(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-26
(54)【発明の名称】セルロース製品を製造するための方法およびセルロース製品を製造するための製品成形ユニット
(51)【国際特許分類】
B29C 43/34 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
B29C43/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562981
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 EP2021059811
(87)【国際公開番号】W WO2022218531
(87)【国際公開日】2022-10-20
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518330431
【氏名又は名称】パルパック アー・ベー
【氏名又は名称原語表記】PulPac AB
【住所又は居所原語表記】Amalia Jonssons gata 16,421 31 Vastra Frolunda, Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オーヴェ ラルソン
(72)【発明者】
【氏名】オレ ヘーグブロム
(72)【発明者】
【氏名】マーティン リュンベリ
【テーマコード(参考)】
4F204
【Fターム(参考)】
4F204AA01
4F204AC03
4F204AG28
4F204FA01
4F204FB01
4F204FF01
4F204FN11
4F204FN15
4F204FQ15
(57)【要約】
製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための方法。製品成形ユニットは、バッファモジュールと、1つ以上の成形型を備えたプレスモジュールとを有している。当該方法は:セルロースブランク構造体を提供し、セルロースブランク構造体をバッファモジュールに供給するステップ;セルロースブランク構造体をバッファモジュール内にバッファし、セルロースブランク構造体を、バッファモジュールからプレスモジュールに供給するステップ;セルロースブランク構造体を成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を成形圧でプレスすることにより、1つ以上の成形型においてセルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するステップを含む。セルロースブランク構造体は、第1の供給方向でバッファモジュールに連続的に供給され、第2の供給方向でバッファモジュールから間欠的に供給され、第2の供給方向は、第1の供給方向とは異なっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品成形ユニット(U)においてセルロースブランク構造体(2)から非平坦なセルロース製品(1)を製造するための方法であって、前記製品成形ユニット(U)は、バッファモジュール(5)と、1つ以上の成形型(3)を備えたプレスモジュール(6)とを有しており、当該方法は:
前記セルロースブランク構造体(2)を提供し、前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)に供給するステップ;
前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)内にバッファし、前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)から前記プレスモジュール(6)に供給するステップ;
前記セルロースブランク構造体(2)を成形温度(T
F)に加熱することにより、かつ前記セルロースブランク構造体(2)を成形圧(P
F)でプレスすることにより、前記1つ以上の成形型(3)において前記セルロースブランク構造体(2)から前記セルロース製品(1)を成形するステップ;
を含む方法において、
前記セルロースブランク構造体(2)を第1の供給方向(D
F1)で前記バッファモジュール(5)に連続的に供給し、第2の供給方向(D
F2)で前記バッファモジュール(5)から間欠的に供給し、前記第2の供給方向(D
F2)は、前記第1の供給方向(D
F1)とは異なっていることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の供給方向(D
F1)は、前記第2の供給方向(D
F2)の逆、または実質的に逆である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の供給方向(D
F1)は上向き方向であり、前記第2の供給方向(D
F2)は下向き方向である、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)から前記プレスモジュール(6)へと間欠的に供給する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記バッファモジュール(5)は、バッファモード(M
B)と供給モード(M
F)とで交互に動作されるように構成されており、当該方法は:前記セルロースブランク構造体(2)を、前記バッファモード(M
B)および前記供給モード(M
F)で連続的なインプット速度(V
I)で前記バッファモジュール(5)に供給するステップ;および前記セルロースブランク構造体(2)を、前記バッファモード(M
B)では、前記供給モード(M
F)における前記バッファモジュール(5)からの前記セルロースブランク構造体(2)のアウトプット速度(V
O)よりも低いアウトプット速度(V
O)で前記バッファモジュール(5)から供給するステップをさらに含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記バッファモード(M
B)における前記アウトプット速度(V
O)は、ゼロであり、または前記バッファモード(M
B)における前記アウトプット速度(V
O)は、実質的にゼロである、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記バッファモジュール(5)は、入口部分(5a)、出口部分(5b)、および前記入口部分(5a)と前記出口部分(5b)との間のバッファ部分(5c)を有していて、前記セルロースブランク構造体(2)は、前記入口部分(5a)と前記出口部分(5b)との間の前記バッファ部分(5c)にバッファ延在(E
B)を有しており、当該方法は:前記バッファモード(M
B)中に前記バッファ部分(5c)における前記セルロースブランク構造体(2)の前記バッファ延在(E
B)を徐々に増大させ、前記供給モード(M
F)中に前記バッファ部分(5c)における前記セルロースブランク構造体(2)の前記バッファ延在(E
B)を徐々に減少させるステップをさらに含む、請求項5または6記載の方法。
【請求項8】
前記バッファ部分(5c)はガイド部材(5d)を有しており、前記ガイド部材(5d)は、前記バッファモード(M
B)および前記供給モード(M
F)において、前記バッファ延在(E
B)を間欠的に変化させるように構成された第1アーム区分(5d
1)および第2アーム区分(5d
2)を有しており、当該方法は:前記バッファ延在(E
B)を変化させるために、前記第1アーム区分(5d
1)と前記第2アーム区分(5d
2)との間の角度関係(α
R)を、前記バッファモード(M
B)および前記供給モード(M
F)において変化させるステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
当該方法は:前記ガイド部材(5d)の作動により、前記セルロースブランク構造体(2)を前記入口部分(5a)に連続的に供給し、前記セルロースブランク構造体(2)を前記出口部分(5b)から間欠的に供給し、この場合、前記バッファモード(M
B)では前記ガイド部材(5d)の作動中に、前記セルロースブランク構造体(2)のバッファが前記バッファ部分(5c)に形成され、前記供給モード(M
F)では前記ガイド部材(5d)の作動中に、前記セルロースブランク構造体(2)のバッファは、前記バッファ部分(5c)から解放されるステップをさらに含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記製品成形ユニット(U)は、前記セルロースブランク構造体(2)を提供するように構成されたブランク乾式成形モジュール(4)を有していて、当該方法は:
セルロース原料(R)を提供し、前記セルロース原料(R)を前記ブランク乾式成形モジュール(4)に供給するステップ;前記ブランク乾式成形モジュール(4)において、前記セルロース原料(R)から前記セルロースブランク構造体(2)を乾式成形するステップ;および前記セルロースブランク構造体(2)を前記ブランク乾式成形モジュール(4)から前記バッファモジュール(5)に供給するステップをさらに含む、
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記ブランク乾式成形モジュール(4)は、ミル(4a)と、成形チャンバ(4b)と、前記成形チャンバ(4b)に接続されて配置された成形ワイヤ(4c)とを有していて、当該方法は:前記ミル(4a)において、前記セルロース原料(R)から繊維(F)を分離し、前記分離した繊維(F)を、前記セルロースブランク構造体(2)の成形のために前記成形チャンバ(4b)内で前記成形ワイヤ(4c)上に分配するステップをさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記成形ワイヤ(4c)は、前記成形チャンバ(4b)の成形チャンバ開口(4e)に接続されて配置された成形セクション(4d)を有しており、当該方法は:前記セルロースブランク構造体(2)を前記成形セクション(4d)上に成形するステップをさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記成形セクション(4d)は、上向きのブランク成形方向(D
U)で延在しており、当該方法は:前記セルロースブランク構造体(2)を前記成形セクション(4d)上に成形し、前記成形されたセルロースブランク構造体(2)を前記成形セクション(4d)から前記上向きのブランク成形方向(D
U)で前記バッファモジュール(5)に向かって搬送するステップをさらに含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記製品成形ユニット(U)は、ブランクリサイクルモジュール(7)を有しており、当該方法は:前記セルロースブランク構造体(2)の残余部分(2a)を前記プレスモジュール(6)から前記ブランク乾式成形モジュール(4)に供給するステップをさらに含む、請求項10から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記製品成形ユニット(U)は、前記バッファモジュール(5)の上流に配置されたバリア塗布モジュール(8)を有していて、当該方法は:前記バリア塗布モジュール(8)において前記セルロースブランク構造体(2)上にバリア組成物を塗布するステップをさらに含む、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
当該方法は:前記セルロースブランク構造体(2)を100~300℃の範囲の成形温度(T
F)に加熱することにより、かつ前記セルロースブランク構造体(2)を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧(P
F)でプレスすることにより、前記1つ以上の成形型(3)において前記セルロースブランク構造体(2)から前記セルロース製品(1)を成形するステップをさらに含む、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
前記プレスモジュール(6)は、前記セルロースブランク構造体(2)から前記非平坦なセルロース製品(1)を成形するためのセルロース製品トグルプレスモジュールであり、当該方法は:
トグルプレス(6a)と前記1つ以上の成形型(3)とを有する前記セルロース製品トグルプレスモジュールを提供するステップであって、前記トグルプレス(6a)は、プレス方向(D
P)で可動に配置されたプレス部材(6d)と、前記プレス部材(6d)に接続されたトグル機構(6e)と、前記トグル機構(6e)に接続されたプレスアクチュエータアセンブリ(6f)と、前記プレスアクチュエータアセンブリ(6f)に動作可能に接続された電子制御システム(6h)とを有しており、前記1つ以上の成形型はそれぞれ、前記プレス部材(6d)に取り付けられた可動の第1の型部分(3a)と、定置の第2の型部分(3b)とを有しているステップ、
前記トグルプレス(6a)を、主に水平方向(D
H)に配置された、前記プレス部材(6d)の前記プレス方向(D
P)を有するように、具体的には前記水平方向(D
H)から20度以内に配置された、前記プレス部材(6d)の前記プレス方向(D
P)を有するように、より具体的には前記水平方向(D
H)に対して平行な前記プレス方向(D
P)を有するように、設置するステップ、
前記セルロースブランク構造体(2)を、離間した前記第1および第2の型部分(3a,3b)によって画定されたプレス領域(A
P)内に供給するステップ、
前記トグル機構(6e)を使用して前記プレス方向(D
P)で前記プレス部材(6d)を駆動するように、そして前記各第1の型部分(3a)を前記定置の第2の成形型部分(3b)に対して押し付けることにより、前記セルロースブランク構造体(2)から前記セルロース製品(1)を成形するように、前記電子制御システム(6h)によって、前記プレスアクチュエータアセンブリ(6f)の動作を制御するステップ
をさらに含む、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
空気成形されたセルロースブランク構造体(2)から非平坦なセルロース製品(1)を製造するための製品成形ユニット(U)であって、前記製品成形ユニット(U)は、バッファモジュール(5)と、1つ以上の成形型(3)を備えたプレスモジュール(6)とを有しており、
前記製品成形ユニット(U)は、前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)に供給し、前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)内にバッファし、前記セルロースブランク構造体(2)を前記バッファモジュール(5)から前記プレスモジュール(6)に供給するように適合されており、
前記製品成形ユニット(U)はさらに、前記セルロースブランク構造体(2)を成形温度(T
F)に加熱することにより、かつ前記セルロースブランク構造体(2)を成形圧(P
F)でプレスすることにより、前記1つ以上の成形型(3)において前記セルロースブランク構造体(2)から前記セルロース製品(1)を成形するように適合されている、製品成形ユニット(U)において、
前記バッファモジュール(5)は、前記セルロースブランク構造体(2)を、第1の供給方向(D
F1)で前記バッファモジュール(5)に連続的に供給し、前記セルロースブランク構造体(2)を第2の供給方向(D
F2)で前記バッファモジュール(5)から間欠的に供給し、前記第2の供給方向(D
F2)は前記第1の供給方向(D
F1)とは異なっているように構成されたブランク供給システム(S
F)を有していることを特徴とする、製品成形ユニット(U)。
【請求項19】
前記バッファモジュール(5)は、入口部分(5a)、出口部分(5b)、および前記入口部分(5a)と前記出口部分(5b)との間のバッファ部分(5c)を有していて、前記セルロースブランク構造体(2)は、前記入口部分(5a)と前記出口部分(5b)との間の前記バッファ部分(5c)にバッファ延在(E
