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特表2024-513844統合アクセスおよびバックホールのための試験方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】統合アクセスおよびバックホールのための試験方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/06 20090101AFI20240319BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20240319BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240319BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20240319BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240319BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240319BHJP
【FI】
H04W24/06
H04W92/20 110
H04W88/08
H04W72/0453
H04W72/0446
H04W16/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560461
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 EP2022056985
(87)【国際公開番号】W WO2022207342
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】20215407
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】ン マン フン
(72)【発明者】
【氏名】ゴレビオウスキ バルトロミエイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォイチェホフスキ トマシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE10
(57)【要約】
本主題は、通信システムのノードを動作させるための方法に関する。ノードは、通信システムにおいてワイヤレスバックホーリングをサポートし、通信システムのユーザ機器へのワイヤレスアクセスをサポートするように構成される。方法は、ノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムのノードを動作させるための方法であって、前記ノードは、前記通信システムにおいてワイヤレスバックホーリングをサポートし、前記通信システムのユーザ機器へのワイヤレスアクセスをサポートするように構成され、方法は、前記ノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む、方法。
【請求項2】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上での前記データ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第1の周波数範囲は前記第2の周波数範囲の部分範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上での前記データ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第2の周波数範囲は、前記第1の周波数範囲から予め規定されたオフセットだけ分離する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の周波数範囲は、1つまたは2つの第1の周波数範囲を含み、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲の各周波数範囲は、前記ノードの無線周波数(RF)帯域幅のそれぞれの異なるエッジに配置される、請求項2~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第2の周波数範囲は、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲にそれぞれ等しい、請求項2~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送および前記アクセスリンク上での前記データ伝送は、前記通信システムの空間ドメイン内でそれぞれの異なるビーム方向を有するビームを使用して同じタイムスロット上で実施される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送は第1のタイムスロット内で実施され、前記アクセスリンク上での前記データ伝送は第2のタイムスロット内で実施され、前記第1のタイムスロットおよび前記第2のタイムスロットは異なる、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送および前記アクセスリンク上での前記データ伝送の前記ビーム方向は、前記ビーム方向の差が最大差を超えないように構成される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のタイムスロットの数と前記第2のタイムスロットの数との差は閾値よりも小さい、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のタイムスロットの数による前記第1のタイムスロットの数の比は1に等しいかまたは実質的に1に等しい、請求項7または8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記アクセスリンク上でのデータ受信のために前記第1のタイムスロットを使用すること、および、前記バックホールリンク上でのデータ受信のために前記第2のタイムスロットを使用することをさらに含む、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のタイムスロットはアップリンク(UL)スロットであり、前記第2のタイムスロットはダウンリンク(DL)スロットであり、前記アップリンクスロットおよび前記ダウンリンクスロットは、予め規定された周期性を有するDL-ULパターンに従って規定される、請求項7~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記データ伝送を試験することは、少なくとも1回の測定を実施すること、および、前記測定の結果が、予め規定された試験要件を満たすか否かを判定することを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも以下を実施するために統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードを呼び起こすための命令を含むコンピュータプログラムであって、以下とは、前記IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む、コンピュータプログラム。
【請求項15】
統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードであって、前記IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するため少なくとも1つの試験構成を使用するために構成される、IABノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の例の実施形態は、遠隔通信システムに関し、より詳細には、統合アクセスおよびバックホールノードのための試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gは、新世代の無線システムおよびネットワークアーキテクチャを指す。5Gは、現行のロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)システムに比べて高いビットレートおよびカバレッジを提供することが期待される。統合アクセスおよびバックホール(IAB:integrated access and backhaul)は、5Gのための重要な作業項目の1つである。しかしながら、IABノードの動作を改善する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
例の実施形態は、通信システムのノードを動作させるための方法を提供し、ノードは、通信システムにおいてワイヤレスバックホーリングをサポートし、通信システムのユーザ機器へのワイヤレスアクセスをサポートするように構成され、方法は、ノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【0004】
例の実施形態は、IABノードを動作させるための方法を提供し、方法は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【0005】
