RASは、ERBB1/2/4の不可逆的阻害剤ネラチニブにより低減され得る。例えば、Booth,et al.,Cancer Biol Ther.2018 Feb 1;19(2):132-137を参照されたい。
【0167】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、RASの阻害剤と更に組み合わされる。RAS阻害剤の例としては、NEO-100及びリゴセルチブが挙げられる。
【0168】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、AMG-595、ネシツムマブ、ABBV-221、デパツキシズマブマホドチン(ABT-414)、トムゾツキシマブ、ABT-806、ベクティビックス、モドツキシマブ、RM-1929などのEGFRのアンタゴニストと更に組み合わされる。
【0169】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、タンパク質チロシンホスファターゼ非受容体11型(PTPN11;BPTP3、CFC、JMML、METCDS、NS1、PTP-1D、PTP2C、SH-PTP2、SH-PTP3、SHP2;NCBI遺伝子ID:5781)の阻害剤と更に組み合わされる。SHP2阻害剤の例としては、TNO155(SHP-099)、RMC-4550、JAB-3068、RMC-4630、SAR442720、並びに国際公開第2018/172984号及び国際公開第2017/211303号に記載されるものが挙げられる。
【0170】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ7(MAP2K7、JNKK2、MAPKK7、MEK、MEK 7、MKK7、PRKMK7、SAPKK-4、SAPKK4;NCBI遺伝子ID:5609)の阻害剤と更に組み合わされる。MEK阻害剤の例としては、アントロキノノール、ビニメチニブ、CK-127、コビメチニブ(GDC-0973、XL-518)、MT-144、セルメチニブ(AZD6244)、ソラフェニブ、トラメチニブ(GSK1120212)、ウプロセルチブ+トラメチニブ、PD-0325901、ピマセルチブ、LTT462、AS703988、CC-90003、レファメチニブ、TAK-733、CI-1040、RG7421が挙げられる。
【0171】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニット、例えば、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットα(PIK3CA、CLAPO、CLOVE、CWS5、MCAP、MCM、MCMTC、PI3K、PI3K-α、p110-α;NCBI遺伝子ID:5290);ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットβ(PIK3CB、P110BETA、PI3K、PI3KBETA、PIK3C1;NCBI遺伝子ID:5291);ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットγ(PIK3CG、PI3CG、PI3K、PI3Kγ、PIK3、p110γ、p120-PI3K;遺伝子ID:5494);及び/又はホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットδ(PIK3CD、APDS、IMD14、P110δ、PI3K、p110D、NCBI遺伝子ID:5293)の阻害剤と更に組み合わせられる。いくつかの実施形態では、PI3K阻害剤は、pan-PI3K阻害剤である。PI3K阻害剤の例としては、ACP-319、AEZA-129、AMG-319、AS252424、AZD8186、BAY 1082439、BEZ235、ビミラリシブ(PQR309)、ブパリシブ(BKM120)、BYL719(アルペリシブ)、カルボキシアミドトリアゾールオロテート(CTO)、CH5132799、CLR-457、CLR-1401、コパンリシブ(BAY 80-6946)、DS-7423、ダクトリシブ、デュベリシブ(IPI-145)、フィメピノスタット(CUDC-907)、ゲダトリシブ(PF-05212384)、GDC-0032、GDC-0084(RG7666)、GDC-0077、ピクチリシブ(GDC-0941)、GDC-0980、GSK2636771、GSK2269577、GSK2141795、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、INCB040093、INCB50465、IPI-443、IPI-549、KAR4141、LY294002、LY3023414、NERLYNX(登録商標)(ネラチニブ)、ネミラリシブ(GSK2269557)、オミパリシブ(GSK2126458、GSK458)、OXY111A、パヌリシブ(P7170、AK151761)、PA799、ペリホシン(KRX-0401)、ピララリシブ(SAR245408;XL147)、メシル酸プキチニブ(XC-302)、SAR260301、セレタリシブ(UCB-5857)、セラベリシブ(INK-1117、MLN-1117、TAK-117)、SF1126、ソノリシブ(PX-866)、RG6114、RG7604、リゴセルチブナトリウム(ON-01910ナトリウム)、RP5090、テナリシブ(RP6530)、RV-1729、SRX3177、タセリシブ、TG100115、ウムブラリシブ(TGR-1202)、TGX221、ボクスタリシブ(SAR245409)、VS-5584、WX-037、X-339、X-414、XL499、XL756、ウォルトマンニン、ZSTK474、並びに国際公開第2005/113556号(ICOS)、国際公開第2013/052699号(Gilead Calistoga)、国際公開第2013/116562号(Gilead Calistoga)、国際公開第2014/100765号(Gilead Calistoga)、国際公開第2014/100767号(Gilead Calistoga)、及び国際公開第2014/201409号(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0172】
脾臓チロシンキナーゼ(Spleen Tyrosine Kinase、SYK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、脾臓関連チロシンキナーゼ(SYK、p72-Syk、遺伝子番号:6850)の阻害剤と更に組み合わされる。SYK阻害剤の例としては、限定されるものではないが、6-(1H-インダゾール-6-イル)-N-(4-モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン、BAY-61-3606、セルデュラチニブ(PRT-062607)、エンストプレチニブ、フォスタマチニブ(R788)、HMPL-523、NVP-QAB 205 AA、R112、R343、タマチニブ(R406)、並びに米国特許第8450321号(Gilead Connecticut)に記載されるもの、及び米国特許出願公開第2015/0175616号に記載されるものが挙げられる。
【0173】
チロシンキナーゼ阻害剤(Tyrosine-kinase Inhibitor、TKI)
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と更に組み合わされる。TKIは、上皮増殖因子受容体(EGFR)、並びに線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、及び血管内皮増殖因子(VEGF)の受容体を標的とし得る。TKIの例としては、限定されるものではないが、アキシチニブ、アファチニブ、ARQ-087(デラザンチニブ)、asp5878、AZD3759、AZD4547、ブスチニブ、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、E-6201、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP-2215)、FP-1039、HM61713、イコチニブ、イマチニブ、KX2-391(Src)、ラパチニブ、レストールチニブ、レンバチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM-203、オルムチニブ、オシメルチニブ(AZD-9291)、パゾパニブ、ポナチニブ、ポジオチニブ、キザルチニブ、ラドチニブ、ロシレチニブ、スルファチニブ(HMPL-012)、スニチニブ、ファミチニブL-リンゴ酸塩、(MAC-4)、ティボアニブ、TH-4000、ティボアニブ、及びMEDI-575(抗PDGFR抗体)、TAK-659、カボザンチニブが挙げられる。
【0174】
化学療法剤(標準治療)
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、化学療法薬又は抗腫瘍薬と更に組み合わされる。
【0175】
本明細書で使用する場合、用語「化学療法薬」又は「化学療法剤」(又は化学療法薬で治療する場合の「化学療法」)は、がんの治療に有用な任意の非タンパク質性(例えば、非ペプチド性)化合物を包含することを意味する。化学療法薬の例としては、限定されるものではないが、アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXANR(登録商標));スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾデパ、カルボクオン、メチュレデパ、及びウレデパ;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド、及びトリメミロロメラミンが含まれる、エチレンイミン及びメチルアメラミン;アセトゲニン、例えば、ブラタシン及びブラタシノン;合成類似体トポテカンが含まれるカンプトテシン;ブリオスタチン、カリスタチン;アドゼレシン、カルゼレシン、及びビゼレシン合成類似体が含まれるCC-1065;クリプトフィシン、特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8;ドラスタチン;合成類似体KW-2189及びCBI-TMIが含まれるデュオカルマイシン;エリュテロビン;5-アザシチジン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、グルホスファミド、エボホスファミド、ベンダムスチン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロルエタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、及びウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォレムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアミシン、特に、カリケアミシンγII及びカリケアミシンφI1)、ジネマイシンAが含まれるジネマイシン、クロドロネートなどのビスホスホネート、エスペラマイシン、ネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連するクロモタンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、及びデオキシドキソルビシンが含まれる)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、及びゾルビシン;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デモプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、及びトリメトレキサート;プリン類似体、例えば、クラドリビン、ペントスタチン、フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、及びチオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、及びフロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、及びテストトラクトン;抗副腎薬、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、及びトリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリン酸;ラジウム-223、177-Lu-PSMA-617などの放射線療法剤;トリコテセン、特にT-2トキシン、ベラクリンA、ロリジンA、及びアングイジン;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、nab-パクリタキセル(アブラキサン(登録商標))、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、カバジタキセル、BIND-014、テセタキセル;プラチナ類似体、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン、NC-6004ナノプラチン;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン、ヘストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エルホルムチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロイコボリン;ロニダミン;メイタンシノイド、例えば、メイタンシン及びアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;ポリサッカライドK(PSK);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トラベクテジン、トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエミルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;クロラムブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;ビンブラスチン;プラチナ;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;バンクリスチン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;NUC-1031;FOLFOX(フォリン酸、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン);FOLFIRI(フォリン酸、5-フルオロウラシル、イリノテカン);FOLFOXIRI(フォリン酸、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカン)、FOLFIRINOX(フォリン酸、5-フルオロウラシル、イリノテカン、オキサリプラチン)、並びに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体が挙げられる。かかる薬剤は、抗体薬物コンジュゲート(ADC)又は標的化された薬物コンジュゲートを作製するために、抗体又は本明細書に記載される任意の標的化剤にコンジュゲートされ得る。
【0176】
「化学療法薬」の定義には、抗エストロゲン剤及び選択的エストロゲン受容体調節薬(selective estrogen receptor modulator、SERM)などの抗ホルモン剤、酵素アロマターゼの阻害剤、抗アンドロゲン剤、並びに腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように作用する上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体も含まれる。抗エストロゲン剤及びSERMの例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(商標)が含まれる)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びトレミフェン((FARESTON(登録商標))が挙げられる。酵素アロマターゼの阻害剤は、副腎におけるエストロゲン産生を調節する。例としては、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(MEGACE(登録商標))、エクセメスタン、ホルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))、アナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。抗アンドロゲン剤の例としては、アパルタミド、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ガレテロン、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン、ODM-201、APC-100、ODM-204が挙げられる。プロゲステロン受容体アンタゴニストの例としては、オナプリストンが挙げられる。
【0177】
抗血管新生剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗血管新生剤と更に組み合わされる。同時投与され得る抗血管新生剤としては、限定されるものではないが、レチノイド酸及びその誘導体、2-メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、レゴラフェニブ、ネクパラニブ、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ-1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ-2の組織阻害剤、プラスミノーゲン活性化因子抑制因子-1、プラスミノーゲン活性化因子抑制因子-2、軟骨由来抑制因子、パクリタキセル(nab-パクリタキセル)、血小板因子4、硫酸プロタミン(クルペイン)、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から調製)、硫酸化多糖ペプチドグリカン複合体(sp-pg)、スタウロスポリン、l-アゼチジン-2-カルボン酸(LACA)などのプロリン類似体が含まれるマトリックス代謝の調節剤、シスヒドロキシプロリン、d,I-3,4-デヒドロプロリン、チアプロリン、α,α’-ジピリジル、β-アミノプロピオニトリルフマレート、4-プロピル-5-(4-ピリジニル)-2(3h)-オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン血清、ニワトリメタロプロテイナーゼ-3阻害物質(ChIMP-3)、キモスタチン、β-シクロデキストリンテトラデカ硫酸、エポネマイシン、フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d-ペニシラミン、β-1-抗コラゲナーゼ血清、α-2-抗プラスミン、ビサントレン、ロベンザリットジナトリウム、n-2-カルボキシフェニル-4-クロロアントニル酸二ナトリウム又は「CCA」、サリドマイド、血管新生抑制ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、BB-94などのメタロプロテイナーゼ阻害剤、タスキニモドなどのS100A9阻害剤が挙げられる。他の抗血管新生剤としては、抗体、好ましくは、以下の血管新生増殖因子に対するモノクローナル抗体が挙げられる:β-FGF、α-FGF、FGF-5、VEGFアイソフォーム、VEGF-C、HGF/SF、及びAng-1/Ang-2。
【0178】
抗線維化剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗線維化剤と更に組み合わされる。同時投与され得る抗線維化剤としては、限定されるものではないが、β-アミノプロピオニトリル(BAPN)などの化合物、並びにリシルオキシダーゼの阻害剤及びコラーゲンの異常な沈着と関連する疾患及び状態の治療におけるそれらの使用に関する米国特許第4965288号、並びに様々な病理学的線維性状態の治療のためのLOXを阻害する化合物に関する米国特許第4997854号(これらは参照により本明細書に組み込まれる)に開示される化合物が挙げられる。更なる例示的な阻害剤は、2-イソブチル-3-フルオロ-、クロロ-、又はブロモ-アリルアミンなどの化合物に関する米国特許第4943593号、米国特許第5021456号、米国特許第5059714号、米国特許第5120764号、米国特許第5182297号、2-(1-ナフチルオキシメミル)-3-フルオロアリルアミンに関する米国特許第5252608号、及び米国特許出願第2004/0248871号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0179】
例示的な抗線維化剤としては、リシルオキシダーゼの活性部位のカルボニル基と反応する一級アミン、より具体的には、カルボニルと結合した後、共鳴によって安定化された生成物を生成するもの、例えば、以下の一級アミンが挙げられる:エミレンマミン、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、及びそれらの誘導体;セミカルバジド及び尿素誘導体;アミノニトリル、例えば、BAPN又は2-ニトロエチルアミン;不飽和又は飽和ハロアミン、例えば、2-ブロモ-エチルアミン、2-クロロエチルアミン、2-トリフルオロエチルアミン、3-ブロモプロピルアミン、及びp-ハロベンジルアミン;並びにセレノホモシステインラクトン。
【0180】
他の抗線維化剤は、細胞に浸透するか、又は浸透しない銅キレート剤である。例示的な化合物としては、リシルオキシダーゼによるリシル及びヒドロキシリシル残基の酸化的脱アミノ化に由来するアルデヒド誘導体を阻害する間接的阻害剤が挙げられる。例としては、チオラミン、特に、D-ペニシラミン及びその類似体、例えば、2-アミノ-5-メルカプト-5-メチルヘキサン酸、D-2-アミノ-3-メチル-3-((2-アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p-2-アミノ-3-メチル-3-((2-アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム-4-(((p-1-ジメチル-2-アミノ-2-カルボキシエチル)ジチオ)ブタン硫酸塩、2-アセトアミドエチル-2-アセトアミドエタンチオールスルファネート、及びナトリウム-4-メルカプトブタンスルフィネート三水和物が挙げられる。
