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特表2024-513763医療映像復元及び伝送システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】医療映像復元及び伝送システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20240319BHJP
【FI】
A61B5/055 390
A61B5/055 380
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558456
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 KR2021007180
(87)【国際公開番号】W WO2022203119
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0038588
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522300628
【氏名又は名称】エアーズ・メディカル・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRS MEDICAL INC.
【住所又は居所原語表記】13F, 14F, 223, Teheran-ro Gangnam-gu Seoul 06142 REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】イ・ドゥヒ
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AB07
4C096AB08
4C096AB15
4C096AC01
4C096AD14
4C096AD16
4C096DA12
4C096DC36
4C096DE03
4C096DE07
4C096DE09
4C096FB10
(57)【要約】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムを用いた医療映像復元及び伝送方法であって、加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受ける段階と、前記受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元する段階と、前記医療映像データを受けたアドレスに基づいて前記復元された医療映像データを伝送する段階と、を含む、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療映像復元及び伝送システムを用いた医療映像復元及び伝送方法であって、
加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受ける段階と、
前記受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元する段階と、
前記医療映像データを受けたアドレスに基づいて前記復元された医療映像データを伝送する段階と、を含む、医療映像復元及び伝送方法。
【請求項2】
前記医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する前に暗号化する、請求項1に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項3】
前記暗号化することは、前記医療映像データが含む複数の映像スライスを互いにシャッフルすることを含む、請求項2に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項4】
前記暗号化した医療映像データを保存し、暗号化しなかった医療映像データは削除する、請求項2に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項5】
前記保存された暗号化した医療映像データを復号化し、復号化した医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する、請求項4に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項6】
前記医療映像データの特性情報によって前記医療映像データを分類して前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送し、
前記特性情報によって分類された医療映像データを前記特性情報に基づいて予め分類された複数の人工ニューラルネットワークモデルに分配して入力するように伝送する、請求項1に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項7】
前記特性情報は、医療映像データのプロトコル情報、およびシーケンス情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項6に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項8】
前記特性情報が前記プロトコル情報およびシーケンス情報の両者を含む場合、
前記医療映像データから前記プロトコル情報に基づいてしてプロトコル映像セットを生成し、前記プロトコル映像セットに含まれる複数の医療映像を前記シーケンス情報として分類し、前記分類されたシーケンス情報に基づいてシーケンス映像セットを生成し、前記シーケンスセットを前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送する、請求項7に記載の医療映像復元及び伝送方法。
【請求項9】
医療映像復元及び伝送システムであって、
