(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】携帯用医用撮像システム
(51)【国際特許分類】
A61B 50/31 20160101AFI20240319BHJP
【FI】
A61B50/31
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558603
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-24
(86)【国際出願番号】 US2022021674
(87)【国際公開番号】W WO2022204365
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518054261
【氏名又は名称】ラズライト ホールディングス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Lazurite Holdings LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ベルジンスカス, ライミス カジミエラス
(72)【発明者】
【氏名】マリンスキー, イリヤ
(72)【発明者】
【氏名】マリンスキー, ユージーン
(57)【要約】
携帯用撮像システムは、第2の部分に結合される第1の部分を有する、ケースを含む。第2の部分は、内側格納部分を含み、無線撮像システムは、筐体と、筐体内に配置されるカメラセンサと、光源とを有する。携帯用撮像システムはさらに、無線撮像システムに取外可能に結合される、撮像検鏡と、無線撮像システムに通信可能に結合される、コントローラと、ケースの第1の部分の内側表面上に配置される、表示画面とを含む。表示画面は、コントローラに通信可能に結合され、内側格納部分は、無線撮像システムおよび撮像検鏡を受容および格納するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用撮像システムであって、
第2の部分に結合される第1の部分を有する、ケースであって、前記第2の部分は、内側格納部分を含む、ケースと、
筐体と、前記筐体内に配置されるカメラセンサと、光源とを有する、無線撮像システムと、
前記無線撮像システムに取外可能に結合される、撮像検鏡と、
前記無線撮像システムに通信可能に結合される、コントローラと、
前記ケースの前記第1の部分の内側表面上に配置される、表示画面であって、前記表示画面は、前記コントローラに通信可能に結合される、表示画面と
を備え、
前記内側格納部分は、前記無線撮像システムおよび前記撮像検鏡を受容および格納するように構成される、携帯用撮像システム。
【請求項2】
前記撮像検鏡、前記無線撮像システム、および前記無線撮像システムに結合されるバッテリのうちの1つ以上にわたって配置されるように構成される、滅菌カバーをさらに備える、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項3】
前記滅菌カバーによって受容される物体を滅菌するように構成される、滅菌デバイスをさらに備える、請求項2に記載の携帯用撮像システム。
【請求項4】
前記ケースは、略硬質プラスチックおよびゴムのうちの1つ以上から成る、外殻を有する、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項5】
前記外殻は、前記内側格納部分の材料とは異なる材料から成る、請求項4に記載の携帯用撮像システム。
【請求項6】
前記内側格納部分の材料は、変形し、力を減衰させるように構成される材料から成る、請求項5に記載の携帯用撮像システム。
【請求項7】
前記ケース内に配置され、前記コントローラおよび前記表示画面のうちの1つ以上に結合される、内部バッテリをさらに備え、前記内部バッテリは、前記無線撮像システムに結合される、バッテリを充電するように構成される、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項8】
前記内側格納部分は、力を消散するように構成される材料から成る、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項9】
前記内側格納部分は、前記無線撮像システムをしっかりと固定するようにサイズ指定および成形される、第1の陥凹部と、前記撮像検鏡をしっかりと固定するようにサイズ指定および成形される、第2の陥凹部とを含み、前記第1の陥凹部は、前記第2の陥凹部とは異なる、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項10】
前記ケースは、前記第1の部分を前記第2の部分にしっかりと固定し、係止するための、係止機構を含む、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項11】
前記内側格納部分を被覆する、保護用カバーをさらに備える、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項12】
前記コントローラに通信可能に結合され、前記ケースの内部温度を低減させるように構成される、冷却ユニットをさらに備える、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項13】
前記第1の部分は、前記第2の部分に蝶着的に結合される、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項14】
前記カメラセンサは、前記コントローラを介して、前記表示画面に1つ以上の画像を伝送する、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項15】
前記無線撮像システムは、再充電可能バッテリを含む、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項16】
前記コントローラは、前記無線撮像システムに無線結合される、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項17】
前記ケース、前記無線撮像システム、前記撮像検鏡、前記コントローラ、および前記表示画面のうちの1つ以上を滅菌するように構成される、滅菌デバイスをさらに備える、請求項1に記載の携帯用撮像システム。
【請求項18】
携帯用医用撮像システムであって、
少なくとも硬質プラスチックから成る、外殻と、第2の部分に蝶着的に結合される、第1の部分とを有する、保護用ケースであって、前記第2の部分は、変形し、力を減衰させるように構成される材料から成る、内側格納部分を含む、保護用ケースと、
筐体と、前記筐体内に配置されるカメラセンサと、再充電可能バッテリと、光源とを有する、無線撮像システムと、
前記無線撮像システムに取外可能に結合される、撮像検鏡と、
前記保護用ケース内に配置され、前記無線撮像システムに無線結合される、コントローラと、
前記保護用ケースの前記第1の部分の内側表面上に配置される、表示画面であって、前記表示画面は、前記コントローラおよび入力デバイスに通信可能に結合される、表示画面と、
前記保護用ケース内に配置され、前記コントローラと、前記表示画面と、前記入力デバイスとのうちの1つ以上に結合される、内部バッテリと
を備え、
前記内側格納部分は、前記無線撮像システム、前記撮像検鏡、および前記コントローラを格納するように構成される、複数の陥凹部を含む、携帯用医用撮像システム。
【請求項19】
携帯用医用撮像システムを使用する方法であって、前記方法は、
前記携帯用医用撮像システムを第1の場所まで運搬することであって、前記携帯用医用撮像システムは、保護用ケースを含む、ことと、
前記保護用ケースを開放し、前記保護用ケース内の内側格納部分にアクセスすることと、
無線撮像システムおよび医用撮像検鏡を前記内側格納部分から除去することと、
前記携帯用医用撮像システムを第2の場所まで運搬することであって、前記第2の場所は、前記第1の場所から遠隔にある、ことと
を含む、方法。
【請求項20】
前記医用撮像検鏡を前記無線撮像システムに結合することと、
前記医用撮像検鏡を、解剖学的領域に近接して患者上に配置される切開部の中に挿入することと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記保護用ケース内に配置される表示画面上で前記患者の前記解剖学的領域を視認することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記医用撮像検鏡を前記切開部の中に挿入することに先立って、前記医用撮像検鏡と、前記無線撮像システムと、前記無線撮像システムに結合されるバッテリとのうちの1つ以上に、滅菌カバーを追加することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記医用撮像検鏡を前記無線撮像システムから結合解除することと、
前記医用撮像検鏡を前記内側格納部分内に配置される第1の陥凹部の中に設置し、前記無線撮像システムを前記内側格納部分内に配置される第2の陥凹部の中に設置することであって、前記第1の陥凹部および前記第2の陥凹部は、変形し、力を減衰させるように構成される材料によって分離される、ことと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、そのそれぞれが参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2021年3月25日に出願され、「Portable Surgical Demonstration System」と題された、米国仮特許出願第63/165,935号、および2021年7月6日に出願され、「Portable Medical Imaging System」と題された、米国仮特許出願第63/218,620号の利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本開示は、概して、携帯用医用撮像システムに関し、いくつかの実施形態では、携帯用低侵襲外科手術可視化システムに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(要約)
