IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フランツ、ダニールの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】副流煙フィルタ・デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 13/06 20060101AFI20240319BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20240319BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20240319BHJP
   A24F 13/00 20060101ALI20240319BHJP
   A24F 13/22 20060101ALI20240319BHJP
   A24F 13/20 20060101ALI20240319BHJP
   A24D 1/04 20060101ALI20240319BHJP
   A24D 1/12 20060101ALI20240319BHJP
   A24D 1/08 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A24F13/06
A24D3/04
A24D3/17
A24F13/00
A24F13/22
A24F13/20
A24D1/04
A24D1/12
A24D1/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558464
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022021619
(87)【国際公開番号】W WO2022204333
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/200,695
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523360887
【氏名又は名称】フランツ、ダニール
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランツ、ダニール
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA07
4B045AB16
4B045BC12
4B045BC22
4B045BC26
(57)【要約】
本出願は、煙濾過デバイスを提供し、煙濾過デバイスは、細長い本体であって、近位端、近位端に対向する遠位端、並びに、少なくとも、消耗品を保持するように構成される第1のチャンバ、及び、第2のチャンバであって、細長い本体内で第2のチャンバ内にフィルタ・アセンブリを保持するように構成される、第2のチャンバを有する、細長い本体と、近位端に結合されたマウスピースであって、細長い本体内で第1及び第2のチャンバと連通する、マウスピース内に少なくとも1つのポートを有する、マウスピースと、細長い本体の遠位端に結合された下部キャップであって、細長い本体内で第1及び第2のチャンバと連通する、下部キャップ内の少なくとも1つのポートを有する、下部キャップとを含む。デバイスは、空気を、吸気中に下部キャップ内のポートから、その後、第1及び第2のチャンバを通り、最終的にマウスピース内のポート通って引き込むように、3つの部品によって構成される。呼気中に、デバイスは、空気が、マウスピース内のポート、その後、フィルタ・アセンブリを通過し、第1のチャンバをバイパスして、下部キャップ内の少なくとも1つのポートから出るように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙濾過デバイスであって、
近位端、及び前記近位端の反対側の遠位端を有する細長い本体であって、前記細長い本体内に、消耗品を保持するように構成された第1のチャンバ、及び内部にフィルタ・アセンブリを保持するように構成された第2のチャンバを少なくとも有する細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端に結合されたマウスピースであって、前記マウスピースは、近位プレナムの少なくとも一部分を画定し、且つ内部に少なくとも1つのポートを有し、前記近位プレナムは、前記細長い本体内で前記第1及び第2のチャンバと連通している、マウスピースと、
前記細長い本体の前記遠位端に結合された下部キャップであって、前記細長い本体内で前記第1及び第2のチャンバと連通する少なくとも1つのポートを内部に有する下部キャップと
を有し、
前記デバイスはそれにより、前記下部キャップ内の前記ポートからの吸気中、空気を前記第1のチャンバを通して、そして前記近位プレナムを通して引き込み、前記マウスピース内の前記ポートを通して出るように、また呼気中、空気を前記マウスピース内の前記ポート、前記近位プレナム、前記フィルタ・アセンブリを通過させ、そして最終的に前記下部キャップ内の前記少なくとも1つのポートから出るように構成される、煙濾過デバイス。
【請求項2】
前記近位プレナムは、前記第1及び第2のチャンバの近位端が露出される第1の位置と、前記第1及び第2のチャンバの前記近位端を覆う第2の位置との間で前記細長い本体にヒンジ式に結合される、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項3】
上部キャップを有し、前記上部キャップは、前記近位プレナムの一部分を画定し、前記上部キャップは、前記第1及び第2のチャンバの近位端を覆って位置する第1及び第2のアパーチャを内部に有する、請求項2に記載の煙濾過デバイス。
【請求項4】
第1及び第2の逆止弁を有し、前記上部キャップは、前記第1及び第2の逆止弁を受け入れるための凹所を内部に有する、請求項2に記載の煙濾過デバイス。
【請求項5】
前記第1のチャンバ内に配置された消耗品に点火するための手段を有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項6】
前記下部キャップは、前記第1のチャンバ内の前記消耗品からの灰を収集するためのチャンバを内部に有する、請求項5に記載の煙濾過デバイス。
【請求項7】
前記細長い本体と前記下部キャップとの間に位置するアーク・チャンバを有し、前記アーク・チャンバは、前記第1のチャンバの遠位端を受け入れる管状構造を有する、請求項6に記載の煙濾過デバイス。
【請求項8】
前記消耗品に点火するための前記手段は、前記アーク・チャンバの前記管状構造内に配設される、請求項7に記載の煙濾過デバイス。
【請求項9】
前記細長い本体から前記フィルタ・アセンブリを排出するために上方圧力を提供するように、前記第2のチャンバ内に構成された複数のポゴ・ピンを有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項10】
前記細長い本体は、前記フィルタ・アセンブリの下方に中間プレナムを画定し、前記中間プレナムは、前記中間プレナム内で正圧が示されるか負圧が示されるかに応じて空気流を方向付けるための少なくとも1つの逆止弁を内部に有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項11】
前記近位プレナム内で正圧が示されるか負圧が示されるかに応じて前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとの間の空気流を方向付けるための少なくとも1つの逆止弁を前記近位プレナム内に有する、請求項10に記載の煙濾過デバイス。