加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受け、前記受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元し、前記医療映像データを受けたアドレスに基づいて前記復元された医療映像データを伝送する、医療映像復元及び伝送システム。
【請求項10】
前記医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する前に暗号化する、請求項9に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項11】
前記暗号化することは、前記医療映像データが含む複数の映像スライスを互いにシャッフルすることを含む、請求項10に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項12】
前記暗号化した医療映像データを保存し、暗号化しなかった医療映像データは削除する、請求項10に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項13】
前記保存された暗号化した医療映像データを復号化し、復号化した医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する、請求項12に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項14】
前記医療映像データの特性情報によって前記医療映像データを分類して前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送し、
前記特性情報によって分類された医療映像データを前記特性情報に基づいて予め分類された複数の人工ニューラルネットワークモデルに分配して入力するように伝送する、請求項9に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項15】
前記特性情報は、医療映像データのプロトコル情報、およびシーケンス情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項14に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【請求項16】
前記特性情報が前記プロトコル情報およびシーケンス情報をすべて含む場合、
前記医療映像データから前記プロトコル情報に基づいてプロトコル映像セットを生成し、前記プロトコル映像セットに含まれる複数の医療映像を前記シーケンス情報として分類し、前記分類されたシーケンス情報に基づいてシーケンス映像セットを生成し、前記シーケンスセットを前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送する、請求項15に記載の医療映像復元及び伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人工知能を用いて医療映像を復元し、暗号化及び復号化を実行して医療映像を伝送する医療映像復元及び伝送システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、病院では医療映像撮影及び診断装置であるX-ray、CT、MRIまたは超音波などで撮影した医療映像をデジタルデータとして獲得及び保存し、その判読および診療記録を一緒に各端末に伝送したり検索したりするのに必要な機能を統合的に処理するデジタル医療映像保管通信システム(PACS:picture archiving communication system)を使用している。PACSは異機種の医療映像装置の間で医療映像および情報を伝送する業界標準通信規約であるDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に合うように医学的映像を保存して管理する。
【0003】
また、PACSは、既存のフィルムで診断して判読していた病院の業務をコンピュータおよびネットワークを介して処理することができるようにして、病院業務を効率的に行うようにしている。
【0004】
一方、人工知能が発展するのに伴って、大量の医療映像データでディープラーニングアルゴリズムのような人工知能を学習させて医学的判断に活用するようにする技術が開発されている。
【0005】
しかし、PACSで使用される医療映像データはディープラーニングアルゴリズムの学習にすぐ使用することができず、ディープラーニングアルゴリズムを用いて復元及び加工するのにもすぐ適用することができないので、その前処理または後処理が可能なシステムの開発が必要である。
【0006】
また、PACSサーバーとディープラーニングアルゴリズムをサービスする外部サーバーとの間の医療映像データの送受信において、医療映像データに含まれた個人情報及び身体映像などの保安に敏感な問題があるので、医療映像データの仮名処理などの暗号化が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療機関と医療映像復元及び伝送システムとの間に送受信される個人情報を含む医療映像データを仮名処理暗号化して、向上した保安を提供することにより、個人情報が流出することを防止しようとする。
【0008】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療映像データの特性情報に応じて最適の人工ニューラルネットワークモデルによって医療映像を復元することにより、向上した品質の医療映像を獲得しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例は、医療映像復元及び伝送システムを用いた医療映像復元及び伝送方法であって、加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受ける段階と、前記受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元する段階と、前記医療映像データを受けたアドレスに基づいて前記復元された医療映像データを伝送する段階と、を含む、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0010】