本開示の一実施形態は、第2の部分に結合される第1の部分を有する、ケースであって、第2の部分は、内側格納部分を含む、ケースと、筐体、筐体内に配置されるカメラセンサ、および光源を有する、無線撮像システムと、無線撮像システムに取外可能に結合される、撮像検鏡と、無線撮像システムに通信可能に結合される、コントローラと、ケースの第1の部分の内側表面上に配置される、表示画面であって、コントローラに通信可能に結合される、表示画面とを有する、携帯用撮像システムを提供する。内側格納部分は、無線撮像システムおよび撮像検鏡を受容および格納するように構成されてもよい。
【0004】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システムはさらに、撮像検鏡、無線撮像システム、および無線撮像システムに結合されるバッテリのうちの1つ以上にわたって配置されるように構成される、滅菌カバーを備える。滅菌デバイスは、滅菌カバーによって受容される物体を滅菌するように構成されてもよい。
【0005】
いくつかの実施形態では、ケースは、略硬質プラスチックおよびゴムのうちの1つ以上から成る、外殻を有する。外殻は、内側格納部分の材料とは異なる材料から成ってもよい。内側格納部分の材料は、変形し、力を減衰させるように構成される材料から成ってもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システムはさらに、ケース内に配置され、コントローラおよび表示画面のうちの1つ以上に結合される、内部バッテリを含み、内部バッテリは、無線撮像システムに結合される、バッテリを充電するように構成される。無線撮像システムはさらに、再充電可能バッテリを含んでもよい。カメラセンサは、コントローラを介して、表示画面に1つ以上の画像を伝送し得る。コントローラは、無線撮像システムに無線結合されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、内側格納部分は、力を消散するように構成される材料から成る。内側格納部分は、無線撮像システムをしっかりと固定するようにサイズ指定および成形される、第1の陥凹部と、撮像検鏡をしっかりと固定するようにサイズ指定および成形される、第2の陥凹部とを含み、第1の陥凹部は、第2の陥凹部とは異なり得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、ケースは、第1の部分を第2の部分にしっかりと固定し、係止するための、係止機構を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システムはさらに、内側格納部分を被覆する、保護用カバーを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システムはさらに、コントローラに通信可能に結合され、ケースの内部温度を低減させるように構成される、冷却ユニットを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の部分は、第2の部分に蝶着的に結合される。
【0012】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システムはさらに、ケース、無線撮像システム、撮像検鏡、コントローラ、および表示画面のうちの1つ以上を滅菌するように構成される、滅菌デバイスを含む。
【0013】
本開示の別の実施形態は、携帯用医用撮像システムを提供し、携帯用医用撮像システムは、少なくとも硬質プラスチックから成る、外殻と、第2の部分に蝶着的に結合される、第1の部分とを有する、保護用ケースであって、第2の部分は、変形し、力を減衰させるように構成される材料から成る、内側格納部分を含む、保護用ケースと、筐体、筐体内に配置されるカメラセンサ、再充電可能バッテリ、および光源を有する、無線撮像システムと、無線撮像システムに取外可能に結合される、撮像検鏡と、保護用ケース内に配置され、無線撮像システムに無線結合される、コントローラと、保護用ケースの第1の部分の内側表面上に配置される、表示画面であって、表示画面は、コントローラおよび入力デバイスに通信可能に結合される、表示画面と、保護用ケース内に配置され、コントローラ、表示画面、および入力デバイスのうちの1つ以上に結合される、内部バッテリとを有する。内側格納部分は、無線撮像システム、撮像検鏡、およびコントローラを格納するように構成される、複数の陥凹部を含んでもよい。
【0014】
本開示の別の実施形態は、携帯用医用撮像システムを使用する方法を提供する。本方法は、携帯用医用撮像システムを第1の場所まで運搬することであって、携帯用医用撮像システムは、保護用ケースを含む、ことと、保護用ケースを開放し、保護用ケース内の内側格納部分にアクセスすることと、無線撮像システムおよび医用撮像検鏡を内側格納部分から除去することと、携帯用医用撮像システムを第2の場所まで運搬することであって、第2の場所は、第1の場所から遠隔にある、こととを含む。
【0015】
本方法はさらに、医用撮像検鏡を無線撮像システムに結合することと、医用撮像検鏡を、解剖学的領域に近接して患者上に配置される切開部の中に挿入することとを含む。
【0016】
本方法はさらに、保護用ケース内に配置される表示画面上で患者の解剖学的領域を視認することを含む。
【0017】
本方法はさらに、医用撮像検鏡を切開部の中に挿入することに先立って、医用撮像検鏡と、無線撮像システムと、無線撮像システムに結合されるバッテリとのうちの1つ以上に、滅菌カバーを追加することを含む。
【0018】
本方法はさらに、医用撮像検鏡を無線撮像システムから結合解除することと、医用撮像検鏡を内側格納部分内に配置される第1の陥凹部の中に設置し、無線撮像システムを内側格納部分内に配置される第2の陥凹部の中に設置することであって、第1の陥凹部および第2の陥凹部は、変形し、力を減衰させるように構成される材料によって分離される、こととを含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
携帯用医用撮像システムの実施形態の以下の詳細な説明は、例示的実施形態の添付された図面と併せて熟読すると、より良好に理解されるであろう。しかしながら、本発明は、示される精密な配列および手段に限定されないことを理解されたい。
【0020】
図面では、
【0021】
【
図1】
図1は、開放され、電源がオフにされた構成において示される、本開示の例示的実施形態による、携帯用医用撮像システムの前部斜視図である。
【0022】
【
図2】
図2は、電源がオンにされた状態において示される、
図1の携帯用医用撮像システムの前部斜視図である。
【0023】
【0024】
【
図3B】
図3Bは、閉鎖された構成において示される、
図1の携帯用医用撮像システムの上部平面図である。
【0025】
【
図4】
図4は、保護用仕切板の上部部分が除去された状態で示される、
図1の携帯用医用撮像システムの前部斜視図である。
【0026】
【
図5】
図5は、
図4の携帯用医用撮像システムの上部平面図である。
【0027】
【
図6】
図6は、
図1の携帯用医用撮像システムの例示的撮像システムのブロック図である。
【0028】
【
図7】
図7は、
図1の携帯用医用撮像システムの内部構成要素のブロック図である。
【0029】
【
図8】
図8は、
図1の携帯用医用撮像診断システムの使用の例示的方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(詳細な説明)
医用撮像システムは、患者の診断および治療において支援するために、日常的に使用される。例えば、医用撮像システムは、異なる負傷、疾患、疾病、および慢性疾患を診断および治療するために、表示画面上で患者の解剖学的領域を視認するために、患者の中に挿入される撮像デバイスを含んでもよい。従来的な医用撮像システムは、自己内蔵型システムではなく、動作のための多くの付属品およびケーブルを要求する。例えば、従来的な医用撮像システムは、嵩張るディスプレイ、撮像デバイス、および電源を要求し、これらは全て、多くのケーブルを使用して相互に結合される。これは、著しい余地を要求することに加えて、多くの躓く危険性を結果としてもたらし得る。さらに、これらの従来的な医用撮像システムは、嵩張る機器を要求し、容易に運搬可能または携帯可能ではない。
【0031】
本発明の例示的実施形態は、携帯用医用撮像システム(「携帯用撮像システム」)を提供する。
