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特表2024-513792測位のためのタイミング誤差グループ更新のシグナリング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】測位のためのタイミング誤差グループ更新のシグナリング
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20240319BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20240319BHJP
【FI】
H04W64/00 173
G01S5/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559119
(86)(22)【出願日】2022-02-02
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 US2022014846
(87)【国際公開番号】W WO2022216353
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】17/222,584
(32)【優先日】2021-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バオ、ジンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】アッカラカラン、ソニー
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、スベン
(72)【発明者】
【氏名】ガール、ピーター
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062CC07
5J062CC11
5J062CC18
5J062FF04
5K067AA21
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】
測位のためのタイミング誤差グループ(TEG)更新をシグナリングするための技法が提供される。モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための例示的な方法は、1つまたは複数の基準信号を測定することと、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための方法であって、
1つまたは複数の基準信号を測定することと、
1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、
前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の標識とを送信することと
を備える方法。
【請求項2】
前記タイミング誤差変化が、前記1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な前記モバイルデバイスの配向に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タイミング誤差変化が前記モバイルデバイスの温度に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、前記タイミング誤差変化の前記標識が前記報告の中のトグルビットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タイミング誤差変化の前記標識が報告の中のカウンタ値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タイミング誤差変化の前記標識が、前記1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記タイミング誤差変化の前記標識が、前記1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記タイミング誤差変化の前記標識が、前記1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記タイミング誤差変化の前記標識が、前記1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の前記標識とがロケーションサーバに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の前記標識とがユーザ機器に送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の前記標識とがサイドリンク通信プロトコルを介して送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
局のロケーションを決定するための方法であって、
複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを前記局から取得することと、
前記タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて前記複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、前記複数の基準信号測定値の前記第1のサブセット中の前記複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
前記複数の基準信号測定値の前記第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて前記局の前記ロケーションを決定することと
を備える方法。
【請求項14】
前記複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、前記タイミング誤差グループ情報が前記報告の中のトグルビットを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記タイミング誤差グループ情報が報告の中のカウンタ値を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記タイミング誤差グループ情報が、前記複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記タイミング誤差グループ情報が、前記複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記タイミング誤差グループ情報が、前記複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差グループ情報とがユーザ機器から受信される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差グループ情報とがサイドリンク通信プロトコルを介して受信される、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて前記複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、前記複数の基準信号測定値の前記第2のサブセット中の前記複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
前記複数の基準信号測定値の前記第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて前記局の前記ロケーションを決定することと
をさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリと前記少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、
1つまたは複数の基準信号を測定することと、
1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、
前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の標識とを送信することと
を行うように構成された、装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な前記装置の配向を決定するようにさらに構成され、前記タイミング誤差変化が前記装置の前記配向に少なくとも部分的に基づく、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
少なくとも1つの温度センサをさらに備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記少なくとも1つの温度センサによって取得された測定に少なくとも部分的に基づいて前記タイミング誤差変化を決定するように構成された、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、前記タイミング誤差変化の前記標識が、前記報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサが、サイドリンク通信プロトコルを介して前記1つまたは複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差変化の前記標識とを送信するようにさらに構成された、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリと前記少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、
複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することと、
前記タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて前記複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、前記複数の基準信号測定値の前記第1のサブセット中の前記複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
前記複数の基準信号測定値の前記第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて前記局のロケーションを決定することと
を行うように構成された、装置。
【請求項28】
前記複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、前記タイミング誤差グループ情報が、前記報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、サイドリンク通信プロトコルを介して前記複数の基準信号測定値と前記タイミング誤差グループ情報とを受信するようにさらに構成された、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて前記複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、前記複数の基準信号測定値の前記第2のサブセット中の前記複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
前記複数の基準信号測定値の前記第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて前記局の前記ロケーションを決定することと
を行うようにさらに構成された、請求項27に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))、第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM(登録商標))変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0002】
[0002]第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサ展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【0003】
[0003]ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスの位置を取得することは、たとえば、緊急通報、パーソナルナビゲーション、消費者向けアセットトラッキング、友人または家族の一員の位置を特定することなどを含む、多くの用途に有用であり得る。既存の測位方法は、衛星ビークル(SV)を含む種々のデバイスまたはエンティティ、ならびに、基地局およびアクセスポイントなどのワイヤレスネットワークの中の地上の無線ソースから送信された、無線信号を測定することに基づく方法を含む。5Gワイヤレスネットワークの標準化は様々な測位方法のサポートを含むことが期待され、それらの方法は、LTEワイヤレスネットワークが場所決定のために測位基準信号(PRS)および/またはセル固有参照信号(CRS)を現在利用しているのと同様の方式で、基地局によって送信される参照信号を利用し得る。そのような基準信号の処理に関連付けられるタイミング誤差が、結果的な位置推定値の精度に影響を与えることがある。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示による、モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための例示的な方法は、1つまたは複数の基準信号を測定することと、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信することとを含む。
【0005】
[0005]そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。タイミング誤差変化は、1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的なモバイルデバイスの配向に、少なくとも部分的に基づき得る。タイミング誤差変化は、モバイルデバイスの温度に少なくとも部分的に基づき得る。1つまたは複数の基準信号測定値は報告の中で送信され得、タイミング誤差変化の標識は、報告の中のトグルビットを含む。タイミング誤差変化の標識は、報告の中のカウンタ値を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含み得る。1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とは、ロケーションサーバに送信され得る。1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とは、ユーザ機器に送信され得る。1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とは、サイドリンク通信プロトコルを介して送信され得る。
【0006】
[0006]本開示による、局のロケーションを決定するための例示的な方法は、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することと;タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する;複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することとを含む。
【0007】
[0007]そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。複数の基準信号測定値は報告の中で送信され得、タイミング誤差グループ情報は、報告の中のトグルビットを含む。タイミング誤差グループ情報は、報告の中のカウンタ値を含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含み得る。複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、ユーザ機器から受信され得る。複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、サイドリンク通信プロトコルを介して受信され得る。この方法はさらに、タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく;複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することとを含み得る。
【0008】
[0008]本開示による例示的な装置は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリと少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の基準信号を測定することと、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信することとを行うように構成される。
【0009】
[0009]そのような装置の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な装置の配向を決定するようにさらに構成され得、タイミング誤差変化は、装置の配向に少なくとも部分的に基づく。装置は少なくとも1つの温度センサを含み得、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの温度センサによって取得された測定に少なくとも部分的に基づいてタイミング誤差変化を決定するように構成され得る。1つまたは複数の基準信号測定値は報告の中で送信され得、タイミング誤差変化の標識は、報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む。少なくとも1つのプロセッサは、サイドリンク通信プロトコルを介して1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するようにさらに構成され得る。
【0010】
[0010]本開示による例示的な装置は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリと少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することと;タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する;複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することとを行うように構成される。
【0011】
[0011]そのような装置の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。複数の基準信号測定値は報告の中で送信され得、タイミング誤差グループ情報は、報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む。少なくとも1つのプロセッサは、サイドリンク通信プロトコルを介して複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを受信するようにさらに構成され得る。少なくとも1つのプロセッサは、タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく;複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することとを行うようにさらに構成され得る。
【0012】
[0012]本開示による、モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための例示的な装置は、1つまたは複数の基準信号を測定するための手段と、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定するための手段と、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するための手段とを含む。
【0013】
[0013]本開示による、局のロケーションを決定するための例示的な装置は、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得するための手段と;タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定するための手段と、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する;複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するための手段とを含む。
【0014】
[0014]本開示による、モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供することを1つまたは複数のプロセッサに行わせるように構成されたプロセッサ可読命令を備える例示的な非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、1つまたは複数の基準信号を測定するためのコードと、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定するためのコードと、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するためのコードとを含む。
【0015】
[0015]本開示による、局のロケーションを1つまたは複数のプロセッサに決定させるように構成されたプロセッサ可読命令を備える例示的な非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得するためのコードと;タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定するためのコードと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する;複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するためのコードとを含む。
【0016】
