(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-27
(54)【発明の名称】生産物品質査定及び値付けメトリックシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240319BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562199
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 US2022024341
(87)【国際公開番号】W WO2022221232
(87)【国際公開日】2022-10-20
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516027797
【氏名又は名称】アピール テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ,ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】ハドソン,ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】フレイジャー,チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイワード,テイラー
(57)【要約】
本明細書に記載のシステム及び方法は、現在の生産物品質を非破壊的に特定することができる。評価システムは、第1の時点において、生産物の画像データを受信し、及び機械学習技法を使用して生産物のタイプを識別することができる。生産物は、最終消費者小売り環境に送られ得る。品質査定システムは、第2の時点において、その生産物のスキャンデータを含む、特定の生産物の現在の品質に対する要求を小売り環境におけるユーザデバイスから受信することができる。品質査定システムは、その生産物を識別し、データストアから、その生産物の品質特徴を識別するための機械学習トレーニングされたモデルを検索し、モデルをスキャンデータに適用することに基づいて、その生産物の現在の品質を特定し、及び現在の品質をユーザデバイスに送信することができる。生産物価格もその生産物の現在の品質に基づいて動的に調整され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の非接触査定を使用して前記食品の品質レベルを特定するためのシステムであって、
品質査定システムであって、
食品データを受信することであって、前記食品データは、特定の食品の画像データを含む、ことと、
前記食品データを入力として食品品質モデルに提供することに基づいて、前記特定の食品の現在の品質レベルを特定することであって、前記食品品質モデルは、区別可能な品質特徴を有する他の食品の画像データを使用してトレーニングされたものであり、前記他の食品は、前記特定の食品と同じ食品タイプのものである、ことと、
前記特定の食品の前記現在の品質レベルに基づいて、前記特定の食品の食べ頃までの日数を特定することと、
前記特定の食品の測定された揮発性物質に基づいて、前記特定された食べ頃までの日数を調整することと、
前記特定の食品の前記現在の品質レベル及び前記調整された食べ頃までの日数に基づいて、前記特定の食品の少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することと
を行うように構成される品質査定システムと、
前記品質査定システムと通信するディスプレイデバイスであって、
前記品質査定システムから、前記特定の食品の品質についての情報を要求することであって、前記情報は、前記特定の食品の前記現在の品質レベル、前記特定の食品の前記食べ頃までの日数、前記調整された食べ頃までの日数及び前記少なくとも1つのサプライチェーン変更の少なくとも1つを含む、ことと、
前記要求された情報を最終消費者小売り環境でディスプレイに視覚的に提示することと
を行うように構成されるディスプレイデバイスと
を含むシステム。
【請求項2】
前記品質査定システムは、少なくとも部分的に前記特定の食品の前記現在の品質レベル及び前記測定された揮発性物質に基づいて、前記特定の食品の熟度曲線を生成するように更に構成され、前記熟度曲線は、前記特定の食品の現在の熟度及び所定の時間期間にわたる前記特定の食品の予想熟度レベルを示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記品質査定システムは、前記特定の食品を含む食品のバッチの前記熟度曲線を生成するように構成され、前記食品のバッチは、前記特定の食品と同じタイプである、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
ある数量の、前記特定の食品を含む食品を保持するように構成される容器を更に含み、前記容器は、
前記容器の1つ又は複数の側面に取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、前記センサの1つ又は複数は、前記容器内の前記食品によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、
前記容器の1つ又は複数の側面に取り付けられ、及び前記容器内の前記食品についての情報を動的に表示するように構成されるディスプレイ画面と、
1つ又は複数のネットワークにわたって前記品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースと
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記品質査定システムは、提示のために、前記容器の前記ディスプレイ画面に、前記特定の食品の前記少なくとも1つのサプライチェーン変更を示す出力を送信するように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのサプライチェーン変更は、前記容器内の前記食品の価格調整であり、及び前記品質査定システムは、
少なくとも部分的に前記特定の食品の前記現在の品質レベルに基づいて、前記容器内の前記食品の前記価格調整を決定することと、
提示のために、前記容器の前記ディスプレイ画面に、前記容器内の前記食品の調整された価格を送信することと
を行うように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記品質査定システムは、
前記1つ又は複数のセンサから、前記1つ又は複数のセンサによって検出された前記揮発性化合物を示すデータを受信することと、
前記揮発性化合物を示す前記データを入力として前記食品品質モデルに提供することであって、前記食品品質モデルは、前記他の食品によって放出された揮発性化合物を前記他の食品の品質特性と相関付けるようにトレーニングされたものであり、前記品質特性は、前記他の食品のトレーニングデータにおいてアノテーションされる、ことと、
前記食品品質モデルからの出力として、前記揮発性化合物を示す前記データに基づく前記特定の食品の前記現在の品質レベルを受信することと
を行うように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することは、(i)前記容器内の前記食品、及び(ii)前記最終消費者小売り環境における他のタイプの食品を収容する他の容器に対する前記容器の少なくとも1つの分類配列を決定することを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記分類配列は、より熟した食品を前記容器の前方により近く配置し、及びより熟していない食品を前記容器の後方により近く配置することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記分類配列は、より熟した食品を多く有する容器を前記最終消費者小売り環境の入口により近く配置し、及びより熟していない食品を多く有する容器を前記最終消費者小売り環境の前記入口から更に離れて配置することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することは、前記容器内の前記特定の食品の前記現在の品質レベルに基づいて、前記容器内の前記食品の価格を調整することを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記品質査定システムは、(i)前記現在の品質レベルが、閾値熟度値未満の熟度レベルであるという判断に基づいて、前記容器内の前記食品の前記価格を上げるか、又は(ii)前記現在の品質レベルが、前記閾値熟度値を超える熟度レベルであるという判断に基づいて、前記容器内の前記食品の前記価格を下げるように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つ又は複数のサプライチェーン変更を決定することは、前記現在の品質レベルに基づいて、前記容器内の前記食品の保存可能期間を特定することを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
前記食品品質モデルは、前記検出された揮発性化合物に基づいて、前記容器内の前記食品の熟度を予測するモデルである、請求項7に記載のシステム。
【請求項15】
前記食品品質モデルは、前記検出された揮発性化合物に基づいて、前記容器内の前記食品の固さを予測するモデルである、請求項7に記載のシステム。
【請求項16】
前記食品品質モデルは、前記検出された揮発性化合物に基づいて、前記容器内の前記食品の味を予測するモデルである、請求項7に記載のシステム。
【請求項17】
前記食品品質モデルは、前記検出された揮発性化合物に基づいて、前記容器内の前記食品のジューシーさを予測するモデルである、請求項7に記載のシステム。
【請求項18】
前記ディスプレイ画面は、前記ディスプレイデバイスである、請求項4に記載のシステム。
【請求項19】
前記容器の前記1つ又は複数の側面は、前記容器の前壁、後壁、第1の側壁、第2の側壁及び底部を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項20】
前記容器は、前記容器の一部であり、及び前記1つ又は複数のセンサと前記ディスプレイ画面とに電力を提供するように構成されるローカル電源を更に含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項21】
評価計算システムを更に含み、前記評価計算システムは、
撮像デバイスから、前記特定の食品の画像データを受信することと、
食品識別モデルを前記画像データに適用することに基づいて、前記特定の食品のタイプを識別することと、
前記特定の食品の前記識別されたタイプに基づいて、前記特定の食品の初期品質レベルを特定することと、
前記特定の食品を一意に識別する製品識別子を生成することであって、前記製品識別子に関連付けられた情報は、前記特定の食品の前記初期品質レベルに対応する、ことと、
少なくとも部分的に前記特定の食品の前記初期品質レベルに基づいて、前記特定の食品を前記最終消費者小売り環境に輸送させる命令を生成することと、
前記特定の食品に関連付けられたサプライチェーンにおける少なくとも1つの当事者に、(i)前記サプライチェーンにおける前記少なくとも1つの当事者による実行のための前記命令、及び(ii)前記製品識別子を返すことと
を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記評価計算システムは、少なくとも部分的に前記特定の食品の前記初期品質レベル、前記特定の食品の前記タイプ及び前記最終消費者小売り環境の嗜好に基づいて、前記特定の食品の初期価格を決定するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記特定の食品は、アボカド、柑橘類、ベリー、オレンジ、林檎、マンゴー又は野菜である、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
前記品質査定システムは、
前記最終消費者小売り環境におけるユーザデバイスから、前記特定の食品の前記現在の品質レベルに対する要求を受信することであって、前記要求は、前記特定の食品のスキャンデータを含み、前記スキャンデータは、前記特定の食品及び前記特定の食品に取り付けられた一意の識別子の少なくとも1つの画像データを含む、ことと、
前記ユーザデバイスに、前記ユーザデバイスにおけるモバイルアプリケーションに提示するために前記特定の食品の前記現在の品質レベルを送信することと
を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記ディスプレイデバイスは、前記最終消費者小売り環境における消費者のユーザデバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記ディスプレイデバイスは、前記最終消費者小売り環境において前記特定の食品を収容するように構成される容器上の視覚的ディスプレイである、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記ディスプレイデバイスは、前記最終消費者小売り環境内で前記特定の食品の近くに位置する視覚的ディスプレイである、請求項1に記載のシステム。
【請求項28】
少なくとも1つの揮発性物質センサを更に含み、前記少なくとも1つの揮発性物質センサは、
前記最終消費者小売り環境において前記特定の食品によって放出された揮発性物質を検出することと、
前記検出された揮発性物質を示すデータを前記品質査定システムに送信することと
を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
前記品質査定システムは、
前記少なくとも1つの揮発性物質センサから、前記検出された揮発性物質を示す前記データを受信することと、
前記受信されたデータを処理して、前記特定の食品の前記測定された揮発性物質を生成することと
を行うように構成される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
食品の品質を保持するように構成される容器であって、
前記容器の1つ又は複数の側面に取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、前記センサの1つ又は複数は、前記容器内の前記食品によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、
前記容器の1つ又は複数の側面に取り付けられ、及び前記容器内の前記食品についての情報を動的に表示するように構成されるディスプレイ画面と、
1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースと、
前記1つ又は複数のセンサ、前記ディスプレイ画面及び前記通信インタフェースと通信するコントローラであって、前記容器内の前記食品の品質メトリックに基づいて、前記ディスプレイ画面に表示される情報を更新するように構成されるコントローラと
を含む容器。
【請求項31】
前記1つ又は複数のセンサ、前記ディスプレイ画面、前記コントローラ及び前記通信インタフェースに電力を提供するように構成されるローカル電源を更に含む、請求項30に記載の容器。
【請求項32】
前記容器から離れて閾値距離に位置し、及び前記容器内の前記食品によって放出された前記揮発性化合物を検出するように構成される少なくとも1つのセンサを更に含む、請求項30に記載の容器。
【請求項33】
前記閾値距離は、1~6インチの範囲内である、請求項32に記載の容器。
【請求項34】
前記容器内の前記食品の前記品質メトリックは、前記容器と通信するコンピュータシステムによって特定され、前記コンピュータシステムは、
前記1つ又は複数のセンサによって検出された前記揮発性化合物を示すデータを前記コントローラから受信することと、
前記揮発性化合物を示す前記データを入力として食品品質モデルに提供することであって、前記食品品質モデルは、前記容器内の前記食品と同じ食品タイプの他の食品によって放出された揮発性化合物を前記他の食品の品質特性と相関付けるようにトレーニングされたものである、ことと、
前記食品品質モデルからの出力として、前記容器内の前記食品の前記品質メトリックを受信することと、
前記通信インタフェースを介して、前記コントローラに、前記ディスプレイ画面に提示される出力を送信することであって、前記出力は、前記食品の前記品質メトリックを示す、ことと
を含む動作を行うように構成される、請求項30に記載の容器。
【請求項35】
前記食品の前記品質メトリックを示す前記出力は、前記食品の現在の熟度レベルを含む、請求項34に記載の容器。
【請求項36】
前記食品の前記品質メトリックを示す前記出力は、前記食品の現在の固さを含む、請求項34に記載の容器。
【請求項37】
前記食品の前記品質メトリックを示す前記出力は、前記食品の現在の即食性を含む、請求項34に記載の容器。
【請求項38】
前記食品の前記品質メトリックを示す前記出力は、前記食品の現在の味を含む、請求項34に記載の容器。
【請求項39】
前記食品の前記品質メトリックを示す前記出力は、前記食品の現在の甘さを含む、請求項34に記載の容器。
【請求項40】
前記動作は、
前記容器内の前記食品の前記品質メトリックに基づいて、少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することと、
前記通信インタフェースを介して、前記コントローラに、実行のために前記少なくとも1つのサプライチェーン変更を送信することと
を更に含む、請求項34に記載の容器。
【請求項41】
前記少なくとも1つのサプライチェーン変更は、前記品質メトリックに基づいて、前記容器内の前記食品の価格を調整することであり、及び
前記コントローラは、(i)前記容器内の前記食品の前記調整された価格を含む更新された出力を生成し、及び(ii)前記更新された出力を提示するように前記ディスプレイ画面に命令するように構成される、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記食品品質モデルは、前記揮発性化合物を示す前記データを前記容器内の前記食品の品質曲線にモデリングするようにトレーニングされたものである、請求項34に記載のシステム。
【請求項43】
前記食品品質モデルは、前記コンピュータシステムにより、
前記他の食品のトレーニングデータを受信することであって、前記トレーニングデータは、(i)食品観察、(ii)食品履歴情報、(iii)前記他の食品の破壊測定値、及び(iv)前記他の食品からの検出された揮発性化合物を含み、(i)~(iv)の少なくとも1つは、食品特徴でラベリング及びアノテーションされる、ことと、
機械学習技法を前記トレーニングデータに適用して、前記他の食品からの前記検出された揮発性化合物を前記食品特徴にマッピングすることに基づいて、前記食品品質モデルを生成することと、
実行時に使用するために前記食品品質モデルを出力することと
を含むプロセスを使用してトレーニングされたものである、請求項34に記載のシステム。
【請求項44】
食品の品質を保持するように構成されるケースであって、
食品群を貯蔵するための1つ又は複数のレベルを有する物理的構造と、
前記ケースに取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、前記センサの1つ又は複数は、前記物理的構造の前記1つ又は複数のレベルにおける前記食品群によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、
前記ケース内の前記食品群についての情報を動的に表示するように構成される1つ又は複数のディスプレイデバイスと、
前記食品群の周囲に位置するホース構造と、
前記ホース構造を通して前記食品群の周囲から空気を引き出して、前記食品群によって放出されたある濃度の前記揮発性化合物を前記1つ又は複数のセンサの少なくとも1つに向けて送るように構成される真空システムと、
前記1つ又は複数のセンサ、前記1つ又は複数のディスプレイデバイス及び前記真空システムと通信するコントローラであって、前記ケース内の前記食品群の品質メトリックに基づいて、前記1つ又は複数のディスプレイデバイスに表示される情報を更新するように構成され、前記食品群の前記品質メトリックは、少なくとも部分的に前記食品群によって放出された前記揮発性化合物に基づいて特定される、コントローラと
を含むケース。
【請求項45】
前記物理的構造は、ラックである、請求項44に記載のケース。
【請求項46】
前記1つ又は複数のレベルは、棚である、請求項44に記載のケース。
【請求項47】
冷蔵ユニットである、請求項44に記載のケース。
【請求項48】
キャビネットである、請求項44に記載のケース。
【請求項49】
食品熟成キャビネットである、請求項44に記載のケース。
【請求項50】
食品熟成エンクロージャである、請求項44に記載のケース。
【請求項51】
1つ又は複数のセンサ群は、前記食品群に近接して前記ケースの1つ又は複数の側面に取り付けられる、請求項44に記載のケース。
【請求項52】
1つ又は複数のセンサ群は、前記食品群に近接して前記物理的構造に取り付けられる、請求項44に記載のケース。
【請求項53】
1つ又は複数のセンサ群は、前記食品群に近接して前記1つ又は複数のレベルの少なくとも1つに取り付けられる、請求項44に記載のケース。
【請求項54】
前記1つ又は複数のレベルに位置する1つ又は複数の容器を更に含み、前記1つ又は複数の容器の各々は、前記食品群の各々を収容するように構成される、請求項44に記載のケース。
【請求項55】
食品の非接触査定を使用して前記食品の品質を分析するためのシステムであって、
食品群を保持するように構成されるケースと、
前記ケース内の前記食品群によって放出された揮発性化合物を収集し、及び前記収集された揮発性化合物を処理して、前記食品群についての揮発性物質データを生成するように構成される揮発性物質査定システムと、
前記ケースの周囲に位置し、及び前記揮発性物質査定システムと流体連通するチューブ構造であって、前記ケース内の前記食品群によって放出された前記揮発性化合物を前記揮発性物質査定システムに送るように構成されるチューブ構造と、
前記揮発性物質査定システムの動作を制御するように構成されるコントローラと、
1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースであって、前記品質査定システムは、少なくとも部分的に前記揮発性物質データに基づいて、前記食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される、通信インタフェースと
を含むシステム。
【請求項56】
前記揮発性物質査定システムと通信する真空システムを更に含み、前記真空システムは、収集のために、前記チューブ構造を通して及び前記揮発性物質査定システムに向けて、前記ケース内の前記食品群によって放出された前記揮発性化合物を引き込むように構成される、請求項55に記載のシステム。
【請求項57】
前記真空システムは、収集のために、前記チューブ構造を通して及び前記揮発性物質査定システムに向けて前記揮発性化合物を引き込むように構成されるポンプを含む、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記真空システムは、収集のために、前記チューブ構造を通して及び前記揮発性物質査定システムに向けて前記揮発性化合物を引き込むように構成されるファンを含む、請求項56に記載のシステム。
【請求項59】
前記チューブ構造及び前記揮発性物質査定システムと流体連通する弁を更に含み、
前記コントローラは、収集のために、前記弁を開けて、前記揮発性化合物が前記チューブ構造から前記揮発性物質査定システム内に通過することを可能にするように構成される、請求項55に記載のシステム。
【請求項60】
前記コントローラは、所定の閾値量の揮発性化合物が前記揮発性物質査定システムによって収集されているという判断に基づいて、前記弁を閉じるように構成される、請求項59に記載のシステム。
【請求項61】
前記コントローラは、実行されると、前記揮発性物質査定システムに、前記収集された揮発性化合物を処理して前記揮発性物質データを生成させる命令を生成するように構成される、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記弁は、スイッチである、請求項59に記載のシステム。
【請求項63】
前記1つ又は複数のネットワークにわたって前記揮発性物質査定システムと通信するディスプレイデバイスを更に含み、前記ディスプレイデバイスは、前記食品群についての情報をディスプレイ画面に提示するように構成される、請求項55に記載のシステム。
【請求項64】
前記ディスプレイデバイスは、前記ケースの隣に位置する、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
前記ディスプレイデバイスは、前記ケースに取り付けられる、請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
前記ディスプレイデバイスは、前記1つ又は複数のネットワークにわたって前記品質査定システムと通信し、前記ディスプレイデバイスは、前記ケース内の前記食品群の前記1つ又は複数の品質メトリックを提示するように構成される、請求項63に記載のシステム。
【請求項67】
前記ケースは、前記チューブ構造の1つ又は複数のチューブと流体連通する1つ又は複数の開口部を含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項68】
前記1つ又は複数の開口部は、前記ケースの底面に一体化される、請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記1つ又は複数のチューブは、およそ1/16インチ~1/4インチの範囲内のサイズである、請求項67に記載のシステム。
【請求項70】
収集のために、前記チューブ構造の前記1つ又は複数のチューブを通して空気を引き出して、前記食品群によって放出された前記揮発性化合物を、前記ケースの前記1つ又は複数の開口部を通して、前記1つ又は複数のチューブを通して及び前記揮発性物質査定システムに送るように構成される真空システムを更に含む、請求項67に記載のシステム。
【請求項71】
前記揮発性物質査定システムは、電子ノーズである、請求項55に記載のシステム。
【請求項72】
前記揮発性物質査定システムは、前記食品群によって放出された揮発性化合物を検出するための1つ又は複数のセンサを含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項73】
前記1つ又は複数のセンサの各々は、前記食品群によって放出された前記揮発性化合物中の異なるタイプの揮発性化合物を検出するように構成される、請求項72に記載のシステム。
【請求項74】
前記揮発性物質査定システムは、ガスクロマトグラフィ機である、請求項55に記載のシステム。
【請求項75】
食品の非接触査定を使用して前記食品の品質を分析するための装置であって、
食品群を保持するように構成されるケースであって、
前記ケース内の前記食品群によって放出された揮発性化合物を収集するように構成される1つ又は複数のセンサ
を含むケースと、
前記ケース内の前記食品群によって放出された前記揮発性化合物を前記1つ又は複数のセンサに向けて引き出すように構成される真空システムと、
前記真空システムの動作を制御するように構成されるコントローラと
を含む装置。
【請求項76】
前記真空システムは、ポンプを含む、請求項75に記載の装置。
【請求項77】
前記真空システムは、ファンを含む、請求項75に記載の装置。
【請求項78】
前記1つ又は複数のセンサは、センサ群から選択され、前記センサ群は、ナノコンポジットセンサ、電気機械センサ、金属酸化膜半導体、光電離センサ及び非分散型赤外線センサの少なくとも1つを含む、請求項75に記載の装置。
【請求項79】
1つ又は複数のネットワークにわたって前記コントローラと通信するディスプレイデバイスを更に含み、前記コントローラは、実行されると、前記ディスプレイデバイスに、前記ケース内の前記食品群についての情報を提示させる命令を生成するように構成され、前記情報は、少なくとも部分的に、前記1つ又は複数のセンサによって収集された前記揮発性化合物に基づく、請求項75に記載の装置。
【請求項80】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のセンサによって収集された前記揮発性化合物に基づいて、前記ケース内の前記食品群の揮発性物質データを生成するように構成される、請求項75に記載の装置。
【請求項81】
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記揮発性物質データに基づいて、前記食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される品質査定システムに前記揮発性物質データを送信するように構成される、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記揮発性物質データに基づいて、前記食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される、請求項80に記載の装置。
【請求項83】
食品の非接触査定を使用して前記食品の品質レベルを動的に特定する方法であって、
計算システムにより、食品データを受信することであって、前記食品データは、特定の食品の画像データを含む、ことと、
前記計算システムにより、前記食品データを入力として食品品質モデルに提供することに基づいて、前記特定の食品の現在の品質レベルを特定することであって、前記食品品質モデルは、区別可能な品質特徴を有する他の食品の画像データを使用してトレーニングされたものであり、前記他の食品は、前記特定の食品と同じ食品タイプのものである、ことと、
前記計算システムにより、及び前記特定の食品の前記現在の品質レベルに基づいて、前記特定の食品の食べ頃までの日数を特定することと、
前記計算システムにより、前記特定の食品の測定された揮発性物質に基づいて、前記特定された食べ頃までの日数を調整することと、
前記計算システムにより、前記特定の食品の前記現在の品質レベル及び前記調整された食べ頃までの日数に基づいて、前記特定の食品の少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することと、
前記計算システムにより、ディスプレイデバイスに、最終消費者小売り環境でディスプレイに視覚的に提示される、前記特定の食品の品質についての情報を送信することであって、前記情報は、前記特定の食品の前記現在の品質レベル、前記特定の食品の前記食べ頃までの日数、前記調整された食べ頃までの日数及び前記少なくとも1つのサプライチェーン変更の少なくとも1つを含む、ことと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2021年4月12日付けで出願された米国仮特許出願第63/173,774号に対する優先権を主張するものであり、この仮特許出願の開示は、全体として参照により援用される。
【0002】
技術分野
[0002] 本明細書は、概して、生産物の品質及び値付けメトリック等の生産物メトリックを特定及び使用することに関連するデバイス、システム及び方法を記載する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 果物及び野菜等の生産物及び/又は他の日持ちのしない商品(例えば、肉)は、消費適合性及びサプライチェーンにおける価値に影響し得る異なる品質メトリックを有し得る。サプライチェーン全体を通した多くの異なる利害関係者は、そのような生産物の品質を評価することに関心を有する。生産物の品質は、そのような生産物の値付け及び消費者購買決定に影響し得る。例えば、消費者は、食べ頃を過ぎた生産物よりも食べ頃の生産物を購入することを望む可能性がある。食べ頃を過ぎた生産物は、消費者によって購買又は他に消費されないことがあり、生産物ベースの無駄に繋がる恐れがある。更に、生産物が品質に関係なく同じ値段である場合、消費者は、品質の低い食品よりも品質の高い生産物を購入するほうに傾き得、これも品質のより低い生産物の無駄に繋がる恐れがある。
【0004】
[0004] 生産物の品質を客観的及び定量的に定義することは、困難であり得る。サプライチェーンにおける関連利害関係者は、生産物の目に見える特徴を観察して、生産物の品質を特定することができる。しかしながら、利害関係者は、生産物の品質に影響し得る目に見えにくい特徴を識別できないことがある。更に、生産物の一部分に触れ、それを潰し、穿刺し、スライスし、及び/又は剥ぐことにより、破壊的な品質測定を行うことができる。そのような破壊測定は、生産物の品質を低下させるか又は損なう恐れがある。更に、破壊測定は、現時点で消費者が生産物を購買又は他に消費することを望むかについて正確でないことがある。
【発明の概要】
【0005】
概要
[0005] 本明細書は、一般的に、生産物(例えば、果物、野菜)が熟すか又は他に経時変化するにつれて変わり得る品質メトリック(例えば、熟度メトリック、新鮮さメトリック、味メトリック)及び値付けメトリック(例えば、現在の品質レベルでの生産物の価格)等の生産物メトリックを特定し、使用するための技術を記載する。例えば、異なるタイプの生産物は、異なる速度で熟し得、同じタイプの生産物は、生産物の生産場所、生産物が輸送された様式(例えば、冷蔵コンテナ、非冷蔵コンテナ)及び/又は他の要因に応じて異なる速度で熟し得る。その結果、侵襲的測定技法(例えば、内部品質を査定するために果物をカットして開く)等、生産物を損なうか又は他にダメージを与える恐れがある技法を使用せずに生産物の品質を正確に査定することは、困難であり得る。開示される技術は、非侵襲的な生産物査定(例えば、画像ベースの生産物査定、生産物が放出した揮発性物質及び化合物の分析)を生産物メトリックに相関付け、生産物が熟すか又は他に経時変化するにつれて生産物メトリックを動的に査定し、将来の生産物メトリックを予測するために更に使用され得るデータモデルを生成し、使用することができる。そのような非侵襲的な生産物査定は、例えば、生産物品のサプライチェーンにおける単一なポイントで実行され得、生産物品は、査定と関連付けられた一意の識別子を有し得る(例えば、生産物上のQRコードを有するステッカー)。次いで、その査定は、生産物の一意の識別子を使用して検索され得、対応するデータモデルと組み合わせて使用されて、サプライチェーンの後のポイントで生産物品の生産物メトリックを動的に特定することができると共に、更なる査定を要求せずに将来の時点で生産物品の生産物メトリックを予測することもできる。そのような非侵襲的な生産物査定は、生産物が放出した揮発性物質を収集及び分析して生産物の品質メトリックを特定し、将来の生産物メトリックを予測してサプライチェーン変更(例えば、生産物の値付け、生産物の値引き、食べ頃までの時間量等)を決定することができる、サプライチェーンにおける単一のポイントで実行され得る。揮発性物質は、保管可能期間及び/又は品質についてモデリングされ、次いで生産物の保管可能期間及び/又は品質を予測することができる。そのような生産物査定及びメトリックは、消費者がスーパーマーケット又は他の小売り環境で生産物の品質をより正確に査定できるようにし、小売業者が品質に基づいて生産物の値付けを動的に調整できるようにし、及び/又は本明細書全体を通して記載される他の使用用途等の多様な異なる用途で使用することができる。
【0006】
[0006] 説明のための例として、アボカドのハイパースペクトル画像を捕捉し、計算システムがそれを使用して、アボカドが「熟す」までの日数を予測することができる。そのアボカドは、それを一意に識別するバーコードを有するステッカーを受け取ることができる。予測及び一意の識別子は、データストアに記憶され、続く品質及び値付けの予測に使用され得る。別の説明のための例として、アボカドは、貯蔵、サプライチェーンに沿った移動及び/又はスーパーマーケット等の店頭販売のために生産物容器内に配置され得る。生産物容器は、アボカドが放出した異なる種類の揮発性物質及び他の化合物を検出/収集することができる1つ又は複数のセンサを有して構成され得る。収集された揮発性物質は、1つ又は複数のセンサによって測定及び/又は分析され得、1つ又は複数のセンサは、揮発性物質測定情報を計算システムに送信し得る。揮発性物質を査定し、揮発性物質を品質メトリックに相関付けるように、機械学習技法を用いてトレーニングされた1つ又は複数のモデルを使用して、計算システムは、アボカドが熟すまでの日数、保管可能期間、味等のアボカドの種々の品質メトリックを予測することができる。幾つかの実装形態では、揮発性物質査定は、アボカド(又は同じ生産物容器内のアボカド群)のサプライチェーンの初期に1回行われ得、それにより査定からの出力を使用して、そのアボカド又はアボカド群のサプライチェーンへの上流調整/変更を行うことができる。
【0007】
[0007] 例えば、その特定のアボカド(又はその特定のアボカドと同じ生産物容器内のアボカド群)の価格は、上記の査定及び予測に基づいて計算システムによって調整され得る。価格は、期限日に近づくか又は食べ頃になるにつれて、消費者によるそのアボカドの購買を動機付けるように調整され得る。例えば、アボカドは、未熟であるか又は依然として食べ頃ではないとき、より高価な価格を有し得る。アボカドが食べ頃になると予測されるか又は熟れすぎる場合、そのアボカドの価格を下げることができる。値下げは、消費者がそのアボカドを購買することを動機付け、それによりこのアボカドが無駄になる可能性を低下させる。
【0008】
[0008] 生産物、例えばアボカドは、サイズに従って値付けすることができる。平均価格点を設定することができるが、一部の生産物は、平均価格よりも高い価値のものであり得、一部のものは、その平均価格よりも価値が低いものであり得る。これは、逆選択問題に繋がる恐れがある。消費者は、平均価格よりも価値が高い生産物を最初に選択し得、平均価格よりも価値の低い生産物は、購買されないか、又は平均生産物を上回る全ての生産物が購買されるまで購買されない可能性がある。これは、相当な生産物ベースの無駄に繋がる恐れがある。他方では、開示される技術は、生産物の品質のリアルタイム査定及び平均価格未満の生産物の値引きを提供することができる。消費者は、値引きを見ると、値引きされた生産物の購買に傾き得、それにより棚にある残りの生産物の全体的な平均品質を上げることができる。これは、スーパーマーケットにおける青果コーナーの知覚品質を上げることもできる。
【0009】
[0009] 説明のための例は、アボカドを参照して説明されるが、開示される技術は、多様な生産物タイプに適用され得る。例えば、開示される技術は、林檎、柑橘類、ベリー、野菜及び店頭販売される他のタイプの生産物の種々の異なる品質メトリックを非侵襲的に査定するために使用され得る。更に、異なるタイプの生産物と関連付けられた品質メトリックを査定するように種々のモデルをトレーニングすることができ、トレーニングされた種々のモデルを使用して、異なるタイプの生産物と関連付けられた品質メトリックを査定することができる。
【0010】
[0010] 添付の特許請求の範囲の実施形態及び上記の実施形態に加えて、以下の付番された実施形態も革新的である。
【0011】
[0011] 実施形態1は、食品の非接触査定を使用して食品の品質レベルを特定するためのシステムであり、本システムは、品質査定システムであって、食品データを受信することであって、食品データは、特定の食品の画像データを含む、受信することと、食品データを入力として食品品質モデルに提供することに基づいて、特定の食品の現在の品質レベルを特定することであって、食品品質モデルは、区別可能な品質特徴を有する他の食品の画像データを使用してトレーニングされたものであり、他の食品は、特定の食品と同じ食品タイプのものである、特定することと、特定の食品の現在の品質レベルに基づいて、特定の食品の食べ頃までの日数を特定することと、特定の食品の測定された揮発性物質に基づいて、特定された食べ頃までの日数を調整することと、特定の食品の現在の品質レベル及び調整された食べ頃までの日数に基づいて、特定の食品の少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することとを行うように構成される品質査定システムと、品質査定システムと通信するディスプレイデバイスであって、品質査定システムから、特定の食品の品質についての情報を要求することであって、情報は、特定の食品の現在の品質レベル、特定の食品の食べ頃までの日数、調整された食べ頃までの日数及び少なくとも1つのサプライチェーン変更の少なくとも1つを含む、要求することと、要求された情報を最終消費者小売り環境でディスプレイに視覚的に提示することとを行うように構成されるディスプレイデバイスとを含む。
【0012】
[0012] 実施形態2は、実施形態1のシステムであり、品質査定システムは、少なくとも部分的に特定の食品の現在の品質レベル及び測定された揮発性物質に基づいて、特定の食品の熟度曲線を生成するように更に構成され、熟度曲線は、特定の食品の現在の熟度及び所定の時間期間にわたる特定の食品の予想熟度レベルを示す。
【0013】
[0013] 実施形態3は、実施形態1又は2のシステムであり、品質査定システムは、特定の食品を含む食品のバッチの熟度曲線を生成するように構成され、食品のバッチは、特定の食品と同じタイプである。
【0014】