図1-7を参照すると、概して、100として指定される、携帯用撮像システムが示されている。携帯用撮像システム100は、ユーザが、患者を診断および治療することを可能にするように構成される、自己内蔵型撮像システムであり得る。携帯用撮像システム100は、自己内蔵型携帯用医用撮像診断システムであってもよい。例えば、携帯用撮像システム100は、内視鏡等の医用撮像検鏡を含んでもよく、これは、無線カメラシステムに結合され、ユーザが、患者内の解剖学的領域を視認することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、ケースを含み、ユーザが、治療および診断のために患者内の標的面積を視認することを可能にするために、内蔵型表示画面および撮像デバイスが、その中に格納される。撮像デバイスは、無線医用画像診断デバイス等の無線撮像デバイスであってもよい。携帯用撮像システム100のケースは、撮像デバイス、および撮像デバイスのためのバッテリ、ケーブル、コード、および/またはアタッチメント等の他の付属品を格納するように構成されてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、患者の治療を支援するように構成される、複数の外科手術用ツールを含む。携帯用撮像システム100は、患者を診断および治療するための外科手術用ツールと、撮像ツールとを含む、外科手術用グレードのシステムであってもよい。携帯用撮像システム100は、ユーザが、所望の必要性に基づいて、外科手術用ツールおよび撮像ツール/デバイス等の構成要素を容易に取換および置換することを可能にする、モジュール式システムであってもよい。携帯用撮像システム100のモジュール式構成は、1つのサイズが、全てのシステムに適合することを可能にし得る。例えば、ユーザは、別のユーザよりも、あるタイプまたはブランドの外科手術用ツールを好み得る。モジュール式である携帯用撮像システム100は、ユーザが、ツールを迅速に取り換え、彼らが所望するツールを含めることを可能にし得る。
【0033】
携帯用撮像システム100は、その中に1つ以上の撮像デバイスおよび付属品を格納するための頑丈なケースを含んでもよい。例えば、携帯用撮像システム100のケースは、撮像デバイスと通信し、そこから画像および/または映像を受信するように構成される、内蔵型表示画面を含んでもよい。使用されていないとき、撮像デバイスは、携帯用撮像システム100のケース内にしっかりと固定して格納され得、したがって、撮像デバイスは、安全に運搬されることができる。使用の間、撮像デバイスは、表示画面等、ケース内に配置される1つ以上の構成要素と通信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、患者の診断の治療のために使用される、無線医用撮像デバイスである。
【0034】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、携帯用撮像システム100の構成要素に対する保護を提供する、硬質かつ頑丈なケース内に自己内蔵される。例えば、携帯用撮像システム100のケースは、破壊または亀裂を伴うことなく、大量の力(例えば、衝撃または爆発力)に耐えるように構成されてもよい。さらに、携帯用撮像システム100の内側は、力減衰材料を含み、ケースが、大きな力に曝されるとき、携帯用撮像システム100の構成要素に対する保護を提供してもよい。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100の硬質かつ頑丈なケースは、防弾であり、携帯用撮像システム100が、交戦区域または危険な状況において使用されることを可能にする。
【0035】
携帯用撮像システム100は、ユーザが、病院または手術室に対する必要性を伴うことなく、いかなる場所でも、患者を診断および治療することを可能にする、携帯用自己内蔵型医用撮像システムであり得る。携帯用撮像システム100は、患者を治療および診断するために、任意の場所において、低侵襲手技を可能にし得る。携帯用撮像システム100はまた、医学部、医学研修医、および医学団体における訓練目的のために使用されてもよい。例えば、携帯用撮像システム100は、学生または研修生が、医学的設定に制限されることなく、体験学習的訓練を受け、必要とされる筋肉メモリを発達させることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、自己内蔵されるように構成され、したがって、これは、携帯電話またはWiFi信号から遠距離にある、遠隔場所において使用されることができる。例えば、携帯用撮像システム100は、携帯電話および/またはWiFi信号が、取得されることができない遠隔場所において使用されてもよい。
【0036】
携帯用撮像システム100は、交戦区域、自然災害、潜水艦、船舶、航空機、軍用基地、過酷な環境、危険な状況、または所望される任意の他の場所等の過酷または厳しい環境内で使用されてもよい。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、遠隔医療使用のために構成される。例えば、ユーザは、胃等の患者内の所望の解剖学的領域を視認するために、携帯用撮像システム100を利用してもよく、画像/映像データは、診断および/または治療の選択肢のために、医療専門家によって視認するために、遠隔場所に伝送されてもよい。これは、医療専門家が、危険な設定内にいる、または患者に近接していることを要求することなく、高度に訓練された医療専門家へのアクセスを可能にする。さらに、携帯用撮像システム100の携帯可能な性質は、時間が重要な因子である、厳しくかつ過酷な環境内での患者への迅速な医学的介入を可能にする。
【0037】
携帯用撮像システム100の携帯性および無線の性質は、携帯用撮像システム100が、医学的設定に対する必要性を伴うことなく、いかなる場所でも使用されることを可能にする。携帯用撮像システム100は、患者の最小限の移動を要求し得る。携帯用撮像システム100が、いかなる場所でも使用され、病院設定を要求しないため、患者は、別の場所まで移送される必要もなく、医学的処置を受け得る。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、入院/外来患者外科手術センタ、医師診察室、介護施設/長期療養施設、ならびに直接患者のところまで行くことができる、移動可能な診療所および外科手術センタ等、病院からさらに遠く離れて使用される。例えば、負傷を負っている、長期施設における寝たきりの患者は、病院の手術室において付加的な時間を費やす、または困難な移送に苦しむことの代わりに、その施設において治療され、迅速にリハビリサービスを提供され得る。さらに、携帯用撮像システム100は、それらの患者の自宅近傍において低侵襲外科手術を提供し得る、移動可能な診断および外科手術特別室の生成を可能にし、それによって、外科手術前後の時間を減少させ、患者が、快適な環境に戻ることを可能にし得る。
【0038】
図3A-4および7を参照すると、携帯用撮像システム100は、筐体、容器、またはケース102を含み得、これらは、携帯用撮像システム100の種々の構成要素を格納するように構成され得る。例えば、携帯用撮像システム100はまた、撮像デバイス104と、コントローラ108と、表示画面110と、撮像検鏡106と、入力デバイス124と、内部バッテリ134とを含んでもよく、これらはそれぞれ、ケース102内に格納され、しっかりと固定される。ケース102は、これらの構成要素のそれぞれを格納および保護するように構成され得、ユーザが、これらの構成要素の1つ以上を容易に取り出すことを可能にし得る。ケース102は、開放された構成(
図3A)と、閉鎖された構成(
図3B)とを有し得る。開放された構成では、ケース102の内側は、アクセス可能であり得る。対照的に、閉鎖された位置では、ユーザは、ケース102内に格納される内容物にアクセスしないように阻止され得る。いくつかの実施形態では、ケース102は、取っ手126を含み、これは、携帯用撮像システム100の容易な運搬および携帯性を可能にする。ケース102は、1つの取っ手または複数の取っ手を含んでもよい。例えば、ケース102は、2つ、3つ、4つ、または4つを上回る取っ手を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ケース102は、バックパックタイプの携行ケースである。ケース102は、携帯用撮像システム100の容易な運搬および携帯性を可能にするために、1つ以上の車輪を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ケース102は、ドローンを使用して運搬されるように構成される。例えば、ケース102は、過酷な環境を通して、および/または遠隔場所まで携帯用撮像システム100を運搬するために、ドローンまたは他の無人車両に結合されるように構成される、1つ以上の取付点を含んでもよい。
【0039】
ケース102は、外殻112と、第1の部分114と、第2の部分116とを含み得る。外殻112は、ケース102の外側の周囲に延在するように構成され、ケース102に対する保護を提供し得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、第1の部分114から第2の部分116まで延在するように構成され、それによって、第1の部分114および第2の部分116に対する保護を提供する。ケース102は、容易な運搬および携帯性を可能にするようにサイズ指定および成形され得る。いくつかの実施形態では、ケース102の寸法は、17インチ×17インチ×4.5インチである。しかしながら、ケース102は、5インチ~30インチ、10インチ~20インチ、20インチを上回る、または5インチ未満の長さ、5インチ~30インチ、10インチ~20インチ、20インチを上回る、または5インチ未満の幅、および1インチ~15インチ、5インチ~10インチ、15インチを上回る、または1インチ未満の高さを有してもよい。ケース102のサイズおよび形状は、携帯用撮像システム100の使用の用途または意図される場所に基づいて、変動し得る。例えば、従来的な医用撮像システムと比較して、ケース102は、医療救助が一般的である、交戦区域の状況において使用されるために、より小型かつ軽量であってもよい。ケース102は、ケース102内に格納される構成要素を保護するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ケース102は、容易な格納を可能にするために、略矩形である。例えば、複数の携帯用撮像システム100は、単一の場所内に格納されてもよく、積み重ねられてもよい。しかしながら、ケース102は、正方形、円形、台形、または所望される任意の他の形状であってもよい。
