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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】布地ケア配合物
(51)【国際特許分類】
C11D 3/37 20060101AFI20240319BHJP
C11D 1/22 20060101ALI20240319BHJP
C11D 1/29 20060101ALI20240319BHJP
C11D 1/72 20060101ALI20240319BHJP
D06L 1/12 20060101ALI20240319BHJP
C11D 1/46 20060101ALI20240319BHJP
【ＦＩ】
C11D3/37
C11D1/22
C11D1/29
C11D1/72
D06L1/12
C11D1/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555658
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 US2022019473
(87)【国際公開番号】W WO2022203868
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/164,610
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ＲＯＨＭ ＡＮＤ ＨＡＡＳ ＣＯＭＰＡＮＹ
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シカルスキー、ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】プルコッディ、ランダラ
(72)【発明者】
【氏名】バウアー、ポーラ
(72)【発明者】
【氏名】リール、リンジー エム．
(72)【発明者】
【氏名】パーテイン、エメット エム．
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、ダニエル エス．
(72)【発明者】
【氏名】トッド、ジェニファー ピー．
【テーマコード（参考）】
4H003
【Ｆターム（参考）】
4H003AB19
4H003AB31
4H003AC08
4H003AE04
4H003DA01
4H003EB19
4H003EB28
4H003EB41
4H003ED02
4H003FA26
(57)【要約】
水と、エステルクォートと、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーである付着助剤ポリマーと、を含む布地ケア配合物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と、エステルクォートと、
第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーである付着助剤ポリマーと、を含む布地ケア配合物。
【請求項2】
香料を更に含む、請求項１に記載の布地ケア配合物。
【請求項3】
前記香料が、ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、リモネン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項２に記載の布地ケア配合物。
【請求項4】
前記付着助剤ポリマーは、灰分及び揮発性物質について補正された０．５～５．０重量％のケルダール窒素含有量を有する、請求項３に記載の布地ケア配合物。
【請求項5】
前記デキストランポリマーが、５０，０００～３，０００，０００ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項４に記載の布地ケア配合物。
【請求項6】
前記分岐鎖デキストランポリマーは、複数のグルコース構造単位を含み、前記グルコース構造単位の９０～９８モル％は、α－Ｄ－１，６結合によって接続され、前記グルコース構造単位の２～１０モル％は、α－１，３結合によって接続されている、請求項５に記載の布地ケア配合物。
【請求項7】
前記布地ケア配合物が、洗浄界面活性剤を更に含む洗濯洗剤である、請求項６に記載の布地ケア配合物。
【請求項8】
前記洗浄界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項７に記載の洗濯洗剤。
【請求項9】
前記洗浄界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、ラウリルエトキシ硫酸ナトリウム、及び非イオン性アルコールエトキシレートの混合物を含む、請求項８に記載の洗濯洗剤。
【請求項10】
洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、請求項１に記載の布地ケア配合物を選択することと、浴水を提供することと、前記浴水及び前記布地ケア配合物を前記洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布地ケア配合物に関する。具体的には、本発明は、水と、エステルクォートと、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーである付着助剤ポリマーと、を含む布地ケア配合物に関する。
【0002】
洗濯洗剤におけるカチオン性炭水化物ポリマーの使用は、例えば、米国特許第６，８３３，３４７号にあるように公知である。しかしながら、この参考文献は、本明細書に記載の修飾ポリマーの使用を示唆するものではない。
【0003】
第四級アンモニウム基を有する修飾炭水化物ポリマーは、Ｅｌｄｒｅｄｇｅらによって米国特許出願公開第２０１７０３３５２４２号において布地ケアに使用するために開示されている。Ｅｌｄｒｅｄｇｅらは、少なくとも１つのＣ８～２２アルキル又はアルケニル基を有する第四級アンモニウム基を有する修飾炭水化物ポリマーを含む布地ケア組成物であって、修飾炭水化物ポリマーが、少なくとも５００，０００の重量平均分子量を有し、少なくとも１つの修飾炭水化物ポリマー上の第四級アンモニウム基の少なくとも２０重量％が、少なくとも１つのＣ８～２２のアルキル又はアルケニル基を有する、布地ケア組成物を開示している。