本実施例において、前記医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する前に暗号化する、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0011】
本実施例において、前記暗号化することは、前記医療映像データが含む複数の映像スライスを互いにシャッフルすることを含む、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0012】
本実施例において、前記暗号化した医療映像データを保存し、暗号化しなかった医療映像データは削除する、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0013】
本実施例において、前記保存された暗号化した医療映像データを復号化し、復号化した医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0014】
本実施例において、前記医療映像データの特性情報によって前記医療映像データを分類して前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送し、前記特性情報によって分類された医療映像データを前記特性情報に基づいて予め分類された複数の人工ニューラルネットワークモデルに分配して入力するように伝送する、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0015】
本実施例において、前記特性情報は、医療映像データのプロトコル情報、およびシーケンス情報のうちの少なくとも一つを含む、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0016】
本実施例において、前記特性情報が前記プロトコル情報およびシーケンス情報の両者を含む場合、前記医療映像データから前記プロトコル情報に基づいてしてプロトコル映像セットを生成し、前記プロトコル映像セットに含まれる複数の医療映像を前記シーケンス情報として分類し、前記分類されたシーケンス情報に基づいてシーケンス映像セットを生成し、前記シーケンスセットを前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送する、医療映像復元及び伝送方法を提供しようとする。
【0017】
本発明の一実施例は、医療映像復元及び伝送システムであって、加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受け、前記受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元し、前記医療映像データを受けたアドレスに基づいて前記復元された医療映像データを伝送する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0018】
本実施例において、前記医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する前に暗号化する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0019】
本実施例において、前記暗号化することは、前記医療映像データが含む複数の映像スライスを互いにシャッフルすることを含む、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0020】
本実施例において、前記暗号化した医療映像データを保存し、暗号化しなかった医療映像データは削除する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0021】
本実施例において、前記保存された暗号化した医療映像データを復号化し、復号化した医療映像データを前記人工ニューラルネットワークモデルによって復元する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0022】
本実施例において、前記医療映像データの特性情報によって前記医療映像データを分類して前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送し、前記特性情報によって分類された医療映像データを前記特性情報に基づいて予め分類された複数の人工ニューラルネットワークモデルに分配して入力するように伝送する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0023】
本実施例において、前記特性情報は、医療映像データのプロトコル情報、およびシーケンス情報のうちの少なくとも一つを含む、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【0024】
本実施例において、前記特性情報が前記プロトコル情報およびシーケンス情報の両者を含む場合、前記医療映像データから前記プロトコル情報に基づいてプロトコル映像セットを生成し、前記プロトコル映像セットに含まれる複数の医療映像を前記シーケンス情報として分類し、前記分類されたシーケンス情報に基づいてシーケンス映像セットを生成し、前記シーケンスセットを前記人工ニューラルネットワークモデルに伝送する、医療映像復元及び伝送システムを提供しようとする。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療機関と医療映像復元及び伝送システムとの間に送受信される個人情報を含む医療映像データを仮名処理暗号化して、向上した保安を提供するので、個人情報が流出することを防止することができる。