【0040】
ケース102は、外殻112を含んでもよく、これは、ケース102およびケース102内に格納される構成要素を保護するように構成され得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、硬質プラスチックから成る。しかしながら、外殻112は、金属、金属合金、ポリマー、またはそれらの任意の組み合わせから成ってもよい。外殻112は、それ自体またはその中に格納される内部構成要素に対する損傷を伴うことなく、大きな力に耐えるように構成され得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、防弾であり、ケース102内に格納される内容物を保護するように構成される。いくつかの実施形態では、外殻112は、防水であり、水が、ケース102の内側に進入しないように防止する。外殻112は、ケース102の容易な携行および取出を可能にするために、把持材料から成ってもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、外殻112は、ケース102に対する衝突減衰を提供するように構成される材料から成る。例えば、外殻112は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリカーボネート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、または類似する材料から成ってもよい。いくつかの実施形態では、外殻112は、少なくとも部分的に、ゴムまたは類似の材料から成り、また、ケブラー(登録商標)、セラミック装甲、または別の防弾材料の層も含む。外殻112は、軽量であるが硬質であるプラスチックまたはゴムから成り、携帯用撮像システム100の携帯性および運搬を可能にし得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、軽量な材料から成る一方、依然として、ケース102の内側に対する保護を提供し、ケース102が、容易に携行されることを可能にしながら、また、その中に格納される構成要素に対する保護も提供する。
【0042】
ケース102は、第1の部分114と、第2の部分116とを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の部分114は、第2の部分116に結合され、ケース102を形成する。第1の部分114は、第2の部分116に蝶着的または枢動可能に結合され、したがって、第1の部分114は、第2の部分116に対して枢動し得る。いくつかの実施形態では、第2の部分116は、第1の端部111と、第2の端部113とを含む。第1の部分114は、第1の端部111において、第2の部分116に蝶着的に結合され、第2の端部113において、第2の部分116に取外可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第1の端部111は、第2の端部113に対向する。
【0043】
いくつかの実施形態では、ケース102は、閉鎖された構成と、開放された構成とを有する。ケース102は、第1の部分114が、第2の端部113において、第2の部分116にしっかりと固定されるとき、閉鎖された構成(
図3B)であり得、ケース102は、第1の部分114が、第2の端部113において、第2の部分116から結合解除されるとき、開放された構成であり得る。例えば、ケース102は、第2の端部113において、第1の部分114を第2の部分116から結合解除し、第1の端部111において、第2の部分116に対して第1の部分114を蝶動または枢動させることによって開放され、第1の部分114が、第2の端部113から離れるように移動することを結果としてもたらし得る。開放された構成において、第1の部分114は、第1の端部111において、第2の部分116に結合されたままであり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、第1の部分114は、ケース102の内側にアクセスするために、第1の端部111および第2の端部113の両方において、第2の部分116から結合解除されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分114は、第2の部分116に対して最大135°まで回転または枢動するように構成される。しかしながら、第1の部分114は、第2の部分116に対して最大90°、120°、180°、270°、または360°まで枢動するように構成されてもよい。例えば、第1の部分114は、第2の部分114に対して360°に構成され、したがって、第1の部分114の外殻112が、第2の部分116の外殻112に近接または当接してもよい。
【0044】
外殻112は、第1の部分114および第2の部分116のうちの一方または両方を被覆し得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、第1の部分114および/または第2の部分116のうちの少なくとも一部を被覆する。例えば、外殻112は、第1の部分114の外側表面および/または第2の部分116の外側表面を被覆してもよい。外殻112は、第1の部分114および第2の部分116の両方の少なくとも一部を被覆し得、第1の部分114が、第2の部分116に結合され、外殻112が、第1の部分114および第2の部分116の交点において、蝶動および枢動することを可能にする、仕切板117を含んでもよい。仕切板117は、外殻112が、蝶動および枢動することを可能にし、第1の部分114および第2の部分116が、相互に対して移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、外殻112は、外殻112の一部が、第1の部分114の少なくとも一部を被覆し、外殻112の別の部分が、第2の部分116の少なくとも一部を被覆するように二分される。
【0045】
図1および2を参照すると、第1の部分114は、係止機構130および係止陥凹部132を介して、第2の部分116にしっかりと固定され得る。第1の部分114は、係止機構130を含んでもよく、第2の部分116は、係止陥凹部132を含んでもよく、これは、係止機構130を受容するように構成され得る。第1の部分114は、1つ以上の係止機構130を含んでもよく、第2の部分116は、同等数の係止陥凹部132を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2の部分116は、係止機構130を含み、第1の部分114は、係止陥凹部132を含む。係止陥凹部132は、係止機構130を受容し、しっかりと固定し、第1の部分114を第2の部分116にしっかりと固定し、係止し、それによって、閉鎖された構成において、ケース102を係止し、しっかりと固定し得る。第1の部分114は、第1の端部111および第2の端部113のうちの一方または両方において、第2の部分116にしっかりと固定され、係止され得る。いくつかの実施形態では、ケース102は、係止機構130を係止陥凹部から外へ押し出し、第1の部分114を第2の部分116から結合解除するように構成される、摺動レバーを含み、ケース102の内側へのアクセスを可能にする。いくつかの実施形態では、ケース102は、異なる型の係止またはラッチ機構を含んでもよい。例えば、ケース102は、ケース102をしっかりと固定し、係止するために、磁石、ファスナ、ボタン、ラッチ、電子係止、生体認証係止、指紋係止、網膜係止、発話起動型係止、または任意の他のタイプの係止機構を含んでもよい。
【0046】
携帯用撮像システム100は、表示画面110を含み得る。表示画面110は、液晶ディスプレイ(LCD)パネル、発光ダイオード(LED)パネル、有機発光ダイオード(OLED)パネル、量子ドット発光ダイオード(QLED)パネル、または他のタイプのディスプレイパネルであってもよい。表示画面110は、最大7,680×4,320、4,096×2,160、3,840×2,160、2,048×1,152、1,920×1,080、1,280×720、もしくは640×480の分解能、またはその中間にある、もしくは7,680×4,320を上回る任意の他の分解能を有してもよい。表示画面110は、最大30Hz、50Hz、60Hz、120Hz、240Hz、480Hzのリフレッシュ率、またはその中間にある、もしくは480Hzよりも高い任意の他のリフレッシュ率を有してもよい。表示画面110は、羞明を低減させる、または防止するために、防反射または防眩コーティングまたは層を含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、表示画面110は、第1の部分114上に配置される。例えば、表示画面110は、第1の部分114の内側表面上に配置され、したがって、ケース102が、閉鎖された構成にあるとき、表示画面110は、第2の部分116に近接し得る。表示画面110は、電源オフの構成(
図1)と、電源オンの構成(