B)をもって配置されており、前記バッファ部分(5c)は、バッファモード(M
B)中に前記セルロースブランク構造体(2)の前記バッファ延在(E
B)を徐々に増大させるように、かつ供給モード(M
F)中に前記セルロースブランク構造体(2)の前記バッファ延在(E
B)を徐々に減少させるように構成されている、請求項18記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項20】
前記バッファ部分(5c)はガイド部材(5d)を有しており、前記ガイド部材(5d)は、前記バッファモード(M
B)および前記供給モード(M
F)において、前記バッファ延在(E
B)を間欠的に変化させるように構成された第1アーム区分(5d
1)および第2アーム区分(5d
2)を有しており、前記バッファ部分(5c)は、前記バッファ延在(E
B)を変化させるために、前記第1アーム区分(5d
1)と前記第2アーム区分(5d
2)との間の角度関係(α
R)を、前記バッファモード(M
B)および前記供給モード(M
F)において変化させるように構成されている、請求項19記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項21】
前記ブランク供給システム(S
F)は、前記入口部分(5a)に接続されてもしくは前記入口部分(5a)の上流に配置された、かつ/または前記出口部分(5b)に接続されてもしくは前記出口部分(5b)の下流に配置された少なくとも1つのブランク供給ローラ(9)を有している、請求項19または20記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項22】
前記バッファモジュール(5)は、前記入口部分(5a)の上流に配置された第1のブランク変向装置(5e
1)および/または前記出口部分(5b)の下流に配置された第2のブランク変向装置(5e
2)を有している、請求項19から21までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項23】
前記ブランク供給システム(S
F)は、ガイド部材(5d)の作動により、前記セルロースブランク構造体(2)を前記入口部分(5a)に連続的に供給し、前記セルロースブランク構造体(2)を前記出口部分(5b)から間欠的に供給するように構成されていて、この場合、前記バッファモード(M
B)では前記ガイド部材(5d)の作動中に、前記セルロースブランク構造体(2)のバッファが前記バッファ部分(5c)に形成され、前記供給モード(M
F)では前記ガイド部材(5d)の作動中に、前記セルロースブランク構造体(2)の前記バッファは、前記バッファ部分(5c)から解放される、請求項19から22までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項24】
前記製品成形ユニット(U)は、前記セルロースブランク構造体(2)を提供するように構成されたブランク乾式成形モジュール(4)を有している、請求項18から23までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項25】
前記ブランク乾式成形モジュール(4)は、ミル(4a)と、成形チャンバ(4b)と、前記成形チャンバ(4b)に接続されて配置された成形ワイヤ(4c)とを有しており、前記ミル(4a)は、セルロース原料(R)から繊維(F)を分離するように構成されており、前記成形チャンバ(4b)は、前記分離された繊維(F)を、前記セルロースブランク構造体(2)の成形のために前記成形ワイヤ(4c)の成形セクション(4d)上に分配するように構成されている、請求項24記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項26】
前記成形セクション(4d)は、上向きのブランク成形方向(D
U)で延在している、請求項25記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項27】
前記製品成形ユニット(U)は、前記セルロースブランク構造体(2)の残余部分(2a)を前記プレスモジュール(6)から前記ブランク乾式成形モジュール(4)に供給するように構成されているブランクリサイクルモジュール(7)を有している、請求項24から26までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項28】
前記製品成形ユニット(U)は、前記バッファモジュール(5)の上流に配置されたバリア塗布モジュール(8)を有していて、前記バリア塗布モジュール(8)は、前記セルロースブランク構造体(2)上にバリア組成物を塗布するように構成されている、請求項18から27までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項29】
前記1つ以上の成形型(3)は、前記セルロースブランク構造体(2)を100~300℃の範囲の成形温度(T
F)に加熱することにより、かつ前記セルロースブランク構造体(2)を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧(P
F)でプレスすることにより、前記セルロースブランク構造体(2)から前記セルロース製品(1)を成形するように構成されている、請求項18から28までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【請求項30】
前記プレスモジュール(6)は、前記セルロースブランク構造体(2)から前記非平坦なセルロース製品(1)を成形するためのセルロース製品トグルプレスモジュールであり、前記プレスモジュール(6)は:プレス方向(D
P)で可動に配置されたプレス部材(6a)と、前記プレス部材(6d)に駆動接続されたトグル機構(6e)と、前記トグル機構(6e)に駆動接続されたプレスアクチュエータアセンブリ(6f)と、前記プレスアクチュエータアセンブリ(6f)に動作可能に接続された電子制御システム(6h)とを備えたトグルプレス(6a)、および前記プレス部材(6d)に取り付けられた可動の第1の型部分(3a)と、定置の第2の型部分(3b)とをそれぞれ有している1つ以上の成形型(3)を有しており、前記電子制御システム(6h)は、前記トグル機構(6e)を使用して前記プレス方向(D
P)で前記プレス部材(6d)を駆動し、前記第1の型部分(3a)を前記定置の第2の型部分(3b)に対して押し付けることにより、前記空気成形されたセルロースブランク構造体(2)から前記非平坦なセルロース製品(1)を成形するように、前記プレスアクチュエータアセンブリ(6f)の動作を制御するように構成されていて、前記トグルプレス(6a)は、主に水平方向(D
H)に配置された、前記プレス部材(6d)の前記プレス方向(D
P)を有するように、具体的には水平方向(D
H)から20度以内に配置された、前記プレス部材(6d)の前記プレス方向(D
P)を有するように、より具体的には水平方向(D
H)に対して平行な前記プレス方向(D
P)を有するように、設置されている、または設置されるように配置されている、請求項18から29までのいずれか1項記載の製品成形ユニット(U)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体からセルロース製品を製造するための方法に関する。製品成形ユニットは、バッファモジュールとプレスモジュールとを有しており、プレスモジュールは、セルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するための1つ以上の成形型を有している。セルロース製品は、セルロースブランク構造体を成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を成形圧でプレスすることにより、1つ以上の成形型においてセルロースブランク構造体から成形される。本開示はさらに、空気成形されたセルロースブランク構造体からセルロース製品を製造するための製品成形ユニットに関する。
【0002】
背景技術
セルロース繊維は、製品を製造するための、または製品を製作するための原料として使用されることが多い。セルロース繊維から成形される製品は、持続可能な製品を有する必要性がある多くの様々な状況で使用することができる。幅広い範囲の製品をセルロース繊維から製造することができ、いくつかの例は、使い捨て可能な皿およびカップ、カトラリー、蓋、ボトルキャップ、コーヒーポッド、および包装材料である。
【0003】
成形型は、セルロース繊維原料からセルロース製品を製造する際に一般的に使用されており、従来、セルロース製品は、湿式成形される。セルロース繊維製品の湿式成形に一般的に使用される材料は、湿式成形パルプである。湿式成形パルプはバイオマテリアルから製造されており、使用後にはリサイクル可能であるので、湿式成形パルプには、持続可能な包装材料として見なされるという利点がある。その結果、湿式成形パルプは、様々な用途に対して人気が急速に高まっている。湿式成形パルプ物品は、一般に、吸引成形型を、セルロース繊維を含む液体または半液体のパルプ懸濁液またはスラリーに浸漬することによって成形され、吸引が適用されると、パルプの塊は、成形型への繊維堆積によって所望の製品の形状で形成される。湿式成形技術にはいずれも、湿った成形製品を乾燥させる必要があり、このような乾燥は生産において時間とエネルギとを極めて消費する部分である。セルロース製品の審美性、化学的および機械的特性への要求は高まっており、そして湿式成形されるセルロース製品の特性により、機械的強度、柔軟性、材料厚さの自由度、および化学的特性には制限がある。また、湿式成形プロセスでは、製品の機械的特性を高精度で制御することも困難である。
【0004】
セルロース製品の製造分野における1つの開発は、湿式成形技術を使用することのない、乾式成形プロセスにおけるセルロース繊維の成形である。液体または半液体のパルプ懸濁液またはスラリーからセルロース製品を成形する代わりに、空気成形されたセルロースブランク構造体が使用される。空気成形されたセルロースブランク構造体が成形型内に挿入され、セルロース製品の成形中に、セルロースブランク構造体には、成形型内で高い成形圧および高い成形温度がかけられる。
【0005】
製品成形ユニットは、セルロース製品を乾式成形する際に使用され、製品成形ユニットは、一般的に、成形型を備えたプレスモジュールを使用する。製品成形ユニット内には、例えば供給モジュールやバッファモジュール、およびブランク乾式成形モジュールなどの他のモジュールおよび構成要素が、プレスモジュールに接続されて配置されている。製品成形ユニットは、通常、成形型内に高い製品成形圧を確立するために必要であるので、一般的には、鋼板などの他の材料を成形するために使用される、垂直型の液圧式プレスユニットなどの高容量のプレスモジュールを使用している。ブランク成形モジュールは、一般的に、おむつ製造ユニットの成形モジュールなどの衛生産業から供給される。使用される製品成形ユニットは、使用される標準的なモジュールの形式により、および含まれるモジュールと構成要素とが多数であることにより、製造設備において大きなスペースを占める。
【0006】
他の目的のために開発された標準的なモジュールを使用することの1つの欠点は、様々な産業からの様々なモジュールを、乾式成形されたセルロースブランク構造体からセルロース製品を製造するための製品成形ユニットに統合するためには、エンジニアリング作業が必要なことである。こうしたプロジェクトは、典型的には6~12ヶ月を要し、個々の製品成形ユニットに数人年かかる場合があり、通常は、複製やスケールアップの価値が低いカスタムメイドの産業ラインとして終わる。様々なモジュールを、別個に購入されたモジュールから成る1つの製品成形ユニットへ統合することは、多くのコンバータ(converter 加工業者)にとって、乾式成形への移行に対するハードルとなる。したがって、購入、出荷、設置、および運用の準備ができている、すべてが統合され、規格化された完全な製品成形ユニットが強く求められている。
【0007】
したがって、よりコンパクトなレイアウトと構造で、製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体からセルロース製品を製造するための改善された方法に対する、かつ空気成形されたセルロースブランク構造体からセルロース製品を製造するための製品成形ユニットに対する需要がある。
【0008】
概要
本開示の課題は、上述した問題点を回避するような、製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための方法、および空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための製品成形ユニットを提供することである。この課題は、独立請求項の特徴により少なくとも部分的に解決される。従属請求項は、製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための方法、および空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための製品成形ユニットのさらなる発展形態を含んでいる。
【0009】
本開示は、製品成形ユニットにおいて、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための方法に関する。製品成形ユニットは、バッファモジュールと、1つ以上の成形型を備えたプレスモジュールとを有している。当該方法は:セルロースブランク構造体を提供し、セルロースブランク構造体をバッファモジュールに供給するステップ;セルロースブランク構造体をバッファモジュール内にバッファし、セルロースブランク構造体を、バッファモジュールからプレスモジュールに供給するステップ;セルロースブランク構造体を成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を成形圧でプレスすることにより、1つ以上の成形型においてセルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するステップを含む。セルロースブランク構造体は、第1の供給方向でバッファモジュールに連続的に供給され、第2の供給方向でバッファモジュールから間欠的に供給され、第2の供給方向は、第1の供給方向とは異なっている。
【0010】
これらの特徴を含む利点は、供給方向が異なっていることにより、コンバータのモジュールエンジニアスキルを全くまたは殆ど必要とせずに、複数の最適なモジュールを、数ヶ月のうちに、貨物コンテナで輸送しコンバータの工場フロアに配置し接続して生産を開始することができる1つの単一のユニットまたは機械に統合することができることである。さらなる利点は、供給方向が異なることにより、製品成形ユニットのよりコンパクトなレイアウトおよび構造が可能となることである。このような構造により、効率的かつコンパクトなレイアウトのために、従来とは異なる形式でモジュールを互いに対して位置決めすることができる。さらに、統合されたモジュール設計により、製品成形ユニットの重量を、個別に購入され、カスタムメイドの工業ラインとなるように整列された個々のモジュールを有する現行のユニットの数分の一に減じることができる。機械の重量は、一般的に、購入価格に関連するので、この解決手段は、コンバータのための複数回の投資コストも下げる。投資コストが減じられることにより、プラスチック材料の代わりにセルロース原料で作られた製品への転換がより迅速になる。
【0011】
本開示の1つの態様によれば、第1の供給方向は、第2の供給方向の逆、または実質的に逆である。これにより、セルロースブランク構造体の効率的な供給が可能となり、この場合、セルロースブランク構造体は、第1の供給方向から第2の供給方向へと変向され、これらの方向は互いに逆であり、または互いに実質的に逆である。
