知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」
▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン（パブル）の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】ＤＬ ＵＬ ＴＣＩ状態を処理するための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/231 20230101AFI20240319BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240319BHJP
【ＦＩ】
H04W72/231
H04W16/28
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561401
(86)(22)【出願日】2022-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 EP2022059125
(87)【国際公開番号】W WO2022214543
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/171,288
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．３ＧＰＰ
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン（パブル）
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン， アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン， シヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ティデスタヴ， クラエス
【テーマコード（参考）】
5K067
【Ｆターム（参考）】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
ダウンリンク(DL)アップリンク(UL)送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するための方法が開示される。より具体的には、DL UL TCI状態を処理するために無線機器および基地局によって実行される方法が提供される。ここに開示される方法は、最大許容エクスポージャ(MPE)の場合の動的電力制御を実現するために有益でありうる。ここで、1つのビームペアリンクがDL信号/チャネルにとって最良であり、別のビームペアリンクがUL信号/チャネルとって最良である。
【選択図】図4
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンリンクおよびアップリンク送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するために無線機器によって実行される方法であって、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
から選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を受信すること(1000)と、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行すること(1002)と、を有する、方法。
【請求項2】
前記無線機器は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって構成され、前記MAC CEは、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、
ように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記インジケーションを有する前記DCIを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-1)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新すること(1002-1a)を有する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、既存のアップリンク送信空間フィルタを維持すること(1002-1b)をさらに有する、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記インジケーションを有する前記DCIを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-2)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新すること(1002-2a)を有する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項8】
前記アップリンク送信空間フィルタは、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、既存のダウンリンク受信空間フィルタを維持すること(1002-2b)をさらに有する、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記インジケーションを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-3)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、それによって前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタおよびアップリンク送信空間フィルタをそれぞれ更新するために、個別TCI方式を実行すること(1002-3a)、を有する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項11】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新され、前記アップリンク送信空間フィルタは、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、前記ダウンリンク受信空間フィルタと、前記アップリンク送信空間フィルタとを同時に更新すること(1002-3b)をさらに有する、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
処理回路(2202)を有する無線機器(2200)であって、前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を受信(1000)させ、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行(1002)させる、ように構成される、無線機器(2200)。
【請求項14】
前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、請求項2から12のいずれか1項に記載の任意のステップを実行させるようにさらに構成される、請求項13に記載の無線機器(2200)。
【請求項15】
ダウンリンクおよびアップリンク送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するために基地局によって実行される方法であって、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセット、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を送信(1100)する、ことを有する、方法。
【請求項16】
前記基地局は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって無線機器を構成し、前記MAC CEが、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、ように構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記インジケーションを有する前記DCIを送信すること(1100)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-1)を有する、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記インジケーションを有する前記DCIを送信すること(1100)が、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-2)を有する、請求項16または17に記載の方法。
【請求項20】
前記インジケーションを有する前記DCIを送信すること(1100)が、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-3)を有する、請求項16または17に記載の方法。
【請求項21】
処理回路(1902)を有する基地局(1900)であって、前記処理回路(1902)は、前記基地局(1900)に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を送信(1100)させる、ように構成される、基地局(1900)。
【請求項22】
前記処理回路(1902)は、前記基地局(1900)に、請求項16から20のいずれか1項に記載の任意のステップを実行させるようにさらに構成される、請求項21に記載の基地局(1900)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は概してダウンリンク(DL)アップリンク(UL)送信構成インジケータ(TCI)状態を処理することに関する。
【背景技術】
【0002】
新世代移動無線通信システム(5G)またはニューラジオ(NR)は、ユースケースの多様なセットおよびデプロイメントシナリオの多様なセットをサポートする。
【0003】
NRはダウンリンク(DL)(すなわち、ネットワークノード、gNB、eNB、または基地局からユーザ装置またはUEへ)においてサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)を使用し、アップリンク(UL)(すなわち、UEからgNBへ)においてCP-OFDMおよび離散フーリエ変換(DFT-S-OFDM)拡散OFDM(DFT-S-OFDM)の両方を使用する。時間領域において、NRダウンリンクおよびアップリンク物理リソースは各1msの等サイズのサブフレームに編成される。サブフレームは、持続時間が等しい複数のスロットにさらに分割される。
【0004】
スロット長は、サブキャリア間隔に依存する。Δf=15KHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレームあたり1スロットのみが存在し、各スロットはサブキャリア間隔に係わらず常に14OFDMシンボルからなる。
【0005】
NRにおける典型的なデータスケジューリングはスロットごとであり、その一例を図1に示す。最初の2つのシンボルは物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、残りの12のシンボルは、物理ダウンリンクデータチャネル(PDSCH)または物理アップリンクデータチャネル(PUSCH)のいずれかである物理データチャネル(PDCH)を含む。
【0006】
NRでは、様々なサブキャリア間隔値をサポートする。サポートされるサブキャリア間隔は、Δf=(15×2α)kHzによって与えられ、ここでαは正の整数である。Δf=15kHzは、ロングタームエボリューション(LTE)においても用いられる基本サブキャリア間隔である。異なるサブキャリア間隔でのスロット持続時間を表1に示す。
【表1】
【0007】
周波数領域物理リソース定義において、システム帯域幅は、それぞれが12の連続するサブキャリアに対応する、複数のリソースブロック(RB)に分割される。共通RB(CRB)には、システム帯域幅の一端から、0で始まる番号が付与される。UEは、キャリア上でサポートされるRBのサブセットであってもよい、1つまたは最大4つの帯域幅部分(BWP)を用いて構成される。したがって、BWPは、ゼロよりも大きいCRBで開始しうる。設定されたすべてのBWPには、CRB 0 という共通の基準がある。したがって、UEは、狭いBWP(例えば、10MHz)および広いBWP(例えば、100MHz)を用いて構成されうるが、どのタイミングでもアクティブになることができるのは1つのBWPだけであるる。物理RB(PRB)にはBWP内で0からN-1まで番号が付与される(ただし、0番目のPRBは、K＞0であるK番目のCRBでありうる)。
【0008】
基本的なNR物理時間-周波数リソースグリッドを図2に示す。ここでは14シンボルスロット内の1つのRBのみを示している。1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアは、1つのリソース要素(RE)を形成する。
【0009】
ダウンリンク送信は動的にスケジュールすることができ、すなわち、各スロットにおいて、gNBは、どのUEデータが送信されるべきか、および現在のダウンリンクスロットにおけるどのRBでデータが送信されるべきかについて、PDCCH上でダウンリンク制御情報(DCI)を送信する。PDCCHは、典型的にはNR内の各スロット内の最初の1つまたは2つのOFDMシンボルで送信される。UEデータはPDSCH上で搬送される。UEは最初にPDCCHを検出およびデコードし、デコードに成功すれば、PDCCH内のデコードされた制御情報に基づいて対応するPDSCHをデコードする。
【0010】
アップリンクデータ送信はまた、PDCCHを用いて動的にスケジュールされうる。ダウンリンクと同様に、UEは最初にPDCCHでアップリンクグラントを復号したのち、アップリンクグラント内の復号された制御情報(変調次数、コーディングレート、アップリンクリソース割り当てなど)に基づいて、PUSCH上でデータを送信する。
【0011】
NRでは、同じ基地局の異なるアンテナポートから複数の信号を送信することができる。これらの信号は、ドップラーシフト/スプレッド、平均遅延スプレッド、または平均遅延などの同じ大規模特性を持つことができる。この場合、これらのアンテナポートは、疑似同位置(QCL)であると言われる。
【0012】
あるパラメータ(例えば、ドップラースプレッド)に関して2つのアンテナポートがQCLであることをUEが知っていれば、UEはアンテナポートのうちの1つに基づいてそのパラメータを推定し、もう一方のアンテナポート上で信号を受信するためにその推定を適用することができる。
【0013】
例えば、トラッキング基準信号(TRS)用のチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)とPDSCH復調基準信号(DMRS)とがQCL関係を有しうる。UEがPDSCH DMRSを受信するとき、UEはDMRS受信を支援するために、TRS上で既に行われた測定結果を用いることができる。
【0014】
QCLに関してどのような仮定が可能であるかについての情報は、ネットワークからUEにシグナリングされる。NRでは、送信されるソースRSと送信される目標RSとの間のQCL関係が4タイプ規定されている。
タイプA：｛ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッド｝
タイプB：｛ドップラーシフト、ドップラースプレッド｝
タイプC：｛平均遅延、ドップラーシフト｝
タイプD：｛空間Rxパラメータ｝
タイプA：｛ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッド｝
タイプB：｛ドップラーシフト、ドップラースプレッド｝
タイプC：｛平均遅延、ドップラーシフト｝
タイプD：｛空間Rxパラメータ｝
【0015】
QCLタイプDはアナログビームフォーミングを用いたビーム管理を容易にするために導入され、空間QCLとして知られている。現在、空間QCLの厳密な規定はないが、2つの送信されたアンテナポートが空間的にQCLであれば、UEはそれらを受信するために同じRxビームを用いることができるという理解である。これは、信号を受信するためにアナログビームフォーミングを使用するUEにとって有用である。それは、UEが、所定の信号を受信する前に、ある方向に自身のRXビームを調整する必要があるからである。信号が、UEが以前に受信した何らかの他の信号と空間的にQCLであることをUEが知っていれば、UEはその信号を受信するためにも同じRXビームを安全に使用することができる。ビーム管理に関して、主にQCLタイプDを中心に説明するが、関連する全ての大規模パラメータをUEが推定できるように、RSに関するタイプAのQCL関係をUEに伝えることも必要であることに留意されたい。
【0016】
これは、典型的には、時間/周波数オフセット推定のためにTRS用のCSI-RSを用いてUEを構成することによって達成される。任意のQCL基準を使用できるようにするために、UEは、十分に良好な信号対干渉雑音比(SINR)でQCL基準を受信しなければならない。多くの場合、これは、TRSが特定のUEに対して適切なビームで送信されなければならないことを意味する。
【0017】
ビームおよび送信/受信ポイント(TRP)選択にダイナミクスを導入するため、最大128個のTCI(送信構成インジケータ)状態を有する無線リソース制御(RRC)シグナリングによってUEを構成することができる。TCI状態情報要素を図3に示す。
【0018】
各TCI状態は、1つまたは2つのRSに関するQCL情報を含んでいる。例えば、TCI状態は、QCLタイプAに関連するCSI-RS1と、QCLタイプDに関連するCSI-RS2とを含みうる。第3のRS(例えばPDCCH DMRS)がQCLソースとしてこのTCI状態を有する場合、それは、UEがPDCCH DMRSについてチャネル推定を実行するときに、CSI-RS1からドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、CSI-RS1からの遅延スプレッドを、CSI-RS2から空間Rxパラメータ(すなわち、使用するRXビーム)を導出できることを意味する。
【0019】