【請求項12】
前記第1のチャンバは、内部にタバコを受け入れるための管状形状を有し、前記第1のチャンバは、前記第1のチャンバの前記遠位端に位置するアーク・チャンバ内に前記タバコを送る機構を有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項13】
前記フィルタ・アセンブリは、管状フィルタ本体と、前記フィルタ本体内に配設された管状中央フィルタ部分とを有し、前記フィルタ本体及び前記管状中央フィルタ部分はそれぞれ、一致する複数のアパーチャを内部に有し、前記フィルタ・アセンブリは、前記フィルタ本体と前記中央フィルタ部分との間に配設されたフィルタ材料をさらに有し、空気が、前記中央フィルタ部分を通って流れ、前記空気は、前記中央フィルタ部分内の前記アパーチャを通過すると、前記フィルタ材料によって濾過される、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項14】
前記第1のチャンバは、内部のタバコを受け入れるための管状形状を有し、前記第1のチャンバは、モーターによって駆動されるホイールを有し、前記管状の第1のチャンバは、前記ホイールが通過するための、また前記ホイールが駆動されたときに前記タバコを前記第1のチャンバの前記遠位端に位置するアーク・チャンバ内に送るためのスロットを内部に有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項15】
前記下部キャップは、前記細長い本体に枢動的に結合される、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項16】
累積使用に基づいて前記フィルタ・アセンブリがその推定寿命を超えたか否かを判定するように構成されたコントローラを有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項17】
前記アーク・チャンバの前記管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段を有し、前記コントローラは、前記フィルタ・アセンブリが置換されるまで点火を防止するようにさらに構成されている、請求項16に記載の煙濾過デバイス。
【請求項18】
前記アーク・チャンバの前記管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段と、入力に応答して前記消耗品に点火するように構成されたコントローラとを有する、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【請求項19】
前記アーク・チャンバの前記管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段と、コントローラとを有し、前記コントローラは、前記第1のチャンバの前記遠位端に位置するアーク・チャンバ内に前記タバコを送るために、前記第1のチャンバ内の前記消耗品の位置を検知して、前記第1のチャンバのスロットを通るホイールを駆動するように構成されている、請求項1に記載の煙濾過デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年3月23日に出願された米国仮特許出願第63/200,695号に対する優先権を主張し、その出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、一般に、煙濾過デバイスに関し、特に、タバコ、並びに、大麻(cannabis)、キセル(pipe)、ヴェポライザー、電子タバコ、及び葉巻(cigar)を含む他の喫煙器具からの副流煙から有害且つ発がん性元素を除去する煙濾過デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
米国内だけで、約41、000人の人々が、毎年、副流煙吸入に関連する心疾患及び肺がんで死ぬ。米国公衆衛生局長官(Surgeon General)は、1964年から2015年の間に、米国内の2、500,000人の人々が、副流煙に対する曝露が原因で死んだと推定する。毎年、米国内の18カ月の年齢未満の、約150、000人と300、000人との間の乳幼児及び子供が、副流煙入の結果として下気道感染症(respiratory infection)にかかり、7、500から15、000の入院をもたらす。さらに、1年あたりの米国内での乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome)の430の事例が、副流煙吸入に関係している。2019年7月の時点で、世界保健機関は、1年当たり1.2百万人の人々が副流煙に対する曝露が原因で早期に死ぬと推定する。これは、自分の喫煙の結果として死ぬ全ての6人の喫煙者ごとに、1人の非喫煙者が死ぬことを意味する。
【0004】
副流煙は、燃焼式タバコ又は他の喫煙できる物質に由来する2つの形態の煙:主流煙-喫煙者によって吐出される煙、及び、副流煙-タバコ、キセル、葉巻、ロール大麻、或いは、水ギセル(hookah)又は他の喫煙デバイス内で燃焼するタバコ、の混合気、又は、個々のものとすることができる。副流煙内で呼吸する非喫煙者は、喫煙者が取り込む方法と同様に、有害且つ発がん性化学物質を取り込む。したがって、副流煙は、居合わせた人々にとって非常に有害である。タバコ(又は、キセル、葉巻、大麻、水ギセル等)煙を極度に吸入することを選択する十億人を超える喫煙者が存在する。しかしながら、これらの人々は、その事において選択を少なくとも有する-副流煙によって影響を受ける人々は、しばしば選択を持たない。全体人口における喫煙者のパーセンテージは減少しているが、人口が増加しているレートより低いレートで、パーセンテージは減少している。そのため、喫煙者の数は増加しており、ユーザの周りの人々を有害な副産物にさらすことなく、ユーザが喫煙することを可能にするデバイスについての必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
煙濾過デバイスが提供され、煙濾過デバイスは、細長い本体であって、近位端、近位端に対向する遠位端、並びに、少なくとも、消耗品を保持するように構成される第1のチャンバ、及び、第2のチャンバであって、細長い本体内で第2のチャンバ内にフィルタ・アセンブリを保持するように構成される、第2のチャンバを有する、細長い本体と、細長い本体の近位端に結合されたマウスピースであって、近位プレナムの少なくとも一部分を画定し、マウスピース内に少なくとも1つのポートを有し、近位プレナムは、細長い本体内で第1及び第2のチャンバと連通状態にある、マウスピースと、細長い本体の遠位端に結合された下部キャップであって、細長い本体内で第1及び第2のチャンバと連通する、下部キャップ内の少なくとも1つのポートを有する、下部キャップとを含み、デバイスは、下部キャップ内のポートからの吸気中に、空気を、第1のチャンバを通し、そして、近位プレナムを通して引き込み、マウスピース内のポートを通して流出させ、呼気中に、空気を、マウスピース内のポート、近位プレナム、フィルタ・アセンブリを通って、最終的に、下部キャップ内の少なくとも1つのポートから排出させるように、3つの部品によって構成される。
【0006】
一実施例において、近位プレナムは、第1及び第2のチャンバの近位端が露出される第1の位置と第1及び第2のチャンバの近位端を覆う第2の位置との間で細長い本体にヒンジ式に結合される。
