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特表2024-513758体重減少を促進するためのパラキサンチンに基づく組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】体重減少を促進するためのパラキサンチンに基づく組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/10 20160101AFI20240319BHJP
【FI】
A23L33/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558418
(86)(22)【出願日】2022-03-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022021384
(87)【国際公開番号】W WO2022204180
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/164,220
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/164,477
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523360256
【氏名又は名称】ピーエックス・アイエヌジー,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】パーピュラ,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ジャガー,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ウェルズ,ショーン
(72)【発明者】
【氏名】リャオ,カイリン
【テーマコード(参考)】
4B018
【Fターム(参考)】
4B018MD07
4B018MD18
4B018MD59
4B018MD61
4B018ME01
(57)【要約】
約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することによって、被験体における体重減少を促進するための方法を、本明細書に開示する。特定の観点において、パラキサンチンは、約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる観点において、パラキサンチンは、約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。特定の態様によれば、体重減少は、被験体において熱産生を誘導することによって促進される。さらなる態様において、体重減少は、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される。特定の実施形態によれば、被験体への組成物の投与は、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体における体重減少を促進するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
体重減少が、被験体において熱産生を誘導することによって促進される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
組成物が、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビンおよびダイダイからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
体重減少が被験体における食欲の抑制によって促進され、被験体への組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%抑制する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
体重減少が、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
被験体への組成物の投与が、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
被験体における安静時エネルギー消費量が少なくとも約15%増加する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
組成物が、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチド、カテコール、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
さらに、被験体のカロリー摂取量を制限することを含み、被験体における体重減少の量が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きく、被験体における脂肪減少と筋肉減少の比が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
被験体にカフェインを投与しない、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
被験体における食欲を抑制するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む、前記方法。
【請求項14】
組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%低下させる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
被験体にカフェインを投与しない、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
被験体における尊大さを増大させるための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することを含む、前記方法。
【請求項17】
パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
組成物が、オメガ-3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB、タンパク質、セレン、糖のような消化が早い炭水化物、ビタミンK、カルシウム、ビタミンA、アシュワガンダ(Withania somnifera)、アセチルコリン、アセチルL-カルニチン、チロシン、N-アセチル-L-チロシン、エルゴチオネイン、トリプトファン、5-HTP、アルギニン、シトルリン、ノルバリン、GABA、ドーパ(ベルベットビーン)、カンナ、L-テアニン、ホスファチジルコリン、α-GPC(L-αグリセリルホスホリルコリン)、シチコリン(シチジン二リン酸コリン(CPDコリン))、重酒石酸コリン、Bacopa Monnieri、ホスファチジルセリン、ピロカルピン、およびセビメリン Amburana cearensis、Lippia sidoides、Paullinia cupana、Plathymiscium floribundum、クルクミノイド、カフェイン、クレアチン、およびSolanum asperumからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
被験体への組成物の投与が、被験体における尊大さを少なくとも約20%増大させる、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
被験体における脂肪減少を促進するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することを含む、前記方法。
【請求項22】
パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
被験体にカフェインを投与しない、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
脂肪減少が、被験体において熱産生を誘導することによって促進される、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
組成物が、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビン、カテコール、EGCG、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールおよびダイダイからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
脂肪減少が被験体における食欲の抑制によって促進される、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
被験体への組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%抑制する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
被験体への組成物の投与が、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