[0014] 実施形態4は、実施形態1~3のいずれか1つのシステムであり、ある数量の、特定の食品を含む食品を保持するように構成される容器を更に含み、容器は、容器の1つ又は複数の側面に取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、センサの1つ又は複数は、容器内の食品によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、容器の1つ又は複数の側面に取り付けられ、及び容器内の食品についての情報を動的に表示するように構成されるディスプレイ画面と、1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースとを含む。
【0015】
[0015] 実施形態5は、実施形態1~4のいずれか1つのシステムであり、品質査定システムは、提示のために、容器のディスプレイ画面に、特定の食品の少なくとも1つのサプライチェーン変更を示す出力を送信するように構成される。
【0016】
[0016] 実施形態6は、実施形態1~5のいずれか1つのシステムであり、少なくとも1つのサプライチェーン変更は、容器内の食品の価格調整であり、及び品質査定システムは、少なくとも部分的に特定の食品の現在の品質レベルに基づいて、容器内の食品の価格調整を決定することと、提示のために、容器のディスプレイ画面に、容器内の食品の調整された価格を送信することとを行うように構成される。
【0017】
[0017] 実施形態7は、実施形態1~6のいずれか1つのシステムであり、品質査定システムは、1つ又は複数のセンサから、1つ又は複数のセンサによって検出された揮発性化合物を示すデータを受信することと、揮発性化合物を示すデータを入力として食品品質モデルに提供することであって、食品品質モデルは、他の食品によって放出された揮発性化合物を他の食品の品質特性と相関付けるようにトレーニングされたものであり、品質特性は、他の食品のトレーニングデータにおいてアノテーションされる、提供することと、食品品質モデルからの出力として、揮発性化合物を示すデータに基づく特定の食品の現在の品質レベルを受信することとを行うように構成される。
【0018】
[0018] 実施形態8は、実施形態1~7のいずれか1つのシステムであり、少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することは、(i)容器内の食品、及び(ii)最終消費者小売り環境における他のタイプの食品を収容する他の容器に対する容器の少なくとも1つの分類配列を決定することを含む。
【0019】
[0019] 実施形態9は、実施形態1~8のいずれか1つのシステムであり、分類配列は、より熟した食品を容器の前方により近くに配置し、及びより熟していない食品を容器の後方により近くに配置することを含む。
【0020】
[0020] 実施形態10は、実施形態1~9のいずれか1つのシステムであり、分類配列は、より熟した食品を多く有する容器を最終消費者小売り環境の入口により近く配置し、及びより熟していない食品を多く有する容器を最終消費者小売り環境の入口から更に離れて配置することを含む。
【0021】
[0021] 実施形態11は、実施形態1~10のいずれか1つのシステムであり、少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することは、容器内の特定の食品の現在の品質レベルに基づいて、容器内の食品の価格を調整することを含む。
【0022】
[0022] 実施形態12は、実施形態1~11のいずれか1つのシステムであり、品質査定システムは、(i)現在の品質レベルが、閾値熟度値未満の熟度レベルであるという判断に基づいて、容器内の食品の価格を上げるか、又は(ii)現在の品質レベルが、閾値熟度値を超える熟度レベルであるという判断に基づいて、容器内の食品の価格を下げるように構成される。
【0023】
[0023] 実施形態13は、実施形態1~12のいずれか1つのシステムであり、1つ又は複数のサプライチェーン変更を決定することは、現在の品質レベルに基づいて、容器内の食品の保存可能期間を特定することを含む。
【0024】
[0024] 実施形態14は、実施形態1~13のいずれか1つのシステムであり、食品品質モデルは、検出された揮発性化合物に基づいて、容器内の食品の熟度を予測するモデルである。
【0025】
[0025] 実施形態15は、実施形態1~14のいずれか1つのシステムであり、食品品質モデルは、検出された揮発性化合物に基づいて、容器内の食品の固さを予測するモデルである。
【0026】
[0026] 実施形態16は、実施形態1~15のいずれか1つのシステムであり、食品品質モデルは、検出された揮発性化合物に基づいて、容器内の食品の味を予測するモデルである。
【0027】
[0027] 実施形態17は、実施形態1~16のいずれか1つのシステムであり、食品品質モデルは、検出された揮発性化合物に基づいて、容器内の食品のジューシーさを予測するモデルである。
【0028】
[0028] 実施形態18は、実施形態1~17のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイ画面は、ディスプレイデバイスである。
【0029】
[0029] 実施形態19は、実施形態1~18のいずれか1つのシステムであり、容器の1つ又は複数の側面は、容器の前壁、後壁、第1の側壁、第2の側壁及び底部を含む。
【0030】
[0030] 実施形態20は、実施形態1~19のいずれか1つのシステムであり、容器は、容器の一部であり、及び1つ又は複数のセンサとディスプレイ画面とに電力を提供するように構成されるローカル電源を更に含む。
【0031】
[0031] 実施形態21は、実施形態1~20のいずれか1つのシステムであり、評価計算システムを更に含み、評価計算システムは、撮像デバイスから、特定の食品の画像データを受信することと、食品識別モデルを画像データに適用することに基づいて、特定の食品のタイプを識別することと、特定の食品の識別されたタイプに基づいて、特定の食品の初期品質レベルを特定することと、特定の食品を一意に識別する製品識別子を生成することであって、製品識別子に関連付けられた情報は、特定の食品の初期品質レベルに対応する、生成することと、少なくとも部分的に特定の食品の初期品質レベルに基づいて、特定の食品を最終消費者小売り環境に輸送させる命令を生成することと、特定の食品に関連付けられたサプライチェーンにおける少なくとも1つの当事者に、(i)サプライチェーンにおける少なくとも1つの当事者による実行のための命令、及び(ii)製品識別子を返すこととを行うように構成される。
【0032】
[0032] 実施形態22は、実施形態1~21のいずれか1つのシステムであり、評価計算システムは、少なくとも部分的に特定の食品の初期品質レベル、特定の食品のタイプ及び最終消費者小売り環境の嗜好に基づいて、特定の食品の初期価格を決定するように構成される。
【0033】
[0033] 実施形態23は、実施形態1~22のいずれか1つのシステムであり、特定の食品は、アボカド、柑橘類、ベリー、オレンジ、林檎、マンゴー又は野菜である。
【0034】
[0034] 実施形態24は、実施形態1~23のいずれか1つのシステムであり、品質査定システムは、最終消費者小売り環境におけるユーザデバイスから、特定の食品の現在の品質レベルに対する要求を受信することであって、要求は、特定の食品のスキャンデータを含み、スキャンデータは、特定の食品及び特定の食品に取り付けられた一意の識別子の少なくとも1つの画像データを含む、受信することと、ユーザデバイスに、ユーザデバイスにおけるモバイルアプリケーションに提示するために特定の食品の現在の品質レベルを送信することとを行うように構成される。
【0035】
[0035] 実施形態25は、実施形態1~24のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、最終消費者小売り環境における消費者のユーザデバイスである。
【0036】
[0036] 実施形態26は、実施形態1~25のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、最終消費者小売り環境において特定の食品を収容するように構成される容器上の視覚的ディスプレイである。
【0037】
[0037] 実施形態27は、実施形態1~26のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、最終消費者小売り環境内で特定の食品の近くに位置する視覚的ディスプレイである。
【0038】
[0038] 実施形態28は、実施形態1~27のいずれか1つのシステムであり、少なくとも1つの揮発性物質センサを更に含み、少なくとも1つの揮発性物質センサは、最終消費者小売り環境において特定の食品によって放出された揮発性物質を検出することと、検出された揮発性物質を示すデータを品質査定システムに送信することとを行うように構成される。
【0039】
[0039] 実施形態29は、実施形態1~28のいずれか1つのシステムであり、品質査定システムは、少なくとも1つの揮発性物質センサから、検出された揮発性物質を示すデータを受信することと、受信されたデータを処理して、特定の食品の測定された揮発性物質を生成することとを行うように構成される。
【0040】
[0040] 実施形態30は、食品の品質を保持するように構成される容器であり、容器は、容器の1つ又は複数の側面に取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、センサの1つ又は複数は、容器内の食品によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、容器の1つ又は複数の側面に取り付けられ、及び容器内の食品についての情報を動的に表示するように構成されるディスプレイ画面と、1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースと、1つ又は複数のセンサ、ディスプレイ画面及び通信インタフェースと通信するコントローラであって、容器内の食品の品質メトリックに基づいて、ディスプレイ画面に表示される情報を更新するように構成されるコントローラとを含む。
【0041】
[0041] 実施形態31は、実施形態30の容器であり、容器は、1つ又は複数のセンサ、ディスプレイ画面、コントローラ及び通信インタフェースに電力を提供するように構成されるローカル電源を更に含む。
【0042】
[0042] 実施形態32は、実施形態30又は31の容器であり、容器から離れて閾値距離に位置し、及び容器内の食品によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される少なくとも1つのセンサを更に含む。
【0043】
[0043] 実施形態33は、実施形態30~32のいずれか1つの容器であり、閾値距離は、1~6インチの範囲内である。
【0044】
[0044] 実施形態34は、実施形態30~33のいずれか1つの容器であり、容器内の食品の品質メトリックは、容器と通信するコンピュータシステムによって特定され、コンピュータシステムは、1つ又は複数のセンサによって検出された揮発性化合物を示すデータをコントローラから受信することと、揮発性化合物を示すデータを入力として食品品質モデルに提供することであって、食品品質モデルは、容器内の食品と同じ食品タイプの他の食品によって放出された揮発性化合物を他の食品の品質特性と相関付けるようにトレーニングされたものである、提供することと、食品品質モデルからの出力として、容器内の食品の品質メトリックを受信することと、通信インタフェースを介して、コントローラに、ディスプレイ画面に提示される出力を送信することであって、出力は、食品の品質メトリックを示す、送信することとを含む動作を行うように構成される。
【0045】
[0045] 実施形態35は、実施形態30~34のいずれか1つの容器であり、食品の品質メトリックを示す出力は、食品の現在の熟度レベルを含む。
【0046】
[0046] 実施形態36は、実施形態30~35のいずれか1つの容器であり、食品の品質メトリックを示す出力は、食品の現在の固さを含む。
【0047】
[0047] 実施形態37は、実施形態30~36のいずれか1つの容器であり、食品の品質メトリックを示す出力は、食品の現在の即食性を含む。
【0048】
[0048] 実施形態38は、実施形態30~37のいずれか1つの容器であり、食品の品質メトリックを示す出力は、食品の現在の味を含む。
【0049】
[0049] 実施形態39は、実施形態30~38のいずれか1つの容器であり、食品の品質メトリックを示す出力は、食品の現在の甘さを含む。
【0050】
[0050] 実施形態40は、実施形態30~39のいずれか1つの容器であり、動作は、容器内の食品の品質メトリックに基づいて、少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することと、通信インタフェースを介して、コントローラに、実行のために少なくとも1つのサプライチェーン変更を送信することとを更に含む。
【0051】
[0051] 実施形態41は、実施形態30~40のいずれか1つの容器であり、少なくとも1つのサプライチェーン変更は、品質メトリックに基づいて、容器内の食品の価格を調整することであり、及びコントローラは、(i)容器内の食品の調整された価格を含む更新された出力を生成し、及び(ii)更新された出力を提示するようにディスプレイ画面に命令するように構成される。
【0052】
[0052] 実施形態42は、実施形態30~41のいずれか1つの容器であり、食品品質モデルは、揮発性化合物を示すデータを容器内の食品の品質曲線にモデリングするようにトレーニングされたものである。
【0053】
[0053] 実施形態43は、実施形態30~42のいずれか1つの容器であり、食品品質モデルは、コンピュータシステムにより、他の食品のトレーニングデータを受信することであって、トレーニングデータは、(i)食品観察、(ii)食品履歴情報、(iii)他の食品の破壊測定値、及び(iv)他の食品からの検出された揮発性化合物を含み、(i)~(iv)の少なくとも1つは、食品特徴でラベリング及びアノテーションされる、受信することと、機械学習技法をトレーニングデータに適用して、他の食品からの検出された揮発性化合物を食品特徴にマッピングすることに基づいて、食品品質モデルを生成することと、実行時に使用するために食品品質モデルを出力することとを含むプロセスを使用してトレーニングされたものである。
【0054】
[0054] 実施形態55は、食品の品質を保持するように構成されるケースであり、ケースは、食品群を貯蔵するための1つ又は複数のレベルを有する物理的構造と、ケースに取り付けられた1つ又は複数のセンサであって、センサの1つ又は複数は、物理的構造の1つ又は複数のレベルにおける食品群によって放出された揮発性化合物を検出するように構成される、1つ又は複数のセンサと、ケース内の食品群についての情報を動的に表示するように構成される1つ又は複数のディスプレイデバイスと、食品群の周囲に位置するホース構造と、ホース構造を通して食品群の周囲から空気を引き出して、食品群によって放出されたある濃度の揮発性化合物を1つ又は複数のセンサの少なくとも1つに向けて送るように構成される真空システムと、1つ又は複数のセンサ、1つ又は複数のディスプレイデバイス及び真空システムと通信するコントローラであって、ケース内の食品群の品質メトリックに基づいて、1つ又は複数のディスプレイデバイスに表示される情報を更新するように構成され、食品群の品質メトリックは、少なくとも部分的に食品群によって放出された揮発性化合物に基づいて特定される、コントローラとを含む。
【0055】
[0055] 実施形態45は、実施形態44のケースであり、物理的構造は、ラックである。
【0056】
[0056] 実施形態46は、実施形態44又は45のケースであり、1つ又は複数のレベルは、棚である。
【0057】
[0057] 実施形態47は、実施形態44~46のいずれか1つのケースであり、ケースは、冷蔵ユニットである。
【0058】
[0058] 実施形態48は、実施形態44~47のいずれか1つのケースであり、ケースは、キャビネットである。
【0059】
[0059] 実施形態49は、実施形態44~48のいずれか1つのケースであり、ケースは、食品熟成キャビネットである。
【0060】
[0060] 実施形態50は、実施形態44~49のいずれか1つのケースであり、ケースは、食品熟成エンクロージャである。
【0061】
[0061] 実施形態51は、実施形態44~50のいずれか1つのケースであり、1つ又は複数のセンサ群は、食品群に近接してケースの1つ又は複数の側面に取り付けられる。
【0062】
[0062] 実施形態52は、実施形態44~51のいずれか1つのケースであり、1つ又は複数のセンサ群は、食品群に近接して物理的構造に取り付けられる。
【0063】
[0063] 実施形態53は、実施形態44~52のいずれか1つのケースであり、1つ又は複数のセンサ群は、食品群に近接して1つ又は複数のレベルの少なくとも1つに取り付けられる。
【0064】
[0064] 実施形態54は、実施形態44~53のいずれか1つのケースであり、1つ又は複数のレベルに位置する1つ又は複数の容器を更に含み、1つ又は複数の容器の各々は、食品群の各々を収容するように構成される。
【0065】
[0065] 実施形態55は、食品の非接触査定を使用して食品の品質を分析するためのシステムであり、システムは、食品群を保持するように構成されるケースと、ケース内の食品群によって放出された揮発性化合物を収集し、及び収集された揮発性化合物を処理して、食品群についての揮発性物質データを生成するように構成される揮発性物質査定システムと、ケースの周囲に位置し、及び揮発性物質査定システムと流体連通するチューブ構造であって、ケース内の食品群によって放出された揮発性化合物を揮発性物質査定システムに送るように構成されるチューブ構造と、揮発性物質査定システムの動作を制御するように構成されるコントローラと、1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信するように構成される通信インタフェースであって、品質査定システムは、少なくとも部分的に揮発性物質データに基づいて、食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される、通信インタフェースとを含む。
【0066】
[0066] 実施形態56は、実施形態55のシステムであり、揮発性物質査定システムと通信する真空システムを更に含み、真空システムは、収集のために、チューブ構造を通して及び揮発性物質査定システムに向けて、ケース内の食品群によって放出された揮発性化合物を引き込むように構成される。
【0067】
[0067] 実施形態57は、実施形態55又は56のシステムであり、真空システムは、収集のために、チューブ構造を通して及び揮発性物質査定システムに向けて揮発性化合物を引き込むように構成されるポンプを含む。
【0068】
[0068] 実施形態58は、実施形態55~57のいずれか1つのシステムであり、真空システムは、収集のために、チューブ構造を通して及び揮発性物質査定システムに向けて揮発性化合物を引き込むように構成されるファンを含む。
【0069】
[0069] 実施形態59は、実施形態55~58のいずれか1つのシステムであり、チューブ構造及び揮発性物質査定システムと流体連通する弁を更に含み、コントローラは、収集のために、弁を開けて、揮発性化合物がチューブ構造から揮発性物質査定システム内に通過することを可能にするように構成される。
【0070】
[0070] 実施形態60は、実施形態55~59のいずれか1つのシステムであり、コントローラは、所定の閾値量の揮発性化合物が揮発性物質査定システムによって収集されているという判断に基づいて、弁を閉じるように構成される。
【0071】
[0071] 実施形態61は、実施形態55~60のいずれか1つのシステムであり、コントローラは、実行されると、揮発性物質査定システムに、収集された揮発性化合物を処理して揮発性物質データを生成させる命令を生成するように構成される。
【0072】
[0072] 実施形態62は、実施形態55~61のいずれか1つのシステムであり、弁は、スイッチである。
【0073】
[0073] 実施形態63は、実施形態55~62のいずれか1つのシステムであり、1つ又は複数のネットワークにわたって揮発性物質査定システムと通信するディスプレイデバイスを更に含み、ディスプレイデバイスは、食品群についての情報をディスプレイ画面に提示するように構成される。
【0074】
[0074] 実施形態64は、実施形態55~63のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、ケースの隣に位置する。
【0075】
[0075] 実施形態65は、実施形態55~64のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、ケースに取り付けられる。
【0076】
[0076] 実施形態66は、実施形態55~65のいずれか1つのシステムであり、ディスプレイデバイスは、1つ又は複数のネットワークにわたって品質査定システムと通信し、ディスプレイデバイスは、ケース内の食品群の1つ又は複数の品質メトリックを提示するように構成される。
【0077】
[0077] 実施形態67は、実施形態55~66のいずれか1つのシステムであり、ケースは、チューブ構造の1つ又は複数のチューブと流体連通する1つ又は複数の開口部を含む。
【0078】
[0078] 実施形態68は、実施形態55~67のいずれか1つのシステムであり、1つ又は複数の開口部は、ケースの底面に一体化される。
【0079】
[0079] 実施形態69は、実施形態55~68のいずれか1つのシステムであり、1つ又は複数のチューブは、およそ1/16インチ~1/4インチの範囲内のサイズである。
【0080】
[0080] 実施形態70は、実施形態55~69のいずれか1つのシステムであり、収集のために、チューブ構造の1つ又は複数のチューブを通して空気を引き出して、食品群によって放出された揮発性化合物を、ケースの1つ又は複数の開口部を通して、1つ又は複数のチューブを通して及び揮発性物質査定システムに送るように構成される真空システムを更に含む。
【0081】
[0081] 実施形態71は、実施形態55~70のいずれか1つのシステムであり、揮発性物質査定システムは、電子ノーズである。
【0082】
[0082] 実施形態72は、実施形態55~71のいずれか1つのシステムであり、揮発性物質査定システムは、食品群によって放出された揮発性化合物を検出するための1つ又は複数のセンサを含む。
【0083】
[0083] 実施形態73は、実施形態55~72のいずれか1つのシステムであり、1つ又は複数のセンサの各々は、食品群によって放出された揮発性化合物中の異なるタイプの揮発性化合物を検出するように構成される。
【0084】
[0084] 実施形態74は、実施形態55~73のいずれか1つのシステムであり、揮発性物質査定システムは、ガスクロマトグラフィ機である。
【0085】
[0085] 実施形態75は、食品の非接触査定を使用して食品の品質を分析するための装置であり、装置は、食品群を保持するように構成されるケースであって、ケース内の食品群によって放出された揮発性化合物を収集するように構成される1つ又は複数のセンサを含むケースと、ケース内の食品群によって放出された揮発性化合物を1つ又は複数のセンサに向けて引き出すように構成される真空システムと、真空システムの動作を制御するように構成されるコントローラとを含む。
【0086】
[0086] 実施形態76は、実施形態75の装置であり、真空システムは、ポンプを含む。
【0087】
[0087] 実施形態77は、実施形態75又は76の装置であり、真空システムは、ファンを含む。
【0088】
[0088] 実施形態78は、実施形態75~77のいずれか1つの装置であり、1つ又は複数のセンサは、センサ群から選択され、センサ群は、ナノコンポジットセンサ、電気機械センサ、金属酸化膜半導体、光電離センサ及び非分散型赤外線センサの少なくとも1つを含む。
【0089】
[0089] 実施形態79は、実施形態75~78のいずれか1つの装置であり、1つ又は複数のネットワークにわたってコントローラと通信するディスプレイデバイスを更に含み、コントローラは、実行されると、ディスプレイデバイスに、ケース内の食品群についての情報を提示させる命令を生成するように構成され、情報は、少なくとも部分的に、1つ又は複数のセンサによって収集された揮発性化合物に基づく。
【0090】
[0090] 実施形態80は、実施形態75~79のいずれか1つの装置であり、コントローラは、1つ又は複数のセンサによって収集された揮発性化合物に基づいて、ケース内の食品群の揮発性物質データを生成するように構成される。
【0091】
[0091] 実施形態81は、実施形態75~80のいずれか1つの装置であり、コントローラは、少なくとも部分的に揮発性物質データに基づいて、食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される品質査定システムに揮発性物質データを送信するように構成される。
【0092】
[0092] 実施形態82は、実施形態75~81のいずれか1つの装置であり、コントローラは、少なくとも部分的に揮発性物質データに基づいて、食品群の1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成される。
【0093】
[0093] 実施形態83は、食品の非接触査定を使用して食品の品質レベルを動的に特定する方法であり、方法は、計算システムにより、食品データを受信することであって、食品データは、特定の食品の画像データを含む、受信することと、計算システムにより、食品データを入力として食品品質モデルに提供することに基づいて、特定の食品の現在の品質レベルを特定することであって、食品品質モデルは、区別可能な品質特徴を有する他の食品の画像データを使用してトレーニングされたものであり、他の食品は、特定の食品と同じ食品タイプのものである、特定することと、計算システムにより、及び特定の食品の現在の品質レベルに基づいて、特定の食品の食べ頃までの日数を特定することと、計算システムにより、特定の食品の測定された揮発性物質に基づいて、特定された食べ頃までの日数を調整することと、計算システムにより、特定の食品の現在の品質レベル及び調整された食べ頃までの日数に基づいて、特定の食品の少なくとも1つのサプライチェーン変更を決定することと、計算システムにより、ディスプレイデバイスに、最終消費者小売り環境でディスプレイに視覚的に提示される、特定の食品の品質についての情報を送信することであって、情報は、特定の食品の現在の品質レベル、特定の食品の食べ頃までの日数、調整された食べ頃までの日数及び少なくとも1つのサプライチェーン変更の少なくとも1つを含む、送信することとを含む。
【0094】
[0094] 実施形態84は、実施形態1~82のいずれか1つに記載の方法である。
【0095】
[0095] 本明細書に記載の特定の実施形態は、食品の非接触査定を使用して食品の品質レベルを特定するためのシステムを含み得、本システムは、評価計算システム及び品質査定システムを含む。評価計算システムは、第1の時間において、撮像デバイスから食品の画像データを受信し、トレーニング済みモデルの第1のセットを画像データに適用することに基づいて食品のタイプを識別することができる。各トレーニング済みモデルは、少なくとも、(i)食品タイプ識別特徴の第1のセットを有する他の食品の画像データ、及び(ii)食品タイプ特徴の第2のセットを有する他の食品の画像データを使用してトレーニングすることができる。評価システムは、食品を一意に識別する製品識別子を生成し、食品を最終消費者小売り環境に輸送させる命令を生成し、品質査定システムに食品の製品識別子を送信することもできる。品質査定システムは、第2の時間において、製品識別子をデータストアに記憶し、最終消費者小売り環境におけるユーザデバイスから、特定の食品の現在の品質レベルに対する要求を受信することができる。要求は、特定の食品のスキャンデータを含み得る。品質査定システムは、トレーニング済みモデルの第1のセットをスキャンデータに適用することに基づいて特定の食品のタイプを識別し、データストアから、特定の食品がその食品と同じタイプであるとの識別に基づいて、トレーニング済みモデルの第2のセットを検索することができる。各トレーニング済みモデルは、(i)あまりよくない品質特徴を有する他の食品の画像データ、及び(ii)良好な品質特徴を有する他の食品の画像データを使用してトレーニングすることができ、他の食品は、特定の食品と同じ食品タイプのものである。品質査定システムは、トレーニング済みモデルの第2のセットをスキャンデータに適用することに基づいて、特定の食品の現在の品質レベルを特定し、ユーザデバイスに、特定の食品の現在の品質レベルを送信することができる。
【0096】
[0096] 幾つかの実装形態では、本明細書に記載の実施形態は、以下の特徴の1つ又は複数を含み得る。例えば、第1の時間は、第2の時間よりも前であり得る。スキャンデータは、特定の食品の画像データを含み得る。撮像デバイスは、ハイパースペクトル撮像デバイスであり得る。製品識別子は、バーコード、SKU、QRコード、ステッカー、スタンプ又はラベルであり得る。
【0097】
[0097] 別の例として、特定の食品のタイプを識別することは、物体認識技法を使用して、スキャンデータにおける生産物識別子を検出することと、製品識別子を復号化することと、特定の食品の復号化された製品識別子を、データストアに記憶された食品の製品識別子と照合することとを含み得る。更に、トレーニング済みモデルの第1及び第2のセットは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使用してトレーニングすることができる。画像データ及びスキャンデータの少なくとも一方は、カラーデータ、RGBカラーモデル及びハイパースペクトルデータを含み得る。
【0098】
[0098] 更に別の例として、品質査定システムは、特定の食品の現在の品質レベルが閾値を超えることに基づいて、特定の食品が消費に適していると判断することもできる。評価計算システムは、食品の識別されたタイプに基づいて、トレーニング済みモデルの第2のセットを画像データに適用することに基づいて食品の初期品質レベルを特定することもできる。食品の初期品質レベルを特定することは、食品が食べ頃になるまでの日数を予測することを含み得る。
【0099】
[0099] 幾つかの実装形態では、評価計算システムは、食品の現在の場所でのサプライチェーン情報に基づいて食品のタイプを識別することもできる。サプライチェーン情報は、生産場所、通過状況及び貯蔵状況を含み得る。評価計算システムは、食品の初期価格を決定することもできる。初期価格は、市場状況、食品のタイプ及び最終消費者小売り環境の嗜好に基づき得る。
【0100】
[0100] 別の例として、特定の食品の現在の品質を特定することは、品質曲線を生成することを含み得る。品質曲線は、所定の時間期間にわたる特定の食品の成熟段階を示すことができる。所定の時間期間は、第1の時間、第2の時間及び更なる時間を含み得る。
【0101】
[0101] 更に別の例として、品質査定システムは、物体認識技法を使用してスキャンデータにおける特定の食品の環境を検出し、トレーニング済みモデルの第2のセットをスキャンデータに適用することに基づいて特定の食品の保管可能期間を予測し、検出された環境における特定の食品の場所を特定の食品の予測保管可能期間と比較し、検出された環境における特定の食品の場所が特定の食品の予測保管可能期間に対応するか否かを判断することもできる。品質査定システムは、予測保管可能期間が検出された環境における特定の食品の現在の場所に対応するという判断に基づいて、特定の食品の予測保管可能期間の出力を生成し、スキャンデータを使用して1つ又は複数のモデルをトレーニングすることに基づいて、特定の食品の保管可能期間を予測するように、トレーニング済みモデルの第2のセット内の1つ又は複数のモデルを改善することができる。
【0102】
[0102] 幾つかの実装形態では、品質査定システムは、ユーザデバイスから、最終消費者小売り環境において特定の食品を有する店棚の画像データを受信し、複数の食品の各々の製品識別子を識別し、複数の食品の各々で製品識別子に基づいて食品の現在の品質レベルを特定し、ユーザデバイスに表示するために、複数の食品の1つ又は複数が複数の食品の各々の現在の品質レベルに基づいて強調表示される画像データの拡張現実ビューを生成することもできる。現在の品質レベルが最高の複数の食品の各々は、画像データの拡張現実ビューで強調表示することができる。現在の品質レベルが最低の複数の食品の各々も画像データの拡張現実ビューで強調表示することができる。
【0103】
[0103] 別の例として、品質査定システムは、第3の時間において、ユーザデバイスから、ユーザデバイスのユーザが特定の食品を購買したことの指示を受信し、第2の時間後の第3の時間における購買された食費の品質レベルを特定し、第3の時間における購買された食品の品質レベルに基づいて、購買された食品がユーザによる消費可能な状態であるときを予測することができる。品質査定システムは、購買された食品がもはや消費可能ではない場合、購買された食品を含む1つ又は複数のレシピを識別し、ユーザデバイスに表示するために、(i)購買された食品が消費可能な状態であるとき、及び(ii)購買された食品がもはや消費可能ではなくなったときに使用することができる1つ又は複数のレシピを示す出力を生成することができる。
【0104】
[0104] 本明細書での好ましい実施形態は、食品の非接触査定を使用して食品の価格を動的に調整するシステムも含み得る。システムは、品質査定システム及び値付け計算システムを含み得る。品質査定システムは、最終消費者小売り環境におけるユーザデバイスから、特定の食品の現在の品質レベルに対する要求を受信することができる。要求は、特定の食品のスキャンデータを含み得る。品質査定システムは、トレーニング済みモデルの第1のセットをスキャンデータに適用することに基づいて、特定の食品のタイプを識別することができる。各トレーニング済みモデルは、少なくとも(i)特徴を識別する食品タイプの第1のセットを有する他の食品の画像データ、及び(ii)食品タイプ特徴の第2のセットを有する他の食品の画像データを使用してトレーニングすることができる。品質査定システムは、次いで、データストアから、特定の食品のタイプの識別に基づいて、特定の食品と同じタイプの食品についての過去の品質情報及び特定の食品と同じタイプの食品の品質特徴を識別するようにトレーニングされたトレーニング済みモデルの第2のセットを検索することができる。トレーニング済みモデルの各々は、(i)あまりよくない品質特徴を有する食品の画像データ、及び(ii)良好な品質特徴を有する食品の画像データを使用してトレーニングすることができる。食品は、特定の食品と同じ食品タイプのものであり得る。品質査定システムは、過去の品質情報及びトレーニング済みモデルの第2のセットをスキャンデータに適用することに基づいて、特定の食品の現在の品質レベルを特定し、ユーザデバイスに表示するために特定の食品の現在の品質レベルをユーザデバイスに送信し、特定の食品の現在の品質レベルを値付け計算システムに送信することができる。値付け計算システムは、品質査定システムから、特定の食品の現在の品質レベルを受信し、値付けモデルデータストアから、特定の食品の現在の品質レベルに基づいて特定の食品の価格調整を決定するようにトレーニングすることができるトレーニング済みモデルの第3のセットを検索することができる。各トレーニング済みモデルは、少なくとも(i)あまりよくない品質レベルを有する他の食品の値付けデータ、及び(ii)高い品質レベルを有する他の食品の画像データを使用してトレーニングすることができる。値付け計算システムは、トレーニング済みモデルの第3のセットを特定の食品の現在の品質レベルに適用することに基づいて、特定の食品の価格調整を決定し、ユーザデバイスに表示するために価格調整をユーザデバイスに送信することができる。
【0105】
[0105] 幾つかの実装形態では、本明細書に記載の実施形態は、以下の特徴の1つ又は複数を含み得る。例えば、特定の食品の価格調整を決定することは、特定の食品の現在の品質レベルが閾値範囲内にない場合、特定の食品の価格を下げることを含み得る。特定の食品の価格調整を決定することは、特定の食品の現在の品質レベルが閾値範囲内にある場合、特定の食品の価格を上げることも含み得る。特定の食品の現在の品質レベルは、特定の食品が食べ頃を過ぎている場合、閾値範囲内にないことがある。特定の食品の現在の品質は、特定の食品が食べ頃に近づきつつあるか、熟しているか又は食べ頃である場合、閾値範囲内であり得る。
【0106】
[0106] 更に、特定の食品は、アボカド、果物、野菜又は肉であり得る。スキャンデータは、特定の食品の画像データを含み得る。スキャンデータは、特定の食品の製品識別子も含み得る。品質評価システムは、物体認識技法を使用してスキャンデータにおいて製品識別子を検出し、特定の食品の復号化された製品識別子を、データストアに記憶された特定の食品と同じタイプの他の食品の製品識別子と照合することに基づいて特定の食品を識別することができる。
【0107】
[0107] 幾つかの実装形態では、トレーニング済みモデルの第3のセットを特定の食品の現在の品質レベルに適用することに基づいて、特定の食品の価格調整を決定することは、特定の食品の市場性がある残存保管可能期間を予測することと、特定の食品の市場性がある残存保管可能期間が閾値範囲を超えるか否かを判断することと、特定の食品の市場性がある残存保管可能期間が閾値範囲を超えるという判断に基づいて、特定の食品の価格を上げることと、特定の食品の市場性がある残存保管可能期間が閾値範囲を超えないという判断に基づいて、特定の食品の価格を下げることとを含み得る。
【0108】
[0108] 本システムは、精算レーンに品質査定システムと通信する店舗販売時点情報管理(POS)端末も含み得る。POS端末は、クエリ査定システムから、特定の食品の現在の品質レベルを受信することを含み得る。特定の食品は、POS端末でスキャンされて、消費者によって購入され得る。POS端末は、データストアから、特定の食品と同じタイプの食品に対応する値付け情報を検索し、値付け情報及び特定の食品の現在の品質に基づいて特定の食品の価格調整を決定し、特定の食品の価格調整を実施することができる。価格調整は、消費者の請求書に自動的に適用することができる。
【0109】
[0109] 別の例として、ユーザデバイスに価格調整を送信することは、特定の食品を購買するために、清算中、適用することができるクーポンを生成することを含み得る。
【0110】
[0110] 本明細書に記載の好ましい実施形態は、食品の非接触査定を使用して、現在の品質レベルに基づいて食品を分類するシステムも含み得る。本システムは、品質査定システム及びユーザデバイスを含み得る。品質査定システムは、最終消費者小売り環境におけるユーザデバイスから、特定の食品の現在の品質レベルに対する要求を受信することができる。要求は、複数の食品のスキャンデータを含み得る。品質査定システムは、複数の食品の各々でトレーニング済みモデルの第1のセットをスキャンデータに適用することに基づいて食品のタイプを識別することができる。トレーニング済みモデルの第1のセットは、複数の他の食品の製品識別子を識別し、復号化するようにトレーニングすることができる。品質査定システムは、データストアから、複数の食品の各々について、食品のタイプ、食品と同じタイプの食品についての過去の品質情報及び食品と同じタイプの食品の品質特徴を識別するようにトレーニングすることができるトレーニング済みモデルの第2のセットを検索することができる。各トレーニング済みモデルは、(i)あまりよくない品質特徴を有する食品の画像データ、及び(ii)良好な品質特徴を有する食品の画像データを使用してトレーニングすることができる。食品は、特定の食品と同じ食品タイプのものであり得る。品質査定システムは、複数の食品の各々について、トレーニング済みモデルの第2のセットをスキャンデータに適用することに基づいて、食品の現在の品質レベルを特定し、ユーザデバイスに表示するために、複数の食品の各々の現在の品質レベルをユーザデバイスに送信することができる。ユーザデバイスは、複数の食品の各々の現在の品質レベルを出力し、複数の食品を最高の現在の品質レベルから最低の現在の品質レベルまでランク付けし、ランク付けられた複数の食品の分類順を決定することができる。分類順は、最高の現在の品質レベルを有する食品が店棚の後ろに位置することができ、最低の現在の品質レベルを有する食品が店棚の前に位置することができることを示すことができる。
【0111】
[0111] 幾つかの実装形態では、本明細書に記載の実施形態は、以下の特徴の1つ又は複数を含み得る。例えば、最高の現在の品質レベルは、食品が、(i)依然として熟しておらず、及び(ii)食べ頃までに残っている日数量が最大であることの少なくとも1つであることを示し得る。最低の現在の品質レベルは、食品が、(i)食べ頃を過ぎており、及び(ii)食品がもはや消費可能でなくなるまでに残っている日数量が最小であることの少なくとも1つであることを示し得る。
【0112】
[0112] 開示される技術は、以下の利点の1つ又は複数を提供することができる。例えば、開示される技術は、サプライチェーンにおける関連利害関係者への価値を最大にしながら、生産物ベースの無駄をなくすことを提供し得る。生産物の品質は、リアルタイムで動的に査定することができ、その生産物の価格調整の決定に使用することができる。品質が下がっている可能性がある生産物は、値引きすることができ、品質が増しつつある生産物よりもその生産物を購買するインセンティブを消費者に与えることができる。品質が下がりつつある生産物が購買される場合、生産物ベースの無駄を低減又はなくすことができる。
