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特表2024-513615MUTアレイにおいてクロストークを減少するための溝
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】MUTアレイにおいてクロストークを減少するための溝
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20240319BHJP
   H04R 19/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A61B8/00
H04R19/00 330
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519594
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 US2021024667
(87)【国際公開番号】W WO2022211778
(87)【国際公開日】2022-10-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520342725
【氏名又は名称】エコー イメージング,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】バーカムショー,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】アッカラジュ,サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター,ドレイク
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ヘソン
(72)【発明者】
【氏名】ブロック,アンソニー
【テーマコード(参考)】
4C601
5D019
【Fターム(参考)】
4C601EE04
4C601GB03
4C601GB41
5D019AA21
5D019BB02
5D019BB09
5D019BB19
5D019FF01
5D019FF04
(57)【要約】
【解決手段】超音波映像中の不要なアーティファクトを緩和するためにMUT間のクロストークを減少する溝を備えたマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ、ならびにこれを操作する方法が記載される。
【選択図】図8B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイであって、
基板および複数のMUTを含み、
前記複数のMUTは、前記基板の表面に固定され、各MUTは可動ダイアフラムを含み、
前記基板は、少なくとも部分的に前記複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周の周りにある溝を含む、マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項2】
前記複数のMUTの各MUTは、pMUTである、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項3】
前記複数のMUTの各MUTは、cMUTである、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項4】
前記溝は、基板の表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項5】
前記溝は、基板の厚さ全体に及ぶ、請求項4に記載のMUTアレイ。
【請求項6】
前記溝は、基板の反対表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項7】
前記溝は、基板の表面の下から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項8】
前記溝は、1μm~40μmの一定の幅を有する、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項9】
前記溝は、1μm~40μmの可変幅を有する、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項10】
前記溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの一定の距離を有する、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項11】
前記溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの可変距離を有する、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項12】
前記溝は、ダイアフラムの外周のなくとも50%、60%、70%、80%、または90%に及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項13】
前記溝は、ダイアフラムの外周全体に及ぶ、請求項12に記載のMUTアレイ。
【請求項14】
前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のMUTのMUTの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%のダイアフラムの外周に及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項15】
前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のMUTの各MUTのダイアフラムの外周に及ぶ、請求項14に記載のMUTアレイ。
【請求項16】
前記溝は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項17】
前記複数のMUTは、複数の列および複数の行に配置される、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項18】
前記溝は、MUTの行に沿って伸びている、請求項17に記載のMUTアレイ。
【請求項19】
MUTの各行は、それに沿って伸びる溝を有する、請求項17に記載のMUTアレイ。
【請求項20】
前記溝はMUTの列に沿って伸びている、請求項17に記載のMUTアレイ。
【請求項21】
MUTの各列は、それに沿って伸びる溝を有する、請求項17に記載のMUTアレイ。
【請求項22】
MUTの各行は、それに沿って伸びる第1の溝を有し、MUTの各列は、それに沿って伸びる第2の溝を有する、請求項17に記載のMUTアレイ。
【請求項23】
前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のMUTの1つのMUTのダイアフラムの外周に及ぶ、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項24】
前記複数のMUTの各MUTは、少なくとも部分的に溝に囲まれる、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項25】
少なくとも部分的に前記複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周に及ぶ少なくとも1つの第2の溝をさらに含む、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項26】
前記第2の溝は、少なくとも部分的に前記複数のMUTの1つのMUTのダイアフラムの外周に及ぶ、請求項25に記載のMUTアレイ。
【請求項27】
前記複数のMUTの各MUTは、少なくとも部分的に第1の溝および第2の溝に囲まれる、請求項25に記載のMUTアレイ。
【請求項28】
前記溝は、隣接する一対のMUT間に配置される、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項29】
前記基板は、少なくとも部分的に前記複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周に及ぶ複数の溝を含む、請求項1に記載のMUTアレイ。
【請求項30】
前記基板は、複数のMUTのうち1つにつき1つの溝を含む、請求項29に記載のMUTアレイ。
【請求項31】
前記基板は、複数のMUTのうち隣接する一対のMUTにつき1つの溝を含む、請求項29に記載のMUTアレイ。
【請求項32】
前記基板は、複数のMUTのうち1つにつき1より少ない溝を含む、請求項29に記載のMUTアレイ。