【0181】
抗炎症剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、抗炎症剤と更に組み合わされる。例示的な抗炎症剤としては、アルギナーゼ(ARG1(NCBI遺伝子ID:383)、ARG2(NCBI遺伝子ID:384))、炭酸脱水酵素(CA1(NCBI遺伝子:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子IDID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632))、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)、分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンE合成酵素(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)、可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053)、及び/又はマイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼ8(MAP3K8、TPL2;NCBI遺伝子ID:1326)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、阻害剤は、二重阻害剤、例えば、COX-2/COX-1、COX-2/SEH、COX-2/CA、COX-2/5-LOXの二重阻害剤である。
【0182】
同時投与され得るプロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、モフェゾラク、GLY-230、及びTRK-700が挙げられる。
【0183】
同時投与され得るプロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ジクロフェナク、メロキシカム、パレコキシブ、エトリコキシブ、AP-101、セレコキシブ、AXS-06、ジクロフェナクカリウム、DRGT-46、AAT-076、メイスオシュリ、ルミラコキシブ、メロキシカム、バルデコキシブ、ザルトプロフェン、ニメスリド、アニトラザフェン、アプリコキシブ、シミコキシブ、デラコキシブ、フルミゾール、フィロコキシブ、マコキシブ、NS-398、パミコグレル、パレコキシブ、ロベナコキシブ、ロフェコキシブ、ルテカルピン、チルマコキシブ、及びザルトプロフェンが挙げられる。同時投与され得るCOX1/COX2二重阻害剤の例としては、限定されるものではないが、HP-5000、ロルノキシカム、ケトロラクトロメタミン、ブロムフェナクナトリウム、ATB-346、HP-5000が挙げられる。同時投与され得るCOX-2/炭酸脱水酵素(CA)二重阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ポルマコキシブ及びイムレコキシブが挙げられる。
【0184】
同時投与され得る分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンE合成酵素(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、LY3023703、GRC 27864、並びに国際公開第2015/158204号、国際公開第2013/024898号、国際公開第2006/063466号、国際公開第2007/059610号、国際公開第2007/124589号、国際公開第2010/100249号、国際公開第2010/034796号、国際公開第2010/034797号、国際公開第2012/022793号、国際公開第2012/076673号、国際公開第2012/076672号、国際公開第2010/034798号、国際公開第2010/034799号、国際公開第2012/022792号、国際公開第2009/103778号、国際公開第2011/048004号、国際公開第2012/087771号、国際公開第2012/161965号、国際公開第2013/118071号、国際公開第2013/072825号、国際公開第2014/167444号、国際公開第2009/138376号、国際公開第2011/023812号、国際公開第2012/110860号、国際公開第2013/153535号、国際公開第2009/130242号、国際公開第2009/146696号、国際公開第2013/186692号、国際公開第2015/059618号、国際公開第2016/069376号、国際公開第2016/069374号、国際公開第2009/117985号、国際公開第2009/064250号、国際公開第2009/064251号、国際公開第2009/082347号、国際公開第2009/117987号、及び国際公開第2008/071173号に記載される化合物が挙げられる。更にメトホルミンは、COX2/PGE2/STAT3軸を抑制することが発見されており、同時投与され得る。例えば、Tong,et al.,Cancer Lett.(2017)389:23-32、及びLiu,et al.,Oncotarget.(2016)7(19):28235-46を参照されたい。
【0185】
同時投与され得る炭酸脱水酵素(例えば、CA1(NCBI遺伝子ID:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子ID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632)のうち1つ以上)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、アセタゾラミド、メタゾラミド、ドルゾラミド、ゾニサミド、ブリンゾールアミド、及びジクロフェナミドが挙げられる。同時投与され得るCOX-2/CA1/CA2二重阻害剤としては、CG100649が挙げられる。
【0186】
同時投与され得るアラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、メクロフェナム酸ナトリウム、ジロートンが挙げられる。
【0187】
同時投与され得る可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、国際公開第2015/148954号に記載される化合物が挙げられる。同時投与され得るCOX-2/SEHの二重阻害剤としては、国際公開第2012/082647号に記載される化合物が挙げられる。同時投与され得るSEH及び脂肪酸アミドヒドロラーゼの二重阻害剤(FAAH;NCBI遺伝子ID:2166)としては、国際公開第2017/160861号に記載される化合物が挙げられる。
【0188】
同時投与され得るマイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼ8(MAP3K8、腫瘍進行遺伝子座2、TPL2;NCBI遺伝子ID:1326)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、GS-4875、GS-5290、BHM-078、並びに例えば、国際公開第2006/124944号、国際公開第2006/124692号、国際公開第2014/064215号、国際公開第2018/005435号、Teli,et al.,J Enzyme Inhib Med Chem.(2012)27(4):558-70;Gangwall,et al.,Curr Top Med Chem.(2013)13(9):1015-35;Wu,et al.,Bioorg Med Chem Lett.(2009)19(13):3485-8;Kaila,et al.,Bioorg Med Chem.(2007)15(19):6425-42;及びHu,et al.,Bioorg Med Chem Lett.(2011)21(16):4758-61に記載されるものが挙げられる。
【0189】
腫瘍酸素化剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、腫瘍酸素化若しくは再酸素化を促進若しくは増強するか、又は腫瘍低酸素状態を防止若しくは低減する薬剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な薬剤としては、例えば、低酸素誘導因子-1α(HIF-1α)阻害剤、例えば、PT-2977、PT-2385;VEGF阻害剤、例えば、ベバシズマブ、IMC-3C5、GNR-011、タニビルマブ、LYN-00101、ABT-165;並びに/又は例えば、国際公開第2007/137767号、国際公開第2007/139791号、国際公開第2014/107171号、及び国際公開第2016/149562号に記載されている、OMX-302及びHNOXタンパク質などの酸素キャリアタンパク質(例えば、ヘム-一酸化窒素及び/又は酸素結合タンパク質(HNOX))が挙げられる。
【0190】
免疫療法剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、免疫療法剤と更に組み合わされる。同時投与され得る免疫療法剤の例としては、アバゴボマブ、ABP-980、アデカツムマブ、アフツムマブ、アレムツズマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アナツモマブ、アルシツノマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベバシズマブのバイオシミラー、ビバツズマブ、ブリナツマブ、ブレンツキシマブ、カンツズマブ、カツマキソマブ、CC49、セツキシマブ、シタツズマブ、シクスツムマブ、クリバツズマブ、コナツムマブ、ダセツズマブ、ダロツズマブ、ダラツズマブ、デツモマブ、ジヌツキシマブ、ドロジツマブ、デュリゴツマブ、ドゥシギツマブ、エクロメキシマブ、エミベツズマブ、エンシツズマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、ファルレツズマブ、フィギツムマブ、フランボツマブ、フツキシマブ、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ、グレンバツムマブ、イブリツモマブ、イゴボマブ、イムガツズマブ、インダツキシマブ、イノツモマブ、インテツムマブ、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX-010、BMS-734016、及びMDX-101)、イラツムマブ、ラベツズマブ、レクサツムマブ、リンツズマブ、ロルボツズマブ、ルカツムマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、ミンレツズマブ、ミツモマブ、モキセツモマブ、モキセツモマブパスードトクス、ナプツモマブ、ナルナツマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、ノフェツモマブ、OBI-833、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オナルツズマブ、オポルツズマブ、オレゴボマブ、パニツムマブ、パルサツズマブ、パスドトクス、パトリツマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ピンツモマブ、プリツムマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、リロツムマブ、リツキシマブ、ロバツムマブ、サマリズマブ、サツモマブ、シブロツズマブ、シルツキシマブ、ソリトマブ、シムツズマブ、タカツズマブ、タプリツモマブ、テナツモマブ、テプロツムマブ、ティガツズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、トラスツズマブのバイオシミラー、ツコツズマブ、ウビリツキシマブ、ベルツズマブ、ボルセツズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブ、及び3F8が挙げられるが、これらに限定されない。リツキシマブは、辺縁帯リンパ腫、WM、CLL、及び小リンパ球性リンパ腫が含まれる、緩慢進行性B細胞がんを治療するために使用され得る。リツキシマブ及び化学療法剤の組み合わせは、特に有効である。
【0191】
例示された治療用抗体は、更にインジウム-111、イットリウム-90(90Yクリバツズマブ)、又はヨウ素131などの放射性同位体粒子で標識され得るか、又はそれらと組み合わせられ得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、抗体薬物コンジュゲート(ADC)である。共投与され得る例示的なADCとしては、限定されるものではないが、上記及び本明細書(例えば、表B)に列挙されるタンパク質又は抗原を標的とする薬物コンジュゲート化抗体、その断片、又は抗体ミメティックが挙げられる。共投与され得る例示的なADCとしては、限定されるものではないが、ゲムツズマブ、ブレンツキシマブ、トラスツズマブ、イノツズマブ、グランバツムマブ、アネツマブ、ミルベツキシマブ、デパツキシズマブ、ノバルピツズマブ、バダスツキシマブ、ラベツズマブ、サクツズマブ、リファスツズマブ、インデュサツマブ、ポラツズマブ、ピナツズマブ、コルツキシマブ、インダツキシマブ、ミラツズマブ、ロバルピツズマブ、ABBV-011、ABBV-2029、ABBV-321、ABBV-647、MLN0264(抗GCC、グアニリルシクラーゼC)、T-DM1(トラツズマブエムタンシン、Kadcycla);SYD985(抗HER2、デュオカルマイシン)、ミラツズマブドキソルビシン(hCD74-DOX)、DCDT2980S、ベランタマブマフォドチン(GSK2857916)、ポラツズマブベドチン(RG-7596)、SGN-CD70A、SGN-CD19A、イノツズマブオゾガマイシン(CMC-544)、ロルボツズマブメルタンシン、SAR3419、サシツズマブゴビテカン、エンホルツマブベドチン(ASG-22ME)、ASG-15ME、DS-8201((トラスツズマブデルウクテカン)、225Ac-リンツズマブ、U3-1402、177Lu-テトラキセタン-テツロマ、チソツマブベドチン、アネツマブラブタンシン、CX-2009、SAR-566658、W-0101、ABBV-085、ゲムツズマブオゾガマイシン、ABT-414、グレンバツムマブベドチン(CDX-011)、ラベツズマブゴビテカン(IMMU-130)、サクツズマブゴビテカン(IMMU-132;TRODELVY(商標))、リファスズマブベドチン、(RG-7599)、ミラツズマブドキソルビシン(IMMU-110)、インダツキシマブラブタンシン(BT-062)、ピナツズマブベドチン(RG-7593)、SGN-LIV1A、SGN-CD33A、SAR566658、MLN2704、SAR408701、ロバルブスピズマブテシリン、ABBV-399、AGS-16C3F、ASG-22ME、AGS67E、AMG172、AMG595、AGS-15E、BAY1129980、BAY1187982、BAY94-934(アネツマブラブタンシン)、GSK2857916、Humax-TF-ADC(チソツマブベドチン)、IMGN289、IMGN529、IMGN853(ミルベツキシマブソラブタンシン)、LOP628、PCA062、MDX-1203、MEDI-547、PF-06263507、PF-06647020、PF-06647263、PF-06664178、PF-06688992、PF-06804103、RG7450、RG7458、RG7598、SAR566658、SGN-CD33A、DS-1602、及びDS-7300、DS-6157、DS-6000、TAK-164、MEDI2228、MEDI7247、AMG575が挙げられる。同時投与され得るADCは、例えば、Lambert,et al.,Adv Ther(2017)34:1015-1035及びde Goeij,Current Opinion in Immunology(2016)40:14-23に記載されている。
【0193】
薬物コンジュゲート化抗体、その断片、又は抗体ミメティックにコンジュゲートされ得る例示的な治療薬(例えば、抗がん剤又は抗腫瘍剤)としては、限定されるものではないが、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、カリケアミシン、アンサミトシン、マイタンシン又はその類似体(例えば、メルタンシン/エムタンシン(DM1)、ラブタンシン/ソラブタンシン(DM4))、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)DNA架橋剤SC-DR002(D6.5)、デュオカルマイシン、微小管阻害剤(MTI)(例えば、タキサン、ビンカアルカロイド、エポチロン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)又はその二量体、デュオカルマイシン(A、B1、B2、C1、C2、D、SA、CC-1065)及び本明細書に記載される他の抗がん剤又は抗腫瘍薬が挙げられる。
【0194】
がん遺伝子治療及び細胞療法
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、がん遺伝子療法及び細胞療法と更に組み合わされる。がん遺伝子治療及び細胞療法としては、変異又は変化した遺伝子を置換するための正常遺伝子のがん細胞への挿入;変異した遺伝子をサイレンシングするための遺伝子修飾;がん細胞を直接死滅させるための遺伝的アプローチ、例えば、がん細胞に対する免疫応答を増強するために、又は患者自身の免疫系(T細胞又はナチュラルキラー細胞)を活性化して、がん細胞を死滅させるか、若しくはがん細胞を発見及び死滅させるために、患者自身の免疫系の大部分を置き換えるように設計された免疫細胞の注入;細胞活性を改変して、がんに対する内因的免疫応答性を更に変化させるための遺伝的アプローチが挙げられる。
【0195】
細胞療法
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、1つ以上の細胞療法剤と更に組み合わされる。例示的な細胞療法としては、免疫細胞の集団の1つ以上の同時投与が挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞、NK-T細胞、T細胞、ガンマデルタT細胞、B細胞、サイトカイン誘導性キラー(CIK)細胞、マクロファージ(MAC)細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、顆粒球、自然リンパ細胞、巨核球、単球、マクロファージ、血小板、胸腺細胞、骨髄細胞、及び/又は樹状細胞(DC)である。いくつかの実施形態では、細胞療法は、T細胞療法、例えば、α/βTCR T細胞、γ/δTCR T細胞、制御性T(Treg)細胞及び/又はTRuC(商標)T細胞の集団を同時投与することを伴う。いくつかの実施形態では、細胞療法は、NK細胞療法、例えば、NK-92細胞を同時投与することを伴う。必要に応じて、細胞療法は、対象に対して自家、同系、又は同種異系である細胞の同時投与を伴い得る。
【0196】
いくつかの実施形態では、細胞療法は、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞の同時投与を伴う。特定の実施形態では、免疫細胞の集団は、CARを発現するように操作され、CARは、がん抗原結合ドメインを含む。他の実施形態では、免疫細胞の集団は、腫瘍細胞の表面に提示された腫瘍由来ペプチドを標的とするように操作されたT細胞受容体(TCR)を発現するように操作される。一実施形態では、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞は、T細胞である。別の実施形態では、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞は、NK細胞である。
【0197】
CARの構造に関して、いくつかの実施形態では、CARは、抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、細胞内ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、共刺激ドメイン、又は一次シグナル伝達ドメイン及び共刺激ドメインの両方を含む。ある特定の実施形態では、主要シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータ、CD3ガンマ、CD3デルタ、CD3エプシロン、一般的なFcRガンマ(FCERIG)、FcRベータ(Fcエプシロン、Rlb)、CD79a、CD79b、FcガンマRIIa、DAP10、及びDAP12、4-1BB/CD137、活性化NK細胞受容体、免疫グロブリンタンパク質、B7-H3、BAFFR、BLAME(SLAMF8)、BTLA、CD100(SEMA4D)、CD103、CD160(BY55)、CD18、CD19、CD19a、CD2、CD247、CD27、CD276(B7-H3)、CD28、CD29、CD3デルタ、CD3イプシロン、CD3ガンマ、CD30、CD4、CD40、CD49a、CD49D、CD49f、CD69、CD7、CD84、CD8アルファ、CD8ベータ、CD96(Tactile)、CD11a、CD11b、CD11c、CD11d、CDS、CEACAM1、CRT AM、サイトカイン受容体、DAP-10、DNAM1(CD226)、Fcガンマ受容体、GADS、GITR、HVEM(LIGHTR)、IA4、ICAM-1、ICAM-1、Igアルファ(CD79a)、IL-2Rベータ、IL-2Rガンマ、IL-7Rアルファ、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、インテグリン、ITGA4、ITGA4、ITGA6、ITGAD、ITGAE、ITGAL、ITGAM、ITGAX、ITGB2、ITGB7、ITGB1、KIRDS2、LAT、LFA-1、LFA-1、CD83に結合するリガンド、LIGHT、LIGHT、LTBR、Ly9(CD229)、Ly108)、リンパ球機能関連抗原-1(LFA-1;CD1-1a/CD18)、MHCクラス1分子、NKG2C、NKG2D、NKp30、NKp44、NKp46、NKp80(KLRF1)、OX-40、PAG/Cbp、プログラム死-1(PD-1)、PSGL1、SELPLG(CD162)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAMタンパク質)、SLAM(SLAMF1;CD150;IPO-3)、SLAMF4(CD244;2B4)、SLAMF6(NTB-A、SLAMF7、SLP-76、TNF受容体タンパク質、TNFR2、TNFSF14、Tollリガンド受容体、TRANCE/RANKL、VLA1、若しくはVLA-6、又は断片、切断、若しくはそれらの組み合わせを含む。