[0016]本明細書で説明されるアイテムおよび/または技法は、次の能力、ならびに言及されない他の能力のうちの、1つまたは複数を提供し得る。ユーザ機器や基地局などの局が、局のロケーションを決定するために基準信号を送受信し得る。基準信号に関連付けられる、飛行時間および他のタイミング測定値を使用して、2つ以上の局間の距離が決定され得る。動作時、局の送受信チェーンに関連付けられるタイミング誤差が、算出される位置推定値の精度に影響を与えることがある。タイミング誤差は、タイミング誤差グループ(TEG)にカテゴリ化され得、TEGの遅延時間が測位計算において使用され得る。測位計算は複数の基準信号測定値を利用することがあり、TEGグループについての遅延時間の変動が、結果的な位置推定値の精度に影響を与えることがある。局の現在状態が、受信および/または送信される基準信号の時間遅延に影響を与えることがある。局は、基準信号測定値とともにTEG更新情報を提供するように構成され得る。測位エンティティは、類似のTEG遅延を伴う測定値が処理のために共にグループ化されるように、TEG更新情報を利用して基準信号測定値を分離し得る。類似のTEG時間遅延値を伴う基準信号測定値のグループから導出される位置推定値は、異なるTEG時間遅延値を伴って得られた基準信号測定値から導出される位置推定値よりも正確であり得る。他の能力が与えられ得、本開示によるあらゆる実装形態が、論じられる能力のいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】[0017]例示的なワイヤレス通信システムの簡略図。
図2】[0018]図1に示された例示的なユーザ機器の構成要素のブロック図。
図3】[0019]図1に示された例示的な送信/受信点の構成要素のブロック図。
図4】[0020]図1に示された例示的なサーバの構成要素のブロック図。
図5】[0021]例示的なダウンリンク測位基準信号の図。
図6】[0022]例示的なサイドリンク測位基準信号の図。
図7】[0023]ワイヤレストランシーバ内での群遅延誤差の例示的な影響のメッセージ流れ図。
図8】[0024]タイミング誤差グループ(TEG)内タイミング誤差の例を含む例示的なTEGの図。
図9】[0025]例示的な基準信号測位プロシージャについてのメッセージフロー。
図10】[0026]タイミング誤差グループ更新情報要素を含む例示的な基準信号測定報告の図。
図11】[0027]基準信号測定値を提供するための方法のブロック流れ図。
図12】[0028]局のロケーションを決定するための方法のブロック流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0029]本明細書では、測位のためのタイミング誤差グループ(TEG)更新をシグナリングするための技法について論じられる。たとえばラウンドトリップタイミング(RTT)や到着時間(ToA)などの地上飛行時間測位技法は、2つ以上の局間における基準信号の送受信に関連付けられるタイミング測定値の精度に依存し得る。小さいタイミング問題でさえ、対応する測位推定値の誤差が非常に大きいという結果になることがある。たとえば、100ナノ秒という小さい時間測定誤差が、30メートルの場所特定誤差をもたらす可能性がある。ユーザ機器(UE)や基地局(たとえば、送信/受信点(TRP))などの局における物理的および電気的制約が、基準信号の送受信に関連付けられるタイミング誤差を招くことがある。たとえば、信号送信の観点からは、デジタル信号がベースバンドにおいて生成される時点から、RF信号がTxアンテナから送信される時点までの時間遅延があり得る。地上測位の適用例では、局(たとえば、UE、TRPなど)が、基準信号の送信についてのTx時間遅延の内部較正および/または補償を実装し得る。たとえば、ダウンリンク測位基準信号(DL PRS)および/またはアップリンク測位基準信号(UL PRS)/サウンディング基準信号(SRS)が、同じ局における異なるRFチェーン間の相対的な時間遅延の較正および/または補償を含み得る。補償はまた、物理的なアンテナ中心に対するTxアンテナ位相中心のオフセットも考慮し得る。較正/補償は、完全ではないことがある。較正後の残りのTx時間遅延、または較正されなかったTx時間遅延は、Txタイミング誤差として定義される。
【0019】
[0030]信号受信の観点からは、RF信号がRxアンテナに到着する時点から、信号がベースバンドにおいてデジタル化されタイムスタンプ付与される時点までの時間遅延があり得る。地上測位の適用例では、局(たとえば、UE、TRP)が、基準信号(たとえば、DL PRS/SRS)から取得された測定値が報告される前に、Rx時間遅延の内部較正および/または補償を実装し得る。一例では、測定報告は、同じ局における異なるRFチェーン間の相対的な時間遅延の較正および/または補償を含み得る。補償はまた、場合によっては、物理的なアンテナ中心に対するRxアンテナ位相中心のオフセットも考慮し得る。しかし、RX較正もまた、完全ではないことがある。較正後の残りのRx時間遅延、または較正されなかったRx時間遅延は、Rxタイミング誤差として定義される。
【0020】
[0031]本明細書で説明されるタイミング誤差グループ(TEG)情報は、DL PRSリソース、UL PRS/SRSリソース、およびサイドリンク(SL)PRSリソースなど、1つまたは複数の基準信号リソースに関連付けられるTXおよびRXタイミング誤差に基づくものであり得る。TEGは、1つまたは複数の異なるアップリンク、ダウンリンク、および/またはサイドリンク信号に関連付けられ得、あるマージン内のTXおよびRXタイミング誤差値を含み得る。動作時、TEGに関連付けられる実際の時間遅延は、マージン内で変動することがある。すなわち、特定のTEGは、ある範囲の時間遅延をカバーし得る。たとえば、受信または送信される信号に対する相対的な配向や、熱プロパティ(たとえば、温度/クロックドリフト)など、デバイスにおける物理的変化が、実際のタイミング誤差に影響を与えることがある。測位エンティティは複数の測定値についてTEGグループ情報を利用し得るので、TEGグループ内の遅延時間の変化(たとえば、TEG内変化)は、結果的な位置推定値の精度を下げることがある。たとえば、局が、1ナノ秒(ns)の平均遅延を有し得る第1のTEG(たとえば、TEG1)に基づく測定報告を提供し得る。次いで局は、TEG1に基づく第2の測定報告を提供し得るが、第2の報告における実際の遅延は、熱プロパティまたは他の物理的因子の変化のせいで、2nsの平均遅延を有することがある。第1の報告と第2の報告は両方とも、一定値としてのTEG1に依拠するが、第1の報告と第2の報告とからの測定値が組み合わせられた場合、TEG内変化(すなわち、1nsから2nsへの)は、結果的な位置推定値に影響を与えることがある。
【0021】
[0032]一実施形態では、局が、測位エンティティをTEG内変化について更新するための信号を提供するように構成され得る。次いで測位エンティティは、更新信号を利用して、同じTEG内遅延値を伴う受信された測定値のサブセットを選択し得る。たとえば、測定報告は、トグルビットが状態を変更する(たとえば、トグルされる)までTEG遅延が複数の報告にわたって同じであることを示すための、トグルビットを含み得る。測定報告は、TEG内遅延変化が生じていないことを確認するためのカウンタまたはタイマ情報要素を含み得る。一例では、測定報告の中の測定値は、TEG内変化を示すための情報要素を含み得、それにより、TEG内変化の前に取得された測定値は第1のサブセットにグループ化され得、TEG内変化の後で取得された測定値は第2のサブセットにグループ化され得る。報告ベースおよび測定ベースの情報要素の、他の組合せもまた、TEGに関連付けられる遅延の変化について測位エンティティを更新するのに使用され得る。これらは例であり、情報要素に関する他の例が実装されてもよい。
【0022】
[0033]説明は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに言及することがある。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実施され得る。本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明される機能を実施させることになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した非一時的コンピュータ可読媒体内で実施され得る。したがって、本明細書で説明される様々な態様は、請求される主題を含むそのすべてが本開示の範囲内であるいくつかの異なる形態で実施され得る。
【0023】
[0034]本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有でないか、またはそれに限定されない。概して、そのようなUEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者向けアセットトラッキングデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、有線アクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)WiFi(登録商標)ネットワークなどを介してなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEのために可能である。
【0024】
[0035]基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、一般的なノードB(gノードB、gNB)などと呼ばれることがある。さらに、いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を与え得、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を与え得る。
【0025】
[0036]UEは、限定はしないが、プリント回路(PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外部または内部モデム、ワイヤレスまたはワイヤラインフォン、スマートフォン、タブレット、消費者向けアセットトラッキングデバイス、アセットタグなどを含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかによって実施され得る。UEがそれを通してRANに信号を送ることができる通信リンクはアップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANがそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクはダウンリンクまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0026】
[0037]本明細書で使用される「セル」または「セクタ」という用語は、文脈に応じて、基地局の複数のセルのうちの1つに、または基地局自体に対応し得る。「セル」という用語は、(たとえば、キャリア上の)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティを指し得、同じまたは異なるキャリアを介して動作するネイバリングセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連し得る。いくつかの例では、キャリアは複数のセルをサポートし得、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)など)に従って構成され得る。いくつかの例では、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指すことがある。
【0027】
[0038]図1を参照すると、通信システム100の一例は、UE105と、UE106と、無線アクセスネットワーク(RAN)135と、第5世代(5G)次世代RAN(NG)(NG-RAN)と、5Gコアネットワーク(5GC)140とを含む。UE105および/またはUE106は、たとえば、IoTデバイス、ロケーショントラッカデバイス、セルラー電話、ビークル(たとえば、自動車、トラック、バス、ボートなど)、または他のデバイスであり得る。5Gネットワークは、新無線(NR)ネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN135は、5G RANまたはNR RANと呼ばれることがあり、5GC140は、NGコアネットワーク(NGC)と呼ばれることがある。NG-RANおよび5GCの規格化は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPPからの5Gサポートのための現在のまたは将来の規格に準拠し得る。RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであり得る。UE106は、システム100中の同様の他のエンティティとの間で信号を送信および/または受信するためにUE105と同様に構成および結合され得るが、そのようなシグナリングは、図の簡略化のために図1では示されていない。同様に、説明は、簡略化のためにUE105に焦点を当てている。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)、Galileo、もしくはBeidouのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS))またはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、もしくは広域補強システム(WAAS)などのいくつかの他の地域もしくは局所のSPSのための衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を利用し得る。通信システム100の追加の構成要素について以下で説明される。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0028】
[0039]図1に示されているように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110bと次世代eノードB(ng-eNB)114とを含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115と、セッション管理機能(SMF)117と、ロケーション管理機能(LMF)120と、ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125とを含む。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、互いに通信可能に結合され、それぞれ、UE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、それぞれ、AMF115に通信可能に結合され、それと双方向に通信するように構成される。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、基地局(BS)と呼ばれることがある。AMF115と、SMF117と、LMF120と、GMLC125とは、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成し、制御し、削除するために、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の最初の接点として働き得る。BS110a、110b、114は、マクロセル(たとえば、高出力セルラー基地局)、またはスモールセル(たとえば、低出力セルラー基地局)、またはアクセスポイント(たとえば、WiFi、WiFi-Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth-low energy(BLE)、Zigbee(登録商標)などの短距離技術を用いて通信するように構成された短距離基地局)であり得る。BS110a、110b、114のうちの1つまたは複数は、複数のキャリアを介してUE105と通信するように構成され得る。BS110a、110b、114の各々は、それぞれの地理的領域、たとえばセルのための通信カバレージを提供し得る。各セルは、基地局アンテナの機能として複数のセクタに区分され得る。
【0029】
[0040]図1は、様々な構成要素の一般化された図を与え、それらのいずれかまたはすべてが適宜に利用され得、それらの各々が必要に応じて複製または省略され得る。詳細には、1つのUE105が示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100において利用され得る。同様に、通信システム100は、より多数の(またはより少数の)SV(すなわち、示された4つのSV190~193よりも多いまたは少ない)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含み得る。通信システム100中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的もしくは間接的な物理的および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、置換され、および/または省略され得る。
【0030】
[0041]図1は5Gベースのネットワークを示しているが、同様のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)など、他の通信技術のために使用され得る。本明細書で説明される実装形態は(それらが、5G技術のためのものであっても、ならびに/または1つもしくは複数の他の通信技術および/もしくはプロトコルのためのものであっても)、指向性同期信号を送信すること(もしくはブロードキャストすること)、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信および測定すること、ならびに/または(GMLC125もしくは他のロケーションサーバを介して)UE105にロケーション支援を与えること、ならびに/またはそのような指向的に送信された信号のためにUE105において受信される測定量に基づいてUE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション対応デバイスにおいてUE105のためのロケーションを計算することを行うために使用され得る。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125と、ロケーション管理機能(LMF)120と、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115と、SMF117と、ng-eNB(eノードB)114と、gNB(gNodeB)110a、110bとは、例であり、様々な実施形態では、それぞれ様々な他のロケーションサーバ機能および/または基地局機能に置き換えられるか、またはそれらを含み得る。
【0031】
[0042]システム100の構成要素が、たとえばBS110a、110b、114および/またはネットワーク140(および/または、1つもしくは複数の他のベーストランシーバ局などの、図示されない1つもしくは複数の他のデバイス)を介して、直接または間接的に互いに(少なくとも時々ワイヤレス接続を使用して)通信できるという点で、システム100はワイヤレス通信が可能である。間接通信では、たとえばデータパケットのヘッダ情報を変えること、フォーマットを変更することなどのために、あるエンティティから別のエンティティへの送信の間に、通信が変えられ得る。UE105は、複数のUEを含み得、モバイルワイヤレス通信デバイスであり得るが、ワイヤレスにおよび有線接続を介して通信し得る。UE105は、様々なデバイスのいずれか、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ビークルベースのデバイスなどであり得るが、UE105は、これらの構成のいずれかである必要がないので、これらは例であり、他の構成のUEが使用され得る。他のUEはウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートジュエリー、スマートグラスまたはヘッドセットなど)を含み得る。現在存在しているか、または未来に開発されるかにかかわらず、さらに他のUEが使用され得る。さらに、他のワイヤレスデバイス(モバイルであるかどうかにかかわらず)が、システム100内で実装され得、互いと、ならびに/または、UE105、BS110a、110b、114、コアネットワーク140、および/もしくは外部クライアント130と通信し得る。たとえば、そのような他のデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス、医療デバイス、ホームエンターテインメントおよび/またはオートメーションデバイスなどを含み得る。コアネットワーク140は、たとえばUE105に関する位置情報を外部クライアント130が(たとえば、GMLC125を介して)要求および/または受信することを可能にするために、外部クライアント130(たとえば、コンピュータシステム)と通信し得る。
【0032】
[0043]UE105または他のデバイスは、様々なネットワークにおいて、および/または様々な目的で、および/または様々な技術(たとえば、5G、WiFi通信、Wi-Fi(登録商標)通信の複数の周波数、衛星測位、1つまたは複数のタイプの通信(たとえば、GSM(Global System for Mobiles)、CDMA(符号分割多元接続)、LTE(Long Term Evolution)、V2X(ビークルツーエブリシング、たとえば、V2P(ビークルツーペデストリアン)、V2I(ビークルツーインフラストラクチャ)、V2V(ビークルツービークル)など)、IEEE802.11pなど))を使用して、通信するように構成され得る。V2X通信は、セルラー(Cellular-V2X(C-V2X))および/またはWiFi(たとえば、DSRC(専用短距離通信))であり得る。システム100は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上の動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で同時に変調された信号を送信し得る。各々の変調された信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであり得る。各被変調信号は、異なるキャリア上で送られ得、パイロット、オーバーヘッド情報、データなどを搬送し得る。UE105、106は、物理サイドリンク同期チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、サイドリンク共有チャネル(SL-SCH)、サイドリンクブロードキャストチャネル(SL-BCH)、および他のサイドリンク同期信号などの、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを介した伝送によって、UE間サイドリンク(SL)通信を通して相互と通信し得る。
【0033】