利用可能なTCI状態の第1のリストがPDSCH用に構成され、TCI状態の第2のリストがPDCCH用に構成される。各TCI状態は、TCI状態IDとして知られる、TCI状態を示すポインタを含む。そして、ネットワークは、MAC CEによって、PDCCH用に1つのTCI状態をアクティベートし(すなわち、PDCCH用に1つのTCIを提供し)、PDSCH用に最大8つのTCI状態をアクティベートする。UEがサポートするアクティブなTCI状態の数はUEの能力であるが、最大8である。
【0020】
UEが(構成された64のTCI状態のリストから)4つのアクティベートされたTCI状態を有するものと仮定する。したがって、60のTCI状態はこの特定のUEについて非アクティブであり、UEは、それらの非アクティブTCI状態について推定される大規模パラメータを有するように準備する必要はない。しかし、UEは4つのアクティブTCI状態のRSについて、大規模パラメータを連続的に追跡し、更新する。PDSCHをUEにスケジューリングするとき、DCIは、1つのアクティベートされたTCI状態へのポインタを含んでいる。そして、UEは、PDSCH DMRSチャネル推定、引いてはPDSCH復調を実行するときに用いる大規模パラメータ推定値を知る。
【0021】
現在アクティベートされているTCI状態のいずれかをUEが使用可能であれば、DCIシグナリングの使用で十分である。しかしながら、ある時点で、現在アクティベートされているTCI状態のRSをUEが受信できなくなる。すなわち、UEが、アクティベートされているTCI状態のRSが送信されるビームの外に移動したときである。このような状況が発生すると(または、実際にはこの状況が発生する前に)、gNBは新しいTCI状態をアクティベートしなければならない。通常、アクティベートされるTCI状態の数は固定されているので、gNBはまた、現在アクティベートされているTCI状態の1つ以上をディアクティベートしなければならない。
【0022】
TCI状態の更新に関する2ステップの手順を図4 に示す。
【0023】
UE固有のPDSCHに対するTCI状態アクティベート/ディアクティベートは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって提供されうる。ここで、UE固有のPDSCHの対するTCI状態をアクティベート/ディアクティベートするために用いられるMAC CEシグナリングの詳細について説明する。図5に、UE固有のPDSCHに対するTCI状態をアクティベート/ディアクティベートするMAC CEの構造を示す。
【0024】
図5に示されるように、MAC CEは、以下のフィールドを含む。
・サービングセルID：このフィールドは、MAC CEが適用されるサービングセルの識別情報(identity)を示す。フィールドの長さは5ビットである。
・BWP ID：このフィールドは、MAC CEが適用されるダウンリンク帯域幅部分に対応するIDを含む。BWP IDは3GPP TS 38.331に規定されるように、上位レイヤパラメータBWP-Idによって与えられる。UEがDLについて最大4つのBWPで構成されうるため、BWP IDフィールドの長さは2ビットである。
・可変数のフィールドTi：UEがTCI状態ID iを有するTCI状態で構成される場合、フィールドTiは、TCI状態ID iを有するTCI状態のアクティベート/ディアクティベート状態を示す。UEがTCI状態ID iを有するTCI状態で構成されない場合、MACエンティティは、Tiフィールドを無視する。3GPP TS 38.214で規定されるように、「1」に設定されたTiフィールドは、TCI状態ID iを有するTCI状態がアクティベートされ、DCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイントにマッピングされることを示す。また、「0」に設定されたTiフィールドは、TCI State ID iを有するTCI状態がディアクティベートされ、DCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイントにマッピングされないことを示す。なお、TCI状態がマッピングされるコードポイントは、Tiフィールドが「1」に設定された全てのTCI状態のうちの序数位置によって決定される。すなわち、Tiフィールドが「1」に設定された最初のTCI状態はDCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイント値0にマッピングされ、Tiフィールドが「1」に設定された2番目のTCI状態はDCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイント値1にマッピングされ、以下同様である。NR Rel-15では、アクティベートされたTCI状態の最大数は8である。
・予約ビットR：このビットは、NR Rel-15では「0」にセットされる
・サービングセルID：このフィールドは、MAC CEが適用されるサービングセルの識別情報(identity)を示す。フィールドの長さは5ビットである。
・BWP ID：このフィールドは、MAC CEが適用されるダウンリンク帯域幅部分に対応するIDを含む。BWP IDは3GPP TS 38.331に規定されるように、上位レイヤパラメータBWP-Idによって与えられる。UEがDLについて最大4つのBWPで構成されうるため、BWP IDフィールドの長さは2ビットである。
・可変数のフィールドTi：UEがTCI状態ID iを有するTCI状態で構成される場合、フィールドTiは、TCI状態ID iを有するTCI状態のアクティベート/ディアクティベート状態を示す。UEがTCI状態ID iを有するTCI状態で構成されない場合、MACエンティティは、Tiフィールドを無視する。3GPP TS 38.214で規定されるように、「1」に設定されたTiフィールドは、TCI状態ID iを有するTCI状態がアクティベートされ、DCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイントにマッピングされることを示す。また、「0」に設定されたTiフィールドは、TCI State ID iを有するTCI状態がディアクティベートされ、DCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイントにマッピングされないことを示す。なお、TCI状態がマッピングされるコードポイントは、Tiフィールドが「1」に設定された全てのTCI状態のうちの序数位置によって決定される。すなわち、Tiフィールドが「1」に設定された最初のTCI状態はDCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイント値0にマッピングされ、Tiフィールドが「1」に設定された2番目のTCI状態はDCI送信構成インジケーションフィールドのコードポイント値1にマッピングされ、以下同様である。NR Rel-15では、アクティベートされたTCI状態の最大数は8である。
・予約ビットR：このビットは、NR Rel-15では「0」にセットされる
【0025】
UE固有のPDSCH MAC CEについてのTCI状態アクティベート/ディアクティベートは、3GPP TS 38.321の表6.2.1-1に規定されるように、論理チャネルID(LCID)を有するMACプロトコルデータユニット(PDU)サブヘッダによって特定されることに留意されたい。UE固有のPDSCHについてのTCI状態のアクティベート/ディアクティベートのためのMAC CEは、可変サイズを有する。
【0026】
UE固有のPDSCHについてのTCI状態インジケーションもまた、DCIによって提供されうる。gNBは、後続するPDSCH受信について、のアクティベートされたTCI状態の1つを用いることをUEに示すため、DCIフォーマット1_1または1_2を用いることができる。DCIで用いられるフィールドはTCI(送信構成インジケーション)であり、tci-PresentInDCIが「有効(enabled)」であるか、tci-PresentForDCI-Format1-2-r16が上位レイヤによるDCIフォーマット1_1およびDCI 1_2のそれぞれに対して存在する場合、3ビットである。そのようなDCIインジケーションの一例を図6に示す。
【0027】
DCIコードポイント0はTCI状態のリスト内の最初のTCI状態インデックスを示し、DCIコードポイント1は、リスト内の2番目のTCI状態インデックスを示し、以下同様である。
【0028】
3GPP Rel-17では、新しい拡張TCI状態フレームワークが規定される。RAN1#103-eミーティングにおいて、新しいTCI状態フレームワークは、すべてのDLおよび/またはULチャネル/信号の全部またはサブセットについて(PDSCHについて上述したのと同様の方法で)3段階のTCI状態インジケーションを含むべきであることが合意された。第1段階では、TCI状態のプールを構成するためにRRCが用いられる。第2段階では、RRC構成TCI状態の1つ以上がMAC-CE信号によってアクティベートされる。最後に、第3段階では、MAC-CEによってアクティベートされたTCI状態の1つを選択するためにDCIシグナリングが用いられる。DLおよびULチャネル/信号に用いられるTCI状態は、TCI状態の同じプールから取得されてもよいし、TCI状態の別々のプールから(すなわち、個別のDL TCI状態プールとUL TCI状態プールとから）取得することもできる。
【0029】
RAN1#103-eミーティングでは、以下に見られるように、共通(joint)ビームインジケーション(「共通DL/UL TCI」)および個別(Separate)DL/ULビームインジケーション(「個別DL/UL TCI」)の両方をサポートすることが合意された。共通DL/UL TCIの場合、単一のTCI状態(例えば、DL TCI状態または共通TCI状態)を用いて、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルの両方のためのTX/RX空間フィルタを決定する。個別DL/UL TCIの場合、DL信号/チャネルのためのRX空間フィルタを示すために1つのTCI状態(例えば、DL TCI状態)を用い、UL信号/チャネルのためのTX空間フィルタを示すために個別TCI状態(例えば、UL TCI状態)を用いることができる。
合意事項
Rel.17統一TCIフレームワークで共通または個別のDL/ULビームインジケーションをサポートするためのビーム指示シグナリング媒体について：
・アクティブTCI状態からの共通または個別DL/ULビームインジケーションを示すために、少なくともUE固有の(ユニキャスト)DCIを用いるL1ベースのビームインジケーションをサポートする。
・既存のDCIフォーマット1_1および1_2は、ビームインジケーションに再利用する。
・Rel.15/16に類似するMAC CEによる1つ以上のTCI状態のアクティベートをサポートする。
合意事項
Rel-17統一TCIフレームワークで、ULおよびDLについて個別ビームインジケーションの場合に対応するために：
・DL用とUL用の2つの個別TCI状態を利用する。
・個別DL TCIについて：
・M個のTCI中の1つ以上のソース基準信号は、少なくともPDSCH上でのUE専用受信のために、およびびCC中のCORESETの全部またはサブセット上でのUE専用受信のために、QCL情報を提供する。
・個別UL TCIについて：
・N個のTCI中の1つ以上のソース基準信号は、少なくともダイナミックグラント/コンフィギュアドグラントベースのPUSCH、CC中の専用PUCCHリソースの全部またはサブセットについて、共通のUL TX空間フィルタを決定するための基準を提供する。
・オプションで、このUL TX空間フィルタは、アンテナ切り替え/コードブックベース/非コードブックベースのUL送信のために構成された1つ以上のリソースセット中のすべてのSRSリソースにも適用することができる。
・FFS：UL TCI状態が、DL TCI状態からの共通/同一または個別のTCI状態プールから取得されるか否か
合意事項
Rel.17統一TCIフレームワークで共通または個別のDL/ULビームインジケーションをサポートするためのビーム指示シグナリング媒体について：
・アクティブTCI状態からの共通または個別DL/ULビームインジケーションを示すために、少なくともUE固有の(ユニキャスト)DCIを用いるL1ベースのビームインジケーションをサポートする。
・既存のDCIフォーマット1_1および1_2は、ビームインジケーションに再利用する。
・Rel.15/16に類似するMAC CEによる1つ以上のTCI状態のアクティベートをサポートする。
合意事項
Rel-17統一TCIフレームワークで、ULおよびDLについて個別ビームインジケーションの場合に対応するために：
・DL用とUL用の2つの個別TCI状態を利用する。
・個別DL TCIについて：
・M個のTCI中の1つ以上のソース基準信号は、少なくともPDSCH上でのUE専用受信のために、およびびCC中のCORESETの全部またはサブセット上でのUE専用受信のために、QCL情報を提供する。
・個別UL TCIについて：
・N個のTCI中の1つ以上のソース基準信号は、少なくともダイナミックグラント/コンフィギュアドグラントベースのPUSCH、CC中の専用PUCCHリソースの全部またはサブセットについて、共通のUL TX空間フィルタを決定するための基準を提供する。
・オプションで、このUL TX空間フィルタは、アンテナ切り替え/コードブックベース/非コードブックベースのUL送信のために構成された1つ以上のリソースセット中のすべてのSRSリソースにも適用することができる。
・FFS：UL TCI状態が、DL TCI状態からの共通/同一または個別のTCI状態プールから取得されるか否か
【0030】
図7は、アクティベートされたDL TCI状態のリストと、それらのDCI中のTCIフィールドコードポイントとの関連付けにより、どのように共通DL/UL TCIを探すことができるかを示す模式例の図である。この場合、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルの両方についてのTX/RX空間フィルタを決定するために用いられるDL TCI状態を更新するために、DCI中の単一のTCIフィールドコードポイントが用いられる。例えば、TCIフィールドコードポイント2を有するDCIがUEに示される場合、UEは、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルの両方について、DL TCI状態9に基づいてTX/RX空間フィルタを更新する必要がある。
【0031】
図8は、アクティベートされたDL/UL TCI状態のリストと、それらのDCI中のTCIフィールドコードポイントとの関連付けが、どのように個別DL/UL TCIを探しうるかを示す模式例を示す図である。ここで、DCI中の各TCIフィールドコードポイントは、1つのDL TCI状態および1つのUL TCI状態に関連付けられる。UEに1つのDL TCI状態および1つのUL TCI状態にマッピングされる特定のTCIフィールドコードポイントが示された場合、UEは、1つのDL TCI状態および1つのUL TCI状態をアクティベートする。
【0032】
RAN1#104-eミーティングでは、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIが適用されるか否かを示すシグナリングをサポートすることが合意された:
合意事項
RAN1#104bis-eにより、Rel.17統一TCIフレームワークについて、以下の選択肢から少なくとも1つを選択または変更する：
・選択肢1：UEは、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかを動的に示されうる。
・動的インジケーションの詳細はFFS。
・FFS：共通DL/UL TCIおよび/または個別DL/UL TCIをサポートするためのUE能力。
・選択肢2A：UEは、RRCシグナリングにより、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかで構成されうる。
・選択肢2B：UEは、RRCシグナリングにより、共通DL/UL TCI、個別のDL/UL TCI、またはその両方で構成されうる。
・選択肢3：UEは、MAC CEシグナリングにより、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかで構成されうる。
・TCIアクティベートに関連してこれがどのようにシグナリングされるかに関する詳細はFFSである。
合意事項
RAN1#104bis-eにより、Rel.17統一TCIフレームワークについて、以下の選択肢から少なくとも1つを選択または変更する：
・選択肢1：UEは、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかを動的に示されうる。
・動的インジケーションの詳細はFFS。
・FFS：共通DL/UL TCIおよび/または個別DL/UL TCIをサポートするためのUE能力。
・選択肢2A：UEは、RRCシグナリングにより、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかで構成されうる。
・選択肢2B：UEは、RRCシグナリングにより、共通DL/UL TCI、個別のDL/UL TCI、またはその両方で構成されうる。
・選択肢3：UEは、MAC CEシグナリングにより、共通DL/UL TCIまたは個別DL/UL TCIのいずれかで構成されうる。
・TCIアクティベートに関連してこれがどのようにシグナリングされるかに関する詳細はFFSである。
【発明の概要】
【0033】
ここに開示される実施形態は、ダウンリンク(DL)アップリンク(UL)送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するための方法を含む。より具体的には、DL UL TCI状態を処理するために無線機器および基地局によって実行される方法が提供される。ここに開示される方法は、最大許容エクスポージャ(MPE)の場合の動的電力制御を実現するために有益でありうる。ここで、1つのビームペアリンクがDL信号/チャネルにとって最良であり、別のビームペアリンクがUL信号/チャネルとって最良である。
【0034】
一態様では、ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために無線機器によって実行される方法が提供される。方法は、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを含む。方法はまた、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行することを含む。
【0035】