【0026】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療映像データの特性情報によって最適の人工ニューラルネットワークモデルによって医療映像を復元するので、向上した品質の医療映像を獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムの構成を説明する図である。
図2】本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムとPACSシステムとの間のネットワーク通信を説明する図である。
図3】本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムを用いて実行する医療映像復元及び伝送方法を説明する図である。
図4a】本発明の一実施例による医療映像データ暗号化方法を説明する図である。
図4b】本発明の一実施例による医療映像データ暗号化方法を説明する図である。
図4c】本発明の一実施例による医療映像データ暗号化方法を説明する図である。
図5】本発明の一実施例による医療映像データの特性情報に応じて適用される人工ニューラルネットワークモデルが変わることを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付図面を参照して、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施例を詳細に説明する。しかし、本発明は様々な相異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面では、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全般にわたって類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0029】
明細書全般で、ある部分が他の部分と「連結」されていると言うとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
本明細書で、「サーバー」と「システム」は一つ以上のメモリ(図示せず)、一つ以上のコンピュータプロセッサ(one or more Computor processors)(図示せず)、及び一つ以上のプログラム(one or more programs)(図示せず)を含むように構成されたコンピュータを意味する。ここで、一つ以上のプログラム(以下、「前処理用プログラム」)はメモリに保存され、一つ以上のプロセッサによって実行されるように(executed)構成され、一つ以上のメモリ、一つ以上のコンピュータプロセッサ、および一つ以上のプログラムは物理的に同じ装置に位置して直接連結されるかまたは通信ネットワークを介して連結され得る。
【0031】
本明細書で、映像は離散的なイメージ要素(例えば、2次元イメージにおけるピクセル及び3次元イメージにおけるボクセル)で構成された多次元(multi-dimensional)データを意味し得る。例えば、映像は、磁気共鳴映像撮影(MRI)装置、コンピュータ断層撮映(CT)装置、超音波撮影装置、またはX線撮影装置などの医療映像装置によって獲得した医療映像を含むことができる。
【0032】
本明細書で、「映像復元」とは、解像度の低いイメージの解像度を向上させるか、イメージのSNRを向上させるか、イメージのエイリアシング(aliasing)パターンまたはアーチファクト(artifact)を減らすことを含むか、または品質の低いイメージの品質を向上させることを意味し得る。また、MRIの場合、「映像復元」とは、上述した意味だけでなく、サブサンプリングされたk-spaceデータから生成されたイメージをフルサンプリングされたk-spaceデータから生成されたイメージと同一にまたは類似するように加工することであり得る。
【0033】
以下では、添付図面を参照して本発明の一実施例による医療映像復元システムについて詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムの構成を説明する図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムは、医療機関で用いる医療映像保管通信システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)と通信して医療映像データを送受信し、人工ニューラルネットワークモデルを活用して医療映像データを復元する医療映像復元及び伝送システムに関するものである。
【0035】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムは、クラウドコンピューティングシステム(Cloud Computing System)の形態に具現することができる。クラウドコンピューティングは、インターネット上のサーバーを介して、データ保存、ネットワーク、コンテンツ使用などのIT関連のサービスを総合的に使用することができるコンピューティング環境である。これと異なり、医療映像復元及び伝送システムは、サーバーコンピューティング、エッジコンピューティング、サーバーレスコンピューティングなどの医療映像復元及び伝送方法を実行することができる多様な形態のコンピューティングシステムによって具現することもできる。
【0036】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムは、通信モジュール、メモリ、およびプロセッサを含むことができる。
【0037】
通信モジュールは、通信ネットワークと連動して医療映像復元及び伝送システムに通信インターフェースを提供し、後述するクライアント端末、PACS端末及びPACSサーバーとデータを送受信する役割を果たすことができる。ここで、通信モジュールは、他のネットワーク装置と有無線連結で制御信号またはデータ信号のような信号を送受信するために必要なハードウェア及びソフトウェアを含む装置であり得る。