組成物が、フェヌグリーク、グルコマンナン、ギムネマ・シルベスタ、5-HTP、Caralluma fimbriata、緑茶抽出物、共役リノール酸、ガルシニア・カンボジア、およびイェルバ・マテからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
脂肪減少が、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
組成物が、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチドおよびオクタコサノールからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
さらに、被験体のカロリー摂取量を制限することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
被験体における脂肪減少の量が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きい、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
被験体における脂肪減少と筋肉減少の比が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい、請求項33に記載の方法。




















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願(1以上)の相互参照
[001]本出願は、2021年3月22日に出願された「PARAXANTHINE-BASED COMPOSITIONS FOR PROMOTING WEIGHT LOSS,」と題する米国仮出願第63/164220号および2021年3月22日に出願された「PARAXANTHINE-BASED COMPOSITIONS FOR PROMOTING SWAGGER」と題する米国仮出願第63/164477号の優先権を主張するものであり、該仮出願の各々を、35 U.S.C. §119(e)の下で全体として参照により本明細書に援用する。
技術分野
[002]開示する技術は一般に、体重減少のサポート、および/または体組成の改善、および/または熱産生の増大による脂肪減少、および/または食欲の抑制、および/または脂肪分解の増大において使用するために、パラキサンチンを単独および組み合わせで使用するための組成物、方法およびシステムに関する。より詳細には、本開示は、合成的に生成されるか天然源に由来するかにかかわらず、パラキサンチンおよび他の化合物、ならびに、生理学的利益を提供するためのこれらの化合物の使用に関し、該生理学的利益は、パラキサンチン濃度ならびに相乗剤およびアンタゴニストの存在に応じて変動する可能性がある。
【背景技術】
【0002】
[003]肥満は西欧諸国において重大な問題であり、その有病率の推定値は中年人口の30%~50%である。過体重(ボディマス指数(BMI)が25kg/m以上の人と定義される)および肥満(BMIが30kg/m以上の人と定義される)の米国人は1960年以降増え続けており、この傾向は減速していない。今日、成人米国人の約64.5%(約1億9900万人)が過体重または肥満に分類されている。肥満を有する人の数が増加し続け、肥満の健康への悪影響についてより多くのことが学ばれるにつれて、肥満はますます懸念されるようになってきている。肥満は、2型糖尿病、心臓病、およびいくつかの癌をもたらす可能性がある。毎年、肥満は米国において少なくとも300000例の死亡を引き起こし、肥満を有する成人米国人の医療費は、1470億ドルを超える。当技術分野において、体重減少をより効果的に達成するための組成物および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
[004]約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することによって、被験体における体重減少を促進するための方法を、本明細書に開示する。特定の観点において、パラキサンチンは、約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる観点において、パラキサンチンは、約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。
【0004】
[005]特定の態様によれば、体重減少は、被験体において熱産生を誘導することによって促進される。特定の代表的な実施形態において、組成物はさらに、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビン、カテコール、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノール、およびダイダイからなるリストから選択される1以上の化合物を含む。
【0005】
[006]特定の態様において、体重減少は、被験体における食欲の抑制によって促進され、被験体への組成物の投与は、被験体における食欲を少なくとも約30%抑制する。
[007]さらなる態様において、体重減少は、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される。特定の実施形態によれば、被験体への組成物の投与は、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる。
【0006】
[008]特定の態様において、被験体における安静時エネルギー消費量は少なくとも約15%増加する。これらの態様のある特定の実施形態において、組成物は、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチドおよびオクタコサノールからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む。
【0007】
[009]特定の態様によれば、本方法は、被験体のカロリー摂取量を制限することをさらに包含する。これらの態様の代表的な実施形態において、被験体における体重減少の量は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きく、被験体における脂肪減少と筋肉減少の比は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい。
【0008】
[010]特定の態様によれば、被験体にカフェインを投与しない。代表的な実施形態において、被験体はカフェインの消費を控える。
[011]さらに、被験体における食欲を抑制するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む方法を、本明細書に開示する。特定の実施形態によれば、組成物の投与は、被験体における食欲を少なくとも約30%低下させる。特定の態様実施形態では、被験体にカフェインを投与しない。
【0009】
[012]さらに、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することによって、被験体における尊大さ(swagger)を増大させる方法を、本明細書に開示する。特定の態様において、パラキサンチンは約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる実施形態において、パラキサンチンは約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。
【0010】
[013]特定の実施形態によれば、組成物は、オメガ-3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB、タンパク質、セレン、糖のような消化が早い炭水化物、ビタミンK、カルシウム、ビタミンA、アシュワガンダ(Withania somnifera)、アセチルコリン、アセチルL-カルニチン、チロシン、N-アセチル-L-チロシン、エルゴチオネイン、トリプトファン、5-HTP、アルギニン、シトルリン、ノルバリン、GABA、ドーパ(ベルベットビーン(Velvet Bean))、カンナ(Kanna)、L-テアニン、ホスファチジルコリン、α-GPC(L-αグリセリルホスホリルコリン)、シチコリン(シチジン二リン酸コリン(CPDコリン))、重酒石酸コリン、Bacopa Monnieri、ホスファチジルセリン、ピロカルピン、およびセビメリン Amburana cearensis、Lippia sidoides、Paullinia cupana、Plathymiscium floribundum、クルクミノイド、カフェイン、クレアチン、およびSolanum asperumからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む。代表的な実施形態において、被験体への組成物の投与は、被験体における尊大さを少なくとも約20%増大させる。
【0011】