別の態様では、前記無線機器が媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって構成され、前記MAC CEは、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットの各々を前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットの各々を前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットの各々を前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付けるように構成される。
【0036】
別の態様では、前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態が、アップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクの両方に適用されるか、を示すために、関連付けられたフィールドが含まれる。
【0037】
別の態様では、前記インジケーションを有する前記DCIを受信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信することを含み、前記1つ以上の動作を実行することが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新することを含む。
【0038】
別の態様では、前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される。
【0039】
別の態様では、前記1つ以上の動作を実行することが、既存のアップリンク送信空間フィルタを維持することをさらに含む。
【0040】
別の態様では、前記インジケーションを有する前記DCIを受信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信することを含み、前記1つ以上の動作を実行することが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新することを含む。
【0041】
別の態様では、前記アップリンク送信空間フィルタが、選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタとの1つに更新される。
【0042】
別の態様では、1つ以上の動作を実行することが、既存のダウンリンク送信空間フィルタを維持することをさらに含む。
【0043】
別の態様では、前記インジケーションを受信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信することを含み、前記1つ以上の動作を実行することが、それによって前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタおよびアップリンク送信空間フィルタをそれぞれ更新するための、個別TCI方式(separate-TCI scheme)を実行することを含む。
【0044】
別の態様では、前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新され、前記アップリンク送信空間フィルタが、選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタとの1つに更新される。
【0045】
別の態様では、1つ以上の動作を実行することが、前記ダウンリンク受信空間フィルタと、前記アップリンク送信空間フィルタとを同時に更新することをさらに含む。
【0046】
一態様では、無線機器が提供される。無線機器は処理回路を含む。処理回路は、前記無線機器に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIコードポイントを示すインジケーションを有するDCIを受信させるように構成される。前記処理回路は、前記無線機器に、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて、1つ以上の動作を実行させるように構成される。
【0047】
別の態様では、前記処理回路は、前記無線機器によって実行される方法の任意のステップを前記無線機器に実行させるようにさらに構成される。
【0048】
一態様では、ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために基地局によって実行される方法が提供される。方法は、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIコードポイントを示すインジケーションを有するDCIを送信することを含む。
【0049】
別の態様では、前記基地局は媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を用いて無線機器を構成し、前記MAC CEは、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットの各々を前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットの各々を前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットの各々を前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付けるように構成される。
【0050】
別の態様では、前記MAC CEによってアクティベートされた各TCI状態について、前記アクティベートされたTCI状態が、アップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクの両方に適用されるか、を示すために、関連付けられたフィールドが含まれる。
【0051】
別の態様では、前記インジケーションを有するDCIを送信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信することを含む。
【0052】
別の態様では、前記インジケーションを有するDCIを送信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信することを含む。
【0053】
別の態様では、前記インジケーションを有するDCIを送信することが、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信することを含む。
【0054】
一態様では、基地局が提供される。前記基地局は処理回路を含む。前記処理回路は、前記基地局に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIコードポイントを示すインジケーションを有するDCIを送信させるように構成される。
【0055】
別の態様では、前記処理回路は、前記基地局によって実行される方法の任意のステップを前記基地局に実行させるようにさらに構成される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示のいくつかの態様を示すものであり、説明とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【発明を実施するための形態】
【0086】
以下に記載する実施形態は、当業者に実施形態を実施可能にするための情報であり、かつ、実施形態を実施するための最良の態様を示す。添付の図面に照らして以下の説明を読むことにより、当業者は本開示の概念を理解し、これら概念の本開示で特に取り上げない応用を認識するであろう。これらの概念および応用は、本開示の範囲に含まれることを理解すべきである。
【0087】
無線ノード：本開示において、「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線通信機器のいずれかである。
【0088】
無線アクセスノード：本開示において、「無線アクセスノード」または「無線ネットワークノード」または「無線アクセスネットワークノード」は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)内の任意のノードである。無線アクセスノードの非限定的な例には、基地局(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)第5世代(5G)ニューラジオ(NR)基地局(gNB)、または3GPPロングタームエボリューション(LTE)ネットワークにおける拡張または進化型ノードB(eNB))、高出力またはマクロ基地局、低出力基地局(例えばマイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、リレーノード、基地局の機能の一部を実装するネットワークノード(例えば、gNBセントラルユニット(gNB-CU)を実装するネットワークノード、またはgNB分散ユニット(gNB-DU)を実装するネットワークノード)、または何らかの他のタイプの無線アクセスノードの機能の一部を実装するネットワークノードが含まれる。
【0089】
コアネットワークノード：本開示において、「コアネットワークノード」は、コアネットワーク内の任意のタイプのノード、またはコアネットワーク機能を実装する任意のノードである。コアネットワークノードのいくつかの例には、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力エクスポージャ機能(SCEF)、ホーム加入者サーバ(HSS)などが含まれる。コアネットワークノードのいくつかの他の例には、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、セッション管理機能(SMF)、認証サーバ機能(AUSF)、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワークエクスポージャ機能(NEF)、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、ポリシ制御機能(PCF)、統一データ管理(UDM)などを実装するノードが含まれる。
【0090】
通信機器：本開示において、「通信装置」は、アクセスネットワークにアクセス可能な任意のタイプの機器である。通信機器の非限定的ないくつかの例には、移動電話、スマートフォン、センサ機器、メータ、車両、家電製品、医療機器、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの消費者向け電子機器(例えば、テレビ、ラジオ、照明機器、タブレットコンピュータ、ラップトップ、またはパーソナルコンピュータ(PC)を含むが、これらに限定されない)が含まれる。通信機器は、無線接続または有線接続によって音声および/またはデータを通信することが可能な、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイル端末でありうる。
【0091】
無線通信機器：通信機器の一タイプは無線通信機器であり、無線通信機器は無線ネットワーク(例えば、セルラネットワーク)にアクセス可能な(すなわち、無線ネットワークからサービスを受ける)任意のタイプの無線機器でありうる。無線通信機器の非限定的な例には、3GPPネットワーク内のユーザ装置デバイス(UE)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、およびモノのインターネット(IoT)デバイスが含まれる。そのような無線通信装置は、移動電話、スマートフォン、センサ機器、メータ、車両、家電製品、医療機器、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプの消費者向け電子機器(例えば、テレビ、ラジオ、照明機器、タブレットコンピュータ、ラップトップ、またはPCであるがこれらに限定されない)であってもよいし、これらに統合されてもよい。無線通信機器は、無線接続によって音声および/またはデータを通信することが可能な、ポータブル、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイル端末でありうる。
【0092】
ネットワークノード：本開示において、「ネットワークノード」は、セルラ通信ネットワーク/システムのRANまたはコアネットワークのいずれかの一部である任意のノードである。
【0093】
送信/受信ポイント(TRP)：いくつかの実施形態において、TRPは、ネットワークノード、無線ヘッド、空間的関係(spatial relation)、または送信構成インジケータ(TCI)状態のいずれかでありうる。TRPは、いくつかの実施形態では空間的関係またはTCI状態によって表されうる。いくつかの実施形態では、TRPが複数のTCI状態を使用することができる。いくつかの実施形態では、TRPは、その要素に固有の物理層特性とパラメータに従ってWDとの間で無線信号を送受信するgNBの一部であってよい。いくつかの実施形態では、複数TRP(multi-TRP)動作において、サービングセルは2つのTRPからUEをスケジュールすることができ、より良好な物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)カバレッジ、信頼性、および/またはデータレートを提供する。マルチTRPには、単一ダウンリンク制御情報(DCI)とマルチDCIの2つの異なる動作モードがある。両方のモードについて、アップリンクおよびダウンリンク動作の制御は、物理レイヤおよび媒体アクセス制御(MAC)の両方によって行われる。単一DCIモードではUEが両方のTRPに対して同一のDCIによってスケジュールされ、マルチDCIモードではUEが各TRPからの独立したDCIによってスケジュールされる。
【0094】
いくつかの実施形態では、送信点(TP)のセットは、1つのセル、1つのセルの一部、または1つの測位基準信号(PRS)専用TPのための、地理的に同位置である送信アンテナのセット(例えば(1つ以上のアンテナ素子)を有するアンテナアレイ)である。TPのセットは基地局(eNB)アンテナ、遠隔無線ヘッド(RRH)、基地局の遠隔アンテナ、PRS専用TPのアンテナなどを含むことができる。1つのセルは、1つ以上のTPによって形成することができる。均一展開(homogeneous deployment)の場合、各TPが1つのセルに対応しうる。
【0095】
いくつかの実施形態では、TRPのセットが、TPおよび/または受信ポイント(RP)機能をサポートする、地理的に同位置なアンテナのセット(例えば、(1つ以上のアンテナ素子を有する)アンテナアレイ)である。
【0096】
本開示は3GPPセルラ通信システムに焦点をあてて説明しており、したがって3GPP用語や3GPP用語に類似した用語がしばしば用いられることに留意されたい。しかしながら、ここで開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。
【0097】
本開示における説明では「セル」という用語に言及する場合があるが、特に5G NRの概念に関しては、セルの代わりにビームが用いられうるため、本開示で説明される概念は、セルとビームの両方に等しく適用可能であることに留意することが重要である。
【0098】
現在、ある種の(1つ以上の)課題が存在する。一例として、「個別DL/UL TCI」動作のような、DL/UL TCI状態を処理するために、示されたTCIフィールドのコードポイントをUEがどのように解釈すべきかについては、未解決の課題である。
【0099】
本開示の特定の態様およびそれらの実施形態は、これらの課題または他の課題に対する解決策を提供しうる。ここで開示される実施形態は、「共通DL/UL TCI」と「個別DL/UL TCI」との組合せを取り扱うための方法を含む。
【0100】
ここで開示される課題の1つ以上に対処する様々な実施形態が提案される。
【0101】
一態様では、ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために無線機器によって実行される方法が提供される。方法は、1)それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、2)それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、3)それぞれが、個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態と、個別の共通TCI状態とのいずれかに関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIフィールドを示すインジケーションを有するDCIを受信することを含む。方法はまた、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行することを含む。
【0102】
別の態様では、ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために基地局によって実行される方法が提供される。方法は、1)それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、2)それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、3)それぞれが、個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態と、個別の共通TCI状態とのいずれかに関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIフィールドを示すインジケーションを有するDCIを送信することを含む。
【0103】
特定の実施形態は、以下の技術的利点の1つ以上を提供しうる。DL/UL信号/チャネルのための個別のビームペアリンクは、例えばMPEイベントが発生した場合に有益でありうる。それは、その後、1つのビームペアリンクがDL信号/チャネルのために最良であるが、別のビームペアリンクがUL信号/チャネルのために最良である可能性があるからである(例えば、DL信号/チャネルのために最良のビームペアリンクがMPEの影響を受けた結果、UEがそのビームペアリンクのためのUL出力電力を低減しなければならない場合である)。
【0104】