【請求項33】
前記基板は、複数のMUTのうち隣接する一対のMUTにつき1より少ない溝を含む、請求項29に記載のMUTアレイ。
【請求項34】
医療用イメージングのために構成された、請求項1に記載のMUTアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願の主題は、2020年9月11日に出願された国際特許出願PCT/US2020/050374の主題に関連しており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、医療用イメージング、空気結合イメージング、距離モニタリング、指紋モニタリング、非破壊的欠陥モニタリング、診断を含むが、これらに限定されない多くの分野で大きな可能性を提示する。これらの用途の多くでは、連携して動作する1つより多くのMUTがある。これらの用途の多くでは、複数のMUTが同時に動作する。例えば、ハイエンドの医療用超音波イメージングの場合、1024、2048、または4096のMUTを備えたシステムを見つけるのが妥当である。
【発明の概要】
【0003】
MUTは、適切に動作するように、取り付けられている音響媒体にエネルギーを伝達するように設計されている。図1AのMUTアレイの一般化された例をご覧頂きたい。この場合、MTUは、空洞(120a)、(120b)、および(120c)によって基板(100)の中または上に形成される可動ダイアフラム(101a)、(101b)、(101c)によって表される。ダイアフラム(101a)、(101b)、(101c)は、界面(110)で半無限音響媒体(200)に音響的に結合される。音響媒体(200)は、任意の物質または複数の物質であり得る;一般的な媒体は、空気、水、繊維、電解ゲル、金属、身体へのマッチング層として使用されるシリコーンゴムなどを含む。
【0004】
動作中、ダイアフラム(101a)~(101c)は、主にz方向に運動するように励起される。励起は、通常、圧電効果(圧電MUT(pMUT)の場合)または容量性効果(容量性MUT(cMUT)の場合)によって生じる。両方の場合において、ダイアフラムの運動は、音響媒体(200)に伝達する圧力波を生成する。しかしながら、ダイアフラムの
運動は、音響媒体(200)の外側の望ましくない波をさらに生じさせる。最も一般的な望ましくない波は、基板(100)内および基板(100)中を通って伝わる弾性圧縮波、および基板(100)と音響媒体(200)との間の界面(110)、ならびに基板(100)に取り付けられる他の界面に沿って伝わる界面波である。
【0005】
音響媒体(200)の外部で放射されるエネルギーはすべて、望ましくない。電力を浪費するだけでなく、MUTの機能に干渉する可能性がある。例えば、医療用イメージングでは、弾性圧縮波が他の表面で跳ね返り、音響媒体(200)からの反射エネルギーから形成された医学的に関連する画像上に静止像などのアーティファクトを引き起こす。別の例として、界面(110)に沿って伝わる界面波は、医療用イメージングにおいてクロストークを生じさせ、スポット照明効果および望ましくないゴースト像を生じさせる。
【0006】
MUTアレイ(210)の一般化された例は、図1Bに示される。MUTアレイ(210)は、基板(100)および複数のMUT(101)を含む。複数のMUT(101)は、基板の表面に固定される。各MUTは、図1Aに示されるように可動ダイアフラムを含む。いくつかの実施形態では、各MUT(101)はpMUTである。いくつかの実施形態では、各MUT(101)はcMUTである。MUT(101)は、直交する方向に配置された2次元アレイ(210)配置され得る。すなわち、MUT(101)は、N列およびM行のMUT(101)を有する2次元MxNアレイ(210)に形成される。列数(N)および行数(M)は同じであってもよく、異なっていてもよい。いくつかの例では、アレイ(210)は、例えば、画像化される物体のより広い角度を提供するために湾曲され得る。いくつかの例では、アレイは、図1Bに表示される標準的な正方形のパッキングではなく、六角形のパッキングなどの異なるパッキングを提供してもよい。いくつかの例では、アレイは、例えば、参照により全内容が本明細書に組み込まれる米国特許第10,656,007号に記載されているように、非対称であり得る。
【0007】
本開示は、MUTアレイにおける圧縮波および界面波およびそれらが生成するクロストークの問題に対処するための新しい解決策を提供する。図2は、水音響媒体((200)に結合されたシリコン基板(100)から形成されたMUTアレイにおけるこのクロストークの例を提供する。対角線のリップル(220)は、進行する圧力波を表す。2本の一点鎖線(230)は、水音響媒体の音速(約1,480m/s)を表す。これらの線(230)の下のリップルおよび高振幅データ(240)は、典型的に良好な音響データを表す。2本の一点鎖線(230)の上のデータ(250)は、様々な形態のクロストークを表す。
【0008】
図2のデータの空間的および時間的フーリエ変換を行うと、図3のf-kプロットが得られる。図3では、一点鎖線(300)で囲まれたクロストーク音響エネルギーが、約2,000~6,000m/sに分布していることが分かる。シリコンにおける縦波音速は約8,800m/sである一方、レイリー波とせん断波の界面波速は5,000~5,500m/sである。これは、クロストークエネルギーが界面波およびバルク波の組み合わせに起因し得ることを示唆する。
【0009】
ファントムをイメージングするために、図2および図3に示される出力を生成するために使用されるようなMUTアレイを使用することは、図4のような結果を生成する。2つのアーティファクトがはっきり見える:(1)画像の中央部分が縁よりも明るい「スポットライト」効果(420)、および(2)高反射ターゲットの「ゴースト」像(430)は、画像の縁に見られる。
【0010】
そのようなクロストークエネルギーのアーティファクトは望ましくない。本明細書では、圧縮波および界面波を破壊し、MUT間のクロストークを大幅に減少するための一般的な手法を開示する。
【0011】
一態様では、本明細書では、基板および複数のMUTを含むMUTアレイが示される。複数のMUTは基板の表面に固定される。各MUTは、可動ダイアフラムを含む。基板は、少なくとも部分的に複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周の周りにある溝を含む。いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTはpMUTである。いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTはcMUTである。
【0012】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の表面から基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、基板の厚さ全体に及ぶ。
【0013】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の表面の下から基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。
【0014】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の反対表面(110)から基板を通ってその厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。
【0015】
いくつかの実施形態では、溝は、1μm~40μmの一定の幅を有する。いくつかの実施形態では、溝は、1μm~40μmの可変幅を有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの一定の距離を有する。いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの可変距離を有する。
【0017】
いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周の少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周全体に及ぶ。
【0018】
いくつかの実施形態では、溝は、少なくとも部分的に複数のMUTのMUTの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%のダイアフラムの外周に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、少なくとも部分的に複数のMUTの各MUTのダイアフラムの外周に及ぶ。
【0019】