【0004】
それにもかかわらず、布地柔軟化特性を含む性能特性の望ましいバランスを有する布地ケア配合物に対するニーズが、依然として継続して存在している。また、従来の布地ケア配合物と比較して高い自然由来指数（ＩＳＯ１６１２８）を有する新しい布地ケア配合物が引き続き必要とされている。
【0005】
本発明は、水と、エステルクォートと、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーである付着助剤ポリマーと、を含む布地ケア配合物を提供する。
【0006】
本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、本発明による布地ケア配合物を選択することと、浴水を提供することと、その浴水及び布地ケア配合物を洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含む方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
エステルクォートと、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーを含む付着助剤ポリマーとの組み合わせ（好ましくは相乗的な組み合わせ）を含む布地ケア配合物が、驚くほど好ましい布地柔軟化特性を含む性能特性の望ましいバランスを提供することが見出されている。
【0008】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率（又は重量％）は、乾燥重量の、すなわち、組成物中に存在し得る一切の水を除外する百分率である。
【0009】
本明細書で使用する場合、別段示されない限り、「重量平均分子量」及び「Ｍｗ」という用語は、互換的に使用されて、ゲル浸透クロマトグラフィ（gel permeation chromatography、ＧＰＣ）及びポリエチレングリコール標準物などの従来の標準物を用いた従来の方式で測定された重量平均分子量を指す。ＧＰＣの技法は、Ｍｏｄｅｍ Ｓｉｚｅ Ｅｘｃｌｕｓｉｏｎ Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ，Ｗ．Ｗ．Ｙａｕ，Ｊ．Ｊ．Ｋｉｒｋｌａｎｄ，Ｄ．Ｄ．Ｂｌｙ；Ｗｉｌｅｙ－ｌｎｔｅｒｓｃｉｅｎｃｅ，１９７９に、及びＡ Ｇｕｉｄｅ ｔｏ Ｍａｔｅｒｉａｌｓ Ｃｈａｒａｃｔｅｒｉｚａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ａｎａｌｙｓｉｓ，Ｊ．Ｐ．Ｓｉｂｉｌｉａ；ＶＣＨ，１９８８，ｐ．８１－８４で詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0010】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地リフレッシャー配合物、布地柔軟仕上げ配合物、及び洗濯洗剤配合物からなる群から選択される。好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地柔軟仕上げ配合物である。
【0011】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、水（布地ケア配合物の重量に基づいて、好ましくは、１０～９９．８５重量％（より好ましくは、２５～９８．９２５重量％、最も好ましくは、５０～９４．９重量％）の水）と、エステルクォート（布地ケア配合物の重量に基づいて、好ましくは、０．１～３０重量％（より好ましくは、１～２５重量％、最も好ましくは、５～２０重量％）のエステルクォート）と、付着助剤ポリマー（布地ケア配合物の重量に基づいて、好ましくは、０．０５～５．０重量％、より好ましくは、０．０７５～４．０重量％、最も好ましくは、０．１～３重量％）の付着助剤ポリマー）であって、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマー（好ましくは、分岐鎖デキストランポリマー）である、付着助剤ポリマー（好ましくは、付着助剤ポリマーは、灰分及び揮発性物質について補正された０．５重量％以上（好ましくは、０．５～５．０重量％、より好ましくは、０．５～４．０重量％、なおより好ましくは、０．７５～２．５重量％、最も好ましくは、１～２重量％）のケルダール窒素含有量を有する付着助剤ポリマー）と、を含む（好ましくは、エステルクォート及び付着助剤ポリマーは、処理された布地の柔軟性を相乗的に向上させ、）（好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、エステルクォートと付着助剤ポリマーとの相乗的組み合わせを含有し、）（好ましくは、布地は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡、及びコットンテリー織からなる群から選択され、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地は、コットンである）。
【0012】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、液体配合物である。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、水性液体配合物である。