【0198】
一部の実施形態では、共刺激ドメインは、CD27、CD28、4-1BB(CD137)、OX40、CD30、CD40、PD-1、ICOS、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、リンパ球機能関連抗原-1(LFA-1)、MYD88、B7-H3、CD83と特異的に結合するリガンド、CDS、ICAM-1、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRFI)、CD19、CD4、CD8アルファ、CD8ベータ、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1A(NCBI遺伝子ID:909)、CD1B(NCBI遺伝子ID:910)、CD1C(NCBI遺伝子ID:911)、CD1D(NCBI遺伝子ID:912)、CD1E(NCBI遺伝子ID:913)、ITGAM、ITGAX、ITGB1、CD29、ITGB2(CD18、LFA-1)、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP-76、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46及びNKG2Dからなる群から選択される1つ以上のタンパク質の機能ドメインを含む。
【0199】
いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、T細胞受容体のアルファ、ベータ、又はゼータ鎖、CD28、CD3イプシロン、CD3デルタ、CD3ガンマ、CD45、CD4、CD5、CD7、CD8アルファ、CD8ベータ、CD9、CD11a、CD11b、CD11c、CD11d、CD16、CD18、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD19、CD19a、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、CD1A、CD1B、CD1C、CD1D、CD1E、ITGAE、CD103、ITGAL、ITGAM、ITGAX、ITGB1、ITGB2、ITGB7、CD29、ITGB2(LFA-1、CD18)、ITGB7、TNFR2、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(TACTILE)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2D、NKG2C活性化NK細胞受容体、免疫グロブリンタンパク質、BTLA、CD247、CD276(B7-H3)、CD30、CD84、CDS、サイトカイン受容体、Fcガンマ受容体、GADS、ICAM-1、Igアルファ(CD79a)、インテグリン、LAT、CD83と結合するリガンド、LIGHT、MHCクラス1分子、PAG/Cbp、TNFSF14、Tollリガンド受容体、TRANCE/RANKL、又はそれらの断片、切断若しくは組み合わせからなる群から選択されるタンパク質に由来する膜貫通ドメインを含む。
【0200】
いくつかの実施形態では、CARはヒンジドメインを含む。ヒンジドメインは、CD2、CD3デルタ、CD3イプシロン、CD3ガンマ、CD4、CD7、CD8アルファ、CD8ベータ、CD11a(ITGAL)、CD11b(ITGAM)、CD11c(ITGAX)、CD11d(ITGAD)、CD18(ITGB2)、CD19(B4)、CD27(TNFRSF7)、CD28、CD28T、CD29(ITGB1)、CD30(TNFRSF8)、CD40(TNFRSF5)、CD48(SLAMF2)、CD49a(ITGA1)、CD49d(ITGA4)、CD49f(ITGA6)、CD66a(CEACAM1)、CD66b(CEACAM8)、CD66c(CEACAM6)、CD66d(CEACAM3)、CD66e(CEACAM5)、CD69(CLEC2)、CD79A(B細胞抗原受容体複合体関連アルファ鎖)、CD79B(B細胞抗原受容体複合体関連ベータ鎖)、CD84(SLAMF5)、CD96(Tactile)、CD100(SEMA4D)、CD103(ITGAE)、CD134(OX40)、CD137(4-1BB)、CD150(SLAMF1)、CD158A(KIR2DL1)、CD158B1(KIR2DL2)、CD158B2(KIR2DL3)、CD158C(KIR3DP1)、CD158D(KIRDL4)、CD158F1(KIR2DL5A)、CD158F2(KIR2DL5B)、CD158K(KIR3DL2)、CD160(BY55)、CD162(SELPLG)、CD226(DNAM1)、CD229(SLAMF3)、CD244(SLAMF4)、CD247(CD3-ゼータ)、CD258(LIGHT)、CD268(BAFFR)、CD270(TNFSF14)、CD272(BTLA)、CD276(B7-H3)、CD279(PD-1)、CD314(NKG2D)、CD319(SLAMF7)、CD335(NK-p46)、CD336(NK-p44)、CD337(NK-p30)、CD352(SLAMF6)、CD353(SLAMF8)、CD355(CRTAM)、CD357(TNFRSF18)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、LFA-1(CD11a/CD18)、NKG2C,DAP-10、ICAM-1、NKp80(KLRF1)、IL-2Rベータ、IL-2Rガンマ、IL-7Rアルファ、LFA-1、SLAMF9、LAT、GADS(GrpL)、SLP-76(LCP2)、PAG1/CBP、CD83リガンド、Fcガンマ受容体、MHCクラス1分子、MHCクラス2分子、TNF受容体タンパク質、免疫グロブリンタンパク質、サイトカイン受容体、インテグリン、活性化NK細胞受容体、又はTollリガンド受容体、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgD、IgE、IgM、又はそれらの断片若しくは組み合わせからなる群から選択されるタンパク質に由来し得る。
【0201】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるTCR若しくはCAR抗原結合ドメイン又は免疫療法剤(例えば、単一特異性若しくは多重特異性抗体又はその抗原結合断片又は抗体ミメティック)は、腫瘍関連抗原(TAA)に結合する。いくつかの実施形態では、腫瘍関連抗原は、以下からなる群から選択される:CD19;CD123;CD22;CD30;CD171;CS-1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319、及び19A24とも称される);C型レクチン様分子-1(CLL-1又はCLECLI);CD33;上皮増殖因子受容体バリアントIII(EGFRvlll);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(αNeuSAc(2-8)αNeuSAc(2-3)βDGaip(1-4)bDGIcp(1-1)Cer);ガングリオシドGM3(αNeuSAc(2-3)βDGalp(1-4)βDGlcp(1-1)Cer);GM-CSF受容体;TNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA);Bリンパ球細胞接着分子;Tn抗原((Tn Ag)又は(GaINAcu-Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);受容体型チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(RORI);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;がん胎児性抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);KIT(CD117);インターロイキン-13受容体サブユニットα-2(IL-13Ra2又はCD213A2);メソテリン;インターロイキン11受容体α(IL-11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);プロテアーゼセリン21(テスチシン又はPRSS21);血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2);HLAクラスI抗原A-2α;HLA抗原;ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来増殖因子受容体β(PDGFR-β);ステージ特異的胎児性抗原-4(SSEA-4);CD20;デルタ様3(DLL3);葉酸受容体α;葉酸受容体β、GDNFα4受容体、受容体型チロシンプロテインキナーゼ、ERBB2(Her2/neu);ムチン1、細胞表面結合型(MUC1);APRIL受容体;ADPリボシルシクラーゼ-1;Ephb4チロシンキナーゼ受容体、DCAMKL1セリンスレオニンキナーゼ、アスパラギン酸β-ヒドロキシラーゼ、上皮増殖因子受容体(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);プロスターゼ;前立腺酸性ホスファターゼ(PAP);伸長因子2変異型(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質α(FAP);インスリン様増殖因子1受容体(IGF-I受容体)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(プロソーム、マクロペイン)サブユニット、β型、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);切断点クラスター領域(BCR)及びアベルソンマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(abl)(bcr-abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質;チロシナーゼ;エフリンA型受容体2(EphA2);エフリンA型受容体3(EphA3)、フコシルGM1;シアリルルイス接着分子(sLe);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA);o-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2);葉酸受容体β;腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R);前立腺Iの6つの膜貫通上皮抗原(STEAP1);クローディン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR);Gタンパク質共役受容体クラスCグループ5メンバーD(GPRCSD);IL-15受容体(IL-15);X染色体オープンリーディングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアル酸;胎盤特異的1(PLAC1);globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分;乳腺分化抗原(NY-BR-1);ウロプラキン2(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1);アドレナリン受容体β3(ADRB3);パネキシン3(PANX3);Gタンパク質共役受容体20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、遺伝子座K9(LY6K);嗅覚受容体51E2(ORS IE2);TCRγ代替リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY-ESO-1);がん/精巣抗原2(LAGE-la);黒色腫関連抗原1(MAGEA1);黒色腫関連抗原3(MAGE-A3);黒色腫関連抗原4(MAGE-A4);T細胞受容体β2鎖C;染色体12pに位置するETS転座バリアント遺伝子6(ETV6-AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2);黒色腫がん精巣抗原-1(MADCT-1);黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53(p53);p53変異体;プロスタイン;スルビビン;テロメラーゼ;前立腺がん腫瘍抗原-1(PCTA-1又はガレクチン8)、T細胞により認識される黒色腫抗原1(MelanA又はMARTI);ラット肉腫(Ras)変異体;ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT);肉腫転座切断点;黒色腫アポトーシス阻害因子(ML-IAP);ERG(膜貫通型プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N-アセチルグルコサミニル転移酵素V(NA17);ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3);アンドロゲン受容体;サイクリン-A1;サイクリンB1;v-myc鳥類骨髄腫ウイルスがん遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2);チトクロムP450 1B1(CYP IBI);CCCTC結合剤(亜鉛フィンガタンパク質)様(BORIS又はBrother of the Regulator of Imprinted Sites)、T細胞により認識される扁平上皮がん抗原3(SART3);ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES I);リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK);Aキナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4);ペプチドグリカン認識タンパク質、滑膜肉腫、X切断点2(SSX2);終末糖化産物用受容体(RAGE-I);腎ユビキタス1(RUI);腎ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒト乳頭腫ウイルスE6(HPV E6);ヒト乳頭腫ウイルスE7(HPV E7);腸内カルボキシルエステラーゼ;熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIRI);IgA受容体のFc断片(FCAR又はCD89);白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄間質細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン-2(GPC2);グリピカン-3(GPC3);Fc受容体様5(FCRL5);及び免疫グロブリンλ様ポリペプチド1(IGLL1)。いくつかの実施形態では、標的は、MHCに提示される腫瘍関連抗原のエピトープである。
【0202】
いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、CD150、5T4、ActRIIA、B7、TNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA)、CA-125、CCNA1、CD123、CD126、CD138、CD14、CD148、CD15、CD19、CD20、CD200、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD261、CD262、CD30、CD33、CD362、CD37、CD38、CD4、CD40、CD40L、CD44、CD46、CD5、CD52、CD53、CD54、CD56、CD66a-d、CD74、CD8、CD80、CD92、CE7、CS-1、CSPG4、ED-Bフィブロネクチン、EGFR、EGFRvIII、EGP-2、EGP-4、EPHa2、ErbB2、ErbB3、ErbB4、FBP、HER1-HER2の組み合わせ、HER2-HER3の組み合わせ、HERV-K、HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp120、HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp41、HLA-DR、HLAクラスI抗原αG、HM1.24、K-Ras GTPアーゼ、HMW-MAA、Her2、Her2/neu、IGF-1R、IL-11Rα、IL-13R-α2、IL-2、IL-22R-α、IL-6、IL-6R、Ia、Ii、L1-CAM、L1-細胞接着分子、ルイスY、Ll-CAM、MAGE A3、MAGE-A1、MART-1、MUC1、NKG2Cリガンド、NKG2Dリガンド、NYESO-1、OEPHa2、PIGF、PSCA、PSMA、ROR1、T101、TAC、TAG72、TIM-3、TRAIL R1、TRAIL R1(DR4)、TRAIL-R2(DR5)、VEGF、VEGFR2、WTI、Gタンパク質共役受容体、アルファフェトプロテイン(AFP)、血管新生剤、外来性の同族結合分子(ExoCBM)、がん遺伝子産物、抗葉酸受容体、c-Met、がん胎児性抗原(CEA)、サイクリン(D1)、エフリンB2、上皮性腫瘍抗原、エストロゲン受容体、胎児アセチルコリンe受容体、葉酸結合タンパク質、gp100、B型肝炎表面抗原、エプスタインバー核抗原1、潜在性膜タンパク質1、分泌タンパク質BARF1、P2X7プリン受容体、シンデカン-1、κ鎖、κ軽鎖、kdr、λ鎖、リビン、黒色腫関連抗原、メソテリン、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、ムチン16(MUC16)、変異型p53、変異型ras、壊死抗原、がん胎児性抗原、ROR2、プロゲステロン受容体、前立腺特異抗原、tEGFR、テネイシン、P2-ミクログロブリン、Fc受容体様5(FcRL5)から選択される。
【0203】
細胞療法の例としては、AMG-119、Algenpantucel-L、ALOFISEL(登録商標)、Sipuleucel-T、(BPX-501)rivogenlecleucel米国特許出願公開第9089520号、国際公開第2016/100236号、AU-105、ACTR-087、活性化同種ナチュラルキラー細胞CNDO-109-AANK、MG-4101、AU-101、BPX-601、FATE-NK100、LFU-835造血幹細胞、Imilecleucel-T、baltaleucel-T、PNK-007、UCARTCS1、ET-1504、ET-1501、ET-1502、ET-190、CD19-ARTEMIS、ProHema、FT-1050治療による骨髄幹細胞療法、CD4CARNK-92細胞、SNK-01、NEXI-001、CryoStim、AlloStim、レンチウイルス形質導入huCART-meso細胞、CART-22細胞、EGFRt/19-28z/4-1BBL CAR T細胞、自家4H11-28z/fIL-12/EFGRt T細胞、CCR5-SBC-728-HSPC、CAR4-1BBZ、CH-296、dnTGFbRII-NY-ESOc259T、Ad-RTS-IL-12、IMA-101、IMA-201、CARMA-0508、TT-18、CMD-501、CMD-503、CMD-504、CMD-502、CMD-601、CMD-602、CSG-005、LAAP T細胞療法、PD-1ノックアウトT細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗MUC1 CAR T細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗MUC1 CAR T細胞療法+PD-1ノックアウトT細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗KRAS G12D mTCR PBL、抗CD123 CAR T細胞療法、抗変異新抗原TCR T細胞療法、腫瘍ライセート/MUC1/スルビビンPepTivator負荷樹状細胞ワクチン、自家樹状細胞ワクチン(転移性悪性黒色腫、皮内/静脈内)、抗LeY-scFv-CD28-ゼータCAR T細胞、PRGN-3005、iC9-GD2-CAR-IL-15 T-細胞、HSC-100、ATL-DC-101、MIDRIX4-LUNG、MIDRIXNEO、FCR-001、PLX幹細胞療法、MDR-101、GeniusVac-Mel4、ilixadencel、同種間葉系幹細胞療法、romyelocel L、CYNK-001、ProTrans、ECT-100、MSCTRAIL、dilanubicel、FT-516、ASTVAC-2、E-CEL UVEC、CK-0801、同種アルファ/ベータCD3+T細胞及びCD19+B細胞枯渇幹細胞(血液疾患、TBX-1400、HLCN-061、臍帯由来Hu-PHEC細胞(血液悪性腫瘍/再生不良性貧血)、AP-011、apceth-201、apceth-301、SENTI-101、幹細胞療法(膵臓がん)、ICOVIR15-cBiTE、CD33HSC/CD33 CAR-T、PLX-Immune、SUBCUVAX、CRISPR同種ガンマ-デルタT細胞ベースの遺伝子療法(がん)、エクスビボCRISPR同種健康ドナーNK細胞ベースの遺伝子療法(がん)、エクスビボ同種人工多能性幹細胞由来NK細胞ベースの遺伝子療法(固形腫瘍)、及び抗CD20 CAR T細胞療法(非ホジキンリンパ腫)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0204】
腫瘍を標的とするための追加の薬剤
