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特表2024-513830微粉化ソラベグロンの組成物およびその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】微粉化ソラベグロンの組成物およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/192 20060101AFI20240319BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240319BHJP
   A61P 13/00 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20240319BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 31/137 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 31/46 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20240319BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A61K31/192
A61K9/16
A61K9/14
A61K9/20
A61K9/48
A61P13/00
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/12
A61K47/04
A61K47/24
A61K47/36
A61K47/02
A61K47/44
A61P43/00 121
A61K31/137
A61K31/46
A61K47/10
A61K45/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560369
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 US2022071462
(87)【国際公開番号】W WO2022213103
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/168,817
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523370716
【氏名又は名称】ビースリーエーアール セラピューティクス、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】スティーブンス、ジュニア、レイモンド イー.
(72)【発明者】
【氏名】ベニーホフ、デール
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA29
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC17
4C076DD25
4C076DD28
4C076DD29
4C076DD38
4C076DD41
4C076DD43
4C076EE06
4C076EE16
4C076EE23
4C076EE31
4C076EE32
4C076EE38
4C076FF02
4C076FF04
4C076FF05
4C076FF06
4C076FF09
4C076FF32
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA05
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA41
4C084MA43
4C084MA52
4C084NA05
4C084ZA811
4C084ZA812
4C084ZC412
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB15
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086NA05
4C086NA10
4C086NA11
4C086ZA81
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA11
4C206FA14
4C206KA01
4C206MA02
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA61
4C206MA63
4C206MA72
4C206NA05
4C206NA10
4C206NA11
4C206ZA81
4C206ZC75
(57)【要約】
本明細書に開示されるのは、過活動膀胱を治療するための組成物および方法である。いくつかの実施形態において、組成物は、有効量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロン粒子は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約75mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物であって、前記微粉化ソラベグロンの少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、医薬組成物。
【請求項2】
請求項1記載の医薬組成物において、前記薬学的に許容な賦形剤は、充填剤、崩壊剤、結合剤、湿潤剤、潤滑油、および滑剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、医薬組成物。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか記載の医薬組成物において、前記賦形剤は、マンニトール、ポロキサマー188、メチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、医薬組成物。
【請求項4】
請求項1または2のいずれか記載の医薬組成物において、前記賦形剤は、スクロース、小麦デンプン、微結晶セルロース、タルク、乳糖一水和物、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、コロイド状二酸化ケイ素、酸化第二鉄、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ホワイトワックス、ステアリン酸マグネシウム、およびカルナバワックス、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、医薬組成物。
【請求項5】
請求項1または2のいずれか記載の医薬組成物において、前記賦形剤は、コロイド状無水シリカ、リン酸水素カルシウム二水和物、微結晶セルロース、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム(pH3.0~5.0)、ステアリン酸、および二酸化チタン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、医薬組成物。
【請求項6】
請求項1記載の医薬組成物であって、トロスピウムまたはトルテロジンから選択される、1つまたはそれ以上の追加の治療薬をさらに含む、医薬組成物。
【請求項7】
請求項1記載の医薬組成物において、前記組成物は、錠剤、カプセル、顆粒または粉末である、医薬組成物。
【請求項8】
請求項1記載の医薬組成物において、前記組成物は、即時放出組成物、調節放出組成物、またはそれらの組み合わせである、医薬組成物。
【請求項9】
それを必要とする対象における過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、前記方法は、治療上有効な量の約75mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記医薬組成物は1日に2回投与されるものである、方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記組成物は即時放出組成物である、方法。
【請求項12】
請求項9記載の方法において、前記1つまたはそれ以上の症状は、尿意切迫感の頻度の増加、夜間頻尿、排尿頻度の増加、および尿失禁、ならびにそれらの組み合わせから選択される、方法。
【請求項13】
請求項9記載の方法であって、抗ムスカリン薬、アルファアドレナリン受容体遮断薬、ボツリヌス毒素、プリン作動薬、カンナビノイド、一過性受容体電位(TRP)タンパク質阻害薬、プロスタグランジン、経皮的脛骨神経刺激薬、仙骨神経刺激薬、5-アルファ還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤、ベータ-3 アドレナリン受容体アゴニスト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、1つまたはそれ以上の追加の治療薬を前記対象に投与する工程をさらに有する、方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、前記追加の治療薬は、抗ムスカリン薬である、方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、前記抗ムスカリン薬はトロスピウムまたはトルテロジンである、方法。
【請求項16】
それを必要とする対象における過敏性腸症候群および類似の胃腸障害を治療する方法であって、前記方法は、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法。
【請求項17】
それを必要とする対象における炎症性腸疾患を治療する方法であって、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法。
【請求項18】
それを必要とする対象における過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、前記方法は、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約17,000ng.hr/mL~約23,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記微粉化ソラベグロンの治療上有効な量は、約100mgである、方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、前記医薬組成物は1日に2回投与されるものである、方法。
【請求項21】
それを必要とする対象における過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、前記方法は、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約14,000ng.hr/mL~約29,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法。
【請求項22】
請求項21記載の方法において、前記微粉化ソラベグロンの治療上有効な量は、約100mgである、方法。
【請求項23】
請求項22記載の方法において、前記医薬組成物は1日に2回投与されるものである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2021年3月31日に出願された「COMPOSITIONS OF MICRONIZED SOLABEGRON AND METHODS OF USE」と題する米国仮出願シリアル番号63/168,817の利益および優先権を主張するものであり、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
本明細書に開示されるのは、固体の経口投与可能な医薬組成物、およびそのような医薬組成物を必要とする対象に投与する工程を含む、過活動膀胱を治療するための方法である。
【0003】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約75mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、賦形剤は、充填剤、崩壊剤、結合剤、湿潤剤、潤滑油、および滑剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、賦形剤は、マンニトール、ポロキサマー188、メチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、賦形剤は、スクロース、小麦デンプン、微結晶セルロース、タルク、乳糖一水和物、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、コロイド状二酸化ケイ素、酸化第二鉄、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ホワイトワックス、ステアリン酸マグネシウム、およびカルナバワックス、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるいくつかの実施形態において、賦形剤は、コロイド状無水シリカ、リン酸水素カルシウム二水和物、微結晶セルロース、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム(pH3.0~5.0)、ステアリン酸、および二酸化チタン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、抗ムスカリン薬、アルファアドレナリン受容体遮断薬、ボツリヌス毒素、プリン作動薬、カンナビノイド、一過性受容体電位(TRP)タンパク質阻害薬、プロスタグランジン、経皮的脛骨神経刺激薬、仙骨神経刺激薬、5-アルファ還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたはそれ以上の追加の治療薬をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、トロスピウムまたはトルテロジンから選択される1つまたはそれ以上の追加の治療薬をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、錠剤、カプセル、顆粒、または粉末である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物、調節放出組成物、またはそれらの組み合わせである。
【0004】
