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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-25
(54)【発明の名称】太陽電池およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0224 20060101AFI20240315BHJP
   H10K 30/57 20230101ALI20240315BHJP
   H10K 30/81 20230101ALI20240315BHJP
   H01L 31/18 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 31/0747 20120101ALI20240315BHJP
   H10K 30/40 20230101ALN20240315BHJP
【FI】
H01L31/04 260
H10K30/57
H10K30/81
H01L31/04 420
H01L31/06 455
H10K30/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562282
(86)(22)【出願日】2022-04-04
(85)【翻訳文提出日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 KR2022004772
(87)【国際公開番号】W WO2022220456
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0047006
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510149600
【氏名又は名称】ジュソン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ジェホ
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251AA05
5F251CA14
5F251CB14
5F251CB27
5F251DA03
5F251DA07
5F251DA15
5F251FA03
5F251FA04
5F251FA06
5F251FA13
5F251FA15
5F251FA17
5F251FA24
5F251XA01
5F251XA56
5F251XA61
(57)【要約】
本発明は、半導体基板、前記半導体基板の一面上に具備された第1透明電極層、および、前記第1透明電極層の一面上に具備された第1電極を含み、前記第1電極はシャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成された第1パターン層を含んでなる太陽電池およびその製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板、
前記半導体基板の一面上に具備された第1透明電極層、および
前記第1透明電極層の一面上に具備された第1電極を含み、
前記第1電極が、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成された第1パターン層を含んでなる太陽電池。
【請求項2】
前記第1透明電極層及び前記第1パターン層が、それぞれインジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなる、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項3】
前記第1パターン層と前記第1透明電極層が互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第1透明電極層のインジウムの含有量よりも多い、請求項2に記載の太陽電池。
【請求項4】
前記第1パターン層と前記第1透明電極層が互いに接し、前記第1パターン層の酸素の含有量が前記第1透明電極層の酸素の含有量より少ない、請求項2に記載の太陽電池。
【請求項5】
前記第1電極が、前記第1パターン層上に具備された第1シード層、および前記第1シード層上に具備された第1金属層をさらに含んでなり、
前記第1シード層は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成され、前記第1金属層は、選択的蒸着(selective deposition)工程でパターン形成された、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項6】
前記第1パターン層、前記第1シード層及び前記第1金属層が、互いに同一のパターンからなる、請求項5に記載の太陽電池。
【請求項7】
前記半導体基板と前記第1透明電極層の間に第1半導体層及び第2半導体層がさらに具備されていて、
前記第1半導体層が、真性非晶質シリコン層からなり、
前記第2半導体層は、n型非晶質シリコン層からなる、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項8】
前記第1透明電極層と前記第1パターン層の間に具備されたペロブスカイト太陽電池をさらに含んでなり、
前記ペロブスカイト太陽電池が、第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなる、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項9】
前記第2導電性電荷伝達層と前記第1パターン層の間に第3透明電極層をさらに含み、
前記第3透明電極層が、インジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなり、
前記第3透明電極層と前記第1パターン層は互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第3透明電極層のインジウムの含有量より多く、前記第1パターン層の酸素の含有量が前記第3透明電極層の酸素の含有量より少ない、請求項8に記載の太陽電池
【請求項10】
第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなるペロブスカイト太陽電池、および
前記第2導電性電荷伝達層の一面上に具備された第1電極を含んでなり、
前記第1電極は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成された第1パターン層を含んでなる、太陽電池。
【請求項11】
前記第2導電性電荷伝達層と前記第1パターン層の間に第3透明電極層がさらに含み、
前記第3透明電極層及び前記第1パターン層が、それぞれインジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなる、請求項10に記載の太陽電池。
【請求項12】
前記第1パターン層と前記第3透明電極層が互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第3透明電極層のインジウムの含有量より多く、第1パターン層の酸素の含有量が前記第3透明電極層の酸素の含有量より少ない、請求項11に記載の太陽電池
【請求項13】
半導体基板の一面上に第1透明電極層を形成する工程、および
前記第1透明電極層の一面上に第1電極を形成する工程を含み、
前記第1電極を形成する工程が、シャドウマスクを用いた蒸着工程で第1パターン層を形成する工程を含んでなり、
前記第1透明電極層および前記第1パターン層は、同一の工程装置内で連続工程で形成される、太陽電池の製造方法。
【請求項14】
前記第1透明電極層及び前記第1パターン層が、それぞれインジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなる、請求項13に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項15】
前記第1透明電極層および前記第1パターン層を同一の工程装置内で連続工程で形成する工程が、
同一のチャンバ内にSnを含む材料、酸素を含む材料、およびインジウムを含む材料を投入して前記第1透明電極層を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、および前記インジウムを含む材料を投入しながら前記シャドウマスクを用いて前記第1パターン層を形成する工程を含んでなる、請求項14に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項16】
前記第1パターン層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率が、前記第1透明電極層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率より大きく、