[0044]UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を備え得、および/またはそのように呼ばれるか、あるいは、何らかの他の名前で呼ばれることがある。さらに、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、消費者向けアセットトラッキングデバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、健康モニタ、セキュリティシステム、スマート都市センサ、スマートメーター、ウェアラブルトラッカ、またはいくつかの他のポータブルもしくは可動デバイスに対応し得る。一般に、必ずしもそうとは限らないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高速パケットデータ(HRPD)、IEEE802.11 WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、Bluetooth(BT)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX(登録商標))、(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使用する)5G新無線(NR)など、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用してワイヤレス通信をサポートし得る。UE105は、たとえばデジタル加入者回線(DSL)またはパケットケーブルを使用して他のネットワーク(たとえばインターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用して、ワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用は、UE105が(たとえば図1に示されていない5GC140の要素を介して、または場合によってはGMLC125を介して)外部クライアント130と通信することを可能にし、および/または外部クライアント130が(たとえば、GMLC125を介して)UE105に関するロケーション情報を受信することを可能にし得る。
【0034】
[0045]UE105は、単一のエンティティを含み得、あるいは、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入出力)デバイスならびに/またはボディセンサならびに別個のワイヤラインもしくはワイヤレスモデムを採用し得るパーソナルエリアネットワーク中などで複数のエンティティを含み得る。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値または位置フィックスと呼ばれることがあり、地理的であり、したがって、高度成分(たとえば、海抜高、地表高または地表深度、フロアレベルまたは地階レベル)を含むことも含まないこともあるUE105のロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し得る。代替的に、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、郵便住所として、あるいは、特定の部屋またはフロアなど、建築物中の何らかの地点または小さいエリアの指定として)表され得る。UE105のロケーションは、ある確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でUE105がそれの内部に位置することが予想される(地理的にまたは都市形態でのいずれかで定義される)エリアまたはボリュームとして表され得る。UE105のロケーションは、たとえば、知られているロケーションからの距離および方向を備える相対的なロケーションとして表され得る。相対的なロケーションは、たとえば、地理的に、都市に関して、または、たとえば、マップ、フロアプラン、もしくは建築物プラン上に示されたポイント、エリア、もしくはボリュームを参照することによって定義され得る知られているロケーションにある何らかの原点に対して定義された相対的な座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表され得る。本明細書に含まれている説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に示されていない限り、これらの変形態のいずれかを備え得る。UEのロケーションを計算するとき、局所的なx、y、および場合によってはz座標の値を求め、次いで、所望される場合、局所的な座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下の高度に対する)絶対的な座標に変換することが一般的である。
【0035】
[0046]UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使用して他のエンティティと通信するように構成され得る。UE105は、1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成され得る。D2D P2Pリンクは、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi-D)、Bluetoothなどの、任意の適切なD2D無線アクセス技術(RAT)を用いてサポートされ得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信点(TRP)の地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループの中の他のUEはそのような地理的カバレージエリアの外側にあり得るか、または別様に基地局からの送信を受信することができないことがある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ中の他のUEに送信し得る、1対多(1:M)システムを利用し得る。TRPは、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPの関与なしでUE間で実行され得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、TRPの地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループの中の他のUEはそのような地理的カバレージエリアの外側にあることがあり、または別様に基地局からの送信を受信することができないことがある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ中の他のUEに送信し得る、1対多(1:M)システムを利用し得る。TRPは、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPの関与なしでUE間で実行され得る。
【0036】
[0047]図1に示されているNG-RAN135中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して互いに接続され得る。5Gネットワークへのアクセスは、UE105とgNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に与えられ、gNB110a、110bは、5Gを使用するUE105のために5GC140へのワイヤレス通信アクセスを与え得る。図1では、UE105のためのサービングgNBは、gNB110aであると仮定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)は、UE105が別のロケーションに移動する場合にサービングgNBとして働き得るか、またはUE105に追加のスループットおよび帯域幅を与えるための2次gNBとして働き得る。
【0037】
[0048]図1に示されているNG-RAN135中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、場合によっては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介してNG-RAN135中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、UE105にLTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスを与え得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数は、UE105の位置を決定するのを支援するために信号を送信し得るが、UE105からまたは他のUEから信号を受信しないことがある測位専用のビーコンとして機能するように構成され得る。
【0038】
[0049]BS110a、110b、114はそれぞれ、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタはTRPを備え得るが、複数のTRPは1つまたは複数の構成要素を共有し得る(たとえば、プロセッサを共有するが別々のアンテナを有し得る)。システム100はマクロTRPを含み得るか、またはシステム100は異なるタイプのTRP、たとえばマクロTRP、ピコTRP、および/もしくはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし得、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーし得、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトTRPまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーし得、フェムトセルとの関連を有する端末(たとえば、家庭のユーザのための端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0039】
[0050]述べられたように、図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、たとえばLTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなど、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードが使用され得る。たとえば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを与える発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、発展型ノードB(eNB)を備える基地局を備え得る発展型ユニバーサル移動通信システム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を備え得る。EPSのためのコアネットワークは、発展型パケットコア(EPC)を備え得る。EPSは、E-UTRAN+EPCを備え得、ここで、E-UTRANは、図1のNG-RAN135に対応し、EPCは、5GC140に対応する。
【0040】
[0051]gNB110a、110bおよびng-eNB114は、測位機能のために、LMF120と通信するAMF115と通信し得る。AMF115は、セル変更とハンドオーバとを含むUE105のモビリティをサポートし得、UE105へと、場合によっては、UE105のためのデータおよびボイスベアラへとのシグナリング接続をサポートすることに参加し得る。LMF120は、たとえば、ワイヤレス通信を通してUE105と直接通信するか、またはBS110a、110b、114と直接通信し得る。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするときのUE105の測位をサポートし得、補助GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)(たとえば、ダウンリンク(DL)OTDOAまたはアップリンク(UL)OTDOA)、ラウンドトリップ時間(RTT)、マルチセルRTT、リアルタイムキネマティクス(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到来角(AoA)、離脱角(AoD)、および/または他の位置方法などの位置プロシージャ/方法をサポートし得る。LMF120は、たとえば、AMF115から、またはGMLC125から受信された、UE105のためのロケーションサービス要求を処理し得る。LMF120は、AMF115および/またはGMLC125に接続され得る。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、コマーシャルLMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)などの他の名前で呼ばれることがある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装し得る。(UE105のロケーションの導出を含む)測位機能の少なくとも部分は、(たとえば、gNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114などのワイヤレスノードによって送信される信号ならびに/または、たとえば、LMF120によってUE105に与えられた支援データのためにUE105によって取得された信号測定値を使用して)UE105において実施され得る。AMF115は、UE105とコアネットワーク140との間のシグナリングを処理する制御ノードとして働き得、QoS(サービス品質)フローおよびセッション管理を与え得る。AMF115は、セル変更とハンドオーバとを含むUE105の移動性をサポートし得、UE105への接続をシグナリングするのをサポートすることに参加し得る。
【0041】
[0052]GMLC125は、外部クライアント130から受信されたUE105についてのロケーション要求をサポートし得、LMF120にAMF115によってフォワーディングするためのそのようなロケーション要求をAMF115にフォワーディングし得るか、またはLMF120にロケーション要求を直接フォワーディングし得る。(たとえば、UE105のためのロケーション推定値を含んでいる)LMF120からのロケーション応答は、直接またはAMF115を介してGMLC125に戻され得、GMLC125は、次いで、外部クライアント130に(たとえば、ロケーション推定値を含んでいる)ロケーション応答を戻し得る。AMF115とLMF120との両方に接続されたGMLC125が示されているが、いくつかの実装形態では、これらの接続のうちの1つが5GC140によってサポートされ得る。
【0042】
[0053]図1にさらに示されているように、LMF120は、3GPP技術仕様(TS)38.455に定義され得る(NPPaまたはNRPPaと呼ばれることがある)新無線位置プロトコルAを使用してgNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と通信し得る。NRPPaは、3GPP TS 36.455において定義されているLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じであるか、それと同様であるか、またはそれの拡張であり得、NRPPaメッセージは、AMF115を介してgNB110a(またはgNB110b)とLMF120との間でおよび/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。図1にさらに示されているように、LMF120とUE105とは、3GPP TS 36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。LMF120とUE105とは、同じくまたは代わりに、LPPと同じであるか、それと同様であるか、またはそれの拡張であり得る(NPPまたはNRPPと呼ばれることがある)新無線測位プロトコルを使用して通信し得る。ここで、LPPメッセージおよび/またはNPPメッセージは、AMF115と、UE105のためのサービングgNB110a、110bまたはサービングng-eNB114とを介してUE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPメッセージおよび/またはNPPメッセージは、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使用してLMF120とAMF115との間で転送され得、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使用してAMF115とUE105との間で転送され得る。LPPプロトコルおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOAおよび/またはE-CIDなどのUE支援型のおよび/またはUEベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、(たとえば、gNB110a、110bもしくはng-eNB114によって取得された測定値とともに使用されるときに)E-CIDなどのネットワークベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得、ならびに/またはgNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114からの指向性SS送信を定義するパラメータなどのロケーション関連情報をgNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使用され得る。LMF120は、gNBまたはTRPと同じ位置にあるかもしくはそれと統合され得、またはgNBおよび/もしくはTRPから離れて配設され、gNBおよび/もしくはTRPと直接または間接的に通信するように構成され得る。
【0043】
[0054]UE支援型の位置方法では、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105のためのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)に測定値を送り得る。たとえば、ロケーション測定値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APのための受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝播時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。ロケーション測定値は、同じくまたは代わりに、SV190~193のためのGNSS擬似距離、コード位相、および/またはキャリア位相の測定値を含み得る。
【0044】
[0055]UEベースの位置方法では、UE105は、(たとえば、UE支援型の位置方法のためのロケーション測定値と同じまたはそれと同様であり得る)ロケーション測定値を取得し得、(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信された、またはgNB110a、110b、ng-eNB114、もしくは他の基地局もしくはAPによってブロードキャストされた支援データの助けをかりて)UE105のロケーションを計算し得る。
【0045】
[0056]ネットワークベースの位置方法では、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114)またはAPは、ロケーション測定値(たとえば、UE105によって送信された信号のためのRSSI、RTT、RSRP、RSRQまたは到着時間(ToA)の測定値)を取得し得、および/またはUE105によって取得された測定値を受信し得る。1つまたは複数の基地局またはAPは、UE105のためのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)に測定値を送り得る。
【0046】
[0057]NRPPaを使用してLMF120にgNB110a、110b、および/またはng-eNB114によって与えられた情報は、指向性SS送信およびロケーション座標のためのタイミングおよび構成情報を含み得る。LMF120は、NG-RAN135および5GC140を介してLPPメッセージおよび/またはNPPメッセージ中の支援データとしてUE105にこの情報の一部または全部を与え得る。
【0047】
[0058]LMF120からUE105に送られたLPPメッセージまたはNPPメッセージは、所望の機能に応じて様々なもののうちのいずれかを行うようにUE105に命令し得る。たとえば、LPPメッセージまたはNPPメッセージは、GNSS(またはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(または何らかの他の位置方法)のための測定値を取得するためのUE105のための命令を含んでいる可能性がある。E-CIDの場合、LPPメッセージまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数によってサポートされる(またはeNBもしくはWiFi APなどの何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信される指向性信号の1つまたは複数の測定量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ測定値)を取得するようにUE105に命令し得る。UE105は、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して(たとえば、5G NASメッセージ内の)LPPメッセージまたはNPPメッセージ中でLMF120に測定量を送り返し得る。
【0048】
[0059]述べられたように、通信システム100は5G技術に関して説明されるが、通信システム100は、GSM、WCDMA、LTEなど、他の通信技術をサポートするために実装され得、それらの通信技術は、(たとえば、ボイス、データ、測位、および他の機能を実装するために)UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使用される。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成され得る。たとえば、5GC140は、5GC150中の非3GPPのインターワーキング機能(N3IWF、図1に図示せず)を使用してWLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105のためのIEEE802.11 WiFiアクセスをサポートし得、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、およびAMF115などの5GC140中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140との両方は、1つまたは複数の他のRANと1つまたは複数の他のコアネットワークとによって置き換えられ得る。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含んでいるE-UTRANによって置き換えられ得、5GC140は、AMF115の代わりのモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であり得るGMLCとを含んでいるEPCによって置き換えられ得る。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRAN中のeNBにロケーション情報を送り、それらのeNBからロケーション情報を受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使用し得、UE105の測位をサポートするためにLPPを使用し得る。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使用したUE105の測位は、5Gネットワークについて本明細書で説明されたことに類似する方式でサポートされ得るが、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書で説明される機能およびプロシージャは、場合によっては、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなどの他のネットワーク要素に代わりに適用され得ることが異なる。