本明細書の実施形態は、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の約75mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を前記対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法を記載する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。いくつかの実施形態において、過活動膀胱の1つまたはそれ以上の症状は、尿意切迫感の頻度の増加、夜間頻尿、排尿頻度の増加、および尿失禁、ならびにそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態において、本方法は、抗ムスカリン薬、アルファアドレナリン受容体遮断薬、ボツリヌス毒素、プリン作動薬、カンナビノイド、一過性受容体電位(TRP)タンパク質阻害薬、プロスタグランジン、経皮的脛骨神経刺激薬、仙骨神経刺激薬、5-アルファ還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤、ベータ-3 アドレナリン受容体アゴニスト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたはそれ以上の追加の治療薬を対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ムスカリン薬である。いくつかの実施形態において、抗ムスカリン薬は、トロスピウムまたはトルテロジンである。
【0005】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象における過敏性腸症候群および類似の胃腸障害を治療する方法であって、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0006】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象における炎症性腸疾患を治療する方法であって、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0007】
本発明の実施形態はまた、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を、それを必要とする対象において治療する方法であって、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約17,000ng.hr/mL~約23,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、微粉化ソラベグロン約100mgであり、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日1回投与される。
【0008】
本発明の実施形態はまた、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を、それを必要とする対象において治療する方法であって、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約14,000ng.hr/mL~約29,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、微粉化ソラベグロン約100mgであり、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日1回投与される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、非微粉化75mgソラベグロン錠組成物の溶出プロファイルを示す。
図2図2は、非微粉化100mgソラベグロン錠組成物の溶出プロファイルを示す。
図3図3は、非微粉化125mgソラベグロン錠組成物のプロファイルを示す。
図4図4は、非微粉化175mgソラベグロン錠組成物の溶出プロファイルを示す。
図5図5Aおよび5Bは、微粉化125mgソラベグロン錠組成物の例示的な溶出プロファイル(A)および異なる時点における対応する値(B)を示す。
図6図6Aおよび6Bは、微粉化175mgソラベグロン錠組成物の例示的な溶出プロファイル(A)および異なる時点における対応する値(B)を示す。
図7図7は、非微粉化および微粉化125mgソラベグロン錠の溶出プロファイルの比較を示す。
図8図8は、非微粉化および微粉化175mgソラベグロン錠の溶出プロファイルの比較を示す。
図9図9Aおよび9Bは、実施例5の第2b相臨床試験で使用された微粉化ソラベグロンの有効性データを示す。
図10図10は、非微粉化ソラベグロン125mgと微粉化ソラベグロン125mgの臨床的有効性の比較を示す。臨床的に意味のある改善は、現在のβ3治療薬Myrbetriqに対して15%~20%の改善である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で使用する場合、数値の直前にある用語「約」は、その数値のプラスマイナス10%の範囲を意味し、例えば、「約50」は45から55を意味し、「約25,000」は22,500から27,500などを意味するが、本開示の文脈がそうでないことを示すか、またはそのような解釈と矛盾する場合を除く。
【0011】
本明細書で使用される用語「アゴニスト」は、その存在により、受容体に対する天然に存在するリガンドの存在から生じる生物活性と同じ受容体の生物活性が生じる化合物を指す。
【0012】
本明細書で使用される用語「投与する(administer)」、「投与する(administering)」または「投与」は、化合物(例えば、ソラベグロン)もしくはその化合物(例えば、ソラベグロン)の薬学的に許容される塩、またはソラベグロンもしくはその薬学的に許容される塩を含む組成物を対象に直接投与することを指す。
【0013】
本明細書で使用される用語「b.i.d.」は、1日2回を意味する(ラテン語のbis in dieから)。
【0014】
移行用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」、「含む(containing)」または「によって特徴付けられる」と同義であり、包括的またはオープンエンドであり、追加的な未記載の要素または方法ステップを除外するものではない。対照的に、移行句「からなる」は、クレームで特定されていない要素、ステップ、または成分を除外する。移行句「本質的にからなる」は、特許請求の範囲を、特定された材料またはステップ、及び請求された発明の基本的かつ新規な特徴に重大な影響を与えないものに限定する。「含む(comprising)」という用語が移行句として使用される実施形態または請求項では、用語「含む(comprising)」を用語「からなる」または「本質的にからなる」に置き換えることにより、そのような実施形態を想定することもできる。
【0015】
本明細書で使用される用語「誘導体」は、薬学的に許容される溶媒和物、薬学的に許容される溶媒で溶かした薬学的に許容される塩、および代謝物を指す。
【0016】
本明細書で使用される用語「有効な量」は、特定の障害または病理学的プロセスの少なくとも1つの症状またはパラメータの測定可能な阻害をもたらす量を指す。本明細書で使用される場合、本出願の組成物の「治療上有効な量」という用語は、任意の医学的治療に適用可能な妥当な利益/リスク比で、治療対象に治療効果を与える量である。治療効果は、客観的(すなわち、何らかの試験またはマーカーによって測定可能)または主観的(すなわち、対象が効果を示すか、または効果を感じるか、または医師が変化を観察する)であり得る。
【0017】
本明細書で使用される用語「即時放出」は、短時間で有効成分を放出する医薬組成物を指す。
【0018】
本明細書で使用される用語「調節放出」は、活性成分を即座に放出しない医薬組成物を指し、例えば、長期間にわたって持続的または制御された速度で活性成分を放出するか、投与後のラグタイムの後に活性成分を放出するか、または任意に即時放出組成物と組み合わせて使用することができる。調節放出には、持続放出、徐放および遅延放出性が含まれる。本明細書で使用される用語「持続放出」または「徐放」は、投与後長期間にわたって薬物を利用可能にする剤形である。本明細書で使用する「遅延放出」という用語は、投与直後以外の時間に薬物を放出する剤形である。
【0019】
本明細書で使用される語句「過活動膀胱」または「OAB」は、尿意切迫感、頻尿、夜間頻尿、意図しない排尿、排尿頻度の増加、および尿失禁からなる一群の医学的症状を指す。OAB患者は、これらの症状の1つまたはそれ以上を有し得る。
【0020】
語句「薬学的に許容される」は、一般に安全かつ無毒とみなされる分子実体および組成物を指す。特に、本出願の医薬組成物において使用される薬学的に許容される担体、希釈剤または他の賦形剤は、生理学的に許容され、他の成分と適合性であり、対象に投与された場合、典型的にはアレルギー反応または類似の不快な反応(例えば、胃のむかつき、めまいなど)を生じない。好ましくは、本明細書で使用される用語「薬学的に許容される」とは、連邦政府もしくは州政府の規制機関によって承認されるか、または動物、より詳細にはヒトでの使用について米国薬局方もしくは他の一般に認められた薬局方に記載されていることを意味する。
【0021】
本明細書で使用される語句「薬学的に許容される塩」は、哺乳動物での使用に安全かつ有効であり、所望の生物学的活性を有する本願化合物の塩が含まれる。薬学的に許容される塩には、本出願の化合物または本出願の方法に従って同定された化合物中に存在する酸性基または塩基性基の塩が含まれる。薬学的に許容される酸付加塩には、これに限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわちl,l’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸))を含む。本出願の特定の化合物は、種々のアミノ酸と薬学的に許容される塩を形成し得る。好適な塩基塩としては、これに限定されないが、アルミニウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩、鉄塩およびジエタノールアミン塩を含む。薬学的に許容される塩基付加塩はまた、有機アミンのようなアミンと形成される。適当なアミンの例は、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、およびプロカインである。
【0022】
本明細書で使用される用語「対象」、「個体」または「患者」という用語は、互換的に使用され、本明細書で使用される場合、ヒトおよび非ヒト動物を含むことが意図される。非ヒト動物には、すべての脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ニワトリ、両生類、および爬虫類などの哺乳動物および非哺乳動物が含まれるが、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、およびウマなどの哺乳動物が好ましい。例えば、好ましい対象には、治療を必要とするヒトが含まれる。本方法は、本明細書に記載の疾患または障害を有するヒトの治療に特に適している。
【0023】
本明細書で使用される用語「治療薬」は、対象の望ましくない状態または疾患を治療、闘い、改善、防御または改良するために利用される薬剤を意味する。
【0024】
本明細書で使用される用語「治療する(treat)」、「治療された(treated)」または「治療する(treating)」は、治療的処置および予防的または予防的措置の両方を意味し、その目的は、望ましくない生理学的状態、障害または疾患から(部分的または全体的に)保護すること、または遅らせること(例えば、発症を軽減または延期すること)であり、あるいは、異常であった、または異常になるであろうパラメータ、値、機能または結果の部分的または全体的な回復または低下抑制などの有益なまたは所望の臨床結果を得ることである。本出願の目的において、有益または所望の臨床的結果には、これに限定されないが、症状の緩和;状態、障害または疾患の程度または勢いまたは発症速度の減少;状態、障害または疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しないこと);状態、障害または疾患の発症の遅延または進行の遅延;状態、障害または疾患の状態の改善、および寛解(部分的であるか全体的であるかを問わない)は、それが実際の臨床症状の即時的な軽減、または状態、障害または疾患の増強または改善につながるか否かを問わない。治療は、過剰な副作用を伴わずに、臨床的に重要な反応を引き出すことを目指す。
【0025】
本明細書で開示される「重量パーセント」は、組成物に応じて、重量対重量パーセントまたは重量対体積パーセントの場合がある。
【0026】
過活動膀胱(OAB)は、膀胱の排尿筋の突然の不随意収縮を特徴とする疾患である。その結果、膀胱には少量の尿しか溜まっていないにもかかわらず、突然、抑えがたい排尿欲求(尿意切迫感)が生じる。主な症状は、尿失禁の有無にかかわらず突然の尿意(切迫性)で、頻尿(1日8回以上の排尿)や夜間頻尿(夜間に1回以上目が覚めて排尿する)を伴うことが多い。尿漏れ(排尿衝動を抑えることができない)を伴う過活動膀胱は、切迫性尿失禁とも呼ばれる。
【0027】
本明細書で使用される用語「尿意切迫感」は、OABの特徴的な症状と考えられており、延期することが困難な、突然の、やむを得ない排尿欲求のことである。
【0028】
本明細書で使用される用語「排尿回数」または「排尿頻度」は、対象が排尿する回数を指し、1日に8回を超えて排尿する場合は異常とみなされる。この回数は通常、排尿日記に排尿エピソードを記録させることでモニターされる。エピソードの回数は睡眠、水分摂取量、薬物によって異なり、他の要素と一致していれば7回までは正常とみなされる。
【0029】
本明細書で使用される用語「夜間頻尿」は、人が排尿衝動のために睡眠の中断を訴える症状であり、排尿頻度要素と同様に、同様の生活習慣や医学的要因の影響を受ける。個々の覚醒事象は異常とはみなされない。
【0030】
本明細書で使用される用語「切迫性尿失禁」は、上述したように、尿意切迫感を感じながら、明らかな理由もなく起こる不本意な尿失禁を特徴とする尿失禁の一形態である。切迫性尿失禁はパッドテストで測定することができ、これらはしばしば研究目的で使用される。切迫性尿失禁の治療目標は、尿漏れの回数を減らすことである。
【0031】