【0007】
一実施例において、煙濾過デバイスは、上部キャップを含み、上部キャップは、近位プレナムの一部分を画定し、上部キャップは、第1及び第2のチャンバの近位端を覆って位置する、上部キャップ内の第1及び第2のアパーチャを有する。
【0008】
一実施例において、煙濾過デバイスは、第1及び第2の逆止弁を含み、上部キャップは、第1及び第2の逆止弁を収納するための凹所を内部に有する。
【0009】
一実施例において、煙濾過デバイスは、第1のチャンバ内に配置された消耗品に点火するための手段を含む。
【0010】
一実施例において、下部キャップは、消耗品からの灰を第1のチャンバ内に収集するためのチャンバを内部に有する。
【0011】
一実施例において、煙濾過デバイスは、細長い本体と下部キャップとの間に位置するアーク・チャンバを含み、アーク・チャンバは、第1のチャンバの遠位端を収納する管状構造を有する。
【0012】
一実施例において、消耗品に点火するための手段は、アーク・チャンバの管状構造内に配設される。
【0013】
一実施例において、煙濾過デバイスは、細長い本体からフィルタ・アセンブリを排出するために上方圧力を提供するように、第2のチャンバ内で構成される複数のポゴ・ピンを含む。
【0014】
一実施例において、細長い本体は、フィルタ・アセンブリの下方に中間プレナムを画定し、中間プレナムは、中間プレナム内で正圧が示されるか負圧が示されるかに応じて空気流を方向付けるための少なくとも1つの逆止弁を内部に有する。
【0015】
中間プレナム内で正圧が示されるか負圧が示されるかに応じて、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の空気流を方向付けるための、近位プレナム内の少なくとも1つの逆止弁を有する、請求項10の煙濾過デバイス。
【0016】
一実施例において、第1のチャンバは、タバコを第1のチャンバ内に収納するための管状形状を有し、第1のチャンバは、第1のチャンバの遠位端に位置するアーク・チャンバ内にタバコを給送する機構を有する。
【0017】
一実施例において、フィルタ・アセンブリは、それぞれがそれぞれ内に一致するアパーチャを有する管状フィルタ本体及びフィルタ本体内に配設された管状中央フィルタ部分を有し、フィルタ・アセンブリは、フィルタ本体と中央フィルタ部分との間に配設されたフィルタ材料をさらに含み、中央フィルタ部分内のアパーチャを空気が通過するときに、フィルタ材料によって濾過される空気は、中央フィルタ部分を通って流れる。
【0018】
一実施例において、第1のチャンバは、タバコを第1のチャンバ内に収納するための管状形状を有し、第1のチャンバは、モーターによって駆動されるホイールを有し、管状の第1のチャンバは、ホイールが、通過し、駆動されると、第1のチャンバの遠位端に位置するアーク・チャンバ内にタバコを給送するためのスロットを内部に有する。
【0019】
一実施例において、下部キャップは、細長い本体に回転自在に結合される。
【0020】
一実施例において、煙濾過デバイスは、フィルタ・アセンブリが、累積使用に基づいて、その平均寿命を超えたか否かを判定するように構成されるコントローラを含む。
【0021】
一実施例において、煙濾過デバイスは、アーク・チャンバの管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段を含み、コントローラは、フィルタ・アセンブリが置換されるまで点火を防止するようにさらに構成される。
【0022】
一実施例において、煙濾過デバイスは、アーク・チャンバの管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段、及び、入力に応答して点火するように構成されるコントローラを含む。
【0023】
一実施例において、煙濾過デバイスは、アーク・チャンバの管状構造内に配設された消耗品に点火するための手段及びコントローラを含み、コントローラは、第1のチャンバの遠位端に位置するアーク・チャンバ内にタバコを給送するために、第1のチャンバ内の消耗品の位置を検知し、第1のチャンバ内のスロットを通過するホイールを駆動するように構成される。
【0024】
本発明は、例示であり制限的でないことを意味される添付図面の図において示され、添付図面において、同様の参照は、同様の又は対応する部分を参照することを意図される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの第1の斜視図である。
図2】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの第2の斜視図である。
図3】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの分解図である。
図4】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスのマウスピース部分の第1の図である。
図5】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスのマウスピース部分の第1の図である。
図6】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの主本体部分の第2の図である。
図7】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの主本体部分の第2の図である。
図8】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの内側カバー部分の第1の図である。
図9】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの内側カバー部分の第2の図である。
図10】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの主本体上に設置された内側カバーの図である。
図11】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの主本体上に設置されたフィルタ・アセンブリの図である。
図12】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例によるフィルタ・アセンブリのフィルタ中央部分の図である。
図13】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例によるフィルタ・アセンブリ及び解除機構の図である。
図14】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による、フィルタ本体及びタバコ・チャンバと一緒の、煙濾過デバイスの主本体の図である。
図15】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による、タバコ・チャンバ、下部キャップ・アセンブリと一緒の、煙濾過デバイスの主本体の図である。
図16】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による、タバコ・チャンバ、フィルタ本体、ポゴ・ピン・ホルダー、及びプッシュ・ギアと一緒の、煙濾過デバイスの下部キャップ・アセンブリ及び主本体の図である。
図17】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの下部キャップ部分(下部蓋ベース)の図である。