【0013】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、１０～９９．８５重量％（好ましくは、２５～９８．９２５重量％、最も好ましくは、５０～９４．９重量％）の水を含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、１０～９９．８５重量％（好ましくは、２５～９８．９２５重量％、最も好ましくは、５０～９４．９重量％）の水を含み、その水は、蒸留水及び脱イオン水のうちの少なくとも１つである。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、１０～９９．８５重量％（好ましくは、２５～９８．９２５重量％、最も好ましくは、５０～９４．９重量％）の水を含み、水は、蒸留され、かつ脱イオン化されている。
【0014】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．１～３０重量％（好ましくは、１～２５重量％、最も好ましくは、５～２０重量％）のエステルクォートを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．１～３０重量％（好ましくは、１～２５重量％、最も好ましくは、５～２０重量％）のエステルクォートを含み、そのエステルクォートは、カチオン性窒素（Ｎ＋）原子、４～３６個の炭素原子を含有する少なくとも１つの脂肪族炭素鎖、及び少なくとも１つのエステル官能基を含む化合物である。脂肪族炭素鎖は、炭素原子以外のヘテロ原子（例えば、Ｓｉ原子）を任意選択的に含み得る。カチオン性窒素原子は、エステル官能基を介して、例えば、－（ＣＨ２）ａ－Ｏ－Ｃ（＝Ｏ）－鎖（式中、ａは、０～５である）及び／又は＝Ｃ（－Ｏ－Ｃ（＝Ｏ）－（ＣＨ２）ｂ－ＣＨ３）２（式中、ｂは、４～３６である）を介して、上記の少なくとも１つの脂肪族炭素鎖に結合し得る。例えば、モノエステルクォート（monoesterquat、ＥＱ）、トリエステル－第四級アンモニウム化合物（triester-quaternary ammonium compound、ＴＥＱ）、及びジエステル－四級アンモニウム化合物（diester-quaternary ammonium compound、ＤＥＱ）を含む、様々な種類のエステルクォートが、本発明の布地ケア配合物における使用に好適であり得る。これらの化合物はまた、モノ－（Ｉ）、ジ－（ＩＩ）、及びトリ－（ＩＩＩ）エステル成分の混合物を含み得る。好ましくは、エステルクォートは、部分的に水素化されたパームエステルクォートである。
【0015】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、付着助剤ポリマーを含み、その付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、その付着助剤ポリマーは、上記のエステルクォートと組み合わされて、処理された布地の柔軟性を向上させる（好ましくは、エステルクォート及び付着助剤ポリマーは、処理された布地の柔軟性を相乗的に向上させ、）（好ましくは、布地は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡、及びコットンテリー織からなる群から選択され、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地は、コットンである）。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．０５～５．０重量％（好ましくは、０．０７５～４．０重量％、より好ましくは０．１～３重量％）の付着助剤ポリマーを含み、その付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、その付着助剤ポリマーは、上記のエステルクォートと組み合わされて、処理された布地の柔軟性を向上させる（好ましくは、エステルクォート及び付着助剤ポリマーは、処理された布地の柔軟性を相乗的に向上させ、）（好ましくは、布地は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡、及びコットンテリー織からなる群から選択され、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地は、コットンである）。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．０５～５．０重量％（好ましくは、０．０７５～４．０重量％、より好ましくは０．１～３重量％）の付着助剤ポリマーを含み、付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーは、灰分及び揮発性物質について補正された０．５重量％以上（好ましくは、０．５～５．０重量％、より好ましくは、０．５～４．０重量％、なおより好ましくは、０．７５～２．５重量％、最も好ましくは１～２重量％）（Ｂｕｃｈｉ ＫｊｅｌＭａｓｔｅｒ Ｋ－３７５自動分析装置を使用して測定し、ＡＳＴＭの方法Ｄ－２３６４に記載のように測定した揮発性物質及び灰分について補正した）の、灰分及び揮発性物質について補正したケルダール窒素含有量（ＴＫＮ）を有し、その付着助剤ポリマーは、上記のエステルクォートと組み合わされて、処理された布地の柔軟性を向上させる（好ましくは、エステルクォート及び付着助剤ポリマーは、処理された布地の柔軟性を相乗的に向上させ、）（好ましくは、布地は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡、及びコットンテリー織からなる群から選択され、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地は、コットンである）。
