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特表2024-513656ロケーション支援車載システム(IN-VEHICLE SYSTEM:IVS)モデム構成管理
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  • 特表-ロケーション支援車載システム(IN-VEHICLE  SYSTEM:IVS)モデム構成管理 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】ロケーション支援車載システム(IN-VEHICLE SYSTEM:IVS)モデム構成管理
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20240319BHJP
   H04W 4/40 20180101ALI20240319BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240319BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240319BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20240319BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W4/40
H04W88/06
G08G1/09 F
G08G1/0969
G01C21/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552553
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 US2022013837
(87)【国際公開番号】W WO2022203759
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】17/212,823
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アカシュ・クマール
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5K067
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB22
2F129BB26
2F129DD13
2F129DD15
2F129DD19
2F129DD20
2F129DD27
2F129DD38
2F129EE02
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE59
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE81
2F129FF07
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF43
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF65
2F129HH02
2F129HH14
2F129HH18
2F129HH20
5H181AA01
5H181BB05
5H181BB13
5H181FF04
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5K067AA21
5K067BB03
5K067EE02
(57)【要約】
一態様では、車両ユーザ機器(V-UE)は、第1のSIMに関連付けられた第1のネットワーク(NW)アクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のNWアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(C-V2X)サービスの可用性を決定することであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、こと、ならびに、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新すること、第1のNWアクセスサブスクリプションから第2のNWアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のNWアクセスサブスクリプションから第1のNWアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定するステップであって、前記第1のSIMおよび前記第2のSIMが、前記V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、ステップと、
前記C-V2Xサービスの前記可用性に基づいて、前記IVSモデムの構成を更新するステップ、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方と
を含む方法。
【請求項2】
前記方法が、
出発地ロケーションから目的地ロケーションまでのルートを決定するステップと、
前記ルートのためのC-V2X可用性データを取り出すステップと
をさらに含み、
前記C-V2Xサービスの前記可用性を決定するステップが、前記ルートのための前記C-V2X可用性データに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取り出すステップが、
クラウドソーシングサーバから、前記ルートのための前記C-V2X可用性データを取り出すステップ
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ルートのための前記C-V2X可用性データが、前記ルートに沿った路側C-V2Xアクセスポイントのロケーション、他のV-UEの前記ルートに沿った履歴のC-V2X接続性、他のV-UEの前記ルートに沿った現在のC-V2X接続性、またはそれらの任意の組合せを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記出発地ロケーションが、前記V-UEの現在のロケーションである、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ルートのための前記C-V2X可用性データに基づいて、前記ルートに沿ったC-V2X可用性を高めるために、前記ルートを変更するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記構成を更新するステップ、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、前記ルートに沿った前記C-V2Xサービスの必要に関する1つまたは複数のファクタにさらに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のファクタが、前記ルートに沿った知られている交通状態、前記ルートに沿った知られている危険、またはその両方を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記IVSモデムの前記構成を更新するステップが、
前記C-V2Xサービスが利用可能でないこと、および前記1つまたは複数のファクタが、前記ルートに沿った前記C-V2Xサービスの必要がないことを示すことに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートしない構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定するステップ
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記C-V2Xサービスの前記可用性を決定するステップが、前記IVSモデムが接続することができるセルによってブロードキャストされたシステム情報ブロック(system information block: SIB)のタイプに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記構成を更新するステップ、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、前記C-V2Xサービスを有するためのユーザ選好にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記構成を更新するステップ、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、前記V-UEが前記C-V2Xサービスを有するための法的要件にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
クラウドソーシングサーバに、前記C-V2Xサービスの前記決定された可用性、および前記V-UEの現在のロケーションを送信するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
サードパーティサーバに、前記C-V2Xサービスの前記決定された可用性を送信するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記IVSモデムの前記構成を更新するための、前記C-V2Xサービスを切り替えるための、またはその両方の、相手先商標製造会社(original equipment manufacturer: OEM)からの1つまたは複数の命令を受信するステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記IVSモデムの前記構成を更新するステップが、
前記C-V2Xサービスが利用可能でないことに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートしない構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記IVSモデムの前記構成を更新するステップが、
前記C-V2Xサービスが利用可能であることに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートする構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションが、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションであり、
前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションである、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記C-V2Xサービスが、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、
前記C-V2Xサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、
前記C-V2Xサービスを切り替えるステップが、
前記C-V2Xサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションから前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記C-V2Xサービスが、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であることに基づいて、前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、前記C-V2Xサービスを切り替えるステップ
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、またはその両方に、前記C-V2Xサービスを切り替えるための、OEMからの1つまたは複数の命令を受信するステップ
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記C-V2Xサービスを切り替えるステップが、
前記第2のSIMスロットに前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションをクローニングするステップ
を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
緊急通話(emergency call: eCall)サービスが、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、
前記eCallサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、
前記方法が、
前記eCallサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションに切り替えるステップ
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)であって、
メモリと、
モデムと、
前記メモリおよび前記モデムに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定することであって、前記第1のSIMおよび前記第2のSIMが、前記V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、こと、ならびに
前記C-V2Xサービスの前記可用性に基づいて、前記IVSモデムの構成を更新すること、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方
を行うように構成される、V-UE。
【請求項25】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
出発地ロケーションから目的地ロケーションまでのルートを決定すること、および
前記ルートのためのC-V2X可用性データを取り出すこと
を行うようにさらに構成され、
前記C-V2Xサービスの前記可用性を決定することが、前記ルートのための前記C-V2X可用性データに基づく、請求項24に記載のV-UE。
【請求項26】
取り出すことを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
クラウドソーシングサーバから、前記ルートのための前記C-V2X可用性データを取り出すこと
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項25に記載のV-UE。
【請求項27】
前記ルートのための前記C-V2X可用性データが、前記ルートに沿った路側C-V2Xアクセスポイントのロケーション、他のV-UEの前記ルートに沿った履歴のC-V2X接続性、他のV-UEの前記ルートに沿った現在のC-V2X接続性、またはそれらの任意の組合せを備える、請求項25に記載のV-UE。
【請求項28】
前記出発地ロケーションが、前記V-UEの現在のロケーションである、請求項25に記載のV-UE。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記ルートのための前記C-V2X可用性データに基づいて、前記ルートに沿ったC-V2X可用性を高めるために、前記ルートを変更すること
を行うようにさらに構成される、請求項25に記載のV-UE。
【請求項30】
前記構成を更新すること、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ルートに沿った前記C-V2Xサービスの必要に関する1つまたは複数のファクタにさらに基づく、請求項25に記載のV-UE。
【請求項31】
前記1つまたは複数のファクタが、前記ルートに沿った知られている交通状態、前記ルートに沿った知られている危険、またはその両方を含む、請求項30に記載のV-UE。
【請求項32】
前記IVSモデムの前記構成を更新することを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xサービスが利用可能でないこと、および前記1つまたは複数のファクタが、前記ルートに沿った前記C-V2Xサービスの必要がないことを示すことに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートしない構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定すること
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項30に記載のV-UE。
【請求項33】
前記C-V2Xサービスの前記可用性を決定することを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、前記IVSモデムが接続することができるセルによってブロードキャストされたシステム情報ブロック(system information block: SIB)のタイプに基づく、請求項24に記載のV-UE。
【請求項34】
前記構成を更新すること、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、前記C-V2Xサービスを有するためのユーザ選好にさらに基づく、請求項24に記載のV-UE。
【請求項35】
前記構成を更新すること、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、前記V-UEが前記C-V2Xサービスを有するための法的要件にさらに基づく、請求項24に記載のV-UE。
【請求項36】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
クラウドソーシングサーバに、前記C-V2Xサービスの前記決定された可用性、および前記V-UEの現在のロケーションを送信することを、前記モデムに行わせること
を行うようにさらに構成される、請求項24に記載のV-UE。
【請求項37】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
サードパーティサーバに、前記C-V2Xサービスの前記決定された可用性を送信することを、前記モデムに行わせること