図9は、本開示の実施形態を実施可能なセルラ通信システム900の一例を示す図である。ここで説明する実施形態では、セルラー通信システム900が次世代RAN(NG-RAN)および5Gコア(5GC)を含む5Gシステム(5GS)である。この例では、RANが、5GSではＮR基地局(gNB)と場合により次世代eNB(ng-eNB)(例えば5GCに接続されたLTE RANノード)を含み、対応する(マクロ)セル904-1および904-2を制御するむ基地局902-1および902-2を含んでいる。ここでは概ね基地局902-1および902-2をまとめて複数の基地局902と呼び、個別には基地局902と呼ぶ。同様に、ここでは概ね(マクロ)セル904-1および904-2をまとめて複数の(マクロ)セル904と呼び、個別には(マクロ)セル904と呼ぶ。RANは、対応するスモールセル908-1から908-4を制御する複数の低電力ノード906-1から906-4をさらに含みうる。低電力ノード906-1から906-4は、小型基地局(ピコまたはフェムト基地局など)またはRRHなどであってよい。特に、図示されていないが、スモールセル908-1から908-4の1つ以上は代替的に基地局902によって提供されてもよい。低電力ノード906-1から906-4を概ねまとめて複数の低電力ノード906と呼び、個別には低電力ノード906と呼ぶ。同様に、スモールセル908-1から908-4を概ねまとめて複数のスモールセル908と呼び、個別にはスモールセル908と呼ぶ。セルラー通信システム900は、5Gシステム(5GS)では5GCと呼ばれるコアネットワーク910をさらに含む。複数の基地局902(および場合により複数の低電力ノード906)はコアネットワーク910に接続される。
【0105】
複数の基地局902および複数の低電力ノード906は、対応する複数のセル904および908内の無線通信機器912-1から912-5にサービスを提供する。無線通信機器912-1から912-5を概ねまとめて複数の無線通信機器912と呼び、個別には無線通信機器912と呼ぶ。以下の説明において、無線通信装置912は多くの場合はUEであるが、本開示はそれに限定されない。
【0106】
図10は、本開示の実施形態に係る、DL UL TCI状態を処理するために無線機器によって実行することができる例示的な方法のフローチャートである。方法によれば、無線機器は、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIコードポイントを示すインジケーションを有するDCIを受信するように構成される(ステップ1000)。
【0107】
ある実施形態では、インジケーションを有するDCIを受信することが、TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを受信すること(ステップ1000-1)を含む。別の実施形態では、インジケーションを有するDCIを受信することが、TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを受信することを含む。別の実施形態では、インジケーションを受信することが、TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを受信することを含む。
【0108】
本方法によれば、無線機器はまた、選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行するように構成される(ステップ1002)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新することを含む(ステップ1002-1a)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、既存のアップリンク送信空間フィルタを維持することをさらに含む(ステップ1002-1b)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新することを含む(ステップ1002-2a)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、既存のダウンリンク受信空間フィルタを維持することをさらに含む(ステップ1002-2b)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、選択されたTCIフィールドコードポイントにそれぞれ関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態と個別のアップリンクTCI状態とに基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタとアップリンク送信空間フィルタとを更新するために、個別TCI方式を実行することを含む(ステップ1002-3a)。一実施形態では、1つ以上の動作を実行することは、ダウンリンク受信空間フィルタと、アップリンク送信空間フィルタとを同時に更新することをさらに含む(ステップ1002-3b)。
【0109】
図11は、本開示の実施形態に係る、DL UL TCI状態を処理するために基地局によって実行することができる例示的な方法のフローチャートである。方法によれば、基地局は、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を送信するように構成される(ステップ1100)。ある実施形態では、インジケーションを有するDCIを送信することが、TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを送信すること(ステップ1100-1)を含む。ある実施形態では、インジケーションを有するDCIを送信することが、TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを送信すること(ステップ1100-2)を含む。ある実施形態では、インジケーションを有するDCIを送信することが、TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを送信すること(ステップ1100-3)を含む。ある実施形態では、基地局が1つ以上のアップリンクTCI状態をアクティベートまたはディアクティベートするメッセージを送信するように構成されうる(ステップ1102)。
【0110】
図12は、本開示の別の実施形態に係る、DL UL TCI状態を処理するために無線機器によって実行することができる例示的な方法のフローチャートである。
【0111】
図13は、本開示の別の実施形態に係る、DL UL TCI状態を処理するために基地局によって実行することができる例示的な方法のフローチャートである。
【0112】
DL UL TCI状態を扱うための本開示の特定の実施形態が、以下に詳細に開示される。
【0113】
一実施形態(例えば、ステップ1000、1100)では、DL TCI状態またはUL TCI状態にマッピングされたTCIフィールドコードポイントがDLリンクまたはULリンクについてのTCI状態を変更することしかできない。この実施形態では、DCI中のTCIフィールド中のコードポイントへのDL/UL TCI状態のマッピングが、以下に説明するようにコードポイントの3つの異なるサブセットを含む。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる(例えば、ステップ1000-1、1100-1)。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)UL TCI状態のみにマッピングされる(例えば、ステップ1000-2、1100-2)。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第3のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態と(1つ以上の)UL TCI状態との両方にマッピングされる(例えば、ステップ1000-3、1100-3)。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる(例えば、ステップ1000-1、1100-1)。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)UL TCI状態のみにマッピングされる(例えば、ステップ1000-2、1100-2)。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第3のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態と(1つ以上の)UL TCI状態との両方にマッピングされる(例えば、ステップ1000-3、1100-3)。
【0114】
コードポイントのすべての3つのサブセット中のコードポイントは同じDCI(例えば、同じDCIフォーマット)中のTCIフィールドに属する。コードポイントの3つのサブセットは、互いに素なセットである。
【0115】
UEがDCI内の第1のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示されるDL TCI状態に基づいてRx空間フィルタを更新する。すなわち、DL Rx空間フィルタは、示されたDL TCI状態のソース参照信号(例えば、QCL Type-D参照信号ソース)を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。いくつかの実施形態では、UEがDCI中の第1のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEは示されるDL TCI状態に基づいてDLチャネル/信号のためのDL Rx空間フィルタのみを更新し(例えば、ステップ1002-1a)、UEがULチャネル/信号のために用いている現在のUL Tx空間フィルタを維持する(例えば、ステップ1002-1b)。
【0116】
UEがDCI内の第2のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示されるUL TCI状態に基づいてUL Tx空間フィルタを更新する。すなわち、UL Tx空間フィルタは、以下のうちの1つに更新される。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
【0117】
いくつかの実施形態では、UEがDCI中の第2のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEは示されるUL TCI状態に基づいてULチャネル/信号のためのUL Tx空間フィルタのみを更新し(例えば、ステップ1002-2a)、UEがDLチャネル/信号のために用いている現在のDL Rx空間フィルタを維持する(例えば、ステップ1002-2b)。
【0118】
UEがDCI内の第3のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示されるUL TCI状態およびDL TCI状態にそれぞれ基づいて、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタを更新する。DL Rx空間フィルタは、コードポイントに示されたDL TCI状態のソース参照信号(例えば、QCL Type-D参照信号ソース)を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。UL Tx空間フィルタは、以下のうちの1つに更新される。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
【0119】
いくつかの実施形態では、UEがDCI中の第3のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEは、示されるUL TCI状態に基づいてULチャネル/信号のためのUL Tx空間フィルタを更新し、示されるDL TCI状態に基づいてDLチャネル/信号のためのDL Tx空間フィルタを更新する(例えば、ステップ1002-3a)。さらなる実施形態では、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタが同時に更新される(例えば、1002-3b)。
【0120】
図14は、DCIのTCIフィールドコードポイントにマッピングされたアクティベートされたDL/UL TCI状態のリストが、個別DL/UL TCIをどのように探しうるかの概略例を示す。この例では、単一のDCIコードポイントを用いて、DL TCI状態(コードポイント0および1)のみ、UL TCI状態(コードポイント6および7)のみ、またはDLおよびUL TCI状態(コードポイント2、3、4、および5)の両方を更新することができる。
【0121】
例えば、DCI中のTCIフィールドコードポイントが2である場合、UEはDL信号/チャネルについてのDL TCI状態9に基づいてRX空間フィルタを更新し、同時に、UL信号/チャネルについてのUL TCI状態1に基づいてTX空間フィルタを更新する必要がある。そして、DCI中のTCIフィールドコードポイントが0である場合、UEはDL信号/チャネルについてのDL TCI状態3に基づいてRX空間フィルタのみを更新する必要がある(すなわち、UL信号/チャネルのためのTX空間フィルタについての更新は不要である)。同様に、DCI中のTCIフィールドコードポイントが6である場合、UEはUL信号/チャネルについてのUL TCI状態42に基づいてTX空間フィルタのみを更新する必要がある(すなわち、DL信号/チャネルのためのRX空間フィルタについての更新は不要である)。
【0122】
この実施形態の代替バージョンでは、DLチャネル/信号を受信するためのDL RX空間フィルタを更新するためのソース基準信号と、ULチャネル/信号を送信するためのUL Tx空間フィルタを更新するためのソース基準信号とを提供する、共通TCI状態のリストを用いてUEが構成される。この実施形態におけるUEはまた、個別のDL TCI状態およびUL TCI状態を用いて追加的に構成される。この実施形態では、DCI中のTCIフィールド中のコードポイントへの、共通のDLおよびUL TCI状態のマッピングが、以下に説明するようにコードポイントの3つの異なるサブセットを含む。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)UL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第3のサブセットは、(1つ以上の)共通TCI状態にマッピングされる。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)UL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第3のサブセットは、(1つ以上の)共通TCI状態にマッピングされる。
【0123】
UEがDCI中の第1のサブセットまたは第2のサブセットのいずれかからのコードポイントを示される場合、UE手順は上述したものと同じである。しかし、UEがDCI内の第3のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示される共通TCI状態に基づいて、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタの両方を更新する。DL Rx空間フィルタは、コードポイントに示される共通TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。UL Tx空間フィルタは、共通TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。いくつかの実施形態では、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタが同時に更新される。
【0124】
代替実施形態の一例を図15に示す。例えば、DCI内のTCIフィールドコードポイントが2である場合、UEは、いずれも共通TCI状態9に基づいて、UL信号/チャネルのためのTX空間フィルタを更新するのと同時に、DL信号/チャネルのためののRX空間フィルタを更新する必要がある。そして、DCI中のTCIフィールドコードポイントが0である場合、UEはDL信号/チャネルについてのDL TCI状態3に基づいてRX空間フィルタのみを更新する必要がある(すなわち、UL信号/チャネルのためのTX空間フィルタについての更新は不要である)。同様に、DCI中のTCIフィールドコードポイントが6である場合、UEはUL信号/チャネルについてのUL TCI状態42に基づいてTX空間フィルタのみを更新する必要がある(すなわち、DL信号/チャネルのためのRX空間フィルタについての更新は不要である)。
【0125】
別の実施形態では、DL TCI状態に関連付けられたDCL中のTCIフィールドコードポイントが、DLリンクおよびULリンクについてのTCI状態を変更することができる。この実施形態では、DCI中のTCIフィールド中のコードポイントへのDL/UL TCI状態のマッピングが、以下に説明するようにコードポイントの2つの異なるサブセットを含む。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態と(1つ以上の)UL TCI状態の両方にマッピングされる。
・DCI内のTCIフィールド内のコードポイントの第1のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態のみにマッピングされる。
・DCI中のTCIフィールド中のコードポイントの第2のサブセットは、(1つ以上の)DL TCI状態と(1つ以上の)UL TCI状態の両方にマッピングされる。
【0126】
コードポイントのすべての2つのサブセット中のコードポイントは同じDCI(例えば、同じDCIフォーマット)中のTCIフィールドに属する。コードポイントの2つのサブセットは、互いに素なセットである。
【0127】
UEがDCI内の第1のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示されるDL TCI状態に基づいて、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタの両方を更新する。DL Rx空間フィルタは、コードポイントに示されるDL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。UL Tx空間フィルタは、DL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。いくつかの実施形態では、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタが同時に更新される。
【0128】