【0016】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、５０，０００～３，０００，０００ダルトン（好ましくは、１００，０００～２，０００，０００ダルトン、より好ましくは、１２５，０００～１，０００，０００ダルトン、なおより好ましくは、１３０，０００～６５０，０００ダルトン、最も好ましくは、１４５，０００～５２５，０００ダルトン）の重量平均分子量を有する。より好ましくは、付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、５０，０００～３，０００，０００ダルトン（好ましくは、１００，０００～２，０００，０００ダルトン、より好ましくは、１２５，０００～１，０００，０００ダルトン、なおより好ましくは、１３０，０００～６５０，０００ダルトン、最も好ましくは、１４５，０００～５２５，０００ダルトン）の重量平均分子量を有し、デキストランポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の９０～９８モル％（好ましくは、９２．５～９７．５モル％、より好ましくは、９３～９７モル％、最も好ましくは、９４～９６モル％）は、α－Ｄ－１，６結合によって接続され、グルコース構造単位の２～１０モル％（好ましくは、２．５～７．５モル％、より好ましくは、３～７モル％、最も好ましくは、４～６モル％）は、α－１，３結合によって接続される。最も好ましくは、付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、５０，０００～３，０００，０００ダルトン（好ましくは、１００，０００～２，０００，０００ダルトン、より好ましくは、１２５，０００～１，０００，０００ダルトン、なおより好ましくは、１３０，０００～６５０，０００ダルトン、最も好ましくは、１４５，０００～５２５，０００ダルトン）の重量平均分子量を有し、デキストランポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の９０～９８モル％（好ましくは、９２．５～９７．５モル％、より好ましくは、９３～９７モル％、最も好ましくは、９４～９６モル％）は、α－Ｄ－１，６結合によって接続され、グルコース構造単位の２～１０モル％（好ましくは、２．５～７．５モル％、より好ましくは、３～７モル％、最も好ましくは、４～６モル％）は、式Ｉに従って、α－１，３結合によって接続され、
【0017】
【化1】
式中、Ｒは、水素、Ｃ１～４アルキル基、及びヒドロキシＣ１～４アルキル基から選択され、デキストランポリマー骨格からの平均分岐は、３無水グルコース単位以下である。
【0018】
好ましくは、デキストランポリマーは、デキストランポリマーの重量に基づいて、０．０１重量％未満のオルタナンを含有する。より好ましくは、デキストランポリマーは、デキストランポリマーの重量に基づいて、０．００１重量％未満のオルタナンを含有する。最も好ましくは、デキストランポリマーは、検出可能限界未満のオルタナンを含有する。
【0019】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、第四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、第四級アンモニウム部分は、デキストランポリマー上のペンダント酸素に結合した式（Ａ）のものであり、
【0020】
【化2】
式中、
【0021】
【化3】
は、デキストランポリマー上のペンダント酸素であり、Ｘは、第四級アンモニウム部分をデキストランポリマー上のペンダント酸素に結合する二価連結基であり（好ましくは、Ｘは、二価炭化水素基から選択され、これは、任意選択的に、（例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エーテル基で）置換されていてもよく、より好ましくは、Ｘは、－ＣＨ２ＣＨ（ＯＲ６）ＣＨ２－基であり、式中、Ｒ６は、水素及びＣ１～４アルキル基からなる群から選択され（好ましくは、水素であり）、最も好ましくは、Ｘは、－ＣＨ２ＣＨ（ＯＨ）ＣＨ２－基である）、式中、各Ｒ４は、Ｃ１～７アルキル基（好ましくは、Ｃ１～３アルキル基、より好ましくは、メチル基及びエチル基、最も好ましくは、メチル基）からなる群から独立して選択され、Ｒ５は、Ｃ１～２２アルキル基（好ましくは、Ｃ１～３アルキル基及びＣ６～２２アルキル基、より好ましくは、メチル基及びエチル基、最も好ましくは、メチル基からなる群から選択される）からなる群から選択される。より好ましくは、付着助剤ポリマーは、カチオン性デキストランポリマーであり、カチオン性デキストランポリマーは、第四級アンモニウム基で官能化されたデキストランポリマーを含み、第四級アンモニウム基は、デキストランポリマー上のペンダント酸素に結合した式（Ｂ）の四級アンモニウム部分からなる群から選択され、
【0022】
【化4】
式中、Ｒ６は、水素及びＣ１～４アルキル基からなる群から選択され（好ましくは、水素であり）、各Ｒ７は、独立して、メチル基及びエチル基からなる群から選択される（好ましくは、メチル基である）。
【0023】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、０．００１ｍｅｑ／グラム未満（好ましくは、０．０００１ｍｅｑ／グラム未満、より好ましくは、０．００００１ｍｅｑ／グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満）のアルデヒド官能基を含む。
【0024】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、０．１％未満（好ましくは、０．０１％未満、より好ましくは、０．００１％未満、最も好ましくは、検出可能限界未満）の、β－１，４連結である付着助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含む。
【0025】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、０．１％未満（好ましくは、０．０１％未満、より好ましくは、０．００１％未満、最も好ましくは、検出可能限界未満）の、β－１，３連結である付着助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含む。