例の実施形態は、IABノードを動作させるための方法を提供し、方法は、IABノードのバックホール機能およびアクセス機能を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【0006】
例の実施形態は、IABノードを動作させるための方法を提供し、方法は、IABノードの分散ユニット(DU:distribution unit)の機能およびIABノードのモバイル終端(MT:mobile termination)の機能を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【0007】
例の実施形態は、少なくとも以下を実施するために統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードを呼び起こすための命令を含むコンピュータプログラムを提供し、以下とは、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することである。
【0008】
例の実施形態は、ノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用するために構成されるノードを提供する。ノードは、例えば、5GのIABノードであってもよい。
【0009】
語「第1の(first)」および「第2の(second)」が、ラベル付けだけのためにここでおよび他の所で使用され、任意の特定の空間的または時間的な任意の順序付けを示すことを意図されないことに留意されたい。さらに、「第1の」要素のラベル付けは、「第2の」要素の存在を示唆しない。
【0010】
添付図は、例のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示する無線アクセスネットワークの一部を示す図である。
図2】通信システムの略図である。
図3】本主題の例によるIABノードを動作させるための方法のフローチャートである。
図4】本主題の例によるIABノードによるデータ伝送のための試験構成を示すダイヤグラムである。
図5】本主題の例によるIABノードによるデータ伝送のための試験構成を示すダイヤグラムである。
図6】本主題の例によるタイムスロット構成を示す表である。
図7】本主題の例による装置の例を示すブロックダイヤグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明において、制限ではなく説明のために、例の完全な理解を提供するために、特定のアーキテクチャ、インターフェース、技法等のような特定の詳細が述べられる。しかしながら、開示される主題が、これらの特定の詳細から逸脱する他の例証的な例において実施され得ることが当業者に明らかになるであろう。幾つかの事例において、よく知られているデバイスおよび/または方法の詳細な説明は、不必要な詳細によって説明を曖昧にしないために省略される。
【0013】
本明細書で使用される用語「ノード(node)」は基地局を指すことができる。通信システムは、例えば、データ伝送用の時分割複信(TDD:time division duplex)技法を使用するように構成され得る。通信システムは、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT:radio access technology)をサポートすることができる。無線アクセス技術のうちの或る無線アクセス技術は、例えば、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)または5Gニューラジオ(NR:New Radio)であってもよいが、それに限定されない。なぜなら、当業者が、必要な特性を備える他の通信システムに本主題を適用することができるからである。
【0014】
通信システムは、IABドナーおよびIABノードを備える。IABドナーは、ワイヤードバックホールリンクを有するノードとして規定され得、ユーザ機器のインターフェースを通信システムのコアネットワークに、ならびに、ワイヤレスバックホーリング機能をIABノードに提供する。IABドナーは、例えば、中央ユニット(CU:centralized unit)ならびに分散ユニット(DU:distributed unit)を装備することができる。IABノードは、ユーザ機器へのワイヤレスアクセスをサポートし、アクセストラフィックをワイヤレスでバックホールするノードであってもよい。IABノードは、分散ユニット(DU)およびモバイル終端(MT)ユニットを装備することができる。IABノードのDUおよびMTは、それぞれIAB-DUおよびIAB-MTと呼ばれ得る。IABノードは、IAB-DUおよびIAB-MTを使用してバックホーリング機能およびアクセス機能を提供することができる。IABノードは、そのIAB-DUが他のIABノードのMTに接続されるときペアレントノードとして、また、そのIAB-MTが別のIABノードのDUに接続されるときチャイルドノードとして動作することができる。所与のIABノードのIAB-DUは、ユーザ機器とのアクセスリンクを通じてデータを交換するように構成され得、所与のIABノードのIAB-MTは、IABドナーのDUとのまたは別のIABノードのIAB-DUとのバックホールリンクを通じてデータを交換するように構成され得る。
【0015】
しかしながら、IABノードを動作させるための主要な問題の1つは、IABのための適合性試験で使用される試験方法の定義である場合がある。適合性試験は、特に、スプリアス放出について試験される極端に広い周波数範囲およびアウトオブバンドブロッキング要件に起因して、非常に時間を消費するプロセスである場合がある。例えば、IAB-DUおよびIAB-MTについての適合性試験が別々に実施される場合、必要とされる試験時間は2倍である場合がある。本主題は、IAB-DUおよびIAB-MTについての適合性試験が並行してまたは同時に実施され得るように指定されるIAB試験方法を使用して必要とされる試験時間を低減することができる。バックホールリンクおよびアクセスリンク上での並行伝送は、例えば、予め規定された試験期間の同じタイムスロットまたは異なるタイムスロット内で実施され得る。
【0016】
そのため、本主題は、IABノードを動作させるための方法(以降で、試験方法と名付けられる)を提供することができる。試験方法は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む。
【0017】
バックホールリンクは、IABノードと別のIABノードまたはIABドナーノードとの間でデータを送信するおよび/またはデータを受信するための通信リンクを指すことができる。アクセスリンクは、例えば、IABノードとユーザ機器または別のIABノードとの間でデータを送信するおよび/または受信するための通信リンクを指すことができる。
【0018】
バックホールリンクおよびアクセスリンク上でデータを伝送することによって、IABノードのバックホーリング機能およびアクセス機能が、それぞれ試験され得る。これは、IABノードのIAB-DUおよびIAB-MTの機能を同時に試験することを可能にすることができる。例えば、IABノードのIAB-DUおよびIAB-MTについての適合性試験は、並行して実施され得る。
【0019】
一例において、少なくとも1つの試験構成(TC:test configuration)は1つの試験構成を含む。すなわち、試験方法は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために同じ試験構成を使用する。別の例において、少なくとも1つの試験構成は、2つ以上の試験構成を含む。
【0020】
一例において、IABノードのバックホールリンク上でおよびアクセスリンク上でデータ伝送を試験することは、IABノードのバックホールリンク上でおよびアクセスリンク上でデータ伝送を実施することを含む。IABノードのバックホールリンク上でおよびアクセスリンク上でデータ伝送を並行して試験することは、IABノードのバックホールリンク上でおよびアクセスリンク上でデータ伝送を並行して実施することを含む。データ伝送を試験することは、別の例において、少なくとも1回の測定を実施すること、および、少なくとも1回の測定の結果が、予め規定された試験要件を満たすか否かを判定することをさらに含むことができる。測定は、例えば、スループットの測定、出力パワーの測定、または、IABノードを試験するために使用され得る他のタイプの測定を含むことができる。試験要件は、例えば、スループットがx%、例えば90%等よりも高いことを要求することができる。例えば、試験方法は、所与のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成を有するIABノードについて実施され得る。この構成は、バックホールリンクおよびアクセスリンク上で実施される伝送を使用して1つまたは複数のタイプの測定および試験を実施することを可能にすることができる。IABノードの構成は、例えば、変更され、試験方法は、異なるタイプの測定および試験を実施するために、変更された構成を有するIABノードについて再び実行され得る。
【0021】