図18】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの下部キャップ部分(下部蓋プレート)の図である。
図19】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの下部キャップ部分(下部蓋主本体)の図である。
図20】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの部分分解図である。
図21】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの断面図である。
図22】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例による煙濾過デバイスの断面図である。
図23】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
図24】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
図25】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
図26】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
図27】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
図28】本明細書で開示されるデバイスの幾つかの実施例のうちの1つの実施例による煙濾過デバイスの機能フロー・ダイヤグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
主題は、ここで、添付図面を参照して以降でより完全に説明されることになり、添付図面は、主題の一部を形成し、本発明が実施され得る例示的な実施例を例証として示す。しかしながら、主題は、種々の異なる形態で具現化され得り、したがって、包含又は請求される主題は、本明細書で述べる任意の実施例(example embodiment)に限定されないものと解釈されることを意図される;実施例は、例証するためにだけ提供される。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施例が使用され得り、構造的変更が行われ得ることが理解される。同様に、請求又は包含される主題についての適度に広い範囲が意図される。本明細書及び請求項全体を通して、用語は、明示的に述べられる意味を超える文脈において提案又は示唆される微妙な差異のある意味を有することができる。同様に、本明細書で使用されるフレーズ「一実施例において(in one embodiment)」は、必ずしも同じ実施例を参照せず、本明細書で使用されるフレーズ「別の実施例において(in another embodiment)」は、必ずしも異なる実施例を参照しない。例えば、請求される主題が、実施例の組み合わせを全体として又は一部含むことが意図される。したがって、以下の詳細な説明は、制限的な意味で解釈されることを意図されない。
【0027】
本出願は、一般に、喫煙者が通常するように喫煙者がタバコを消費することを可能にしながら、副流煙を濾過することができる煙濾過デバイスを開示する。すなわち、ユーザは、タバコをデバイスのレセプタクルに挿入し、露出端から煙を吸う又は引き込むことができる。代替的に、タバコは、以下でさらに論じるように、デバイス内に完全に閉囲され得り、煙はマウスピースから引き込まれ得る。ユーザは、その後、例えば、喫煙経験ができる限り自然のままであるようにマウスピースを通して、デバイス内に吐出することができる。デバイスは、好ましくは、デバイスからの主流及び副流を含む全ての副流煙を大気から濾過する。デバイスは、好ましくは、有害且つ発がん性元素を煙から除去し、煙から一酸化炭素を主に残す、濾過材料の1つ又は複数の層或いは1つ又は一連のフィルタを含む。有害且つ発がん性元素が煙から除去されると、残りの構成要素は、比較的安全であると考えられ得る。本開示は、タバコに関連してフィルタ・デバイスの使用を論じるが、フィルタ・デバイスは、葉巻及び大麻を含む任意の消耗品から副流煙を濾過するために使用され得る。フィルタ・デバイスは、Juul(登録商標)デバイス、電子たばこ、及びヴェポライザー等の副流煙を放出しない喫煙デバイスと共に同様に使用され得る。
【0028】
図1~2を参照すると、好ましい実施例による煙濾過デバイス100は、一般に、近位端及び遠位端を有する細長い本体を有する。近位端に、マウスピース104は、内部に吸気/呼気ポート106を備える。吸気/呼気ポート106は、一般に、デバイス100内のチャンバと連通して、タバコ/消耗品から煙を引き込み、ユーザのために、主流煙をフィルタ・アセンブリに吹き込む。吸気/呼気ポート106は、単一ポートとして示されるが、吸気及び呼気用の専用ポートを有するデュアル・ポートも使用され得る。遠位端に、下部キャップ108が設けられる。下部キャップ108は、好ましくは、吸気/排気ポート(複数可)110を含む。デバイス100は、以下でより詳細に論じる内側アセンブリを入れるハウジング102を含む。
【0029】
図3を参照すると、例示的な煙濾過デバイスの分解図が提供される。煙濾過デバイス100は、一般に、主本体308を含み、マウスピース104は、主本体308に回転自在に設置されて、本体308の上部に対するアクセスを提供する。本体は単一ピースとして示されるが、本体308が、複数の個々の構造から構築され得、したがって、単一ピースに限定されないことが理解される。より具体的には、マウスピース104は、主本体308に回転自在に結合される上部キャップ304に収まる。好ましくは、上部キャップ・シール302は、マウスピース104と上部キャップ304との間に位置する。対向端で、主本体308に同様に回転自在に結合され、本体308の下部に対するアクセスを提供するために回動する、下部キャップ108及びオプションのシール328が設けられる。重要なことに、下部キャップ108は、灰を収集し廃棄するための手段を提供する。本体308と下部キャップ108との間にアーク・チャンバ324があり、アーク・チャンバ324は、内部に配置されるタバコ/消耗品の遠位端用の収納端を有し、タバコの遠位端に点火するか又はその他の方法で火を付けるための手段を内部に含む。
【0030】
デバイス100の他の部分は、タバコ・チャンバ306であって、タバコ又は他の消耗品を内部に収納する、タバコ・チャンバ306、主流煙を濾過するためのフィルタ・アセンブリ、フィルタ・アセンブリを主本体308から解除するためのフィルタ・アセンブリ解除機構312、314を含むことができる。フィルタ・アセンブリは、複数のポゴ・ピン2812(図20に示す)を保持するポゴ・ピン・ホルダー326をさらに含むことができる。ポゴ・ピン2812は、一般に、主本体308から解除されると、フィルタ・アセンブリを排出するための上方圧力を提供する。少なくとも1つの実施例において、上方圧力は、フィルタ・カートリッジの下に位置するばねによって提供される。主本体308は、内側カバー310で閉囲される分割構造を有することができる。カバー310は、以下でさらに論じるように、煙がフィルタ・アセンブリを通して流れるための導管を形成するためにチャンバ(複数可)を同様にシールする。以下でさらに論じるように、1つ又は複数の逆止弁330が、デバイスの遠位端に向かって、逆止弁330に接続された空気流チャンバ(複数可)又はプレナム内に、フィルタ・アセンブリをちょうど超えて含まれて、チャンバ/プレナム内で正の空気圧が示されるか負の空気圧が示されるかに応じて空気流経路を切り換えることができる。少なくとも1つの実施例において、デバイスは、3個の逆止弁330を含むことができる。1つは中間プレナム1120内に、1つは、それぞれ、近位キャップ304の吸気及び呼気ポート内にある。吸気ポート弁は、負圧(吸気)で開放し、正圧(呼気)で閉鎖するように設定され得る。呼気弁は、負圧(吸気)で閉鎖し、正圧(呼気)で開放するように設定され得る。これは、ユーザが吸入していようと、吐出していようと、空気が、適切なポートから取り込まれるか又は適切なポートに吹き込まれるだけであることになることを保証するであろう。