[014]複数の態様を開示するが、本開示のさらに他の態様は、開示する組成物、システムおよび方法の例示的態様を示して説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。理解されるように、開示する組成物、システムおよび方法は、すべて本開示の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな明白な観点で修正することができる。したがって、図面および詳細な説明は、事実上の例示であって、それらに限定されると見なすべきでない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[015]本発明の少なくとも1つの態様について詳細に説明する前に、本発明が、その出願において、構成の詳細、および以下の説明に記載するかまたは図面に例示する構成要素の配列に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の形態が可能であり、さまざまな方法で実施および実行することができる。また、本明細書で採用される表現および専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定とみなすべきではないことを理解されたい。
【0013】
[016]本明細書では、範囲を、「約」1つの特定値から、および/または「約」別の特定値までとして表すことができる。そのような範囲が表される場合、さらなる観点は、1つの特定値から、および/または他の特定値までを包含する。同様に、先行詞「約」の使用によって値が近似値として表される場合、特定の値はさらなる観点を形成することが理解されよう。さらに、範囲のそれぞれの端点は、もう一方の端点との関連において重要な意味があり、且つ、もう一方の点とは独立した意味を有していることが理解されよう。また、本明細書にはいくつかの値が開示されており、各値は、その値自体に加えて、「約」その特定値として本明細書に開示されていることも理解される。例えば、「10」という値が開示されている場合、「約10」も開示されている。また、2つの特定構成単位の間の各構成単位も開示されていると理解される。例えば、10と15が開示されている場合、11、12、13および14もすべて開示されている。
【0014】
[017]本明細書で使用される場合、「被験体」という用語は、投与の標的、例えば、被験体をさす。したがって、本明細書に開示される方法の被験体は、哺乳類、魚類、鳥類、爬虫類、または両生類などの脊椎動物であることができる。あるいは、本明細書に開示される方法の被験体は、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモットまたはげっ歯類であることができる。この用語は、特定の年齢または性別を示さない。したがって、成体および新生児の被験体、ならびに胎児は、雄性であるか雌性であるかにかかわらず、包含されることが意図される。一観点において、被験体は哺乳類である。患者は、疾患または障害に罹患している被験体をさす。「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学的被験体を包含する。開示する方法のいくつかの観点において、被験体は、投与段階に先立ち、1以上の体重障害の治療が必要であると診断されている。開示する方法のいくつかの観点において、被験体は、投与段階に先立ち、体重減少を増加させる必要があると診断されている。
【0015】
[018]「過体重」という用語は、個体が、25kg/m2より大きく30kg/m2未満のBMIを有する状態として定義される。「過体重」および「前肥満」という用語は、互換的に使用される。
【0016】
[019]本明細書で使用される場合、「肥満」という用語は、個体が30kg/m2以上のBMIを有する状態として定義される。WHO定義によれば、肥満という用語は、以下のように分類することができる:「クラスI肥満」という用語は、BMIが30kg/m2以上であるが35kg/m2未満である状態であり;「クラスII肥満」という用語は、BMIが35kg/m2以上であるが40kg/m2未満である状態であり;「クラスIII肥満」という用語は、BMIが40kg/m2以上である状態である。
【0017】
[020]本明細書で使用される場合、「管理する」、「管理している」および「管理」という用語は、肥満、脂肪異栄養症、糖尿病またはメタボリックシンドローム、線維症および癌などの脂肪関連体組成または体重障害の罹患歴のある患者における、そのような疾患、障害または状態の再発の予防、遅延、または重症度の低減を包含する。この用語は、肥満、脂肪異栄養症、糖尿病またはメタボリックシンドローム、線維症および癌などの脂肪関連体組成または体重障害の閾値、発生および/または持続時間を調節すること、または患者が脂肪関連体組成または体重障害にどのように応答するかを変化させることを包含する。
【0018】
[021]本明細書で使用される場合、「有効量(effective amount)」および「有効な量(amount effective)」という用語は、望ましい結果を達成するのに十分な量、または望ましくない状態に対し効果を有するのに十分な量をさす。例えば、「治療的有効量」は、望ましい治療結果を達成するのに十分な量、または望ましくない症状に対して効果を有するのに十分であるが、一般に許容できない有害な副作用を引き起こすのには不十分な量をさす。任意の特定の患者のための特定の治療的に有効な用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;採用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事;投与時間;投与経路;採用される特定の化合物の排泄率;治療期間;採用される特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用される薬物、および医学分野で周知の同様の因子を含む、さまざまな因子に依存する。例えば、望ましい治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで化合物の用量を開始し、望ましい効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは、十分に当技術分野の範囲内である。必要に応じて、有効1日用量を、投与の目的のために複数の用量に分割することができる。したがって、単回用量組成物は、1日用量を構成するための量またはその約数を含有することができる。投与量は、あらゆる禁忌の場合には個々の医師よって調節可能である。投与量は変動することができ、1日または数日間、1日あたり1回または複数回用量投与で投与することができる。所定のクラスの医薬製品に関する適切な投与量についての文献に、ガイダンスを見出すことができる。他のさまざまな観点では、調製物を「予防的有効量」、すなわち、疾患または状態の予防に有効な量で、投与することができる。
【0019】
[022]本明細書で使用される場合、「診断された」という用語は、当業者、例えば、医師による身体検査を受けていて、本明細書に開示する化合物、組成物または方法によって診断または治療され得る状態を有することが見出されていることを意味する。例えば、「肥満と診断された」は、当業者、例えば、医師による身体検査を受けていて、体重を減少させることができる化合物または組成物によって診断または治療することができる状態を有することが見出されていることを意味する。さらなる例として、「体重減少の必要があると診断された」とは、当業者、例えば、医師による身体検査を受けていて、体脂肪の過剰を特徴とする状態、または体脂肪の減少が被験体にとって有益である他の疾患を有することが見出されていることをさす。そのような診断は、本明細書に記載するように、肥満、メタボリックシンドロームなどのような障害に関連する可能性がある。
【0020】
[023]本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目(item)または結果の範囲または程度が、完全またはほぼ完全であることをさす。例えば、「実質的に」包囲された物体は、物体が完全に包囲されているか、ほぼ完全に包囲されていることを意味する。絶対的完全性からの正確な許容可能な逸脱度は、場合によっては特定の状況に依存し得る。しかしながら、一般的に言えば、完了に近いと、絶対的で完全な完了が得られた場合と同様の全体的な結果を有するようになるであろう。「実質的に」の使用は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目または結果の完全またはほぼ完全な欠如をさすために否定的な意味合いで使用される場合に、同等に適用可能である。例えば、粒子を実質的に含まない組成物は、完全に粒子を欠いているか、または、ほぼ完全に粒子を欠いていて、その影響は、完全に粒子を欠いている場合と同じである。言い換えれば、ある成分または要素を実質的に含まない組成物は、測定可能な影響がない限り、そのような項目を依然として実際に含有し得る。
【0021】
[024]本明細書で使用される場合、「相乗作用」またはその文法的変異は、2以上の活性化合物の組合せにおいて遭遇する協同作用を意味し、包含する。ここで、2以上の活性化合物の組み合わされた活性は、それぞれの活性化合物単独の活性の合計を超える。「相乗的有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、上記で定義された相乗作用を提供する2以上の活性化合物の量を意味し、包含する。
【0022】