試験構成は、例えば、バックホールリンクおよびアクセスリンク上での並行データ伝送を実施するために、周波数リソースを割り振るために使用され得るキャリアまたは周波数構成である場合がある。そのため、少なくとも1つの試験構成は、例えば、バックホール機能試験のために少なくとも1つの第1の周波数範囲を規定することができ、アクセス機能試験のために少なくとも1つの第2の周波数範囲を規定することができる。第1の周波数範囲は、例えば、1つまたは複数の物理リソースブロック(PRB:physical resource block)をカバーする/備えることができ、第1の周波数範囲は、したがって、バックホールリンクに関連する(例えば、ノードによってUL伝送のために使用される)ため、「UL PRB」と呼ばれ得る。第2の周波数範囲は、例えば、1つまたは複数のPRBをカバーすることができ、第2の周波数範囲は、したがって、アクセスリンクに関連する(例えば、ノードによってDL伝送のために使用される)ため、「DL PRB」と呼ばれ得る。第1の周波数範囲は、IAB-MTチャネル帯域幅と名付けられ得るチャネル帯域幅内に配置され得る。第2の周波数範囲は、IAB-DUチャネル帯域幅と名付けられ得るチャネル帯域幅内に配置され得る。
【0022】
一例において、IABノードのバックホールリンク上でおよびアクセスリンク上でデータ伝送を試験することは、並行してまたは同時に、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用してバックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用してアクセスリンク上でデータを伝送することを含む。伝送は、例えば、時分割多重化(TDM:Time Division Multiplexing)伝送モード、周波数分割多重化(FDM:Frequency Division Multiplexing)伝送モード、または空間分割多重化(SDM:Spatial Division Multiplexing)伝送モードで実施され得る。
【0023】
1つの第1の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は2つの第1の周波数範囲(例えば、
【数1】
および
【数2】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、それぞれ2つの第1の周波数範囲
【数3】
および
【数4】
に対応する2つの第2の周波数範囲(例えば、
【数5】
および
【数6】
と名付けられる)を含む。第1の例の試験構成によれば、2つの第1の周波数範囲
【数7】
および
【数8】
は、それぞれ2つの第2の周波数範囲
【数9】
および
【数10】
の部分範囲である。さらに、2つの第1の周波数範囲
【数11】
および
【数12】
は、IABノードの無線周波数(RF)帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジに配置され得る。すなわち、2つの第2の周波数範囲
【数13】
および
【数14】
は、IABノードのRF帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジに同様に配置され得る。
【0024】
1つの第2の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は1つの第1の周波数範囲(例えば、
【数15】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、2つの第2の周波数範囲(例えば、
【数16】
および
【数17】
と名付けられる)を含み、第2の周波数範囲
【数18】
は、第1の周波数範囲
【数19】
に対応する。第2の例の試験構成によれば、第1の周波数範囲
【数20】
は、第2の周波数範囲
【数21】
の部分範囲である。さらに、第1の周波数範囲
【数22】
は、IABノードのRF帯域幅の一方のエッジに配置され得る。2つの第2の周波数範囲
【数23】
および
【数24】
は、IABノードのRF帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジに配置され得る。
【0025】
1つの第3の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は1つの第1の周波数範囲(例えば、
【数25】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、第1の周波数範囲
【数26】
に対応する1つの第2の周波数範囲(例えば、
【数27】
と名付けられる)を含む。第3の例の試験構成によれば、第1の周波数範囲
【数28】
は、第2の周波数範囲
【数29】
の部分範囲である。さらに、第1の周波数範囲
【数30】
は、IABノードのRF帯域幅の一方のエッジに配置され得る。第2の周波数範囲
【数31】
は、IABノードのRF帯域幅の同じ一方のエッジに配置され得る。
【0026】
1つの第4の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は3つの第1の周波数範囲(例えば、
【数32】

【数33】
、および
【数34】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、それぞれ3つの第1の周波数範囲
【数35】

【数36】
、および
【数37】
に対応する3つの第2の周波数範囲(例えば、
【数38】

【数39】
、および
【数40】
と名付けられる)を含む。第4の例の試験構成によれば、3つの第1の周波数範囲
【数41】

【数42】
、および
【数43】
は、それぞれ3つの第2の周波数範囲
【数44】

【数45】
、および
【数46】
の部分範囲である。さらに、2つの第1の周波数範囲
【数47】
および
【数48】
は、IABノードのRF帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジに配置され得、第3の第1の周波数範囲
【数49】
は、IABノードのRF帯域幅の中央(middle)に配置され得る。すなわち、3つの第2の周波数範囲
【数50】

【数51】
、および
【数52】
は、IABノードのRF帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジならびに中央に同様に配置され得る。
【0027】
1つの第5の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は2つの第1の周波数範囲(例えば、
【数53】
および
【数54】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、それぞれ2つの第1の周波数範囲
【数55】
および
【数56】
に対応する2つの第2の周波数範囲(例えば、
【数57】
および
【数58】
と名付けられる)を含む。第5の例の試験構成によれば、2つの第1の周波数範囲
【数59】
および
【数60】
は、それぞれ2つの第2の周波数範囲
【数61】
および
【数62】
から予め規定された周波数オフセットだけ分離される。さらに、2つの第1の周波数範囲
【数63】
および
【数64】
は、IABノードのRF帯域幅の、それぞれ、上方および下方エッジに配置され得る。
【0028】
1つの第6の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は1つの第1の周波数範囲(例えば、
【数65】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、2つの第2の周波数範囲(例えば、
【数66】
および
【数67】
と名付けられる)を含み、第2の周波数範囲
【数68】
は、第1の周波数範囲
【数69】
に対応する。第6の例の試験構成によれば、第1の周波数範囲
【数70】
は、第2の周波数範囲
【数71】
から予め規定された周波数オフセットだけ分離される。さらに、第1の周波数範囲
【数72】
は、IABノードのRF帯域幅の一方のエッジに配置され得る。
【0029】
1つの第7の例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲は1つの第1の周波数範囲(例えば、
【数73】
と名付けられる)を含み、少なくとも1つの第2の周波数範囲は、第1の周波数範囲
【数74】
に対応する1つの第2の周波数範囲(例えば、
【数75】
と名付けられる)を含む。第7の例の試験構成によれば、第1の周波数範囲
【数76】
は、第2の周波数範囲
【数77】
から予め規定された周波数オフセットだけ分離される。さらに、第1の周波数範囲
【数78】
は、IABノードのRF帯域幅の一方のエッジに配置され得る。
【0030】
1つのさらなる例の試験構成において、少なくとも1つの第1の周波数範囲のそれぞれは、少なくとも1つの第2の周波数範囲のそれぞれの第2の周波数範囲に等しい。
【0031】