【0038】
一方、本発明で、「端末」は携帯性及び移動性が保障された無線通信装置であり得、例えば、スマートフォン、タブレットPCまたはノートブックPCなどのようなすべての種類のハンドヘルド(Handheld)基盤の無線通信装置であり得る。また「端末」は通信機能及びデータプロセッシング機能を備えた時計、メガネ、ヘアバンド、及び指輪などのウェアラブル機器であり得る。また、「端末」はネットワークを介して他の端末またはサーバーなどに接続することができるPCなどの有線通信装置でもあり得る。
【0039】
メモリは、医療映像復元及び伝送システムで実行されるプログラムが記録された記録媒体であり得る。また、メモリは、プロセッサが処理するデータを一時または永久的に保存する機能を果たすことができる。ここで、メモリは、揮発性記憶媒体(volatile storage media)または非揮発性記憶媒体(non-volatile storage media)を含むことができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0040】
プロセッサは、医療映像復元及び伝送システムで実行されるプログラムの全過程を制御することができる。ここで、プロセッサは、プロセッサ(processor)のようにデータを処理することができるすべての種類の装置を含むことができる。ここで、「プロセッサ(processor)」は、例えばプログラム内に含まれたコードまたは命令で表現された機能を果たすために物理的に構造化した回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味し得る。このように、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサー(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit:CPU)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、グラフィック処理装置(Graphics Processing Unit:GPU)などの処理装置を網羅することができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0041】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムは、コントロールサーバー、マネージャーサーバー、映像復元サーバー、および認証サーバーを含むことができる。医療映像復元及び伝送システムがクラウドコンピューティングシステムによって具現される場合、医療映像復元及び伝送システムは、インターネット上の仮想コントロールサーバー、マネージャーサーバー、映像復元サーバー、および認証サーバーを含むことができ、これらは単一のクラウドサーバーに含まれ得る。例えば、単一のクラウドサーバーで、仮想のコントロールサーバー、マネージャーサーバー、映像復元サーバー、および認証サーバーは互いに異なるIPアドレスを有し、互いに異なるIPアドレスに基づいてデータを伝送し、それぞれの機能を果たすことができる。もしくは、コントロールサーバー、マネージャーサーバー、映像復元サーバー、および認証サーバーのいずれも同じIPアドレスを有しており、予め設定されたアルゴリズムによるデータ伝送によって医療映像復元及び伝送方法を実行することができる。
【0042】
一方、医療機関には、一般的に、医療映像データ撮影機器と連動して撮影機器を制御するかまたは医療映像データ伝送を管理するクライアント端末と、医療陣が医療映像データを見るかまたは加工及び管理することができるPACSプログラムが組み込まれたPACS端末とが配置され得る。
【0043】
クライアント端末は、使用者ログイン、ワークリスト及び映像処理内訳を出力するための使用者インターフェース(UI)を提供するプログラムが組み込まれた端末であり得る。PACS端末は、PACSサーバーに保存された医療映像データ、個人情報データを医療映像復元及び伝送システムのコントロールサーバーに伝送し、映像復元サーバーによって復元された医療映像データを受信してPACSサーバーに保存するための使用者インターフェースを提供するプログラムが組み込まれた端末であり得る。
【0044】
医療映像復元及び伝送システムのコントロールサーバーは、PACS端末及びPACSサーバーと医療映像データを送受信する機能を果たし、ワークリスト及び映像処理情報API(Application Programming Interface)を提供することができる。
【0045】
マネージャーサーバーは、コントロールサーバーから医療映像データを受信し、映像復元サーバーが速かに映像を復元することができるように、映像復元サーバーに映像処理業務を自動で配分することができる。
【0046】
映像復元サーバーは、マネージャーサーバーから医療映像データを受信し、人工ニューラルネットワークモデルとGPU演算を用いて受信した医療映像復元を実行することができる。人工ニューラルネットワークモデルは、映像品質改善処理のために予め学習されたディープラーニングモデルであり得る。人工ニューラルネットワークモデルについては後で詳細に説明する。
【0047】
認証サーバーは、医療映像復元及び伝送方法プログラムの使用のための使用者認証及び管理APIを提供するものであり得る。
【0048】
データベースは、医療映像復元及び伝送システムがプログラムを実行するために必要な各種のデータが保存されたものであり得る。例えば、データベースは、使用者リスト、ワークリスト及び映像処理情報、並びにプロトコル規則及び医療映像データが保存されたものであり得る。
【0049】
図2は本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムとPACSシステムとの間のネットワーク通信を説明する図である。