図2)とを有し得る。表示画面110は、視野角にかかわらず、高分解能において、明るくかつ正確な色を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、表示画面110は、高分解能を提供するように構成される一方、衝突を被ることも可能である、耐久性パネルである。
【0048】
いくつかの実施形態では、表示画面110は、ケース102に取外可能に結合されてもよい。例えば、表示画面110は、第1の部分114の内側表面に取外可能に結合されてもよい。表示画面110は、コントローラ108に無線結合され、したがって、表示画面110は、ケース102から除去され、ケース102の遠隔で使用されることができる。いくつかの実施形態では、表示画面110は、携帯用モバイルデバイス(例えば、タブレット)である。表示画面110は、タッチ画面を有する、モバイルデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、表示画面110は、ケース102から取外可能であり、コントローラ108および遠隔サーバに無線結合される。例えば、表示画面110は、ケース102に関連して運搬可能であり、ユーザが、コントローラ108によって撮像デバイス104から受信される画像および/または映像データを視認することを可能にし得る。
【0049】
表示画面110はさらに、遠隔サーバからデータを受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、表示画面110は、撮像デバイス104から遠隔サーバに画像および/または映像データを受信する一方、同時に、遠隔サーバからデータを伝送および受信するように構成される。例えば、携帯用撮像システム100のユーザは、表示画面110をケース102から結合解除し、それを患者のより近傍に設置する、またはより人間工学的または快適な位置においてそれを使用し得る。表示画面110は、撮像デバイス104から画像および/または映像データを受信し、画像および/または映像データを遠隔サーバまたは遠隔の関係者に伝送し得る。同時に、表示画面110は、遠隔サーバからデータを受信し、ユーザが、撮像デバイス104からの画像および/または映像データを視認している遠隔の個人と、映像チャットまたは音声チャットを行うことを可能にし得る。これは、携帯用撮像システム100のユーザが、例えば、ビデオ会議を介して、遠隔の個人と通信しながら、撮像デバイス104からデータを無線で受信し、患者の診断または治療を支援することを可能にする。遠隔ユーザは、携帯用撮像システム100が使用されている患者の診断および/または治療に関係する分野における医療専門家であってもよい。
【0050】
図4-7を参照すると、第2の部分116は、内側格納部分118を含み得る。格納部分118は、携帯用撮像システム100のケース102内に格納される構成要素を受容するように構成され得る。例えば、格納部分118は、種々の構成要素(例えば、外科手術用ツール、医療機器、撮像デバイス、付属品)を受容し、しっかりと固定するように構成される、1つ以上の陥凹部119を含んでもよい。いくつかの実施形態では、陥凹部119はそれぞれ、その中に格納され、しっかりと固定される構成要素に基づいて、サイズ指定および成形される。例えば、陥凹部119は、その中に格納される構成要素のサイズに応じて、様々な高さ、幅、および長さを有してもよい。複数の陥凹部119は、1つの陥凹部119が、別の陥凹部119に近接するように、格納部分118内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ケース102が閉鎖された構成にあるとき、第1の部分114は、陥凹部119を被覆し、陥凹部119内に格納される構成要素が、その個別の陥凹部119から退出しない、またはそこから外へ落下しないように防止する。これは、携帯用撮像システム100の運搬および移動の間、アイテムが、陥凹部119から外へ落下し、損傷された状態にならないことを確実にする。
【0051】
格納部分118は、力減衰材料120(「材料120」)を含んでもよい。材料120は、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリプロピレン、発泡体、ゴム、シリコーン、ポリマー(例えば、粘弾性ポリマー)、もしくそれらの任意の組み合わせ、または力を吸収および/または減衰させるように構成される他のタイプの材料から成ってもよい。いくつかの実施形態では、材料120は、変形し、格納部分118および/またはケース102に印加される力を吸収、減衰、および/または消散させるように構成される。各陥凹部119は、材料120内に形成され、したがって、材料120は、陥凹部119内に格納される構成要素またはアイテムに対する保護を提供し得る。材料120は、陥凹部119内に格納される構成要素を保護するように構成され得、ケース102および携帯用撮像システム100に送達される衝突力を減衰させる際に支援し得る。いくつかの実施形態では、陥凹部119は、材料120の切抜部である。
【0052】
図1-4を参照すると、携帯用撮像システム100は、保護用仕切板122を含み得る。仕切板122は、ケース102の内側に配置され得、格納部分118の陥凹部119内等、ケース102の内側に格納される構成要素を保護するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、仕切板122は、硬質プラスチックから成る。仕切板122は、格納部分118に対向する側に、軟質材料を含み、格納部分118内に格納される構成要素に対する損傷を防止し得る。仕切板122は、1つ以上の部片から成ってもよい。例えば、仕切板122は、2つの部片から成り、内側格納部分118内に格納されるいくつかの構成要素に対する部分的なアクセスを可能にしながら、依然として、他の構成要素を保護してもよい。しかしながら、仕切板122は、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超える部片から成ってもよい。いくつかの実施形態では、格納部分118内に格納される構成要素にアクセスするために、ユーザは、1つ以上の仕切板122(
図4)を除去する必要がある。ケース102が閉鎖された位置にあるとき、仕切板122は、第1の部分114と第2の部分116との間に配置され得る。ケース102が閉鎖された位置にあるとき、仕切板122は、陥凹部119内の構成要素が、第1の部分114の内側から外へ落下しない、および/またはそれを損傷しないように防止するように構成され得る。例えば、第1の部分114は、第1の部分114の内側に配置される、表示画面110を含んでもよく、仕切板122は、ケース102が閉鎖された位置にあるとき、表示画面110と格納部分118との間に配置され、格納部分118の陥凹部119内の構成要素が、ケース102の移動および運搬の間、表示画面110に接触しない、および/またはそれを損傷させないように防止し得る。
【0053】
図4-7を参照すると、携帯用撮像システム100は、撮像デバイス104を含み得る。撮像デバイス104は、ユーザによって使用されていないとき、ケース102内に格納され得る。例えば、撮像デバイス104は、ユーザが、患者の治療および/または診断のための撮像デバイス104を選出し、使用するまで、ケース102内に格納されてもよい。いくつかの実施形態では、撮像デバイス104は、無線手持ち操作型撮像デバイスであり、これは、撮像デバイス104の携帯性および増加された操縦性を可能にする。いくつかの実施形態では、撮像デバイス104は、筐体101と、カメラセンサ103と、光源105と、カメラバッテリ107とを含む。撮像デバイス104は、米国特許第10,610,089号および第10,932,658号、ならびに米国特許出願公開第2019/0167074号(参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)の無線撮像システムに類似してもよい。
【0054】
撮像デバイス104は、筐体101を含み得る。筐体101は、撮像デバイス104の外側表面を備え得る。いくつかの実施形態では、筐体101は、耐久性材料から成り、撮像デバイス104のより頑丈な使用を可能にする。例えば、筐体101は、耐久性ポリマーまたは金属から成り、撮像デバイス104が、撮像ユニット104を損傷させることなく、落とされる、または1つ以上の衝突を受けることを可能にし得る。筐体101は、成型、鋳造、還元プロセス、および/または3D印刷を介して作製されてもよい。
【0055】
筐体101は、手持ち操作されるようにサイズ指定および成形され、ユーザによる撮像デバイス104の容易な保持および操縦を可能にし得る。例えば、撮像デバイス104は、無線であり、片手で操作され、操縦性を可能にし、また、ユーザが、他の目的(例えば、外科手術用ツールを使用する、患者上の切開部を開放したまま保持する、切開部に対する、かつその中への灌注を提供する、表示画面110上の設定の調節する)のために、彼らの他方の手を使用することを可能にし得る。カメラセンサ103は、筐体101内に配置されてもよく、画像データを受信および伝送するように構成されてもよい。例えば、撮像デバイス104は、コントローラ(例えば、コントローラ108)に通信可能に結合されてもよく、カメラセンサ103は、画像データをコントローラに伝送し得る。撮像デバイス104は、第1の部分114上に配置される表示画面(例えば、表示画面110)等の表示画面に画像/映像を伝送するように構成されてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、撮像デバイス104は、カメラセンサ103によって入手される画像上に、画像処理を実施するように構成される。撮像デバイス104はまた、カメラセンサ103によって入手される画像データを格納するために、データ格納装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、データ格納装置は、コントローラ108に結合され、コントローラ108から画像データを受信し、コントローラ108に画像データを伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、データ格納装置を含む。例えば、データ格納装置は、コントローラ108内に配置されてもよい。