前記第1パターン層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素を含む材料の投入量の比率は、前記第1透明電極層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素を含む材料の投入量の比率より小さい、請求項15に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項17】
前記第1透明電極層および前記第1パターン層を同一の工程装置内で連続工程で形成する工程が、
同一のチャンバ内にSnを含む材料および酸素を含む材料を投入して前記第1透明電極層を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、およびインジウムを含む材料を投入しながら、前記シャドウマスクを用いて前記第1パターン層を形成する工程を含んでなる、請求項14に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項18】
半導体基板の一面上に第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなるペロブスカイト太陽電池を形成する工程、
前記第2導電性電荷伝達層の一面上に第3透明電極層を形成する工程、および
前記第3透明電極層の一面上に第1電極を形成する工程を含み、
前記第1電極を形成する工程が、シャドウマスクを用いた蒸着工程で第1パターン層を形成する工程を含んでなり、
前記第3透明電極層及び前記第1パターン層は、同一の工程装置内で連続工程で形成される、太陽電池の製造方法。
【請求項19】
前記第3透明電極層及び前記第1パターン層が、それぞれインジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなる、請求項18に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項20】
前記第1電極を形成する工程が、前記第1パターン層上に第1シード層を形成する工程、および前記第1シード層上に第1金属層を形成する工程をさらに含み、
前記第1シード層は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成し、
前記第1金属層は、選択的蒸着(selective deposition)工程でパターン形成する、請求項13に記載の太陽電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池に関するもので、特に太陽電池の電極に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、基板上に具備された半導体層および電極を含んでなる。
【0003】
一例として、従来の太陽電池は、半導体基板の一面上に形成されたn型半導体層、半導体基板の他面上に形成されたp型半導体層、前記p型半導体層と前記n型半導体層上にそれぞれ形成された電極を含んでなる。
【0004】
ここで、従来には前記電極をフォトリソグラフィ工程により形成していて、そのため製造工程が複雑で生産性が低下する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点を解決するために考案されたものであり、本発明は、フォトリソグラフィ工程の代わりにシャドウマスク工程を通じて電極を形成することができる太陽電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は半導体基板、前記半導体基板の一面上に具備された第1透明電極層、および前記第一透明電極層の一面上に具備された第1電極を含み、前記第1電極は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成された第1パターン層を含んでなる太陽電池を提供する。
【0007】
前記第1透明電極層および前記第1パターン層は、それぞれインジウム(In)およびスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなることができる。
【0008】
前記第1パターン層と前記第1透明電極層は互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第1透明電極層のインジウムの含有量より多いことがあり得る。
【0009】
前記第1パターン層と前記第1透明電極層は互いに接し、前記第1パターン層の酸素の含有量が前記第1透明電極層の酸素の含有量より少ないことがあり得る。
【0010】
前記第1電極は、前記第1パターン層上に具備された第1シード層および前記第1シード層上に具備された第1金属層をさらに含んでなり、前記シード層は、シャドウマスクを用いて蒸着工程によってパターン形成され、前記第1金属層は、マスクなしで選択的蒸着(selective deposition)工程でパターン形成することができる。
【0011】
前記第1パターン層、前記第1シード層、および前記第1金属層は、互いに同一のパターンからなることができる。
【0012】
前記半導体基板と前記第1透明電極層の間に第1半導体層及び第2半導体層がさらに具備されていて、前記第1半導体層は真性非晶質シリコン層からなり、前記第2半導体層はn型非晶質シリコン層からなることができる。
【0013】
前記第1透明電極層と前記第1パターン層の間に具備されたペロブスカイト太陽電池をさらに含み、前記ペロブスカイト太陽電池は、第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなることができる。
【0014】
前記第2導電性電荷伝達層と前記第1パターン層の間に第3透明電極層をさらに含み、前記第3透明電極層は、インジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなり、前記第3透明電極層と前記第1パターン層は互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第3透明電極層のインジウムの含有量より多く、前記第1パターン層の酸素の含有量が前記第3透明電極層の酸素の含有量より少ないことがあり得る。
【0015】
本発明はまた、第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなるペロブスカイト太陽電池、および前記第2導電性電荷伝達層の一面上に具備された第1電極を含んでなり、前記第1電極は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成された第1パターン層を含んでなる太陽電池を提供する。
【0016】
前記第2導電性電荷伝達層と前記第1パターン層の間に第3透明電極層をさらに含み、前記第3透明電極層及び前記第1パターン層は、それぞれインジウム(In)及びスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなることができる。
【0017】
前記第1パターン層と前記第3透明電極層は互いに接し、前記第1パターン層のインジウムの含有量が前記第3透明電極層のインジウムの含有量より多く、第1パターン層の酸素の含有量が前記第3透明電極層の酸素の含有量より少ないことがあり得る。
【0018】
本発明はまた、半導体基板の一面上に第1透明電極層を形成する工程、および前記第1透明電極層の一面上に第1電極を形成する工程を含み、前記第1電極を形成する工程はシャドウマスクを用いた蒸着工程で第1パターン層を形成する工程を含んでなり、前記第1透明電極層および前記第1パターン層は、同一の工程装置内で連続工程で形成する太陽電池の製造方法を提供する。
【0019】
前記第1透明電極層および前記第1パターン層は、それぞれインジウム(In)およびスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含むことができる。
【0020】
前記第1透明電極層及び前記第1パターン層を同一工程装置内で連続工程で形成する工程は、同一チャンバ内でSnを含む材料、酸素を含む材料、及びインジウムを含む材料を投入して前記第1透明電極層を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、および前記インジウムを含む材料を投入しながらシャドウマスクを用いて前記第1パターン層を形成する工程を含んでなることができる。
【0021】