【0050】
図2を参照すると、PACSサーバーと医療映像データ復元及び伝送システムは、地域対地域仮想私設ネットワーク(Site-to-site VPN)に基づいて暗号化した有線ネットワークを活用して通信することができる。ネットワークトンネルがデータを完全に保護するためには、使用者認証(Authentication)、データの完全性(Integrity)、およびデータの機密保持(Confidentiality)という3種の要素が必要であり、このような保安性を有するトンネルを仮想私設ネットワーク(VPN)と言う。特に、地域対地域仮想私設ネットワークは、互いに異なる地域のネットワークの間で暗号化したトンネルを構築することができ、インターネットを介して当該サイトの間にデータおよびリソースを安全に共有することができる。
【0051】
具体的には、クライアント端末は、認証サーバーとVPNネットワーク通信を実行することで、ログイン情報、個人情報、医療映像データの暗号化情報をHTTPSプロトコルを用いて送受信することができる。HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol over Secure Socket Layer)はワールドワイドウェブ通信プロトコルであるHTTPの保安が強化したバージョンである。そして、PACS端末は、コントロールサーバーとVPNネットワーク通信を実行して、暗号化した医療映像データであるDICOMデータを送受信することができる。
【0052】
以下では、本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムを用いた医療映像復元及び伝送方法について詳細に説明する。
【0053】
図3は本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送システムを用いて実行する医療映像復元及び伝送方法を説明する図である。
【0054】
図3を参照すると、本発明の一実施例による復元及び伝送システムを用いた医療映像復元及び伝送方法において、コントロールサーバーが受けた医療映像データをマネージャーサーバーに伝送する段階(S310)を実行することができる。
【0055】
医療映像データは、加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0056】
加速化撮影とは、医療映像データがMRI撮影された映像の場合、繰り返し撮影回数(NEX:Number of Excitations)を減らして撮影時間を短縮させることを意味し得る。例えば、通常2回繰り返し撮影するシーケンスを1回撮影することであり得る。また、加速化撮影とは、k-spaceで位相エンコード方向により狭い範囲の信号を得て解像度の低いイメージを得ることを意味し得る。また、加速化撮影とは、医療映像データがMRI撮影された映像の場合、MRI撮影時間を短縮させて、サブサンプリングされた磁気共鳴信号を獲得することを意味し得る。サブサンプリングされた磁気共鳴信号は、ナイキストサンプリングレートよりも低いサンプリングレートでサンプリングされた磁気共鳴信号であり得る。すなわち、加速化撮影された磁気共鳴映像は、ナイキストサンプリングレートよりも低いサンプリングレートで磁気共鳴信号をサンプリングして獲得した映像であり得る。サブサンプリングされた磁気共鳴映像は、多様な人工的なイメージであるアーチファクト(artifacts)を含む映像であり得る。
【0057】
例えば、フルサンプリングされた磁気共鳴信号のライン(line)数がn個であり、サブサンプリングされた磁気共鳴信号のライン(line)数がn/2個であり得る。ここで、サンプリングラインの減少した程度が1/2倍数であれば、磁気共鳴映像撮影の加速化指数が2であると言える。サンプリングラインの減少した程度が1/3倍数、1/4倍数であれば、加速化指数はそれぞれ3、4であると言える。また、加速化撮影とは、前述した撮影方法のうちの一つ以上を組み合わせて撮影する方法であり得る。
【0058】
コントロールサーバーは、医療映像撮影装置、医療映像保存及び伝送システム(PACS)から、加速化撮影されたk-spaceデータ及び加速化撮影されたk-spaceデータに基づいて生成されたDICOMデータのうちの少なくとも一つを含む医療映像データを受けることができる。
【0059】
医療映像データは、患者の生体情報(vital information)、医療現場で生成される患者や被治療部位などに対する静止映像である医療イメージ(medical image)情報及び医療現場で撮影される医療動画または医療ビデオ(medical video)情報を含むことができる。
【0060】
DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)は医療用デジタル映像及び通信標準を意味し、医療機器でデジタル映像表現および通信に使用されるさまざまな標準を総称するものである。
【0061】
DICOMデータは、主に患者情報及びメディア特性情報(patient information and media characteristics)を含むことができる。例えば、DICOMデータに含まれる多様な医療情報データは医療現場で収集される患者関連テキスト情報及び加工されなかったメディア情報であり、そのフォーマットには特別な制限がない。より具体的には、DICOMデータは、患者の生体情報、医療現場で生成される患者や被治療部位などに対する静止映像である医療イメージ情報及び医療現場で撮影される医療動画または医療ビデオ情報を含むことができる。
【0062】
図4a,図4b,図4cは本発明の一実施例による医療映像データ暗号化方法を説明する図である。
【0063】
図4a,図4b,図4cを参照すると、コントロールサーバーは、医療映像データをマネージャーサーバーに伝送する前に暗号化することができる。医療映像データを暗号化することは、医療映像データが含む複数の映像スライスを互いにシャッフルすることを含むことができる。