腫瘍を標的とするための追加の薬剤としては、ET-1402、及びAFP-TCRなどのアルファ-フェトプロテイン調節剤;炭疽菌毒素受容体1モジュレーター、例えば、抗TEM8 CAR T細胞療法;bb-2121(ide-cel)、bb-21217、JCARH125、UCART-BCMA、ET-140、MCM-998、LCAR-B38M、CART-BCMA、SEA-BCMA、BB212、ET-140、P-BCMA-101、AUTO-2(APRIL-CAR)、JNJ-68284528などのTNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA);抗CLL-1抗体(例えば、国際出願PCT/US/2017/025573号参照);KD-045などの抗PD-L1-CARタンク細胞療法;抗PD-L1 t-haNK、例えば、PD-L1 t-haNK;抗CD45抗体、例えば、131I-BC8(lomab-B);抗HER3抗体、例えば、LJM716、GSK2849330;APRIL受容体モジュレーター、例えば、抗BCMA CAR T細胞療法、Descartes-011;ADPリボシルシクラーゼ-1/APRIL受容体モジュレーター、例えば、抗BCMA/抗CD38二重CAR T細胞療法;CART-ddBCMA;B7ホモログ6、例えば、CAR-NKp30及びCAR-B7H6;Bリンパ球抗原CD19、例えば、TBI-1501、CTL-119 huCART-19 T細胞、liso-cel、JCAR-015米国特許第7446190号、JCAR-014、JCAR-017(国際公開第2016/196388号、同第2016/033570号、同第2015/157386号)、アキシカブタゲンシロルユーセル(KTE-C19、Yescarta(登録商標))、KTE-X19、米国特許第7741465号、同第6319494号、UCART-19、EBV-CTL、Tチサゲンレクルユーセル-T(CTL019)、国際公開第2012/079000号、同第2017049166号、CD19CAR-CD28-CD3ζ-EGFRt発現T細胞、CD19/4-1BBL武装化CAR T細胞療法、C-CAR-011、CIK-CAR.CD19、CD19CAR-28-ζT細胞、PCAR-019、MatchCART、DSCAR-01、IM19 CAR-T、TC-110;抗CD19 CAR T細胞療法(B細胞急性リンパ芽球性白血病、マレーシア国民大学);抗CD19 CAR T細胞療法(急性リンパ芽球性白血病/非ホジキンリンパ腫、ハイデルベルク大学病院)、抗CD19 CAR T細胞療法(IL-6発現抑制、がん、Shanghai Unicar-Therapy Bio-medicine Technology)、MB-CART2019.1(CD19/CD20)、GC-197(CD19/CD7)、CLIC-1901、ET-019003、抗CD19-STAR-T細胞、AVA-001、BCMA-CD19 cCAR(CD19/APRIL)、ICG-134、ICG-132(CD19/CD20)、CTA-101、WZTL-002、抗CD19/抗CD20二重CAR T細胞(慢性リンパ性白血病/B細胞リンパ腫)、HY-001、ET-019002、YTB-323、GC-012(CD19/APRIL)、GC-022(CD19/CD22)、CD19CAR-CD28-CD3ζ-EGFRt発現Tn/mem;UCAR-011、ICTCAR-014、GC-007F、PTG-01、CC-97540;GC-007Gなどの同種抗CD19 CART細胞;APRIL受容体モジュレーター;SLAMファミリーメンバー7モジュレーター、BCMA-CS1 cCAR;ADCTA-SSI-Gなどの自家樹状細胞腫瘍抗原(ADCTA);Bリンパ球抗原CD20、例えば、ACTR707 ATTCK-20、PBCAR-20A;LB-1905などのCD20 CARを発現する同種T細胞;Bリンパ球抗原CD19/Bリンパ球抗原22、例えば、TC-310;Bリンパ球抗原22細胞接着、例えば、UCART-22、JCAR-018国際公開第2016/090190号;NY-ESO-1モジュレーター、例えば、GSK-3377794、TBI-1301、GSK3537142;炭酸脱水酵素、例えば、DC-Ad-GMCAIX;カスパーゼ9自殺遺伝子、例えば、CaspaCIDe DLI、BPX-501;CCR5、例えば、SB-728;CCR5遺伝子阻害剤/TAT遺伝子/TRIM5遺伝子刺激因子、例えば、CCR5 shRNA/TRIM5α/TARデコイレンチウイルスベクター形質導入自家CD34陽性造血前駆細胞;CDw123、例えば、MB-102、IM-23、JEZ-567、UCART-123;CD4、例えば、ICG-122;CD5モジュレーター、例えば、CD5.28z CART細胞;抗CD22、例えば、抗CD22 CART;抗CD30、例えば、TT-11;LB-1910などの二重抗CD33/抗CLL 1;CD40リガンド、例えば、BPX-201、MEDI5083;CD56、例えば、同種異系CD56陽性CD3陰性ナチュラルキラー細胞(骨髄性悪性腫瘍);CD19/CD7モジュレーター、例えば、GC-197;T細胞抗原CD7モジュレーター、例えば、抗CD7 CAR T細胞療法(CD7陽性血液系腫瘍);CD123モジュレーター、例えば、UniCAR02-T-CD123;抗CD276、例えば、抗CD276 CART;CEACAMタンパク質5モジュレーター、例えば、MG7-CART;クローディン6、例えば、CSG-002;クローディン18.2、例えば、LB-1904;クロロトキシン、例えば、CLTX-CART;EBV標的、例えば、CMD-003;MUC16EGFR、例えば、自家4H11-28z/fIL-12/EFGRt T細胞;エンドヌクレアーゼ、例えば、PGN-514、PGN-201;エプスタインバーウイルス特異的Tリンパ球、例えば、TT-10;エプスタインバー核抗原1/潜在膜タンパク質1/分泌タンパク質BARF1モジュレーター、例えば、TT-10X;Erbb2、例えば、CST-102、CIDeCAR;ガングリオシド(GD2)、例えば、4SCAR-GD2;γδT細胞、例えば、ICS-200;葉酸加水分解酵素1(FOLH1、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、PSMA;NCBI遺伝子番号:2346)、例えば、CIK-CAR.PSMA、CART-PSMA-TGFβRDN、P-PSMA-101;グリピカン-3(GPC3)、例えば、TT-16、GLYCAR;ヘモグロビン、例えば、PGN-236;肝細胞増殖因子受容体、例えば、抗cMet RNA CAR T;HLAクラスI抗原A-2αモジュレーター、例えば、FH-MCVA2TCR;HLAクラスI抗原A-2α/黒色腫関連抗原4モジュレーター、例えば、ADP-A2M4CD8;HLA抗原モジュレーター、例えば、FIT-001、NeoTCR-P1;KITE-439などのヒトパピローマウイルスE7タンパク質(例えば、国際出願PCT/US2015/033129号参照);ICAM-1モジュレーター、例えば、AIC-100;免疫グロブリンγFc受容体III、例えば、ACTR087;IL-12、例えば、DC-RTS-IL-12;IL-12アゴニスト/ムチン16、例えば、JCAR-020;IL-13α2、例えば、MB-101;PRGN-3006、ALT-803などのIL-15受容体アゴニスト;インターロイキン-15/Fc融合タンパク質(例えば、XmAb24306)、組換えインターロイキン-15(例えば、AM0015、NIZ-985)、ペグ化IL-15(例えば、NKTR-255);IL-2、例えば、CST-101;インターフェロンαリガンド、例えば、自家腫瘍細胞ワクチン+全身性CpG-B+IFN-α(がん);K-Ras GTPアーゼ、例えば、抗KRAS G12V mTCR細胞療法;神経細胞接着分子L1 L1CAM(CD171)、例えば、JCAR-023;潜在膜タンパク質1/潜在膜タンパク質2、例えば、Ad5f35-LMPd1-2形質導入自家樹状細胞;MART-1黒色腫抗原モジュレーター、例えば、MART-1 F5 TCR遺伝子操作PBMC;黒色腫関連抗原10、例えば、MAGE-A10C796T MAGE-A10 TCR;KITE-718などの黒色腫関連抗原3/黒色腫関連抗原6(MAGE A3/A6)(例えば、PCT/米国特許出願公開第2013/059608号を参照されたい);メソテリン、例えば、CSG-MESO、TC-210;ムチン1モジュレーター、例えば、ICTCAR-052、Tn MUC-1 CAR-T、ICTCAR-053;抗MICA/MICB、例えば、CYAD-02;NKG2D、例えば、NKR-2;Ntrkr1チロシンキナーゼ受容体、例えば、JCAR-024;PRAMET細胞受容体、例えば、BPX-701;前立腺幹細胞抗原モジュレーター、例えば、MB-105;ラウンドアバウトホモログ1モジュレーター、例えば、ATCG-427;ペプチドグリカン認識タンパク質モジュレーター、例えば、Tag-7遺伝子改変自家腫瘍細胞ワクチン;PSMA-CAR T細胞療法((レンチウイルスベクター、去勢抵抗性前立腺がん)などのPSMA;SLAMファミリーメンバー7モジュレーター、例えば、IC9-Luc90-CD828Z;TGFβ受容体モジュレーター、例えば、DNR.NPC T細胞;Tリンパ球、例えば、TT-12;Tリンパ球刺激因子、例えば、ATL-001;TSH受容体モジュレーター、例えば、ICTCAR-051;LN-144、LN-145などの腫瘍浸潤リンパ球;及び/又は、JTCR-016、WT1-CTL、ASP-7517などのWilms腫瘍タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0205】
MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載の抗CD47剤又は抗SIRPα剤は、MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1、TM;EAT;MCL1L;MCL1S;Mcl-1;BCL2L3;MCL1-ES;bcl2-L-3;mcl1/EAT;NCBI遺伝子ID:4170)の阻害剤と組み合わされる。MCL1阻害剤の例としては、AMG-176、AMG-397、S-64315、及びAZD-5991、483-LM、A-1210477、UMI-77、JKY-5-037、並びに国際公開第2018/183418号、国際公開第2016/033486号、国際公開第2019/222112号、及び国際公開第2017/147410号に記載されたものが挙げられる。
【0206】
サイトカイン誘導性SH2含有タンパク質(CISH)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、サイトカイン誘導性SH2含有タンパク(CISH;CIS;G18;SOCS;CIS-1;BACTS2;NCBI遺伝子ID:1154)の阻害剤と更に組み合わされる。CISH阻害剤の例としては、国際公開第2017/100861号、国際公開第2018/075664号及び国際公開第2019/213610号に記載されているものが挙げられる。
【0207】
遺伝子編集剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、遺伝子編集剤と更に組み合わされる。共投与され得る例示的な遺伝子編集系としては、限定されるものではないが、CRISPR/Cas9系、ジンクフィンガーヌクレアーゼ系、TALEN系、ホーミングエンドヌクレアーゼ系(例えば、ARCUS)、及びホーミングメガヌクレアーゼ系が挙げられる。
【0208】
不特定の標的を有する他の薬物
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)は、は、ヒト免疫グロブリン(10%液体製剤)、Cuvitru(ヒト免疫グロブリン(20%溶液))、レボホリナート二ナトリウム、IMSA-101、BMS-986288、IMUNO BGC Moreau RJ、R-OKY-034F、GP-2250、AR-23、レボホリン酸カルシウム、ポルフィマーナトリウム、RG6160、ABBV-155、CC-99282、カルムスチン含有ポリフェプロサン20、Veregen、ガドキセト酸二ナトリウム、ガドブトロール、ガドテル酸メグルミン、ガドテリドール、99mTc-セスタミビ、ポマリドミド、ピシバニール(pacibanil)、及び/又はバルルビシンと更に組み合わされる。
【0209】
例示的な併用療法
リンパ腫又は白血病併用療法
一部の化学療法剤は、リンパ腫又は白血病を治療するのに好適である。これらの薬剤としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2-1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤ABT-263、βアレチン、BMS-345541ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、PS-341)、ブリオスタチン1、ブルスルファン、カンパス-1H、カルボプラチン、カルフィルゾミブ(カイプロリス(登録商標))、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC-5103、クロラムブシル、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾン)、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クルクミン、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、及びプレドニゾン)、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシン、DT-PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、及びエトポシド)、エンザスタウリン、エポエチンα、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、及びミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、及びリツキシマブ)、フェンレチニド、フィルグラスチム、フラボピリドール、フルダラビン、FR(フルダラビン及びリツキシマブ)、ゲルダナマイシン(17 AAG)、hyperCVAD(超分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、及びシタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチン、及びエトポシド)、イホスファミド、イリノテカン塩酸塩、インターフェロンα-2b、イクサベピロン、レナリドマイド(REVLIMID(登録商標)、CC-5013)、ポマリドミド(POMALYST(登録商標)/IMNOVID(登録商標))リンホカイン活性化キラー細胞、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシル、及びプレドニゾロン)、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、ミトキサントロン塩酸塩、モテキサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オバトクラックス(GX15-070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、ω-3脂肪酸、Omr-IgG-am(WNIG、Omrix)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ(PD0332991)、ペグフィルグラスチム、PEG化リポソームドキソルビシン塩酸塩、ペリホシン、プレドニゾロン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンα、組換えインターロイキン-11、組換えインターロイキン-12、リツキシマブ、R-CHOP(リツキシマブ及びCHOP)、R-CVP(リツキシマブ及びCVP)、R-FCM(リツキシマブ及びFCM)、R-ICE(リツキシマブ及びICE)、及びR MCP(リツキシマブ及びMCP)、R-ロスコビチン(セリシクリブ、CYC202)、サルグラモスチム、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl-779)、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、酒石酸ビノレルビン、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸、又はスベロイル、アニリド、及びヒドロキサム酸)、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))、ベネトクラクス(ABT-199)が挙げられる。
【0210】
1つの改良型アプローチは、モノクローナル抗体が、インジウム-111、イットリウム-90、及びヨウ素-131などの放射性同位体粒子と組み合わされる放射線免疫療法である。併用療法の例としては、限定されるものではないが、ヨウ素-131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))、イットリウム-90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))、及びCHOPを伴うBEXXAR(登録商標)が挙げられる。
【0211】
上記の治療法は、幹細胞移植又は処置で補足され得るか、又はそれらと組み合わされ得る。治療手段としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的療法、酵素阻害療法、放射線全身照射、幹細胞の注入、幹細胞サポートを伴う骨髄切除、インビトロで処理された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素技術、低LETコバルト-60γ線療法、ブレオマイシン、従来の手術、放射線治療、及び非骨髄切除性同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0212】
非ホジキンリンパ腫の併用療法
非ホジキンリンパ腫(NHL)、特にB細胞起源のリンパ腫の治療としては、モノクローナル抗体の使用、標準的な化学療法アプローチ(例えば、全てが任意にリツキシマブ(R)などを含む、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾン)、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、及びプレドニゾン)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、及びミトキサントロン)、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシル、プレドニソロン))、放射免疫療法、及びそれらの組み合わせ、特に抗体療法の化学療法との一体化が挙げられる。
【0213】
NHL/B細胞がんの治療用の非コンジュゲート型モノクローナル抗体の例としては、リツキシマブ、アレムツズマブ、ヒト又はヒト化抗CD20抗体、ルミリキシマブ、抗TNF関連アポトーシス誘導リガンド(抗TRAIL)、ベバシズマブ、ガリキシマブ、エプラツズマブ、SGN-40、及び抗CD74が挙げられる。
【0214】
NHL/B細胞がんの治療に使用される実験的な抗体薬剤の例としては、オファツムマブ、ha20、PRO131921、アレムツズマブ、ガリキシマブ、SGN-40、CHIR-12.12、エプラツズマブ、ルミリキシマブ、アポリズマブ、ミラツズマブ、及びベバシズマブが挙げられる。
【0215】
NHL/B細胞がんの化学療法の標準的レジメンの例としては、CHOP、FCM、CVP、MCP、R-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾン)、R-FCM、R-CVP、及びR-MCPが挙げられる。
【0216】
NHL/B細胞がんの放射免疫療法の例としては、イットリウム90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))及びヨウ素131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))が挙げられる。
【0217】
マントル細胞リンパ腫の併用療法
マントル細胞リンパ腫(MCL)の治療処置としては、併用化学療法、例えば、CHOP、hyperCVAD、及びFCMが挙げられる。これらのレジメンは、併用療法のR-CHOP、hyperCVAD-R、及びR-FCMを形成するように、モノクローナル抗体のリツキシマブで補足され得る。上述の治療法のうちのいずれかは、MCLを治療するために、幹細胞移植又はICEと組み合わされ得る。
【0218】
MCLを治療する代替的アプローチは免疫療法である。1つの免疫療法は、リツキシマブなどのモノクローナル抗体を使用する。もう1つは、個々の患者の腫瘍の遺伝子構造に基づくGTOP-99などのがんワクチンを使用する。
【0219】
MCLを治療するための改良型アプローチは、モノクローナル抗体がヨウ素-131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))及びイットリウム-90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))などの放射性同位体粒子と組み合わされる放射免疫療法である。別の例では、BEXXAR(登録商標)がCHOPとの逐次的処置で使用される。
【0220】
MCLを治療する他のアプローチとしては、自家幹細胞移植と高用量化学療法の併用、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)又はPS-341)などのプロテアソーム阻害剤の投与、又は特にリツキシマブと組み合わせたサリドマイドなどの抗血管新生剤の投与が挙げられる。
【0221】
別の治療アプローチは、他の化学療法薬と組み合わせて、Bcl-2タンパク質の分解を引き起こし、オブリメルセンなどの化学療法に対するがん細胞の感受性を増加させる薬物を投与することである。
【0222】