UEがDCI内の第2のサブセットからのコードポイントを示された場合、UEはそのコードポイントで示されるUL TCI状態およびDL TCI状態にそれぞれ基づいて、UL Tx空間フィルタおよびDL Rx空間フィルタを更新する。DL Rx空間フィルタは、コードポイントに示されたDL TCI状態のソース参照信号(例えば、QCL Type-D参照信号ソース)を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタに更新される。UL Tx空間フィルタは、以下のうちの1つに更新される。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
・ソース基準信号がUL基準信号(例えば、SRS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を送信するために用いられるUL Tx空間フィルタ。
・ソース基準信号がDL基準信号(例えば、SSBまたはCSI-RS)であれば、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられるDL Rx空間フィルタ。この場合、更新されたUL Tx空間フィルタは、UL TCI状態のソース基準信号を受信するために用いられたDL Rx空間フィルタと同じ空間方向を指す。
【0129】
図16は、コードポイントの第1のサブセットがどのようにDL TCI状態にマッピングされるか、コードポイントの第2のサブセットがどのようにして個別のULおよびDL TCI状態にマッピングされるかの模式例を示す図である。この例では、DCI中の単一のTCIフィールドコードポイントを用いて、以下のいずれかを更新することができる。
・示されるDL TCI状態に従ってDL Rx空間フィルタおよびUL Tx空間フィルタの両方(例えば、図16におけるTCIフィールドコードポイント0、1、6または7が示される場合)、または
・示されるDL TCI状態に従ってDL Rx空間フィルタを更新するとともに、示されたUL TCI状態に従ってUL空間フィルタを更新する(例えば、図16のTCIフィールドコードポイント2,3,4または5が示される場合)。
・示されるDL TCI状態に従ってDL Rx空間フィルタおよびUL Tx空間フィルタの両方(例えば、図16におけるTCIフィールドコードポイント0、1、6または7が示される場合)、または
・示されるDL TCI状態に従ってDL Rx空間フィルタを更新するとともに、示されたUL TCI状態に従ってUL空間フィルタを更新する(例えば、図16のTCIフィールドコードポイント2,3,4または5が示される場合)。
【0130】
例えば、DCI中で示されるTCIフィールドコードポイントが2である場合、UEはDL信号/チャネルについてのDL TCI状態9に基づいてRX空間フィルタを更新し、同時に、UL信号/チャネルについてのUL TCI状態1に基づいてTX空間フィルタを更新する必要がある。また、DCI中で示されるTCIフィールドコードポイントが0である場合、UEは、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルとの両方について、DL TCI状態3に基づいてTXおよびRX空間フィルタを更新する必要がある。これは、DCI中のTCIフィールドコードポイント 0、1、6、および7について図7で説明されている動作と、DCI中のTCIフィールドコードポイント2、3、4、および5について図8で説明されている動作とを適用することを意味することに留意されたい。
【0131】
別の実施形態では、共通DL/UL TCIと個別DL/UL TCIとを暗黙的に切り替えるためにMAC CEを用いることができる(例えば、ステップ1102)。この実施形態では、DLおよび/またはUL TCI状態をアクティベート/ディアクティベートし、それらをDCI内の異なるTCIフィールドコードポイントに関連付けるために用いられるMAC-CEメッセージが、「共通DL/UL TCI」と「個別DL/UL TCI」とを切り替えるために暗黙的に用いられる。MAC CEメッセージでは、DCI中の各TCIフィールドコードポイントが、1つのDL TCI状態、1つのUL TCI状態、またはDL/UL TCI状態のペアのいずれかに関連付けられる。
【0132】
MAC-CEメッセージが受信され、示されたDL/UL TCI状態がアクティベート/ディアクティベートされた後、1つ以上のUL TCI状態がアクティベートされていれば(さらにDCI内のTCIフィールドコードポイントに関連付けられていれば)、UEは、「個別DL/UL TCI」が適用されると仮定する必要がある。DL TCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントを示すDCIはDL TCI状態を変更するだけであり(UL TCI状態は影響を受けない)、UL TCI状態に関連付けられたコードポイントを示すDCIはUL TCI状態を変更するだけである(DL TCI状態は影響を受けない)。
【0133】
MAC-CEメッセージが受信され、示されたDL/UL TCI状態がアクティベート/ディアクティベートされた後、UL TCI状態がアクティベートされていなければ、UEは、「共通DL/UL TCI」が適用されると仮定する必要がある。DL TCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントを示すDCIは、DLおよびUL TCI状態の両方を変更する。
【0134】
代替的な実施形態では、MAC CEによってアクティベートされた各TCI状態について、アクティベートされたTCI状態が、(1)ULのみに適用されるか、(2)DLのみに適用されるか、または(3)ULおよびDLの両方に適用されるか、を示す、関連付けられたフィールドが含まれる。アクティベートされたTCI状態のいずれかが(1)ULのみ、または(2)DLのみに適用される場合、UEはTCIフィールドコードポイントの少なくともサブセットに対して個別DL/UL TCI状態がアクティベートされることを仮定する必要がある。アクティベートされたすべてのTCI状態がULおよびDLの両方に適用される場合、UEは、「共通DL/UL TCI」が適用されることを仮定する必要がある。
【0135】
図17は、(DL/UL TCI状態をアクティベート/ディアクティベートし、それらをDCI内のTCIフィールドコードポイントに関連付けるために用いられる)MAC-CEメッセージが、「共通DL/UL TCI」から「個別DL/UL TCI」に暗黙的に切り替えるこの実施形態の一例を示す。図17からわかるように、MAC-CEメッセージがUL TCI 状態をアクティベートする(およびそれらをDCIのTCIフィールドコードポイントに関連付ける)場合、UEは「共通DL/UL TCI」ではなく「個別DL/UL TCI」の適用を開始する必要がある。これは、次にUEが単一のDL TCI状態のみを示すDCIでTCIフィールドコードポイントを受信することを意味し、UEは、(図の最後のステップに示すように)示されたDL TCI状態に基づいてDL信号/チャネルのためのRX空間フィルタのみを更新する必要がある。
【0136】
図18は、MAC-CEメッセージが暗黙的に「個別DL/UL TCI」から「共通DL/UL TCI」に切り替える、この実施形態の別の例を示す。図18からわかるように、MAC-CEメッセージがすべてのUL TCI 状態(およびそれらのDCIのTCIフィールドコードポイントとの関連付け)をディアクティベートする場合、UEは「個別DL/UL TCI」ではなく「共通DL/UL TCI」の適用を開始する必要がある。これは、次にUEが単一のDL TCI状態のみを示すDCIでTCIフィールドコードポイントを受信することを意味し、UEは、(図の最後のステップに示すように)示されたDL TCI状態に基づいてDLおよびUL信号/チャネルの両方のためのRX/TX空間フィルタのみを更新する必要がある。
【0137】
別の実施形態では、共通DL/UL TCIと個別DL/UL TCIとを暗黙的に切り替えるために無線リソース制御(RRC)シグナリングを用いることができる。この実施形態ではUL TCI状態を用いて/用いずにUEをRRC構成/RRC再構成することによって、UEは「共通DL/UL TCI」または「個別DL/UL TCI」を仮定すべきである。この実施形態の1つの代替実施形態では、少なくとも1つのUL TCIがRRC構成されていれば、UEは「個別DL/UL TCI」を仮定する。UL TCI状態がRRC構成されなければ、UEは「共通DL/UL TCI」を仮定する必要がある。これは、UL TCI状態がRRC構成されているが、UL TCI状態のいずれもMAC-CEによってアクティベートされておらず、かつDCI内のTCIフィールドコードポイントに関連付けられていない場合でも、UEは「個別DL/UL TCI」を仮定する必要があり、したがって、ネットワークがDL DCI状態を指すDCI内のTCIフィールドコードポイントをシグナリングする場合に、UEはTX空間フィルタをアップデートすべきではないことを意味する。
【0138】
単一のDL TCI状態および単一のUL TCI状態がRRC構成される場合、それらは、DCI中のTCIフィールドコードポイントへのいかなる関連付けもなしに、デフォルトでアクティベートされうることに留意されたい。この場合、UEはDL信号/チャネルのためのRX空間フィルタを決定するためにDL TCI状態を用い、UL信号/チャネルのためのTX空間フィルタを決定するためにUL TCI状態を用いる必要がある。
【0139】
図19は、本開示のいくつかの実施形態に係る無線アクセスノード1900の模式的なブロック図である。オプションの機能は、破線のボックスで表される。無線アクセスノード1900は例えば、ここで説明した基地局902またはgNBの機能のすべてまたは一部を実装する基地局902または906またはネットワークノードでありうる。図示されるように、無線アクセスノード1900は制御システム1902を有し、制御システム1902は1つ以上のプロセッサ1904(例えば、中央演算処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または同様のもの)と、メモリ1906と、ネットワークインタフェース1908とを有する。1つ以上のプロセッサ1904は、ここでは処理回路とも呼ばれる。さらに、無線アクセスノード1900は、各々が1つ以上のアンテナ1916に接続された1つ以上の送信器1912および1つ以上の受信器1914とを含む、1つ以上の無線ユニット1910を含みうる。無線ユニット1910は、無線インターフェース回路と呼ばれてもよいし、無線インタフェース回路の一部であってもよい。いくつかの実施形態において、(1つ以上の)無線ユニット1910は制御システム1902の外部にあり、例えば、有線コネクション(例えば、光ケーブル)を通じて制御システム1902に接続される。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、(1つ以上の)無線ユニット1910および潜在的に(1つ以上の)アンテナ1916は、制御システム1902と一体化される。1つ以上のプロセッサ1904は、ここに説明したような無線アクセスノード1900の1つ以上の機能を提供するように動作する。いくつかの実施形態において、(1つ以上の)機能は、例えばメモリ1906に格納され、1つ以上のプロセッサ1904によって実行されるソフトウェアで実現される。
【0140】
図20は、本開示のいくつかの実施形態に係る無線アクセスノード1900の仮想化された実施形態を示す模式的なブロック図である。この説明は、他のタイプのネットワークノードにも同様に適用できる。さらに、他のタイプのネットワークノードは、同様の仮想化アーキテクチャを有しうる。ここでも、オプションの機能は破線のボックスで表される。
【0141】
本開示において「仮想化」無線アクセスノードは、無線アクセスノード1900の機能の少なくとも一部が(例えば、(1つ以上の)ネットワーク内の(1つ以上の)物理的な処理ノード上で稼働する(1つ以上の)仮想マシンによって)(1つ以上の)仮想コンポーネントとして実装される、無線アクセスノード1900の実装である。図示のように、この例では、無線アクセスノード1900が上記で説明したような、制御システム1902および/または1つ以上の無線ユニット1910を含みうる。制御システム1902は、例えば光ケーブルや類似物によって無線ユニット1910に接続されうる。無線アクセスノード1900は、(1つ以上の)ネットワーク2002に接続されるか、(1つ以上の)ネットワーク2002の一部として含まれる1つ以上の処理ノード2000を含む。存在する場合、制御システム1902または(1つ以上の)無線ユニットは、ネットワーク2002を介して(1つ以上の)処理ノード2000と接続される。処理ノード2000のそれぞれは、1つ以上のプロセッサ2004(例えば、CPU、ASIC、FPGA、および/または、同様のもの)と、メモリ2006と、ネットワークインタフェースと2008を有する。
【0142】
この例では、ここで説明する無線アクセスノード1900の機能2010が1つ以上の処理ノード2000で実施されるか、任意の望ましい方法で1つ以上の処理ノード2000および制御システム1902および/または(1つ以上の)無線ユニット1910にわたって分散される。いくつかの特定の実施形態によれば、ここで説明する無線アクセスノード1900の機能2010のいくつかまたは全部が、(1つ以上の)処理ノード2000によってホストされる(1つ以上の)仮想環境に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装される。当業者が理解するであろうように、所望の機能2010の少なくともいくつかを実行するために、(1つ以上の)処理ノード2000と制御システム1902との間で追加のシグナリングまたは通信を用いることができる。特に、いくつかの実施形態では制御システム1902は含まれなくてもよく、その場合は(1つ以上の)無線ユニット1910が(1つ以上の)適切なネットワークインターフェースを介して(1つ以上の)処理ノード2000と直接通信する。
【0143】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明する実施形態のいずれかに従って、無線アクセスノード1900または無線アクセスノード1900の機能2010の1つ以上を実装するノード(例えば、処理ノード2000)の機能を仮想環境で実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラム製品を構成するキャリアが提供される。キャリアは電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)の1つである。
【0144】
図21は、本開示のいくつかの他の実施形態に係る無線アクセスノード1900の模式的なブロック図である。無線アクセスノード1900は1つ以上のモジュール2100を含み、その各々はソフトウェアで実現される。(1つ以上の)モジュール2100は、ここで説明される無線アクセスノード1900の機能を提供する。この説明は図20の処理ノード2000にも同様に適用可能であり、その場合、モジュール2100は処理ノード2000のうちの1つに実装されてもよく、または複数の処理ノード2000にわたって分散されてもよく、および/または(1つ以上の)処理ノード2000および制御システム1902にわたって分散されてもよい。
【0145】
図22は、本開示のいくつかの実施形態に係る無線通信機器2200の模式的なブロック図である。図示のように、無線通信機器2200は1つ以上のプロセッサ2202(例えば、CPU、ASIC、FPGAおよび/または同様のもの)と、メモリ2204と、それぞれが、1つ以上のアンテナ2212に接続された1つ以上の送信器2208と1つ以上の受信器2210とを含む1つ以上の送受信器2206とを含む。(1つ以上の)送受信器2206は、当業者には理解されるであろうが、(1つ以上の)アンテナ2212と(1つ以上の)プロセッサ2202との間で通信される信号を調整するように構成され、アンテナ2212に接続された無線フロントエンド回路を含む。プロセッサ2202は、ここでは処理回路とも呼ばれる。送受信器2206は、ここでは無線回路とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、上記で説明した無線通信機器2200の機能が、例えばメモリ2204に記憶され、(1つ以上の)プロセッサ2202によって実行されるソフトウェアで完全にまたは部分的に実装されうる。無線通信装置2200は、例えば、1つ以上のユーザインターフェース部品(例えば、ディスプレイ、ボタン、タッチスクリーン、マイクロフォン、(1つ以上の)スピーカ、および/または同様のもの、および/または無線通信装置2200への情報の入力を可能し、および/または無線通信装置2200からの情報の出力を可能にする任意の他の構成要素を含む入力/出力インタフェース)、電源(例えば、電池および関連する電力回路)など、図22に示されない追加の構成要素を含みうることに留意されたい。
【0146】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ここで説明される実施形態のいずれかによる無線通信装置2200の機能を少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラム製品を構成するキャリアが提供される。キャリアは電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)の1つである。
【0147】
図23は、本開示のいくつかの他の実施形態に係る無線通信機器2200の模式的なブロック図である。無線通信装置2200は、それぞれがソフトウェアで実装される1つ以上のモジュール2300を含む。(1つ以上の)モジュール2300は、ここで説明される無線通信機器2200の機能を提供する。
【0148】
図24を参照すると、ー実施形態に従って、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワークなどの電気通信ネットワーク2400を含み、電気通信ネットワーク1510は、RANなどのアクセスネットワーク2402と、コアネットワーク2404とを有する。アクセスネットワーク2402はノードB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなどの複数の基地局2406A、2406B、2406Cを有し、複数の基地局2406A、2406B、2406Cはそれぞれ対応するカバレッジエリア2408A、2408B、2408Cを規定する。各基地局2406A、2406B、2406Cは、有線または無線接続2410を用いてコアネットワーク2404に接続可能である。カバレッジエリア2408Cに位置する第1のUE2412は対応する基地局2406Cに無線で接続するように、または対応する基地局2406Cによってページングされるように構成される。カバレッジエリア2408A内の第2のUE2414は、対応する基地局2406Aに無線接続可能である。複数のUE2412、2414がこの例に示されているが、開示された実施形態は単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、または単一のUEが対応する基地局2406に接続している状況に等しく適用可能である。