本明細書で使用される用語「排尿量」は、膀胱容量の尺度として使用される。解剖学的に、機能的膀胱容量は、小児期[(年齢+2歳)×30mL]から成人期(300~600mL)まで、年齢とともに増加する。OABの治療目標は、膀胱容量または排尿量を増加させることである。排尿量の増加は治療の有効性を示す良い指標である。例えば、OAB治療の目標は排尿頻度を減らすことである。これはOAB治療のエンドポイントとして認識されているものの1つである。したがって、摂取量が同じで排尿量が増加すると、排尿回数(つまり、排尿頻度)が減少することになる。
【0032】
通常、腎臓は尿を生成し、尿は膀胱に排出される。排尿時、尿は膀胱から尿道を通って通過する。膀胱が満たされると、脳に送られる求心性神経信号が排尿欲求を引き起こし、その神経信号が骨盤底筋と尿道の筋肉(尿道括約筋)の弛緩を調整する。膀胱の筋肉が収縮し、尿を押し出す(排尿)。過活動膀胱は、膀胱内の尿量が少なくても、膀胱の筋肉が不随意に収縮し始めるために発生する。この不随意収縮により、切迫した排尿の必要性の感覚が生じる。膀胱内に約300mlの尿が溜まると、神経に信号を送って膀胱の筋肉を刺激し、排尿を調整することができる。膀胱の開口部にある括約筋を自発的に制御することで、尿を膀胱内に長く留めておくことができる。正常な成人の膀胱には、最大600mlの尿を溜めることができる。OAB患者の場合、膀胱容量は一般的に少ない(<200ml)。
【0033】
OABの治療目標は、尿意切迫感の頻度の減少、夜間頻尿の減少、排尿回数の減少、尿失禁の減少、排尿量の増加、排尿後残尿量の減少、患者報告アウトカムの改善、およびこれらの組み合わせを含む。
【0034】
本明細書に開示されるのは、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の医薬組成物、および過活動膀胱を治療するための方法である。
【0035】
ソラベグロン(3’-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]ビフェニル-3-カルボン酸)は、ベータ-3アドレナリン受容体アゴニストであり、以下の構造を有する:
【化1】
【0036】
さらに米国特許第6,251,925号、米国特許第8,642,661号、米国特許第9,907,767号、およびPCT出願番号第US2015/38583号に記載されている。
【0037】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩を含む。実施形態において、微粉化ソラベグロンは、非晶質、双性イオンまたは遊離塩基である。実施形態において、その薬学的に許容される塩としては、これに限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわちl,l’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸))、種々のアミノ酸、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、鉄、ジエタノールアミン、有機アミン等のアミン、Ν,Ν’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、およびプロカインを含み得る。ソラベグロンは、例えばナノ粒子、結晶性固体、非晶質固体、多形体、例えばカチオン、アニオン、および双性イオンなどのイオン性固体、薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、立体異性体、および懸濁液など、当業者に公知の任意の物理的形態で存在することができる。結晶性固体は、均一な分子間力によって保持された成分の規則正しい配列を有するが、非晶質固体の成分は規則正しい配列ではない。水和物は、結晶マトリックスに少なくとも1つの水分子を取り込んだ物質である。溶媒和物は、結晶マトリックスに少なくとも1つの溶媒分子を取り込んだ物質である。多形体は、同じ分子式と結合原子の配列を持つ分子に対して、異なる結晶構造を示す。立体異性体は、分子式と結合原子の配列(構成)は同じであるが、空間における原子の三次元配向のみが異なる異性体分子である。いくつかの実施形態において、ソラベグロンは、ソラベグロンの非晶質固体形態である。いくつかの実施形態において、ソラベグロンは、ソラベグロン塩酸塩である。いくつかの実施形態において、ソラベグロンは、ソラベグロンの双性イオン形態である。
【0038】
理論に拘束されることを望むものではないが、錠剤製剤においてソラベグロン活性医薬成分(API)の粒径を30ミクロンまで小さくすると、ソラベグロン粒径が30ミクロンを超える錠剤と比較して、AUC(24時間)が増加するなど、薬物動態が改善することが観察された。この観察は予想外の驚くべきものであり、医薬組成物中のソラベグロンの粒径を小さくすること(微粉化)が薬物動態に及ぼす影響を実証している。
【0039】
微粉化ソラベグロン組成物
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む。微粉化ソラベグロン粒子は、約0.1ミクロン~約30ミクロン、約0.1ミクロン~約25ミクロン、約0.1ミクロン~約20ミクロン、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約0.1ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン~約6ミクロン、約0.1ミクロン~約4ミクロン、約0.1ミクロン~約2ミクロン、約0.1ミクロン~約1ミクロン、約1ミクロン~約10ミクロン、約1ミクロン~約9ミクロン、約1ミクロン~約8ミクロン、約1ミクロン~約7ミクロン、約1ミクロン~約6ミクロン、約1ミクロン~約5ミクロン、約1ミクロン~約4ミクロン、約2ミクロン~約10ミクロン、約3ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約8ミクロン、約5ミクロン~約10ミクロン、または約6ミクロン~約10ミクロン、またはこれらの範囲の間の任意の値の平均粒径を有し得る。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロン粒子は、約0.1ミクロン、約0.2ミクロン、約0.3ミクロン、約0.4ミクロン、約0.5ミクロン、約0.60ミクロン、約0.70ミクロン、約0.80ミクロン、約0.90ミクロン、約1ミクロン、約2.0ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8.0ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約11ミクロン、約12ミクロン、約13ミクロン、約14ミクロン、約15ミクロン、約16ミクロン、約17ミクロン、約18ミクロン、約19ミクロン、約20ミクロン、約21ミクロン、約22ミクロン、約23ミクロン、約24ミクロン、約25ミクロン、約26ミクロン、約27ミクロン、約28ミクロン、約29ミクロン、約30ミクロンの下限;約30ミクロン、約29ミクロン、約28ミクロン、約27ミクロン、約26ミクロン、約25ミクロン、約24ミクロン、約23ミクロン、約22ミクロン、約21ミクロン、約20ミクロン、約19ミクロン、約18ミクロン、約17ミクロン約16ミクロン、約15ミクロン、約14ミクロン、約13ミクロン、約12ミクロン、約11ミクロン、約10ミクロン、約9ミクロン、約8ミクロン、約7ミクロン、約6ミクロン、約5ミクロン、約4ミクロン、約3ミクロン、約2ミクロン、約1ミクロン、約0.9ミクロン、約0.8ミクロン、約0.7ミクロン、約0.6ミクロン、約0.5ミクロン、約0.4ミクロン、約0.3ミクロン、約0.2ミクロン、および約0.1ミクロンの上限の範囲の平均粒径を有し得る。具体例としては、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径、約4ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン、約1ミクロン、約2ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約11ミクロン、約12ミクロン、約13ミクロン、約14ミクロン、約15ミクロン、約16ミクロン、約17ミクロン、約18ミクロン、約19ミクロン、約20ミクロン、約21ミクロン、約22ミクロン、約23ミクロン、約24ミクロン、約25ミクロン、約26ミクロン、約27ミクロン、約28ミクロン、約29ミクロン、約30ミクロン、およびこれらの値の間の範囲の粒径を含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、医薬組成物中のソラベグロン粒子の少なくとも99%、ソラベグロン粒子の少なくとも98%、ソラベグロン粒子の少なくとも97%、ソラベグロン粒子の少なくとも96%、ソラベグロン粒子の少なくとも95%、ソラベグロン粒子の少なくとも94%、ソラベグロン粒子の少なくとも93%、ソラベグロン粒子の少なくとも90%、ソラベグロン粒子の少なくとも85%、ソラベグロン粒子の少なくとも80%、ソラベグロン粒子の少なくとも75%、ソラベグロン粒子の少なくとも70%、ソラベグロン粒子の少なくとも60%、ソラベグロン粒子の少なくとも50%、またはソラベグロン粒子の少なくとも10%は、約0.1ミクロン~30ミクロン、約0.1ミクロン~約25ミクロン、約0.1ミクロン~約20ミクロン、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約0.1ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン~約6ミクロン、約0.1ミクロン~約4ミクロン、約0.1ミクロン~約2ミクロン、または約0.1ミクロン~約1ミクロン、約1ミクロン~約10ミクロン、約1ミクロン~約9ミクロン、約1ミクロン~約8ミクロン、約1ミクロン~約7ミクロン、約1ミクロン~約6ミクロン、約1ミクロン~約5ミクロン、約1ミクロン~約4ミクロン、約2ミクロン~約10ミクロン、約3ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約10ミクロン、約5ミクロン~約10ミクロン、または約6ミクロン~約10ミクロン、またはこれらの範囲の間の任意の値の粒径を有する。具体例は、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン、約1ミクロン、約2ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約11ミクロン、約12ミクロン、約13ミクロン、約14ミクロン、約15ミクロン、約16ミクロン、約17ミクロン、約18ミクロン、約19ミクロン、約20ミクロン、約21ミクロン、約22ミクロン、約23ミクロン、約24ミクロン、約25ミクロン、約26ミクロン、約27ミクロン、約28ミクロン、約29ミクロン、約30ミクロン、およびこれらの値の間の範囲を含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、医薬組成物中のソラベグロン粒子(D90)の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~約30ミクロン、約0.1ミクロン~約25ミクロン、約0.1ミクロン~約20ミクロン、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約0.1ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン~約6ミクロン、約0.1ミクロン~約4ミクロン、約0.1ミクロン~約2ミクロン、または約0.1ミクロン~約1ミクロン、約1ミクロン~約10ミクロン、約1ミクロン~約9ミクロン、約1ミクロン~約8ミクロン、約1ミクロン~約7ミクロン、約1ミクロン~約6ミクロン、約1ミクロン~約5ミクロン、約1ミクロン~約4ミクロン、約2ミクロン~約10ミクロン、約3ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約10ミクロン、約5ミクロン~約10ミクロン、または約6ミクロン~約10ミクロン、またはこれらの範囲の間の任意の値の粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物中のソラベグロン粒子(D90)の少なくとも90%は、約0.1ミクロン、約0.2ミクロン、約0.3ミクロン、約0. ミクロン、約0.5mg/kgミクロン、約0.60ミクロン、約0.70ミクロン、約0.80ミクロン、約0.90ミクロン、約1ミクロン、約2.0ミクロン、約5ミクロン、約8.0ミクロン、約10ミクロン、約13ミクロン、約15ミクロン、約18ミクロン、約20ミクロン、約23mg/kgミクロン、約25ミクロン、約28ミクロン、および約30ミクロンの下限;および約30ミクロン、約28ミクロン、約23ミクロン、約20ミクロン、約18ミクロン、約15ミクロン、約13ミクロン、約10ミクロン、約8ミクロン、約5ミクロン、約3ミクロン、約1ミクロン、約0.9ミクロン、約0.8ミクロン、約0.7ミクロン、約0.6ミクロン、約0.5ミクロン、約0.4ミクロン、約0.3ミクロン、約0.2ミクロン、約0.1ミクロンの上限の粒径を有する。