IABノードは、マルチアンテナシステムを備えることができる。マルチアンテナシステムは、アンテナ素子の1つまたは複数のアレイを備えることができる。アレイは、行および列のマトリックスまたは何らかの他のパターンで配置された複数のアンテナ素子の集合体であってもよい。マルチアンテナシステムは、ビームフォーミングを実施するために使用され得る。ビームフォーミングは、アレイ内のアンテナ素子のそれぞれの放射パターンを、放射パターンがエネルギーを狭いビームまたはローブに集中させるように共に付加するためにIABノードにおいて使用され得る信号処理技法であってもよい。ビームフォーミングは、アンテナアレイのアンテナ素子によって通信される信号を結合することによって達成され得、それにより、信号の一部は、建設的干渉を経験し、一方、他の信号は、破壊的干渉を経験する。所望の建設的/破壊的干渉を生成するために、IABノードは、アンテナアレイのアンテナ素子のそれぞれから送信される信号に振幅および/または位相オフセットを適用することができる。そのため、IABノードは、データがビームのセットで送信されるために1つまたは複数のビームのセットを生成するビームフォーミング技法を使用するように、本主題に従って構成され得る。
【0032】
したがって、一例によれば、バックホールリンク上でのデータ伝送およびアクセスリンク上でのデータ伝送は、通信システムの空間ドメイン内でそれぞれの異なるビーム方向を有するビームを使用して同じタイムスロット上で実施され得る。バックホールリンク上でのデータ伝送およびアクセスリンク上でのデータ伝送のビーム方向は、例えば、ビーム方向間の差(例えば、角度差)が最大差を超えないことを要求することによって、できる限り接近して構成または規定され得る。実際には、IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送がSDMモードで(すなわち、異なる指向性ビームを使用して)行われるとき、指向性ビームを互いにより近くに向けることが、指向性ビームが互いに干渉し始める可能性があるため、より厳しいTCを示す場合があることが予想される。この例は、IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送がSDMモードで行われるとき、IAB-DUおよびIAB-MTによってサポートされるDLおよびULビーム方向範囲内でできる限り接近してDLおよびUL指向性ビームを向けることを可能にする。
【0033】
データ伝送の時間ドメインに関して、本主題は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上で並行なまたは同時のデータ伝送を可能にするためにタイムスロットの効率的な共有を提供することができる。
【0034】
一例において、バックホールリンク上でのデータ伝送は第1のタイムスロット内で実施され、アクセスリンク上でのデータ伝送は第2のタイムスロット内で実施され、第1のタイムスロットおよび第2のタイムスロットは異なる。例えば、タイムスロットの共有は、第1のタイムスロットの数と第2のタイムスロットの数との差が閾値よりも小さくなるように実施され得る。別の例において、タイムスロットの共有は、第2のタイムスロットの数による第1のタイムスロットの数の比が、1に等しいかまたは実質的に1に等しくなるように実施され得る。
【0035】
第1のタイムスロットは、アクセスリンク上でのデータ受信のためにさらに使用され得、第2のタイムスロットは、バックホールリンク上でのデータ受信のためにさらに使用され得る。第1のタイムスロットはアップリンク(UL:uplink)スロットと呼ばれ得、第2のタイムスロットはダウンリンク(DL:downlink)スロットと呼ばれ得、アップリンクスロットおよびダウンリンクスロットは、予め規定された周期性を有するDL-ULパターンに従って規定される。DL-ULパターンの周期性は、例えば、浮動小数点数/整数のミリ秒で規定され得る。DL-ULパターンの周期性は、例えば、情報要素dl-UL-TransmissionPeriodicityの値であってもよい。第1および第2のタイムスロットは、例えば、図6の表を用いて説明されるように規定され得る。
【0036】
図1は、それらの実行態様が、示されるものと異なる場合がある、全てが論理ユニットである幾つかの要素および機能エンティティを示す簡略化されたシステムアーキテクチャの例を示す。図1に示される接続は、論理的接続である;実際の物理的接続は、異なる場合がある。システムが、図1に示されるもの以外の機能および構造も典型的に備えることが当業者に明らかである。
【0037】
実施形態は、しかしながら、例として与えられるシステムに限定されるのではなく、当業者は、ソリューションを、必要な特性を備える他の通信システムに適用することができる。
【0038】
図1の例は、例示する無線アクセスネットワークの一部を示す。図1は、デバイス10および12を示す。デバイス10および12は、例えば、ユーザデバイスであってもよい。デバイス10および12は、ノード14と、1つまたは複数の通信チャネル上でのワイヤレス接続状態にあるように構成される。ノード14は、コアネットワーク20にさらに接続される。一例において、ノード14は、セル内のデバイスに提供またはサーブするアクセスノード((e/g)NodeB等)14であってもよい。一例において、ノード14は、非3GPPアクセスノードであってもよい。デバイスから(e/g)NodeBへの物理的リンクは、アップリンクまたはリバースリンクと呼ばれ、(e/g)NodeBからデバイスへの物理的リンクは、ダウンリンクまたはフォワードリンクと呼ばれる。(e/g)NodeBまたはそれらの機能が、そのような使用法に適する任意のノード、ホスト、サーバ、またはアクセスポイント等のエンティティを使用することによって実行され得ることが認識されるべきである。ノード14は、一例において、IAB-DUおよびIAB-MTを備えるIABノードであってもよい。
【0039】
通信システムは、典型的に、2つ以上の(e/g)NodeBを備え、その場合、(e/g)NodeBは、その目的のために設計された、ワイヤードまたはワイヤレス、リンクを通じて互いに通信するように同様に構成され得る。これらのリンクは、シグナリングのために使用され得る。(e/g)NodeBは、それが結合される通信システムの無線リソースを制御するように構成されるコンピューティングデバイスである。NodeBは、基地局、アクセスポイント、またはワイヤレス環境で動作することが可能な中継局を含む任意の他のタイプのインターフェーシングデバイスと呼ばれ得る。(e/g)NodeBは、トランシーバを含むかまたはそれらに結合される。(e/g)NodeBのトランシーバから、デバイスに対する双方向無線リンクを確立するアンテナユニットに対して接続が設けられる。アンテナユニットは、複数のアンテナまたはアンテナ素子を備えることができる。(e/g)NodeBは、コアネットワーク20(CNまたは次世代コアNGC)にさらに接続される。例えば、(e/g)NodeBは、それぞれ、制御プレーンおよびユーザプレーン内でアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:access and mobility management function)およびユーザプレーン機能(UPF:user plane function)に接続することができる。システムに応じて、CN側のカウンターパートは、外部パケットデータネットワークまたはモバイル管理エンティティ(MME:mobile management entity)等に対してデバイス(UE)の接続性を提供するための、サービングゲートウェイ(S-GW:serving gateway、ユーザデータパケットをルーティングおよび転送する)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW:packet data network gateway)であってもよい。
【0040】
デバイス(ユーザデバイス、UE、ユーザ機器、ユーザ端末、端末デバイス等とも呼ばれる)は、エアインターフェース上のリソースが割り振られ、割り当てられる1つのタイプの装置を示し、したがって、デバイスについて本明細書で説明される任意の特徴は、リレーノード等の対応する装置を用いて実行され得る。そのようなリレーノードの例は、基地局に向かうレイヤ3リレー(セルフバックホーリングリレー)である。
【0041】
デバイスは、典型的に、サブスクライバ識別モジュール(SIM:subscriber identification module)ありまたはなしで動作するワイヤレスモバイル通信デバイスを含むデバイス(例えば、ポータブルまたは非ポータブルコンピューティングデバイス)を指し、以下のタイプのデバイス:モバイル局(モバイルフォン)、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ハンドセット、ワイヤレスモデムを使用するデバイス(アラームまたは測定デバイス等)、ラップトップおよび/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲームコンソール、ノートブック、およびマルチメディアデバイスを含むが、それらには限定されない。デバイスが、ほとんどもっぱらアップリンクのみのデバイスとすることができ、その例が、画像またはビデオクリップをネットワークへロードするカメラまたはビデオカメラであることが認識されるべきである。デバイスは、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)ネットワークにおいて動作するケイパビリティを有するデバイスとすることもでき、これは、例えば、スマートパワーグリッドおよびコネクテッド車両において使用されるために、人と人または人とコンピュータとの相互作用を必要とすることなく、ネットワークを通じてデータを転送するための能力を対象物が備えるシナリオである。デバイスは、クラウドを利用することもできる。幾つかの応用において、デバイスは無線部を有するユーザポータブルデバイス(例えば、時計、イヤホン、または眼鏡)を備えることができ、計算は、クラウドにおいて実施される。デバイス(または、幾つかの実施形態においてレイヤ3リレーノード)は、ユーザ機器の機能の1つまたは複数を実施するように構成される。デバイスは、少数の名前または装置だけを挙げると、サブスクライバユニット、モバイル局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、またはユーザ機器(UE:user equipment)とも呼ばれ得る。