いくつかの実施形態では、溝は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる。
【0020】
いくつかの実施形態では、複数のMUTは、複数の列および複数の行に配置される。いくつかの実施形態では、溝は、MUTの行に沿って伸びている。いくつかの実施形態では、MUTの各行は、それに沿って伸びる溝を有する。いくつかの実施形態では、溝は、MUTの列に沿って伸びている。いくつかの実施形態では、MUTの各列は、それに沿って伸びる溝を有する。いくつかの実施形態では、MUTの各行は、それに沿って伸びる第1の溝を有し、およびMUTの各列は、それに沿って伸びる第2の溝を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、溝は、少なくとも部分的に複数のMUTの1つのMUTのダイアフラムの外周に及ぶ。
【0022】
いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTは、少なくとも部分的に溝に囲まれる。
【0023】
いくつかの実施形態では、MUTアレイは、少なくとも部分的に複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周に及ぶ少なくとも第2の溝をさらに含む。いくつかの実施形態では、第2の溝は、少なくとも部分的に複数のMUTの1つのMUTのダイアフラムの外周に及ぶ。いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTは、少なくとも部分的に第1の溝および第2の溝に囲まれる。
【0024】
いくつかの実施形態では、溝は、隣接する一対のMUT間に配置される。
【0025】
いくつかの実施形態では、基板は、少なくとも部分的に複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの外周に及ぶ複数の溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの1つにつき1つの溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの隣接する一対のMUTにつき1つの溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの1つにつき1より少ない溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの隣接する一対のMUTにつき1より少ない溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの1つにつき1を超える溝を含む。いくつかの実施形態では、基板は、複数のMUTの隣接する一対のMUTにつき1を超える溝を含む。
【0026】
いくつかの形態では、MUTアレイは医療用イメージングのために構成されている。
【0027】
別の態様では、本明細書には、MUTアレイを製造する方法が開示される。
【0028】
引用による組み込み
本明細書で明記されるすべての公開物、特許、および特許出願は、個々の公開物、特許、または特許出願がそれぞれ参照により組み込まれるべく特別かつ個別に示されるかのような同じ程度で、参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の特定事項の特徴および利点のよりよい理解は、例示となる実施形態を示す以下の詳細な説明と添付図面を参照することで得られるであろう。
図1A図1Aは、実施形態に係る、音響媒体(200)に取り付けられた、一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の断面を示す概略図である。
図1B図1Bは、実施形態に係る、MUTアレイ(210)の上面図を示す。
図1C図1Cは、実施形態に係る、イメージング装置(105)のブロック図である。
図1D図1Dは、実施形態に係る、MUTの上面図を示す。
図1E図1Eは、実施形態に係る、図1Dの方向4-4に沿って得られたMUTの断面図を示す。
図2図2は、実施形態に係る、128個の要素を有するMUTアレイの方位角方向に、約22mmにわたる運動の振幅を示すグラフである。中央の2つのMUTが始動され、他の126のMUTの応答が監視されら。灰色のレベルは、正(白に向かって)または負(黒に向かって)のダイアフラムのたわみを示す。クロストークのリップルを視覚化できるように、2つの発射された要素がプロットから除去された。一点鎖線(230)は、約1,480m/sの速度の波によって画定されるイメージングコーンを表す。
図3図3は、実施形態に係る、空間領域および周波数領域でのデータを表す、図2からのデータの空間および時間でのフーリエ変換(f-kプロットとも呼ばれる)を示すグラフである。振幅は、フーリエデータの最大振幅に対してdBでプロットされ、白のデータはより高い振幅の黒青のデータを有する。2~4MHzおよび0.5~1.5μ秒の間で囲まれたデータ(300)は、望ましくないクロストークである。
図4図4は、実施形態に係る、図2および図3と同様のMUTアレイで撮影された超音波画像である。「スポットライト」効果は2つの矢印(420)で強調表示され、「ゴースト」アーティファクトは円(430)で囲まれている。
図5A図5Aは、実施形態に係る、ダイアフラム側クロストーク溝(103)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)のレイアウトを示す例示的な概略図である。
図5B図5Bは、実施形態に係る、ダイアフラム側クロストーク溝(103)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の断面図を示す例示的な概略図である。
図6A図6Aは、実施形態に係る、埋め込まれたクロストーク溝(104)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)のレイアウトを示す例示的な概略図である。
図6B図6Bは、実施形態に係る、埋め込まれたクロストーク溝(104)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の断面図を示す例示的な概略図である。
図7A図7Aは、実施形態に係る、空洞側クロストーク溝(105)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)のレイアウトを示す例示的な概略図である。
図7B図7Bは、実施形態に係る、空洞側クロストーク溝(105)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の断面図を示す例示的な概略図である。
図8A図8Aは、実施形態に係る、ダイアフラム側(103)および空洞側(105)の両方のクロストーク溝を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)のレイアウトを示す例示的な概略図である。
図8B図8Bは、実施形態に係る、ダイアフラム側(103)および空洞側(105)の両方のクロストーク溝を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の断面図を示す例示的な概略図である。
図9A図9Aは、実施形態に係る、ダイアフラム側クロストーク溝(103)を備えた埋め込まれた空洞を備えた容量性MUTの断面図である。
図9B図9Bは、実施形態に係る、埋め込まれたクロストーク溝(104)を備えた埋め込まれた空洞を備えた容量性MUTの断面図である。
図9C図9Cは、実施形態に係る、空洞側クロストーク溝(105)を備えた埋め込まれた空洞を備えた容量性MUTの断面図である。
図9D図9Dは、実施形態に係る、空洞側(105)およびダイアフラム側(103)の両方のクロストーク溝を備えた埋め込まれた空洞を備えた容量性MUTの断面図である。
図10図10は、実施形態に係る、複数の基板の厚さの溝の深さに対するクロストーク溝(103)のシミュレートされた減衰を示すグラフである。y軸は、始動された要素に隣接する要素の最大速度を、始動された要素の最大速度(dB)で割ったものである。
図11A図11Aは、実施形態に係る、クロストーク溝(150μmのシリコン基板に75μmの深さ)がない場合のMUTアレイのf-kと画像の比較を示す。
図11B図11Bは、実施形態に係る、クロストーク溝(150μmのシリコン基板に75μmの深さ)がある場合のMUTアレイのf-kと画像の比較を示す。
図12A図12Aは、実施形態に係る、様々なスタンドオフおよび幅での、50μmの深さの空洞側の溝に対する3.50ML、3dBシフトでの方位角応答を示す。