具体例としては、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン、約1ミクロン、約2ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約11ミクロン、約12ミクロン、約13ミクロン、約14ミクロン、約15ミクロン、約16ミクロン、約17ミクロン、約18ミクロン、約19ミクロン、約20ミクロン、約21ミクロン、約22ミクロン、約23ミクロン、約24ミクロン、約25ミクロン、約26ミクロン、約27ミクロン、約28ミクロン、約29ミクロン、約30ミクロン、およびこれらの値の間の範囲を含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、医薬組成物中のソラベグロン粒子(D50)の少なくとも50%は、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約0.1ミクロン~約9ミクロン、約0.1ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン~約7ミクロン、約0.1ミクロン~約6ミクロン、約0.1ミクロン~約5ミクロン、約0.1ミクロン~約4ミクロン、約0.1ミクロン~約3ミクロン、約0.1ミクロン~約2ミクロン、または約0.1ミクロン~約1ミクロン、約1ミクロン~約5ミクロン、約1ミクロン~約4ミクロン、約1ミクロン~約3ミクロン、約2ミクロン~約5ミクロン、約2ミクロン~約4ミクロン、約3ミクロン~約4ミクロン、またはこれらの範囲の間の任意の値の粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物中のソラベグロン粒子(D50)の少なくとも50%は、約0.1ミクロン、約0.2ミクロン、約0.3ミクロン、約0.4ミクロン、約0.5mg/kgミクロン、約0.60ミクロン、約0.70ミクロン、約0.80ミクロン、約0.90ミクロン、約1ミクロン、約2.0ミクロン、約5ミクロン、約8.0ミクロン、約10ミクロン、約13ミクロン、約15ミクロン、約18ミクロン、約20ミクロン、約23mg/kgミクロン、約25ミクロン、約28ミクロン、および、約30ミクロンの下限;および、約30ミクロン、約28ミクロン、約23ミクロン、約20ミクロン、約18ミクロン、約15ミクロン、約13ミクロン、約10ミクロン、約8ミクロン、約5ミクロン、約3ミクロン、約1ミクロン、約0.9ミクロン、約0.8ミクロン、約0.7ミクロン、約0.6ミクロン、約0.5ミクロン、約0.4ミクロン、約0.3ミクロン、約0.2ミクロン、約0.1ミクロンの上限の粒径を有する。具体例としては、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約4ミクロン~約8ミクロン、約0.1ミクロン、約1ミクロン、約2ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約11ミクロン、約12ミクロン、約13ミクロン、約14ミクロン、約15ミクロン、約16ミクロン、約17ミクロン、約18ミクロン、約19ミクロン、約20ミクロン、21ミクロン、約22ミクロン、約23ミクロン、約24ミクロン、約25ミクロン、約26ミクロン、約27ミクロン、約28ミクロン、約29ミクロン、約30ミクロン、およびこれらの値の間の範囲を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約7ミクロン~約10ミクロンのD95;約6ミクロン~約8ミクロンのD90;約3ミクロン~約4ミクロンのD50;約0.8ミクロン~約1.3ミクロンのD10およびそれらの任意の組み合わせを有する。
【0044】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約7ミクロン~約10ミクロンのD95、および約6ミクロン~約8ミクロンのD90を有する。
【0045】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約7ミクロン~約10ミクロンのD95、および約3ミクロン~約4ミクロンのD50を有する。
【0046】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約7ミクロン~約10ミクロンのD95、および約0.8ミクロン~約1.3ミクロンのD10、およびそれらの任意の組み合わせを有する。
【0047】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約6ミクロン~約8ミクロンのD90、および約3ミクロン~約4ミクロンのD50を有する。
【0048】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約6ミクロン~約8ミクロンのD90、および約0.8ミクロン~約1.3ミクロンのD10を有する。
【0049】
いくつかの実施形態では、微粉化ソラベグロンは、約3ミクロン~約4ミクロンのD50、および約0.8ミクロン~約1.3のD10を有する。
【0050】
いくつかの実施形態では、微粉化ソラベグロンは以下の粒度分布またはその組み合わせを有する:
【0051】
いくつかの実施形態では、微粉化ソラベグロンは以下の粒度分布を有する:
【0052】
いくつかの実施形態では、微粉化ソラベグロンは以下の粒度分布を有する:
【0053】
いくつかの実施形態では、微粉化ソラベグロンは以下の粒度分布を有する:
【0054】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mg、約120mg、約125mg、約130mg、約135mg、または約140mgである。
【0055】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約50mg~約140mg、約50mg~約130mg、約50mg~約125mg、約50mg~約110mg、約50mg~約100mg、約50mg~約90mg、約50mg~約80mg、約50mg~約75mg、もしくは約50mg~約60mg、またはこれらの範囲の間の任意の値である。
【0056】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約75mg~125mgである。いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約100mg~125mgである。いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約100mgである。いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、約125mgである。
【0057】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効量は、組成物の総重量の約20wt%~約60wt%、約20wt%~約50wt%、約20wt%~約40wt%、約20wt%~約30wt%、約1wt%~約20wt%、または約1wt%~約10wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値である。
【0058】
非微粉化ソラベグロン組成物
非微粉化ソラベグロンは、平均粒径が30ミクロンより大きい、40ミクロンより大きい、50ミクロンより大きい、60ミクロンより大きい、70ミクロンより大きい、80ミクロンより大きい、90ミクロンより大きい、100ミクロンより大きい、およびこれらの範囲の間の任意の値を有するソラベグロンである。いくつかの実施形態において、非微粉化ソラベグロンは、30ミクロンより大きい、40ミクロンより大きい、50ミクロンより大きい、60ミクロンより大きい、70ミクロンより大きい、80ミクロンより大きい、90ミクロンより大きい、100ミクロンより大きい、およびこれらの範囲の間の任意の値のD90を有する。
【0059】
非微粉化ソラベグロンの一例は、以下の粒度分布を有する:
【0060】
いくつかの実施形態において、組成物は、非微粉化ソラベグロンを含む。いくつかの実施形態において、組成物中に存在する非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効な量は、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mg、約120mg、約125mg、約130mg、約135mg、または約140mgである。
【0061】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効な量は、約50mg~約140mg、約50mg~約130mg、約50mg~約125mg、約50mg~約110mg、約50mg~約100mg、約50mg~約90mg、約50mg~約80mg、約50mg~約75mg、もしくは約50mg~約60mg、またはこれらの範囲の間の任意の値である。
【0062】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在する非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の有効な量は、組成物の総重量の約20wt%~約60wt%、約20wt%~約50wt%、約20wt%~約40wt%、約20wt%~約30wt%、約1wt%~約20wt%、または約1wt%~約10wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値である。
【0063】
追加の治療薬
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、抗ムスカリン薬、アルファアドレナリン受容体遮断薬、ボツリヌス毒素、プリン作動薬、カンナビノイド、一過性受容体電位(TRP)タンパク質阻害薬、プロスタグランジン、経皮的脛骨神経刺激薬、仙骨神経刺激薬、5-アルファ還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤、ベータ-3アドレナリン受容体アゴニスト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたはそれ以上の追加の治療薬をさらに含む。
【0064】
いくつかの実施形態において、抗ムスカリン薬は、トルテロジン、オキシブチニン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、プロピベリン、フェソテロジン、および薬学的に許容されるそれらの塩から選択され得る。いくつかの実施形態において、抗ムスカリン薬は、トルテロジンまたはトロスピウムである。いくつかの実施形態において、抗ムスカリン薬はトルテロジンである。いくつかの実施形態において、抗ムスカリン薬は、トロスピウムである。
【0065】
いくつかの実施形態において、アルファアドレナリン受容体遮断薬は、タムスロシン、アルフゾシン、およびシロドシン、ならびに薬学的に許容されるそれらの塩から選択され得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、5-アルファ還元酵素阻害剤は、フィナステリド、デュタステリド、エプリステリド、アルファトラジオール、およびそれらの薬学的に許容される塩から選択され得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤は、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、ウデナフィル、アバナフィルおよびそれらの薬学的に許容される塩から選択され得る。
【0068】
いくつかの実施形態において、ベータ-3 アドレナリン受容体アゴニストは、ミラベグロン、アミベグロン、リトベグロン、ビベグロン、L-742、791、L-796、568、TRK-380、LY-368,842、Ro40-2148、および、それらの薬学的に許容される塩から選択され得る。
【0069】
薬学的に許容される賦形剤
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。組成物中に存在し得る薬学的に許容される賦形剤の例は、充填剤/ビヒクル、溶媒/共溶媒、保存剤、抗酸化剤、懸濁化剤、界面活性剤、消泡剤、緩衝剤、キレート剤、甘味剤、香味剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤、潤滑油、充填剤、湿潤剤、滑剤、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0070】
いくつかの実施形態において、医薬組成物中に存在し得る例示的な充填剤は、微結晶セルロースなどのセルロースおよびセルロース誘導体;乾燥デンプン、加水分解デンプン、およびトウモロコシデンプンなどのデンプン誘導体などのデンプン;シクロデキストリン;粉糖などの糖類、およびラクトース、マンニトール、スクロース、およびソルビトールなどの糖アルコール;水酸化アルミニウムゲル、沈降炭酸カルシウム、炭酸塩、アルミノケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム二塩基性などの無機充填剤;および塩化ナトリウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化チタン、リン酸二カルシウム二水和物、硫酸カルシウム、アルミナ、カオリン、タルク、またはそれらの組み合わせを含む。充填剤は、組成物の全重量に対して、約20wt%~約65wt%、約20wt%~約50wt%、約20wt%~約40wt%、約45wt%~約65wt%、約50wt%~約65wt%、または約55wt%~約65wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在することができる。
【0071】
いくつかの実施形態において、医薬組成物中に存在し得る例示的な崩壊剤は、デンプン、アルギン酸、例えば架橋ポリビニルピロリドンなどの架橋ポリマー、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸カリウムまたはナトリウム、クレー、セルロース、デンプン、ガム、またはそれらの組み合わせを含む。崩壊剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約1wt%~約10wt%、約1wt%~約9wt%、約1wt%~約8wt%、約1wt%~約7wt%、約1wt%~約6wt%、または約1wt%~約5wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在し得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース;トウモロコシデンプン、プレゼラチン化デンプン、およびヒドロキシプロピルデンプンなどのデンプン;アカシア、トラガカント、アルギン酸ナトリウムなどのワックス、天然および合成ガム;ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドンなどの合成ポリマー;およびポビドン、デキストリン、プルラン、寒天、ゼラチン、トラガカント、マクロゴール、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない結合剤を含む。結合剤は、組成物の全重量に対して、約0.5wt%~約5wt%、約0.5wt%~約4wt%、約0.5wt%~約3wt%、約0.5wt%~約2wt%、または約0.5wt%~約1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在することができる。