を行うようにさらに構成される、請求項24に記載のV-UE。
【請求項38】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記モデムを介して、前記IVSモデムの前記構成を更新するための、前記C-V2Xサービスを切り替えるための、またはその両方の、相手先商標製造会社(original equipment manufacturer: OEM)からの1つまたは複数の命令を受信すること
を行うようにさらに構成される、請求項37に記載のV-UE。
【請求項39】
前記IVSモデムの前記構成を更新することを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xサービスが利用可能でないことに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートしない構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定すること
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項24に記載のV-UE。
【請求項40】
前記IVSモデムの前記構成を更新することを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xサービスが利用可能であることに基づいて、前記C-V2Xサービスをサポートする構成に、前記IVSモデムの前記構成を設定すること
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項24に記載のV-UE。
【請求項41】
前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションが、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションであり、
前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションである、請求項24に記載のV-UE。
【請求項42】
前記C-V2Xサービスが、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、
前記C-V2Xサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、
前記C-V2Xサービスを切り替えることを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションから前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えること
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項41に記載のV-UE。
【請求項43】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xサービスが、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であることに基づいて、前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、前記C-V2Xサービスを切り替えること
を行うようにさらに構成される、請求項42に記載のV-UE。
【請求項44】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記モデムを介して、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、またはその両方に、前記C-V2Xサービスを切り替えるための、OEMからの1つまたは複数の命令を受信すること
を行うようにさらに構成される、請求項42に記載のV-UE。
【請求項45】
前記C-V2Xサービスを切り替えることを行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記第2のSIMスロットに前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションをクローニングすること
を行うように構成される前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項42に記載のV-UE。
【請求項46】
緊急通話(emergency call: eCall)サービスが、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、
前記eCallサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記eCallサービスが、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、前記デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、前記ユーザネットワークアクセスサブスクリプションに切り替えること
を行うようにさらに構成される、請求項41に記載のV-UE。
【請求項47】
車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)であって、
第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定するための手段であって、前記第1のSIMおよび前記第2のSIMが、前記V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、手段と、
前記C-V2Xサービスの前記可用性に基づいて、前記IVSモデムの構成を更新すること、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うための手段と
を備えるV-UE。
【請求項48】
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)によって実行されたとき、前記車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)に、
第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定することであって、前記第1のSIMおよび前記第2のSIMが、前記V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、こと、ならびに
前記C-V2Xサービスの前記可用性に基づいて、前記IVSモデムの構成を更新すること、前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは前記第2のネットワークアクセスサブスクリプションから前記第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、前記C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方
を行わせる、非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2021年3月25日に出願された「LOCATION-ASSISTED IN-VEHICLE SYSTEM (IVS) MODEM CONFIGURATION MANAGEMENT」という名称の米国非仮出願第17/212,823号の利益を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(first-generation: 1G)、第2世代(second-generation: 2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(third-generation: 3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、および第4世代(fourth-generation: 4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution: LTE)またはWiMax)を含む、様々な世代を通じて発展している。現在、セルラーシステムおよびパーソナル通信サービス(personal communications service: PCS)システムを含む、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(advanced mobile phone system: AMPS)、および符号分割多元接続(code division multiple access: CDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access: FDMA)、時分割多元接続(time division multiple access: TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communications: GSM)などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0004】
ニューラジオ(New Radio: NR)と呼ばれる第5世代(fifth generation: 5G)ワイヤレス規格は、他の改善の中でも、より高いデータ転送速度、より多数の接続、およびより良好なカバレージを必要とする。5G規格は、次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、毎秒数十メガビットのデータレートを数万人のユーザの各々に提供するように設計され、オフィスフロア上の数十人の就業者に毎秒1ギガビットを提供する。大規模なセンサー展開をサポートするために、数十万もの同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく高められるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が高められるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【0005】
特に、5Gの増加したデータレートおよび減少したレイテンシを活用して、車両間、車両と路側インフラストラクチャとの間、車両と歩行者との間などのワイヤレス通信など、自律運転アプリケーションをサポートするために、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything: V2X)通信技術が実装されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP(登録商標)技術仕様書(Technical Specification: TS)38.886
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下は、本明細書で開示する1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図される態様に関係する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図される態様に関係する主要もしくは重要な要素を識別するか、または任意の特定の態様に関連する範囲を定めるものと見なされるべきでもない。したがって、以下の概要は、以下で提示する詳細な説明に先立って、本明細書で開示する機構に関する1つまたは複数の態様に関するいくつかの概念を簡略化された形で提示するという唯一の目的を有する。
【0008】
一態様では、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定するステップであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、ステップと、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新するステップ、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方とを含む。
【0009】
一態様では、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)は、メモリと、モデムと、メモリおよびモデムに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサが、第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定することであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、こと、ならびに、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新すること、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うように構成される。
【0010】
一態様では、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)は、第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定するための手段であって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、手段と、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新すること、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行うための手段とを含む。
【0011】
一態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶し、コンピュータ実行可能命令が、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)によって実行されたとき、車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)に、第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定することであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、こと、ならびに、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新すること、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行わせる。
【0012】
本明細書で開示する態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および詳細な説明に基づいて、当業者に明らかとなろう。
【0013】
添付の図面は、本開示の様々な態様の説明の助けとなるように提示され、態様の限定ではなく、態様の例示のためにのみ提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の態様による例示的なワイヤレス通信システムを示す図である。
図2A】本開示の態様による例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図である。
図2B】本開示の態様による例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図である。
図3】本開示の態様による、例示的な車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)の様々な構成要素を示すブロック図である。
図4】本開示の態様による、IVSモデムが2つの加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられる、例示的なシナリオの図である。
図5】本開示の態様によるワイヤレス通信の例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の態様は、例示の目的で提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替の態様が考案され得る。追加として、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細には説明されないか、または省略される。
【0016】
「例示的」および/または「例」という語は、本明細書では、「例、事例、または例示として働くこと」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明する特徴、利点、または動作モードを含むことを必要とするとは限らない。
【0017】
以下で説明する情報および信号が、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表され得ることを、当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0018】
さらに、多くの態様について、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されるべきアクションのシーケンスに関して説明する。本明細書で説明する様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit: ASIC))によって、1つもしくは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、またはその両方の組合せによって実行され得ることが認識されよう。追加として、本明細書で説明するアクションのシーケンスは、実行時に、本明細書で説明する機能を、デバイスの関連するプロセッサに実行させることになるかまたは実行するように命令することになる、コンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で完全に具現されるものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、特許請求する主題の範囲内にそのすべてが入ることが企図されている、いくつかの異なる形態で具現され得る。加えて、本明細書で説明する態様の各々に対して、任意のそのような態様の対応する形態が、たとえば、説明するアクションを実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明されることがある。