【0149】
電気通信ネットワーク2400はそれ自体がホストコンピュータ2416に接続されており、ホストコンピュータ2416は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバ、のハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されてもよいし、サーバファーム内の処理リソースとして実施されてもよい。ホストコンピュータ2416は、サービスプロバイダの所有または管理下にある場合もあれば、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダに代わって運用されている場合もある。電気通信ネットワーク2400とホストコンピュータ2416との間の接続2418および2420は、コアネットワーク2404からホストコンピュータ2416に直接延びてもよいし、オプションの中間ネットワーク2422を経由してもよい。中間ネットワーク2422は、公衆ネットワーク、プライベートネットワーク、ホステッドネットワークのうちの1つ、または2つ以上の組み合わせであってもよく、中間ネットワーク2422がある場合は、中間ネットワーク2422はバックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、具体的には、中間ネットワーク2422は2以上のサブネットワーク（図示せず）を有してもよい。
【0150】
図24の通信システムは、全体として、接続されたUE2412、2414とホストコンピュータ2416との間の接続性を実現する。この接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続2424として記述されうる。ホストコンピュータ2416および接続されたUE2412、2414は、アクセスネットワーク2402、コアネットワーク2404、任意の中間ネットワーク2422、および場合によってはさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続2424を通じてデータおよび/またはシグナリングを通信するように構成される。OTT接続2424は、OTT接続2424が通過する参加通信装置がアップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、透過的でありうる。例えば、基地局2406は、接続されたUE2412に転送される(例えばハンドオーバされる)ホストコンピュータ2416から発信されるデータをもつ入方向ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、通知される必要がないであろう。同様に、基地局2406は、UE2412からホストコンピュータ2416に向けて発信される出方向アップリンク通信の将来のルーティングを意識する必要はない。
【0151】
ここで、図25を参照して、前の段落で論じたUE、基地局、およびホストコンピュータの実施形態に従った実装例を説明する。通信システム2500において、ホストコンピュータ2502は、通信システム2500内の他の通信装置のインターフェースと有線または無線接続を設定および維持するように構成された通信インターフェース2506を含むハードウェア2504を有する。ホストコンピュータ2502は、記憶および/または処理能力を有することができる処理回路2508をさらに有する。特に、処理回路2508は、命令を実行するように構成された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせ(図示せず)を有してもよい。ホストコンピュータ2502は、ホストコンピュータ2502に記憶されるか、ホストコンピュータ1610がアクセス可能で、処理回路2508によって実行可能なソフトウェア2510をさらに有する。ソフトウェア2510は、ホストアプリケーション2512を含む。ホストアプリケーション2512は、UE2514およびホストコンピュータ2502で終端するOTT接続2516を介して接続するUE2514のようなリモートユーザに、サービスを提供するように動作可能であってよい。サービスをリモートユーザに提供する際に、ホストアプリケーション2512は、OTT接続2516を使用して送信されるユーザデータを提供することができる。
【0152】
通信システム2500はさらに、通信システム内に設けられた基地局2518であって、ホストコンピュータ2502およびUE2514と通信することを可能にするハードウェア2520を有する基地局2518を含む。ハードウェア2520は、通信システム2500の異なる通信装置のインタフェースとの有線または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インタフェース2522、ならびに基地局2518によってサービスされるカバレッジエリア(図25には示されていない)内に位置するUE2514との少なくとも無線接続2526をセットアップおよび維持するための無線インタフェース2524を含みうる。通信インタフェース2522は、ホストコンピュータ2502への接続2528を容易にするように構成されうる。接続2528は直接的なものであってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図25には示されていない)を通過するものであってもよいし、および/または通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過するものであってもよい。図示の実施形態では、基地局2518のハードウェア2520が、命令を実行するように構成された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせ(図示せず)を有しうる処理回路2530をさらに含む。基地局2518はさらに、内部に記憶された、または外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア2532を有する。
【0153】
通信システム2500は、既に言及したUE2514をさらに含む。UE2514のハードウェア2534は、UE2514が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続2526をセットアップし、維持するように構成された無線インタフェース2536を含むことができる。UE2514のハードウェア2534は、命令を実行するように構成された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせ(図示せず)を有しうる処理回路2538をさらに含む。UE2514は、UE2514に記憶されるかUE2514がアクセス可能で、処理回路2538によって実行可能なソフトウェア2540をさらに有する。ソフトウェア2540は、クライアントアプリケーション2542を含む。クライアントアプリケーション2542はホストコンピュータ2502のサポートにより、UE2514を介して人間または人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能である。ホストコンピュータ2502において、実行中のホストアプリケーション2512は、UE2514およびホストコンピュータ2502で終端するOTT接続2516を介して、実行中のクライアントアプリケーション2542と通信することができる。サービスをユーザに提供する際に、クライアントアプリケーション2542は、ホストアプリケーション2512から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続2516は、要求データおよびユーザデータの両方を転送することができる。クライアントアプリケーション2542は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。
【0154】
図25に示されるホストコンピュータ2502、基地局2518、およびUE2514は、図24のホストコンピュータ2416、基地局2406A、2406B、2406Cのうちの1つ、およびUE2412、2414のうちの1つとそれぞれ同一でありうることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は図25に示したものと同様でありうるとともに、それとは独立して、周囲のネットワークトポロジは図24に示すものとなりうる。
【0155】
図25において、OTT接続2516は、基地局2518を介したホストコンピュータ2502とUE2514との間の通信を説明するために抽象的に描かれており、中間装置やこれらの装置を介したメッセージの正確なルーティングについては明示的に示されていない。ネットワークインフラストラクチャは、UE2514から、またはサービスプロバイダが運用するホストコンピュータ2502から、あるいはその両方から隠すように構成されてもよいルーティングを決定することができる。OTT接続2516がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャはルーティングを動的に変更する決定を(例えば、負荷分散の考慮やネットワークの再構成に基づいて)さらに行いうる。
【0156】
UE2514と基地局2518との間の無線接続2526は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、無線接続2526が最後のセグメントを形成するOTT接続2516を使用して、UE2514に提供されるOTTサービスの性能を改善する。
【0157】
データレート、レイテンシ、および1つ以上の実施形態が改善する他のネットワーク動作態様を監視するために測定手順が提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ2502とUE2514との間のOTT接続2516を再構成するためのオプションネットワーク機能があってもよい。OTT接続2516を再構成するための測定手順および/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ2502のソフトウェア2510およびハードウェア2504、またはUE2514のソフトウェア2540およびハードウェア2534、あるいはその両方で実施することができる。いくつかの実施形態において、OTT接続2516が経由する通信機器の中または通信機器に付随してセンサ(図示せず)を設けることができ、センサは、先に例示した監視量の値を供給することによって、またはソフトウェア2510、2540が監視量を計算または推定しうる他の物理量の値を供給することによって、測定手順に参加することができる。OTT接続2516の再構成は、メッセージフォーマット、再送信設定、優先ルーティングなどを含むことができる。再構成は、基地局2518に影響を与える必要はなく、基地局2518には不明または感知不能であってもよい。このような手順および機能は当技術分野で公知かつ実践されているであろう。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝搬時間、遅延などのホストコンピュータ2502の測定を容易にする、専用のUEシグナリングを伴いうる。測定は、ソフトウェア2510および2540が伝搬時間、エラーなどを監視しながら、OTT接続2516を使用して、メッセージ、特に空または「ダミー」メッセージを送信させることによって実施することができる。
【0158】
図26は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図24および図25に関して説明したものであってよい、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む。本開示を簡単にするために、図26への図面参照のみが、このセクションに含まれる。ステップ2600において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。ステップ2600のサブステップ2602(オプションであってよい)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2604において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ2606(オプションであってよい)において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ2608(これもオプションであってよい)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0159】
図27は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図24および図25に関して説明したものであってよい、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む。本開示を簡単にするために、図27への図面参照のみが、このセクションに含まれる。方法のステップ2700において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータが、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ2702において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して渡されうる。ステップ2704(オプションであってよい)において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0160】
図28は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図24および図25に関して説明したものであってよい、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む。本開示を簡単にするために、図28への図面参照のみが、このセクションに含まれる。ステップ2800(オプションであってよい)において、UEは、ホストコンピュータによって提供される入力データを受信する。追加的にまたは代替的に、ステップ2802において、UEは、ユーザデータを提供する。ステップ2800のサブステップ(オプションであってよい)において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ2802のサブステップ2806(オプションであってよい)においてUEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答して、ユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮してもよい。ユーザデータが提供された具体的な方法にかかわらず、UEは、サブステップ2808(オプションであってよい)において、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。方法のステップ2810において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0161】
図29は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図24および図25に関して説明したものであってよい、ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含む。本開示を簡単にするために、図29への図面参照のみが、このセクションに含まれる。ステップ2900(オプションであってよい)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。ステップ2902(オプションであってよい)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ2904(オプションであってよい)において、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信で搬送されるユーザデータを受信する。
【0162】
ここで開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つ以上の機能ユニット、または1つ以上の仮想装置のモジュールを通じて実行されてもよい。各仮想装置は、これらの機能ユニットを複数有してもよい。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含みうる処理回路、ならびにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジックなどを含みうる他のデジタルハードウェアによって実施されてもよい。処理回路は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなどの1つ以上のタイプのメモリを有しうるメモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成されうる。メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびにここで説明される方法の1つ以上を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、それぞれの機能ユニットに本開示の1つ以上の実施形態に従った対応する機能を実行させるために、処理回路を使用しうる。
【0163】
図中のプロセスは本開示の特定の実施形態によって実行される動作の特定の順序を示しうるが、そのような順序は例示的であることを理解されたい(例えば、代替実施形態では異なる順序で動作を実行したり、特定の複数の動作を組み合わせたり、特定の複数の動作をオーバーラップさせたりなどしてもよい)。
【0164】
本開示のいくつかの例示的な実施形態は、以下の通りである。
【0165】