【0113】
[0113] 最後に生産物に触れるサプライチェーンまで一番遠い利害関係者は、最終消費者に最大のコスト利点を提供することができる。生産物の品質の関数であるその生産物の任意の所与の価格に対して市場需給均衡化価格も存在することができる。これは、生産物が扱われるたびにコストを付加するため、サプライチェーンの最も遠い上流にいる利害関係者にとって有利であり得る。例えば、食料品商に直接出荷する生産者は、生産物を扱い、次いで食料品商に送達する市場売買人に送達しなければならない生産者よりも低コストで送達することが可能である。市場売買人は、アグリゲータであり得、供給と需要とをマッチングすることによってコストを正当化する。生産物は、自然の産物であり、したがって品質が可変であるため、本明細書に記載のように個々の生産物の価格を動的に調整することは、有利であり得る。したがって、売買のコストを最小化(例えば、人件費を最小化)するために、生産物の品質に従って生産物を値付けすることが望ましいことがある。
【0114】
[0114] 更に、購買時点に近い生産物の保管可能期間及び他の品質メトリックを特定及び予測することで、サプライチェーン全体を通して動的に保管可能期間又は他の品質予測を行う必要性を下げることができる。予測は、例えば、生産物の近くに位置するディスプレイに動的に出力されて、情報を得た上で購買を判断するために必要な情報を消費者に提供することができ、及び/又は生産物の一意の識別子を使用(例えば、予測情報の検索を促進する容器と関連付けられたQRコードをスキャン)してユーザ計算デバイスに動的に出力することができる。予測は、購買時点又はその近くで正確な価格調整を行うために使用することもできる。予測を店内のディスプレイ及び/又は消費者のユーザデバイスに動的に出力することは、購買挙動を駆り立てることができる。本明細書に記載のリアルタイム分析も、サプライチェーンの初期に行われる生産物の測定値のモデリングを基にして価格調整を行うのではなく、動的な値付けを提供する。
【0115】
[0115] 別の例として、機械学習トレーニング済みのモデル及び生産物について記憶されたデータのロバストセットを使用して、生産物品質をより正確及び動的にリアルタイムで特定することができる。人間の目は、生産物の見た目の些細な変化を観察しようとする際、間違いを起こしやすい可能性があり、生産物品質を正確に査定する人間の能力に悪影響を及ぼす恐れがある。人間による観察は、面倒で時間のかかるプロセスでもあり得る。開示される技術は、機械学習トレーニング済みモデル及び生産物についての記憶されたデータのロバストセットを使用して、生産物の品質を自動的に正確に特定することを提供する。開示される技術は、より深い分析を提供することができ、それにより効率を上げ、生産物の視覚的な観察及び検査から生じ得るヒューマンエラーを低減する。
【0116】
[0116] 別の例として、開示される技術は、適切なサプライチェーン変更を行って、生産物ベースの無駄を低減するために使用され得る。上述したように、価格は、生産物品質の現在の査定に基づいて調整され得る。更に、陳列での生産物の配置も生産物品質の現在の査定に基づいて調整され得る。スーパーマーケットの従業員は、例えば、計算システムから、陳列棚を補充する必要がある生産物の品質査定を要求することができる。計算システムは、各生産物の品質値を返すことができる。従業員は、次いで、生産物の品質値に基づいて棚を補充することができる。一例として、従業員は、最低品質(例えば、熟しすぎている、食べ頃を過ぎている、何らかの傷がある等)を有する生産物を棚の前に補充することができる。従業員は、最高品質(例えば、依然として熟していない、食べ頃に近づきつつある、傷がない等)を有する生産物を棚の後ろに向かって置くことができる。その結果、消費者は、棚の前にある生産物を最初に選択することができ、品質のより低い生産物を売り、生産物ベースの無駄を回避することが有利であり得る。
【0117】
[0117] 同様に、開示される技術は、生産物の保管可能期間を正確に予測して、サプライチェーン全体を通して供給業者、小売業者、流通業者及び/又は消費者への生産物の流通を最適化することを提供する。生産物の非破壊測定値は、店内での購買中及び/又は選果包装施設又は貯蔵施設等のサプライチェーンに沿った任意の場所で捕捉され、生産物についての過去の情報及び機械学習トレーニング済みモデルと組み合わせて使用されて、生産物の分類配列を正確に決定し、生産物に仮定されたサプライチェーンに基づいて保管可能期間を予測し、予測からのずれに基づいて予測を更新することができる。開示される技術は、消費者の購買判断を方向付ける生産物の官能特性(特に香り、味、見た目)の識別に使用することもできる。例えば、味のよい生産物ほど、消費者がその生産物を再び購買する尤度が高い可能性がある。これらの特性は、消費者が店にいるとき、人間による簡単な観察によって検出又は特定することが困難であり得る。したがって、開示される技術は、生産物の風味測定値の予測を提供し、消費者がより多くの情報を得た上で購買判断を行うのに役立つ。
【0118】
[0118] 更に別の例として、開示される技術は、生産物のよりロバストな品質及び値付け査定を生成することができる。異なるモデルを生成し、機械学習技法高品質ラベリングされたトレーニングデータセットを使用してトレーニングして、異なる生産物と関連付けられた異なる品質特徴を識別し、スコア付けすることができる。したがって、モデルは、人間が観察することが困難であり得る特徴を識別し、そのような特徴を生産物の品質及び値付けと関連付けるようにトレーニングすることができる。そのようなロバストな品質及び値付け査定は、生産物の品質をより正確及び動的にモニタし、生産物の値付けを調整し、サプライチェーンを変更するのに有利であり得る。
【0119】
[0119] 別の例として、小売業者は、どのような生産物がスキャンされ、値引き及び/又は値付け調整が関連付けられているかについての情報を見ることができる。そのような情報を使用して、小売業者は、(1)店がどの程度効率的に販売計画されているか、(2)消費者が受け取っている生産物の品質、及び(3)品質の価格弾力性を理解する消費者の能力を判断することができる。そのような情報は、小売業者により、そのビジネスを最適化するために使用され得る。
【0120】
[0120] 更に、開示される技術は、幾何学習トレーニング済みのモデル及び生産物が放出した揮発性物質の非侵襲的分析を使用して、生産物の品質及び値付け査定の正確性の向上を提供する。生産物によって放出された揮発性物質及び他の化合物は、開示される技術を使用して捕捉及び分析されて、保管可能期間及びその生産物の他の品質メトリックを特定することができる。そのような特定は、次いで、生産物の将来の品質を予測し、サプライチェーンの上流で適切な値引き及び/又は値付け調整を行うために使用され得る。特定は、生産物がスーパーマーケットで販売のために棚に置かれる前にサプライチェーンの冒頭で行うことができる。したがって、揮発性物質査定は、サプライチェーンの初期で生産物の品質を予測するに当たり正確性を改善して、スーパーマーケットで消費者が購買することができる生産物についての上流の正確な情報を消費者に提供することができる。
【0121】
[0121] 別の例として、生産物の棚及び/又は容器に、その中に置かれた生産物が放出する揮発性物質及び他の化合物についての情報を収集するセンサを組み込むことができる。生産物によって放出された異なる揮発性物質の検出に異なるセンサを使用することができ、異なる揮発性物質を検出するように異なるセンサを構成することができる。更に、関心のある各揮発性物質又は化合物に1つ又は複数のセンサを有し得るセンサのアレイを使用することができる。そのようなアレイは、有益には、正確な揮発性物質/化合物の収集を提供することができる。そのような生産物の棚及び/又は容器は、スーパーマーケットにとって低コストでスーパーマーケットに配備され得る。これらの生産物の棚及び/又は容器は、生産物によって放出された揮発性物質及び化合物の正確でリアルタイムの収集を提供することができ、開示される技術を使用してそれを査定して、生産物の現在の品質及び生産物の将来の品質を特定することができる。更に、スーパーマーケットは、センサと共に製造されて、本開示全体を通して記載される技法を実行する生産物の棚及び/又は容器を設置することができる。
【0122】
[0122] 開示される技術は、異なるタイプの生産物の異なる品質メトリックを査定するように機械学習技法を用いてトレーニングされたモデルのロバストなセットを生成することも提供する。各モデルは、特定の生産物タイプの現在の品質メトリックを正確に特定し、将来の品質メトリックを予測するように、ロバストなトレーニングデータセットを用いてトレーニングすることができる。生産物のリアルタイム査定中、生産物のタイプに基づいて1つ又は複数のモデルを選択及び適用して、生産物を正確及び非侵襲的に査定し、その生産物の上流サプライチェーン変更を決定することができる。
【0123】
[0123] 1つ又は複数の実装形態の詳細が添付図面及び以下の説明に記載される。他の特徴及び利点も説明及び図面並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0124】
図面の簡単な説明
【
図1A】[0124]生産物品質の動的特定の概念図である。
【
図1B】[0125]生産物品質情報を特定し、店内でユーザに提示するための生産物表示システムの概念図である。
【
図1C】[0126]本明細書に記載の技法を実行するために使用される生産物容器の斜視図である。
【
図2】[0130]生産物値付けの動的決定の概念図である。
【
図3】[0131]生産物品質に基づく生産物値付けの動的調整の概念図である。
【
図4】[0132]買い物客等の消費者に向けた生産物品質特定の概念図である。
【
図5A】[0133]店の従業員による生産物品質に基づく陳列棚の配置の概念図である。
【
図5B】[0134]店の従業員によって配置された
図5Aの陳列棚を示す。
【
図5C】[0135]容器内の生産物の品質査定に基づく生産物容器の分類の概念図である。
【
図5D】[0136]各容器内の生産物の品質査定に基づく生産物値付け決定の概念図である。
【
図6】[0137]生産物の識別及びラベリングの概念図である。
【
図7】[0138]生産物の現在の品質特定の概念図である。
【
図8】[0139]現在の時点で異なる品質レベルを有する同じタイプの生産物のグラフ描写である。
【
図9A】[0140]本開示全体を通して記載される技法を実行するために使用される構成要素のシステム図である。
【
図9B】[0140]本開示全体を通して記載される技法を実行するために使用される構成要素のシステム図である。
【
図10A】[0141]生産物を評価するプロセスの概略フローチャートである。
【
図10B】[0142]生産物によって放出された揮発性物質の査定に基づいて生産物を評価するプロセスのフローチャートである。
【
図11】[0143]生産物の価格を決定するプロセスのフローチャートである。
【
図12】[0144]生産物品質の特定に使用されるモデルを改良するプロセスのフローチャートである。
【
図13】[0145]ユーザデバイスアプリケーションインタフェースの構成要素例を示す。
【
図14A】[0146]ユーザデバイスアプリケーションに、拡張現実(AR)を用いて、品質に基づいて生産物を表示するプロセスのフローチャートである。
【
図14B】[0147]ユーザデバイスアプリケーションにおける生産物のAR表示例である。
【
図15A】[0148]購買された生産物の熟度を追跡するプロセスのフローチャートである。
【
図15B】[0149]ユーザデバイスアプリケーションにおける、購買された生産物の熟度を追跡するための表示例である。
【
図16】[0150]ユーザデバイスアプリケーションにおける、スキャンされた生産物の現在の熟度を見るための表示例である。
【
図17】[0151]1つ又は複数の食品の品質を査定するシステムを実施するために使用され得るシステム構成要素のブロック図である。
【
図18】[0152]生産物品質を査定するモデルをトレーニングするプロセスのフローチャートである。
【
図19A】[0153]その中に置かれた生産物の品質メトリックを査定するキャビネット例の概念図である。
【
図19B】[0153]その中に置かれた生産物の品質メトリックを査定するキャビネット例の概念図である。
【
図19C】[0153]その中に置かれた生産物の品質メトリックを査定するキャビネット例の概念図である。
【
図19D】[0153]その中に置かれた生産物の品質メトリックを査定するキャビネット例の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0125】
詳細な説明
[0154] 本開示は、生産物の品質を示すメトリック等の生産物メトリックを査定及び動的に特定し、生産物を適宜値付けするシステム、方法及びコンピュータプログラムを記載する。生産物品質は、生産物についての記憶されたデータ及び生産物モデルを利用することにより、リアルタイムで動的に査定され得る。開示される技術は、ユーザが生産物をスキャンし、計算システムから生産物についての情報及び生産物の名付けを受信することを提供し得る。ユーザは、携帯電話、ラップトップ、カメラ及び/又はタブレット等のデバイスを使用して生産物の画像を撮影することができる。ときに、画像は、生産物と関連付けられたラベル又は他の生産物識別子がない生産物を含み得る。ときに、画像は、ラベル又は他の生産物識別子を有する生産物を含み得る。
【0126】
[0155] 例えば、1D/2Dバーコードが使用され得、ステッカーに含まれ得、生産物に直接プリントされ得、及び/又はレーザエッチングされ得る。このバーコードは、携帯電話のカメラ及びキャッシュレジスタ等の光学スキャンデバイスによって読み取ることができる。カラーバーコードシステムを採用することもでき、カラーバーコードシステムは、色の地理的配置を使用して、生産物の一意の識別子を符号化することができる。この一意の識別子は、光学的記録及び復号化によって特定することができる。
【0127】
[0156] ユーザに返される情報は、生産物が食べ頃になるまでの時間量を含み得る。情報は、生産物の現在の価格、生産物の現在の品質に基づく値引き及び/又は特定の時間量における生産物の予想品質に基づく値引きを含み得る。生産物の価格は、生産物の特定の又は予想品質に基づいて調整することができる。例えば、熟している又は食べ頃を過ぎつつある生産物は、食べ頃になりつつある又は略熟した生産物よりも安価な価格を有し得る。これは、消費者がより安価で品質の低い生産物を最初に購買することを動機付けることができる。その結果、品質のより低い(例えば、現在熟している又は食べ頃を過ぎつつある)生産物が購買され得、それにより生産物ベースの無駄が減る。これは、陳列棚及び/又は青果コーナーでの生産物の知覚品質を上げることもできる。更に、返される情報は、生産物の現在の及び/又は予想品質を示すことができるため、ユーザは、購買を決める前に、生産物を手で又は目で調べる必要がなくてよい。例えば、ユーザは、生産物品質を査定するために、生産物を押しつぶすか又は他の破壊測定を行う必要がなくてよい。
【0128】
[0157] 幾つかの実装形態では、小売業者は、非破壊測定システムを店内の生産物容器の隣に置くことができる。デバイス又はシステムは、容器内の生産物の品質(例えば、新鮮さ、熟度等)を常時モニタし、それに従って生産物の価格を調整することができる。その結果、生産物は、生産物識別子でラベリング又はスタンプされる必要がなくてよい。更に、この非破壊測定システムを使用して、残存保管可能期間の日数及び/又は品質を測定すると共に、システムの判断に基づいてクーポンをプリントアウト及び/又は表示することができる。システムの判断及び測定値は、使用することができる予測品質及び値付けモデルのトレーニングに使用することもできる。更に、非破壊測定システムは、店の従業員がデータを収集し管理する必要がないように有利であり得る。人件費を削減することができる。システムによって収集されたデータを使用して、アルゴリズム及びモデルの正確性及び予測を向上させることができる。幾つかの実装形態では、非破壊測定システムは、流通センター、貯蔵設備等のサプライチェーンに沿った複数の場所で実施することができる。非破壊測定システムは、店内の生産物の容器周囲に位置する1つ又は複数のセンサを含み得る。センサは、生産物の容器を保持している棚に取り付けることができる。センサは、生産物を保持している容器に取り付けることもできる。幾つかの実装形態では、容器は、センサが取り付けられた状態又は一体化された状態で製造することができる。センサは、生産物によって放出された揮発性物質及び他の化合物を検出するように構成され得る。センサによって収集された信号は、次いで、コンピュータシステムに送信することができ、コンピュータシステムは、収集された信号を査定して、容器内の生産物の品質メトリックを特定することができる。コンピュータシステムは、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを収集された信号に適用して、生産物の品質を査定することができる。品質査定に基づいて、コンピュータシステムは、本明細書に記載のように、1つ又は複数のサプライチェーン変更/調整を決定することができる。
【0129】
[0158] 幾つかの実装形態では、食料品商はPOS端末において生産物をスキャンすることができる。スキャンされた生産物と関連付けられた情報に基づいて、POS端末及び/又はPOS端末と通信する計算システムは、その生産物の価格を決定及び/又は調整することができる。したがって、食料品商は、生産物の現在の品質に応じて、生産物の値引きを消費者に自動的に提供することができる。幾つかの実装形態では、一意の識別子(例えば、ラベル、バーコード、QRコード、SKU等)が消費者(例えば、買い物客)によってスキャンされると、計算システムは識別子と関連付けられたクーポンを識別することができ、クーポンはPOS端末又はキャッシュレジスタでスキャンすることができる。スキャンされると、消費者は精算時に生産物の値引きを受けることができる。幾つかの実装形態では、青果コーナーには、特定の一意に識別する要素を有する生産物と引き換え可能なであり得るクーポンをプリントアウトするプリンタが存在することができる。例えば、プリンタは、特定の範囲の位置の識別子を有するステッカーを有する生産物のクーポンをプリントアウトすることができる。
【0130】
[0159] 図を参照すると、
図1Aは生産物品質の自動的な特定の概念図である。
図1Aに示されるように、1つ又は複数のコンピュータシステム、サーバ及びデバイスを使用して、生産物112A~Nを評価し、生産物112A~Nのサプライチェーンライフサイクル中の異なる時点で生産物品質メトリック(例えば、熟度メトリック、新鮮度メトリック、味メトリック、甘さメトリック)を特定することができる。評価システム102、品質査定システム104、ユーザデバイス106A~N及びデータストア108は、ネットワーク110を介して通信することができる(例えば、有線及び/又は無線)。幾つかの実装形態では、システム102及び104は同じ計算システム又はサーバであり得る。
【0131】
[0160] 生産物112A~Nの幾つかは、ラベル、ステッカー、スタンプ、バーコード、SKU及びQRコード等の生産物識別子114A~Nを含み得る。例えば、生産物112A~Nの幾つかは、サプライチェーンの流通センターに到着したとき、まずスキャンされて、ラベル114A~Nでラベリングすることができる。ラベル114A~Nは、生産物112A~Nを包装するプロセスの一環として、選果包装施設で追加することもできる。ラベル114A~Nは、生産物112A~Nを追熟剤/追熟処理でコーティングした後、追加することもできる。幾つかの実装形態では、生産物112A~Nは、流通センターにおいて及び/又はユーザデバイス106A~Nにおいてユーザに送達される前にラベリング又は他に識別されなくてもよい。
【0132】
[0161] ユーザデバイス106A~Nは、複数の異なるタイプのユーザによって使用することができる。例えば、ユーザは、消費者(例えば、買い物客)、食料品商、スーパーマーケット従業員、シェフ、レストラン従業員及び生産物112A~Nのサプライチェーン内の他の関連する利害関係者を含み得る。
【0133】
[0162] 評価システム102は、生産物112A~Nの初期評価を実行するように構成され得る。品質査定システム104は、評価システム102が初期評価を実行するときよりも後の時間において、生産物112A~Nについての現在の品質情報を動的に特定するように構成され得る。データストア108は、評価システム102によって評価された生産物112A~Nについてのデータを記憶するように構成され得る。データストア108は、複数のデータストアで作られ得る。例えば、本開示全体を通して記載されるように、1つ又は複数のデータストアは、生産物112A~N及び生産物品質メトリックを予測するモデルについての情報を記憶するために使用され得る。幾つかの実装形態では、データストア108及び本開示全体を通して記載される任意のデータストアは、不変元帳であり得る。不変元帳は、消費者及びサプライチェーンにおける他の関連する利害関係者と信頼を確立するために有利であり得る。
【0134】
[0163]
図1Aに示されるように、時間=1において、評価システム102は生産物112A~Nを評価し(ステップA)、ラベル114A~Nで生産物112A~Nをラベリングする(ステップB)ことができる。生産物112A~Nを評価すること(ステップA)は、生産物112A~Nの情報及び/又は予測モデルを生成することを含み得る。生成された情報は、データストア108に記憶することができ、後に生産物112A~Nの品質をより正確に査定するために品質査定システム104によって使用することができる。
【0135】
[0164] 一例として、評価システム102は、生産物112A~Nの画像データを受信し、画像データの評価に基づいて、画像データに表された生産物112A~Nの品質特徴及び/又は品質スコアを特定することができる。画像データは、ハイパースペクトル画像、関連付けられたメタデータ、X線、RGBモデル等を含み得る。例えば、撮像デバイスは、生産物112A~Nがコンベアベルトに沿って流通センター内で1つ又は複数の貯蔵場所から流通センター内の他の行先に移動する際、生産物112A~Nの画像データを連続して捕捉するように構成され得る。別の例として、画像データは、ユーザデバイス106A~N等のデバイスを使用して、サプライチェーンにおける関連する利害関係者によって捕捉され得る。
【0136】
[0165] 幾つかの実装形態では、評価システム102は、生産物112A~Nの破壊測定値を受信することもできる。破壊測定値はモデリングされ、画像データ等の非破壊測定値と相関付けられて、生産物112A~Nの異なる品質特徴を識別することができる。破壊測定値は、針入度計データ及び/又は硬度計データを含み得る。破壊測定値は、生産物112A~Nの品質のばらつきが十分に低い場合、有利であり得る。
【0137】
[0166] モデルは、画像データを処理し、品質特徴及びスコアを特定するように、機械学習技法(例えば、畳み込みニューラルネットワーク)を使用して生成及びトレーニングすることができる。生産物及び/又は生産物タイプに基づいて、異なる品質特徴をモデリングし特定することができる。品質特徴の例には、色、硬さ、熟度、サイズ、形状、シャキシャキ感、風味、甘さ、含水率、味プロファイル、カビが発生している可能性、栄養分、農薬の使用、傷、腐敗及び乾燥があり得る。
【0138】
[0167] 例えば、生産物112A~Nを評価する場合(ステップA)、評価システム102は、ヒストグラム、RGBカラーモデル、ハイパースペクトルデータ、マルチスペクトルデータ等を含む画像データを受信することができる。画像データは、腐敗及び乾燥等のモデリングする幾つかの特定の特徴を有する特定の生産物の画像と、モデリングする特定の特徴を有さない同じタイプの生産物の画像とを含み得る。幾つかの実装形態では、画像データは、生産物の外部の画像及び/又は内部の画像を含み得る。幾つかの実装形態では、画像データは、異なる熟度段階にある又は熟度段階の間にある特定の生産物の画像を含み得る。画像データは、生産物のライフサイクル全体を通してその特定の生産物に存在し得る複数の異なる特徴を示すトレーニングデータのロバストな集合であり得る。システム102は、次いで、画像データから生産物112A~Nの特徴を識別することができる。そのような特徴は、生産物112A~Nの品質を示すことができる。識別された特徴は、次いで、ラベリングされ得る。システム102は、識別された各特徴についての機械学習トレーニング済みモデルを生成することができる。モデルは、後に(例えば、生産物112が店にあり、消費者が生産物112A~Nの1つ又は複数の現在の品質を知ることを要求したときに)特徴を検出して、生産物112A~Nの全体品質を査定するようにトレーニングすることができる。生成されたモデルは、データストア108に記憶され、品質査定システム104によって後にアクセスされ得る。
【0139】
[0168] 説明のための例として、ライム(例えば、生産物112A~N)のテスト画像データを受信することができる。セグメンテーション及び分析技法を使用して、傷が、ライム品質の指標として評価システム102によって識別される特徴であり得る。傷の兆候を示すライムの画像データは、傷ありとしてラベリングすることができ、一方、傷の兆候を示さないライムの画像データは良好なライムとしてラベリングすることができる。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使用して、傷を示す画像データを、傷を示さない画像データから区別するように、ライム傷モデルをトレーニングすることができる。例えば、モデルは、画像データにおける各パッチ及び/又はピクセルを分析して、ライムが存在するか否かを調べ、ライムが存在する場合、ラベル付きテスト画像データに基づいて、ライムが傷の兆候を示しているように見えるか否かを調べるようにトレーニングすることができる。ライムが傷の兆候を示しているように見える場合、モデルは、画像データにおけるライムを傷ありとしてタグ付け又は他に分類/ラベリングするようにトレーニングされ得、それによりライムがあまりよくない品質であると分類されることに繋がり得る。モデルは、限定されないが、数値、ブール値及び/又は文字列値を含む傷についての他の記述子を用いてライムをタグ付けるようにもトレーニングされ得る。
【0140】
[0169] なお
図1Aを参照すると、生産物112A~Nが評価される(ステップA)と、評価システム102は生産物112A~Nを分類することができる(ステップB)。換言すれば、ラベル114A~Nを生産物112A~Nに生成し、生産物112A~Nの識別に使用することができる。次いで、ラベル114A~Nを生産物112A~Nに取り付けるか又は関連付けることができる。生産物112A~Nを分類することは、生産物112A~N又は生産物112A~Nの包装に既に配置されたコードを識別し、参照することを含み得る。評価システム102は、生産物データ(例えば、生産物112A~NをステップAにおいて評価するときに特定された情報、モデル、特徴等)を品質査定システム104に送信することもできる(ステップC)。幾つかの実装形態では、品質査定システム104は、生産物データをデータストア108に記憶することができる(ステップD)。
【0141】
[0170] 時間=2において、ラベル付き生産物112A~Nをユーザに輸送することができる(ステップE)。例えば、生産物112A~Nはスーパーマーケット、レストラン、市場等に輸送することができる。時間=2は、時間=1よりも後の時間であり得る。幾つかの実装形態では、時間=2は時間=1と同じ時間であり得る。
【0142】
[0171] 時間=3において、ユーザデバイス106A~Nにおける1人又は複数のユーザは、生産物品質情報を要求することができる(ステップF)。例えば、更に後述するように、消費者はスーパーマーケットにおいて生産物112Aのラベル114Aをスキャンすることができる。ラベル114Aがユーザデバイス106Aでスキャンされると、ユーザデバイス106Aは要求を品質査定システム104に送信して、生産物112Aの現在の品質についての情報を受信することができる。時間=3は、生産物112Aが最初に評価される時間=1よりも後の時間であり得る。
【0143】
[0172] 時間=4において、品質査定システム104は生産物112Aを識別し(ステップG)、生産物112Aの現在の品質を特定することができる(ステップI)。時間=4は時間=3と同じ時間であり得る。時間=4は時間=1よりも後である。品質査定システム104は、物体認識技法を使用して生産物112Aを識別することができる。例えば、生産物品質メトリックに対する要求は、生産物112Aのユーザデバイス106Aによって捕捉された画像データ又は他のデータを含み得る。物体認識技法を使用して、システム104は、画像データにおける生産物112A及び/又はラベル114Aを分離することができる。システム104は、次いで、ラベル114Aを復号化して、生産物112Aを識別することができる。復号化された情報を使用して、システム104は、データストア108から生産物112Aと関連付けられたモデルを検索することができる(ステップH)。モデルは、時間=1において評価システム102によって生成され、生産物112Aの現在の品質の査定及び予測に使用することができる。
【0144】
[0173] 検索されたモデルを使用して、品質査定システム104は生産物112Aの現在の品質を特定することができる(ステップI)。システム104は、データストア108から検索することができる追加情報及び/又は1つ又は複数の他のコンピュータシステム、デバイス、サーバ及び/又はデータストアから受信した追加情報に基づいて、生産物112Aの現在の品質を特定することもできる。例えば、現在の品質は、サプライチェーン全体を通した生産物112Aの履歴情報、生産物112Aが最初にどこで評価されたか及び/又は生産物112Aがユーザデバイス106Aによってどこでスキャンされたかについての地理的情報並びに他のサプライチェーン情報に基づいて更に特定することができる。別の例として、生産物112A又は生産物112A~Nのバッチの現在の品質は、生産物112Aによって放出された揮発性物質及び/又は他の化合物を収集し分析することに基づいて特定することができる。
図1B~
図1Fを参照して説明するように、生産物112Aによって放出された揮発性物質及び他の化合物は、生産物112Aの近くに位置するセンサによって測定され得る。検知された揮発性物質及び化合物は、品質査定システム104に送信されて処理することができる。システム104は、例えば、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを検知された揮発性物質及び他の化合物に適用して、生産物112Aの現在の品質を特定し、生産物112Aの熟度曲線及び/又は生産物112Aの将来の品質、熟度又は他の特性を予測することができる。上述したように、システム104は、生産物112A及び/又は査定しモデリングする特定の品質特徴に対応する1つ又は複数のモデルを検索することができる。例えば、システム104は、アボカド熟度モデル、アボカド味モデル、アボカド硬度モデル及び/又はアボカド臭気/香りモデルを検索することができる。生産物112Aのタイプ及び/又は査定しモデリングする特定の品質特徴に固有の1つ又は複数の他のモデルを検索することができる。生産物によって放出された揮発性物質及び他の化合物の査定に基づいて生産物の現在の品質を特定することについての更なる考察については、
図1Bを参照されたい。
【0145】
[0174] システム104は、次いで、生産物112Aの現在の品質を要求側ユーザデバイス106Aに送信することができる。図示し記載のように、システム104は、評価システム102による、要求された生産物の初期評価後から幾らか後の時間において、生産物品質メトリックに対する要求を動的に処理することができる。したがって、品質査定システム104は、データのロバストなセット及び生産物112Aと関連付けられたモデルに基づいて、要求側ユーザデバイス106Aに生産物112Aについての現在のリアルタイム品質情報を供給することができる。
【0146】
[0175]
図1Bは、生産物品質情報を特定し、店130内にいるユーザに提示するための生産物表示システム132の概念図である。システム132は、支持構造123上に配置された生産物容器120A~Nを含む。支持構造123は、1つ又は複数の生産物容器120A~Nを店130内の陳列棚に支持するための棚、ラック又は別の構造であり得る。支持構造123は、生産物容器120A~Nを店130内の異なる陳列棚/構成に移動及び/又は配置することができるように移動可能であり得る。幾つかの実装形態では、支持構造123は、店130内の静止位置に存在することができ、生産物容器120A~Nは店130内の異なる支持構造123と交換及び/又は異なる支持構造123に移動することができる。
【0147】
[0176] 生産物容器120A~Nは、
図1C~
図1Fで更に説明するように、1つ又は複数の異なるタイプの生産物134A~Nを含むように構成され得る。例えば、生産物容器120Aは、生産物134Aとしてオレンジを含む。生産物容器120Dは、生産物134Dとして青林檎を含む。別の例として、生産物容器120Gは、生産物134Gとしてトマトを含む。1つ又は複数の他のタイプの生産物134A~Nを生産物容器120A~Nに含み得る。生産物134A~Nは、限定されないが、林檎、柑橘類、ベリー、メロン、ピーマン、トマト、葉物生産物、果物、野菜、マメ科植物、ナッツ、花、加工食品、キャンディ、ビタミン類、栄養サプリメント等を含み得る。
【0148】
[0177] 生産物容器120A~Nは、任意のタイプの容器、コンテナ、クレート、箱又は大量の生産物134A~Nを保持するための他の構造体であり得る。生産物容器120A~Nは、生産物表示システム132の支持構造123に向けて構成され得る/それに取り付けられ得る。生産物容器120A~Nは、支持構造123内/上に置かれ、支持構造123内の他の位置又は他の支持構造123に移動可能でもあり得る。例えば、生産物134A~Nは、各生産物容器120A~N内で貯蔵施設に又は農場から店130に輸送され得る。これらの生産物容器120A~Nは、次いで、生産物容器120A~Nが店130に運ばれると、生産物表示システム132の支持構造123内/上に配置され得る。したがって、生産物134A~Nは、同じ生産物容器120A~N内でサプライチェーンを通して移動することができる。
【0149】
[0178]
図1C~
図1Fを参照して更に説明するように、各生産物容器120A~Nはセンサ122A~Nのアレイを含み得る。センサ122A~Nは、既存の生産物容器120A~Nに向けて構成及び/又は既存の生産物容器120A~Nに組み込むことができる。幾つかの実装形態では、生産物容器120A~Nは、センサ122A~Nのアレイが一体化された状態で製造することができる。センサ122A~Nは、各生産物容器120A~N内の生産物134A~Nから放出された1つ又は複数の異なるタイプの化合物又は揮発性物質を検出するように構成され得る。センサ122A~Nのアレイの各々(又は個々のセンサ)は、各生産物容器120A~Nに含まれる生産物のタイプに基づいて、異なるタイプの化合物及び/又は化合物の濃度を検出するように構成され得る。幾つかの実装形態では、センサのアレイは、関心のある揮発性物質又は他の化合物の各々を検出するように構成される1つ又は複数のセンサを有し得る。説明のための例では、アボカドを含む生産物容器は、アボカドによって放出された閾値量の全揮発性有機化合物(TVOC)及び臭気を検出するように構成されるセンサ122A~Nを含み得る一方、林檎を含む生産物容器は、林檎によって放出された異なる閾値量のエステル類、アルコール類、アルデヒド類、テルペノイド類又は他のタイプの化合物を検出するように構成されるセンサ122A~Nを含み得る。
【0150】
[0179] センサ122A~Nの幾つかは、生産物容器120A~Nの上方又は周囲に位置することもできる。例えば、センサ122A~Nは、生産物容器120A~Nから上方に所定の距離のところに位置することができる。センサは生産物容器から1から6インチ離れて位置することができる。別の例として、センサは、生産物容器の上方2インチ、生産物容器の上方5インチ、生産物容器の上方8インチ、生産物容器の上方10インチ等に位置することができる。幾つかの実装形態では、複数のセンサを生産物容器の周囲に生産物容器から所定の距離のところに位置することができる。例えば、センサは、生産物容器の各側及び/又は生産物容器の底部及び/又は生産物容器の頂部から所定の距離離れたところに位置することができる。センサ122A~Nの1つ又は複数は、生産物表示システム132の支持構造123に位置/取り付けることもできる。センサ122A~Nの1つ又は複数は、生産物表示システム132の支持構造123及び/又は生産物容器120A~N内に組み込むこともできる。
【0151】
[0180] 各生産物容器120A~Nは、各生産物容器120A~N内の生産物134A~Nについての情報を提示するための各ディスプレイ136A~Nも含む。ディスプレイ136A~Nの例には、電子的に情報を受信して提示することが可能なディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレイがある。ディスプレイ136A~Nは、各生産物容器120A~Nに取り付けることができ、生産物134A~Nについての現在の情報を提示するように動的に更新することができる。例えば、本明細書で更に説明するように、ディスプレイ136A~Nは、生産物134A~Nの名前、値引き、価格又は生産物134A~Nと関連付けられたオファー及び生産物134A~Nと関連付けられた品質メトリック(例えば、生産物134A~Nが熟しているか否か、食べられる状態であるか否か、甘いか否か、酸味があるか否か、食べ頃になりつつあるか否か、ジューシーであるか否か等)等の情報を提示することができる。幾つかの実装形態では、ディスプレイ136A~Nの1つ又は複数は、本明細書に記載の生産物表示システム132の支持構造123に取り付けられるか又は他に構成され得る。
【0152】
[0181] なお
図1Bを参照すると、ディスプレイ136A~N及びセンサ122A~N等の生産物容器120A~Nの構成要素は、品質査定システム104と電子通信(例えば、有線及び/又は無線)する。センサ122A~Nは、各生産物容器120A~N内の生産物134A~Nによって放出された揮発性物質又は他の化合物を収集することができる(ステップA)。本明細書に記載のように、センサ122A~Nの各々は、異なる揮発性物質又は他の化合物を検出するように構成され得る。関心のある同じ揮発性物質を検出するようにセンサ群を構成することもできる。各センサ群は、関心のある異なる揮発性物質(又は他の化合物)を検出することができる。
【0153】
[0182] 揮発性物質又は化合物は、バッチで収集され、次いで品質査定システム104に送信することができる(ステップB)。幾つかの実装形態では、揮発性物質又は化合物は、リアルタイムで収集されてシステム104に送信することができる(ステップB)。システム104は、揮発性物質又は他の化合物のデータを受信することができる(ステップB)。システム104は、データストア108から生産物モデルを検索することもできる(ステップC)。システム104は、受信した揮発性物質又は他の化合物のデータに対応する生産物134A~Nのタイプに基づいて、検索する生産物モデルを決定することができる。システム104は、本開示全体を通して記載される技法を使用して、検索する生産物モデルを決定することもできる。
【0154】
[0183] 品質査定システム104は、検索されたモデルを揮発性物質又は他の化合物のデータに適用して、特定の生産物容器120A~N内の生産物134A~Nの品質を特定することができる(ステップD)。例えば、システム104は、生産物容器120A内/周囲のセンサ122A及び122GからTVOCデータを受信することができる。TVOCデータはオレンジ(生産物134A)に対応することができる。システム104は、オレンジの品質メトリックの特定と関連付けられた、データストア108内の1つ又は複数のモデルを検索することができる。例えば、システム104は、オレンジのジューシーさを特定するモデル、オレンジの甘さ又は酸味を特定する別のモデル及びオレンジの保管可能期間を特定する別のモデルを検索することができる。システム104は、次いで、受信したTVOCデータに検索されたモデルを適用することに基づいて、オレンジのジューシーさ、甘さ及び保管可能期間等の特徴/品質メトリックを特定することができる。システム102は、生産物容器内の全ての生産物の品質メトリックを特定することができる。
【0155】
[0184] 品質査定システム104は、次いで、各生産物容器120A~Nにつき生産物134A~Nの品質についての出力を生成することができる(ステップE)。出力は、生産物容器120A~Nの各ディスプレイ136A~Nに送信することができる。ディスプレイ136A~Nは、次いで、各生産物134A~Nについての、品質情報等の出力を表示することができる(ステップG)。ディスプレイ136A~Nは品質査定システム104によって個々に制御されるため、ディスプレイ136A~Nは、各生産物容器120A~Nに含まれる特定の生産物134A~Nについての情報を反映するように互いに独立して更新され得る。
【0156】