【0031】
一実施例において、デバイス100は、モーター322によって駆動され得るプッシュ・ギア/ホイール318等の、アーク・チャンバ324に向かって且つアーク・チャンバ324内にタバコ又は他の消耗品を給送する機構を含む。補助基板320は、マイクロUSB又は他のUSB或いは任意の他のタイプの充電ケーブルが、充電する、任意選択でソフトウェア変更を行う、等のために接続されることを可能にする。最後に、デバイス100は、以下で論じるように、デバイス100の機能を制御するように構成される1つ又は複数のマイクロプロセッサを含むコントローラ基板316を含む。
【0032】
図4~5を参照すると、ポート106であって、ユーザが、ポート106を通して消耗品からの煙を吸入し吐出するための、ポート106を含むマウスピース104が設けられる。図5に示すように、マウスピース104の遠位端は、以下でより詳細に説明するように、タバコとデバイス104のフィルタ部分との間に位置し、両者と連通する近位プレナムの一部分を提供するキャビティを形成する。マウスピース104は、好ましくは、上部キャップ304を収納し、上部キャップ304上で又は上部キャップ304とインターロックする、対向端上の伸長部を用いて上部キャップ304に取り外し可能に係合するか又は上部キャップ304にスナップ嵌めするため、マウスピース104、シール302、及びキャップ304は、一体アセンブリとして回動する。
【0033】
図4~5をさらに参照すると、上部キャップ304は、近位プレナムの相補的部分を形成する、窪んだ床602及び側壁604を有する。床602は、内部に複数のアパーチャを含み、複数のアパーチャは、タバコ・チャンバ306に対して開放するか又はそれと連通する第1のアパーチャ606、及び、フィルタ・アセンブリ/フィルタ・アセンブリ・チャンバに対して開放するか又はそれと連通する第2のアパーチャ608を含む。1つの側方端において、上部キャップは、上部アセンブリを主本体308に回転自在に結合するヒンジ部分612を含む。ヒンジ部分612は、ボタン2802(図3)によって解除され得る。一実施例において、キャビティ内の開口は、上部キャップ・シール302内のキーを受容するキー・スロット610を提供するために作成される。穴702は、マウスピース・アセンブリを本体308に解除可能にロックするために主本体308上の対応する磁石と結合する磁石を内部に含むこともできる。他のロック機構は、この機能を提供するために使用され得る。デバイスは、以下で論じるように、充電状態、電力接続済み、フィルタ・ステータス等のようなデバイスのステータスを示すために輝く1つ又は複数のLED用のさらなるアパーチャをさらに含むことができる。見ることができるように、シール302(図3)の外周は、上部キャップ床602に酷似する。さらに、アパーチャ606、608は、タバコ・チャンバ1102及びフィルタ・アセンブリ・チャンバ1104(図6)に整列し、それにより、空気流がマウスピース及びチャンバから/へ通過する導管を提供する。一実施例において、アパーチャ606、608の少なくとも一方は、吸気及び/又は呼気中に空気を選択的に方向付けるための逆止弁(上記で論じた)を収納するように構成される。見ることができるように、アパーチャ606、608は、ネジ山付き穴を有する凹所であって、逆止弁、シール302等のような要素を凹所に取り外し可能に取り付けるための、凹所を含むことができる。
【0034】
図6は、上表面であって、内部に複数のアパーチャを有する、上表面を含む主本体308の図を示し、複数のアパーチャは、場合により、タバコ・チャンバ1102を収納する又は含むアパーチャ、及び、フィルタ又はフィルタ・アセンブリ1104を収納するアパーチャを含む。これらのアパーチャのそれぞれは、それぞれのコンポーネントを収容する管状又は半管状構造(複数可)1106、1108(以降で、一般に、管状構造又はチャンバと呼ばれる)内に開口する。構造1106、1108は、好ましくは、上部近位プレナム内に開口し、デバイスの遠位端に向かって出て行く平行な円形又は半円形チューブであり、1つのチューブは排気ポートに向き、別のチューブは下部キャップ内の灰キャビティに向く。上表面において又はその近くで、主本体308は、上部キャップ304、より具体的は、ヒンジ部分612と回転自在の関係で嵌合するヒンジの第2の部分1114を含む。本体308は、以下で論じる機能を提供するために電子コンポーネントに電力供給する電池又は他の電力源2810(図20)を収容するための構造1112を含む。本体308の遠位端で、アーク・チャンバ324用の空間が設けられ得る。アーク・チャンバ324は、一般に、タバコ・チャンバ1102の遠位端で消耗品に点火するための手段を提供する。したがって、空間は、管状構造1106及び/又はタバコ・チャンバ306に一致するとすることができる。上記で示したように、アーク・チャンバ324内に又はそれに向けて消耗品を給送するプッシュ・ギア/ホイール318が設けられ得る。すなわち、円形ギア/ホイールは、タバコに接触することができ、回転させられると、タバコをアーク・チャンバ324に向けて給送する。これに関して、主本体308及び/又はカバー310は、プッシュ・ギア/ホイール318用の心棒1110(図15)を収納するための窪みを含むことができる。心棒1110の軸は、好ましくは、タバコ・チャンバ306及び/又は管状構造1106の軸に垂直である。主本体308は、逆止弁330(図7参照)及び開放下部1124を収容するために第1のアパーチャ1118、第2のアパーチャ1210を有する中間プレナム1120をさらに含む。
【0035】
図7は、主本体308の上側を示し、管状要素1106、1108の内側構造を示す。少なくとも1つの実施例において、上表面は、少なくとも1つのアパーチャ1102、1104であって、内部に少なくとも1つのキー・スロット1204を有する、少なくとも1つのアパーチャ1102、1104を含み、少なくとも1つのキー・スロット1204は、チャンバ1104内に配置された構造を、そのような構造、すなわちフィルタ・アセンブリ上の相補的キーに整列させる。さらに、上表面は、フィルタ解除機構を収容するフィルタ解除ハウジング1202内に開口する、フィルタ解除ボタン用のアパーチャ1118を含む。管状要素1108の遠位端に、好ましくは、円形ポゴ・ピン・ホリダー326を収納するスロット1122が存在する。見ることができるように、プレナム1120は、第3の逆止弁330を収容するためにアパーチャ1210を含む。アパーチャ1210は、主/交換空気チャンバ1208を通してフィルタ・アセンブリと連通する。これに関して、吸入された空気(プレナム1120内の負圧)は、弁330を閉鎖位置に維持し、図7及び21に示すように、空気が、開放下部1124からプレナム1120内に、そして、アパーチャ1181(及びアーク・チャンバ内の対応するアパーチャ)を通りタバコ・チャンバ1106に向けて流れることを可能にする。同様に、吸気状態で、空気は、アーク・チャンバ2510の下の入口ポート2511を含むポート110の全てから流れることができる。正圧(呼気)の適用によって、近位プレナム内の第1の逆止弁(タバコ・チャンバの上)が閉鎖するため、マウスピースに吹き込まれた空気は、破線で示すように、フィルタ・アセンブリを通って流れ、主/交換空気チャンバ1208に入り、その後、プレナム1120を通り、そして開放下部1124を通り、最終的に、開放下部1124の直下のポート110を通る。近位プレナム内の第2の逆止弁(フィルタ・カートリッジ・チャンバの上)は、開放し、空気が通過することを可能にする。