[025]本開示は、パラキサンチンを含む化学組成物使用に関する。特定の態様において、組成物は、複数の望ましい効果を提供するために、パラキサンチン同族体(congener)または類似体などの他の化学物質を含む。パラキサンチン類似体としては、限定されるものではないが、カフェイン、メチルカフェイン、テオブロミン、テオフィリン、リベリンおよびメチルリベリン、ならびにそれらの変形体(variant)を挙げることができる。他の適した活性物質としては、カプサイシン、Aframomum Melegueta抽出物(天国の粒)、緑茶抽出物、ヨヒンビン、ブラックペッパー果実抽出物、カイエンペッパー果実抽出物、フコキサンチン、MCT類のようなケトン原性生物活性物質、脂肪分解消化酵素と組み合わせたオメガ-3類、緑茶抽出物Camellia Sinensis、7-ケト(3-アセチル-7-オキソ-デヒドロエピアンドロステロン)、アフリカマンゴー(Irvingia gabonensis)、脱カフェインした生コーヒー豆抽出物、ナリンギン、ヘスペリジン、生コーヒー豆抽出物(Coffea arabica、Coffea canephora、Coffea robusta)、ダイダイ抽出物(Citrus aurantium-アミン p-シネフリン)、Crocus sativus L抽出物(サフラン・スティグマ(saffron stigma))、グルコマンナン、ピコリン酸クロム、共役リノール酸、PHGG繊維、β-グルカン、Hoodia gordonii、Irvingia gabonensis、フォルスコリン、ラズベリーケトン、キトサン、シロインゲンマメ抽出物、ガルシニア・カンボジア、アシュワガンダ抽出物、カバカバ、L-チロシン、5-HTP、N-アセチル-チロシン、メラトニン、マグノリア樹皮、バレリアンとホップ、Rhodiola Rosea、Apocynum venetum、サフラン、アグマチン、Salvia Sclarea (クラリセージ)、ビタミンB1/B6/B12、Rhodiola Rosea、CoQ10、シトルリン、ビート根粉末、ガイアハーブ(Gaia herb)、ガラナ抽出物、高麗人参抽出物、D-リボース、カテコール類、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールなどのような1以上の体重減少をサポートする化合物を挙げることができる。
【0023】
[026]特定の態様において、開示する組成物はニュートラシューティカル(nutraceutical)組成物である。本開示の代表的なニュートラシューティカル組成物は、独立した組成物として、あるいは食品、機能性食品、飲料、バー、食用香味料、医療食、食物サプリメント(dietary supplement)または薬草製品中の栄養成分または生物活性成分として、製剤化または使用することができる。当技術分野において一般に許容されている媒体としては、それに関し医薬的またはニュートラシューティカル的に許容しうるすべての担体、希釈剤または賦形剤が挙げられる。
【0024】
[027]パラキサンチンは、投与量に応じて多種多様な効果を示す。他の成分の存在により、その効果を調節することもできる。それは、脂肪分解、熱産生、および/または食欲低下を改善するために用いることができる。一態様において、パラキサンチンは、食欲を低下させることによって体重減少を促進するために使用することができ、抗酸化剤および抗炎症剤として作用することができる。パラキサンチンは、これらの効果の1以上を増強するために経皮的に使用することができる。他の態様において、発酵による天然のものか、合成されたものかのいずれかのパラキサンチンを約2mg~約800mg含む食物サプリメントを提供する。他の態様において、体組成を改善するために脂肪分解による体重減少および/または脂肪減少をサポートするための栄養サプリメント(nutritional supplement)を提供する。したがって、本開示の目的は、被験体の体組成に複数の好ましい効果を付与することができるパラキサンチンを包含する組成物を提供することである。本開示の他の目的は、パラキサンチンの同族体、誘導体および反復体(iteration)ならびにパラキサンチンの合成の化学的等価体を提供することである。本開示の他の目的は、凝集パラキサンチン、パラキサンチン塩、マイクロカプセル化、リポソーム型またはエステル化パラキサンチンを提供することである。本開示の他の目的は、グリセリド、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ラウロイルマクロゴール、ラウロイルマクロゴール誘導体と組み合わせたパラキサンチンおよびパラキサンチンの共結晶化生成物を提供することである。
【0025】
[028]さらに、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することによって、被験体における体重減少および/または体重管理を促進するための方法を、本明細書に開示する。用量は被験体ごとに異なるが、適した1日用量は、単回または複数回用量で投与して、被験体1人あたり約1~約1000mgの範囲(例えば、約1mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約75mg、100、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、または約1000mgなど、またはこの中の任意の範囲もしくは値)である。特定の観点において、パラキサンチンは、約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる観点において、パラキサンチンは、約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。
【0026】
[029]特定の態様によれば、体重減少は、被験体において熱産生を誘導することによって促進される。これらの態様の代表的な実施形態によれば、組成物はまた、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビン、カテコール、EGCG、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールおよびダイダイから選択される1以上の化合物を包含することができる。
【0027】
[030]特定の実施形態において、開示する組成物の投与は、プラセボを投与した場合の被験体の呼吸商(RQ)と比較して、被験体のRQを低下させる。「呼吸商」という用語は、本明細書で使用される場合、とりわけ、既知の安静条件下でプラセボを与えられたときの、ヒトによって放出される二酸化炭素と、ヒトによって消費される酸素との比をさす。特定の態様において、開示する組成物の投与後の被験体のRQの低下は、約5%~約70%である。さらなる態様において、被験体のRQの低下は約10%~約60%である。さらに他の態様において、被験体のRQの低下は約20%~約50%である。さらに他の態様において、被験体のRQの低下は少なくとも約30%である。
【0028】
[031]さらなる態様によれば、体重減少は、被験体における食欲の抑制によって促進される。これらの態様の代表的な実施形態において、組成物は、フェヌグリーク、グルコマンナン、ギムネマ・シルベスタ、5-HTP、Caralluma fimbriata、緑茶抽出物、共役リノール酸、ガルシニア・カンボジア、およびイェルバ・マテから選択される1以上の化合物をさらに包含することができる。
【0029】
[032]さらに他の態様によれば、体重減少は、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される。これらの態様の代表的な実施形態において、組成物は、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチド、カテコール、EGCG、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールおよびオクタコサノールから選択される1以上の化合物をさらに包含することができる。
【0030】
[033]特定の態様によれば、開示する方法は、被験体のカロリー摂取量を制限することをさらに含む。代表的な実施形態において、被験体における体重減少の量は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きい。さらなる実施形態によると、被験体における脂肪減少と筋肉減少の比は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい。
【0031】
[034]さらに、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することによって、被験体における脂肪減少を促進するための方法を、本明細書に開示する。治療する被験体および投与経路に応じて、本発明の化合物はさまざまな用量で投与することができる。用量は被験体ごとに異なるが、適した1日用量は、単回または複数回用量で投与して、被験体1人あたり約1~約1000mgの範囲(例えば、約1mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約75mg、100、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mg、または約1000mgなど、またはこの中の任意の範囲もしくは値)である。特定の観点において、パラキサンチンは、約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる観点において、パラキサンチンは、約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。