前記第1パターン層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率は、前記第1透明電極層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率より大きく、前記第1パターン層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素を含む材料の投入量の比率は、前記第1透明電極層の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素を含む材料の投入量の比率より小さいことがあり得る。
【0022】
前記第1透明電極層および前記第1パターン層を同一工程装置内で連続工程で形成する工程は、同一チャンバ内にSnを含む材料及び酸素を含む材料を投入して前記第1透明電極層を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、およびインジウムを含む材料を投入しながらシャドウマスクを用いて前記第1パターン層を形成する工程を含んでなることができる。
【0023】
本発明はまた、半導体基板の一面上に第1導電性電荷伝達層、前記第1導電性電荷伝達層上に具備された光吸収層、および前記光吸収層上に具備された第2導電性電荷伝達層を含んでなるペロブスカイト太陽電池を形成する工程、前記第2導電性電荷伝達層の一面上に第3透明電極層を形成する工程、および前記第3透明電極層の一面上に第1電極を形成する工程を含み、前記第1電極を形成する工程は、シャドウマスクを用いた蒸着工程で前記第1パターン層を形成する工程を含んでなり、前記第3透明電極層および前記第1パターン層は、同一の工程装置内で連続工程で形成する太陽電池の製造方法を提供する。
【0024】
前記第3透明電極層および前記第1パターン層は、それぞれインジウム(In)およびスズ(Sn)の中の少なくとも1つを含む透明酸化物を含んでなることができる。
【0025】
前記第1電極を形成する工程は、前記第1パターン層上に前記第1シード層を形成する工程、および前記第1シード層上に前記第1金属層を形成する工程をさらに含み、前記第1シード層は、シャドウマスクを用いた蒸着工程でパターン形成し、前記第1金属層はマスクなしに選択的蒸着(selective deposition)工程でパターン形成することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上のような本発明によれば、次のような効果がある。
【0027】
本発明の一実施例によれば、第1透明電極層上に第1パターン層を含む第1電極を形成することにより、前記第1パターン層をフォトリソグラフィ工程の代わりにシャドウマスク工程を通じて形成することができ、製造工程が単純で生産性を向上させることができる。
【0028】
特に、第1透明電極層と第1パターン層を同一の工程装置内で連続工程で形成することができるため、生産性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例による太陽電池の断面図である。
図2】本発明の他の実施例による太陽電池の断面図である。
図3】本発明のまた他の実施例による太陽電池の断面図である。
図4A図4Aは、本発明の一実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図4B図4Bは、本発明の一実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図4C図4Cは、本発明の一実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図4D図4Dは、本発明の一実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図5A図5Aは、本発明の他の実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図5B図5Bは、本発明の他の実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図5C図5Cは、本発明の他の実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
図5D図5Dは、本発明の他の実施例による太陽電池の製造工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されるものであり、単に本実施例は本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0031】
本発明の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本発明が図に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。また、本発明の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上で言及する「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0032】
構成要素を解釈するにおいて、別途の明示的な記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0033】
位置関係に対する説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0034】
時間関係に対する説明の場合、例えば、「~後に」、「~に続き」、「~の次に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0035】
第1、第2などは、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0036】
本発明のいくつかの実施例の各々の特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに対して独立して実施することもでき、連関関係で一緒に実施することもできる。
【0037】
以下、図を参照して本発明の好ましい実施例について詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の一実施例による太陽電池の断面図である。
【0039】
図1から分かるように、本発明の一実施例による太陽電池は、半導体基板100、第1半導体層210、第2半導体層220、第3半導体層230、第4半導体層240、第1透明電極層310、第2透明電極層320、第1電極410及び第2電極420を含んでなる。
【0040】
前記半導体基板100は、N型半導体ウエハからなることができる。前記半導体基板100の一面と他面、具体的には上面と下面とは凸凹構造で形成することができる。それによって、前記半導体基板100の一面上に積層された多数の層、および前記半導体基板100の他面上に積層された多数の層は、前記半導体基板100の凸凹構造に対応する凸凹構造で積層することができる。ただし、前記半導体基板100の一面と他面の中のいずれか1つの面にのみ凸凹構造を形成することも可能であり、前記半導体基板100の一面と他面の両方に凸凹構造を形成しないこともあり得る。
【0041】
前記第1半導体層210は、前記半導体基板100の一面、例えば上面に形成される。前記第1半導体層210は、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition;CVD)や原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成され、真性半導体層、例えば真性非晶質シリコン層からなることができる。ただし、場合によっては、前記第1半導体層210は、微量のドーパント、例えば微量のn型ドーパントがドープされた半導体層、例えば微量のn型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層からなることができる。
【0042】
前記第2半導体層220は、前記第1半導体層210の一面、例えば上面に形成される。前記第2半導体層220は、薄膜蒸着工程を通じて形成され、前記半導体基板100または前記第1半導体層210と同じ極性の、例えば、n型半導体層からなることができる。前記第2半導体層220は、n型非晶質シリコン層からなることができる。
【0043】
前記第3半導体層230は、前記半導体基板100の他面、例えば下面に形成される。前記第3半導体層230は薄膜蒸着工程を通じて形成され、真性半導体層、例えば真性非晶質シリコン層からなることができる。ただし、場合によっては、前記第3半導体層230は、微量のドーパント、例えば微量のp型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層からなることができる。ここで、前記第3半導体層230にドープされたドーパントの極性は、前記第1半導体層210にドープされたドーパントの極性と反対である。