更なる治療アプローチは、mTOR阻害剤の投与を含み、これは、細胞増殖の阻害及び更には細胞死を引き起こし得る。非限定的な例は、シロリムス、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCI-779)、CC-115、CC-223、SF-1126、PQR-309(ビミラリシブ)、ボクスタリシブ、GSK-2126458、及びテムシロリムスとRITUXAN(登録商標)、VELCADE(登録商標)、又は他の化学療法薬との併用である。
【0223】
MCLの他の最近の治療法が開示されている。かかる例としては、フラボピリドール、パルボシクリブ(PD0332991)、R-ロスコビチン(セリシクリブ、CYC202)、スチリルスルホン、オバトクラックス(GX15-070)、TRAIL、抗TRAIL死受容体DR4及びDR5抗体、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCl-779)、エベロリムス(RAD001)、BMS-345541、クルクミン、SAHA、サリドマイド、レナリドマイド(REVLIMID(登録商標)、CC-5013)、及びゲルダナマイシン(17 AAG)が挙げられる。
【0224】
ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の併用療法
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)を治療するために使用される治療薬としては、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2-1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、自家ヒト腫瘍由来HSPPC-96、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤ABT-263、βアレチン、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、カムパス-1H、カルボプラチン、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC-5103、シスプラチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン塩酸塩、DT-PACE、エンザスタウリン、エポエチンα、エプラツズマブ(hLL2-抗CD22ヒト化抗体)、エトポシド、エベロリムス、フェンレチニド、フィルグラスチム、フルダラビン、イブルチニブ、イホスファミド、インジウム-111モノクローナル抗体MN-14、ヨウ素-131トシツモマブ、イリノテカン塩酸塩、イクサベピロン、リンホカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、ミトキサントロン塩酸塩、モノクローナル抗体CD19(例えば、チサゲンレクロイセル-T、CART-19、CTL-019)、モノクローナル抗体CD20、モテキサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン、オクトレオチド酢酸塩、オメガ-3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペグフィルグラスチム、ペグ化リポソームドキソルビシン塩酸塩、ペントスタチン、ペリホシン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンα、組換えインターロイキン-11、組換えインターロイキン-12、リツキシマブ、サルグラモスチム、クエン酸シルデナフィル(VIAGRA(登録商標))、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タネスピマイシン、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、トシツモマブ、ウロクプルマブ、ベルツズマブ、硫酸ビンクリスチン、酒石酸ビノレルビン、ボリノスタット、WT1 126-134ペプチドワクチン、WT-1アナログペプチドワクチン、イットリウム-90イブリツモマブチウキセタン、イットリウム-90ヒト化エプラツズマブ、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0225】
WMを処置するために使用される治療手段の例としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的療法、酵素阻害療法、放射線全身照射、幹細胞の注入、幹細胞サポートを伴う骨髄切除、インビトロで処理された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素技術、低LETコバルト-60γ線療法、ブレオマイシン、従来の手術、放射線治療、及び非骨髄切除性同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0226】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の併用療法
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の治療に使用される治療剤には、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、抗CD20モノクローナル抗体、エトポシド、ブレオマイシン、WMのために列挙された多くの薬剤、並びにICE及びRICEなどのそれらの任意の組み合わせが含まれる。
【0227】
慢性リンパ球白血病の併用療法
慢性リンパ球白血病(CLL)を治療するために使用される治療剤の例としては、クロラムブシル、シクロホスファミド、フルダラビン、ペントスタチン、クラドリビン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、プレドニゾロン、アレムツズマブ、WMについて列挙された多数の薬剤、並びにCVP、R-CVP、ICE、R-ICE、FCR、及びFRという一般的な併用レジメンが含まれる、併用化学療法及び化学免疫療法が挙げられる。
【0228】
骨髄線維症の併用療法
骨髄線維症阻害剤としては、限定されるものではないが、ヘッジホグ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、及びチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられる。ヘッジホグ阻害剤の非限定的な例は、サリデギブ及びビスモデギブである。HDAC阻害剤の例としては、限定されるものではないが、プラシノスタット及びパノビノスタットが挙げられる。チロシンキナーゼ阻害剤の非限定的な例は、レストールチニブ、ボスチニブ、イマチニブ、ラドチニブ、及びカボザンチニブである。
【0229】
過剰増殖性障害の併用療法
過剰増殖性障害を治療するために、ゲムシタビン、nab-パクリタキセル、及びゲムシタビン/nab-パクリタキセルが、JAK阻害剤及び/又はPI3Kδ阻害剤と共に使用され得る。
【0230】
3.投薬及びスケジューリング
本明細書に記載の方法は、治療有効用量の組成物、例えば、治療有効用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び治療有効用量のNAE1阻害剤の投与を含む。
【0231】
組成物は、上記のように、標的細胞を実質的に排除するのに十分な量で患者に投与される。これを達成するのに十分な量は、全生存率の改善を提供し得る「治療有効用量」として定義される。「治療有効量」という用語は、疾患(例えば、本明細書に記載されるがん)の症状を改善するのに有効な量である。治療有効量は、予防が療法と考えられる場合、「予防有効量」であり得る。組成物の単回又は複数回投与は、必要とされ、患者に許容される投与量及び頻度に応じて施され得る。治療に使用される特定の用量は、哺乳動物の病状及び病歴、並びに年齢、体重、性別、投与経路、効率などの他の要因に依存し得る。
【0232】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤の、任意選択で、本明細書に記載の1つ以上の追加の治療剤を含む併用治療量は、(i)疾患細胞の数を減少させる;(ii)腫瘍サイズを縮小させる;(iii)末梢器官への疾患細胞浸潤を阻害、抑制、ある程度遅滞、好ましくは停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅滞、好ましくは停止);(v)腫瘍成長を阻害する;(vi)腫瘍の出現及び/若しくは再発を防止又は遅延させる;並びに/又は、(vii)がん若しくは骨髄増殖性疾患と関連する症状の1つ以上をある程度軽減することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤の、任意選択で、本明細書に記載の1つ以上の追加の治療剤を含む併用治療量は、(i)がん細胞の数を減少させる;(ii)腫瘍サイズを縮小させる;(iii)末梢器官へのがん細胞浸潤を阻害、抑制、ある程度遅滞、好ましくは停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅滞、好ましくは停止);(v)腫瘍成長を阻害する;(vi)腫瘍の出現及び/若しくは再発を防止又は遅延させる、並びに/又は、(vii)がんと関連する症状の1つ以上をある程度軽減することができる。様々な実施形態では、この量は、がんの症状の1つ以上を、改善、緩和、軽減、及び/又は遅延させるのに充分である。
【0233】
「増加した」又は「増強された」量(例えば、がん細胞増殖又は増加、抗腫瘍応答、がん細胞転移に関して)とは、本明細書に記載の量又はレベルの、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、又は50倍以上(例えば、100、500、1000倍)(1以上、例えば2.1、2.2、2.3、2.4等の間及び上の全ての整数及び小数点を含む)である増加を指す。これはまた、本明細書に記載の量又はレベルの、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも500%、又は少なくとも1000%の増加も含み得る。
【0234】
「減少した」又は「低減された」又は「より少ない」量(例えば、腫瘍サイズ、がん細胞増殖又は成長に関して)とは、本明細書に記載される量又はレベルの、約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6 1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、又は50倍以上(例えば、100、500、1000倍)(1以上、例えば1.5、1.6、1.7、1.8等の間及び上の全ての整数及び小数点を含む)である減少を指す。これはまた、本明細書に記載の量又はレベルの、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも500%、又は少なくとも1000%の減少も含み得る。
【0235】
本明細書で使用される場合、「抗腫瘍効果」は、腫瘍体積の減少、腫瘍細胞の数の減少、腫瘍細胞増殖の減少、転移の数の減少、全生存期間又は無増悪生存期間の増加、平均余命の延長、又は腫瘍に関連する様々な生理学的症状の改善として提示され得る生物学的効果を指す。抗腫瘍効果はまた、腫瘍の発生又は再発、例えば、寛解後の再発の予防を指し得る。
【0236】
がんの治療のための組み合わせ薬剤の有効用量は、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態、患者がヒト若しくは動物であるか、投与される他の薬剤、及び治療が予防的若しくは治療的であるかどうかを含む、多くの異なる因子に応じて変化する。通常、患者はヒトであるが、非ヒト哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ、ウマなどのコンパニオンアニマル、非ヒト霊長類、ウサギ、マウス、ラットなどの実験動物も治療され得る。治療用量は、安全性及び有効性を最適化するために設定され得る。
【0237】
抗CD47抗体の治療有効用量は、使用される特定の薬剤に依存し得るが、通常、約10mg/kg体重以上(例えば、約10mg/kg以上、約15mg/kg以上、約20mg/kg以上、約25mg/kg以上、約30mg/kg以上、約35mg/kg以上、約40mg/kg以上、約45mg/kg以上、約50mg/kg以上、又は約55mg以上、又は約60mg/kg以上、又は約65mg以上、又は約70mg/kg以上)、又は約10mg/kg~、約15mg/kg~約70mg/kg(例えば、約10mg/kg~約67.5mg/kg、又は約10mg/kg~、約15mg/kg~約60mg/kg)である。
【0238】
いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、又は67.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10~60mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10~67.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、体重1kg当たり少なくとも10~30、20~30、15~60、30~60、10、15、20、30、40、45、50、又は60mgの抗体の用量で投与される。
【0239】
抗CD47抗体の治療用量は、一定用量であり得る。例えば、特定の対象の体重に関係なく、一定用量を投与することができる。代替的に、一定用量は、特定の重量範囲内にある特定の対象の体重、例えば、100kg以下の第1の範囲、又は100kgを超える第2の範囲に基づいて与えられ得る。一定用量は、例えば、1000~5000、2000~4000、2000~3500、2400~3500、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、5000mg、又はそれらの中間数のmgであり得る。
【0240】
方法は、プライマー剤を対象に投与する工程と、続いて治療有効用量の抗CD47を対象に投与する工程と、を含み得る。いくつかの実施形態では、治療有効用量を投与する工程は、プライマー剤の投与を開始して、少なくとも約3日(例えば、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、又は少なくとも約10日)後に行われる。この期間は、例えば、個体による増強された網状赤血球産生を提供するのに十分である。いくつかの実施形態では、抗CD47剤は、単離された抗CD47抗体である。
【0241】
治療有効用量の抗CD47の投与は、多くの異なる方法で達成することができる。場合によっては、プライマー剤が投与された後、2種類以上の治療有効用量が投与される。治療有効用量の適切な投与は、単一用量の投与を伴い得るか、又は毎日、週2回、毎週、2週間に1回、1ヶ月に1回、毎年などの用量の投与を伴い得る。場合によっては、治療有効用量は、2つ以上の漸増濃度の用量(すなわち、用量を増加させる)として投与され、(i)用量の全てが、治療用量であるか、又は(ii)治療用量以下(又は2つ以上の治療用量以下)が最初に与えられ、治療用量が、当該漸増によって達成される。漸増濃度(すなわち、用量を増加させる)を例示するための1つの非限定的な例として、治療有効用量を毎週投与することができ、治療用量以下(例えば、10mg/kg未満の用量、例えば、5mg/kg、4mg/kg、3mg/kg、2mg/kg、又は1mg/kg)で始まり、その後の各用量は、治療用量(例えば、15mg/kg、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg)に達するまで特定の増分(例えば、5mg/kg、10mg/kg、15mg/kg)だけ、又は様々な増分だけ増加させることができ、その時点で、投与を停止するか、又は1つ以上の追加の治療用量(例えば、継続治療用量、又は漸増治療用量、例えば、15mg/kg、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの用量)で継続することができる。漸増濃度(すなわち、用量を増加させる)を例示するための別の非限定的な例として、治療有効用量を毎週投与することができ、1つ以上の比較的低い治療用量(例えば、10mg/kg、15mg/kg、又は30mg/kgの用量)で始まり、その後の各用量は、比較的高い治療用量(例えば、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg、100mg/kgなど)に達するまで特定の増分(例えば、10mg/kg又は15mg/kg)だけ、又は様々な増分だけ増加させることができ、その時点で、投与を停止するか、又は継続することができる(例えば、1つ以上の継続又は漸増治療用量、例えば、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg、100mg/kgの用量)。様々な実施形態では、比較的低い治療用量は、より頻繁に投与され(例えば、2つ以上の15mg/kgの用量が毎週投与される(Q1W)か、又は2つ以上の30mg/kgの用量が2週間毎に投与され(Q2W))、比較的高い治療用量は、より少ない頻度で投与される(例えば、2つ以上の45mg/kgの用量が3週間毎に投与される(Q3W)か、又は2つ以上の60mg/kgの用量が毎月又は4週間毎に投与される(Q4W))。いくつかの実施形態では、治療有効用量の投与は連続注入であり得、用量は経時的に変化(例えば、漸増)し得る。
【0242】
投与される組成物の特定の血清レベルを達成及び/又は維持するために必要な用量は、投与間隔の時間に比例し、投与される用量に反比例する。したがって、投与の頻度が増加するにつれて、必要な用量は減少する。投与戦略の最適化は、当業者によって容易に理解され、実施されるであろう。例示的な治療レジメンは、2週毎に1回、又は1ヶ月に1回、又は3~6ヶ月毎に1回の投与を伴う。本明細書に記載される治療物は、通常、複数回投与される。単回投与間の間隔は、週、月、又は年であり得る。間隔はまた、患者における治療物の血中レベルを測定することによって示されるように不規則であり得る。あるいは、本明細書に記載される治療物は、持続放出製剤として投与することができ、その場合、より少ない投与頻度で使用される。投与量及び頻度は、患者におけるポリペプチドの半減期に応じて変化する。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、4週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、4週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、4週間である。
【0243】
「維持用量」は、治療有効用量であることを意図した用量である。例えば、治療有効用量を決定するための実験では、複数の異なる維持用量が異なる対象に投与され得る。したがって、維持用量の一部は治療有効用量であり得、他のものは治療用量以下であり得る。
【0244】
予防用途では、比較的低い投与量が、長期間にわたって比較的頻度が低い間隔で投与され得る。一部の患者は、生涯治療を受け続ける。他の治療用途では、比較的短い間隔で比較的高い投与量が、疾患の進行が低減又は終了するまで、好ましくは患者が疾患の症状の部分的又は完全な改善を示すまで使用されることがある。その後、患者に予防レジメンを投与することができる。
【0245】
CD47又はSIRPα結合剤の初期用量(プライミング用量を含むが、これに限定されない)は、注入直後の期間に貧血又は赤血球凝集をもたらし得る。理論に束縛されるものではないが、多価CD47又はSIRPα結合剤の初回用量は、薬剤に結合したRBCの架橋を引き起こし得ると考えられる。特定の実施形態では、CD47又はSIRPα結合剤は、初回用量で、並びに、高い局所濃度のRBC及び薬剤が存在する血液学的微小環境である可能性を低下させる時間及び/又は濃度にわたって、任意選択的に後続用量で、患者に注入される。
【0246】
「初回刺激用量」という用語又は本明細書で使用される「初回刺激用量」は、治療有効用量がRBCの重度の喪失(ヘマトクリットの低減又はヘモグロビンの低減)をもたらさないように、治療有効用量の抗CD47抗体を投与するために対象をプライムする抗CD47抗体の用量を指す。抗CD47抗体の特定の適切なプライミング用量は、使用される薬剤の性質及び多数の対象特異的要因(例えば、年齢、体重など)に応じて異なり得る。抗CD47抗体の好適な初回刺激用量の例としては、約0.5mg/kg~約5mg/kg、約0.5mg/kg~約4mg/kg、約0.5mg/kg~約3mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約1mg/kg~約4mg/kg、約1mg/kg~約3mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kgが挙げられる。いくつかの実施形態では、プライミング用量は、好ましくは1mg/kgである。
【0247】
本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、約0.5mg~約10mgの範囲、例えば、約0.5~約5mg/kgの抗体、任意選択的に、4mg/kg、3mg/kg、2mg/kg、又は1mg/kgの抗体のプライミング用量として、対象に投与される。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、約20~約67.5mg/kgの抗体、任意選択で15~60mg/kgの抗体、任意選択で30~60mg/kgの抗体の範囲、任意選択で15mg/kgの抗体、20mg/kgの抗体、30mg/kgの抗体、45mg/kgの抗体、60mg/kgの抗体、又は67.5mg/kgの抗体の治療用量として対象に投与される。
【0248】
抗CD47抗体のプライミング用量は、一定のプライミング用量であり得る。例えば、特定の対象の体重に関係なく、一定のプライミング用量を投与することができる。代替的に、一定のプライミング用量は、特定の重量範囲内にある特定の対象の体重、例えば、100kg以下の第1の範囲、又は100kgを超える第2の範囲に基づいて与えられ得る。一定のプライミング用量は、例えば、10~200、50~100、80~800、80~400、80~200、70~90、75~85、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、240、300、320、400、500、600、700、若しくは800mg、又はそれらの中間数のmgであり得る。