図12B図12Bは、実施形態に係る、様々なスタンドオフおよび幅での、25μmの深さの空洞側の溝に対する3.50ML、3dBシフトでの方位角応答を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書には、特定の実施形態では、マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイが記載されている。
【0031】
一態様では、本明細書では、基板および複数のMUTを含むMUTアレイが開示される。複数のMUTは基板の表面に固定される。各MUTは、可動ダイアフラムを含む。基板は、少なくとも部分的に複数のMUTの1つ以上のMUTのダイアフラムの周囲にある溝を含む。いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTはpMUTである。いくつかの実施形態では、複数のMUTの各MUTはcMUTである。
【0032】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、基板の厚さ全体に及ぶ。
【0033】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の反対表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。
【0034】
いくつかの実施形態では、溝は、基板の表面の下から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。
【0035】
いくつかの実施形態では、溝は、1μm~40μmの一定の幅を有する。いくつかの実施形態では、溝は、1μm~40μmの可変幅を有する。
【0036】
いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの一定の距離を有する。いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの可変距離を有する。
【0037】
いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周の少なくとも50%、70%、または90%に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、ダイアフラムの外周全体に及ぶ。
【0038】
いくつかの実施形態では、溝は、少なくとも部分的に複数のMUTのMUTの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%のダイアフラムの外周に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、少なくとも部分的に複数のMUTの各MUTのダイアフラムの外周に及ぶ。
【0039】
いくつかの実施形態では、溝は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる。
【0040】
いくつかの形態では、MUTアレイは医療用イメージングのために構成されている。
【0041】
本明細書には、特定の実施形態では、マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイを製造する方法が記載されている。特定の定義
【0042】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される専門用語のすべては、本発明の技術分野の当業者によって一般に理解されているのと同一の意味である。本明細書および添付の請求項で使用されるように、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上明確に指示されない限り、複数の言及も含む。「または」への任意の言及は、別段の定めがない限り、「および/または」を包含することを意図している。
【0043】
MUT
本開示は、圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)、または容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(cMUT)の技術のいずれかを含むマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)技術を利用するイメージング装置の文脈で利用されてもよい。
【0044】
図1Cは、選択的に変更可能なチャネル(106)、(108)を有し、コントローラ(109)によって制御され、本明細書に記載される原理に従ってコンピューティング装置(110)上で実行されるイメージング計算を有するイメージング装置(105)のブロック図である。イメージング装置(105)は、ヒトまたは動物の身体の内部組織、骨、血流、または器官の画像を生成するために使用され得る。従って、イメージング装置(105)は、信号を身体に送信し、画像化されている身体部分からの反射信号を受信する。そのようなイメージング装置は、pMUT、またはcMUTのいずれかを含む場合があり、これらは、光音響効果または超音波効果に基づいてもよいトランシーバまたはイメージャと呼ばれてもよい。イメージング装置(105)は、他の物体を画像化するためにも使用され得る。例えば、イメージング装置(105)は、医療用イメージング;パイプ、スピーカー、マイクアレイの流量測定;砕石術;治療のための局所組織加熱;高密度焦点式超音波(HIFU)手術に使用され得る。
【0045】
ヒトの患者での使用に加えて、イメージング装置(105)は、動物の内臓の画像を取得することにも使用され得る。さらに、内臓のイメージングに加えて、イメージング装置(105)は、ドップラーモードイメージングのように動脈および静脈内の血流の方向および速度を決定するためにも使用され得、組織剛性を測定するためにも使用され得る。
【0046】
イメージング装置(105)は、異なるタイプのイメージングを実行するために使用され得る。例えば、イメージング装置(105)は、A-スキャンとしても知られる1次元イメージング、Bスキャンとしても知られる2次元イメージング、Cスキャンとしても知られる3次元イメージング、およびドップラーイメージングを実行するために使用され得る。イメージング装置(105)は、異なるイメージングモードに切り替えられ、プログラム制御下で電子的に構成され得る。
【0047】
そのようなイメージングを促進するために、イメージング装置(105)は、pMUTまたはcMUTトランスデューサ(210)のアレイを含み、各トランスデューサ(210)は、トランスデューサ要素(すなわち、MUT)(101)のアレイを含む。MUT(101)は、1)身体または他の塊を通過する圧力波を生成し、2)画像化される身体または他の塊内の物体から反射波を受信するように動作する。いくつかの例では、イメージング装置(105)は、超音波波形を同時に送信および受信するように構成され得る。例えば、特定のMUT(101)は、画像化されている標的物体に向かって圧力波を送信し、他のMUT(101)は、標的物体から反射された圧力波を受信し、受信された波に応答して電荷を発生させる。
【0048】
図1Dは、例示的なMUT(400)(この例では、pMUT)の上面図を示す。図1Eは、本開示の実施形態に係る、図1Dで線4-4に沿って取られたMUT(400)の断面図を示す。MUT(400)は、本明細書に記載されるMUT(101)と実質的に同様であってもよい。描かれている通り、MUTは、基板(402)から吊り下げられ、空洞(404)上に配置された膜層(406)、膜層(または、短縮して、膜)(406)上に配置された下部電極(O)(408)、下部電極(O)(408)上に配置された圧電層(410)、および圧電層(410)上に配置された上部電極(X)(412)を備えていてもよい。
【0049】
MUTまたはpMUTのいずれのMUTも、様々な半導体ウェーハ製造操作を活用して、基板上に効率的に形成され得る。半導体ウェーハは、6インチ、8インチ、および12インチのサイズで提供されてもよく、数百のトランスデューサアレイを収容することができる。これらの半導体ウェーハは、様々な処理ステップが実行されるシリコン基板として始まる。このような動作の例は、絶縁酸化膜としても知られるSiO層の形成である。他の電子機器への接続を可能にするために、相互接続およびボンドパッドとして機能する金属層の追加など、他の様々なステップが実行される。機械動作のさらなる別の例は、基板内の空洞(例えば、図1Eの空洞(404))のエッチングである。
【0050】
本開示によれば、クロストークを大幅に減少するために、ウェーハ製造プロセス中に、各MUT(101)を大まかに取り囲む溝(103)が基板(100)内に形成される。この例は、図5Aおよび図5Bで描かれる。図5Aは、ダイアフラム側クロストーク溝(103)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)を示す例示的な概略図を示す。
