(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】核酸のエピジェネティックな修飾を検出するためのシステム、方法、及び組成物
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/6816 20180101AFI20240319BHJP
C12Q 1/6834 20180101ALI20240319BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20240319BHJP
C12Q 1/6809 20180101ALI20240319BHJP
【FI】
C12Q1/6816 C
C12Q1/6834 Z
C12N15/09 Z
C12Q1/6809 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561697
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 US2022032012
(87)【国際公開番号】W WO2022232709
(87)【国際公開日】2022-11-03
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520187300
【氏名又は名称】エックスゲノムズ コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】523379166
【氏名又は名称】ミア,カリム
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ミア,カリム
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA13
4B063QA18
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QR42
4B063QR56
4B063QS34
4B063QS39
4B063QX02
(57)【要約】
核酸のエピジェネティックな修飾を検出するためのシステム、方法、及び組成物が提供される。本発明は、核酸が修飾されている場合の、核酸が修飾されていない場合と比較したシグナルの違いを検出するためのプローブを使用することによる核酸分子の修飾状態を決定するための方法、組成物、及びシステムを含む。修飾は、核酸塩基上のメチル化などの共有結合的修飾を含み得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
核酸分子の識別性及び修飾状態を決定するための方法であって、前記方法は、
a.前記核酸を表面に固定して、前記表面に付着した核酸を得ることと、
b.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸に曝露し、前記オリゴの1つ以上の前記核酸への結合を検出して前記核酸の前記識別性を決定することであって、前記オリゴの1つ以上または組み合わせが前記核酸の識別性を決定することができる、前記決定することと、
c.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸分子に曝露し、前記核酸への前記オリゴの結合を検出し、前記オリゴの結合特性を測定することであって、前記オリゴの1つ以上が、前記配列が修飾されている場合に、前記配列が修飾されていない場合と比較して配列に異なるように結合することができる、前記測定することと、
d.前記測定された特性のシグネチャを評価することによって、決定された識別性の前記分子に修飾ステータスを割り当てることと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記オリゴヌクレオチドが、標識されたオリゴヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標識が、1つ以上の発蛍光団、ナノ粒子、タンパク質、またはナノ構造を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のオリゴが、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、または3以下のヌクレオチドの長さである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記オリゴが、LNA残基、3’-Uaq、またはピレンを含む1つ以上の修飾を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つ以上のオリゴの前記結合することが一時的であり、それぞれの標的分子上のそれぞれの部位が複数回、一時的に結合することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記オリゴヌクレオチドの前記核酸への前記結合の差異が、オンタイム及びオフタイム、及び/またはシグナルの蛍光強度の関数として測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
結合することのモニタリングがプロセス中にリアルタイムで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
修飾核酸配列と非修飾核酸配列との結合の差が二値であり、塩基が修飾されている場合には検出可能な結合の閾値を超える結合が起こり、塩基が修飾されていない場合には検出可能な結合が生じない、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数のオリゴが単一サイクルで添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のオリゴが複数のサイクルにわたって添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
同じオリゴが識別性を決定し、修飾状態を決定することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ステップ1cにおけるオリゴヌクレオチドの種類/混合物が、修飾の配列状況に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記核酸がDNAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
複数の核酸が前記基材上の光学的に分離可能な反応部位に固定化され、前記反応部位の1つの単一の核酸が、他の任意の部位に固定化された任意の他の核酸分子から光学的に分離可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記核酸がRNAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
核酸の前記識別性がそのゲノム起源を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
識別性の前記決定することが、得られた結合パターンをゲノムのセグメントのインシリコ結合パターンと照合することを含むデータベースと比較することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が核酸分子のアレイを利用して実施される、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記アレイ内の前記核酸が光の回折限界を超えて分解可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記核酸が超解像イメージングによって分解される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記修飾が、5-メチルシトシン(5mC)、5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)、5-ホルミルシトシン(5fC)、5-カルボキシルシトシン(5caC)、及びN6-メタデニン(methadenine)(6mA)を含む化学修飾、または生物体に見られる核酸に一般的なその他の修飾である、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記修飾がDNA損傷によるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記修飾が、タンパク質、核酸、小分子、金属を含むリガンドの結合である、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
スパイクイン対照が参照として使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記反復する結合はその特性が異なるが、前記特性が前記核酸に修飾状態または非修飾状態を割り当てるかを決定するために平均が取られる、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記オリゴヌクレオチドの結合前に、前記修飾を改変するための処理が前記核酸に施される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記修飾状態が、前記分子全体または前記分子の一部分に関するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記標的が細長く、その長さに沿った修飾の位置が特定される、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記分子が高密度に配列され、個々の分子を分解するために超解像が使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記分子上の修飾の数が数えられるか、または推定される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
異なる種類の修飾を区別することのできるオリゴを使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
異なるタイプの修飾が異なる条件下で試験される、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
核酸修飾を検出するように設計された短い蛍光標識されたオリゴヌクレオチドプローブの混合物を含む組成物。
【請求項35】
核酸分子の修飾状態を決定するための方法であって、
a.1つ以上のオリゴを前記核酸分子に結合させて、その識別性を決定することと、
b.修飾されている場合と修飾されていない場合とを比較して配列に対して異なる結合を示す1つ以上のオリゴを前記核酸分子に結合させることと、
を含む、前記方法。
【請求項36】
核酸の修飾状態を決定するための方法であって、
a.前記核酸を表面に固定して、前記表面上の固定された位置の核酸を得ることと、
b.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸分子に曝露することであって、前記オリゴの1つ以上が、配列が修飾されている場合、配列が修飾されていない場合と比較して異なる結合プロファイルを有することができる、前記曝露することと、
c.前記オリゴの前記核酸への結合を検出し、前記結合プロファイルが前記配列が修飾された場合の前記結合プロファイルまたは前記配列が修飾されていない場合の前記結合プロファイルによりよく一致するかどうかを決定することと、
d.前記核酸分子または前記核酸分子上の1つ以上の位置に修飾状態を割り当てることと、
を含む、方法。
【請求項37】
核酸分子の識別性及び修飾状態を決定するための方法であって、
a.前記核酸を表面に固定して、前記表面に付着した核酸を得ることと、
b.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸に曝露し、前記オリゴの1つ以上の前記核酸への結合を検出して前記核酸の前記識別性を決定することであって、前記オリゴの1つ以上または組み合わせが前記核酸の識別性を決定することができる、前記決定することと、
c.前記表面上の核酸を、前記標的核酸上の修飾されたヌクレオチドに結合するタンパク質に曝露することと、
d.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸に曝露することであって、前記オリゴの1つ以上は、特定の配列の識別性を決定し、前記オリゴの1つ以上の前記核酸への結合を検出することができる、前記曝露することと、
e.ステップb及びステップdからの前記結合パターンを比較して、どの部位がステップcの前記タンパク質によってブロックされたかを決定することと、
を含む、前記方法。
【請求項38】
前記結合タンパク質が抗体またはメチル結合タンパク質である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