【0064】
ここで、「暗号化」は匿名化を含むことができる。具体的には、匿名化は、含まれた個人識別情報の全部または一部を削除するかまたは知り得ない形態に変換することであり得る。匿名化技法としては、仮名(pseudonym)、一般化(generalization)、置換(permutation)、摂動(perturbation)などを含む多様な方法がある。
【0065】
例えば、医療映像は、複数の映像スライスが蓄積されて形成される3D映像であり得る。また、このような3D医療映像をそれぞれの方向にスライス処理して複数の映像スライスを生成することもできる。映像スライスをシャッフルすることは、順に配列された映像スライスを任意に混ぜて配列することであり得る。3D医療映像は患者の顔や頭部を把握して当該映像がどの患者のものであるかを認識することが可能であるので、個人情報が流出し得る危険がある。このような危険を防止するために、医療映像復元及び伝送システムは、医療機関から伝送された医療映像をシャッフル処理し、医療映像データに含まれる個人情報などのメタデータをブラインド処理するかまたは削除することで、データの個人情報を仮名に取り替える仮名処理を実行して暗号化する。
【0066】
例えば、患者の頭部の3D映像イメージは、冠状面(Coronal)、矢状面(Sagittal)、水平面(Axial)にそれぞれの映像スライスが積層されて形成されたものであり得る。冠状面は顔を正面から見た状態で顔面に平行な垂直方向に頭部を切った断面であり、これらが互いに積層されて頭部の3D映像を形成することができる。そして、3D映像の仮名処理は、冠状面スライスが積層される順序を変えて暗号化することで実行することができる(図4a参照)。矢状面は、頭部を側面から見た状態で、側面に平行な垂直方向に切った断面であり得る。矢状面映像スライスが互いに積層されて頭部の3D映像を形成することができる。そして、3D映像の仮名処理は、矢状面スライスが積層される順序を変えて暗号化することで実行することができる(図4b参照)。水平面は頭部を上部と下部とに分ける断面であり、これらが互いに積層されて頭部の3D映像を形成する。3D映像の仮名処理はそれぞれのスライスの積層順序を変えて暗号化することで実行することができる(図4c参照)。
【0067】
コントロールサーバーは、暗号化した医療映像データを保存し、暗号化しなかった医療映像データは個人情報流出の防止のために削除することができる。コントロールサーバーは、映像復元のための要請を受信すると、予め保存された暗号化した医療映像データを復号化し、復号化した医療映像データをマネージャーサーバーに伝送することができる。コントロールサーバーは、医療映像データの特性情報によって医療映像データを分類してマネージャーサーバーに伝送することができる。特性情報は、医療映像データのプロトコル(Protocol)情報、シーケンス(Sequence)情報のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0068】
プロトコル情報とは、医療映像撮影で撮影部位または病変によって最適に映像を評価することができるように設計された多様なシーケンスの組合せについての情報である。シーケンス情報とは、MRIの場合、パルスシーケンス及びパルスフィールドグラデーションの特定の設定であり、特定のイメージ形状を作るための情報である。例えば、マルチパラメトリックMRIは、二つ以上のシーケンスの組合せ及び/または分光器のようなその他の特殊MRI構成を含むことができる。
【0069】
特性情報がプロトコル情報およびシーケンス情報をすべて含む場合、コントロールサーバーは、受信した医療映像データをプロトコル情報に基づいてしてプロトコル映像セットを生成することができる。その後、コントロールサーバーは、プロトコル映像セットに含まれる複数の医療映像をシーケンス情報として分類し、分類されたシーケンス情報に基づいてシーケンス映像セットを生成し、生成されたシーケンス映像セットをマネージャーサーバーに伝送することができる。
【0070】
その後、マネージャーサーバーが受けた医療映像データを映像復元サーバーに伝送する段階(S320)を実行することができる。
【0071】
マネージャーサーバーは、特性情報によって分類された医療映像データを特性情報に基づいて予め分類された映像復元サーバーの複数の人工ニューラルネットワークに分配して入力するように映像復元サーバーに伝送することができる。例えば、マネージャーサーバーは、上述したシーケンス映像セットを映像復元サーバーに保存されたそれぞれの人工ニューラルネットワークモデルに伝送することができる。
【0072】
その後、映像復元サーバーが受けた医療映像データを人工ニューラルネットワークモデルによって復元する段階(S330)を実行することができる。
【0073】
人工ニューラルネットワークモデルは、統計的機械学習結果を用いて、少なくとも一つのサブサンプリングされた磁気共鳴映像と少なくとも一つのフルサンプリングされた磁気共鳴映像との間の相関関係を学習するアルゴリズムの集合であり得る。人工ニューラルネットワークモデルは、少なくとも一つのニューラルネットワークを含むことができる。ニューラルネットワークは、DNN(Deep Neural Network)、RNN(Recurrent Neural Network)、BRDNN(Bidirectional Recurrent Deep Neural Network)、MLP(Multilayer Perceptron)、CNN(Convolutional Neural Network)のような方式のネットワークモデルを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