【0032】
[035]特定の態様によれば、脂肪減少は、被験体において熱産生を誘導することによって促進される。これらの態様の代表的な実施形態によれば、組成物はまた、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビン、カテコール、没食子酸エピガロカテキン EGCG、カテキン、およびプロアントシアニジンおよびオクタコサノールおよびダイダイから選択される1以上の化合物を包含することができる。
【0033】
[036]さらなる態様によれば、脂肪減少は、被験体における食欲の抑制によって促進される。これらの態様の代表的な実施形態において、組成物は、フェヌグリーク、グルコマンナン、ギムネマ・シルベスタ、5-HTP、Caralluma fimbriata、緑茶抽出物、共役リノール酸、ガルシニア・カンボジア、およびイェルバ・マテから選択される1以上の化合物をさらに包含することができる。
【0034】
[037]さらに他の態様によれば、脂肪減少は、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される。これらの態様の代表的な実施形態において、組成物は、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチドおよびオクタコサノールから選択される1以上の化合物をさらに包含することができる。
【0035】
[038]特定の態様において、開示する組成物は、被験体に投与される場合、被験体のベースラインレベルまたはプラセボ投与後と比較して、被験体の安静時エネルギー消費量を増加させる。特定の態様において、開示する組成物の投与後の被験体の安静時エネルギー消費量の増加は、約3%~約30%である。さらなる態様において、開示する組成物の投与後の被験体の安静時エネルギー消費量の増加は、約5%~約25%である。さらに他の態様において、開示する組成物の投与後の被験体の安静時エネルギー消費量の増加は、約8%~約20%である。さらに他の態様において、開示する組成物の投与後の被験体の安静時エネルギー消費量の増加は、約10%からである。
【0036】
[039]特定の実施形態によれば、開示する方法は、被験体のカロリー摂取量を制限することをさらに含む。代表的な実施形態において、被験体における脂肪減少の量は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きい。さらなる実施形態によれば、被験体における脂肪減少と筋肉減少の比は、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい。
【0037】
[040]さらに、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することによって、被験体における食欲を抑制するための方法を、本明細書に開示する。特定の態様において、被験体への組成物の投与は、被験体の食欲を5%~約70%低下させる。さらなる態様において、被験体の食欲の低下は約10%~約60%である。さらに他の態様において、被験体の食欲の低下は約20%~約50%である。さらに他の態様において、被験体の食欲の低下は少なくとも約30%である。
【0038】
[041]開示する方法の特定の態様によれば、組成物は、治療的有効量で投与される。さらなる態様において、組成物は予防的有効量で投与される。
[042]特定の観点において、有効量の本明細書に開示する1以上の組成物の投与によって体重減少を促進する方法を、本明細書に開示する。特定の観点によれば、有効量の開示する組成物の投与は、必要としている患者において、真性糖尿病の治療;真性糖尿病の合併症からなる群より選択される状態または障害の予防、進行減速化、遅延または治療;1型真性糖尿病、2型真性糖尿病、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、高血糖症、食後高血糖症、過体重、肥満、メタボリックシンドロームおよび妊娠糖尿病からなる群より選択される代謝異常の予防、進行減速化、遅延または治療;あるいは、空腹時血漿グルコース、食後血漿グルコースおよび/またはグリコシル化ヘモグロビンHbA1cの血糖コントロールの改善および/または低減;あるいは、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、インスリン抵抗性および/またはメタボリックシンドロームから2型真性糖尿病への進行の予防、減速化、遅延または逆転;あるいは、白内障、および微小血管疾患および大血管疾患、例えば、腎症、網膜症、神経障害、組織虚血、動脈硬化症、心筋梗塞、脳卒中および末梢動脈閉塞性疾患などの真性糖尿病の合併症からなる群より選択される状態または障害の予防、進行減速化、遅延または治療;あるいは、体重および/もしくは体脂肪の低減、または体重および/もしくは体脂肪の増加の予防、または体重および/もしくは体脂肪の低減の促進;あるいは、異所性脂肪の異常蓄積に起因する疾患または状態の予防、減速化、遅延または治療;あるいは、インスリン感受性の維持および/もしくは改善、および/または高インスリン血症および/もしくはインスリン抵抗性の治療または予防;移植後新規発症糖尿病(NODAT)および/または移植後メタボリックシンドローム(PTMS)の予防、進行減速化、遅延、または治療;微小血管および大血管の疾患およびイベント、移植片拒絶、感染症、および死亡を含む、NODATおよび/またはPTMS関連合併症の予防、遅延、または低減;嚢胞性線維症に関連する糖尿病の治療 高尿酸血症および高尿酸血症関連状態の治療;腎結石の治療または予防;低ナトリウム血症の治療;に使用される。
【0039】
[043]他の観点は、被験体における脂肪貯蔵、エネルギー利用、および/または体重減少を調節するための併用療法を包含する。代表的な態様において、エネルギー利用を増加させるため、体脂肪を減少させるため、または体重減少を促進するための組み合わせは、開示される方法および組成物を、以下のような手順または療法と組み合わせることを包含することができる:薬物療法、胃バイパス、十二指腸空腸バイパス、胆膵路転換術(biliopancreatic diversion)、垂直スリーブ胃切除術、調節性胃バンディング、垂直離断胃形成術、胃内バルーン療法、胃ひだ形成術、胃道およびミル(Mill)、小腸転位術(transposition)、胆汁分流、褐色脂肪組織の調節(例えば、制御された活性化、分化の促進、補足的移植など)、薬剤投与、胃腸管の少なくとも一部の神経を支配する神経の電気刺激、概日リズムに影響を与える治療、胆汁酸調節、腸粘液の産生と代謝、十二指腸管内バリアまたは胃腸管の同様の処置。例えば、組成物ジロイシンは、胃バイパスまたは他の胃腸もしくは肥満学的処置の前、それと同時に、またはその後に、被験体に投与することができる。
【0040】
[044]ある特定の観点において、開示する組成物の投与は、体重および/もしくは体脂肪の予防低減、または体重および/もしくは体脂肪の増加の予防、または体重および/もしくは体脂肪の減少の促進;または、肝臓脂肪の異常蓄積に起因する疾患もしくは状態の予防、減速化、遅延もしくは治療;または、インスリン感受性の維持および/もしくは改善、および/または高インスリン血症および/もしくはインスリン抵抗性の治療もしくは予防に有効である。
【0041】
[045]本発明を使用する利点は、人が、本開示の原理に従った化学組成物に対する耐性を生じる可能性が低いことであり得る。すなわち、人は、誘発された効果に対して感受性を低下させない可能性がある。
【0042】
[046]他の態様において、パラキサンチンは、皮膚を美白し、皮膚を引き締め、および/または皮膚の弾力性を改善するためのクリームまたはローションを製造するために、ボディクリームまたはローションに組み込むための局所薬として使用することができる。パラキサンチン局所薬は、限局性の経皮脂肪減少を促進するために使用することもできる。パラキサンチンはまた、限局性の代謝増強および/または熱産生増強を促進するために、クリームまたはローションに使用することもできる。
【0043】
[047]被験体への開示する組成物の投与は、被験体に医薬調製物を提供する任意の方法を包含することができる。このような方法は当業者に周知であり、限定されるものではないが、経口投与、経皮投与、吸入による投与、経鼻投与、局所投与、膣内投与、眼投与、耳内投与、脳内投与、直腸投与、舌下投与、皮内投与、口腔投与のほか、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与および皮下投与などの注射可能な投与を含む非経口投与を包含する。投与は、連続的または間欠的であることができる。さまざまな観点において、調製物は治療的に投与することができる;すなわち、既存の疾患または状態を治療するために投与することができる。他のさまざまな観点において、調製物は予防的に投与することができる;すなわち、疾患または状態の予防のために投与することができる。
【0044】