【0049】
[0060]上記のように、いくつかの実施形態では、測位機能は、位置が決定されることになるUE(たとえば、図1のUE105)の範囲内にある(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの)基地局によって送られた指向性SSビームを少なくとも部分的に使用して実装され得る。UEは、いくつかの例では、UEの位置を計算するために(gNB110a、110b、ng-eNB114などの)複数の基地局からの指向性SSビームを使用し得る。
【0050】
[0061]また図2を参照すると、UE200は、UE105、106のうちの1つの例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサ213と、トランシーバ215のためのトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、測位デバイス(PD)219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサ213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および測位デバイス219は、バス220(たとえば、これは光通信および/または電気通信のために構成され得る)によって互いに通信可能に結合され得る。図示された装置(たとえば、カメラ218、測位デバイス219、および/またはセンサ213の1つもしくは複数など)のうちの1つまたは複数は、UE200から省略され得る。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサプロセッサ234を含む、複数のプロセッサを備え得る。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を備え得る。たとえば、センサプロセッサ234は、たとえばレーダー、超音波、および/またはライダーなどのためのプロセッサを備え得る。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続を(またはより多くのSIMすらも)サポートし得る。たとえば、あるSIM(加入者識別情報モジュールまたは加入者識別モジュール)は相手先ブランド製造業者(OEM)によって使用され得、別のSIMは接続のためにUE200のエンドユーザによって使用され得る。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されると、プロセッサ210に、本明細書において説明される様々な機能を実施させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア212を記憶する。代替として、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能ではないことがあるが、たとえば、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ210に機能を実施させるように構成され得る。この説明は、機能を実行するプロセッサ210に言及し得るが、これは、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。説明は、機能を実施するプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数の略記として、機能を実施するプロセッサ210に言及することがある。説明は、機能を実施するUE200のうちの1つまたは複数の適切な構成要素の略記として、機能を実施するUE200に言及することがある。プロセッサ210は、メモリ211に加えて、および/またはその代わりに、記憶されている命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ210の機能は、以下でより完全に論じられる。
【0051】
[0062]図2に示されたUE200の構成は、特許請求の範囲を含めて、本開示の例であり、本開示を限定するものではなく、他の構成が使用され得る。たとえば、UEの構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234、メモリ211、およびワイヤレストランシーバ240のうちの1つまたは複数を含む。他の例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234、メモリ211、ワイヤレストランシーバ240、およびセンサ213のうちの1つもしくは複数、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PD219、ならびに/または有線トランシーバ250のうちの1つまたは複数を含む。
【0052】
[0063]UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信されダウンコンバートされる信号のベースバンド処理を実施することが可能であり得る、モデムプロセッサ232を備え得る。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信のためにアップコンバートされるべき信号のベースバンド処理を実施し得る。同じく、または代替として、ベースバンド処理は、プロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。しかしながら、ベースバンド処理を実施するために、他の構成が使用され得る。
【0053】
[0064]UE200は、たとえば、1つもしくは複数の慣性センサ、1つもしくは複数の磁力計、1つもしくは複数の環境センサ、1つもしくは複数の光センサ、1つもしくは複数の重みセンサ、および/または1つもしくは複数の高周波(RF)センサなどの、様々なタイプのセンサのうちの1つまたは複数を含み得る、センサ213を含み得る。慣性測定ユニット(IMU)は、たとえば、1つもしくは複数の加速度計(たとえば、3次元におけるUE200の加速度に全体として応答する)および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ(たとえば、3次元ジャイロスコープ)を備え得る。センサ213は、たとえば1つまたは複数のコンパス用途をサポートするために、様々な目的のいずれかのために使用され得る(たとえば、磁北および/または真の北に対する)方位を決定するための、1つまたは複数の磁力計(たとえば、3次元磁力計)を含み得る。環境センサは、たとえば、1つもしくは複数の温度センサ、1つもしくは複数の気圧センサ、1つもしくは複数の周辺光センサ、1つもしくは複数のカメライメージャ、および/または1つまたは複数のマイクロフォンなどを備え得る。センサ213は、その指示がメモリ211に記憶され、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの1つまたは複数のアプリケーションをサポートするDSP231および/またはプロセッサ230によって処理され得る、アナログ信号および/またはデジタル信号を生成し得る。
【0054】
[0065]センサ213は、相対的な位置測定、相対的な位置決定、動き決定などにおいて使用され得る。センサ213によって検出される情報は、動き検出、相対的な変位、デッドレコニング、センサベースの位置決定、および/またはセンサにより支援される位置決定のために使用され得る。センサ213は、UE200が固定されている(静止している)か、もしくは移動しているかを、および/または、UE200の移動性に関する何らかの有用な情報をLMF120に報告するかどうかを決定するために、有用であり得る。たとえば、センサによって取得/測定される情報に基づいて、UE200は、UE200が動きを検出したこと、またはUE200が移動したことをLMF120に通知/報告し、相対的な変位/距離を(たとえば、デッドレコニング、またはセンサベースの位置決定、またはセンサ213によって可能にされるセンサにより支援される位置決定を介して)報告し得る。別の例では、相対的な測位情報のために、UE200に関する他のデバイスの角度および/または方位などを決定するために、センサ/IMUが使用され得る。
【0055】
[0066]IMUは、相対的な位置決定において使用され得る、UE200の動きの方向および/または動きの速度についての測定結果を提供するように構成され得る。たとえば、IMUの1つまたは複数の加速度計および/または1つまたは複数のジャイロスコープはそれぞれ、UE200の線形加速度および回転速度を検出し得る。動きの瞬時的な方向ならびにUE200の変位を決定するために、UE200の線形加速度および回転速度の測定結果が時間にわたり積分され得る。UE200の位置を追跡するために、動きおよび変位の瞬時的な方向が積分され得る。たとえば、UE200の参照位置は、たとえば、ある瞬間についてSPS受信機217を使用して(および/または何らかの他の手段によって)決定され得、この瞬間の後に得られる加速度計およびジャイロスコープからの測定結果は、参照位置に対する相対的なUE200の動き(方向および距離)に基づいてUE200の現在地を決定するためにデッドレコニングにおいて使用され得る。
【0056】
[0067]磁力計は異なる方向における磁場の強さを決定することができ、これはUE200の方位を決定するために使用され得る。たとえば、方位は、UE200のためのデジタルコンパスを提供するために使用され得る。磁力計は、2つの直交する次元における磁場の強さの指示を検出して提供するように構成される、2次元磁力計であり得る。代替として、磁力計は、3つの直交する次元における磁場の強さの指示を検出して提供するように構成される、3次元磁力計であり得る。磁力計は、磁場を感知し、磁場の指示を、たとえばプロセッサ210に提供するための手段を提供し得る。
【0057】
[0068]トランシーバ215は、それぞれワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成される、ワイヤレストランシーバ240および有線トランシーバ250を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)送信し、および/または(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)受信し、信号をワイヤレス信号248から有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号に、有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号からワイヤレス信号248に変換するための、1つまたは複数のアンテナ246に結合されたワイヤレス送信機242およびワイヤレス受信機244を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機242は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、ワイヤレス受信機244は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ240は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(ユニバーサル移動通信システム)、AMPS(高度移動電話システム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、TRPおよび/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。新無線は、ミリ波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使用し得る。有線トランシーバ250は、たとえば、ネットワーク135との有線通信のために構成された有線送信機252と有線受信機254とを含み得る。有線送信機252は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、有線受信機254は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。有線トランシーバ250は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。トランシーバ215は、たとえば光接続および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、トランシーバ215と少なくとも部分的に統合され得る。
【0058】
[0069]ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどのいくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を備え得る。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上を含み得る。ユーザインターフェース216は、ユーザがUE200によってホストされた1つまたは複数のアプリケーションと対話することを可能にするように構成され得る。たとえば、ユーザインターフェース216は、ユーザからの行動に応答してDSP231および/または汎用プロセッサ230によって処理されるように、アナログ信号および/またはデジタル信号の指示をメモリ211に記憶し得る。同様に、UE200にホストされたアプリケーションは、出力信号をユーザに提示するために、アナログ信号および/またはデジタル信号の指示をメモリ211に記憶し得る。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタルアナログ回路、アナログデジタル回路、増幅器、および/または利得制御回路(これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上を含む)を備える、オーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含み得る。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使用され得る。同じく、または代替として、ユーザインターフェース216は、たとえばユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での、タッチおよび/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサを備え得る。
【0059】
[0070]SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信して取得することが可能であり得る。アンテナ262は、ワイヤレス信号260を有線信号、たとえば電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合され得る。SPS受信機217は、UE200の位置を推定するための収集されたSPS信号260を全体的または部分的に処理するように構成され得る。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使用した三辺測量によってUE200の位置を決定するように構成され得る。汎用プロセッサ230、メモリ211、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ(図示せず)が、取得されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理するために、および/またはUE200の推定される位置を計算するために、SPS受信機217とともに利用され得る。メモリ211は、測位動作を実施する際に使用するために、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から取得された信号)の指示(たとえば、測定結果)を記憶し得る。汎用プロセッサ230、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ、および/またはメモリ211は、UE200の位置を推定するために、測定結果を処理する際に使用するための位置特定エンジンを提供またはサポートし得る。
【0060】
[0071]UE200は、静止画像または動画をキャプチャするためのカメラ218を含み得る。カメラ218は、たとえば、イメージングセンサ(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOSイメージャ)、レンズ、アナログデジタル回路、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用プロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じく、または代替として、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実施し得る。ビデオプロセッサ233は、たとえばユーザインターフェース216の、ディスプレイデバイス(図示せず)上での提示のために、記憶された画像データを復号/復元し得る。
【0061】
[0072]測位デバイス(PD)219は、UE200の場所、UE200の動き、および/もしくはUE200の相対的な場所、ならびに/または時間を決定するように構成され得る。たとえば、PD219は、SPS受信機217と通信し、および/またはその一部もしくはすべてを含み得る。PD219は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実施するために、プロセッサ210およびメモリ211と連携して適宜動作し得るが、本明細書の説明は、PD219が測位方法に従って実施するように構成されること、または測位方法に従って実施することに言及し得る。同じく、または代替として、PD219は、三辺測量のための地上ベースの信号(たとえば、信号248の少なくともいくつか)を使用してUE200の位置を決定すること、SPS信号260の取得と使用を支援すること、または両方のために構成され得る。PD219は、UE200の位置を決定するために1つまたは複数の他の技法(たとえば、UEの自己報告される位置(たとえば、UEの場所ビーコンの一部)に依存すること)を使用するように構成され得、UE200の位置を決定するために技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上測位信号)を使用し得る。PD219は、UE200の方位および/または動きを感知して、その指示を提供し得るセンサ213(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得、プロセッサ210(たとえば、プロセッサ230および/またはDSP231)は、UE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を決定するためにその指示を使用するように構成され得る。PD219は、決定された場所および/または動きの不確実性および/または誤差の指示を提供するように構成され得る。
【0062】
[0073]また図3を参照すると、BS110a、110b、114のTRP300の一例は、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、およびトランシーバ315は、バス320(これは、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る)によって互いに通信可能に結合され得る。示される装置(たとえば、ワイヤレスインターフェース)のうちの1つまたは複数は、TRP300から省略され得る。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示された汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を備え得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されると、プロセッサ310に、本明細書において説明される様々な機能を実施させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア312を記憶する。代替として、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能ではないことがあるが、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ310に機能を実施させるように構成され得る。
【0063】
[0074]この説明は、機能を実施するプロセッサ310に言及し得るが、これは、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。説明は、機能を実施するプロセッサ310に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数の略記として、その機能を実施するプロセッサ310に言及することがある。説明は、機能を実施するTRP300のうちの1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ310およびメモリ311)の(およびしたがってBS110a、110b、114のうちの1つの)略記として、その機能を実施するTRP300に言及することがある。プロセッサ310は、メモリ311に加えて、および/またはその代わりに、記憶されている命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ310の機能は、以下でより完全に論じられる。
【0064】