例えば、人工ニューラルネットワークモデルは、ニューラルネットワークを用いて少なくとも一つのサブサンプリングされた磁気共鳴映像及び少なくとも一つのフルサンプリングされた磁気共鳴映像の間の相関関係を位相エンコード方向にスタックされる少なくとも一つのサンプリングラインのピクセルを単位で学習して構築したモデルであり得る。また、人工ニューラルネットワークモデルは、サブサンプリングされた磁気共鳴映像及びフルサンプリングされた磁気共鳴映像の他にも多様な追加データを用いて構築することができる。例えば、追加データとして、磁気共鳴映像に対応するk-spaceデータ、実数映像データ、虚数映像データ、大きさ映像データ、位相映像データ及びマルチチャネルRFコイルの感度データ、およびノイズパターン映像データのうちの少なくとも一つを用いることができる。
【0075】
図5は本発明の一実施例による医療映像データの特性情報によって適用される人工ニューラルネットワークモデルが変わることを説明する図である。
図5を参照すると、人工ニューラルネットワークモデルがMRI DICOM医療映像データを復元する場合、一例として医療映像データのプロトコル情報はブレーンルーチン-DN(Brain Routine-DN)であり得、このプロトコルはT2 TSE、T2 FLAIR、T1 FLAIRなどのシーケンスを含むことができる。このシーケンスによる医療映像加速化撮影は、その結果映像内のノイズが増幅する特徴がある。したがって、このようなシーケンスとマッチングする人工ニューラルネットワークモデルは、ノイズを減少させることに特化したものを適用することができる。
【0076】
また、プロトコルはブレーンルーチン-SR(BrainRoutine-SR)であり得、このプロトコルはT1SEなどのシーケンスを含むことができる。このシーケンスによる医療映像加速化撮影は、その結果映像の解像度が減少する特徴がある。したがって、このようなシーケンスとマッチングする人工ニューラルネットワークモデルは、解像度減少を防止することに特化したものを適用することができる。
【0077】
プロトコルはブレーンルーチン-TOF(BrainRoutine-TOF)であり得、このプロトコルはToF(Time of Flight)などのシーケンスを含むことができる。このシーケンスは3D撮影シーケンスであり、3Dスライス方向情報を活用することができ、加速化撮影の結果、追加の後処理作業が必要である。したがって、このようなシーケンスとマッチングする人工ニューラルネットワークモデルは、3Dスライス方向情報を読み、3Dデータの後処理作業が行えるものを適用することができる。
【0078】
その後、復元された映像データをマネージャーサーバーに伝送する段階(S340)を実行することができる。例えば、マネージャーサーバーは、プロトコルセット及び/またはシーケンスセットで形成された複数の医療映像イメージを受信することができる。
【0079】
その後、マネージャーサーバーが受けた復元された映像データをコントロールサーバーに伝送する段階(S350)を実行することができる。その後、コントロールサーバーが医療映像データを受けたアドレスに基づいてコントロールサーバーが復元された映像データを伝送する段階(S360)を実行することができる。例えば、コントロールサーバーがPACSサーバーから医療映像データを受けた場合、復元された映像データを当該PACSサーバーに伝送することができる。PACSサーバーは、受信した復元された映像データを暗号化処理することができる。これにより、PACSサーバーと医療映像復元及び伝送システムは単一のトンネルを用いて医療映像データを送受信するので、患者の個人情報などの流出を防止する強力な保安通信システムを提供することができる。
【0080】
以上で説明した本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療機関と医療映像復元及び伝送システムとの間に送受信される個人情報を含む医療映像データを仮名処理暗号化して、向上した保安を提供するので、個人情報が流出することを防止することができる。
【0081】
本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、医療映像データの特性情報によって最適の人工ニューラルネットワークモデルによって医療映像を復元するので、向上した品質の医療映像を獲得することができる。
【0082】
一方、本発明の一実施例による医療映像復元及び伝送方法は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現することができる。コンピュータ可読の媒体はコンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体であり得、揮発性及び非揮発性媒体、並びに分離型及び非分離型媒体をすべて含む。また、コンピュータ可読の媒体は、コンピュータ保存媒体を含むことができる。コンピュータ保存媒体は、コンピュータ可読の命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び非揮発性、並びに分離型及び非分離型媒体をすべて含む。本発明の方法及びシステムは特定の実施例に関連して説明したが、その構成要素または動作の一部または全部は汎用ハードウェアアーキテクチャーを有するコンピュータシステムを使用して具現することができる。
【0083】
以上の説明は本発明の技術的思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明で開示した実施例は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は下記の特許請求の範囲によって解釈されなければならなく、それと同等な範囲内にあるすべての技術的思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならないであろう。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5
【国際調査報告】