実施形態1：ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために無線機器によって実行される方法が提供される。前記方法は、DCIを受信すること(1200)を含む。前記DCIは、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが、個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態と、個別の共通TCI状態とのいずれかに関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、の1つ以上を含む。前記方法は、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット、および前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのうちの選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを受信すること(1202)をさらに含む。前記方法はまた、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行すること(1204)を含む。
【0166】
実施形態2：前記インジケーションを受信すること(1202)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1202-1)を含む。前記１つ以上の動作を実行すること(1204)は、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新すること(1204-1a)を含む。
【0167】
実施形態3：前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号(例えばQCLタイプDソース基準信号)を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される。
【0168】
実施形態4：前記1つ以上の動作を実行すること(1204)が、既存のアップリンク送信空間フィルタを維持すること(1204-1b)をさらに含む。
【0169】
実施形態5：前記インジケーションを受信すること(1202)が、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1202-1)を含む。前記１つ以上の動作を実行すること(1204)は、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新すること(1204-2a)を含む。
【0170】
実施形態6：前記アップリンク送信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号(例えばSRS)を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号(例えばSSBまたはCSI-RS)を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタとの1つに更新される。
【0171】
実施形態7：前記1つ以上の動作を実行すること(1204)が、既存のダウンリンク受信空間フィルタを維持すること(1204-2b)をさらに含む。
【0172】
実施形態8：前記インジケーションを受信すること(1202)が、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1202-3)を含む。前記1つ以上の動作を実行すること(1204)が、個別TCI方式を実行し、それによって前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタおよびアップリンク送信空間フィルタをそれぞれ更新すること(1204-3a)と、共通TCI方式(joint-TCI scheme)を実行し、それによって前記個別の共通TCI状態に基づいて、前記ダウンリンク受信空間フィルタおよび前記アップリンク送信空間フィルタを更新することと(1204-3b)、の一方を有する。
【0173】
実施形態9：前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号(例えばQCLタイプDソース基準信号)を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される。前記アップリンク送信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号(例えばSRS)を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号(例えばSSBまたはCSI-RS)を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタとの1つに更新される。
【0174】
実施形態10：前記1つ以上の動作を実行すること(1204)が、前記ダウンリンク受信空間フィルタと、前記アップリンク送信空間フィルタとを同時に更新すること(1204-3c)をさらに含む。
【0175】
実施形態11：方法はまた、1つ以上のアップリンクTCI状態をアクティベートまたはディアクティベートするメッセージ(例えば、MAC-CEメッセージまたはRRCメッセージ)を受信すること(1206)を含む。方法はまた、前記1つ以上のアップリンクTCI状態のアクティベートに応答して、前記共通TCI方式を実行すること(1204-3b)から、前記個別のTCI方式を実行すること(1204-3a)に切り替えること(1208)を含む。方法はまた、前記1つ以上のアップリンクTCI状態のディアクティベートに応答して、前記個別のTCI方式を実行すること(1204-3a)から前記共通TCI方式を実行すること(1204-3b)に切り替えること(1210)を含む。
【0176】
実施形態12：前記1つ以上のアップリンクTCI状態のアクティベートは、前記1つ以上のアップリンクTCI状態の少なくとも1つのアクティベートを含む。前記1つ以上のアップリンクTCI状態のディアクティベートは、前記1つ以上のアップリンクTCI状態のすべてのディアクティベートを含む。
【0177】
実施形態13：ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するために基地局によって実行される方法が提供される。方法はDCIを送信すること(1300)を含み、前記DCIは、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、それぞれが、個別のダウンリンクTCI状態およびアップリンクTCI状態と、個別の共通TCI状態とのいずれかに関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、の1つ以上を含む。方法はさらに、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット、および前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのうちの選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを送信すること(1202)を含む。
【0178】
実施形態14：前記インジケーションを送信すること(1302)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1302-1)を含む。
【0179】
実施形態15：前記インジケーションを送信すること(1302)が、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1302-2)を含む。
【0180】
実施形態16：前記インジケーションを送信すること(1302)が、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1302-3)を含む。
【0181】
実施形態17：方法はまた、1つ以上のアップリンクTCI状態をアクティベートまたはディアクティベートするメッセージ(例えば、MAC-CEメッセージまたはRRCメッセージ)を送信すること(1304)を含む。
【0182】
実施形態18：ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するための無線機器(2200)が提供される。前記無線機器(2200)は、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを前記無線機器(200)に実行させるように構成された処理回路(2202)を含む。前記無線機器(2200)はまた、前記無線機器(2200)に電力を供給するように構成された電源回路を含む。
【0183】
実施形態19：ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するための基地局(1900)が提供される。前記基地局(1900)は、前記基地局によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを前記基地局(1900)に実行させるように構成された処理回路(1902)を含む。前記基地局(1900)はまた、前記基地局(1900)に電力を供給するように構成された電源回路を含む。
【0184】
実施形態20：ダウンリンクおよびアップリンクTCI状態を処理するためのUEが提供される。前記UEは、無線信号を送信および受信するように構成されたアンテナを含む。前記UEはまた、前記アンテナおよび処理回路に接続され、前記アンテナと前記処理回路との間で通信される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路を含む。前記処理回路は、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行するように構成される。前記UEはまた、前記処理回路に接続され、前記処理回路によって処理される情報の前記UEへの入力を可能にするように構成された入力インタフェースを含む。前記UEはまた、前記処理回路に接続され、前記処理回路によって処理された前記UEからの情報を出力するように構成された出力インタフェースを含む。前記UEはまた、前記処理回路に接続され、前記UEに電力を供給するように構成された電池を含む。
【0185】
実施形態21：ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータは、ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、UEへの送信のためにユーザデータをセルラーネットワークに転送するように構成された通信インターフェースとを含む。前記セルラネットワークは、無線インターフェースおよび処理回路を有する基地局を有し、前記基地局の前記処理回路は前記基地局によって実行される方法の前記ステップのいずれかを実行するように構成される。
【0186】
実施形態22：前記基地局をさらに含んだ前記通信システム。
【0187】
実施形態23：前記UEをさらに含み、前記UEは、前記基地局と通信するように構成される前記通信システム。
【0188】
実施形態24：前記ホストコンピュータの前記処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成され、それによって前記ユーザデータを提供する。前記UEは、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を有する。
【0189】
実施形態25：ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含んだ通信システムにおいて実施される方法が提供される。前記方法は、前記ホストコンピュータで、ユーザデータを提供することと、前記ホストコンピュータで、前記基地局を有するセルラネットワークを介して前記UEに前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記基地局は、前記基地局によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行する。
【0190】
実施形態26：前記方法はさらに、前記基地局で、前記ユーザデータを送信することを有する。
【0191】
実施形態27：前記ユーザデータはホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータで提供され、前記方法はさらに、前記UEで、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することを有する。
【0192】
実施形態28：基地局と通信するように構成されたUEであって、前記UEは、実施形態25から27の方法を実行するように構成された無線インターフェースおよび処理回路を有する。
【0193】
実施形態29：ホストコンピュータを含んだ通信システムが提供される。前記ホストコンピュータは、ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、UEへの送信のためにユーザデータをセルラネットワークに転送するように構成された通信インターフェースとを含む。前記UEは無線インタフェースおよび処理回路を有し、前記UEの構成要素は、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行するように構成される。
【0194】
実施形態30：前記セルラネットワークは、前記UEと通信するように構成された基地局をさらに含む。
【0195】
実施形態31：前記ホストコンピュータの前記処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成され、それによって前記ユーザデータを提供する。前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成される。
【0196】
実施形態32：ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含んだ通信システムにおいて実施される方法が提供される。前記方法は、前記ホストコンピュータで、ユーザデータを提供することと、前記ホストコンピュータで、前記基地局を有するセルラネットワークを介して前記UEに前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記UEは、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行する。
【0197】
実施形態33：前記方法は、前記UEで、前記基地局から前記ユーザデータを受信することをさらに有する。
【0198】
実施形態34：ホストコンピュータを含んだ通信システムが提供される。前記ホストコンピュータは、UEから基地局への送信に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェースを含む。前記UEは無線インタフェースおよび処理回路を有し、前記UEの前記処理回路は、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行するように構成される。
【0199】
実施形態35：前記UEをさらに含んだ前記通信システム。
【0200】
実施形態36：前記基地局をさらに含んだ前記通信システム。前記基地局は、前記UEと通信するように構成された無線インターフェースと、前記UEから前記基地局への送信によって搬送される前記ユーザデータを前記ホストコンピュータに転送するように構成された通信インターフェースとを有する。
【0201】
実施形態37：前記ホストコンピュータの前記処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成される。前記UEの前記処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成され、それによって前記ユーザデータを提供する。
【0202】
実施形態38：前記ホストコンピュータの前記処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成され、それによって要求データを提供する。前記UEの前記処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成され、それによって前記要求データに応答して前記ユーザデータを提供する。
【0203】
実施形態39：ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含んだ通信システムにおいて実施される方法が提供される。前記方法は、前記ホストコンピュータで、前記UEから前記基地局に送信されたユーザデータを受信することを含み、前記UEは、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行する。
【0204】
実施形態40：前記方法は、前記UEで、前記基地局に前記ユーザデータを提供することをさらに有する。
【0205】
実施形態41：前記方法はさらに、前記UEで、クライアントアプリケーションを実行することを有し、それによって、送信される前記ユーザデータを提供し、また、前記ホストコンピュータで、前記クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することを有する。
【0206】
実施形態42：前記方法はさらに、前記UEで、クライアントアプリケーションを実行することと、前記UEで、前記クライアントアプリケーションへの入力データを受信することと、を有し、前記入力データは、前記クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータで提供される。前記送信される前記ユーザデータは、前記入力データに応答して前記クライアントアプリケーションによって提供される。
【0207】
実施形態43：UEから基地局への送信に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェースを有するホストコンピュータを含んだ通信システムである。前記基地局は、無線インターフェースおよび処理回路を有し、前記基地局の前記処理回路は前記基地局によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行するように構成される。
【0208】
実施形態44：前記基地局をさらに含んだ前記通信システム。
【0209】
実施形態45：前記UEをさらに含み、前記UEは、前記基地局と通信するように構成される前記通信システム。
【0210】
実施形態46：前記ホストコンピュータの前記処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成される。前記UEは前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成され、それによって、前記ホストコンピュータが受信するユーザデータを提供する。