[048]特定の態様によれば、開示する組成物は、被験体における尊大さを促進または増強するために被験体に投与される。尊大さは、ビジネスリーダー、有名人、成功したスポーツ選手など、多くの成功した人々の共通の特徴である、自信に満ちた物怖じしない挙動である。自信および尊大さに欠く多くの人々は、個人的または職業的努力が妨げられていると感じる。したがって、自信および/または尊大さに利益を提供することができる代替的な化合物およびその混合物を識別することが、当技術分野において必要とされている。また、さまざまな利益を提供するために使用することができる化合物およびその混合物であって、該利益が濃度によって変動し、したがって製造が必要な材料がより少ない、前記化合物およびその混合物を提供することも望ましい。
【0045】
[049]約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することによって、被験体における尊大さを増大させる方法を、本明細書に開示する。特定の観点において、パラキサンチンは約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する。さらなる観点において、パラキサンチンは約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する。
【0046】
[050]特定の観点において、組成物は、自信をさらに増強するために1以上の追加的活性成分をさらに含む。代表的な実施形態によれば、1以上の追加的成分は、オメガ-3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB、タンパク質、セレン、糖のような消化が早い炭水化物、ビタミンK、カルシウム、ビタミンA、アシュワガンダ(Withania somnifera)、アセチルコリン、アセチルL-カルニチン、チロシン、N-アセチル-L-チロシン、エルゴチオネイン、トリプトファン、5-HTP、アルギニン、シトルリン、ノルバリン、GABA、ドーパ(ベルベットビーン)、カンナ(セロトニン)、L-テアニン、ホスファチジルコリン、α-GPC(L-αグリセリルホスホリルコリン)、シチコリン(シチジン二リン酸コリン(CPDコリン))、重酒石酸コリン、Bacopa Monnieri、ホスファチジルセリン、ピロカルピン、およびセビメリン Amburana cearensis、Lippia sidoides、Paullinia cupana、Plathymiscium floribundum、テトラヒドロクルクミン、およびSolanum asperumから選択される。
栄養サプリメント
[051]本開示の組成物は、食物サプリメントの形態をとることができ、またはそれ自体を、本明細書では食品サプリメント(food supplement)ともよぶ食物サプリメントと組み合わせて用いることができる。
【0047】
[052]栄養サプリメントは、錠剤、カプセル、ソフトゲル、ゲルカプセル、液体または粉末など多くの形態で見出すことができる。食物サプリメントの中には、必須栄養素の適切な食事摂取を確保するのに役立ち得るものもあれば、疾患のリスクを低減するのに役立ち得るものもある。
食品製品
[053]本開示の組成物は、食品製品の形態をとることができる。ここで、「食品」という用語は広い意味で使用され、ヒトのための食品および飲料、ならびに動物のための食品および飲料(すなわち、飼料)を包含する。好ましくは、食品製品はヒトの消費に適しており、ヒトの消費のために設計されている。
【0048】
[054]食品は、使用および/または適用方法および/または投与方法に応じて、液体、固体または懸濁液の形態であることができる。
[055]食品製品の形態である場合、組成物は、栄養的に許容しうる担体、栄養的に許容しうる希釈剤、栄養的に許容しうる賦形剤、栄養的に許容しうるアジュバント、栄養的に活性な成分のうちの1以上を含むか、またはそれらの1以上と併せて用いることができる。
【0049】
[056]例として、本開示の組成物は、以下のうちの1つの形態をとることができる:果汁;乳清タンパク質を含む飲料:健康茶または薬草茶、ココア飲料、コーヒー飲料、ヨーグルトおよび/またはドリンクヨーグルト、チーズ、アイスクリーム、デザート、菓子類、ビスケット、ケーキ、ケーキミックスまたはケーキ用フィリング、スナック食品、フルールフィリング、ケーキまたはドーナツ用アイシング、インスタントのベーカリー用フィリングクリーム、クッキー用フィリング、すぐに使用できるベーカリー用フィリング、低カロリーのフィリング、成人用栄養飲料、酸性化ダイズ/ジュース飲料、栄養バーまたは健康バー、飲料粉末、カルシウム強化豆乳、またはカルシウム強化コーヒー飲料。
食品成分
[057]本開示の組成物は、食品成分および/または飼料成分の形態をとることができる。
【0050】
[058]本明細書で使用される場合、「食品成分」または「飼料成分」という用語は、ヒトおよび動物のための栄養サプリメントおよび/または健康サプリメントとして機能性の食品または食料に添加されるか添加することができる組成物を包含する。
【0051】
[059]食品成分は、使用および/または適用方法および/または投与方法に応じて、液体、懸濁液または固体の形態であることができる。
機能性食品
[060]本開示の組成物は、機能性食品の形態をとることができる。
【0052】
[061]本明細書で使用される場合、「機能性食品」という用語は、栄養効果を提供することができるだけでなく、消費者にさらなる有益な効果を送達することもできる食品を意味する。
【0053】
[062]したがって、機能性食品は、純粋な栄養効果以外の特定の機能-例えば、医学的または生理学的利益-を食品に付与する構成要素または成分(本明細書に記載されるものなど)が組み込まれた通常の食品である。
【0054】
[063]機能性食品の法的定義はないが、この分野に関心を有する関係者のほとんどは、それらが基本的な栄養効果を超える特定の健康効果を有するとして市販されている食品であると了解している。
【0055】
[064]一部の機能性食品はニュートラシューティカルである。ここで、「ニュートラシューティカル」という用語は、栄養効果および/または味覚の満足感を提供することができるだけでなく、消費者に治療的(または他の有益な)効果を送達することもできる食品を意味する。ニュートラシューティカルは、食品と医薬の伝統的な境界線を横断するものである。
医療食
[065]本開示の組成物は、医療食の形態をとることができる。
【0056】
[066]「医療食」とは、医師の監督の有無にかかわらず消費または投与されるように配合されていて、そして、認められている科学的原則に基づき特有の栄養所要量が医学的評価によって確立されている特定の食事管理または状態を目的とする、食品を意味する。
【0057】
[067]本発明のさまざまな観点および態様を、以下の番号付けされた条項よって定義する:
1.被験体における体重減少を促進するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む、前記方法。
2.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、条項1に記載の方法。
3.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、条項2に記載の方法。
4.体重減少が、被験体において熱産生を誘導することによって促進される、条項1~3のいずれかに記載の方法。
5.組成物が、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビンおよびダイダイからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項4に記載の方法。
6.体重減少が被験体における食欲の抑制によって促進される、条項1~3のいずれかに記載の方法。
7.被験体への組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%抑制する、条項6に記載の方法。
8.組成物が、フェヌグリーク、グルコマンナン、ギムネマ・シルベスタ、5-HTP、Caralluma fimbriata、緑茶抽出物、共役リノール酸、ガルシニア・カンボジア、およびイェルバ・マテからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項6に記載の方法。
9.体重減少が、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される、条項1~3のいずれかに記載の方法。
10.体重減少が、被験体における安静時エネルギー消費量を増加させることによって促進される、条項1~3のいずれかに記載の方法。
11.被験体への組成物の投与が、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる、条項10に記載の方法。
12.被験体における安静時エネルギー消費量が少なくとも約15%増加する、条項10に記載の方法。
13.組成物が、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチドおよびオクタコサノールからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項9に記載の方法。
14.さらに、被験体のカロリー摂取量を制限することを含む、条項1~13のいずれかに記載の方法。
15.被験体における体重減少の量が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きい、条項14に記載の方法。
16.被験体における脂肪減少と筋肉減少の比が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい、条項14に記載の方法。