[0075]トランシーバ315は、それぞれワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成された、ワイヤレストランシーバ340および/または有線トランシーバ350を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)送信し、および/または(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)受信し、信号をワイヤレス信号348から有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号に、有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号からワイヤレス信号348に変換するための、1つまたは複数のアンテナ346に結合されたワイヤレス送信機342およびワイヤレス受信機344を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機342は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、ワイヤレス受信機344は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ340は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(ユニバーサル移動通信システム)、AMPS(高度移動電話システム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、UE200と、1つまたは複数の他のUEと、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ350は、たとえば、LMF120に通信を送り、それから通信を受信するための、たとえば、ネットワーク135との有線通信のために構成された有線送信機352と有線受信機354とを含み得る。有線送信機352は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、有線受信機354は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。有線トランシーバ350は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。
【0065】
[0076]図3に示されたTRP300の構成は、特許請求の範囲を含めて、本開示の例であり、本本開示を限定するものではなく、他の構成が使用され得る。たとえば、本明細書の説明は、TRP300がいくつかの機能を実施するように構成されること、または実施することを論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、LMF120および/またはUE200によって実行され得る(すなわち、LMF120および/またはUE200はこれらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る)。
【0066】
[0077]また図4を参照すると、LMF120の例であるサーバ400は、プロセッサ410、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411、およびトランシーバ415を含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、バス420(これは、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る)によって互いに通信可能に結合され得る。図示された装置(たとえば、ワイヤレスインターフェース)のうちの1つまたは複数は、サーバ400から省略され得る。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示されている汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を備え得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されると、プロセッサ410に、本明細書において説明される様々な機能を実施させるように構成される命令を含む、プロセッサ可読のプロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア412を記憶する。代替として、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能ではないことがあるが、たとえば、コンパイルおよび実行されると、プロセッサ410に機能を実施させるように構成され得る。この説明は、機能を実施するプロセッサ410に言及し得るが、これは、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。説明は、機能を実施するプロセッサ410に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数の略記として、機能を実施するプロセッサ410に言及することがある。説明は、機能を実施するサーバ400のうちの1つまたは複数の適切な構成要素の略記として、機能を実施するサーバ400に言及することがある。プロセッサ410は、メモリ411に加えて、および/またはその代わりに、記憶されている命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ410の機能は、以下でより完全に論じられる。
【0067】
[0078]トランシーバ415は、それぞれワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成された、ワイヤレストランシーバ440および/または有線トランシーバ450を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)送信し、ならびに/または(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号448から有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号に、および有線(たとえば、電気的および/または光学的)信号からワイヤレス信号448に変換するための、1つまたは複数のアンテナ446に結合されたワイヤレス送信機442とワイヤレス受信機444とを含み得る。したがって、ワイヤレス送信機442は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、ワイヤレス受信機444は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ440は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(ユニバーサル移動通信システム)、AMPS(高度移動電話システム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、UE200と、1つまたは複数の他のUEと、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。有線トランシーバ450は、たとえば、TRP300に通信を送り、それから通信を受信するための、たとえば、ネットワーク135との有線通信のために構成された有線送信機452と有線受信機454とを含み得る。有線送信機452は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、有線受信機454は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。有線トランシーバ450は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。
【0068】
[0079]本明細書における説明はプロセッサ410が機能を実施することに言及することがあるが、これは、プロセッサ410が(メモリ411に記憶された)ソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合など、他の実装形態も含む。本明細書における説明は、サーバ400の1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)が機能を実施することの簡潔な言い方として、サーバ400が機能を実施することに言及することがある。
【0069】
[0080]セルラーネットワークにおけるUEの地上波測位の場合、アドバンストフォワードリンクトリラテラレーション(AFLT)および観測到着時間差(OTDOA)などの技法は、しばしば、基地局によって送信された基準信号(たとえば、PRS、CRSなど)の測定が、UEによって行われ、次いで、ロケーションサーバに与えられる「UE支援型」モードで動作する。ロケーションサーバは、次いで、測定値と基地局の知られているロケーションとに基づいてUEの位置を計算する。これらの技法が、UEの位置を計算するためにUE自体ではなくロケーションサーバを使用するので、これらの測位技法は、カーナビゲーションまたはセルフォンナビゲーションなどのアプリケーションにおいて頻繁に使用されず、これらは、代わりに、一般に、衛星ベースの測位に依拠する。
【0070】
[0081]UEは、精密単独測位(PPP)またはリアルタイムキネマティク(RTK)技術を使用して高精度の測位のために衛星測位システム(SPS)(グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS))を使用し得る。これらの技術は、地上局から測定値などの支援データを使用する。LTE Release15は、サービスに加入したUEが情報を読み取ることができるようにデータを暗号化することを可能にする。そのような支援データは、時間とともに変化する。したがって、サービスに加入したUEは、加入のために支払っていない他のUEにデータを移すことによって他のUEのために容易に「暗号化を解読すること」が行われないことがある。移すことは、支援データが変化するたびに繰り返される必要があることになる。
【0071】
[0082]UE支援型の測位では、UEは、測位サーバ(たとえば、LMF/eSMLC)に測定値(たとえば、TDOA、到来角(AoA)など)を送る。測位サーバは、セルごとに1つの記録で複数の「エントリ」または「記録」を含んでいる基地局アルマナック(BSA)を有し、ここで、各記録は、地理的なセルロケーションを含んでいるが、他のデータをも含み得る。BSA中の複数の「記録」のうちの「記録」の識別子が参照され得る。BSAとUEからの測定値とが、UEの位置を計算するために使用され得る。
【0072】
[0083]従来のUEベースの測位では、UEは、それ自体の位置を計算し、したがって、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ)に測定値を送るのを回避し、これは、次に、レイテンシおよびスケーラビリティを改善する。UEは、ネットワークからの関係するBSA記録情報(たとえば、gNB(より広く、基地局)のロケーション)を使用する。BSA情報は、暗号化され得る。しかし、BSA情報が、たとえば、前に説明されたPPPまたはRTK支援データよりもはるかに低い頻度で変化するので、加入しておらず、復号鍵に支払っていないUEにBSA情報を利用可能にすることは(PPPまたはRTK情報と比較して)より容易であり得る。gNBによる基準信号の送信は、BSA情報をクラウドソーシングまたはウォードライビングに潜在的にアクセス可能にし、本質的に、現場でのおよび/またはオーバーザトップの観察に基づいてBSA情報を生成することを可能にする。
【0073】
[0084]測位技法は、位置決定精度および/またはレイテンシなどの1つまたは複数の基準に基づいて特徴づけられ得、および/または査定され得る。レイテンシは、位置関連データの決定をトリガするイベントと測位システムインターフェース、たとえば、LMF120のインターフェースでのそのデータの利用可能性との間で経過される時間である。測位システムの初期化時に、位置関連データの利用可能性のためのレイテンシは、タイムツーファーストフィックス(TTFF)と呼ばれ、TTFF後のレイテンシよりも大きい。2つの連続する位置関連データの可用性の間で経過した時間の逆数は、更新レート、すなわち、位置関連データが最初のフィックス後に生成されるレートと呼ばれる。レイテンシは、たとえば、UEの処理能力に依存し得る。たとえば、UEは、272個のPRB(物理リソースブロック)割振りの場合にUEがT時間量(たとえば、Tms)ごとに処理することができる時間単位(たとえば、ミリ秒)でのDL PRSシンボルの持続時間としてUEの処理能力を報告し得る。レイテンシに影響を及ぼし得る能力の他の例は、UEがPRSを処理することができるTRPの数、UEが処理することができるPRSの数、およびUEの帯域幅である。
【0074】
[0085]多数の異なる測位技法(測位方法とも呼ばれる)のうちの1つまたは複数が、UE105、106のうちの1つなどのエンティティの場所を決定するために使用され得る。たとえば、既知の場所決定技法は、RTT、マルチRTT、OTDOA(TDOAとも呼ばれ、UL-TDOAおよびDL-TDOAを含む)、エンハンストセル識別情報(E-CID)、DL-AoD、UL-AoAなどを含む。RTTは、2つのエンティティ間の距離を決定するために、信号があるエンティティから別のエンティティに伝わって戻ってくるのにかかる時間を使用する。この距離、ならびに、エンティティのうちの第1のエンティティの既知の位置および2つのエンティティ間の角度(たとえば、方位角)が、エンティティのうちの第2のエンティティの位置を決定するために使用され得る。マルチRTT(マルチセルRTTとも呼ばれる)では、あるエンティティ(たとえば、UE)から他のエンティティ(たとえば、TRP)までの複数の距離および他のエンティティの既知の位置が、そのあるエンティティの位置を決定するために使用され得る。TDOA技法では、あるエンティティと他のエンティティとの間での移動時間の差が、他のエンティティからの相対距離を決定するために使用され得、それらの相対距離が、他のエンティティの既知の位置と組み合わせて、そのあるエンティティの位置を決定するために使用され得る。エンティティの位置の決定を助けるために、到達角度および/または離脱角度が使用され得る。たとえば、信号の到達角度または離脱角度は、デバイス間の距離(信号、たとえば信号の移動時間、信号の受信電力などを使用して決定される)およびデバイスのうちの1つの既知の位置と組み合わせて、他のデバイスの位置を決定するために使用され得る。到達角度または離脱角度は、真の北などの参照方向に対する相対的な方位角であり得る。到達角度または離脱角度は、エンティティの真上に対する相対的な(すなわち、地球の中心から半径方向に外に向かう方向に対して相対的な)天頂角であり得る。E-CIDは、UEの位置を決定するために、サービングセルの識別情報、タイミング進み(すなわち、UEにおける受信時間と送信時間との間の差)、検出された近隣セル信号の推定されるタイミングおよび電力、ならびに場合によっては(たとえば、基地局からのUEにおける信号の、またはその逆の信号の)到達角度を使用する。TDOAでは、受信デバイスの位置を決定するために、ソースの既知の位置およびソースからの送信時間の既知のオフセットとともに、異なるソースからの信号の受信デバイスにおける到達時間の差が使用される。
【0075】
[0086]ネットワーク中心RTT推定では、サービング基地局は、2つまたはそれ以上のネイバリング基地局(および、一般に、少なくとも3つの基地局が必要とされるので、サービング基地局)のサービングセル上でRTT測定信号(たとえば、PRS)を走査/受信するように、UEに命令する。1つまたは複数の基地局は、ネットワーク(たとえば、LMF120などのロケーションサーバ)によって割り振られた低再使用リソース(たとえば、システム情報を送信するために基地局によって使用されるリソース)上でRTT測定信号を送信する。UEは、(たとえば、それのサービング基地局から受信されたDL信号からUEによって導出されたような)UEの現在のダウンリンクタイミングに対する各RTT測定信号の(受信時間(receive time)、受信時間(reception time)、受信時間(time of reception)、または到着時間(ToA)とも呼ばれる)到着時間(arrival time)を記録し、(たとえば、それのサービング基地局によって命令されたときに)共通のまたは個々のRTT応答メッセージ(たとえば、測位のためのSRS(サウンディング基準信号)、すなわち、UL-PRS)を1つまたは複数の基地局に送信し、各RTT応答メッセージのペイロード中に、RTT測定信号のToAとRTT応答メッセージの送信時間との間の時間差TRx→Tx(すなわち、UE TRx-TxまたはUERx-Tx)を含め得る。RTT応答メッセージは、基地局がRTT応答のToAをそこから推論することができる基準信号を含むことになる。基地局からのRTT測定信号の送信時間と基地局におけるRTT応答のToAとの間の差TTx→RxをUEによって報告された時間差TRx→Txと比較することによって、基地局は、基地局とUEとの間の伝搬時間を推論することができ、基地局は、この伝搬時間中の光速を仮定することによってUEと基地局との間の距離を決定することができる。
【0076】
[0087]UE中心RTT推定は、(たとえば、サービング基地局によって命令されたときに)UEが、UEの近傍にある複数の基地局によって受信されるアップリンクRTT測定信号を送信することを除いて、ネットワークベースの方法と同様である。各関与する基地局はダウンリンクRTT応答メッセージで応答し、ダウンリンクRTT応答メッセージは、RTT応答メッセージペイロード中に基地局におけるRTT測定信号のToAと基地局からのRTT応答メッセージの送信時間との間の時間差を含み得る。
【0077】
[0088]ネットワーク中心手順とUE中心手順の両方の場合、RTT計算を実施する側(ネットワークまたはUE)は、(常にとは限らないが)一般に、最初のメッセージまたは信号(たとえば、RTT測定信号)を送信し、他方の側は、最初のメッセージまたは信号のToAとRTT応答メッセージまたは信号の送信時間との間の差を含み得る1つまたは複数のRTT応答メッセージまたは信号で応答する。
【0078】
[0089]マルチRTT技法は、位置を決定するために使用され得る。たとえば、第1のエンティティ(たとえば、UE)は、1つまたは複数の信号(たとえば、基地局からのユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト)を送出し得、複数の第2のエンティティ(たとえば、基地局および/またはUEなどの他のTSP)は、第1のエンティティから信号を受信し、この受信信号に応答し得る。第1のエンティティは、複数の第2のエンティティから応答を受信する。第1のエンティティ(またはLMFなどの他のエンティティ)は、第2のエンティティまでの距離を決定するために第2のエンティティからの応答を使用し得、三辺測量によって第1のエンティティのロケーションを決定するために複数の距離と第2のエンティティの知られているロケーションとを使用し得る。
【0079】
[0090]いくつかの事例では、追加の情報が、(たとえば、水平面にまたは3次元中にあり得る)直線方向、または場合によっては(たとえば、基地局のロケーションからのUEについての)方向の範囲を定義する到来角(AoA)または離脱角(AoD)の形態で取得され得る。2つの方向の交点は、UEについてのロケーションの別の推定値を与えることができる。
【0080】
[0091]PRS(測位基準信号)信号を使用した測位技法(たとえば、TDOAおよびRTT)では、UEからTRPまでの距離を決定するために、複数のTRPによって送信されるPRS信号が測定され、信号の到達時間、既知の送信時間、およびTRPの既知の位置が使用される。たとえば、RSTD(参照信号時間差)が、複数のTRPから受信されたPRS信号について決定され、UEの場所(位置)を決定するためにTDOA技法において使用され得る。測位基準信号は、PRSまたはPRS信号と呼ばれることがある。PRS信号は通常同じ電力を使用して送信され、同じ信号特性(たとえば、同じ周波数シフト)をもつPRS信号は互いに干渉することがあり、その結果、より離れたTRPからのPRS信号がより近いTRPからのPRS信号に埋もれることがあり、その結果、より離れたTRPからの信号が検出されないことがある。何らかのPRS信号をミュートする(PRS信号の電力を、たとえば0に減らし、したがってPRS信号を送信しない)ことによって干渉を減らすのを助けるために、PRSミューティングが使用され得る。このようにして、(UEにおいて)より弱いPRS信号が、そのより弱いPRS信号とより強いPRS信号が干渉することなく、UEによってより簡単に検出され得る。RSという用語およびその変形(たとえば、PRS、SRS)は、1つの基準信号、または2つ以上の基準信号を指すことがある。
【0081】
[0092]測位基準信号(PRS)は、ダウンリンクPRS(DL PRS)およびアップリンクPRS(UL PRS)(これは測位のためのSRS(サウンディング参照信号)と呼ばれることがある)を含む。PRSは、周波数層のPRSリソースまたはPRSリソースセットを備え得る。DL PRS測位周波数層(または単に周波数層)は、より高次の層のパラメータDL-PRS-PositioningFrequencyLayer、DL-PRS-ResourceSet、およびDL-PRS-Resourceによって構成される共通のパラメータを有する、1つまたは複数のTRPからのDL PRSリソースセットの集合体である。各周波数層は、周波数層の中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソースのための、DL PRSサブキャリア間隔(SCS)を有する。各周波数層は、周波数層の中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソースのための、DL PRS巡回プレフィックス(CP)を有する。5Gでは、リソースブロックは、12個の連続するサブキャリアと、指定された数のシンボルとを占有する。また、DL PRS Point Aパラメータは、参照リソースブロックの周波数(およびリソースブロックの最低のサブキャリア)を定義し、DL PRSリソースが、同じPoint Aを有する同じDL PRSリソースセットに属し、すべてのDL PRSリソースセットが、同じPoint Aを有する同じ周波数層に属する。周波数層はまた、同じDL PRS帯域幅と、同じ開始PRB(および中心周波数)と、同じ値のコムサイズ(すなわち、1シンボル当たりのPRSリソース要素の周波数。したがって、コムNの場合、N個ごとのリソース要素がPRSリソース要素である)とを有する。
【0082】