【0012】
本開示の別の態様によれば、第1の供給方向は上向き方向であり、第2の供給方向は下向き方向である。これにより、製品成形ユニットの洗練された効率的なレイアウトが可能となり、ユニットは、コンパクトなレイアウトのために垂直方向に組み立てることができる。
【0013】
本開示のさらなる態様によれば、セルロースブランク構造体は、バッファモジュールからプレスモジュールに間欠的に供給される。間欠的な供給は、間欠的に動作するプレスモジュール内へのセルロースブランク構造体の効率的な搬送を保証している。
【0014】
本開示の1つの態様によれば、バッファモジュールは、バッファモードと供給モードとで交互に動作するように構成されている。当該方法は:セルロースブランク構造体を、バッファモードおよび供給モードで連続的なインプット速度でバッファモジュールに供給するステップ;およびセルロースブランク構造体を、バッファモードでは、供給モードにおけるバッファモジュールからのセルロースブランク構造体のアウトプット速度よりも低いアウトプット速度でバッファモジュールから供給するステップをさらに含む。連続的なインプット速度は、バッファモジュール内へのセルロースブランク構造体の安定的な搬送を保証している。バッファモードにおける相対的に低いアウトプット速度により、バッファモジュール内にセルロースブランク構造体のバッファを形成することができる。
【0015】
本開示の別の態様によれば、バッファモードにおけるアウトプット速度は、ゼロであり、またはバッファモードにおけるアウトプット速度は、実質的にゼロである。これらの速度オプションは、プレスモジュールへのセルロースブランク構造体の効率的な間欠供給を保証している。
【0016】
本開示のさらなる態様によれば、バッファモジュールは、入口部分、出口部分、および入口部分と出口部分との間のバッファ部分を有している。セルロースブランク構造体は、入口部分と出口部分との間のバッファ部分に、バッファ延在を有している。当該方法は:バッファモード中にバッファ部分におけるセルロースブランク構造体のバッファ延在を徐々に増大させ、供給モード中にバッファ部分におけるセルロースブランク構造体のバッファ延在を徐々に減少させるステップをさらに含む。バッファモジュールのこのような動作により、セルロースブランク構造体のスムーズなバッファならびにバッファモジュールからのセルロースブランク構造体のスムーズな解放が可能となっている。
【0017】
本開示の1つの態様によれば、バッファ部分は、ガイド部材を有しており、ガイド部材は、バッファモードおよび供給モードにおいて、バッファ延在を間欠的に変化させるように構成された第1アーム区分および第2アーム区分を有している。当該方法は:バッファ延在を変化させるために、第1アーム区分と第2アーム区分との間の角度関係を、バッファモードおよび供給モードにおいて変化させるステップを含む。角度関係の変化により、バッファモジュールの効率的かつコンパクトなレイアウトが保証され、アーム区分は、異なるモードにおいてバッファ延在を変化させるために使用される。
【0018】
本開示の別の態様によれば、当該方法は:ガイド部材の作動により、セルロースブランク構造体を入口部分に連続的に供給し、かつセルロースブランク構造体を出口部分から間欠的に供給するステップをさらに含む。バッファモードではガイド部材の作動中に、セルロースブランク構造体のバッファが、バッファ部分に形成される。供給モードではガイド部材の作動中に、セルロースブランク構造体のバッファは、バッファ部分から解放される。
【0019】
本開示のさらなる態様によれば、製品成形ユニットは、セルロースブランク構造体を提供するように構成されたブランク乾式成形モジュールをさらに有している。当該方法は:セルロース原料を提供し、セルロース原料をブランク乾式成形モジュールに供給するステップ;ブランク乾式成形モジュールにおいて、セルロース原料からセルロースブランク構造体を乾式成形するステップ;およびセルロースブランク構造体をブランク乾式成形モジュールからバッファモジュールに供給するステップを含む。ブランク乾式成形モジュールは、セルロースブランク構造体を予め製造する必要なしに、プレスモジュールに密接に接続した状態でセルロースブランク構造体を成形することを可能にする。製品成形ユニットのモジュール構造により、コンパクトなレイアウトを達成することができる。さらに、製品成形ユニットの動作は、セルロースブランク構造体のインライン生産のために入力材料として使用されるセルロース原料により効率的である。
【0020】
本開示の1つの態様によれば、ブランク乾式成形モジュールは、ミルと、成形チャンバと、成形チャンバに接続されて配置された成形ワイヤとを有している。当該方法は:ミルにおいて、セルロース原料から繊維を分離し、分離した繊維を、セルロースブランク構造体の成形のために成形チャンバ内で成形ワイヤ上に分配するステップをさらに含む。
【0021】
本開示の別の態様によれば、成形ワイヤは、成形チャンバの成形チャンバ開口に接続されて配置されている成形セクションを有している。当該方法は:セルロースブランク構造体を成形セクション上に成形するステップをさらに含む。
【0022】
本開示のさらなる態様によれば、成形セクションは、上向きのブランク成形方向で延在している。当該方法は、セルロースブランク構造体を成形セクション上に成形し、成形されたセルロースブランク構造体を成形セクションから上向きのブランク成形方向でバッファモジュールに向かって搬送するステップをさらに含む。従来のものとは異なる、成形セクションの上向きの延在により、バッファモジュールへの直接の搬送のためにセルロースブランク構造体を上向きの方向で成形することができるので、製品成形ユニットのコンパクトなレイアウトが可能とされている。
【0023】
本開示の1つの態様によれば、製品成形ユニットは、ブランクリサイクルモジュールを有している。当該方法は:セルロースブランク構造体の残余部分をプレスモジュールからブランク乾式成形モジュールに供給するステップをさらに含む。残余部分の供給により、セルロースブランク構造体の使用されなかった部分を再利用できることが保証されている。
【0024】
本開示の別の態様によれば、製品成形ユニットは、バッファモジュールの上流に配置されたバリア塗布モジュールを有している。当該方法は:バリア塗布モジュールにおいてセルロースブランク構造体上にバリア組成物を塗布するステップをさらに含む。バリア組成物は、セルロース製品の疎水性特性を変化させるために使用される。
【0025】
本開示のさらなる態様によれば、当該方法は:セルロースブランク構造体を100~300℃の範囲の成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧でプレスすることにより、1つ以上の成形型においてセルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するステップをさらに含む。これらのパラメータにより、強力な水素結合が形成されるセルロース製品の効率的な成形が提供されている。
【0026】
本開示の1つの態様によれば、プレスモジュールは、セルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を成形するためのセルロース製品トグルプレスモジュールである。当該方法は:トグルプレスと1つ以上の成形型とを有するセルロース製品トグルプレスモジュールを提供するステップであって、トグルプレスは、プレス方向で可動に配置されたプレス部材と、プレス部材に接続されたトグル機構と、トグル機構に接続されたプレスアクチュエータアセンブリと、プレスアクチュエータアセンブリに動作可能に接続された電子制御システムとを有しており、1つ以上の成形型はそれぞれ、プレス部材に取り付けられた可動の第1の型部分と、定置の第2の型部分とを有しているステップ;トグルプレスを、主に水平方向に配置された、プレス部材のプレス方向を有するように、具体的には水平方向から20度以内に配置された、プレス部材のプレス方向を有するように、より具体的には水平方向に対して平行なプレス方向を有するように設置するステップ;セルロースブランク構造体を、離間した第1および第2の型部分によって画定されたプレス領域内に供給するステップ;トグル機構を使用してプレス方向でプレス部材を駆動するように、そして各第1の成形型部分を定置の第2の成形型部分に対して押し付けることにより、セルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するように、電子制御システムによってプレスアクチュエータアセンブリの動作を制御するステップをさらに含む。トグルプレスの向きが主に水平方向であることにより、セルロース製品成形ユニットの構成高さを低くすることができ、ブランク乾式成形モジュールからプレスモジュールへのセルロースブランク構造体の非直線的な材料流が可能となる。セルロース繊維材料の連続的なウェブは、典型的に、プレスモジュールのプレス方向に対してほぼ直角にプレスモジュールへと供給されるので、トグルプレスの主に水平な向きは、典型的には、連続的なセルロースブランク構造体の主に垂直に配置される供給流に関連する。したがって、主に水平方向に配置されたプレス部材を有する、具体的には水平方向から20度以内に配置されたプレス部材のプレス方向を有する、より具体的には水平方向に対して平行なプレス方向を有する、セルロース製品の効率的な生産のためのコンパクトなセルロース製品成形ユニットを開発する場合に、主に水平方向に配置されたプレスモジュールが極めて有益であることは明白である。
【0027】
本開示はさらに、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を製造するための製品成形ユニットに関する。製品成形ユニットは、バッファモジュールと、1つ以上の成形型を備えたプレスモジュールとを有している。製品成形ユニットは、セルロースブランク構造体をバッファモジュールに供給し、セルロースブランク構造体をバッファモジュール内にバッファし、セルロースブランク構造体をバッファモジュールからプレスモジュールに供給するように適合されている。製品成形ユニットはさらに、セルロースブランク構造体を成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を成形圧でプレスすることにより、1つ以上の成形型においてセルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するように適合されている。バッファモジュールは、セルロースブランク構造体を、第1の供給方向でバッファモジュールに連続的に供給し、セルロースブランク構造体を第2の供給方向でバッファモジュールから間欠的に供給し、この場合、第2の供給方向は、第1の供給方向とは異なっているように構成されたブランク供給システムを有している。
【0028】
これらの特徴による利点は、供給方向が異なることにより、製品成形ユニットのよりコンパクトなレイアウトおよび構造が可能となることである。このような構造により、効率的かつコンパクトなレイアウトのために、従来とは異なる形式でモジュールを互いに対して位置決めすることができる。
【0029】
本開示の1つの態様によれば、バッファモジュールは、入口部分、出口部分、および入口部分と出口部分との間のバッファ部分を有している。セルロースブランク構造体は、入口部分と出口部分との間のバッファ部分に、バッファ延在をもって配置されている。バッファ部分は、バッファモード中にセルロースブランク構造体のバッファ延在を徐々に増大させるように、かつ供給モード中にセルロースブランク構造体のバッファ延在を徐々に減少させるように構成されている。バッファモジュールのこのような構成により、セルロースブランク構造体のスムーズなバッファならびにバッファモジュールからのセルロースブランク構造体のスムーズな解放が可能となっている。
【0030】
本開示の別の態様によれば、バッファ部分は、ガイド部材を有しており、ガイド部材は、バッファモードおよび供給モードにおいて、バッファ延在を間欠的に変化させるように構成された第1アーム区分および第2アーム区分を有している。バッファ部分は、バッファ延在を変化させるために、第1アーム区分と第2アーム区分との間の角度関係を、バッファモードおよび供給モードにおいて変化させるように構成されている。角度関係の変化により、バッファモジュールの効率的かつコンパクトなレイアウトが保証され、アーム区分は、異なるモードにおいてバッファ延在を変化させるために使用される。
【0031】
本開示のさらなる態様によれば、ブランク供給システムは、入口部分に接続されてもしくは入口部分の上流に配置された、かつ/または出口部分に接続されてもしくは出口部分の下流に配置された少なくとも1つのブランク供給ローラを有している。ブランク供給ローラは、バッファモジュール内への、かつバッファモジュールから離す方向でのセルロースブランク構造体の所望の搬送を保証するために使用される。
【0032】
本開示の1つの態様によれば、バッファモジュールは、入口部分の上流に配置された第1のブランク変向装置および/または出口部分の下流に配置された第2のブランク変向装置を有している。変向装置は、バッファモジュール内でのセルロースブランク構造体の方向を変化させるために使用され、これはバッファモジュールの設計および構造に応じて必要とされる場合がある。
【0033】
本開示の別の態様によれば、ブランク供給システムは、ガイド部材の作動により、セルロースブランク構造体を入口部分に連続的に供給し、かつセルロースブランク構造体を出口部分から間欠的に供給するように構成されている。バッファモードではガイド部材の作動中に、セルロースブランク構造体のバッファが、バッファ部分に形成される。供給モードではガイド部材の作動中に、セルロースブランク構造体のバッファは、バッファ部分から解放される。
【0034】
本開示のさらなる態様によれば、製品成形ユニットは、セルロースブランク構造体を提供するように構成されたブランク乾式成形モジュールをさらに有している。ブランク乾式成形モジュールは、セルロースブランク構造体を予め製造する必要なしに、プレスモジュールに密接に接続した状態でセルロースブランク構造体を成形することを可能にする。製品成形ユニットのモジュール構造により、コンパクトなレイアウトを達成することができる。
【0035】
本開示の1つの態様によれば、ブランク乾式成形モジュールは、ミルと、成形チャンバと、成形チャンバに接続されて配置された成形ワイヤとを有している。ミルは、セルロース原料から繊維を分離するように構成されている。成形チャンバは、分離された繊維を、セルロースブランク構造体の成形のために成形ワイヤの成形セクション上に分配するように構成されている。
【0036】
本開示の別の態様によれば、成形セクションは、上向きのブランク成形方向で延在している。従来のものとは異なる、成形セクションの上向きの延在により、バッファモジュールへの直接の搬送のためにセルロースブランク構造体を上向きの方向で成形することができるので、製品成形ユニットのコンパクトなレイアウトが可能とされている。
【0037】
本開示のさらなる態様によれば、製品成形ユニットは、セルロースブランク構造体の残余部分を、プレスモジュールからブランク乾式成形モジュールに供給するように構成されたブランクリサイクルモジュールを有している。リサイクルモジュールにより、セルロースブランク構造体の残余部分を再利用できることが保証されている。
【0038】
本開示の1つの態様によれば、製品成形ユニットは、バッファモジュールの上流に配置されたバリア塗布モジュールを有している。バリア塗布モジュールは、セルロースブランク構造体上にバリア組成物を塗布するように構成されている。バリア塗布モジュールは、セルロース製品の疎水性特性を変化させるために、セルロースブランク構造体上にバリア組成物を効率的に塗布する。
【0039】