【0019】
本明細書で使用する「ユーザ機器」(user equipment: UE)、「車両UE」(vehicle UE: V-UE)、「歩行者UE」(pedestrian UE: P-UE)、および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(radio access technology: RAT)に固有であること、またはさもなければそうしたRATに限定されることは意図されない。一般に、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される、任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、車両搭載コンピュータ、車両ナビゲーションデバイス、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、トラッキングデバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、眼鏡、拡張現実(augmented reality: AR)/仮想現実(virtual reality: VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(Internet of Things: IoT)デバイスなど)であり得る。UEはモバイルであってよく、または(たとえば、いくつかの時間において)静止していてよく、無線アクセスネットワーク(radio access network: RAN)と通信し得る。本明細書で使用する「UE」という用語は、互換的に、「モバイルデバイス」、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくはUT、「モバイル端末」、「移動局」、またはそれらの変形形態として呼ばれることがある。
【0020】
V-UEは、UEの1つのタイプであり、車載システム(in-vehicle system: IVS)、ナビゲーションシステム、警告システム、ヘッドアップディスプレイ(heads-up display: HUD)、搭載コンピュータ、車載インフォテインメント(in-vehicle infotainment: IVI)システム、自動運転システム(automated driving system: ADS)、先進運転支援システム(advanced driver assistance system: ADAS)など、任意の車載ワイヤレス通信デバイスであり得る。代替的に、V-UEは、車両の運転者または車両内の同乗者によって携行される、ポータブルワイヤレス通信デバイス(たとえば、セルフォン、タブレットコンピュータなど)であり得る。「V-UE」という用語は、文脈に応じて、車載ワイヤレス通信デバイスまたは車両自体を指すことがある。P-UEは、UEの1つのタイプであり、歩行者(すなわち、車両内で運転中または乗車中でないユーザ)によって携行される、ポータブルワイヤレス通信デバイスであり得る。一般に、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通じて、UEは、インターネットなどの外部のネットワークと、および他のUEと接続され得る。当然、ワイヤードアクセスネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network: WLAN)ネットワーク(たとえば、米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers: IEEE)802.11などに基づく)などを介した、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEにとって可能である。
【0021】
基地局は、基地局が展開されているネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作してよく、代替的に、アクセスポイント(access point: AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(evolved NodeB: eNB)、次世代eNB(next generation eNB: ng-eNB)、ニューラジオ(New Radio: NR)ノードB(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)などと呼ばれることがある。基地局は、サポートされるUEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートすることを含めて、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために主に使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、基地局は、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEがそれを通じて信号を基地局へ送ることができる通信リンクは、アップリンク(uplink: UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通じて信号をUEへ送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(downlink: DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネル(traffic channel: TCH)という用語は、UL/逆方向トラフィックチャネルまたはDL/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0022】
「基地局」という用語は、単一の物理送信受信ポイント(transmission-reception point: TRP)、またはコロケートされてもされなくてもよい複数の物理TRPを指すことがある。たとえば、「基地局」という用語が単一の物理TRPを指す場合、物理TRPは、基地局のセル(または、いくつかのセルセクタ)に対応する、基地局のアンテナであってよい。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理TRPを指す場合、物理TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(multiple-input multiple-output: MIMO)システムの場合のような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合の)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされていない物理TRPを指す場合、物理TRPは、分散アンテナシステム(distributed antenna system: DAS)(トランスポート媒体を介して共通のソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)、またはリモートラジオヘッド(remote radio head: RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされていない物理TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局、およびその参照無線周波数(radio frequency: RF)信号をUEが測定している近隣基地局であり得る。TRPは基地局がそこからワイヤレス信号を送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用するとき、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPに言及するものとして理解されるべきである。
【0023】
UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき参照RF信号をUEに送信することがあり、かつ/またはUEによって送信された信号を受信および測定することがある。そのような基地局は、測位ビーコン(たとえば、RF信号をUEに送信するとき)、および/またはロケーション測定ユニット(たとえば、UEからのRF信号を受信および測定するとき)と呼ばれることがある。
【0024】
「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通じて情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を含む。本明細書で使用する送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機へ送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通じたRF信号の伝搬特性に起因して、送信された各RF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上で送信される同じRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。本明細書で使用するRF信号は、「信号」という用語がワイヤレス信号またはRF信号を指すことが文脈から明確である場合、「ワイヤレス信号」または単に「信号」と呼ばれることもある。
【0025】
図1は、本開示の態様による例示的なワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレス通信システム100(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(wireless wide area network: WWAN)と呼ばれることもある)は、様々な基地局102(「BS」と標示される)および様々なUE104を含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含んでよい。一態様では、マクロセル基地局102は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはng-eNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいはその両方の組合せを含んでよく、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含んでよい。
【0026】
基地局102は、RANを集合的に形成し得、バックホールリンク122を通じてコアネットワーク174(たとえば、発展型パケットコア(evolved packet core: EPC)または5Gコア(5G core: 5GC))と、かつコアネットワーク174を通じて1つまたは複数のロケーションサーバ172(たとえば、ロケーション管理機能(location management function: LMF)またはセキュアユーザプレーンロケーション(secure user plane location: SUPL)ロケーションプラットフォーム(SUPL location platform: SLP))に、インターフェースし得る。ロケーションサーバ172は、コアネットワーク174の一部であり得るか、またはコアネットワーク174の外部にあり得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送すること、無線チャネル暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(non-access stratum: NAS)メッセージのための配布、NASノード選択、同期、RAN共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(multimedia broadcast multicast service: MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RAN information management: RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配信のうちの1つまたは複数に関係する機能を実行し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通じて)互いと通信し得る。
【0027】
基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供することができる。一態様では、1つまたは複数のセルが、各地理的カバレージエリア110の中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、ある周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティであり、同じかまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(physical cell identifier: PCI)、拡張セル識別子(enhanced cell identifier: ECI)、仮想セル識別子(virtual cell identifier: VCI)、セルグローバル識別子(cell global identifier: CGI)など)に関連付けられ得る。場合によっては、異なるセルは、異なるタイプのUEのためのアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(machine-type communication: MTC)、狭帯域IoT(narrowband IoT: NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband: eMBB)、または他のもの)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、文脈に応じて、セルをサポートする論理通信エンティティと基地局のいずれかまたは両方を指し得る。場合によっては、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出されることおよび地理的カバレージエリア110のある部分内での通信に使用されることが可能である限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)を指すこともある。
【0028】
近隣のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複することがあり、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によって実質的に重複されることがある。たとえば、スモールセル基地局102'(「スモールセル」を表す「SC」と標示される)は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110と実質的に重複する、地理的カバレージエリア110'を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、ヘテロジニアスネットワークとして知られることがある。ヘテロジニアスネットワークは、限定加入者グループ(closed subscriber group: CSG)として知られる限定グループにサービスを提供し得る、ホームeNB(home eNB: HeNB)も含み得る。
【0029】
基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102へのアップリンク(逆方向リンクとも呼ばれる)送信、および/または基地局102からUE104へのダウンリンク(downlink: DL)(順方向リンクとも呼ばれる)送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクおよびアップリンクに関して非対称であり得る(たとえば、アップリンク用よりもダウンリンク用により多いまたはより少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0030】
ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)の中の通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network: WLAN)局(station: STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(access point: AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトルにおいて通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(clear channel assessment: CCA)またはリッスンビフォアトーク(listen before talk: LBT)手順を実行し得る。
【0031】
