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  • 特表-アルコール水準器用の追加デバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】アルコール水準器用の追加デバイス
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/00 20060101AFI20240319BHJP
【FI】
E04F21/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558423
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-21
(86)【国際出願番号】 DE2022100184
(87)【国際公開番号】W WO2022199748
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】102021107367.7
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523360382
【氏名又は名称】コリッチュ・シュテファン
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】コリッチュ・シュテファン
(57)【要約】
本発明は、壁に物体を取り付けるためのドリル穴の位置をマーキングするマーキング器具及びドリル穴の位置を示すマーキング補助具として形成されている、アルコール水準器用の追加デバイスに関する発明であって、追加デバイスは、アルコール水準器に着脱可能に取り付けられ、かつこのアルコール水準器の長手方向軸線に沿って摺動可能に配置されているものである。本発明の課題は、この追加デバイスを備えた水準器が、位置合わせの際に関連する壁の全面に載置し、マーキングのために必要な追加デバイスの要素が一時的にしか壁と作動的に接触しないように、この点に関する追加デバイスを設計することである。この課題は、追加デバイスは、ピンヘッド(2)、二重のU字形状中央部(3)、アルコール水準器(1)と接続する取付部分(4)を備えることによって解決され、その際、この構成グループに対して、それぞれ特定の実施形態が企図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に物体を取り付けるためのドリル穴の位置をマーキングするマーキング器具及びドリル穴の位置を示すマーキング補助具として形成されている、アルコール水準器用の追加デバイスであって、
追加デバイスは、アルコール水準器に着脱可能に取り付けられ、かつこのアルコール水準器の長手方向軸線に沿って摺動可能に配置されている、
アルコール水準器用の追加デバイスにおいて、
追加デバイスは、ピンヘッド(2)、二重のU字形状中央部分(3)、アルコール水準器(1)と接続する取付部分(4)を備え、
ピンヘッド(2)は直方体形状基体(21)を備え、その直方体形状基体(21)の長手方向にはマーカー要素(5)を収容する連続した凹部(22)が配置されていて、
凹部(22)には、マーキング要素(5)がマーキングされるべき壁から離れる方向にバネ力を受け、かつ壁と反対側の端面には、カバー(23)で閉じられたピンヘッド(2)からなる部分が突出するように、ばね(6)が配置されていて、
基体(21)の側面は長手方向の間隙(24)を備え、
この長手方向の間隙(24)には、マーカー要素(5)に、形成されているか又は取り付けられたウェブ輪郭部(51)が、マーキング要素(5)の経路が制限されるようにガイドされていて、
基体(21)の2つの対向する側面には四角形凹部(25)が配置されていて、その凹部(25)にはそれぞれ同じ輪郭を有する、係止ボルト(7)の一部分が担持されていて、
各係止ボルト(7)のそれぞれ四角形の部分は、円筒形の部分に移行し、
この円筒形の部分は、ピンヘッド(2)が二重のU字形状中央部分(3)に旋回可能に支持されているように、二重のU字形状中央部分(3)の一方のフォーク形状凹部(31)の前端部分のそれぞれ一つの脚部の凹部に、円筒形部分が一致して軸支されていて、
二重のU字形状中央部分(3)の他方のフォーク形状凹部(32)には、取付部分(4)が、長手方向に摺動可能に担持されていて、
取付部分(4)の、二重のU字形状中央部分(3)の長手方向に延在する2つの外面に、それぞれ凹部(41)が設けられ、この凹部(41)には、同じ輪郭を有する、フォーク形状凹部(32)の表面部分がガイドされていて、
取付部分(4)は、二重のU字形状中央部分(3)の長手方向に延在する穿孔部(42)を備え、この穿孔部には、ねじボルト(9)がガイドされていて、このねじボルト(9)のねじ山輪郭は、二重のU字形状中央部分の1つのフォーク形状凹部に隣接する中央のセクションでねじボルト(9)のねじ山輪郭に一致するねじ山輪郭に係合する、