【0044】
前記第4半導体層240は、前記第3半導体層230の他面、例えば下面に形成される。前記第4半導体層240は薄膜蒸着工程を通じて形成され、所定のドーパントがドープされた半導体層からなることができる。ここで、前記第4半導体層240にドープされたドーパントの極性は、前記第2半導体層220にドープされたドーパントの極性と反対である。前記第4半導体層240は、p型非晶質シリコン層からなることができる。
【0045】
前記第1透明電極層310は、前記第2半導体層220の一面、例えば上面に形成される。前記第1透明電極層310は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。前記第1透明電極層310は、インジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITO又はSnOからなることができる。
【0046】
前記第2透明電極層320は、前記第4半導体層240の他面、例えば下面に形成される。前記第2透明電極層320は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成することもできる。前記第2透明電極層320は、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。前記第2透明電極層320は、前記第1透明電極層310と同一の物質からなることができる。
【0047】
前記第1電極410は、前記第1透明電極層310の一面、例えば上面に形成される。具体的には、前記第1電極410は、太陽光が入射する入射面に形成され、したがって前記第1電極410によって太陽光の入射量が減少することを防止するために、前記第1電極410は、所定の形態でパターン形成される。前記第1電極410は、凸凹構造で形成することができる。それによって、前記第1電極410が含む多数の層を凸凹構造で積層することができる。ただし、前記第1電極410はこれに限定されるものではなく、凸凹構造が形成されないこともあり得る。
【0048】
前記第1電極410は、第1パターン層411、第1シード層412、及び第1金属層413を含んでなることができる。
【0049】
前記第1パターン層411は、前記第1透明電極層310の一面、例えば上面に形成することができる。
【0050】
前記第1パターン層411は、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。
【0051】
前記第1パターン層411は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)又は物理気相成長法(PVD)等のような薄膜蒸着工程を通じて形成され、ここでシャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程でパターン形成することができる。これにより、前記シャドウマスクをなしに薄膜蒸着工程で前記第1透明電極層310をまず形成し、その後に同一の工程装置内で前記シャドウマスクを用いた薄膜蒸着工程で前記第1パターン層411を形成することができる。すなわち、前記第1透明電極層310と前記第1パターン層411は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0052】
ここで、前記第1パターン層411のインジウム含有量が前記第1透明電極層310のインジウム含有量より多く、前記第1パターン層411の酸素含有量が前記第1透明電極層310の酸素含有量より少ないことがあり得る。
【0053】
前記第1透明電極層310のインジウム含有量よりも前記第1パターン層411のインジウム含有量が多く、前記第1透明電極層310の酸素含有量よりも前記第1パターン層411の酸素含有量が少ない場合、前記第1透明電極層310に比べて前記第1パターン層411の電気伝導度が優秀になり、それによって、前記第1透明電極層310と前記第1シード層412の間の接触抵抗を減らすことができる。
【0054】
また、前記第1パターン層411のインジウム含有量よりも前記第1透明電極層310のインジウム含有量が少なく、前記第1パターン層411の酸素含有量よりも前記第1透明電極層310の酸素含有量が多い場合、第1パターン層411の光透過率と比較して、第1透明電極層310の光透過率が優秀になり、太陽電池内部に入射する太陽光の光量を増加させることができる。
【0055】
前記第1シード層412は、前記第1パターン層411の一面、例えば上面に形成することができる。
【0056】
前記第1シード層412は、導電物、例えばインジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)および亜鉛(Zn)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0057】
前記第1シード層412は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。また、前記第1シード層412は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で前記第1パターン層411と同一のパターンで形成することができる。ここで、前記第1シード層412は、前記第1パターン層411と同一の工程装置内で連続工程で形成することができ、このような連続工程の工程効率のために前記第1シード層412は、前記第1パターン層411に含まれる物質と同一の物質、例えばインジウム(In)またはスズ(Sn)を含んでなることが好ましことがあり得る。
【0058】
前記第1金属層413は、前記第1シード層412の一面、例えば上面に形成することができる。
【0059】
前記第1金属層413は、当業界に公知の様々な金属物質からなることができ、好ましくは、タングステン(W)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0060】
前記第1金属層413は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。また、前記第1金属層413は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で形成することもでき、またはシャドウマスクなしに当業界で公知の選択的蒸着(selective deposition)工程により形成することもできる。前記第1金属層413がシャドウマスクを用いた薄膜蒸着工程によって形成される場合、前記第1金属層413は、前記第1シード層412と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。前記第1金属層413は、前記第1シード層412と同一のパターンで形成することができる。
【0061】
場合によっては、前記第1シード層412および前記第1金属層413は、省略することもでき、その場合、前記第1電極410は、前記第1パターン層411からなることができる。
【0062】
前記第2電極420は、前記第2透明電極層320の他面、例えば下面に形成される。前記第2電極420は、太陽光が入射する入射面と反対の面に形成されるので、前記第2透明電極層320の下面全体に形成することもできる。ただし、上述した第1電極410と同様に、前記第2電極420も所定の形態でパターン形成することにより、太陽光の反射光が前記第2透明電極層320を介して太陽電池内部に入射できるように構成することができる。前記第2電極420は、凸凹構造で形成することができる。それによって、前記第2電極420が含む多数の層を、凸凹構造で積層することができる。ただし、前記第2電極420はこれに限定されるものではなく、凸凹構造を形成しないこともあり得る。
【0063】
前記第2電極420は、第2パターン層421、第2シード層422、及び第2金属層423を含んでなることができる。
【0064】
前記第2パターン層421は、前記第2透明電極層320の他面、例えば下面に形成することができる。
【0065】
前記第2パターン層421は、前記第2透明電極層320と同様に、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。
【0066】
前記第2パターン層421は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を介して形成され、ここでシャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程でパターン形成することができる。これにより、前記シャドウマスクなしに薄膜蒸着工程で前記第2透明電極層320を先に形成し、その後に、同一の工程装置内で前記シャドウマスクを用いた薄膜蒸着工程で前記第2パターン層421を形成することができる。すなわち、前記第2透明電極層320と前記第2パターン層421は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0067】