【0249】
いくつかの実施形態では、有効プライミング用量のマグロリマブが提供され、ヒトの有効プライミング用量は、およそ約1mg/kg、例えば、少なくとも約0.5mg/kg~最大約5mg/kg以下、少なくとも約0.75mg/kg~約1.25mg/kg以下、少なくとも約0.95mg/kg~最大約1.05mg/kg以下であり、およそ約1mg/kgであり得る。
【0250】
いくつかの実施形態では、CD47又はSIRPα結合剤の初回用量は、少なくとも約2時間、少なくとも約2.5時間、少なくとも約3時間、少なくとも約3.5時間、少なくとも約4時間、少なくとも約4.5時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間以上の時間にわたって注入される。いくつかの実施形態では、初期用量は、約2.5時間~約6時間、例えば、約3時間~約4時間の期間にわたって注入される。いくつかのそのような実施形態では、注入剤中の薬剤の用量は、約0.05mg/ml~約0.5mg/ml、例えば、約0.1mg/ml~約0.25mg/mlである。
【0251】
他の実施形態では、CD47又はSIRPα結合剤の初期用量、例えば、プライミング用量は、例えば、浸透圧ポンプ、送達パッチなどの連続融合によって投与され、用量は、少なくとも約6時間、少なくとも約12時間、少なくとも約24時間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間の期間にわたって投与される。多くのそのようなシステムは、当該技術分野で既知である。例えば、DUROS技術は、ピストンによって分離された二区画システムを提供する。区画のうちの1つは、過剰な固体NaClを用いて具体的に配合された浸透圧エンジンからなり、送達期間全体を通して存在し、一定の浸透圧勾配をもたらす。それはまた、一方の端部の半透膜からなり、この膜を通して水が浸透圧エンジン内に引き込まれ、組織液と浸透圧エンジンとの間に大きく一定の浸透圧勾配を確立する。他の区画は、薬物溶液からなり、浸透圧勾配によって薬物が放出される開口部を有する。これは、ヒトに移植されたときに部位特異的及び全身的な薬物送達を提供するのに役立つ。移植の好ましい部位は、上腕の内側に皮下留置される。
【0252】
プライミング剤の投与に続いて、網状赤血球産生の増加に有効な期間を可能にし、抗CD47又は抗SIRPα剤の治療用量が投与される。治療用量は、多くの異なる方法で投与することができる。いくつかの実施形態では、プライマー剤が投与された後、例えば、週1回の投与スケジュールで2種類以上の治療有効用量が投与される。いくつかの実施形態では、治療有効用量の抗CD47剤は、2種類以上の漸増濃度の用量として投与され、他の実施形態では、用量は同じである。プライミング用量後に赤血球凝集が低減される。
【0253】
抗SIRPα抗体の治療有効用量は、使用される特定の薬剤に依存し得るが、通常、約10mg以上、例えば、約30mg、50mg、100mg、200mg、400mg又は800mg以上である。例えば、Fcエフェクター機能を有さない抗SIRPα抗体の複数回投与は、長期間にわたって、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヶ月にわたって、定期的な間隔で、例えば、2週間毎(Q2W)、3週間毎(Q3W)、4週間毎(Q4W)に行うことができる。
【0254】
NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の投与に関して、いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、10mg/m~50mg/m、例えば、10mg/m、15mg/m、20mg/m、25mg/m、又は50mg/mの範囲の1つ以上の用量で投与される。
【0255】
低メチル化剤の治療有効用量は、10~150mg/kgであり得る。いくつかの実施形態では、低メチル化剤の治療有効用量は、10~20、20~30、30~40、40~50、50~60、60~70、75、70~80、80~90、90~100、100~110、110~120、120~130、130~140、又は140~150mg/kgである。いくつかの実施形態では、低メチル化剤の治療有効用量は、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、又は150mg/kgである。
【0256】
アザシチジンの治療有効用量は、10~150mg/kgであり得る。いくつかの実施形態では、アザシチジンの治療有効用量は、10~20、20~30、30~40、40~50、50~60、60~70、75、70~80、80~90、90~100、100~110、110~120、120~130、130~140、又は140~150mg/kgである。いくつかの実施形態では、アザシチジンの治療有効用量は、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、又は150mg/kgである。いくつかの実施形態では、アザシチジンの治療有効用量は、75mg/kgである。いくつかの実施形態では、アザシチジンは、少なくとも75mg/mの用量で投与される。
【0257】
いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤は、組み合わされた相乗的な量で投与される。本明細書で使用される「組み合わされた相乗的な量」は、第1の量(例えば、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤の量)と第2の量(例えば、NAE1阻害剤の量)との合計であって、相乗効果(すなわち、相加効果を超える効果)をもたらす量を指す。したがって、本明細書で互換的に使用される用語「相乗作用」、「相乗性」、「相乗的」、「組み合わされた相乗的な量」、及び「相乗治療効果」は、組み合わせて投与された化合物の測定された効果であって、単剤として単独で投与された各化合物の個々の効果の合計よりも大きい測定された効果を指す。
【0258】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤とNAE1阻害剤の同時投与は、一方又は両方の治療剤のより低い用量を可能にできる。実施形態では、相乗的な量は、NAE1阻害剤とは別に使用される場合のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤の量の約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%であり得る。実施形態では、相乗的な量は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤とは別に使用される場合のNAE1阻害剤の量の約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%であり得る。
【0259】
投与量及び頻度は、患者における治療薬の半減期に応じて変化し得る。そのようなガイドラインが、例えば、体断片の使用における、抗体コンジュゲートの使用における、SIRPα試薬の使用における、可溶性CD47ペプチドなどの使用における活性剤の分子量に対して調整されることを当業者は理解するであろう。投与量もまた、局所投与、例えば、鼻腔内、吸入など、又は全身投与、例えば、筋肉内(i.m.)、腹腔内(i.p.)、静脈内(i.v.)、皮下(s.c.)、腫瘍内、頭蓋内などに対して異なり得る。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、同時に投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、連続的に投与される。例えば、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、NAE1阻害剤の投与の数秒、数分、数時間又は数日以内に投与され得る。いくつかの実施形態では、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が最初に投与され、続いて、数秒、数分、数時間、又は数日以内に、単位用量のNAE1阻害剤が投与される。あるいは、単位用量のNAE1阻害剤が最初に投与され、続いて、数秒、数分、数時間又は数日以内に、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が投与される。他の実施形態では、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が最初に投与され、続いて、数時間(例えば、1~12時間、1~24時間、1~36時間、1~48時間、1~60時間、1~72時間)後に、単位用量のNAE1阻害剤が投与される。更に他の実施形態では、単位用量のNAE1阻害剤が最初に投与され、続いて、数時間(例えば、1~12時間、1~24時間、1~36時間、1~48時間、1~60時間、1~72時間)後に、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が投与される。
【0260】
4.治療を受ける状態
対象におけるがんを治療する、改善する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0261】
本明細書で使用する場合、「治療」又は「治療する」は、臨床結果を含む有益な結果又は所望の結果を得るためのアプローチである。例えば、有益な又は所望の臨床結果は、以下のうちの1つ以上を含み得る。(i)疾患に起因するもう1つの症状を減少させること、(ii)疾患の程度を減少させ、疾患を安定化させること(例えば、疾患の悪化を予防又は遅延させること)、(iii)疾患の広がり(例えば、転移)を予防又は遅延させること、(iv)疾患の発生又は再発を予防又は遅延させ、疾患の進行を遅延又は遅くすること、(v)疾患状態を改善し、疾患の寛解(部分的又は全体的)を提供し、疾患の治療に必要とされる1つ以上の他の薬剤の用量を減少させること、(vi)疾患の進行を遅延させ、生活の質を向上させること、及び/又は、(vii)生存期間を延長すること。有益な又は所望の臨床結果は、本明細書に記載される方法又は治療を受けたより多くの患者又は対象において観察され得る。
【0262】
「予防」又は「予防する」は、疾患又は状態の臨床症状を発症させない、疾患又は状態(すなわち、)のあらゆる処置(すなわち、投薬、薬剤、治療)を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、リスクがあるか、又は疾患若しくは状態の家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与され得る。
【0263】
がんの発症を「遅延させる」とは、疾患の発症を延期、妨害、遅延、阻止、安定化、及び/又は延期することを意味する。遅延は、治療される疾患及び/又は対象の病歴に応じて、様々な時間長であることができる。当業者には明らかなように、十分な又は顕著な遅延は、事実上、個体が疾患を発症しないという点で、予防を包含することができる。がんの発症を「遅延させる」方法は、その方法を用いない場合と比較して、所与の時間枠における疾患発症の確率を低下させる、及び/又は所与の時間枠における疾患の程度を低下させる方法である。そのような比較は、典型的には、統計的に有意な数の対象を使用する、臨床試験に基づくものである。疾患の発症は、標準的な方法、例えば、定型の身体検査、採血、マンモグラフィー、画像診断、又は生検を使用して検出可能であり得る。発症はまた、最初は検出不能であり得、出現、再発、及び発病を含む、疾患進行を指してもよい。
【0264】
「改善」という用語は、疾患状態、例えば、予防を含むがん疾患状態の治療、それらの重症度若しくは進行の低下、寛解、又は治癒における任意の治療的に有益な結果を指す。
【0265】
いくつかの実施形態では、対象は、造血障害を有する。造血障害には、血液がん、血液前がん、血液障害、血液異形成症、血液過剰増殖性障害、血液がん(hematological cancer)、血液悪性腫瘍、血液障害、白血病、前白血病、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、クローン性造血(CH)、未確定の潜在能をもつクローン性造血(CHIP)、加齢性クローン性造血(ARCH)、意義不明の特発性血球減少症(ICUS)、及び意義不明のクローン性血球減少症(CCUS)が含まれる。造血障害には、1つ以上のp53変異を含む血液がん又は血液前がんが含まれ得る。造血障害は、血液がんであり得る。造血障害は、AMLであり得る。造血障害は、MDSであり得る。
【0266】
MDSを有する対象の選択、及び本明細書に記載される抗CD47剤又は抗SIRPα剤での治療は、対象のリスク層別化に基づき得る。細胞遺伝学的異常は、MDSを有する対象の80%超で見られ、転位又は異数性を含む(Greenberg et al.,Myelodysplastic Syndromes,Version 2.2017,NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology.J Natl Compr Canc Netw.15(1):60-87,2017を参照されたく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。国際予後スコアリングシステム(IPSS)又は改訂IPSS(R-IPSS)は、最も一般的なMDS分類システムである(Dotson and Lebowicz.Myelodysplastic Syndrome.In:StatPearls[Internet].Treasure Island(FL):StatPearls Publishing;2020.www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK534126/から入手可能、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0267】
IPSSを使用して、本明細書に記載される抗CD47剤又は抗SIRPα剤で治療するために対象のMDSリスクレベルを分類することができる。IPSSは、骨髄中の芽球の割合、核型、及び血球減少を伴う細胞系統の数に基づいて患者のリスクを層別化する。良好な予後の核型は、正常核型、-Y、欠失5q、又は欠失20qを含み得る。予後不良の核型は、複雑な細胞遺伝学(例えば、4つ以上の異常)又は染色体7の異常を含み得る。他のすべての核型は、中等度のリスクとして分類することができる。これらの所見に基づいて、スコアを計算して、低、中等度-1、中等度-2、又は高リスクのリスクスコアを決定することができる。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが低いものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが中等度-1のものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが中等度-2のものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが高いものとして分類される。
【0268】
R-IPSSを使用して、本明細書に記載される抗CD47剤又は抗SIRPα剤で治療するために、対象のMDSリスクレベルを分類することができる。新しいR-IPSSは、細胞遺伝学、芽球の割合に基づいて患者のリスクを層別化し、絶対好中球数、ヘモグロビン値、及び血小板値に対して別個のスコアを有する。R-IPSSを使用して、対象を5つのカテゴリー:非常に良好、良好、中等度、高、及び非常に高リスクのうちの1つに層別化することができる。いくつかの実施形態では、対象は、MDSの予後が非常に良好なものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSの予後が良好なものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが中等度ものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが高いものとして分類される。いくつかの実施形態では、対象は、MDSのリスクが非常に高いものとして分類される。
【0269】
様々な実施形態では、対象は、B細胞血液悪性腫瘍、例えば、CD20+がん、低悪性度又は中悪性度リンパ腫、例えば、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)(再発性又は難治性を含む)、濾胞性リンパ腫(FL)(再発性、難治性、又は無症候性を含む)、非ホジキンリンパ腫(NHL)(再発性又は難治性を含む)、辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性辺縁帯リンパ腫)、マントル細胞リンパ腫(MCL)(再発性又は難治性を含む)、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ性白血病、再発性又は難治性を含む)、ワルデンストレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、縦隔原発B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、double hit lymphoma(例えば、MYC及びBCL2又はBCL6の一方又は両方の転座を有するhigh grade B cell lymphoma)、myc転座リンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、B細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)(例えば、フィラデルフィア染色体陰性急性リンパ性白血病)、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、例えば、新規又は形質転換を伴ったDLBCL、又は、活性化B細胞(ABC)、胚中心B細胞(GCB)、若しくは非胚中心B細胞(non-GCB)DLBCLを有する。いくつかの実施形態では、対象は、NHL、例えば、(i)低グレード若しくは高リスクNHL、又は(ii)濾胞性(例えば、巨大腫瘤あり、巨大腫瘤なし、若しくは進行性濾胞性)又は非濾胞性NHLのうちの一方又は両方を有する。いくつかの実施形態では、対象は、再発型又は難治型のB細胞血液悪性腫瘍を有する。
【0270】
本明細書では、CD20+がんを有する個体を治療するか、又は対象におけるそのようながんのサイズを低減するための方法であって、対象に対して治療有効量の抗CD47抗体と、任意選択的に、対象に対して治療有効量の抗CD20剤などの対象に対する少なくとも1つの追加の薬剤と、を投与することを含む、方法が提供される。
【0271】
いくつかの実施形態では、CD20+がんは、B細胞がんである。いくつかの実施形態では、対象は、B細胞血液悪性腫瘍を有する。いくつかの実施形態では、CD20+がんは、低悪性度又は中悪性度リンパ腫である。いくつかの実施形態では、対象は、B細胞がんを有する。B細胞がんは、非ホジキンリンパ腫(NHL)を含み得る。いくつかの実施形態では、NHLは、低グレード又は高リスクNHLである。いくつかの実施形態では、NHLは濾胞性(例えば、巨大腫瘤あり、巨大腫瘤なし、若しくは進行性濾胞性)又は非濾胞性NHLである。NHLは、低悪性度リンパ腫を含み得る。低悪性度リンパ腫は、濾胞性リンパ腫(FL)を含み得る。低悪性度リンパ腫は、辺縁帯リンパ腫を含み得る。NHLは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含み得る。NHLは、新規DLBCL又は形質転換を伴ったDLBCLなどのDLBCLのサブタイプを更に含み得る。DLBCLは、活性化B細胞、胚中心B細胞、及びdouble hit lymphomaなどの起源の異なる細胞に由来し得る。CD20+がんは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)(再発性又は難治性を含む)、濾胞性リンパ腫(FL)(再発性、難治性、又は無症候性を含む)、非ホジキンリンパ腫(NHL)(再発性又は難治性を含む)、辺縁帯リンパ腫(例えば、節外性辺縁帯リンパ腫)、マントル細胞リンパ腫(MCL)(再発性又は難治性を含む)、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ性白血病、再発性又は難治性を含む)、ワルデンストレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、縦隔原発B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、double hit lymphoma(例えば、MYC及びBCL2又はBCL6の一方又は両方の転座を有するhigh grade B cell lymphoma)、myc転座リンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、B細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)(例えば、フィラデルフィア染色体陰性急性リンパ性白血病)、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)を含み得る。本明細書に開示されるものなどの所与のCD20+がんサブタイプは、組織病理学、フローサイトメトリー、分子分類、1つ以上の同等のアッセイ、又はそれらの組み合わせに基づいて分類することができる。CD20+がんは、double hit lymphoma(例えば、MYC及びBCL2及び/又はBCL6再構成を有する高グレードC細胞リンパ腫)を含み得る。CD20+がんは、myc転座リンパ腫を含み得る。
【0272】
いくつかの実施形態では、対象は、固形腫瘍を有する。様々な実施形態では、固形腫瘍がんは、増加したCD47細胞表面発現を有する原発性悪性疾患、例えば、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫から生じる。様々な実施形態では、がん又は腫瘍は、悪性及び/又は転移性である。様々な実施形態では、対象は、上皮性腫瘍(例えば、がん腫、扁平上皮がん、基底細胞がん、扁平上皮内新生物)、腺管腫瘍(例えば、腺がん、腺腫、腺筋腫)、間葉腫又は軟部腫瘍(例えば、肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、皮膚線維肉腫、神経線維肉腫、線維性組織球腫、血管肉腫、血管粘液腫、平滑筋腫、軟骨腫、軟骨肉腫、胞状軟部肉腫、類上皮血管内皮腫、スピッツ腫瘍、滑膜肉腫)、及びリンパ腫からなる群から選択されるがんを有する。