ことを特徴とするアルコール水準器用の追加デバイス。
【請求項2】
ピンヘッド(2)内で長手方向に延在する凹部(22)は、円形断面を有するピン形状のマーキング要素(5)を収容するために円筒形状で形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のアルコール水準器用の追加デバイス。
【請求項3】
ピンヘッド(2)の凹部(22)に配置されたばね(6)が、マーキング要素(5)の下のウェブ輪郭部上で支持されていて、
マーキング要素(5)の、傾斜して延在する輪郭又はウェブ状に延在する輪郭にばね力を加える、
ことを特徴とする請求項1に記載のアルコール水準器用の追加デバイス。
【請求項4】
パス制限としてマーキング要素(5)に形成されているか又は取り付けられたウェブ輪郭部(51)が、マーキング要素(5)に配置されたリングとピンヘッド(2)の基体(21)の長手方向の間隙(24)内にガイドされたプッシャーとによって形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のアルコール水準器用の追加デバイス。
【請求項5】
ピンヘッド(2)の四角形凹部(25)には、ピン本体(2)に向かって位置合わせされた、係止ボルト(7)の端面にバネ力を加えるばね(8)がそれぞれ配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のアルコール水準器用の追加デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁に物体を取り付けるためのドリル穴の位置をマーキングするマーキング器具及びドリル穴の位置を示すマーキング補助具として形成されている、アルコール水準器用の追加デバイスに関する発明であって、追加デバイスは、アルコール水準器に着脱可能に取り付けられ、かつこのアルコール水準器の長手方向軸線に沿って摺動可能に配置されているものである。
【背景技術】
【0002】
アルコール水準器は、それらアルコール水準器の特定の実施形態にかかわらず、2つの狭い側面、2つの広い側面、及び2つの前面を有する直方体形状の基体を備える。少なくとも1つの狭い側面は、平坦な当接面として形成されている。少なくとも1つの広い側面及び少なくとも1つの前面は、水平測定モジュール又は垂直測定モジュールが装備されていて、このために、いわゆる気泡管が通常使用される。従って、異なるタイプの物体の水平方向及び垂直方向の位置合わせが有利な方法で可能である。
【0003】
一般的なアルコール水準器は、ほとんど管理不可能な種類の数が知られていて、大抵は、特定の物体又は測定タスクのための追加的な補助具を備える。例えば、特許文献1は、プラグ及び同様の構成グループを位置合わせするためのマーキングテンプレートを備えたアルコール水準器を記載している。特許文献2は、小便器を取り付けるためのテンプレートを備えるアルコール水準器に関する。
【0004】
特許文献3によるアルコール水準器の場合、基体は壁にマーキングを施すことができる開口部が設けられている。壁に対象物を取り付けるためのドリル穴等をマーキングすることは、アルコール水準器の基本的な使用である。これに対してさらに企図された解決策は、例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、及び特許文献7から知られている。
【0005】
既知の多数の構造にもかかわらず、開発の必要性が依然として存在する。これは、特に、使用者が、壁に対して一平面内で互いに間隔を置いて少なくとも2つのマーキングを適用しなければならない用途に当てはまる。そのような作業は、例えば、吊戸棚及び棚を取り付けるため、又は大きな壁画を吊るすために必要である。この場合、正確な後の取付位置のために、マーキング補助具のタスク(テンプレートのように位置を表示する)及びマーキング器具のタスク(位置を墨付けする又はマーキングする)を先ず満たさなければならない。
【0006】
特許文献8は、2つのペンホルダを備えたアルコール水準器用のマーキングシステムを説明している。この場合、各ペンホルダは、ペンホルダに形成された係止部にペン形状の物体を押し付けてそれを固定するばねユニットを備える。両方のペンホルダは、互いに独立して摺動可能であり、かつアルコール水準器の要素が装備されている。
【0007】
特許文献9は、レールが取り付けられている細長いチャネルを備えるアルコール水準器が開示されている。このレールには、複数のスリーブが摺動可能に担持されていて、そのスリーブには、それぞれマーキング器具が配置されている。
【0008】
特許文献10のテーマは、筆記具を収容するためのホルダを有するキャリッジを備えたアルコール水準器である。キャリッジは、電気モータによって駆動可能な搬送手段に接続されている。
【0009】