【0026】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、０．００１ｍｅｑ／グラム未満（好ましくは、０．０００１ｍｅｑ／グラム未満、より好ましくは、０．００００１ｍｅｑ／グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満）の官能基を含むシリコーンを含む。
【0027】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、香料を任意選択的に更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．０５～１０重量％（好ましくは、０．１～５重量％、最も好ましくは、０．１～３重量％）の香料を更に含む。なおより好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．０５～１０重量％（好ましくは、０．１～５重量％、最も好ましくは、０．１～３重量％）の香料を更に含み、前記香料は、ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、リモネン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、０．０５～１０重量％（好ましくは、０．１～５重量％、最も好ましくは、０．１～３重量％）の香料を更に含み、前記香料は、シトロネロールを含む。
【0028】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、洗浄界面活性剤を更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～８９．９重量％（好ましくは、５～７５重量％、より好ましくは、１０～６０重量％、最も好ましくは、１５～３０重量％）の洗浄界面活性剤を更に含む。なおより好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、５～８９．９重量％（好ましくは、５～７５重量％、より好ましくは、１０～６０重量％、最も好ましくは、１５～３０重量％）の洗浄界面活性剤を更に含み、その洗浄界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更になおより好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、５～８９．９重量％（好ましくは、５～７５重量％、より好ましくは、１０～６０重量％、最も好ましくは、１５～３０重量％）の洗浄界面活性剤を更に含み、その洗浄界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、布地ケア配合物の重量に基づいて、５～８９．９重量％（好ましくは、５～７５重量％、より好ましくは、１０～６０重量％、最も好ましくは、１５～３０重量％）の洗浄界面活性剤を更に含み、その洗浄界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネートと、ラウリルエトキシ硫酸ナトリウムと、非イオン性アルコールエトキシレートとの混合物を含む。
【0029】
アニオン性界面活性剤としては、アルキルスルフェート、アルキルベンゼンスルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルポリエトキシスルフェート、アルコキシル化アルコール、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、オレフィンスルホン酸、オレフィンスルホネート、アルファ－スルホカルボキシレート、アルファ－スルホカルボキシレートのエステル、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、脂肪酸のスルフェート、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、アルキルフェノール、アルキルフェノールポリエトキシエーテルスルフェート、２－アクリルオキシ－アルカン－１－スルホン酸、２－アクリルオキシ－アルカン－１－スルホネート、ベータ－アルキルオキシアルカンスルホン酸、ベータ－アルキルオキシアルカンスルホネート、アミンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましいアニオン性界面活性剤としては、Ｃ８～２０アルキルベンゼンスルフェート、Ｃ８～２０アルキルベンゼンスルホン酸、Ｃ８～２０アルキルベンゼンスルホネート、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、α－オレフィンスルホン酸、α－オレフィンスルホネート、アルコキシル化アルコール、Ｃ８～２０アルキルフェノール、アミンオキシド、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましいアニオン性界面活性剤としては、Ｃ１２～１６アルキルベンゼンスルホン酸、Ｃ１２～１６アルキルベンゼンスルホネート、Ｃ１２～１８パラフィンスルホン酸、Ｃ１２～１８パラフィンスルホネート、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0030】
非イオン性界面活性剤としては、第二級アルコールエトキシレート、エトキシル化２－エチルヘキサノール、エトキシル化された種子油、ブタノールキャップされたエトキシル化２－エチルヘキサノール、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい非イオン性界面活性剤としては、第二級アルコールエトキシレートが挙げられる。
【0031】