【0036】
図8~9を参照すると、内側カバー310は、一般に、主本体308の開放側を覆う。これに関して、カバー310の内側は、管状構造1106、1108を完成させる構造を含む。すなわち、半円形部分構造1302は、主本体308を覆って配置されると、構造1106を閉鎖する。同様に、部分構造1304は構造1108を閉鎖する。一実施例において、内側カバー310内側は、スタンドオフ構造1306、1308を含み、スタンドオフ構造1306、1308は、図7に示すように、ほぼ主本体308内のスタンドオフ構造1606のレベルで、デバイス100の上部と下部との間に垂直に位置する。内側カバー310は、図10において主本体308上に設置されて示される。
【0037】
図11~13を参照すると、主本体308は、フィルタ・アセンブリが管状フィルタ・アセンブリ・チャンバ1104内に配設された状態で示される。一実施例において、フィルタ・アセンブリは、中央フィルタ部分1604及びフィルタ本体1602を含む。これらのコンポーネントのそれぞれは、好ましくは、ほぼ等しいサイズである及び/又は一致するとすることができる複数のアパーチャ1706、2002を内部に有する管状構造である。フィルタ材料は、フィルタ・アセンブリ内に、例えば、フィルタ本体1602と中央フィルタ部分1604との間に、及び/又は、内部のアパーチャ1706、2002の全てを好ましくは覆う中央フィルタ部分1604の管状構造内に位置することができる。この実施例において、主流煙は、デバイスの近位端を通って中央フィルタ部分1604に吹き込まれ、フィルタ材料によって濾過され、濾過された主流煙は、以下でさらに論じるように、アパーチャ1706、2002を通り、そして、内側カバー310上のスタンドオフによって作成される空間を通過して下方に、そして最終的に、下部キャップ108内のポートを通って出る。デバイス100のフィルタ部分内の流れは、好ましくは、吐出するときに、タバコ・チャンバ内の空気流から隔離される。フィルタ・アセンブリは、例えば、カートリッジとしてフィルタ・アセンブリを置換するために、内部のフィルタ材料を清浄化及び/又は置換するために、主本体から好ましくは取り外し可能である。一実施例において、デバイス100は、解除ボタン1904を含み、解除ボタン1904は、押し下げられると、主本体308内でフィルタ・アセンブリ又は少なくともフィルタ本体1602を押さえるロック部材1902を解除する。
【0038】
図14を参照すると、タバコ・チャンバ2202は、主本体308に設置されて示される。このコンポーネントは、一般に、タバコ又は他の消耗品を収容する。これに関して、チャンバ2202は、主本体308の近位端と遠位端との間に延在する細長い管状構造である。
【0039】
図15~16を参照すると、主本体308は、下部アセンブリが主本体308に設置された状態で示される。主本体308の遠位端で、下部キャップ2306は、ヒンジ部分2310において主本体308に回転自在に接続され得る。主本体308は、好ましくは、モーター・ハウジング2308であって、モーター322をモーター・ハウジング2308に固定するための、モーター・ハウジング2308を含み、モーター322は、チャンバ2202内のタバコ/消耗品をアーク・チャンバ2304に向けて給送するためにプッシュ・ギア/ホイール2302を動作させる。この実施例において、プッシュ・ギア2302は、タバコ・チャンバ2202内の1つ又は複数の垂直スロット2312内に延在するため、ホイールの外周は、チャンバ2202内に配置されたタバコ又は他の消耗品と接触状態になる。タバコ・チャンバ2202は、チャンバ内のタバコのステータスをコントローラが知ることを可能にするリード・スイッチ用のスロット2314をさらに含むことができる。ホイール/ギア2302が回転するにつれて、タバコにおいて垂直運動が引き起こされ、好ましくは、ホイール/ギア2302は、アーク・チャンバ2304に向かってタバコを少なくとも押す。一実施例において、第2のホイール/ギア2308は、図20~21に示すように、第1のホイール/ギア2302に対向して付加されるため、消耗品は対向側で圧搾され、消耗品は、アーク・チャンバに向かってより均等に/スムーズに滑動する。第2のホイール/ギア2308は、消耗品の運動によって自由に回転することができる、すなわち、駆動されない、又は、第2のギアは駆動され得る。
【0040】
図17~19を参照すると、下部キャップ・アセンブリは、アーク・チャンバ2304及び下部キャップ2306を含む。見ることができるように、中間キャップ2305は、下部キャップ2306であって、デバイス100の残りの部分からシールされた灰用のキャビティ2704を内部に形成する、下部キャップ2306内に収まる。下部キャップ2306は、好ましくは、中間キャップ2305を収納する段差2702を含み、中間キャップ2305は、下部キャップ2306を、主本体308及びアーク・チャンバ構造2304に回転自在に結合するヒンジ部分2512であって、主本体308に取り付けられたままである、ヒンジ部分2512を含む。ヒンジ部分2512は、ボタン2804(図20)によって解除され得る。下部キャップ2306は、清浄な空気流入を可能にするタバコ・チャンバ及びフィルタ・チャンバであって、濾過された主流煙をそこから吐出するための、フィルタ・チャンバと、中間プレナム1120を通して選択的に連通する1又は複数の入口及び/又は出口ポート2508、2514を含む。アーク・チャンバ構造2304は、タバコ・チャンバ2202を収納する管状構造2510を含む。管状構造2510は、灰が下部キャップ・キャビティ2704に入るための通路を提供する。この管状構造は、好ましくは、タバコ又は他の消耗品の遠位端で消耗品2512に火を付けるか又は点火するための手段を含む。一実施例において、点火システムは、凹所2805においてアーク・チャンバ2304の側面内に又はその周りに含まれた複数の電気リードを含む。リードは、好ましくは、点火のためリード間にギャップを形成するためにアーク・チャンバ2304の中心に向かって内方に延在する。これらのリードは、消耗品に火を付ける/点火するためにアークを作成するための端点として役立つ。デバイス/コントローラは、好ましくは、圧力センサが吸気又は呼気が行われたときを示すことに基づいて、モーターがアーク・チャンバに向かって下方に又は遠位に消耗品を押すときに、消耗品を繰り返し点火する。すなわち、点火は、吸気ごとに繰り返しトリガーされ得り、呼気中に並びにいずれも存在しない中断中に停止する。有利には、タバコが燃焼する方法によって、無視できる量の副流煙が存在する場合がある、すなわち、デバイスが吸気を検知し、ライターが火を付け、タバコが押し下げられ、人が煙を吸入し、センサが、吸気を検知することを止め、ライター、したがって、タバコ(空気が引き込まれることなく不十分な酸素を有する)が消える。別の実施例において、アーク・チャンバは、下部キャップ2304又は中間キャップ2305に含まれ得る。この場合、アーク・チャンバは、下部キャップ・アセンブリが所定の場所に置かれると、消耗品に火を付ける/点火するためにアークを作成するための端点として役立つリードを含む。