【0057】
撮像デバイス104は、光源105を含んでもよい。光源105は、筐体101内に配置されてもよい、または筐体101に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、光源105は、ケーブルを介して、筐体101に結合される。光源105は、米国特許第10,488,018号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)の光源に類似し得る。光源105は、筐体101に結合され、撮像デバイス104に光を提供し得る。いくつかの実施形態では、光源105は、撮像デバイス104の使用の間、標的面積を照明するように構成される。光源105は、光を発生させ、それを出力するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光源105は、照明光源を含む。照明光源は、レーザまたは発光ダイオードであってもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、光源105は、照明光源からの光を出力光に変換するように構成される。出力光は、照明光源からの光とは異なるピーク波長を有し得る。いくつかの実施形態では、照明光源からの光は、440nm~470nmのピーク波長光を有し、光源105からの出力光は、480nm~770nmのピーク波長を有する。いくつかの実施形態では、光源105は、照明光源からの光を異なる波長を有する出力光に変換するように構成される、変換器を含む。変換器は、基板内に体積的に配置される、蛍光体粒子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板は、非変換材料(例えば、プラスチック、アクリル、ガラス、セラミック)の均質な複合基板であってもよい。光源105の変換器内に体積的に配置されている蛍光体粒子は、変換器が、照明光源からの光を出力光により効率的に変換することを可能にする。光源105は、照明光源からの光および/または出力光を調整する、コリメートする、フィルタをかける、指向する、および/または集束させるように構成される、1つ以上の光学要素を含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、撮像デバイス104はまた、バッテリ107も含む。いくつかの実施形態では、バッテリ107は、筐体101内に配置される。しかしながら、バッテリ107は、筐体101に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、バッテリ107は、筐体101に取外可能に結合され、したがって、バッテリ107は、容易に交換されることができる。バッテリ107は、再充電可能バッテリであってもよい。例えば、バッテリ107は、30分、45分、1時間、1時間15分、1時間30分、2時間、または2時間を上回る時間にわたって、撮像デバイス104に電力を供給するように構成される、再充電可能バッテリであってもよい。バッテリ107は、ケース102内に配置される内部バッテリによって再充電されるように構成されてもよい。例えば、ケース102は、内部バッテリ134を含んでもよく、これは、バッテリ107等の種々のデバイスまたは構成要素に電力および/または電荷を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、複数のバッテリ107を含み、したがって、撮像デバイス104の使用の間、1つのバッテリが消耗されるとき、別のバッテリが、撮像デバイス104の最小限の中断を伴って、撮像デバイス104に迅速に結合され得る。いくつかの実施形態では、バッテリ107は、使い捨てバッテリである。バッテリ107は、撮像デバイス104のカメラセンサ103および光源105に電力を提供するように構成されてもよい。バッテリ107は、携帯用撮像システム100に対する汚染を引き起こすことなく、繰り返し使用することを可能にするために、容易に清浄され得、滅菌可能であり得る。
【0060】
図6を参照すると、撮像デバイス104は、無線通信チップまたは無線通信システム109を含み得る。無線通信チップ109は、筐体101内に配置され得、カメラセンサ103に結合され得る。無線通信チップ109は、カメラセンサ103および/またはデータ記憶デバイスから画像データを受信し得、ケース内に配置されるコントローラ(例えば、コントローラ108)または遠隔源(例えば、遠隔サーバ)に画像データを無線伝送し得る。無線通信チップ109は、Bluetooth(登録商標)、WiFi、超広帯域(UWB)、近距離無線通信(NFC)、または無線周波数(RF)等の種々の無線モダリティを含んでもよい。
【0061】
図4-6を参照すると、携帯用撮像システム100は、撮像検鏡106を含み得る。撮像検鏡106は、ヒトもしくは動物等の生体、または死体モデルの中に挿入されるように構成される、医用撮像検鏡であり得る。例えば、撮像検鏡106は、胃鏡、気管支鏡、膀胱鏡、尿管鏡、関節鏡、結腸鏡、または任意の他のタイプの医用撮像検鏡としてであり得る。撮像検鏡106は、剛性または可撓性であってもよく、患者の解剖学的領域を治療および/または診断するために、患者の身体に進入するように構成され得る。例えば、撮像検鏡106は、患者の胃を診断および/または治療するための胃鏡であってもよい。いくつかの実施形態では、撮像検鏡106は、単回使用であるように構成される。例えば、撮像検鏡106は、単一の患者に対して1回のみ使用される、使い捨て可能内視鏡であってもよい。しかしながら、撮像検鏡106は、使用と使用の間に滅菌され得る、多目的医用撮像検鏡であってもよい。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、複数の撮像検鏡106を含む。例えば、ケース102は、複数の撮像検鏡106を格納するように構成され、撮像デバイス104の複数回使用を可能にし得る。例えば、携帯用撮像システム100は、数人の負傷した患者を伴う遠隔場所まで持って行かれてもよく、撮像デバイス104は、各患者を治療および診断するために、複数の撮像検鏡106、すなわち、患者毎に1つを併用してもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、撮像検鏡106は、カバー115を含む。カバー115は、撮像検鏡106、撮像デバイス104、および/またはカメラバッテリ107の一部または全体を受容する、滅菌カバーであり得る。いくつかの実施形態では、カバー115は、撮像検鏡106が患者の中に挿入されることに先立って、撮像検鏡106を埃および破片から保護する。携帯用撮像システム100は、複数のカバー115を含んでもよい。例えば、ケース102は、異なるサイズおよび形状のカバー115等の複数のカバー115を格納し、しっかりと固定するように構成されてもよい。実践では、カバー115は、患者の中への撮像検鏡106の挿入に先立って、撮像検鏡106から除去され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、カバー115は、滅菌デバイスを含む。例えば、カバー115は、各使用に先立って、撮像検鏡106を滅菌するように構成される、内蔵型UV光滅菌器を含んでもよい。カバー115は、単一の撮像検鏡106が、複数回使用されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、滅菌デバイスは、カバー115とは別個であり、ケース102内に配置される。例えば、滅菌デバイスは、ケース102内に格納され得、使用に先立って、撮像検鏡106を滅菌するために、ユーザによって使用されて得る。撮像検鏡106の使用に先立って、ユーザは、カバー115を除去し得、次いで、滅菌デバイスを使用し、撮像検鏡106が滅菌された状態であることを確実にし得る。いくつかの実施形態では、滅菌デバイスは、UV光滅菌器である。しかしながら、滅菌デバイスは、撮像検鏡106に対する清浄および滅菌のために、アルコールまたはヨウ素ベースのデバイスであってもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、カバー115は、撮像デバイス104の一部または全体を被覆するように構成される。例えば、カバー115は、撮像検鏡106から撮像デバイス104まで延在し、したがって、カバー115は、撮像検鏡106および撮像デバイス104の両方を被覆し得る。いくつかの実施形態では、撮像デバイス104は、バッテリ107と、カバー115とを含み、撮像検鏡106、撮像デバイス104、およびバッテリ107を被覆するように構成される。実践では、ある環境が、撮像検鏡106および/または撮像デバイス104の迅速な滅菌を可能にしない場合がある。したがって、カバー115が、撮像検鏡106および/または撮像デバイス104を滅菌することの代わりに、使用されてもよい。
【0065】