【0042】
本明細書で説明する種々の技法は、サイバー物理システム(CPS:cyber-physical system)(物理的エンティティを制御する協働計算要素のシステム)にも適用され得る。CPSは、異なるロケーションの物理的対象物に埋め込まれた、膨大な量のインターコネクテッドICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラ等)の実行および利用を可能にすることができる。問題の物理システムが固有のモビリティを有するモバイルサイバー物理システムは、サイバー物理システムのサブカテゴリである。モバイル物理システムの例は、人または動物によって輸送されるモバイルロボティクスおよびエレクトロニクスを含む。
【0043】
さらに、装置は、単一のエンティティとして示されたが、異なるユニット、プロセッサ、および/またはメモリユニット(全てが図1には示さず)が実行され得る。
【0044】
5Gは、多入力・多出力(MIMO:multiple input-multiple output)アンテナ、より小さい局と協働して動作するマクロサイトを含む、既存のLTEシステムよりもはるかに多くの基地局またはノードを使用すること(いわゆる、スモールセル概念)、および、サービスニーズ、ユースケース、および/または利用可能なスペクトルに応じて種々の無線技術を採用することを可能にする。5Gモバイル通信は、ビデオストリーミング、拡張現実、データ共有の異なる方法、および、種々の形態のマシンタイプアプリケーション(例えば、車両安全性、異なるセンサ、およびリアルタイム制御を含む(大規模)マシンタイプ通信(mMTC:(massive)machine-type communications))を含む広範囲のユースケースおよび関連するアプリケーションをサポートする。5Gは、複数の無線インターフェース、すなわち、6GHz未満、cm波およびmm波を有し、同様に、LTE等の既存のレガシー無線アクセス技術と統合可能であると予測される。LTEとの統合は、少なくとも初期フェーズにおいて、マクロカバレッジがLTEによって提供され、5G無線インターフェースアクセスが、LTEに対するアグリゲーションによるスモールセルからもたらされる、システムとして実行され得る。換言すれば、5Gは、RAT間相互運用性(LTE-5G等)およびRI間相互運用性(無線インターフェース間相互運用性、例えば、6GHz未満-cm波、6GHz未満-cm波-mm波)の両方をサポートするように計画される。5Gネットワークで使用されると考えられる概念の1つは、レイテンシ、信頼性、スループット、およびモビリティに対して異なる要件を有するサービスを実施するために、同じインフラストラクチャ内で複数の独立したかつ専用の仮想サブネットワーク(ネットワークインスタンス)が作成され得るネットワークスライシングである。
【0045】
LTEネットワークにおける現行のアーキテクチャは、無線において完全に分散され、コアネットワークにおいて完全に集中される。5Gにおける低レイテンシアプリケーションおよびサービスは、コンテンツを無線に近付けることを必要とし、これがローカルブレイクアウトおよびマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC:multi-access edge computing)につながる。5Gは、データのソースにおいてアナリティクスおよび知識発生が生じることを可能にする。このアプローチは、ネットワークへ連続的に接続されない場合があるリソース、例えば、ラップトップ、スマートフォン、タブレット、およびセンサを活用することを必要とする。MECは、アプリケーションおよびサービスホスティングのために分散型コンピューティング環境を提供する。MECは、より速い応答時間のためにコンテンツをセルラサブスクライバに極めて接近して格納し処理する能力も有する。エッジコンピューティングは、広範囲の技術、例えば、ワイヤレスセンサネットワーク、モバイルデータ取得、モバイルシグネチャ解析、協働分散型ピアツーピアアドホックネットワーキング、ならびにローカルクラウド/フォッグコンピューティングおよびグリッド/メッシュコンピューティングとしても分類可能な処理、デューコンピューティング、モバイルエッジコンピューティング、クラウドレット、分散型データストレージおよびリトリーバル、自律型セルフヒーリングネットワーク、リモートクラウドサービス、拡張および仮想現実、データキャッシング、モノのインターネット(大規模接続性および/またはレイテンシがクリティカル)、クリティカル通信(自律車両、交通安全、リアルタイムアナリティクス、タイムクリティカル制御、ヘルスケアアプリケーション)をカバーする。
【0046】
通信システムは、公衆交換電話網、または、参照数字22によって参照されるコンポーネントによって示されるインターネット等の、他のネットワークと通信する、または、それらによって提供されるサービスを利用することも可能である。通信ネットワークは、クラウドサービスの使用法をサポートすることが可能である場合もあり、例えば、コアネットワーク動作の少なくとも一部はクラウドサービスとして実施され得る(これは図1において「クラウド(cloud)」24で示される)。通信システムは、異なるオペレータのネットワークが、例えば、スペクトル共有において協働するためのファシリティを提供する、集中制御エンティティ、または同様のものを備えることもできる。
【0047】
エッジクラウドの技術は、ネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)およびソフトウェア定義ネットワーキング(SDN:software defined networking)を利用することによって無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)に持ち込まれ得る。エッジクラウドの技術を使用することは、アクセスノード動作が、無線部を備えるリモートラジオヘッドまたは基地局に動作可能に結合されたサーバ、ホスト、またはノードにおいて、少なくとも部分的に、実施されることを意味することができる。ノード動作が複数のサーバ、ノード、またはホストの間に分散されることになることも可能である。クラウドRANアーキテクチャの適用は、RANのリアルタイム機能がRAN側で(分散ユニット、DU14において)実施され、非リアルタイム機能が集中的に(集中ユニット、CU108において)実施されることを可能にする。
【0048】
コアネットワーク動作と基地局動作との間の労力の分散がLTEのものと異なる、またはさらに存在しない場合があることも理解されるべきである。おそらく使用される幾つかの他の技術進歩は、ネットワークが構築され、管理される方法を変更することができるビッグデータ(Big Data)およびall-IPである。5Gは、コアと基地局またはnodeB(gNB)との間にMECサーバが配置され得る複数の階層をサポートするように設計されている。4GネットワークにおいてもMECが適用され得ることが認識されるべきである。
【0049】
5Gは、例えば、バックホーリングを提供することによって、5Gサービスのカバレッジを強化または補完するために衛星通信を利用することもできる。考えられるユースケースは、マシンツーマシン(M2M:machine-to-machine)またはモノのインターネット(IoT)デバイスのためのあるいは車両の乗客のためのサービス継続性を提供すること、または、クリティカル通信および将来の鉄道/海上/航空通信のためにサービス利用可能性を確保することである。衛星通信は、対地静止軌道(GEO:geostationary earth orbit)衛星システム、しかしまた低軌道(LEO:low earth orbit)衛星システム、特に、大規模コンステレーション(何百もの(ナノ)衛星が配備されるシステム)を利用することができる。大規模コンステレーションにおける衛星16は、地上セルを作成する幾つかの衛星対応のネットワークエンティティをカバーすることができる。地上セルは、地上リレーノード14を介して、あるいは、地上または衛星内に位置するgNBによって作成され得る。
【0050】