[0185] 幾つかの実装形態では、出力は、1つ又は複数の他のデバイス及び/又は計算システムに送信され得る。例えば、出力は、各生産物容器120A~N内の生産物134A~Nについての品質情報であり得、店130内の顧客のユーザデバイスのモバイルアプリケーションに送信及び提示され得る。ユーザデバイスに提示することができる品質情報についての更なる考察については、
図13~
図16を参照されたい。
【0157】
[0186] 幾つかの実装形態では、出力は、各生産物容器120A~N内の生産物134A~Nの品質を含み得、サプライチェーン変更判断で使用するために返すことができる(ステップF)。例えば、出力は、
図2に示される値付けシステム202に送信され得、値付けシステム202は、出力を使用して、各生産物134A~Nの価格調整、値引き及び/又は特別なオファーを決定することができる。出力は、POS端末、例えば
図3を参照して説明したPOS端末302にも送信され得る。POS端末は、次いで、各生産物134A~Nの品質を、各生産物134A~Nを含む物品の精算プロセス中の価格調整に相関付けることができる。出力は、本開示全体を通して説明するように、サプライチェーン変更で使用するために1つ又は複数の他の計算システム及び/又はデバイスに送信され得る。
【0158】
[0187] ときに、ステップA~Gは、生産物容器120A~Nの幾つか内の生産物134A~Nの幾つかのみに対して実行し得る。例えば、揮発性物質は、生産物容器120A~Nの各々で異なる時間に又は異なる時間間隔中に収集することができる。品質査定システム104は、第1の時間期間中に揮発性物資が収集された生産物に対してステップB~Fを実行し、次いで第2の時間期間中に揮発性物質が収集された生産物に対してステップB~Fを実行し得る。システム104はそれに従って、揮発性物質が収集され分析された生産物容器120A~Nのディスプレイ136A~Nに提示される出力を生成することもできる。
【0159】
[0188] 幾つかの実装形態では、店130は1つ又は複数のガスクロマトグラフィ機又はシステムを含み得る。そのような機械又はシステムは、生産物容器120A~Nの構成要素、例えば、センサ122A~N及びディスプレイ136A~Nと通信することができる。センサ122A~Nによって収集された揮発性物質は、店130内のガスクロマトグラフィ機に送信することができ、ガスクロマトグラフィ機は、揮発性物質を処理し、揮発性物質データを生成することができる。揮発性物質データは、次いで、1つ又は複数の本明細書に記載の機械学習トレーニング済みモデルを適用する品質査定システム104によって分析することができる。幾つかの実装形態では、揮発性物質は、上述したようにシステム104に送信され得る。システム104は、次いで、本明細書に記載の技法に従って揮発性物質を分析することができる。
【0160】
[0189]
図1Cは、本明細書に記載の技法を実行するために使用される生産物容器120Aの斜視図である。生産物容器120Aは、本明細書に記載の機械学習技法と組み合わせて使用されて、生産物容器120Aに含まれた生産物134Aのバッチの品質メトリックを特定することができる。例えば、開示される技法を使用して、生産物134Aの平均品質スコアを特定することができる。平均品質スコアを次いで使用して、生産物容器120Aのディスプレイ136Aに提示/出力され動的に更新される生産物134Aの品質についての情報を特定することができる。幾つかの実装形態では、
図5A~
図5Dを参照して更に説明されるように、平均品質スコアを使用して、生産物容器120A内の生産物134Aの分類の方法及び/又は店内の生産物表示システムにおいて他の生産物容器に関連して生産物容器120Aを分類する方法を決定することもできる。
【0161】
[0190] 本明細書に図示され説明されるように、生産物容器120Aはセンサ122A~Nのアレイを含み得る。センサ122A~Nは、生産物134Aによって放出された1つ又は複数の揮発性物質又は他の化合物の存在及び/又は量を検出することができる。生産物容器120Aは、任意選択的に、電源138、通信インタフェース140及び/又はコンセント142A~Nを含み得る。電源138は、電池であり得る。電源138は、ソーラーパネルでもあり得る。電源138は、充電可能及び/又は交換可能であり得る。電源138は、電力供給を生産物容器120Aの構成要素、例えばセンサ122A~N、ディスプレイ136A、通信インタフェース140及び/又はコンセント142A~Nに提供することができる。通信インタフェース140は、通信(例えば、有線及び/又は無線)を生産物容器120Aの構成要素と本明細書全体を通して記載されるコンピュータシステム(例えば、品質査定システム104)との間に提供することができる。コンセント142A~Nは、外部電源に接続するように構成され得、外部電源は、生産物容器120Aの構成要素に電力を提供することができる。構成要素122A~N、136A、138、140及び142A~Nの1つ又は複数は、生産物容器120Aに一体化されるか又は組み込まれ得る。構成要素122A~N、136A、138、140及び142A~Nの1つ又は複数は、店内又はサプライチェーン内の既存の生産物にも組み込まれ得る。
【0162】
[0191] センサ122A~Nは、金属酸化物センサを含み得る。幾つかの実装形態では、センサ122A~Nは、赤外線センサを含み得る。センサ122A~Nは、ガスクロマトグラフィセンサ及び/又は光電離検出器(PID)も含み得る。一般に、PIDは、光(例えば、紫外線光)を放出し、光は、化合物150を正イオン及び負イオンに分裂させることができる。正イオン及び負イオンは、センサ122A~Nによって検出され得、親である揮発性化合物の存在を示し得る。金属酸化物センサは、金属フィルムを使用して、ベンゼン、エタノール、トルエン等を含み得る化合物150を検出する。本開示全体を通して記載される異なるタイプの生産物によって放出された異なるタイプの揮発性物質又は他の化合物を収集する1つ又は複数の他のタイプのセンサを使用することができる。例えば、センサ122A~Nの1つ又は複数は、本明細書に記載(例えば、
図19A~
図19Dを参照して)のセンサの任意の組み合わせを用いた電子ノーズであり得る。電子ノーズは、限定されないが、ナノコンポジットセンサ、電気機械センサ、金属酸化膜半導体、光電離センサ及び/又は非分散型赤外線センサ(NDIR)を含むセンサの組み合わせを有し得る。幾つかの実装形態では、センサ122A~Nは、電子ノーズの一部ではない任意の他のタイプのセンサであり得、例えばナノコンポジットセンサ、電気機械センサ、金属酸化膜半導体、光電離センサ及び/又はNDIRセンサであり得る。
【0163】
[0192] センサ122A~Nは、生産物容器120Aの壁(例えば、側壁、前壁及び/又は後壁)に沿って位置することができる。センサ122A~Nは、生産物容器120Aの内底に位置することもできる。生産物容器120A全体を通した複数のセンサ122A~Nの配置は、生産物容器120A内部の生産物134Aによって放出された揮発性物質及び他の化合物の正確な収集を提供することができる。例えば、生産物容器120Aの内底に沿ったセンサ122A~Nの配置は、センサ122A~Nが生産物134Aと密に接触し、生産物134Aによって放出された揮発性物質及び他の化合物により近いことを保証するのに有益であり得る。その結果、センサ122A~Nは、生産物134によって放出された揮発性物質及び他の化合物のより多量でより高濃度の数量を正確に捕捉することができる。幾つかの実装形態では、放出された揮発性物質又は化合物がセンサ122A~Nに向かって送られるように、真空システムを使用して、センサ122A~Nにわたり空気引きすることができる。真空システムを有するこの構成についての更なる考察については、
図19A~
図19Dを参照されたい。
【0164】
[0193] センサ122A~Nのアレイは、生産物容器120Aに組み込まれて、特定の揮発性物質又は他の生産物容器内の他の生産物から生産物容器120A内又は周囲に侵入し得る他の化合物をフィルタリングして除去することもできる。生産物134Aによって放出された幾つかの揮発性物質は低濃度であり、上昇し得るため、センサ122A~Nの幾つかは生産物容器120Aの頂部近くに位置することができる。生産物134Aによって放出された幾つかの揮発性物質は、高濃度であり得、したがって仮に上昇したとしてもそれほど上昇しないため、センサ122A~Nの幾つかは、生産物容器120Aの底部近くに位置することができる。
【0165】
[0194] センサ122A~Nの幾つかは、揮発性物質及び他の化合物を検出し、本明細書に記載の1つ又は複数の計算システム(例えば、品質査定システム104)にリアルタイムで送信するように構成され得る。ときに、センサ122A~Nは、所定/閾値量の揮発性物質が収集されるまで揮発性物質を収集することができる。所定/閾値量の揮発性物質が収集されると、収集されたものは、本明細書に記載の計算システムに送信され得る。幾つかの実装形態では、揮発性物質は、生産物容器120A内又は近傍にある材料上に収集され得る。所定/閾値量の揮発性物質が材料上に収集されると、その材料は、一定の時間間隔で所定の温度まで自動的に加熱されて、揮発性物質の集団をセンサ122A~Nに解放する。その結果、センサ122A~Nは、特定の時間期間にわたり、生産物容器120A内の生産物134Aによって放出された高濃度の揮発性物質の正確な読み取り値を収集することができる。そのような技法は、熱吸収と呼ばれ得る。
【0166】
[0195] 更に、電源138、通信インタフェース140及び/又はコンセント142A~Nは、生産物容器120Aの後壁、側壁及び/又は底部に構成されて、センサ122A~Nによる揮発性物質及び他の化合物の収集に干渉しないようにすることができる。構成要素138、140及び/又は142A~Nは、生産物容器120Aの格納容量を妨げず又は店内の生産物容器120Aのシンプルで美観的な見た目に干渉しない場所で生産物容器120Aに取り付ける又は一体化することもできる。
【0167】
[0196] 機械学習トレーニング済みモデル及び開示される技法を使用して、化合物150を生産物容器120Aに含まれている生産物134Aのバッチの1つ又は複数の新鮮さ状態に相関付けることができる。幾つかの実装形態では、化合物150は、生産物134Aの他の品質特徴/メトリック、例えば、生産物134Aの味、熟度、保管可能期間、甘さ、酸味、酸っぱさ、ジューシーさ、秋季等に相関付けることができる。更に、生産物134Aによって放出された化合物150は、生産物134Aのタイプに基づいて様々である。例えば、アボカドは、そのライフサイクル中、タービン、酸、アルデヒド類及び/又はケトン類を放出することができ、一方、他の生産物、例えば、林檎又はオレンジはエステル類、アルコール類、ベンゼン類及び/又はトルエン類を放出することができる。別の例として、熟した生産物は高レベルのエステル類を放出し得るが、熟していない生産物はより低レベルのエステル類を放出し得る。
【0168】
[0197] センサ122A~Nは、生産物容器120Aに含まれる生産物134Aのタイプに基づいて、異なるタイプの化合物を検出するように配置及び構成され得る。説明のための非限定的な例として、アボカドの熟度は、以下のアルデヒド類:アセトアルデヒド、ヘキサナール、trans-2-ヘキセン-1-オール、trans, trans-2,4-ヘキサジエナルール、trans-2-ノネナール、フルフラール、2,4-ヘプタジエナール及び/又はtrans-2-デセナールの1つ又は複数の検出に基づいて特定することができる。別の説明のための非限定的な例として、アボカドの熟度は、以下のアルコール類:エタノール、ヘキサノール、ペンタノール及び/又はペンテノールの1つ又は複数の検出に基づいて特定することができる。別の説明のための非限定的な例として、アボカドの熟度は、以下のエステル類:メチルアセテート、酢酸エチル、ヘキサン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸イソアミル、酪酸エチル、酢酸ヘプチル、3-酢酸ヘプチル、エチル4-メチルバレレート及び/又はアセト酢酸エチルの1つ又は複数の検出に基づいて特定することができる。別の説明のための非限定的な例として、アボカドの熟度は、以下のテルペン類:リモネン、ミルセン、カルボン、リナロール、イオノン、カルベオール、ファルネソール、ピネン、グアイエン及び/又はクメンの1つ又は複数の検出に基づいて特定することができる。別の説明のための非限定的な例として、以下のテルペン類:リモネン、ミルセン、カルボン、リナロール、イオノン、カルベオール、ファルネソール、ピネン、グアイエン及び/又はクメンの1つ又は複数の検出に基づいてアボカド菌核病を特定することができる。限定されないが、マンダリン、マンゴー及び林檎を含め、他の食品(例えば、果物、生産物)でも同様の化合物を検出することができる。マンダリン及びマンゴーでのそのような化合物の検出は、そのような食品の異臭及び/又は発酵品質(例えば、食品がもはや消費に向かない場合)の特定に使用することができる。そして林檎でのそのような化合物の検出は、様々な品種の林檎にわたる品質差の特定に使用することができる。
【0169】
[0198] 幾つかの実装形態では、
図19A~
図19Dを参照して更に説明するように、生産物容器120Aは、より濃縮された量の化合物150をセンサ122A~Nに向けるための1つ又は複数の追加の要素を含み得る。これらの要素は、限定されていないが、錐体、プローブ、ファン及び/又はキャップを含み得る。
【0170】
[0199] 本明細書に記載のように、センサ122A~Nによって検出される化合物150は、処理及び分析のために、通信インタフェース150を介して計算システム、例えば、
図1Aの品質査定システム104に送信することができる。幾つかの実装形態では、生産物容器120Aは、センサ122A~Nから収集された化合物150(又は収集された化合物150についてのデータ)を受信し、収集された化合物150に基づいて、生産物容器120Aにおける生産物134Aの1つ又は複数の品質メトリックを特定するように構成されるコントローラ143を含み得る。品質メトリックは、生産物134Aの新鮮さパラメータ値、例えば、保管可能期間、熟度、甘さ、酸味、風味、ジューシーさ等を含み得る。生産物容器120Aのコントローラ143又は本明細書に記載の品質査定システム104は、新鮮さパラメータ値に基づいて1つ又は複数のサプライチェーン変更を決定することができる。サプライチェーン変更は、値付け調整、価格値引き、保管可能期間の特定(例えば、現在の保管可能期間、残存保管可能期間等)、熟度曲線(例えば、現在の熟度、食べ頃までの時間量等)、及び/又は棚及び/又は容器分類/配列示唆を含み得る。コントローラ143は、サプライチェーン変更の1つ又は複数を表示用デバイス、例えばディスプレイ136Aに送信する。コントローラ143は、サプライチェーン変更をユーザデバイス、例えば、店内の買い物客のユーザデバイス106A~Nに送信することもできる。したがって、買い物客が、店内で各自のデバイスを用いて生産物134Aを調べるか又は生産物134Aをスキャンすると、生産物134Aの新鮮さパラメータ値を示す情報をデバイスのモバイルアプリケーションに提示することができる。別の例として、生産物134Aに特定された価格調整、値引き、残存保管可能期間及び/又は熟度曲線を買い物客のデバイスのモバイルアプリケーションに提示することができる。更なる考察については、
図2及び
図13~
図16を参照されたい。
【0171】
[0200]
図1Dは、
図1Cの生産物容器120Aの側面図である。生産物容器120Aは、前壁144、前壁144に対向する後壁146及び前壁144の第1の縁部と後壁146の第1の縁部とを繋ぐ第1の側壁148を有する。
図1Dの例では、センサ122D及び122Eは、第1の側壁148の内側に構成、取り付け及び/又は組み込むことができる。したがって、センサ122D及び122Eは、生産物及び/又は生産物容器120Aに含まれる生産物によって放出された化合物と密に接触することができる。1つ又は複数の追加の又はより少数のセンサを第1の側壁148の内側に取り付け得る。更に、センサの1つ又は複数は、第1の側壁148の頂部、第1の側壁148の底部、第1の側壁148の側辺及び/又は第1の側壁148の中央エリアのより近くに取り付けることができる。同じ又は同様の配置のセンサは、生産物容器120Aの対向する第2の側壁(図示せず)に構成され得る。
【0172】
[0201] ディスプレイ136Aは、前壁144の外面に取り付けられ得る。ディスプレイ136Aは、前壁144に一体化され得る。幾つかの実装形態では、ディスプレイ136Aは、釘、ねじ、ボルト、接着剤及び/又は磁石等の締結要素を使用して既存の生産物容器120Aに組み込まれ得る。
【0173】
[0202] 少なくとも1つのセンサ122Fは、前壁144の内面に取り付け及び/又は組み込むことができる。少なくとも1つのセンサ122Fは、前壁144の内面の長さ及び/又は高さに沿った任意の場所に位置することができる。幾つかの実装形態では、少なくとも1つのセンサ122Fは、ディスプレイ136Aの一部であり得るか、又はディスプレイ136Aと他に一体化され得る。
【0174】
[0203] 少なくとも1つのセンサ122Nは、後壁146の内面に取り付け及び/又は組み込むことができる。少なくとも1つのセンサ122Nは、後壁146の内面の長さ及び/又は高さに沿った任意の場所に位置することができる。更に、電源138及び/又は通信インタフェース140は、生産物容器120Aの後壁146に取り付け又は組み込むことができる。
図1Dに示されていないが、
図1Cで説明されているコンセント142A~N及び/又はコントローラ143も、生産物容器120Aの後壁146に取り付け又は組み込むことができる。構成要素138、140、142A~N及び/又は143のいずれかは、後壁146の内面及び/又は外面に構成され得る。構成要素138、140、142A~N及び/又は143のいずれかは、生産物容器120Aの内底又は外底に一体化されるか又は他に取り付けられ得、それにより生産物を含むために生産物容器120Aの内部の使用を妨げない。したがって、構成要素138、140、142A~N及び/又は143のいずれかは、生産物のコンテナとしての生産物容器120Aの使用及び生産物によって放出された化合物の正確な収集を妨げないように、生産物容器120Aに構成される。
【0175】
[0204] 先に触れたように、センサ122A~Nは生産物容器120Aの壁144、146及び148に組み込むことができる。センサ122A~Nは、釘、ねじ、ボルト、接着剤及び/又は磁石等の締結要素を使用して壁144、146及び148に取り付けることもできる。
【0176】
[0205]
図1Eは、
図1Cの生産物容器120Aの正面図である。この図に示されるように、ディスプレイ136Aは前壁144の外面に取り付けられる。センサ122F、122J、122K及び122Lは、前壁144の内面に取り付けることができる。センサ122F、122J、122K及び122Lのいずれかは、前壁144の内面の異なる場所に取り付けることができる。例えば、1つ又は複数のセンサを前壁144の内面の頂部のより近くに取り付けることは、周囲環境中の化合物から、生産物容器120A内の生産物によって放出された化合物を識別し区別するのに有益であり得る。1つ又は複数の追加の又はより少数のセンサを前壁144に取り付け得る。ときに、1つ又は複数のセンサは、ディスプレイ136Aの一部であり得る。したがって、より少数のセンサを前壁144に取り付けるか、構成するか又は組み込み得る。
【0177】
[0206]
図1Fは、
図1Cの生産物容器120Aの上面図である。本明細書に図示し説明されるように、生産物容器120Aは、ディスプレイ136Aが取り付けられた前壁144と、後壁146と、第1の側壁148と、第1の側壁と対向する第2の側壁150と、底部152とを含む。少なくともセンサ122T及び122Uはそれぞれ第1及び第2の側壁148及び150に取り付けることができる。1つ又は複数のセンサは、第1及び第2の側壁148及び150、前壁144及び後壁146の内面に取り付けることができる。幾つかの実装形態では、センサ122U等の1つ又は複数のセンサは、第1及び第2の側壁148及び150、前壁144及び/又は後壁146の外面に取り付けることができる。センサを生産物容器120Aの外面に取り付けることは、生産物容器120A内部の生産物によって放出された化合物と、周囲環境中を浮遊している化合物とを区別するのに有益であり得る。したがって、生産物容器120A内部の生産物によって放出された化合物のより正確な読み取り値を検出し、生産物の品質を特定及び/又は生産物のサプライチェーン変更を決定するために使用することができる。
【0178】
[0207] 更に、
図1Fに示されるように、センサ122M、122N、122O、122S、122R、122Q及び122Pは、生産物容器120Aの底部152に取り付けることができる。1つ又は複数の追加の又はより少数のセンサを生産物容器120Aの底部152に構成することができる。生産物容器120Aの底部152への又はその近くへのセンサの配置は、生産物容器120Aに含まれている生産物によって放出された化合物のより正確及び/又は高濃度での収集にとって有益であり得る。
【0179】
[0208]
図1C~
図1Fは生産物容器120Aを参照して説明されるが、同じ又は同様の構成は、本開示全体を通して記載される全ての生産物容器120A~Nに適用可能である。
【0180】
[0209]
図2は、生産物値付けメトリック(例えば、価格、値引き、値上げ、値付けカテゴリ)の動的決定の概念図である。
図2に示されるように、1つ又は複数のコンピュータシステム、サーバ及びデバイスを使用して、現在の生産物品質メトリックを特定し、特定された品質に基づいて生産物の価格を調整することができる。品質査定システム104、ユーザデバイス106A~N、値付けシステム202、生産物モデルデータストア116、生産物データストア118及び値付けモデルデータストア204は、ネットワーク110を介して通信することができる(例えば、有線及び/又は無線)。幾つかの実装形態では、システム104及び202は、同じ計算システム又はサーバであり得る。幾つかの実装形態では、データストア116、118及び204の1つ又は複数は、同じデータストア(例えば、
図1Aのデータストア108)、データベース、サーバ、不変元帳及び/又はクラウドストレージであり得る。
【0181】
[0210] ユーザデバイス106A~Nの1つ、例えばユーザデバイス106Aにおけるユーザ(買い物客、食料品商、店の従業員及び/又はレストラン/フードサービス従業員等)は、生産物をスキャンすることができる(ステップA)。ユーザデバイス106Aは、品質査定システム104から生産物品質情報を要求することができる(ステップB)。全体を通して記載のように、要求は、ユーザデバイス106Aによって収集されたスキャンデータ等の情報を含み得る。情報は、スキャンされた生産物の1つ又は複数の画像、生産物と関連付けられた生産物識別子及びユーザデバイス106Aが生産物についてスキャンするか又は他に収集(例えば、ユーザからの入力として)することができる任意の他の情報を含み得る。
【0182】
[0211] 要求内の情報を使用して、品質査定システム104は生産物を識別することができる(ステップC)。本明細書に記載のように、品質査定システム104は、物体認識技法を使用して、ユーザデバイス106Aによってスキャン/捕捉された画像データを含み得る情報から生産物の画像を抽出することができる。品質査定システム104は、物体認識又は他の画像分析技法を使用して、生産物識別子を識別し生産物識別子を復号化することもできる。
【0183】
[0212] 生産物が識別されると、品質査定システム104は、生産物識別子を使用して、生産物データストア118から生産物と関連付けられたデータを検索することができる(ステップD)。生産物データは、過去の熟度情報、貯蔵状況、生産場所、過去の品質情報、品質特徴等の情報を含み得る。品質査定システム104は、生産物識別子を使用して、生産物モデルデータストア116から、生産物と関連付けられた品質査定モデルを検索することもできる(ステップF)。モデルは、要求において受信した情報において1つ又は複数の品質特徴を検出するように、機械学習技法を使用してトレーニングすることができる。モデルは、生産物データ及び要求において受信した情報に基づいて生産物の全体品質を特定するようにも構成され得る。
【0184】
[0213] 品質査定システム104は、モデルを要求における情報に適用することができる(ステップF)。例えば、情報が生産物の画像データを含む場合、モデルは、画像データにおけるバウンディングボックス内の生産物を識別するようにトレーニングすることができる。別のモデルは、物体認識技法を画像データのバウンディングボックス部分に対して実行して、生産物の1つ又は複数の品質特徴を識別するようにトレーニングすることができる。幾つかの実装形態では、異なるモデルを適用して異なる品質特徴を識別することができる。したがって、各モデルは、異なる品質特徴を識別するようにトレーニングすることができる。例えば、あるモデルは、カラーデータに基づいて生産物の皮の褐変症を識別するようにトレーニングすることができる。別のモデルは、生産物内部及び/又は外部のカラーデータに基づいて腐敗又は傷を識別するようにトレーニングすることができる。別のモデルは、テクスチャに基づいて硬さを識別するようにトレーニングすることができる。別のモデルは、カラーデータに基づいて味を識別するようにトレーニングすることができる。1つ又は複数の追加のモデルは、生産物の1つ又は複数の他の品質特徴を識別するようにトレーニングすることができる。別のモデルは、前のモデルによって識別された特徴に基づいて生産物の全体品質を特定するようにトレーニングすることができる。生産物の品質を特定するために、追加の又はより少数のモデルが適用可能である。更に、モデルは連続して適用することができ、それは、よりロバストで正確な品質分析の開発に有利であり得る。
【0185】
[0214] 品質査定システム104は、生産物の現在の全体品質を特定することができる(ステップG)。本開示全体を通して記載されるように、品質査定システム104は、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデル及び検索された生産物データを使用して、生産物の現在の品質を特定することができる。したがって、品質査定システム104は、ユーザが生産物をスキャンし(ステップA)、生産物品質メトリックに対する要求が品質査定システムに送信された(ステップB)ときの生産物の品質を特定することができる。品質査定システム104は、生産物によって放出された揮発性物質及び化合物の収集及び分析/モデリングに基づいて、生産物の全体品質、生産物の熟度曲線及び/又は生産物の他の新鮮さパラメータ値/品質メトリックを特定することもできる。揮発性物質に基づいて生産物の品質メトリックを特定することについての更なる考察については、
図1B~
図1Fを参照されたい。
【0186】
[0215] 特定された生産物品質メトリックは、数値、ブール及び/又は文字列値であり得る。例えば、特定された生産物品質メトリックは以下の記述子の1つ又は複数であり得る:「現在熟している」、「食べ頃に達しつつある」、「熟れすぎ」、「依然として熟していない」等。特定された生産物品質メトリックを示すために、1つ又は複数の他の記述子及び/又は値を使用し得る。幾つかの実装形態では、本明細書に記載のように、品質メトリックは生産物の熟度曲線であり得る。熟度曲線は、生産物の過去、現在及び予想/将来の熟度を示すことができる。更なる考察については、
図7を参照されたい。
【0187】
[0216] 更に、本開示全体を通して記載されるように、特定された生産物品質メトリックは、追加の情報も含み得る。追加の情報は、品質査定システム104により、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを使用して特定され得、生産物の予想される残りの保管可能期間、食べ頃までの予想される残りの時間、生産物がもはや消費できなくなるまでの予想される残りの時間、硬さ、柔らかさ、味、栄養分、生産物の現在の品質に基づいて示唆されるレシピ及び生産物の予想品質に基づいて示唆されるレシピを含み得る。
【0188】
[0217] 品質査定システム104は、特定された生産物品質メトリックを生産物データストア118に記憶することができる(ステップH)。この情報は、生産物品質メトリックを特定するに当たり品質査定システム104によって使用され得る機械学習トレーニング済みモデル及び他のアルゴリズムのトレーニング及び/又は改良に使用され得る。
【0189】
[0218] 品質査定システム104は、特定された生産物品質メトリックを値付けシステム202に送信することもできる(ステップI)。このデータパケットにおいて、品質査定システム104は、追加の情報、例えば、生産物と関連付けられた生産物識別子及びステップDにおいて検索された生産物データの1つ又は複数を送信することができる。品質査定システム104は、特定された生産物品質メトリックをユーザデバイス106Aに送信することもできる。
【0190】
[0219] 値付けシステム202は、生産物の現在の品質に基づいて価格調整及び/又は値引きを決定するように構成され得る。幾つかの実装形態では、値付けシステム202は、生産物の予想品質に基づいて価格調整及び/又は値引きを決定することもできる。値付けシステム202は、値付けモデルデータストア204から生産物値付けモデルを検索することができる(ステップJ)。システム202は、ステップIにおいて受信されたデータパケット内の情報を使用して、いずれの値付けモデルを検索するかを決定することができる。幾つかの実装形態では、システム202は、生産物のみならず、ユーザ及び/又はサプライチェーン内の関連する利害関係者に固有の値付けモデルを検索することもできる。例えば、生産物が販売されているスーパーマーケットは、その店で販売されている生産物の異なるカテゴリに使用することができる特定の値付けモデルを有し得る。したがって、システム202は、そのスーパーマーケットと関連付けられた1つ又は複数の値付けモデルを検索することができる。
【0191】
[0220] 値付けシステム202はモデルを適用することができる(ステップK)。スーパーマーケットの値付けモデルは、例えば、生産物が食べ頃になると、生産物の価格を所定の割合減じるようにトレーニングすることができる。1つ又は複数の値付けモデルは、生産物の品質低下に基づいて価格を下げるようにトレーニングすることができる。1つ又は複数の値付けモデルは、生産物の品質上昇に基づいて価格を上げるようにトレーニングすることができる。1つ又は複数の値付けモデルは、食べ頃を過ぎると、価格の対数的な低減を実施するようにトレーニングすることもできる。1つ又は複数の値付けモデルは、生産物がもはや熟していないと、価格を急落させるようにトレーニングすることができる。
【0192】
[0221] 適用されたモデルに基づいて、値付けシステム202は生産物の価格調整を決定することができる(ステップL)。価格調整は、生産物によって放出された揮発性物質のモデリングに基づいて決定することもできる。例えば、生産物によって放出された幾つかの揮発性物質は、生産物の甘さ、酸味、ジューシーさ、風味等を示すことができる。モデルを揮発性物質に適用して、生産物についてのそのような特性を特定することができる。次いで、値付けシステム202は、生産物の甘さ、酸味、ジューシーさ、風味等がその生産物に望ましいレベル又は閾値を満たすか否かに基づいて、生産物の価格を調整することができる。説明のための例として、オレンジの容器によって解放された揮発性物質は、ジューシーさモデルを使用してモデリングすることができる。モデル出力は、オレンジの容器がジューシーというよりも乾燥していることを示し得る。オレンジは消費者が望むレベルのジューシーさではないため、値付けシステム202はこの特定を使用して、オレンジの価格を下げることができる。別の例として、林檎の容器によって解放された揮発性物質は、酸味モデルを使用してモデリングすることができる。モデル出力は、林檎の容器が甘いというよりは非常に酸味が強い/酸っぱいことを示し得る。消費者が望むレベルの味ではないため、値付けシステム202はこの特定を使用して、林檎の価格を下げることができる。更に別の例として、林檎の別の容器によって解放された揮発性物質は、シャキシャキさモデルを使用してモデリングすることができる。モデル出力は、林檎のこの容器が理想のレベルのシャキシャキさであることを示し得る。したがって、消費者が望むレベルのシャキシャキさであるため、値付けシステム202は、林檎の価格を上げると決定することができる。値付けシステム202は、生産物によって放出された揮発性物質をモデリングすることによって特定することができる生産物の1つ又は複数の他の品質特性に基づいて、林檎の価格を調整することもできる。このような品質特性は、限定されないが、柑橘類レベル、発酵、風味、甘さ及び全体的な味を含み得る。本明細書に記載のように、モデルは、生産物のタイプ毎及び特定の生産物タイプの品質特性毎に生成及び使用され得る。
【0193】
[0222] 述べたように、価格調整は、生産物の現在の及び/又は予想品質に基づく価格の上昇又は低下であり得る。価格は、生産物の品質の価格弾力性を記述することができる曲線に従って、生産物の品質が下がるにつれて下がることができる。価格調整は、生産物の価格に現時点で適用することができる値引きも含み得る。値引きは、生産物の価格に後に(例えば、生産物がもはや食べ頃ではなくなってから)適用され得る。幾つかの実装形態では、熟度が低い生産物ほど、熟度が高い生産物よりも高い価格を有し得、それにより消費者が熟度の低い生産物を最初に購買するように動機付ける。そうすることで、生産物ベースの無駄を減らすことができる。
【0194】
[0223] ステップLにおいて、値付けシステム202は、次の値下げまでの時間量を決定又は予想することもできる。この決定は、ステップIにおいて品質査定システム104から受信及び/又は生産物データストア118から検索することができる予想品質情報に基づき得る。例えば、生産物が次の2日間、食べ頃であると予想される場合、値付けシステム202は、次の2日後、価格を下げることができると決定することができる。システム202は、本明細書に記載の技法を使用して、次の2日後、価格をどの程度下げるかを決定することもできる。
【0195】
[0224] 値付けシステム202は、ユーザデバイス106Aに価格調整を返信することができる(ステップM)。値付けシステム202は、生産物品質メトリックをユーザデバイス106Aに送信することもできる。幾つかの実装形態では、品質査定システム104は、生産物品質メトリックをユーザデバイス106Aに送信することができる(ステップI)。ときに、特定された生産物品質メトリックは、価格調整がユーザデバイス106Aに送信される前に、ユーザデバイス106Aに送信することができる。ときに、特定された生産物品質メトリック及び価格調整はユーザデバイス106Aに同時に送信することができる。
【0196】
[0225] ユーザデバイス106Aは、次いで、生産物品質メトリック及び価格調整を出力することができる(例えば、
図13~
図16を参照されたい)。この情報は、ユーザデバイス106Aのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)表示に提示することができる。例えば、ユーザデバイス106Aが買い物客の携帯電話である場合、生産物品質メトリック及び価格調整はモバイルアプリケーションに出力することができる(例えば、
図4、
図16を参照されたい)。ユーザデバイス106Aが精算レーンにおける店舗販売時点情報管理(POS)端末である場合、生産物品質メトリック及び価格調整はPOS端末に出力することができる(例えば、
図3を参照されたい)。価格調整は、次いで、POS端末における取引に自動的に適用することができる。したがって、幾つかの実装形態では、ユーザデバイス106Aは価格調整を実施することもできる。別の例として、価格調整は、クーポン又は値引きバーコードの形態で買い物客のユーザデバイス106Aに提示することができる。買い物客は、各自のデバイス106Aでクーポン又は値引きバーコードを選択し、次いでそのバーコードを精算時に提示して、価格調整を自動的に適用させることができる。
【0197】
[0226]
図3は、生産物品質メトリックに基づく生産物値付けメトリックの動的調整の概念図である。この例では、食料品商304はPOS端末302を操作している。買い物客は生産物112Aをもって食料品商304に近づくことができる。生産物112Aは生産物識別子であるラベル114Aを含む。食料品商304はPOS端末302において生産物ラベル114Aをスキャンすることができる(ステップA)。例えば、ラベル114Aは、POS端末302におけるバーコードスキャナ又は他のスキャンデバイスを使用してスキャンすることができる。幾つかの実装形態では、食料品商304は、ラベル114A上の値をPOS端末302に入力することにより、ラベル114Aをスキャンすることができる。
【0198】
[0227] POS端末302は、スキャンしたラベル114Aを品質査定システム104に送信することができる(ステップB)。品質査定システム104は、生産物データストア118からの生産物データの検索(ステップC)に進み、本開示全体を通して記載されるように(例えば、
図1Aを参照されたい)、生産物モデルデータストア116から生産物モデルを検索することができる(ステップD)。システム104は、現在の生産物品質メトリックを特定し(ステップE)、現在の生産物品質メトリックをPOS端末302に返信することができる(ステップF)。
【0199】
[0228]
図3の例では、POS端末302は、生産物112Aの値付けメトリック調整を決定するように構成され得る。したがって、POS端末302は、
図2の値付けシステム202と同じ又は同様であり得、値付けシステム202と同じ又は同様の動作(例えば、
図2、
図11を参照されたい)を実行することができる。したがって、POS端末302は、ステップFにおいて現在の生産物品質メトリックを受信すると、値付けモデルデータストア204及び生産物データストア118から生産物値付け情報を検索することができる(ステップG)。全体を通して述べられるように、値付け情報は、生産物112A、スーパーマーケット又はサプライチェーン内の他の関連する利害関係者に固有の値付けモデルを含み得る。検索された情報を使用して、POS端末302は、現在の生産物品質メトリックを価格調整と相関付けることができる(ステップH)。POS端末302は、次いで、価格調整を出力及び/又は実施することができる(ステップI)。例えば、生産物112Aの価格は、自動的に値引きされ、POS端末302の出力表示及び買い物客のレシートにおいて反映され得る。
【0200】
[0229]
図4は、買い物客等の消費者への生産物品質メトリックの特定の概念図である。図示のように、買い物客402はユーザデバイス106Aを使用して生産物112Aをスキャンすることができる(ステップA)。生産物112Aをスキャンすることは、ユーザデバイス106Aのカメラを使用してラベル114Aの画像を捕捉することを含み得る。例えば、買い物客はモバイルデバイスを使用してアボカドの画像を捕捉することができる。アボカドの現在の品質は、本明細書に記載のように、アボカドの捕捉画像に基づいて特定することができる。ユーザデバイス106Aは、次いで、スキャンしたラベル114Aを品質査定システム104に送信することができる(ステップB)。本開示全体を通して記載されるように、システム104は、生産物データストア118から生産物データを検索し(ステップC)、生産物モデルを生産物モデルデータストア116から検索することができる(ステップD)。したがって、システム104は、生産物112Aの現在の生産物品質メトリックを特定することができる(ステップE)。システム104は、現在の生産物品質メトリックをユーザデバイス106A及び値付けシステム202に送信することができる(ステップF)。
【0201】
[0230] 値付けシステム202は、値付けモデルデータストア204から生産物値付け情報を検索することができる(ステップG)。システム202は、次いで、現在の生産物品質メトリックを検索された値付け情報と相関付けることができる(ステップH)。そのような相関付けに基づいて、値付けシステム202は生産物112Aの価格調整を決定することができる(ステップI)。値付けシステム202は、次いで、価格調整をユーザデバイス106Aに送信することができる(ステップJ)。ユーザデバイス106Aは、現在の生産物品質メトリック及び価格調整を買い物客402に表示するために出力することができる(ステップK)。
【0202】
[0231] 出力された情報に基づいて、買い物客402は、情報を得た上で生産物112Aを購買するか否かについて判断することができる。更に、買い物客402は、生産物112Aが好ましい品質であるか否かを判断するために、自身の価値判断を使用する必要がなくてよい。例えば、買い物客402は、生産物112Aが十分に熟しているか及び/又は十分に硬いか否かを判断するために、生産物112Aを押しつぶす等の破壊的技法を使用する必要がなくてよい。更に、買い物客402に、より低価格で生産物112Aを購買するように動機付けることができ、より低価格は、生産物112Aの品質が他の生産物よりも下がっている又は低いことを示すことができる。より低価格で生産物112Aを購買することにより、生産物ベースの無駄を回避することができ、棚又は店の青果コーナーでの生産物の全体品質を上げることができる。
【0203】
[0232]