カチオン性界面活性剤としては、第四級界面活性化合物が挙げられる。好ましいカチオン性界面活性剤としては、アンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ヨードニウム基、及びアルソニウム基のうちの少なくとも１つを有する第四級界面活性化合物が挙げられる。より好ましいカチオン性界面活性剤としては、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも１つが挙げられる。なおより好ましいカチオン性界面活性剤としては、Ｃ１６～１８ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、Ｃ８～１８アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びジタロージメチルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも１つが挙げられる。最も好ましいカチオン性界面活性剤としては、ジタロージメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0032】
両性界面活性剤としては、ベタイン、アミンオキシド、アルキルアミドアルキルアミン、アルキル置換アミンオキシド、アシル化アミノ酸、脂肪族第四級アンモニウム化合物の誘導体、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい両性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。より好ましい両性界面活性剤としては、８～１８個の炭素原子を有する長鎖基を有する脂肪族第四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。なおより好ましい両性界面活性剤としては、Ｃ１２～１４アルキルジメチルアミンオキシド、３－（Ｎ，Ｎ－ジメチル－Ｎ－ヘキサデシル－アンモニオ）プロパン－１－スルホネート、３－（Ｎ，Ｎ－ジメチル－Ｎ－ヘキサデシルアンモニオ）－２－ヒドロキシプロパン－１－スルホネートのうちの少なくとも１つが挙げられる。最も好ましい両性界面活性剤としては、Ｃ１２～１４アルキルジメチルアミンオキシドのうちの少なくとも１つが挙げられる。
【0033】
本発明の布地ケア配合物は、任意選択的に、ビルダー（例えば、クエン酸ナトリウム）、ヒドロトロープ（例えば、エタノール、プロピレングリコール）、酵素（例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ）、防腐剤、蛍光増白剤、染料、添加ポリマー、レオロジー調整剤、懸濁剤、他の布地柔軟仕上げ剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される添加剤を更に含む。
【0034】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～１０重量％（好ましくは、１～１０重量％、より好ましくは、２～８重量％、最も好ましくは、５～７．５重量％）のヒドロトロープを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～１０重量％（好ましくは、１～１０重量％、より好ましくは、２～８重量％、最も好ましくは、５～７．５重量％）のヒドロトロープを更に含み、そのヒドロトロープは、アルキルヒドロキシド；グリコール、尿素；モノエタノールアミン；ジエタノールアミン；トリエタノールアミン；キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、及びクメンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルカノールアンモニウム塩；それらの塩；及びそれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～１０重量％（好ましくは、１～１０重量％、より好ましくは、２～８重量％、最も好ましくは、５～７．５重量％）のヒドロトロープを更に含み、そのヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、キシレンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸カルシウム、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更になおより好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～１０重量％（好ましくは、１～１０重量％、より好ましくは、２～８重量％、最も好ましくは、５～７．５重量％）のヒドロトロープを更に含み、そのヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、及びキシレンスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも１つを含む。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～１０重量％（好ましくは、１～１０重量％、より好ましくは、２～８重量％、最も好ましくは、５～７．５重量％）のヒドロトロープを更に含み、そのヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、及びキシレンスルホン酸ナトリウムの混合物である。
【0035】