ここで、前記第2パターン層421のインジウム含有量が前記第2透明電極層320のインジウム含有量より多く、前記第2パターン層421の酸素含有量が前記第2透明電極層320の酸素含有量より少ないことがあり得る。
【0068】
前記第2透明電極層320のインジウム含有量よりも前記第2パターン層421のインジウム含有量が多く、前記第2透明電極層320の酸素含有量よりも前記第2パターン層421の酸素含有量が少ない場合、前記第2透明電極層320に比べて第2パターン層421の電気伝導度が優秀になり、それによって、前記第2透明電極層320と第2シード層422の間の接触抵抗を減らすことができる。
【0069】
また、前記第2パターン層421のインジウム含有量よりも前記第2透明電極層320のインジウム含有量が少なく、前記第2パターン層421の酸素含有量よりも前記第2透明電極層320の酸素含有量が多い場合、前記第2パターン層421の光透過率と比較して、前記第2透明電極層320の光透過率が優秀になり、太陽電池内部に入射する太陽光の光量を増加させることができる。
【0070】
前記第2シード層422は、前記第2パターン層421の他面、例えば下面に形成することができる。
【0071】
前記第2シード層422は、導電物、例えばインジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)および亜鉛(Zn)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0072】
前記第2シード層422は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。また、前記第2シード層422は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で前記第2パターン層421と同一のパターンで形成することができる。ここで、前記第2シード層422は、前記第2パターン層421と同一の工程装置内で連続工程で形成することができ、このような連続工程の工程効率のために前記第2シード層422は、前記第2パターン層421に含まれる物質と同一の物質、例えばインジウム(In)またはスズ(Sn)を含んでなることが好ましいことがあり得る。
【0073】
前記第2金属層423は、前記第2シード層422の他面、例えば下面に形成することができる。
【0074】
前記第2金属層423は、当業界に公知の様々な金属物質からなることができ、好ましくは、タングステン(W)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0075】
前記第2金属層423は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を介して形成される。また、前記第2金属層423は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で形成することもでき、またはシャドウマスクなしに当業界で公知の選択的蒸着(selective deposition)工程により形成することができる。前記第2金属層423がシャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程によって形成される場合、前記第2金属層423は前記第2シード層422と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。前記第2金属層423は、前記第2シード層422と同一のパターンで形成することができる。
【0076】
場合によっては、前記第2シード層422および前記第2金属層423は省略することもでき、その場合、前記第2電極420は前記第2パターン層421からなることができる。
【0077】
図2は、本発明の他の実施例による太陽電池の断面図である。
【0078】
図2から分かるように、本発明の他の実施例による太陽電池は、前記半導体基板100、第1半導体層210、第2半導体層220、第3半導体層230、第4半導体層240、第1透明電極層310、第2透明電極層320、記第1電極410、第2電極420、およびペロブスカイト(Perovskite)太陽電池500を含んでなることができる。
【0079】
図2に示す本発明の他の実施例による太陽電池は、ペロブスカイト太陽電池500が追加された点を除いて、前述の図1による太陽電池と同一である。したがって、同一の構成に対して同一の図面符号を付与し、以下では異なる構成についてのみ説明することにする。
【0080】
図2から分かるように、本発明の他の実施例によれば、上述の図1の構造において、第1透明電極層310と第1電極410の間にペロブスカイト太陽電池500がさらに形成されている。
【0081】
したがって、本発明のまた他の実施例による太陽電池は、前記半導体基板100、第1半導体層210、第2半導体層220、第3半導体層230、第4半導体層240、第1透明電極層310、及び第2透明電極層320を含む基板型太陽電池、及び基板型太陽電池上に形成されたペロブスカイト太陽電池500を含むタンデム(tandem)構造の太陽電池になる。
【0082】
ここで、前記第1透明電極層310は、前記基板型太陽電池と前記ペロブスカイト太陽電池500の間のバッファ層として機能することができ、別個のバッファ層を必要としない。
【0083】
前記ペロブスカイト太陽電池500は、導電性電荷伝達層520、530および光吸収層510を含む。
【0084】
ペロブスカイト太陽電池500は、1つ以上の導電性電荷伝達層520、530を含むことができる。例えば、前記ペロブスカイト太陽電池500は、前記第1透明電極層310上で前記第1透明電極層310と接する第1導電性電荷伝達層520、前記第1導電性電荷伝達層520上に具備された光吸収層510、および前記光吸収層510上に具備された第2導電性電荷伝達層530を含んでなることができる。ただし、本発明がこれに限定されるものではなく、前記導電性電荷伝達層520、530は、前記光吸収層510の両面の中のいずれか1つの面にのみ配置することもできる。
【0085】
前記第1導電性電荷伝達層520は、前記第2半導体層220とは異なる極性、例えばp型極性を有するように構成され、前記第2導電性電荷伝達層530は、前記第1導電性電荷伝達層520とは異なる極性、例えばn型極性を有するように構成することができる。それによって、前記第1導電性電荷伝達層520は正孔輸送層(Hole transporting layer;HTL)からなり、第2導電性電荷伝達層530は電子輸送層(Electron transporting layer;ETL)からなることができる。
【0086】
前記正孔輸送層は、Spiro-MeO-TAD、Spiro-TTB、ポリアニリン、ポリピノール、ポリ-3,4-エチレンジオキシチオフェン-ポリスチレンスルホネート(PEDOT-PSS)、またはポリ-[ビス(4-フェニル)(2,4,6-トリメチルフェニル)アミン](PTAA)、ポリ(3-ヘキシルチオフェン-2,5-ジイル)(P3HT)などのような当業界で公知の様々なP型有機物を含んでなることもでき、Ni酸化物、Mo酸化物またはV酸化物、W酸化物、Cu酸化物などのような当業界で公知の様々なP型金属酸化物と、それに加えて様々なP型有機または無機物を含む化合物からなることもできる。
【0087】
前記電子輸送層は、BCP(Bathocuproine)、C60、又はPCBM(Phenyl-C61-butyric acid methyl ester)等のようなN型有機物又はZnO、c-TiO2/mp-TiO2、SnO2、又はIZOのような当業界に公知の様々なN型金属酸化物と、それに加えて様々なN型有機または無機物を含む化合物からなることができる。
【0088】
一方、前記第2導電性電荷伝達層530は、前記第1電極410の前記第1パターン層411と接することができ、この場合、上述した図1において、前記第1透明電極層310と、前記第1パターン層411を同一の工程装置内で連続工程で形成するのと同様に、前記第2導電性電荷伝達層530と前記第1パターン層411を同一の工程装置内で連続工程で形成することができ、このために、前記第2導電性電荷伝達層530は、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。ここで、前記第2導電性電荷伝達層530は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を介して形成される。