【0273】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の併用投与によって増殖が低減又は阻害されるがん細胞を含む組織の例としては、乳房、前立腺、脳、血液、骨髄、肝臓、膵臓、皮膚、腎臓、結腸、卵巣、肺、精巣、陰茎、甲状腺、副甲状腺、下垂体、胸腺、網膜、ぶどう膜、結膜、脾臓、頭部、頸部、気管、胆嚢、直腸、唾液腺、副腎、喉、食道、リンパ節、汗腺、皮脂腺、筋肉、心臓、及び胃が挙げられるが、これらに限定されない。
【0274】
様々な実施形態では、対象は、
・ 骨(例えば、エナメル上皮腫、動脈瘤様骨嚢胞、血管肉腫、軟骨芽細胞腫、軟骨腫、軟骨粘液線維腫、軟骨肉腫、脊索腫、脱分化型軟骨肉腫、内軟骨腫、類上皮血管内皮腫、線維性骨形成異常、骨巨細胞腫、血管腫及び関連病変、骨芽細胞腫、骨軟骨腫、骨肉腫、類骨腫、骨腫、骨膜軟骨腫、類腱腫、ユーイング肉腫);
・ 唇及び口腔(例えば、歯原性エナメル上皮腫、口腔白板症、口腔扁平上皮がん、原発性口腔粘膜黒色腫);唾液腺(例えば、多形性唾液腺腫、唾液腺腺様嚢胞がん、唾液腺粘表皮がん、唾液腺ワルティン腫瘍);
・ 食道(例えば、バレット食道、異形成、及び腺がん);
・ 消化管(胃(例えば、胃腺腫、原発性胃リンパ腫、消化管間質腫瘍(GIST)、転移性沈着、胃カルチノイド、胃肉腫、神経内分泌がん、胃原発性扁平上皮がん、胃類腺がん)、小腸及び平滑筋(例えば、静脈内平滑筋腫症)、結腸(例えば、結腸直腸腺がん)、直腸、肛門を含む);
・ 膵臓(例えば、漿液性新生物(小嚢胞性又は大嚢胞性漿液性嚢胞腺腫、固体漿液性嚢腺腫、フォンヒッペル-リンダウ(VHL)関連漿液性嚢胞性新生物、漿液性嚢胞腺がんを含む);粘液性嚢胞腫瘍(MCN)、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵管内オンコサイト型乳頭状腫瘍(IOPN)、膵管内管状腫瘍、嚢胞性腺房状新生物(腺房細胞嚢胞腺腫、腺房細胞嚢胞腺がん、膵臓腺がんを含む)、浸潤性膵管腺がん(管状腺がん、腺扁平上皮がんを含む)、粘液がん、髄様がん、類肝がん様がん、印環細胞がん、未分化がん、破骨細胞様巨細胞を伴う未分化がん、腺房細胞がん、神経内分泌腫瘍、神経内分泌微小腺腫、神経内分泌腫瘍(NET)、神経内分泌がん(NEC)(小細胞又は大細胞NECを含む)、膵島細胞腺腫、ガストリン産生腫瘍、グルカゴン産生腫瘍、セロトニン産生NET、ソマトスタチン産生腫瘍、VIP産生腫瘍、充実性偽乳頭状腫瘍(SPN)、膵芽腫);
・ 胆嚢(例えば、胆嚢及び肝外胆管のがん腫、肝内胆管がん);
・ 神経内分泌(例えば、副腎皮質がん、カルチノイド腫瘍、褐色細胞腫、下垂体腺腫);
・ 甲状腺(例えば、低分化(未分化)がん腫、髄様がん、オンコサイト型腫瘍、乳頭がん、腺がん);
・ 肝臓(例えば、腺腫、肝細胞がん及び胆管細胞がんの混合型、線維層板型がん腫、肝芽腫、肝細胞がん、間葉腫瘍、ネスト化間質上皮性腫瘍、未分化がん;肝細胞がん、肝内胆管がん、胆管嚢腺がん、類上皮血管内皮腫、血管肉腫、胎児性肉腫、横紋筋肉腫、孤在性線維性腫瘍、奇形腫、卵黄嚢腫瘍、がん肉腫、ラブドイド腫瘍);
・ 腎臓(例えば、ALK再構成腎細胞がん、嫌色素性腎細胞がん、腎明細胞がん、明細胞肉腫、後腎性腺腫、後腎腺線維腫、腎粘液管状紡錘細胞がん、腎腫瘍、腎芽細胞腫(ウィルムス腫瘍)、乳頭状腺腫、乳頭状腎細胞がん、腎オンコサイトーマ、腎細胞がん、コハク酸デヒドロゲナーゼ欠損腎細胞がん、集合管がん);
・ 乳房(例えば、浸潤性乳管がん(腺房細胞がん、腺様嚢胞がん、アポクリン腺がん、篩状がん、グリコーゲンリッチ/明細胞、炎症性がん、リピドリッチがん腫、髄様がん、化生性がん、微小乳頭がん、粘液性がん、神経内分泌がん、悪性膨大細胞腫、乳頭がん、脂腺がん、分泌性乳がん、管状がんを含むが、これらに限定されない);小葉がん(多形細胞性がん、印環細胞がんを含むが、これらに限定されない);
・ 腹膜(例えば、中皮腫;原発性腹膜がん);
・ 卵巣(例えば、絨毛がん、上皮性腫瘍、胚細胞性腫瘍、性索間質性腫瘍)、ファロピウス管(例えば、漿液性腺がん、粘液がん、類内膜腺がん、明細胞腺がん、移行上皮がん、扁平上皮がん、未分化がん、ミューラー腫瘍、腺肉腫、平滑筋肉腫、奇形腫、胚細胞性腫瘍,絨毛がん、絨毛性腫瘍)、子宮(例えば、子宮頸がん、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、上皮内がん(EIC)、子宮内膜がん(例えば、類内膜がん、漿液性がん、明細胞がん、粘液性がん、扁平上皮がん、移行性がん、小細胞がん、未分化がん、間葉新生物)、平滑筋腫(例えば、子宮内膜間質結節、平滑筋肉腫、子宮内膜間質肉腫(ESS)、間葉腫)、混合上皮性及び間葉腫(例えば、腺線維腫、がん線維腫、腺肉腫、がん肉腫(悪性混合中胚葉性肉腫MMMT))、子宮内膜間質腫瘍、子宮内膜悪性ミューラー管混合腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍(部分胞状奇胎、全胞状奇胎、浸潤性胞状奇胎、胎盤付着部腫瘍))、外陰部、膣を含む)を含む、女性生殖器組織;
・ 前立腺、精巣(例えば、胚細胞性腫瘍、精母細胞セミノーム)、陰茎を含む、男性生殖器組織;
・ 膀胱(例えば、扁平上皮がん、尿路上皮がん、膀胱尿路上皮がん);
・ 脳(例えば、神経膠腫(例えば、星状細胞腫(非浸潤性、低悪性度、低分化、神経膠芽腫;乏突起神経膠腫、上衣腫を含む)、髄膜腫、神経節膠腫);シュワン腫(神経鞘腫)、頭蓋咽頭腫、脊索腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、緩慢性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、下垂体腫瘍;
・ 眼(例えば、網膜細胞腫、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫、後部ぶどう膜黒色腫、虹彩過誤腫);
・ 頭頸部(例えば、上咽頭がん、内リンパ嚢腫瘍(ELST)、類表皮がん、喉頭がん(扁平上皮がん(SCC)(例えば、声門がん、声門上がん、声門下がん、合型喉頭がん)、インサイチュのがん腫、いぼ状、紡錘細胞、及び類基底SCC、未分化がん、喉頭腺がん、腺様嚢胞がん、神経内分泌がん、喉頭の肉腫)を含む)、頭頸部傍神経節腫(例えば、頸動脈小体、傍神経節腫、迷走神経)、
・ 胸腺(例えば、胸腺腫);
・ 心臓(例えば、心臓粘液腫);
・ 肺(例えば、小細胞がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)(扁平上皮がん(SCC)、腺がん及び大細胞がん、カルチノイド(定型又は不定型)、がん肉腫、肺芽腫、巨細胞がん、紡錘細胞がん、胸膜肺芽腫を含む);
・ リンパ(例えば、リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHLを含む)、エプスタインバーウイルス(EBV)関連リンパ増殖性疾患(B細胞リンパ腫及びT細胞リンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫を含む);大細胞型B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫、緩慢性B細胞リンパ腫、低悪性度B細胞リンパ腫、フィブリン関連びまん性大細胞型リンパ腫;原発性体液性リンパ腫;形質芽球性リンパ腫;節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型;末梢性T細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫;濾胞性T細胞リンパ腫;全身性T細胞リンパ腫)が含まれる)、リンパ脈管筋腫症);
・ 中枢神経系(CNS)(例えば、神経膠腫(星細胞腫(例えば、毛様細胞性星状細胞腫、毛様類粘液性星細胞腫、上衣下巨細胞性星細胞腫、多形黄色星細胞腫、びまん性星細胞腫、線維性星細胞腫、大円形細胞性星細胞腫、原形質性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、神経膠芽腫(例えば、巨細胞膠芽腫、膠肉腫、多形神経膠芽腫)、及び大脳神経膠腫症)、乏突起膠腫(例えば、乏突起神経膠腫、退形成乏突起膠腫)、乏突起星細胞系腫瘍(例えば、乏突起星細胞腫、退形成性乏突起星細胞腫)、上衣腫瘍(例えば、上衣下腫、粘液乳頭状上衣腫、上衣腫(例えば、細胞、乳頭、明細胞、伸長上衣細胞)、低分化上衣腫)、視神経膠腫、並びに非神経膠腫(例えば、脈絡叢腫瘍、神経細胞系及び混合神経細胞・膠細胞腫瘍、松果体部腫瘍、胚芽腫、髄芽腫、髄膜腫瘍、原発性CNSリンパ腫、胚細胞性腫瘍、下垂体腺腫、頭蓋及び傍脊柱神経腫瘍、星状領域腫瘍を含む));神経線維腫、髄膜腫、末梢神経鞘腫瘍、神経芽腫群腫瘍(神経芽細胞腫、神経節芽細胞腫、神経節腫)、トリソミ19上衣腫を含むが、これらに限定されない);
・ 神経内分泌組織(例えば、節前系(副腎髄質(褐色細胞腫)、及び副腎外傍神経節((副腎外)傍神経節腫)を含む);
・ 皮膚(例えば、明細胞汗腺腫、皮膚良性線維性組織球腫、円柱腫、汗腺腫、黒色腫(皮膚黒色腫、粘膜黒色腫)、基底細胞がん、毛母腫、スピッツ腫瘍を含む);並びに
・ 軟部組織(例えば、侵襲性血管粘液腫、胞巣状横紋筋肉腫、胞状軟部肉腫、血管線維腫、血管腫様線維性組織球腫、滑膜肉腫、二相性滑膜肉腫、明細胞肉腫、隆起性皮膚線維肉腫、デスモイド型線維腫症、小円形細胞腫瘍、線維形成性小円形細胞腫瘍、弾性線維腫、胎児性横紋筋肉腫、ユーイング肉腫/神経外胚葉性腫瘍(ΠΝΕΤ)、骨外性粘液型軟骨肉腫、骨外性骨肉腫、傍脊柱肉腫、炎症性筋線維芽腫瘍、脂肪芽細胞腫、脂肪腫、軟骨様脂肪腫、脂肪肉腫/悪性脂肪腫様腫瘍、脂肪肉腫、粘液性脂肪肉腫、線維粘液性肉腫、リンパ脈管筋腫、悪性筋上皮腫、軟部悪性黒色腫、筋上皮がん、筋上皮腫、粘液炎症性線維芽細胞肉腫、未分化肉腫、血管周囲細胞腫、横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫軟部組織肉腫(ΝΡΣΤΣ)、軟部組織平滑筋肉腫、未分化肉腫、高分化型脂肪肉腫からなる群から選択される組織又は器官から生じる固形腫瘍を有する。
【0275】
5.キット
また、本明細書に記載されるのは、キットであって、1つ以上の単位用量の活性薬剤、例えば、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及びNEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤(例えば、ペボネジスタット)、及び本明細書に記載されるその製剤と、使用説明書と、を含む、キットである。様々な実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及びNAE1阻害剤は、同じ又は異なる容器中にあってもよい。キットは、少なくとも1つの追加の試薬、例えば低メチル化剤(例えば、アザシチジン)を更に含み得る。キットは、典型的には、キットの内容物の使用目的を示すラベルを含む。ラベルという用語には、キットに添付される、又はキットと共に供給される、又は別の方法でキットに付随する任意の書き込み、又は記録された材料が含まれる。
【0276】
いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の一方又は両方は、投与形態(例えば、治療的に有効な投与形態)で提供される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の一方又は両方は、2つ以上の異なる投与形態(例えば、2つ以上の異なる治療的に有効な投与形態)で提供される。キットに関連して、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及びNAE1阻害剤(例えば、ペボネジスタット)の一方又は両方は、任意の便利な包装(例えば、スティックパック、用量パックなど)中に、液体又は固体形態で提供され得る。
【0277】
様々な実施形態では、本発明のキットは、プライマー剤(例えば、赤血球造血刺激剤(ESA))及び抗CD47剤を含む。いくつかの実施形態では、キットは、2つ以上のプライマー剤を含む。いくつかの実施形態では、キットは、2つ以上の抗CD47剤を含む。いくつかの実施形態では、プライマー剤は、投与形態(例えば、プライミング投与形態)で提供される。いくつかの実施形態では、プライマー剤は、2つ以上の異なる投与形態(例えば、2つ以上の異なるプライミング投与形態)で提供される。
【0278】
上記の成分に加えて、対象とするキットは、(特定の実施形態では)対象とする方法を実施するための説明書を更に含み得る。これらの説明書は、様々な形態で対象とするキットにおいて存在してもよく、そのうちの1つ以上はキット中に存在してもよい。これらの説明書が存在することができる1つの形態は、好適な媒体又は被印刷物上に印刷された情報、例えば、キット包装中、添付文書中などの情報が印刷される紙としてである。これらの説明書の更に別の形態は、コンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、フラッシュドライブなどであり、その上に情報が記録されている。存在し得るこれらの説明書の更に別の形態は、削除されたサイトにおいて情報にアクセスするためにインターネットを介して使用され得るウェブサイトアドレスである。
【実施例
【0279】
以下の実施例は、特許請求の範囲を例示するために提供されるが、これを限定するものではない。
【0280】
実施例1
NAE1 SMIとマグロリマブとの組み合わせは、急性骨髄性白血病(AML)細胞の食作用排除を増強した。
この試験は、NAE1低分子阻害剤(NAE1 SMI)とマグロリマブとの組み合わせが、白血病細胞のインビトロ及びインビボでの排除を増加させ得るかを評価するために設計された。
【0281】
まず、白血病がん細胞に対するNAE1 SMIの治療効果を確認するために、ヒト急性骨髄性白血病(AML)細胞(U937)を、漸増用量のNAE1 SMIと共にインキュベートした。NAE1 SMIの既知の効果と一致して、NAE1 SMIによるU937 AML細胞の用量依存的増殖阻害が、本試験において確認された(図1)。
【0282】
次に、NAE1 SMIとマグロリマブとの組み合わせがインビトロで白血病細胞の排除を増加させ得るかを評価するために、食作用アッセイを行った。NAE1 SMIへの事前曝露あり又はなしのU937 AML細胞を、マグロリマブ又はIgG対照の存在中で5人のヒトドナー由来のマクロファージと共にインキュベートした。結論と一致して、マグロリマブとNAE1 SMIとの組み合わせは、いずれかの薬剤単独での処置と比較して、用量依存的に、U937 AML細胞の食作用を増強した(図2)。
【0283】
NAE1 SMIとマグロリマブとの組み合わせが白血病細胞のインビボでの排除を増加させ得るかを評価するために、U937 AML細胞を移植されたマウスにおいて治療試験を行った。アザシチジンは、マグロリマブと組み合わせた場合にAML細胞の排除を増強することがこれまで確立されていたため(Chao,et al.,Front Oncol(2020)9:1380)、NAE1 SMIに加えて、AMLの適応を有する低メチル化かつ化学療法薬であるアザシチジンも試験に含めた。がん細胞移植及び生着の確認後、マウスを7つの治療コホート((1)ビヒクル対照、(2)アザシチジン、(3)NAE1 SMI、(4)マグロリマブ、(5)アザシチジン+マグロリマブ、(6)NAE1 SMI+マグロリマブ、(7)アザシチジン+NAE1 SMI)に無作為化した。これまでの試験(Chao,et al.,supra)と一致して、アザシチジンとマグロリマブとの組み合わせは、全てのマウスにおいて永続的ながんの寛解を誘導したが、アザシチジン又はマグロリマブ単独での処置は、当初はビヒクル対照と比較して腫瘍増殖を遅らせたが、がんの進行を止めることができなかった。結論と一致して、NAE1 SMIとマグロリマブとの組み合わせは、大部分のマウス(6/8)において永続的ながん寛解を誘導し、他のマウス(2/8)においてがん成長を遅らせたが、NAE1 SMI単独ではがん細胞成長のいかなる阻害も達成しなかった。加えて、アザシチジンとNAE1 SM 1との組み合わせは、いずれかの分子による単剤処置と比較して、がん増殖を遅延させるのにより強力であったが、持続的ながん寛解をもたらすことができなかった(図3)。
【0284】
要約すると、NAE1 SMIとマグロリマブとの組み合わせは、ヒトマクロファージによるインビトロでのAML細胞の食作用排除を増強し、AMLがん細胞のインビボでのクリアランスを増強し、一方、マグロリマブ又はNAE1 SMIによる単剤処置は、それぞれ、がん増殖の中程度の阻害しか達成しなかったか、又は阻害を達成しなかった。
【0285】
本明細書に記載された実施例及び実施形態は例示のみを目的としており、それらに照らして様々な修正又は変更が当業者に示唆され、本出願の趣旨及び範囲並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであることが理解される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
【配列表】
2024513506000001.app
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を含む、組合せ物
【請求項2】
前記がんが、血液がんである、請求項1に記載の組合せ物
【請求項3】
前記がんが、固形腫瘍がんである、請求項1に記載の組合せ物
【請求項4】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、請求項1~3のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項5】
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、請求項3~4のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項6】
前記がんが、白血病又は前白血病である、請求項2に記載の組合せ物
【請求項7】
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、請求項6に記載の組合せ物
【請求項8】
前記がんが、リンパ腫である、請求項2に記載の組合せ物
【請求項9】
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、請求項8に記載の組合せ物
【請求項10】
前記がんが、再発性又は難治性である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項11】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項12】
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、請求項11に記載の組合せ物
【請求項13】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項14】
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、請求項11に記載の組合せ物
【請求項15】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項16】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148(エボルパセプト)、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、請求項15に記載の組合せ物
【請求項17】
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK-243、及びTAS-4464からなる群から選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項18】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、同時に投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項19】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、連続的に投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項20】
前記組合せ物が、低メチル化剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項21】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項20に記載の組合せ物
【請求項22】
前記組合せ物が、Bcl-2の阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~21のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項23】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項22に記載の組合せ物
【請求項24】
前記組合せ物が、1つ以上の治療用抗体と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項1~23のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項25】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項24に記載の組合せ物
【請求項26】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1が、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項1~25のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項27】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤の投与が、相乗効果をもたらす、請求項1~26のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項28】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項27に記載の組合せ物