好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～３０重量％（好ましくは、０．１～１５重量％、より好ましくは、１～１０重量％）のビルダーを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～３０重量％（好ましくは、０．１～１５重量％、より好ましくは、１～１０重量％）のビルダーを更に含み、そのビルダーは、無機ビルダー（例えば、トリポリホスフェート、ピロホスフェート）、アルカリ金属炭酸塩、ホウ酸塩、重炭酸塩、水酸化物、ゼオライト、クエン酸塩（例えば、クエン酸ナトリウム）、ポリカルボキシレート、モノカルボキシレート、アミノトリスメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸の塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸の塩、ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホン酸）、ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホン酸）の塩、エチレンジアミンテトラエチレン－ホスホン酸、エチレンジアミンテトラエチレン－ホスホン酸の塩、オリゴマーホスホネート、ポリマーホスホネート、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア配合物は、布地ケア配合物の重量に基づいて、０～３０重量％（好ましくは、０．１～１５重量％、より好ましくは、１～１０重量％）のビルダーを更に含み、そのビルダーは、クエン酸塩（好ましくは、クエン酸ナトリウム）を含む。
【0036】
本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、本発明の布地ケア配合物を提供することと、浴水を提供することと、その浴水及び布地ケア配合物を洗濯物（好ましくは、その洗濯物は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡及びコットンテリー織からなる群から選択される布地であり、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地はコットンである）に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含む。より好ましくは、本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物（好ましくは、前記洗濯物は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡及びコットンテリー織からなる群から選択される布地であり、より好ましくは、布地は、コットンを含有し、最も好ましくは、布地は、コットンである）を提供することと、本発明の布地ケア配合物を提供することと、浴水を提供することと、その浴水及び布地ケア配合物を前記洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含み、付着助剤ポリマーは、エステルクォートと組み合わせて、処理された洗濯物の柔軟性を向上させる（好ましくは、エステルクォート及び付着助剤ポリマーは、処理された洗濯物の柔軟性を相乗的に向上させ、）（好ましくは、洗濯物は、コットンインターロック、コットン、ポリコットン混紡及びコットンテリー織からなる群から選択され、より好ましくは、洗濯物は、コットンを含有し、最も好ましくは、洗濯物は、コットンである）。
【0037】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0038】
実施例における修飾炭水化物ポリマーを、以下のように特徴付けた。
【0039】
揮発性物質及び灰分含有量（塩化ナトリウムとして測定）を、ＡＳＴＭの方法Ｄ－２３６４に記載されているように決定した。
【0040】
総ケルダール窒素含有量（total Kjeldahl nitrogen content、ＴＫＮ）は、Ｂｕｃｈｉ ＫｊｅｌＭａｓｔｅｒ Ｋ－３７５自動ケルダールアナライザーを使用して２回測定した。ＴＫＮ値を、揮発性物質及び灰分について補正した。
【0041】
実施例Ｓ１：カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等化添加漏斗と、撹拌パドル及びモータと、Ｊ－ＫＥＭコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた５００ｍＬの四つ口丸底フラスコに、デキストラン（３０．３３ｇ、Ａｌｄｒｉｃｈ製品番号Ｄ４８７６）及び脱イオン水（１６０．７５ｇ）を装入した。添加漏斗に、２，３－エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの７０％水溶液（２７．１３ｇ、ＳＫＷ ＱＵＡＢ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓから入手可能なＱＵＡＢ（登録商標）１５１）を仕込んだ。デキストランが脱イオン水に溶解するまで、フラスコの内容物を撹拌した。内容物を撹拌しながら、装置を窒素でパージして、系内に取り込まれたあらゆる酸素を排出した。窒素流量は、１秒当たり約１気泡であった。混合物を、１時間にわたり、撹拌しながら窒素でパージした。プラスチックシリンジを使用して、２５％の水酸化ナトリウム水溶液（４．７６ｇ）を、窒素下で撹拌しながらフラスコの内容物に数分間にわたって添加した。次いで、フラスコの内容物を、窒素下で３０分間撹拌させた。次いで、添加漏斗の内容物を、撹拌を継続しながら窒素下で数分間かけてフラスコの内容物に滴下して投入した。滴下漏斗の内容物をフラスコの内容物に移した後、混合物を５分間撹拌させた。次いで、５５℃に設定したＪ－ＫＥＭコントローラを使用して制御された加熱マントルで、フラスコの内容物を加熱した。フラスコの内容物を５５℃まで加熱し、９０分間維持した。次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を室温まで冷却した。フラスコの内容物が室温に達したとき、酢酸（２．５０ｇ）をシリンジを介してフラスコの内容物に滴下添加し、フラスコの内容物を５分間撹拌した。ポリマーを、過剰量のメタノールで水溶液の非溶媒沈殿によって回収した。次いで、沈殿したカチオン性デキストランポリマーをブフナー漏斗を通して濾過することによって回収し、真空中で５０℃にて一晩乾燥させた。生成物である分岐鎖カチオン性デキストランポリマーは、オフホワイトの固体（２４．３ｇ）であり、揮発性物質含有量は３．６５％、灰分含有量（塩化ナトリウムとして）は０．３７％であった。揮発性物質及び灰分は、ＡＳＴＭの方法Ｄ－２３６４に記載されているようにして測定した。ケルダール窒素含有量は、Ｂｕｃｈｉ ＫｊｅｌＭａｓｔｅｒ Ｋ－３７５自動分析装置を使用して測定され、１．４１％（揮発性物質及び灰分について補正）であることが見出され、これは、０．１９のトリメチルアンモニウム置換度（ＣＳ）に対応する。生成物であるカチオン性デキストランポリマーの重量平均分子量ＭＷは、１，８２０，０００ダルトンであった。