ステップdの前記オリゴヌクレオチドがステップbのオリゴヌクレオチドのサブセットである、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
修飾を特定するための方法であって、前記方法が、
a.前記修飾を含む核酸を提供することと、
b.前記核酸上の1つ以上の位置に結合できる1つ以上のオリゴヌクレオチド(複数可)を提供することと、
c.前記核酸を前記オリゴヌクレオチド(複数可)と接触させることと、
d.前記オリゴヌクレオチド(複数可)の前記核酸への結合をモニタリングすることと、
e.結合パターンの変化を検出することであって、前記変化が前記修飾を示し、それによって前記修飾を特定する、前記検出することと、
を含む、前記方法。
【請求項41】
核酸分子の識別性及び修飾状態を決定するための方法であって、
a.前記核酸分子を表面に固定して、前記表面に付着した核酸分子を得ることと、
b.既知の配列の1つ以上のオリゴを前記核酸に曝露することであって、前記オリゴの1つ以上または組み合わせが、個々の核酸分子のそれぞれの識別性を決定することができ、前記オリゴの1つ以上が、前記核酸分子の配列が修飾されていない場合と比較して、前記配列が修飾されている場合に異なる結合プロファイルを有する、前記曝露することと、
c.前記オリゴの1つ以上の個別の核酸のそれぞれへの結合を検出し、前記核酸の識別性を決定することと、前記結合プロファイルが前記配列が修飾された場合の前記結合プロファイルまたは前記配列が修飾されていない場合の前記結合プロファイルによりよく一致するかどうかを決定することと、
d.前記識別された分子の修飾状態を記録することと、
を含む、前記方法。
【請求項42】
前記核酸分子が、無細胞核酸分子である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
核酸分子の少なくとも一部の配列及びエピ配列を決定する方法であって、
前記核酸分子が一本鎖分子である場合には、前記核酸分子を試験基材上に固定するか、または前記核酸分子が二本鎖分子である場合には、前記核酸分子を変性して一本鎖分子とし、前記一本鎖核酸分子を前記試験基材上に固定するか、または前記核酸分子が二本鎖分子である場合には、前記試験基材上に前記核酸分子を固定し、前記試験基材上の前記核酸分子を一本鎖分子に変性させ、それによって前記試験基材上に固定された一本鎖核酸を形成することと、
前記固定された一本鎖核酸を、オリゴヌクレオチドプローブ種のセット中のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に曝露することであって、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種が、前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に位置するその相補的部分にハイブリダイズすることができ、(i)固有のそれぞれの所定の配列、(ii)所定の長さ、ならびに(iii)色素、蛍光ナノ粒子、プラズモン共鳴粒子、光散乱粒子、ナノ粒子、及び蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)パートナー(蛍光シグナルを産生することができる)からなる群から選択されるそれぞれの標識を[含む]有する、前記曝露することであって、前記曝露するステップが、
i)前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種のオリゴヌクレオチドプローブが、前記試験基材上の固定された[鎖]一本鎖核酸上の前記1つ以上の位置に反復的に一時的かつ可逆的に結合し、それによって、前記試験基材上の前記固定された一本鎖核酸上の前記1つ以上の位置の各々にそれぞれの一時的なヘテロ二本鎖を形成する;及び
ii)前記それぞれの標識からの光学活性のそれぞれの発生が、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種の前記オリゴヌクレオチドプローブを前記試験基材上の前記固定された一本鎖核酸上の前記1つ以上の位置に反復的に一時的かつ可逆的に結合させることによって生成され、検出され、それらが、前記試験基材上の前記固定された一本鎖核酸上の前記1つ以上の位置のそれぞれで検出される
条件下で行われる、前記曝露することと、
前記固定された一本鎖核酸の1つ以上の部分が、前記それぞれの標識から生成される光学活性のそれぞれの発生を検出することができる二次元イメージャを使用して、前記曝露ステップ中に生じる前記試験基材上の前記固定された[鎖]一本鎖上の前記1つ以上の位置のそれぞれにおける光学活性のそれぞれの発生を測定することによって、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的であるかどうかを決定し、それによって、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的な前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第1のセットを取得することと;
前記試験基材を洗浄して、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種を前記試験基材から除去することと;
前記試験基材上の前記固定された一本鎖核酸を前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に暴露することによって曝露ステップ、測定ステップ、及び洗浄ステップを繰り返して、それによって、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセット中の別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である、前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第2のセットを得ることと;
前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の前記第1のセットと、前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の前記第2のセットとに少なくとも部分的に基づいて、前記核酸の少なくとも前記一部の配列を決定することと;
前記オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの前記それぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種の前記オリゴヌクレオチドプローブの、前記固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に位置するそれらの相補的な部分に対する、前記1つ以上の位置がエピジェネティックな修飾を有する場合の、前記1つ以上の位置がエピジェネティックな修飾を有しない場合と比較して、観察された示差的結合挙動に基づいて、前記核酸分子の前記一部が、エピジェネティックな修飾を有するかを判定することと、
を含む、前記方法。
【請求項44】
修飾を有する可能性のある核酸配列に結合することのできるそれぞれのオリゴヌクレオチドの前記結合プロファイルが、修飾を有する可能性のある核酸配列の合成修飾バージョン及び非修飾バージョンに対して試験することによって事前に特徴づけられ、したがって、前記試料分子について得られた前記結合プロファイルを比較するための参照として機能する、請求項43に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月6日に出願された、「Detecting Epigenetic Modifications in Nucleic Acids」と題する米国仮特許出願第63,171,566号の優先権を主張し、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、核酸のエピジェネティックな修飾を検出するためのシステム、方法、及び化合物を対象とする。
【背景技術】
【0003】
機能的な生物学的システムを生成するための情報は、核酸の長さに沿った塩基の配列に書き込まれている。DNAの構造に関するワトソン-クリックの二重らせんの見方では、生物に見られる核酸ポリマーに対するエピジェネティックな修飾が考慮されていない。5-メチルシトシン(5mC)、5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)、5-ホルミルシトシン(5fC)、5-カルボキシルシトシン(5caC)、及びN6メタデニン(methadenine)(6mA)などの多くの修飾には、生物学的な役割がある。これらの修飾のうち、5-メチルシトシン(5mC)はヒトゲノムに豊富に存在し、しばしば5番目の塩基と呼ばれる。標準塩基とは対照的に、それは細胞複製機構によって複製されないため、通常の方法では遺伝しない。
【0004】
哺乳動物では、メチル化は5’-CpG-3’に関連して最も広く見られる。二重らせんでは、相補的なCpGダイアド配列の両方のCが通常メチル化されているが、一方のみがメチル化されているヘミメチル化状態も見られ、メチル化と脱メチル化の間の遷移状態であると考えられている。CpG部位(CpGアイランド)は遺伝子のコード領域の上流に多く見られ、遺伝子活性と組織特異的な転写の制御に関与している。
【0005】
ヒトゲノムの配列決定とは対照的に、ヒトメチロームのマッピングはより複雑な作業である。特定の試料からゲノム全体のメチル化パターンを包括的かつ高解像度で決定することは、試料調製の要求と、配列決定前に核酸を増幅または修飾する必要があるため、困難であった。
【0006】
ゲノムのメチル化部分を単離または検出するためのさまざまな方法が存在する。最も広く使用されている方法には、非メチル化シトシンをウラシルに変換するが、5-メチルシトシンは変換しない重亜硫酸塩によるDNAの処理が含まれる。その後、DNAが増幅され(すべてのウラシルをチミンに変換する)、続いて、マイクロアレイベースの技術及び第2世代(例えば、イルミナ)配列決定を含むさまざまな方法で分析される。重亜硫酸塩ベースの技術はメチル化DNAの分析を大きく進歩させたが、いくつかの欠点もある。第一に、重亜硫酸塩配列決定には、試料調製にかなりの時間がかかる。第二に、非メチル化シトシンからウラシルへの完全な変換に必要な厳しい反応条件はDNAの分解を引き起こすため、開始時の大量の試料が必要となり、用途によっては問題となる可能性がある。さらに、重亜硫酸塩配列決定はメチル化状態の読み取りにマイクロアレイまたは第2世代DNA配列決定技術に依存しているため、これらの方法論と同じ制限に悩まされる。
【0007】
機能的修飾に加えて、さまざまな因子によるDNAの損傷による修飾は、遺伝子変異を引き起こす。RNAの場合、tRNAには無数の修飾があることが長い間知られていたが、現在では一般にRNAにもそれに関連する修飾があることがますます認識されてきている。さらに、核酸は、金属からDNA結合タンパク質に至るまで、リガンドの結合によって非共有結合的にエピジェネティックに修飾される可能性がある。
【0008】
上記の背景を考慮すると、当技術分野で必要とされているのは、核酸のエピジェネティックな修飾を検出するための改良されたシステム、方法、及び化合物である。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、核酸のエピジェネティックな修飾を検出するためのシステム、方法、及び化合物を提供することによって、上記に開示された欠点に対処する。
【0010】
したがって、本開示の一態様は、核酸分子上のエピジェネティックな修飾の存在を直接決定するための方法、すなわち、DNAまたはRNA上のメチル化、ヒドロキシメチル化及び他の修飾の検出を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の特定の態様では、核酸分子における修飾を検出するための方法が提供される。一般に、修飾の可能性がある核酸配列を含む試料と、その核酸配列に結合できる少なくとも1つのプローブが提供される。いくつかの実施形態では、核酸はプローブによって繰り返し結合され、結合の動態がモニタリングされる。
【0012】
いくつかの実施形態では、核酸分子における修飾の検出は、単一分子上の修飾を直接検出することによって行われる。いくつかの実施形態では、検出は、単一分子上で検出される修飾の別個のシグネチャを介して行われる。いくつかの実施形態では、シグネチャは、標的分子上のそれぞれの相補的配列を標的とする1つ以上のオリゴヌクレオチド(オリゴ)の結合プロファイルである。いくつかの実施形態では、結合プロファイルは、標的配列へのハイブリダイゼーションの程度(例えば、量、速度、寿命)を含む。いくつかの実施形態では、標的分子は平面上に固定化される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド結合は一時的であり、反復可能である。一時的な結合により超解像度イメージング(1)が可能になり、繰り返し結合により真の信号が観察されるという確信が得られる。ここで、結合プロファイルとハイブリダイゼーションの程度には、個々の分子上の結合イベントの数(繰り返し結合数)、これらの結合イベントの「オン」時間または「滞留」時間と「オフ」時間(結合イベント間の時間)が含まれる。いくつかの実施形態では、オリゴは短く、7塩基以下、典型的には3~5塩基の長さである。いくつかの実施形態では、オリゴは光学的に標識され(例えば、蛍光色素、ナノ粒子、または光散乱粒子によって)、滞留時間は「明るい」時間、オフの時間は「暗い」時間である。