本開示の別の態様によれば、1つ以上の成形型は、セルロースブランク構造体を100~300℃の範囲の成形温度に加熱することにより、かつセルロースブランク構造体を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧でプレスすることにより、セルロースブランク構造体からセルロース製品を成形するように構成されている。これらのパラメータにより、強力な水素結合が形成されるセルロース製品の効率的な成形が提供されている。
【0040】
本開示のさらなる態様によれば、プレスモジュールは、セルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を成形するためのセルロース製品トグルプレスモジュールである。プレスモジュールは:プレス方向で可動に配置されたプレス部材と、プレス部材に駆動接続されたトグル機構と、トグル機構に駆動接続されたプレスアクチュエータアセンブリと、プレスアクチュエータアセンブリに動作可能に接続された電子制御システムとを備えたトグルプレス、およびプレス部材に取り付けられた可動の第1の型部分と、定置の第2の型部分とをそれぞれ有する1つ以上の成形型を有している。電子制御システムは、トグル機構を使用してプレス方向でプレス部材を駆動し、第1の成形型部分を定置の第2の成形型部分に対して押し付けることにより、空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を成形するように、プレスアクチュエータアセンブリの動作を制御するように構成されている。トグルプレスは、主に水平方向に配置された、プレス部材のプレス方向を有するように、具体的には水平方向から20度以内に配置された、プレス部材のプレス方向を有するように、より具体的には水平方向に対して平行なプレス方向を有するように、設置されている、または設置されるように配置されている。トグルプレスの向きが主に水平方向であることにより、セルロース製品成形ユニットの構成高さを低くすることができ、ブランク乾式成形モジュールからプレスモジュールへのセルロースブランク構造体の非直線的な材料流が可能となる。空気成形されたセルロースブランク構造体が、第1の方向、例えば上向きに送られ、次いで第2の方向、例えば下向きに送られる非直線的な材料流により、概して、よりコンパクトなセルロース製品成形ユニットの開発および製造が可能になる。セルロース繊維材料の連続的なウェブは、典型的に、プレスモジュールのプレス方向に対してほぼ直角にプレスモジュールへと供給されるので、トグルプレスの主に水平な向きは、典型的には、連続的なセルロースブランク構造体の主に垂直に配置される供給流に関連する。したがって、ブランク乾式成形モジュールからプレスモジュールへのセルロースブランク構造体の非直線的な材料流を有するコンパクトなセルロース製品成形ユニットを開発する場合に、主に水平方向に配置されたプレスモジュールが極めて有益であることが明白である。
【0041】
本開示を、添付の図面を参照しながら以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1a】本開示による製品成形ユニットを概略的に示す側面図である。
【
図1b】本開示による製品成形ユニットを概略的に示す斜視図である。
【
図1c】本開示による製品成形ユニットを概略的に示す斜視図である。
【
図1d】本開示による製品成形ユニット内におけるセルロースブランク構造体を送る経路の例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図1e】本開示による製品成形ユニット内におけるセルロースブランク構造体を送る経路の例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図2】本開示によるブランク乾式成形モジュールを概略的に示す斜視図である。
【
図3】本開示によるバッファモジュールを概略的に示す斜視図である。
【
図4a】本開示によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図4b】本開示によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図4c】本開示によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図4d】本開示によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図5a】本開示の代替的な実施形態によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図5b】本開示の代替的な実施形態によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図5c】本開示の代替的な実施形態によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図5d】本開示の代替的な実施形態によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図5e】本開示の代替的な実施形態によるバッファモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図6a】本開示によるプレスモジュールを概略的に示す斜視図である。
【
図6b】本開示によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図6c】本開示によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図6d】本開示によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図6e】本開示によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図7a】本開示の代替的な実施形態によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【
図7b】本開示の代替的な実施形態によるプレスモジュールを概略的に示す側面図である。
【0043】
例示的な実施形態の説明
本開示の様々な態様を、添付の図面につき以下に説明するが、この態様は、説明するためのものであって本開示を限定するものではなく、その際、同様の名称は同様の要素を指し、説明された態様の変化態様は、具体的に示された実施形態に限定されず、本開示の他の変化態様に適用可能である。
【0044】
当業者であれば、本明細書で説明するステップ、サービスおよび機能は、個々のハードウェア回路を使用することによって、プログラミングされたマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータと共に機能するソフトウェアを使用することによって、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)を使用することによって、かつ/または1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を使用することによって実行され得ることを理解するだろう。また、本開示が方法に関して説明される場合、本開示は、1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のプロセッサに結合された1つ以上のメモリにおいて実施されてもよく、この場合、1つ以上のメモリは、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、本明細書に開示されたステップ、サービスおよび機能を実行する1つ以上のプログラムを格納することを理解されたい。
【0045】
図1a~
図1cは、空気成形されたセルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を製造するための製品成形ユニットUを概略的に示している。製品成形ユニットUは、水平方向または平面D
Hおよび垂直方向D
Vに延在を有する。製品成形ユニットUは、さらに後述するように、バッファモジュール5とプレスモジュール6とを有している。セルロース製品1は、製品成形ユニットUにおいてセルロースブランク構造体2から製造される。セルロースブランク構造体2は、適切な供給源から提供され、バッファモジュール5とプレスモジュール6とに供給される。セルロース製品1の成形は、プレスモジュール6において行われる。非平坦な製品とは、ブランクまたはシートなどの平坦な製品とは異なる、三次元の広がりを有する製品を意味する。
【0046】
本開示による空気成形されたセルロースブランク構造体2とは、セルロース繊維から製造された実質的に空気成形された繊維ウェブ構造体を意味する。セルロース繊維は、適切なセルロース原料R、例えば、パルプ材料に由来するものであってよい。適切なパルプ材料は、例えば、フラッフパルプ、紙構造体、または他のセルロース繊維含有構造体である。セルロースブランク構造体2の空気成形とは、セルロースブランク構造体2を製作するためにセルロース繊維が空気成形される乾式成形プロセスにおけるセルロースブランク構造体の成形を意味する。空気成形プロセスでセルロースブランク構造体2を成形する場合、搬送媒体としての空気によってセルロース繊維を搬送して繊維ブランク構造体2となるように成形する。これは、紙または繊維構造体を成形する際にセルロース繊維の搬送媒体として水が使用される通常の製紙プロセスまたは従来の湿式成形プロセスとは異なる。空気成形プロセスでは、セルロース製品の特性を変化させるために、少量の水または他の物質が、必要に応じてセルロース繊維に添加されてよいが、成形プロセスではなお、空気が搬送媒体として使用される。セルロースブランク構造体2は、適切であるならば、空気成形されたセルロースブランク構造体2を取り囲む雰囲気中の周囲湿度に主に対応する乾燥度を有していてよい。代替的に、セルロースブランク構造体2の乾燥度は、セルロース製品1を成形する際に適切な乾燥度レベルを有するように制御することができる。
【0047】
空気成形されたセルロースブランク構造体2は、従来の空気成形プロセスで、または
図1a~
図1cおよび
図2に示したようなブランク乾式成形モジュール4でセルロース繊維から成形されてよく、様々な方法で構成されてよい。例えば、セルロースブランク構造体2は、セルロース製品1の所望の特性に応じて、繊維が同じ起源であるかまたは代替的に2種以上のセルロース繊維の混合物を含む組成を有していてよい。セルロースブランク構造体2に使用されるセルロース繊維は、セルロース製品1の成形プロセス中に水素結合によって互いに強く結合される。さらに後述するように、セルロース繊維は、他の物質または化合物と一定量まで混合されてよい。セルロース繊維とは、天然セルロース繊維または製造されたセルロース繊維などの、あらゆるタイプのセルロース繊維を意味する。セルロースブランク構造体2は、具体的には少なくとも95%のセルロース繊維を、またはより具体的には少なくとも99%のセルロース繊維を含んでいてよい。
【0048】
空気成形されたセルロースブランク構造体2は、単層構造または複層構造を有していてよい。単層構造を有するセルロースブランク構造体2は、セルロース繊維を含む1つの層から形成された構造体を意味している。複層構造を有するセルロースブランク構造体2は、セルロース繊維を含む2層以上から形成された構造体を意味しており、この場合、これらの層は、同じまたは異なる組成または構造を有していてよい。
【0049】
セルロースブランク構造体2は、セルロース繊維を含む強化層を有していてよく、この強化層は、セルロースブランク構造体2の1つ以上の他の層のための支持層として配置されていてよい。強化層は、セルロースブランク構造体2の他の層よりも高い引張強度を有していてよい。これは、セルロースブランク構造体2の1つ以上の空気成形された層が、低い引張強度の組成を有する場合に、セルロース製品1の成形中にセルロースブランク構造体2が破壊されることを避けるために有効である。より高い引張強度を有する強化層は、このようにして、セルロースブランク構造体2の他の層のための支持構造体として機能する。強化層は、セルロースブランク構造体のその他の層とは異なる組成物、例えば、セルロース繊維を含む組織層、セルロース繊維を有するエアレイド構造体、またはその他の適切な層構造体であってよい。したがって、強化層は空気成形された層である必要はない。セルロースブランク構造体2は、適切であるならば、2つ以上の強化層を有していてよい。
【0050】
セルロースブランク構造体2はさらに、例えば、セルロース製品1が、飲料、食品、および他の含水物質と接触して使用される場合に、セルロース製品に液体を保持するまたは液体に耐える能力を与える1つ以上のバリア層を含んでいてよい。バリア層は、セルロースブランク構造体2のその他の層とは異なる組成物、例えば、バリア構造組織であってよい。
【0051】
セルロースブランク構造体2の1つ以上の空気成形された層は、ふわふわとした空気のような構造体であり、この構造体を形成するセルロース繊維は、互いに対して比較的ルーズに配置されている。ふわふわとしたセルロースブランク構造体2は、セルロース製品1の効率的な成形のために使用され、成形プロセス中に、セルロース繊維がセルロース製品1を効率的に成形することを可能にする。
【0052】
プレスモジュール6は、
図1a~
図1bおよび
図6a~
図6eに示したように、1つ以上の成形型3を有しており、各成形型3は、第1の型部分3aと第2の型部分3bとを有している。対応する第1および第2の型部分は、プレスモジュール6において非平坦なセルロース製品1の成形中に互いに協働する。各第1の型部分3aと対応する第2の型部分3bとは、互いに対して可動に配置されていて、第1の型部分3aと第2の型部分3bとは、プレス方向D
Pで互いに対して動くように構成されている。
【0053】
図1a~
図1cおよび
図6a~
図6eに示した実施形態では、第2の型部分3bは定置であり、第1の型部分3aは、プレス方向D
Pで第2の型部分3bに対して可動であるように配置されている。
図6a~
図6bに両方向矢印で示されたように、第1の型部分3aは、プレス方向D
Pで延在する軸線に沿った線形運動で、第2の型部分3bに向かって、そしてまた第2の型部分3bから離れるように両方向で動くように構成されている。
【0054】
代替的な実施形態では、第1の型部分3aが定置であってよく、かつ第2の型部分3bが第1の型部分3aに対して可動に配置されていてよく、または第1の型部分3aおよび第2の型部分3bの両方ともが、互いに対して可動に配置されていてもよい。
【0055】
プレスモジュール6は、シングルキャビティ構造または代替的にマルチキャビティ構造であってよい。シングルキャビティプレスモジュールは、第1および第2の型部分を備えた1つだけの成形型3を有している。マルチキャビティプレスモジュールは、それぞれ協働する第1および第2の型部分を備えた2つ以上の成形型3を有している。
図1a~
図1bおよび
図6aに示した実施形態では、プレスモジュール6は、第1および第2の型部分を備えた複数の成形型3を有するマルチキャビティプレスモジュールとして配置されており、型部分の動きは、同時の成形動作のために適切に同期されている。
図6b~
図6eに示されたプレスモジュール6の部分は、シングルキャビティ構造を、または代替的にマルチキャビティ構造の、1つの成形型3を備えた一区分を示している。以下では、プレスモジュール6を、マルチキャビティプレスモジュールに関して説明するが、本開示は、シングルキャビティプレスモジュールにも同様に適用可能である。
【0056】
本開示によるすべての実施形態について、プレス方向DPでの動きという表現は、プレス方向DPでの運動を含み、この運動は逆方向で行われてもよいことを理解されたい。この表現はさらに、型部分の線形の運動および非線形の運動の両方を含んでいてよく、この場合、成形中の運動の結果として、プレス方向DPで型部分が再配置される。
【0057】