図4および7を参照すると、携帯用撮像システム100は、コントローラ108を含み得る。コントローラ108は、プロセッサ、マイクロコントローラ、または論理コントローラであってもよい。コントローラ108は、ケース102の第2の部分116内に配置され得る。しかしながら、コントローラ108は、第1の部分114内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、撮像デバイス104に通信可能に結合される。例えば、コントローラ108は、撮像デバイス104から画像データを無線受信するように構成されてもよい。コントローラ108は、ケース102内に格納される内部バッテリ134に結合され得、内部バッテリ134は、コントローラ108に電力を提供するように構成され得る。しかしながら、コントローラ108は、壁、外部電源、または別の電力供給源(例えば、ソーラパネル)にプラグを差し込まれてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、付加的な源からデータを受信する。例えば、コントローラ108は、撮像デバイス104、バッテリ107、内部バッテリ134、表示画面110、冷却ユニット139、および/または入力デバイス124等の種々の構成要素からデータを受信してもよい。いくつかの実施形態では、バッテリ107および/または内部バッテリ134は、バッテリ寿命情報をコントローラ108に送信する。
【0066】
撮像デバイス104は、画像データおよび/または診断情報をコントローラ108に伝送し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、撮像デバイス104からデータを受信し、表示のために、表示画面110にデータを伝送する。例えば、コントローラ108は、画像データを撮像デバイス104からリアルタイムに受信し、画像データをリアルタイムに処理し、ユーザによるライブ視認のために、処理された画像データを表示画面110に伝送し得る。コントローラ108は、画像データをリアルタイムに処理し、ユーザが、撮像デバイス104の可視化部位のライブ画像を視認することを可能にし得る。表示画面110は、コントローラ108に通信可能に結合されてもよい。例えば、コントローラ108は、それが撮像デバイス104から受信する画像データを表示画面110に伝送し得る。いくつかの実施形態では、表示画面110は、コントローラ108を介して、撮像デバイス104からのライブ画像/映像を表示する。いくつかの実施形態では、表示画面110は、ユーザからの入力およびコマンドを受信するように構成される、タッチ画面である。表示画面110は、携帯用撮像システム100の種々の構成要素のステータスおよび更新情報を提供し得る。例えば、表示画面110は、コントローラ108、撮像デバイス104、バッテリ107、および/または内部バッテリ134に交換可能に結合されてもよく、表示画面110は、各デバイスのステータスを表示するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、表示画面110は、ユーザが、撮像デバイス104によって伝送される画像/映像の輝度、拡大表示レベル、コントラスト、または他の視覚的特性を制御することを可能にする。
【0067】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、コントローラ108にデータを伝送する、付加的な構成要素を含む。例えば、携帯用撮像システム100は、全地球測位システム(GPS)チップ、Galileoチップ、GLONASSチップ、または場所データをコントローラ108に伝送する、他の測位モダリティを含んでもよい。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、記憶デバイス140を含み、コントローラ108は、記憶デバイス140に通信可能に結合される。記憶デバイス140は、ケース102内に配置されてもよい、またはケース102の外部にあってもよい。いくつかの実施形態では、記憶デバイス140は、ケース102に結合され、コントローラ108に交換可能に結合される、取外可能な記憶装置である。コントローラ108は、記憶デバイス140からデータを受信し得、記憶のために、記憶デバイス140にデータを伝送し得る。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、記憶デバイス140上に記憶されるデータを暗号化し、保護された健康情報の不用意な開示を防止するように構成される。
【0068】
コントローラ108は、情報を受信し、それを遠隔場所に伝送するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、画像データを表示画面110上に表示することに先立って、撮像デバイス104から受信される画像データに関する画像処理を実施する。ケース102は、表示画面110等の携帯用撮像システム100の種々の構成要素を制御するように構成される、入力デバイス124を含んでもよい。コントローラ108は、入力デバイス124からデータを受信し、データを表示画面110に伝送し得る。例えば、ユーザは、入力デバイス124を使用し、表示画面110の輝度を増加させてもよい。入力デバイス124のある入力を選択しているユーザと関連付けられるデータは、入力デバイス124からコントローラ108に伝送され、これは、表示画面110に伝送され、それによって、表示画面110の輝度を増加させる。
【0069】
いくつかの実施形態では、表示画面110は、入力デバイス124に通信可能に結合される。入力デバイス124は、ユーザからの入力を受信し、コントローラ108を介して、表示画面110にデータを伝送し得る。入力デバイス124は、キーボード、複数のボタン、タッチ画面、またはタブレットもしくはスマートフォン等の遠隔に位置するデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、入力デバイス124は、携帯用撮像システム100に通信可能に結合される、モバイルデバイス(例えば、タブレットまたはスマートフォン)である。いくつかの実施形態では、表示画面110は、タッチ画面であり、ユーザからの入力を受信する。入力デバイス124は、ユーザからコマンドを受信するように構成され得、これは、コントローラ108に伝送され得る。いくつかの実施形態では、ケース102は、スピーカ121を含む。スピーカ121は、命令等の音声出力をユーザに提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、遠隔の個人または専門家との通信を可能にする。表示画面110は、遠隔の個人によって提供される視覚的命令を提供し得、および/またはスピーカ121は、遠隔の個人からの音声命令を提供し得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、コントローラ108は、撮像デバイス104から遠隔施設に画像データをストリーミングするように構成される。例えば、コントローラ108は、撮像デバイス104から受信されるライブ画像を、モバイル接続(例えば、5G)、衛星接続、無線接続(例えば、WiFi)を介して、または有線接続を介して、遠隔視認システムにストリーミングするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ108は、表示画面110および遠隔視認システム(例えば、第2のディスプレイまたは遠隔ディスプレイ)上のライブ画像を同時にストリーミングするように構成され、ユーザおよび第三者(例えば、遠隔の医療専門家)が、撮像デバイス104の可視化部位を同時に視認することを可能にする。
【0071】
図4および7を引き続き参照すると、携帯用撮像システム100は、内部バッテリ134を含み得る。内部バッテリ134は、コントローラ108、入力デバイス124、表示画面110、冷却ユニット139、バッテリ107、撮像デバイス104、カバー115、滅菌デバイス、および/または記憶デバイス140のうちの1つ以上に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、内部バッテリ134は、バッテリ107が、消耗される、または機能不良である場合、撮像デバイス104に結合されることができる。内部バッテリ134は、ケース102内に配置される、再充電可能バッテリであってもよい。いくつかの実施形態では、内部バッテリ134は、外殻112と内側格納部分118との間の第2の部分116内に配置される。しかしながら、内部バッテリ134は、内側格納部分118内に配置されてもよい。しかしながら、内部バッテリ134は、外殻112と表示画面110との間の前部部分内、または表示画面110の下方に配置されてもよい。内部バッテリ134は、ケース102に取外可能に結合され、ユーザが、内部バッテリ134を容易に置換することを可能にし得る。内部バッテリ134は、内部バッテリ134を保護するために、耐久性外殻を含んでもよい。例えば、内部バッテリ134は、携帯用撮像システム100の使用の間、内部バッテリ134への損傷を防止するために、防弾または防穿刺外殻を含んでもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、ケース102は、携帯用撮像システム100が、屋外環境内で使用されるとき、内部バッテリ134および/またはバッテリ107を充電するように構成される、ソーラパネルを含む。内部バッテリ134は、バッテリ107が、ケース102内に配置されるとき、バッテリ107を充電するように構成され得る。例えば、ユーザは、バッテリ107を内側格納部分118内に設置してもよく、内部バッテリ134は、いったんバッテリ107が、内側格納部分118内に挿入されると、バッテリ107に結合され得る。いくつかの実施形態では、内部バッテリ134は、バッテリ107を無線充電するように構成される。内部バッテリ134は、軽量であるが強力なバッテリであり、携帯用撮像システム100の容易な携帯性および運搬を可能にし得る。いくつかの実施形態では、内部バッテリ134は、コントローラ108に通信可能に結合され、その電力スタータスと関連付けられるデータをコントローラ108に転送するように構成される。例えば、内部バッテリ134は、内部バッテリ134の充電レベルと関連付けられるデータを伝送し得、コントローラ108は、表示画面110を介して、充電レベルをユーザに表示し得る。