【0089】
ただし、図に示していないが、前記第2導電性電荷伝達層530と前記第1パターン層411の間に第3透明電極層をさらに形成し、前記第3透明電極層が前記第1パターン層411と接することができる。この場合、前記第3透明電極層は、上述した第1透明電極層310と同様に、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)等のような薄膜蒸着工程を通じて形成され、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。したがって、ここで、前記第1パターン層411のインジウム含有量が前記第3透明電極層のインジウム含有量より多く、前記第1パターン層411の酸素含有量が前記第3透明電極層の酸素含有量より少ないことがあり得る。
【0090】
前記光吸収層510は、当業界で公知のペロブスカイト化合物からなる。
【0091】
図3は、本発明のまた他の実施例による太陽電池の断面図である。
【0092】
図3から分かるように、本発明のまた他の実施例による太陽電池は、第1電極410、第2電極420、およびペロブスカイト太陽電池500を含んでなる。
【0093】
図3に示す本発明のまた他の実施例に係る太陽電池は、上述した図2の太陽電池から基板型太陽電池を除去した構造であって、ペロブスカイト(Perovskite)太陽電池500の一面、例えば、上面に前記第1電極410が形成され、ペロブスカイト太陽電池500の他面、例えば下面に前記第2電極420が形成された構造である。
【0094】
ここで、前記第1電極410、前記第2電極420、および前記ペロブスカイト太陽電池500の具体的な構成は、上述した図2と同様であり得る。
【0095】
図に示していないが、第2導電性電荷伝達層530と第1パターン層411の間に第3透明電極層をさらに形成し、前記第3透明電極層が前記第1パターン層411と接することができる。この場合、前記第3透明電極層は、上述した第1透明電極層310と同様に、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)等のような薄膜蒸着工程を通じて形成され、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。したがって、ここで、前記第1パターン層411のインジウム含有量が前記第3透明電極層のインジウム含有量より多く、前記第1パターン層411の酸素含有量が前記第3透明電極層の酸素含有量より少ないことがあり得る。
【0096】
一方、図3の場合、第2電極420の第2パターン層421は、前記ペロブスカイト太陽電池500の第1導電性電荷伝達層520と接するようになる。ここで、前記第1導電性電荷伝達層520がインジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなる場合には、前記第1導電性電荷伝達層520と前記第2パターン層421は、連続工程では形成されないことがあり得る。ただし、前記第1導電性電荷伝達層520がインジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITO又はSnOからなる場合には、前記第1導電性電荷伝達層520と前記第2パターン層421は連続工程で形成され、ここで、前記第2パターン層421のインジウム含有量が前記第1導電性電荷伝達層520のインジウム含有量より多く、前記第2パターン層421の酸素含有量は、前記第1導電性電荷伝達層520の酸素含有量より少ないことがあり得る。
【0097】
図4A図4Dは、本発明の一実施例による太陽電池の製造工程断面図であり、これは、上述した図1による太陽電池の製造工程に関するものである。以下では、材料等のような同一の構成についての反復する説明は省略することにする。
【0098】
まず、図4Aから分かるように、半導体基板100の一面、例えば上面に第1半導体層210を形成し、前記第1半導体層210の一面、例えば上面に第2半導体層220を形成する。
【0099】
前記第1半導体層210は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて、真性半導体層、例えば真性非晶質シリコン層、または微量のn型ドーパントがドープされた半導体層、例えば、微量のn型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層で形成することができる。
【0100】
前記第2半導体層220は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて、n型ドーパントがドープされた半導体層、例えばn型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層で形成することができる。
【0101】
ここで、前記第1半導体層210と前記第2半導体層220は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。具体的には、チャンバ内にSiのソース物質を投入して化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)で真性非晶質シリコン層からなる前記第1半導体層210を形成し、続いて前記Siのソース物質にn型ドーパント物質をさらに投入して化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)でn型非晶質シリコン層からなる第2半導体層220を形成することができる。
【0102】
次に、図4Bから分かるように、前記半導体基板100の他面、例えば下面に第3半導体層230を形成し、前記第3半導体層230の他面、例えば下面に第4半導体層240を形成する。
【0103】
前記第3半導体層230は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて真性半導体層、例えば真性非晶質シリコン層、または微量のp型ドーパントがドープされた半導体層、例えば、微量のp型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層で形成することができる。
【0104】
前記第4半導体層240は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じてp型ドーパントがドープされた半導体層、例えばp型ドーパントがドープされた非晶質シリコン層から形成することができる。
【0105】
ここで、前記第3半導体層230と前記第4半導体層240は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。具体的には、チャンバ内にSiのソース物質を投入して化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)で真性非晶質シリコン層からなる前記第3半導体層230を形成し、続いて前記Siのソース物質にp型ドーパント物質をさらに投入して化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)で、p型非晶質シリコン層からなる第4半導体層240を形成することができる。
【0106】
一方、図4A工程と図4B工程の間に特別な順序があるわけではない。すなわち、図4B工程を先に行い、その後に図4A工程を行うことも可能である。
【0107】
次に、図4Cから分かるように、前記第2半導体層220の一面、例えば上面に第1透明電極層310を形成し、前記第1透明電極層310の一面、例えば上面に第1電極410を形成する。
【0108】
前記第1透明電極層310は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)等を用いて、インジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITO又はSnOで形成することができる。
【0109】
前記第1透明電極層310の形成工程は、チャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、インジウムを含む材料を投入してITOを形成する工程からなることもできる。チャンバ内でSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入してSnOを形成する工程からなることもできる。
【0110】
前記第1電極410を形成する工程は、第1パターン層411を形成する工程、前記第1パターン層411の上面上に第1シード層412を形成する工程、および前記愛1シード層412の上面上に前記第1金属層413を形成する工程を含んでなることができる。