示すシステムが、無線アクセスシステムの一部の例に過ぎず、実際には、システムが複数の(e/g)NodeBを備えることができ、デバイスが複数の無線セルへのアクセスを有することができ、システムが、物理層リレーノードまたは他のネットワーク要素等のような他の装置を備えることもできることが当業者にとって理解可能である。(e/g)NodeBの1つは、ホーム(e/g)NodeBであってもよい。さらに、無線通信システムの地理的エリアにおいて、複数の異なる種類の無線セルならびに複数の無線セルが提供され得る。無線セルは、数10キロメートルまでの直径を通常有する、ラージセルであるマクロセル(またはアンブレラセル)、またはマイクロセル、フェムトセル、またはピコセル等、より小さいセルであってもよい。図1の(e/g)NodeBは、任意の種類のこれらのセルを提供することができる。セルラ無線システムは、幾つかの種類のセルを含む多層ネットワークとして実行され得る。典型的に、多層ネットワークにおいて、1つのアクセスノードは一種類の1つまたは複数のセルを提供し、したがって、複数の(e/g)NodeBがそのようなネットワーク構造を提供するために必要とされる。
【0051】
通信システムの配備および性能を改善するための必要性を満たすために、「プラグアンドプレイ(plug-and-play)」(e/g)NodeBの概念が導入された。典型的に、「プラグアンドプレイ」(e/g)NodeBを使用することができるネットワークは、ホーム(e/g)NodeB(H(e/g)NodeB)に加えて、ホームノードBゲートウェイまたはHNB-GW(図1には示さず)を含む。オペレータのネットワーク内に典型的に設置される、HNBゲートウェイ(HNB-GW)は、多数のHNBからコアネットワークへ戻るトラフィックをアグリゲートすることができる。
【0052】
図2は、ワイヤレス通信システム200の略図である。通信システム200は、例えば、データ伝送のために時分割複信(TDD)を使用するように構成され得る。
【0053】
主またはIABドナーノード201がバックホールリンクを介してIABノード202にサーブすること、および、IABノード202がその後アクセスリンクを介して1つまたは複数のUEにサーブすることを含む通信システム200が示される。IABドナー201は、中央ユニット(CU)221ならびに分散ユニット(DU)211Aを装備する。IABノード202は、DU212Aおよびモバイル端末(MT)ユニット212Bを装備する。DU212AおよびMTは、それぞれ、IAB-DU212AおよびIAB-MT212Bと呼ばれ得る。IABノード202は、別のIABノード203のIAB-MT213Bとのバックホールインターフェースを有することもできる。IABノード203はアクセスリンクを介して1つまたは複数のUEにサーブすることができる。IABノード203はIAB-DU213Aをさらに装備する。バックホールリンクおよびアクセスリンクのそれぞれは、NR Uuインターフェース等のエアインターフェースであってもよい。この配置によって、データは、例えば、IABドナーノード201からIABノード202に、そして次に、IABノード202から、サーブされるUEにそしてIABノード203等にダウンリンク方向に流れることができ、データは、サーブされるUEからIABノード202に、そして次に、IABドナーノードにアップリンク方向に同様に流れることができる。
【0054】
簡略化のために、1つのIABドナーノードおよび2つのIABノードを含む通信システム200が示されるが、通信システム200は限定されない。
【0055】
図3は、本主題の例に従ってノードを動作させるための方法のフローチャートである。説明のために、方法は、上記図1~2に示したシステムにおいて実行され得るが、この実行態様に限定されない。ノードは、例えば、図1のノード14ならびに図2のIABノード202および203の任意のものであってもよい。
【0056】
少なくとも1つの試験構成が、ステップ301にて設けられ得る。少なくとも1つの試験構成は、ノードのバックホールリンク上でのおよびノードのアクセスリンク上でのデータ伝送の並行試験を実施するために使用され得る。
【0057】
データは、ステップ303にて、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用してバックホールリンク上で伝送され得る。データは、ステップ305にて、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用してバックホールリンク上で伝送され得る。第1および第2の周波数範囲は、例えば、図4および5を参照して説明したように規定され得る、例えば、少なくとも1つの第1の周波数範囲は、それぞれUL PRB401Aおよび401Bである2つの第1の周波数範囲を含み、第2の周波数範囲は、それぞれDL PRB403Aおよび403Bである2つの第2の周波数範囲を含む。
【0058】
一例において、ステップ303および305は並行して実施され得る。別の例において、303および305は同時に実施され得る。これは、例えば、バックホールリンク上でデータを伝送するための第1のタイムスロットおよびアクセスリンク上でデータを伝送するための第2のタイムスロットを使用することによって可能にされ得る。第1および第2のタイムスロットのパターンは、例えば、図6を参照して説明したように設けられ得る。
【0059】
1回または複数回の測定は、ステップ303および305で実施されたデータ伝送に基づいて、ステップ307にて実施され得る。これらの測定結果は、例えば、試験結果の指示としてユーザに提供され得る。別の例において、測定結果が予め規定された試験要件を満たすか否かがチェックされ得る。例えば、測定結果が試験要件を満たす場合、これは、ノードが、実際の配備で使用され得ることを示すことができる。測定結果が試験要件を満たさない場合、これは、ノードが、実際の配備で使用されることができないことを示すことができる。
【0060】
図4は、本主題の例によるIABノードによるデータ伝送のための試験構成400を示すダイヤグラムである。
【0061】
TCの視点から、IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送は、完全に共有されたまたは完全に別個の無線ハードウェアあるいはこれらの2つのオプション間の統合を使用して行われ得る。IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送を共に(両者が同時に伝送されても、伝送されなくても)同じTC内に配置することは、DLおよびUL伝送を提供するために、もしあれば共有無線ハードウェアについてより厳しいTCを示すことができる。したがって、IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送は共に、同じTC内に配置される。これは、TDD動作バンド内での適合性試験の場合、DL伝送のみがTCに含まれるNR BS試験方法およびUL伝送のみがTCに含まれるNR UE試験方法と対照的である。
【0062】
さらに、IAB-MT ULキャリアのパワースペクトル密度(PSD:Power Spectral Density)は、IAB-DU DLキャリアよりも高くてもよく、その理由は、少数のIAB-MT ULキャリアが、IAB-DU DLキャリアよりもIABによってサポートされ得、IAB-MT ULキャリアのチャネル帯域幅がIAB-DUキャリアのチャネル帯域幅よりも狭くてもよく、IAB-MT ULキャリア内に単一RB伝送のみが存在してもよい一方、IAB-DU DLキャリア内に完全RB伝送が存在してもよいことである。そして、TC内のIAB RF帯域幅のエッジにおけるより高いPSDキャリアは、放出試験(例えば、動作バンドの好ましくない放出)についてより厳しいTCを示すことができる。なぜなら、RF伝送フィルタ設計が、RF帯域幅エッジに隣接する放出要件を満たすためにより急峻なロールオフを提供する必要がある場合があるからである。したがって、IAB TCは、IAB-MT ULキャリアが、IAB RF帯域幅のエッジの一方または両方のエッジにおける最も外側のキャリアとして配置される状態で規定され得る。
【0063】
一例のTCは図4に示される。IAB RF帯域幅409の一方のエッジにおいて、少なくとも1つのIAB-MT UL PRB401AはIAB-MTチャネル帯域幅405内に配置され、少なくとも1つのIAB-DU DL PRB403AはIAB-DUチャネル帯域幅407内に配置され、一方、IAB RF帯域幅409の他のエッジにおいて、少なくとも1つのIAB-MT UL PRB401BはIAB-MTチャネル帯域幅405内に配置され、少なくとも1つのIAB-DU DL PRB403BはIAB-DUチャネル帯域幅407内に配置される。IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送は、同じ周波数範囲を使用して、しかし、異なるタイムスロット(すなわち、TDMモード)および/またはビーム(SDMモード)で行われる。IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送がSDMモードで(すなわち、異なる指向性ビームを使用して)行われるとき、DLおよびUL指向性ビームは、例えば、ビーム方向間の差(例えば、角度差)が最大差を超えないことを要求することによって、IAB-DUおよびIAB-MTによってサポートされるDLおよびULビーム方向範囲内でできる限り接近して向けられ得る。IAB-MTチャネル帯域幅405およびIAB-DUチャネル帯域幅407が同じかまたは異なってもよく、IAB-MTのみが1つのキャリアをサポートする場合、一方のエッジにおけるUL PRB(401Aまたは401B)が存在しなくてもよく、IAB RF帯域幅409の中央にさらなるIAB-MT UL PRBおよびIAB-MT DL PRBが存在であってもよいことに留意されたい。