【0073】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、オレイン酸、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、ポロキサマー188、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリソルベート、セチルアルコール、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、トリアセチン、モノステアリン酸グリセリンなど)、ポリオキシメチレンステアレート、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、塩化ベンザルコニウム、ポリエトキシル化ヒマシ油、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない湿潤剤を含む。湿潤剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.1wt%~約1wt%、約0.1wt%~約2wt%、約0.1wt%~約3wt%、約0.1wt%~約4wt%、または約0.1wt%~約5wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在することができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、水酸化カルシウム、タルク、トウモロコシデンプン、フマル酸ステアリルナトリウム、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ワックス、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコール(PEG)、メトキシポリエチレングリコール、プロピレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、安息香酸グリセリル、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない潤滑油を含む。潤滑油は、組成物の全重量に対して、約0.1wt%~約5wt%、約0.1wt%~約4wt%、約0.1wt%~約3wt%、約0.1wt%~約2wt%、または約0.1wt%~約1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在することができる。
【0075】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、天然デンプン、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない滑剤を含む。滑剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.05wt%~約1wt%、約0.05wt%~約0.9wt%、約0.05wt%~約0.8wt%、約0.05wt%~約0.5wt%、または約0.05wt%~約0.1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在し得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在し得る例示的な緩衝剤は、グルコン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、リン酸塩、安息香酸塩、炭酸塩、またはそれらの組み合わせを含む。緩衝剤は、溶液のpHを緩衝し、活性成分の分解を最小限に抑えるのに十分な量で存在し得る。緩衝剤の中には、液体剤形中の有効成分の溶解度を調節するものもある。pHは、これらの緩衝剤、例えばクエン酸および安息香酸ナトリウムの2種以上の組み合わせで調整することができる。緩衝剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約1wt%~約10wt%、約1wt%~約9wt%、約1wt%~約8wt%、約1wt%~約7wt%、約1wt%~約6wt%、または約1wt%~約5wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在することができる。
【0077】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在し得る例示的な保存剤は、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、メチル、エチル、ブチル、およびプロピルパラベン、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、塩化ベンザルコニウム(BKC)、塩化ベンゼトニウム、フェノール、硝酸フェニルメルカプタン、チメロサール、またはこれらの組み合わせを含む。保存剤を液体剤形に含めることができる。保存剤は、液体剤形の貯蔵寿命もしくは貯蔵安定性、またはその両方を延長するのに十分な量であり得る。保存剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.05wt%~約1wt%、約0.05wt%~約0.9wt%、約0.05wt%~約0.8wt%、約0.05wt%~約0.5wt%、または約0.05wt%~約0.1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在し得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在し得る香味剤の非限定的な例は、合成香味油および香味芳香剤および/または天然油、植物の葉、花、果実などからの抽出物、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。これらには、シナモンオイル、ウィンターグリーンオイル、ペパーミントオイル、クローブオイル、ベイオイル、アニスオイル、ユーカリ、タイムオイル、シダーリーフオイル、ナツメグオイル、セージオイル、ビターアーモンドオイル、カシアオイルなど、またはそれらの組み合わせが含まれる。また、香料として有用なのは、バニラ、レモン、オレンジ、グレープ、ライム、グレープフルーツなどのシトラスオイル、アップル、バナナ、洋ナシ、ピーチ、ストロベリー、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アプリコットなどのフルーツエッセンス、ストロベリーフレーバー、トゥッティフルーティーフレーバー、ミントフレーバー、またはそれらの組み合わせである。香味剤は、組成物の全重量に対して、約0.1wt%~約5wt%、約0.1wt%~約4wt%、約0.1wt%~約3wt%、約0.1wt%~約2wt%、または約0.1wt%~約1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在することができる。
【0079】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在し得る例示的な抗酸化剤は、フラボノイド、アントシアニジン、アントシアニン、プロアントシアニジン、またはそれらの組み合わせを含む。抗酸化剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.05wt%~約1wt%、約0.05wt%~約0.9wt%、約0.05wt%~約0.8wt%、約0.05wt%~約0.5wt%、または約0.05wt%~約0.1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在し得る。
【0080】
いくつかの実施形態において、組成物中に存在し得る例示的な甘味剤は、ソルビトール、サッカリン、例えばアセスルファムカリウムなどのアセスルファム、スクラロース、キシリトール、マルチトール、スクロース、アスパルテーム、フルクトース、ネオテーム、グリセリン、サッカリン酸ナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アセスルファムK、マンニトール、転化糖、またはそれらの組み合わせを含む。場合によっては、1つまたはそれ以上のスクラロース含有成分またはサッカリン含有成分などの甘味剤を医薬組成物に添加して、医薬組成物の味を変更することができる。甘味剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.1wt%~約5wt%、約0.1wt%~約4wt%、約0.1wt%~約3wt%、約0.1wt%~約2wt%、または約0.1wt%~約1wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で存在し得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、ポリソルベート 20、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ビタミンE TPGS、クレモフォール、ソルトール、ポロキサマー121,ポロキサマー124、ポロキサマー181、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー331、ポロキサマー338、ポロキサマー407、ポロキサマー407、Labrasol(登録商標)、Labrafils(登録商標)、Gelucire(登録商標)50/13、Gelucire(登録商標)44/14、Gelucire(登録商標)48/16ラウログリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、PEG 300、PEG 400、PEG 1000、ソルプラス(登録商標)、SDS、SLS、ポリオキシルステアリン酸エステル、ソルビタンエステルショ糖エステル、ステアリン酸、セチルアルコール、塩化セチルピリジニウム、ドキュセートナトリウム、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、レシチン、オレイン酸、およびこれらの組み合わせから選択される界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、界面活性剤は、組成物の全重量に対して、約0.1wt%~約30wt%、約0.1wt%~約25wt%、約0.1wt%~約20wt%、約0.1wt%~約15wt%、約0.1wt%~約10wt%、または約0.1wt%~約5wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在し得る。具体例は、約0.1wt%、約0.5wt%、約1wt%、約5wt%、約10wt%、約20wt%、約25wt%、または約30wt%を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤であり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースコーティングまたはポリビニルアルコールコーティングなどのトップコートを含み、オパドライホワイト、オパドライIIなどの商品名オパドライ(商標)で入手可能である。トップコートは、組成物の全重量に対して約1wt%~約10wt%、約1wt%~約9wt%、約1wt%~約8wt%、約1wt%~約7wt%、約1wt%~約6wt%、または約1wt%~約5wt%、またはこれらの範囲の間の任意の値で、組成物中に存在することができる。
【0083】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、ならびに、マンニトール、ポロキサマー188、メチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、マンニトール、ポロキサマー188、メチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびポリビニルアルコールを含む、いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約20wt%~約40wt%の微粉化ソラベグロン塩酸塩、約45wt%~約65wt%のマンニトール、約1wt%~約10wt%のクロスカルメロースナトリウム、約0.5wt%~約5wt%のメチルセルロース、約0.1wt%~約1wt%のポロキサマー188、約0.1wt%~約5wt%のステアリン酸マグネシウム、約0.05wt%~約1wt%のコロイド状二酸化ケイ素、約1wt%~約10wt%のオパドライIIを含む。
【0084】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、ならびにスクロース、小麦デンプン、微結晶セルロース、タルク、乳糖一水和物、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、コロイド状二酸化ケイ素、酸化第二鉄、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ホワイトワックス、ステアリン酸マグネシウム、およびカルナバワックス、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、スクロース、小麦デンプン、微結晶セルロース、タルク、乳糖一水和物、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、コロイド状二酸化ケイ素、酸化第二鉄、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ホワイトワックス、ステアリン酸マグネシウム、およびカルナバワックスを含む。
【0085】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、ならびにコロイド状無水シリカ、リン酸水素カルシウム二水和物、微結晶セルロース、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム(pH3.0~5.0)、ステアリン酸、および二酸化チタンまたはそれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態による、微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、コロイド状無水シリカ、リン酸水素カルシウム二水和物、微結晶セルロース、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム(pH3.0~5.0)、ステアリン酸、および二酸化チタンを含む。