空気成形されたセルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を製品成形ユニットUで成形するために、まずは、セルロースブランク構造体2が、適切な供給源から提供される。セルロースブランク構造体2は、セルロース繊維から空気成形されて、ロール状にまたは積層されて配置されてよい。ロールまたは積層体を、その後、製品成形ユニットUに接続して配置することができる。代替として、セルロースブランク構造体2は、製品成形ユニットUのブランク乾式成形モジュール4でセルロース繊維から空気成形されて、バッファモジュール5を経由してプレスモジュール6に直接供給されてもよい。
【0058】
セルロース製品1は、セルロースブランク構造体2を100~300℃の範囲の成形温度T
Fに加熱することにより、かつセルロースブランク構造体2を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧P
Fでプレスすることにより、1つ以上の成形型3においてセルロースブランク構造体2から成形される。第1の型部分3aは、
図6b~
図6eに例示されるように、対応する第2の型部分3bとの相互作用により、非平坦なセルロース製品1を成形するように配置されている。セルロース製品1の成形中、セルロースブランク構造体2は、各成形型3内で、1~100MPaの範囲の、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧P
Fに、かつ100~300℃の範囲の成形温度T
Fに曝される。したがって、セルロースブランク構造体2を100~300℃の範囲の成形温度T
Fに加熱することにより、かつセルロースブランク構造体2を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧P
Fでプレスすることにより、各第1の型部分3aと対応する第2の型部分3bとの間でセルロースブランク構造体2からセルロース製品1が成形される。セルロース製品1を成形する場合、第1の型部分3aと第2の型部分3bとの間に配置されたセルロースブランク構造体2内のセルロース繊維間に強力な水素結合が形成される。温度レベルおよび圧力レベルは、例えば、セルロースブランク構造体2内のセルロース繊維内に、またはセルロース繊維に接続されて配置された適切なセンサによって、成形プロセス中にセルロースブランク構造体2において測定される。
【0059】
プレスモジュール6は、加熱ユニットをさらに有していてよい。加熱ユニットは、各成形型3内のセルロースブランク構造体2に成形温度TFを与えるように構成されている。加熱ユニットは、任意の適切な構造を有していてよい。加熱ユニットは、第1の型部分3aおよび/または第2の型部分3bに組み込まれていてよくまたは鋳込まれていてよく、適切な加熱機器は、例えば、抵抗器素子のような電気ヒータまたは流体ヒータである。別の適切な熱源を使用することもできる。
【0060】
図6bに示したように、セルロースブランク構造体2が第1の型部分3aと第2の型部分3bとの間の成形位置に配置されている場合、第1の型部分3aは、
図6cにおいて矢印で示されているように、プレス方向D
Pで第2の型部分3bに向かって動かされる。第1の型部分3aが第2の型部分3bに向かって動かされるとき、第1の型部分3aが第2の型部分3bに向かってさらに動かされて、
図6dに示されているような、セルロースブランク構造体2に成形圧P
Fおよび成形温度T
Fがかけられる製品成形位置に達するまで、セルロースブランク構造体2は、型部分の間でますます圧縮される。各第1の型部分3aが、対応する第2の型部分3bに向かって押され、これらの型部分の間にセルロースブランク構造体2が配置されている状態で、セルロース製品1の成形中、セルロース製品1を成形するための成形キャビティCが、各第1の型部分3aと第2の型部分3bとの間に形成される。成形圧P
Fおよび成形温度T
Fが、各成形キャビティC内でセルロースブランク構造体2に加えられる。セルロース製品1の成形はさらに、プレスモジュール6における縁部成形動作および切断または分離動作を含んでいてよく、この場合、縁部はセルロース製品1に成形され、セルロース製品1は、セルロース製品1の成形中にセルロースブランク構造体2から分離される。型部分には、このような動作のために、例えば縁部成形装置および切断または分離装置が配置されていてよく、もしくは代替的に、縁部は、製品の切断または分離動作で成形されてもよい。セルロース製品1がプレスモジュール6内で成形されると、第1の型部分3aは、
図6eにおいて示されているように、第2の型部分3bから離れる方向に動かされ、セルロース製品1を、例えば、エジェクタ棒または類似の装置を使用して、プレスモジュール6から取り出すことができる。
【0061】
成形圧を確立するための圧力分配エレメントEが、各第1の型部分3aおよび/または第2の型部分3bに接続されて配置されていてよい。
図6b~
図6eに示された実施形態では、圧力分配エレメントEは、第1の型部分3aに取り付けられている。圧力分配エレメントEは、圧力がかけられると変形し、型部分の1つに接続させて圧力分配エレメントEを配置することにより、成形圧P
Fは、等化された成形圧力として形成され、この場合、成形型3内の圧力は、様々な方向に効率的に分配される。圧力分配エレメントEは、プレス方向D
Pだけでなく、プレス方向D
Pとは異なる方向でも、例えば、プレス方向D
Pと、プレス方向D
Pに対して直交する方向との間の方向でも、成形型3内の成形圧分配を可能としている。等化された成形圧は、等方成形圧を含んでいてよい。
【0062】
第1の型部分3aおよび/または第2の型部分3bは、圧力分配エレメントEを有していてよく、圧力分配エレメントEは、セルロース製品1の成形中に、成形キャビティC内のセルロースブランク構造体2に成形圧PFをかけるように構成されている。圧力分配エレメントEは、適切な取付け手段、例えば、接着剤または機械的な固定手段によって、第1の型部分3aおよび/または第2の型部分3bに取り付けられてよい。セルロース製品1の成形中、圧力分配エレメントEは、成形キャビティC内のセルロースブランク構造体2に成形圧PFをかけるために変形されて、圧力分配エレメントEの変形により、セルロース製品1が複雑な3次元形状を有していたとしても、またはセルロースブランク構造体2が可変の厚さを有していたとしても、等化された圧力分配が達成される。セルロースブランク構造体2に必要な成形圧PFをかけるために、圧力分配エレメントEは、力または圧力がかけられると変形することができる材料から形成されていて、圧力分配エレメントEは好適には、変形後にサイズと形状とを回復することができる弾性材料から形成されている。圧力分配エレメントEはさらに、セルロース製品1の成形時に使用される高い成形圧PFおよび成形温度TFレベルに耐える適切な特性を有した材料から形成されていてよい。
【0063】
ある種の弾性的なまたは変形可能な材料は、高い圧力レベルに曝されたときに流体のような特性を有する。圧力分配エレメントEがそのような材料から形成されているならば、またはそのような材料と組み合わせられているならば、成形プロセスにおいて等化された圧力分配を達成することができる。各圧力分配エレメントEは、弾性材料の適切な構造体から形成されていてよく、一例として、圧力分配エレメントEは、ゲル材料、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリクロロプレン、ゴム、または異なる適切な材料の組み合わせから成る構造体から形成されていてよい。
【0064】
図1a~
図1cに示された製品成形ユニットUは、バッファモジュール5とプレスモジュール6とを有している。製品成形ユニットUは、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5に供給し、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5内にバッファし、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5からプレスモジュール6に供給するように適合されている。製品成形ユニットUはさらに、セルロースブランク構造体2を成形温度T
Fに加熱することにより、かつセルロースブランク構造体2を成形圧P
Fでプレスすることにより、1つ以上の成形型3内でセルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を成形するために適合されている。上述したように、1つ以上の成形型3は、セルロースブランク構造体2を100~300℃の範囲の成形温度T
Fに加熱することにより、かつセルロースブランク構造体2を1~100MPa、好ましくは4~20MPaの範囲の成形圧P
Fでプレスすることにより、セルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を成形するように構成されている。
【0065】
バッファモジュール5は、例えば、
図1に示されているように、プレスモジュール6の上流に配置されていて、このバッファモジュール5は、セルロースブランク構造体2の供給モードを連続供給から間欠供給へと変換するという目的を有している。セルロースブランク構造体2の比較的脆い構造特性のために、セルロースブランク構造体供給源からの連続供給が適している。しかしながら、プレスモジュール6の間欠動作に起因して、セルロースブランク構造体2を破壊することなく、連続供給は、間欠供給に変換されなければならない。これを達成するために、
図3、
図4a~
図4dおよび
図5a~
図5eに示されたように、バッファモジュール5は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5に連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2をバッファモジュール5から間欠的に供給するように構成されたブランク供給システムS
Fを有している。ブランク供給システムS
Fはさらに、セルロースブランク構造体2を第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給し、かつセルロースブランク構造体2を第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給し、この場合、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっているように構成されている。第1の供給方向D
F1と第2の供給方向D
F2とが異なることにより、製品成形ユニットUのコンパクトな構造およびレイアウトが可能となり、製品成形ユニットUの様々なモジュールの互いに対する効果的かつコンパクトな位置決めが可能となる。製品成形ユニットUの動作中、セルロースブランク構造体2はバッファモジュール5内にバッファされ、バッファモジュール5からプレスモジュール6に供給される。セルロースブランク構造体2は、第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給され、かつ第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給される。
【0066】
特定の実施形態では、例えば、
図3、
図4a~
図4dおよび
図5a~
図5eの実施形態に示されているように、第1の供給方向D
F1は、第2の供給方向D
F2の逆、または実質的に逆である。図示した実施形態では、第1の供給方向D
F1は上向き方向であり、第2の供給方向D
F2は下向き方向であり、これにより製品成形ユニットUのコンパクトかつ効率的な構造が可能となっている。
【0067】
バッファモジュール5は、
図3、
図4a~
図4dおよび
図5a~
図5eに示されているように、入口部分5a、出口部分5b、および入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cを有している。セルロースブランク構造体2は、入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cに、バッファ延在E
Bをもって配置されている。セルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bは、入口部分5aと出口部分5bとの間のセルロースブランク構造体2の延在長さとして測定される。バッファ部分5cは、バッファモードM
B中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に増大するように、かつ供給モードM
F中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に減少するように構成されている。
【0068】
図3、
図4a~
図4dおよび
図5a~
図5cに示した実施形態では、バッファ部分5cは、ガイド部材5dを有している。ガイド部材5dは、入口部分5aと出口部分5bとの間に配置されている。
図3により詳細に示されているように、ガイド部材5dは、バッファモードM
Bおよび供給モードM
Fにおいてそれぞれ、バッファ延在E
Bを間欠的に変化させるように構成された第1アーム区分5d
1および第2アーム区分5d
2を有している。バッファモジュール5のアーム区分またはその他の部分は、支持プレート、ベルト、または供給中のセルロースブランク構造体2の正確な位置決めのために適した他の構造体を備えて配置されていてよく、この場合、支持プレート、ベルトまたは構造体は、アーム区分と共に動くように配置されていてよい。第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とにアクチュエータ10が接続されており、アクチュエータ10は、バッファ延在E
Bを変化させるために第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とを変位させるように配置されている。このように、
図3および
図4a~
図4dから理解されるように、バッファ延在E
Bを変化させるために、バッファ部分5cは、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2との間の角度関係α
Rを、バッファモードM
Bおよび供給モードM
Fにおいて変化させるように構成されている。アクチュエータは、例えば液圧式または空気圧式のピストンアクチュエータ、または電気式アクチュエータなどの任意の適切な形式のものであってよい。
【0069】
図4aでは、バッファモジュール5は、バッファモードM
Bが開始される開始位置に配置されている。
図4aにおける開始位置から、アクチュエータ10は、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とを、矢印で示したように上向き方向に変位させる。
図4bでは、セルロースブランク構造体2の長さは、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2との影響により増大し、したがって、バッファモードM
Bにおいてバッファ延在E
Bが増大する。第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とがさらに動かされると、バッファ延在E
Bは、
図4cに示されたバッファモジュール5の終端位置までさらに増大する。第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とが終端位置に到達すると、アクチュエータ10はその後、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とを、
図4cに矢印で示したように下向き方向に変位させる。下向きの変位により、供給モードM
Fが開始され、供給モードM
Fでは、バッファ延在E
Bが減少する。
図4dでは、セルロースブランク構造体2の長さは、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2との影響により減少する。供給モードM