【0073】
図4-5および7を参照すると、携帯用撮像システム100は、冷却ユニット139を含み得る。冷却ユニット139は、携帯用撮像システム100を冷却するように構成され、携帯用撮像システム100が、過熱されないように防止し得る。例えば、コントローラ108、内部バッテリ134、表示画面110、入力デバイス124、バッテリ107、および撮像デバイス104のうちの1つ以上によって発生される熱に起因して、携帯用撮像システム100は、過熱され、携帯用撮像システム100、ケース102、ケース102内に格納される構成要素、および/またはユーザに対する損傷を結果としてもたらし得る。いくつかの実施形態では、冷却ユニット139は、内部バッテリ134によって電力を供給され、ケース102全体を通して、かつ排出口138を通して外へ空気を循環させるように構成される、1つ以上のファンを含む。いくつかの実施形態では、冷却ユニット139は、ヒートシンクおよび/または1つ以上のヒートパイプを含む。ヒートシンクおよびヒートパイプは、内部バッテリ134によって電力を供給される、1つ以上のファンに結合され得る。しかしながら、ファンは、ヒートシンクおよびまたはヒートパイプから結合解除されたままであり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、ファンは、ヒートシンクおよび/またはヒートパイプから離れるように、かつ排出口138を通して外へ空気を循環させるように構成される。冷却ユニット139は、熱電技術、蒸発冷却技術、蒸気チャンバ技術、および他の熱伝達技術を含んでもよい。冷却ユニット139は、コントローラ108に結合され得、ケース102および携帯用撮像システム100の内部温度を低減させ得る。いくつかの実施形態では、冷却ユニット139は、構成要素を冷却するために、伝導、対流、および/または放射等の受動的冷却方法を含む。例えば、冷却ユニット139は、携帯用撮像システム100の受動的冷却を支援するために、1つ以上のヒートシンクおよび/またはヒートパイプを含んでもよい。しかしながら、冷却ユニット139は、受動的冷却方法と能動的冷却方法との組み合わせを使用してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、携帯用撮像システム100は、モジュール式であるように構成される。例えば、ユーザは、携帯用撮像システム100の機能性を妨害することなく、携帯用撮像システム100の任意の構成要素を別の所望の構成要素と置換してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、陥凹部119の所望のレイアウトに基づいて、格納部分118を置換する、または大型内部バッテリ134をより小型内部バッテリ134と置換し、より容易な運搬性および携帯性を可能にし得る。さらに、携帯用撮像システム100は、完全自己内蔵型かつ単体であってもよい。使用時、携帯用撮像システム100は、患者を診断および/または治療するために、いかなる他の構成要素に対する必要性も要求しなくてもよい。
【0076】
図8を参照すると、携帯用撮像システム100を使用する方法200を示す、フローチャートが、示されている。方法200は、携帯用撮像システム100を第1の場所(例えば、第1の患者が位置する場所)まで運搬するステップ202を含み得る。方法200は、ケース102を開放するステップ204を含み得る。ケース102は、第1の部分114を第2の部分116から、または第2の部分116を第1の部分114から結合解除することによって開放され得る。方法200は、ケース102の内側格納部分118から撮像デバイス104および撮像検鏡106を除去するステップ206を含み得る。撮像デバイス104は、手持ち操作型無線カメラシステムであってもよい。撮像検鏡106は、撮像デバイス104に結合されてもよい。切開が、第1の患者上で行われ得、撮像検鏡106は、第1の患者上に配置される、切開部の中に挿入され得る。切開部は、解剖学的領域に近接して、第1の患者上に配置され得る。解剖学的領域は、診断および/または治療に関して標的とされる第1の患者の領域であり得る。撮像検鏡106および撮像デバイス104からの画像および映像は、ケース102内に配置される、コントローラ108および表示画面110に伝送され得る。画像および映像データは、記憶デバイス140上に記憶され得、これは、暗号化されてもよい。いくつかの実施形態では、画像および映像データは、遠隔場所(例えば、遠隔サーバ)に無線伝送されてもよい。ケース102内に格納される、付加的な外科手術用ツールまたは撮像ツールは、第1の患者を適正に治療および診断するために、第1の患者上で使用され得る。第1の患者の治療および/または診断の完了に応じて、撮像検鏡106は、次いで、第1の患者から除去され得る。撮像デバイス104および撮像検鏡106は、次いで、ケース102の格納部分118内に設置され得、ケース102は、運搬のために、電力を遮断され得る。運搬の間、撮像デバイス104のバッテリ107は、将来の使用のために充電され得る。いくつかの実施形態では、バッテリ107は、撮像デバイス104から除去され、バッテリ107の無線充電のために、陥凹部119内に設置される。他の実施形態では、バッテリ107は、撮像デバイス104に結合され、撮像デバイス104に結合されたままである間、充電される。
【0077】
方法200は、携帯用撮像システム100を第2の場所(例えば、第2の患者が位置する場所)まで運搬するステップ208を含み得る。例えば、第2の場所は、第1の患者から遠隔にあり、ユーザに第1の患者から第2の患者まで移動することを要求し得る。いくつかの実施形態では、第1の患者は、第2の患者に近接していない。例えば、第1の患者は、第2の患者から離れている、または遠方にいてもよい。いったん携帯用撮像システム100が、第2の患者のところに到着すると、滅菌デバイスおよび/またはカバー115が、撮像検鏡106を滅菌するために使用され得る。いくつかの実施形態では、新しい撮像検鏡106が、使用され、撮像デバイス104に結合される。バッテリ107は、充電され、撮像デバイス104に挿入または結合され得る、または異なる完全に充電されたバッテリ107が、撮像デバイス104に挿入または結合され得る。切開が、第2の患者内で行われ得、撮像検鏡106が、第2の患者の所望の解剖学的領域を視認するために、第2の患者の切開部の中に挿入され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、患者の解剖学的領域は、表示画面110上で視認され得る。表示画面110は、ケース102の第1の部分114上に配置され得る。いくつかの実施形態では、カバー115は、撮像検鏡106を患者上の切開部の中に挿入することに先立って、撮像検鏡106、撮像デバイス104、およびバッテリ107のうちの1つ以上から除去され得る。例えば、使用の間、カバー115は、患者の中への挿入に先立って、撮像検鏡106から除去され得るが、カバー115は、カメラシステム100および/またはバッテリ107上に残されたままであってもよい。撮像検鏡106は、撮像デバイス104から結合解除され、ケース102の中に設置され得る。撮像検鏡106をケース102の中に設置することは、撮像検鏡106を内側格納部分118内に配置される第1の陥凹部119の中に設置することと、撮像デバイス104を内側格納部分118内に配置される第2の陥凹部119の中に設置することとを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の陥凹部および第2の陥凹部は、力減衰材料120によって分離される。
【0079】
変更が、その広範囲な発明概念から逸脱することなく、上記に示され、説明される例示的実施形態に対して行われ得ることは、当業者によって理解されるであろう。本明細書に開示される実施形態および請求項が、それらの適用において、明細書に記述され、図面に図示される構成要素の構築および配列の詳細に限定されないことを理解されたい。むしろ、説明および図面は、想起される実施形態の実施例を提供する。本明細書に開示される実施形態および請求項はさらに、他の実施形態も可能であり、種々の方法において、実践および遂行されることが可能である。
【0080】
例示的実施形態の具体的な特徴は、請求される発明の一部である場合とそうではない場合があり、開示される実施形態の種々の特徴が、組み合わされてもよい。本明細書に具体的に記述されない限り、用語「a」、「an」、および「the」は、1つの要素に限定されず、代わりに、「少なくとも1つ」を意味するものとして読み取られるべきである。最後に、本明細書に具体的に記述されない限り、開示または請求される方法は、記載された順序でのそれらのステップの実施に限定されるべきではなく、当業者は、ステップが、任意の実践的な順序において実施され得ることを容易に理解することができる。
【国際調査報告】