【0086】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物は、錠剤、カプセル、顆粒、または粉末として製剤化され得る。いくつかの実施形態において、組成物は、錠剤、二層錠剤、カプセル剤、多粒子剤、薬物被覆球剤、マトリックス錠剤、または多核錠剤であってもよい。
【0087】
微粉化ソラベグロン粒子を得るためには、当該技術分野において公知の方法を使用することができる。例えば、本発明による組成物のソラベグロン粒子を、ソラベグロン粒子が難溶性である液体分散媒体中に分散させ、粉砕媒体の存在下で機械的手段を適用して、組成物の粒径を所望の有効平均粒径まで減少させる。粒子は、1つまたはそれ以上の非イオン性表面安定剤の存在下で粒径を小さくすることができる。あるいは、粒子は、摩耗後に1つまたはそれ以上の非イオン性表面安定剤と接触させることができる。希釈剤のような他の化合物は、サイズ縮小プロセス中に組成物に添加することができる。分散液は、連続的またはバッチモードで製造することができる。
【0088】
本発明による組成物の粒径を小さくするために適用される機械的手段は、好都合には分散ミルの形態をとることができる。適当な分散ミルとしては、ボールミル、アトライタミル、振動ミル、ジェットミル、フィッツミル、およびサンドミルおよびビーズミルのような媒体ミルを含む。
【0089】
いくつかの実施形態において、錠剤は、当該技術分野で容易に入手可能な試薬および技術、ならびに/または本明細書に記載されるような例示的な方法を用いて調製することができる。圧縮錠剤は、結合剤、潤滑油、不活性希釈剤、滑剤、表面活性剤または分散剤と任意に混合された粉末または顆粒のような自由流動形態の活性化合物を、コアを形成するための材料とともに適切な機械で圧縮することによって調製することができる。コア錠剤は、即時放出または遅延放出が可能である。
【0090】
即時放出および調節放出組成物
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される微粉化および非微粉化ソラベグロン組成物は、即時放出医薬組成物、調節放出医薬組成物、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、即時放出医薬組成物は、投与後短時間、典型的には約4時間未満、約3.5時間未満、約3時間未満、約2.5時間未満、約2時間未満、約90分未満、約60分未満、約45分未満、約30分未満、約20分未満、または約10分未満でソラベグロンを放出する。
【0091】
いくつかの実施形態において、37℃でUSP装置II型(パドル速度50rpm)により測定した場合の即時放出医薬組成物のin vitro溶出速度は、約10分で約55%~65%のソラベグロンが放出される、約15分で約65%~75%のソラベグロンが放出される、約20分で約70%~80%のソラベグロンが放出される、約30分で約75%~85%のソラベグロンが放出される、約45分で約80%~90%のソラベグロンが放出される、または約60分で約85%~95%のソラベグロンが放出される。いくつかの実施形態において、溶解媒体は、0.01N塩酸および2%(w/v)ポロキサマー188を含む約900mlの溶液を含む。
【0092】
いくつかの実施形態において、即時放出医薬組成物は、製薬プロセスを用いて、すなわち、直接圧縮によって、または造粒処理および最終打錠によって調製され得る。このプロセスは、最初に微粉化ソラベグロンを含むコアを形成し、続いてトップコートを形成する工程を含み得る。コアは、微粉化ソラベグロンを、マンニトール、ポロキサマー188、メチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、およびコロイド状二酸化ケイ素などの1つまたはそれ以上の賦形剤と分散させることによって形成することができる。
【0093】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロン錠剤の即時放出医薬組成物は、以下を含む:
【表1】
【0094】
いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロン錠剤の即時放出組成物は、以下を含む:
【表2】
【0095】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約20wt%~約40wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による微粉化ソラベグロン、約45wt%~約65wt%の充填剤、約1wt%~約10wt%の崩壊剤、約0.5wt%~約5wt%の結合剤、約0.1wt%~約1wt%の湿潤剤、約0.1wt%~約5wt%の潤滑油、約0.05wt%~約1wt%の滑剤、および約1wt%~約10wt%のフィルムコートを含み得る。
【0096】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約27wt%~約31wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による微粉化ソラベグロン、約53wt%~約60wt%の充填剤、約3wt%~約6wt%の崩壊剤、約2wt%~約3.5wt%の結合剤、約0.4wt%~約1wt%の湿潤剤、約0.4wt%~約1wt%の潤滑油、約0.1wt%~約0.6wt%の滑剤、および約3wt%~約4.5wt%のフィルムコートを含み得る。
【0097】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約20wt%~約40wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による微粉化ソラベグロン、約45wt%~約65wt%のマンニトール、約1wt%~約10wt%のクロスカルメロースナトリウム、約0.5wt%~約5wt%のメチルセルロース、約0.1wt%~約1wt%のポロキサマー188、約0.1wt%~約5wt%のステアリン酸マグネシウム、約0.05wt%~約1wt%のコロイド状二酸化ケイ素、および約1wt%~約10wt%のオパドライIIを含む。
【0098】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約25wt%~約35wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による微粉化ソラベグロン、約45wt%~約60wt%のマンニトール、約3wt%~約7wt%のクロスカルメロースナトリウム、約2wt%~約4wt%のメチルセルロース、約0.3wt%~約1wt%のポロキサマー188、約0.5wt%~約2wt%のステアリン酸マグネシウム、約0.1wt%~約0.5wt%のコロイド状二酸化ケイ素、約2wt%~約5wt%のオパドライIIを含み得る。
【0099】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約29wt%~約31wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による微粉化ソラベグロン、約50wt%~約60wt%のマンニトール、約3wt%~約5wt%のクロスカルメロースナトリウム、約2wt%~約3wt%のメチルセルロース、約0.4wt%~約0.8wt%のポロキサマー188、約0.5wt%~約1.5wt%のステアリン酸マグネシウム、約0.05wt%~約0.5wt%のコロイド状二酸化ケイ素、約2wt%~約4wt%のオパドライIIを含み得る。
【0100】
いくつかの実施形態において、即時放出組成物は、約20wt%~約40wt%の本明細書に記載の任意の実施形態による非微粉化ソラベグロン、約0.1wt%~約25wt%の界面活性剤、約45wt%~約65wt%の充填剤、約1wt%~約10wt%の崩壊剤、約0.5wt%~約5wt%の結合剤、約0.1wt%~約1wt%の湿潤剤、約0.1wt%~約5wt%の潤滑油、約0.05wt%~約1wt%の滑剤、約1wt%~約10wt%のフィルムコートを含み得る。
【0101】
いくつかの実施形態において、調節放出組成物は、長期間にわたって持続的または制御された速度で微粉化ソラベグロンを放出するか、または投与後のラグタイム後にソラベグロンを放出することができる。例えば、ソラベグロンは、投与4時間後、投与8時間後、投与12時間後、投与16時間後、または投与24時間後に組成物から放出される。調節放出組成物には、徐放性組成物、持続放出組成物および遅延放出組成物が含まれる。いくつかの実施形態において、調節放出組成物は、約2時間で約10%のソラベグロン、約2時間で約20%のソラベグロン、約2時間で約40%のソラベグロン、約2時間で約50%のソラベグロン、約3時間で約10%のソラベグロン、約3時間で約20%のソラベグロン、約3時間で約40%のソラベグロン、約3時間で約50%のソラベグロン、約4時間で約10%のソラベグロン、約4時間で約20%のソラベグロン、約4時間で約40%のソラベグロン、約4時間で約50%のソラベグロン、約6時間で約10%のソラベグロン、約6時間で約20%のソラベグロン、約6時間で約40%のソラベグロン、または約6時間で約50%のソラベグロンを放出することができる。
【0102】
いくつかの実施形態において、調節放出組成物は、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、ポリエチレンオキシドメチルセルロース、エチルセルロースなどのアルキルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、ポリビニルアセテートフタレート、ポリアルキルメタクリレート、ポリビニルアセテート、およびこれらの混合物から選択されるマトリックスを含み得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、調節放出組成物は錠剤であってもよい。錠剤は、微粉化ソラベグロンからなるコアと、コア上に圧縮コーティングされた遅延放出材料を含み得る。いくつかの実施形態において、遅延放出材料は、ヘテロ多糖類ガム(例えば、キサンタンガム)、ホモ多糖類ガム(例えば、ローカストビーンガム)、および糖類(例えば、ラクトース、デキストロース、マンニトールなど)を含む。特定の実施形態において、ガム(単数または複数)は、任意の糖類(単数または複数)とともに湿式造粒され、例えば、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびデキストロースの混合物を含む凝集粒子を形成する。いくつかの実施形態において、遅延放出材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリメタクリレートベースのコポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシド、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどのアルキルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレートなどを含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、圧縮コーティングは、ヒトへの経口投与後、剤形が少なくとも中間小腸に到達するまで、剤形からのソラベグロンの放出を遅延させる。特定の実施形態において、剤形からのソラベグロンの最初の放出は、剤形が遠位小腸に入った後まで起こらない。特定の代替実施形態において、剤形からのソラベグロンの初期放出は、回盲腸接合部への剤形の進入後まで起こらない。特定の実施形態において、剤形からのソラベグロンの初期放出は、上行結腸への剤形の進入後まで起こらない。特定の実施形態において、剤形からのソラベグロンの最初の放出は、肝彎曲部への剤形の進入後まで起こらない。特定の実施形態において、剤形からのソラベグロンの最初の放出は、剤形が横行結腸に進入した後まで起こらない。
【0105】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される微粉化ソラベグロン医薬組成物は、24時間にわたって、約5,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約10,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約20,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL~約20,000ng.hr/mL、またはこれらの範囲の間の任意の値の目標曲線下面積(以下、AUC)を達成する。具体例は、24時間にわたって約5,000ng.hr/mL、約10,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL、約17,000ng.hr/mL、約20,000ng.hr/mL、約25,000ng.hr/mL、または約35,000ng.hr/mLを含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない非微粉化ソラベグロンから調製された同様の投与組成物と比較して、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%、より大きなAUCを達成する。
【0106】
いくつかの実施形態は、75mg~125mgのソラベグロンを含む医薬組成物を記載し、前記ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する微粉化ソラベグロンと、30ミクロンより大きい粒径を有する非微粉化ソラベグロンとの組み合わせであり、前記医薬組成物が対象に投与される場合、医薬組成物は、約22,239ng hr/mLのAUC48または22,239ng hr/mLの約80%~125%のAUC48を達成する。
【0107】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、75mg~125mgのソラベグロンを含み、前記ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する微粉化ソラベグロンと、30ミクロンより大きい粒径を有する非微粉化ソラベグロンとの組み合わせであり、前記医薬組成物が対象に投与される場合、医薬組成物は、約20,920ng hr/mLのAUC24、または20,920ng hr/mLのAUCの約80%~125%のAUC24を達成する。