【0013】
本開示によって発見された、本発明の重要な実施形態の基礎を形成する驚くべき特徴は、オリゴが一時的に結合する条件下でハイブリダイゼーションが実行されるとき、明時間、暗時間、及び/または反復結合数を使用して、結合部位を非修飾または修飾として分類し、異なる修飾が異なるクラスに分類されることを確認できることである。例えば、いくつかの実施形態では、オリゴ結合の滞留時間は、標的配列がメチル化部位を有する場合、そうでない場合に比べて長い。いくつかの実施形態では、塩基の周囲の配列に相補的な複数のオリゴヌクレオチドの結合プロファイル(例えば、単一の塩基が、結合の塩基フットプリントにその塩基を含む5つの5merを有する)が、塩基が修飾されているかどうかを決定するために考慮される。複数のオリゴヌクレオチドが同じ塩基を標的にすることにより、冗長性が増し、測定の堅牢性も高まる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】標的核酸に結合する一過性オリゴヌクレオチドを検出するための方法の図を提供する。核酸は、例えばストレプトアビジン/ビオチン相互作用を介して表面に固定される。蛍光色素、例えば、Cy3で標識されたオリゴヌクレオチドプローブは、配列特異的に核酸に結合する。オリゴヌクレオチドは一時的に標的に結合するが、蛍光色素がレーザーによって励起されて発光が検出されるのに十分な長さ(例えば200ms)がある。ハイブリダイゼーション動態は、複数の結合及び結合解除イベントにわたって測定される。
【
図2】5-MeCと非メチル化標的DNAとの間の結合プロファイル動態の違いの説明的な例を提供する。t
onは、核酸分子上でオリゴヌクレオチド蛍光シグナルが検出される時間である。T
offは、核酸分子上で蛍光シグナルが検出されない時間である。
【
図3A】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3B】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3C】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3D】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3E】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3F】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3G】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3H】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図3I】異なる状況における5-MeC及び非メチル化DNA標的に対する実験的に生成されたオリゴ結合プロファイルの例を集合的に示す。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む標的核酸を含み、他方は同一配列の標的核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。グラフには、それぞれが標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する10種類の異なるオリゴヌクレオチドの平均t
onが表示される。
【
図4A】3’-Uaqまたはピレンなどのキャップの付加により、オリゴの3’ゆらぎ塩基を使用してメチル化部位と非メチル化部位の識別が可能になることを集合的に示す。この実験例では、標的分子内のメチル化シトシン残基と塩基対を形成するのは、オリゴの末端3’塩基である。同じDNA標的分子のメチル化バージョン及び非メチル化バージョンに結合する単一のオリゴの動態プロファイルを示している。
【
図4B】3’-Uaqまたはピレンなどのキャップの付加により、オリゴの3’ゆらぎ塩基を使用してメチル化部位と非メチル化部位の識別が可能になることを集合的に示す。この実験例では、標的分子内のメチル化シトシン残基と塩基対を形成するのは、オリゴの末端3’塩基である。同じオリゴ及びDNA標的分子の動態プロファイルを示している。しかしながら、この例では、オリゴには3’-Uaqキャップが付加している。
【
図5A】単一の5-MeC部位が重複する複数のオリゴについて実験的に生成された動態プロファイルの例をまとめて示しており、標的分子のそれぞれの位置について複数の独立した読み取りが可能であることを実証している。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む核酸を含み、他方は同一配列の核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。5つのCy3標識オリゴヌクレオチドがそれぞれのフローセルに逐次的に追加される。グラフには、同じ標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する5つの重複オリゴヌクレオチドのそれぞれの平均t
onが表示される。
【
図5B】単一の5-MeC部位が重複する複数のオリゴについて実験的に生成された動態プロファイルの例をまとめて示しており、標的分子のそれぞれの位置について複数の独立した読み取りが可能であることを実証している。2つの別個のフローセルを使用する。一方は配列上の指定された部位に5-MeCを含む核酸を含み、他方は同一配列の核酸を含むが、指定された部位に5-MeCを含まないフローセルである。5つのCy3標識オリゴヌクレオチドがそれぞれのフローセルに逐次的に追加される。グラフには、同じ標的DNA分子のメチル化バージョンと非メチル化バージョンに結合する5つの重複オリゴヌクレオチドのそれぞれの平均t
onが表示される。
【
図6】場合によっては、オリゴが複数のCpG部位を含む標的分子の領域にハイブリダイズする可能性があることを集合的に示す。これらのCpG部位は、すべて非メチル化、すべてメチル化、またはメチル化と非メチル化の組み合わせのいずれかになる。これら3つのコンテキストがオリゴハイブリダイゼーション動態の違いに基づいて区別される、2つの実験例が示されている。Aは、配列TTCCCGを含む非メチル化、単一メチル化、及び二重メチル化のDNA標的分子が表面に固定され、配列GGGAAを有する同じCy3標識オリゴヌクレオチドがそれぞれのフローセルに添加されることを示している。Bは、配列CCCGCGを含む非メチル化、単一メチル化、及び二重メチル化のDNA標的分子が表面に固定され、配列GCGGGを有する同じCy3標識オリゴヌクレオチドがそれぞれのフローセルに添加されることを示している。グラフには、それぞれのプローブでの非メチル化、単一メチル化、及び二重メチル化の標的分子の平均t
onが表示される。
【
図7】メチル化ハプロタイプ識別のプロセスを集合的に示す。オリゴが、複数のCpG部位を含む標的分子上の位置でハイブリダイズする場合、その動態プロファイルは両方の部位のメチル化状態によって決定される(A)。混合シグナル(例えば、1つのメチル化シトシン残基と1つの非メチル化シトシン残基へのハイブリダイゼーションによって生成される動態シグナル)の場合、CpG部位のそれぞれに重複する追加プローブを使用して、どれがメチル化されているか、どれがメチル化されていないかを識別できる(B)。
【
図8A】無細胞DNAの混合バックグラウンドにおけるスパイクインの検出及びメチル化の識別を集合的に示す。非メチル化及びメチル化の合成一本鎖DNA標的の等量混合物を、高い割合(約50%)で合成血漿にスパイクした。DNAを混合物から抽出し、ターミナルトランスフェラーゼを使用してビオチン化し、フローセルにロードした。スパイクインを同定するために10種類のオリゴプローブを逐次的に追加し(8つは結合し、2つは結合しない)、差次的にメチル化された部位にハイブリダイズする1つのオリゴプローブを追加した。最終プローブの動態プロファイルを使用して、スパイクインとして同定されたそれぞれの標的分子のメチル化状態を決定した(
図8A)。フローセル表面の一部で検出されたすべての分子のマップを(
図8B)に示す。
【
図8B】無細胞DNAの混合バックグラウンドにおけるスパイクインの検出及びメチル化の識別を集合的に示す。非メチル化及びメチル化の合成一本鎖DNA標的の等量混合物を、高い割合(約50%)で合成血漿にスパイクした。DNAを混合物から抽出し、ターミナルトランスフェラーゼを使用してビオチン化し、フローセルにロードした。スパイクインを同定するために10種類のオリゴプローブを逐次的に追加し(8つは結合し、2つは結合しない)、差次的にメチル化された部位にハイブリダイズする1つのオリゴプローブを追加した。最終プローブの動態プロファイルを使用して、スパイクインとして同定されたそれぞれの標的分子のメチル化状態を決定した(
図8A)。フローセル表面の一部で検出されたすべての分子のマップを(
図8B)に示す。
【
図8C】無細胞DNAの混合バックグラウンドにおけるスパイクインの検出及びメチル化の識別を集合的に示す。非メチル化及びメチル化の合成一本鎖DNA標的の等量混合物を、高い割合(約50%)で合成血漿にスパイクした。DNAを混合物から抽出し、ターミナルトランスフェラーゼを使用してビオチン化し、フローセルにロードした。スパイクインを同定するために10種類のオリゴプローブを逐次的に追加し(8つは結合し、2つは結合しない)、差次的にメチル化された部位にハイブリダイズする1つのオリゴプローブを追加した。最終プローブの動態プロファイルを使用して、スパイクインとして同定されたそれぞれの標的分子のメチル化状態を決定した(
図8A)。フローセル表面の一部で検出されたすべての分子のマップを(
図8B)に示す。
【
図9A】5merオリゴを使用した核酸中のシトシンとヒドロキシメチルシトシンの識別を集合的に示す。オリゴがヒドロキシメチルシトシンに結合する滞留時間は、シトシンに結合する滞留時間よりも長い。
【
図9B】5merオリゴを使用した核酸中のシトシンとヒドロキシメチルシトシンの識別を集合的に示す。オリゴがヒドロキシメチルシトシンに結合する滞留時間は、シトシンに結合する滞留時間よりも長い。
【
図10A】4merオリゴを使用した核酸におけるシトシン(青色/濃い灰色)、ヒドロキシメチルシトシン(ピンク色/赤色/黄色/明るい灰色)、及びメチルシトシン(緑色/紫色/灰色)の区別を集合的に示す。実験的に生成された、5-ヒドロキシメチル化(5-hmC)、5-メチル化、及び非メチル化DNAのオリゴ結合プロファイルの例。使用される3つの別個のフローセルを示しており、1つは、示された部位に2つの5-hmC残基を含む標的核酸を含み、1つは、示された部位に2つの5-MeCを含み、もう1つは、同一配列のDNA標的を含むが、いずれのエピジェネティックな修飾も含まない。同じCy3標識オリゴヌクレオチドをそれぞれのフローセルに添加し、平均t
onを決定する。
【
図10B】4merオリゴを使用した核酸におけるシトシン(青色/濃い灰色)、ヒドロキシメチルシトシン(ピンク色/赤色/黄色/明るい灰色)、及びメチルシトシン(緑色/紫色/灰色)の区別を集合的に示す。実験的に生成された、5-ヒドロキシメチル化(5-hmC)、5-メチル化、及び非メチル化DNAのオリゴ結合プロファイルの例。個々の分子の平均t
onを、エピジェネティックな修飾の種類または非存在によって色分けして表示する。オリゴがシトシンに結合する滞留時間は、ヒドロキシメチルシトシンより短く、ヒドロキシメチルシトシンはメチルシトゾンよりも短い。
【
図11】本開示の例示的な実施形態による、コンピュータシステムを含む例示的なシステムトポロジーを示す。
【0015】
添付の図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の基本原理を示すさまざまな特徴を若干簡略化して表していることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、実施形態を詳細に参照し、その例は、添付する図面に例示されている。以下の発明を実施するための形態では、本開示の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられている。しかしながら、本開示は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることが、当業者に明らかになる。他の例では、周知の方法、手順、及び構成要素は、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないように、詳細には説明されていない。
【0017】