【請求項29】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、請求項27に記載の組合せ物
【請求項30】
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、請求項27に記載の組合せ物
【請求項31】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、(a)マグロリマブ、及び(b)ペボネジスタットを含む、組合せ物
【請求項32】
前記がんが、血液がんである、請求項31に記載の組合せ物
【請求項33】
前記がんが、固形腫瘍がんである、請求項31に記載の組合せ物
【請求項34】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、請求項32~33のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項35】
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、請求項33~34のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項36】
前記がんが、白血病又は前白血病である、請求項32に記載の組合せ物
【請求項37】
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、請求項36に記載の組合せ物
【請求項38】
前記がんが、リンパ腫である、請求項32に記載の組合せ物
【請求項39】
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、請求項38に記載の組合せ物
【請求項40】
前記がんが、再発性又は難治性である、請求項31~39のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項41】
前記組合せ物が、低メチル化剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項31~40のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項42】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項41に記載の組合せ物
【請求項43】
前記組合せ物が、Bcl-2の阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項31~42のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項44】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項43に記載の組合せ物
【請求項45】
前記組合せ物が、1つ以上の治療用抗体と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項31~44のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項46】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項45に記載の組合せ物
【請求項47】
前記マグロリマブ及び前記ペボネジスタットが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項31~46のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項48】
マグロリマブ及びペボネジスタットの投与が、相乗効果をもたらす、請求項31~47のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項49】
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項48に記載の組合せ物
【請求項50】
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、請求項48に記載の組合せ物
【請求項51】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、請求項48に記載の組合せ物
【請求項52】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項31~51のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項53】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項31~52のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項54】
前記ペボネジスタットが、10mg/m~50mg/mの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項31~53のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項55】
前記ペボネジスタットが、経口的、静脈内、筋肉内又は皮下に投与される、請求項31~54のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項56】
前記対象が、ヒトである、請求項1~55のいずれか一項に記載の組合せ物
【請求項57】
1つ以上の単位用量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を含む、キット。
【請求項58】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、別々の容器中にある、請求項57に記載のキット。
【請求項59】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項60】
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、請求項59に記載のキット。
【請求項61】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項62】
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、請求項61に記載のキット。
【請求項63】
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項57~58のいずれか一項に記載のキット。
【請求項64】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、請求項63に記載のキット。
【請求項65】
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK、243、及びTAS-4464からなる群から選択される、請求項57~64のいずれか一項に記載のキット。
【請求項66】
1つ以上の単位用量のマグロリマブと、1つ以上の単位用量のペボネジスタットと、を含む、請求項65に記載のキット。
【請求項67】
1つ以上の単位用量の低メチル化剤を更に含む、請求項57~66のいずれか一項に記載のキット。
【請求項68】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、請求項67に記載のキット。
【請求項69】
Bcl-2の阻害剤を更に含む、請求項57~68のいずれか一項に記載のキット。
【請求項70】
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、請求項69に記載のキット。
【請求項71】
1つ以上の治療用抗体を更に含む、請求項57~70のいずれか一項に記載のキット。
【請求項72】
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、請求項71に記載のキット。
【請求項73】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤を含む組成物であって、前記組成物が、NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤と組み合わせて、前記対象に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項74】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を含む組成物であって、前記組成物が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤と組み合わせて、前記対象に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項75】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、マグロリマブを含む組合せ物であって、前記組合せ物がペボネジスタットと組み合わせて前記対象に投与されることを特徴とする、組合せ物。
【請求項76】
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させるための、ペボネジスタットを含む組合せ物であって、前記組合せ物がマグロリマブと組み合わせて前記対象に投与されることを特徴とする、組合せ物。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0285
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0285】
本明細書に記載された実施例及び実施形態は例示のみを目的としており、それらに照らして様々な修正又は変更が当業者に示唆され、本出願の趣旨及び範囲並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであることが理解される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその進行を予防する若しくは遅延させる、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を前記対象に投与することを含む、方法。
(項目2)
前記がんが、血液がんである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記がんが、固形腫瘍がんである、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、項目3~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記がんが、白血病又は前白血病である、項目2に記載の方法。
(項目7)
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記がんが、リンパ腫である、項目2に記載の方法。
(項目9)
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記がんが、再発性又は難治性である、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、項目11に記載の方法。
(項目15)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148(エボルパセプト)、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK-243、及びTAS-4464からなる群から選択される、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、同時に投与される、項目1~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、連続的に投与される、項目1~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
低メチル化剤を投与することを更に含む、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、項目20に記載の方法。
(項目22)
Bcl-2の阻害剤を投与することを更に含む、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、項目22に記載の方法。
(項目24)
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、項目1~23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1が、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目1~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤の投与が、相乗効果をもたらす、項目1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、項目27に記載の方法。
(項目30)
前記相乗効果が、前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は前記NAE1阻害剤のいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、項目27に記載の方法。
(項目31)
対象におけるがんを治療する、軽減する、又はその再発若しくは転移を予防する若しくは遅延させる方法であって、(a)マグロリマブ、及び(b)ペボネジスタットを前記対象に投与することを含む、方法。
(項目32)
前記がんが、血液がんである、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記がんが、固形腫瘍がんである、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記がんが、CD47の細胞表面発現を増加させている、項目32~33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記固形腫瘍がんが、頭頸部(HNSCC)、メラノーマ、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される原発性悪性腫瘍から生じる、項目33~34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記がんが、白血病又は前白血病である、項目32に記載の方法。
(項目37)
前記がんが、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、B細胞急性リンパ芽球性白血病からなる群から選択される、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記がんが、リンパ腫である、項目32に記載の方法。
(項目39)
前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞リンパ腫未分類型、又は移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)からなる群から選択される、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記がんが、再発性又は難治性である、項目31~39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
低メチル化剤を投与することを更に含む、項目31~40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、項目41に記載の方法。
(項目43)
Bcl-2の阻害剤を投与することを更に含む、項目31~42のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、項目43に記載の方法。
(項目45)
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、項目31~44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記マグロリマブ及び前記ペボネジスタットが、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目31~46のいずれか一項に記載の方法。
(項目48)
マグロリマブ及びペボネジスタットの投与が、相乗効果をもたらす、項目31~47のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記相乗効果が、マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、マクロファージによるがん細胞の食作用の増加である、項目48に記載の方法。
(項目51)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又はペボネジスタットいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較するとき、増加又は増強されたがん細胞クリアランスである、項目48に記載の方法。
(項目52)
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目31~51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目31~52のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記ペボネジスタットが、10mg/m ~50mg/m の範囲の1つ以上の用量で投与される、項目31~53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記ペボネジスタットが、経口的、静脈内、筋肉内又は皮下に投与される、項目31~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
前記対象が、ヒトである、項目1~55のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
1つ以上の単位用量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)NEDD8活性化酵素E1調節サブユニット(NAE1)阻害剤を含む、キット。
(項目58)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び前記NAE1阻害剤が、別々の容器中にある、項目57に記載のキット。
(項目59)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、項目57~58のいずれか一項に記載のキット。
(項目60)
前記CD47に結合する抗体が、マグロリマブ、ラムゾパルリマブ、letaplimab、AK117(ligufalimab)、AO-176、IBI-322、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、及びSTI-6643からなる群から選択される、項目59に記載のキット。
(項目61)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、項目57~58のいずれか一項に記載のキット。
(項目62)
前記SIRPαに結合する抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700からなる群から選択される、項目61に記載のキット。
(項目63)
前記CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、項目57~58のいずれか一項に記載のキット。
(項目64)
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154からなる群から選択される、項目63に記載のキット。
(項目65)
前記NAE1阻害剤が、ペボネジスタット、TAK、243、及びTAS-4464からなる群から選択される、項目57~64のいずれか一項に記載のキット。
(項目66)
1つ以上の単位用量のマグロリマブと、1つ以上の単位用量のペボネジスタットと、を含む、項目65に記載のキット。
(項目67)
1つ以上の単位用量の低メチル化剤を更に含む、項目57~66のいずれか一項に記載のキット。
(項目68)
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、並びにguadacitabineから選択される、項目67に記載のキット。
(項目69)
Bcl-2の阻害剤を更に含む、項目57~68のいずれか一項に記載のキット。
(項目70)
前記Bcl-2の阻害剤が、ベネトクラクス、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax及びナビトクラックスからなる群から選択される、項目69に記載のキット。
(項目71)
1つ以上の治療用抗体を更に含む、項目57~70のいずれか一項に記載のキット。
(項目72)
前記治療用抗体が、CD19(例えば、ブリナツモマブ、tafasitamab、イナビリズマブ、ロンカスツキシマブ)、CD20(例えば、リツキシマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ、オカラツズマブ、ウブリツキシマブ)、CD33(例えば、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ)、CD123(例えば、タラコツズマブ、ビベコタマブ、フロテツズマブ)、又はA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2;TIM3;CD366)(例えば、サバトリマブ、コボリマブ)に結合する、項目71に記載のキット。
【国際調査報告】