スモールセル基地局102'は、認可周波数スペクトルおよび/または無認可周波数スペクトルにおいて動作し得る。無認可周波数スペクトルにおいて動作するとき、スモールセル基地局102'は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトルにおいてLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102'は、アクセスネットワークへのカバレージを拡大し、かつ/またはアクセスネットワークの容量を増大させ得る。無認可スペクトルにおけるNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトルにおけるLTEは、LTE-U、ライセンス補助アクセス(licensed assisted access: LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0032】
ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信中にmmW周波数および/または準mmW周波数(near mmW frequency)において動作し得る、mmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(extremely high frequency: EHF)は、電磁スペクトルにおけるRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲、および1ミリメートルと10ミリメートルとの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリ波と呼ばれることがある。準mmWは、100ミリメートルの波長を有する3GHzの周波数まで下方に広がることがある。超高周波(super high frequency: SHF)帯域は、3GHzと30GHzとの間に広がり、センチメートル波とも呼ばれる。mmW/準mmW無線周波数帯域を使用する通信は、経路損失が大きく、距離が比較的短い。mmW基地局180およびUE182は、極めて大きい経路損失および短い距離を補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102もmmWまたは準mmWおよびビームフォーミングを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の例示が例にすぎず、本明細書で開示する様々な態様を限定すると解釈されるべきでないことが諒解されよう。
【0033】
送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集中させるための技法である。従来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、ネットワークノードは信号をすべての方向に(全方向に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングを用いて、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するのかを決定し、より強力なダウンリンクRF信号をその特定の方向に発射し、それによって、(データレートの観点から)より高速およびより強力なRF信号を受信デバイスに提供する。送信するときにRF信号の指向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々においてRF信号の位相および相対振幅を制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に動かすことなく、異なる方向に向けるために「ステアリング」され得るRF波のビームを作り出すアンテナのアレイ(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)を使用し得る。具体的には、別々のアンテナからの電波が一緒に合わさって所望の方向における放射を増やし、一方で望まれない方向における放射を抑制するように打ち消すように、送信機からのRF電流が正しい位相関係で個々のアンテナに供給される。
【0034】
送信ビームは擬似コロケートされてもよく、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされているか否かにかかわらず、受信機(たとえば、UE)には送信ビームが同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(quasi-co-location: QCL)関係がある。具体的には、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の参照RF信号についてのいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース参照RF信号についての情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース参照RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、ソース参照RF信号を使用して、同じチャネルで送信される第2の参照RF信号のドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、および遅延拡散を推定することができる。ソース参照RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、ソース参照RF信号を使用して、同じチャネルで送信される第2の参照RF信号のドップラーシフトおよびドップラー拡散を推定することができる。ソース参照RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、ソース参照RF信号を使用して、同じチャネルで送信される第2の参照RF信号のドップラーシフトおよび平均遅延を推定することができる。ソース参照RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、ソース参照RF信号を使用して、同じチャネルで送信される第2の参照RF信号の空間受信パラメータを推定することができる。
【0035】
受信ビームフォーミングにおいて、受信機は、受信ビームを使用して、所与のチャネル上で検出されるRF信号を増幅する。たとえば、受信機は、特定の方向におけるアンテナのアレイの利得設定を増大させ、かつ/または位相設定を調整して、その方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、その利得レベルを増大させる)ことができる。したがって、受信機がある一定の方向においてビームフォーミングすると言われるとき、その方向におけるビーム利得が他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機が利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。このことは、その方向から受信されるRF信号の、より強い受信信号強度(たとえば、参照信号受信電力(reference signal received power: RSRP)、参照信号受信品質(reference signal received quality: RSRQ)、信号対干渉+雑音比(signal-to-interference-plus-noise ratio: SINR)など)をもたらす。
【0036】
送信ビームおよび受信ビームは、空間的に関係していることがある。空間関係は、第2の参照信号のための第2のビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)に対するパラメータが、第1の参照信号のための第1のビーム(たとえば、受信ビームまたは送信ビーム)についての情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、特定の受信ビームを使用して、基地局から参照ダウンリンク参照信号(たとえば、同期信号ブロック(synchronization signal block: SSB))を受信し得る。UEは、次いで受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局にアップリンク参照信号(たとえば、サウンディング参照信号(sounding reference signal: SRS))を送信するための送信ビームを形成することができる。
【0037】
「ダウンリンク」ビームは、それを形成するエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が参照信号をUEに送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それはダウンリンク参照信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成するエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0038】
5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、すなわち、FR1(450MHzから6000MHzまで)、FR2(24250MHzから52600MHzまで)、FR3(52600MHzよりも上)、およびFR4(FR1とFR2との間)に分割される。mmW周波数帯域は、一般に、FR2、FR3、およびFR4周波数範囲を含む。したがって、「mmW」および「FR2」または「FR3」または「FR4」という用語は、一般に、互換的に使用されてよい。
【0039】
5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションでは、アンカーキャリアは、UE104/182によって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で、かつUE104/182が初期無線リソース制御(radio resource control: RRC)接続確立手順を実行するかまたはRRC接続再確立手順を開始するかのいずれかであるセル上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通制御チャネルおよびUE固有制御チャネルを搬送し、認可周波数の中のキャリアであり得る(しかしながら、常にそうであるとは限らない)。2次キャリアは、UE104とアンカーキャリアとの間でRRC接続が確立されると構成されてよく、かつ追加の無線リソースを提供するために使用されてよい、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。場合によっては、2次キャリアは無認可周波数の中のキャリアであり得る。1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が通常はUE固有であるので、2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでよく、たとえば、UE固有であるシグナリング情報および信号は、2次キャリアの中に存在しなくてよい。このことは、セルの中の異なるUE104/182が異なるダウンリンク1次キャリアを有してよいことを意味する。同じことがアップリンク1次キャリアに当てはまる。ネットワークは、任意のUE104/182の1次キャリアをいつでも変更することができる。このことは、たとえば、異なるキャリア上での負荷のバランスをとるために行われる。(PCellかSCellかにかかわらず)「サービングセル」は何らかの基地局が通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は互換的に使用され得る。
【0040】
たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つがアンカーキャリア(すなわち「PCell」)であってよく、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数が2次キャリア(「SCell」)であってよい。複数のキャリアの同時送信および/または同時受信は、UE104/182がそのデータ送信レートおよび/またはデータ受信レートを著しく高めることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおけるアグリゲートされた2つの20MHzキャリアは、理論上は、単一の20MHzキャリアによって達成されるデータレートと比較してデータレートの2倍の増加(すなわち、40MHz)につながることになる。
【0041】
図1の例では、1つまたは複数の地球周回衛星測位システム(satellite positioning system: SPS)スペースビークル(space vehicle: SV)112(たとえば、衛星)は、図示したUE(簡単のために単一のUE104として図1に示す)のうちのいずれかのためのロケーション情報の独立したソースとして使用され得る。UE104は、SV112からのジオロケーション情報を導出するためのSPS信号124を受信するように特に設計された1つまたは複数の専用SPS受信機を含んでよい。SPSは、通常、送信機から受信される信号(たとえば、SPS信号124)に少なくとも部分的に基づいて、受信機(たとえば、UE104)が地球上または地球の上方のそれらのロケーションを決定することを可能にするように配置された、送信機のシステム(たとえば、SV112)を含む。そのような送信機は、通常、設定されたチップ数の反復する擬似ランダム雑音(pseudo-random noise: PN)コードを用いてマークされた信号を送信する。通常はSV112の中に位置するが、送信機は、時々、地上ベースの制御局、基地局102、および/または他のUE104上に位置することがある。
【0042】
SPS信号124の使用は、1つまたは複数の世界的および/または地域的なナビゲーション衛星システムを伴う使用に関連し得るか、またはそうした使用のために別のやり方で有効化され得る、様々な衛星ベースオーグメンテーションシステム(satellite-based augmentation system: SBAS)によって増補され得る。たとえば、SBASは、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(Wide Area Augmentation System: WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(European Geostationary Navigation Overlay Service: EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(Multi-functional Satellite Augmentation System: MSAS)、全地球測位システム(Global Positioning System: GPS)支援ジオオーグメンテッドナビゲーション、またはGPSおよびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GPS and Geo Augmented Navigation system: GAGAN)などの、完全性情報、差分補正などを提供するオーグメンテーションシステムを含んでよい。したがって、本明細書で使用するSPSは、1つまたは複数の世界的および/または地域的なナビゲーション衛星システムおよび/またはオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含んでよく、SPS信号124は、SPS、SPSのような信号、および/またはそのような1つもしくは複数のSPSに関連する他の信号を含んでよい。
【0043】
特に、NRの増加したデータレートおよび減少したレイテンシを活用して、車両間(車車間(vehicle-to-vehicle: V2V))、車両と路側インフラストラクチャとの間(路車間(vehicle-to-infrastructure: V2I))、および車両と歩行者との間(歩車間(vehicle-to-pedestrian: V2P))のワイヤレス通信など、インテリジェントトランスポートシステム(intelligent transportation system: ITS)アプリケーションをサポートするために、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything: V2X)通信技術が実装されている。目標は、車両が、車両の周囲の環境を検知し、その情報を他の車両、インフラストラクチャ、およびパーソナルモバイルデバイスに通信することを可能にすることである。そのような車両通信は、現在の技術が提供することができない安全性、モビリティ、および環境の向上を可能にするようになる。完全に実装されると、この技術は、損傷していない車両の衝突を80%低減することが予想される。
【0044】
まだ図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100は、(たとえば、Uuインターフェースを使用して)通信リンク120上で基地局102と通信し得る、複数のV-UE160を含み得る。V-UE160はまた、ワイヤレスサイドリンク162上で互いに、ワイヤレスサイドリンク166上で路側アクセスポイント164(「路側ユニット」とも呼ばれる)と、またはワイヤレスサイドリンク168上でUE104と直接通信し得る。ワイヤレスサイドリンク(または単に「サイドリンク」)とは、基地局を通る必要がある通信なしで、2つ以上のUEの間の直接通信を可能にするコアセルラー(たとえば、LTE、NR)規格の適合である。サイドリンク通信は、ユニキャストまたはマルチキャストであり得、デバイス間(device-to-device: D2D)媒体共有、V2V通信、V2X通信(たとえば、セルラーV2X(cellular V2X: C-V2X)通信、拡張V2X(enhanced V2X: eV2X)通信など)、緊急救助アプリケーションなどのために使用され得る。サイドリンク通信を利用するV-UE160のグループのうちの1つまたは複数は、基地局102の地理的カバレージエリア110内にあり得る。そのようなグループ内の他のV-UE160は、基地局102の地理的カバレージエリア110の外側にあるか、または別様に基地局102からの送信を受信することができないことがある。場合によっては、サイドリンク通信を介して通信するV-UE160のグループは、各V-UE160がグループ内のあらゆる他のV-UE160に送信する1対多(one-to-many: 1:M)システムを利用し得る。場合によっては、基地局102が、サイドリンク通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の場合には、サイドリンク通信は、基地局102が関与することなく、V-UE160間で実行される。