図5Bは、線A-A’に沿って取られた、図5AのMUTアレイの断面図を示す。MUTアレイは、1つ以上の溝(103)が追加された図1A―1Cに示されるアレイと実質的に同様であってもよい。MUTアレイ(210)は、基板(100)および複数のMUT(101a)~(101c)を含む。複数のMUT(101a)~(101c)は基板(100)の表面に固定される。各MUT(101a)~(101c)は、可動ダイアフラムを含む。基板(100)は、少なくとも部分的に複数のMUTのダイアフラム(101a)~(101c)の外周にある溝(103)を含む。溝(103)は、基板(100)とクロストーク溝(103)内にあるあらゆる材料との間にインピーダンス不整合を導入する。このインピーダンス不整合は、減衰、反射、および散乱によってクロストーク波を乱す。
【0051】
クロストーク溝(103)の位置は、溝によって提供される減衰の量に影響を与えるであろう。図3からの速度データは、界面(110)での界面波がクロストークエネルギーの一部を占めていることを示唆する。レイリー波などの界面波は、典型的に、進行波の波長によって特徴付けられる界面のある距離内の界面領域と材料に影響を与える。この場合、基板(100)の表面に取り付けられ、界面(110)と交差する溝(103)は、図6Aおよび図6Bに示されるような、界面(110)の近くにない埋め込まれたクロストーク溝(104)と比較して最適である。
【0052】
図7Aおよび図7Bは、空洞側クロストーク溝(105)を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の(a)レイアウトおよび(b)断面図を示す例示的な概略図である。いくつかの実施形態では、基板(100)は、少なくとも部分的に複数のMUTの空洞(120a)~(120c)の周囲にある空洞側の溝(105)を含む。溝(105)は、基板(100)とクロストーク溝(105)内にあるあらゆる材料との間にインピーダンス不整合を導入する。このインピーダンス不整合は、減衰、反射、および散乱によってクロストーク波を乱す。空洞側の溝(105)は、弾性波の経路長を増加させることによってクロストーク速度を減少するのに有効である。
【0053】
図8Aおよび図8Bは、ダイアフラム側(103)および空洞側(105)の両方のクロストーク溝を備えた一般化されたMUTアレイ(101a)~(101c)の(a)レイアウトおよび(b)断面図を示す例示的な概略図である。いくつかの実施形態では、基板(100)は、ダイアフラム側の溝(103)および空洞側の溝(105)の両方を含む。少なくともいくつかの例では、ダイアフラム側の溝(103)と空洞側の溝(105)の組み合わせは、いずれかの溝のタイプ1つのみの場合よりも(例えば、クロストーク効果の速度を低下させるおよび/または振幅を低下させることによって)クロストーク効果を減少し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、基板(100)は、ダイアフラム側の溝(103)、埋め込まれた溝(104)および空洞側の溝(105)を含む。
【0055】
図9A図9Dは、(a)ダイアフラム側クロストークト溝(103)、(b)埋め込まれたクロストークト溝(104)、(c)空洞側クロストークト溝(105)、および(d)空洞側(105)およびダイアフラム側(103)の両方のクロストークト溝を備えた埋め込まれた空洞を備えた容量性MUTの断面図である。MUTアレイ(210)は、基板(100)および複数のMUT(101a)~(101c)を含む。複数のMUT(101a)~(101c)は基板(100)の表面に固定される。各MUT(101a)~(101c)は、埋め込まれた空洞(130a)、(130b)および(130c)によって、基板(100)内に、またはその基板上に形成された可動ダイアフラムを含む。基板(100)は、少なくとも部分的に複数のMUTのダイアフラム(101a)~(101c)の外周にある溝(103)、(104)および/または(105)を含む。溝(103)、(104)および/または(105)は、基板(100)とクロストーク溝(103)、(104)および/または(105)内にあるあらゆる材料との間にインピーダンス不整合を導入する。このインピーダンス不整合は、減衰、反射、および散乱によってクロストーク波を乱す。
【0056】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、深掘り反応性イオンエッチング(DRIE)、プラズマエッチング、ウェットエッチング、またはここでの教示に基づいて当業者に明らかである他のエッチング技術を介して形成される。
【0057】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周から1μm~40μm(例えば、10μm~40μm)の一定の距離を有する。代替的に、またはそれに組み合わせて、いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周から1μm~40μm(例えば、10μm~40μm)の可変距離を有する。ダイアフラムまたは空洞の外周からの溝(103)、(104)または(105)の距離は、必要に応じてできるだけ近く(例えば、原子的に近く)または遠くにすることができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周の少なくとも50%、70%、または90%に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周全体に及ぶ。
【0059】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、少なくとも部分的に複数のMUTのMUTの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%のダイアフラムまたは空洞の外周に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、少なくとも部分的に複数のMUTの各MUTのダイアフラムまたは空洞の外周に及ぶ。
【0060】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、少なくとも部分的にMUTの第1の側面上のダイアフラムまたは空洞の外周に及ぶ。随意に、第2の溝(103)、(104)または(105)は、少なくとも部分的にMUTの第2の側面上のダイアフラムまたは空洞の外周に及ぶ。いくつかの実施形態では、MUTは、その両方の側面上に溝(103)、(104)または(105)を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周のまわりで対称的に配置される。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、ダイアフラムまたは空洞の外周のまわりで非対称的に配置される。いくつかの実施形態では、MUTは、その1つの側面上に溝(103)、(104)、または(105)を有する。
【0061】
図10で示されるように、クロストーク溝(103)、(104)または(105)の深さは、減衰に影響を与えるであろう。図10は、複数の基板の厚さ(75μmまたは150μm)に応じて、クロストーク溝(103)のシミュレートされた減衰対溝の深さ(0~55μmの範囲)を示すグラフである。y軸は、始動された要素に隣接する要素の最大速度を、始動された要素の最大速度(dB)で割ったものである。この場合、シミュレーションは、より深いクロストーク溝(103)が浅い溝よりも有効であることを示す。これは、界面波と縦波の両方が垂直方向の空間範囲を有するためである。より大きな深さの溝は、溝によって妨害されるクロストーク波のより大きな割合をもたらす。
【0062】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)または(105)は、基板の表面(ダイアフラム側または空洞側)から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、基板の全体の厚さ(例えば、100%)に及ぶ。いくつかの実施形態では、溝は、基板の表面(ダイアフラム側または空洞側)から、基板の厚さの約1%まで及ぶ。
【0063】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、基板の表面(ダイアフラム側または空洞側)の下から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ。
【0064】