また、第1の、第2のなどの用語は、種々の要素を説明するために本明細書で使用されてよいが、これらの要素がこれらの用語によって制限されるべきではないことも理解される。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためだけに使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の主題は第2の主題と称され、同様に第2の主題は第1の主題と称されるであろう。第1の主題及び第2の主題はともに主題であるが、第1の主題及び第2の主題は同じ主題ではない。
【0018】
本開示に使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他を示さない限り、複数形も含むことを意図している。また、本明細書で使用される場合、「及び/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上のありとあらゆる可能な組み合わせを指し、包含することも理解される。本明細書で使用される場合、「含む」及び/または「含むこと」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つ以上のその他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント及び/またはそれらの群の存在または追加を排除しないことも理解される。
【0019】
前述の説明には、例示的な実装を具体化する例示的なシステム、方法、技術、命令シーケンス、及びコンピューティングマシンプログラム製品が含まれていた。説明の目的で、本発明の主題のさまざまな実装の理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明の主題は、これらの特有の詳細なしでも実施され得ることは当業者に明らかであろう。一般に、よく知られている命令インスタンス、プロトコル、構造、及び技術は詳細には示されていない。
【0020】
上記の説明は、説明の目的で、特定の実装を参照して説明された。しかしながら、下記の例示的な説明は、網羅的であることを意図するものではなく、また、実施態様を開示されている正確な形態に限定することを意図するものでもない。上述の教示に照らして多くの変更形態及び変形形態が考えられる。実施態様は、原理及びその実際的な応用を最もよく説明し、それによって当業者が、実施態様及び種々の変更形態を有する種々の実施態様を、意図される特定の使用に適しているとしてもっともよく利用できるようにするために、選ばれ、説明される。
【0021】
明確にするために、本明細書で説明される実装形態の日常的な特徴のすべてが図示及び説明されているわけではない。このような実際の実装の開発では、ユースケース及びビジネス関連の制約への準拠など、設計者の特定の目標を達成するために、実装固有の多数の決定が行われること、及びこれらの特定の目標は、実装ごとに、また設計者ごとに異なることが理解されるであろう。さらに、そのような設計作業は複雑で時間がかかるかもしれないが、それでも本開示の恩恵を受ける当業者にとっては日常的なエンジニアリング作業であることが理解されるであろう。
【0022】
本明細書で使用される場合、用語「場合(if)」は、文脈に応じて「とき(when)」または「時(upon)」または「決定することに応えて(in response to determining)」、または「検出することに応えて(in response to detecting)」を意味すると解釈されてよい。同様に、句「と決定される場合(if it is determined)」または「[述べられている条件またはイベントが(a stated condition or event)]検出される場合」は、文脈に応じて、「決定時(upon determining)」または「決定することに応えて(in response to determining)」または「[述べられている条件またはイベント(the stated condition or event)]を検出時(upon detecting)」または「[述べられている条件またはイベント(the stated condition or event)]を検出したのに応えて(in response to detecting)」を意味すると解釈されてよい。
【0023】
本明細書で使用される場合、「約」または「およそ」という用語は、当業者によって決定される特定の値に対する許容誤差範囲内であることを意味し得、それは、その値がどのように測定または決定されるか、例えば、測定システムの限界に一部依存し得る。例えば、「約」とは、当技術分野での1実施当たり1または1よりも多くの標準偏差以内を意味し得る。「約」とは、所定の値の±20%、±10%、±5%、または±1%の範囲を意味する。別段に記載がない限り、本出願及び特許請求の範囲に特定の値が記載される場合、「約」という用語は、特定の値について許容可能な誤差範囲内にあることを意味する。「約」という用語は、当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。「約」という用語は、±10%を指し得る。「約」という用語は±5%を指し得る。
【0024】
本開示では、明示的に別段の記載がない限り、デバイス及びシステムの説明には、1つ以上のコンピュータの実装が含まれる。例えば、
図11での説明のために、コンピュータシステム1900は、コンピュータシステム1900の機能のすべてを含む単一のデバイスとして表されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1900の機能は、任意の数のネットワーク化されたコンピュータにわたって分散され、及び/またはいくつかのネットワーク化されたコンピュータのそれぞれに常駐し、及び/または通信ネットワーク(例えば、
図11の通信ネットワーク1906)を介してアクセス可能な遠隔の場所の1つ以上の仮想マシン及び/またはコンテナ上でホストされることによって、分散される。当業者は、豊富な異なるコンピュータトポロジーが分析コンピュータシステム1900ならびに本開示の他のデバイス及びシステムに対して考えられ、すべてのそのようなトポロジーは本開示の範囲内にあることを理解するであろう。さらに、物理的な通信ネットワーク1906に依存するのではなく、図示のデバイス及びシステムは相互に情報を無線で送信することができる。したがって、
図11に示される例示的なトポロジーは、当業者に容易に理解される方法で本開示の実施形態の特徴を説明するのに役立つだけである。
【0025】
図11は、本開示のいくつかの実施形態による分散コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステム1900)のブロック図を示す。コンピュータシステム1900は、少なくとも、核酸のエピジェネティックな修飾を検出するための1つ以上の命令の伝達を容易にする。
【0026】
いくつかの実施形態では、通信ネットワーク1906は、インターネット、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LAN)、1つ以上のワイドエリアネットワーク(WAN)、他の種類のネットワーク、またはそのようなネットワークの組み合わせを任意選択で含む。
【0027】
通信ネットワーク1906の例としては、ワールドワイドウェブ(WWW)、イントラネット、及び/または携帯電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)及び/またはメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)などの無線ネットワーク、ならびに無線通信による他のデバイスが挙げられる。無線通信としては、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)、拡張データGSM環境(EDGE)、高速ダウンリンク・パケット・アクセス(HSDPA)、高速アップリンク・パケットアクセス(HSUPA)、エボリューション、データオンリー(EV-DO)、HSPA、HSPA+、デュアルセルHSPA(DC-HSPDA)、ロングタームエボリューション(LTE)、近距離無線通信(NFC)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11ax、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g及び/またはIEEE 802.11n)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、Wi-MAX、電子メール用のプロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(IMAP)及び/またはポストオフィスプロトコル(POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能なメッセージング及びプレゼンスプロトコル(XMPP)、インスタントメッセージングとプレゼンス利用拡張機能のセッション開始プロトコル(SIMPLE)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(IMPS))、及び/またはショートメッセージサービス(SMS)、またはその他の適切な通信プロトコル(この文書の出願日の時点でまだ開発されていない通信プロトコルを含む)を含む、複数の通信標準、プロトコル、及び技術のいずれかを任意選択で使用する。
【0028】
さまざまな実施形態では、コンピュータシステム1900は、1つ以上の処理装置(CPU)1902、ネットワークまたは他の通信インターフェース1904、及びメモリ1912を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1900は、ユーザインターフェース1906を含む。ユーザインターフェース1906は、典型的には、メディアを提示するためのディスプレイ1908を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイ1908は、コンピュータシステム内に統合される(例えば、CPU1902及びメモリ1912と同じシャーシ内に収容される)。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1900は、対象がコンピュータシステム1900とインタラクトすることを可能にする1つ以上の入力デバイス1910を含む。いくつかの実施形態では、入力装置1910は、キーボード、マウス、及び/または他の入力機構を含む。代替的に、または付加的に、いくつかの実施形態では、ディスプレイ1908はタッチ感知面を含む(例えば、ディスプレイ1908がタッチ感知ディスプレイであるか、またはコンピュータシステム1900がタッチパッドを含む場合)。
【0030】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1900は、ディスプレイ1908を通じてユーザにメディアを提示する。ディスプレイ1908によって提示されるメディアの例には、1つ以上の画像(例えば、3Cのチャートを提示するディスプレイ1908上のユーザインターフェースなど)、ビデオ、オーディオ(例えば、オーディオ試料の波形)、またはそれらの組み合わせが含まれる。典型的な実施形態では、1つ以上の画像、ビデオ、オーディオ、またはそれらの組み合わせが、クライアントアプリケーションを通じてディスプレイ1908によって提示される。いくつかの実施形態では、オーディオは、コンピュータシステム1900からオーディオ情報を受信し、このオーディオ情報に基づいてオーディオデータを提示する外部デバイス(例えば、スピーカ、ヘッドホン、入出力(I/O)サブシステムなど)を通じて提示される。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1906はまた、スピーカなどの音声出力デバイス、またはスピーカ、イヤホン、またはヘッドホンに接続するための音声出力を含む。
【0031】
メモリ1912は、DRAM、SRAM、DDR RAM、または他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択で、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、またはその他の不揮発性ソリッドステートストレージデバイスなどの不揮発性メモリも含む。メモリ1912は、任意選択で、CPU(複数可)1902から遠隔に配置された1つ以上の記憶装置を含んでもよい。メモリ1912、代替的にメモリ1912内の不揮発性メモリデバイス(複数可)は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。CPU(複数可)1902などのコンピュータシステム1900の他のコンポーネントによるメモリ1912へのアクセスは、任意選択で、コントローラによって制御される。いくつかの実施形態では、メモリ1912は、CPU(複数可)1902に対して遠隔に配置された大容量記憶装置を含むことができる。換言すると、メモリ1912に記憶されるいくらかのデータは、事実上、コンピュータシステム1900にとって外部であるデバイス上でホストされてよいが、それは、インターネット、イントラネット、または通信インターフェース1904を使用する他の形のネットワーク106もしくは電子ケーブルを介してコンピュータシステム1900によって電子的にアクセスできる。