【0108】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される1つまたはそれ以上の実施形態に従って、75mg~125mgのソラベグロンを含み、前記医薬組成物が対象に投与される場合、前記医薬組成物は、約22,239ng hr/mLのAUC48、または約22,239ng hr/mLのAUCの約80%~125%のAUC48を達成する。
【0109】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される1つまたはそれ以上の実施形態に従って、75mg~125mgのソラベグロンを含み、前記医薬組成物が対象に投与される場合、前記医薬組成物は、約20,920ng hr/mLのAUC24、または20,920ng hr/mLの約80%~125%のAUC24を達成する。
【0110】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載される任意の実施形態に従って、75mg~125mgの微粉化ソラベグロンを含み、前記医薬組成物が対象に投与される場合、医薬組成物は、同じ用量の非微粉化ソラベグロンから達成されるAUCよりも約40%大きいAUCを達成する。
【0111】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される微粉化ソラベグロン医薬組成物は、約1μg/mL~約5.0μg/mL、約1μg/mL~約4.0μg/mL、約1μg/mL~約3.0μg/mL、約1μg/mL~約2.0μg/mL、または約1μg/mL~約1.5μg/mL、またはこれらの範囲の間の任意の値の目標Cmaxを達成する。具体例は、約1.0μg/mL、約1.5μg/mL、約2.0μg/mL、約2.1μg/mL、約2.5μg/mL、約3.0μg/mL、約4.0μg/mL、または約5.0μg/mLを含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない非微粉化ソラベグロンから調製された同様の投与組成物と比較して、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%、より大きなCmaxを達成する。
【0112】
いくつかの実施形態において、微粉化及び非微粉化ソラベグロンと1つまたはそれ以上の界面活性剤とを含む医薬組成物は、本明細書に開示される微粉化ソラベグロン医薬組成物と同様の薬物動態を達成し得る。いくつかの実施形態において、微粉化および非微粉化ソラベグロンと1つまたはそれ以上の界面活性剤とを含む医薬組成物は、約5,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約10,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約20,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL~約20,000ng.hr/mL、または24時間にわたってこれらの範囲の間の任意の値の曲線下目標面積(以下、AUC)を達成する。具体例は、24時間にわたって約5,000ng.hr/mL、約10,000ng.hr/mL、約15,000ng.hr/mL、約17,000ng.hr/mL、約20,000ng.hr/mL、約25,000ng.hr/mL、または約35,000ng.hr/mLを含む。
【0113】
いくつかの実施形態において、微粉化および非微粉化ソラベグロンと1つまたはそれ以上の界面活性剤とを含む医薬組成物は、約1μg/mL~約5.0μg/mL、約1μg/mL~約4.0μg/mL、約1μg/mL~約3.0μg/mL、約1μg/mL~約2.0μg/mL、または約1μg/mL~約1.5μg/mL、またはこれらの範囲の間の任意の値の目標Cmaxを達成する。具体例は、約1.0μg/mL、約1.5μg/mL、約2.0μg/mL、約2.1μg/mL、約2.5μg/mL、約3.0μg/mL、約4.0μg/mL、または約5.0μg/mLを含む。
【0114】
治療方法
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載される任意の実施形態に従って、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象における過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約4ミクロン~約8ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。
【0115】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載される任意の実施形態に従って、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象の過活動膀胱を治療する方法にも関し、前記過活動膀胱を治療することは、排尿量の増加によって測定され、前記過活動膀胱の症状の1つまたはそれ以上が緩和され、前記過活動膀胱の1つまたはそれ以上の症状は、尿意切迫感、頻尿、夜間頻尿、および切迫性尿失禁、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約4ミクロン~約8ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。本発明の実施形態はまた、本明細書に記載される任意の実施形態に従って、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象における過敏性腸症候群および類似の胃腸障害を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約4ミクロン~約8ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。
【0116】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載される任意の実施形態に従って、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象における炎症性腸疾患を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。いくつかの実施形態において、微粉化ソラベグロンは、約4ミクロン~約8ミクロンの粒径を有するソラベグロン粒子の少なくとも90%を含む。
【0117】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の約75mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に経口投与する工程を含む、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する方法にも関する。いくつかの実施形態において、ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は、1日2回、経口である。
【0118】
いくつかの実施形態において、過活動膀胱の症状は、尿意切迫感の頻度の増加、夜間頻尿、排尿頻度の増加、尿失禁、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0119】
いくつかの実施形態において、過活動膀胱の治療は、尿意切迫感の頻度の減少、排尿回数の減少、尿失禁エピソードの減少、切迫性尿失禁の減少、乾燥率パーセント(失禁エピソードゼロ)、切迫性尿失禁のベースラインからの変化パーセント、排尿量の増加、排尿後残量、患者報告アウトカム、およびそれらの組み合わせによって測定される。
【0120】
本発明の実施形態は、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する方法に関する。いくつかの実施形態において、ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は、1日2回、経口投与である。
【0121】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の約100mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は、1日2回、経口である。
【0122】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の約100mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する方法にも関する。いくつかの実施形態において、ソラベグロン粒子の90%は、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、即時放出医薬組成物の投与は1日2回である。
【0123】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、過活動膀胱またはその症状の治療により効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0124】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、尿失禁の治療により効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0125】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、排尿頻度の減少により効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0126】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、切迫性尿失禁頻度の減少においてより効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0127】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、乾燥率パーセントの増加においてより効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0128】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物は、界面活性剤を含まない治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む同様の用量の医薬組成物と比較して、尿意切迫感の頻度の減少においてより効果的である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出組成物であり、1日2回経口投与される。
【0129】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約17,000ng.hr/mL~約23,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日1回投与される。
【0130】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物が約14,000ng.hr/mL~約29,000ng.hr/mLの目標AUC48を達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量は、約100mgの微粉化ソラベグロンであり、1日1回投与される。
【0131】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含む、それを必要とする対象における過敏性腸症候群および類似の胃腸障害を治療する方法であって、ソラベグロン粒子の少なくとも90%は、約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する方法にも関する。いくつかの実施形態において、ソラベグロン粒子の90%は、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0132】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の約50mg~約125mgの微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含む、それを必要とする対象の炎症性腸疾患を治療する方法であって、前記ソラベグロン粒子の少なくとも90%が約0.1ミクロン~30ミクロンの粒径を有する方法にも関する。いくつかの実施形態において、ソラベグロン粒子の90%は、約0.1ミクロン~約10ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。いくつかの実施形態において、炎症性腸疾患は、クローン病および潰瘍性大腸炎を含む。
【0133】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象において過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、組成物は、治療上有効な量の約50mg~約125mgの非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、非微粉化ソラベグロン医薬組成物は、1つまたはそれ以上の界面活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0134】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象における過敏性腸症候群および類似の胃腸障害を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、組成物は、治療上有効な量の約50mg~約125mgの非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、非微粉化ソラベグロン医薬組成物は、1つまたはそれ以上の界面活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0135】