17.被験体にカフェインを投与しない、条項1~16のいずれかに記載の方法。
18.被験体における脂肪減少を促進するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することを含む、前記方法。
19.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、条項18に記載の方法。
20.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、条項19に記載の方法。
21.被験体にカフェインを投与しない、条項18~20のいずれかに記載の方法。
22.脂肪減少が、被験体において熱産生を誘導することによって促進される、条項18~20のいずれかに記載の方法。
23.組成物が、カフェイン、緑茶、カプサイシン、ガルシニア・カンボジア、ヨヒンビンおよびダイダイからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項22に記載の方法。
24.脂肪減少が被験体における食欲の抑制によって促進される、条項18~20のいずれかに記載の方法。
25.被験体への組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%抑制する、条項24に記載の方法。
26.被験体への組成物の投与が、被験体における呼吸商を少なくとも約10%低下させる、条項18~20のいずれかに記載の方法。
27.組成物が、フェヌグリーク、グルコマンナン、ギムネマ・シルベスタ、5-HTP、Caralluma fimbriata、緑茶抽出物、共役リノール酸、ガルシニア・カンボジア、およびイェルバ・マテからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項24に記載の方法。
28.脂肪減少が、被験体における脂肪分解を増強することによって促進される、条項18~20のいずれかに記載の方法。
29.組成物が、カフェイン、緑茶抽出物、L-カルニチン、ガルシニア・カンボジア(ヒドロキシクエン酸)、カプサイシン、高麗人参、タウリン、シルクペプチドおよびオクタコサノールからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項28に記載の方法。
30.さらに、被験体のカロリー摂取量を制限することを含む、条項1~29のいずれかに記載の方法。
31.被験体における脂肪減少の量が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での量よりも大きい、条項30に記載の方法。
32.被験体における脂肪減少と筋肉減少の比が、組成物が提供されていないが同等のカロリー制限を有する被験体での比よりも大きい、条項30に記載の方法。
33.パラキサンチンが天然源に由来する、条項1~32のいずれかに記載の方法。
34.パラキサンチンが合成されている、条項1~33のいずれかに記載の方法。
35.被験体における食欲を抑制するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む、前記方法。
36.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、条項35に記載の方法。
37.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、条項36に記載の方法。
38.組成物の投与が、被験体における食欲を少なくとも約30%低下させる、条項35に記載の方法。
39.被験体における脂肪分解を増強するための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に投与することを含む、前記方法。
40.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、条項39に記載の方法。
41.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、条項40に記載の方法。
42.被験体が過体重である、条項1~41のいずれかに記載の方法。
43.被験体が肥満である、条項42に記載の方法。
44.体重減少を促進するための栄養サプリメントであって、約2mg~約800mgのパラキサンチンおよびニュートラシューティカル的に許容しうるその担体を含む、前記栄養サプリメント。
45.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で存在する、条項44に記載の栄養サプリメント。
46.パラキサンチンが約50mg~約400mgのパラキサンチンの量で存在する、条項45に記載の栄養サプリメント。
47.栄養サプリメントが、粉末またはカプセルの形態にある食物サプリメントである、条項44に記載の栄養サプリメント。
48.栄養サプリメントが、飲料、栄養バー、ヨーグルトまたはシリアルの形態にある機能性食品である、条項44に記載の栄養サプリメント。
49.栄養サプリメントが、被験体における熱産生を増強することによって体重減少を促進する、条項40~32に記載の栄養サプリメント。
50.栄養サプリメントが、被験体における食欲抑制によって体重減少を促進する、条項44~49に記載の栄養サプリメント。
51.栄養サプリメントが、安静時エネルギー消費量を増加させることによって体重減少を促進する、条項44~49に記載の栄養サプリメント。
52.栄養サプリメントが、被験体における体脂肪を減少させることによって体重減少を促進する、条項44~51に記載の栄養サプリメント。
53.体脂肪を熱産生によって減少させる、条項52に記載の栄養サプリメント。
54.体脂肪を脂肪分解の増加によって減少させる、条項53に記載の栄養サプリメント。
55.被験体における尊大さを増大させるための方法であって、約2mg~約800mgのパラキサンチンを含む組成物を被験体に提供することを含む、前記方法。
56.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で組成物中に存在する、条項55に記載の方法。
57.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で組成物中に存在する、条項56に記載の方法。
58.組成物が、オメガ-3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB、タンパク質、セレン、糖のような消化が早い炭水化物、ビタミンK、カルシウム、ビタミンA、アシュワガンダ(Withania somnifera)、アセチルコリン、アセチルL-カルニチン、チロシン、N-アセチル-L-チロシン、エルゴチオネイン、トリプトファン、5-HTP、アルギニン、シトルリン、ノルバリン、GABA、ドーパ(ベルベットビーン)、カンナ(セロトニン)、L-テアニン、ホスファチジルコリン、α-GPC(L-αグリセリルホスホリルコリン)、シチコリン(シチジン二リン酸コリン(CPDコリン))、重酒石酸コリン、Bacopa Monnieri、ホスファチジルセリン、ピロカルピン、およびセビメリン Amburana cearensis、Lippia sidoides、Paullinia cupana、Plathymiscium floribundum、クルクミノイド、カフェイン、クレアチン、およびSolanum asperumからなるリストから選択される1以上の化合物をさらに含む、条項55~57のいずれかに記載の方法。
59.パラキサンチンが天然源に由来する、条項1~58のいずれかに記載の方法。
60.パラキサンチンが合成されている、条項1~59のいずれかに記載の方法。
61.尊大さを増強するための栄養サプリメントであって、約2mg~約800mgのパラキサンチンおよびニュートラシューティカル的に許容しうるその担体を含む、前記栄養サプリメント。
62.パラキサンチンが約20mg~約600mgの量で存在する、条項61に記載の栄養サプリメント。
63.パラキサンチンが約50mg~約400mgの量で存在する、条項61に記載の栄養サプリメント。
64.栄養サプリメントが食物サプリメントである、条項61~63のいずれかに記載の栄養サプリメント。
65.食物サプリメントが粉末またはカプセルである、条項64に記載の栄養サプリメント。
66.栄養サプリメントが機能性食品である、条項61~63のいずれかに記載の栄養サプリメント。
67.機能性食品が、飲料、栄養バー、ヨーグルトまたはシリアルである、条項66に記載の栄養サプリメント。
68.さらに、オメガ-3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB、タンパク質、セレン、消化が早い炭水化物、ビタミンK、カルシウム、ビタミンA、アシュワガンダ(Withania somnifera)、アセチルコリン、アセチルL-カルニチン、チロシン、N-アセチル-L-チロシン、エルゴチオネイン、トリプトファン、5-HTP、アルギニン、シトルリン、ノルバリン、GABA、ドーパ(ベルベットビーン)、カンナ(セロトニン)、L-テアニン、ホスファチジルコリン、α-GPC(L-αグリセリルホスホリルコリン)、シチコリン(シチジン二リン酸コリン(CPDコリン))、重酒石酸コリン、Bacopa Monnieri、ホスファチジルセリン、ピロカルピン、およびセビメリン Amburana cearensis、Lippia sidoides、Paullinia cupana、Plathymiscium floribundum、クルクミノイド、カフェイン、クレアチン、およびSolanum asperumからなるリストから選択される1以上の化合物を含む、条項61~63のいずれかに記載の栄養サプリメント。