【0032】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1900のメモリ1912は以下を格納する。
・さまざまな基本的なシステムサービスを処理する手順を含むオペレーティングシステム1920(例えば、ANDROID、iOS、DARWIN、RTXC、LINUX、UNIX、OS X、WINDOWS、またはVxWorksなどの組み込みオペレーティングシステム);
・コンピュータシステム1900を(例えば、通信ネットワーク1906内で)識別する、コンピュータシステム1900に関連付けられた電子アドレス;
・コンピュータシステム1900に関連する1つ以上のプロセス(例えば、方法)を制御するための1つ以上のモジュール1924を含む制御モジュール1922;
・任意選択で、コンピュータシステム1900のディスプレイ1908を使用して情報(例えば、メディア)を提示するためのクライアントアプリケーション。
【0033】
いくつかの実施形態では、制御モジュール1922は、本開示の方法(例えば、核酸分子の少なくとも一部のメチル化状態を決定するための第1の方法、異なる配列を包含する複数の核酸分子の修飾状態を決定するための第2の方法、1つ以上の核酸分子の修飾(メチル化など)状態を決定する第3の方法、核酸分子の少なくとも一部の配列及びエピ配列を決定する第4の方法、など)の1つ以上のステップを実行するように構成された1つ以上のモデル1924を含む。
【0034】
さらに、いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、1つ以上の参照ライブラリ(例えば、がん参照データベース、核酸参照データベースなどの1つ以上の参照データベース)を含む。
【0035】
本明細書で提供される方法によって検出可能な修飾としては、化学修飾塩基、酵素修飾塩基、DNA損傷、脱塩基部位、非天然塩基、二次構造、及び核酸に結合した薬剤が挙げられる。本発明の方法によって検出することができる例示的な修飾としては、メチル化塩基(例えば、5-メチルシトシン、N6-メチルアデノシンなど)、シュードウリジン塩基、7,8-ジヒドロ-8-オキソグアニン塩基、2’-O-メチル誘導体塩基、ニック、非プリン部位、非ピリミド部位、ピリミジン二量体、シスプラテン架橋生成物、酸化損傷、加水分解損傷、嵩高い塩基付加物、チミン二量体、光化学反応生成物、鎖間架橋生成物、ミスマッチ塩基、二次構造、及び結合薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
いくつかの実施形態では、オリゴの結合特性は、プローブにおける異なる修飾を使用することによって調整され、例えば、短いオリゴ(LNA、PNA、ロックド核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、変化した安定性、マイナーグルーブ結合、スタッキング、インターカレート、カチオン性複合体などを有するアナログ塩基など)の結合安定性を高めるためのいくつかの選択肢があり、特定の修飾は、修飾塩基と非修飾塩基間の結合の違いを強調することができる。いくつかの実施形態では、結合特性は、緩衝液組成、特に塩の濃度及び種類、変性剤の存在、結合促進剤、pH、温度、及びオリゴプローブ濃度によって調整される。
【0037】
いくつかの実施形態では、オリゴの結合を測定するために、識別性及びメチル化状態を決定するための測定(及びその繰り返し)が同じ分子上で実行できるように、標的を表面に固定しなければならない。
【0038】
いくつかの実施形態では、標的分子の配列または識別性がすでに知られているか特定されている場合、本発明は標的分子の修飾状態のみを決定することを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、本方法は、修飾されている場合と修飾されていない場合と比較して配列に対して異なる結合を示す、1つ以上のオリゴを核酸分子に結合させることを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、標的分子の識別性が事前に知られていない場合、例えば、ゲノムDNAのランダム断片またはショットガン断片を調べる場合、そのような核酸試料におけるエピジェネティックな修飾を検出するためには、核酸分子の識別性を決定する必要がある。したがって、この実施形態は2つの主要な態様を含む。いくつかの実施形態では、第1の主要な態様は、核酸分子から配列情報を取得してその識別性を決定することを含む。いくつかの実施形態では、第2の主要な態様は、修飾されている場合と修飾されていない場合と比較して配列に対して異なる結合を示す1つ以上のオリゴを核酸分子に結合させることを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、配列情報は、配列決定、例えば、PacBio配列決定、Helicos配列決定、Oxfordナノポア配列決定、XGenomes配列決定(2、3)によって取得される。いくつかの実施形態では、配列情報は分子プロービングによって取得される(2、3)。
【0042】
いくつかの実施形態では、核酸試料中のエピジェネティックな修飾を検出する方法は、2つの主要な態様を含む。いくつかのそのような実施形態では、第1の態様は、1つ以上のオリゴを核酸分子に結合させて、その識別性を決定することを含む。いくつかのそのような実施形態では、第2の態様は、修飾されている場合と修飾されていない場合と比較して配列に対して異なる結合を示す1つ以上のオリゴを核酸分子に結合させることを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、割り当てられた識別性は、1つであるか、または標的に結合する複数のオリゴのいずれであるか、及びその結合プロファイル(繰り返し結合数、明時間、暗時間)がどのようなものであるかの決定に基づいている。
【0044】
いくつかの実施形態では、核酸の識別性は、そのゲノム起源を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、修飾状態は、1つ以上の修飾が存在する場合に、1つ以上のオリゴの結合プロファイルを予想される結合プロファイルと照合することによって決定される。いくつかの実施形態では、識別性が決定されている場合、修飾状態が目的のものである分子のデータを選択的に処理することができる(例えば、
図11の制御モジュール1922のモデル1924によって処理する)。
【0046】
いくつかの実施形態では、履歴データまたは訓練データ(例えば、
図11の制御モジュール1922のモデル1924の履歴データまたは訓練データ)を使用して、取得された結合プロファイルが修飾の存在に対応するかどうかを判定する。
【0047】
いくつかの実施形態では、スパイクイン対照は、取得された結合プロファイルが修飾の存在に対応するかどうかを決定するための参照として使用される。
【0048】
いくつかの実施形態では、修飾相補配列及び非修飾相補配列に対するプローブの結合の程度は、事前に決定されているか、または参照スパイクイン標的への結合を観察することによってインサイチュで決定される。
【0049】
いくつかの実施形態では、スパイクイン対照により、修飾塩基及び非修飾塩基の通常のシグナルレベルの設定が可能になる。例えば、そのような対照は、特定の配列状況において修飾された塩基を有する1つ以上の合成オリゴヌクレオチド、及び修飾された塩基を有しないそれらの配列が一致するオリゴヌクレオチドを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、結合は二重鎖形成を含む。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、核酸分子の少なくとも一部のメチル化状態を決定するための方法を提供する。
【0051】
いくつかの実施形態では、本方法は、試験標的配列に対する相補的オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーションの程度を測定することを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、本方法は、試験標的配列に対する異なる相補的オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーションの程度を任意に測定することを含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、本方法は、ハイブリダイゼーションの程度が参照非メチル化標的配列に対するハイブリダイゼーションの程度よりも大きい場合、及び/または参照メチル化標的配列と同等である場合に、メチル化が存在すると決定することを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、標的配列に対する2つ以上のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションのパターンが得られる。
【0055】
いくつかの実施形態では、本開示は、異なる配列を包含する複数の核酸分子の修飾状態を決定するための方法を提供することに関する。
【0056】
いくつかのそのような実施形態では、本方法は、核酸分子の試料を取得することを含む。
【0057】
いくつかのそのような実施形態では、本方法は、表面上に核酸分子を分散させ、固定化(immobilizing)/固定(fixing)することを含み、それにより、アレイ内のそれぞれの分子が表面上の別個の位置に固定されている核酸分子のアレイを得ることを含む。
【0058】
いくつかのそのような実施形態では、方法は、既知の配列の1つ以上のオリゴ(典型的にはオリゴのレパートリーまたはパネル)を核酸に曝露することを含み、1つ以上の前記オリゴは、個々の核酸分子のそれぞれの識別性を決定し、1つ以上の前記オリゴの個々の核酸のそれぞれへの結合を検出することができ、そして前記核酸の識別性を決定する。
【0059】
いくつかのそのような実施形態では、本方法は、既知の配列の1つ以上のオリゴを核酸に曝露することを含み、1つ以上の前記オリゴは、配列が修飾されていない場合と比較して、配列が修飾された場合に異なる結合プロファイルを有することができ、1つ以上の前記オリゴの個々の核酸のそれぞれに対する結合プロファイルを検出し、その結合プロファイルが配列が修飾された場合の結合プロファイルまたは配列が修飾されていない場合の結合プロファイルによりよく一致するかどうかを判定する。
【0060】
いくつかのそのような実施形態では、本方法は、同定された分子の修飾状態を記録することを含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、本開示は、異なる配列を包含する複数の核酸分子の修飾状態を決定するための方法を提供することに関する。
【0062】
いくつかの実施形態では、本方法は、核酸分子の試料を取得することを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、本方法は、表面上に核酸分子を分散させ、固定化/固定することを含み、それにより、アレイ内のそれぞれの分子が表面上に固定されている核酸分子のアレイを得ることを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、本方法は、既知の配列の1つ以上のオリゴ(典型的には、オリゴのレパートリーまたはパネル)を核酸に曝露することを含み、1つ以上の前記オリゴは、個々の核酸分子のそれぞれの識別性を決定することができ、1つ以上の前記オリゴは、核酸分子の配列が修飾されていない場合と比較して、修飾されている場合に異なる結合プロファイルを有する。
【0065】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の前記オリゴの個別の核酸のそれぞれへの結合を検出することと、前記核酸の識別性を決定することと、1つ以上の前記オリゴの個別の核酸のそれぞれへの結合プロファイルを検出することと、結合プロファイルが、配列が修飾された場合の結合プロファイルまたは配列が修飾されていない場合の結合プロファイルによりよく一致するかどうかを決定することと、を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、本方法は、同定された分子の修飾状態を記録することを含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上の核酸分子の修飾(例えば、メチル化)状態を決定する方法を提供することに関する。
【0068】