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等化添加漏斗と、撹拌パドル及びモータと、Ｊ－ＫＥＭコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた５００ｍＬの四つ口丸底フラスコに、デキストラン（３０．３３ｇ、Ａｌｄｒｉｃｈ製品番号Ｄ４８７６）及び脱イオン水（１６０．７５ｇ）を装入した。添加漏斗に、２，３－エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの７０％水溶液（２７．１３ｇ、ＳＫＷ ＱＵＡＢ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓから入手可能なＱＵＡＢ（登録商標）１５１）を仕込んだ。デキストランが脱イオン水に溶解するまで、フラスコの内容物を撹拌した。内容物を撹拌しながら、装置を窒素でパージして、系内に取り込まれたあらゆる酸素を排出した。窒素流量は、１秒当たり約１気泡であった。混合物を、１時間にわたり、撹拌しながら窒素でパージした。プラスチックシリンジを使用して、２５％の水酸化ナトリウム水溶液（４．７６ｇ）を、窒素下で撹拌しながらフラスコの内容物に数分間にわたって添加した。次いで、フラスコの内容物を、窒素下で３０分間撹拌させた。次いで、添加漏斗の内容物を、撹拌を継続しながら窒素下で数分間かけてフラスコの内容物に滴下して投入した。滴下漏斗の内容物をフラスコの内容物に移した後、混合物を５分間撹拌させた。次いで、５５℃に設定したＪ－ＫＥＭコントローラを使用して制御された加熱マントルで、フラスコの内容物を加熱した。フラスコの内容物を５５℃まで加熱し、９０分間維持した。次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を室温まで冷却した。フラスコの内容物が室温に達したとき、酢酸（２．５０ｇ）をシリンジを介してフラスコの内容物に滴下添加し、フラスコの内容物を５分間撹拌した。ポリマーを、過剰量のメタノールで水溶液の非溶媒沈殿によって回収した。次いで、沈殿したカチオン性デキストランポリマーをブフナー漏斗を通して濾過することによって回収し、真空中で５０℃にて一晩乾燥させた。生成物である分岐鎖カチオン性デキストランポリマーは、オフホワイトの固体（２４．３ｇ）であり、揮発性物質含有量は３．６５％、灰分含有量（塩化ナトリウムとして）は０．３７％であった。揮発性物質及び灰分は、ＡＳＴＭの方法Ｄ－２３６４に記載されているようにして測定した。ケルダール窒素含有量は、Ｂｕｃｈｉ ＫｊｅｌＭａｓｔｅｒ Ｋ－３７５自動分析装置を使用して測定され、１．４１％（揮発性物質及び灰分について補正）であることが見出され、これは、０．１９のトリメチルアンモニウム置換度（ＣＳ）に対応する。生成物であるカチオン性デキストランポリマーの重量平均分子量ＭＷは、１，８２０，０００ダルトンであった。
【0042】
比較例ＣＦ１～ＣＦ４及び実施例Ｆ１：布地ケア配合物
表１に記載される配合物を有する布地ケア配合物を、比較例ＣＦ１～ＣＦ４及び実施例Ｆ１のそれぞれにおいて、標準的な洗濯配合物調製手順によって調製した。
表１に記載される配合物を有する布地ケア配合物を、比較例ＣＦ１～ＣＦ４及び実施例Ｆ１のそれぞれにおいて、標準的な洗濯配合物調製手順によって調製した。
【0043】
【表1】
【0044】
布地の柔軟性
比較例ＣＦ１～ＣＦ４及び実施例Ｆ１の布地ケア配合物の布地柔軟化性能を、Ｋｅｎｍｏｒｅブランドのトップロード式洗濯機において、ノーマル／レギュラー設定で、中負荷設定及び華氏７０度に設定した温度で評価した。一般的な洗濯洗剤（３２．２ｇ）を、洗浄サイクル用に添加し、比較例ＣＦ１～ＣＦ４又は実施例Ｆ１の布地ケア配合物（２５ｇ）をすすぎサイクルの開始時に添加した。各試験で処理された布地物品は、２枚のコットンテリー織タオルと、総負荷重量を６ポンドにするためのバラストからなっていた。ひとたび洗濯機のサイクルが完了したら、全バラストを洗濯機から取り出し、乾燥するまで高温で回転式乾燥機で乾燥させた。分析の前に、コットンテリー織タオルを、温度及び湿度チャンバ内で、２１℃及び相対湿度６５％で２４時間コンディショニングした。コンディショニング後、各コットンテリー織タオルからの少なくとも４片の小切れを、Ｐｈａｂｒｏｍｅｔｅｒ（登録商標）システムを使用して分析して、柔軟性を評価した。結果を、表２～３に示す。
比較例ＣＦ１～ＣＦ４及び実施例Ｆ１の布地ケア配合物の布地柔軟化性能を、Ｋｅｎｍｏｒｅブランドのトップロード式洗濯機において、ノーマル／レギュラー設定で、中負荷設定及び華氏７０度に設定した温度で評価した。一般的な洗濯洗剤（３２．２ｇ）を、洗浄サイクル用に添加し、比較例ＣＦ１～ＣＦ４又は実施例Ｆ１の布地ケア配合物（２５ｇ）をすすぎサイクルの開始時に添加した。各試験で処理された布地物品は、２枚のコットンテリー織タオルと、総負荷重量を６ポンドにするためのバラストからなっていた。ひとたび洗濯機のサイクルが完了したら、全バラストを洗濯機から取り出し、乾燥するまで高温で回転式乾燥機で乾燥させた。分析の前に、コットンテリー織タオルを、温度及び湿度チャンバ内で、２１℃及び相対湿度６５％で２４時間コンディショニングした。コンディショニング後、各コットンテリー織タオルからの少なくとも４片の小切れを、Ｐｈａｂｒｏｍｅｔｅｒ（登録商標）システムを使用して分析して、柔軟性を評価した。結果を、表２～３に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【国際調査報告】