図5Aは、生産物品質メトリックに基づく店の従業員による陳列棚の配置の概念図である。従業員502はユーザデバイス106Aを使用して、ディスプレイ504に生産物112A~Nをどのように配置するかを決定することができる。ディスプレイ504は、棚506等の複数の棚を含み得る。従業員502は、棚506に生産物112A~Nを補充するという業務を請け負うことができる。生産物ベースの無駄を回避又は低減するために、棚506において品質の低い生産物ほど、品質のより高い生産物の前に補充することが好ましいことがある。その結果、買い物客は、より低品質の生産物がもはや消費できなくなる前に、より低品質の生産物を購買することができる。その場合、より低品質の生産物は無駄にならなくてよい。
【0204】
[0233]
図5Aに示されるように、従業員502はユーザデバイス106Aを使用して生産物112A~Nのラベルをスキャンすることができる(ステップA)。従業員は、例えば、生産物112A~Nの写真をとることができ、写真を使用して生産物112A~Nの現在の品質を特定することができる。ユーザデバイス106Aはスキャンしたラベルを品質査定システム104に送信することができる(ステップB)。品質査定システム104は、次いで、特定された生産物品質情報をユーザデバイス106Aに返信することができる(例えば、
図1Aを参照されたい)(ステップC)。
【0205】
[0234] ユーザデバイス106Aは、生産物112A~Nと関連付けられた品質情報を出力することができる(ステップD)。説明のための例として、生産物品質出力508は、生産物112A~Nの各々の熟度レベル及び食べ頃の残り日数を示す表を含み得る。
図5A及び
図5Bの例では、生産物112Aは、熟度レベル「依然として熟していない」及び食べ頃までの残り日数7を有し得る。生産物112Bは、熟度レベル「熟している」及び食べ頃までの残り日数4を有し得る。生産物112Cは、熟度レベル「食べ頃」及び食べ頃までの残り日数2を有し得る。
【0206】
[0235] 出力508に基づいて、ユーザデバイス106Aは生産物112A~Nの分類順を決定することができる(ステップE)。幾つかの実装形態では、ユーザデバイス106A及び/又は品質査定システム104は、現在の品質情報に基づいて生産物112A~Nの分類の方法を自動的に決定することができる。幾つかの実装形態では、従業員502は、出力された情報に基づいて生産物112A~Nを分類する方法を決定することができる。
【0207】
[0236] 従業員502は、次いで、棚506で生産物112A~Nを分類することに進むことができる(ステップF)。
【0208】
[0237]
図5Bは、店の従業員502によって配置された
図5Aの陳列棚506を示す。生産物112Nは棚の前510に配置され、一方、生産物112Aは棚512の後ろに配置されている。生産物112Bは、生産物112Nと生産物112Aとの間に配置されている。生産物112A~Nのこの分類は、生産物品質出力508に基づいて決定された。品質が変質又はより低い可能性がある生産物を棚506の前510に配置し、一方、依然として熟していない又は品質のより高い生産物を棚506の後ろ512に配置することが望ましいことがある。したがって、本開示全体を通して記載されるように、買い物客に、より高品質の生産物よりも先に、より品質の低い生産物を購買するように動機付けることができ、それにより生産物ベースの無駄を低減又は回避することができる。更に、価格は、現在の品質に基づいて生産物112A~Nの各々で調整することができるため、買い物客に、価格がより高く品質がより高い生産物よりも先に、価格がより低く品質がより低い生産物を購買するように更に動機付けることができる。品質がより低い生産物(例えば、生産物112N)が購買されると、品質のより高い生産物(例えば、生産物112B及び112A)を棚506の前510の近くに位置決めすることができる。棚506は、より高品質の生産物を棚506の後ろ512に追加することによって補充することもできる。
【0209】
[0238]
図5A及び
図5Bの両方を参照すると、幾つかの実装形態では、生産物112A~Nの品質は毎日変わり得る。したがって、従業員502は、生産物112A~Nの品質が変わるときは常に、品質のより低い生産物は常に棚506の前510に提示することができ、一方、品質のより高い生産物は常に棚506の後ろ512に位置決めすることができるように、生産物112A~Nを分類することができる。
【0210】
[0239]
図5Cは、容器内の生産物134A~Cの品質査定に基づく生産物容器120A~Cの分類の概念図を示す。各センサ122A~Nにより、生産物容器120A~Cの各々において揮発性物質150A~Nの測定値を収集することができる(ステップA)。揮発性物質測定値は品質査定システム104に送信することができ、品質査定システム104は、容器毎に生産物品質曲線に揮発性物質測定値をモデリングすることができる(ステップB)。換言すれば、システム104は、生産物134Aによって放出された揮発性物質150A~Nに基づいて生産物容器120A内の生産物134Aの品質(例えば、熟度)曲線を決定し、生産物134Bによって放出された揮発性物質150A~Nに基づいて生産物容器120B内の生産物134Bの別の曲線を決定し、生産物134Bによって放出された揮発性物質150A~Nに基づいて生産物容器120C内の生産物134Cの別の曲線を決定することができる。生産物品質曲線の生成についての更なる考察については、
図7を参照されたい。各品質曲線に基づいて、品質査定システム104は、容器毎に生産物の品質メトリックを特定することができる(ステップC)。例えば、システム104は、各品質曲線から生産物134A、134B及び134Cの各バッチの現在の熟度レベルを特定することができる。現在の熟度レベル又は他の特定された品質レベル(例えば、残存保管可能期間、味、風味、甘さ、シャキシャキさ、酸味、臭気、硬さ等)は、システム104によって使用されて、示唆される容器の順序及び陳列出力を決定することができる(ステップD)。その結果、生産物容器120A~Cは、各生産物134A~Cの特定された品質に基づいて、生産物表示システム(例えば、
図1Bを参照されたい)において順番に分類/配列することができる。
【0211】
[0240]
図5Cの例では、生産物容器120A~Cは、最も熟度の高い生産物(例えば、食べられる状態)から最も熟度が低い生産物(例えば、依然として食べられない状態)まで分類することができる。生産物容器120A~Cは、限定されないが、最も甘みが強いものから最も甘みがないもの、ジューシーなものからあまりジューシーではないもの、酸味が弱いものから酸味が強いもの、シャキシャキさがあまりないものからシャキシャキしたもの等を含む他のメトリックに基づいて分類することもできる。
【0212】
[0241] ここで、左から右に、ガラ林檎134Cを有する生産物容器120Cが当初、位置520にあり、ハニークリスプ林檎134Aを有する生産物容器120Aが当初、位置522にあり、フジ林檎134Bを有する生産物容器120Bが当初、位置524にある。品質査定システム104がステップA~Dを実行すると、システム104は、生産物134A~Nの品質に基づいて生産物容器120A~Cの示唆される新しい順序を決定することができる。新しい配置では、ハニークリスプ林檎134Aを含む生産物容器120Aを位置520に配置することができ、フジ林檎134Bを含む生産物容器120Bを位置522に配置することができ、ガラ林檎134Cを含む生産物容器120Cは位置524に配置することができる。
【0213】
[0242] 更に、システム104は、生産物134A~Cの品質を特定し、生産物134A~Cの特定された品質に基づいて、生産物容器120A~Nのディスプレイ136A~Cに提示される更新された出力を生成することができる。
図5Cに示されるように、生産物容器120Aのディスプレイ136Aは、ハニークリスプ林檎が食べられる状態であることを示す文章で更新することができる。生産物容器120Bのディスプレイ136Bは、フジ林檎が2日で食べられる状態になることを示す文章で更新することができる。生産物容器120Bのディスプレイ136Cは、ガラ林檎が3.5日で食べられる状態になることを示す文章で更新することができる。各ディスプレイ136A~Cに出力される文章は、各生産物134A~Cの現在の品質及び/又は予想品質が経時変化するにつれて、独立して動的に更新/変更することができる。幾つかの実装形態では、ディスプレイ136A~Cは、
図5Dに記載のように、各生産物容器120A~C内の生産物134A~Cの特定された品質に基づいて値付け情報を表示することができる。
【0214】
[0243]
図5Dは、各容器120A~N内の生産物134A~Cの品質査定に基づく生産物値付けの決定の概念図である。ここで、各生産物容器120A~Cのディスプレイ136A~Cは、生産物134A~Cの特定された品質に基づく価格調整を反映するように更新することができる。価格調整は、
図2に関連して説明したように、生産物134A~Cに特定された多様な品質特性/メトリックに基づいて行うことができる。
図5Dの例では、価格調整は、生産物134A~Cの現在の熟度に基づいて決定される。熟度の高い生産物ほど、価格の値引きは大きい。値引きは、今、熟度の高い生産物を購買するように消費者を動機付けることができ、それにより生産物ベースの無駄を回避又は低減する。価格調整は、限定されないが、味、臭気、硬さ、ジューシーさ、シャキシャキさ及び特定のタイプの生産物に固有の他のメトリックを含め、本明細書に記載の1つ又は複数の他の品質メトリックに基づいて決定することもできる。
【0215】
[0244]
図5Cを参照して説明したように、揮発性物質150A~Nの測定値は、各センサ122A~Nを使用して各容器120A~Cで収集することができる(ステップA)。揮発性物質測定値は品質査定システム104に送信されて、揮発性物質測定値を容器毎に生産物品質曲線にモデリングすることができる(ステップB)。システム104は、各曲線に基づいて容器毎に生産物の品質メトリックを特定することができる(ステップC)。品質メトリックは値付けシステム202に送信することができ、値付けシステム202は、各品質メトリックに基づいて、容器毎の価格調整及びディスプレイ136A~Cの出力を生成することができる(ステップD)。
【0216】
[0245] ここで、ガラ林檎134Cを含む生産物容器120Cは、位置520にあり又は留まり、ハニークリスプ林檎134Aを含む生産物容器120Aは位置522にあり、フジ林檎134Bを含む生産物容器120Bは位置524にある。品質査定システム104及び値付けシステム202によって実行されるステップB~Dに基づいて、値付けシステム202は値付け情報を送信し、値付け情報はそれぞれの位置520、522及び524において生産物容器120A~Cの各ディスプレイ136A~Cに出力される。
【0217】
[0246]
図5Dの例では、生産物容器120C内のガラ林檎134Cは食べられる状態であり(ステップB~Cにおいてシステム104によって特定されたように)、したがって、ディスプレイ136Cは、ガラ林檎134Cが値引きされており、食べられる状態であることを示す文章を含むように更新される。文章は、生産物容器120C内の林檎134Cの値引きされた価格も含み得る。ハニークリスプ林檎134Aは、略食べ頃/略食べられる状態であるため、ディスプレイ136Aは、ハニークリスプ林檎134Aが略食べられる状態であることを示す文章を含むように更新される。文章は、ハニークリスプ林檎134Aはガラ林檎134Cほど食べられる状態である/食べ頃であるわけではないため、ガラ林檎134Cよりも高いことができる林檎134Aの調整された価格を含み得る。フジ林檎134Bは、依然として食べられる状態ではないため、ディスプレイ136Bは、フジ林檎134Bの現在の熟度レベル/食べられる状態レベルを反映する文章を含むように更新される。文章は、フジ林檎134Bが消費者による消費にとって依然として最盛期/理想的ではないため、ガラ林檎134C及びハニークリスプ林檎134Aよりも高いことができるフジ林檎134Bの調整された価格も含み得る。
【0218】
[0247]
図6は、生産物の識別及びラベリングの概念図である。例えば、生産物が農場から流通センター及び/又は選果包装施設に出荷されるとき、生産物は、依然として分類、ラベリング又は他に識別されていないことがある。流通センター又は選果包装施設にくると、生産物は、サプライチェーンを更に下がって識別することができるようにラベリングすることができる。本明細書に記載のように、生産物は、選果包装プロセスの一環として分類又はラベリングすることができる。生産物は、追熟剤処理において生産物をコーティングする一環として分類又はラベリングすることもできる。更に、貯蔵状況、現在の品質、現在の熟度、生産場所等の生産物についての情報は記憶することができ、生産物のラベル(例えば、生産物識別子、バーコード、QRコード、SKU)を介して生産物と関連付けることができる。
【0219】
[0248] サプライチェーン作業者602は、ユーザデバイス106Aを使用して生産物112Aをスキャンすることができる(ステップA)。生産物112Aをスキャンすることは、ユーザデバイス106Aのカメラを用いて生産物112Aの画像を撮影することを含み得る。幾つかの実装形態では、撮像デバイスを流通センターに配置し、生産物112が流通センター内に移動し、センター全体を通して移動するにつれて、生産物112の画像データを自動的に捕捉するように構成することができる。
【0220】
[0249] サプライチェーン作業者602は、流通センター又は他の貯蔵施設にあることができる。例えば、作業者602は、生産物が流通センターに入る際、生産物をスキャンする業務を請け負うこともできる。サプライチェーン作業者602は、サプライチェーンに沿った任意の他の場所、例えば、農場、流通センターに遷移する前又は遷移中の場所及び/又はスーパーマーケット又は他の最終消費者に遷移する前又は遷移中の場所にいることができる。
【0221】
[0250] ユーザデバイス106Aは、スキャンしたデータを評価システム102に送信することができる(ステップB)。一例として、スキャンしたデータは画像データであり得る。画像データは、ハイパースペクトルデータ、関連付けられたメタデータ及び/又はカラーモデルを含み得る。評価システム102は、生産物112Aの現在の場所におけるサプライチェーン情報を受信することもできる(ステップC)。サプライチェーン情報は、生産物112Aの貯蔵状況、生産物112Aが遷移中であった時間量、生産物112Aが、最終消費者に出荷される前、流通センターに貯蔵されると予期される時間量、最終消費者が生産物112Aの受け取りで何を期待しているか、流通センターと最終消費者との間の遷移時間量、最終消費者についての情報及び生産物112Aが、現在の場所に到達する前に任意の追熟処理又はコーティングを受けたか否かを含み得る。
【0222】
[0251] 評価システム102は、生産物モデルデータストア116から生産物識別モデルを検索することができる(ステップD)。識別モデルは、スキャンデータから生産物のタイプを識別するように機械学習技法を使用してトレーニングすることができる。例えば、モデルの1つ又は複数は、画像データから生産物112Aを抽出し、生産物112Aの識別に使用することができる、画像データの抽出された部分における特徴点を識別するようにトレーニングすることができる。特徴点が抽出されると、1つ又は複数のモデルを使用して、特徴点を生産物のタイプに相関付けることができる。したがって、評価システム102は、モデルを適用し(ステップE)、生産物112Aを識別することができる(ステップF)。生産物112Aは、ステップCにおいて受信したサプライチェーン情報を使用して識別することもできる。例えば、サプライチェーン情報が農場/生産場所を示す場合、評価システム102はその情報を使用して、スキャンされた生産物112Aと、識別するようにモデルがトレーニングされた生産物タイプとの一致の可能性をなくすことができる。説明のための例として、農場がピーマン及びサヤマメのみを生産する場合、キュウリ、アボカド及びバナナとの生産物タイプの一致可能性をなくすことができる。
【0223】
[0252] 評価システム102は、ステップFにおいて生産物112Aを識別すると、生産物112Aのラベルを生成することができる(ステップG)。ラベルは、生産物112Aについての任意の情報を生産物112Aと関連付けるために使用され得る一意の識別子であり得る。ラベルは、次いで、生産物データストア118に記憶され得る(ステップH)。モデルを使用して識別された生産物112Aについての任意の追加情報も生産物データストア118に記憶され得る。
【0224】
[0253] 評価システム102は、次いで、ラベルをユーザデバイス106Aに送信することができる(ステップI)。ユーザデバイス106Aは、ラベルをプリントすることができる(ステップJ)。ラベルは、次いで、生産物112Aに取り付けられ得る(ステップK)。幾つかの実装形態では、ユーザデバイス106Aは、ラベルを生産物112Aに自動的に取り付ける自動機械と通信することができる。幾つかの実装形態では、サプライチェーン作業者602がラベルを生産物112Aに取り付けることができる。生産物112Aが識別されラベリングされると、生産物112Aをサプライチェーンに移ることができる(ステップL)。例えば、生産物112Aは貯蔵に移ることができる。生産物112Aは最終消費者、例えば、スーパーマーケット又はレストランに移ることができる。生産物112Aは、食品加工工場又はサプライチェーンにおける任意の他の関連する利害関係者に移ることもできる。
【0225】
[0254]
図7は、生産物の現在の品質特定の概念図である。品質査定システム104は、特定の生産物の現在の品質を特定することができる。システム104は、生産物のバッチ、例えば、生産物容器に含まれる同じタイプの生産物の現在の品質を特定することもできる。本開示全体を通して記載されるように、品質査定システム104は、システム104がユーザ要求を受信したとき、生産物の品質を特定するように構成され得る。その時点は、生産物が最初に評価されたとき(例えば、評価システム102が生産物を最初に識別しラベリングし、その生産物と関連付けられた品質特徴を特定するとき)よりも後であり得る。システム104は、ユーザ要求を受信する前又はユーザ要求を受信せずに(例えば、生産物が貯蔵施設から店に生産物容器で配送されるとき)、サプライチェーンにおいてより初期の生産物の品質を特定することもできる。その結果、生産物の現在の品質は、サプライチェーンにおいて初期に正確に特定されて、積極的な上流サプライチェーン変更を行うことができる。
【0226】
[0255] 生産物の現在の品質を特定するために、システム104は、本開示全体を通して記載されるように、生産物と関連付けられた情報を検索することができる(ステップA)。検索される情報は、限定されないが、ユーザ捕捉測定値700、ユーザ捕捉生産物測定値のタイムスタンプ702、生産物品質モデル704A~N、記憶されていた生産物情報706、サプライチェーン情報708及び揮発性物質に起因する品質メトリック712を含み得る。情報700~712は、1つ又は複数の異なるコンピュータ、システム、サーバ及び/又はデバイスから検索、アクセス及び/又は受信され得る。例えば、ユーザ捕捉生産物測定値700及びタイムスタンプ702は、ユーザデバイスからの生産物品質情報に対するユーザ要求と共に受信され得る。生産物品質モデル704A~N及び記憶されていた生産物情報706は、1つ又は複数のデータストアから検索され得る。サプライチェーン情報708は、関連する利害関係者(例えば、食料品商、流通センター作業者、店の従業員、農業従事者、ベンダー等)のデバイスから検索され得、及び/又はデータストアから検索され得る。揮発性物質に起因する品質メトリック712は、現在の時点で品質査定システム104によって特定され得るか、又はシステム104によって事前に特定された後、データストアから検索され得る。
【0227】
[0256] ユーザ捕捉生産物測定値700は、ユーザデバイスによって入力及び/又はスキャンされたデータであり得る。測定値700は生産物を表すことができる。例えば、測定値700は、ユーザデバイスのカメラ又は他の光学センサによって捕捉された1つ又は複数の画像データであり得る。画像データは、生産物のみ、生産物のラベル又は他の生産物識別子、ラベルを有する生産物及び/又は環境中の1つ又は複数の生産物を捕捉することができる。環境は、複数の生産物、陳列棚、生産物識別子等を含み得る。測定値700は、ユーザ入力値も含み得る。例えば、ユーザは、ユーザデバイスに生産物識別子を手動で入力することができる。ユーザは、ユーザデバイスのサーチインタフェースで生産物を調べて選択することもできる。選択されると、生産物識別子及び生産物の他の識別情報が測定値700であり得る。
【0228】
[0257] タイムスタンプ702は、ユーザが生産物をスキャンし、生産物の品質を要求したときを示すことができる。タイムスタンプ702は、モデル704A~Nの1つ又は複数によって使用されて、タイムスタンプ702によって示される時間である現在の時点の生産物の品質を特定することができる。したがって、モデル704A~Nの1つ又は複数は、タイムスタンプ702によって示された時間を、生産物のライフサイクル全体を通して生産物の予期される品質特徴と相関付けるようにトレーニングすることができる。
【0229】
[0258] 全体を通して述べられるように、モデル704A~Nは、機械学習技法を使用して、測定値700において生産物を識別し、生産物の品質特徴を識別し、品質特徴をタイムスタンプ702によって示される現在の時点と相関付け、生産物の現在の全体品質を特定するようにトレーニングすることができる。モデル704A~Nの1つ又は複数は、生産物の残りの保管可能期間又はライフサイクルにわたる生産物の品質を予想するようにトレーニングすることもできる。
【0230】
[0259] 記憶されていた生産物情報706は、特定の生産物又は同じタイプの他の生産物についての履歴情報を含み得る。履歴情報は、生産物の前の、典型的な又は予期される熟化、傷、腐敗、カビ発生、軟化等を含み得る。履歴情報は、生産物の前の値付けメトリック及び値引きも含み得る。生産物情報706は、特定の生産物又は同じタイプの他の生産物に関連するため、貯蔵状況、輸送状況、熟化状況、履歴保管可能期間及び生産場所状況も含み得る。生産物情報706は、1つ又は複数のモデル704A~Nによって使用されて、生産物の現在の品質を微調整し、より正確に特定することができる。
【0231】
[0260] 同様に、サプライチェーン情報708は、モデル704A~Nの1つ又は複数によって使用されて、生産物の現在の品質をより正確に特定することができる。説明のための例として、生産物はアボカドであり得、アボカドは、典型的には、3日後に食べ頃になる。しかしながら、サプライチェーン情報708は、この特定のアボカドの輸送中、遅延があり、遅延によってスーパーマーケットへのアボカドの輸送が4日遅れたことを示すことができる。サプライチェーン情報708は、遅延中、冷蔵状況が維持されたが、追熟剤は適用されず、アボカドの熟化を遅らせるプロセスは適用されなかったことを示すこともできる。したがって、品質査定システム104は、典型的には、現在の時点において、アボカドが食べ頃であるはずであるが、輸送中の遅延によって現在の時点にもはや食べ頃ではないと判断することができる。したがって、サプライチェーン情報708は、生産物の現在の品質をより正確に特定するために使用され得る。
【0232】
[0261] 揮発性物質に起因する品質メトリック712は、品質査定システム104によって生成された熟度曲線を確認するために使用され得る。メトリック712は、熟度等の生産物の品質特徴の特定に使用される1つ又は複数のモデルの更新及び/又は更なるトレーニングにも使用され得る。メトリック712の特定についての更なる考察については、
図1Bを参照されたい。
【0233】
[0262] 品質査定システム104は、生産物情報を処理することができる(ステップB)。情報を処理することは、生産物品質モデル704A~Nの1つ又は複数をユーザ捕捉生産物測定値700に適用することを含み得る。モデル704A~Nは、タイムスタンプ702及びサプライチェーン情報708を入力として受信して、生産物の品質を特定することもできる。更に、記憶されていた生産物情報706を使用して、上述したように、タイムスタンプ702によって示された時間における生産物の品質を更に改良又は他に特定することができる。
【0234】
[0263] 情報を処理することにより、品質査定システム104は生産物の品質曲線を生成することができる(ステップC)。生産物品質曲線710は、タイムスタンプ702によって示されるように、現在の時点を含む特定の時間期間にわたる特定の生産物の品質をマッピングすることができる。例えば、生産物品質曲線710で表される最初の時間は、評価システム102による特定の生産物の初期評価時間であり得る。
【0235】
[0264] 生産物品質曲線710は、モデル704A~Nの1つ又は複数から出力することができる。1つ又は複数のモデル704A~Nは、生産場所、生産物のライフサイクル中の異なる時間フレーム、貯蔵状況及び生産物についての他の情報等の情報に基づいて異なる品質曲線を生成するようにトレーニングされ得る。上述したように、生産物品質曲線710は、記憶されていた生産物情報706及びサプライチェーン情報708等の情報に基づいて調整することもできる。品質査定システム104は、1つ又は複数の品質曲線を生成することもできる。例えば、品質曲線は、モデル704A~Nによって識別された各品質特徴に生成することができる。品質曲線の各々は、次いで、互いに相関付けられて、現在の時点における生産物の全体品質を特定することができる。
【0236】
[0265]
図7の例としての生産物品質曲線710では、生産物はアボカドであり得る。曲線710は、7日時間フレームにわたるアボカドの熟度段階を示す。1つ又は複数の異なる時間フレームを使用することができる。時間フレームは、生産物が農場から出るときから、生産物が最終消費者によって消費され得る最後の時間までの予想熟度曲線又は生産物の他の品質曲線に基づき得る。ここで、曲線710は、1日目において、アボカドが農場から出て、依然として熟していないことを示すことができる。7日目までに、品質査定システム104は、アボカドが熟しすぎると予想した。換言すれば、品質査定システム104は、7日目が、アボカドが消費可能である最後の日であり得ると予想することができる。
【0237】
[0266] 任意選択的に、品質査定システム104は、揮発性物質に起因する品質メトリック712に基づいて生産物品質曲線710を調整することができる(ステップD)。例えば、モデル704A~Nは、現在のタイムスタンプ702において現在の熟度段階3である状態で、
図7に示される生産物品質曲線710を生成することができる。しかしながら、現在のタイムスタンプ702において測定された揮発性物質の分析及びモデリングに基づいて、品質査定システム104は、生産物の実際の熟度段階が2.5であると判断することができる。ステップDにおいて、システム104は、次いで、現在のタイムスタンプ702が熟度段階3の代わりに2.5に対応するように、生産物品質曲線710を調整することができる。そうするに当たり、生産物品質曲線710の正確性を改善することができる。更に、システム104は、メトリック712を使用して、品質曲線生成及び本明細書に記載の他の品質メトリックの正確性を改善するように、ステップDにおけるモデル704A~Nを更にトレーニングすることができる。メトリック712は、ステップDにおける生産物品質曲線710を確認(したがってステップB及びCにおいて使用されるモデル704A~Nを検証)するために使用することもできる。
【0238】
[0267] 生産物品質曲線710を使用して、品質査定システム104は、現在の生産物品質を特定することができる(ステップE)。例えば、品質査定システム104は、曲線710上のいずれの日がタイムスタンプ702に相関するかを判断することができる。
図7に示されるように、現在の時点702は生産物品質曲線710上の3日目である。3日目において、特定の生産物であるアボカドは熟度段階3である。品質査定システム104は、生産物が、4日目である食べ頃に近づいていると判断することもできる。更に、品質査定システム104は、生産物がもはや消費可能ではなくなる前、概ね4日の残存保管可能期間を有すると判断することができる。
【0239】
[0268] 品質査定システム104は、生産物の現在の品質を出力することができる(ステップF)。本明細書に記載のように、品質査定システム104は、ユーザに表示するために、現在の品質をユーザデバイスに返信することができる。品質査定システム104は、現在の品質を値付けシステム202に送信することもでき、値付けシステム202は、現在の品質に基づいて価格調整及び/又は値引きを決定することができる。更に、品質査定システム104は、現在の品質特定を記憶することができる。記憶されると、現在の品質特定は、同じタイプの他の生産物の続く品質特定に使用することができる。現在の品質特定は、査定システム104及び生産物の品質識別に使用されるモデル704A~Nのトレーニング及び改善に使用することもできる。
【0240】
[0269]
図8は、現在の時点において異なる品質レベルを有する同じタイプの生産物のグラフ描写である。
図8に示される生産物は、同じタイプであるが、異なる生産場所からのものであり得る。異なる生産場所は、同じ現在の時点における生産物の全体品質に影響を及ぼし得る。更に、異なる生産場所は、本明細書に示されるように、同じタイプの生産物の各々の品質の全体的な傾向に影響を及ぼし得る。
【0241】
[0270] この説明のための例に示されるように、生産物場所Aの品質曲線802、生産物場所Bの品質曲線804、生産物場所Cの品質曲線806及び生産物場所Dの品質曲線808は、同じタイプであるが異なる場所A~Dからの生産物の5日間にわたる熟度をマッピングする。
【0242】
[0271] 品質査定システム104は、入力810を使用して生産物場所Aの品質曲線802を生成した。入力810は、生産物ラベル812A、場所Aのモデル814、生産物モデル816及び現在のタイムスタンプ818を含み得る。生産物ラベル812Aは、曲線802にモデリングされている特定の生産物の識別に使用することができる。ラベル812Aは、曲線802にモデリングされている特定の生産物についての追加情報を検索するためにも使用され得る。場所Aのモデル814は、場所Aと関連付けられた状況(例えば、移動、貯蔵、追熟、輸送)に基づいて生産物の品質を識別するようにトレーニングされ得る。生産物モデル816は、生産物の生産場所を問わず、同じタイプの生産物の品質特徴を識別するようにトレーニングされ得る。最後に、現在のタイムスタンプ818は、生産物の品質に対する要求が品質査定システム104によって受信された時間を表すことができる。生産物場所Aの品質曲線802は、現在のタイムスタンプ818である3日目において、場所Aからの生産物が熟度段階5に達していることを示す。
【0243】
[0272] 品質査定システム104は、入力820を使用して、生産物場所Bの品質曲線804を生成した。入力820は、生産物ラベル812B、場所Bのモデル822、生産物モデル816及び現在のタイムスタンプ818を含み得る。生産物ラベル812Bは、曲線802にモデリングされている生産物と同じであるが、異なる生産場所からの特定の生産物を識別する。生産場所が異なるため、品質査定システム104は、生産物812Bの生産場所:場所Bと関連付けられたモデル822を使用する。生産物モデル816は、生産物場所Aの品質曲線802の生成に使用されたモデル816と同じであり得、なぜなら、両方の曲線でモデリングされた生産物は、同じタイプであるためである。更に、異なる生産場所からの同じタイプの生産物が異なる現在の品質をどのように有し得るかを表すために、現在のタイムスタンプ818は、両方の曲線802及び804で同じであり得る。したがって、生産物場所Bの品質曲線804は、現在のタイムスタンプ818である3日目において、場所Bからの生産物が熟度段階2に達していることを示す。
【0244】
[0273] 品質査定システム104は、入力824を使用して、生産物場所Cの品質曲線806を生成した。入力824は、生産物ラベル812C、場所Cのモデル826、生産物モデル816及び現在のタイムスタンプ818を含み得る。生産物ラベル812Cは、曲線802及び804にモデリングされている生産物と同じであるが、異なる生産場所からの特定の生産物を識別する。生産場所が異なるため、品質査定システム104は、生産物812Cの生産場所:場所Cと関連付けられたモデル826を使用する。生産物モデル816は、生産物場所A及びBの品質曲線802及び804の生成に使用されたモデル816と同じであり得、なぜなら、3つ全ての曲線でモデリングされた生産物は、同じタイプであるためである。更に、異なる生産場所からの同じタイプの生産物が異なる現在の品質及び時間の経過に伴う予想品質をどのように有し得るかを表すために、現在のタイムスタンプ818は、曲線802、804及び806で同じであり得る。したがって、生産物場所Cの品質曲線806は、現在のタイムスタンプ818である3日目において、場所Cからの生産物が熟度段階3に達していることを示す。
【0245】
[0274] 品質査定システム104は、入力828を使用して、生産物場所Dの品質曲線808を生成した。入力828は、生産物ラベル812D、場所Dのモデル830、生産物モデル816及び現在のタイムスタンプ818を含み得る。生産物ラベル812Dは、曲線802、804及び806にモデリングされている生産物と同じであるが、異なる生産場所からの特定の生産物を識別する。生産場所が異なるため、品質査定システム104は、生産物812Dの生産場所:場所Dと関連付けられたモデル830を使用する。生産物モデル816は、生産物場所A、B及びCの品質曲線802、804及び806の生成に使用されたモデル816と同じであり得、なぜなら、4つ全ての曲線でモデリングされた生産物は、同じタイプであるためである。更に、異なる生産場所からの同じタイプの生産物が異なる現在の品質をどのように有し得るかを表すために、現在のタイムスタンプ818は、曲線802、804及び806で同じであり得る。したがって、生産物場所Dの品質曲線808は、現在のタイムスタンプ818である3日目において、場所Dからの生産物が熟度段階2.25に達していることを示す。
【0246】
[0275]
図9A及び
図9Bは、本開示全体を通して記載の技法を実行するために使用される構成要素のシステム図である。
図9Aは、使用することができるコンピュータシステムの構成要素を示す。
図9Bは、使用することができるデータストアを示す。
図9A及び
図9Bの両方を参照すると、評価システム102、生産物容器120A~N、品質査定システム104、値付けシステム202、ユーザデバイス106A~N、生産物データストア118、生産物モデルデータストア116及び値付けモデルデータストア204は、ネットワーク110を介して通信することができる。本明細書に記載のように、システムの1つ又は複数は、計算システム、サーバ、ネットワーク等に組み合わせることができる。更に、データストアの1つ又は複数を組み合わせることもできる。
【0247】
[0276] 評価システム102は、生産物識別エンジン902、ラベル生成器904、品質モデル生成器906及び通信インタフェース908を含み得る。生産物識別エンジン902は、初期評価中に生産物を識別するように構成され得る。例えば、エンジン902は、生産物の画像データを受信することができる。エンジン902は、生産物の1つ(複数の生産物が画像データに存在する場合)又は生産物の1個片のみを含む画像データの一部分を抽出することができる。1つ又は複数の機械学習及び/又は深層学習技法、アルゴリズム及び/又はモデル(例えば、畳み込みニューラルネットワーク)を使用して、エンジン902は、撮像された生産物を生産物のタイプに関連付けることができる画像データの抽出された部分における特徴を識別し、ラベリングすることができる。更に、エンジン902は、物体検出技法を使用して、生産物を正確に識別することができる。生産物識別エンジン902により、生産物について識別又は学習された任意の情報は、生産物データストア118に記憶され得る。
【0248】
[0277] 生産物データストア118は生産物プロファイル944A~Nを含み得る。評価システム102によって識別された各生産物にプロファイルを割り当てることができる。プロファイルは、評価システム102並びに品質査定システム104及び/又は値付けシステム202によって受信又は学習された情報の集合であり得る。生産物プロファイル944A~Nは、それぞれ識別子946、原産地情報948、貯蔵状況950、履歴熟化情報952、履歴品質情報954及び値付け情報956を含み得る。任意の情報948、950、952、954及び956は、査定及び特定が評価システム102、品質査定システム104及び値付けシステム202によって行われるにつれて、リアルタイムで動的に更新することができる。更に、任意の情報948、950、952、954及び956は、サプライチェーン全体を通して関連する利害関係者によって受信又は記憶される情報に基づいてリアルタイムで動的に更新され得る。
【0249】
[0278] ラベル生成器904は、生産物が識別されると、生産物に一意の識別子(例えば、バーコード、ラベル、ステッカー、QRコード、SKU)を生成するように構成され得る。一意の識別子946は、サプライチェーン全体を通して特定の生産物を識別するために使用され得る。一意の識別子946は、特定の生産物に品質情報を関連付けるためにも使用され得る。一意の識別子946は、特定の生産物についての情報を記憶し、データストア118、116及び204の1つ又は複数から特定の生産物についての情報を検索するためにも使用され得る。
【0250】
[0279] 品質モデル生成器906は、特定の生産物の特定の特徴を識別する1つ又は複数の機械学習モデルを生成するように構成され得る。モデルは、本明細書全体を通して記載のように、品質査定システム104が生産物の品質に対する要求を受信したときの生産物の品質を示す特徴を識別するようにトレーニングされ得る。生成器906は、生産物識別エンジン902によって識別された生産物1つにつき複数のモデルを生成することができる。それぞれの例について、各モデルは、本開示全体を通して記載されるように、特定の生産物の異なる品質特徴を特定するように構成され得る。品質モデル生成器906は、品質査定システム104によって後に行われた品質特定に基づいて既存のモデルを改良するようにも構成され得る。生成器906は、サプライチェーン全体を通して、関連する利害関係者からのサプライチェーン及び/又は特定の生産物について受信された情報を使用して、既存のモデルを改良することもできる。
【0251】
[0280] 品質モデル生成器906によって生成されたモデルは、生産物モデルデータストア116に記憶され得る。生産物データストア116は、異なるタイプのモデル、例えば生産物識別モデル958A~N、生産物品質モデル960A~N及び生産物熟度モデル964A~Nを含み得る。生産物データストア116は、生産物モデルトレーニングデータセット968A~Nも含み得る。生産物識別モデル958A~Nは、評価システム102の生産物識別エンジン902によって使用され得る。これらのモデル958A~Nの1つ又は複数は、品質査定システム104の生産物識別エンジン910によっても使用され得る。モデル960A~N及び964A~Nは、それぞれ生産物識別子962及び966も含み得る。識別子962及び966を使用して、モデル960A~N及び964A~Nを特定の生産物に関連付けることができる。
【0252】
[0281] 更に、本開示全体を通して記載されるように、品質モデル生成器906は、生産物モデルトレーニングデータセット968A~Nを使用して任意のモデル958A~N、960A~N及び964A~Nを改良することができる。トレーニングデータセット968A~Nは、生産物識別子970に基づいて異なる生産物に関連付けることができる。一例として、あるトレーニングデータセットはアボカドと関連付けることができ、一方、別のトレーニングデータセットはバナナと関連付けることができる。生産物識別子970を使用して、いずれのトレーニングデータセット968A~Nをいずれのモデル958A~N、960A~N及び964A~Nに適用するかを判断することができる。トレーニングデータセット968A~Nは、品質査定システム104によって行われた品質査定及び特定で構成され得る。トレーニングデータセット968A~Nは、値付けシステム202によってなされた値付けメトリック調整及び特定で構成され得る。トレーニングデータセット968A~Nは、サプライチェーン全体を通して、関連する利害関係者から受信される情報で構成され得る。例えば、情報は、サプライチェーン状況、履歴熟化情報、輸送状況、熟化状況、農場状況、原産地情報等を含み得る。情報は、本明細書に記載の任意のモデル958A~N、960A~N及び964A~Nの正確性を改良するために使用され得るデータのロバストな集合になるように、データセット968A~Nに連続して追加され得る。
【0253】
[0282] 生産物容器120A~Nは、センサ122A~N、ディスプレイ136A~N及び通信インタフェース140を含み得る。任意選択的に、生産物容器120A~Nは、電源138、プラグインコンセント142A~N及び/又はコントローラ143を含み得る。生産物容器120A~Nの構成についての更なる考察については、
図1B~
図1Fを参照されたい。本明細書に記載のように、生産物容器120A~Nは、生産物を直接保持するように構成される任意のタイプの構造、例えば、箱、容器、コンテナ、クレート、パレット及び/又は棚であり得る。生産物容器120A~Nは、生産物又は生産物のコンテナを保持するように構成される支持構造、例えばラック及び/又は棚も含み得る。更に、生産物容器120A~Nを参照して説明した任意の構成要素は、生産物容器120A~Nに組み込まれ得、及び/又は店若しくはサプライチェーンライフサイクルの他の部分における既存の生産物容器に追加導入され得る。