最後に、特許文献11では、様々なマーキング作業のためのマーキングツールが記載される。基本的な変形例では、ツールは直方体形状の基体を備えず、むしろ、回転の中心で互いに接続されていて、互いに異なる角度で配置できる2つの別個の脚部を備える。一実施形態では、基本的な変形が、アルコール水準器モジュールが1つの脚部に取り付けられているように変更されている。さらに、2つのマーキング先端部が、追加のデバイスとして脚部上で実施され、そのそれぞれが、ばねによって挟んで固定され、ばねを圧縮することによって緩められ、脚部上で摺動することができる。ユーザは、2つのマーキング先端部を保持し、従ってツール全体を手で保持し、アルコール水準器モジュールを観察しながら位置合わせすることができる。そして、マーキング先端部上に置いた手で、これらのマーキング先端部を押さえつけることによって、関連する壁に対してそれぞれの位置をマーキングする。この場合、マーキング先端部が壁に当接する前に、マーキング先端部がスタンプ台に押し込まれることが、一実施形態として企図される。したがって、後にドリル穴の位置をマーキングする、わかりやすい色の刻印が壁に対して作成される。
【0010】
しかし、この技術的な解決策は根本的な欠点がある。マーキング先端部がアルコール水準器モジュールの輪郭から絶えず突出し、したがって、このアルコール水準器モジュールが、位置合わせの際に、これらの要素だけで壁に対して当接し、基体全体とは当接しない。それによって、マーキング先端部と位置合わせするときに、ツールがこの壁上に摺動されると、壁が傷つく可能性がある。加えて、このようにして達成された2点のみにおける載置状態は、壁に対して位置的に安定した支持状態を保証するものではない。別の欠点は、マーキングをするために追加のスタンプ台が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2744055号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202010000689号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10219936号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10749026号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第19810716号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102010044225号明細書
【特許文献7】独国実用新案第202007007119号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第19501383号明細書
【特許文献9】米国特許第7513056号明細書
【特許文献10】独国実用新案第20004419号明細書
【特許文献11】独国特許出願公開第10154574号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、マーキング補助具として及びマーキング器具として好適である、アルコール水準器用の追加デバイスを提供することである。この場合、このような追加デバイスを装備したアルコール水準器は、位置合わせの間、割り当てられた壁の全面に載置すべきであり、マーキングのために必要な追加デバイスの要素は、一時的にしか壁に作動的に接触してはならない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題は、追加デバイスが、ピンヘッドと、二重のU字形状の中央部と、アルコール水準器に接続するための取付部分とを備えることによって達成される。ピンヘッドは直方体形状基体を備え、その直方体形状基体の長手方向に、マーキング要素を収容するための連続的な凹部が配置されている。この凹部には、マーキング要素が、マーキングされるべき壁から離れる方向に作用するばね力を受け、かつマーキング要素の一部分が、壁とは反対側の端部で、カバーで閉じられたピンヘッドから突出するように、ばねが配置されている。基体の側面は、マーキング要素の経路が制限されるように、マーキング要素に形成されているか又は取り付けられたウェブ輪郭部がガイドされている長手方向の間隙を備える。四角形凹部が、基体の2つの対向する側面に配置されていて、その四角形凹部には、それぞれ同じ輪郭の、係止ボルトのセクションが担持されている。各係止ボルトのそれぞれの四角形のセクションは、円筒形状のセクションに移行する。ピンヘッドが二重のU字形状中央部分に旋回可能に支持されているように、二重のU字形状中央部分の一方のフォーク形状凹部の前端部分におけるそれぞれ一つの脚部の凹部に、これらのセクションが一致して軸支されている。二重のU字形状中央部分の他方のフォーク形状凹部には、取付部分が、長手方向に摺動可能に担持されている。この目的のために、取付部分は、二重のU字形状中央部分の長手方向に延在する、その取付け部分の2つの外面がそれぞれ凹部を備え、この凹部には、フォーク形状凹部の同一の輪郭表面部分がガイドされている。その上、取付部分は、二重のU字形状中央部分の長手方向に延在する穿孔部を備え、この穿孔部には、ねじボルトがガイドされていて、このねじボルトのねじ山輪郭は、二重のU字形状中央部分の1つのフォーク形状凹部に隣接する中央のセクションでそのねじ山輪郭に一致するねじ山輪郭に係合する。