【0045】
一態様では、サイドリンク162、166、168は、関係するワイヤレス通信媒体上で動作し得、関係するワイヤレス通信媒体は、他の車両および/またはインフラストラクチャアクセスポイント、ならびに他のRATの間の他のワイヤレス通信と共有され得る。「媒体」は、1つまたは複数の送信機/受信機ペアの間のワイヤレス通信に関連する、(たとえば、1つまたは複数のキャリアにわたる1つまたは複数のチャネルを包含する)1つまたは複数の時間、周波数、および/または空間通信リソースから構成され得る。
【0046】
一態様では、サイドリンク162、166、168は、C-V2Xリンクであり得る。C-V2Xの第1世代は、LTEにおいて規格化されており、次世代は、NRにおいて定義されると予想される。C-V2Xは、デバイス間通信も可能にするセルラー技術である。米国および欧州では、C-V2Xは、サブ6GHzにおける認可ITS帯域において動作すると予想される。他の帯域は、他の国において割り振られ得る。したがって、特定の例として、サイドリンク162、166、168によって利用される、関係する媒体は、サブ6GHzの認可ITS周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。ただし、本開示は、この周波数帯域またはセルラー技術に限定されない。
【0047】
一態様では、サイドリンク162、166、168は、専用短距離通信(dedicated short-range communications: DSRC)リンクであり得る。DSRCは、V2V、V2I、およびV2P通信のための、IEEE802.11pとしても知られる、車両環境用ワイヤレスアクセス(wireless access for vehicular environments: WAVE)プロトコルを使用する、一方向または双方向の短距離から中距離のワイヤレス通信プロトコルである。IEEE802.11pは、IEEE802.11規格の承認された修正であり、米国では5.9GHz(5.85~5.925GHz)の認可ITS帯域において動作する。欧州では、IEEE802.11pは、ITS G5A帯域(5.875~5.905MHz)において動作する。他の帯域は、他の国において割り振られ得る。上記で手短に説明したV2V通信は、安全チャネル(Safety Channel)上で行われ、安全チャネルは、米国では、典型的には安全の目的に専用である10MHzチャネルである。DSRC帯域の残り(総帯域幅は75MHzである)は、道路法規、通行料の徴収、駐車の自動化など、運転者に関係のある他のサービスを対象とする。したがって、特定の例として、サイドリンク162、166、168によって利用される、関係する媒体は、5.9GHzの認可ITS周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。
【0048】
代替的に、関係する媒体は、様々なRATの間で共有される無認可周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。異なる認可周波数帯域が、(たとえば、米国における連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)などの政府機関によって)いくつかの通信システムのために確保されているが、これらのシステム、特にスモールセルアクセスポイントを採用するシステムは、最近、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network: WLAN)技術、最も特に、一般に「Wi-Fi」と呼ばれるIEEE802.11x WLAN技術によって使用される、無認可国内情報インフラストラクチャ(Unlicensed National Information Infrastructure: U-NII)帯域などの無認可周波数帯域に、動作を拡張している。このタイプの例示的なシステムは、CDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム、直交FDMA(orthogonal FDMA: OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA: SC-FDMA)システムなどの異なる変形態を含む。
【0049】
V-UE160間の通信は、V2V通信と呼ばれ、V-UE160と1つまたは複数の路側アクセスポイント164との間の通信は、V2I通信と呼ばれ、V-UE160と1つまたは複数のUE104(UE104がP-UEである場合)との間の通信は、V2P通信と呼ばれる。V-UE160間のV2V通信は、たとえば、V-UE160の位置、速度、加速度、進行方向、および他の車両データについての情報を含み得る。1つまたは複数の路側アクセスポイント164からV-UE160において受信されたV2I情報は、たとえば、道路法規、駐車自動化情報などを含み得る。V-UE160とUE104との間のV2P通信は、たとえば、V-UE160の位置、速度、加速度、および進行方向、ならびにUE104の位置、速度(たとえば、UE104が自転車上のユーザによって携行される場合)、および進行方向についての情報を含み得る。
【0050】
図1は、UEのうちの2つをV-UE(V-UE160)として示すのみであるが、示されたUE(たとえば、UE104、152、182、190)のうちの任意のものがV-UEであり得ることに留意されたい。加えて、V-UE160および単一のUE104のみがサイドリンク上で接続されているとして示されているが、図1に示されたUEのうちの任意のものが、V-UEか、P-UEかなどにかかわらず、サイドリンク通信可能であり得る。さらに、UE182のみがビームフォーミング可能であると説明されたが、V-UE160を含む、示されたUEのうちの任意のものが、ビームフォーミング可能であり得る。V-UE160がビームフォーミング可能である場合、V-UE160は、互いに向けて(すなわち、他のV-UE160に向けて)、路側アクセスポイント164に向けて、他のUE(たとえば、UE104、152、182、190)に向けてなど、ビームフォーミングし得る。したがって、場合によっては、V-UE160は、サイドリンク162、166、および168上でビームフォーミングを利用し得る。
【0051】
ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のデバイス間(device-to-device: D2D)ピアツーピア(peer-to-peer: P2P)リンク(「サイドリンク」と呼ばれる)を介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含んでよい。図1の例では、UE190は、UE104のうちの1つが基地局102のうちの1つに接続されているD2D P2Pリンク192(たとえば、それを通じてUE190はセルラー接続性を間接的に取得し得る)と、WLAN STA152がWLAN AP150に接続されているD2D P2Pリンク194(それを通じてUE190はWLANベースのインターネット接続性を間接的に取得し得る)とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTEダイレクト(LTE Direct: LTE-D)、WiFiダイレクト(WiFi Direct: WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)などの、よく知られている任意のD2D RATを用いてサポートされ得る。別の例として、D2D P2Pリンク192および194は、サイドリンク162、166、および168に関して上記で説明したように、サイドリンクであり得る。
【0052】
図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、5GC210(次世代コア(Next Generation Core: NGC)とも呼ばれる)は、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)として機能的に見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(user plane interface: NG-U)213および制御プレーンインターフェース(control plane interface: NG-C)215は、gNB222を5GC210に、詳細には、それぞれ、ユーザプレーン機能212および制御プレーン機能214に接続する。追加の構成では、ng-eNB224も、制御プレーン機能214へのNG-C215およびユーザプレーン機能212へのNG-U213を介して、5GC210に接続されてよい。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、次世代RAN(Next Generation RAN: NG-RAN)220は、1つまたは複数のgNB222しか有しないことがあるが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれか(または、その両方)は、UE204(たとえば、本明細書で説明するUEのうちのいずれか)と通信し得る。一態様では、2つ以上のUE204は、図1におけるワイヤレスサイドリンク162に対応し得るワイヤレスサイドリンク242上で、互いに通信し得る。代替的に、UE204のうちの1つは、代わりに、路側アクセスポイントまたは何らかの他のタイプのアクセスポイントであり得る。
【0053】
別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC210と通信していることがあるロケーションサーバ230を含んでよい。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって広がる異なるソフトウェアモジュールなど)として実装されることが可能であり、または代替として、各々が単一のサーバに対応してもよい。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク5GC210を介して、および/またはインターネット(図示せず)を介して、ロケーションサーバ230に接続できるUE204のための、1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素の中に統合されてよく、または代替として、コアネットワークの外部にあってもよい。
【0054】
図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。(図2Aの中の5GC210に対応し得る)5GC260は、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function: AMF)264によって提供される制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(user plane function: UPF)262によって提供されるユーザプレーン機能として機能的に見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263および制御プレーンインターフェース265は、ng-eNB224を5GC260に、詳細には、それぞれ、UPF262およびAMF264に接続する。追加の構成では、gNB222も、AMF264への制御プレーンインターフェース265およびUPF262へのユーザプレーンインターフェース263を介して、5GC260に接続されてよい。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を伴うかまたは伴わずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、NG-RAN220は、1つまたは複数のgNB222しか有しないことがあるが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。NG-RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と、かつN3インターフェースを介してUPF262と通信する。gNB222またはng-eNB224のいずれか(または、その両方)は、UE204(たとえば、本明細書で説明するUEのうちのいずれか)と通信し得る。一態様では、2つ以上のUE204は、図1におけるサイドリンク162に対応し得るサイドリンク242上で、互いに通信し得る。代替的に、UE204のうちの1つは、代わりに、路側アクセスポイントまたは何らかの他のタイプのアクセスポイントであり得る。
【0055】
AMF264の機能は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、合法的傍受、UE204とセッション管理機能(session management function: SMF)266との間のセッション管理(session management: SM)メッセージのためのトランスポート、SMメッセージをルーティングするための透過型プロキシサービス、アクセス認証およびアクセス許可、UE204とショートメッセージサービス機能(short message service function: SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(short message service: SMS)メッセージのためのトランスポート、ならびにセキュリティアンカー機能(security anchor functionality: SEAF)を含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(authentication server function: AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間鍵を受信する。UMTS(ユニバーサルモバイル電気通信システム(universal mobile telecommunications system))加入者識別モジュール(UMTS subscriber identity module: USIM)に基づく認証の場合には、AMF264はAUSFからセキュリティマテリアルを取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(security context management: SCM)を含む。SCMは、アクセスネットワーク固有鍵を導出するためにSCMが使用する鍵をSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制上のサービスのためのロケーションサービス管理、UE204と、ロケーションサーバ230として働くLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポート、NG-RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポート、発展型パケットシステム(evolved packet system: EPS)と相互作用するためのEPSベアラ識別子割振り、およびUE204モビリティイベント通知を含む。加えて、AMF264は、非3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project))アクセスネットワークのための機能もサポートする。
【0056】
UPF262の機能は、RAT内/RAT間モビリティ(適用可能なとき)のためのアンカーポイントとして働くこと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(protocol data unit: PDU)セッションポイントとして働くこと、パケットルーティングおよび転送、パケット検査、ユーザプレーンポリシールール施行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)、合法的傍受(ユーザプレーン収集)、トラフィック使用報告、ユーザプレーンのためのサービス品質(quality of service: QoS)処理(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート施行、ダウンリンクにおける反射型QoSマーキング)、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(service data flow: SDF)からQoSフローへのマッピング)、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリング、ならびにソースRANノードへの1つまたは複数の「エンドマーカー」の送信および転送を行うことを含む。UPF262はまた、UE204とSLP272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介したロケーションサービスメッセージの転送もサポートし得る。
【0057】
SMF266の機能は、セッション管理、UEインターネットプロトコル(Internet protocol: IP)アドレス割振りおよび管理、ユーザプレーン機能の選択および制御、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成、ポリシー施行およびQoSの一部の制御、ならびにダウンリンクデータ通知を含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0058】