いくつかの実施形態では、本方法は、既知の配列の1つ以上のオリゴを核酸に曝露することを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のオリゴが核酸分子のいずれかにハイブリダイズしたかどうかの検出を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、本方法は、核酸分子を、既知の配列及びメチル化などの核酸の修飾に関して既知のハイブリダイゼーション挙動を有する1つ以上のオリゴに曝露することを含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のオリゴが核酸分子のいずれかにハイブリダイズしたかどうかの検出を含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、本方法は、それぞれの核酸分子の結合プロファイルを構築することを含む。結合プロファイルは、核酸分子に曝露されたそれぞれのオリゴの1つ以上の結合呼び出しのセットを含む。さらに、結合プロファイルには、それぞれの結合呼び出しに対するエラーの可能性の推定値を取得する信頼度メトリックが含まれる。
【0073】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の参照核酸配列のセットを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のオリゴヌクレオチド配列と1つ以上の参照配列との間の完全一致の位置を格納するコンピュータデータベース(例えば、
図11のコンピュータシステム1900)を利用する。
【0075】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の参照配列間の完全一致のデータベースを使用して、それぞれの結合プロファイルを核酸分子に対応する核酸配列を包含する可能性が最も高い参照配列のいずれかのサブセット内の1つ以上のインターバルに変換するコンピュータプログラム(例えば、
図11のコンピュータシステム1900の制御モジュール1922)を利用する。
【0076】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の参照配列の間の1つ以上の一致するインターバル、及び核酸分子のそれぞれの修飾プロファイルを構築するための修飾に感応するオリゴヌクレオチドに対応する結合プロファイルのサブセットを使用するコンピュータプログラム(例えば、
図11のコンピュータシステム1900の制御モジュール1922)を利用する。
【0077】
いくつかの実施形態では、分子は、平均して表面上で250ナノメートル(nm)未満離れて位置し、超解像イメージングによって分離されるように表面上に分散される。
【0078】
いくつかの実施形態では、個々の分子上の結合イベントは、単一分子の位置の特定によって位置が特定される。
【0079】
上記と同じアプローチを一連の修飾に使用することができるが、結合の程度は修飾に応じて未修飾の核酸よりも大きいかまたは小さい場合がある。
【0080】
メチル化はゲノム内で最も一般的な修飾であるが、現実世界の試料では他の修飾がゲノム内に共存するため、異なる修飾を区別し分類する手段が有用である。この複雑さのため、いくつかの実施形態では、特定の修飾に関する情報のみが必要な場合、その修飾にタグを付けて、タグへの結合プロファイルを測定することができる。例えば、β-グルコシルトランスフェラーゼ(βGT)はヒドロキシメチルをタグ付けして、検出可能な顕著なシグナルを提供する。
【0081】
いくつかの実施形態では、標的配列に沿った単一のオリゴのフットプリント内に複数の修飾が存在する可能性があり、これは結合プロファイルに影響を及ぼすことになる。履歴データ及び訓練データ(例えば、
図11の制御モジュール1922のモデル1924の履歴データ及び訓練データ)を使用して、5merのフットプリントに1つ、2つまたは3つのCpG修飾があるかどうかを区別することができる。局所を標的とする複数のオリゴからの集計データもこの決定に役立つ。他の場合には、オリゴヌクレオチドのフットプリント内に異なるタイプの修飾が存在する可能性がある。例えば、メチル部位とヒドロキシメチル部位が同じ場所に見られる場合がある。同様に、履歴データと訓練データを使用して、どのような種類の変更が存在するかを決定することができる。どちらの場合も、決定を支援するために、適切に選択されたスパイクイン対照が使用される。
【0082】
いくつかの実施形態では、機械学習を使用して、異なる数の修飾または修飾の種類を有する結合プロファイルを決定することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、測定値は推定値を提供するが、その推定値は、修飾の状態、及びそれが生物学的プロセスまたは医学的状態にどのような影響を及ぼす可能性があるかを判断することに関連する。多くの場合、修飾状態はバイオマーカーとして使用され、可能性、したがって臨床上の決定を提供するために組み合わせて使用されたり、分子現象に関する仮説の基礎となったりする複数のバイオマーカーのうちの1つとなり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、試料DNA分子の末端は、表面への固定化及び固定を容易にするために修飾される。いくつかの実施形態では、末端は、ターミナルトランスフェラーゼを使用して1つ以上のヌクレオチドを付加することによって修飾される。いくつかの実施形態では、ターミナルトランスフェラーゼを使用して単一の修飾ヌクレオチドが付加される。いくつかの実施形態では、ホモポリマーが、デオキシヌクレオチドを使用して添加される。ヌクレオチドのいくつかは、表面への捕捉を容易にするために修飾されている。例えば、ストレプトアビジン/ニュートラアビジン表面への固定化のためにビオチンで修飾され、またはCOOH表面への固定化のためにアミノアリルで修飾されている。いくつかの実施形態では、ライゲーションを使用して短いオリゴを末端に付加し、オリゴは表面への捕捉を容易にする修飾を担っていてもよい。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドまたはホモポリマーは、表面に付着した相補的配列にハイブリダイズし、したがって標的配列が固定化される。
【0085】
いくつかの実施形態では、複数のオリゴが複数のサイクルで結合される。いくつかの実施形態では、1つのオリゴと別のオリゴの結合の間に1つ以上の洗浄ステップが存在する。いくつかの実施形態では、複数のオリゴが1サイクルで結合及び露出(多重化)される。いくつかの実施形態では、オリゴは同じ標識(例えば、蛍光標識、光散乱標識、またはプラズモン共鳴標識)で標識される。いくつかの実施形態では、オリゴは異なる標識で標識される。いくつかの実施形態では、異なる標識は、異なる発光及び/または励起の波長によって表される。いくつかの実施形態では、異なる標識は、蛍光寿命、異方性、光誘電率を含む異なる物理的特性によって表される。
【0086】
いくつかの実施形態では、標識はオリゴヌクレオチドの一端にある。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの両端に標識がある。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの内部に標識がある。
【0087】
いくつかの実施形態では、メチル化感受性試薬(例えば、抗体または修飾結合タンパク質または他のリガンド)は、修飾ヌクレオチドが存在する部位を占有し、オリゴヌクレオチドの結合を調節する。オリゴヌクレオチドは、メチル化感受性試薬が占める部位に相補的であり得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、それぞれの分子の識別及び修飾状態が集約されて、生物学的プロセスまたは医学的状態についての洞察が提供される。
【0089】
いくつかの実施形態では、標的分子ごとの修飾の程度が推定される。
【0090】
いくつかの実施形態では、修飾ハプロタイプが決定される。
【0091】
いくつかの実施形態では、二本鎖DNAは、調べられる分子が一本鎖となるように、固定化の前または後に変性される。
【0092】
本方法は、修飾に修飾を必要とせず(例えば、hmCのβ-グルコシルトランスフェラーゼ(βGT)標識は必要とされない)、試料の処理部分と未処理部分の別々の配列決定、例えばメチル化検出のための重亜硫酸塩配列決定も必要とせず、ポリメラーゼ連鎖反応などの増幅ステップも必要ない。
【0093】
それにもかかわらず、いくつかの実施形態では、本発明の差次的オリゴヌクレオチド結合方法は、Tet支援ピリジン-ボラン配列決定(TAPS、Base Genomics/Exact Sciences)及び酵素methyl-seq(New England Biolabs)を含む一般的なメチル化/ヒドロキシメチル化キットの塩基修飾中間体を区別することができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、個々の核酸分子は、核酸分子のアレイの一部として表面に付着される。いくつかの実施形態では、アレイは、ある範囲の異なる種または配列の分子(例えば、完全なトランスクリプトームまたはヒトゲノム全体を含む断片)を含む。アレイ内の多くの分子は、配列を完全または部分的に共有する場合がある。いくつかの実施形態では、アレイは、単一分子アレイである。Yhe試料分子は表面上の異なる位置にランダムに配列されている。いくつかの実施形態では、分子は、分子の識別性及び修飾検出プロセス全体を通じて、別個の位置に固定されたままである。いくつかの実施形態では、特定の分子が付着する明確な位置は、本発明の方法の一部として分子の識別性が決定されるまでは分からない。
【0095】
いくつかの実施形態では、標的分子の識別性はすでに知られており、分子の修飾状態のみが決定される。修飾状態には、標的配列に沿った修飾のパターンが含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、標的分子は、空間的にアドレス指定可能なアレイまたはマイクロアレイの一部を形成する。いくつかのそのような実施形態では、マイクロアレイのそれぞれの要素/スポットにおける分子の識別性は既知である。いくつかの実施形態では、マイクロアレイ要素/スポットは複数の分子を含み、修飾状態はバルク測定として決定される。いくつかの実施形態では、マイクロアレイスポットは複数の分子を含み、修飾状態は要素/スポット内の個々の分子について決定される。
【0096】
いくつかの実施形態では、標的分子は基材に付着していないが、溶液中で遊離している。いくつかのそのような実施形態では、標的分子は一本鎖である。いくつかのそのような実施形態では、エピジェネティックな状態は、エピジェネティックな修飾の検出オリゴヌクレオチドプローブを溶液に添加し、次いで融解曲線を測定することによって決定される。修飾は、修飾が存在する場合と修飾が存在しない場合を比較して、標的分子とプローブの間に形成されるヘテロ二本鎖を融解するのに異なる温度(ヒドロキシメチルC及びメチルCの場合はより高い)が必要であることによって検出される。
【0097】
いくつかの実施形態では、本開示は、核酸分子の少なくとも一部の配列及びエピ配列を決定する方法を提供することに関する。
【0098】
いくつかの実施形態では、本方法は、核酸分子が一本鎖分子である場合、核酸分子を試験基質上に固定すること、または核酸分子が二本鎖分子である場合には核酸分子を一本鎖分子に変性させて一本鎖核酸分子を試験基材上に固定すること、または、核酸分子が二本鎖分子である場合には試験基材上に核酸分子を固定して試験基材上の核酸分子を一本鎖分子に変性させ、それによって、試験基材上に固定された一本鎖核酸を形成することを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、本方法は、固定された一本鎖核酸を、オリゴヌクレオチドプローブ種のセット中のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に曝露することを含む。オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種は、固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に位置するその相補的部分にハイブリダイズすることができ、(i)固有のそれぞれの所定の配列、(ii)所定の長さ、ならびに(iii)色素、蛍光ナノ粒子、プラズモン共鳴粒子、光散乱粒子、ナノ粒子、及び蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)パートナー(蛍光シグナルを産生することができる)からなる群から選択されるそれぞれの標識を有する。曝露するステップは、以下のような条件下で行われる:i)オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種のオリゴヌクレオチドプローブが、試験基材上の固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に反復的に一時的かつ可逆的に結合し、それによって、試験基材上の固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の各々にそれぞれの一時的なヘテロ二本鎖を形成する;ii)それぞれの標識からの光学活性のそれぞれの発生は、オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種のオリゴヌクレオチドプローブを試験基材上の固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に反復的に一時的かつ可逆的に結合させることによって生成され、検出され、それらは、試験基材上の固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置のそれぞれで検出される。