69.パラキサンチンが天然源に由来する、条項61~68のいずれかに記載の栄養サプリメント。
70.パラキサンチンが合成されている、条項61~68のいずれかに記載の栄養サプリメント。
【0058】
[068]複数の態様を開示するが、本開示のさらに他の態様は、開示する組成物、システムおよび方法の例示的態様を示して説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。理解されるように、開示する組成物、システムおよび方法は、すべて本開示の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな明白な観点で修正することができる。したがって、図面および詳細な説明は、事実上の例示であって、それらに限定されると見なすべきでない。
【実施例
【0059】
[069]以下の実施例は、本明細書で特許請求される化合物、組成物、物品、機器および/または方法の作製および評価方法の特定の例の完全な開示および説明を当業者に提供するために提示され、本発明の純粋な例示であることを意図しており、発明者らが自身の発明とみなすものの範囲を限定することを意図するものではない。しかしながら、当業者であれば、本開示を考慮して、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示される特定の態様に多くの変更を加えることができ、それでもなお同様の結果を得られることを、理解すべきである。
実施例1
食欲
方法
[070]ビジュアルアナログスケール(VAS)による食欲のベースラインの決定に際し、2人の参加者を無作為化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー法で割り当てて、効果がないプラセボ(マルトデキストリン)または100mg用量のパラキサンチン(PX)、300mgのPX、200mgのカフェイン(CA)、または200mgのPX+200mgのCAを摂取させた。サプリメントはすべて、8液量オンスの冷たい水道水と一緒に経口摂取させた。すべての介入に関し、投与の順序は、無作為化を確実にし、順序の影響を回避するために、無作為割付けソフトウェアを使用して無作為化した。摂取後、参加者は、割り当てられたサプリメントを摂取してから30、60、90、120および180分後に、すべての評価を同一のやり方で完了した。すべての試験来院は600~1000時間の間に行った。各条件の間に少なくとも72時間の休止を行う。
結果
被験者の特徴
【0060】
【表1】
【0061】
[071]100mgのPXおよび300mgのPXは、プラセボと比較して平均食欲をそれぞれ38.5%および43.1%低下させ、CAと比較して食欲のより大きな低下を示した。200mgのCAは、プラセボと比較して2.4%という非常にわずかな食欲低下を示した。200mgのPX+200mgのCAの摂取は17.4%の食欲低下を示したので、カフェインの最低限の効果は200mgのPXの添加により有意に上昇した。
【0062】
[072]食欲のビジュアルアナログスケール
【0063】
【表2】
【0064】
実施例2
脂肪燃焼:呼吸商
方法
[073]呼吸商(RQ=VCO/VO)のベースラインの決定に際し、2人の参加者を無作為化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー法で割り当てて、効果がないプラセボ(マルトデキストリン)または100mgのパラキサンチン(PX)を摂取させた。サプリメントはすべて、8液量オンスの冷たい水道水と一緒に経口摂取させた。すべての介入に関し、投与の順序は、無作為化を確実にし、順序の影響を回避するために、無作為割付けソフトウェアを使用して無作為化した。摂取後、参加者は、割り当てられたサプリメントを摂取してから30、60、90、120および180分後に、すべての評価を同一のやり方で完了した。すべての試験来院は600~1000時間の間に行った。各条件の間に少なくとも72時間の休止を行った。
結果
[074]RQが小さいほど、身体のエネルギー需要のために酸化される脂肪が多くなる。1.0に近いほど、エネルギー需要のために燃焼される炭水化物は多くなる。数字がより小さい場合、より多くの脂肪が酸化される。PXは、プラセボと比較して呼吸商を10%より多く低下させ、脂肪酸化(「脂肪燃焼」)を増加させた。
【0065】

呼吸商
【0066】
【表3】
【0067】
実施例3
体重減少、エネルギー消費量(PX)
方法
[075]安静時エネルギー消費量のベースラインの決定に際し、2人の参加者を無作為化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー法で割り当てて、効果がないプラセボ(マルトデキストリン)、100mgのパラキサンチン(PX)、200mgのPXまたは300mgのPXを摂取させた。サプリメントはすべて、8液量オンスの冷たい水道水と一緒に経口摂取させた。すべての介入に関し、投与の順序は、無作為化を確実にし、順序の影響を回避するために、無作為割付けソフトウェアを使用して無作為化した。摂取後、参加者は、割り当てられたサプリメントを摂取してから30、60、90、120および180分後に、すべての評価を同一のやり方で完了した。すべての試験来院は600~1000時間の間に行った。各条件の間に少なくとも72時間の休止を行った。
結果
[076]PX補給は、安静時エネルギー消費量を、用量依存的に9.7から16.9%、186から304 kcal/日に増加させた。
【0068】

安静時エネルギー消費量
【0069】
【表4】
【0070】
実施例4
体重減少、エネルギー消費量(PX+CA)
方法
[077]実施例3と同一の実験において、2人の参加者を無作為化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー法で割り当てて、200mgのカフェイン+200mgのプラセボ(マルトデキストリン)、または200mgのカフェイン+200mgのPXを摂取させた。サプリメントはすべて、8液量オンスの冷たい水道水と一緒に経口摂取させた。
結果:
[078]200mgのPXと200mgのCAの同時投与は、安静時エネルギー消費量をCAよりも平均168kcal/日(+9%)を増加させた(男性被験者で+166kcal/日、女性被験者で+170kcal/日)。
実施例5
尊大さ
方法
[079]ビジュアルアナログスケール(VAS)による尊大さおよび自信のベースラインの決定に際し、2人の参加者を無作為化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー法で割り当てて、効果がないプラセボ(マルトデキストリン)または100mg用量のパラキサンチン(PX)、または200mg用量のカフェイン(CA)を摂取させた。サプリメントはすべて、8液量オンスの冷たい水道水と一緒に経口摂取させた。すべての介入に関し、投与の順序は、無作為化を確実にし、順序の影響を回避するために、無作為割付けソフトウェアを使用して無作為化した。摂取後、参加者は、割り当てられたサプリメントを摂取してから30、60、90、120および180分後に、すべての評価を同一のやり方で完了した。すべての試験来院は600~1000時間の間に行った。各条件の間に少なくとも72時間の休止を行った。
結果
[080]100mgのPX摂取は、尊大さを、プラセボよりも21%、200mgのカフェイン摂取よりも26%増大させた。100mgのPXと200mgのCAは、どちらも自信を増大させることはできなかった。
【0071】

尊大さのビジュアルアナログスケール
【0072】
【表5】
【0073】
[081]自信のビジュアルアナログスケール
【0074】
【表6】
【0075】
実施例6
尊大さ
[082]51歳の男性に100mgのパラキサンチンを消費させた。職場およびチームスポーツ中の尊大さの有意な増大を報告している。明白なエネルギーの力を感じ、大胆で物怖じしない挙動が増加した。
【0076】
[083]週2回ビーチバレーをしている44歳の看護師の女性に200mgのパラキサンチンを消費させた。尊大さが増大し、揺るぎない自信を感じたと報告している。
[084]46歳の男性は週4~5回トレーニングしており、トレーニング前にコーヒーまたは栄養ドリンクを使用し、午後にコーヒー、栄養ドリンクまたはダイエット炭酸飲料を使用することがある。この男性被験者は400mgのパラキサンチンを消費した。尊大さの有意な増大を報告している。
【0077】
[085]週に2回サッカーをしている52歳の男性に、2週間の間に毎日50mgのパラキサンチンを消費させた。ピッチ内外において尊大さが増大して、その結果、自分のスキルに対する自信が高まり、より多くの得点を得たと報告している。
【0078】
[086]本開示を好ましい態様を参照して説明してきたが、当業者なら、開示した装置、システムおよび方法の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細に変更を加えることができることを認めるであろう。
【国際調査報告】