【0064】
図5は、本主題の例によるIABノードによるデータ伝送のための試験構成500を示すダイヤグラムである。
【0065】
図5に示すように、少なくとも1つのIAB-MT UL PRB501Aは、IAB-DUチャネル帯域幅507内の少なくとも1つのIAB-DU DL PRB503Aの隣に、IAB RF帯域幅509の一方のエッジにおいてIAB-MTチャネル帯域幅505内に配置され、一方、少なくとも1つのIAB-MT UL PRB501Bは、IAB-DUチャネル帯域幅507内の少なくとも1つのIAB-DU DL PRB503Bの隣に、IAB RF帯域幅509の他のエッジにおいてIAB-MTチャネル帯域幅505内に配置される。この例によれば、IAB-DUおよびIAB-MTについてのDLおよびUL伝送は、異なる周波数範囲を使用して行われる(すなわち、FDMモード)。IAB-MTチャネル帯域幅505およびIAB-DUチャネル帯域幅507が同じかまたは異なってもよく、IAB-MTのみが1つのキャリアをサポートする場合、一方のエッジにおけるUL PRB(501Aまたは501B)が存在しなくてもよく、IAB RF帯域幅509の中央にさらなるIAB-MT UL PRBおよびIAB-MT DL PRBが存在してもよいことに留意されたい。
【0066】
図6は、本主題の例によるタイムスロット構成を示す表である。図6の表600は、5Gの周波数範囲1(FR1:Frequency Range 1)についてのIAB試験モデルのためのTDDの構成を提供することができ、表602は、5GのFR2についてのIAB試験モデルのためのTDDの構成を提供することができる。
【0067】
表600および602は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータの並行または同時伝送についてのタイムスロットパターンを規定するために使用され得るパラメータの例の値を含む。パラメータは、例えば、5Gについて規定される以下の情報要素:referenceSubcarrierSpacing、dl-UL-TransmissionPeriodicity、nrofDownlinkSlots、nrofDownlinkSymbols、nrofUplinkSlots、およびnrofUplinkSymbolsであってもよい。referenceSubcarrierSpacingはサブキャリア間隔であってもよい。dl-UL-TransmissionPeriodicityはDL-ULパターンの周期性であってもよい。nrofDownlinkSlotsは、各DL-ULパターンの開始時の連続的な全DLスロットの数であってもよい。nrofDownlinkSymbolsは、最後の全DLスロットに続くスロットの開始時の連続的なDLシンボルの数であってもよい。nrofUplinkSlotsは、各DL-ULパターンの終了時の連続的な全DLスロットの数であってもよい。nrofUplinkSymbolsは、第1の全ULスロットに先行するスロットの終了時の連続的なULシンボルの数であってもよい。
【0068】
表600および602のそれぞれにおける値は、IAB-DUおよびIAB-MT適合性試験について、約1対1UL/DL比を有するTDDアップリンク/ダウンリンク構成を可能にするため、試験中にIAB-DUおよびIAB-MTのために準備された公正な測定タイムスロットが存在してもよい。これは、約1対3UL/DL比を有するTDDアップリンク/ダウンリンク構成を使用するFR1 TDD動作バンド内等、他の試験モデルと対照的である。
【0069】
図7において、装置1070の構成を示すブロック回路ダイヤグラムが示され、装置1070は、本主題の少なくとも一部を実行するように構成される。図7に示す装置1070が、本明細書において以下で説明されるもの以外に幾つかのさらなる要素または機能を備えることができ、さらなる要素または機能が、理解にとって必要不可欠でないため、簡潔にするために本明細書で省略されることが留意される。さらに、装置は、装置の一部とするまたは装置1070に別個の要素として取り付けられるまたは同様なものであってもよい、チップセット、チップ、モジュール等のような、同様の機能を有する別のデバイスとすることもできる。装置1070は、フロー制御機構に関連するプログラムまたは同様なものによって与えられる命令を実行する、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)または同様なもの等の処理機能またはプロセッサ1071を備えることができる。プロセッサ1071は、以下で説明するように、特定の処理に専用の1つまたは複数の処理部分を備えることができる、または、処理は、単一プロセッサにおいて実施され得る。そのような特定の処理を実行するための部分は、例えば、CPUのような1つの物理的プロセッサ内でまたは幾つかの物理的エンティティ内で等で、離散的要素として、または、1つまたは複数のさらなるプロセッサあるいは処理部分内に同様に設けられ得る。参照符号1072は、プロセッサ1071に接続されたトランシーバまたは入力/出力(I/O:input/output)ユニット(インターフェース)を示す。I/Oユニット1072は、1つまたは複数のネットワーク要素、エンティティ、端末、または同様なものと通信するために使用され得る。I/Oユニット1072は、幾つかのネットワーク要素に対する通信機器を備える組み合わせ式ユニットであってもよく、または、異なるネットワーク要素のための複数の異なるインターフェースを有する分散構造を備えることができる。参照符号1073は、例えば、データおよびプロセッサ1071によって実行されるプログラムを記憶するためにおよび/またはプロセッサ1071の作業用ストレージとして使用可能なメモリを示す。
【0070】
プロセッサ1071は、上記で説明した主題に関連する処理を実行するように構成される。特に、装置1070は、図3に関連して説明された方法の少なくとも一部を実施するように構成され得る。
【0071】
例えば、プロセッサ1071は、IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するための少なくとも1つの試験構成を使用するために構成される。
【0072】
当業者によって認識されるように、本発明の態様は、装置、方法、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、または、ソフトウェアおよびハードウェア態様を組み合わせる実施形態の形態をとることができ、全てが一般的に本明細書で「回路(circuit)」、「モジュール(module)」、または「システム(system)」と呼ばれ得る。さらに、本発明の態様は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体であって、その上で具現化されたコンピュータ実行可能コードを有する、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体において具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。コンピュータプログラムは、コンピュータ実行可能コードまたは「プログラム命令(program instruction)」を含む。
【0073】
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。本明細書で使用される「コンピュータ可読記憶媒体(computer-readable storage medium)」は、プロセッサまたはコンピューティングデバイスによって実行される命令を記憶することができる任意の有形記憶媒体を包含する。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ可読非一時的記憶媒体と呼ばれ得る。コンピュータ可読記憶媒体は有形コンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングデバイスのプロセッサによってアクセスされることができるデータを記憶することができるとすることもできる。
【0074】
「コンピュータメモリ(computer memory)」または「メモリ(memory)」は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。コンピュータメモリは、プロセッサに直接アクセス可能である任意のメモリである。「コンピュータストレージ(computer storage)」または「ストレージ(storage)」は、コンピュータ可読記憶媒体のさらなる例である。コンピュータストレージは任意の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。幾つかの実施形態において、コンピュータストレージは、コンピュータメモリとすることもできる、または、その逆も同様である。