【0111】
前記第1パターン層411は、シャドウマスクを用いた化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)を用いてインジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜で形成することができる。
【0112】
前記第1パターン層411の形成工程は、チャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、インジウムを含む材料を投入して、ITOを形成する工程からなることもでき、チャンバ内にSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入してSnOを形成する工程からなることもできる。
【0113】
ここで、前記第1パターン層411と前記第1透明電極層310は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。例えば、同一のチャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、インジウムを含む材料を投入して、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて第1透明電極層310を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、及び前記インジウムを含む材料を投入するが、前記第1透明電極層310とは異なる含量の前記酸素(O)を含む材料及び前記インジウムを含む材料を投入しながら、シャドウマスクを用いて化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)を用いて第1パターン層411を形成することができる。
【0114】
他の例として、同一のチャンバ内にSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入して、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて第1透明電極層310を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料及びインジウムを含む材料を投入しながら、シャドウマスクを用いて化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて前記第1パターン層411を形成することもできる。
【0115】
前記第1パターン層411の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率は、前記第1透明電極層310の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウム含む材料の投入量の比率よりも大きく、前記第1パターン層411の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素(O)を含む材料の投入量の比率は、前記第1透明電極層310の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素(O)を含む材料の投入量の比率よりも小さいことがあり得る。これにより、前記第1透明電極層310のインジウムの含有量より前記第1パターン層411のインジウムの含有量が多く、前記第1透明電極層310の酸素の含有量より前記第1パターン層411の酸素の含有量が少なくなり、前記第1パターン層411の電気伝導度が増加することができる。
【0116】
前記第1シード層412は、シャドウマスクを用いた化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて、導電物、例えばインジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)および亜鉛(Zn)からなる群から選択された少なくとも1つを含む材料を投入して形成することができる。
【0117】
ここで、前記第1シード層412は、前記第1パターン層411と同一の工程装置内でシャドウマスクを用いた連続工程で形成することができる。
【0118】
前記第1金属層413は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。ここで、前記第1金属層413は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で形成することもでき、またはシャドウマスクなしに当業界で公知の選択的蒸着(selective deposition)工程によって形成することができる。前記第1金属層413がシャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程によって形成される場合、前記第1金属層413は、前記第1シード層412と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0119】
前記第1金属層413は、当業界で公知の様々な金属物質からなることができ、好ましくは、タングステン(W)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0120】
次に、図4Dから分かるように、前記第4半導体層240の他面、例えば下面に第2透明電極層320を形成し、前記第2透明電極層320の他面、例えば下面に第2電極420を形成する。
【0121】
前記第2透明電極層320は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)を用いて、インジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITO又はSnOで形成することができる。
【0122】
前記第2透明電極層320の形成工程は、チャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、およびインジウムを含む材料を投入して、ITOを形成する工程からなることもでき、チャンバ内にSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入して、SnOを形成する工程からなることもできる。
【0123】
前記第2電極420を形成する工程は、前記第2パターン層421を形成する工程、前記第2パターン層421の下面上に第2シード層422を形成する工程、及び第2シード層422の下面上に第2金属層423を形成する工程を含んでなることができる。
【0124】
前記第2パターン層421は、シャドウマスクを用いた化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)を用いて、インジウム及びスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜で形成することができる。
【0125】
前記第2パターン層421の形成工程は、チャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、インジウムを含む材料を投入して、ITOを形成する工程からなることもでき、チャンバ内にSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入して、SnOを形成する工程からなることもできる。
【0126】
ここで、前記第2パターン層421と前記第2透明電極層320は、同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。例えば、同一のチャンバ内にSnを含む材料、酸素(O)を含む材料、およびインジウムを含む材料を投入して、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて、第2透明電極層320を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料、及び前記インジウムを含む材料を投入するが、前記第2透明電極層320とは異なる含量の前記酸素(O)を含む材料及び前記インジウムを含む材料を投入しながら、シャドウマスクを用いて化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)を用いて、第2パターン層421を形成することができる。
【0127】