Fは、第1アーム区分5d
1と第2アーム区分5d
2とが
図4aに示された位置に戻ると終了し、この位置では、バッファモードM
Bと供給モードM
Fとを含むバッファサイクルを、上述したのと同様に再び開始することができる。上向きおよび下向きとは、この文脈では、図示した実施形態におけるバッファモジュール5の向きに関連することに留意されたい。他の実施形態では、バッファモジュール5の向きは異なっていてよい。
【0070】
図3および
図4a~
図4dに示された実施形態では、ブランク供給システムS
Fは、入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9と、出口部分5bに接続されたまたは出口部分5bの下流におけるブランク供給ローラ9とを有している。ブランク供給ローラ9は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール内へと、かつバッファモジュールから離すように供給するために使用される。入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの図示されていない駆動源によって、好適には連続的に駆動される。出口部分5bに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの適切な駆動源によって間欠的に駆動されて、制御システムによって制御される。ブランク供給ローラ9は好適には、セルロースブランク構造体2に係合するトラクタ供給ローラとして配置されている。他の形式のブランク供給ローラが使用されてもよい。このように、ブランク供給システムS
Fは、ガイド部材5dが作動される場合に、セルロースブランク構造体2を入口部分5aに連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2を出口部分5bから間欠的に供給するように構成されている。
図4a~
図4dに関連して上述したように、バッファモードM
Bではガイド部材5dの作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファがバッファ部分5cに形成され、供給モードM
Fではガイド部材5dの作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファは、バッファ部分5cから解放される。
図3および
図4a~
図4dに示された実施形態では、図面から理解されるように、セルロースブランク構造体2は、供給ローラ9を備えたアセンブリを介して、第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に直接接続されてバッファモジュール5に連続的に供給され、第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5に直接接続されてバッファモジュール5から間欠的に供給される。
【0071】
供給ローラ9は、それぞれ、単一のローラの代わりに、間に配置されるセルロースブランク構造体2と協働するローラ対として配置されてもよい。図示されていない代替的な実施形態では、ブランク供給ローラ9は、代替的に、入口部分5aの上流にかつ/または出口部分5bの下流に配置されていてよい。
【0072】
すべての実施形態に関して、セルロースブランク構造体2は、バッファモジュール5からプレスモジュール6に間欠的に供給される。バッファモジュール5は、バッファモードM
Bと供給モードM
Fとで交互に動作するように構成されている。セルロースブランク構造体2は、
図4a~
図4dに示されたように、バッファモードM
Bおよび供給モードM
Fで連続的なインプット速度V
Iでバッファモジュール5に供給される。セルロースブランク構造体2は、バッファモードM
Bでは、間欠的な供給動作のために、供給モードM
Fにおけるバッファモジュール5からのセルロースブランク構造体2のアウトプット速度V
Oよりも低いアウトプット速度V
Oでバッファモジュール5から供給される。好適には、バッファモードM
Bにおけるアウトプット速度V
Oは、ゼロであり、またはバッファモードM
Bにおけるアウトプット速度V
Oは、実質的にゼロである。
【0073】
バッファモジュール5は、入口部分5aの上流に配置された第1のブランク変向装置5e1および/または出口部分5bの下流に配置された第2のブランク変向装置5e2をさらに有していてよい。
【0074】
図5aには、バッファモジュール5の代替的な実施形態が示されており、この場合、バッファモジュールは、
図3および
図4a~
図4dの実施形態に関連して上述したものと同様に動作される。第1のブランク変向装置5e
1は入口部分5aの上流に配置されていて、第2のブランク変向装置5e
2は出口部分5bの下流に配置されている。各変向装置は好適には、セルロースブランク構造体2の方向を変化させるローラとして配置されている。
図5aの構造によれば、セルロースブランク構造体2は、第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給され、その後、第1のブランク変向装置5e
1において変向されて、入口部分5aにおける供給ローラ9に供給される。セルロースブランク構造体2は、第2のブランク変向装置5e
2で第2の供給方向D
F2にバッファモジュール5から間欠的に供給される。セルロースブランク構造体2は、出口部分5bにおける供給ローラ9から第2のブランク変向装置5e
2へと供給され、そこでセルロースブランク構造体は、第2の供給方向D
F2に変向される。図面から理解されるように、製品成形ユニットUのコンパクトな構造のために、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっている。供給ローラ9は、好適には、上述した実施形態と同様に駆動される。
【0075】
図5bには、バッファモジュール5の代替的な実施形態が示されており、この場合、バッファモジュールは、
図3および
図4a~
図4dの実施形態に関連して上述したものと同様に動作される。第2のブランク変向装置5e
2は出口部分5bの下流に配置されている。変向装置は好適には、セルロースブランク構造体2の方向を変化させるローラとして配置されている。
図5bの構造によれば、セルロースブランク構造体2は、入口部分5aにおける供給ローラ9へと第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給される。セルロースブランク構造体2は、第2のブランク変向装置5e
2で第2の供給方向D
F2にバッファモジュール5から間欠的に供給される。セルロースブランク構造体2は、出口部分5bにおける供給ローラ9から第2のブランク変向装置5e
2へと供給され、そこでセルロースブランク構造体は、第2の供給方向D
F2に変向される。図面から理解されるように、製品成形ユニットUのコンパクトな構造のために、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっている。供給ローラ9は、好適には、上述した実施形態と同様に駆動される。
【0076】
図5cには、バッファモジュール5の代替的な実施形態が示されており、この場合、バッファモジュールは、
図3および
図4a~
図4dの実施形態に関連して上述したものと同様に動作される。第1のブランク変向装置5e
1は入口部分5aの上流に配置されている。変向装置は好適には、セルロースブランク構造体2の方向を変化させるローラとして配置されている。
図5cの構造によれば、セルロースブランク構造体2は、第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給され、その後、第1のブランク変向装置5e
1において変向されて、入口部分5aにおける供給ローラ9に供給される。セルロースブランク構造体2は、出口部分5bに配置された供給ローラ9でバッファモジュール5から間欠的に供給される。図面から理解されるように、製品成形ユニットUのコンパクトな構造のために、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっている。供給ローラ9は、好適には、上述した実施形態と同様に駆動される。
【0077】
図5dには、バッファモジュール5のさらなる代替的な実施形態が示されている。この実施形態では、バッファモジュール5はガイド部材なしで配置されている。バッファモジュール5は、入口部分5a、出口部分5b、および入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cを有している。セルロースブランク構造体2は、入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cに、バッファ延在E
Bをもって配置されている。セルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bは、入口部分5aと出口部分5bとの間のセルロースブランク構造体2の延在長さとして測定される。バッファ部分5cは、バッファモードM
B中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に増大するように、かつ供給モードM
F中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に減少するように構成されている。バッファモジュール5は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5に連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2をバッファモジュール5から間欠的に供給するように構成されたブランク供給システムS
Fを有している。上述したものと同様に、ブランク供給システムS
Fはさらに、セルロースブランク構造体2を第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給し、セルロースブランク構造体2を第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給し、この場合、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっているように構成されている。
【0078】
図5dに示された実施形態では、ブランク供給システムS
Fは、入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9と、出口部分5bに接続されたブランク供給ローラ9とを有している。ブランク供給ローラ9は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール内へと、かつバッファモジュールから離すように供給するために使用される。入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの図示されていない駆動源によって、好適には連続的に駆動される。出口部分5bに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの適切な駆動源によって間欠的に駆動されて、制御システムによって制御される。このように、ブランク供給システムS
Fは、供給ローラ9の作動により、セルロースブランク構造体2を入口部分5aに連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2を出口部分5bから間欠的に供給するように構成されている。バッファモードM
Bでは供給ローラ9の作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファが、バッファ部分5cに形成され、供給モードM
Fでは供給ローラ9の作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファは、バッファ部分5cから解放される。バッファ中、セルロースブランク構造体2は、
図5dから理解されるように、ローラ間に垂れ下がることができる。
図5dに示した実施形態では、セルロースブランク構造体2は、供給ローラ9を備えたアセンブリを介して第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給され、第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給される。供給ローラ9は、それぞれ代替的に、単一のローラの代わりに、間に配置されるセルロースブランク構造体2と協働するローラ対として配置されてもよい。
【0079】
図5eには、バッファモジュール5のさらなる代替的な実施形態が示されている。バッファモジュール5は、入口部分5a、出口部分5b、および入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cを有している。セルロースブランク構造体2は、入口部分5aと出口部分5bとの間のバッファ部分5cに、バッファ延在E
Bをもって配置されている。セルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bは、入口部分5aと出口部分5bとの間のセルロースブランク構造体2の延在長さとして測定される。バッファ部分5cは、バッファモードM
B中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に増大するように、かつ供給モードM
F中にセルロースブランク構造体2のバッファ延在E
Bが徐々に減少するように構成されている。バッファモジュール5は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール5に連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2をバッファモジュール5から間欠的に供給するように構成されたブランク供給システムS
Fを有している。上述したものと同様に、ブランク供給システムS
Fはさらに、セルロースブランク構造体2を第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給し、セルロースブランク構造体2を第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給し、この場合、第2の供給方向D
F2は、第1の供給方向D
F1とは異なっているように構成されている。
【0080】
図5dに示された実施形態では、ブランク供給システムS
Fは、入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9と、出口部分5bに接続されたブランク供給ローラ9とを有している。ブランク供給ローラ9は、セルロースブランク構造体2をバッファモジュール内へと、かつバッファモジュールから離すように供給するために使用される。入口部分5aに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの図示されていない駆動源によって、好適には連続的に駆動される。出口部分5bに接続されて配置されたブランク供給ローラ9は、電気モータまたは類似のデバイスなどの適切な駆動源によって間欠的に駆動されて、制御システムによって制御される。このように、ブランク供給システムS
Fは、供給ローラ9の作動により、セルロースブランク構造体2を入口部分5aに連続的に供給するように、かつセルロースブランク構造体2を出口部分5bから間欠的に供給するように構成されている。バッファモードM
Bでは供給ローラ9の作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファが、バッファ部分5cに形成され、供給モードM
Fでは供給ローラ9の作動中に、セルロースブランク構造体2のバッファは、バッファ部分5cから解放される。