別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC260と通信していることがあるLMF270を含んでよい。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって広がる異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得、または代替として、各々が単一のサーバに対応してもよい。LMF270は、コアネットワーク5GC260を介して、および/またはインターネット(図示せず)を介して、LMF270に接続できるUE204のための、1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272は、LMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、制御プレーンを介して(たとえば、音声またはデータではなくシグナリングメッセージを伝えることが意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)AMF264、NG-RAN220、およびUE204と通信してもよく、SLP272は、ユーザプレーンを介して(たとえば、伝送制御プロトコル(transmission control protocol: TCP)および/またはIPのような、音声および/またはデータを搬送することが意図されたプロトコルを使用して)UE204および外部クライアント(図2Bに図示せず)と通信してもよい。
【0059】
図3は、本開示の態様による、例示的なV-UE300の様々な構成要素を示すブロック図である。一態様では、V-UE300は、IVSに対応し得る。簡単のために、図3のブロック図に示された様々な特徴および機能は、これらの様々な特徴および機能が一緒に動作可能に結合されることを表すように意図されている、共通データバスを使用して一緒に接続される。他の接続、機構、特徴、機能などが、実際のIVSを動作可能に結合および構成するために、必要に応じて提供および適合され得ることを、当業者は認識するであろう。たとえば、図3に示されている様々な構成要素は、単一の「ボックス」中に含まれているのではなく(このことも可能であるが)、車両全体にわたって分散され得る。さらに、図3の例に示されている特徴または機能のうちの1つまたは複数がさらに再分割され得るか、あるいは図3に示されている特徴または機能のうちの2つ以上が組み合わせられ得ることも認識される。
【0060】
V-UE300は、1つまたは複数のアンテナ302に接続され、かつ1つまたは複数の通信リンク(たとえば、通信リンク120、サイドリンク162、166、168、mmW通信リンク184)上で、少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、C-V2X、LTE、NR、IEEE802.11pなど)を介して、他のV-UE(たとえば、V-UE160)、インフラストラクチャアクセスポイント(たとえば、路側アクセスポイント164)、P-UE(たとえば、UE104)、基地局(たとえば、基地局102)などの他のネットワークノードと、通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信を控えるための手段など)を提供する、モデム304(たとえば、IVSモデム)を含み得る。モデム304は、指定されたRATに従って、信号(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、信号(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。
【0061】
一態様では、モデム304は、デュアルSIM(加入者識別モジュール(subscriber identity module))デュアルアクティブ(dual SIM dual active: DSDA)モードをサポートするように構成され得る。DSDAモードでは、モデム304は、2つのネットワークアクセスサブスクリプションのうちの各々のための、独立したネットワーク接続、または通信リンクを提供することができる。すなわち、モデム304は、2つのネットワーク接続(たとえば、通信リンク120、サイドリンク162、166、168、mmW通信リンク184、D2D P2Pリンク192)上で同時にデータを送信および受信することが可能であり得る。2つの独立した接続、またはリンクは、モデム304の能力に応じて、同じRATまたは異なるRATを使用し得る。各サブスクリプションは、SIMに関連付けられ、かつSIMによって識別され得る。IVSシナリオでは、一方のサブスクリプションは、相手先商標製造会社(original equipment manufacturer: OEM)用であり得、他方は、車両に関連付けられたユーザ(たとえば、運転者または同乗者のいずれか)用であり得る。
【0062】
DSDAモードをサポートするために、モデム304は、少なくとも2つのRF受信チェーンおよび少なくとも2つのRF送信チェーンを含み、少なくとも1つのRF受信チェーンおよび少なくとも1つのRF送信チェーンが、各アクティブなサブスクリプションに関連付けられる。RFチェーン(受信か送信かにかかわらず)は、(RF受信チェーンの場合に)着信アナログ信号を受信すること、または(RF送信チェーンの場合に)発信アナログ信号を送信することを行うように構成された、増幅器(たとえば、RF受信チェーンのための低雑音増幅器(low noise amplifier: LNA)、およびRF送信チェーンのための電力増幅器(power amplifier: PA))、フィルタ、混合器、減衰器、および検出器など、電子構成要素のカスケードである。各RF受信チェーンは、一方の端部において少なくとも1つのアンテナ302に結合され、他方においてアナログデジタル変換器(analog-to-digital converter: ADC)に結合される。各RF送信チェーンは、一方の端部においてアンテナ302に結合され、他方においてデジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter: DAC)に結合される。
【0063】
各RF受信チェーンのADCは、モデム304の同じデジタル受信回路(たとえば、信号復調器、パケットプロセッサなど)に結合され得るが、結合される必要はなく、各RF送信チェーンのDACは、モデム304の同じデジタル送信回路(たとえば、信号変調器、パケットプロセッサなど)に結合され得るが、結合される必要はない。RF受信チェーンおよびデジタル受信回路の組合せは、「受信機」と呼ばれ、RF送信チェーンおよびデジタル送信回路の組合せは、「送信機」と呼ばれる。同じ回路内の1つまたは複数の受信機と1つまたは複数の送信機との組合せは、「トランシーバ」と呼ばれる。したがって、複数のRFチェーンが同じデジタル回路に結合され得るが、モデム304がDSDAモードをサポートする場合、モデム304は、少なくとも2つの受信機および少なくとも2つの送信機(サブスクリプションごとに、少なくとも1つの受信機および少なくとも1つの送信機)、または少なくとも2つのトランシーバを有すると見なされる。
【0064】
各受信機(またはトランシーバ)は、別の受信機のアンテナ302とは別個の、それ自体のアンテナ302に結合され得る。同様に、各送信機(またはトランシーバ)は、別の送信機のアンテナ302とは別個の、それ自体のアンテナ302に結合され得る。しかしながら、トランシーバの受信機および送信機は、同じアンテナ302を共有し得るので、トランシーバが同時に受信および送信することができないようになる。代替的に、異なる受信機および送信機は、それぞれ、それら自体の受信および送信アンテナ302を有し得る。一態様では、個々のアンテナと呼ばれるが、アンテナ302は、各々、モデム304が本明細書で説明するような送信および/または受信「ビームフォーミング」を実行することを可能にする、アンテナアレイであり得る。
【0065】
一態様では、モデム304は、第1の周波数範囲を介して通信することが可能な1つまたは複数の第1のトランシーバ(または、受信機および送信機のセット)と、第2の周波数範囲を介して通信することが可能な1つまたは複数の第2のトランシーバ(または、受信機および送信機のセット)とを有し得る。たとえば、モデム304は、FR1/サブ6GHzトランシーバおよびFR2/mmWトランシーバ、またはそれらの何らかの組合せを有し得る。モデム304がDSDAモードをサポートする場合、一方のサブスクリプションが1つのトランシーバに割り当てられ得、他方のサブスクリプションが別のトランシーバに割り当てられ得るか、またはそれらのサブスクリプションは、トランシーバリソース(たとえば、共有されたトランシーバのRF受信および/または送信チェーン)を共有し得る。たとえば、5Gネットワークは、スタンドアロン(standalone: SA)ネットワーク、または非スタンドアロン(non-standalone: NSA)ネットワークのいずれかとして動作し得る。5G SAネットワークは、既存のネットワークアーキテクチャ(たとえば、レガシーLTEネットワーク)を利用する必要なしに、5G接続性を提供するように設計され、5GC(たとえば、5GC210/260)を含む。そのようなネットワークでは、レガシーキャリア(たとえば、LTE、3G、GSMなど)は、2次キャリアとして使用され得るが、5Gキャリアは、アンカーキャリアのために使用され得る。諒解されるように、LTEネットワークもまた、SAモードまたはNSAモードのいずれかにおいて動作することができる。
【0066】
NSA 5Gネットワークでは、UE(たとえば、V-UE300)は、モビリティ管理およびネットワークカバレージのための1次ノードとして、LTE eNBに接続し、拡張カバレージおよび/またはスループットのための2次ノードとして、1つまたは複数の追加の5G gNBに接続する。この解決策によって、事業者が5Gサービスをより早く、より低コストで提供することが可能になる。より詳細には、5Gインフラストラクチャ(たとえば、gNB物理的サイト)が、LTEネットワークによって現在サービスされている地理的エリアに追加され、それによって、それらのエリア内でLTEサービスと5Gサービスの両方を提供することが可能である。レガシーUE(すなわち、LTEまたは以前のネットワークアクセスのみが可能なUE)は、既存のLTEネットワークに接続することができるが、デュアル接続性UEは、LTEネットワークと5Gネットワークの両方に接続することができる。
【0067】
典型的には、同じFR1/サブ6GHzトランシーバは、(たとえば、異なるキャリア周波数上で)複数のネットワーク接続をサポートすることができるのに対して、5G mmW通信のために必要とされるより高い能力のために、FR2/mmWトランシーバは、1つのネットワーク接続のみをサポートし得る。したがって、モデム304は、DSDAモードが可能である場合、(FR2/mmWトランシーバ上で)アクティブな5G SAサブスクリプションおよび(FR1/サブ6GHzトランシーバ上で)アクティブなLTEサブスクリプション、または(5G NSAがFR1/サブ6GHzトランシーバとFR2/mmWトランシーバの両方を使用する)アクティブな5G NSAサブスクリプションおよびアクティブなLTEサブスクリプション、または(FR1/サブ6GHzトランシーバを共有する)2つのアクティブなLTEサブスクリプションをサポートすることが可能であり得るが、2つのアクティブな5Gサブスクリプションをサポートすることが可能ではないことがある。
【0068】
モデム304は、1つまたは複数のSIMスロット370にも結合され得る。SIMスロット370は、物理的または論理的であり得るか、または1つが物理的であり、別の1つが論理的であり得る。物理SIMスロット370は、物理SIMカードが挿入され得る物理的開口である。論理SIMスロット370は、場合によっては、何らかの低レベル処理回路を含み、(SIMの「クローン」と呼ばれる)特定のSIMの情報を記憶する、メモリ回路であり得る。SIMは、Bluetooth SIMアクセスプロファイル(SIM access profile: SAP)プロトコルなど、何らかの短距離ワイヤレスプロトコルを介して、論理SIMスロット370にクローニングされ得る。たとえば、ユーザは、自分のスマートフォン(ユーザのSIMを含んでいる)とV-UE300(V-UE300がIVSである場合)との間のBluetooth接続を確立し、Bluetooth接続を介して、自分のSIM情報を論理SIMスロット370に転送し得る。場合によっては、複数のSIMのための情報がローカルメモリ(たとえば、メモリ314)に記憶され得、1つが選択され、論理SIMスロット370にクローニングされ得る。
【0069】
V-UE300はまた、衛星測位サービス(satellite positioning service: SPS)受信機306を含み得るか、またはSPS受信機306に通信可能に結合され得る。SPS受信機306は、1つまたは複数のアンテナ308に接続され得、衛星信号を受信および/または測定するための手段を提供し得る。SPS受信機306は、全地球測位システム(global positioning system: GPS)信号など、SPS信号を受信および処理するための任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機306は、他のシステムに適宜に情報および動作を要求し、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用して、V-UE300の位置を決定するために必要な計算を実行する。
【0070】
1つまたは複数のセンサー312が、処理システム310に結合され得、速度、進行方向(たとえば、コンパス向首方向)、ヘッドライトステータス、ガスマイレージなど、V-UE300の状態および/または環境に関する情報を検知または検出するための手段を提供し得る。例として、1つまたは複数のセンサー312は、速度計、回転速度計、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(microelectromechanical systems: MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)などを含み得る。
【0071】
処理システム310は、処理機能ならびに他の計算および制御機能を提供する、1つまたは複数の中央処理ユニット(central processing unit: CPU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、処理コア、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor: DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array: FPGA)などを含み得る。したがって、処理システム310は、決定するための手段、計算するための手段、受信するための手段、送信するための手段、示すための手段など、処理するための手段を提供し得る。処理システム310は、少なくとも本明細書で説明する技法を実行するために、またはV-UE300の構成要素に実行させるために好適な任意の形態の論理を含み得る。
【0072】
処理システム310はまた、V-UE300内でプログラムされた機能を実行するためのデータおよびソフトウェア命令を記憶するための手段(取り出すための手段、維持するための手段などを含む)を提供する、メモリ314にも結合され得る。メモリ314は、(たとえば、同じ集積回路(integrated circuit: IC)パッケージ内で)処理システム310に搭載され得、かつ/またはメモリ314は、処理システム310の外部にあり、データバスを介して機能的に結合され得る。
【0073】
V-UE300は、V-UE300とのユーザ対話を可能にするマイクロフォン/スピーカー352、キーパッド354、およびディスプレイ356など、任意の好適なインターフェースシステムを提供する、(たとえば、その内部にV-UE300がインストールされる車両のダッシュボードおよび/またはキャビンにおける)ユーザインターフェース350を随意に含むか、またはユーザインターフェース350に通信可能に結合され得る。マイクロフォン/スピーカー352は、V-UE300との音声通信サービスを提供し得る。キーパッド354は、V-UE300へのユーザ入力のための任意の好適なボタンを備え得る。ディスプレイ356は、たとえば、バックライト付き液晶ディスプレイ(liquid crystal display: LCD)など、任意の好適なディスプレイを備え得、追加のユーザ入力モードのために、タッチスクリーンディスプレイをさらに含み得る。したがって、ユーザインターフェース350は、指示(たとえば、可聴式指示および/または視覚的指示)をユーザに提供するための、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの検知デバイスのユーザ作動を介して)ユーザ入力を受信するための手段であり得る。
【0074】
車載セルラー接続性を有することは、ますます重要になりつつある。たとえば、サービスの中でも、緊急通話(emergency call: eCall)およびV2X通信(C-V2X通信を含む)をサポートするために、本格的なセルラーモデムを備えたIVS'のための要件が導入されている。IVSモデム(たとえば、モデム304)の設計は、概して、IVSモデムのハードウェア能力(たとえば、RF、ベースバンド、およびCPU可用性)に基づく、特定の最大性能/能力エンベロープをサポートする。
【0075】
C-V2Xは、LTEおよび/またはNRセルラー接続性を使用して、あるIVSから他のIVS'、歩行者、またはハイウェイインフラストラクチャ、路側アクセスポイントなどの車両の周囲における固定の物体へのメッセージを送信および受信する。C-V2Xは、通常、大部分の国においてITS周波数帯域である、5.9GHz周波数帯域を使用する。C-V2Xは、ネットワーク支援なしに機能することができ、1マイルを超える距離を有する。C-V2Xは、公的に入手可能であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、3GPP技術仕様(Technical Specification: TS)38.886において現在規格化されている。
【0076】