最後に、溝の側面の幅は、特に溝が高減衰材料で満たされている場合、クロストーク溝(103)、(104)、または(105)の減衰特性にも影響を与える。より大きな側面の寸法および/またはより多くの溝の数は、より良いクロストーク減衰を生成する。最も一般的なMUTアレイでは、クロストーク溝(103)および(104)の側面の幅は、MUTの充填密度によって制限される。
【0065】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、1μm~40μmの一定の距離を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、1μm~100μmの一定の距離を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、5μm~10μmの一定の距離を有する。溝(103)、(104)、または(105)の幅は、必要に応じて薄く(例えば、原子的に薄い)または大きくすることができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、1μm~40μmの可変距離を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、1μm~100μmの可変距離を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、5μm~10μmの可変距離を有する。溝(103)、(104)、または(105)の幅は、必要に応じて薄く(例えば、原子的に薄い)または大きくすることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる。代替的に、またはそれに組み合わせて、いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる。
【0068】
いくつかの実施形態では、1つのMUTにつき1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。いくつかの実施形態では、隣接する一対のMUTにつき、1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)は、1つの連続した溝としてMUT間で交差し、延びることができる。いくつかの実施形態では、一対のMUTにつき、1より少ない溝(103)、(104)、または(105)がある。いくつかの実施形態では、1つのMUTにつき、1より多い溝(103)、(104)、または(105)がある。
【0069】
いくつかの実施形態では、1つのMUTにつき、1より多い溝(103)、(104)、または(105)がある。例えば、各MUTは、MUTの第1の側面に第1の近位溝を有し、MUTの第2の側面に第2の近位溝を有し、その結果、隣接するMUTの各対は、それらの間に少なくとも2つの溝を有する。第1のMUTの第1の側面の近位溝および第2のMUTの第2の側面の近位溝は、第1のMUTと第2のMUTとの間の基板に配置され得る。いくつかの実施形態では、中央溝が近位溝の間に配置され得、隣接する第1のMUTと第2のMUTの間に合計で少なくとも3つの溝が配置され得る。いくつかの実施形態では、近位溝および中央溝は、基板の同じ表面(ダイアフラム側または空洞側)の中で形成される。いくつかの実施形態では、近位溝および中央溝は基板の異なる表面の中で形成される。例えば、図8Bおよび図9Dに示されるように、近位溝(103)はダイアフラム側に形成され得、中央溝(105)は空洞側に形成され得る。少なくともいくつかの例では、ダイアフラム側近位溝(103)および空洞側中央溝(105)の組み合わせは、クロストーク効果を(例えば、クロストーク効果の速度を低下させるおよび/または振幅を低下させることによって)いずれかの溝タイプのみよりも、減少することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、MUTアレイの溝(103)、(104)、または(105)はすべて、同じ寸法を有する。いくつかの実施形態では、溝(103)、(104)、または(105)の1つ以上は、異なる寸法を有する。例えば、図8Bおよび図9Dに示される中央溝(105)は、近位溝(103)よりも幅が広くてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、1つのMUTにつき、MUTの少なくとも80%を囲む1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。代替的に、またはそれに組み合わせて、MUTの各行の下に1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。代替的に、またはそれに組み合わせて、MUTの各列の下に1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。代替的に、またはそれに組み合わせて、MUTの各行の下に1つの溝(103)、(104)、または(105)があり、およびMUTの各列の下に1つの溝(103)、(104)、または(105)がある。代替的に、またはそれに組み合わせて、各MUTのまわりに複数の溝(103)、(104)、または(105)がある。
【0072】
このような溝の有効性は、150μmの基板を備えたシリコンMUTアレイで実証されている。図11Aは、クロストーク溝のないMUTアレイ(101a)-(101c)のf-kおよび画像を示す。図11Bは、(150μmのシリコン基板中に75μm深さの)クロストーク溝(103)を備えたMUTアレイ(101a)-(101c)のf-kおよび画像を示す。図11Aおよび11Bが示すように、クロストーク溝(103)は、クロストークエネルギーを効果的に減少し、クロストークに関連する「スポットライト」(420)およびゴースティング(430)のアーティファクトを除去する。
【0073】
溝を備えたpMUTを製造する方法
【0074】
次に、図5Aから図8Bに示されるpMUTなどの、溝を備えたpMUTの例示的な製造方法が記載される。
【0075】
(a)第1に、基板(例えば、基板(402)または(100))、典型的には単結晶シリコンが提供される。
【0076】
(b)必要に応じて、埋め込まれたクロストーク溝(104)を、「ハンドル」ウェーハを生成するために基板にパターン化し、エッチングし得る。別のシリコン「装置」ウェーハは、熱酸化され、次に「ハンドル」に融着され、その間に埋め込まれた溝(104)を形成することができる(例えば、図6Aおよび6Bに示されるように)。「装置」ウェーハは、所望のダイアフラム厚さまで研削および研磨され得る。
【0077】
(c)その後、絶縁層は基板上に蒸着され得る。絶縁層は、典型的に厚さが約0.1μm~3μmの何らかの形のSiO2である。それは、通常、熱酸化、PECVD堆積、またはその他の技術によって堆積される。
【0078】
(d)その後、第1の金属層(408)(M1または金属1とも呼ばれる)は堆積され得る。典型的には、これは、基板に付着し、圧電素子の拡散を防ぎ、構造化された堆積/成長において圧電素子を補助し、導電性である膜の組み合わせである。SRO(SrRuO3)は、拡散バリアと伝導のためにPtの上に、(SiO2へPtの)接着層としてTiの上に、構造化されたフィルムの成長に使用されてもよい。通常、これらの層は薄く、200nm未満であり、一部のフィルムが10~40nmである。圧力、製造、およびコストの問題により、通常、このスタックは1μm未満に制限される。導体(Pt)は典型的に、構造化層(SRO)および接着層(Ti)よりも厚い。SROではない、他の一般的な構造化層は、(La0.5Sr0.5)CoO3、(La0.5Sr0.5)MnO3、LaNiO3、RuO2、IrO2、BaPbO3などを含む。Ptは、Cu、Cr、Ni、Ag、Al、Mo、WおよびNiCrなどの他の導体材料と交換され得る。これらの他の材料には通常、拡散バリアの不良、脆性、接着不良などの欠点があり、Ptが最も一般的に使用される導体である。接着層Tiは、TiW、TiN、Cr、Ni、Crなどの任意の一般的な接着層に置き換えることができる。
【0079】
(e)その後、圧電材料(410)は堆積され得る。適切な圧電材料のいくつかの一般的な例は、PZT、KNN、PZT-N、PMN-Pt、AlN、Sc-AlN、ZnO、PVDF、およびLiNiO3を含む。圧電層の厚さは、100nm~5μm、または場合によってはそれ以上の間で変動し得る。
【0080】
(f)その後、第2の金属層(412)(M2または金属2とも呼ばれる)は堆積され得る。この第2の金属層(412)は、第1の金属層(408)と同様であり得、同様の目的を果たし得る。M2の場合、M1と同じスタックだが、逆に使用され得る:構造用のSROの上で拡散を防ぐために、Ptの上に接着のためのTiがある。