図5eの実施形態のブランク供給システムS
Fはさらに、バッファ部分5cにおいてセルロースブランク構造体2をバッファするように構成された中間ローラ11を有している。2つの下方の中間ローラ11は、バッファアクチュエータ12上に配置されていて、このバッファアクチュエータは、上方の中間ローラ11に向かってかつ上方の中間ローラ11から離れるように動かされるように配置されている。バッファ中、バッファアクチュエータ12は、上方の中間ローラ11から離れるように動かされている。セルロースブランク構造体2を解放するときには、バッファアクチュエータ12は、上方の中間ローラ11に向かって動かされる。このようにして、バッファ延在E
Bを変化させることができる。バッファアクチュエータは、例えば線形アクチュエータまたは類似のデバイスなどの適切な変位手段によって変位させられてよい。
図5dに示した実施形態では、セルロースブランク構造体2は、供給ローラ9と中間ローラ11とを備えたアセンブリを介して第1の供給方向D
F1でバッファモジュール5に連続的に供給され、第2の供給方向D
F2でバッファモジュール5から間欠的に供給される。供給ローラ9と中間ローラ11とは、それぞれ代替的に、単一のローラの代わりに、間に配置されるセルロースブランク構造体2と協働するローラ対として配置されてもよい。上方および下方とは、この文脈では、図示した実施形態におけるバッファモジュール5の向きに関連することに留意されたい。他の実施形態では、バッファモジュール5の向きは異なっていてよい。
【0081】
異なる実施形態では、バッファモジュール5は、バッファモジュールにおいてセルロースブランク構造体2を測定し制御するために、センサおよびフィードバックシステムをさらに有していてよい。定置のまたは可動の支持プレート、ベルト、または他の適切な構造体が、バッファモジュール5において、供給中のセルロースブランク構造体2の正確な位置決めのために使用されてよい。
【0082】
プレスモジュール6は、例えば
図6aに示されている。図示した実施形態では、プレスモジュール6は、セルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を成形するためのセルロース製品トグルプレスモジュールである。セルロース製品トグルプレスモジュールは、
図1a~
図1bおよび
図6a~
図6eに示したように、1つ以上の成形型3を有しており、各成形型3は、第1の型部分3aと第2の型部分3bとを有している。
【0083】
プレスモジュール6は、トグルプレス6aと1つ以上の成形型3とを有している。トグルプレス6aは、前側構造体6bと、後側構造体6cと、プレス方向DPで可動に配置されたプレス部材6dとを有している。トグル機構6eは、プレス部材6dに駆動接続されている。プレスアクチュエータアセンブリ6fは、トグル機構6eに駆動接続されていて、電子制御システム6hは、プレスアクチュエータアセンブリ6f、および1つ以上の成形型3に動作可能に接続されている。1つ以上の成形型3は、プレス部材6dに取り付けられた可動の第1の成形型部分3aと、定置の第2の成形型部分3bとを有している。電子制御システム6hは、上述したようにトグル機構6eを使用してプレス方向DPでプレス部材6dを駆動し、第1の成形型部分3aを定置の第2の成形型部分3bに対して押し付けることにより、セルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を成形するように、プレスアクチュエータアセンブリ6fの動作を制御するように構成されている。トグルプレス6aは、主に水平方向DHに配置された、プレス部材6dのプレス方向DPを有するように、具体的には水平方向DHから20度以内に配置された、プレス部材6dのプレス方向DPを有するように、より具体的には水平方向DHに対して平行なプレス方向DPを有するように、設置されている、または設置されるように配置されている。
【0084】
プレス部材6dは、前側構造体6bと後側構造体6cとの間に配置されている。トグル機構6eは、後側構造体6cとプレス部材6dとに接続されている。プレスアクチュエータアセンブリ6fは、トグル機構6eに接続されていて、プレスアクチュエータアセンブリ6fは、トグル機構6eを使用してプレス部材6dをプレス方向DPで前側構造体6bに向かって駆動するように構成されている。プレスアクチュエータアセンブリ6fはさらに、1つ以上の成形型3内でセルロース製品1が成形されると、トグル機構6eを使用してプレス部材6dを前側構造体6bから離れるように駆動するように構成されている。トグルプレス6aはさらに、プレス力表示アセンブリ6gと、プレスアクチュエータアセンブリ6fおよびプレス力表示アセンブリ6gに動作可能に接続されている電子制御システム6hとを有している。電子制御システム6hは、プレス部材6dの動作を制御するように構成されている。1つ以上の成形型3はそれぞれ、プレス部材6dに取り付けられた第1の型部分3aと、前側構造体6bに取り付けられた第2の型部分3bとを有している。第1および第2の型部分3a,3bは、押し付け合わされるときに、セルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を共に成形するように構成されている。
【0085】
セルロース製品1を成形する場合、
図6bに例示されたように離隔されているときに第1の型部分3aと第2の型部分とによって画定されるプレス領域A
P内にセルロースブランク構造体2が供給される。プレスアクチュエータアセンブリ6fの動作は、トグル機構6eを使用してプレス部材6dをプレス方向D
Pで前側構造体6bに向かって駆動するように、電子制御システム6hによって制御される。このようにして、第1の型部分3aおよび第2の型部分3bのそれぞれは、押し付け合わされるときに、セルロースブランク構造体2から非平坦なセルロース製品1を共に成形する。
【0086】
プレスアクチュエータアセンブリ6fは、例えば、シリンダ・ピストンアクチュエータのような単一のまたは複数の液圧式または空気圧式の線形アクチュエータを含んでいてよい。代替的に、回転する出力軸を備えるモータ、例えば、電気モータ、液圧式モータまたは空気圧式モータが、機械式アクチュエータを駆動するために使用されてもよく、またはプレスアクチュエータアセンブリ6fは、回転・線形変換装置を介してトグル機構6eに駆動接続された高トルク電気モータを含んでいてもよい。
【0087】
可動の第1の型部分3aは、プレス部材6dに直接的または間接的に取り付けられてよい。これは、例えば、可動の第1の型部分3aとプレス部材6dとの間に配置された中間部材、例えば、プレス力を検出するためのロードセル等があってもよいことを意味する。定置の第2の型部分3bは、典型的には、プレス作動中は静止しているが、しかしそれにもかかわらず、連続したプレス作動の間の期間において、プレス方向DPで調節可能であってもよい。図示した実施形態では、トグルプレス6aは、前側構造体6bおよび後側構造体6cを有し、トグル機構6eは、後側構造体6cにも接続されており、定置の第2の型部分3bは前側構造体6bに取り付けられている。定置の第2の型部分3bは、前側構造体6bに直接的または間接的に取り付けられてよい。これは、例えば、定置の第2の型部分3bと前側構造体6bとの間に配置された中間部材、例えば、プレス力を検出するためのロードセル等があってもよいことを意味する。
【0088】
前側構造体6bおよび後側構造体6cは、プレス作動中に前側構造体と後側構造体とが互いに分離しないことを保証するために、何らかの構造的に剛性の構造によって相互接続されなければならない2つの剛性の構造的に関連する部分を表している。前側構造体および後側構造体は、プレスモジュール6の特定の設計に応じて多くの異なる形状を有していてよい。例えば、前側構造体および後側構造体は、プレートのような形状、特に矩形のプレートのような形状を有していてよく、これにより、費用対効果の高い製造が可能となり、かつプレート形状の前側構造体および後側構造体の角隅領域を、前側構造体6bと、後側構造体6cと、前側構造体6bを後側構造体6cに接続する中間的なフレーム構造体とによって画定される共通の剛性のフレーム構造体への取付けのために利用することが可能となる。いくつかの例示的な実施形態では、トグルプレス6aは、前側構造体6bと、後側構造体6cと、前側構造体6bを後側構造体6cに接続する中間的な線形ガイドアセンブリ6iとによって画定される剛性のフレーム構造体を有する。プレス部材6は、線形ガイドアセンブリ6iに可動に取り付けられていて、プレス方向DPで可動である。剛性のフレーム構造体は、プレスモジュール6の所望の高さと角度傾斜とを提供するために、下にある支持フレーム6jに配置されていてもよい。
【0089】
トグルプレス6aの費用対効果が高くかつ強固なフレーム構造を可能にするために、中間的な線形ガイドアセンブリ6iは、4つのタイバーを有していてよく、これらのタイバーはプレート形状の前側構造体6bおよび後側構造体6cの各角隅領域に配置されている。タイバーは、例えば円筒状であって、前述のタイバーを収容するために、プレート形状の前側構造体6bおよび後側構造体6cの角隅領域には、対応する円筒状の孔が設けられていてよい。プレス部材6dは、任意の構造的な形状を有していてよい。しかしながら、いくつかの例示的な実施形態では、プレス部材も、少なくとも部分的にプレートのような形状、特に矩形のプレートのような形状を有しており、これにより、費用対効果の高い製造が可能となり、かつプレート形状のプレス部材6dの角隅領域を、中間的な線形ガイドアセンブリ6iへの取付けのために利用することが可能となる。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、トグルプレス6aは、3プラテンプレスと称されてよい。
【0090】
トグルプレス6aは、主に水平方向DHに配置された、プレス部材6dのプレス方向DPを有するように、具体的には水平方向DHから20度以内に配置された、プレス部材6dのプレス方向DPを有するように、より具体的には水平方向DHに対して平行なプレス方向DPを有するように、設置されている、または設置されるように配置されている。
【0091】
図1a~
図1cおよび
図6aに示された実施形態では、トグルプレス6aは、水平方向D
Hに配置された、プレス部材6dのプレス方向D
Pを有するように設置されている。
図7a~
図7bに示された実施形態では、トグルプレス6aは、低い構成高さを有する製品成形ユニットUの全体的にコンパクトな設計を可能にする僅かに傾斜した状態で設置されている。
図7a~
図7bに示された実施形態では、トグルプレス6aは、0~20度の範囲の設置角度αを有するように配置された、プレス部材6dのプレス方向D
Pを有するように設置されており、この場合、前述の設置角度αは、図示したように、プレス方向D
Pと水平方向D
Hとによって規定される。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、トグルプレス6aは、主に垂直方向の供給方向D
Fで1つ以上の成形型3内にセルロースブランク構造体2を供給するための供給装置6kをさらに有している。この供給装置6kは、セルロースブランク構造体2をプレス領域A
P内に供給するように、具体的にはセルロースブランク構造体2を垂直方向D
Vから20度未満の供給角度βで下向きにプレス領域A
P内へと供給するように、より具体的には、空気成形されたセルロースブランク構造体を垂直に下向きにプレス領域A
P内へと供給するように、配置されている。供給角度βは、
図7a~
図7bに概略的に示されている。
【0093】
上述したように、「主に水平方向」および「主に水平に」とは、垂直方向よりも、より水平方向に配置されている方向を意味する。「主に垂直方向」および「主に垂直に」とは、水平方向よりも、より垂直方向に配置されている方向を意味する。
【0094】
トグルプレス6aのトグル機構6eは、多種多様な設計および実装形態を有していてよい。トグル機構6eの基本的な要件は、プレス力の増幅を発生させることであり、これにより、プレス力の観点で、比較的低コストおよび低容量のプレスアクチュエータアセンブリ6fの使用が可能となる。プレス力の増幅は、プレスモジュールのプレス速度を対応させて低下させることにより達成される。したがって、トグル機構6eは、プレスアクチュエータアセンブリ6fの力/速度と比較して、プレス力を増幅させ/プレス速度を減速させる。
【0095】
概して、
図6aの例示的な実施形態を参照すると、トグル機構6eはリンク部材を有していて、プレスアクチュエータアセンブリ6fは、プレスアクチュエータアセンブリ6fの作動の結果、プレス部材6dが運動するように、リンク部材に直接的に駆動接続されている、または間接的に駆動接続されている。
【0096】
空気成形されたセルロースブランク構造体から非平坦なセルロース製品を成形するためにトグルプレスモジュールを使用することには、従来の大型の線形液圧プレスの使用を上回る多くの利点、例えば低コスト、低重量、高速のサイクル動作、およびコンパクトであるといった利点がある。プレス力表示アセンブリ6gから受け取った、プレス力を示すフィードバック情報に基づいてプレスアクチュエータアセンブリ6fの動作を制御するように構成されている電子制御システム6hを有していることにより、トグルプレスモジュールは、従来の線形液圧プレスの有利な代替物となる。
【0097】
製品成形ユニットUは、
図1a~
図1cおよび
図2に示されたように、セルロース原料Rからセルロースブランク構造体2を成形するように構成されたブランク乾式成形モジュール4をさらに有していてよい。セルロース原料Rは、適切な供給源から提供され、セルロース原料Rは、ブランク乾式成形モジュール4へと供給される。セルロースブランク構造体2は、セルロース原料Rから、ブランク乾式成形モジュール4内で乾式成形されて、その後、このセルロースブランク構造体2は、ブランク乾式成形モジュール4からバッファモジュール5へと供給される。ブランク乾式成形モジュール4は、ミル4aと、成形チャンバ4bと、成形チャンバ4bに接続されて配置された成形ワイヤ4cとを有している。セルロース原料Rの繊維Fは、ミル4aでセルロース原料Rから分離され、分離された繊維Fは、セルロースブランク構造体2の成形のために成形チャンバ4b内で成形ワイヤ4c上に分配される。ミル4aは、セルロース原料Rからセルロース繊維Fを分離するために構成されていて、成形チャンバ4bは、分離された繊維Fを、セルロースブランク構造体2を成形するために成形ワイヤ4cの成形セクション4d上に分配するように構成されている。成形セクション4dは、成形チャンバ4bの成形チャンバ開口4eに接続されて配置されている。図示した実施形態では、成形セクション4dは、上向きのブランク成形方向D
Uで延在している。セルロースブランク構造体2は、成形セクション4d上に成形されて、成形セクション4dから、上向きのブランク成形方向D
Uでバッファモジュール5に向かって搬送される。上向きのブランク成形方向D
Uは、製品成形ユニットUのコンパクトな構造およびレイアウトのために役立ち、製品成形ユニットUの様々なモジュールの、互いに対する効率的な位置決めを可能にする。セルロースブランク構造体2が成形セクション4d上に成形された後、成形されたセルロースブランク構造体2は、成形セクション4dから上向きのブランク成形方向D
Uでバッファモジュール5に向かって搬送される。
【0098】
ミル4aは、セルロース原料Rから繊維Fを分離して、分離された繊維Fを成形チャンバ4b内に分配している。使用されるパルプ構造体20は、例えば、フラッフパルプ、紙構造体、または他の適切なセルロース繊維含有構造体のベイル、シートまたはロールであってよく、これらはミル4aに供給される。ミル4aは、例えば、ハンマーミル、ディスクミル、鋸歯ミル、または他の種類のパルプ解繊機等の任意の従来の形式のものであってよい。パルプ構造体20は、入口開口からミル4a内に供給され、分離された繊維Fは、成形チャンバ4bに接続されて配置された、ミル4aの出口開口を通って成形チャンバ4bへと分配される。