V2X(C-V2Xを含む)技術が有用であるために、他のC-V2X対応車両などのV2Xサポートインフラストラクチャ、C-V2Xインフラストラクチャサポート(たとえば、路側ユニット)、およびセルラーアクセスネットワーク(たとえば、LTEおよび/または5Gネットワーク)からのC-V2Xサポートがある必要がある。追加として、C-V2Xは、長い直線的な高速道路上よりも混雑した交通エリアにおいて、より有用である。本明細書で使用する「V2X」という用語は、非セルラーV2Xが(明確に、または文脈によって)示されない限り、C-V2Xを指すことに留意されたい。
【0077】
場合によっては、図3を参照しながら上記で説明したように、IVSモデム(たとえば、モデム304)は、複数(典型的には2つ)のSIMをサポートすることが可能であり得る。そのようなIVSモデムは、複数のSIMのための複数の物理および/または論理「スロット」(たとえば、SIMスロット370)を有し得る。一方のSIMは、OEM用であり、ユーザにアラート(たとえば、ADASアラート、路側インフラストラクチャからのアラートなど)を送るために、および(たとえば、他の車載システム、他のV-UE、路側インフラストラクチャなどから)任意の必要な情報を収集するために使用される。他方のサブスクリプションスロットは、上記で説明したように、Bluetooth SAPプロトコルなどの短距離ワイヤレスプロトコルを使用して、IVSモデム上にユーザサブスクリプションをクローニングするために使用され得る。IVSモデムは、一度に2つのサブスクリプションのみをサポートし得るが、複数のユーザサブスクリプションがユーザSIMスロット上にクローニングされ得るが、ある時間に1つのみがアクティブであり得る。
【0078】
図4は、本開示の態様による、IVSモデム410が2つのSIMに関連付けられる、例示的なシナリオの図400である。IVSモデム410は、図3におけるモデム304に対応し得る。図4の例では、第1のSIMはユーザSIM420であり、第2のSIMはOEM SIM430である。ユーザSIM420は、IVSモデム410が第1のWWAN440(「WWAN 1」と標示される)に接続することを可能にし、OEM SIM430は、IVSモデム410が第2のWWAN450(「WWAN 2」と標示される)に接続することを可能にする。第1のWWAN440および第2のWWAN450は、同じ(たとえば、両方ともNR、両方ともLTEなど)または異なるもの(たとえば、1つのNR、1つのLTE)であり得る。
【0079】
IVSモデム(たとえば、モデム304)は、異なる起動モードを有し得、そこで、各モードが特定の性能/能力エンベロープをサポートすることができる。能力のタイプは、アクティブなサブスクリプションの数、サポートされたRATの数、各RATの能力、RATのタイプなどを含み得る。たとえば、サブスクリプションへのモデムリソース(たとえば、トランシーバおよび/またはRFチェーン)の割当ては、モデム起動時に行われ、サブスクリプションのタイプおよび/または優先度に依存し得る。たとえば、一方のサブスクリプションは5Gサブスクリプションであり得、他方はLTEサブスクリプションであり得、かつ/あるいはOEMサブスクリプションは、ユーザサブスクリプションよりも高い優先度を有し得、したがって、より多くのリソースを割り当てられ得るか、またはユーザサブスクリプションよりも優先的にリソースを割り当てられ得る。
【0080】
IVSモデム(たとえば、モデム304)の能力のために、IVSモデムがC-V2X通信をサポートする必要があるとき、IVSモデムは、シングルSIM(single SIM: SSIM)モードにおいて構成される必要があるのに対して、C-V2X通信をサポートする必要がなければ、IVSモデムはマルチSIM(multi-SIM: MSIM)モードをサポートすることができる。すなわち、C-V2X通信をサポートするとき、IVSモデムは、(C-V2X通信に専用の)OEMサブスクリプションのみをサポートすることができるのに対して、C-V2X通信をサポートしないとき、IVSモデムは、2つの同時サブスクリプション(OEMサブスクリプション、および1つまたは複数のユーザサブスクリプション)をサポートすることができる。後者の場合のOEMサブスクリプションは、C-V2Xを実装しないが、(たとえば、LTE、802.11pを介して)他のV2X通信を実装し得る。
【0081】
起動時のIVSモデム(たとえば、モデム304)の構成は、OEMによって静的に設定されるか、またはIVSモデムがMSIMモードにおいて(すなわち、C-V2X接続性なしに)構成される場合、ユーザがIVSモデムの第2のSIMスロット(たとえば、SIMスロット370のうちの1つ)にユーザサブスクリプションをクローニングするようにプロンプトされるかのいずれかである。サポートされ得る異なるIVSモデム構成の具体例として、第1のモードは、C-V2Xなしの5G SSIM動作のためにモデムを構成し得る。これは、mmW通信が望まれないかまたは必要とされないときのベースライン構成になる。第2のモードは、C-V2XなしにDSDAモードにおいて動作するようにモデムを構成し得る。この場合、2つのアクティブなSAサブスクリプション(1つの5Gおよび1つのLTE、または両方ともLTE)があり得、そのいずれもがC-V2Xサービスを提供しない。代替的に、アクティブな5G NSAサブスクリプション、およびアクティブなLTEサブスクリプションがあり得る。第3のモードは、5G SSIMモードにおいて動作するようにモデムを構成し得、それによって1つのC-V2Xサイドリンクを提供することになる。第4のモードは、LTE SSIMモードにおいて動作するようにモデムを構成し得、それによって、同じく1つのC-V2Xサイドリンクを提供することになる。これらの構成は、以下の表において要約される。
【0082】
【表1】
【0083】
上記で説明した可能なモデム構成は、様々な制限を生じる。たとえば、IVSモデムは、2つの同時音声通話(すなわち、MSIMモードにおいてサブスクリプションごとに1つ)をサポートすることが可能ではなく、その理由は、そのことが、サブスクリプションのうちの1つがC-V2Xのために使用されることを防止することになるからである。代わりに、同時音声通話を可能にするために必要とされるようになる、異なるレベルのスロットリングがある。たとえば、DSDAのみのモード(Table 1(表1)におけるモード2)におけるIVSモデムの場合、キャリア周波数レベルにおけるスロットリングのみが必要とされるようになる。SSIM+C-V2Xモード(Table 1(表1)におけるモード3および4)におけるIVSモデムの場合、キャリア周波数スロットリングのみが必要とされるようになる。
【0084】
本開示は、C-V2X可用性、車両の進行ルート、車両の現在のロケーション、ならびに所与の時間における車両のC-V2X通信の必要および有用性など、様々なファクタに基づいて、IVSのための最良のモデム構成をインテリジェントに決定するための技法を提供する。加えて、本開示は、IVSモデムの第2のサブスクリプションスロットにクローニングするために好ましいサブスクリプションを決定するための技法を提供する。
【0085】
本開示は、V2X(C-V2Xを含む)の可用性に関する様々な情報をクラウドソーシングするためのクラウドソーシングフレームワークを提案する。クラウドソーシングされた情報は、ロケーションサーバ172、1つまたは複数のクラウドベースサーバ、サードパーティサーバなどのサーバによって収集され得る。クラウドソーシングされた情報は、(C-V2Xアクセスを提供する)路側アクセスポイントおよび他の路側インフラストラクチャのロケーションと、クラウドソーシングサーバによって追跡された車道に沿った現在および履歴のC-V2X可用性とを含み得る。クラウドソーシングサーバは、特定の自治体(たとえば、郡、州、国、大陸など)における道路のすべて、またはいくつかのタイプの道路(たとえば、州ハイウェイ、連邦ハイウェイ、有料道路など)のみのための情報を記憶し得る。
【0086】
現在および履歴のC-V2X可用性は、V2X対応車両(すなわち、V-UE)が進行するときにC-V2X接続性の可用性を報告することに基づき得る。時間(たとえば、数日、数週間、数か月)とともに、クラウドソーシングサーバは、追跡する車道に沿ったC-V2X可用性のマップを構築することができる。加えて、V2X対応車両がリアルタイム(または、ほぼリアルタイム)でC-V2X可用性を報告するので、C-V2X可用性のマップは、C-V2Xの現在の可用性も含むことになる。諒解されるように、現在のC-V2X可用性を表す情報は、履歴のC-V2X可用性を表す情報よりも疎(すなわち、より少ないデータポイント)になる。
【0087】
路側ユニット、または他の接続された路側インフラストラクチャのロケーションなどの情報は、一般に静的であり、したがって、このロケーション情報は、生成されるとき(たとえば、路側ユニットが設置/配置されるとき)に取得および記憶され得る。V2X対応車両(V-UE)によって生成された情報などの他の情報は、動的であり、生成されるとき(すなわち、リアルタイムで)、周期的に(たとえば、1分ごとに、1時間ごとに、1日に1回、毎週など)、またはオンデマンドで(すなわち、クラウドソーシングサーバによって要求されたとき)、クラウドソーシングサーバに報告され得る。
【0088】
一態様では、C-V2X可用性マップは、C-V2X接続性がそのポイントにおいて利用可能であることを示すポイントのセットを備え得る。各ポイントは、C-V2X接続性が利用可能であったことをV2X対応車両が報告したロケーションを表し得る。各ポイントは、WWAN(たとえば、LTEまたは5G)、信号強度、道路の識別子、報告車両の識別子(とはいえ、これはユーザプライバシーのために省略され得る)、C-V2X接続性を提供するアクセスポイントの識別子、ポイントの地理的座標など、C-V2X可用性についての様々な情報に関連付けられ得る。このようにして、C-V2X可用性マップは、ポイントのより大きいおよび/またはより密なクラスタがより大きいC-V2X可用性を示す、「ヒートマップ」として表され得る。
【0089】
目的地までのルートを(たとえば、ユーザが車両のナビゲーションシステムに住所を入力することに基づいて)決定することの一部として、C-V2X対応車両のIVSは、関連するクラウドソーシングされたデータをクラウドソーシングサーバに要求し、ダウンロードすることができる。代替的に、IVSは、計画されたルートをアップロードすることができ、クラウドソーシングサーバは、そのルートのためのC-V2X可用性情報を提供することができる。ただし、このことは、ユーザプライバシーの理由のために、あまり望ましくない場合がある。どのように取得されるかにかかわらず、IVSは、決定された進行ルートに沿ったV2X接続性(および、したがってV2X支援)の可用性を決定することができる。次いで、IVSは、この情報をナビゲーションシステム(IVSとは別個である場合)に提供して、たとえば、ユーザに出力するか、またはさらには、他のエリアよりも良いもしくは悪いC-V2X接続性を有するいくつかのエリアに基づいて、決定されたルートを変更し得る。
【0090】
一態様では、IVSが計画されたルートに沿ったC-V2X可用性を決定するか、またはルートの全体的エリアにおけるC-V2X可用性に基づいて、計画されたルートを更新するか否かは、ユーザの選好(たとえば、一部のユーザはC-V2X可用性に関心がないことがあるが、他のユーザはC-V2X可用性に対する高い選好を有し得る)、計画されたルート上の交通状態(たとえば、増加した交通渋滞、または何らかのしきい値を上回る渋滞は、C-V2X接続性をより高い優先度にし得る)、ルートに沿った危険(たとえば、ルートに沿った、知られている見えない場所、交差点の数、事故を起こしやすいゾーンの存在など)などに基づき得る。
【0091】
クラウドソーシングされたC-V2X可用性情報に加えて、IVSはまた、C-V2Xシステム情報ブロック(system information block: SIB)(たとえば、SIB-9、SIB-17、SIB-21)の存在/検出を使用して、進行ルートに沿ったその現在のロケーションにおいて、ネットワークがC-V2Xを実際にサポートするか否かを決定し得る(その理由は、クラウドソーシングされた情報が、車両の現在のロケーションにとって十分に正確、または利用可能でない場合があるからである)。C-V2X可用性情報がすべての利用可能なソースから取得され、最終ルートが決定されると、この情報は、異なる方法で使用され得る。一態様では、IVSは、C-V2X可用性情報を使用して、ルートに沿ったIVSモデム構成を最適化することができる。IVSはまた、モデム構成を、C-V2Xの可用性以外に、計画されたルートに沿ったC-V2X可用性を取得するか否かのためのファクタと同様に、ルートに沿ったC-V2X接続性に対するユーザの選好および必要などの他のファクタに基づかせることもできる。
【0092】
現在の、または予想される、C-V2X可用性、およびC-V2X接続性の必要があるか否かを示す他のファクタ(たとえば、ユーザ選好、交通状態、ルート危険など)に基づいて、どのようにIVSモデム(たとえば、モデム304)を構成するかについて、ルールまたはヒューリスティックのセットが定義され得る。たとえば、(クラウドソーシングされたデータおよびC-V2X SIBの検出から決定されるように)C-V2X接続性が利用可能であり、かつその必要があるとき、IVSは、C-V2XモードおよびSSIMモードにおいて動作するようにモデムを構成する(それによって、動作をOEM SIMに制限する)ことができる。C-V2X接続性が利用可能でないか、または必要とされない場合、IVSは、MSIMモードにおいて動作するようにモデムを構成する(それによって、ユーザSIMを有効化する)ことができる。
【0093】
一態様では、C-V2X可用性情報(クラウドソーシングされた情報とIVSによって検出された情報の両方)が、OEMのサーバに提供され得、OEMは、上記の考慮事項(たとえば、可用性、必要、ユーザ選好)プラスそれ自体の考慮事項に基づいて、モデムの構成を動的に制御することができる。たとえば、これによって、OEMが、特定の顧客および顧客の関連するサブスクリプションのために、C-V2X動作を収益化することが可能になる。
【0094】
一態様では、IVSは、C-V2X可用性情報、および随意に、C-V2X接続性の必要またはその欠如を示すファクタに基づいて、ユーザSIMスロット(たとえば、SIMスロット370のうちの1つ)上にクローニングするためのサブスクリプションを選択することができる。現在、大部分のV2X運転者支援動作(歩行者に対するV2P支援を除く)は、IVSによって送信されることのみが可能にされており、ユーザのパーソナルデバイス(たとえば、スマートフォン)によって送信されることは可能にされていない。eCallまたは次世代eCall(next generation eCall: NGeCall)でさえ、IVSからしか行うことができない。
【0095】
したがって、本開示は、C-V2X可用性および本明細書で説明する必要情報を使用して、どの利用可能なサブスクリプションをIVSモデム(たとえば、モデム304)の現在の動作のために選定するかを決定するための技法を提供する。たとえば、OEM SIMが(進行ルートに沿った)所与のロケーションにおいてC-V2Xをサポートせず、ユーザがV2Xに対する選好を指定している場合、IVSは、IVSモデムにクローニングされ得るユーザサブスクリプションのうちのいずれかがそのロケーションにおいてC-V2Xサービスを提供することが可能であるか否かをチェックすることができる。1つができる場合、IVSは、そのサブスクリプションをユーザSIMスロット(たとえば、SIMスロット370)にクローニングし得る。
【0096】
トリップの間のある後のポイントにおいて、OEMサブスクリプションがC-V2Xサービスをもう一度提供することができる場合、IVSモデムは、OEMサブスクリプションにフォールバックして、V2X支援を提供することができる。この決定は、OEMサブスクリプションを使用するOEMサーバとのハンドシェーキング機構に基づき得る。加えて、デフォルトOEMサブスクリプションが現在のセル上でNGeCallをサポートしないとき、NGeCall対応サブスクリプションをIVSモデムにクローニングするために、同じタイプの技法が拡張され得る。
【0097】
C-V2XとeCallの両方をサポートすることが常に可能であるとは限らない場合があることに留意されたい。さらに、いくつかの管轄は、利用可能な場合、C-V2Xを提供するための要件を有することがあり、他の管轄は、利用可能な場合、eCallサービスを提供するための要件を有することがある。ただ1つが提供され得る場合、どのサービスが優先されるかは、関連する管轄の法的要件によって決定されることになる。
【0098】
図5は、本開示の態様によるワイヤレス通信の例示的な方法500を示す。一態様では、方法500は、V-UE(たとえば、V-UE300など、本明細書で説明するV-UEのうちのいずれか)によって実行され得る。
【0099】
510において、V-UEは、第1のSIM(たとえば、OEM SIM430)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIM(たとえば、ユーザSIM420)に関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのC-V2Xサービスの可用性を決定することであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEのIVSモデム(たとえば、モデム304)の第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロット(たとえば、SIMスロット370)にそれぞれ関連付けられる、ことを行う。一態様では、動作510は、モデム304、処理システム310、および/またはメモリ314によって実行されてよく、それらのうちのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされてよい。
【0100】