【0211】
実施形態47：ホストコンピュータと、基地局と、UEとを含んだ通信システムにおいて実施される方法が提供される。前記方法は、前記ホストコンピュータで、前記基地局から、前記基地局が前記UEから受信した送信に由来するユーザデータを受信することを含む。前記UEは、前記無線機器によって実行される前記方法の前記ステップのいずれかを実行する。
【0212】
実施形態48：前記方法は、前記基地局で、前記UEから前記ユーザデータを受信することをさらに有する。
【0213】
実施形態49：前記方法は、前記基地局で、前記受信したユーザデータの前記ホストコンピュータへの送信を開始することをさらに有する。
【0214】
本開示では、以下の略語の少なくともいくつかが用いられうる。略称の間に矛盾がある場合は、先の説明での使い方を優先すべきである。以下に複数回記載されている場合は、最初の記載を優先すべきである。
・3GPP 第3世代パートナシッププロジェクト
・5G 第5世代
・5GC 第5世代コア
・5GS 第5世代システム
・AF アプリケーション機能
・AMF アクセスおよびモビリティ機能
・AN アクセスネットワーク
・AP アクセスポイント
・ASIC 特定用途向け集積回路
・AUSF 認証サーバ機能
・BWP 帯域幅部分
・CE 制御要素
・CSI-RS チャネル状態情報基準信号
・CP-OFDM サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重方式
・CPU 中央処理装置
・CRB 共通リソースブロック
・CSI-RS チャネル状態情報基準信号
・DCI ダウンリンク制御情報
・DFT 離散高速フーリエ変換
・DMRS 復調基準信号
・DN データネットワーク
・DL ダウンリンク
・DSP デジタルシグナルプロセッサ
・eNB 拡張型または進化型ノードB
・EPS 進化型パケットシステム
・E-UTRA 進化型ユニバーサル地上無線アクセス
・FPGA フィールドプログラマブルゲートアレイ
・gNB ニューラジオ基地局
・gNB-DU ニューラジオ基地局分散ユニット
・HSS ホーム加入者サーバ
・IoT モノのインターネット
・IP インターネットプロトコル
・LCID 論理チャネルID
・LTE ロングタームエヴォリューション
・MAC 媒体アクセス制御
・MME モビリティ管理エンティティ
・MPE 最大許容エクスポージャ
・MTC マシンタイプ通信
・NEF ネットワークエクスポージャ機能
・NF ネットワーク機能
・NR ニューラジオ
・NRF ネットワーク機能リポジトリ機能
・NSSF ネットワークスライス選択機能
・OTT オーバザトップ
・PC パーソナルコンピュータ
・PCF ポリシー制御機能
・PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
・PDCH 物理データチャネル
・PDSCH 物理ダウンリンクデータチャネル
・PDU プロトコルデータユニット
・P-GW パケットデータネットワークゲートウェイ
・PRB 物理リソースブロック
・PUSCH 物理アップリンクデータチャネル
・QCL 疑似的同位置配置
・QoS サービス品質
・RAM ランダムアクセスメモリ
・RAN 無線アクセスネットワーク
・RB リソースブロック
・ROM 読み出し専用メモリ
・RRC 無線リソース制御
・RRH リモート無線ヘッド
・RTT 往復時間
・SCEF サービス能力エクスポージャ機能
・SINR 信号対干渉雑音比
・SMF セッション管理機能
・TCI 送信構成インジケータ
・TRP 信号対干渉雑音比
・TRS トラッキング基準信号
・UDM 統合データ管理機能
・UE ユーザ装置
・UL アップリンク
・UPF ユーザプレーン機能
・3GPP 第3世代パートナシッププロジェクト
・5G 第5世代
・5GC 第5世代コア
・5GS 第5世代システム
・AF アプリケーション機能
・AMF アクセスおよびモビリティ機能
・AN アクセスネットワーク
・AP アクセスポイント
・ASIC 特定用途向け集積回路
・AUSF 認証サーバ機能
・BWP 帯域幅部分
・CE 制御要素
・CSI-RS チャネル状態情報基準信号
・CP-OFDM サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重方式
・CPU 中央処理装置
・CRB 共通リソースブロック
・CSI-RS チャネル状態情報基準信号
・DCI ダウンリンク制御情報
・DFT 離散高速フーリエ変換
・DMRS 復調基準信号
・DN データネットワーク
・DL ダウンリンク
・DSP デジタルシグナルプロセッサ
・eNB 拡張型または進化型ノードB
・EPS 進化型パケットシステム
・E-UTRA 進化型ユニバーサル地上無線アクセス
・FPGA フィールドプログラマブルゲートアレイ
・gNB ニューラジオ基地局
・gNB-DU ニューラジオ基地局分散ユニット
・HSS ホーム加入者サーバ
・IoT モノのインターネット
・IP インターネットプロトコル
・LCID 論理チャネルID
・LTE ロングタームエヴォリューション
・MAC 媒体アクセス制御
・MME モビリティ管理エンティティ
・MPE 最大許容エクスポージャ
・MTC マシンタイプ通信
・NEF ネットワークエクスポージャ機能
・NF ネットワーク機能
・NR ニューラジオ
・NRF ネットワーク機能リポジトリ機能
・NSSF ネットワークスライス選択機能
・OTT オーバザトップ
・PC パーソナルコンピュータ
・PCF ポリシー制御機能
・PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
・PDCH 物理データチャネル
・PDSCH 物理ダウンリンクデータチャネル
・PDU プロトコルデータユニット
・P-GW パケットデータネットワークゲートウェイ
・PRB 物理リソースブロック
・PUSCH 物理アップリンクデータチャネル
・QCL 疑似的同位置配置
・QoS サービス品質
・RAM ランダムアクセスメモリ
・RAN 無線アクセスネットワーク
・RB リソースブロック
・ROM 読み出し専用メモリ
・RRC 無線リソース制御
・RRH リモート無線ヘッド
・RTT 往復時間
・SCEF サービス能力エクスポージャ機能
・SINR 信号対干渉雑音比
・SMF セッション管理機能
・TCI 送信構成インジケータ
・TRP 信号対干渉雑音比
・TRS トラッキング基準信号
・UDM 統合データ管理機能
・UE ユーザ装置
・UL アップリンク
・UPF ユーザプレーン機能
【0215】
本技術分野に属する当業者は、本開示の実施形態の改良版および変更版を認識するであろう。全てのそのような改良版および変更版は、ここに開示された概念の範囲に含まれるものとみなされる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【手続補正書】
【提出日】2023-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンリンクおよびアップリンク送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するために無線機器によって実行される方法であって、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
から選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を受信すること(1000)と、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行すること(1002)と、を有し、
前記無線機器は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって構成され、前記MAC CEは、
前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、
ように構成され、
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、方法。
【請求項2】
前記インジケーションを有する前記DCIを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-1)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新すること(1002-1a)を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記インジケーションを有する前記DCIを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-2)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新すること(1002-2a)を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アップリンク送信空間フィルタは、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記インジケーションを受信すること(1000)が、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信すること(1000-3)を有し、前記1つ以上の動作を実行すること(1002)が、それによって前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタおよびアップリンク送信空間フィルタをそれぞれ更新するために、個別TCI方式を実行すること(1002-3a)、を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新され、前記アップリンク送信空間フィルタは、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
処理回路(2202)を有する無線機器(2200)であって、前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を受信(1000)させ、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに基づいて1つ以上の動作を実行(1002)させる、ように構成され、
前記処理回路(2202)はさらに、前記無線機器(2200)が媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって構成されるようにするように構成され、前記MAC CEは、
前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、
ように構成され、
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、無線機器(2200)。
【請求項9】
前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、
前記インジケーションを有する前記DCIを受信する(1000)ときに、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信する(1000-1)ことと、
前記1つ以上の動作を実行する(1002)ときに、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態に基づいてダウンリンク受信空間フィルタを更新(1002-1a)することと、を行わせるようにさらに構成される、請求項8に記載の無線機器(2200)。
【請求項10】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新される、請求項9に記載の無線機器(2200)。
【請求項11】
前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、
前記インジケーションを有する前記DCIを受信する(1000)ときに、前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信する(1000-2)ことと、
前記1つ以上の動作を実行する(1002)ときに、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態に基づいてアップリンク送信空間フィルタを更新(1002-2a)することと、を行わせるようにさらに構成される、請求項8に記載の無線機器(2200)。
【請求項12】
前記アップリンク送信空間フィルタは、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項11に記載の無線機器(2200)。
【請求項13】
前記処理回路(2202)は、前記無線機器(2200)に、
前記インジケーションを受信する(1000)ときに、前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを受信(1000-3)することと、
前記1つ以上の動作を実行する(1002)ときに、それによって前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に基づいて、ダウンリンク受信空間フィルタおよびアップリンク送信空間フィルタをそれぞれ更新するために、個別TCI方式を実行(1002-3a)することと、を行わせるようにさらに構成される、請求項8に記載の無線機器(2200)。
【請求項14】
前記ダウンリンク受信空間フィルタが、前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた個別のダウンリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタに更新され、
前記アップリンク送信空間フィルタは、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のアップリンクソース基準信号を送信するために用いられるアップリンク送信空間フィルタと、
前記選択されたTCIフィールドコードポイントに関連付けられた前記個別のアップリンクTCI状態のダウンリンクソース基準信号を受信するために用いられるダウンリンク受信空間フィルタと、の1つに更新される、請求項13に記載の無線機器(2200)。
【請求項15】
ダウンリンクおよびアップリンク送信構成インジケータ(TCI)状態を処理するために基地局によって実行される方法であって、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセット、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を送信(1100)する、ことを有し、
前記基地局は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって無線機器を構成し、前記MAC CEが、
前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、ように構成され、
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、方法。
【請求項16】
前記インジケーションを有する前記DCIを送信すること(1100)が、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-1)と、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-2)と、および/または
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信すること(1100-3)と、を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
処理回路(1902)を有する基地局(1900)であって、前記処理回路(1902)は、前記基地局(1900)に、それぞれが個別のダウンリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第1のサブセットと、
それぞれが個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第2のサブセットと、
それぞれが個別のダウンリンクTCI状態および個別のアップリンクTCI状態に関連付けられたTCIフィールドコードポイントの第3のサブセットと、
に含まれる、選択されたTCIフィールドコードポイントを示すインジケーションを有するダウンリンク制御情報(DCI)を送信(1100)させる、ように構成され、
前記処理回路(1902)はさらに、前記基地局(1900)に無線機器を媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によって構成させるように構成され、前記MAC CEは、
前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセットのそれぞれを前記個別のアップリンクTCI状態に関連付け、
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセットのそれぞれを前記個別のダウンリンクTCI状態および前記個別のアップリンクTCI状態に関連付ける、
ように構成され、
前記MAC CEによってアクティベートされたTCI状態のそれぞれについて、前記アクティベートされたTCI状態がアップリンクのみに適用されるか、ダウンリンクのみに適用されるか、またはダウンリンクとアップリンクとの両方に適用されるを示すために、関連付けられたフィールドが含まれる、基地局(1900)。
【請求項18】
前記処理回路(1902)は、前記基地局(1900)に、前記TCIフィールドコードポイントの第1のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信する(1100-1)ことと、
前記TCIフィールドコードポイントの第2のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信する(1100-2)ことと、および/または
前記TCIフィールドコードポイントの第3のサブセット内の前記選択されたTCIフィールドコードポイントを示す前記インジケーションを送信する(1100-3)ことと、を行わせるようにさらに構成される、請求項17に記載の基地局(1900)。
【国際調査報告】