[0093]TRPは、たとえばサーバから受信される命令によって、および/またはTRPの中のソフトウェアによって、スケジュールごとにDL PRSを送信するように構成され得る。そのスケジュールに従って、TRPは、間欠的に、たとえば最初の送信から一定の間隔で定期的に、DL PRSを送信し得る。TRPは、1つまたは複数のPRSリソースセットを送信するように構成され得る。リソースセットは、1つのTRPにわたるPRSリソースの集合であり、リソースは、スロットにわたって、同じ周期、共通のミューティングパターン構成(もしあれば)、および同じ反復係数を有する。PRSリソースセットの各々は複数のPRSリソースを備え、各PRSリソースは、スロット内のN個(1つまたは複数)の連続するシンボル内の複数のリソースブロック(RB)中にあり得る複数のリソース要素(RE)を備える。RBは、時間領域における1つまたは複数の連続するシンボルの量と、周波数領域における連続するサブキャリアの量(5G RBの場合は12)とにわたるREの集合である。各PRSリソースは、REオフセット、スロットオフセット、スロット内のシンボルオフセット、およびPRSリソースがスロット内で占有し得る連続するシンボルの数を用いて構成される。REオフセットは、周波数におけるDL PRSリソース内の最初のシンボルの開始REオフセットを定義する。DL PRSリソース内の残りのシンボルの相対的なREオフセットは、初期オフセットに基づいて定義される。スロットオフセットは、対応するリソースセットスロットオフセットに関するDL PRSリソースの開始スロットである。シンボルオフセットは、開始スロット内のDL PRSリソースの開始シンボルを決定する。送信されるREはスロットにまたがって反復し得、各送信は反復と呼ばれ、その結果、PRSリソースの中に複数の反復があり得る。DL PRSリソースセットの中のDL PRSリソースは同じTRPと関連付けられ、各DL PRSリソースはDL PRSリソースIDを有する。DL PRSリソースセットの中のDL PRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビームと関連付けられる(しかしTRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。
【0083】
[0094]PRSリソースは、擬似コロケーションおよび開始PRBパラメータによっても定義され得る。擬似コロケーション(QCL)パラメータは、他の参照信号とのDL PRSリソースの任意の擬似コロケーション情報を定義し得る。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのDL PRSまたはSS/PBCH(同期信号/物理ブロードキャストチャネル)ブロックを伴うQCLタイプDであるように構成され得る。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのSS/PBCHブロックを伴うQCLタイプCであるように構成され得る。開始PRBパラメータは、参照点Aに関するDL PRSリソースの開始PRBインデックスを定義する。開始PRBインデックスは、1つのPRBという粒度を有し、0という最小値および2176個のPRBという最大値を有し得る。
【0084】
[0095]PRSリソースセットは、スロットにわたって、同じ周期、同じのミューティングパターン構成(もしあれば)、および同じ反復係数を伴う、PRSリソースの集合である。PRSリソースセットのすべてのPRSリソースのすべての反復が送信されるように構成される1つ1つの時間が、「インスタンス」と呼ばれる。したがって、PRSリソースセットの「インスタンス」は、各PRSリソースに対する指定された数の反復、およびPRSリソースセット内の指定された数のPRSリソースであり、その結果、指定された数の反復が指定された数のPRSリソースの各々に対して送信されると、インスタンスが完成する。インスタンスは、「機会」と呼ばれることもある。DL PRS送信スケジュールを含むDL PRS構成は、UEがDL PRSを測定するのを支援する(または可能にすらする)ためにUEに提供され得る。
【0085】
[0096]PRSの複数の周波数層は、層の帯域幅のいずれか一つ一つよりも大きい有効な帯域幅を与えるためにアグリゲートされ得る。(連続および/または別個であり得る)コンポーネントキャリアの、擬似コロケートされている(QCLed)、同じアンテナポートを有するなどの基準を満たす複数の周波数層は、(DL PRSおよびUL PRSのための)より大きい有効なPRS帯域幅を与えるためにステッチングされ、増加した到着時間測定値精度を生じ得る。QCLedされると、異なる周波数層は同様に挙動し、PRSのステッチングがより大きい有効な帯域幅をもたらすことが可能になる。アグリゲートされたPRSの帯域幅またはアグリゲートされたPRSの周波数帯域幅と呼ばれることがあるより大きい有効な帯域幅は、(たとえば、TDOAの)より良い時間領域解像度を提供する。アグリゲートされたPRSは、PRSリソースの集合を含み、アグリゲートされたPRSの各PRSリソースは、PRS構成要素と呼ばれることがあり、各PRS構成要素は、異なるコンポーネントキャリア、帯域、もしくは周波数層上でまたは同じ帯域の異なる部分上で送信され得る。
【0086】
[0097]RTT測位は、TRPによってUEに、およびUE(RTT測位に参加している)によってTRPに送信される測位信号をRTTが使用するという点で、アクティブな測位技法である。TRPは、UEによって受信されるDL-PRS信号を送信し得、UEは、複数のTRPによって受信されるSRS(サウンディング基準信号)信号を送信し得る。サウンディング基準信号は、SRSまたはSRS信号と呼ばれることがある。5GマルチRTTでは、協調した測位が使用され得、UEは、各TRPに対する測位のための別個のUL-SRSを送信するのではなく、複数のTRPによって受信される測位のための単一のUL-SRSを送信する。マルチRTTに参加するTRPは通常、そのTRPに現在キャンプしているUE(サービスされるUE、TRPはサービングTRPである)を探し、近隣のTRP(近隣UE)にキャンプしているUEも探す。近隣TRPは、単一のBTS(たとえば、gNB)のTRPであり得るか、またはあるBTSのTRPおよび別個のBTSのTRPであり得る。マルチRTT測位を含むRTT測位では、RTTを決定するために使用される(およびしたがって、UEとTRPとの間の距離を決定するために使用される)測位信号ペアに関するPRS/SRS中の測位信号に関するDL-PRS信号およびUL-SRSは、互いに時間的に近くに存在することがあり、その結果、UEの動きおよび/またはUEのクロックドリフトおよび/またはTRPのクロックドリフトによる誤差が許容可能な限界内にある。たとえば、測位信号ペアに関するPRS/SRS中の信号は、互いの約10ms内で、それぞれTRPおよびUEから送信され得る。測位信号に関するSRSがUEによって送信され、測位信号に関するPRSおよびSRSが互いに時間的に近くで搬送されると、多数のUEが同時に測位を試みる場合には特に、高周波(RF)信号の混雑が生じ得る(過剰なノイズなどを引き起こし得るなど)こと、および/または、多数のUEを同時に測定することを試みているTRPにおいて計算の混雑が生じ得ることがわかっている。
【0087】
[0098]RTT測位は、UEベースのものであるか、またはUE支援型のものであり得る。UEベースのRTTでは、TRP300までの距離およびTRP300の既知の位置に基づいて、RTTおよびTRP300の各々までの対応する距離およびUE200の場所を決定する。UE支援型のRTTでは、UE200は、測位信号を測定し、測定値情報をTRP300に提供し、TRP300はRTTおよび距離を決定する。TRP300は、ロケーションサーバ、たとえばサーバ400までの距離を提供し、サーバは、たとえば異なるTRP300までの距離に基づいて、UE200の位置を決定する。RTTおよび/または距離は、UE200から信号を受信したTRP300によって、1つまたは複数の他のデバイス、たとえば1つまたは複数の他のTRP300および/もしくはサーバ400と組み合わせてこのTRP300によって、または、UE200から信号を受信したTRP300以外の1つまたは複数のデバイスによって決定され得る。
【0088】
[0099]様々な測位技法が5G NRにおいてサポートされる。5G NRにおいてサポートされるNRネイティブの測位方法は、DLのみの測位方法、ULのみの測位方法、およびDL+ULの測位方法を含む。ダウンリンクベースの測位方法は、DL-TDOAとDL-AoDとを含む。アップリンクベースの測位方法は、UL-TDOAとUL-AoAとを含む。組み合わせられたDL+ULベースの測位方法は、1つの基地局を伴うRTTと、複数の基地局を伴うRTT(マルチRTT)とを含む。一実施形態では、サイドリンクベースの測位方法もまた使用され得る。たとえば、RTT、ToA、および他の飛行時間技法は、UE間で送信される基準信号(たとえば、SRS)に基づき得る。
【0089】
[00100](たとえば、UEについての)位置推定値は、ロケーション推定値、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなど、他の名前で呼ばれることがある。位置推定値は、測地であり、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備え得るか、あるいは、都市のものであり、所在地住所、郵便宛先、またはロケーションの何らかの他の言葉の記述を備え得る。位置推定値はさらに、何らかの他の知られているロケーションに対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義され得る。位置推定値は、(たとえば、何らかの指定されたまたはデフォルトの信頼性レベルでロケーションが含まれることが予想される面積または体積を含めることによって)予想される誤差または不確実性を含み得る。
【0090】
[00101]図5を参照すると、ダウンリンク測位基準信号の図500が示されている。図500は、UE502と、第1の基地局504、第2の基地局506、および第3の基地局508を含む複数の基地局とを含む。UE502は、UE200の構成要素のいくつかまたはすべてを有し得、UE200はUE502の例であり得る。基地局504、506、508の各々は、TRP300の構成要素のいくつかまたはすべてを有し得、TRP300は、基地局504、506、508のうちの1つまたは複数の例であり得る。動作時、UE502は、第1の基準信号504a、第2の基準信号506a、および第3の基準信号508aなど、1つまたは複数の基準信号を受信するように構成され得る。基準信号504a、506a、508aは、UE502によって受信/測定され得るDL PRSまたは他の測位信号であり得る。図500は3つの基準信号を描いているが、より少数または多数の基準信号が基地局によって送信されUE502によって検出されてもよい。一般に、NRにおけるDL PRS信号は、基地局504、506、508によって送信されて、UE502と送信元基地局との間のそれぞれのレンジの決定のために使用される、構成された基準信号であり得る。UE502はまた、アップリンクPRS(UL PRS、測位用SRS)を基地局504、506、508に送信するようにも構成され得、基地局は、UL PRSを測定するように構成され得る。一例では、DLとULのPRSの組合せが、測位プロシージャ(たとえば、RTT)において使用され得、PRSリソースに関連付けられるTEG情報が、測位計算において使用され得る。
【0091】
[00102]図6を参照すると、サイドリンク測位基準信号の概念図600が示されている。図600は、ターゲットUE602と、第1の近隣UE604a、第2の近隣UE604b、および第3の近隣局606を含む複数の近隣局とを含む。ターゲットUE602および近隣UE604a~bの各々は、UE200の構成要素のいくつかまたはすべてを有し得、UE200は、ターゲットUE602および近隣UE604a~bの例であり得る。局606は、TRP300の構成要素のいくつかまたはすべてを有し得、TRP300は局606の例であり得る。一実施形態では、局606は、V2Xネットワークにおける路側ユニット(RSU)であり得る。動作時、ターゲットUE602は、PSSCH、PSCCH、PSBCH、または他のD2Dインターフェースなどのサイドリンクチャネルを介して、1つまたは複数のサイドリンク基準信号602a~cを送信するように構成され得る。一例では、基準信号は、PC5インターフェースなどのD2Dインターフェースを利用し得る。基準信号602a~cは、UL PRSまたは測位用SRS信号であり得、近隣UE604a~bまたは局606のうちの1つもしくは複数によって受信され得る。図600は3つの基準信号を描いているが、より少数または多数の基準信号がターゲットUE602によって送信され1つまたは複数の近隣UEおよび局によって検出されてもよい。一実施形態では、サイドリンク基準信号602a~cは、測位用SRSリソースであり得、測位用SRSリソースセットに含まれ得る。一例では、局間におけるSRS送信の交換が、測位プロシージャ(たとえば、RTT)において使用され得、測位用SRSリソースに関連付けられるTEG情報が、測位計算において使用され得る。
【0092】
[00103]図7を参照すると、ワイヤレストランシーバ内での群遅延誤差の例示的な影響の概念図700が示されている。図700は、クライアントデバイスを測位するのに使用される例示的なRTT交換を描いている。たとえば、UE200などのターゲットUE705と、gNB110aなどの基地局710とが、ダウンリンク(DL)PRS704および測位用SRS信号706(これはUL PRSであることもある)などの測位基準信号を交換するように構成され得る。ターゲットUE705は、1つまたは複数のアンテナ705aと、関連付けられるベースバンド処理構成要素とを有し得る。同様に、基地局710は、1つまたは複数のアンテナ710aと、ベースバンド処理構成要素とを有し得る。ターゲットUE705および基地局710のそれぞれの内部構成は、PRS信号の送受信に関連付けられる遅延時間を引き起こすことがある。一般に、群遅延は、周波数に対する、デバイスを通る信号の通過時間である。たとえば、BSTX群遅延702aは、基地局710がDL PRS704の送信を記録する時間と、信号がアンテナ710aを離れる時間との差を表す。BSRX群遅延702bは、測位用SRS信号706がアンテナ710aに到着する時間と、基地局710中のプロセッサが測位用SRS信号706の標識を受け取る時間との差を表す。ターゲットUE705も、UERX群遅延704aおよびUETX群遅延704bなど、類似の群遅延を有する。ネットワーク局に関連付けられる群遅延は、地上ベースの測位についてのボトルネックを生み出すことがある。というのは、結果的な時間差が、不正確な位置推定値につながるからである。たとえば、10ナノ秒の群遅延誤差は、位置推定値における約3メートルの誤差に等しい。トランシーバ中で、異なる周波数が異なる群遅延値を有することがあり、したがって、異なるPRSおよびSRSリソースは、異なるタイミング誤差グループ(TEG)に関連付けられ得る。他の電気的および物理的特徴が、TEG内の実際の遅延時間にさらに影響を与えることがある。たとえば、受信および/または送信されるビームに対して相対的な配向の変化により、異なるアンテナ素子が利用されることがあり、異なるレベルの遅延が引き起こされることがある。受信および送信チェーンの熱プロパティが、クロックドリフトを引き起こし、TEG較正の品質を劣化させることがある。システム、信号、および/またはビームパラメータに関する他の変動もまた、TEG内遅延変化の検出に使用され得る。
【0093】
[00104]図8を参照すると、例示的なタイミング誤差グループ(TEG)内タイミング誤差を含む例示的なTEGのグラフ800が示されている。グラフ800は、第1のTEG802、第2のTEG804、および第3のTEG806を含む3つの例示的なTEGを含む。TEGについての数、相対的な位置、および関連付けられる時間遅延は、例であって限定ではなく、異なるグループ数、相対的な配向、および継続時間も可能である。TEG802、804、806の各々は、TEG識別値(たとえば、TEG1、TEG2、TEG3)で識別され得、確立されたマージン内の遅延時間に関連付けられ得る。たとえば、第1のTEG802は、第1の範囲802a中の遅延時間を含み得、第2のTEG804は、第2の範囲804a中の遅延時間を含み得、第3のTEG806は、第3の範囲806a中の遅延時間を含み得る。一例では、範囲802a、804a、806aは、それぞれのTEGについての平均遅延時間の周りの不確実性を表し得る。たとえば、第1のTEG802は第1の平均遅延値802bを有し得、第2のTEG804は第2の平均遅延値804bを有し得、第3のTEGは第3の平均遅延値806bを有し得る。TEG内における変化は、それぞれの平均値および/または不確実性値の変化と考えられ得る。それぞれの遅延時間のスパンは、局の物理的および/または電子的プロパティに基づき得る。たとえば、熱問題がクロック時間に影響を与えることがあり、アンテナアレイの配向がTEG内の異なる遅延時間に関連付けられることがある。TEG内遅延シフト808は、第1の遅延時間(たとえば、x ns)と第2の遅延時間(たとえば、y ns)との差であり得る。たとえば、第1の遅延は1nsであり得、第2の遅延は2nsであり得る。これらの遅延時間の両方は、第1のTEG802内にあり、異なる複数の測定値にわたって時間遅延が一定であると測位アルゴリズムが予想するときに異なる測位結果を生むことがある。局は、TEG内遅延シフトに関連付けられる状態変化を検出するように構成され得る。たとえば、センサ213(たとえば、IMU)が、配向の変化を検出し得る。熱センサが、温度の変化を検出し得る。他のセンサが、局に関する、TEG内遅延シフト808を引き起こし得る他の状態変化を検出するように構成され得る。動作時、局は、測定報告とともにTEG内遅延シフト808の標識を測位エンティティに提供するように構成され得る。測位エンティティは、TEG内遅延に基づいて測定報告を分離するように構成され得る。たとえば、第1の遅延時間(x ns)を伴って取得された測定値は、測位算出の第1のサブセットにおいて使用され得、TEG内遅延シフト808(y ns)の後で取得された測定値は、測位算出の第2のサブセットにおいて使用され得る。測位エンティティは、第1の遅延時間に基づく測定値と第2の遅延時間に基づく測定値とを組み合わせるのを回避するように構成され得る。
【0094】
[00105]たとえば、図9を参照すると、基準信号測位プロシージャについての例示的なメッセージフロー900が示されている。フロー900は例であり、段階が追加、再配列、および/または除去されてもよい。メッセージフロー900は、ターゲットUE902と、サービング局904と、複数の近隣局906と、サーバ908とを含み得る。UE200はターゲットUE902の例であり得、gNB110aなどのTRP300はサービング局904の例であり得、LMF120などのサーバ400はサーバ908の例であり得る。複数の近隣局906は、gNB110bやeNB114などの基地局、または、(たとえば、サイドリンクもしくは他のD2D通信に向けて構成された)近隣UEなど他の局を含み得る。一実施形態では、サーバ908は、1つまたは複数の測位情報要求メッセージ910を介して、ターゲットUE902についてのPRS構成情報をサービング局904に要求し得る。サーバ908は支援データをサービング局904に提供し得、この支援データは、パスロス基準、空間関係情報、同期信号ブロック(SSB)構成情報、または他の情報など、ターゲットUE902までのレンジを決定するためにサービング局904によって必要とされる基準信号送信プロパティを含む。段階912で、サービング局904は、PRSのために利用可能なリソースを決定し、ターゲットUE902をPRSリソースセットで構成するように構成される。ターゲットUE902は、サービング局904からPRSリソース構成情報を受信し得る。サービング局904は、1つまたは複数の測位情報応答メッセージ914を介して、PRS構成情報をサーバ908に提供し得る。
【0095】
[00106]一例では、サーバ908は、LPP支援データ提供メッセージ916をターゲットUE902に送り得る。このメッセージは、UEがPRS測定を実施できるようにするための支援データを含み得る。サーバ908はまた、基準信号測定値をターゲットUE902に要求するために、LPPロケーション情報要求メッセージ918を送り得る。段階920で、ターゲットUE902は、サービング局904および/または近隣局906によって送信されたPRSを測定し、1つまたは複数の測定およびTEG情報提供メッセージ922を介して、測定値をサーバ908に報告し得る。段階920でPRS測定値を取得して、後続の測定およびTEG情報提供メッセージ922中で測定値を提供することの、複数の反復が行われてよい。UE902は、PRS測定値を取得する前に、TEG内遅延に関連付けられる状態変化が生じたかどうかを決定し、TEG遅延の標識をサーバ908に提供し得る。たとえば、測定およびTEG情報提供メッセージ922中の測定報告は、測定値間でTEG内遅延時間の変化が生じたことを示すために、トグルフィールド、カウンタフィールド、または他の情報要素を含み得る。サーバ908は、TEG内遅延の変化に基づいて、測定メッセージおよび/または個々の測定値を分離するように構成され得る。たとえば、TEG内遅延時間変化の前に取得された測定値は、測定値の第1のサブセットを形成し得、TEG内遅延時間変化の後で取得された測定値は、測定値の第2のサブセットを形成し得る。サーバ908は、分離された測定値を利用して、ターゲットUE902の位置を計算し得る。
【0096】
[00107]メッセージフロー900は、ターゲットUE902と基地局904、906との間のダウンリンクPRSに基づく。他の測位メッセージフローが、メッセージ報告を利用してTEG内遅延時間の変化を示してもよい。たとえば、メッセージフロー900は、ターゲットUE902から送信されて基地局904、906、および/または近隣UEによって受信される、UL PRS/測位用SRS、およびSL PRS信号を含むように拡張されてもよい。RTT、マルチRTT、TDOA、RSTD、Rx-Tx、および他の測位方法など、他の測位方法が、トグル、カウンタ、および/または他の情報要素を含む測定報告を利用して、TEG内遅延時間の変化を示してもよい。UE200やTRP300など、ネットワーク中の局の各々は、基準信号測定情報および対応するTEG情報を測位エンティティに提供するように構成され得る。一例では、UE200が、1つまたは複数の基地局から受信された測定およびTEG情報に基づいてロケーションを決定するように構成され得る。V2Xネットワーク中では、RSUが、測定およびTEG情報を測位エンティティに提供するように構成され得る。
【0097】