【0081】
(g)その後、第2の金属層またはM2(412)は、圧電層上で停止して、パターン化およびエッチングされ得る。エッチングは、本明細書での多くの方法で、例えば、RIE(反応性イオンエッチング)、イオンミル、ウェット化学エッチング、等方性ガスエッチングなどを介して行うことができる。パターン化およびエッチング後、M2をパターン化するために使用されるフォトレジスターは、ウェットおよび/またはドライエッチングを介して剥離され得る。本明細書に記載されるcMUTおよびpMUTを製造するための多くの実施形態では、任意の数のエッチング方法を使用することができ、およびフォトレジストは、典型的に、ほとんどのパターンおよびエッチングステップの後に剥離される。
【0082】
(h)その後、圧電層は、同様に、第1の金属層またはM1(408)で停止して、パターン化およびエッチングされ得る。典型的には、ウェット、RIE、および/またはイオンミルエッチングが使用される。
【0083】
(i)その後、第1の金属層またはM2(408)は、同様に、誘電性絶縁層上で停止して、同様にパターン化およびエッチングされ得る。
【0084】
(j)必要に応じて、次のいずれかまたは両方が追加され得る:
(1)H2バリア。圧電層中へのH2拡散は、その寿命を制限し得る。これを防ぐために、H2バリアが使用され得る。これを達成するために、40nmのALD(原子層堆積)酸化アルミニウム(Al203)が使用され得る。他の適切な材料は、SiC、ダイヤモンド様カーボンなどを含んでもよい。
(2)再配線層(RDL)。この層は、M1とM2と他の接続(例えば、ワイヤーボンド、バンプボンドなど)との間の接続を提供し得る。RDLは、最初に酸化物などの誘電体を追加し、誘電体においてビアをエッチングし、導体(典型的にはAl)を堆積し、最後に導体をパターン化することによって形成され得る。さらに、物理的な引っかき傷、偶発的な短絡、および/または湿気の侵入を防ぐために、不動態化層(通常は酸化物+窒化物)を追加する場合がある。
【0085】
(k)ダイアフラム側の溝(103)は、(例えば、図5A図5B図8Aおよび図8Bで示されたように)パターン化されエッチングされてもよい。誘電体層は、RIEまたはウェットエッチングによってエッチングされてもよい。基板(100)は、典型的にはシリコンであり、典型的にはDRIE(深掘り反応性イオンエッチング)を介してエッチングされ得る。
【0086】
(l)多くの場合、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板が使用される。この場合、ダイアフラム(101)の真下に、埋め込まれた絶縁体層または埋め込まれた酸化膜(BOX)層が存在する。その後、ダイアフラムは、「装置」層(BOXの上の層)とBOX層の下の「ハンドル」層で構成される。装置層中の空洞はBOXで停止し、ハンドル層からエッチングされ得る。この場合、溝エッチングは、2つの追加工程を含む場合がある:(1)装置層がDRIEを介してエッチングされた後、BOXを(通常はドライRIEエッチングを介して、または場合によってはウェットエッチングを介して)エッチングする工程、および(2)DRIEを介してハンドル層を所望の深さまでエッチングする工程。ほとんどのSOIウェーハはシリコンであり、すなわち、装置層とハンドル層は典型的に単結晶シリコンである。この場合、絶縁体BOXは典型的に、熱的に成長した二酸化ケイ素であり、「埋め込まれた酸化膜」と呼ばれ、これが「BOX」という用語の由来である。典型的に、酸化膜BOXとともに単結晶シリコンハンドルと装置層とを備えたシリコンSOIウェーハを使用し得る。装置層は5μmであり得るが、典型的に、100nm~100μmで変動し、一方、ハンドル層の厚さは、典型的に、100μm~1000μmで変動する。BOXは、典型的に100nm~5μmであるが、多くの場合1μmが使用され得る。
【0087】
(m)必要に応じて、ウェーハまたはハンドルの裏側が研削によって薄くされ、随意にこの時点で研磨され得る。多くの実施形態では、ハンドル層は500μm~300のμmの厚さまで薄くされる。一般的な厚さは典型的には50μm~1000μmで変動する。
【0088】
(n)空洞側の溝(105)は、(例えば、図7A図8Bで示されるように)パターン化されエッチングされてもよい。基板(100)の裏側は、典型的に、DRIE(深掘り反応性イオンエッチング)を介してエッチングされ得る。
【0089】
(o)空洞は、ウェーハまたはハンドルの裏側にパターン化され得、および空洞はエッチングされ得る。典型的に、ウェーハ/ハンドルはシリコンから構成され、エッチングはDRIEで遂行される。エッチングのタイミングを合わせることができる。空洞は、空洞側の溝(105)と同時にエッチングされてもよい。エッチングは、BOX上で選択的に停止されてもよい。空洞は、KOH、TMAH、HNAおよびRIEなどの他の技術によってエッチングされ得る。ウェーハは、フォトレジストが剥離された後に完成したと見なされ得る。
【0090】
本明細書の教示に基づき当技術分野の当業者は、他のプロセスを使用して同様の最終結果を達成することができることを理解するであろう。
【0091】
溝を備えたcMUTの製造方法
【0092】
次に、図9A図9Dに示されるcMUTなどの、溝を備えたcMUTの例示的な製造方法が記載される。
【0093】
(a)第1に、基板(例えば、基板(402)または(100))、典型的に単結晶シリコンが提供される。
【0094】
(b)その後、基板は熱酸化されてもよい。
【0095】
(c)空洞(130a)、(130b)、(130c)は、「ハンドル」ウェーハを生成するために酸化膜にパターン化され、エッチングされ得る。これは典型的に、酸化膜のプラズマエッチングまたはウェットエッチング(例えば、HF)によって遂行される。
【0096】
(d)必要に応じて、埋め込まれたクロストーク溝(104)は、「ハンドル」ウェーハの酸化膜にパターン化され、エッチングされ得る。これは典型的に、酸化膜のプラズマエッチングまたはウェットエッチング(例えば、HF)によって遂行される。
【0097】
(e)その後、シリコン「装置」ウェーハは、パターン化された酸化膜「ハンドル」ウェーハに融着されてもよい。必要に応じて、「装置」ウェーハは、「ハンドル」ウェーハと「装置」ウェーハの融着が埋め込まれた溝(104)を(例えば、図9Bに示されるように)形成するように、「ハンドル」ウェーハの埋め込まれた溝(104)に対応するために、融着の前にパターン化および(例えば、DRIEを介して)エッチングされ得る。
【0098】
(f)「装置」ウェーハは、所望のダイアフラム厚さまで研削および研磨され得る。
【0099】
(g)ダイアフラム側の溝(103)は、研削され研磨されたウェーハのダイアフラム側に(例えば、図9Aおよび図9Dに示されるように)パターン化およびエッチングされ得る。
【0100】
(h)空洞側の溝(105)は、研削され研磨されたウェーハの空洞側に(例えば、図9Cおよび図9Dに示されるように)パターン化およびエッチングされ得る。
【0101】
本明細書の教示に基づき当技術分野の当業者は、他のプロセスを使用して同様の最終結果を達成することができることを理解するであろう。
【実施例
【0102】
以下の実施例は、本明細書に記載されるソフトウェアアプリケーション、システムおよび方法の実施形態を表すものであり、いかなる形でも制限することを意図していない。
【0103】
実施例1―空洞側溝の方位角応答
テストpMUTウェーハを、空洞からの溝の可変深さ(75μmの厚さのpMUTで25μm、37.5μm、および50μm)およびスタンドオフ距離(10μm、15μm、20μm、および25μm)、溝の幅(5μmおよび10μm)を備えて製造した。様々な周波数でpMUTの方位角応答を測定した。図12Aおよび図12Bは、様々なスタンドオフおよび幅で、3.50MHz、深さ50μmおよび25μmそれぞれの空洞側溝の3dBシフトでの方位角応答を示す。命名規則「XX-YYW」は、XX=スタンドオフ距離、YY=幅のようなものである。したがって、20-05Wは、空洞から20μmおよび5μmの幅の溝である。図12Aで示されるように、深さ50μmの空洞側の溝のスポットライト角度は、溝のスタンドオフ距離が長くなるにつれてさらに押し出されるように見える。図12Bで示されるように、深さ25μmの空洞側の溝のスポットライト角度は、溝のスタンドオフ距離と線形相関がないが、一般的な傾向として、スタンドオフ距離を大きくするとスポットライト角度が狭くなる。クロストークディップは3.5MHzで発生し、具体的に20-10W(20μmのスタンドオフ、10μmの幅)で、深さ25μm、約+/-28度で発生した。