他の例として、同一のチャンバ内にSnを含む材料および酸素(O)を含む材料を投入して、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて、第2透明電極層320を形成し、続いて前記Snを含む材料、前記酸素(O)を含む材料及びインジウムを含む材料を投入しながら、シャドウマスクを用いて化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いて、第2パターン層421を形成することもできる。
【0128】
前記第2パターン層421の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率は、前記第2透明電極層320の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記インジウムを含む材料の投入量の比率より大きく、前記第2パターン層421の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素(O)を含む材料の投入量の比率は、前記第2透明電極層320の形成工程時の全体材料の投入量に対する前記酸素(O)を含む材料の投入量の比率よりも小さことがあり得る。これにより、前記第2透明電極層320のインジウムの含有量より前記第2パターン層421のインジウムの含有量が多く、前記第2透明電極層320の酸素の含有量より前記第2パターン層421の酸素の含有量が少なくなり、前記第2パターン層421の電気伝導度が増加することができる。
【0129】
前記第2シード層422は、シャドウマスクを用いた化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)を用いた導電物、例えばインジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)および亜鉛(Zn)からなる群から選択された少なくとも1つを含む材料を投入して形成することができる。
【0130】
ここで、前記第2シード層422は、前記第2パターン層421と同一の工程装置内でシャドウマスクを用いた連続工程で形成することができる。
【0131】
前記第2金属層423は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて形成される。ここで、前記第2金属層423は、シャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程で形成することもでき、またはシャドウマスクなしで当業界に公知の選択的蒸着(selective deposition)工程によって形成することができる。前記第2金属層423がシャドウマスクを用いた前記薄膜蒸着工程によって形成される場合、前記第2金属層423は、前記第2シード層422と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0132】
前記第2金属層423は、当業界に公知の様々な金属物質からなることができ、好ましくは、タングステン(W)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことができる。
【0133】
一方、図4C工程と図4D工程の間に特別な順序があるわけではない。すなわち、図4D工程を先に行い、その後に図4C工程を行うこともできる。
【0134】
場合によっては、図4A工程の後に図4C工程を行い、その後に図4B工程と図4D工程とを連続して行うことも可能である。
【0135】
図5A図5Dは、本発明の他の実施例による太陽電池の製造工程断面図であり、これは、上述した図2による太陽電池の製造工程に関するものである。
【0136】
まず、図5Aから分かるように、半導体基板100の一面、例えば上面に第1半導体層210を形成し、前記第1半導体層210の一面、例えば上面に第2半導体層220を形成し、前記第2半導体層220の一面、例えば上面に第1透明電極層310を形成し、前記第1透明電極層310の一面、例えば上面にペロブスカイト太陽電池500の第1導電性電荷伝達層520を形成し、前記第1導電性電荷伝達層520の一面、例えば上面に光吸収層510を形成する。
【0137】
前記第1半導体層210の形成工程、前記第2半導体層220の形成工程、前記第1透明電極層310の形成工程は、前述と同様であるので、反復する説明は省略することにする。
【0138】
前記第1導電性電荷伝達層520の形成工程は、蒸発法(Evaporation)等のような薄膜蒸着工程を通じて有機物からなる正孔輸送層(HTL)を形成する工程からなることもでき、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などのような薄膜蒸着工程を通じて無機物からなる正孔輸送層(HTL)を形成する工程からなることもできる。
【0139】
前記光吸収層510の形成工程は、溶液工程または化学気相成長法(CVD)などの薄膜蒸着工程を通じて、ペロブスカイト化合物を形成する工程からなることができる。
【0140】
次に、図5Bから分かるように、前記ペロブスカイト太陽電池500の光吸収層510の一面、例えば上面上に第2導電性電荷伝達層530を形成し、前記第2導電性電荷伝達層530の一面、例えば上面上に第1電極410を形成する。
【0141】
前記第2導電性電荷伝達層530の形成工程は、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、または物理気相成長法(PVD)などの薄膜蒸着工程を通じて、無機物からなる電子輸送層(ETL)、特にインジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOを形成する工程からなることができる。
【0142】
前記第1電極410の形成工程は、第1パターン層411を形成する工程、前記第1パターン層411の上面上に第1シード層412を形成する工程、及び前記第1シード層412の上面上に第1金属層413を形成する工程を含んでなることができ、各々の工程は上述したのと同様である。ただし、前記第1パターン層411は、前記第2導電性電荷伝達層530と接するように形成されるので、前記第1パターン層411は、前記第2導電性電荷伝達層530と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0143】
ただし、図に示していないが、前記第2導電性電荷伝達層530と前記第1パターン層411の間に第3透明電極層をさらに形成して、前記第3透明電極層が、前記第1パターン層411と接することができる。この場合、前記第3透明電極層は、上述した第1透明電極層310と同様に、化学気相成長法(CVD)、原子層堆積法(ALD)、又は物理気相成長法(PVD)等のような薄膜蒸着工程を通じて形成され、インジウムおよびスズの中の少なくとも1つを含む透明酸化膜、例えばITOまたはSnOからなることができる。したがって、ここで、前記第1パターン層411のインジウム含有量が前記第3透明電極層のインジウム含有量より多く、前記第1パターン層411の酸素含有量が前記第3透明電極層の酸素含有量より少ないことがあり得る。また、前記第1パターン層411は、前記第3透明電極層と同一の工程装置内で連続工程で形成することができる。
【0144】
次に、図5Cから分かるように、前記半導体基板100の他面、例えば下面に第3半導体層230を形成し、前記第3半導体層230の他面、例えば下面に第4半導体層240を形成する。
【0145】
前記第3半導体層230の形成工程および前記第4半導体層240の形成工程は、前述と同様であるので、反復する説明は省略することにする。
【0146】
次に、図5Dから分かるように、前記第4半導体層240の他面、例えば下面に第2透明電極層320を形成し、前記第2透明電極層320の他面、例えば下面に第2電極420を形成する。
【0147】
前記第2透明電極層320の形成工程および前記第2電極420の形成工程は、前述と同様であるので、反復する説明は省略することにする。
【0148】
一方、図に示していないが、まず、半導体基板100の上面に第1半導体層210と第2半導体層220を順に形成し、その後、前記半導体基板100の下面に第3半導体層230と第4半導体層240を順に形成し、その後、前記第2半導体層220の上面に第1透明電極層310と第1電極410を順に形成する。その後、前記第4半導体層240の下面に第2透明電極層320と第2電極420を順に形成することも可能である。この場合、前記半導体基板100の下面上に形成される構成を、前記半導体基板100の上面上に形成される構成よりも先に形成することも可能である。
【0149】
以上、添付の図を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で多様に変形して実施することができる。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
【国際調査報告】