【0100】
いくつかの実施形態では、本方法は、固定された一本鎖核酸の1つ以上の部分が、オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的であるかどうかを、それぞれの標識から生成された光学活性のそれぞれの発生を検出することができる二次元イメージャを使用して、曝露ステップ中に行われる、試験基材上の固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置のそれぞれにおける光学活性のそれぞれの発生の継続時間を数えて測定することによって決定し、それによってオリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である固定一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第1のセットを取得することを含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、本方法は、試験基材からオリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種を除去するために試験基材を洗浄することを含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、本方法は、試験基材上の固定された一本鎖核酸をオリゴヌクレオチドプローブ種のセット中の別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に曝露することによって、曝露ステップ、測定ステップ、及び洗浄ステップを繰り返し、それによって、オリゴヌクレオチドプローブ種のセット中の別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である、固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第2のセットを得ることを含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、本方法は、オリゴヌクレオチドプローブ種のセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第1のセットと、オリゴヌクレオチドプローブ種のセットの別のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種に相補的である固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置の第2のセットとに少なくとも部分的に基づいて、核酸の少なくとも一部の配列を決定することを含む。
【0104】
本方法は、オリゴヌクレオチドプローブ種のセット中のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブ種のオリゴヌクレオチドプローブの、1つ以上の位置がエピジェネティックな修飾を有しない場合と比較して1つ以上の位置がエピジェネティックな修飾を有する場合の、固定された一本鎖核酸上の1つ以上の位置に位置するそれらの相補的部分に対する観察された示差的結合挙動に基づいて、核酸分子の当該部分が1つ以上のエピジェネティックな修飾を有するかどうかを決定することも含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、示差的結合挙動は、光学活性の発生、オンレート、滞留時間を計数することによって得られる反復結合数の差を含む。いくつかの実施形態では、示差的結合挙動は、反復結合数、暗時間(検出可能な光学活性がない場合)及び/または明時間(光学活性がある場合)の差を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、プローブの結合動態(例えば、明時間、暗時間、反復結合イベントの数)を使用して、以下のいずれかまたは両方によってそれぞれの断片におけるシトシンのメチル化状態を決定する:(i)プローブの結合データを、未修飾及び修飾シトシンに結合するプローブから以前に収集されたデータのデータベース(例えば、
図11のコンピュータシステム1900)と比較すること、及び/または(ii)それぞれのDNA断片のプローブ結合データを、試料中のすべてのDNA断片のそのプローブのプローブ結合ダイナミクス(及び/または試料にスパイクされた対照DNAに結合するプローブのダイナミクス)と比較すること。
【0107】
いくつかの実施形態では、修飾を有する可能性のある核酸配列に結合することのできるそれぞれのオリゴヌクレオチドの結合プロファイルが、修飾を有する可能性のある核酸配列の合成修飾バージョン及び非修飾バージョンに対して試験することによって事前に特徴づけられ、したがって、試料分子について得られた結合プロファイルを比較するための参照として機能する。
【0108】
いくつかの実施形態では、本発明の方法によって得られる試料分子の修飾状態に関する情報は、生物学的状態または医学的状態を決定するための根拠として使用される。
【0109】
組成物
【0110】
いくつかの実施形態では、既知の配列のオリゴヌクレオチドのための組成物が本発明で使用される。いくつかの実施形態は、8未満、7未満、6未満、5未満、4未満のヌクレオチドの長さのオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、すべて同じ長さのオリゴヌクレオチドのレパートリーまたはパネルを含む。いくつかの実施形態では、オリゴの長さは異なる。いくつかの実施形態では、オリゴはLNAヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、オリゴはLNA/DNAオリゴを含む。いくつかの実施形態では、オリゴは、1つ以上の長さのDNA、LNA、LNA/DNAオリゴを含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド上の1つ以上の位置がメチル化されている。いくつかの実施形態では、修飾は塩基の5位にある。いくつかの実施形態では、オリゴのいくつかは、未定義のNまたはユニバーサル塩基位置を含む。いくつかの実施形態では、オリゴのいくつかはコンジュゲートを含む。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは、ZNA、スペルミン残基、または他の正に荷電した残基である。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは、挿入構造またはスタッキング/キャッピング構造である。いくつかの実施形態では、キャッピング構造は、UAQ(例えば、試薬を介して結合される:5’-ジメトキシトリチル-ウリジン、2’-(アントラキノン-2-イルカルボキサミド)-3’-スクシノイル-長鎖アルキルアミノ-CPG)、ピレン、チアゾールオレンジを含む。いくつかの実施形態では、プローブのいくつかは、一緒に連結されたオリゴの複数のコピーを含む。いくつかの実施形態では、プローブ配列のコピーは、スペーサー(例えば、ヘキサエチレン(hexatheylene)グリコール)を伴って、または伴わずに直列に接続され、そのような一実施形態では、標識がヌクレオシドの1つに結合される。いくつかの実施形態では、プローブは分岐アミダイトを介してデンドリマーに接続され、それぞれのプローブは樹状構造のアームまたは分岐である。いくつかの実施形態では、標識はデンドリマーの1つの分岐にある。いくつかの実施形態では、標識はデンドリマーの複数の分岐にある。いくつかの実施形態では、プローブのいくつかはPNAまたは他の非天然骨格である。いくつかの実施形態では、塩基のいくつかは、二重鎖の安定性を高めるために修飾される。いくつかの実施形態では、塩基のいくつかは、核形成能力を高めるために修飾される。いくつかの実施形態では、塩基のいくつかは、二重鎖の安定性を低下させるために修飾される。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは一端にある。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは両端にある。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは内部にある。いくつかの実施形態は、本発明に有効な緩衝液の組成物:TMACl、SSC、エチレンカーボネート、デキストラン硫酸、ホルムアミド、PEG、尿素、ベタインなどを含む。
【0111】
N6-メチルアデノシン(m6A)、N6,2’-O-ジメチルアデノシン(m6Am)、8-オキソ-7,8-ジヒドログアノシン(8-オキソG)、シュードウリジン(Ψ)、5メチルシチジン(m5C)、及びN4-アセチルシチジン(ac4C)を含むRNA修飾は、本発明の方法に適している。
【0112】
5-メチルシトシン(5mC)、5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)、5-ホルミルシトシン(5fC)、及び5-カルボキシルシトシン(5caC)を含むDNA修飾は、本発明の方法に適している。
【0113】
さらに、本開示のシステム、方法、及び化合物に関する追加の詳細及び情報は、2019年5月16日に公開された、「Image Processing System,Image Processing Apparatus,Control Method of Imaging Processing Apparatus,and Program」と題する、米国特許出願公開第2019/0149681 A1号;Jungmann et al.,2010,「Single-molecule kinetics and super-resolution microscopy by fluorescence imaging of transient binding on DNA origami.」Nano letters,10(11),pg.4756-4761;及び、2022年3月3日に公開された、「Sequencing by emergence」と題する、米国特許出願公開第2022/0064712 A1号;2020年3月12日に公開された、「Systems and Methods for Determining Sequencing」と題する、米国特許出願公開第2020/0082913 A1号;2020年2月20日に公開された、「Sequencing by emergence」と題する、米国特許出願公開第2020/0056229 A1号;2021年4月20日に発行された、「Sequencing by emergence」と題する、米国特許第10,982,260 B2号に見出すことができ、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0114】
実施例1:メチル化された一本鎖核酸分子の検出(
図4)
【0115】
核酸一本鎖DNA分子は、以下の配列で合成された。
標的1:ビオチン-TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTCCATTCCCGCCACCATCGCCTCAATCCCTGTGCGCTAATTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTとメチル化バージョンが合成された。
標的2:ビオチン-TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTCCATTCccGCCACCATcGCCTCAATCcCTGTGCGCTAATTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT。
【0116】