【0099】
成形チャンバ4bは、分離された繊維を、セルロースブランク構造体2を成形するために、成形ワイヤ4c上に分配するように配置されている。成形チャンバ4bは、成形ワイヤ4cに接続されたフード構造体または区画として配置されている。成形チャンバ4bは、分離された繊維Fが、ミル4aから成形ワイヤ4cへと分配される容積を取り囲んでいる。繊維は、ミル4aによって発生させられた空気流によって分配され、この空気流は、成形チャンバ4b内の繊維を、ミル4aから成形ワイヤ4cへと搬送する。
【0100】
成形ワイヤ4cは、任意の適切な従来の形式のものであってよく、
図2から理解されるように、無端ベルト構造として形成されていてよい。成形チャンバ4b内の空気流を制御し、分離された繊維Fを成形ワイヤ4c上へ分配するために、真空ボックス4fが、成形ワイヤ4cおよび成形チャンバ4bに接続されて配置されてよい。
【0101】
図1a~
図1cおよび
図2に示された実施形態のブランク乾式成形モジュール4は、ミル4aから成形チャンバ4bを通って成形ワイヤ4cへと向かう、繊維の水平分配方向を有する。したがって、空気の水平方向流が、繊維をミル4aから成形セクション4dへと供給し、この点は、空気の垂直方向流を用いる従来の乾式成形システムとは異なっている。成形チャンバ4bの内側の空気流による繊維搬送距離の長さは、乱流を最小限に抑えかつ/またはセルロース繊維の均一な流れを生じさせるのに十分な長さでなければならない。したがって、ブランク成形モジュール4の長さは、そのために、空気流による繊維搬送距離に依存している。上向きのブランク成形方向D
Uは、製品成形ユニットUのコンパクトな構造およびレイアウトを可能にしていて、従来の手段と比較して、製品成形ユニットUの長さを減じている。さらに、ブランク乾式成形ユニット4が工場の床レベルに配置されていることにより、高さを上げる床構造またはプラットフォームを追加することなく、ミル4aのメンテナンスのためのアクセスが工場の床レベルから可能になる。このような配置と空気の水平方向流とによって、垂直方向の空気流を使用する従来の手段と比較して製品成形ユニットUの高さを低くすることができる。
【0102】
例えば、ウェブ成形ホイールなどのその他の適切な形式のブランク乾式成形モジュールが使用されてもよい。
【0103】
製品成形ユニットUは、
図1a~
図1bに示されているように、バッファモジュール5の上流に配置されたバリア塗布モジュール8をさらに有していてよい。バリア塗布モジュール8は、1つ以上の成形型3でセルロース製品1を成形する前に、セルロースブランク構造体2上にバリア組成物を塗布するように構成されている。
【0104】
セルロース製品1の1つの好ましい特性は、例えば、セルロース製品が、飲料、食品、および他の含水物質と接触して使用される場合のように、液体を保持するまたは液体に耐える能力である。バリア組成物は、セルロース製品を製造する際に使用される1種以上の添加剤、例えばAKDまたはラテックス、または他の適切なバリア組成物であってよい。他の適切なバリア組成物は、AKDおよびラテックスの組み合わせであり、この場合、試験によれば、セルロース製品1を成形する際に、空気成形されたセルロースブランク構造体2に添加されたAKDおよびラテックスの組み合わせにより、固有の製品特性が達成され得ることが示されている。AKDおよびラテックスの組み合わせを使用する場合、高レベルの疎水性を達成することができ、その結果、セルロース製品1の機械的特性に悪影響を及ぼすことなく、水などの液体に耐える高い能力を有するセルロース製品1が得られる。
【0105】
バリア塗布モジュール8は、フード構造体としてセルロースブランク構造体2に接続されて配置されていてよく、このフード構造体は、バリア組成物をセルロースブランク構造体2に連続的または間欠的に噴霧するスプレーノズルを有している。このようにして、バリア組成物は、バリア塗布モジュール8においてセルロースブランク構造体2に塗布される。バリア組成物は、セルロースブランク構造体の片面にのみ、または代替的に両面に塗布されてよい。バリア組成物はさらに、セルロースブランク構造体2の表面全体にわたって塗布されてよく、もしくはセルロースブランク構造体2の表面の一部にのみまたはいくつかの区分にのみ塗布されてよい。バリア塗布モジュールのフード構造体は、バリア組成物が周囲の環境に飛び散ることを阻止している。バリア構造体を塗布するための他の塗布技術には、例えば、スロットコーティングおよび/またはスクリーン印刷が含まれてよい。
【0106】
明確にするために、
図1a~
図1cの例示的な実施形態のセルロースブランク構造体2の供給経路および供給方向が、
図1dに概略的に示されており、セルロース製品圧縮成形プロセスの従来の直線的な水平方向の経路と比較した場合、最初に主に上向き、次いで主に水平、次いで主に下向きにセルロースブランク構造体2を送ることによって可能になる製品成形ユニットUのコンパクトな構成およびレイアウトが明瞭に理解可能である。
【0107】
代替的に、
図1eに概略的に示されたように、ブランク乾式成形モジュール4は、セルロースブランク構造体2を上向きに、次いで主に水平に、続いて主に下向きにプレスモジュール6に送り込む前に、セルロースブランク構造体2の、主に水平方向に向けられた供給経路および供給方向を有するように、成形チャンバ開口4eの領域において主に水平方向に向けられた成形ワイヤ4cを有するように配置されていてもよい。製品成形ユニットUのこのようなレイアウトも、コンパクトな製品成形ユニットUを提供するために利用されてよい。
【0108】
図1d~
図1eを参照すると、ブランクリサイクルモジュール7を考慮しない場合、ブランク乾式成形モジュール4は、典型的には供給経路の開始部をなし、プレスモジュール6は、典型的には供給経路の終了部をなす。バッファモジュール5およびバリア塗布モジュール8などの他のモジュールは、乾式成形モジュール4とプレスモジュール6との間の、乾式成形モジュール4の下流かつプレスモジュール6の上流の適切な位置に配置されており、必ずしも
図1a~
図1cの実施形態の例示的な位置に配置されているわけではない。
【0109】
プレスモジュール6を通過する間にセルロースブランク構造体を主に下向きに送ることは、セルロースブランク構造体2の簡単な供給、および成形プロセス完了後の、プレスモジュール6を離れるときのセルロース製品1の簡単な取出しという点で有益である。
【0110】
特に、バッファモジュール5からプレスモジュール6へのセルロースブランク構造体2の高速の間欠的な供給は、セルロースブランク構造体2の損傷、またはセルロースブランク構造体2の特性、例えばセルロースブランク構造体2の厚さの変化なしには、実施が困難であり得る。しかしながら、トグルプレスを主に水平方向DHに配置し、セルロースブランク構造体を主に下向きにプレスモジュール6に供給することにより、重力によってこの供給プロセスが支援され、これにより、連続的なセルロースブランク構造体2をプレスモジュール6のプレス領域APに供給するために供給装置によって加えるべき必要な力はより少なくて済み、それによりセルロースブランク構造体2の損傷および/または特性の変化のリスクが低減される。
【0111】
さらに、成形プロセス完了後の、完成して排出されたセルロース製品1の取出しも、成形型3を通るセルロースブランク構造体2の主に垂直方向の送りによって簡単になり得る。なぜなら、この場合も、重力が、完成して排出されたセルロース製品1の成形型3からの取出し、およびその後の貯蔵チャンバ、またはコンベヤベルト等への搬送を支援し、簡単にすることができるからである。
【0112】
さらに、
図1a~
図1cに示された実施形態では、製品成形ユニットUは、セルロース繊維をリサイクルするためのブランクリサイクルモジュール7を有している。ブランクリサイクルモジュール7は、セルロース製品1の成形後にセルロースブランク構造体2の残余部分2aを、プレスモジュール6からブランク乾式成形モジュール4に戻し供給するように構成されている。ブランクリサイクルモジュール7は、残余セルロースブランク繊維材料をプレスモジュール6からミル4aに搬送するように配置されている。成形型3においてセルロース製品1を成形した後、セルロースブランク繊維材料を含むセルロースブランク構造体の残余部分2aが生じ得る。ブランクリサイクルモジュール7によって、残余セルロース繊維または残っているセルロース繊維を再循環させて、セルロース原料からの繊維と一緒に新しいセルロースブランク構造体2を形成するために再利用することができる。
図1a~
図1cには、ブランクリサイクルモジュール7の例示的な実施形態が概略的に示されている。ブランクリサイクルモジュール7は、供給ベルト、コンベヤ構造体、または残余部分2aを成形型3からミル4aに搬送するための他の適切な手段などの供給構造体7aを含む。ミル4aは、残余材料のための別個の入口開口を備えて配置されてよく、この入口開口から、セルロースブランク構造体2の残余部分2aは、ミル4a内へと供給される。
【0113】
図示されていない実施形態では、上述した構成ではなく、ブランクリサイクルモジュール7は、成形型3に接続されて配置された入口部分28を備えるチャネル構造を有していてよく、セルロースブランク構造体の残余部分2aは、ミル4aへのさらなる搬送のためにこの入口部分内に吸い込まれてよい。チャネル構造は、さらに、適切に組み合わされたミルおよびファンユニットを備えて配置されていてもよく、このユニットが、残余材料を少なくとも部分的に分離するために使用されてから、ミル4aに接続された出口部分へのさらなる搬送が行われる。
【0114】
製品成形ユニットUは、異なるモード間でセルロースブランク構造体を連続的にまたは間欠的に供給するための搬送または供給装置をさらに有していてよい。搬送装置は、コンベヤベルト、真空ベルト、または効率的な搬送のための類似の装置として配置されていてよい。いくつかの例示的な実施形態によれば、供給装置には、細長い真空ベルトフィーダ、細長いトラクターベルトフィーダ等が含まれてよい。
【0115】
バッファモジュール5を有している製品成形ユニットUであって、セルロースブランク構造体2が第1の供給方向DF1でバッファモジュール5に連続的に供給され、第2の供給方向DF2でバッファモジュール5から間欠的に供給され、第1の供給方向DF1と第2の供給方向DF2とは異なっている製品成形ユニットUによって、製品成形ユニットUのコンパクトな構造が可能となる。供給方向が異なっていることにより、複数のモジュールを、貨物コンテナで輸送可能な1つの単一の製品成形ユニットUに統合することができ、コンバータの工場フロアに簡単に配置することができる。供給方向が異なることにより、製品成形ユニットのよりコンパクトなレイアウトおよび構造が可能となり、図面から理解されるように、モジュールを、水平方向および垂直方向の両方で、互いに対して効率的に配置することができる。
【0116】
本開示を、特定の実施形態につき上記に提示した。しかしながら、上記に説明したものとは別の実施形態も可能であり、本開示の範囲内にある。ハードウェアまたはソフトウェアによって方法を実施する、上記で説明したものとは異なる方法ステップが、本開示の範囲内で提供されてもよい。したがって、例示的な実施形態によれば、制御システムの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供され、この1つ以上のプログラムは、上述した実施形態のいずれか1つによる方法を実行するための命令を含んでいる。代替的に、別の例示的な実施形態によれば、クラウドコンピューティングシステムを、本明細書で提示された方法の態様のいずれかを実行するように構成することができる。クラウドコンピューティングシステムは、1つ以上のコンピュータプログラム製品の制御下で本明細書に提示した方法の態様を共同で実行する分散クラウドコンピューティングリソースを含むことができる。さらに、プロセッサは、外部エンティティ、例えばセンサ、オフサイトサーバ、またはクラウドベースサーバとデータを受信および/送信するための1つ以上の通信インタフェースおよび/またはセンサインタフェースに接続されていてよい。
【0117】
制御システムに関連するプロセッサは、データ処理または信号処理を行うために、もしくはメモリに格納されたコンピュータコードを実行するために、任意の数のハードウェアコンポーネントであってもよいし、それらを含んでいてもよい。システムは、関連するメモリを有していてよく、メモリは、本明細書に記載の様々な方法を完了するまたは容易にするためのデータおよび/またはコンピュータコードを格納するための1つ以上の装置であってよい。メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリを含むことができる。メモリは、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または本明細書の様々なアクティビティをサポートするための任意の他の種類の情報構造を含むことができる。例示的な実施形態によれば、本明細書のシステムおよび方法と共に、任意の分散メモリまたはローカルメモリ装置が利用されてよい。例示的な実施形態によれば、メモリは、(例えば、回路または任意の他の有線接続、無線接続、またはネットワーク接続を介して)プロセッサに通信可能に接続されており、本明細書に記載された1つ以上のプロセスを実行するためのコンピュータコードを含んでいる。
【0118】
上記の説明は本質的に単に例示的なものであり、本開示の用途または使用を限定するものではないことが理解されるだろう。特定の例が明細書に記載され、かつ図面に示されているが、当業者であれば、特許請求の範囲に規定された本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてよく、かつ等価物がその要素の代わりに用いられてもよいことを理解するだろう。さらに、その本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を、本開示の教示に適合させるために改変がなされてもよい。したがって、本開示は、図面によって示され、本開示の教示を実施するために現在考えられる最良の形態として明細書に記載された特定の例に限定されるものではなく、本開示の範囲は、前述の説明および添付の特許請求の範囲に含まれる任意の実施形態を含むことになる。請求項に記載された参照符号は、請求項によって保護されている事項の範囲を限定するものと見なすべきではなく、参照符号の唯一の機能は、請求項を理解しやすくすることである。
【符号の説明】
【0119】
1 セルロース製品
2 セルロースブランク構造体
2a 残余部分
3 成形型
3a 第1の型部分
3b 第2の型部分
4 ブランク乾式成形モジュール
4a ミル
4b 成形チャンバ
4c 成形ワイヤ
4d 成形セクション
4e 成形チャンバ開口
5 バッファモジュール
5a 入口部分
5b 出口部分
5c バッファ部分
5d ガイド部材
5d1 第1アーム区分
5d2 第2アーム区分
6 プレスモジュール
6a トグルプレス
6b 前側構造体
6c 後側構造体
6d プレス部材
6e トグル機構
6f プレスアクチュエータアセンブリ
6g プレス力表示アセンブリ
6h 電子制御システム
6i ガイドアセンブリ
6j 支持フレーム
7 ブランクリサイクルモジュール
7a 供給構造体
8 バリア塗布モジュール
9 ブランク供給ローラ
10 アクチュエータ
11 中間ローラ
12 バッファアクチュエータ
C 成形キャビティ
DF 供給方向
DF1 第1の供給方向
DF2 第2の供給方向
DH 水平方向
DP プレス方向
DU 上向きのブランク成形方向
DV 垂直方向
E 圧力分配エレメント
EB バッファ延在
F 繊維
MB バッファモード
MF 供給モード
PF 成形圧
R セルロース原料
SF ブランク供給システム
TF 成形温度
U 製品成形ユニット
VI インプット速度
VO アウトプット速度
【国際調査報告】