【0104】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示され、記載されてきたが、このような実施形態はほんの一例として提供されているに過ぎないことが当業者に明らかであろう。当業者であれば、多くの変更、変化、および置換が、本発明から逸脱することなく思いつくだろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替案が、本発明の実施に際して利用され得ることを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイであって、
基板および複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)を含み、
前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、前記基板の表面に固定され、各マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は可動ダイアフラムを含み、
前記基板は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の1つ以上のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周の周りにある溝を含む、マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項2】
前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、pMUTまたはcMUTである、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項3】
(i) 前記溝は、基板の表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、
(ii) 前記溝は、基板の厚さ全体に及ぶ、
(iii) 前記溝は、基板の反対表面から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、または、
(iv) 前記溝は、基板の表面の下から、基板の厚さの少なくとも10%、少なくとも50%、または少なくとも90%まで及ぶ、
請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項4】
前記溝は、1μm~40μmの一定の幅を有する、または、1μm~40μmの可変幅を有する、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項5】
(i) 前記溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの一定の距離を有する、
(ii) 前記溝は、ダイアフラムの外周から1μm~40μmの可変距離を有する、
(iii) 前記溝は、ダイアフラムの外周の少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%に及ぶ、
(iv) 前記溝は、ダイアフラムの外周全体に及ぶ、
(v) 前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%のダイアフラムの外周に及ぶ、または、
(vi) 前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周に及ぶ、
請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項6】
前記溝は、音響減衰材料で少なくとも部分的に満たされる、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項7】
前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、複数の列および複数の行に配置される、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項8】
(i) 前記溝は、マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の行に沿って伸びている、
(ii) マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各行は、それに沿って伸びる溝を有する、
(iii) 前記溝はマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の列に沿って伸びている、または、
(iv) マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各列は、それに沿って伸びる溝を有する、
請求項7に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項9】
前記溝は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の1つのマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周に及ぶ、または、
前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、少なくとも部分的に溝に囲まれる、
請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項10】
少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の1つ以上のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周に及ぶ少なくとも1つの第2の溝をさらに含む、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項11】
前記第2の溝は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の1つのマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周に及ぶ、または、
前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の各マイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)は、少なくとも部分的に第1の溝および第2の溝に囲まれる、
請求項10に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項12】
前記溝は、隣接する一対のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)間に配置される、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項13】
前記基板は、少なくとも部分的に前記複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)の1つ以上のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のダイアフラムの外周に及ぶ複数の溝を含む、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項14】
(i) 前記基板は、複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のうち1つにつき1つの溝を含む、
(ii) 前記基板は、複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のうち隣接する一対のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)につき1つの溝を含む、
(iii) 前記基板は、複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のうち1つにつき1より少ない溝を含む、または、
(iv) 前記基板は、複数のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)のうち隣接する一対のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)につき1より少ない溝を含む、
請求項13に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。
【請求項15】
医療用イメージングのために構成された、請求項1に記載のマイクロマシン超音波トランスデューサ(MUT)アレイ。

【国際調査報告】