【0254】
[0283] 幾つかの実装形態では、コントローラ143は、本明細書に記載の技法の1つ又は複数を実行することができる。例えば、コントローラ143は、センサ122A~Nによって収集された揮発性物質を受信し、生産物モデルデータストア116からの1つ又は複数の生産物品質モデル960A~Nを使用して揮発性物質を処理/モデリングすることができる。幾つかの実装形態では、揮発性物質は、処理及び分析/モデリングのために品質査定システム104に送信することができる。
【0255】
[0284] 品質モデル960A~Nは、開示される技法を使用して生成及びトレーニングされて、種々のタイプの生産物の種々の品質メトリックを特定及び予測することができる。例えば、品質モデル960A~Nは、その生産物タイプの各品質メトリックに対してサブモデルを有する、生産物タイプ1つ当たり少なくとも1つのモデルを含み得る。各品質モデル960A~Nは、各生産物識別子962を含み得、生産物識別子962は、適切なモデルを実行時に適用するために、コントローラ143及び/又は品質査定システム104等の構成要素によって使用され得る。品質モデル960A~Nは、生産物タイプAモデルと、生産物属性Aモデル、生産物属性Bモデル、生産物属性Nモデルを含み得る生産物タイプAのサブモデルとを含むこともできる。品質モデル960A~Nは、生産物タイプBモデルと、生産物属性Xモデル、生産物属性Yモデル、生産物属性Zモデルを含む生産物タイプBのサブモデルとを含むこともできる。生産物タイプAは、アボカドであり得、サブモデルは、アボカドの熟度、アボカドの硬さ、アボカドの味、アボカドの臭気等を含み得る。生産物タイプBは、オレンジであり得、サブモデルは、オレンジの甘さ、オレンジの酸味、オレンジのジューシーさ、オレンジの乾燥具合等を含み得る。上述したように、品質モデル960A~Nは、種々の他の生産物タイプのモデルも同様に含み得る。品質モデル960A~Nは、甘さモデル、酸味モデル、シャキシャキさモデル及び/又はジューシーさモデル等の多様な生産物タイプに適用することができるより一般的なモデルを含み得る。品質モデル960A~Nの1つ又は複数は、様々な入力を使用することもできる。例えば、品質モデル960A~Nの幾つかは、センサ122A~Nによって収集された揮発性物質測定値を入力として使用され得る一方、他のモデルは、生産物識別スキャン、バーコード又は他の非侵襲性測定値を入力として使用され得る。
【0256】
[0285] コントローラ143又は品質査定システム104のいずれかによって処理及び分析された揮発性物質は、生産物データストア118内の生産物データ944A~N内の揮発性化合物プロファイル957として記憶することができる。プロファイル957は、揮発性物質、生産物の現在の品質メトリック、生産物の予想品質メトリック及び/又は特定の生産物944A~Nに収集及び分析された揮発性物質の崩壊に基づいて特定された品質曲線を含み得る。
【0257】
[0286] コントローラ143は、各生産物容器120A~Nの各ディスプレイ136A~Nに提示される1つ又は複数の更新された出力を決定することができる。幾つかの実装形態では、品質査定システム104は、更新された出力を決定し、各ディスプレイ136A~Nに表示するために各生産物容器120A~Nに送信することができる。
【0258】
[0287] 品質査定システム104は、生産物識別エンジン910、生産物品質特定器912、品質出力生成器918、モデルトレーニングエンジン982、生産物揮発性物質分析器984及び通信インタフェース920を含み得る。生産物識別エンジン910は、評価システム102の生産物識別エンジン902と同様に動作することができる。生産物識別エンジン910は、品質査定システム104による査定をユーザが要求する生産物についての画像データ又は他のデータを受信することができる。受信されたデータ及び生産物識別モデル958A~Nの1つ又は複数を使用して、生産物識別エンジン910は生産物を識別することができる。生産物を識別することは、特定の生産物と関連付けられたラベル又は他の識別子を識別することを含み得る。
【0259】
[0288] 生産物が識別されると、生産物品質特定器912は、生産物の現在の品質を査定するために使用され得る情報をデータストアの1つ又は複数から検索することができる。生産物品質特定器912は、データ分析エンジン914及び品質曲線生成器916を含み得る。データ分析エンジン914は、生産物の現在の品質の特定に使用され得る、生産物についての情報を処理するように構成され得る。
【0260】
[0289] 例えば、品質分析エンジン914は、1つ又は複数の品質モデルを生産物情報に適用することができる。生産物識別エンジン910によって識別された生産物識別子を使用して、品質分析エンジン914は、1つ又は複数の生産物品質モデル960A~N及び/又は生産物熟度モデル964A~Nを生産物モデルデータストア116から検索することができる。モデル960A~N及び964A~Nの各々は、生産物識別エンジン910によって見つけられた識別子と相関し関連付けることができる生産物識別子962及び966をそれぞれ有し得る。したがって、特定の生産物の品質特定に適切なモデルを選択することができる。
【0261】
[0290] 品質曲線生成器916は、時間期間にわたる生産物の品質を示すことができる品質曲線を生成するように構成され得る。曲線は、本開示全体を通して記載される(例えば、
図7、
図8を参照して)ように、評価システム102による最初の評価時、生産物品質メトリックに対する要求の現在の時点及び予想される将来の時間からの生産物の品質を示し得る。生成された曲線を使用して、生産物品質特定器912は、生産物の現在の全体品質を特定することができる。特定器912は、生産物の予想される将来の品質、生産物の残留保管可能期間、生産物が食べ頃になるまでの時間量、生産物が食べ頃である残りの時間量等を特定することもできる。生産物品質特定器912は、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデル及び/又は深層学習アルゴリズムを使用してそのような特定を行うことができる。更に、品質特定は生産物データストア118に記憶することができる。
【0262】
[0291] 品質出力生成器918は、生産物の現在の品質を示す出力を生成することができる。出力は、生産物品質特定器912によって特定されたビジュアル、グラフ描写、数値、ブール値及び/又は生産物の現在の品質を示す文字列記述子を含み得る。品質出力生成器918は、ユーザに表示するために、出力をユーザデバイス106A~Nの1つ又は複数(要求側ユーザデバイス等)に送信することもできる。
【0263】
[0292] モデルトレーニングエンジン982は、本開示全体を通して記載される任意のモデルを生成、トレーニング、検証及び/又は更新するように構成され得る。エンジン982は、評価システム102の品質モデル生成器906と同様又は同じ機能を実行することができる。モデルトレーニングについての更なる考察については、
図18を参照されたい。
【0264】
[0293] 生産物揮発性物質分析器984は、各生産物容器120A~Nにおいてセンサ122A~Nによって収集された揮発性物質を受け取るように構成され得る。分析器984は、受け取った揮発性物質を処理及び分析して、各生産物容器120A~N内の各生産物の品質メトリックを特定することができる。分析器984は、品質特定器986及び出力生成器988を含み得る。
【0265】
[0294] 品質特定器986は、上述した品質モデル960A~Nの任意の1つ又は複数を使用して揮発性物質をモデリングするように構成され得る。揮発性物質をモデリングすることにより、品質特定器986は、揮発性物質を放出した生産物の現在の品質メトリックを特定することができる。品質特定器986は、検索された品質モデル960A~Nへの入力として、揮発性物質データの提供に基づいて生産物の将来の品質メトリックを予測することもできる。
図7を参照して説明されるように、品質特定器986は、生産物によって放出された揮発性物質の分析及びモデリングに基づいて並びに任意選択的に生産物の1つ又は複数の他の非破壊測定値に基づいて、生産物品質曲線を生成することができる。幾つかの実装形態では、品質特定器986は、生産物データストア118からの生産物の揮発性化合物プロファイル957を検索することができ、揮発性化合物プロファイル957は、次いで、検索された品質モデル960A~Nへの入力として提供され得る。
【0266】
[0295] 出力生成器988は、査定された生産物を含む各生産物容器120A~Nの各ディスプレイ136A~Nに提示される出力を生成するように構成され得る。例えば、生成器988は、各生産物容器120A~N内の生産物の熟度、硬さ、味、甘さ、ジューシーさ又は即食性のレベルを示す文章を生成することができる。生成器988は、各生産物容器120A~N内の生産物の現在の価格、価格調整、オファー及び/又は値引きを示す文章を生成することもできる。出力は、品質メトリック又は特定器986によって行われた他の品質特定に基づいて生成することができる。幾つかの実装形態では、出力は、他の構成要素によって行われた特定、例えば、値付けシステム202によって行われた価格調整及び品質査定システム104の生産物品質特定器912によって行われた他の品質特定に基づいて生成することができる。
【0267】
[0296] 値付けシステム202は、値付けモデル生成器922、価格決定エンジン924、価格出力生成器926及び通信インタフェース928を含み得る。値付けモデル生成器922は、生産物の品質に基づいて生産物の価格調整及び値引きを決定するために使用され得る1つ又は複数のモデルを生成及びトレーニングするように構成され得る。モデルは、生産物及び食料品商、小売業者又はサプライチェーン内の他の関連する利害関係者に固有の情報を含むトレーニングデータセットを使用して生成され得る。トレーニングデータセットは、値付けモデルトレーニングデータセット976A~Nとして値付けモデルデータストア204に記憶され得る。値付けモデルトレーニングデータセット976A~Nの各々は、対応する生産物識別子978及び小売業者識別子980も含み得る。値付けモデルトレーニングデータセット976A~Nは、値付けモデルのトレーニング及び改良に使用され得る追加情報を含むように時間の経過に伴って更新され得る。例えば、値付けモデルトレーニングデータセット976A~Nは、値付けシステム202によって行われてきた値付けメトリック特定を含み得る。値付けモデルトレーニングデータセット976A~Nは、消費者が購買判断することになったとき、消費者が気にするのが品質のいずれの側面であるかを示す消費者調査も含み得る。
【0268】
[0297] 述べたように、異なる小売業者に異なる値付けモデルを生成することができる。例えば、あるスーパーマーケット小売業者は、特定のタイプの生産物が食べ頃に達した後、毎日の安定した割合の値下げを好むことがある。別の小売業者は、任意の生産物が食べ頃を過ぎると、その生産物の価格を50%等の設定された金額だけ値引きすることを好むことがある。値付けモデル生成器922は、各小売業者の好み及び基準に応じて機械学習ベースのモデルをトレーニング及び生成することができる。これらのモデルは、次いで、値付けモデルデータストア204において小売業者識別子980を使用して特定の小売業者と関連付けられ得る。
【0269】
[0298] 更に、値付けモデルは、生産物の品質特徴に基づいて生成することができる。各タイプの生産物は、1つ又は複数の異なる値付けモデルを有し得る。一例として、ある値付けモデルは、内部腐敗が進んでいるアボカドの価格を調整するために生成することができ、別の値付けモデルは、硬さに基づいてアボカドの価格を調整するために生成することができ、別の値付けモデルは、熟度段階に基づいてアボカドの価格を調整するために生成することができる。
【0270】
[0299] 値付けモデル生成器922は、サプライチェーン内の関連する利害関係者から受信した情報を使用して、生成された値付けモデルを改良することもできる。例えば、ある小売業者は、食べ頃に達した全ての生産物を祝祭日期間中に出すと決定することができる。この情報は、値付けモデル生成器922に提供され、それに従ってその特定の小売業者に向けて1つ又は複数のモデルを変更及びトレーニングするために使用され得る。
【0271】
[0300] 値付けモデル生成器922によって生成された値付けモデルは、値付けモデルデータストア204に記憶され得る。モデルは、生産物値付けモデル972A~Nとして記憶され得る。生産物値付けモデル972A~Nの各々は、対応する生産物識別子974及び/又は小売業者識別子975と一緒にも記憶され得る。したがって、生産物値付けモデル972A~Nは、生産物識別子974及び/又は小売業者識別子975を使用してデータストア204において識別及び検索され得る。
【0272】
[0301] 価格決定エンジン924は、価格調整及び/又は値引きをリアルタイムで決定するように構成され得る。価格決定エンジン924は、調整又は値引きを適用することができる時間量を決定することもできる。そのような決定は、小売業者の好みに基づき得る。更に、価格調整又は値引きは、小売業者、供給業者又はサプライチェーン内の他の関連する利害関係者によって提供され得る。
【0273】
[0302] 価格決定エンジン924は、品質査定システム104がスキャンされた生産物の品質情報に対する要求を受信すると、トリガーすることができる。品質査定システム104が生産物の現在の品質を特定すると、その品質情報は値付けシステム202に送信することができる。価格決定エンジン924は、値付けモデル972A~Nの1つ又は複数を品質情報に適用して、特定の生産物の値付け調整を決定することができる。価格決定エンジン924は1つ又は複数のモジュールを含み得る。例えば、エンジン924は、保管可能期間特定器930、現在の価格決定器932、値引き決定器934及び次の値下げ決定器936を含み得る。
【0274】
[0303] 保管可能期間特定器930は、生産物の残留保管可能期間を特定するように構成され得る。保管可能期間特定器930は、生産物データストア118から、特定の生産物についての履歴情報及び/又は生産物を陳列している小売業者の基準及び手順にアクセスすることができる。保管可能期間特定器930は、1つ又は複数のモデルをモデルデータストア116及び/又は204から検索することもできる。品質査定システム104から受信した品質情報、データストア118からの情報及びデータストア116及び/又は204からのモデルを使用して、保管可能期間特定器930は、生産物がもはや消費可能でなくなる前又は購買に望ましくなくなる前の生産物の残留保管可能期間の時間量を識別することができる。保管可能期間特定器930は、生産物の残留保管可能期間に対応する、生産物を棚から下ろすためのプロトコル、棚の配置及び/又は値付け決定を識別することもできる。保管可能期間特定器930によって行われた特定は、生産物の値付けメトリック調整を識別するに当たり、価格決定エンジン924の1つ又は複数のモジュールによって使用することができる。
【0275】
[0304] 現在の価格決定器932は、生産物の価格を決定するように構成され得る。価格は、特定の生産物の現在の品質に適合又は固有でなくてよい。代わりに、価格は、一般的なものであり得、生産物の品質を問わず、同じタイプの全ての生産物に適用可能であり得る。現在の価格決定器932は、特定の生産物及び小売業者又は他の関連する利害関係者に対応する1つ又は複数の値付けモデル972A~Nを値付けモデルデータストア204から検索することができる。幾つかの実装形態では、現在の価格決定器932は、現在の市場状況及び/又は競合他社の値付けについての情報を受信することもでき、それを生産物の現在の価格の決定に使用することもできる。
【0276】
[0305] 値引き決定器934は、生産物の現在の品質及び/又は予想品質に基づいて、生産物の価格への調整を決定するように構成され得る。値引きは、保管可能期間特定器930によって特定される生産物の残留保管可能期間に基づき得る。値引きは、品質査定システム104から受信され、及び/又は生産物データストア118から検索された任意の品質情報にも基づき得る。値引き決定器934は、生産物の現在の価格を上げるか又は下げるように構成され得る。値引き決定器934は、特定の生産物の値付けメトリック調整を決定するために、同じタイプの他の生産物の価格又は値引きを考慮に入れることもできる。例えば、生産物がアボカドであり、アボカドが依然として食べ頃に達していない場合、値引き決定器934はこの特定のアボカドの価格を上げることができる。値上げは、消費者がその特定のアボカドを購買することを阻み得る。その結果、消費者は、既に熟しているか又は食べ頃を過ぎている可能性があるより安価なアボカドの購入により傾くことができる。これは、生産物ベースの無駄を低減又はなくすのに有利であり得る。特定のアボカドの価格は、次いで、後にその後の時間におけるアボカドの品質(例えば、アボカドが食べ頃に達し得、価格が下がり始め得る)を反映するように調整することができる。
【0277】
[0306] 次の値下げ決定器936は、生産物の価格が将来的にいつ調整されることになるか及びその調整量を予想するように構成され得る。幾つかの実装形態では、次の値下げ決定器936は、品質査定システム104から生産物の予想品質状況を受信することができる。例えば、品質査定システム104の品質曲線生成器916は、特定のアボカドの現在の熟度と、そのアボカドの残留保管可能期間にわたる予想熟度とを示すその特定のアボカドの熟度曲線を生成することができる。次の値下げ決定器936は、熟度曲線を受信し、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを適用して、熟度曲線に沿って、1つ又は複数の価格調整を行うことができる場所を決定することができる。次の値下げ決定器936は、熟度曲線に沿ったそれらのポイントを現在の時点からの日数と相関付けることもできる。例えば、アボカドは現在の時点において食べ頃であり得る。熟度曲線は、アボカドが現在の時点から2日で食べ頃を過ぎることを示すことができる。したがって、次の値下げ決定器936は、次の値下げが現在の時点から2日であると予想することができる。次の値下げ決定器936は、1つ又は複数の追加のモデルを適用して、次の値下げが現在の時点から2日であると決定することができる。幾つかの実装形態では、次の値下げ決定器936は、値引き決定器934と通信し、値引き決定器934に、現在の時点から2日間で行われ得る値下げを識別するように要求することができる。
【0278】
[0307] 次の値下げ決定器936は、保管可能期間特定器930の残留保管可能期間特定に基づいて将来の価格変更を予想することもできる。幾つかの実装形態では、次の値下げ決定器936は、サプライチェーン全体を通して、利害関係者から受信された情報に基づいて将来の価格変更を予想することもできる。情報は、小売業者の嗜好変化、現在又は将来の小売業者の販売又は販売促進、市場変化、競合他社変化等を含み得る。
【0279】
[0308] 価格出力生成器926は、生産物の値付け情報を示す出力を生成するように構成され得る。出力は、生産物の現在の価格、現在の価格の値引き、次の値下げがいつ行われるか及び/又は次の値下げが何かを含み得る。生産物の品質及び価格情報を要求した遊佐のタイプに基づいて、異なる出力を生成することもできる。例えば、価格出力生成器926は、陳列棚にいる消費者への出力と異なる出力を精算レーンにいる食料品商に生成することができる。食料品商への出力は、生産物の調整された価格を示すことができ、調整された価格は消費者の請求書/レシートに自動的に適用することができる。消費者への出力は、生産物の購買を決めた場合に消費者が予期すべき値引きを示すことができる。換言すれば、消費者への出力は、調整された価格を消費者の請求書/レシートに自動的には適用しないことがある。
【0280】
[0309] 価格出力生成器926は、購買時に適用することができるクーポンを生成するようにも構成され得る。例えば、クーポンは、デジタルであり得、消費者は、クーポンをユーザデバイスに保存することができる。消費者は、次いで、値引きを消費者の請求書/レシートに適用することができるように、精算カウンターでデジタルクーポンを提示することができる。クーポンは、店内のデバイスでプリントすることができる物理的なクーポンでもあり得る。デバイスは、消費者が、ユーザデバイスで生産物の品質及び価格についての情報を受信した後、対応する物理的なクーポンを手に入れることができるように、生産物の棚の近くに配置することができる。ユーザは、次いで、物理的なクーポンを精算カウンターに提示することができる。
【0281】
[0310] 値付けシステム202によって行われた値付けメトリックの特定、調整及び/又は値引きは、対応する生産物プロファイル944A~Nに関して生産物データストア118に記憶することができる。
【0282】
[0311] ユーザデバイス106A~Nは、異なるタイプのユーザによって使用されて、生産物についての品質情報を要求することができる。ユーザは、限定されないが、スーパーマーケット、小売業者、ベンダー、食料品商、店の従業員及びサプライチェーン内の任意の他の関連する利害関係者を含み得る。ユーザデバイス106A~Nは、コンピュータ、タブレット、ラップトップ、モバイルデバイス、スマートフォン及び/又はセルフォンを含み得る。例えば、スーパーマーケットの買い物客は、スマートフォンを使用して、買い物客が購買を望む生産物についての品質情報を要求することができる。
【0283】
[0312] ユーザデバイス106A~Nは、少なくとも、スキャンデバイス938、生産物情報アプリケーション940及び通信インタフェース942を含み得る。スキャンデバイス938は、ユーザの周囲環境内の生産物についての情報を捕捉する光学センサを含み得る。例えば、スキャンデバイス938は、スマートフォンのカメラ等の1つ又は複数のカメラであり得る。スキャンデバイス938は、バーコードスキャナ若しくはリーダ又は他の同様のスキャンデバイスも含み得る。一例として、買い物客は、スキャンデバイス938を使用して生産物の写真をとることができる。買い物客は、生産物の複数の写真をとることができる。買い物客は、キーボード、マイクロホン及び/又はタッチスクリーン等の1つ又は複数の入力デバイスを使用して、他の入力をユーザデバイス106A~Nに提供することもできる。例えば、買い物客は、生産物の名前又は他の生産物識別子を手動でタイプすることができる。
【0284】
[0313] 生産物情報アプリケーション940は、ユーザデバイス106A~Nにダウンロードするか又は他にアクセス可能であり得る。生産物情報アプリケーション940は、ユーザデバイス106A~Nの1つ又は複数の出力デバイス(例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ等)のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)ディスプレイを介してユーザに提示され得る。更に後述するように、ユーザは、生産物情報アプリケーション940を使用して、生産物の品質についての情報を要求及び閲覧することができる(例えば、
図13~
図16を参照されたい)。生産物情報アプリケーション940は、特定の生産物についての値付け情報を見るためにも使用され得る。
【0285】
[0314] 説明のための例として、ユーザデバイスは買い物客の携帯電話であり得る。買い物客は、携帯電話のスキャンデバイス938(例えば、カメラ)を使用してアボカドの写真をとることができる。携帯電話は、品質情報要求を品質査定システム104に送信することができる。要求は、アボカドの写真を含み得る。生産物情報アプリケーション940は、次いで、買い物客に対して、品質査定システム104によって特定された品質情報を提示することができる。
【0286】
[0315] 別の例として、ユーザが店の従業員である場合、生産物情報アプリケーション940は、従業員が棚の補充に使用している生産物の熟度傾向等の情報を従業員に提示することができる。生産物情報アプリケーション940は、生産物の現在の品質に基づいて、従業員が生産物を棚に以下に配置すべきかの示唆を提示することもできる。
【0287】
[0316] 更に別の例として、ユーザデバイスは、精算レーンにおけるPOS端末であり得る。POS端末の生産物情報アプリケーション940は、食料品商に、POS端末において食料品商によってスキャンされた生産物の調整された価格を提示することができる。
【0288】
[0317] 最後に、評価システム102、品質査定システム104、値付けシステム202及びユーザデバイス106A~Nの通信インタフェース908、920、928及び942は、本明細書に記載の構成要素、システム及びデータストアの1つ又は複数間に通信を提供するように構成され得る。
【0289】
[0318]
図10Aは、生産物を評価するプロセス1000の概略フローチャートである。プロセス1000における1つ又は複数のブロックは、生産物がスーパーマーケットで陳列される前又は最終消費者に他に提示される前に実行され得る。例えば、プロセス1000は、生産物が流通センター又はサプライチェーン内の別の貯蔵施設に到着すると実行され得る。プロセス1000における1つ又は複数のブロックは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202によって実行され得る。プロセス1000は、任意の他のコンピュータ、デバイス及び/又はコンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明のために、プロセス1000についてコンピュータシステムの視点から説明する。コンピュータシステムは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202の1つ又は複数を含み得る。
【0290】
[0319]
図10Aにおけるプロセス1000を参照すると、1002において、生産物データがコンピュータシステムによって受信することができる。データは、画像データ、スペクトルデータ、X線データ及び/又は生産物の識別にコンピュータシステムによって使用することができる任意の他のタイプのデータを含み得る。例えば、流通センター作業者は、生産物が流通センターに到着すると、生産物の画像を撮影することができる。別の例として、生産物は、流通センターに到着すると、1つ又は複数の撮像又はスキャンデバイスによって自動的にスキャンすることができる。生産物は、コンベアベルトに沿って移動することができ、1つ又は複数の撮像又はスキャンデバイスがコンベアベルトに沿って配置されて、生産物が流通センターを通して移動するにつれて、生産物のデータ(例えば、画像)を連続して捕捉することができる。
【0291】
[0320] 1004において、受信されたデータを使用して、コンピュータシステムは生産物を識別することができる。本開示全体を通して記載されるように、1つ又は複数の物体認識技法及び機械学習トレーニング済みモデルを使用して、生産物を識別することができる。例えば、コンピュータシステムは複数の生産物の画像を受信することができる。コンピュータシステムは、バウンディングボックス及びグリッド構造を各生産物の周囲に生成することにより、画像内の各生産物を識別することができる。コンピュータシステムは、次いで、各バウンディングボックスを選択し、その中の生産物を抽出し、物体認識技法を実行して、生産物の特定の特長を識別することができる。1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを使用して、コンピュータシステムは、識別された特徴を特定のタイプの生産物に相関付け、それにより生産物を識別することができる。
【0292】
[0321] コンピュータシステムは、1006において、食べ頃までの日数を予測することもできる。生産物が識別されると、コンピュータシステムは、特定のタイプの生産物と関連付けられた1つ又は複数の機械学習モデルを適用して、時間の経過に伴う生産物の熟度を予測することができる。例えば、1016において、コンピュータシステムは、少なくとも1つの熟度モデルを生産物データに適用することができる。本明細書に記載のように、モデルは、熟度段階を示す生産物の特徴を画像データから識別してスコア付けるようにトレーニングすることができる。モデルは、1つ又は複数の破壊的及び非破壊測定値を使用して、カラー及び/又はスペクトルデータを異なる熟度段階と相関付けるようにトレーニングすることができる。モデルは、次いで、受信した生産物データに適用されて、生産物熟度を非破壊的に特定することができる。
【0293】
[0322] コンピュータシステムは、1018において、生産物放出の揮発性物質の査定を用いて食べ頃までの日数の予測を強化することもできる。本開示全体を通して記載されるように、生産物によって放出された揮発性物質は、生産物の周囲/近くに位置するセンサによって収集することができる。揮発性物質は、1つ又は複数のモデルを使用してコンピュータシステムによって分析されて、生産物の品質メトリックを特定することができる。例えば、揮発性物質は、生産物の現在の熟度を特定するようにモデリングすることができる。揮発性物質は、生産物の食べ頃及び/又は生産物の将来の熟度段階を予測するようにモデリングすることもできる。1016において、揮発性物質のモデリングからの出力を使用して、熟度モデルを生産物データに適用することによって行われた予測を確認又は調整することができる。したがって、予測は、より正確であり得る。生産物放出の揮発性物質の査定を用いて予測を強化することは、1016で適用された熟度モデルを更にトレーニング又は改良することも含み得る。その結果、熟度モデルは、生産物データによって表される生産物の食べ頃までの日数をより正確に予測することができる。
【0294】
[0323] コンピュータシステムは、1008において、生産物ラベルを生成することができる。例えば、コンピュータシステムは、バーコード、スタンプ、ステッカー、QRコード及び/又はSKU等の一意の識別子を特定の識別された生産物に割り当てることができる。ラベルは、サプライチェーン全体を通して生産物を識別するために使用され得る。流通センター作業者及び/又は自動機械/デバイスは、ラベルを特定の生産物に塗布/取り付けるようにも構成され得る。
【0295】
[0324] 予測された食べ頃までの日数及び生産物ラベルは、次いで、コンピュータシステムによって記憶され得る1010。本明細書に記載のように、情報は、生産物データストア118等のデータストアに記憶され得る。
【0296】
[0325] コンピュータシステムは、1012において、予測、生産物熟度曲線及び/又は生産物放出の揮発性物質の査定に基づいて、識別された生産物の価格を決定することができる。例えば、コンピュータシステムは生産物の初期価格を決定することができる。初期価格は、生産物の品質を問わず、生産物がスーパーマーケットで販売される価格であり得る。1つ又は複数の価格調整及び/又は値引きを次いで、後に初期価格に対して行うことができる。調整及び/又は値引きは、消費者が品質情報を要求し、生産物の品質が、プロセス1000が実行されたときから変わったとコンピュータシステムによって判断される場合に行われ得る。
【0297】
[0326] 幾つかの実装形態では、初期価格は同じタイプの全ての生産物で同じであり得る。初期価格は、店である小売業者によって設定される価格であり得る。幾つかの実装形態では、初期価格は、特定の生産物の品質又は現在の熟度に固有であり得る。したがって、識別された各生産物は、異なる初期価格を有し得る。更に幾つかの実装形態では、初期価格は、バッチ内の1個の生産物に対して決定することができ、バッチ内の残りの全ての生産物は、残りの各生産物の品質を問わず、その初期価格を受け取ることができる。価格は、予測された食べ頃までの日数に基づき得る。価格は、1004においてコンピュータシステムによって識別された生産物の1つ又は複数の他の品質特徴又は状況にも基づき得る。更に、価格は、サプライチェーン全体を通して異なる利害関係者の好みに基づき得る。したがって、価格は、本開示全体を通して記載されるように、複数の異なる状況に基づいて決定され得る。
【0298】
[0327] なお1012を参照すると、生産物価格は生産物熟度曲線に基づき得、生産物熟度曲線は、
図7に記載のようにコンピュータシステムによって生成することができる。曲線は、生産物データ及び/又は生産物で収集された揮発性物質をモデリングすることによって生成することができる。曲線は、生産物の現在の熟度(又は他の品質メトリック)並びに生産物の過去及び予測された将来の熟度レベルを示すことができる。曲線は、特に生産物放出の揮発性物質の査定を使用して調整又は検証される場合、生産物ベースの無駄を回避し、生産物がもはや食べられなくなるか、又は消費可能でなくなる前に生産物を購買するように消費者に促すために生産物の価格を経時調整する方法の指標であり得る。
【0299】
[0328] 同様に、生産物価格は、1012において、生産物放出の揮発性物質の査定にも基づき得る。例えば、生産物の熟度レベルは、本開示全体を通して記載される揮発性物質の査定から特定することができる。生産物が、そのタイプの生産物の何らかの閾値熟度レベルを超える熟度レベルを有する場合、生産物の価格は、所定の金額分だけ下げることができる。他方では、生産物が閾値熟度レベル未満の熟度レベルを有する場合、生産物の価格は、別の所定の金額分だけ上げることができる。1012において、予測、生産物熟度曲線及び/又は生産物放出の揮発性物質の査定に基づいて1つ又は複数の他の価格調整を決定し、行い得る。
【0300】
[0329] 1014において、コンピュータシステムは生産物の生産物価格を返すことができる。生産物価格を返すことは、買い物客のユーザデバイスに提示されたモバイルアプリケーションに生産物価格を出力することを含み得る。生産物価格を返すことは、後に検索するために、生産物と関連付けられた価格をデータストアに記憶することを含み得る。例えば、買い物客は店内で生産物をスキャンすることができる。スキャンから生産物を識別することに基づいて、ユーザデバイスは、データストアから生産物価格を要求し、生産物価格をユーザデバイスのモバイルアプリケーションに提示することができる。生産物価格を返すことは、生産物価格を店内の生産物を含む生産物容器のディスプレイに送信することも含み得る。ディスプレイは、次いで、生産物についての他の情報と共に価格を出力することができる。
【0301】
[0330] 幾つかの実装形態では、コンピュータシステムは、食べ頃までの日数を予測する(1006)前、生産物ラベルを生成する(1008)ことができる。幾つかの実装形態では、ブロック1006及び1008は、同時に実行され得る。更に、コンピュータシステムは、食べ頃までの日数を予測する(1006)と同時に、生産物価格を決定(1012)することができる。したがって、ブロック1012及び1006は、1008における生産物ラベルの生成及び1010における情報の記憶前、その後及び/又はそれと同時に実行され得る。
【0302】
[0331]
図10Bは、生産物によって放出された揮発性物質の査定に基づいて生産物を評価するプロセス1020のフローチャートである。プロセス1020は、
図10Aのプロセス1000等の本明細書に記載の1つ又は複数の他のプロセスと組み合わせて実行されて、生産物の非破壊的査定された品質に基づいてサプライチェーン変更を決定することができる。
【0303】
[0332] プロセス1020における1つ又は複数のブロックは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202によって実行され得る。プロセス1020は、生産物容器120A~Nの各々のコントローラ143等の任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1020についてコンピュータシステムの視点から説明する。
【0304】
[0333]
図10Bのプロセス1020を参照すると、機械学習モデルを使用して、生産物によって放出された揮発性物質の査定からの品質メトリックに基づいて、品質メトリックを特定しサプライチェーン変更を決定することができる。したがって、コンピュータシステムは、任意選択的に、1022において、生産物を査定するモデルを生成することができる。モデルは、揮発性物質の査定と実行時に併用される前に生成することができる。モデルは、実行時の使用中に生成することもできる。モデルのトレーニングについての更なる考察については、
図17を参照されたい。
【0305】
[0334] コンピュータシステムは、1024において、生産物によって放出された揮発性化合物を示す信号を受信する。より具体的には、コンピュータシステムは、放出された揮発性化合物の存在及び/又は量を示す信号を受信することができる。信号は、
図1C~
図1Fを参照して説明したように、生産物の周囲/近くに位置するセンサから受信することができる。センサは、生産物の周囲/近くのセンサからの全ての信号をまとめた1つの信号を送信することができる。幾つかの実装形態では、各センサは個々の信号を処理のためにコンピュータシステムに送信することができる。
【0306】
[0335] コンピュータシステムは、1026において、生産物と関連付けられた追加情報を受信することができる。追加情報は、生産物タイプ、生産物年齢、生産物貯蔵時間、生産物数量、生産物貯蔵状況、生産物輸送状況、生産物の生産場所についての情報、生産物と関連付けられたサプライチェーン状況等を含み得る。追加情報は、生産物について又は1024における生産物と同じタイプの生産物についての履歴情報も含み得る。履歴情報は、生産物のライフサイクルにおける1つ又は複数の種々の段階における生産物の過去の揮発性化合物プロファイルを含み得る。過去の情報を使用して、例えば、現在の揮発性物質査定に基づいて予測された生産物の品質メトリックが、生産物の予期される品質メトリックと一致するか否かを判断することができる。幾つかの実装形態では、追加情報は、
図7に更に記載される熟度曲線等の生産物品質曲線を含み得る。
【0307】
[0336] コンピュータシステムは、1028において、受信した信号及び生産物情報に基づいて生産物の揮発性化合物プロファイルを生成することができる。プロファイルは、信号に含まれる情報、例えば、検出された揮発性化合物の存在及び/又は量を含み得る。コンピュータシステムは、本明細書に記載の1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルへの入力として提供することができるデータ構造である揮発性化合物プロファイルを生成することができる。
【0308】
[0337] コンピュータシステムは、1030において、プロファイルに基づいて生産物の品質メトリック(例えば、1つ又は複数の新鮮さパラメータ値)を特定することができる。例えば、コンピュータシステムは、1032において、生産物と関連付けられたモデルへの入力として、揮発性化合物プロファイルを提供することができる。モデルは、揮発性化合物プロファイルを受信及び処理して、生産物の品質メトリックを特定することができる。コンピュータシステムは、次いで、1034において、モデル出力として品質メトリックを受信することができる。モデルは、本開示全体を通して記載される幾何学習トレーニング済みモデルの任意の1つ又は複数であり得る。更に、品質メトリックは、本開示全体を通して記載される任意の品質メトリック及び/又は新鮮さパラメータであり得る。特定される品質メトリックは、揮発性化合物から査定されモデリングされた生産物のタイプ及び/又は特性に応じて様々であり得る。品質メトリックは、限定されないが、熟度、新鮮さ、保管可能期間、硬さ、臭気、甘さ、ジューシーさ、酸味、乾燥具合並びに生産物の購買及び消費における消費者判断に影響を及ぼし得る他の品質メトリックを含み得る。
【0309】
[0338] 任意選択的に、コンピュータシステムは、1036において、品質メトリックに基づいて生産物の品質曲線を調整することができる。生産物の品質曲線を調整すると、生産物の現在の品質及び予想品質を非破壊的に特定するに当たりモデルの正確性を改良することができる。更なる考察については、
図7を参照されたい。
【0310】
[0339] 加えて又は代わりに、コンピュータシステムは、任意選択的に、1038において、品質メトリックに基づいて生産物と関連付けられた1つ又は複数のモデルを更新し得る。コンピュータシステムは、生産物の調整された品質曲線に基づいてモデルを更新することもできる。1036を参照して上述したように、モデルを更新することは、生産物の現在の品質及び/又は予想品質を非破壊的に特定するに当たりモデルの正確性を上げることができる。
【0311】
[0340] 1040において、コンピュータシステムは、品質メトリックに基づいて生産物の1つ又は複数のサプライチェーン変更を決定することができる。サプライチェーン変更を決定することは、価格調整を決定すること(1042)、保管可能期間を特定すること(1044)及び/又は分類配列を決定すること(1046)を含み得る。価格調整の決定についての考察については少なくとも
図2~
図4、生産物の保管可能期間の特定についての考察については少なくとも
図1A及び
図4、分類配列の決定についての考察については、
図5A~
図5Dを参照されたい。幾つかの実装形態では、1030~1034における品質メトリックを特定するために使用されるモデルは、1040~1046においてサプライチェーン変更を決定し、コンピュータシステムへの出力としてサプライチェーン変更を提供することもできる。