【0041】
図21を参照すると、デバイス100を通る空気流は、吸気中で示される。図21に示す実施例において、吸気すると、清浄な空気が、下部キャップ108内の入口/出口ポート2508及び2514に入り、開放開口1124を通ってプレナム1120に入り、アパーチャ1181及びアーク・チャンバ(管状構造)内の対応するアパーチャ2510を通り、そしてタバコ・チャンバ2202内に進む。吸気すると、空気は、その灰皿を回避するために構築された、アーク・チャンバの下方の入口ポート2511からも入る。図22を参照すると、吐出された空気は、フィルタ・アセンブリを通って主空気チャンバ1208内に流れ、逆止弁330を開放させ、濾過された空気が、プレナム1120に入り、開放下部1124を通り、そして最終的に、入口/出口ポート2508及び2514を通って出ることを可能にする。逆止弁は、タバコ・チャンバを通る逆流を防止するためにアパーチャ1118に設けられ得る。
【0042】
上記で論じたように、デバイスは、好ましくは、デバイス100の機能を制御する1つ又は複数のマイクロプロセッサを含むコントローラ基板316を含む。図23~28は、幾つかの実施例に従って、コントローラによって動作可能にされるデバイスの機能のフロー・ダイヤグラムを示す。少なくとも1つの実施例において、デバイスは、電源ボタンを使用してオフ状態とオン状態との間で切り換えることができる(図23~25)。幾つかの実施例において、デバイスは、電源ボタンなしで使用可能にされ得る、すなわち、常にオンである(図26~28)。一実施例において、デバイスは、電気ボタンなしで提供される(図28)。
【0043】
一般に、デバイスは、充電するために、例えば、USBを介して、AC電源に接続され得る。コントローラは、デバイスが接続されていることを検知すると、電池が完全に充電されるまでデバイスの電池に充電する。コントローラは、充電/電源LEDを選択的に点灯することによって充電状態を示すことができる。コントローラは、電池が低充電の有無をチェックされるインループ電池チェックを実施することができ、LEDは、電池充電が低いとコントローラが判定すると、点灯され得る/ブリンクさせられ得る
【0044】
一実施例において、コントローラは、フィルタが累積使用に基づいてその平均寿命を超えたか否かを判定することができる。使用は、例えば、全体としてのデバイスのオン/オフ・サイクルの回数及び/又は点火の回数並びに圧力センサが吸気を検知する時間量を追跡することによって追跡され得る。デバイスは、例えば、空気流量計を使用して、累積空気流量に基づいて使用を同様に追跡することができる。累積使用が、サイクルの回数及び/又は累積空気流量についての所望の閾値を超える場合、フィルタLEDは、コントローラによって点灯され得り、フィルタが、期限が切れたことを示す。コントローラは、フィルタ・アセンブリが置換されるまで、点火をさらに防止することができる。フィルタ・リセット・ボタンは、フィルタが置換されるとトリガーされ得る。デバイスは、フィルタ寿命チェック・ボタンを装備することができ、フィルタ寿命チェック・ボタンは、予約されている場合、フィルタのステータスを、フィルタLEDを用いて表示させる(例えば、緑 オーケー、黄色 低い、赤 期限切れ等)。
【0045】
コントローラは、加熱コイル及び/又は電気アークを用いて等、種々の方法で消耗品に点火することができる。点火は、ユーザが点灯ボタンを手動で選択する(図24)ことによって、及び/又は、ユーザがデバイス内に吸入する(図25)ことによって自動的にトリガーされ得る。これに関して、コントローラは、そのような入力を受信し、点火システムが、消耗品に点火するようにさせる、例えば、コイル及び/又はアークをオン/オフするようにさせることができる。すなわち、コントローラは、点灯ボタンの押し下げ及び/又はマウスピース内への吸気によって引き起こされるシステム内の負圧を検知し、それに基づいてコイル/アークを相応して点火することができる。アーク・チャンバに向かって消耗品を給送するためにモーターを装備すると、コントローラは、点火信号に応答して、上記で論じたようにモーターをさらに動作させる。
【0046】
コントローラは、温度に関してインループ・チェックを実施することができ、高過ぎると判定される場合、コントローラは、安全温度に達するまで、ファンをオンすること又は点火を阻止すること等の、適切な対応を取ることができる。コントローラは、好ましくは、消耗品の点火を可能にする前に、消耗品及び/フィルタがデバイス内の所定の場所にあるか否かを判定する。システムは、点火を可能にする前に、上部及び下部キャップが所定の場所でロックされているか否かを判定することもできる。「電気ボタンなし(no electrical button)」の実施例において、インループ・チェックが、図28に示すように実施され得る。
【0047】
ユーザによって吸入された点火した消耗品からの煙は、デバイスのマウスピース内に戻るように吹き込まれ、フィルタ・アセンブリを通り、そして最後に、デバイスの遠位端の排気ポートを通る。濾過部分及び/又は材料は、それを通過する空気から、微粒子、化学物質、臭気、毒素等を濾過することができる。濾過要素はHEPA(:high-efficiency particulate air、高効率粒子状空気)フィルタを含むことができる。他の実施例において、濾過要素は、チャコール・フィルタ、イオナイザー、乾燥機用シート、又は、空気を脱臭化及び/又は清浄化することが可能な任意の他のフィルタをさらに含むことができる。
【0048】
濾過部分は、上記で論じたように、デバイス主本体に取り外し可能に取り付けられるアセンブリとすることができる。少なくとも1つの実施例によれば、濾過アセンブリは、主本体に取り付けるか又は主本体に挿入する置換可能カートリッジとして形成される。カートリッジは置換可能とすることができ、ユーザは、カートリッジを容易に取り外すことができ、新しいカートリッジをあっという間に挿入する。これは、煙濾過デバイス100の本体が、無期限に使用されることを可能にする。
【0049】
主本体は、吸気チューブ/タバコ・チャンバを含むことができ、吸気チューブ/タバコ・チャンバは、ユーザが、点火可能消耗品の火付け端を内部に挿入又は結合することを可能にする。主本体は、ユーザの口から吹き付けられた煙を、チャンバであって、一実施例においてカートリッジ内の濾過材料に接続される、チャンバ内に収納するように構成される呼気チューブを含むことができる。濾過材料は、例えば、HEPAフィルタ、チャコール・フィルタ、イオナイザー、乾燥機用シート、又は、空気を脱臭化及び/又は清浄化することが可能な任意の他のフィルタをさらに含むことができる。主本体は、単一方向に(例えば、吹き込まれるときには排気ポートに向かい、吸入されるときには逆に向かう)空気流を維持するために1つ又は複数のフラップ或いは逆止弁をさらに含むことができる。代替的に、フラップは、逆止弁、圧力センサにリンクした電子操作式フラップ、又は他の形態の一方向空気流コントロールと置換され得る。一部の又は全てのフラップは、取り外され得る、又は、壁の複数のセクションと置換され得る。
【0050】
流体を含むヴェポライザー及び電子タバコ・デバイスと同様に、本体は、永久デバイスを構成することができ、一方、フィルタ・カートリッジは、ユーザによって購入され定期的に置換される必要があるとすることができる。他の実施例において、煙濾過デバイスは、例えば濾過材料の期限切れによってその全体が置換され得るユニボディ・バージョンの本体/カートリッジ構造を有することができる。