520において、V-UEは、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新すること、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えること、またはその両方を行う。一態様では、動作520は、モデム304、処理システム310、および/またはメモリ314によって実行されてよく、それらのうちのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされてよい。
【0101】
諒解されるように、方法500の技術的利点は、改善されたV2Xエクスペリエンスおよびデバイスの能力を最大限利用するために、IVSモデムの構成を動的に決定するための能力である。
【0102】
上記の発明を実施するための形態では、各例において様々な特徴が互いにグループ化されることがわかる。開示のこの方式は、例示的な条項が、各条項の中で明示的に述べられるよりも多くの特徴を有するという意図として、理解されるべきでない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示する個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数を含むことがある。したがって、以下の条項は、本説明の中に組み込まれるものと、本明細書によって見なされるべきであり、各条項は、別個の例として単独で有効であり得る。各従属条項は、その条項の中で、他の条項のうちの1つとの特定の組合せを参照することができるが、その従属条項の態様は、その特定の組合せに限定されるものでない。他の例示的な条項も、任意の他の従属条項もしくは独立条項の主題との従属条項の態様の組合せ、または他の従属条項および独立条項との任意の特徴の組合せを含むことができることが、諒解されよう。特定の組合せが意図されないこと(たとえば、絶縁体と導体の両方として要素を規定することなどの、矛盾する態様)が明示的に表現されないかまたは容易に推測され得ない限り、本明細書で開示する様々な態様は、これらの組合せを明確に含む。さらに、条項が独立条項に直接従属しない場合でも、条項の態様が任意の他の独立条項の中に含まれ得ることも意図される。
【0103】
以下の番号付き条項において、実装例が説明される。
【0104】
条項1. 車両ユーザ機器(vehicle user equipment: V-UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、第1の加入者識別モジュール(subscriber identity module: SIM)に関連付けられた第1のネットワークアクセスサブスクリプション、第2のSIMに関連付けられた第2のネットワークアクセスサブスクリプション、またはその両方のためのセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything: C-V2X)サービスの可用性を決定するステップであって、第1のSIMおよび第2のSIMが、V-UEの車載システム(in-vehicle system: IVS)モデムの第1のSIMスロットおよび第2のSIMスロットにそれぞれ関連付けられる、ステップと、C-V2Xサービスの可用性に基づいて、IVSモデムの構成を更新するステップ、第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、もしくは第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方とを含む方法。
【0105】
条項2. 方法が、出発地ロケーションから目的地ロケーションまでのルートを決定するステップと、ルートのためのC-V2X可用性データを取り出すステップとをさらに含み、C-V2Xサービスの可用性を決定するステップが、ルートのためのC-V2X可用性データに基づく、条項1の方法。
【0106】
条項3. 取り出すステップが、クラウドソーシングサーバから、ルートのためのC-V2X可用性データを取り出すステップを含む、条項2の方法。
【0107】
条項4. ルートのためのC-V2X可用性データが、ルートに沿った路側C-V2Xアクセスポイントのロケーション、他のV-UEのルートに沿った履歴のC-V2X接続性、他のV-UEのルートに沿った現在のC-V2X接続性、またはそれらの任意の組合せを備える、条項2から3のいずれかの方法。
【0108】
条項5. 出発地ロケーションが、V-UEの現在のロケーションである、条項2から4のいずれかの方法。
【0109】
条項6. ルートのためのC-V2X可用性データに基づいて、ルートに沿ったC-V2X可用性を高めるために、ルートを変更するステップをさらに含む、条項2から5のいずれかの方法。
【0110】
条項7. 構成を更新するステップ、C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、ルートに沿ったC-V2Xサービスの必要に関する1つまたは複数のファクタにさらに基づく、条項2から6のいずれかの方法。
【0111】
条項8. 1つまたは複数のファクタが、ルートに沿った知られている交通状態、ルートに沿った知られている危険、またはその両方を含む、条項7の方法。
【0112】
条項9. IVSモデムの構成を更新するステップが、C-V2Xサービスが利用可能でないこと、および1つまたは複数のファクタが、ルートに沿ったC-V2Xサービスの必要がないことを示すことに基づいて、C-V2Xサービスをサポートしない構成に、IVSモデムの構成を設定するステップを含む、条項7から8のいずれかの方法。
【0113】
条項10. C-V2Xサービスの可用性を決定するステップが、IVSモデムが接続することができるセルによってブロードキャストされたシステム情報ブロック(system information block: SIB)のタイプに基づく、条項1から9のいずれかの方法。
【0114】
条項11. 構成を更新するステップ、C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、C-V2Xサービスを有するためのユーザ選好にさらに基づく、条項1から10のいずれかの方法。
【0115】
条項12. 構成を更新するステップ、C-V2Xサービスを切り替えるステップ、またはその両方が、V-UEがC-V2Xサービスを有するための法的要件にさらに基づく、条項1から11のいずれかの方法。
【0116】
条項13. クラウドソーシングサーバに、C-V2Xサービスの決定された可用性、およびV-UEの現在のロケーションを送信するステップをさらに含む、条項1から12のいずれかの方法。
【0117】
条項14. サードパーティサーバに、C-V2Xサービスの決定された可用性を送信するステップをさらに含む、条項1から13のいずれかの方法。
【0118】
条項15. IVSモデムの構成を更新するための、C-V2Xサービスを切り替えるための、またはその両方の、相手先商標製造会社(original equipment manufacturer: OEM)からの1つまたは複数の命令を受信するステップをさらに含む、条項14の方法。
【0119】
条項16. IVSモデムの構成を更新するステップが、C-V2Xサービスが利用可能でないことに基づいて、C-V2Xサービスをサポートしない構成に、IVSモデムの構成を設定するステップを含む、条項1から15のいずれかの方法。
【0120】
条項17. IVSモデムの構成を更新するステップが、C-V2Xサービスが利用可能であることに基づいて、C-V2Xサービスをサポートする構成に、IVSモデムの構成を設定するステップを含む、条項1から15のいずれかの方法。
【0121】
条項18. 第1のネットワークアクセスサブスクリプションが、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションであり、第2のネットワークアクセスサブスクリプションが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションである、条項1から17のいずれかの方法。
【0122】
条項19. C-V2Xサービスが、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、C-V2Xサービスが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、C-V2Xサービスを切り替えるステップが、C-V2Xサービスが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションからユーザネットワークアクセスサブスクリプションに、C-V2Xサービスを切り替えるステップを含む、条項18の方法。
【0123】
条項20. C-V2Xサービスが、第1のネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であることに基づいて、第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、C-V2Xサービスを切り替えるステップをさらに含む、条項19の方法。
【0124】
条項21. 第1のネットワークアクセスサブスクリプションから第2のネットワークアクセスサブスクリプションに、第2のネットワークアクセスサブスクリプションから第1のネットワークアクセスサブスクリプションに戻すように、またはその両方に、C-V2Xサービスを切り替えるための、OEMからの1つまたは複数の命令を受信するステップをさらに含む、条項19の方法。
【0125】
条項22. C-V2Xサービスを切り替えるステップが、第2のSIMスロットにユーザネットワークアクセスサブスクリプションをクローニングするステップを含む、条項19から21のいずれかの方法。
【0126】
条項23. 緊急通話(emergency call: eCall)サービスが、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でなく、eCallサービスが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、方法が、eCallサービスが、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能であり、デフォルトネットワークアクセスサブスクリプションのために利用可能でないことに基づいて、ユーザネットワークアクセスサブスクリプションに切り替えるステップをさらに含む、条項18から21のいずれかの方法。
【0127】
条項24. メモリと、メモリに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備える、装置であって、メモリおよび少なくとも1つのプロセッサが、条項1から23のいずれかによる方法を実行するように構成される、装置。
【0128】
条項25. 条項1から23のいずれかによる方法を実行するための手段を備える装置。
【0129】
条項26. コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令が、条項1から23のいずれかによる方法をコンピュータまたはプロセッサに実行させるための少なくとも1つの命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0130】
情報および信号が、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表され得ることを、当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0131】
さらに、本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明されている。そのような機能がハードウェアとして実装されるかまたはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0132】
本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor: DSP)、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programable gate array: FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0133】
本明細書で開示する態様に関して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで具現され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory: RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(read-only memory: ROM)、消去可能プログラマブルROM(erasable programmable ROM: EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(electrically erasable programmable ROM: EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体の中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることおよび記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICの中に存在し得る。ASICは、ユーザ端末(たとえば、UE)の中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別の構成要素としてユーザ端末の中に存在し得る。
【0134】
1つまたは複数の例示的な態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用され得るとともにコンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続も、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line: DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(compact disc: CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(digital versatile disc: DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0135】
上記の開示は本開示の例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正が本明細書で行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明した本開示の態様による方法クレームの機能、ステップ、および/またはアクションは、任意の特定の順序で実行される必要はない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または特許請求されることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
【符号の説明】
【0136】
100 ワイヤレス通信システム
102 基地局、マクロセル基地局
102' スモールセル基地局
104、182、190、204 UE
110、110' 地理的カバレージエリア
112 地球周回衛星測位システム(satellite positioning system: SPS)スペースビークル(space vehicle: SV)、SV
120、154 通信リンク
122、134 バックホールリンク
124 SPS信号
150 WLANアクセスポイント(access point: AP)、WLAN AP
152 ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network: WLAN)局(station: STA)、WLAN STA、UE
160、300 V-UE
162、166、168、242 ワイヤレスサイドリンク、サイドリンク
164 路側アクセスポイント
172、230 ロケーションサーバ
174 コアネットワーク
180 mmW基地局、基地局
184 mmW通信リンク
192、194 D2D P2Pリンク
200、250 ワイヤレスネットワーク構造
210、260 5GC
212 ユーザプレーン機能(Uプレーン)、ユーザプレーン機能
213 ユーザプレーンインターフェース(user plane interface: NG-U)、NG-U
214 制御プレーン機能(Cプレーン)、制御プレーン機能
215 制御プレーンインターフェース(control plane interface: NG-C)、NG-C
220 次世代RAN(Next Generation RAN: NG-RAN)、NG-RAN
222 gNB
223 バックホール接続
224 ng-eNB
262 ユーザプレーン機能(user plane function: UPF)、UPF
263 ユーザプレーンインターフェース
264 アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function: AMF)、AMF
265 制御プレーンインターフェース
266 セッション管理機能(session management function: SMF)、SMF
270 LMF
272 SLP
302 アンテナ、受信および送信アンテナ
304 モデム
306 衛星測位サービス(satellite positioning service: SPS)受信機、SPS受信機
308 アンテナ
310 処理システム
312 センサー
314 メモリ
350 ユーザインターフェース
352 マイクロフォン/スピーカー
354 キーパッド
356 ディスプレイ
370 SIMスロット、物理SIMスロット、論理SIMスロット
410 IVSモデム
420 ユーザSIM
430 OEM SIM
440 第1のWWAN
450 第2のWWAN
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
【国際調査報告】