【0312】
[0341] 説明のための例として、コンピュータシステムは、1042において、生産物の熟度値(品質メトリック)を、各価格値と相関付けられた1つ又は複数の熟度値範囲を含む値付け表と比較することにより、価格調整を決定することができる。生産物モデルから出力として提供された熟度値が、熟度値範囲の1つ内にある場合、コンピュータシステムは、1042において、価格調整に対応する価格値を返す。
【0313】
[0342] 別の説明のための例として、コンピュータシステムは、1044において、揮発性化合物プロファイルの1つ又は複数の揮発性化合物の存在及び/又は量を、特定のタイプの生産物の各保管可能期限と相関付けられた1つ又は複数の例示的な揮発性化合物プロファイルを含む保管可能期間表と比較することにより、保管可能期間を特定することができる。1つ又は複数の揮発性化合物の存在及び/又は量が、表中の例示的な値の範囲の1つ内にある場合、コンピュータシステムは、1044において、対応する保管可能期間を保管可能期間特定に返す。
【0314】
[0343] 別の説明のための例として、コンピュータシステムは、1046において、品質メトリックを、品質メトリックに基づいて示唆された、特定のタイプの生産物の配置を含む1つ又は複数の分類配列表と比較することにより、分類配列を決定することを含む。コンピュータシステムは、生産物の第1の群に特定された品質メトリックを生産物の第2の群に特定された品質メトリックと比較して、生産物の第1の群を生産物の第2の群に対してどこに配置するかを決定することもできる。説明のための例として、生産物の第2の群が生産物の第1の群よりも熟している場合、生産物の第2の群は、店又は店を通る消費者の移動路の入口近くに配置することができ、それにより、消費者が、価格のより低い生産物の前により熟した生産物を購買するように動機付けることができる。
【0315】
[0344] コンピュータシステムは、1050において、生産物のサプライチェーン変更を返すことができる。本明細書に記載のように、サプライチェーン変更は、生産物を含む生産物容器のディスプレイに送信することができる。価格調整、保管可能期間又は生産物の別の品質メトリック等の変更は、次いで、ディスプレイに出力として提示され得る。変更は、消費者のユーザデバイスに送信され、ユーザデバイスのモバイルアプリケーションにも提示され得る。変更は、店で従業員がそれに従って生産物をディスプレイに配置することができるように、店内の従業員のデバイスに送信され得る。サプライチェーン変更を返すことは、生産物と関連付けてサプライチェーン変更をデータストアに記憶することも含み得る。
【0316】
[0345]
図11は、生産物の価格を決定するプロセス1100のフローチャートである。プロセス1100における1つ又は複数のブロックは、消費者又は他のユーザが生産物の品質情報を要求した現在の時点において実行することができる。例えば、プロセス1100は、ユーザがスーパーマーケットの陳列棚にある生産物をスキャンしたときに実行することができる。プロセス1100における1つ又は複数のブロックは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202によって実行され得る。プロセス1100は、任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1100についてコンピュータシステムの視点から説明する。コンピュータシステムは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202の1つ又は複数を含み得る。
【0317】
[0346] コンピュータシステムは、1102において、生産物データを受信することができる。本明細書に記載のように、データは、モバイルデバイスの光学センサによって捕捉された画像データであり得る。例えば、消費者がスーパーマーケットで生産物の写真をとることができる。幾つかの実装形態では、生産物データは、生産物の現在の品質の特定を含み得る。幾つかの実装形態では、本明細書に記載のように、生産物データは、生産物の揮発性化合物プロフィルを含み得る。揮発性化合物プロファイルは、次いで、コンピュータシステムによって分析されて、生産物の現在の品質及び/又は生産物の売り物になる残留保管可能期間等の生産物の品質メトリックを特定するようにモデリングされ得る。
【0318】
[0347] コンピュータシステムは、本開示全体を通して記載されるように、データにおいて生産物を識別することができる(1104)。生産物を識別することは、生産物データに現れる生産物識別子を検出し復号化することを含み得る。幾つかの実装形態では、生産物を識別することは、本明細書に記載のように、生産物の現在の品質を特定することも含み得る。
【0319】
[0348] コンピュータシステムは、次いで、1106において、1つ又は複数の値付けモデルを生産物データに適用することができる。コンピュータシステムは、識別された生産物と関連付けられた値付けモデルを選択することができる。例えば、コンピュータシステムは、復号化された生産物識別子を使用して、データストアから、特定のタイプの生産物に対応する値付けモデルを検索することができる。コンピュータシステムは、特定のスーパーマーケット又は他の関連する利害関係者と関連付けられた値付けモデルを選択することもできる。モデルを使用して、生産物の現在の品質に基づいて値付けメトリック調整を決定することができる。
【0320】
[0349] 品質の定量化可能なメトリックを使用して、価格を動的に調整することができる。そのような定量化可能なメトリックは、値付けモデルの1つ又は複数を使用して識別することができる。品質メトリックは、生産物カテゴリに従って異なることができる。メトリックは、サイズ、色、硬さ、カビの尤度、風味、栄養分、農薬の使用等を含み得る。定量化可能な品質メトリックは、限られた数の上流測定を行うことにより、サプライチェーンにおける生産物の位置の関数として予測され得る。したがって、値付けモデルは、非破壊測定技法を使用して収集することができる大量のトレーニングデータを使用してトレーニングされ得る。非破壊測定技法は、値付けメトリックが品質に基づいてどのように調整可能であるかについての正確なグラウンドトゥルース情報を提供するために確立された破壊測定値にリンクされ得る。
【0321】
[0350] コンピュータシステムは、1108において、生産物の売り物になる残留保管可能期間を特定することもできる。この特定は、生産物の価格への調整に影響を及ぼし得る。幾つかの実装形態では、この特定は生産物の将来の価格に影響を及ぼし得る。この特定は、1106において適用される値付けモデルの1つ又は複数を使用して、コンピュータシステムによって行うことができる。
【0322】
[0351] 1110において、コンピュータシステムは、売り物になる残留保管可能期間が閾値範囲を超えるか否かを判断することができる。閾値範囲は、生産物のタイプ及び/又は小売業者の好み/販売状況に基づいて異なることができる。例えば、一部の小売業者は、生産物の品質を問わず、生産物が売れるまで生産物を棚に保持することを好み得る。他の小売業者は、生産物の品質が特定の低レベルになると、生産物を棚から除去することを好み得る。したがって、価格は、生産物の売り物になる保管可能期間の終わりに近づくにつれて下げることができる。
【0323】
[0352] 売り物になる残留保管可能期間が閾値範囲を超える場合、コンピュータシステムは生産物の価格を上げることができる(1112)。換言すれば、生産物は長い保管可能期間を有する。保管可能期間が長いことは、生産物が依然として熟していないことを示すことができる。保管可能期間が長いことは、生産物の品質が下がるまでにより長い時間量がかかることを示すこともできる。値上げは、特定の生産物の保管可能期間が短くなるまでその特定の生産物を消費者が購買することを思いとどまらせるのに有利であり得る。したがって、より高い値段は、消費者が、より短い保管可能期間に対応することができるより低い価格を有する生産物を購買するように引きつけることができる。消費者がより低価格の生産物を最初に購買する場合、生産物ベースの無駄を回避又は軽減することができる。より低価格の生産物は、その生産物の売り物になる保管可能期間が切れる前に棚から除去することができる。
【0324】
[0353] 売り物になる残留保管可能期間が閾値範囲を超えない場合、コンピュータシステムは生産物の価格を下げることができる(1114)。換言すれば、生産物はより短い保管可能期間を有する。保管可能期間がより短いことは、生産物が食べ頃を過ぎたことを示すことができる。保管可能期間が短いことは、生産物の品質が下がっていることを示すことができる。そのような生産物の値下げは、消費者が、保管可能期間が切れる前にこの生産物を購買するように引きつけるのに有利であり得る。その結果、生産物ベースの無駄を回避又は軽減することができる。
【0325】
[0354] コンピュータシステムは、次いで、1116において、生産物の更新された価格を返すことができる。本明細書に記載のように、更新された価格は、生産物を含む生産物容器のディスプレイに送信され得る。更新された価格は、ディスプレイに出力され得る。更新された価格は、店内の消費者のユーザデバイスにも送信され得る。更新された価格は、店の精算レーンにあるPOS端末に送信され得る。更新された価格は、将来的に検索し、使用するためにデータストアにも記憶され得る。
【0326】
[0355]
図12は、生産物品質メトリックの特定に使用されるモデルを改良するプロセス1200のフローチャートである。プロセス1200は、1つ又は複数の予測モデル及びアルゴリズムの忠実度を連続して改良するために実行され得る。プロセス1200における1つ又は複数のブロックは、サプライチェーン及び/又は生産物のライフサイクル中の任意の時点で実行され得る。例えば、プロセス1200は、ユーザが陳列棚にある生産物をスキャンし、生産物を購買した後に実行され得る。プロセス1200における1つ又は複数のブロックは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202によって実行され得る。プロセス1200は、任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1200についてコンピュータシステムの視点から説明する。コンピュータシステムは、評価システム102、品質査定システム104及び/又は値付けシステム202の1つ又は複数を含み得る。
【0327】
[0356] プロセス1200を参照すると、コンピュータシステムは、1202において、ユーザデバイスから生産物データを受信することができる。本開示全体を通して記載されるように、データは画像データであり得る。1204において、コンピュータシステムは、物体認識技法を実行して、画像データから生産物の環境を識別することができる。例えば、コンピュータシステムは、生産物がある棚及び/又は画像データにおける他の生産物又は物体に対する棚上の生産物の位置を特定することができる。幾つかの実装形態では、コンピュータシステムは、生産物識別子の特定の色を抽出して、画像データにおける照明を正規化することができる。照明を正規化することにより、コンピュータシステムは、周囲環境及びその環境における生産物の配置をより正確に識別することができる。
【0328】
[0357] 生産物が画像データにおいて環境から分離又は他に抽出されると、1206において、コンピュータシステムは、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを適用して、生産物の現在の保管可能期間を予測することができる。幾つかの実装形態では、コンピュータシステムは、生産物の残留保管可能期間を予測することもできる。現在の保管可能期間は、生産物の現在の品質を示し得る。例えば、現在の保管可能期間は、生産物が現在熟しているか否か、食べ頃に近づいているか否か又は食べ頃を過ぎたか否かを示し得る。生産物の予測保管可能期間は、本開示全体を通して記載されるように、生産物によって放出された揮発性化合物の査定及びモデリングによっても特定されるか又は他に調整/強化され得る。
【0329】
[0358] 1208において、コンピュータシステムは、棚上の生産物の場所をモデル予測の保管可能期間と比較することができる。換言すれば、1204から識別された生産物の環境を使用して、棚のどこに生産物が配置されているかを特定することができる。例えば、生産物は、棚の前、棚の中央又は棚の後ろに配置することができる。コンピュータシステムは、生産物のこの画像ベースの場所をモデル予測の保管可能期間と比較して、生産物が棚上の望ましい場所に配置されているか否かを判断することができる。例えば、残留保管可能期間が長い生産物は棚の後ろに配置することができ、一方、残留保管可能期間が短い生産物は棚の前に配置することができる。残留保管可能期間が短い生産物を棚の前に配置することは、買い物客が、残留保管可能期間がより長い生産物よりも先に、そのような生産物を購買するように動機付けることができる。
【0330】
[0359] 1210において、コンピュータシステムは、棚上の現在の場所がモデル予測の保管可能期間に対応するか否かを判断することができる。例えば、コンピュータシステムは、生産物が食べ頃を過ぎていると予測される場合、生産物が棚の前に配置されるべきであると決定することができる。同様に、生産物が棚の前に配置される場合、その生産物は食べ頃を過ぎていると予測されるべきである。したがって、コンピュータシステムは、画像データを保管可能期間と比較して、サプライチェーンが、モデルを介して仮定されたものにどの程度類似しているかを判断することができる。
【0331】
[0360] 棚上の現在の場所が、モデル予測の保管可能期間に対応する場合、コンピュータシステムは、1212において、モデル予測の保管可能期間の出力を生成することができる。換言すれば、コンピュータシステムは、保管可能期間の予測に使用されたモデルが正確であること又は少なくとも、所定のエラーマージン内で保管可能期間を予測すると判断することができる。したがって、モデルは、特定の時間に改良される必要がなくてよい。モデルは、正確であるため、予測保管可能期間は、ユーザデバイスに出力することができ、及び/又は1つ若しくは複数のコンピュータシステムによって使用されて、価格調整及び値引き等の追加の予測及び特定を行うことができる。
【0332】
[0361] 棚上の現在の場所がモデル予測の保管可能期間に対応しない場合、1214において、コンピュータシステムは、ユーザデバイスから受信された生産物データを使用してモデルをトレーニングすることができる。換言すれば、コンピュータシステムは、モデルの1つ又は複数が保管可能期間を正確に予測していないと判断することができる。したがって、モデルは保管可能期間をより正確に予測するようにトレーニングすることができる。モデルがトレーニングされると、コンピュータシステムはブロック1206に戻り、モデルが生産物の保管可能期間を正確に予測するまで、ブロック1206~1214を繰り返すことができる。
【0333】
[0362] 幾つかの実装形態では、プロセス1200は、コンピュータシステムによって行われた価格又は品質特定に異議を申し立てる手段として使用することができる。例えば、消費者は、消費者が不正確な値付けであったと考えた生産物の写真をとることができる。プロセス1200は、生産物の写真を使用して実行されて、値引きが生産物に適用されるべきであるか否かを判断することができる。画像により、不正確な価格についての消費者の異議申し立てが正当化された場合、値引きを適用することができる。
【0334】
[0363]
図13は、ユーザデバイスアプリケーションインタフェース1300の構成要素例を示す。インタフェース構成要素1300は、
図9A及び
図9Bを参照して説明された生産物情報アプリケーション940に提示することができる。インタフェース構成要素1300は、本開示全体を通して記載されるユーザデバイス106A及び/又は任意の他のユーザデバイス106A~Nに提示することができる。
【0335】
[0364] インタフェース構成要素1300は、異なる生産物についての情報をユーザに提示することができる。例えば、買い物客はインタフェース構成要素1300の1つ又は複数を使用して、スーパーマーケット内の異なる生産物について学習し、生産物を購買するか否かを判断することができる。インタフェース構成要素1300は、生産物をスキャンする選択肢1302、ディスプレイで最高品質生産物を見る選択肢1304、ディスプレイで最低品質生産物を見る選択肢1306、合計節約金額を追跡する選択肢1308、環境への恩益を見る選択肢1310、来る値引きの通知を受ける選択肢1312、購買した生産物について学習する選択肢1314、現在の値引きを見る選択肢1316、購買した生産物の熟度を追跡する選択肢1318及びスキャンした生産物の現在の熟度を見る選択肢1320を含み得る。1つ又は複数の追加の又はより少数のインタフェース構成要素1300がユーザデバイス106Aに提示、表示及び/又は選択可能であり得る。例えば、食料品商のユーザデバイスと店の従業員のユーザデバイスと買い物客のユーザデバイスとで異なる構成要素が提示、表示及び/又は選択可能であり得る。
【0336】
[0365] 買い物客は、生産物をスキャンする選択肢1302を選択することができる。買い物客はスマートフォンのカメラ等の光学センサを使用して、生産物の生産物識別子をスキャンすることができる。買い物客は、生産物についての一意の識別子又は他の情報を手動で入力することもできる。生産物をスキャンすることにより、買い物客は、生産物の現在の品質についての情報及びその特定の生産物の価格を受信することができる。
【0337】
[0366] 買い物客は、ディスプレイで最高品質生産物を見る選択肢1304及びディスプレイで最低品質生産物を見る選択肢1306(例えば、
図14A及び
図14Bを参照されたい)を選択することもできる。買い物客は、自身のユーザデバイス106Aを生産物ディスプレイ全体に向け、最高又は最低品質生産物の拡張現実(AR)ビューを見ることができる。これは、買い物客がいずれの生産物を購買するかを決めることを促進するのに有利であり得る。
【0338】
[0367] 合計節約金額を追跡する選択肢1308を選択することにより、買い物客は、ある時間にわたり節約した金額を見ることができる。節約は、生産物スキャン選択肢1302を介して買い物客がスキャンし、次いで購買した生産物に適用された価格調整及び値引きを含み得る。
【0339】
[0368] 環境への恩益を見る選択肢1310を選択することにより、買い物客は、生産物を購買することによって環境にどのように役立ったかを見ることができる。例えば、環境への恩益を見る選択肢310は、買い物客がその生産物を購買した結果として回避することができる生産物ベースの無駄の量を示すことができる。買い物客が品質の低い生産物を購買するほど、品質のより低い生産物が無駄にならないため、環境への恩益は大きくなり得る。
【0340】
[0369] 買い物客は、来る値引きの通知を受ける選択肢1312を選択することもできる。その結果、買い物客は、買い物客の近くにある店が特定の生産物の値引きをしているとき、アラートを受信することができる。買い物客は、アラートを受信することを望む生産物のタイプを選択することができる。買い物客は、店が任意のタイプの生産物の値引きをしているときは常に通知を受信することもできる。生産物は、生産物の現在の品質が低下するにつれて値引きされ得るため、値下げについて通知されることは、その生産物を買い物客が購買するように動機付けることができる。その結果、生産物ベースの無駄を回避又は軽減することができ、青果コーナーの全体の保管可能期間を延ばすことができる。
【0341】
[0370] 買い物客は、購買した生産物について学習する選択肢1314を選択することができる。各生産物には一意の識別子が割り当てられるため、生産物はサプライチェーン全体を通して追跡することができる。したがって、サプライチェーン全体を通した生産物の移動を買い物客に提示することができる。例えば、買い物客は、生産物がどこで育てられたか、流通センター及び/又は店にいつ出荷されたか、生産物が幾つの手を経てきたか、生産物が貯蔵されていた長さ及び/又は生産物がいつ様々な熟度段階であったかを見ることができる。買い物客は、生産物を誰が育てたのか及び生産物が棚に並ぶときまでにいずれの生産方法が使用されたかについての情報を見ることもできる。そのような透明性は、買い物客が、本開示全体を通して記載されるより多くの生産物を購買することを促進するのに有利であり得る。
【0342】
[0371] 買い物客は、現在の値引きを見る1316を選択して、いずれの生産物が、現在、より低価格で提供されているかを見ることができる。買い物客は、買い物客がユーザデバイス106Aを用いてスキャンした生産物の現在の値引きを見ることができる。買い物客は、店内の全ての生産物の現在の値引きを見ることもできる。幾つかの実装形態では、買い物客は生産物の将来の値引きを見ることもできる。
【0343】
[0372] 購買した生産物の熟度を追跡する選択肢1318を選択することにより、買い物客は、店を出てから、生産物の品質について引き続き学ぶことができる。生産物がスキャンされ購買されると、その生産物はデジタルパントリーにログインすることができる。デジタルパントリーは、もはや消費可能でなくなるまでの残っている時間を追跡することができる(例えば、
図15A及び
図15Bを参照されたい)。買い物客は、次いで、生産物を食べるべきとき及び/又は買い物客によって他に使用されるべきときの通知を受けることができる。その結果、買い物客は、食べ頃である間、生産物を開くときを知ることができる。買い物客は、生産物が無駄になるまでに生産物を使用すべきときを知ることもできる。幾つかの実装形態では、買い物客は、現在の熟度又は品質段階の生産物を使用するレシピを学ぶこともできる。例えば、生産物の期限が切れようとする前に、その生産物を使って作ることができるレシピを買い物客に提示することができる。買い物客に、期限が切れそうな生産物を最良に利用するために購買することができる他の物品についての示唆を提示することもできる。その結果、生産物が店から出た後でも生産物ベースの無駄を回避することができる。
【0344】
[0373] 買い物客は、スキャンした生産物の現在の熟度を見る選択肢1320を選択して、そのスキャンした生産物の品質及び値付けについて学ぶこともできる(例えば、
図16を参照されたい)。買い物客は、生産物の熟度又は他の品質曲線を見ることができる。買い物客は、生産物の現在の値付け、値引き及び/又は将来の値下げを見ることもできる。幾つかの実装形態では、買い物客は、価格調整、値引き及び/又は初期価格がどのように決定されたかを見ることができる。値付けにおけるこの透明性は、買い物客がアプリケーションをより多く使用し、本開示全体を通して記載される生産物をより多く購買するように傾けるのに有利であり得る。
【0345】
[0374]
図14Aは、ユーザデバイスアプリケーションの拡張現実(AR)を用いて(例えば、
図13の1304~1306を参照されたい)、品質に基づいて生産物を表示するプロセス1400のフローチャートである。
図14Bは、ユーザデバイスアプリケーションにおける生産物のAR表示例である。
図14Aのプロセス1400における1つ又は複数のブロックは、消費者又は他のユーザが生産物の品質情報を要求した現在の時点において実行することができる。例えば、プロセス1400は、ユーザがスーパーマーケットの陳列棚にある生産物をスキャンしたときに実行することができる。プロセス1400における1つ又は複数のブロックは、品質査定システム104によって実行され得る。プロセス1400は、任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1400についてコンピュータシステムの視点から説明する。
【0346】
[0375]
図14Aのプロセス1400を参照すると、コンピュータシステムは、1402において、ユーザデバイス(例えば、ユーザデバイス106A~N)から生産物画像データを受信することができる。全体を通して述べられるように、買い物客は、買い物客のスマートフォンを使用して陳列棚全体の写真をとることができる。コンピュータシステムは、次いで、1404において、画像データにおける生産物を識別することができる。コンピュータシステムは、例えば、1つ又は複数の機械学習トレーニング済みモデルを画像データに適用して、画像データに現れ得る全ての生産物を検出することができる。全ての生産物を識別することは、ある生産物の生産物識別子を識別し、次いで画像データ内の他のいずれの生産物が、その識別子を有すると同じであるかを特定することを含み得る。物体認識技法を使用して、異なる生産物を比較し、タイプに基づいてそれらをグループ化することができる。
【0347】
[0376] コンピュータシステムは、次いで、1406において、画像データに示され、識別された全ての生産物の生産物品質情報を検索することができる。例えば、コンピュータシステムは、識別された復号化された生産物識別子とのみ関連付けられた情報を検索することができる。各生産物は一意の識別子を有し得るが、それにもかかわらず、全ての一意の識別子は、同じタイプの生産物を同じ生産物品質情報の幾らかにリンクすることができる。例えば、同じ生産場所からの全ての生産物は、同じ熟度貯蔵状況を有し得る。幾つかの実装形態では、コンピュータシステムは、その生産物の一意の識別に基づいて個々の生産物の各々の情報を検索することができる。
【0348】
[0377] コンピュータシステムは、1408において、各生産物の品質を特定することができる。生産物の現在の品質は、本開示全体を通して記載される技法を使用して特定することができる。
【0349】
[0378] コンピュータシステムは、各生産物の品質を特定すると、1410において、陳列棚の生産物の拡張現実(AR)ビューを変更することができる。換言すれば、コンピュータシステムは、ユーザデバイスで見られた生産物の提示を変更することができる。ユーザがデバイスを陳列棚に向けると、ユーザは、ユーザデバイスのディスプレイでAR改良された棚を見ることができる。例えば、ARビューは、良好な品質として識別された生産物がユーザデバイスの光学センサの視野内にある場合、その生産物が強調表示されるように変更することができる。そのような強調表示は、ユーザの注意をその生産物に向けることができ、購買する生産物を選択するに当たりユーザを支援することができる。同様に、ARビューは、低品質又はあまりよくない品質として識別された生産物がユーザデバイスの光学センサの視野内にある場合、その生産物が強調表示される(例えば、
図14Bを参照されたい)ように変更することができる。
【0350】
[0379] 幾つかの実装形態では、ユーザは、ARビューで強調表示された生産物をクリック又は選択して、その生産物についての更なる情報(例えば、現在の品質、予想品質、現在の価格、値引き、将来の値引き等)を見ることができる。情報は、ARビュー及び/又は別のウィンドウ又はディスプレイ画面に提示することができる。
【0351】
[0380] ARビューを変更した後、1412において、ARビューはユーザデバイスに送信することができる。その結果、ユーザは、陳列棚全体を拡張現実で見て、購買する生産物を決めるに当たりユーザを支援することができる。
【0352】
[0381]
図14Bは、ユーザデバイス106Aにける一例のARビュー1420を示す。ユーザは、ディスプレイの最高品質生産物を見る選択肢1304を選択している。ユーザがデバイス106Aを陳列棚に向けると、陳列棚のARビュー1420がユーザに提示される。示されるように、ユーザは、多様なピーマン、キャベツ及びレタスを含む陳列棚を見ている。
図14Aに示され説明されるプロセス1400を使用して、コンピュータシステムは、生産物1422A~Nが強調表示されたARビュー1420を生成した。
【0353】
[0382] したがって、生産物1422A~Nがディスプレイで最高品質生産物であると判断した。この判断を行うために、コンピュータシステムは、生産物符号1424A~Cを復号化することにより、生産物の各タイプを識別することができる。コンピュータシステムは、生産物に視覚的に取り付けられ得る生産物識別子を復号化することにより、各タイプの生産物を識別することもできる。生産物の各タイプが識別されると、コンピュータシステムは、いずれの生産物が生産物の各タイプ内にあるかを特定することができる。例えば、コンピュータシステムは、オレンジパプリカ(例えば、生産物符号1424A)を特定し識別することができる。コンピュータシステムは、ストライプパプリカ(例えば、生産物符号1424B)及び白菜(例えば、生産物符号1424C)を特定し識別することができる。生産物の各タイプ(例えば、オレンジパプリカ、ストライプパプリカ及び白菜)内で、コンピュータシステムはその生産物の品質を特定しランク付けることができる。したがって、コンピュータシステムは、生産物1422A及び1422Bを最高品質のオレンジパプリカとして識別した。生産物1422Cは、最高品質のストライプパプリカとして識別された。生産物1422D及び1422Nは、最高品質の白菜として識別された。幾つかの実装形態では、ユーザがユーザデバイス106Aを陳列棚の前に移動させ、異なる生産物が視野に入るにつれて、ARビュー1420は、異なる生産物のどれが最高品質であるかを反映するように動的に更新することができる。
【0354】
[0383]
図15Aは、購買した生産物の熟度を追跡するプロセス1500のフローチャートである。プロセス1500における1つ又は複数のブロックは、ユーザが生産物を購買した後、随時実行することができる。例えば、プロセス1500は、生産物の購買がユーザの請求書/レシートに反映された後、実行することができる。プロセス1500は、所定のときに実行することができる。所定のときは、生産物の残留保管可能期間に応じることができる。例えば、購買時、生産物の残留保管可能期間が5日であると予期される場合、プロセス1500は、残りの5日間にわたり毎日実行することができる。別の例として、購買時、生産物の残留保管可能期間が10日である場合、残りの10日間にわたり1日置きにプロセス1500を実行することが好ましいことがある。
【0355】
[0384] プロセス1500における1つ又は複数のブロックは、品質査定システム104によって実行され得る。プロセス1500は、任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1500についてコンピュータシステムの視点から説明する。
【0356】
[0385]
図15Aのプロセス1500を参照すると、コンピュータシステムは、1502において、購買された生産物についての品質情報を検索することができる。幾つかの実装形態では、これは、生産物が購買されたときの生産物の品質についての情報を検索することを含み得る。コンピュータシステムは、生産物についての履歴譲歩及び生産物について記憶することができる任意の他の情報を検索することもできる。情報は、本開示全体を通して記載される生産物データストア118等の1つ又は複数のデータストアから検索することができる。
【0357】
[0386] 幾つかの実装形態では、コンピュータシステムは、ユーザデバイスから情報を受信することもできる。情報は、ユーザが生産物をカウンターに保持しているか、直射日光下に保持しているか、パントリーに保持しているか、それとも冷蔵庫に保持しているか等の貯蔵状況を含み得る。情報は、ユーザ観察の黄色又は茶色になっている皮、硬さ、斑点等の生産物の外観についての入力も含み得る。情報は、ユーザが生産物を家に持ち帰ってからユーザが捕捉した画像データを含むことも可能である。
【0358】
[0387] 1504において、生産物品質情報はコンピュータシステムによって使用されて、生産物の現在の品質を特定することができる。本開示全体を通して記載される技法は、購買された生産物の現在の品質の特定に使用することができる。現在の品質に基づいて、コンピュータシステムは、生産物がいつ消費可能な状態になるかを特定することができる(1506)。本開示全体を通して記載される技法は、そのような特定を行うためにも使用され得る。コンピュータシステムは、例えば、特に生産物が食べ頃に達する前に購買された場合、生産物がいつ食べ頃であるかを特定することもできる。コンピュータシステムは、例えば、特に生産物が食べ頃になってから購買された場合、生産物が更にどの程度長く食べ頃であるかを特定することができる。コンピュータシステムは、もはや消費可能でなくなる前に、生産物の残留保管可能期間を特定することもできる。
【0359】
[0388] 1508において、コンピュータシステムは生産物を使用するレシピを決定することができる。レシピは、生産物の現在の品質に基づき得る。レシピは、生産物が食べ頃であるときにも基づき得る。幾つかの実装形態では、レシピは、生産物が食べ頃を過ぎたときに基づき得る。したがって、レシピは、生産物が無駄にならないように、生産物の使用の方法についての示唆を提供することができる。レシピは、生産物を使用するために、ユーザが購買することができる他の生産物を示唆することもできる。
【0360】
[0389] 1510において、コンピュータシステムは、購買された生産物についての出力を生成することができる。出力は、
図13及び
図15Bを参照して示され、説明されるように、ユーザデバイスに提示することができる。出力は、生産物の現在の品質、生産物の予想品質、生産物の残留保管可能期間、消費可能な状態性及び示唆されるレシピを示すことができる。
【0361】
[0390] 1512において、出力は、次いで、表示のためにユーザデバイスに送信され得る。
【0362】
[0391]プロセス1500における1つ又は複数のブロックは繰り返すことができる。例えば、コンピュータシステムはブロック1504に戻り、ブロック1504~1512を繰り返すことができる。ブロック1504~1512は、生産物の残りの保管可能期間中の所定のとき、ユーザ要求時及び/又は常時繰り返すことができる。その結果、購買された生産物の品質は常時追跡されてユーザに報告することができる。ユーザは、生産物を食べ頃であるときに及び/又は生産物がもはや消費可能でなくなる前に使用することができように、生産物をいつ使うべきかについて、よりよい及びより多くの情報を得た上で判断することができる。
【0363】
[0392]
図15Bは、ユーザデバイスアプリケーションにおける、購買された生産物の熟度を追跡するための表示例である。
図15Bに示されているのは、ユーザが、ユーザデバイス106Aにおいて購買した生産物の熟度を追跡する選択肢1318を選択すると、プロセス1500(例えば、
図15Aを参照されたい)においてコンピュータシステムによって生成される出力である。
【0364】
[0393] この例では、ユーザは2つの生産物品を購買している:アボカド及びバナナ。アボカドの生産物情報1550が提示され、バナナの生産物情報1554が提示される。生産物情報1550は、ユーザがID101010(例えば、一意の生産物識別子、バーコード、ラベル等)を有するアボカドを購買したことを示す。このアボカドは2021年3月21日に購買され、現在「略熟している」である。生産物情報1550は、2021年3月29日において、アボカドを2日以内に使用すべきであることを示唆する。ユーザは、レシピ示唆選択肢1552を選択して、アボカドを使って作ることができるレシピを見ることもできる。
【0365】
[0394] 生産物情報1554は、ユーザがID121212を有するバナナを購買したことを示す。このバナナも2021年3月21日に購買され、現在「食べられる状態」である。生産物情報1554は、2021年3月27日において、バナナを今食べるべきであることを示唆する。ユーザは、レシピ示唆選択肢1556を選択して、バナナを使って作ることができるレシピを見ることもできる。
【0366】
[0395] 生産物情報は、ユーザが購買した各生産物に対して提示することができる。例えば、ユーザが3個のアボカドを購買した場合、3個のアボカドの各々に対する生産物情報を提示することができる。結局、各アボカドは異なるときに熟し得る。アボカドの1個は、現時点において食べられる状態にあり得る一方、別のアボカドは、消費に向けてもはや熟していない可能性がある。更に、もはや熟していないアボカドに対してワカモレレシピを提示することができるが、現時点で食べられる状態であるアボカドに対しては提示されない。
【0367】
[0396]
図16は、ユーザデバイスアプリケーションにおける、スキャンされた生産物の現在の熟度を見るための表示例である。
図16に示されているのは、ユーザが、ユーザデバイス106Aにおいてスキャンした生産物の現在の熟度を見る選択肢1320を選択すると生成される出力である。この例では、ユーザはピーマンの写真をとる。ユーザ捕捉の画像は、撮像された生産物1602としてユーザに提示することができる。ユーザが異なる生産物をスキャンすることを望むか、又は誤った生産物がユーザ捕捉の写真から識別された場合、ユーザは、異なる生産物スキャン選択肢1604を選択することができる。
【0368】
[0397] 本開示全体を通して記載されるように、スキャンされた生産物の現在の品質は、特定され、生産物情報1606としてユーザに提示することができる。生産物情報1606は、生産物のタイプ、生産物と関連付けられた一意の識別子、現在の熟度レベル、生産物が食べ頃に達すると予期されるとき、現在の価格、価格が値引きされると予期されるとき及び生産物の予期される値引き額を含み得る。この説明のための例では、ピーマンはオレンジパプリカとして識別される。特定のスキャンされた生産物は識別子131313を有する。この生産物は現在「略熟している」であり、2021年3月29日において2日で食べ頃になると予期される。更に、オレンジパプリカの現在の価格は$1.79であるが、2021年3月30日において、3日以内に価格は下がると予期される。価格は、パプリカが食べ頃になった後、下げることができ、値引きされたとき、値引きされない他のパプリカを購買する前に値引きされたパプリカを消費者が購買するように動機付けることができる。その結果、スキャンされたパプリカは、無駄になる前に購買され得る。示されるように、生産物情報1606は、2021年3月30日に予期される値下げ価格が$1.49であることも示し得る。
【0369】
[0398] ユーザには熟度曲線1608を提示することもできる。熟度曲線1608は、スキャンされた生産物の現在の熟度1610及びスキャンされた生産物の食べ頃1612を示すことができる。熟度曲線1608は、生産物が陳列棚に置かれて生産物によってスキャンされた後を含め、時間に伴う生産物の異なる熟度段階を示すこともできる。例としての熟度曲線1608において、オレンジパプリカの現在の熟度1610は、2021年3月27日において段階2である。ピーマンの予想される食べ頃1612は、2021年3月29日における段階4である。
【0370】
[0399] スキャンした生産物を購買すべきか否かを決めるに当たりユーザを支援するために、1つ又は複数の追加の又はより少数の情報がユーザに提示され得る。
【0371】
[0400]
図17は、1つ又は複数の食品の品質を査定するシステムを実施するために使用され得るシステム構成要素のブロック図である。計算デバイス1700は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、個人情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム及び他の適切なコンピュータ等の種々の形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。モバイル計算デバイスは、個人情報端末、セルラ電話、スマートフォン及び他の同様の計算デバイス等の種々の形態のモバイルデバイスを表すことを目的とする。ここに示される構成要素、それらの接続及び関係並びにそれらの機能は、例のみを意味し、本明細書に記載及び/又は本明細書で主張される本発明の実施を限定する意味はない。
【0372】
[0401] 計算デバイス1700は、プロセッサ1702、メモリ1704、記憶装置1706、メモリ1704及び複数の高速拡張ポート1710に接続する高速インタフェース1708並びに低速拡張ポート1714及び記憶装置1706に接続する低速インタフェース1712を含む。プロセッサ1702、メモリ1704、記憶装置1706、高速インタフェース1708、高速拡張ポート1710及び低速インタフェース1712の各々は、種々のバスを使用して相互接続され、共通のマザーボード又は適宜他の様式で搭載することができる。プロセッサ1702は、高速インタフェース1708に結合されたディスプレイ1716等の外部入力/出力デバイスにGUIのグラフィカル情報を表示するためにメモリ1704又は記憶装置1706に記憶された命令を含め、計算デバイス1700内で実行される命令を処理することができる。他の実装形態では、複数のメモリ及び複数のタイプのメモリと共に、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを適宜使用することができる。複数の計算デバイスを接続することもでき、各デバイスは、必要な動作の一部分を提供する(例えば、サーババンク、ブレードサーバのグループ又はマルチプロセッサシステムとして)。
【0373】
[0402] メモリ1704は、計算デバイス1700内に情報を記憶する。幾つかの実装形態では、メモリ1704は1つ又は複数の揮発性メモリユニットである。幾つかの実装形態では、メモリ1704は、1つ又は複数の不揮発性メモリユニットである。メモリ1704は、磁気ディスク又は光ディスク等の別の形態のコンピュータ可読媒体でもあり得る。
【0374】