【0014】
有利な実施形態は、ピンヘッド内で長手方向に延在する凹部が、円形断面を有するピン形状のマーキング要素を収容するために、円筒形状に形成されているということである。
【0015】
さらなる有利な実施形態は、ピンヘッドの凹部に配置されたばねが、マーキング要素の下のウェブ輪郭部上に支持されていて、かつマーキング要素の、傾斜して延在する輪郭又はウェブ状に延在する輪郭部に対してばね力を作用させるということである。したがって、マーキング要素に対して位置的に安定した配置及び簡単な操作性が達成される。
【0016】
別の一実施形態は、パス制限としてマーキング要素に形成されているか又は取り付けられたウェブ輪郭部が、マーキング要素に配置されたリング及び間隙内にガイドされたプッシャーによって形成されているということである。従って、マーキング要素のための位置固定の経路制限が達成される。
【0017】
別の一実施形態は、ピンヘッドの四角形凹部には、ピン本体と位置合わせされた、係止ボルトの端面にバネ力を作用させるばねがそれぞれ配置されているということである。したがって、ピンヘッドの位置が変化したときに、良好な位置固定および容易な取扱いが達成される。
【0018】
上述した技術的特徴により、マーキング補助具として、及びマーキング器具として好適である、アルコール水準器のための追加デバイスが提供される。実際のマーキングプロセスは、機能的にスタンプのように、2つの可動ピンで壁に対してマーキングされることによって、「スタンピング」と同様である。この場合、マーキングするために必要なこれらの要素は、一時的にしか壁に作動的に接触しない。従って、公知の先行技術と比較して、2つの新しいアプローチが特に実行され、これらのアプローチは、以下で「A」及び「B」で説明される。
【0019】
A)以下の構造及び機能シーケンスによって、アルコール水準器に取り付けるための回転可能で係止可能なピンヘッドを有するピン。
【0020】
係止ボルトの四角形の底部に合致する四角形凹部が、中央部分の脚部の内側と、旋回可能なピンヘッドに配置されている。加えて、中央部分の脚部の外側には、係止ボルトの丸い上部と一致する丸い凹部が配置されている。係止ボルトはバネ式で担持されているので、真っ直ぐな位置でも90°回転した位置でも中央部分の四角形凹部内に押し込まれ、保持される。係止ボルトを向き合う方向に押すことによって、係止ボルトの四角形の底部は、ピンヘッドの凹部内に完全に押し込まれる。加えて、可動ペンの芯は、前方に押される。したがって、ピンヘッドは、係止ボルトが中央部の四角形凹部で再び係止するまで、90°回転することができる。中央部分の他方の側には、取付部分のためのガイドとして設計されている2つのより小さいウェブ輪郭部がある。取付部分は、ねじボルトによるねじ結合によって中央部分に取り付けられている。ピンヘッドが真っ直ぐに配向されている場合、マーキング要素は、通常のぺンとして使用することができる。ピンヘッドを90°回転させると、取付部分とネジボルトによってマーキング要素をアルコール水準器に取り付けることができる。
【0021】
B) 可動式ペンの芯であって、この可動式ペンの芯によって、以下の構造と機能シーケンスにより、指で押し下げる場合に、ユーザはマーキングすることができる。
【0022】
ペンの芯はピンヘッド内に移動可能に担持されている。ペンの芯の軸方向延在部のほぼ中央には、ペンの芯をペンヘッド内で移動することができるプッシャーを備えるリングがある。ペンの芯は、リングによってピンヘッド内に保持され、脱落することができない。ピンヘッドは、上部の蓋と底部の丸い凹部を通ってガイドされ、それを、ペンの芯のみが貫通できる。加えて、リングと下部分との間にばねがある。ピンヘッドが90°回転した位置にある場合、ペンの芯は、ペンの芯がピンヘッドの輪郭に完全に入るまで、ばねによって押し戻される。これにより、アルコール水準器を位置合わせする際に、突出したペンの芯が、壁又は天井を汚すことが防止される。ペンの芯を指で押し下げることによって、ペンの芯はピンヘッドから外にガイドされ、マーキングを作成することができる。ここでの主な利点は、マーキングを1本の指のみで実行することができるので、ユーザが常に両手でアルコール水準器を保持できることである。加えて、中央部分には、ペンの芯用の丸い凹部がある。ピンヘッドが真っ直ぐに配向されると、ペンの芯は、バネによってこの凹部に押し込まれ、追加の安定性を提供する。
【0023】
図面に示された実施形態から、本発明による追加デバイスの構造がわかり、これによって、上述の機能的な効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、基本構造を斜視図で示す。