プラスチックフローセルチャンバーに取り付けられた、ストレプトアビジンでコーティングされたカバーガラスを使用して、カスタムフローセルを調製した。フローセルをBX(5mMのTris、10mMのMgCL2、0.05%のTween20及び1mMのEDTA)で洗浄した。10pMの標的1及び標的2をフローセルの別々のチャンバーに添加した。5分後、フローセルを150ulのBXで洗浄した。BX+F(5mMのTris、10mMのMgCL2、0.05%のTween20及び1mMのEDTA、30%のホルムアミド)中の5nMのオリゴヌクレオチド(Cy3-GGTAG、Cy3-GTAGC、Cy3-TAGCG、Cy3-AGGTA、Cy3-GGTGG、Cy3-CGGAG)をそれぞれのフローセルに逐次的に添加した。オリゴヌクレオチドイメージングの間の洗浄を、150ulのBX+Fで3回行った。イメージングは、フォーカスロックを有効にし、10%レーザー(532nm)出力を使用して、TIRFモードのONI Nanoimager Sで実行された。オリゴごとに、フレームあたり200ms(または25msまで低い)で合計2000(200、あるいは200まで少ない、または8,000まで多い)フレームがキャプチャされた。
【0117】
データは、ドリフト補正アルゴリズム、単一分子位置推定アルゴリズム、及び反復結合イベントの数、個別の分子それぞれの結合の暗時間及び明時間を決定するアルゴリズム(例えば、
図11の制御モジュール1922のモデル1924)を使用して処理された。標的1(非メチル化)と標的2(メチル化)を標的とするオリゴの滞留時間に関する統計を比較し、データを
図3A~5Bにまとめる。
【0118】
実施例2:FFPE腫瘍試料からのメチル化状態の検出
【0119】
肺癌患者からの腫瘍試料から、厚さ5um、サービスエリア250mm2の8つのFFPE切片を得た。QIAamp DNA FFPE組織キットを使用してDNAを単離した(製造業者の使用説明書に従う)。次いで、ME220 Focused-ultrasonicator(Covaris)を使用してDNAを約150bpに断片化した。次いで、以下のターミナルトランスフェラーゼ(TdT)反応:200ngのcfDNA、1×TdT反応バッファー、4uMのddATP-ビオチン、250nMのCoCl2、40UのTdT、90分間インキュベート、を使用してDNAのビオチン標識を実行した。次いで、製造者の使用説明書に従ってGeneJet PCR精製キットを使用して試料を精製した。対照オリゴヌクレオチドの独自のプールを試料にスパイクした。オリゴヌクレオチドのプールには、メチル化シトシンと非メチル化シトシンが含まれる。
【0120】
プラスチックフローセルチャンバー(Sticky-Slide VIV 0.4,Ibidi,Martinstried,Germany)に取り付けられた、ストレプトアビジンでコーティングされたカバーガラス(Schott AG,Mainz Germany))を使用してカスタムフローセルを調製した。フローセルをBX(5mMのTris、10mMのMgCL2、0.05%のTween20及び1mMのEDTA)で洗浄した。上で説明したTdTプロトコルによって調製されたビオチン標識腫瘍DNAをフローセルの単一チャネルに追加した。DNAを一本鎖にし、フローセルを洗浄するために、チャネルを、新たに調製した0.5MのNaOHで5回洗浄(室温での1回のNaOH中2分間のインキュベーションを含む)し、その後BXバッファーで4回洗浄する。BX+F(5mMのTris、10mMのMgCL2、0.05%のTween20及び1mMのEDTA、30%のホルムアミド)中の5nMの識別オリゴヌクレオチド(ゲノムワイド分析の場合、5merの完全なレパートリーからランダムに選択された最大250個のプローブが試験される)をそれぞれのフローセルに添加した。5Merの完全な1024個のレパートリーからのオリゴのセットを逐次的に追加した。オリゴヌクレオチドイメージングの間の洗浄を、150ulのBX+Fで3回行った。イメージングは、ONI Nanoimager SのTIRFモードで実行された。オリゴごとに、フレームあたり200msで合計500フレームがキャプチャされた。分子の識別後、BX+F(5mMのTris、10mMのMgCL2、0.05%のTween20及び1mMのEDTA、30%ホルムアミド)中のメチル化プローブ(表1を参照されたい)をそれぞれのフローセルに逐次的に添加した。イメージングは、フォーカスロックを有効にし、10%レーザー(532nm)出力を使用して、TIRFモードのONI Nanoimager Sで実行された。オリゴごとに、フレームあたり200msで合計2000フレームがキャプチャされた。
【0121】
データは、ドリフト補正アルゴリズム、単一分子位置推定アルゴリズム、及び反復結合イベントの数、個別の分子それぞれの結合による蛍光シグナルの暗時間及び明時間を決定するアルゴリズム(例えば、
図11の制御モジュール1922の1つ以上のモデル1924)を使用して処理された。得られた処理データは、がんデータベースを参照して分子の識別性を推定する統計アルゴリズムを使用してさらに処理され、試料DNAと対照DNAの測定された滞留時間に基づいて、シトシン、C残基を含むすべての部位のメチル化の可能性が提供される。代替として、機械学習アルゴリズムを使用して、分子をメチル化Cを含むか否かを分類する。
【0122】
実施例3:血漿DNAの全ゲノムメチル化アッセイ。
【0123】
血漿中の無細胞DNAのメチル化状態を検出するために、以下のステップが実行される。
【0124】
(i)血液試料を遠心分離して血漿を得る。
【0125】
(ii)市販のキット(例えば、ThermoFisher MagMax無細胞DNA分離キット)を使用して血漿からcfDNAを精製する(後続のステップでは、CfDNAはEDTAフリーのバッファー中に存在する必要がある。キットのEDTAフリーのバッファーを使用してDNAを溶出するか、バッファーを交換する(例えば、GeneJet PCR精製キットなどの市販のPCR精製キットを使用する)。
【0126】
(ii)ビオチン標識を、DNAをターミナルトランスフェラーゼ(TdT)及びddATPビオチンとともにTdT緩衝液中でインキュベートすることによって行う。
【0127】
(iv)Genejet PCR精製キットなどの市販のDNA精製キットを使用して試料を精製する(ビオチン化対照DNAをこの時点でスパイクインすることも、プロセスの早い段階で非ビオチン化DNAをスパイクインすることもできる)。
【0128】
(v)カスタムフローセルを、プラスチックフローセルチャンバー(Sticky-Slide VIV 0.4,Ibidi,Martinstried,Germany)に取り付けられた、ストレプトアビジンでコーティングされたカバーガラス(Schott AG,Mainz Germany)を使用して調製する。
【0129】
(vi)フローセルをPBS及びBX緩衝液で洗浄する。
【0130】
(vii)上記で調製したビオチン標識DNAをフローセルの単一チャネルに添加する。4分後、フローセルを150ulのBxで4回洗浄した。
【0131】
(viii)DNAを一本鎖にし、フローセルを洗浄するために、チャネルを、新たに調製した0.5MのNaOHで5回洗浄(室温での1回のNaOH中2分間のインキュベーションを含む)し、その後BXバッファーで4回洗浄する。
【0132】
(ix)フローセルを、ONIナノイメージャ上に取り付ける。
【0133】
(x)チャネルを、最初のラウンドのオリゴに適したイメージングバッファーでプライミングし、その後、蛍光標識されたオリゴをチャネルに追加する。
【0134】
(xi)イメージングを、200msフレームでTIRFモードで実行する。複数の視野をイメージングのそれぞれラウンドで収集することができる。
【0135】
(xii)さらなるラウンドのオリゴがフローセルを通過する。例えば、最大1024個の5merを通過させることができる。以降のオリゴのイメージングのラウンドの間に、チャネルを洗浄バッファーで2回洗浄する。
【0136】
(xiii)蛍光標識オリゴの全ラウンドの後、フローセル上のそれぞれのDNA断片に結合するプローブのパターンと結合しないプローブのパターンを参照ゲノムと比較して、ゲノム内のDNAの位置及び同定された断片に沿ったメチル化パターンを同定する。
【0137】
(xiv)プローブの結合動態(例えば、明時間、暗時間、反復結合イベントの数)を使用して、それぞれの断片におけるシトシンのメチル化状態を決定する。
【0138】
以下は、メチル検出プローブの配列(CpGモチーフに結合できるプローブのすべての組み合わせ)のリストである:CCCCG;CCCGG;CCGGG;CGCCC;CCGCC;CCCGC;GCCCG;CGGGG;CCCGT;CGGCC;CCGGC;GGCCG;GCCGG;CCCGA;CGCCG;CCGCG;CCGGT;CCGGA;CGGGC;GGGCG,GGCGG;GCGGG;GCGCC;GCCGC;CGGCG;CGCGG;CGGGT;CGCCA;CCGCA;GCCGT;TCCCG;CGGGA;GGCGC;GCGGC;GCCGA;ACCCG;TGCCG;AGCCG;CGCCT;CCGCT;CGCGC;GCGCG;CGGCA;GGCGT;GCGGT;GGCGA;GCGGA;TCCGG;ACCGG;TGGCG;TGCGG;CGCGT;CCGTG;CGGCT;AGGCG;AGCGG;CGCGA;GCGCA;CCGAG;TCGCC;TCCGC;TCGGG;ACGCC;ACCGC;GCGCT;TGCGC;AGCGC;CGGTG;CGTGG;ACGGG;CGGAG;CGAGG;TCCGT;ACCGT;AGCGT;TGCGT;CCGTC;CGTCC;GTCCG;TCGGC;TCCGA;CGTGC;GCGTG;GTGCG;ACGGC;ACCGA;AGCGA;CCACG;CACCG;TGCGA;CGCAG;CAGCG;CCGTA;CCGAC;CGACC;CGAGC;GCGAG;GACCG;GAGCG;TCGCG;CCTCG;CTCCG;ACGCG;TCGGT;CGTGT;CGCTG;CTGCG;ACGGT;CCGAT;CGGTC;GGTCG;GTCGG;CGAGT;CGTGA;TCGGA;ACGGA;CACGG;CGGTA;CCGTT;CGTCG;CGAGA;CGGAC;GGACG;GACGG;ACGCA;TCGCA;CTCGG;GCGTC;GTCGC;CGGAT;CGCAC;CACGC;CGACG;GCACG;GCGTA;ACGCT;TCGCT;GTCGT;GCGAC;GACGC;CGCAT;CGCTC;CTCGC;GCTCG;CGGTT;CACGT;CGTCA;GCGAT;CGCTA;CCGAA;GTCGA;GACGT;CGTCT;CTCGT;TAGCG;CGACA;CACGA;ATCCG;GCGTT;TACCG;ATGCG;AGTCG;GACGA;ACGTG;TCGTG;TGTCG;CGACT;CTCGA;ACGAG;AGACG;CGCTT;CGTAG;TCGAG;CGGAA;TGACG;ATCGG;CGCAA;TACGG;TTCCG;TTGCG;GCGAA;CGATG;ATCGC;TACGC;AAGCG;ACGTC;AACCG;CGTTG;TCGTC;ATCGT;ACGTA;TACGT;ACACG;TCGTA;TCACG;CGTAC;GTACG;TTCGG;ACGAC;CGTAT;ACGAT;TCGAC;ACTCG;ATCGA;TCGAT;CATCG;TCTCG;TACGA;TTCGC;CGATC;GATCG;ACGTT;AACGG;CGAAG;CTACG;CGATA;TCGTT;TTCGT;AACGC;CGTTC;GTTCG;CGTTA;AACGT;TTCGA;CGATT;CTTCG;CGTAA;CAACG;ACGAA;AACGA;CGTTT;CGAAT;TCGAA;CGAAC;GAACG;ATACG;TATCG;ATTCG;TTACG;CGAAA;AATCG;TAACG;TTTCG;及びAAACG。
【0139】
引用された参考文献及び代替実施形態
本明細書に引用されたすべての参考文献は、あたかもそれぞれ個別の刊行物または特許または特許出願がすべての目的のためにその全体の内容が参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示されるのと同程度にその全体の内容がすべての目的で本明細書に参照により組み込まれる。
【0140】
本発明は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に埋め込まれたコンピュータプログラム機構を含むコンピュータプログラム製品として実装することができる。例えば、コンピュータプログラム製品は、本明細書に開示され、図面に関して説明されたユーザインターフェースを操作するための使用説明書を含むことができる。これらのプログラムモジュールは、CD-ROM、DVD、磁気ディスクストレージ製品、USBキー、またはその他の非一時的なコンピュータ可読データまたはプログラムストレージ製品に保存できる。
【0141】
当業者には明らかなように、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の多くの修正及び変形をなすことができる。本明細書で説明される特定の実施形態は、例としてのみ提供される。実施形態は、本発明の原理及びその実際的な応用を最もよく説明し、それによって当業者が、本発明及び種々の変更形態を有する種々の実施形態を、意図される特定の使用に適しているとしてもっともよく利用できるようにするために、選ばれ、説明された。本発明は、添付の特許請求の範囲の項及びそのような特許請求の範囲に権利を有する均等物の全範囲によってのみ限定されるものである。
【国際調査報告】