【0075】
本明細書で使用される「プロセッサ(processor)」は、プログラムまたはマシン実行可能命令またはコンピュータ実行可能コードを実行することができる電子コンポーネントを包含する。「1つのプロセッサ(a processor)」を備えるコンピューティングデバイスに対する参照は、おそらく2つ以上のプロセッサまたは処理コアを含むものとして解釈されるべきである。プロセッサは、例えば、マルチコアプロセッサであってもよい。プロセッサは、単一コンピュータシステム内のまたは複数のコンピュータシステムの間で分散されたプロセッサの集合体を指すこともできる。用語、コンピューティングデバイスは、それぞれが1つまたは複数のプロセッサを備えるコンピューティングデバイスの集合体またはネットワークをおそらく指すと同様に解釈されるべきである。コンピュータ実行可能コードは、同じコンピューティングデバイス内にあってもよく、または、複数のコンピューティングデバイスにわたってさらに分散され得る複数のプロセッサによって実行され得る。
【0076】
コンピュータ実行可能コードは、本発明の態様をプロセッサに実施させるマシン実行可能命令またはプログラムを含むことができる。本発明の態様のための動作を実施するためのコンピュータ実行可能コードは、Java、Smalltalk、C++、または同様なもの等のオブジェクト指向プログラミング言語、および、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれ、マシン実行可能命令にコンパイルされ得る。幾つかの事例において、コンピュータ実行可能コードは、高レベル言語の形態または事前コンパイル済み形態であり、マシン実行可能命令を臨機応変に生成するインタープリタと併せて使用され得る。
【0077】
一般に、プログラム命令は、1つのプロセッサ上でおよびは幾つかのプロセッサ上で実行され得る。複数のプロセッサの場合、複数のプロセッサは、幾つかの異なるエンティティにわたって分散され得る。各プロセッサは、そのエンティティのために意図される命令の一部分を実行する可能性がある。したがって、複数のエンティティを伴うシステムまたはプロセスを参照するとき、コンピュータプログラムまたはプログラム命令は、それぞれのエンティティに関連付けられるまたは関連するプロセッサによって実行されるように適合されると理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムのノードを動作させるための方法であって、前記ノードは、前記通信システムにおいてワイヤレスバックホーリングをサポートし、前記通信システムのユーザ機器へのワイヤレスアクセスをサポートするように構成され、方法は、前記ノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む、方法。
【請求項2】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上での前記データ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第1の周波数範囲は前記第2の周波数範囲の部分範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上での前記データ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第2の周波数範囲は、前記第1の周波数範囲から予め規定されたオフセットだけ分離する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の周波数範囲は、1つまたは2つの第1の周波数範囲を含み、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲の各周波数範囲は、前記ノードの無線周波数(RF)帯域幅のそれぞれの異なるエッジに配置される、請求項2~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第2の周波数範囲は、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲にそれぞれ等しい、請求項2~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送および前記アクセスリンク上での前記データ伝送は、前記通信システムの空間ドメイン内でそれぞれの異なるビーム方向を有するビームを使用して同じタイムスロット上で実施される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送は第1のタイムスロット内で実施され、前記アクセスリンク上での前記データ伝送は第2のタイムスロット内で実施され、前記第1のタイムスロットおよび前記第2のタイムスロットは異なる、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送および前記アクセスリンク上での前記データ伝送の前記ビーム方向は、前記ビーム方向の差が最大差を超えないように構成される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のタイムスロットの数と前記第2のタイムスロットの数との差は閾値よりも小さい、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のタイムスロットの数による前記第1のタイムスロットの数の比は1に等しいかまたは実質的に1に等しい、請求項7または8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記アクセスリンク上でのデータ受信のために前記第1のタイムスロットを使用すること、および、前記バックホールリンク上でのデータ受信のために前記第2のタイムスロットを使用することをさらに含む、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のタイムスロットはアップリンク(UL)スロットであり、前記第2のタイムスロットはダウンリンク(DL)スロットであり、前記アップリンクスロットおよび前記ダウンリンクスロットは、予め規定された周期性を有するDL-ULパターンに従って規定される、請求項7~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記データ伝送を試験することは、少なくとも1回の測定を実施すること、および、前記測定の結果が、予め規定された試験要件を満たすか否かを判定することを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも以下を実施するために統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードを呼び起こすための命令を含むコンピュータプログラムであって、以下とは、前記IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するために少なくとも1つの試験構成を使用することを含む、コンピュータプログラム。
【請求項15】
統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードであって、前記IABノードのバックホールリンクおよびアクセスリンク上でのデータ伝送を並行して試験するため少なくとも1つの試験構成を使用するために構成される、IABノード。
【請求項16】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上での前記データ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第1の周波数範囲は前記第2の周波数範囲の部分範囲である、請求項15に記載のIABノード。
【請求項17】
前記ノードの前記バックホールリンクおよび前記アクセスリンク上でのデータ伝送を試験することは、並行して、少なくとも1つの第1の周波数範囲を使用して前記バックホールリンク上でデータを伝送すること、および、少なくとも1つの第2の周波数範囲を使用して前記アクセスリンク上でデータを伝送することを含み、前記第2の周波数範囲は、前記第1の周波数範囲から予め規定されたオフセットだけ分離する、請求項15に記載のIABノード。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1の周波数範囲は、1つまたは2つの第1の周波数範囲を含み、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲の各周波数範囲は、前記ノードの無線周波数(RF)帯域幅のそれぞれの異なるエッジに配置される、請求項16~17のいずれか1項に記載のIABノード。
【請求項19】
前記少なくとも1つの第2の周波数範囲は、前記少なくとも1つの第1の周波数範囲にそれぞれ等しい、請求項16~18のいずれか1項に記載のIABノード。
【請求項20】
前記バックホールリンク上での前記データ伝送および前記アクセスリンク上での前記データ伝送は、前記通信システムの空間ドメイン内でそれぞれの異なるビーム方向を有するビームを使用して同じタイムスロット上で実施される、請求項1~19のいずれか1項に記載のIABノード。
【国際調査報告】