図2図2は、基本構造を分解図で示す。
図3図3は、アルコール水準器に対する2つの追加デバイスの配置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面に示された装置は、好ましくは、壁に物体を取り付けるためのドリル穴の位置をマーキングするために形成されている。この目的のために、装置は、アルコール水準器1に着脱可能に取り付けられ、かつこのアルコール水準器1の長手方向軸線に沿って摺動可能に配置される追加デバイスとして形成されている。
【0026】
この追加デバイスは、ピンヘッド2と、二重のU字形状中央部分3と、アルコール水準器1に接続するための取付部分4とを備える。ピンヘッド2は直方体形状基体21を有し、その直方体形状基体の長手方向に、マーキング要素5を収容するための連続的な凹部22が配置されている。図面に示されている実施形態では、凹部22は円筒形状で形成されていて、その結果、ここでは、円形断面を有するピン形状のマーキング要素5を使用することができる。
【0027】
マーキング要素5がマーキングされるべき壁(不図示)壁から離れる方向のバネ力を受けるように、バネ6が凹部22に配置されている。このために、ばね6が、マーキング要素5の下のウェブ輪郭部上で、例えば端部によって支持されていて、マーキング要素5の、傾斜して延在する輪郭又はウェブ状に延在する輪郭にばね力を加える。壁と反対側の端面において、マーキング要素5の一部が、カバー23で閉じられたピンヘッド2から突出する。
【0028】
基体21の側面は長手方向の間隙24を備え、この長手方向の間隙24には、マーカー要素5に、形成されているか又は取り付けられたウェブ輪郭部51が、マーキング要素5の経路が制限されるようにガイドされている。ウェブ輪郭部51は、様々な方法で、例えば、長手方向間隙24内でガイドされるプッシャーを備えてマーキング要素5に配置されたリングによって、様々な方法で形成することができる。好ましくは、長手方向間隙24は、二重のU字形状中央部分3の一方のフォーク形状凹部31の内部に向かって位置合わせされている基体21の側面に形成されている。したがって、マーキング要素5の経路を制限するためのウェブ輪郭部51の移動は、他の構成要素との衝突のリスクなしに、自由な構成空間内で行われる。
【0029】
基体21の2つの対向する側面上には、四角形凹部25が配置されていて、その四角形凹部25には、それぞれ同じ輪郭を有する、係止ボルト7のセクションが担持されている。各係止ボルト7の四角形部分は、円筒形部分に移行する。ピンヘッド2が二重のU字形状中央部分3に旋回可能に支持されているように、二重のU字形状中央部分3の一方のフォーク形状凹部31の前端部分のそれぞれ一つの脚部の凹部に、これらの円筒形部分が、一致して軸支されている。ピンヘッド2の四角形凹部25には、ピン本体2と位置合わせされた、係止ボルト7の端面にバネ力を加えるばね8がそれぞれ配置されている。
【0030】
二重のU字形状中央部分3の他方のフォーク形状凹部32には、取付部分4が長手方向に摺動可能に担持されている。この場合、取付部分4の、二重のU字形状中央部分3の長手方向に延在する2つの外面のそれぞれに凹部41が設けられ、この凹部41には、同じ輪郭を有する、フォーク形状凹部32の表面部分がガイドされている。
【0031】
さらに、取付部分4は、二重のU字形状中央部分3の長手方向に延在し、ねじボルト9がガイドされている穿孔部42を備える。ねじボルト9のねじ山輪郭は、二重のU字形状中央部分3のフォーク形状凹部32に隣接する中央のセクション33で、一致するねじ山輪郭に係合する。
【0032】
適切に構成された追加デバイスを、例えば、壁に2つのネジで棚を吊るす場合に使用する場合、例えば、棚の中央が把握される。棚の中央を出発点として、この点に対称的に2つの追加デバイスが、アルコール水準器1の基体上に取り付けられ、その結果、機能的なテンプレートが作成される。この作業ステップは、壁に対してではなく、好ましくは中実の土台上で実施され、その結果、後続のドリル穴の所望の間隔を非常に正確に決定することが可能になる。次に、2つの追加デバイスを装備したアルコール水準器1を壁に対して保持し、気泡管を観察しながら位置合わせする。その後、各追加デバイス内のマーキング要素5を指で押し下げることによって、ドリル穴をマーキングする。
【符号の説明】
【0033】
1 アルコール水準器
2 ピンヘッド
21 直方体形状基体
22 連続した凹部
23 ピンヘッドの蓋
24 長手方向の間隙
25 四角形凹部
3 二重のU字形状の中央部分
31 フォーク形状凹部
32 フォーク形状凹部
33 中央部分
4 取付部分
41 凹部
42 穿孔部
5 マーカー要素
51 ウェブ輪郭部/パス制限
6 ピンヘッド内のばね
7 係止ボルト
8 係止ボルト用ばね
9 ねじボルト
10 蓋
図1
図2
図3
【国際調査報告】