[00108]図10を参照すると、タイミング誤差グループ(TEG)更新情報要素を含む例示的な基準信号測定報告1000が示されている。測定報告1000は、(たとえば、UEからLMFへの)LPP、および(たとえば、基地局からLMFへの)NRPPなど、1つまたは複数のシグナリングプロトコルを介して、通信ネットワーク100内の測位エンティティに提供され得る。無線リソース制御(RRC)、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)、ダウンリンク制御情報(DCI)など、他のメッセージングプロトコルおよび情報要素や、PSSCH、PSCCH、PSBCH、および他のD2Dインターフェースなどのサイドリンクチャネルを使用して、基準信号測定およびTEG情報が送られてもよい。一例では、測定報告は、1つまたは複数の測定およびTEG情報提供メッセージ922に含まれ得る。段階920で取得された基準信号測定値の第1のセットに基づいて、第1の測定報告1002aが提供され得る。追加の基準信号測定値が取得されて、対応するTEG情報とともに追加の測定報告1002b,1002c,...1002n中で報告され得る。測定報告1000の各々は、測位技法に基づく1つまたは複数の測定値フィールド1003を含み得る。たとえば、測定値フィールドは、局によって受信された複数のPRSのToA値を含み得る。TDoA、RSTD、OTDOA、RTT、マルチRTT、Rx-Txなど、他の測位技法が、報告の中で他の測定値フィールドを含んでもよい。一例では、測定値は、その測定値が基づくTEGを示すためにTEG IDフィールド1004に関連付けられ得る。TEG IDは、明示的に(たとえば、TEG IDフィールド1004を介して)測定報告1000に含まれてもよく、または、他の測定値(たとえば、PRS ID、周波数、帯域幅など)に基づいて暗黙的に決定されてもよい。一実施形態では、測定報告1000は、報告トグルビット1012、および/または各測定値についての測定トグルビット1006を、報告の中で含み得る。トグルビット1012、1006は、トグルビットがトグルされるまでTEGが複数の報告または測定値にわたって同じであることを示すように構成され得る。たとえば、測定トグルビット1006は、測定値に関連付けられるTEG内変化を示すのに使用され得る。すなわち、値(1)のトグルビットを伴う測定値は、前の測定値と比較してTEG内遅延時間が変化したことを示す。トグルビット値(0)は、TEG遅延時間の変化がないことを示し得る。別の例では、トグルビット値の変化(たとえば、0から1、または1から0)は、TEG遅延時間の変化を示し得る。別の例では、トグルビットがあること(たとえば、0または1のいずれか)は、TEG遅延時間の変化を示し得る。報告トグルビット1012は、報告の中の少なくとも1つの測定値が更新済みTEG遅延に基づくことを示すのに使用され得る。トグルビットは、TEG遅延の変化を測位エンティティに通知して、同様のTEG遅延に基づく測定値の分離を可能にするように構成される。トグルビットは、TEG内遅延変化の大きさから独立していてよく、TEG遅延が測定値間で変化したことの標識を提供するのみであってよい。一実施形態では、トグルビット設計は、測定タイマ/カウンタフィールド1008とさらに組み合わせられてもよい(たとえば、ウォッチドッグ設計)。たとえば、タイマ/カウンタが失効する前に、タイマ/カウンタを延長/リセットするための標識が受信され得る。測定タイマ/カウンタフィールド1008は、カウントダウンまたはカウントアップすることによってTEG定義の失効時間を表し得る。タイマ/カウンタ値がオーバーフローした場合は、古いTEG定義が失効してよい。タイマ/カウンタがオーバーフローする前にトグルビット1006が受信されることがあり、その場合、測定タイマ/カウンタフィールド1008はリセットされることになり、デフォルト値から開始する。報告カウンタフィールド1010は、報告内での不変のTEG定義を示すのに使用され得る。一例では、タイマ/カウンタ値は、初期報告(たとえば、TEGを最初に定義し得る報告)の中で送られ得る。この例では、タイマ/カウンタは、構成オプションであり得、後続の報告の中でTEG更新を送る必要をなくし得る。一例では、トグルビット値の変化、またはトグルビットの特定の値、またはトグルビットがあることにより、タイマ/カウンタ値がリセットされ得る。
【0098】
[00109]一実施形態では、各測定報告は、同じTEGを伴う測定値のサブセットについての、トグルビットまたはカウンタ値を含み得る。たとえば、測定値のサブセットが同じTEGに関連付けられる場合は、この測定値サブセットに、トグルビットおよび/またはカウンタ値が関連付けられ得る。一例では、トグルビットまたはカウンタ値は、TEG IDフィールド1004に関連付けられ得る。
【0099】
[00110]一実施形態では、カウンタフィールド1008、1010は、複数のビットを利用して、トグルビットを使用せずにTEG遅延値の更新を示し得る。たとえば、TEG遅延値の更新に基づいて、カウンタ値が増加または減少し得る。カウンタ技法は、トグリングビット技法と比較してより多くのシグナリングオーバヘッドを利用し得るが、カウンタは、測定報告が測定エンティティによって受信されずトグルビットが検出されないときに、送信失敗に関連付けられる問題を回避し得る。カウンタ値が変化したとき、測位エンティティは、TEG遅延値がリセットされたことを知ることになる。測定値は、それぞれのカウンタ値に基づいて分離され得る。一実施形態では、トグルビットとカウンタ値との組合せが使用され得る。たとえば、測定トグルビット1006を使用してTEG更新またはリセットが示され得、報告カウンタ1010を使用して、欠けている報告が検出され得る。一例では、報告カウンタ1010の値は、後続の各報告の中で変化し得る(たとえば、+/-1)。報告カウンタ1010は、欠けている報告を検出するのに使用され得る。欠けている測定報告を測位エンティティが検出した場合は、測位エンティティは、欠けている測定報告の再送を要求すること、および/または、現在の報告の中のすべてのTEG遅延値を新しいTEG遅延値もしくは前のTEG遅延値として扱うことがあり得る。一実施形態では、報告カウンタ1010の値は、測定値1003に関連付けられるTEG遅延値のサブセットが変化したときに、変化し得る(たとえば、+/-1)。報告カウンタ1010の値が同じのままである場合は、間に少数の抜かされた報告があるかもしれない場合であっても、TEG定義は複数の報告にわたって同じである。報告カウンタ1010の値が変化したが、報告または測定トグルビット1006、1012が1つの報告の中のTEG更新を示さない場合、測位エンティティは、1つまたは複数の欠けている報告があると決定してよく、次いで、再送が受信されるまで、または測定局(たとえば、gNB/UE)によってTEG条件が報告されるまで、前に受信された測定報告(たとえば、最新の測定報告)に基づいて現在の測定報告の中のTEGを分類してよい。
【0100】
[00111]図1~10をさらに参照しながら図11を参照すると、基準信号測定値を提供するための方法1100は、図示の段階を含む。ただし、方法1100は例であり、限定ではない。方法1100は、段階が追加、除去、再配列、結合、同時実施されるようにすること、および/または単一の段階が複数の段階に分割されるようにすることによって、改変されてもよい。
【0101】
[00112]段階1102で、方法は、1つまたは複数の基準信号を測定することを含む。ワイヤレストランシーバ240とプロセッサ230とを含むUE200、および、ワイヤレストランシーバ340とプロセッサ310とを含むTRP300は、1つまたは複数の基準信号を測定するための手段であり得る。基準信号は、基地局(たとえば、TRP300)によって送信され移動局(たとえば、UE200)によって受信されるDL PRSなどのPRS、移動局によって送信され1つまたは複数の基地局によって受信されるUL PRSまたは測位用SRS、および、モバイルデバイス間で送信されるサイドリンク基準信号であり得る。測定は、様々な地上測位技法に基づくものであり得、図7に描かれるものなどの、タイミング誤差グループ補正/較正情報に基づいて修正され得るToA、TDOA、RSTD、RTT、マルチRTT、Rx-Tx時間、および他の飛行時間ベースの測定を含み得る。
【0102】
[00113]段階1104で、方法は、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することを含む。プロセッサ230を含むUE200と、プロセッサ310を含むTRP300とは、1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定するための手段であり得る。一実施形態では、TEGが、図8に描かれる第1の範囲802aなど、遅延値の範囲に関連付けられ得る。UE200やTRP300などの局が、配向や温度などのデバイス状態の変化を検出するための1つまたは複数のセンサで構成され得る。デバイス状態の変化は、TEG内遅延値変化に関連付けられ得る。一実施形態では、TEG内遅延値変化は、各デバイス状態につき明示的に決定され得る(たとえば、1、2、3、5、10nsなど)。一実施形態では、TEG内遅延値は、相対的な表し方で知られ得る。たとえば、第1のデバイス温度は第1のTEG遅延値に関連付けられ得、第2のデバイス温度は第2のTEG遅延値に関連付けられ得、この場合、第1のTEG遅延値と第2のTEG遅延値とは等しくないが、厳密な遅延(たとえば、TEG内遅延シフト808)はわからない。同様に、基準信号測定値間の相対的な配向変化が、異なるTEG遅延値に関連付けられ得る。したがって、局は、第1の状態から第2の状態への変化を検出し、次いで、状態の変化に基づいてタイミング誤差変化を決定するように構成され得る。すなわち、第1のデバイス状態において測定された基準信号は、第1のTEG遅延誤差に関連付けられると想定され得、第2のデバイス状態において測定された基準信号は、第2のTEG遅延誤差に関連付けられると想定され得る。いくつかの測位計算は、TEG遅延誤差が複数の測定値にわたって一貫しており、関連付けられる遅延の厳密な値を必要としないと仮定することがある(たとえば、測位の式においてTEG項は相殺され得る)。この場合、測位エンティティが同様のTEG値に基づいて測定値を分離する(たとえば、類似のデバイス状態に基づいて分離する)のを可能にするには、状態ベースの変化の標識をシグナリングすれば十分であり得る。
【0103】
[00114]段階1106で、方法は、1つまたは複数の基準信号測定値と、タイミング誤差変化の標識とを送信することを含む。ワイヤレストランシーバ240とプロセッサ230とを含むUE200、および、ワイヤレストランシーバ340とプロセッサ310とを含むTRP300は、1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するための手段であり得る。一実施形態では、測定値とタイミング誤差変化の標識とは、測定およびTEG情報提供メッセージ922などの1つまたは複数の報告メッセージに含まれ得る。測定値とタイミング誤差変化の標識とは、LPP、NRPP、RCC、MAC-CE、DCI、またはワイヤレスネットワーク中の他のメッセージングプロトコルに基づく1つまたは複数のメッセージに含まれ得る。一般に、タイミング誤差変化の標識は、前の測定値についてのTEG仮定が現在の測定値について変化したことを測位エンティティにアラートするように構成される。たとえば、図10を参照すると、測定報告1002aは、測定値1003と、タイミング誤差変化を示すための1つまたは複数のトグルおよび/またはカウンタフィールドとを含み得る。1つまたは複数の基準信号測定値1003は、報告1002a中で送信され得、タイミング誤差変化の標識は、報告1002a中のトグルビット1012を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、報告カウンタ値1010を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値1003の各々についての測定トグルビット1006を含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値1003の各々についての測定カウンタ値1008を、それぞれの測定トグルビット1006との組合せで含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値1003の各々についての測定カウンタ値1008を(すなわち、トグルビット1006なしで)含み得る。タイミング誤差変化の標識は、1つまたは複数の基準信号測定値1003の各々についてのタイミング誤差グループ識別値1004を含み得る。1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とは、ロケーションサーバ(たとえば、LMF120)、TRP300、または別のモバイルデバイスなど、測位エンティティに送信され得る。1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とは、PSSCH、PSCCH、PSBCH、または他のD2Dインターフェースなど、サイドリンク通信プロトコルを介して送信され得る。
【0104】
[00115]図1~10をさらに参照しながら図12を参照すると、局のロケーションを決定するための方法1200は、図示の段階を含む。ただし、方法1200は例であり、限定ではない。方法1200は、段階が追加、除去、再配列、結合、同時実施されるようにすること、および/または単一の段階が複数の段階に分割されるようにすることによって、改変されてもよい。
【0105】
[00116]段階1202で、方法は、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することを含む。トランシーバ415とプロセッサ410とを含む、LMF120などのサーバ400または別の測位エンティティは、基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを取得するための手段であり得る。一実施形態では、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、測定およびTEG情報提供メッセージ922などの1つまたは複数の報告メッセージ中で取得され得る。一例では、測位エンティティは、LMF120などのネットワークサーバであり得、基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、モバイルデバイスから受信されるLPPに基づく1つもしくは複数のメッセージ、またはTRP300から受信される1つもしくは複数のNRPPメッセージに含まれ得る。一例では、測位エンティティは、TRP300などの局であり得、基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、RCC、MAC-CE、DCI、または他のワイヤレスメッセージングプロトコルを介してモバイルデバイスから受信される1つまたは複数のメッセージに含まれ得る。一般に、タイミング誤差グループは、測位エンティティが基準信号測定値をそれぞれのタイミング誤差群遅延値に基づいて分離するのを可能にするように構成される。たとえば、図10を参照すると、測定報告1002aは、測定値1003と、タイミング誤差変化を示すための1つまたは複数のトグルおよび/またはカウンタフィールドとを含み得る。一例では、複数の基準信号測定値は報告の中で送信され得、タイミング誤差グループ情報は、報告の中のトグルビットを含み得る。タイミング誤差グループ情報は、報告の中のカウンタ値を含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含み得る。タイミング誤差グループ情報は、複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含み得る。一実施形態では、複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とは、PSSCH、PSCCH、PSBCH、または他のD2Dインターフェースなど、サイドリンク通信プロトコルを介して受信され得る。
【0106】
[00117]段階1204で、方法は、タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することを含み、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の基準信号測定値の各々は、第1のタイミング誤差値を有する。プロセッサ410を含むサーバ400は、複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定するための手段であり得る。サーバ400は、タイミング誤差グループ情報中で示されるTEG内遅延の変化に基づいて、測定メッセージおよび/または個々の測定値を分離するように構成され得る。TEG内遅延時間変化の前に取得された測定値は、測定値の第1のサブセットを形成し得、TEG内遅延時間変化の後で取得された測定値は、測定値の第2のサブセットを形成し得る。一例では、図10を参照すると、トグルビット1012、1006は、トグルビットがトグルされるまでTEG内遅延時間が複数の報告または測定値にわたって同じであることを示すように構成され得る。測定トグルビット1006は、報告の中の測定値についてのTEG内遅延時間の変化を示すのに使用され得る。一般に、値(1)のトグルビットを伴う測定値は、前の測定値と比較してTEG内遅延時間が変化したことを示し得る。トグルビット値(0)は、TEG時間遅延の変化がないことを示し得る。報告トグルビット1012は、報告の中の少なくとも1つの測定値が更新済みTEG内遅延時間に基づくことを示すのに使用され得る。トグルビットは、TEG内遅延時間の変化を測位エンティティに通知して、同様のTEG内遅延に基づく測定値の分離を可能にするように構成される。
【0107】
[00118]段階1206で、方法は、複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することを含む。プロセッサ410を含むサーバ400は、局のロケーションを決定するための手段であり得る。一実施形態では、基準信号測定値は、ToA、TDoA、RSTD、OTDOA、RTT、マルチRTT、Rx-Tx、および他の測位技法などの地上測位方法に関連付けられる飛行時間情報を含み得る。サーバ400は、基準信号測定値の第1のサブセットに関連付けられる対応するレンジ算出およびマルチラテレーション技法を利用して、局のロケーションを決定するように構成され得る。一実施形態では、サーバ400は、タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定するように構成され得、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の基準信号測定値の各々は第2のタイミング誤差値に基づき、サーバ400は、複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するように構成され得る。たとえば、サーバ400は、TEG内遅延時間変化の標識の前に受信された測定報告を利用して位置算出を実施し、次いで、TEG内遅延時間変化の標識の後で受信された測定報告を利用して位置算出を実施し得る。
【0108】
[00119]方法1200は、LMF120などの測位エンティティによって実施され得る。TRPやUEなど、他の局もまた、局のロケーションを決定するために方法1200を実施するように構成され得る。
【0109】
[00120]他の例および実装形態は、本開示の範囲および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質により、上で説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に位置し得る。
【0110】
[00121]本明細書において使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示すのでなければ、複数形も含む。本明細書において使用される「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在もしくは追加を排除しない。
【0111】
[00122]本明細書において使用される、RS(基準信号)という用語は、1つまたは複数の基準信号を指すことがあり、適宜、RSという用語の任意の形、たとえば、PRS、SRS、CSI-RSなどに適用され得る。
【0112】
[00123]本明細書で使用されるとき、別段に明記されていない限り、機能または動作が項目または状態「に基づく」という文は、その機能または動作が、述べられた項目または状態に基づき、述べられた項目または状態に加えて1つもしくは複数の項目および/または状態に基づき得ることを意味する。
【0113】
[00124]また、本明細書において使用されるとき、「のうちの少なくとも1つ」で終わる、または「のうちの1つまたは複数」で終わる項目の列挙において使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCの少なくとも1つ」という列挙、または「A、B、またはCの1つまたは複数」という列挙が、AもしくはBもしくはC、またはAB(AおよびB)、またはAC(AおよびC)、またはBC(BおよびC)、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または1つより多くの特徴をもつ組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような、選言的列挙を示す。したがって、アイテム、たとえば、プロセッサが、AまたはBのうちの少なくとも1つに関する機能を実施するように構成されるという具陳は、アイテムがAに関する機能を実施するように構成され得るか、またはBに関する機能を実施するように構成され得るか、またはAとBとに関する機能を実施するように構成され得ることを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するように構成されたプロセッサ」の句は、プロセッサが、Aを測定するように構成され得る(およびBを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはBを測定するように構成され得る(およびAを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはAを測定しBを測定するように構成され得る(およびAとBとのどちらをまたはそれらの両方を測定すべきか選択するように構成され得る)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するための手段の記載は、Aを測定するための手段(Bを測定することが可能であることも可能でないこともある)、またはBを測定するための手段(およびAを測定するように構成されることも構成されないこともある)、またはAおよびBを測定するための手段(AおよびBのどちらを測定するか、または両方を測定するかを選択することが可能であり得る)を含む。別の例として、アイテム、たとえば、プロセッサが、機能Xを実施することまたは機能Yを実施することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという具陳は、アイテムが、機能Xを実施するように構成され得るか、または機能Yを実施するように構成され得るか、または機能Xを実施することと機能Yを実施することとを行うように構成され得ることを意味する。たとえば、「Xを測定することまたはYを測定することのうちの少なくとも1つを行うように構成されたプロセッサ」の句は、プロセッサが、Xを測定するように構成され得る(およびYを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはYを測定するように構成され得る(およびXを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはXを測定することとYを測定することとを行うように構成され得る(およびXとYとのどちらをまたはそれらの両方を測定すべきか選択するように構成され得る)ことを意味する。