本発明の実施形態はまた、治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンを含む医薬組成物を対象に投与する工程を含む、それを必要とする対象における炎症性腸疾患を治療する方法にも関する。いくつかの実施形態において、組成物は、治療上有効な量の約50mg~約125mgの非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される賦形剤を含む。いくつかの実施形態において、非微粉化ソラベグロン医薬組成物は、1つまたはそれ以上の界面活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物である。いくつかの実施形態において、医薬組成物の投与は1日2回である。
【0136】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される組成物は、1回、必要に応じて、1日1回、1日2回、1日3回、1週間に1回、1週間に2回、1週間おき、1日おきなど、1回または複数の投与サイクルにわたって投与され得る。投与サイクルは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、または約10週間の投与を含むことができる。このサイクルの後、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12週間後に次のサイクルを開始することができる。治療計画は、1、2、3、4、5、または6サイクルを含むことができ、各サイクルは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12週間間隔である。特定の対象に対する具体的な用量レベルおよび投与頻度は様々であり得、対象の種、年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食餌、投与の様式および時間、排泄速度、薬剤の組み合わせ、および特定の状態の重症度を含む様々な要因に依存することが理解されよう。
【0137】
いくつかの実施形態において、組成物が1日2回投与される場合、第1の用量と第2の用量の投与の間の期間は、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、または約18時間である。
【0138】
いくつかの実施形態において、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出固形経口剤形のb.i.d.投与は、5~15時間の投与間の時間間隔を有する。別の実施形態では、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出固形経口剤形のb.i.d.投与は、6~16時間の投与間の時間間隔を有する。別の実施形態では、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出固形経口剤形のb.i.d.投与は、5~10時間の投与間の時間間隔を有する。別の実施形態では、約100mgの微粉化ソラベグロンを含む即時放出固形経口剤形のb.i.d.投与は、6~12時間の投与間の時間間隔を有する。
【0139】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される医薬組成物は、1日1回投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、100mgの微粉化ソラベグロンを含み、1日1回投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、即時放出組成物、調節放出組成物、またはそれらの組み合わせである。
【0140】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物は、約5,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mLの目標AUC、および約1μg/mL~約5.0μg/mLのCmaxを達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約17,000ng.hr/mLの目標AUCを達成する。他の実施形態では、医薬組成物は、2.1μg/mLのCmaxを達成する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含み、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの微粉化ソラベグロンを含み、1日1回投与される。
【0141】
本発明の実施形態はまた、それを必要とする対象において、過活動膀胱またはその1つまたはそれ以上の症状を治療する方法であって、治療上有効な量の非微粉化ソラベグロンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体、および1つまたはそれ以上の界面活性剤を含む医薬組成物を対象に経口投与する工程を含み、前記医薬組成物は、約5,000ng.hr/mL~約35,000ng.hr/mLの目標AUCおよび約1μg/mL~約5.0μg/mLのCmaxを達成する、方法にも関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約17,000ng.hr/mLの目標AUCを達成する。他の実施形態では、医薬組成物は、2.1μg/mLのCmaxを達成する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの非微粉化ソラベグロンを含み、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約100mgの非微粉化ソラベグロンを含み、1日1回投与される。
【0142】
本出願の医薬組成物は、本明細書に記載される用途のいずれかのために、任意の適切な手段、例えば、経口、舌下、または口腔投与することができる。本組成物は、例えば、即時放出または持続放出に適した形態で投与することができる。即時放出または持続放出は、本発明化合物を含む適切な医薬組成物の使用により、または特に持続放出の場合には、皮下インプラントまたは浸透圧ポンプのような装置の使用により達成することができる。本発明組成物はまた、リポソーム的に投与することもできる。
【0143】
いくつかの実施形態において、過活動膀胱またはその症状を治療する方法は、治療上有効な量の1つまたはそれ以上の追加の治療薬を投与する工程をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、1つまたはそれ以上の追加の治療薬は、ソラベグロンを含む医薬組成物の投与前、投与と同時、または投与後に投与することができる。いくつかの実施形態において、1つまたはそれ以上の追加の治療薬は、同じ組成物中にソラベグロンと共に存在してもよい。いくつかの実施形態において、1つまたはそれ以上の追加の治療薬は、抗ムスカリン薬、アルファアドレナリン受容体遮断薬、ボツリヌス毒素、プリン作動薬、カンナビノイド、一過性受容体電位(TRP)タンパク質阻害薬、プロスタグランジン、経皮的脛骨神経刺激薬、5-アルファ還元酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ-5阻害剤、ベータ-3 アドレナリン受容体アゴニスト、およびこれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬はトロスピウムまたはトルテロジンである。
【0144】
実施例
実施例1:微粉化ソラベグロン錠製剤
表3は、微粉化ソラベグロンの125mgおよび175mg錠組成物を示す。
【表3】
【0145】
非微粉化ソラベグロン錠と微粉化ソラベグロン錠の製剤比較を表4に示す。微粉化製剤に使用された賦形剤は、以下に列挙する2つの小さな相違点を除き、非微粉化ソラベグロン製剤と同一であった。微粉化製剤に使用される賦形剤の違いは、in vitro錠の性能に影響を与えなかった。
1.微粉化製剤に含まれるポロキサマーP188、LutrolF68は、これまで使用されてきた「マイクロ」材料とは対照的に、標準的な粒径の材料である。ポロキサマーは製剤のわずか1%であるため、この変更による加工性や溶出性能の変化はなかった。
2.オパドライホワイト(登録商標)OY-S-28876の代わりに、低TiOオパドライII(ホワイト)、85F18546が微粉化製剤に配合された。低TiOオパドライIIは、加工中の擦り傷に対する耐性に優れていることから選択された。
【表4】
【0146】
実施例2:微粉化および非微粉化ソラベグロンの溶解プロファイル
各種ソラベグロン錠の溶出性は、USP装置2を用い、溶出性に関する現行のUSP<711>に従って測定し、パラメータを表5に示す。
【表5】
【0147】
すべての錠剤製剤の溶出プロファイルを図1~6に示す。
【0148】
実施例3:微粉化および非微粉化125mgソラベグロン錠の溶出プロファイルの比較
125mg微粉化および125mg非微粉化ソラベグロン錠の溶出性は、USP Type2装置を用い、表5に記載のパラメータで測定した。表6は様々な時点における溶出速度を示し、図7にグラフで示した。微粉化錠剤と非微粉化錠剤の溶出プロファイルは、10分の時間での溶出速度にわずかな差がある以外は類似していた。
【表6】
【0149】
実施例4:微粉化および非微粉化175mgソラベグロン錠の溶出プロファイルの比較
175mg微粉化ソラベグロン錠および175mg非微粉化ソラベグロン錠175mgの溶出性は、USP Type2装置を用い、表5に記載のパラメータで測定した。表7は様々な時点における溶出速度を示し、図8にはグラフで示した。微粉化および非微粉化錠剤の溶出プロファイルは、すべての間隔で同様であった。
【表7】
【0150】
実施例5:微粉化ソラベグロン錠の有効性の評価
本試験は、第2b相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間試験であり、ソラベグロン錠(ソラベグロン D90 約4.22~7.65ミクロン)を、成人女性を対象に1日2回、12週間投与し、その有効性、安全性、忍容性を評価するように設計されている。少なくとも6ヵ月間の過活動膀胱症状(頻尿、切迫感、および主に切迫性尿失禁)を有する適格な女性対象が試験のために選択された。事前に指定された基準を満たした適格な対象を、微粉化ソラベグロン即時放出錠、低用量または高用量、または対応するプラセボ投与群に1:1:1で無作為に割り付けた。本試験の目的は、(a)OABの成人女性対象に1日2回、微粉化ソラベグロン即時放出錠125mgまたは175mgを投与し、その有効性を評価すること、(b)OABの成人女性対象に1日2回、微粉化ソラベグロン即時放出錠125mgまたは175mgを投与し、その安全性および忍容性を評価すること、である。
【0151】
本試験の主要な有効性エンドポイントは、MITT(一次解析)集団における12週目の24時間あたりの平均排尿回数のベースラインからの変化であった。微粉化ソラベグロン125mgによる1日2回の治療によって、12週目のベースラインからの平均排尿回数は24時間当たり4回近く(-3.86)減少した。微粉化ソラベグロン125mg群とプラセボ群との比較は統計的に有意であった(プラセボ補正減少=-0.82;p=0.0134)。対照的に、プラセボ群の平均排尿減少量は、12週目にソラベグロン175mg群のベースラインからの平均減少量を上回った(プラセボ補正増加;p=0.0428)。LOCFを用いたMITT(一次解析)集団の結果を表8および図9A、9Bにまとめた。
【表8】
【0152】
さらに、微粉化ソラベグロン125mgおよび175mg群は、ベースラインから12週目までの切迫性尿失禁エピソードにおいて、それぞれ72%および67%の減少と関連していた。プラセボと比較した統計学的有意差は、8週目においてソラベグロン125mg群と175mg群で明らかであった。
【0153】
12週目において、微粉化ソラベグロン125mgおよび175mg群では、プラセボ群と比較して、切迫感評価におけるベースラインからの平均変化に統計学的有意差が認められた。また、ソラベグロン175mg群とプラセボ群では、4週目と8週目においても統計学的に有意な差が示された。
【0154】
24時間当たりの平均切迫感エピソード数のベースラインからの統計学的有意な減少は、8週目および12週目において、プラセボ群と比較して微粉化ソラベグロン125mg群で示された。ベースラインからの切迫エピソードの減少は、PP解析でやや高く、微粉化ソラベグロン125mg群および微粉化ソラベグロン175mg群では8週目、微粉化ソラベグロン125mg群では12週目でプラセボ群と比較して有意な減少が示された。
【0155】
乾燥率%におけるベースラインからの統計的に有意な減少も、微粉化ソラベグロン125mgおよび175mg群によって実証された。
【0156】
実施例6:微粉化および非微粉化ソラベグロン錠の薬物動態と臨床効果の比較
非微粉化ソラベグロンで実施された第2相概念実証試験(Ohlstein, et. al., "A multicenter, double-blind, randomized, placebo-controlled trial of the β3-adrenoceptor agonist solabegron for overactive bladder", European Urology, 62(5): 834-840 June 5, 2012)および第2相試験(実施例9)との比較は、医薬組成物中のソラベグロンの微粉化が、OAB患者における薬物動態に予想外に有意かつ有意義な影響を与えたことを裏付けている。
【0157】
表9および図10に示すように、実施例5試験における125mg微粉化ソラベグロン錠(D90 4.22~7.65ミクロン)は、非微粉化錠と比較して、平均AUC(24時間)および平均Cmaxの増加を示した。
【表9】
【0158】
驚くべきことに、微粉化ソラベグロン錠による治療では、曝露量(AUC)が約40%増加した。
【0159】
微粉化製剤によって達成される曝露レベルが高いため、患者に投与する必要のあるソラベグロンの量(用量)を減らすことができる。例えば、表9に示されたデータに基づいて、125mgの微粉化ソラベグロン製剤の場合、100mg用量のソラベグロンは、125mg用量の非微粉化ソラベグロンよりも良好な曝露が得られると予測される(表10)。
【表10】
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
【国際調査報告】