【0051】
フィルタ・カートリッジとして、フィルタ部分は、添付図面に示すように、フィルタ格子の背後にある濾過材料を含むことができる。カートリッジは、おそらくは、カートリッジと主本体の境界におけるOリング及び/又はクリップ機構の助けを借りて、気密であるような方式で主本体に取り付けられ得る、又は、主本体に挿入され得る。カートリッジは、カートリッジを所定の場所にロックする本体の内部形状に収まることができる。
【0052】
濾過材料は、主にHEPAフィルタを有することができる。14~20又はより好ましくは17~20等級(rating)の範囲内の最低効率報告値(「MERV(:minimum efficiency reporting value)」)又は任意の等級システムのフィルタが使用され得る。幾つかの実施例によれば、MERV17は、全ての燃焼煙を濾過するのに十分であるが、MERV20を使用することは、代わりに、より大きい濾過能力を可能にすることができる。なぜなら、MERV20フィルタは、10~20ピコメートルの粒子を濾過するときに99.999%効率と同じほどの効率を有し、MERV17~20は、法外な費用がかからないとすることができる。幾つかの実施例において、乾燥機シート、チャコール・フィルタ、又は他の臭気低減材料は、煙の匂いを置換するために、呼気チューブの排気ポート及び/又は内部端並びに本体からカートリッジまでの通路を有するように構成され得る。他の実施例において、臭気低減材料は、カートリッジ内のどこにでも配置され得る。
【0053】
電気部分及び/又はアーク・チャンバは、コイル(例えば、32AWGニクロム・ワイヤ)、又は、煙をカートリッジ内に押し出すために、タバコ、任意選択でファンに火を付けるためのアークを提供する電極(例えば、20mm×20mm、5V)、回路基板(例えば、ファン及びコイルに電力供給するために電圧差に対応するステップダウン基板)、ファン及びコイルをオン及びオフするボタン/スイッチ、及び、電池(例えば、充電ポートによって再充電可能である5V又は9V電池)を含むことができる。コイルは、アーク・チャンバの内部に電気ライター(例えば、コイル、アーク、又はガス・ライター)を含むことができるため、ユーザは、余分の品目を運ぶ必要がない。アーク・チャンバは、コイルを所定の場所(プラスチック又は他の熱不耐性コンポーネントから離れた)に保持するためにコンパクトな固定具及び支持体(例えば、電気副本体に挿入されない、銅ペグ又は銅のピースに取り付けられたワイヤのループ)を含むことができ、一部分において又はその全体が耐熱性材料から構築され得るか又は熱収縮のセクションで巻かれ得る、及び/又は、一部分において又はその全体が耐熱性材料から構築され得る、及び/又は、一部分において又はその全体がヒート・シンクのセクションで巻かれ得る。例えば、電気副本体は、耐熱性でない材料から構築され得り、耐熱性材料の複数の長方形が、タバコ及びコイル/アーク・チャンバを有する本体のエリアを断熱する。さらに別の実施例において、耐熱性材料は、コイル/アーク・チャンバの周りに配置され得り、溶解及び変形の機会がありそうである。
【0054】
電池は、充電式電池とすることができ、その場合、本体は、電池を再充電するために開放することができる気密蓋を含むことができる。そうでなければ、本体は、電池を置換するために開放することができる同様の気密蓋を含むことができる。別の実施例によれば、置換可能カートリッジは、充電式電池及び充電ポートを露出させるために取り外され得る。他の実施例において、電池、回路基板、及びファンはオプションとすることができる。
【0055】
タバコ・チャンバは、消耗品を内部にしっかり維持することができるラテックス・リング等のシールをさらに含むことができる。シールは、側流煙が吸気チューブから漏出するのを防止するために消耗品の周りに気密ロックを形成することもできる。
【0056】
オン/オフ・ボタンは、電池からの電力をライター・コイル/アーク電極及び/又はファンに提供することができる。ライター・コイル/電極は、タバコ・チャンバ内の消耗品に火を付けるためにライター・スイッチによって作動(activate)され得る。一実施例によれば、タバコ・チャンバは、ライター・コイルをいつ作動させるかを示す、ライター・スイッチに接続されたセンサ又はトリガーを含むことができる。回路基板は、ファンに対する電力を(例えば、9Vから5Vに)変換し制御するステップダウン基板を有することができる。ファンは、煙がタバコ・チャンバから換気されるように空気流を制御することができる。タバコ・チャンバは、空気が喫煙器具から引き込まれること及びファンによるタバコ・チャンバの換気を可能にするためにベント又は穴を含むこともできる。
【0057】
デバイスは、ユーザによってマウスピース内に吹き込まれるか又は吐出される呼気を収納することが可能であるフィルタ部分又はチューブをさらに含むことができる。フィルタ部分は、煙及び呼気がフィルタ部分から漏出するのを防止するために逆流デバイスを含むことができる。さらに、逆止弁は、吸気及び/又は呼気フィルタ・チューブ内への逆流を防止することができる。
【0058】
図1~28は、本発明の説明を可能にする概念例である。特に、上記図及び実例は、本発明の範囲を単一実施例に限定することを意味されない。なぜなら、他の実施例が、説明されるか又は示される要素の一部又は全ての交換(interchange)によって可能であるからである。さらに、本発明の特定の要素が、知られているコンポーネントを使用して部分的に又は完全に実装され得る場合、本発明の理解のために必要である、知られているそのようなコンポーネントの部分のみが説明され、知られているそのようなコンポーネントの他の部分の詳細な説明は、本発明を曖昧にしないために省略される。本明細書において、本明細書において別段に明示的に述べられない限り、単一コンポーネントを示す一実施例は、複数の同じコンポーネントを含む他の実施例に必ずしも限定されるべきでなく、また、その逆も同様である。さらに、出願人は、明細書又は請求項内のいずれの用語も、そのように明示的に述べられない限り、まれな又は特別な意味と見なされることを意図しない。さらに、本発明は、例証として本明細書で参照される、知られているコンポーネントに対する現在及び将来の知られている等価物を包含する。
【0059】
特定の実施例の上記説明は、本発明の一般的な性質をより完全に明らかにすることになるため、他者は、関連技術分野(複数可)の技量内の知識(本明細書で引用され参照によって組み込まれる文書のコンテンツを含む)を適用することによって、過度の実験なしで、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、容易に、そのような特定の実施例を修正する及び/又はそのような特定の実施例の種々の適用に適応することができる。したがって、そのような適応及び修正は、本明細書で提示される教示及びガイダンスに基づいて、開示される実施例の等価物の意味及び範囲内にあることを意図される。本明細書の語法又は用語が、制限のためではなく説明のためのものであり、それにより、本明細書の語法又は用語が、関連技術分野(複数可)の通常の知識を有する者の知識と組み合わされて、本明細書で提示される教示及びガイダンスの観点から当業者によって解釈されることが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【国際調査報告】