[0403] 記憶装置1706は、計算デバイス1700に大容量記憶装置を提供することが可能である。幾つかの実装形態では、記憶装置1706は、コンピュータ可読媒体、例えば、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、テープデバイス、フラッシュメモリ、他の同様の固体状態メモリデバイス又はストレージエリアネットワーク若しくは他の構成のデバイスを含むデバイスのアレイであり得るか又はそれを含み得る。コンピュータプログラム製品は、情報キャリアで有形に具現化され得る。コンピュータプログラム製品は、実行されると、上述されたもの等の1つ又は複数の方法を実行する命令も含み得る。コンピュータプログラム製品は、メモリ1704、記憶装置1706又はプロセッサ1702上のメモリ等のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体で有形に具現化され得る。
【0375】
[0404] 高速インタフェース1708は、計算デバイス1700の帯域幅集約的な動作を管理し、一方、低速インタフェース1712は低帯域幅集約的な動作を管理する。機能のそのような割り振りは単なる例である。幾つかの実装形態では、高速インタフェース1708は、メモリ1704、ディスプレイ1716(例えば、グラフィックスプロセッサ又はアクセラレータを通して)及び種々の拡張カード(図示せず)を受け入れることができる高速拡張ポート1710に結合される。実装形態では、低速インタフェース1712は、記憶装置1706及び低速拡張ポート1714に結合される。低速拡張ポート1714は、種々の通信ポート(例えば、USB、Bluetooth、Ethernet、無線Ethernet)を含み得、ネットワークアダプタを通してキーボード、ポインティングデバイス、スキャナ又はスイッチ若しくはルータ等のネットワーキングデバイス等の1つ又は複数の入力/出力デバイスに結合され得る。
【0376】
[0405] 計算デバイス1700は、図に示されるように、幾つかの異なる形態で実施することができる。例えば、標準サーバ1720として又はそのようなサーバの群内で複数回実施することができる。加えて、ラップトップコンピュータ1722等のパーソナルコンピュータで実施することができる。ラックサーバシステム1724の一部として実施することもできる。代替的には、計算デバイス1700からの構成要素は、モバイル計算デバイス1750等のモバイルデバイス(図示せず)内の他の構成要素と組み合わせることができる。そのようなデバイスの各々は、計算デバイス1700及びモバイル計算デバイス1750の1つ又は複数を含み得、システム全体は、互いに通信する複数の通信デバイスで構成され得る。
【0377】
[0406] モバイル計算デバイス1750は、構成要素の中でもとりわけ、プロセッサ1752、メモリ1764、ディスプレイ1754等の入力/出力デバイス、通信インタフェース1766及び送受信機1768を含む。モバイル計算デバイス1750に、追加のストレージを提供するために、マイクロドライブ又は他おデバイス等の記憶装置を提供することもできる。プロセッサ1752、メモリ1764、ディスプレイ1754、通信インタフェース1766及び送受信機1768の各々は、種々のバスを使用して相互接続され、構成要素の幾つかは、共通のマザーボードに又は適宜他の様式で搭載することができる。
【0378】
[0407] プロセッサ1752は、メモリ1764に記憶された命令を含め、モバイル計算デバイス1750内で命令を実行することができる。プロセッサ1752は、別個の複数のアナログプロセッサ及びデジタルプロセッサを含むチップのチップセットとして実装することができる。プロセッサ1752は、例えば、ユーザインタフェース、モバイル計算デバイス1750によって実行されるアプリケーション及びモバイル計算デバイス1750による無線通信の制御等のモバイル計算デバイス1750の他の構成要素の調整を提供し得る。
【0379】
[0408] プロセッサ1752は、制御インタフェース1758及びディスプレイ1754に結合されたディスプレイインタフェース1756を通してユーザと通信することができる。ディスプレイ1754は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)ディスプレイ又はOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ又は他の適切なディスプレイ技術であり得る。ディスプレイインタフェース1756は、ディスプレイ1754を駆動してグラフィカル及び他の情報をユーザに提示するために適切な回路を含み得る。制御インタフェース1758は、ユーザからコマンドを受信し、コマンドをプロセッサ1752に提出するために変換することができる。加えて、外部インタフェース1762はプロセッサ1752との通信を提供することができ、それにより他のデバイスとのモバイル計算デバイス1750の近距離通信を可能にする。外部インタフェース1762は、例えば、ある実装形態では有線通信又は他の実装形態では無線通信を提供することができ、複数のインタフェースを使用することができる。
【0380】
[0409] メモリ1764は、情報をモバイル通信デバイス1750内に記憶する。メモリ1764は、1つ若しくは複数のコンピュータ可読媒体、1つ若しくは複数の揮発性メモリユニット又は1つ若しくは複数の不揮発性メモリユニットの1つ又は複数として実施することができる。拡張メモリ1774を提供し、拡張インタフェース1772を通してモバイル計算デバイス1750に接続することもでき、拡張インタフェース1772は、例えば、SIMM(シングルインラインメモリモジュール)カードインタフェースを含み得る。拡張メモリ1774は、追加の記憶空間をモバイル計算デバイス1750に提供することができるか、又はモバイル計算デバイス1750のためのアプリケーション若しくは他の情報を記憶することもできる。特に、拡張メモリ1774は、上述したプロセッサを実行又は補足するための命令を含み得、安全な情報も含み得る。したがって、例えば、拡張メモリ1774は、モバイル計算デバイス1750にセキュリティモジュールとして提供され得、モバイル計算デバイス1750の安全な使用を可能にする命令をプログラムすることができる。加えて、安全なアプリケーションは、ハッキング不可能な様式で識別情報をSIMMカードに配置する等の追加の情報と共にSIMMカードを介して提供することができる。
【0381】
[0410] メモリは、例えば、後述のように、フラッシュメモリ及び/又はNVRAMメモリ(不揮発性ランダムアクセスメモリ)を含み得る。幾つかの実装形態では、コンピュータプログラム製品は、情報キャリアで有形に具現化される。コンピュータプログラム製品は、実行されると、上述等の1つ又は複数の方法を実行する命令を含む。コンピュータプログラム製品は、メモリ1764、拡張メモリ1774又はプロセッサ1752上のメモリ等のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体であり得る。幾つかの実装形態では、コンピュータプログラム製品は、例えば、送受信機1768又は外部インタフェース1762を経由して伝播された信号で受信することができる。
【0382】
[0411] モバイル計算デバイス1750は、必要な場合にはデジタル信号処理回路を含み得る通信インタフェース1766を通して無線通信することができる。通信インタフェース1766は、種々のモード又はプロトコル、例えばとりわけ、GSMボイスコール(グローバルシステムフォーモバイル通信)、SMS(ショートメッセージサービス)、EMS(エンハンストメッセージングサービス)又はMMSメッセージング(マルチメディアメッセージングサービス)、CDMA(符号分割多元アクセス)、TDMA(時分割多元アクセス)、PDC(パーソナルデジタルセルラ)、WCDMA(広帯域符号分割多元アクセス)、CDMA2000又はGPRS(一般パケット無線サービス)下での通信を提供することができる。そのような通信は、例えば、無線周波数を使用して送受信機1768を通して行うことができる。加えて、Bluetooth、WiFi又は他のそのような送受信機(図示せず)等を使用して短距離通信を行うことができる。加えて、GPS(全地球測位システム)受信機モジュール1770は、追加のナビゲーション及びロケーション関連の無線データをモバイル計算デバイス1750に提供することができ、無線データは、モバイル計算デバイス1750で実行中のアプリケーションによって適宜使用され得る。
【0383】
[0412] モバイル計算デバイス1750は、オーディオコーデック1760を使用して可聴的に通信することもでき、オーディオコーデック1760は、ユーザからの発話情報を受信し、それを使用可能なデジタル情報に変換することができる。オーディオコーデック1760は同様に、例えばモバイル形態デバイス1750のハンドセットにおいて、スピーカを通す等によってユーザが可聴可能な音を生成することができる。そのような音は、音声電話呼殻の音、記録された音(例えば、ボイスメッセージ、音楽ファイル等)を含み得、モバイル計算デバイス1750で動作しているアプリケーションによって生成された音も含み得る。
【0384】
[0413] モバイル計算デバイス1750は、図に示されるように、幾つかの異なる形態で実施することができる。例えば、セルラ電話1780として実施することができる。スマートフォン1782、個人情報端末又は他の同様のモバイルデバイスの一部として実施することもできる。
【0385】
[0414] 本明細書に記載のシステム及び技法の種々の実装形態は、デジタル電子回路、集積回路、専用に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの種々の実装形態は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス及び少なくとも1つの出力デバイスとデータ及び命令をやりとりするように結合された、専用又は汎用であり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行可能及び/又は解釈可能な1つ又は複数のコンピュータプログラムでの実装を含み得る。
【0386】
[0415] これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとしても知られる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高水準手続き型及び/又はオブジェクト指向型プログラミング言語及び/又はアセンブリ/機械言語で実施することができる。本明細書で使用される場合、機械可読媒体及びコンピュータ可読媒体という用語は、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含め、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される任意のコンピュータプログラム製品、装置及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指す。機械可読信号という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される任意の信号を指す。
【0387】
[0416] ユーザとの対話を提供するために、本明細書に記載のシステム及び技法は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザが入力をコンピュータに提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有するコンピュータで実施することができる。ユーザとの対話を提供するために他の種類のデバイスを使用し得、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック又は触覚的フィードバック)であり得、ユーザからの入力は、音響、発話又は触覚入力を含む任意の形態で受信され得る。
【0388】
[0417] 本明細書に記載のシステム及び技法は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバとして)、ミドルウェア構成要素(アプリケーションサーバとして)、フロントエンド構成要素(例えば、本明細書に記載のシステム及び技法の実装形態とユーザが対話できるようにするグラフィカルユーザインタフェース若しくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)又はそのようなバックエンド、ミドルウェア若しくはフロントエンド構成要素の任意の組み合わせを含む計算システムで実施することができる。システムの構成要素は、任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によって相互接続され得る。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットがある。
【0389】
[0418] 計算システムは、クライアント及びサーバを含み得る。クライアント及びサーバは、一般に、互いに遠隔であり、典型的には通信ネットワークを通して対話する。クライアント及びサーバの関係は、各コンピュータで実行中であり、互いに対してクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
【0390】
[0419]
図18は、生産物品質を査定するモデルをトレーニングするプロセス1800のフローチャートである。プロセス1800は、本明細書に記載の任意のモデルのトレーニングに使用することができる。プロセス1800は、揮発性物質測定値、揮発性化合物プロファイル、非破壊測定値、生産物画像、生産物バーコード又は他のラベル/識別子を入力として受信して、生産物の現在の品質メトリックを特定及び/又は将来の品質メトリックを予測するモデルをトレーニングするために実行することができる。プロセス1800は、生産物タイプ毎及び/又は生産物属性又は他の品質メトリック毎にモデルをトレーニングするために実行することもできる。
【0391】
[0420] プロセス1800における1つ又は複数のブロックは、評価システム102及び/又は品質査定システム104によって実行され得る。プロセス1800は、任意の他のコンピュータ、デバイス、コンピュータネットワーク、デバイスネットワーク及び/又はサーバによっても実行され得る。説明を目的として、プロセス1800についてコンピュータシステムの視点から説明する。
【0392】
[0421]
図18のプロセス1800を参照すると、1802において、コンピュータシステムは、トレーニングデータを受信することができる。トレーニングデータは、生産物観察値(1804)、履歴生産物情報(1806)、破壊的生産物測定値1808)及び/又は検知された生産物揮発性化合物(1810)を含み得る。トレーニングデータの任意の組み合わせを受信して、特定のモデルをトレーニングすることができる。更に、トレーニングされているモデルのタイプ、モデルがトレーニングされている生産物のタイプ及び/又はモデルが特定/予測するようにトレーニングされている品質特性のタイプに基づいて、異なるトレーニングデータを受信することができる。
【0393】
[0422] 1804における生産物観察値は、カメラ又は他の画像センサ等のセンサを使用して識別することができる生産物の特徴の値を含み得る。生産物観察値は、生産物の人間によって識別された特徴又は特性も含み得る。生産物観察値は、生産物の1つ又は複数の新鮮さパラメータ又は生産物の異なる熟度段階及び/又は硬さ等の品質特性を示すことができる。生産物観察値は、サプライチェーンの初期(例えば、生産場所からの生産物の出荷から店内の在庫棚までの時間)、生産物の貯蔵中(例えば、後に店に輸送するために、生産物が倉庫又は他の施設に貯蔵されているとき)、生産物の輸送中、生産物が店内で陳列されているとき等の生産物のライフサイクル全体を通して任意のときに行うことができる。
【0394】
[0423] 1806における履歴生産物情報は、同じタイプの他の生産物について特定され、その生産物タイプに関して記憶された属性を含み得る。属性は、特定、予測又は他に経時観察された生産物の熟度段階又は他の品質特性を含み得る。履歴生産物情報は、生産物の種々の品質特性と価格との間の相関を示す値付け表等の履歴値付け情報も含み得る。
【0395】
[0424] 1808における破壊的生産物測定値は、生産物を破壊することによって得られる測定値を含み得る。測定は、1つ又は複数のデバイスを使用して行われ得る。例えば、破壊測定値は、生産物の外層を穿孔し、生産物を絞り、生産物をカットし、及び/又は生産物を味わうことによって捕捉された測定値を含み得る。針入度計及び/又は硬度計を使用して、破壊的生産物測定値を捕捉することができる。これらの測定値は、サプライチェーンの初期、例えば、生産物が店に配送され購買に向けて陳列される前に行うことができる。幾つかの実装形態では、1808において記載の技法を使用して破壊された生産物は、店内で販売されなくてよい。そのような破壊測定値は、コンピュータシステムによって自動的に又は人間ユーザによって手動でラベリングされ得る。測定値は、熟度段階、硬さレベル、味変化等の種々の品質特性と共にラベリングされ得る。
【0396】
[0425] 1810において検知された生産物揮発性化合物は、生産物ライフサイクルの任意の段階中、センサによって検出された揮発性物質又は他の化合物であり得る。センサは、本開示全体を通して記載されるように、生産物が貯蔵、輸送又は陳列されているとき、生産物、生産物の近く又は生産物の周囲に位置することができる。例えば、揮発性化合物は、生産物が農場から流通センターに輸送される前、流通センターへの輸送中、流通センターに到着したとき、流通センターに貯蔵されている間、流通センターから最終消費者小売り環境への輸送中及び/又は最終小売り環境に到着したときに収集することができる。揮発性化合物データ(1810)の時系列は、揮発性化合物データを熟度、甘さ、味、ジューシーさ、硬さ及び他の品質特性等の異なる新鮮さパラメータと正確に相関付けるようにモデルをトレーニングするのに有利であり得る。
【0397】
[0426] 1802~1810において受信した任意のデータは、コンピュータシステムによって自動的に及び/又は人間作業者によって手動でラベリングされ得る。データを収集することができ、次いで熟度段階、異なる硬さレベル、味、ジューシーさ等の種々のタイプの品質特性を示すアノテーションでラベリングすることができる。次いで、ラベリングされたデータを用いて、実行時中に受信した生産物データから品質特性を特定又は他に予測するようにモデルをトレーニングすることができる。
【0398】
[0427] コンピュータシステムは、次いで、1812において、受信したトレーニングデータを使用して1つ又は複数のモデルを生成することができる。教師あり機械学習、深層ニューラルネットワーク、主成分分析及び/又はランダムフォレストモデリング等の種々の機械学習技法を使用して、揮発性化合物を処理し、生産物観察値(1804)、履歴生産物情報(1806)及び/又は破壊的生産物測定値(1808)の少なくとも1つにおいて識別された品質特性と相関付けることができる。
【0399】
[0428] 1814において、コンピュータシステムは、機械学習技法を使用して揮発性化合物を生産物特徴(例えば、品質メトリック)にマッピングすることができる。生産物特徴は、本明細書に記載の任意の品質メトリックを含み得る。任意選択的に、コンピュータシステムは、1816において、揮発性化合物及び生産物特徴をグループ化することができる。クラスタリング技法をグループ化に使用することができる。揮発性化合物は一緒にクラスにグループ化され、分析されて、一例として、揮発性物質のクラスが異なる熟度段階にどのように相関するかを特定することができる。特定のタイプの揮発性物質又は揮発性物質の群の幾つかの濃度は、生産物の味、甘さ又は酸味を示すことができる。特定のタイプの揮発性物質又は揮発性物質の群の幾つかの濃度は、生産物の酸性レベルを示すことができる。特定のタイプの揮発性物質又は揮発性物質の群の幾つかの濃度は、生産物の柔らかさ又は硬さを示すことができる。
【0400】
[0429] 1818において、コンピュータシステムは、次いで、実行時に使用するためにモデルを出力することができる。モデルを出力することは、モデルをデータストアに記憶することを含み得る。幾つかの実装形態では、モデルは、サプライチェーン全体を通して受信された追加のデータを使用して更新及び/又は改良することができる。例えば、モデルは、モデルの実行時使用中に生産物の収集された揮発性化合物を使用して更新することができる。モデルは、実行時の使用中、これらのモデルから生成された出力を使用して更新することもできる。
【0401】
[0430]
図19A~
図19Dは、その中に置かれた生産物の品質メトリックを査定するキャビネット例の概念図である。より具体的には、
図19Aはキャビネット1900の側面図を示す。キャビネット1900は、任意のタイプの生産物/食品ケースであり得る。キャビネット1900は、その中に置かれた生産物を追熟及び/又は貯蔵するために使用することができる。キャビネット1900は、貯蔵施設、例えば、倉庫、冷蔵貯蔵施設又は流通センターに配置することができる。キャビネット1900は、最終消費者小売り環境、例えば、店又はスーパーマーケットに配置することもできる。キャビネット1900は、例えば、生産物を所定の温度で貯蔵/保持する冷蔵ユニットであり得る。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、輸送ユニット、例えば、トラック、保冷車、ボート又は他の移動貯蔵ユニットに配置することができる。キャビネット1900を使用する場合、生産物によって放出された揮発性化合物は生産物のサプライチェーンの種々のとき/段階で捕捉されて、生産物品質の正確で効率的な分析を提供することができる。
【0402】
[0431] キャビネット1900は、複数の生産物(例えば、生産物のバッチ)を保持するための閉じられたコンテナ、箱又は他のタイプの構造であり得る。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、中の生産物にユーザがアクセスするためのオープンサイド(例えば、キャビネット1900の前部)を有し得る。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、全ての面で閉じることができ、その中に置かれた生産されたものは、キャビネット1900の戸を開けることによってアクセスされ得る。キャビネット1900は、同じ生産物タイプ(例えば、全てアボカドのパレット)の生産物を保持することができる。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、異なるタイプ(例えば、同様の又は異なる熟度又は他の保管可能期間特性を有する異なる生産物、スーパーマーケットのような小売り環境で冷蔵される異なる生産物)の生産物を保持することができる。
【0403】
[0432] キャビネット1900は、生産物を保持/貯蔵するための1つ又は複数の棚1902A~Nを含む物理的構造1901を有し得る。物理的構造1901は、キャビネット1900のラック又は他の支持構造であり得る。本開示全体を通して記載されるパレット、コンテナ、クレー及び容器又は他の構造は、棚1902A~Nに生産物の群を含むように構成され得る。幾つかの実装形態では、生産物は、棚1902A~Nのいずれにも直接配置され得る。
【0404】
[0433] 本開示全体を通して記載された任意のセンサ等のセンサ122A~Nは、キャビネット1900内の棚1902A~N及び/又は物理的構造1901又はその周囲に位置することができる。例えば、センサ122A~N(例えば、センサ群、センサアレイ等)の1つ又は複数は、キャビネット1900の内側(例えば、キャビネットの壁及び/又は戸)に取り付けることができる。センサ122A~Nの1つ又は複数は、物理的構造1901の面及び/又は長さに沿って取り付けることもできる。センサ122A~Nの1つ又は複数は、棚1902A~Nの1つ又は複数に取り付けることができる。センサ122A~Nは、キャビネット1900内の生産物によって放出された揮発性化合物を検出するように構成され得る。センサ122A~Nは、生産物、棚1902A~N及び/又は生産物を含む容器から所定の範囲内に位置し得る。例えば、所定の範囲は、1インチ~6インチであり得る。所定の範囲は、限定されないが、2インチ~5インチ、0インチ~4インチ、1インチ~10インチ、12インチまで等を含む1つ又は複数の他の範囲であり得る。所定の範囲は、センサ122A~Nが取り付けられた構造がどのようなものであるか(例えば、キャビネット1900の壁、物理的構造1901、棚1902A~N)及びその構造と生産物との間の距離に基づいて様々であり得る。キャビネット1900におけるセンサ122A~Nは、本開示全体を通して記載される任意の他のセンサ、例えば生産物容器に取り付けられたセンサと組み合わせて使用することもできる。
【0405】
[0434] キャビネット1900は、キャビネット1900内の生産物周囲の空気流及び放出された揮発性化合物をキャビネット内(及び/又は生産物容器内/上)のセンサ122A~Nに向けるための弁1905及び真空システム1906も含み得る。弁1905及び真空システム1906を使用することにより、放出された揮発性化合物のより高濃度の収集を取得し、本明細書に記載の技法の正確な実行に使用することができる。例えば、各棚122A~Nは、棚122A~Nの上面、底面及び/又は側面に1つ又は複数の開口部1903A~Nを有し得る。ホース1904A~N又はホース構造1904内の他の管は、棚122A~Nの1つ又は複数の開口部1903A~Nに接続することができ、開口部1903A~Nを通して、空気を真空システム1906によって電子ノーズ1907(例えば、eノーズ、揮発性物質査定システム)等のセンサに向けて引き込むことができる。ホース構造1904は、キャビネット1900内の棚1902A~Nの周囲を配管して(例えば、キャビネットの壁、キャビネットの天井、キャビネットの底部、キャビネットの棚の下等に沿って、棚の上面、棚の底面、棚の側面等に沿って)、生産物からの空気流をキャビネット1900の全体を通して位置決めされたセンサ122A~Nに向けることもできる。例えば、ホース構造1904は、棚1902A~Nの1つ又は複数が開口部1903A~Nを有さない実装形態において、キャビネット1900の周囲を配管することができる。幾つかの実装形態では、ホース1904B等の1つ又は複数のホースは、センサ122I等のセンサの近くに位置して、より高濃度の数量の放出された化合物を捕捉することができ、それは、次いで、ホース構造1904を通り真空システム1906及び弁1905を介して電子ノーズ1907にルー配管することができる。
【0406】
[0435] ポンプ1910が、キャビネット1900(及び/又は真空システム1906の一部)に取り付けることもでき、生産物周囲の空気をホース構造1904内に引き込むように構成される。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、生産物の周囲で空気を循環させ、ホース構造1904の端部におけるセンサ122A~Nの1つ又は複数に向けて引き込むのに役立つ1つ又は複数のファン1908A~N(真空システム1906の一部であり得る)も含み得る。
【0407】
[0436] 引き込まれた空気は、ホース構造1904、弁1905、そして電子ノーズ1907等の1つ又は複数のセンサに送ることができる。センサ122A~Nの1つ又は複数、特に電子ノーズ1907は、所定の閾値量の揮発性化合物が収集されるまで、揮発性化合物の集合を蓄積することができる。所定の閾値量が満たされると、バッチされた揮発性化合物は、電子ノーズ1907によって処理されて、生産物/食品の揮発性化合物についての情報/データを生成することができる。例えば、電子ノーズ1907は、棚1902A~Nにある食品の各群の揮発性物質プロファイルを生成することができる。揮発性物質プロファイルは、食品群によって放出された各揮発性化合物の量及び/又は食品群の品質を特定するために開示された技法と併用することができる他のデータを含み得る。
【0408】
[0437] 電子ノーズ1907によって生成されたデータは、通信インタフェース1914を介して1つ又は複数のネットワーク(例えば、有線及び/又は無線)を経由して、更なる処理のために本明細書に記載のコンピュータシステムに送信することができる。幾つかの実装形態では、収集された揮発性物質についてのデータはキャビネット1900のプロセッサ1912によって使用されて、食品群についての品質情報を特定することができる。更に幾つかの実装形態では、キャビネット1900はガスクロマトグラフィ機(図示せず)を含み得、ガスクロマトグラフィ機は、電子ノーズ1907と組み合わせて又は電子ノーズ1907に代わりに、センサ122A~Nによって収集された化合物を処理し、分析するように構成され得る。
【0409】
[0438] 幾つかの実装形態では、センサ122A~Nの1つ又は複数は、閾値量の放出された揮発性化合物を収集するように構成され得る。閾値量の放出された揮発性化合物が収集されると、センサ122A~Nは、一定の時間間隔で所定温度に加熱されて(例えば、熱吸収と呼ばれるプロセスにおいて)、収集された揮発性化合物を解放し、揮発性化合物の正確な読み取り値/プロファイルを特定することができる(例えば、センサ122A~N等のキャビネット1900の構成要素と組み合わせて、電子ノーズ1907及び/又はガスクロマトグラフィ機により)。読み取り値/プロファイルは、次いで、コンピュータシステム又はプロセッサ1912によって使用されて、本明細書に記載の技法を実行することができる。
【0410】
[0439] 幾つかの実装形態では、センサ122A~Nは、金属酸化物センサを含み得る。赤外線センサを使用し得る。ときに、センサ122A~Nは、アレイで構成され得、アレイにおいて、各センサは、異なるタイプの揮発性化合物及び/又は揮発性化合物の異なる化学物質/量を測定することができる。本明細書に記載のキャビネット1900は、ガスクロマトグラフシステムと通信可能に結合(例えば、有線、無線)することもでき、ガスクロマトグラフシステムは、生産物によって放出され、キャビネット内のホースを通してセンサに収集された/送られた揮発性化合物を処理及び分析するように構成され得る。
【0411】
[0440] キャビネット1900は、1つ又は複数のディスプレイデバイス1916A~Nも含み得る。ディスプレイデバイス1916A~Nは、本開示全体を通して記載される任意の他のディスプレイと同様又は同じであり得る。ディスプレイデバイス1916A~Nは、キャビネット1900内の棚122A~N上の生産物の各群と関連付けることができ、各群の隣に位置することができる。幾つかの実装形態では、ディスプレイデバイス1916A~Nは、各棚122A~Nの隣/上/近くに位置し得る。ディスプレイデバイス1916A~Nは、本開示全体を通して記載されるように、キャビネット1900内の生産物群についての品質情報を提示するように構成され得る。幾つかの実装形態では、キャビネット1900は、キャビネット1900内の全ての生産物についての品質情報を提示するように構成される1つのディスプレイデバイスを有し得る。
【0412】
[0441]
図19Bは、
図19Aで説明されたキャビネット1900等のキャビネット内部に配置することができる、食品を保持するためのケース1920を示す。ケース1920は、同じタイプの食品の群を保持するように構成され得る。ケース1920は、ケース1920の底面に開口部(
図19Bに示されず、
図19Cを参照されたい)を含み得る。
図19Aで説明されるホース構造1904は、ケース1920内の食品によって放出された化合物を電子ノーズ1907に向けて流す/移動させるように、ケース1920の開口部から弁1905を通り電子ノーズ1907まで配管され得る。電子ノーズ1907は、ケース1920の一部であり得、ケース1920に取り付けられ得、及び/又はケース1920に構成され得る。ケース1920及び電子のノーズ1907は、次いで、キャビネット1900、冷蔵ユニット又は食品の種々の群を保持するための任意の他のタイプのケース等の生産物キャビネット内部に配置され得る。幾つかの実装形態では、電子ノーズ1907は、ケース1920の一部/ケース1920に取り付けられなくてもよく、代わりにキャビネット1900のような生産物キャビネット内部に位置し得、その場合、ホース構造1904を介してケース1920に結合され得る。
【0413】
[0442] 電子ノーズ1907は、ディスプレイデバイス1916A~Nとネットワークにわたって通信する(例えば、有線及び/又は無線)こともできる。本明細書に記載のように、ディスプレイデバイス1916A~Nは、ケース1920内の食品群についての情報を出力/提示することができる。この情報は、本開示全体に記載されるコンピュータシステムにより、食品群によって放出された化合物について電子ノーズ1907によって生成されたデータに基づいて特定することができる。例えば、ディスプレイデバイス1916A~Nは、価格情報、値引き、熟度段階、保管可能期間、味情報及び開示された技法を使用して特定することができる任意の他の情報を出力することができる。
【0414】
[0443]
図19A及び
図19Bに示されるように、電子ノーズ1907は、スーパーマーケット等の最終消費者小売り環境に配備することができる。電子ノーズ1907は、食品群を保持するケース1920の下に配置することができる。ホース構造1904における各ホースは、単に放出された揮発性化合物をケース1920の異なる位置でサンプリングすることができる弁1905(例えば、弁スイッチ)に接続することができる。弁1905は、測定及び処理のために、化合物のサンプルを電子ノーズ1907に送ることができる。上述したように、データは、電子ノーズ1907による化合物の評価及び処理に基づいて処理されて、ディスプレイデバイス1916A~Nに表示される。幾つかの実装形態では、ディスプレイデバイス1916A~Nは、電子ノーズ1907及び/又は弁1905の動作を制御することができる計算デバイスであり得る。幾つかの実装形態では、本明細書に記載の任意のコンピュータシステム等のリモートコンピュータシステムが、電子ノーズ1907及び/又は弁1905の動作を制御することができる。幾つかの実装形態では、
図19Aのキャビネット1900のプロセッサ1912等の生産物キャビネットにおけるプロセッサが、電子ノーズ1907及び/又は弁1905の動作を制御することができる。更に、
図19Bに示されるように、ケース1920は、ケース1920の表面(例えば、側壁、底面等)と一体化されたセンサを含まなくてよい。代わりに、ケース1920は、単に、ホース構造1904を介して電子ノーズ1907に接続されて、ケース1920に配置された食品によって放出された揮発性物質を収集し、査定し得る。幾つかの実装形態では、ケース1920は、本開示全体を通して記載される1つ又は複数のセンサを含み得、それにより収集された化合物の量を上げ、化合物処理の正確性を上げることができる。
【0415】
[0444]
図19Cは、
図19Bのケース1920の底面1922を示す。ケース1920の底面1922は、
図19A及び
図19Bを参照して説明された開口部1903A~Nを含み得る。ホース構造1904のホース1904A~Nは、収集及び処理のために、各開口部1903A~Nから弁1905を通り、電子装置1907に通され得る。底面1922は、任意の所望の数量の開口部1903A~Nを有し得る。幾つかの実装形態では、ケース1920の側壁も1つ又は複数の開口部1903A~Nを有し得る。本明細書に記載の開口部1903A~Nは、およそ1/16インチ~1/4インチのサイズのホース1904A~Nを受けるようなサイズであり得る。底面1922は、ケース1920の縁部近く、ケース1920の中心に沿って、底面1922にわたり拡散して、ケース1920の前方に向かって(食品が、ケースの下方傾斜に従って自然にケースの前方に向かって移動する生産物キャビネット内で下方に傾斜したケースにとって有益であり得る)、ケース1920の後方に向かって等で開口部1903A~Nを有し得る。幾つかの実装形態では、ケース1920にある開口部1903A~Nが多いほど、より多くの揮発性物質を収集し査定することができる。収集され査定される揮発性物質が多いほど、よりロバストなデータセットを分析の実行に使用することができるため、食品品質の更なる分析の正確性が改善する。
【0416】
[0445] 幾つかの実装形態では、電子ノーズ1907は、測定のために、収集された揮発性物質のサンプルをホース構造1904、弁1905、そして電子ノーズ1907に引き込むためのポンプを含み得る。ポンプは、
図19A及び
図19Bを参照して説明した真空システム1906の一部であり得る。更に、幾つかの実装形態では、電子ノーズ1907はポンプに通信可能に結合することができる。その場合、ぽん法は電子ノーズ1907及び/又はケース1920から別個であり得る。ポンプは、種々のホース1904A~Nから
図19Aで説明されたホース構造1904を通して食品の種々のケース及び/又は棚に入るサンプルの流れを制御するように動作することができる。
【0417】
[0446]
図19Dは、センサ1932A~Nが一体化された一例のケース1930を示す。ケース1930は、食品群を含むように構成され得る点でケース1920と同様であり得る。ケース1930は、キャビネット1900等、本明細書に記載の生産物キャビネットの内部に配置され得る。放出された揮発性化合物を電子ノーズに送るために開口部及びホース構造を有する(例えば、
図19Cのキャビネット1920を参照されたい)代わりに、ケース1930は、ケース1930の表面(例えば、底面、上面、側壁等)に一体化されたセンサ1932A~Nを含む。ケース1930は、任意選択的にファン1908A~N及び/又はポンプ1910を含み得る真空システム1906を含み得る。真空システム1906は、ケース1930内の食品によって放出された揮発性物質がセンサ1932A~Nによってサンプリングされるように、空気をケース1930の周囲で循環させるように構成され得る。幾つかの実装形態では、ケース1930は、生産物キャビネットの一部であり得る独立した真空システム1906の近くに配置され得る。その場合、真空システム1906は、ケース1930のみならず、種々のケースの周囲の空気を循環させるように構成され得る。
【0418】
[0447] ケース1930は、ユーザ選択の群又はタイプのセンサ1932A~Nと一体化することができる。センサ1932A~Nは、電子ノーズ1907等の電子ノーズに典型的に含まれ得る1つ又は複数の異なるタイプのセンサであり得る。例えば、センサ1932A~Nの任意の1つ又は複数は、限定されないが、ナノコンポジットセンサ、電気機械センサ、金属酸化膜半導体、光電離センサ及び/又は非分散型赤外線センサを含むセンサ群から選択され得る。ケース1920の開口部1903A~Nと同様に、センサ1932A~Nはケース1930の多様な場所に配置することができる。センサ1932A~Nの位置決め及び配置についての更なる情報については、
図19Cの開口部1903A~Nの考察を参照されたい。
【0419】
[0448] 幾つかの実装形態では、開示される技術は、サプライチェーンの種々の他の段階で使用することができる。例えば、開示される技術は、選果包装施設又は他の貯蔵施設において適用することができる。ハンドヘルド及び/又は静止センサが生産物のパレットの近くに位置することができる。生産物によって排出された揮発性物質は、センサによって捕捉され、処理及びモデリングのためにコンピュータシステムに提供され得る。揮発性物質は、例えば、パレット上の生産物の熟度段階を予測するようにモデリングすることができる。この予測に基づいて、コンピュータシステムは、低温貯蔵及び/又は追熟室にパレットを位置決めする等のパレット上の生産物のサプライチェーン変更を決定することができる。コンピュータシステムは、在庫管理システムを利用して、パレット単位で、生産物の予測又は現在の保管可能期間をサプライチェーンによりよく適合させることもできる。
【0420】
[0449] 本明細書は、多くの具体的な実施詳細を含むが、これらは、開示される技術の範囲又は特許請求の範囲に記載され得るものの範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ特定の開示される技術の特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態に関連して本明細書で説明された特定の特徴は、部分的又は全体的に単一の実施形態で組み合わせて実施することも可能である。逆に、単一の実施形態に関連して説明された種々の特徴は、複数の実施形態で別個に又は任意の適した部分組み合わせで実施することも可能である。更に、特徴は、本明細書では、特定の組み合わせで作用するものとして説明され得、及び/又はそのように最初に特許請求の範囲に記載され得るが、特許請求の範囲に記載された組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、場合により組み合わせから除かれ得、特許請求の範囲に記載された組み合わせは、部分組み合わせ又は部分組み合わせの変形形態に関し得る。同様に、動作は、特定の順序で記載され得るが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が特定の順序で若しくは逐次順で実行されること又は全ての動作が実行されることを求めるものとして理解されるべきではない。趣旨の特定の実施形態が説明された。他の実施形態も以下の特許請求の範囲内にある。
【国際調査報告】