【0114】
[00125]具体的な要件に従って、かなりの変形が行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用されることがあり、および/または、特定の要素が、ハードウェア、プロセッサによって実行される(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方で実装されることがある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの、他のコンピューティングデバイスへの接続が利用され得る。別段に記載されていない限り、互いに接続され、または通信して図に示され、および/または本明細書において論じられる機能的または他の構成要素は、通信可能に結合される。つまり、構成要素は、それらの間での通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0115】
[00126]上で論じられた方法、システム、およびデバイスは例である。様々な構成は、適宜に様々な手順または構成要素を省略し、置換し、または追加し得る。たとえば、いくつかの構成に関して説明される特徴は、様々な他の構成において組み合わせられ得る。構成の異なる態様および要素が、同様の方式で組み合わせられ得る。また、技術は発展するので、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0116】
[00127]ワイヤレス通信システムは、通信がワイヤレスに、すなわち有線接続または他の物理的接続ではなく空間を通じて伝播する電磁波および/または音波によって運ばれるような通信システムである。ワイヤレス通信ネットワークは、すべての通信がワイヤレスに送信されるようにはしないことがあり、少なくとも一部の通信がワイヤレスに送信されるように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または同様の用語は、デバイスの機能が通信だけのためのものであること、もしくはデバイスの機能が均等に主に通信のためのものであることを要求せず、またはデバイスがモバイルデバイスであることを要求せず、デバイスがワイヤレス通信能力(片方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信のための少なくとも1つの無線(各無線は送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0117】
[00128]説明では、(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解が得られるように具体的な詳細が与えられる。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践され得る。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細を伴わずに示されている。この説明は、例示的な構成を与え、特許請求の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の先の説明は、記載された技法を実装するための説明を提供する。要素の機能および構成において様々な変更が行われ得る。
【0118】
[00129]本明細書において使用される、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の様態で動作させるデータを提供することに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使用すると、様々なプロセッサ可読媒体は、実行のためにプロセッサに命令/コードを提供することに関与し得、ならびに/または、そのような命令/コード(たとえば、信号のような)を記憶および/もしくは担持するために使用され得る。多くの実装において、プロセッサ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はされないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はされないが、ダイナミックメモリを含む。
【0119】
[00130]いくつかの例示的な構成を説明してきたが、様々な修正、代替構成、および均等物が、使用され得る。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であり得、ここにおいて、他のルールが、本開示の適用例よりも優先するかまたはさもなければ本開示の適用例を変更し得る。また、いくつかの動作は、上記の要素が考慮される前、考慮される間に、またはその後に、行われ得る。したがって、上記の説明は特許請求の範囲を限定しない。
【0120】
[00131]値が第1のしきい値を超える(またはそれよりも大きい、またはそれを上回る)という記述は、値が、第1のしきい値よりもわずかに大きい第2のしきい値を満たすか、または超えるという記述と等価であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも高い1つの値である。値が第1のしきい値未満である(またはそれ以内である、またはそれを下回る)という記述は、値が、第1のしきい値よりもわずかに低い第2のしきい値以下であるという記述と等価であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも低い1つの値である。
【0121】
[00132]実装例が、以下の番号を付けられた条項において説明される。
【0122】
[00133]1.モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための方法であって、
[00134]1つまたは複数の基準信号を測定することと、
[00135]1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、
[00136]1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信することと
を備える方法。
【0123】
[00137]2.タイミング誤差変化が、1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的なモバイルデバイスの配向に少なくとも部分的に基づく、条項1に記載の方法。
【0124】
[00138]3.タイミング誤差変化がモバイルデバイスの温度に少なくとも部分的に基づく、条項1に記載の方法。
【0125】
[00139]4.1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差変化の標識が報告の中のトグルビットを含む、条項1に記載の方法。
【0126】
[00140]5.タイミング誤差変化の標識が報告の中のカウンタ値を含む、条項1に記載の方法。
【0127】
[00141]6.タイミング誤差変化の標識が、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含む、条項1に記載の方法。
【0128】
[00142]7.タイミング誤差変化の標識が、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、条項6に記載の方法。
【0129】
[00143]8.タイミング誤差変化の標識が、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、条項1に記載の方法。
【0130】
[00144]9.タイミング誤差変化の標識が、1つまたは複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含む、条項1に記載の方法。
【0131】
[00145]10.1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とがロケーションサーバに送信される、条項1に記載の方法。
【0132】
[00146]11.1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とがユーザ機器に送信される、条項1に記載の方法。
【0133】
[00147]12.1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とがサイドリンク通信プロトコルを介して送信される、条項1に記載の方法。
【0134】
[00148]13.局のロケーションを決定するための方法であって、
[00149]複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することと、
[00150]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
[00151]複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することと
を備える方法。
【0135】
[00152]14.複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差グループ情報が報告の中のトグルビットを含む、条項13に記載の方法。
【0136】
[00153]15.タイミング誤差グループ情報が報告の中のカウンタ値を含む、条項13に記載の方法。
【0137】
[00154]16.タイミング誤差グループ情報が、複数の基準信号測定値の各々についてのトグルビットを含む、条項13に記載の方法。
【0138】
[00155]17.タイミング誤差グループ情報が、複数の基準信号測定値の各々についてのカウンタ値を含む、条項13に記載の方法。
【0139】
[00156]18.タイミング誤差グループ情報が、複数の基準信号測定値の各々についてのタイミング誤差グループ識別値を含む、条項13に記載の方法。
【0140】
[00157]19.複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とがユーザ機器から受信される、条項13に記載の方法。
【0141】
[00158]20.複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とがサイドリンク通信プロトコルを介して受信される、条項13に記載の方法。
【0142】
[00159]21.
[00160]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
[00161]複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することと
をさらに備える、条項13に記載の方法。
【0143】
[00162]22.
[00163]メモリと、
[00164]少なくとも1つのトランシーバと、
[00165]メモリと少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える装置であって、少なくとも1つのプロセッサが、
[00166]1つまたは複数の基準信号を測定することと、
[00167]1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定することと、
[00168]1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信することと
を行うように構成された、装置。
【0144】
[00169]23.少なくとも1つのプロセッサが、1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な装置の配向を決定するようにさらに構成され、タイミング誤差変化が装置の配向に少なくとも部分的に基づく、条項22に記載の装置。
【0145】
[00170]24.少なくとも1つの温度センサをさらに備え、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つの温度センサによって取得された測定に少なくとも部分的に基づいてタイミング誤差変化を決定するように構成された、条項22に記載の装置。
【0146】
[00171]25.1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差変化の標識が、報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項22に記載の装置。
【0147】
[00172]26.少なくとも1つのプロセッサが、サイドリンク通信プロトコルを介して1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するようにさらに構成された、条項22に記載の装置。
【0148】
[00173]27.
[00174]メモリと、
[00175]少なくとも1つのトランシーバと、
[00176]メモリと少なくとも1つのトランシーバとに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える装置であって、少なくとも1つのプロセッサが、
[00177]複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得することと、
[00178]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
[00179]複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することと
を行うように構成された、装置。
【0149】
[00180]28.複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差グループ情報が、報告の中の、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項27に記載の装置。
【0150】
[00181]29.少なくとも1つのプロセッサが、サイドリンク通信プロトコルを介して複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを受信するようにさらに構成された、条項27に記載の装置。
【0151】
[00182]30.少なくとも1つのプロセッサが、
[00183]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定することと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
[00184]複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定することと
を行うようにさらに構成された、条項27に記載の装置。
【0152】
[00185]31.モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供するための装置であって、
[00186]1つまたは複数の基準信号を測定するための手段と、
[00187]1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定するための手段と、
[00188]1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するための手段と
を備える装置。
【0153】
[00189]32.1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な装置の配向を決定するための手段をさらに備え、タイミング誤差変化が装置の配向に少なくとも部分的に基づく、条項31の装置。
【0154】
[00190]33.温度を測定するための手段をさらに備え、タイミング誤差変化が温度測定に少なくとも部分的に基づく、条項31の装置。
【0155】
[00191]34.1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差変化の標識が、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項31の装置。
【0156】
[00192]35.サイドリンク通信プロトコルを介して1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するための手段をさらに備える、条項31の装置。
【0157】
[00193]36.局のロケーションを決定するための装置であって、
[00194]複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得するための手段と、
[00195]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定するための手段と、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
[00196]複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するための手段と
を備える装置。
【0158】
[00197]37.複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差グループ情報が、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項36の装置。
【0159】
[00198]38.サイドリンク通信プロトコルを介して複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを受信するための手段をさらに備える、条項36の装置。
【0160】
[00199]39.
[00200]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定するための手段と、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
[00201]複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するための手段と
をさらに備える、条項36の装置。
【0161】
[00202]40.モバイルデバイスによって基準信号測定値を提供することを1つまたは複数のプロセッサに行わせるように構成されたプロセッサ可読命令を備える非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、
[00203]1つまたは複数の基準信号を測定するためのコードと、
[00204]1つまたは複数の基準信号測定値に関連付けられるタイミング誤差変化を決定するためのコードと、
[00205]1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するためのコードと
を備える非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0162】
[00206]41.1つまたは複数の基準信号のうちの少なくとも1つの送信パスに対して相対的な装置の配向を決定するためのコードをさらに備え、タイミング誤差変化がモバイルデバイスの配向に少なくとも部分的に基づく、条項40の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0163】
[00207]42.温度を測定し、温度測定に少なくとも部分的に基づいてタイミング誤差変化を決定するためのコードをさらに備える、条項40の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0164】
[00208]43.1つまたは複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差変化の標識が、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項40の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0165】
[00209]44.サイドリンク通信プロトコルを介して1つまたは複数の基準信号測定値とタイミング誤差変化の標識とを送信するためのコードをさらに備える、条項40の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0166】
[00210]45.局のロケーションを1つまたは複数のプロセッサに決定させるように構成されたプロセッサ可読命令を備える非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、
[00211]複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを局から取得するためのコードと、
[00212]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第1のサブセットを決定するためのコードと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第1のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第1のタイミング誤差値を有する、
[00213]複数の基準信号測定値の第1のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するためのコードと
を備える非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0167】
[00214]46.複数の基準信号測定値が報告の中で送信され、タイミング誤差グループ情報が、報告トグルビットと報告カウンタ値と測定トグルビットと測定カウンタ値とのうちの少なくとも1つを含む、条項45の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0168】
[00215]47.サイドリンク通信プロトコルを介して複数の基準信号測定値とタイミング誤差グループ情報とを受信するためのコードをさらに備える、条項45の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
【0169】
[00216]48.
[00217]タイミング誤差グループ情報に少なくとも部分的に基づいて複数の基準信号測定値の少なくとも第2のサブセットを決定するためのコードと、ここにおいて、複数の基準信号測定値の第2のサブセット中の複数の基準信号測定値の各々が第2のタイミング誤差値に基づく、
[00218]複数の基準信号測定値の第2のサブセットに少なくとも部分的に基づいて局のロケーションを決定するためのコードと
をさらに備える、条項45の非一時的なプロセッサ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】